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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】反応容器
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/03 20060101AFI20240719BHJP
   B01L 3/00 20060101ALI20240719BHJP
   G01N 33/15 20060101ALI20240719BHJP
   G01N 35/02 20060101ALI20240719BHJP
   G01N 33/50 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
G01N21/03 Z
B01L3/00
G01N33/15 Z
G01N35/02 A
G01N35/02 D
G01N33/50 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500543
(86)(22)【出願日】2022-07-03
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 EP2022068360
(87)【国際公開番号】W WO2023280731
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】21183830.5
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524007044
【氏名又は名称】アロイス・データ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リュアーズ、トーステン
【テーマコード(参考)】
2G045
2G057
2G058
4G057
【Fターム(参考)】
2G045AA40
2G045DA36
2G045HA09
2G045HA14
2G045JA07
2G057AA04
2G057AA12
2G057AC01
2G057AD03
2G057BA01
2G057CB01
2G058CC14
2G058CC19
2G058FA02
2G058GA02
4G057AB08
4G057AB38
(57)【要約】
本発明は、試料の分析に用いるための容器を提供するものであり、この容器は、ハウジングと、ハウジングの第1の端部を閉じる蓋と、ロータを受け入れるためにハウジングの内部に配置されたステータと、磁気シャフトドライブが固定された第1の端部およびロータによって覆われた対向する第2の端部を有するシャフトとを備え、ロータおよびステータは、一定の半径のリング状間隙によって離間し、シャフトは、磁気シャフトドライブとロータとの間に配置された軸部においてシャフトに取り付けられた第1の軸受内に延び、第1の軸受は蓋に固定されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料の分析に使用するための容器であって、
蓋(40)に連結するための第1の端部(2)と、底壁(4)によって閉じられた対向する第2の端部(3)とを有するハウジング(1)であって、前記第2の端部(3)は、ハウジング壁に少なくとも1つの光透過性の窓部(6)を有する検出部(5)を備える、ハウジング(1)と、
前記ハウジング(1)の前記第1の端部(2)を閉じる蓋(40)と、
前記ハウジング(1)の内部に配置された、一定の間隔を空けてロータ(20)を受け入れるための円筒内側表面(15)を有するステータ(10)であって、前記円筒表面(15)は、第1の開口端部断面(11)と、対向する第2の端部断面(12)とを有し、前記ステータ(10)の外側表面は、間隔を空けて前記ステータ(10)を前記ハウジング(1)に連結する少なくとも2つのウェブ(14)によって前記ハウジング(1)から間隔を空けて配置される、ステータ(10)と、
前記ステータ(10)内に配置された円筒部(21)を有する前記ロータ(20)であって、前記ロータ(20)および前記ステータ(10)は、一定の半径のリング状間隙によって離間しており、前記ロータ(20)は、前記シャフト(30)の前記第2の端部(32)を覆う第2の端部(24)を有し、その第1の端部(22)に、前記円筒ロータ部(21)の前記半径にわたって延在し、かつ前記ステータ(10)の前記円筒表面(15)にわたって延在する末端円周カラー(23)を有する、ロータ(20)と、
磁気シャフトドライブ(33)が固定された第1の端部(31)と、前記ロータ(20)によって覆われた対向する第2の端部(32)とを有するシャフト(30)であって、前記磁気シャフトドライブ(33)と前記ロータ(20)との間に配置された軸部において前記シャフト(30)に配置された第1の軸受(35)内に延び、前記第1の軸受(35)は蓋(40)に固定される、シャフト(30)と
を備え、
前記シャフト(30)と、前記磁気シャフトドライブ(33)と、前記第1の軸受(35)、前記ロータ、前記ステータ、および/または前記検出部とが一体に形成される、容器。
【請求項2】
前記ステータ(10)、前記ハウジング(1)、および前記ステータ(10)を前記ハウジング(1)から離間させるウェブ(14)は、一体に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記検出部(5)は、対向する壁部に2つの窓部(6)を有し、前記窓部(6)は、光透過性かつ平面であることを特徴とする、請求項1~2の1項に記載の容器。
【請求項4】
前記検出部(6)は、前記底壁(4)に隣接して配置される、請求項1~3の1項に記載の容器。
【請求項5】
前記蓋(40)が、前記ハウジング(1)と同軸に配置された凹部を形成する側壁の円筒部(41)を有し、前記円筒側壁は、前記ハウジング(1)の前記第1の端部(2)の円筒部(7)にクランプされることを特徴とする、請求項1~4の1項に記載の容器。
【請求項6】
前記ステータ(10)は、前記検出部(5)に直接隣接して、または前記検出部(5)から間隔を空けて第2の端部断面(12)開口部(16)を有することを特徴とする、請求項1~5の1項に記載の容器。
【請求項7】
前記ステータ(10)の前記第2の端部断面(12)に延長パイプ(13)が連結され、前記延長パイプ(13)は、前記検出部(5)に直接隣接して、または前記検出部(5)から間隔を空けて終端を有することを特徴とする、請求項1~6の1項に記載の容器。
【請求項8】
前記延長パイプ(13)は、前記検出部(5)に向かって先細りになる断面を有し、または一定の断面を有することを特徴とする、請求項7に記載の容器。
【請求項9】
前記ロータ(20)は、その第2の端部(24)に、平坦な前面(25)および面取りされた、または丸みを帯びた周縁(26)を有するか、または丸みを帯びた前面(25)を有することを特徴とする、請求項1~8の1項に記載の容器。
【請求項10】
前記カラー(23)は、前記ロータ(20)と前記ステータ(10)との間に形成された前記リング状の間隙の上に延在することを特徴とする、請求項1~9の1項に記載の容器。
【請求項11】
前記シャフト(30)の前記第1の端部(31)は、前記蓋(40)の凹部(42)内に配置された自由端であり、前記シャフトの自由端(31)および前記蓋(40)の前記凹部(42)は、摩擦軸受である第2の軸受(50)を形成することを特徴とする、請求項1~10の1項に記載の容器。
【請求項12】
前記ハウジング(1)、前記ハウジング(1)の内部に配置されたステータ(10)、前記検出部(5)、および別個の要素として前記第1の軸受(35)に連結された前記蓋(40)を備える要素として設けられ、この第1の軸受(35)内に前記シャフト(30)が延び、その前記第1の端部(31)には、前記第1の軸受(35)と前記蓋(40)との間に配置された磁気シャフトドライブ(33)が取り付けられ、前記シャフト(30)の前記第1の端部(31)は、前記蓋(40)の凹部(42)内に配置された自由端であり、前記シャフトの自由端(31)および前記蓋(40)の前記凹部(42)は第2の軸受(50)を形成し、前記ロータ(20)は、前記シャフト(30)の前記第2の端部(32)に取り付けられることを特徴とする、請求項1~11の1項に記載の容器。
【請求項13】
前記ハウジング(1)は、その第1の端部(2)に、前記蓋(40)をクランプ嵌合で受け入れるように適合された円筒部を有する、請求項12に記載の容器。
【請求項14】
請求項1~13の1項に記載の容器を用いて凝集プリオンタンパク質の存在を検出するために患者由来の試料を分析するためのプロセスであって、前記試料および天然プリオンタンパク質を前記ハウジング内に注入するステップと、前記ロータを前記ステータ内に配置するステップと、前記ロータを回転させるために前記磁気シャフトドライブを回転させるステップと、前記ハウジングの前記検出部において前記試料を光学検出するためのステップと、前記検出結果または前記検出結果から導出された医学的兆候を前記試料の提供者に送信するステップとを備えるプロセス。
【請求項15】
前記提供者の前記試料における凝集プリオンタンパク質の形成を少なくとも遅延させる化合物の効能を検出するために、前記患者由来の前記試料に前記化合物を添加することを備える、請求項14に記載の患者由来の試料を分析するためのプロセス。
【請求項16】
請求項1~13の1項に記載の容器を用いて、凝集プリオンタンパク質の形成を抑制する活動に関して化合物をスクリーニングするためのプロセスであって、前記凝集プリオンタンパク質の形成を遅延させる活動を有する化合物を検出するために、天然プリオンタンパク質および/または凝集構造プリオンタンパク質を備える液体試料を注入するステップと、前記ハウジング内でスクリーニングされる少なくとも1つの化合物を添加するステップと、前記ロータを前記ステータ内に配置するステップと、前記ロータを回転させるために前記磁気シャフトドライブを回転させるステップと、前記ハウジングの前記検出部において前記試料を光学検出するためのステップとを備えるプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体試料に所定のせん断力を働かせるために適した反応容器である装置、反応容器を製造するための方法、および、好適には反応容器の一部を通る試料の光学分析を含む、試料に所定のせん断力を働かせるためのプロセスに関する。
【0002】
反応容器は、軸受上、好適にはちょうど1本の軸受上に延びるロータを含み、ロータは、一端に駆動部を有する車軸を有し、駆動部に隣接して、または駆動部から距離を置いて配置され得る駆動モータから回転トルクを受け取るために適している。好適には、軸受は、軸受が液体と接触しないように、容器内に配置される液体試料の高さから距離を置いて配置される。
【0003】
反応容器は、ロータと同軸に配置されたステータを含み、ロータとステータとの間には所定の間隙が生じ、所定のせん断応力を液体に印加することが可能である。せん断応力は、ロータの回転周波数、ロータの半径、および液体の粘度に比例し、ロータとステータとの間の間隙幅に反比例する。
【0004】
反応容器は、ロータの回転によって駆動されると液体試料が循環することを可能にする。容器の形状は、ロータとステータとの間の間隙幅が最小の部分において最大せん断応力が液体に印加されるように設計される。
【0005】
反応容器は、好適にはその下端に配置された検出部を備え、これは、例えば光が反応容器の内容積を照射するため、および反応容器の内容積を通過する放射および/または反応容器の内容積から放出される放射を検出するために、少なくとも部分的に光透過性である。
【背景技術】
【0006】
WO2012/110570A1は、容器を覆う蓋に位置する軸受および蓋の底部に位置する第2の軸受上に延びる車軸上にロータが延びる反応容器を概略的に示し、ロータは、円錐状に先細りになる容器底部に平行な円錐形状を有する。代替例において、容器は、円筒形容器の上半分に配置された1つのスリーブ上に延び、ロータは、両端が開口した管部内に延在し、管部は、ロータから間隔を空け、容器底部から間隔を空けて容器の下半分に配置される。
【0007】
WO2016/001334A1は、容器壁から間隔を空け、かつ中心ロータから間隔を空けてステータが挿入される反応容器を示す。ロータは、面取りされた周縁を有する円筒形である。ステータは、ロータを取り囲む部分の下に延長部を有し、光源および検出器は、互いに対し90°、共通中心軸に対し45°に向けられ、延長部によって形成された空間内に向けられている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、液体にせん断応力を働かせるために適した代替的な反応容器、および反応容器を用いて液体にせん断力を働かせるための代替的なプロセスを提供することである。好適な目的は、容器に収容された液体の全体積にせん断力を効果的に働かせるために構成された反応容器を提供すること、および、液体の代表的な部分の光検出を可能にする容器を提供することである。
【0009】
本発明は、特許請求の範囲の特徴によって、具体的には、容器内に収容された液体の全体積にせん断力を受けさせるために適した反応容器を提供することによって目的を実現するものであり、この容器は、容器を通る液体を循環させるために構成され、
蓋に連結するための第1の端部と、底壁によって閉じられた対向する第2の端部とを有するハウジングであって、第2の端部は、ハウジング壁に少なくとも1つの窓部、好適には2つの窓部を有する検出部を備え、窓部は、光透過性かつ好適には平面であり、検出部は、好適には底壁に隣接して配置される、ハウジングと、
ハウジングの第1の端部を閉じる蓋であって、好適には、ハウジングと同軸に配置された凹部を有し、好適には、ハウジングの第1の端部の円筒部にクランプする円筒側壁を有する蓋と、
ハウジング内に配置され、一定の間隔を空けてロータを受け入れるための円筒内側表面を有するステータであって、円筒表面は、第1の開口端部断面および対向する第2の端部断面を有し、ステータの外側表面は、間隔を空けてステータをハウジングに連結する少なくとも3つ、好適には4つのウェブによってハウジングから間隔を空けて配置され、ウェブは好適には、ハウジングのステータ保持部のみに沿って延在する、ステータと、
任意選択的に、ステータは、検出部に直接隣接して、または検出部から間隔を空けて、その第2の端部断面に開口部を有し、
好適には、ステータの第2の端部断面に延長パイプが連結され、延長パイプは、一定の断面または検出部に向かって先細りになる断面を有し、検出部に直接隣接して、または検出部から間隔を空けて終端を有し、この間隔は、ノズル保持部の第2の部分に沿って延在してよく、
ステータ内に配置された円筒部を有する、または円筒部で構成されたロータであって、ロータおよびステータは、一定の半径のリング状間隙によって離間し、ロータは、シャフトの第2の端部を覆い、平坦な前面および面取りされた周縁または丸みを帯びた周縁を有するか、または丸みを帯びた前面を有する第2の端部を有し、ロータは、その第1の端部に、円筒ロータ部の半径にわたって延在し、ステータの円筒表面にわたって延在する末端周縁カラーを有し、それに応じてカラーは、ロータとステータとの間に形成されたリング状間隙にわたり延在する、ロータと、
磁気シャフトドライブが固定された第1の端部と、ロータによって覆われた対向する第2の端部とを有するシャフトであって、シャフトは、磁気シャフトドライブとロータとの間に配置された軸部においてシャフト上に配置された第1の軸受内に延び、この第1の軸受は蓋に固定され、好適には、シャフトの第1の端部は自由端であり、蓋の凹部内に配置され、シャフトの自由端および蓋の凹部は、摩擦軸受である第2の軸受を形成する、シャフトと
を備え、
シャフト、磁気シャフトドライブ、シャフトが延びる第1の軸受および第2の軸受、ロータ、ステータ、好適にはステータの延長部および/または検出部は、同軸に配置される。
【0010】
円筒ロータ部と円筒ステータ部との間にある一定の半径のリング状間隙は、一定の断面を有する環状間隙を形成する。
【0011】
一般に、ロータ、ロータの周縁カラー、ステータ、任意選択の延長パイプ、および第1の軸受および任意選択の第2の軸受、ならびに磁気シャフトドライブは、シャフトに対して同軸上にあり、好適には、容器の全ての構成要素は、例えばシャフトの長手方向軸である共通長手方向軸に対して同軸上にある。
【0012】
2つの窓部を有する検出部において、窓部は、好適には90°に配置され、さらに好適には、ハウジング壁の対向側面に互いに並行に配置される。
【0013】
一般に、ステータは、ハウジングから間隔を空けて配置され、ハウジングからステータの間隔は、ステータの一方の端部、例えばその第1の端部断面から、ステータの他方の端部、例えばその第2の端部断面まで、またはステータと反対側の延長パイプの開口部まで液体が間隔内を流れるためのチャネルを形成する。したがって、延長パイプもハウジングから間隔を空けて配置される。液体のためのチャネルを形成する間隔においてステータとハウジングとの間に相対的な動きがないため、このチャネル内ではせん断力が著しく小さく、例えば、ロータとステータとの間に生じるせん断力に比べて実質的にせん断力が無いので、ステータとハウジングとの間のチャネル内で、液体は、関連するせん断力を受けることなくロータとステータとの間の間隙に戻ることができる。好適には、ハウジングからステータの間隔は、ロータとステータとの間で最大せん断力を生成するため、および液体がステータとハウジングとの間の間隔を通過する場合に大きなせん断力を回避するために、ロータとステータとの間のリング状間隙の半径と少なくとも同じ大きさである。延長パイプは、ハウジングのノズル保持部と同軸に配置され、好適には、延長パイプは、ハウジングのノズル保持部から一定の間隔を空けて配置される。
【0014】
好適には、延長パイプの断面積は、ロータとステータとの間のリング状間隙の断面積と少なくとも同じ大きさである。好適には、延長パイプは、その断面または高さの各々において円形である。
【0015】
間隔を空けてステータをハウジングに連結するウェブは、ステータおよびハウジングの一方によって形成され、ウェブと、ステータおよびハウジングのそれぞれ他方との間のクランプ連結を伴ってよく、または、ウェブは、例えば3Dプリンタ、熱溶解造形(FDM)技術を用いる付加製造によって、ステータおよびハウジングの両方と一体に形成され得る。ステータ、任意選択的にステータの第2の端部に連結された延長パイプ、および連結ウェブを含むハウジングが一体に形成される実施形態は、例えばウェブによってハウジング内にクランプされたステータと比べて、ステータの歪みおよび反りが少ないという利点を有する。
【0016】
好適には、ロータは第1の軸受から離間しているので、この間隔に関して、シャフトは覆われない。ロータから第1の軸受の間隔により、液体がロータに接触することによる第1の軸受の汚染が少なくなる。
【0017】
好適には、ハウジングは、蓋または第1の軸受、例えば蓋内に配置された第1の軸受の高さとロータの高さとの間の部分において、ステータの外径または内径より小さい、および/またはロータの直径より小さく、特にロータの周縁カラーの直径より小さい直径を有する。そのような直径が小さい部分は、相互置換的に、ハウジングのカラー部とも称される。好適には、カラー部において、特にハウジングの蓋または第1の軸受、例えば蓋内に配置された第1の軸受とロータとの間の部分を覆う部分において、シャフトは、第1の軸受にもロータにも覆われていない。容器を用いたプロセスにおいて、好適には、液体は、最大でカラー部の最小断面まで、好適には、ロータとステータとの間の環状間隙を完全に満たす高さまでハウジング内に注入される。
【0018】
ハウジングは、好適には、その第1の端部において、蓋を受け入れるため、例えば好適には摩擦嵌合を伴って、任意選択的に蓋の円筒側壁の外側の溝および隆起とハウジングの第1の端部の凹部の内側表面の溝および隆起とが噛み合うことを含み、蓋の円筒側壁を受け入れるための、好適には円筒形断面の凹部を有する。
【0019】
任意選択的に、ハウジングは、ロータの周縁カラーの高さにある部分において、ステータの第2の端部の高さにある部分に比べて、および/または、蓋の高さまたは第1の軸受、例えば蓋内に配置された第1の軸受の高さとロータの高さとの間のハウジング部分の断面に比べて、拡大された内側断面を有し、例えば広がっている。ロータの周縁カラーの高さにおけるハウジングの内側断面の拡大は、回転するロータによって、特に回転する周縁カラーによって径方向外側に動かされる液体流を、例えばステータの第2の端部断面への、またはロータの反対側および/またはステータの反対側に配置された延長パイプの断面開口部への液体の戻り流を生成するために、ステータとハウジングとの間の間隔にガイドするという利点を有する。
【0020】
シャフトは、好適には、円筒形のステンレス鋼ロッドである。あるいは、シャフトは、高性能プラスティックの円筒形ロッドであってよい。
【0021】
好適には、第1の軸受は、蓋に固定、例えばクランプされ、例えば第1の軸受は、蓋の円筒側壁によって形成された凹部内にクランプされる。第1の軸受は、プレート内のボアであってよく、ボアは、任意選択的に径方向のガイドのみで、および/または軸方向のガイドなしで、シャフトに摩擦軸受をもたらす。磁気シャフトドライブは、好適には、磁石を含むホルダを備え、または磁石を含むホルダで構成され、このホルダは、例えばクランプによってシャフトに固定される。ホルダは、好適には、磁石を保持するための凹部、好適には1対または2対の磁石を保持するための凹部を有する。シャフトに沿って、磁気シャフトドライブは、好適には、シャフトの第1の端部のための第2の軸受を形成する蓋と、例えば蓋の側壁によって形成された凹部でのクランプによって蓋に固定された第1の軸受との間に配置され、それによって磁気シャフトドライブは、第1の軸受が、シャフトの軸方向への摺動を可能にするボアである場合にも、第1の軸受と第2の軸受との間でシャフトを保持する。第1の軸受においてシャフトの軸方向移動を抑止するために、磁気シャフトドライブは、磁気シャフトドライブが第1の軸受に隣接して配置される位置、例えば磁気シャフトドライブが第1の軸受に接触する位置でシャフトに固定することができ、この位置で、シャフトの第1の端部は、第2の軸受内に延び、シャフトの前面は、シャフトの回転を可能にするための十分な間隙を有して蓋の凹部に接触する。好適には、磁石は、ネオジム磁石、例えばホルダの穴に配置された円筒形磁石である。あるいは、射出成型によって製造された高性能複合磁石を含む他の高性能磁石が使用され得る。
【0022】
好適には、シャフトは、円筒形金属ロッドであり、磁気シャフトドライブの磁石は、ネオジム磁石であり、容器の他の構成要素は全て、好適には光透過性の合成樹脂、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、またはアクリルニトル-ブタジエン-スチロール、またはナイロンで作られている。
【0023】
好適には、例えば構成要素を取り付ける場合に互いに摺動する表面でクランプすることによって互いに固定された合成樹脂の構成要素は、共通長手方向軸に対して垂直、例えばシャフトの長手方向軸に対して垂直な溝を有する。溝は、例えば、好適には液状樹脂3Dプリントである3Dプリントによって、例えば高精度の熱溶解造形(FDM)技術を用いて、付加製造によって製造される。
【0024】
磁気シャフトドライブは、対応して配置された磁石、好適にはシャフトドライブと同じ数の磁石の対を有する磁気ドライブによって駆動可能である。
【0025】
好適には、第1の軸受は、例えばクランプによって、好適には蓋の円筒側壁によって形成された凹部内で蓋に連結され、蓋は、クランプによってハウジングの第1の端部に連結される。これにより、追加の固定手段を必要とせず、例えば追加の接着剤、シーリング、または機械的固定装置なしで、クランプによって単純に連結される別個の要素として容器を提供することができる。
【0026】
容器は、
その第2の端部に、少なくとも1つ、好適には少なくとも2つの光透過性の窓を有する検出部を有するハウジングであって、ステータを含み、その第1の端部に、蓋を受け入れるための凹部を有するハウジングと、
別部品として、
第2の端部にロータが固定され、第1の端部に磁気シャフトドライブが固定されたシャフトを含む第1の軸受に連結された蓋であって、ハウジングの第1の端部にクランプ可能な蓋と
の組み合わせとして提供され得る。
【0027】
反応容器は、ロータとステータとの間にせん断力を働かせ、ロータを回転させることによって液体にポンプ作用をもたらし、容器内の液体全体の均質な処理をもたらした結果、ハウジングの検出部において液体全体を代表する液体が存在するように構成されるという利点を有する。回転時に円筒ロータ部の半径にわたり延在する周縁カラーは、液体がロータとステータとの間の間隙を通って循環し、ハウジングとステータとの間の間隔によって形成されたチャネルを通って戻るように、液体にポンプ作用を働かせるために十分な遠心力を液体に発生させることができる。
【0028】
ポンプ作用は、ロータの回転によってのみもたらされ、したがって、容器の駆動要素、例えば回転要素は、好適にはシャフトの第2の端部に配置されたロータおよびシャフトの第1の端部に配置されたシャフトドライブで構成される。さらに、容器は、主にロータとステータとの間でのみ液体に大きなせん断力を働かせることにより、ロータの回転速度のみを制御することによってせん断力を制御することができるという利点を有するとともに、容器は、ロータとステータとの間に画定されたリング状間隙の外側で関連するせん断力が発生することを回避するように構成される。したがって、容器は、ロータとステータとの間のリング状間隙内でのみ液体に最大せん断力を受けさせるために構成される。容器は、ロータを回転させるとロータとステータとの間のリング状間隙を通る液体の全体積を循環させ、ロータとステータとの間のリング状間隙においてのみ天然構造プリオンタンパク質を凝集状態に変換するために構成され、このリング状間隙以外の容器を通る液体の流れは、天然構造プリオンタンパク質から凝集状態への変換に有意に影響を及ぼすほどのせん断力を提供しない。
【0029】
ロータとステータとの間のリング状間隙は、好適には0.2~0.5mmの範囲、および/またはロータの半径の5%~30%の範囲である。せん断応力は、ロータの回転周波数、ロータの半径、および液体の粘度に比例し、ロータとステータとの間の間隙幅に反比例する。
【0030】
好適には、少なくとも2つの容器が平行に配置され、互いに連結され、ハウジングおよびそれらの間の連結部は一体であり、例えば一体に製造され、さらに好適には、ハウジングおよびそれらの間の連結部の材料は連続している。ここで、互いに平行かつ連結された少なくとも2つの容器は、それらの光透過性の窓が共通平面に配置されるように、例えばそれらの窓が、装置内で容器が配置される列の直線に対し平行な平面に配置されるように配置される。
【0031】
さらに、本発明は、好適には、ハウジングおよび/またはステータ内に試料を注入し、その後、ステータ内にロータを配置すること、好適には、蓋に固定された第1の軸受上に延びるシャフトに取り付けられたロータを配置するとともに、ハウジングの第1の端部に蓋を配置し、ロータを回転させるために磁気シャフトドライブを回転させ、ハウジングの検出部において試料を光学検出し、好適には、検出結果または検出結果から導出された医学的兆候を試料の提供者に送信することによって、液体試料が容器内に注入される分析プロセスを提供する。試料の提供者は、医学研究機関、医師、または試料が採取された患者であってよい。さらに、分析プロセスは、試料または試料の一定分量に化合物を添加し、プロセス中の凝集構造プリオンタンパク質の形成速度を比較することによって、凝集構造プリオンタンパク質の形成を阻害または後退させる効能に関する化合物の効果を決定するために用いられ得る。したがって、このプロセスは、提供者の試料における凝集プリオンタンパク質の形成を少なくとも遅延させる化合物の効能を検出するために、特定の患者に由来する試料に、凝集構造プリオンタンパク質の形成に対する活動を有すると思われる化合物を添加することによって、患者に由来する試料を分析するために用いられ得る。凝集プリオンタンパク質の形成を遅延させる化合物の効能は、凝集プリオンタンパク質の形成の防止、阻害、抑制、および/または後退を含む。ここで、プロセスは、特定の患者の試料に対して凝集構造プリオンタンパク質の形成を遅延させる、例えば阻害、抑制、防止、または後退させる効能に関して化合物を選択するために用いられ得る。一般に、試料は、患者から得られた液体または固体の生体材料、例えば溶液、血清、組織であってよい。患者は、ヒト患者、または特に研究用として動物または組織培養液であってよい。プロセスは、生体外プロセスまたはアッセイであり、例えば創薬中のトランスレーショナルアッセイシステムとして用いられ得る。
【0032】
本発明の装置を用いるプロセスは、凝集構造プリオンタンパク質の形成を阻害、抑制、または後退させる活動および効能に関して化合物をスクリーニングおよび選択するためにも利用することができ、このプロセスは、凝集構造プリオンタンパク質の形成を遅延させる活動を有する化合物を検出するために、天然プリオンタンパク質および/または凝集構造プリオンタンパク質を備える液体試料を注入するステップと、スクリーニングされる少なくとも1つの化合物をハウジング内に添加し、ロータをステータ内部に配置するステップと、ロータを回転させるために磁気シャフトドライブを回転させるステップと、ハウジングの検出部において試料を光学検出するステップとを備える。
【0033】
本発明は、以下、例を用い、図面を参照して、より詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1Aは容器の実施形態の断面図、図1Bは示された高さBにおける水平に対して90°回転された断面図、図1Cは示された高さCにおける水平に対して90°回転された断面図、図1Dは垂直に対して90°回転された図1Aのハウジングの断面図であり、図2に示す実施形態の一部の構成要素が図1Aから取り除かれている。
図2】実施形態の一部の断面図である。
図3図2の拡大断面図である。
図4図1の容器内で生成された凝集構造プリオンタンパク質の形成の測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
一般に、図面を参照して説明される各特徴は、本発明の容器の個別の特徴であり、他の特徴から独立している。
【0036】
図1A~Dは、第1の端部2と、その対向端に第2の端部3とを有し、底壁4によって閉じられたハウジング1を示す。ハウジング1の第2の端部3に検出部5が配置され、この検出部5は、少なくとも1つ、好適には2つの対向する光透過性の窓部6を有する(図1C図1D)。任意選択的に、底壁4は、光透過性材料の底窓4aを有し、その中央部は、底開口部4bを形成する非透過性の底壁によって囲まれている。
【0037】
ハウジング1の内部にはステータ10が配置され、このステータ10は、第1の開口端部断面11から対向する第2の開口端部断面12まで延在し、円筒形の内側表面15を有する。第2の端部断面12には、ハウジング1の第2の端部3に向かって先細りになる延長パイプ13が連結される。延長パイプ13は、延長パイプ13およびステータ10に沿って検出部5を通って流れる液体をガイドするために機能する。
【0038】
好適には、延長パイプ13に関して示すように、延長パイプ13は、ハウジング1の第2の端部3に向かって先細りになり、ノズルを形成する。
【0039】
ステータ10は、ウェブ14によって間隔を空けてハウジングに配置される。ステータ10は、ハウジング1のステータ保持部8に沿って延在し、好適には、ウェブ14は、ハウジング1とステータ10との間でステータ保持部8に沿って延在する。
【0040】
ロータ20は、ステータ10の内部に同軸配置され、ロータ20とステータ11の円筒内側表面との間の間隔はリング状の間隙を形成し、ここでロータ20が回転すると、液体にせん断力が印加される。ステータ10内に配置された円筒部21としてのロータ、およびその第1の端部22における円筒部21は、円筒ロータ部21の半径にわたり延在する周縁カラー23を有する。好適な実施形態に係るロータカラー23は、ロータ20とステータ10との間のリング状間隙にも延在する。
【0041】
ロータの対向する第2の端部24は、円周斜面26を有する平坦な前面25を有する。
【0042】
ロータ20は、シャフト30の第2の端部32に配置される。第2の端部32に対向して、シャフト30の第1の端部31は、少なくとも2つの磁石34を含む磁気シャフトドライブ33を担持する。磁気シャフトドライブ33は、第1の軸受35内に延びるシャフト30に固定され、任意選択的に、シャフト30は軸方向に変位可能である。示された実施形態において、磁気シャフトドライブ33は、第1の軸受35の隣接する平坦な前面37に摩擦を伴って延び得る平坦な前面36を有し、これにより、シャフト30の軸方向の動きが制限される。第1の軸受35は、蓋40の円筒部41の内側でクランプによって保持され、この円筒部41は、ハウジング1の第1の端部2にクランプされる。また蓋40は、ハウジング1の第1の端部2の断面を閉じる。
【0043】
示された実施形態において、全ての要素は、シャフト30の長手方向軸39に対し同軸上に配置される。
【0044】
好適なように、図1Aおよび図1Dは、ハウジングの第1の端部2とステータ保持部8との間にカラー部82を有するハウジング1を示す。第1の端部2から、カラー部82は、第1の部分82aに沿ってハウジング1の縮小した断面まで先細りになり、ステータ保持部8から、カラー部82は、第2の部分82bに沿ってハウジング1の縮小した断面まで先細りになる。カラー部82は、ステータ保持部8からハウジング1の第1の端部2に向かう液体の移動に対する閾値を提供する。好適には、液体は、最大でカラー部82の縮小した断面までハウジング内に注入され、例えばカラー部82の縮小した断面において、おおよその液体充填レベル91に到達する。
【0045】
ハウジング1の延長パイプ13が配置された部分は、ハウジングのノズル保持部83とも称される。好適には、延長パイプ13は、ステータ10のみに連結され、すなわち、延長パイプ13とノズル保持部83との間に延在するウェブなしで連結される。好適には、ノズル保持部83の第1の部分83aは、延長パイプ13の軸方向の延長のために延在し、延長パイプ13から一定の距離離間しており、ノズル保持部83の第2の部分83bにおいて第1の部分83aに隣接するハウジング1は、ハウジング1の第2の端部3に向かって先細りになってよい。ここで、ノズル保持部83の第2の部分83bは、延長パイプ13が延在しない部分を横切って第1の部分83aをハウジング1の第2の端部3に連結する。
【0046】
図2は、蓋40を拡大図で示し、蓋40の円筒部41には第1の軸受35がクランプされている。シャフト30は、第1の軸受35内に延び、その第1の端部31は、クランプによって磁気シャフトドライブ33に取り付けられる。好適な実施形態に係るシャフト30の第1の端部31は、蓋の対応する凹部42内に延びる凸状の前面38を終端とし、シャフト30の前面38は、蓋40の対応する凹部42と第2の軸受50を形成する。
【0047】
図3は、第2の軸受50を示す、図2の拡大断面図を示す。
【0048】
一般に、図面は、本発明に係る容器の実施形態を示し、ここで容器は、2つの別個の要素として提供され、その各々は、ハウジング1の第2の端部2に蓋40をクランプすることによって密閉された反応容器を形成するために互いに連結されるように事前に組み立てられることにより、蓋40は、ハウジング1の第2の端部2によって開口して広がる断面を閉じながら、ロータ20をステータ10内に同軸に配置する。
【0049】
本発明の分析プロセスに関して、蓋40をハウジングに取り付ける前に、ハウジング1内に液体試料を注入することが好適である。
【0050】
例:光学検出によって試料に対するせん断力の影響を検出するための分析プロセス
典型的な試料として、組換え天然プリオンタンパク質のせん断力誘導反応に由来する組換え凝集プリオンタンパク質を、シヌクレイン病患者に由来する死後脳ホモジネート試料とともに、1/100000の希釈度で、1%のトリトンX-100を含むPBS中で1.5mg/mlの天然構造ヒトαシヌクレインと混合した(陽性対照)。緩衝液組成および手順の詳細は、以前の開示であるWO2012/110570A1およびWO2016/001334A1に類似していた。凝集プリオンタンパク質の検出に使用された蛍光物質は、チオフラビンTであった。陰性対照として、組換え凝集プリオンタンパク質を添加せずに同じ反応組成物が使用された。容器は、概ね図1に対応していた。ステータとロータとの間の間隙幅は0.3mmであり、ロータの直径は3mmであった。毎秒12570のせん断速度および11.2パスカルのせん断応力に対応して、用いられた処理周波数は、毎秒400回転(400Hz)であり、反応温度は30℃に設定された。全体として、180サイクルの処理および休止に対応する15時間にわたり反応が追跡された。各サイクルで、処理は3秒間適用され、その後、297秒間の休止段階があった。凝集プリオンタンパク質の形成を検出するために、各サイクルの休止段階においてチオフラビンTの蛍光信号が蓄積された。陽性対照および陰性対照の各々について、15のレプリカに関するデータトレースが記録された。
【0051】
陽性対照において、凝集構造プリオンタンパク質は、約4時間(±0.5時間)後に形成された。陰性対照において、凝集構造プリオンタンパク質は、いくつかのレプリカでは約14時間後に形成を開始したが、ほとんどのレプリカでは、観察時間中に凝集構造プリオンの形成の兆候が見られなかった。陽性対照(左)および陰性対照(右)とともに測定結果が図4に示される。凝集構造の形成が再現性のある方法で起こったため、個々の測定値が重なっている。
【0052】
一般に、検出は、容器の検出部を通して、混合物に添加された蛍光色素の蛍光の変化によって測定可能であり、色素は、凝集構造プリオンタンパク質に特有である。典型的な色素は、例えば、チオフラビンT、チオフラビンS、コンゴレッド、発光性共役系ポリチオフェン(LCP)、ポリチオフェン酢酸(PTAA)、および発光性共役オリゴチオフェン(LCO)などのチオフェン系アミロイトリガンド、ピッツバーグ化合物B、アミノナフタレン2-シアノアクリレート(ANCA)プローブ、ペグ化フェニルベンゾオキサゾール誘導体、ピナシアノール、クリサミンG、および以下のスキャフォールド、カルコン、フラボン、オーロン、スチルベン、ジフェニル-1,2,4-オキサジアゾール、ジフェニル-1,3,4-オキサジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾフラン、イミダゾビリジン、ベンズイミダゾール、キノリン、ナフタレンの少なくとも1つを含む色素である。
【0053】
代替例として、天然構造プリオンタンパク質は、例えば天然構造プリオンタンパク質に蛍光色素を直接、または中間スペーサ、例えば(一級アミン、例えばリジンに反応する)イソチオシアネート、(アミノ基に反応してアミド結合、例えばN末端アミノ酸を形成する)スクシニルイミドエステル、(遊離スルフヒドリル基、例えばシステインに反応する)マレイミドなどの反応性化学基を含む蛍光誘導体を介して結合させることによって、蛍光色素で標識され得る。そのような蛍光誘導体は、シアニン、フルオレセイン、ローダミン、Alexa蛍光体、Dylight蛍光体、ATTO-Tec色素、BODIPY色素、SETA色素、SeTau色素、DYOMICS色素を含む。
【符号の説明】
【0054】
1 ハウジング
2 ハウジングの第1の端部
3 ハウジングの第2の端部
4 底壁
4a 底窓
4b 底開口部
5 検出部
6 窓部
7 円筒部
8 ハウジングのステータ保持部
10 ステータ
11 ステータの第1の端部断面
12 ステータの第2の端部断面
13 延長パイプ
14 ウェブ
15 ステータの円筒内側表面
16 開口部
20 ロータ
21 ロータの円筒部
22 ロータの第1の端部
23 ロータのカラー
24 ロータの第2の端部
25 ロータの前面
26 ベベル
30 シャフト
31 シャフトの第1の端部
32 シャフトの第2の端部
33 磁気シャフトドライブ
34 磁石
35 第1の軸受
36 磁気シャフトドライブの前面
37 第1の軸受の前面
38 シャフトの前面
39 長手方向軸
40 蓋
41 蓋の円筒部
42 蓋の凹部
50 第2の軸受
82 ハウジングのカラー部
82a カラー部の第1の部分
82b カラー部の第2の部分
83 ハウジングのノズル保持部
83a ノズル保持部の第1の端部
83b ノズル保持部の第2の端部
91 適切な液体充填レベル
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】