(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】入口電流シミュレータ装置と予めデバッグ方法
(51)【国際特許分類】
B61L 1/02 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
B61L1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501254
(86)(22)【出願日】2023-04-23
(85)【翻訳文提出日】2024-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2023090038
(87)【国際公開番号】W WO2023169601
(87)【国際公開日】2023-09-14
(31)【優先権主張番号】202211348401.7
(32)【優先日】2022-10-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521550208
【氏名又は名称】中▲鉄▼九局集▲団▼▲電▼▲務▼工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY NO.9 GROUP ELECTRICAL ENGINEERING CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼▲雲▼雷
(72)【発明者】
【氏名】原海清
(72)【発明者】
【氏名】肖拓
(72)【発明者】
【氏名】李煥利
(72)【発明者】
【氏名】安▲ル▼
(72)【発明者】
【氏名】▲蒋▼▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】任洪江
(72)【発明者】
【氏名】王新▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】尹培▲棟▼
(72)【発明者】
【氏名】尹晶磊
(72)【発明者】
【氏名】廖▲興▼▲偉▼
(72)【発明者】
【氏名】李▲躍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼洪涛
(72)【発明者】
【氏名】衣玉光
【テーマコード(参考)】
5H161
【Fターム(参考)】
5H161AA01
5H161BB20
5H161DD01
5H161DD18
5H161DD32
5H161FF01
5H161FF05
(57)【要約】
【課題】 入口電流シミュレータ装置である。
【解決手段】 入口電流シミュレータ装置は、テストポートと、第1のスイッチ装置(K1)と、第2のスイッチ装置(K2)と、第1の可変抵抗(RX1)と、第2の可変抵抗(RX2)と、マッチングボックス(HBP-T)と、バリアボックス(WGL-T)と、レール変圧器と、電流計とを含み、第1のスイッチ装置(K1)と、第1の可変抵抗(RX1)と、電流計とを電気的に接続した後、第1のアナログ回路を形成し、第2のスイッチ装置(K2)と、第2の可変抵抗(RX2)と、マッチングボックス(HBP-T)と、第1の可変抵抗(RX1)と、電流計とを電気的に接続した後、第2のアナログ回路を形成し、第2のスイッチ装置(K2)と、第1の可変抵抗(RX1)と、バリアボックス(WGL-T)と、電流計とを電気的に接続した後、第3のアナログ回路を形成し、第1のスイッチ装置(K1)及び第2のスイッチ装置(K2)が第1の接続状態にあるとき、第1のアナログ回路とテストポートとが通路を構成し、第1のスイッチ装置(K1)及び第2のスイッチ装置(K2)が第2の接続状態にあるとき、第2のアナログ回路とテストポートとが通路を構成し、第1のスイッチ装置(K1)及び第2のスイッチ装置(K2)が第3の接続状態にあるとき、第3のアナログ回路とテストポートとが通路を構成する。入口電流予めデバッグ方法をさらに提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テストポートと、第1のスイッチ装置と、第2のスイッチ装置と、第1の可変抵抗と、第2の可変抵抗と、マッチングボックスと、バリアボックスと、レール変圧器と、電流計とを含む入口電流シミュレータ装置であって、
前記テストポートは2つあり、被測定物を接続するために用いられ、
前記第1のスイッチ装置と、前記第1の可変抵抗と、前記電流計とを電気的に接続した後、室外での入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第1のアナログ回路を形成し、
前記第2のスイッチ装置と、前記第2の可変抵抗と、前記マッチングボックスと、前記第1の可変抵抗と、前記電流計とを電気的に接続した後、室内での4線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第2のアナログ回路を形成し、
前記第2のスイッチ装置と、前記第1の可変抵抗と、前記バリアボックスと、前記電流計とを電気的に接続した後、室内での2線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第3のアナログ回路を形成し、
前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置が第1の接続状態にあるとき、第1のアナログ回路は2つの前記テストポートに投入し、
前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置が第2の接続状態にあるとき、第2のアナログ回路は2つの前記テストポートに投入し、
前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置が第3の接続状態にあるとき、第3のアナログ回路は2つの前記テストポートに投入し、
前記第1のスイッチ装置は、第1の選択スイッチ及び第2の選択スイッチを含み、前記第1の選択スイッチ及び第2の選択スイッチは、いずれも、共通接点と、第1の接点と、第2の接点とを含み、前記第2のスイッチ装置は、第3の選択スイッチ及び第4の選択スイッチを含み、前記第3の選択スイッチ及び第4の選択スイッチは、いずれも、共通接点と、第1の接点と、第2の接点とを含み、前記第1の選択スイッチの第1の接点は、前記第3の選択スイッチの共通接点と電気的に接続され、前記第2の選択スイッチの第1の接点は、前記第4の選択スイッチの共通接点と電気的に接続され、
前記第1の可変抵抗はレール抵抗をシミュレーションし、第2の可変抵抗はケーブル抵抗をシミュレーションする、
ことを特徴とする入口電流シミュレータ装置。
【請求項2】
前記第1のアナログ回路は、前記第1の選択スイッチの第2の接点、前記第1の可変抵抗、前記電流計が直列に接続されてから前記第2の選択スイッチの第2の接点と電気的に接続されることにより構成され、前記第1の選択スイッチの共通接点は第2の接点に投入し、前記第2の選択スイッチの共通接点は第2の接点に投入し、前記第3の選択スイッチの共通接点は第1の接点、第2の接点に投入しなく、前記第4の選択スイッチの共通接点は第1の接点、第2の接点に投入しない場合、前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置は第1の接続状態にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の入口電流シミュレータ装置。
【請求項3】
前記第2のアナログ回路は、前記第3の選択スイッチの第1の接点、前記第2の可変抵抗、前記マッチングボックス、前記第1の可変抵抗、前記電流計が直列に接続されてから前記第4の選択スイッチの第1の接点と電気的に接続されることにより構成され、第1の選択スイッチの共通接点は第1の接点に投入し、第2の選択スイッチの共通接点は第1の接点に投入し、第3の選択スイッチの共通接点は第1の接点に投入し、第4の選択スイッチの共通接点は第1の接点に投入する場合、前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置は、第2の接続状態にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の入口電流シミュレータ装置。
【請求項4】
前記第3のアナログ回路は、前記第3の選択スイッチの第2の接点、前記第1の可変抵抗、前記バリアボックス、前記電流計が直列に接続されてから前記第4の選択スイッチの第2の接点と電気的に接続されることにより構成され、第1の選択スイッチの共通接点は第1の接点に投入し、第2の選択スイッチの共通接点は第1の接点に投入し、且つ第3の選択スイッチの共通接点は第2の接点に投入し、第4の選択スイッチの共通接点は第2の接点に投入する場合、前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置は第3の接続状態にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の入口電流シミュレータ装置。
【請求項5】
前記マッチングボックス及び前記バリアボックスにはそれぞれ4つのインタフェースがあり、それぞれ、第1のインタフェース、第2のインタフェース、第3のインタフェース及び第4のインタフェースであり、
前記第2のアナログ回路における前記マッチングボックスの接続方式は、前記第3のインタフェースが前記第2の可変抵抗と前記第3の選択スイッチの第1の接点と直列に接続され、前記第1のインタフェースが前記第1の可変抵抗と前記電流計と直列に接続されてから、前記第3のインタフェースに接続されることであり、前記第4のインタフェースが前記第4の選択スイッチの第1の接点に接続され、前記第3のアナログ回路における前記バリアボックスの接続方式は、前記第3のインタフェースが前記第4の選択スイッチの第2の接点に接され、前記第1のインタフェースが前記第1の可変抵抗と前記電流計と直列に接続されてから前記第3のインタフェースに接続され、前記第4のインタフェースが前記第4の選択スイッチの第2の接点に接続されることである、
ことを特徴とする請求項1に記載の入口電流シミュレータ装置。
【請求項6】
前記レール変圧器は1つの固定抵抗と直列に接続されてから、前記バリアボックスの非インタフェース側に電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の入口電流シミュレータ装置。
【請求項7】
前記装置は2つの電気遮断器をさらに含み、2つの前記電気遮断器は、一端が、それぞれ、前記第1の選択スイッチ及び第2の選択スイッチの共通接点と独立して電気的に接続され、他端が、それぞれ、2つの前記テストポートと接される、
ことを特徴とする請求項1に記載の入口電流シミュレータ装置。
【請求項8】
前記装置で測定されるレール区間が受電端である場合、前記固定抵抗が短絡接続して、前記レール変圧器と直列に接続されて前記バリアボックスの非インタフェース側に接続されることをせず、前記装置で測定されるレール区間が送電端である場合、前記固定抵抗は正常に前記レール変圧器と直列に接続されて前記バリアボックスの非インタフェース側に接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載の入口電流シミュレータ装置。
【請求項9】
室外での入口電流のテストを行う場合は、前記第1の選択スイッチの共通接点及び前記第2の選択スイッチの共通接点はそれぞれの前記第2の接点に投入し、前記第1のアナログ回路をオンにし、テスト区間の鋼製レール長さに基づいて前記第1の可変抵抗の抵抗値を調整した後、室外での入口電流のテストを行うことと、
室内での4線式コーディング電流のテストを行う場合は、前記第1の選択スイッチの共通接点及び前記第2の選択スイッチの共通接点はそれぞれの前記第1の接点に投入し、且つ前記第3の選択スイッチの共通接点及び前記第4の選択スイッチの共通接点はそれぞれの前記第1の接点に投入する場合、前記第2のアナログ回路をオンにし、テスト区間の鋼製レール長さ及びケーブル長さに基づいて前記第1の可変抵抗の抵抗値及び前記第2の可変抵抗の抵抗値をそれぞれ調整した後、室内での4線式コーディング入口電流のテストを行うことと、
室内での2線式コーディング電流のテストを行う場合は、前記第1の選択スイッチの共通接点及び前記第2の選択スイッチの共通接点はそれぞれの前記第1の接点に投入し、且つ前記第3の選択スイッチの共通接点及び前記第4の選択スイッチの共通接点はそれぞれの前記第2の接点に投入する場合、前記第3のアナログ回路をオンにし、テスト区間の鋼製レール長さに基づいて前記第1の可変抵抗の抵抗値を調整した後、室内での2線式コーディング入口電流のテストを行うことと、を含む、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の入口電流シミュレータ装置に適用される予めデバッグ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は鉄道信号技術分野に関し、特に入口電流シミュレータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
中国の鉄道列車の運行速度の絶えずの向上に伴い、人々は列車の運行の安全性、快適性に対してより高い要求を提出したが、列車が高速で穏やかに運行することについて、高い信頼性のある列車と高い品質の路線だけでなく、高い信頼性、高い安全性のある信号装置も必要であり、それを基に列車の運行を指導する。
【0003】
ZPW-2000型装置の普及に伴い、コーディング装置の更新/改造は既存の線工事において特に重要なものであり、コーディング装置の取り付け品質基準を保証するとともに、装置の取り付けプロセスにおける列車の運行安全を保証するだけでなく、コーディング装置の順調な開通/使用も保証する。ただし、入口電流テストはそのうちの最も重要なステップである。施工テスト時に既存のコーディング装置を撤去し、新設されたコーディング装置を取り付けて接続する必要があり、取り付けプロセスに対して長い時間が必要であり、しかも入口電流テストは1つの区間ではなく、列車の進入路上のすべての区間を同時に交換してからテストを行う必要があり、既存の線工事の天窓時間が短く、一般的にテストが完了するのは困難であり、既存の装置が回復した後にさらにテストを行う必要があり、特に繁忙幹線の天窓時間内の有効作業時間は非常に短い。既存の線信号インターロック施工の転線テストの仕事量は非常に大きく、入口電流調整は他のインターロックテストと同期して行うことができず、他の信号装置のデバッグが完了しなければテストを行うことができず、転線時間を占有することが非常に多く、一般的な駅では1時間程度の時間で完成し、入口電流デバッグに故障が発生すると、さらに施工転線全体に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、上記従来技術に存在する問題を解決または緩和するために、室内及び室外での入口電流の予めデバッグをシミュレーションするために用いられる入口電流シミュレータ装置を提供する。技術案は、以下の通りである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
テストポートと、第1のスイッチ装置と、第2のスイッチ装置と、第1の可変抵抗と、第2の可変抵抗と、マッチングボックスと、バリアボックスと、レール変圧器(軌道変圧器、rail transformator)と、電流計とを含む入口電流シミュレータ装置であって、
前記テストポートは2つあり、被測定物を接続するために用いられ、
前記第1のスイッチ装置と、前記第1の可変抵抗と、前記電流計とを電気的に接続した後、室外での入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第1のアナログ回路を形成し、
前記第2のスイッチ装置と、前記第2の可変抵抗と、前記マッチングボックスと、前記第1の可変抵抗と、前記電流計とを電気的に接続した後、室内での4線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第2のアナログ回路を形成し、
前記第2のスイッチ装置と、前記第1の可変抵抗と、前記バリアボックスと、前記電流計とを電気的に接続した後、室内での2線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第3のアナログ回路を形成し、
前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置が第1の接続状態にあるとき、第1のアナログ回路は2つの前記テストポートに投入し、
前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置が第2の接続状態にあるとき、第2のアナログ回路は2つの前記テストポートに投入し、
前記第1のスイッチ装置及び前記第2のスイッチ装置が第3の接続状態にあるとき、第3のアナログ回路は2つの前記テストポートに投入し、
前記第1のスイッチ装置は、第1の選択スイッチ及び第2の選択スイッチを含み、前記第1の選択スイッチ及び第2の選択スイッチは、いずれも、共通接点と、第1の接点と、第2の接点とを含み、前記第2のスイッチ装置は、第3の選択スイッチ及び第4の選択スイッチを含み、前記第3の選択スイッチ及び第4の選択スイッチは、いずれも、共通接点と、第1の接点と、第2の接点とを含み、前記第1の選択スイッチの第1の接点は、前記第3の選択スイッチの共通接点と電気的に接続され、前記第2の選択スイッチの第1の接点は、前記第4の選択スイッチの共通接点と電気的に接続され、
前記第1の可変抵抗はレール抵抗をシミュレーションし、第2の可変抵抗はケーブル抵抗をシミュレーションする、
入口電流シミュレータ装置。
【有益な効果】
【0006】
本発明の実施例には入口電流シミュレータ装置が提供される。室内と室外の作業区間のテスト回路をシミュレーションし、入口電流の予めデバッグを行い、既存の線工事天窓の使用を減少させ、施工転線プロセスにおける入口電流の調整時間を短縮させ、作業者の仕事量を減少させ、転線封鎖テストの効率を高め、信号インターロック改造施工転線の安全と時間通りを保証することができる。同時に電流計が直列に接続されてデータをより直感的に読み取る。テストの必要に応じて、4線式と2線式をシミュレーションすることができ、異なるテストの需要を満たして、応用が広くて、テスト場所の制限を受けなくて、室内と室外ではいずれも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】入口電流シミュレータ装置のシステム構成図である。
【
図2】第1のスイッチ装置、第2のスイッチ装置の構成概略図である。
【
図3】室外での測定時の入口電流テスト回路の概略図である。
【
図4】室内での4線式コーディング入口電流回路のテストの概略図である。
【
図5】室内での2線式コーディング入口電流回路のテストの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示すように、
テストポートと、第1のスイッチ装置と、第2のスイッチ装置と、第1の可変抵抗と、第2の可変抵抗と、マッチングボックスと、バリアボックスと、レール変圧器と、電流計とを含む入口電流シミュレータ装置であって、
前記テストポートは2つあり、被測定物を接続するために用いられ、
第1のスイッチ装置と、第1の可変抵抗と、電流計とを電気的に接続した後、室外での入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第1のアナログ回路を形成し、
第2のスイッチ装置と、第2の可変抵抗と、マッチングボックスと、第1の可変抵抗と、電流計とを電気的に接続した後、室内での4線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第2のアナログ回路を形成し、
第2のスイッチ装置と、第1の可変抵抗と、バリアボックスと、電流計とを電気的に接続した後、室内での2線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられる第3のアナログ回路を形成し、
第1のスイッチ装置及び第2のスイッチ装置が第1の接続状態にあるとき、第1のアナログ回路は2つのテストポートに投入し、
第1のスイッチ装置及び第2のスイッチ装置が第2の接続状態にあるとき、第2のアナログ回路は2つのテストポートに投入し、
第1のスイッチ装置及び第2のスイッチ装置が第3の接続状態にあるとき、第3のアナログ回路は2つのテストポートに投入する、
ことを特徴とする入口電流シミュレータ装置。
【0009】
図1はシミュレータ構成概略図である。第1の選択スイッチ1の第2の接点12、第1の可変抵抗RX1、電流計が互いに直列に接続されてから第2の選択スイッチ2の第2の接点22と電気的に接続されることにより第1のアナログ回路を構成し、第3の選択スイッチ3の第1の接点31、第2の可変抵抗RX2、マッチングボックスHBP-T、第1の可変抵抗RX1、電流計が直列に接続されてから、第4の選択スイッチ4の第1の接点41と電気的に接続されることにより第2のアナログ回路を構成し、第3の選択スイッチ3の第2の接点32、第1の可変抵抗RX1、バリアボックスWGL-T、電流計が直列に接続されてから、第4の選択スイッチ4の第2の接点42と電気的に接続されることにより第3のアナログ回路を構成する。
【0010】
第1のアナログ回路は、室外での入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられ、第2のアナログ回路は、室内での4線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられ、第3のアナログ回路は、室内での2線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションするために用いられ、3本のアナログ回路は互いに独立しており、相互に影響を与えず、実際の作業の必要に応じて対応するアナログ回路を選択して通路に接続してなって入口電流テストを行うことができる。
【0011】
各アナログ回路には電流計が直列に接続されており、入口電流測定を行う際に、直観的に電流データを表示することができ、操作が簡単で迅速である。3つのアナログ回路は異なる作業に必要な入口電流テスト回路をシミュレーションし、1つの装置に集積し、持ち運びが便利で、適用範囲が広く、異なる需要を満たして作業効率を高め、テスト時間を短縮させ、同時に作業強度を低下させる。
【0012】
図2に示すように、
図2は、第1のスイッチ装置1と第2のスイッチ装置2の構成概略図である。第1のスイッチ装置K1は、第1の選択スイッチ1及び第2の選択スイッチ2を含み、第1の選択スイッチ1は、共通接点10と、第1の接点11と、第2の接点12とを含み、第2の選択スイッチ2は、共通接点20と、第1の接点21と、第2の接点22とを含み、第2のスイッチ装置K2は、第3の選択スイッチ3及び第4の選択スイッチ4を含み、第3の選択スイッチ3は、共通接点30と、第1の接点31と、第2の接点32とを含み、第4の選択スイッチ4は、共通接点40と、第1の接点41と、第2の接点42とを含み、第1の選択スイッチ1の第1の接点11は、第3の選択スイッチ3の共通接点30と電気的に接続され、第2の選択スイッチ2の第1の接点21は、第4の選択スイッチ4の共通接点40と電気的に接続される。使用の必要に応じて、スイッチの共通接点を選択して異なる接点をオンにすることができる。
【0013】
図3に示すように、
図3はシミュレータが室外での入口電流回路のテストをシミュレーションする概略図である。
図2と
図3を組み合わせて、第1のアナログ回路は、第1の選択スイッチ1の第2の接点12、第1の可変抵抗RX1、電流計が直列に接続されてから第2の選択スイッチ2の第2の接点22と電気的に接続されることにより構成され、第1の選択スイッチ1の共通接点10は第2の接点12に投入し、第2の選択スイッチ2の共通接点20は第2の接点22に投入し、第3の選択スイッチ3の共通接点30は第1の接点31、第2の接点32に投入しなく、第4の選択スイッチ4の共通接点40は第1の接点41、第2の接点42に投入しない場合、第1のスイッチ装置K1及び第2のスイッチ装置K2は第1の接続状態にあり、このとき第1のアナログ回路はテストポートに投入する。ただし、第1のアナログ回路における第1の可変抵抗RX1はテスト区間の軌道抵抗値をシミュレーションし、室外でのテストを行うことが必要である場合、本装置を用いて第1のアナログ回路をオンにすることを選択し、必要なテスト区間の軌道長さに応じて第1の可変抵抗RX1の抵抗値を調整し、第1の可変抵抗RX1の抵抗値をテスト区間の軌道抵抗値と同じように調整すれば、室外での入口電流回路のテストを形成し、テストポートを用いて室外レールボックスの所に入口電流測定を行うことができる。
【0014】
図4に示すように、
図4は室内での4線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションする概略図である。
図2と
図4を組み合わせて、第2のアナログ回路は、第3の選択スイッチ3の第1の接点31、第2の可変抵抗RX2、マッチングボックスHBP-T、第1の可変抵抗RX1、電流計が直列に接続されてから、第4の選択スイッチ4の第1の接点41と電気的に接続されることにより構成され、第1の選択スイッチ1の共通接点10は第1の接点11に投入し、第2の選択スイッチ2の共通接点20は第1の接点21に投入し、第3の選択スイッチ3の共通接点30は第1の接点31に投入し、第4の選択スイッチ4の共通接点40は第1の接点41に投入する場合、第1のスイッチ装置K1及び第2のスイッチ装置K2は、第2の接続状態にあり、第2のアナログ回路はテストポートに投入する。ただし、第1の可変抵抗RX1はテスト区間の軌道抵抗値をシミュレーションし、第2の可変抵抗RX2はテスト区間のケーブル抵抗をシミュレーションし、テスト区間の軌道長さに応じて第1の可変抵抗RX1及び第2の可変抵抗RX2の抵抗値を調整し、室内での4線式コーディング入口電流回路のテストを形成し、テストポートを用いて室内分線盤位置に室内での4線式コーディング入口電流のテストを行うことができる。
【0015】
図5に示すように、
図5は室内での2線式コーディング入口電流回路のテストをシミュレーションする概略図であり、
図2と
図5を組み合わせて、第3のアナログ回路は、第3の選択スイッチ3の第2の接点32、第1の可変抵抗RX1、バリアボックスWGL-T、電流計が直列に接続されてから第4の選択スイッチ4の第2の接点42と電気的に接続されることにより構成され、第1の選択スイッチ1の共通接点10は第1の接点11に投入し、第2の選択スイッチ2の共通接点20は第1の接点21に投入し、且つ第3の選択スイッチ3の共通接点30は第2の接点32に投入し、第4の選択スイッチ4の共通接点40は第2の接点42に投入する場合、第1のスイッチ装置K1及び第2のスイッチ装置K2は第3の接続状態にあり、第3のアナログ回路はテストポートに投入し、テスト区間の軌道長さに応じて第1の可変抵抗RX1の抵抗値を調整し、室内での2線式コーディング入口電流回路のテストを形成し、テストポートを用いて室内分線盤位置に室内での2線式コーディング入口電流のテストを行うことができる。
【0016】
本願は可変抵抗を用いて、レール抵抗値とケーブル線抵抗をシミュレーションし、テスト負荷をシミュレーションし、実際の作業プロセスにおける測定作業量が大きい問題を解決し、コーディングテスト施工と鉄道輸送との間の矛盾を解決した。電子部品などの装置を利用してコーディング回路装置端末をシミュレーションし、異なるアナログ回路を使用して、コーディング装置のコード型及び入口電流を予めにテストすることができ、入口電流シミュレータは既存の線封鎖転線の前にコーディングコード型と入口電流を予めに調整し、テスト室内外の配線の誤りを検査し、コーディングコード発行回路の室内、室外部分に対して予めに徹底的なテストを行い、且つテストの正確率を保証することができる。
【0017】
図1に示すように、マッチングボックスHBP-Tには4つのインタフェースがあり、それぞれ、第1のインタフェースA1、第2のインタフェースA2、第3のインタフェースA3及び第4のインタフェースA4であり、バリアボックスWGL-Tには4つのインタフェースがあり、それぞれ、第1のインタフェースI1、第2のインタフェースI2、第3のインタフェースI3及び第4のインタフェースI4である。第2のアナログ回路におけるマッチングボックスHBP-Tの接続方式は、具体的に、第3のインタフェースA3が第2の可変抵抗RX2と第3の選択スイッチ3の第1の接点31と直列に接続され、第1のインタフェースA1が第1の可変抵抗RX1と電流計と直列に接続されてから、第2のインタフェースA2に接続され、第4のインタフェースA4が第4の選択スイッチ4の第1の接点41に接続されることであり、第3のアナログ回路におけるバリアボックスWGL-Tの接続方式は、具体的に、第3のインタフェースI3が第4の選択スイッチ4の第2の接点42に接され、第1のインタフェースI1が第1の可変抵抗RX1と電流計と直列に接続されてから、第2のインタフェースI2に接続され、第4のインタフェースI4が第4の選択スイッチ4の第2の接点42に接続されることである。
【0018】
マッチングボックスHBP-Tは室内4線式コーディング軌道回路装置であり、第2のアナログ回路上の接続は4線式コーディング軌道ボックス配線方式を採用し、バリアボックスWGL-Tは室内2線式のコーディング軌道回路装置であり、第3のアナログ回路上の接続は2線式コーディング軌道ボックス配線方式を採用する。
【0019】
レール変圧器は1つの固定抵抗と直列に接続されてから、バリアボックスWGL-Tの非インタフェース側に電気的に接続される。
【0020】
バリアボックスWGL-Tの非インタフェース側は、4つのインタフェース端以外の他の方向である。
【0021】
装置は2つの電気遮断器をさらに含み、2つの電気遮断器は、一端が、それぞれ、第1の選択スイッチ及び第2の選択スイッチの共通接点と独立して電気的に接続され、他端が、それぞれ、2つのテストポートと接される。
【0022】
図1に示すように、2つの電気遮断器3Aはテストポートの内側に接続され、電気遮断器はこのシミュレータに過電流保護を提供し、測定位置が間違っている時に大電流がシミュレータに入ってシミュレータを破損することを防止する。
【0023】
装置で測定されるレール区間が受電端である場合、固定抵抗が短絡接続して、レール変圧器と直列に接続されてバリアボックスWGL-Tの非インタフェース側に接続されることをせず、装置で測定されるレール区間が送電端である場合、固定抵抗は正常にレール変圧器と直列に接続されてバリアボックスWGL-Tの非インタフェース側に接続される。
【0024】
テストされたレール区間は受電端と送電端に分けられ、第3のアナログ回路の固定抵抗がアナログ回路にアクセスするか否かは、レール区間が受電端であるか送電端であるかに依存する。
【0025】
室外での入口電流のテストを行う場合は、第1の選択スイッチ1の共通接点10及び第2の選択スイッチ2の共通接点20はそれぞれの第2の接点に投入し、第1のアナログ回路をオンにし、テスト区間の鋼製レール長さに基づいて第1の可変抵抗RX1の抵抗値を調整した後、室外での入口電流のテストを行うことと、
室内での4線式コーディング電流のテストを行う場合は、第1の選択スイッチ1の共通接点10及び第2の選択スイッチ2の共通接点20はそれぞれの第1の接点に投入し、且つ第3の選択スイッチ3の共通接点30及び第4の選択スイッチ4の共通接点40はそれぞれの第1の接点に投入する場合、第2のアナログ回路をオンにし、テスト区間の鋼製レール長さ及びケーブル長さに基づいて第1の可変抵抗RX1の抵抗値及び第2の可変抵抗RX2の抵抗値をそれぞれ調整した後、室内での4線式コーディング入口電流のテストを行うことと、
室内での2線式コーディング電流のテストを行う場合は、第1の選択スイッチ1の共通接点10及び第2の選択スイッチ2の共通接点20はそれぞれの第1の接点に投入し、且つ第3の選択スイッチ3の共通接点30及び第4の選択スイッチ4の共通接点40はそれぞれの第2の接点に投入する場合、第3のアナログ回路をオンにし、テスト区間の鋼製レール長さに基づいて第1の可変抵抗RX1の抵抗値を調整した後、室内での2線式コーディング入口電流のテストを行うことと、を含む、
入口電流予めデバッグ方法。
【0026】
この方法の上記ステップの具体的な実現は、上記入口電流シミュレータ装置の関連内容を参照することができ、ここではこれ以上説明しない。
【国際調査報告】