(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】自動車用の熱生成ユニット
(51)【国際特許分類】
B60K 11/02 20060101AFI20240719BHJP
F25B 1/00 20060101ALI20240719BHJP
F25B 41/40 20210101ALI20240719BHJP
B60L 3/00 20190101ALI20240719BHJP
B60L 58/24 20190101ALI20240719BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20240719BHJP
H01M 10/658 20140101ALI20240719BHJP
【FI】
B60K11/02
F25B1/00 399Y
F25B41/40 A
B60L3/00 N
B60L58/24
H01M10/625
H01M10/658
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501617
(86)(22)【出願日】2022-07-01
(85)【翻訳文提出日】2024-03-05
(86)【国際出願番号】 EP2022068354
(87)【国際公開番号】W WO2023285173
(87)【国際公開日】2023-01-19
(32)【優先日】2021-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505113632
【氏名又は名称】ヴァレオ システム テルミク
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100217836
【氏名又は名称】合田 幸平
(72)【発明者】
【氏名】ステファン、カール
【テーマコード(参考)】
3D038
5H031
5H125
【Fターム(参考)】
3D038AA01
3D038AA02
3D038AB01
3D038AC20
5H031AA09
5H031KK02
5H125AA01
5H125AC11
5H125BC19
5H125CD06
5H125CD09
5H125FF22
5H125FF24
5H125FF27
(57)【要約】
本発明は、自動車(1)に装備されるように設計された熱生成ユニット(6)であって、前記熱生成ユニット(6)は、伝熱流体回路(10)と、少なくとも1つの冷媒圧縮部材(22)と冷媒膨張部材(26)と前記冷媒流体と前記伝熱流体との間で熱エネルギーを交換するように構成された少なくとも1つの熱交換器(28)とから選択される複数の部品を備える冷媒流体回路(12)と、を備え、前記熱生成ユニット(6)は、前記伝熱流体回路(10)を前記熱生成ユニット(6)の外部の設備に接続することが意図された少なくとも1つの流体インターフェース(14)を備え、前記熱生成ユニット(6)は、断熱遮音装置(20)を備えることを特徴とする熱生成ユニット(6)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)に装備されるように設計されるとともに伝熱流体を熱的に処理するように構成された熱生成ユニット(6)であって、前記熱生成ユニット(6)は、
伝熱流体を通過させるように設計された少なくとも1つの伝熱流体回路(10)と、
冷媒流体が通流する冷媒流体回路(12)であって、前記冷媒流体の圧縮用の少なくとも1つのユニット(22)と、前記冷媒流体の膨張用のユニット(26)と、前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された少なくとも1つの熱交換器(28)と、前記冷媒流体回路(12)を構成するこれらの部品を接続するダクト(30、32)とを備える冷媒流体回路(12)と、
を備え、
前記熱生成ユニット(6)は、前記伝熱流体回路(10)を前記熱生成ユニット(6)の外側の設備に接続するように設計された少なくとも1つの流体インターフェース(14)を備え、
前記熱生成ユニット(6)は、前記冷媒流体回路(12)の前記部品を少なくとも部分的に囲んで延びる断熱遮音装置(20)を備え、前記断熱遮音装置(20)は、前記熱生成ユニット(6)の内部における前記冷媒流体回路(12)の前記部品の前記位置を維持する、
ことを特徴とする熱生成ユニット(6)。
【請求項2】
前記熱生成ユニット(6)は、前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)を受容する内部容積(66)を少なくとも部分的に画定することに関与する包囲体(64)を備え、
前記断熱遮音装置(20)は、少なくとも前記内部容積(66)において、前記包囲体(64)と前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)との間で延びる発泡体の形態を取る、
請求項1に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項3】
前記断熱遮音装置(20)は、前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)が内部で延びるレセプタクルを互いに協働して画定する第1ハーフシェルおよび第2ハーフシェルを備える、
請求項1に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項4】
前記熱生成ユニット(6)は、前記熱生成ユニット(6)を固定するための少なくとも1つの装置(68)を備え、
前記装置は、前記熱生成ユニット(6)を車両(1)のシャーシ(2)に固定するように設計される、
請求項1~3のいずれか一項に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項5】
前記固定装置(68)は、ベース(70)、および前記ベース(70)から突出するロッド(72)、ならびに前記ロッド(72)の周囲に設置された絶縁シリンダ(74)を備え、
前記固定装置(68)は、前記絶縁シリンダ(74)および前記断熱遮音装置(20)と一体である壁を備える、
請求項4に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項6】
前記固定装置(68)は、前記包囲体(64)により少なくとも部分的に画定された前記内部容積(66)において延び、
前記断熱遮音装置(20)は、前記包囲体(64)により少なくとも部分的に画定された前記内部容積(66)の内部における前記固定装置(68)の位置を維持する、
請求項2と組み合わせた請求項4または5のいずれかに記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項7】
前記熱生成ユニット(6)は、第1熱交換器(24)を備え、
前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された前記熱交換器(28)は、前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された第2熱交換器(28)であり、
2つの前記熱交換器(24、28)のうちの少なくとも一方は、前記断熱遮音装置(20)の外部に設置される。
【請求項8】
前記第1熱交換器(24)は、気体コンデンサまたはクーラーとして使用され、
前記第2熱交換器(28)は、エバポレータとして使用される、
請求項7に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項9】
前記熱生成ユニット(6)は、前記冷媒流体回路(12)と前記断熱遮音装置(20)の外部に設置された熱交換器(24)との間に、少なくとも1つの流体接続インターフェースを備える、
請求項7または8のいずれかに記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の少なくとも1つの熱生成ユニット(6)と、伝熱流体が通過する外部設備と、シャーシ(2)と、を備える車両(1)であって、
前記外部設備は、前記伝熱流体回路(10)に前記流体インターフェース(14)により接続し、前記熱生成ユニット(6)は、前記車両(1)の前記シャーシ(2)に前記固定装置(68)により固定される、
車両(1)。
【請求項11】
前記シャーシ(2)は、前記熱生成ユニット(6)が設置されるキャビティを少なくとも部分的に画定することに関与し、
前記断熱遮音装置(20)は、少なくとも前記冷媒流体回路(12)の前記部品のうちの1つと前記シャーシ(2)との間で延びる、
請求項10に記載の車両(1)。
【請求項12】
前記冷媒流体回路(12)を組み立てるステップと、
前記伝熱流体回路(10)を組み立てるステップと、
前記断熱遮音装置(20)を前記冷媒流体回路(12)の部品の少なくとも周囲に設置するステップと、
を少なくとも備える請求項1~9のいずれかに記載の熱生成ユニット(6)を組み立てるための方法。
【請求項13】
前記冷媒流体回路(12)および前記伝熱流体回路(10)を、包囲体(64)により少なくとも部分的に画定された内部容積(66)に、前記断熱遮音装置(20)を前記内部容積(66)に流し込みつつ設置するステップを備える、
請求項12に記載の熱生成ユニット(6)を組み立てるための方法。
【請求項14】
熱生成ユニット(6)を請求項4と組み合わせた請求項10または11のいずれかに記載の車両(1)に設置するための方法であって、前記熱生成ユニット(6)は、請求項12または13のいずれかに記載のように組み立てられ、
前記方法は、前記固定装置(68)を前記シャーシ(2)に固定する少なくとも1つのステップを備える、
方法。
【請求項15】
熱生成ユニット(6)を請求項10または11のいずれかに記載の車両に設置するための前記方法であって、前記熱生成ユニット(6)は、請求項12または13のいずれかに記載のように組み立てられ、
前記方法は、
前記熱生成ユニット(6)の前記冷媒流体回路(12)の前記部品を、前記シャーシ(2)により少なくとも部分的に画定されたキャビティに配置する少なくとも1つのステップと、
前記断熱遮音装置(20)を、これが前記冷媒流体回路(12)の部品と前記キャビティを画定する前記シャーシ(2)の壁との間で延びるように流し込むステップと、
を備える方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド自動車または電気自動車に設置される伝熱流体熱調整システムの分野に関し、より具体的にはこのタイプの熱調整システムの熱生成ユニットの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車またはハイブリッド自動車(以下、電気またはハイブリッド自動車)は、一般に、電気自動車および/またはハイブリッド自動車が走行するのに必要なエネルギーを供給する例えば電気バッテリパックのような様々な電気部品および/または電子部品(以下、電気および/または電子部品)を装備している。このタイプの電気またはハイブリッド自動車に、冷媒流体回路および伝熱流体回路を装備することが知られている。後者は、特に、電気またはハイブリッド自動車の特定の電気および/または電子部品、あるいはその特定の領域を熱的に調整することに関与するものである。
【0003】
また、冷媒流体回路は、伝熱流体回路を通流する伝熱流体の温度を調整する。この目的のために、冷媒流体は、伝熱流体と熱量を交換することで、伝熱流体の温度を上昇または低下させる。冷媒流体により伝熱流体を冷却または加熱することで、電気またはハイブリッド自動車の特定の電気および/または電子部品の温度を調節できることが理解される。
【0004】
一般に、冷媒流体回路は、冷媒流体の圧縮用ユニット、冷媒流体の膨張用ユニット、および冷媒流体と伝熱流体との少なくとも1つの熱交換器等の様々な冷媒流体制御要素が設置される少なくとも1つのダクトを備えている。冷媒流体の制御のためのこれらの様々な要素は、冷媒流体の圧力を増加または減少させるように構成されている。これにより、冷媒流体は、熱交換器において伝熱流体の温度を調整する。
【0005】
自動車メーカーは、車両の他の部品のためのスペースを空けるために冷媒流体回路のサイズおよび寸法を縮小することを模索している。換言すれば、このタイプの冷媒流体回路は、今後、小型化されて当該冷媒流体回路のダクトの長さも短くなるであろう。この縮小化により、本発明により解決すべき第1の技術的問題が生じる。実際に、従来技術によるシステムにおけるダクトの長い長さは、振動ダンパとして機能することで最終的に振動伝達を低減させる。ダクトの長さを短くすることで振動伝達が増大するが、本明細書で提示される本発明はこれを是正する。
【0006】
また、このタイプの冷媒流体回路および/またはこのタイプの伝熱流体回路を、電気またはハイブリッド自動車のシャーシに直接的に固定することで車両に設置することも知られている。しかしながら、このような固定態様により、冷媒流体回路のダクトの長さを短くすることと相まって、シャーシに、ひいては電気またはハイブリッド自動車の車室スペース内の当該車両の乗員に伝達される振動が増加する。
【発明の概要】
【0007】
この文脈において、本発明は、冷媒流体回路および伝熱流体回路の部品を互いに対して、および両者を外部環境に対して機械的に保持することも、前記回路の防振性、断熱性および遮音性を提供することもできるシステムを提案することにより、これらの問題に対する解決策を提示する。
【0008】
したがって、本発明の主たる目的は、車両、特に自動車に装備されるように設計されるとともに伝熱流体を熱的に処理するように構成された熱生成ユニットであって、前記熱生成ユニットは、伝熱流体を通過させるように設計された少なくとも1つの伝熱流体回路と、冷媒流体が通流する冷媒流体回路であって、前記冷媒流体の圧縮用の少なくとも1つのユニットと、前記冷媒流体の膨張用のユニットと、前記冷媒流体と前記伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された少なくとも1つの熱交換器と、前記冷媒流体回路を構成するこれらの部品を接続するダクトとを備える冷媒流体回路と、を備え、前記熱生成ユニットは、前記伝熱流体回路を前記熱生成ユニットの外側の設備に接続するように設計された少なくとも1つの流体インターフェースを備え、前記熱生成ユニットは、前記冷媒流体回路の前記部品を少なくとも部分的に囲んで延びる断熱遮音装置を備え、前記断熱遮音装置は、前記熱生成ユニットの内部における前記冷媒流体回路の前記部品の前記位置を維持する、ことを特徴とする熱生成ユニットである。
【0009】
流体インターフェースにより、伝熱流体回路を熱生成ユニットの外部の設備に流体的に接続することができるため、この伝熱流体回路を熱生成ユニットの外側の伝熱流体ダクトに単一ポイントにおいて接続することができる。
【0010】
断熱遮音装置は、例えば伝熱流体回路やインターフェース等の熱生成ユニットの他の要素に対して、少なくとも冷媒流体回路を熱生成ユニットにおいて機械的に所定位置に単独で維持できることが理解される。換言すれば、断熱装置は、冷媒流体回路の部品の位置を熱生成ユニットにおいて動かないようにする(不動化する/固定する)。これにより、本発明による前記ユニットの使用時に、冷媒流体回路は、熱生成ユニットにおいて所定位置に留まり続ける。
【0011】
断熱遮音装置は、冷媒流体回路の機械的な保持を保証するだけでなく、冷媒流体回路と熱生成ユニットの外部の環境との間の熱交換を可能な限り低減させ得る。また、断熱遮音装置は、冷媒流体回路が生じさせる振動が熱生成ユニットの外部環境、特に車両の車室スペースに伝搬することも低減させる。
【0012】
冷媒流体回路は、冷媒流体の圧力および温度を制御するように構成される。そして、流体は、伝熱流体回路を通流する伝熱流体の温度を、特に熱交換器における熱量の交換により調整する。
【0013】
この目的のために、圧縮ユニットは、冷媒流体が当該圧縮ユニットを通流する際にこれを圧縮することを目的としている。換言すれば、圧縮ユニットは、冷媒流体の圧力を上昇させるため、圧縮ユニットの下流を通流する冷媒流体は、圧縮ユニットの上流を通流する冷媒流体の圧力よりも高い圧力を有する。
【0014】
他方で、膨張ユニットの目的は、冷媒流体が通流する際に流体を膨張させることである。換言すれば、膨張ユニットは、冷媒流体の圧力を低下させるため、膨張ユニットの下流を通流する冷媒流体は、膨張ユニットの上流を通流する冷媒流体の圧力よりも低い圧力を有する。
【0015】
熱交換器は、例えば、圧縮ユニットと膨張ユニットとの間に配置された通路を備える。これにより、冷媒流体は、熱交換器のこの通路において、圧縮ユニットから膨張ユニットに通流する。この熱交換器は、伝熱流体がたどる第2通路を備える。一構成によれば、熱交換器を通流する冷媒流体は、当該熱交換器を通流する伝熱流体の温度を上昇させることを目的とし、冷媒流体は伝熱流体に熱量を与える。
【0016】
また、熱交換器は、膨張ユニットと圧縮ユニットとの間にも配置され得る。これにより、冷媒流体は、熱交換器のチャネルを通って、膨張ユニットから圧縮ユニットに通流する。この熱交換器は、伝熱流体がたどる第2チャネルを備える。この構成において、熱交換器を通流する冷媒流体は、第2チャネルを通流する伝熱流体の温度を低下させることを目的とし、冷媒流体は伝熱流体から熱量を奪う。
【0017】
本発明の別の任意の特徴によれば、前記熱生成ユニットは、第1熱交換器を備え、前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された前記熱交換器は、前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された第2熱交換器であり、2つの前記熱交換器のうちの少なくとも一方は、前記断熱遮音装置の外部に設置される。
【0018】
一実施形態によれば、第1熱交換器および第2熱交換器は、断熱遮音装置により熱生成ユニット内に保持される。
【0019】
本発明の別の任意の特徴によれば、前記第1熱交換器は、気体コンデンサまたはクーラーとして使用され、前記第2熱交換器は、エバポレータとして使用される。
【0020】
本発明の任意の特徴によれば、前記熱生成ユニットは、前記冷媒流体回路と前記断熱遮音装置の外部に設置された熱交換器との間に、少なくとも1つの流体接続インターフェースを備える。これは、特に、冷媒流体回路の2つの熱交換器のうちの一方が、断熱遮音装置の外部にある場合に該当する。したがって、熱生成ユニットの内部とその外部との間における冷媒流体の通流を容易にすることが必要である。本明細書で言及される流体接続インターフェースは、この目的を達成する。
【0021】
本発明の任意の特徴によれば、前記熱生成ユニットは、前記冷媒流体回路の前記部品および前記伝熱流体回路を受容する内部容積を少なくとも部分的に画定することに関与する包囲体を備え、前記断熱遮音装置は、少なくとも前記内部容積において、前記包囲体と前記冷媒流体回路の前記部品および前記伝熱流体回路との間で延びる発泡体の形態を取る。より詳細には、包囲体は複数の壁を備え、それらの内面が、冷媒流体回路の部品および伝熱流体回路を受容する内部容積を画定することに関与している。断熱遮音装置は、包囲体の壁のうちの少なくとも1つの内面と冷媒流体回路の部品および伝熱流体回路との間で延びて、後者を物理的に保持する。
【0022】
本発明の別の任意の特徴によれば、断熱遮音装置は、特にそれ自体で、熱生成ユニットの内部における伝熱流体回路の部品の位置を維持する。断熱遮音装置は、伝熱流体回路を少なくとも部分的に囲んで延び、断熱遮音装置は、熱生成ユニットの内部における伝熱流体回路の位置を維持することが理解される。
【0023】
また、断熱遮音装置は、熱生成ユニットの内部における冷媒流体回路の位置と伝熱流体回路の位置とを互いに対して維持する。したがって、これらの要素間の機械的干渉が防止される。
【0024】
一実施形態によれば、前記断熱遮音装置は、前記冷媒流体回路の前記部品および前記伝熱流体回路が内部で延びるレセプタクルを互いに協働して画定する第1ハーフシェルおよび第2ハーフシェルを備える。この実施形態によれば、ハーフシェルは、冷媒流体回路の部品および伝熱流体回路の周囲に設置される前に、互いに別個に予め形成される。冷媒流体回路の部品および伝熱流体回路の機械的強度は、ハーフシェル同士の協働により提供されることが理解される。
【0025】
本発明の別の任意の特徴によれば、前記熱生成ユニットは、前記熱生成ユニットを車両のシャーシに固定するように設計された前記熱生成ユニットを固定するための少なくとも1つの装置を備える。固定装置は、熱生成ユニットを車両のシャーシと一体化させて、車両上の熱生成ユニットの位置を動かないようにする。
【0026】
本発明の別の任意の特徴によれば、前記固定装置は、ベース、および前記ベースから突出するロッド、ならびに前記ロッドの周囲に設置された絶縁シリンダを備え、前記固定装置は、前記絶縁シリンダおよび前記断熱遮音装置と一体である壁を備える。壁が絶縁シリンダの周囲に設置されることで、絶縁シリンダの断熱遮音装置に対する機械的接続が保証されることが理解される。有利には、絶縁シリンダは、熱生成ユニットからその外部環境に向かう振動の伝搬を制限する。
【0027】
ロッドおよびベースは、好適には、同一材料を含む。また、ロッドおよびベースは、固定装置が熱生成ユニットおよび車両のシャーシに設置された後のその機械的変形を防止するのに十分な剛性を有する。
【0028】
本発明の別の任意の特徴によれば、前記固定装置は、前記包囲体により少なくとも部分的に画定された前記内部容積において延び、前記断熱遮音装置は、前記包囲体により少なくとも部分的に画定された前記内部容積の内部における前記固定装置の位置を維持する。断熱遮音装置は、例えばそれ自体により、熱生成ユニットの内部における冷媒流体回路、伝熱流体回路、および少なくとも1つ以上の固定装置を互いに対して所定位置に保持することが理解される。
【0029】
本発明の別の任意の特徴によれば、熱生成ユニットは、冷媒流体回路の部品のうちの少なくとも1つを熱生成ユニットの外部の制御ユニットに電気的に接続するように設計された少なくとも1つの電気インターフェースを備える。
【0030】
本発明の別の任意の特徴によれば、熱生成ユニットは、圧縮ユニットおよび/または膨張ユニットを電気インターフェースに接続する電気ネットワークを備える。電気ネットワークは、圧縮ユニットおよび/または膨張ユニットを熱生成ユニットの外部の制御ユニットに電気的に接続する。
【0031】
本発明の別の任意の特徴によれば、熱生成ユニットは、圧縮ユニットと第1熱交換器との間に配置された冷媒流体の圧力用の少なくとも1つのセンサを備える。圧力センサは、圧縮ユニットから下流に通流する冷媒流体の圧力に関する情報を、制御ユニットに、圧力センサから電気インターフェースまで延びる電気ケーブルを介して送信することが理解される。
【0032】
本発明の別の任意の特徴によれば、熱生成ユニットは、圧縮ユニットと第1熱交換器との間に配置された冷媒流体の温度用の少なくとも1つのセンサを備える。
【0033】
本発明の別の任意の特徴によれば、熱生成ユニットは、圧縮ユニットと第2熱交換器との間に配置された冷媒流体の温度用の少なくとも1つのセンサを備える。
【0034】
本発明の別の特徴によれば、熱生成ユニットは、伝熱流体回路に配置された伝熱流体の温度用の少なくとも1つのセンサを備える。
【0035】
本発明の別の任意の特徴によれば、断熱装置は、ポリウレタン、メラミン、ポリエチレン、および/またはポリエステルの中から選択される少なくとも1つの材料を含む。
【0036】
本発明の別の任意の特徴によれば、冷媒流体回路の部品のうちの1つは、冷媒流体回路の低圧部分と冷媒流体回路の高圧部分との間で熱量を交換する内部熱交換器である。冷媒流体回路の低圧部分は、冷媒流体が膨張ユニットから圧縮ユニットまで延びる部分に対応し、冷媒流体回路の高圧部分は、冷媒が圧縮ユニットと膨張ユニットとの間に位置する部分に対応することが理解される。
【0037】
また、本発明の主題は、上述の特徴のうちのいずれか1つによる少なくとも1つの熱生成ユニットと、伝熱流体が通過する外部設備と、シャーシと、を備える車両であって、前記外部設備は、前記伝熱流体回路に前記流体インターフェースにより接続する車両である。
【0038】
外部設備は、例えば、伝熱流体の分配のためのシステムであって、伝熱流体を熱生成ユニットから電気またはハイブリッド自動車の1つ以上の部品に、これらを熱処理することを目的としてガイドするシステムに関する。生成ユニットの流体インターフェースにより、伝熱流体回路を前記外部設備にシンプルな態様で接続できることが理解される。
【0039】
本発明の解決策によれば、前記熱生成ユニットは、前記車両の前記シャーシに前記固定装置により固定される。
【0040】
本発明の代替的な解決策によれば、前記シャーシは、前記熱生成ユニットが設置されるキャビティを少なくとも部分的に画定することに関与し、前記断熱遮音装置は、少なくとも前記冷媒流体回路の前記部品のうちの1つと前記シャーシとの間で延びる。この場合、シャーシは、車両の構造部品、すなわち車両のアンダーボディまたはボディの要素のような意味で捉えられる。
【0041】
また、本発明は、前記冷媒流体回路を組み立てるステップと、前記伝熱流体回路を組み立てる少なくとも1つのステップと、前記断熱遮音装置を前記冷媒流体回路の部品の少なくとも周囲に設置するステップと、を備える上述の特徴のうちのいずれか1つによる熱生成ユニットを組み立てるための方法に関する。
【0042】
本発明の別の任意の特徴によれば、前記方法は、前記冷媒流体回路および前記伝熱流体回路を、包囲体により少なくとも部分的に画定された内部容積に、前記断熱遮音装置を前記内部容積に流し込みつつ設置するステップを備える。
【0043】
本発明の別の任意の特徴によれば、本方法は、冷媒流体回路の部品および伝熱流体回路を、第1ハーフシェルおよび第2ハーフシェルにより画定されたレセプタクルに設置するステップを備える。次いで、2つのハーフシェルを互いに対して組み付け、このアセンブリを包囲体の内部容積または車両のシャーシに形成されたキャビティに配置する。
【0044】
本発明の別の任意の特徴によれば、断熱遮音装置を設置するステップにおいて、流体インターフェースは、その面のうちの少なくとも1つが熱生成ユニットの外部からアクセス可能であり続けるように配置される。
【0045】
最後に、本発明の主題は、熱生成ユニットを上述の特徴のうちのいずれか1つによる車両に設置するための方法であって、前記熱生成ユニットは、上述の組立方法の特徴のうちのいずれか1つに従って組み立てられ、前記設置方法は、前記固定装置を前記シャーシに固定する少なくとも1つのステップを備える方法に関する。
【0046】
本発明の別の任意の特徴によれば、設置方法は、前記熱生成ユニットの、少なくとも前記冷媒流体回路の前記部品、および有利には前記伝熱流体回路を、前記シャーシにより少なくとも部分的に画定されたキャビティに配置する少なくとも1つのステップと、前記断熱遮音装置を、これが前記冷媒流体回路の部品と前記キャビティを画定する前記シャーシの壁との間で延びるように流し込むステップと、を備える。代替的に、2つのハーフシェルをシャーシのキャビティに配置するステップが存在し得る。
【0047】
本発明の他の特徴、詳細および利点は、一方で以下の説明を読むことにより、他方では添付の概略図面を参照して非限定的に提供されるいくつかの実施形態から、より明瞭になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】
図1は、本発明による熱生成ユニットを備える車両の概略図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す熱生成ユニットの冷媒流体回路および伝熱流体回路の概略図である。
【
図3】
図3は、冷媒流体回路と伝熱流体回路と固定装置とを備える
図1に示す熱生成ユニットの斜視図である。
【
図4】
図4は、包囲体により画定された内部容積に収納された
図3に示す熱生成ユニットの斜視図である。
【
図5】
図5は、断熱遮音装置を備える
図3に示す熱生成ユニットの斜視図である。
【
図6】
図6は、
図1に示す車両のキャビティに設置された熱生成ユニットの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明の特徴、変形例および異なる実施形態は、相互に互換性がないか相互に排他的でない限り、様々な組み合わせで相互に組み合わせることができる。特に、この特性の選択が、技術的な利点を付与するのに十分である場合、および/または本発明を従来技術と区別するのに十分である場合には、以下に説明する特性の選択のみを、説明する他の特性とは別個に構成する本発明の変形を想到することも可能であろう。
【0050】
図面において、複数の図面に共通する要素には、同一の参照符号を付す。
【0051】
また、以降の説明で使用する「上流」および「下流」という用語は、冷媒流体回路の内部における冷媒流体の通流方向および伝熱流体回路の内部における伝熱流体の通流方向を指す。
【0052】
図1は、シャーシ2と、電気部品および/または電子部品(以下、電気および/または電子部品)4と、本発明による熱生成ユニット6と、を少なくとも備える電気自動車またはハイブリッド自動車(以下、電気またはハイブリッド自動車)1を示す。
【0053】
本例における車両1のシャーシ2は、電気またはハイブリッド自動車1の部品が設置される支持構造体に相当する。ここで図示されるように、電気および/または電子部品4および熱生成ユニット6が、車両1のシャーシ2に設置されている。
【0054】
「電気および/または電子部品4」とは、電気またはハイブリッド自動車1の部品であって、電気エネルギーを利用して電気またはハイブリッド自動車1を駆動する部品、および/または電気またはハイブリッド自動車1の電気および/または電子部品4が利用することを目的として電気エネルギーを貯蔵する部品を意味する。より詳細には、電気またはハイブリッド自動車1の電気および/または電子部品4は、例えば、電気モータまたはハイブリッドモータ、または電気エネルギーを電気またはハイブリッド自動車1の電気モータに供給することができる電気エネルギー貯蔵ユニットであり得る。
【0055】
電気またはハイブリッド自動車1の電気および/または電子部品4には、最適な動作温度範囲がある。電気および/または電子部品4の温度がこの最適な動作温度範囲から外れると、電気および/または電子部品4の性能レベルが低下する。
【0056】
また、
図6に示すように、シャーシ2は、熱生成ユニット6が設置されるキャビティ5を備えている。より具体的には、キャビティ5は、シャーシ2の主延在平面上の凹部の形態であり、この凹部は、熱生成ユニット6を収容可能な寸法を有している。また、熱生成ユニット6は、例えばキャビティ5の開口に配置されたストラップであり得る位置保持用の要素7により、シャーシ2のキャビティ5内の所定位置に保持されている。
【0057】
有利には、キャビティ5の壁が、熱生成ユニット6のクランプガイドとなって、前記熱生成ユニット6を少なくとも2つの互いに垂直な方向において所定位置に保持している。そして位置保持用の要素7は、2つの上述の方向に対して垂直な第3方向において熱生成ユニット6の位置を動かないようにしている(不動化している/固定している)。
【0058】
電気またはハイブリッド自動車1は、電気および/または電子部品4の温度を調整するように構成された伝熱流体を分配するためのシステム8を備えている。伝熱流体の通流により、分配システム8は、電気および/または電子部品4を冷却または加熱して、これがその最適な温度範囲に含まれる温度を有するようにすることができる。
【0059】
一方で、電気またはハイブリッド自動車1の熱生成ユニット6は、冷媒流体の圧力および温度の制御に関与する。この流体は伝熱流体に熱的に影響を及ぼす。熱生成ユニット6は、伝熱流体が電気および/または電子部品4を加熱または冷却するように、この伝熱流体の温度を上昇または低下させる冷媒流体の温度を調整することが理解される。代替的または補足的に、熱生成ユニット6は、車両の車室スペースの温度に影響を及ぼすように伝熱流体の温度を調整することができる。
【0060】
図2~
図5に示すように、熱生成ユニット6は、伝熱流体を通過させるように設計された少なくとも1つの伝熱流体回路10と、冷媒流体が通流する冷媒流体回路12と、を備えている。冷媒流体回路は、閉ループであり、完全に本発明による熱生成ユニットの内部で構成されている。
【0061】
本発明によれば、熱生成ユニット6は、少なくとも伝熱流体回路10を熱生成ユニット6の外側の設備に接続するように設計された少なくとも1つの流体インターフェース14を備えている。外部設備は、例えば、上述の伝熱流体分配システム8であり得る。
図3に示すように、流体インターフェース14は、例えば、平面上で主に延びる平坦な壁16の形態であり得る。流体インターフェース14は、一方で伝熱流体回路10に、他方で外部設備に流体的に接続する少なくとも1つの貫通オリフィス18を備えている。この構成において、伝熱流体は、流体インターフェース14の貫通オリフィス18のうちの少なくとも1つを通過して伝熱流体回路10から外部設備に、またはこの逆に通流する。
【0062】
図2に示すように、熱生成ユニット6は、冷媒流体回路12を少なくとも部分的に囲んで延びる断熱遮音装置20も備えている。断熱遮音装置20は、熱生成ユニット6の内部における冷媒流体回路12の位置を維持する。断熱遮音装置20は、冷媒流体回路12と熱生成ユニット6の外部の環境との熱交換を防止するだけでなく、冷媒流体回路12が生成する音波の外部への伝搬を制限し得るとともに、熱生成ユニット6の内部において冷媒流体回路12を構成する部品の機械的位置を不動化し得る。
【0063】
図2の例でさらに具体的に示すように、冷媒流体回路12は、冷媒流体の圧縮用の少なくとも1つのユニット22と、冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された第1熱交換器24と、冷媒流体の膨張用のユニット26と、冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された少なくとも1つの第2熱交換器28と、冷媒流体回路12を構成するこれらの部品を接続するダクト30、32と、から選択される複数の部品を備えている。
【0064】
ここで
図2に示す例によれば、冷媒流体回路12は、圧縮ユニット22と膨張ユニット26との間で延びる高圧ダクト30と、膨張ユニット26と圧縮ユニット22との間で延びる低圧ダクト32と、を備えている。より具体的には、冷媒流体は、高圧ダクト30において圧縮ユニット22から膨張ユニット26に通流し、低圧ダクト32において膨張ユニット26から圧縮ユニット22に通流する。
【0065】
圧縮ユニット22は、冷媒流体が当該圧縮ユニット22を通流する際にこれを圧縮することを目的としている。逆に、膨張ユニット26は、冷媒流体が当該膨張ユニット26を通流する際にこれを膨張させることを目的としている。したがって、高圧ダクト30を通流する冷媒流体の圧力は、低圧ダクト32を通流する冷媒流体の圧力よりも高いことが理解される。
【0066】
また、本例における冷媒流体回路12は、高圧ダクト30に設置された第1熱交換器24と、低圧ダクト32に設置された第2熱交換器28と、を備えている。ただし、熱交換器24、28のうちの一方のみを備える冷媒流体回路12も、本発明の文脈から逸脱しないものとする。
【0067】
第1熱交換器24は、第1通路34および第2通路36を備えている。第1通路34は、冷媒流体を通過させる一方で、第2通路36は、伝熱流体を通過させるように構成されている。第1通路34は高圧ダクト30を構成し、冷媒流体は圧縮ユニット22から膨張ユニット26に高圧ダクト30を通って通流するとともに第1熱交換器24の第1通路34を通流することが理解される。また、高圧ダクト30と第1熱交換器24の第1通路34とが、冷媒流体回路12の高圧部分を形成している。
【0068】
この構成において、第1熱交換器24の第1通路34内を通流する冷媒流体は、第1熱交換器24の第2通路36内を通流する伝熱流体の温度を上昇させることを目的としている。冷媒流体は、伝熱流体に熱量を与える。
【0069】
第2熱交換器28は、第1チャネル38および第2チャネル40を備えている。第1チャネル38は、冷媒流体を通過させる一方で、第2チャネル40は、伝熱流体を通過させるように構成されている。第1チャネル38は低圧ダクト32を構成し、冷媒流体は膨張ユニット26から圧縮ユニット22に低圧ダクト32を通って通流するとともに、第2熱交換器28の第1チャネル38を通流することが理解される。また、低圧ダクト32と第2熱交換器の第1チャネル38とが、冷媒流体回路12の低圧部分を形成している。
【0070】
この構成において、第2熱交換器28の第1チャネル38を通流する冷媒流体は、第2熱交換器28の第2チャネル40を通流する伝熱流体の温度を低下させることを目的としている。冷媒流体は、伝熱流体から熱量を奪う。
【0071】
動作において、第1熱交換器24は、本例において、亜臨界冷媒流体用のコンデンサとして、または超臨界冷媒流体用の気体クーラーとして使用され、第2熱交換器28は、エバポレータとして使用される。
【0072】
以上から、第1熱交換器24において、冷媒流体は伝熱流体に熱量を与えるため、冷媒流体の熱が低下することが理解される。この冷媒流体の温度の低下は、冷媒流体の状態を変化させ得る。すなわち、冷媒流体は、気体状態から、使用されている冷媒流体のタイプに応じて二相状態または液体状態になる。
【0073】
第2熱交換器28において、冷媒流体は伝熱流体から熱を奪うため、冷媒流体の温度が上昇する。この冷媒流体の温度の上昇は、冷媒流体の状態を変化させ得る。すなわち、冷媒流体は、液体状態から二相状態または気体状態になる。
【0074】
本発明の代替例によれば、熱交換器24、28のうちの少なくとも一方は、熱生成ユニット6の外部に設置される。このユニットは、冷媒流体回路12と熱生成ユニット6の外側に設置された熱交換器24、28との間の少なくとも1つの流体接続インターフェースを備える。ここで、熱交換器24、28のうちの一方が、冷媒流体回路12に流体的に接続しつつ、熱生成ユニット6から間隔を空けて設置されることが理解される。
【0075】
この代替構成において、流体接続インターフェースは、流体インターフェース14に類似しており、貫通孔を有する壁を備えている。これにより、熱生成ユニット6内でシールされた態様で延びる冷媒流体回路12を、熱生成ユニット6の外部においてユニットと熱生成ユニット6の外部に配置された熱交換器24、28との間で延びる単数または複数のダクトに接続することができる。また、流体インターフェース14と流体接続インターフェースとは、単一のインターフェースを形成している。インターフェースは、最初に伝熱流体回路10に流体的に接続する貫通オリフィス18に、そして冷媒流体回路12に流体的に接続する貫通孔に当接する。
【0076】
また、熱生成ユニット6から間隔を空けて設置された熱交換器24、28は、例えば、車両1の換気、暖房および/または空調システムのコンデンサ、このタイプのシステムのエバポレータ、または車両1の前面のコンデンサであり得る。
【0077】
好適には、冷媒流体回路12の部品のうちの1つは、冷媒流体回路12の低圧部分と冷媒流体回路12の高圧部分との間で熱量を交換する内部熱交換器である。この場合、熱交換器は、第1ダクト42および第2ダクト44を備える。第1ダクト42は、圧縮ユニット22から膨張ユニット26に通流する冷媒流体を通過させるように構成され、第2ダクト44は、膨張ユニット26から圧縮ユニット22に通流する冷媒流体を通過させるように構成される。
【0078】
圧縮ユニット22から下流に通流する高温の冷媒流体と膨張ユニット26から下流に通流する低温の冷媒流体との間で、熱量の交換が実施されることが理解される。したがって、圧縮した冷媒流体は、膨張した冷媒流体に熱量を与える。
【0079】
一方で、伝熱流体回路10は、少なくとも1つの加熱ダクト46および1つの冷却ダクト48を備えている。
【0080】
加熱ダクト46は、流体インターフェース14から第1熱交換器24の第2通路36に延びる第1部分50と、第1熱交換器24の第2通路36から流体インターフェース14に延びる第2部分52と、を備えている。第1熱交換器の第2通路36は、加熱ダクト46を構成することが理解される。
【0081】
加熱ダクト46を通流する伝熱流体は、第1熱交換器24の第2通路36を通過することにより、第1熱交換器24の第1通路34を通流する冷媒流体から与えられた熱量を奪うことで加熱される。換言すれば、加熱ダクト46の第2部分52を通流する伝熱流体の温度は、加熱ダクト46の第1部分50を通流する伝熱流体の温度よりも高い。
【0082】
冷却ダクト48は、流体インターフェース14から第2熱交換器28の第2チャネル40に延びる第1部54と、第2熱交換器28の第2チャネル40から流体インターフェース14に延びる第2部56と、を備えている。第2熱交換器28の第2チャネル40は、冷却ダクト48を構成することが理解される。
【0083】
冷却ダクト48を通流する伝熱流体は、第2熱交換器28の第2チャネル40を通過することにより、第2熱交換器28の第1チャネル38を通流する冷媒流体に熱量を与えることで冷却される。換言すれば、冷却ダクト48の第2部56を通流する伝熱流体の温度は、冷却ダクト48の第1部54を通流する伝熱流体の温度よりも低い。
【0084】
また、
図2に示すように、熱生成ユニット6は、冷媒流体回路12の部品のうちの少なくとも1つを熱生成ユニット6の外部の制御ユニットに電気的に接続するように設計された少なくとも1つの電気インターフェース58を備えている。電気インターフェース58と流体インターフェース14とは、単一のインターフェースを形成している。ただし、電気インターフェース58と流体インターフェース14とが互いに独立した熱生成ユニット6も、本発明の文脈から逸脱しないものとする。
【0085】
実際に、熱生成ユニット6の特定の部品は、電気的および/または電子的であり、動作するためには、電気エネルギーを受ける、および/または電子情報、特に電子命令を送信または受信する必要がある。例えば、制御ユニットは、少なくとも1つの電気情報を冷媒流体回路に存在するセンサから受信することができ、そして、センサから受信した電気情報に応じて、回路に存在する部品のうちの1つにコマンド命令を送信することができる。
【0086】
より詳細には、熱生成ユニット6は、例えば圧縮ユニット22および/または膨張ユニット26を電気インターフェース58に接続する電気ネットワーク60を備えている。
【0087】
図2に示すように、熱生成ユニット6は、圧縮ユニット22と第1熱交換器24との間に配置された冷媒流体の圧力用のセンサ62を備えている。例えば、圧力センサ62は、圧縮ユニット22から下流に通流する冷媒流体の圧力に関する情報を、電気または電子制御ユニットに、電気ネットワーク60および電気インターフェース58を介して送信する。
【0088】
図2および
図4に示すように、熱生成ユニット6は、冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10を受容する内部容積66を少なくとも部分的に画定することに関与する包囲体64を備えている。断熱遮音装置20は、内部容積66において、包囲体64と冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10との間で部分的にまたは全体的に延びる発泡体の形態を取っている。
【0089】
より詳細には、包囲体64は、複数の壁を備えている。それらの内面が、冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10を受容する内部容積66を画定することに関与している。断熱遮音装置20は、包囲体64の壁のうちの少なくとも1つの内面と冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10との間で延びている。
【0090】
断熱遮音装置20を形成する発泡体は、内部容積66において、冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10と包囲体64の壁の内面との間で、これらの部品の各々の形状に調和しつつこれらが機械的に保持されるまで延びていることが理解される。発泡体は、包囲体64により少なくとも部分的に画定される内部容積66内において、冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10の位置を互いに対して不動化するように固化されている。これにより、これらの部品が不動化される。
【0091】
断熱遮音装置20は、そのすべての機能が保証されるように、ポリウレタン、メラミン、ポリエチレン、および/またはポリエステルの中から選択される少なくとも1つの材料を含んでいる。これらの材料の各々により、冷媒流体回路12を熱生成ユニット6の外部の環境に対して断熱および遮音することができると同時に、熱生成ユニット6の内部における冷媒流体回路12の部品の位置を維持することができることが理解される。
【0092】
本発明の代替例によれば、断熱遮音装置20は、冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10が内部で延びるレセプタクルを互いに協働して画定する第1ハーフシェルおよび第2ハーフシェルを備える。ハーフシェルは、冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10の周囲に設置される前に、互いに別個に予め形成される。冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10の機械的強度は、ハーフシェル同士の協働により提供されることが理解される。
【0093】
本発明によれば、
図2~
図5に示すように、熱生成ユニット6は、熱生成ユニット6を固定するための装置68を備えている。この装置は、熱生成ユニット6を車両1のシャーシ2に固定するように設計されている。固定装置68は、第1に熱生成ユニット6と一体であり、第2に車両1のシャーシ2に固定されることで、車両1に対する熱生成ユニット6の位置を不動化する。有利には、熱生成ユニット6は、複数の固定装置68を備える。
【0094】
図2により具体的に示すように、固定装置68は、ベース70、およびベース70から突出するロッド72、ならびにロッド72の周囲に設置された絶縁シリンダ74を備えている。固定装置68は、絶縁シリンダ74と一体であるとともに断熱遮音装置20と一体である壁76を備えている。壁76が絶縁シリンダ74の周囲に設置されることで、絶縁シリンダ74およびロッド72の断熱遮音装置20に対する機械的接続が保証されることが理解される。
【0095】
有利には、絶縁シリンダ74は、冷媒流体回路12および/または伝熱流体回路10の振動が熱生成ユニット6の外部の環境に伝搬されることを制限する。この目的のために、絶縁シリンダ74は、ポリウレタン、メラミン、ポリエチレン、および/またはポリエステルの中から選択される材料を含む。有利には、絶縁シリンダ74は、断熱遮音装置20のものと同様の少なくとも1つの材料を含む。
【0096】
また、ロッド72およびベース70は、好適には、以下のリスト:鋼、硬質合成材料等からの単一の材料を含む。ロッド72およびベース70は、固定装置68が熱生成ユニット6に設置され車両1のシャーシ2に固定された後のその機械的変形を防止するのに十分な剛性を有する。
【0097】
図2により具体的に示すように、固定装置は、包囲体64により少なくとも部分的に画定された内部容積66内で延びている。断熱遮音装置20は、この内部容積66の中における固定装置68の位置を維持する。換言すれば、固定装置68は、断熱遮音装置20と係合している。
【0098】
本発明によれば、
図5により具体的に示すように、熱生成ユニット6は、固定装置68により車両1のシャーシ2と一体化されている。実際に、固定装置68は、ネジ留め、接着、溶接等の取付手段によりシャーシ2と一体化されている。
【0099】
本発明の代替例によれば、シャーシ2は、熱生成ユニット6が設置されるキャビティを少なくとも部分的に画定することに関与する。断熱遮音装置20は、少なくとも冷媒流体回路12の部品のうちの1つとシャーシ2との間で延びる。換言すれば、熱生成ユニット6の包囲体64の壁のうちの1つがシャーシ2の壁であり、包囲体64およびシャーシ2が、冷媒流体回路12および伝熱流体回路10が設置される内部容積66を画定することに関与すると定義することができる。
【0100】
上述の熱生成ユニット6を組み立てるための方法は、冷媒流体回路12を組み立てるステップと、伝熱流体回路10を組み立てるステップと、断熱遮音装置20を冷媒流体回路12の部品の少なくとも周囲に設置するステップと、を少なくとも備えている。
【0101】
冷媒流体回路12を組み立てるステップにおいて、膨張ユニット26、圧縮ユニット22、および熱交換器24、28が設置され、高圧ダクト30および低圧ダクト32により互いに接続される。冷媒流体が冷媒流体回路に装填されることにより、閉ループが形成される。また、同じく冷媒流体回路12を組み立てるステップにおいて、内部熱交換器も同様に冷媒流体回路12に組み付けられる。
【0102】
同様に、伝熱流体回路10を組み立てるステップにおいて、第1部分50が流体インターフェース14を第1熱交換器24の第2通路36に流体的に接続し、第2部分52が第1熱交換器24の第2通路36を流体インターフェース14に流体的に接続するように、加熱ダクト46が設置される。同じく伝熱流体回路10を組み立てるステップにおいて、第1部が流体インターフェース14を第2熱交換器28の第2チャネル40に流体的に接続し、第2部56が第2熱交換器28の第2チャネル40を流体インターフェース14に流体的に接続するように、冷却ダクト48が設置される。
【0103】
有利には、冷媒流体回路12を組み立てるステップおよび伝熱流体回路10を組み立てるステップは、同時に実施され得る。実際に、回路10、12のうちの一方の特定の部品は、例えば他方の回路の部品の周囲に重なるため、冷媒流体回路12と伝熱流体回路10とを同時に組み立てる必要がある。ただし、冷媒流体回路12を組み立てるステップが伝熱流体回路10を組み立てるステップの前または後に実施される熱生成ユニット6を組み立てる方法も、本発明の文脈から逸脱しないものとする。
【0104】
また、伝熱流体回路10を組み立てるステップにおいて、伝熱流体回路10は、熱生成ユニット6の流体インターフェース14に流体的に接続する。
【0105】
また、電気ネットワーク60、電気インターフェース58、および圧力センサ62が、冷媒流体回路12および伝熱流体回路10に、冷媒流体回路12を組み立てるステップにおいて、および/または伝熱流体回路10を組み立てるステップにおいて、同様に組み付けられる。
【0106】
図4に示すように、本方法は、冷媒流体回路12および伝熱流体回路10を、包囲体64により少なくとも部分的に画定される内部容積66に、断熱遮音装置20を内部容積66に流し込みつつ設置するステップを追加的に備える。冷媒流体回路12および伝熱流体回路10を設置するこのステップは、冷媒流体回路12を組み立てるステップおよび伝熱流体回路10を組み立てるステップの後に実施される。
【0107】
冷媒流体回路12および伝熱流体回路10を包囲体64の内部容積66に設置するステップの後、断熱遮音装置20を包囲体64に流し込む。これにより、この断熱遮音装置20が固化すると、熱生成ユニット6の部品は包囲される。
【0108】
また、本方法は、固定装置68を包囲体64の内部容積66に設置するステップを備える。固定装置68を設置するこのステップは、断熱遮音装置20を包囲体64の内部容積66に設置するステップの前に実施される。また、絶縁シリンダ74と一体の壁76の少なくとも一部分が包囲体64の内部容積66に配置されるように、かつベース70が包囲体64の内部容積66の外部に設置されるように、固定装置68を包囲体64の内部容積66に設置する。
【0109】
本発明によれば、断熱遮音装置20を設置するステップにおいて、流体インターフェース14は、その面のうちの少なくとも1つが熱生成ユニット6の外部からアクセス可能であり続けるように配置される。同じく断熱遮音装置20を設置するステップにおいて、電気インターフェース58は、その面のうちの少なくとも1つが熱生成ユニット6の外部からアクセス可能であり続けるように配置される。これらのインターフェースの特別な配置により、流体インターフェースおよび電気インターフェースは、断熱遮音装置20の設置後もアクセス可能となり得る。
【0110】
断熱遮音装置20を流し込むステップの代替例として、本方法は、2つのハーフシェルを冷媒流体回路12の部品および伝熱流体回路10の周囲に、これらの回路の部品を担当するアセンブリを形成するように設置するステップを備える。したがって、このアセンブリは、包囲体64に配置してもよいし、車両のシャーシに形成されたキャビティに配置してもよい。
【0111】
熱生成ユニット6を車両1に設置する方法について、特に
図5を参照しつつより詳細に説明する。
【0112】
設置方法は、固定装置をシャーシ2に固定する少なくとも1つのステップを備える。この固定ステップにおいて、固定装置68のベース70を、車両1のシャーシ2に設置し、取付手段を使用して固定装置68を車両1のシャーシ2に一体化させる。
【0113】
代替例によれば、設置方法は、冷媒流体回路および伝熱流体回路の部品をシャーシ2により少なくとも部分的に画定されたキャビティに配置する少なくとも1つのステップと、断熱遮音装置20をこれが冷媒流体回路12の少なくとも1つの部品とキャビティを画定するシャーシ2の1つの壁との間で延びるように流し込むステップと、を備える。冷媒流体回路12および少なくとも伝熱流体回路10は、これらが組み立てられた後にキャビティに設置されること、および、断熱遮音装置20はその後キャビティに流し込まれて冷媒流体回路12および伝熱流体回路10が車両の1のシャーシ2と一体化されることが理解される。
【0114】
しかしながら、本発明は、本明細書に記載されるとともに図示された手段および構成に限定されるものではなく、すべての同等の手段および構成、ならびにそのような手段の任意の技術的に動作可能な組み合わせにも及ぶ。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)に装備されるように設計されるとともに伝熱流体を熱的に処理するように構成された熱生成ユニット(6)であって、前記熱生成ユニット(6)は、
伝熱流体を通過させるように設計された少なくとも1つの伝熱流体回路(10)と、
冷媒流体が通流する冷媒流体回路(12)であって、前記冷媒流体の圧縮用の少なくとも1つのユニット(22)と、前記冷媒流体の膨張用のユニット(26)と、前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された少なくとも1つの熱交換器(28)と、前記冷媒流体回路(12)を構成するこれらの部品を接続するダクト(30、32)とを備える冷媒流体回路(12)と、を備え、
前記熱生成ユニット(6)は、前記伝熱流体回路(10)を前記熱生成ユニット(6)の外側の設備に接続するように設計された少なくとも1つの流体インターフェース(14)を備え、
前記熱生成ユニット(6)は、前記冷媒流体回路(12)の前記部品を少なくとも部分的に囲んで延びる断熱遮音装置(20)を備え、前記断熱遮音装置(20)は、前記熱生成ユニット(6)の内部における前記冷媒流体回路(12)の前記部品の前記位置を維持する、ことを特徴とする熱生成ユニット(6)。
【請求項2】
前記熱生成ユニット(6)は、前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)を受容する内部容積(66)を少なくとも部分的に画定することに関与する包囲体(64)を備え、
前記断熱遮音装置(20)は、少なくとも前記内部容積(66)において、前記包囲体(64)と前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)との間で延びる発泡体の形態を取る、請求項1に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項3】
前記断熱遮音装置(20)は、前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)が内部で延びるレセプタクルを互いに協働して画定する第1ハーフシェルおよび第2ハーフシェルを備える、請求項1に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項4】
前記熱生成ユニット(6)は、前記熱生成ユニット(6)を固定するための少なくとも1つの装置(68)を備え、
前記装置は、前記熱生成ユニット(6)を車両(1)のシャーシ(2)に固定するように設計される、請求項
1に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項5】
前記固定装置(68)は、ベース(70)、および前記ベース(70)から突出するロッド(72)、ならびに前記ロッド(72)の周囲に設置された絶縁シリンダ(74)を備え、
前記固定装置(68)は、前記絶縁シリンダ(74)および前記断熱遮音装置(20)と一体である壁を備える、請求項4に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項6】
前記熱生成ユニット(6)は、前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)を受容する内部容積(66)を少なくとも部分的に画定することに関与する包囲体(64)を備え、
前記断熱遮音装置(20)は、少なくとも前記内部容積(66)において、前記包囲体(64)と前記冷媒流体回路(12)の前記部品および前記伝熱流体回路(10)との間で延びる発泡体の形態を取り、
前記固定装置(68)は、前記包囲体(64)により少なくとも部分的に画定された前記内部容積(66)において延び、
前記断熱遮音装置(20)は、前記包囲体(64)により少なくとも部分的に画定された前記内部容積(66)の内部における前記固定装置(68)の位置を維持する
、請求項
4に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項7】
前記熱生成ユニット(6)は、第1熱交換器(24)を備え、
前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された前記熱交換器(28)は、前記冷媒流体と伝熱流体との間で熱量を交換するように構成された第2熱交換器(28)であり、
2つの前記熱交換器(24、28)のうちの少なくとも一方は、前記断熱遮音装置(20)の外部に設置される
、請求項1に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項8】
前記第1熱交換器(24)は、気体コンデンサまたはクーラーとして使用され、
前記第2熱交換器(28)は、エバポレータとして使用される、請求項7に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項9】
前記熱生成ユニット(6)は、前記冷媒流体回路(12)と前記断熱遮音装置(20)の外部に設置された熱交換器(24)との間に、少なくとも1つの流体接続インターフェースを備える、請求項
7に記載の熱生成ユニット(6)。
【請求項10】
請求項
1に記載の少なくとも1つの熱生成ユニット(6)と、伝熱流体が通過する外部設備と、シャーシ(2)と、を備える車両(1)であって、
前記外部設備は、前記伝熱流体回路(10)に前記流体インターフェース(14)により接続し、前記熱生成ユニット(6)は、前記車両(1)の前記シャーシ(2)に前記固定装置(68)により固定される、車両(1)。
【請求項11】
前記シャーシ(2)は、前記熱生成ユニット(6)が設置されるキャビティを少なくとも部分的に画定することに関与し、
前記断熱遮音装置(20)は、少なくとも前記冷媒流体回路(12)の前記部品のうちの1つと前記シャーシ(2)との間で延びる、請求項10に記載の車両(1)。
【請求項12】
前記冷媒流体回路(12)を組み立てるステップと、
前記伝熱流体回路(10)を組み立てるステップと、
前記断熱遮音装置(20)を前記冷媒流体回路(12)の部品の少なくとも周囲に設置するステップと、を少なくとも備える請求項
1に記載の熱生成ユニット(6)を組み立てるための方法。
【請求項13】
前記冷媒流体回路(12)および前記伝熱流体回路(10)を、包囲体(64)により少なくとも部分的に画定された内部容積(66)に、前記断熱遮音装置(20)を前記内部容積(66)に流し込みつつ設置するステップを備える、請求項12に記載の熱生成ユニット(6)を組み立てるための方法。
【請求項14】
熱生成ユニット(6)
を請求項1
0に記載の車両(1)に設置するための方法であって
、
前記熱生成ユニット(6)は、前記熱生成ユニット(6)を固定するための少なくとも1つの装置(68)を備え、
前記装置は、前記熱生成ユニット(6)を車両(1)のシャーシ(2)に固定するように設計され、
前記方法は、前記固定装置(68)を前記シャーシ(2)に固定する少なくとも1つのステップを備える、方法。
【請求項15】
熱生成ユニット(6)を請求項1
0に記載の車両
(1)に設置するため
の方法であって
、
前記熱生成ユニット(6)の前記冷媒流体回路(12)の前記部品を、前記シャーシ(2)により少なくとも部分的に画定されたキャビティに配置する少なくとも1つのステップと、
前記断熱遮音装置(20)を、これが前記冷媒流体回路(12)の部品と前記キャビティを画定する前記シャーシ(2)の壁との間で延びるように流し込むステップと、を備える方法。
【国際調査報告】