(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】更新されたネットワークスライス情報をネットワークスライス選択機能(NSSF)に提供するための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 41/40 20220101AFI20240719BHJP
H04W 24/02 20090101ALI20240719BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240719BHJP
【FI】
H04L41/40
H04W24/02
H04W92/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502191
(86)(22)【出願日】2022-07-13
(85)【翻訳文提出日】2024-01-15
(86)【国際出願番号】 US2022037032
(87)【国際公開番号】W WO2023003738
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴエル,イェシュ
(72)【発明者】
【氏名】モハン・ラジ,ジョン・ニルマル
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA12
5K067DD11
(57)【要約】
更新されたネットワークスライス情報をネットワークスライス選択機能(NSSF)に提供するための方法は、ネットワークスライス管理機能(NSMF)がネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)にNSMFに対応するNFプロファイルを登録することと、NSMFが、NSMFによって作成されるネットワークスライスインスタンスに属するNFインスタンスに対応するステータス更新のためにNRFにサブスクライブすることとを含む。方法は、NSMFが、NRFから、NFインスタンスのうちの少なくとも1つに関連する1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を含む通知メッセージを受信することと、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成するために、1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を処理することと、NSMFが、ネットワークスライスインスタンス構成情報を、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つを管理するNSSFに提供することとをさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
更新されたネットワークスライス情報をネットワークスライス選択機能(NSSF)に提供するための方法であって、
ネットワークスライス管理機能(NSMF)がネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)に前記NSMFに対応するNFプロファイルを登録することと、
前記NSMFが、前記NSMFによって作成されるネットワークスライスインスタンスに属するNFインスタンスに対応するステータス更新のために前記NRFにサブスクライブすることと、
前記NSMFが、前記NRFから、前記NFインスタンスのうちの少なくとも1つに関連する1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を含む通知メッセージを受信することと、
前記ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成するために、前記1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を処理することと、
前記NSMFが、前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を、前記ネットワークスライスインスタンスのうちの前記少なくとも1つを管理するNSSFに提供することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、追加のネットワークスライスインスタンスを作成するための命令、前記ネットワークスライスインスタンスを修正するための命令、または前記ネットワークスライスインスタンスのうちの1つまたは複数を除去するための命令を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、前記NSMFによってプッシュされる更新メッセージを介して前記NSSFに提供される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記NSSFは、プルメッセージを介して前記NSMFから前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を要求するように構成される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記NSSFは、ネットワークスライス選択サービス要求メッセージに応答するために、前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を利用するように構成される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、前記NSMFによって前記NSSFにリアルタイムに提供される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記NSMFは、カスタムNFとして前記NRFに登録する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
更新されたネットワークスライス情報をネットワークスライス選択機能(NSSF)に提供するためのシステムであって、
少なくとも1つのプロセッサおよびメモリを含むネットワークスライス管理機能(NSMF)と、
前記メモリに記憶され、前記少なくとも1つのプロセッサによって実施されるオーケストレーションエンジンとを備え、前記オーケストレーションエンジンは、ネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)に前記NSMFに対応するNFプロファイルを登録することと、前記NSMFによって作成されるネットワークスライスインスタンスに属するNFインスタンスに対応するステータス更新のために前記NRFにサブスクライブすることと、前記NRFから、前記NFインスタンスのうちの少なくとも1つに関連する1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を含む通知メッセージを受信することと、前記ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成するために、前記1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を処理することと、前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を、前記ネットワークスライスインスタンスのうちの前記少なくとも1つを管理するNSSFに提供することとのためのものである、システム。
【請求項9】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、追加のネットワークスライスインスタンスを作成するための命令、前記ネットワークスライスインスタンスを修正するための命令、または前記ネットワークスライスインスタンスのうちの1つまたは複数を除去するための命令を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、前記NSMFによってプッシュされる更新メッセージを介して前記NSSFに提供される、請求項8~請求項9のいずれかに記載のシステム。
【請求項11】
前記NSSFは、プルメッセージを介して前記NSMFから前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を要求するように構成される、請求項8~請求項10のいずれかに記載のシステム。
【請求項12】
前記NSSFは、ネットワークスライス選択サービス要求メッセージに応答するために、前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を利用するように構成される、請求項8~請求項11のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、前記NSMFによって前記NSSFにリアルタイムに提供される、請求項8~請求項12のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記NSMFは、カスタムNFとして前記NRFに登録する、請求項8~請求項13のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された実行可能命令を有し、前記実行可能命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、ステップを実施するように前記コンピュータを制御し、前記ステップは、
ネットワークスライス管理機能(NSMF)がネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)に前記NSMFに対応するNFプロファイルを登録することと、
前記NSMFが、前記NSMFによって作成されるネットワークスライスインスタンスに属するNFインスタンスに対応するステータス更新のために前記NRFにサブスクライブすることと、
前記NSMFが、前記NRFから、前記NFインスタンスのうちの少なくとも1つに関連する1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を含む通知メッセージを受信することと、
前記ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成するために、前記1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を処理することと、
前記NSMFが、前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を、前記ネットワークスライスインスタンスのうちの前記少なくとも1つを管理するNSSFに提供することとを含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、追加のネットワークスライスインスタンスを作成するための命令、前記ネットワークスライスインスタンスを修正するための命令、または前記ネットワークスライスインスタンスのうちの1つまたは複数を除去するための命令を含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、前記NSMFによってプッシュされる更新メッセージを介して前記NSSFに提供される、請求項15~請求項16のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記NSSFは、プルメッセージを介して前記NSMFから前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を要求するように構成される、請求項15~請求項17のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記NSSFは、ネットワークスライス選択サービス要求メッセージに応答するために、前記ネットワークスライスインスタンス構成情報を利用するように構成される、請求項15~請求項18のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記ネットワークスライスインスタンス構成情報は、前記NSMFによって前記NSSFにリアルタイムに提供される、請求項15~請求項19のいずれかに記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2021年7月21日に出願された米国特許出願第17/382,299号の優先権の利益を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書で説明する主題は、5Gネットワークにおけるネットワークスライス情報の通信に関する。より詳細には、本明細書で説明する主題は、更新されたネットワークスライス情報をネットワークスライス選択機能(NSSF:network slice selection function)に提供するための方法、システム、および方法用のコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
5G電気通信ネットワークにおいて、サービスを提供するネットワークノードは、プロデューサネットワーク機能(NF:network function)と呼ばれる。サービスを消費するネットワークノードは、コンシューマNFと呼ばれる。ネットワーク機能は、それがサービスを消費しているか提供しているかに応じて、プロデューサNFおよびコンシューマNFの両方とすることができる。
【0004】
所与のプロデューサNFは、多くのサービスエンドポイントを有することができ、サービスエンドポイントは、プロデューサNFをホストするネットワークノード上のインターネットプロトコル(IP:Internet protocol)アドレスとポート番号との組み合わせである。プロデューサNFは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF:network function repository function)に登録する。NRFは、利用可能なNFインスタンスのNFプロファイルおよびNFインスタンスのサポートされるサービスを維持する。コンシューマNFは、NRFに登録したプロデューサNFインスタンスに関する情報を受信するようにサブスクライブすることができる。
【0005】
モノのインターネット(IoT:Internet of Things)デバイスなどのユーザ機器(UE:user equipment)デバイスにサービスを提供するNFの一例は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:access and mobility management function)である。AMFは、UEデバイスのための登録管理、接続管理、到達可能性管理、モビリティ管理、および他のサービスを提供する。AMFは、無線アクセスネットワークと5Gコアネットワーク内の残りのノードとの間の接点としての役割を果たす。AMFはまた、ネットワークスライスサービスへのアクセスポイントとしての役割も果たす。
【0006】
ネットワークスライシングは、5Gネットワークにおいて提供されるサービスであり、ネットワークリソースは、UEデバイスによる使用のために、部分またはスライスにおいて論理的に割り振られる。各ネットワークスライスは、特定の機能またはサービスをUEに提供することができる。ネットワークスライスインスタンスは、ネットワーク機能のセット、および、ネットワーク要件または特性の特定のセットを形成しそれを満たすように配置され構成されるネットワーク機能用のリソースとして定義される。例えば、アクセスネットワークサービス用のネットワークスライスインスタンスは、UEのためにアクセスネットワークサービスを提供するための、仮想化gノードBおよびAMFのリソースとすることができる。コアネットワークサービス用のネットワークスライスインスタンスは、仮想化NRF、および、UE、例えば、IoT、デジタルコールセッション、および同様なもの用のコアネットワークサービスを提供するように構成されるネットワーク公開機能(NEF:network exposure function)のリソースを含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
5G電気通信ネットワークにおいて、AMFが、NSSFからネットワークスライス情報を取得しようと試みるシナリオが存在する。特に、AMFは、サポートされたユーザ機器についてコールセッションをルーティングするために、適切なネットワークスライスインスタンスのアイデンティティを要求するときに、NSSFからネットワークスライス情報を要求する。存在する1つの問題は、NSSFが、更新されたネットワークスライスインスタンスステータス情報をNRFから、頻繁でなくかつ静的な方法で受信することである。したがって、NSSFは、期限切れのまたは不正確なネットワークスライスインスタンス情報をしばしばプロビジョニングされ得る(または、それにアクセスすることができる)(例えば、サポートされたネットワークスライスインスタンスは、NSSFに知られずに過負荷条件に直近で遭遇する)。
【0008】
したがって、これらの困難さを考慮して、更新されたネットワークスライス情報をNSSFに提供するための方法、システム、および方法用のコンピュータ可読媒体についての必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
概要
更新されたネットワークスライス情報をネットワークスライス選択機能(NSSF)に提供するための方法は、ネットワークスライス管理機能(NSMF)がネットワーク機能(NF)リポジトリ機能(NRF)にNSMFに対応するNFプロファイルを登録することと、NSMFが、NSMFによって作成されるネットワークスライスインスタンスに属するNFインスタンスに対応するステータス更新のためにNRFにサブスクライブすることとを含む。方法は、NSMFが、NRFから、NFインスタンスのうちの少なくとも1つに関連する1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を含む通知メッセージを受信することと、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成するために、1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を処理することと、NSMFが、ネットワークスライスインスタンス構成情報を、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つを管理するNSSFに提供することとをさらに含む。
【0010】
本明細書で説明する方法の別の局面によれば、追加のネットワークスライスインスタンスを作成するための命令、ネットワークスライスインスタンスを修正するための命令、またはネットワークスライスインスタンスのうちの1つまたは複数を除去するための命令を含む。
【0011】
本明細書で説明する方法の別の局面によれば、ネットワークスライスインスタンス構成情報は、NSMFによってプッシュされる更新メッセージを介してNSSFに提供される。
【0012】
本明細書で説明する方法の別の局面によれば、NSSFは、プルメッセージを介してNSMFからネットワークスライスインスタンス構成情報を要求するように構成される。
【0013】
本明細書で説明する方法の別の局面によれば、NSSFは、ネットワークスライス選択サービス要求メッセージに応答するために、ネットワークスライスインスタンス構成情報を利用するように構成される。
【0014】
本明細書で説明する方法の別の局面によれば、ネットワークスライスインスタンス構成情報は、NSMFによってNSSFにリアルタイムに提供される。
【0015】
本明細書で説明する方法の別の局面によれば、NSMFは、カスタムNFとしてNRFに登録する。
【0016】
本明細書で説明する主題の別の局面によれば、更新されたネットワークスライス情報をNSSFに提供するためのシステムであって、当該システムは、少なくとも1つのプロセッサおよびメモリを含むNSMFを備える。システムは、NSMFに対応するNFプロファイルをNRFに登録することと、NSMFによって作成されるネットワークスライスインスタンスに属するNFインスタンスに対応するステータス更新のためにNRFにサブスクライブすることと、NRFから、NFインスタンスのうちの少なくとも1つに関連する1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を含む通知メッセージを受信することと、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成するために、1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を処理することと、ネットワークスライスインスタンス構成情報を、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つを管理するNSSFに提供することとのために、メモリに記憶されて少なくとも1つのプロセッサによって実施されるオーケストレーションエンジンをさらに含む。
【0017】
本明細書で説明するシステムの別の局面によれば、ネットワークスライスインスタンス構成情報は、追加のネットワークスライスインスタンスを作成するための命令、ネットワークスライスインスタンスを修正するための命令、またはネットワークスライスインスタンスのうちの1つまたは複数を除去するための命令を含む。
【0018】
本明細書で説明するシステムの別の局面によれば、ネットワークスライスインスタンス構成情報は、NSMFによってプッシュされる更新メッセージを介してNSSFに提供される。
【0019】
本明細書で説明するシステムの別の局面によれば、NSSFは、プルメッセージを介してNSMFからネットワークスライスインスタンス構成情報を要求するように構成される。
【0020】
本明細書で説明するシステムの別の局面によれば、NSSFは、ネットワークスライス選択サービス要求メッセージに応答するために、ネットワークスライスインスタンス構成情報を利用するように構成される。
【0021】
本明細書で説明するシステムの別の局面によれば、ネットワークスライスインスタンス構成情報は、NSMFによってNSSFにリアルタイムに提供される。
【0022】
本明細書で説明するシステムの別の局面によれば、NSMFは、カスタムNFとしてNRFに登録する。
【0023】
本明細書で説明する主題の別の局面によれば、非一時的コンピュータ可読媒体であって、非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶された実行可能命令を有し、実行可能命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、ステップを実施するようにコンピュータを制御する。ステップは、NSMFがNSMFに対応するNFプロファイルをNRFに登録することと、NSMFが、NSMFによって作成されるネットワークスライスインスタンスに属するNFインスタンスに対応するステータス更新のためにNRFにサブスクライブすることとを含む。方法は、NSMFが、NRFから、NFインスタンスのうちの少なくとも1つに関連する1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を含む通知メッセージを受信することと、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成するために、1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル更新を処理することと、NSMFが、ネットワークスライスインスタンス構成情報を、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つを管理するNSSFに提供することとを含む。
【0024】
本明細書で説明する主題は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組み合わせで実施され得る。したがって、本明細書で使用される用語「機能(function)」、「ノード(node)」、または「モジュール(module)」は、説明される特徴を実施するための、ソフトウェアおよび/またはファームウェアコンポーネントを含むこともできるハードウェアを指す。1つの例示的な実施形態において、本明細書に記載される主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、複数ステップを実行するようにコンピュータを制御するコンピュータ実行可能命令が記憶されたコンピュータ可読媒体を使用して実装され得る。本明細書に記載される主題を実施するのに適する例示的なコンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体、例えば、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブルロジックデバイス、および特定用途向け集積回路を含む。さらに、本明細書に記載される主題を実施するコンピュータ可読媒体は、単一デバイスまたはコンピューティングプラットフォーム上に設置され得る、または、複数のデバイスまたはコンピューティングプラットフォームにわたって分散され得る。
【0025】
本明細書で説明する主題は、ここで、添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本明細書で説明する主題の実施形態による、例示的な5Gネットワークアーキテクチャを示すネットワーク図である。
【
図2】本明細書で説明する主題の実施形態による、ネットワークスライスインスタンス修正情報の通信を示すメッセージフロー図である。
【
図3】本明細書で説明する主題の実施形態による、ネットワークスライスインスタンスアーキテクチャ図である。
【
図4】本明細書で説明する主題の実施形態による、QoSパラメータに基づいてネットワークスライスにおけるメッセージ優先度(priority)を確立するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
詳細な説明
図1は、例示的な5Gシステムネットワークアーキテクチャを示すブロック図である。
図1において、ネットワークは、NRF100およびサービス通信プロキシ(SCP:service communication proxy)101を含む。上記で説明したように、NRF100は、利用可能なプロデューサNFサービスインスタンスのプロファイルおよびそれらのサポートされたサービスを維持し、コンシューマNFまたはSCPが新規の/更新されたプロデューサNFサービスインスタンスにサブスクライブし、その登録を通知されることを可能にすることができる。SCP101はまた、プロデューサNFのサービス発見および選択をサポートすることもできる。さらに、SCP101は、コンシューマNFとプロデューサNFとの間の接続の負荷分散を実行することができる。
【0028】
NRF100は、NFプロファイル用のリポジトリである。プロデューサNFと通信するために、コンシューマNFまたはSCPは、NRF100からNFプロファイルを取得しなければならない。NFプロファイルは、JavaScript(登録商標)オブジェクト表記(JSON:JavaScript object notation)データ構造である。NFプロファイル定義は、完全修飾ドメイン名(FQDN:fully qualified domain name)、インターネットプロトコル(IP:Internet protocol)バージョン4(IPv4:IP version 4)アドレス、またはIPバージョン6(IPv6)アドレスのうちの少なくとも1つを含む。
【0029】
図1において、(SCP101およびNRF100以外の)ノードのうちのいずれのノードも、それらがサービスを消費しているか提供しているかに応じて、コンシューマNFまたはプロデューサNFとすることができる。示した例において、ノードは、ネットワーク内でポリシー関連動作を実行するポリシー制御機能(PCF:policy control function)102と、ユーザデータを管理する統一データ管理(UDM:unified data management)機能104と、アプリケーションサービスを提供するアプリケーション機能(AF:application function)106とを含む。
図1に示すノードは、AMF110とPCF102との間のセッションを管理するセッション管理機能(SMF:session management function)108をさらに含む。AMF110は、4Gネットワークにおいてモビリティ管理エンティティ(MME:mobility management entity)によって実行される動作と同様のモビリティおよび登録管理動作を実行する。AMF110はまた、ネットワークスライスサービスのためのアクセスポイントの役割も果たす。AMF110はまた、登録中にUEによって要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供することになるサービス提供AMFを選択するためにAMF選択を実行することもできる。
【0030】
認証サーバ機能(AUSF:authentication server function)112は、ネットワークへのアクセスを求める、UE114などのユーザ機器(UE)のための認証サービスを実行する。
【0031】
ネットワークスライス選択機能(NSSF)116は、特定のネットワーク機能にアクセスしようとするデバイスのためにネットワークスライスサブネット可用性情報(NSSAI:network slice subnet availability information)およびNS選択サービスを提供する。NSSF116は、AMFローディング情報をNRFから、また、NSSAI可用性情報をAMFから取得することができる。NSSF116は、NSSF116によって維持されるAMF選択データベースにAMFローディング情報およびNSSAI可用性情報を記憶することができる。NSSF116がAMFからNSSAI選択要求を受信すると、NSSF116は、記憶されたAMFローディング情報およびNSSAI可用性情報を利用して、ネットワークスライスサービスへのアクセスを求めるUEによって要求されるネットワークスライスサービスをサポートすることが可能な各AMFについてAMF関連性スコアおよび重みを計算することができる。NSSF116は、要求されたサービスおよび対応する重みを提供することが可能なAMFの優先順位付きリストを生成し、そのリストを要求元AMFに通信することができる。要求元AMFは、その後、AMFの優先順位付きリストおよび重みを使用して、要求されるネットワークスライスサービスへのアクセスを提供するためのAMFを選択することができる。
【0032】
ネットワーク公開機能(NEF)118は、モノのインターネット(IoT)デバイスおよびネットワークに接続された他のUEに関する情報を取得しようとするアプリケーション機能のためにアプリケーションプログラミングインタフェース(API:application programming interface)を提供する。NEF118は、4Gネットワークにおけるサービス機能公開機能(SCEF:service capability exposure function)と同様の機能を実行する。
【0033】
無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)120は、無線リンクを介してUE114をネットワークに接続する。無線アクセスネットワーク120は、gノードB(gNB:g-Node b)(
図1に示さず)または他の無線アクセスポイントを使用してアクセスされ得る。ユーザプレーン機能(UPF:user plane function)122は、ユーザプレーンサービス用の種々のプロキシ機能をサポートすることができる。そのようなプロキシ機能の一例は、マルチパス伝送制御プロトコル(MPTCP:multipath transmission control protocol)プロキシ機能である。UPF122はまた、ネットワーク性能測定値を取得するためにUE114によって使用され得る性能測定機能をサポートすることもできる。同様に、
図1には、インターネットサービスなどのデータネットワークサービスにUEがそれを通してアクセスするデータネットワーク(DN:data network)124も示される。
【0034】
サービスエッジ保護プロキシ(SEPP:service edge protection proxy)126は、別のPLMNからの着信トラフィックをフィルタリングし、ホームPLMNを出るトラフィックのためにトポロジー隠蔽を実行する。SEPP126は、外部PLMNについてのセキュリティを管理する、外部PLMN内のSEPPと通信することができる。そのため、異なるPLMN内のNF間のトラフィックは、一方はホームPLMN用であり、他方は外部PLMN用である、最小で2つのSEPP機能を横断することができる。
【0035】
上記で示したように、ネットワークスライシングは、仮想ネットワーク機能を提供すること、および、仮想ネットワーク機能が所与の要件を満たすためにリソースを割り振ることを含む。例えば、ネットワークスライシングは、
図1に示すネットワーク機能のうちの任意のネットワーク機能を仮想化すること、および、ネットワークスライスインスタンスとして複数の異なるネットワーク機能によって実施されるサービスに対するアクセスを提供することを含むことができる。
【0036】
最高レベルにおいて、ネットワークスライスは、通信サービスプロバイダによって提供される通信サービスを介してアクセス可能である。通信サービスは、ビジネストゥコンシューマ通信サービス、例えば、モバイルウェブブラウジング、ヴォイスオーバーLTEコーリング(voice over LTE calling)、およびリッチ通信サービスを含むことができる。通信サービスは、ビジネストゥビジネスサービス、例えば、インターネットアクセスおよびローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)を含むこともできる。
【0037】
サービスとしてのネットワークスライスは、通信サービスプロバイダによってプロバイダのカスタマに提供され得る。ネットワークスライスサービスは、無線アクセス技術、帯域幅、エンドトゥエンドレーテンシ、保証型/非保証型QoS、セキュリティレベルなどを含む多数のパラメータによって特徴付けられ得る。
【0038】
幾つかの実施形態において、開示される主題は、NSMFとNSSFとの間の情報の交換モードを確立し、ネットワークスライスインスタンスに関する更新は、NSSFにリアルタイムに直接プッシュまたは提供される。例えば、NSSFは、ネットワークスライスに対する修正変更を指示するネットワークスライスインスタンス構成情報を送出するためにNSMFによって利用され得る代表的な状態転送(REST:representational state transfer)アプリケーションプログラミングインタフェース(API)を公開するために強化され得る。特に、開示される主題は、NRFから受信されるネットワーク機能および/またはNFサービスのネットワークトラフィック負荷レベルフィードバックに基づいてNSSFにおける更新されたネットワークスライスインスタンス情報の自動プロビジョニングを利用可能にする。こうしてネットワークスライス情報をプロビジョニングすることは、ネットワークオペレータによる介入を、特に、回避するおよび/または未然に防ぐことになる。
【0039】
現在、NSSFは、サービス提供公衆陸上移動体通信網(PLMN:public land mobile network)と家庭公共陸上通信網(HPLMN:home public land network)の両方においてネットワークスライス選択を可能にするNnssf_NSSelection_Getサービス動作を公開する。このサービス動作は、NSSFが、サービス提供PLMNについて、許可されたNSSAIおよび構成されたNSSAIをAMFに提供することをさらに可能にする。このサービス動作を使用して、NSSFは、登録手順、PLMN間モビリティ手順、PDUセッション確立手順、UE構成更新手順、および同様なものの間中、ネットワークスライスを要求元ユーザ機器に割り当てることができる。ネットワークスライス選択要求メッセージを受信することに応答して(例えば、Nnssf_NSSelection_Getサービス動作を介して)、NSSFは、事前プロビジョニングされた情報に基づいてネットワークスライスインスタンスを選択する。さらに、NSSFは、その後、選択されたネットワークスライスインスタンス内でネットワーク機能および/またはサービスを選択するために使用される適切なNRFを(例えば、Nnssf_NSSelection_Get応答メッセージを介して)決定し戻す。
【0040】
上記で示すように、3GPP(登録商標)規格は、管理およびオーケストレーションの結果として、生成された/サポートされたネットワークスライス(例えば、NSI)における任意の更新された構成変更についてNSMFがNSSFとそれによって直接相互作用する手順を定義しない。さらに、性能データ収集は、通常、NFサービスから性能データを収集するネットワークスライスサブセット管理機能(NSSMF:network slice subset management function)および各ネットワークスライスインスタンス内のネットワーク機能を含む。この性能データは、その後、プル機構を使用するNSMFに提供される(例えば、NSMFは、要求メッセージを送信する)。対照的に、開示される主題は、以下で説明するように、より動的なプッシュベースシステムを採用する。
【0041】
図2は、本明細書で説明する主題の実施形態による、ネットワークスライスインスタンス修正情報の通信を示すメッセージフロー図である。
図2に示すように、5Gメッセージングは、NSMF212とNRF214とNSSF216との間で行われ得る。幾つかの実施形態において、NSMF212は、NSMF212の(例えば、ソフトウェアコードプログラミングによってまたはルールのセットによって)状態機械で具現化されるステップのリスト(またはステップの変更)を示すオーケストレーションエンジン220を含むことができる。本明細書で説明するように、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、NSSI内のネットワーク機能に関する測定ジョブを作成することによって、NSSIレベルでの性能データ収集を担当するように構成され得る。NSMF212は、ネットワークスライスインタフェースレベルでの性能データを生成することを担当することもでき、性能データは、ネットワークスライスインスタンス内に存在する総ユーザトラフィックレベルおよび/または総シグナリングトラフィックレベルを示す全ネットワークスライスインスタンスのネットワークトラフィック負荷データを含むことができる。ネットワークスライスインタフェースレベルで生成される性能データは、ネットワークスライスインスタンスによって提供されるサービス性能データを含むこともできる。幾つかの実施形態において、サービス性能データは、特定のサービスインスタンスに対応する、総ユーザトラフィックデータ、シグナリングトラフィックデータ、およびサービス品質データ(例えば、サービスのQoSデータは、ネットワークスライスインスタンスが、予想されたQoSレベルでサービスを送出するか否かを示すことができる)を含む。さらに、NSMF212は、性能データおよびサービス性能データに基づいてネットワークスライスインスタンスの管理およびオーケストレーションを行うと共に、NSSF216における更新(例えば、5G NFによって使用される)のためにネットワークスライスインスタンスのスナップショットと共にオペレータに性能フィードバックを提供するように構成され得る。例証として、
図3は、本明細書で説明する主題の実施形態による、ネットワークスライスインスタンスアーキテクチャ図を示す。例えば、システム300は、NSSF304、NSMF302、および、NSMF312によって生成/生み出されており、NSMF312によってサポートされるネットワークスライスインスタンス301~303(例えば、NSI-X、NSI-Y、およびNSI-Z)を含む。3つのネットワークスライスインスタンスのみが
図3に示されるが、任意の数のネットワークスライスインスタンスが、開示される主題の範囲から逸脱することなく、NSMF312および/またはNSSF316によってサポートされ得る。さらに、
図3に示すように、ネットワークスライスインスタンス301~303の各々は、複数のネットワークスライスサブネット(network slice subnet)インスタンスを含む。例えば、ネットワークスライスインスタンス301は、ネットワークスライスサブセットインスタンス311~312を含む。さらに、
図3に示すネットワークスライスサブセットインスタンス311~332の各々は、1つまたは複数の基礎となるネットワーク機能および/またはNFサービスを含む。NSMF302およびネットワークスライスサブセットインスタンス311~332を接続する通信リンクは、ポリシーに基づいてネットワークスライスインスタンスおよび/またはネットワークスライスインスタンスレベル更新からの性能フィードバックを促進することを支援することができる。例えば、NSMF302は、ネットワークスライスインスタンス、ネットワークスライスサブセットインスタンス、および基礎となるネットワーク機能に関する性能および/またはメトリック情報を収集するために通信リンクを利用することによって、種々のネットワークスライスの管理をオーケストレートする。同様に、NSMF302およびNSSF304を接続する通信リンクは、オペレータまたはシステム管理者についての必要性なしで、ネットワークスライスインスタンスレベルポリシーおよび閾値を通信するために使用され得る。さらに、性能フィードバックは、同様に、以下で説明する方法(例えば、
図4における方法400)でNSSF316に対するネットワークスライスインスタンス更新をプッシュするためにNSMF302によって使用され得る。
【0042】
図2に戻ると、NSSF216および/またはオーケストレーションエンジン220は、そのネットワーク機能プロファイルをNRF214に登録するように構成される。特に、NSSF216は、NSSF216によってNRF214に提供されたサービスを含むNFプロファイル登録メッセージ201を送信する。上記で示したように、NSSF216は、関連するネットワークスライスインスタンス識別子(例えば、NSI-ID)と共にNSSFがサポートするネットワークスライスのネットワークスライスインスタンス情報を維持することを担当する。登録メッセージ201を受信した後、NRF214は、NSSF216のNFプロファイルおよびその関連するサービスを登録し、ローカルレジストリ内に記録する。同様な方法で、NSMF212は、同様に、そのNFプロファイルおよび提供されたサービスをNRF214に登録する。
図2に示すように、NSMF212は、そのNFプロファイルおよびNSMF212によって提供されたそのサービスを含むNFプロファイル登録メッセージ202を送信する。特に、登録メッセージ202は、NSMF212を、NRF214に対するカスタムネットワーク機能(すなわち、「CUSTOM NF」識別子)としてさらに指定する。
【0043】
カスタムネットワーク機能として登録した後、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、指定されたNFからステータス更新情報(例えば、NFネットワークトラフィック負荷レベル情報/更新/変化)を受信するために、NRF214にサブスクライブするように構成され得る。特に、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、NSMF212によって生成されたネットワークスライスインスタンスに対してインスタンス化されるおよび/またはそれに属するネットワーク機能(および関連するNFサービス)についてネットワークトラフィック負荷レベルを要求し受信するために、サブスクリプション要求メッセージ203を送信する。例えば、NSMF212は、NRF214に登録されるネットワーク機能に関する容量および性能メトリックデータを要求するために、NRF214にサブスクライブする。特に、この情報は、NSSF216が管理しているネットワークスライスインスタンスにおいて実行されるネットワーク機能の全てにおけるトラフィック負荷レベルの変化を含む。
【0044】
ネットワークトラフィック負荷レベルをNRF214にサブスクライブすることに応答して、NSMF212は、NRF214から全てのネットワーク機能のネットワークトラフィック負荷情報に関する通知メッセージを受信するように構成される。特に、ネットワーク機能およびネットワーク機能サービスの全ては、それらのネットワークトラフィック負荷レベルデータを、NF-NRFハートビートメッセージを介してNRF214と共有するように構成される。例えば、特定のネットワークスライスインスタンス(NRF214によってサポートされる)内のネットワーク機能が、ネットワークトラフィック過負荷状態をたまたま経験する場合、過負荷なネットワーク機能は、そのターゲットネットワークトラフィック機能に関連するこの変化をNRF214にレポートすることになる。NSMF212が、NRF214に対して4つのネットワーク機能ステータス更新をサブスクライブされるため、NSMF212は、このネットワークトラフィック負荷レベル変化情報をNRF214から即座に受信することになる。例えば、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、少なくとも1つのサブスクリプションレポートメッセージ204をNRF214からリアルタイムに受信するように構成され得る。特に、サブスクリプションレポートメッセージ204は、NSMF212によって生成され/生成され、NRF214によってサポートされたネットワークスライスインスタンスに関連するネットワーク機能のうちの1つまたは複数に対応するネットワークトラフィック負荷レベルに対する変化を含む情報を含む。
【0045】
ブロック205にて、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、ネットワークトラフィック負荷レベルを処理し、ローカルポリシーをネットワークスライスインスタンスレイヤに適用するように構成される。幾つかの実施形態において、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、ネットワークスライスのオーケストレーションおよび管理を対象とするローカルポリシーを用いてプロビジョニングまたは構成され得る。特に、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、サポートされたネットワークスライスインスタンスに関連するネットワーク機能によって経験された特定のトラフィック負荷レベル変化が、対処および/または改善される必要があるか否かを判定するために使用され得るポリシーを用いてプロビジョニングされ得る。例えば、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、NRF214によって通知されると、ネットワーク機能のトラフィック負荷レベルに関する変化を処理するように構成され得る。NSMF212はまた、ネットワークスライスインスタンス(複数可)に対する特定の変更が必要とされるか否かを評価するためネットワークスライス管理タスクを実行するために、ポリシーおよび構成されたネットワークトラフィック負荷閾値(例えば、オペレータがプロビジョニングした負荷閾値)を利用することもできる。例えば、ネットワーク機能によって経験されたネットワークトラフィック負荷レベル変化が、ポリシーによって定義された所定の閾値を超える場合、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、基礎となるネットワークスライスインスタンスの特性を修正する(例えば、コンピュート、RAM、ストレージなどのような、ネットワークスライス用の追加のネットワークリソースを調整する/増加させる)ように構成され得る。ネットワークスライスインスタンスおよび/またはネットワーク機能が変更される必要があると判定することに応答して、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、ローカルポリシーを利用して、実施のためにNSSF216によって使用され得る更新されたNSI構成を含むネットワークスライスインスタンス構成データを生成することができる。幾つかの実施形態において、ネットワークスライス管理タスクは、ネットワークスライスインスタンスを作成すること、ネットワークスライスインスタンスを更新すること、ネットワークスライスインスタンスを除去すること、および/または同様なものを含むことができるが、それに限定されない。幾つかの実施形態において、この情報は、PLMNに全面的に基づくとすることができる。なぜなら、PLMNを超えてサポートされるネットワークスライスが、NSMF212のパービューの外に存在するNRFとNSMF212が相互作用する必要がある場合があることを示すことになるからである。
【0046】
幾つかの実施形態において、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、ネットワークスライスインスタンス構成情報(例えば、NSI構成変更)をNSSF216に更新メッセージ206で送信するように構成され得る。例えば、レポートメッセージ204で受信され、その後、ブロック205において処理されるNSIネットワークトラフィック負荷レベル更新に応答して、NSMF212および/またはオーケストレーションエンジン220は、生成されたNSI構成情報をNSSF216にリアルタイムに「プッシュする(push)」ように構成され得る。例えば、更新メッセージ206は、NFステータス更新情報(例えば、ネットワークトラフィック負荷レベル変化情報)の受信および処理の直後に、プッシュ機構(すなわち、send message)によってNSMF212によってNSSF216に提供され得る。幾つかの実施形態において、NSSF216は、上記で説明したように、NSSFに対するネットワークスライス情報レベル更新のプロビジョニングを促進するために、NSMF212によって使用され得るREST API(および/または新規インタフェース)を公開するように構成され得る。
【0047】
ネットワークスライスインスタンス構成情報を受信することに応答して、NSSF216は、そのサポートされたコンシューマNFについて(すなわち、NSSF216において)ネットワークスライス変更を実施するように構成され得る。例えば、NSSF216は、NSI構成情報を利用して、特定のネットワークスライスインスタンスの特性を変更することができる。さらに、NSSF216は、AMF(または他のNSSF)から受信されるネットワークスライス選択サービス要求メッセージ(例えば、Nnssf_NSSelection_Getサービス要求)に答えるために、受信された構成情報を即座に使用し始めることができる。
【0048】
幾つかの代替の実施形態において、NSSF216は、ネットワークスライスインスタンス構成情報をNSMF212からプルまたは要求するように構成され得る。例えば、NSSF216は、NSI構成情報要求メッセージをNSMF212にREST APIを介して発することができる。そのようなシナリオにおいて、NSSF216は、最初に、NSMF212に対してサブスクライブして、NSMF212に記憶された、更新されたNSI構成情報を要求するための許可を確立することができる。
【0049】
図4は、本明細書で説明する主題の実施形態による、更新されたネットワークスライス情報をNSSFに提供するための例示的なプロセスまたは方法400を示すフローチャートである。幾つかの実施形態において、
図4に示す方法400は、プロセッサによって実行されるとブロック402~410に記載のステップを実行する、メモリに記憶されたアルゴリズム、プログラム、またはスクリプト(例えば、
図2に示すオーケストレーションエンジン220)である。幾つかの実施形態において、オーケストレーションエンジンは、NSMFの(例えば、ソフトウェアコードプログラミングによってまたはルールのセットによって)状態機械で具現化されるステップのリスト(またはステップの変更)を示す。
【0050】
ブロック402にて、NSMFに対応するNFプロファイルは、NRFに登録される。より具体的には、NSMFは、そのNFプロファイル(NSMFサービスを含む)をNRFに登録する。特に登録メッセージは、カスタムNFとしてNSMFを示す。上に示したように、NSMFは、通常、NRFに登録しない。なぜなら、NSMFが、通常、3GPP規格によってネットワークスライスオーケストレーションデューティを扱うように構成されるからである。NSMFによってサポートされるNSSF(複数可)が、同様に、そのNFプロファイルを3GPP TS29.510によってNRFに登録する(または、登録した)ことも留意されるべきである。
【0051】
ブロック404にて、ネットワークスライスインスタンス(NSMFによって作成された)に属するNFインスタンスに対応するステータス更新(例えば、ネットワークトラフィック負荷レベルデータ)がサブスクライブされる。より具体的には、NSMFは、NSMFが生成したネットワークスライスインスタンスの一部としてインスタンス化されたネットワーク機能に対応する(そして、NFサービスを含む)ネットワークトラフィック負荷レベル更新をサブスクライブする。
【0052】
ブロック406にて、NFインスタンスにおいて起こる1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル変化を含む通知メッセージが受信される。幾つかの実施形態において、NSMFは、NFFからネットワークトラフィック負荷レベル変化通知を受信する。特に、NFRに対してサブスクライブすることによって、NSMFは、サポートされたネットワーク機能(例えば、NSMFによって生成されたネットワークスライスインスタンス内のNF)が、それらのトラフィックターゲットレベルの変化を経験すると、NRFからNFネットワークトラフィック負荷レベル更新情報を受信することになる。特に、種々のネットワークスライスインスタンス内のネットワーク機能は、それらのネットワークトラフィック負荷レベル変化をNRFにレポートするように構成される(NRFは、次に、その変化を、サブスクライブされたNSMFにレポートする)。
【0053】
ブロック408にて、1つまたは複数のネットワークトラフィック負荷レベル変化が処理されて、ネットワークスライスインスタンスのうちの少なくとも1つについてネットワークスライスインスタンス構成情報を生成する。幾つかの実施形態において、NSMFは、NSMFによる異なるネットワークスライスインスタンス応答に割り振られるネットワーク機能リソースの既存のセットをオーケストレートするためにオーケストレーションエンジンによって利用され得るローカルポリシーを用いて構成および/またはプロビジョニングされる。NSMFは、トラフィック負荷レベル変化の通知を受信すると、サポートされたネットワークスライスインスタンスのトラフィック負荷レベル変化に対処するために、ネットワークスライス更新情報をオーケストレートするように構成される。例えば、NSMFは、後処理手順を行って、過負荷状態を経験しているネットワークスライスインスタンスにより多くのリソースを付加することができる。
【0054】
ブロック410にて、ネットワークスライスインスタンス構成情報は、NSSFに提供される。幾つかの実施形態において、NSMFは、新規の/更新されたネットワークスライスインスタンス構成情報をNSSFに送信する(すなわち、「プッシュする」)。特に、ネットワークスライスインスタンス構成情報は、NSMFおよび/またはオーケストレーションエンジンによって決定されたネットワークスライスインスタンスに対する修正/変化を含む。さらに、NSSFは、NSMFからのNSI構成情報更新のプロビジョニングを可能にするためにREST APIを公開するように構成される。更新されたネットワークスライスインスタンス構成情報を受信した後、NSSFは、ネットワークスライス選択サービス要求メッセージ(例えば、Nnssf_NSSelection_Getサービス要求メッセージ)に答えるために、更新されたNSI情報を利用し始めるように構成され得る。
【0055】
以下の参考文献の各々の開示は、本発明と矛盾しない範囲で、また、参考文献が、背景を補完し、説明し、提供するか、または、本明細書で使用される方法、技術、および/またはシステムを教示する範囲で、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
参考文献
1. 3GPP TS 23.501; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; System Architecture for the 5G System; Stage 2 (Release 17), V17.1.0 (2021-03)
2. 3GPP TS 29.531; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Core Network and Terminals; Network Slice Selection Services; Stage 3 (Release 17), V17.1.0 (2021-03)
3. 3GPP TR 28.801; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Telecommunication management; Study on management and orchestration of network slicing for Next Generation Network; (Release 15), V15.1.0 (2018-01)
4. 3GPP TS 28.531; 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Management and Orchestration; Provisioning; (Release 16), V16.9.0 (2021-03)
現在開示される主題の種々の詳細が、現在開示される主題の範囲から逸脱することなく変更され得ることが理解されるであろう。さらに、上記説明は、例証のみのためのものであり、限定のためのものでない。
【国際調査報告】