(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】細菌芽胞を含むフレッシュニング組成物
(51)【国際特許分類】
D06M 15/11 20060101AFI20240719BHJP
D06M 15/00 20060101ALI20240719BHJP
D06M 15/03 20060101ALI20240719BHJP
A61L 9/01 20060101ALI20240719BHJP
A61L 9/14 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
D06M15/11
D06M15/00
D06M15/03
A61L9/01 H
A61L9/01 P
A61L9/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502511
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 US2022031674
(87)【国際公開番号】W WO2023003631
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ラント、ニール・ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ラティマー、キャサリン・エスター
【テーマコード(参考)】
4C180
4L033
【Fターム(参考)】
4C180AA05
4C180AA16
4C180CB01
4C180EB03X
4C180EB05Y
4C180EB06Y
4C180EB12X
4C180EB14X
4C180EB15X
4C180EB17Y
4C180EB29X
4C180EB29Y
4C180EC03
4C180GG07
4L033AB04
4L033AC15
4L033CA00
4L033CA02
4L033CA06
(57)【要約】
組成物の約1×102~約1×109CFU/gの細菌芽胞と、シクロデキストリンとを含む、布地フレッシュニング組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布地フレッシュニング組成物であって、
a)前記組成物の約1×10
2~約1×10
9CFU/gの細菌芽胞と、
b)シクロデキストリンと
を含む、布地フレッシュニング組成物。
【請求項2】
前記細菌芽胞がバチルス属(Bacillus)芽胞を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記バチルス属が、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、バチルス・サブチリス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・プミルス及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は、前記組成物の90重量%~99.5重量%の水を含む水性組成物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、前記組成物の少なくとも0.001重量%、好ましくは0.002重量%~3重量%の香料を含み、好ましくは、前記香料が、前記香料の少なくとも60重量%の、1.0超のClogPを有する香料原料を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、前記細菌芽胞が粒子形態にあり、前記組成物が、第1の多糖類及び第2の多糖類を含む多糖類系を含み、前記第1の多糖類が、キサンタンガムであり、前記第2の多糖類が、タラガム、コンニャクガム、ローカストビーンガム及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記第1の多糖類が、前記多糖類系の10%超かつ90%未満、好ましくは20重量%~80重量%、より好ましくは40重量%~60重量%の濃度で存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記多糖類系が、10,000ダルトン~15,000,000ダルトン、好ましくは200,000ダルトン~10,000,000ダルトン、より好ましくは300,000ダルトン~6,000,000ダルトン、最も好ましくは300,000ダルトン~500,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を有する、請求項6又は7に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物の総多糖類濃度が、前記組成物の0.5重量%未満、好ましくは、0.2重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満、より好ましくは0.08重量%未満、及び最も好ましくは0.06重量%未満である、請求項6~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、前記組成物の3.5重量%未満、好ましくは0.01重量%~3重量%の、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、前記組成物の10重量%未満、好ましくは0.01重量%~5重量%の溶媒を更に含み、好ましくは前記溶媒が、アルコール、ポリオール及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、湿潤剤、及び好ましくはしわ防止剤を更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、ポリオール、アミン官能性ポリマー、アルデヒド及びこれらの組合せからなる群から選択される悪臭中和剤を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物を含む製品及び噴霧装置であって、前記噴霧装置が、プラスチックから作製されており、好ましくは前記プラスチックが、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン及びこれらの組合せからなる群から選択される、製品。
【請求項15】
布地をフレッシュニングする方法であって、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物により前記布地を処理する工程を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌芽胞及びシクロデキストリンを含む布地フレッシュニング組成物に関する。本発明はまた、本発明の組成物及び噴霧装置を含む製品、並びに本発明の組成物を使用する布地をフレッシュニングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
布地をフレッシュニングする、又は布地の悪臭を低減/除去するための製品が、現在利用可能である。これらの製品は、典型的には、香料原料(perfume raw material、PRM)、溶媒、界面活性剤、及び高濃度の水を含むフレッシュニング組成物を含有する。フレッシュニング製品において多種多様な香りの選択肢を有することにより、消費者が自分好みのものを見つけることが可能になる。既存のフレッシュニング製品の多数は、即時のフレッシュニングをもたらすが、フレッシュさを持続させることはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
長期持続性の悪臭除去及び/又は悪臭予防を実現するフレッシュニング組成物が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様によれば、布地フレッシュニング組成物であって、
a)組成物の約1×102~約1×109CFU/g、好ましくは約1×103~約1×107CFU/g、好ましくは組成物の約1×104~約1×107CFU/gとなる細菌芽胞、好ましくはバチルス属(Bacillus)芽胞と、
b)シクロデキストリンと
を含む、布地フレッシュニング組成物が提供される。
【0005】
本組成物は、好ましくは、水性液体組成物であり、好ましくは界面活性剤及び溶媒、並びに好ましくは悪臭中和剤及び/又は硬化性ポリマー及び/又はしわ防止剤を含む。
【0006】
本発明の第2の態様によれば、布地フレッシュニング製品が提供される。本製品は、フレッシュニング組成物及び噴霧装置を含む。
【0007】
本発明の第3の態様によれば、本発明の製品を使用する布地への持続的な悪臭の制御及び予防を実現する方法が提供される。
【0008】
本発明の第1の態様に関連して説明される本発明の組成物の要素は、本発明の第2の態様に準用される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の組成物は、細菌芽胞及びシクロデキストリンを含む。本発明の組成物は、好ましくは香料を含む。香料は、香料原料(PRM)を含む。PRMは、典型的には、噴霧可能な布地フレッシュニング組成物を作製するために水と共に配合される。しかしながら、PRMは疎水性の性質を有することから、溶媒及び/又は界面活性剤を使用して、含水量の高い組成物中のPRMを可溶化し、乳化する。PRMを可溶化するのに適した溶媒としては、典型的には、アルコール、ポリオール及びそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、細菌芽胞は粒子形態にある。好ましくは、本組成物は、細菌芽胞の懸濁を容易にする多糖類系を含む。
【0010】
本発明は、シクロデキストリンが細菌芽胞にとって栄養素源となるという驚くべき発見に基づいている。
【0011】
用語「フレッシュニング組成物」は、本明細書で使用するとき、布地にフレッシュさを提供するための組成物を指す。
【0012】
用語「香料原料」は、本明細書で使用するとき、香料材料(「PRMs」又は単数形で「PRM」)を指す。
【0013】
用語「ClogP」は、本明細書で使用するとき、PRMのlogP計算値(「ClogP」)を指す。PRMのオクタノール/水分配係数は、オクタノール中及び水中におけるその平衡濃度間の比である。フレッシュニング組成物において使用されるPRMの分配係数は、より簡便には、底が10の対数の形態であるLogPで示すことができる。ClogPは、分子構造に直接基づいて、一般的な有機分子についてのオクタノール-水分配係数(logP又はlogKow)を計算するモデルによって求められる。LogPは、2つの不混和性液相であるオクタノールと水との間の溶質の分布の尺度であり、溶質の疎水性の相対的尺度として一般に使用される。PRMのLogPを計算する1つの方式は、Advanced Chemistry Development,Inc.製のACD/Labs LogPソフトウェアモジュールを使用している。logPの計算の詳細は、ACD/Labsウェブサイト(https://www.acdlabs.com/products/percepta/predictors/logp/)で見出すことができる。ACD/LabsLogPソフトウェアモジュールを使用して計算するPRMのLogP値及びPRMのLogP値は、以下の実施例に記載される本発明において有用なPRMの選択に使用される。しかしながら、LogPを測定する別の好適な方式は、BioByteCorp製の「ClogP」プログラム(例えば、ClogPバージョン4.0及びマニュアル1999)を使用することであることが理解されるであろう。CLOG P USER GUIDE、バージョン4.0、BioByteCorp(1999)(http://www.bio-byte.com/bb/prod/clogp40.html)。LogPを測定する更なる好適な方式は、Daylight Chemical Information Systems,Inc.(Alison Viejo,CA)製のCLOGPプログラムを使用する。CLOGP Reference manual,Daylight Version 4.9,Release Date 02/1/2008。
【0014】
用語「硫黄含有プロ香料」は、本明細書で使用するとき、硫黄を含有するプロ香料化合物の種類を指す。用語「プロ香料」は、本明細書で使用するとき、PRMと他の化学物質との反応によって得られる化合物を指し、これは1つ以上のPRMとこれらの化学物質との間に共有結合を有する。PRMは、プロ香料化合物と呼ばれる新たな材料へと変換され、次に、これが水、光又は大気中酸素などのトリガーに曝露されると、元のPRM(すなわち、変換前のもの)を放出することができる。好適なプロ香料化合物及びその作製方法は、米国特許第7,018,978号、同第6,861,402号、同第6,544,945号、同第6,093,691号、同第6,165,953号及び同第6,096,918号に見出すことができる。
【0015】
全ての百分率、部及び比率は、別途指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。列挙されている成分に関するとき、そのような重量は全て、活性レベルに基づき、このため、別途指定されない限り、市販の材料に含まれている可能性のある溶媒又は副生成物を含まない。「重量パーセント」という用語は、本明細書では「重量%」として表示されてもよい。本明細書で使用される場合、全ての分子量は、別途指定されない限り、グラム/モルで表される重量平均分子量である。
【0016】
フレッシュニング組成物
本発明によるフレッシュニング組成物は、細菌芽胞及びシクロデキストリン及び好ましくは香料を含む。本組成物は、好ましくは、組成物の少なくとも90重量%、好ましくは少なくとも95重量%、より好ましくは少なくとも98重量%かつ99.5重量%未満の水を含む、水性液体組成物である。高濃度の水を有することにより、布地物品における任意の目に見える残留物及び/又は染みを最小限に抑えながら、スプレー可能なフレッシュニング組成物を可能にすることができる。本組成物は、円錐角2°及び±60μmの切頭部を有する40mmの円錐スピンドルでAtlas(登録商標)製AD1000 Advancedレオメータ用いて、せん断速度10s-1、20℃において測定すると、1cps~500cps、より好ましくは1cps~300cps、より好ましくは1cps~200cps、更により好ましくは1cps~100cps、最も好ましくは1cps~50cps、及びとりわけ1cps~20cpsの粘度を有する、ニュートン流体であり得る。フレッシュニング組成物は噴霧可能であり、各スプレーにおいて香りのフレッシュさを一貫して送達する相安定性フレッシュニング組成物を提供するために、香料は可溶化されたままである。
【0017】
好ましい実施形態では、細菌芽胞は粒子形態にあり、フレッシュニング組成物は、構造化剤系、好ましくは粒子を懸濁させるための多糖類系を含む。
【0018】
本発明のフレッシュニング組成物の成分を、以下の段落に記載する。
【0019】
細菌芽胞
芽胞は、布地持続性であり、布地の処理中及び処理後に悪臭制御をもたらす。芽胞は、適切な湿度及び温度条件が見出されると発芽し、シクロデキストリンは、細菌が発芽し始めると栄養素として作用するようである。
【0020】
芽胞は、処理中に発芽して細胞を形成する能力を有しており、栄養素としてシクロデキストリンを使用して布地上で発芽して細胞を形成し続ける。芽胞は、液体又は固体形態で供給することができる。好ましくは、芽胞は、固体の形態である。
【0021】
いくつかのグラム陽性細菌は、2段階の生活環を有する。その生活環中、栄養不足状態に応答するなどの特定の条件下で成長している細菌は、芽胞又は内生芽胞形成につながる精巧な発生プログラムを実行され得る。細菌芽胞は、興味深い形態的及び機械的特性を有する、生化学的に複雑な構造として組み立てられた、約60個の異なるタンパク質からなるコートによって保護される。そのタンパク質コートは、強剛性を提供する静的構造と見なされ、溶菌酵素などの外因性の大きな毒性分子を除外するためのふるいとして主に作用する。芽胞は、極端な環境条件に対して非常に耐性があるため、種の長期生存において重要な役割を果たす。芽胞はまた、長年にわたって、代謝的に休眠状態であり続けることができる。栄養細胞から細菌芽胞を得るための方法は、当該分野で周知である。いくつかの例では、栄養細菌細胞は液体培地で増殖させられる。後期対数増殖期又は初期定常期から、細菌は芽胞形成を開始し得る。細菌が芽胞形成を終了すると、例えば遠心分離を使用することにより、それらの芽胞を培地から得ることができる。任意の残りの栄養細胞を殺傷又は除去するために、様々な方法が使用され得る。様々な方法を使用して、細胞破片及び/又は他の材料又は物質から、芽胞を精製することができる。細菌芽胞は、例えば、様々な技術、相造影顕微鏡法、自動走査顕微鏡法、高解像度原子力顕微鏡法、又は耐熱性法を使用して、栄養細胞から分化され得る。細菌芽胞は、一般に、代謝的に不活性又は休止している、環境に耐性を有する構造であるため、市販の微生物製品で使用されるように容易に選択される。丈夫さ及び極端に長い寿命にも関わらず、芽胞は、栄養細菌へと戻ることで生活環を完了させるプロセスの初期段階である発芽によって休眠状態を中断するための好ましい状態を知らせる、発芽として知られている特定の小分子の存在に迅速に応答することができる。例えば、市販の微生物生成物は、芽胞が環境内に存在する胚に遭遇する環境内に分散されて、栄養細胞内で発芽し、意図された機能を実施するように設計され得る。様々な異なる細菌が芽胞を形成し得る。これらの群のいずれかからの細菌は、本明細書に開示される組成物、方法、及びキットに使用され得る。例えば、以下の属:アセトネマ(Acetonema)、アルカリバチルス(Alkalibacillus)、アンモニフィラス(Ammoniphilus)、アムピバチルス(Amphibacillus)、アナエロバクター(Anaerobacter)、アナエロスポラ(Anaerospora)、アネウリバチルス(Aneurinibacillus)、アノキシバチルス(Anoxybacillus)、バチルス(Bacillus)、ブレビバチルス(Brevibacillus)、カルダナエロバクタ-(Caldanaerobacter)、カロラマター(Caloramator)、カミニセラ(Caminicella)、セラシバチルス(Cerasibacillus)、クロストリジウム(Clostridium)、クロストリジイサリバクター(Clostridiisalibacter)、コーネラ(Cohnella)、デンドロスポロバクター(Dendrosporobacter)、デスルホトマクルム(Desulfotomaculum)、デスルホスポロムサ(Desulfosporomusa)、デスルホスポロシヌス(Desulfosporosinus)、デスルホビルグラ(Desulfovirgula)、デスルフニスポラ(Desulfunispora)、デスルフリスポラ(Desulfurispora)、フィリファクター(Filifactor)、フィロバチルス(Filobacillus)、ゲルリア(Gelria)、ゲオバチルス(Geobacillus)、ゲオスポロバクター(Geosporobacter)、グラシリバチルス(Gracilibacillus)、ハロナトローナム(Halonatronum)、ヘリオバクテリウム(Heliobacterium)、ヘリオフィラム(Heliophilum)、ラセエラ(Laceyella)、レンチバチルス(Lentibacillus)、ライシニバチルス(Lysinibacillus)、マヘラ(Mahella)、メタバクテリウム(Metabacterium)、モーレラ(Moorella)、ナトロニエラ(Natroniella)、オセアノバチルス(Oceanobacillus)、オレニア(Orenia)、オルニチニバチルス(Ornithinibacillus)、オキサロファーガス(Oxalophagus)、オキソバクター(Oxobacter)、パエニバチルス(Paenibacillus)、パラリオバチルス(Paraliobacillus)、ペロスポラ(Pelospora)、ペロトマクルム(Pelotomaculum)、ピスシバチルス(Piscibacillus)、プラニフィラム(Planifilum)、ポンチバチルス(Pontibacillus)、プロピオニスポラ(Propionispora)、サリニバチルス(Salinibacillus)、サルスギニバチルス(Salsuginibacillus)、セイノネラ(Seinonella)、シマズエラ(Shimazuella)、スポラセチゲニウム(Sporacetigenium)、スポロアナエロバクタ-(Sporoanaerobacter)、スポロバクター(Sporobacter)、スポロバクテリウム(Sporobacterium)、スポロハロバクター(Sporohalobacter)、スポロラクトバチルス(Sporolactobacillus)、スポロムサ(Sporomusa)、スポロサルチア(Sporosarcina)、スポロタレア(Sporotalea)、スポロトマキュラム(Sporotomaculum)、シントロフォモナス(Syntrophomonas)、シントロフォスポラ(Syntrophospora)、テヌイバチルス(Tenuibacillus)、テピディバクター(Tepidibacter)、テルリバチルス(Terribacillus)、タラソバチルス(Thalassobacillus)、サーモアセトゲ二ウム(Thermoacetogenium)、サーモアクチノマイセス(Thermoactinomyces)、サーモアルカリバチルス(Thermoalkalibacillus)、サーモアナエロバクター(Thermoanaerobacter)、サーモアナエロモナス(Thermoanaeromonas)、サーモバチルス(Thermobacillus)、サーモフラビミクロビウム(Thermoflavimicrobium)、サーモベナブラム(Thermovenabulum)、チュベリバチルス(Tuberibacillus)、バルジバチルス(Virgibacillus)、及び/又はブルカノバチルス(Vulcanobacillus)のうちのいくつかの細菌は、芽胞を形成し得る。
【0022】
好ましくは、芽胞を形成し得る細菌は、バシラセエ科(Bacillaceae)、例えば、アエリバチルス(Aeribacillus)、アリイバチルス(Aliibacillus)、アルカリバチルス、アルカリコッカス(Alkalicoccus)、アルカリハロバチルス(Alkalihalobacillus)、アルカリラクチバチルス(Alkalilactibacillus)、アロバチルス(Allobacillus)、アルテルリバチルス(Terribacillus)、アルテリバクター(Alteribacter)、アムピバチルス、アナエロバチルス(Anaerobacillus)、アノキシバチルス、アクイバチルス(Aquibacillus)、アクイサリバチルス(Aquisalibacillus)、アウレイバチルス(Aureibacillus)、バチルス、カルダルカリバチルス(Caldalkalibacillus)、カルジバチルス(Caldibacillus)、カルディテリコラ(Calditerricola)、カリディフォンティスバチルス(Calidifontibacillus)、カメリイバチルス(Camelliibacillus)、セラシバチルス、コンポスティバチルス(Compostibacillus)、サイトバチルス(Cytobacillus)、デゼルティバチルス(Desertibacillus)、ドミバチルス(Domibacillus)、エクトバチルス(Ectobacillus)、エバンセラ(Evansella)、ファルシバチルス(Falsibacillus)、フェルディナンドコヒナ(Ferdinandcohnia)、フェルメンティバチルス(Fermentibacillus)、フィクチバチルス(Fictibacillus)、フィロバチルス、ゲオバチルス、ゲオミクロビウム(Geomicrobium)、ゴットフリーディア(Gottfriedia)、グラシリバチルス、ハルアルカリバチルス(Halalkalibacillus)、ハロバチルス(Halobacillus)、ハロラクチバチルス(Halolactibacillus)、ヘインドリクキシア(Heyndrickxia)、ヒドロゲニバチルス(Hydrogenibacillus)、レデルベルジア(Lederbergia)、レンチバチルス、リッチフィエルディア(Litchfieldia)、ロッティデバチルス(Lottiidibacillus)、マルガリーチア(Margalitia)、マリノコッカス(Marinococcus)、メルギリバチルス(Melghiribacillus)、メソバチルス(Mesobacillus)、メタバチルス(Metabacillus)、ミクロアエロバクター(Microaerobacter)、ナトリバチルス(Natribacillus)、ナトロノバチルス(Natronobacillus)、ネオバチルス(Neobacillus)、ニアリア(Niallia)、オセアノバチルス、オルニチニバチルス、パラゲオバチルス(Geobacillus)(Parageobacillus)、パラリオバチルス、パラルカリバチルス(Paralkalibacillus)、パウシサリバチルス(Paucisalibacillus)、ペラギラブドス(Pelagirhabdus)、ペリバチルス(Peribacillus)、ピスシバチルス、ポリゴニバチルス(Polygonibacillus)、ポンチバチルス、プラドシア(Pradoshia)、プリエスチア(Priestia)、シュードグラシリバチルス(Pseudogracilibacillus)、プエリバチルス(Pueribacillus)、ラディオバチルス(Radiobacillus)、ロベルトムラヤ(Robertmurraya)、ロゼルロモレア(Rossellomorea)、サッカロコッカス(Saccharococcus)、サリバクテリウム(Salibacterium)、サリミクロビウム(Salimicrobium)、サリニバチルス、サリパルディバチルス(Salipaludibacillus)、サリラブダス(Salirhabdus)、サリセディミニバクテリウム(Salisediminibacterium)、サリテリバチルス(Saliterribacillus)、サルスギニバチルス、セディミニバチルス(Sediminibacillus)、シミノビチア(Siminovitchia)、シニバチルス(Sinibacillus)、シノバカ(Sinobaca)、ストレプトハロバチルス(Halobacillus)(Streptohalobacillus)、サクリフィエラ(Sutcliffiella)、スウィオニバチルス(Swionibacillus)、テヌイバチルス、テピディバチルス(Tepidibacillus)、テルリバチルス、テルリラクチバチルス(Terrilactibacillus)、テクスココニバチルス(Texcoconibacillus)、タラソバチルス、タラソラブドス(Thalassorhabdus)、サーモロンギバチルス(Thermolongibacillus)、バルジバチルス、バルディバシル(Viridibacillu)、ブルカニバチルス(Vulcanibacillus)、ヴァイツマニア属(Weizmannia)の種由来である。様々な例では、細菌は、バチルス バチルス・アキディコラ(Bacillus acidicola)、バチルス・アエオリウス(Bacillus aeolius)、バチルス・アエリウス(Bacillus aerius)、バチルス・アエロフィルウス(Bacillus aerophilus)、バチルス・アルブス(Bacillus albus)、バチルス・アルティチュジニス(Bacillus altitudinis)、バチルス・アルベアユエンシス(Bacillus alveayuensis)、バチルス・アミロリクエファシエンセクス(Bacillus amyloliquefaciensex)、バチルス・アンスラシス(Bacillus anthracis)、バチルス・アクイフラビ(Bacillus aquiflavi)、バチルス・アトロファエウス(Bacillus atrophaeus)、バチルス・アウストラリマリス(Bacillus australimaris)、バチルス・バディウス(Bacillus badius)、バチルス・ベンゾエボランス(Bacillus benzoevorans)、バチルス・カブリアレシイ(Bacillus cabrialesii)、バチルス・カナベラリウス(Bacillus canaveralius)、バチルス・カッパリディス(Bacillus capparidis)、バチルス・カルボニフィルス(Bacillus carboniphilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チャガンゲンシス(Bacillus chungangensis)、バチルス・コアフイレンシス(Bacillus coahuilensis)、バチルス・サイトトキシクス(Bacillus cytotoxicus)、バチルス・デシシフロンディス(Bacillus decisifrondis)、バチルス・エクトイニフォルマンス(Bacillus ectoiniformans)、バチルス・エンクレンシス(Bacillus enclensis)、バチルス・フェングクゥエンシス(Bacillus fengqiuensis)、バチルス・フンゴルム(Bacillus fungorum)、バチルス・グリチニフェルメンタンス(Bacillus glycinifermentans)、バチルス・ゴビエンシス(Bacillus gobiensis)、バチルス・ハロトレランス(Bacillus halotolerans)、バチルス・ハイネシイ(Bacillus haynesii)、バチルス・ホルティ(Bacillus horti)、バチルス・イナクォソルム(Bacillus inaquosorum)、バチルス・インファンチス(Bacillus infantis)、バチルス・インフェルナス(Bacillus infernus)、バチルス・イサベリアエ(Bacillus isabeliae)、バチルス・ケクェアエ(Bacillus kexueae)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・ルティ(Bacillus luti)、バチルス・マヌセンシス(Bacillus manusensis)、バチルス・マリニセディメントーラム(Bacillus marinisedimentorum)、バチルス・メソフィルス(Bacillus mesophilus)、バチルス・メタノリカス(Bacillus methanolicus)、バチルス・モビリス(Bacillus mobilis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・ナカムライ(Bacillus nakamurai)、バチルス・ヌジオピクス(Bacillus ndiopicus)、バチルス・ニトラチレデゥセンス(Bacillus nitratireducens)、バチルス・オレイボランス(Bacillus oleivorans)、バチルス・パシフィクス(Bacillus pacificus)、バチルス・パキスタネンシス(Bacillus pakistanensis)、バチルス・パラリケニフォルミス(Bacillus paralicheniformis)、バチルス・パラミコイデス(Bacillus paramycoides)、バチルス・パランスラシス(Bacillus paranthracis)、バチルス・ペルバグス(Bacillus pervagus)、バチルス・ピスチコラ(Bacillus piscicola)、バチルス・プロテオリティクス(Bacillus proteolyticus)、バチルス・シュードミコイデス(Bacillus pseudomycoides)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・サフェンシス(Bacillus safensis)、バチルス・サラセティス(Bacillus salacetis)、バチルス・サリナス(Bacillus salinus)、バチルス・サリトレランス(Bacillus salitolerans)、バチルス・セオハエアネンシス(Bacillus seohaeanensis)、バチルス・シバジイ(Bacillus shivajii)、バチルス・シアメンシス(Bacillus siamensis)、バチルス・スミティ(Bacillus smithii)、バチルス・ソリマングロビ(Bacillus solimangrovi)、バチルス・ソングクレンシス(Bacillus songklensis)、バチルス・ソノレンシス(Bacillus sonorensis)、バチルス・スピジゼニイ(Bacillus spizizenii)、バチルス・スポンギアエ(Bacillus spongiae)、バチルス・ステアルコリス(Bacillus stercoris)、バチルス・ストラトスフェリクス(Bacillus stratosphericus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・スウェヅェイ(Bacillus swezeyi)、バチルス・タエアネンシス(Bacillus taeanensis)、バチルス・タマリシス(Bacillus tamaricis)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・サーモクロアカエ(Bacillus thermocloacae)、バチルス・サーモトレランス(Bacillus thermotolerans)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・チアンシェニイ(Bacillus tianshenii)、バチルス・トヨネンシス(Bacillus toyonensis)、バチルス・トロピカス(Bacillus tropicus)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・ベレズエンシス(Bacillus velezensis)、バチルス・ヴィエドマンニイ(Bacillus wiedmannii)、バチルス・ヴダリアンキエンシス(Bacillus wudalianchiensis)、バチルス・キアメネンシス(Bacillus xiamenensis)、バチルス・キアプエンシス(Bacillus xiapuensis)、バチルス・ザングゾウエンシス(Bacillus zhangzhouensis)又はそれらの組合せの株であり得る。
【0023】
一部の例では、芽胞を形成する細菌株は、バチルス株であってよく、例としては、バチルス種株(Bacillus sp.)SD-6991、バチルス種株SD-6992、バチルス種株NRRL B-50606、バチルス種株NRRL B-50887、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)株NRRL B-50016、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)株NRRL B-50017、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7792(以前はバチルス・アトロファエウスと分類されていたもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7543(以前はバチルス・アトロファエウス(Bacillus atrophaeus)と分類されていたもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50018、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7541、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7544、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7545、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7546、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)株PTA-7547、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7549、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7793、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7790、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7791、バチルス・サブチリス株NRRL B-50136(DA-33R、ATCC受入番号55406としても知られているもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50141、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50399、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)株NRRL B-50014、バチルス・リケニフォルミス株NRRL B-50015、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50607、バチルス・サブチリス株NRRL B-50147(300Rとしても知られているもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50150、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50154、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)PTA-3142、バチルス・アミロリクエファシエンス株ATCC受入番号55405(300としても知られているもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株ATCC受入番号55407(PMXとしても知られているもの)、バチルス・プミルス NRRL B-50398(ATCC 700385、PMX-1、及びNRRL B-50255としても知られているもの)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)ATCC受入番号700386、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)ATCC受入番号700387(上記の全ての株は、Novozymes,Inc.,USAから入手可能である)、バチルス・アミロリクエファシエンス FZB24(例えば、Novozymesから入手可能な分離株である、NRRL B-50304及びNRRL B-50349 TAEGRO(登録商標))、バチルス・サブチリス(例えば、Bayer CropScience社から入手可能なRHAPSODY(登録商標)、SERENADE(登録商標)MAX、及びSERENADE(登録商標)ASOにおけるNRRL B-21661分離株)、バチルス・プミルス(例えば、Bayer CropScience社から入手可能なNRRL B-50349分離株)、バチルス・アミロリクエファシエンスTrigoCor(「TrigoCor 1448」としても知られているもの、例えば、Cornell University,USAから入手可能なEmbrapa Trigo受入番号144/88.4Lev、Cornell受入番号Pma007BR-97、及びATCC受入番号202152の分離株)、及びそれらの組合せが挙げられる。
【0024】
いくつかの例では、芽胞を形成する細菌株は、バチルス・アミロリクエファシエンス株であり得る。例えば、株は、バチルス・アミロリクエファシエン株PTA-7543(以前は、バチルス・アトロファエウスと分類されたもの)、及び/又はバチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50154、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7543(以前はバチルス・アトロファエウスと分類されたもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50154、又は他のバチルス・アミロリクエファシエンス微生物からのものであり得る。
【0025】
いくつかの例では、芽胞を形成する細菌株は、ブレビバチルス種であってよく、例えば、ブレビバチルスブレビス(Brevibacillus brevis)、ブレビバチルス・フォーモサス(Brevibacillus formosus)、ブレビバチルス・ラテロスポラス(Brevibacillus laterosporus)、若しくはブレビバチルス・パラブレービス(Brevibacillus parabrevis)、又はそれらの組合せであり得る。
【0026】
いくつかの例では、芽胞を形成する細菌株は、パエニバチルス(Paenibacillus)種であってよく、例えばパエニバチルス・アルベイ(Paenibacillus alvei)、パエバチルス・アミロリティカス(Paenibacillus amylolyticus)、パエバチルス・アゾトフィクサンス(Paenibacillus azotofixans)、パエニバチルス・クッキイ(Paenibacillus cookii)、パエニバチルス・マセランス(Paenibacillus macerans)、パエニバチルス・ポリミクサ(Paenibacillus polymyxa)、若しくはパエニバチルス・バリダス(Paenibacillus validus)、又はそれらの組合せであり得る。細菌芽胞は、約2~50ミクロン、好適には約10~45ミクロンの平均粒径を有し得る。バチルス属芽胞は、水性担体中のブレンドで市販されており、この水性担体には不溶である。他の市販のバチルス芽胞ブレンドとしては、以下のものに限定されるわけではないが、Novozymes Biologicals,Inc.から入手可能な、Fenshen Free(商標)CAN(10X)、Genesis Biosciences,Inc.から入手可能なEvogen(登録商標)Renew Plus(10X)、及びGenesis Biosciences,Inc.から全て入手可能なEvogen(登録商標)GT(10X、20X、及び110X)が挙げられる。前述のリストでは、括弧内の表記(10X、20X、及び110X)は、バチルス属芽胞の相対濃度を示す。
【0027】
本明細書に開示される組成物、方法、及び製品で使用される細菌芽胞は、熱活性化されていても、熱活性化されていなくてもよい。いくつかの例では、細菌芽胞は熱活性化されている。いくつかの例では、細菌芽胞は熱不活性化されていない。好ましくは、本明細書で使用される芽胞は、熱活性化される。熱活性化は、室温(15~25℃)から25~120℃、好ましくは40C~100℃の最適温度まで細菌芽胞を加熱し、最適温度を2時間以下、好ましくは70~80℃で30分間保持することを含み得る。
【0028】
本明細書において開示されている組成物に関すると、細菌芽胞の集団が一般に使用される。いくつかの例では、細菌芽胞の集団は、細菌の単一株からの細菌芽胞を含み得る。好ましくは、細菌芽胞の集団は、2、3、4、5、又はそれ以上の細菌株の細菌芽胞を含み得る。一般に、細菌芽胞の集団は、大多数の芽胞と、少数の栄養細胞とを含有する。いくつかの例では、細菌芽胞の集団は、栄養細胞を含まない。いくつかの例では、細菌芽胞の集団は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、又は50%未満の栄養細胞を含有してもよく、細菌芽胞のパーセンテージは、((栄養細胞数/(集団中の芽胞数+集団中の栄養細胞数))×100)として計算される。一般に、開示された方法、組成物、生成物中で使用される細菌芽胞の集団は、安定しており(すなわち、発芽中ではない)、集団中の少なくともいくつかの個々の芽胞は、発芽できる状態にある。
【0029】
本開示で使用される細菌芽胞の集団は、異なる濃度で細菌芽胞を含み得る。様々な例では、細菌芽胞の集団は、少なくとも1×102、5×102、1×103、5×103、1×104、5×104、1×105、5×105、1×106、5×106、1×107、5×107、1×108、5×108、1×109、5×109、1×1010、5×1010、1×1011、5×1011、1×1012、5×1012、1×1013、5×1013、1×1014、又は5×1014個/mL、個/グラム、又は個/cm3の芽胞を含み得るが、それらに限定されない。
【0030】
好ましくは、細菌芽胞は、バチルス属芽胞を含み、より好ましくは、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、更に好ましくは、バチルス・サブチリス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・プミルス、及びそれらの混合物からなる群から選択されるバチルスを含む。
【0031】
香料組成物(以下、「香料」)
フレッシュニング組成物は、所望の香り特性を提供し、フレッシュニング組成物中で均質に可溶化して、一貫した放出プロファイルを送達することができるような有効量で配合された香料を含む。香料は、好ましくは、香料の少なくとも60重量%の、1.0超のClogP値を有する香料原料(PRM)を含む。香料は、組成物の少なくとも0.001重量%、0.002重量%~3重量%、0.005重量%~1重量%、0.005重量%~0.4重量%の量にあり得る。好適な香料、香料成分、及び香料担体は、米国特許第5,500,138号及び米国出願公開第2002/0035053(A1)号に開示される。
【0032】
任意の種類の香料は、本発明の組成物に組み込まれ得る。好ましい香料成分は、布地及び衣服への適用のための使用に適したものである。このような好ましい成分の典型的な例は、米国特許第5,445,747号に挙げられる。
【0033】
PRMは、その沸点(「B.P.」)及びオクタノール/水分配係数(「P」)によって定義することができる。本明細書において言及される沸点は、760mmHgの通常の標準圧力下で測定される。標準的な760mmHgにおける多くのPRMの沸点は、Steffen Arctander著、1969年出版の「Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)」に概説されている。
【0034】
布地上の長期持続性香料臭気が望ましい場合、約240℃以上、かつ好ましくは約250℃以上の沸点を有する少なくとも有効量の香料成分を使用することが、好ましい。このような好ましい成分の非限定的な例は、米国特許第5,500,138号に挙げられる。
【0035】
他の香料成分は、溶媒として作用し得る。場合によっては、このことは、組成物全体への他の香料又は油成分の組み込みを容易にするのに役立ち得る。ここで特に良好な例は、ベンジルアルコールである。ベンジルアルコールは、限られた水溶性(約1.2のclogP)を有し、他の香料成分混合物をこれらの組成物に組み込むのに役立つことが示されている。
【0036】
硫黄含有プロ香料、
フレッシュニング組成物は、硫黄含有プロ香料を含み得る。硫黄含有プロ香料の技術的効果は、フレッシュニング組成物の安定性を改善することである。硫黄含有プロ香料化合物は、組成物中に様々な濃度で存在することができる。具体的には、フレッシュニング組成物は、フレッシュニング組成物の約0.001重量%~約5重量%、あるいは約0.001重量%~約3重量%、あるいは約0.01重量%~約1重量%、あるいは約0.01重量%~約0.5重量%、あるいは約0.01重量%~約0.1重量%、あるいは少なくとも約0.02重量%、又は上記の上限及び下限の百分率の異なる組合せ、又は上記の範囲内の任意の整数の組合せの硫黄含有プロ香料を含み得る。
【0037】
フレッシュニング組成物は、以下に示される一般的構造を有するドデシルチオ-ダマスコンを含んでもよい。
【0038】
【0039】
チオ-ダマスコンは、フレッシュニング組成物の約0.001重量%~約1.0重量%、あるいは約0.001重量%~約5.0重量%、あるいは約0.001重量%~約3.0重量%、あるいは約0.01重量%~約1.0重量%、あるいは約0.01重量%~約0.5重量%、あるいは約0.01重量%~約0.1重量%、あるいは少なくとも約0.02重量%の量で存在し得る。
【0040】
香料混合物と硫黄含有プロ香料との重量比は、組成物の重量で、約0.01:1~約200:1、又は約5:1~約50:1、又は約10:1~約40:1、又は約10:1~約20:1であり得る。
【0041】
溶媒
フレッシュニング組成物は、香料を可溶化するための溶媒を含み得る。具体的には、組成物は、10重量%未満、0.01重量%~5重量%、0.01重量%~3重量%、0.01重量%~1重量%、0.01重量%~0.05重量%のフレッシュニング組成物を含み得る。溶媒は、アルコール、ポリオール、及びこれらの混合物からなる群から選択してもよい。溶媒は、低分子量の一価アルコール(例えば、エタノール、メタノール、及びイソプロパノール、又はエチレングリコール及びプロピレングリコールなどのポリオール)を含み得る。
【0042】
アルコキシル化フェノール
フレッシュニング組成物は、組成物の少なくとも0.0015重量%の濃度のアルコキシル化フェノールを含み得る。理論に束縛されるものではないが、フレッシュニング組成物中の香料を可溶化するためにエタノールなどの従来の溶媒を使用することと比べて、アルコキシル化フェノールの使用は、アルコキシル化フェノールが、同じ分子中にフェノール官能基及びエーテル官能基の組合せを有し、これが極性及び非極性の特性を両方有する固有の溶解力特性を提供することである。この界面活性剤様構造は、アルコキシル化フェノールに、フレッシュニング組成物に使用される成分(例えば、以下に記載するような水及び香料)の液相とは異なって結合し、広範な親水性及び疎水性の溶媒に混和性であるという能力を与える。
【0043】
界面活性剤
フレッシュニング組成物は、任意の過剰な疎水性有機物質、特に任意のPRM、また、組成物に添加することはできるが、組成物に容易には溶解しない任意選択成分(例えば、昆虫忌避剤、酸化防止剤など)を可溶化して、透明な溶液を形成するために、界面活性剤を含有していてもよい。フレッシュニング組成物は、フレッシュニング組成物の3.5重量%未満、0.01重量%~3重量%、0.01重量%~1重量%、0.01重量%~0.05重量%のフレッシュニング組成物を含み得る。好適な界面活性剤は、非発泡性又は低発泡性界面活性剤である。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択してもよい。
【0044】
悪臭結合ポリマー
本発明のフレッシュニング組成物は、悪臭結合ポリマーを含み得る。悪臭結合ポリマーは、悪臭成分を中和する親和性を有する利用可能な官能基(例えば、アミン)を有するポリマーである。悪臭成分を中和する親和性を有する利用可能な官能基を有するモノマーも企図される。アミン系化合物の場合、アミンがアルデヒドの悪臭に対する親和性を有することになる。このアミンは、アルデヒドの悪臭と反応して、臭気性ではないアミノール、イミン、又はエナミンのような新たな化合物を形成することができる。
【0045】
悪臭結合ポリマーは、アミン系化合物、例えば、モノアミン、アミノ酸、ポリエチレンイミンポリマー(polyethyleneimine polymer、PEI)、変性PEI、置換PEI;アクリル酸ポリマー、例えば、ポリアクリレートコポリマー(例えば、Rohm & Haas製のAcumer(商標)9000)、ポリアクリル酸ポリマー(例えば、Rohm & Haas製のAcusol(商標))、及び変性アクリレートコポリマー(例えば、Rohm & Haas製のAculyn(商標));並びに変性メタクリレートコポリマー(例えば、Salvona Technologies製のHydroSal(商標));又はそれらの混合物であり得る。
【0046】
悪臭結合ポリマーの好適な濃度は、フレッシュニング組成物の約0.01重量%~約2重量%、あるいは約0.01重量%~約1重量%、あるいは約0.01重量%~約0.8重量%、あるいは約0.01重量%~約0.6重量%、あるいは約0.01重量%~約0.1重量%、あるいは約0.01重量%~約0.07重量%、あるいは約0.07重量%である。悪臭結合ポリマーの量が多い組成物ほど、布地が汚れの影響を受けやすくなる場合があり、かつ/又は溶液が布地から蒸発すると、許容不可の目に見える染みが布地上に残る場合がある。
【0047】
悪臭中和剤
フレッシュニング組成物は、1つ以上の悪臭中和剤を利用してもよい。悪臭中和剤としては、臭気化合物の蒸気圧を低下させる、悪臭化合物を可溶化させる、臭いを物理的に捕捉(例えば、凝集又は封入)する、臭いを物理的に結合させる、又は臭いが無生物表面に結合するのを物理的に防ぐ成分を含み得る。例えば、脂肪族アルデヒドは、魚及びタバコの臭いなどのアミン臭気と反応する。悪臭結合ポリマーと組み合わせて使用される場合、フレッシュニング組成物は、より広範な悪臭を中和し、ひいては空気中又は無生物表面上の悪臭を更に低減させる物質を生じさせ得る。
【0048】
具体的には、フレッシュニング組成物は、悪臭中和剤:シクロデキストリンを含み、この組成物は、ポリオール、アミン官能性ポリマー、アルデヒド及びこれらの組合せからなる群から選択される悪臭中和剤を更に含むことができる。本明細書で使用するとき、用語「シクロデキストリン」は、6~12個のグルコース単位を含有する非置換シクロデキストリン、特にα-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、及び/若しくはこれらの誘導体、並びに/又はこれらの混合物などの既知のシクロデキストリンのいずれかを含む。
【0049】
緩衝系
フレッシュニング組成物は、緩衝剤を含み得る。緩衝剤は、酸性緩衝剤であってもよい。緩衝剤は、二塩基酸、カルボン酸、マレイン酸などのジカルボン酸、クエン酸などのトリカルボン酸、又はポリアクリル酸などのポリカルボン酸であってよい。カルボン酸は、例えば、クエン酸、ポリアクリル酸、又はマレイン酸であってよい。酸は、立体的に安定していてよい。酸は、所望のpHを維持するために、本組成物で使用することができる。フレッシュニング組成物は、約4~約9、あるいは約4~約8.5、あるいは約4~約6.9、あるいは約4~約6.7のpHを有していてよい。好ましくは、緩衝系は、クエン酸、マレイン酸、ポリアクリル酸、及びそれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の緩衝剤を含む。クエン酸、マレイン酸、ポリアクリル酸、及びこれらの組合せからなる群から選択される緩衝剤を含む緩衝系は、保存寿命の延長された、安定なフレッシュニング組成物を提供することが見出されている。
【0050】
好ましくは、緩衝系は、クエン酸及びクエン酸ナトリウムを含む。クエン酸及びクエン酸ナトリウムを含む緩衝系は、保存寿命の延長した、安定なフレッシュニング組成物を実現することが見出されている。
【0051】
フレッシュニング組成物は、二級又は三級アミンを含み得る。フレッシュニング組成物は、組成物の少なくとも約0重量%、あるいは少なくとも約0.001重量%、あるいは少なくとも約0.01重量%の緩衝剤を含んでもよい。組成物はまた、組成物の約2重量%以下、あるいは約0.75重量%以下、あるいは約0.5重量%以下の緩衝剤を含んでもよい。
【0052】
湿潤剤
フレッシュニング組成物は、組成物がポリエステル及びナイロンのような疎水性表面上に容易かつより均一に広がることを可能にする低い表面張力を提供する湿潤剤を含み得る。フレッシュニング組成物は、このような湿潤剤を使用しない場合、十分には広がらないことが見出されている。組成物を広げると、組成物を迅速に乾燥させることもまた可能となり、その結果、処理された素材は直ちに使える状態になる。更に、湿潤剤を含有する組成物は、改善された悪臭中和のために、疎水性の油性汚れによりよく浸透することができる。湿潤剤を含有する組成物は、「衣服着用中」の静電気制御性を向上させることもできる。濃縮組成物では、湿潤剤は、濃縮フレッシュニング組成物中の抗菌活性物質及び香料などの多くの活性物質の分散を促進する。湿潤剤の非限定的な例としては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーが挙げられる。好適なブロックポリオキシエチレン-ポリプロピレンポリマー界面活性剤としては、初期の反応性水素化合物として、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン及びエチレンジアミンに基づくものが挙げられる。初期化合物とC12~18脂肪族アルコールなどの単一の反応性水素原子との連続エトキシル化及びプロポキシル化により作製されるポリマー化合物は、一般に、シクロデキストリンと相溶性ではない。BASF-Wyandotte Corp.(Wyandotte,Michigan)によってPluronic(商標)及びTetronic(商標)と命名された特定のブロックポリマー界面活性剤化合物は、容易に入手することができる。
【0053】
本組成物において使用され得る別の好適な湿潤剤は、SILWETシリコーンポリエーテルである。これらのシリコーンポリエーテルの非限定的な例は、Momentive Performance Chemical、Albany,New Yorkから入手可能なSILWET(商標)界面活性剤を含む。例示的なSILWET(商標)界面活性剤は、以下の表6に示すとおりである。しかしながら、以下の界面活性剤の混合物を本発明で使用してもよいことが理解されるであろう。
【0054】
【0055】
フレッシュニング組成物中の界面活性剤(例えば、可溶化剤、湿潤剤)の総量は、組成物の0~約3重量%、あるいは0~約1%、あるいは0~約0.9重量%、あるいは約0.7重量%、あるいは0~約0.5重量%、あるいは0~0.3重量%である。濃度の高い組成物ほど、布地が汚れの影響を受けやすくなり得、かつ/又は溶液が蒸発すると、許容不可の目に見える染みが布地上に残り得る。
【0056】
硬化性ポリマー
本発明の組成物は、1つ以上の硬化性ポリマーを更に含み得、「硬化性ポリマー」は、フィルム形成、接着、又はポリマーが適用される表面上に堆積されたコーティングの特性を有するポリマーを指す任意のポリマーを意味する
【0057】
硬化性ポリマーは、衣服フレッシュニング組成物の約0.5重量%~約5重量%の濃度で存在し得る。硬化性ポリマーの分子量は、好ましくは1,000~500,000、より好ましくは2,000~250,000、更により好ましくは5,000~200,000である。
【0058】
本発明に従う硬化性ポリマーは、任意の水溶性又は水分散性ポリマーであり得る。好ましくは、ポリマーは、フィルム形成ポリマー又はこのようなポリマーの混合物である。これは、ヒドロキシル基、アミン基、アミド基、若しくはカルボキシル基などのポリマーを水溶性にする機能性を有する天然又は合成起源のホモポリマー又はコポリマーを含む。硬化性ポリマーは、カチオン性、アニオン性、非イオン性、又は両性であり得る。ポリマーは、単一種のポリマー又はその混合物であり得る。好ましくは、硬化性ポリマーは、アニオン性ポリマー、非イオン性ポリマー、両性ポリマー及びそれらの混合物から選択される。
【0059】
しわ防止剤
本発明の組成物は、任意選択で、シリコーンを含み得るしわ防止剤を含み得、好ましくは、これは、エマルジョン中にある。シリコーンは、組成物の約0.5重量%~約6重量%の濃度で存在し得る。
【0060】
構造化剤系
フレッシュニング組成物は、少なくとも1つの構造剤を有する構造化剤系を含み得る。構造剤は、1つ以上のバイオポリマーを含み得る。そのようなバイオポリマーの非限定例としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ラムノース、グルクロン酸及びこれらの混合物のポリマーなどの多糖類が挙げられる。
【0061】
構造化剤系は、多糖類系の形態にあってもよい。好ましい多糖類としては、キサンタンガム、グルコマンナン、ガラクトマンナン、及びこれらの組合せが挙げられる。グルコマンナンは、コンニャクガムなどの天然ガム由来であり得る。ガラクトマンナンは、ローカストビーンガムなどの天然(naturals)ガム由来であってもよい。多糖類はまた、カラギーナンも含んでもよい。ガムは、脱アセチル化などによって変性されてもよい。
【0062】
フレッシュニング組成物は、第1の多糖類及び第2の多糖類など少なくとも2つの多糖類を含む多糖類系を含み得る。第1の多糖類は、キサンタンガムであり得る。第2の多糖類は、グルコマンナン、ガラクトマンナン、及びこれらの組合せからなる群から選択されてもよい。第2の多糖類は、タラガム、コンニャクガム、ローカストビーンガム及びこれらの組合せからなる群から選択されてもよい。
【0063】
好ましくは、第1の多糖類は、キサンタンガムであり、第2の多糖類は、コンニャクガムである。
【0064】
第1の多糖類は、多糖類系の10重量%超かつ90重量%未満、あるいは約20~約80重量%、あるいは約40~約60重量%の濃度で存在してもよい。
【0065】
第2の多糖類は、多糖類系の約15重量%~約85重量%、あるいは約20重量%~約80重量%、あるいは約40重量%~約60重量%の濃度で存在してもよい。
【0066】
フレッシュニング組成物中に存在する多糖類の総濃度は、約0.5%未満、あるいは好ましくは約0.2%未満、あるいは好ましくは約0.1%未満、より好ましくは0.08%未満、及び最も好ましくは0.06%未満であってもよい。理論に束縛されるものではないが、フレッシュニング組成物中に存在する総多糖類濃度の最小化は、残留物を減少させ、かつ/又は噴霧特性を最適化すると考えられている。
【0067】
多糖類系は、約10,000ダルトン~約15,000,000ダルトン、あるいは約200,000ダルトン~約10,000,000ダルトン、あるいは約300,000ダルトン~約6,000,000ダルトン、あるいは約300,000ダルトン~約500,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を有してもよい。
【0068】
多糖類系は、平均アセチル化率を特徴としてもよい。平均アセチル化率は、約2.0~約0.5の範囲内、好ましくは約1.5~約0.5の範囲内であってもよい。
【0069】
フレッシュニング組成物は、約100百万分率(ppm)未満、又は50ppm未満、又は25ppm未満、又は10ppm未満の総タンパク質濃度を有してもよい。フレッシュニング組成物を適用する表面の退色を最小化するために、フレッシュニング組成物中の総タンパク質濃度を制限することが望ましい場合がある。
【0070】
フレッシュニング製品
フレッシュニング製品は、スプレーディスペンサを含む。フレッシュニング組成物がフレッシュニング製品の外側から可視であるか、又は少なくとも部分的に可視であるように、スプレーディスペンサは透明又は半透明とすることができる。
【0071】
スプレーディスペンサは、様々な量のフレッシュニング組成物を保持することができる。スプレーディスペンサは、約20p.s.i.g.~約140psig、あるいは約80~約130p.s.i.gの範囲の内圧に耐えることができ得る。全組成物出力及びスプレー液滴/粒径分布は、粒子除去効果を支援するが、表面が湿るという問題を回避するように選択され得る。全出力は、スプレーディスペンサから放出されるときの組成物の流速によって決定される。最小限の表面湿潤を生じさせるスプレープロファイルを得るために、低い流速及び小さい5つのスプレー液滴を有することが望ましい。
【0072】
スプレーディスペンサから放出される組成物の流速は、約0.0001グラム/秒(g/s)~約2.5グラム/秒とすることができる。代替的に、流速は、約0.001グラム/秒~約2.5グラム/秒、又は約0.01グラム/秒~約2.0グラム/秒であってもよい。エアゾール噴霧器については、任意の60秒の使用期間にわたってスプレーディスペンサによって排出される組成物の速度を測定することによって流速が決定される。
【0073】
スプレー液滴のザウタ平均粒径は、約10μm~約100μm、あるいは約20μm~約60μmの範囲であってもよい。スプレー液滴の少なくとも一部のサイズは、少なくとも約10分間、一部の例では少なくとも約15分間、又は少なくとも約30分間にわたって空気中に浮遊するように十分に小さい。スプレーが広い円錐角で分注されるときに、小さい粒子を効率的に作り出すことができる。所与のノズル構成要素及び送達管に関して、送達管のノズルの挿入深さを変更することによって円錐角を修正することができる。この円錐角は、約20度超、又は約30度超、又は約35度超、又は約40度超、又は約50度超とすることができる。
【0074】
スプレーディスペンサは、容器の基部に平行な角度と容器の基部に垂直な角度との間の角度でフレッシュニング組成物をスプレーするように構成され得る。スプレー液滴の所望のサイズは、狭い範囲の液滴サイズを提供するように設定することができる他のタイプのスプレーディスペンサによって送達することができる。このような他のスプレーディスペンサは、噴霧器、超音波ネブライザ、静電噴霧器、及び回転ディスク噴霧器を含むが、これらに限定されない。スプレーディスペンサは、プラスチック、金属、ガラス、又はそれらの組合せを含む、様々な材料から構成されることができる。スプレーディスペンサは、加圧式であってもよく、非加圧式であってもよく、非エアゾールであってもよい。
【0075】
非エアゾールスプレーディスペンサは、事前圧縮トリガー噴霧器を含み得る。
【0076】
1つの好適な非エアゾールスプレーディスペンサは、プラスチック製の非エアゾールディスペンサである。ディスペンサは、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(polyethyleneterephthalate、「PET」)、酢酸ビニル、ゴムエラストマー及びこれらの組合せで構築され得る。スプレーディスペンサは、透明なPETで作製され得る。別の好適な噴霧ディスペンサには、Afa Dispensing Group製のFLAIROSOL(商標)ディスペンサなど連続動作式噴霧器が挙げられる。FLAIROSOL(商標)ディスペンサは、事前圧縮スプレーエンジンを備えたバッグ・イン・バッグ又はバッグ・イン・缶型容器、及びフレッシュニング組成物のエアゾール様圧縮器を含む。FLAIROSOL(商標)ディスペンサの例は、米国特許第8,905,271(B2)号に記載されている。
【0077】
加圧スプレーディスペンサは、噴射剤を含み得る。様々な噴射剤が使用されてもよい。噴射剤は、炭化水素;窒素、二酸化炭素、空気などの圧縮ガス;液化ガス又はヒドロフルオロオレフィン(hydrofluoro olefin、「HFO」);及びこれらの混合物を含んでもよい。好ましくは、製品は、圧縮空気、圧縮窒素、及びこれらの組合せなどの圧縮ガスからなる群から選択される噴射剤を含む。米国連邦官報30 49C.F.R.§1.73.115、第2部、2.2項に列挙されている噴射剤が、許容可能であると考えられる。噴射剤は、特に、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロパ-1-エン、及び任意選択でCAS番号1645-83-6のガスを含むことができる。このような噴射剤は、これらが不燃であるという利益を提供するが、フレッシュニング組成物は不燃噴射剤に限定されない。1つのこのような噴射剤は、Honeywell International(Morristown,New Jersey)から商品名HFO-5 1234ze又はGWP-6で市販されている。所望の場合、噴射剤は、凝縮性であり得る。「凝縮性」とは、スプレーディスペンサ内及び使用中に生じる圧力下において、噴射剤が、ガス状の物質から液体状の物質へと変化することを意味する。一般に、最高圧力は、スプレーディスペンサにフレッシュニング組成物が充填された後であるが、ユーザがフレッシュニング組成物を最初に分散させる前に生じる。凝縮性噴射剤は、使用中にフレッシュニング組成物が枯渇するにつれて、減圧曲線がより平坦化する利益をもたらす。
【0078】
加圧スプレーディスペンサは、炭化水素噴射剤を含まなくてもよい。フレッシュニング組成物は、流れを制御し、スプレーディスペンサ内にフレッシュニング組成物を密封するための弁、ボタンアクチュエータ、及び環境にフレッシュニング組成物を分散させるためのノズルを含むが、これらに限定されない送達構成要素を含むスプレーディスペンサから送達され得る。フレッシュニング組成物は、バック・イン・缶型プラスチック製スプレーディスペンサに収容され得る。
【0079】
スプレーディスペンサ
本発明のフレッシュニング組成物は、親水性香料相溶性材料で構築されたプラスチック容器内に収容することができる。これらの材料は、プラスチック容器による吸収及び/又は透過が最小限に抑えられるように、親水性香料成分との錯化を回避する。好適な親水性香料相溶性材料は、ガスクロマトグラフィ分析によって平均親水性香料損失を求めることによって容易に同定することができる。親水性香料相溶性材料は、元々存在する個々の親水性香料成分の約50%未満、あるいは約20%未満、あるいは約15%未満、あるいは約10%未満の平均親水性香料成分損失をもたらす。
【0080】
相当量の親水性香料成分を含有するフレッシュニング組成物は、周囲温度で8週間、少なくとも80%の親水性香料相溶性材料で構築されたプラスチック容器内に保管することができる。保管後、ガスクロマトグラフィ分析を使用して、水性組成物中に残っている様々な香料成分の量を求め、元々存在する各成分の量に基づいて近似的な損失を計算する。
【0081】
本発明に好適な親水性香料相溶性材料の有効量は、容器の少なくとも約80重量%、あるいは約80重量%~約100重量%、あるいは約90重量%~約100重量%、あるいは100重量%である。親水性香料相溶性材料の非限定的な例は、高密度ポリエチレン(high density polyethylene、HDPE)、低密度ポリエチレン(low density polyethylene、LDPE)、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride、PVC)、ポリプロピレン(polypropylene、PP)、ポリスチレン(polystyrene、PS)、ポリエチレン-コ-ビニルアルコール(EVOH)、Aclar(登録商標)などのフッ素化ポリマー、Barex(登録商標)などのアクリロニトリル-メチルアクリレートコポリマー、又はこれらの混合物の任意の樹脂である。代替的に、HDPEを本発明で利用する。
【0082】
一実施形態では、Plastipak Packaging Inc.(Champaign,Ill.)製のHDPEボトルを使用して、本発明の水性組成物を収容する。HDPEボトルは、当該技術分野において既知の任意の吹込み成形、射出成形、及び熱成形プロセスによって作製することができる。例えば、吹込み成形されたボトルの場合、熱軟化したHDPEを中空管として成形型のキャビティ内に押し出し、加圧空気によって冷たい成形型キャビティの壁に対して押し付けてボトルを形成する。ボトルは冷却によって固化する。
【0083】
約3未満のClogPを有する香料組成物は、PP及びHDPEなどの親水性香料相溶性材料に完全には吸収されない及び/又は透過しないことが見出されている。したがって、これは、プラスチック容器を通じた香料成分の透過を防止するのに役立ち、ひいては、消費者に顕著なより長寿命の芳香を提供する。
【0084】
親水性香料相溶性材料のいずれかを、非晶質炭素、シリコーン酸化物、又はこれらの混合物、及び金属化コーティングを含む1つ以上のバリア材料と併用してもよい。
【0085】
使用方法
フレッシュニング組成物は、散布することによって、例えば、スプレーディスペンサなどのディスペンサにフレッシュニング組成物を入れ、有効量を空気中、又は所望の布地に噴霧することによって使用され得る。「有効量」とは、フレッシュニング組成物の量に関して使用される場合、ヒトの臭覚によって認識できない点まで悪臭を中和するが、物品若しくは表面を飽和状態にする、又はそれらに液体の水溜りが生成し、その結果、乾くと、目視で容易に認識可能な堆積物が存在するほどではない量を意味する。分散は、噴霧装置、ローラ、パッド、又は以下に記載する他の製品形態などを使用することにより達成することができる。
【実施例】
【0086】
以下の実施例は、本発明をより完全に説明することを意図しており、本発明の範囲から逸脱することなく、その多くの変形例が可能であるので、本発明を制限するものとして解釈されるべきではない。本明細書における全ての部、パーセンテージ及び比率は、別途指定されない限り、重量パーセントとして表される。
【0087】
実施例1~2:組成物
【0088】
【表2】
(1)Dowanol EPh6-Dow
(2)Lupasol HF-BASF
(3)Silwet L-7600-Momentive
(4)Uniquat 2250-Lonza
(5)Koralone B-119-Dupont
(6)ヒドロキシプロピルベータ-シクロデキストリン(例えば、Cavasol(登録商標)W7 HP - Wacker)、ランダムメチル化ベータ-シクロデキストリン、ヒドロキシエチルアルファ-シクロデキストリン及びヒドロキシエチルベータ-シクロデキストリン、ランダムメチル化ベータ-シクロデキストリンから選択される1種以上のベータシクロデキストリン。
(7)Evozyme(登録商標)P500 BS7、Genesis Biosciences、Cardiff
【0089】
実施例3
以下の実施例は、繊維製品表面のバチルス属芽胞の成長に及ぼすシクロデキストリンの影響を評価する。これは、2種の異なる処理に対して、コロニーを経時的に計数することによって行った。この試験は、4回繰り返し、計4連とした。
・処理1:DI(脱イオン)水中の50%トリプシンダイズブロス(製品コード:22092、Sigma Aldrich)溶液。
・処理2:DI水中の50%トリプシンダイズブロス(製品コード:22092、Sigma Aldrich)溶液、1%ベータ-シクロデキストリン(製品コード:OC06646、Carbosynth Ltd)。
【0090】
ニットコットンのスワッチを、2cmの円に裁断し(糊抜きEQWKC1、Warwick Equest ltd)、試験前にオートクレーブ処理により滅菌した。スワッチを滅菌ペトリ皿に置いて、400μLの処理溶液を各スワッチ表面にピペットで加えた。次に、各スワッチに20μLの5.24×106cfu/mLのバチルス属芽胞ブレンド懸濁液を接種した。使用したバチルス属芽胞は、Evozyme(登録商標)P500 BS7、Genesis Biosciences、Cardiffとした。各円形布地のうちの2つを、滅菌ピンセットを用いて50mLの滅菌遠心分離管に入れ、蓋をねじ留めした。次に、これらの管を35℃のオーブンで保管した。試料を2、4及び6時間時に採取した。これらの布地を9mLの生理水(製品参照番号:AEB110389、0.85%、Biomerieux)と共に30秒間、ボルテックスした。試料溶液を生理水で1:10に段階的に希釈し、Tryptone Soya Agar(製品参照番号:8084、Southern Group Laboratory Limited)に入れて、コロニーを計数するまで、24時間、35℃でインキュベートした。
【0091】
以下の表は、経時的な芽胞数を含んでいる。処理2は、本発明によれば、4時間後及び8時間後に処理1よりもかなり多くのコロニーとなることを示しており、シクロデキストリンが、バチルス属の成長を改善することを示している。
【0092】
【0093】
実施例4
シクロデキストリンは、悪臭を引き起こす揮発性化合物を吸収することができる。悪臭試験を完了し、バチルス属芽胞がシクロデキストリンの抗悪臭という利点に影響を及ぼすかどうかを判定した。
【0094】
ニットコットンのスワッチを5cm四方に裁断した(糊抜きEQWKC1、Warwick Equest Ltd)。布地及びガラス製広口瓶を試験前にオートクレーブ処理により滅菌した。
【0095】
50mLのガラス製広口瓶(広口瓶1個あたり10枚のスワッチ)中で、悪臭源をニットコットンのスワッチによって吸収させた。これらのスワッチを、密封した広口瓶中、室温で4日間、悪臭源と共に放置し、布地は悪臭源と接触させないようにした。次に、各スワッチを室温で3日間、60mLのガラス製広口瓶に移した。
【0096】
【0097】
処理は、スワッチを含む60mLの広口瓶中に、広口瓶あたり1噴射で噴霧した(バーク噴霧ボトルTurnNSpray 250mL、噴射あたりの噴霧量:1.2mL、Lab Unlimited、カタログ番号:6.252 153)。
【0098】
【0099】
処理1及び処理2による試料を、3名のパネリストに対して、無作為番号で標識した。各パネリストは、両方の悪臭源に対して、1連の各処理を有した。パネリストによって、処理1及び処理2を処理0及びグレードと比較した(0=選好なし、4=処理0よりもかなり良好である)。
【0100】
パネリストによるグレードを含む以下の表は、処理2の平均値が、両方の悪臭源に対してより高いことを示している。したがって、本発明者らは、バチルス属芽胞が、シクロデキストリンの悪臭性能に負に影響しないと結論付けることができる。
【0101】
【0102】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0102
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0102】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
本明細書に開示される発明は、以下の通りである。
[1]布地フレッシュニング組成物であって、
a)前記組成物の約1×10
2
~約1×10
9
CFU/gの細菌芽胞と、
b)シクロデキストリンと
を含む、布地フレッシュニング組成物。
[2]前記細菌芽胞がバチルス属(Bacillus)芽胞を含む、[1]に記載の組成物。
[3]前記バチルス属が、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、バチルス・サブチリス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・プミルス及びこれらの混合物からなる群から選択される、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]前記組成物は、前記組成物の90重量%~99.5重量%の水を含む水性組成物である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]前記組成物が、前記組成物の少なくとも0.001重量%、好ましくは0.002重量%~3重量%の香料を含み、好ましくは、前記香料が、前記香料の少なくとも60重量%の、1.0超のClogPを有する香料原料を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]前記組成物が、前記細菌芽胞が粒子形態にあり、前記組成物が、第1の多糖類及び第2の多糖類を含む多糖類系を含み、前記第1の多糖類が、キサンタンガムであり、前記第2の多糖類が、タラガム、コンニャクガム、ローカストビーンガム及びこれらの組合せからなる群から選択される、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]前記第1の多糖類が、前記多糖類系の10%超かつ90%未満、好ましくは20重量%~80重量%、より好ましくは40重量%~60重量%の濃度で存在する、[6]に記載の組成物。
[8]前記多糖類系が、10,000ダルトン~15,000,000ダルトン、好ましくは200,000ダルトン~10,000,000ダルトン、より好ましくは300,000ダルトン~6,000,000ダルトン、最も好ましくは300,000ダルトン~500,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を有する、[6]又は[7]に記載の組成物。
[9]前記組成物の総多糖類濃度が、前記組成物の0.5重量%未満、好ましくは、0.2重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満、より好ましくは0.08重量%未満、及び最も好ましくは0.06重量%未満である、[6]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]前記組成物が、前記組成物の3.5重量%未満、好ましくは0.01重量%~3重量%の、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を更に含む、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11]前記組成物が、前記組成物の10重量%未満、好ましくは0.01重量%~5重量%の溶媒を更に含み、好ましくは前記溶媒が、アルコール、ポリオール及びこれらの組合せからなる群から選択される、[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12]前記組成物が、湿潤剤、及び好ましくはしわ防止剤を更に含む、[1]~[11]のいずれかに記載の組成物。
[13]前記組成物が、ポリオール、アミン官能性ポリマー、アルデヒド及びこれらの組合せからなる群から選択される悪臭中和剤を更に含む、[1]~[12]のいずれかに記載の組成物。
[14][1]~[13]のいずれかに記載の組成物を含む製品及び噴霧装置であって、前記噴霧装置が、プラスチックから作製されており、好ましくは前記プラスチックが、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン及びこれらの組合せからなる群から選択される、製品。
[15]布地をフレッシュニングする方法であって、[1]~[13]のいずれかに記載の組成物により前記布地を処理する工程を含む、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布地フレッシュニング組成物であって、
a)前記組成物の約1×10
2~約1×10
9CFU/gの細菌芽胞と、
b)シクロデキストリンと
を含む、布地フレッシュニング組成物。
【請求項2】
前記細菌芽胞がバチルス属(Bacillus)芽胞を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記バチルス属が、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、バチルス・サブチリス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・プミルス及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項
1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物は、前記組成物の90重量%~99.5重量%の水を含む水性組成物である、請求項
1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、前記組成物の少なくとも0.001重量%、好ましくは0.002重量%~3重量%の香料を含み、好ましくは、前記香料が、前記香料の少なくとも60重量%の、1.0超のClogPを有する香料原料を含む、請求項
1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、前記細菌芽胞が粒子形態にあり、前記組成物が、第1の多糖類及び第2の多糖類を含む多糖類系を含み、前記第1の多糖類が、キサンタンガムであり、前記第2の多糖類が、タラガム、コンニャクガム、ローカストビーンガム及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項
1に記載の組成物。
【請求項7】
前記第1の多糖類が、前記多糖類系の10%超かつ90%未満、好ましくは20重量%~80重量%、より好ましくは40重量%~60重量%の濃度で存在する、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記多糖類系が、10,000ダルトン~15,000,000ダルトン、好ましくは200,000ダルトン~10,000,000ダルトン、より好ましくは300,000ダルトン~6,000,000ダルトン、最も好ましくは300,000ダルトン~500,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を有する、請求項
6に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物の総多糖類濃度が、前記組成物の0.5重量%未満、好ましくは、0.2重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満、より好ましくは0.08重量%未満、及び最も好ましくは0.06重量%未満である、請求項
6に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、前記組成物の3.5重量%未満、好ましくは0.01重量%~3重量%の、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤及びこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤を更に含む、請求項
1に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、前記組成物の10重量%未満、好ましくは0.01重量%~5重量%の溶媒を更に含み、好ましくは前記溶媒が、アルコール、ポリオール及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項
1に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、湿潤剤、及び好ましくはしわ防止剤を更に含む、請求項
1に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が、ポリオール、アミン官能性ポリマー、アルデヒド及びこれらの組合せからなる群から選択される悪臭中和剤を更に含む、請求項
1に記載の組成物。
【請求項14】
前記請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物を含む製品及び噴霧装置であって、前記噴霧装置が、プラスチックから作製されており、好ましくは前記プラスチックが、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン及びこれらの組合せからなる群から選択される、製品。
【請求項15】
布地をフレッシュニングする方法であって、請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物により前記布地を処理する工程を含む、方法。
【国際調査報告】