(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】細菌芽胞を使用した布地処理
(51)【国際特許分類】
D06L 1/20 20060101AFI20240719BHJP
C11D 1/00 20060101ALI20240719BHJP
C11D 3/386 20060101ALI20240719BHJP
C11D 3/39 20060101ALI20240719BHJP
C11D 3/395 20060101ALI20240719BHJP
C11D 3/40 20060101ALI20240719BHJP
C11D 17/08 20060101ALI20240719BHJP
C11D 17/06 20060101ALI20240719BHJP
C11D 17/04 20060101ALI20240719BHJP
C11D 3/20 20060101ALI20240719BHJP
C11D 3/50 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
D06L1/20
C11D1/00
C11D3/386
C11D3/39
C11D3/395
C11D3/40
C11D17/08
C11D17/06
C11D17/04
C11D3/20
C11D3/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502512
(86)(22)【出願日】2022-06-01
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 US2022031676
(87)【国際公開番号】W WO2023003633
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ラント、ニール・ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】ニョロゲ、サミュエル・キマニ
(72)【発明者】
【氏名】ワーニック、トッド・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ポーター、ジュリー・マリー
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AA01
4H003BA09
4H003BA12
4H003BA18
4H003DA01
4H003EB04
4H003EC01
4H003EE01
4H003FA09
4H003FA12
4H003FA26
4H003FA28
4H003FA43
(57)【要約】
低温及び/又はクイックプログラムを使用して洗濯機中で布地を処理する方法であって、液の少なくとも1×102CFU/リットル、好ましくは液の約1×102~約1×108CFU/リットルの細菌芽胞を含む処理液に布地を接触させる処理工程を含み、低温プログラムが30℃未満の浴温度を有する洗浄を含み、及び/又はクイックプログラムが40分未満続く、方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低温及び/又はクイックプログラムを使用して洗濯機中で布地を処理する方法であって、液の少なくとも1×10
2CFU/リットル、好ましくは液の約1×10
2~約1×10
8CFU/リットルの細菌芽胞を含む処理液に前記布地を接触させる処理工程を含み、前記低温プログラムが30℃未満の浴温度を有する洗浄を含み、及び/又はクイックプログラムが40分未満続く、方法。
【請求項2】
前記低温プログラムの浴温度が25℃未満、好ましくは約22℃未満であり、及び/又は前記クイックプログラムが30分未満続く、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記クイックプログラムが、15分未満、好ましくは10分未満続く洗浄を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記洗濯機が低温サイクルを使用し、前記プログラムが60分未満続く、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、低温及びクイックプログラムを使用する、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記プログラムが、65リットル以下の水、好ましくは60リットル以下の水、より好ましくは50リットル以下の水を使用する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記細菌芽胞は、好ましくはバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、バチルス・サブチリス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・プミルス、及びそれらの混合物からなる群から選択されるバチルス属(Bacillus)芽胞を含む、
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記低温及び/又はクイックプログラムが洗浄サイクル及びすすぎサイクルを含み、前記処理工程が前記洗浄サイクルで行われる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記処理工程が、前記洗浄サイクルへの洗浄組成物の添加を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
洗浄組成物が、界面活性剤系と、追加の酵素、ペルオキシ化合物、漂白活性化剤、再付着防止剤、中和剤、蛍光増白剤、抑泡剤、キレート剤、苦味剤、移染防止剤、汚れ放出剤、水軟化剤、電解質、pH調整剤、灰色化防止剤、抗しわ成分、漂白剤、着色剤、香料、加工助剤、及びこれらの混合物の1種以上を含む補助剤とを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記洗浄組成物が、液体組成物、顆粒組成物、単一区画パウチ、多区画パウチの形態である、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記処理液が、添加剤組成物を前記洗浄サイクル又は前記すすぎサイクルに送達することによって形成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記添加剤組成物が、シート、パスティル若しくはビーズ、繊維状物品、錠剤、バー又はフレークの形態である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記添加剤組成物が、担体としてポリエチレングリコールを含むパスティル又はビーズの形態であり、前記ポリエチレングリコールが約5,000~約15,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
液の少なくとも1×10
2CFU/リットル、好ましくは液の約1×10
2~約1×10
8CFU/リットルの細菌芽胞を含む処理液の、布地に持続的な悪臭効果を提供するための低温及び/又はクイックプログラムにおける使用であって、前記低温プログラムが30℃未満の浴温度を有する洗浄を含み、及び/又はクイックプログラムが40分未満続く、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、悪臭低減及び/又は悪臭防止を提供するために布地を処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
悪臭は、特に洗濯において、より低温及び短いプログラム洗浄へと習慣が変化して、ますます増大する問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
布地の悪臭に対抗するのに役立つ、環境に優しく、エネルギー消費が低い洗濯プロセスが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、低温及び/又はクイックプログラム、好ましくは低温及びクイックプログラムを使用して、洗濯機内で布地を処理する方法が提供される。この方法は、布地を処理液と接触させる処理工程を含む。処理液は、液の少なくとも1×102CFU/リットル、好ましくは液の約1×102~約1×108CFU/リットル、より好ましくは液の約1×104~約1×107CFU/リットルの細菌芽胞を含む。「低温プログラム」とは、本明細書では、30℃未満、好ましくは約25℃未満、より好ましくは約22℃未満の洗浄浴温度を有するプログラムと理解される。「クイックプログラム」とは、本明細書では、40分未満、好ましくは約30分未満、より好ましくは28分未満続くプログラムと理解される。
【0005】
本発明の方法は、長期間にわたる布地からの持続的な悪臭除去及び/又は悪臭防止を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、低温及び/又はクイックプログラムを使用して洗濯機で布地を処理する方法を包含する。この方法は、液の少なくとも1×102CFU/リットル、好ましくは液の約1×102~約1×108CFU/リットル、好ましくは液の約1×104~約1×107CFU/リットルの細菌芽胞、好ましくはバチルス属(Bacillus)芽胞を含む処理液と布地を接触させる工程を含む。
【0007】
好ましい実施形態では、本発明の方法は、低温サイクルを使用し、プログラムの長さは60分以下である。
【0008】
洗濯プロセスは一般に、高温で行われ、長い洗浄時間を有する場合により効果的であると考えられてきたが、この作業の過程で、驚くべきことに、低温及び/又はクイック洗濯プロセスは、より高温で行われ、より長い洗浄時間を有する洗濯プロセスよりも良好な持続的悪臭除去及び防止を提供できることが見出された。
【0009】
「持続的悪臭除去」とは、布地を処理した後、悪臭除去及び/又は防止が少なくとも24時間、好ましくは少なくとも48時間行われることを意味する。理論に束縛されるものではないが、細菌芽胞は、使用者からの熱及び汗等の外部刺激で発芽し、それによって布地の着用中に悪臭除去及び防止をもたらすと考えられている。
【0010】
本明細書で使用するとき、特許請求の範囲で使用される場合の「a」及び「an」という冠詞は、特許請求又は記載されているもののうちの1つ以上を意味すると理解される。本明細書で使用するとき、「含む(include)」、「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」という用語とは、非限定的であることを意味する。本開示の組成物は、本開示の構成要素を含み得る、それらから本質的になり得る、又はそれらからなり得る。
【0011】
本明細書で使用される百分率、比率、及び割合は全て、別段の指定がない限り、組成物の重量%である。全ての平均値は、別段の明示的な指示がない限り、組成物の「重量により」計算される。別段の指定がない限り、全ての比率は重量/重量レベルとして計算される。
【0012】
別段の指定がない限り、全ての測定は、25℃で実施される。
【0013】
別途注記がない限り、全ての成分又は組成物の濃度は、その成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0014】
表面を処理する方法
本開示は、細菌芽胞を使用して布地を処理する方法に関し、好ましくは細菌芽胞はバチルス属(Bacillus)芽胞を含む。
【0015】
本開示の方法は、布地を水性処理液と接触させることを含む。水性処理液は、液の少なくとも1×102CFU/リットル、好ましくは液の約1×102~約1×108CFU/リットル、好ましくは液の約1×104~約1×107CFU/リットル、の細菌芽胞、好ましくはバチルス属(Bacillus)芽胞を含む。
【0016】
布地を処理する方法は、自動洗濯機で行われる。かかる機械は、トップローディング式機械装置又はフロントローディング式機械装置であってよい。好ましくは、本発明の方法のプログラムは、65リットル以下の水、より好ましくは60リットル以下の水、より好ましくは50リットル以下の水、更により好ましくは40リットル以下の水を使用する。
【0017】
処理工程は、自動洗濯機におけるプログラムの洗浄又はすすぎサイクルの一環であってもよい。水性処理液は、すすぎ液であってもよい。細菌芽胞を含む組成物を、洗浄又はすすぎサイクル中に自動洗濯機の引き出し又はドラムに添加して、処理液を形成してもよい。
【0018】
本開示の方法の処理工程は、布地を水性洗浄液と接触させることを含む。布地を水性洗浄液と接触させる工程は、布地を水性すすぎ液と接触させる前に生じてもよい。かかる工程は、単一処理サイクル中に生じてよい。水性洗浄液は、水に溶解する、又は希釈される粒状又は液体洗濯洗剤組成物など洗浄組成物を含んでよい。洗剤組成物は、アニオン性界面活性剤を含んでよい。水性洗浄液は、約50ppm~約5000ppm、又は約100ppm~約1000ppmのアニオン性界面活性剤を含んでよい。
【0019】
本発明の方法は、洗浄及びすすぎサイクルを含む洗濯プロセスを含むことができ、細菌芽胞は、洗浄組成物及び/又は添加剤組成物から布地に供給することができる。細菌芽胞は、洗浄サイクル又はすすぎサイクル、好ましくは洗浄サイクルに供給されてもよい。
【0020】
本発明の方法で使用するための組成物
本発明の方法で使用される組成物は、本明細書では、時に「本発明の組成物」と称される。
【0021】
本明細書で使用する場合、語句「布地処理組成物」は、衣類を含む布地、又は他の織物の処理用に設計された組成物を含む。
【0022】
このような組成物としては、洗濯洗浄組成物及び洗剤、布地消臭組成物、予洗い用洗剤(laundry prewash)、洗濯前処理剤、洗濯添加剤、スプレー製品、ドライクリーニング剤又は組成物、洗濯すすぎ添加剤、洗浄添加剤、すすぎ後布地処理剤、アイロン助剤、単位用量配合物、遅延送達配合物、多孔性基材若しくは不織布シート上又は中に含有される洗剤、及び本明細書の教示を考慮すると当業者に明白であってもよい他の好適な形態が挙げられるが、これらに限定されない。このような組成物を、洗濯前処理剤、洗濯後処理剤として使用してもよく、又は洗濯プロセスの洗浄及び/又はすすぎサイクル中に添加してもよい。
【0023】
組成物は、任意の好適な形態であり得る。製品は、液体組成物、顆粒組成物、単一区画パウチ、多区画パウチ、シート、パスティル又はビーズ、繊維状物品、錠剤、バー、フレーク、又はこれらの混合物の形態であってよい。組成物は、液体、固体、又はこれらの組み合わせから選択することができる。
【0024】
組成物は、液体形態であってもよい。組成物は、当該組成物の約30重量%から約90重量%、又は約50重量%~約80重量%の水を含んでよい。組成物のpHは、細菌芽胞の安定性を促進するように最適化されてもよい。
【0025】
組成物は、洗浄又は添加剤組成物であってもよく、錠剤、パウチ、シート、又は繊維状物品などの、単位化用量物品の形態であってもよい。このようなパウチは、典型的には、組成物を少なくとも部分的に封入する水溶性フィルム、例えば、ポリビニルアルコール水溶性フィルムを含む。好適なフィルムは、MonoSol,LLC(Indiana,USA)から入手可能である。
【0026】
組成物は、単一区画パウチ又は多区画パウチに封入することができる。多区画パウチは、少なくとも2つ、少なくとも3つ、又は少なくとも4つの区画を有してもよい。多区画パウチは、並べて及び/又は重ねて配置された区画を含んでもよい。パウチ又はその区画に含有される組成物は、液体、固体(粉末など)又はそれらの組み合わせであってもよい。パウチ組成物は、例えば洗剤組成物の約20重量%未満、又は約15重量%未満、又は約12重量%未満、又は約10重量%未満、又は約8重量%未満の水といった比較的低量の水を有してもよい。
【0027】
組成物は、パスティル又はビーズの形態であり得る。パスティルは、担体としてポリエチレングリコールを含んでよい。ポリエチレングリコールは、約2000~約20,000ダルトン、好ましくは約5000~約15,000ダルトン、更により好ましくは約6000~約12,000ダルトンの重量平均分子量を有してよい。
【0028】
組成物は、担体として作用し得る、及び/又は安定性を促進し得る非水性溶媒を含んでよい。非水性溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、エチレングリコール、グリセリン、グリコールエーテル、炭化水素、又はこれらの混合物などの有機溶媒を挙げることができる。他の非水性溶媒としては、シロキサン又は他のシリコーンなどの親油性流体、炭化水素、全フッ素化アミン、全フッ素化及びハイドロフルオロエーテル溶媒、又はこれらの混合物を挙げることができる。モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンなどアミン含有溶媒が好適であってよい。
【0029】
細菌芽胞
細菌芽胞は表面上に存在することができるが、本発明の方法は、消費者に顕著な効果、特に悪臭除去及び防止の効果を提供することができる量で細菌芽胞を布地表面に意図的に添加することを含む。好ましくは、本発明の方法は、少なくとも1×102CFU/g、好ましくは表面の1×102CFU/g~表面の1×104CFU/gの意図的な添加を必要とする。「細菌芽胞の意図的な添加」とは、本明細書では、布地上に存在し得る微生物に加えて、芽胞が添加されることを意味する。
【0030】
本発明の方法及び使用において使用される微生物芽胞は、洗浄又はすすぎサイクルに加えることができる。芽胞は、布地持続性であり、洗濯プロセス後、特に布地の使用(例えば、着用)中及び使用後に悪臭制御を提供する。
【0031】
本発明の方法の微生物芽胞は、布地上で発芽することができる。芽胞は、熱、例えば、布地の使用中に発生する熱によって活性化することができる。芽胞は、布地が保管及び/又は使用されるときに発芽することができる。悪臭前駆体は、発芽を促進する栄養素としての芽胞によって産生される微生物によって使用することができる。
【0032】
本明細書で使用するための細菌芽胞は、i)洗濯プロセスで見られる温度を生き延びることができ、ii)布地持続性であり、iii)臭気を制御する能力を有し、iv)好ましくは、洗濯洗剤の浄化作用を支持する能力を有する。芽胞は、処理中に発芽して細胞を形成する能力を有し、栄養素として悪臭前駆体を使用して布地上で発芽して細胞を形成し続ける。芽胞は、液体又は固体形態で供給することができる。好ましくは、芽胞は、固体の形態である。
【0033】
いくつかのグラム陽性細菌は、2段階の生活環を有する。その生活環中、栄養不足状態に応答するなどの特定の条件下で成長している細菌は、芽胞又は内生芽胞形成につながる精巧な発生プログラムを実行され得る。細菌芽胞は、興味深い形態的及び機械的特性を有する、生化学的に複雑な構造として組み立てられた、約60個の異なるタンパク質からなるコートによって保護される。そのタンパク質コートは、強剛性を提供する静的構造と見なされ、溶菌酵素などの外因性の大きな毒性分子を除外するためのふるいとして主に作用する。芽胞は、極端な環境条件に対して非常に耐性があるため、種の長期生存において重要な役割を果たす。芽胞はまた、長年にわたって、代謝的に休眠状態であり続けることができる。栄養細胞から細菌芽胞を得るための方法は、当該分野で周知である。いくつかの例では、栄養細菌細胞は液体培地で増殖させられる。後期対数増殖期又は初期定常期から、細菌は芽胞形成を開始し得る。細菌が芽胞形成を終了すると、例えば遠心分離を使用することにより、それらの芽胞を培地から得ることができる。任意の残りの栄養細胞を殺傷又は除去するために、様々な方法が使用され得る。様々な方法を使用して、細胞破片及び/又は他の材料又は物質から、芽胞を精製することができる。細菌芽胞は、例えば、様々な技術、相造影顕微鏡法、自動走査顕微鏡法、高解像度原子力顕微鏡法、又は耐熱性法を使用して、栄養細胞から分化され得る。細菌芽胞は、一般に、代謝的に不活性又は休止している、環境に耐性を有する構造であるため、市販の微生物製品で使用されるように容易に選択される。丈夫さ及び極端に長い寿命にも関わらず、芽胞は、栄養細菌へと戻ることで生活環を完了させるプロセスの初期段階である発芽によって休眠状態を中断するための好ましい状態を知らせる、発芽として知られている特定の小分子の存在に迅速に応答することができる。例えば、市販の微生物生成物は、芽胞が環境内に存在する胚に遭遇する環境内に分散されて、栄養細胞内で発芽し、意図された機能を実施するように設計され得る。様々な異なる細菌が芽胞を形成し得る。これらの群のいずれかからの細菌は、本明細書に開示される組成物、方法、及びキットに使用され得る。例えば、以下の属:アセトネマ、アルカリバチルス、アンモニフィラス、アムピバチルス、アナエロバクター、アナエロスポラ、アネウリバチルス、アノキシバチルス、バチルス、ブレビバチルス、カルダナエロバクタ-、カロラマター、カミニセラ、セラシバチルス、クロストリジウム、クロストリジイサリバクター、コーネラ、デンドロスポロバクター、デスルホトマクルム、デスルホスポロムサ、デスルホスポロシヌス、デスルホビルグラ、デスルフニスポラ、デスルフリスポラ、フィリファクター、フィロバチルス、ゲルリア、ゲオバチルス、ゲオスポロバクター、グラシリバチルス、ハロナトローナム、ヘリオバクテリウム、ヘリオフィラム、ラセエラ、レンチバチルス、ライシニバチルス、マヘラ、メタバクテリウム、モーレラ、ナトロニエラ、オセアノバチルス、オレニア、オルニチンバチルス、オキサロファーガス、オキソバクター、パエニバチルス、パラリオバチルス、ペロスポラ、ペロトマクルム、ピスシバチルス、プラニフィラム、ポンチバチルス、プロピオニスポラ、サリニバチルス、サルスギニバチルス、セイノネラ、シマズエラ、スポラセチゲニウム、スポロアナエロバクタ-、スポロバクター、スポロバクテリウム、スポロハロバクター、スポロラクトバチルス、スポロムサ、スポロサルチア、スポロタレア、スポロトマキュラム、シントロフォモナス、シントロフォスポラ、テヌイバチルス、テピディバクター、テリバチルス、タラソバチルス、サーモアセトゲ二ウム、サーモアクチノマイセス、サーモアルカリバチルス、サーモアナエロバクター、サーモアナエロモナス、サーモバチルス、サーモフラビミクロビウム、サーモベナブラム、チュベリバチルス、バルジバチルス、及び/又はブルカノバチルスのうちのいくつかの細菌は、芽胞を形成し得る。
【0034】
好ましくは、芽胞を形成し得る細菌は、バシラセエ科、例えば、アエリバチルス、アリイバチルス、アルカリバチルス、アルカリコッカス、アルカリハロバチルス、アルカリラクチバチルス、アロバチルス、アルテリバチルス、アルテリバクター、アムピバチルス、アナエロバチルス、アノキシバチルス、アクイバチルス、アクイサリバチルス、アウレイバチルス、バチルス、カルダルカリバチルス、カルジバチルス、カルディテリコラ、カリディフォンティスバチルス、カメリイバチルス、セラシバチルス、コンポスティバチルス、サイトバチルス、デゼルティバチルス、ドミバチルス、エクトバチルス、エバンセラ、ファルシバチルス、フェルディナンドコヒナ、フェルメンティバチルス、フィクチバチルス、フィロバチルス、ゲオバチルス、ゲオミクロビウム、ゴットフリーディア、グラシリバチルス、ハルアルカリバチルス、ハロバチルス、ハロラクチバチルス、ヘインドリクキシア、ヒドロゲニバチルス、レデルベルジア、レンチバチルス、リッチフィエルディア、ロッティデバチルス、マルガリーチア、マリノコッカス、メルギリバチルス、メソバチルス、メタバチルス、ミクロアエロバクター、ナトリバチルス、ナトロノバチルス、ネオバチルス、ニアリア、オセアノバチルス、オルニチニバチルス、パラゲオバチルス、パラリオバチルス、パラルカリバチルス、パウシサリバチルス、ペラギラブドス、ペリバチルス、ピスシバチルス、ポリゴニバチルス、ポンチバチルス、プラドシア、プリエスチア、シュードグラシリバチルス、プエリバチルス、ラディオバチルス、ロベルトムラヤ、ロゼルロモレア、サッカロコッカス、サリバクテリウム、サリミクロビウム、サリニバチルス、サリパルディバチルス、サリラブダス、サリセディミニバクテリウム、サリテリバチルス、サルシューギニバチルス、セディミニバチルス、シミノビチア、シニバチルス、シノバカ、ストレプトハロバチルス、サクリフィエラ、スウィオニバチルス、テニューイバチルス、テピディバチルス、テルリバチルス、テルリラクチバチルス、テクスココニバチルス、タラソバチルス、タラソラブドス、サーモロンギバチルス、バルジバチルス、バルディバシル、ブルカニバチルス、ヴァイツマニア属の種由来である。様々な例では、細菌は、バチルスバチルス・アキディコラ、バチルス・アエオリウス、バチルス・アエリウス、バチルス・アエロフィルウス、バチルス・アルブス、バチルス・アルティチュジニス、バチルス・アルベアユエンシス、バチルス・アミロリクエファシエンセクス、バチルス・アンスラシス、バチルス・アクイフラビ、バチルス・アトロファエウス、バチルス・アウストラリマリス、バチルス・バディウス、バチルス・ベンゾエボランス、バチルス・カブリアレシイ、バチルス・カナベラリウス、バチルス・カッパリディス、バチルス・カルボニフィルス、バチルス・セレウス、バチルス・チャガンゲンシス、バチルス・コアフイレンシス、バチルス・サイトトキシクス、バチルス・デシシフロンディス、バチルス・エクトイニフォルマンス、バチルス・エンクレンシス、バチルス・フェングクゥエンシス、バチルス・フンゴルム、バチルス・グリチニフェルメンタンス、バチルス・ゴビエンシス、バチルス・ハロトレランス、バチルス・ハイネシイ、バチルス・ホルティ、バチルス・イナクォソルム、バチルス・インファンチス、バチルス・インフェルナス、バチルス・イサベリアエ、バチルス・ケクェアエ、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・ルティ、バチルス・マヌセンシス、バチルス・マリニセディメントーラム、バチルス・メソフィルス、バチルス・メタノリカス、バチルス・モビリス、バチルス・モジャベンシス、バチルス・ミコイデス、バチルス・ナカムライ、バチルス・ヌジオピクス、バチルス・ニトラチレデゥセンス、バチルス・オレイボランス、バチルス・パシフィクス、バチルス・パキスタネンシス、バチルス・パラリケニフォルミス、バチルス・パラミコイデス、バチルス・パランスラシス、バチルス・ペルバグス、バチルス・ピスチコラ、バチルス・プロテオリティクス、バチルス・シュードミコイデス、バチルス・プミルス、バチルス・サフェンシス、バチルス・サラセティス、バチルス・サリナス、バチルス・サリトレランス、バチルス・セオハエアネンシス、バチルス・シバジイ、バチルス・シアメンシス、バチルス・スミティ、バチルス・ソリマングロビ、バチルス・ソングクレンシス、バチルス・ソノレンシス、バチルス・スピジゼニイ、バチルス・スポンギアエ、バチルス・ステアルコリス、バチルス・ストラトスフェリクス、バチルス・サブチリス、バチルス・スウェヅェイ、バチルス・タエアネンシス、バチルス・タマリシス、バチルス・テキレンシス、バチルス・サーモクロアカエ、バチルス・サーモトレランス、バチルス・チューリンギエンシス、バチルス・チアンシェニイ、バチルス・トヨネンシス、バチルス・トロピカス、バチルス・バリスモルティス、バチルス・ベレズエンシス、バチルス・ヴィエドマンニイ、バチルス・ヴダリアンキエンシス、バチルス・キアメネンシス、バチルス・キアプエンシス、バチルス・ザングゾウエンシス、又はそれらの組み合わせの株であり得る。
【0035】
一部の例では、芽胞を形成する細菌株は、バチルス株であってよく、例としては、バチルス種株SD-6991、バチルス種株SD-6992、バチルス種株NRRL B-50606、バチルス種株NRRL B-50887、バチルス・プミルス株NRRL B-50016、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50017、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7792(以前はバチルス・アトロファエウスと分類されていたもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7543(以前はバチルス・アトロファエウスと分類されていたもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50018、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7541、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7544、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7545、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7546、バチルス・サブチリス株PTA-7547、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7549、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7793、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7790、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7791、バチルス・サブチリス株NRRL B-50136(DA-33R、ATCC受入番号55406としても知られているもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50141、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50399、バチルス・リケニフォルミス株NRRL B-50014、バチルス・リケニフォルミス株NRRL B-50015、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50607、バチルス・サブチリス株NRRL B-50147(300Rとしても知られているもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50150、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50154、バチルス・メガテリウムPTA-3142、バチルス・アミロリクエファシエンス株ATCC受入番号55405(300としても知られているもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株ATCC受入番号55407(PMXとしても知られているもの)、バチルス・プミルスNRRL B-50398(ATCC 700385、PMX-1、及びNRRL B-50255としても知られているもの)、バチルス・セレウスATCC受入番号700386、バチルス・チューリンギエンシスATCC受入番号700387(上記の全ての株は、Novozymes,Inc.,USAから入手可能である)、バチルス・アミロリクエファシエンスFZB24(例えば、Novozymesから入手可能な分離株である、NRRL B-50304及びNRRL B-50349 TAEGRO(登録商標))、バチルス・サブチリス(例えば、Bayer CropScience社から入手可能なRHAPSODY(登録商標)、SERENADE(登録商標)MAX、及びSERENADE(登録商標)ASOにおけるNRRL B-21661分離株)、バチルス・プミルス(例えば、Bayer CropScience社から入手可能なNRRL B-50349分離株)、バチルス・アミロリクエファシエンス TrigoCor(「TrigoCor 1448」としても知られているもの、例えば、Cornell University,USAから入手可能なEmbrapa Trigo受入番号144/88.4Lev、Cornell受入番号Pma007BR-97、及びATCC受入番号202152の分離株)、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0036】
いくつかの例では、芽胞を形成する細菌株は、バチルス・アミロリクエファシエンス株であり得る。例えば、株は、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7543(以前は、バチルス・アトロファエウスと分類されたもの)、及び/又はバチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50154、バチルス・アミロリクエファシエンス株PTA-7543(以前はバチルス・アトロファエウスと分類されたもの)、バチルス・アミロリクエファシエンス株NRRL B-50154、又は他のバチルス・アミロリクエファシエンス微生物からのものであり得る。
【0037】
いくつかの例では、芽胞を形成する細菌株は、ブレビバチルス種であってよく、例えば、ブレビバチルスブレビス(Brevibacillus brevis)、ブレビバチルス・フォーモサス(Brevibacillus formosus)、ブレビバチルス・ラテロスポラス(Brevibacillus laterosporus)、若しくはブレビバチルス・パラブレービス(Brevibacillus parabrevis)、又はそれらの組み合わせであり得る。
【0038】
いくつかの例では、芽胞を形成する細菌株は、パエニバチルス(Paenibacillus)種であってよく、例えばパエニバチルス・アルベイ(Paenibacillus alvei)、パエバチルス・アミロリティカス(Paenibacillus amylolyticus)、パエバチルス・アゾトフィクサンス(Paenibacillus azotofixans)、パエニバチルス・クッキイ(Paenibacillus cookii)、パエニバチルス・マセランス(Paenibacillus macerans)、パエニバチルス・ポリミクサ(Paenibacillus polymyxa)、若しくはパエニバチルス・バリダス(Paenibacillus validus)、又はそれらの組み合わせであり得る。細菌芽胞は、約2~50ミクロン、好適には約10~45ミクロンの平均粒径を有し得る。バチルス属芽胞は、水性担体中のブレンドで市販されており、この水性担体には不溶である。他の市販のバチルス属芽胞ブレンドとしては、以下のものに限定されるわけではないが、Novozymes Biologicals,Inc.から入手可能な、Freshen Free(商標)CAN(10X)、Genesis Biosciences,Inc.から入手可能なEvogen(登録商標)Renew Plus(10X)、及びGenesis Biosciences,Inc.から全て入手可能なEvogen(登録商標)GT(10X、20X、及び110X)が挙げられる。前述のリストでは、括弧内の表記(10X、20X、及び110X)は、バチルス属芽胞の相対濃度を示す。
【0039】
本明細書に開示される方法及び組成物で使用される細菌芽胞は、熱活性化されていても、熱活性化されていなくてもよい。いくつかの例では、細菌芽胞は熱活性化されている。いくつかの例では、細菌芽胞は熱不活性化されていない。好ましくは、本明細書で使用される芽胞は、熱活性化される。熱活性化は、室温(15~25℃)から25~120℃、好ましくは40C~100℃の最適温度まで細菌芽胞を加熱し、最適温度を2時間以下、好ましくは70~80℃で30分間保持することを含み得る。
【0040】
本明細書に開示される方法、組成物、及び生成物について、細菌芽胞の集団が一般に使用される。いくつかの例では、細菌芽胞の集団は、細菌の単一株からの細菌芽胞を含み得る。好ましくは、細菌芽胞の集団は、2、3、4、5、又はそれ以上の細菌株の細菌芽胞を含み得る。一般に、細菌芽胞の集団は、大多数の芽胞と、少数の栄養細胞とを含有する。いくつかの例では、細菌芽胞の集団は、栄養細胞を含まない。いくつかの例では、細菌芽胞の集団は、約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、又は50%未満の栄養細胞を含有してもよく、細菌芽胞のパーセンテージは、((栄養細胞数/(集団中の芽胞数+集団中の栄養細胞数))×100)として計算される。一般に、開示された方法、組成物、生成物中で使用される細菌芽胞の集団は、安定しており(すなわち、発芽中ではない)、集団中の少なくともいくつかの個々の芽胞は、発芽できる状態にある。
【0041】
本開示で使用される細菌芽胞の集団は、異なる濃度で細菌芽胞を含み得る。様々な例では、細菌芽胞の集団は、少なくとも1×102、5×102、1×103、5×103、1×104、5×104、1×105、5×105、1×106、5×106、1×107、5×107、1×108、5×108、1×109、5×109、1×1010、5×1010、1×1011、5×1011、1×1012、5×1012、1×1013、5×1013、1×1014、又は5×1014個/mL、個/グラム、又は個/cm3の芽胞を含み得るが、それらに限定されない。
【0042】
好適な洗浄成分としては、界面活性剤、酵素、酵素安定化系、洗剤ビルダー、キレート剤、錯化剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、ポリマー汚れ放出剤、ポリマー分散剤、ポリマーグリース洗浄剤、移染防止剤、漂白剤、漂白活性化剤、漂白触媒、布地コンディショナー、粘土、起泡増進剤、消泡剤、抑泡剤、防食剤、汚れ懸濁剤、染料、色相染料、殺菌剤、曇り防止剤、蛍光増白剤、香料、飽和又は不飽和脂肪酸、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン、視覚信号成分、構造化剤、増粘剤、固結防止剤、デンプン、砂、ゲル化剤、又はこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つが挙げられる。
【0043】
界面活性剤系:組成物は、所望の洗浄特性を与えるのに十分な量の界面活性剤系を含み得る。いくつかの実施形態では、組成物は、当該組成物の約1重量%~約70重量%の界面活性剤系を含む。他の実施形態では、組成物は、当該組成物の約2重量%~約60重量%の界面活性剤系を含む。更なる実施形態では、組成物は、当該組成物の約5重量%~約30重量%の界面活性剤系を含む。界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双性イオン界面活性剤、両性界面活性剤、両性電解質界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される洗浄性界面活性剤を含んでもよい。当業者であれば、洗浄性界面活性剤は、汚れた材料に洗浄、染み除去、又は洗濯効果をもたらす、任意の界面活性剤又は界面活性剤混合物を包含することを理解するであろう。
【0044】
アニオン性界面活性剤。好適なアニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、任意の従来のアニオン性界面活性剤が挙げられ、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、α-オレフィンスルホネート(AOS)、アルキルサルフェート(脂肪アルコールサルフェート)(AS)、アルコールエトキシサルフェート(AEOS又はAES)、二級アルカンスルホネート(SAS)、α-スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル-若しくはアルケニルコハク酸、又は石鹸などを含む。
【0045】
非イオン性界面活性剤。本明細書で有用な好適な非イオン性界面活性剤は、任意の従来の非イオン性界面活性剤を含むことができる。これらには、例えば、アルコキシル化脂肪族アルコール、及びアミンオキシド界面活性剤が含まれ得る。本明細書で有用な非イオン性界面活性剤の他の非限定例としては、C8~C18アルキルエトキシレート(NEODOL(登録商標))非イオン性界面活性剤(Shell)など);C6~C12アルキルフェノールアルコキシレート(アルコキシレート単位は、エチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はこれらの組み合わせとすることができる);C12~C18アルコール及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーとのC6~C12アルキルフェノール縮合物(Pluronic(登録商標))(BASF)など);C14~C22中鎖分枝アルコール(branched alcohol、BA);C14~C22中鎖分枝MEA(BAEx)、式中、xは1~30である);アルキル多糖類;具体的にはアルキルポリグリコシド;ポリヒドロキシ脂肪酸アミド;並びにエーテル末端処理ポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤が挙げられる。好適な非イオン性洗浄性界面活性剤はまた、アルキルポリグルコシド及びアルキルアルコキシル化アルコールを含む。好適な非イオン性界面活性剤としては、商標名Lutensol(登録商標)としてBASFから販売されているものも挙げられる。
【0046】
カチオン性界面活性剤。界面活性剤系は、カチオン性界面活性剤を含んでもよい。いくつかの態様では、界面活性剤系は、界面活性剤系の約0重量%~約7重量%、約0.1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約4重量%のカチオン性界面活性剤を、例えば共界面活性剤として含む。いくつかの態様では、本発明の組成物は、カチオン性界面活性剤、及びpH7未満又はpH6未満でカチオン性となる界面活性剤を実質的に含まない。カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、四級アンモニウム界面活性剤が挙げられ、これは26個以下の炭素原子を有し得、アルコキシレート四級アンモニウム(AQA)界面活性剤;ジメチルヒドロキシエチル四級アンモニウム;ジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロリド;ポリアミンカチオン性界面活性剤;カチオン性エステル界面活性剤;及びアミノ界面活性剤、例えば、アミドプロピルジメチルアミン(APA)が挙げられる。
【0047】
両性イオン性界面活性剤。両性イオン性界面活性剤の例としては、二級及び三級アミン誘導体、複素環式二級及び三級アミン誘導体、又は四級アンモニウム化合物、四級ホスホニウム化合物若しくは三級スルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタインを含むベタイン、C8~C18(例えば、C12~C18)アミンオキシド、並びにN-アルキル-N,N-ジメチルアミノ-1-プロパンスルホネートなどのスルホ及びヒドロキシベタインが挙げられる(ここで、アルキル基は、C8~C18、特定の実施形態ではC10~C14とすることができる)。
【0048】
両性界面活性剤。両性界面活性剤の例としては、二級又は三級アミンの脂肪族誘導体、脂肪族基が直鎖又は分岐鎖であってもよく、及び脂肪族置換基の1つが少なくとも約8個の炭素原子、典型的には約8~約18個の炭素原子を含み、及び脂肪族置換基の少なくとも1つがアニオン性水溶解基、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェートを含むヘテロ環式二級及び三級アミンの脂肪族誘導体が挙げられる。この定義の範囲内に入る化合物の例は、ナトリウム3-(ドデシルアミノ)プロピオネート、ナトリウム3-(ドデシルアミノ)プロパン-1-スルホネート、ナトリウム2-(ドデシルアミノ)エチルサルフェート、ナトリウム2-(ジメチルアミノ)オクタデカノエート、ジナトリウム3-(N-カルボキシメチルドデシルアミノ)プロパン1-スルホネート、ジナトリウムオクタデシル-イミノジアセテート、ナトリウム1-カルボキシメチル-2-ウンデシルイミダゾール、及びナトリウムN,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-スルファト-3-ドデコキシプロピルアミンである。好適な両性界面活性剤としては、サルコシネート、グリシナート、タウリネート、及びこれらの混合物も挙げられる。
【0049】
酵素。好ましくは、当該組成物は1つ以上の酵素を含む。好ましい酵素は、洗浄性能及び/又は布地ケア効果をもたらす。好適な酵素の例としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、ガラクタナーゼ、ペクテートリアーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β-グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な組み合わせは、例えば、プロテアーゼ及びリパーゼをアミラーゼと共に含んでよい酵素カクテルである。
【0050】
プロテアーゼ。好ましくは、本組成物は、1つ以上のプロテアーゼを含む。好適なプロテアーゼとしては、メタロプロテアーゼ及びセリンプロテアーゼが挙げられ、例えば、サブチリシン(EC 3.4.21.62)などの中性又はアルカリ性微生物セリンプロテアーゼを含む。好適なプロテアーゼとしては、動物、植物又は微生物起源のものが挙げられる。一態様では、このような好適なプロテアーゼは、微生物起源のものであってもよい。好適なプロテアーゼとしては、前述の好適なプロテアーゼの化学的又は遺伝的に修飾された変異体が挙げられる。一態様では、好適なプロテアーゼは、アルカリ性微生物プロテアーゼ又は/及びトリプシン型プロテアーゼなどのセリンプロテアーゼであってよい。好適な中性又はアルカリ性プロテアーゼの例としては、以下が挙げられる。
(a)サブチリシン(EC3.4.21.62)、特に、国際公開第2004067737号、同第2015091989号、同第2015091990号、同第2015024739号、同第2015143360号、米国特許第6,312,936(B1)号、同第5,679,630号、同第4,760,025号、独国特許公開第102006022216(A1)号、同第102006022224(A1)号、国際公開第2015089447号、同第2015089441号、同第2016066756号、同第2016066757号、同第2016069557号、同第2016069563号、同第2016069569号に記載されている、バチルス種であるB.レンタス(B. lentus)、B.アルカロフィラス(B. alkalophilus)、B.サブチリス(B. subtilis)、B.アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、B.プミルス(B. pumilus)、B.ギブソニイ(B. gibsonii)、及びB.アキバイ(B. akibaii)などのバチルス由来のもの。
(b)国際公開第89/06270号に記載されているフサリウム(Fusarium)プロテアーゼ、並びに国際公開第05/052161号及び同第05/052146号に記載されているセルロモナス(Cellumonas)に由来するキモトリプシンプロテアーゼを含む、トリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源)などのトリプシン型又はキモトリプシン型のプロテアーゼ。
(c)メタロプロテアーゼ、特に国際公開第07/044993(A2)号に記載されているバチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のもの。国際公開第2014194032号、同第2014194054号及び同第2014194117号に記載されるバチルス(Bacillus)、ブレビバチルス(Brevibacillus)、サーモアクチノミセス(Thermoactinomyces)、ゲオバチルス(Geobacillus)、パエニバチルス(Paenibacillus)、リシニバシラス(Lysinibacillus)又はストプレプトミセスspp(Streptomyces spp.)、国際公開第2015193488号に記載されるクリベラ・アルミノサ(Kribella alluminosa)、及び国際公開第2016075078号に記載されるストレプトミセス(Streptomyces)及びリソバクター(Lysobacter)に由来するもの。
(d)国際公開第92/17577号(Novozymes A/S)に記載されているバチルス種TY145、NCIMB 40339由来のサブチラーゼに対して少なくとも90%の同一性を有するプロテアーゼ(国際公開第2015024739号及び同第2016066757号に記載されている、このバチルス種TY145サブチラーゼのバリアントを含む)。
【0051】
好適な市販のプロテアーゼ酵素としては、商品名Alcalase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Primase(登録商標)、Durazym(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Kannase(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquanase Ultra(登録商標)、Savinase Ultra(登録商標)、Ovozyme(登録商標)、Neutrase(登録商標)、Everlase(登録商標)及びEsperase(登録商標)としてNovozymes A/S (Denmark)によって販売されているもの;商品名Maxatase(登録商標)、Maxacal(登録商標)、Maxapem(登録商標)、Properase(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)、Purafect Ox(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)、Excellase(登録商標)及びPurafect OXP(登録商標)としてDupontによって販売されているもの、商品名Opticlean(登録商標)及びOptimase(登録商標)としてSolvay Enzymesによって販売されているもの、Henkel/Kemiraから入手可能なもの、すなわち、BLAP(米国特許第5,352,604号の
図29に示されている配列)、及びKaoから入手可能なKAP(突然変異A230V+S256G+S259Nを有するバチルス・アルカロフィラス・サブチリシン(Bacillus alkalophilus subtilisin))。
【0052】
アミラーゼ。好ましくは、当該組成物は、アミラーゼを含んでもよい。好適なα-アミラーゼとしては、細菌又は真菌起源のものが挙げられる。化学的又は遺伝的に修飾された変異体(バリアント)が含まれる。好ましいアルカリ性α-アミラーゼは、バチルスの菌種に由来するもの、例えば、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ステアロサーモフィルス、バチルス・サブチリス、又は他のバチルス属(Bacillus sp.)、例えばバチルス属のNCIB 12289、NCIB 12512、NCIB 12513、DSM 9375(米国特許第7,153,818号)DSM 12368、DSMZ no.12649、KSM AP1378(国際公開第97/00324号)、KSM K36、又はKSM K38(欧州特許第1,022,334号)である。好ましいアミラーゼとしては、以下が挙げられる。
(a)国際公開第94/02597号、同第94/18314号、同第96/23874号、及び同第97/43424号に記載されている変異体、特に、国際公開第96/23874号に配列番号2として列挙されている酵素に対して、以下の位置:15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408及び444のうちの1つ以上が置換されている変異体。
(b)米国特許第5,856,164号、並びに国際公開第99/23211号、同第96/23873号、同第00/60060号及び同第06/002643号に記載されている変異体、特に国際公開第06/002643号に配列番号12として列挙されているAA560酵素に対して、以下の位置:
26、30、33、82、37、106、118、128、133、149、150、160、178、182、186、193、203、214、231、256、257、258、269、270、272、283、295、296、298、299、303、304、305、311、314、315、318、319、339、345、361、378、383、419、421、437、441、444、445、446、447、450、461、471、482、484のうちの1つ以上が置換されている変異体、好ましくはD183*及びG184*の欠失も含有する変異体。
(c)国際公開第06/002643号における配列番号4、バチルス属SP722由来の野生型酵素と少なくとも90%の同一性を示す変異体、特に183及び184位に欠失を有する変異体、並びに参照によって本明細書に組み込まれる国際公開第00/60060号に記載されている変異体。
(d)バチルス属707の野生型酵素(米国特許第6,093,562号の配列番号7)と少なくとも95%の同一性を示す変異体、特に、以下の変異M202、M208、S255、R172、及び/又はM261のうちの1つ以上を含むもの。好ましくは、当該アミラーゼは、M202L、M202V、M202S、M202T、M202I、M202Q、M202W、S255N及び/又はR172Qのうちの1つ以上を含む。M202L又はM202T変異を含むものが、特に好ましい。
(e)国際公開第09/149130号に記載されている変異体、好ましくは国際公開第09/149130号において配列番号1又は配列番号2と少なくとも90%の同一性を示すもの、ゲオバチルス・ステアロフェルモフィルス(Geobacillus Stearophermophilus)に由来する野生型酵素又はその切断バージョン。
(f)国際公開第2016091688号における配列番号1と少なくとも89%の同一性を示す変異体、特にH183+G184位に欠失を含み、更に405、421、422、及び/又は428位に1つ以上の変異を含むもの。
(g)パエニバチルス・カードラノリティカス(Paenibacillus curdlanolyticus)YK9由来の「PcuAmyl α-アミラーゼ」(国際公開第2014099523号の配列番号3)と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示す変異体。
(h)サイトファーガ属(Cytophaga sp.)由来の「CspAmy2アミラーゼ」(国際公開第2014164777号の配列番号1)と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示す変異体。
(i)バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のAmyE(国際公開第2009149271号の配列番号1)と少なくとも85%の同一性を示す変異体。
(j)アクセッション番号AB051102のバチルス属KSM-K38由来の野生型アミラーゼと少なくとも90%の同一性を示す変異体。
【0053】
好適な市販のα-アミラーゼとしては、DURAMYL(登録商標)、LIQUEZYME(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、TERMAMYL ULTRA(登録商標)、NATALASE(登録商標)、SUPRAMYL(登録商標)、STAINZYME(登録商標)、STAINZYME PLUS(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)、及びBAN(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))、KEMZYM(登録商標)AT 9000(Biozym Biotech Trading GmbH(Wehlistrasse 27b A-1200 Wien Austria)、RAPIDASE(登録商標)、PURASTAR(登録商標)、ENZYSIZE(登録商標)、OPTISIZE HT PLUS(登録商標)、POWERASE(登録商標)、及びPURASTAR OXAM(登録商標)(Genencor International Inc.,(Palo Alto,California))、並びにKAM(登録商標)(Kao(14-10 Nihonbashi Kayabacho,1-chome,Chuo-ku Tokyo 103-8210,Japan))が挙げられる。一態様では、好適なアミラーゼとしては、NATALASE(登録商標)、STAINZYME(登録商標)、及びSTAINZYME PLUS(登録商標)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0054】
リパーゼ。好ましくは、本組成物は、米国特許第6,939,702(B1)号、及び米国特許出願公開第2009/0217464号に記載されているものなどの「第1サイクルリパーゼ」を含む1つ以上のリパーゼを含む。好ましいリパーゼは、第1の洗浄リパーゼである。組成物は、第1洗浄リパーゼを含み得る。
【0055】
酵素安定化系。組成物は、組成物の約0.001重量%~約10重量%の酵素安定化系を任意で含み得る。酵素安定化系は、洗浄性酵素と適合性のある任意の安定化系であってよい。プロテアーゼを含む水性洗剤組成物の場合は、ボレート、4-ホルミルフェニルボロン酸、フェニルボロン酸、及びこれらの誘導体を含む、ホウ素化合物などの可逆的プロテアーゼ阻害剤、又はカルシウムホルメート、ナトリウムホルメート及び1,2-プロパンジオールなどの化合物を添加して、安定性を更に改善してもよい。
【0056】
ビルダー。組成物は、ビルダー又はビルダー系を任意に含み得る。ビルダー入り洗浄組成物は、典型的には、組成物の総重量に基づいて、少なくとも約1重量%のビルダーを含む。液体洗浄組成物は、当該組成物の総重量の最大約10%、及び一部の例では、最大約8%のビルダーを含み得る。顆粒洗浄組成物は、当該組成物の最大約30重量%、及びいくつかの例では、最大約5重量%のビルダーを含み得る。
【0057】
アルミノシリケート(例えば、ゼオライトA、ゼオライトP、及びゼオライトMAPなどのゼオライトビルダー)及びシリケートから選択されるビルダーは、洗浄水の鉱物質硬度、特にカルシウム及び/若しくはマグネシウムの制御、又は表面からの微粒子汚れの除去を補助する。好適なビルダーは、ポリリン酸塩(例えばトリ-ポリリン酸ナトリウム)、特にそのナトリウム塩などのリン酸塩;炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、及び炭酸ナトリウム又はセスキ炭酸塩以外の炭酸塩鉱物;有機モノ-、ジ-、トリ-、及びテトラカルボキシレート、特に、酸、ナトリウム、カリウム、又はアルカノールアンモニウム塩形態の水溶性非界面活性剤カルボキシレート、並びに脂肪族及び芳香族の種類を含むオリゴマー又は水溶性低分子量ポリマーカルボキシレート、並びにフィチン酸からなる群から選択され得る。これらは、例えば、pH緩衝化の目的のためのボレートによって、又は硫酸塩、特に硫酸ナトリウム、及び安定な界面活性剤及び/又はビルダー含有洗浄組成物の工学に重要となり得る任意の他の充填剤又は担体によって補完されてもよい。追加の好適なビルダーは、クエン酸、乳酸、脂肪酸、ポリカルボキシレートビルダー、例えば、アクリル酸のコポリマー、アクリル酸及びマレイン酸のコポリマー、並びにアクリル酸及び/又はマレイン酸、並びに様々な種類の追加の官能基を有する他の好適なエチレン系モノマーのコポリマーから選択され得る。また、本明細書のビルダーとしての使用に好適なものは、鎖構造を有し、以下の一般的な無水物形態x(M2O)・ySiO2・zM’Oによって表される組成を有する、合成された結晶性イオン交換材料又はその水和物であり、式中、Mは、Na及び/又はKであり、M’は、Ca及び/又はMgであり、y/xは、0.5~2.0であり、z/xは、0.005~1.0である。
【0058】
あるいは、組成物はビルダーを実質的に含まなくてもよい。
【0059】
キレート剤。組成物はまた、1つ以上の金属イオンのキレート剤を含み得る。好適な分子としては、銅、鉄、及び/又はマンガンキレート剤並びにこれらの混合物が挙げられる。このようなキレート剤は、ホスホネート、アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、スクシネート、多官能的に置換された芳香族キレート剤、2-ピリジノール-Nーオキシド化合物、ヒドロキサム酸、カルボキシメチルイヌリン、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。キレート剤は、酸の形態、又は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、及びその置換アンモニウム塩、並びにこれらの混合物を含む、塩の形態で存在することができる。
【0060】
追加アミン:組成物において、汚れた素材からのグリース及び粒子の除去を向上するために様々な追加のアミンが使用され得る。組成物は、洗浄組成物の約0.1重量%~約10重量%、一部の例では、約0.1重量%~約4重量%、及び他の例では、約0.1重量%~約2重量%の追加アミンを含み得る。追加のアミンの非限定的な例としては、ポリアミン、オリゴアミン、トリアミン、ジアミン、ペンタミン、テトラアミン、又はこれらの組み合わせを挙げてもよいが、これらに限定されない。好適な追加のアミンの具体的な例としては、テトラエチレンペンタミン、トリエチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0061】
移染防止剤。当該組成物は、1つ以上の移染防止剤を更に含んでいてもよい。好適な移染防止剤としては、例えば、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN-オキシドポリマー、N-ビニルピロリドンとN-ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン、ポリビニルイミダゾール、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、ポリビニルピロリドンポリマー、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP);ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP);エチレンジアミンN,N’-二コハク酸(EDDS);メチルグリシン二酢酸(MGDA);ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA);プロピレンジアミン四酢酸(PDT A);2-ヒドロキシピリジン-N-オキシド(HPNO);又はメチルグリシン二酢酸(MGDA);グルタミン酸N,N-二酢酸(N,N-ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩(GLDA);ニトリロ三酢酸(NTA);4,5-ジヒドロキシ-m-ベンゼンジスルホン酸;クエン酸及びその任意の塩;N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミン四プロピオン酸(EDTP)、及びこれらの誘導体、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0062】
漂白化合物、漂白剤、漂白活性化剤、及び漂白触媒。本明細書に記載の組成物は、漂白剤、漂白活性化剤、及び/又は漂白触媒を含み得る。漂白成分は、組成物の総重量に基づいて、約1重量%~約30重量%、及びいくつかの例では、約5重量%~約20重量%の濃度で存在してもよい。存在する場合、漂白活性化剤の量は、組成物の約0.1重量%~約60重量%、及びいくつかの例では、約0.5重量%~約40重量%であってもよい。
【0063】
漂白剤の例としては、酸素漂白剤、過ホウ酸塩漂白剤、過カルボン酸漂白剤、及びそれらの塩、過酸素漂白剤、過サルフェート漂白剤、過炭酸塩漂白剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0064】
いくつかの例では、組成物はまた、遷移金属漂白触媒を含み得る。
【0065】
酸素漂白剤以外の漂白剤もまた当該技術分野で既知であり、組成物において使用できる。それらは、例えば、光活性化漂白剤、又はペルオキシカルボン酸若しくはその塩などの予備形成有機過酸、又はペルオキシスルホン酸若しくはその塩を含む。好適な有機過酸は、フタロイルイミドペルオキシカプロン酸である。使用する場合、組成物は、典型的には、そのような漂白剤、及びいくつかの例では亜鉛フタロシアニンスルホネートを組成物の約0.025重量%~約1.25重量%を含有し得る。
【0066】
増白剤。蛍光増白剤又は他の増白剤若しくは白化剤は、組成物の約0.01重量%~約1.2重量%の濃度で組み込むことができる。
【0067】
本明細書で使用され得る市販の光学増白剤は、スチルベン、ピラゾリン、クマリン、ベンゾオキサゾール、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチフェン(dibenzothiophene)-5,5-ジオキシド、アゾール、5及び6員複素環、並びに他の様々な剤の誘導体が挙げられるが必ずしもこれらに限定されないサブグループに分類することができる。
【0068】
いくつかの例では、蛍光増白剤は、4,4’-ビス{[4-アニリノ-6-モルホリノ-s-トリアジン-2-イル]-アミノ}-2,2’-スチルベンジスルホン酸二ナトリウム(増白剤15、商標名Tinopal AMS-GXとしてCiba Geigy Corporationにより市販)、4,4’-ビス{[4-アニリノ-6-(N-2-ビス-ヒドロキシエチル)-s-トリアジン-2-イル]-アミノ}-2,2’-スチルベンジスルホン酸二ナトリウム(商標名Tinopal UNPA-GXとしてCiba-Geigy Corporationにより市販)、4,4’-ビス{[4-アニリノ-6-(N-2-ヒドロキシエチル-N-メチルアミノ)-s-トリアジン-2-イル]-アミノ}-2,2’-スチルベンジスルホン酸二ナトリウム(商標名Tinopal 5BM-GXとしてCiba-Geigy Corporationにより市販)からなる群から選択される。より好ましくは、蛍光増白剤は、4,4’-ビス{[4-アニリノ-6-モルホリノ-s-トリアジン-2-イル]-アミノ}-2,2’-スチルベンジスルホン酸二ナトリウムである。
【0069】
増白剤は、粒子の形で又は好適な溶剤、例えば非イオン性界面活性剤、モノエタノールアミン、プロパンジオールとのプレミックスとして添加されてもよい。
【0070】
布地色相剤。組成物は、布地色相剤(色合い剤、青味剤、又は白化剤と称される場合もある)を含み得る。典型的には、色相剤は、布地に青色又は青紫色の色合いをもたらす。色相剤は、単独又は組み合わせのいずれかで使用され、特定の色相の色合いを作り出し、かつ/又は異なる種類の布地に色合いを付けることができる。これは、例えば赤と緑-青の染料とを混合して青又は紫の色合いを生じさせることによりもたらされ得る。色相剤は、アクリジン、アントラキノン(多環式キノンを含む)、アジン、前金属化した(premetallized)アゾを含むアゾ(例えば、モノアゾ、ジアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ)、ベンゾジフラン及びベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ及びニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン、並びにこれらの混合物を含むが、これらに限定されない任意の既知の染料の化学分類から選択され得る。
【0071】
封入物。組成物は、カプセル化剤を含み得る。カプセル化剤は、コアと、内面及び外面を有するシェルと、を含んでもよく、シェルによりコアをカプセル化する。
【0072】
他の成分。組成物は、ケイ酸塩を更に含んでいてもよい。好適なケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、二ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、結晶質フィロケイ酸塩、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。いくつかの実施形態では、ケイ酸塩は、組成物の総重量に基づいて、約1重量%~約20重量%の濃度で存在し得る。
【0073】
組成物は、泡増進剤、泡抑制剤、防食剤、汚れ懸濁剤、汚れ再付着防止剤、染料、殺菌剤、曇り防止剤、蛍光増白剤、又は香料などの従来の洗剤成分を更に含むことができる。
【0074】
組成物は、任意選択で、飽和又は不飽和脂肪酸、好ましくは飽和又は不飽和C12~C24脂肪酸;付着助剤、例えば、多糖、セルロースポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムハライド(DADMAC)、及びランダム又はブロック構成のDADMACとビニルピロリドン、アクリルアミド、イミダゾール、イミダゾリニウムハライド、及びこれらの混合物とのコポリマー、カチオン性グアーガム、カチオン性セルロース、カチオン性デンプン、カチオン性ポリアシルアミド、又はこれらの組み合わせを更に含み得る。存在する場合、脂肪酸及び/又は付着助剤は、それぞれ、組成物の総重量に基づいて0.1重量%~10重量%で存在し得る。
【0075】
組成物は、任意に、シリコーン又は脂肪酸系泡抑制剤;色相染料、カルシウム及びマグネシウムカチオン、視覚的シグナル伝達成分、消泡剤(組成物の総重量に基づいて0.001重量%~約4.0重量%)、並びに/又はジグリセリド及びトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択される構造化剤/増粘剤(組成物の総重量に基づいて0.01重量%~5重量%)を含んでいてもよい。
【0076】
添加剤組成物
本開示の添加剤組成物は、追加の補助成分を含み得る。かかる補助剤は、標的布地に更なる処理効果をもたらしてよく、かつ/又はそれらは、安定化助剤若しくは加工助剤として組成物に作用してよい。好適な補助剤としては、キレート剤、香料、構造化剤、塩素捕捉剤、悪臭低減材料、有機溶媒、又はこれらの混合物が挙げられてよい。
【実施例】
【0077】
実施例1:細菌芽胞-低温及びクイック対通常のフルスケール洗浄
3つの製品を2つの組み合わせで試験して、3つの異なる洗浄条件(冷水60°F/クイック洗浄-25分、冷水60°F/通常洗浄-40分、及び温水86°F/通常洗浄-40分)での消費者用布地に対する悪臭効果を評価した。6つの試験は、試験用に製品1を製品2(対照試験)又は製品3のいずれかと組み合わせることによって作成した。6つ全ての試験は、通常の洗浄液Tide洗剤として製品1を含んでいた。製品1は、香料又は染料無しで再配合されたP&Gの市販洗濯洗剤(Tide(登録商標)無香料&無染料)であり、以下のように全ての試験で使用した。試験1は(「製品1&3」)から構成され、試験2は(「製品1&2」)から構成された。製品2は100%のPEG8000粒子から構成されたが、製品
【0078】
【0079】
3は、ペグ8000及び芽胞粒子(Evozyme(登録商標)P500 BS7、Genesis Biosciences、Cardiff)であり、最終製品(FP)は、1.0×108総CFUのバチルス属(Bacillus)芽胞に対応する100ppmに相当する0.01%芽胞粉末を含有した。製品3は、対照として使用される100%PEG 8000から作製された単一成分であり、芽胞を含有しなかった。以下の表1は、各試験で使用された6つの2つの組み合わせ試験、製品説明、試験タイプ、洗浄条件、及びスルー・ザ・ウォッシュ(TTW)濃度を示す。
【0080】
通常、低温及びクイック悪臭布地
強烈な悪臭を有する布地は全て、J&R Coordinating Services Inc(Cincinnati Ohio)から供給された。顕著な悪臭を有する1枚のバスタオル、1枚のポリエステルTシャツ、及び1枚の綿Tシャツを見本に切断し、6つの異なるWhirlpool Duet HT Front Loader洗濯機で一緒に洗濯した。表1に示す洗浄濃度で供給する製品の組み合わせに対応する各試験について、2組のFront Loader洗濯機(試験用のものと対照用のもの)で、3組の洗濯条件1)冷水60°F/クイック洗浄-25分、2)冷水60°F/通常洗浄-40分、及び3)温水86°F/通常洗浄-40分を使用した。
【0081】
悪臭リブルーム
布地見本を、Kenmore 80 Series Heavy Duty Dryer中、高熱設定で45分間乾燥させ、24、48、96及び168時間後の悪臭評価のために、密封した滅菌プラスチックカップに一晩個別に配置した。悪臭の嗅覚評価の前に、カップ中の布地重量の33%に相当する脱イオン水で湿らせた状態に噴霧することによってプラスチックカップ中の布地見本をリブルームし、次いで、37℃で1時間インキュベートした。次いで、プラスチックカップ中の布地見本を各カップ中の布地重量の33%に相当する脱イオン水で噴霧することによってリブルームして、評価前に室温で平衡化させた。ボランティアの評価者が、悪臭に精通している者から選ばれ、悪臭が低い布地から高い布地へとランク付けするように求められた。合計で8人の評価者について、96個の試料が事前調製された。評価後、布地見本を周囲温度で更に24時間カップ内に放置した後、48、96、及び168時間の時点で第2、第3、及び第4の評価を行った。見本を密封カップ内で37℃で1時間インキュベートしてヘッドスペースを飽和させ、次いで室温で平衡化させた後、24、48、96及び168時間の時点で悪臭評価を行った。
【0082】
以下の表2は、1~10の悪臭スケールでの低悪臭から最高悪臭までの悪臭ランク付けに対応するこの試験の結果を示し、異なる時点での6つ(6)の試験全てについて、1=低悪臭から10=最高悪臭である。全体順位から分かるように、共に冷水処理/洗浄であるが、それぞれクイック洗浄及び通常洗浄のそれぞれである試験2(本発明1)及び試験4(本発明2)の布地見本は、残りの処理/洗浄と比較して悪臭が最も低いと判定された。試験1及び試験3は共に、芽胞を含まず、それぞれ、低温及びクイック洗浄(試験1)並びに低温及び通常洗浄(試験3)の陰性対照として最悪の性能を示した。
【0083】
実施例2:リブルームした悪臭の低減
【0084】
【0085】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示されない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
本明細書に開示される発明は、以下の通りである。
[1]低温及び/又はクイックプログラムを使用して洗濯機中で布地を処理する方法であって、液の少なくとも1×10
2
CFU/リットル、好ましくは液の約1×10
2
~約1×10
8
CFU/リットルの細菌芽胞を含む処理液に前記布地を接触させる処理工程を含み、前記低温プログラムが30℃未満の浴温度を有する洗浄を含み、及び/又はクイックプログラムが40分未満続く、方法。
[2]前記低温プログラムの浴温度が25℃未満、好ましくは約22℃未満であり、及び/又は前記クイックプログラムが30分未満続く、[1]に記載の方法。
[3]前記クイックプログラムが、15分未満、好ましくは10分未満続く洗浄を含む、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記洗濯機が低温サイクルを使用し、前記プログラムが60分未満続く、[1]に記載の方法。
[5]前記方法は、低温及びクイックプログラムを使用する、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]前記プログラムが、65リットル以下の水、好ましくは60リットル以下の水、より好ましくは50リットル以下の水を使用する、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7]前記細菌芽胞は、好ましくはバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、バチルス・サブチリス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・プミルス、及びそれらの混合物からなる群から選択されるバチルス属(Bacillus)芽胞を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記低温及び/又はクイックプログラムが洗浄サイクル及びすすぎサイクルを含み、前記処理工程が前記洗浄サイクルで行われる、[1]~[7]のいずれかに記載の方法。
[9]前記処理工程が、前記洗浄サイクルへの洗浄組成物の添加を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の方法。
[10]洗浄組成物が、界面活性剤系と、追加の酵素、ペルオキシ化合物、漂白活性化剤、再付着防止剤、中和剤、蛍光増白剤、抑泡剤、キレート剤、苦味剤、移染防止剤、汚れ放出剤、水軟化剤、電解質、pH調整剤、灰色化防止剤、抗しわ成分、漂白剤、着色剤、香料、加工助剤、及びこれらの混合物の1種以上を含む補助剤とを含む、[9]に記載の方法。
[11]前記洗浄組成物が、液体組成物、顆粒組成物、単一区画パウチ、多区画パウチの形態である、[9]又は[10]に記載の方法。
[12]前記処理液が、添加剤組成物を前記洗浄サイクル又は前記すすぎサイクルに送達することによって形成される、[1]~[8]のいずれかに記載の方法。
[13]前記添加剤組成物が、シート、パスティル若しくはビーズ、繊維状物品、錠剤、バー又はフレークの形態である、[12]に記載の方法。
[14]前記添加剤組成物が、担体としてポリエチレングリコールを含むパスティル又はビーズの形態であり、前記ポリエチレングリコールが約5,000~約15,000ダルトンの重量平均分子量を有する、[13]に記載の方法。
[15]液の少なくとも1×10
2
CFU/リットル、好ましくは液の約1×10
2
~約1×10
8
CFU/リットルの細菌芽胞を含む処理液の、布地に持続的な悪臭効果を提供するための低温及び/又はクイックプログラムにおける使用であって、前記低温プログラムが30℃未満の浴温度を有する洗浄を含み、及び/又はクイックプログラムが40分未満続く、使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低温及び/又はクイックプログラムを使用して洗濯機中で布地を処理する方法であって、液の少なくとも1×10
2CFU/リットル、好ましくは液の約1×10
2~約1×10
8CFU/リットルの細菌芽胞を含む処理液に前記布地を接触させる処理工程を含み、前記低温プログラムが30℃未満の浴温度を有する洗浄を含み、及び/又はクイックプログラムが40分未満続く、方法。
【請求項2】
前記低温プログラムの浴温度が25℃未満、好ましくは約22℃未満であり、及び/又は前記クイックプログラムが30分未満続く、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記クイックプログラムが、15分未満、好ましくは10分未満続く洗浄を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記洗濯機が低温サイクルを使用し、前記プログラムが60分未満続く、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、低温及びクイックプログラムを使用する、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記プログラムが、65リットル以下の水、好ましくは60リットル以下の水、より好ましくは50リットル以下の水を使用する、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記細菌芽胞は、好ましくはバチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・チューリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・ミコイデス(Bacillus mycoides)、バチルス・テキレンシス(Bacillus tequilensis)、バチルス・バリスモルティス(Bacillus vallismortis)、バチルス・モジャベンシス(Bacillus mojavensis)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、バチルス・サブチリス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・プミルス、及びそれらの混合物からなる群から選択されるバチルス属(Bacillus)芽胞を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記低温及び/又はクイックプログラムが洗浄サイクル及びすすぎサイクルを含み、前記処理工程が前記洗浄サイクルで行われる、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
前記処理工程が、前記洗浄サイクルへの洗浄組成物の添加を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項10】
洗浄組成物が、界面活性剤系と、追加の酵素、ペルオキシ化合物、漂白活性化剤、再付着防止剤、中和剤、蛍光増白剤、抑泡剤、キレート剤、苦味剤、移染防止剤、汚れ放出剤、水軟化剤、電解質、pH調整剤、灰色化防止剤、抗しわ成分、漂白剤、着色剤、香料、加工助剤、及びこれらの混合物の1種以上を含む補助剤とを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記洗浄組成物が、液体組成物、顆粒組成物、単一区画パウチ、多区画パウチの形態である、請求項
9に記載の方法。
【請求項12】
前記処理液が、添加剤組成物を前記洗浄サイクル又は前記すすぎサイクルに送達することによって形成される、請求項
1に記載の方法。
【請求項13】
前記添加剤組成物が、シート、パスティル若しくはビーズ、繊維状物品、錠剤、バー又はフレークの形態である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記添加剤組成物が、担体としてポリエチレングリコールを含むパスティル又はビーズの形態であり、前記ポリエチレングリコールが約5,000~約15,000ダルトンの重量平均分子量を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
液の少なくとも1×10
2CFU/リットル、好ましくは液の約1×10
2~約1×10
8CFU/リットルの細菌芽胞を含む処理液の、布地に持続的な悪臭効果を提供するための低温及び/又はクイックプログラムにおける使用であって、前記低温プログラムが30℃未満の浴温度を有する洗浄を含み、及び/又はクイックプログラムが40分未満続く、使用。
【国際調査報告】