(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ロボット送達を用いる血管および大動脈コネクタならびにその展開方法
(51)【国際特許分類】
A61F 2/966 20130101AFI20240719BHJP
A61F 2/90 20130101ALI20240719BHJP
A61F 2/06 20130101ALI20240719BHJP
【FI】
A61F2/966
A61F2/90
A61F2/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503693
(86)(22)【出願日】2022-07-19
(85)【翻訳文提出日】2024-02-28
(86)【国際出願番号】 US2022037541
(87)【国際公開番号】W WO2023003842
(87)【国際公開日】2023-01-26
(32)【優先日】2021-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521001216
【氏名又は名称】アキューデオン・メディカル・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】パレルモ・トーマス・ジェイ
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA15
4C097BB04
4C097CC01
4C267AA44
4C267AA53
4C267AA56
4C267BB05
4C267BB40
4C267CC08
4C267HH12
(57)【要約】
血管コネクタを患者に植え込むための展開ツールおよび関連方法が開示されている。血管コネクタ展開ツールは、ハウジングと、ハウジングから遠位に延びる内側シースと、浮動マンドレルと、マンドレルの周りに同軸に配置された血管コネクタと、内側シース上で入れ子式に展開された外側シースと、を有する。外側シースは、外側シースが血管コネクタ上に配置されているとき、血管コネクタを挿入プロファイルでマンドレルの周りに拘束する。内側シースを回転させて、外側シースを浮動マンドレルに対して後退させ、血管コネクタの一連の部分を露出させることができる。ハウジング内に配置され、外側シースの近位端部に結合された駆動部は、内側シースの回転運動を外側シースの長手方向運動に変換する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管コネクタ展開ツールであって、
ハウジングと、
前記ハウジングから遠位に延びる内側シースであって、前記ハウジングに対して回転可能である、内側シースと、
浮動マンドレルと、
前記内側シースが前記浮動マンドレルに対して回転することができるように前記浮動マンドレルを前記内側シースの遠位端部に結合するコネクタと、
前記マンドレルの周りで同軸に配置された血管コネクタと、
内側シースの上で入れ子式に展開される外側シースであって、前記外側シースが前記血管コネクタ上に配置されたときに前記血管コネクタを挿入プロファイルで前記マンドレルの周りに拘束するように構成されている、外側シースと、
前記ハウジング内に配置された駆動部であって、前記外側シースの近位端部に結合され、前記内側シースの回転運動を前記外側シースの長手方向運動に変換するように構成されている、駆動部と、
を含む、血管コネクタ展開ツール。
【請求項2】
前記駆動部は、前記内側シースの近位部分上に同軸に配置され、前記内側シースの前記近位部分上の雄ねじに係合する、請求項1に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項3】
前記駆動部は、長手方向運動を許容し、回転運動に抵抗する、前記ハウジング内のガイドに沿って移動する、請求項2に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項4】
前記駆動部は、前記内側シースの第1の所定量の回転を前記外側シースの第1の既知量の長手方向運動に変換するように構成されている、請求項2に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項5】
前記第1の既知量の長手方向運動は、前記血管コネクタの遠位部分を露出させる、請求項4に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項6】
前記駆動部は、前記内側シースの第2の所定量の回転を前記外側シースの第2の既知量の長手方向運動に変換するように構成され、
前記第2の既知量の長手方向運動は、前記血管コネクタの近位部分を露出させる、請求項5に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項7】
前記内側シースは、前記内側シースを回転させるように構成された、前記ハウジングの近位端部から延びるインターフェースを有する、請求項4に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項8】
前記浮動マンドレルは、前記外側シースが後退されたときに前記血管コネクタに係合してその近位長手方向運動に抵抗するように構成された肩部を含む、請求項1に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項9】
血管コネクタは、前記外側シースを通して可視である、請求項1に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項10】
前記外側シースは、前記外側シースの後退前に前記血管コネクタの位置を示すように構成されたマーカーを含む、請求項1に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項11】
前記血管コネクタは、自己拡張型コネクタであり、19℃~37℃の範囲の温度で半径方向力を維持することができる、請求項1に記載の血管コネクタ展開ツール。
【請求項12】
前記浮動マンドレルおよび前記内側シースは、ガイドワイヤ内腔を含む、請求項1に記載の血管コネクタ展開ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願〕
本特許出願は、2021年7月22日に出願された米国仮特許出願第63/224,561号の優先権を主張するものであり、この仮特許出願は、参照によりその全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる。さらに、本出願は、2021年3月4日に出願された米国特許出願第17/191,945号の一部継続出願であり、この米国特許出願は、本発明の譲受人に譲渡されたものであり、やはり参照によりその全体があらゆる目的で組み込まれる。
【0002】
〔本開示の分野〕
本発明は一般に、血管および大動脈コネクタに関し、特にそのようなコネクタを展開するための展開ツールおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
循環系は、大動脈および他の大口径血管、ならびに小口径血管および毛細血管を含む。罹患するかまたは別様に障害が生じた血管を置換または支持するための治療的介入は、罹患血管の開存性を維持または回復して下流の解剖学的構造を灌流するために合成グラフトの使用を伴い得る。疾患および他の病気はすべての種類の血管に影響することが知られているが、大動脈に影響するものは、大動脈を通って送り出される血液の量および圧力に起因して、より深刻で、患者の死に至る可能性が高くなり得る。したがって、後述の実施例は、大動脈グラフトの状況で考案されているが、本開示の技術は患者の脈管構造の他の部分にも適用可能であることを理解されたい。
【0004】
大動脈瘤は、大動脈のどの部分にも起こり得る重篤な病気である。腹部内の大動脈瘤は、腹部大動脈瘤またはAAAと呼ばれ;胸腔内の大動脈瘤は、胸部大動脈瘤またはTAAと呼ばれ、胸腔内の大動脈弓上にある動脈瘤は、弓部大動脈瘤と呼ばれ得る。大動脈瘤は、未治療または重度の高血圧、喫煙、マルファン症候群などの一般的な疾患、および大動脈壁の変性拡張など、様々な原因によって生じ得る。胸部大動脈瘤は、大動脈壁の脆弱化により生じ、局所的な拡張をもたらし、生命を脅かす病気である。胸部動脈瘤患者は、動脈瘤が拡大するまではしばしば無症状である。最もよくみられる症状は、疼痛および大動脈破裂である。動脈瘤が破裂すると、重度の内出血を起こす場合があり、これにより、急速にショック状態に陥ったり死亡したりすることがある。
【0005】
急性解離の患者は、典型的には疼痛を呈し、解離が大動脈壁を破裂させ、大動脈弁の完全性に影響を及ぼし、冠動脈の起始部の関与を通じて心筋の灌流に影響を及ぼすリスクがあるため、緊急事態と分類される。典型的には、大動脈弓内に延びるか、または大動脈弓の動脈のいずれかを伴う、上行大動脈の解離は、上行大動脈の罹患部分を置換するためのグラフトと、任意の解離または疾患が存在する大動脈分枝から生じる各動脈への血流を回復させるための追加のグラフトと、の外科的挿入を必要とする。これらのグラフトは、グラフトを血管に固定するためにコネクタを挿入プロファイルから展開プロファイルに拡張させることによって、脈管構造に接続され得る。この処置は、上行大動脈から、下行大動脈の遠位の脈管構造への血流を提供することに特化した追加のステントを挿入することも含み得る。患者の脈管構造の他の部分に影響を及ぼす病気も、同様に治療され得る。
【0006】
複雑な胸部大動脈疾患は、急性(AAD)および慢性A型解離(CAD)、ならびに、上行および下行大動脈の関与の有無にかかわらず、弓部大動脈瘤を包含する。大動脈解離は、大動脈壁の内層が裂け、血液が壁の層に入ってこれらの層を分離することで起こる。急性大動脈解離は、初期断裂から最初の2週間以内に特定されたものと定義され、慢性解離は、2週間を超えた時点で特定されたものと定義される。大動脈解離は、その場所と、胸部大動脈の関与の程度と、によって分類される。Stanford A型解離は、上行大動脈に影響を及ぼし、大動脈弓および下行胸部大動脈まで及び得る。Stanford B型解離は、上行大動脈には影響を及ぼさず、典型的には、左鎖骨下動脈の起始点より遠位の、下行胸部大動脈を関与させる。大動脈解離のほぼ3分の2がStanford A型である。
【0007】
複雑な胸部大動脈疾患の治療は、典型的には、長く複雑な開胸術を必要とする。このような手術の間、患者は、典型的には心肺バイパスポンプの上に置かれ、心臓は大動脈をクランプして手術できるように停止される。患者が心肺バイパスを受けている間、患者は一般的に低体温の状態に冷却される。患者が手術を乗り切ることができないリスクは、患者がオンポンプでかつ低体温下にある時間に直接関係している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに対応して、動脈瘤修復用の大動脈コネクタの配置を容易にし、促進する、大動脈コネクタを展開するためのツールおよび方法を提供することが望ましいであろう。同様に、コネクタを患者の脈管構造の他の部分内に展開するのに使用され得るツールおよび方法を提供することも望ましいであろう。さらに、ロボット送達処置の一環として採用され得るツールおよび方法を提供することも望ましいであろう。以下のデータで詳述するように、本開示は、これらおよび他の目標を達成する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、血管コネクタ展開ツールを対象とし、これは、ハウジングと、ハウジングから遠位に延びる内側シースであって、内側シースがハウジングに対して回転可能である、内側シースと、浮動マンドレルと、内側シースが浮動マンドレルに対して回転することができるように浮動マンドレルを内側シースの遠位端部に結合するコネクタと、マンドレルの周りで同軸に配置された血管コネクタと、内側シースの上で入れ子式に展開される外側シースであって、外側シースが血管コネクタ上に配置されたときに血管コネクタを挿入プロファイルでマンドレルの周りに拘束するように構成されている、外側シースと、ハウジング内に配置された駆動部であって、外側シースの近位端部に結合され、内側シースの回転運動を外側シースの長手方向運動に変換するように構成されている、駆動部と、を有する。
【0010】
一態様では、駆動部は、内側シースの近位部分上に同軸に配置され得、内側シースの近位部分上の雄ねじに係合する。駆動部は、長手方向運動を許容し、回転運動に抵抗する、ハウジング内のガイドに沿って移動することができる。
【0011】
一態様では、駆動部は、内側シースの第1の所定量の回転を外側シースの第1の既知量の長手方向運動に変換するように構成され得る。第1の既知量の長手方向運動は、血管コネクタの遠位部分を露出させることができる。さらに、駆動部は、内側シースの第2の所定量の回転を外側シースの第2の既知量の長手方向運動に変換するように構成され得、第2の既知量の長手方向運動は、血管コネクタの近位部分を露出させる。
【0012】
一態様では、内側シースは、内側シースを回転させるように構成された、ハウジングの近位端部から延びるインターフェースを有することができる。
【0013】
一態様では、浮動マンドレルは、外側シースが後退されたときに血管コネクタに係合してその近位長手方向運動に抵抗するように構成された肩部を含み得る。
【0014】
一態様では、血管コネクタは、外側シースを通して可視であってよい。あるいは、またはさらに、外側シースは、外側シースの後退前に血管コネクタの位置を示すように構成されたマーカーを有することができる。
【0015】
一態様では、血管コネクタは、自己拡張型コネクタであり、19℃~37℃の範囲の温度で半径方向力を維持することができる。
【0016】
一態様では、浮動マンドレルおよび内側シースは、ガイドワイヤ内腔を有し得る。
【0017】
本開示はまた、血管コネクタを患者に植え込む方法も含む。この方法は、血管コネクタ展開ツールを提供することを含み得、血管コネクタ展開ツールは、ハウジングと、ハウジングから遠位に延びる内側シースであって、内側シースがハウジングに対して回転可能である、内側シースと、浮動マンドレルと、内側シースが浮動マンドレルに対して回転することができるように浮動マンドレルを内側シースの遠位端部に結合するコネクタと、マンドレルの周りで同軸に配置された血管コネクタと、内側シースの上で入れ子式に展開される外側シースであって、外側シースが血管コネクタ上に配置されたときに血管コネクタを挿入プロファイルでマンドレルの周りに拘束するように構成されている、外側シースと、を含む。血管コネクタの少なくとも遠位部分は、患者の血液を導くための第1の内腔内に位置付けられ得る。内側シースを回転させて、外側シースを浮動マンドレルに対して後退させ、血管コネクタの遠位部分を露出させることができる。血管コネクタの遠位部分は、血管コネクタのその部分を挿入プロファイルから拡張させることにより、第1の内腔内で固定され得る。
【0018】
一態様では、内側シースの回転により、ハウジング内に配置され、外側シースの近位端部に結合された駆動部が、長手方向に移動することができる。内側シースを回転させることは、第1の所定量の回転を付与して、外側シースの第1の既知量の長手方向運動を引き起こすことを含み得、第1の既知量の長手方向運動は、血管コネクタの遠位部分を露出させる。
【0019】
一態様では、さらなる動作は、患者の血液を導くための第2の内腔を、第2の内腔の端部が第1の内腔の開口部に隣接するまで、展開ツール上で同軸に前進させることを含み得る。内側シースをさらに回転させて、外側シースを浮動マンドレルに対して後退させ、血管コネクタの残りの部分を露出させる。血管コネクタの残りの部分は、血管コネクタのその部分を挿入プロファイルから拡張させることによって、第2の内腔内に固定され得る。内側シースをさらに回転させることは、内側シースの第2の所定量の回転を付与して、外側シースの第2の既知量の長手方向運動を引き起こすことを含み得、第2の既知量の長手方向運動は、血管コネクタの近位部分を露出させる。
【0020】
一態様では、第1の内腔は血管であり、第2の内腔はグラフトである。
【0021】
一態様では、血管コネクタの少なくとも遠位部分を第1の内腔内に位置付けることは、血管コネクタを、外側シースを通して目に見えるようにすることを含み得る。あるいは、またはさらに、血管コネクタの少なくとも遠位部分を第1の内腔内に位置付けることは、外側シースの後退前に血管コネクタの位置を示すマーカーを使用することを含み得る。
【0022】
さらなる特徴および利点は、添付図面に例示されるような、本開示の好適な実施形態に関する以下のさらに具体的な説明から明らかになるであろう。添付図面では、同様の参照符号は、概して、図面全体にわたり同じ部品または要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示の一実施形態による、血管とグラフトとを接続するのに使用される血管コネクタを概略的に示す。
【
図2】本開示の一実施形態による、血管コネクタを位置付け、配置するための展開ツールの部分断面図を概略的に示す。
【
図3】本開示の一実施形態による、
図2の展開ツールの構成要素の同軸関係を概略的に描く分解組立図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、血管内での血管コネクタの位置付けを概略的に示す。
【
図5】本開示の一実施形態に従って、展開ツールの外側シースを後退させ、血管コネクタの遠位部分を拡張させて血管内に固定したところを概略的に示す。
【
図6】本開示の一実施形態に従って、グラフトを展開ツールの上で前進させて血管に近接させたところを概略的に示す。
【
図7】本開示の一実施形態に従って、展開ツールの外側シースをさらに後退させ、血管コネクタの残りの部分を拡張させてグラフト内に固定したところを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
最初に、本開示は、具体的に例示された材料、アーキテクチャ、ルーチン、方法、または構造に限定されず、それは、これらが様々であってよいためであることを理解されたい。よって、本明細書に記載されるものに類似するかまたは等価である、いくつかのそのようなオプションは、本開示の実施または実施形態で使用され得るが、好適な材料および方法が本明細書に記載される。
【0025】
本明細書で使用される用語は、本開示の特定の実施形態を説明する目的のものにすぎず、限定することを意図していないことも理解されたい。
【0026】
添付図面と関連して以下に記載される詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態の説明として意図されており、本開示が実施され得る単に例示的な実施形態を代表することを意図していない。この説明全体にわたり使用される用語「例示的な」は、「例、実例、または例証として役立つ」ことを意味し、必ずしも他の例示的な実施形態よりも好適または有利であると解釈すべきではない。詳細な説明は、本明細書の例示的な実施形態の完全な理解を提供する目的で、特定の詳細を含む。本明細書の例示的な実施形態は、これらの特定の詳細なしで実施され得ることが、当業者には明らかであろう。場合によっては、本明細書に提示される例示的な実施形態の新規性を不明確にするのを回避するために、周知の構造および装置がブロック図形態で示される。
【0027】
便宜上、また明確にする目的のみで、上部、底部、左、右、上(up)、下(down)、上方(over)、上(above)、下(below)、下方(beneath)、後方(rear)、後ろ(back)、および前(front)などの方向を示す用語は、添付図面に関して使用され得る。これらおよび同様の方向を示す用語は、いかなる方法によっても開示の範囲を制限するものと解釈すべきではない。
【0028】
別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が関係する分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。本文書で使用され、当技術分野で慣例上使用されているように、「実質的に」という語および類似の近似する用語は、製造公差および他の製造上の不正確さから生じる、完成品の寸法および他の特性における通常の変動を指す。最後に、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されているように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、内容で明らかに別途規定されている場合を除き、複数の指示物を含む。
【0029】
図1を参照すると、血管コネクタ10が示されており、これは、解離している場合があるものなどの血管12を分岐グラフトなどのグラフト14に接合することによって流体連通を確立または回復するのを助けるために、大動脈または患者の脈管構造内の他の適切な場所で使用されるように適合され得る。グラフト14は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはポリエステル、例えば、時にはデラウェア州ウィルミントンのE. I. Du Pont De Nemours and Companyから入手可能なDACRON(登録商標)ブランドのポリエステルとして知られる、ポリエチレンテレフタレート(PET)、などであるがこれらに限定されない、任意の適切な1つまたは複数の材料から作製され得る。血管コネクタ10は、第1の挿入直径から第2の展開直径へと拡張可能であり、第1の挿入直径から第2の展開直径への拡張を可能にし、かつ血管コネクタを血管12およびグラフト14の内側でしっかりと展開状態に保持する、任意の構造を有し得る。一実施例として、血管コネクタ10は、デザインがステントに似ている、複数の円周方向に延びるフープ16を含み得る。フープ16は、長手方向に離間していてよく;その場合、隣り合うフープ16は、1つ以上のタイバー18によって接続され得る。あるいは、隣り合うフープ16は、離間せず、代わりに、互いに当接するかまたは重なり合う。このような構成では、このような隣り合うフープ16は、レーザー溶接などにより、互いに固定され得る。フープ16は、金属または他の材料から作製され得る。各フープ16は、フープ16がジグザグ、Z形状の繰り返し(repeating Z shape)、蛇行曲線、もしくは他の形状などの複雑な形状を有するように、フープ16がワイヤから作製されるか、またはチューブからレーザー切断されるか、または別様に製造される、複雑な形状を有し得る。このような形状により、フープ16は、挿入直径から展開直径へと拡張することができる。少なくとも1つのフープ16のジグザグパターンは、連続して湾曲していてよく、または、湾曲したセグメントにより接続された真っ直ぐなセグメントを含み得る。一実施形態では、フープ16のジグザグパターンは、権利期間の切れた米国特許第4,580,568号に記載されたようなものであってよく、これは、参照により全体として本明細書に組み込まれる。しかしながら、少なくとも1つのフープ16は、別様に構成されてもよい。
【0030】
一実施形態では、異なるフープ16が、異なる材料から作製され得る。例えば、少なくとも1つのフープ16は、ニッケルチタン合金などの超弾性材料から作製され得、少なくとも1つの他のフープ16は、316Lステンレス鋼などの、塑性変形可能な材料から作製され得る。隣り合うフープ16は、異なる材料が交互になっていてよく、いかなるフープ16も、同じ材料で構成されたフープ16に隣接しない。他の実施形態では、同じ材料で構成された、いくつかのフープ16が、一緒にグループ化され得、異なる材料で構成された少なくとも1つのフープ16が、そのグループに隣接することができる。例えば、血管コネクタ10の外側端部にあるフープ16は、ステンレス鋼で構成され得、残りのフープ16は、ニッケルチタン合金などの超弾性材料で構成され得る。異なる材料から作製されたフープ16を使用することにより、血管コネクタ10は、それらの異なる材料の異なる特性を活用する。例えば、超弾性材料から作製された1つ以上のフープ16は、血管コネクタ10を自己拡張させるのに有用である。316Lステンレス鋼などの塑性変形可能な材料から作製された1つ以上の追加のフープ16は、血管コネクタ10の内腔を開いたまま維持するのに有用であり、それは、そのような材料が、フープ応力に対してより大きな抵抗を有しており、拡張後に異なる結晶相に戻りにくいためである。さらに、そのようなフープ16は、19℃~37℃の範囲の温度でその半径方向力を維持するように構成された構造になるように作製される。用語「フープ」が本文書で使用されているが、フープ16は、端部から見た際に完全に円形である必要はなく、特定の用途に適切な異なる形状および湾曲を有し得る。いくつかの実施形態では、フープ16は、端部から見た際に実質的に円形である。
【0031】
一実施形態では、血管コネクタ10のそれぞれ反対の端部は、それぞれ、展開状態において、同じかまたは同様の直径まで拡張する。他の実施形態では、一方の端部は、展開状態において、反対側の端部とは異なる直径まで拡張して、異なる直径を有する血管12とグラフト14とを接合させる。直径の差は、それぞれの端部におけるフープ16の直径を制御することによって、異なる材料のフープ16の異なる組み合わせを提供することによって、または任意の他の適切な方法で、制御され得る。
【0032】
前述のように、血管コネクタ10は、血管12をグラフト14に接合するのに使用され得、これに対応して、まずコネクタ10の長さの半分を血管12内に展開し、その後、コネクタ10の残りの半分をグラフト14内部に展開して、血管12をグラフト14に効果的に接続するのが望ましい。適切な量のコネクタ10を血管12およびグラフト14の両方の中に正確に展開することは有利であり、それは、血管12内で展開されるコネクタ10が多すぎると、グラフト14内部の接続が危険にさらされる一方、血管12内で展開されるコネクタ10が少なすぎると、血管12内部の接続が危険にさらされるためであり、これらのいずれのシナリオも患者にとって悲劇的となり得ることを認識されたい。適切な可視化により、あらゆる開胸手術処置が大幅に容易になり、そのため、本開示の技術は、以下で詳細に論じるように手術中に血管12または分岐グラフト14内部におけるコネクタ10の適切な量を正確に評価する能力を改善する。
【0033】
したがって、血管コネクタ10または同様の特徴を有するコネクタは、
図2において一部断面で、また様々な構成要素の同軸関係を示す
図3の分解組立図で、概略的に描かれる、展開ツール20を使用して展開され得る。展開ツール20は、外側シース26に結合され、かつ内側シース28の回転によって駆動される、ナット駆動部24を収容するハウジング22を含む。展開ツール20の遠位端部には、鈍い非外傷性先端部32を備えた浮動マンドレル30がある。示されるように、血管コネクタ10は、マンドレル30に巻き付けられ、外側シース26によって少なくとも部分的にマンドレルに接して圧縮構成で保持される。外側シース26は、内側シース28、浮動マンドレル30、およびコネクタ10の上に入れ子式に配置され、内側シース28の回転を介して選択的に後退可能である。具体的には、ナット駆動部24は、ハウジング22のガイド36内を長手方向に移動する突起34を有し、これらの構成要素は
図2の詳細挿入図に示されている。ナット駆動部24はまた、内側シース28の近位部分上の雄ねじ40に係合する雌ねじ38を特徴とし、これは、内側シース28の回転に応答して所望の長手方向運動を付与する親ねじとして機能する。外側シース26は、ナット駆動部24に結合されているので、ナット駆動部24の近位移動は、以下にさらに詳細に説明されるように、外側シース26をこれに対応して引っ込ませて、コネクタ10を露出させて展開させる。
図3に描かれているようなボール42とソケット44の結合継手は、内側シース28に対する浮動マンドレル30の相対的な長手方向位置を維持するが、展開中に内側シース28の自由な回転を可能にする。肩部46は、外側シースが後退される際に、展開中のコネクタ10の望ましくない近位移動に抵抗するために、外側シース26の内径に類似した外径を有する。代替的な実施形態では、同様の機能性は、内側シース28の遠位端部に隣接して位置付けられる肩部構造によって提供され得る。ガイドワイヤ内腔48が、浮動マンドレル30および内側シース28を通って設けられて、患者の脈管構造内の所望の位置への展開ツール20の前進を容易にする。
【0034】
一実施形態では、内側シース28の近位端部にあるインターフェース50は、コネクタ10の送達が機械制御下で達成され得るように、ロボットアームまたは類似のツールと嵌合するように構成される。特に、正確な量の回転を内側シース28に適用して、外側シース26の同様に正確な量の後退を達成することができる。理解されるように、これは、上述のコネクタ10の多段階送達を容易にする。しかしながら、内側シース28は、他の実施形態では手動で駆動されてもよく、その目的のために適合されたハンドルまたは他のアクチュエータを有し得る。
【0035】
外側シース26は、後退前に血管コネクタ10の全長を覆うことができ、その特性および処置の目的に基づいて、コネクタ10の異なる所定の部分を順次展開することが望ましい場合がある。例示のために、限定はしないが、7cmのコネクタの遠位3.5cm部分が、第一段階の間に患者の固有血管12内に展開され得、次いで、適切な位置付けの後に、残りの近位3.5cm部分がグラフト14内に展開され得る。この距離は、コネクタ10の長さおよび覆われることが望まれる割合次第で、必要に応じて変えることができる。外側シース26は、適切なポリマー材料、例えばナイロン(ポリアミド)、ウレタン、ポリプロピレン、ならびに、ポリアミドコポリマー、例えば、ポリエーテルブロックアミド(PEBAX(登録商標))から形成され得、または、他のものが使用され得る。いくつかの実施形態では、外側シース26は、例えば実質的に透き通っているかまたは透明なポリマーを使用することによって、適切な配置を確実にするのを助けるためにコネクタ10が目に見えるようになるのを可能にするよう、十分に光を通す。透明性は相対的なものであり、本開示の目的で、コネクタ10が外側シース26を通して目に見えるようになるのを可能にする、任意の光学特性の差が使用され得ることを認識されたい。あるいは、外側シース26は、コネクタ10の相対位置を示すマーカー52を有することができる。例えば、マーカー52は、外側シース26の後退前のコネクタ10の中間点を表すことができる。
【0036】
理解されるように、外側シース26の制御された後退は、血管12およびグラフト14内でのコネクタ10の正確な展開を容易にする。例えば、コネクタ10の対称的な展開を伴う処置は、(やはり潜在的にロボット制御下で)コネクタ10が血管12内に展開されるように展開ツール20を位置付け、コネクタ10の半分が露出され展開されるように内側シース28に既知量の回転を付与することによって、達成され得る。次に、グラフト14がコネクタ10の近位部分上に位置付けられた後で、別の既知量の回転が内側シース28に付与されて、展開を完了させることができる。ここでも、内側シース28の回転は、所望により、コネクタ10を展開するために手動で行われてもよいことを理解されたい。
【0037】
単に例示として、限定せずに、
図4~
図7は、コネクタ10を用いて血管12をグラフト14に接続するための展開ツール20の使用を概略的に描いている。
図4に示されるように、展開ツール20は、外側シース26を通してコネクタが目に見えるようになること、マーカー52の使用、またはこれらおよび他の技術の組み合わせに基づいて、所望の量のコネクタ10が血管12内に配置されるまで(明瞭化のためにこの図には示されていないが、潜在的に内腔48を通してルーティングされたガイドワイヤの上で)血管12内に前進され得る。次に、
図5は、内側シース28の回転の結果として血管12内に配置されたコネクタ10の遠位部分の展開を概略的に示す。前述のように、これは、インターフェース50を介して所定量の回転を付与することにより、ロボット制御下で実行されてもよい。上述したように、ナット駆動部24の雌ねじ38と係合された雄ねじ40の親ねじ機能性は、外側シースがナット駆動部24に結合されているので、内側シース28の回転を、外側シース26の長手方向運動に変換する。具体的には、適切な方向への内側シース28の回転は、外側シース26を後退させ、コネクタ10をその遠位端部から近位端部まで順次露出させる。ボール42とソケット44の結合継手は、浮動マンドレル30を展開ツール20内の同じ相対的長手方向位置に維持し、内側シース28と共に回転しない。さらに、肩部46は、外側シース26の摩擦に打ち勝つのに役立ち、コネクタ10が長手方向に変位するのを防止する。示されるように、外側シース26の後退は、現在露出しているコネクタ10の遠位部分が、その挿入プロファイルからその展開プロファイルへと浮動マンドレル30から離れるように拡張し、血管12に係合しこれを固定することを可能にする。次に、
図6に示されるように、グラフト14は、血管12に当接するかまたは別様に十分に近接することによって血管12に隣接するまで、展開ツール20上を同軸に前進させることができる。ここで、内側シース28のさらなる回転は、外側シース26のさらなる後退を引き起こし、コネクタ10の残りの近位部分を露出させるので、コネクタ10は、その挿入プロファイルからその展開プロファイルへと拡張して、グラフト14に係合し、これを固定することができる。展開ツール20は、ここで、近位に引き抜かれ、血管12とグラフト14とを接続するためにコネクタ12を所定の位置に残すことができる。
図4~
図7に示された実施形態は、端と端をつないだ構成で血管12とグラフト14とを接合するという文脈で議論されているが、この技術は、患者の血液を導く血管、グラフト、または他の内腔の任意の組み合わせの接合にも適用することができ、また、血管、グラフト、または他の内腔の側壁に形成された開口部を通る血管内アプローチでも使用され得る。
【0038】
本発明を詳細に説明したが、当業者には、本発明から逸脱することなく、種々の変更および修正を行うことができ、等価物を使用することができることが明らかであろう。本発明は、上記の説明に記載されるかまたは図面に示される、構成、構成要素の配置、および/または方法の詳細に限定されないことを理解されたい。本文書の要約中の記述、および本文書中の任意の概要の記述は、単に例示的なものであり、それらは特許請求の範囲を限定するものではなく、また、そのように解釈することはできない。さらに、図面は単なる例示であり、限定するものではない。項目の見出しおよび小見出しは、読者の便宜のためのものに過ぎない。それらは、本質的な意義、意味または解釈を有するものと解釈すべきではなく、そのように解釈することはできず、また、任意の特定の主題に関連するすべての情報が任意の特定の見出しもしくは小見出しの下に見出されるかまたはそれらに限定されることを示すものとみなすべきではなく、そのようにみなすことはできない。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびそれらの法的等価物に従うものを除き、限定または制限されるものではない。
【0039】
〔実施の態様〕
(1) 血管コネクタ展開ツールであって、
ハウジングと、
前記ハウジングから遠位に延びる内側シースであって、前記ハウジングに対して回転可能である、内側シースと、
浮動マンドレルと、
前記内側シースが前記浮動マンドレルに対して回転することができるように前記浮動マンドレルを前記内側シースの遠位端部に結合するコネクタと、
前記マンドレルの周りで同軸に配置された血管コネクタと、
内側シースの上で入れ子式に展開される外側シースであって、前記外側シースが前記血管コネクタ上に配置されたときに前記血管コネクタを挿入プロファイルで前記マンドレルの周りに拘束するように構成されている、外側シースと、
前記ハウジング内に配置された駆動部であって、前記外側シースの近位端部に結合され、前記内側シースの回転運動を前記外側シースの長手方向運動に変換するように構成されている、駆動部と、
を含む、血管コネクタ展開ツール。
(2) 前記駆動部は、前記内側シースの近位部分上に同軸に配置され、前記内側シースの前記近位部分上の雄ねじに係合する、実施態様1に記載の血管コネクタ展開ツール。
(3) 前記駆動部は、長手方向運動を許容し、回転運動に抵抗する、前記ハウジング内のガイドに沿って移動する、実施態様2に記載の血管コネクタ展開ツール。
(4) 前記駆動部は、前記内側シースの第1の所定量の回転を前記外側シースの第1の既知量の長手方向運動に変換するように構成されている、実施態様2に記載の血管コネクタ展開ツール。
(5) 前記第1の既知量の長手方向運動は、前記血管コネクタの遠位部分を露出させる、実施態様4に記載の血管コネクタ展開ツール。
【0040】
(6) 前記駆動部は、前記内側シースの第2の所定量の回転を前記外側シースの第2の既知量の長手方向運動に変換するように構成され、
前記第2の既知量の長手方向運動は、前記血管コネクタの近位部分を露出させる、実施態様5に記載の血管コネクタ展開ツール。
(7) 前記内側シースは、前記内側シースを回転させるように構成された、前記ハウジングの近位端部から延びるインターフェースを有する、実施態様4に記載の血管コネクタ展開ツール。
(8) 前記浮動マンドレルは、前記外側シースが後退されたときに前記血管コネクタに係合してその近位長手方向運動に抵抗するように構成された肩部を含む、実施態様1に記載の血管コネクタ展開ツール。
(9) 血管コネクタは、前記外側シースを通して可視である、実施態様1に記載の血管コネクタ展開ツール。
(10) 前記外側シースは、前記外側シースの後退前に前記血管コネクタの位置を示すように構成されたマーカーを含む、実施態様1に記載の血管コネクタ展開ツール。
【0041】
(11) 前記血管コネクタは、自己拡張型コネクタであり、19℃~37℃の範囲の温度で半径方向力を維持することができる、実施態様1に記載の血管コネクタ展開ツール。
(12) 前記浮動マンドレルおよび前記内側シースは、ガイドワイヤ内腔を含む、実施態様1に記載の血管コネクタ展開ツール。
(13) 血管コネクタを患者に植え込む方法であって、
血管コネクタ展開ツールを提供することであって、前記血管コネクタ展開ツールは、ハウジングと、前記ハウジングから遠位に延びる内側シースであって、前記ハウジングに対して回転可能である、内側シースと、浮動マンドレルと、前記内側シースが前記浮動マンドレルに対して回転することができるように前記浮動マンドレルを前記内側シースの遠位端部に結合するコネクタと、前記マンドレルの周りで同軸に配置された血管コネクタと、内側シースの上で入れ子式に展開される外側シースであって、前記外側シースが前記血管コネクタ上に配置されたときに前記血管コネクタを挿入プロファイルで前記マンドレルの周りに拘束するように構成されている、外側シースと、を含む、ことと、
前記血管コネクタの少なくとも遠位部分を、前記患者の血液を導くための第1の内腔内に位置付けることと、
前記内側シースを回転させて、前記外側シースを前記浮動マンドレルに対して後退させ、前記血管コネクタの遠位部分を露出させることと、
前記血管コネクタの前記遠位部分を、前記血管コネクタの前記部分を前記挿入プロファイルから拡張させることにより、前記第1の内腔内で固定することと、
を含む、方法。
(14) 前記内側シースの回転により、前記ハウジング内に配置され、前記外側シースの近位端部に結合された駆動部が、長手方向に移動する、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記内側シースを回転させることは、第1の所定量の回転を付与して、前記外側シースの第1の既知量の長手方向運動を引き起こすことを含み、前記第1の既知量の長手方向運動は、前記血管コネクタの遠位部分を露出させる、実施態様14に記載の方法。
【0042】
(16) 前記患者の血液を導くための第2の内腔を、前記第2の内腔の端部が前記第1の内腔の前記開口部に隣接するまで、前記展開ツール上で同軸に前進させることと、
前記内側シースをさらに回転させて、前記外側シースを前記浮動マンドレルに対して後退させ、前記血管コネクタの残りの部分を露出させることと、
前記血管コネクタの前記残りの部分を、前記血管コネクタの前記部分を前記挿入プロファイルから拡張させることによって、前記第2の内腔内に固定することと、
をさらに含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記内側シースをさらに回転させることは、前記内側シースの第2の所定量の回転を付与して、前記外側シースの第2の既知量の長手方向運動を引き起こすことを含み、前記第2の既知量の長手方向運動は、前記血管コネクタの近位部分を露出させる、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記第1の内腔は血管であり、前記第2の内腔はグラフトである、実施態様16に記載の方法。
(19) 前記血管コネクタの少なくとも前記遠位部分を前記第1の内腔内に位置付けることは、前記血管コネクタを、前記外側シースを通して目に見えるようにすることを含む、実施態様13に記載の方法。
(20) 前記血管コネクタの少なくとも前記遠位部分を前記第1の内腔内に位置付けることは、前記外側シースの後退前に前記血管コネクタの位置を示すマーカーを使用することを含む、実施態様13に記載の方法。
【国際調査報告】