(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】天然植物ベースの菓子およびその生産方法
(51)【国際特許分類】
A23G 3/48 20060101AFI20240719BHJP
A23G 3/36 20060101ALI20240719BHJP
A23L 29/281 20160101ALI20240719BHJP
A23G 3/00 20060101ALN20240719BHJP
【FI】
A23G3/48
A23G3/36
A23L29/281
A23G3/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504473
(86)(22)【出願日】2022-07-25
(85)【翻訳文提出日】2024-03-18
(86)【国際出願番号】 IL2022050800
(87)【国際公開番号】W WO2023007486
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524030628
【氏名又は名称】ヨッフィー ムツァリム アグサク リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グルダ、リラン
(72)【発明者】
【氏名】コーエン、アザフ
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GG07
4B014GG09
4B014GG10
4B014GG12
4B014GG14
4B014GK07
4B014GK08
4B014GL01
4B014GL10
4B014GL11
4B014GP04
4B014GP14
4B014GQ17
(57)【要約】
本発明は、液相と分散気相とを含む含気菓子であって、液相が、糖類が豊富な植物生成物および少なくとも1つの安定剤を含む、含気菓子を開示する。本発明はまた、約0.25~約0.8g/mlの密度を特徴とする植物ベースの含気菓子を生産するための方法であって、少なくとも1つの糖類が豊富な植物生成物を得る工程と、抽出物の液体構成成分を分離する工程と、液体の糖類含有量を富化する工程と、少なくとも1つの安定化剤を得る工程と、富化された液体および安定化剤を混合して均質な塊を得る工程と、塊を加熱する工程と、塊を含気させる工程と、含気された塊を降温する工程とを含む方法も開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物ベースの菓子を生産するための方法であって、
a.約80~約90%の透明な果実または野菜の濃縮物、約0.0075~約0.5%の油脂、約4~7.5のゼラチンを得る工程と、
b.上記の材料を蓋なしの鍋の中、約97~約110℃で調理する工程と、
c.約80~約90°Bxの濃度が得られるまで、油脂を約110~約125℃の温度で添加して混合する工程と、
d.調理された濃縮物を撹拌器付きの中間容器に移して約80℃の温度に降温する工程と、
e.ゼラチン溶液、着色剤、および抽出物を混和する工程と、
f.混和したものを押出成形機に移して前記菓子を注ぐ工程と
を含む方法。
【請求項2】
前記菓子が、約0.25~約0.8g/mlの密度を特徴とする含気菓子である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
材料を連続式泡立て器の中で泡立たせながら空気を導入して約180~約220g/リットルの比重に到達させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
沸騰プロセス中の気泡の量を減少させるために、油、油脂、シリコーン材料を含む消泡剤のうちの1つまたは複数を混和する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
作業容器に移す工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
植物生成物が、搾り汁、濃縮物、および抽出物のうち1つまたは複数として特徴付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記搾り汁、濃縮物、および/または抽出物が、少なくとも部分的に脱イオン化または脱塩されることによって特徴付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
植物生成物の抽出物が、管状物、野菜、障壁、および果実から選択される均質または異質な植物原料から得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記液体抽出物を固体抽出物から分離する工程が、抽出、蒸留、濾過、沈降の適用、およびデカントから選択される技術によって実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
糖類が、グルコース、スクロース、フルクトース、デキストリン、マルトース、およびデキストロースからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
添加が、最大約1%~約2.5%の1つまたは複数の着色剤を添加する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
添加が、最大0.7~約2.5%の1つまたは複数の香味剤を添加する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
透明な果実または野菜の濃縮物を得る前記工程が、果実または野菜を精製する工程をさらに含み、前記精製する工程が、濾過、イオン交換クロマトグラフィー、および活性炭からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記イオン交換クロマトグラフィーが、アニオン性ポリマーまたはカチオン性ポリマーであると特徴付けられる、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
糖類が豊富な植物生成物と、安定剤とを含む菓子。
【請求項16】
前記植物が、ニンジン、ナシ、およびリンゴからなる群から選択される、請求項15に記載の菓子。
【請求項17】
前記植物生成物が、搾り汁、濃縮物、および抽出物のうち1つまたは複数として特徴付けられる、請求項15に記載の菓子。
【請求項18】
前記搾り汁、濃縮物、および/または抽出物が、少なくとも部分的に脱イオン化または脱塩されることによって特徴付けられる、請求項6に記載の方法。
【請求項19】
前記植物生成物の抽出物が、管状物、野菜、障壁、および果実から選択される均質または異質な植物原料から得られる、請求項15に記載の菓子。
【請求項20】
前記植物生成物が約50~約90°BxのBix測定値を有する、請求項15に記載の菓子。
【請求項21】
植物生成物が約70~約90°BxのBix測定値を有する、請求項15に記載の菓子。
【請求項22】
前記植物生成物が前記菓子の少なくとも約40%を含む、請求項15に記載の菓子。
【請求項23】
前記植物生成物が前記菓子の少なくとも約70%を含む、請求項22に記載の菓子。
【請求項24】
前記植物生成物が前記菓子の約80~約90/を含む、請求項23に記載の菓子。
【請求項25】
前記菓子の約1~約30%を含む糖をさらに含む、請求項15に記載の菓子。
【請求項26】
糖類が、単糖類、二糖類、多糖類、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項25に記載の菓子。
【請求項27】
糖類が、グルコース、スクロース、フルクトース、デキストリン、マルトース、デキストロース、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項25に記載の菓子。
【請求項28】
糖類の含有量が約20%未満の転化糖を含む、請求項25に記載の菓子。
【請求項29】
乳化剤、増粘剤およびゲル化剤、整泡剤、保湿剤、固結防止剤、およびコーティング剤、アルギナート、寒天、カラギーン、セルロース、CMCおよびセルロース誘導体、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、タンパク質、卵白、ジェランガム、LBG、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの安定化剤をさらに含む、請求項15に記載の菓子。
【請求項30】
安定剤が前記菓子の約1~約6%を含む、請求項29に記載の菓子。
【請求項31】
前記菓子が結晶を含まないことを特徴とする、請求項15に記載の菓子。
【請求項32】
前記菓子が繊維をさらに含む、請求項15に記載の菓子。
【請求項33】
前記繊維が、多糖類、オリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類、オリゴフルクトース、オリゴフルクトフラナン、イヌリン、イソマルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、およびそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される、請求項32に記載の菓子。
【請求項34】
前記繊維が前記菓子の約1~約15%を含む、請求項32に記載の菓子。
【請求項35】
a.約0.25~約0.8g/mlの密度を有する、
b.結晶を含まない、
c.組成物の約12~約25%W/Wを含んだ水分含有量を有する、
d.天然成分のみを含む、
e.ヴィーガン向けである、および
f.ベジタリアン向けである
のうち、少なくとも1つに当てはまる、請求項15に記載の菓子。
【請求項36】
最大約1%~約2.5%の1つまたは複数の着色剤をさらに含む、請求項15に記載の菓子。
【請求項37】
最大0.7~約2.5%の1つまたは複数の香味剤をさらに含む、請求項15に記載の菓子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して菓子の分野に関し、より具体的には天然植物ベースのマシュマロに関する。本発明はまた、このマシュマロの生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
菓子、特にマシュマロなどの含気糖菓は、スポンジ状で粘りがあり、少しの噛み応えを持つ珍しい種類の甘味物である。これらの菓子は、口内の温かさに到達するとすぐさま固体状態から液体状態に変化し始めるように、または自然では直火を使用してより良好に変化し始めるように、体温の少し上の融点を有する。これらはまた、元来、湿原で成長し、柔らかくスポンジ状の根を有するマシュマロ植物(tall marshmallow plant)(ウスベニタチアオイ(Althaea officinalis))に由来する、古来からの創作物である。その根は、食品の貯蔵および種子の発芽を助けるために一部の植物および微小動物によって生産される粘液、すなわち濃くべとつきのある物質を含有する。一部の栽培ではキャンディの作製のためにその植物が使用され、一方で他の栽培では医薬品の作製のためにその植物が使用された。例えば、古代エジプト人は根を乾燥させてハチミツと混合することでマシュマロ菓子を作製したが、フランス人はその粘りのある搾り汁を使用して咽頭痛を和らげる実験を行った。現代のマシュマロには、マシュマロ植物の一部が含まれなくなっている。代わりに、市販されているものは主に、3つの成分として糖、コーンシロップ、およびゼラチンが混合されたものである。ゼラチンは、マシュマロ植物の濃くべとつきのある物質と置き換えられる。糖とコーンシロップとの比の変動は、得られるマシュマロの出来上がりに大きく影響を及ぼす可能性がある。
【0003】
糖菓は、通常はスナックまたはデザートとして食される、砂糖を用いた食品を指すことが多い。多くの場合、シュガーキャンディ、砂糖漬けされた果実およびナッツ、ならびにチューインガムが挙げられる。
【0004】
マシュマロの分子構造は、ゼラチン、キサンタンガム、または卵の白身などの構造安定化剤、および空気を配合した糖液として説明することができる。マシュマロは、典型的に最終密度が約0.5g/mlとして生産される。上述の構造上の構成成分は、含気の最中とその後に空気が漏出してマシュマロが崩れるのを防止する。
【0005】
天然成分で作製された菓子が長年にわたり必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
このため本発明の目的は、約0.25~約0.8g/mlの密度を特徴とする植物ベースの含気菓子を生産するための方法であって、約80~約90%の透明な果実または野菜の濃縮物、約0.0075~約0.5%の油脂、約4~7.5%のゼラチン、約1%~約2.5%の着色剤、約6~約9%のニンジン搾り汁、および約0.7~約2.5%の香味剤を得る工程と、これらの材料を蓋なしの鍋の中、約97~約110℃で調理する工程と、約80~約90°Bxの濃度が得られるまで油脂を約110~約125℃の温度で混和する工程と、調理済み濃縮物を撹拌器付きの中間容器に移して約80℃の温度に降温する工程と、ゼラチン溶液、着色剤、および抽出物を混和する工程と、場合により作業容器に移す工程と、混和したものを連続式泡立て器の中で泡立たせながら空気を導入して約180~約220g/リットルの比重に到達させる工程と、押出成形機に移してマシュマロを注ぐ工程と、必要な場合に油、油脂、シリコーン材料を含む消泡剤のうち1つまたは複数を混和することで煮沸プロセスの最中の気泡の量を減少させる工程とを特徴とする、方法を開示することである。
【0007】
本発明の別の目的は、約0.25~約0.8g/mlの密度を特徴とする植物ベースの含気菓子を生産するための方法であって、少なくとも1つの糖類が豊富な植物生成物を得る工程と、抽出物の液体構成成分を分離する工程と、液体の糖類含有量を富化する工程と、少なくとも1つの安定化剤を得る工程と、富化された液体および安定化剤を混合して均質な塊を得る工程と、塊を加熱する工程と、塊を含気させる工程と、含気された塊を降温する工程とを含む方法を開示することである。本発明の範囲内では、1つまたは複数の食品添加物が生産工程のうち1つまたは複数において混和される。
【0008】
本発明の別の目的は、含気菓子がマシュマロであり、および/または植物がニンジンであり、ニンジン、ナシ、およびリンゴからなる群のうち1つまたは複数の員であるか、またはそうでなければそれらのうち1つまたは複数を含む、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0009】
本発明の別の目的は、植物生成物が、搾り汁、濃縮物、および抽出物のうち1つまたは複数として特徴付けられる、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0010】
本発明の別の目的は、植物生成物の抽出物が、管状物(tubulars)、野菜、障壁(barriers)、および果実から選択される均質または異質な植物原料から得られる、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0011】
本発明の別の目的は、固体抽出物からの液体抽出物の分離が、抽出、蒸留、濾過、沈降の適用、およびデカントから選択される技術によって実施される、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0012】
本発明の別の目的は、糖類がグルコース、スクロース、フルクトース、デキストリン、マルトース、およびデキストロースからなる群から選択される、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0013】
本発明の別の目的は、液体を富化する工程が、brixを約40~約90°Bxの範囲に到達するように実施される、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0014】
本発明の別の目的は、植物生成物が約60~約80°BxのBrix測定値を有する、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0015】
本発明の別の目的は、安定化剤が、乳化剤、増粘剤およびゲル化剤、整泡剤、保湿剤、固結防止剤、およびコーティング剤、アルギナート、寒天、カラギーン、セルロース、CMCおよびセルロース誘導体、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、タンパク質、卵白、ジェランガム、LBG、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0016】
本発明の別の目的は、糖を添加する工程をさらに含む、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0017】
本発明の別の目的は、安定剤を刺激または溶解する工程をさらに含む、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0018】
本発明の別の目的は、多糖類、オリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類、オリゴフルクトース、オリゴフルクトフラナン、イヌリン、イソマルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、およびそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される食物繊維を添加する工程をさらに含む、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0019】
本発明の別の目的は、塊を含気させる工程が、ワイピング、混合、噴霧、およびノズル通過から選択される技術によって実施される、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0020】
本発明の別の目的は、降温、押出し、成形、鋳造、2Dまたは3D印刷、および切断からなる群から選択される工程をさらに含む、上記のいずれかに定義される方法を開示することである。
【0021】
本発明の別の目的は、約0.25~約0.8g/mlの密度を特徴とする含気菓子であって、糖類が豊富な植物生成物、安定剤、および含気可能なガスを含む含気菓子を開示することである。
【0022】
本発明の別の目的は、約0.25~約0.8g/mlの密度を特徴とする低カロリーの含気菓子であって、本質的に、糖類が豊富な植物生成物、安定剤、および含気可能なガスの3つを有する含気菓子を開示することである。
【0023】
本発明の別の目的は、約0.25~約0.8g/mlの密度を特徴とする低カロリーの含気菓子であって、糖類が豊富な植物生成物、安定剤、含気可能なガス、および場合により1つまたは複数の食品添加物からなる含気菓子を開示することである。
【0024】
本発明の別の目的は、含気菓子がマシュマロである、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0025】
本発明の別の目的は、植物生成物が、搾り汁、濃縮物、および抽出物のうち1つまたは複数として特徴付けられる、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0026】
本発明の別の目的は、植物生成物の抽出物が、管状物、野菜、障壁、および果実から選択される均質または異質な植物原料から得られる、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0027】
本発明の別の目的は、植物生成物が、約50~約90°BxのBix測定値を有する、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0028】
本発明の別の目的は、植物生成物が、約70~約90°BxのBix測定値を有する、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0029】
本発明の別の目的は、植物生成物が、搾り汁、濃縮物、抽出物、またはそれらの混合物として特徴付けられる、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0030】
本発明の別の目的は、生成物が菓子の少なくとも約40%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0031】
本発明の別の目的は、植物生成物が菓子の少なくとも約70%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0032】
本発明の別の目的は、植物生成物が菓子の約80~約90%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0033】
本発明の別の目的は、菓子の約1~約30%を含む糖をさらに含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0034】
本発明の別の目的は、糖類が単糖類、二糖類、多糖類、およびそれらの混合物からなる群から選択される、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0035】
本発明の別の目的は、糖類がグルコース、スクロース、フルクトース、デキストリン、マルトース、デキストロース、およびそれらの混合物からなる群から選択される、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0036】
本発明の別の目的は、安定化剤が、乳化剤、増粘剤およびゲル化剤、整泡剤、保湿剤、固結防止剤、およびコーティング剤、アルギナート、寒天、カラギーン、セルロース、CMCおよびセルロース誘導体、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、タンパク質、卵白、ジェランガム、LBG、およびそれらの混合物からなる群から選択される、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0037】
本発明の別の目的は、安定剤が菓子の約1~約4.5%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0038】
本発明の別の目的は、結晶を含まないことを特徴とする、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0039】
本発明の別の目的は、糖類含有量が、約20%未満の転化糖、または代替的に約10%未満の転化糖を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0040】
本発明の別の目的は、多糖類、オリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類、オリゴフルクトース、オリゴフルクトフラナン、イヌリン、イソマルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、およびそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される繊維をさらに含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0041】
本発明の別の目的は、繊維が菓子の約1~約4.5/15%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0042】
本発明は、液相と分散気相とを含む含気菓子であって、液相が、糖類が豊富な植物生成物および少なくとも1つの安定剤を含む、含気菓子を開示する。
【0043】
本発明の別の目的は、含気菓子がマシュマロである、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0044】
本発明の別の目的は、植物生成物が、搾り汁、濃縮物、および抽出物のうち1つまたは複数として特徴付けられる、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0045】
本発明の別の目的は、植物生成物の抽出物が、管状物、野菜、障壁、および果実から選択される均質または異質な植物原料から得られる、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0046】
本発明の別の目的は、植物生成物が、約40~約90°BxのBix測定値を有する、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0047】
本発明の別の目的は、植物生成物が、約60~約80°BxのBix測定値を有する、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0048】
本発明の別の目的は、植物生成物が、搾り汁、濃縮物、抽出物、またはそれらの混合物として特徴付けられる、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0049】
本発明の別の目的は、植物生成物が菓子の少なくとも約40%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0050】
本発明の別の目的は、植物生成物が菓子の少なくとも約70%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0051】
本発明の別の目的は、植物生成物が菓子の約82%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0052】
本発明の別の目的は、菓子の約30%未満を含む糖をさらに含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0053】
本発明の別の目的は、糖類が単糖類、二糖類、多糖類、およびそれらの混合物からなる群から選択される、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0054】
本発明の別の目的は、糖類がグルコース、スクロース、フルクトース、デキストリン、マルトース、デキストロース、およびそれらの混合物からなる群から選択される、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0055】
本発明の別の目的は、安定化剤が、乳化剤、増粘剤およびゲル化剤、整泡剤、保湿剤、固結防止剤、およびコーティング剤、アルギナート、寒天、カラギーン、セルロース、CMCおよびセルロース誘導体、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、ローカストビーンガム、ペクチン、デンプン、キサンタンガム、タンパク質、卵白、ジェランガム、LBG、およびそれらの混合物からなる群から選択される、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0056】
本発明の別の目的は、安定剤が菓子の約1~約15/4.5%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0057】
本発明の別の目的は、糖類含有量が、約1~約20%、または代替的に約1~約10/20%の転化糖を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0058】
本発明の別の目的は、多糖類、オリゴ糖類、フルクトオリゴ糖類、オリゴフルクトース、オリゴフルクトフラナン、イヌリン、イソマルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、およびそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される繊維をさらに含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0059】
本発明の別の目的は、繊維が菓子の約1~約15%を含む、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0060】
本発明の別の目的は、コンフィチュールが約0.25~約0.8g/mlの密度を有する、結晶を含まない、組成物の約12~約20/25%W/Wを含む水分含有量を有する、天然成分しか含まない、液相中で安定化された気相を有する、ヴィーガン向けである、ならびにベジタリアンおよび/またはコーシャ向けである、のうち(i)少なくとも1つ、(ii)2つ、(iii)3つ、または(iv)3つより多くが当てはまる、含気菓子を開示することである。
【0061】
本発明の別の目的は、追加の糖を含まないことを特徴とする、上記のいずれかに定義される含気菓子を開示することである。
【0062】
本発明に対するさらなる理解を提供するために含まれ、かつ本明細書に組み込まれてその一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を例示し、かつ、本明細書とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】本発明の一実施形態によるシステムの概略表現を提供する図である。
【
図2】第1の例で提供される、本発明の別の実施形態による本発明のサンプリングシステムを提供する図である。
【
図3】第2の例で提供される、本発明の別の実施形態による本発明のサンプリングシステムを提供する図である。
【
図4】第3の例で提供される、本発明の別の実施形態による本発明のサンプリングシステムを提供する図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下の記述は、当業者が本発明を利用することを可能にするよう本発明のすべての章とともに提供され、本発明を実施する本発明者が企図する最良の形態を説明する。しかし、組成物および方法を提供するための本発明の一般的な原理が具体的に定義されていることから、当業者に明白となるように、種々の改変が加えられる。
【0065】
本出願では、「マシュマロ」および「含気糖菓」という用語は、以降、本明細書中では互いに約40%~約75%の空気を含むコンフィチュールを指す。別段の定めのない限り、濃度はすべて、%W/W(重量比)として表される。
【0066】
別段の定めのない限り、数量に関して「約(about)」という用語は、明示された公称値の±25%の許容範囲を指す。別段の定めのない限り、数値範囲はすべて、明示された範囲の限界値を含む。
【0067】
マシュマロは、連続水相と分散気相とからなる泡またはエマルジョン、すなわち気泡が全体にわたり安定化された液体として特徴付けられる。マシュマロはまた、相当な割合の空気、例えば約40%~約75%の空気で構成されることから、「含気糖菓」とされる。マシュマロのような含気糖菓の目的は、気体(空気)を糖混合物に導入し、流体、例えば気体や空気が漏出可能となる前に含気生成物を安定させることである。ガスがシステムに導入されると小さな気泡が閉じ込められるので、事実上、生成物の食感に対する固有の質感特性に寄与する。
【0068】
「食品添加物」という用語は、非限定的には、風味を保つか、または食品の味、外観、もしくはその他の品質を向上させるために食品に添加され、酢、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フマル酸、および乳酸などの酸味または酸っぱい味を付与する酸味料、酸性調整剤、酸性調整剤、固結防止剤、固結防止剤、消泡剤および発泡剤、消泡剤、酸化防止剤、増量剤、食品着色料、栄養価を高めるためのビタミン、ミネラル、栄養補助食品などの強化剤、保色剤、乳化剤、香料、風味増強剤、小麦粉処理剤、艶出し剤、保湿剤、トレーサガス、防腐剤、安定剤、甘味料、増粘剤、および包装剤(Packaging agent)から非限定的に選択される物質を指す。
【0069】
甘味料は、風味のために食物に添加される。食物エネルギー(カロリー)を低く保つために、または真性糖尿病、虫歯、もしくは下痢に対して有益な効果を奏することから、糖以外の甘味料が添加される。
【0070】
市販のマシュマロは、典型的に4つの成分として、糖、水、空気、および、ゼラチンやキサンタンガムなどの起泡剤(もしくは安定化剤)またはレシチンや卵の白身などのタンパク質からなる。糖および安定化剤の種類は、生成物の性質に影響を及ぼすので、所望の特徴に応じて変動する。
【0071】
糖に関して、マシュマロは、糖がどのように結晶化するかに起因して非晶質固形物であると考慮される。これは、結晶のきめが粗くサイズが大きい結晶性の対応物とは対照的に、形成された結晶が粒状ではなくきめ細かいサイズであるためである。温度は、マシュマロの生産における重要なパラメータである。マシュマロのような非晶質固形物を作製するために、典型的にスクロース、コーンシロップ、および転化糖を含む糖シロップ溶液が高温で加熱される。この溶液はその後、結晶が生じないように速やかに降温され、その結果、代わりにガラス(非晶質)結晶が生じる。大半の糖菓では、様々な糖の組合せが使用され、糖のそれぞれが互いの溶解度と濃度に影響を及ぼす。転化糖および/またはコーンシロップが存在すると、水に対する糖分子間での競合に起因してスクロースの溶解度が実質的に低下する。
【0072】
一般的に、かつ調理の分野で、「シロップ」は、溶解された糖を大量に含有するが結晶を堆積させる傾向をほとんど示さない、主に糖の水溶液からなる濃くて粘性の液体である調味料である。再度、本明細書で非限定的に定義される、商業的に利用されるシロップは、例えば、グルコースシロップ、コーンシロップ、メープルシロップ、高フルクトースコーンシロップ、ゴールデンシロップ、結晶化糖の精製による副産物、サトウキビ製のサトウキビシロップ、およびアガベ茎製のアガベシロップである。
【0073】
従来のマシュマロは、約60%のコーンシロップおよび30%の糖を含有し得る。このコーンシロップ/糖の比では、結晶化を防止するために約35%~40%の固形物しか得られない。コーンシロップの種類を適切に選択することにより、結晶化をさらに回避することができる。転換率の高いコーンシロップは、より多くの転化糖を調合物に与えることになるため、結晶化が阻害される。きめがより粗く質感の高いマシュマロが所望される場合、糖比は、約60%~65%が結晶化される点にまで上昇され、その後、少量の粉糖を添加して泡立たせられる。混合物が冷めるにつれ糖が結晶化し、きめの粗いマシュマロが形成される。以下、含気菓子の生産によく利用される糖科のいくつかの員を本明細書に記載する。スクロースは、大半の含気糖菓に利用される成分である。スクロースは、1つのグルコース分子とフルクトース分子とからなる二糖類である。この糖は、マシュマロに甘味と嵩を与えると同時に、降温時に泡を安定した稠度に設定する。スクロース、一般に砂糖は、泡を形成する能力を損なっているが、泡の安定性を改善する。そのためスクロースは、ゼラチンのようなタンパク質と組み合わせて使用される。タンパク質は吸着して広がり、安定したネットワークを形成することができる、一方で糖は粘度を増加させることができる。連続相の液体排出も、同様に最小限とされねばならない。濃い液体は薄い液体よりもゆっくりと排出されるため、連続相の粘度の増加は、排出を低減させることになる。安定した泡が生産されることになる場合、高い粘度が必須である。そのため、スクロースがマシュマロの主な構成成分である。しかし、スクロースは結晶化する傾向があるため、単独で使用されることはほとんどない。時にグルコースシロップとして知られるコーンシロップは、典型的にデキストリン、マルトース、およびデキストロースを含有する。コーンスターチの部分加水分解によりコーンシロップが得られる。コーンシロップは、スクロースのような他の糖の結晶化を防止するので、マシュマロの生産に重要である。またコーンシロップ、使用されるグルコースシロップのデキストロース当量(DE値)に応じて、本体に寄与し、甘味を低減させ、香味放出を変化させる場合もある。DEは、グルコースに関連して糖生成物に存在する還元糖の量の測定値である。DEが低いグルコースシロップは噛み心地のよい質感を呈し、一方でDEの高いシロップは生成物をさらに柔らかくする。くわえて、使用されるDEの種類に応じて、マシュマロの甘味、吸湿性、および褐変化を変化させることができる。コーンシロップは風味がなく、安価で生産されることから、キャンディ会社はこの生成物を好んで使用する。同様に、加水分解としても知られる、水の添加によりスクロースが分解すると、転化糖が生産される。この分子は、ハチミツに見られる一次糖であるため、風味を除きハチミツのすべての特徴を呈する。これは、転化糖に、結晶化を防止して柔らかいマシュマロを生産する能力があることを意味する。転化糖はまた、水を捕捉してマシュマロが完全に乾燥するのを防止することを可能にする、有効な保湿剤でもある。これは、一部のキャンディでは良好な特質ではないが、マシュマロでは水分含有量が高いことから都合が良い。
【0074】
安定化剤はまた、含気コンフィチュールの製造における重要な成分でもある。従来のマシュマロでは、ゼラチンが主な安定化剤であり、混合物の1~2%を構成する。タンパク質は、分散空気の形成および安定化を担う主要な界面活性剤である。界面活性分子は、その構造により(水系)液体の一部の表面領域に集まる。各タンパク質分子の一部は親水性で極性電荷を有し、別の部分は疎水性かつ非極性である。非極性部分は、水に対する親和性がほとんどまたは全くないため、可能な限り水から遠くに配向される。しかし、極性部分は水に引き付けられるため、空気に対する親和性がほとんどまたは全くない。それゆえ、この分子は水中では極性部分とともに配向され、空気中では非極性部分とともに配向される。マシュマロの含気剤としてよく使用される2つの主要なタンパク質は、ゼラチンおよび卵白(卵の白身)である。ゼラチンは、マシュマロの生産に最も頻繁に使用される含気剤である。ゼラチンは、動物の皮膚、結合組織、および骨に由来する構造タンパク質であるコラーゲンで構成される。ゼラチンは卵白のような泡を安定化するだけでなく、水と組み合わされると熱可逆性ゲルを形成することができる。これは、ゼラチンが融解した後、その温度感度に起因して元に戻ることを意味する。ゼラチンゲルの融点は、正常な体温である約36℃を少し下回って約35℃である。これは、マシュマロが消費されたときの「口溶け」感に寄与するものであり、マシュマロは実際に舌に触れると溶融し始める。調製中、形成されるとすぐにゼラチンが急速に降温し、固化して所望の形状を呈するように、温度はゼラチンの融点の少し上にする必要がある。処理中に押出成形機から出るマシュマロの紐状混合物が温かすぎる場合、マシュマロはゼラチンが固化する前に流れ始める。マシュマロは、円形の代わりに、より楕円の形態を呈することになる。過度の加熱も、ゼラチン自体を分解または破壊するおそれがある。そのため、マシュマロが家庭で、または当業者であるキャンディ製造業者によって生産されている場合、シロップの加熱および降温後にゼラチンが添加される。卵白は卵の白身に見られるタンパク質の混合物であり、泡を生じさせる能力があることから利用されている。商業的環境では、新鮮な卵の白身と対照的に乾燥卵白が使用される。乾燥卵白を使用する利点は、簡便性に加えて、食品の安全性の向上、およびマシュマロの含水量の減少である。新鮮な卵の白身は、サルモネラ(Salmonella)を保有するリスクが高く、約%が水である。これは、生成物の貯蔵寿命および硬度に望ましくない。キャンディ製造業者が調製する当業者型のマシュマロの場合、通常は新鮮な卵の白身が使用される。卵白は、現代のマシュマロに組み込まれる場合に単独で使用されることは滅多になく、代わりにゼラチンとともに使用される。商業上での運用では、ゼラチンは糖シロップで直接調理される。本プロセスを行う動態は重要な役割であり、時間と温度の両方が考慮される。後に約20~30分で約112~116℃に調理されるバッチの開始時にゼラチンを添加した場合、相当量のゼラチンが破壊する。マシュマロは、ゼラチンの損失により弾力性が低下する。しかし、現代の調理器において高温でシロップが費やされる時間は非常に短いため、ゼラチンはほとんどまたは全く分解しない。質感および食感に関してゼラチンは、ポリマー鎖の3Dネットワークの形成に寄与することによって、歯ごたえのあるマシュマロ完成品を作り出す。ゼラチンは温水に溶解して分散液を形成し、その結果、螺旋形状の鎖の架橋が生じる。この結合によって、マシュマロ混合物中の空気が捕捉され、水分子が固定化される。この結果、マシュマロで周知のスポンジ状構造が得られる。マシュマロのレシピからゼラチンを省くと、水および気泡を捕捉して固定化するためのゼラチン網が存在しないため、クリーム状のマシュマロが得られる。
【0075】
産業上、マシュマロの調製は、ゼラチンを砂糖およびシロップとともに調理することから始まる。ゼラチン含有シロップは、調理された後、少し降温させてから空気を導入される。含気はワイピングによって達成することができ、一般にはロータステータ型の装置によって達成される。圧縮空気が温かいシロップに注入され、ゼラチンの融点の少し上の温度に保たれる。マシュマロのエアレータでは、回転シリンダ(ロータ)上のピンが壁部(ステータ)上の固定ピンと噛み合うことで、注入された大きな気泡を破壊して、マシュマロの滑らかできめ細かな質感をもたらす多数の小さな気泡とするのに必要とされるせん断力が得られる。軽くふんわりしたマシュマロの連続流が、形成工程の途中にエアレータを出る。
【0076】
本発明の1つの目的は、マシュマロ含有量の少なくとも約40%、代替的に少なくとも50%、代替的に少なくとも60%、または代替的に少なくとも約70%を含む、糖類が豊富な果実および/または野菜生成物を含んだマシュマロを生産するのに有用な手段を提供することである。いくつかの実施形態では、マシュマロは、少なくとも約90%の果実および/または野菜生成物を含む。果実または野菜生成物は、抽出物、搾り汁、および濃縮物として特徴付けられるとともに、少なくともまたは代替的に少なくとも30%、代替的に少なくとも約40%、または代替的に少なくとも約50%のbrixを有すると特徴付けられ得る。いくつかの実施形態では、本生成物は、約70~約90Brixのbrixを有する。
【0077】
果実および野菜生成物は、ベリー類、例えばブドウ類などのブドウ(Vitis)属、ミカン(Rutaceae)科、例えば柑橘類などのミカン(citrus)属、真正双子葉類(Eudicots)クレード、例えばツツジ(Ericaceae)科スノキ(Vaccinium)属、例えばブルーベリー類、バラ(Rosales)目およびバラ(Rosacea)科の員、例えばリンゴ類などのリンゴ(Malus)属、または同じ科のカボチャ(Cucurbiteae)連カボチャ(Cucurbita)属、例えばカボチャ、または同じ科のアブラナ(Brassicales)目、例えばアブラナ(Brassica)属、例えばカブ、リンゴ(Malinae)亜連、ナシ類などのナシ(Pyrus)属、またはその他のマメ(Fabales)目マメ(Fabavrae)科、例えばエンドウ豆などのエンドウ(Pisum)属から非限定的に選択される、種々の糖類が豊富な果実、および、キク(Asterids)クレード、例えばニンジンなどのセリ(Apiales)目セリ(Apiaceae)科ニンジン(Daucus)属、またはキク類(Asteids)ナス(Solanales)目の他の員、例えばトマトやジャガイモなどのナス(Solanum)属、ナデシコ(Caryophyllales)目ヒユ(Amaranthaceae)科の員、例えばビートなどのフダンソウ(Beta)属といった野菜から得ることができる。
【0078】
安定化剤に関する。本発明のいくつかの実施形態では、安定剤は、例えば、LBG、セルロース、ペクチン、デンプン、寒天、カラギーナン、ゼリーなどの安定剤、ならびにタンパク質単離物、タンパク質濃縮物、およびタンパク質加水分解物を含むタンパク質などの泡立て化合物を例えば約30%~約90%の範囲で含む、ゼラチンおよびゼラチン代替物から選択される。
【0079】
また別の一連の実施形態による任意選択の添加物は、フルクタン由来の多糖類またはオリゴ糖類:フルクトオリゴ糖(FOS)、オリゴフルクトース、オリゴフルクタン、イヌリン、グルコース:イソマルトオリゴ糖(IMO)、イソマルトオリゴ糖などの食物繊維である。顔料または着色剤も添加することができる。いくつかの実施形態では、顔料はニンジンによって生成されるか、または追加の天然源由来である。
【0080】
本発明の範囲内では、本明細書に開示されるマシュマロが低カロリーの食品であると十分に特徴付けられる。表1は、現在市販されている種々の生成物のカロリー値を示しており、その中で本明細書に開示されるニンジンベースのマシュマロは、他のマシュマロよりもカロリー値が約6~約22%低い。
【表1】
【0081】
植物ベースの含気菓子を生産するためのいくつかの方法が本明細書に提示される。概説すると本方法は、含気菓子が約0.25~約0.8グラム~ミリリットルの範囲の密度を特徴とするように、少なくとも1つの糖類が豊富な植物生成物を得る工程と、抽出物の液体構成成分を分離する工程と、液体の糖類含有量を富化する工程と、少なくとも1つの安定化剤を得る工程と、富化された液体および安定化剤を混合して均質な塊を得る工程と、塊を加熱する工程と、塊を含気させる工程と、含気された塊を降温する工程とを含む。
【0082】
第1のプロセス
本発明のこの実施形態では、ニンジンの果肉およびニンジンの液体(「搾り汁」および/または「抽出物」と定義される)を生産するのに有用な、ニンジン、ナシ、および/もしくはリンゴ全体、またはそれらのあらゆる混合物の処理が提供される。本プロセスは、液体/搾り汁/抽出物を濃縮する工程、および水を加熱かつ抽出することで約50~約80または約90°Bxに到達させる工程を含む。本発明の範囲内では、液体が利用される、果肉が利用される、および液体と果肉との混合物が利用される、のうち少なくとも1つが当てはまる。富化された液体を加熱して、糖の融点/融解温度に到達させる。安定化剤およびタンパク質を水に濡らし、効果的な撹拌および加熱条件下で安定化剤および/またはタンパク質を再水和するための溶液を作り出す。濃縮されたニンジン、ナシ、および/またはリンゴの抽出物と安定剤溶液とを組み合わせて均質な塊を作り出す。気体(例えば、空気)などの流体を塊に導入する工程、機械的手段により塊をワイピングする工程、次いで塊をノズル、例えば(押出成形機のダイ)に通す工程、塊を移す工程、粉末、例えば、ニンジン、ナシ、および/またはリンゴの粉末、トウモロコシ粉、デンプン、デキストロース、粉糖などのうち1つまたは複数を含む粉末で塊を乾燥かつ/または覆う工程、塊を切断またはその他の方法により成形する工程、例えば押出成形機による連続的、または例えば型内でのバッチ式の降温を行う工程、得られた生成物を包装する工程、のうち2つ以上の工程で含気を行う。
【0083】
第2のプロセス
本発明のこの実施形態では、ニンジン、ナシ、またはリンゴの果肉、ならびに搾り汁および/もしくは抽出物として定義されるニンジン、ナシ、またはリンゴの液体を生産するための、ニンジン、ナシ、およびリンゴからなる群のうち1つまたは複数の員の処理は、液体を固体から分離する工程、液体、搾り汁、および抽出物のうち1つまたは複数を濃縮する工程、水を加熱かつ抽出して少なくとも40°Bx、代替的に少なくとも67°Bx、代替的に少なくとも75°Bx、または代替的に少なくとも90°Bxの範囲に到達させる工程によって、提供される。甘味のある繊維または固体を混和することは、任意選択の工程である。次の工程は、濃縮液を加熱して糖の融点またはその他の関連温度に到達させる工程、濃縮された液体と安定剤とを組み合わせて均質な塊を作り出す工程、塊を加熱して安定剤の活動化熱に到達させる工程、含気させる工程、機械手段によって塊をワイピングすることにより気体(例えば、空気)を導入してキャンディの塊とする工程、および押出成形機が利用される場合に上記で定義されるノズルに塊を通す工程である。次いで、他の有用な工程として、塊を移す工程、粉末、例えばニンジン、リンゴ、またはナシの粉末、トウモロコシ粉などの中で塊を乾燥かつ/または覆う工程、塊を切断またはその他の方法により成形する工程、連続式またはバッチ式の単位操作で降温する工程、およびその後に包装する工程が、提供される。
【0084】
第3のプロセス
本発明のこの実施形態では、ニンジン、ナシ、またはリンゴの果肉、ならびに本明細書で搾り汁および/もしくは抽出物として定義されるニンジン、ナシ、またはリンゴの液体を生産するための、ニンジン、ナシ、およびリンゴからなる群のうち1つまたは複数の員の処理。工程は、液体を固体から分離する工程、液体、搾り汁、および/または抽出物を濃縮する工程、水を加熱かつ抽出して約40/80~約90°Bxの範囲に到達させる工程、濃縮物を加熱して上記で定義される融点に到達させる工程、濃縮されたニンジン抽出物と安定剤とを組み合わせて均質な塊を作り出す工程、塊を加熱して安定剤の活動化熱に到達させる工程、例えば気体(空気、窒素など)を塊に導入することによって含気させる工程、機械的手段によって塊をワイピングする工程、ならびに押出成形機が利用される場合に上記で定義されるノズルに塊を通す工程である。次いで一連の工程として、塊を移す工程、例えばニンジン、ナシ、またはリンゴの粉末、トウモロコシ、ナシ、またはリンゴの粉などによって塊を乾燥かつ粉末化する工程、塊を切断かつ/または成形する工程、上記で定義されるように降温する工程、およびその後に包装する工程が続く。
【0085】
第4のプロセス
本発明のこの実施形態では、ニンジン、ナシ、またはリンゴの果肉、ならびに/あるいは(搾り汁および/または抽出物として定義される)ニンジン、ナシ、またはリンゴの液体を生産するための、ニンジン、ナシ、およびリンゴからなる群のうち1つまたは複数の員の処理は、液体を固体から分離する工程、液体、搾り汁、および/または抽出物を濃縮する工程、水を加熱かつ抽出して約70または約80~約90°Bxの範囲に到達させる工程により、有用に提供される。濃縮物を加熱して上記で定義される融点に到達させる。単糖および/または複合糖、例えばIMOやFOSなどを含む糖溶液を調製し、濃縮されたニンジン、ナシ、またはリンゴの抽出物と糖溶液とを組み合わせ、濃縮されたニンジン、ナシ、またはリンゴの抽出物と安定剤とを組み合わせて均質な塊を作り出し、塊を加熱して安定剤の活動化熱に到達させ、例えば気体を塊に導入することにより含気を行い、機械的手段により塊をワイピングし、押出成形機が利用される場合に上記で定義されるノズルに塊を通し、塊を移し、上記で定義されるように塊を乾燥かつ粉末化し、塊を切断および/またはその他の方法で成形し、連続式またはバッチ式の操作で降温し、その後に包装する。
【0086】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による含気菓子を調製するためのシステム(100)が概略的に提示される。本システムは、とりわけ、ステンレス鋼など食品の取扱いと処理に好適な材料から構築される複数のユニットを備える。本発明のいくつかの実施形態では、これらのユニットは、内容物、ならびに温度、糖含有量、粘度、および圧力などのプロセスパラメータをオンラインで分析するように構成された1つまたは複数のセンサを備える。この概略図では、生産システムは、とりわけ濾過ユニット12を介して予熱・濃縮ユニット13に供給を行う抽出ユニット11を備える。本発明のいくつかの実施形態では、濃縮ユニット13は、混合物のBrix読取り値を提供する1つまたは複数のセンサを備える。濃縮ユニット13は、本明細書に定義される菓子を調製するように構成された反応ユニット14に供給を行う。反応器14は、任意選択でさらに、添加供給ユニットおよび/または混合ユニット13aから混合物を受け取るように構成される。1つまたは複数の追加のユニット13aは、糖溶液や安定剤溶液などの補足混合物を調製するように構成される。本発明のいくつかの実施形態では、前述の反応ユニットは、菓子の塊を調製してワイピングにより塊を含気させるように構成される。いくつかの他の実施形態では、反応ユニットは、泡立てによって混合物を含気させるように構成される。いくつかの他の実施形態では、混合物は、複数のノズルを通って受取り・降温ユニット15に入れられることによって含気される。塊は、切断または成形ユニット16を使用して、成形前に粉末化される16。その後、生成物は保管および輸送用に包装される17。
【0087】
図2を参照すると、配管3によってすべての緩衝化ユニット4に接続された事前混合ユニット1と調理ユニット2とを有する、ゼラチンベースのマシュマロを生産するためのシステム200が概略的に提示される。調理された塊は含気ユニット5に集められ、完成したユニットが押出成形機6を通ることで最終生成物が生産される。
【0088】
図3を参照すると、被覆されたマシュマロを生産するためのシステム300が概略的に提示される。本システムは、とりわけ事前混合ユニット1と、緩衝化ユニット3を備えた調理ユニット2と、熱交換ユニットに通じる供給部4とを備える。調理された塊は含気ユニット6に移され、完成したユニットが押出成形機6を通ることでその中で最終生成物が生産される。
【0089】
図4を参照すると、被覆されたマシュマロを生産するためのシステム400が概略的に提示されており、本システムは、事前混合ユニット1、含気ユニット5に供給を行う緩衝ユニット4を備えた調理ユニット3に通じるポンピング2を有し、完成したユニットが被覆ユニット6を通ることで最終生成物が生産される。
【0090】
第5のプロセス
【表2】
本発明のこの実施形態では、ニンジンを含まないマシュマロが生産される。成分は、(重量パーセントで)透明なリンゴ濃縮物86.70~90%、ココアバター/パーム核油脂0.01~0.3%、結晶性の魚類由来のゼラチン4.77~6%、天然着色剤1.113~2%、ニンジンの搾り汁6.94~9%、および天然香料0.8~2%である。この処理は、6気圧の蒸気によって加熱された、二重壁を備える蓋なしの500リットル鍋の中(周囲圧力)で、濃縮物を調理する工程を含む。
【0091】
第2の工程は、上記の材料を106℃で調理し、次いで泡立ちを防止するために油脂を添加し、濃縮物を調理タンクの側面上で摺動させることである。この温度で、調理プロセスを妨害するホイップクリームの乱雑な混合(tumult)が始まる。85~88°Bxの濃度が得られるまで、116~121℃の温度まで調理を継続する。次の工程では、調理済み濃縮物を撹拌器付きの中間容器に移し、80℃の温度に降温する。
【0092】
次の工程では、ゼラチン溶液、着色剤、および抽出物を混和して作業容器に移す。その後、これらの材料を連続式泡立て器(例えば、モンドミキサ)の中で泡立たせながら空気を導入して、約200g/リットルの比重に到達させる工程を行う。次いで、材料を押出成形機に移してマシュマロを注ぐ。油または事実を混和して、沸騰プロセス中の気泡の量を減少させることができる。同様に、シリコーン材料などの消泡剤を添加することができる。
【0093】
この点で、リンゴ濃縮物の少なくとも一部は、ニンジン抽出物などの他の植物抽出物と置き換えることができ、食品ミキサはスクレーパ付きの食品ミキサと置き換えることができることが認められる。
【0094】
調理プロセスはさらに低い温度(例えば、112℃)で行うこともでき、85~88°Bxに到達するまでレシピから残りの水(水分)を除去するために追加の真空調理を行うこともできる。
【0095】
ゼラチンミックス(ゼラチンとニンジンの搾り汁)の混合物は、着色と香味を添加するために同じ連続プロセス(トットバッチ式(tot batch wise))で行うこともできる。
【0096】
第6のプロセス
クロマトグラフィーとは、種々の化合物(混合物中にあるもの)と固定相対移動相(例えば、液体、通常は水または溶剤系)との相互作用を利用する、種々の分離技術の一般名称である。化合物と2つの相との相互作用の相対強度により、相対運動速度が決定する。この相互作用は、サイズ、極性、イオン電荷などの化合物の種々の物理的パラメータに基づく可能性がある。
【0097】
カラムクロマトグラフィー
クロマトグラフィーのいくつかの実施形態では、固定相は圧縮されて柱状物とされる。一般的に使用される材料として、アルミナ、マンガン、シリカゲル、デンプン、および糖類(糖系化合物)が挙げられる。可能な限り最良の分離を達成するには、均一な粒子(形状およびサイズ)を使用することが最良である。
【0098】
化合物と固定相との相互作用は、極性、イオン電荷、サイズなど分子の種々の特性に基づく可能性がある。
【0099】
このプロセスの一例は、
-一定量の固定相を柱状物に配する工程と、
-混合物を柱状物の上部に追加する工程と(これは、25ml未満など少量の移動相試料を使用して行うことができる)、
-望まれる材料のすべてが固定相を通過して柱状物を出たときに追加の移動相を追加する工程と、
-画分が柱状物を出たときにその画分を回収する工程とを含む。種々の化合物を、分析方法(分光分析など)を使用して特定することができる。
【0100】
イオン交換クロマトグラフィー(イオン交換樹脂またはイオン交換ポリマー)
イオン交換クロマトグラフィー(またはイオンクロマトグラフィー)(IEC)は、イオン固定相の使用に関し、極性の、および/または荷電された分子ならびにイオンの分離を可能にする。この分離は、固定相、イオン交換体(イオン交換樹脂またはイオン交換ポリマーとしても知られる)に対するそれらの親和性に基づく。分子と固定相との親和性は、主に、分子上の荷電基と固定相との静電相互作用に基づく。イオン交換クロマトグラフィーは、タンパク質、ヌクレオチド、およびアミノ酸などの荷電分子の大半のカテゴリに使用することができる。
【0101】
IEC固定相は、荷電されイオン化可能な官能基または配位子を含有する固定マトリックス、多くの場合は架橋ポリスチレンからなる。固定相表面は、分子上の対向電荷の被分析物イオンと相互作用するイオン性官能基(R-X)を示す。
-弱酸性マトリックスは、典型的にカルボン酸基を特徴とし、
-弱塩基性マトリックスは、典型的に第一級、第二級、および/または第三級アミノ基、例えばポリエチレンアミンを特徴とする。
【0102】
イオン交換クロマトグラフィーは、クーロン(イオン)相互作用に基づき柱状物上で被分析物を保持する。IECマトリックス
【0103】
果実/野菜の搾り汁の分離/精製/脱イオン化のための一般的な方法:
-濾過(10ミクロン)、
-強なカチオン性ポリマーの通過による濾過/精製、
-酸(HCl)による再生、
-弱カチオン性ポリマーの通過による濾過/精製、
-塩基溶液(NaOH)による再生、
-活性炭による精製、
-濃縮(Brix70まで)
【0104】
例
例1
以下、本発明のいくつかの実施形態による含気コンフィチュールのレシピを複数示し、本技術の一実施形態である第1の例では、ニンジン、サトウダイコンすなわちビート、リンゴ、および/またはカボチャをベースとするベジタリアン向けのマシュマロは、ニンジン抽出物70%、ゼラチン4.5%、ニンジン、水、または搾り汁(ナシおよび/またはリンゴ)12%、イヌリンおよび/またはオリゴフルクトース13.5%を含む。本実施形態では、ゼラチンは抽出物に添加される前にニンジン、ナシ、および/またはリンゴの搾り汁と混合される。
【0105】
例2
本技術の一実施形態である第2の例は、ニンジン、ブドウ、ナシ、および/またはベリーをベースとするヴィーガン向けのマシュマロを示し、ニンジンおよび/または他の果実抽出物70%、タンパク質1.5%を含む。このタンパク質は、濃縮、単離、または加水分解されるものとして特徴付けることができる。デンプン1.5%、ニンジン、水、および/または搾り汁(ナシおよび/またはリンゴ)12%、ならびにオリゴフルクトースおよび/またはイヌリン13.5%。本実施形態では、タンパク質とデンプンは、抽出物に添加される前にニンジン、ナシ、および/またはリンゴの搾り汁と混合される。
【0106】
例3
本技術の一実施形態である第3の例は、ニンジン、ナシ、および/もしくはリンゴ、イチゴ、ならびに/またはトマトをベースとするヴィーガン向けのマシュマロを示し、ニンジンおよび/または他の果実抽出物70%、タンパク質とデンプンとの混合物16%、ニンジン、ナシ、および/またはリンゴおよび/または他の果実の搾り汁12%を含む。本実施形態では、タンパク質とデンプンとの混合物は、抽出物に添加される前にニンジン、ナシ、および/またはリンゴの搾り汁と混合される。
【0107】
例4
本技術の一実施形態である第4の例は、ニンジン、ナシ、および/もしくはリンゴ、カボチャ、ならびに/またはカブをベースとするヴィーガン向けのマシュマロを示し、ニンジン、ナシ、および/またはリンゴおよび/または他の果実の抽出物40%、糖(スクロース)30%、タンパク質1.5%を含む。このタンパク質は、単離または加水分解されるものとして特徴付けることができる。安定剤および/またはデンプン1.5%、ニンジン、ナシ、および/またはリンゴおよび/または他の果実の抽出物12%。本実施形態では、タンパク質とデンプンは、抽出物に添加される前にニンジン、ナシ、および/またはリンゴおよび/または他の果実の搾り汁と混合される。
【0108】
例5
本技術の一実施形態である第5の例は、ニンジン、ナシ、および/もしくはリンゴ、ならびに/またはミカンをベースとするヴィーガン向けのマシュマロを示し、果糖40%、オリゴフルクトース25%、糖(スクロース)30%、タンパク質1.5%を含む。タンパク質は、濃縮、単離、または加水分解されるものとして特徴付けることができる。安定剤1.5%、ならびにニンジン、水、および/または搾り汁(ニンジン、ナシ、および/またはミカン)12%。本実施形態では、タンパク質とデンプンは、抽出物に添加される前にニンジン/ミカンの搾り汁と混合される。
【0109】
例6
本技術の一実施形態である第6の例は、ニンジン、ナシ、および/もしくはリンゴ、ならびに/またはビートをベースとするヴィーガン向けのマシュマロを示し、高糖含有量のシロップ30%、果糖35%、オリゴフルクトース25%、タンパク質とデンプンとの混合物16%、ならびに果実の搾り汁または水5%を含む。本実施形態では、タンパク質とデンプンとの混合物は、蒸気システムによって果実/水の搾り汁と混合されて水和される。
【0110】
例7
種々の糖源および画分を含有する様々な組成物を使用してマシュマロを調製する方法。
【表3-1】
【表3-2】
【0111】
本実験では、主に果実の搾り汁を含有する組成物を使用して安定した含気菓子を作り出すことはできないことが認められる。果実の搾り汁の少なくとも70%を脱イオン化された果実の搾り汁と交換することによって、安定した含気菓子が作り出され、密度は糖から作製された好ましい味の特徴を呈するマシュマロと同様である。
【0112】
例8
種々の糖源および画分を含有する様々な組成物を使用して柔らかい糖キャンディを調製する方法。
【表4-1】
【表4-2】
本実験では、主に果実の搾り汁を含有する組成物を使用して安定した含気菓子を作り出すことはできないことが認められる。果実の搾り汁の少なくとも50%を脱イオン化された果実の搾り汁と交換することによって、安定した菓子が作り出され、密度は糖から作製された好ましい味の特徴を呈する糖キャンディと同様である。
【国際調査報告】