(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】有機熱伝達システム、方法、及び流体
(51)【国際特許分類】
C09K 5/10 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
C09K5/10 E ZHV
C09K5/10 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024504802
(86)(22)【出願日】2022-07-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 US2022038275
(87)【国際公開番号】W WO2023009478
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591131338
【氏名又は名称】ザ ルブリゾル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】THE LUBRIZOL CORPORATION
【住所又は居所原語表記】29400 Lakeland Boulevard, Wickliffe, Ohio 44092, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アブラハム, ウィリアム ディー.
(72)【発明者】
【氏名】アギラル, アニル
(72)【発明者】
【氏名】ジェイン, ダグラス ティー.
(72)【発明者】
【氏名】パシュコフスキー, ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】ショート, エイミー エル.
(72)【発明者】
【氏名】サマット, アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】リッチェンデルファー, アンドリュー ジェイ.
(57)【要約】
開示される技術は、熱伝達流体、並びに熱伝達流体を用いる熱伝達システム及び熱伝達方法に関する。特に、本技術は、電気車両又はコンピュータ電子機器の電力システムを冷却するためのものなどの熱伝達システムにおいて優れたピーク温度低下を提供する、低電気伝導性、低可燃性及び低凝固点を有する熱伝達流体に関する。開示される技術は、炭化水素(場合によっては、イソパラフィン)油及びオキシジェネートを含む組成物に電気部品を直接接触させるか又は浸漬させ、電気部品を動作させることによって、電気部品を冷却する方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素油とオキシジェネートとの混合物を含む、熱伝達流体。
【請求項2】
前記炭化水素油が、環状構造を実質的に含まないか、又は含まない、請求項1に記載の熱伝達流体。
【請求項3】
前記炭化水素油が、8~50個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、請求項1又は2に記載の熱伝達流体。
【請求項4】
前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物が、少なくとも10個の炭素原子及び少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を含有し、かつ24個以下の炭素原子の単一の連続炭素鎖を有する、請求項3に記載の熱伝達流体。
【請求項5】
前記少なくとも1つの飽和炭化水素化合物が、140g/mol~550g/molの分子量を有する分岐非環状化合物を含む、請求項3に記載の熱伝達流体。
【請求項6】
1~45重量%の前記オキシジェネートを含む、請求項1~5のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項7】
1~20重量%の前記オキシジェネートを含む、請求項1~6のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項8】
オキシジェネート剤が、有機オキシジェネートを含む、請求項1~7のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項9】
前記オキシジェネートが、アルコール、エステル、エーテル、ポリエーテル又はそれらの混合物を含む、請求項8に記載の熱伝達流体。
【請求項10】
ASTM D445_100に従って測定して、100℃で測定される0.7~7.0cStの動粘度を有する、請求項1~9のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項11】
ASTM D56に従って測定して、少なくとも50℃の引火点を有する、請求項1~10のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項12】
ASTM D5985に従って測定して、少なくとも-5℃の流動点を有する、請求項1~11のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項13】
ASTM D924に従って測定して、5.0以下の誘電定数を有する、請求項1~12のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項14】
熱伝達添加剤を更に含む、請求項1~13のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項15】
金属粒子若しくは非金属粒子又はそれらの組み合わせを更に含む、請求項1~14のいずれかに記載の熱伝達流体。
【請求項16】
電気部品を冷却する方法であって、請求項1~15のいずれかに記載の熱伝達流体を含む槽に前記電気部品を浸漬することと、前記電気部品を動作させることと、を含む、方法。
【請求項17】
前記電気部品が、電池を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記電池が、電気車両を動作させる、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記電気部品が、航空機電子機器、コンピュータ電子機器、インバータ、DC-DCコンバータ、AC-DCコンバータ、充電器、インバータ、電気モータ、及び電気モータコントローラのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
請求項15~18のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記電気部品が、コンピュータ電子機器を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
槽内に位置する電池パックを含む、電気車両用の浸漬冷却剤システムであって、前記槽が、請求項1~14のいずれかに記載の熱伝達流体を含む熱伝達流体リザーバと流体連通している、浸漬冷却剤システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される技術は、熱伝達流体、並びに熱伝達流体を用いる熱伝達システム及び熱伝達方法に関する。特に、本技術は、電気車両又はコンピュータ電子機器の電力システムを冷却するためのものなどの熱伝達システムにおいて優れたピーク温度低下を提供する、低電気伝導性、低可燃性及び低凝固点を有する熱伝達流体に関する。
【背景技術】
【0002】
電源の動作は、熱を発生させる。電源と連通する熱伝達システムは、発生した熱を調節し、電源が最適温度で動作することを確実にする。熱伝達システムは、一般に、電源からの熱の吸収及び放散を容易にする熱伝達流体を含む。一般に水及びグリコールからなる従来の水性熱伝達流体は、凍結する傾向がある。従来の熱伝達流体はまた、多くの場合3000マイクロジーメンス/センチメートル(μS/cm)以上の範囲の極めて高い伝導性も示し得る。この高い伝導性は、金属部品の腐食を促進することによって熱伝達システムに悪影響を及ぼし、また、燃料電池、コンピュータ電子機器などにおいてなど、熱伝達システムが電流にさらされる電源の場合、高い伝導性は、電流の短絡及び電気ショックにつながる場合がある。
【0003】
電池パックは、高レベルの安全性及び安定性を提供するように設計されているが、電池パックの一部分が、局所的な熱状態を経験してかなりの熱を発生させる状況が生じ得る。温度が十分に高く持続されると、局所的な熱状態が、暴走熱状態に変化して電池パックの広い範囲に影響を及ぼす場合があり、場合によっては、ある特定の状況下では電池パック全体に影響を及ぼす場合がある。
【0004】
現在の電池パック設計は、筐体全体にわたって冷却剤を送る一体化かつ絶縁された冷却システムを含む。正常に機能している場合、冷却システムからの冷却剤は、内部で保護された電位と接触しない。時には漏れが生じ、冷却剤が筐体の意図しない部分に入ることがある。冷却剤が電気伝導性である場合、冷却剤は、比較的大きな電位差を有する端子をブリッジする場合がある。このブリッジングは、冷却剤が電気分解される電気分解プロセスを開始する場合があり、十分なエネルギーが電気分解に伝導されると、冷却剤が沸騰し始める。この沸騰は、上で説明した暴走熱状態につながり得る局所的な熱状態を作り出す可能性がある。機器のサポートもまた、これらのシステムに関連付けられた共通の問題である。
【0005】
低電気伝導性及び凝固点を有する安価な熱伝達流体を用いる熱伝達システム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、開示される技術は、電気部品を熱伝達流体に浸漬させながら動作させることによって、とりわけ、電気部品を冷却する際の安全性の懸念の問題、並びにより高速な充電及び増加した計算能力出力を解決する。
【0007】
本方法及び/又はシステムは、電気車両の電池システムなどの電池システムからの熱の伝達、又はコンピュータ電子機器からの熱の伝達に特に有用である。
【0008】
しかしながら、本方法及び/又はシステムはまた、例えば、航空機電子機器、他のコンピュータ電子機器、インバータ、DC-DCコンバータ、AC-DCコンバータ、充電器、相変化インバータ、電気モータ、電気モータコントローラ、及びDC-ACインバータなどの、他の電気部品にも用途を見出す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
様々な好ましい特徴及び実施形態を、非限定的な例示により以下に説明する。
【0010】
開示される技術は、炭化水素(場合によっては、イソパラフィン)油及びオキシジェネートを含む組成物に電気部品を直接接触させるか又は浸漬させ、電気部品を動作させることによって、電気部品を冷却する方法を提供する。
【0011】
電気部品は、電力を利用し、かつ電子機器が過熱するのを防止するために放散しなければならない熱エネルギーを発生させる任意の電子機器を含む。例としては、航空機電子機器、コンピュータサーバ、マイクロプロセッサ、無停電電源(uninterruptable power supply、UPS)、(IGBT、SCR、サイリスタ、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、整流器などの)電力電子機器、エネルギー貯蔵デバイスなどのコンピュータ電子機器が挙げられる。更なる例としては、インバータ、DC-DCコンバータ、AC-DCコンバータ、充電器、相変化インバータ、電気モータ、電気モータコントローラ、及びDC-ACインバータが挙げられる。
【0012】
電気部品のいくつかの例が提供されてきたが、熱伝達流体は、任意のアセンブリにおいて、又は任意の電気部品のために用いられて、混合物の電気伝導性及び潜在的可燃性を著しく増加させることなく、低温性能を有する改善された熱伝達流体を提供することができる。
【0013】
本方法及び/又はシステムは、特に、電気自動車、トラック、更には電車又は路面電車のような電化大量輸送車両などの電気車両にある電池システムなどの、電池システムからの熱の伝達に特に有用である。電化輸送機関における電気部品の主要な部分は、多くの場合、電池モジュールであり、これは、電池モジュールを構成するために互いに対して積層された1つ以上の電池セルを包含し得る。熱は、充電及び放電動作中に各電池セルによって発生され得るか、又は比較的極端な(すなわち、熱い)周囲条件の結果として、電化車両のキーオフ状態中に電池セルに伝達され得る。したがって、電池モジュールは、周囲条件、及び/又は動作条件の全範囲にわたって電池モジュールを熱的に管理するための熱伝達システムを含む。実際に、電池モジュールの動作は、電池モジュールの動作中、又は電池モジュールの充電中など、電池モジュールからの電力の使用及び排出中に起こり得る。交流電源、調節器、充電ケーブル、及びヒューズを含む充電システムもまた、熱を発生する場合があり、本方法及び/又はシステムは、それとも用いることができる。充電に関して、熱伝達流体の使用は、15分未満の時間で回復される総電池容量の少なくとも75%までの電池モジュールの充電を可能にすることができる。
【0014】
同様に、電化輸送機関における電気部品は、熱伝達流体による冷却を必要とする燃料電池、太陽光電池、太陽光パネル、光起電力電池などを含み得る。このような電化輸送機関はまた、例えば、ハイブリッド車両におけるような従来の内燃機関を含み得る。
【0015】
電化輸送機関はまた、電気部品として電気モータを含み得る。電気モータは、例えば、トランスミッション、車軸、及び差動機を動作させるために、車両の駆動系に沿った任意の場所で用いられ得る。このような電気モータは、熱伝達流体を用いる熱伝達システムによって冷却され得る。
【0016】
本方法及び/又はシステムはまた、コンピュータサーバなどのコンピュータ電子機器からの、及び他のコンピュータ電子機器からの熱の伝達にも特に有用である。
【0017】
本方法及び/又はシステムは、冷却を必要とする電気部品を収容する熱伝達システムを提供することを含むことができる。熱伝達システムは、とりわけ、電気部品が熱伝達流体と直接流体接触することを可能にする様式で電気部品が位置し得る、槽を含む。槽は、熱伝達流体リザーバ及び熱交換器と流体連通する。
【0018】
電気部品は、熱伝達システムの動作とともに動作し得る。熱伝達システムは、例えば、ポンプ圧送を介して、又は自然循環を介して熱伝達システムを通して熱伝達流体を循環させることによって動作させることができる。
【0019】
例えば、熱伝達システムは、熱伝達流体リザーバから槽へ冷却された熱伝達流体を圧送し、熱交換器を通して槽の外へ加熱された熱伝達流体を圧送し、かつ熱伝達流体リザーバに戻すための手段を含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達システムは、流体の流れを駆動するために自然循環を用いてもよい。自然循環は、熱入力の結果として密度が変化し、重力による流体の流れを駆動する流れを含む。このように、電気部品が動作している間、熱伝達システムはまた、電気部品に冷却された熱伝達流体を提供して、電気部品によって発生した熱を吸収し、電気部品によって加熱された熱伝達流体を除去して、冷却のために熱交換器に送り、熱伝達流体リザーバに再循環させるように動作させることができる。
【0020】
誘電定数(比誘電率とも呼ばれる)は、浸漬冷却システムのための熱伝達流体の重要な特徴である。電流漏れを伴う問題を回避するために、電気部品が浸漬される熱伝達流体は、ASTM D924に従って測定したときに、5.0以下の誘電定数を有し得る。熱伝達流体の誘電定数はまた、4.5未満、4.0、3.0、2.5、又は2.3未満、又は1.9未満であり得る。
【0021】
熱伝達流体はまた、ASTM D445_100に従って測定して、100℃で測定される、少なくとも0.7cSt、又は少なくとも0.9cSt、又は少なくとも1.1cSt、又は0.7~7.0cSt、又は0.9~6.5cSt、又は更に1.1~6.0cSの動粘度を有し得る。所与の出力で圧送されている所与の化学族について、より高い粘度の流体は、流れに対するより高い抵抗を考慮すると、典型的には、熱を除去するのにあまり有効ではない。同じ現象はまた、自然対流システムについても生じる。
【0022】
浸漬熱伝達流体は、非常に低い温度で自由に流れる必要がある。一実施形態では、熱伝達流体は、ASTM D5985に従って測定したときに、少なくとも-10℃、又は少なくとも-25℃、又は少なくとも-30℃、又は少なくとも-40℃、又は少なくとも-50℃の流動点を有する。一実施形態では、熱伝達流体は、ASTM D2983に従って測定したときに、-30℃で900cP以下、又は-30℃で500cP以下、又は-30℃で100cP以下の絶対粘度を有し得る。
【0023】
熱伝達流体は、炭化水素(場合によっては、イソパラフィン)油及びオキシジェネートを含有する。
【0024】
炭化水素(例えば、イソパラフィン)油は、ASTM D92及び/又はASTM D93に従って測定したときに、少なくとも50℃、又は少なくとも60℃、又は少なくとも75℃、又は少なくとも100℃、又は少なくとも150℃、又は少なくとも200℃、又は少なくとも250℃の引火点を有する。
【0025】
[イソパラフィン(又はイソパラフィン油)を含む]炭化水素油は、極低温及び極高温の両方に対して流動性を提供するのに十分な、少なくとも1つのヒドロカルビル分岐又は少なくとも1つの飽和五員若しくは六員ヒドロカルビル環を含有する飽和炭化水素化合物である。本発明の炭化水素油(イソパラフィン)は、天然油及び合成油、精製油の水素化分解、水素化、及び水素化仕上げから誘導される油、再精製油、又はそれらの混合物を含み得る。炭化水素油としては、イソパラフィン油(又はイソパラフィン)、すなわち、分岐非環状炭化水素、又はシクロパラフィン油(若しくはシクロパラフィン、ナフテン油とも呼ばれる)が挙げられる。
【0026】
合成イソパラフィン油は、分岐炭化水素を生成するための主に線状炭化水素の異性化によって生成され得る。直鎖炭化水素は、天然産であり得るか、合成的に調製され得るか、又はフィッシャー・トロプシュ反応若しくは類似のプロセスから誘導され得る。イソパラフィンは、水素異性化ワックスから誘導され得、典型的には、水素異性化フィッシャー・トロプシュ炭化水素又はワックスであり得る。一実施形態では、油は、フィッシャー・トロプシュガス液化合成手順、並びに他のガス液化油によって調製され得る。
【0027】
好適なイソパラフィンは、天然の再生可能な供給源から得られ得る。天然(又は生物由来)油は、再生可能な生物学的資源、生物、又は実体から誘導される材料を指し、石油又は同等の原料から誘導される材料とは異なる。炭化水素油の天然源としては、脂肪酸トリグリセリド、加水分解若しくは部分加水分解トリグリセリド、又はエステル交換トリグリセリドエステル、例えば脂肪酸メチルエステル(又はFAME(fatty acid methyl ester))が挙げられる。好適なトリグリセリドとしては、パーム油、大豆油、ヒマワリ油、菜種油、オリーブ油、アマニ油、及び関連材料が挙げられるが、これらに限定されない。他のトリグリセリド源としては、藻類、獣脂、及び動物プランクトンが挙げられるが、これらに限定されない。直鎖及び分岐炭化水素は、植物油から得られるか、又は抽出され、合成油と同様の方式で水素化精製及び/又は水素異性化されてイソパラフィンを生成し得る。
【0028】
別のクラスのイソパラフィン油としては、ポリアルファオレフィン(polyalphaolefin、PAO)が挙げられる。ポリオレフィンは、当該技術分野において周知である。一実施形態では、ポリオレフィンは、2~28個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。誘導可能又は誘導されるとは、ポリオレフィンが、記載された数の炭素原子を有する出発重合性オレフィンモノマー又はそれらの混合物から重合されることを意味する。実施形態では、ポリオレフィンは、3~24個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。いくつかの実施形態では、ポリオレフィンは、4~24個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。更なる実施形態では、ポリオレフィンは、5~20個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。なお更なる実施形態では、ポリオレフィンは、6~18個の炭素原子を有するオレフィンに由来可能であり得る(又は由来し得る)。また更なる実施形態では、ポリオレフィンは、8~14個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。代替の実施形態では、ポリオレフィンは、8~12個の炭素原子を有するオレフィンから誘導可能であり得る(又は誘導され得る)。
【0029】
多くの場合、重合性オレフィンモノマーは、プロピレン、イソブテン、1-ブテン、イソプレン、1,3-ブタジエン、又はそれらの混合物のうちの1つ以上を含む。有用なポリオレフィンの例は、ポリイソブチレンである。
【0030】
ポリオレフィンはまた、α-オレフィンから誘導可能な(又は誘導された)ポリ-α-オレフィンを含む。α-オレフィンは、直鎖若しくは分岐鎖又はそれらの混合物であり得る。例としては、モノオレフィン、例えば、プロピレン、1-ブテン、イソブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセンなどが挙げられる。α-オレフィンの他の例としては、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン1-オクタデセン、及びそれらの混合物が挙げられる。有用なα-オレフィンの例は、1-ドデセンである。有用なポリ-α-オレフィンの例は、ポリ-デセンである。
【0031】
ポリオレフィンはまた、オレフィンコポリマー(olefin copolymer、OCP)としても知られる、少なくとも2つの異なるオレフィンのコポリマーであってもよい。これらのコポリマーは、好ましくは2~約28個の炭素原子を有するα-オレフィンのコポリマー、好ましくはエチレンと3~約28個の炭素原子を有する少なくとも1つのα-オレフィンとのコポリマー、典型的には式CH2=CHR1のコポリマーであり、式中、R1は、1~26個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖アルキルラジカルである。好ましくは、上記式中のR1は、1~8個の炭素原子のアルキルであり得、より好ましくは、1~2個の炭素原子のアルキルであり得る。好ましくは、オレフィンのポリマーは、エチレン-プロピレンコポリマーである。
【0032】
オレフィンコポリマーがエチレンを含む場合、エチレン含量は、好ましくは20~80重量パーセント、より好ましくは30~70重量パーセントの範囲である。プロピレン及び/又は1-ブテンがエチレンとともにコモノマーとして用いられる場合、このようなコポリマーのエチレン含量は、最も好ましくは45~65パーセントであるが、より高い又はより低いエチレン含量が存在し得る。
【0033】
炭化水素(例えば、イソパラフィン)油は、エチレン及びそのポリマーを実質的に含まない場合がある。組成物は、エチレン及びそのポリマーを完全に含まない場合がある。実質的に含まないとは、組成物が、50ppm未満、又は30ppm未満、又は更に10ppm若しくは5ppm未満、又は更に1ppm未満の所与の材料を含有することを意味する。
【0034】
炭化水素(例えば、イソパラフィン)油は、プロピレン及びそのポリマーを実質的に含まない場合がある。炭化水素(例えば、イソパラフィン)油は、プロピレン及びそのポリマーを完全に含まない場合がある。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーは、140~5000の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、200~4750の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、250~4500の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、500~4500の数平均分子量を有し得る。前述のオレフィンモノマーから調製されるポリオレフィンポリマーはまた、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、750~4000の数平均分子量を有し得る。
【0035】
イソパラフィン油は、8個の炭素原子~最大50個の炭素原子を含有し、かつ少なくとも1個の炭素原子を含有する少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を有する、飽和炭化水素化合物とすることができる。一実施形態では、飽和炭化水素化合物は、少なくとも10個又は少なくとも12個の炭素原子を有し得る。一実施形態では、飽和炭化水素化合物は、14~34個の炭素原子を含有し得るが、但し、炭素原子の最長連続鎖は、炭素24個以下の長さである。
【0036】
実施形態では、イソパラフィン油は、炭素24個以下の長さの炭素原子の最長連続鎖を有する。
【0037】
実施形態では、飽和炭化水素化合物は、サイズ排除クロマトグラフィ(size exclusion chromatography、SEC)(SECはゲル浸透クロマトグラフィ又はgel permeation chromatography、GPCとも呼ばれる)、液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィ、質量分析、NMR、又はそれらの組み合わせによって測定されたときに、140g/mol~550g/mol、又は160g/mol~480g/molの分子量を有する分岐非環状化合物であり得る。
【0038】
鉱油は、多くの場合、環状構造、すなわち芳香族又はナフテンとも呼ばれるシクロパラフィンを含有する。一実施形態では、イソパラフィンは、環状構造を含まないか、又は実質的に含まない飽和炭化水素化合物を含む。実質的に含まないとは、鉱油中に1モル%未満、又は0.75モル%未満、又は0.5モル%未満、又は更に0.25モル%未満の環状構造が存在することを意味する。いくつかの実施形態では、鉱油は、環状構造を完全に含まない。
【0039】
実施形態では、炭化水素油は、シクロパラフィン油(シクロパラフィン)であり得る。シクロパラフィンは、鉱油から得られ得る。シクロパラフィンは、少なくとも1つの飽和ヒドロカルビル五員又は六員環を含有する。シクロパラフィン油は、少なくとも29重量パーセントのポリシクロパラフィン、すなわち、2つ以上のエッジ共有環を含有してもよい。
【0040】
炭化水素(例えば、イソパラフィン)油は、熱伝達流体のベース化合物である。そのため、炭化水素(例えば、イソパラフィン)油は、全てのオキシジェネート及び他の添加剤を添加した後の、組成物の残部を構成する。炭化水素油は、組成物の少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%又は少なくとも95重量%の量で存在し得る。すなわち、炭化水素油は、60~99重量%、又は更には70~98.5重量%、又は80~98重量%、又は90~97若しくは97.5重量%の量で存在し得る。いくつかの実施形態では、炭化水素油は、80~99重量%、又は更には81~98.5重量%、又は82~98重量%、又は83~97重量%、又は84~97.5重量%の量で存在し得る。
オキシジェネート
【0041】
組成物はまた、炭化水素(例えば、イソパラフィン)油と相乗的に作用して、熱伝達の改善、動粘度の低下、低温粘度の低下又は引火点の上昇をもたらすことができるオキシジェネートも含む。
【0042】
本明細書で使用される場合、オキシジェネートは、有機(すなわち、炭化水素としても知られる炭素含有)化合物であって、それらの成分のうちの1つとして酸素を含有する有機化合物を指す。オキシジェネートは、本明細書で使用される場合、2個の炭素原子毎に、又は3個の炭素原子毎に、又は4個の炭素原子毎に、又は5個の炭素原子毎に、又は6個の炭素原子毎にさえ、少なくとも1個の非プロトン性又はプロトン性酸素を有する炭化水素を含む。オキシジェネートはまた、7個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性若しくはプロトン性酸素、又は8個の炭素原子毎に1個の非プロトン性若しくはプロトン性酸素、又は12個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性若しくはプロトン性酸素を有する炭化水素も含む。オキシジェネートはまた、16個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性若しくはプロトン性酸素、又は20個の炭素原子毎に1個の非プロトン性若しくはプロトン性酸素を有する炭化水素も含む。
【0043】
オキシジェネートは、例えば、アルコール、エステル油、及びエーテル油を含み得る。オキシジェネートは、熱伝達流体中に約1~約45重量%、又は場合によっては、約1.5~約40重量%、又は約2~約35重量%で含まれてもよい。オキシジェネートはまた、熱伝達流体中に約2.5~約30重量%又は約3~約25重量%で含まれてもよい。いくつかの実施形態では、オキシジェネートは、熱伝達流体中に1~約20重量%、又は場合によっては、約1.5~約19重量%、又は約2~約18重量%で含まれてもよい。オキシジェネートはまた、熱伝達流体中に約2.5~約17重量%、又は3~約16重量%で含まれてもよい。
【0044】
熱伝達流体で使用するのに好適なアルコールとしては、一価アルコール、例えば、エタノール、メタノール、n-ブタノール及びtert-ブタノールなどのプロピレンアルコール誘導体、並びにイソプロピルアルコールが挙げられる。高級分岐アルコールとしては、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール及びそれらの組み合わせの異性体が挙げられる。分岐アルコールの例としては、2-エチルヘキサノール、イソオクタノール、イソデカノール及びイソドデカノールが挙げられる。本明細書で使用される場合、アルコールはまた、例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどのポリオールも包含する。
【0045】
熱伝達流体中でオキシジェネートとしての使用に好適なエーテルとしては、石油化学供給原料及び再生可能な供給原料から製造されるものが挙げられる。例としては、メチルターシャリーブチルエーテル(methyl tertiary butyl ether、MTBE)、ターシャリーアミルメチルエーテル(tertiary amyl methyl ether、TAME)、エチルターシャリーブチルエーテル(ethyl tertiary butyl ether、ETBE)及びターシャリーアミルエチルエーテル(tertiary amyl ethyl ether、TAEE)が挙げられる。他のエーテルの例としては、tert-ヘキシルメチルエーテル(tert-hexyl methyl ether、THEME)、ジオクチルエーテル及びジイソプロピルエーテルが挙げられる。ポリエーテルはまた、本明細書で「エーテル」という用語でも考慮され、例えば、ジエチレングリコールジブチルエーテルを含む。ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)、ポリプロピレングリコール(polypropylene glycol、PPG)及びそれらの混合ポリマーを含む、ポリアルキレングリコール(すなわち、ポリアルキレンオキシド)の低分子量オリゴマーもまた好適であり得る。ポリエーテルとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、n-ブチレンオキシド又はこれらの混合物の1~20個の繰り返し単位、又は2~10個の繰り返し単位、又は2~5個の繰り返し単位を含有するアルキレンオキシドポリマー及びオリゴマーが挙げられる。好適なポリエーテル化合物としては、5,8,11,14-テトラオキサイコサン、1-(2-(2-ブトキシプロポキシ)プロポキシ)プロパン-2-イルアセテート、2-(2-(2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチルオレエート、1-((1-((1-ブトキシプロパン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)オキシ)ブタン、7,10,13,16,19-ペンタオキサヘプタコサン、2-(2-(2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチル3,5,5-トリメチルヘキサノアート及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0046】
オキシジェネートはまた、ポリアルキレングリコールを、例えば、カプリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの脂肪酸と反応させることによって、ポリアルキレングリコールエステルであり得る。
【0047】
場合によっては、オキシジェネートは、アルコール又はエーテルであり得、熱伝達流体中に約1~約45重量%、又は場合によっては、約1.5~約40重量%、又は約2~約35重量%で含まれてもよい。アルコール性オキシジェネート又はエーテル性オキシジェネートはまた、熱伝達流体中に約2.5~約30重量%又は約3~約25重量%で含まれてもよい。
【0048】
熱伝達流体中でオキシジェネートとしての使用に好適なエステル油としては、モノカルボン酸と一価アルコールとのエステル、ジオールとモノカルボン酸とのジ-エステル及びジカルボン酸と一価アルコールとのジ-エステル、モノカルボン酸のポリオールエステル、及び一価アルコールとポリカルボン酸とのポリエステル、並びにそれらの混合物が挙げられる。エステルは、大きく2つのカテゴリー、つまり合成及び天然に分類され得る。
【0049】
熱伝達流体中でオキシジェネートとしての使用に好適な合成エステルとしては、モノカルボン酸(酢酸、プロピオン酸、ネオペンタン酸、2-エチルヘキサン酸など)及びジカルボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン酸、リノール酸二量体、リノール酸、アルキルマロン酸、並びにアルケニルマロン酸)と、種々の一価アルコール(例えば、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、イソ-オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、イソデシルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエーテル、及びプロピレングリコール)のいずれかとのエステルが挙げられ得る。これらのエステルの具体的な例としては、ジブチルアジペート、ジ(2-エチルヘキシル)セバケート、ジ-n-ヘキシルフマレート、ジオクチルセバケート、ジイソオクチルアゼレート、ジイソデシルアゼレート、ジオクチルフタレート、ジデシルフタレート、ジエコイシルセバケート、リノール酸二量体の2-エチルヘキシルジエステル、並びに1モルのセバシン酸を2モルのテトラエチレングリコール及び2モルの2-エチルヘキサン酸と反応させることによって形成される複合エステルが挙げられる。他の合成エステルとしては、C5~C12モノカルボン酸並びにポリオール及びポリオールエーテル、例えば、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びトリペンタエリスリトールから作製されるものが挙げられる。エステルはまた、モノカルボン酸と一価アルコールとのモノエステルであり得る。
【0050】
好適なエステルとしてはまた、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸及びヒドロキシ脂肪酸(例えば、12-ヒドロキシステアリン酸)などのヒドロキシ置換カルボン酸と、上記のような一価アルコールとの組み合わせたエステルも挙げられる。
【0051】
天然(又は生物由来)エステルは、再生可能な生物学的資源、生物、又は実体から誘導される材料を指し、石油又は同等の原料から誘導される材料とは異なる。熱伝達流体中で好適な天然エステルとしては、脂肪酸トリグリセリド、加水分解若しくは部分加水分解トリグリセリド、又はエステル交換トリグリセリドエステル、例えば脂肪酸メチルエステル(又はFAME)が挙げられる。好適なトリグリセリドとしては、パーム油、大豆油、ヒマワリ油、菜種油、オリーブ油、アマニ油、及び関連材料が挙げられるが、これらに限定されない。他のトリグリセリド源としては、藻類、獣脂、及び動物プランクトンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
場合によっては、オキシジェネートは、エステルであり得、これは、熱伝達流体中に約1~約20重量%、又は場合によっては、約1.5~約19重量%、又は約2~約18重量%で含まれてもよい。エステル性オキシジェネートはまた、熱伝達流体中に約2.5~約17重量%、又は3~約16重量%で含まれてもよい。
熱伝達添加剤
【0053】
熱伝達流体はまた、熱伝達添加剤を含み得る。熱伝達添加剤の1つのクラスとしては、例えば、金属粒子及び非金属粒子が挙げられる。本発明の粒子は、一般に、分散固体であり、多くの場合、1つ以上の安定剤又は界面活性剤の存在下で分散される。本発明の粒子は、多くの場合、サブミクロンサイズであり、ナノ粒子とも呼ばれる。
【0054】
金属ナノ粒子について、金属ナノ粒子の金属としては、アルカリ土類金属、例えば、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、及びバリウムが挙げられ得る。
【0055】
金属ナノ粒子の金属としては、遷移金属、例えば、スカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、及びカドミウムが挙げられ得る。
【0056】
金属ナノ粒子の金属としては、ランタニド系列又はアクチニド系列の金属、例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、トリウム、プロトアクチニウム、及びウラニウム)が挙げられ得る。
【0057】
金属ナノ粒子の金属としては、遷移後金属、例えば、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スズ、鉛、ビスマス、及びポロニウムが挙げられ得る。
【0058】
金属ナノ粒子の金属としては、メタロイド、例えば、ホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、及びアンチモンが挙げられ得る。
【0059】
特定の実施形態において、金属は、アルミニウムを含み得る。実施形態では、金属は、鉄を含み得る。金属はまた、ルテニウムを含み得る。金属は、コバルトを含み得る。金属は、ロジウムを含み得る。金属は、ニッケルを含み得る。金属は、パラジウムを含み得る。金属は、白金を含み得る。金属は、銀を含み得る。金属は、金を含み得る。金属は、セリウムを含み得る。金属は、サマリウムを含み得る。金属は、タングステンを含み得る。
【0060】
金属ナノ粒子は、その純粋な形態で、あるいは酸化物、炭化物、窒化物、又はこれらの材料のいずれかの混合物若しくは材料の組み合わせとして存在し得る。
【0061】
例えば、金属ナノ粒子は、酸化鉄(例えば、Fe2O3、Fe3O4)、酸化コバルト(例えば、CoO)、酸化亜鉛(例えば、ZnO)、酸化セリウム(例えば、CeO2)、及び酸化チタン(例えば、TiO2)であり得る。酸化ホウ素(例えば、B2O3)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。酸化アルミニウム(例えば、Al2O3)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。酸化マグネシウム(例えば、MgO)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。酸化タングステン(例えば、W2O3、WO2、WO3、W2O5)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。
【0062】
金属炭化物金属ナノ粒子の例としては、炭化鉄(例えば、Fe3CH4)、炭化コバルト(例えば、CoC、Co2C、Co3C)、炭化亜鉛(例えば、ZnC)、炭化セリウム(例えば、CeC2)、及び炭化チタン(例えば、TiCが挙げられ得る。炭化ホウ素(例えば、B4C)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。炭化アルミニウム(例えば、Al4C3)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。炭化タングステン(例えば、WC)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。
【0063】
金属窒化物金属ナノ粒子の例としては、窒化鉄(例えば、Fe2N、Fe3N4、Fe4N、Fe7N3、Fe16N2)、窒化コバルト(例えば、Co2N、Co3N、Co4N)、窒化亜鉛(例えば、Zn3N2)、窒化セリウム(例えば、CeN)、及び窒化チタン(例えば、TiN)が挙げられ得る。窒化ホウ素(例えば、BN)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。窒化アルミニウム(例えば、AlN)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。窒化タングステン(例えば、WN、W2N、WN2)は、用いられ得る別の金属ナノ粒子である。
【0064】
ナノ粒子はまた、非金属ナノ粒子を含み得る。そのような非金属ナノ粒子は、酸化物、炭素、炭化物、窒化物、又はこれらの材料のいずれかの混合物若しくは材料の組み合わせの形態で存在し得る。例えば、非金属ナノ粒子は、酸化グラフェン又はダイヤモンドであり得る。
【0065】
ナノ粒子は、1000nm未満のD50粒径を有し得る。いくつかの実施形態では、ナノ粒子は、700nm未満のD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、500nm未満のD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、250nm未満のD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、100nm未満のD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、75nm未満のD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、50nm未満のD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、0.01nm~1000nmのD50粒径を有し得る。ナノ粒子はまた、0.1nm~100nmのD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、1nm~75nmのD50粒径を有し得る。ナノ粒子は、10nm~50nmのD50粒径を有し得る。D50粒径は、ASTM E2490-09(2015)に従って動的光散乱によって測定することができる。
【0066】
ナノ粒子は、1~5000の平均アスペクト比を有し得る。本明細書で使用される場合、「平均アスペクト比」は、ナノ粒子混合物中の粒子の長さの、混合物中の粒子の幅に対する平均比を指す。「平均」という用語は、あらゆる全てのアスペクト比が存在し得るが、集合体全体にわたる平均アスペクト比が開示された範囲内であることを意味することが意図される。平均アスペクト比の長さ及び幅を決定するための測定方法は、両方の測定に同じ測定方法が使用される限り、重要ではない。ナノ粒子はまた、1~2500の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1~1000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1~500の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1~250の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1~100の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1~50の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1~25の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1~10の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、10~5000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、25~5000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、50~5000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、100~5000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、250~5000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、500~5000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、1000~5000の平均アスペクト比を有し得る。ナノ粒子はまた、2500~5000の平均アスペクト比を有し得る。
【0067】
一般に、ナノ粒子は、熱伝達流体の熱伝導性よりも大きい熱伝導性を有するように選択される。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、5W/m-Kより大きい最小熱伝導性を有する粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、10W/m-K以上の熱伝導性を有するナノ粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、30W/m-K以上の熱伝導性を有するナノ粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、250W/m-K以上の熱伝導性を有するナノ粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、500W/m-K以上の熱伝導性を有するナノ粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、1000W/m-K以上の熱伝導性を有するナノ粒子を含み得る。本明細書で使用される場合、熱伝導性は、ASTM D7896-19によって測定することができる。
【0068】
熱伝達流体は、熱伝達流体の重量に基づいて、0.5~30重量%の濃度で少なくとも1つのナノ粒子を含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、少なくとも1つのナノ粒子を0.75~25重量%の濃度で含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、少なくとも1つのナノ粒子を1~20重量%の濃度で含み得る。実施形態では、熱伝達流体は、少なくとも1つのナノ粒子を1.25~15重量%の濃度で含み得る。いくつかの実施形態では、熱伝達流体は、少なくとも1つのナノ粒子を1.5~10重量%の濃度で含み得る。
【0069】
しかしながら、ナノ粒子を投与する場合、熱伝達流体の誘電定数の制約を超えないように注意すべきである。一般に、これは、純金属の形態のナノ粒子などのより電気伝導性のナノ粒子が、一般に10重量%以上などの高レベルで用いられる場合を除いて、問題ではない。懸念がある場合には、熱伝達流体を配合し、分散体の誘電定数を試験することができる。
【0070】
ナノ粒子は、多くの場合、当業者には容易に明らかであるように、ナノ粒子と結合し、ナノ粒子を熱伝達流体中に分散した状態に保つのに適した界面活性剤とともに投与される。界面活性剤としては、現在知られているか、又は今後開発される任意の界面活性剤又は分散剤が挙げられ得る。
【0071】
一実施形態では、熱伝達流体は、炭化水素油、1つ以上のポリエーテル性オキシジェネート、及び1つ又は2つ以上の金属粒子又は非金属粒子を含み得る。
性能添加剤
【0072】
熱伝達流体はまた、例えば、高分子量ポリマーなどのレオロジー改質剤を含み得る。一実施形態では、ポリマーは、少なくとも1つのメタロセン(例えば、シクロペンタジエニル-遷移金属化合物)及びアルモキサン化合物を含む触媒系の存在下で、α-オレフィンモノマー、又はα-オレフィンモノマーの混合物、又はエチレン及び少なくとも1つのC3~C28のα-オレフィンモノマーを含む混合物を重合することによって調製され得る。
【0073】
オレフィンポリマー種の好適なポリマーとしては、エチレンプロピレンコポリマー、エチレン-プロピレン-αオレフィンターポリマー、エチレン-αオレフィンコポリマー、非共役ジエンを更に含有するエチレンプロピレンコポリマー、及びイソブチレン/共役ジエンコポリマーが挙げられ、これらの各々は、その後、グラフトされたカルボキシル官能基性とともに供給され得る。
【0074】
エチレン-プロピレン又は高級αモノオレフィンコポリマーは、15~80モル%のエチレン及び20~85モル%のプロピレン又は高級モノオレフィンからなり得、いくつかの実施形態では、モル比は、30~80モル%のエチレン及び20~70モル%の少なくとも1つのC3~C10のαモノオレフィン、例えば、50~80モル%のエチレン及び20~50モル%のプロピレンである。前述のポリマーのターポリマー変形は、15モル%までの非共役ジエン又はトリエンを含有し得る。
【0075】
これらの実施形態では、エチレンコポリマー又はターポリマーなどのポリマー基材は、油溶性の実質的に線状のゴム状材料であり得る。また、特定の実施形態において、ポリマーは、実質的に線状以外の形態であり得、すなわち、分岐ポリマー又は星型ポリマーであり得る。ポリマーはまた、ジブロック及びより高次のブロックを含み、テーパー状ブロック及び種々の他の構造を含む、ランダムコポリマー又はブロックコポリマーであり得る。これらのタイプのポリマー構造は、当該技術分野で既知であり、それらの調製は、当業者の能力の範囲内である。
【0076】
開示される技術のポリマーは、典型的には、2,000~500,000、10,000~300,000、50,000~250,000、又は9,000~55,000、又は11,000~52,000、又は40,000~50,000であり得る数平均分子量(ゲル浸透クロマトグラフィによる、ポリスチレン標準)を有し得る。
【0077】
別の有用なクラスのポリマーは、例えば、イソブテン又はスチレンのカチオン重合によって調製されるポリマーによって構成されるものである。このクラスからの一般的なポリマーとしては、三塩化アルミニウム又は三フッ化ホウ素などのルイス酸触媒の存在下で、35~75質量%のブテン含量及び30~60質量%のイソブテン含量を有するC4精製流の重合によって得られるポリイソブテンが挙げられ、三塩化アルミニウムが好適である。ポリ-n-ブテンを製造するのに好適なモノマー源は、ラフィネートIIなどの石油供給流である。これらの供給原料は、米国特許第4,952,739号などの当該技術分野において開示されている。ポリイソブチレンは、ブテン流からカチオン重合(例えば、AlCl3又はBF3触媒を使用する)によって容易に入手可能であるため、本発明に好適なポリマーである。
【0078】
ポリイソブチレンは、ハロゲン化ホウ素、特に三フッ化ホウ素を用いたカチオン重合によって調製できることが既知である(欧州特許出願公開第206756号、米国特許第4,316,973号、英国特許出願公開第525542号及び同第828367号)。イソブチレンの重合は、1,000,000よりはるかに高い数平均分子量(Mn)を有するポリイソブチレンを得ることができるように制御することができる。
【0079】
一実施形態では、オレフィンポリマーは、4個以上の炭素原子を有するオレフィンのコポリマーである。一実施形態では、オレフィンポリマー(ポリオレフィン)は、4個以上の炭素原子を有する少なくとも1つのオレフィンモノマーから誘導される50~100重量%の単位を含む。典型的な実施形態では、オレフィンは、ブテン、イソブチレン(若しくはイソブテン)、ブタジエン、イソプレン、又はそれらの組み合わせなどの不飽和脂肪族炭化水素であり得る。
【0080】
本発明のポリオレフィンポリマーは、20,000~10,000,000、50,000~2,000,000、100,000~1,500,000、又は200,000~1,000,000の数平均分子量(ゲル透過クロマトグラフィ、ポリスチレン標準による)を有し得る。他の実施形態では、オレフィンポリマーは、少なくとも50,000、少なくとも100,000、又は少なくとも250,000から850,000、600,000、若しくは500,000までの数平均分子量を有するポリイソブチレンである。特定の範囲としては、250,000~750,000又は250,000~500,000が挙げられる。
【0081】
ポリマーは、熱伝達流体中に重量基準で、0.001~1%、又は0.003~0.8%、又は0.005~0.5%、又は0.01~0.1%、又は0.02%~0.05%、例えば、0.003%~0.1%、又は更に0.003%~0.01%で存在することができる。別の実施形態では、ポリマー添加剤は、熱伝達流体中に、500ppm(100万分の1)以下、又は300ppm以下、又は100ppm以下、又は10ppm~50ppm、又は更に20~40ppmの濃度で存在することができる。熱伝達流体中のポリマーの濃度は、オイルを含まない基準で測定される。
【0082】
他の従来の添加剤、例えば、酸化防止剤、腐食防止剤、フルオロエラストマーシール再生剤、潤滑添加剤、流動性向上剤又はそれらの任意の組み合わせも存在することができる。補足添加剤は、組成物の0.01~2重量パーセント、又は0.025~2重量パーセント、又は0.03~1重量パーセント、又は0.035~0.5重量パーセントの量で存在し得る。
【0083】
本明細書に開示される組成物の様々な実施形態は、1つ以上の追加の性能添加剤を任意選択的に含み得る。これらの追加の性能添加剤は、1つ以上の難燃剤、煙抑制剤、酸化防止剤、燃焼抑制剤、金属不活性化剤、流動添加剤、腐食抑制剤、発泡抑制剤、解乳化剤、流動点降下剤、シール膨潤剤、及びそれらの任意の組み合わせ又は混合物を含み得る。典型的には、完全に配合された熱伝達流体は、これらの性能添加剤のうちの1つ以上を含有し得、多くの場合、複数の性能添加剤のパッケージを含有し得る。一実施形態では、1つ以上の追加の添加剤は、0.01重量パーセント~3重量パーセント、又は0.05重量パーセント~1.5重量パーセント、又は0.1重量パーセント~1.0重量パーセントで存在し得る。
【0084】
本明細書に開示される熱管理システムは、電池の急速充電を可能にする速度で熱を除去し得る。高速充電の目標は、120~1000kWを含む。電池の充電及び放電中に結果として発生する熱は、10kwを上回る熱をパック内に発生させる可能性がある。
【0085】
流体によって捕獲された熱は、建物又は自動車の内装の加熱などの他の機能的用途に再捕獲及び再利用されてもよい。
【0086】
本明細書で使用される場合、「ヒドロカルビル」という用語は、当業者に周知であるその通常の意味で使用される。具体的には、分子の残りの部分に直接結合した炭素原子を有し、主に炭化水素特性を有する基を指す。ヒドロカルビル基の例としては、
【0087】
炭化水素置換基、すなわち、脂肪族(例えば、アルキル又はアルケニル)、脂環式(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル)置換基、並びに芳香族、脂肪族、及び脂環式置換芳香族置換基だけでなく、環が分子の別の部分を介して完成される(例えば、2つの置換基が一緒になって環を形成する)環状置換基;
【0088】
置換炭化水素置換基、すなわち、本発明の文脈において、置換基の主に炭化水素の性質を変化させない非炭化水素基を含有する置換基(例えば、ハロ(特にクロロ及びフルオロ)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、並びにスルホキシ);
【0089】
ヘテロ置換基、すなわち、本発明の文脈において、主に炭化水素特性を有するが、そうでなければ炭素原子から構成された環又は鎖中に炭素以外を含有し、かつピリジル、フリル、チエニル、及びイミダゾリルとして置換基を包含する置換基が挙げられる。ヘテロ原子としては、硫黄、酸素、及び窒素が挙げられる。一般に、ヒドロカルビル基中の10個の炭素原子毎に2個以下、又は1個以下の非炭化水素置換基が存在し、代替的に、ヒドロカルビル基中に非炭化水素置換基が存在しない場合がある。
【0090】
上で説明される材料のうちのいくつかは、最終配合物中で相互作用し得るため、最終配合物の成分は、最初に添加されたものとは異なり得ることが既知である。例えば、(例えば洗浄剤の)金属イオンは、他の分子の他の酸性部位又はアニオン性部位に移動することができる。それによって形成される生成物は、その意図された用途において本発明の組成物を用いる際に形成される生成物を含めて、容易に説明することができない場合がある。それにもかかわらず、全てのそのような修飾及び反応生成物は、本発明の範囲内に含まれる。本発明は、上で説明される混合することによって調製される組成物を包含する。
【0091】
本発明は、動作中に電気部品を冷却するのに有用であり、以下の実施例を参照することにより、より良く理解することができる。
【実施例】
【0092】
オキシジェネートと組み合わせて炭化水素油を利用する一連の油相溶性の流体の、熱エネルギーを分散させる能力及び伝導する能力を評価した。炭化水素流体は、単純なイソパラフィン系炭化水素(isoparaffinic hydrocarbon、IH)からポリアルファオレフィン(polyalphaolefin、PAO)及びシクロパラフィン油(cycloparaffinic oil、CP)まで多岐にわたる。炭化水素油を以下に要約する(表1)。
【表1】
1.ASTM D445_40に従って実行する
2.ASTM D92に従って実行する
3.ASTM D97に従って実行する
【0093】
エステル、エーテル、ポリエーテル及びヒドロカルビルアルコールを含む、様々なオキシジェネートを評価した。オキシジェネートを以下に要約する(表2)。
【表2】
1.ASTM D445_25に従って実行する
2.ASTM D445_40に従って実行する
3.ASTM D854に従って実行する
4.ASTM D5950又はD97に従って実行する
5.ASTM D92に従って実行する
6.1-(2-(2-ブトキシプロポキシ)プロポキシ)プロパン-2-イルアセテート
7.5,8,11,14-テトラオキサイコサン
8.2-(2-(2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチル3,5,5-トリメチルヘキサノアート
9.7,10,13,16,19-ペンタオキサヘプタコサン
10.1-((1-((1-ブトキシプロパン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)オキシ)ブタン
11.2-(2-(2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチルオレエート
【0094】
完全に配合された流体は、炭化水素油、オキシジェネート、及び、任意選択的に、他の性能添加剤から調製した。評価のための配合物を以下に要約する(表3)。
【表3】
1.ベース流体の濃度は、100%処理に正規化される。添加剤の濃度は、流体組成物に対するトップトリートである。
2.熱特性に実質的に影響を与えない、発泡抑制、潤滑性、界面活性及び腐食防止を改善するための添加剤を含む。
試験
【0095】
流体混合物の、粘度、電気伝導性、引火点及び熱を吸収する能力及び分散させる能力を評価した。試験は、(ASTM D445に従った)動粘度及び(ASTM D92に従った)引火点に加えて、示差走査熱量測定(differential scanning calorimetry、DSC)を介して測定された40℃での熱容量と、50℃での熱伝導度(ASTM D7896)と、絶縁耐力(ASTM D1816)と、を含んでいた。試験を表4に要約する。
【表4】
【0096】
結果は、本発明の流体が、例えば、水と比較してごくわずかな伝導率を導入するが、有用な動粘度において、許容可能な熱の除去を提供することを示している。
【0097】
対流熱伝達係数(convective heat transfer coefficient、HTC)を決定するために、追加の実施例を調製した(表5)。
【表5】
1.ベース流体の濃度は、100%処理に正規化される。添加剤の濃度は、流体組成物に対するトップトリートである。
2.熱特性に実質的に影響を与えない、発泡抑制、潤滑性、界面活性及び腐食防止を改善するための添加剤を含む。
【0098】
サンプルはまた、特定の壁面積(「A
wall」)を有するパイプを通るサンプル流体の対流熱伝達係数「h」を決定するために試験された。より高い熱伝達係数は、より良い性能の流体であると考えられる。試験は、一定のポンプ速度(「S」)でパイプを通してサンプル流体をポンプ圧送することを含んでいた。パイプ入口における流体の温度はまた、熱交換器によって設定入口温度に制御され、これらの試験では35℃であった。パイプ壁は、直流電源を用いて一定の電力(「P」)で加熱された。壁温度(「T
wall」)は、熱電対を使用して測定された。熱電対は、流体の流れの中に配置され、流体温度(「T
fluid」)を測定するために壁温度測定の点の近くに同じ場所に配置された。定常状態に達した後、データを収集し、60秒間にわたって平均する。対流熱伝達係数は、式Xで計算される。
【数1】
【0099】
式Xにおいて、q’’は、式Yに従って電源入力並びにパイプの加熱面積から計算される熱流束である。
【数2】
【0100】
式X及び式Yを使用して、以下の表(表6)のサンプル流体に対する熱伝達係数を計算した。
【表6】
【0101】
データが示すように、炭化水素ベース流体及びオキシジェネートの両方を含有する組成物は、一定のポンプ速度で対流熱伝達係数(h)の著しい増加を示す。
【0102】
オキシジェネート流体及びナノ粒子添加剤を炭化水素流体に添加することによって、一連の浸漬冷却剤を調製する(表A)。
【表7】
1.40℃での動粘度は2.9m
2/s
2.熱特性に実質的に影響を与えない、発泡抑制、潤滑性、界面活性及び腐食防止を改善するための添加剤を含む。
【0103】
配合された流体を、それぞれの粘度特性、並びに微粒子添加剤の安定性及び分散について評価する(表B)。
【表8】
1.特に明記しない限り、処理率はオイルフリーである
2.エーテル末端ポリエーテル、(n-C
6H
13-O)-(CH
2CH
2O)
x-(n-C
4H
9)、x=1~7、x
ave=3.5
3.エステル末端ポリエーテル、(n-C
6H
13-O)-(CH
2CH
2O)
x-((C=O)-CH
3)x=1~7、x
ave=4
4.3~8ミクロン固体
5.ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)(Mn 1000)
【0104】
データは、ポリエーテル性オキシジェネートの包含が、粒径分布によって証明されるように、ナノ粒子の分散を改善し、結果として得られた熱伝達流体の粘度の低下をもたらすことを示す。
【0105】
上記で言及した文献の各々は、上記に具体的に列挙されているか否かにかかわらず、優先権が主張される任意の先行出願を含めて、参照により本明細書に組み込まれる。任意の文献の言及は、そのような文献が先行技術として適格であること、又は任意の管轄区域における当業者の一般知識を構成することを認めるものではない。実施例を除いて、又は他に明示的に示される場合を除いて、材料の量、反応条件、分子量、炭素原子の数などを特定する本説明における全ての数量は、「約(about)」という語によって修飾されるものとして理解されるべきである。本明細書に記載される量、範囲、及び比の上限及び下限は、独立して組み合わされ得ることが理解されるべきである。同様に、本発明の各要素についての範囲及び量は、他の要素のうちのいずれかについての範囲又は量と一緒に使用することができる。
【0106】
本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含有する」、又は「を特徴とする」と同義である移行用語「含む(comprising)」は、包括的又はオープンエンドであり、追加の列挙されていない要素又は方法工程を除外しない。しかしながら、本明細書における「含む」の各記載において、この用語がまた、代替的な実施形態として、「から本質的になる」及び「からなる」という句を包含することが意図され、ここで、「からなる」は、特定されていない任意の要素又は工程を排除し、「から本質的になる」は、考慮中の組成物又は方法の本質的又は基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない追加の記載されていない要素又は工程の包含を許容する。
【0107】
本発明を例示する目的で、ある特定の代表的な実施形態及び詳細を示したが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更及び修正を行うことができることが当業者には明らかであろう。これに関して、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【0108】
炭化水素油とオキシジェネートとの混合物を含む、熱伝達流体。
【0109】
熱伝達流体が、環状構造を実質的に含まないか、又は含まない、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、8~50個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、少なくとも10個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、少なくとも12個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、14~34個の炭素原子を有する少なくとも1つの飽和炭化水素化合物を含有するイソパラフィン油を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を有するイソパラフィン油を含み、かつ24個以下の炭素原子の単一の連続炭素鎖を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。少なくとも1つの飽和炭化水素化合物が、少なくとも10個の炭素原子及び少なくとも1つのヒドロカルビル分岐を含有し、かつ24個以下の炭素原子の単一の連続炭素鎖を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。少なくとも1つの飽和炭化水素化合物が、140g/mol~550g/molの分子量を有する分岐非環状化合物を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。少なくとも1つの飽和炭化水素化合物が、160g/mol~480g/molの分子量を有する分岐非環状化合物を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0110】
熱伝達流体が、天然炭化水素油を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、合成炭化水素油を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、石油又は同等の原材料に由来する炭化水素油を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、天然源に由来する炭化水素油を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、トリグリセリドに由来するイソパラフィン油を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、140~5000の数平均分子量のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、200~4750の数平均分子量のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、250~4500の数平均分子量のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、500~4500の数平均分子量のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、750~4000の数平均分子量のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C2~C24オレフィン又はその混合物から重合されたポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C3~C24オレフィン又はその混合物から重合されたポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C4~C24オレフィン又はその混合物から重合されたポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C5~C20オレフィン又はその混合物から重合されたポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6~C18オレフィン又はその混合物から重合されたポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8~C14オレフィン又はその混合物から重合されたポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8~C12オレフィン又はその混合物から重合されたポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、プロピレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、イソブテンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、1-ブテンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、イソプレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、1,3-ブタジエンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリイソブチレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0111】
熱伝達流体のイソパラフィン油が、140~5000の数平均分子量を有するポリイソブチレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、200~4500の数平均分子量を有するポリイソブチレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、250~4000の数平均分子量を有するポリイソブチレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、300~3500の数平均分子量を有するポリイソブチレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、350~3000の数平均分子量を有するポリイソブチレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、400~2500の数平均分子量を有するポリイソブチレンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0112】
少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、C4~C24のα-オレフィン又はその混合物から重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ペンテンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ヘキセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ヘプテンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-オクテンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ノネンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-デセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-デセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ウンデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ドデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-トリデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-テトラデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ペンタデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ヘキサデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ヘプタデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-オクタデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ノナデセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-エイコセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ヘンエイコセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-ドコセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-トリコセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。少なくとも1つの分岐ポリオレフィンポリマーは、1-テトラコセンから重合される、任意の先行するパラグラフの任意の文に記載の組成物。
【0113】
熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、1000~5000のMnのポリデセンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、1250~4750のMnのポリデセンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、1500~4500のMnのポリデセンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、2000~4250のMnのポリデセンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、ポリスチレン標準でゲル透過クロマトグラフィによって測定したときに、2500~4000のMnのポリデセンポリマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0114】
熱伝達流体のイソパラフィン油が、前文のポリマーのいずれかの混合物を含むポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6及びC8のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6及びC10のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油のイソパラフィン油が、C6及びC12のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6及びC14のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6及びC16のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6、C8及びC10のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6、C8及びC12のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6、C8及びC14のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C6、C8及びC16のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8及びC10のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8及びC12のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8及びC14のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8及びC16のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8、C10及びC12のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8、C10及びC14のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C8、C10及びC16のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C10及びC12のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C10及びC14のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C10及びC16のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C10、C12及びC14のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体のイソパラフィン油が、C10、C12及びC16のα-オレフィンの混合物のポリアルファオレフィンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0115】
オキシジェネートが、6個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性又はプロトン性酸素を有する炭化水素を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、7個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性又はプロトン性酸素を有する炭化水素を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、8個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性又はプロトン性酸素を有する炭化水素を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、12個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性又はプロトン性酸素を有する炭化水素を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、16個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性又はプロトン性酸素を有する炭化水素を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、20個の炭素原子毎に少なくとも1個の非プロトン性又はプロトン性酸素を有する炭化水素を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0116】
オキシジェネートが、アルコールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、エステル油を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、エーテル油を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0117】
オキシジェネートが、一価アルコールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、エタノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、メタノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、プロピレンアルコール誘導体を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、n-ブタノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、tert-ブタノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、イソプロピルアルコールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ペンタノールの異性体を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、異性体ヘキサノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、異性体ヘプタノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、異性体オクタノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、異性体デカノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、異性体ドデカノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、異性体テトラデカノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、異性体ヘキサデカノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、分岐アルコールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、2-エチルヘキサノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、イソオクタノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、イソデカノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、イソドデカノールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ポリオールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、プロピレングリコールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、エチレングリコールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、1,4-ブタンジオールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ペンタエリスリトールを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、トリメチロールプロパンを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0118】
オキシジェネートが、メチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ターシャリーアミルメチルエーテル(TAME)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、エチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ターシャリーアミルエチルエーテル(TAEE)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、tert-ヘキシルメチルエーテル(THEME)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ジイソプロピルエーテルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ポリエーテルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ジエチレングリコールジブチルエーテルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ポリアルキレングリコールの低分子量オリゴマーを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ポリエチレングリコール(PEG)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ポリプロピレングリコール(PPG)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0119】
オキシジェネートが、モノカルボン酸と一価アルコールとのエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ジオールとモノカルボン酸とのジ-エステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、ジカルボン酸と一価アルコールとのジ-エステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、モノカルボン酸のポリオールエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、一価アルコールとポリカルボン酸とのポリエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、モノカルボン酸又はジカルボン酸と一価アルコールとのエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、アジピン酸ジブチルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、セバシン酸ジ(2-エチルヘキシル)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、フマル酸ジ-n-ヘキシルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、セバシン酸ジオクチルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、アゼライン酸ジイソオクチルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、アゼライン酸ジイソデシルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、フタル酸ジオクチルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、フタル酸ジデシルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、セバシン酸ジエイコシルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、リノール酸二量体の2-エチルヘキシルジエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、1モルのセバシン酸を2モルのテトラエチレングリコール及び2モルの2-エチルヘキサン酸と反応させることによって形成される複合エステルのエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、C5~C12モノカルボン酸とポリオールとポリオールエーテルとから作製されるエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、一価アルコールと組み合わせたヒドロキシ置換カルボン酸のエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、脂肪酸トリグリセリドを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、加水分解又は部分加水分解トリグリセリドを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、エステル交換トリグリセリドエステルを含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、脂肪酸メチルエステル(又はFAME)を含む、それから本質的になる、それからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0120】
オキシジェネートが、約1~約45重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約1.5~約40重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約2~約35重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約2.5~約30重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約3~約25重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約1~約20重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約1.5~約19重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約2~約18重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約2.5~約17重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。オキシジェネートが、約3~約16重量%で存在する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0121】
ASTM D445_100に従って測定して、100℃で測定される0.7~7.0cStの動粘度を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0122】
熱伝達流体が、ASTM D56に従って測定して、少なくとも50℃の引火点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D56に従って測定して、少なくとも93℃の引火点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D56に従って測定して、少なくとも110℃の引火点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D56に従って測定して、少なくとも150℃の引火点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D56に従って測定して、少なくとも200℃の引火点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D56に従って測定して、少なくとも250℃の引火点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0123】
熱伝達流体が、ASTM D5985に従って測定して、少なくとも-5℃の流動点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D5985に従って測定して、少なくとも-40℃の流動点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D5985に従って測定して、少なくとも-36℃の流動点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D5985に従って測定して、少なくとも-20℃の流動点を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0124】
熱伝達流体が、ASTM D924に従って測定して、5.0以下の誘電定数を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D924に従って測定して、4.5以下の誘電定数を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D924に従って測定して、4.0以下の誘電定数を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D924に従って測定して、3.0以下の誘電定数を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D924に従って測定して、2.5以下の誘電定数を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D924に従って測定して、2.3以下の誘電定数を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。熱伝達流体が、ASTM D924に従って測定して、1.9以下の誘電定数を有する、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0125】
熱伝達添加剤を更に含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0126】
金属粒子又は非金属粒子を更に含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0127】
オキシジェネートが、ポリエーテルを含むか又はそれからなり、金属又は非金属粒子が、金属粒子を含むか又はそれからなる、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0128】
ポリエーテルが、1~20個の繰り返し単位を含有するアルキレンオキシドポリマー及びオリゴマーを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。ポリエーテルが、2~10個の繰り返し単位を含有するアルキレンオキシドポリマー及びオリゴマーを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。ポリエーテルが、エチレンオキシドの2~5個の繰り返し単位を含有するアルキレンオキシドポリマー及びオリゴマーを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。ポリエーテルが、プロピレンオキシドの2~5個の繰り返し単位を含有するアルキレンオキシドポリマー及びオリゴマーを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。ポリエーテルが、n-ブチレンオキシドの2~5個の繰り返し単位を含有するアルキレンオキシドポリマー及びオリゴマーを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。ポリエーテルが、5,8,11,14-テトラオキサイコサン、1-(2-(2-ブトキシプロポキシ)プロポキシ)プロパン-2-イルアセテート、2-(2-(2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチルオレエート、1-((1-((1-ブトキシプロパン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)オキシ)ブタン、7,10,13,16,19-ペンタオキサヘプタコサン、2-(2-(2-(ヘキシルオキシ)エトキシ)エトキシ)エチル3,5,5-トリメチルヘキサノアート及びそれらの組み合わせを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達システム。
【0129】
金属粒子が、アルカリ土類金属を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、マグネシウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、カルシウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、ストロンチウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、バリウムを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0130】
金属粒子が、遷移金属を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、ランタニド金属を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、アクチニド系列金属を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、遷移後金属を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、メタロイドを含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0131】
金属粒子が、酸化鉄(例えば、Fe2O3、Fe3O4)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化コバルト(例えば、CoO)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化亜鉛(例えば、ZnO)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化セリウム(例えば、CeO2)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化チタン(例えば、TiO2)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化ホウ素(例えば、B2O3)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化アルミニウム(例えば、Al2O3)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化マグネシウム(例えば、MgO)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。金属粒子が、酸化タングステン(例えば、W2O3、WO2、WO3、W2O5)を含む、いずれかの前文に記載の熱伝達流体。
【0132】
電気部品が、電池を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、電池モジュールを構築するために互いに積み重ねられた複数の電池セルを含む、前文に記載の方法及び/又はシステム。電池が、電気車両を動作させる、前文に記載の方法及び/又はシステム。電気車両が、電気自動車を含む、それから本質的になる、それからなる、前文に記載の方法及び/又はシステム。電気車両が、トラックを含む、それから本質的になる、それからなる、前文に記載の方法及び/又はシステム。電気車両が、電化大量輸送車両を含む、それから本質的になる、それからなる、前文に記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、航空機電子機器を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、コンピュータサーバなどのコンピュータ電子機器を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、インバータを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、DC-DCコンバータを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、充電器を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、電気モータを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、電気モータコントローラを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、マイクロプロセッサを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、無停電電源装置(UPS)を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、電力電子機器を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、IGBTを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、SCRを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、サイリスタを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、コンデンサを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、ダイオードを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、トランジスタを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、整流器を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、DC-ACインバータを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。方法及び/又はシステムが、充電動作時に電気部品を動作させることを更に含む、いずれかの前文に記載の方法及び/又はシステム。方法及び/又はシステムが、放電動作時に電気部品を動作させることを更に含む、いずれかの前文に記載の方法及び/又はシステム。熱を除去するステップが、極端な周囲条件の結果として電気部品に伝達される熱を除去することを含む、いずれかの前文に記載の方法及び/又はシステム。熱伝達流体が、電池モジュールの充電を、15分未満の時間内に総電池容量の少なくとも75%まで回復させることを可能にする、いずれかの前文に記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、燃料電池を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、太陽光電池を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、太陽光パネルを含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気部品が、光電池を含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。電気車両が、内燃機関を更に含む、それから本質的になる、それからなる、先行するパラグラフに記載の方法及び/又はシステム。該電気部品から熱を除去することが、槽内の電気部品を熱伝達流体と直接流体連通させるように位置させることと、熱伝達システムを通して熱伝達流体を循環させることと、を含む、それらから本質的になる、又はそれらからなる、いずれかの前文に記載の方法及び/又はシステム。熱伝達システムの槽が、熱伝達流体リザーバ及び熱交換器と流体連通する、いずれかの前文に記載の方法及び/又はシステム。
【0133】
熱伝達流体中の金属粒子の分散性を改善する方法であって、いずれかの前文に従って流体を調製することを含む方法。
【国際調査報告】