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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】二官能性化合物を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/14 20060101AFI20240719BHJP
   C07D 211/32 20060101ALI20240719BHJP
   C07D 211/22 20060101ALI20240719BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20240719BHJP
   C07D 209/46 20060101ALI20240719BHJP
   C07D 295/20 20060101ALI20240719BHJP
   C07C 231/12 20060101ALI20240719BHJP
   C07C 233/05 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
C07D401/14
C07D211/32
C07D211/22
C07D401/04
C07D209/46
C07D295/20
C07C231/12
C07C233/05
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504809
(86)(22)【出願日】2022-07-26
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 US2022038343
(87)【国際公開番号】W WO2023009521
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】63/225,858
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516307378
【氏名又は名称】アルビナス・オペレーションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ARVINAS OPERATIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100227008
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 沙央里
(72)【発明者】
【氏名】チェン,チャンピン ヘルマン
(72)【発明者】
【氏名】ドン,ハンキン
【テーマコード(参考)】
4H006
【Fターム(参考)】
4H006AA02
4H006AA03
4H006AB84
4H006AC52
4H006AC80
4H006BA25
4H006BE20
4H006BT12
4H006BV21
(57)【要約】
本開示は、二官能性化合物(例えば、化合物1)の調製、かかる化合物の調製における中間体、及びかかる中間体の調製に関する。化合物1
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間体I-9を、
【化1】
塩中間体I-8、
【化2】
塩基、及び還元剤と溶媒中で還元的にアミノ化して、化合物1を提供することを含む、方法。
【化3】
【請求項2】
前記塩基が、アミン塩基又は炭酸塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記塩基が、N-メチル-モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、又は炭酸マグネシウムである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
塩基対塩中間体I-8のモル比が、約1:1~約3:1である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
塩基対塩中間体I-8のモル比が、約1:1~約2:1である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
塩基対塩中間体I-8のモル比が、約1.00:1、約1.05:1、約1.10:1、約1.15:1、約1.20:1、約1.25:1、約1.30:1、約1.35:1、約1.40:1、約1.45:1、約1.50:1、約1.55:1、約1.60:1、約1.65:1、約1.70:1、約1.75:1、約1.80:1、約1.85:1、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、約2.10:1、約2.15:1、約2.20:1、約2.25:1、約2.30:1、約2.35:1、約2.40:1、又は約2.45:1である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記還元剤が、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、又は触媒の存在下での水素である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
還元剤対塩中間体I-8のモル比が、約1:1~約3:1である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
還元剤対塩中間体I-8のモル比が、約1:1~約2:1である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
還元剤対塩中間体I-8のモル比が、約1.00:1、約1.05:1、約1.10:1、約1.15:1、約1.20:1、約1.25:1、約1.30:1、約1.35:1、約1.40:1、約1.45:1、約1.50:1、約1.55:1、約1.60:1、約1.65:1、約1.70:1、約1.75:1、約1.80:1、約1.85:1、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、又は約2.10:1である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記溶媒が、極性溶媒である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記極性溶媒が、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、又は2-メチルテトラヒドロフランである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、約-30℃~約30℃の温度で実施される、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法が、約-10℃~約10℃の温度で実施される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記方法が、約-30℃、約-25℃、約-20℃、約-15℃、約-10℃、約-5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃の温度で実施される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記還元剤を、水、アルコール、又はそれらの組み合わせでクエンチして、第1の溶液を形成することを更に含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記アルコールが、エタノールである、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
化合物1を含む沈殿物を形成することを更に含み、アルコール及び水の第2の溶液が、前記第1の溶液に添加されて、前記化合物1を含む沈殿物を形成する、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記アルコールが、エタノールである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記アルコール及び水の溶液が、クエンチされた反応混合物と合わされたとき、前記アルコール及び水の溶液の温度が、約50℃~約90℃、好ましくは、約60℃~約80℃である、請求項18又は19に記載の方法。
【請求項21】
前記アルコール及び水の溶液が第1の溶液と合わされたとき、前記第2の溶液の温度が、約70℃である、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の溶液中のアルコール:水の比が、約1:1(v/v)である、請求項18~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の溶液及び前記第2の溶液の混合物に核生成を誘導する薬剤を添加することを更に含む、請求項18~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記核生成を誘導する薬剤が、結晶化プロモーターである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記結晶化プロモーターが、化合物1の種結晶である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第2の溶液を前記第1の溶液に添加した後、得られた沈殿物が、冷却及び濾過されて濾液を提供し、濾液が水及びアルコールで洗浄される、請求項18~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記得られた沈殿物が、約50℃、約40℃、約30℃、約25℃、約20℃、又は約15℃に冷却される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記濾液が、水及びエタノールで洗浄される、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
化合物1を精製することを更に含む、請求項18~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
化合物1を精製することが、化合物1をジクロロメタン/メタノール溶液中に溶解することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記溶液中のジクロロメタン対メタノールの比が、約9:1(v/v)~約11:1(v/v)、約9:1(v/v)~約10:1(v/v)、又は約9.4:1(v/v)である、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
化合物1を精製することが、ジクロロメタン/メタノールの前記溶液をn-ブタノールと蒸留的に交換することを更に含む、請求項29~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
中間体I-6を、
【化4】
酸、及び任意選択で、添加剤と溶媒中で反応させて、中間体I-9を提供することを含む、方法。
【化5】
【請求項34】
前記中間体I-6及び前記酸が、水及びエーテル溶媒を含む溶媒中で反応する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記エーテル溶媒が、2-メチルテトラヒドロフラン又はテトラヒドロフランである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記反応における前記酸が、HClである、請求項33~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記添加剤が、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、酸素スカベンジャー、又は金属キレート剤である、請求項33~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記添加剤が、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アルファ-トコフェロール、又はエチレンジアミン四酢酸である、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
中間体I-6を、前記酸、及び任意選択で、前記添加剤と前記溶媒中で、約0℃~約40℃の温度で反応させることを含む、請求項33~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記温度が、約10℃~約30℃である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
中間体I-6を、前記酸、及び任意選択で、前記添加剤と前記溶媒中で反応させた後、水溶液を添加して、pHを約pH7~約pH8に調整することを更に含む、請求項23~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記水溶液が、リン酸三カリウム水溶液である、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記水溶液でpHを調整した後、有機層及び水層を分離することを更に含む、請求項41又は42に記載の方法。
【請求項44】
前記水層が、エーテル溶媒で抽出されて、有機抽出物を形成し、その後、有機抽出物が濃縮される、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記エーテル溶媒が、2-メチルテトラヒドロフランである、請求項34に記載の方法。
【請求項46】
前記有機抽出物の濃縮が、約20℃~約70℃の温度で、真空下で実施される、請求項43~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記有機抽出物の濃縮が、約35℃~約55℃の温度で、真空下で実施される、請求項43~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記濃縮された有機抽出物が、ジメチルアセトアミドと合わされ、真空下で再濃縮される、請求項43~47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
真空下での前記有機抽出物及びジメチルアセトアミドの前記再濃縮後、前記再濃縮された有機抽出物中の中間体I-9に対するエーテル溶媒のモル比が、約0.1:1以下である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記エーテル溶媒が、2-メチルテトラヒドロフランである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
方法であって、
(a)ラセミ中間体I-5を、
【化6】
添加剤と溶媒中で合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(b)前記第1の反応混合物を還流加熱して、第4の溶液を調製し、続いて、前記第4の溶液を約50℃~約100℃の温度に冷却することと、
(c)(R)-プロリン及び水を合わせて、第5の溶液を調製することであって、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(d)約1体積%~約50体積%未満の前記第5の溶液を前記第4の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e)核生成を誘導する第1の量の薬剤を前記第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(f)約1体積%~約50体積%未満の前記第2の溶液を前記第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(g)核生成を誘導する第2の量の薬剤を前記第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(h)前記第2の溶液の残りを前記第5の反応混合物に添加して、第6の反応混合物を調製して、中間体I-6
【化7】
を提供することと、を含む、方法。
【請求項52】
前記第1の溶液の温度が、約65℃~約75℃に冷却される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
約5体積%~約25体積%の前記第2の溶液が、前記第1の溶液に添加されて、前記第2の反応混合物を調製する、請求項51又は52に記載の方法。
【請求項54】
約5体積%~約25体積%の前記第2の溶液が、前記第3の反応混合物に添加されて、第4の反応混合物を調製する、請求項51~53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記第1の反応混合物中の前記溶媒が、アルコール及びエーテル溶媒の混合物を含む、請求項51~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の反応混合物中の前記溶媒が、2-プロパノール及び2-メチル-テトラヒルドフランの混合物である、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記核生成を誘導する薬剤が、結晶化プロモーターである、請求項51~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記結晶化プロモーターが、中間体I-6を含む種結晶である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
中間体I-5と比較した前記結晶化プロモーターの総量のモル比が、約0.0001:1~約0.01:1である、請求項57又は58に記載の方法。
【請求項60】
中間体I-5と比較した前記結晶化プロモーターの総量のモル比が、約0.0005:1~約0.005:1である、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
中間体I-5と比較した前記結晶化プロモーターの総量のモル比が、約0.0008:1、約0.0009:1、約0.0010:1、約0.0011:1、約0.0012:1、約0.0013:1、約0.0014:1、約0.0015:1、約0.0016:1、約0.0017:1、又は約0.0018:1である、請求項57~60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記添加剤が、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、酸素スカベンジャー、又は金属キレート剤である、請求項51~61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記添加剤が、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アルファ-トコフェロール、又はエチレンジアミン四酢酸である、請求項51~61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
プロセスで使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約0.90:1である、請求項51~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
プロセスで使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比が、約0.50:1~約0.75:1である、請求項51~64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
プロセスで使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比が、約0.50:1、約0.51:1、約0.52:1、約0.53:1、約0.54:1、約0.55:1、約0.56:1、約0.57:1、約0.58:1、約0.59:1、約0.60:1、約0.61:1、約0.62:1、約0.63:1、約0.64:1、約0.65:1、約0.66:1、約0.67:1、約0.68:1、約0.69:1、又は約0.70:1である、請求項51~65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記反応が完了すると、前記完了した反応が、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約60分、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約4時間、少なくとも約5時間、少なくとも約6時間、少なくとも約7時間、少なくとも約8時間、少なくとも約9時間、少なくとも約10時間、少なくとも約11時間、又は少なくとも約12時間の期間にわたって一定の速度で、約50℃~約100℃の初期温度から約25℃の温度に冷却される、請求項51~66のいずれか一項に記載の方法。
【請求項68】
前記反応が完了すると、前記完了した反応の前記初期温度が、約65℃~約75℃である、請求項51~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記完了した反応の冷却が完了すると、前記中間体I-6が、濾過によって回収され、溶媒で洗浄し、乾燥される、請求項67又は68に記載の方法。
【請求項70】
前記中間体I-6を洗浄するために使用される前記溶媒が、2-プロパノールである、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記中間体I-6が、約30℃~約60℃の温度で、真空下で乾燥される、請求項67、68、又は70に記載の方法。
【請求項72】
前記中間体I-6が、約40℃~約50℃の温度で、真空下で乾燥される、請求項67、68、又は70に記載の方法。
【請求項73】
中間体I-4
【化8】
及びカンファースルホン酸を溶媒中で反応させて、塩中間体I-8
【化9】
及び1つ以上の副産物を提供することを含む、方法。
【請求項74】
カンファースルホン酸対中間体I-4のモル比が、約1:1~約3:1である、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比が、約1.5:1~約2.5:1である、請求項73又は74に記載の方法。
【請求項76】
前記反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比が、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、約2.10:1、約2.15:1、約2.20:1、約2.25:1、約2.30:1、又は約2.35:1.である、請求項73~75のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
前記カンファースルホン酸が、(+)-カンファースルホン酸である、請求項73~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記溶媒が、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、又はそれらの混合物を含む、請求項73~77のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記溶媒が、約1:1(v/v)~約8:1(v/v)の比でアセトニトリル及びジメチルホルムアミドを含む、請求項73~78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記溶媒が、約2:1(v/v)~約6:1(v/v)の比でアセトニトリル及びジメチルホルムアミドを含む、請求項73~79のいずれか一項に記載の方法。
【請求項81】
溶媒中の中間体I-4及びカンファースルホン酸を、約70℃~約100℃の温度で加熱することを更に含む、請求項73~80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
溶媒中の中間体I-4及びカンファースルホン酸を約85℃~約100℃に加熱することを更に含む、請求項73~81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
溶媒中の中間体I-4及びカンファースルホン酸を、約90℃、約95℃、又は約100℃の温度で加熱することを更に含む、請求項73~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記溶媒及び前記反応の1つ以上の副産物が、共沸的に除去される、請求項73~83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記反応混合物から共沸的に除去される前記1つ以上の副産物が、水及びtert-ブタノールを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
中間体I-3を、
【化10】
還元剤の存在下で、中間体I-3Aと溶媒中で反応させて、
【化11】
中間体I-4
【化12】
を提供することを含む、方法。
【請求項87】
前記溶媒が、アルコールを含む、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記溶媒が、メタノールを含む、請求項86又は87に記載の方法。
【請求項89】
前記溶媒が、酸を更に含む、請求項86~88のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記酸が、酢酸である、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
メタノール中の溶液として前記還元剤を添加することを更に含む、請求項86~90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
前記還元剤溶液を添加する前に、前記方法が、中間体I-3、中間体3A、及び前記溶媒を約0℃~約30℃の温度に冷却することを含み、前記温度が、前記還元剤溶液の前記添加を通して前記温度に維持される、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記還元剤溶液を添加する前に、前記方法が、中間体I-3、中間体3A、及び前記溶媒を約0℃~約10℃の温度に冷却することを含み、前記温度が、前記還元剤溶液の前記添加を通して前記温度に維持される、請求項91又は92に記載の方法。
【請求項94】
前記還元剤溶液を添加した後、前記方法が、中間体I-3、中間体3A、前記還元剤、及び前記溶媒の温度を約15℃~約35℃に加温することを更に含む、請求項92又は93に記載の方法。
【請求項95】
前記反応混合物への前記還元剤溶液の前記添加の完了時に、前記反応の温度が、約20℃~約30℃に調整される、請求項92又は93に記載の方法。
【請求項96】
前記還元剤が、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、及び触媒の存在下での水素から選択される、請求項86~95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記還元剤が、シアノ水素化ホウ素ナトリウムである、請求項96~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
中間体I-2を、
【化13】
還元剤と溶媒中で反応させて、中間体I-3
【化14】
を提供することを含む、方法。
【請求項99】
前記溶媒中の中間体I-2を加熱することを更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記溶媒が、水、酸、ピリジン、又はそれらの組み合わせを含む、請求項98又は99に記載の方法。
【請求項101】
前記溶媒が、水、酸、2,6-ルチジン、又はそれらの組み合わせを含む、請求項98又は99に記載の方法。
【請求項102】
前記酸が、プロピオン酸又は酢酸である、請求項98又は99に記載の方法。
【請求項103】
前記還元剤が、ラネーニッケルである、請求項98~102のいずれか一項に記載の方法。
【請求項104】
前記方法が、中間体2、前記還元剤、及び前記溶媒の温度を約15℃~約30℃に維持することを更に含む、請求項99~103のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記方法が、中間体2、前記還元剤、及び前記溶媒の温度を約20℃~約30℃に維持することを更に含む、請求項99~104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
中間体2、前記還元剤、及び前記溶媒を約40℃~約70℃の温度に加熱することを更に含む、請求項98~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
中間体2、前記還元剤、及び前記溶媒を約50℃~約60℃の温度に加熱することを更に含む、請求項98~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
中間体I-2A、
【化15】
水素源、及び任意選択で、触媒を溶媒中で反応させて、中間体I-3A
【化16】
を提供することを含む、方法。
【請求項109】
前記触媒が、遷移金属を含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記遷移金属が、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、又は銅である、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記触媒が、Pd(OH)である、請求項108~110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
前記水素源が、水素ガスである、請求項108~111のいずれか一項に記載の方法。
【請求項113】
前記水素ガスの圧力が、約0.5MPa~約1.5MPaで維持される、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記水素ガスの圧力が、約0.75MPa~約1.25MPaで維持される、請求項112又は113に記載の方法。
【請求項113】
中間体I-9が、中間体I-6、
【化17】
及び酸を溶媒中で混合して、中間体I-9を提供することを含む方法によって調製される、請求項1に記載の方法。
【化18】
【請求項114】
中間体I-6が、
(a)ラセミ中間体I-5を、
【化19】
溶媒中の添加剤と合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(b)前記第1の反応混合物を還流加熱して、第1の溶液を調製し、続いて、第1の溶液を約50℃~約100℃の温度に冷却することと、
(c)(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することであって、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(d)約1体積%~約50体積%未満の前記第2の溶液を前記第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e)核生成を誘導する第1の量の薬剤を前記第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(f)約1体積%~約50体積%未満の前記第2の溶液を前記第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(g)核生成を誘導する第2の量の薬剤を前記第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(h)前記第2の溶液の残りを前記第5の反応混合物に添加して、第6の反応混合物を調製して、中間体I-6
【化20】
を調製することと、を含む方法によって調製される、請求項113に記載の方法。
【請求項125】
前記第1の溶液の温度が、約65℃~約75℃に冷却される、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
約5体積%~約25体積%の前記第2の溶液が、前記第1の溶液に添加されて、前記第2の反応混合物を調製する、請求項124又は125に記載の方法。
【請求項127】
約5体積%~約25体積%の前記第2の溶液が、前記第3の反応混合物に添加されて、第4の反応混合物を調製する、請求項124~126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
中間体I-8が、中間体I-4、
【化21】
及びカンファースルホン酸を溶媒中で反応させて、中間体I-8、
【化22】
及び1つ以上の副産物を提供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項119】
中間体I-4が、中間体I-3を、

【化23】
還元剤の存在下で、中間体I-3Aと溶媒中で反応させて、
【化24】
中間体I-4
【化25】
を提供することを含む方法によって調製される、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
中間体I-3が、中間体I-2を、還元剤の存在下で、溶媒中で還元して、
【化26】
中間体I-3
【化27】
を提供することを含む方法によって調製される、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
中間体I-3Aが、中間体I-2A、
【化28】
水素源、及び任意選択で、触媒を溶媒中で反応させて、中間体I-3A
【化29】
を提供することを含む方法によって調製される、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
方法であって、
(a)中間体I-2A、
【化30】
水素源、及び任意選択で、触媒を溶媒中で反応させて、中間体I-3Aを提供することと、
【化31】
(b)還元剤の存在下で、溶媒中で中間体I-2を還元して、
【化32】
中間体I-3を提供することと、
【化33】
(c)中間体I-3を、
【化34】
還元剤の存在下で、中間体I-3Aと溶媒中で反応させて、
【化35】
中間体I-4を提供することと、
【化36】
(d)中間体I-4、
【化37】
及びカンファースルホン酸を溶媒中で反応させて、塩中間体I-8、
【化38】
及び1つ以上の副産物を提供することと、
(e1)ラセミ中間体I-5を、
【化39】
添加剤と溶媒中で合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(e2)前記第1の反応混合物を還流加熱して、第1の溶液を調製し、続いて、第1の溶液を約50℃~約100℃の温度に冷却することと、
(e3)(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することであって、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(e4)約1体積%~約50体積%未満の前記第2の溶液を前記第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e5)核生成を誘導する第1の量の薬剤を前記第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(e6)約1体積%~約50体積%未満の前記第2の溶液を前記第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(e7)核生成を誘導する第2の量の薬剤を前記第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(e8)前記第2の溶液の残りを前記第5の反応混合物に添加して、第6の反応混合物を調製して、中間体I-6を調製することと、
【化40】
(h)中間体I-6を、
【化41】
酸と反応させて、中間体I-9を提供することと、
【化42】
(i)中間体I-9を、
【化43】
塩基及び還元剤の存在下で、塩中間体I-8と還元的にアミノ化して、
【化44】
化合物1を提供することと、を含む、方法。
【化45】
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月26日に出願された米国出願第63/225,858号に対する優先権及びその利益を主張するものであり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
ある特定の二官能性化合物は、ユビキチン-プロテアソーム系を介した分解のために特定の細胞タンパク質を標的とすることができる。ユビキチン化及びその後の分解のためにエストロゲン受容体(ER)を標的とする、そのようなタンパク質分解標的化キメラ化合物(すなわち、「PROTAC(登録商標)タンパク質分解剤」)の例は、米国特許第10,647,698号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されている。かかる二官能性分子は、これらに限定されないが、がん(例えば、乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、子宮内膜がん)、又は子宮内膜症などの疾患状態の治療又は改善を含むERの分解と一貫する薬理学的活性の範囲を呈する。
かかる二官能性化合物を製造するための改善されたプロセスを当該技術分野で提供する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
特定の目的の二官能性分子は、本明細書では化合物1と称される。本開示は、(i)化合物1を調製するためのプロセス、(ii)化合物1の調製に使用される中間体(すなわちI-1、I-2、I-2A、I-3、I-3A、I-4、I-5、I-6、I-6A、I-8、及びI-9)、及び(iii)かかる中間体を調製するためのプロセスを対象とする。
【0004】
いくつかの態様では、中間体I-9を、
【化1】
塩中間体I-8、
【化2】
塩基、及び還元剤と還元的にアミノ化して、化合物1を提供するための方法が本明細書に開示される。
【化3】
【0005】
いくつかの実施形態では、塩基は、アミン塩基又は炭酸塩である。
【0006】
いくつかの実施形態では、塩基は、N-メチル-モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、又は炭酸マグネシウムである。
【0007】
いくつかの実施形態では、塩基対塩中間体I-8のモル比は、約1:1~約3:1であり、好ましくは、約1:1~約2:1である。
【0008】
いくつかの実施形態では、塩基対塩中間体I-8のモル比は、約1.00:1、約1.05:1、約1.10:1、約1.15:1、約1.20:1、約1.25:1、約1.30:1、約1.35:1、約1.40:1、約1.45:1、約1.50:1、約1.55:1、約1.60:1、約1.65:1、約1.70:1、約1.75:1、約1.80:1、約1.85:1、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、約2.10:1、約2.15:1、約2.20:1、約2.25:1、約2.30:1、約2.35:1、約2.40:1、又は約2.45:1である。
【0009】
いくつかの実施形態では、還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、又は触媒の存在下での水素である。
【0010】
いくつかの実施形態では、還元剤対塩中間体I-8のモル比は、約1:1~約3:1であり、好ましくは、約1:1~約2:1である。
【0011】
いくつかの実施形態では、還元剤対塩中間体I-8のモル比は、約1.00:1、約1.05:1、約1.10:1、約1.15:1、約1.20:1、約1.25:1、約1.30:1、約1.35:1、約1.40:1、約1.45:1、約1.50:1、約1.55:1、約1.60:1、約1.65:1、約1.70:1、約1.75:1、約1.80:1、約1.85:1、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、又は約2.10:1である。
【0012】
いくつかの実施形態では、溶媒は、極性溶媒である。
【0013】
いくつかの実施形態では、極性溶媒は、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、又は2-メチルテトラヒドロフランである。
【0014】
いくつかの実施形態では、還元的アミノ化の温度は、約-30℃~約30℃であり、好ましくは、約-10℃~約10℃である。
【0015】
いくつかの実施形態では、還元的アミノ化の温度は、約-30℃、約-25℃、約-20℃、約-15℃、約-10℃、約-5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃である。
【0016】
いくつかの実施形態では、還元剤を、水、アルコール、好ましくは、エタノール、又はそれらの組み合わせでクエンチして、第1の溶液を形成することを更に含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、化合物1を含む沈殿物を形成することを更に含み、アルコール及び水、好ましくは、エタノール及び水の第2の溶液は、第1の溶液に添加されて、化合物1を含む沈殿物を形成する。
【0018】
いくつかの実施形態では、化合物1を含む沈殿物を形成することを更に含み、水、アルコール、好ましくは、エタノール、又はそれらの組み合わせを含む第3の溶液は、第1の溶液に添加されて、還元剤をクエンチし、それによって化合物1を含む沈殿物を形成する。
【0019】
いくつかの実施形態では、アルコール及び水の第2の溶液の温度は、アルコール及び水の溶液が第1の溶液に添加されるとき、約50℃~約90℃、好ましくは、約60℃~約80℃である。
【0020】
いくつかの実施形態では、第2の溶液の温度は、第2の溶液が第1の溶液に添加されるとき、約70℃である。
【0021】
いくつかの実施形態では、第2の溶液は、約1:1(v/v)のアルコール:水比を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、第1の溶液又は第3の溶液に第2の溶液を添加した後、得られた懸濁液は、約50℃、約40℃、約30℃、約25℃、約20℃、又は約15℃に冷却される。次いで、得られた懸濁液は、濾過され、濾液は、水及びアルコール、好ましくは、水及びエタノールで洗浄される。
【0023】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法は、化合物1を精製することを含む。いくつかの実施形態では、化合物1を精製することは、化合物1をジクロロメタン及びメタノール溶液中に溶解することを含む。いくつかの実施形態では、溶液中のジクロロメタン対メタノールの比は、約8:1(v/v)~約11:1(v/v)である。いくつかの実施形態では、溶液中のジクロロメタン対メタノールの比は、約9:1(v/v)~約11:1(v/v)である。いくつかの実施形態では、溶液中のジクロロメタン対メタノールの比は、約8:1(v/v)、約8.5:1(v/v)、約9:1(v/v)、約9.1:1(v/v)、約9.2:1(v/v)、約9.3:1(v/v)、約9.4:1(v/v)、約9.5:1(v/v)、約9.6:1(v/v)、約9.7:1(v/v)、約9.8:1(v/v)、約9.9:1(v/v)、約10:1(v/v)、約10.5:1(v/v)、又は約11:1(v/v)である。いくつかの実施形態では、溶液中のジクロロメタン対メタノールの比は、約9.4:1(v/v)である。
【0024】
いくつかの実施形態では、化合物1を精製することは、極性プロトン性溶媒のためにジクロロメタン/メタノールの溶液を蒸留的に交換することを含む。いくつかの実施形態では、極性プロトン性溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、又はn-ブタノールである。いくつかの実施形態では、極性プロトン性溶媒は、n-ブタノールである。
【0025】
いくつかの態様では、中間体I-6を、
【化4】
酸と溶媒中で反応させて、中間体I-9を提供することを含む方法が本明細書に開示される。
【化5】
【0026】
いくつかの実施形態では、溶媒は、水及びエーテル溶媒を含む。いくつかの実施形態では、エーテル溶媒は、2-メチルテトラヒドロフラン又はテトラヒドロフランである。
【0027】
いくつかの実施形態では、酸は、塩酸である。
【0028】
いくつかの実施形態では、添加剤は、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、酸素スカベンジャー、又は金属キレート剤である。
【0029】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アルファ-トコフェロール、又はエチレンジアミン四酢酸である。
【0030】
いくつかの実施形態では、方法は、中間体I-6を、酸及び任意選択の添加剤と溶媒中で、約0℃~約40℃の温度で、及び好ましくは、約10℃~約30℃の温度で反応させることを更に含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、方法は、中間体I-6を、酸及び任意選択の添加剤と溶媒中で反応させた後、水溶液を添加して、pHを約pH7~約pH8に調整することを更に含む。いくつかの実施形態では、水溶液は、リン酸三カリウム水溶液である。
【0032】
いくつかの実施形態では、方法は、水溶液でpHを調整した後、有機層及び水層を分離することを更に含む。いくつかの実施形態では、水層は、エーテル溶媒で抽出されて、有機抽出物を形成し、その後、有機抽出物は濃縮される。いくつかの実施形態では、エーテル抽出溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランである。
【0033】
いくつかの実施形態では、有機抽出物の濃度は、約20℃~約70℃の温度で、真空下で実施される。いくつかの実施形態では、有機抽出物の濃度は、約35℃~約55℃の温度で、真空下で実施される。
【0034】
いくつかの実施形態では、濃縮された有機抽出物は、ジメチルアセトアミドと合わされ、真空下で再濃縮される。
【0035】
いくつかの実施形態では、真空下での有機抽出物及びジメチルアセトアミドの再濃縮後、再濃縮された有機抽出物中の中間体I-9に対するエーテル溶媒のモル比は、約0.1:1以下である。いくつかの実施形態では、エーテル溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランである。
【0036】
いくつかの態様では、
(a)ラセミ中間体I-5を、
【化6】
添加剤と溶媒中で合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(b)第1の反応混合物を還流加熱して、第4の溶液を調製し、続いて、第4の溶液を約50℃~約100℃の温度に冷却することであって、好ましくは温度が、約65℃~約75℃である、冷却することと、
(c)(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することであって、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(d)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e)核生成を誘導する第1の量の薬剤を第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(f)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(g)核生成を誘導する第2の量の薬剤を第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(h)第2の溶液の残りを第5の反応混合物に添加して、中間体I-6を含む第6の反応混合物を調製することと、を含む方法が本明細書に提供される。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1の反応混合物は、アルコール溶媒及びエーテル溶媒の混合物を含む。いくつかの実施形態では、第1の反応混合物は、2-プロパノール及び2-メチル-テトラヒドロフランの混合物を含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、核生成を誘導する薬剤は、結晶化プロモーターであり、好ましくは、結晶化プロモーターは、中間体I-6を含む種結晶である。
【0039】
いくつかの実施形態では、中間体I-5と比較した結晶化プロモーターの総量のモル比は、約0.0001:1~約0.01:1であり、好ましくは、モル比は、約0.0005:1~約0.005:1である。
【0040】
いくつかの実施形態では、中間体I-5と比較した結晶化プロモーターの総量のモル比は、約0.0008:1、約0.0009:1、約0.0010:1、約0.0011:1、約0.0012:1、約0.0013:1、約0.0014:1、約0.0015:1、約0.0016:1、約0.0017:1、又は約0.0018:1である。
【0041】
いくつかの実施形態では、核生成を誘導する薬剤の第1の量は、核生成を誘導する薬剤の第2の量とほぼ等しい。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターの第1の量は、結晶化プロモーターの第2の量とほぼ等しい。
【0042】
いくつかの実施形態では、中間体I-5と比較した結晶化プロモーターの第1の量のモル比は、約0.0008:1、約0.0009:1、約0.0010:1、約0.0011:1、約0.0012:1、約0.0013:1、約0.0014:1、約0.0015:1、約0.0016:1、約0.0017:1、又は約0.0018:1である。いくつかの実施形態では、中間体I-5と比較した結晶化プロモーターの第2の量のモル比は、約0.0008:1、約0.0009:1、約0.0010:1、約0.0011:1、約0.0012:1、約0.0013:1、約0.0014:1、約0.0015:1、約0.0016:1、約0.0017:1、又は約0.0018:1である。
【0043】
いくつかの実施形態では、添加剤は、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、酸素スカベンジャー、又は金属キレート剤である。
【0044】
いくつかの実施形態では、添加剤は、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アルファ-トコフェロール、又はエチレンジアミン四酢酸である。
【0045】
いくつかの実施形態では、プロセスで使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比は、約0.40:1~約0.90:1、好ましくは、約0.50:1~約0.75:1である。
【0046】
いくつかの実施形態では、プロセスで使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比は、約0.50:1、約0.51:1、約0.52:1、約0.53:1、約0.54:1、約0.55:1、約0.56:1、約0.57:1、約0.58:1、約0.59:1、約0.60:1、約0.61:1、約0.62:1、約0.63:1、約0.64:1、約0.65:1、約0.66:1、約0.67:1、約0.68:1、約0.69:1、又は約0.70:1である。
【0047】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための反応が完了すると、完了した反応は、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約60分、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約4時間、少なくとも約5時間、少なくとも約6時間、少なくとも約7時間、少なくとも約8時間、少なくとも約9時間、少なくとも約10時間、少なくとも約11時間、又は少なくとも約12時間の期間にわたって一定の速度で、約50℃~約100℃、好ましくは、約65℃~約75℃の温度から約25℃の温度に冷却される。
【0048】
いくつかの実施形態では、完了した反応の冷却が完了すると、中間体I-6は、濾過によって回収され、溶媒で洗浄し、乾燥される。
【0049】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を洗浄するために使用される溶媒は、2-プロパノールである。
【0050】
いくつかの実施形態では、中間体I-6は、約30℃~約60℃の温度で、真空下で乾燥される。いくつかの実施形態では、中間体I-6は、約40℃~約50℃の温度で、真空下で乾燥される。
【0051】
いくつかの態様では、溶媒中の中間体I-4、
【化7】
及びカンファースルホン酸を含む混合物を提供して、塩中間体I-8、
【化8】
及び1つ以上の副産物を提供することを含む方法が本明細書に開示される。
【0052】
いくつかの実施形態では、反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比は、約1:1~約3:1、好ましくは、約1.5:1~約2.5:1である。
【0053】
いくつかの実施形態では、反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比は、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、約2.10:1、約2.15:1、約2.20:1、約2.25:1、約2.30:1、又は約2.35:1.である。
【0054】
いくつかの実施形態では、カンファースルホン酸は、(+)-カンファースルホン酸である。
【0055】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、又はそれらの混合物を含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、溶媒は、約1:1(v/v)~約8:1(v/v)の比で、好ましくは、約2:1(v/v)~約6:1(v/v)の比でアセトニトリル及びジメチルホルムアミドを含む。
【0057】
いくつかの実施形態では、方法は、中間体I-4及びカンファースルホン酸を溶媒中で、約70℃~約100℃の温度で加熱することを更に含み、好ましくは、温度は、約85℃~約100℃である。
【0058】
いくつかの実施形態では、方法は、中間体I-4及びカンファースルホン酸を溶媒中で、約90℃、約95℃、又は約100℃の温度で加熱することを更に含む。
【0059】
いくつかの実施形態では、反応の溶媒及び1つ以上の副生成物は、共沸的に除去される。
【0060】
いくつかの実施形態では、反応混合物から共沸的に除去される反応の1つ以上の副生成物は、水及びtert-ブタノールを含む。
【0061】
いくつかの態様では、中間体I-3を、
【化9】
還元剤の存在下で、中間体I-3Aと溶媒中で反応させて、
【化10】
中間体I-4を提供することを含む方法が本明細書に開示される。
【化11】
【0062】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アルコールを含み、好ましくは、溶媒は、メタノールを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、溶媒は、酸を更に含み、好ましくは、酸は、酢酸である。
【0064】
いくつかの実施形態では、方法は、メタノール中の溶液として還元剤を添加することを更に含む。
【0065】
いくつかの実施形態では、還元剤溶液の添加を開始する前に、方法は、中間体I-3、中間体3A、及び溶媒を約0℃~約30℃の温度に冷却することを含み、好ましくは、方法は、中間体I-3、中間体3A、及び溶媒を約0℃~約10℃に冷却することを含む。いくつかの実施形態では、反応混合物の温度は、好ましくは、還元剤溶液の添加全体を通して、当該温度で維持される。
【0066】
いくつかの実施形態では、還元剤溶液を添加した後、方法は、中間体I-3、中間体3A、還元剤の温度を15℃~約35℃に加温することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、中間体I-3、中間体3A、還元剤の温度を好ましくは約20℃~約30℃に加温することを更に含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、又は触媒の存在下での水素である。
【0068】
いくつかの実施形態では、還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムである。
【0069】
いくつかの態様では、中間体I-2を、
【化12】
還元剤と溶媒中で反応させ、続いて、反応混合物を加熱して、中間体I-3を提供することを含む方法が本明細書に提供される。
【化13】
【0070】
いくつかの実施形態では、溶媒は、水、酸、ピリジン、又はそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、溶媒は、水、酸、2,6-ルチジン、又はそれらの組み合わせを含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、酸は、プロピオン酸又は酢酸である。いくつかの実施形態では、酸は、プロピオン酸である。いくつかの実施形態では、酸は、酢酸である。
【0072】
いくつかの実施形態では、還元剤は、ラネーニッケルである。
【0073】
いくつかの実施形態では、方法は、中間体2、還元剤、及び溶媒の温度、中間体2、還元剤、及び溶媒の温度を約15℃~約30℃で維持することを更に含み、好ましくは、温度は、約20℃~約30℃で維持される。
【0074】
いくつかの実施形態では、方法は、中間体2、還元剤、及び溶媒を約40℃~約70℃の温度に加熱することを更に含む。いくつかの実施形態では、方法は、中間体2、還元剤、及び溶媒を約50℃~約60℃の温度に加熱することを更に含む。
【0075】
いくつかの態様では、中間体I-2A、
【化14】
水素源、及び任意選択で、触媒を溶媒中で反応させて、中間体I-3Aを提供することを含む方法が本明細書に開示される。
【化15】
【0076】
いくつかの実施形態では、触媒は、遷移金属を含む。いくつかの実施形態では、遷移金属は、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、又は銅である。
【0077】
いくつかの実施形態では、触媒は、Pd(OH)である。
【0078】
いくつかの実施形態では、水素源は、水素ガスである。
【0079】
いくつかの実施形態では、水素ガスの圧力は、約0.5MPa~約1.5MPaで維持され、好ましくは、水素ガスの圧力は、約0.75MPa~約1.25MPaで維持される。
【0080】
いくつかの実施形態では、中間体I-9は、中間体I-6、
【化16】
及び酸を溶媒中で混合して、中間体I-9を提供することを含む方法によって調製される。
【化17】
【0081】
いくつかの実施形態では、中間体I-6は、
(a)ラセミ中間体I-5を、
【化18】
添加剤と溶媒中で合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(b)第1の反応混合物を還流加熱して、第1の溶液を調製し、続いて、第1の溶液を約50℃~約100℃、好ましくは、約65℃~約75℃の温度に冷却することと、
(c)(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することであって、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(d)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e)核生成を誘導する第1の量の薬剤を第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(f)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(g)核生成を誘導する第2の量の薬剤を第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(h)第2の溶液の残りを前記第5の反応混合物に添加して、第6の反応混合物を調製して、中間体I-6を調製することと、を含む方法によって調製される。
【化19】
【0082】
いくつかの実施形態では、中間体I-8は、中間体I-4、
【化20】
及びカンファースルホン酸を溶媒中で反応させて、中間体I-8、
【化21】
及び1つ以上の副産物を提供することを含む方法によって調製される。
【0083】
いくつかの実施形態では、中間体I-4は、中間体I-3、
【化22】
還元剤の存在下で、中間体I-3Aと溶媒中で反応させて、
【化23】
中間体I-4を提供することを含む方法によって調製される。
【化24】
【0084】
いくつかの実施形態では、中間体I-3は、中間体I-2、
【化25】
及び還元剤を溶媒中で反応させて、中間体I-3を提供することを含む方法によって調製される。
【化26】
【0085】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aは、中間体I-2A、
【化27】
水素源、及び任意選択で、触媒を溶媒中で反応させて、中間体I-3Aを提供することを含む方法によって調製される。
【化28】
【0086】
いくつかの態様では、
(a)中間体I-2A、
【化29】
水素源、及び任意選択で、触媒を溶媒中で反応させて、中間体I-3Aを提供することと、
【化30】
(b)還元剤の存在下で、溶媒中で中間体I-2を還元して、
【化31】
中間体I-3を提供することと、
【化32】
(c)中間体I-3を、
【化33】
還元剤の存在下で、中間体I-3Aと溶媒中で反応させて、
【化34】
中間体I-4を提供することと、
【化35】
(d)中間体I-4、
【化36】
及びカンファースルホン酸を溶媒中で反応させて、塩中間体I-8、
【化37】
及び1つ以上の副産物を提供することと、
(e1)ラセミ中間体I-5を、
【化38】
添加剤と溶媒中で合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(e2)第1の反応混合物を還流加熱して、第1の溶液を調製し、続いて、第1の溶液を約50℃~約100℃の温度に冷却することと、
(e3)(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することであって、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(e4)約1体積%~約50体積%未満の第2の溶液を第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e5)核生成を誘導する第1の量の薬剤を第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(e6)約1体積%~約50体積%未満の第2の溶液を第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(e7)核生成を誘導する第2の量の薬剤を第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(e8)第2の溶液の残りを第5の反応混合物に添加して、第6の反応混合物を調製して、中間体I-6を調製することと、
【化39】
(h)中間体I-6を、
【化40】
酸と反応させて、中間体I-9を提供することと、
【化41】
(i)中間体I-9を、
【化42】
塩基及び還元剤の存在下で、塩中間体I-8と還元的にアミノ化して、
【化43】
塩基及び還元剤の存在下で化合物1を提供することと、を含む方法が本明細書に提供される。
【化44】
【発明を実施するための形態】
【0087】
一態様では、本開示は、化合物1を調製するための方法を対象とする。
【0088】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法は、中間体I-9、塩中間体I-8、塩基、及び還元剤を含む混合物を提供して、中間体I-9を塩中間体I-8と還元的にアミノ化して、化合物1を提供することを含む。
【化45】
【0089】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、アミン塩基又は炭酸塩である。
【0090】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、アミン塩基である。
【0091】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、N-メチル-モルホリンである。
【0092】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、トリメチルアミンである。
【0093】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、トリエチルアミンである。
【0094】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、N,N-ジイソプロピルエチルアミンである。
【0095】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、N,N-ジメチルアニリンである。
【0096】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、炭酸塩である。
【0097】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、又は炭酸マグネシウムである。
【0098】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、炭酸リチウムである。
【0099】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、炭酸ナトリウムである。
【0100】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、炭酸カリウムである。
【0101】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、炭酸マグネシウムである。
【0102】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、N-メチル-モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、又は炭酸マグネシウムである。
【0103】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、約1:1~約3:1、好ましくは約1:1~約2:1の反応混合物中の塩基対塩中間体I-8の比で存在する。
【0104】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法で使用される塩基は、約1.00:1、約1.05:1、約1.10:1、約1.15:1、約1.20:1、約1.25:1、約1.30:1、約1.35:1、約1.40:1、約1.45:1、約1.50:1、約1.55:1、約1.60:1、約1.65:1、約1.70:1、約1.75:1、約1.80:1、約1.85:1、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、約2.10:1、約2.15:1、約2.20:1、約2.25:1、約2.30:1、約2.35:1、約2.40:1、又は約2.45:1の塩基対塩中間体I-8のモル比で存在する。
【0105】
いくつかの実施形態では、方法化合物1のプロセスは、還元剤を含む混合物を提供することを含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、方法化合物1のプロセスは、還元剤を含む混合物を提供することを含み、還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、又は触媒の存在下での水素である。
【0107】
いくつかの実施形態では、方法化合物1のプロセスは、還元剤を含む混合物を提供することを含み、還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである。
【0108】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法は、還元剤を含む混合物を提供することを含み、還元剤は、水素化ホウ素ナトリウムである。
【0109】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法は、還元剤を含む混合物を提供することを含み、還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムである。
【0110】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための方法は、還元剤を含む混合物を提供することを含み、還元剤は、触媒の存在下での水素である。
【0111】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するために使用される反応混合物は、還元剤対塩中間体I-8のモル比を含み、還元剤は、約1:1~約3:1、好ましくは、約1:1~約2:1の反応混合物中の還元剤対塩中間体I-8のモル比で存在する。
【0112】
いくつかの実施形態では、反応混合物中の還元剤対塩中間体I-8のモル比は、約1.00:1、約1.05:1、約1.10:1、約1.15:1、約1.20:1、約1.25:1、約1.30:1、約1.35:1、約1.40:1、約1.45:1、約1.50:1、約1.55:1、約1.60:1、約1.65:1、約1.70:1、約1.75:1、約1.80:1、約1.85:1、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、又は約2.10:1である。
【0113】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、極性溶媒中で実施される。
【0114】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、極性溶媒中で実施され、極性溶媒は、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、又は2-メチルテトラヒドロフランである。
【0115】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、極性溶媒中で実施され、極性溶媒は、ジメチルアセトアミドである。
【0116】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、極性溶媒中で実施され、極性溶媒は、N-メチル-2-ピロリドンである。
【0117】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、極性溶媒中で実施され、極性溶媒は、2-メチルテトラヒドロフランである。
【0118】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、約-30℃~約30℃、好ましくは、約-10℃~約10℃の温度で実施される。
【0119】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、約-30℃、約-25℃、約-20℃、約-15℃、約-10℃、約-5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃の温度で実施される。
【0120】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、還元的アミノ化反応が完了するとクエンチされ、反応混合物は、反応混合物を水と合わせることによってクエンチされる。
【0121】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、還元的アミノ化反応が完了するとクエンチされ、反応混合物は、反応混合物をアルコールと合わせることによってクエンチされる。
【0122】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、還元的アミノ化反応が完了するとクエンチされ、反応混合物は、反応混合物を水及びアルコールと合わせることによってクエンチされる。
【0123】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、還元的アミノ化反応が完了するとクエンチされ、反応混合物は、反応混合物をC-Cアルコールと合わせることによってクエンチされる。
【0124】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、還元的アミノ化反応が完了するとクエンチされ、反応混合物は、反応混合物をエタノールと合わせることによってクエンチされる。
【0125】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、クエンチされ、次いで、クエンチされた反応混合物は、アルコール及び水の溶液と合わされて、化合物1を含む沈殿物を形成する。
【0126】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、クエンチされ、次いで、クエンチされた反応混合物は、エタノール及び水の溶液と合わされて、化合物1を含む沈殿物を形成する。
【0127】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、クエンチされ、次いで、クエンチされた反応混合物は、アルコール及び水の溶液と合わされて、化合物1を含む沈殿物を形成し、アルコール及び水の溶液の温度は、アルコール及び水の溶液がクエンチされた反応混合物と合わされたとき、約50℃~約90℃、好ましくは、約60℃~約80℃である。いくつかの実施形態では、アルコールは、エタノールである。
【0128】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するための反応は、クエンチされ、次いで、クエンチされた反応混合物は、アルコール及び水の溶液と合わされて、化合物1を含む沈殿物を形成し、アルコール及び水の溶液の温度は、アルコール及び水の溶液がクエンチされた反応混合物と合わされたとき、約50℃、約55℃、約60℃、約70℃、約75℃、又は約80℃である。いくつかの実施形態では、アルコールは、エタノールである。
【0129】
いくつかの実施形態では、化合物1を得る反応混合物は、クエンチされ、次いで、クエンチされた反応混合物は、アルコール及び水の溶液と合わされ、クエンチされた反応混合物に添加されるアルコール及び水の溶液は、約1:100、約1:50、約1:10、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約50:1、又は約100:1(v:v)のアルコール:水比を有する。
【0130】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するためのプロセスは、クエンチされ、次いで、クエンチされた反応混合物は、約1:1(v/v)のアルコール:水比を有するアルコール及び水の溶液と合わされる。
【0131】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するためのプロセスは、クエンチされた反応混合物がアルコール及び水の溶液と合わされた後に形成される沈殿物を冷却することを含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するためのプロセスにおける得られた沈殿物は、約50℃、約45℃、約40℃、約35℃、約30℃、約25℃、約20℃、又は約15℃に冷却される。
【0133】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するためのプロセスにおける得られた沈殿物は、濾過される。
【0134】
いくつかの実施形態では、化合物1を調製するためのプロセスにおける得られた沈殿物は、水及びアルコールで洗浄される。いくつかの実施形態では、濾液を洗浄するために使用されるアルコールは、エタノールである。
【0135】
いくつかの実施形態では、濾液を洗浄するために使用されるアルコール:水比は、クエンチされた反応混合物に添加されるアルコール:水比と同じである。
【0136】
いくつかの実施形態では、濾液を洗浄するために使用されるアルコール:水比は、クエンチされた反応混合物に添加されるアルコール:水比とは異なる。
【0137】
いくつかの実施形態では、濾液を洗浄するために使用されるアルコール:水比は、約1:100、約1:50、約1:10、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、約10:1、約50:1、又は約100:1(v:v)である。
【0138】
中間体I-9
いくつかの態様では、中間体I-9を調製するための方法が本明細書に開示される。
【0139】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法は、中間体I-6、溶媒、及び酸を含む混合物を提供して、中間体I-9を提供することを含む。
【化46】
【0140】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法における反応混合物は、溶媒を含み、反応混合物中の溶媒は、水及びエーテル溶媒を含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法における反応混合物は、溶媒を含み、反応混合物中の溶媒は、水及び2-メチルテトラヒドロフランを含む。
【0142】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法における反応混合物は、溶媒を含み、反応混合物中の溶媒は、水及びテトラヒドロフランを含む。
【0143】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法で使用される酸は、強酸である。
【0144】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法で使用される酸は、弱酸である。
【0145】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法で使用される酸は、HClである。
【0146】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、酸素スカベンジャー、又は金属キレート剤である添加剤を更に含む。
【0147】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、抗酸化剤である添加剤を更に含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、ラジカルスカベンジャーである添加剤を更に含む。
【0149】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、酸素スカベンジャーである添加剤を更に含む。
【0150】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、金属キレート剤である添加剤を更に含む。
【0151】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アルファ-トコフェロール、又はエチレンジアミン四酢酸である添加剤を更に含む。
【0152】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、ジブチルヒドロキシトルエンである添加剤を更に含む。
【0153】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、アスコルビン酸である添加剤を更に含む。
【0154】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、アルファ-トコフェロールである添加剤を更に含む。
【0155】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、エチレンジアミン四酢酸である添加剤を更に含む。
【0156】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、約0℃~約40℃、好ましくは、約10℃~約30℃の温度である。
【0157】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物は、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、若しくは約40、又は前述の温度のうちのいずれか2つの間の任意の範囲の温度である。
【0158】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物のpHは、反応が完了した後に調整される。
【0159】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物のpHは、反応が完了した後に、約7~約8に調整される。
【0160】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物のpHは、反応が完了した後に、リン酸三カリウム水溶液で約7~約8に調整される。
【0161】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける反応混合物のpHは、反応が完了した後、約7、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5、約7.6、約7.7、約7.8、約7.9、又は約8に調整される。
【0162】
いくつかの実施形態では、反応混合物を許容可能なpH(典型的には、約5.0~約9.0、約5.5~約8.5、特に約6.0~約8.5、約7.0~約8.5、約7.2~約7.7、約7.1~約7.9、又は約7.5~約8.0のpH範囲)に調整するために、pH調整剤を使用してもよい。pH調整剤は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び塩酸、並びにそれらの混合物、並びに好ましくは、水酸化ナトリウム及び/又は塩酸の群から選択される、鉱酸又は金属水酸化物塩基であってもよい。酸性及び/又は塩基性pH修飾剤を添加して、混合物を標的の許容可能なpH値又は範囲に調整してもよい。緩衝剤を使用して、pHを安定化させてもよい。使用される場合、緩衝液は、任意の適切な緩衝液であり得る。緩衝液は、リン酸緩衝液(リン酸二水素ナトリウム及びリン酸水素二ナトリウムなど)、ホウ酸塩緩衝液(四ホウ酸二ナトリウムを含む、ホウ酸、又はその塩など)、クエン酸緩衝液(クエン酸ナトリウムを含む、クエン酸、又はその塩など)、ε-アミノカプロ酸、及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0163】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するためのプロセスにおける完了した反応のpHは、調整され、完了した反応のpHの調整後に、有機層及び水層が形成され、その後、互いに分離される。水層は、エーテル溶媒、好ましくは、2-メチルテトラヒドロフランで抽出されて、有機抽出物を形成し、その後、有機抽出物は濃縮される。
【0164】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を含む有機抽出物は、約20℃~約70℃、好ましくは、約35℃~約55℃の温度で、真空下で濃縮される。
【0165】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を含む有機抽出物は、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、又は先行する値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲の温度で、真空下で濃縮される。
【0166】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を含む有機抽出物は、濃縮され、濃縮された有機抽出物は、ジメチルアセトアミドと合わされ、真空下で再濃縮される。
【0167】
いくつかの実施形態では、真空下での有機抽出物及びジメチルアセトアミドの再濃縮後、再濃縮された有機抽出物中の中間体I-9に対するエーテル溶媒のモル比は、約0.1:1以下、約0.09:1以下、約0.08:1以下、約0.07:1以下、約0.06:1以下、約0.05:1以下、約0.04:1以下、約0.03:1以下、約0.02:1以下、約0.01:1以下である。
【0168】
いくつかの実施形態では、真空下での有機抽出物及びジメチルアセトアミドの再濃縮後、再濃縮された有機抽出物中の中間体I-9に対するエーテル溶媒のモル比は、約0.1:1以下である。
【0169】
いくつかの実施形態では、真空下での有機抽出物及びジメチルアセトアミドの再濃縮後、再濃縮された有機抽出物中の中間体I-9に対するエーテル溶媒、好ましくは、2-メチルテトラヒドロフランのモル比は、約0.1:1以下である。
【0170】
中間体I-6
いくつかの態様では、中間体I-6を調製するための方法が本明細書に開示されており、方法は、
【化47】
(a)ラセミ中間体I-5及び添加剤を溶媒と合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(b)第1の反応混合物を還流加熱して、第1の溶液を調製し、続いて、第1の溶液を約50℃~約100℃、好ましくは、約65℃~約75℃の温度に冷却することと、
(c)(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することであって、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(d)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e)核生成を誘導する第1の量の薬剤を第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(f)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(g)核生成を誘導する第2の量の薬剤を第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(h)第2の溶液の残りを第5の反応混合物に添加して、中間体I-6を含む第6の反応混合物を調製することと、を含む。
【0171】
いくつかの実施形態では、第1の反応混合物は、加熱されて、第1の溶液を調製する。いくつかの実施形態では、第1の溶液は、約50℃~約55℃、約55℃~約60℃、約60℃~約65℃、約65℃~約70℃、約70℃~約75℃、約75℃~約80℃、約80℃~約85℃、約85℃~約90℃、約90℃~約95℃、約95℃~約100℃の温度に冷却されるか、又は前述の値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲から選択される。
【0172】
いくつかの実施形態では、第1の反応混合物は、加熱されて、第1の溶液を調製する。いくつかの実施形態では、第1の溶液は、約65℃~約75℃の温度に冷却される。
【0173】
いくつかの実施形態では、ステップ(c)は、(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することを含み、(R)-プロリン対中間体I-5の総量のモル比は、約0.4:1、約0.5:1、約0.6:1、約0.7:1、約0.8:1、約0.9:1、又は約1.0:1である。
【0174】
いくつかの実施形態では、ステップ(c)は、(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することを含み、第2の溶液中の(R)-プロリン:水の比は、約1:10(w/v)、約1:9(w/v)、約1:8(w/v)、約1:7(w/v)、約1:6(w/v)、約1:5(w/v)、約1:4(w/v)、約1:3(w/v)、約1:2(w/v)、約1:1(w/v)、約2:1(w/v)、約3:1(w/v)、約4:1(w/v)、約5:1(w/v)、約6:1(w/v)、約7:1(w/v)、約8:1(w/v)、約9:1(w/v)、又は約10:1(w/v)である。
【0175】
いくつかの実施形態では、ステップ(d)は、約1体積%、約2体積%、約3体積%、約4体積%、約5体積%、約6体積%、約7体積%、約8体積%、約9体積%、約10体積%、約11体積%、約12体積%、約13体積%、約14体積%、約15体積%、約16体積%、約17体積%、約18体積%、約19体積%、約20体積%、約21体積%、約22体積%、約23体積%、約24体積%、約25体積%、約30体積%、約35%、約40体積%、約45体積%、又は約50体積%未満の第2の溶液を第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することを含む。
【0176】
いくつかの実施形態では、ステップ(d)は、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することを含む。
【0177】
いくつかの実施形態では、ステップ(e)は、核生成を誘導する第1の量の薬剤を第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することを含む。
【0178】
いくつかの実施形態では、ステップ(f)は、約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することを含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、ステップ(g)は、核生成を誘導する第2の量の薬剤を第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することを含む。
【0180】
いくつかの実施形態では、ステップ(h)は、第2の溶液の残りを第5の反応混合物に添加して、中間体I-6を含む第6の反応混合物を調製することを含む。
【0181】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するためのプロセスの第1の反応混合物中の溶媒は、アルコール溶媒及びエーテル溶媒の混合物を含む。
【0182】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するためのプロセスの第1の反応混合物中の溶媒は、アルコール溶媒及びエーテル溶媒の混合物を含み、アルコール溶媒は、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、及び/又は2-メチル-2-プロパノールのうちの1つ以上を含む。
【0183】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するためのプロセスの第1の反応混合物中の溶媒は、2-プロパノール及び2-メチル-テトラヒドロフランの混合物を含む。
【0184】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するためのプロセスは、核生成を誘導する薬剤を添加することを含む。いくつかの実施形態では、核生成を誘導する薬剤は、結晶化プロモーターである。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、中間体I-6を含む種結晶である。
【0185】
いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、1つ以上の分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、全ての分量にわたって等しい量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、全ての分量にわたって異なる量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、約50%が添加され、続いて約50%が添加される2つの分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、約25%が添加され、続いて約75%が添加される2つの分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、約75%が添加され、続いて約25%が添加される2つの分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、約33%が添加され、続いて約33%が添加され、更に続いて約33%が添加される3つの分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、約1~25%が添加され、続いて約1~33%が添加され、更に続いて約1~65%が添加される、3つの部分で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、約1~65%が添加され、続いて約1~33%が添加され、更に続いて約1~25%が添加される、3つの部分で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、各分量において約25%が添加される4つの分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、4つの等しくない分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、各分量において約20%が添加される5つの分量で添加される。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、5つの等しくない分量で添加される。
【0186】
いくつかの実施形態では、結晶化は、当該技術分野で既知の任意の技術を使用して達成される。
【0187】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、結晶化プロモーターを添加することを含み、中間体I-6と比較した結晶化プロモーターの総量のモル比は、約0.0001:1~約0.01:1であり、好ましくは、モル比は、約0.0005:1~約0.005:1である。
【0188】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、結晶化プロモーターを添加することを含み、中間体I-6と比較した結晶化プロモーターの総量のモル比は、約0.0001:1、約0.0002:1、約0.0003:1、約0.0004:1、約0.0005:1、約0.0006:1、約0.0007:1、約0.0008:1、約0.0009:1、約0.0010:1、約0.0011:1、約0.0012:1、約0.0013:1、約0.0014:1、約0.0015:1、約0.0016:1、約0.0017:1、約0.0018:1、約0.0019:1、約0.0020:1、約0.0021:1、約0.0022:1、約0.0023:1、約0.0024:1、約0.0025:1、約0.0030:1、約0.0035:1、約0.0040:1、約0.0045:1、約0.0050:1、約0.0055:1、若しくは約0.0060:1であるか、又は前述の値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲から選択される。
【0189】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、反応混合物中に添加剤を含むことを含み、添加剤は、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、酸素スカベンジャー、又は金属キレート剤である。
【0190】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、反応混合物中に添加剤を含むことを含み、添加剤は、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アルファ-トコフェロール、又はエチレンジアミン四酢酸である。
【0191】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、反応混合物中に添加剤を含むことを含み、添加剤は、ジブチルヒドロキシトルエンである。
【0192】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、反応混合物中に添加剤を含むことを含み、添加剤は、アスコルビン酸である。
【0193】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、反応混合物中に添加剤を含むことを含み、添加剤は、アルファ-トコフェロールである。
【0194】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法は、反応混合物中に添加剤を含むことを含み、添加剤は、エチレンジアミン四酢酸である。
【0195】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、方法で使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比は、約0.40:1~約0.90:1、好ましくは、約0.50:1~約0.75:1である。
【0196】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、方法で使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比は、約0.50:1、約0.51:1、約0.52:1、約0.53:1、約0.54:1、約0.55:1、約0.56:1、約0.57:1、約0.58:1、約0.59:1、約0.60:1、約0.61:1、約0.62:1、約0.63:1、約0.64:1、約0.65:1、約0.66:1、約0.67:1、約0.68:1、約0.69:1、又は約0.70:1である。
【0197】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、プロセスで使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比は、約0.50:1、約0.51:1、約0.52:1、約0.53:1、約0.54:1、約0.55:1、約0.56:1、約0.57:1、約0.58:1、約0.59:1、約0.60:1、約0.61:1、約0.62:1、約0.63:1、約0.64:1、約0.65:1、約0.66:1、約0.67:1、約0.68:1、約0.69:1、約0.70:1、約0.71:1、約0.72:1、約0.73:1、約0.74:1、約0.75:1、約0.76:1、約0.77:1、約0.78:1、約0.79:1、約0.80:1、約0.81:1、約0.82:1、約0.83:1、約0.84:1、約0.85:1、約0.86:1、約0.87:1、約0.88:1、約0.89:1、約0.90:1、約0.91:1、約0.92:1、約0.93:1、約0.94:1、約0.95:1、約0.96:1、約0.97:1、約0.98:1、約0.99:1、約1.00:1、約1.1:1、約1.2:1、約1.3:1、約1.4:1、又は約1.5:1である。
【0198】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、反応が完了すると、完了した反応は、約50℃~約100℃、約50℃~約60℃、約60℃~約70℃、約70℃~約80℃、約80℃~約90℃、若しくは約90℃~約100℃、又は先行する値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲の温度から冷却される。
【0199】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、反応が完了すると、完了した反応は、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約60分、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約4時間、少なくとも約5時間、少なくとも約6時間、少なくとも約7時間、少なくとも約8時間、少なくとも約9時間、少なくとも約10時間、少なくとも約11時間、又は少なくとも約12時間の期間にわたって、一定速度の温度変化で、約50℃~約100℃温度から約25℃の温度まで冷却される。
【0200】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、完了した反応の冷却が完了すると、中間体I-6は、濾過によって回収され、溶媒で洗浄され、乾燥される。
【0201】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、完了した反応の冷却が完了すると、中間体I-6は、濾過によって回収され、アルコール洗浄される。
【0202】
いくつかの実施形態では、中間体I-6を調製するための方法において、完了した反応の冷却が完了すると、中間体I-6は、濾過によって回収され、2-プロパノールで洗浄され、乾燥される。
【0203】
いくつかの実施形態では、中間体I-6は、真空下で乾燥される。
【0204】
いくつかの実施形態では、中間体I-6は、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃の温度で、真空下で乾燥されるか、又は先行する値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲から選択される。
【0205】
いくつかの実施形態では、中間体I-6は、約40℃~約50℃の温度で、真空下で乾燥される。
【0206】
中間体I-6A
いくつかの態様では、中間体I-6Aの方法が本明細書に提供されており、方法は、中間体I-5を提供することと、キラル超臨界クロマトグラフィーを行って、中間体I-6Aを得ることとを含む。
【化48】
【0207】
いくつかの実施形態では、中間体I-6Aは、化合物1を調製する方法での中間体I-9の調製において、中間体I-6に置換され得る。
【0208】
いくつかの実施形態では、中間体I-9を調製するための方法は、中間体I-6A、溶媒、及び酸を含む混合物を提供して、中間体I-9を提供することを含む。
【化49】
【0209】
中間体I-8
いくつかの態様では、中間体I-4、カンファースルホン酸、及び溶媒を含む混合物を提供して、塩中間体I-8を提供することを含む、塩中間体I-8を調製するための方法が本開示される。
【化50】
【0210】
いくつかの実施形態では、反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比は、約1:1~約5:1、約1:1~約4:1、約1:1~約3:1、又は約1:1~約2:1である。
【0211】
いくつかの実施形態では、反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比は、約1.5:1~約2.5:1である。
【0212】
いくつかの実施形態では、反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比は、約1:1~約3:1、好ましくは、約1.5:1~約2.5:1である。
【0213】
いくつかの実施形態では、反応混合物中のカンファースルホン酸対中間体I-4のモル比は、約1.50:1、約1.55:1、約1.60:1、約1.65:1、約1.70:1、約1.75:1、約1.80:1、約1.85:1、約1.90:1、約1.95:1、約2.00:1、約2.05:1、約2.10:1、約2.15:1、約2.20:1、約2.25:1、約2.30:1、約2.35:1、約2.40:1、約2.45:1、約2.50:1、又は先行する値のうちの任意の2つの間の任意の範囲である。
【0214】
いくつかの実施形態では、反応混合物中のカンファースルホン酸は、(+)-カンファースルホン酸である。
【0215】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アセトニトリルを含む。
【0216】
いくつかの実施形態では、溶媒は、ジメチルホルムアミドを含む。
【0217】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アセトニトリル及びジメチルホルムアミドの混合物を含む。
【0218】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、又はそれらの混合物を含む。
【0219】
いくつかの実施形態では、溶媒は、約10:1(v/v)、約9:1(v/v)、約8:1(v/v)、約7:1(v/v)、約6:1(v/v)、約5:1(v/v)、約4:1(v/v)、約3:1(v/v)、約2:1(v/v)、約1:1(v/v)、約1:2(v/v)、約1:3(v/v)、約1:4(v/v)、約1:5(v/v)、約1:6(v/v)、約1:7(v/v)、約1:8(v/v)、約1:9(v/v)、約1:10(v/v)の比でアセトニトリル及びジメチルホルムアミドを含む。
【0220】
いくつかの実施形態では、溶媒は、約1:1(v/v)~約8:1(v/v)、好ましくは、約2:1(v/v)~約6:1(v/v)の比でアセトニトリル及びジメチルホルムアミドを含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、中間体I-8を調製するための反応は、約70℃~約100℃、好ましくは、約85℃~約100℃の温度で実施される。
【0222】
いくつかの実施形態では、中間体I-8を調製するための反応は、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、又は約100℃の温度で実施される。
【0223】
いくつかの実施形態では、中間体I-8を調製するための反応は、約85℃~約100℃の温度で実施される。
【0224】
いくつかの実施形態では、中間体I-8を調製するための反応は、約90℃、約95℃、又は約100℃の温度で実施される。
【0225】
いくつかの実施形態では、中間体I-8を調製するための反応は、溶媒と反応混合物からの反応の1つ以上の副生成物との共沸的除去を促進する条件下で実施される。いくつかの実施形態では、反応混合物から共沸的に除去される反応の1つ以上の副生成物は、水及びtert-ブタノールを含む。
【0226】
中間体I-4
いくつかの態様では、反応条件下で還元剤が添加される、中間体I-3、中間体I-3A、及び溶媒を含む混合物を提供して、中間体I-4を得ることを含む、中間体I-4を調製するための方法が本明細書に開示される。
【化51】
【0227】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、プロトン性溶媒を含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、C-Cアルコールを含む。
【0229】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、及び2-メチル-2-プロパノールのうちの1つ以上を含む。
【0230】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、メタノールを含む。
【0231】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、酸、好ましくは、酢酸を更に含む。
【0232】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、酢酸を更に含む。
【0233】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、及び/又は2-メチル-2-プロパノールのうちの1つ以上を含み、溶媒は、酸を更に含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、及び/又は2-メチル-2-プロパノールのうちの1つ以上を含み、溶媒は、酢酸を更に含む。
【0235】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における溶媒は、メタノールを含み、溶媒は、酢酸を更に含む。
【0236】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における還元剤は、メタノール中の溶液として反応混合物に添加される。
【0237】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における還元剤は、アルコール溶媒中の溶液として反応混合物に添加され、還元剤は、アルコール溶媒中に約1%w/w、アルコール溶媒中に約2%w/w、アルコール溶媒中に約3%w/w、アルコール溶媒中に約4%w/w、アルコール溶媒中に約5%w/w、アルコール溶媒中に約6%w/w、アルコール溶媒中に約7%w/w、アルコール溶媒中に約8%w/w、アルコール溶媒中に約9%w/w、アルコール溶媒中に約10%w/w、アルコール溶媒中に約11%w/w、アルコール溶媒中に約12%w/w、アルコール溶媒中に約13%w/w、アルコール溶媒中に約14%w/w、アルコール溶媒中に約15%w/w、アルコール溶媒中に約16%w/w、アルコール溶媒中に約16.1%w/w、アルコール溶媒中に約16.2%w/w、アルコール溶媒中に約16.3%w/w、アルコール溶媒中に約16.4%w/w、アルコール溶媒中に約16.5%w/w、アルコール溶媒中に約16.6%w/w、アルコール溶媒中に約16.7%w/w、アルコール溶媒中に約16.8%w/w、アルコール溶媒中に約16.9%w/w、アルコール溶媒中に約17%w/w、アルコール溶媒中に約18%w/w、アルコール溶媒中に約19%w/w、アルコール溶媒中に約20%w/w、アルコール溶媒中に約21%w/w、アルコール溶媒中に約22%w/w、アルコール溶媒中に約23%w/w、アルコール溶媒中に約24%w/w、又はアルコール溶媒中に約25%w/wで存在する。
【0238】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における還元剤は、アルコール溶媒中の溶液として反応混合物に添加され、還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムであり、アルコール溶媒中に約1%w/w、アルコール溶媒中に約2%w/w、アルコール溶媒中に約3%w/w、アルコール溶媒中に約4%w/w、アルコール溶媒中に約5%w/w、アルコール溶媒中に約6%w/w、アルコール溶媒中に約7%w/w、アルコール溶媒中に約8%w/w、アルコール溶媒中に約9%w/w、アルコール溶媒中に約10%w/w、アルコール溶媒中に約11%w/w、アルコール溶媒中に約12%w/w、アルコール溶媒中に約13%w/w、アルコール溶媒中に約14%w/w、アルコール溶媒中に約15%w/w、アルコール溶媒中に約16%w/w、アルコール溶媒中に約16.1%w/w、アルコール溶媒中に約16.2%w/w、アルコール溶媒中に約16.3%w/w、アルコール溶媒中に約16.4%w/w、アルコール溶媒中に約16.5%w/w、アルコール溶媒中に約16.6%w/w、アルコール溶媒中に約16.7%w/w、アルコール溶媒中に約16.8%w/w、アルコール溶媒中に約16.9%w/w、アルコール溶媒中に約17%w/w、アルコール溶媒中に約18%w/w、アルコール溶媒中に約19%w/w、アルコール溶媒中に約20%w/w、アルコール溶媒中に約21%w/w、アルコール溶媒中に約22%w/w、アルコール溶媒中に約23%w/w、アルコール溶媒中に約24%w/w、又はアルコール溶媒中に約25%w/wで存在する。
【0239】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における還元剤を、メタノール中の溶液として反応混合物に添加され、還元剤は、メタノール中に約1%、約2%w/wメタノール、約3%w/wメタノール、メタノール中に約4%w/w、メタノール中に約5%w/w、メタノール中に約6%w/w、メタノール中に約7%w/w、メタノール中に約8%w/w、メタノール中に約9%w/w、メタノール中に約10%w/w、メタノール中に約11%w/w、メタノール中に約12%w/w、メタノール中に約13%w/w、メタノール中に約14%w/w、約15%w/wメタノール、メタノール中に約16%w/w、メタノール中に約17%w/w、メタノール中に約18%w/w、メタノール中に約19%w/w、又はメタノール中に約20%w/wで存在する。
【0240】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法における還元剤を、メタノール中の溶液として反応混合物に添加され、還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムであり、メタノール中に約1%、約2%w/wメタノール、約3%w/wメタノール、メタノール中に約4%w/w、メタノール中に約5%w/w、メタノール中に約6%w/w、メタノール中に約7%w/w、メタノール中に約8%w/w、メタノール中に約9%w/w、メタノール中に約10%w/w、メタノール中に約11%w/w、メタノール中に約12%w/w、メタノール中に約13%w/w、メタノール中に約14%w/w、約15%w/wメタノール、メタノール中に約16%w/w、メタノール中に約17%w/w、メタノール中に約18%w/w、メタノール中に約19%w/w、又はメタノール中に約20%w/wで存在する。
【0241】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製する方法における還元剤は、メタノール中の溶液として反応混合物に添加され、還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムであり、メタノール中に約1%w/w~約5%w/w、メタノール中に約5%w/w~約10%w/w、メタノール中に約10%w/w~約15%w/w、又はメタノール中に約15%w/w~約20%w/wで存在する。
【0242】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製する方法で使用される還元剤は、メタノール中の溶液として反応混合物に添加され、還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムであり、メタノール中に約1%w/w~約10%w/w、又はメタノール中に約5%w/w~約15%w/w、又はメタノール中に約10%w/w~約20%w/wで存在する。
【0243】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加の開始前に、反応混合物は、約0℃~約30℃の温度に冷却される。
【0244】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加の開始前に、反応混合物は、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃の温度に冷却される。
【0245】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加の開始前に、反応混合物は、約0℃~約10℃の温度に冷却される。
【0246】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加の開始前に、反応混合物は、約0℃~約30℃の温度に冷却され、反応混合物の温度は、還元剤溶液の添加全体を通して、当該温度で維持される。
【0247】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加の開始前に、反応混合物は、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、又は約30℃の温度に冷却され、反応混合物の温度は、還元剤溶液の添加全体を通して、当該温度で維持される。
【0248】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加の開始前に、反応混合物は、約0℃~約10℃の温度に冷却され、反応混合物の温度は、還元剤溶液の添加全体を通して、当該温度で維持される。
【0249】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加が完了すると、反応混合物は、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、又は約40℃の温度に加熱される。
【0250】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法において、反応混合物への還元剤溶液の添加が完了すると、反応混合物は、約20℃~約30℃の温度に加熱される。
【0251】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法で使用される還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、又は触媒の存在下での水素である。
【0252】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法で使用される還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである。
【0253】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法で使用される還元剤は、水素化ホウ素ナトリウムである。
【0254】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法で使用される還元剤は、シアノ水素化ホウ素ナトリウムである。
【0255】
いくつかの実施形態では、中間体I-4を調製するための方法で使用される還元剤は、触媒の存在下での水素である。
【0256】
中間体I-3
いくつかの態様では、中間体I-2、還元剤、及び溶媒を含む混合物を提供し、続いて、混合物を加熱して、中間体I-3を提供することを含む、中間体I-3を調製するための方法が本明細書に本開示される。
【化52】
【0257】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、水、酸、ピリジン、又はそれらの組み合わせを含む。
【0258】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、水を含む。
【0259】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、水及び酸を含む。
【0260】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、ピリジンを含む。
【0261】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、水及びピリジンを含む。
【0262】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、酸を含む。
【0263】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、酢酸を含む。
【0264】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための溶媒は、水及び酢酸を含む。
【0265】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための還元剤は、ラネーニッケルである。
【0266】
いくつかの実施形態では、加熱前に中間体I-3を調製するための反応混合物は、約15℃~約30℃の温度である。
【0267】
いくつかの実施形態では、加熱前に中間体I-3を調製するための反応混合物は、約20℃~約30℃の温度である。
【0268】
いくつかの実施形態では、加熱前に中間体I-3を調製するための反応混合物は、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃の温度であるか、又は先行する値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲から選択される。
【0269】
いくつかの実施形態では、加熱前に中間体I-3を調製するための反応混合物は、約25℃の温度である。
【0270】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための反応混合物は、約40℃~約70℃の温度に加熱される。
【0271】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための反応混合物は、約50℃~約60℃の温度に加熱される。
【0272】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための反応混合物は、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃の温度に加熱されるか、又は先行するの値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲から選択される。
【0273】
中間体I-3A
いくつかの態様では、中間体I-2Aの水素化分解を提供する条件下で、中間体I-2A、溶媒、及び水素源を含む混合物を提供して、中間体I-3Aを提供することを含む、中間体I-3Aを調製するための方法が本明細書に開示される。
【化53】
【0274】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、触媒を更に含む。
【0275】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含む。
【0276】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含み、遷移金属は、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、又は銅である。
【0277】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含み、遷移金属は、パラジウムである。
【0278】
いくつかの実施形態では、中間体I-3を調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含み、遷移金属は、ロジウムである。
【0279】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含み、遷移金属は、ルテニウムである。
【0280】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含み、遷移金属は、イリジウムである。
【0281】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含み、遷移金属は、銅である。
【0282】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、遷移金属触媒を更に含み、触媒は、Pd(OH)である。
【0283】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、水素源を更に含み、反応混合物中の水素源は、水素ガスである。
【0284】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、水素源を更に含み、水素源は、触媒移動水素化である。
【0285】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、水素ガスを更に含み、反応混合物中の水素ガスは、約0.5MPa~約1.5Mpaで維持される。
【0286】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、水素ガスを更に含み、反応混合物中の水素ガスは、約0.5Mpa、約0.6Mpa、約0.7Mpa、約0.8Mpa、約0.9Mpa、約1.0Mpa、約1.1Mpa、約1.2Mpa、約1.3Mpa、約1.4Mpa、若しくは約1.5Mpaで維持されるか、又は先行する値のうちのいずれか2つの間の任意の範囲から選択される。
【0287】
いくつかの実施形態では、中間体I-3Aを調製するための方法における反応混合物は、水素ガスを更に含み、反応混合物中の水素ガスは、約0.75Mpa~約1.25Mpaで維持される。
【0288】
いくつかの態様では、化合物1を調製する方法は、中間体I-6、溶媒、及び酸を含む混合物を提供して、中間体I-9を提供することによって、中間体I-9を調製することを含む。
【化54】
【0289】
いくつかの態様では、化合物1を調製する方法は、
【化55】
(a)ラセミ中間体I-5及び添加剤を溶媒と合わせて、第1の反応混合物を調製することと、
(b)第1の反応混合物を還流加熱して、第1の溶液を調製し、続いて、第1の溶液を約50℃~約100℃、好ましくは、約65℃~約75℃の温度に冷却することと、
(c)(R)-プロリン及び水を合わせて、第2の溶液を調製することであって、プロセスで使用される(R)-プロリンの総量対プロセスで使用される中間体I-5の総量のモル比が、約0.40:1~約1.00:1である、調製することと、
(d)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第1の溶液に添加して、第2の反応混合物を調製することと、
(e)核生成を誘導する第1の量の薬剤を第2の反応混合物に添加して、第3の反応混合物を調製することと、
(f)約1体積%~約50体積%未満、好ましくは、約5体積%~約25体積%の第2の溶液を第3の反応混合物に添加して、第4の反応混合物を調製することと、
(g)核生成を誘導する第2の量の薬剤を第4の反応混合物に添加して、第5の反応混合物を調製することと、
(h)第2の溶液の残りを第5の反応混合物に添加して、中間体I-6を含む第6の反応混合物を調製することと、によって中間体I-6を調製することを含む。
【0290】
いくつかの態様では、化合物1を調製する方法は、中間体I-4、カンファースルホン酸、及び溶媒を含む混合物を提供して、中間体I-8を提供することによって、中間体I-8を調製することを含む。
【化56】
【0291】
いくつかの実施形態では、カンファースルホン酸は、ラセミカンファースルホン酸である。
【0292】
いくつかの実施形態では、カンファースルホン酸は、(+)-カンファースルホン酸である。
【0293】
いくつかの実施形態では、カンファースルホン酸は、(-)-カンファースルホン酸である。
【0294】
いくつかの実施形態では、中間体I-8を調製する方法は、約0:10、約1:9、約1:8、約1:7、約1:6、約1:5、約1:4、約1:3、約1:2、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約7:1、約8:1、約9:1、又は約10:0の比の(+)-カンファースルホン酸:(-)-カンファースルホン酸の比であるカンファースルホン酸を添加することを含む。
【0295】
いくつかの態様では、化合物1を調製する方法は、反応条件下で還元剤が添加される、中間体I-3、中間体I-3A、及び溶媒を含む混合物を提供して、中間体I-4を提供することを含む、中間体I-4を調製することを含む。
【化57】
【0296】
いくつかの態様では、化合物1を調製する方法は、中間体I-2、還元剤、及び溶媒の混合物を加熱して、中間体I-3を提供することによって、中間体I-3を調製することを含む。
【化58】
【0297】
いくつかの態様では、化合物1を調製する方法は、中間体I-2Aの水素化分解をもたらす条件下で、中間体I-2A、溶媒、及び水素源の混合物を提供して、中間体I-3Aを提供することによって、中間体I-3Aを調製することを含む。
【化59】
【0298】
定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学的用語は、本開示が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを意図しており、本開示を限定することは意図していない。
【0299】
値の範囲が本明細書に開示される場合、本開示は、文脈が別途明確に示さない限り、その範囲の上限から下限までの、下限の10分の1の単位までの各介在する値(炭素原子の数を含む群の場合など、かかる場合は、範囲内に収まる整数が提供される)、及びその所定の範囲の任意の他の所定の又は介在する値を包含することが理解される。非限定的な例として、1~10の範囲は、1.0、1.1、1.2、1.3などの各々を包含する。これらのより小さな範囲の上限及び下限は、独立して、より小さな範囲に含まれ得、これらはまた、所定の範囲の任意に特異的に除外される限界値の対象となり、本開示内にも包含される。所定の範囲が限界値のうちの一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界値のうちのいずれか、又は両方を除外する範囲もまた本開示に含まれる。
【0300】
以下の用語は、本開示を説明するために使用される。本明細書において用語が具体的に定義されていない場合、その用語は、本開示の説明においてその使用の分若で当該用語を適用する当業者により当該技術分野において認識されている意味が与えられる。
【0301】
本明細書において使用される場合、「a」及び「an」という冠詞は、文脈により明白に別段の示唆がない限り、当該冠詞の文法的客体のうちの1つ又は1つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指すように本明細書において使用される。一例として、「要素」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
【0302】
本明細書及び請求の範囲において本明細書に使用される場合、「及び/又は」という語句は、そのように結合される要素のうちの「両方、又はいずれか」を意味すると理解されたい。すなわち、一部の場合では要素は結合して存在し、他の場合では結合せずに存在する。「及び/又は」を用いて列記された複数の要素は、同じように解釈されるべきであり、すなわち、要素の「1つ以上」がそのように結合されている。「及び/又は」条項により具体的に特定された要素以外の他の要素が、それら具体的に特定された要素との関連性の有無に関係なく、任意選択で存在し得る。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」への言及は、「含む」などのオープンエンド言語と併用される場合、一実施形態では、Aのみ(任意選択で、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択で、A以外の要素を含む)、更に別の実施形態では、A及びBの両方(任意選択で、他の要素を含む)などを指すことができる。
【0303】
本明細書及び特許請求の範囲において本明細書で使用される場合、「又は」は、上記に定義される「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離するときに、「又は」又は「及び/又は」は包括的なものとして解釈されるものとする。すなわち、多くの要素、又は要素のリストのうちの少なくとも1つを含むが、任意選択で、2つ以上も含み、任意選択で、列記されていない追加の項目も含む。例えば「~の内の1つのみ」、又は「~の内の正確に1つ」、又は請求項において使用される場合には「~からなる」など、逆を明確に示唆される用語のみが、多くの要素、又は要素のリストのうちの正確に1つの要素の含有を指す。概して、本明細書に使用される場合、「又は」という用語は、例えば「いずれか」、「~のうちの1つ」、「~のうちの1つのみ」、又は「~のうちの正確に1つ」などの排他的な用語が先行する場合にのみ排他的な選択肢(すなわち「1つ又はその他であるが、両方ではない」)を示すものと解釈されるべきである。
【0304】
特許請求の範囲、並びに上述の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「担持する(carrying)」、「有する(having)」「含む(containing)」、「関与する(involving)」、「保持する(holding)」、「構成される(composed of)」などの全ての移行句は、非限定である、すなわち、それらを含むが限定されないことを理解されたい。「~からなる」及び「~から本質的になる」という移行句のみ、米国特許商標庁の特許審査便覧、2019年10月改訂第9版、項目2111.03に示されるように、それぞれ限定的又は半限定的な移行句であるものとする。
【0305】
本明細書で使用される場合、本明細書及び特許請求の範囲において、1つ以上の要素のリストに関する「少なくとも1つ」という語句は、要素リスト中のいずれか1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味するが、必ずしも要素リスト内に具体的に列記される全ての要素のうちの少なくとも1つを含むものではなく、要素リスト中の要素の任意の組み合わせを除外するものではない。更にこの定義は、「少なくとも1つ」という語句が指す要素リスト内で具体的に特定された要素以外にも、具体的に特定されたそれらの要素の関連性の有無にかかわらず、任意選択で要素が存在し得ることを許容する。したがって、非限定的な例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ」(又は同等に、「A又はBのうちの少なくとも1つ」、又は同等に、「A及び/又はBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つの、任意選択で、2つ以上のAを含み、Bが存在しない(かつ、任意選択で、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、少なくとも1つの、任意選択で、2つ以上のBを含み、Aが存在しない(かつ、任意選択で、A以外の要素を含む)、更に別の実施形態では、少なくとも1つの、任意に、2つ以上のA、並びに少なくとも1つの、任意選択で、2つ以上のBを含む(かつ、任意選択で、他の要素を含む)を指すことができる。
【0306】
2つ以上のステップ又は動作を含む本明細書に記載の特定の方法において、方法のステップ又は動作の順序は、文脈より別段の示唆がない限り、方法のステップ又は動作が列挙される順序に必ずしも限定されない。
【0307】
本明細書で使用される場合、「水素化分解と」いう用語は、炭素-炭素又は炭素-ヘテロ原子の単結合が切断されるか、又は水素による溶解(破壊)を受ける化学反応を指す。ヘテロ原子は変化し得るが、通常は酸素、窒素、又は硫黄である。関連する反応は、水素が結合を切断することなく分子に添加される水素化である。水素化は、通常、触媒の存在下での、分子水素と元素又は化合物との間の化学反応である。反応は、水素が分子の構造中の2つの原子を接続する二重結合又は三重結合を単に付加するもの、又は水素の付加が分子の解離(分解)をもたらすもの(水素分解又は破壊的水素化と呼ばれる)であってもよい。水素化反応に最も一般的に使用される触媒は、金属ニッケル、白金、及びパラジウム、並びにそれらの酸化物である。高圧水素化については、珪藻土(ルース又は多孔性珪藻土)上に支持されたクロム酸銅及びニッケルが使用され得る。
【0308】
本明細書で使用される場合、「混合物」又は「反応混合物」という用語は、化学反応を受けようとしている、化学反応を受けるプロセスにある、又は化学反応を受けた、通常溶媒内の2つ以上の化合物の組み合わせを意味する。
【0309】
本明細書で使用される場合、「反応」という用語は、あるセットの化学物質の別のセットへの化学変換につながるプロセスを意味する。本明細書で使用される場合、「反応する」という用語は、化学物質を一緒に導入して、化学反応をもたらすことを意味する。
【0310】
本明細書で使用される場合、「冷却」又は「冷却された」又は「冷却すること」という用語は、放熱によって受動的に許容するか、又は水若しくはヒートシンク(氷、ドライアイスなど)を使用して、物体、混合物、反応混合物、濃縮物などの温度を能動的に低下させることによって作用することのいずれかを意味する。
【0311】
本明細書で使用される場合、「還元剤」という用語は、レドックス化学反応において電子を電子受容体(酸化剤)に対して失う(又は「供与する」)化合物を意味する。還元剤としては、例えば、次亜リン酸ナトリウム(NaHPO)、ホルムアルデヒド(CHO)、及び他のアルデヒド、ギ酸(HCOOH)、ギ酸の塩、水素化ホウ素の塩(例えば、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH))、置換水素化ホウ素の塩(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(Na(CHCOBH))、アルコキシドナトリウム、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)、ヒドラジン(HNNH)、及びアンモニアを含む、当該技術分野で概して既知のものが挙げられる。還元には触媒水素化も使用される。
【0312】
本明細書で使用される場合、「カンファースルホン酸」という用語は、文脈に応じて、カンファースルホン酸、純粋な(+)-カンファースルホン酸、純粋な(-)-カンファースルホン酸、又は様々な比率の(+)-カンファースルホン酸:(-)-カンファースルホン酸のラセミ混合物を指す。
【0313】
本明細書で使用される場合、「核生成を誘導する薬剤」という用語は、一次核生成又は二次核生成をもたらす任意の物体、物質、又は作用を指す。一次核生成は、他の結晶が存在しない結晶、又は系内に存在する結晶がある場合、結晶化プロセスにいかなる影響も有さない結晶の初期形成である。これは2つの条件で生じ得る。第1の条件は均一核生成であり、これは固形分によっていかなる方法でも影響を受けない核生成である。これらの固形分は、結晶化容器の壁及び任意の異物の物質を含む。第2のカテゴリーは、外来物質の固体粒子(例えば、形成される結晶と物理的又は化学的に異なる任意の物質)が、これらの外来物質の存在なしにそうでなければ発生しない核生成速度の増加を引き起こすときに生じる、不均一核生成である。核生成を触媒する固体表面なしで核生成を開始するのに必要な高エネルギーに起因して、均一核生成は実際には稀に生じる。二次核生成は、他の既存の結晶又は「種」と接触して結晶の成長が開始されるときである。第1のタイプの既知の二次結晶化は、流体剪断に起因する。第2のタイプは、結晶化器の固体表面又は他の結晶自体のいずれかとの既に存在する結晶間の衝突に起因する。核形成を誘導する他の薬剤としては、DTB晶析装置、蒸発晶析装置、又は冷却晶析装置(例えば、Swenson-Walker晶析装置)などの装置が挙げられる。
【0314】
本明細書で使用される場合、「結晶化プロモーター」という用語は、溶液からの化合物の固体化を促進することができる作用又は材料を意味する。いくつかの実施形態では、「結晶化プロモーター」は、種結晶を指す。いくつかの実施形態では、結晶化プロモーターは、ガラス表面に対して引っ掻いて、結晶化のための表面積を提供することによって得ることができる。いくつかの実施形態では、超音波処理は、溶液中の化合物の結晶化を促進することができる。いくつかの実施形態では、蒸発又は溶媒移動結晶化を使用することができる。溶媒層形成は、界面での結晶化を促進することができ、これは次いで、目的の化合物の結晶化を促進する。蒸気拡散(例えば、ハンギングドロップ法及びシッティングドロップ方法など)、及び例えば結晶化のバッチ方法を使用することができる。種結晶は、単結晶又は多結晶材料の小片であり得、そこから、典型的には同じ材料の大きな結晶が成長する。材料を複製するために使用される場合、結晶成長を促進するための種結晶の使用は、天然結晶成長のその他の点では遅いランダム性を回避し、産業に好適な規模での製造を可能にする。結晶化を促進する他の薬剤としては、DTB晶析装置、蒸発晶析装置、又は冷却晶析装置(例えば、Swenson-Walker晶析装置)などの装置が挙げられる。
【0315】
本明細書で使用される場合、「水素源」という用語は、Hガスの必要とされる入力と水素化反応を直接行うことができる触媒を指す。具体的には、移動水素化は、気体H以外の供給源からの分子への水素(H;無機化学及び有機金属化学の二水素)の添加である。これは、部分的には気体Hの使用の不便さ及び費用のために、産業及び有機合成において適用される。水素転移触媒は、しばしばジアミン及びホスフィンリガンドを有するルテニウム及びロジウム複合体に基づいて開発されてきた。代表的な触媒前駆体は、(シメン)二塩化ルテニウム二量体及びトシル化ジフェニルエチレンジアミンに由来する。これらの触媒は主に、それぞれ、ケトン及びイミンのアルコール及びアミンへの還元に用いられる。水素供与体(転移剤)は、イソプロパノールであり得、これは水素の供与時にアセトンに変換される。水素化の転移は、出発材料が原始的であるときに、高いエナンチオ選択性で進めることができる。
【0316】
本明細書で使用される場合、「抗酸化剤」という用語は、化学反応中に形成され得る不対ラジカルを除去するために電子を受け入れるか、又は供与することによってフリーラジカルを中和することができる化合物を指す。抗酸化物質分子は、反応性ラジカルと直接反応してそれらを破壊する一方で、それらは、それらが中和したラジカルよりも活性が低く、寿命が長く、危険が少ない新しいフリーラジカルとなり得る。それらは、他の抗酸化物質又は他の機構によって中和されて、それらのラジカル状態を終結させ得る。例えば、多くの抗酸化物質は芳香族環構造を有し、不対電子を非局在化することができる。多くの抗酸化物質は、遊離活性酸素種(ROS)によって誘導される任意のフリーROS及び/又はフリーラジカル中間体と直接反応し、鎖反応を終結させ、それによって化学反応で起こり得るROS誘導性損傷を停止し得る。
【0317】
本明細書で使用される場合、「ラジカルスカベンジャー」という用語は、フリーラジカルと反応する化合物を指す。フリーラジカルは、反応混合物中で自己酸化を引き起こし得る。ラジカルスカベンジャーは、抗酸化物質と重複し、天然に存在するトコフェロール(ビタミンE誘導体)だけでなく、とりわけブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、及び三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)などの合成化合物も含む。ラジカルスカベンジャーはまた、1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジニルメタクリレート、2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルメタクリレート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジン)セバケート、コハク酸ジメチル及び4-ヒドロキシ-2,2,6,6,-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールのポリマー、N,N’,N”,N”’-テトラキス-(4,6-ビス-(ブチル-(N-メチル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ)-トリアジン-2-イル)-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン、デカン二酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)エステル、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)[[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、シクロヘキサンの反応生成物とペルオキシドN-ブチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジンアミン-2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと2-アミノエタノール(例えば、BASFジャパン株式会社によって製造されたTINUVIN152)との間の反応生成物、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジニル)セバケート、メチル-1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルセバケート、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジン)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、2-t-ブチル-4-メトキシフェノール、3-t-ブチル-4-メトキシフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、2,2’-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール),4,4’-チオビス-(3-メチル-6-t-ブチルフェノール),4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール),1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン-3-(3’,5’-ジ-t-ブチル-4’-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’-ブチリデン-ビス(3-メチル-6-t-ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、環状デネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニル)ホスファイト、環状デネオペンタンテトライルビス(ジノニルフェニル)ホスファイト、環状デネオペンタンテトライルトリス(ノニルフェニル)ホスファイト、環状デネオペンタンテトライルトリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、10-(2,5-ジヒドロキシフェニル)-10H-9-オキサ-10-ホスファフェナントレン-10-オキシド、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、並びにトリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、ジラウリル3,3’-チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’-チオジピロピオネート、N-シクロヘキシルチオフタルイミド、N-n-ブチルベンゼンスルホンアミドの1つ以上を含む。
【0318】
本明細書で使用される場合、「残り」という用語は、溶液又は混合物を指すために使用される場合、溶液又は混合物に関与する任意の以前のステップが実施された後の、溶液又は混合物の残りのものを指す。非限定的な例として、プロセスは、第1の量の溶液が最初に投与され、残りの溶液が後に投与される、分量別の溶液の添加を伴い得る。溶液又は混合物の残りは、元の体積又は溶液若しくは混合物の0%~100%を含み得る。プロセスのステップが溶液又は混合物の残りを指し、以前のステップが溶液又は混合物の全体を消費した場合、「残り」は0%であり、溶液又は混合物のいずれもそのステップでは使用されない。
【0319】
本明細書で使用される場合、「酸素スカベンジャー」という用語は、酸素と組み合わせて、反応混合物又は流体中の酸素含有量を低減又は完全に除去することができる材料を指す。存在する酸素の量を制限することによって、酸素スカベンジャーは、特定の反応の収率の低減、変換%の低減、及び/又は純度の低減をもたらし得る分解反応の数を低減することができる。
【0320】
本明細書で使用される場合、「金属キレート剤」という用語は、金属イオンに結合することができる化合物を指す。通常、金属キレート化は、多座(複数結合)リガンドと単一の中心原子との間の2つ以上の別個の配位結合の形成又は存在を伴う。金属キレート剤は、DOTA(1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-テトラ酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミンペンタ酢酸)、DTPA-ビスメチルアミド、DTPA-ビスモルホリンアミド、DO3A N-[[4,7,10-トリス(カルボキシメチル)-1,4,7,10-テトラアザシクロドデカ-1-イル]アセチル]、HP-DO3A、DO3A-モノアミド、及びそれらの誘導体などの環状又は非環状ポリアミノカルボン酸を含む。当該技術分野で既知の他のキレート剤としては、これらに限定されないが、HYNIC、DTPA、EDTA、TETA、及びビスアミノビスチオール(BAT)キレート剤が挙げられる(米国特許第5,720,934号も参照されたい)。例えば、大環状キレート剤、特にNキレート剤は、米国特許第4,885,363号、第5,846,519号、第5,474,756号、第6,143,274号、第6,093,382号、第5,608,110号、第5,665,329号、第5,656,254号、及び第5,688,487号に記載されており、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。ある特定のNSキレート剤は、PCT/CA94/00395、PCT/CA94/00479、PCT/CA95/00249、並びに米国特許第5,662,885号、第5,976,495号、及び第5,780,006号に記載されており、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。キレート剤はまた、NSを含むキレート化リガンドメルカプト-アセチル-グリシル-グリシル-グリシン(MAG3)、及びMAMA(モノアミドモノアミンジチオール)、DADS(NSジアミンジチオール)などのN系の誘導体を含み得る。
【0321】
本明細書で使用される場合、「プロトン性溶媒」という用語は、電気陰性元素に結合された水素原子を含む溶媒を指す。これらの例は、水に加えて、アルコール、アミン(アミンは脂肪族アミン及び脂環式アミンを意味すると理解される)、酸アミド、及びカルボン酸である。これらは、特に、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、及び/又は2-メチル-2-プロパノールなど、特に低級アルコールであり得る。プロトン性溶媒はまた、グリコール、アミン、酸アミド及びカルボン酸、好ましくは、グリコール、例えば、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、モノ-1,2-プロピレングリコール、ジ-1,2-プロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール及び/若しくはグリセロール、並びにアミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、i-プロピルアミン、n-ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ-n-プロピルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、N-メチル-ピペラジン、N-エチルピペラジン、モルホリン、エチレンジアミン、1,2-プロピレンジアミン、1,3-プロピレンジアミン、ジ-(2-シアノエチル)アミン、ジ-(2-アミノ-エチル)アミン、トリ-(2-アミノエチル)アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、ジプロパノールアミン、並びに/又はトリプロパノールアミンを含む。プロトン性溶媒は、混合物として、又は個別に用いることができる。これは、アルコールの場合の水の混合に特に適用される。
【0322】
本明細書で使用される場合、「共沸的除去」又は「共沸的蒸留」という用語は、溶液の構成要素間の相互作用を利用して、溶液に固有の特性を作り出す技術を指し、これは、ほとんどのプロセスが、ラウールの法則が保持しない、理想的でない混合物を伴うためである。かかる相互作用は、純粋な化合物(すなわち、範囲の代わりに単一の温度で沸騰する)であるかのように挙動する、定沸点共沸混合物をもたらし得る。共沸混合物として、溶液は、蒸発が純度を変化させず、蒸留が分離をもたらさないように、蒸気と同じ割合で所与の構成成分を含む。例えば、エチルアルコール及び水は、78.1℃で95.6%の共沸混合物を形成する。共沸混合物が使用のために十分に純粋であるとは考えられない場合、共沸混合物を破壊して純粋な蒸留物を得るいくつかの技術がある。この一連の技術は、共沸蒸留として知られている。いくつかの技術は、共沸性組成物上に「ジャンプ」することによって(別の構成成分を添加して新しい共沸混合物を作り出すことによって、又は圧力を変化させることによって)これを達成する。他のものは、不純物を化学的若しくは物理的に除去又は隔離することによって機能する。例えば、エタノールを95%を上回って精製するために、乾燥剤(又は炭酸カリウムなどの乾燥剤)を添加して、可溶性水を結晶化の不溶性水に変換することができる。分子ふるいは、この目的のためにしばしば使用される。水及びトルエンなどの不混和性液体は、容易に共沸混合物を形成する。一般的に、これらの共沸混合物は、共沸の沸点混合物がいずれかの純粋な構成成分の沸点よりも低いため、低沸点共沸混合物と称される。共沸混合物の温度及び組成は、ラウールの法則を使用することなく、純粋な構成成分の蒸気圧から容易に予測される。共沸混合物は、液体-液体分離器(デカンター)を使用して、凝縮されたオーバーヘッドである2つの液体層を分離することによって、蒸留セットアップで容易に破壊される。2つの液体層のうちの1つのみが蒸留セットアップに還流される。水中の塩酸の20重量パーセント混合物などの高沸点共沸混合物も存在する。名前によって示唆されるように、共沸混合物の沸点は、いずれかの純粋な構成成分の沸点よりも高い。
【0323】
本明細書で使用される場合、「超臨界流体クロマトグラフィー」又は「SFC」という用語は、移動相として二酸化炭素などの超臨界流体を使用する順相クロマトグラフィーの形態を意味する。それは、低分子量から中分子量の熱不安定分子の分析及び精製に使用され、キラル化合物の分離にも使用され得る。原理は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の原理と類似しているが、しかしながら、SFCは典型的には、移動相として二酸化炭素を利用し、したがって、クロマトグラフィー流路全体を加圧しなければならない。超臨界相は、液体及び気体の特性が収束する状態を表すため、超臨界流体クロマトグラフィーは、収束クロマトグラフィーと呼ばれることがある。COを用いるSFCは、入ってくるCO及びポンプヘッドを低温に保ち、二酸化炭素を、いくつかの指定された流量で効果的に計量することができる液体状態に維持する温度及び圧力に維持することを必要とする二酸化炭素ポンプを利用する。COは、その後、インジェクター後にカラムオーブン内で超臨界になり、それが供される温度及び圧力が液体の臨界点を超えて上昇し、超臨界状態が達成される。クロマトグラフィープロセスとしてのSFCは、マトリックスを溶解するための液体の力の複合特性を有するプロセスと比較され、クロマトグラフィー相互作用及びガスの動態を有する。その結果、高いクロマトグラフィー効率を維持しながら、注射毎に大きな質量が生じる。典型的には、勾配溶出は、メタノールなどの極性共溶媒を使用する分析用SFCで用いられ、おそらく約1%の低濃度の弱酸又は塩基で用いられる。分析当たりの有効なプレート数は、5μmの材料で日常的に1メートル当たり500Kプレートを超えることが観察され得る。オペレーターはソフトウェアを使用して、移動相流量、共溶媒組成、システム背圧、及びカラムオーブン温度を設定し、COで超臨界条件を達成するためには40℃を超えなければならない。更に、SFCは、自動背圧調節器を使用することによって、追加的な制御パラメータ、すなわち、圧力を提供する。動作の観点から、SFCはHPLCと同じ程度に単純かつ堅牢であるが、分画収集は、一次移動相が蒸発して分析物及び少量の極性共溶媒のみを残すため、より便利である。排出口COが捕捉される場合、それを再圧縮及びリサイクルすることができ、COの>90%の再使用を可能にする。HPLCと同様に、SFCは、UV/VIS、質量分析、FID(HPLCとは異なる)、及び蒸発光散乱を含む様々な検出方法を使用する。
【0324】
本明細書で使用される全てのパーセンテージ及び比は、別段の示唆がない限り、重量基準である。本開示の他の特徴及び利点は、異なる実施例から明らかである。提供される実施例は、本開示の実施に有用な異なる構成要素及び方法を示す。実施例は、特許請求される開示を限定しない。本開示に基づいて、当業者は、本開示を実施するのに有用な他の構成要素及び方法を特定し、採用することができる。
【0325】
本明細書に引用される全ての刊行物及び特許文書は、かかる刊行物又は文書の各々が、参照により本明細書に組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。刊行物及び特許文書の引用は、いずれかが関連する先行技術であることの承認を意図するものではなく、その内容又は日付に関するいかなる承認も構成しない。本発明は、ここで記述された説明によって説明されてきたが、当業者であれば、本発明を様々な実施形態で実施することができ、以下の前述の説明及び実施例は、例示の目的であり、以下の特許請求の範囲の制限ではないことを認識するであろう。
【実施例
【0326】
本発明のプロセスは、以下の実施例を参照することによってより理解されるであろうが、これは本出願の範囲の例示として意図されており、限定するものではない。
【0327】
実施例1.中間体I-4の合成
【化60】
【0328】
中間体I-4の調製のためのスキーム.
ステップ1.中間体I-1の調製
【化61】
シアン化銅(I)(55.0kg)を、3000Lのグラスライニング反応機に充填し、次いで、N,N-ジメチルホルムアミド(456.0kg)を15~30℃で混合物に添加した。窒素を、5~10分毎に下部ポートからバブリングし、30分間撹拌した。混合物を70~80℃に加熱した。
【0329】
2-ブロモ-4-フルオロ安息香酸メチル(120.0kg)を、70~80℃で、70~120kg/時間の速度で混合物に添加し、窒素を1~2時間毎に下部ポートからバブリングした。
【0330】
混合物を75~85℃で反応させ、2-ブロモ-4-フルオロ安息香酸メチルが≦2%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦1%になるまで、2~6時間毎にHPLC分析のためにサンプリングした。サンプリング方法:およそ5mlの混合物を取り、20mLのアセトニトリルに3滴添加する。
【0331】
混合物を15~25℃に冷却しながら、窒素を1~2時間毎に下部ポートからバブリングした。
【0332】
精製水(1440.0kg)を、15~25℃で、100~400kg/時間の速度で混合物に添加し、窒素を1~2時間毎に下部ポートからバブリングした。添加後、混合物を4時間撹拌し、次いで、中間体I-1の重量%が≦0.5%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.5重量%になるまで、1~3時間毎にHPLC分析のためにサンプリングした。
【0333】
サンプリング方法:およそ5mlの混合物を取り、20mLのアセトニトリルに3滴添加する。
【0334】
混合物を2つの分量で、ステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。濾過ケーキを、各分量について精製水(240.0kg×2)ですすいだ。次いで、濾過ケーキを、濾過ケーキが基本的に溶解するまでアセトニトリル(663.8kg)ですすいだ。次いで、濾液を5000Lのグラスライニング反応機に移した。
【0335】
180L~300L(1.5~2.5V)が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T内部≦40℃(Tジャケット≦50℃)で、混合物を濃縮した。
【0336】
酢酸エチル(2160.0kg)を15~30℃で混合物に添加し、次いで、混合物を3時間超にわたって撹拌した。
【0337】
有機相を塩化アンモニウム溶液(825.0kg+825.0kg+825.6kg)で、15~30℃で洗浄し、1~2時間撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。注:塩化アンモニウム溶液を塩化アンモニウム(675.6kg)及び精製水(1800.0kg)で調製した。
【0338】
有機相を炭酸ナトリウム溶液(930.0kg+930.0kg)で、15~30℃で洗浄し、2~3時間撹拌し、次いで、分離前に混合物が層状になるまで沈殿させた。注:炭酸ナトリウム溶液を炭酸ナトリウム(60.0kg)及び精製水(1800.0kg)で調製した。
【0339】
有機相を、塩化ナトリウム溶液(816.0kg)で、15~30℃で洗浄し、1~2時間撹拌し、次いで、分離前に混合物が層になるまで沈殿させた。注:塩化ナトリウム溶液を塩化ナトリウム(216.0kg)及び精製水(600.0kg)で調製した。
【0340】
180L~300L(1.5~2.5V)が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T内部≦40℃(Tジャケット≦50℃)で、混合物を濃縮した。ヘプタン(160.0kg)を15~45℃で混合物に添加した。混合物を、100~150Lが残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T内部=≦40℃(Tジャケット=≦50℃)で濃縮した。ヘプタン(163.0kg)を15~45℃で混合物に添加した。酢酸エチル残留≦5%になるまで、混合物をHPLC分析のためにサンプリングした。
【0341】
サンプリング方法:酢酸エチル残留物分析のために、およそ5mlの上清液体を取る。
【0342】
混合物を60~70℃に加熱しながら、窒素を1~2時間毎に下部ポートからバブリングし、4時間超にわたって維持した。
【0343】
混合物を10~15℃/時間の速度で15~25℃に冷却しながら、窒素を1~2時間毎に下部ポートからバブリングし、2時間維持した。
【0344】
混合物を少しずつステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。濾過ケーキを、中間体I-1の純度≧98%になるまで、中間体I-1純度分析のためにサンプリングした。
【0345】
重量:65.6kg、補正後63.5kg。重量%:96.82%。収率:71.1%。純度:100%。物理的状態:灰色がかった白色の固体
【0346】
ステップ2.中間体I-2の調製
【化62】
きれいな乾燥した500Lのグラスライニング反応機1は、酸素含有量≦1.0%を確認した。
【0347】
N,N-ジメチルアセトアミド(177.4kg)を、グラスライニング反応機1に15~30℃で充填した。KF≦0.05%になるまでのKF分析用の混合物。
【0348】
中間体I-1(65.0kg)及びtert-ブチル1-ピペラジンカルボキシレート(99.0kg)を、固体添加漏斗を通して混合物に添加し、次いで、0.5時間撹拌し、炭酸カリウム(400メッシュ)(75.0kg)を、固体添加漏斗を通して混合物に添加し、混合物を、0.5~1時間毎に底部弁から窒素でバブリングした。
【0349】
混合物を50~60℃に加熱した。混合物を、0.5~1時間毎に底部弁から窒素でバブリングした。
【0350】
混合物を50~60℃で反応させた。6時間後、原材料の面積%が≦1面積%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.5%になるまで、混合物をHPLC分析のために2~6時間毎にサンプリングした。
【0351】
サンプリング方法:およそ5mlの混合物を取り、分析試験のために提出する。
【0352】
混合物を20~40℃に冷却した。
【0353】
グラスライニング反応機1内の混合物を、1000Lステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。濾液を、一時的な貯蔵のために受水槽1に添加した。N,N-ジメチルアセトアミド(60.0kg)を、グラスライニング反応機1に添加し、濾過ケーキを固体添加漏斗を通して混合物に添加し、次いで、0.5~1時間撹拌し、混合物を20~30分毎に底部弁から窒素でバブリングした。混合物をステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。濾液を、一時的な貯蔵のために受水槽1に添加した。
【0354】
精製水(754.0kg)を、20~30℃でグラスライニング反応機2に添加した。受水槽1からの混合物を、20~30℃で、40~60Kg/時間の基準速度でグラスライニング反応機2に添加した。
【0355】
混合物を、結晶化のために20~30℃で撹拌した。2時間後、母液重量%分析のために、≦0.2重量%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.5%になるまで、混合物を2~6時間毎にサンプリングした。
【0356】
グラスライニング反応機1内の混合物を、20~30℃で、1000Lステンレス鋼遠心分離器で濾過した。精製水(283.0kg)をグラスライニング反応機2に添加した。次いで、撹拌しながら漏斗を通してケーキを反応機2に添加した。固体添加漏斗を精製水(5.0kg)ですすぎ、残留固形分を除去した。混合物を2~3時間撹拌し、0.5~1時間毎にNでバブリングした。グラスライニング反応機2中の混合物を、ステンレス鋼遠心分離器で濾過した。
【0357】
固体をロータリーコニカル乾燥機で、T≦45℃、P≦0.06Mpaで乾燥させ、混合物を1~2時間毎に窒素と交換し、8時間後、固体をKF≦5%になるまで4~8時間毎にカールフィッシャー(KF)分析のためにサンプリングした。乾燥後、混合物を20~30℃に冷却した。
【0358】
重量:99.6kg、補正後94.6kg。収率:78.0%。純度:100%。物理的状態:白色の固体。
【0359】
ステップ3.中間体I-3の調製
【化63】
きれいな乾燥した3000Lのグラスライニング反応機1は、酸素含有量≦1.0%を確認した。精製水(630.8kg)を、20~30℃でグラスライニング反応機1に充填した。
【0360】
酢酸(510.6kg)を混合物に添加し、次いで、ピリジン(45.8kg)を20~30℃で混合物にゆっくりと添加した。
【0361】
中間体I-2(63.2kg)を、固体添加漏斗を通して上記のグラスライニング反応機1に添加した。ニッケルTK-630(35.4kg)を、固体添加漏斗を通して混合物に添加し、固体添加漏斗を、精製水(16.0kg)ですすぎ、混合物を、0.5~1時間毎に底部弁から窒素でバブリングした。混合物を50~60℃に加熱した。
【0362】
混合物を50~60℃で反応させた。1時間後、中間体I-2の面積%が≦20%、中間体I-3の面積%が≧70%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦2%になるまで、混合物をHPLC分析のために1~3時間毎にサンプリングした。
【0363】
サンプリング方法:およそ0.5mlの混合物を10mlのACNに取り、濾過し、濾液を収集し、分析試験のために提出する。
【0364】
混合物を20~30℃まで急速に冷却し、同時に、冷却中に酢酸イソプロピル(329.4kg)を混合物に添加し、混合物を0.5~1時間撹拌した。
【0365】
混合物を1000Lステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。酢酸イソプロピル(218.0kg)を、グラスライニング反応機1に添加し、次いで、すすぎ液をステンレス鋼Nutscheフィルターに移して、濾過ケーキをすすいだ。濾液を、一時的な貯蔵のために3000Lのグラスライニング反応機2に移した。
【0366】
混合物を20~30℃で0.5時間撹拌し、次いで、分離前に混合物が層状になるまで沈殿させた。下部の水相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機1に移した。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。下部の水相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機1に移した。
【0367】
グラスライニング反応機1内の水相を、20~30℃で、IPAC(437.4kg)で抽出し、混合物を0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物を層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。
【0368】
炭酸ナトリウム溶液(900.0kg)を、100~150Kg/時間の基準速度でグラスライニング反応機2に添加し、混合物を0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。注:炭酸ナトリウム溶液を炭酸ナトリウム(300.0kg)及び精製水(1500.0kg)で調製した。
【0369】
炭酸ナトリウム溶液(579.8kg)を、グラスライニング反応機2に10~20℃で添加し、混合物のpHを、100~150Kg/時間の基準速度で8~9に調整し(試験水相)、混合物を0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。
【0370】
クエン酸一水和物溶液(900.6kg)を、グラスライニング反応機2に10~20℃で添加し、混合物を0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物を層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。注:クエン酸一水和物溶液を、クエン酸一水和物(275.0kg)及び精製水(1536.0kg)で調製した。
【0371】
クエン酸一水和物溶液(724.6kg)を、グラスライニング反応機2に添加し、混合物のpHを1~2に調整し(試験水相)、次いで、0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。
【0372】
重炭酸ナトリウム溶液(320.0kg)を、10~20℃で液体材料フィルターを通してグラスライニング反応機に添加し、混合物を0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。pH≧7までpH分析のための水相。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。注:重炭酸ナトリウム溶液を重炭酸ナトリウム(21.0kg)及び精製水(300.0kg)で調製した。
【0373】
塩化ナトリウム溶液(750.2kg)を、グラスライニング反応機2に添加し、次いで、0.5時間以上撹拌し、分離前に20~30℃で混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。水相を、pH≧7までpH分析のためにサンプリングした。注:塩化ナトリウム溶液を塩化ナトリウム(150.2kg)及び精製水(605.0kg)で調製した。
【0374】
混合物を、1~1.5体積が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T≦40℃で濃縮した。混合物は、濃縮の後の段階ではより少なく、200Lのグラスライニング反応機3に移して濃縮を継続した。混合物をT≦30℃に調整した。DCM(78.0kg)をT≦30℃で混合物に添加し、混合物を均質になるまで撹拌した。
【0375】
シリカゲル(270.0kg)(200~300メッシュ)をクロマトグラフィーカラムに添加し、次いで、塩化ナトリウム(40.0kg)(5~15cm)をシリカゲルに添加し、次いで、1層のフィルタークロス及びガラス板を、4~6時間真空で塩化ナトリウム上に充填した。
【0376】
NaClの添加は、カラムにn-ヘプタン(814.8kg)を繰り返し圧迫し、1層のフィルタークロスを塩化ナトリウムの上部に充填し、カラムの上部の層上に40~80Kgのn-ヘプタンを保持し、次いで、後の濃縮混合物をカラムに添加した。
【0377】
シリカゲルカラムを洗浄液で溶出し、100~400Lの溶出液が受容されたときに、中間体I-3の残留物がなくなるまで、TLCによって溶出液を毎回監視した。注:洗浄液を、酢酸イソプロピル(1349.4kg+361.6kg)及びn-ヘプタン(3727.0kg+2701.0kg)で調製した。
【0378】
混合物を2000Lのグラスライニング反応機4に移した。
【0379】
混合物を、120L~180L(4V~5V)が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T≦4180L℃で濃縮した。n-ヘプタン(208.0kg+208.4kg)を、T≦40℃で、40~60Kg/時間の基準速度で混合物に添加した。混合物を、酢酸イソプロピル残留分析のためにサンプリングし、酢酸イソプロピル残留≦1%とした。混合物を0~10℃に冷却した。
【0380】
混合物を、結晶化のために0~10℃で撹拌した。4時間後、母液重量%分析のために、≦0.2重量%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.5%になるまで、混合物を2~6時間毎にサンプリングした。
【0381】
混合物を500Lステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。濾過ケーキはステンレス鋼Nutscheフィルター中に残った。
【0382】
固体を減圧下(P≦-0.06MPa)で、T≦40℃で乾燥させ、10時間後に、n-ヘプタン残留≦0.5%及び酢酸イソプロピル残留≦0.5%、KF≦0.5%になるまで、固体を4~8時間毎に分析のためにサンプリングした。乾燥後、混合物を20~30℃に冷却した。
【0383】
重量:36.0kg、補正後35.5kg。収率:58.4%。純度:99%。アッセイ:98.61%。物理的状態:黄色の固体。
【0384】
中間体I-3を調製する方法はまた、上記と同じプロセスに従って達成されたが、以下に記載されるように2,6-ルチジン及びプロピオン酸を使用した。
【表1】
【0385】
ステップ4A:中間体I-2Aの調製
【化64】
きれいな乾燥した3000Lのグラスライニング反応機1は、酸素含有量≦1.0%を確認した。
【0386】
1,4-ジオキサン(679.8kg)を、15~25℃でグラスライニング反応機1に充填した。KF≦0.1%になるまで、KF、純度分析のために混合物をサンプリングした。KFは0.36%であり、追加の1,4-ジオキサン(679.8kg)を混合物に添加し、次いで、KF≦0.1%になるまでサンプリングした。
【0387】
N-(カルボベンジルオキシ)-L-グルタミン酸(110.1kg)を、固体添加漏斗を通して15~25℃で、5~10分の間隔で混合物に少しずつ添加し、添加後、底部弁から混合物に窒素で2~3分間バブリングし、次いで、混合物が基本的に透明になるまで20~30分間撹拌した。
【0388】
ピリジン(6.6kg)をポンプにより15~25℃で混合物に添加した。重炭酸アンモニウム(34.0kg)を、固体添加漏斗を通して混合物に添加し、混合物は、0.5~1時間毎に底部弁から窒素でバブリングした。
【0389】
二炭酸ジ-tert-ブチル(92.4kg)を、15~25Kg/時間の基準速度で、15~25℃で混合物にゆっくりと添加し、混合物は、0.5~1時間毎に底部弁から窒素でバブリングした。
【0390】
混合物を15~25℃で反応させた。10時間後、N-(カルボベンジルオキシ)-L-グルタミン酸の面積%が≦1面積%になるまで、混合物をHPLC分析のために2~6時間毎にサンプリングした。
【0391】
サンプリング方法:およそ5mlの混合物を取り、分析試験のために提出する。
【0392】
精製水(440.0kg)及び酢酸エチル(581.2kg)を15~25℃で混合物に添加した。
【0393】
混合物を15~25℃で0.5時間以上撹拌し、次いで、分離前に混合物が層状になるまで沈殿させた。水相をグラスライニング反応機2に移した。
【0394】
グラスライニング反応機2内の水相を、15~25℃で、酢酸エチル(297.2kg)で抽出し、次いで、0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。有機相を、一時的な貯蔵のために有機相と組み合わせてグラスライニング反応機2に移した。
【0395】
混合物を0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機に残した。
【0396】
重炭酸カリウム溶液を、グラスライニング反応機に添加して、15~25℃で洗浄し、1~1.5時間撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。注:重炭酸カリウム溶液を、重炭酸カリウム(11.0kg)及び精製水(100.0kg)で調製した。
【0397】
クエン酸一水和物溶液を、15~25℃でグラスライニング反応機2に添加し、1時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機2に残した。注:クエン酸一水和物溶液を、クエン酸一水和物(27.5kg)及び精製水(275.0kg)で調製した。
【0398】
塩化ナトリウム溶液を、15~25℃でグラスライニング反応機2に添加し、次いで、0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。pH=6~8になるまで水相をpH分析のためにサンプリングした。pH=5の有機相を、水相のpHが6~8になるまで塩化ナトリウム溶液で洗浄した。注:塩化ナトリウム溶液を塩化ナトリウム(83.0kg×3+84.0kg)及び精製水(250.0kg×3+252.0kg)で調製した。
【0399】
混合物を、495.5~605.6L(4.5V~5.5V)が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T≦30℃で濃縮した。n-ヘプタン(752.4kg+546.4kg)を、150~200Kg/時間の基準速度で混合物に添加し、混合物を透明になるまで撹拌した。混合物を、酢酸エチル残留≦1%になるまで酢酸エチル残留分析のためにサンプリングした。
【0400】
混合物を40~45℃に調整し、0.5~1時間維持し、混合物を、5~15℃/時間の基準速度で0~10℃にゆっくりと冷却し、2時間維持し、混合物を、≦0.3重量%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.3%になるまで、母液重量%分析のために2~6時間毎にサンプリングした。
【0401】
混合物を、Φ1250ステンレス鋼遠心分離器で濾過した。濾過後、反応機内に多くの固形分残留物がある場合、反応機を最初に母液ですすいだ。
【0402】
固体をロータリーコニカル乾燥機で、T≦40℃、P≦0.06MPaで乾燥させ、10時間後、n-ヘプタン残留≦0.5%、酢酸エチル残留≦0.5%、KF≦0.5%になるまで、4~8時間毎にKF及び溶媒残留分析のために固体をサンプリングした。乾燥後、固体を20~30℃に冷却した。
【0403】
重量:100.1kg。収率:91.3%。純度:100.0%。物理的状態:白色の固体。
【0404】
ステップ4B:中間体I-3Aの調製
【化65】
きれいな乾燥した300Lのオートクレーブ反応機1は、酸素含有量≦1.0%を確認した。
【0405】
メタノール(118.6kg)をオートクレーブ反応機1に添加した。KF≦0.1%になるまで、混合物をKF分析のためにサンプリングした。
【0406】
中間体I-2A(50.2kg)を、10~30℃で固体添加漏斗を通してオートクレーブ反応機1に添加し、次いで、少なくとも0.5時間撹拌した。
【0407】
オートクレーブ反応機1を、表面下パイプを介して0.10~0.20MPaまで窒素でパージし、次いで、0.02~0.05MPaまで通気した。これを3回繰り返した。交換後、≦1.0%になるまで、酸素含有量を検出した。
【0408】
10%Pd(OH)2(2.56kg)を、10~30℃でオートクレーブ反応機1に添加した。
【0409】
オートクレーブ反応機1を、表面下パイプを介して0.10~0.20MPaまで窒素でパージし、次いで、0.02~0.05MPaまで通気した。これを3回繰り返した。交換後、≦1.0%になるまで、酸素含有量を検出した。
【0410】
混合物を5~15℃に調整した。
【0411】
オートクレーブ反応機1を、表面下パイプを介して0.15~0.30MPaまで水素でパージし、次いで、0.03~0.04MPaまで通気した。これを5回繰り返した。最後の交換で、圧力を水素で0.9~1.1Mpaに増加させた。
【0412】
混合物を5~15℃で反応させた。圧力を、0.9~1.1MPa(目標:1.0MPa)で、水素で維持した。(6~10時間毎に、混合物を0.03~0.04MPaに通気し、表面下パイプを介して混合物を水素で0.9~1.1MPaまでパージし、次いで、0.03~0.04MPaに通気する)。6時間後、中間体I-2Aのアッセイが≦1.0%になるまで、混合物を、中間体I-2Aアッセイ分析のために2~6時間毎にサンプリングした。
【0413】
サンプリング方法:5mlの混合物を取り、混合物を濾過し、濾液を分析試験のために提出する。
【0414】
オートクレーブ反応機1を、表面下パイプを介して0.02~0.05MPaまで窒素で通気し、次いで、0.2~0.3MPaまでパージした。これを8回繰り返した。交換後、酸素含有量≦1.0%及び水素含有量≦1.0%になるまで混合物を監視した。
【0415】
混合物をDN500ステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。メタノール(3.96kg)をオートクレーブ反応機1に添加し、次いで、T≦15℃に事前冷却し、次いで、濾過ケーキを浸漬した。
【0416】
中間体を1000Lのグラスライニング反応機2に移し、混合物を、一時的な貯蔵のために-10~10℃に冷却した。
【0417】
重量:160.0kg、補正後28.5kg。収率:94.4%。アッセイ:17.81%。純度:99.2%。物理的状態:無色の液体。
【0418】
ステップ4:中間体I-4の調製
【化66】
メタノール中の中間体I-3A溶液(79.2kg、補正後76.8kg)を、1000Lのグラスライニング反応機1に充填し、混合物を0~10℃に調整した。
【0419】
中間体I-3(79.2kg)を、固体添加漏斗を通して0~10℃で混合物に添加した。酢酸(15.2kg)を、ポンプを通して0~10℃で混合物に添加した。
【0420】
混合物を20~30℃に加熱した。混合物を20~30℃で反応させた。混合物を8時間撹拌した。
【0421】
メタノール(63.0kg)を200Lガラス反応機2に添加した。KF≦0.1%になるまで、混合物をKF分析のためにサンプリングした。
【0422】
シアノ水素化ホウ素ナトリウム(10.4kg)を、固体添加漏斗を通してグラスライニング反応機2に添加した。混合物を透明になるまで撹拌し、後で使用するために貯蔵した。
【0423】
混合物を5~10℃に冷却した。メタノール中のシアノ水素化ホウ素ナトリウム溶液を、5~25Kg/時間の基準速度でグラスライニング反応機1に添加し、次いで、1時間以上撹拌した。
【0424】
グラスライニング反応機1内の混合物を20~30℃に加熱した。混合物を20~30℃で反応させた。3時間後、中間体I-3の面積%が≦2%になるまで、混合物をHPLC分析のために1~3時間毎にサンプリングした。
【0425】
サンプリング方法:およそ5mlの混合物を取り、20mlのアセトニトリルで希釈して、濾過し、濾液を分析試験のために提出する。
【0426】
混合物を35~40℃に加熱した。混合物を35~40℃で反応させた。10時間後、第2の段階の中間体1の面積%が≦3%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.5%になるまで、混合物をHPLC分析のために2~6時間毎にサンプリングした。
【0427】
サンプリング方法:およそ5mlの混合物を取り、20mlのアセトニトリルで希釈して、濾過し、濾液を分析試験のために提出する。
【0428】
精製水(160.0kg)を、グラスライニング反応機1に添加し、混合物を30分間撹拌し、混合物を底部弁から窒素でバブリングして2~4時間脱気し、水素含有量を≦1000ppmになるまで検出した。
【0429】
2~3Vが残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T内部≦40℃(Tジャケット≦50℃)で、混合物を濃縮した。T≦40℃での混合物中の酢酸エチル(286.2kg+285.2kg+427.4kg)。
【0430】
混合物を、T≦40℃で5000Lのグラスライニング反応機2に移した。酢酸エチル(751.6kg)を、T≦40℃でグラスライニング反応機1に添加し、混合物を10分間撹拌し、混合物をグラスライニング反応機2に移した。
【0431】
混合物を15~30℃で1時間以上撹拌した。
【0432】
混合物を、プラスチックライニング液体材料フィルターを背面で接続した1000LのプラスチックライニングNutscheフィルターで濾過した。酢酸エチル(142.6kg)を、グラスライニング反応機2に添加し、次いで、すすぎ液をプラスチックライニングNutscheフィルターに移し、濾過ケーキをすすぐ。
【0433】
濾過した混合物を、20~30℃で5000Lのグラスライニング反応機3に移した。混合物を分離前に層状になるまで沈殿させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機3に残した。
【0434】
塩化ナトリウム溶液(618.0kg×2)を、15~30℃でグラスライニング反応機3に添加し、次いで、0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。上部の有機相を、一時的な貯蔵のためにグラスライニング反応機3に残した。精製水(396.0kg)を反応機3に添加し、次いで、0.5時間以上撹拌し、分離前に混合物が層状になるまで沈降させた。
【0435】
上部の有機相を反応機3に残した。注:塩化ナトリウム溶液を塩化ナトリウム(474.2kg)及び精製水(1582.0kg)で調製した。
【0436】
スルフヒドリルシリカゲル(16.0kg)を混合物に添加した。混合物を少なくとも2時間撹拌した。
【0437】
セライト(10.0kg)を、1000LのプラスチックライニングNutscheフィルター(2cm)に添加した。酢酸エチル(144.0kg)を、グラスライニング反応機3に添加し、次いで、すすぎ液をプラスチックライニングNutscheフィルターに移し、濾過ケーキをすすぐ。濾液を3000Lグラスライニング反応機4に移した。
【0438】
(4V~6V)が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T内部≦40℃(Tジャケット≦50℃)での混合物。混合物を40~50℃に調整し、トルエン(688.8kg+689.2kg+689.8kg)を液体材料フィルターを通して50~100Kg/時間の基準速度で混合物に添加した。混合物を酢酸エチル残留分析のためにサンプリングした。
【0439】
混合物を20~30℃に調整した。n-ヘプタン(542.0kg)を、液体材料フィルターを通して20~30℃で混合物に添加した。
【0440】
混合物を20~30℃に調整した。混合物を、結晶化のために20~30℃で撹拌した。6時間後、中間体I-4母液重量%分析のために、≦1重量%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.5%になるまで、混合物を1~3時間毎にサンプリングした。
【0441】
混合物を1000Lステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。トルエン(52.0kg+135.0kg)及びn-ヘプタン(122.0kg+135.0kg)を、液体材料フィルター(1V:3V)を通して3000Lのグラスライニング反応機4に添加し、次いで、すすぎ液を液体材料フィルターを通してステンレス鋼Nutscheフィルターに移し、濾過ケーキをすすぐ。
【0442】
n-ヘプタン(134.6kg)を、液体材料フィルターを通して3000Lのグラスライニング反応機4に添加し、次いで、すすぎ液を液体材料フィルターを通してステンレス鋼Nutscheフィルターに移し、濾過ケーキを2回すすぐ。
【0443】
酢酸エチル(640.6kg)を、液体材料フィルターを通してグラスライニング反応機4に添加した。次いで、濾過ケーキを混合物に添加し、混合物を0.5~2時間毎に底部弁から窒素でバブリングし、30~40℃で4時間~8時間撹拌した。
【0444】
158.4~316.8L(2V~4V)が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T内部≦40℃(Tジャケット≦50℃)での混合物。酢酸エチル(640.8kg)を30~40℃で混合物に添加した。237.6~396L(3V~5V)が残るまで、減圧下(P≦-0.08MPa)で、T内部≦40℃(Tジャケット≦50℃)での混合物。
【0445】
20~30℃で、n-ヘプタン(484.8kg)を、液体材料フィルターを通して50~100Kg/時間の基準速度で混合物に添加した。
【0446】
混合物を、結晶化のために20~30℃で撹拌した。4時間後、中間体I-4母液重量%分析のために、≦1重量%になるまで、又は2つの連続試料間の差が≦0.5%になるまで、混合物を1~3時間毎にサンプリングした。
【0447】
混合物を1000Lステンレス鋼Nutscheフィルターで濾過した。濾過ケーキをn-ヘプタン(79.2kg)ですすいだ。濾過ケーキを、純度及びトルエン残留についてサンプリングした。
【0448】
固体を、Tジャケット≦40℃で乾燥させ、10時間後、メタノール残留≦0.4%、酢酸エチル残留≦0.4%、トルエン残留≦0.4%、及びn-ヘプタン残留≦0.4%になるまで、4~8時間毎に分析のために固体をサンプリングした。乾燥後、混合物を20~30℃に冷却した。
【0449】
重量:83.3kg。収率:72.9%。純度:99.8%。物理的状態:灰色がかった白色の固体。
【0450】
実施例2.中間体I-6の合成
【化67】
容器を、25℃で2-プロパノール(74L)で充填し、中間体I-5(4.903kg)及び2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(BHT)(23.9g)を撹拌しながら添加し、2-メチル-THF(37L)を添加した。
【0451】
懸濁液を、ジャケット温度を105℃に設定して、74分以内に還流(IT=80℃)するまで加熱した。
【0452】
還流で6分後、透明な溶液を得て、内部温度を32分以内に77℃に低下させた(分ジャケット温度65℃)。注:ラセミ体の種結晶として機能することができるため、固形分はもはや存在しないことが重要である。
【0453】
水(1.4L)中のD-プロリン(706g)の溶液を調製し、このプロリン溶液の10%を中間体I-5溶液に1分間にわたって添加した。
【0454】
その後、播種結晶(中間体I-6、9.21g)を溶液に添加した。種は約1~2分以内に溶解した。プロリン溶液の10%の第2の分量を、2分間にわたって中間体I-5溶液に添加した。その後、播種結晶の第2の分量(中間体I-6、9.30g)を茶色の溶液に添加し、わずかな濁った懸濁液を即座に得た。
【0455】
7分後、残りの量のD-プロリン溶液を7分間にわたって添加した。
【0456】
プロリン溶液のフラスコを2-プロパノール(0.8L)でフラッシュし、これを容器に添加した。茶色の懸濁液を、内部温度75℃で25分間エージングさせた。懸濁液を、75分間にわたって27℃に冷却した。27℃の内部温度に達するとすぐに、懸濁液を濾過した。濾過時間(洗浄なし)は45分(フィルター径30cm)であった。濾過ケーキを、2-PrOH(各時間5.0L)で3回洗浄し、フィルター上で約32分間にわたって事前乾燥させた。
【0457】
粗製物を、真空下(<10mbar)で、45℃で連続的に乾燥させた。2.564kg(42%)の灰色がかった白色の固体を得た。
【0458】
実施例3.中間体I-8の合成
【化68】
容器を、25℃で、アセトニトリル(50.0L)で充填し、中間体I-4(7.053kg)を撹拌しながら添加した。DMF(14.0L)を添加し、続いて、CSA(7.350kg)を添加した。アセトニトリル(7.0L)をもう一度添加した。
【0459】
透明な溶液を、ジャケット温度を100℃に設定して68分間にわたって還流するまで加熱した。加熱中にわずかな発泡が観察された。
【0460】
4時間53分にわたって37.5Lの溶媒を蒸留した(IT:85~86℃)。この間、アセトニトリル(5×7.5L)を5つの分量で添加して、反応濃度をほぼ一定に維持した。IPC1は、69%の変換を示した。
【0461】
ジャケット温度を40分間にわたって78℃に低下させ、一晩(12時間)の安全な撹拌を確実にした。IPC2は、96.9%の変換を示した。変換基準は既に満たされていた(≧93%)。
【0462】
75分間にわたって、内部温度を77℃から26℃に低下させた。白色の懸濁液を、26°~25℃で更に1時間撹拌した。
【0463】
生成物を、30cmフィルターを使用して43分以内に濾過した。容器の壁に塊又はクラストは観察されなかった。生成物をロータリーエバポレーター上で、50℃及び<10mbarで、2つの分量で乾燥させた。7.259kgの白色の生成物(収率92%)を、98.6%a/aのHPLC純度及び98.4%a/aのキラル純度で得た。
【0464】
実施例4.化合物1の合成-第1の合成
【化69】
容器に水(18.5L)を25℃で充填した。32%HCl(5.55L)を撹拌しながら少しずつ添加した。添加槽を水(0.6L)ですすいだ。
【0465】
2-メチルテトラヒドロフラン(12L)を容器に添加した。
【0466】
中間体I-6(6.104kg)を25℃で添加し、続いて、容器にBHT(14g)を添加した。2-メチルテトラヒドロフラン(0.60L)を添加した。
【0467】
反応混合物を25℃で2.5時間撹拌した。
【0468】
IPC1は、98.7%の変換を示した。
【0469】
水(16.0L)中のKPO(14.712kg)の溶液を調製し、19Lの総体積を得た。
【0470】
9.0LのKPO溶液を反応混合物に添加し、pH7に達した。
【0471】
茶色のエマルションを5分間撹拌し、その後、層を分離した(高速相分離)。
【0472】
水層を、2-メチル-テトラヒドロフラン(12.0L)でもう一度抽出した。
【0473】
合わせた有機層を45℃で濃縮して、230分間にわたって油を得た。DMAc(6.0L)を添加し、茶色の溶液を、ロータリーエバポレーター上で、45℃で、最大真空容量(開始:40mbar、終了:17mbar)で80分間撹拌した。NMRによるIPC2は、中間体I-9と比較して、0.14当量の2-メチルテトラヒドロフランの残留含有量を示した。
【0474】
DMAc中のアルデヒド溶液を容器に移した。DMAc(25.5L)を添加し、茶色の溶液を撹拌しながら0℃の内部温度まで冷却し、そのように一晩貯蔵した。
【0475】
翌朝、中間体I-8(5.796kg)を一度に添加し(発熱せず)、続いて、3分間にわたってN-メチルモルホリン(2.265kg)を添加した(わずかに発熱)。
【0476】
添加槽をDMAc(3.0L)ですすぎ、反応混合物を内部温度+1~+2℃で37分間撹拌した。
【0477】
NaBH(OAc)(1.357kg、1.348kg、及び1.351kg)を、-1℃~+1℃の内部温度で3つの分量で添加し、添加の間に21分及び20分待機した。
【0478】
最後の添加の23分後、IPC3をサンプリングし、HPLCは、97:3の化合物1対中間体I-9の比を示した。
【0479】
14分間にわたって、水(4.0L)を、事前クエンチとして反応混合物に-1~8℃で添加した(発熱反応)。
【0480】
反応混合物を22分間にわたって10℃に加温し、混合容器に移した。反応混合物を室温で101分間撹拌して、ガス抜きした。
【0481】
その間、容器を、水(40L)及びエタノール(40L)で充填した。溶媒混合物を73℃の内部温度に加熱した。
【0482】
温度制御を外部温度制御に切り替え、80℃のジャケット温度を設定した。
【0483】
粗製物を沈殿させるために、混合容器からの4.5LのDMAc溶液を、73~75℃で21分間にわたって水/EtOH混合物に添加した。種(5.3g)を添加し、微細な白色の懸濁液が10分以内に形成した。
【0484】
32分間にわたって、残りのDMAc溶液を76~71℃で添加した。
【0485】
得られた懸濁液を、高温で更に11分間撹拌し、次いで、84分間にわたって25℃に冷却した。懸濁液を25℃の内部温度で一晩撹拌した。
【0486】
粗生成物を濾過し(32分)、水(2×6.0L)及びエタノール(2×6.0L)で洗浄した。
【0487】
20Lのロータリーエバポレーター中で、2つの分量で23時間にわたって70℃で乾燥させた後、5.858kg(78.3%)の白色の粗生成物を、98.6%面積(アキラル)のHPLC純度及び97.6/97.5%面積のキラル純度で得た。
【0488】
撹拌槽をDCM(33.0L)で充填した。
【0489】
粗生成物(5.850kg)を添加し、続いて、BHT(17.7g)を添加した。
【0490】
メタノール(3.5L)を添加し、混合物を全ての固体が溶解するまで撹拌した。
【0491】
Hyflo(0.57kg)を添加し、懸濁液を24分間撹拌した。
【0492】
暗い茶色の懸濁液を、ディープフィルタープレート(高速濾過)、続いて、3μmインラインフィルターを介して濾過した。撹拌槽及びフィルターを、ジクロロメタン(5.5L)及びメタノール(0.6L)の混合物ですすいだ。
【0493】
濾過した粗生成物溶液(45L)を容器に移した。ジャケット温度を55℃に上昇させ、19Lの溶媒を50分以内に常圧で蒸留した。
【0494】
容器を還流に切り替えた。10分間にわたってインライン濾過したn-ブタノール(6.0L)を添加し、内部温度は38℃から40℃に上昇した。
【0495】
種結晶(5.7g)を茶色の溶液に添加した。添加から5分後、茶色の溶液は依然として透明であった。
【0496】
容器を蒸留に切り替えた。16分間にわたって、5.8Lの溶媒混合物を、55~80℃のジャケット温度で蒸留した。内部温度は42℃に上昇した。
【0497】
容器を還流に切り替えた。8分間にわたってインライン濾過したn-ブタノール(6.0L)を添加し、内部温度は43℃から45℃に上昇した。
【0498】
種結晶(5.7g)を茶色の溶液に再び添加した。添加から5分後、小さな粒子が観察され、薄い茶色の懸濁液が形成された。
【0499】
容器を蒸留に切り替えた。10分間にわたって6.0Lの溶媒混合物を蒸留した。内部温度は50℃に上昇した。
【0500】
容器を還流に切り替えた。インライン濾過したn-ブタノール(6.0L)にわたって添加し、内部温度は51℃に上昇した。
【0501】
容器を蒸留に再度切り替えた。5.0Lを蒸留した後、60℃の内部温度に達し、システムを還流に切り替えた。
【0502】
インライン濾過したn-ブタノール(6.0L)を添加し、茶色の懸濁液を80℃のジャケット温度で2時間撹拌した(IT:61~69℃)。
【0503】
60分間にわたって、ジャケット温度を25℃まで低下させ、茶色の懸濁液を25℃で一晩撹拌した。
【0504】
翌朝、粗製物を濾過した(濾過時間:母液で容器をすすいだことを含めて55分間)。濾過ケーキをインライン濾過したn-BuOH(2×6.0L)及びインライン濾過したTBME(2×6.0L)で洗浄した。
【0505】
70℃で22時間乾燥させた後、99.2%のアキラル純度及び98.1%のキラル純度で5.556kg(収率74%、95%)の白色の固体を得た。NMRは、0.058当量の残留n-BuOH含有量を示した。
【0506】
実施例5.化合物1の合成-第2の合成
粗化合物1の単離までの反応を、上の以前に記載される反応と類似した2つの別個のバッチで行った。唯一の違いは、出発中間体I-6の異質粒子に起因して、中間体I-9の2-メチルテトラヒドロフラン溶液のHyflo処理の実施であった。
【0507】
両方の粗生成物を同じ50Lガラスヌッチェ上に収集した。粗生成物の単離まで、3つの反応全てを以下のように要約することができる。
【表2】
【0508】
両方の反応の粗生成物の湿潤ケーキを、ジクロロメタン(65L)及びメタノール(7.5L)の混合物中でヌッチェ上に溶解させた(1.5時間)。
【0509】
得られた溶液を、Hyflo(1.13kg)及びBHT(35g)を充填した撹拌槽に移した。
【0510】
得られた懸濁液を9分間撹拌した後、セライトディープフィルタープレート、続いて、3μmのインラインフィルターを通して容器内へ濾過した。撹拌槽及びフィルターケーキを、ジクロロメタン(10.0L)及びメタノール(1.0L)の混合物ですすいだ。
【0511】
生成物溶液の体積は、およそ94Lであると決定された。LODにより、12.5kgの生成物含有量を、98.7%のHPLCアキラル純度及び97.4%のキラル純度で推定した。
【0512】
インライン濾過した生成物溶液を含む容器のジャケット温度を57℃に上昇させ、43Lの溶媒を103分以内に常圧で蒸留した。
【0513】
容器を還流に切り替えた。16分間にわたってインライン濾過したn-ブタノール(11.5L)を添加し、内部温度は38℃から39℃に上昇した。種結晶(11.0g)を、n-ブタノール(35ml)中のスラリーとして添加した。添加から5分後、茶色の溶液は依然として透明であった。
【0514】
容器を蒸留に切り替えた。43分間にわたって、12Lの溶媒混合物を、57℃のジャケット温度で蒸留した。内部温度は44℃に上昇した。
【0515】
容器を還流に切り替えた。13分間にわたってインライン濾過したn-ブタノール(11.5L)を添加し、内部温度は44℃から45℃に上昇した。種結晶(11.0g)を、n-ブタノール(35ml)中のスラリーとして再度添加した。添加から5分後、小さな粒子が観察され、薄い茶色の懸濁液が形成された。
【0516】
容器を蒸留に切り替えた。43分間にわたって12Lの溶媒混合物を蒸留した。内部温度は53℃に上昇した。
【0517】
容器を還流に切り替えた。インライン濾過したn-ブタノール(11.6L)を添加し、内部温度は54℃に上昇した。
【0518】
容器を蒸留に再度切り替えた。4.0Lを蒸留した後、60℃の内部温度に達し、システムを還流に切り替えた。
【0519】
インライン濾過したn-ブタノール(11.4L)を添加し、茶色の懸濁液を80℃のジャケット温度で2時間撹拌した(IT:61~67℃)。
【0520】
60分間にわたって、ジャケット温度を25℃まで低下させ、茶色の懸濁液を25℃で一晩撹拌した。
【0521】
翌朝、粗製物を濾過した(濾過時間:21分)。濾過ケーキをインライン濾過したn-BuOH(11.3L及び11.5L)及びインライン濾過したTBME(2×11.5L)で洗浄した。
【0522】
得られた生成物を、2つの分量で、70℃で24時間乾燥させた。99.3%のアキラル純度及び97.9%のキラル純度で合計10.187kg(収率68%)の白色の固体を得た。NMRは、0.055/0.053当量の残留n-BuOH含有量を示した。
【0523】
均等物
本発明は、その趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得ることが理解されるべきである。したがって、前述の実施形態は、本明細書に記載される本発明を限定するのではなく、全ての点で例示的であるとみなされるべきである。したがって、本発明の範囲は、前述の説明によってではなく添付の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の同等性の意味及び範囲内にあるす全ての変更は、その中に包含されることが意図される。
【国際調査報告】