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特表2024-527951内視鏡最大明度再調整用測定デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】内視鏡最大明度再調整用測定デバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20240719BHJP
   A61B 1/06 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
A61B1/00 630
A61B1/06 610
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504886
(86)(22)【出願日】2022-08-11
(85)【翻訳文提出日】2024-01-25
(86)【国際出願番号】 IB2022057506
(87)【国際公開番号】W WO2023021380
(87)【国際公開日】2023-02-23
(31)【優先権主張番号】102021121523.4
(32)【優先日】2021-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000113263
【氏名又は名称】HOYA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー,ヴォルフガング
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161FF35
4C161GG11
4C161JJ06
4C161JJ11
4C161QQ09
4C161RR02
4C161RR23
(57)【要約】
本明細書で開示される内視鏡装置は、前記内視鏡装置の内視鏡照明の特性パラメータを判定する前記内視鏡装置の内視鏡ヘッドに装着可能な測定デバイスと、ここで、前記内視鏡照明は、光が通過する少なくとも1つの光学素子を備え、ここで、前記測定デバイスは、前記特性パラメータを判定するように適合された光検出部を備え、またここで、前記内視鏡ヘッドは、前記内視鏡照明が光源から放射された光の光量を出力する光出口領域を備え、前記光源から放射された前記光は、予め設定された最大明度までの明度を有し、また前記特性パラメータは、前記光検出部に入射する前記光量に基づいており、そして、前記判定した特性パラメータに基づいて、前記予め設定された最大明度を再調整するように適合された処理部と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡装置の内視鏡照明の特性パラメータの判定用に、前記内視鏡装置の内視鏡ヘッドに取付け可能に適合された測定デバイス(101)と、
ここで、前記内視鏡照明は、光が通過する少なくとも1つの光学素子を備え、
ここで、前記測定デバイスは、前記特性パラメータを判定するように適合された光検出部(102、103)を備え、ここで、
前記内視鏡ヘッド(100)は、前記内視鏡照明が光源から放射された光の光量を出力する光出口領域を備え、前記光源から放射された前記光は予め設定された最大明度までの明度を有し、また
前記特性パラメータは前記光検出部(102、103)に入射する前記光量に基づき、そして、
前記判定した特性パラメータに基づいて、前記予め設定された最大明度を再調整するように適合された処理部と、
を備える内視鏡装置。
【請求項2】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光源が、
前記内視鏡装置に一体化されているか、又は
前記内視鏡装置に接続するように適合された、
内視鏡装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記処理部が、前記光量の明度が所定の明度閾値以下になるように、前記予め設定された最大明度を再調整するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記内視鏡照明が、前記少なくとも1つの光学素子としてライトガイド(110a、110b)を備え、前記ライトガイドが、前記光源の前記光を、前記光量が前記光出口領域から放射される前記内視鏡ヘッドに導くように適合された、
内視鏡装置。
【請求項5】
請求項4に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記内視鏡照明が拡大光学系(40)及び/又はさらなる光学素子として光出口窓(120)を備え、前記光出口領域は、前記拡大光学系(40)によって、又は、前記内視鏡照明が前記さらなる光学素子として前記光出口窓(120)を備える限りにおいて、前記光出口窓(120)によって形成される、
内視鏡装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記少なくとも1つの光学素子から放射され、前記光検出部(102、103)に入射する前記光量が、前記光検出部(102、103)上の区画を照明し、また
前記区画の面積が、前記少なくとも1つの光学素子の前記断面積以上であり、
前記光検出部(102、103)が、前記少なくとも1つの光学素子の発光領域を測定し、前記少なくとも1つの光学素子の非発光領域に対する前記少なくとも1つの光学素子の前記発光領域の比を判定するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項7】
請求項6に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102)が撮像センサシステムであり、
前記少なくとも1つの光学素子が第1の光学素子と第2の光学素子とを備え、前記入射光量で照明される前記光検出部(102)の前記区画は第1の区画と第2の区画を有し、前記第1の光学素子を介して放射される前記光量の第1の部分は前記光検出部(102)の前記第1の区画を照明し、前記第2の光学素子を介して放射される前記光量の第2の部分は前記光検出部(102)の前記第2の区画を照明し、前記第1の区画と前記第2の区画は互いに重ならない、
内視鏡装置。
【請求項8】
請求項7に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記処理部が、
前記第1の区画と前記第2の区画から得られる特性パラメータの区別に基づいて、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子を区別し、また
前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の前記予め設定された最大明度を個別に再調整する
ようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)がテレセントリックレンズ(11a、11b)をさらに備え、前記テレセントリックレンズ(11a、11b)は、前記光量が、前記光出口領域を通過した後に、前記テレセントリックレンズ(11a、11b)を通過して前記測定デバイス(101)内に配置された前記光検出部(102、103)に入射するように配置されている、
内視鏡装置。
【請求項10】
請求項9に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102)が、特性パラメータとして前記撮像センサシステムに入射する前記光量に基づいて画像データを判定するように、さらに適合された撮像センサシステムである、
内視鏡装置。
【請求項11】
請求項10に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記撮像センサシステムが、発光状態の前記少なくとも1つの光学素子の端部の少なくとも1つの画像を撮像し、
前記処理部が、画像情報として、前記少なくとも1つの画像に基づいて、
前記端部の総面積と比較した前記端部の発光領域の割合を、及び/又は
前記内視鏡装置が請求項4に記載の前記ライトガイド(110a、110b)を備え、前記ライトガイド(110a、110b)が複数の光ファイバを備える限りにおいて、
前記複数の光ファイバの劣化度を、及び/又は、
前記複数の光ファイバのうち欠陥のある光ファイバ及び/又は欠陥のない光ファイバの数を、
導出するように適合され、並びに/あるいは
前記光出口領域が光出口窓(120)で覆われている限りにおいて、
前記処理部が、画像情報として、前記少なくとも1つの画像に基づいて、
汚染、引っ掻き傷、又は曇りのうちの少なくとも1つの形態にある前記光出口窓(120)の損傷度を
導出するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項12】
請求項11に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記劣化度が前記劣化度の予め設定された閾値を超えた場合、及び/又は
前記内視鏡装置が請求項4に記載の前記ライトガイド(110a、110b)を備え、また前記ライトガイド(110a、110b)が複数の光ファイバを備える限りにおいて、
欠陥のある光ファイバの数が、前記数の予め設定された閾値を超える場合、
前記処理部が、前記予め設定された最大明度の前記再調整を実行するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光出口窓(120)の前記損傷度が前記損傷度の予め設定された閾値を超える場合、前記処理部が、前記予め設定された最大明度の前記再調整を防止するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項14】
請求項1から6のいずれか1項に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)が拡散反射内面(21)を有するウルブリヒト球をさらに備え、前記ウルブリヒト球は、前記光検出部(103)に衝突する前に、前記光量を拡散反射するように適合されており、前記光検出部(103)が光センサである、
内視鏡装置。
【請求項15】
請求項1から6のいずれか1項に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)が、前記光検出部(103)に衝突する前に前記光量がくすんだ状態で拡散することに適合したディフューザ(31)をさらに備え、前記光検出部(103)が光センサである、
内視鏡装置。
【請求項16】
請求項15に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)は、前記光量の暗視野光量に対応する暗視野特性パラメータを判定するように適合された暗視野光検出部(41)をさらに備え、前記暗視野光量は、前記光出口領域を覆う光出口窓(120)で拡散され、前記暗視野光検出部に衝突し、
前記暗視野光検出部(41)は、前記光出口窓(120)の前記暗視野内に配置されており、
前記処理部は、少なくとも前記判定した特性パラメータ又は前記判定した暗視野特性パラメータに基づいて、少なくとも、
前記予め設定された最大明度を再調整するか、又は
前記光出口窓(120)の反射率に関する情報を出力する
ようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項17】
請求項16に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記処理部が、前記反射率が前記反射率の所定の閾値を超える場合、前記予め設定された最大明度の前記再調整を防止するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項18】
請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102、103)が、異なる時点における複数の特性パラメータを判定するようにさらに適合され、
前記処理部が、前記複数の特性パラメータに基づいて劣化情報を導出し、前記劣化情報に基づいて前記予め設定された最大明度を再調整するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項19】
請求項16に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102、103)が、異なる時点における複数の暗視野特性パラメータを判定するようにさらに適合され、また
前記処理部が、前記複数の暗視野特性パラメータに基づいて暗視野劣化情報を導出し、そして前記暗視野劣化情報に基づいて前記予め設定された最大明度を再調整するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項20】
請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記予め設定された最大明度の前記再調整が交換指示状態に達した場合、前記処理部が、前記再調整を終了し、及び/又は前記少なくとも1つの光学素子、前記光出口領域又は前記光源を少なくとも交換することを判定するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、最大明度を再調整可能な測定デバイスを有する内視鏡装置に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
内視鏡又は内視鏡装置の遠位端で放射される光の光出力パワー又は明度は、例えば劣化影響のため、経時的に低下する可能性がある。劣化影響の例としては、光ファイバを有する内視鏡装置を使用するとした場合、光を光ファイバに結合する際の、個々の光ファイバにおけるファイバ切断の発生やファイバコネクタ損失の増加が含まれる。さらに内視鏡ヘッドに関する劣化影響の例としては、既存の拡大光学系(例えば、拡大レンズ)又は既存の光出口窓の曇りや汚染も含まれる。光出口窓は、例えば、光出口開口、又は光出口窓若しくは光出口領域(そこから、例えば、拡大光学系を介して光が放射される)及び/又は光入射開口、又は光入口窓若しくは光入射領域(例えば、内視鏡ヘッドに一体化されたカメラの場合)を覆うために内視鏡ヘッドに差し込めるキャップ内に設けられ得る。
【0003】
結果として、例えば被検体の体腔内で、内視鏡装置の遠位端における内視鏡ヘッドを使用するために必要な光出力パワーが、常に利用可能であるとは限らない。劣化の影響を受けた要素を交換することは、通常、時間がかかり、材料集約的であり、費用がかかる。
【0004】
そこで、本発明の開示では、このような不都合を解消することができる内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の開示は、請求項1に記載の測定デバイスを有する内視鏡装置によって、上記課題を解決する。その例が、従属請求項に詳述されている。
【0006】
特に、内視鏡装置の内視鏡照明(例えば、照明アセンブリ又は照明部)の特性パラメータ(例えば、特性値又は特性量又は性質)を判定する、内視鏡ヘッドに装着可能な測定デバイスを備え、光検出部及び処理部を有する内視鏡装置を開示する。内視鏡照明は、光が通過する少なくとも1つの光学素子を有する。
【0007】
測定デバイスの取付けは、様々な方法で、例えば、測定デバイス上に載置するか又は差し込むことによって、クランプ又はブラケットなどの外部保持デバイスによって、バヨネットロックなどのプラグアンドターンロックによって、及び/又は磁気保持デバイスによって実施することができる(ただし、これに限定されない)。
【0008】
内視鏡装置との通信のために、測定デバイスは、通信インターフェースを介して直接的又は間接的に、無線又はワイヤ/ケーブルによって内視鏡装置に接続することができる。処理部は、内視鏡装置、測定デバイス、又は、少なくとも内視鏡装置、測定デバイス若しくは通信インターフェースと無線若しくはワイヤ/ケーブルで接続される外部デバイスに設けられてもよい。
【0009】
光検出部は、特性パラメータを判定するように適合又は構成され、内視鏡ヘッドは、内視鏡照明が光源から放射された光の光量を出力する光出口領域又は光出力領域(例えば、光出口表面又は光出口面)を有し又は含み、光源から放射される光は、予め設定された最大明度までの明度又は光出力パワーを有する。言い換えると、内視鏡照明が放射する光は、出力光として理解することができる。この出力光は、損失に起因して、通常、光源の予め設定された最大明度よりも小さい明度を有する。これは、出力光が、光源によって放射された光の部分、ほんの一部又は一部、すなわち光量(例えば、光の部分又は光のほんの一部)として理解できることを意味する。この関係は、出力光の明度の変化が光源の明度の変化によって引き起こされ得ることに当てはまる。例えば、光源の明度が増減すると、出力光、すなわち光量の明度が上昇/下降する。
【0010】
内視鏡ヘッドを出る、すなわち、内視鏡ヘッドの光出口領域を通過した光は、光量と呼ばれる。光出口領域は、光量が内視鏡ヘッドを出る光学素子によって形成される。例えば、光出口領域は、拡大(又は伸縮)光学系(例えば、拡大レンズ)、内視鏡ヘッドのキャップ又はカバーに配置された光出口窓(光出力窓)、光源からの光を内視鏡ヘッドに導くライトガイド、又は内視鏡ヘッドに配置されたLEDなどの発光素子によって形成することができる。
【0011】
特性パラメータは、光検出部に入射する光量に基づく。処理部は、判定した特性パラメータに基づいて、予め設定された最大明度を再調整するように適合される。
【0012】
測定デバイスを備えた本発明の開示による内視鏡装置によって、内視鏡装置の遠位端で放射される光に関連する明度が所定の最小明度又は最小光出力パワーを下回らないように、内視鏡に関連する光源の最大明度又は最大光出力パワーを再調整することが可能である。これにより、例えば劣化の影響を受ける内視鏡装置内の素子の交換を回避することができる。このような劣化には、例えば、光源明度の低下、光を導光素子に結合する場合の損失増加、破損した若しくは曇った導光素子、引っ掻いた若しくは曇った拡大光学系、又は引っ掻いた若しくは曇ったキャップの光出口窓を含み得る。したがって、本発明の開示は、時間、材料、及びコストの点で節約を可能にする。
【0013】
さらに、光源は、内視鏡装置に一体化することができる。あるいは、光源は、内視鏡装置に接続するよう適合させることができる。
【0014】
したがって、本発明開示の測定デバイスは、特定の種類の光源に限定されず、様々な種類の光源に適用可能である。したがって、例えば、測定デバイスは、光ファイバなどの導光素子を介して内視鏡装置の遠位端に光が向けられる光源に使用することが考えられる。測定デバイスはまた、光源が内視鏡ヘッド内の例えばLEDの形態の内部光源として形成又は具現化される場合にも使用することができる。
【0015】
処理部も、光量の明度が所定の明度閾値以下になるように、予め設定された最大明度を再調整するように適合されてよい。
【0016】
これに関する利点は、とりわけ、例えば、ファイバ束内の破損した個々の光ファイバ、又は引っ掻いた、汚染した(例えば、染みの付いている、又は汚れている)、又は曇った、又は濁っている光出口窓に起因する、内視鏡ヘッドを出る光量の明度不足を、光源の適切な再調整又は調整によって打ち消すことができることである。これらの場合、ファイバ束全体の交換を防止することができる。概して、本発明の開示による測定デバイスは、光ファイバを使用する場合に、ファイバ破損及び/又はファイバコネクタ損失に起因する内視鏡システムでの導光損失の補償を可能にする。
【0017】
内視鏡照明は、少なくとも1つの光学素子として、光源の光を内視鏡ヘッドに導くように適合されたライトガイドを有することができ、そこで光量が光出口領域から放射される。
【0018】
例えば、そのようなライトガイドは、少なくとも1つの光ファイバ、個々の光ファイバの少なくとも1つのファイバ束、又は別の導光素子又は導光媒体によって代表されるか、又はそれらとして具現化されてよい。したがって、本発明の開示による測定デバイスは、様々な種類の内視鏡装置に用いることができる。
【0019】
さらに、内視鏡照明はまた、拡大(又は伸縮)光学系(例えば、拡大レンズ)及び/又はさらなる光学素子としての光出口窓を有してよく、又は含んでよく、光出口領域は、拡大光学系によって形成され、又は内視鏡照明がさらなる光学素子としての光出口窓を含む限りにおいて(すなわち、その場合又はその条件において)、光出口窓によって形成される。光出口窓は、内視鏡ヘッドの遠位端を覆うキャップ又はカバーに形成されてもよい。
【0020】
さらに、測定デバイスは、少なくとも1つの光学素子、例えば、ライトガイドによって放射され光検出部に入射する光量が、光検出部上の区画を照明するよう適合させることができ、その区画の面積は、前記少なくとも1つの光学素子の断面積以上である。光検出部はまた、少なくとも1つの光学素子の発光領域(すなわち、光を放射している面積)を測定し、少なくとも1つの光学素子の非発光領域(すなわち、光を放射していない面積)に対する少なくとも1つの光学素子の発光領域の比(すなわち、光検出部が、例えば、ライトガイドの照明領域を測定し、そのライトガイドの非照明領域の/非照明領域に対する比として表現できる)を判定するよう適合されてもよい。これは、例えば、少なくとも1つの光学素子、例えばライトガイドが光を放射する事前に定義された基準領域(例えば、劣化がない場合の、ライトガイドの端部の発光領域の大きさ)を光検出部が知ることによって、達成又は実施できる。
【0021】
さらに、例えば、光出口窓が存在する場合、上述した測定手順は原理上、光出口窓にも適用できることに留意されたい。これは、光出口窓の発光(照明)領域が、光出口窓の総面積との関連で、光出口窓の非発光(非照明)領域に対する比として、又はそれほど強く発光していない(あまり強く照明されていない)光出口窓の領域に対する比として表現できることを意味する。それほど強く発光していない領域とは、そこからの発光が、例えば、特定の所定の輝度閾値を下回る領域、及び/又は光出口窓の全領域から放射した光の平均輝度を例えば特定の割合(10%、20%、30%又は本明細書に列挙されていない任意の他の割合)まで下回る領域として理解すべきである。
【0022】
例えば、光検出部が複数の画素の配列で構成される場合、発光領域が受光領域以上の大きさであるように、光の視準又は集束を回避させる方法で、光量が複数の画素に入射する。これにより、個々の画素が過剰露光されるリスクを低減する。換言すれば、それは、複数の画素のうちの1つ以上が、それらに入射する光を電荷へ変換することに関して、所定の期間が経過する前に飽和状態又は飽和レベルに達するというリスクを低減する。
【0023】
前記少なくとも1つの光学素子(例えば、ライトガイド)は、第1の光学素子(第1のライトガイド)及び第2の光学素子(第2のライトガイド)を有してもよく、入射光量が照明する光検出部の区画は、第1の区画及び第2の区画を有してもよい。この場合、第1の光学素子を介して放射される光量の第1の部分が光検出部の第1の区画を照明し、第2の光学素子を介して放射される光量の第2の部分が光検出部の第2の区画を照明し、第1の区画と第2の区画が互いに重ならないように、測定デバイスを適合してよい。この場合、光検出部が撮像センサシステムの形態で具現化されると有利である。
【0024】
このような構成では、原理的には、光検出部の第1の区画及び第2の区画で検出された情報に基づいて、第1の光学素子(第1のライトガイド)と第2の光学素子(第2のライトガイド)を区別する可能性が提供される。これは、原理上、取得された情報に基づいて、例えば、2つのライトガイドのうちの1つのみを交換し、及び/又は2つのライトガイドのそれぞれ予め設定された最大明度を個別に再調整できる可能性が与えられることを意味する。
【0025】
さらに、処理部は、第1の区画及び第2の区画から得られた特性パラメータの区別に基づいて、第1の光学素子(例えば、第1のライトガイド)と第2の光学素子(例えば、第2のライトガイド)を区別し、第1の光学素子(例えば、第1のライトガイド)及び第2の光学素子(例えば、第2のライトガイド)の予め設定された最大明度を個別に再調整するように適合されてもよい。
【0026】
第1の光学素子と第2の光学素子の上述の区別可能性に基づいて、これは、とりわけ、例えば、第1の光学素子及び第2の光学素子の予め設定された最大明度の再調整を個別に検出し、評価し、及び実施できるという、既に示された利点をもたらす。2つの光学素子の劣化状態が異なる場合、一方の光学素子の過負荷(例えば、過度の歪みや応力)又は誤負荷(例えば、誤った歪みや応力)のリスクを低減することができる。
【0027】
特に、測定デバイスはまた、光量が光出口領域を通過した後、テレセントリックレンズを通過して、測定デバイス内に配置された光検出部に入射するように配置したテレセントリックレンズ(例えば、テレセントリック対物レンズ)を含むことができる。
【0028】
伸縮レンズを使用することにより、内視鏡装置の内視鏡ヘッドから放射される光のビーム経路を操作又は変更することができる。したがって、テレセントリックレンズを通して、内視鏡装置の遠位端を/遠位端の上を、例えば少なくとも1つの光学素子、すなわち、例えば少なくとも1つの光ファイバの、又は少なくとも1つのファイバ束の発光端を/発光端の上を、垂直に見ることが可能である。
【0029】
光検出部はまた、特性パラメータとして撮像センサシステムに入射する光量に基づいた画像データを判定するように適合された撮像センサシステムとすることができる。換言すれば、この場合、撮像センサシステムは、例えば、測定デバイスに一体化されたカメラとして、又は入射光に基づいた画像データを生成し、さらなる処理のために例えば無線又はワイヤ/ケーブルによって外部デバイスに送信する撮像センサとして、具現化することができる。表示部は、例えば、光出口領域の平面を含む平面の平面図を示す画像を(画像データから得られた又は導出された画像情報として)表示するのに使用することができる。これは、ファイバ束などのライトガイド素子が使用される場合、画像は、これらのファイバ束の発光遠位端部を示すことができることを意味する。画像データは、とりわけ、(最大、最小)光強度値、又は光強度分布、(最大、最小)コントラスト値、又はコントラスト分布(例えば、様々な強度で発光する区画と発光しない区画との間のコントラスト)及び/又は(最大、最小)輝度値、又は輝度分布を、識別又は表すことができるが、これらに限定されない。
【0030】
これにより、原理上は、(測定デバイスが画像取得中に照明用の別個の光源を提供する限り)発光状態及び/又は非発光状態にある内視鏡装置の遠位端の少なくとも1つの画像に基づいて、内視鏡装置の劣化状態を評価する可能性が提供される。
【0031】
測定デバイスの実際の実装形態にかかわらず、画像情報(すなわち、例えば、ファイバ束の遠位端部やそこから判定される発光領域の上述した画像等の画像から得られる情報であり、得られた画像データに基づいて生成された画像)はまた、画像データに基づいて、発光状態にある少なくとも1つの光学素子の端部の少なくとも1つの画像を含むことができる。処理部はまた、画像情報に基づいて、端部の総面積に対する端部の発光領域の割合を導出するように適合されてもよく、及び/又は、内視鏡装置が少なくとも1つの光学素子としてライトガイドを含み、ライトガイドが複数の光ファイバを含む限りにおいて、複数の光ファイバの劣化度(例えば、端部の曇り/汚染による、基準輝度値と比較して5%、10%又は15%の輝度損失(又はここでは言及されていない他の任意の閾値))を導出するように適合されてもよく、及び/又は、複数の光ファイバのうち欠陥のある光ファイバの数及び/又は欠陥のない光ファイバの数(例えば10%、15%、又は20%(又はここで言及されていない任意の他の閾値)の予め設定された閾値よりも大きい、欠陥のある又は破損した光ファイバの数)を導出するように適合されてもよい。具体的には、例えば、総面積のうちの発光領域と、総面積との比を求めることができる。例えば、複数の光ファイバの遠位端部によって総面積が決定される場合、1の比率は、すべての光ファイバが発光することを示す。比率が1を下回ると、逆に、発光せず、例えば破損している光ファイバが存在する。その比が理想値の1から乖離が大きいほど、光ファイバの破損本数は多いと推定できる。予め定義された閾値、例えば0.7、0.6、又は0.5の閾値(又はここでは言及されない他の任意の閾値)に達した場合、及び予め設定された最大明度が、予め設定された最大明度のさらなる再調整が光ファイバの条件又は状態を補償できない、又は予め設定された最大明度のさらなる再調整が許可されないような(例えば、予め設定された最大明度の再調整中に、予め設定された再調整閾値、例えば、最初に予め設定された最大明度の120%、130%、又は140%(又はここでは言及されていない任意の他の閾値)に達するような)再調整が既になされている場合、処理部は、代替の対策又は対策の過程として、(影響を受けたファイバ束の)影響を受けた光ファイバの交換を発行又は出力することができる。
【0032】
さらに、処理部は、光出口窓の引っ掻き及び/又は曇り/曇っていること(例えば、濁り)及び/又は汚染を導出するように適合させることができる。これは、処理部が、画像情報に基づいて、汚染(例えば、汚れ又は染み)、引っ掻き傷、又は曇りの少なくとも1つの形態で光出口窓の損傷(劣化)度を導出するようにも適合できることを意味する。この場合、ユーザによって(例えば、光出口窓の目視検査によって)、損傷閾値の違反(超過)を推定することができる。あるいは、現在の状態の光出口窓の(及び/又は、例えば内視鏡ヘッド内部カメラの光入口窓の、又は光進入窓の)画像は、例えば、様々な劣化状態を表す光出口窓の1つの参照画像又は複数の参照画像と比較することができ、また光出口窓の現在の劣化状態は、例えば、画像処理方法又はユーザの推定能力を使用して導出することができる。
【0033】
このように、本発明の開示による測定デバイスは、複数の異なる潜在的な劣化の影響のうち個々の潜在的な劣化の影響を、的を絞った方法で調査することができる。
【0034】
処理部は、劣化度が予め設定された劣化度閾値(劣化度の/劣化度に対して予め設定された閾値)を超える場合、及び/又は欠陥のある光ファイバが存在する場合は、欠陥のある光ファイバの数が、予め設定された数の閾値(前記欠陥のある光ファイバの数の/数に対する予め設定された閾値)を超える場合、予め設定された最大明度の再調整を実行するように、さらに適合させることができる。
【0035】
これにより、個々の光ファイバのファイバ束を使用する場合に例示的に示したように、個々の光ファイバからなるファイバ束全体の置き換えを回避することができる。代わりに、例えば、劣化度の予め設定された閾値及び/又は前記(欠陥のある光ファイバの)数の予め設定された閾値を超えた場合、判定した劣化度を低減するために、光ファイバの発光端の処理又は処置、例えば洗浄又は研磨を、代替の対策又は対策の過程として、導出又は推測することができる。代替で又は追加して、予め設定された最大明度を再調整して、光ファイバの発光端での劣化条件又は状態を補償し、及び/又は個々の欠陥のある又は破損した光ファイバを補償することができる。例えば、光ファイバが、処理/処置及び/又は再調整が、劣化から生じる損失/明度損失を補償することができない/補償すべきでない程度まで劣化の影響を受けている場合(例えば、以下に記述するように所定の損傷度に達している場合)、例えば、光ファイバの交換が必要である可能性がある。
【0036】
代替で又は追加して、処理部はまた、光出口窓の損傷度が損傷度の予め設定された閾値(予め設定された損傷度閾値)を超える場合、予め設定された最大明度の再調整を防止するように適合させることもできる。
【0037】
上述した例によれば、測定デバイスが提供する情報は、内視鏡装置の様々な要素に対してまた様々な方法で、内視鏡装置の劣化状態を判定するという利点を提供する。特に、収集された情報は、画像ベースの評価(画像情報を取得するための画像生成用に取得した画像データ)を可能にする。あるいは、測定デバイスは、内視鏡ヘッドが放射した光量を、内視鏡ヘッドに組み込まれたカメラに反射して戻すように構成することができる。この場合、画像データは、内視鏡ヘッドのカメラを介して取得し、画像情報は、内視鏡装置が生成する内視鏡画像から導出する。同時に、カメラは、絞りを適切に選択すると、光出口領域の/光出口領域に影響する(及び/又は、例えば、レンズ表面(拡大光学系/拡大レンズ)の/に影響する)汚染(例えば、染み又は汚れ)、引っ掻き傷、及び曇りを検出することもできる。これには、ファイバ束の連続層(存在する場合)及びレンズ表面を検出するのに十分な被写界深度を有するカメラを必要とする。
【0038】
光量の明度の劣化又は減少は、例えば、輝度制御のそれぞれの値(露光時間、利得)と相関するすべての画素強度(すなわち、個々の画素値)の合計から、経時的に統計的に検出することができる。さらに、画像動態(例えば、コントラスト)の画像ベースの評価は、カメラの窓及び/又は光出口窓の/それらに影響する汚染及び/又は曇りについての結論を引き出すことを可能にする。
【0039】
予め設定された最大明度の再調整は、さらに様々な理由で防止できる、又は中止できる/実行できない。簡単に言えば、内視鏡装置及び/又は内視鏡照明の素子、例えば少なくとも1つの光学素子の既存の劣化状態/劣化度は、予め設定された最大明度を(さらに)再調整しても、この進んだ劣化状態又はそれに起因する損失/明度損失を補償することができない程度まで、進行している可能性がある。
【0040】
また、前記測定デバイスは、前記内視鏡装置の内視鏡ヘッドに装着可能であり、また前記光検出部に衝突又は到達する前に前記光量を拡散反射するよう適合された拡散反射内面を有するウルブリヒト球(積分球)を含むことができる。この場合の光検出部は、光センサである。
【0041】
ウルブリヒト球と組み合わせた測定デバイスの実装形態は、技術的に実装が簡単なオプションを提供する。さらに、ウルブリヒト球と組み合わせた実装形態は、例えば、第1のライトガイド及び第2のライトガイドを有する少なくとも1つの光学素子としてのライトガイドの場合にも使用できることに留意されたい。
【0042】
測定デバイスはまた、内視鏡装置の内視鏡ヘッドに取付け可能であり、光検出部に衝突又は到達する前に光量がくすんだ状態で拡散するように適合されたディフューザを含むことができる。この場合の光検出部は、光センサである。
【0043】
ディフューザと組み合わせた測定デバイスの実装形態も、技術的に実装が簡単なオプションを提供する。さらに、ディフューザと組み合わせた実装形態は、例えば、第1のライトガイド及び第2のライトガイドを有する少なくとも1つの光学素子としてのライトガイドの場合にも使用できることに留意されたい。
【0044】
さらに、測定デバイスは、光量の暗視野光量に対応する暗視野特性パラメータ(例えば、暗視野特性値又は暗視野特性量又は性質)を判定するように適合された暗視野光検出部を含むこともできる。この場合、光は、例えばライトガイド素子の遠位端部や内視鏡ヘッドのLEDで放射され、好ましくは内視鏡ヘッドのキャップに形成された(光出口領域を規定する)光出口窓を通過する。既に上述したように、光出口窓の後方(光出口領域の後方)の光、すなわち、光出口窓を通過した光を、光量と呼ぶ。例えば、曇り、引っ掻き傷又は汚染のために、光の一部は光出口窓を通過する際に散乱する、すなわち、元のビーム経路が変化する。したがって、単純な見方をすると、光量は、一方では(ほぼ)不変のビーム経路を有する光(光出口窓で散乱しない)、他方では光出口窓で散乱した光という2つの成分を有すると理解することができる。暗視野光検出部は、(ほぼ)不変のビーム経路を有する光が、暗視野光検出部に衝突しないように、又は入射しないように測定デバイス内に配置される。ただし、暗視野光検出部は、散乱光、又は散乱光の一部が、暗視野光検出部に衝突するように又は入射するように測定デバイス内に配置される。この暗視野光検出部に衝突する光を、光量のうちの暗視野光量と呼ぶ。
【0045】
これにより、暗視野光量は、光出口窓の光出口領域で散乱し、暗視野光検出部に衝突する。暗視野光検出部は、上述したように、光出口窓の暗視野内に配置されている。さらに、この場合、処理部は、少なくとも判定した特性パラメータ又は判定した暗視野特性パラメータに基づいて、少なくとも予め設定された最大明度を再調整し、及び/又は光出口窓の反射率に関する情報を出力するように適合される。
【0046】
暗視野光検出部を使用することにより、内視鏡装置の潜在的な劣化状態に関する追加情報を得ることができる。特に、光出口窓の状態/条件及び影響を評価することができる。したがって、起こり得る劣化の評価及び取り扱いをさらに特定することができる。
【0047】
さらに、処理部は、反射率が反射率の所定の閾値(所定の反射率閾値)を超える場合に、予め設定された最大明度の再調整を防止するように適合させることもできる。
【0048】
これは、既に上述したように、内視鏡装置及び/又は内視鏡照明の素子について、予め設定された最大明度の再調整が、この進行した劣化状態から生じる損失/明度損失を補償することができない程度まで、既存の劣化状態が進行している可能性があることを意味する。
【0049】
処理部についてのこの適合は、例えば、光出口窓(及び/又は代わりに、カメラの光入口窓又は光進入窓)を交換又は研磨/洗浄することが、検出された反射率を低減し、したがって存在する明度損失を低減するのに有益であると考えられる場合、予め設定された最大明度を再調整する必要がないという利点を有する。したがって、予め設定された最大明度の再調整に起因した、光源及び少なくとも1つの光学素子、例えば光ファイバについての追加の要求又は使用を、回避することができる。
【0050】
光検出部はまた、異なる時点で複数の特性パラメータを判定するように適合させることができる。この場合、処理部は、さらに複数の特性パラメータに基づいて劣化情報を導出し、劣化情報に基づいて予め設定された最大明度を再調整するように適合される。
【0051】
このようにして、例えば、潜在的な明度損失の時間的変化を考慮して、統計的評価をさらに特定することができる。
【0052】
さらに、光検出部は、異なる時点における複数の暗視野特性パラメータを判定するように適合させることもできる。この場合、処理部は、さらに複数の暗視野特性パラメータに基づいて暗視野劣化情報を導出し、暗視野劣化情報に基づいて予め設定された最大明度を再調整するように適合される。
【0053】
このようにして、統計的評価をさらに特定することができる。
【0054】
さらに、処理部はまた、予め設定された最大明度の再調整が交換指示状態に達した場合、再調整を終了し、及び/又は少なくとも1つの光学素子、光出口領域、又は光源を少なくとも交換することを判定するように適合させることができる。
【0055】
このようにして、代替の対策又は対策の過程を判定することができ、その実装形態が、予め設定された最大明度を再調整することによって、補償がもはや実現又は達成できないか、されるはずでない場合であっても、発生した劣化を排除することを可能にすることができる。
【0056】
さらに、交換指示状態は、上述したように、予め設定された最大明度の再調整を防止する又は中止することに関連付けることができる。これは、内視鏡装置及び/又は少なくとも1つの光学素子などの内視鏡照明の素子の劣化状態が、例えば、予め設定された最大明度の(さらなる)再調整が、結果として生じる損失/明度損失を補償することができない/補償すべきでない程度まで、存在する劣化度が進行している場合、交換指示状態に達した可能性があることを意味する(上記の損傷度閾値、反射率閾値も参照されたい)。交換指示状態に達することは、再調整の終了及び/又はとりわけ、以下に提示される代替の対策又は対策の過程の判定につながる可能性がある。
【0057】
例えば、予め設定された最大明度が所定の最大再調整明度まで既に再調整されている場合に、そのような交換指示状態に到達する可能性がある(再調整を継続すると、内視鏡装置の光源又は光源の発光体を損傷する可能性がある)。代替で又は追加して、例えば、(既に上述したように)ファイバ束の劣化した光ファイバ、例えば破損した光ファイバの数が所定の(ファイバ束)損傷度閾値に達した場合、及び/又は光出口領域(例えば、光出口窓又は拡大光学系)及び/又はレンズ表面(例えば、拡大光学系)の/それらに影響する汚染、引っ掻き傷、及び/又は曇りが、所定の損傷度閾値及び/又は反射率閾値に達した場合に、そのような交換指示状態に到達する可能性があり、そこからの予め設定された最大明度の再調整が防止又は中断される。これの代わりに、又はこれに加えて、処理部は、場合によっては内視鏡装置及び/又は内視鏡照明の、影響を受けた素子を(可能な場合)置き換えることができる推奨/代替の対策、又は対策の過程を判定することができる。そのような各要素、例えば、ファイバ束の光ファイバ、光出口領域、レンズ表面、及び/又は拡大光学系について、所定の損傷度閾値を使用して、例えば、再調整を継続するかどうかを判定することができる。例えば、所定の損傷度閾値は、少なくとも70%、80%、又は90%などの非発光光ファイバ、例えば破損した光ファイバの数又は量(又は本明細書で言及されていない他の任意の閾値)であってもよい。これは、例えば、70%以上の光ファイバが破損した場合、予め設定された最大明度の再調整が防止又は中断されることを意味する。光出口領域、レンズ表面及び/又は拡大光学系の/それらに影響する汚染、引っ掻き傷及び/又は曇りの場合、所定の損傷度閾値は、例えば、既に劣化した素子及び/又は準備した基準素子に基づいて定義することができる。既存の損傷度閾値は、このような基準素子との比較によって判定することができる。さらに、既存の損傷度閾値は、測定デバイスが判定した特性パラメータとして理解することができる。
【0058】
したがって、処理部は、予め設定された最大明度の再調整を実行するか、又は継続するか、又は再調整を防止するか、又は中止するかに関する判定を行うように構成することができる。処理部が再調整を防止する判定を下す場合、処理部は(既に述べたように)代替の対策又は対策の過程を判定するように適合されてもよい。例えば、代替の対策又は対策の過程は、ファイバ束を交換すること、光出口領域、レンズ表面及び/又は拡大光学系を交換すること、又は内視鏡装置の光源又は光源の発光体を交換することでもよい。既に述べたように、所定の損傷度閾値に達した場合、代替の対策又は代替の過程を判定することができる。光源又は光源の発光体に関して、所定の基準明度から所定の偏差に達する場合は、光源又は光源発光体を交換する推奨につなげてよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明開示の第1の実施例による装着可能な測定デバイスを備えた内視鏡ヘッドを概略的に示す図である。
図2】本発明開示の第2の実施例による装着可能な測定デバイスとして、ウルブリヒト球を有する内視鏡ヘッドを概略的に示す図である。
図3】本発明開示の第3の実施例による装着可能な測定デバイスを備えた内視鏡ヘッドを概略的に示す図である。
図4】本発明開示の第4の実施例による装着可能な測定デバイスを備えた内視鏡ヘッドを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
内視鏡装置の遠位端における光出力パワー又は明度を検出する測定デバイスは、光出力パワーが劣化した場合、検査されるべき被検体(例えば、検査される患者の体腔)に対するリスクに関して、内視鏡装置の遠位端において熱的限界を超えないという条件で、元の設定された光出力パワーを維持するために使用することができる。これは、劣化度に対応する特性パラメータ(例えば、特性値又は特性量又は性質)に基づいて、内視鏡装置の遠位端に放射される光を生成する内視鏡装置に関連付けられた光源(内部光源又は外部光源として形成されてよく、又は具現化されてもよい)を再調整又は補正することによって可能である。
【0061】
内視鏡装置に関して予想される、可能性のある劣化の種類には、とりわけ、光源の出力の低下及び例えば、ライトガイド素子、例えば、存在する拡大光学系(例えば、拡大レンズ)の光ファイバ及び/又は存在する光出口窓(光出力窓)(及び/又は内視鏡ヘッド内部カメラの場合に存在する光入口窓(光進入窓))などの光学素子の曇り/曇っていること(例えば、濁り)又は汚染(例えば、汚れ又は染み/染み付き)が含まれる。光ファイバを使用する場合、ファイバの破断も考慮に入れなければならない。
【0062】
これに関連して、本発明の実施例を、図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0063】
図1は、本発明開示の第1の実施例による、装着できる、例えば置く又は差し込むことができる測定デバイス101を備えた内視鏡ヘッド100を概略的に示す。
【0064】
特に、図1は、テレセントリックレンズ(テレセントリック対物レンズ)11a、11b及び光検出部102を含む装着可能な測定デバイス101を示す。
【0065】
本例では、測定デバイス101が内視鏡ヘッド100に装着された後、光量の伝播方向にある第1のレンズ11aの中心軸Mと、光量の伝播方向にある第2のレンズ11bの中心軸Mと、光量の伝播方向にある内視鏡ヘッド100の中心軸Mとが一致する(重なり合う)ように、2つのレンズ11a、11bを含む伸縮レンズが配置されている。この光量とは、光源(図示せず)によって生成される光の量(例えば一部又はほんの一部)であり、この光の量は、この例では少なくとも1つの光学素子として使用されているライトガイド110a、110bを介して透過し、内視鏡ヘッド100内のその遠位端部で放射又は出力され、拡大(又は伸縮)光学系(例えば、拡大レンズ)40及びこの例ではさらなる光学素子として使用されている光出口窓(光出力窓)120を通過し、そして光出口領域(光出力領域)を画定する光出口窓の後ろで放射又は出力される。2つのレンズ11a、11bは、それぞれ、光が衝突する又は入射する第1の側面と、それぞれのレンズから光が出る第2の側面とを有する。第1の側面及び第2の側面は、関連するレンズの対向する側面に配置される。第1の側面は、それぞれ内視鏡ヘッド100に面している。光量は、第1のレンズ11aの第1の側面に衝突又は入射し、第1のレンズ11aの第2の側面を通って(該当する場合は損失を考慮して)抜け出て、第2のレンズ11bの第1の側面に衝突し、第2のレンズ11bの第2の側面を通って(該当する場合は損失を考慮して)抜け出て、光検出部102に衝突する。
【0066】
この例の内視鏡ヘッド100は、光ファイバ(個々の光ファイバの2つのファイバ束)110a、110bからなる2つのライトガイドを含む。この2つのライトガイドは、内視鏡ヘッド100の凹部に設けられたそれぞれの拡大(又は伸縮)光学系(例えば、拡大レンズ)40を介して光を出力するが、この光は、光源(図示せず)により生成され、ライトガイド110a、110bを介し、内視鏡ヘッド100のキャップ又はカバー(図示せず)の一部であり光出口領域を画定する関連の光出口窓120を通して、内視鏡装置の遠位端の光出口領域から、前方に案内されるものである。しかしながら、測定デバイス101の使用は、光ファイバ又はファイバ束の使用に限定しない。本発明実施例の変形例によれば、光ファイバ又はファイバ束は、例えば、概して導光素子若しくは導光媒体によって代表されるか、又は導光素子若しくは導光媒体として具現化されることができ、又は例えば、LEDなどの内視鏡ヘッド内部光源によって、若しくは複数の内視鏡ヘッド内部光源の配置によってそれぞれ置き換えることができる。
【0067】
上述したように、光出口窓120は、内視鏡ヘッド100に差し込める又は嵌合できるキャップに一体化できる。キャップは、内視鏡ヘッド100に差し込むこと又は嵌合することができ、内視鏡ヘッド100から光が放射される位置(光は内視鏡ヘッド100に入り、例えば内視鏡ヘッド内部カメラに向かう)に光出口窓120(又は光入口窓)を含んでいる取付け具、上部又はカバーとして理解すべきである。光出口窓120それぞれが、光出口領域(光出力領域)を形成している。光出口領域を通って放射された光(放射された光量)は、ライトガイドで発生する損失に起因して、ライトガイド110a、110bにおいて内視鏡装置の近位端にある光源(図示せず)によって放射され、ライトガイド110a、110b中を通過する又はその中で結合する最大明度よりも、小さな明度又は光出力パワーを有する。用語を区別する目的で、内視鏡装置の遠位端の光出口領域から放射される光は、以下では、内視鏡装置の光源から放射される光の光量(ほんの一部の光又は部分的な光)と呼び、内視鏡装置の光源から放射される光は、通常予め設定された最大明度まで調整することのできる明度を有する。この場合、内視鏡装置の光源の予め設定された最大明度は、光量の明度が所定の最小明度を下回らないように、例えば劣化による明度損失を補償するように再調整されるべきである。
【0068】
テレセントリックレンズは、2つのレンズ11a、11bを含み、その光量がレンズ11a、11bを通過して光検出部102に衝突する又は入射するように配置される。本発明の実施例においては、光検出部102は、撮像センサシステムである。ただし、光検出部102は、撮像センサシステムに限定されるものではなく、本発明実施例の変形例においては、例えば光センサであってもよい。
【0069】
図1において、撮像センサシステム(光検出部102)は、特性パラメータとして入射光量に基づいて画像データを判定するように適合される。画像データは、とりわけ、(最大、最小)光強度値、又は光強度分布、(最大、最小)コントラスト値、又はコントラスト分布(例えば、様々な強度で発光する区画と発光しない区画との間のコントラスト)及び/又は(最大、最小)輝度値、又は輝度分布を示すことができるが、これらに限定されない。加えて、撮像センサシステムは、例えば画像データに基づいて、内視鏡ヘッド100の遠位端部、及び/又は光出口窓120の後方に位置する拡大光学系40及びその後方のライトガイド110a(110b)を含め、光出口窓120の1つの生成画像又は取り込み画像(又は複数のそのような画像)から特性パラメータとして画像情報を取得することが可能である。
【0070】
ここで、ここに示される図1による実施例においてライトガイド110a、110bが放射した光は、(光検出部102の)撮像センサシステムの数画素に視準を合わせるか又は集束することに留意されたい。これにより、全画素の一部/ほんの一部のみが照明され、評価に使用することができるデータを得ることができる。次いで、光出口領域から放射される光量の明度の劣化又は減少を、例えば輝度制御のそれぞれの値(露光時間、利得)と相関するすべての画素強度(すなわち、個々の画素値)の合計から、経時的に統計的に検出することができる。さらに、画像動態(例えば、コントラスト)の画像ベースの評価は、光出口窓120の/光出口窓120に影響する汚染及び/又は曇りに関する結論を引き出すことを可能にする。これら数画素の露出過多を回避するための適切な輝度制御を考慮すべきである。
【0071】
特に、図1は、ライトガイド110a、110bが第1のライトガイド110a及び第2のライトガイド110bを含み、入射光量によって照明される撮像センサシステム102の区画が第1の区画及び第2の区画を含み、第1のライトガイド110aを介して放射される光量の第1の部分(第1のライトガイド110aに起因する)が、撮像センサシステム102の第1の区画を照明し、第2のライトガイド110bを介して放射される光量の第2の部分(第2のライトガイド110bに起因する)が、撮像センサシステム102の第2の区画を照明する可能性を示す。撮像センサシステム102の第1の区画及び第2の区画は互いに重ならない。しかしながら、撮像センサシステム102は、図1に示す構造に限定されず、例えば、2つの別個の撮像センサ(1つは第1の区画に対応し、1つは第2の区画に対応する)によって形成又は具現化することができる。
【0072】
処理部(図示せず)は、生成された画像データに基づく本実施例では、判定した特性パラメータに基づいて、予め設定された最大明度を再調整するように適合される。図1に示す構造は、第1のライトガイド110a及び第2のライトガイド110bの特性パラメータ又は画像データを個別に取得することを可能にし、したがって区別又は個別の再調整を可能にする。例えば、個々の輝度値は、所定の基準輝度値と比較することができる(例えば、基準輝度値からの個々の輝度値の偏差率)。基準輝度値は、劣化影響のないライトガイド(概して内視鏡ヘッドに使用される光学素子)に対して判定した輝度値とすることができる。
【0073】
概して、図1に示す構造は、例えば、画像データに基づいて、発光状態のライトガイド110a、110bの端部の少なくとも1つの画像を取得することなどを可能にする。画像が発光状態のライトガイド110a、110bの端部を示す場合、端部の総面積に対する比として端部の発光領域は、例えば、非発光状態の端部の画像(例えば、基準画像)との比較に関する画像情報(この例では、特性パラメータとして見なされる)として、この画像情報から判定することができる。この値から判定される比率が理想値である1からずれるほど、例えば個々の光ファイバが劣化の影響を受けており、例えば破損しているという確率が高くなる。
【0074】
図2は、本発明開示の第2の実施例による装着可能な測定デバイス101として、ウルブリヒト球(積分球)を有する内視鏡ヘッド100を概略的に示す。
【0075】
特に、図2に示す構造は、図1に示す構造とは異なり、図2は、装着可能な測定デバイス101としてウルブリヒト球の使用を示しており、ウルブリヒト球は、光センサとして具現化されるか又はそれによって形成される光検出部103に衝突するか又は入射する前に光量を拡散反射するように適合された拡散反射内面21を有する。光センサは、光束測定の結果を特性パラメータとして判定するように適合させることができる。例えば、特定の光束が特性パラメータとして判定される場合、経時変化及び/又は1つの(又は複数の)所定の基準光束値との比較に基づいて、劣化情報を取得することができる。基準光束値は、それが劣化影響のないライトガイド(概して内視鏡ヘッドに使用される光学素子用)に期待される光束を示すように決定することができる。
【0076】
図3は、本発明開示の第3の実施例による装着可能な測定デバイス101を備えた内視鏡ヘッド100を概略的に示す。
【0077】
特に、図3に示す構造は、図3がテレセントリックレンズを有さず、むしろディフューザ31を有し、また光検出部103として、撮像センサシステムの代わりに図2によるウルブリヒト球を有する例と類似した光センサを有するという点で、図1に示す構造とは異なる。光センサは、図2に示す実施例に類似して存在する光束を測定する。
【0078】
図4は、本発明開示の第4の実施例による装着可能な測定デバイス101を備えた内視鏡ヘッド100を概略的に示す。特に、図4に示す構造は、図4に示す構造が暗視野光検出部41も含むという点で、図3に示す構造とは異なる。ここに示す実施例の暗視野光検出部41は光センサであり、暗視野光束測定の結果を特性パラメータとして判定するように適合させることができる。
【0079】
例えば、曇り、引っ掻き傷又は汚染のため、本実施例ではライトガイド110a及び110bによって放射された光の一部は、拡大光学系40を通過した後、光出口窓120を通過する際に散乱する、すなわち、元のビーム経路が変化する。暗視野光検出部41は、ビーム経路が(ほとんど)変化しない光が暗視野光検出部41に衝突せず、しかし光出口窓120で散乱した光がそこに衝突するように、測定デバイス101内(光出口窓120の暗視野内)に設けられている。また、暗視野光検出部41は、ディフューザ31によって散乱又は拡散された光も暗視野光検出部41に衝突しないように、測定デバイス101に設けられている。測定デバイス101は、図4に示すように、2つのチャンバK1及びチャンバK2を有することができる。第1のチャンバK1は、測定デバイス101に搭載された内視鏡ヘッド100によって一方側が境界付けられており、またディフューザ31及び光センサ(光検出部103)を含む。第2のチャンバK2は、線形の又は直線状の管路を介して第1のチャンバK1に接続されており、また暗視野光検出部41を含む。管路は、管路の2つの開口のうちの第1の開口が暗視野光検出部41に面し、管路の2つの開口のうちの第2の開口が光出口窓120に面するように配向され、管路の第2の開口は光出口窓120とディフューザ31との間に配置される。
【0080】
測定された暗視野光束は、例えば、光出口窓120の汚染、引っ掻き又は曇り/曇っていることの程度に関する情報を提供することができる。上述の基準比較と同様に、所定の基準暗視野光束値との比較(例えば、偏差率)が可能である。基準暗視野光束値は、それが、いかなる劣化影響もなしに光出口窓120に対して予想される光束を示すように決定することができる。
【0081】
同様に、暗視野光検出部41は、原理上、拡大光学系40の劣化度を評価するために使用することもできる。
【符号の説明】
【0082】
11a、11b テレセントリックレンズの第1のレンズ及び第2のレンズ
21 拡散反射内面
31 ディフューザ
40 拡大光学系(拡大レンズ)
41 暗視野光検出部
100 内視鏡ヘッド
101 測定デバイス
102 光検出部、撮像センサシステム
103 光検出部、光センサ
110a 第1のライトガイド
110b 第2のライトガイド
120 光出口窓
K1 第1のチャンバ
K2 第2のチャンバ
M 中心軸
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-01-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡装置の内視鏡照明の特性パラメータの判定用に、前記内視鏡装置の内視鏡ヘッドに取付け可能に適合された測定デバイス(101)と、
ここで、前記内視鏡照明は、光が通過する少なくとも1つの光学素子を備え、
ここで、前記測定デバイスは、前記特性パラメータを判定するように適合された光検出部(102、103)を備え、ここで、
前記内視鏡ヘッド(100)は、前記内視鏡照明が光源から放射された光の光量を出力する光出口領域を備え、前記光源から放射された前記光は予め設定された最大明度までの明度を有し、また
前記特性パラメータは前記光検出部(102、103)に入射する前記光量に基づき、そして、
前記判定した特性パラメータに基づいて、前記予め設定された最大明度を再調整するように適合された処理部と、
を備える内視鏡装置。
【請求項2】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光源が、
前記内視鏡装置に一体化されているか、又は
前記内視鏡装置に接続するように適合された、
内視鏡装置。
【請求項3】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記処理部が、前記光量の明度が所定の明度閾値以下になるように、前記予め設定された最大明度を再調整するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項4】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記内視鏡照明が、前記少なくとも1つの光学素子としてライトガイド(110a、110b)を備え、前記ライトガイドが、前記光源の前記光を、前記光量が前記光出口領域から放射される前記内視鏡ヘッドに導くように適合された、
内視鏡装置。
【請求項5】
請求項4に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記内視鏡照明が拡大光学系(40)及び/又はさらなる光学素子として光出口窓(120)を備え、前記光出口領域は、前記拡大光学系(40)によって、又は、前記内視鏡照明が前記さらなる光学素子として前記光出口窓(120)を備える限りにおいて、前記光出口窓(120)によって形成される、
内視鏡装置。
【請求項6】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記少なくとも1つの光学素子から放射され、前記光検出部(102、103)に入射する前記光量が、前記光検出部(102、103)上の区画を照明し、また
前記区画の面積が、前記少なくとも1つの光学素子の前記断面積以上であり、
前記光検出部(102、103)が、前記少なくとも1つの光学素子の発光領域を測定し、前記少なくとも1つの光学素子の非発光領域に対する前記少なくとも1つの光学素子の前記発光領域の比を判定するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項7】
請求項6に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102)が撮像センサシステムであり、
前記少なくとも1つの光学素子が第1の光学素子と第2の光学素子とを備え、前記入射光量で照明される前記光検出部(102)の前記区画は第1の区画と第2の区画を有し、前記第1の光学素子を介して放射される前記光量の第1の部分は前記光検出部(102)の前記第1の区画を照明し、前記第2の光学素子を介して放射される前記光量の第2の部分は前記光検出部(102)の前記第2の区画を照明し、前記第1の区画と前記第2の区画は互いに重ならない、
内視鏡装置。
【請求項8】
請求項7に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記処理部が、
前記第1の区画と前記第2の区画から得られる特性パラメータの区別に基づいて、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子を区別し、また
前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の前記予め設定された最大明度を個別に再調整する
ようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項9】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)がテレセントリックレンズ(11a、11b)をさらに備え、前記テレセントリックレンズ(11a、11b)は、前記光量が、前記光出口領域を通過した後に、前記テレセントリックレンズ(11a、11b)を通過して前記測定デバイス(101)内に配置された前記光検出部(102、103)に入射するように配置されている、
内視鏡装置。
【請求項10】
請求項7に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102)が、特性パラメータとして前記撮像センサシステムに入射する前記光量に基づいて画像データを判定するように、さらに適合された撮像センサシステムである、
内視鏡装置。
【請求項11】
請求項10に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記撮像センサシステムが、発光状態の前記少なくとも1つの光学素子の端部の少なくとも1つの画像を撮像し、
前記処理部が、画像情報として、前記少なくとも1つの画像に基づいて、
前記端部の総面積と比較した前記端部の発光領域の割合を、及び/又は
前記内視鏡装置が請求項4に記載の前記ライトガイド(110a、110b)を備え、前記ライトガイド(110a、110b)が複数の光ファイバを備える限りにおいて、
前記複数の光ファイバの劣化度を、及び/又は、
前記複数の光ファイバのうち欠陥のある光ファイバ及び/又は欠陥のない光ファイバの数を、
導出するように適合され、並びに/あるいは
前記光出口領域が光出口窓(120)で覆われている限りにおいて、
前記処理部が、画像情報として、前記少なくとも1つの画像に基づいて、
汚染、引っ掻き傷、又は曇りのうちの少なくとも1つの形態にある前記光出口窓(120)の損傷度を
導出するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項12】
請求項11に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記劣化度が前記劣化度の予め設定された閾値を超えた場合、及び/又は
前記内視鏡装置が請求項4に記載の前記ライトガイド(110a、110b)を備え、また前記ライトガイド(110a、110b)が複数の光ファイバを備える限りにおいて、
欠陥のある光ファイバの数が、前記数の予め設定された閾値を超える場合、
前記処理部が、前記予め設定された最大明度の前記再調整を実行するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項13】
請求項11に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光出口窓(120)の前記損傷度が前記損傷度の予め設定された閾値を超える場合、前記処理部が、前記予め設定された最大明度の前記再調整を防止するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項14】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)が拡散反射内面(21)を有するウルブリヒト球をさらに備え、前記ウルブリヒト球は、前記光検出部(103)に衝突する前に、前記光量を拡散反射するように適合されており、前記光検出部(103)が光センサである、
内視鏡装置。
【請求項15】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)が、前記光検出部(103)に衝突する前に前記光量がくすんだ状態で拡散することに適合したディフューザ(31)をさらに備え、前記光検出部(103)が光センサである、
内視鏡装置。
【請求項16】
請求項15に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記測定デバイス(101)は、前記光量の暗視野光量に対応する暗視野特性パラメータを判定するように適合された暗視野光検出部(41)をさらに備え、前記暗視野光量は、前記光出口領域を覆う光出口窓(120)で拡散され、前記暗視野光検出部に衝突し、
前記暗視野光検出部(41)は、前記光出口窓(120)の前記暗視野内に配置されており、
前記処理部は、少なくとも前記判定した特性パラメータ又は前記判定した暗視野特性パラメータに基づいて、少なくとも、
前記予め設定された最大明度を再調整するか、又は
前記光出口窓(120)の反射率に関する情報を出力する
ようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項17】
請求項16に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記処理部が、前記反射率が前記反射率の所定の閾値を超える場合、前記予め設定された最大明度の前記再調整を防止するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項18】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102、103)が、異なる時点における複数の特性パラメータを判定するようにさらに適合され、
前記処理部が、前記複数の特性パラメータに基づいて劣化情報を導出し、前記劣化情報に基づいて前記予め設定された最大明度を再調整するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項19】
請求項16に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記光検出部(102、103)が、異なる時点における複数の暗視野特性パラメータを判定するようにさらに適合され、また
前記処理部が、前記複数の暗視野特性パラメータに基づいて暗視野劣化情報を導出し、そして前記暗視野劣化情報に基づいて前記予め設定された最大明度を再調整するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【請求項20】
請求項1に記載の、測定デバイス(101)を備える内視鏡装置であって、
前記予め設定された最大明度の前記再調整が交換指示状態に達した場合、前記処理部が、前記再調整を終了し、及び/又は前記少なくとも1つの光学素子、前記光出口領域又は前記光源を少なくとも交換することを判定するようにさらに適合された、
内視鏡装置。
【国際調査報告】