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  • 特表-ロッキングヘッド 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ロッキングヘッド
(51)【国際特許分類】
   B66C 23/687 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
B66C23/687 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024504954
(86)(22)【出願日】2022-07-21
(85)【翻訳文提出日】2024-03-14
(86)【国際出願番号】 EP2022070533
(87)【国際公開番号】W WO2023006583
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】102021119612.4
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524033397
【氏名又は名称】リープヘル-コンポーネンツ キルヒドルフ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュスター マークス
(72)【発明者】
【氏名】ボップ ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ラヴェアン ハンス-ペーター
【テーマコード(参考)】
3F205
【Fターム(参考)】
3F205CB01
3F205CB02
(57)【要約】
本発明は、伸縮ブームのシリンダを伸縮するためのロッキングヘッドに関し、複数の伸縮ブーム部分と、ロッキングヘッドを伸縮ブーム部分に固定するために、ハウジングに出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状のシリンダロッキング本体(2)を備えるハウジング(1)と、伸縮動作のために伸縮ブーム部分を解放するために、ハウジングに出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状の伸縮ロッキング本体(2)とを有する。ロッキングヘッドは、少なくとも1つのシリンダロッキング本体及び/又は少なくとも1つの伸縮ロッキング本体を駆動するように設計された、少なくとも1つの電動アクチュエータ(3)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の伸縮ブーム部分を有する伸縮ブームの、シリンダを伸縮するためのロッキングヘッドであって、
前記ロッキングヘッドは、
ハウジング(1)と、
前記ロッキングヘッドを伸縮ブーム部分に固定するために、前記ハウジング(1)に出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状のシリンダロッキング本体(2)と、
伸縮動作のために前記伸縮ブーム部分を解放するために、前記ハウジング(1)に出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状の伸縮ロッキング本体(2)と、
を備え、
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を駆動するように設計された、少なくとも1つの電動アクチュエータ(3)を備えることを特徴とする、
ロッキングヘッド。
【請求項2】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)と少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)との両方には、それぞれに電動アクチュエータ(3)が設けられている、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項3】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)、及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を、伸長方向又は格納方向に付勢するばね要素(4)をさらに有する、
請求項1又は2に記載のロッキングヘッド。
【請求項4】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を、伸長方向又は格納方向に付勢する磁石要素、特に電磁石要素をさらに有する、
請求項1-3のいずれか1項に記載のロッキングヘッド。
【請求項5】
少なくとも1つの前記電動アクチュエータ(3)は、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を、格納方向又は伸長方向に移動させるように設計されている、
請求項1-4のいずれか1項に記載のロッキングヘッド。
【請求項6】
前記伸長方向に付勢するための要素は、前記電動アクチュエータ(3)が故障したとき、及び/又は前記電動アクチュエータ(3)に電力が供給されていないときであっても、外側へ向けて、前記ロッキング本体(2)を移動させるように設計されている、
請求項3及び/又は4を引用する請求項5に記載のロッキングヘッド。
【請求項7】
油圧駆動は、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を動かすために使用されていない、
請求項1-6のいずれか1項に記載のロッキングヘッド。
【請求項8】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)は、前記電動アクチュエータ(3)によって、スピンドルドライブと係合するねじ山を有する、
請求項1-7のいずれか1項に記載のロッキングヘッド。
【請求項9】
それぞれの動作軸が、互いに平行ではなく、好ましくは互いに直交している、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)と、少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)との両方が設けられている、
請求項1-8のいずれか1項に記載のロッキングヘッド。
【請求項10】
それぞれの動作軸が、互いに平行であり、好ましくは互いに一致している、少なくとも2つの前記シリンダロッキング本体(2)が設けられている、
請求項1-9のいずれか1項に記載のロッキングヘッド。
【請求項11】
それぞれの動作軸が互いに平行である、少なくとも2つの前記伸縮ロッキング本体(2)が設けられている、
請求項1-10のいずれか1項に記載のロッキングヘッド。
【請求項12】
請求項1に記載のロッキングヘッドを有する、
伸縮シリンダ。
【請求項13】
前記ロッキングヘッドにおいて、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を駆動するために、前記電動アクチュエータ(3)だけが起動されればよく、
好ましくは油圧力が必要とされない、
請求項12に記載の伸縮シリンダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内外に伸縮ブームを伸縮するためのロッキングヘッドに関し、本発明は、例えば、伸縮ブームクレーンに使用され得る。このようなロッキングヘッドは、典型的には、油圧駆動によって伸縮ブーム内のロッキングボルトを解除するヨークを有するので、伸縮ブーム又は伸縮ブームの伸縮ブーム部分が、アンロックされて、よって動かされ得る。
【背景技術】
【0002】
移動式のブームの個々の伸縮部分は、伸縮シリンダの補助で交互に伸長させられ、伸長した位置において互いに固定される。このことは、それぞれの位置において、ロック及びアンロックされ得るロッキング機構を必要とする。
【0003】
伸縮部分が動かされ得る前に、伸縮部分はロッキングヘッドと結合されていなければならない。この目的のために、2つの対応するロック(いわゆるシリンダロッキング本体)が動かされ、2つの対応するロックは伸縮部分と係合する。近接する伸縮部分と依然として結合されている伸縮部分は、その後、対応するアンロック機構を起動させることによってアンロックされる。ロッキングヘッドと係合する伸縮部分が伸長させられ得るように、ばね荷重式のボルトが伸縮式のロッキング本体の油圧駆動によって引っ張られることは先行技術から知られている。その結果、内部の伸縮部分が伸長させられるように、ロッキングヘッドが伸縮シリンダによって伸縮部分を移動させることが可能になる。伸長した位置において、伸縮部分は、近接する伸縮部分に、最初に再び固定されるべきである。これを行うために、少なくとも1つの伸縮式のロック本体によって駆動される対応するアンロック爪は、伸長させられたばかりの伸縮部分が近接する伸縮部分に堅固に接続されるように、その開始位置に戻されるべきである。2つの近接する伸縮部分が互いにロックされたときだけ、ロッキングヘッドと(現在、伸長させられている)伸縮部分との間のシリンダロックが再び解除され得る。よって、上述の方法において未だ伸長させられていない別の伸縮部分を動かすために、この伸縮シリンダは再び収縮する。
【0004】
シリンダロッキング本体又は伸縮ロッキング本体は、対応する本体を所望の位置に移動させる油圧系を用いて駆動される。油圧が減少するときに、それぞれの本体がロッキングヘッド内へ格納され、又はそこから伸長させられるように、ばね要素は伸長するために又は収縮するためにも使用され得る。
【0005】
独国実用新案第202015101045号には、先行技術から知られるロッキングヘッドが記載されており、このロッキングヘッドのロッキング本体は、油圧式の機械を用いて、適切な位置に移動させられ得る。
【0006】
先行技術から知られるこのようなロッキングヘッドの欠点は、伸縮シリンダの可動端に配置されたロッキングヘッドが、伸縮ロッキング本体又はシリンダロッキング本体を適宜、駆動することが可能でなければならない様々な油圧ラインを有さなければならないことにある。
【発明の概要】
【0007】
先行技術から知られる実現例よりも軽く、より経済的な運用を可能にするロッキングヘッドを提供することが、本発明の目的である。
【0008】
このことは、請求項1の全ての特徴を有するロッキングヘッドで達成される。本発明に係るロッキングヘッドの有利な実施形態は、従属請求項において見出される。
【0009】
複数の伸縮ブーム部分を有する伸縮ブームの、シリンダを伸縮するための本発明に係るロッキングヘッドは、ロッキングヘッドを伸縮ブーム部分に固定するために、ハウジングに出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状のシリンダロッキング本体を備えるハウジングと、伸縮動作のために伸縮ブーム部分を解放するため、ハウジングの中に出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状の伸縮ロッキング本体とを備える。ロッキングヘッドは、少なくとも1つのシリンダロッキング本体及び/又は少なくとも1つの伸縮ロッキング本体を駆動するように設計された、少なくとも1つの電動アクチュエータを特徴とする。
【0010】
電動アクチュエータを設ければ、シリンダロッキング本体又は伸縮ロッキング本体を駆動するために必要とされる油圧ラインをロッキングヘッドに配設する必要がなくなる。これにより、システム全体は、より安価になりより軽量化され、これは、特に、より軽い部品を使用するために不断の努力がなされてきた点において有利である。
【0011】
本発明のさらなる発展によれば、少なくとも1つのシリンダロッキング本体と少なくとも1つの伸縮ロッキング本体との両方には、それぞれに電動アクチュエータが設けられ得る。
【0012】
シリンダロッキング本体と伸縮ロッキング本体とは、必ずしも、同一の電動アクチュエータ、例えば電気モータによって駆動されるとは限らない。2つのロッキング本体が交互に動かされるために、ある種のクラッチのみが、モータによって生成された力を、第1ケース内の伸縮ロッキング本体及び第2ケース内のシリンダロッキング本体に伝達することが、ここでは考えられることになる。上で説明したように、少なくとも1つのシリンダロッキング本体と少なくとも1つの伸縮ロッキング本体のそれぞれは、それら独自の電動アクチュエータを有し得るので、2つのそれぞれのロッキング本体が、交互に動かされることも可能である。
【0013】
本発明のオプションの変形例によれば、ロッキングヘッドには、少なくとも1つのシリンダロッキング本体、及び/又は少なくとも1つの伸縮ロッキング本体を、伸長方向又は格納方向に付勢するばね要素がさらに設けられ得る。
【0014】
したがって、電動アクチュエータは、シリンダロッキング本体又は伸縮ロッキング本体を格納するためだけに用いられ得て、その結果、少なくとも1つのシリンダロッキング本体が格納されている(すなわち伸縮部分と結合していない)状態は、電動アクチュエータに通電することによって能動的に実現される場合にしか起こらない。この状況は、少なくとも1つの伸縮ロッキング本体についても同様であり、伸縮ロッキング本体が格納されている状態(ある伸縮部分と隣接する伸縮部分との結合がもはや存在しない状態)も、電動アクチュエータに通電することによってのみ、能動的に変化され得る。もし電動アクチュエータに機能不良が生じたなら、ばね要素は、伸縮ロッキング本体又はシリンダロッキング本体が、潜在的なリスクが最も少ないその位置に永続的に留まることを確実にする。
【0015】
ロッキングヘッドには、少なくとも1つのシリンダロッキング本体及び/又は少なくとも1つの伸縮ロッキング本体を、伸長方向又は格納方向に付勢する磁石要素、特に電磁石要素もさらに設けられ得る。
【0016】
したがって、磁石要素は、シリンダロッキング本体又は伸縮ロッキング本体を、伸長方向又は格納方向に付勢するように設計され得る。
【0017】
代わりに、又は加えて、本発明によれば、さらに、少なくとも1つの電動アクチュエータは、少なくとも1つのシリンダロッキング本体及び/又は少なくとも1つの伸縮ロッキング本体を、格納方向又は伸長方向に移動させるように設計され得る。典型的には、もし、ばね要素又は磁石要素が設けられるなら、ばね要素によって、又は磁石要素によって及ぼされる力とは反対の方向にだけ、電動アクチュエータが伸縮ロッキング本体又はシリンダロッキング本体を移動させ得る。
【0018】
加えて、したがって、伸長方向に付勢するための要素は、電動アクチュエータが故障したとき、及び/又は電動アクチュエータに電力が供給されていないときであっても、外側へ向けて、ロッキング本体を移動させるように設計され得る。
【0019】
このことは、電動アクチュエータに機能不良が生じた場合であっても、例えば、伸縮部分が近接する伸縮部分によってアンロックされないように、伸縮ロッキング本体がその伸長した位置に留まることを確実にする。
【0020】
さらに、したがって、格納方向に付勢するための要素は、電動アクチュエータが故障したとき、及び/又は電動アクチュエータに電力が供給されていないときであっても、外側へ向けて、ロッキング本体を移動させるように設計され得る。
【0021】
このことは、電動アクチュエータの誤動作の場合であっても、例えば、ロッキングヘッドが伸縮部分から外れないように、シリンダロッキング本体がその格納された位置に留まることを確実にする。
【0022】
本発明のさらなる変形例によれば、油圧駆動は、少なくとも1つのシリンダロッキング本体及び/又は少なくとも1つの伸縮ロッキング本体を移動させるために使用され得ない。
【0023】
電動アクチュエータによって生成された力だけが、シリンダロッキング本体又は伸縮ロッキング本体を駆動するために使用され、ここで反対方向における動作は、当然、ばね要素又は磁石要素によっても生成され得る。ここで重要なことは、動作のために油圧装置が必要とされないので、先行技術において使用されている以前の技術はもはや使用されず、関連した欠点が克服されていることである。
【0024】
本発明の任意選択のさらなる発展形によれば、少なくとも1つのシリンダロッキング本体及び少なくとも1つの伸縮ロッキング本体は、電動アクチュエータによって、スピンドルドライブと係合するねじ山を有し得る。ねじ山は、ロッキング本体の外周に沿って延びており、しかし、止まり穴の内周にも設けられている。電動アクチュエータが、ギアボックスを介して、又は直接に出力シャフト(例えば、スピンドル)を回転させ得て、出力シャフトは、ロッキング本体のねじ山と係合することによって、ロッキング本体の並進移動を確実にする。
【0025】
本発明によれば、さらに、それぞれの動作軸が、互いに平行ではなく、好ましくは互いに直交している、少なくとも1つのシリンダロッキング本体と、少なくとも1つの伸縮ロッキング本体との両方が設けられ得る。
【0026】
ロッキングヘッドにおいて、シリンダロッキング本体の動作軸と伸縮ロッキング本体の動作軸との間の角度は典型的には90°であるので、それぞれのロッキング本体は、互いに直交する動作軸を有する。
【0027】
さらに、それぞれの動作軸が、互いに平行であり、好ましくは互いに一致している、少なくとも2つのシリンダロッキング本体が設けられ得る。
【0028】
典型的には、この少なくとも2つのシリンダロッキング本体は、ロッキングヘッドのハウジングの対向する側面に配置される。もしこれら2つのシリンダロッキング本体が伸長させられるなら、2つのシリンダロッキング本体は互いに離れる。したがって、2つのシリンダロッキング本体の動作の方向は、平行かつ逆向きであるが、共通の軸上に位置し得る。
【0029】
さらに、本発明の任意選択の変形形態によれば、それぞれの動作軸が互いに平行である、少なくとも2つの伸縮ロッキング本体が設けられ得る。
【0030】
少なくとも2つの伸縮ロッキング本体は、ロッキングヘッドのハウジングの共通の側面に配置され、平行な動作軸を有する。典型的には、2つの伸縮ロッキング本体が格納させられて、隣接する伸縮部分が互いに離されたときにアンロック機構が解放されるようにアンロック機構をつかむ、ある種のクランプが2つの伸縮ロッキング本体の間に取り付けられるようにして、2つの伸縮ロッキング本体の動作が概ね同期されることが一般に知られている。
【0031】
本発明は、上述の変形例の1つに係るロッキングヘッドを有する伸縮シリンダにも関する。
【0032】
ロッキングヘッドにおいて、少なくとも1つのシリンダロッキング本体及び/又は少なくとも1つの伸縮ロッキング本体を駆動するために、電動アクチュエータだけが起動されればよく、好ましくは油圧力を必要とされ得ない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本発明のさらなる特徴、詳細及び利点は、下記の図面の説明において理解され得る。
図1図1は、本発明に係るロッキングヘッドにおいて形成されたロッキング本体の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、ロッキングヘッドの全体を示すのではなく、ロッキング本体2及びロッキング本体2を移動させるため機構だけを含む範囲を示す。シリンダロッキング本体及び伸縮ロッキング本体の両方が、同じ方法で駆動され得ることは、当業者には明らかである。
【0035】
したがって、ロッキング本体2は、ハウジング1内に設けられており、ハウジング1の中へ、又はハウジング1の外へのいずれかに移動させられ得る。
【0036】
基本構造は、シリンダロッキング本体2を例として用いて以下に記載される。
【0037】
ボルト状のシリンダ本体2が、ハウジング1に摺動可能に設けられていることが、理解され得る。ばね要素4は、ばね要素4が、シリンダロッキング本体2を、外側へ向けて、伸長した位置に付勢するように設計されている。反対方向、つまり内側へ向けた動作のために、シャフト6、例えばスピンドルを回転させることによってシリンダロッキング本体2と相互に作用する電動アクチュエータ3が設けられ、アクチュエータ3は、シリンダロッキング本体2を、ハウジング1の内部へ、内側に移動させる。例えば、シリンダロッキング本体2は、電動アクチュエータ3の方へ向けられた止まり穴を有し得て、止まり穴は、電動アクチュエータ3によって駆動されるシャフトの対応する領域と係合する、穴の内周にあるねじが切られた領域を有する。
【0038】
ねじが切られた領域はシリンダロッキング本体の外周にも設けられ得て、ねじが切られた領域が電動アクチュエータ3の対応するスピンドルと相互に作用することは、当業者には明らかである。
【0039】
参照符号5は、電動アクチュエータ3を起動させ、電動アクチュエータ3に電力を供給するための配線を表し、配線は、従来に使用された油圧ラインよりも、より一層小型の寸法と、著しくより軽い重量とを有する。油圧駆動を使用するときに、ロッキングヘッド内に電動アクチュエータを配置することが絶対的に必要なわけではないが、電気部品及び電動アクチュエータの革新的な小型化は、ロッキングヘッド内にそれらを配置することを可能にするので、油圧ラインを省くことによって重量を節約することの利点は、油圧ラインを省くことによる欠点を補って余りある。
【0040】
シリンダロッキング本体2を持つことによって、電動アクチュエータ3の故障や他の欠陥の場合であっても、シリンダロッキング本体2が伸長した位置に留まるために、ばね要素4は、シリンダロッキング本体2を外側へ向けて付勢するように設計されている。
図1
【手続補正書】
【提出日】2024-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の伸縮ブーム部分を有する伸縮ブームの、シリンダを伸縮するためのロッキングヘッドであって、
前記ロッキングヘッドは、
ハウジング(1)と、
前記ロッキングヘッドを伸縮ブーム部分に固定するために、前記ハウジング(1)に出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状のシリンダロッキング本体(2)と、
伸縮動作のために前記伸縮ブーム部分を解放するために、前記ハウジング(1)に出入りさせられ得る、少なくとも1つのボルト状の伸縮ロッキング本体(2)と、
を備え、
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を駆動するように設計された、少なくとも1つの電動アクチュエータ(3)を備えることを特徴とする、
ロッキングヘッド。
【請求項2】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)と少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)との両方には、それぞれに電動アクチュエータ(3)が設けられている、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項3】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)、及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を、伸長方向又は格納方向に付勢するばね要素(4)をさらに有する、
請求項1又は2に記載のロッキングヘッド。
【請求項4】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を、伸長方向又は格納方向に付勢する磁石要素、特に電磁石要素をさらに有する、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項5】
少なくとも1つの前記電動アクチュエータ(3)は、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を、格納方向又は伸長方向に移動させるように設計されている、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項6】
長方向に付勢するための要素は、前記電動アクチュエータ(3)が故障したとき、及び/又は前記電動アクチュエータ(3)に電力が供給されていないときであっても、外側へ向けて、前記シリンダロッキング本体(2)又は前記伸縮ロッキング本体(2)を移動させるように設計されている、
請求項に記載のロッキングヘッド。
【請求項7】
油圧駆動は、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を動かすために使用されていない、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項8】
少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)は、前記電動アクチュエータ(3)によって、スピンドルドライブと係合するねじ山を有する、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項9】
それぞれの動作軸が、互いに平行ではなく、好ましくは互いに直交している、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)と、少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)との両方が設けられている、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項10】
それぞれの動作軸が、互いに平行であり、好ましくは互いに一致している、少なくとも2つの前記シリンダロッキング本体(2)が設けられている、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項11】
それぞれの動作軸が互いに平行である、少なくとも2つの前記伸縮ロッキング本体(2)が設けられている、
請求項1に記載のロッキングヘッド。
【請求項12】
請求項1に記載のロッキングヘッドを有する、
伸縮シリンダ。
【請求項13】
前記ロッキングヘッドにおいて、少なくとも1つの前記シリンダロッキング本体(2)及び/又は少なくとも1つの前記伸縮ロッキング本体(2)を駆動するために、前記電動アクチュエータ(3)だけが起動されればよく、
好ましくは油圧力が必要とされない、
請求項12に記載の伸縮シリンダ。
【国際調査報告】