(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】UAVの高高度固定プラットフォーム発射
(51)【国際特許分類】
F41G 7/28 20060101AFI20240719BHJP
B64U 70/50 20230101ALI20240719BHJP
B64U 80/82 20230101ALI20240719BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20240719BHJP
B64U 101/18 20230101ALN20240719BHJP
【FI】
F41G7/28
B64U70/50
B64U80/82
B64U10/13
B64U101:18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505232
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2024-03-25
(86)【国際出願番号】 US2022074237
(87)【国際公開番号】W WO2023010064
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524036000
【氏名又は名称】サンダーボルト ソフトウェア エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100161908
【氏名又は名称】藤木 依子
(72)【発明者】
【氏名】ウィンクラー,アンドリュー
(57)【要約】
高所に設置され、1つまたは複数のUAVを収容する発射ラックと、地上局とを含む、UAV発射システム。地上局は、高高度発射向けにUAVをアクティブ化することができる。さらなる態様では、UAVは、低高度発射特徴を伴わず、静止的な高高度発射用に構成される。UAVを、エアロスタットまたは高層ビルのような高高度(約30メートル(100フィート)超)の固定された場所から発射することで、設計者は低高度からのUAVの発射に必要な機能の多くを省くことが可能となり、また発射の飛行条件(例えば、失速に近い状態)をサポートするために必要な空気力学も無視することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UAV発射システムであって、
1つまたは複数の高所発射可能UAVを収容するように構成されたUAVラックと、
前記UAVラックに格納されるように構成された1つまたは複数の高所発射可能UAVと、
地上局であり、アンテナと、前記アンテナとデータ通信する少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに
前記高所発射可能UAVのうちの1つを発射モードにするために信号を送信するステップであって、前記発射モードが、前記UAVラックの高度に対応して予め定義された距離の投下によって定義される、ステップと、
前記高所発射可能UAVのうちの少なくとも1つに発射手順を実行するための信号を送信するステップと
を行なわせるように構成するためのプロセッサ実行可能コードを記憶するメモリとを含む、地上局と
を備える、UAV発射システム。
【請求項2】
前記高所発射可能UAVの各々が、重力アシスト投下によって発射するように構成される、請求項1に記載のUAV発射システム。
【請求項3】
前記UAVラックが、
前記発射手順を実行するための前記信号を受信するステップと、
前記少なくとも1つの高所発射可能UAVを排出するステップと
を行なうように構成されたプロセッサを備える、請求項1に記載のUAV発射システム。
【請求項4】
前記UAVラックが、前記1つまたは複数の高所発射可能UAVを充電するように配置されたワイヤレス電力システムを含み、
前記1つまたは複数の高所発射可能UAVの各々が、前記UAVラックの前記ワイヤレス電力システムに係合するように配置されたワイヤレス電力システムを含む、請求項1に記載のUAV発射システム。
【請求項5】
前記高所発射可能UAVの各々が、前記発射手順を実行し、その後徘徊手順を実行するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記少なくとも1つの高所発射可能UAVにミッションパラメータを送信するようにさらに構成される、請求項1に記載のUAV発射システム。
【請求項6】
前記ミッションパラメータが、動体迎撃ミッションを定義する、請求項5に記載のUAV発射システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記少なくとも1つの高所発射可能UAVに動体迎撃ミッションを送信するようにさらに構成され、
前記少なくとも1つの高所発射可能UAVが、前記発射手順の重力アシストフェーズ中に、前記動体迎撃ミッションを実行するように構成される、請求項1に記載のUAV発射システム。
【請求項8】
方法であって、
1つまたは複数の高所発射可能UAVのうちの1つを発射モードにする信号を送信するステップであって、前記発射モードが、UAVラックの高度に対応して予め定義された距離の投下によって定義される、ステップと、
前記高所発射可能UAVのうちの少なくとも1つに発射手順を実行するための信号を送信するステップと
を含み、
前記1つまたは複数の高所発射可能UAVが、前記UAVラックに配置され、
前記UAVラックが、発射エリアから少なくとも30メートル上方に配置される、方法。
【請求項9】
前記高所発射可能UAVの各々が、重力アシスト投下によって発射するように構成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
UAVラックプロセッサを介して前記発射手順を実行するための前記信号を受信するステップと、
アクチュエータを介して前記UAVラックから前記少なくとも1つの高所発射可能UAVを排出するステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記UAVラックに配置されたワイヤレス電力システムを介して、前記高所発射可能UAVの各々をワイヤレスで充電するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの高所発射可能UAVによって徘徊手順を実行するステップと、
地上局を介して、前記少なくとも1つの高所発射可能UAVにミッションパラメータを送信するステップと
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記ミッションパラメータが、動体迎撃ミッションを定義する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
UAVラックであって、
各々が高所発射可能UAVを保持するように構成された、1つまたは複数のUAVベイと、
アンテナとデータ通信する少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサを
前記高所発射可能UAVのうちの1つを発射モードにする信号を受信するステップであって、前記発射モードが、前記UAVラックの高度に対応して予め定義された距離の投下によって定義される、ステップと、
起動手順を実行するステップと
を行なうように構成するためのプロセッサ実行可能コードを記憶するメモリと
を備える、UAVラック。
【請求項15】
前記プロセッサが、アクチュエータを介して前記少なくとも1つの高所発射可能UAVを排出するようにさらに構成されている、請求項14に記載のUAVラック。
【請求項16】
前記1つまたは複数のUAVベイの各々に関連付けられるベイドアをさらに備える、請求項14に記載のUAVラック。
【請求項17】
前記1つまたは複数の高所発射可能UAVの各々を充電するように配置されたワイヤレス電力システムをさらに含む、請求項14に記載のUAVラック。
【請求項18】
1つまたは複数のセンサをさらに含み、前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記1つまたは複数のセンサからセンサデータを受信するステップと、
前記発射手順の間、前記センサデータを前記高所発射可能UAVに送信するステップと
を行なうように構成される、請求項14に記載のUAVラック。
【請求項19】
センサが、少なくとも1つの気象センサを含む、請求項18に記載のUAVラック。
【請求項20】
エアロスタットに係合するための1つまたは複数の取り付け要素をさらに含む、請求項14に記載のUAVラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
[0001]本出願は、米国仮特許出願第63/226,259号(2021年7月28日提出)および米国非仮特許出願第17/875,612号(2022年7月28日提出)に対する優先権を主張するものであり、これらはいずれも参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]本明細書に開示される発明概念の実施形態は、一般的には無人航空機を対象とし、より具体的には無人航空機を発射することを対象とする。
【背景技術】
【0003】
[0003]無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)は、発射から着陸までの飛行プロファイル全体にわたって空力性能と動力性能のバランスをとるよう妥協を伴って設計される。このことは、最高速度、耐久性、および高度など、様々な性能特性同士の間にトレードオフを必要とする。これらの分野の1つで高い性能を達成するためには、UAVの設計者は、より大きなプラットフォーム、または(特に最高速度の場合)より大きなパワープラントなどを考慮しなければならない。高速UAVは、迎撃までの時間が致命的となる用途では不可欠である。
【発明の概要】
【0004】
[0004]一態様では、本明細書に開示される発明概念の実施形態は、高所に設置され、1つまたは複数のUAVを収容する発射ラックと、地上局とを含むUAV発射システムを対象とする。地上局は、高高度発射向けにUAVをアクティブ化することができる。さらなる態様では、UAVは、低高度発射特徴を伴わず、静止的な高高度発射用に構成される。
【0005】
[0005]UAVを、エアロスタットまたは高層ビルのような高高度(約30メートル(100フィート)超)の固定された場所から発射することで、設計者は低高度からのUAVの発射に必要な機能の多くを省くことが可能となり、また発射の飛行条件(例えば、失速に近い状態)をサポートするために必要な空気力学も無視することもできる。
【0006】
[0006]前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、いずれも例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求の範囲を制限するべきではないことを理解されたい。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本明細書に開示される発明概念の例示的な実施形態を示し、一般的な説明と共に、原理を説明するのに役立つものである。
【0007】
[0007]本明細書に開示される発明概念の実施形態の多数の利点は、添付の図面を参照することにより、当業者によりよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】例示的な実施形態を実施するためのシステムのブロック図である。
【
図2】例示的な実施形態による方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0008]本明細書で開示される発明概念の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、発明概念は、以下の説明で規定される、または図面で示される、構造の詳細および構成要素の配置、またはステップもしくは方法論への適用において限定されないことを理解されたい。本発明概念の実施形態に関する以下の詳細な説明では、発明概念のより完全な理解を実現するために、多数の具体的な詳細が説明される。しかしながら、本明細書に開示される発明概念は、これらの具体的な詳細がなくても実践できることは、本開示の利益を有する当業者には明らかであろう。他の例では、本開示を不必要に複雑にするのを避けるため、周知の特徴を詳細には説明しないことがある。本明細書に開示される発明概念は、他の実施形態が可能であるか、または様々な方法で実践もしくは遂行することが可能である。また、本明細書で採用される言い回しや用語法は、説明目的のものであり、限定的なものと見なされるべきではないことを理解されたい。
【0010】
[0009]本明細書で使用される場合、参照符号に続く文字は、同じ参照符号(例えば、1、1a、1b)が付された以前に記載された要素または特徴と類似している可能性があるが、必ずしも同一ではない特徴または要素の実施形態を参照することが意図される。このような省略的な表記は便宜上使用されるに過ぎず、そうではないと明示的に述べられない限り、いかようにも本明細書に開示される発明概念を限定するものと解釈されるべきではない。
【0011】
[0010]さらに、そうではないと明示的に述べられない限り、「または(or)」は包括的な「または」を指し、排他的な「または」を指すものではない。例えば、条件Aまたは条件Bは、以下のいずれかにより満たされる:Aは真であり(または存在する)、かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在しない)、かつBは真である(または存在する)、およびAとBの両方が真である(または存在する)。
【0012】
[0011]加えて、「a」または「an」の使用は、本発明概念の実施形態の要素および構成要素を説明するために採用される。これは単に便宜上、発明概念の一般的な意味を与えるために行なわれ、「a」および「an」は、1つまたは少なくとも1つを含むことが意図され、そうではないことが明らかでない限り、単数形は複数形も含む。
【0013】
[0012]最後に、本明細書で使用される場合「一実施形態(one embodiment)」または「いくつかの実施形態(some embodiments)」への言及は、実施形態に関連して説明される特定の要素、特徴、構造、または特性が、本明細書に開示される発明概念の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所に「いくつかの実施形態において」という言い回しが現れるが、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではなく、開示される発明概念の実施形態は、本明細書において明示的に記載されるか本来的に存在する特徴のうち1つもしくは複数、または2つ以上のそのような特徴のサブ組み合わせのあらゆる組み合わせを、本開示において必ずしも明示的に記載されるか本来的に存在するとは限らない、あらゆる他の特徴と共に含むことができる。
【0014】
[0013]大まかに言えば、本明細書に開示される発明概念の実施形態は、高所に設置され、1つまたは複数のUAVを収容する発射ラックと、地上局とを含むUAV発射システムを対象とする。地上局は、高高度発射向けにUAVをアクティブ化することができる。さらなる態様では、UAVは、低高度発射特徴を伴わず、静止的な高高度発射用に構成される。
【0015】
[0014]
図1を参照すると、例示的な実施形態を実施するためのシステムのブロック図が示される。システムは、高所に設置され、1つまたは複数の高所発射可能UAV102を収容するように構成されたUAVラック100を含む。各高所発射可能UAV102は、プロセッサ114と、プロセッサ実行可能コードを記憶するためにプロセッサ114とデータ通信するメモリ116とを含むことができる。各UAVプロセッサ114は、地上局104からアンテナ118を介して信号を受信し、モータまたは制御面アクチュエータに制御信号を印加して、高所発射可能UAV102を操縦および制御する。
【0016】
[0015]高所発射可能UAV102は、軽量のGroup1またはGroup2のUAV(およそ25キログラム(55ポンド))を含むことができる。高所発射可能UAV102は、発射に先立って高所UAVラック100に配置されるため、高所発射可能UAV102は、何らかの既知の距離の初期投下、または重力アシスト発射で発射するように構成することができる。高所発射可能UAV102のモータおよび制御面は、重力アシスト発射に応じて選択または設計することができる(例えば、あまり強力ではないモータ、より小さい制御面など)。さらに、各高所発射可能UAV102は、重力アシスト発射を容易にする、より大きい/より重いペイロードを収容することができる。少なくとも1つの実施形態では、高所発射可能UAV102は、さらなる効果のために、高爆発性またはアーマー価格(armor pricing)弾頭を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、地上局は、後に自律的に標的を迎撃することができる武装高所発射可能UAV102に迎撃標的および迎撃標的情報を提供することができる。
【0017】
[0016]少なくとも1つの実施形態では、UAVラック100は、UAVラックを既知の発射高度に維持するために、エアロスタット(例えば、空気より軽いプラットフォーム)への取り付け用に構成されてもよい。あるいは、UAVラック100は、UAVラック100が既知の高度に配置され得る建物または他の高い構造物上に配置されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、UAVラック100は、プロセッサ120と、プロセッサ実行可能コードを記憶するためのプロセッサ120に接続されたメモリ122とを含むことができる。UAVラックプロセッサ120は、地上局104から信号を受信して、発射手順を実行することができる。例えば、UAVラックプロセッサ120は、発射に先立ってUAVラック100のドアを開けることができる。代替的に、またはそれに加えて、UAVラックプロセッサ120は、高所発射可能UAV102の1つに対応するリニアアクチュエータを作動させ、高所発射可能UAV102をラックから押し出して、重力アシスト発射を容易にすることができる。少なくとも1つの実施形態では、UAVラック100は、高所発射可能UAV102の各々において最大の電力準備態勢を維持するために、高所発射可能UAV102の各々の対応するワイヤレス充電システムと相互作用するように配置されたワイヤレス充電システムを含むことができる。
【0018】
[0017]少なくとも1つの実施形態では、UAVラックプロセッサ120は、UAVラック100上またはUAVラック100近傍の1つまたは複数のセンサ(例えば、気象センサ、光学センサなど)とデータ通信することができる。発射時に、UAVラックプロセッサ120は、重力アシスト発射を容易にするために、そのようなセンサデータを高所発射可能UAV102または地上局104に通信することができる。例えば、各UAVプロセッサ114は、異なる気象条件に応じて代替の発射手順を実行するように構成することができる。このような代替の発射手順は、チェックリスト、気象条件を制御セッティングに関連付ける1つまたは複数の関数、気象条件データを受信して制御セッティングを出力するように訓練されたニューラルネットワークなどによって定義することができる。
【0019】
[0018]システムは、プロセッサ106と、プロセッサ実行可能コードを記憶するためのプロセッサ106に接続されたメモリ108と、高所発射可能UAV102および潜在的にUAVラック100とのワイヤレス通信のためにプロセッサ106に接続されたアンテナ112または無線機(プロセッサ106によって定義されるソフトウェア定義の無線機を含む)とを有する地上局104を含む。地上局プロセッサ106は、重力アシスト発射を実行するために、高所発射可能UAV102の1つにあるモータおよび/または制御面を作動させる信号を送信する。あるいは、地上局プロセッサ106は、発射信号を受信して予め定義された発射手順を自動的に実行する、1つまたは複数の高所発射可能UAV102に発射信号を送信してもよい。予め定義された発射手順が完了すると、高所発射可能UAV102は、その後徘徊手順に入り、地上局104からの制御信号を待つことができる。
【0020】
[0019]少なくとも1つの実施形態では、地上局104は、地上局プロセッサ106とデータ通信するデータ記憶要素110を含むことができる。データ記憶要素110は、環境条件、ミッションパラメータなどに応じて高所発射可能UAV102に送信され得る、重力アシスト発射手順のセットを記憶してもよい。さらに、データ記憶要素110は、選択されて高所発射可能UAV102に送信され得るミッションパラメータの予め定義されたセットを記憶してもよい。
【0021】
[0020]
図2を参照すると、例示的な実施形態による方法のフローチャートが示される。UAVラックがある発射高度(例えば、30メートル(100フィート))に設置される場合、地上局またはUAVラックは、対応する高所発射可能UAVを発射モードにして(200)、発射シーケンスを開始する(202)ことができる。発射シーケンスは、UAVラックから高所発射可能UAVを排出し、重力によって高所発射可能UAVを加速させることを含むことができる。制御面およびモータは、高所発射可能UAVが発射速度(例えば、250ノット)を達成する(204)まで、高所発射可能UAVを重力で加速する向きに維持するように作動されてもよい。
【0022】
[0021]少なくとも1つの実施形態では、高所発射可能UAVが発射速度を達成した(204)後、高所発射可能UAVは、追加の制御信号を待つよう徘徊手順を実行することができる。代替的に、またはそれに加えて、高所発射可能UAVは、地上局からミッションパラメータを受信し、ミッションを開始する(206)ことができる。地上局がミッションパラメータを送信して、次いで高所発射可能UAVが自律的にミッションを実行してもよいし、または地上局が高所発射可能UAVの特徴の一部もしくはすべてを直接制御してもよく、あるいは一部ハイブリッドな自律動作であってもよい。
【0023】
[0022]少なくとも1つの実施形態では、高所発射可能UAVは、動体迎撃を開始する(208)ように構成されてもよい。高所発射可能UAVは、動体迎撃ミッションおよび標的に対応する信号を受信することができる。その後、高所発射可能UAVは自律的に標的を迎撃する。
【0024】
[0023]本開示の実施形態は、重力アシスト発射用のエアロスタットなどの固定高度プラットフォームからのUAV発射システムを説明する。高所発射されるUAVは、地上からの発射および上昇を行なうための動力および制御面を必要とせず、固定された高所から発射するように特別に構成され、空力学的に設計されている。
【0025】
[0024]高所から発射することにより、相当な量の位置エネルギーを活用することができ、カタパルトまたは空気圧発射管などの発射装置が不要になる。地上局から指令があると、UAVはラックから発射され、地上局によって指定されたミッションを実行することができる。いったん投下されると、UAVパワープラントが作動し、迅速に最高速度に達することができる。UAVはその後、迅速なISR(information,surveillance,and reconnaissance:情報、監視、および偵察活動)を実現するために使用すること、または他のUAVの動体迎撃または動体砲撃を含む、様々な効果を実現するために運動エネルギーを利用することができる。
【0026】
[0025]本明細書に開示される発明概念およびその付随する利点の多くは、開示される発明概念の実施形態に関する前述の説明によって理解されると考えられ、本明細書に開示される発明概念の広い範囲から逸脱することなく、またはその重要な利点のすべてを犠牲にすることなく、その構成要素の形態、構造、および配置に様々な変更を加えてもよいこと、ならびに様々な実施形態からの個々の特徴を組み合わせて他の実施形態に辿り着いてもよいことが明らかであろう。本明細書で前述した形態は、その説明的な実施形態に過ぎず、このような変更を包含して含めることが、以下の特許請求の範囲の意図である。さらに、個々の実施形態のいずれかに関連して開示された特徴のいずれも、あらゆる他の実施形態に組み込むことができる。
【国際調査報告】