(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ブラダを含む衣料品
(51)【国際特許分類】
A41D 13/00 20060101AFI20240719BHJP
A41C 3/00 20060101ALI20240719BHJP
A41C 1/06 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
A41D13/00 117
A41C3/00 A
A41C1/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505278
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 US2022074428
(87)【国際公開番号】W WO2023015185
(87)【国際公開日】2023-02-09
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】カシーラス,ティナ エム.
(72)【発明者】
【氏名】ドゥプリ,リーシャ
(72)【発明者】
【氏名】レイシー,サム
(72)【発明者】
【氏名】オランド,オースティン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】パニアン,ナディア エム.
(72)【発明者】
【氏名】パーキンソン,アダム
(72)【発明者】
【氏名】クァイ,サイモン
(72)【発明者】
【氏名】リンド,ビクトリア
(72)【発明者】
【氏名】ソーコル,キンバリー エー.
(72)【発明者】
【氏名】スパンクス,ジェフェリー シー.
【テーマコード(参考)】
3B131
3B211
【Fターム(参考)】
3B131AA11
3B131AA22
3B131AB03
3B131BA21
3B131BA41
3B131BB05
3B131CA21
3B211AA01
3B211AB11
3B211AC17
(57)【要約】
衣料品は、内部空隙を含むブラダと、内部空隙内に配設され、第1のゾーンを含む圧縮可能構成要素であって、第1のゾーンが、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能である、圧縮可能構成要素と、ブラダに流体連結され、内部空隙との流体連通を選択的に許可するように動作可能なポートと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空隙を含むブラダと、
前記内部空隙内に配設され、第1のゾーンを含む圧縮可能構成要素であって、前記第1のゾーンが、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能である、圧縮可能構成要素と、
前記ブラダに流体連結され、前記内部空隙との流体連通を選択的に許可するように動作可能なポートと、
を備える衣料品。
【請求項2】
前記圧縮可能構成要素が、第1のカップを含み、前記第1のゾーンが、前記第1のカップから離間している、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項3】
前記圧縮可能構成要素が、第1のカップを含み、前記第1のゾーンが、前記第1のカップの少なくとも一部分の上に延びる、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項4】
前記第1のゾーンが、第1の形状を有する第1の複数のレリーフを含む、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項5】
前記圧縮可能構成要素が、前記第1のゾーンに隣接して配設され、第2の複数のレリーフを含む第2のゾーンを含む、
請求項4に記載の衣料品。
【請求項6】
前記第2の複数のレリーフのうちのレリーフが、前記第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を含む、
請求項5に記載の衣料品。
【請求項7】
前記第2の複数のレリーフのうちのレリーフが、前記第1の複数のレリーフのうちのレリーフに対して横方向に配向される、
請求項5に記載の衣料品。
【請求項8】
着用者の胴体を包囲するように動作可能な裏地と、前記第1のカップから離間した第2のカップと、をさらに備え、前記第1のカップおよび前記第2のカップが、前記裏地から離れる方向にそれぞれの頂点まで延びる、
請求項2に記載の衣料品。
【請求項9】
前記圧縮可能構成要素が、少なくとも部分的に前記第1のカップおよび前記第2のカップの上に延びる、
請求項8に記載の衣料品。
【請求項10】
前記ポートが、前記第1のカップと前記第2のカップとの間に配設され、前記第1のカップおよび前記第2のカップが流体連通している、
請求項8に記載の衣料品。
【請求項11】
前記圧縮可能構成要素が、静的領域を含み、前記圧縮可能構成要素の前記第1のゾーンが、前記静的領域に対して半径方向に配向された複数のレリーフを含む、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項12】
内部空隙を含むブラダと、
前記内部空隙内に配設され、第1の頂点まで延びる第1のカップ、および第2の頂点まで延びる第2のカップを含む圧縮可能構成要素であって、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能な第1のゾーンを含む圧縮可能構成要素と、
前記ブラダに流体連結され、前記内部空隙との流体連通を選択的に許可することによって前記第1のゾーンを前記収縮状態と前記弛緩状態との間で移動させるように動作可能なポートと、
を備える衣料品。
【請求項13】
前記第1のゾーンが、前記第1の頂点および/または前記第2の頂点の上に少なくとも部分的に延びる、
請求項12に記載の衣料品。
【請求項14】
前記第1のゾーンが、第1の形状を有する第1の複数のレリーフを含む、
請求項12に記載の衣料品。
【請求項15】
前記圧縮可能構成要素が、前記第1のゾーンに隣接して配設され、第2の複数のレリーフを含む第2のゾーンを含む、
請求項14に記載の衣料品。
【請求項16】
前記第2の複数のレリーフのうちのレリーフが、前記第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を含む、
請求項15に記載の衣料品。
【請求項17】
前記ポートが、前記第1のカップと前記第2のカップとの間に配設されている、
請求項12に記載の衣料品。
【請求項18】
前記第1のゾーンが前記収縮状態にあるときに、前記第1の頂点および前記第2の頂点の高さが、前記第1のゾーンが前記弛緩状態にあるときの前記第1の頂点および前記第2の頂点の高さに対して減じられる、
請求項12に記載の衣料品。
【請求項19】
前記圧縮可能構成要素が、静的領域を含み、前記圧縮可能構成要素の第1のゾーンが、前記静的領域に対して半径方向に配向された複数のレリーフを含む、
請求項12に記載の衣料品。
【請求項20】
請求項12に記載の衣料品を組み込んだブラ。
【請求項21】
衣料品を製造する方法であって、
ブラダの外側バリア層および内側バリア層を形成することと、
圧縮可能構成要素を形成することであって、前記圧縮可能構成要素が、第1のゾーンを含み、前記第1のゾーンが、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能である、形成することと、
前記外側バリア層、前記圧縮可能構成要素、および前記内側バリア層を前記ブラダの周縁部で連結することと、
ポートを前記ブラダに流体連結することであって、前記ポートが、前記圧縮可能構成要素と前記ブラダとの間の流体連通を選択的に許可するように動作可能である、流体連結することと、
を含む方法。
【請求項22】
前記第1のゾーンを前記圧縮可能構成要素の第1のカップから離間させることをさらに含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のカップの少なくとも一部分の上に前記第1のゾーンを延ばすことをさらに含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
第1の形状を有する第1の複数のレリーフを前記第1のゾーンに設けることをさらに含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のゾーンに隣接して配設され、第2の複数のレリーフを含む第2のゾーンを、前記圧縮可能構成要素に設けることをさらに含む、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を有する前記第2の複数のレリーフのうちのレリーフを設けることをさらに含む、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記内側バリア層、前記外側バリア層、および前記圧縮可能構成要素を形成することが、前記内側バリア層、前記外側バリア層、および前記圧縮可能構成要素のそれぞれを三次元形状に形成することを含む、
請求項21に記載の方法。
【請求項28】
着用者の胴体を包囲するように動作可能な裏地と、前記第1のカップから離間した第2のカップと、を設けることをさらに含み、前記第1のカップおよび前記第2のカップが、前記裏地から離れる方向にそれぞれの頂点まで延びる、
請求項22に記載の方法。
【請求項29】
少なくとも部分的に前記第1のカップおよび前記第2のカップの上に前記圧縮可能構成要素を延ばすことをさらに含む、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のカップと前記第2のカップとの間に前記ポートを位置付けることをさらに含み、前記第1のカップおよび前記第2のカップが、流体連通している、
請求項28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本PCT国際出願は、2021年8月2日に提出された米国仮特許出願第63/228,310号および2022年6月21日に提出された米国仮出願第63/366,768号に対する優先権を35U.S.C.§119(e)に基づいて主張する、2022年8月1日に提出された米国特許出願第17/816,647号に対する優先権を主張するものであり、その開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
[技術分野]
本開示は、概して衣料品用の調整要素に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、必ずしも先行技術ではない本開示に関連する背景情報を提供する。
【0003】
衣服および被り物などの衣料品、ならびに靴およびブーツなどの履物品は、着用者の身体部分を受容するための受容部を含むのが典型的である。例えば、履物品は、協働して着用者の足を受容する受容部を形成するためのアッパーとソール構造とを含み得る。同様に、衣服および被り物は、着用者の胴体または頭部を受容するための受容部へと形成された1つ以上の材料片を含み得る。
【0004】
衣料品または履物は調整可能であり、かつ/または比較的可撓性の材料から形成されて、衣料品または履物が様々なサイズの着用者に対応できたり、1人の着用者に様々なフィット性を提供できたりするのが典型的である。従来の衣料品および履物品は、調整可能ではあるものの、かかる物品は、着用者が物品の形状を着用者の身体部分に適合できるようにはなっていないのが典型的である。例えば、留め具および弾性バンドは、着用者の上半身の周りで衣服の一部分を収縮させたり締め付けたりすることによって衣料品を着用者に十分に固定するが、衣服をユーザの上半身に適合させることはしない。そのため、衣料品を上半身の周りに最適にフィットさせることは達成困難である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本明細書で説明される図面は、選択された構成の例示のみを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0006】
【
図1】本開示にかかる衣料品の一例の斜視図である。
【0007】
【
図1A】
図1の線1A-1Aに沿って切り取られた
図1の衣料品の部分断面図であり、図中、圧縮可能構成要素は、衣料品の背面パネルに向かって先細りになっている。
【0008】
【
図2】本開示にかかる衣料品の別例の斜視図である。
【0009】
【0010】
【
図4A】
図1の線4-4に沿って切り取られた
図1の衣料品の断面図であり、図中、衣料品は弛緩状態にある。
【0011】
【
図4B】
図1の線4-4に沿って切り取られた
図1の衣料品の断面図であり、図中、衣料品は締付状態にある。
【0012】
【
図5A】
図2の線5-5に沿って切り取られた
図2の衣料品の断面図であり、図中、衣料品は弛緩状態にある。
【0013】
【
図5B】
図2の線5-5に沿って切り取られた
図2の衣料品の断面図であり、図中、衣料品は締付状態にある。
【0014】
【
図6】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素は弛緩状態にある。
【0015】
【
図7】本開示にかかる圧縮可能構成要素の別例の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素は弛緩状態にあり、複数の調整ゾーンを有する。
【0016】
【
図8】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素は弛緩状態にあり、第1の調整ゾーンおよび第2の調整ゾーンを有する。
【0017】
【
図9】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素は弛緩状態にあり、単一の調整ゾーンを有する。
【0018】
【
図10A】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素は弛緩状態にあり、上部領域に沿って単一の調整ゾーンを有する。
【0019】
【
図10B】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素は弛緩状態にあり、底部領域に沿って単一の調整ゾーンを有する。
【0020】
【
図10C】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素の格子構造は、調整ゾーンおよび静的領域内に配設されている。
【0021】
【
図11】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素のレリーフは、調整ゾーン内で半径方向配向に配置されている。
【0022】
【
図12】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、圧縮可能構成要素の調整ゾーンは、圧縮可能構成要素の周縁の一部分の周りに配設されている。
【0023】
【
図13A】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、調整ゾーンは、圧縮可能構成要素の周縁に沿って、かつ静的領域の周りに配設されている。
【0024】
【
図13B】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、調整ゾーンは、静的領域の周りに半径方向に配向されたレリーフを含む。
【0025】
【
図14】本開示にかかる圧縮可能構成要素の斜視図であり、図中、静的領域は、圧縮可能構成要素の調整ゾーンの周りに配設されている。
【0026】
【0027】
【
図15B】
図17Aの線15B-15Bに沿って切り取られた、衣料品と一体化された
図15Aのポートの断面図であり、図中、ポートは、伸長位置にあるアクチュエータを含む。
【0028】
【
図15C】
図17Bの線15C-15Cに沿って切り取られた、衣料品と一体化された
図15Aのポートの断面図であり、図中、ポートは、圧縮位置にあるアクチュエータを含む。
【0029】
【
図16A】本開示にかかるポンプおよびポートの断面図であり、図中、ポンプは、ポートから接続解除されている。
【0030】
【
図16B】
図16Aのポンプおよびポートの断面図であり、図中、ポンプは、ポートの上に配設され、それから係合解除されている。
【0031】
【
図16C】
図16Bのポンプおよびポートの断面図であり、図中、ポンプは、ポートと係合している。
【0032】
【
図17A】本開示の一例にかかる、圧縮可能構成要素を組み込んだ衣料品の正面斜視図であり、図中、衣料品は弛緩状態にある。
【0033】
【0034】
【
図18A】本開示の一例にかかる、圧縮可能構成要素を組み込んだ衣料品の正面斜視図であり、図中、衣料品は弛緩状態にある。
【0035】
【0036】
【
図19】本開示の原理にかかる、衣料品を調整する方法のフローチャートである。
【0037】
図面全体を通じて、対応する参照番号は対応する部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、例示的な構成について、添付の図面を参照してさらに詳述する。例示的な構成は、本開示が完全なものとされ、当業者に本開示の範囲が十分に伝わるように提供される。本開示の構成についてしっかりと理解してもらうために、具体的な詳細、例えば特定の構成要素、デバイス、および方法の例が記載される。当業者にとっては、具体的な詳細を採用する必要はなく、例示的な構成が多くの異なる形態で具体化され得、具体的な詳細および例示的な構成が本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことが明らかであろう。
【0039】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的構成の説明のみを目的とし、限定することを意図するものではない。本明細書で使用される単数形の冠詞「a」、「an」、および「the」は、文脈上別段に明示しない限り、複数形も含むことが意図され得る。「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という用語は包括的であり、したがって、特徴、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または付加を排除しない。本明細書に記載された方法のステップ、プロセス、および動作は、実行の順序として具体的に特定されない限り、説明または例示された特定の順序でそれらが実行されることを必須とすると解釈されるべきではない。追加または代替のステップが採用され得る。
【0040】
要素または層が別の要素または層の「上」にあったり、それに「係合したり」、「接続されたり」、「取り付けられたり」、「連結されたり」すると言及する場合には、要素または層が他の要素または層の真上にあったり、それに直接係合したり、接続されたり、取り付けられたり、連結されたりし得るか、介在する要素または層が存在し得る。逆に、要素が別の要素または層の「真上にあったり」、それに「直接係合したり」、「直接接続されたり」、「直接取り付けられたり」、「直接連結されたり」すると言及する場合には、介在する要素または層が存在しないことがあり得る。要素間の関係を説明するために使用される他の単語は、同様に解釈されるべきである(例えば、「の間」対「直接・・・の間」、「隣接」対「直接隣接」など)。本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連付けられた列挙項目のうちの1つ以上の任意およびすべての組み合わせを含む。
【0041】
本明細書で使用される「ほぼ」という用語は、示された値または範囲のプラスまたはマイナス5パーセントの範囲内、任意選択で、示された値または範囲のプラスまたはマイナス10パーセントの範囲内を意味する。
【0042】
第1、第2、第3などの用語は、様々な要素、構成要素、領域、層、および/またはセクションを説明するために本明細書で使用され得る。これらの要素、構成要素、領域、層および/またはセクションは、これらの用語によって限定されるべきでない。これらの用語は、ある要素、構成要素、領域、層またはセクションを別の領域、層またはセクションから区別する目的でのみ使用され得る。「第1」、「第2」および他の数字用語などの用語は、文脈上別段に明示しない限り、シーケンスまたは順序を暗示しない。そのため、下記の第1の要素、構成要素、領域、層またはセクションは、例示的な構成の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層またはセクションと称することができ得る。
【0043】
一構成において、衣料品は、内部空隙を含むブラダ(bladder)と、内部空隙内に配設され、第1のゾーンを含む圧縮可能構成要素であって、第1のゾーンが、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能である、圧縮可能構成要素と、ブラダに流体連結され、内部空隙との流体連通(fluid communication)を選択的に許可するように動作可能なポートと、を含む。
【0044】
衣料品は、以下の任意選択の特徴のうちの1つ以上を含み得る。例えば、圧縮可能構成要素は、第1のカップを含み得、第1のゾーンは、第1のカップから離間し得る。追加または代替として、第1のゾーンは、第1のカップの少なくとも一部分の上に延び得る。一構成において、第1のゾーンは、第1の形状を有する第1の複数のレリーフを含み得る。圧縮可能構成要素は、第1のゾーンに隣接して配設された第2のゾーンを含み得、第2の複数のレリーフを含み得る。第2の複数のレリーフのうちのレリーフは、第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を含み得る。第2の複数のレリーフのうちのレリーフは、第1の複数のレリーフのうちのレリーフに対して横方向に配向され得る。
【0045】
一構成において、衣料品は、着用者の胴体を包囲するように動作可能な裏地と、第1のカップから離間した第2のカップと、を含み得、第1のカップおよび第2のカップは、裏地から離れる方向にそれぞれの頂点まで延び得る。圧縮可能構成要素は、少なくとも部分的に第1のカップおよび第2のカップの上に延び得る。任意選択で、ポートは、第1のカップと第2のカップとの間に配設され得、第1のカップおよび第2のカップは流体連通している。
【0046】
別の構成において、衣料品は、内部空隙を含むブラダと、内部空隙内に配設され、第1の頂点まで延びる第1のカップ、および第2の頂点まで延びる第2のカップを含む圧縮可能構成要素であって、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能な第1のゾーンを含む圧縮可能構成要素と、ブラダに流体連結され、内部空隙との流体連通を選択的に許可することによって第1のゾーンを収縮状態と弛緩状態との間で移動させるように動作可能なポートと、を含む。
【0047】
衣料品は、以下の任意選択の特徴のうちの1つ以上を含み得る。例えば、第1のゾーンは、第1の頂点の上に延び得る。追加または代替として、第1のゾーンは、第2の頂点の上に延び得る。第1のゾーンは、第1の形状を有する第1の複数のレリーフを含み得る。任意選択で、圧縮可能構成要素は、第1のゾーンに隣接して配設され、第2の複数のレリーフを含む第2のゾーンを含み得る。第2の複数のレリーフのうちのレリーフは、第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を含み得る。第1のゾーンは、少なくとも部分的に第1の頂点および第2の頂点の上に延び得る。ポートは、第1のカップと第2のカップとの間に配設され得、第1のカップおよび第2のカップは流体連通している。
【0048】
図1~
図3を参照すると、上部胴体用衣料品10が表されており、着用者の上部胴体を覆うように構成された任意の衣服を含む。表された上部胴体用衣料品10はブラ10を含むが、ブラ10は、紐なしブラ、キャミソール、ベース層シャツ、シングレット、水着、スポーツブラ、または支持体を内蔵した他の衣服を含む男性用または女性用の他のタイプの衣服を含む。
図2は、ブラ10aの構成の別例を描いている。ブラ10aに関し、ブラ10aと関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。ブラ10、10aは、第1の乳房被覆部分および第2の乳房被覆部分を含み得る支持衣服(support garment)であることが企図される。第1および第2の乳房被覆部は、
図8~
図14に関して以下でさらに詳述するとおり、1つ以上のゾーンを任意選択で含み得る。
【0049】
図1および
図2を参照すると、ブラ10、10aはそれぞれ、ブラ10、10aの使用時に着用者の身体の前面と関連付けられた前側部12と、ブラ10、10aの使用時に着用者の身体の背部と関連付けられた後側部14と、を含み得る。ブラ10、10aは、着用者の肩を受容するように構成された上端部16と、着用者の胸郭を受容するように構成された下端部18と、をさらに含み得る。ブラ10、10aの長手方向軸A
10は、ブラ10、10aの高さに沿って上端部16から下端部18まで、地表面に対して垂直に延び、ブラ10、10aを概ね右側部20および左側部22に分割する。そのため、右側部20および左側部22は、ブラ10、10aの両側にそれぞれ対応し、上端部16から下端部18まで延びる。本明細書で使用される長手方向は、上端部16から下端部18まで延びる方向を指す一方、矢状方向は、長手方向に対して横断的、かつ前側部12から後側部14まで延びる方向を指す。正面軸または正面方向は、右側部20から左側部22まで延びる方向を指す。
【0050】
ブラ10、10aは、1つ以上の領域に分割され得る。領域は、肩領域24、胸領域26、および胸郭領域28を含み得る。肩領域24は、肩の鎖骨および肩甲骨と関連付けられている。胸領域26は、上部胴体の真肋および乳房組織エリアに対応し得、胸郭領域28は、上部胴体の仮肋および浮動肋骨に対応し得る。
【0051】
ブラ10、10aは、内部空洞30、首受容開口32、胴体受容開口34、右腕受容開口36、および左腕受容開口38をさらに含む。
図1および
図2に示すとおり、首受容開口32は、ブラ10、10aの上端部16上に形成されており、胴体受容開口34は、ブラ10、10aの下端部18上に形成されている。首受容開口32は、首受容開口32の周縁に沿って延びるネックライン40によってさらに形成されている。同様に、胴体受容開口34は、胴体受容開口34の周縁に沿って延びるバンド42によってさらに形成されている。バンド42は、留め具(
図3)を含むものとして表されているが、代替として、弾性バンドによって下端部18で円周方向に接続され得る。
【0052】
ブラ10、10aおよびそれらの構成要素は、様々なサブ構成要素または領域を含むものとしてさらに記載され得る。例えば、ブラ10、10aは、前側部12に配設され、肩領域24および胸領域26から胸郭領域28まで、ならびに右側部20から、右側部20と左側部22との間に配設された中桟部48まで延びる右パネル46を有する前面パネル44をさらに含む。
図1および
図2に最も良好に示すとおり、前面パネル44は、前側部12に配設され、胸領域26から胸郭領域28まで、および左側部22から中桟部48に向かって延びる左パネル50をさらに含む。
【0053】
右パネル46および左パネルはそれぞれ、着用者のバストラインと関連付けられた中央カップ領域52と、右パネル46および左パネル50の周縁の周りに配設された周縁カップ領域54と、中央カップ領域52と周縁カップ領域54との間に配設された遷移領域56と、をさらに含む。ブラ10、10aの第1のカップ58および第2のカップ60は、中央カップ領域52内に配設され、それぞれの頂点まで延びる。第1のカップ58および第2のカップ60のそれぞれは、使用中に着用者の胸を収容および支持するための概ね凸型形状を含む。中央カップ領域52は、使用中に着用者の胸を収容および支持するための概ね凸型形状を含む。
【0054】
前面パネル44の遷移領域56は、中央カップ領域52の底部部分の周りに配設され、ブラ10、10aの下端部18に近接する底部領域56aと、中央カップ領域52の上部分およびブラ10、10aのネックライン40の周りに配設された上部領域56bと、を含み得る。具体的には、上部領域56bは、カップ58、60のそれぞれから上方に延び、着用者のアッパーバストエリアに対応する各パネル46、50の部分を指す一方、底部領域56aは、カップ58、60のそれぞれから下方に延び、着用者のアンダーバストに対応する各パネル46、50の部分を指す。
図1に表されたブラ10は、調整要素102と、弛緩状態と締付状態との間で調整要素102を移動させるように動作可能なポート200と、をさらに含む。
図2に表されたブラ10aは、ポート200、および下記の調整要素102aの別例も含み、これらは、周縁カップおよび遷移領域54、56と協働してブラ10aを拡張および収縮させる一方、中央カップ領域52は概して受動的なままであり得る。換言すれば、ブラ10aの周縁カップおよび遷移領域54、56は、着用者を中心に圧縮して着用者の上部胴体に構造的支持を提供し得る一方、中央カップ領域52の受動的状態は、着用者の上部胴体の敏感な部分の圧縮係合を最小化する。
【0055】
ブラ10、10aは、背面パネル62と、ブラ10、10aの前側部12と後側部14との間に延びる一対のストラップ64と、をさらに含み得る。背面パネル62は、後側部14を横切って右側部20から左側部22へと巻き付き、ストラップ64から右側部20および左側部22への方向へとそれぞれ先細りする高さを含む。一対のストラップ64は、背面パネル62から延び、「T」または「Y」形状を概して形成し、さらに、着用者の肩の上に延び、ブラ10、10aの前側部12において右パネル46および左パネル50に接続する。
【0056】
図3を参照すると、ブラ10は、使用中に着用者と対向し、内部空洞30(
図1)を少なくとも部分的に形成する裏地100を含み得る。ブラ10に関して説明しているが、ブラ10aも、本明細書に記載のとおり、裏地100を含み得ることが企図される。裏地100は、前面パネル44および/または背面パネル62(
図1)の一部として組み込まれ得ることが企図される。追加または代替として、裏地100は、ストラップ64、中桟部48、および/またはバンド42を含むがこれらに限定されないブラ10の他の部分にも組み込まれ得る。裏地100は、互いに連結されている1つ以上の材料から形成され得る。例えば、裏地100の材料は、縫合または接着接合され得る。裏地100の適切な材料は、伸縮性織布、編物、不織布、および/または複合構成を含み得るが、これらに限定されない。さらに、裏地100は、ウィッキング性、通気性、速乾時間、および他の同様の特性などの湿気管理特性を有し得る。裏地100は、しっかりと締めた状態と弛んだ状態との間でのブラ10の移動を容易にするために、ブラ10の様々な領域に配設された1つ以上の実質的に非弾性または非伸縮性の材料と、1つ以上の実質的に弾性または伸縮性の材料との組み合わせを含み得る。1つ以上の弾性材料は、非限定的にスパンデックス、エラステイン、ゴムまたはネオプレンなどの1つ以上の弾性織物の任意の組み合わせを含み得る。1つ以上の非弾性材料は、熱可塑性ポリウレタン、ナイロン、革、ビニル、または弾性特性を付与しない別の材料/織物のうちの1つ以上の任意の組み合わせを含み得る。そのため、裏地100は伸縮し得、それによって上部胴体の周りで伸縮して、ブラ10を容易に着脱することが可能になる。
【0057】
図1~
図4Bを参照すると、ブラ10の前面パネル44は、裏地100に取り付けられた調整要素102をさらに含み得る。いくつかの実装形態においては、ブラ10が、任意選択で、裏地100とシェル100aとの間に調整要素102を封入するために、裏地100に取り付けられた追加の外層またはシェル100aを含み得る。調整要素102は、内部に圧縮可能構成要素または充填材108が配設されている内部空隙106を形成するブラダ104を含む。ブラダは、三次元形状を形成するように構成されることが一般に企図される。三次元形状は、身体部分の形状に基づき得、かつ/またはブラカップの形状であり得る。一例においては、三次元形状が、第1の乳房被覆部分および第2の乳房被覆部分を含むブラ形状に基づく。さらに、三次元形状は、第1の乳房被覆部分と第2の乳房被覆部分との間に中間接続部分を含む。一例においては、圧縮可能構成要素が、第1の乳房被覆部分および第2の乳房被覆部分のそれぞれに複数のレリーフを含む。
【0058】
別例において、圧縮可能構成要素は、第1の乳房被覆部分および第2の乳房被覆部分のそれぞれに複数のレリーフを含むが、圧縮可能構成要素は、中間接続部分に複数の開口部を含まない。
【0059】
ブラダ104は、完全弛緩状態と、完全収縮または締付状態と、1つ以上の中間状態との間で遷移するように動作可能である。一例においては、ブラダ104が、第1の三次元形状を有するように構成されており、内部空間内の真空量の変化を受けて、第1の三次元形状から第2の三次元形状またはその逆に遷移するように構成されている。一例において、第1の三次元形状および第2の三次元形状は、同じ形状であるが、異なる全体サイズを有し得る(例えば、真空の増大を受けて大きなサイズから小さいサイズへと遷移し得る)。
図1Aに表すとおり、圧縮可能構成要素108は、背面パネル62に向かって先細りし、中央カップ領域52から背面パネル62に向かって段階的な低いプロファイルを形成して、背面パネル62に対する圧縮可能構成要素108のプロファイルを最小化し得ることも企図される。
【0060】
ブラダ104は、第1のゾーンおよび第2のゾーンを含み得、その結果、第1のゾーンは、完全弛緩状態、完全拡張状態、および中間状態のうちの1つ以上の間で遷移するように動作可能である一方、第2のゾーンは、実質的に同じ状態を保ち得る。ブラダ104のゾーンについては、
図8~
図14に関してさらに詳述されており、各ゾーンが、ある程度の閉じ込めを着用者に提供するように構成されていることが企図される。閉じ込めの程度は、ブラダの異なるゾーンごとに異なり得る。加えて、第1のゾーンは、
図15Bおよび
図15Cに関して以下で説明するとおり、第1のゾーンの内部空間と大気との間で選択的に流体連通するように構成され得る。
【0061】
図4Aおよび
図4Bは、
図1の線4-4に沿って切り取られた断面図で、弛緩状態(
図4A)から締付状態(
図4B)へと遷移する調整要素102の一例を表している。
図4Aに示すとおり、圧縮可能構成要素108は、圧縮可能構成要素108の第1の側上の第1の表面110aと、圧縮可能構成要素108の反対側にある第2の側上の第2の表面110bと、を含む。第1の表面110aから第2の表面110bまでの距離は、圧縮可能構成要素108の厚さT
108を有する。例えば、圧縮可能構成要素108の厚さT
108は、ほぼ6ミリメートルであり得る。圧縮可能構成要素108は、ほぼ2ミリメートルからほぼ10ミリメートルの範囲の厚さを有し得ることも企図される。代替として、厚さT
108は、2ミリメートル以下または10ミリメートル以上であり得る。追加または代替として、圧縮可能構成要素108は、圧縮可能構成要素108にわたって様々な厚さT
108を有し得る。最後に、圧縮可能構成要素108は、前述の範囲内の厚さを有すると説明されているが、圧縮可能構成要素108の厚さは、使用される材料に依存し得る。以下でさらに詳述するとおり、圧縮可能構成要素108は、以下でさらに詳述するとおり、弛緩状態(
図17A)と締付状態(
図17B)との間で調整要素102およびブラ10を遷移させるように動作可能である。
【0062】
図示された例においては、調整要素102が、裏地100の第1の表面に取り付けられた内側バリア層112aと、ブラ10の外部表面の少なくとも一部分を形成する外側バリア層112bと、を含む。換言すれば、ブラダ104は、外側バリア層112bと、内側バリア層112aと、それらの間のブラダ空間または内部空隙106と、を含み得る。外側バリア層112b、内側バリア層112a、および圧縮可能構成要素108は、以下でさらに詳述するとおり、ブラダ104の周縁に沿って連結されている。バリア層112a、112bの内部表面は、互いに面し、互いに結合されて、ブラダ104のチャンバ116を形成するために内部空隙106を包囲する周辺継ぎ目114を形成する。第2の表面110bおよび外側バリア層112bは、周縁を除いて互いに分離し得、第1の表面110aおよび内側バリア層112aは、周縁を除いて互いに分離し得る。
【0063】
本明細書で使用される「バリア層」(例えば、バリア層112a、112b)という用語は、単層フィルムおよび多層フィルムの両方を包含する。いくつかの構成においては、バリア層112a、112bの一方または両方が単層フィルム(単一層)から生産される(例えば、熱成形またはブロー成形される)。他の構成においては、バリア層112a、112bの一方または両方が多層フィルム(多数のサブ層)から生産される(例えば、熱成形またはブロー成形される)。どちらの態様においても、各層またはサブ層は、ほぼ0.2マイクロメートルからほぼ1ミリメートルの範囲のフィルム厚を有し得る。さらなる構成においては、各層またはサブ層のフィルム厚が、ほぼ0.5マイクロメートルからほぼ500マイクロメートルの範囲であり得る。さらに別の構成においては、各層またはサブ層のフィルム厚が、ほぼ1マイクロメートルからほぼ100マイクロメートルの範囲であり得る。
【0064】
バリア層112a、112bの一方または両方が、独立して透明、半透明、および/または不透明であり得る。本明細書で使用するバリア層についての「透明」という用語は、光がバリア層を実質的に直線で通過し、観察者がバリア層を通して見ることができるということを意味する。比較すると、不透明バリア層の場合、光は、バリア層を通過せず、バリア層を通してはっきりと見ることが全然できない。半透明バリア層は、透明バリア層と不透明バリア層との間に位置し、光は、半透明層を通過するが、光の一部が散乱するため、観察者は層を通してはっきりと見ることができない。
【0065】
バリア層112a、112bはそれぞれ、1つ以上の熱可塑性ポリマーおよび/または1つ以上の架橋性ポリマーを含むエラストマー材料から生産することができる。一態様においては、エラストマー材料が、1つ以上の熱可塑性エラストマー材料、例えば1つ以上の熱可塑性ポリウレタン(TPU)コポリマー、1つ以上のエチレン-ビニルアルコール(EVOH)コポリマーなどを含み得る。一例においては、バリア層112a、112bの一方または両方が、バリア層(複数可)112a、112bの外表面に沿って配設されたり、バリア層(複数可)112a、112bを形成したりするフィルムを含み得る。フィルムは、任意選択で、外観および/または伸縮性という意味では織地の見た目および/または感触を有しながらもブラダ104で流体を収容できる織地に戦略的に対応するように構成され得る。例えば、フィルムは、TPU織地複合材から形成され得る。フィルムは、流体をブラ10内に保持するように協働しながら、流体がバリア層(複数可)112a、112bに沿って流動するのを支援し得る。
【0066】
本明細書で使用される「ポリウレタン」は、ウレタン基(-N(C=O)O-)を含有するコポリマー(オリゴマーを含む)を指す。これらのポリウレタンは、ウレタン基に加えて、追加の基、例えばエステル、エーテル、尿素、アロファネート、ビウレット、カルボジイミド、オキサゾリジニル、イソシナウレート、ウレトジオン、カーボネートなどを含有し得る。一態様においては、ポリウレタンのうちの1つ以上が、1つ以上のイソシアネートを1つ以上のポリオールと重合させて、(-N(C=O)O-)結合を有するコポリマー鎖を生産することによって生産することができる。
【0067】
ポリウレタンコポリマー鎖を生産するための適切なイソシアネートの例としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、およびそれらの組み合わせなどのジイソシアネートが挙げられる。適切な芳香族ジイソシアネートの例としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、トリメチロイルプロパンとのTDI付加物(TMP)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、水素化キシレンジイソシアネート(HXDI)、ナフタレン1,5-ジイソシアネート(NDI)、1,5-テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート(PPDI)、3,3’-ジメチルジフェニル1-4,4’-ジイソシアネート(DDDI)、4,4’-ジベンジルジイソシアネート(DBDI)、4-クロロ-1,3-フェニレンジイソシアネート、およびそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの構成においては、コポリマー鎖が、芳香族基を実質的に含まない。
【0068】
特定の態様においては、ポリウレタンポリマー鎖が、HMDI、TDI、MDI、H12脂肪族、およびそれらの組み合わせを含むジイソシネートから生産される。一態様においては、熱可塑性TPUが、ポリエステル系TPU、ポリエーテル系TPU、ポリカプロラクトン系TPU、ポリカーボネート系TPU、ポリシロキサン系TPU、またはそれらの組み合わせを含み得る。
【0069】
別の態様においては、ポリマー層が、EVOHコポリマー、ポリ(塩化ビニル)、ポリビニリデンポリマーおよびコポリマー(例えば、ポリ塩化ビニリデン)、ポリアミド(例えば、非晶質ポリアミド)、アミド系コポリマー、アクリロニトリルポリマー(例えば、アクリロニトリル-アクリル酸メチルコポリマー)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリアクリル酸イミド、ならびに比較的低い気体透過速度を有することが知られている他のポリマー材料のうち1つ以上で形成され得る。これらの材料のブレンドのみならず、本明細書に記載のTPUコポリマーとのブレンド、ならびに任意選択でポリイミドと結晶性ポリマーとの組み合わせを含むブレンドも適切である。
【0070】
バリア層112a、112bは、2つ以上のサブ層(多層フィルム)を含み得、その結果、多層フィルムの2枚のシートは、互いの上に配置され、選択された点に沿って高周波(RF)溶接技法の従来のヒートシール技法を用いて互いに溶接されて、内部区画を形成し得る。バリア層112a、112bが2つ以上のサブ層を含む構成においては、適切な多層フィルムの例として、マイクロ層フィルム、例えば、少なくともほぼ10層を含み、少なくともほぼ10層から少なくともほぼ50層の範囲であり得るマイクロ層ポリマー複合材、および/または少なくともほぼ10~ほぼ1000層を含むマイクロ層エラストマー膜が挙げられる。個々の層の平均厚さは、わずか数ナノメートルから、数ミル(ほぼ100ミクロン)もの厚さであり得る。さらなる構成においては、バリア層112a、112bが、それぞれ独立して、1つ以上のTPUコポリマー材料と1つ以上のEVOHコポリマー材料との交互のサブ層を含み得、ここで、バリア層112a、112bのそれぞれにおけるサブ層の総数は、少なくとも四(4)、少なくとも十(10)、少なくとも二十(20)、少なくとも四十(40)、および/または少なくとも六十(60)を含む。
【0071】
チャンバ116は、任意の適切な技法、例えば熱成形(例えば真空熱成形)、ブロー成形、押出成形、射出成形、真空成形、回転成形、トランスファー成形、加圧成形、ヒートシール、鋳造、低圧鋳造、スピン鋳造、反応射出成形、高周波(RF)溶接などを用いてバリア層112a、112bから生産することができる。一態様においては、共押出とそれに続く真空熱成形によってバリア層112a、112bを生産して、チャンバ116を生産することができる。チャンバ116は、低い気体透過速度を有するのが望ましい。
【0072】
いくつかの実装形態においては、内側バリア層112aおよび外側バリア層112bが協働して、チャンバ116の幾何学形状(例えば、厚さ、幅、および長さ)を形成する。周辺継ぎ目114は、チャンバ116の周りに延びてチャンバ116を封止し、真空がチャンバ116に印加されるようにし得る。こうして、チャンバ116は、ブラダ104のエリアと関連付けられ、ここで、上部および下部バリア層112a、112bの内部表面は、互いに結合されないため、互いに分離されている。圧縮可能構成要素108は、バリア層112a、112bが互いに結合されていないエリアでチャンバ116内に受容される。最後に、周辺継ぎ目114は、チャンバ116を封止するものとして説明および図示されている一方、周辺継ぎ目114は、裏地100をブラダ104に取り付けるのに使用されることもあり得る。すなわち、バリア層112a、112bのうちの1つ以上の材料を流動させて裏地100の材料に接合することによって周辺継ぎ目114が形成される際に、裏地100を形成する材料は、バリア層(複数可)112a、112bを形成する材料に融着され得る。
【0073】
いくつかの例においては、チャンバ116内の圧力が調整される場合、調整要素102の両側が同じ速度で収縮および弛緩するように、バリア層112a、112bが、チャンバ116に均質なバリア構成を提供する同一材料を含み得る。代替として、バリア層112a、112bのうち第1のバリア層は、バリア層112a、112bのうち他方のバリア層とは異なるバリア材料および/または構成で少なくとも部分的に構築されて、調整要素102、102aが弛緩状態と収縮状態との間で遷移するときに輪郭を選択的に付与し得る。例えば、調整要素102、102aが弛緩状態から締付状態へと遷移するときに、バリア層112a、112bのうち第1のバリア層が他方のバリア層112a、112bとは異なる速度で収縮することによって、調整要素を湾曲させるように、バリア層112a、112bのうちの一方が、他方のバリア層112a、112bとは異なる弾性係数および/または剛性で少なくとも部分的に形成され得る。
【0074】
引き続き
図4Aおよび
図4Bを参照すると、圧縮可能構成要素108は、ブラ10を弛緩状態と締付状態との間で選択的に移動させる変形可能な構造を形成する。圧縮可能構成要素108の第1の表面110aは、内側バリア層112aに面し、第2の表面110bは、外側バリア層112bに面している。この例においては、圧縮可能構成要素108が、圧縮可能構成要素108の厚さT
108(すなわち、内側バリア層112aから外側バリア層112bへの方向)を貫通して形成された、以下でさらに詳述される複数の開口部もしくはセルまたはレリーフ120を有する折り畳み式格子構造118を含む。複数のレリーフ120は、第1の幾何学的形状を有し得、格子構造118を形成するように構成されている。圧縮可能構成要素は、ブラダ空間または内部空隙106内に配設され、複数のレリーフ120を含む。格子構造118は、EVA材料から形成され得、圧縮可能構成要素108および/またはレリーフ120の外形を任意選択で形成するために平坦に切断され得ることが企図される。一例において、圧縮可能構成要素108は、レーザ切断されてレリーフ120を形成し得、その結果、レーザからの熱により、レリーフ120に沿って封止スキンが提供されて、圧縮可能構成要素108の構造的完全性が好都合に改善され得る。圧縮可能構成要素108はその後、所望の三次元形状に熱成形され得る。一例においては、熱成形後、圧縮可能構成要素108が調整要素102の内部空隙106内に配設され得る。別例においては、圧縮可能構成要素がバリア層112a、112bの間に位置付けられ得、圧縮可能構成要素およびバリア層が連結され(例えば、少なくとも周辺で溶接され)て調整可能要素102を形成し得る。さらに別の例においては、圧縮可能構成要素108、ならびに内側および外側バリア層112aおよび112bが所望の三次元形状(例えばブラカップの形状)にそれぞれ熱成形され、周縁全体に溶接されて調整可能要素102を形成し得る。いくつかの例において、1つ以上の限られたゾーンへの真空の印加を妨げることが所望される場合に、圧縮可能構成要素の1つ以上のゾーンは、真空が所望されない限られたゾーンで両方のバリア層に接合され得る。例えば、圧縮可能構成要素およびバリア層の両方と接合し得る材料は、真空が所望されない限られたゾーンに位置付けられ、これらのゾーンからの空気の流出を防ぐために熱接合され得る。熱成形の代替として、圧縮可能構成要素108は、内部空隙106内に位置付けられる前、またはバリア層112a、112bの間に位置付けられ、周辺でバリア層112a、112bに連結される前に射出成形されて所望の三次元形状を取得し得る。一般に、チャンバ116内の圧力が減じられると、格子構造118は、チャンバ116内で折り畳まれて、調整要素102を弛緩または拡張状態から締付状態へと遷移させる。例えば、第1の真空量では、ブラダ104が、第1の三次元形状にあり、ブラダ104が第1の三次元形状にあるときには、外表面110bが実質的に平滑であり、第2の真空量(第2の真空量は、第1の量よりも大きい)では、ブラダ104が第2の三次元形状にあるときには、外表面110bが、格子構造118に基づく複数の凸部および/または凹部を有する。一例においては、第1の真空量がゼロinHg(例えば真空なし)である。別例においては、真空が、ほぼ0inHgからほぼ23inHgの範囲であり得る。
【0075】
ブラ10が着用者によって着用されると、ブラダ104が真空から解放されるときには、ブラダ104内で真空が引かれて複数の凸部を形成するときと比較して、外表面110bが概ね均一な外観を有して実質的に平滑であることが企図される。真空下では、ブラ10が、格子構造118の圧縮状態に対応する一連の凹部を有するように見える可能性があり、これは、レリーフ120の構成変更を受けたものである。一例においては、レリーフ120が、支持衣服またはブラ10の水平軸および/または垂直軸に沿って配置され得る。レリーフは、第1および/または第2の乳房被覆部分の中央から第1および/または第2の乳房被覆部分の周辺に向かう方向に半径方向に配置され得ることも企図される。
【0076】
図4Aおよび
図4Bを再び参照すると、調整要素102は、チャンバ116内の流体移動を促すために、格子構造118に沿ってエッチングされるか別様に配設された複数のチャネル122も含み得る。さらに、複数のチャネル122は、チャンバ116の内外への流体移動を提供する。一例においては、チャネル122がレリーフ120の幅の一部に延びて、各チャネル122がそれぞれのレリーフ120の幅および/または厚さ未満となり得る。換言すれば、各チャネル122の深さは、レリーフ120の厚さ未満である。さらに、各チャネル122の幅は、チャネル122が形成されるレリーフ120のそれぞれの壁の幅以下であり得る。限定ではなく例として、チャネル122は、2ミリメートル(mm)×2mmから0.25mm×0.25mmの範囲の寸法を有する窪みとして構成され得る。一例において、各チャネル122は、ほぼ0.5mm×ほぼ0.5mmであり得る。いくつかの例においては、チャネル122の寸法が、使用される圧縮可能材料のタイプおよび/または厚さに基づいて、大きかったり小さかったりし得る。さらに、いくつかの例においては、チャネル深さがチャネル幅を上回ってもよく、またはその逆であってもよい。
【0077】
チャネル122は、第1の表面110aおよび/または第2の表面110bに沿って位置付けられ、チャンバ116内に流体経路を含み得る。例えば、チャネル122は、レリーフ120間に延びてレリーフ120のそれぞれを流体接続し得る。チャネル122は、圧縮可能構成要素108の周辺に延びて周辺流体経路となり、チャンバ116内の空気流および循環を促し得ることも企図される。一例においては、チャネル122が、圧縮可能構成要素108を熱成形する前に、レーザエッチングプロセスを使用して形成され得る。レーザエッチングプロセスにより、圧縮可能構成要素108内へのチャネル122が形成され得、結果的に、レリーフ120間での流体循環の増大によってブラ10内の流体流が促され得る。例えば下記のとおり、圧縮可能構成要素108は、エチレン酢酸ビニル発泡体(EVA)などのエラストマー材料を含み得、その結果、チャネル122は、普段なら非多孔質材料を通過するはずの流体流を提供する。チャネル122を形成するためのレーザエッチングプロセスは、レリーフ120を形成するためのレーザ切断プロセスよりも低い出力で実施され得る。
【0078】
図5Aおよび
図5Bは、
図2の線5-5に沿って切り取られた断面図で、弛緩状態(
図5A)から締付状態(
図5B)へと遷移する調整要素102aの一例を表している。調整要素102と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
【0079】
調整要素102aは、ブラ10a(
図2)の前面パネル44に一体化され得、内部に圧縮可能構成要素または充填材108aが配設されているブラダ空間または内部空隙106を形成するブラダ104を含む。
図5Aに示すとおり、圧縮可能構成要素108aは、圧縮可能構成要素108aの第1の側上の第1の表面110aと、圧縮可能構成要素108aの反対側にある第2の側上の第2の表面110bと、を含む。第1の表面110aから第2の表面110bまでの距離は、圧縮可能構成要素108aの厚さT
108aを有する。例えば、圧縮可能構成要素108aの厚さT
108aは、ほぼ6ミリメートルであり得る。圧縮可能構成要素108aは、ほぼ2ミリメートルからほぼ10ミリメートルの範囲の厚さを有し得ることも企図される。代替として、厚さT
108aは、2ミリメートル以下または10ミリメートル以上であり得る。追加または代替として、圧縮可能構成要素108aは、圧縮可能構成要素108aにわたって様々な厚さT
108aを有し得る。最後に、圧縮可能構成要素108aは、前述の範囲内の厚さを有すると説明されているが、圧縮可能構成要素108aの厚さは、使用される材料に依存し得る。以下でさらに詳述するとおり、圧縮可能構成要素108aは、調整要素102aおよびブラ10aを弛緩状態(
図18A)と締付状態(
図18B)との間で選択的に遷移させて、着用者の胴体の周りのブラ10aのフィット性を調整する。
【0080】
図示された例においては、調整要素102aが、裏地100の第1の表面に取り付けられた内側バリア層112aと、ブラ10aの外部表面の少なくとも一部分を形成する外側バリア層112bと、を含む。換言すれば、ブラダ104は、外側バリア層112bと、内側バリア層112aと、それらの間のブラダ空間または内部空隙106と、を含み得る。バリア層112a、112bの内部表面は、互いに面し、互いに結合されて、ブラダ104のチャンバ116を形成するために内部空隙106を包囲する周辺継ぎ目114を形成する。
【0081】
この例においては、圧縮可能構成要素108aが、圧縮可能構成要素108aの厚さT
108a(すなわち、内側バリア層112aから外側バリア層112bへの方向)を貫通して形成された、複数の開口部またはレリーフ120aを有する折り畳み式格子構造118aを含む。圧縮可能構成要素108aは、平坦に切断(例えばレーザ切断)されて圧縮可能構成要素108aおよび/またはレリーフ120aの外形を形成し得る。
図5Aおよび
図5Bに表された圧縮可能構成要素にはチャネル122が存在しないため、圧縮可能構成要素108aの格子構造118aには周辺流体経路が存在しないことがあり得る。この代替構成においては、圧縮可能構成要素108aが、チャンバ116内での流体流および循環を支援する多孔質材料から形成され得ることが企図される。調整要素102aが折り畳まれると(
図5B)、外側バリア層112bが内側バリア層112aに向かってレリーフ120a内に引き込まれ得る。任意選択で、調整要素102aが締付状態にあるときに、内側バリア層112aと外側バリア層112bとの間の摩擦によって前面パネル44の裏地100の剛性が高まるように外側バリア層112bが内側バリア層112aに接触し得る。
【0082】
ブラ10が真空引きされると、真空の増大によってバリア層112a、112bが圧縮可能構成要素108に当接するように引かれ、概して締め付けられる。例えば、
図4Bおよび
図5Bに表すとおり、真空が引かれ、圧縮可能構成要素108、108aが収縮状態に変わると、バリア層112a、112bは、格子構造118、118aによって画定されたレリーフ120、120a内に少なくとも部分的に凹むか、別様にレリーフ120、120a内に少なくとも部分的に配設され得る。圧縮可能構成要素108、108がチャネル122を含む場合には、チャネル122のサイズおよび深さ全体が、レリーフ120、120aのサイズと比較して相対的に小さい。そのため、バリア層112a、112bは、真空が引かれるときにチャネル122内へと延びなくなり得る。
【0083】
本明細書に記載のとおり、調整要素102、102aは、格子構造118、118aによって部分的に形成される圧縮可能構成要素108、108aをそれぞれ含む。格子構造118、118aは、真空下で折り畳まれるか別様に締め付けられるように構成されているレリーフ120、120aを含む。換言すれば、圧縮可能構成要素108、108aの格子構造118、118aは、少なくとも部分的な真空が引かれるときに、レリーフ120、120aのサイズ全体が減少して硬性の高い構造を形成するように変化する。
【0084】
真空が引かれると、流体(例えば空気)がブラダ104から除去され、格子構造118、118aのレリーフ120、120aがx軸に沿って圧縮されると同時にy軸に沿って拡張する。調整要素102、102aに関しては、ブラダ104内で真空が引かれると、レリーフ120、120aが垂直方向に拡張し、水平方向に収縮することによって格子構造118、118aが締め付けられる。格子構造118、118aが締め付けられた結果、ブラダ104内に画定された真空により、バリア層112a、112bを含む調整要素102、102a全体の高さがz軸に沿って減じられ得ることが企図される。換言すれば、調整要素102、102aの三次元調整は、レリーフ120、120aの構成を変更するためにブラダ104内で引かれた真空の結果として達成される。格子構造118、118aは、こうして着用者の胸を概して縛り付けるように締め付けられて、移動を最小化し、有利な圧縮を提供し得る。一例において、調整可能要素の体積は、ブラダ内の真空の増大を受けて減少する。非限定的な例として、ブラカップの体積は、真空の印加を受けて減少する。例えば、大きなブラカップサイズは、真空の印加を受けて小さなブラカップサイズへと遷移し得る。さらに、着用者は、所望の圧縮または圧迫に基づいて真空量を調整し得る。その結果、真空が解放されるときと比較して、真空が調整要素102、102aに印加されるときの方が、着用者に対するブラ10、10aの圧縮または圧迫の量が大きい。
【0085】
格子構造118、118aは、圧縮可能構成要素108、108aが弛緩状態から締付状態へと変わるときに、圧縮移動を支援する三次元構造も提供する。多方向の圧縮によって、締め付け量が最大化され、こうして着用者を支持する。換言すれば、圧縮可能構成要素108、108aの格子構造118、118aは、x軸およびy軸のそれぞれに沿って好都合に変わって着用者に最大所望圧縮力を提供し、これにより、圧縮可能構成要素108、108aが締付状態にあるときに着用者をさらに支持することが支援される。
図4A~
図5Bに表すとおり、圧縮可能構成要素108、108aおよび格子構造118、118aのサイズ全体は、圧縮および低減される一方、個々のレリーフ120、120aは、菱形状のレリーフとして構成されている場合、x軸(すなわち、短い対角線)に沿って同時に縮小するか別様に圧縮され、y軸(すなわち、長い対角線)に沿って延伸し得ることが企図される。
【0086】
図4Aおよび
図4Bを再び参照すると、調整要素102が組み立てられて調整要素102の周辺継ぎ目114を形成するときに、圧縮可能構成要素108は、対応するバリア層112a、112bに、周縁に沿って取り付けられ得る。換言すれば、圧縮可能構成要素108の表面110a、110bは、上述のとおり周辺継ぎ目114に沿ってバリア層(複数可)112a、112bに取り付けられてブラダ104のチャンバ116を形成し得るが、それ以外の場合には取り付けられないのが一般的である。
図4Bに表すとおり、表面110a、110bは、調整要素102が真空下で圧縮されると、バリア層112a、112bに向かって引き寄せられ得ることが企図される。表面110a、110bは、真空が引かれるときにバリア層112a、112bに近接し得るか別様に係合し得るが、表面110a、110bは、それ以外の場合には、周辺継ぎ目114以外のエリアでバリア層112a、112bに対して取り付けられていないままであり得る。表面110a、110bは、バリア層112a、112bとスポット溶接または接合されて、
図7~
図14に関する下記の記載のとおり、真空が印加された結果、静的または別様の非締付状態であり得る圧縮可能構成要素108の部分を形成し得ることも企図される。そのため、真空が印加されると、圧縮可能構成要素108は、弛緩状態から締付状態へと移動し、バリア層112a、112bも弛緩状態から締付状態へと遷移する。表面110a、110bは、周辺継ぎ目114でバリア層112a、112bに取り付けられ得るが、表面110a、110bは、表面110a、110bとバリア層112a、112bとの間のブラダ104内に流体流を提供するために別様にバリア層112a、112bから取り付けられていないままであり得ることが企図される。調整要素102は、チャネル122も含み、その結果、バリア層112a、112bは、締付状態であっても圧縮可能構成要素108から少なくとも部分的に分離される。バリア層112a、112bと圧縮可能構成要素108との間のチャネル122によって提供される部分的分離は、チャンバ116内での流体流を支援する。
【0087】
例えば、圧縮可能構成要素108の表面110a、110bの一方または両方は、バリア層112a、112bから係脱(detached)され得る。この構成においては、バリア層112a、112bの一方または両方が、圧縮可能構成要素108が弛緩状態と締付状態との間で遷移するときに、圧縮可能構成要素108の表面110a、110bに対して自由に摺動する。例えば、バリア層112a、112bが真空下でレリーフ120、120a内に引き込まれ、レリーフ120、120a内に本質的に挟まれると、バリア層112a、112bは、弛緩状態から締付状態へと移動する。その際、挟まれたバリア層112a、112bは、レリーフ120、120a内に挟まれるため、圧縮可能構成要素108と共に移動するように本質的に固定され、圧縮可能構成要素108と共に締付状態へと遷移する。真空が解放されると、圧縮可能構成要素108の弾力特性によって圧縮可能構成要素108が弛緩または拡張状態に戻り、その際にバリア層112a、112bに力がかかり、それにより、バリア層112a、112bが締付状態から弛緩または拡張状態へと移動する。バリア層112a、112bと圧縮可能構成要素108とを係脱または分離することにより、弛緩状態にある間のブラ10の追加の移動および可撓性が提供され得る一方、圧縮可能構成要素108が弛緩状態と締付状態との間で移動するときに、圧縮可能構成要素108と共にバリア層112a、112bが引き続き移動し得る。いくつかの実施形態においては、バリア層112a、112bのうちの一方が、圧縮可能構成要素108の対応する層110a、110bに接合され得る。収縮および弛緩が繰り返されている間は、外側バリア層112bおよび/または内側バリア層112aが、圧縮可能構成要素108の対応する表面110b、110aと整列しないことがあり、これによって外観にしわが生じ得る。圧縮可能構成要素108に対する外側バリア層112bまたは内側バリア層112aの移動を低減するために、外側バリア層112bまたは内側バリア層112aは、圧縮可能構成要素108に接合され得る。その結果、複数のチャネルを通る空気流は、バリア層112aまたは112bに接合されていない圧縮可能構成要素108の側面を介してのみ生じる。
【0088】
他の実装形態においては、圧縮可能構成要素108の表面110a、110bのうちの少なくとも1つが、バリア層112a、112bに部分的に取り付けられ得る。例えば、圧縮可能構成要素108は、それぞれの表面110a、110bの内部領域がバリア層112a、112bから係脱されたり独立していたりするように、表面110a、110bの周辺に沿ってバリア層112a、112bに取り付けられ得る。そのため、真空が印加され、圧縮可能構成要素108が弛緩状態から締付状態へと遷移するときに、バリア層112a、112bは、印加された真空下で圧縮可能構成要素108の外周による影響を受けて弛緩状態から締付状態へと遷移する。例えば、バリア層112a、112bは、圧縮可能構成要素108の外周または周縁部114で圧縮可能構成要素108に取り付けられ得る。そのため、真空が印加され、圧縮可能構成要素108が締付状態へと変わると、バリア層112a、112bは、圧縮可能構成要素108の外周が真空下で縮小または他の圧縮移動を行った結果、圧縮可能構成要素108の方に引き寄せられるか、別様に圧縮される。代替として、圧縮可能構成要素108の表面110a、110bのうちの少なくとも1つは、バリア層112a、112bのうちのそれぞれに帯状に取り付けられ得、その後、真空が引かれると、表面110a、110bおよびバリア層112a、112bが変わり得る。
【0089】
図4Aでは、調整要素102が弛緩状態にある。図示のとおり、調整要素102内の格子構造118は、格子構造118のレリーフ120が第1の幅W
120を有するように拡張されている。調整要素102を締付状態へと移動させるために、真空力が圧縮可能構成要素108の弾力性材料によって付与された対向付勢力に打ち勝ち、レリーフ120で格子構造118を折り畳むまで調整要素102の内部空隙106内の圧力が減じられて、レリーフ120を拡張幅W
120から折り畳み幅W
120へと遷移させる。
【0090】
ここで
図6を参照すると、圧縮可能構成要素108のレリーフ120は、以下でさらに詳述するとおり、菱形、波形、エッグクレート(egg crate)形、および/または半径方向構成を含むがこれらに限定されない様々な構造を含み得る。各レリーフ120は、開口の周縁を包囲するレリーフ壁によって画定された開口を含む。例えば、平行四辺形状のレリーフは、4つの側壁によって画定された平行四辺形状の開口を備える。例えば、レリーフ120は、第1の対の対角にわたって延びる長さL
120と、長さL
120に対して横方向に(例えば垂直に)配置された第2の対の対角にわたって延びる幅W
120と、を含む矩形または平行四辺形状のレリーフ120であり得る。圧縮可能構成要素108は、単一の調整ゾーン124を含み得、その結果、格子構造118は、圧縮可能構成要素への真空の印加中に均一に調整することができる。特に、圧縮可能構成要素108は、均一な格子構造118を含み得、その結果、格子構造118を形成する複数のレリーフ120のそれぞれは、同じサイズを有する。追加または代替として、格子構造118は、着用者に対するブラ10のフィット性に応じて可変的に調整され得る。換言すれば、以下でさらに詳述するとおり、格子構造118の部分は、着用者に対するブラ10のフィット性に応じて、格子構造118の他の部分に対して独立して調整され得る。例えば、周縁カップ領域54は、中央カップ領域52から独立して調整され得る。圧縮可能構成要素108は、圧縮可能構成要素108を前面パネル44の右パネル46および左パネル50に対応する右側部128および左側部130に概ね分割する中桟部48(
図1)に対応する中央要素126をさらに含み得る。
【0091】
図示された例において、各レリーフ120の幅W
120は、長さL
120よりも短く、その結果、レリーフ120は、チャンバ116(
図4B)内の圧力が減じられるときに、幅方向に沿って折り畳まれるように構成されている。そのため、レリーフ120の配向は、拡張状態と締付状態との間での所望の遷移プロファイルに応じて選択され得る。例えば、アスペクト比は、ほぼ10ミリメートル×ほぼ15ミリメートルであり得る。代替として、レリーフ120のアスペクト比は、ほぼ10ミリメートル×ほぼ15ミリメートル超であり得るか、ほぼ10ミリメートル×ほぼ15ミリメートル未満であり得る。レリーフ120のアスペクト比は、レリーフ120の構成、寸法、および一般的な形状に概して依存し得るため、レリーフ120に対して一定範囲のアスペクト比が企図される。レリーフ120のそれぞれは、
図6に表すとおり、垂直に整列させて、圧縮可能構成要素108を形成することができる。
【0092】
一例においては、レリーフ120が、上述のとおり概ね菱形状を有し得る。レリーフ120の菱形状は、任意の構成であり得、その結果、レリーフは、狭い、大きい、小さい、広い、薄い、正方形の、矩形の、および/または任意の菱形状であり得る。レリーフ120は、弛緩状態から締付状態に変わる間、x軸に沿って縮小し、y軸に沿って延伸し得ることが企図される。x軸に沿ったレリーフ120の縮小パーセントは、レリーフ120の構成に応じてほぼ0.05パーセントからほぼ62パーセントであり得る。例えば、レリーフ120のx軸寸法は、ブラダ104(
図4A)内の真空が増大するにつれて縮小し得る。一例において、レリーフ120のx軸寸法は、真空圧が0水銀柱インチ(inHg)からほぼ20inHgに増大するにつれて、ほぼ160ミリメートルからほぼ60ミリメートルへと縮小し得る。y軸に沿ったレリーフ120の延伸パーセントは、ほぼ0.5パーセントからほぼ15パーセントであり得ることも企図される。
【0093】
ここで
図7を参照すると、圧縮可能構成要素108aのレリーフ120aは、圧縮可能構成要素108aの厚さT
108a(
図5A)を通して延びる多角形状または円形状の開口部を含むように形成され得る。上述のとおり、圧縮可能構成要素108aは、複数のレリーフ120aを含む格子構造118aを含む。例えば、レリーフ120a
1は、第1の対の対角にわたって延びる長さL
120a1と、長さL
120a1に対して横方向に(例えば垂直に)配置された第2の対の対角にわたって延びる幅W
120a1と、を含む矩形、菱形、平行四辺形、または多角形状のレリーフ120a
1であり得る。図示された例において、各レリーフ120a
1の幅W
120a1は、長さL
120a1よりも短く、その結果、レリーフ120a
1は、チャンバ116内の圧力が減じられるときに、幅方向に沿って折り畳まれるように構成されている。そのため、レリーフ120a
1の配向は、拡張状態と締付状態との間での所望の遷移に応じて選択され得る。
【0094】
レリーフ120aは、直径D
120a2を有する円形または概ね円形状のレリーフ120a
2をさらに含み得る。図示された例においては、円形状のレリーフ120a
2が、チャンバ116(
図5B)内の圧力が減じられるときに折り畳まれるように構成されていない。円形状のレリーフ120a
2は、多角形状のレリーフ120a
1の収縮と比較して、真空下で受動的なままであり得る。円形状のレリーフ120a
2と多角形状のレリーフ120a
1との組み合わせは、以下でさらに詳述されるブラ10aの遷移領域56(
図2)に概ね対応するように位置付けられ得ることが企図される。換言すれば、円形状および多角形状のレリーフ120a
2、120a
1の組み合わせによって、多角形状のレリーフ120a
1のみと比較して収縮の程度が小さくなり得、円形状のレリーフ120a
2のみと比較して収縮の程度が大きくなり得る。円形状のレリーフ120a
2は、概して受動的である一方、円形状のレリーフ120a
2は、最小限に圧縮されて、円形状のレリーフ120a
2間の格子構造118aの任意の潜在的な接続部分を引き寄せ得ることが企図される。そのため、レリーフ120a
2の配向は、弛緩状態または拡張状態を維持するための所望の位置に応じて選択され得る。
【0095】
図示された例においては、圧縮可能構成要素108aのレリーフ120aが、ブラ10に沿って異なる変形特性を付与するために複数の調整ゾーン124a
1~124a
3に配置されている。例えば、圧縮可能構成要素108aは、前面パネル44の周縁カップ領域54(
図2)に沿って配置され、前面パネル44の横方向にわたって(すなわち、右側部20から左側部22へと)配向された幅W
120a1と、前面パネル44の長手方向に沿って(すなわち、上端部16から下端部18へと)配向された長さL
120a1と、を有するレリーフ120a
1の配列(例えば、行および列)を含む第1の調整ゾーン124a
1を含む。そのため、第1の調整ゾーン124a
1のレリーフ120a
1は、着用者の上部胴体の上で幅方向に沿って前面パネル44の周縁カップ領域54(
図2)を選択的に締め付けるように構成されている。圧縮可能構成要素108aは、中桟部48(
図2)に対応し、圧縮可能構成要素108aを前面パネル44の右パネル46および左パネル50に対応する右側部128および左側部130に概ね分割する中央要素126をさらに含み得る。
【0096】
引き続き
図7を参照すると、圧縮可能構成要素108aの中央部分は、前面パネル44の右パネル46および左パネル50の中央カップ領域52に配置された第2の調整ゾーン124a
2を形成する。第2の調整ゾーン124a
2は、直径D
120a2を有するレリーフ120a
2の配列を含む。第2の調整ゾーン124a
2は、圧縮可能構成要素108aおよび前面パネル44が収縮したり、第1の調整ゾーン124a
1よりも収縮度が小さかったりしない静的または受動的な領域をブラ10a内に生成するように構成されている。そのため、中央カップ領域52は、圧縮可能構成要素108aが弛緩状態にあっても収縮状態にあっても、実質的に同じ形状を維持する。圧縮可能構成要素108aは、周縁カップ領域54と中央カップ領域52との間の遷移領域56に形成された第3の調整ゾーン124a
3を含む。ここで、レリーフ120aは、交互配置で配向されたレリーフ120a
1と120a
2との組み合わせを含む。そのため、第3の調整ゾーン124a
3は、調整要素102a(
図5A)が弛緩状態から締付状態へと移動するときに、遷移領域56の締め付け量を周縁カップ領域54より小さいが、中央カップ領域52より多くするように構成されている。
【0097】
図8を特に参照すると、圧縮可能構成要素108bが提示されている。圧縮可能構成要素108と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
【0098】
図8の図示された例において、圧縮可能構成要素108bは、レリーフ120bを含み、これは、ブラ10に沿って異なる変形特性を有する遷移プロファイルを付与するために複数の調整ゾーン124b
1、124b
2に配置されている。例えば、圧縮可能構成要素108bは、前面パネル44の底部領域56aに沿って配置され、前面パネル44の正面方向にわたって(すなわち、右側部20から左側部22へと)配向された幅W
120b1と、前面パネル44の長手方向に沿って(すなわち、中央カップ領域52から下端部18へと)配向された長さL
120b1と、を有するレリーフ120b
1の配列(例えば、行および列)を含む第1の調整ゾーン124b
1を含み得る。そのため、第1の調整ゾーン124b
1のレリーフ120b
1は、着用者の上部胴体の上で幅方向または正面方向に沿って前面パネル44の底部領域56aを選択的に締め付けるように構成されている。圧縮可能構成要素108bは、中桟部48に対応し、圧縮可能構成要素108bを前面パネル44の右パネル46および左パネル50に対応する右側部128および左側部130に概ね分割する中央要素126をさらに含み得る。
【0099】
圧縮可能構成要素108bは、中央カップ領域52の上部分および前面パネル44の上部領域56bに配置された第2の調整ゾーン124b2を含み得る。第2の調整ゾーン124b2は、着用者の乳輪の上半分に対応する位置を有する半円形のデッド(dead)および/または静的領域132bと、中央カップ領域52のデッド領域132bに対して半径方向に配置されたレリーフ120b2と、を含む。換言すれば、レリーフ120b2は、第1のレリーフ120b1に対して横方向に配向される。ここで、デッドおよび/または静的領域132bは、レリーフ120b2が存在しない静的領域であってもよい。そのため、第2の調整ゾーン124b2は、第2の調整ゾーン124b2の静的領域132bが弛緩したままであるときには半径方向に締め付けられ得る。そのため、中央カップ領域52の内側部分は、圧縮可能構成要素108bが弛緩状態にあっても締付状態にあっても、実質的に同じ形状を維持し得る。
【0100】
第1の調整ゾーン124b
1および第2の調整ゾーン124b
2は、上述のとおり、ブラダ104の第1および第2のゾーンにそれぞれ対応し得ることが企図される。第1のゾーン124b
1、外側バリア層112b(
図4A)、内側バリア層112a、および圧縮可能構成要素108bは、第1のゾーン周縁またはバリア134bに沿って融着され得る。第1のゾーン124b
1、第2の表面110b、および外層112bは、第1のゾーン周縁134bを除いて互いに分離しており、第1の表面110aおよび内層112aは、第1のゾーン周縁134bを除いて互いに分離している。第2のゾーン124b
2において、第2の表面110bは、1つ以上の領域で外層112bと融着され得、第1の表面110aは、1つ以上の領域で内層112aと融着され得る。追加または代替として、第2のゾーン124b
2において、第2の表面110bは、外層112bと完全に融着され得、第1の表面110aは、内層112aと完全に融着され得る。
【0101】
図9を特に参照すると、圧縮可能構成要素108cが提示されている。圧縮可能構成要素108と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
図9に表された圧縮可能構成要素108cは、レリーフ120cと、前面パネル44の中央カップ領域52の静的領域132cから半径方向に延びる単一の調整ゾーン124cと、を含む。
図8に関して述べたとおり、
図9に表された静的領域132cは、実質的に弛緩したままであり得る一方、調整ゾーン124cは、圧縮可能構成要素108cの締付状態において静的領域132cを中心にレリーフ120cを半径方向に締め付ける。
【0102】
図10A~
図10Cを特に参照すると、圧縮可能構成要素108dが提示されている。圧縮可能構成要素108と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
【0103】
図10A~
図10Cに表された圧縮可能構成要素108dは、レリーフ120dを有する格子構造118dと、静的領域132dから延びる単一の調整ゾーン124dと、を含む。
図10A~
図10Cに表された静的領域132dは、実質的に弛緩したままであり得る一方、調整ゾーン124dは、圧縮可能構成要素108dの締付状態において静的領域132dを中心にレリーフ120dを締め付ける。静的領域132dは、前面パネル44の底部領域56aまたは上部領域56bのどちらとも対応し得ることが企図される。例えば、静的領域132dは、
図10Aにおいて前面パネル44の底部領域56aに沿って表されており、調整ゾーン124dは、前面パネル44の上部領域56bに沿って形成されている。代替として、
図10Bは、前面パネル44の上部領域56bに沿った静的領域132dを表し、調整ゾーン124dは、前面パネル44の底部領域56aに沿って形成されている。どちらの構成においても、静的領域132dは、バリア134dを介して調整ゾーン124dから流体封止されるか、それに対して別様に不透過性であり、その結果、調整ゾーン124d内で真空が引かれる場合、静的領域132dは、引かれた真空による影響を概して受けていないままであり、静的領域132dと調整ゾーン124dとの間には、流体連通が生じない。追加または代替として、バリア134dは、静的領域132dと調整ゾーン124dとの間の接合部で不透過性コーティングから形成され得る。不透過性コーティングまたはバリア134dは、静的領域132dと調整ゾーン124dとの間の流体連通を防ぐように構成されている。
【0104】
図10Cは、圧縮可能構成要素108dの代替構成を表しており、格子構造118dは、圧縮可能構成要素108dの調整ゾーン124dおよび静的領域132dの両方の中に配設されている。静的領域132d内に配設された格子構造118dの部分は、調整ゾーン124d内に配設された格子構造118dの部分と流体連通していないことが企図される。この構成において、静的領域132dは、レリーフ120d内に複数の開口部136dを含み得、その結果、開口部136dは、流体流(fluid flow)を提供して、静的領域132dの通気性を好都合に促し得る。例えば、開口部136dは、レリーフ120d内の上部領域56bの周縁138dに沿って表されている。追加または代替として、開口部136dは、静的領域132d全体に沿って、または周縁138d以外の選択部分に形成され得る。上述のとおり、静的領域132dは、バリア134dを介して調整ゾーン124dから封止される。開口部136dによって提供される流体流は、格子構造118dが静的領域132d内へと延びる圧縮可能構成要素108dの通気性を支援するように構成されている。静的領域132dに格子構造118dが存在しない場合には、圧縮可能構成要素108dの静的領域132dが通気性材料から形成され得ることが企図される。例えば、静的領域132dの通気性材料は、可撓性を保ちながらも着用者にぴったり合う。限定ではなく例として、静的領域132dは、スパンデックス、ライクラ、および他の実用的な材料、ならびにそれらの組み合わせから形成され得る。
【0105】
図11を特に参照すると、圧縮可能構成要素108eが提示されている。圧縮可能構成要素108と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
【0106】
図11に表された圧縮可能構成要素108eは、レリーフ120eと、前面パネル44の静的領域132eから延びる単一の調整ゾーン124eと、を含む格子構造118eを含む。レリーフ120eは、調整ゾーン124eを形成するように半径方向に配向される。
図11に表された静的領域132eは、格子構造118eを有せず、実質的に弛緩したままであり得る一方、調整ゾーン124eは、圧縮可能構成要素108eの締付状態において静的領域132eを中心にレリーフ120eを半径方向に締め付ける。例えば、静的領域132eは、可撓性を保ちながら着用者にぴったりの通気性材料から形成され得る。限定ではなく例として、静的領域132eは、スパンデックス、ライクラ、および他の実用的な材料、ならびにそれらの組み合わせから形成され得る。代替として、格子構造118eは、
図10Cに関して上述したとおり、静的領域132e内へと延び得る。どちらの構成においても、静的領域132eは、バリア134eを介して調整ゾーン124eから流体封止されており、調整ゾーン124eと静的領域132eとの間の流体連通を防ぐ。静的領域132eは、前面パネル44の底部領域56aまたは上部領域56bのどちらとも対応し得ることが企図される。例えば、静的領域132eは、
図11において前面パネル44の底部領域56aとして表されており、調整ゾーン124eは、前面パネル44の上部領域56bに沿って形成されている。代替として、静的領域132eは、前面パネル44の上部領域56bとして構成され得、調整ゾーン124eは、前面パネル44の底部領域56aに沿って形成されている。調整ゾーン124eは、静的領域132eから半径方向に延びるものとして構成されている。
【0107】
図12を特に参照すると、圧縮可能構成要素108fが提示されている。圧縮可能構成要素108と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
【0108】
図12に表された圧縮可能構成要素108fは、圧縮可能構成要素108fの周縁138fの一部分に沿って配設された調整ゾーン124fを有し、W字形の構成を概ね画定する。換言すれば、調整ゾーン124fは、ブラ10の中央カップ領域52(
図1)および前面パネル44の上部領域56bの一部分に概ね対応する静的領域132fの周りに形成される。圧縮可能構成要素108fの格子構造118fは、調整ゾーン124f内に配設されて、調整ゾーン124fを弛緩状態と締付状態との間で少なくとも部分的に変える一方、静的領域132fには、概して格子構造118fが存在しないことが企図される。代替として、静的領域132fは、格子構造118fの延長部として形成され得、その結果、静的領域132fは、格子構造118fを含み得る。静的領域132fに格子構造118fが存在しない場合には、圧縮可能構成要素108fの静的領域132fが通気性材料から形成され得ることが企図される。例えば、静的領域132fは、可撓性を保ちながら着用者にぴったりの通気性材料から形成され得る。限定ではなく例として、静的領域132fは、スパンデックス、ライクラ、および他の実用的な材料、ならびにそれらの組み合わせから形成され得る。静的領域132fは、バリア134fを介して調整ゾーン124fから流体封止されるか、それに対して別様に不透過性であり、その結果、調整ゾーン124f内で真空が引かれる場合、静的領域132fは、引かれた真空による影響を概して受けていないままであり、静的領域132fと調整ゾーン124fとの間には、流体連通が生じないことが概して企図される。追加または代替として、バリア134fは、静的領域132fと調整ゾーン124fとの間の接合部で不透過性コーティングから形成され得る。不透過性コーティングまたはバリア134fは、静的領域132eと調整ゾーン124fとの間の流体連通を防ぐように構成されている。
【0109】
図13Aおよび
図13Bを特に参照すると、圧縮可能構成要素108gが提示されている。圧縮可能構成要素108と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
【0110】
図13Aに表された圧縮可能構成要素108gは、圧縮可能構成要素108gの周縁138gに沿って配設され、レリーフ120g
1を有する格子構造118gを含む調整ゾーン124g
1を有する。静的領域132gは、調整ゾーン124g
1によって概ね包囲されており、ブラ10(
図1)の中央カップ領域52に概ね対応する。圧縮可能構成要素108gの格子構造118gは、調整ゾーン124g
1内に配設されて、調整ゾーン124g
1を弛緩状態と締付状態との間で部分的に変える一方、静的領域132gには、概して格子構造118gが存在しないことが企図される。代替として、静的領域132gは、格子構造118gの延長部として形成され得、その結果、静的領域132gは、格子構造118gを含み得る。静的領域132gに格子構造118gが存在しない場合には、圧縮可能構成要素108gの静的領域132gが通気性材料から形成され得ることが企図される。例えば、静的領域132gは、可撓性を保ちながら着用者にぴったりの通気性材料から形成され得る。限定ではなく例として、静的領域132gは、スパンデックス、ライクラ、および他の実用的な材料、ならびにそれらの組み合わせから形成され得る。どちらの構成においても、静的領域132gは、バリア134gを介して調整ゾーン124g
1から流体封止されるか、それに対して別様に不透過性であり、その結果、調整ゾーン124g
1内で真空が引かれる場合、静的領域132gは、引かれた真空による影響を概して受けていないままであり、静的領域132gと調整ゾーン124g
1との間には、流体連通が生じないことが概して企図される。追加または代替として、バリア134gは、静的領域132gと調整ゾーン124g
1との間の接合部で不透過性コーティングから形成され得る。不透過性コーティングまたはバリア134gは、静的領域132gと調整ゾーン124g
1との間の流体連通を防ぐように構成されている。静的領域132gは、バリア134gを介して調整ゾーン124g
1に対して封止されるか別様に不透過性であり、その結果、調整ゾーン124g内で真空が引かれる場合、静的領域132gは、引かれた真空による影響を概して受けていないままであることが一般に企図される。バリア134gは、静的領域132gと調整ゾーン124g
1との間の流体連通を防ぐように構成されている。
【0111】
図13Bには圧縮可能構成要素108gの代替構成が表されており、調整ゾーン124g
2は、圧縮可能構成要素108gの周縁138gに沿って配設されている。調整ゾーン124g
2は、静的領域132gの周りに半径方向に配向された格子構造118gのレリーフ120g
2を含む。レリーフ120g
2が半径方向に延びることは、圧縮可能構成要素108gが着用者にぴったり合うのを支援し得る。換言すれば、格子構造118gのレリーフ120g
2は、静的領域132gを中心に半径方向に延びるように、静的領域132gに対して半径方向配向を有し得る。
【0112】
図14を特に参照すると、圧縮可能構成要素108hが提示されている。圧縮可能構成要素108と関連付けられた構成要素の構造および機能の実質的な類似性に鑑み、以下および図面においては、同様の構成要素を識別するために同様の参照番号が使用される一方、文字の拡張を含む同様の参照番号が、修正されたそれらの構成要素を識別するために使用される。
【0113】
図14に表された圧縮可能構成要素108hは、調整ゾーン124hの周りで圧縮可能構成要素108hの周縁138hに沿って配設された静的領域132hを有する。調整ゾーン124hは、ブラ10の中央カップ領域52(
図1)に概ね対応する。圧縮可能構成要素108hの格子構造118hは、調整ゾーン124h内に配設されて、調整ゾーン124hを弛緩状態と締付状態との間で部分的に変える一方、静的領域132hには、概して格子構造118hが存在しないことが企図される。代替として、静的領域132hは、格子構造118hの延長部として形成され得、その結果、静的領域132hは、格子構造118hを含み得る。静的領域132hに格子構造118hが存在しない場合には、圧縮可能構成要素108hの静的領域132hが通気性材料から形成され得ることが企図される。例えば、静的領域132hは、可撓性を保ちながら着用者にぴったりの通気性材料から形成され得る。限定ではなく例として、静的領域132hは、スパンデックス、ライクラ、および他の実用的な材料、ならびにそれらの組み合わせから形成され得る。どちらの構成においても、静的領域132hは、バリア134hを介して調整ゾーン124hから流体封止されるか、それに対して別様に不透過性であり、その結果、調整ゾーン124h内で真空が引かれる場合、静的領域132hは、引かれた真空による影響を概して受けていないままであり、静的領域132hと調整ゾーン124hとの間には、流体連通が生じないことが概して企図される。追加または代替として、バリア134hは、静的領域132hと調整ゾーン124hとの間の接合部で不透過性コーティングから形成され得る。不透過性コーティングまたはバリア134hは、静的領域132hと調整ゾーン124hとの間の流体連通を防ぐように構成されている。静的領域132hは、バリア134hを介して調整ゾーン124hに対して封止されるか別様に不透過性であり、その結果、調整ゾーン124h内で真空が引かれる場合、静的領域132hは、引かれた真空による影響を概して受けていないままであることが一般に企図される。バリア134hは、静的領域132hと調整ゾーン124hとの間の流体連通を防ぐように構成されている。
【0114】
本明細書に記載された圧縮可能構成要素108~108hのいずれか1つが、ブラ10の任意の部分に組み込まれ得ることがさらに企図される。例えば、圧縮可能構成要素108~108hは、背面パネル62の一部として、前面パネル44に対する追加または代替で組み込まれ得る。背面パネル62に沿って圧縮可能構成要素108~108hを追加することにより、真空を引いて格子構造118~118hのレリーフ120~120hを圧縮することによる着用者への支持の提供がさらに支援され得る。圧縮可能構成要素108~108hは、前面パネル44および背面パネル62と組み合わせて、または独立して、ストラップ64を含むがこれに限定されないブラ10の他の部分に組み込まれ得ることも企図される。圧縮可能構成要素108~108hの配置によって提供される調整により、それぞれの圧縮可能構成要素108~108hの格子構造118~118hを真空圧縮するか別様に締め付けることによってカスタマイズ圧縮が形成され、結果的に着用者の快適性向上が支援されるという利点がもたらされ得る。
【0115】
企図されたこれらの構成のいずれにおいても、それぞれの圧縮可能構成要素108~108hが配設されているチャンバ116は、ブラ10の他の領域から封止される。例えば、調整ゾーン124~124hは、第1および第2の調整ゾーン124~124hに接する個々のレリーフ120~120hを溶接するか別様に封止することによって封止され得る。静的領域132a~132hに近接したレリーフ120~120hも、静的領域132a~132hに近接した流体流を最小化し、それらの内部の流体流を防ぐために封止され得る。
【0116】
一例において、圧縮可能構成要素108~108hは、追加の静的領域132a~132hを有して構成され得、その結果、圧縮可能構成要素108~108hの追加の部分は、上記のとおり静的であり得るか、別様にレリーフ120を有しないことがあり得る。換言すれば、圧縮可能構成要素108~108hは、上記したものに加えて、格子構造118を有する領域(例えば、調整ゾーン(複数可)124~124h)と、格子構造118を有しない領域(例えば、静的領域132a~132h)と、を含み得る。限定ではなく例として、本明細書に記載されている圧縮可能構成要素108~108hはそれぞれ、ブラダ104内に配設され得、様々な圧縮構成を好都合に提供するように封止され得るか、調整ゾーン(複数可)124~124hに別様に区分され得る。また、調整ゾーン(複数可)124~124hのうちの1つ以上を有する圧縮可能構成要素108~108hは、カップ58、60の底部部分、上端部分、環状部分、および/またはそれらの任意の組み合わせに配設され得ることも企図される。任意選択で、ブラ10は、調整ゾーン(複数可)124~124hを提供する1つ以上のブラダ104を含み得る。かかる構成においては、1つ以上のブラダ104が、ブラ10を形成するように組み立てられている。
【0117】
圧縮可能構成要素108~108hは、調整要素102を拡張または弛緩状態に向かって付勢(bias)するように構成された1つ以上の弾力性材料を含む。例えば、圧縮可能構成要素108~108hは、EVA発泡体などのエラストマー材料を含み得る。一例において、EVA発泡体は、ほぼ6ミリメートルの厚さを有し得る。代替として、EVA発泡体の厚さは、ほぼ2ミリメートル~ほぼ10ミリメートルより大きくてもよく小さくてもよい。他の例においては、圧縮可能構成要素108~108hが、熱可塑性ポリウレタンなどの非発泡ポリマーを含み得る。任意選択で、圧縮可能構成要素108~108hは、繊維強化エラストマー材料を含み得る。限定ではなく例として、圧縮可能構成要素108~108hは、TPU織地複合材を含み得る。いくつかの実装形態においては、圧縮可能構成要素108~108hが3D印刷から形成され得る。格子構造118は、様々な材料を含むことに加え、調整要素102の様々なエリアに様々な締め付けプロファイルを付与するために様々な幾何学的構成を含み得る。任意選択で、圧縮可能構成要素108~108hの厚さは、調整要素102に比較的低いプロファイルを提供しつつ、調整要素102を拡張または弛緩状態へと付勢するのに十分な構造強度も提供するために、4ミリメートルから8ミリメートルの範囲である。
【0118】
図15A~
図17Bを参照すると、ブラ10のブラダ104の圧力を調整するのに利用されるポート200およびポンプ202の一例が提示されている。ポート200は、ブラダ104に連結され、ブラダ空間または内部空隙106との流体連通を選択的に許可するように動作可能であり得る。ポート200は、開口部208を含む本体206から延びるフランジ204を含む。フランジ204は、ポート200を中桟部48(
図1)および中央要素126に連結するのに利用され得る。例えば、ポート200は、フランジ204で中桟部48に溶接され得る。アクチュエータ210は、開口部208内に配設され、付勢部材212(
図15B)に連結されている。付勢部材212は、流体がポート200に出入りできる開位置から、ポート200が封止される閉位置まで、アクチュエータ210を付勢するように構成されている。図示のとおり、本体206は、フランジ204の第1の側から延びる外側または上部リム214aと、フランジ204の反対側にある第2の側から延びる内側または下部リム214bと、を含む。流体チャネル216は、本体206のリム214a、214bに沿って配設されて、流体連通および/または移動を促し、アクチュエータ210の係合中の潜在的な遮断を最小化する。例えば、着用者は、アクチュエータ210を圧縮して、
図15Cに表されたチャンバ116から流体を放出し得、流体チャネル216は、ポート200からの流体の移動を支援する。上述のとおり、ブラダ104の第1のゾーンは、ポート200を介して第1のゾーンの内部空間と大気および/またはポンプ202との間で選択的に流体連通するように構成されている。追加または代替として、ブラダ104の第2のゾーンは、第1のゾーンおよびポート200から封止され得る。
【0119】
本明細書ではブラ10に関して説明しているが、ポート200は、靴、バックパック、鞄、シャツ、および/または他の衣料品を含むがこれらに限定されない様々な物品で利用され得るものと理解される。さらに、ポート200は、上記のブラ10a(
図2)など、他の同様の物品と共に使用でき得る。ポート200は、ブラダ104、ブラ10、および/またはポート200に組み込まれた任意の他の物品を膨張させかつ/またはしぼませる際に利用され得ることも企図される。先に論じたとおり、ブラ10は、内部空隙106内の流体圧力を調整することによって弛緩状態と締付状態との間で移動する。例えば、内部空隙106内の圧力は、ブラダ104に取り付けられたポート200を通じて内部空隙106内で真空を引くことによって減じられ得る。ポート200および圧縮可能構成要素108は、柔軟部材140によって少なくとも部分的に分離され得ることが企図される。柔軟部材140は、EVA材料から形成され得、圧縮可能構成要素108に沿って配設されたチャネル122は、ポート200と圧縮可能構成要素108のレリーフ120のそれぞれとの間の流体経路を画定するために、柔軟部材140を通して延び得る。真空は、ブラ10内に一体化された、またはブラ10の周辺(すなわち、独立した)付属品として提供されたポンプ202などの圧力源を使用して引かれ得る。ただし、ポンプ202は、前面パネル44、ストラップ64、またはブラ10、10aの他の領域など、ブラ10、10aの任意の部分に取り付けられるか配設され得る。さらに、ポンプ202は、ブラ10の外部にあり、それと取り付けられていない付属ポンプなど、ブラ10に取り付けられていない周辺付属品であり得る。ポンプ202は、ポート200に適用され得る付属ポンプ、真空を引くことを支援する内部エンベロープを有するクラムシェル形ポンプ、および/またはブラ10のパネル44、62のうちの1つに組み込まれたポンプを含み得るが、これらに限定されないことが企図される。ポンプ202という用語は、調整要素102のチャンバ116内で真空を引くことを指し、これにより、ポンプ202は、自動または手動の構成要素を介して真空をポンピングするか別様に引く。限定ではなく例として、ポンプ202が付属ポンプである場合、ポンプ202は、ポンプ202がポート200に適用されるときに事前設定の真空で自動的に真空を引くように構成されたカートリッジを含み得る。
【0120】
図15A~
図16Cを参照すると、チャンバ116の真空引き中に、ポンプ202の先端またはノズルは、ポート200の本体206を受容するように構成されており、流体チャネル216の周りに配設され、それを概ね封止する。例えば、ポンプ202は、ポンプ202がポート200の上に配設されるときに本体206と連結されるシール218を含む。この構成においては、流体がポート200から引き出され、
図15Cに表すとおり、チャンバ116の外部にある流体チャネル216を封止または別様に遮断することによって逆流を最小化する。
【0121】
図17Aおよび
図17Bを参照すると、ポート200およびポンプ202を使用してブラ10を調整する一例が提示されている。内部空隙106内で圧力が(例えば周囲圧力未満に)減じられると、格子構造118は、レリーフの幅方向に沿って折り畳まれる一方、前面パネル44は、上部胴体の周りで締め付けられる(
図17B)。逆に、ブラ10を弛緩状態へと移動させるには、内部空隙106内の圧力が増加し、格子構造118の弾力性材料および/または幾何学形状によってブラ10が拡張状態(
図17A)へと付勢される。圧縮可能構成要素108が弛緩状態と収縮状態との間で遷移するときに(逆もまた同様)、1つ以上の中間状態が達成され得ることが企図される。一例において、着用者は、圧縮可能構成要素108を選択的に収縮および/または弛緩させ得、その結果、圧縮可能構成要素108は、1つ以上の中間状態のうちの1つに静的に留まる。代替態様においては、圧縮可能構成要素108の右側部128および左側部130が、独立的かつ選択的に調整可能であり得る。例えば、ブラ10の右側部20は、ブラ10の左側部22に対して封止され得、着用者は、調整要素102を選択的に真空引きして、圧縮可能構成要素108の右側部128および/または左側部130の一方を圧縮し得る。この構成において、ブラ10は、圧縮可能構成要素108の右側部128および/または左側部130を独立して選択的に圧縮するための多数のポート200を含み得、その結果、圧縮可能構成要素108の一方の側の圧縮度は、圧縮可能構成要素108の隣接する側および/または反対側と比較して大きくてもよく小さくてもよいことが企図される。
【0122】
図18Aおよび
図18Bを参照すると、上述のとおり、ポンプ202を利用してポート200を介して真空を引いて、幅W
120a1が真空下で減少するようにレリーフ120a
1を圧縮するか別様に締め付ける。幅W
120a1が減じられることにより、ブラ10aは、着用者を中心に第1および第3の調整ゾーン124a
1、124a
3において締め付けられる。第1および第3の調整ゾーン124a
1、124a
3におけるブラ10aの締め付けにより、着用者が支持され、周縁カップおよび遷移領域54、56がそれぞれ締め付けられるという利点がもたらされる。周縁カップおよび遷移領域54、56に概ね近接しており、それらによって覆われた着用者の上部胴体の部分は感度が小さいため、中央カップ領域52と比較して大きな圧縮が利用され得ることが企図される。追加または代替として、中央カップ、周縁カップ、および遷移領域52、54、56のそれぞれは、着用者の上部胴体が概ね固定されて上部胴体の潜在的な垂直移動が最小化されるように、真空圧下で、ある程度締め付けられ得る。上述のとおり、第2の調整ゾーン124a
2の部分は、ブラ10aの中央カップ領域52における圧縮力全体を最小化しながら着用者をさらに支持するために、第1および第3の調整ゾーン124a
1、124a
3と比較して圧縮度が小さくあり得る。ある程度の圧縮が第2の調整ゾーン124a
2内で発生し得ることが企図される一方、第2の調整ゾーン124a
2は、調整要素102aが弛緩状態(
図18A)から締付状態(
図18B)へと遷移しているときにレリーフ120a
2が静止状態を保てるように静的な状態を保ち得る。
【0123】
図1~
図19を再び参照すると、ブラ10は、調整要素102を利用することによって圧縮支持を提供し得る。標準的なブラと比較して、ブラ10の調整要素102は、本明細書に記載のとおり、真空を引くことによって形成される圧縮を利用して、着用者のためのカスタムフィットを形成する。圧縮可能構成要素108のレリーフ120の配置は、カスタマイズされた支持および/または圧縮を着用者に提供するための調整ゾーン(複数可)124を含むという利点があり得る。例えば、レリーフ120は、半径方向構成および/または配列構成で配置され得る。ブラ10は、調整要素102の選択的な真空引きおよび解放を好都合に提供するためのポート200も含む。着用者は、ポンプ202を利用して、調整要素102の内部空隙106内で少なくとも部分的な真空を引いて、圧縮可能構成要素108を圧縮し得るか別様に収縮させ得る。
【0124】
例えば、
図19を参照すると、ブラ10を動作させる方法(1000)が提示されている。着用者は、ポンプ202をポート200に適用して、調整要素102のブラダ104内で少なくとも部分的な真空を引くことができる(ステップ1002)。ポンプ202は、ポート200のアクチュエータ210を圧縮して、ポンプ202がブラダ104の内部空隙106と流体連通できるようにする。ポンプ202は、内部空隙106と流体連通すると、ブラダ104から流体を除去してチャンバ116の内部空隙106の圧力を調整することができる。所定体積の流体を除去することによって内部空隙106内の圧力が十分に減じられる場合、圧縮可能構成要素108の圧縮(ステップ1004)が達成される。着用者は、所望の圧縮が達成されたら、ポンプ202を除去し、アクチュエータ210は、閉状態へと付勢されてポート200を封止する(ステップ1006)。任意選択で、着用者は、アクチュエータ210を押し下げることによりチャンバ116内の圧力を調整して、流体が内部空隙106に入れるようにし、圧縮可能構成要素108の中間状態を画定する圧縮を解放し得る(ステップ1008)。着用者は、ポンプ202を使用して圧縮可能構成要素108を繰り返し調整し得、アクチュエータ210を押し下げて、圧縮可能構成要素108のカスタム状態およびブラ10のカスタムフィットを達成し得る。
【0125】
製造方法は、圧縮可能構成要素108をレーザエッチングした後に熱成形して格子構造118を画定することを含む。その後、圧縮可能構成要素108は、第1のバリア層112aと第2のバリア層112bとの間に位置付けられ得、ブラダ104は、調整要素102を形成するように画定され得る。バリア層112a、112bは、周辺継ぎ目114に沿って封止され、圧縮可能構成要素108が配設され得る内部空隙106を形成し得る。
【0126】
一例において、衣料品を製造する方法は、ブラダの外側バリア層および内側バリア層を形成することと、圧縮可能構成要素を形成することであって、圧縮可能構成要素が、第1のゾーンを含み、第1のゾーンが、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能である、形成することと、外側バリア層、圧縮可能構成要素、および内側バリア層をブラダの周縁部で連結することと、ポートをブラダに流体連結することであって、ポートが、圧縮可能構成要素とブラダとの間の流体連通を選択的に許可するように動作可能である、流体連結することと、を含む。さらに、内側バリア層、外側バリア層、および圧縮可能構成要素を形成することは、内側バリア層、外側バリア層、および圧縮可能構成要素のそれぞれを三次元形状に形成することを含む。一例において、圧縮可能構成要素を形成することは、圧縮可能構成要素をレーザ切断して第1のゾーンに複数のレリーフを形成し、その後、圧縮可能構成要素を三次元形状に熱成形することを含む。
【0127】
以下の条項は、上記の衣料品の例示的構成を提供するものである。
【0128】
条項1. 衣料品は、内部空隙を含むブラダと、内部空隙内に配設され、第1の頂点まで延びる第1のカップ、および第2の頂点まで延びる第2のカップを含む圧縮可能構成要素であって、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能な第1のゾーンを含む圧縮可能構成要素と、ブラダに流体連結され、内部空隙との流体連通を選択的に許可することによって第1のゾーンを収縮状態と弛緩状態との間で移動させるように動作可能なポートと、を含む。
【0129】
条項2. 第1のゾーンが、第1のカップから離間している、条項1に記載の衣料品。
【0130】
条項3. 第1のゾーンが、第1のカップの少なくとも一部分の上に延びる、条項1または条項2に記載の衣料品。
【0131】
条項4. 第1のゾーンが、第1の形状を有する第1の複数のレリーフを含む、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0132】
条項5. 圧縮可能構成要素が、第1のゾーンに隣接して配設され、第2の複数のレリーフを含む第2のゾーンを含む、条項4に記載の衣料品。
【0133】
条項6. 第2の複数のレリーフのうちのレリーフが、第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を含む、条項5に記載の衣料品。
【0134】
条項7. 第2の複数のレリーフのうちのレリーフが、第1の複数のレリーフのうちのレリーフに対して横方向に配向される、条項5または条項6に記載の衣料品。
【0135】
条項8. 着用者の胴体を包囲するように動作可能な裏地と、第1のカップから離間した第2のカップと、をさらに備え、第1のカップおよび第2のカップが、裏地から離れる方向にそれぞれの頂点まで延びる、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0136】
条項9. 圧縮可能構成要素が、少なくとも部分的に第1のカップおよび第2のカップの上に延びる、条項8に記載の衣料品。
【0137】
条項10. ポートが、第1のカップと第2のカップとの間に配設されている、条項8または条項9に記載の衣料品。
【0138】
条項11. 圧縮可能構成要素が、静的領域を含み、圧縮可能構成要素の第1のゾーンが、静的領域に対して半径方向に配向された複数のレリーフを含む、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0139】
条項12. 衣料品は、内部空隙を含むブラダと、内部空隙内に配設され、第1の頂点まで延びる第1のカップ、および第2の頂点まで延びる第2のカップを含む圧縮可能構成要素であって、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能な第1のゾーンを含む圧縮可能構成要素と、ブラダに流体連結され、内部空隙との流体連通を選択的に許可することによって第1のゾーンを収縮状態と弛緩状態との間で移動させるように動作可能なポートと、を含む。
【0140】
条項13. 第1のゾーンが、第1の頂点の上に延びる、条項12に記載の衣料品。
【0141】
条項14. 第1のゾーンが、第2の頂点の上に延びる、条項13に記載の衣料品。
【0142】
条項15. 第1のゾーンが、第1の形状を有する第1の複数のレリーフを含む、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0143】
条項16. 圧縮可能構成要素が、第1のゾーンに隣接して配設され、第2の複数のレリーフを含む第2のゾーンを含む、条項15に記載の衣料品。
【0144】
条項17. 第2の複数のレリーフのうちのレリーフが、第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を含む、条項16に記載の衣料品。
【0145】
条項18. 第1のゾーンが、少なくとも部分的に第1の頂点および第2の頂点の上に延びる、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0146】
条項19. ポートが、第1のカップと第2のカップとの間に配設されている、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0147】
条項20. 第1のゾーンが収縮状態にあるときに第1の頂点および第2の頂点の高さが減じられる、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0148】
条項21. 前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品を組み込んだブラ。
【0149】
条項22. 圧縮可能構成要素が、静的領域を含み、圧縮可能構成要素の第1のゾーンが、静的領域に対して半径方向に配向された複数のレリーフを含む、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0150】
条項23. 衣料品を製造する方法であって、内部空隙を有するブラダを形成することと、圧縮可能構成要素を内部空隙内に位置付けることであって、圧縮可能構成要素が、第1のカップおよび第1のゾーンを含み、第1のゾーンが、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能である、位置付けることと、ポートをブラダに流体連結することであって、ポートが、内部空隙との流体連通を選択的に許可するように動作可能である、流体連結することと、を含む方法。
【0151】
条項24. 第1のゾーンを第1のカップから離間させることをさらに含む、条項23に記載の方法。
【0152】
条項25. 第1のカップの少なくとも一部分の上に第1のゾーンを延ばすことをさらに含む、条項23または条項24に記載の方法。
【0153】
条項26. 第1の形状を有する第1の複数のレリーフを第1のゾーンに設けることをさらに含む、前述の条項のいずれか1つに記載の方法。
【0154】
条項27. 第1のゾーンに隣接して配設され、第2の複数のレリーフを含む第2のゾーンを、圧縮可能構成要素に設けることをさらに含む、条項26に記載の方法。
【0155】
条項28. 第1の複数のレリーフのうちのレリーフと同じ形状を有する第2の複数のレリーフのうちのレリーフを設けることをさらに含む、条項27に記載の方法。
【0156】
条項29. 第2の複数のレリーフのうちのレリーフを、第1の複数のレリーフのうちのレリーフに対して横方向に配向することをさらに含む、条項27または条項28に記載の方法。
【0157】
条項30. 着用者の胴体を包囲するように動作可能な裏地と、第1のカップから離間した第2のカップと、を設けることをさらに含み、第1のカップおよび第2のカップが、裏地から離れる方向にそれぞれの頂点まで延びる、前述の条項のいずれか1つに記載の方法。
【0158】
条項31. 少なくとも部分的に第1のカップおよび第2のカップの上に圧縮可能構成要素を延ばすことをさらに含む、条項30に記載の方法。
【0159】
条項32. 第1のカップと第2のカップとの間にポートを位置付けることをさらに含む、条項30または条項31に記載の方法。
【0160】
条項33. 第1のバリア層と、第2のバリア層と、第1のバリア層と第2のバリア層との間に配設され、複数のレリーフを含む圧縮可能構成要素と、を備え、圧縮可能構成要素が、収縮状態と弛緩状態との間で動作可能であり、第1および第2のバリア層のうちの少なくとも1つが、収縮状態にある複数のレリーフ内で少なくとも部分的に凹んでいる、衣料品。
【0161】
条項34. 複数のレリーフが、圧縮可能構成要素の収縮状態においてy軸に沿って延伸する、条項33に記載の衣料品。
【0162】
条項35. 複数のレリーフが、圧縮可能構成要素の収縮状態においてx軸に沿って縮小する、条項31または条項32に記載の衣料品。
【0163】
条項36. 複数のレリーフが、圧縮可能構成要素の収縮状態においてz軸に沿って圧縮される、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0164】
条項37. 第1のバリア層が、圧縮可能構成要素の収縮状態にある複数のレリーフ内に配設されている、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0165】
条項38. 外側バリア層、内側バリア層、およびそれらの間のブラダ空間を含むブラダと、ブラダ空間内に配設された圧縮可能構成要素であって、複数のレリーフを含む圧縮可能構成要素と、を備え、ブラダが、三次元形状を形成するように構成されている、衣料品。
【0166】
条項39. ブラダに流体連結され、ブラダ空間との流体連通を選択的に許可するように動作可能なポートをさらに備える、条項38に記載の衣料品。
【0167】
条項40. 三次元形状が、身体部分の形状に基づく、条項38または39に記載の衣料品。
【0168】
条項41. 三次元形状が、ブラカップの形状である、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0169】
条項42. 複数のレリーフのそれぞれが、第1の幾何学的形状を有する、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0170】
条項43. 複数のレリーフが、格子構造を形成するように構成されている、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0171】
条項44. 外側バリア層、内側バリア層、および圧縮可能構成要素が、ブラダの周縁に沿って連結されている、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0172】
条項45. ブラダが、完全弛緩状態と、完全収縮状態と、1つ以上の中間状態との間で遷移するように動作可能である、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0173】
条項46. 圧縮可能構成要素が、外側バリア層に面する第1の表面と、内側バリア層に面する反対側の第2の表面と、を備え、第1の表面および外側バリア層が、周縁を除いて互いに分離しており、第2の表面および内側バリア層が、周縁を除いて互いに分離している、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0174】
条項47. ブラダが、第1のゾーンおよび第2のゾーンを備え、第1のゾーンが、完全弛緩状態と、完全拡張状態と、1つ以上の中間状態との間で遷移するように動作可能である一方、第2のゾーンが、実質的に同じ状態を保つ、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0175】
条項48. 第1のゾーンが、ポートを介して第1のゾーンの内部空間と大気および/またはポンプとの間で選択的に流体連通するように構成されており、第1のゾーンにおいて、第1の表面および外層が、第1のゾーン周縁を除いて互いに分離しており、第2の表面および内層が、第1のゾーン周縁を除いて互いに分離している、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0176】
条項49. 第2のゾーンにおいて、第2の表面が、1つ以上の領域で外層と融着されており、第1の表面が、1つ以上の領域で内層と融着されている、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0177】
条項50. 第2のゾーンにおいて、第2の表面が、外層と完全に融着されており、第1の表面が、内層と完全に融着されている、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0178】
条項51. ブラダが、複数のゾーンを備え、各ゾーンが、ある程度の閉じ込めを着用者に提供するように構成されている、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0179】
条項52. 閉じ込めの程度が、異なるゾーンごとに異なる、前述の条項のいずれか1つに記載の衣料品。
【0180】
条項53. 外側バリア層、内側バリア層、およびそれらの間のブラダ空間を備えるブラダと、ブラダ空間内に配設された圧縮可能構成要素であって、ブラダ空間が、複数のレリーフを含む、圧縮可能構成要素と、を備え、ブラダが、第1の三次元形状を形成するように構成されており、ブラダが、ブラダ空間内の真空量の変化(または圧力の変化)を受けて第2の三次元形状を形成するように構成されている、支持衣服。
【0181】
条項54. 第1および第2の乳房被覆部分を備える支持衣服であって、第1の乳房被覆部分および第2の乳房被覆部分のそれぞれが、1つ以上のゾーンを含み、1つ以上のゾーンのうちの少なくとも1つのゾーンが、外側バリア層、内側バリア層、およびそれらの間の内部空間を備えるブラダと、内部空間内に配設された圧縮可能構成要素であって、格子構造を形成する複数のセルを含む圧縮可能構成要素と、を備え、ブラダが、第1の三次元形状を有するように構成されており、ブラダが、内部空間内の真空量の変化(または圧力の変化)を受けて、第1の三次元形状から第2の三次元形状またはその逆に遷移するように構成されている、支持衣服。
【0182】
条項55. 第1の真空量では、ブラダが、第1の三次元形状にあり、ブラダが第1の三次元形状にあるときには、ブラダの外表面が実質的に平滑であり、第2の真空量(第2の量は、第1の量よりも大きい)では、ブラダが第2の三次元形状にあるときには、ブラダの外表面が、格子構造に基づく複数の凸部および/または凹部を有する、条項54に記載の支持衣服。
【0183】
条項56. 複数のレリーフが支持衣服の水平軸または垂直軸に沿って配置されている、条項54または55に記載の支持衣服。
【0184】
条項57. 複数のレリーフが、第1および/または第2の乳房被覆部分の中央から第1および/または第2の乳房被覆部分の周辺に向かう方向に半径方向に配置される、前述の条項のいずれか1つに記載の支持衣服。
【0185】
上記の説明は、例示および説明の目的で提供されている。これは、網羅的であること、または開示を限定することを意図するものではない。特定の構成の個々の要素または特徴は、一般に該特定の構成に限定されるのではなく、適用可能である場合には、相互に交換可能であり、具体的に図示または説明されていなくても、選択された構成において用いることができる。同じものが多くの方式で変化してもよい。かかる変形は、本開示からの逸脱と見なされるべきではなく、すべてのかかる修正は、本開示の範囲内に含まれるものと意図される。
【国際調査報告】