(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】スクリーン取水口
(51)【国際特許分類】
E02B 9/04 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
E02B9/04 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505521
(86)(22)【出願日】2022-08-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-19
(86)【国際出願番号】 US2022039084
(87)【国際公開番号】W WO2023009897
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524037993
【氏名又は名称】ジョンソン スクリーンズ インク
【氏名又は名称原語表記】Johnson Screens,Inc.
【住所又は居所原語表記】1950 Old Hwy.8 NW,New Brighton,MN 55112,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベルク,ウォーレン
(72)【発明者】
【氏名】ベルテルソン,ダリン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィサー,デニス
(57)【要約】
中央取水構造体の上に取り付けられたドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体を有する取水スクリーン組立体。ドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体は、スクリーン面上の任意の点で所望の流速を達成するために追加の内部流制御構造体または流れ変更体を必要とすることなく、内側部分が主要な流速等値面に密接に適合するように構成される。中央取水構造体はドーム型またはドーム様の上部スクリーン構造体が動作可能に連結される、上部フランジ面を形成することができる。ドーム型またはドーム状の上部スクリーン構造体は、取水開口部から間隔を空けた箇所で中央取水構造の外周に取り付けることができる。ドーム型またはドーム状の上部スクリーン構造体は、複数の弧状または平坦なろ過スクリーンパネルを含むことができる。空気バーストシステムを中央取水構造体に取り付けてドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体を逆洗することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取水スクリーン組立体であって、
ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体と中央取水構造体とを備え、
上部スクリーン構造体は、展開可能でないスクリーン形状に近似しており、内側部分を形成しており、複数のろ過スクリーンから形成され、複数のろ過スクリーンの各々が展開可能な形状を有し、かつ、スクリーン面を含み、
中央取水構造体は中央開口部を形成する取水管を含んでおり、
ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体は、中央開口部が内側部分内にあるように、中央取水構造体に取り付けられており、
主要な流速等値面が、中央開口部に入る、ふるい分けられた水によって形成され、その主要な流速等値面が中央開口部周りに展開可能でない形状を形成し、
内側部分が、当該展開可能でない形状をちょうど包含するようになっている、取水スクリーン組立体。
【請求項2】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、複数のろ過スクリーンのそれぞれのスクリーン面が弧状のスクリーン面を備える、取水スクリーン組立体。
【請求項3】
請求項2に記載の取水スクリーン組立体であって、ドーム状の上部スクリーン構造体の展開可能でない形状が半球を含む、取水スクリーン組立体。
【請求項4】
請求項2に記載の取水スクリーン組立体であって、ドーム状の上部スクリーン構造体の展開可能でない形状が、一対の対向する側部間で、かつ、ドーム状の上部スクリーン構造体の最上点を通して測定される、ドーム外周を形成し、ドーム外周が180°超360°未満である、取水スクリーン組立体。
【請求項5】
請求項2に記載の取水スクリーン組立体であって、ドーム状の上部スクリーン構造体の展開可能でない形状が、部分トロイダル形状を備える、取水スクリーン組立体。
【請求項6】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、複数のろ過スクリーンのそれぞれのスクリーン面が平らなスクリーン面を備える、取水スクリーン組立体。
【請求項7】
請求項6に記載の取水スクリーン組立体であって、ドーム状の上部スクリーン構造体が多面体形状を備える、取水スクリーン組立体。
【請求項8】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、中央取水構造体が上部連結フランジを含む、取水スクリーン組立体。
【請求項9】
請求項8に記載の取水スクリーン組立体であって、ドーム状の上部スクリーン構造体が枠構造体をさらに備え、枠構造体が上部連結フランジに取り付けられている、取水スクリーン組立体。
【請求項10】
請求項9に記載の取水スクリーン組立体であって、枠構造体が内部枠と外部枠とを備え、複数のろ過スクリーンが内部枠と外部枠との間に保持可能に捕捉されている、取水スクリーン組立体。
【請求項11】
請求項10に記載の取水スクリーン組立体であって、内部枠が上部連結フランジに溶接されている、取水スクリーン組立体。
【請求項12】
請求項11に記載の取水スクリーン組立体であって、外部枠が上部連結フランジに着脱可能に連結されている、取水スクリーン組立体。
【請求項13】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、取水管が中央開口部と同じ管径を有する、取水スクリーン組立体。
【請求項14】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、取水管が上部と下部とを有し、上部が中央開口部と同じ上部径を有し、下部が上部径よりも小さな下部径を有する、取水スクリーン組立体。
【請求項15】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、取水管がテーパ状の円錐部を有し、円錐部は中央開口部に流体結合されており、テーパ状の円錐部は、取水管の下部に向けて先細になっており、当該下部が、中央開口部の中央開口径よりも小さい下部径を有する、取水スクリーン組立体。
【請求項16】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、取水管が、中央開口部を形成する裾広がり部分を有する、取水スクリーン組立体。
【請求項17】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、取水管を取り囲む空気バーストシステムをさらに備え、空気バーストシステムが、ドーム状の上部スクリーン構造体の内側部分に流体連結されている、取水スクリーン組立体。
【請求項18】
請求項17に記載の取水スクリーン組立体であって、空気バーストシステムが、取水管上の上部連結フランジの底部フランジ面に動作可能に連結されており、上部連結フランジが、中央開口部を取り囲む複数の空気バースト開口部を有し、空気バースト開口部が空気バーストシステムと、半球状の上部スクリーン構造体の内側部分とに流体連結している、取水スクリーン組立体。
【請求項19】
請求項18に記載の取水スクリーン組立体であって、空気バーストシステムが、底部フランジ面によって形成される円形逆洗ダクトと、一対の側壁と、底部ダクト壁とを備え、空気バースト注入管が、底部ダクト壁または側部ダクト壁に流体接続されている、取水スクリーン組立体。
【請求項20】
請求項19に記載の取水スクリーン組立体であって、円形逆洗ダクトがダクト断面を形成しており、ダクト断面が、空気バースト注入管から空気バースト注入管に対向する対向ダクト位置にかけて小さくなっている、取水スクリーン組立体。
【請求項21】
請求項19に記載の取水スクリーン組立体であって、円形逆洗ダクトが対向ダクト位置に近づくにつれて、ダクト断面が、壁の高さとダクト幅との一方または両方を選択的に小さくすることによって小さくなる、取水スクリーン組立体。
【請求項22】
請求項1に記載の取水スクリーン組立体であって、中央取水構造体が側部アクセス中央取水構造体を備える、取水スクリーン組立体。
【請求項23】
取水スクリーン組立体のスクリーン面を通過する流速を管理するための方法であって、
ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を中央取水構造体に取り付けるステップを備え、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体の内側部分が、中央取水構造体の中央取水開口部周りに形成される、主要な流速等値面をちょうど包含するようになっている、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を取り付けるステップが、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を、中央取水構造体上の上部連結フランジに連結するステップをさらに含む、方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を取り付けるステップが、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を、中央取水構造体の取水管の側壁に連結するステップをさらに含む、方法。
【請求項26】
請求項23に記載の方法であって、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を取り付けるステップが、
内部枠を中央取水構造体に取り付けるステップと、
内部枠に対して複数のスクリーンを配置するステップと、
複数のろ過スクリーンが内部枠と外部枠との間に保持されるように、中央取水構造体に外部枠を取り付けるステップとをさらに備える、方法。
【請求項27】
請求項23に記載の方法であって、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を取り付けるステップが、複数のスクリーンを合わせて溶接して、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体を形成するステップをさらに備える、方法。
【請求項28】
ドーム状またはドームのような形の取水スクリーンを逆洗するための方法であって、
空気バーストシステムを、上部のドーム状またはドームのような形のスクリーンの下に位置する中央取水構造体に連結するステップと、
加圧空気を空気バーストシステムに供給するステップと、
加圧空気を、上部のドーム状またはドームのような形のスクリーンの下部に近接する、複数の空気バースト開口部を通して送るステップとを備える、方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法であって、空気バーストシステムを中央取水構造体に連結するステップが、空気バーストシステムを、上部フランジ面と下部フランジ面とを形成する取水フランジに取り付けるステップを備え、
ドーム状またはドームのような形のスクリーンが上部フランジ面に係合し、空気バーストシステムが下部フランジ面に係合し、複数の空気バースト開口部が下部フランジ面と上部フランジ面との間に延びている、方法。
【請求項30】
請求項28に記載の方法であって、空気バーストシステムを中央取水構造体に連結するステップが、空気バーストシステムを、中央取水構造体の側壁にある取付組立体に取り付けるステップを備え、
ドーム状またはドームのような形のスクリーンが取付組立体に係合し、複数の空気バースト開口部が取付組立体を貫通している、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水源から流入する水を濾過するためのスクリーン取水口を対象とする。より具体的には、本発明は、取水管における主要な流速の等値面(key flow velocity isosurface)をちょうど模倣する内部体積を形成するドーム状またはドーム様形状のスクリーン取水口を対象とする。
【0002】
優先権の主張
本出願は、2021年7月30日に出願された「スクリーン取水口」と題された米国仮出願番号第63/227,851号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0003】
集水システムは通常、河川、湖沼、塩水体などの水域に隣接して位置する製造工場、都市、灌漑システム、発電施設などのエンドユーザーに水を供給するために使用される。そのエンドユーザーは、井戸を掘削したり自治体の水源から直接水を購入したりする代わりに、この種のシステムを採用することができる。さらに、これらのシステムを使用することは、エンドユーザーの場所、例えば、自治体の水源からの水および/またはポンプを作動させるための電力が容易に利用できない遠隔地で決定される場合がある。これらの集水システムは、さまざまな水・環境条件に適応する能力を備え、効率的かつ経済的に運転できるという点で有利である。
【0004】
従来の集水システムでは、典型的には、水域に沈めた位置から水域に隣接または近接するエンドユーザーに水を輸送するように適合された取水管を使用する。取水管は概して水域に沈められ、取水管の端部は通常は1以上のろ過部材を形成する取水スクリーン組立体に連結される。1つの一般的な取水スクリーン形状はT字型構成であり、対向する端部に2つのろ過スクリーンを有する。大型の取水スクリーン組立体の典型的な形状としては、T部分の対向する端部から片持ち梁になっている2つのスクリーンシリンダを備えたフランジ付きT部分であり、各スクリーンシリンダの遠位端に平板状、円錐状、または皿型などの堅牢なクロージャを備えている。これらのクロージャは、取り外し可能であってもよく、またはその意匠内にアクセスポータルを含むことができる。組立体の個々の部品は、通常、一緒に溶接されている。
【0005】
具体的な構成にかかわらず、スクリーン取水口は概して一定の大きさの水上のゴミが取水管に入るのを防ぐようになっている。同時に、スクリーン取水口は、取水スクリーン面の長さに沿ってゴミをろ過しながら、水生生物を保護するように設計されなければならない。このためには、スクリーンを通過する流速を最大ピークレベル以下に保つ必要がある。この最大ピークレベルは、約0.5フィート/秒、または地域の要件や仕様によって規定されるその他の制限であってもよい。スクリーン面での流速を制御する1つの方法として、スクリーン取水口の内部において流れ変更部を使用することである。例えば、Johnson Screensブランドのスクリーン取水口は、米国特許第6,051,131号及びおよび米国特許公開第2012/0298572号に開示されているような流れ変更部を使用することにより、ろ過スクリーン全体の流れの均一性を向上させる。それぞれの開示内容は参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0006】
内部の流れ変更部は、ろ過スクリーンを通過する均一な流速を提供することはできるが、その設計は複雑となり、スクリーン取水口に多大なコストを追加し得る。そのため、内部の流れ制御部や流れ変更部を必要とすることなく、ろ過スクリーンを通過する流速を均一にするという目標を達成できるように、スクリーン取水口の設計を改善することが有用となるであろう。
【発明の概要】
【0007】
本明細書で開示されるように、本発明による取水スクリーン組立体は、中央取水構造体の上方に取り付けられる、ドーム状またはドーム様上部スクリーン構造体を備えることができる。概して、ドーム状またはドームのような形の取水スクリーン組立体の様々な開示された実施形態は、ドーム状またはドーム様取水スクリーン組立体の内部容積が、スクリーン面上の任意の点で所望の流速を達成するために付加的な内部流れ制御構造または流れ変更構造が不要であるように、主要な流速等値面にちょうど適合するように構成され得る。実施形態によっては、中央取水構造体は上部フランジ面を形成することができ、上部フランジ面には、ドーム状またはドーム様上部スクリーン構造体が動作可能に連結される。これらの実施形態において、上部フランジ面は、概して、中央取水構造体の中央入口を取り囲むフランジ外周部を形成できる。ここで、フランジ外周部は、360°の外周を形成する。代替の実施形態として、ドーム状またはドーム様上部スクリーン構造体は、取水口から間隔を空けた箇所で中央取水構造体の外周に取り付けられ得る。ドーム型またはドーム状の上部スクリーン構造体は、概して、複数のろ過スクリーンパネルから形成される。ろ過スクリーンパネルは、弧状ろ過スクリーンを備えることができ、あるいは、例えば、三角形スクリーンパネルから形成される測地線ドームや、五角形スクリーンパネルから形成される正十二面体ドームなどの、多面体のドーム状またはドーム様部分を形成するように組み合わされる、複数の平面スクリーンパネルを備えうる。ドーム型またはドーム状の上部スクリーン構造体は、半球状の上部スクリーン構造体を形成することができる。ドーム型またはドーム状の上部スクリーン構造体は、ドーム型上部スクリーン構造体の対向する側面とドーム型上部スクリーン構造体の最上点との間に形成されるドーム外周部を形成することができる。ドーム外周部は180°より大きく360°より小さく、部分的なトロイダル形状に似せることができる。ドーム型またはドーム状の上部スクリーン構造体は、ドーム型上部スクリーン構造体の対向する側面とドーム型上部スクリーン構造体の最上点との間に形成されるドーム外周部を180°未満とすることができる。スクリーン組立体は、中央取水構造体の下側フランジ面に取り付けられた円形逆洗ダクトを含むことができ、あるいは、中央取水構造体に直接取り付けられるか、または中央取水構造体の一部として一体化された円形逆洗ダクトを含むことができる。円形逆洗ダクトは、中央取水構造体の中央入口によって形成される外周を実質的に取り囲む。
【0008】
本明細書に開示されるように、本発明によるスクリーン取水組立体は、追加的な内部流制御部または内部流調整部がなくても、スクリーン面を横切る任意の点で所望の限界を超えないスクリーン面を通る流速を有する。スクリーン取水組立体は、中央取水構造体に取り付けられるドーム状またはドーム様のスクリーン構造体を含む。内部容積は、中央取水構造体の中央開口部周りに形成される主要な流速等値面が内部容積内に密接に(ちょうど)模倣され包含されるように選択および構成され得る。概して、追加的な内部流または内部流調整部がない場合、主要な流速等値面は、中央開口部から延びる展開可能でない形状を形成する。実施形態によっては、中央開口部の中心点からスクリーン面の任意の点まで測定したスクリーン半径はほぼ等しい。ドーム状又はドーム様スクリーン構造体は、概して、複数のろ過スクリーンを含み、ろ過スクリーンは、例えば、平坦又は弧状ろ過スクリーンなどの展開可能な形状を有する。複数のろ過スクリーンは、中央取水構造体に連結された枠構造体の間に保持され得る。中央取水構造体は、濾過された水を使用箇所に送る取水管を含む。取水管は、中央開口部と等しい管径を有するか、または管径が中央開口部よりも小さくなるように変化できる。円形逆洗ダクトは、中央開口部の下方に動作可能に組み込むことができ、これにより、複数の空気バースト開口部が、ドーム型またはドームのような形のスクリーン構造体内に加圧空気を送り込み、ドーム型またはドーム様スクリーン構造体上に蓄積し得るゴミを逆洗して除去する。
【0009】
実施形態によっては、本発明のスクリーン取水組立体は、半球状または半球に近似する形状を有する上部のドーム状またはドーム様スクリーン構造体を含む。これらの実施形態によっては、中央開口部の中心点から測定される半径は、半径が上部ドーム状またはドーム様スクリーン構造体上のどこで測定されるかにかかわらず、ほぼ同じである。
【0010】
実施形態によっては、本発明のスクリーン取水組立体は、例えば、三角形スクリーンパネルから形成される多面体または五角形スクリーンパネルから形成される12面体のような、測地線形状を有する上部ドーム型またはドーム様スクリーン構造体を含む。
【0011】
実施形態によっては、本発明のスクリーン取水組立体は、ドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体の対向する側面と、ドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体の最上部との間に形成されるドーム外周を含み、ドーム外周は180°より大きく360°より小さい。
【0012】
実施形態によっては、本発明のスクリーン取水組立体は、ドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体の対向する側面と、ドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体の180°未満の最上点との間に形成されるドーム外周を形成する上部ドーム状またはドーム様の構造体を含む。
【0013】
別の態様において、本発明は、ドーム状またはドーム様上部スクリーン構造体を中央取水構造体に取り付けることによって、取水スクリーン組立体のスクリーン面を横切る流速を管理する方法を含む。概して、本方法は、ドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体の内部領域が、中央取水構造体の中央開口部に入る流体によって形成される主要な流速等値面を包含するように、ドーム状またはドーム様上部スクリーン構造体を構成することを含み得る。実施形態によっては、中央取水構造体上の中央開口部の中心点は、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体上に形成されたスクリーン面の任意の部分に対してほぼ等距離である。
【0014】
さらに別の態様において、本発明は、ドーム型またはドーム様の上部スクリーン構造体の下方の中央取水構造体に空気バーストシステムを連結することによって、取水スクリーン組立体のドーム型またはドーム様の上部スクリーン構造体を逆洗するための方法を備える。実施形態によっては、空気バーストシステムは、ドーム型またはドーム様の上部スクリーン構造体が取り付けられる上部連結フランジの底部フランジ面に取り付けることができる。あるいは、空気バーストシステムは、中央取水構造体に直接取り付けられ得るか、または中央取水構造体に一体化され得る。本方法はさらに、空気バーストシステムに加圧空気を供給するステップと、加圧された空気を、ドーム型またはドーム様の上部スクリーン構造体の内側部分と流体接触する複数の空気バースト開口部を通して流すステップとを備える。
【0015】
本開示全体を通して使用されるように、「主要な流速等値面(key flow velocity isosurface)」という用語は、上部ドーム状またはドーム様の上部スクリーン構造体のすべての点でスロットを通過する流速を所定の制限値以下に維持するように、スクリーン面が越えて(完全に包含して)留まらなければならない高速流領域の外側の境界として定義される。一例として、多くの管轄区域や規制当局は、水生生物を保護するために、取水スクリーンのスルースロット流速が0.5フィート/秒を超えないことを要求している。
【0016】
本開示全体を通して 使用されるように、「展開可能でない表面」という用語は、例えば、スクリーン面のx軸とy軸の両方に沿った二重曲率を有し、あるいは平面に沿って平坦にすることができない表面を表す。
【0017】
本開示全体を通して使用されるように、「展開可能な表面」という用語は、スクリーン面のx軸とy軸によって定義される平面に沿って平坦化され得る表面を表す。本開示全体を通して使用されるように、「展開可能な表面」という用語は、平坦なスクリーン面、または単一の軸に沿って弧状に形成され、平坦化され得るスクリーン面(例えば楕円形)の両方に関して使用され得る。
【0018】
本開示全体を通して使用されるように、「ドーム型(状)またはドーム様」という用語は、球体の一部を構成する形状、例えば、半球または180度未満または180度以上の弧を有する円弧形状を指す。「ドーム型またはドーム様」とは、さらに、球形を模倣しようとする形状、例えば測地線形状を指す。「ドーム型またはドーム様」は、さらに例えば、トロイダル形状のような球状部分を有する形状をさらに含むことができる。
【0019】
上記の要約は、図示された各実施形態または本明細書の主題のすべての実施形態を説明することを意図するものではない。以下に続く図および詳細な説明は、様々な実施形態をより具体的に例示するものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本明細書の主題は、添付の図面に関連する様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮すれば、より完全に理解できる。
【
図1a】
図1aは、任意のスクリーニング部品のない取水管に関する、主要な流速の等値面を示す側面図である。
【
図1b】
図1bは、従来技術の取水スクリーン組立体の部分的に隠れた断面図である。
【
図1c】
図1cは、主要な流速の等値面を示す、
図1bの取水スクリーン組立体の断面図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態による取水スクリーンの正面図である。
【
図2a】
図2aは、主要な流速の等値面を示す、
図2の取水スクリーン組立体の断面図である。
【
図3】
図3は、
図2の取水スクリーン組立体の斜視正面図である。
【
図6】
図6は、
図2の取水スクリーン組立体を構成する際に使用される、中央取水構造体に取り付けられる枠組立体の正面図である。
【
図9】
図9は、
図6の枠組立体の一部分の間に捕捉される弧状のろ過スクリーンの斜視図である。
【
図12】
図12は、本発明の一実施形態による弧状ろ過スクリーンの外側斜視図である。
【
図15】
図15は、本発明の一つの代表的な実施形態による中央取水構造体の斜視図である。
【
図20】
図20は、本発明の一実施形態による枠組立体によって捕捉される、弧状のスクリーンフィルタの正面斜視図である。
【
図21】
図21は、
図20の枠組立体によって捕捉される、弧状ろ過スクリーンの側面斜視図である。
【
図22】
図22は、本発明の一実施形態による、弧状ろ過スクリーンのスクリーン半径を示す側面斜視図である。
【
図23】
図23は、本発明の別の一実施形態による、取水スクリーン組立体の側面斜視図である。
【
図25】
図25は、本発明の別の一実施形態による、中央取水構造体の側面図である。
【
図28】
図28は、本発明の別の一実施形態による、中央取水構造体の側面図である。
【
図31】
図31は、
図2の取水スクリーン組立体の側面図であり、本発明の一実施形態による空気バースト組立体を有するものである。
【
図34】
図34は、
図31の空気バースト組立体とともに使用する中央取水構造体の上面図である。
【
図35】
図35は、
図31の取水スクリーン組立体の底面斜視図であり、空気バースト組立体の内部を見せるために底部のダクト壁を外した状態となっている。
【
図36】
図36は、本発明の別の一実施形態による、取水スクリーン組立体の側面図である。
【
図41】
図41は、本発明の別の一実施形態による、取水スクリーン組立体の側面図である。
【
図45】
図45は、本発明の別の一実施形態による、取水スクリーン組立体の背面図である。
【
図52】
図52は、本発明の別の一実施形態による、取水スクリーン組立体の背面図である。
【
図58】
図58は、本発明の別の一実施形態による、取水スクリーン組立体の正面図である。
【
図63】
図63は、
図58の取水スクリーン組立体とともに使用する取水管の一実施形態の側面図である。
【
図65】
図65は、
図58の取水スクリーン組立体とともに使用する取水管の一実施形態の側面図である。
【
図67】
図67は、本発明の一実施形態による、側部アクセス中央取水構造体を有する、取水スクリーン組立体の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
様々な実施形態は、様々な修正形態および代替形態にすることができるが、その詳細は、図面において例として示され、詳細に説明されるであろう。しかしながら、その意図は、特許請求の範囲に記載された発明を、説明した特定の実施形態に限定することでないことは理解されたい。それどころかその意図は、特許請求の範囲によって規定される主題の趣旨および範囲内に入るすべての修正物、均等物、および代替物をカバーすることにある。
【0022】
図1aは、水域内に配置された取水管50を示している。特に制限または変更がなければ、取水管50の開口部52内に水を引き込むことで、開口部52を取り囲む高流速領域54が形成される。概して、高流速領域54内の流速は、流れが開口部に近づくにつれて高くなる。高流速領域54の境界となる主要な流速等値面56は、スクリーン面が完全に包含しなければならないその領域を画定する。
【0023】
図1bは、従来技術の取水スクリーン組立体100を示す。取水スクリーン組立体100は、概して、中央のフランジ付きT部分10の形態で示される、取水部材または他の本体と、端部プレート20a、20bとして示される1以上の閉鎖部材と、中央マニホールド102と、下部分104と、1以上のスクリーン部分106a、106bと、1以上のマニホールド壁108a、108bとを含むことができる。実施形態において、スクリーン取水組立体100のほぼ中心が軸Aに沿って示されている。中央マニホールド102は、軸Aからマニホールド壁108a、108bまで実質的かつ連続的に延びており、ステンレス鋼または銅ニッケル管または管類(チューブ)などの、流体の取水または流入を許容しない材料で構成されている。スクリーン部分106a、106bはそれぞれ、各マニホールド壁108a、108bからそれぞれの端部プレート20a、20bまでの間に形成される、対応するスクリーン長さ110a、110bを有する。
【0024】
取水スクリーン組立体100では、内部流れ変更組立体60、例えば、PCT公報WO2019/200208に記載されているような内部流れ変更部が、
図1cに示されているように、主要な流速等値面56が変更され、実質的にローブ62内に侵入するように、高流速領域54を変更する役割を果たす。このような内部流れ変更組立体60をうまく利用して、取水スクリーン組立体100の内側部分内に、主要な流速等値面56を維持することはできるが、内部流れ変更組立体60の製造および設置は、材料および労力の両方において高価となり得るとともに、特定の空隙領域64を残すこととなり、これは実質的に取水スクリーン組立体100の内側部分が大きくされたことを意味する。
【0025】
本発明の一実施形態による取水スクリーン組立体200を
図2、
図2a、
図3、
図4および
図5に示す。概して、取水スクリーン組立体200は、水域に長期間沈めておくのに適した材料で製作される。代表的な材料としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、銅ニッケル合金などの金属および金属合金、ならびに例えば、ポリ塩化ビニル、プロピレンなどの高分子材料等を挙げることができる。図示したように、取水スクリーン組立体200は、概して、中央取水構造体204に作動可能に連結される、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202を備える。
図2aに示されるように、中央取水構造体204は、取水スクリーン組立体200が濾過された水を所望の使用場所(例えば、取水スクリーン組立体200が沈められた水域に隣接する海岸線)に供給することを可能にする管またはチューブ組立体に流体連結される。
【0026】
図2aを参照すると、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202を使用することで、内部流れ変更組立体60を必要とすることなく、高流速領域54を包含する。さらに具体的には、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体の大きさは、主要な流速等値面56に対してちょうどオーバーサイズになるようにすることができる。
【0027】
図2、
図3、
図4および
図5に見られるように、取水スクリーン組立体200は、概して5つの弧状ろ過スクリーン212a、212b、212c、212dおよび212eを備えるが、弧状ろ過スクリーン212の数は、取水スクリーン組立体200の所望の流れ性能および全体的なサイズに応じて変えられるということは理解されたい(後の実施形態に示される)。枠構造体210は概して、
図6、
図7および
図8に最もよく見られるように、内部枠214と外部枠216を備える。
図9、
図10および
図11を参照すると、内部枠214は、内部フランジ端220と内部ハブ端222とを有する複数の内部枠部材218によって形成される。内部ハブ端部222は、内部の角度のついた端面224を含み得る。外部枠216は、外部フランジ端部228と外部ハブ端部230とを有する複数の外部枠部材226によって形成される。外部ハブ端部230は、外部の角度のついた端面232を含むことができる。概して、内部枠部材218と外部枠部材226とは、隣接する内部の角度のついた端面224と隣接する外部の角度のついた端面232とが上部ハブ234を形成するように配置される。枠構造体210は、垂直面238と水平面240とを形成する複数のアングル部材236をさらに備え、水平面240は概して複数のアングル部材開口部242を備える。
【0028】
各弧状ろ過スクリーン212は、概して、弧状でほぼ三角形形状250を形成する。弧状ろ過スクリーン212は、もともと平坦な形状に形成された後、所望の弧状形状を形成するために「巻かれる」または他の方法で処理される。概して、各弧状ろ過スクリーン212はスクリーン面252を有する。スクリーン面252は、複数の支持リブまたは支持ロッド256に動作可能に連結される、間隔をあけて配置された複数のワイヤ254によって形成される。好ましくは、離間したワイヤ254は、例えば、ほぼ三角形の断面を形成するVee-Wireのような形状のワイヤ部品を含み得る。概して、隣接する離間したワイヤ254間の間隔は、弧状ろ過スクリーン212のろ過精度(filter rating)を規定し、スクリーン面252を通過させない微粒子およびごみのサイズを決定する。一つの代表的な実施形態において、支持リブ256は、間隔をあけて平行に配置することができ、そこに間隔をあけて配置されたワイヤ254が、支持ロッド256に対して垂直に存在するように、支持リブ256の上部に配置される。間隔をあけて配置されたワイヤ254は、例えば適切な溶接操作によって支持ロッド256に連結され、スクリーン面252を形成する。
【0029】
図15、
図16、
図17、
図18および
図19を参照すると、中央取水構造体204は、概して、取水管260と、上部連結フランジ262と、下部連結フランジ264とを備える。取水管260は、概して、管入口268と管出口270との間に延びる中空管体266を備える。実施形態によっては、中空管体266は、上側管部分272と下側管部分274とを備えることができ、上側管部分272は、下側管部分274と比較して大きい直径を有する。上部連結フランジ262は、中央流れ開口部276が上部管部分272に対して実質的に液密となり、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202のあらゆる流体バイパスを防止するように、管入口268に、または管入口268に近接して、中空管体266に流体連結される。上部連結フランジ262は、概して、複数のフランジ側面280によって形成されたフランジ外周部278を備え、フランジ側面280の数は、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202を構成する際に使用される弧状ろ過スクリーン212の数に対応する。フランジ外周部278は、概して、中央流れ開口部276を取り囲む360°の外周部を形成する。概して、各フランジ側面280は、一対の枠取付け開口部282と、複数のスクリーン保持開口部284とを含み、隣接するフランジ側面280は側面接合部285で交わる。各側面接合部285は、1つの枠取付け開口部282と取付けスロット287とを含む。中央取水構造体204は、複数の支持ブラケット286をさらに含むことができる。支持ブラケット286は、中空管体266と上部連結フランジ262とを動作可能に連結し、取水スクリーン組立体200を補強して構造強度を与えることができる。下部連結フランジ264は、中空管体266に動作可能に連結され、概して、取水スクリーン組立体200を、取水スクリーン組立体200の内部から使用箇所に水を供給する管または管路と動作可能に連結するための連結面288を提供する。
【0030】
概して、取水スクリーン組立体200は、
図20および
図21に代表的に示されるように、内部枠214を中央取水構造体204に動作可能に連結することによって組み立てることができる。具体的には、内部フランジ端部220が、対応する側面接合部285に近接して配置されるように内部枠部材218を配置することによって、内部枠214は順次組み立てられる。なお、図示していないが、上部連結フランジ262は、各取付スロット287の内側に位置する第2の取付スロットを含むことができ、この中に、組立中に内部フランジ端部220を挿入して保持できることは理解されたい。内部フランジ端部220を側面接合部285に配置した状態で、内部ハブ端部222を近接させて、上部ハブ234を形成し始めることができる。この時点で、内部枠214を中央取水構造体204に確実に連結させるように、内部ハブ端部222を一緒に溶接し、内部フランジ端部220を上側連結フランジ262に溶接することができる。
【0031】
中央取水構造体214が組み立てられて中央取水構造体204に連結された状態で、弧状ろ過スクリーン212を、隣接する内部枠部材218の間の位置に配置することができる。概して、弧状ろ過スクリーンは、スクリーン面252が中央取水構造体204から外側に向くように配置される。
【0032】
弧状ろ過スクリーン212は、外部枠216を組み立て、弧状ろ過スクリーン212を内部枠214と外部枠216との間に捕捉することによって、定位置に保持される。概して、外部枠部材226は、外部フランジ端部228が各側面接合部285で対応する取り付けスロット287に保持されるように位置決めされ、外部ハブ端部230が近接し、かつ、互いに接触し、上部ハブ234を形成し終える。平坦部材290を使用して、各外部フランジ端部228を、適切なコネクタを使用して、対応する枠取付け開口部282に連結することができる。次いで、アングル部材開口部242が、対応するスクリーン保持開口部284と一致するように、アングル部材236を各フランジ側面280に沿って位置決めするとともに、垂直面238が弧状スクリーンフィルタ212の下縁253を保持するように位置決めされた状態で、アングル部材236を上部連結フランジ262に連結することができる。外部枠216が完全に組み立てられた状態で、弧状スクリーンフィルタ212は、内部枠214と外部枠216との間に保持可能に捕捉される。通常の組立工程の一部には含まれないが、弧状スクリーンフィルタ212が外部枠216によって保持される工程は、2以上の外部枠部材226の連結を解除し、かつ、新しい弧状スクリーンフィルタ212を用いて外部枠216の組立工程を繰り返すことにより、損傷または摩耗した弧状スクリーンフィルタ212を交換する機会を提供する。
【0033】
一旦組み立てられると、取水スクリーン組立体200は、所望の水域に運ばれ、水に沈められ、濾過された水を使用地点に輸送するための管またはチューブ組立体に取り付けられる。概して、水は、スクリーン面252を通過することによって、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202に入り、それによって、隣接する間隔を隔てたワイヤ254間の間隔よりも大きい粒子およびゴミが、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202に入らないようにしている。その後、スクリーン面252を通過した水は、中央流れ開口部276を通って、取水管260の管入口268に移動する。水は中空の管体266を通って流れ、管出口270から出る。そこから水は管または管又はチューブ組立体を通って、使用地点に流れる。
【0034】
ドーム状(型)または半球状の上部スクリーン構造体202は、寸法上の利点を提供する。この利点により、従来のスクリーン取入口でしばしば必要とされるような複雑で高価な内部流調整組立体の必要性を排除することができる。
図22に見られるように、管入口268の中心点302からのスクリーン半径300は、各弧状スクリーンフィルタ212のどの点でも概ね一定である。このように、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202を通過するときの圧力低下および流速は、各弧状スクリーンフィルタ212のスクリーン面252に沿ってほぼ等しい。この設計は、各スクリーンフィルタ212を通過するときの流速が、所定の流速(例えば水生生物を捕捉したり害したりするのを防止するために一般的に規定されているような0.5フィート/秒)を超えないように制限される場合に据え付けるにあたり、特に有利である。
【0035】
前述したように、本発明の取水スクリーン組立体は、任意の数の弧状ろ過スクリーンと上部連結フランジ側面とを有することができる。例えば、
図23および
図24は、6つの弧状ろ過スクリーン212と、6つのフランジ側面280とを有する取水スクリーン組立体350の一実施形態を示す。それ以外の組立て工程は、取水スクリーン組立体200に関して先に説明したものと同じである。同様に、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体を有する取水スクリーン組立体は、所望の濾過性能および利用者の好みに基づいて、4、8、9、10個、またはそれ以上の弧状ろ過スクリーンとフランジ側面を有するように容易に作ることができる。
【0036】
実施形態によっては、中央取水構造体204は、中央流れ開口部276を取水管260に連結するための別の構成を備えることができる。
図25、
図26および
図27を参照すると、取水管360の別の実施形態として、中央流れ開口部276の直径が取水管360の直径に等しくなるように、管入口364から管出口366まで単一の共通する直径を有する中空管体362を備え得る。
図28、
図29および
図30を参照すると、取水管370の別の代替実施形態は、中央流れ開口部276の直径が、管出口378における直径よりも大きくなるような、テーパ状の円錐形部分374を有する中空管体372を備えることができ、テーパ状の円錐形部分374は、2つの異なる直径の間を継ぎ目なく相互接続している。概して、取水管の構成とその中央流れ開口部276への接続とを調整して、所望の流れ特性を提供することができる。
【0037】
前述したように、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202の使用によって提供される寸法上の利点としては、圧力降下における差がないため、流速が実質的に等しくなることを可能にし、したがって、取水スクリーン組立体200内の流れ特性を管理すること以外には高価な内部流調整部または内部流調整構造は必要ないといえる。そのため、取水スクリーン組立体200と共に使用できる空気バーストシステム400を有することに、さらなる利益があるだろう。取水スクリーン組立体200は、同様に、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202内の、流れ特性に悪影響を及ぼしたり、追加のコストおよび複雑さを増す可能性があったりする構造を欠いているため、有利であろう。ここで
図31、
図32、
図33、
図34および
図35を参照すると、空気バーストシステム400は、上部連結フランジ262の底部フランジ面402に動作可能に連結され得る。概して、空気バーストシステム400は、底部フランジ面402、一対の側壁406a,406b、および底部ダクト壁408によって形成される円形逆洗ダクト404を備えることができる。ここで円形逆洗ダクト404は、取水管260と中央流れ開口部276とを取り囲むように配置される。底部ダクト壁408は、空気入口412を形成する空気バースト注入管410を含むことができる。底部フランジ面402は、上部連結フランジ262を貫通する複数の空気バースト開口部414を含み、空気バースト開口部414は、円形逆洗ダクト404と連通するように中央流れ開口部276の周囲に配置される。
【0038】
概して、空気バーストシステム400によって、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202内に加圧空気を導入できる。その結果、弧状ろ過スクリーン212のスクリーン面252に捕捉された微粒子またはゴミを、スクリーン面252を通過する通常の水流とは反対方向に空気を向けることによって取り除くことができる。概して、加圧空気は遠隔コンプレッサーから供給され、空気バースト注入管410に接続された管または配管システムを通して供給され得る。加圧された空気がドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202内に移動し、弧状ろ過スクリーン212のスクリーン面252を通って進むように、加圧空気は円形逆洗ダクト404に入った後、空気バースト開口部414を通して方向付けられる。これにより、捕捉された粒子またはゴミがスクリーン面252から吹き飛ばされる。空気が空気バースト開口部414を通り、その結果としてドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202内に均一に分配されるようにするために、円形逆洗ダクト404の断面は、空気バースト注入管410の反対側に位置する対向ダクト位置416で断面が小さくなるように変化させることができる。その断面は、円形逆洗ダクト404が空気バースト注入管410と対向ダクト位置416との間で推移するにつれて、壁の高さ418とダクト幅420との一方または両方をテーパ状にすることによって小さくすることができる。
【0039】
空気バーストシステム400は、
図31、
図32、
図33および
図35において、底部フランジ面402、一対の側壁406a,406bおよび底部ダクト壁408によって形成されているように示されているが、円形逆洗ダクト404の断面外観は、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202の有益な逆洗を依然として提供しながら、様々な構成(形状)をとり得ることは理解されたい。例えば、円形逆洗ダクト404は、例えば管またはチューブの一部のような、弧状または半球状の断面を有することができる。あるいは、円形逆洗ダクト404は、断面が三角形または六角形若しくは八角形などの一部と似たものとなるように、複数の面または表面によって形成された断面を有し得る。さらに別の実施形態として、空気室が空気バースト開口部414を越えて延びる直径を有するように、単一の大きな空気室が取水管260と中央流れ開口部276とを取り囲むか、あるいは、空気室から個々の空気バースト開口部414まで延びる複数のダクトを含み得る。空気バーストシステム400の特定の構成にかかわらず、規定する特徴は、空気バーストシステム400のどの部分も、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202の内部に物理的に存在せず、その代わりに底部フランジ面402に取り付けられている。このようにして、空気バーストシステム400は、通常の動作中に取水スクリーン組立体200の流れ特性に影響を与えない。
【0040】
ここで
図36、
図37、
図38、
図39および
図40を参照すると、取水スクリーン組立体200の別の実施形態では、中央取水構造体503に動作可能に連結されるドーム状または半球状の上部スクリーン構造体502を有する取水スクリーン組立体500を備えることができる。ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体502は、概して、尖った楕円形またはマンドルラ形の外周506を有する複数の弧状ろ過スクリーン504によって形成される。概して、各弧状ろ過スクリーン504は、一対の尖った端部510a,510bと、外周506を形成する一対の弧状側面512a,512bとによって形成される枠508を有する。概して、各弧状ろ過スクリーン504は、弧状側面512aと弧状側面512bとの間にスクリーン面514を含む。概して、スクリーン面514は、弧状側面512a,512bの間に取り付けられた複数の支持ロッドを備えることができ、そこに水が流れ、微粒子やごみが通過するのを防ぐことができるスロットを形成するように、例えばVee-wireなどの複数の平行ワイヤが取り付けられる。
【0041】
中央取水構造体503は、フランジ外周部520が、概して、個々のフランジ側面280を形成するのとは対照的に、弧状または丸みを帯びた外周形状を備えることを除いては、中央取水構造体204に実質的に類似し得る。概して、弧状または丸みを帯びた外周形状520は、ドーム状または半球状スクリーン構造体502の各端部で、弧状ろ過スクリーン504の適切な弧状側面512a,512bを適切に連結する必要がある。フランジ外周部520は、360°の外周が依然として中央流れ開口部276の周りに形成されるという点で、フランジ外周部278と類似している。端部ろ過スクリーン504が、溶接で、または従来の締結具を使用して、上部連結フランジ262に動作可能に連結された状態で、残りのろ過スクリーン504をそれらの適切な位置に配置し、隣接するろ過スクリーン504間の弧状側面512a,512bを同様に連結して、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体502を形成することができる。一旦組み立てられると、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体502は同様の方法で機能し、空気バーストシステム400の使用を含む、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202に関して先に説明したものと同様の利益を提供する。個々の弧状ろ過スクリーン504は、それぞれが個々の枠508を備えるように説明してきたが、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体502は、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202に関して先に説明されたものと同様の方法で構成され得ることは理解されたい。例えば、個々のろ過スクリーンを協働的に保持する内部枠および外部枠を含む枠構造体を使用して構成することができる。同様に、半球型の上部スクリーン構造体202は、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体502で利用される様式に類似した枠構造体を使用して構成することができ、別個の内部枠214および外部枠216が必要となるのを回避することができる。ここで、各枠構造体は、上部連結フランジ262に溶接でまたは適切な締結具を用いて簡単に取り付けられる。
【0042】
図41、
図42、
図43および
図44を参照すると、取水スクリーン組立体200の別の実施形態では、中央取水構造体603に動作可能に連結されるドーム状または半球状の上部スクリーン構造体602を有する取水スクリーン組立体600を備えることができる。ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体602は、概して、半球状の多面体、例えば、三角形の枠608を有する複数の個々のろ過スクリーン606によって形成され得る測地線ドーム604を形成し得る。代替実施形態として、その半球状の多面体は、五角形の枠を有する個々のろ過スクリーンで形成された12面体ドームを備えることができる。多角形又は三角形の枠608はそれぞれ、複数の側部部材610を備える。各ろ過スクリーン606は、側部部材610間に延びる複数の支持ロッドの上に、例えばVee-Wireなどの複数の平行なワイヤを取り付けることによって形成されるスクリーン面612を形成することができる。個々のろ過スクリーン606は、隣接する側部部材610が測地線ドーム604を形成するように連結された状態で動作可能に連結される。
【0043】
中央取水構造体603は、実質的に中央取水構造体503に類似することができ、測地線ドーム604が取り付けられる弧状または丸みを帯びた外周形状620を形成する。測地線ドーム604は、溶接によってまたは従来の締結具を使用することによって上部連結フランジ262に連結され、最下部の側部部材610を上部連結フランジ262に連結する。一旦組み立てられると、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体602は、空気バーストシステム400の使用を含む、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202および502に関して先に説明したものと同様の方法で機能し、同様の利益を提供する。個々の弧状ろ過スクリーン606は、それぞれが個々の枠608を備えるように説明してきたが、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体602は、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体202に関して先に説明したものと同様の方法で構成され得ることは理解されたい。例えば、個々のろ過スクリーンを協働的に保持する内部枠および外部枠を含む枠構造体を使用して構成され得る。
【0044】
取水スクリーン組立体200に対する別の変形例として、
図45、
図46、
図47、
図48、
図49、
図50および
図51に示すような取水スクリーン組立体700、または
図52、
図53、
図54、
図55、
図56および
図57に示すような取水スクリーン組立体800を含むことができる。概して、取水スクリーン組立体700および800はそれぞれ、ドーム型上部スクリーン構造体を含む。ここで、ドーム型上部スクリーン構造体の最上部から最下部まで測定したときの外周は、180°の半球を超えて延びている。より具体的には、ドーム型上部スクリーン構造体の最上部から最下部までの外周は、概して180°より大きく360°より小さい。
【0045】
図45~
図51を具体的に参照すると、取水スクリーン組立体700は、概して、中央取水構造体704に動作可能に連結される、ドーム型上部スクリーン構造体702を備える。ドーム型上部スクリーン構造体702は、概して、先端を切った楕円形の外周708を有する複数の弧状ろ過スクリーン706によって形成される。先端を切った楕円形の外周708は、一対の弧状側部712a,712bと、尖った端部714と、先端を切った端部716とを有する枠710によって形成される。各弧状ろ過スクリーン706は、概して、例えばVee-Wireなどの複数の平行なワイヤを複数の支持ロッドに取り付けることによって形成されたスクリーン面718を含む。このようにして、平行なワイヤの隣接する部分間にスロットが形成され、水がドーム型上部スクリーン構造体702の外側からスロットを通って流れ、それによってスロットの幅より大きい微粒子およびゴミが通過するのが阻止され、ドーム型上部スクリーン構造体702内に水が流入する。
【0046】
中央取水構造体704は、ドーム型上部スクリーン構造体702が動作可能に取り付けられる、上部連結フランジ720を含む中央取水構造体204に実質的に類似し得る。上部連結フランジ720はフランジ外周部722を含む。フランジ外周部722は、弧状または丸みを帯びた外周形状を備えるか、あるいは複数のフランジ側面によって形成され得る。概して、フランジ外周部722の大きさと形状とは、各弧状ろ過スクリーン706の、先端を切ったような形の端部716を上部連結フランジ720に取り付けることができるものとなっている。各弧状ろ過スクリーン706の、先端を切ったような形の端部716が、溶接で、または従来の締結具を使用して、上部連結フランジ720に連結される。このとき、隣接する弧状ろ過スクリーン706は、隣接する弧状側部712a,712bを使用して動作可能に接続され、各弧状ろ過スクリーン706の尖った端部714が近接して配置され、ドーム型上部スクリーン構造体702の最上点724を形成する。一旦組み立てられると、ドーム型の上部スクリーン構造体702は、空気バーストシステム400の使用を含む、ドーム型または半球型の上部スクリーン構造体に関して先に説明したものと同様の方法で機能する。個々の弧状ろ過スクリーン706は、それぞれが個々の枠710を備えるように説明してきたが、ドーム型の上部スクリーン構造体702は、ドーム型の上部スクリーン構造体202に関して先に説明したものと同様の方法で構成され得ることは理解されたい。例えば、個々のろ過スクリーンを協働的に保持する内部枠および外部枠を含む枠構造体の使用などによって構成され得る。
【0047】
取水スクリーン組立体700は、概して、ドーム型上部スクリーン構造体がドーム外周部726を有する点において、先に説明した取水スクリーン組立体と異なる。すなわち、ドーム外周部726は、対向する側面728a,728bから形成され、最上点724を通って180°超でかつ360°未満である点で異なる。ドーム外周部726の1つの利点は、同様に形成されたドーム外周部が180°以下である実施形態と比較して、同じスクリーン表面積730を維持しながらスクリーン半径を減少させられることである。このように、これは、ドーム外周部726が180°以下であるドーム型上部スクリーン構造体を使用して、所望のスクリーン表面積を達成できない物理的スペースおよび他の動作上の制限を有する場所において、所望の量のスクリーン表面積730を提供することができるという点で有利であり得る。言い換えれば、ドーム型上部スクリーン構造体702は、同じ半径を共有するが180°以下のドーム外周部726を有する別のドーム型上部スクリーン構造体よりも大きなスクリーン面積730を提供する。
【0048】
ここで
図52~
図57を参照すると、取水スクリーン組立体800は、取水スクリーン組立体700に関して先に説明したものと同様の利益を提供する。しかしながら、取水スクリーン組立体800は、ドーム型上部スクリーン構造体802が、複数の五角形スクリーンパネル806によって形成される多面体形状、例えば十二面体形状804を形成するように接合される平らなスクリーンパネルで構成される点において異なる。概して、各五角形スクリーンパネル806は、複数の側部810を有する形状枠808によって形成される。各五角形スクリーンパネル806は、例えばVee-Wireなどの複数の平行ワイヤを複数の支持ロッドに取り付けることによって概して形成されるスクリーン面811を含む。このようにして、スロットは平行ワイヤの隣接する部分間に形成され、水がドーム型上部スクリーン構造体802の外側からスロットを通って流れ、スロット幅より大きい粒子およびゴミが通過するのが妨げられ、ドーム型上部スクリーン構造体802の中に流れる。
【0049】
先に説明した実施形態と同様に、ドーム型上部スクリーン構造体802は、先に説明した中央取入口構造体204および704に実質的に類似し得る、中央取水構造体812に連結され得る。中央取水構造体812は、弧状または丸みを帯びた外周形状を備えるか、あるいは代替的に複数のフランジ側面によって形成され得るフランジ外周部816を有する上部連結フランジ814を含むことができる。概して、フランジ外周部816の大きさ及び形状は、最下部の五角形スクリーンパネル806の最下の側部810を取り付けるのに適合するようになっている。測地線形状804は、隣接する五角形スクリーンパネル806の隣接する側部810を動作可能に連結することによって形成される。側部810の互いに対する連結または上部連結フランジ814への連結は、溶接を介してまたは従来の締結具を使用して達成できる。一旦組み立てられると、ドーム型上部スクリーン構造体802は、空気バーストシステム400の使用を含めて先に説明したドーム型または半球型の上部スクリーン構造体に関して説明したものと同様に機能する。個々の五角形スクリーンパネル806は、それぞれが個々の形状枠808を備えるように説明してきたが、ドーム型上部スクリーン構造体802は、例えば、個々のろ過スクリーンを協働的に保持する内部枠および外部枠を含む枠構造体の使用など、ドーム型上部スクリーン構造体202に関して先に記載されたものと同様の方法で構成され得ることは理解されたい。ドーム型上部スクリーン構造体802は、ドーム外周818が180°超360°未満である対向する側部820a、820bの間に形成されるという点で、ドーム型上部スクリーン構造体702と類似している。
【0050】
次に
図58~62を参照すると、取水スクリーン組立体900の別の実施形態は、先に説明したものと同様の利益を提供するが、全体的な材料コストを低減するために、中央取水フランジが除去されるように中央取水構造体912が変更されたデザインを取り入れている。概して、取水スクリーン組立体900は、弧状スクリーンパネル906で構成されるドーム型上部スクリーン構造体902を含む。弧状スクリーンパネル906は、内部枠950と外部枠952との間に取り付けられ、かつ、部分トロイダル形状904を形成する。概して、各弧状スクリーンパネル906は、例えばVee-Wireなどの複数の平行ワイヤを複数の支持ロッドに取り付けることによって概して形成されるスクリーン面911を含む。このようにしてスロットは、平行なワイヤの隣接する部分間に形成され、水がドーム型上部スクリーン構造体902の外側からスロットを通って流れ、スロット幅より大きい粒子およびゴミが通過するのを妨げられ、ドーム型上部スクリーン構造体902の中に流れる。
【0051】
内部枠950は、概して、複数の内部弧状支持体954を含み、内部弧状支持体954の数は、弧状スクリーンパネル906の数に対応する。内部弧状支持体954のそれぞれは、中間クロス部材958と、上部クロス部材960と、一対の側部部材962a、962bとを含み、各側部部材962a、962bは、下側内部フランジ963a、963bを有する。各上部クロス部材960は、内部ハブ968の側面に取り付けることができ、内部ハブ968は、内部弧状支持体954の数に等しい数の側面を有する。図示するように、内部ハブ968は、6つの側面を有する六角形状を有する。このようにして、内部枠構造体950の上部は、各内部弧状支持体954上の上部クロス部材960を、内部ハブ968の対応する側面に連結することによって組み立てられる。
【0052】
外部枠952は概して、複数の外部弧状支持体970を備える。ここで、外部弧状支持体970の数は弧状スクリーンパネル906の数に対応する。概して、外部弧状支持体970のそれぞれは、上部フランジ状部分972と、下部フランジ状部分974と、弧状体976とを含む。外部枠952の上部は、各上部フランジ状部分972を、外部ハブ982から上方に突出する、対応する外部ハブフランジ978に連結することによって組み立てられる。外部ハブフランジ978の数は、上部フランジ状部分972の数に等しくなる。図示されているように、外部ハブ982は、外部ハブが六角形状を有するように、6つの外部ハブフランジ978を含む。部分トロイダル形状904の性質により、外部ハブ982は、外部中実板を有するように作製され得るか、または代替的に、図示されるように、外部ハブ982は、弧状スクリーンパネル906と同様の方法で作製されたハブスクリーンパネル984を含み得る。外部ハブ982は、1以上の持ち上げラグ986をさらに含んでもよく、取水スクリーン900の持ち上げと配置を容易にできる。
【0053】
先に説明した実施形態と同様に、ドーム型上部スクリーン構造体902は、中央取水構造体912に連結され得る。ドーム型上部スクリーン構造体902は、取水管918の側壁916に連結され、かつ、側壁916を取り囲む、外周取付組立体914に取り付けられ得るので、中央取水構造体912は、先に説明した中央取水構造体、例えば中央取水構造体204および704とは異なる。取水管918は、取水開口部940が取水出口942よりも大きくなるように作製され得る。このように、側壁916は、取水開口部940と取水出口942との間で角度が付けられている。概して、外周取付組立体914は、下側部材920と上側部材922とを含むことができる。下側部材920は側壁916の下側部分918aの近くに連結される。上側部材922は、下側部分918aと取水開口部940との間にある中間部分918bに連結される。上側部材922は、概して、複数の開口966を含む。概して、内部枠950は、上側部材922の対向する側にある下側内部フランジ963a、963bを連結することによって上側部材922に取り付けることができる。外部枠952は、下部フランジ部974を、下側部材920から突出する、対応する取り付けフランジ919に連結することによって、下側部材920に連結できる。一旦組み立てられると、ドーム型上部スクリーン構造体902は、先に説明したドーム型または半球型の上部スクリーン構造体に関して先に説明したものと同様に機能する。
【0054】
中央取水フランジがないため、取水システム900は、空気バーストシステム400に関して先に説明したものとは異なる空気バーストシステム990を含む。空気バーストシステム990では、空気バースト管992が、外周取付組立体914に取り付けられる。より具体的には、空気バースト管992は、外周取付組立体914と側壁916との間に形成された取付組立体内部と流体連通するように、下側部材920のうちの1つを通して取り付けられる。所望の場合、加圧空気バーストは、空気バースト管992を通して外周取付組立体914に導入され、加圧空気バーストが開口部966を通って移動し、ドーム型上部スクリーン構造体902の内側部分996にアクセス可能にできる。
【0055】
次に
図63~
図66を参照すると、取水管918の代わりに取水管の変形例を利用して、主要な流速等値面の形状および圧力降下に関する性能をさらに改善することができる。例えば、取水管1000は、
図63および
図64に示すように、管入口1006に上部リップ1004を有する角度の付いた側壁1002を含むことができる。図示されているように、上部リップ1004は、複数の表面1008a、1008bで形成することができる。あるいは、
図65および
図66に示すような取水管1010は、管入口1016に弧状上部リップ1014を有する弧状側壁1012を含むことができる。側壁と上部リップの形状を調整することにより、設計者は、管入口1006/1016における様々な流れ特性を調整し、所望に応じて主要な流速等値面の形状を調整することができる。図示していないが、上部リップ1004/1014は、空気バーストシステムの一部として使用される複数の開口を含むことができる。
【0056】
図67に示されるように、取水スクリーン組立体1100の代替実施形態は、浅い場所または浅くした場所で使用する目的で構成され得る。概して、取水スクリーン組立体100は、ドーム状または半球状の上部スクリーン構造体202に実質的に類似する、ドーム状またはドームのような形の上部スクリーン構造体1102を含むことができる。取水スクリーン組立体1100が前に開示した実施形態と異なるのは、他の実施形態の底部アクセスバージョンとは対照的に、側部アクセス中央取水構造体1104を含むことである。側部アクセス中央取水構造体1104は、開示された実施形態のいずれにも同様に適用することができ、議論したように、浅い場所または浅くした場所で特に適切であり得る。
【0057】
本明細書では、システム、装置、および方法の様々な実施形態について説明してきた。これらの実施形態は、例示としてのみ与えられたものであり、特許請求の範囲に記載した発明の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、これまで説明してきた実施形態の様々な特徴は、様々な方法で組み合わせて、多数の追加の実施形態を作り出すことができることを理解されたい。さらに、開示した実施形態で使用するために、様々な材料、寸法、形状、構成および配置などを説明してきたが、開示されたもの以外のものも、特許請求の範囲に記載の発明の範囲を超えることなく利用できる。
【0058】
関連する技術分野における当業者であれば、本明細書の主題が、上述した個々の実施形態に示されるよりも少ない特徴で構成され得ることを認識するであろう。本明細書で説明する実施形態は、本明細書の主題の様々な特徴を組み合わせることができる方法の網羅的な提示を意味するものではない。したがって、実施形態は、特徴の相互に排他的な組み合わせではなく、むしろ、様々な実施形態は、当業者によって理解されるように、異なる個々の実施形態から選択される異なる個々の特徴の組み合わせを含み得る。さらに、一実施形態に関して記載した要素は、特に断りのない限り、そのような実施形態に記載されていない場合であっても、他の実施形態において実装することができる。
【0059】
従属請求項は、特許請求の範囲において、1以上の他の請求項との特定の組み合わせを指す場合があるが、他の実施形態は、従属請求項と他の各従属請求項の主題との組み合わせ、または1以上の特徴と他の従属請求項もしくは独立請求項との組み合わせを含むこともできる。そのような組み合わせは、特定の組み合わせが意図されていないと記載されていない限り、本明細書において提案されている。
【0060】
上記文書の参照による援用は、本明細書の明示的な開示に反する主題が取り込まれないように制限される。上記文書の参照による援用は、その文書に含まれる請求項が参照により本明細書に組み込まれないように、さらに制限される。上記文書の参照による援用は、本明細書に明示的に含まれない限り、その文書に規定されるいかなる定義も参照により本明細書に援用されないように、さらに制限される。
【0061】
クレームを解釈する目的で「~する手段」又は「~するステップ」という特定の用語がクレームに記載されていない限り、35U.S.C.§112(f)の規定は発動されないことが明示的に意図されている。
【国際調査報告】