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特表2024-528120搬送ベルトの位置を決定する方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】搬送ベルトの位置を決定する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/06 20060101AFI20240719BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240719BHJP
   B41J 11/42 20060101ALI20240719BHJP
   B65H 7/14 20060101ALI20240719BHJP
   B65H 5/02 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
B41J11/06
B41J2/01 305
B41J2/01 451
B41J11/42
B65H7/14
B65H5/02 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505532
(86)(22)【出願日】2022-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-03-27
(86)【国際出願番号】 EP2022071385
(87)【国際公開番号】W WO2023006960
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】102021119731.7
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524038417
【氏名又は名称】エスピージープリンツ オーストリア ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウェルテン、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ジュフィンガー、ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ポーカーシュニッヒ、ミハエル
【テーマコード(参考)】
2C056
2C058
3F048
3F049
【Fターム(参考)】
2C056EB12
2C056EB27
2C056EB36
2C056EB37
2C056EC12
2C056EC34
2C056FA10
2C056HA29
2C056HA33
2C058AB17
2C058AF31
2C058DA13
2C058GB03
2C058GB11
2C058GB29
2C058GE01
3F048AA01
3F048AB01
3F048AB05
3F048AB07
3F048AB08
3F048AB10
3F048BA18
3F048BB02
3F048BB05
3F048CA00
3F048DA06
3F048DA08
3F048DB06
3F048DB11
3F048DC11
3F048EB24
3F049EA22
3F049LA01
3F049LB01
3F049LB07
3F049LB10
3F049LB11
(57)【要約】
本発明は、材料を印刷する印刷機に関する。印刷機は、搬送ベルトと、光学センサと、評価ユニットとを備える。搬送ベルトは、送り経路に沿って送り方向に移動可能である。搬送ベルトは、送り経路上の送り方向に沿った複数の部分を含む。光学センサは、搬送ベルトの複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成される。評価ユニットは、搬送ベルトの複数の部分の画像に基づいて、搬送ベルトの位置を特定又は決定するように構成される。

【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料、特に布、紙、厚紙、プラスチック、木材、又は金属を印刷する印刷機(100)であって、
送り経路上を送り方向(R)に移動可能な搬送ベルト(10)であって、前記送り経路上の前記送り方向(R)に沿った複数の部分を含む搬送ベルト(10)と、
前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成された光学センサ(20a、20b、25a)と、
前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の画像に基づいて、前記搬送ベルト(10)の位置を決定するように構成された評価ユニット(60)と、を備え、
前記光学センサ(20a、20b、25a)は、前記送り方向(R)と平行でない方向に互いに間隔をあけて配置され、同じように形成された第1の光学センサ(20a、20b)及び第2の光学センサ(25a)を含む印刷機(100)。
【請求項2】
前記光学センサ(20a、20b、25a)は、前記印刷機(100)上に固定配置されるか、又は前記印刷機(100)に対して固定配置され、特に、前記光学センサ(20a、20b、25a)は、前記印刷機(100)に接続されるか、又は前記印刷機(100)に接続されない請求項1に記載の印刷機(100)。
【請求項3】
前記第1の光学センサ及び第2の光学センサ(20a、20b、25a)は、前記搬送ベルト(10)の対向する縁部に向けられているか、又は前記搬送ベルト(10)の対向する縁部に関連付けられる請求項1又は2に記載の印刷機(100)。
【請求項4】
前記送り経路上の前記送り方向(R)に沿った前記複数の部分は、前記送り経路上の前記送り方向(R)に沿った第1の複数の部分であり、前記搬送ベルト(10)は、前記送り経路上の前記送り方向(R)に沿った第2の複数の部分を含み、前記第1の複数の部分及び前記第2の複数の部分は、前記送り方向(R)と平行でない方向に互いに間隔をあけて配置され、前記第1の光学センサ(20a、20b)は、前記第1の複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成され、前記第2の光学センサ(25a)は、前記第2の複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成され、前記評価ユニット(60)は、前記第1の複数の部分及び前記第2の複数の部分の画像に基づいて、前記搬送ベルトの位置を決定するように構成される請求項3に記載の印刷機(100)。
【請求項5】
前記搬送ベルト(10)は、前記送り経路上を前記送り方向(R)に沿って、不連続に、中断を挟んで、及び/又は段階的に移動可能である請求項1~4のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項6】
前記印刷機(100)は、印刷ヘッド(41)を備え、前記搬送ベルト(10)は、マーキング要素(50、55)を含み、前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の一部は、前記マーキング要素(50、55)の部分を含むか、又は前記マーキング要素(50、55)の部分であり、前記印刷ヘッド(41)は、前記マーキング要素(50、55)にマーキング、特に規則的なマーキングを施すように構成される請求項1~5のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項7】
前記マーキング要素(50、55)は、前記搬送ベルト(10)の表面に取り外し可能に取り付けられる請求項6に記載の印刷機(100)。
【請求項8】
前記マーキング要素(50、55)は、前記送り経路上を前記送り方向(R)に沿って連続的に延びており、特に、前記マーキング要素(50、55)は、前記搬送ベルト(10)上を前記送り方向(R)に沿って完全に連続的に延びる請求項6又は7に記載の印刷機(100)。
【請求項9】
前記評価ユニット(60)は、前記マーキング要素(50、55)のマーキングに基づいて、前記搬送ベルト(10)の位置を決定するように構成される請求項6~8のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項10】
前記マーキング要素(50、55)は、第1のマーキング要素(50)であり、前記搬送ベルト(10)は、第2のマーキング要素(55)を含み、前記第1のマーキング要素(50)及び前記第2のマーキング要素(55)は、前記送り方向(R)と平行でない方向に間隔をあけて配置され、前記印刷ヘッド(41)は、前記第1のマーキング要素(50)及び前記第2のマーキング要素(55)にマーキングを施すように構成される請求項6~9のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項11】
前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の各部分は、前記搬送ベルト(10)の表面の部分を含むか、又は前記搬送ベルト(10)の表面の部分である請求項1~5のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項12】
前記光学センサ(20a、20b、25a)は、400dpi以上、好ましくは1000dpi以上、より好ましくは4000dpi以上、より好ましくは8000dpi以上、より好ましくは12000dpi以上、より好ましくは15000dpi以上、より好ましくは20000dpi以上、より好ましくは25000dpi以上の解像度を有する請求項1~11のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項13】
前記光学センサ(20a、20b、25a)は、照明装置、特に発光ダイオード又はレーザダイオードを含み、前記照明装置により、800nmより大きい波長、好ましくは800nm~900nmの波長を有する光を、前記複数の部分の方向に照射することができる請求項1~12のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項14】
前記搬送ベルト(10)の表面と前記光学センサ(20a、20b、25a)との間の距離は、20.0mm未満、好ましくは15.0mm未満、より好ましくは10.0mm未満、より好ましくは7.0mm未満、より好ましくは5.0mm未満、より好ましくは3.0mm未満である請求項1~13のいずれか一項に記載の印刷機(100)。
【請求項15】
印刷機(100)の搬送ベルト(10)の位置を決定する方法であって、
送り経路上の送り方向(R)に沿った複数の部分を含む前記搬送ベルト(10)を、前記送り経路上の前記送り方向(R)に移動させるステップと、
前記送り方向(R)と平行でない方向に互いに間隔をあけて配置され、同じように形成された第1の光学センサ(20a、20b)及び第2の光学センサ(25a)によって、前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するステップと、
前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の画像に基づいて、前記搬送ベルト(10)の位置を決定するステップと、を含む方法。
【請求項16】
印刷機(100)を操作する方法、特に印刷機(100)を制御又は調節する方法であって、
送り経路上の送り方向(R)に沿った複数の部分を含む前記印刷機(100)の搬送ベルト(10)を、前記送り経路上の前記送り方向(R)に移動させるステップと、
前記送り方向(R)と平行でない方向に互いに間隔をあけて配置され、同じように形成された第1の光学センサ(20a、20b)及び第2の光学センサ(25a)によって、前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するステップと、
前記搬送ベルト(10)の前記複数の部分の画像に基づいて、前記搬送ベルト(10)の実際位置と目標位置との間の偏差を求めるステップと、
前記搬送ベルト(10)の実際位置と目標位置との間の偏差に基づいて、前記搬送ベルト(10)の移動を調整するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料、特に布を印刷する印刷機に関する。さらに、本発明は、印刷機の搬送ベルトの位置を決定する方法に関する。さらに、本発明は、印刷機を操作する方法、特に印刷機を制御又は調節する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷機、例えばデジタル捺染機では、印刷機の印刷ヘッドに対する、布、紙、厚紙、プラスチック、木材、又は金属などの被印刷材料の正確な位置決めにより、良好な印刷結果が保証される。わずかなズレでも、使用不可能な印刷結果につながる可能性がある。
【0003】
例えば、布などの被印刷材料は、印刷ベルトとしても知られる搬送ベルトに貼り付けたり、接着したりすることができる。搬送ベルトは印刷ヘッドに対して移動可能である。搬送ベルトや布が印刷ヘッドに対して静止している間に、同じく移動可能な印刷ヘッドにより、印刷剤、例えば着色剤を所望のパターンで布の一部に塗布することができる。印刷ヘッドは、搬送ベルトや被印刷材料が印刷ヘッドに対して静止している間に、布の同じ領域を数回印刷することができる。このために、印刷ヘッドを搬送ベルトの幅にわたって少なくとも2回、あるいは4回移動させることができる。その後、搬送ベルトがさらに動かされ、印刷ヘッドが例えば染料やインクの形態の印刷媒体を材料の別の部分に塗布する。搬送ベルト、ひいては布が、印刷液に対応する精度で印刷ヘッドに対して動かされないと、布上の印刷パターンが途切れたり、ズレや線形の印刷エラーが生じたりする可能性がある。印刷エラーは、パターンの(望ましくない)間隙や、パターンの(望ましくない)重なりである。印刷エラーとして、パターンの左右のズレもあり得る。左右のズレの場合、パターンにくさび状の間隙及び/又はくさび状の重なりが生じることがある。(送り方向に垂直な方向の)パターンの一方側に間隙ができ、もう他方側に重なりができる場合もある。印刷ヘッドに対する搬送ベルトの位置の不正確さは、駆動ローラ及び/又は偏向ローラの真円度、ベアリングの公差、搬送ベルトの厚さの公差又は材料の弱さなどに起因する。
【0004】
オーストリア国特許発明第509764号明細書は、印刷機の搬送ベルトの送りを測定するための印刷機の測定装置に関する。この測定装置は、搬送ベルトに取り付けられ、直線的に移動可能な少なくとも1つの位置センサと、固定基準装置とを備えている。位置センサの固定基準装置に対する相対位置が検出される。位置センサは測定センサとして設計される。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、印刷機の搬送ベルトの位置を高精度に決定することができる印刷機を提供することを課題とする。さらに、本発明は、印刷機の搬送ベルトの位置を短時間で決定することができる印刷機を提供することを課題とする。さらに、本発明は、印刷機の搬送ベルトの位置を低コストで決定することができる印刷機を提供することを課題とする。
【0006】
この課題は、独立特許請求項に記載された特徴によって解決される。有利な実施形態は、従属請求項に記載される。
【0007】
材料を印刷する印刷機は、搬送ベルトと、光学センサと、評価ユニットと、を備える。搬送ベルトは、送り経路に沿って送り方向に移動可能である。搬送ベルトは、送り経路上の送り方向に沿った複数の部分を含む。光学センサは、搬送ベルトの複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成される。評価ユニットは、搬送ベルトの複数の部分の画像に基づいて、搬送ベルトの位置を特定又は決定するように構成される。
【0008】
評価ユニットは、被印刷材料の所望の位置と実際の位置との間にズレがあるか否かを確認するために使用することができる。特に、所望の位置と実際の位置との偏差の距離を確認することができる。この偏差は周期的なものであり得る。例えば、搬送ベルトのローラが真円でない場合、位置決め偏差が周期的に生じることがある。ローラが一回転するごとに、ローラの同じ回転位置(円筒座標の同じ周方向角度φ)に偏差が生じる可能性がある。また、搬送ベルトの凹凸や厚みの違いによっても、周期的に位置決め偏差が生じることがある。位置決め偏差は補正することができ、及び/又は、将来の位置決めの基礎とすることができる。特に、位置決め偏差を基礎として、(直接的な)後続の位置決め、例えば次の回転中の搬送ベルト上の同じポイントの位置決めを行うことができる。位置決め偏差は、補正値の基礎とすることもできる。この補正値に基づいて将来の位置決めを行うことができる。補正値は、例えば制御装置のメモリなどのメモリに格納することができる。
【0009】
一般に、搬送ベルトの位置は、絶対位置であってもよく、相対位置であってもよい。搬送ベルトの相対位置は、基準要素、例えば印刷ヘッドを基準としてもよい。同様に、搬送ベルトの相対位置は、搬送ベルトの目標位置を基準としてもよい。例えば、搬送ベルトの相対位置は、搬送ベルトの所望の位置(搬送ベルトの目標位置)からの搬送ベルトの実際の位置(搬送ベルトの実際位置)の偏差であってもよい。
【0010】
被印刷材料は、繊維材料、特に布であり得る。被印刷材料は、印刷可能な材料、特にインクで印刷可能な材料であり得る。
【0011】
印刷機は、モータ、特に電気モータを備えていてもよい。印刷機の少なくとも1つのローラは、モータによって駆動、特に回転させることができる。搬送ベルトは、少なくとも1つのローラ上に配置することができる。搬送ベルトは、少なくとも1つのローラに非固定的に接続されてもよい。搬送ベルトは、少なくとも1つのローラを回転させることによって動かすことができる。
【0012】
印刷機は、少なくとも1つの第2のローラを備えていてもよい。第2のローラは、モータによって駆動可能でなくてもよい。第2のローラは、自由に回転できるように取り付けられてもよい。第2のローラは、搬送ベルトに非固定的に接続されてもよい。
【0013】
搬送ベルトは、第1のローラ及び第2のローラによって張力をかける及び/又は支持することができる。第1のローラがモータによって駆動されると、搬送ベルトが移動する。搬送ベルトの移動に伴い、第2のローラは回転することができる。
【0014】
印刷機の第1のローラ及び第2のローラは、1つのモータによって駆動されてもよいし、それぞれのモータによって駆動されてもよい。
【0015】
印刷機は、制御装置を備えていてもよい。制御装置は、搬送ベルト、特にモータの動きを制御することができる。
【0016】
被印刷材料は、搬送ベルト上に配置することができる。被印刷材料は、静電気力によって、機械的固定によって、接着によって、又は搬送ベルトの熱可塑性層によって、搬送ベルトに(取り外し可能に)接続することができる。搬送ベルトが熱可塑性層を含み、その熱可塑性層を介して被印刷材料を搬送ベルトに(取り外し可能に)接続又は接着できることが好ましい。
【0017】
光学センサは、電気光学センサであってもよい。光学センサは、光又は光の変化を電気信号に変換することができる。光は、紫外線、(人間の)可視光、及び/又は赤外光であってもよい。光は、100nm~1500nmの範囲、好ましくは380nm~1000nmの範囲、より好ましくは380nm~780nmの範囲、又は800nm~900nmの範囲の波長を有し得る。光学センサは、カメラであってもよく、カメラを含んでもよい。
【0018】
光学センサは、搬送ベルトの縁部までの距離が、10cm以上、好ましくは30cm以上、より好ましくは50cm以上であり得る。光学センサと搬送ベルトの縁部との間の距離は、1.5m以下、好ましくは1.0m以下、より好ましくは0.8m以下であり得る。光学センサと搬送ベルトの縁部との間の距離は、好ましくは0.1m~1.5m、より好ましくは0.3m~1.0m、より好ましくは0.6m~0.8mの間である。搬送ベルトの縁部は、送り方向に垂直な搬送ベルトの縁部とすることができる。
【0019】
光学センサは、搬送ベルトの縁部までの距離が、搬送ベルトの幅の5%以上、好ましくは搬送ベルトの幅の15%以上、より好ましくは搬送ベルトの幅の25%以上であり得る。光学センサと搬送ベルトの縁部との間の距離は、搬送ベルトの幅の80%以下、好ましくは搬送ベルトの幅の55%以下、より好ましくは搬送ベルトの幅の45%以下、より好ましくは搬送ベルトの幅の32%以下であり得る。光学センサと搬送ベルトの縁部との間の距離は、好ましくは搬送ベルトの幅の5%~80%、より好ましくは搬送ベルトの幅の15%~55%、より好ましくは搬送ベルトの幅の32%~45%である。搬送ベルトの幅は、送り方向に垂直な搬送ベルトの(全)範囲とすることができる。
【0020】
搬送ベルトは、0.5m以上、好ましくは1.0m以上、より好ましくは1.5m以上の幅を有し得る。搬送ベルトは、0.5m~7.0m、好ましくは1.0m~6.0m、より好ましくは1.5m~5.0m、より好ましくは1.5m~4.0mの幅を有し得る。
【0021】
光学センサは、搬送ベルトの縁部領域に向けられていてもよい。送り方向に沿った複数の部分は、搬送ベルトの縁部領域に存在してもよい。縁部領域は、搬送ベルトの縁部からの距離が、300mm未満、好ましくは150mm未満、より好ましくは50mm未満、より好ましくは30mm以下であり得る。搬送ベルトの縁部は、送り方向に垂直な搬送ベルトの縁部とすることができる。
【0022】
送り方向において、光学センサと印刷機の印刷ヘッドとの間の距離は、実質的に(±10%又は±5%)送りステップ(移動ステップとも呼ばれる)の倍数であり得る。送りステップは、2つの印刷ステップ間の送り方向における搬送ベルトの移動距離とすることができる。搬送ベルトが移動していない間に被印刷材料を印刷し、その後、搬送ベルトを送りステップで移動させた後、被印刷材料を印刷することができる。搬送ベルトの移動中、被印刷材料が動かされないことが好ましい。光学センサと印刷ヘッドとの間の送り方向の距離は、1m以下、好ましくは0.8m以下、より好ましくは0.6m以下、より好ましくは0.4m以下、より好ましくは0.2m以下、より好ましくは0.1m以下であり得る。
【0023】
搬送ベルトは、正確に1つの送り方向に移動可能である。送り距離は搬送ベルトの全長とすることができる。送り経路は、搬送ベルトの円周、特に外周に等しいことが好ましい。送り経路は、搬送ベルトの全長又は搬送ベルトの円周より長くてもよい。
【0024】
搬送ベルトは、連続ベルト(無端ベルト)であってもよい。送り経路は、5m以上、好ましくは10m以上、より好ましくは20m以上、より好ましくは50m以上、より好ましくは100m以上、より好ましくは500m以上、より好ましくは1000m以上、より好ましくは2000m以上であり得る。送り経路は、搬送ベルトの長さ又は周長の倍数以上であり得る。送り経路は、好ましくは搬送ベルトの長さ又は周長の2倍以上、より好ましくは5倍以上、より好ましくは50倍以上、より好ましくは100倍以上、より好ましくは250倍以上、より好ましくは500倍である。
【0025】
搬送ベルトは、1m以上、好ましくは2m以上、より好ましくは4m以上、より好ましくは5m以上、より好ましくは8m以上の長さ又は円周を有し得る。
【0026】
送り方向に沿った複数の部分は、送り経路全体にわたって存在し得る。複数の部分は、均等に分布されていてもよく、不均一に分布されていてもよい。
【0027】
光学センサは、特に送り方向において、搬送ベルトの全長又は全周にわたって画像を検出することができる。
【0028】
印刷機は、捺染機、特にデジタル捺染機であってもよい。印刷機は、印刷ヘッドを備え得る。印刷機は、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも4つ、より好ましくは少なくとも5つ、より好ましくは少なくとも6つ、より好ましくは少なくとも8つ、より好ましくは少なくとも12つの印刷ヘッドを備え得る。1つ又は複数の印刷ヘッドは、色ごとに設けることができる。1つ又は複数の印刷ヘッドは、印刷ヘッド支持体(キャリッジ)に配置することができる。印刷機は、インクジェット印刷機であってもよい。
【0029】
印刷ヘッドは、搬送ベルトに対して、特に送り方向と平行でない方向に移動可能である。印刷ヘッドは、送り方向に対して垂直に(直線的に)移動可能である。特に、1つ又は複数の印刷ヘッドを備えた印刷ヘッド支持体を搬送ベルトに対して移動させることができる。
【0030】
印刷機の印刷解像度は、500dpi以上(ドット/インチ)、好ましくは700dpi以上、より好ましくは900dpi以上、より好ましくは1100dpi以上、より好ましくは1200dpi以上であり得る。印刷機は、1100dpi~1300dpiの印刷解像度を有することが特に好ましい。印刷機の印刷解像度は、実質的に(±10%又は±5%)1200dpiであり得る。
【0031】
印刷機は、500μm未満、好ましくは300μm未満、より好ましくは150μm未満、より好ましくは100μm未満の搬送ベルトの所望の位置(搬送ベルトの目標位置)と搬送ベルトの実際の位置(搬送ベルトの実際位置)との間の偏差を求めるように構成され得る。
【0032】
評価ユニットは、プロセッサを含んでもよい。プロセッサは、搬送ベルトの複数の部分の画像に基づいて、搬送ベルトの位置を決定することができる。評価ユニットは、印刷機に(物理的に)組み込まれていてもよい。
【0033】
また、評価ユニットは、印刷機に(物理的に)組み込まれていなくてもよい。例えば、評価ユニットは、印刷機と通信している又は通信していないコンピュータであってもよい。コンピュータは、印刷機に(物理的に)組み込まれていなくてもよい。
【0034】
評価ユニットは、印刷機から離れた場所に配置することができる。例えば、評価ユニットはサーバである。サーバは、異なる印刷機の搬送ベルトの位置を決定するように構成されてもよい。異なる印刷機は、異なる場所に配置することができる。
【0035】
評価ユニットは、光学センサと通信可能である。
【0036】
典型的な印刷工程では、被印刷材料が搬送ベルト上に配置される。搬送ベルトを用いて、被印刷材料を印刷ヘッドの下に移動させることができる。印刷ヘッドは、被印刷材料にインクを塗布することができる。特に、印刷ヘッドは、実質的に被印刷材料の幅全体にわたって、インクを少なくとも部分的に塗布するために、搬送ベルトの移動方向に対して垂直に動かされる。その後、搬送ベルトによって被印刷材料を送り方向に移動させる。印刷ヘッドは、被印刷材料の幅全体にわたって、再びインクを少なくとも部分的に塗布する。搬送ベルトの移動と印刷ヘッドによるインク塗布のステップは繰り返すことができる。
【0037】
評価ユニットは、搬送ベルトの複数の部分の画像又は決定された搬送ベルトの位置に基づいて、搬送ベルトの実際位置と目標位置との間の偏差を求めるように構成され得る。
【0038】
印刷機は、制御装置を備えていてもよい。制御装置は、搬送ベルトの実際位置と目標位置との間の偏差に基づいて、搬送ベルトの移動を調整するように構成され得る。
【0039】
例えば、評価ユニットは偏差曲線を求めることができる。偏差曲線に対してカウンタ曲線を作成することができる。カウンタ曲線は評価ユニットによって作成することができる。これに代わって又はこれに加えて、カウンタ曲線はユーザによって作成することもできる。評価ユニットによって作成されたカウンタ曲線を、ユーザによって変更又は調整することもできる。制御装置は、カウンタ曲線に基づいて搬送ベルトの移動を調整又は実行することができる。これに代わって又はこれに加えて、評価ユニットは偏差の値のカウンタ値を求めることができる。偏差の値とカウンタ値は、例えば表で紐づけることができる。
【0040】
評価ユニットは偏差を連続的に求め、制御装置は搬送ベルトの移動を連続的に調整することができる。
【0041】
光学センサは、印刷機上に固定配置されてもよい。光学センサは、印刷機に対して固定配置されてもよい。
【0042】
光学センサは、印刷機に接続されてもよく、特に印刷機に強固に接続されていてもよいし、又は印刷機に取り外し可能に接続されていてもよい。光学センサは印刷機に組み込まれていてもよい。例えば、光学センサは、ブラケット又はアームを介して印刷機に接続されてもよい。ブラケットやアームは調整可能(カスタマイズ可能)であってもよい。これにより、特に搬送ベルトが動いていないときに、光学センサを搬送ベルトの所定部分に向けることができる。
【0043】
また、光学センサは、印刷機に接続されなくてもよい。光学センサは、ブラケット又はアームによって保持されてもよい。ブラケット又はアームは印刷機に接続されなくてもよい。例えば、ブラケット又はアームは、ラック又はフレーム又は支持体に接続されてもよい。同様に、ブラケット又はアームは床に置かれてもよく、印刷機は同じ床に置かれることが好ましい。光学センサが印刷機に接続されておらず、印刷機に関連付けられている場合も、光学センサが搬送ベルトの部分に向けられているため、光学センサは印刷機に包含される。
【0044】
搬送ベルトが移動しても、光学センサの位置は不変である。好ましくは、搬送ベルトが移動しても、光学センサのいずれの構成要素も位置が不変である。光学センサ、特に光学センサのすべての構成要素は、搬送ベルトが動いているときに移動しない、又は静止している。
【0045】
光学センサは搬送ベルトに非接触であり得る。好ましくは、光学センサのいずれの構成要素も搬送ベルトに接触しない。光学センサは搬送ベルトに接触せずに配置され得る。
【0046】
光学センサは、第1の光学センサであってもよい。印刷機は、第2の光学センサを備えていてもよい。第1の光学センサ及び第2の光学センサは、互いに間隔をあけて配置されてもよい。好ましくは、第1の光学センサ及び第2の光学センサは、送り方向と平行でない方向、特に垂直な方向に離間している。第1の光学センサ及び第2の光学センサは、搬送ベルトによって画定される平面に平行な平面内で離間され得る。好ましくは、第1の光学センサ及び第2の光学センサは、搬送ベルトの対向する縁部に向けられているか、又は搬送ベルトの対向する縁部に関連付けられる。
【0047】
有利な実施形態では、第1及び第2の光学センサは同じように形成される。「同じように」とは、センサが同様の機能を有することを意味し、例えば、それぞれがカメラによって実現される。
【0048】
第1の光学センサ及び第2の光学センサは、搬送ベルトの縁部に対する距離、例えば搬送ベルトにおけるそれぞれの最も近い縁部に対する距離が異なっていてもよい。例えば、第1の光学センサは、搬送ベルトの第1の縁部から0.1m~0.59mの距離を有し得る。第2の光学センサは、搬送ベルトの第2の縁部から0.60m~1.2mの距離を有し得る。この距離は、送り方向に対して垂直であり得る。
【0049】
第1の光学センサは、搬送ベルトの第1の縁部に対して搬送ベルトの幅の5%~35%の距離を有し得る。第2の光学センサは、搬送ベルトの第2の縁部に対して35%~65%の距離を有し得る。第1の縁部及び第2の縁部は、対向する縁部であり得る。
【0050】
第1の光学センサは、搬送ベルトの第1の端部に対して、上述したような距離を有し得る。第2の光学センサは、搬送ベルトの第2の端部に対して、上述したような距離を有し得る。第1の縁部及び第2の縁部は、搬送ベルトの対向する縁部であり得る。
【0051】
第1の光学センサは、搬送ベルトの第1の縁部領域に向けられていてもよい。第2の光学センサは、搬送ベルトの第2の縁部領域に向けられていてもよい。第1の縁部領域及び第2の縁部領域は、搬送ベルトの対向する縁部領域、特に、送り方向に垂直な方向における搬送ベルトの対向する縁部領域であり得る。
【0052】
印刷機は、少なくとも第3の光学センサを備えていてもよい。第3の光学センサは、第1及び/又は第2の光学センサから間隔をあけて配置されてもよい。好ましくは、第3の光学センサは、送り方向において、第1及び/又は第2の光学センサから間隔をあけて配置される。第3の光学センサは、第1又は第2の縁部領域に向けられてもよい。
【0053】
第1、第2、及び/又は第3の光学センサは、本明細書に開示された任意の光学センサであり得る。
【0054】
送り経路上の送り方向に沿った複数の部分は、送り経路上の送り方向に沿った第1の複数の部分であってもよい。搬送ベルトは、送り経路上の送り方向に沿った第2の複数の部分を含んでもよい。第1の複数の部分及び第2の複数の部分は、互いに間隔をあけて配置されてもよい。好ましくは、第1の複数の部分及び第2の複数の部分は、送り方向と平行でない方向に間隔をあけて配置される。第1の光学センサは、第1の複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成され得る。第2の光学センサは、第2の複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成され得る。評価ユニットは、第1の複数の部分の画像及び第2の複数の部分の画像に基づいて、搬送ベルトの位置を決定するように構成され得る。
【0055】
第1の複数の部分は、搬送ベルトの第1の縁部領域に存在してもよい。第2の複数の部分は、搬送ベルトの第2の縁部領域に存在してもよい。第2の複数の部分は、送り経路全体にわたって存在してもよい。第2の複数の部分は、均等に分布されていてもよく、不均一に分布されていてもよい。
【0056】
評価ユニットは、第1の複数の部分の画像に基づいて搬送ベルトの第1の位置を決定するように構成され、評価ユニットは、第2の複数の部分の画像に基づいて搬送ベルトの第2の位置を決定するように構成され得る。評価ユニットは、搬送ベルトの第1の位置と第2の位置との間の偏差を求めるように構成され得る。
【0057】
例えば、位置決め偏差は、搬送ベルトが搭載されたローラの1つのコニシティ又は円筒形からのズレから生じる可能性がある。また、(送り方向に垂直な方向の)搬送ベルトの一方側が、(送り方向に垂直な方向の)搬送ベルトの他方側よりも移動している可能性がある。その結果生じる位置決め偏差は、2つの光学センサによって検出し、評価ユニットで判定することができる。
【0058】
搬送ベルトは、送り経路上を送り方向に沿って、不連続に又は中断を挟んで移動させることができる。搬送ベルトは、送り経路上を送り方向に沿って、段階的に移動させることができる。
【0059】
印刷機は、ステップアンドリピート式印刷機であってもよい。ステップアンドリピート式印刷機では、搬送ベルトが静止している間、すなわち移動していない間に、被印刷材料を印刷することができる。印刷後、被印刷材料は搬送ベルトによって送り方向に搬送される。所望の位置で(それ以上移動させないように)搬送を停止し、被印刷材料に印刷を施すことができる。
【0060】
光学センサは、搬送ベルトが動いている間及び/又は動いていない間に、複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を検出するように構成され得る。
【0061】
印刷機は、印刷ヘッドを備え得る。搬送ベルトは、マーキング要素を含んでもよい。搬送ベルトの複数の部分の各部分は、マーキング要素の部分を含んでもよく、マーキング要素の部分であってもよい。印刷ヘッドは、マーキング要素にマーキングを施すように構成され得る。印刷ヘッドは、印刷ヘッド支持体に配置することができる。
【0062】
マーキング要素は、印刷可能な材料を含んでもよく、印刷可能な材料で構成されてもよい。好ましくは、印刷ヘッドはマーキング要素に印刷を施すように構成される。
【0063】
マーキング要素は、搬送ベルトと同じ長さ又は同じ円周を有し得る。マーキング要素は、搬送ベルトの全長又は全周にわたって、特に途切れることなく搬送ベルト上に配置することができる。
【0064】
好ましくは、マーキング要素は、特に搬送ベルトがその全長にわたって移動するとき、光学センサがマーキング要素(全体)の画像を検出できるように、搬送ベルト上に配置される。
【0065】
マーキング要素は、印刷ヘッドによる印刷のために被印刷材料が配置され得る領域において搬送ベルト上に配置することができる。好ましくは、マーキング要素が搬送ベルト上に配置されているとき、被印刷材料は搬送ベルト上に配置されない。
【0066】
印刷ヘッドによってマーキング要素に施される、特に印刷されるマーキングは、規則的なマーキングであってもよい。マーキングはラインで構成することができる。
【0067】
特に、印刷ヘッドは、特に搬送ベルトが動いていない間又は動かされていない間に、マーキング要素に少なくとも2つの基準マーキングを施すことができる。印刷ヘッドは、特に搬送ベルトが動いていない間又は動かされていない間に、少なくとも2つの基準マーキングの間に、少なくとも1つの位置マーキングを施すことができる。搬送ベルトは、基準マーキングの付与と位置マーキングの付与との間に移動すること又は移動させることができる。
【0068】
光学センサは、マーキング要素上のマーキングの画像を撮像することができる。評価ユニットは、画像に基づいて搬送ベルトの位置を特定又は決定することができる。特に、評価ユニットは、位置マーキングと第1の基準マーキングとの間の(送り方向の)距離を求めることができる。これに代わって又はこれに加えて、評価ユニットは、位置マーキングと第2の基準マーキングとの間の(送り方向の)距離を求めることができる。求められた1つ又は複数の距離に基づいて、評価ユニットによって、搬送ベルトの位置を求めることができ、特に、搬送ベルトの目標位置と実際位置との間の偏差を求めることができる。
【0069】
印刷ヘッドは、好ましくは搬送ベルトが動いていない間又は動かされていない間に、マーキング要素に少なくとも3つの基準マーキングを施すことができる。印刷ヘッドは、特に搬送ベルトが動いていない間又は動かされていない間に、第1及び第2の基準マーキングの間に、少なくとも1つの第1の位置マーキングを施すことができる。さらに、印刷ヘッドは、特に搬送ベルトが動いていない間又は動かされていない間に、第2及び第3の基準マーキングの間に第2の基準マーキングを施すことができる。搬送ベルトは、基準マーキングの付与と位置マーキングの付与との間に移動すること又は移動させることができる。
【0070】
評価ユニットは、第1の位置マーキングと第1及び/又は第2の基準マーキングとの間の(送り方向の)距離を求めることができる。これに代わって又はこれに加えて、評価ユニットは、第2位置マーキングと第2及び/又は第3の基準マーキングとの間の(送り方向の)距離を求めることができる。求められた1つ又は複数の距離に基づいて、評価ユニットによって、搬送ベルトの位置を求めることができ、特に、搬送ベルトの目標位置と実際位置との間の偏差を求めることができる。
【0071】
基準マークはラインであってもよい。これに代わって又はこれに加えて、1つ又は複数の位置マーキングはラインであってもよい。このラインは、連続線又は断続線、特に点線であってもよい。
【0072】
基準マーキングは、第1の印刷ヘッドによってマーキング要素に施すことができる。1つ又は複数の位置マーキングは、第2の印刷ヘッドによってマーキング要素に施すことができる。第1の印刷ヘッドと第2の印刷ヘッドは、異なる印刷ヘッドであり得る。印刷ヘッドは、印刷ヘッド支持体に配置することができる。
【0073】
マーキング要素は、搬送ベルトの表面から取り外し可能または着脱可能に取り付けられる。
【0074】
マーキング要素は、搬送ベルトに接着させることができる。特に、搬送ベルトは、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂層を含む。マーキング要素は、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂層に(取り外し可能に)接続することができる。マーキング要素を搬送ベルトに設ける場合、搬送ベルトは、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂層を有さなくてもよい。マーキング要素は搬送ベルトの表面に(直接)設けるのが好ましい。熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂層は、搬送ベルトの表面であると解されない。
【0075】
マーキング要素は、送り方向に送り経路に沿って連続的に延びてもよい。マーキング要素は、搬送ベルト上に送り方向に沿って完全に連続的に延びてもよい。
【0076】
評価ユニットは、マーキング要素の1つ又は複数のマーキングに基づいて搬送ベルトの位置を特定又は決定するように構成され得る。
【0077】
マーキング要素は、第1のマーキング要素であってもよい。搬送ベルトは、第2のマーキング要素を含んでもよい。第1のマーキング要素及び第2のマーキング要素は、互いに間隔をあけて配置されてもよい。好ましくは、第1のマーキング要素及び第2のマーキング要素は、送り方向と平行でない方向に間隔をあけて配置される。印刷ヘッドは、第1のマーキング要素及び第2のマーキング要素にマーキングを施すように構成されてもよい。第1のマーキング要素及び第2のマーキング要素は、送り方向に対して垂直な方向に間隔をあけて配置されてもよい。
【0078】
第2のマーキング要素は、本明細書に開示されている任意のマーキング要素であり得る。
【0079】
第1のマーキング要素は、特に搬送ベルトがその全長にわたって移動するとき、第1の光学センサが第1のマーキング要素(全体)の画像を検出できるように、搬送ベルト上に配置され得る。第2のマーキング要素は、特に搬送ベルトがその全長にわたって移動するとき、第2の光学センサが第2のマーキング要素(全体)の画像を検出できるように、搬送ベルト上に配置され得る。
【0080】
第2のマーキング要素には、第1のマーキング要素と同じ方法で、少なくとも2つの基準マーキングと位置マーキングを施すことができる。また、第2のマーキング要素には、第1のマーキング要素と同じ方法で、少なくとも3つの基準マーキングと2つの位置マーキングを施すことができる。
【0081】
第2のマーキング要素のマーキング間の距離は、第1のマーキング要素のマーキング間の距離と同様に、評価ユニットによって求めることができる。
【0082】
好ましくは、評価ユニットは、第1及び第2のマーキング要素の基準マーキングと位置マーキングとの間の距離に基づいて、搬送ベルトの位置を決定する。特に好ましくは、評価ユニットは、第1及び第2のマーキング要素の基準マーキングと位置マーキングとの間の距離に基づいて、搬送ベルトの目標位置と搬送ベルトの実際位置との間の偏差を求める。
【0083】
搬送ベルトの複数の部分の各部分は、搬送ベルトの表面の部分を含んでもよく、表面の部分であってもよい。
【0084】
光学センサは、搬送ベルトの表面から(直接)画像を検出するように構成され得る。複数の部分の各部分は、(排他的に)搬送ベルトの表面部分であってもよい。
【0085】
搬送ベルトは、印刷領域を含んでもよい。被印刷材料が印刷領域に配置されているとき、印刷機によって材料を印刷することができる。搬送ベルトの印刷領域の外側にある材料は、印刷機によって印刷することができない。
【0086】
光学センサは、印刷領域外の搬送ベルトの表面からの画像を(直接)検出するように構成されてもよい。複数の部分の各部分は、(排他的に)印刷領域外の搬送ベルトの表面部分であってもよい。
【0087】
搬送ベルトは、接着層、例えば熱可塑性樹脂又は熱可塑性層から部分的に構成することができる。被印刷材料は、接着層上に配置又は配置することができる。
【0088】
光学センサは、接着層を有しない搬送ベルトの表面から(直接)画像を検出するように構成されてもよい。複数の部分の各部分は、(排他的に)接着層を有しない搬送ベルトの表面部分であってもよい。
【0089】
光学センサが搬送ベルトの部分の画像を検出するとき、被印刷材料が搬送ベルト上に配置されてもよい。また、光学センサが搬送ベルトの部分の画像を検出するとき、被印刷材料が搬送ベルト上に配置されなくてもよい。
【0090】
光学センサは、400dpi(ドット/インチ)以上の解像度(感度)を有し得る。光学センサは、好ましくは1000dpi以上、より好ましくは4000dpi以上、より好ましくは8000dpi以上、より好ましくは12000dpi以上、より好ましくは15000dpi以上、より好ましくは20000dpi以上、より好ましくは25000dpi以上の解像度を有する。光学センサは、所定の解像度を有する搬送ベルトの部分の画像を検出することができる。光学センサは、平滑化、フィルタリング、及び/又は加速なしに解像度を有し得る。光学センサは、平滑化、フィルタリング及び/又は加速を行わなくてもよい。
【0091】
光学センサは、400cpi(カウント/インチ)以上の解像度を有し得る。光学センサは、好ましくは1000cpi以上、より好ましくは4000cpi以上、より好ましくは8000cpi以上、より好ましくは12000cpi以上、より好ましくは15000cpi以上の解像度を有する。光学センサは、所定の解像度を有する搬送ベルトの部分の画像を検出することができる。
【0092】
光学センサは、10ips(インチ/秒)以上のトラッキング速度を有し得る。光学センサは、好ましくは25ips以上、より好ましくは50ips以上、より好ましくは100ips以上、より好ましくは200ips以上、より好ましくは300ips以上、より好ましくは350ips以上、より好ましくは400ips以上のトラッキング速度を有する。トラッキング速度が速いと、搬送ベルトの高速走行時に光学センサの測定精度が高くなる。光学センサは、指定されたトラッキング速度で搬送ベルトの部分の画像を検出することができる。
【0093】
光学センサは、1000fps(フレーム/秒)以上のフレームレートを有し得る。光学センサは、好ましくは2000fps以上、より好ましくは4000fps以上、より好ましくは6000fps以上、より好ましくは8000fps以上、より好ましくは10000fps以上、より好ましくは11000fps以上のフレームレートを有する。光学センサは、指定されたフレームレートで搬送ベルトの部分の画像を検出することができる。
【0094】
光学センサは、100μm未満、好ましくは50μm未満、より好ましくは10μm未満、より好ましくは1.0μm未満の、例えば搬送ベルトの基板の移動を検出又は認識するように構成され得る。この移動は、光学センサに対する基板の相対移動であってもよい。
【0095】
光学センサは、照明装置を含んでもよい。照明装置は、複数の部分の方向に光を照射することができるか、又は複数の部分に光を照射することができる。照明装置は、発光ダイオード(LED)であってもよい。照明装置は、レーザーダイオードであってもよい。照明装置によって、800nmより大きい、好ましくは825nmより大きい、より好ましくは850nmより大きい波長の光を複数の部分の方向に照射することができる。特に、照明装置によって、800nm~900nm、好ましくは825nm~850nm、より好ましくは843nm~853nmの波長を有する光が複数の部分の方向に照射され得る。照明装置によって、380nm~800nmの波長の光が複数の部分の方向に照射され得る。
【0096】
照明装置は、1つ以上の光源を含んでもよい。照明装置は、少なくとも2つの光源、特に少なくとも3つの光源を含んでもよく、光源は、(互いに)異なる波長又は(互いに)異なる波長範囲を有する光を発生するように構成される。(それぞれの)光は、複数の部分の方向に照射することができ、又は複数の部分に照射することができる。
【0097】
照明装置は、RGB(赤緑青)照明装置であってもよい。照明装置は、赤色光を生成するための光源、緑色光を生成するための光源、及び/又は青色光を生成するための光源を含んでもよい。赤色光は、630nm~700nmの波長範囲に存在し得る。緑色光は、500nm~560nmの波長範囲に存在し得る。青色光は、450nm~475nmの波長範囲に存在し得る。
【0098】
一般に、照明装置は、複数の部分に向かって、又は複数の部分に、混合色の光を照射するように構成され得る。混合色は、異なる光源からの光に起因し得る。
【0099】
各光源は、LEDを含んでもよく、LEDであってもよい。各光源は、レーザーダイオードを含んでもよく、レーザーダイオードであってもよい。
【0100】
照明装置は光学センサの外部に設けられてもよい。
【0101】
照明装置によって、無色光が複数の部分の方向に照射されてもよい。複数の部分に向かって照射される光は、白色光であってもよい。
【0102】
搬送ベルトの表面と光学センサとの間の距離は、20.0mm未満であり得る。搬送ベルトの表面と光学センサとの間の距離は、好ましくは15.0mm未満、より好ましくは10.0mm未満、より好ましくは7.0mm未満、より好ましくは5.0mm未満、より好ましくは3.0mm未満である。
【0103】
搬送ベルトの表面と光学センサとの間の距離は、0.1mm以上、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり得る。
【0104】
特に、搬送ベルトの表面と光学センサとの間の距離は、0.1mm~20mm、好ましくは0.5mm~10mm、より好ましくは1.0mm~3.0mmである。
【0105】
印刷機の搬送ベルトの位置を決定する方法は、送り経路上の送り方向に沿った複数の部分を含む搬送ベルトを、送り経路上の送り方向に移動させるステップと、光学センサによって、搬送ベルトの複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するステップと、搬送ベルトの複数の部分の画像に基づいて、搬送ベルトの位置を決定するステップと、を含む。
【0106】
印刷機は、本明細書に開示される任意の印刷機である。
【0107】
印刷機を操作する方法が開示される。印刷機は、本明細書に開示される任意の印刷機である。本方法は、送り経路上の送り方向に沿った複数の部分を含む印刷機の搬送ベルトを、送り経路上の送り方向に移動させるステップと、光学センサによって、搬送ベルトの複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するステップと、搬送ベルトの複数の部分の画像に基づいて、搬送ベルトの実際位置と目標位置との間の偏差を求めるステップと、搬送ベルトの実際位置と目標位置との間の偏差に基づいて、搬送ベルトの移動を調整するステップと、を含む。
【0108】
材料を印刷する印刷機は、搬送ベルトと、光学センサと、評価ユニットと、制御装置と、を備える。搬送ベルトは、送り経路に沿って送り方向に移動可能である。搬送ベルトは、送り経路上の送り方向に沿った複数の部分を含む。光学センサは、搬送ベルトの複数の部分の各部分の少なくとも1つの画像を順次検出するように構成される。評価ユニットは、搬送ベルトの複数の部分の画像に基づいて、搬送ベルトの実際位置と目標位置との間の偏差を求めるように構成される。制御装置は、搬送ベルトの実際位置と目標位置との間の偏差に基づいて、搬送ベルトの移動を調整するように構成される。
【0109】
印刷機は、本明細書に開示される任意の印刷機である。
【図面の簡単な説明】
【0110】
以下、本発明、並びに、本発明の更なる実施形態及び利点を図面を参照してより詳細に説明するが、これらの図は単に本発明の例示的な実施形態を説明するものである。図中の同一の部分には同一の参照符号が付されている。図は、縮尺通りではなく、図中の個々の要素は、大きさが誇張されていたり、簡略化されている。
図1】印刷機100を示す図である。
図2】一実施形態における光学センサ20aを示す図である。
図3】更なる実施形態における光学センサ20bを示す図である。
【0111】
図1は、搬送ベルト10を備えた印刷機100を斜視図で示す。印刷機は、印刷ヘッド41を備え得る。印刷ヘッド41は、印刷ヘッド支持体40に配置することができる。印刷ヘッド支持体40は、複数の印刷ヘッド40を有していてもよい。印刷ヘッド支持体40は、少なくとも6つの印刷ヘッド41、特に色ごとに少なくとも6つの印刷ヘッド41を有していてもよい。
【0112】
搬送ベルト10には、例えば布、紙、厚紙、プラスチック、木材、金属などの被印刷材料を取り付けることができる。この目的のため、搬送ベルト10は、被印刷材料を取り外し可能に接着できる熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂層を含んでもよい。搬送ベルト10は、被印刷材料を送り方向Rに移動させることができる。特に、搬送ベルト10は、印刷ヘッド41又は印刷ヘッド支持体40に対して被印刷材料を位置決めする。
【0113】
印刷ヘッド41は移動可能であり、特に直線的に移動可能である。印刷ヘッド41は、送り方向Rに非平行方向、好ましくは垂直な方向に移動可能である。印刷ヘッド41は、印刷ヘッド支持体40によって移動させることができる。このため、印刷ヘッド支持体40を移動させ、印刷ヘッド支持体40上又は印刷ヘッド支持体40内に配置された印刷ヘッド41を移動させることができる。
【0114】
印刷機100は、第1のローラを備え得る。印刷機100は、第2のローラをさらに備え得る。搬送ベルト10は、好ましくは、無端ベルト又は連続ベルトである。搬送ベルト10は、第1及び第2のローラの周りに敷設され、ローラ間で張力をかけることができる。好ましくは、搬送ベルト10は、ローラの少なくとも1つ、好ましくは第1のローラ及び第2のローラに非固定的に連結される。
【0115】
ローラの少なくとも1つは、搬送ベルト10の駆動ローラとして機能してもよい。駆動ローラは、モータ、例えば電気モータによって駆動することができる。モータは、駆動ローラを回転させることができる。搬送ベルト10は、駆動ローラの回転によって移動させることができる。他方のローラは非駆動であってもよく、好ましくは支持及び/又は保持機能を果たす。あるいは、第2のローラも駆動可能であってもよく、特に第1のローラと同様に駆動させることができてもよい。
【0116】
典型的な印刷工程では、被印刷材料が搬送ベルト10に配置される。このために、例えば、被印刷材料を、被印刷材料が収容されているロールから巻き出してもよい。搬送ベルト10を所定の距離移動させ、印刷ヘッド41により被印刷材料にパターンを印刷する。このために、印刷ヘッド41を、特に被印刷材料の(送り方向Rに垂直な方向における)全幅にわたって印刷可能であるように又は印刷するように、移動させることができる。その後、搬送ベルトが送り方向Rに所定の距離だけ再び動かされ、印刷ヘッド41が被印刷材料に印刷を行う。これらのステップ(搬送ベルト10の移動と被印刷材料の印刷)は、印刷物を得るために何度も繰り返すことができる。印刷物は、例えば、搬送ベルト10の熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂層から印刷物の接続を解除することで、ローラの領域で搬送ベルト10の一端で搬送ベルト10から取り外すことができる。最後に、印刷物を、例えば収容ロールに巻き取って、収容してもよい。収容前に、印刷物をさらに処理してもよい。例えば、印刷物を乾燥させたり、気化させたりすることができる。
【0117】
搬送ベルト10の2つの移動ステップの間に、1.0秒未満、好ましくは0.5秒未満、より好ましくは250ミリ秒未満の時間が存在し得、被印刷材料は、好ましくは2つの移動ステップの間に印刷される。
【0118】
印刷ヘッド支持体40は、複数の印刷ヘッド40を有していてもよい。それぞれの印刷ヘッドは、被印刷材料に色を塗布することができる。
【0119】
印刷機100は、少なくとも1つの第1の光学センサ20aを備える。少なくとも1つのセンサ20aは、第1のブラケット21aに配置することができる。ブラケット21aは、第1の光学センサ20aの保持及び/又は位置決めのために使用することができる。ブラケット21aは、印刷機100に着脱自在又は非着脱自在に接続することができる。ブラケット21aは、印刷機100の一体部品であってもよい。第1の光学センサ20aの取付部21aを印刷機100に接続することで、ユーザは、搬送ベルト10に対する光学センサ20aの位置合わせを容易に行うことができる。
【0120】
また、ブラケット21aは、印刷機100に(直接)接続されなくてもよい。例えば、ブラケット21aは、印刷機100の隣の床に配置されるか、又は載置されてもよい。同様に、ブラケット21aは支持体に接続されてもよい。好ましくは、支持体は印刷機100に(直接)接続されない。これにより、光学センサ20aを印刷機100の振動から切り離すことができる。
【0121】
印刷機は、第2の光学センサ25aを備えていてもよい。第2の光学センサ25aは、第2のブラケット26aに配置することができる。第2のブラケット26aは、第1のブラケット21aと同じ設計を有してもよい。第2の光学センサ25aは、第1の光学センサ20aに対向して、特に、送り方向Rに非平行又は垂直な方向に配置されてもよい。第1の光学センサ20aと第2の光学センサ25aとは、送り方向Rにおいて印刷ヘッド41に対して実質的に(±10%又は±5%)等しい距離を有してもよい。送り方向Rに非平行又は垂直な方向における第1のセンサ20aと第2のセンサ25aとの間の距離は、0.5m以上であり得る。
【0122】
第1の光学センサ20a及び/又は第2の光学センサ25aは、カメラであってもよい。第1の光学センサ20a及び第2の光学センサ25aは、同じ光学センサであってもよく、異なる光学センサであってもよい。
【0123】
第1の光学センサ20a及び/又は第2の光学センサ25aは、送り方向Rの送り経路に沿った搬送ベルト10の部分の複数の画像を検出する。この画像に基づいて、評価ユニット60によって搬送ベルト10の位置が決定又は特定される。特に、評価ユニット60は、画像に基づいて、搬送ベルト10の目標位置と搬送ベルト10の実際位置との間に偏差があるか否かを判定又は特定することができる。必要に応じて、評価ユニット60は、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差がどの程度大きいかを求めることができる。このために、第1及び/又は光学センサ20a、25aと(図1の両矢印で示されるように)通信する評価ユニット60は、第1及び/又は第2の光学センサ20a、25aから画像データを受信し、画像データを評価することができる。
【0124】
例えば、搬送ベルト10、特に搬送ベルト10上の被印刷材料が、送り方向Rにおいて印刷ヘッド41に対して50mm以上の距離(搬送ベルト10の目標位置)だけ移動するように構成することができる。搬送ベルト10、特に搬送ベルト10上の被印刷材料は、好ましくは100mm以上、より好ましくは200mm以上、より好ましくは300mm以上の距離だけ移動される。搬送ベルト10、特に搬送ベルト10上の被印刷材料は、50mm~1000mm、好ましくは50mm~500mm、より好ましくは100mm~450mm、より好ましくは200mm~400mmの距離だけ移動される。第1及び/又は第2の光学センサ20a、25aの画像を評価することで、搬送ベルト10が実際に移動した距離(搬送ベルト10の実際位置)を求めることができる。評価ユニット60は、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差に基づいて、搬送ベルト10の移動の変更、好ましくは搬送ベルト10の将来の移動を決定することができる。
【0125】
評価ユニット60によって搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差が判定された場合、偏差、特に将来の偏差が減少するように、搬送ベルト10の移動を変更することができる。
【0126】
例えば、評価ユニット60によって、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差+100μmが判定され得る。正の偏差は、搬送ベルト10が移動されるべき位置よりもさらに移動したことを表し得る。偏差は-100μmともなり得る。負の偏差は、搬送ベルト10が十分に移動されなかったことを表し得る。ミリメートル範囲、特に一桁ミリメートル範囲の偏差も、評価ユニット60によって判定することができる。
【0127】
搬送ベルト10について、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の多数の偏差を求めることができる。好ましくは、搬送ベルト10は、搬送ベルト10の長さ又は円周の5倍以上、好ましくは50倍以上、より好ましくは100倍以上、より好ましくは250倍以上、より好ましくは500倍以上の送り経路上の距離を段階的に移動される。搬送ベルト10について、100回以上、好ましくは1000回以上、より好ましくは5000回以上、より好ましくは7000回以上、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差を求めることができる。第1及び/又は第2の光学センサ20a、25aは、送り経路に沿った複数の部分の画像を検出することができる。(計画された又は所望の)段階的な移動ステップは、100mm以上であってよく、ステップは、異なるサイズを有してもよく、特に、ステップのサイズは一定である必要はない。
【0128】
画像に基づいて、搬送ベルト10の位置(搬送ベルト10の実際位置)を、特に各移動ステップの後に決定することができる。偏差を求めるために、搬送ベルト10の実際位置を、ステップのサイズ(搬送ベルト10の目標位置)と比較することができる。
【0129】
偏差は、複数のステップ、例えば少なくとも100ステップ、好ましくは少なくとも500ステップ、より好ましくは少なくとも1000ステップについて求めることができる。
【0130】
それぞれの移動ステップは、搬送ベルト10と関連付けることができる。ステップは、搬送ベルト10の位置又は場所に割り当てることができる。同時に、偏差は、搬送ベルトの位置又は場所に割り当てることができる。位置又は場所は、搬送ベルト10の全長又は全周にわたって、開始点から出発して、搬送ベルト10に沿って定義することができる。位置又は場所は、送り方向に固有であってもよい。搬送ベルト10の位置は、上記の位置又は場所によって一意に決定することができる。
【0131】
例えば、搬送ベルト10の厚さは、ある位置では別の位置よりもわずかに小さい場合がある。その結果、搬送ベルト10をその全長にわたって数回移動させると、偏差が繰り返し発生する場合がある。搬送ベルト10のある場所又は位置における実際位置と目標位置との偏差を知ることにより、将来、その場所又は位置を移動する際に、既知の位置偏差に基づいて搬送ベルト10の移動を変更することができる。
【0132】
これに代わって又はこれに加えて、搬送ベルト10の各移動ステップは、ローラの位置と相関させることができる。この位置は、ローラの周方向角度とすることができる。搬送ベルト10の各移動ステップは、第1のローラ及び第2のローラの位置に相関させることができる。ローラは、駆動ローラであってもよく、駆動されないローラであってもよい。
【0133】
例えば、ローラの半径は、ある位置では別の位置よりわずかに小さい場合がある。ローラが円形又は円錐形から(わずかに)ズレている場合がある。その結果、ローラをその全周にわたって数回回転させると、偏差が繰り返し発生する場合がある。ローラのある位置における実際位置と目標位置との間の偏差を知ることにより、将来、その位置を移動する際に、既知の位置偏差に基づいて(例えばローラの回転によって引き起こされる)搬送ベルト10の移動を変更することができる。
【0134】
好ましくは搬送ベルト10の位置又は場所と相関又は関連付けられた、及び/又は、ローラの位置と相関又は関連付けられた偏差が表にまとめられることが好ましい。(それぞれの)偏差の値に対して、搬送ベルトの移動距離、特に修正又は補正された距離を求めることができる。これは評価ユニットによって行われる。搬送ベルトは、この移動距離、特に修正された距離に基づいて、移動させることができ、移動距離、特に修正された距離に基づいて、さらに移動させることができる。
【0135】
移動距離は、印刷機の制御装置70によって制御又は調節することができる。制御装置70は、評価ユニット60を含んでもよい。制御装置70は印刷機100に組み込むことができる。制御装置70は、印刷機100の外部に配置することができる。制御装置70は、(図1の両矢印で示されるように)印刷機100と通信することができる。
【0136】
搬送ベルト10に少なくとも1つのマーキング要素50が設けられてもよい。マーキング要素50は、例えば接着によって、搬送ベルト10に取り外し可能に取り付けることができる。マーキング要素50は、搬送ベルト10の全長又は全周にわたって、特に送り方向Rに延びてもよい。マーキング要素50は印刷可能であり得る。
【0137】
搬送ベルト10の移動中又は搬送ベルト10の移動後に、印刷ヘッド41によってマーキング要素50を印刷することができる。それにより、印刷ヘッド41は、上述した基準マーキングと、1つ又は複数の位置マーキングとをマーキング要素50に施すことができる。マーキング要素50が印刷されるとき、搬送ベルト10は動いてもよく、動かなくてもよい。
【0138】
搬送ベルト10の送り方向Rの(正)方向において、光学センサ20aは、印刷ヘッド41から間隔をあけて配置することができる。光学センサ20aは、送り方向Rにおいて、印刷ヘッド41の後に配置されてもよく、印刷ヘッド41の前に配置されてもよい。
【0139】
光学センサ20が画像を検出する搬送ベルト10の部分は、マーキング要素50を(部分的に)含んでもよい。この部分は、完全にマーキング要素50の部分であってもよい。光学センサ20aは、マーキング要素50に(完全に)向けられていてもよい。
【0140】
光学センサ20aの画像は、基準マーキング及び/又は位置マーキングを含んでもよい。評価ユニットは、基準マーキング及び位置マーキングに基づいて、搬送ベルト10の搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差を求めることができる。
【0141】
一般に、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差は、搬送ベルト10の幅にわたって実質的に一定(±10%又は±5%)である送り方向Rの偏差を含む。この幅は、送り方向Rに垂直な方向とすることができる。これに代わって又はこれに加えて、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との間の偏差は、搬送ベルト10の幅にわたって一定でなくてもよい。偏差は、搬送ベルト10の幅方向に(部分的に)増減していてもよい。偏差は、搬送ベルト10の幅方向において正及び/又は負であり得る。幅方向において、偏差は、ある位置では正であり、別の位置では負であり得る。偏差が正の場合、パターンに間隙が生じ、偏差が負の場合、パターンの一部に重なりが生じ得る。
【0142】
搬送ベルト10の幅にわたって実質的に一定(±10%又は±5%)である送り方向Rの偏差は、搬送ベルト10の移動を変更することによって補正することができる。例えば、搬送ベルト10の実際位置と搬送ベルト10の目標位置との偏差が正である場合、印刷されたパターンに間隙が生じ得る。例えば搬送ベルト10の移動ステップを減らすことで、目標位置を調整して、偏差を小さくする、あるいは(測定公差の範囲内で)偏差が検出されないようにすることができる。
【0143】
搬送ベルト10の幅にわたって一定でない送り方向Rの偏差は、搬送ベルト10の移動を変更することによって補正することができる。例えば、搬送ベルト10の一方側で(測定公差内で)偏差が検出できず、搬送ベルトの反対側の偏差が正である場合、搬送ベルト10の一方側で負の偏差があり、搬送ベルト10の反対側で正の偏差があるように、搬送ベルト10の移動を変更することができる。負の偏差と正の偏差の量は実質的に(±10%又は±5%)同じとすることができる。換言すれば、一方側のパターンに重なりがあり、反対側のパターンに間隙があるように、搬送ベルト10の移動を変更することができる。このように、搬送ベルト10の反対側の偏差を実質的に(±10%又は±5%)半分にすることができる。
【0144】
印刷機100は、洗浄ユニット80を備えていてもよい。洗浄ユニット80は、搬送ベルト10の一部を洗浄するように構成され得る。特に、洗浄ユニット80は、搬送ベルト10上の色、特に搬送ベルト10上の印刷ヘッド41からの色を洗浄又は除去することができる。
【0145】
洗浄ユニット80は、印刷機100の下部領域に形成することができる。下部とは、重力方向を指し得る。
【0146】
搬送ベルト10は、少なくとも2つのローラの周りに敷設することができる。搬送ベルト10は、ローラの回転軸によって画定される平面の上方に位置する部分を含み得る。搬送ベルト10は、ローラの回転軸によって画定される平面の下方に位置する部分を含み得る。これらの部分は、一時的に平面の上方又は下方に位置し得る。搬送ベルト10が動かされると、平面の上方にある部分が下方に移動し、平面の下方にある部分が平面の上方に移動することができる。搬送ベルトの表面は部分的に平行に延び得る。
【0147】
洗浄ユニット80は、ローラの回転軸の下方に位置する搬送ベルト10の部分が、少なくとも部分的に洗浄ユニット80によって洗浄されるように、印刷機100に配置することができる。
【0148】
マーキング要素50が搬送ベルト10上に配置されている場合、印刷ヘッド41によって、ローラの回転軸によって画定される平面の上方に位置する部分において、マーキング要素50にマーキングを施すことができる。マーキング要素50の印刷部分がローラの回転軸によって画定される平面の下方に位置するように、マーキング要素50が設けられた搬送ベルト10をさらに移動させることで、洗浄ユニット80によってマーキング要素50上のマーキングを除去することができる。搬送ベルト10を移動させることで、マーキング要素50の部分を、その部分がローラの回転軸によって画定される平面の上方に位置するように移動させることができる。印刷ヘッド41によって、マーキング要素50の部分に再びマーキングを施すことができる。
【0149】
マーキング要素50のマーキングは、洗浄ユニット80によって取り外し可能又は洗浄可能であってもよい。これにより、マーキング要素50の部分に複数回マーキングを施すことができる。光学センサ20aは、マーキング要素50のマーキングされた部分の画像をそれぞれ検出することができる。
【0150】
搬送ベルト10は、第1のマーキング要素50及び第2のマーキング要素55を含んでもよい。一般に、各マーキング要素は、本明細書に開示される任意のマーキング要素であり得る。
【0151】
第1の光学センサ20aは、第1のマーキング要素50に関連付けられてもよい。第2の光学センサ25aは、第2のマーキング要素55に関連付けられてもよい。
【0152】
第1の光学センサ20aは、第1のマーキング要素50に向けられていてもよい。第1の光学センサ20aは、第1のマーキング要素50上のマーキング、特に基準及び/又は位置マーキングの画像を検出することができる。第1の光学センサ20aは、第1のマーキング要素50に向けられていてもよい。第2の光学センサ25aは、第2のマーキング要素55上のマーキング、特に基準及び/又は位置マーキングの画像を検出することができる。
【0153】
印刷ヘッド41は、第1のマーキング要素50上及び第2のマーキング要素55上にマーキング、特に基準及び/又は位置のマーキングを施す、好ましくは印刷することができる。印刷ヘッド41は、好ましくは、搬送ベルト10が動いていない間に、第1のマーキング要素50及び第2のマーキング要素55にマーキングを施す。特に、搬送ベルトが動いていない状態で、少なくとも1つのマーキングを第1のマーキング要素50に施し、少なくとも1つのマーキングを第2のマーキング要素55に施すことができる。
【0154】
図2は、第1の光学センサ20aを含む、印刷機100の拡大断面図である。搬送ベルト10にマーキング要素50が設けられる。光学センサ20aは、ブラケット21aによって保持することができる。
【0155】
搬送ベルト10は、層を有する第1の部分11を含んでもよい。層は、熱可塑性樹脂を含んでもよく、熱可塑性樹脂層であってもよい。搬送ベルト10は、層を有しない第2の部分12を含んでもよい。搬送ベルト10の第1の部分11は、印刷ヘッド41によって到達可能な部分であってもよい。すなわち、搬送ベルト10上の被印刷材料は、この部分11で印刷ヘッド41によって印刷することができる。搬送ベルト10の第2の部分12は、印刷ヘッド41が到達できない部分であってもよい。すなわち、搬送ベルト10上の被印刷材料は、第2の部分12では印刷ヘッド41によって印刷することができない。
【0156】
マーキング要素50は、部分11に配置、特に完全に配置することができる。第1の部分11の層は、マーキング要素50と搬送ベルト10との間の接続を形成又は補強するために使用することができる。
【0157】
マーキング要素50が搬送ベルト10上に配置されているとき、被印刷材料が搬送ベルト10上に配置されなくてもよい。特に、光学センサ20aは、搬送ベルト10上に被印刷材料が配置されているときに、搬送ベルト10の部分の画像を検出しない。光学センサ20aは、搬送ベルト10上に被印刷材料が配置されていないときに、搬送ベルト10の部分の画像を検出してもよい。また、光学センサ20aは、搬送ベルト10上に被印刷材料が配置されているときに、搬送ベルト10の部分の画像を検出してもよい。
【0158】
例えば、光学センサ20aは、被印刷材料が搬送ベルト10上に配置されていない状態で、搬送ベルト10の部分の画像を検出する。この画像に基づいて、特に搬送ベルト10の複数の移動ステップについて、評価ユニット60によって搬送ベルト10の位置が決定される。好ましくは、評価ユニット60によって、搬送ベルト10の目標位置と実際位置との偏差が求められる。搬送ベルト10の位置及び/又は偏差に基づいて、搬送ベルト10の実際位置と目標位置との間の偏差が少なくとも部分的に低減されるように、移動ステップを調整することができる。
【0159】
被印刷材料が搬送ベルト10上に配置されると、搬送ベルト10は、適合された移動ステップに従って動かされる。移動ステップと移動ステップとの間又は移動ステップ中に、例えば印刷ヘッド41によって被印刷材料に印刷を行う。被印刷材料に印刷を行う際、マーキング要素50は搬送ベルト10上に配置されていなくてもよい。
【0160】
あるいは、マーキング要素50が搬送ベルト10上に配置されているときに、被印刷材料が搬送ベルト10上に配置されてもよい。被印刷材料は、好ましくは第1の部分11に配置することができる。マーキング要素50は、第1の部分11上及び/又は第2の部分12上に配置することができる。
【0161】
図3は、更なる実施形態による第1の光学センサ20bを含む、印刷機100の拡大断面図である。光学センサ20bは、ブラケット21bによって保持することができる。第2の光学センサが設けられてもよい(図3には示されていない)。第2の光学センサは、第1の光学センサと(実質的に)同じ又は類似のものであってもよい。
【0162】
光学センサ20bは、搬送ベルト10の第2の部分12に向けられていてもよい。あるいは、光学センサ20bは、搬送ベルト10の第1の部分11に向けられていてもよい。光学センサ20bが搬送ベルト10の部分の画像を検出するとき、マーキング要素50は搬送ベルト10上に配置されなくてもよい。特に、光学センサ20bが画像を撮像する搬送ベルト10の部分は、搬送ベルト10の(直接の)表面であってもよい。
【0163】
好ましくは、光学センサ20bが搬送ベルト10の部分の画像を検出するとき、被印刷材料が搬送ベルト10上に配置される。これにより、動作時に搬送ベルト10の実際位置と目標位置との間の偏差を求めることができ、動的変化を検出することができる。これに代わって又はこれに加えて、光学センサ20bは、搬送ベルト10上に被印刷材料が配置されていないときに、搬送ベルト10の部分の画像を検出してもよい。
【0164】
被印刷材料が搬送ベルト10上に配置されている(印刷されている)間に、搬送ベルト10の部分の画像を検出し、搬送ベルト10の位置を決定することで、決定された位置に基づいて搬送ベルト10の移動を調節することができる。
【0165】
搬送ベルト10の位置、又は、搬送ベルト10の実際位置と目標位置との間の偏差の恒常的な決定を提供することができる。この恒常的な決定は、1時間以上、好ましくは3時間以上、より好ましくは5時間以上、より好ましくは15時間以上、より好ましくは30時間又は50時間以上の期間にわたって、特に連続的に行うことができる。光学センサ20bは、搬送ベルト10の位置データを得るように構成することができる。この目的のため、光学センサ20bは評価ユニットを含んでもよい。光学センサ20bの評価ユニットは、本明細書に開示される任意の評価ユニット60であり得る。
【0166】
光センサ20bは、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)を含んでもよい。光学センサ20bは、光学センサ20bによって検出された画像に基づいて位置変更を決定するように構成され得る。好ましくは、光学センサ20bのデジタル信号プロセッサは、光学センサ20bによって検出された画像に基づいて、位置変更を決定するように構成される。この位置変更は、搬送ベルト10の位置の変更であってもよい。
【0167】
光学センサ20b、特に光学センサ20bのデジタル信号プロセッサは、光学センサ20bによって検出された画像に基づいて、第1の方向における位置変更及び/又は第1の方向と平行ではない、特に第1の方向と垂直な第2の方向における位置変更を決定するように構成され得る。第1の方向は、送り方向Rとすることができる。
【0168】
光学センサ20bのマイクロコントローラは、位置変更データを受信することができる。マイクロコントローラは、位置変更データをUSB信号又はRF信号に変換することができる。変換されたデータは、評価ユニット60又は制御装置70に送信することができる。
【0169】
光学センサ20bはレンズを含んでもよい。レンズは、拡大レンズであってもよい。
【符号の説明】
【0170】
10 搬送ベルト
11 部分
12 部分
20a 光学センサ
20b 光学センサ
21a ブラケット
21b ブラケット
25a 光学センサ
26 ブラケット
40 印刷ヘッド支持部
41 印刷ヘッド
50 マーキング要素
55 マーキング要素
60 評価ユニット
70 制御装置
80 洗浄ユニット
100 印刷機
R 送り方向
図1
図2
図3
【国際調査報告】