(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】住所情報の処理方法及びこのためのシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240719BHJP
G06Q 10/083 20240101ALI20240719BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/083
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505534
(86)(22)【出願日】2022-04-29
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 KR2022006195
(87)【国際公開番号】W WO2023008696
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0100353
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524038484
【氏名又は名称】オシエル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】OCIELL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】2F,9,Bangbaejungang-ro 19-gil,Seocho-gu,Seoul 06689,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、グァン ジン
【テーマコード(参考)】
5L010
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L050CC11
(57)【要約】
本発明は、住所情報を処理する方法及びこのためのシステムに関し、特に、第1の言語から第2の言語への変換が必要とされる住所情報に対してより正確性の高い変換が行われるようにするための住所情報の処理方法及びシステムに関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央処理ユニット及びメモリーを備えている演算装置が住所情報を処理する方法において、
(a)処理の対象となる対象住所をロード(load)するステップと、
(b)前記対象住所から抽出された数字のうち、郵便番号に対応する住所を探索するステップと、
(c)前記対象住所から抽出された数字のうちの少なくとも一部の数字と、前記探索された住所内に含まれている数字のうちの少なくとも一部の数字とを比較するステップと、
(d)比較の結果、類似性が第1の設定値以上である場合、前記探索された住所又は前記対象住所から抽出された文字及び/又は数字に基づいて、前記対象住所に対応する1次変換標準住所を生成するステップと、
を含む、住所情報の処理方法。
【請求項2】
前記ステップ(d)の後に、
前記ステップ(c)における比較に際して、比較漏れの数字又は比較からの排除文字、又はこれらの組み合わせに基づいて、前記対象住所に対応する2次変換標準住所を生成するステップ(e)をさらに含む、請求項1に記載の住所情報の処理方法。
【請求項3】
前記ステップ(a)の後にかつステップ(b)の前に、
前記対象住所から既に定められた郵便番号形式の数字を選別するステップと、
前記選別された数字が有効な郵便番号であるか否かを判断するステップと、
をさらに含む、請求項2に記載の住所情報の処理方法。
【請求項4】
前記ステップ(e)は、
前記比較漏れの数字又は比較からの排除文字、又はこれらの組み合わせを住所データベース内に格納されている複数の住所情報と比較するステップと、
前記複数の住所情報と比較した結果、類似性が第2の設定値以上である住所情報が複数検索された場合、検索された前記住所情報を確認を要することを示す要確認の住所情報として設定するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載の住所情報の処理方法。
【請求項5】
住所情報を処理する演算装置において、前記演算装置は、中央処理ユニット及びメモリーを備え、
前記中央処理ユニットは、前記メモリーに格納されている住所情報の処理方法を実行するためのコマンドを実行することを特徴とするが、
前記 住所情報の処理方法 は、
(a)処理の対象となる対象住所をロード(load)するステップと、
(b)前記対象住所から抽出された数字のうち、郵便番号に対応する住所を探索するステップと、
(c)前記対象住所から抽出された数字のうちの少なくとも一部の数字と、前記探索された住所内に含まれている数字のうちの少なくとも一部の数字と、を比較するステップと、
(d)比較の結果、類似性が第1の設定値以上である場合、前記探索された住所又は前記対象住所から抽出された文字及び/又は数字に基づいて、前記対象住所に対応する1次住所を生成するステップと、
を含む、演算装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住所情報を処理する方法及びこのためのシステムに関し、特に、第1の言語から第2の言語への変換が必要とされる住所情報に対してより正確性の高い変換が行われるようにするための住所情報の処理方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、商品を注文するためのオンラインインフラ、及び注文された商品を配送するための物流インフラの高度化には目を見張るものがあり、これに伴い、世界中で物流量が幾何級数的に増加しつつある。ここには、第1の国から第2の国へと配送が行われる、いわゆる国際配送もまた少なくなく含まれている。
【0003】
一方、国際配送の場合、住所情報をオンライン上で入力したり配送梱包の上に手書きで記載することになるが、このとき、ほとんどの場合には、配送を受けるべき国の言語にて作成したり、又は世界中で最も多く用いられている英語にて作成したりしている。特に、配送を受けるべき国の言語を全く知らない場合、慣例的に英語にてほとんどの住所情報を入力及び作成している。例えば、米国から韓国へと宅配物品を配送する場合、英語にてハングルの住所を入力ないし記入して発送しており、韓国においてこれを配送する宅配業者は、上記の英語にて作成された住所を参考にして最終目的地にたどり着いている。他の例として、韓国からベトナムへと宅配物品を配送する場合においても、英語にてベトナムの住所を入力ないし記入することになる筈であり、ベトナム現地においてこれを配送する宅配業者は、上記の英語にて作成された住所を参考にして最終目的地にたどり着くことになる筈である。
【0004】
このような国際配送過程を思い浮かべてみるとき、差出人(発送者)が入力又は記入する住所情報は、実質的に宅配業者が参考にできる唯一の情報であるというべきであり、したがって、当初から住所情報が見にくく記載されているとか、あるいは、住所情報のうちの一部分が漏れているとかする場合、宅配業者にとっては最終目的地まで物品の配送をすることができなくなって、非常に困難な状況に陥ってしまう。このような事情にも拘わらず、実際の国際配送の現場においては、個人が他の国の言語を全く知らないとか、他の国の住所体系を全く知らないとか、あるいは、英語の使用に慣れていないとかといった理由で、住所情報を誤入力又は誤記載したケースは非常に頻発しているのが現状である。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みて案出されたものであって、当初の差出人が入力した住所情報のうち、参考にできる部分を活用してできる限り受け取り場所やお届け先の住所体系に合う住所情報を探し出し、その他に差出人が入力した住所情報をさらに参考にして最終的に正確な住所情報を探り当てる過程に関するものである。また、本発明は、上記の技術的な問題を解消することに加えて、本技術分野において通常の知識を有する者が容易に発明できないさらなる技術要素を提供するために案出されたものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、住所情報を処理する方法及びシステムに関し、特に、差出人が入力もしくは記載した住所情報を宅配業者が手軽にかつ正確に見取れるように処理することを目的とする。
【0007】
特に、本発明は、第1の言語にて住所情報を入力もしくは記載したとき、これを第2の言語に変換する過程において抽出可能な数字を最大限に活用して1次的に正確な住所のうちの少なくとも一部分を取得し、前記住所情報のうちの残りの抽出可能な部分を活用して不足した住所の部分までを2次的にさらに取得するようにすることで、住所情報の処理過程の効率性を大幅に高めることを他の目的とする。
【0008】
また、本発明は、第1の言語から第2の言語へと住所情報を変換する過程において住所情報の誤りが見つかる場合に受取人の連絡先に住所を確認するためのメッセージを伝送し、受取人から確認済みの住所情報を受信することにより、これを実際の配送に活用するようにすることを目的とする。
【0009】
さらに、本発明は、最終的な結果物として得られる住所情報が標準化した形式でしか表示されないようにすることで、最終的な住所情報を参考にして物品を配送する宅配業者にとって手軽に住所をパッと見て分かるようにし、これを通じて、全体の宅配業務の効率性及び迅速性を高められるようにすることを目的とする。
【0010】
一方、本発明の技術的課題は、上述した課題に何ら制限されるものではなく、言及されていない他の技術的課題は、下記の記載から通常の技術者にとって明らかに理解できる筈である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記のような問題を解決するためのものであって、中央処理ユニット及びメモリーを備えている演算装置が住所情報を処理する方法は、(a)処理の対象となる対象住所をロード(load)するステップと、(b)前記対象住所から抽出された数字のうち、郵便番号に対応する住所を探索するステップと、(c)前記対象住所から抽出された数字のうちの少なくとも一部の数字と、前記探索された住所内に含まれている数字のうちの少なくとも一部の数字とを比較するステップと、(d)比較の結果、類似性が第1の設定値以上である場合、前記探索された住所又は前記対象住所から抽出された文字及び/又は数字に基づいて、前記対象住所に対応する1次変換標準住所を生成するステップと、を含んでいてもよい。
【0012】
また、前記住所情報の処理方法において、前記ステップ(d)の後に、前記ステップ(c)における比較に際して、比較漏れの数字又は比較からの排除文字、又はこれらの組み合わせに基づいて、前記対象住所に対応する2次変換標準住所を生成するステップ(e)をさらに含んでいてもよい。
【0013】
さらに、前記住所情報の処理方法において、前記ステップ(a)の後にかつステップ(b)の前に、前記対象住所から既に定められた郵便番号形式の数字を選別するステップと、前記選別された数字が有効な郵便番号であるか否かを判断するステップと、をさらに含んでいてもよい。
【0014】
さらにまた、前記住所情報の処理方法において、前記ステップ(e)は、前記比較漏れの数字又は比較からの排除文字、又はこれらの組み合わせを住所データベース内に格納されている複数の住所情報と比較するステップと、前記複数の住所情報と比較した結果、類似性が第2の設定値以上である住所情報が複数検索された場合、検索された前記住所情報を確認を要することを示す要確認の住所情報として設定するステップと、をさらに含んでいてもよい。
【0015】
一方、本発明の他の実施形態に係る住所情報の処理のための演算装置は、中央処理ユニット及びメモリーを備え、前記中央処理ユニットは、前記メモリーに格納されている住所情報の処理方法を実行するためのコマンドを実行することを特徴とするが、前記 住所情報の処理方法は、(a)処理の対象となる対象住所をロード(load)するステップと、(b)前記対象住所から抽出された数字のうち、郵便番号に対応する住所を探索するステップと、(c)前記対象住所から抽出された数字のうちの少なくとも一部の数字と、前記探索された住所内に含まれている数字のうちの少なくとも一部の数字と、を比較するステップと、(d)比較の結果、類似性が第1の設定値以上である場合、前記探索された住所又は前記対象住所から抽出された文字及び/又は数字に基づいて、前記対象住所に対応する1次住所を生成するステップと、を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、差出人が入力もしくは記載した住所情報を受け取り場所やお届け先の住所体系に合うように変換処理することにより、受け取り場所やお届け先における宅配業務がより一層円滑に行われるようにすることができる。
【0017】
特に、本発明によれば、第1の言語にて作成された住所情報を受け取り場所やお届け先において使用する第2の言語に変換することができ、これを通じて、受け取り場所やお届け先における宅配業務の効率性を大幅に高めることができるという効果がある。
【0018】
さらに、本発明によれば、住所情報の変換処理が非常に高速にて行われることから、機械翻訳に依存する変換に比べて処理速度が格段に改善されるという効果がある。
【0019】
さらにまた、本発明によれば、機械翻訳に比べて正確度が著しく高くなることから、誤配送に対する負担を軽減することにより、宅配業務の効率性及び迅速性を高めることができるという効果がある。
【0020】
これらに加えて、本発明によれば、住所情報に誤りがある場合、受取人に直接的に住所が合っているか否かを確認できる手続きを設けることにより、より一層正確な住所情報を取得することが可能になるという効果がある。
【0021】
一方、本発明による効果は上述した効果に何ら制限されるものではなく、言及されていない他の技術的な効果は下記の記載から通常の技術者にとって明確に理解できるものであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明に係る方法及びシステムにより実現可能な代表的な実施形態を概念的に示すものである。
【
図2】本発明に係る方法が実現されるためのシステムの概略的な様子を示すものである。
【
図3】本発明に係る住所情報の処理方法の一実施形態を示す手順図である。
【
図4】対象住所から抽出された郵便番号を基準として基本住所を探索する過程を示すものである。
【
図5】対象住所から抽出された他の数字を参考にして1次住所を探索する過程を示すものである。
【
図6】対象住所から抽出されたその他の部分(数字又は文字)を参考にして2次住所を探索する過程を示すものである。
【
図7】本発明に係る住所情報の処理方法の追加の実施形態を示す手順図である。
【
図8】住所情報が処理された後、ユーザーの確認過程を補助するためのインターフェースの一例を示すものである。
【
図9】米国の住所を基準として住所情報が処理される過程を解説するためのものである。
【
図10】ベトナムの住所を基準として住所情報が処理される過程を解説するためのものである。
【
図11】郵便番号に対応する住所の探索に失敗したとき、対象住所を基準として郵便番号を推定し、後続して住所情報を推定していく過程を示すものである。
【
図12】郵便番号にて探索した住所と対象住所とが互いに異なるものであると判断された場合、受取人の連絡先に住所情報を確認する実施形態を示すものである。
【
図13】対象住所から最終的な受取人の住所を取得していく過程において、住所の正確度が基準値に満たないと判断された場合、受取人の連絡先に住所情報を確認する実施形態を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の目的と技術的構成及びそれに伴う作用効果に関する詳しい事項は、本発明の明細書に添付されている図面に基づく以下の詳細な説明によってより一層明確に理解できる筈である。以下、添付図面に基づいて、本発明に係る実施形態を詳述する。
【0024】
本明細書中に開示される実施形態は、本発明の範囲を限定するものと解釈されたり利用されたりしてはいけないものである。この技術分野における通常の技術者にとって本明細書の実施形態をはじめとする説明は様々な応用を有するということはいうまでもない。よって、本発明の詳細な説明の欄に記載されている任意の実施形態は、本発明をより一層分かりやすく説明するための例示的なものに過ぎず、本発明の範囲が実施形態に限定されることを意図するものではない。
【0025】
図面に表示され、かつ、下記に説明される機能ブロックは、単に実現可能な例に過ぎないものである。他の態様においては、詳細な説明の思想及び範囲を逸脱しない範囲において他の機能ブロックが使用可能である。なお、本発明の一つ以上の機能ブロックが個別のブロックとして示されるが、本発明の機能ブロックのうちの一つ以上は、同一の機能を実行する様々なハードウェア及びソフトウェアの構成要素の組み合わせであり得る。
【0026】
また、語句「備える」、「有する」、「含む」および「包含する」という言い回しは、特に断りのない限り、オープンエンドターム(すなわち「~を含むが限定しない」という意味)として解釈されるものであって、当該構成要素が存在することを単に指し示すものに過ぎず、さらなる構成要素を排除するものと理解されるものではない。
【0027】
さらに、この開示において、ある構成要素が他の構成要素に「連結」されているとか、「接続」されているとか、と言及された場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結されたり接続されたりすると理解されるべきであるか、これらの間に他の構成要素が存在する可能性もあると理解されるべきである。
【0028】
まず、
図1は、本発明に係る住所情報の処理方法及びシステムの代表的な活用例を説明するためのものである。本発明は、基本的に、差出人がオンラインで入力した、あるいは、手書きで記載した住所情報を受け取り場所やお届け先(受取人の住所地又は居所地など受取人が宅配物品を受け取れる場所)の住所体系に合わせて変換することを特徴とする。
図1を参照すると、左側には差出人がオンラインを通じて入力した住所情報の例、そして配送物品の梱包ボックスもしくは梱包用の封筒の表面に印字された住所情報の例が示されており、
図1の右側には左側の住所情報が一括して処理されて標準形式の住所情報に変換された様子、特に、標準化した順序及び形式に従ってハングルの住所情報に変換された様子が示されている。
【0029】
各国における住所体系がいずれも同一であるとは限らないため、特に、互いに異なる国の間の配送が必要である場合には、差出人が受取人の住所を記載することが決して容易ではないが、特に、差出人にとっては、相手国における住所の作成に際してどのような順番で記入をしなければならないか、そして、受取人の住所を英語にて発音通りに記載するためにはどのような手順にて記入をしなければならないかが全く分からず困難に直面する場合が非常に多い。この場合、差出人は、ネットサーフィン(Net Surfing、ネットサーフ)をすることで、受り取り国における住所の書き方を検索したり、あるいは、周りの知り合いに聞いてみたりするなどして完璧に標準化した住所情報を記入することもできる筈であるが、多くの場合において、差出人は、ルールのあれこれは全く無視したままで自分勝手に住所情報を記入するに決まっている。
【0030】
韓国の住所体系を例にとって述べてみると、道路名住所を基準として韓国における住所の表記は[市/道、市/郡/区、邑/面、道路名、建物番号、詳細住所(棟/階/号)、参考項目(法定洞、共同住宅名称)]の順にそれぞれの住所のパートを記入することになっているが、外国に住んでいる差出人(イギリス人)にとっては、このような住所体系を知っている筈がなく、たとえ知っているとしても、韓国語の発音通りに記載することを余儀なくされるため、やむを得ず困り抜いてしまう。このような理由から、差出人(外国人)は、自分の判断に任せて、自分で欠かせないと思われる必須情報を順序を問わずに書き並べてしまうが、このような場合、受け取り場所やお届け先においては、上記の差出人がどのような住所を書こうとする意図を持っていたかが分かり難いため、配送業務を円滑に行うことができないという問題が生じる。特に、ほとんどの宅配業者の宅配便配達員は、英語にて記載されている住所の読み方に慣れていないことはもとより、住所体系に全く合わないように記載されているため、これを正しい順序に再び組み合わせて最終目的地を類推することを余儀なくされるなど非常に困り抜かざるを得ない。いくつかの場合、外国語にて記載されている住所(韓国の住所)を翻訳機に入力して翻訳を試みてみたりもするものの、住所体系を全く反映しないままで、そして、「発音」を基準として翻訳をしなければならない必要性が高い状況下で、通常の翻訳機の使用は、むしろ宅配便配達員をしてさらなる混同に陥らせてしまう原因になったりもする。
【0031】
本発明は、このような従来の問題状況を解決するために案出されたものであって、以下では、本発明に係る住所情報の処理方法及びシステムについて詳しく述べる。
【0032】
図2は、本発明に係る住所情報の処理システムを解説するための図である。住所情報の処理システムは、好ましくは、図示のサービスサーバー200により実現されることが可能である。前記サービスサーバー200は、複数台のスキャン端末100とネットワークにより結ばれていてもよく、このとき、スキャン端末100は、それぞれ住所画像又は住所テキストなどをスキャンした(もしくは、その他の取得方法により取り込んだ)後、取得されたデータをサービスサーバー200側に引き渡す役割を果たすことができる。
【0033】
簡単な例を挙げると、前記スキャン端末100は、宅配物品の送り状をスキャンしたり、あるいは、宅配物品の梱包ボックス(梱包用の封筒)の表面に記載されている住所の部分を撮影したりするためのものであってもよく、このようにしてスキャン若しくは撮影されて得られたデータがサービスサーバー200側に引き渡されることができる。
【0034】
このとき、スキャン端末100は、宅配物品の表面に貼り付けられているバーコード、QRコード(登録商標)などの識別子をスキャンすることにより、宅配情報、すなわち、当該宅配物品の住所情報をはじめとする複数の情報を取得することができ、このようにして取得された住所情報(及び、その他の情報)をサービスサーバー200に伝送することができる。
【0035】
あるいは、前記スキャン端末100は、住所が記載されている部分を撮影して画像データを生成した後、これをサービスサーバー200側に共有することもできる。
【0036】
あるいは、前記スキャン端末100は、住所が記載されている部分を撮影した後、当該撮影領域内の文字を認識することにより、テキストデータを取得することができ、このようにして取得されたテキストデータをサービスサーバー200側に共有することもできる。
【0037】
このように、サービスサーバー200は、複数台のスキャン端末100から宅配物品の住所に関わるデータ、形態やフォーマットに制限がないデータを受信することができ、かつ、このとき、サービスサーバー200が住所に関わるデータをスキャン端末100から受信するルート中に別途の演算装置がさらに存在するとしても、サービスサーバー200は、スキャン端末100から依然として住所に関わるデータを受信するとみなすべきである。
【0038】
一方、サービスサーバー200は、住所に関わるデータを受信した後、処理することになるが、先制的には、本発明に係る住所情報の処理が開始できるように、換言すれば、住所に関わるデータがまずは処理可能な形態に変換されたり、あるいは、上記の住所に関わるデータを参考にして新たな形態の新たなデータが生成されたりするなどの過程が存在する可能性がある。この詳細な説明の欄においては、このような過程により「対象住所」が生成されると仮定した後、以降の住所情報の処理過程を議論の対象とする。すなわち、対象住所とは、本発明に係る住所情報の処理方法において処理の対象となるデータを意味するものと定義可能であり、このとき、対象住所は、好ましくは、テキストデータの形態を有することができる。簡単な例を挙げると、前記対象住所は、前記スキャン端末100から受信された住所テキストデータ内の住所情報を含むデータであってもよく、あるいは、前記スキャン端末100から受信された住所画像データに対して文字認識(OCRなど)を実行することにより得られたテキストを含むデータであってもよい。
【0039】
一方、対象住所が存在することを前提として、サービスサーバー200は、本格的な住所情報の処理方法を実行ことができるが、これについては、
図3に関する説明から詳しく説明する予定であるため、ここではしばらくの間に説明を見送る。
【0040】
サービスサーバー200は、住所情報の処理方法を実行することにより、究極的には対象住所と対応する変換標準住所を生成するが、このようにして生成した変換標準住所は、配達員・配送員端末300、又は配送サービスを営む業者のサーバー400などに共有されることができる。このとき、場合によって、前記配達員・配送員端末300は、前記スキャン端末100と同じものであってもよい。
【0041】
以上、
図2を参照して本発明に係る住所情報の処理方法が実現されるためのシステム、より正確には、サービスサーバー200のネットワーク内の位置及び役割について述べてきた。
【0042】
参考までに、ハードウェア的な側面からみたとき、前記スキャン端末100又は配達員・配送員端末300は、好ましくは、携行可能な装置のことをいうものであってもよく、ここには、スマートフォン、個人向けの情報端末(PDA)、タブレットPCなどといったように、携行可能な端末が含まれ得る。このような端末を装置の側面からみたとき、各端末は、中央処理ユニット(CPU)とメモリーを備えていることを前提とする。中央処理ユニットは、コントローラー(controller)、マイクロコントローラー(microcontroller)、マイクロプロセッサー(microprocessors)、マイクロコンピューター(microcomputer)などとも呼ばれる。また、中央処理ユニットは、ハードウェア(hardware)又はファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせにより実現可能であるが、ハードウェアを用いて実現する場合には、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuits)、又はデジタルシグナルプロセッサ(DSP:digital signal processors)、デジタル信号処理装置(DSPD:digital signal processing devices)、プログラマブルロジックデバイス(PLD:programmable logic devices)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate arrays)などにより、ファームウェアやソフトウェアを用いて実現する場合には上記のような機能又は動作を行うモジュール、手続き又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアが構成されてもよい。また、メモリーは、リードオンリーメモリー(ROM:read-only memory)、ランダムアクセスメモリー(RAM:random access memory)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリー(EPROM:erasable programmable read-only memory)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリー(EEPROM:electrically erasable programmable read-only memory)、フラッシュ(flash)メモリー、スタティックランダムアクセスメモリー(SRAM:static random access memory)、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)、ソリッドステートディス(SSD:Solid State Disk)などにより実現されてもよい。
【0043】
参考までに、この詳細な説明の欄において言及された上記の端末は、配達員・配送員が携行可能なスマートフォン、又はタブレットPCである場合を想定して説明する。この場合、前記端末は、ディスプレイ及びタッチ感応型表面を備えていてもよく、さらには、付随的に物理的なキーボード、キーパッド、トラッカーなどといったように、一つ以上の他の物理的なユーザー入力用の手段がさらに接続されてもよい。すなわち、端末上において実行される様々なアプリケーションは、タッチ感応型表面のような少なくとも一つの普遍的な物理的なユーザー入力用の手段を用いることができ、このとき、タッチ感応型表面の一つ以上の機能のみならず、端末上に表示される対応する情報は、一つのアプリケーションから次のアプリケーションへと、及び/又は個別のアプリケーション内においてオプション的に調整され、及び/又は変更可能である。このような方式により、端末の(タッチ感応型表面のような)普遍的な物理的アーキテクチャーは、オプション的に、ユーザーにとって直観的かつ明瞭なユーザーインターフェースを用いて様々なアプリケーションをサポートすることができる。また、前記端末は、音や音声を感知しかつ録音可能な手段をさらに備えていてもよい。
【0044】
一方、サービスサーバー200は、本発明に係る住所情報の処理方法を実際に実現するためのプログラム、すなわち、コマンドの集まりを提供する構成要素であり、さらに、複数台の端末からデータを受信して格納、処理したり、あるいは、複数台の端末ないしサーバーに処理結果物を伝送したりする構成要素である。
【0045】
サービスサーバー200の形態は、ある特定の運営者が管理する少なくとも一つのサーバーコンピューターであってもよく、あるいは、他の業者から提供するクラウドサーバーの形態、すなわち、運営者が会員加入をして使用可能なクラウドサーバーの形態であってもよい。特に、サービスサーバー200がサーバー用のPCにより実現された場合、当該サービスサーバー200は、中央処理ユニット及びメモリーを備えていてもよく、これについては、上述した端末の説明の過程において詳しく述べたため、ここでは説明を省略する。
【0046】
図3は、本発明に係る住所情報の処理方法を示す手順図である。以上において少しの間に触れたことがあるが、住所情報の処理方法は、前記サービスサーバー200により実行されることが一般的であるというべきであるが、必ずしもこれに限定されるものではないということに留意されたい。すなわち、本発明に係る住所情報の処理方法は、サービスサーバー200ではないとしても、中央処理ユニット及びメモリーを備えている演算装置であれば、その種類を問わずに当該演算装置上において実行可能である。例えば、配達員・配送員が携行しているスマートフォン、タブレットPC、又はその他に配送のために作製された携帯端末装置上においても本発明に係る住所情報の処理方法が実行可能である。
【0047】
図3を参照すると、住所情報の処理方法は、対象住所をロードするステップ(S101)から開始可能である。対象住所は、先に
図2に関する説明の欄において述べたため、ここでは詳しい説明を省略するが、その定義をもう一回述べてみると、前記対象住所は、住所情報処理の対象となる基礎データであると理解されたい。この詳細な説明の欄においては、理解を深めるために、一つの実際の対象住所を基準として説明を続ける予定であるが、
図4の上段に記載されている住所を対象住所として説明をする。
【0048】
図4を参照すると、対象住所は、[93, HANBORA 2-RO GIHEUNG-GU 306-202 YONGIN 17082]であり、この対象住所は、ある任意の宅配ボックスの表面に貼り付けられている送り状に記載されているものであってもよく、オンライン上において入力されたものであってもよく、あるいは、宅配ボックスの表面に差出人が手書きで記載したものであってもよく、現在はテキストデータに変換(生成)された状態のものであってもよい。一方、前記ステップS101は、単に演算装置が対象住所を処理可能な状態でロードする過程のみならず、前記対象住所をハングル住所に変換する過程までも含むことができる。例えば、
図4の対象住所が上記の通りであるとき、前記対象住所は、[ハン甫羅、路、器興区、龍仁]などのように英文字にて作成された部分がハングルに変換されることにより、今後のステップにおける住所情報を処理するのに活用可能である。参考までに、変換に関しては、後述する
図11に関する説明の欄においてさらに詳しく述べることにし、ここでは、単に第1の言語にて作成された対象住所が第2の言語に変換可能であるということのみを認識していることにする。
【0049】
図3に戻ると、ステップS101の後には、郵便番号を抽出するステップ(S102)が行われることが可能である。このステップは、基本的に、対象住所から数字のみを抽出するステップが先制的に行われてもよく、その後、上記の数字のうち、郵便番号の形式を有するものがあるか否かを判断して最終的に郵便番号を抽出するステップが後続して行われてもよい。一連の文字及び数字が組み合わせられているテキストの中から数字のみを抽出することは、既に商用化されている技術であるため、詳しい説明を省略する。一方、郵便番号の形式を有するものがあるか否かは、サービスサーバー200又は演算装置が前記抽出された数字の桁数、抽出された数字の対象住所内の位置、又は抽出された数字のうちの先頭の数字などの色々な諸条件が予めに決められている特定の郵便番号の形式にどれほど合っているか否かを見て判断可能である。例えば、韓国における郵便番号は5桁となっており、ソウルから蛇行式(北西から南東への方向)にて濟州まで順次に付与されるが、5桁のうちの先頭の3桁は市郡自治区を区別し、後ろの2桁は連番(区域番号)として付与されていることを定められた形式としている。したがって、ステップS102においては、対象住所から抽出された数字のうち、桁数が5桁である数字が存在するか否かを先に把握することになる筈であり、もし、5桁の数字が存在するならば、それらの数字が我が国の韓国において取り扱う郵便番号のルールに合っているか否か、あるいは、さらには、既に格納されたデータベースを参照して我が国の韓国に存在する郵便番号であるか否かを判断した上で郵便番号を抽出することになる。もし、数字を調べてみた結果、郵便番号に対応するものがないと判断された場合、上記の対象住所は判別が不可能な住所として仕分け可能であり、あるいは、前記対象住所はそれ以上数字に基づく住所情報の処理方法により取り扱われず、文字に基づく他の住所情報の処理方法、例えば、seq2seqアルゴリズム、あいまい検索(fuzzy string searching)アルゴリズムなどを中心とする他の住所情報の処理方法により取り扱われることが可能である。
【0050】
図4の対象住所に基づいてみたとき、対象住所内には、93,2,306,202,17082などの数字が存在するが、これらのうちの17082は、わが国の韓国において定めている5桁の郵便番号の形式に従っており、かつ、前記17082は、対象住所の最後尾の部分に位置していて、郵便番号である可能性がさらに高く、さらに、前記17082は、わが国の韓国において定めている3万余個の郵便番号のうちのいずれか一つに相当するため、結果的に前記対象住所からは17082という数字が郵便番号として抽出可能である。もし、このとき、識別された5桁の数字が郵便番号ではないと判別されたとき、サービスサーバー200は、上記の5桁の数字を完全に対象住所の判別過程から排除することはなく、上記の5桁を構成する各数字の組み合わせ、すなわち、各桁数の数字により組み合わせ可能な郵便番号を生成及び一時的に保存しておいた後、このようにして生成された郵便番号を今後対象住所を判別する上で活用することができる。但し、このときにも、複数の組み合わせのうち、わが国の韓国における郵便番号体系に合っているものしか活用することができず、合っていない残りの組み合わせは脱落させることができる。
【0051】
ステップS102の後には、郵便番号に対応する住所が探索(S103)可能である。すなわち、サービスサーバー200又は演算装置は、抽出した郵便番号に基づいて、前記郵便番号と対応する住所を照会することができるが、このとき、サービスサーバー200又は演算装置は、予め生成されている郵便番号データベース、すなわち、郵便番号とこれに対応する住所が格納されているデータベースから前記住所の探索を行うことができる。
【0052】
参考までに、対象住所から抽出された郵便番号17082は、
図4に示すように、複数の住所と対応づけることが可能であるが、これらの探索された住所は、共通して「京畿道(キョンギド)龍仁市(ヨンインシ)器興区(キフング)ハン甫羅(ハンボラ)1路」又は「京畿道龍仁市器興区ハン甫羅2路」までの住所パートを含んでいることを確認することができる。
【0053】
ステップS103の後には、対象住所から抽出された数字及び探索された住所内の数字を比較するステップ(S104)が行われることが可能であり、比較の結果に基づいては、1次住所の取得(S105)が行われることができる。対象住所からは複数の数字が抽出可能であると言及したが、このステップにおいては、これらの数字と上述したステップS103において探索された住所内の数字とを比較することにより、前記対象住所がどのような住所と最も類似しているかを判断することができる。参考までに、このステップにおいては、既に住所の探索に活用されていた郵便番号数字はそれ以上参照されない可能性もある。
【0054】
図5には、対象住所内に含まれている数字93,2,306,202が探索された住所内の数字と比較される実施形態が示されている。これを参照すると、対象住所内に含まれていた数字93と2が探索された住所のうちのいずれか一つの住所(京畿道龍仁市器興区ハン甫羅2路93)内の数字と対応するものであることを判別することができ、このため、前記対応する住所が1次住所として取得可能である。参考までに、前記1次住所は、対象住所から、もしくは探索された住所から取得可能であるが、例えば、探索された住所との数字比較の結果、重複する数字が既に設定された割合以上に存在するならば、前記対象住所が少なくとも有効な住所であることを確認したことになるため、前記対象住所内に含まれている住所のうち、探索された住所と対応する部分が少なくとも1次住所として借用可能である。あるいは、前記重複する数字が既に設定された割合以上に存在しているならば、前記探索された住所がすなわち前記対象住所とマッチングされる住所になる筈であるため、前記探索された住所をそのまま1次住所として活用することもできる。
【0055】
参考までに、ステップS104における比較の結果、対象住所内のすべての数字と探索された住所内のすべての数字とがマッチングされ合う場合には、ステップS105において得られる1次住所それ自体が最終的に標準変換住所になる場合もある。
【0056】
また、参考までに、ステップS104における比較の結果、重複する数字の数が同数であるか、あるいは、既に設定された割合以上に数字が重複する住所が複数見つかる場合、サービスサーバー200又は演算装置は、ユーザーに判別が不可能である旨を報知したり、あるいは、そのような住所のみを寄せ集めてユーザーに提供したりすることにより、ユーザー、すなわち、人間として自ら判別せしめることも可能である。
【0057】
さらに、参考までに、前記ステップS104の存在により、たとえ当初に住所を記載した者が配送国における住所体系や言語にあまり詳しくない結果、各住所パートの順番がめちゃくちゃに記載されたとしても、正しい郵便番号の記載さえあれば、これに基づく住所の探索、そして、探索の結果に基づく住所の取得が行われることが可能であり、これは、結局、順番がめちゃくちゃに記載された住所が演算装置にとっては正しい順序の通りに再びロード可能であることを意味するため、本発明に係る住所情報の処理サービス、及びこのための演算装置を使用すれば、非常に多大な経済的効果を発揮するものと見込まれる。
【0058】
次いで、ステップS105の後には、上述したステップにおいて比較に活用されたものの、比較の対象がないため漏れた文字や数字、あるいは、最初から比較から排除された文字に基づいて2次住所を取得するステップ(S106)が行われることが可能である。
【0059】
すなわち、このステップは、1次住所を取得するのに寄与していた対象住所内の部分を除いた残りの部分をさらに活用して最終的な目標である2次住所を取得するステップであるといえる。例えば、1次住所が市郡区、洞、建物名まで含んでいたものの、棟番号及び/又は号数までは含むことができなかったとすれば、2次住所は棟番号及び/又は号数まで含むものであってもよい。
【0060】
また、このステップは、既に先に取得された1次住所の正確性を再び確認するステップとしても活用可能である。例えば、このステップにおいては、これまで住所の探索に活用できなかった文字が活用され始めるが、これらの文字のハングルの子音と母音への変換結果と探索された住所との間の文字列の比較を行うことで、どれほど正確な1次住所が探索されたかを再び確認せしめることができる。
【0061】
参考までに、
図6には、対象住所内に含まれていた英文字及び数字(HANBORA, RO, GIHEUNG-GU, 306-202, YONGIN)が2次住所の取得に活用される様子が示されている。英文字のハングルへの変換は、既に定められたルールに従って行われることができ、このとき、このルールの中には、自治体又は国の次元で定めておいたものが含まれる可能性もある。また、これまで比較漏れがあった数字の場合、マンションやアパートなどの共同住宅の棟番号・号数、建物の棟番号・号数などのように目的地の号室を特定する数字である可能性が高いが、サービスサーバー200又は演算装置は、ステップS106を行いながら、これらの数字が有し得るパターンを参照して2次住所を取得するのに活用することができる。例えば、マンションやアパートなどの共同住宅の棟番号・号数の表記は、一般に、000-0000、000棟0000号、000dong 0000hoなどのパターンの通りに行われ、戸建住宅における号数の表示は、#000、000号、000ho、000室といった風に行われる場合が多い。サービスサーバー200又は演算装置は、ステップS106を行う際に、上記のようなパターンを参照して当該数字が棟番号・号数を指し示すものであるか否かを把握することができ、これを2次住所、すなわち、最終目的地に対する標準変換住所を得る上で活用することができる。
【0062】
他方で、サービスサーバー200又は演算装置は、前記ステップS106を行うときに、別途の外部のデータベースをさらに活用することができる。例えば、不動産情報を提供するサービス主体は、少なくとも共同住宅の住所、特に、棟番号と号数が両方とも含まれている状態の共同住宅の住所をデータベース化して所有していることもできるが、サービスサーバー200又は演算装置は、このような住所情報が格納されている外部のデータベースを参照して2次住所を取得することもできる。
図5及び
図6においては、対象住所からは1次的にハン甫羅マウルファソンパークドリームアパートが特定可能であることについて示しているが、このとき、サービスサーバー200又は演算装置は、対象住所内の306-202を活用するときに共同住宅の住所情報が格納されている外部のデータベースを探索してみることにより、実際に上記のハン甫羅マウルファソンパークドリームアパートに306棟202号が存在するか否かを確認した後、存在すると確認されれば、これを直ちに2次住所の取得に活用することができる。
【0063】
参考までに、ステップS106においては、seq2seqのようなディープラーニングアルゴリズム、あいまい検索アルゴリズム、又は英文字をハングルに変換するルールのうちの少なくとも一つが活用可能である。
【0064】
一方、ステップS106において、比較漏れ又は比較からの排除の文字部分の組み合わせに基づいて2次住所を取得する間に、2次住所であると推定されるものが複数探索されたならば、サービスサーバー200又は演算装置が別途の一覧を生成してユーザーに提供することができる。すなわち、2次標準変換住所を得るに当たって、複数の住所が探索される可能性が高いと判断された場合には、人間に自らの選択及び確認を任せることにより、誤配送を予防できるようにすることができる。
【0065】
以上、
図3から
図6を参照して本発明の一実施形態に係る住所情報の処理方法について述べてきた。
【0066】
図7は、本発明の追加の実施形態を示しているが、ここには、上述した
図3において述べたステップが行われたことを前提として後続ステップを書き並べている。
【0067】
図7を参照すると、サービスサーバー200又は演算装置は、住所情報確認用の画面を構成(S201)してユーザーに閲覧させることができる。画面の構成については、
図8に一例が示されている。
【0068】
図8を参照すると、住所情報確認用の画面には、当初の対象住所、及びこれから生成された1次住所又は2次住所、並びに住所の探索に活用された郵便番号が表示可能であることを確認することができる。また、前記住所情報確認用の画面には、ユーザーから入力を受信するのに利用可能な入力インターフェース(I)が含まれていてもよい。
【0069】
特記すべき事項として、
図8の確認用の画面においては、対象住所を表記するが、確認済みの数字(P)とこれから認要を要することを示す要確認の数字(Q)とを区別して表示しているということが分かる。
図8を参照すると、対象住所内の93及び2という数字は、郵便番号データベースから探索された住所と正確に対応するものであると判断されて赤色にて表示されているということを確認することができ、306-202は、正確にマッチングされる住所を探し出すことができなかったため青色にて表示されていることを確認することができる。この場合、ユーザーにととっては、青色にて表示された部分さえ確認すればよいことから、業務の速度及び効率性を大幅に高めることができる。
【0070】
他の特記すべき事項として、確認用の画面には、ユーザーが入力できるように配設される入力インターフェース(I)が存在するが、ここには、階、棟、号のように繰り返して頻繁に用いられる単語を一回のクリックだけで記入できるようにした入力ボタン、詳細住所の確認を要するというメッセージを転送するための入力ボタン、そしてこの住所のレビューが完了したことを報知するための入力ボタンなどが含まれていてもよい。
【0071】
参考までに、
図8の確認用の画面は、任意に実現したものであって、一つの実施形態に過ぎず、画面の構成はいくらでもこれとは異ならせて構築可能であるということを理解されたい。
【0072】
一方、本発明に係る住所情報の処理方法は、単に我が国の韓国においてしか活用できないものではなく、言語の種類が何であるかによって、一部のルール(郵便番号ルール、英文字の個別国言語への変換)さえ設定される限り、海外の各国においても適用可能なものであると言える。
【0073】
図9は、米国において利用される場合を想定したものであって、対象住所が500 E 43
rd Ave Eugene OR 97405 USAのテキストを含んでいるとき、最初には、米国において郵便番号の役割を果たしているZip Code 97405を参照してオレゴン(Oregon)州のユージーン(Eugene)という都市に関する住所であることを把握することができる。次いで、Eugene内に存在する住所のうち、数字500と43を含む住所(500 East 43
rd Avenue, Eugene, OR)を探索することにより、2次住所、すなわち、最終的な標準変換住所を取得することができる。
【0074】
図10は、本発明がベトナムにおいて利用される場合を想定したものである。
図10において特記すべき事項として、
図10の対象住所には、郵便番号に対応づけるべき数字がないが、この場合には、最も広い行政単位を示す文字列(Thanh pho Ho Chi Minh)を最初に抽出することができ、次いで、数字(34, 6, 3)の比較判断、最後に比較漏れ又は比較からの排除の文字列を活用した住所の探索が行われるようにすることにより、最終的な標準変換住所が取得されることが可能になる。
【0075】
以上の説明の欄においては、対象住所が概ね正しく記載されている状況を前提とした実施形態について主として述べていた。しかしながら、実際の物流業においては、対象住所が誤って記載されているケースが頻繁に発生することになるが、以下では、このように対象住所が誤って記載されている場合にどのように住所情報が処理されるかについてさらに詳しく述べる。
【0076】
一実施形態において、対象住所内に郵便番号が記載されてはいるものの、結果的に当該郵便番号は実際の対象住所内にテキストとして記載されている住所とは全く合わない誤記である可能性がある。この場合、住所情報の処理方法は、
図11のように行われることができる。
【0077】
図11を参照すると、最初には対象住所をロード(S301)するステップから開始可能であり、次いで、郵便番号のみを抽出するステップ(S302)及び郵便番号に対応する住所を探索するステップ(S303)が行われることができる。これらのステップは、先に
図3において説明したステップS101からステップS103と実質的に同様に行われることができる。
【0078】
次いで、前記抽出した郵便番号に対応する住所が前記対象住所内の記載内容と比較して互いに同一であるか否かを判断するステップ(S304)が行われることができる。このステップは、対象住所に記載されている(テキスト)住所と郵便番号により探索(照会)される住所とが互いに対応するものであるか否かを確認するステップであるとも理解可能である。
【0079】
例えば、
図4に示されている住所には、郵便番号として17082が記載されているが、もし、17082という数字の代わりに、10484という数字が記載されている場合(すなわち、「93, HANBORA 2-RO GIHEUNG-GU 306-202 YONGIN 10484」と記載されている場合)、演算装置は、前記10484という数字を郵便番号として抽出する筈であり、このようにして抽出した郵便番号と対応する住所を探索することになる筈である。このとき、10484に対応する住所は、「京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)徳陽区(トギャング)幸信路(ヘンシンロ)」又は「京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)徳陽区(トギャング)花信路(ファシンロ)」であるが、演算装置は、このようにして探索された住所と先の対象住所内に含まれている住所(郵便番号を除いた住所の部分)とを比較することにより、これらの住所の同一/類似の有無を判断することになる。上記の例示においては、郵便番号10484と対応する住所である「京畿道高陽市徳陽区幸信路」又は「京畿道高陽市徳陽区花信路」と元の対象住所内に含まれている住所である「93, HANBORA 2-RO GIHEUNG-GU 306-202 YONGIN」とを比較し、これから郵便番号に対応する住所と対象住所とが互いに同一/類似であるか、それとも、全く異なる住所であるかを判断することになる筈ある。
【0080】
参考までに、このステップS304には、対象住所内に記載されている英文の住所をハングルの住所に変換する過程がさらに含まれていてもよい。例えば、[HANBORA, RO, GIHEUNG-GU, YONGIN]のような英文字は、予め定められているルール、子音と母音の変換に関するルールに従ってそれぞれ[ハン甫羅、路、器興区、龍仁]のように変換されることができる。このとき、予め定められているルールとは、対象住所内に含まれている文字の言語(第1の言語)から任意の国において用いられる言語、すなわち、実際に配送が行われる国において用いられる言語(第2の言語)への変換の際に参照可能なデータのことを意味することがあり、このとき、変換という用語や言い回しには、翻訳の意味の他に、第1の言語にて作成された文字を第2の言語の発音に合わせて変換することまでを含むものと理解されるべきである。下記は、第1の言語が英語であり、第2の言語が韓国語であるときに、変換に際して参照可能なルールの一部を例示的に書き並べたものである。下記の表1において、左側の2列は初声に関するルールを、真ん中の2列は中声に関するルールを、そして最後の2列は終声に関するルールを示している。
【0081】
【0082】
一方、ステップS304における比較の結果、郵便番号に基づいて探索された住所と対象住所とが互いに同一であるか、あるいは、既に設定された条件(数値)以上の類似性を示すと判断されれば、演算装置は、ステップS305~ステップS307に移行する。ステップS305~ステップS307は、先の
図3において説明したステップS104~ステップS106と実質的に同様であるため、その詳細な説明を省略する。ステップS304における比較の結果、郵便番号に基づいて探索された住所と対象住所とが互いに異なるものであると判断された場合、演算装置は、それ以上郵便番号を正しい住所の基準とせず、郵便番号を除いた残りの部分のテキストを正しく記載された住所として、正しい郵便番号を推定する演算を行うことができる。上記のケースの場合、演算装置は、抽出した郵便番号とマッチングされる住所、すなわち、「京畿道高陽市徳陽区幸信路」又は「京畿道高陽市徳陽区花信路」と対象住所内に含まれている「龍仁、器興区、ハン甫羅、路」とが互いに異なるものであると判断する筈であるため、演算装置は、それ以上郵便番号10484に基づく住所の探索を行わず、その代わりに、「龍仁、器興区、ハン甫羅、路」、及び付加的にいくつかの数字をさらに参照して新たな、かつ正しい郵便番号を推定する演算を行う(S308)ことになる。演算装置は、「龍仁、器興区、ハン甫羅、路」の部分は住所データベース内のどのような郵便番号の住所と同一性が最も高いかを演算することになり、その結果、少なくとも一つ以上の郵便番号を結果物として演算することができる。上記のケースの場合、演算装置は、少なくとも17082という郵便番号を見出し、正しい、かつ新たな郵便番号として定義することができる。
【0083】
参考までに、前記ステップS304における比較の結果、郵便番号に基づいて探索された住所と対象住所とが互いに類似するものであるか、それとも互いに異なるものであるかは、既に設定された条件に従って決めることができる。例えば、郵便番号に基づいて探索された住所を構成する複数の住所パート(例:京畿道、高陽市、徳陽区、幸信路、京畿道龍仁市、器興区、ハン甫羅などは、いずれも住所パートの例示である)と対象住所を構成する複数の住所パートとを比較したとき、3つ以上の住所パートが異なる場合には、互いに異なるものであると決めるように条件が定義されていてもよい。あるいは、複数の住所パートのうちの上位の2つの住所パート(例:京畿道、高陽市)同士を比較して互いに異なる場合には、上記の二つの住所が互いに異なるものであると決めるように条件が定義されていてもよい。あるいは、住所を構成するバラバラの文字を比較して、探索された住所と対象住所との間に互いに異なるバラバラの文字が50%以上である場合には、互いに異なる住所であると決めるように条件が定義されていてもよい。このように、郵便番号に基づいて探索された住所と対象住所とが互いに類似するものであるか、それとも互いに異なるものであるかは、様々な条件により決めることができる。
【0084】
一方、ステップS308の後に、演算装置は、前記郵便番号以外の部分の組み合わせに基づいて2次住所、換言すれば、より具体化した住所を取得(S309)することができる。このステップは、
図3におけるステップS106とかなりの部分が類似に行われることができるので、ここでは詳しい説明を省略する。
【0085】
一方、ステップS309の後に、演算装置は、ユーザーに上記の郵便番号が誤って記載されている可能性が高いというメッセージ、及び演算装置が正しい、かつ新たな郵便番号を推定したことを報知するメッセージを提供することができる。ステップS304において探索された住所と対象住所とが互いに異なるという比較結果が出たからには、前記対象住所は、事情はどうであれ、しかも、如何なる理由であれ、当初の記載者が誤って記載したということを意味し、当初の記載者が意図していた住所を明確に確定することができないからには、当該住所に基づく配送の開始は基本的に誤配送のリスクを抱えているというべきであろう。これにより、たとえ演算装置が正しい、かつ新たな郵便番号を推定し、これにより、正確な全体の住所(2次住所)を演算したとしても、演算装置は、ユーザーに対象住所が当初から誤って作成されていたということを報知することにより、ユーザーをして自ら当該対象住所の見直し&確認を行わせるように導くことができる。
【0086】
但し、上記のステップS309は必ずしも必須のステップであるとは限らず、演算装置は、既に定められた条件に従ってステップS310を行うか否かを決めることができる。
【0087】
以上述べたように、本発明に係る住所情報の処理方法は、基本的に対象住所内に含まれている数字に基づいて把握される正しい住所を類推していくような方式を取っており、したがって、[対象住所内に含まれる数字]とこれらの[数字により照会される住所内に含まれている数字]との間のマッチング率は、本発明に係る住所情報の処理方法がどれほど正確に最終的な住所を見つけ出すかを示す指標になることも可能である。したがって、本発明に係る住所情報の処理方法においては、数字に基づいて正しい住所を探していくステップごとにマッチング率という数値をさらに設けることにより、最終的な住所がどのようなマッチング率を有する住所であるかをパッと見て分かるようにすることができる。また、各ステップごとにマッチング率が設定値未満である場合には、それ以上次のステップに移行することを止め、直ちに運営者(管理者)に報知するようにしてもよい。
【0088】
たとえば、郵便番号を照会する過程において、対象住所から抽出した数字が我が国の韓国の郵便番号のうちのいずれか一つと完全に一致する場合には100%の数値値が、かつ、残りの対象住所内の数字と前記郵便番号により照会される住所内の数字とが一部だけ一致する場合には演算に伴う数値値が算出されるようにすることにより、サービスサーバー200又は演算装置が対象住所から最終的に類推した住所情報がどれほど高いマッチング率の住所情報であるかを運営者(管理者)又は配達員・配送員がパッと見て分かるようにすることができる。また、このようなマッチング率の値は、必ずしも数字のみにて表示されなければならないものであるとは限らず、マッチング率に応じて、互いに異なる色合いにて表示されるようにすることにより、これを見る者をして直観的にどれほど正確に推論された住所情報であるかをパッと見て分かるようにすることができる。例えば、上記の色合いにて表示されるマッチング率は、運営者(管理者)のパソコンのディスプレイの上に表示されて運営者(管理者)がもう一回確認を経なければならない住所を容易に見取れるようにすることができ、上記の色合いは、配達員・配送員の端末上にも表示されるようにすることにより、別途の事前連絡をしなければならないか否かを決めるのに参考となるようにすることができる。
【0089】
図12は、本発明の他の実施形態に係る住所情報の処理方法を示すものであって、対象住所から受取人の住所を探索しようとしたものの、探索された住所と対象住所とが互いに異なっていて正確な住所を知らない場合に受取人の連絡先に自ら住所の確認のためのメッセージを伝送することにより、正確な住所情報を自ら受取人から受信する実施形態を示すものである。
【0090】
図12を参照すると、この実施形態は、対象住所をロード(S501)するステップと、郵便番号を抽出するステップ(S502)と、郵便番号に対応する住所を探索するステップ(S503)と、探索された住所と対象住所とを比較するステップ(S504)と、を含んでいてもよいが、これらのステップは、いずれも上述した
図11におけるS301~ステップS304と実質的に同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
【0091】
一方、対象住所から抽出された郵便番号をもって住所を探索したものの、この探索された住所が、前記対象住所との比較の結果、互いに合っていないものであると判断された場合、本発明に係る住所情報の処理方法においては、受取人の連絡先をロード(S505)するステップが行われることができる。一般に、配送サービスを利用するとき、差出人は、受取人の名前、住所のみならず、連絡先も記載することになるが、このS505ステップは、受取人の連絡先を知っていることを前提とするものであるということを理解されたい。一方、受取人の連絡先には、有無線での電話通話を可能にする電話番号、又はオンライン上においてチャットやボイスチャット/音声通話を可能にする識別子(ID)などが含まれていてもよい。前記連絡先は、差出人が商品を配送するときに配送ボックス(配送梱包物)の表面に書き込むことができるか、あるいは、海外の配送サービスを提供する業者側に差出人が情報を転送することにより電算上に入力することができる。このようにして配送ボックスに記載された受取人の連絡先、又は電算上に入力された受取人の連絡先は、受取人の住所地に対応する韓国内において配送業者により前記ステップS505を行うのに活用可能である。参考までに、ステップS505は、サービスサーバー200内に既に格納されていた受取人の連絡先を照会する方式によっても行われることができる。例えば、特定の商品に対する受取人の名前が照会されたとき、サービスサーバー200は、前記受取人の名前に対応する連絡先を探索した後、ロードすることができる。これは、受取人が過去に配送サービスを用いて商品を受け取ったとき、サービスサーバー200上に履歴情報が格納されていることにより行われることが可能になる。参考までに、探索された住所が、対象住所との比較の結果、対象住所と異なるものであると判断する基準については、先の
図11に関する説明の欄において述べた内容を参照されたい。
【0092】
一方、ステップS505の後には、ロードされた受取人の連絡先を活用して、前記受取人の端末に住所確認メッセージが伝送(S506)されることができる。住所確認メッセージとは、受取人に自ら自分の住所を確認せしめたり、あるいは、受取人に自ら自分の住所を入力せしめたりできるようにしたメッセージのことを意味する。住所確認メッセージは、文字メッセージ(SMS、MMS)の形態、又は別途のチャットアプリケーション又は別途の配送サービス専用のアプリケーションが存在する場合にアプリケーションが発信可能なプッシュメッセージの形態、又はその他のメッセージの形態にて受取人の端末側に引き渡されることができる。また、前記住所確認メッセージには、別途の住所の確認又は住所の変更が行えるウェブページにアクセスできるリンクが含まれていてもよく、受取人は、上記のリンクをクリックしてウェブページにアクセスすることにより、自分の住所を確認したり修正したりすることができる。参考までに、前記住所確認メッセージ内には、既に格納されている受取人の過去の住所が一緒に含まれていてもよく、あるいは、住所確認メッセージのリンクを介してアクセスされるウェブページに前記受取人の過去の住所が一緒に表示されるように実現してもよい。この場合、受取人は、過去の住所が現在の時点まで変更なしである場合には、単に提供された、又は表示された過去の住所を選択することにより、受け取とうとする住所地を決めることができ、もし、現在の住所が過去の住所とは異なっている場合には、自ら現在の変更された住所を入力することにより、住所地を更新することができる。
【0093】
最後に、サービスサーバー200は、前記受取人の端末から住所情報が正確であるという確認メッセージ、又は新たに入力された住所情報が含まれている返信メッセージを受信することができる。
【0094】
一方、
図13は、対象住所から1次住所、2次住所を取得する過程において取得された住所の正確度が基準値に満たないと判断された場合、受取人の連絡先に住所情報を確認するための住所確認メッセージを伝送する実施形態を説明するためのものである。
【0095】
上述した
図12の実施形態の欄においては、郵便番号に基づいて探索された住所と対象住所とを比較して互いに異なるものであると判断されたとき、受取人の連絡先に住所確認メッセージを伝送する実施形態について説明したが、
図13は、郵便番号に基づいて探索された住所と対象住所とを比較したときに同一/類似であると判断された後であっても、後続するステップごとにおける正確度を見てその値が基準値に満たない場合には、いつでも受取人の連絡先に住所確認メッセージを伝送することを特徴とする。この実施形態に係る住所情報の処理方法は、ステップS701からステップS704までは上述した
図11におけるS301~ステップS304と実質的に同一のステップを含み、ステップS704における比較の結果、郵便番号に基づいて探索された住所と対象住所とが互いに同一/類似であると判断された後のステップもまた
図11におけるステップS305~ステップS307と実質的に同一のステップを含む。但し、ステップS705において、対象住所と探索された住所との間の数字を比較するステップにおける比較結果が既に定められた基準値に比べて低い場合、換言すれば、対象住所と探索された住所内の数字とが互いに異なるものがさらに高い比重を占める場合には、直ちにステップS708に移行して受取人の連絡先に住所確認メッセージを伝送することが可能である。また、ステップS706における1次住所の取得、又はステップS707における2次住所の取得の過程においても当該ステップにおいて演算された正確度の値が基準値に満たない場合には、直ちにステップS708に移行することができる。
【0096】
このように、本発明に係る住所情報の処理方法は、対象住所から正しい住所を探索し難い場合、あるいは、推定し難い場合、受取人の連絡先を照会したり識別したりすることにより、当該受取人が自ら住所を確認できるようにする住所確認メッセージを伝送することができる。
【0097】
以上、本発明に係る住所情報の処理方法及びシステムについて述べてきた。一方、本発明は、上述した特定の実施形態及び応用例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲において請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により様々な変形実施が可能であるということはいうまでもなく、このような変形実施は、本発明の技術的な思想や展望から区別されて理解されてはならない筈である。
【0098】
特に、本明細書に添付されている図面に示されているブロック図及び手順図に盛り込まれている本発明の技術的な特徴を実行する構成要素は、上記の構成要素の間の論理的な境界を意味する。しかしながら、ソフトウェアやハードウェアの実施形態によれば、図示の構成要素とその機能は、独立型のソフトウェアモジュール、モノリシックソフトウェア構造、コード、サービス及びこれらを組み合わせた形態として実行され、記憶されたプログラムコード、コマンドなどを実行可能なプロセッサーを備えたコンピューターにおいて実行可能な媒体に記憶されてそれらの機能が実現されることができるので、このようなあらゆる実施形態もまた本発明の権利範囲内に属するものであるとみなすべきである。
【0099】
よって、添付図面とそれに関する記述は、本発明の技術的特徴を説明はするものの、このような技術的特徴を実現するためのソフトウェアの特定の配列が明らかに言及されない限り、単順に推論されてはならない。すなわち、以上において記述した様々な実施形態が存在することができ、そのような実施形態が本発明と同一の技術的な特徴を保有しながら一部変形される可能性があるため、これもまた本発明の権利範囲内に属するものであるとみなすべきである。
【0100】
また、手順図の場合、特定の順序に従って図面において動作を描いているが、これは、最も好ましい結果を得るために示されたものに過ぎず、図示の特定の順序通りにそのような動作が必ずしも実行されなければならないとか、あるいは、図示のすべての動作が必ず実行されなければならないとかの意味として理解されてはならない。特定の場合、マルチタスキングと並列プロセッシングが有利になる場合がある。併せて、以上において記述した実施形態の様々なシステムコンポーネントの分離は、そのような分離をすべての実施形態において要求するものと理解されてはならず、説明したプログラムコンポーネントとシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品として一緒に取り込まれたり、多重ソフトウェア製品にパッケージングされたりできるという点を理解しなければならない。
【0101】
このように、本明細書は、その提示された具体的な用語により本発明を制限しようとする意図を持ったものではない。したがって、以上において記述した実施形態を参照して本発明について詳しく説明したが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の範囲を逸脱しないつつも、本実施形態に対して改変、変更及び変形を加えることができる。本発明の範囲は、上記の詳細な説明の欄よりは、後述する特許請求の範囲によって表わされ、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその等価概念から導き出されるあらゆる変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【国際調査報告】