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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】エンボス加工装置
(51)【国際特許分類】
   B31F 1/07 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
B31F1/07
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506623
(86)(22)【出願日】2022-05-14
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 IT2022050127
(87)【国際公開番号】W WO2023012839
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】102021000020699
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506180062
【氏名又は名称】フューチュラ エス ピー エー
(74)【代理人】
【識別番号】100147935
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100080230
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 詔二
(72)【発明者】
【氏名】ペリーニ、ファビオ
(72)【発明者】
【氏名】カタリニ、アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】モリコーニ、エマヌエーレ
(72)【発明者】
【氏名】マッツォーニ、ジョナータ
【テーマコード(参考)】
3E078
【Fターム(参考)】
3E078AA04
3E078BB51
3E078BC06
3E078DD09
(57)【要約】
固定構造体(1)と、当該固定構造体(1)に対して離間移動する可動構造体(2)と、第1のエンボス加工アセンブリ(LA)と、第2のエンボス加工アセンブリ(UA)と、糊付けアセンブリ(GA)とを備えるエンボス加工装置であって、前記第1のエンボス加工アセンブリ(LA)は、第1のスチール彫刻ローラ(3)とそれぞれのゴム製対向ローラ(4)とを備え、第2のエンボス加工アセンブリ(UA)は、第2のスチール彫刻ローラ(5)とそれぞれのゴム製対向ローラ(6)とを備え、前記糊付けアセンブリ(GA)は前記可動構造体(2)上に取り付けられる。前記第1のエンボス加工アセンブリ(LA)及び前記第2のエンボス加工アセンブリ(UA)の前記彫刻ローラ(5)は、前記固定構造体(1)上に取り付けられ、一方、第2のエンボス加工アセンブリ(UA)のゴム製対向ローラ(6)は、前記糊付けアセンブリ(GA)の上方の前記可動構造体上に取り付けられる。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定構造体(1)及び当該固定構造体(1)に対して接離移動するように構成された可動構造体(2)と、
第1のエンボス加工アセンブリ(LA)と、
第2のエンボス加工アセンブリ(UA)と、
糊付けアセンブリ(GA)と、
を含むエンボス加工装置であって、
前記第1のエンボス加工アセンブリ(LA)は、第1のスチール彫刻ローラ(3)及びそれぞれのゴム製対向ローラ(4)を備え、
前記第2のエンボス加工アセンブリ(UA)は、第2のスチール彫刻ローラ(5)及びそれぞれのゴム製対向ローラ(6)を備え、
前記糊付けアセンブリ(GA)は、前記可動構造体(2)上に配置され、
前記第1のエンボス加工アセンブリ(LA)及び前記第2のエンボス加工アセンブリ(UA)の前記彫刻ローラ(5)は、前記固定構造体(1)上に配置され、
前記第2のエンボス加工アセンブリ(UA)のゴム製対向ローラ(6)は、前記糊付けアセンブリ(GA)の上方の前記可動構造体上に配置される、エンボス加工装置。
【請求項2】
前記可動構造体(2)は、直線ガイド(20)上に取り付けられ、前記固定構造体(1)に対する接離移動を制御するアクチュエータ(21)に接続される、請求項1に記載のエンボス加工装置。
【請求項3】
前記可動構造体(2)は、前記固定構造体(1)の下部に水平軸(A2)によってヒンジ留めされ、そして前記固定構造体(1)からの回転、及び前記固定構造体(1)に向かう回転を制御するそれぞれのアクチュエータ(22)に連結される、請求項1に記載のエンボス加工装置。
【請求項4】
前記糊付けアセンブリ(GA)は、糊付け剤を収容するタンク(7)と、前記タンク(7)から糊付け剤を取り出す第1の水平ローラ(8)と、前記第1の水平ローラ(8)から糊付け剤を受け取り、糊付け剤分配器として作用する第2の水平ローラ(9)と、を備える、請求項1に記載のエンボス加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンボス加工装置に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、エンボス加工-糊付け装置として一般に知られているタイプの装置に関し、この装置においてはスチール彫刻ローラとゴム製対向ローラとをそれぞれ含む2つの組立体が、前記エンボス加工装置に一体化された適切な糊付け装置によって糊付け剤がその間に分配される2枚のペーパープライのエンボス加工を提供する。このタイプの装置は、一般に、トイレットペーパーのロール、キッチンペーパーのロール、及び、より一般的には、ペーパーの変換に由来する製品などの物品が製造される、所謂ペーパー変換プラントにおいて使用される。
【背景技術】
【0003】
公知のタイプのエンボス加工-糊付け装置の典型的な欠点は、彫刻ローラを交換しなければならないときに、ペーパープライの連続性を中断し且つペーパー通過ベルトを切り離す必要があることにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、エンボス加工された複数枚のプライを糊付け剤により結合するための糊付け装置を使用するエンボス加工装置における彫刻ローラの交換作業を簡略化することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、この効果は、請求項1に示される特徴を有するエンボス加工装置を製作するという考えを採用することによって達成された。本発明の他の特徴は、従属請求項の主題である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によって、ペーパープライの連続性を中断し且つそれぞれのペーパー通過ベルトを切り離すことなく、彫刻ローラ、特に上部彫刻ローラを交換するための操作を簡略化することが可能である。さらに、本発明は、構造的、機械的または機能的性質の複雑さを導入することなく実施することができる。
【0007】
本発明のこれら及びさらなる利点及び特徴は、例として提供される以下の説明及び添付の図面によって、全ての当業者によってよりよく理解されるであろうが、これらの例は限定的な意味で考慮されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】動作状態における本発明によるエンボス加工装置の概略側面図である。
図2図1のエンボス加工装置を、第2のエンボス加工アセンブリの彫刻ローラの抜き取りに先行する構成で示す図面である。
図3図1及び図2の装置を、第2の上部エンボス加工アセンブリの彫刻ローラの抜き取りが行われた構成で示す図面である。
図4】本発明のさらなる実施形態によるエンボス加工装置の動作状態示す概略側面図である。
図5図4のエンボス加工装置を、第2のエンボス加工アセンブリの彫刻ローラの抜き取りに先行する構成で示す図面である。
図6図4及び図5の装置を、第2の上部エンボス加工アセンブリの彫刻ローラの抜き取りが行われた構成で示す図面である。
図7】本発明の別の実施形態によるエンボス加工装置の概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明によるエンボス加工装置(EA)は、その本質的な構造に変形し且つ添付図面を参照すると下記構成を有する:
第1のエンボス加工アセンブリ(LA)と、第2のエンボス加工アセンブリ(UA)の彫刻ローラと、が配置される固定構造体(1);
前記第2のエンボス加工アセンブリ(UA)のゴム製対向ローラと、糊付けアセンブリ(GA)と、が配置される可動構造体(2);
前記可動構造体(2)を前記固定構造体(1)に対して接離移動させるための作動手段。
【0010】
図1-3に示す例を参照すると、前記第1のエンボス加工アセンブリは下部エンボス加工装置であり、第2のエンボス加工アセンブリは上部エンボス加工装置である。前記下部エンボス加工装置(LA)は、前記固定構造体(1)の2つの対向する壁の間に水平に配置された下部スチール彫刻ローラ(3)と、それぞれの下部ゴム製対向ローラ(4)と、を備える。前記下部彫刻ローラ(3)の上方には、前記上部エンボス加工装置(UA)の前記スチール彫刻ローラ(5)が配置され、また、前記固定構造体(1)の2つの対向する壁の間で水平に配向されている。前記ローラ(3,4,5)は、それ自体公知の取り外し可能な連結部材によって、前記固定構造体(1)に取り外し可能に取り付けられている。例えば、前記ローラ(3,4,5)は、当該ローラの端部に作用する取り外し可能なカラー部材によって前記固定構造体(1)に接続することができる。前記上部エンボス加工装置(UA)の前記ゴム製対向ローラ(6)は、前記可動構造体(2)の2つの対向する壁の間に取り付けられ、そして前記他のローラ(3,4,5)と同様に水平に配向されている。図面では、前記上部エンボス加工装置(UA)の前記彫刻ローラ(5)の前に、即ち前記糊付けアセンブリ(GA)に関して反対側に、前記固定構造体(1)に拘束された結合ロール(M)も示されている。例えば、前記可動構造体(2)の下部は、前記固定構造体(1)の付属物(10)上に形成された直線ガイド上に取り付けられそして前記固定構造体(1)に対して接離移動することを可能にする電気モータ(21)によって制御される。矢印「F2」は、前記可動構造体(2)の平行移動を示す。
【0011】
前記糊付けアセンブリ(GA)は、糊付け剤を含有するタンク(7)と、前記タンク(7)から前記糊付け剤を取り出し、接触によって当該糊付け剤を第2の水平ローラ(9)に移動させる第1の水平ローラ(8)とを含み、この水平ローラ(9)は、次いで、後述するように、ペーパープライ(V2)上に糊付け剤を分配する。それ自体公知の方法で、前記ローラ(8,9)は、前記タンク(7)から前記糊付け剤を取り出し、前記プライ(V2)上に当該糊付け剤を分配するために、対応する電気モータ(図示されていない)によって制御されて、それぞれの軸の周りに所定の速度で回転する。
【0012】
作動状態では、前記可動構造体(2)は、図1に示されるように、前記固定構造体(1)に接近し、その結果、前記下部及び上部エンボス加工アセンブリは、前記プライ(V1,V2)エンボス加工構成で相互に配置された当該アセンブリのそれぞれのローラ(3,4;5,6)と共に位置する。この構成では、ペーパープライ(V1)は前記下部エンボス加工装置(LA)の前記ローラ(3,4)の間を通過し、そして別のプライ(V2)が前記上部エンボス加工装置(UA)の前記ローラ(5,6)の間を通過する。さらに、前記プライ(V2)は、前記糊付けアセンブリ(GA)の分配器として作用する前記ローラ(9)と接触し、前記プライ(V1)及び(V2)は、前記彫刻ローラ(4,5)の間を通過する。このようにして、前記プライ(V1,V2)がエンボス加工され、そして互いに糊付けされて、当該エンボス加工され且つ糊付けされたプライ(V1,V2)によって形成されたペーパーウェブ(W)を生成する動作構成が実現される。前記ウェブ(W)は、前記彫刻ローラ(5)及び前記結合ロール(M)によって形成されたニップから排出する。
【0013】
図3に概略的に示されるように、前記可動構造体(2)が前記固定構造体(1)から離脱するように移動するとき、前記上部エンボス加工装置の前記ゴム製ローラ(6)も、前記可動構造体(2)に拘束されているので、離脱するように移動する。
【0014】
従って、図3に概略的に示されるように、空間(S)が生成され、矢印「R5」によって概略的に示されるように、当該空間(S)を介して前記上部エンボス加工装置の前記彫刻ローラ(5)は交換のために引き抜き可能となる。前記上部エンボス加工装置の前記ゴム製ローラ(6)は前記可動構造体(2)の移動に従うので、この構成においては、前記プライ(V2)は、前記上部エンボス加工装置の前記ゴム製ローラ(6)上に及び前記下部エンボス加工アセンブリの前記彫刻ローラ(4)上に載置され、前記上部エンボス加工アセンブリの前記彫刻ローラの上方の空間を解放する。従って、前記上部エンボス加工装置の前記彫刻ローラ(5)の交換は、前記プライ(V2)の切断を必要とせず、当該プライの連続性は維持される。さらに、通常は前記プライと同じ経路を辿る前記上部プライ(図示されていない)のペーパー通過ベルトを取り外す必要はない。
【0015】
実際には、前記上部エンボス加工アセンブリ(UA)の前記ゴム製ローラ(6)が前記糊付けアセンブリ(GA)の前記可動構造体(2)によって構成される可動支持体上に取り付けられる。
【0016】
上述の例では、前記可動構造体(2)は、矢印(F2)によって示されるように、前記固定構造体(1)から離間するように移動する時に平行移動する。好ましくは、図2に示されるように、前記可動構造体(2)を前記固定構造体(1)から離間するように移動させる前に、前記結合ロール(M)及び前記糊付けアセンブリ(GA)は、それ自体公知の方法によって前記上部エンボス加工アセンブリの前記彫刻ローラ(5)から取り外される。この点に関し、前記結合ロール(M)は、簡略化のために図1においてのみ図式化された前記可動アーム(B)によって、支持体上に取り付けられ、この支持体は、前記結合ロールを、前記彫刻ローラ(5)に対して接離移動する可能性を有する固定構造体(1)の側部に固定する。同様に、前記糊付けアセンブリ(GA)は、簡略化のために図1においてのみ図示されたスライド(S)によってそれぞれの支持体上に取り付けられ、この支持体は、前記糊付けアセンブリ(GA)を前記彫刻ローラ(5)に対して接離移動させることを可能にする。
【0017】
本発明のさらなる実施形態によれば、前記可動構造体(2)は、前記固定構造体(1)の下部に水平軸(A2)によってヒンジ留めされる。前記軸(A2)の周りの前記可動構造体(2)の回転(R2)は、それぞれのアクチュエータ(22)によって制御される。この場合にも、前記可動構造体(2)は、図4に概略的に表されるように前記固定構造体(1)に接近するように構成されるか、又は図6に概略的に表されるように前記固定構造体(1)から離間するように移動する。この場合も、前記ゴム製ローラ(6)は、前記糊付けアセンブリの上方で前記可動構造体(2)に取り付けられ、前記例を参照して説明した利点が達成される。さらに、この場合にも、好ましくは前記可動構造体(2)を前記固定構造体(1)から離れるように移動させる前に、図5に概略的に示されるように、前記結合ロール(M)及び前記糊付けアセンブリ(GA)は前記上部エンボス加工アセンブリの前記彫刻ローラ(5)から取り外される。
【0018】
図1-6に示されるエンボス加工装置は、入れ子式エンボス加工を行うように構成されている。
【0019】
図7に概略的に示される前記エンボス加工装置は、先端対先端(tip-to-tip)エンボス加工を行うように構成されている。この場合、前記第1のエンボス加工アセンブリの彫刻ローラは、前述の例で述べた結合ロールの代わりに配置される。また、この例において、本発明の前記エンボス装置(EA)は、第1のエンボス加工アセンブリ(LA)と第2のエンボス加工アセンブリ(UA)の彫刻ローラとが配置された固定構造体(1)と、前記第2のエンボス加工アセンブリ(UA)のゴム製対向ローラと糊付けアセンブリ(GA)とが配置された可動構造体(2)と、前記可動構造体(2)を前記固定構造体(1)に対して接離移動させるためのアクチュエータ手段と、を備えている。
【0020】
実際には、実施の詳細は、いずれの場合も、採用された解決策の考え方から逸脱することなく、従って、添付の特許請求の範囲に従って本特許によって付与される保護の範囲内に留まり、記載及び図示された個々の要素に関して均等の態様で変更可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】