(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】ルーティング方法及び通信装置
(51)【国際特許分類】
H04W 40/22 20090101AFI20240719BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20240719BHJP
H04W 40/24 20090101ALI20240719BHJP
【FI】
H04W40/22
H04W92/20 110
H04W40/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506744
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-03-14
(86)【国際出願番号】 CN2022104743
(87)【国際公開番号】W WO2023011111
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202111101156.5
(32)【優先日】2021-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110891824.2
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スン、フェイ
(72)【発明者】
【氏名】リ、クイクイ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ、ユアンピン
(72)【発明者】
【氏名】シ、ユロン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067EE02
5K067EE06
5K067EE10
(57)【要約】
本願の実施形態は、IABネットワークに適用されるルーティング方法及び通信装置を開示する。IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。ルーティング方法は、第1IABノードが第1データパケットを受信し、ここで第1IABノードは、第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは、第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する、ことを含む。第1IABノードは、第1データパケットを受信するための入口リンク及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに対応するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理する。第1データパケットは正しい伝送経路へルーティングされ得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合アクセス及びバックホールIABネットワークに適用されるルーティング方法であって、前記IABネットワークは、第1バックホールアダプテーションプロトコルBAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、前記第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記方法は:
第1IABノードによって、第1データパケットを受信する段階、ここで前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1BAPトポロジーに属する;及び
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理する段階
を備えるルーティング方法。
【請求項2】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて、前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、前記第1IABノードによって、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する段階を含み、ここで、前記第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み;ここで前記第2BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、及び、前記第1BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含む;及び
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項1に記載のルーティング方法。
【請求項3】
前記第1条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む、請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項4】
前記第1IABノードによって、ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する前記段階の前に、前記方法は更に:
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットの前記第1BAPルーティング識別子を前記第2BAPルーティング識別子として書き換える段階;
を備え、
前記第1IABノードによって、ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する前記段階は:
前記第1IABノードによって、前記ルーティングテーブルにおける、前記第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて前記第1データパケットを転送する段階
を含む、請求項2又は3に記載のルーティング方法。
【請求項5】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて、前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、前記第1条件が満たされるとき、前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出する段階を含み、ここで前記第1条件は:前記第1BAPアドレスが前記第2BAPアドレスと一致することを含む、ここで、
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである、
請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項6】
前記ターゲット条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードの前記BAP層の前記上位層に提出することを指示することを含む、請求項5に記載のルーティング方法。
【請求項7】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、前記第1IABノードによって、前記ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する段階を含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項8】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出する段階を含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは、前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項9】
ルーティング方法であって、前記ルーティング方法は統合アクセス及びバックホールIABネットワークに適用され、前記IABネットワークは、第1バックホールアダプテーションプロトコルBAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、前記第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記方法は:
第1IABノードによって、第2データパケットを前記第1IABノードの子ノードから受信する段階、ここで前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1BAPトポロジーに属する;及び
前記第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、前記第1IABノードによって、前記第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて前記第2データパケットを転送する段階
を備える、ルーティング方法。
【請求項10】
前記方法は更に:
前記第1IABノードが、前記第2データパケットの前記第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を取得しないとき、前記第1IABノードによって、前記第3BAPルーティング識別子及び前記ルーティングテーブルに基づいて前記第2データパケットを転送する段階
を備える、請求項9に記載のルーティング方法。
【請求項11】
通信装置であって、前記通信装置はIABネットワークにおける第1IABノードであり、前記IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記通信装置は:
第1データパケットを受信するよう構成されているトランシーバモジュール;及び
前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理するよう構成されている処理モジュール
を備える、通信装置。
【請求項12】
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて、前記第1データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成され、ここで前記第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み;ここで前記第2BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、前記第1BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含む;及び
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項11に記載の通信装置。
【請求項13】
前記第1条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む、請求項12に記載の通信装置。
【請求項14】
前記処理モジュールは更に、前記第1データパケットの前記第1BAPルーティング識別子を前記第2BAPルーティング識別子として書き換えるよう構成され;及び
前記処理モジュールは具体的には、前記ルーティングテーブルにおける、前記第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、前記第1データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成されている、
請求項12又は13に記載の通信装置。
【請求項15】
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、前記第1条件が満たされるとき、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう構成され、ここで前記第1条件は:前記第1BAPアドレスが前記第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである、
請求項12に記載の通信装置。
【請求項16】
前記ターゲット条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードの前記BAP層の前記上位層に提出することを指示することを含む、請求項15に記載の通信装置。
【請求項17】
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、前記ルーティングテーブルに基づいて、前記第1データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成され、ここで、
前記第3BAPアドレスは前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである、
請求項12に記載の通信装置。
【請求項18】
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう構成され、ここで、
前記第3BAPアドレスは、前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項12に記載の通信装置。
【請求項19】
通信装置であって、前記通信装置は、IABネットワークにおける第1IABノードであり、前記IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記通信装置は:
第2データパケットを前記第1IABノードの子ノードから受信するよう構成されているトランシーバモジュール;及び
前記第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、前記第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて、前記第2データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成されている処理モジュール
を備える、通信装置。
【請求項20】
前記処理モジュールは更に:前記第2データパケットの前記第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子が取得されないとき、前記第3BAPルーティング識別子及び前記ルーティングテーブルに基づいて、前記第2データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成されている、請求項19に記載の通信装置。
【請求項21】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、ここで前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プログラム命令がプロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサは、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能となる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、「ルーティング方法及び通信装置」と題する、2021年8月4日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第202110891824.2号、及び、「ルーティング方法及び通信装置」と題する、2021年9月18に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第202111101156.5号に対する優先権を主張し、その両方は、参照によって全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信技術の分野に関し、特に、ルーティング方法及び通信装置に関連する。
【背景技術】
【0003】
第4世代モバイル通信システムと比較して、第5世代(5th generation, 5G)モバイル通信システム及び将来のモバイル通信システムは、ネットワークの各パフォーマンスインジケータに対して、より厳しい要求を課す。例えば、4Gと比較して、5Gは、1000倍の容量増加、より広いカバレッジ要求、及び超高信頼性及び超低レイテンシを有する。ある態様において、高周波数キャリア周波数リソースが豊富であることを考慮して、5Gの超高容量要求を満たすために、ホットスポットエリアにおいて、高周波数スモールセルネットワーキングがますます人気になっている。高周波数キャリアは、伝搬特性が悪く、障害物によって大きく減衰され、小さいカバレッジを有する。したがって、大量のスモールセルが密に配備される必要がある。しかしながら、密に配備された大量のスモールセルに光ファイババックホールを提供することは高コストであり、構築が難しい。したがって、経済的かつ便利なバックホール解決手段が必要である。別の態様において、広いカバレッジの要求を考慮すると、いくつかの遠隔エリアにおけるネットワークカバレッジのために光ファイバを配備することは難しく高コストである。したがって、柔軟かつ便利なアクセス及びバックホール解決手段も設計される必要がある。統合アクセス及びバックホール(integrated access and backhaul, IAB)技術は、上記2つの課題を解決するための解決手段を提供する。光ファイバの配備を低減するために、無線伝送の解決手段が、IAB技術のアクセスリンク(access link)及びバックホールリンク(backhaul link, BL)の両方に使用される。
【0004】
IABネットワークにおいて、中継ノードRN(relay node)、すなわち、IABノード(IAB node)が、無線アクセスサービス及びサービスデータ転送をユーザ機器(UE, user equipment)に提供し得る。UEのサービスデータは、IABノードによって、無線バックホールリンクを通じてIABドナー(IAB donor)へ送信される。IABドナーは、ドナーノード(donor node)又はドナーgNodeB(donor gNodeB, DgNB)とも称され得る。IABノードは、モバイルターミネーション(mobile termination, MT)部分及び分散ユニット(distributed unit, DU)部分を含む。IABノードがIABノードの親ノードに向けられているとき、IABノードは、端末デバイス、すなわち、MTの役割を果たし得る。IABノードがIABノードの子ノードに向けられているとき(子ノードは別のIABノード又はUEであり得る)、IABノードはネットワークデバイス、すなわち、DUの役割とみなされる。ドナーgNodeB(DgNB)は、完全な基地局の機能を有するアクセスネットワーク要素、又は、中央ユニット(central unit, CU)及び分散ユニット(distributed unit, DU)の分離形態であるアクセスネットワーク要素であり得る。ドナーgNodeBは、UEにサービングするコアネットワーク(例えば、5Gコアネットワークに接続される)要素に接続され、無線バックホール機能をIABノードに提供する。
【0005】
IABネットワークにおいて、各IAB境界ノード(boundary node)は、IAB境界ノードを通過するデータパケットを正しい経路へルーティングする必要がある。したがって、IAB境界ノードを通過するデータパケットをIAB境界ノードが正しい経路へルーティングすることをどのように可能にするかは、解決される必要がある課題である。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施形態はルーティング方法及び通信装置を開示し、その結果、IAB境界ノードは、IAB境界ノードを通過するデータパケットを正しい経路へルーティングし得る。
【0007】
第1態様によれば、本願の実施形態はルーティング方法を提供する。方法は統合アクセス及びバックホールIABネットワークに適用され、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。方法は第1通信装置によって実行され得る。第1通信装置は、方法によって必要とされる機能を実装する上で通信デバイスをサポートし得る通信デバイス又は通信装置、例えばチップシステムであり得る。以下では、第1通信装置が第1IABノードである例を説明のために使用する。本方法は以下に挙げることを含む。
【0008】
第1IABノードは第1データパケットを受信し、ここで第1IABノードは、第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは、第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する。第1IABノードは、第1データパケットを受信するための入口リンク及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに対応するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理する。
【0009】
第1IABノードは、受信された第1データパケット(downlink data packet)について、第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを決定し得る。受信された第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを第1IABノードが正確に決定できるとき、第1データパケットが正しい経路へルーティングされることが確実にされると理解されるべき。
【0010】
本願の本実施形態において、第1IABノードは、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、受信された第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを正確に決定でき、第1データパケットを正しい経路へルーティングする。
【0011】
可能な実装において、第1IABノードが、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットを処理することは:第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第1IABノードによって、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することを含み、ここで、第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み;ここで第2BAPルーティング識別子は、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、及び、第1BAPルーティング識別子は、第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含む;及び第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである;又は第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0012】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1IABノードが第1BAPトポロジーに属するとき、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティング識別子を識別できない。第1IABノードが第1データパケットを転送する必要がある場合、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティング識別子を、第1IABノードによって識別できるBAPルーティング識別子に変更し得る。第1条件は、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでないとき、第1データパケットを転送するかどうかを第1IABノードが決定するための条件として理解され得る。第1条件が満たされないとき、第1IABノードは第1データパケットを転送する。第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは第1データパケットを転送し、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えることが理解されるべきである。
【0013】
本実装において、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送し、その結果、第1データパケットを正しい経路にルーティングできる。
【0014】
可能な実装において、第1条件は更に:第1データパケットに含まれる第1指示情報が、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう指示することを含む。
【0015】
本実装において、第1条件は更に:第1データパケットに含まれる第1指示情報が、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む。本実装において、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう第1指示情報が指示するときのみ、第1データパケットは、BAP層の上位層に提出される。これにより、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に間違って提出することを回避できる。
【0016】
可能な実装において、第1IABノードがルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送する前に、方法は更に:第1IABノードが第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える段階を備える。第1IABノードがルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することは:第1IABノードが、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて第1データパケットを転送することを含む。
【0017】
本実装において、第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第1データパケットを転送する。第2BAPルーティング識別子は、第1IABノードの下流ノードによって識別できるBAPルーティング識別子であるので、第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第1データパケットを転送し、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0018】
可能な実装において、第1IABノードが、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理することは:第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされるとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを含み、ここで、第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0019】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでないとき、第1データパケットのBAPアドレスは第2ドナーノードによって割り当てられる。したがって、第1IABノードは、第1条件が満たされるかどうかを決定することによって、第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0020】
可能な実装において、第1IABノードが、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理することは:第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、第1IABノードは、ルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することを含み、ここで、第3BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0021】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであるとき、第1データパケットのBAPアドレスは第1ドナーノードによって割り当てられる。第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0022】
可能な実装において、第1IABノードが、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理することは:第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用さえる入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであり第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを含み、ここで第3BAPアドレスは第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0023】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであるとき、第1データパケットのBAPアドレスは第1ドナーノードによって割り当てられる。第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0024】
第2態様によれば、本願の実施形態は別のルーティング方法を提供する。ルーティング方法はIABネットワークに適用され、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。方法は第2通信装置によって実行され得る。第2通信装置は、方法によって必要とされる機能を実装する上で通信デバイスをサポートし得る通信デバイス又は通信装置、例えばチップシステムであり得る。以下では、第2通信装置が第1IABノードである例を説明のために使用する。方法は:第1IABノードが第2データパケットを第1IABノードの子ノードから受信する段階、ここで、第1IABノードは第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する、を備える。第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、第1IABノードは、第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送する。
【0025】
第1IABノードが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、それは、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子を書き換える必要があることを指示する。言い換えれば、第1IABノードは、第3BAPルーティング識別子を使用することによって第2データパケットを転送できない。このケースにおいて、第2データパケットは、第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて転送され、その結果、第2データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0026】
本願の本実施形態において、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子が取得されるとき、第2データパケットは、第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて転送され、その結果、第2データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0027】
可能な実装において、方法は更に:第1IABノードが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を取得しないとき、第1IABノードは、第3BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送することを含む。
【0028】
第1IABノードが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得しないとき、それは、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子を書き換える必要がないことを指示する。言い換えれば、第1IABノードが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得しないとき、第1IABノードは、第3BAPルーティング識別子に基づいて第2データパケットを正しく転送できる。
【0029】
本実装において、第1IABノードが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を取得しないとき、第1IABノードは、第3BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送し、その結果、第2データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0030】
第3態様によれば、本願の実施形態は別のルーティング方法を提供する。方法はIABネットワークに適用され、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。方法は第3通信装置によって実行され得る。第3通信装置は、方法によって必要とされる機能を実装する上で通信デバイスをサポートし得る通信デバイス又は通信装置、例えばチップシステムであり得る。以下では、第3通信装置が第1IABノードである例を説明のために使用する。本方法は以下に挙げることを含む。
【0031】
第1IABノードは第1データパケットを受信し;第1IABノードは、第1データパケットにおける第2指示情報、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットを処理し、ここで、第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示し、又は、第2指示情報は、第2ドナーノードによって割り当てられる第1データパケットの宛先BAPアドレスを指示する。
【0032】
本願の本実施形態において、第1IABノードは、第1データパケットにおける第2指示情報、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、受信された第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを正確に決定し、第1データパケットを正しい経路へルーティングできる。
【0033】
可能な実装において、第1IABノードが、第1データパケットにおける第2指示情報、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理することは:第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられることを指示し、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することを含み、ここで、第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、第2BAPルーティング識別子は、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、第1BAPルーティング識別子は、第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含み、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0034】
第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードに割り当てられ、第1IABノードが第1BAPトポロジーに属するとき、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティング識別子を識別できない。第1IABノードが第1データパケットを転送する必要がある場合、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティング識別子を、第1IABノードによって識別できるBAPルーティング識別子に変更する。第1条件は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられるとき、第1データパケットを転送するかどうかを第1IABノードが決定するための条件として理解され得る。第1条件が満たされないとき、第1IABノードは第1データパケットを転送する。第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられ、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは第1データパケットを転送し、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えることが理解されるべきである。
【0035】
本実装において、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられ、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送し、その結果、第1データパケットを正しい経路へルーティングできる。
【0036】
可能な実装において、第1条件は更に:第1データパケットに含まれる第1指示情報が、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう指示することを含む。
【0037】
本実装において、第1条件は更に:第1データパケットに含まれる第1指示情報が、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む。本実装において、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう第1指示情報が指示するとき、第1データパケットは、BAP層の上位層に提出される。これにより、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に間違って提出することを回避できる。
【0038】
可能な実装において、第1IABノードがルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送する前に、方法は更に:第1IABノードが第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える段階を備える。第1IABノードがルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することは:第1IABノードが、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて第1データパケットを転送することを含む。
【0039】
本実装において、第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第1データパケットを転送する。第2BAPルーティング識別子は、第1IABノードの下流ノードによって識別できるBAPルーティング識別子であるので、第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第1データパケットを転送し、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0040】
可能な実装において、第1IABノードが第1データパケットにおける第2指示情報、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理することは:第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードに割り当てられることを指示し、第1条件が満たされるとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを含み、ここで、第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0041】
第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられることを指示するとき、第1IABノードは、第1条件が満たされるかどうかを決定することによって、第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0042】
可能な実装において、第1IABノードが、第1データパケットにおける第2指示情報、及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットを処理することは:第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示し、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、第1IABノードは、ルーティングテーブルに基づいて、第1データパケットを転送することを含み、ここで、第3BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0043】
第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示するとき、第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0044】
可能な実装において、第1IABノードが、第1データパケットにおける第2指示情報及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理することは:第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示し、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスに一致するとき、第1IABノードは第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出し、ここで、第3BAPアドレスは第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、ことを含む。
【0045】
第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示するとき、第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0046】
第4態様によれば、本願の実施形態は別のルーティング方法を提供する。方法はIABネットワークに適用され、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。方法は第4通信装置によって実行され得る。第4通信装置は、方法によって必要とされる機能を実装する上で通信デバイスをサポートし得る通信デバイス又は通信装置、例えばチップシステムであり得る。以下では、第4通信装置が第1IABノードである例を説明のために使用する。本方法は以下に挙げることを含む。
【0047】
第1IABノードは第1データパケットを受信し;第1IABノードは、第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて第1データパケットを処理し、ここで、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、又は、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示する。
【0048】
本願の本実施形態において、第1IABノードは、第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて、受信された第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを正確に決定でき、第1データパケットを正しい経路へルーティングする。
【0049】
可能な実装において、第1IABノードが第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて第1データパケットを処理することは:第3指示情報が、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することを含み、ここで、第1条件は、第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、第2BAPルーティング識別子は、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、第1BAPルーティング識別子は、第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含み;第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0050】
第3指示情報が、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは第1データパケットを転送し、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換える。
【0051】
本実装において、第3指示情報が、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送し、その結果、第1データパケットを正しい経路へルーティングできる。
【0052】
可能な実装において、第1条件は更に:第1データパケットに含まれる第1指示情報が、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう指示することを含む。
【0053】
本実装において、第1条件は更に:第1データパケットに含まれる第1指示情報が、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む。本実装において、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう第1指示情報が指示するとき、第1データパケットは、BAP層の上位層に提出される。これにより、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に間違って提出することを回避できる。
【0054】
可能な実装において、第1IABノードがルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送する前に、方法は更に:第1IABノードが第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える段階を備える。第1IABノードがルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することは:第1IABノードが、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて第1データパケットを転送することを含む。
【0055】
本実装において、第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第1データパケットを転送する。第2BAPルーティング識別子は、第1IABノードの下流ノードによって識別できるBAPルーティング識別子であるので、第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第1データパケットを転送し、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0056】
可能な実装において、第1IABノードが第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて第1データパケットを処理することは:第3指示情報が第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、第1条件が満たされるとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを含み、ここで、第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0057】
第3指示情報が、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示するとき、第1IABノードは、第1条件が満たされるかどうかを決定することによって、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0058】
可能な実装において、第1IABノードが第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて第1データパケットを処理することは:第3指示情報が第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示し、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、第1IABノードは、ルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送し、ここで、第3BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、ことを含む。
【0059】
第3指示情報が、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示するとき、第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0060】
可能な実装において、第1IABノードが第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて第1データパケットを処理することは:第3指示情報が、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示し、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出し、ここで、第3BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである、ことを含む。
【0061】
第3指示情報が、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示するとき、第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する必要があるかどうかを正確に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0062】
第5態様によれば、本願の実施形態は通信方法を提供する。方法はIABネットワークに適用され、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。方法は第5通信装置によって実行され得る。第5通信装置は、方法によって必要とされる機能を実装する上で通信デバイスをサポートし得る通信デバイス又は通信装置、例えばチップシステムであり得る。以下では、第5通信装置が第1ドナーノードである例を説明のために使用する。方法は:第1ドナーノードが第1データパケットを送信する段階を備え、ここで、第1データパケットは、第2指示情報を含み、第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示する。任意選択的に、第1データパケットを送信する前に、第1ドナーノードは、送信対象のデータに基づいて第1データパケットを生成する。
【0063】
本願の本実施形態において、第1ドナーノードは、第2指示情報を含む第1データパケットを送信し、その結果、IABネットワークにおける境界ノードは、第2指示情報に基づいて、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えるかどうかを正確に決定する。
【0064】
可能な実装において、第1ドナーノードが第1データパケットを送信することは:第1データパケットを第2BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信することを含む。
【0065】
いくつかの実施形態において、第1ドナーノードが、第1ドナーノードによって管理されるBAPトポロジーを使用することによってデータパケットを送達するとき、データパケットは、データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示する指示情報を含まないことがあり得る。このように、リソースオーバヘッドを低減でき、データパケットの既存のフォーマットを修正する必要はない。
【0066】
本実装において、第1ドナーノードは、第2指示情報を含む第1データパケットを第2BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信し、その結果、IABネットワークにおける境界ノードは、第2指示情報に基づいて、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換える必要があることを正確に決定する。
【0067】
可能な実装において、第1ドナーノードが第1データパケットを送信することは:第1データパケットを第1BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信することを含む。
【0068】
本実装において、第1ドナーノードは、第2指示情報を含む第1データパケットを第1BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信し、その結果、IABネットワークにおける境界ノードは、第2指示情報に基づいて、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換える必要がないことを正確に決定する。
【0069】
第6態様によれば、本願の実施形態は通信方法を提供する。方法はIABネットワークに適用され、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。方法は第6通信装置によって実行され得る。第6通信装置は、方法によって必要とされる機能を実装する上で通信デバイスをサポートし得る通信デバイス又は通信装置、例えばチップシステムであり得る。以下では、第6通信装置が第1ドナーノードである例を説明のために使用する。方法は:第1ドナーノードが第1データパケットを送信する段階を備え、ここで、第1データパケットは第3指示情報を含み、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、又は、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示する。任意選択的に、第1データパケットを送信する前に、第1ドナーノードは、送信対象のデータに基づいて第1データパケットを生成する。
【0070】
本願の本実施形態において、第1ドナーノードは、第3指示情報を含む第1データパケットを送信し、その結果、IABネットワークにおける境界ノードは、第3指示情報に基づいて、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えるかどうかを正確に決定する。
【0071】
可能な実装において、第1ドナーノードが第1データパケットを送信することは、第1データパケットを第2BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信することを含み、ここで第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示する。
【0072】
本実装において、第3指示情報を含む第1データパケットは第2BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信され、IABネットワークにおける境界ノードは、第3指示情報に基づいて、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換える必要がないと正確かつ迅速に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0073】
可能な実装において、第1ドナーノードが第1データパケットを送信することは、第1データパケットを第1BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信することを含み、ここで第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示する。
【0074】
本実装において、第3指示情報を含む第1データパケットは第1BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信され、IABネットワークにおける境界ノードは、第3指示情報に基づいて、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換える必要があると正確かつ迅速に決定し得、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングする。
【0075】
第7態様によれば、本願の実施形態が通信装置を提供する。通信装置は、第1態様の方法の実施形態における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。通信装置は、IABネットワークにおける第1IABノード(境界ノード)であり得る。IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは、第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは、第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なり、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する。可能な実装において、トランシーバモジュール及び処理モジュールが含まれる。
【0076】
トランシーバモジュールは、第1データパケットを受信するよう構成されている。
【0077】
処理モジュールは、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットを処理するよう構成されている。
【0078】
第7態様又は第7態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第1態様又は第1態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果の説明を参照されたい。
【0079】
第8態様によれば、本願の実施形態が通信装置を提供する。通信装置は、第2態様の方法の実施形態における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。通信装置は、IABネットワークにおける第1IABノードであり得、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは、第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは、第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは、第2ドナーノードと異なり、第1IABノードは、第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは、第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する。可能な実装において、トランシーバモジュール及び処理モジュールが含まれる。
【0080】
トランシーバモジュールは、第2データパケットを第1IABノードの子ノードから受信するよう構成されている。
【0081】
処理モジュールは、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて、第2データパケットを転送するようトランシーバモジュールを制御するよう構成されている。
【0082】
第8態様又は第8態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第2態様又は第2態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果の説明を参照されたい。
【0083】
第9態様によれば、本願の実施形態が通信装置を提供する。通信装置は、第3態様の方法の実施形態における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。通信装置は、IABネットワークにおける第1IABノードであり得、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは、第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは、第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは、第2ドナーノードと異なり、第1IABノードは、第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは、第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する。可能な実装において、トランシーバモジュール及び処理モジュールが含まれる。
【0084】
トランシーバモジュールは、第1データパケットを受信するよう構成されている。
【0085】
処理モジュールは、第1データパケットにおける第2指示情報、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットを処理するよう構成され、ここで、第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てされることを指示し、又は、第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられることを指示する。
【0086】
第9態様又は第9態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第3態様又は第3態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果の説明を参照されたい。
【0087】
第10態様によれば、本願の実施形態が通信装置を提供する。通信装置は、第4態様の方法の実施形態における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。通信装置は、IABネットワークにおける第1IABノードであり得、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは、第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは、第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは、第2ドナーノードと異なり、第1IABノードは、第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは、第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する。可能な実装において、トランシーバモジュール及び処理モジュールが含まれる。
【0088】
トランシーバモジュールは、第1データパケットを受信するよう構成されている。
【0089】
処理モジュールは、第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて第1データパケットを処理するよう構成されており、ここで、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、又は、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示する。
【0090】
第10態様又は第10態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第4態様又は第4態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果の説明を参照されたい。
【0091】
第11態様によれば、本願の実施形態が通信装置を提供する。通信装置は、第5態様の方法の実施形態における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。通信装置はIABネットワークにおける第1ドナーノードであり得る。IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。可能な実装において、トランシーバモジュール及び処理モジュールが含まれる。
【0092】
処理モジュールは、第1データパケットを送信するようトランシーバモジュールを制御するよう構成されており、ここで、第1データパケットは第2指示情報を含み、第2指示情報は、第1データパケットお宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示する。
【0093】
可能な実装において、処理モジュールは具体的には、第1データパケットを第2BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信するようトランシーバモジュールを制御するよう構成されている。
【0094】
第11態様又は第11態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第5態様又は第5態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果の説明を参照されたい。
【0095】
第12態様によれば、本願の実施形態が通信装置を提供する。通信装置は、第6態様の方法の実施形態における挙動を実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアで実装されてもよく、又は、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、上記の機能に対応する1又は複数のモジュールを含む。通信装置はIABネットワークにおける第1ドナーノードであり得る。IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。可能な実装において、トランシーバモジュール及び処理モジュールが含まれる。
【0096】
処理モジュールは、第1データパケットを送信するようトランシーバモジュールを制御するよう構成され、ここで、第1データパケットは第3指示情報を含み、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示し、又は、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示する。
【0097】
可能な実装において、処理モジュールは具体的には、第1データパケットを第2BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信するようトランシーバモジュールを制御するよう構成され、ここで、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えることを指示する。
【0098】
可能な実装において、処理モジュールは具体的には、第1データパケットを第1BAPトポロジーにおけるIABノードへ送信するようトランシーバモジュールを制御するよう構成され、ここで、第3指示情報は、第1データパケットのBAPアドレスを書き換えないことを指示する。
【0099】
第12態様又は第12態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第6態様又は第6態様の可能な実装によってもたらされる技術的効果の説明を参照されたい。
【0100】
第13態様によれば、本願は通信装置を提供する。通信装置は、プロセッサを含む。プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行するよう構成され得、その結果、第1態様又は第1態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第2態様又は第2態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第3態様又は第3態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第4態様又は第4態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第5態様又は第5態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、又は、第6態様又は第6態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行される。
【0101】
本願の実施形態において、上記方法を実行するプロセスにおいて、上記方法における情報を送信するプロセスは、情報がプロセッサの命令に基づいて出力されるプロセスとして理解され得る。情報を出力するとき、プロセッサは、情報をトランシーバへ出力し、その結果、トランシーバは伝送を実行し得る。情報がプロセッサによって出力された後、情報に対して他の処理が更に実行され得、次に、情報がトランシーバに到達する。同様に、プロセッサが入力情報を受信するとき、トランシーバは情報を受信し、情報をプロセッサに入力する。更に、トランシーバが情報を受信した後、情報がプロセッサに入力される前に、情報に対して他の処理が実行される必要があり得る。
【0102】
別段の指定が無い限り、又は、操作が実際の機能、又は、関連する説明における操作の内部ロジックと競合しない場合、プロセッサに関連する送信及び/又は受信などの操作は概して、プロセッサの命令に基づく出力として理解され得る。
【0103】
実装プロセスにおいて、プロセッサは、これらの方法を実行するよう特別に構成されているプロセッサであり得るか、又は、メモリにおけるコンピュータ命令を実行してこれらの方法を実行するプロセッサ、例えば汎用プロセッサであり得る。例えば、プロセッサは更に、メモリに記憶されたプログラムを実行するよう構成され得、プログラムが実行されるとき、通信装置は、第1態様又は第1態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法を実行することが可能となる。
【0104】
可能な実装において、メモリは通信装置の外側に位置する。
【0105】
可能な実装において、メモリは通信装置の内側に位置する。
【0106】
本願の本実施形態において、プロセッサ及びメモリは代替的に、1つのデバイスに統合され得、言い換えれば、プロセッサ及びメモリは代替的に共に統合され得る。
【0107】
可能な実装において、通信装置は更にトランシーバを含む。トランシーバは、パケットを受信する、パケットを送信する、及び同様のものを行うよう構成されている。
【0108】
第14態様によれば、本願は通信装置を提供する。通信装置は、処理回路及びインタフェース回路を含む。インタフェース回路は、データを取得する又はデータを出力するよう構成されている。処理回路は、第1態様又は第1態様の可能な実装のいずれか1つに示される対応する方法を実行するよう構成され、処理回路は、第2態様又は第2態様の可能な実装のいずれか1つに示される対応する方法を実行するよう構成され、処理回路は、第3態様又は第3態様の可能な実装のいずれか1つに示される対応する方法を実行するよう構成され、処理回路は、第4態様又は第4態様の可能な実装のいずれか1つに示される対応する方法を実行するよう構成され、処理回路は、第5態様又は第5態様の可能な実装のいずれか1つに示される対応する方法を実行するよう構成され、又は、処理回路は、第6態様又は第6態様の可能な実装のいずれか1つに示される対応する方法を実行するよう構成されている。
【0109】
第15態様によれば、本願はコンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶するよう構成されている。コンピュータ上でコンピュータプログラムが実行されるとき、第1態様又は第1態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第2態様又は第2態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第3態様又は第3態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第4態様又は第4態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第5態様又は第5態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、又は、第6態様又は第6態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行される。
【0110】
第16態様によれば、本願はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラム又はコンピュータコードを含む。コンピュータ上でコンピュータプログラム製品が実行されるとき、第1態様又は第1態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第2態様又は第2態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第3態様又は第3態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第4態様又は第4態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、第5態様又は第5態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行され、又は、第6態様又は第6態様の可能な実装のいずれか1つに示される方法が実行される。
【0111】
第17態様によれば、本願は通信システムを提供する。通信システムは、第1ドナーノード、第2ドナーノード、第1IABノード、第1ドナーノードによって制御される1又は複数のIABノード、およb、第2ドナーノードによって制御される1又は複数のIABノードを含む。第1ドナーノードは、第2ドナーノードと異なり、第1IABノードは、第1態様から第4態様のいずれか1つにおける方法を実行するよう構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0112】
本願の実施形態又は背景技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、本願の実施形態又は背景技術を説明するための添付図面を説明する。
【0113】
【
図1】本願の実施形態によるIABシステムの構造の概略図である。
【0114】
【
図2】本願の実施形態によるIABノードの構造の概略図である。
【0115】
【
図3】本願の実施形態によるIABネットワークの構造の概略図である。
【0116】
【
図4】本願の実施形態によるIABネットワークにおける制御プレーンプロトコルアーキテクチャの概略図である。
【0117】
【
図5】本願の実施形態によるIABネットワークにおけるユーザプレーンプロトコルアーキテクチャの概略図である。
【0118】
【
図6】本願の実施形態によるIABネットワークアーキテクチャ図の例を示す。
【0119】
【
図7】本願の実施形態によるIABネットワークのBAPトポロジーの例を示す。
【0120】
【
図8】本願の実施形態によるルーティング方法のフローチャートである。
【0121】
【
図9】本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
【0122】
【
図10】本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
【0123】
【
図11】本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
【0124】
【
図12】本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
【0125】
【
図13】本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
【0126】
【
図14】本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【0127】
【
図15】本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
【0128】
【
図16】本願の実施形態による通信装置の構造の別の概略図である。
【0129】
【
図17】本願の実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0130】
本願の明細書、請求項、及び添付図面において、「第1」、「第2」及び同様のものの用語は、異なる対象を区別することを意図するに過ぎず、複数の対象の順序、時間順序、優先度、又は重要性を限定する意図はない。本願の実施形態において、「複数の」は、2又は2より大きいことを意味する。加えて、「含む」及び「備える」という用語及びそれらの任意の他の変形は、非包括的な含有をカバーすることが意図される。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、又はデバイスは、列挙されたステップ又はユニットに限定されず、任意選択的に、列挙されていないステップ又はユニットを更に含み、又は、任意選択的に、プロセス、方法、製品、又はデバイスに固有の別のステップ又はユニットを更に含む。加えて、「/」という文字は一般的に、別段の指定が無い限り、関連する対象間の「又は」の関係を指示する。
【0131】
本明細書において言及される「実施形態」は、実施形態を参照して説明される特定の機能、構造、又は特徴が、本願の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な位置に示される語句は、必ずしも同じ実施形態を参照しなくともよく、独立した、又は別の実施形態から排除された追加の実施形態ではない。本明細書において説明される実施形態が、別の実施形態と組み合わされ得ることは、当業者によって明示的及び黙示的に理解される。
【0132】
本願が説明される前に、当業者がより良く理解することを助けるために、本願の実施形態のいくつかの用語がまず簡潔に説明及び記載される。
【0133】
(1)端末側デバイスは、音声及び/又はデータ接続性をユーザに提供するデバイスである。本願の実施形態において、端末側デバイスは、ユーザ機器(user equipment, UE)、端末デバイス、端末、移動局(mobile station, MS)、携帯端末(mobile terminal, MT)、又は同様のものと称され得る。例えば、端末側デバイスは、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、又は、無線モデムに接続された通信デバイスを含み得る。端末側デバイスは、無線アクセスネットワーク(radio access network, RAN)を介してコアネットワークと通信し、RANと音声及び/又はデータを交換し得る。
【0134】
端末側デバイスのいくつかの例は:移動局(mobile station, MS)、加入者ユニット(subscriber unit)、携帯電話(cellular phone)、スマートフォン(smartphone)、無線データカード、携帯情報端末(personal digital assistant, PDA(登録商標))、コンピュータ、タブレットコンピュータ、無線モデム(modem)、ハンドヘルドデバイス(handset)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、マシンタイプ通信(machine type communication, MTC)端末、ウェアラブルデバイス、及び車載端末デバイスである。端末側デバイスは更に、限定されたデバイス、例えば、低電力消費のデバイス、限定された記憶能力のデバイス、又は、限定されたコンピューティング能力のデバイスを含む。端末側デバイスは更に、バーコード、無線周波数識別情報(radio frequency identification, RFID)、センサ、グローバルポジショニングシステム(global positioning system, GPS)、及びレーザスキャナなど、情報検知デバイスを含む。
【0135】
端末側デバイスの機能は、端末デバイスにおけるハードウェアコンポーネントによって実装され得る。ハードウェアコンポーネントは、端末デバイスにおけるプロセッサ及び/又はプログラマブルチップであり得る。任意選択的に、チップは、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit, ASIC)又はプログラマブルロジックデバイス(programmable logic device, PLD)によって実装され得る。PLDは、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(complex programmable logic device, CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array, FPGA)、ジェネリックアレイロジック(generic array logic, GAL)、及びシステムオンチップ(system on a chip, SOC)のいずれか1つ又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0136】
(2)ドナーgNodeB(donor gNodeB)は、ドナーノードとも称され得、コアネットワークはドナーノードを介してアクセスされ得る。言い換えれば、ドナーgNodeBは、通信システムにおいて端末側デバイスをコアネットワークに接続するデバイスである。ドナーgNodeBは通常、有線リンク(例えば、光ファイバケーブル)を通じてコアネットワークに接続される。ドナーgNodeBは、データをコアネットワークから受信し、データを無線バックホール装置(例えばIABノード)へ転送する、又は、データを無線バックホール装置から受信し、データをコアネットワークへ転送することを担い得る。通常、ドナーgNodeBは、有線方式でネットワークに接続され得る。
【0137】
例において、ドナーgNodeBは、無線ネットワークコントローラ(radio network controller, RNC)、ノードB(NodeB, NB)、基地局コントローラ(base station controller, BSC)、ベーストランシーバ局(base transceiver station, BTS)、ホーム基地局(例えば、home evolved NodeB又はhome NodeB, HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit, BBU)、LTEアドバンスト(LTE-Advanced, LTE-A)システムにおける進化型ノードB(NodeB, eNB,又はe-NodeB, evolved NodeB)、第5世代モバイル通信技術(5th generation, 5G)新無線(new radio, NR)システムにおける次世代ノードB(next generation NodeB, gNB)、又は同様のものを含み得る。別の例において、ドナーgNodeBは、中央ユニット(central unit, CU)(本願において、略してドナーCU又はgNB-CU)及び分散ユニット(distributed unit, DU)(本願において、略してドナーDU又はgNB-DU)を含み得る。gNB-CU及びgNB-DUはF1インタフェースを通じて接続される。F1インタフェースは更に、制御プレーンインタフェース(F1-C)及びユーザプレーンインタフェース(F1-U)を含み得る。ドナーCU及びコアネットワークは、次世代(next generation, NG)インタフェースを通じて接続される。gNB-CU又はドナーCUは代替的に、ユーザプレーン(User plane, UP)(本願において、略してCU-UP)及び制御プレーン(Control plane, CP)(本願において、略してCU-CP)が分離される形式で存在し得る。換言すると、gNB-CU又はドナーCUは、CU-CP及びCU-UPを含む。1のgNB-CUは、1のgNB-CU-CP及び少なくとも1のgNB-CU-UPを含み得る。代替的に、1のドナーCUは、1のドナーCU-CP及び少なくとも1のドナーCU-UPを含み得る。
【0138】
ドナーgNodeBの機能は、ドナーgNodeBにおけるハードウェアコンポーネント、例えば、ドナーgNodeBにおけるプロセッサ及び/又はプログラマブルチップによって実装され得る。例えば、チップは、ASIC又はPLDによって実装され得る。PLDは、CPLD、FPGA、GAL、及びSoCのいずれか1つ又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0139】
以下では、本願の実施形態に関連する技術的特徴を説明する。
【0140】
IABネットワークにおいて、IABノードは、1又は複数の上位ノードへの無線バックホールリンクを確立し、上位ノードを介してコアネットワークにアクセスし得る。上位ノードは、複数の種類のシグナリングを使用することによって、中継ノードを制御し得る(例えば、データスケジューリング、タイミング調整、及び電力制御を実行する)。加えて、中継ノードは、1又は複数の下位ノードへのアクセスリンクを確立し、1又は複数の下位ノードにアクセスサービスを提供し得る。中継ノードの上位ノードは基地局であり得るか、又は、別の中継ノードであり得る。中継ノードの下位ノードは端末であり得るか、又は、別の中継ノードであり得る。いくつかのケースにおいて、IABノードの上位ノードは、IABノードの上流ノード又は親ノードとも称され得、IABノードの下位ノードは、IABノードの下流ノード又は子ノードとも称され得る。
【0141】
図1はIABシステムを示す。IABノードは、無線アクセス及びアクセスサービスの無線バックホールをUEに提供する。IABドナーノード(IAB donor node)は、無線バックホール機能をIABノードに提供し、UE及びコアネットワークの間のインタフェースを提供する。IABノードは、無線バックホールリンクを通じてIABドナーノードに接続され、その結果、IABノードによってサービングされるUEはコアネットワークに接続される。
【0142】
図2は、IABノードの構造の概略図である。NRにおけるIABノードは、2つの部分:MT及びDUに分割され得る。MTは、IABノードにおけるUEと同様のコンポーネントとしても理解され得、MTはIABノード上にキャンプオンする機能と称される。MTは共通のUEの機能と同様であるので、MTは、IABノード及び上位ノードの間の通信に使用されると理解され得る。DUは、ネットワークデバイスのCU機能に対するものであり、DUは、IABノード及び下位ノードの間の通信に使用される。上位ノードは基地局又は別のIABノードであり得、下位ノードはUE又は別のIABノードであり得ることが理解されるべきである。
【0143】
本願の実施形態において提供されるルーティング方法は、中継ノードを含む様々な通信システム、例えば、NRシステム、LTEシステム、LTE-Aシステム、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(worldwide interoperability for microwave access, WiMAX(登録商標))、又は無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)において使用され得る。LTEにおいて、中継ノードは一般的にRNと称される。NRにおいて、中継ノードは一般的にIABノードと称される。いくつかの実施形態において、中継ノードは、中継デバイス又は中継送受信ポイント(relay transmission reception point, rTRP)とも称され得、中継ノードの上位ノードは、ネットワークデバイス(ネットワークデバイスのDU、ネットワークデバイスのCU、又は同様のものを含む)であり得る。
【0144】
図3は、複数のUE及び複数のIABノードを含むIABネットワークの例を示す。2つのUE及び5つのIABノードが含まれる例が
図3において使用される。2つのUEは、それぞれUE1及びUE2であり、5つのIABノードはそれぞれIABノード1及びIABノード5である。
図3において、太線はアクセスリンクを表し、細線はバックホールリンクを表すことが理解されるべきである。UE2は、IABノード5、IABノード2及びIABノード1を介してドナーgNodeBに接続され得る。UE2はまた、IABノード4、IABノード2及びIABノード1を介してドナーgNodeBに接続され得る。代替的に、UE2は、IABノード4、IABノード3及びIABノード1を介してドナーgNodeBに接続され得る。UE1は、IABノード4、IABノード3及びIABノード1を介してドナーgNodeBに接続され得る。UE1は、IABノード4、IABノード2及びIABノード1を介してドナーgNodeBに接続され得る。
【0145】
図3に示される通信システムは単に例であり、本願の実施形態が適用可能である適用シナリオに対する限定を構成しないことに留意されたい。本願の実施形態において使用されるIABノードは、単に説明を目的とするものであり、本願の実施形態における解決手段は、NRシナリオのみにおいて使用されることを指示するものではないことが理解されるべきである。本願の実施形態において、IABノードは一般的に、中継機能を有する任意のノード又はデバイスであり得る。本願の実施形態におけるIABノードの使用、及び、中継ノードの使用は、同一の意味を有することが理解されるべきである。
【0146】
IABネットワークにおいて、IABノードは、IABドナーノードを介してコアネットワークに接続される。例えば、スタンドアロン(standalone, SA)ネットワーキングの5Gアーキテクチャにおいて、IABノードがIABドナーノードを介して5Gコアネットワーク(5G core network, 5GC/5GCN)に接続される。別の例では、(例えば、非スタンドアロン(non-standalone, NSA)ネットワーキングシナリオにおける)デュアルコネクティビティ(dual connectivity, DC)又はマルチコネクティビティ(multi-connectivity, MC)の5Gアーキテクチャにおいて、主経路上で、IABノードが進化型ノードB(evolved NodeB, eNB)を介して進化型パケットコア(evolved packet core, EPC)ネットワークに接続され得るか、又は、IABドナーを介して5Gコアネットワークに接続され得る。
【0147】
IABネットワークにおいて、1又は複数のIABノードが、UE及びIABドナーの間の伝送経路上に含まれ得る。各IABノードは、親ノードに向けられた無線バックホールリンクを維持する必要があり、更に、IABノード及び子ノードの間の無線リンクを維持する必要がある。IABノードの子ノードがUEである場合、無線アクセスリンクが、IABノード及びIABノードの子ノード(すなわち、UE)の間に存在する。IABノードの子ノードが別のIABノードである場合、無線バックホールリンクが、IABノード及びIABノードの子ノード(すなわち、別のIABノード)の間に存在する。
図3を参照されたい。経路「UE1→IABノード4→IABノード3→IABノード1→IABドナー」上で、UE1は、無線アクセスリンクを通じてIABノード4にアクセスし、IABノード4は、無線バックホールリンクを通じてIABノード3に接続され、IABノード3は、無線バックホールリンクを通じてIABノード1に接続され、IABノード1は、無線バックホールリンクを通じてIABドナーノードに接続される。
【0148】
本願の本実施形態において、アクセスIABノードが、UEによってアクセスされるIABノードであり、中間IABノードが、無線バックホールサービスをUE又はIABノードに提供するIABノードである。例えば、
図3を参照すると、経路「UE1→IABノード4→IABノード3→IABノード1→IABドナー」上で、IABノード4はアクセスIABノードであり、IABノード3及びIABノード1は中間IABノードである。IABノードは、IABノードにアクセスするUEのためのアクセスIABノードであり、別のIABノードにアクセスするUEのための中間IABノードであることに留意されたい。したがって、IABノードが具体的に、アクセスIABノード又は中間IABノードのどちらであるかは固定ではなく、特定の適用シナリオに基づいて決定され得る。
【0149】
IABノードのDU及びIABドナーのCUの間にF1インタフェースがある。F1インタフェースは、2つの部分:制御プレーン部分及びユーザプレーン部分を含み得る。ユーザプレーン部分は、IAB-DU及びIABドナーCU-UPの間で維持され、制御プレーン部分は、IAB-DU及びIABドナーCU-CPの間で維持される。当然、F1インタフェースは、F1*インタフェースとも称され得る。インタフェースの名称は本願の本実施形態において限定されない。本明細書において、インタフェースがF1インタフェースと称される例が使用される。
【0150】
F1インタフェースは、ユーザプレーンプロトコル(F1-U/F1*-U)及び制御プレーンプロトコル(F1-C/F1*-C)をサポートし得る。ユーザプレーンプロトコルは、以下のプロトコル層:汎用パケット無線サービス(general packet radio service, GPRS)トンネリングプロトコルユーザプレーン(GPRS tunneling protocol user plane, GTP-U)プロトコル層、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol, UDP)プロトコル層、インターネットプロトコル(internet protocol, IP)プロトコル層、及び同様のものの1又は複数を含む。制御プレーンプロトコルは、以下のプロトコル層:F1アプリケーションプロトコル(F1 application protocol, F1AP)、ストリーム制御トランスポートプロトコル(stream control transport protocol, SCTP)、IPプロトコル層、及び同様のものの1又は複数を含む。F1/F1*インタフェースの制御プレーンを通じて、IABノード及びIABドナーは、インタフェース管理を実行し、IAB-DUを管理し、UEコンテキスト関連構成を実行し、及び同様のものを行い得る。F1/F1*インタフェースのユーザプレーンを通じて、IABノード及びIABドナーは、ユーザプレーンデータ伝送及び下りリンク伝送ステータスフィードバックなどの機能を実行し得る。
【0151】
例えば、
図4は、IABネットワークにおける制御プレーンプロトコルアーキテクチャの概略図であり、
図5は、IABネットワークにおけるユーザプレーンプロトコルアーキテクチャの概略図である。
【0152】
制御プレーンについては、
図4に示されるように、UuインタフェースがUE1及びIAB2-DUの間に確立され、ピアプロトコル層は、無線リンク制御(radio link control, RLC)プロトコル層、媒体アクセス制御(media access control, MAC)層及び物理層(physical layer, PHY)を含む。F1-Cインタフェースが、IAB2-DU及びIABドナーCU1の間に確立され、ピアプロトコル層はF1AP層及びSCTP層を含む。IABドナーDU1及びIABドナーCU1は、有線方式で接続され、ピアプロトコル層は、インターネットプロトコル(internet protocol、IP)層、L2及びL1を含む。BLがIABノード2及びIABノード3の間、IABノード3及びIABノード1の間、及びIABノード1及びIABドナーDU1の間に確立される。ピアプロトコル層は、バックホールアダプテーションプロトコル(backhaul adaptation protocol, BAP)層、RLC層、MAC層及びPHY層を含む。加えて、ピア無線リソース制御(radio resource control, RRC)層及びピアパケットデータコンバージェンスプロトコル(packet data convergence protocol, PDCP)層が、UE1及びIABドナーCU1の間に確立され、ピアIP層が、IAB2-DU及びIABドナーDU1の間に確立される。
【0153】
単一エアインタフェースの制御プレーンプロトコルスタックと比較して、IABネットワークにおける制御プレーンプロトコルスタックにおいて、アクセスIABノードのDUは、単一エアインタフェースのgNB-DUの機能(すなわち、UEとピアRLC層、MAC層、及びPHY層を確立し、CUとピアF1AP層及びSCTP層を確立する機能)を実装することが分かる。言い換えれば、IABネットワークにおけるアクセスIABノードのDUは、単一エアインタフェースのgNB-DUの機能を実装し、IABドナーCUは、単一エアインタフェースのgNB-CUの機能を実装する。
【0154】
制御プレーン上で、RRCメッセージが伝送のために、アクセスIABノード及びIABドナーCUの間でF1APメッセージにおいてカプセル化される。具体的には、上りリンク方向において、UE1は、RRCメッセージをPDCPプロトコルデータユニット(protocol data unit, PDU)においてカプセル化し、順番にRLC層、MAC層及びPHY層において処理した後、PDCP PDUをIAB2-DUへ送信する。IAB2-DUは、順序にPHY層、MAC層及びRLC層において処理した後、PDCP PDUを取得し、PDCP PDUをF1APメッセージにおいてカプセル化し、順番にSCTP層及びIP層において処理した後、IPパケットが取得される。IAB2-MTは、BAP層、RLC層、MAC層、及びPHY層においてそれぞれIPパケットを処理し、次に、IPパケットをIAB3-DUへ送信する。IAB3-DUは、順番にPHY層、MAC層、RLC層、及びBAP層において処理した後、IPパケットを取得し、次に、IAB3-MTは、IAB2-MTと同様の操作を使用することによって、IPパケットをIAB1-DUへ送信する。同様に、IAB1-MTがIPパケットをIABドナーDU1へ送信する。解析を通じてIPパケットを取得した後、IABドナーDU1はIPパケットをIABドナーCU1へ送信する。IABドナーCU1は、SCTP層、F1AP層及びPDCP層においてIPパケットに対して順次に処理が実行された後、RRCメッセージを取得する。下りリンク方向の操作は同様である。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0155】
ユーザプレーンについては、
図5に示されるように、Uuインタフェースが、UE1及びIAB2-DUの間に確立され、ピアプロトコル層が、RLC層、MAC層及びPHY層を含む。F1-Uインタフェースが、IAB2-DU及びIABドナーCU1の間に確立され、ピアプロトコル層が、GTP-U層及びユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol, UDP)層を含む。IABドナーDU1及びIABドナーCU1は、有線方式で接続され、ピアプロトコル層はIP層、L2及びL1を含む。BLが、IABノード2及びIABノード3の間、IABノード3及びIABノード1の間、及び、IABノード1及びIABドナーDU1の間に確立される。ピアプロトコル層が、BAP層、RLC層、MAC層及びPHY層を含む。加えて、ピアSDAP層及びピアPDCP層が、UE1及びIABドナーCU1の間に確立され、ピアIP層が、IAB2-DU及びIABドナーDU1の間に確立される。
【0156】
単一エアインタフェースのユーザプレーンプロトコルスタックと比較して、IABネットワークにおけるユーザプレーンプロトコルスタックにおいて、アクセスIABノードのDUは、単一エアインタフェースのgNB-DUのいくつかの機能(すなわち、端末とピアRLC層、ピアMAC層、及びピアPHY層を確立し、IABドナーCU1とピアGTP-U層及びピアUDP層を確立する機能)を実装することが分かる。アクセスIABノードのDUは、単一エアインタフェースのgNB-DUの機能を実装し、IABドナーCUは、単一エアインタフェースのgNB-CUの機能を実装することが理解され得る。
【0157】
ユーザプレーン上で、PDCPデータパケットが、伝送のために、アクセスIABノード及びIABドナーCUの間のGTP-Uトンネルにおいてカプセル化される。GTP-UトンネルはF1-Uインタフェース上で確立される。
【0158】
本願において提供されるルーティング方法は主に、スタンドアロン(SA)ネットワーキングを伴うIABネットワーク、及び、非スタンドアロン(NSA)ネットワーキングを伴うIABネットワークを含むIABネットワークに適用される。IABノードはMT部分及びDU部分を含む。IABドナーは更に、DU部分及びCU部分に分割され得、CUは更に、CU-CP部分及びCU-UP部分に分割され得る。
図6は、本願の実施形態によるIABネットワークアーキテクチャ図の例を示す。
図6は、IABノードが無線バックホールリンクを通じてIABドナーに接続される例を示す。
【0159】
図6において、1つのUE、2つのIABノード、及び2つのIABドナーが含まれる例が使用される。2つのIABノードは、IABノード1及びIABノード2であり、2つのIABノードは各々、MT部分及びDU部分を含み、2つのIABドナーは、それぞれ、IABドナー1及びIABドナー2である。2つのIABドナーは、IABドナー1及びIABドナー2である。各IABドナーは更に、DU部分及びCU部分に分割され得、CUは更に、CU-CP部分及びCU-UP部分に分割され得る。
図6において、IABノード2のMT及びIABノード1のDUの間、IABノード1のMT及びIABドナー1のDUの間、及び、IABノード1のMT及びIABドナー2のDUの間で、無線バックホール(backhaul, BH)リンク(link)を通じて通信が実行され;UuインタフェースがUE及びIAB2-DUの間に確立される。F1-Cインタフェースが、IABドナーDU及びIABドナーCU-CPの間に確立され、F1-Uインタフェースが、IABドナーDU及びIABドナーCU-UPの間に確立され、IABドナー2のDUが、IPネットワークを通じてIABドナー1のCUに接続される。
【0160】
IABノードがSAモードで動作するとき、IABノードは、1つの親ノードにシングル接続され得るか、又は、2つの親ノードにデュアル接続され得る。2つの親ノードは、同一のIABドナーによって制御され得るか、又は、異なるIABドナーによってそれぞれ制御され得る。F1インタフェースが、IABノードのDU部分及びIABドナーの間に確立される必要があり、IABドナーは、5Gコアネットワーク、すなわち、
図6における点線部分に接続され得る。IABドナーCU-CPは、NG制御プレーンインタフェース(NG-C)を通じて5GCにおける制御プレーンネットワーク要素(例えば、アクセス及びモビリティ管理機能)に接続され、IABドナーCU-UPは、NGユーザプレーンインタフェース(NG-U)を通じて5GCにおけるユーザプレーンネットワーク要素(例えば、ユーザプレーン機能)に接続される。
【0161】
IABノードがNSAモードで動作するとき、IABドナーCU-UPは、S1ユーザプレーンインタフェース(S1-U)を通じてEPCに接続され(例えば、サービングゲートウェイ(serving gateway, SGW)に接続され)得、MeNBが、LTE Uuエアインタフェースを通じてIABノードのMTに接続され、X2-Cインタフェースが、MeNB及びIABドナーCU-CPの間に存在し、MeNBは、S1インタフェース(S1インタフェースユーザプレーン及びS1インタフェース制御プレーンを含む)を通じてEPCに接続される。
【0162】
別の可能なケースにおいて、
図6におけるMeNBは代替的に、5G基地局gNBと置換され得る。
図6におけるLTE-Uuインタフェースは、それに対応して、NR-Uuインタフェースと置換される。ユーザプレーンインタフェース及び/又は制御プレーンインタフェースがgNB及び5GCとの間に確立され得る。gNB及びIABドナーは、デュアル接続性サービスをIABノードに提供する。gNBは、IABノードの主基地局又はIABノードの副基地局としてサービングし得る。
【0163】
本願において提供されるルーティング方法は、IABネットワークにおける境界ノード(boundary node)のデータ転送の課題を解決するために使用される。言い換えれば、本願において提供されるルーティング方法は、IABネットワークにおける境界ノードが、境界ノードを通過するデータパケットを正しい経路へどのようにルーティングするかという課題を解決するために使用される。IABネットワークにおける境界ノードは境界IABノードと称され得、又は、略して境界ノードと称され得る。IABネットワークにおける境界ノードは、以下の特徴を有する:境界ノードのDUが終端するIABドナーCUは、境界ノードの少なくとも1つの親ノードのDUが終端するIABドナーCUと異なる。境界IABノード(Boundary IAB node)は、以下のように定義され得る:IAB-DUが、親DUと異なるIABドナーCUで終端するIABノード。IABネットワークにおけるIABノードが2つの親ノードを有すると想定すると、IABノードのDUは、IABドナー1のCUで終端し、IABノードの親ノードのDUは、IABドナー1のCUで終端し、IABノードの他の親ノードのDUは、IABドナー2のCUで終端し、IABノードは境界ノードである。
【0164】
図7は、本願の実施形態によるIABネットワークのBAPトポロジーの例を示す。本願において、BAPトポロジーはBAP層のトポロジーである。
図7において、IAB-MT1及びIAB-DU1は、IABノード1に含まれる2つの部分であり、IAB-MT2及びIAB-DU2は、IABノード2に含まれる2つの部分であり、IAB-MT3及びIAB-DU3は、IABノード3に含まれる2つの部分であり、IAB-MT4及びIAB-DU4は、IABノード4に含まれる2つの部分である。
図7に示されるように、実線の枠におけるトポロジーは、ドナーCU1によって制御されるBAPトポロジー1を表し、点線の枠におけるトポロジーは、ドナーCU2によって制御されるBAPトポロジー2を表す。BAPトポロジー1は、IABノード1、IABノード2及びIABノード4を含み、BAPトポロジー2はIABノード3を含む。
図7において、IABノード2のMT、すなわち、IAB-MT2は、ドナーDU1及びドナーDU2にデュアル接続される。IABノード2のF1インタフェースが、CU1で終端し、すなわち、CU1は、IABノード2のF1終端ノードである。そのようなBAPトポロジーについては、IABノードのサービス又はIABノードに接続されるUEのサービスが、複数の異なる種類のノードを介して送信され得る。これらの異なる種類のノードは、CU1によって管理されるIABノード(例えば、IABノード4)及びCU2によって管理されるIABノード(例えば、IABノード3)を含み得る。
【0165】
図7に示されるように、IABノード2は、CU1によってドナーDU1及びIABノード1を介して送達されるデータパケットを受信し得(
図7において実線矢印で指示される経路を参照)、又は、CU1によってドナーDU2及びIABノード3を介して送達されるデータパケットを受信し得る(
図7において点線矢印で指示される経路を参照)。IABノード2は、
図7において示されるIABネットワークにおける境界ノードである。IABノード2のF1インタフェースはCU1で終端する(IABノード2のDUは、CU1で終端する)ので、IABノード2の親ノード(IABノード3)のDUはCU2で終端する。
【0166】
IABノード2は、境界ノードとしてサービングし、IABノード2を通過するデータパケットを正しい経路へルーティングする必要がある。
図7において、CU1によって制御(又は管理)されるBAPトポロジー1における各IABノードによって識別され得るBAPルーティングIDは、CU2によって制御(又は管理)されるBAPトポロジー2における各IABノードによって識別され得るBAPルーティングIDと異なる。言い換えれば、BAPトポロジー1における各IABノードによって識別され得るBAPルーティングIDは、CU2によって制御(又は管理)されるBAPトポロジー2における各IABノードに対して識別不可能である。同様に、BAPトポロジー2における各IABノードによって識別され得るBAPルーティングIDはまた、CU1によって制御されるBAPトポロジー1における各IABノードに対して識別不可能である。下りリンクデータパケットについては、IABノード2が、BAPトポロジー2からのデータパケットのBAPルーティングIDを書き換える必要があり、次に、BAPルーティングIDを、BAPトポロジー1におけるIABノードによって識別され得るBAPルーティングIDに変換した後、データパケットを下流ノードへ転送する。同様に、上りリンクデータパケットについては、IABノード2によって受信されるデータパケットがBAPトポロジー2を通じて送信される必要がある場合、IABノード2は、元のBAPトポロジー1におけるデータパケットのBAPルーティングIDを、BAPトポロジー2におけるIABノードによって識別され得るBAPルーティングIDとして書き換える必要があり、その結果、データパケットは、BAPトポロジー2におけるIABノード2の上流IABノードへ転送され得る。IABネットワークにおける境界ノード(例えば、IABノード2)については、境界ノードを通過するデータパケットが正しい経路へルーティングされる必要がある場合、データパケットのBAPルーティングIDを書き換える必要があるかどうかを正確に決定する必要があることが分かる。本願において提供されるルーティング方法によれば、データパケットのBAPルーティングIDを書き換える必要があるかどうかを正確に決定でき、境界ノードを通過するデータパケットを正しい経路へルーティングできる。
【0167】
以下では、添付図面を参照して本願の実施形態において提供されるルーティング方法を説明する。
図8は、本願の実施形態によるルーティング方法のフローチャートである。本願の本実施形態において提供されるルーティング方法はIABネットワークに適用され得、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。
図8に示すように、当該方法は以下のステップを備える。
【0168】
801:第1IABノードが第1データパケットを受信する。
【0169】
第1IABノードは、第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが第2ドナーノードによって管理される。言い換えれば、第1IABノードはIABネットワークにおける境界ノードである。第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する。第1データパケットは、下りリンクデータパケット、すなわち、第1IABノードの上流ノードからのデータパケットであり得る。
【0170】
図7に示されるIABネットワークは、
図8における方法が適用可能であるIABネットワークの例であり得る。第1BAPトポロジーはBAPトポロジー1に対応し、第2BAPトポロジーはBAPトポロジー2に対応し、第1ドナーノードはCU1に対応し、第2ドナーノードはCU2に対応し、第1IABノードはIABノード2に対応する。
【0171】
可能な実装において、方法は更に:無線リンク障害(radio link failure, RLF)が第1IABノード及び第1IABノードの親ノードの間の第1無線リンクで生じるとき、第1IABノードは、第1無線リンクを復旧(recovery)するプロセスにおいて又はその前に、第4指示情報を第1IABノードの子ノードへ送信することを含み、ここで第4指示情報は、RLFが第1IABノード上で生じることを指示し、第4指示情報を送信する時間は、第1無線リンクを復旧するプロセス中又はその前である。第4指示情報の粒度は、BAPアドレス(address)又はバックホール(backhaul, BH)リンク(link)であり得る。本実装において、第1IABノードは、RLFが第1IABノード及び第1IABノードの親ノードの間で生じることを、第1IABノードの子ノードに適時に通知し得る。更に、第1IABノード及び上記第1親ノードの間の第1無線リンクが正常に復旧された後、第1IABノードは、第5指示情報を第1IABノードの子ノードへ送信し、ここで第5指示情報は、第1IABノードのRLFが正常に復旧されたことを指示する。本実装において、第1IABノードは、第5指示情報を第1IABノードの子ノードへ送信し、RLFが正常に復旧されたことを第1IABノードの子ノードに通知し得る。
【0172】
802:第1IABノードは、第1データパケットを受信するための入口リンク及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに対応するBAPトポロジーに基づいて第1データパケットを処理する。
【0173】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーは、第1データパケットを第1IABノードへ送信するIABノードが属するBAPトポロジーであり得る。第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーは、第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーの1つであり得る。いくつかの実施形態において、第1データパケットを受信した後、第1IABノードは、第1データパケットを送信するIABノードが属するBAPトポロジーを、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーとして使用し得る。例えば、第1IABノードは、第1IABノードの上流ノード1によって送信された第1データパケットを受信し、上流ノード1が属するBAPトポロジーは、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーである。第1データパケットを第1IABノードへ送信するIABノードが属するBAPトポロジーが、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーと同一であるので、ステップ801が以下のように置換され得る:第1IABノードは、第1データパケットを送信するIABノードが属するBAPトポロジー、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットを処理する。第1IABノードは、第1IABノードが属するBAPトポロジーを認識している。いくつかの実施形態において、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属し、すなわち、第1IABノードが属するBAPトポロジーは第1BAPトポロジーである。いくつかの実施形態において、第1IABノードの構成情報は、第1IABノードが属するBAPトポロジーを指示する。これらの実施形態において、第1IABノードは、第1IABノードの構成情報に基づいて、第1IABノードが属するBAPトポロジーを決定し得る。
【0174】
下りリンクデータパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンク(ingress link)は、第1入口リンク及び第2入口リンクを含み得、第1入口リンクに対応するBAPトポロジーは第1BAPトポロジーであり、第2入口リンクに対応するBAPトポロジーは第2BAPトポロジーである。第1IABノードが第1入口リンクを通じて第1データパケットを受信する場合、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーは第1BAPトポロジーであり;又は、第1IABノードが第2入口リンクを通じて第1データパケットを受信する場合、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーは、第2BAPトポロジーであることが理解されるべきである。いくつかの実施形態において、第1IABノードは、第1入口リンク及び第1BAPトポロジーの間の第1対応関係、及び、第2入口リンク及び第2BAPトポロジーの間の第2対応関係を記憶し得る。第1IABノードは、第1対応関係に基づいて、第1入口リンクが第1BAPトポロジーに対応していると決定し得、第1IABノードは、第2対応関係に基づいて、第2入口リンクが第2BAPトポロジーに対応していると決定し得る。いくつかの実施形態において、第1IABノードは、各入口リンク及び入口リンクに対応するBAPトポロジーの間の対応関係を記憶し得、第1IABノードは、対応関係に基づいて、下りリンクデータパケットを受信するための任意の入口リンクに対応するBAPトポロジーを決定し得る。
【0175】
いくつかの実施形態においてステップ802は、以下で置換され得る:第1IABノードは、第1データパケットにおける第2指示情報、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットを処理する。第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示する。代替的に、第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てされることを指示する。第2指示情報は、第1データパケットのヘッダに含まれ得る。例えば、第2指示情報は、既存のBAPアドレスに追加される(1又は複数のビットを占有する)追加の指示情報であり得る。例えば、第2指示情報は、既存のBAPアドレスに追加される2つの追加のビットである。第2指示情報が00である場合、第2指示情報は、宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示する。第2指示情報が11である場合、第2指示情報は、宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられることを指示する。第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示する場合、それは、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであることを指示し;又は、第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられることを指示する場合、それは、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第2BAPトポロジーであることを指示すると理解されるべきである。
【0176】
第1IABノードは、第2指示情報及び第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを決定し得る。例えば、第1IABノードが第1BAPトポロジーに属し、第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられることを指示するとき、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えることを決定する。別の例では、第1IABノードが第1BAPトポロジーに属し、第2指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示するとき、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えないことを決定する。ドナーノードの観点から、ピアエンドによって制御されるBAPトポロジーを通じて下りリンクデータパケットを転送するとき、第1ドナーノード及び第2ドナーノードは、(例えば、第2指示情報を使用することによって)下りリンクデータパケットのBAPアドレスを割り当てる特定のドナーノードを指示する。このように、下りリンクデータパケットを受信した後、境界ノード(例えば第1IABノード)は、書き換えなどの操作を実行する必要があるかどうかを直接決定し得る。
【0177】
いくつかの実施形態において、ステップ802は、以下で置換され得る:第1IABノードは、第1データパケットにおける第3指示情報に基づいて第1データパケットを処理し、ここで第3指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることを指示し、又は、第3指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えないことを指示する。第3指示情報が第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることを指示することは、第3指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが疑似BAPアドレスであることを指示することとして理解され得る。第3指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えないことを指示することは、第3指示情報が、第1データパケットの宛先BAPアドレスが実際のBAPアドレス(非疑似BAPアドレス)であることを指示することとして理解され得る。第3指示情報は、第1データパケットのヘッダにおける1又は複数のビットを占有し得る。例えば、第3指示情報は、既存のBAPアドレスに追加される(1又は複数のビットを占有する)追加の指示情報であり得る。例えば、第3指示情報は、既存のBAPアドレスに追加される2つの追加のビットである。第3指示情報が00である場合、第3指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えないことを指示する。第3指示情報が11である場合、第3指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることを指示する。
【0178】
第1IABノードは、受信された下りリンクデータパケット(例えば第1データパケット)について、下りリンクデータパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを決定し得る。受信された第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを第1IABノードが正確に決定できるときのみ、第1データパケットが正しい経路へルーティングされることが確実にされると理解されるべき。
【0179】
本願の本実施形態において、第1IABノードは、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて、受信された第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換えるかどうかを正確に決定でき、第1データパケットを正しい経路へルーティングする。
【0180】
以下では、ステップ802のいくつかの可能な例を説明する。
【0181】
例1
【0182】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて、第1データパケットを転送し、ここで、第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、第2BAPルーティング識別子は、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、第1BAPルーティング識別子は、第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含み;及び、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0183】
第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することは、第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと同一であることであり得るか、又は、第1BAPアドレス及び第2BAPアドレスが特定のマッピング関係を満たすことであり得る。これは、本願において限定されるものではない。本願において、2つのアドレス(例えば2つのBAPアドレス)が一致するとは、2つのアドレスが同一であることを意味し得るか、又は、2つのアドレスが特定のマッピング関係を満たすことを意味し得る。これは、本願において限定されるものではない。
【0184】
いくつかの実施形態において、第1IABノードは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換え(rewriting)、第1BAPアドレスを取得し得る。第1BAPアドレスは、第2BAPトポロジーにおけるIABノードによって識別され得るBAPアドレスである。例1において、第1IABノードが第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送する前に、第1IABノードは、以下の操作を実行し得る:第1IABノードは、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える。例えば、第1IABノードは、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子に対応する第2BAPルーティング識別子のために書き換えテーブル(rewriting table)を検索し、第2BAPルーティング識別子に含まれるBAPアドレスは第1BAPアドレスである。第1IABノードが第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送することは、第1IABノードが、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第1データパケットを転送することであり得る。ルーティングテーブルが、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスを含まない場合、第1IABノードは第1データパケットを破棄する。
【0185】
第1条件は、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでないとき、第1データパケットを転送するかどうかを第1IABノードが決定するための条件として理解され得る。第1条件が満たされる場合、第1IABノードは第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する。第1条件が満たされない場合、第1IABノードは第1データパケットを転送する。第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであるかどうかは、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えるかどうかの条件として理解され得る。第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーである場合、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換える必要はない。第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでない場合、第1IABノードは、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換え、書き換えられたBAPルーティング識別子を使用することによって第1データパケットを転送し得る。
【0186】
可能な実装において、第1条件は更に:第1データパケットに含まれる第1指示情報が、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう指示することを含む。いくつかの実施形態において、第1指示情報は、第1データパケットに含まれる経路識別子に含まれ得る。第1指示情報は、既存の経路識別子に追加される(1又は複数のビットを占有する)追加の指示情報であり得る。例えば、第1指示情報は、既存の経路識別子に追加される2つの追加のビットである。第1指示情報が00である場合、第1指示情報は、第1データパケットを上位層に提出しないことを指示する。第1指示情報が11である場合、第1指示情報は、第1データパケットを上位層に提出する(すなわち、第1データパケットを上位層に提出する)ことを指示する。本実装において、第1データパケットが間違って第1IABノードのBAP層の上位層に提出されることを防止することができる。
【0187】
本願において、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでないことは、以下で置換され得る:第1データパケットにおける第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2ドナーノードによって割り当てられることを指示する、又は、第1データパケットにおける第3指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることを指示する。
【0188】
例1において、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第1IABノードは、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送し、その結果、第1データパケットを正しい経路にルーティングできる。
【0189】
例2
【0190】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされるとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出し、ここで、第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、第2BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は、第1BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第2BAPアドレスは、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0191】
第1BAPアドレスが、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得される場合、第1BAPアドレスは、第1IABノードによって識別され得るBAPアドレス(第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスに対応する)である。第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかは、第1BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって正確に決定され得る。
【0192】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでないとき、第1データパケットのBAPアドレスは第2ドナーノードによって割り当てられる。したがって、第1IABノードは、第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかを正確に決定し得る。
【0193】
例2において、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされるとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出し、その結果、第1データパケットを正しい経路へルーティングできる。
【0194】
例3
【0195】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、第1IABノードは、ルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送し、ここで第3BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0196】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであるとき、第1データパケットのBAPアドレスは第1ドナーノードによって割り当てられる。第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかを正確に決定し得る。
【0197】
本願において、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであることは、以下で置換され得る:第1データパケットにおける第2指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスが第1ドナーノードによって割り当てられることを指示する、又は、第1データパケットにおける第3指示情報は、第1データパケットの宛先BAPアドレスを書き換えないことを指示する。
【0198】
例4
【0199】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出し、ここで第3BAPアドレスは、第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、第4BAPアドレスは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである。
【0200】
第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーが第1BAPトポロジーであるとき、第1データパケットのBAPアドレスは第1ドナーノードによって割り当てられる。第1IABノードは、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するかどうかを決定することによって、第1データパケットが第1IABノードのBAP層の上位層に提出される必要があるかどうかを正確に決定し得る。
【0201】
上記は、ステップ802のいくつかの可能な例を説明する。以下では、添付図面を参照して、
図8における方法の手順のいくつかの可能な実装を説明する。
図9は、本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
図9における方法の手順は、
図8における方法の手順の可能な実装である。
図9に示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0202】
901:第1IABノードが第1データパケットを受信する。
【0203】
902:第1IABノードは、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるかどうかを決定する。
【0204】
第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものである場合、ステップ903が実行される。第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでない場合、ステップ904が実行される。第1データパケットが第2BAPトポロジーに属するIABノードからのものである場合、第1IABノードは、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであると決定する。第1データパケットが第2BAPトポロジーに属するIABノードからのものでない場合、第1IABノードは、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでないと決定する。
【0205】
ステップ902が以下で置換され得る:第1IABノードは、第1データパケットが第1BAPトポロジーからのものであるかどうかを決定する。第1データパケットが第1BAPトポロジーからのものである場合、ステップ904が実行される。第1データパケットが第1BAPトポロジーからのものでない場合、ステップ903が実行される。
【0206】
ステップ902が以下で置換され得る。第1データパケットがセカンダリセルグループ(secondary cell group, SCG)からのものであるかどうかを決定する。第1データパケットがセカンダリセルグループからのものである場合、ステップ903が実行される。第1データパケットがセカンダリセルグループからのものでない場合、ステップ904が実行される。代替的に、ステップ902が以下で置換され得る:第1データパケットがマスタセルグループ(master cell group, MCG)からのものであるかどうかを決定する。第1データパケットがマスタセルグループからのものである場合、ステップ904が実行される。第1データパケットがマスタセルグループからのものでない場合、ステップ903が実行される。第1IABノードはMCGに属する。
【0207】
ステップ902が以下で置換され得る:第1データパケットがSCGからのものであるかどうかを決定する。第1データパケットがSCGからのものである場合、ステップ904が実行される。第1データパケットがSCGからのものでない場合、ステップ903が実行される。代替的に、ステップ902が以下で置換され得る:第1データパケットがMCGからのものであるかどうかを決定する。第1データパケットがMCGからのものである場合、ステップ903が実行される。第1データパケットがMCGからのものでない場合、ステップ904が実行される。第1IABノードはSCGに属する。
【0208】
いくつかの実施形態において、ステップ902が以下で置換され得る:第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するトポロジーIDが第2BAPトポロジーを指示するかどうかを決定する。第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するトポロジーIDが第2BAPトポロジーを指示する場合、ステップ903が実行される。第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するトポロジーIDが第2BAPトポロジーを指示しない場合、ステップ904が実行される。いくつかの実施形態において、第1ドナーノードは、第1IABノードについて、入口リンクのリンクID及びトポロジーIDの間のマッピング関係を事前に構成し得る。具体的には、第1ドナーノードは、RRCメッセージを第1IABノードのMT側へ送信し、メッセージにおける新しい情報要素CellGroupConfigを使用して、マッピング関係を搬送し得る。代替的に、第1ドナーノードは、F1APメッセージを第1IABノードのDU側へ送信し得、F1APメッセージはマッピング関係を搬送し得る。トポロジーIDは0又は1によって表され得る。例えば、ID=0のトポロジーが第1BAPトポロジーであり、別のトポロジーが第2BAPトポロジーであると指定される。
【0209】
いくつかの実施形態において、ステップ902が、以下で置換され得る:第1データパケットのヘッダにおけるBAPルーティングIDが、第1BAPトポロジーのルーティングテーブルと一致するかどうかを決定する。第1データパケットのヘッダにおけるBAPルーティングIDが、第1BAPトポロジーのルーティングテーブルと一致する場合、ステップ904が実行される。第1データパケットのヘッダにおけるBAPルーティングIDが第1BAPトポロジーのルーティングテーブルと一致しない場合、ステップ903が実行される。
【0210】
いくつかの実施形態において、ステップ902が以下で置換され得る:第1データパケットのヘッダにおけるBAPアドレスが第1BAPアドレスセットに属するかどうかを決定する。第1データパケットのヘッダにおけるBAPアドレスが第1BAPアドレスセットに属する場合、ステップ903が実行される。第1データパケットのヘッダにおけるBAPアドレスが第1BAPアドレスセットに属しない場合、ステップ904が実行される。いくつかの実施形態において、第2ドナーノードは、第1ドナーノードを介して、第1IABノードについて、第1BAPアドレスセットを事前に構成し得る。例えば、第1BAPアドレスセットは、第2ドナーノードによって第1IABノード及び第1IABノードの派生ノードに割り当てられる疑似BAPアドレスを含むセットであり得る、又は、それを含む必要がある。第1BAPアドレスセットにおける全部のBAPアドレスは、ステップ903において、書き換えテーブルの元のBAPルーティング識別子列において事前に構成され得る。
【0211】
いくつかの実施形態において、ステップ902は以下で置換され得る:第1データパケットのヘッダにおけるBAP経路IDが第1BAP経路IDセットに属するかどうかを決定する。第1データパケットのヘッダにおけるBAP経路IDが第1BAP経路IDセットに属する場合、ステップ903が実行される。第1データパケットのヘッダにおけるBAP経路IDが第1BAP経路IDセットに属しない場合、ステップ904が実行される。いくつかの実施形態において、第2ドナーノードは、第1ドナーノードを介して、第1IABノードについて、第1BAP経路IDセットを事前に構成し得る。例えば、第1BAP経路IDセットは、第2ドナーノードによって割り当てられる、第1IABノード及び第1IABノードの派生ノードへの特殊経路を指示する特殊経路IDを含むセットであり得る、又はそれを含む必要がある。第1BAP経路IDセットにおける全部のBAP経路IDは、ステップ903において、書き換えテーブルの元のBAPルーティング識別子列において事前に構成され得る。
【0212】
いくつかの実施形態において、第1IABノードが、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるかどうかを決定することは、以下で置換される:第1IABノードは、第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーが第2BAPトポロジーであるかどうかを決定する。第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーが第2BAPトポロジーである場合、ステップ903が実行される。第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーが第2BAPトポロジーでない場合、ステップ904が実行される。いくつかの実施形態において、下りリンクデータパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクは、第1入口リンク及び第2入口リンクを含み得、第1入口リンクに対応するBAPトポロジーは第1BAPトポロジーであり、第2入口リンクに対応するBAPトポロジーは第2BAPトポロジーである。第1IABノードが第1入口リンクを通じて第1データパケットを受信する場合、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーは第1BAPトポロジーであり;又は、第1IABノードが第2入口リンクを通じて第1データパケットを受信する場合、第1データパケットを受信するために第1IABノードによって使用される入口リンクに対応するBAPトポロジーは、第2BAPトポロジーであることが理解されるべきである。
【0213】
903:第1IABノードは、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える。
【0214】
第1BAPルーティング識別子は、第1データパケットの元のBAPルーティング識別子、又は、第1データパケットの現在のBAPルーティング識別子(BAP routing ID)として理解され得る。第1BAPルーティング識別子は、第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子(path ID)を含み得る。
【0215】
ステップ903の可能な実装は以下の通りである:第1データパケットの第1BAPルーティング識別子が、書き換えテーブル(rewriting table)と一致するかどうかをチェックし、すなわち、第1BAPルーティング識別子が書き換えられ得るかどうかを決定する;及び、第1BAPルーティング識別子が書き換えテーブルと一致する場合、書き換えテーブルに基づいて、第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える;又は、第1BAPルーティング識別子が書き換えテーブルと一致しない場合、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する。書き換えテーブルは、BAPルーティング識別子マッピング関係の1又は複数の群を含み得る。BAPルーティング識別子マッピング関係の各群は、第1IABノードによって識別されることができないBAPルーティング識別子(すなわち、第2BAPトポロジーにおけるIABノードによって識別できるBAPルーティング識別子)を、第1IABノードによって識別できるBAPルーティング識別子にマッピングするために使用される。第1データパケットの第1BAPルーティング識別子が書き換えテーブルと一致するかどうかをチェックすることは:書き換えテーブルが第1BAPルーティング識別子及び別のBAPルーティング識別子の間のマッピング関係を含むかどうかをクエリすることであり得る。書き換えテーブルに基づいて第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換えることは、書き換えテーブルに基づいて、第1BAPルーティング識別子とBAPルーティング識別子マッピング関係を有する第2BAPルーティング識別子を取得することであり得る。
【0216】
表1は、本願において提供される書き換えテーブルの例である。表1を参照されたい。第1列は元のBAPルーティング識別子であり、第2列は、書き換えられたBAPルーティング識別子である。第1列における各元のBAPルーティング識別子は、第2BAPトポロジーにおけるIABノードによって識別できるBAPルーティング識別子であることが理解されるべきである。言い換えれば、第1列における各元のBAPルーティング識別子は、第2BAPトポロジーに属する下りリンクデータパケット(例えば第1データパケット)のBAPルーティング識別子に対応する。第2列における書き換えられたBAPルーティング識別子は、第1IABノードによって識別できるBAPルーティング識別子である。表1において、各行における元のBAPルーティング識別子は、行における書き換えられたBAPルーティング識別子に対応する。例えば、第1行における第1BAPルーティング識別子は、第1行における第2BAPルーティング識別子に対応する。例えば、第1IABノードは、表1における第1列が第1BAPルーティング識別子を含むかどうかをクエリし得る。表1における第1列が第1BAPルーティング識別子を含む場合、第1BAPルーティング識別子は書き換えテーブルと一致する。表1における第1列が第1BAPルーティング識別子を含まない場合、第1BAPルーティング識別子は書き換えテーブルと一致しない。本例において、表1における第1列が第1BAPルーティング識別子を含む場合、第1BAPルーティング識別子とマッピング関係を有する第2BAPルーティング識別子が取得される。
表1
【表1】
【0217】
ステップ903の可能な実装は以下の通りである:第1IABノードが書き換えテーブルに基づいて第1BAPルーティング識別子を直接書き換え、第2BAPルーティング識別子を取得する。本実装において、第1BAPルーティング識別子は、第2BAPルーティング識別子として迅速に書き換えられ得、必要な操作が少ない。
【0218】
904:第1データパケットのBAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定する。
【0219】
第1データパケットのBAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致する場合、ステップ905が実行される。第1データパケットのBAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致しない場合、ステップ906が実行される。第1IABノードは、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスを記憶し得る。第1データパケットのBAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定することは:第1データパケットのBAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一であるかどうかを決定することであり得る。
【0220】
第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでないとき、ステップ904は以下の通りであり得る:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定する。
【0221】
第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるとき、ステップ904は以下の通りであり得る:第1データパケットの書き換えられたBAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定し、ここで、書き換えられるBAPアドレスは、第2BAPルーティング識別子に含まれるBAPアドレスである。
【0222】
905:第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する。
【0223】
906:第1IABノードはルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送する。
【0224】
第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでないとき、ステップ906は以下の通りであり得る:第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第1BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて第1データパケットを転送する。第1BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレス(エントリ)がルーティングテーブルにおいて発見されない場合、第1IABノードは、第1データパケットがエラーパケットであると決定し、第1データパケットを破棄する。
【0225】
第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるとき、ステップ906は以下の通りであり得る:第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて第1データパケットを転送する。第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレス(エントリ)がルーティングテーブルにおいて発見されない場合、第1IABノードは、第1データパケットがエラーパケットであると決定し、第1データパケットを破棄する。
【0226】
いくつかの実施形態において、第1IABノードのBAP層は、第1データパケットのBAPアドレスに基づいて第1データパケットをルーティングし得、又は、第1データパケットのBAPルーティングIDを書き換え、次に、第1データパケットをルーティングし得る。2つの解決手段に基づいて、2つの解決手段の優先度が設定され得る。可能な例は以下の通りである:書き換えテーブルが第1IABノードについて構成される場合、第1IABノードのBAP層は、後者の解決手段の優先度が前者の解決手段の優先度より高いとみなす。書き換えテーブルが第1IABノードについて構成されない場合、ルーティングがBAPアドレスのみに基づいて実行される。
【0227】
本願の本実施形態において、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるかどうかが決定されることにより、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えるかどうかが決定され、その結果、第2BAPトポロジーからのデータパケットはルーティングテーブルを通じて転送される。第1データパケットのBAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかが決定されることにより、第1データパケットを転送するか、又は、第1データパケットをBAP層の上位層に提出するかが決定される。このように、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングでき、IABノード及びUEの間のデータの安定的な伝送を確実にする。
【0228】
図10は、本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
図10における方法の手順は、
図8における方法の手順の可能な実装である。
図10に示されるように、本方法は以下のステップを含む。
【0229】
1001:第1IABノードが第1データパケットを受信する。
【0230】
1002:第1IABノードが、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるかどうかを決定する。
【0231】
第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものである場合、ステップ1003が実行される。第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでない場合、ステップ1004が実行される。ステップ1002の実装については、ステップ902を参照されたい。
【0232】
1003:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定する。
【0233】
ステップ1003は以下の通りであり得る:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一であるかどうかを決定する。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一である場合、ステップ1004が実行される。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスと同一でない場合、ステップ1005が実行される。
【0234】
いくつかの実施形態においてステップ1003は以下で置換され得る:第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2BAPアドレスセットに属するかどうかを決定する。第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2BAPアドレスセットに属する場合、ステップ1005が実行される。第1データパケットの宛先BAPアドレスが第2BAPアドレスセットに属しない場合、ステップ1004が実行される。いくつかの実施形態において、第2ドナーノードは、第1ドナーノードを介して、第1IABノードについて第2BAPアドレスセットを予め構成し得る。任意選択的に、第2BAPアドレスセットは、第2ドナーノードによって第1IABノードの派生ノードに割り当てられる疑似BAPアドレスを含むが、第1IABノードに割り当てられるアドレスを含まないセットであり得る。任意選択的に、第2BAPアドレスセットにおける全部のBAPアドレスが、ステップ1005において、書き換えテーブルの元のBAPルーティング識別子列において事前に構成され得る。
【0235】
いくつかの実施形態において、ステップ1003が以下で置換され得る:第1データパケットの宛先BAP経路IDが第2BAP経路IDセットに属するかどうかを決定する。第1データパケットの宛先BAP経路IDが第2BAP経路IDセットに属する場合、ステップ1005が実行される。第1データパケットの宛先BAP経路IDが第2BAP経路IDセットに属しない場合、ステップ1004が実行される。いくつかの実施形態において、第2ドナーノードは、第1ドナーノードを介して、第1IABノードについて第2BAP経路IDセットを予め構成し得る。任意選択的に、第2BAP経路IDセットは、第2ドナーノードによって割り当てられる、第1IABノードの派生ノードへの特殊経路を指示する特殊経路IDを含むが、第1IABノードへの経路を指示する経路IDを含まないセットであり得る。任意選択的に、第2BAP経路IDセットにおける全部のBAP経路IDは、ステップ1005において、書き換えテーブルの元のBAPルーティング識別子列において事前に構成され得る。
【0236】
1004:第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する。
【0237】
1005:第1IABノードは、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える。
【0238】
ステップ1005の実装については、
図9のステップ903を参照されたい。
【0239】
1006:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定する。
【0240】
ステップ1006は以下の通りであり得る:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一であるかどうかを決定する。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一である場合、ステップ1007が実行される。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一でない場合、ステップ1008が実行される。
【0241】
1007:第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する。
【0242】
1008:第1IABノードは、ルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送する。
【0243】
ステップ1008の実装については、
図9のステップ906を参照されたい。
【0244】
本願の本実施形態において、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるかどうかが決定されることにより、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えるかどうかが決定され、その結果、第2BAPトポロジーからのデータパケットはルーティングテーブルを通じて転送される。第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるとき第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスに一致するかどうかが決定されることにより、第1データパケットを転送するか、又は、第1データパケットをBAP層の上位層に提出するかが決定される。第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでないとき第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスに一致するかどうかが決定されることにより、第1データパケットを転送するか、又は、第1データパケットをBAP層の上位層に提出するかが決定される。このように、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングでき、IABノード及びUEの間のデータの安定的な伝送を確実にする。
【0245】
図11は、本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
図11における方法の手順は、
図8における方法の手順の可能な実装である。
図11に示すように、当該方法は以下のステップを備える。
【0246】
1101:第1IABノードが第1データパケットを受信する。
【0247】
1102:第1IABノードが、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるかどうかを決定する。
【0248】
第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものである場合、ステップ1103が実行される。第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでない場合、ステップ1104が実行される。ステップ1102の実装については、ステップ902を置換し得るステップ902又はステップを参照されたい。
【0249】
1103:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうか、及び、第1指示情報が、第1データパケットを上位層に提出することを指示するかどうかを決定する。
【0250】
ステップ1103は以下の通りであり得る:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一であるかどうか、及び、第1指示情報が、第1データパケットを上位層に提出することを指示するかどうかを決定する。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一であり、第1指示情報が、第1データパケットを上位層に提出することを指示する場合、ステップ1104が実行される。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てされるBAPアドレスと同一でなく、第1指示情報が、第1データパケットを上位層に提出することを指示しない場合、ステップ1105が実行される。第1指示情報は第1データパケットに含まれる。第1指示情報は、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出すること、又は、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出しないことを指示し得る。いくつかの実施形態において、第1指示情報は、第1データパケットに含まれる経路識別子に含まれ得る。第1指示情報は、既存の経路識別子に追加される(1又は複数のビットを占有する)追加の指示情報であり得る。例えば、第1指示情報は、既存の経路識別子に追加される2つの追加のビットである。第1指示情報が00である場合、第1指示情報は、第1データパケットを上位層に提出しないことを指示する。第1指示情報が11である場合、第1指示情報は、第1データパケットを上位層に提出する(すなわち、第1データパケットを上位層に提出する)ことを指示する。いくつかの実施形態において、1又は複数の特殊経路ID値(10ビットのサイズ)が、第1指示情報が第1データパケットを上位層に提出するかどうかを指示するために使用され得る。例えば、経路IDが31に等しい場合、第1データパケットは上位層へ送信される。経路IDが31に等しくない場合、第1データパケットは上位層へ送信されない。本願において、IABノードのBAP層の上位層は、DU側のIP層であり得る。データパケットを受信後、IABノードのMT側のBAP層は、データパケットがIABノードに与えられると決定し、次に、データパケットをIABノードのDU側のIP層へ送信する。
【0251】
1104:第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する。
【0252】
1105:第1IABノードは、第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を第2BAPルーティング識別子として書き換える。
【0253】
ステップ1105の実装については、
図9のステップ903を参照されたい。
【0254】
1106:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうかを決定する。
【0255】
ステップ1106は以下の通りであり得る:第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一であるかどうかを決定する。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一である場合、ステップ1107が実行される。第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと同一でない場合、ステップ1108が実行される。
【0256】
1107:第1IABノードは、第1データパケットを第1IABノードのBAP層の上位層に提出する。
【0257】
1108:第1IABノードは、ルーティングテーブルに基づいて第1データパケットを転送する。
【0258】
ステップ1108の実装については、
図9のステップ906を参照されたい。
【0259】
本願の本実施形態において、第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるかどうかが決定されることにより、第1データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えるかどうかが決定され、その結果、第2BAPトポロジーからのデータパケットはルーティングテーブルを通じて転送される。第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものであるとき、第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第2ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスと一致するかどうか、及び、第1指示情報が、第1データパケットを上位層に提出することを指示するかどうかが決定されることにより、第1データパケットを転送するか、又は、第1データパケットをBAP層の上位層に提出するかが決定される。第1データパケットが第2BAPトポロジーからのものでないとき第1データパケットの宛先BAPアドレスが、第1ドナーノードによって第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスに一致するかどうかが決定されることにより、第1データパケットを転送するか、又は、第1データパケットをBAP層の上位層に提出するかが決定される。このように、第1データパケットを正しい伝送経路へルーティングし、IABノード及びUEの間のデータの安定的な伝送を確実にする。
【0260】
上記では、下りリンクデータパケットを正しい伝送経路へルーティングする解決手段を説明する。添付図面を参照すると、以下では、上りリンクデータパケットを正しい伝送経路へルーティングする解決手段を説明する。
図12は、本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
図12における方法はIABネットワークに適用され得、IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは第2ドナーノードと異なる。IABネットワークにおける任意の境界ノードが、
図12における方法の手順を使用することによって上りリンクデータパケットを転送し得る。いくつかの実施形態において、IABネットワークにおける境界ノードは、
図8~
図11におけるルーティング方法を実行して下りリンクデータパケットを転送し得るか、又は、
図12におけるルーティング方法を実行して上りリンクデータパケットを転送し得る。
図12に示されるように、方法は以下のステップを備える。
【0261】
1201:第1IABノードが第2データパケットを第1IABノードの子ノードから受信する。
【0262】
第1IABノードは、第1ドナーノードによって管理され、第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは、第2ドナーノードによって管理され、第1IABノードは第1BAPトポロジーに属する。第1IABノードはIABネットワークにおける境界ノードである。
【0263】
1202:第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、第1IABノードは、第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送する。
【0264】
いくつかの実施形態において、第1IABノードは、書き換えテーブルを検索することによって、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得する。例えば、第1IABノードは、第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子のために書き換えテーブルを検索し、第4BAPルーティング識別子を取得する。第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送することは以下の通りであり得る:第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第4BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第2データパケットを転送する。
【0265】
ステップ1202は、以下で置換され得る:第1IABノードが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を取得しないとき、第1IABノードは、第3BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送する。いくつかの実施形態において、第1IABノードは、書き換えテーブルを検索することによって、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を取得し、書き換えテーブルが、第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を含しない場合、第3BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送する。第3BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて第2データパケットを転送することは以下の通りであり得る:第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第3BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、第2データパケットを転送する。
【0266】
本願の本実施形態において、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子が取得されるとき、第2データパケットは、第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて転送され、その結果、第2データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0267】
図13は、本願の実施形態による別のルーティング方法のフローチャートである。
図13における方法の手順は、
図12における方法の手順の可能な実装である。
図13に示されるように、この方法は、以下のステップを含む。
【0268】
1301:第1IABノードが、第2データパケットを第1IABノードの子ノードから受信する。
【0269】
1302:第2データパケットの第3BAPルーティング識別子が書き換えテーブルと一致するかどうかを決定する。
【0270】
第2データパケットの第3BAPルーティング識別子が書き換えテーブルを一致するかどうかを決定することは:書き換えテーブルが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を含むかどうかを決定することであり得る。書き換えテーブルが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を含む場合、ステップ1303が実行される。書き換えテーブルが、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を含まない場合、ステップ1304が実行される。第1BAPルーティング識別子が、第2データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含む。
【0271】
いくつかの実施形態において、ステップ1302が以下で置換され得る:第2データパケットの第3BAPルーティング識別子が第1BAPトポロジーのルーティングテーブルと一致するかどうかを決定する。第2データパケットの第3BAPルーティング識別子が第1BAPトポロジーのルーティングテーブルと一致する場合、ステップ1304が実行される。第2データパケットの第3BAPルーティング識別子が第1BAPトポロジーのルーティングテーブルと一致しない場合、ステップ1303が実行される。
【0272】
いくつかの実施形態において、ステップ1302は以下で置換され得る:第2データパケットの第3BAPアドレスが第3BAPアドレスセットに属するかどうかを決定する。第2データパケットの第3BAPアドレスが第3BAPアドレスセットに属する場合、ステップ1303が実行される。第2データパケットの第3BAPアドレスが第3BAPアドレスセットに属さない場合、ステップ1304が実行される。いくつかの実施形態において、第1ドナーノードは、第1IABノードについて第3BAPアドレスセットを事前に構成し得る。任意選択的に、第3BAPアドレスセットは、第1ドナーノードによって、第1IABノードに割り当てられるBAPアドレス、又は、第1ドナーノードによって第2ドナーノードに割り当てられる疑似BAPアドレスを含み得る、又は含む必要がある。任意選択的に、第3BAPアドレスセットにおける全部のBAPアドレスが、ステップ1303において、書き換えテーブルの元のBAPルーティング識別子列において事前に構成され得る。
【0273】
いくつかの実施形態において、ステップ1302は、以下で置換され得る:第2データパケットの第3BAP経路IDが第3BAP経路IDセットに属するかどうかを決定する。第2データパケットの第3BAP経路IDが第3BAP経路IDセットに属する場合、ステップ1303が実行される。第2データパケットの第3BAP経路IDが第3BAP経路IDセットに属さない場合、ステップ1304が実行される。いくつかの実施形態において、第1ドナーノードは、第1IABノードについて第3BAP経路IDセットを事前に構成し得る。任意選択的に、第3BAP経路IDセットは、第1ドナーノードによって割り当てられる、BAP経路を第2ドナーノードに指示するBAP経路IDを含み得る、又は含む必要がある。任意選択的に、第3BAP経路IDセットにおける全部の経路IDが、ステップ1303において、書き換えテーブルの元のBAPルーティング識別子列において事前に構成され得る。
【0274】
1303:第1IABノードは、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子を第4BAPルーティング識別子として書き換える。
【0275】
ステップ1303の実装については、ステップ903を参照されたい。
【0276】
1304:第1IABノードは、ルーティングテーブルに基づいて、第2データパケットを転送する。
【0277】
第3BAPルーティング識別子が書き換えテーブルと一致するとき、ステップ1304は以下の通りであり得る:第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第4BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて第2データパケットを転送する。第4BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレス(エントリ)がルーティングテーブルにおいて発見されない場合、第1IABノードは、第2データパケットがエラーパケットであると決定し、第2データパケットを破棄する。
【0278】
第3BAPルーティング識別子が書き換えテーブルと一致しないとき、ステップ1304は以下の通りであり得る:第1IABノードは、ルーティングテーブルにおける、第3BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて第2データパケットを転送する。第3BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレス(エントリ)がルーティングテーブルにおいて発見されない場合、第1IABノードは、第2データパケットがエラーパケットであると決定し、第2データパケットを破棄する。
【0279】
本願の本実施形態において、第2データパケットのBAPルーティング識別子を書き換えるかどうかは、第2データパケットの第3BAPルーティング識別子が書き換えテーブルと一致するかどうかを決定することによって決定され、その結果、第2データパケットは、第2データパケットのBAPルーティング識別子に基づいて転送され、第2データパケットを正しい伝送経路へルーティングできる。
【0280】
図14は、通信装置1400の構造に関する概略図である。通信装置1400は、それに対応して、上記の方法の実施形態においてIABノード(例えば第1IABノード)によって実装される機能又はステップを実装し得る。通信装置は処理モジュール1410及びトランシーバモジュール1420を含み得る。任意選択的に、記憶ユニットが更に含まれ得る。記憶ユニットは、命令(コード又はプログラム)及び/又はデータを記憶するよう構成され得る。処理モジュール1410及びトランシーバモジュール1420は、記憶ユニットに結合され得る。例えば、処理モジュール1410は、記憶ユニットにおける命令(コード又はプログラム)及び/又はデータを読み取り、対応する方法を実装し得る。上記ユニットは独立に配置され得るか、又は、部分的に又は全部統合され得る。例えば、トランシーバモジュール1420は、送信モジュール及び受信モジュールを含み得る。
【0281】
いくつかの可能な実装において、通信装置1400は、それに対応して、上記の方法の実施形態における第1IABノードの挙動及び機能を実装し得る。例えば、通信装置1400は第1IABノードであり得るか、又は、第1IABノードに使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であり得る。トランシーバモジュール1420は、
図8、
図9、
図10、
図11、
図12、又は
図13に示される実施形態において第1IABノードによって実行される全部の受信又は送信操作、例えば、
図8に示される実施形態におけるステップ901、及び、
図9に示される実施形態におけるステップ901及びステップ906、及び/又は、本明細書において説明される技術をサポートするために使用される別のプロセスを実行するよう構成され得る。処理モジュール1410は、送信及び受信操作を除く、
図8、
図9、
図10、
図11、
図12又は
図13において示される実施形態において第1IABノードによって実行される全部の操作を実行するよう構成されている。例えば、トランシーバモジュール1420は、
図8に示される実施形態におけるステップ802、及び/又は、本明細書において説明される技術をサポートするために使用される別のプロセスを実行するよう構成され得る。別の例では、トランシーバモジュール1420は、
図9に示される実施形態におけるステップ902、ステップ903、ステップ904、及びステップ905を実行するよう構成され得る。別の例では、トランシーバモジュール1420は、
図10に示される実施形態におけるステップ1002~ステップ1007を実行するよう構成され得る。別の例では、トランシーバモジュール1420は、
図11に示される実施形態におけるステップ1102~ステップ1107を実行するよう構成され得る。別の例では、トランシーバモジュール1420は、
図12に示される実施形態におけるステップ1201及びステップ1202を実行するよう構成され得る。別の例では、トランシーバモジュール1420は、
図13に示される実施形態におけるステップ1301及びステップ1304を実行するよう構成され得る。関連する特定の説明については、方法の実施形態を参照されたい。
【0282】
いくつかの可能な実装において、通信装置1400はそれに対応して、上記の方法の実施形態における第1ドナーノードの挙動及び機能を実装し得る。例えば、通信装置1400は、第1ドナーノードであり得るか、又は、第1ドナーノードに使用されるコンポーネント(例えば、チップ又は回路)であり得る。トランシーバモジュール1420は、上記の実施形態において第1ドナーノードによって実行される全部の受信又は送信操作を実行するよう構成され得、処理モジュール1410は、送信及び受信操作を除く、上記の実施形態において第1ドナーノードによって実行される全部の操作を実行するよう構成され得る。関連する特定の説明については、方法の実施形態を参照されたい。
【0283】
図15は、本願の実施形態による通信装置1500の構造の概略図である。通信装置1500は第1IABノードであり得、本願の実施形態において提供される方法における第1IABノードの機能を実装し得る。代替的に、通信装置1500は、本願の実施形態において提供される方法における対応する機能の実装において第1IABノードをサポートできる装置であり得る。通信装置1500はチップシステムであり得る。本願の本実施形態では、チップシステムは、チップを含んでもよく、又はチップ及び別のディスクリートコンポーネントを含んでもよい。
【0284】
ハードウェア実装の観点では、トランシーバモジュール1420はトランシーバであり得、トランシーバは通信装置1500に統合され通信インタフェース1510を形成する。
【0285】
通信装置1500は、本願の実施形態において提供される方法における第1IABノードの機能の実装において、通信装置1500を実装又はサポートするよう構成されている少なくとも1つのプロセッサ1520を含む。詳細については、方法例の詳細な説明を参照されたい。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0286】
通信装置1500は更に、プログラム命令及び/又はデータを記憶するよう構成されている少なくとも1つのメモリ1530を含み得る。メモリ1530は、プロセッサ1520に結合されている。本願の本実施形態における結合は、電気的形式、機械的形式又は別の形式での装置、ユニット、又はモジュール間での間接的な結合又は通信接続であってよく、装置、ユニット、又はモジュール間での情報交換のために使用される。プロセッサ1520は、メモリ1530と連携してよい。プロセッサ1520は、メモリ1530に記憶されるプログラム命令及び/又はデータを実行し得、その結果、通信装置1500は対応する方法を実装する。少なくとも1つのメモリのうちの少なくとも1つが、プロセッサに含まれてよい。
【0287】
通信装置1500は更に、伝送媒体を通じて別のデバイスと通信するよう構成されている通信インタフェース1510を含み得、その結果、通信装置1500における装置は、別のデバイスと通信できる。例えば、通信装置が第1IABノードであるとき、別のデバイスは別のIABノードである。プロセッサ1520は通信インタフェース1510を通じてデータを送信及び受信し得る。通信インタフェース1510は具体的にはトランシーバであり得る。
【0288】
通信インタフェース1510とプロセッサ1520とメモリ1530との間の特定の接続媒体は、本願の本実施形態において限定されるものではない。本願の本実施形態において、メモリ1530、プロセッサ1520及び通信インタフェース1510は、
図15におけるバス1540を通じて接続される。
図15では、このバスが太線を用いて表されている。他のコンポーネントの間の接続の方式は、単に説明のための例であり、これに限定されない。バスは、アドレスバス、データバス、及び制御バス等へと分類されてよい。表現しやすくするために、
図15ではバスを表すのに1本の太線のみが用いられているが、このことは、1つのバスのみ又は1つのタイプのバスのみが存在することを意味しない。
【0289】
本願の本実施形態において、プロセッサ1520は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は別のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、又はディスクリートハードウェアコンポーネントであり得、その結果、本願の実施形態において開示される方法、ステップ及び論理ブロック図が実装又は実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本願の実施形態を参照して開示された方法の各ステップは、ハードウェアプロセッサによって直接的に行われてもよく、プロセッサのハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを用いて行われてもよい。
【0290】
本願の本実施形態において、メモリ1530は、非揮発性メモリ、例えば、ハードディスクドライブ(hard disk drive, HDD)又はソリッドステートドライブ(solid-state drive, SSD)であり得るか、又は揮発性メモリ(volatile memory)、例えば、ランダムアクセスメモリ(random-access memory, RAM)であり得る。メモリは、予想されるプログラムコードを命令構造又はデータ構造の形態で保持又は記憶することができ、且つ、コンピュータからアクセスされ得る任意の他の媒体であるが、これに限定されない。本願の本実施形態におけるメモリは代替的に、ストレージ機能を実装できる回路又は任意の他の装置であり得、プログラム命令及び/又はデータを記憶するよう構成されている。
【0291】
通信装置1500が第1IABノードであるとき、
図16は通信装置1500の別の形態を示すことが理解されるべきである。
図16において、通信装置1500は第1IABノードである。第1IABノードはCU及びDUを含むことが理解されるべきである。CUは、通信インタフェース、プロセッサ、メモリ、及び、通信インタフェース、プロセッサ、及びメモリを接続するバスを含み得る。通信インタフェースは、IABドナーノードのCU又はIABノードのDUと通信するよう構成され得る。DUも、通信インタフェース、プロセッサ、メモリ、及び、通信インタフェース、プロセッサ、及びメモリを接続するバスを含み得、ここで、通信インタフェースは、IABノードのMTと通信するよう構成されている。
【0292】
図17は、本願の実施形態による別の通信装置170の構造の概略図である。
図17に示されるように、
図17に示される通信装置は、論理回路1701及びインタフェース1702を含む。
図14における処理モジュールは、論理回路1701によって実装され得、
図14におけるトランシーバモジュールは、インタフェース1702によって実装され得る。論理回路1701は、チップ、処理回路、集積回路、システムオンチップ(system on chip, SoC)チップ、又は同様のものであり得、インタフェース1702は通信インタフェース、入力/出力インタフェース、又は同様のものであり得る。本願の本実施形態において、論理回路は更にインタフェースに結合され得る。論理回路及びインタフェースの特定の接続方式は、本願の本実施形態において限定されない。
【0293】
本願のいくつかの実施形態において、論理回路及びインタフェースは、第1IABノードによって実行される機能、操作、又は同様のものを実行するよう構成され得る。
【0294】
本願のある実施形態は、通信システムを更に提供する。具体的に、通信システムは、第1ドナーノード、第2ドナーノード、第1IABノード、第1ドナーノードによって制御される1又は複数のIABノード、及び、第2ドナーノードによって制御される1又は複数のIABノードを含む。
【0295】
本願の実施形態は、命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、上記の実施形態における方法を実行することが可能となる。
【0296】
本願の実施形態がさらに、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。命令がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、上記の実施形態における方法を実行することが可能である。
【0297】
本願のある実施形態は、チップシステムを提供する。チップシステムはプロセッサを含み、更にメモリを含み得、上記方法における第1IABノードの機能を実装するよう構成されている。チップシステムは、チップを含み得る、又は、チップ及び別のディスクリートコンポーネントを含み得る。
【0298】
プロセスの連番は、本願の実施形態における実行順序を意味しないことが理解されるべきである。プロセスの実行順序は、プロセスの機能及び内部論理に基づいて、決定されるべきであり、本願の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定として解釈されるべきでない。
【0299】
当業者であれば、本明細書において開示される実施形態で説明される例と組み合わせて、電子的ハードウェア又はコンピュータソフトウェア及び電子的ハードウェアの組み合わせによってユニット及びアルゴリズムステップを実装することができることを認識し得る。これらの機能がハードウェアにより実行されるか、又はソフトウェアにより実行されるかは、特定の適用及び技術的解決手段の設計上の制約条件によって決まる。当業者であれば、説明された機能を特定の適用ごとに実装するのに異なる方法を用い得るが、当該実装が本願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0300】
簡便かつ簡単な説明を目的として、上記のシステム、装置及びユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することが、当業者には明確に理解され得る。詳細は、本明細書において再度説明されない。
【0301】
本願で提供されたいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、及び方法が他の方式で実装されてよいことを理解されたい。例えば、説明される装置の実施形態は単に例である。例えば、ユニットへの分割は論理機能の分割に過ぎず、実際の実装においては他の分割であってよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが組み合わされてもよいし、別のシステムに統合されてもよい、又は、幾つかの特徴が無視されるか、もしくは実行されなくてよい。更に、表示又は説明された相互連結又は直接的連結又は通信接続は、いくつかのインタフェースを通じて実装されてよい。装置又はユニット間の間接的結合又は通信接続は、電気、機械、又は別の形態で実装され得る。
【0302】
別個の部品として説明されるユニットは、物理的に別個である場合もそうでない場合もあり、ユニットとして表示される部品は、物理ユニットである場合もそうでない場合もあり、1つの位置に位置している場合もあるし、又は複数のネットワークユニット上に分散されている場合もある。ユニットのいくつか又は全てが、実施形態の解決手段の目的を実現するための実際の要件に基づき選択され得る。
【0303】
更に、本願の実施形態における各機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよく、これらのユニットの各々が物理的に単独で存在してもよく、2つ又はそれより多くのユニットが1つのユニットに統合される。
【0304】
これらの機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は使用されるとき、これらの機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよい。そのような理解に基づいて、本願の技術的解決手段は、本質的に又は部分的に、従来技術に寄与しているか、又は、当該技術的解決手段の一部は、ソフトウェア製品の形式で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本願の実施形態で説明された方法のステップの全部又は一部を実行するようコンピュータデバイス(コンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスなどであり得る)に命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなど、プログラムコードを格納できる任意の媒体を含む。
【0305】
上記の説明は本願の特定の実装に過ぎず、本願の実施形態の保護範囲を限定することを目的としているわけではない。本願の実施形態において開示する技術的範囲内で当業者により容易に想到される変形又は置換はいずれも、本願の実施形態の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の実施形態の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲の対象になるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合アクセス及びバックホー
ル(IA
B)ネットワークに適用されるルーティング方法であって、前記IABネットワークは、第1バックホールアダプテーションプロトコ
ル(BA
P)トポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され
、前
記ルーティング方法は:
第1IABノードによって、第1データパケットを受信する段階、ここで前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1BAPトポロジーに属する;及び
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジ
ーに基づいて前記第1データパケットを処理する段階
を備えるルーティング方法。
【請求項2】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジ
ーに基づいて、前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、前記第1IABノードによって、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する段階を含み、ここで、前記第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み;ここで前記第2BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、及び、前記第1BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含む;及び
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項1に記載のルーティング方法。
【請求項3】
前記第1条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む、請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項4】
前記第1IABノードによって、ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する前記段階の前に、前
記ルーティング方法は更に:
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットの前記第1BAPルーティング識別子を前記第2BAPルーティング識別子として書き換える段階;
を備え、
前記第1IABノードによって、ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する前記段階は:
前記第1IABノードによって、前記ルーティングテーブルにおける、前記第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて前記第1データパケットを転送する段階
を含む、請求
項2に記載のルーティング方法。
【請求項5】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジ
ーに基づいて、前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、前記第1条件が満たされるとき、前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出する段階を含み、ここで前記第1条件は:前記第1BAPアドレスが前記第2BAPアドレスと一致することを含む、ここで、
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである、
請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項6】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジ
ーに基づいて前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、前記第1IABノードによって、前記ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する段階を含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項7】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジ
ーに基づいて前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出する段階を含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは、前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
請求項2に記載のルーティング方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のルーティング方法を実行するよう構成されている装置。
【請求項9】
プロセッサ
に、請求項1か
ら7のいずれか一項に記載
のルーティング方法を実
行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
統合アクセス及びバックホール(IAB)通信システムであって、
第1IABノードを含む第1バックホールアダプテーションプロトコル(BAP)トポロジーを管理するよう構成されている第1ドナーノード;
前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードを含む第2BAPトポロジーを管理するよう構成されている第2ドナーノード;
第1データパケットを受信すること;及び
前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理すること
の操作を実行するよう構成されている前記第1IABノード;
を備える通信システム。
【請求項11】
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを前記処理することは:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送することを含み、ここで、前記第1条件は、第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み:ここで、前記第2BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、前記第1BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含み;
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである、
請求項10に記載の通信システム。
【請求項12】
ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを前記転送する前に、前記操作は更に:
前記第1データパケットの前記第1BAPルーティング識別子を前記第2BAPルーティング識別子として書き換えること
を含み;
ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを前記転送することは:
前記ルーティングテーブルにおける、前記第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、前記第1データパケットを転送すること
を含む、請求項11に記載の通信システム。
【請求項13】
前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを前記処理することは:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、前記第1条件が満たされるとき、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを含み、ここで、前記第1条件は:前記第1BAPアドレスが前記第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで、
前
記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスであり;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられた前記BAPアドレスである、
請求項11に記載の通信システム。
【請求項14】
前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを前記処理することは:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、前記ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送することを含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである、
請求項11に記載の通信システム。
【請求項15】
前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを前記処理することは:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは、前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである、
請求項11に記載の通信システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0305
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0305】
上記の説明は本願の特定の実装に過ぎず、本願の実施形態の保護範囲を限定することを目的としているわけではない。本願の実施形態において開示する技術的範囲内で当業者により容易に想到される変形又は置換はいずれも、本願の実施形態の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の実施形態の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲の対象になるものとする。
[他の可能な項目]
[項目1]
統合アクセス及びバックホールIABネットワークに適用されるルーティング方法であって、前記IABネットワークは、第1バックホールアダプテーションプロトコルBAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、前記第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記方法は:
第1IABノードによって、第1データパケットを受信する段階、ここで前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードは前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1BAPトポロジーに属する;及び
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理する段階
を備えるルーティング方法。
[項目2]
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて、前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、前記第1IABノードによって、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する段階を含み、ここで、前記第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み;ここで前記第2BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、及び、前記第1BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含む;及び
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
項目1に記載のルーティング方法。
[項目3]
前記第1条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む、項目2に記載のルーティング方法。
[項目4]
前記第1IABノードによって、ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する前記段階の前に、前記方法は更に:
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットの前記第1BAPルーティング識別子を前記第2BAPルーティング識別子として書き換える段階;
を備え、
前記第1IABノードによって、ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する前記段階は:
前記第1IABノードによって、前記ルーティングテーブルにおける、前記第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて前記第1データパケットを転送する段階
を含む、項目2又は3に記載のルーティング方法。
[項目5]
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー、及び、前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて、前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、前記第1条件が満たされるとき、前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出する段階を含み、ここで前記第1条件は:前記第1BAPアドレスが前記第2BAPアドレスと一致することを含む、ここで、
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである、
項目2に記載のルーティング方法。
[項目6]
前記ターゲット条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードの前記BAP層の前記上位層に提出することを指示することを含む、項目5に記載のルーティング方法。
[項目7]
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、前記第1IABノードによって、前記ルーティングテーブルに基づいて前記第1データパケットを転送する段階を含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
項目2に記載のルーティング方法。
[項目8]
前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属する前記BAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理する前記段階は:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、前記第1IABノードによって、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出する段階を含み、ここで、
前記第3BAPアドレスは、前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
項目2に記載のルーティング方法。
[項目9]
ルーティング方法であって、前記ルーティング方法は統合アクセス及びバックホールIABネットワークに適用され、前記IABネットワークは、第1バックホールアダプテーションプロトコルBAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第1BAPトポロジーは第1ドナーノードによって管理され、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、前記第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記方法は:
第1IABノードによって、第2データパケットを前記第1IABノードの子ノードから受信する段階、ここで前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1BAPトポロジーに属する;及び
前記第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、前記第1IABノードによって、前記第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて前記第2データパケットを転送する段階
を備える、ルーティング方法。
[項目10]
前記方法は更に:
前記第1IABノードが、前記第2データパケットの前記第3BAPルーティング識別子とのマッピング関係を有するBAPルーティング識別子を取得しないとき、前記第1IABノードによって、前記第3BAPルーティング識別子及び前記ルーティングテーブルに基づいて前記第2データパケットを転送する段階
を備える、項目9に記載のルーティング方法。
[項目11]
通信装置であって、前記通信装置はIABネットワークにおける第1IABノードであり、前記IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記通信装置は:
第1データパケットを受信するよう構成されているトランシーバモジュール;及び
前記第1データパケットを受信するための入口リンクに対応するBAPトポロジー及び前記第1IABノードが属するBAPトポロジーに基づいて前記第1データパケットを処理するよう構成されている処理モジュール
を備える、通信装置。
[項目12]
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、第1条件が満たされないとき、第2BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて、前記第1データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成され、ここで前記第1条件は:第1BAPアドレスが第2BAPアドレスと一致することを含み;ここで前記第2BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの第1BAPルーティング識別子を書き換えることによって取得され、前記第1BAPルーティング識別子は、前記第1データパケットの宛先BAPアドレス及び経路識別子を含む;及び
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
項目11に記載の通信装置。
[項目13]
前記第1条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出することを指示することを含む、項目12に記載の通信装置。
[項目14]
前記処理モジュールは更に、前記第1データパケットの前記第1BAPルーティング識別子を前記第2BAPルーティング識別子として書き換えるよう構成され;及び
前記処理モジュールは具体的には、前記ルーティングテーブルにおける、前記第2BAPルーティング識別子と一致するネクストホップBAPアドレスに基づいて、前記第1データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成されている、
項目12又は13に記載の通信装置。
[項目15]
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーでなく、前記第1条件が満たされるとき、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう構成され、ここで前記第1条件は:前記第1BAPアドレスが前記第2BAPアドレスと一致することを含み、ここで
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスを書き換えることによって取得され、前記第2BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである;又は
前記第1BAPアドレスは、前記第1データパケットの前記宛先BAPアドレスであり、前記第2BAPアドレスは、前記第2ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられる前記BAPアドレスである、
項目12に記載の通信装置。
[項目16]
前記ターゲット条件は更に:前記第1データパケットに含まれる第1指示情報が、前記第1データパケットを前記第1IABノードの前記BAP層の前記上位層に提出することを指示することを含む、項目15に記載の通信装置。
[項目17]
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致しないとき、前記ルーティングテーブルに基づいて、前記第1データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成され、ここで、
前記第3BAPアドレスは前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられたBAPアドレスである、
項目12に記載の通信装置。
[項目18]
前記処理モジュールは具体的には:
前記第1データパケットを受信するために前記第1IABノードによって使用される前記入口リンクに対応する前記BAPトポロジーが前記第1BAPトポロジーであり、第3BAPアドレスが第4BAPアドレスと一致するとき、前記第1データパケットを前記第1IABノードのBAP層の上位層に提出するよう構成され、ここで、
前記第3BAPアドレスは、前記第1データパケットの宛先BAPアドレスであり、前記第4BAPアドレスは、前記第1ドナーノードによって前記第1IABノードに割り当てられるBAPアドレスである、
項目12に記載の通信装置。
[項目19]
通信装置であって、前記通信装置は、IABネットワークにおける第1IABノードであり、前記IABネットワークは第1BAPトポロジー及び第2BAPトポロジーを含み、前記第2BAPトポロジーは第2ドナーノードによって管理され、第1ドナーノードは前記第2ドナーノードと異なり、前記第1IABノードの少なくとも1つの親ノードが前記第2ドナーノードによって管理され、前記第1IABノードは前記第1ドナーノードによって管理され、前記通信装置は:
第2データパケットを前記第1IABノードの子ノードから受信するよう構成されているトランシーバモジュール;及び
前記第2データパケットの第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有する第4BAPルーティング識別子を取得するとき、前記第4BAPルーティング識別子及びルーティングテーブルに基づいて、前記第2データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成されている処理モジュール
を備える、通信装置。
[項目20]
前記処理モジュールは更に:前記第2データパケットの前記第3BAPルーティング識別子とマッピング関係を有するBAPルーティング識別子が取得されないとき、前記第3BAPルーティング識別子及び前記ルーティングテーブルに基づいて、前記第2データパケットを転送するよう前記トランシーバモジュールを制御するよう構成されている、項目19に記載の通信装置。
[項目21]
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、ここで前記コンピュータプログラムはプログラム命令を含み、前記プログラム命令がプロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサは、項目1から10のいずれか一項に記載の方法を実行することが可能となる、コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】