(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】金属管の端部におけるねじ山またはスリーブにおけるねじ山を光学式に測定するための方法
(51)【国際特許分類】
G01B 11/24 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
G01B11/24 A
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024506769
(86)(22)【出願日】2022-07-08
(85)【翻訳文提出日】2024-02-29
(86)【国際出願番号】 EP2022069127
(87)【国際公開番号】W WO2023011854
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】102021208378.1
(32)【優先日】2021-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390035426
【氏名又は名称】エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ザウアーラント
(72)【発明者】
【氏名】ヨヘン シュミッツ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル へーファー
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA53
2F065BB05
2F065CC04
2F065DD06
2F065FF10
2F065MM06
2F065MM16
2F065PP01
2F065QQ23
2F065SS02
2F065SS13
2F065UU03
(57)【要約】
本発明は、ねじ山を光学式に測定する、特に、スリーブにおける雌ねじ(12)または金属管(11)のスリーブ端部における雌ねじ(12)を測定するためのアセンブリ(1)および方法に関し、アセンブリ(1)は、少なくとも1つの光学センサ(5)と、光学センサ(5)に対して相対的に位置調整可能であって、センサに対して特定の距離で、光軸(7)において、光学ベンチ(3)に配置されており、かつ雌ねじ(12)を光学式に走査するように構成されている少なくとも1つの別の光学素子と、センサによって記録された測定データを検出および/または記憶および/または評価するための手段とを含んでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ山を光学式に測定する、特に、スリーブにおける雌ねじ(12)または金属管(11)のスリーブ端部における雌ねじ(12)を測定するためのアセンブリ(1)であって、
前記アセンブリは、少なくとも1つの光学センサ(5)と、前記光学センサ(5)に対して相対的に位置調整可能であって、前記センサに対して特定の距離で、光軸(7)において、光学ベンチ(3)に配置されており、かつ前記雌ねじ(12)を光学式に走査するように構成されている少なくとも1つの別の光学素子と、前記センサによって記録された測定データを検出および/または記憶および/または評価するための手段とを含んでいる、
アセンブリ(1)。
【請求項2】
前記光学ベンチ(3)を収容する少なくとも1つのフレーム(2)をさらに含んでおり、
前記光学ベンチ(3)および/または前記フレーム(2)は、少なくとも直線的に、前記金属管(11)の長手方向軸線において、または前記金属管(11)の長手方向軸線に対して平行に位置調整可能である、請求項1記載のアセンブリ(1)。
【請求項3】
前記センサは、共焦点センサとして形成されている、請求項1または2記載のアセンブリ(1)。
【請求項4】
前記光学素子は、少なくとも1つの、好ましくは2つの軸線を中心に位置調整可能な少なくとも1つのミラー(9)を含んでいる、請求項1から3までのいずれか1項記載のアセンブリ(1)。
【請求項5】
前記光学素子は、少なくとも1つのアクチュエータを含んでいる、請求項4記載のアセンブリ(1)。
【請求項6】
前記光学素子は、ガルバノスキャナ(6)として形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のアセンブリ(1)。
【請求項7】
前記光学ベンチ(3)および/または前記フレーム(2)は、少なくとも1つのリニア駆動装置を用いて位置調整可能である、請求項1から6までのいずれか1項記載のアセンブリ(1)。
【請求項8】
ねじ山を光学式に測定する、特に、スリーブにおける雌ねじ(12)または金属管(11)のスリーブ端部における雌ねじ(12)を測定するための方法であって、
前記方法は、
A)互いに特定の距離で光軸(7)において配置されている少なくとも1つの光学センサ(5)と少なくとも1つの別の光学素子とを備えた光学システムを提供するステップ、
B)前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線において、もしくは前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線に対して平行に、好ましくは前記金属管(11)の内部で前記光学システムを位置調整する、または前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線において、もしくは前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線に対して平行に、位置固定に配置されている前記システムに対して相対的に前記金属管(11)を位置調整するステップ、
C)前記光学システムの直線的な位置調整中に、かつ/または前記光軸(7)に対して角度を成した前記光学素子の回転中に、前記雌ねじ(12)を走査するステップおよび
D)前記センサによって検出された測定値を検出および/または記憶および/または処理するステップ、
を含んでいる、
方法。
【請求項9】
前記光学システムは、少なくとも1つのガルバノスキャナ(6)を含んでおり、前記ガルバノスキャナ(6)は、前記光学システムの直線的な位置調整中に、前記雌ねじ(12)の少なくとも1つの部分周面を走査する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
ねじの周面の輪郭を検出する、かつ/または示す、請求項8または9記載の方法。
【請求項11】
前記金属管(11)の内部または前記スリーブの内部での前記光軸(7)の自動センタリングが設定されている、請求項8から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記センサのダークキャリブレーションをさらに含んでいる、請求項8から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
基準構成部分によるセンサキャリブレーションを特徴とする、請求項7から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記光学センサによって検出された光強度信号の比較による汚れのコントロールを特徴とする、請求項7から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの金属管(11)の少なくとも一方の端部に、またはスリーブ内に、切削加工によって雌ねじ(12)を製造するように構成されている工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するための制御命令を導出するために、前記センサによって検出された測定データを使用する、請求項7から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
前記ガルバノスキャナによる、光の種々異なる角度での前記雌ねじの複数回の走査が設定されており、好ましくは、複数回の走査の信号が重畳される、請求項7から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
請求項1から6までのいずれか1項記載のアセンブリ(1)の使用を特徴とする、請求項7から16までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ねじ山を光学式に測定するためのアセンブリ、特に、金属管のスリーブ端部における雌ねじまたはスリーブにおける雌ねじを測定するためのアセンブリに関する。本発明はさらに、ねじ山を光学式に測定するための方法、特に、金属管のスリーブ端部における雌ねじまたはスリーブ内の雌ねじを測定するための方法に関する。
【0002】
圧力下にある流体、たとえば天然ガスまたは石油を搬送するために用いられ、耐圧に、気密かつ液密に互いにねじ固定されている管には、密閉性に対する高い要求が課せられるべきである。このようなOCTG管では、石油もしくは天然ガスの探鉱井または天然ガスもしくは石油の搬送ライン用のケーシングパイプまたはライザーパイプとして、通常、アンダカットされたねじ山フランクを備える円錐形のねじ山が使用される。このねじ山には、通常、管の端面側でシールリップが接続している。ねじ山とシールリップとは両方共、極めて高い精密要求を満たさなければならない。従来技術において、基本的に公知であるのは、管の品質検査のためにねじ山を光学式に測定することである。
【0003】
管の雄ねじプロフィルを光学式に測定するための方法ならびに装置が、たとえば国際公開第2019/09371号から公知である。
【0004】
国際公開第2012/069154号から公知の、オイルフィールド管の雄ねじを検査するための方法および装置は、フレーム上を案内されるセンサを含んでおり、このセンサは、ねじ山を備える支持体に配置されており、支持体のねじ山は、管のねじ山に対応して形成されており、検査されるべき管の円錐形のねじ山の一部を取り囲んでいる。このセンサは、共焦点センサとして形成されている。
【0005】
国際公開第2020/232041号から同様に、オイルフィールド管におけるねじ山を測定するための装置が公知である。この装置は、センサと金属管のねじ山の一部との間の距離を測定するように構成されているセンサユニットを含んでいる。センサもしくはセンサユニットは、複数のアクチュエータによって、金属管の雌ねじに関して半径方向かつ軸線方向に位置調整可能であり、制御機器は、複数の距離測定から、雌ねじの3次元像を生成することができる。センサユニットは、共焦点クロマティックセンサを含んでおり、共焦点クロマティックセンサは、ロッドにおいて金属管に導入され、そこで走査ローラを用いて金属管内部でセンタリングされる。リンク機構のガイドポールが同心的に方向付けられた後に、センサは金属管内部で、並進運動によっても回転運動によっても位置調整され、この際にねじ山が走査され、このようにして得られた測定データを用いて、ねじ山の3次元像が生成される。
【0006】
国際公開第2020/232041号から公知のアセンブリは、小さい内径を有する管には容易には適さない。測定アセンブリの触覚的なセンタリングは、手間を要し、かつ比較的多くの構造空間を必要とする。センサの視野は、金属管の長手方向軸線に対して所定の角度に方向付けられており、センサが取り付けられているポールは、3つの異なるアクチュエータを用いて操作可能である。ここでは、ポールの固有の長手方向軸線を中心とした、ポールの回転運動のためのアクチュエータと、金属管の長手方向軸線を中心としたポールの回転運動のためのアクチュエータと、金属管の内部の、すなわち金属管の長手方向軸線に対して平行なポールの直線運動のためのアクチュエータとが設けられている。アンダカットされたねじ山および/または円錐形のねじ山の走査は、このアセンブリでは困難である。ねじ山をマッピングするためのすべての距離情報を完全に検出するのには、比較的長い測定時間が必要であることが仮定されるべきである。
【0007】
したがって、本発明の根底を成す課題は、比較的短い測定時間での、オイルフィールド管のスリーブにおける、特に、アンダカットされた雌ねじおよび/または円錐形の雌ねじの光学式の測定を可能にする、冒頭に述べた様式のアセンブリおよび方法を提供することである。
【0008】
上述の課題は、請求項1の特徴を備えたアセンブリおよび請求項8の特徴を備えた方法によって解決される。本発明の有利な構成は、従属請求項に記載されている。
【0009】
本発明の1つの観点によれば、金属管の端部におけるねじ山を光学式に測定する、特に、金属管のスリーブ端部における雌ねじまたはスリーブにおける雌ねじを測定するためのアセンブリが提供され、このアセンブリは、少なくとも1つの光学センサと、光学センサに対して相対的に位置調整可能であって、センサに対して特定の距離で、光軸において、光学ベンチに配置されており、かつ雌ねじを光学式に走査するように構成されている少なくとも1つの別の光学素子と、さらに、センサによって記録された測定データを検出および/または記憶および/または評価するための手段とを含んでいる。
【0010】
センサと少なくとも1つの別の光学素子とを組み合わせることによって、折り曲げられた構造形態または直線状の構造形態の小さなセンサが使用され得る。特に好適には、たとえばシステムの光軸において方向付けられていてよい直線状の構造形態のセンサが1つだけ設けられている。本発明によるアセンブリでは、センサと別の光学素子とがシステムを形成する。
【0011】
本発明によるアセンブリの有利な変形形態では、光学ベンチおよび/またはフレームが、少なくとも直線的に、金属管の長手方向軸線において、または金属管の長手方向軸線に対して平行に位置調整可能であることが想定されている。
【0012】
センサは、たとえば共焦点センサとして、特に共焦点クロマティックセンサとして形成されていてよい。これらのセンサは小さい。別の光学素子と組み合わせることによって、このセンサを、たとえば直線状の構造形態に形成することができ、これによって、アセンブリはコンパクトになり、小さな内径を有する雌ねじも測定可能になる。
【0013】
センサは、たとえば共焦点距離センサとして形成されていてよい。共焦点クロマティック測定システムの場合、白色光は、レンズシステムを介してその一部の波長に分解され、これによって各波長は、異なる規定された距離で集束する。青色の波列はセンサの近傍で集束され、赤色の波列はセンサからより離れて集束される。反射された光は集められ、干渉測定によって分析される。この場合、最大の強度の色は各焦点に対応し、したがってセンサから測定点までの距離に対応する。多数の点もしくは距離を検出することによって、測定されるべきねじ山のねじ山プロフィルが容易に生成され得る。このようなねじ山プロフィルは、2次元で、または3次元でも検出され得る、かつ示され得る。
【0014】
本発明によるアセンブリの有利な変形形態では、光学素子が、少なくとも1つの軸線を中心に位置調整可能なミラーを含んでいることが想定されている。
【0015】
本発明によるアセンブリでは、光学素子が、少なくとも1つ、好ましくは2つのアクチュエータを含んでいることが想定されていてよく、これらのアクチュエータによって、ミラーは、それぞれ、一方の軸線または他方の軸線を中心に旋回可能である。ミラーは、たとえば二重にカルダン式に懸吊されていてよく、この場合、カルダンフレームは、それぞれ磁気式のアクチュエータを用いて位置調整可能であってよい。
【0016】
本発明によるアセンブリの特に好適な変形形態では、光学素子は、ミラーが光軸に対して相対的に回動可能かつ旋回可能に形成されている、いわゆるガルバノスキャナとして形成されており、これによって、金属管の雌ねじの少なくとも1つの部分周面を光学式にスキャンすることができる。光学素子のミラーによって検出された信号は、アセンブリの光軸においてセンサに伝送される。
【0017】
センサは、好都合には、レンズシステムと、レンズシステムの信号を干渉測定によって評価する制御機器とを含んでいる。センサは、たとえば適切なケーブルによって、たとえばガラス繊維ケーブルを用いて制御機器に接続されていてよい。
【0018】
好都合には、光学ベンチおよび/またはフレームは、少なくとも1つのリニア駆動装置を用いて位置調整可能である。
【0019】
アセンブリにはさらに、非接触式に作動する、金属管の内部に光学ベンチをセンタリングするための手段が含まれていてよい。信号検出および信号処理を、1チャネルで行うことも、多チャネルで行うこともできる。
【0020】
アセンブリが、90°屈曲された少なくとも1つのセンサを含んでいる場合、このセンサによって、金属管内でのアセンブリの内部センタリングが実現され得る。
【0021】
本発明の別の観点は、金属管の端部におけるねじ山を光学式に測定するための方法、特に、金属管のスリーブ端部における雌ねじまたはスリーブにおける雌ねじを測定するための方法であって、この方法は、
A)互いに特定の距離で光軸において配置されている少なくとも1つの光学センサと少なくとも1つの別の光学素子とを備えた光学システムを提供するステップ、
B)金属管の長手方向軸線においてもしくは金属管の長手方向軸線に対して平行に、好ましくは金属管の内部で光学システムを位置調整する、または金属管の長手方向軸線においてもしくは金属管の長手方向軸線に対して平行に、位置固定に配置されているシステムに対して相対的に金属管を位置調整するステップ、
C)光学システムの直線的な位置調整中に、かつ/または光軸に対して角度を成した光学素子の回転中に、雌ねじを走査するステップおよび
D)センサによって検出された測定値を検出および/または記憶および/または処理するステップ、を含んでいる。本発明による方法では、1回の測定走行によって、金属管の2つの雌ねじまたはスリーブの互いに反対の側に位置する2つの雌ねじを測定することができる。
【0022】
ねじ山は、自身の長さおよび/または少なくとも1つの部分周面にわたってセンサによって走査可能であり、ここではセンサは、好ましくは、2次元または3次元の測定画像に変換され、相応に2次元または3次元で示される距離値を検出する。
【0023】
光学センサは、好ましくは、レンズシステムと制御機器とを含む光学受動型センサを含んでいる。好ましくは、センサから受信した測定信号は、測定信号の干渉測定による評価を実行する制御機器に供給される。制御機器のデータを、インターフェースを介して、たとえばコンピュータ(PC)の形態の計算ユニットに転送することができる。
【0024】
本発明による方法では、光学センサと、たとえばミラーの形態の別の光学素子とが光軸を形成することが想定されている。光学センサのたとえば直線的な位置調整中、光学素子は、少なくとも1つ、好ましくは2つの、好ましくは互いに垂直に方向付けられた軸線を中心に位置調整可能であってよく、これによって、光学システムの測定走行中、ねじ山全体を走査することができる。このために、好ましくは、光学センサと別の光学素子とは、互いに対して相対的に位置調整可能に光軸に配置されている。
【0025】
この方法の好適な変形形態では、光学システムは、少なくとも1つのガルバノスキャナを含むことができ、このガルバノスキャナは、光学システムの直線的な位置調整中に、雌ねじの少なくとも1つの部分周面を走査する。
【0026】
ここでねじの周面の輪郭は、好ましくは、2次元かつ/または3次元で検出される、かつ/または示される。
【0027】
この方法の特に好都合な変形形態では、金属管の内部またはスリーブの内部での光学システムの光軸の自動センタリングが設定されている。測定走行時に、光学システムが位置固定に配置されており、スリーブもしくはスリーブ端部がシステムにわたって移動させられること、または金属管もしくはスリーブが位置固定に配置されており、測定センサシステムもしくは光学システムが、位置固定に配置されている金属管の長手方向軸線もしくは位置固定に配置されているスリーブの長手方向軸線に対して相対的に位置調整されることが想定されていてよい。
【0028】
本発明による方法の有利かつ好都合な変形形態では、センサのダーク調整もしくはダークキャリブレーションが設定されている。ダーク調整は、たとえば暗くされたケーシング内へ進入することによって自動的に行われてよい。
【0029】
さらに、既知の寸法と既知のねじ山プロフィルとを備える基準構成部分によるセンサキャリブレーションが設定されていてよい。さらに、付加的に、光信号強度の格納されている基準値との比較によって、光学システムの汚れを識別することができる。
【0030】
本発明による方法の特に有利な変形形態では、金属管の少なくとも一方の端部に、またはスリーブ内に、切削加工によって雌ねじを製造するように構成されている工作機械、たとえばCNC機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するための制御命令を導出するために、センサによって検出された測定データを使用することが想定されている。アセンブリは、たとえば、ねじ切り設備を備えた製造ラインに配置されていてよく、ねじ切り設備の開ループ制御機器および閉ループ制御機器に接続されていてよい。
【0031】
光学的な制御命令は、たとえば、
・工具の摩耗識別および工具交換のための導出された要請
・たとえば、設定パラメータが間違っている場合または工具の摩耗補償のための、工具位置の再調整
・切削インサートの幾何学形状的な配置に基づく工具の修正(たとえば、工具交換後に段が識別され得る場合)
・摩耗に基づく工具の修正(たとえば、切削インサートがしみを作り始めた場合)
・外部の影響に基づく工具の修正(たとえば、周辺温度が変化した場合)
・別の加工前素材に基づく工具の修正(たとえば、管の材料が他の材料になる場合、または肉厚がより大きくなる、もしくはより小さくなる場合)
・停止時間を最適化するための工具の摩耗識別(たとえば、切断速度、刃の幾何学的形状、送りおよび測定結果を相互に調整する場合)
・工具の破損を予測するための工具の摩耗識別
・工具の在庫を最適化するための工具の摩耗識別
・生産性を高めるための工具の摩耗識別(たとえば、工具を早期に交換して、スクラップの発生を減らすことによる)
・サイクルタイム最適化による生産性の向上(たとえば、種々の機能が期待される付加価値をもたらしているか否かを識別することができる)
・材料の流れを改善することによる生産性の向上(たとえば、別の箇所でのボトルネックを早期に識別し、次いで工具を交換する、またはクリーニング作業を実行することができる)
・早期の問題識別による品質の向上(たとえば、ねじ切り機械において特定の振動を測定し、次いで、プロセス中にこの振動を止める、リネットを閉じる、または仕上げ切断を繰り返す場合)
・測定結果をスリーブねじコネクタのトルクと比較することによる品質の向上
・測定結果を他の機械の測定結果と比較することによる品質の向上(NDT(非破壊検査:non-destructive testing):ここでは磁粉探傷検査)
であってよい。
【0032】
収集されたデータを、さらに、品質評価および品質文書化ならびに後続のプロセスのために使用することができ、これらの機械のデータと、たとえば相応の調整制御アルゴリズムまたはAIを用いて相関付けることができる。これらの後続のプロセスおよび相関付けは、
・スリーブの汚れの識別およびエラーとの区別
・たとえば、ねじ切り後の楕円化につながる、スリーブ内で応力が生じる場所を検出するために、測定データを、前もって収集されたデータと相関付ける。したがって場合によっては、焼入れストラテジの改善
・測定結果をスリーブねじコネクタのトルクと比較することによる品質の向上
・測定結果を他の機械の測定結果と比較することによる品質の向上(NDT:ここでは磁粉探傷検査)
であってよい。
【0033】
さらに、測定機器は、機械的なかつ/または光学的な衝突防止装置を有していてよい。
【0034】
特別なねじ山輪郭ゾーン(たとえばアンダカット輪郭)を検出するために、センサは、雌ねじ内の特定の箇所に位置決めされてよく、ガルバノスキャナによって部分領域が走査されてよい。
【0035】
代替的または付加的に、ガルバノミラーによる、光の種々異なる角度(たとえば90°の角度、次いで100°、その後110°、または70°もしくは80°)でのねじ山の複数回の走行と、測定信号の曲線の重畳とが設定されていてよい。目的は、各ねじ山輪郭ゾーンを十分に強い光信号によって測定することである。
【0036】
本発明は主に、雌ねじの測定に合わせられているが、当業者であれば、本発明によるアセンブリおよび方法が当然、雄ねじの測定のために設定されていてもよいことが理解できる。
【0037】
以降で、添付の図面を参照して、実施例に基づいて、本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明によるアセンブリを概略的に示す図である。
【
図2】いわゆるガルバノスキャナとしての、本発明によるアセンブリの別の光学素子を示す図である。
【
図3】光学素子とセンサとの相互の配置を具体的に示す図である。
【
図4】アセンブリの測定データに基づいて作成された2次元のねじ山プロフィルを示す図である。
【
図5】金属管のスリーブ端部に関連してアセンブリを概略的に示す図である。
【0039】
図1に示されたアセンブリ1はテスト構造であり、走行レール4上で直線的に位置調整可能である光学ベンチ3を備えたフレーム2を含んでいる。光学ベンチ3に、共焦点クロマティックセンサ5と、ガルバノスキャナ6の形態の光学素子とが光軸7において配置されている。ガルバノスキャナ6はミラー9として構成されており、これは二重にカルダン式に支承されており、カルダン要素10において、互いに対して垂直方向に方向付けられた2つの軸線を中心に、アクチュエータによって位置調整可能である。ガルバノスキャナ6および光学センサ5はそれぞれホルダ8において位置調整可能に光学ベンチ3に配置されている。ガルバノスキャナ6および光学センサ5の位置調整可能性は、調整の目的のために使用される。測定走行中、光軸7におけるガルバノスキャナ6に対する光学センサ5の距離は定められており、一定であってよい。好都合には、ガルバノスキャナ6用のホルダ8も、光学センサ用のホルダ8も、光軸7に対して垂直な調整可能性の趣旨で、自身の高さにおいて位置調整可能である。
【0040】
ガルバノスキャナ6は、
図2に概略的に示されており、
図2から、ガルバノスキャナ6が、比較的小さい直径を有する円形のミラー9を有しており、このミラー9が2つのカルダン要素10内に旋回可能に支承されていることが見て取れる。
【0041】
図3は、システムの光軸7における光学センサ5とガルバノスキャナ6との相対的な配置を示している。
【0042】
図4は、金属管11(
図5を参照)の長手方向軸線に沿った測定走行から得られた記録の2次元測定レコードを示している。
【0043】
図5から明らかであるように、たとえば雌ねじ12を備える金属管11は、図示されていない測定状態において位置固定に配置されていてよく、これに対して光学ベンチ3は、走行レール4上で金属管11の内部へ移動させられ、光学ベンチ3の直線運動中に雌ねじ12の測定データが記録される。このとき、ガルバノスキャナのミラー9は、そのつど、光軸7に対して特定の角度において方向付けられていてよい。代替的または付加的に、雌ねじ12の部分周面の走査を実行するために、測定走行中、金属管11の長手方向軸線に対して相対的にミラー9を位置調整することが想定されていてよい。
【0044】
上述の例は、スリーブ端部を備える金属管11に関するが、本発明は、この方法が、対向して配置された2つの雌ねじを備えるスリーブにおいても実施可能であると理解されるべきである。
【0045】
また、当業者であれば、この方法が雄ねじにおいても実施可能であることが容易に理解できる。
【0046】
図4と
図5との組み合わせから見て取れるように、雌ねじ12は、アンダカットされたねじ山フランクを備える円錐形の雌ねじとして形成されている。
【0047】
アセンブリ1もしくは光学センサ5によって検出された測定データは、参照符号13で示されている制御機器に供給され、この制御機器は、光学信号の干渉測定による評価を行う。制御機器13は、評価された距離データを、2次元または3次元のプロフィルを表示する目的で、コンピュータ14上で動作するソフトウェアに転送する。コンピュータ14には、測定されるべき金属管11のデジタルツインがマッピングされていてよい。
【符号の説明】
【0048】
1 アセンブリ
2 フレーム
3 光学ベンチ
4 走行レール
5 光学センサ
6 ガルバノスキャナ
7 光軸
8 ホルダ
9 ミラー
10 カルダン要素
11 金属管
12 雌ねじ
13 制御機器
14 コンピュータ
【手続補正書】
【提出日】2023-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ山を光学式に測定する、特に、スリーブにおける雌ねじ(12)または金属管(11)のスリーブ端部における雌ねじ(12)を測定するための方法であって、
前記方法は、
A)互いに特定の距離で光軸(7)において配置されている少なくとも1つの光学センサ(5)と少なくとも1つの別の光学素子とを備えた光学システムを提供するステップ、
B)前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線において、もしくは前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線に対して平行に、好ましくは前記金属管(11)の内部で前記光学システムを位置調整する、または前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線において、もしくは前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線に対して平行に、位置固定に配置されている前記システムに対して相対的に前記金属管(11)を位置調整するステップ、
C)前記光学システムの直線的な位置調整中に、かつ/または前記光軸(7)に対して角度を成した前記光学素子の回転中に、前記雌ねじ(12)を走査するステップおよび
D)前記センサによって検出された測定値を検出および/または記憶および/または処理するステップ、
を含んでいる、
方法において、
前記光学システムは、少なくとも1つのガルバノスキャナ(6)を含んでおり、前記ガルバノスキャナ(6)は、前記光学システムの直線的な位置調整中に、前記雌ねじ(12)の少なくとも1つの部分周面を走査し、前記ガルバノスキャナによる、光の種々異なる角度での前記雌ねじの複数回の走査が設定されており、複数回の走査の信号が重畳される、
ことを特徴とする、
方法。
【請求項2】
ねじの周面の輪郭を検出する、かつ/または示す、請求項
1記載の方法。
【請求項3】
前記金属管(11)の内部または前記スリーブの内部での前記光軸(7)の自動センタリングが設定されている、請求項
1または2記載の方法。
【請求項4】
前記センサのダークキャリブレーションをさらに含んでいる、請求項
1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
基準構成部分によるセンサキャリブレーションを特徴とする、請求項
1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記光学センサによって検出された光強度信号の比較による汚れのコントロールを特徴とする、請求項
1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの金属管(11)の少なくとも一方の端部に、またはスリーブ内に、切削加工によって雌ねじ(12)を製造するように構成されている工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するための制御命令を導出するために、前記センサによって検出された測定データを使用する、請求項
1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
ねじ山を光学式に測定する、特に、スリーブにおける雌ねじ(12)または金属管(11)のスリーブ端部における雌ねじ(12)を測定するためのアセンブリ(1)の使用を特徴と
し、前記アセンブリは、少なくとも1つの光学センサ(5)と、前記光学センサ(5)に対して相対的に位置調整可能であって、前記センサに対して特定の距離で、光軸(7)において、光学ベンチ(3)に配置されており、かつ前記雌ねじ(12)を光学式に走査するように構成されている少なくとも1つの別の光学素子と、前記センサによって記録された測定データを検出および/または記憶および/または評価するための手段とを含んでおり、前記アセンブリ(1)は、前記光学ベンチ(3)を収容する少なくとも1つのフレーム(2)をさらに含んでおり、前記光学ベンチ(3)および/または前記フレーム(2)は、少なくとも直線的に、前記金属管(11)の長手方向軸線において、または前記金属管(11)の長手方向軸線に対して平行に位置調整可能であり、前記センサは、共焦点センサとして形成されており、前記光学素子は、少なくとも1つの、好ましくは2つの軸線を中心に位置調整可能な少なくとも1つのミラー(9)を含んでおり、前記光学素子は、ガルバノスキャナ(6)として形成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、ねじ山を光学式に測定するための方法、特に、金属管のスリーブ端部における雌ねじまたはスリーブ内の雌ねじを測定するための方法に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
少なくとも1つの光学センサと、光学センサに対して相対的に位置調整可能であって、センサに対して特定の距離で、光軸において配置されており、かつ孔の内径を光学式に走査するように構成されている少なくとも1つの別の光学素子とを含んでいる、小さい内径を有する孔を光学式に測定するためのアセンブリが、たとえば、国際公開第2021/055736号から公知である。
さらなる従来技術が、文献である韓国登録特許第10-1368486号公報、米国特許出願公開第2015/292872号明細書、欧州特許出願公開第2887010号明細書、国際公開第2016/000764号および特開平10-142335号公報から公知である。
本発明の根底を成す課題は、比較的短い測定時間および比較的高い精度での、オイルフィールド管のスリーブにおける、特に、アンダカットされた雌ねじおよび/または円錐形の雌ねじの光学式の測定を可能にする、冒頭に述べた様式の方法を提供することである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上述の課題は、請求項1の特徴を備えたアセンブリによって解決される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の1つの観点によれば、本発明による方法は、金属管の端部におけるねじ山を光学式に測定する、特に、金属管のスリーブ端部における雌ねじまたはスリーブにおける雌ねじを測定するためのアセンブリの使用を含んでおり、このアセンブリは、少なくとも1つの光学センサと、光学センサに対して相対的に位置調整可能であって、センサに対して特定の距離で、光軸において、光学ベンチに配置されており、かつ雌ねじを光学式に走査するように構成されている少なくとも1つの別の光学素子と、さらに、センサによって記録された測定データを検出および/または記憶および/または評価するための手段とを含んでいる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明によるアセンブリでは、光学ベンチおよび/またはフレームが、少なくとも直線的に、金属管の長手方向軸線において、または金属管の長手方向軸線に対して平行に位置調整可能であることが想定されている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
センサは、共焦点センサとして、特に共焦点クロマティックセンサとして形成されている。これらのセンサは小さい。別の光学素子と組み合わせることによって、このセンサを、たとえば直線状の構造形態に形成することができ、これによって、アセンブリはコンパクトになり、小さな内径を有する雌ねじも測定可能になる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明によるアセンブリでは、光学素子が、少なくとも1つの軸線を中心に位置調整可能なミラーを含んでいることが想定されている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
本発明によるアセンブリでは、光学素子は、ミラーが光軸に対して相対的に回動可能かつ旋回可能に形成されている、いわゆるガルバノスキャナとして形成されており、これによって、金属管の雌ねじの少なくとも1つの部分周面を光学式にスキャンすることができる。光学素子のミラーによって検出された信号は、アセンブリの光軸においてセンサに伝送される。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
金属管の端部におけるねじ山を光学式に測定するための方法、特に、金属管のスリーブ端部における雌ねじまたはスリーブにおける雌ねじを測定するための方法は、
A)互いに特定の距離で光軸において配置されている少なくとも1つの光学センサと少なくとも1つの別の光学素子とを備えた光学システムを提供するステップ、
B)金属管の長手方向軸線においてもしくは金属管の長手方向軸線に対して平行に、好ましくは金属管の内部で光学システムを位置調整する、または金属管の長手方向軸線においてもしくは金属管の長手方向軸線に対して平行に、位置固定に配置されているシステムに対して相対的に金属管を位置調整するステップ、
C)光学システムの直線的な位置調整中に、かつ/または光軸に対して角度を成した光学素子の回転中に、雌ねじを走査するステップおよび
D)センサによって検出された測定値を検出および/または記憶および/または処理するステップ、を含んでいる。本発明による方法では、1回の測定走行によって、金属管の2つの雌ねじまたはスリーブの互いに反対の側に位置する2つの雌ねじを測定することができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
光学システムは、少なくとも1つのガルバノスキャナを含んでおり、このガルバノスキャナは、光学システムの直線的な位置調整中に、雌ねじの少なくとも1つの部分周面を走査する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
本発明では、ガルバノミラーによる、光の種々異なる角度(たとえば90°の角度、次いで100°、その後110°、または70°もしくは80°)でのねじ山の複数回の走行と、測定信号の曲線の重畳とが設定されている。目的は、各ねじ山輪郭ゾーンを十分に強い光信号によって測定することである。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ山を光学式に測定する、特に、スリーブにおける雌ねじ(12)または金属管(11)のスリーブ端部における雌ねじ(12)を測定するための方法であって、
前記方法は、
A)互いに特定の距離で光軸(7)において配置されている少なくとも1つの光学センサ(5)と少なくとも1つの別の光学素子とを備えた光学システムを提供するステップ、
B)前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線において、もしくは前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線に対して平行に、好ましくは前記金属管(11)の内部で前記光学システムを位置調整する、または前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線において、もしくは前記金属管(11)もしくは前記スリーブの長手方向軸線に対して平行に、位置固定に配置されている前記システムに対して相対的に前記金属管(11)を位置調整するステップ、
C)前記光学システムの直線的な位置調整中に、かつ/または前記光軸(7)に対して角度を成した前記光学素子の回転中に、前記雌ねじ(12)を走査するステップおよび
D)前記センサによって検出された測定値を検出および/または記憶および/または処理するステップ、
を含んでいる、方法において、
前記光学システムは、少なくとも1つのガルバノスキャナ(6)を含んでおり、前記ガルバノスキャナ(6)は、前記光学システムの直線的な位置調整中に、前記雌ねじ(12)の少なくとも1つの部分周面を走査し、前記ガルバノスキャナによる、光の種々異なる角度での前記雌ねじの複数回の走査が設定されており、複数回の走査の信号が重畳される、
ことを特徴とする、
方法。
【請求項2】
ねじの周面の輪郭を検出する、かつ/または示す、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記金属管(11)の内部または前記スリーブの内部での前記光軸(7)の自動センタリングが設定されている、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記センサのダークキャリブレーションをさらに含んでいる、請求項1
または2記載の方法。
【請求項5】
基準構成部分によるセンサキャリブレーションを特徴とする、請求項1
または2記載の方法。
【請求項6】
前記光学センサによって検出された光強度信号の比較による汚れのコントロールを特徴とする、請求項1
または2記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの金属管(11)の少なくとも一方の端部に、またはスリーブ内に、切削加工によって雌ねじ(12)を製造するように構成されている工作機械を開ループ制御および/または閉ループ制御するための制御命令を導出するために、前記センサによって検出された測定データを使用する、請求項1
または2記載の方法。
【請求項8】
ねじ山を光学式に測定する、特に、スリーブにおける雌ねじ(12)または金属管(11)のスリーブ端部における雌ねじ(12)を測定するためのアセンブリ(1)の使用を特徴とし、前記アセンブリは、少なくとも1つの光学センサ(5)と、前記光学センサ(5)に対して相対的に位置調整可能であって、前記センサに対して特定の距離で、光軸(7)において、光学ベンチ(3)に配置されており、かつ前記雌ねじ(12)を光学式に走査するように構成されている少なくとも1つの別の光学素子と、前記センサによって記録された測定データを検出および/または記憶および/または評価するための手段とを含んでおり、前記アセンブリ(1)は、前記光学ベンチ(3)を収容する少なくとも1つのフレーム(2)をさらに含んでおり、前記光学ベンチ(3)および/または前記フレーム(2)は、少なくとも直線的に、前記金属管(11)の長手方向軸線において、または前記金属管(11)の長手方向軸線に対して平行に位置調整可能であり、前記センサは、共焦点センサとして形成されており、前記光学素子は、少なくとも1つの、好ましくは2つの軸線を中心に位置調整可能な少なくとも1つのミラー(9)を含んでおり、前記光学素子は、ガルバノスキャナ(6)として形成されている、請求項1
または2記載の方法。
【国際調査報告】