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特表2024-528249冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器
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  • 特表-冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/04 20060101AFI20240719BHJP
   F25D 25/00 20060101ALI20240719BHJP
   F25D 11/02 20060101ALI20240719BHJP
   F25D 17/08 20060101ALI20240719BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20240719BHJP
【FI】
F25D23/04 Z
F25D25/00 E
F25D11/02 Z
F25D17/08 303
F25D23/00 307
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506848
(86)(22)【出願日】2022-06-22
(85)【翻訳文提出日】2024-02-26
(86)【国際出願番号】 CN2022100409
(87)【国際公開番号】W WO2023016095
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】202110919191.1
(32)【優先日】2021-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】チンダオ ハイアール レフリジレーター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industry Park, Haier Road No. 1 Laoshan District Qingdao,Shandong 266101, China
(71)【出願人】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【弁理士】
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン ユーニン
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ビン
(72)【発明者】
【氏名】リー モンチォン
(72)【発明者】
【氏名】イー イャォ
(72)【発明者】
【氏名】ジー リーシォン
【テーマコード(参考)】
3L045
3L345
【Fターム(参考)】
3L045AA05
3L045BA01
3L045CA02
3L045KA00
3L045PA04
3L345AA02
3L345AA30
3L345BB10
3L345DD17
3L345DD51
3L345KK04
(57)【要約】
本発明は、冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置を提供する。冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置は、空冷式冷却機器に適用される。磁場による鮮度保持装置は、引き出し容器、引き出し、磁場ユニット、送風路ユニット及び還気口を備える。引き出し容器は、前側が開口を有し、引き出しは、引き出し容器内に摺動可能に取り付けられ、磁場ユニットは、引き出し内の被貯蔵物へ磁場を供給し、送風路ユニットは、冷風が磁場ユニットを冷却してから、被貯蔵物に直撃しないように引き出し容器内に進入するように構成され、還気口は、引き出し容器に形成され、引き出し容器内の空気を排出する。当該磁場による鮮度保持装置では、冷風が磁場ユニットを冷却可能であるとともに、冷風が引き出し内の被貯蔵物に直撃することも回避することができ、被貯蔵物が凍結される状況を回避するため、冷蔵庫、特にスマート冷蔵庫の使用体験を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空冷式冷却機器に適用される、冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置であって、
前記磁場による鮮度保持装置は、
前側が開口を有する引き出し容器と、
前記引き出し容器内に摺動可能に取り付けられる引き出しと、
前記引き出し内の被貯蔵物へ磁場を供給するための磁場ユニットと、
冷風が前記磁場ユニットを冷却してから、前記被貯蔵物に直撃しないように前記引き出し容器内に進入するように構成される送風路ユニットと、
前記引き出し容器に形成され、前記引き出し容器内の空気を排出するための還気口と、を備える冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項2】
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の頂側に位置する頂部コイルと、前記引き出し容器の底側に位置する底部コイルとを含む請求項1に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項3】
前記送風路ユニットは、頂部導流板と、底部導流板とを含み、
前記頂部導流板は、前記頂部コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の頂壁との間に頂部風路が形成され、前記頂部風路は、前記引き出し容器に連通し、
前記底部導流板は、前記底部コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の底壁との間に底部風路が形成され、前記底部風路は、前記引き出し容器に連通する請求項2に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項4】
前記頂部風路の排気口は、前記引き出しのフロントエンドカバーに位置合わせされることにより、前記頂部風路が冷風を前記フロントエンドカバーへ吹き付け、更に冷風を前記引き出し内に戻すようにしている、及び/又は、
前記底部風路の排気口は、前記引き出し容器の底壁に形成されることにより、冷風を前記底部風路の前記排気口を介して前記引き出しの底壁に吹き付ける請求項3に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項5】
前記送風路ユニットは、前記引き出し容器の少なくとも一側に配置される側部導流板を更に含み、前記側部導流板と前記引き出し容器の側壁との間には、側部風路が形成され、前記側部風路は、前記頂部風路及び/又は前記底部風路に連通し、前記側部風路の排気口は、前記引き出し容器の側壁に形成されることにより、冷風を前記側部風路の前記排気口を介して前記引き出しの側壁に吹き付ける請求項3又は4に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項6】
前記送風路ユニットは、鉛直方向に沿って配置される導風管を更に含み、前記導風管は、前記頂部風路と前記底部風路とにそれぞれ連通し、前記導風管は、冷風を前記頂部風路と前記底部風路とに導く請求項3又は4に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項7】
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、前記磁場ユニットは、左側コイルと右側コイルとを含み、前記左側コイルは、前記引き出し容器の左側に配置され、前記右側コイルは、前記引き出し容器の右側に配置され、
前記送風路ユニットは、左側導流板と、右側導流板とを含み、
前記左側導流板は、前記左側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の左側壁との間に左側風路が形成され、前記左側風路は、前記引き出し容器に連通し、且つ、
前記右側導流板は、前記右側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の右側壁との間に右側風路が形成され、前記右側風路は、前記引き出し容器に連通する請求項1に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項8】
前記左側風路の排気口は、前記引き出し容器の左側壁に形成され、前記引き出しの側板に位置合わせされている、及び/又は、
前記右側風路の排気口は、前記引き出し容器の右側壁に形成され、前記引き出しの側板に位置合わせされている請求項7に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項9】
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、前記磁場ユニットは、前側コイルと、後側コイルとを含み、前記前側コイルは、前記引き出しのフロントエンドカバーに配置され、前記後側コイルは、前記引き出し容器の後側に配置され、
前記送風路ユニットは、前側導流板と、後側導流板とを含み、
前記前側導流板は、前記前側コイルの外側に覆設され、前記引き出しのフロントエンドカバーとの間に前側風路が形成され、前記前側風路は、前記引き出し容器に連通し、且つ、
前記後側導流板は、前記後側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の後側壁との間に後側風路が形成され、前記後側風路は、前記引き出し容器に連通する請求項1に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置を備える空冷式冷却機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食材鮮度保持の技術分野に属し、具体的に、冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器を提供する。
【背景技術】
【0002】
理論研究により、磁場が冷凍過程における氷晶の形成に大きな影響を与えて食材の氷結温度を低下させることが可能であることが発見されている。
【0003】
食材が低温鮮度保持において氷結されない目的を果たすために、現在では、冷却機器(例えば、冷蔵庫)に電磁コイルを配備することで電磁コイルを介して冷却機器内の食材へ磁場を供給するメーカーがある。
【0004】
しかし、コイルは、使用中に熱を発生させて食材の冷蔵効果に影響を与える。また、従来の空冷式冷却機器は、一般的に直接冷風をバックボード内の主風路から引き出しに導き、冷風を食材に直撃させる。長時間の後でも、食材が依然として凍結され、食材が鮮度保持されながら凍結しない効果は、達成できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の1つの目的は、食材に対する冷風の直撃を防止する、磁場による鮮度保持装置及び空冷式冷却機器を提供することである。
【0006】
本発明のもう1つの目的は、冷風によって磁場ユニットを冷却することにより、高温の磁場ユニットが食材の鮮度保持に影響を与えることを防止する。
【0007】
本発明の更なる目的は、冷風に磁場ユニットを冷却させてから食材を冷却させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を果たすべく、本発明は、空冷式冷却機器に適用される、冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置を提供する。前記磁場による鮮度保持装置は、
前側が開口を有する引き出し容器と、
前記引き出し容器内に摺動可能に取り付けられる引き出しと、
前記引き出し内の被貯蔵物へ磁場を供給するための磁場ユニットと、
冷風が前記磁場ユニットを冷却してから、前記被貯蔵物に直撃しないように前記引き出し容器内に進入するように構成される送風路ユニットと、
前記引き出し容器に形成され、前記引き出し容器内の空気を排出するための還気口と、を備える。
【0009】
好ましくは、前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の頂側に位置する頂部コイルと、前記引き出し容器の底側に位置する底部コイルとを含む。
【0010】
好ましくは、前記送風路ユニットは、頂部導流板と、底部導流板とを含み、
前記頂部導流板は、前記頂部コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の頂壁との間に頂部風路が形成され、前記頂部風路は、前記引き出し容器に連通し、
前記底部導流板は、前記底部コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の底壁との間に底部風路が形成され、前記底部風路は、前記引き出し容器に連通する。
【0011】
好ましくは、前記頂部風路の排気口は、前記引き出しのフロントエンドカバーに位置合わせされることにより、前記頂部風路が冷風を前記フロントエンドカバーへ吹き付け、更に冷風を前記引き出し内に戻すようにしている、及び/又は、前記底部風路の排気口は、前記引き出し容器の底壁に形成されることにより、冷風を前記底部風路の前記排気口を介して前記引き出しの底壁に吹き付ける。
【0012】
好ましくは、前記送風路ユニットは、前記引き出し容器の少なくとも一側に配置される側部導流板を更に含み、前記側部導流板と前記引き出し容器の側壁との間には、側部風路が形成され、前記側部風路は、前記頂部風路及び/又は前記底部風路に連通し、前記側部風路の排気口は、前記引き出し容器の側壁に形成されることにより、冷風を前記側部風路の前記排気口を介して前記引き出しの側壁に吹き付ける。
【0013】
好ましくは、前記引き出し容器の頂壁には、複数の微細孔が配置され、前記頂部通路は、前記複数の微細孔を介して前記引き出し容器に連通し、前記微細孔の直径は、1mm以下である。
【0014】
好ましくは、前記引き出し容器の頂壁の少なくとも一部は、織布として設置されることにより、前記頂部通路が前記織布上のスリットを介して前記引き出し容器に連通するようにする。
【0015】
好ましくは、前記送風路ユニットは、鉛直方向に沿って配置される導風管を更に含み、前記導風管は、前記頂部風路と前記底部風路とにそれぞれ連通し、前記導風管は、冷風を前記頂部風路と前記底部風路とに導く。
【0016】
好ましくは、前記磁場による鮮度保持装置は、ホールセンサとマグネットとを更に備え、前記ホールセンサと前記マグネットとのうちの一方は、前記引き出し容器に取り付けられ、前記ホールセンサと前記マグネットとのうちの他方は、前記引き出しに取り付けられ、前記ホールセンサは、前記引き出しが引き出されたときに、前記マグネットトによってトリガされた状態から、トリガされていない状態に変換され、前記磁場ユニットは、前記ホールセンサがトリガされたときに通電され、前記ホールセンサがトリガされていないときに通電遮断されるように構成される。
【0017】
好ましくは、前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、前記磁場ユニットは、左側コイルと右側コイルとを含み、前記左側コイルは、前記引き出し容器の左側に配置され、前記右側コイルは、前記引き出し容器の右側に配置され、
前記送風路ユニットは、左側導流板と、右側導流板とを含み、
前記左側導流板は、前記左側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の左側壁との間に左側風路が形成され、前記左側風路は、前記引き出し容器に連通し、且つ、
前記右側導流板は、前記右側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の右側壁との間に右側風路が形成され、前記右側風路は、前記引き出し容器に連通する。
【0018】
好ましくは、前記左側風路の排気口は、前記引き出し容器の左側壁に形成され、前記引き出しの側板に位置合わせされている、及び/又は、前記右側風路の排気口は、前記引き出し容器の右側壁に形成され、前記引き出しの側板に位置合わせされている。
【0019】
好ましくは、前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、前記磁場ユニットは、前側コイルと、後側コイルとを含み、前記前側コイルは、前記引き出しのフロントエンドカバーに配置され、前記後側コイルは、前記引き出し容器の後側に配置され、
前記送風路ユニットは、前側導流板と、後側導流板とを含み、
前記前側導流板は、前記前側コイルの外側に覆設され、前記引き出しのフロントエンドカバーとの間に前側風路が形成され、前記前側風路は、前記引き出し容器に連通し、且つ、
前記後側導流板は、前記後側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の後側壁との間に後側風路が形成され、前記後側風路は、前記引き出し容器に連通する。
【0020】
更に、本発明は、空冷式冷却機器を更に提供する。当該空冷式冷却機器は、上記解決手段の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置を備える。
【発明の効果】
【0021】
前文の記述により、当業者であれば理解できるように、本発明に前述された解決手段において、送風路ユニットは冷風が磁場ユニットを冷却してから被貯蔵物に直撃しないように引き出し容器内に進入するように構成されることにより、冷風が磁場ユニットを冷却可能であるとともに、冷風が引き出し内の被貯蔵物(食材、薬品、酒・飲料、生物試薬、コロニー、化学試薬等を含む)に直撃することも回避することができ、被貯蔵物が凍結される状況を回避する。
【0022】
当業者であれば更に理解できるように、冷風が引き出しを先に経由してから磁場ユニットを冷却すると、引き出し内の水分を磁場ユニットに持ち込み、磁場ユニットに腐食を引き起こす。本発明では、冷風が磁場ユニットを経由してから引き出しへ流れることにより、ちょうど当該問題を克服する。また、磁場ユニットは、更に、温度の低い冷風が引き出し内に進入したときに被貯蔵物を凍結することを防止するために、寒すぎる冷風を加熱可能である。
【0023】
更に、磁場ユニットが引き出し容器の外側に配置されることにより、磁場ユニットが摺動した引き出しによって引っ掻かれたり、破損されたりすることは、回避される。磁場ユニットが引き出し容器の頂側に位置する頂部コイルと引き出し容器の底側に位置する底部コイルとを含むように構成されることにより、磁場ユニットは、頂部コイルと底部コイルとによって均一な強度の磁場を形成して引き出し内の被貯蔵物へ良好な鮮度保持環境を提供することができる。
【0024】
更に、頂部導流板が頂部コイルの外側に覆設され、且つそれと引き出し容器の頂壁との間に頂部風路が形成され、底部導流板が底部コイルの外側に覆設され、且つそれと引き出し容器の底壁との間に底部風路が形成されることにより、頂部コイルと底部コイルは、それぞれ頂部風路と底部風路内で冷却されることができる。
【0025】
また更に、底部風路の排気口が引き出し容器の底壁に形成されることにより、底部風路の排気口を介して冷風を引き出しの底壁に吹き付け、冷風が被貯蔵物に直撃する状況を回避する。
【0026】
また更に、頂部風路の排気口が引き出しのフロントエンドカバーに位置合わせされることにより、頂部風路が冷風をフロントエンドカバーへ吹き付け、更に冷風を引き出し内に戻し、又は、引き出し容器の頂壁に複数の微細孔が配置されることにより、頂部風路が冷風を当該複数の微細孔を介して発散的に引き出し容器に吹き込み、又は、引き出し容器の頂壁の少なくとも一部が織布として設置されることにより、頂部風路が冷風を当該織布上のスリットを通って発散的に引き出し容器に吹き込み、冷風が被貯蔵物に直撃する状況を回避する。
【0027】
また更に、本発明の技術案の冷蔵庫を採用すると、冷蔵庫内で磁場を形成可能であり、それによって冷蔵庫の収容品質を高めることができ、スマート冷蔵庫へ新たな鮮度保持機能を供給し、スマート冷蔵庫に対するユーザの益々高まる使用需要を満たし、ユーザスマートファミリ、スマート生活の品質を向上させる。
【0028】
以下に図面を参照した本発明の具体的な実施例の詳細な記述に基づいて、当業者は、本発明の上記及びその目的、メリット及び特徴をより明瞭に理解できる。
【0029】
本発明の解決手段がより明瞭に説明されるように、後文では、図面を参照しながら本発明の一部の実施例を記述する。当業者であれば理解できるように、異なる図面において同一符号で示される部品又は素子が同じであり又は類似し、本発明の図面同士が必ずしも縮尺通りに描かれるとは、限らない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の幾つかの実施例における空冷式冷却機器の効果模式図である。
図2】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の原理模式図である。
図3】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の後上斜視図である。
図4】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前上斜視図(頂部導流板が省略されている)である。
図5】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前下斜視図(底部導流板が省略されている)である。
図6図3における磁場による鮮度保持装置の等軸側断面図である。
図7】本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の効果模式図である。
図8図7における磁場ユニットの斜視図である。
図9】本発明の別の幾つかの実施例における送風路ユニットの原理模式図である。
図10】本発明の更に別の幾つかの実施例における送風路ユニットの原理模式図である。
図11】本発明の他の幾つかの実施例における送風路ユニットの原理模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
当業者であれば理解できるように、後記する実施例は、単に本発明の一部の実施例であり、本発明の全ての実施例ではない。当該一部の実施例は、本発明の技術原理を解釈するためのものであり、本発明の保護範囲を制限するためのものではない。本発明に係る実施例に基づいて、当業者が進歩性に値する労働を掛けずになした他の全ての実施例は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0032】
説明すべきことは、本発明の記述において、用語「中心」、「上」、「下」、「頂部」、「底部」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」などの方向又は位置関係を示す用語が、図面に示す方向又は位置関係に基づくものであり、記述を容易にするためだけであり、必ずしもかかる装置や素子が特定の方位を有して特定の方位で構成されたり操作されたりすることを示すかヒントするのではないので、本発明に対する制限として理解され得ない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は、目的を記述するためだけであり、相対的な重要性を示すかヒントすると理解され得ない。
【0033】
また、更に説明すべきことは、本発明の記述において、明確な規定と限定が別途にない限り、用語「取り付け」、「繋がり」、「接続」は、広義に理解されるべきである。例えば、それらは、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、それらは、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよい。また、それらは、直接的に接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよいし、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、本発明における上記用語の具体的な意味を具体的な状況に応じて理解できるはずである。
【0034】
図1は、本発明の幾つかの実施例における空冷式冷却機器の効果模式図である。当該空冷式冷却機器は、箱体100と、磁場による鮮度保持装置200とを備える。磁場による鮮度保持装置200は、箱体100に取り付けられ、被貯蔵物(食材、薬品、酒・飲料、生物試薬、コロニー、化学試薬等を含む)に対して冷蔵、鮮度保持を行う。
【0035】
本発明において、空冷式冷却機器は、冷蔵庫、冷凍庫及び冷温保存庫を含む。
【0036】
図2は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置200の原理模式図である。
【0037】
図2に示すように、本発明の幾つかの実施例において、箱体100は、冷却室110、送風通路120、還気通路130及び貯蔵室(図示せず)を含む。冷却室110と貯蔵室とは、空気が冷却室110と貯蔵室との間で循環流動するように、送風通路120及び還気通路130を介して互いに連通する。磁場による鮮度保持装置200は、貯蔵室内に配置されている。
【0038】
更に、本発明の幾つかの実施例において、貯蔵室は、1つあってもよく、複数あってもよい。貯蔵室が複数あるときには、一部の貯蔵室が冷蔵室であり、一部の貯蔵室が変温室であり、一部の貯蔵室が冷凍室である。変温室及び/又は冷凍室には、少なくとも1つの磁場による鮮度保持装置200が配置されている。
【0039】
引き続き図2を参照すると、本発明の幾つかの実施例において、空冷式冷却機器は、蒸発器300及びファン400を更に含む。蒸発器300は、冷却室110内に配置され、冷却室110内の空気を冷却する。ファン400は、空気が冷却室110、送風通路120、貯蔵室及び還気通路130内で順次循環流動するように駆動する。
【0040】
引き続き図2を参照すると、本発明の幾つかの実施例において、磁場による鮮度保持装置200は、引き出し容器210、引き出し220、磁場ユニット230及び送風路ユニット240を備える。引き出し220は、引き出し容器210内に摺動可能に取り付けられ、被貯蔵物を格納する。磁場ユニット230は、引き出し220内の被貯蔵物へ磁場を供給する。送風路ユニット240は、冷風が磁場ユニット230を冷却してから被貯蔵物に直撃しないように引き出し容器210内に進入するように構成される。
【0041】
図3は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の後上斜視図であり、図4は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前上斜視図(頂部導流板が省略されている)であり、図5は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の前下斜視図(底部導流板が省略されている)であり、図6は、図3における磁場による鮮度保持装置の等軸側断面図である。
【0042】
図2図6に示すように、引き出し容器210の前側は、開口211を有する。当該開口211は、引き出し220が引き出し容器210内に摺動可能に取り付けられるように、引き出し220が引き出し容器210内に挿入されることを可能にする。引き出し容器210の後側には、還気口212が更に設けられ、当該還気口212は、還気通路130に連通することにより、引き出し容器210内の空気を還気通路130に導く。また、当業者は、必要に応じて、還気口212を引き出し容器210の左側、右側、下側又は上側に設けてもよい。
【0043】
図2に示すように、引き出し220は、フロントエンドカバー221を有し、引き出し220が引き出し容器210内に滑り込んだとき、フロントエンドカバー221は、引き出し容器210の前端の筐体213(図6に示す)に当接し、且つフロントエンドカバー221と引き出し容器210の前端の筐体213との間には、隙間がある。
【0044】
図7は、本発明の幾つかの実施例における磁場による鮮度保持装置の効果模式図である。図8は、図7における磁場ユニットの斜視図である。
【0045】
図2図4図7に示すように、磁場ユニット230は、引き出し容器210の外側に配置されることにより、磁場ユニット230の固定及び配線を容易にする。無論、当業者は、必要に応じて、磁場ユニット230を引き出し容器210の内側に配置してもよい。
【0046】
図2図4図8に示すように、磁場ユニット230は、引き出し容器210の頂側に位置する頂部コイル231と、引き出し容器210の底側に位置する底部コイル232とを含む。好ましくは、頂部コイル231と底部コイル232とは、互いに位置合わせされる。更に、磁場ユニット230は、透磁部材233と透磁接続部材244とを更に含む。好ましくは、頂部コイル231と底部コイル232内には、透磁部材233がそれぞれ配置され、2つの透磁部材244は、透磁接続部材244を介して固定接続されている。更に好ましくは、頂部コイル231、それに対応する透磁部材233、底部コイル232、及びそれに対応する透磁部材233は、磁場の方向において引き出し220を覆うことができる。このように、引き出し220内の何れの位置における被貯蔵物も磁場に位置する。
【0047】
本発明において、透磁部材233は、頂部コイル231と底部コイル232とが引き出し容器210内で均一な強度の磁場を形成することを支援することにより、引き出し220内の各領域の食材が同じ磁場環境に位置することができ、引き出し220内の被貯蔵物へ良好な磁場鮮度保持環境を供給する。また、透磁部材233を用いることにより、頂部コイル231と底部コイル232とで形成された磁場の強度に対する制御を容易にし、引き出し220内の局所領域の磁場の強度が高すぎたり低すぎたりする状況が現れることを回避する。
【0048】
更に、本発明において、透磁接続部材244は、少なくとも頂部コイル231と底部コイル232との磁場の外部への漏洩を防止可能である。即ち、頂部コイル231と底部コイル232とで発生した磁場を制限する。具体的には、頂部コイル231と底部コイル232とで発生した磁場を引き出し容器210内に制限することにより、当該磁場をできるだけ引き出し220内の被貯蔵物に作用させる。したがって、本発明では、透磁部材233及び透磁接続部材244を用いることにより、頂部コイル231と底部コイル232との磁場の利用率を高める。
【0049】
説明すべきことは、透磁部材233および透磁接続部材244が、任意の実施可能な透磁部材、例えば、ケイ素鋼片、45パーマロイ合金、78パーマロイ合金、スーパーマロイ合金等であってもよいことである。
【0050】
図2図4図6に示すように、送風路ユニット240は、頂部導流板241、底部導流板242及び導風管243を含む。頂部導流板241は、頂部コイル231の外側に覆設され、且つ引き出し容器210の頂壁との間に頂部風路250が形成されている。底部導流板242は、底部コイル232の外側に覆設され、且つ引き出し容器210の底壁との間に底部風路260が形成されている。導風管243は、引き出し容器210の後部に固設され、導風管243の頂部は、吸気口を有し、導風管243は、その吸気口を介して送風通路120に連通し、導風管243は、更に、頂部風路250と底部風路260とにそれぞれ連通する。導風管243は、送風通路120内の冷風を頂部風路250と底部風路260とに導く。
【0051】
送風通路120内の冷風を頂部風路250及び底部風路260内に導くことができる前提で、当業者は、必要に応じて、導風管243の配置を省略してもよい。例えば、頂部風路250及び底部風路260を送風通路120に直接連通させる。例示として、磁場による鮮度保持装置200は、引き出し容器210と頂部導流板241と底部導流板242との外側に覆設されるスリーブを更に備え、当該スリーブの内腔は、頂部風路250と底部風路260とにそれぞれ連通し、スリーブには、送風通路120に連通する吸気口が配置される。
【0052】
更に、本発明の他の実施例において、当業者は、必要に応じて、送風通路120の排気口、又は導風管243(具体的に、その吸気口に近接する位置)にダンパを配置し、当該ダンパを調節することで送風通路120内の冷風が頂部風路250及び底部風路260へ流れるか否かを制御する、又は、当該ダンパを調節することで送風通路120内の冷風が頂部風路250及び底部風路260へ流れる風速を制御してもよい。
【0053】
図2図6に示すように、頂部風路250は、更に、引き出し容器210に連通する。具体的に、頂部風路250は、頂部排気口251を有し、当該頂部排気口251は、引き出し220のフロントエンドカバー221に位置合わせされることにより、頂部風路250が冷風をフロントエンドカバー221へ吹き付け、更に冷風を引き出し220内に戻す。更に具体的に、頂部排気口251は、引き出し容器210の前端の筐体213に形成されている。
【0054】
図2に示すように、底部風路260も引き出し容器210に連通する。具体的に、底部風路260は、底部排気口261を有し、当該底部排気口261は、引き出し容器210の底壁に形成されている。底部風路260は、その底部排気口261を介して冷風を引き出し220の底壁に吹き付ける。
【0055】
上述した記述に基づいて、当業者であれば理解できるように、本発明の磁場による鮮度保持装置200は、冷風が引き出し220内の被貯蔵物に直撃することを回避可能であり、更に被貯蔵物が凍結される状況を回避する。それとともに、磁場ユニット230の配置により、磁場ユニット230で発生した磁場が冷凍過程における氷晶の形成に大きな影響を与えて被貯蔵物の氷結温度を低減することができる。このように、被貯蔵物が凍結されず、より低い温度で保存され得ることは、許容される。したがって、本発明の空冷式冷却機器及び磁場による鮮度保持装置200は、被貯蔵物が凍結される状況を有効に回避することができる。
【0056】
図9は、本発明の別の幾つかの実施例における送風路ユニット240の原理模式図である。
【0057】
本発明の当該別の幾つかの実施例において、送風路ユニット240は、引き出し容器210の少なくとも一側に配置される側部導流板244を更に含む。
好ましくは、図9に示すように、引き出し容器210の左右両側の何れにも、側部導流板244が配置されている。側部導流板244と引き出し容器210の側壁との間には、側部風路270が形成され、且つ側部風路270は、頂部風路250及び/又は底部風路260に連通する。更に、側部風路270は、側部排気口271を有し、当該側部排気口271は、引き出し容器210の側壁に形成されることにより、側部風路270がその側部排気口271を介して冷風を引き出し220の側壁に吹き付けるようにする。
【0058】
図10は、本発明の更に別の幾つかの実施例における送風路ユニットの原理模式図である。
【0059】
本発明の当該更に別の幾つかの実施例において、磁場ユニット230は、引き出し容器210の外側に配置され、磁場ユニット230は、左側コイル235と右側コイル236とを含み、左側コイル235は、引き出し容器210の左側に配置され、右側コイル236は、引き出し容器210の右側に配置されている。
【0060】
更に、送風路ユニット240は、左側導流板245と、右側導流板246とを含む。左側導流板245は、左側コイル235の外側に覆設され、且つ引き出し容器210の左側壁214との間に左側風路280が形成され、左側風路280は、引き出し容器210に連通する。右側導流板246は、右側コイル236の外側に覆設され、且つ引き出し容器210の右側壁215との間に右側風路290が形成され、右側風路290は、引き出し容器210に連通する。
【0061】
好ましくは、左側風路280は、左側吸気口281と、左側排気口282とを有し、冷風は、第1吸気口281から左側風路280に進入し、左側排気口282を介して左側風路280から流れ出る。当該左側排気口282は、引き出し容器210の左側壁214に形成され、且つ引き出し220の側板に位置合わせされることにより、左側風路280が当該左側排気口282を介して冷風を引き出し220の側板へ吹き付けるようにする。このように、冷風が引き出し220内の被貯蔵物に直撃することは、回避される。
【0062】
更に好ましくは、右側風路290は、右側吸気口291と、右側排気口292とを含み、冷風は、第2吸気口291から右側風路290に進入し、右側排気口292を介して右側風路290から流れ出る。当該右側排気口292は、引き出し容器210の右側壁215に形成され、且つ引き出し220の側板に位置合わせされることにより、右側風路290が当該右側排気口292を介して冷風を引き出し220の側板に吹き付けるようにする。このように、冷風が引き出し220内の被貯蔵物に直撃することは、回避される。
【0063】
好ましくは、送風路ユニット240は、送風管を更に含み、送風管は、1つの吸気口と、2つの排気口とを有し、送風管は、その吸気口を介して送風通路120に連通し、送風管は、当該2つの排気口を介して左側吸気口281と右側吸気口291とにそれぞれ連通する。
【0064】
また、当業者は、必要に応じて、左側コイル235及び右側コイル236へ透磁部材をそれぞれ配備することにより、左側コイル235と右側コイル236とが当該透磁部材を用いて引き出し容器210内で均一な強度の磁場を形成してもよい。このように、引き出し220内の被貯蔵物へ均衡な磁場鮮度保持環境を提供する。
【0065】
更に、当業者は、必要に応じて、左側コイル235及び右側コイル236のそれぞれに対応する透磁部材へ透磁接続部材を配備することにより、当該透磁部材を介して2つの透磁部材を接続してもよい。当該透磁部材と透磁接続部材との組み合わせにより、左側コイル235と右側コイル236とで発生した磁場を引き出し容器210内に制限可能である。このように、当該磁場をできるだけ引き出し220内の被貯蔵物に作用させる。したがって、本発明では、透磁部材及び透磁接続部材の設置により、左側コイル235と右側コイル236との磁場の利用率を向上させる。
【0066】
図11は、本発明の他の幾つかの実施例における送風路ユニットの原理模式図である。
【0067】
本発明の当該他の幾つかの実施例において、磁場ユニット230は、引き出し容器210の外側に配置される。磁場ユニット230は、前側コイル237と、後側コイル238とを含み、前側コイル237は、引き出し220のフロントエンドカバー221に配置され、後側コイル238は、引き出し容器210の後側に配置されている。
【0068】
更に、送風路ユニット240は、前側導流板247と、後側導流板248と、ガイド管249とを含む。前側導流板247は、前側コイル237の外側に覆設され、且つ引き出し220のフロントエンドカバー221との間に前側風路2110が形成されている。後側導流板248は、後側コイル238の外側に覆設され、且つ引き出し容器210の後側壁との間に後側風路2120が形成されている。
【0069】
更に、前側風路2110及び後側風路2120は、ガイド管249を介して送風通路120に連通する。
【0070】
また更に、引き出し220のフロントエンドカバー221には、前側風路2110をガイド管249に連通させるための第1ガイド通路(図11におけるフロントエンドカバー221の上部の二重破線)が更に設けられ、フロントエンドカバー221には、前側風路2110を引き出し容器210の内腔に連通させるための第2ガイド通路(図11におけるフロントエンドカバー221の下部の二重破線)が更に設けられている。後側風路2120の前側壁には、排気口が設けられている。還気口212は、引き出し容器210の左側壁、右側壁又は頂壁に設けられることが好ましい。
【0071】
図11に示す実施例において、送風通路120から供給された冷風は、ガイド管249の作用で、一部が前側風路2110へ流れて前側コイル237を冷却し且つ引き出し容器210に進入し、もう一部が後側風路2120へ流れて後側コイル238を冷却し且つ引き出し容器210に進入する。
【0072】
これまでに、前文の複数の実施例を用いて本発明の技術案を記述したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施例に限定されない。本発明の技術原理から逸脱しない前提で、当業者は、上記各実施例における技術案に対して分割や組み合わせを行ってもよく、関連する技術的特徴に対して均等な変更又は置換を行ってもよい。本発明の技術思想及び/又は技術原理内でなされる如何なる変更、均等物による置換、改良等は、何れも本発明の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-02-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空冷式冷却機器に適用される、冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置であって、
前記磁場による鮮度保持装置は、
前側が開口を有する引き出し容器と、
前記引き出し容器内に摺動可能に取り付けられる引き出しと、
前記引き出し内の被貯蔵物へ磁場を供給するための磁場ユニットと、
冷風が前記磁場ユニットを冷却してから、前記被貯蔵物に直撃しないように前記引き出し容器内に進入するように構成される送風路ユニットと、
前記引き出し容器に形成され、前記引き出し容器内の空気を排出するための還気口と、を備える冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項2】
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の頂側に位置する頂部コイルと、前記引き出し容器の底側に位置する底部コイルとを含む請求項1に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項3】
前記送風路ユニットは、頂部導流板と、底部導流板とを含み、
前記頂部導流板は、前記頂部コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の頂壁との間に頂部風路が形成され、前記頂部風路は、前記引き出し容器に連通し、
前記底部導流板は、前記底部コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の底壁との間に底部風路が形成され、前記底部風路は、前記引き出し容器に連通する請求項2に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項4】
前記頂部風路の排気口は、前記引き出しのフロントエンドカバーに位置合わせされることにより、前記頂部風路が冷風を前記フロントエンドカバーへ吹き付け、更に冷風を前記引き出し内に戻すようにしている、及び/又は、
前記底部風路の排気口は、前記引き出し容器の底壁に形成されることにより、冷風を前記底部風路の前記排気口を介して前記引き出しの底壁に吹き付ける請求項3に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項5】
前記送風路ユニットは、前記引き出し容器の少なくとも一側に配置される側部導流板を更に含み、前記側部導流板と前記引き出し容器の側壁との間には、側部風路が形成され、前記側部風路は、前記頂部風路及び/又は前記底部風路に連通し、前記側部風路の排気口は、前記引き出し容器の側壁に形成されることにより、冷風を前記側部風路の前記排気口を介して前記引き出しの側壁に吹き付ける請求項3に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項6】
前記送風路ユニットは、鉛直方向に沿って配置される導風管を更に含み、前記導風管は、前記頂部風路と前記底部風路とにそれぞれ連通し、前記導風管は、冷風を前記頂部風路と前記底部風路とに導く請求項3に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項7】
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、前記磁場ユニットは、左側コイルと右側コイルとを含み、前記左側コイルは、前記引き出し容器の左側に配置され、前記右側コイルは、前記引き出し容器の右側に配置され、
前記送風路ユニットは、左側導流板と、右側導流板とを含み、
前記左側導流板は、前記左側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の左側壁との間に左側風路が形成され、前記左側風路は、前記引き出し容器に連通し、且つ、
前記右側導流板は、前記右側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の右側壁との間に右側風路が形成され、前記右側風路は、前記引き出し容器に連通する請求項1に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項8】
前記左側風路の排気口は、前記引き出し容器の左側壁に形成され、前記引き出しの側板に位置合わせされている、及び/又は、
前記右側風路の排気口は、前記引き出し容器の右側壁に形成され、前記引き出しの側板に位置合わせされている請求項7に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項9】
前記磁場ユニットは、前記引き出し容器の外側に配置され、前記磁場ユニットは、前側コイルと、後側コイルとを含み、前記前側コイルは、前記引き出しのフロントエンドカバーに配置され、前記後側コイルは、前記引き出し容器の後側に配置され、
前記送風路ユニットは、前側導流板と、後側導流板とを含み、
前記前側導流板は、前記前側コイルの外側に覆設され、前記引き出しのフロントエンドカバーとの間に前側風路が形成され、前記前側風路は、前記引き出し容器に連通し、且つ、
前記後側導流板は、前記後側コイルの外側に覆設され、前記引き出し容器の後側壁との間に後側風路が形成され、前記後側風路は、前記引き出し容器に連通する請求項1に記載の冷風直撃防止用の磁場による鮮度保持装置。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載の磁場による鮮度保持装置を備える空冷式冷却機器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0046】
図2図4図8に示すように、磁場ユニット230は、引き出し容器210の頂側に位置する頂部コイル231と、引き出し容器210の底側に位置する底部コイル232とを含む。好ましくは、頂部コイル231と底部コイル232とは、互いに位置合わせされる。更に、磁場ユニット230は、透磁部材233と透磁接続部材234とを更に含む。好ましくは、頂部コイル231と底部コイル232内には、透磁部材233がそれぞれ配置され、2つの透磁部材233は、透磁接続部材234を介して固定接続されている。更に好ましくは、頂部コイル231、それに対応する透磁部材233、底部コイル232、及びそれに対応する透磁部材233は、磁場の方向において引き出し220を覆うことができる。このように、引き出し220内の何れの位置における被貯蔵物も磁場に位置する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
更に、本発明において、透磁接続部材234は、少なくとも頂部コイル231と底部コイル232との磁場の外部への漏洩を防止可能である。即ち、頂部コイル231と底部コイル232とで発生した磁場を制限する。具体的には、頂部コイル231と底部コイル232とで発生した磁場を引き出し容器210内に制限することにより、当該磁場をできるだけ引き出し220内の被貯蔵物に作用させる。したがって、本発明では、透磁部材233及び透磁接続部材234を用いることにより、頂部コイル231と底部コイル232との磁場の利用率を高める。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
説明すべきことは、透磁部材233および透磁接続部材234が、任意の実施可能な透磁部材、例えば、ケイ素鋼片、45パーマロイ合金、78パーマロイ合金、スーパーマロイ合金等であってもよいことである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7
【国際調査報告】