IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ インクレド リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-甘味料濃縮配合物 図1
  • 特表-甘味料濃縮配合物 図2
  • 特表-甘味料濃縮配合物 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】甘味料濃縮配合物
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/00 20160101AFI20240719BHJP
   A23L 27/30 20160101ALI20240719BHJP
   A21D 2/18 20060101ALI20240719BHJP
   A23L 25/00 20160101ALI20240719BHJP
【FI】
A23L27/00 E
A23L27/30
A21D2/18
A23L25/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507186
(86)(22)【出願日】2022-08-05
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 IB2022057310
(87)【国際公開番号】W WO2023012741
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】63/229,614
(32)【優先日】2021-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/253,133
(32)【優先日】2021-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/316,015
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524047604
【氏名又は名称】インクレド リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】チビオン,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ビタン リロン
(72)【発明者】
【氏名】ラハブ,ナーマ
(72)【発明者】
【氏名】トラクテンバーグ,アレキサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ファッタル,モラン
【テーマコード(参考)】
4B032
4B036
4B047
【Fターム(参考)】
4B032DB05
4B032DB21
4B032DG02
4B032DK02
4B032DK03
4B032DK11
4B032DK18
4B032DK21
4B032DK26
4B032DK47
4B032DL05
4B036LC01
4B036LH09
4B036LH13
4B036LH15
4B036LH25
4B036LH28
4B036LH40
4B036LK03
4B047LB02
4B047LB09
4B047LE06
4B047LG05
4B047LG18
4B047LG21
4B047LP09
(57)【要約】
甘味料濃縮物、甘味料配合物、ならびに甘味付けされた食品配合物及び製品であって、前記甘味料配合物は、(a)第1の甘味料を含有する甘味料粒子と、(b)結晶質糖粒子と、を含み、前記甘味料粒子内に少なくとも1種のタンパク質が配置されており、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、前記甘味料配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも40重量%は結晶質である、前記甘味料濃縮物、前記甘味料配合物、ならびに前記甘味付けされた食品配合物及び製品。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含有する甘味料粒子と、
(b)結晶質糖粒子と、を含み、
前記甘味料粒子内に少なくとも1種のタンパク質を配置し、
前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記甘味配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも40重量%は結晶質である、前記甘味配合物。
【請求項2】
前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記甘味料粒子からなるタンパク質甘味料濃縮物は、標準的な減糖食用配合物内で提供される場合、前記標準的な減糖食用配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない標準的な減糖対照食用配合物と比較して、甘味が低い、請求項1に記載の甘味配合物。
【請求項3】
前記すべての甘味配合物が前記標準的な減糖食用配合物内で提供される場合、前記標準的な減糖配合物は、前記標準的な減糖対照食用配合物と比較して、改善された甘味を示す、請求項2に記載の甘味配合物。
【請求項4】
前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記甘味料粒子からなるタンパク質甘味料濃縮物は、前記タンパク質甘味料濃縮物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない第1の対照甘味料と比較して、甘味が低い、請求項1に記載の甘味配合物。
【請求項5】
前記甘味配合物は、前記甘味配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない第2の対照甘味料と比較して、改善された甘味を示す、請求項4に記載の甘味配合物。
【請求項6】
前記甘味料の合計量の少なくとも60重量%は、結晶質である、先行請求項のいずれか一項に記載の甘味配合物。
【請求項7】
前記甘味料の合計量の少なくとも90重量%は、結晶質である、先行請求項のいずれか一項に記載の甘味配合物。
【請求項8】
前記甘味料粒子中の前記少なくとも1種のタンパク質及び前記結晶質糖粒子中に配置された任意のタンパク質の総タンパク重量(Ptotal)の、前記第1の甘味料及び前記結晶質糖粒子の総重量に対する第2の重量比率は、0.02%~20%の範囲内である、先行請求項のいずれか一項に記載の甘味配合物。
【請求項9】
前記第2の重量比率は、0.02%~10%の範囲内である、請求項8に記載の甘味配合物。
【請求項10】
前記第2の重量比率は、0.02%~3%の範囲内である、請求項8に記載の甘味配合物。
【請求項11】
前記甘味料粒子内で、重量比Rは、
R=Wsucrose-a/Wsucrose-cによって定義され、
Wsucrose-aは、任意の非晶質スクロースの重量であり、
Wsucrose-cは、結晶質スクロースの重量であり、
Rは、多くとも3.3:1である、先行請求項のいずれか一項に記載の甘味配合物。
【請求項12】
Rは、多くとも1.5:1である、請求項11に記載の甘味配合物。
【請求項13】
Rは、多くとも0.8:1である、請求項11に記載の甘味配合物。
【請求項14】
食品配合物であって、
(a)先行請求項のいずれか一項に記載の甘味配合物と、
(b)少なくとも1種の脂肪と、
(c)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
前記食品配合物内の前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、及び前記少なくとも1種のデンプンの全体濃度は、少なくとも20重量%であり、
前記食品配合物は、前記食品配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照食用配合物と比較して、改善された甘味を示し、
前記甘味配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも60重量%は結晶質である、前記食品配合物。
【請求項15】
前記食品配合物内で、前記甘味料の全体量の少なくとも95重量%は、結晶質である、請求項14に記載の食品配合物。
【請求項16】
前記食品配合物内の前記甘味料の総重量含量は、10%~80%の範囲内である、請求項14または請求項15に記載の食品配合物。
【請求項17】
前記食品配合物は、少なくとも5%の前記少なくとも1種の脂肪を含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の食品配合物。
【請求項18】
前記食品配合物は、少なくとも5%の前記少なくとも1種のデンプンを含む、請求項17に記載の食品配合物。
【請求項19】
前記食品配合物は、少なくとも2%、少なくとも5%、または少なくとも10%の食用充填剤を含有する、請求項14~18のいずれか一項に記載の食品配合物。
【請求項20】
前記食品配合物内で、前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、前記少なくとも1種のデンプン、及び前記食用充填剤の全体濃度は、少なくとも50重量%である、請求項19に記載の食品配合物。
【請求項21】
前記食品配合物内で、前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、前記少なくとも1種のデンプン、及び前記食用充填剤の全体濃度は、少なくとも70重量%である、請求項19に記載の食品配合物。
【請求項22】
前記食用充填剤は、食物繊維である、請求項19~21のいずれか一項に記載の食品配合物。
【請求項23】
前記対照食用配合物は、標準的な減糖対照食用配合物である、請求項14~22のいずれか一項に記載の食品配合物。
【請求項24】
前記食品配合物は、小麦粉菓子である、請求項14~23のいずれか一項に記載の食品配合物。
【請求項25】
前記食品配合物は、砂糖菓子である、請求項14~23のいずれか一項に記載の食品配合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年8月5日出願の米国特許出願第63/229,614号、2021年10月7日出願の米国特許出願第63/253,133号、及び2022年3月3日出願の米国特許出願第63/316,015号から優先権を取得するものであり、これらの出願は、参照により、本明細書に完全に記載されているかのようにあらゆる目的のために組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は主に、食品配合物及びそのための甘味料配合物、甘味料粒子中に配置された1つ以上のタンパク質を含有する甘味料濃縮配合物、ならびにそのような甘味料濃縮配合物を含有する甘味料及び食品配合物に関する。
【0003】
本発明者らは、改善された甘味料配合物及びそのような改善された甘味料配合物を含有する、改善された食品配合物の必要性を認識していた。
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様によれば、甘味料粒子を含む配合物であって、甘味料粒子は、結晶質スクロースと、(b)任意選択で、非晶質スクロースと、を含み、甘味料粒子中のスクロースの合計量は、結晶質スクロース及び非晶質スクロースとして定義され、タンパク質は、甘味料粒子中にタンパク質粒子として配置され、甘味料粒子の集合内で、(i)タンパク質のスクロースの合計量に対する第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、(ii)非晶質スクロースの結晶質スクロースに対する第2の重量比は、最大で3.3:1である、配合物が提供される。
【0005】
本発明の更なる態様によれば、(a)第1の甘味料を含有する甘味料粒子と、(b)結晶質糖粒子と、を含む配合物であって、少なくとも1種のタンパク質は、甘味料粒子中に配置され、少なくとも1種のタンパク質の第1の甘味料に対する第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、甘味配合物内で、甘味料の合計量の少なくとも40重量%は、結晶質である、配合物が提供される。
【0006】
本発明の更なる態様によれば、(a)第1の甘味料及び第1の甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質を含む、第1の甘味料粒子と、(b)通常の糖を主に含有するか、またはそれから実質的になる第2の甘味料粒子と、(c)少なくとも1種の脂肪と、(d)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含む、食品配合物であって、食品配合物内の第1の甘味料、第2の甘味料、少なくとも1つの脂肪、及び少なくとも1つのデンプンの合計濃度は、少なくとも20重量%であり、食品配合物内の主な甘味料は、通常の糖である、食品配合物が提供される。
【0007】
記載された好ましい実施形態での特徴によれば、食品配合物は、食品配合物と同一であるが少なくとも1種のタンパク質を含まない対照の食用配合物と比較して、改善された甘味を示す。
【0008】
本発明の更なる態様及び特徴を以下に提供する。
【0009】
添付の図面を単なる例示として参照しながら本発明を説明する。特に詳細に図面を参照して、示されている詳細は、本発明の好ましい実施形態の例示であり、それを例示考察することだけを目的としていることを強調するものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一態様による、30%の米タンパク質及び70%のスクロースを含有する固体甘味料濃縮配合物のX線回折(XRD)プロットである。
図2】本発明の一態様による、50%の米タンパク質及び50%のスクロースを含有する固体甘味料濃縮配合物のX線回折(XRD)プロットである。
図3】本発明の一態様による、70%の米タンパク質及び30%のスクロースを含有する固体甘味料濃縮配合物のX線回折(XRD)プロットである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は主に、甘味料粒子中に配置された1つ以上のタンパク質を含む、甘味料濃縮配合物、及びそのような甘味料濃縮配合物を含む、食用配合物を記載する。
【0012】
そのような甘味料濃縮配合物は、様々な粘膜付着性のいずれかを示し得る、1種以上のタンパク質を含む。
【0013】
本発明者らは、様々なタンパク質を食品に添加すると-残念ながら-食品の知覚される甘味が減少し得ることを見出した。理論に束縛されるものではないが、本発明者らは、これは、少なくとも部分的には、食品の渋味へのそのようなタンパク質の寄与によるものであり得ると考えている。その結果として、食品の甘味、食品の味、食品の口当たりなどに対するタンパク質の悪影響を相殺するために、更なる量の甘味料(例えば、スクロースまたはフルクトース)を食品に導入する必要があり得る。これはまた、テクスチャ及び焼成特性を含む様々な食品特性が損なわれ得るか、または変化し得るため、その食品の調製及び製造にはかなりの改変が必要となる場合がある。特に乳タンパク質に関して、この現象は、乳清タンパク質濃縮物と比較して、乳清タンパク質単離物の場合、より深刻になる場合がある。この現象は、様々な乳清タンパク質配合物と比較して、カゼインベースのタンパク質の場合、更により深刻になる可能性がある。特に、カゼインベースのタンパク質は、口当たりに悪影響を及ぼす場合がある。
【0014】
様々な植物性タンパク質濃縮物も、様々な食品の味覚特性を損なう可能性がある。例として、エンドウ豆タンパク質は、不快な感覚認知、例えば、渋味に寄与する場合がある。
【0015】
本発明者らは、少なくともその甘味に関して、食品内のタンパク質の位置が非常に重要であり得ることを更に発見した。具体的には、本発明者らは、タンパク質が甘味料粒子内に組み込まれる場合、タンパク質が食品の甘味に悪影響を及ぼさない可能性があることを発見した。実際、本発明者らは、驚くべきことに、特定の条件下で(例えば、タンパク質の特定の濃度範囲内で)、食品内のそのようなタンパク質の存在により、食品の甘味が実際に増強され得ることを発見した。
【0016】
理論に制限されるものではないが、本発明者らは、タンパク質が舌上及び口腔内の粘膜(mucosa)または粘膜(mucous membrane)に粘膜付着することで、甘味料の炭水化物及び甘味料のポリオールの保持に寄与する可能性があり、甘味の感覚が増強されかつ延長される。この現象は、ムチンを含む粘膜と甘味料粒子中のタンパク質との間の粘膜付着が、甘味料粒子を口腔粘膜に固定するのを助けるか、または甘味料粒子と口腔粘膜との接触時間を少なくとも増加させるのを助けるように、タンパク質が甘味料粒子内に取り込まれた場合に起こるか、または大幅に増強される。これは、例として、舌上の甘味センサ/受容体部位の活性化の増加につながる。
【0017】
本発明者らは、更に驚くべきことに、甘味料粒子内に配置された特定の低濃度範囲のタンパク質内において、(おそらく、粘膜付着の増加に起因して)タンパク質の存在が、知覚される甘味を含む、味に悪影響を及ぼすタンパク質の様々な特性を相殺する以上であるように見えることを発見した。これらの有害な特性には、食品の粘度の増加(とりわけ、溶解動態の低下、甘味センサ/受容体部位への甘味料分子の輸送の妨害)、経口甘味センサ/受容体部位の被覆及び遮断、ならびにタンパク質の非甘味が含まれる。これらの有害な特性を相殺する以上であることにより、甘味料粒子内にタンパク質が存在すると、食品に非常に増強された甘味を付与することができる。
【0018】
しかしながら、本発明者らは、驚くべきことに、甘味料粒子内に配置されたタンパク質の濃度がこの特定の低濃度範囲を超えていること(例えば、タンパク質20%対砂糖80%の重量比で糖粒子内に配置されたタンパク質を含有する甘味料配合物)により、タンパク質の存在は、知覚される甘味を著しく損ない得ることを発見した。実際に、そのようなタンパク質含有甘味料粒子配合物の知覚される甘味は、甘味配合物と同一であるが少なくとも1種のタンパク質を含まない対照の甘味料配合物と比較して、大幅に減少し得る。
【0019】
このように、本発明者らは、他の甘味料粒子、例えば、通常の糖の存在下で、そのような甘味性が損なわれた「タンパク質濃縮物」が知覚される甘味を実際に増強し得ることを発見した。例えば、通常の糖で「希釈」されたタンパク質濃縮物が、糖菓または焼き菓子(ケーキ、クッキー、ペストリーなど)などの食品内で利用される場合、この食品は、同じ濃度の甘味料(この例では、通常の糖)を有するがタンパク質を含まない対照食品と比較して、顕著に改善された甘味を示し得る。
【0020】
場合によっては、本発明の食品は、知覚される甘味を減少させることなく、実際の従来の食品よりも少なくとも20%~50%少ない甘味料を含むように配合することができる。
【0021】
明白な健康上の利点に加えて、甘味が損なわれたタンパク質濃縮物を、通常の結晶質糖などの通常の甘味料と併用すると、実質的にすべての糖粒子が低濃度でタンパク質を含有するタンパク質ベースの甘味料と比較して、様々な食品の製造コストが大幅に低減され得る。
【0022】
本発明の配合物で使用されるタンパク質の例としては、カゼイン及び乳清タンパク質などの乳タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。カゼインとしては、例えば、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、ミセルカゼイン、及び酸性カゼインが挙げられ得る。
【0023】
そのようなタンパク質の追加の例としては、植物性タンパク質が挙げられる。そのような植物性タンパク質の一般的な例としては、米タンパク質、エンドウ豆タンパク質、及びヒヨコ豆タンパク質が挙げられる。
【0024】
様々なタンパク質は、発酵により作製されてもよい。
【0025】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「粘膜付着剤」などという用語は、粘膜付着を介してヒト舌の粘膜表面のムチン層に付着するための親和性を示す物質を指す。
【0026】
本明細書で使用する場合、「甘味料炭水化物」という用語は、少なくとも1つの炭水化物部分を有する食用甘味料を指し、この炭水化物は、エネルギーを生成するためにヒト体内で処理される。この定義は、少なくとも0.1kcal/g、より典型的には少なくとも0.2kcal/g、より典型的には少なくとも0.5kcal/g、更により典型的には少なくとも1.0kcal/gのエネルギー値を有する、甘味料炭水化物を含むことを意味する。この定義は、特に、アルロースを含むことを意味する。
【0027】
「甘味料炭水化物」という用語は、特に、スクラロース、アスパルテーム、及びアセスルファムKなどの高強度甘味料を除外することを意味する。
【0028】
「甘味料」という用語は、単独で使用される場合、甘味料炭水化物及び甘味料ポリオールの両方を含むことを意味する。
【0029】
甘味料炭水化物は、典型的なヒト消費者によって消費される場合、甘味を生じる。スクロースを基準の1とした重量基準で、正規化された甘味スケールで、マルトースが約0.31であり、ラクトースが約0.22である場合、「甘味料炭水化物」という用語は、ラクトースと、この正規化された甘味スケールで0.15~2.5の範囲内の甘味を有する、任意の糖、または他の栄養素の炭水化物含有甘味料と、に適用される。あるいは、糖または他の栄養素の炭水化物含有甘味料の最小甘味は、ラフィノースの甘味(上記のスケールで0.15の甘味を有する)であると述べられ得る。より典型的には、そのような甘味料炭水化物は、この正規化された甘味スケールで0.25~2.5、0.35~2.5、0.45~2.5、0.25~1.8、0.45~1.7、0.15~1.7または0.35~1.5の範囲内の甘味を有する。
【0030】
文献で報告されているフルクトースの相対甘味は、最小で0.91、最大で約1.7と報告されていることに留意されたい。誤解を避けるために、「甘味料炭水化物」という用語は、その報告された相対甘味値のいずれかに関係なく、フルクトースを含むことを意味する。
【0031】
本明細書で使用する場合、「正規化された甘味スケール」という用語は、スクロースに1.00の値を割り当てた重量基準の相対甘味スケールを指す。より具体的には、正規化された甘味スケールは、Moscowitz,H.“Ratio Scales of Sugar Sweetness”;Perception&Psychophysics,1970,Vol.7(5)に開示されている方法に従って決定され、そこで表3に開示されているように及び本明細書で以下に提供されるように糖及びポリオール/糖アルコールのべき関数は、1.3の指数(n=1.3)を有する。
【表1】
【0032】
甘味料炭水化物は、単糖または二糖であり得る。甘味料炭水化物の例としては、スクロース、グルコース、マルトース、フルクトース、ラクトースまたは甘味料炭水化物の任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。1つ以上の甘味料炭水化物を、1つ以上の甘味料ポリオールと組み合わせることができる。甘味料炭水化物は、天然に存在するものでも、または合成的に作製されたものでもよい。
【0033】
本明細書で使用する場合、「甘味料ポリオール」という用語は、典型的なヒト消費者によって消費される場合、甘味を生じる消耗型ポリオールを指す。甘味料ポリオールの非限定的な例としては、キシリトール、マルチトール、エリトリトール、ソルビトール、トレイトール、アラビトール、水素化デンプン加水分解物(HSH)、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、またはガラクチトール(ズルシトール)が挙げられる。多くの場合、ポリオールは糖アルコールである。糖アルコールは、酸またはアルデヒドのアルコールへの(化学的または生物学的変換を介する)任意の既知の還元方法によって、炭水化物から作製され得る。他の場合では、甘味料ポリオールは、親炭水化物から合成することができる。あるいは、甘味料ポリオールは、生物学的供給源から得ることができる。
【0034】
誤解を避けるために、「甘味料ポリオール」という用語は、上記の正規化された甘味スケールで0.15~2.5の範囲内の甘味を有する、任意のポリオール/糖アルコールを含むことを意味する。より典型的には、そのような甘味料ポリオールは、この正規化された甘味スケールで、0.15~1.5、0.15~1.0、0.15~0.8、0.15~0.7、0.20~0.7、0.15~0.6または0.25~0.6の範囲内の甘味を有する。
【0035】
本発明の配合物及び方法に従って使用するためのタンパク質は、様々な粘膜付着性を有することができる。
【0036】
粘膜付着性とは一般的に、ヒトの舌の粘膜表面のムチン層への特定の巨大分子の付着を意味し得る。ヒトの舌の粘膜表面のムチン層に付着する粘膜付着剤の親和性は、様々な特性評価法により特性決定または定量化され得る。
【0037】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「粘膜付着(mucoadhesion)」及び「粘膜付着(mucosal adhesion)」という用語は、ヒトの舌の粘膜表面のムチン層に付着する配合物または特定の巨大分子(例えば、様々なタンパク質)の傾向を指す。
【0038】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「粘膜付着剤」などという用語は、粘膜付着を介してヒトの舌の粘膜表面のムチン層に付着することに対する親和性を示す物質を指す。
【0039】
本発明の配合物及び方法に従って使用するためのタンパク質の粘膜付着性は、多数の親水性基、例えば、アミン基、メトキシ基、ヒドロキシル基などを有し得、それらは、水素結合及び静電相互作用などの様々な相互作用により粘膜または細胞膜への付着を助け得る。粘膜付着は、絡み合いを含む、様々な物理的現象によって促進され得る。
【0040】
乳清タンパク質に関しては、例えば、正に帯電した乳清タンパク質(例えば、βラクトグルボリン)と負に帯電した唾液タンパク質との間に、かなりの静電相互作用が生じる場合がある。
【0041】
本発明のいくつかの実施形態では、タンパク質は、球状タンパク質であるか、または球状タンパク質を含む。
【0042】
本発明のいくつかの実施形態では、タンパク質は、貯蔵タンパク質であるか、または貯蔵タンパク質を含む。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態では、球状タンパク質は、グロブリンタンパク質であるか、またはグロブリンタンパク質を含む。
【0044】
本発明のいくつかの実施形態では、球状タンパク質は、アルブミンタンパク質であるか、またはアルブミンタンパク質を含む。
【0045】
本発明のいくつかの実施形態では、貯蔵タンパク質は、種子貯蔵タンパク質であるか、または種子貯蔵タンパク質を含む。
【0046】
本発明のいくつかの実施形態では、貯蔵タンパク質は、プロラミンタンパク質であるか、またはプロラミンタンパク質を含む。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態では、プロラミンタンパク質は、グルテリンタンパク質であるか、またはグルテリンタンパク質を含む。
【0048】
本発明のいくつかの実施形態では、貯蔵タンパク質は、2Sアルブミンタンパク質であるか、または2Sアルブミンタンパク質を含む。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態では、グロブリンタンパク質は、7Sビシリンタンパク質であるか、または7Sビシリンタンパク質を含む。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態では、グロブリンタンパク質は、11Sレグミンタンパク質であるか、または11Sレグミンタンパク質を含む。
【0051】
本発明のいくつかの実施形態では、グロブリンタンパク質は、15Sグロブリンタンパク質であるか、または15Sグロブリンタンパク質を含む。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態では、グロブリンタンパク質は、8Sコンビシリンタンパク質であるか、または8Sコンビシリンタンパク質を含む。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態では、グロブリンタンパク質は、γ-コングルチンタンパク質であるか、またはγ-コングルチンタンパク質を含む。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態では、グロブリンタンパク質は、β-コングルチンタンパク質であるか、またはβ-コングルチンタンパク質を含む。
【0055】
本発明のいくつかの実施形態では、貯蔵タンパク質は、卵白アルブミンタンパク質であるか、または卵白アルブミンタンパク質を含む。
【0056】
本発明のいくつかの実施形態では、貯蔵タンパク質は、β-ラクトグロブリンタンパク質であるか、またはβ-ラクトグロブリンタンパク質を含む。
【0057】
本発明のいくつかの実施態様では、貯蔵タンパク質は、ウシ血清アルブミンなどの血清アルブミンであるか、または血清アルブミンを含む。
【0058】
本発明のいくつかの実施形態では、タンパク質は、乳タンパク質である。
【0059】
いくつかの実施形態では、乳タンパク質は、少なくとも1つの乳清タンパク質を含む。
【0060】
乳清タンパク質濃縮物及び乳清タンパク質単離物を含む、いくつかの一般的なタイプの乳清タンパク質がある。乳清タンパク質濃縮物(WPC)は、通常、70%~80%のタンパク質を含有する。WPCは更に、ラクトース及び脂肪を含有する。乳清タンパク質単離物(WPI)は、少なくとも90%のタンパク質を含有し、ラクトース及び脂肪を含有することができるが、WPCよりも少ない量で含有する。
【0061】
いくつかの実施形態では、乳タンパク質は、少なくとも1つのカゼインを含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの乳清タンパク質は、乳清タンパク質濃縮物の形態である。
【0063】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの乳清タンパク質は、乳清単離物の形態である。
【0064】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの乳清タンパク質は、乳清タンパク質濃縮物と乳清タンパク質単離物との任意の組み合わせの形態である。
【0065】
いくつかの実施形態では、乳タンパク質(例えば、乳清タンパク質)は、α-ラクトアルブミンを含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、乳タンパク質(例えば、乳清タンパク質)は、β-ラクトグロブリンを含む。
【0067】
いくつかの実施形態では、乳タンパク質(例えば、乳清タンパク質)は、血清アルブミンを含む。
【0068】
いくつかの実施形態では、乳タンパク質(例えば、乳清タンパク質)は、少なくとも1つの免疫グロブリンを含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、乳タンパク質(例えば、乳清タンパク質)は、少なくとも1つのプロテオースペプトンを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカゼインは、カゼイン塩である。
【0071】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカゼインは、カゼイン塩を含む。
【0072】
いくつかの実施形態では、カゼインは、金属カゼイン塩である。
【0073】
いくつかの実施形態では、カゼイン塩は、R+1-カゼイン塩の形態を有し、Rは、1の名目上の価数を有し、例えば、カゼインカリウムである。
【0074】
いくつかの実施形態では、カゼイン塩は、R+2-(カゼイン塩)の形態を有し、Rは、2の名目上の価数を有し、例えば、カゼインマグネシウムである。
【0075】
いくつかの実施形態では、カゼイン塩は、R+3-(カゼイン塩)の形態を有し、Rは、3の名目上の価数を有し、例えば、カゼインクロムである。
【0076】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カゼインカルシウムである。
【0077】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カゼインカルシウム、カゼインマグネシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム、カゼインアンモニウム、及びカゼインクロムからなるカゼイン塩の群から選択される。
【0078】
いくつかの実施形態では、カゼインは、酸性カゼインである。
【0079】
いくつかの実施形態では、カゼイン(例えば、カゼインカルシウム)は、ミセルの形態である。
【0080】
本発明のいくつかの実施形態では、タンパク質は、少なくとも1種の植物性タンパク質を含む。
【0081】
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の植物性タンパク質は、植物性タンパク質濃縮物と植物性タンパク質単離物との任意の組み合わせの形態である。
【0082】
いくつかの実施形態では、植物性タンパク質には、米タンパク質が含まれる。
【0083】
いくつかの実施形態では、植物性タンパク質には、エンドウ豆タンパク質が含まれる。
【0084】
いくつかの実施形態では、植物性タンパク質には、ヒヨコ豆タンパク質が含まれる。
【0085】
本発明のいくつかの実施態様では、卵タンパク質は、アルブミンを含むか、またはアルブミンを主に含む。
【0086】
本発明のいくつかの実施態様では、アルブミンは、卵白アルブミンを含むか、または卵白アルブミンを主に含む。
【0087】
本発明のいくつかの実施態様では、卵タンパク質は、リポタンパク質を含むか、またはリポタンパク質を主に含む。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態では、リポタンパク質は、低密度リポタンパク質を含むか、または低密度リポタンパク質を主に含む。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態では、リポタンパク質は、高密度リポタンパク質を含む。
【0090】
いくつかの実施形態では、少なくとも1種の卵タンパク質は、卵タンパク質、卵タンパク質濃縮物及び卵タンパク質単離物のいずれか1つまたはこれらのいずれかの組み合わせの形態である。
【0091】
通常、食用充填剤材料は、本発明の食品配合物中の低減された量の糖を補うために利用される。通常、食用充填剤は、食物繊維、または可溶性食物繊維などの可溶性繊維であり得る。
【0092】
いくつかの実施形態では、食用充填剤は、フルクタンなどの多糖であり得るか、または多糖を含み得る。フラクトナンのうち、イヌリンが一般的に使用され得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、食用充填剤は、フラクトオリゴ糖などのオリゴ糖であり得るか、またはオリゴ糖を含み得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、可溶性繊維は、耐性マルトデキストリン(例えば、可溶性コーン繊維)であり得るか、または耐性マルトデキストリンを含み得る。
【0095】
いくつかの実施形態では、可溶性繊維は、ポリデキストロースであり得るか、またはポリデキストロースを含み得る。
【0096】
甘味料配合物または食用配合物は、通常、シリカなどのケイ素含有種を含まない。いくつかの実施形態では、甘味料配合物または食用配合物内のケイ素の濃度は、最大で1%、最大で0.5%、最大で0.2%、最大で0.1%、最大で0.05%、最大で0.02%、最大で0.01%、最大で0.005%、または最大で0.003%である。通常、甘味料配合物または食用配合物内のケイ素の濃度は、最大で0.002%、最大で0.001%であるか、または配合物はケイ素を含まない。
【実施例
【0097】
次に、以下の実施例を参照するが、これらの実施例は、上記の説明と共に、本発明を非限定的に説明するものである。
【0098】
【表2】
【0099】
【表3】
【0100】
様々な一般的な材料(糖、ポリオールなど)は、このリストに含まれていない。
【0101】
実施例1
タンパク質甘味料スラリーの作製
1つ以上の炭水化物甘味料及び/または1つ以上のポリオール(通常、糖アルコール)甘味料を含む甘味料シロップを、タンパク質の添加前に調製する。甘味料シロップの温度は、一般に25℃~場合によっては80℃程度の範囲内に維持される。スクロースの場合、デフォルト温度は60℃である。様々なタンパク質は温度感受性を示し得、調製工程の最高温度を決定し得る。水に対する甘味料の濃度は、通常、炭水化物及びポリオール甘味料の大部分について1重量%~65重量%の範囲内である(タンパク質と甘味料との間の比率に依存し得る)。いくつかの低可溶性甘味料は、完全に溶解するために、比較的高い水濃度及び/または温度を必要とし得る。次いで、タンパク質を一定の混合下で段階的に添加する。タンパク質の添加が完了したら、タンパク質が甘味料シロップ内に完全に分散されるまで、混合容器を高せん断ミキサーを使用して少なくとも7分間撹拌し続ける。
【0102】
分散がより困難なタンパク質については、水画分を予熱してもよい。
【0103】
実施例2
乾燥粉末の作製
タンパク質甘味料濃縮シロップ(例えば、実施例1に従って作製されたもの)を、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器(例えば、Stephan)に移す。容器を加熱し(通常、60℃~70℃)、真空下に維持し、常に混合することで水を蒸発させ、最終的にタンパク質甘味料濃縮物粉末が作製され、この粉末は、通常、微細でありかつ乾燥している。
【0104】
任意選択で、粉末は、数時間または一晩、更に乾燥させるために(通常、65℃で動作する)オーブンに移されてもよい。
【0105】
実施例2A
タンパク質甘味料粉末のサイズ低減
通常、粉末形態のタンパク質甘味料濃縮物は、任意選択で、サイズ低減を受けることができる。タンパク質甘味料粉末を粉砕し、濃縮物中の特定のタンパク質(複数可)に応じて、通常、75~300マイクロメートルの範囲内であるD50を有する微細粉末を作製することができる。
【0106】
実験例3
甘味料成分を作製するためのタンパク質甘味料濃縮物の希釈
通常、75~300マイクロメートルの範囲内のD50を有する、タンパク質甘味料濃縮物(例えば、実施例2Aのようにサイズ低減した)を、少なくとも1種の通常の炭水化物甘味料及び/または少なくとも1種のポリオール(通常、糖アルコール)甘味料で希釈し、甘味料配合物中に所望の量のタンパク質を得る。例えば、50%のタンパク質を含有するタンパク質甘味料濃縮物から、平均0.3%のタンパク質を含有する「希釈」タンパク質甘味料配合物または「標準濃度のタンパク質甘味料」配合物を調製するために、タンパク質甘味料濃縮配合物0.6グラムを、99.4グラムの通常の炭水化物甘味料(例えば、スクロース)及び/またはポリオール甘味料と混合する。
【0107】
実施例4
食用配合物の作製における甘味料成分の利用
タンパク質甘味料濃縮物と通常の甘味料との混合物であり得る、「希釈」または「標準濃度」タンパク質甘味料配合物(例えば、実施例3に従って作製された)を他の成分と共に成分として添加し、混合し、任意選択で、更に加工し(例えば、焼成し)、食用配合物(例えば、ケーキ、マフィン、ビスケット)を作製し得る。
【0108】
実施例5
タンパク質甘味料濃縮配合物を利用する別の方法は-別個の成分として-食用配合物(例えば、マフィン)の調製中に、通常の甘味料(炭水化物甘味料及び/またはポリオール甘味料)と一緒に、必要量のタンパク質甘味料濃縮物を添加することによる。例えば、食用配合物内で、通常の甘味料とタンパク質を50%含有する濃縮タンパク質含有甘味料とから平均タンパク質濃度0.3%を有する甘味料を得るために、タンパク質甘味料濃縮物0.6グラムが、通常の甘味料99.4グラムと一緒に添加される。したがって、タンパク質甘味料濃縮物及び通常の甘味料は、混合物としてではなく、別個の成分として添加され得る。
【0109】
実施例6
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)50%及びスクロース50%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:カゼインカルシウム配合物100グラムを、スクロース100グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、カゼインカルシウムを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0110】
実施例7
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)70%及びスクロース30%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:カゼインカルシウム配合物100グラムを、スクロース42.8グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、カゼインカルシウムを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0111】
実施例8
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)10%及びスクロース90%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:カゼインカルシウム配合物100グラムを、スクロース900グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、カゼインカルシウムを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0112】
実施例9
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)90%及びスクロース10%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:カゼインカルシウム配合物100グラムを、スクロース11.1グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、カゼインカルシウムを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0113】
実施例10
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)30%及びスクロース70%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:カゼインカルシウム配合物100グラムを、スクロース233.3グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、カゼインカルシウムを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0114】
実施例11
米タンパク質配合物(Zero、LSP、79%タンパク質)30%及びスクロース70%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:米タンパク質配合物100グラムを、スクロース233.3グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、米タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0115】
実施例12
米タンパク質配合物(Zero、LSP、79%タンパク質)50%及びスクロース50%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:米タンパク質配合物100グラムを、スクロース100グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、米タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0116】
実施例13
米タンパク質配合物(Zero、LSP、79%タンパク質)70%及びスクロース30%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:米タンパク質配合物100グラムを、スクロース42.8グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、米タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0117】
実施例14
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)1%を含有する分散液を、実施例1に従って調製した:スクロース650グラムを含有する濃縮甘味料シロップを、カゼインカルシウムの添加前に調製した。次に、カゼインカルシウム6.5グラムを、濃縮甘味料シロップ中に分散させた。シロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0118】
実施例15
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)1.5%を含有する分散液を、実施例1に従って調製した:スクロース650グラムを含有する濃縮甘味料シロップを、カゼインカルシウム配合物の添加前に調製した。次に、カゼインカルシウム配合物9.75グラムを、濃縮甘味料シロップ中に分散させた。シロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0119】
実施例16
米タンパク質配合物(Zero、LSP、79%タンパク質)1%を含有する分散液を、実施例1に従って調製した:スクロース650gを含有する濃縮甘味料シロップを、米タンパク質配合物を添加する前に、調製した。次に、米タンパク質配合物6.5グラムを、濃縮甘味料シロップ中に分散させた。シロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0120】
実施例17~実施例26
実施例6~実施例15の配合物を調製したが、スクロースの代わりにフルクトースを使用した。
【0121】
実施例27
エンドウ豆タンパク質単離物(Nutralys(登録商標)S85XF、83~88%タンパク質)70%及びスクロース30%を含む分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:エンドウ豆タンパク質単離物100グラムを、スクロース42.8グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、エンドウ豆タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0122】
実施例28
エンドウ豆タンパク質単離物(Nutralys(登録商標)S85XF、83~88%タンパク質)60%及びスクロース40%を含む分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:エンドウ豆タンパク質単離物100グラムを、スクロース66.6グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、エンドウ豆タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0123】
実施例29
エンドウ豆タンパク質単離物(Nutralys(登録商標)S85XF、83~88%タンパク質)20%及びスクロース80%を含む分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:エンドウ豆タンパク質単離物100グラムを、スクロース400グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、エンドウ豆タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0124】
実施例30
エンドウ豆タンパク質単離物(Nutralys(登録商標)S85XF、83~88%タンパク質)50%及びスクロース50%を含む分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:エンドウ豆タンパク質単離物100グラムを、スクロース100グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、エンドウ豆タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0125】
実施例31
ミセルカゼイン配合物(IdaPro、88%タンパク質)50%及びスクロース50%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:ミセルカゼイン配合物100グラムを、スクロース100グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、ミセルカゼインを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0126】
実施例32
ミセルカゼイン配合物(IdaPro、88%タンパク質)70%及びスクロース30%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:ミセルカゼイン配合物100グラムを、スクロース42.86グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、ミセルカゼインを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0127】
実施例33
ミセルカゼイン配合物(IdaPro、88%タンパク質)30%及びスクロース70%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:ミセルカゼイン配合物100グラムを、スクロース233.3グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、ミセルカゼインを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0128】
実施例34
ミセルカゼイン配合物(IdaPro、88%タンパク質)90%及びスクロース10%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:ミセルカゼイン配合物100グラムを、スクロース11.1グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、ミセルカゼインを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0129】
実施例35
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例13の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で加熱することによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0130】
次いで粉砕したタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.145グラムをスクロース79.855グラムと混合し、最終甘味料配合物80グラムを得た。この配合物は、平均実米タンパク質濃度0.1%を含有し、これは、平均名目米タンパク質濃度0.127%に相当する。
【0131】
実施例36
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例32の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0132】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.13グラムをスクロース79.87グラムと混合し、最終甘味料配合物80グラムを得た。この配合物は、平均実ミセルカゼインタンパク質濃度0.1%を含有し、これは、平均名目ミセルカゼインタンパク質濃度0.114%に相当する。
【0133】
実施例37
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例7の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0134】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.162グラムをスクロース99.84グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実カゼインカルシウム濃度0.1%を含有した。
【0135】
実施例38
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例10の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0136】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.379グラムをスクロース99.62グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実カゼインカルシウム濃度0.1%を含有した。
【0137】
実施例39
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例6の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0138】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.227グラムをスクロース99.772グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実カゼインカルシウム濃度0.1%を含有した。
【0139】
実施例40
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例6の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0140】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末1.136グラムをスクロース98.863グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実カゼインカルシウム濃度0.5%を含有した。
【0141】
実施例41
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例31の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0142】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.227グラムをスクロース99.772グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実ミセルカゼイン濃度0.1%を含有した。
【0143】
実施例42
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例11の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0144】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.422グラムをスクロース99.578グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実米タンパク質濃度0.1%を含有した。
【0145】
実施例43
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例12の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0146】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.253グラムをスクロース99.746グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実米タンパク質濃度0.1%を含有した。
【0147】
実施例44
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例13の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0148】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.904グラムをスクロース99.095グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実米タンパク質濃度0.5%を含有した。
【0149】
実施例45
カゼインカルシウム配合物(P0303、Cambridge commodities、88%タンパク質)30%及びアルロース70%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:カゼインカルシウム51.5グラムを、アルロース120グラム及び水480グラムを含有するアルロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、カゼインカルシウムを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0150】
実施例46
ミセルカゼイン配合物(IdaPro、88%タンパク質)50%及びアルロース50%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:ミセルカゼイン100グラムを、アルロース100グラム及び水500グラムを含有するアルロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、ミセルカゼインを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0151】
実施例47
タンパク質甘味料濃縮物を、実施例1に従って実施例31の配合物を処理し、引き続き、実施例2に従って真空下で蒸発させることによって、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。
【0152】
次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従ってアルロースと混合した:粉末0.227グラムをアルロース99.772グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実ミセルカゼイン濃度0.1%を含有した。
【0153】
実施例48
緑豆配合物(H-Protein 008、85%タンパク質)30%及びスクロース70%を含む分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:緑豆100グラムを、スクロース233.3グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、緑豆を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0154】
実施例49
緑豆配合物(H-Protein 008、85%タンパク質)50%及びスクロース50%を含む分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:緑豆100グラムを、スクロース100グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、緑豆を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0155】
実施例50
緑豆配合物(H-Protein 008、85%タンパク質)70%及びスクロース30%を含む分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:緑豆100グラムを、スクロース42.86グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、緑豆を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0156】
実施例51~実施例60
実施例6~実施例15の配合物を調製したが、スクロースの代わりにマルチトールを使用し、水700グラムを使用した。
【0157】
実施例60A
卵タンパク質配合物5%及びスクロース95%を含有する分散液(スラリー)を、以下のように調製した:卵タンパク質(Pulviver、Powder Sport Plus、99%タンパク質)10グラムを、スクロース190グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例8に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0158】
実施例60B
タンパク質甘味料濃縮物を作製し、実施例60Aの粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末3.0グラムをスクロース97グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均卵タンパク質濃度0.15%を含有した。
【0159】
実施例61
米タンパク質配合物(Zero、LSP、79%タンパク質)5%及びスクロース95%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:米タンパク質配合物10グラムを、スクロース190グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、米タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0160】
実施例61A
タンパク質甘味料濃縮物を作製し、実施例61の粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末24.05グラムをスクロース75.95グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実米タンパク質濃度0.95%を含有した。
【0161】
実施例62
米タンパク質配合物(Zero、LSP、79%タンパク質)15%及びスクロース85%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:米タンパク質配合物15グラムを、スクロース85グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、米タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0162】
実施例62A
タンパク質甘味料濃縮物を作製し、実施例62の粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末2.53グラムをスクロース97.468グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実米タンパク質濃度0.3%を含有した。
【0163】
実施例63
米タンパク質配合物(Zero、LSP、79%タンパク質)95%及びスクロース5%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:米タンパク質配合物95グラムを、スクロース5グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、米タンパク質を含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0164】
実施例63A
タンパク質甘味料濃縮物を作製し、実施例63の粉末を、実施例2Aに従ってサイズ低減させた。次いでタンパク質甘味料濃縮物粉末を、実施例3に従って通常の砂糖と混合した:粉末0.933グラムをスクロース99.067グラムと混合し、最終甘味料配合物100グラムを得た。この配合物は、平均実米タンパク質濃度0.7%を含有した。
【0165】
実施例64~実施例67
実施例27~実施例30の配合物を調製したが、スクロースの代わりにソルビトールを使用し、水700グラムを使用した。
【0166】
実施例68
マフィン試料の調製
3種類のマフィン試料を調製できる。I型は「全糖」対照マフィンであり、これは、典型的な市販のマフィンと類似する組成であり得る。II型は、本発明のタンパク質甘味料またはタンパク質甘味料濃縮物を含有する、本発明による減糖マフィンである。III型は、II型の本発明の減糖マフィンと同じ組成を有するが、甘味料粒子中にタンパク質を含まない減糖対照マフィンである。
【0167】
各種類のマフィンの生地は、糖、ヒマワリ油14.2%、小麦粉21.8%(約40%のデンプンを含有)、卵24.5%、ベーキングパウダー(1.1%)、香味または香味料(0.1%)、塩(0.1%)、及び水約16.4%を含有する。I型マフィンの生地は、21.8重量%の糖を含有する。
【0168】
フラクトオリゴ糖は、II型及びIII型の試料中の糖の減少した量を補うために充填剤として使用される。通常、Gofos(商標)(通常、2%の糖を含有する)が利用される。
【0169】
II型マフィンは、様々な例示的な配合物(その多くは、上に記載または例示されている)からの甘味料配合物を利用する。配合の違いを除けば、本発明のマフィンと対照マフィンの調製工程と焼成工程は同じである。
【0170】
実施例68A
通常、II型の本発明の減糖マフィンは、I型の「全糖」対照マフィンに比べて39.1%少ない糖を含有する。この例示的な事例について、II型及びIII型マフィンは、生地が約(100%-39.1%)・21.8%=13.3重量%の糖を含有するように配合される。マフィン生地のフラクトオリゴ糖(Gofos(商標))含量は、約8.5重量%(21.8%~13.38%)である。
【0171】
実施例68B
多くの場合、II型の本発明の減糖マフィンは、低減された糖を、39.1%の通常の減少以外の量で含有することができる。(非網羅的な)例として、II型マフィンは、糖を50%少なく、糖を35%少なく、糖を20%少なく、または糖を10%少なく含んでいてもよい。糖が20%少ない例示的な場合には、生地が、約(100%-20%)・21.8%=17.44重量%の糖及び4.36重量%のGofos(商標)(21.8%-17.44%)を含有するようにII型マフィンを配合する。いずれの場合も、厳密に比較の目的で、II型マフィンは、I型「全糖」対照マフィンに対して少なくとも10%少ない糖を含有する。
【0172】
実施例69
バタークッキー試料の調製
3種類のバタークッキー試料を調製できる。I型は「全糖」対照バタークッキーであり、これは、典型的な市販のバタークッキーと類似する組成であり得る。II型は、本発明のタンパク質甘味料またはタンパク質甘味料濃縮物を含有する、本発明による減糖バタークッキーである。III型は、II型の本発明の減糖バタークッキーと同じ組成を有するが、甘味料粒子中にタンパク質を含まない減糖対照バタークッキーである。
【0173】
各種類のバタークッキーの生地は、糖、パーム油14.6%、小麦粉49.42%(約40%のデンプンを含有)、コーンスターチ(4.2%)、水(5.7%)、卵(3.6%)、大豆レシチン(0.19%)、ベーキングパウダー(0.3%)、塩(0.2%)、転化糖1.2%(5%の水を含有)、ヘビークリーム1.5%(脂肪37%及び乳糖3.5%を含有)、香味または香味料(0.1%)、残りは水を含有する。I型バタークッキーの糖含量は、約19.0%である。
【0174】
イヌリンは、II型及びIII型の試料中の糖の減少した量を補うために充填剤として使用される。通常、Orafti高可溶性イヌリン(10%の糖を含有)が利用される。
【0175】
II型バタークッキーは、様々な例示的な配合物(その多くは、上に記載または例示されている)からの甘味料配合物を利用する。配合の違いを除けば、本発明のバタークッキーと対照バタークッキーの調製工程と焼成工程は同じである。
【0176】
実施例69A
通常、II型の本発明の減糖バタークッキーは、I型の「全糖」対照バタークッキーに比べて約40%少ない糖を含有する。この例示的な事例について、II型及びIII型バタークッキーは、生地が約(100%-40.45%)・19.0%=11.3重量%の糖を含有するように配合される。生地のイヌリン含量は、約7.7重量%(19.0%-11.3%)である。
【0177】
実質的に、上で提供されたマフィン試料の場合と同様に、多くの場合、II型の本発明の減糖バタークッキーは、低減された糖を、約40%の通常の減少以外の量で含有し得る。(非網羅的な)例として、II型バタークッキーは、糖を50%少なく、糖を40%少なく、糖を35%少なく、糖を20%少なく、または糖を10%少なく含んでいてもよい。厳密には比較の目的で、II型バタークッキーは、I型「全糖」対照バタークッキーに対して少なくとも10%少ない糖を含む。
【0178】
実施例70
ヘーゼルナッツスプレッド試料の調製
3種類のヘーゼルナットスプレッド試料を調製できる。I型は「全糖」対照ヘーゼルナッツスプレッドであり、これは、典型的な市販ヘーゼルナッツスプレッドと類似する組成であり得る。II型は、本発明のタンパク質甘味料またはタンパク質甘味料濃縮物を含有する、本発明による減糖ヘーゼルナッツスプレッドである。III型は、II型の本発明の減糖ヘーゼルナッツスプレッドと同じ組成を有するが、甘味料粒子中にタンパク質を含まない減糖対照ヘーゼルナッツスプレッドである。
【0179】
各種類のヘーゼルナッツスプレッドは、糖、ヘーゼルナッツペースト(15%)、パーム油(21.7%)、脂肪12%を有するココア粉末(7.4%)、脱脂粉乳(6.6%)、菜種レシチン(0.2%)及び香味または香味料(0.1%)を含有する。I型ヘーゼルナッツスプレッドの糖含量は、49%である。
【0180】
フラクトオリゴ糖は、II型及びIII型の試料中の糖の減少した量を補うために充填剤として使用される。通常、Gofos(登録商標)が使用される。
【0181】
II型ヘーゼルナッツスプレッドは、様々な例示的な配合物(その多くは、上に記載または例示されている)からの甘味料配合物を利用する。配合の違いを除けば、本発明のヘーゼルナッツスプレッドと対照ヘーゼルナッツスプレッドの調製工程は同じである。
【0182】
実施例70A
通常、II型の本発明の減糖ヘーゼルナッツスプレッドは、I型の「全糖」対照ヘーゼルナッツスプレッドに比べて約41%少ない糖を含有する。この例示的な事例について、II型及びIII型ヘーゼルナットスプレッドは、約(100%-41.2%)・49%=28.8重量%の糖を含むように配合される。ヘーゼルナットスプレッドのイヌリン含量は、約20.2重量%(49%-29.4%)である。
【0183】
実質的に、上で提供されたヘーゼルナッツスプレッド試料の場合と同様に、多くの場合、II型の本発明の減糖ヘーゼルナッツスプレッドは、低減された糖を、40%の通常の減少以外の量で含有し得る。(非網羅的な)例として、II型ヘーゼルナッツスプレッドは、糖を50%少なく、糖を35%少なく、糖を20%少なく、または糖を10%少なく含んでいてもよい。厳密には比較の目的で、II型ヘーゼルナッツスプレッドは、I型「全糖」対照ヘーゼルナッツスプレッドに対して少なくとも10%少ない糖を含む。
【0184】
実施例71
官能評価
例示的な甘味料または食用配合物(例えば、マフィン、バタークッキー及びヘーゼルナッツスプレッド)は、一対比較試験を用いて、訓練された官能パネリストによって評価され得る。一対比較試験は2つの製品の盲検試験であり、パネリストの役割は、2つの製品または試料のうちのより甘い方を選択/指摘することである(Sensory Evaluation Practices,4th Ed.,Stone,Bleibaum,Thomas,eds.)。結果は、二項分布表を使用して分析され、これにより、官能科学者は、試料間の知覚された違いが統計的に有意かどうかを判断することができる。
【0185】
比較甘味指数は、すべてのパネリストからまとめた一対比較試験結果から計算することができる。例えば、17人のパネリストのうち、10人が本発明の製品をより甘味があるものとして選択し、残りの7人のパネリストが比較製品または対照製品を選択した場合、比較甘味指数(CSI)は、以下のように計算される:
CSI=(10/17)・100=58.8=59(概数)
【0186】
実施例71A
試料を評価するために使用される別の官能方法は、差分マグニチュード推定(DME)である。ここで、各パネリストは、以下のリストから2つの試料を味見し、甘い方を選択し、更に甘味の違いを選択する:
□まったく差はない
□差は極めて小さい
□小さな差
□中程度の差
□大きな差
□極めて大きな差
各選択肢に数値(0~5)を与え、パネルの平均を計算する(最初の(本発明のタンパク質含有の)試料がより甘いとして示されている場合、値を正とし、その逆も同様である)。一般的に、最大±1.0(すなわち、絶対値1以内)の差、及び場合によっては、最大±0.8または最大±0.5の差は、重要ではないとみなされる(すなわち、試料の甘味は実質的に同じ)。有意でない差は、本発明の配合物対対照配合物にとって良好な結果であるとみなされる。
【0187】
実施例72~実施例81
実施例68及び実施例68A(I型及びII型)に従って、上で例示した様々な配合物を、マフィン試料を調製するために使用した。タンパク質甘味料濃縮物を実施例2Aに従ってサイズ低減させ、次いで、実施例3に従って通常の糖と混合し、タンパク質の必要な希釈を得た。
【0188】
実施例71及び実施例71Aに従って実施され、評価された一対比較試験の一対比較試験結果を、以下の表1に列挙する。
【表4】
【0189】
実施例82~実施例84
様々な市販の米タンパク質製品(実施例82及び実施例84についてはPROriz80(商標)、実施例83についてはOryzatein(登録商標))を用いて、実施例11~実施例13の配合物(それぞれ、米タンパク質配合物30%/スクロース70%、米タンパク質配合物50%/スクロース50%、及び米タンパク質配合物70%/スクロース30%)を調製した。乾燥を、一定の混合下で、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器中で行った。
【0190】
実施例85~実施例87
実施例82~実施例84から得られた乾燥材料を、X線回折計(D8 Advance Series II,Bruker)を使用してX線回折(XRD)を行った。(強度対2θ)のそれぞれの回折パターンを、図1図3にプロットする。
【0191】
3つのXRDプロットはすべて、結晶特性を示す。何らかの非晶質材料が存在するようには見えるが、非晶質特性の一部は、各試料中の非晶質タンパク質に起因し得る。
【0192】
(例えば、本明細書中で及び以下の特許請求の範囲中で本明細書で使用される)非晶質甘味料対結晶質甘味料の結晶化度の定量化または相対量の定量化は、これらに限定されないが以下を含む、当業者に公知の様々な分析手法によって決定することができる:
・X線粉末回折(XRPD)
・等温微量熱量計(IMC)
・溶液熱量測定
・動的蒸気吸着(DVS)
・従来の示差走査熱量測定(DSC)、温度変調DSC(MTDSC)、高速DSC(高DSC)
・ラマン分光法
・近赤外線分光法(NIRS)
・固体核磁気共鳴法(SS-NMR)
・逆相ガスクロマトグラフィー(IGC)
・密度(比重)測定。
【0193】
実施例88
ミセルカゼイン配合物10%及びスクロース90%を含有する分散液(スラリー)を、実施例1に従って調製した:ミセルカゼイン配合物100グラムを、スクロース900グラム及び水500グラムを含有するスクロースシロップにゆっくりと加えた。次いで、ミセルカゼインを含有するシロップを、真空乾燥機の加熱された二重ジャケット付き容器に移し、これを、実施例2に従って加熱して真空下に維持し、微細な乾燥粉末としてタンパク質甘味料濃縮物を作製した。
【0194】
実施例89~実施例92
実施例89は、実施例68に記載されたI型の「全糖」対照マフィンである。実施例88のタンパク質甘味料濃縮物から2種類のマフィン試料を調製した。実施例90及び実施例91のいずれも、I型対照マフィンよりも糖を約40%少なく含有するII型の「減糖」マフィンである。実施例90では、ミセルカゼイン配合物(10重量%)を含有するタンパク質甘味料濃縮物を実施例3に従って通常の糖で希釈して、マフィンに必要な最終濃度の糖(約40%まで減少した)を作製した。実施例91では、ミセルカゼイン配合物(10重量%)を含有するタンパク質甘味料濃縮物を、通常の糖で希釈せずに、マフィンに必要な最終濃度の糖(約40%まで減少)を作製するのに十分な量で添加した。実施例92は、II型の本発明の減糖マフィンと同じ組成を有するが、甘味料粒子中にタンパク質(ミセルカゼイン配合物)を含まない、III型減糖対照マフィンである。
【0195】
実施例92A
一対比較試験を、実施例71の評価手順に従って、実施例89及び実施例90により作製されたマフィンについて行い、評価した。官能パネリストの64%は、本発明の希釈タンパク質濃縮物(実施例90)を含有するマフィンが、実施例89の全糖対照よりも甘いことを見出した。
【0196】
実施例92B
一対比較試験を、実施例71の評価手順に従って、実施例90及び実施例91により作製されたマフィンについて行い、評価した。すべての官能パネリストは、本発明による希釈タンパク質濃縮物を含有するマフィン(実施例90)が、実施例91の「未希釈」タンパク質甘味料濃縮物「対照」よりも甘いことを見出した。
【0197】
実施例93A
一対比較試験を、実施例71の評価手順に従って、実施例90及び実施例92により作製されたマフィンについて行い、評価した。官能パネリストの80%は、希釈タンパク質濃縮物(実施例90)を含有するマフィンが、実施例92のIII型減糖対照マフィンよりも甘いことを見出した。
【0198】
実施例93B
一対比較試験を、実施例71の評価手順に従って、実施例91及び実施例92により作製されたマフィンについて行い、評価した。すべての官能パネリストは、未希釈タンパク質濃縮物を含有するマフィン(実施例91)が、実施例92のIII型減糖対照マフィンよりも甘みが低いことを見出した。
【0199】
実施例94
例示的なデンプン含量計算
クッキーは、脂肪(パーム油、17%)、白小麦粉(61%)、スクロース(11%)、実施例8のタンパク質甘味料濃縮物(1%)及びフルクタン(イヌリン、10%)から作製される。唯一、デンプンを含む成分は、約68%のデンプンを含有する白小麦粉である。したがって、クッキーのデンプン含有量は、61%の68%、または約41.5%である。
【0200】
実施例95
例示的な脂肪含量計算
ヘーゼルナッツスプレッドは、脂肪(パーム油、24%)、スクロース(28%)、実施例11のタンパク質甘味料濃縮物(2%)、純粋なヘーゼルナッツペースト(13%、脂肪含量61%)、無脂乳粉末(6%)、ココア粉末(12%脂肪含量を有する7%)及びフルクタン(イヌリン、20%)から作製される。ヘーゼルナッツスプレッドの全脂肪含量は、24%+(13%の61%)+(7%の12%)または約32.8%である。
【0201】
更なる実施形態
更なる番号付けの実施形態を以下に示す。
【0202】
実施形態1.配合物であって、
甘味料粒子であって、前記甘味料粒子は、
(a)結晶質スクロースと、
(b)任意選択で、非晶質スクロースと、を含み、
前記甘味料粒子内のスクロースの合計量は、前記結晶質スクロース及び前記非晶質スクロースとして定義され、
タンパク質は、タンパク質粒子として前記甘味料粒子中に配置されており、
前記甘味料粒子の集団内で、
(i)前記スクロースの全体量に対する前記タンパク質の第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
(ii)前記非晶質スクロースと前記結晶質スクロースとの第2の重量比は、多くとも3.3:1である、前記甘味料粒子を含む、前記配合物。
【0203】
実施形態2.配合物であって、
(a)甘味料粒子の第1の集団であって、前記甘味料粒子のそれぞれは第1の甘味料を含む、前記甘味料粒子の第1の集団と、
(b)前記甘味料粒子のそれぞれ中に少なくとも1つの粒子として配置された、少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との重量比は1.8:1~20:1の範囲内である、前記配合物。
【0204】
実施形態3.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含有する甘味料粒子と、
(b)結晶質糖粒子と、を含み、
前記甘味料粒子内に少なくとも1種のタンパク質を配置し、
前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記甘味配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも40重量%は結晶質である、前記甘味配合物。
【0205】
実施形態4.配合物であって、
甘味料粒子の第1の集団であって、前記甘味料粒子は、
(a)結晶質スクロースと、
(b)任意選択で、非晶質スクロースと、を含む、前記甘味料粒子の第1の集団を含み、
前記甘味料粒子内のスクロースの合計量は、前記結晶質スクロース及び前記非晶質スクロースを含み、
タンパク質は、少なくとも1つのタンパク質粒子として前記甘味料粒子のそれぞれの甘味料粒子中に配置されており、
前記甘味料粒子の第1の集団内で、
(i)前記スクロースの全体量に対する前記タンパク質の第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
(ii)前記非晶質スクロースと前記結晶質スクロースとの第2の重量比は、多くとも3.3:1である、前記配合物。
【0206】
実施形態5.前記非晶質スクロースと前記結晶質スクロースとの前記第2の重量比は、多くとも3.2:1、多くとも3.1:1、多くとも3.0:1、多くとも2.8:1、または多くとも2.6:1である、実施形態1または実施形態4に記載の配合物。
【0207】
実施形態6.前記非晶質スクロースと前記結晶質スクロースとの前記第2の重量比は、多くとも2.4:1、多くとも2.2:1、多くとも2.0:1、多くとも1.8:1、または多くとも1.5:1である、実施形態1または実施形態4に記載の配合物。
【0208】
実施形態7.前記非晶質スクロースと前記結晶質スクロースとの前記第2の重量比は、多くとも1.2:1、多くとも1.0:1、多くとも0.8:1、多くとも0.6:1、多くとも0.5:1、多くとも0.4:1、多くとも0.3:1、多くとも0.25:1、多くとも0.2:1、多くとも0.15:1、または多くとも0.10:1である、実施形態1または実施形態4に記載の配合物。
【0209】
実施形態8.配合物であって、
(a)甘味料粒子の第1の集団であって、前記甘味料粒子のそれぞれはスクロースを含む、前記甘味料粒子の第1の集団と、
(b)前記甘味料粒子のそれぞれの中に少なくとも1つの粒子として配置された、少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記甘味料粒子の第1の集団からなるタンパク質甘味料濃縮物は、前記甘味料粒子の第1の集団からなるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照甘味料と比較して、甘味が低く、
前記タンパク質甘味料濃縮物をスクロースで希釈し、タンパク質0.1%を含有するタンパク質甘味料配合物を作製する際、前記タンパク質甘味料配合物は、対照スクロース配合物と比較して、改善された甘味を示す、前記配合物。
【0210】
実施形態9.前記甘味料粒子または前記甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料粒子との重量比は、2:1~20:1、2.2:1~20:1、2.5:1~20:1、3:1~20:1、4:1~20:1、または5:1~20:1の範囲内である、実施形態1~8のいずれか1つに記載の配合物。
【0211】
実施形態10.前記甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との重量比は、多くとも15:1、多くとも10:1、多くとも7:1、または多くとも5:1である、実施形態1~9のいずれか1つに記載の配合物。
【0212】
実施形態11.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含有する甘味料粒子と、
(b)結晶質糖粒子と、を含み、
前記甘味料粒子内に少なくとも1種のタンパク質を配置し、
前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記少なくとも1種のタンパク質の、前記第1の甘味料及び前記結晶質糖粒子に対する第2の重量比は、0.02%~0.99%の範囲内であり、
前記甘味配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも30重量%は結晶質である、前記甘味配合物。
【0213】
実施形態12.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含有する甘味料粒子と、
(b)結晶質糖粒子と、を含み、
前記甘味料粒子内に少なくとも1種のタンパク質を配置し、
前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記甘味配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも40重量%は結晶質である、前記甘味配合物。
【0214】
実施形態13.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含有する甘味料粒子と、
(b)結晶質糖粒子と、を含み、
前記甘味料粒子内に少なくとも1種のタンパク質を配置し、
前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
総タンパク質重量(Ptotal)は、前記少なくとも1種のタンパク質の重量及び前記結晶質糖粒子内に配置された任意のタンパク質の重量として定義され、
前記総タンパク質重量(Ptotal)の前記第1の甘味料及び前記結晶質糖粒子の総重量に対する第2の重量比率は、0.02%~0.99%の範囲内である、前記甘味配合物。
【0215】
実施形態14.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含有する第1の甘味料粒子と、
(b)第2の甘味料を含有する第2の甘味料粒子と、
(c)前記第1の甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計量との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
p1は、前記第1の甘味料粒子内の前記少なくとも1種のタンパク質の平均重量であり、
p2は、前記第2の甘味料粒子内に配置された任意のタンパク質の平均重量であり、
前記甘味料粒子中の総タンパク重量(Ptotal)は、
total=Pp1+Pp2によって定義され、
前記甘味配合物内の前記総タンパク質重量(Ptotal)の前記甘味料の総重量に対する比率は、0.02%~0.99%の範囲内である、前記甘味配合物。
【0216】
実施形態15.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含む第1の甘味料粒子の第1の集団と、
(b)第2の甘味料を含有する第2の甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された少なくとも1種の第1のタンパク質と、
(d)任意選択で、前記第2の甘味料粒子の第2の集団内に配置された少なくとも1種の第2のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記第2の甘味料粒子の第2の集団内で、前記少なくとも1種の第2のタンパク質と前記第2の甘味料の合計濃度との第2の重量比は、0:1(ゼロ)~0.005:1の範囲内であり、
前記少なくとも第1及び前記少なくとも第2のタンパク質の総重量(Ptotal)の前記第1及び前記第2の集団内の前記第1ならびに前記第2の甘味料の総重量に対する比率(Rp:s-total)は、0.02%~0.99%の範囲内である、前記甘味配合物。
【0217】
実施形態16.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含む第1の甘味料粒子の第1の集団と、
(b)第2の甘味料を含有する第2の甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された少なくとも1種の第1のタンパク質と、
(d)任意選択で、前記第2の甘味料粒子の第2の集団内に配置された少なくとも1種の第2のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記第2の甘味料粒子の第2の集団内で、前記少なくとも1種の第2のタンパク質と前記第2の甘味料の合計濃度との第2の重量比は、0:1(ゼロ)~0.005:1の範囲内であり、
前記甘味配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも30重量%は結晶質である、前記甘味配合物。
【0218】
実施形態17.前記少なくとも1種の第2のタンパク質と前記第2の甘味料の合計濃度との前記第2の重量比は、多くとも0.002:1、多くとも0.001:1、または多くとも0.0005:1である、実施形態15または実施形態16に記載の配合物。
【0219】
実施形態18.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含む第1の甘味料粒子の第1の集団と、
(b)結晶質糖粒子の第2の集団と、
(c)前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記少なくとも1つのタンパク質の総タンパク質重量(Ptotal)の、前記第1の甘味料及び前記結晶質糖粒子の総重量に対する第2の重量比率は、0.02%~5%の範囲内である、前記甘味配合物。
【0220】
実施形態19.前記第2の重量比率は、0.02%~3%、0.02%~2%または0.02%~1.5%の範囲内である、実施形態18に記載の配合物。
【0221】
実施形態20.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含む第1の甘味料粒子の第1の集団と、
(b)結晶質糖を含有する第2の甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
p1は、前記第1の甘味料粒子の第1の集団内の前記少なくとも1種のタンパク質の重量であり、
p2は、前記第2の甘味料粒子の第2の集団内に配置された任意のタンパク質の重量であり、
前記甘味料粒子中の総タンパク重量(Ptotal)は、
total=Pp1+Pp2によって定義され、
前記甘味配合物内の前記総タンパク質重量(Ptotal)の、前記甘味料の総重量に対する比率は、0.02%~0.99%の範囲内である、前記甘味配合物。
【0222】
実施形態21.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含む第1の甘味料粒子の第1の集団と、
(b)第2の甘味料を含有する第2の甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された、及び任意選択で、前記第2の甘味料粒子の第2の集団内に配置された、少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記第1の甘味料粒子の第1の集団からなるタンパク質甘味料濃縮物は、前記第1の甘味料粒子の第1の集団からなるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照甘味料と比較して、甘味が低く、
前記甘味配合物は、対照スクロース配合物と比較して改善された甘味を示す、前記甘味配合物。
【0223】
実施形態22.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含む第1の甘味料粒子の第1の集団と、
(b)第2の甘味料を含有する第2の甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された、及び任意選択で、前記第2の甘味料粒子の第2の集団内に配置された、少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.010:1~20:1の範囲内であり、
前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記第1の甘味料粒子の第1の集団からなるタンパク質甘味料濃縮物は、前記第1の甘味料粒子の第1の集団からなるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照甘味料と比較して、甘味が低く、
前記甘味配合物は、対照スクロース配合物と比較して改善された甘味を示す、前記甘味配合物。
【0224】
実施形態23.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含む第1の甘味料粒子の第1の集団と、
(b)第2の甘味料を含有する第2の甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された、及び任意選択で、前記第2の甘味料粒子の第2の集団内に配置された、少なくとも1種のタンパク質と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
(i)前記第1及び前記第2の集団内の総タンパク質重量(Ptotal)の、前記甘味配合物内の甘味料の総重量に対する比率、ならびに
(ii)前記甘味配合物中の総タンパク質重量の、前記甘味配合物内の甘味料の総重量に対する比率のうちの少なくとも1つは、0.02%~0.99%の範囲内であり、
前記甘味配合物内の主な甘味料は、結晶質である、前記甘味配合物。
【0225】
実施形態23A.前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記第1の甘味料粒子からなるタンパク質甘味料濃縮物は、前記第1の甘味料粒子の第1の集団からなるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照甘味料と比較して、甘味が低い、実施形態23に記載の配合物。
【0226】
実施形態24.甘味配合物であって、
(a)第1の甘味料を含有する第1の甘味料粒子の第1の集団、及び前記第1の甘味料粒子の第1の集団内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、
(b)通常の糖と、を含み、
前記第1の甘味料粒子の第1の集団内で、前記少なくとも1種のタンパク質と前記第1の甘味料の合計濃度との第1の重量比は、0.01:1~20:1の範囲内であり、
前記第1の集団内の総タンパク質重量の、前記甘味配合物内の甘味料の総重量に対する比率は、0.02%~0.99%の範囲内であり、
前記甘味配合物内の主な甘味料は、前記通常の糖である、前記甘味配合物。
【0227】
実施形態25.前記配合物が第1の食用配合物内に提供される場合、前記第1の食用配合物は、対照食用配合物と比較して改善された甘味を示す、実施形態11~24のいずれか1つに記載の配合物。
【0228】
実施形態26.前記配合物は、前記甘味配合物と同じであるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照甘味料配合物と比較して、改善された甘味を示す、実施形態11~25のいずれか1つに記載の配合物。
【0229】
実施形態27.前記配合物中のタンパク質または総タンパク質重量の、前記甘味料の総重量に対する比率は、多くとも0.8%、多くとも0.6%、多くとも0.5%、多くとも0.45%、多くとも0.4%、多くとも0.35%、多くとも0.3%、または多くとも0.25%である、実施形態11~26のいずれか1つに記載の配合物。
【0230】
実施形態28.タンパク質または前記総タンパク質重量の、前記第1の甘味料及び前記結晶質糖粒子の前記総重量に対する前記重量比率は、0.02%~0.8%、0.02%~0.7%、0.02%~0.6%、0.02%~0.55%、または0.02%~0.5%の範囲内である、実施形態11~27のいずれか1つに記載の配合物。
【0231】
実施形態29.タンパク質または前記総タンパク質重量の、前記第1の甘味料及び前記結晶質糖粒子の前記総重量に対する前記重量比率は、0.02%~0.45%、0.02%~0.40%、0.02%~0.35%、0.02%~0.30%、0.02%~0.25%の範囲内である、実施形態11~27のいずれか1つに記載の配合物。
【0232】
実施形態30.前記配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%は、結晶質である、実施形態11~29のいずれか1つに記載の配合物。
【0233】
実施形態31.前記配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも96重量%、少なくとも98重量%、または少なくとも99重量%、または少なくとも95重量%は、結晶質である、実施形態11~29のいずれか1つに記載の配合物。
【0234】
実施形態32.前記配合物が第1の食用配合物内に提供される場合、前記第1の食用配合物は、対照食用配合物と比較して改善された甘味を示す、実施形態11~31のいずれか1つに記載の配合物。
【0235】
実施形態33.前記第2の甘味料粒子の第2の集団内でまたは前記第2の甘味料粒子内で、前記第2の甘味料粒子の第2の集団内に配置された前記少なくとも1種のタンパク質のいずれかと前記第2の甘味料の合計濃度との第2の重量比は、0:1(ゼロ)~0.005:1の範囲内である、実施形態11~32のいずれか1つに記載の配合物。
【0236】
実施形態34.前記少なくとも1種の第2のタンパク質と前記第2の甘味料の前記合計濃度との前記第2の重量比は、多くとも0.002:1、多くとも0.001:1、または多くとも0.0005:1である、実施形態33に記載の配合物。
【0237】
実施形態35.前記配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、または少なくとも75重量%は、結晶質である、実施形態1~34のいずれか1つに記載の配合物。
【0238】
実施形態36.前記配合物の体積ベースの平均粒径(D50)は、90~1000μm、100~1000μm、110~1000μm、または125~1000μmの範囲内である、実施形態1~35のいずれか1つに記載の配合物。
【0239】
実施形態37.前記配合物の体積ベースの平均粒径(D50)は、150~1000μm、175~1000μm、200~1000μm、250~1000μm、90~750μm、100~750μm、125~750μm、150~750μm、200~750μm、90~600μm、100~600μm、125~600μm、90~450μm、100~450μm、125~450μm、90~250μm、100~250μm、または125~250μmの範囲内である、実施形態1~35のいずれか1つに記載の配合物。
【0240】
実施形態38.食品配合物であって、
(a)第1の甘味料及び甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質を含む、前記甘味料粒子と、
(b)結晶質糖と、
(c)少なくとも1種の脂肪と、
(d)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
前記食品配合物内の前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、及び前記少なくとも1種のデンプンの全体濃度は、少なくとも20重量%であり、
前記食品配合物は、前記食品配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照食用配合物と比較して、改善された甘味を示し、
前記食品配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも60重量%は結晶質である、前記食品配合物。
【0241】
実施形態39.食品配合物であって、
(a)第1の甘味料及び第1の甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質を含む、前記第1の甘味料粒子と、
(b)第2の甘味料を含有する第2の甘味料粒子と、
(c)少なくとも1種の脂肪と、
(d)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
前記食品配合物内の前記第1及び前記第2の甘味料、前記少なくとも1種の脂肪、及び前記少なくとも1種のデンプンの全体濃度は、少なくとも20重量%であり、
前記食品配合物は、前記食品配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照食用配合物と比較して、改善された甘味を示し、
前記食品配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも50重量%は結晶質である、前記食品配合物。
【0242】
実施形態40.食品配合物であって、
(a)第1の甘味料及び第1の甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質を含む、前記第1の甘味料粒子と、
(b)結晶質糖を含有する第2の甘味料粒子と、
(c)少なくとも1種の脂肪と、
(d)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
前記食品配合物内の前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、及び前記少なくとも1種のデンプンの全体濃度は、少なくとも20重量%であり、
前記食品配合物は、前記食品配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照食用配合物と比較して、改善された甘味を示し、
前記食品配合物内の主な甘味料は、前記結晶質糖である、前記食品配合物。
【0243】
実施形態41.前記配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%は、結晶質である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0244】
実施形態42.前記甘味配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、または少なくとも99重量%は、結晶質である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0245】
実施形態43.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも40%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0246】
実施形態44.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも50%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0247】
実施形態45.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも60%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0248】
実施形態46.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも70%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0249】
実施形態47.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも80%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0250】
実施形態48.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも85%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0251】
実施形態49.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも90%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0252】
実施形態50.前記第1の甘味料及び前記少なくとも1種のタンパク質は、前記配合物の少なくとも95%を構成する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0253】
実施形態51.前記少なくとも1種のタンパク質は、球状タンパク質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0254】
実施形態52.前記球状タンパク質は、グロブリンタンパク質を含む、実施形態51に記載の配合物。
【0255】
実施形態53.前記球状タンパク質は、アルブミンタンパク質を含む、実施形態51または実施形態52に記載の配合物。
【0256】
実施形態54.前記少なくとも1種のタンパク質は、種子貯蔵タンパク質などの貯蔵タンパク質を含む、実施形態1~53のいずれか1つに記載の配合物。
【0257】
実施形態55.前記少なくとも1種のタンパク質は、プロラミンタンパク質を含む、実施形態1~54のいずれか1つに記載の配合物。
【0258】
実施形態56.前記プロラミンタンパク質は、グルテリンタンパク質を含む、実施形態55に記載の配合物。
【0259】
実施形態57.前記少なくとも1種のタンパク質は、2Sアルブミンタンパク質、7Sビシリンタンパク質及び11Sレグミンタンパク質のうちの少なくとも1つを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0260】
実施形態60.前記少なくとも1種のタンパク質は、15Sグロブリンタンパク質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0261】
実施形態61.前記少なくとも1種のタンパク質は、8Sコンビシリンタンパク質、γ-コングルチンタンパク質及びβ-コングルチンタンパク質のうちの少なくとも1つを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0262】
実施形態62.前記少なくとも1種のタンパク質は、卵白アルブミンタンパク質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0263】
実施形態63.前記少なくとも1種のタンパク質は、β-ラクトグロブリンタンパク質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0264】
実施形態64.前記少なくとも1種のタンパク質は、血清アルブミンを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0265】
実施形態65.前記少なくとも1種のタンパク質は、卵タンパク質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0266】
実施形態66.前記少なくとも1種のタンパク質は、乳タンパク質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0267】
実施形態67.前記乳タンパク質は、カゼインを含む、実施形態66に記載の配合物。
【0268】
実施形態68.前記カゼインは、ミセルカゼインを含む、実施形態67に記載の配合物。
【0269】
実施形態69.前記カゼインは、カゼイン塩を含む、実施形態67または実施形態68に記載の配合物。
【0270】
実施形態70.前記カゼイン塩は、金属カゼイン塩である、実施形態69に記載の配合物。
【0271】
実施形態71.前記カゼイン塩は、R+1-カゼイン塩の形態を含み、Rは、1の名目上の価数を有する、実施形態69または実施形態70に記載の配合物。
【0272】
実施形態72.前記カゼイン塩は、R+2-(カゼイン塩)の形態を含み、Rは、2の名目上の価数を有する、実施形態69~71のいずれか1つに記載の配合物。
【0273】
実施形態73.前記カゼイン塩は、R+3-(カゼイン塩)の形態を含み、Rは、3の名目上の価数を有する、実施形態69~72のいずれか1つに記載の配合物。
【0274】
実施形態74.前記カゼイン塩は、カゼインカルシウムを含む、実施形態69~73のいずれか1つに記載の配合物。
【0275】
実施形態75.前記カゼイン塩は、カゼインナトリウムを含む、実施形態69~74のいずれか1つに記載の配合物。
【0276】
実施形態76.前記カゼイン塩は、カゼインカリウムを含む、実施形態69~75のいずれか1つに記載の配合物。
【0277】
実施形態77.前記カゼイン塩は、カゼインマグネシウム、カゼインアンモニウム及びカゼインクロムからなるカゼイン塩の群から選択されるカゼイン塩を含む、実施形態69~76のいずれか1つに記載の配合物。
【0278】
実施形態78.前記カゼインは、酸性カゼインを含む、実施形態67~77のいずれか1つに記載の配合物。
【0279】
実施形態79.前記乳タンパク質は、α-ラクトアルブミンを含む、実施形態66~78のいずれか1つに記載の配合物。
【0280】
実施形態80.前記乳タンパク質は、β-ラクトアルブミンを含む、実施形態66~79のいずれか1つに記載の配合物。
【0281】
実施形態81.前記乳タンパク質は、少なくとも1つの免疫グロブリンを含む、実施形態66~80のいずれか1つに記載の配合物。
【0282】
実施形態82.前記乳タンパク質は、少なくとも1つのプロテオースペプトンを含む、実施形態66~81のいずれか1つに記載の配合物。
【0283】
実施形態83.前記少なくとも1種のタンパク質は、植物性タンパク質を含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0284】
実施形態84.前記植物性タンパク質は、エンドウ豆タンパク質を含む、実施形態83に記載の配合物。
【0285】
実施形態85.前記植物性タンパク質は、米タンパク質を含む、実施形態83または実施形態84に記載の配合物。
【0286】
実施形態86.前記植物性タンパク質は、ヒヨコ豆タンパク質を含む、実施形態83~85のいずれか1つに記載の配合物。
【0287】
実施形態87.前記植物性タンパク質は、緑豆タンパク質を含む、実施形態83~86のいずれか1つに記載の配合物。
【0288】
実施形態88.前記第1の甘味料は、アルロースを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0289】
実施形態89.前記甘味料炭水化物は、スクロースを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0290】
実施形態90.前記甘味料炭水化物は、主にスクロースである、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0291】
実施形態91.前記甘味料炭水化物は、グルコースを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0292】
実施形態92.前記甘味料炭水化物は、フルクトースを含む、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0293】
実施形態93.前記甘味料ポリオールは、キシリトール、マルチトール、エリトリトール、ソルビトール、トレイトール、アラビトール、水素化デンプン加水分解物(HSH)、イソマルト、ラクチトール、マンニトール、及びガラクチトール(ズルシトール)からなる群のうちの少なくとも1つから選択される、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0294】
実施形態94.前記甘味料配合物は、自由流動性粉末などの粒子状固体の形態である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0295】
実施形態95.前記粒子状固体は、粉末である、実施形態94に記載の配合物。
【0296】
実施形態96.前記甘味料配合物内のケイ素の濃度は、多くとも0.2%、多くとも0.1%、または多くとも0.05%である、先行実施形態のいずれか1つに記載の甘味料配合物。
【0297】
実施形態97.前記甘味料配合物内のケイ素の前記濃度は、多くとも0.02%である、先行実施形態のいずれか1つに記載の甘味料配合物。
【0298】
実施形態98.前記甘味料配合物内のケイ素の前記濃度は、多くとも0.01%、多くとも0.005%、または多くとも0.003%である、先行実施形態のいずれか1つに記載の甘味料配合物。
【0299】
実施形態99.実施形態1~98のいずれか1つに記載の配合物を含有する食品配合物。
【0300】
実施形態100.食品配合物であって、
(a)第1の甘味料炭水化物及び第1の甘味料ポリオールからなる群から選択される第1の甘味料を含有する、甘味料粒子の第1の集団と、
(b)前記甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、
(c)少なくとも1種の脂肪と、
(d)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
前記配合物内の前記第1の甘味料、前記少なくとも1種の脂肪、及び前記少なくとも1種のデンプンの全体濃度は、少なくとも30重量%である、前記食品配合物。
【0301】
実施形態101.食用配合物であって、
(a)第1の甘味料炭水化物及び第1の甘味料ポリオールからなる群から選択される第1の甘味料を含有する、甘味料粒子の第1の集団と、
(b)第2の甘味料炭水化物及び第2の甘味料ポリオールからなる群から選択される第2の甘味料を含有する、甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記甘味料粒子の第1の集団内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、
(d)少なくとも1種の脂肪と、
(e)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
総タンパク質含量の、前記甘味料粒子の第2の集団内の前記第2の甘味料に対する重量対重量比率は、多くとも0.1%であり、
総タンパク質含量の、前記第1及び前記第2の集団内の前記第1ならびに前記第2の甘味料に対する総重量対重量比率は、0.02%~0.99%の範囲内である、前記食用配合物。
【0302】
実施形態102.食品配合物であって、
(a)第1の甘味料炭水化物を含む第1の甘味料を含有する、甘味料粒子の第1の集団と、
(b)前記甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、
(c)少なくとも1種の脂肪と、
(d)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
前記配合物内の前記第1の甘味料、前記少なくとも1種の脂肪、及び前記少なくとも1種のデンプンの全体濃度は、少なくとも30重量%である、前記食品配合物。
【0303】
実施形態103.食品配合物であって、
(a)第1の甘味料炭水化物を含む第1の甘味料を含有する、甘味料粒子の第1の集団と、
(b)第2の甘味料炭水化物及び第2の甘味料ポリオールからなる群から選択される第2の甘味料を含有する、甘味料粒子の第2の集団と、
(c)前記甘味料粒子の第1の集団内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、
(d)少なくとも1種の脂肪と、
(e)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
総タンパク質含量の、前記甘味料粒子の第2の集団内の前記第2の甘味料に対する第2の重量対重量比率は、多くとも0.1%であり、
総タンパク質含量の、前記第1及び前記第2の集団内の前記第1ならびに前記第2の甘味料に対する総重量対重量比率は、0.02%~0.99%の範囲内である、前記食品配合物。
【0304】
実施形態104.前記配合物内で、前記第1の甘味料及び/または前記第2の甘味料、前記少なくとも1種の脂肪及び前記少なくとも1種のデンプンの合計濃度は、少なくとも32重量%である、実施形態100~103のいずれか1つに記載の配合物。
【0305】
実施形態105.前記配合物内で、前記第1の甘味料及び/または前記第2の甘味料の重量含有率は、少なくとも8%である、実施形態100~104のいずれか1つに記載の配合物。
【0306】
実施形態106.前記食用配合物は、少なくとも5%の前記第1の甘味料及び/または前記第2の甘味料、及び少なくとも5%の前記少なくとも1種の脂肪の合計を含有する、実施形態100~105のいずれか1つに記載の配合物。
【0307】
実施形態107.前記食用配合物は、少なくとも5%の前記第1の甘味料及び/または前記第2の甘味料、及び少なくとも5%の前記少なくとも1種のデンプンの合計を含有する、実施形態100~106のいずれか1つに記載の配合物。
【0308】
実施形態108.前記配合物内のすべての甘味料粒子の重量濃度は、10%~80%の範囲内である、実施形態100~107のいずれか1つに記載の配合物。
【0309】
実施形態109.前記食用配合物は、少なくとも5%の前記第1の甘味料及び/または前記第2の甘味料と、少なくとも5%の脂肪または前記少なくとも1種の脂肪と、少なくとも5%のデンプンまたは前記少なくとも1種のデンプンと、を含有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0310】
実施形態110.前記食用配合物は、少なくとも2%、少なくとも5%、または少なくとも10%の食用充填剤を含有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0311】
実施形態111.前記食用配合物は、少なくとも1種の食用充填剤を含有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0312】
実施形態112.前記少なくとも1種の食用充填剤は、食物繊維を含む、実施形態111に記載の配合物。
【0313】
実施形態113.前記少なくとも1種の食用充填剤は、可溶性繊維を含む、実施形態111または実施形態112に記載の配合物。
【0314】
実施形態114.前記少なくとも1種の食用充填剤は、多糖を含む、実施形態111に記載の配合物。
【0315】
実施形態115.前記多糖は、フルクタンを含む、実施形態114に記載の配合物。
【0316】
実施形態116.前記多糖は、イヌリンを含む、実施形態115に記載の配合物。
【0317】
実施形態117.前記食用配合物は、オリゴ糖を含む少なくとも1種の食用充填剤を含有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0318】
実施形態118.前記オリゴ糖は、フラクトオリゴ糖を含む、実施形態117に記載の配合物。
【0319】
実施形態119.前記食用配合物は、可溶性繊維を含む少なくとも1種の食用充填剤を含有し、前記可溶性繊維は、耐性マルトデキストリンを含む、先行実施形態のいずれか1つ記載の配合物。
【0320】
実施形態120.前記食用配合物は、可溶性繊維を含む少なくとも1種の食用充填剤を含有し、前記可溶性繊維は、ポリデキストロースを含む、先行実施形態のいずれか1つ記載の配合物。
【0321】
実施形態121.少なくとも10%の前記第1の甘味料及び/または前記第2の甘味料と、少なくとも10%の脂肪または前記少なくとも1種の脂肪と、少なくとも10%のデンプンまたは前記少なくとも1種のデンプンとを含有する、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0322】
実施形態122.前記第1の減糖食用(または、食品)配合物は、標準的な減糖食用配合物である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0323】
実施形態123.前記第1の食用(または、食品)配合物は、標準的な減糖食用配合物である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0324】
実施形態124.前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記甘味料粒子からなるタンパク質甘味料濃縮物は、標準的な減糖食用配合物内で提供される場合、前記標準的な減糖食用配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない標準的な減糖対照食用配合物と比較して、甘味が低い、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0325】
実施形態125.前記すべての甘味配合物が前記標準的な減糖食用配合物内で提供される場合、前記標準的な減糖配合物は、前記標準的な減糖食用配合物と比較して、改善された甘味を示す、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0326】
実施形態126.前記少なくとも1種のタンパク質を含む前記甘味料粒子からなるタンパク質甘味料濃縮物は、前記タンパク質甘味料濃縮物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない第1の対照甘味料と比較して、甘味が低い、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0327】
実施形態127.前記甘味配合物は、前記甘味配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない第2の対照甘味料と比較して、改善された甘味を示す、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0328】
実施形態128.前記甘味料の合計量の少なくとも60重量%は、結晶質である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0329】
実施形態129.前記甘味料の合計量の少なくとも90重量%は、結晶質である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0330】
実施形態130.前記甘味料粒子中の前記少なくとも1種のタンパク質及び前記結晶質糖粒子中に配置された任意のタンパク質の総タンパク重量(Ptotal)の、前記第1の甘味料及び前記結晶質糖粒子の総重量に対する第2の重量比率は、0.02%~20%の範囲内である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0331】
実施形態131.前記第2の重量比率は0.02%~10%の範囲内である、実施形態130に記載の配合物。
【0332】
実施形態132.前記第2の重量比率は0.02%~3%の範囲内である、実施形態130に記載の配合物。
【0333】
実施形態133.前記甘味料粒子内で、重量比Rは、
R=Wsucrose-a/Wsucrose-cによって定義され、
Wsucrose-aは、任意の非晶質スクロースの重量であり、
Wsucrose-cは、結晶質スクロースの重量であり、
Rは、多くとも3.3:1である、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物。
【0334】
実施形態134.Rは、多くとも1.5:1である、実施形態133に記載の配合物。
【0335】
実施形態135.Rは、多くとも0.8:1である、実施形態133に記載の配合物。
【0336】
実施形態136.食品配合物または食用配合物であって、
(a)先行する実施形態のいずれか1つに記載の甘味配合物と、
(b)少なくとも1種の脂肪と、
(c)任意選択で、少なくとも1種のデンプンと、を含み、
前記食品配合物内の前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、及び前記少なくとも1種のデンプンの全体濃度は、少なくとも20重量%であり、
前記食品配合物は、前記食品配合物と同一であるが前記少なくとも1種のタンパク質を含まない対照食用配合物と比較して、改善された甘味を示し、
前記食品配合物内で、前記甘味料の合計量の少なくとも60重量%は結晶質である、前記配合物。
【0337】
実施形態137.前記配合物内で、前記甘味料の全体量の少なくとも95重量%は、結晶質である、実施形態136、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0338】
実施形態138.前記配合物内の前記甘味料の総重量含量は、10%~80%の範囲内である、実施形態136もしくは137、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0339】
実施形態139.前記配合物は、少なくとも5%の前記少なくとも1種の脂肪を含む、実施形態136~138のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0340】
実施形態139A.前記配合物は、少なくとも10%の前記少なくとも1種の脂肪を含む、実施形態136~138のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0341】
実施形態139B.前記配合物は、少なくとも20%の前記少なくとも1種の脂肪を含む、実施形態136~138のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0342】
実施形態139C.前記配合物は、多くとも60%の前記少なくとも1種の脂肪を含む、実施形態136~139Bのいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0343】
実施形態139D.多くとも50%の前記少なくとも1種の脂肪を含有する、実施形態139Cに記載の配合物。
【0344】
実施形態140.少なくとも5%の前記少なくとも1種のデンプンを含有する、実施形態139、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0345】
実施形態140A.少なくとも8%の前記少なくとも1種のデンプンを含有する、実施形態140に記載の配合物。
【0346】
実施形態140B.少なくとも12%の前記少なくとも1種のデンプンを含有する、実施形態140に記載の配合物。
【0347】
実施形態140C.前記配合物は、多くとも30%の前記少なくとも1種のデンプンを含有する、実施形態140~140Bのいずれか1つに記載の配合物。
【0348】
実施形態140D.前記配合物は、多くとも25%の前記少なくとも1種のデンプンを含有する、実施形態140~140Bのいずれか1つに記載の配合物。
【0349】
実施形態141.前記食用配合物は、少なくとも2%の食用充填剤を含有する、実施形態136~140Dのいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0350】
実施形態141A.少なくとも4%の前記食用充填剤を含有する、実施形態141に記載の配合物。
【0351】
実施形態141B.少なくとも6%の前記食用充填剤を含有する、実施形態141に記載の配合物。
【0352】
実施形態141C.前記配合物は、多くとも50%の前記少なくとも1種の食用充填剤を含有する、実施形態141~141Bのいずれか1つに記載の配合物。
【0353】
実施形態141D.前記配合物は、多くとも35%の前記少なくとも1種の食用充填剤を含有する、実施形態141~141Bのいずれか1つに記載の配合物。
【0354】
実施形態141E.前記配合物は、多くとも20%の前記少なくとも1種の食用充填剤を含有する、実施形態141~141Bのいずれか1つに記載の配合物。
【0355】
実施形態142.前記配合物は、2~50%の範囲内の食用充填剤含量を有する、実施形態136~141Cのいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0356】
実施形態143.前記食品配合物内で、前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、前記少なくとも1種のデンプン、及び前記食用充填剤の全体濃度は、少なくとも50重量%である、実施形態136~141Eのいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0357】
実施形態144.前記食品配合物内で、前記第1の甘味料、前記結晶質糖、前記少なくとも1種の脂肪、前記少なくとも1種のデンプン、及び前記食用充填剤の全体濃度は、少なくとも70重量%である、実施形態136~142のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0358】
実施形態145.前記食用充填剤は食物繊維である、実施形態136~144のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0359】
実施形態146.前記対照食用配合物は、標準的な減糖対照食用配合物である、実施形態136~145のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0360】
実施形態147.前記食品配合物または前記食用配合物は、小麦粉菓子である、実施形態136~146のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0361】
実施形態148.前記食品配合物または前記食用配合物は、砂糖菓子である、実施形態136~147のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0362】
実施形態149.前記食品配合物は、4~18%の食用充填剤(例えば、食物繊維)、5~15%の脂肪、5~25%のデンプン、及び3~20%の甘味料(例えば、糖)を含有する、実施形態136~148のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0363】
実施形態150.前記食品配合物は、4~18%の食用充填剤(例えば、食物繊維)、10~55%の脂肪、及び3~20%の甘味料(例えば、糖)を含有する、実施形態136~148のいずれか1つ、または先行するいずれかの実施形態に記載の配合物。
【0364】
実施形態151.実質的に本明細書に記載された、先行実施形態のいずれか1つに記載の配合物を製造する方法。
【0365】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「乳タンパク質」という用語は、少なくとも1種の哺乳類の乳中に、最も一般的には少なくとも1種のウシ、ヤギ及びヒツジの乳中に通常見られる天然タンパク質を含むことを意味する。「乳タンパク質」という用語は、当業者に明らかなように、天然タンパク質の変性タンパク質、または天然タンパク質の改変タンパク質を含む非天然乳タンパク質を含むことも意味する。非天然乳タンパク質の例は、カゼインカルシウムである。
【0366】
誤解を避けるために、「変性タンパク質」(または「変性乳タンパク質」など)という用語は、共有ペプチド結合によって一緒に保持されたアミノ酸の配列に対する破壊などの一次タンパク質構造に対する破壊を含まないことを強調しておく。
【0367】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「デンプン」という用語は、食品で使用されるかまたは使用され得る食用デンプンを含むことを意味する。通常、かかるデンプンには、アミロース及びアミロペクチンのうちの少なくとも一方、より典型的にはアミロース及びアミロペクチンの両方が含まれる。例として、低温でのゲル化の防止、低pHへの耐性、または高せん断もしくは高温に対する耐性を含む、特定の食品または特定の食品におけるデンプンに特定の化学的及び/または物理的特性を付与するために、デンプンの様々な改変がなされ得ることは理解されるであろう。
【0368】
多くの場合、デンプンは、成分中、例えば、小麦粉中に存在する。白小麦粉では、デンプン含量は、通常約68%である。オート麦では、デンプン含量は、通常約58%である。
【0369】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、室温(25℃)で固体である脂肪、例えば、牛脂、ショートニング、パーム油及びバターを含むことに加えて、「脂肪」という用語は、室温で液体であるものを含む食用油、例えば、調理油を含むことを意味する。食用油の具体例は、オリーブ油、クルミ油、トウモロコシ油、及び綿実油である。
【0370】
脂肪は、別個の成分であっても、または食品成分内の成分であってもよい。例えば、ヘーゼルナッツペーストとココア粉末は両方とも脂肪を含む。
【0371】
平均粒径(D50)は、集団における粒子の数(「D50」)に基づき得るか、または粒子の体積(D50)に基づき得る。これらの測定値は、静的光散乱(SLS)、動的光散乱(DLS)、ふるい分け、及び顕微鏡法の様々な方法を含む、様々な公知の方法により得ることができる。いくつかの方法はより広い範囲の粒子に対しては好ましい場合があり、他の方法はより狭い範囲の粒子に対しては好ましい場合がある。
【0372】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、特に明記されない限り、「パーセント」または「%」という用語は、重量パーセントを指す。しかしながら、特に少なくとも1種のタンパク質及び少なくとも1種の甘味料を含有する配合物に関しては、タンパク質の重量%は、甘味料に対するものである。例えば、スクロース650グラム及び水350グラムを含むシロップ中に分散されたカゼインカルシウム1.95グラムを含有するこのような配合物中では、カゼインカルシウムの重量%は1.95/650=0.3%である。
【0373】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「第1の甘味料」という用語は、第1の甘味料炭水化物及び第1の甘味料ポリオールからなる群から選択される、少なくとも1種の甘味料を指す。
【0374】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合に、「第2の甘味料」という用語は、第1の甘味料炭水化物及び第1の甘味料ポリオールからなる群から選択される少なくとも1種の甘味料を指し、特に指示のない限り、第2の甘味料の化学的同一性は、「第1の甘味料」と同一であり得る。
【0375】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、甘味料に関する「主たる」、「主に」などの用語は、重量または体積で最も高い濃度を有する甘味料を指す。
【0376】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、例えば、配合物内での種、例えば、甘味料種の形態に関する「主たる」、「主に」などの用語は、配合物内で、重量または体積で最も高い濃度を有するその甘味料種の特定の形態を指す。
【0377】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「通常の糖」という用語は、当技術分野で公知のように使用され、疑いを避けるために、テーブルシュガー、白砂糖、ブラウンシュガー、粗糖及び黒糖を含む、様々な種類の結晶質スクロース製品を含むことを意味する。
【0378】
「通常の糖」という用語は、粒度分布を制限することを意味するものではない。ただし、「通常の糖」のD50は、通常、100μm~1000μmの範囲内である。
【0379】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「濃度」という用語は、特に明記されない限り、重量基準の濃度を指す。
【0380】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「タンパク質甘味料濃縮物」という用語は、甘味料炭水化物及び甘味料ポリオールからなる群から選択される甘味料を含む甘味料粒子集団と、甘味料粒子内に配置された少なくとも1種のタンパク質と、を指し、甘味料粒子集団中の少なくとも1種のタンパク質と甘味料との重量対重量比率は、1%~95%の範囲内である。一般的に、そのような濃縮物は、少なくとも10%のタンパク質を含有する。
【0381】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「低減された糖」、「より少ない糖」などの用語は、より低い相対量の糖を指す。したがって、II型減糖マフィンがI型「全糖」対照マフィンと比較して40%少ない糖を含有し、I型マフィンが21.8%の糖を含有する場合、II型減糖マフィンは、I型マフィンに含有される糖の60%(100%-40%)、すなわち、0.60・21.8%=13.08重量%の糖を含有する。
【0382】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、タンパク質甘味料濃縮物vs対照甘味料に関して通常使用される「甘さが低い」という用語は、実施例71に記載されるように、一対比較試験結果から計算された比較甘味指数によって示される、より低い甘味結果を指す。
【0383】
同様に、「より甘い」、「改善された甘味」などの用語は、それらの一対比較試験結果から計算された比較甘味指数により示される、より高いまたは改善された甘味結果を指す。
【0384】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「減糖食用配合物」、「第1の減糖食用配合物」などの用語は、実施例68~68A、実施例69~69A及び実施例70~70Aのいずれか1つに従って配合された、減糖製品のいずれか1つを指す。
【0385】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「減糖対照食用配合物」という用語は、実施例68~68B、実施例69~69B及び実施例70~70Bのいずれか1つに従って配合された、減糖対照製品のいずれか1つを指す。
【0386】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「標準的な減糖食用配合物」という用語は、実施例68A、69A及び70Aのいずれか1つに従って配合された、減糖製品のいずれか1つを指し、その際、糖の低減は約40%である。
【0387】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「標準的な減糖対照食用配合物」という用語は、実施例68、69及び70のいずれか1つに従って配合され、更に実施例68A、69A及び70Aそれぞれに示される減糖「III型」対照製品のいずれか1つを指す。
【0388】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「改善された甘味を示す」などの用語は、通常、タンパク質甘味剤濃縮物を含む第1の食用配合物(例えば、減糖食用配合物)を、食用配合物と同一であるがそのタンパク質甘味剤濃縮物中に含まれるタンパク質を含まない、対照食用配合物(例えば、減糖対照食用配合物)に対して参照すると、実施例71に記載されるように、一対比較試験結果から計算される比較甘味指数によって示される、より高い甘味の結果を指す。評価目的のために、第1一の食用配合物内に分配されたタンパク質甘味料濃縮物に由来するタンパク質濃度は、0.1%、0.3%または0.5%、通常、0.1%である。
【0389】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「砂糖菓子」という用語は、キャンディー及びチョコレートなどの菓子を指すことを意味する。
【0390】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「小麦粉菓子」及び「焼き菓子」という用語は、甘いペストリー、ケーキ、クッキーなどを指すことを意味する。そのような小麦粉菓子は、通常、高い割合の小麦粉を含有する。本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合に、配合成分の粒子の数に関して「大部分」という用語は、数で少なくとも50%を指す。
【0391】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合に、配合成分の濃度に関して「大部分」という用語は、重量で少なくとも50%を指す。
【0392】
本明細書及び以下の特許請求の範囲で使用する場合、「比」という用語は、特に明記しない限り、重量比を指す。
【0393】
量に関連して使用される「約」及び「実質的に」という修飾子は、述べられた値を含み、文脈によって指示される意味を有する(例えば、それは、特定の量の測定と関連付けられた誤差の程度を少なくとも含む)。特定の値と共に使用する場合、その値も開示しているとみなされるべきである。
【0394】
本出願及び特許請求の範囲の文脈において、「A及びBの少なくとも1つ」という語句は、包括的な「または」に相当し、「Aのみ」、「Bのみ」または「A及びB」のいずれか1つを含む。同様に、「A、B及びCのうちの少なくとも1つ」という語句は、包括的な「または」に相当し、「Aのみ」、「Bのみ」、「Cのみ」、「A及びB」、「A及びC」、「B及びC」または「A及びB及びC」のうちのいずれか1つを含む。
【0395】
明確にするために別個の実施形態の文脈において説明される本発明の特定の特徴を、単一の実施形態において組み合わせで提供することもできることが理解されよう。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈において説明される本発明の様々な特徴を、別々に、または任意の好適な副組み合わせで提供することもできる。
【0396】
本発明をその特定の実施形態と併せて説明してきたが、それらの多くの代替、修正及び変形は当業者には明らかであろう。したがって、添付の特許請求の趣旨及び範囲内に含まれるそのようなすべての代替、修正及び変形をすべて包含することが意図されている。本明細書に記述されるすべての刊行物、特許及び特許出願は、各個別の刊行物、特許または特許出願が、明確かつ個別に参照により本明細書に組み込まれることが示されているのと同程度に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。更に、本出願におけるいずれの参考文献の引用または特定も、そのような参考文献が本発明の先行技術であるとして利用可能だと認めたものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
【国際調査報告】