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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】医療用ステント操作システム
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/95 20130101AFI20240719BHJP
【FI】
A61F2/95
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024507897
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(85)【翻訳文提出日】2024-04-04
(86)【国際出願番号】 CN2022110924
(87)【国際公開番号】W WO2023016421
(87)【国際公開日】2023-02-16
(31)【優先権主張番号】63/230,759
(32)【優先日】2021-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517012545
【氏名又は名称】チェン シェシャオ
【氏名又は名称原語表記】Chen,Chieh Hsiao
【住所又は居所原語表記】No. 500-5, Sec. 2, Xiangshun Rd., Beitun Dist., Taichung City 406, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100125450
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 広明
(72)【発明者】
【氏名】チェン シェシャオ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA56
4C267BB48
4C267BB62
4C267CC26
(57)【要約】
医療用ステント操作システムは、第1の空洞を有するチューブシース部であって、第1の空洞が、チューブシース部の長さ方向に沿って延在する、チューブシース部と、チューブシース部に接続され、第2の空洞を有する保持部と、保持部に移動可能に接続される操作部であって、操作部が、第1の操作端部及び第2の操作端部を有し、第1の操作端部が、第2の空洞内に配置され、第2の操作端部が、保持部の外側に配置される、操作部と、第1の操作端部に接続され、第1の空洞及び第2の空洞内に延在するステント移動部であって、ステント移動部の端部が、医療用ステントと接触する、ステント移動部と、を含み、操作部は、保持部に対して移動し、ステント移動部を介して医療用ステントを移動させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の空洞を有するチューブシース部であって、該第1の空洞が、該チューブシース部の長さ方向に沿って延在する、チューブシース部と、
前記チューブシース部に接続され、第2の空洞を有する、保持部と、
前記保持部に移動可能に接続される操作部であって、該操作部が、第1の操作端部及び第2の操作端部を備え、該第1の操作端部が、前記第2の空洞内に配置され、該第2の操作端部が、前記保持部の外側に配置される、操作部と、
前記第1の操作端部に接続され、前記第1の空洞内に、及び前記第2の空洞内に延在する、ステント移動部であって、該ステント移動部の端部が、医療用ステントと接触する、ステント移動部と
を備える、医療用ステント操作システムであって、
前記操作部が、前記保持部に対して移動し、前記ステント移動部を介して前記医療用ステントを移動させる、
医療用ステント操作システム。
【請求項2】
前記チューブシース部が、透明なチューブの外観である、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項3】
検知ユニット及び送信ユニットを備える光検知デバイスを更に備え、該検知ユニットが、該送信ユニットに接続され、
前記検知ユニットが、前記保持部の保持端部に配置され、
前記検知ユニットが、前記チューブシース部内に少なくとも部分的に配置され、前記チューブシース部のチューブシース端部に配置され、
前記送信ユニットが、前記第1の空洞内に少なくとも部分的に延設される、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項4】
前記ステント移動部が、前記ステント移動部の端部に配置される押圧ユニットを備え、該押圧ユニットが、中空円筒として成形され、前記送信ユニットに対して移動可能なように前記送信ユニットをスリーブで覆う、
請求項3に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項5】
前記チューブシース部が、側方連通出口を有するチューブシース端部を備える、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項6】
前記ステント移動部が、前記ステント移動部の端部に配置されるフックユニットを備える、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項7】
前記チューブシース部が、前記保持部に着脱可能に接続される、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項8】
前記ステント移動部が、前記ステント移動部の端部に配置される押圧ユニットを備える、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項9】
前記医療用ステントが、第1の拡張セクションと、第2の拡張セクションと、第3の拡張セクションと、を有し、該第3の拡張セクションが、該第1の拡張セクションと該第2の拡張セクションとの間に配置され、
前記医療用ステント操作システムが、段階的移動機構を備え、前記操作部が、該段階的移動機構を介して前記保持部に対して段階的に移動し、前記ステント移動部によって前記第1の拡張セクション、前記第3の拡張セクション及び前記第2の拡張セクションを段階的に前記チューブシース部から順次押し出す、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項10】
前記段階的移動機構が、複数の締結孔を有する前記保持部であり、前記操作部の前記第1の操作端部が、締結ユニットを備え、該締結ユニットが、前記操作部が前記保持部に対して移動する過程中に、前記複数の締結孔のうちの1つと締結する、
請求項9に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項11】
前記複数の締結孔が、第1の締結孔と、第2の締結孔と、第3の締結孔と、を備え、
前記締結ユニットが、前記第1の締結孔に締結されたとき、前記第1の拡張セクションが、前記ステント移動部によって前記チューブシース部から押し出され、
前記締結ユニットが、前記第2の締結孔に締結されたとき、前記第3の拡張セクションが、前記ステント移動部によって前記チューブシース部から押し出され、
前記締結ユニットが、前記第3の締結孔に締結されたとき、前記第2の拡張セクションが、前記ステント移動部によって前記チューブシース部から押し出される、
請求項10に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項12】
前記保持部が、前記保持部の長さ方向に沿って、前記保持部に延設された長い貫通孔を有し、前記操作部の前記第1の操作端部が、突出ユニットを備え、該突出ユニットが、該長い貫通孔を通って外側に突出し、該長い貫通孔に沿って移動可能である、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項13】
前記医療用ステントが、第1の拡張セクションと、第2の拡張セクションと、第3の拡張セクションと、を有し、該第3の拡張セクションが、該第1の拡張セクションと該第2の拡張セクションとの間に配置され、
前記長い貫通孔が、貫通孔端部を備え、前記医療用ステント操作システムにより、前記突出ユニットが、該貫通孔端部に接触し、これにより、前記操作部が、押出方向に沿って、前記保持部に対して移動し続けることができず、
前記突出ユニットが、前記貫通孔端部と接触しているとき、前記医療用ステント操作システムにより、前記医療用ステントの前記第2の拡張セクションが、前記ステント移動部を介して前記チューブシース部の外側に部分的に露出される、
請求項12に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項14】
前記突出ユニットが、第1の外力を受けて、前記貫通孔端部から離れ、前記長い貫通孔から離れ、前記操作部が、次に、第2の外力を受けて、前記保持部に対して前記押出方向に沿って移動し、前記ステント移動部によって前記第2の拡張セクションを前記チューブシース部から押し出させる、
請求項13に記載の医療用ステント操作システム。
【請求項15】
前記チューブシース部が、前記第1の空洞と連通する液体輸送ユニットを備え、前記医療用ステント操作システムが、該液体輸送ユニットを介して、前記チューブシース部内に液体を輸送する、
請求項1に記載の医療用ステント操作システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用ステント操作システムに関し、より詳細には、医療用ステントを人体内に配置することを補助し、医療用ステントを人体から除去することを支援する医療用ステント操作システムに関する。
【背景技術】
【0002】
前立腺手術又は膀胱頸部切開手術に使用される従来の医療用ステントは、前立腺肥大の問題を改善し得る。しかしながら、医療用ステントをどのようにして人体内の正しい位置に配置するか、又は医療用ステントをどのようにして人体から除去するかは、医師の経験に基づいて、医師によって実施される必要があり、これは特定のリスクを伴うことが多い。上記に鑑みて、医療用ステントを人体内に配置することを補助し、医療用ステントを人体から除去することを支援する医療用ステント操作システムが必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
上記課題を解決するために、本発明の概念は、医療用ステントを人体内に配置することを補助し、医療用ステントを人体から除去することを支援する医療用ステント操作システムを提供することにある。
【0004】
上記概念に基づき、本発明は、第1の空洞を有するチューブシース部であって、第1の空洞が、チューブシース部の長さ方向に沿って延在する、チューブシース部と、チューブシース部に接続され、第2の空洞を有する保持部と、保持部に移動可能に接続される操作部であって、操作部が、第1の操作端部及び第2の操作端部を有し、第1の操作端部が、第2の空洞内に配置され、第2の操作端部が、保持部の外側に配置される、操作部と、第1の操作端部に接続され、第1の空洞及び第2の空洞内に延在するステント移動部であって、ステント移動部の端部が、医療用ステントと接触する、ステント移動部と、を含む、医療用ステント操作システムであって、操作部が、保持部に対して移動し、ステント移動部を介して医療用ステントを移動させる、医療用ステント操作システムを提供する。
【0005】
本発明の好ましい実施形態では、チューブシース部は、透明チューブの外観である。
【0006】
本発明の好ましい実施形態では、医療用ステント操作システムは、検知ユニット及び送信ユニットを含む光検知デバイスを更に含む。検知ユニットは、送信ユニットに接続され、保持部の保持端部に配置される。更に、検知ユニットは、チューブシース部内に少なくとも部分的に配置され、チューブシース部のチューブシース端部に配置される。送信ユニットは、第1の空洞内に少なくとも部分的に延在する。
【0007】
本発明の好ましい実施形態では、ステント移動部は、ステント移動部の端部に配置される押圧ユニットを含む。押圧ユニットは、中空円筒として成形され、送信ユニットに対して移動可能なように送信ユニットをスリーブで覆う。
【0008】
本発明の好ましい実施形態では、チューブシース部は、側方連通出口を有するチューブシース端部を含む。
【0009】
本発明の好ましい実施形態では、ステント移動部は、ステント移動部の端部に配置されるフックユニットを含む。
【0010】
本発明の好ましい実施形態では、チューブシース部は、保持部に着脱可能に接続される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態では、ステント移動部は、ステント移動部の端部に配置される押圧ユニットを含む。
【0012】
本発明の好ましい実施形態では、医療用ステントは、第1の拡張セクションと、第2の拡張セクションと、第3の拡張セクションと、を有し、第3の拡張セクションは、第1の拡張セクションと第2の拡張セクションとの間に配置される。医療用ステント操作システムは、段階的移動機構を含む。操作部は、段階的移動機構を介して保持部に対して段階的に移動し、ステント移動部によって第1の拡張セクション、第3の拡張セクション及び第2の拡張セクションを段階的にチューブシース部から順次押し出す。
【0013】
本発明の好ましい実施形態では、段階的移動機構は、複数の締結孔を有する保持部である。操作部の第1の操作端部は、締結ユニットを含み、締結ユニットは、操作部が保持部に対して移動する過程中に、複数の締結孔のうちの1つと締結する。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、複数の締結孔は、第1の締結孔と、第2の締結孔と、第3の締結孔と、を含む。締結ユニットが、第1の締結孔に締結されたとき、第1の拡張セクションは、ステント移動部によってチューブシース部から押し出される。締結ユニットが、第2の締結孔に締結されたとき、第3の拡張セクションは、ステント移動部によってチューブシース部から押し出される。締結ユニットが、第3の締結孔に締結されたとき、第2の拡張セクションは、ステント移動部によってチューブシース部から押し出される。
【0015】
本発明の好ましい実施形態では、保持部は、保持部の長さ方向に沿って保持部に延設された長い貫通孔を有する。長い貫通孔を通って外側に突出し、長い貫通孔に沿って移動可能な突出ユニットを、操作部の第1の操作端部は含む。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、医療用ステントは、第1の拡張セクションと、第2の拡張セクションと、第3の拡張セクションと、を有し、第3の拡張セクションは、第1の拡張セクションと第2の拡張セクションとの間に配置される。長い貫通孔は、貫通孔端部を有する。医療用ステント操作システムにより、突出ユニットは、貫通孔端部に接触し、これにより、操作部は、押出方向に沿って、保持部に対して移動し続けることができない。突出ユニットが、貫通孔端部と接触しているとき、医療用ステント操作システムにより、医療用ステントの第2の拡張セクションは、ステント移動部を介してチューブシース部の外側に部分的に露出される。
【0017】
本発明の好ましい実施形態では、突出ユニットは、第1の外力を受けて貫通孔端部から離れ、長い貫通孔から離れる。操作部は、次に、第2の外力を受けて保持部に対して押出方向に沿って移動し、ステント移動部によって第2の拡張セクションをチューブシース部から押し出させる。
【0018】
本発明の好ましい実施形態では、チューブシース部は、第1の空洞と連通する液体輸送ユニットを含む。医療用ステント操作システムは、液体輸送ユニットを介してチューブシース部内に液体を輸送する。
【0019】
より良い理解のために、本発明の上記及び他の態様は、非限定的な実施形態及び以下の添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムの概略図である。
【0021】
図2A】本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムの保持部及び光検知デバイスの概略図である。
【0022】
図2B】本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムの操作部及びステント移動部の概略図である。
【0023】
図2C】本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムのチューブシース部の概略図である。
【0024】
図3】本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムのステント移動部の部分概略図である。
【0025】
図4】特定の実施形態によるチューブシース部、拡張ユニット、及び押圧ユニットの部分概略図である。
【0026】
図5】特定の実施形態によるチューブシース部、拡張ユニット、及びフックユニットの部分概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムの一例の概略図を示す図1を参照されたい。図1の実施形態に示すように、医療用ステント操作システム1000は、操作部1100と、保持部1200と、チューブシース部1300と、ステント移動部(図示せず、詳細は後述する)と、光検知デバイス(図示せず、詳細は後述する)と、保護部1600と、を含む。チューブシース部1300は、内部に第1の空洞を有する中空要素であり、第1の空洞は、チューブシース部1300の長さ方向810に沿って延在する。好ましくは、チューブシース部1300のチューブシース端部1320は、側方連通出口1310を有してもよい(側方連通出口1310の構成詳細は、「SURGICAL-USE MEDICAL APPARATUS AND SYSTEM THEREFOR」と題する台湾特許出願第110103890号明細書から参照され得る。上記の台湾特許出願第110103890号の全文は、参照により本明細書に組み込まれる)。保持部1200は、内部に第2の空洞を有する中空要素である。チューブシース部1300は、保持部1200に着脱可能に接続される。操作部1100は、保持部1200に移動可能に接続される。操作部1100は、第1の操作端部と、第2の操作端部と、を含む。操作部1100の第1の操作端部は、保持部1200の第2の空洞内に配置され、操作部1100の第2の操作端部は、保持部1200の外側に配置される。操作部1100と保持部1200との間の接続関係及び操作関係は、一般的な医療用シリンジデバイスのプッシュロッド及びシリンジと同様であることが好ましい。
【0028】
医療用ステント操作システム1000のステント移動部は、操作部1100の第1の操作端部に接続され、ステント移動部は、第1の空洞及び第2の空洞内に延在する。医療用ステント操作システム1000による医療用ステントの操作(又は移動)の過程中に、まず、医療用ステントをチューブシース部1300内に配置することができ(好ましくは、医療用ステントは、まず、チューブシース部1300内に配置され、チューブシース部1300のチューブシース端部1320に近い位置に配置され)、医療用ステントは、ステント移動部の端部に接触する。操作部1100を保持部1200に対して移動することによって、ユーザは、操作部1100に接続されたステント移動部を介して医療用ステントを移動し、医療用ステントをチューブシース部1300から徐々に押し出し得る。保護部1600は、チューブシース部1300及び光検知デバイス内のチューブシース部1300及びステント移動部を保護するように、チューブシース部1300のチューブシース端部1320に着脱可能に設置(例えば、プラグ接続)される。光検知デバイスの送信ユニット1520(例えば、送信ライン)は、保持部1200の操作部1100側の端部に延設され得る。医療用ステント操作システム1000を使用する過程中に、保護部1600は、必要とされず、チューブシース部1300のチューブシース端部1320から除去され得ることを理解されたい。特定の実施形態では、保護部1600は必要ではない。
【0029】
本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムの保持部及び光検知デバイスの例の概略図を示す図2Aを参照されたい。図2Aの実施形態に示すように、保持部2200は、保持本体2210と、拡張ユニット(又は保持拡張ユニットと呼び得る)2220と、を含み、保持本体2210は、拡張ユニット2220に接続される。保持本体2210は、締結孔(保持締結孔とも呼ぶ)2232,2234,2236と、長い貫通孔2240と、保持締結ユニット2250と、を有する。締結孔2232は、長い貫通孔2240よりも拡張ユニット2220に近く、長い貫通孔2240は、保持部2200の長さ方向に沿って、保持部2200の保持本体2210に延設される。好ましくは、長い貫通孔2240の貫通孔端部2242は、締結孔2234と締結孔2232との間に配置される。医療用ステント操作システムの光検知デバイスは、検知ユニット2510と、送信ユニット2520と、を含み、検知ユニット2510は、送信ユニット2520に接続される。検知ユニット2510は、拡張ユニット2220の端部(保持端部とも呼ぶ)に配置(又は接続)される。送信ユニット2520は、保持部2200の第2の空洞内に延設される(より具体的には、送信ユニット2520は、拡張ユニット2220内に、及び保持本体2210内に延設され、保持本体2210から外側に延在する)。検知ユニット2510は、医療用ステント操作システムの操作過程中に、体内画像を取り込み、ユーザがその画像を見るために、取り込んだ画像を送信ユニットによって表示デバイスに送信し得る。特定の実施形態では、送信ユニット2520は、検知ユニット2510によって取り込まれた画像の処理を支援し得る処理ユニット2530を含んでもよい。
【0030】
本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムの操作部及びステント移動部の例の概略図を示す図2Bを参照されたい。図2Bの実施形態に示すように、操作部2100は、第1の操作端部2110と、第2の操作端部2120と、締結ユニット2130と、突出ユニット2140と、を含む。締結ユニット2130と突出ユニット2140との両方は、第1の操作端部2110に配置される。ステント移動部2400の一方の端部は、操作部2100に接続され、ステント移動部2400の他方の端部(又は端部若しくはステント移動端部と呼ぶ)は、押圧ユニット2410を含む。このように、ユーザが、操作部2100を移動(又は操作)するとき、ステント移動部2400は、操作部2100とともに移動し、それによって、押圧ユニット2410によって医療用ステントを押圧する。特定の実施形態では、ステント移動部2400の端部は、押圧ユニットを含まず、フックユニットを含む。これにより、ユーザは、フックユニットによって医療用ステントを引っ掛けた後、操作部2100を移動(又は操作)することによって、医療用ステントを引っ張り得る。図3は、特定の実施形態によるフックユニットを有するステント移動部2400の端部の一例を示している。図3の実施形態に示すように、ステント移動部3400の端部は、フックユニット3420を含む。
【0031】
本発明の特定の実施形態による医療用ステント操作システムのチューブシース部の一例の概略図を示す図2Cを参照されたい。図2Cの実施形態に示すように、チューブシース部2300が、チューブシース本体2370と、チューブシース拡張ユニット2330と、液体輸送ユニット2340及び2350と、締結孔(又はチューブシース締結孔と呼ぶ)2360と、を含む。チューブシース本体2370は、チューブシース拡張ユニット2330に接続され、液体輸送ユニット2340及び2350は、チューブシース本体2370に接続され、締結孔2360は、チューブシース本体2370に配置される。液体輸送ユニット2340及び2350は、チューブシース部2300の第1の空洞と連通している。したがって、液体(例えば、限定しないが、水又は生理食塩水)は、液体輸送ユニット2340及び2350を介してチューブシース部2300内に輸送され得る。
【0032】
図2A図2B及び図2Cを参照されたい。ステント移動部2400は、チューブシース部2300の第1の空洞内に、及び保持部2200の第2の空洞内に延設され得る。ステント移動部2400の端部は、医療用ステントに接触し得る。例えば、ステント移動部2400の端部が、押圧ユニット2410を含むとき、ステント移動部2400の押圧ユニット2410によって、医療用ステントを徐々にチューブシース部2300の外側に押し出し得る。ステント移動部2400の端部が、フックユニットを含むとき、ステント移動部2400のフックユニットによって、医療用ステントを徐々にチューブシース部2300の内側に引き込み得る。
【0033】
ステント移動部2400と保持部2200の拡張ユニット2220との両方は、チューブシース部2300の第1の空洞内に延設され得る。好ましくは、ステント移動部2400の端部が、押圧ユニット2410を含むとき、押圧ユニット2410は、中空の円筒として成形され、押圧ユニット2410は、送信ユニット2520及び拡張ユニット2220に対して移動可能なように、送信ユニット2520及び拡張ユニット2220をスリーブで覆い得る。図4は、特定の実施形態によるチューブシース部、拡張ユニット、及び押圧ユニットの例の部分概略図を示している。図4の実施形態によって示すように、保持拡張ユニット4220及びステント移動部4440は、チューブシース拡張ユニット4330内に配置される。ステント移動部4400の端部は、押圧ユニット4410を含む。押圧ユニット4410は、中空の円筒として成形され、押圧ユニット4410は、保持拡張ユニット4220に対して移動可能なように保持拡張ユニット4220をスリーブで覆う。光検知デバイスの送信ユニットが、保持拡張ユニット4220内に延設されているので、押圧ユニット4410はまた、送信ユニットに対して移動可能なように送信ユニットをスリーブで覆う。上記の構成により、押圧ユニット4410が保持拡張ユニット4220及び送信ユニットに対して移動するように、ユーザが、操作部を保持部に対して移動すると、保持拡張ユニット4220の端部に位置する検知ユニット4510は、押圧ユニット4410の影響を受けることなく、引き続き画像の取り込みを継続し得る。好ましくは、チューブシース部は、透明チューブの外観か、又は少なくともチューブシース部のチューブシース拡張ユニット4330は、透明チューブの外観であり、これにより、チューブシース部のチューブシース拡張ユニット4330は、検知ユニット4510の視野を遮ることを防止し得る。特定の実施形態では、送信ユニットは、保持拡張ユニット4220内に部分的に延設され(すなわち、送信ユニットは、チューブシース部の第1の空洞内に部分的に延設され)、送信ユニットは、保持部の第2の空洞内に部分的に延設される。好ましくは、検知ユニット4510の画像の取り込み過程中に、検知ユニット4510は、好ましくは、チューブシース部のチューブシース拡張ユニット4330内に配置され、チューブシース拡張ユニット4330のチューブシース端部に配置(又は設置)される。検知ユニット4510は、必要に応じて、チューブシース部内に完全に設置されても、又はチューブシース部の外側にわずかに露出されてもよい。保持拡張ユニット4220が、チューブシース拡張ユニット4330に対して移動したとき(例えば、保持拡張ユニット4220が、チューブシース拡張ユニット4330の内部から除去されたとき)、検知ユニット4510は、保持拡張ユニット4220とともにチューブシース拡張ユニット4330に対して移動し得る(例えば、検知ユニット4510は、保持拡張ユニット4220とともに、チューブシース拡張ユニット4330の内部から除去され得る)。
【0034】
図5は、特定の実施形態によるチューブシース部、拡張ユニット、及びフックユニットの一例の部分概略図を示している。図5の実施形態に示すように、保持拡張ユニット5220、及びステント移動部5400が、チューブシース拡張ユニット5330内に配置され、ステント移動部5400の端部は、フックユニット5420を含む。フックユニット5420が、保持拡張ユニット5220及び送信ユニットに対して移動するように、ユーザが、操作部を保持部に対して移動するとき、保持拡張ユニット5220の端部に位置する検知ユニット5510は、フックユニット5420の影響を受けることなく、引き続き画像の取り込みを継続し得る。好ましくは、チューブシース部は、透明チューブの外観か、又は少なくともチューブシース部のチューブシース拡張ユニット5330は、透明チューブの外観であり、これにより、チューブシース部のチューブシース拡張ユニット5330は、検知ユニット5510の視野を遮ることを防止し得る。好ましくは、検知ユニット5510の画像を取り込む過程中に、検知ユニット5510は、好ましくは、チューブシース部のチューブシース拡張ユニット5330内に配置され、チューブシース拡張ユニット5330のチューブシース端部に配置(又は設置)される。検知ユニット5510は、必要に応じて、チューブシース部内に完全に設置されても、又はチューブシース部の外側にわずかに露出されてもよい。保持拡張ユニット5220が、チューブシース拡張ユニット5330に対して移動したとき(例えば、保持拡張ユニット5220が、チューブシース拡張ユニット5330の内側から除去されたとき)、検知ユニット5510は、保持拡張ユニット5220とともに、チューブシース拡張ユニット5330に対して移動し得る(例えば、検知ユニット5510は、保持拡張ユニット5220とともに、チューブシース拡張ユニット5330の内側から除去され得る)。
【0035】
本発明の医療用ステント操作システムによって操作される(又は移動される)医療用ステントは、第1の拡張セクションと、第2の拡張セクションと、第3の拡張セクションと、を有することができ、第3の拡張セクションは、第1の拡張セクションと第2の拡張セクションとの間に配置される(このような医療用ステントについては、上記の台湾特許出願第110103890号を参照されたい。しかしながら、医療用ステント操作システムは、そのようなタイプの医療用ステントのみに適用可能であることに限定されないことが理解されるべきである)。本発明の医療用ステント操作システムは、段階的移動機構を含み、操作部は、段階的移動機構を介して保持部に対して段階的に移動し、ステント移動部によって第1の拡張セクション、第3の拡張セクション及び第2の拡張セクションを段階的にチューブシース部から順次押し出す。段階的移動機構は、例えば、上記の台湾特許出願第110103890号のものと同様に、図7図8Cに示す収容デバイスとすることができるが、これに限定されない。
【0036】
図2A図2B及び図2Cを参照すると、医療用ステント操作システムの段階的移動機構は、保持部2200であってもよく、その保持本体2210は、締結孔2232、2234及び2236を含み、操作部2100の第1の操作端部2110は、締結ユニット2130を含む。操作部2100が保持部2200に対して移動する過程中に、締結ユニット2130は、締結孔2232,2234及び2236のいずれかに締結され得る。締結ユニット2130が締結孔2236に締結されたとき(締結孔2236は、第1の締結孔と呼ばれてもよく)、医療用ステントの第1の拡張セクションは、ステント移動部2400の押圧ユニット2410によって、チューブシース部2300のチューブシース端部2320から押し出される。締結ユニット2130が、締結孔2234に締結されたとき(締結孔2234は、第2の締結孔と呼ばれてもよく)、医療用ステントの第3の拡張セクションは、ステント移動部2400の押圧ユニット2410によって、チューブシース部2300のチューブシース端部2320から押し出される。締結ユニット2130が、締結孔2232に締結されたとき(締結孔2232は、第3の締結孔と呼ばれ得る)、医療用ステントの第2の拡張セクションは、ステント移動部2400の押圧ユニット2410によって、チューブシース部2300のチューブシース端部2320から押し出される。上記段階的移動機構により、ユーザは、医療用ステントの第1の拡張セクション、第3の拡張セクション、及び第2の拡張セクションをそれぞれ段階的に配置して、人体内の位置を補正することができる(第1の拡張セクション、第3の拡張セクション、及び第2の拡張セクションの正しい配置位置は、上記台湾特許出願第110103890号明細書から参照され得る)。好ましくは、締結ユニット2130が、締結孔2232、2234及び2236のいずれかに締結されたとき、ユーザは、大きな力を加えることによって、締結ユニット2130と、対応する締結孔との間の締結を更に解放し、操作部2100を保持部2200に対して連続的に押圧する、又は引くことができる。
【0037】
操作部2100の突出ユニット2140は、長い貫通孔2240から外側に突出することができ(その構成の詳細は、図1に示す突出ユニット1140及び長い貫通孔1240から参照され得る)、突出ユニット2140は、保持部2200の長い貫通孔2240に沿って移動可能である。このため、操作部2100が、保持部2200に対して移動するとき、突出ユニット2140は、操作部2100と保持部2200との間の動作に影響を及ぼさない。しかしながら、締結ユニット2130が締結孔2234から締結孔2232に移動する過程中に、締結ユニット2130が締結孔2232に締結される前に、突出ユニット2140は、最初に長い貫通孔2240の貫通孔端部2242に接触し、これにより、操作部2100は、押出方向820に沿って、保持部2200に対して移動し続けることができない。この時点で、医療用ステントの第2の拡張セクションは、チューブシース部2300のチューブシース端部2320の外側に部分的に露出される。上記の機構は、第2の拡張セクションが過度の力が加えられたためにチューブシース端部2320からすぐに完全に押し出されることを防止することができ、したがって、第2の拡張セクションは、誤った位置に配置されること、又は医療用ステントが人体に損傷を与えることを防止する。
【0038】
突出ユニット2140が、長い貫通孔2240の貫通孔端部2242に接触すると、ユーザは、突出ユニット2140に第1の外力を加えることができ(例えば、第1の外力は、突出ユニット2140を押圧する力であって、操作部2100の拡張方向に対して垂直な力である)、これにより、突出ユニット2140は、貫通孔端部2242から離れ、長い貫通孔2240から離れる。次に、ユーザは、操作部2100に第2の外力を加えることができ(すなわち、操作部2100を方向830に押し続け)、これにより、操作部2100は、押出方向820に沿って保持部2200に対して移動し、医療用ステントの第2の拡張セクションは、ステント移動部2400の押圧ユニット2410によって、チューブシース部2300のチューブシース端部2320から押し出される。
【0039】
保持部2200の保持締結ユニット2250は、保持部2200をチューブシース部2300において確実に接続するように、チューブシース部2300の締結孔2360と締結され得る。ユーザは、必要に応じて、締結ユニット2250と締結孔2360との締結を解放し、保持部2200をチューブシース部2300から更に分離し得る。例えば、ユーザが医療用ステント操作システムによって患者の体内から体外へ医療用ステントを除去する過程中に、最初に、医療用ステントは、ステント移動部2400のフック部によって引っ掛けられ、その後、締結ユニット2250と締結孔2260との締結が解放され、ステント移動部2400及び/又は保持部2200の拡張ユニット2220は、操作部2100及び/又は保持部2200を引っ張ることによって、チューブシース拡張ユニット2330の内側から外側に除去される。これにより、医療用ステントは、フックユニットとともに体外に除去される。
【0040】
本発明の医療用ステント操作システムについて、上記説明及び図面を用いて詳細に説明した。しかしながら、本発明の特定の実施形態は例示目的のためのものであり、本発明の特許請求の範囲及び精神から逸脱することなく行い得る様々な修正は、添付の特許請求の範囲内に包含されるべきであることを理解されたい。したがって、本開示の説明において与えられる特定の実施形態は、本発明に対する限定として解釈されるべきではなく、本発明の本質的な範囲及び精神は、添付の特許請求の範囲に開示されているとおりである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
【国際調査報告】