(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】原子層堆積装置及び配置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/46 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
C23C16/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024508331
(86)(22)【出願日】2022-08-12
(85)【翻訳文提出日】2024-04-08
(86)【国際出願番号】 FI2022050524
(87)【国際公開番号】W WO2023017214
(87)【国際公開日】2023-02-16
(32)【優先日】2021-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522115871
【氏名又は名称】ベネク・オサケユフティオ
【氏名又は名称原語表記】Beneq Oy
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【氏名又は名称】式見 真行
(74)【代理人】
【識別番号】100197583
【氏名又は名称】高岡 健
(72)【発明者】
【氏名】スホネン,オッリ-ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】マリラ,マッティ
(72)【発明者】
【氏名】ソイニネン,ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】ボスンド,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】メリライネン,パシ
【テーマコード(参考)】
4K030
【Fターム(参考)】
4K030GA02
4K030KA04
4K030KA23
4K030KA45
(57)【要約】
本発明は、バッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するために配置される原子層堆積装置(1)に関し、原子層堆積装置(1)は、真空チャンバー(20)、及び真空チャンバー(20)内部に配置される反応チャンバー(10)を有する。反応チャンバー(10)は、反応チャンバー(10)内部に設けられた基板ラック(40)を支持するための支持部(11)、及び支持部(11)に設けられた基板ラック(40)を囲むハウジングを形成するためのカバー部(12)を有して成る。原子層堆積装置(1)は、反応チャンバー(10)に配置される伝導性ヒーター(30)を更に含んで成り、伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)内部の基板ラック(40)に設けられた基板に、熱エネルギーを供するように配置されている。本発明はまた、反応チャンバー(10)内部の基板ラック(40)を有する配置に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子層堆積装置(1)であって、
前記原子層堆積装置(1)は、バッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するために配置され、真空チャンバー(20)、及び真空チャンバー(20)の内部に配置される反応チャンバー(10)を有しており、該反応チャンバー(10)が、
-反応チャンバー(10)の内部に設けられる基板ラック(40)を支えるための支持部(11)、及び
-支持部(11)に設けられる基板ラック(40)を囲むハウジングを形成するためのカバー部(12)を有して成り、
原子層堆積装置(1)は、
反応チャンバー(10)に配置される伝導性ヒーター(30)を更に有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)内部の基板ラック(40)に設けられる基板に、熱エネルギーを給するように配置されることを特徴とする原子層堆積装置(1)。
【請求項2】
伝導性ヒーター(30)が、支持部(11)に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項3】
伝導性ヒーター(30)が、カバー部(12)に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項4】
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されており、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の材料内部に組込まれており、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置される熱素子(31)を有して成り、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の材料内部に組込まれる熱素子(31)を有して成ることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項5】
支持部(11)は、反応チャンバー(10)の底部を形成するために配置され、該底部の上に基板ラック(40)が設けられており、及び
熱素子(31)は、反応チャンバー(10)の底部の内部に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項6】
ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成り、及び
熱素子が、リアクター天井の内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられることを特徴とする、請求項4又は5に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項7】
反応チャンバー(10)は、ヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、又は
反応チャンバー(10)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されるヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、又は
反応チャンバー(10)は、ヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が熱素子(31)を有して成り、熱素子(31)が反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、
反応チャンバー(10)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されるヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が熱素子(31)を有して成り、熱素子(31)が反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項8】
支持部(11)は、反応チャンバー(10)の底部を形成するために配置されており、該底部の上に基板ラック(40)が設けられており、及び
ヒーター・キャビティ(35)が、反応チャンバー(10)の底部分に設けられており、又は
ヒーター・キャビティ(35)が、反応チャンバー(10)の底部分の内部に設けられることを特徴とする、請求項7に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項9】
ハウジングを形成するカバー部(12)は、リアクター側壁(14)及びリアクター天井(15)を有して成り、及び
ヒーター・キャビティ(35)が、リアクター天井に設けられ、又は
ヒーター・キャビティ(35)が、リアクター天井の内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井に設けられており、
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられることを特徴とする、請求項7又は8に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項10】
カバー部(12)及び支持部(11)が、反応チャンバー(10)の開状態と反応チャンバー(10)の閉状態との間で互いに対して移動できるように配置されるように、支持部(11)及びカバー部(12)は、共に反応チャンバー(10)を形成することを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項11】
カバー部(12)は、支持部(11)に対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、カバー部(12)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)及びカバー部(12)双方に設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項12】
支持部(11)は、カバー部(12)に対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、カバー部(12)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)及びカバー部(12)双方に設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項13】
反応チャンバー(10)と接続して配置される伝導性ヒーター(30)からの熱エネルギーが、反応チャンバー(10)の反応空間に伝達されるように反応チャンバー(10)は、熱伝導性材料を有して成ることを特徴とする、請求項1~12のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項14】
配置であって、
前記配置はバッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するための配置であり、該配置が、真空チャンバー(20)、及び真空チャンバー(20)の内部に配置される反応チャンバー(10)、及び原子層堆積プロセス中に基板を支持するための反応チャンバー(10)の内部に配置される基板ラック(40)を有する原子層堆積装置を有して成り、
反応チャンバー(10)が、反応チャンバー(10)の内部の基板ラック(40)に設けられる基板にて熱エネルギーを供するように配置される伝導性ヒーター(30)を有して成ることを特徴とする、配置。
【請求項15】
反応チャンバー(10)は、基板ラック(40)を支持するための支持部(11)、及び支持部(11)にて設けられる基板ラック(40)を囲むハウジングを形成するためのカバー部(12)を有して成り、
支持部(11)及びカバー部(12)は互いに対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち移動できるように配置された部材に配置される、又は
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち固定配置された部材に配置される、又は
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち移動できるように配置された部材及び前記支持部及び前記カバー部のうち固定配置された部材双方に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の配置。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の配置であって、該配置は、請求項1~10いずれかに記載の原子層堆積装置を有して成ることを特徴とする、配置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子層堆積装置、及びより具体的には独立請求項1のプリアンブルによる原子層堆積装置に関する。
【0002】
本発明は、更に複数の基板を処理するための配置、及びより具体的には独立請求項11のプリアンブルによる配置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来の原子層堆積装置では、真空チャンバーの内部に配置される反応チャンバーは、外側のチャンバーである真空チャンバーへの過剰な廃熱を避けるため、リフレクターを用いた輻射ヒーター(又は放射ヒーター、radiation heater)で加熱される。真空環境のため、入れ子にされる(又はネスト化される、nested)チャンバー配置では真空チャンバーと反応チャンバーとの間を熱は効果的に移動しない。なぜなら、真空条件において、チャンバー間の空間には空気循環がないからである。放射を介した熱移動は、熱源温度が目標体温(target body temperature)よりも非常に高くない限り、あまり効果的な熱移動の方法ではない。一方、技術的にヒーター温度を高く保つのは賢明ではない。輻射を介したヒーターから反応チャンバーへの熱エネルギーの移動は遅い方法であり、外側のチャンバーへのエネルギー損失もまたより高い。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、反応チャンバー(reaction chamber)の内部の基板ラックにて設けられる基板に、熱が均等に移動するように、反応チャンバーに熱を供する効果的な方法を供することである。
【0005】
本発明の目的は、独立請求項で記載される内容により特徴づけられる原子層堆積装置(atomic layer deposition apparatus)及びその配置(又は構成、arrangement)によって達成される。本発明のより好ましい実施形態は、従属請求項に開示されている。
【0006】
本発明は、廃熱が発生しないように、反応チャンバーに配置される基板の近傍に、熱エネルギーを供するというアイデアに基づいている。本発明は、真空チャンバー(vacuum chamber)と、真空チャンバーの内部に配置される反応チャンバーとを有するバッチ・プロセスで複数(又は多数、又はマルチプル、multiple)の基板を同時に(又は並行的に、concurrently)処理するために配置される原子層堆積装置によって達成される。反応チャンバーは、反応チャンバーの内部に設けられた基板ラックを支持するための支持部、及び支持部に設けられた基板ラックを囲むハウジングを形成するためのカバー部を有して成る。原子層堆積装置は、反応チャンバーに配置される伝導性ヒーターを更に含んで成り、伝導性ヒーターは、反応チャンバーの内部の基板ラックに設けられる基板に熱エネルギーを供するように配置されている。
【0007】
伝導性ヒーターは、反応チャンバーの構造内に、伝導を介して熱を供するように配置されている。基板ラックは、いずれの基板も反応チャンバーに直接的に接触することのないように、基板ラックに基板を保持している。一方、基板ラックは反応チャンバーと接触している。
【0008】
伝導性ヒーターを含む本発明による原子層堆積装置は、原子層堆積装置が、反応チャンバーに配置される(又は設けられる)1又は1よりも多い伝導性ヒーターを有して成ることを意味する。伝導性ヒーターが反応チャンバーに配置されるとは、伝導性ヒーターが反応チャンバー上、反応チャンバー内又は反応チャンバー内部に配置されていることを意味している。これは、伝導性ヒーターが反応チャンバーの外側表面と接続し、反応チャンバーの内側表面と接続し、すなわち反応チャンバーの内部の反応空間内、又は反応チャンバーを形成する構造内部に配置されてよいということを意味している。
【0009】
反応チャンバーは、分離して配置されているカバー部及び支持部(すなわち互いに連続して接触することのない分離部材)を有して成る。支持部は、支持部上に基板ラックを保持するために配置されるラック支持体を有する。基板ラックは、順に重ねて又は横に並べて配置される複数の基板支持体を有して成る。
【0010】
本発明によれば、伝導性ヒーターは支持部に対して配置される。伝導性ヒーターが、支持部に対して配置される際、伝導性ヒーターは反応チャンバーの内部の熱エネルギーを、カバー部によって囲まれた反応空間に供する。熱エネルギーの分布は、その後一方向からもたらされ、熱をむらなく均一に発生させる。
【0011】
本発明によれば、伝導性ヒーターはカバー部に対して配置される。別法にて、又は伝導性ヒーターが支持部内に配置される前述の実施形態に付加的に、伝導性ヒーターはカバー部内に配置されることができる。伝導性ヒーターがカバー部に配置されることは、基板ラック中の反応空間及び基板を加熱するためのより効果的な方法を供する。なぜなら、熱エネルギーが基板ラックに囲まれている構造からもたらされるからである。
【0012】
伝導性ヒーターは、例えば電気抵抗ヒーターであってよい。
【0013】
伝導性ヒーターは、効果的な熱移動のために支持部又はカバー部に直接接触して配置される。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態によれば、伝導性ヒーターは、反応チャンバーの構造内部に配置される。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によれば、伝導性ヒーターは、反応チャンバーの構造内部に組込まれる(又は埋め込まれる、embedded)。組込まれる伝導性ヒーターは、反応チャンバーの構造の一体部分として設けられ、構造と直接接触する。伝導性ヒーターは、構造内部に成形(又はモールド、mold)されてよい。
【0016】
本発明によれば、伝導性ヒーターは、反応チャンバーの構造内部に配置される熱素子を有して成る。熱素子は、例えば構造内部に設けられ、構造の表面に熱を伝導するホットプレートとすることができる。
【0017】
熱素子は、発熱素子(又は加熱要素、heater element)(電気抵抗ヒーター等)を有するホットプレートであってよく、ホットプレート内部に組込まれていてよい。
【0018】
本発明によれば、伝導性ヒーターは反応チャンバーの構造内部に組込まれた熱素子を有して成る。組込まれる熱素子は、反応チャンバーの構造の一体部分として設けられ、構造と直接接触する。熱素子は、構造内部に成形されてよい。
【0019】
本発明によれば、支持部は反応チャンバーの底部を形成されるために配置されており、該底部の上に基板ラックは設けられ、熱素子は反応チャンバーの底部の内部に配置されている。換言すると、熱素子は、反応チャンバーの底部に組込まれ、底部構造内部の上に基板ラックが設置されている。従って熱素子は、反応空間側の底部の表面に熱を伝導し、それゆえ反応空間内の底部に立設する基板ラックに配置される基板を加熱する。
【0020】
本発明によれば、ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成り、熱素子はリアクター天井の内部に設けられる。別法にて、ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成り、及び熱素子はリアクター側壁の内部に設けられる。別法にて、ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成り、熱素子はリアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられる。
【0021】
換言すると、熱素子は、天井構造の内部、又は側壁構造の内部、又は天井構造及び側壁構造の双方の内部のカバー部に設けられてよい。カバー部によって囲まれる反応空間にむらなく均一に熱分布を供して、カバー部全体に広げるように、熱素子が、カバー部に組込まれてよい。
【0022】
本発明によれば、熱素子は、反応チャンバーの底部の内部及びリアクター天井の内部に設けられており、又は別法にて熱素子は、反応チャンバーの底部の内部及びリアクター側壁の内部に設けられており、又は別法にて熱素子は、反応チャンバーの底部の内部及びリアクター天井の内部、並びにリアクター側壁の内部に設けられている。別法にて、熱素子は、反応チャンバーの底部と接続及びリアクター天井と接続して設けられており、又は別法にて熱素子は、反応チャンバーの底部と接続及びリアクター側壁と接続して設けられており、又は別法にて熱素子は、反応チャンバーの底部と接続及びリアクター天井、並びにリアクター側壁の内部と接続して設けられている。別法にて、熱素子は、反応チャンバーの底部の内部及びリアクター天井と接続して設けられており、又は別法にて、熱素子は、反応チャンバーの底部の内部及びリアクター側壁と接続して設けられており、又は別法にて熱素子は、反応チャンバーの底部の内部及びリアクター天井と接続、並びにリアクター側壁と接続して設けられる。別法にて、熱素子は、反応チャンバーの底部に接続及びリアクター天井の内部に設けられており、又は別法にて熱素子は、反応チャンバーの底部に接続及びリアクター側壁の内部に設けられており、又は別法にて熱素子は、反応チャンバーの底部に接続及びリアクター天井の内部、並びにリアクター側壁の内部に設けられている。リアクター側壁が、前記リアクター側壁の内部又は関連する熱素子を有するように、及び/又はリアクター天井が、前記リアクター天井の内部又は関連する熱素子を有するように、熱素子はまた、反応チャンバーの底部の内部又は関連する前記反応チャンバーに配置されることもできる。
【0023】
いくつかの実施形態では、反応チャンバーは、キャビティ空間を有するヒーター・キャビティを有して成る。キャビティ空間は、キャビティ空間の内表面によって定義される。
【0024】
ヒーター・キャビティは、反応チャンバーの構造又は反応チャンバーの構造と接続して設けられる。
【0025】
いくつかの実施形態では、ヒーター・キャビティは反応チャンバーの構造内部に設けられる。
【0026】
いくつかの他の実施形態では、反応チャンバーは、熱素子を有して成り、ヒーター・キャビティが熱素子に供される。熱素子は更に、反応チャンバーの構造、又は反応チャンバーの構造内部と接続して設けられる。
【0027】
伝導性ヒーターは、ヒーター・キャビティの内部に配置される。従って伝導性ヒーターは、キャビティ空間及び/又はキャビティ空間の内部を加熱するように配置される。
【0028】
いくつかの実施形態では、伝導性ヒーターは、ルーズ・フィット(loose fit)にヒーター・キャビティ内部に配置される。ルーズ・フィットとは、伝導性ヒーターとヒーター・キャビティの内表面の少なくとも一面との間に空間又はギャップがあるように伝導性ヒーターが、ヒーター・キャビティの内部に配置されることを意味する。従って、伝導性ヒーターが、ヒーター・キャビティの内表面の少なくとも一面から離隔して配置される。これにより伝導性ヒーターの熱拡張が反応チャンバーの構造に伝播されないように、ヒーター・キャビティの内部の伝導性ヒーターの熱拡張を許容している。それゆえ、伝導性ヒーターの熱拡張に起因する反応チャンバーの構造の熱拡張が、避けられ得る又は最小限に抑えられ得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、伝導性ヒーターは、反応チャンバーのヒーター・キャビティの内部に配置される。
【0030】
いくつかの他の実施形態では、ヒーター・キャビティは、反応チャンバーの構造内部に配置され、伝導性ヒーターが、反応チャンバーの構造内部に配置される。
【0031】
いくつかの更なる実施形態では、伝導性ヒーターは、熱素子を有して成り、熱素子が、反応チャンバーのヒーター・キャビティの内部に配置される。
【0032】
いくつかのまた更なる実施形態では、ヒーター・キャビティは、反応チャンバーの構造内部に配置され、伝導性ヒーターが、熱素子を有して成り、熱素子は反応チャンバーのヒーター・キャビティの内部に配置される。
【0033】
いくつかの実施形態では、支持部は反応チャンバーの底部を形成するように配置され、該底部の上に基板ラックが設けられる。ヒーター・キャビティは、反応チャンバーの底部分に設けられる。
【0034】
いくつかの他の実施形態では、支持部は反応チャンバーの底部を形成するように配置され、該底部の上に基板ラックが設けられる。ヒーター・キャビティが反応チャンバーの底部分の内部に設けられる。
【0035】
いくつかの実施形態では、ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成る。ヒーター・キャビティはリアクター天井に設けられる、又はヒーター・キャビティはリアクター天井の内部に設けられる。
【0036】
いくつかの他の実施形態では、ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成る。熱素子は、リアクター側壁に設けられる、又は熱素子はリアクター側壁の内部に設けられる。
【0037】
いくつかの更なる実施形態では、ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成る。熱素子は、リアクター側壁及びリアクター天井に設けられる、又は熱素子は、リアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられる。
【0038】
いくつかの実施形態では、ヒーター・キャビティの内表面は、反応チャンバーの構造へ熱移動を増加させるために、少なくとも一部分が熱吸収材料で覆われる、又は熱吸収材料層を供される。
【0039】
いくつかの実施形態では、熱吸収材料はカーバイド・ベース材料(carbide-based material)又はアルミニウム等の高い熱伝導性を有する金属であってよい。
【0040】
本発明によれば、カバー部及び支持部が、反応チャンバーの開状態と反応チャンバーの閉状態との間で互いに対して移動できるように配置されるように支持部及びカバー部は共に反応チャンバーを形成している。従って、カバー部が支持部から離れるように移動するか、又は支持部がカバー部から離れるように移動するか、もしくは支持部及びカバー部双方が互いから離れるように移動する、のいずれかとなるように反応チャンバーは開くことができる。カバー部又は支持部、もしくは双方の移動方向は、好ましくは垂直方向である。原子層堆積装置は、反応チャンバーに接続されるリフターを更に有して成り、反応チャンバーの開状態と閉状態との間でカバー部を移動させるように配置される。別法にて、原子層堆積装置は、反応チャンバーに接続されるリフターを更に有して成り、反応チャンバーの開状態と閉状態との間で支持部を移動されるように配置される。別法にて、原子層堆積装置は、反応チャンバーに接続される少なくとも一つのリフターを更に有して成り、反応チャンバーの開状態と閉状態との間でカバー部及び/又は支持部を移動させるように配置される。リフターは、反応チャンバーのカバー部に接続され、反応チャンバーの支持部に対して垂直方向にカバー部を移動させるように配置され、支持部は、真空チャンバーの内部に固定物として配置される。別法にて、リフターは、反応チャンバーの支持部に接続され、反応チャンバーのカバー部に対して垂直方向に支持部を移動させるように配置され、カバー部は、真空チャンバーの内部に固定物として配置される。リフターは、外側の真空チャンバーから真空チャンバーを介して反応チャンバーまで延在している。
【0041】
本発明によれば、カバー部は支持部に対して移動可能に配置され、熱素子はカバー部に設けられる。別法にて、カバー部は支持部に対して移動可能に配置され、熱素子は支持部に設けられる。別法にて、カバー部は支持部に対して移動可能に配置され、熱素子はカバー部及び支持部に設けられる。従って、熱素子は反応チャンバーの移動可能部分、すなわち反応チャンバーの支持部又は固定部分(すなわち反応チャンバーの支持部、又は反応チャンバーの移動可能部と固定部の双方)のいずれかに組込まれる。
【0042】
本発明によれば、支持部はカバー部に対して移動可能に配置され、熱素子は支持部に設けられる。別法にて、支持部はカバー部に対して移動可能に配置され、熱素子はカバー部に設けられる。別法にて、支持部はカバー部に対して移動可能に配置され、熱素子はカバー部及び支持部に設けられる。従って、熱素子は反応チャンバーの移動可能部分、すなわち反応チャンバーのカバー部又は固定部分(すなわち反応チャンバーのカバー部、又は反応チャンバーの移動可能部と固定部の双方)のいずれかに組込まれる。
【0043】
本発明によれば、反応チャンバーと接続して配置される伝導性ヒーターから熱エネルギーが、反応チャンバーの反応空間に移動されるように反応チャンバーは、熱伝導性材料を有して成る。熱素子を囲む伝導性材料が、基板ラックが設けられる反応空間に熱エネルギーを効果的に移動するように伝導性ヒーターの熱素子は、反応チャンバーの構造中に組込まれている。
【0044】
本発明によるバッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するための配置は、真空チャンバー、及び真空チャンバーの内部に配置される反応チャンバー、及び原子層堆積プロセス中に基板を支持するための反応チャンバーの内部に配置される基板ラックを有する原子層堆積装置を有しており、反応チャンバーが、反応チャンバーの内部の基板ラックに設けられる基板に熱エネルギーを供するように配置される伝導性ヒーターを有して成る。換言すると、配置は、真空チャンバー、真空チャンバーの内部に配置される反応チャンバー及び反応チャンバーの内部に配置される基板ラックを有して成る。反応チャンバーは、反応チャンバーの構造に組込まれる熱素子を有する伝導性ヒーターを有して成る。
【0045】
本発明によれば、反応チャンバーは、基板ラックを支持するための支持部、及び支持部に設けられる基板ラックを囲むハウジングを形成するカバー部を有して成る。支持部及びカバー部は、相互に移動可能に配置され、伝導性ヒーターが、支持部及びカバー部のうち移動できるように配置された部材に配置される、又は伝導性ヒーターが、支持部及びカバー部のうち固定配置された部材に配置される、又は支持部及びカバー部のうち移動できるように配置された部材及び、支持部及びカバー部のうち固定配置された部材双方に配置される。換言すると、カバー部が支持部から離れるように移動する、又は支持部がカバー部から離れるように移動する、もしくは支持部及びカバー部双方が互いに離れるように移動する、のいずれかとなるように反応チャンバーは開くことができる。カバー部又は支持部もしくは双方の移動方向は、好ましくは垂直方向である。原子層堆積装置は、移動可能な部材又は移動可能な複数の部材に接続されるリフターを更に有して成る。
【0046】
熱素子は、反応チャンバーの底部を形成する支持部に設けられてよく、該底部の上に基板ラックが設置されており、又は別法にて、熱素子が、反応チャンバーの内部に設けられる基板ラックを囲むカバー部に設けられてよい。
【0047】
上述のように配置は、原子層堆積装置を有して成る。
【0048】
本発明の利点は、電力定格(又は出力定格、power rating)及びヒーターの数が、反応チャンバーと接続する伝導性ヒーターを用いることによって最小限に抑えられることである。また、伝導性ヒーターが反応チャンバーの目標温度に近い、非常に低い温度で加熱されるため、反応チャンバーを囲む真空チャンバーへの輻射熱の浪費が最小限に抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
本発明を、同封される図面を参照して具体的な実施形態を用いて詳細に説明する。
【0050】
【
図1】
図1は、本発明による原子層堆積装置及び配置を示している。
【0051】
【
図2】
図2は、本発明による原子層堆積装置及び配置である。
【0052】
【
図3】
図3は、本発明による原子層堆積装置及び配置である。
【0053】
【
図4】
図4は、本発明による原子層堆積装置及び配置である。
【0054】
【
図5】
図5は、本発明による原子層堆積装置及び配置である。
【0055】
【
図6】
図6は、本発明による原子層堆積装置及び配置を示している。
【
図7】
図7は、本発明による原子層堆積装置及び配置を示している。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1は、原子層堆積装置1を示しており、真空チャンバー20の内部に反応チャンバー10を有している真空チャンバーを有して成る。反応チャンバー10は、支持部11及びカバー部12を有して成り、反応チャンバー10の内部に反応空間を有する反応チャンバー10を共に形成する。本発明の配置はまた、反応チャンバー10の内部に設けられる基板ラック40を有して成る。伝導性ヒーター30は、反応チャンバー10に配置され、そのため反応チャンバー10の内部の基板ラック40内に設けられる基板へ熱エネルギーを供する。伝導性ヒーター30は、反応チャンバー10の構造のどこにでも設けられてよい。
図1は、伝導性ヒーター30が支持部11及びカバー部12に配置されることを示しているが、以下の図では、伝導性ヒーター30は、カバー部12のみに設けられてよく、又は支持部11のみに設けられてよいことを示している。
【0057】
図2は、
図1と関連して説明したように真空チャンバー20及び反応チャンバー10を有する原子層堆積装置1を示す。本実施形態では、伝導性ヒーター30の熱素子31が、カバー部12の天井の内部(すなわちリアクター天井の内部)に配置されるように、伝導性ヒーター30がカバー部12と接続して配置される。支持部11が固定され、開反応チャンバー10を供するため、カバー部12が支持部11から離れるように垂直方向に移動するように配置され、閉反応チャンバー10を供するため、支持部11に対して垂直方向に移動するように配置されるように、カバー部12は支持部11に向かって移動可能に配置される。基板ラック40は固定された支持部11上に設けられている。リフター50は、外側の真空チャンバー20から真空チャンバー20を介して反応チャンバー10に延在するように配置されており、反応チャンバー10のカバー部12に接続され、それにより支持部11に対してカバー部12の垂直移動を供する。
【0058】
図3は
図1と関連して説明したように、真空チャンバー20及び反応チャンバー10を有する原子層堆積装置1を示す。本実施形態では、伝導性ヒーター30の熱素子31が、カバー部12の側壁の内部に配置されるように伝導性ヒーター30が、カバー部12と接続して配置される。原子層堆積装置1は、複数の伝導性ヒーターを有していてもよく、伝導性ヒーターが、カバー部12の1つの側壁内部又は複数の側壁内部に設けられていてよい。支持部11が固定され、カバー部12は支持部11から垂直方向に離れて移動するように配置され、それにより開反応チャンバー10を供し、支持部11に向かって垂直方向に移動するように配置され、それにより閉反応チャンバー10を供するように、カバー部12が支持部11に対して移動できるように配置される。基板ラック40は固定された支持部11上に設けられている。リフター50は、外側の真空チャンバー20から真空チャンバー20を介して反応チャンバー10に延在するように配置されており、支持部11に対してカバー部12の垂直移動を供するように、反応チャンバー10のカバー部12と接続されている。
【0059】
図4は
図1と関連して説明したように、真空チャンバー20及び反応チャンバー10を有する原子層堆積装置1の更なる実施形態を示す。本実施形態では、熱素子が、カバー部全体に広がり、カバー部12によって囲まれる反応空間にむらなく均一に熱分布を供するように、伝導性ヒーター30が、カバー部12に配置されている。熱素子31は、リアクター天井内及びリアクター側壁内に分離して設けられてよく、又は熱素子31が、カバー部12の天井内及び側壁内の双方に組込まれて広がっていてよい。伝導性ヒーター30は、カバー部12に接続されるリフター50によって移動される移動可能なカバー部12に設けられる。
【0060】
図5は
図1と関連して説明したように、真空チャンバー20及び反応チャンバー10を有する原子層堆積装置1のまた更なる実施形態を示す。本実施形態では、移動可能部分は、接続されるリフター50を有する支持部11である。熱素子31が、支持部11に組込まれるように、伝導性ヒーター30は支持部に設けられる。
【0061】
図6は、反応チャンバー10の内部の反応空間15を有する反応チャンバー10を共に形成する支持部11及びカバー部12を、反応チャンバー10は有して成る一実施形態を示す。カバー部は、側壁14及び天井13を有して成る。本発明の配置はまた、反応チャンバー10の内部に設けられる基板ラック40を有して成る。
【0062】
反応チャンバー10の構造は、ヒーター・キャビティ空間として有するヒーター・キャビティ35を設けられる。ヒーター・キャビティ35が、反応チャンバー10の支持部11に設けられる。伝導性ヒーター30は、ヒーター・キャビティ35の内部に配置される。
【0063】
図6で示されるように、伝導性ヒーター30は、ルーズ・フィットにヒーター・キャビティ35のヒーター・キャビティ空間の内部に配置される。
【0064】
図6の実施形態では、伝導性ヒーター30は、ヒーター・キャビティ35の内部に配置される電気抵抗ヒーターを有して成る。
【0065】
別法の実施形態では、伝導性ヒーター30は、ヒーター・キャビティ35の内部に配置される熱素子31を有して成る。
【0066】
伝導性ヒーター30は、反応チャンバー10の内部の基板ラック40内に設けられる基板に熱エネルギーを供するために、反応チャンバー10に配置される。
【0067】
ヒーター・キャビティ35及び伝導性ヒーター30は、反応チャンバー20の構造のどこにでも設けられてよい。
【0068】
図6は、支持部11及び支持部11の内部に配置されるヒーター・キャビティ35を示している。伝導性ヒーター11は、さらにヒーター・キャビティ35の内部に配置される。
【0069】
図7は、反応チャンバー10のカバー部12に配置されるヒーター・キャビティ35を示している。反応チャンバー10の側壁14には、ヒーター・キャビティ35が設けられ、伝導性ヒーターが、側壁14のヒーター・キャビティ35の内部に配置される。伝導性ヒーター31が、側壁14のヒーター・キャビティ35の内部に配置される。反応チャンバー10の天井13にも、ヒーター・キャビティ35が設けられ、伝導性ヒーターは、天井13のヒーター・キャビティ35の内部に配置される。伝導性ヒーター31が、天井13のヒーター・キャビティ35の内部に配置される。
【0070】
図7で示されるように、側壁14のヒーター・キャビティ35及び天井13のヒーター・キャビティ35は、別々のヒーター・キャビティとして設けられ、別々又は共通の伝導性ヒーター30が設けられる。
【0071】
別法の実施形態では、側壁14のヒーター・キャビティ35及び天井13のヒーター・キャビティ35は1つの共通のヒーター・キャビティであり、伝導性ヒーター30と共に設けられる。共通のヒーター・キャビティ35が、側壁14内及び天井13内に延在していてよい。本発明を上記図に示される実施例を参照に説明してきた。しかしながら、本発明は、上記実施例を何ら制限するものではなく、本請求項の範囲内で変化し得る。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子層堆積装置(1)であって、
前記原子層堆積装置(1)は、バッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するために配置され、真空チャンバー(20)、及び真空チャンバー(20)の内部に配置される反応チャンバー(10)を有しており、該反応チャンバー(10)が、
-反応チャンバー(10)の内部に設けられる基板ラック(40)を支えるための支持部(11)、及び
-支持部(11)に設けられる基板ラック(40)を囲むハウジングを形成するためのカバー部(12)を有して成り、
原子層堆積装置(1)は、
反応チャンバー(10)に配置される伝導性ヒーター(30)を更に有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)内部の基板ラック(40)に設けられる基板に、熱エネルギーを給するように配置されることを特徴とする原子層堆積装置(1)。
【請求項2】
伝導性ヒーター(30)が、支持部(11)に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項3】
伝導性ヒーター(30)が、カバー部(12)に配置されることを特徴とする、請求項
1に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項4】
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されており、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の材料内部に組込まれており、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置される熱素子(31)を有して成り、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の材料内部に組込まれる熱素子(31)を有して成ることを特徴とする、請求項
1に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項5】
支持部(11)は、反応チャンバー(10)の底部を形成するために配置され、該底部の上に基板ラック(40)が設けられており、及び
熱素子(31)は、反応チャンバー(10)の底部の内部に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項6】
ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成り、及び
熱素子が、リアクター天井の内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられることを特徴とする、請求項
4に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項7】
反応チャンバー(10)は、ヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、又は
反応チャンバー(10)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されるヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、又は
反応チャンバー(10)は、ヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が熱素子(31)を有して成り、熱素子(31)が反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、
反応チャンバー(10)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されるヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が熱素子(31)を有して成り、熱素子(31)が反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されることを特徴とする、請求項
1に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項8】
支持部(11)は、反応チャンバー(10)の底部を形成するために配置されており、該底部の上に基板ラック(40)が設けられており、及び
ヒーター・キャビティ(35)が、反応チャンバー(10)の底部分に設けられており、又は
ヒーター・キャビティ(35)が、反応チャンバー(10)の底部分の内部に設けられることを特徴とする、請求項7に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項9】
ハウジングを形成するカバー部(12)は、リアクター側壁(14)及びリアクター天井(15)を有して成り、及び
ヒーター・キャビティ(35)が、リアクター天井に設けられ、又は
ヒーター・キャビティ(35)が、リアクター天井の内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井に設けられており、
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられることを特徴とする、請求項
7に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項10】
カバー部(12)及び支持部(11)が、反応チャンバー(10)の開状態と反応チャンバー(10)の閉状態との間で互いに対して移動できるように配置されるように、支持部(11)及びカバー部(12)は、共に反応チャンバー(10)を形成することを特徴とする、請求項
1に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項11】
カバー部(12)は、支持部(11)に対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、カバー部(12)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)及びカバー部(12)双方に設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項12】
支持部(11)は、カバー部(12)に対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、カバー部(12)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)及びカバー部(12)双方に設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項13】
反応チャンバー(10)と接続して配置される伝導性ヒーター(30)からの熱エネルギーが、反応チャンバー(10)の反応空間に伝達されるように反応チャンバー(10)は、熱伝導性材料を有して成ることを特徴とする、請求項
1に記載の原子層堆積装置(1)。
【請求項14】
配置であって、
前記配置はバッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するための配置であり、該配置が、真空チャンバー(20)、及び真空チャンバー(20)の内部に配置される反応チャンバー(10)、及び原子層堆積プロセス中に基板を支持するための反応チャンバー(10)の内部に配置される基板ラック(40)を有する原子層堆積装置を有して成り、
反応チャンバー(10)が、反応チャンバー(10)の内部の基板ラック(40)に設けられる基板にて熱エネルギーを供するように配置される伝導性ヒーター(30)を有して成ることを特徴とする、配置。
【請求項15】
反応チャンバー(10)は、基板ラック(40)を支持するための支持部(11)、及び支持部(11)にて設けられる基板ラック(40)を囲むハウジングを形成するためのカバー部(12)を有して成り、
支持部(11)及びカバー部(12)は互いに対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち移動できるように配置された部材に配置される、又は
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち固定配置された部材に配置される、又は
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち移動できるように配置された部材及び前記支持部及び前記カバー部のうち固定配置された部材双方に配置されることを特徴とする、請求項14に記載の配置。
【請求項16】
請求項
14に記載の配置であって、該配置は、請求項
1に記載の原子層堆積装置を有して成ることを特徴とする、配置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
別法の実施形態では、側壁14のヒーター・キャビティ35及び天井13のヒーター・キャビティ35は1つの共通のヒーター・キャビティであり、伝導性ヒーター30と共に設けられる。共通のヒーター・キャビティ35が、側壁14内及び天井13内に延在していてよい。本発明を上記図に示される実施例を参照に説明してきた。しかしながら、本発明は、上記実施例を何ら制限するものではなく、本請求項の範囲内で変化し得る。
なお、上述のような本発明は、以下の態様を包含していることを確認的に述べておく。
第1態様:
原子層堆積装置(1)であって、
前記原子層堆積装置(1)は、バッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するために配置され、真空チャンバー(20)、及び真空チャンバー(20)の内部に配置される反応チャンバー(10)を有しており、該反応チャンバー(10)が、
-反応チャンバー(10)の内部に設けられる基板ラック(40)を支えるための支持部(11)、及び
-支持部(11)に設けられる基板ラック(40)を囲むハウジングを形成するためのカバー部(12)を有して成り、
原子層堆積装置(1)は、
反応チャンバー(10)に配置される伝導性ヒーター(30)を更に有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)内部の基板ラック(40)に設けられる基板に、熱エネルギーを給するように配置されることを特徴とする原子層堆積装置(1)。
第2態様:
伝導性ヒーター(30)が、支持部(11)に配置されることを特徴とする、第1態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第3態様:
伝導性ヒーター(30)が、カバー部(12)に配置されることを特徴とする、第1態様又は第2態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第4態様:
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されており、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の材料内部に組込まれており、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置される熱素子(31)を有して成り、又は
伝導性ヒーター(30)は、反応チャンバー(10)の材料内部に組込まれる熱素子(31)を有して成ることを特徴とする、第1態様~第3態様のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
第5態様:
支持部(11)は、反応チャンバー(10)の底部を形成するために配置され、該底部の上に基板ラック(40)が設けられており、及び
熱素子(31)は、反応チャンバー(10)の底部の内部に配置されることを特徴とする、第4態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第6態様:
ハウジングを形成するカバー部は、リアクター側壁及びリアクター天井を有して成り、及び
熱素子が、リアクター天井の内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられることを特徴とする、第4態様又は第5態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第7態様:
反応チャンバー(10)は、ヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、又は
反応チャンバー(10)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されるヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が、反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、又は
反応チャンバー(10)は、ヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が熱素子(31)を有して成り、熱素子(31)が反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されており、
反応チャンバー(10)は、反応チャンバー(10)の構造内部に配置されるヒーター・キャビティ(35)を有して成り、伝導性ヒーター(30)が熱素子(31)を有して成り、熱素子(31)が反応チャンバー(10)のヒーター・キャビティ(35)の内部に配置されることを特徴とする、第1態様~第3態様のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
第8態様:
支持部(11)は、反応チャンバー(10)の底部を形成するために配置されており、該底部の上に基板ラック(40)が設けられており、及び
ヒーター・キャビティ(35)が、反応チャンバー(10)の底部分に設けられており、又は
ヒーター・キャビティ(35)が、反応チャンバー(10)の底部分の内部に設けられることを特徴とする、第7態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第9態様:
ハウジングを形成するカバー部(12)は、リアクター側壁(14)及びリアクター天井(15)を有して成り、及び
ヒーター・キャビティ(35)が、リアクター天井に設けられ、又は
ヒーター・キャビティ(35)が、リアクター天井の内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁内部に設けられ、又は
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井に設けられており、
熱素子が、リアクター側壁及びリアクター天井の内部に設けられることを特徴とする、第7態様又は第8態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第10態様:
カバー部(12)及び支持部(11)が、反応チャンバー(10)の開状態と反応チャンバー(10)の閉状態との間で互いに対して移動できるように配置されるように、支持部(11)及びカバー部(12)は、共に反応チャンバー(10)を形成することを特徴とする、第1態様~第9態様のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
第11態様:
カバー部(12)は、支持部(11)に対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、カバー部(12)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)及びカバー部(12)双方に設けられていることを特徴とする、第10態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第12態様:
支持部(11)は、カバー部(12)に対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、カバー部(12)に設けられており、又は
伝導性ヒーター(30)又は熱素子(31)が、支持部(11)及びカバー部(12)双方に設けられていることを特徴とする、第10態様に記載の原子層堆積装置(1)。
第13態様:
反応チャンバー(10)と接続して配置される伝導性ヒーター(30)からの熱エネルギーが、反応チャンバー(10)の反応空間に伝達されるように反応チャンバー(10)は、熱伝導性材料を有して成ることを特徴とする、第1態様~第12態様のいずれかに記載の原子層堆積装置(1)。
第14態様:
配置であって、
前記配置はバッチ・プロセスで複数の基板を同時に処理するための配置であり、該配置が、真空チャンバー(20)、及び真空チャンバー(20)の内部に配置される反応チャンバー(10)、及び原子層堆積プロセス中に基板を支持するための反応チャンバー(10)の内部に配置される基板ラック(40)を有する原子層堆積装置を有して成り、
反応チャンバー(10)が、反応チャンバー(10)の内部の基板ラック(40)に設けられる基板にて熱エネルギーを供するように配置される伝導性ヒーター(30)を有して成ることを特徴とする、配置。
第15態様:
反応チャンバー(10)は、基板ラック(40)を支持するための支持部(11)、及び支持部(11)にて設けられる基板ラック(40)を囲むハウジングを形成するためのカバー部(12)を有して成り、
支持部(11)及びカバー部(12)は互いに対して移動できるように配置されており、及び
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち移動できるように配置された部材に配置される、又は
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち固定配置された部材に配置される、又は
伝導性ヒーター(30)が、前記支持部及び前記カバー部のうち移動できるように配置された部材及び前記支持部及び前記カバー部のうち固定配置された部材双方に配置されることを特徴とする、第14態様に記載の配置。
第16態様:
第14態様又は第15態様に記載の配置であって、該配置は、第1態様~第10態様いずれかに記載の原子層堆積装置を有して成ることを特徴とする、配置。
【国際調査報告】