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特表2024-528334フォームアーチを含むサポートクッション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-26
(54)【発明の名称】フォームアーチを含むサポートクッション
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/15 20060101AFI20240719BHJP
【FI】
A47C27/15 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532368
(86)(22)【出願日】2022-08-05
(85)【翻訳文提出日】2024-04-03
(86)【国際出願番号】 US2022039573
(87)【国際公開番号】W WO2023014971
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】63/229,756
(32)【優先日】2021-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524050051
【氏名又は名称】コンフォート・レボリューション・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Comfort Revolution, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】ブライアント,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ストローザー,ティモシー
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AB04
(57)【要約】
サポートクッションは、ウェルを画定するタブと、ウェル内に配置された複数のフォームアーチとを含んでいる。各フォームアーチは、上部湾曲部を含んでおり、各フォームアーチは、各上部湾曲部がタブの底部パネルとは反対となるようにウェルに配置されている。第1面と第1面とは阪大の第2面とを有する身体サポート層は、ウェルの上であって複数の可撓性フォームアーチの頂上に配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体となってウェルを画定する底部パネル及び側壁を含むタブと、
前記ウェルに配置された複数のフォームアーチであって、各フォームアーチが上部湾曲部を含んでおり、各上部湾曲部が前記タブの前記底部パネルとは反対となるように前記ウェルに配置されている、前記複数のフォームアーチと、
第1面及び前記第1面とは反対の第2面を有しており、前記第2面が前記ウェルの上であって前記複数の可撓性フォームアーチの頂上に配置されている、身体サポート層と
を有している、サポートクッション。
【請求項2】
前記タブの前記ウェルは幅を有しており、前記各フォームアーチは長さが前記ウェルの前記幅に広がっている、
請求項1に記載のサポートクッション。
【請求項3】
前記タブは長手方向軸を輸しており、各フォームアーチの前記上部湾曲部は前記タブの前記長手方向軸と同じ方向に延びている、
請求項2に記載のサポートクッション。
【請求項4】
前記各フォームアーチは別の各フォームアーチとは独立している、
請求項1に記載のサポートクッション。
【請求項5】
前記各フォームアーチは布地に包まれている、
請求項1に記載のサポートクッション。
【請求項6】
前記各フォームアーチは隣り合うフォームアーチに貼り付けられている、
請求項1に記載のサポートクッション。
【請求項7】
前記タブの長手方向軸に沿って延びる布バンドをさらに含んでおり、前記布バンドは各フォームアーチのエッジ面に貼り付けられて前記複数のフォームアーチを連結している、
請求項1に記載のサポートクッション。
【請求項8】
前記各フォームアーチは円形アーチの形状である、
請求項1に記載のサポートクッション。
【請求項9】
前記身体サポート層及び前記複数のフォームアーチは、可撓性フォームを有している、
請求項1に記載のサポートクッション。
【請求項10】
前記身体サポート層は、粘弾性フォームを有している、
請求項9に記載のサポートクッション。
【請求項11】
前記タブは、可撓性フォームを有しており、
前記身体サポート層を構成する前記可撓性フォームは、密度が、前記タブを構成する前記可撓性フォームの密度よりも小さい、
請求項9に記載のサポートクッション。
【請求項12】
前記タブの前記側壁は、可撓性フォームに包まれた内側サポートを含んでいる、
請求項9に記載のサポートクッション。
【請求項13】
一体となってウェルを画定している底部パネル及び側壁を含むタブと、ここで前記ウェルは幅を有しており、
前記ウェルに配置された複数のフォームアーチであって、各フォームアーチは長さが前記ウェルの前記幅に広がっており上部湾曲部を有しており、各フォームアーチは、各上部湾曲部が前記タブの前記底部パネルと反対側であって且つ前記タブの長手方向軸と同じ方向に延びるように、前記ウェルに配置されている、前記複数のフォームアーチと、
第1面と前記第1面とは反対である第2面とを有しており、前記第2面が前記ウェルの上であって前記複数のフォームアーチの頂上に配置されている、身体サポート層と
を有している、マットレスアセンブリ。
マットレスアセンブリであって
底板と側壁が一体となってウェルを画定している浴槽で、ウェルは幅を有する;
【請求項14】
前記各フォームアーチは、別の各フォームアーチとは独立している、
請求項13に記載のサポートクッション。
【請求項15】
前記各フォームアーチは布地に包まれている、
請求項13に記載のサポートクッション。
【請求項16】
前記各フォームアーチは隣り合うフォームアーチに貼り付けられている、
請求項13に記載のサポートクッション。
【請求項17】
前記タブの長手方向軸に沿って延びる布バンドをさらに含んでおり、前記布バンドは各フォームアーチのエッジ面に貼り付けられて前記複数のフォームアーチを連結している、
請求項13に記載のサポートクッション。
【請求項18】
前記各フォームアーチは円形アーチの形状である、
請求項13に記載のサポートクッション。
【請求項19】
前記身体サポート層及び前記複数のフォームアーチは、可撓性フォームを有している、
請求項13に記載のサポートクッション。
【請求項20】
前記身体サポート層は、粘弾性フォームを有している、
請求項19に記載のサポートクッション。
【請求項21】
前記タブは可撓性フォームを有しており、
前記身体サポート層を構成する前記可撓性フォームは、密度が、前記タブを構成する前記可撓性フォームの密度よりも小さい、
請求項19に記載のサポートクッション。
【請求項22】
前記タブの前記側壁は、可撓性フォームに包まれた内側サポートを含んでいる、
請求項19に記載のサポートクッション。
【請求項23】
マットレスアセンブリに使用するためのフォームインサートであって、
複数のフォームアーチであって、各フォームアーチが長さを有しており、且つ、前記フォームアーチの前記長さの両端にエッジ面、前記フォームアーチの前記長さの方向に直交して延びる上部湾曲部、及び前記上部湾曲部と反対の平坦な端部を含む、複数のフォームアーチと、
前記複数のフォームアーチの各エッジ面に貼り付けられた布バンドと
を有する、フォームインサート。
【請求項24】
前記フォームアーチのそれぞれは、第1面、第1面とは反対の第2面、及び前記第1面と前記第2面との間をフォームのスラブの長軸に沿って延びる2つの端面とを有する、前記フォームのスラブを、前記2つの端面が互いに近づけて、前記フォームアーチの前記平坦な端部を形成するように、折り曲げることによって作成される、
請求項23に記載のフォームインサート。
【請求項25】
前記フォームアーチの内面になるようにそれ自身の上に折り畳まれる前記フォームのスラブの前記第2面に塗布された接着剤をさらに有している、
請求項23に記載のフォームインサート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2021年8月5日に出願された米国仮出願シリアル番号63/229,756の優先権を主張するものであり、その開示全体はこの参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、複数の可撓性フォームアーチを含むサポートクッションに関する。特に、本発明の特定の実施形態は、マットレスアセンブリなどのサポートクッションに関し、サポートクッションは、サポートクッションの内部に配置された複数の可撓性フォームアーチを含み、サポートクッション上で休息する個人に持続的なエネルギと継続的なサポートとを提供するように構成されている。
【背景技術】
【0003】
成功した安らかな睡眠の一側面は、個々の睡眠の快適さであり、マットレス又はその他のサポートクッションによって提供されるサポートは、そのような睡眠の快適さの重要な要素である。医学的研究によると、睡眠不足(「睡眠不足」)は寿命と、生産性と、精神的、感情的及び身体的健康全般とに大きな悪影響を及ぼす可能性がある。慢性的な睡眠不足は体重増加に関係しており、具体的には、身体が炭水化物を処理し貯蔵する方法に影響を与えるだけでなく、食欲に影響するホルモンレベルを変化させることが観察されてきた。さらに、睡眠不足は、イライラ、焦り、集中力の欠如、及び不機嫌をもたらす可能性があり、幾人かの研究者に、睡眠不足と、労働現場での事故、交通事故、及び午後の全般的な不注意との間のリンクを示唆させてきた。さらに、睡眠障害は、高血圧、ストレスホルモンの増加、及び不整脈との関連付けられてきており、最近の研究では、睡眠不足が免疫機能に影響を及ぼし、その結果、病気や疾患、例えばがんにかかりやすくなることが示唆されている。このようなさまざまな影響により、米国では睡眠不足によって年間数十億ドルの生産性損失が発生していると研究者たちは示唆してきた。したがって、睡眠の快適さを改善し、サポートクッションによって提供されるサポートを改善し、それによって個々の睡眠不足を低下させる、サポートクッションは、非常に望ましく且つ有益である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、サポートクッションの内部に配置された複数のフォームアーチを有しており、サポートクッション上で休息する個人に持続的なエネルギと継続的なサポートとを提供するように構成された、サポートクッションを含む。
【0005】
本発明のいくつかの例示的な実施形態では、サポートクッションは、底部パネルと側壁とが一体となってウェルを画定するタブを含む。サポートクッションは、ウェル内に配置された複数のフォームアーチをさらに含む。各フォームアーチは上部湾曲部を含み、各フォームアーチは各上部湾曲部がタブの底部パネルに対向するようにウェル内に配置される。サポートクッションは、第1面と、第1面とは反対側の第2面とを有する身体サポート層をさらに含んでおり、サポートクッションの第2面は、ウェルにわたって、複数の可撓性フォームアーチの頂上に配置される。
【0006】
いくつかの例示的な実施形態では、タブのウェルは幅を有し、各フォームアーチは長さがウェルの幅に広がる。さらに、いくつかの例示的な実施形態では、タブは長手方向軸を有し、各フォームアーチの上部湾曲部はタブの長手方向軸と同じ方向に延びている。いくつかの例示的な実施形態では、各フォームアーチは他の各フォームアーチから独立している。ある特定の実施形態では、各フォームアーチは布地に包まれている。他の幾つかの例示的な実施形態では、各フォームアーチは隣り合うフォームアーチに貼り付けられている。例えば、幾つかの特定の実施形態では、布バンドがタブの長手方向軸に沿って延びており、布バンドが各フォームアーチの端面に貼り付けられて複数のフォームアーチを連結する。いくつかの例示的な実施形態では、各フォームアーチは円形アーチの形である。
【0007】
幾つかの例示的な実施形態では、身体サポート層及び複数のフォームアーチは、可撓性フォームを有している。幾つかの例示的な実施形態では、身体サポート層は粘弾性フォームを有している。幾つかの例示的な実施形態では、タブは可撓性フォームを有しており、身体サポート層を有する可撓性フォームは、密度がタブを有する可撓性フォームの密度よりも小さい。幾つかの例示的な実施形態では、タブの側壁は、可撓性フォームに包まれた内側サポートを含む。
【0008】
本発明のさらなる特徴および利点は、本明細書の説明、図、および非限定的な実施例を検討すれば、当業者には明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明にしたがって作成さており、下層のフォームアーチを示すように除かれたマットレスアセンブリの身体サポート層の一部を含む、マットレスアセンブリの斜視図である。
【0010】
図2図2は、図1に示される線2-2に沿った図1のマットレスアセンブリの横断面図である。
【0011】
図3A図3Aは、図1に示される例示的なフォームアーチを形成するために使用される可撓性フォームの部分斜視図である。
【0012】
図3B図3Bは、フォームアーチを形成するために折り曲げられた後の、図3Aの可撓性フォームの部分斜視図である。
【0013】
図4図4は、本発明にしたがって作成されており、不織布材料によって連結された下層のフォームアーチを示すように除かれた、マットレスアセンブリの身体サポート層及び側壁の一部を含む、マットレスアセンブリの斜視図である。
【0014】
図5図5は、本発明にしたがって作成されており、不織布材料に包まれた下層のフォームアーチを示すように除かれた、マットレスアセンブリの身体サポート層及び側壁の一部を含む、別のマットレスアセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、サポートクッションの内部に配置された複数のフォームアーチを有し、サポートクッション上で休息する個人に持続的なエネルギと継続的なサポートとを提供するように構成されたサポートクッションを含んでいる。
【0016】
まず図1を参照すると、本発明の例示的な一実施形態では、マットレスアセンブリ10の形態のサポートクッションが提供され、このサポートクッションは、一体となってタブ20の内部キャビティ又はウェル50を画定する底部パネル22及び側壁24を有するタブ20を含んでいる。複数のフォームアーチ30がマットレスアセンブリ10にさらに含まれており、タブ20のウェル50内に配置されている。より具体的には、各フォームアーチ30の長さがウェル50の幅にひろがり、各フォームアーチ30の湾曲部32がタブ20の長手方向軸と同じ方向に延びるように、各フォームアーチ30がウェル50内に配置されている。第1面42と、第1面42とは反対の第2面44とを有する身体サポート層40も、マットレスアセンブリ10に含まれている。身体サポート層40の第2面44は、ウェル50及び関連するタブ20の上に配置されてウェル50及びタブ20を覆っているが、複数のフォームアーチ30の頂上にも配置されて複数のフォームアーチ30を覆っている。このようにして、フォームアーチ30の各々は、身体サポート層40の第2面44と接触し、身体サポート層40、ひいては、さらに後述するように、マットレスアセンブリ10上で休息しているユーザにサポートを提供するように構成されている。例示的なマットレスアセンブリ10は、さらに後述するように、タブ20の底部パネル22の下方に配置されて底部パネル22をサポートするベース層70をさらに含んでいる。
【0017】
ここで図2図3A及び図3Bを参照すると、例示的なフォームアーチ30の各々は、フォームアーチ30の各々が上部湾曲部32と上部湾曲部32とは反対の平坦端部34とを含むように、円形アーチの形状に曲げられる可撓性フォーム片を有している。より具体的には、図3Aに示されるように、曲げ加工前の可撓性フォームは、実質的に長方形のフォームスラブであり、フォームスラブは、第1面36と、第1面36とは反対の第2面37と、フォームスラブの長軸に沿って第1面36と第2面37との間に延びる2つの端面35と、フォームスラブの短軸に沿って第1面36と第2面37との間に延びる2つのエッジ面38(1つのみ図示)とを有するものとして特徴付けることができる。図3Bに示されるように、可撓性フォームを折り曲げる際に、2つの端面35は、第2面37がフォームアーチ30の内面37になるように、且つ、第1面36がフォームアーチ30の外面36になるように、それ自体の内側に折り畳まれるように、互いに近づく。上述したように、結果として生じるフォームアーチ30は、フォーム片が曲げられた湾曲部32を有し、2つの端面35が互いに近づく湾曲部32とは反対の端部34を有するものとしても特徴付けることができる。
【0018】
図1図2、および図3Bに示す例示的な実施形態では、フォームアーチ30は、折り畳む前に可撓性フォームの内面37に塗布される接着剤、例えば水性接着剤又はホットメルト接着剤で一緒に保持される。幾つかの特定の実施形態では、接着剤は、端面35にすぐ隣り合う端部34の2インチ部分など、内面37の一部にのみに塗布される。もちろん、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、縫製、タフティング、熱溶着、及び音波溶着を含むがこれらには限定されない、フォームアーチの形状を維持する他の手段も可能である。さらに後述されるように、他の幾つかの実施形態では、フォームアーチの形状を形成及び/又は維持するために追加の構成要素が使用される。
【0019】
したがって、図2に示されるように、フォームアーチ30のそれぞれは互いに独立しており、各フォームアーチ30の端部34がウェル50内にあり、2つの端面35がタブ20の底部パネル22に対して配置されている状態で、タブ20のウェル50内に互いに隣り合って配置されている。したがって、各フォームアーチ30の上部湾曲部32は、フォームアーチ30がタブ20の側壁24と同じ高さまで又はタブ20の側壁24よりわずかに上まで延びた状態で、タブ20の底部パネル22とは反対に配置されている。身体サポート層40がフォームアーチ30のそれぞれの上部湾曲部32の上に配置されて上部湾曲部32に接触するとき、フォームアーチ30はこのように配置されて、マットレスアセンブリ10の身体サポート層40に持続的なエネルギと継続的なサポートとを提供するように構成されている。具体的には、フォームアーチ30をこのように構成することによって、フォームアーチ30は、アーチ自体に存在する自然なプッシュバックと跳ね返りとによってだけでなく、フォームアーチ30のそれぞれの側部と端部とが隣り合うフォームアーチ30及び/又はタブ20の側部と端部とに対して押して、圧縮時にプッシュバックエネルギを生み出すことによっても、持続的なエネルギと継続的なサポートとを提供できる。さらに、フォームアーチ30の配置は、全てフォームのマットレスに自然な跳ね返りを加え、空気の流れと圧縮からの回復とを改善する、機構を提供する。
【0020】
上述したように、マットレスアセンブリ10の複数のフォームアーチ30は、概して可撓性フォームを有している。特に、フォームアーチ30に使用される柔軟なフォームは、身体サポート層40に必要な量のサポートを与えるだけでなく、圧縮及び持続的エネルギに対する必要な抵抗、すなわち「プッシュバック」を提供するにも適している。本発明にしたがって使用できるこのよう可撓性フォームは、ラテックスフォーム、網状又は非網状の粘弾性フォーム(メモリフォーム又は低反発フォームと呼ばれることもある)、網状又は非網状の非粘弾性フォーム、ポリウレタン高反発フォーム、発泡ポリマーフォーム(例えば、発泡エチレンビニルアセテート、ポリプロピレン、ポリスチレン、又はポリエチレン)を含むがこれらに限定されない。図1~2に示される実施形態では、フォームアーチ30のそれぞれは、十分な弾力性、密度、及び硬度を有する可撓性フォームを有しており、これにより、フォームアーチ30が、圧縮に対する十分な抵抗、ひいては、圧縮時に身体サポート層40及び隣り合うフォームアーチ30に対してプッシュバックを与えることを可能にする。一般に、このような可撓性フォームは、ほぼ室温(すなわち、21℃~23℃)で、材料のサンプルに対してプレートから元の厚さの少なくとも40%の圧縮を加え、40%の圧縮を国際標準化機構(ISO)2439の硬度測定基準で規定された一定時間保持する状態で測定される、少なくとも約10Nから約80Nを超えない硬度を有している。幾つかの実施形態では、フォームアーチ30を有する可撓性フォームは、約10N、約20N、約30N、約40N、約50N、約60N、約70N、又は約80Nの硬度を有し、身体サポート層40に所望の程度の圧縮抵抗とサポートとを提供する。
【0021】
フォームアーチ30に使用するために本明細書で説明される可撓性フォームは、所望の程度の圧縮抵抗及び他の品質、ならびに材料の耐久性の程度を高めること、を提供するのを補助する密度を有することもできる。幾つかの実施形態では、フォームアーチ30に使用される可撓性フォームは、密度が約30kg/m以上約150kg/m以下である。幾つかの実施形態では、マットレスアセンブリ10のフォームアーチ30に使用される粘弾性フォームの密度は、約30kg/m、約40kg/m、約50kg/m、約60kg/m、約70kg/m、約80kg/m、約90kg/m、約100kg/m、約110kg/m、約120kg/m、約130kg/m、約140kg/m、又は約150kg/mである。もちろん、特定の密度を有する可撓性フォームの選択は、フォームの硬度、フォームが圧力に応答する態様、及びフォームの全体的な感触を含むフォームの他の特性に影響を与えるが、所望の密度及び硬度、ならびに特定のサイズ、重量、及び形状を有する可撓性フォームを、所望に応じて、及び、本発明の例示的なマットレスアセンブリ上に横たわるユーザに様々な程度のサポートと快適性とを有するフォームアーチを提供するために、特定の用途又はマットレスアセンブリのために容易に選択できることが理解される。幾つかの実施形態では、本発明にしたがって使用される可撓性フォームは、押込力たわみ(「IFD」)が20~40ポンドの間であり、密度が立法フィートあたり1~2ポンドであるものとして特徴付けられ又は説明され得る。
【0022】
フォームアーチ30が可撓性フォームを有していることに加えて、マットレスアセンブリ10のタブ20も概して可撓性フォームを有している。図2に示されるように、例示的な側壁24は、内側サポート26とフォーム包材28とを含んでいる。内側サポート26と底部パネル22は、複数の可撓性フォームアーチ30をタブ20内に固定し、マットレスアセンブリ10の身体サポート層40をサポートするのに、十分な密度と硬度を有する可撓性フォームを有している。一方、フォーム包材28を有する可撓性フォームは、密度が、マットレスアセンブリ10に柔らかいエッジを提供するように典型的には内側サポート26の密度よりも小さい。このような粘弾性フォームは、同様に、硬度の値が約10Nから約80Nを超えない範囲であり、密度の値が約30kg/mから約150kg/mの範囲であるが、もちろん、所望の密度、硬度、又は他の特性を有するラテックス又は軟質な従来フォームなどの他の可撓性フォームを含む可撓性フォームも、所望の特定の用途又はマットレスアセンブリのために容易に選択できることが企図されている。幾つかの実施形態では、内側サポートが全くなく、側壁が適切なサポート特性を有する単一片のフォーム製である。他の幾つかの実施形態では、内側サポート、底部パネル、又は内側サポートと底部パネルの両方がフォーム製でなくてもよく、その代わりに剛性材料又は半剛性材料、例えばプラスチック又は木材製であってもよい。
【0023】
マットレスアセンブリ10の例示的な身体サポート層40も可撓性フォームを有しているが、身体サポート層40の可撓性フォームは、典型的には、密度がタブ20の側壁24に含まれるものより小さく、概して、ユーザの身体又はその一部からの圧力を身体サポート層40にわたって分散させるのに適している。例えば、幾つかの実施形態では、タブ20の側壁24を有する可撓性フォームは、密度及び/又は硬度がフォームアーチ30(上述)で観察されたのと同様であるが、身体サポート層40は、密度又は行動がフォームアーチ30に存在するものより低い。この点で、身体サポート層40は、低反発性であるとともに十分な密度及び硬度を有する粘弾性フォームを有することができ、これにより、圧力が均一に吸収され、マットレスアセンブリ10の身体サポート層40にわたって均等に分散される。再度、このような粘弾性フォームは、同様に、硬度の値が約10N~約80Nを超えない範囲であり得、密度の値が約30kg/m~約150kg/mの範囲であり得るが、もちろん、所望の密度、硬度、又は他の特性を有するラテックス又は軟質な従来フォームなどの他の可撓性フォームを含む可撓性フォームも、所望に応じて、特定の用途又はマットレスアセンブリの身体サポート層に容易に選択できることが企図されている。幾つかの実施形態では、このような特性は繊維ベースの身体サポート層によっても提供され得る。
【0024】
マットレスアセンブリ10の例示的なベース層70も可撓性フォームを有しているが、ベース層70の可撓性フォームは、タブ20の追加的サポートを提供するために、典型的には、密度がタブ20の底部パネル22及び側壁24の密度と等しいかそれよりも大きい。特定の実施形態では、ベース層70及び底部パネル22は同じ可撓性フォーム製であり、単一の層に組み合わせることができる。他の実施形態では、ベース層はプラスチック又は木材等の剛性材料又は半剛性材料製であるか又は剛性材料又は半剛性材料製を含んでおり、さらなるサポートを提供する。このように、幾つかの実施形態では、ベース層は、典型的にマットレスと併せて使用されるボックススプリングなどの土台又はベースとみなすことができる。
【0025】
本発明の幾つかのさらなる実施形態では、図には示されていないが、例示的なマットレスアセンブリの身体サポート層は、身体サポート層の上に配置され、そのような例示的なマットレスアセンブリ上に休息しているユーザの身体又はその一部に快適さのレベルを提供する快適部分又は快適層によってさらに覆われ得る。快適層は粘弾性フォームを有することもできる。しかしながら、快適層は、典型的には、密度、剛性、又はその両方が、マットレスアセンブリの身体サポート層よりも小さく、そのため、快適層は、ユーザの身体又はその一部を休息させるためのより柔らかい表面を提供する一方で、ユーザの身体と、硬度又は密度が所望のレベルの圧縮抵抗を提供するように増大したマットレスアセンブリのフォームアーチとの間に、十分に柔らかいバリアも提供する。例えば、特定の実施形態では、例示的なマットレスアセンブリは、密度が約80kg/mであり、硬度が約13Nの粘弾性フォームを有する身体サポート層を、密度が約35kg/mであり、硬度が約10Nの粘弾性フォームを有する快適層とともに含むことができる。
【0026】
本発明のマットレスアセンブリの身体サポート層及び快適層に関してさらに述べると、上記に示されるように、身体サポート層及び快適層は、概して、それぞれ、ユーザの身体又はその一部からの圧力を分散させるのに適した密度及び硬度を有する粘弾性フォームの層を有している。しかしながら、例示的な身体サポート部は、様々な密度及び硬度を有する異なる層又は追加の層を有することができることがさらに企図される。例えば、高反発ポリウレタンフォームの層を、単独で使用することもでき、又は身体サポート部に使用される低反発粘弾性フォームの層の第2面に固定することもできる。このような多層の身体サポート部は、例えば、米国特許第7,469,437号、同第7,507,468号、同第8,025,964号、及び同第8,034,445号に記載されており、これらの各特許は、この参照により本明細書に組み込まれる。
【0027】
本発明のマットレスアセンブリのさらなる改良点として、マットレスアセンブリの様々な部分を覆うために、1つ又は複数の外カバーを含めて使用することもできる。例えば、一実施形態では、まず防火ソックスを使用して、例示的なマットレスアセンブリの身体サポート層とタブとを囲むことができる。次に、耐久性があり洗濯可能な布地材料(例えば、綿/ポリエステル混紡)製の布地カバーなどの外側の布地カバーを使用して、身体サポート層とタブとを囲む防火ソックスを覆うことができる。
【0028】
本発明のさらなる改良点として、図1-2に示されるサポートクッションはマットレスアセンブリの形態であり、仰臥位又はうつ伏せの姿勢で横たわるユーザをサポートするように寸法決めされているが、本明細書に記載される特徴は、ヘッドピロー、シートクッション、シートバック、ネックピロー、レッグスペーサピロー、マットレストッパ、オーバーレイなどにも同様に適用可能であることが企図される。そのため、本明細書では、「サポートクッション」などの語句は、任意のサイズ又は形状を有し、ユーザの身体又はその一部をサポートすることが可能であるか、又は概して使用される、そのような任意の全ての物体を指すために使用される。
【0029】
別の改良点として、上述したように、幾つかの例示的な実施形態では、フォームアーチ30は、フォームアーチ30の内面37に塗布された接着剤で形成され、互いに独立してタブ20内に配置される。しかしながら、他の実施形態では、フォームアーチのそれぞれは隣り合うフォームアーチにそれぞれ連結されている。幾つかの実施形態では、例えば、隣り合うフォームアーチを連結するために、フォームアーチの外面に追加の接着剤が塗布される。しかし、別の例として、次に図4を参照すると、別の例示的なマットレスアセンブリ110では、接着剤に加えて又は接着剤の代わりに、フォームアーチ130は、折り畳まれた後にエッジ面138に貼り付けられた布バンド160で一緒に保持される。より具体的には、布バンド160は、側壁124に隣り合っており底部パネル122に最も近い、すなわちフォームアーチ130の端部に沿って、タブ120の長手方向軸に沿って延びている。明確には図示されていないが、別の布バンドが同様の方法でフォームアーチ130の他方の端に貼り付けられている。このようにして、布バンド160によって連結された複数のフォームアーチ130は、タブ120のウェル150内に配置されたインサート180として纏めて特徴付けることができる。例示的な布バンド160は不織布材料製であり、エッジ面138に(例えば水性接着剤又はホットメルト接着剤で)接着されてもよく、エッジ面138に(例えば熱溶着又は音波溶着で)溶着されてもよい。しかしながら、フォームアーチを保持するために、当該技術分野で既知の他の材料を使用することもできる。布バンド160の高さも限定されず、フォームアーチ130のエッジ面138の上までほんの一部だけ延びることもでき、又はフォームアーチ130のエッジ面138の実質的に全体まで延びることもできる。幾つかの実施形態では、図示のようなエッジ面138に加えて又はその代わりに、同様の布バンドをアーチの底部(例えば端面)に同様に貼り付けることもできる。例示的なマットレスアセンブリ110はまた、図1-2に関して上述した身体サポート層40及びベース層70に実質的に類似する身体サポート層140及びベース層170を含む。
【0030】
次に図5を参照して、別の例示的なマットレスアセンブリ210では、フォームアーチ230は、図1~2に関して上述したアーチ30と同様に、タブ220のウェル250内に互いに独立して配置されている。しかしながら、図1~2に示されるアーチ30とは異なり、図5に示される例示的なフォームアーチ230は、折り畳まれた可撓性フォームを実質的に取り囲む、すなわち包む布地260を含んでいる。幾つかの実施形態では、布地260は、折り畳まれた可撓性フォームを緩く取り囲むことができるが、例示的な実施形態では、布地260は、下にある折り畳まれた可撓性フォームの少なくとも一部に貼り付けられている。より具体的には、図3Bに示される例示的なフォームアーチ30を参照して、布地260を、端面35、エッジ面38、外面36の平坦部、及び/又は外面36全体に貼り付けることができる。それにもかかわらず、布地260を、接着剤(例えば水性接着剤又はホットメルト接着剤)又は溶着(例えば熱溶着または音波溶着)を介して折り畳まれた可撓性フォームに貼り付けてもよい。幾つかの実施形態では、上述した他の手段に加えて又はその代わりに、布地260がフォームアーチの形状を維持する。さらに、布地260を含めることで、圧縮時、さらに重要なことに、減圧時のフォームとフォームとの摩擦を防止し、マットレスの操作性を向上させる。この目的のために、例示的な布地260は、概して不織布材料製であるが、フォームアーチを一緒に保持し、下にある可撓性フォームに対してより低いレベルの摩擦を提供するように、当技術分野で既知の他の材料を使用することもできる。
【0031】
さらに、図5に示される例示的な布地260は、フォームアーチ230を完全に取り囲んで包んでいるが、他の実施形態では、同様の布地が布地アーチの一部のみを覆うことができる。例えば、布地は、底部及び側部を取り囲み、上部を覆わないようにしてもよく、布地は、上部湾曲部の一部又は全体を覆わないようにしてもよく、布地は、フォームアーチの側部の一部までしか延びないようにしてもよく、及び/又は、フォームアーチの底部を覆う又は覆わないようにしてもよい。例示的なマットレスアセンブリ210はまた、図1~2に関して上述した身体サポート層40及びベース層70に実質的に類似する身体サポート層240及びベース層270を含んでいる。
【0032】
当業者であれば、本発明の教示又は以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、追加の実施形態も可能であることを認識するであろう。この詳細な説明、特に、本明細書に開示された例示的な実施形態の具体的な詳細は、主に、理解を明確にするために与えられており、そこから理解されるべき不必要な限定はなく、変形例に関しては、当業者にとってこの開示を読む際に明らかとなり、主張された発明の精神又は範囲から逸脱することなくなされてもよい。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
【国際調査報告】