IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビオンライフサイエンス インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特表-検体保管用容器蓋 図1
  • 特表-検体保管用容器蓋 図2
  • 特表-検体保管用容器蓋 図3
  • 特表-検体保管用容器蓋 図4
  • 特表-検体保管用容器蓋 図5
  • 特表-検体保管用容器蓋 図6
  • 特表-検体保管用容器蓋 図7
  • 特表-検体保管用容器蓋 図8
  • 特表-検体保管用容器蓋 図9
  • 特表-検体保管用容器蓋 図10
  • 特表-検体保管用容器蓋 図11
  • 特表-検体保管用容器蓋 図12
  • 特表-検体保管用容器蓋 図13
  • 特表-検体保管用容器蓋 図14
  • 特表-検体保管用容器蓋 図15
  • 特表-検体保管用容器蓋 図16
  • 特表-検体保管用容器蓋 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-29
(54)【発明の名称】検体保管用容器蓋
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/12 20060101AFI20240722BHJP
   G01N 1/10 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
G01N1/12 B
G01N1/10 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574803
(86)(22)【出願日】2022-05-04
(85)【翻訳文提出日】2023-12-05
(86)【国際出願番号】 KR2022006384
(87)【国際公開番号】W WO2022255656
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】10-2021-0073138
(32)【優先日】2021-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0054544
(32)【優先日】2022-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522136957
【氏名又は名称】ビオンライフサイエンス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100115200
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 修之
(72)【発明者】
【氏名】高 昌 郁
(72)【発明者】
【氏名】鄭 仲 煥
(72)【発明者】
【氏名】金 奉 胤
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA28
2G052AB16
2G052BA02
2G052BA19
2G052DA02
2G052DA12
2G052DA22
2G052DA23
2G052GA28
2G052GA29
2G052JA02
2G052JA05
2G052JA11
2G052JA23
(57)【要約】
本発明は、管状の側部、及び前記側部の一端部に結合する底部を含み、一つ以上の検体採取スワブが挿入された検体保存容器の開放した一側に着脱可能に螺合する蓋本体と、前記底部から前記検体保存容器に向かって突設され、内側に内部空間が形成され、前記内部空間に一つ以上の前記検体採取スワブのスティック部が挿入されて結合される挿入結合部と、前記挿入結合部に備えられ、前記蓋本体が前記検体保存容器に結合されるとき、前記スティック部と係止接触することにより、前記挿入結合部から前記スティック部が離脱することを防止する離脱防止部と、を含む検体保管用容器蓋を提供することができる。前述した構成によれば、検査者が検体容器から検体採取スワブを取り出す別途の作業を行う必要がなく、既存の検体採取スワブを取り出す作業上の煩わしさを解消することができる。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状の側部、及び前記側部の一端部に結合する底部を含み、一つ以上の検体採取スワブが挿入された検体保存容器の開放した一側に着脱可能に螺合する蓋本体と、
前記底部から前記検体保存容器に向かって突設され、内側に内部空間が形成され、前記内部空間に一つ以上の前記検体採取スワブのスティック部が挿入されて結合される挿入結合部と、
前記挿入結合部に備えられ、前記蓋本体が前記検体保存容器に結合されるとき、前記スティック部と係止接触することにより、前記挿入結合部から前記スティック部が離脱することを防止する離脱防止部と、を含み、
前記挿入結合部は、前記検体保存容器が前記蓋本体に結合されるとき、前記内部空間の任意の位置に前記スティック部が挿入結合されることを特徴とする、検体保管用容器蓋。
【請求項2】
前記離脱防止部は、前記挿入結合部の内側面に突設され、内側面に沿って形成された係止部を含み、前記蓋本体が前記検体保存容器に螺合するとき、前記スティック部が前記係止部に沿って前記蓋本体の底面に向かって案内されて挿入結合されることを特徴とする、請求項1に記載の検体保管用容器蓋。
【請求項3】
前記係止部は、螺合による前記蓋本体の回転に対応して、前記挿入結合部の内側面に沿って螺旋形に複数回巻回されるように形成され、
前記スティック部は、前記蓋本体が前記検体保存容器に螺合するとき、螺旋形の前記係止部に沿って前記蓋本体の底面に向かって案内されて前記挿入結合部に挿入結合されることを特徴とする、請求項2に記載の検体保管用容器蓋。
【請求項4】
前記挿入結合部は、円筒管形に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の検体保管用容器蓋。
【請求項5】
前記挿入結合部は、露出端部が内側に向かって下方に斜めに形成されることにより、前記スティック部を案内することを特徴とする、請求項1に記載の検体保管用容器蓋。
【請求項6】
前記蓋本体の内周面と前記挿入結合部の外側面との間の介在空間に前記検体保存容器が挿入結合され、
前記側部の内周面及び前記挿入結合部の外側面にそれぞれ形成され、前記介在空間に前記検体保存容器が挿入結合されるとき、前記検体保存容器と前記蓋本体とが密着するようにして気密を維持する気密部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の検体保管用容器蓋。
【請求項7】
前記気密部は、
前記蓋本体の側部の内周面に突設され、前記検体保存容器の外周面を押圧する第1押圧突出部と、
前記挿入結合部の外周側面に突設され、前記検体保存容器の内周面を押圧する第2押圧突出部と、を含むことを特徴とする、請求項6に記載の検体保管用容器蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は検体保管用容器蓋に関し、より詳しくは各種の伝染性疾患の感染有無を確認するか又は検査するために、被検者から採取した検体をより効率的に保管及び運搬することができる検体保管用容器蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、COVID19(Corona Virus Disease 19)の拡散に伴って、これに対する感染有無の検査が活発に行われており、このような感染有無の検査は、被検者の検体を採取することで行われる。
【0003】
これに対して、一般的な呼吸器疾患の場合は、被検者の鼻腔又は口腔の内部に検体採取用の綿棒を挿入した後、鼻腔又は口腔の内壁の粘膜から分泌物を採取し、これを検査することで、呼吸器疾患の感染有無を検査する。
【0004】
しかし、最近、流行るCOVID19の場合は、呼吸器疾患であるが、検査の正確度を向上させるために、被検者の鼻腔及び口腔の両者の内壁粘膜から分泌物をそれぞれ採取して検査し、このように検体を採取した後には、採取スティックを保存液(培地)を収容している検体保存容器に入れて保管して検査場所まで運搬する。
【0005】
一方、このような検体を採取及び保管するための従来の検体採取及び保管用キットは、検体を採取するためのスワブと、培地を収容しており、検体を採取したスワブが挿入されて収容される検体容器と、検体容器を密閉する検体保管用容器蓋と、を含む。
【0006】
ところが、前述した従来の検体採取及び保管用キットは、一つのスワブのみが挿入及び保管される構成を有しているので、検査種類によって二つ以上の多重身体部位から検体を採取する場合、同じ被検者であるにもかかわらず、それぞれの検体採取スワブを互いに異なるそれぞれの検体採取及び保管用キットに別に保管するしかなかった。
【0007】
このために、従来の検体採取及び保管用キットは、それぞれの検体容器に同じ被検者の情報を繰り返し記入しなければならない作業上の煩わしさはもちろんのこと、より多い検体採取及び保管用キットを必要とするという点で保管及び管理も難しい問題があった。
【0008】
また、従来の検体採取及び保管用キットは、検査場所に運搬された後、検査者が検体採取スワブを検体容器からいちいち取り出す過程を経なければならないが、このような過程が煩わしいだけでなく、スワブを取り出す過程で不必要な汚染が発生し得る問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、被検者の二つ以上の身体部位から検体を採取するとき、複数の検体採取スワブを単一の検体採取容器に保管することができるようにすることにより、作業性の向上はもちろんのこと、保管及び管理も容易に行えるようにする検体保管用容器蓋を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、検査者が検体容器から検体採取スワブを取り出す別途の作業を行う必要がないので、既存の検体採取スワブを取り出す作業上の煩わしさを解消することができ、スワブを取り出す作業の際に発生し得る不必要な汚染発生を防止することができる検体保管用容器蓋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、管状の側部、及び前記側部の一端部に結合する底部を含み、一つ以上の検体採取スワブが挿入された検体保存容器の開放した一側に着脱可能に螺合する蓋本体と、前記底部から前記検体保存容器に向かって突設され、内側に内部空間が形成され、前記内部空間に一つ以上の前記検体採取スワブのスティック部が挿入されて結合される挿入結合部と、前記挿入結合部に備えられ、前記蓋本体が前記検体保存容器に結合されるとき、前記スティック部と係止接触することにより、前記挿入結合部から前記スティック部が離脱することを防止する離脱防止部と、を含み、前記挿入結合部は、前記検体保存容器が前記蓋本体に結合されるとき、前記内部空間の任意の位置に前記スティック部が挿入結合され、前記離脱防止部は、前記挿入結合部の内側面に突設され、内側面に沿って形成された係止部を含み、前記蓋本体が前記検体保存容器に螺合するとき、前記スティック部が前記係止部に沿って前記蓋本体の底面に向かって案内されて挿入結合されることを特徴とする、検体保管用容器蓋を提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明による検体保管用容器蓋は、被検者の2ケ所以上の身体部位から検体を採取した複数のスワブを単一の検体採取キットに保管することができるようにすることにより、被検者情報の記入のような作業を大幅に減らすことができるので、作業性を向上させることができ、検体採取及び保管用キットの個数を減らすことができるので、保管の際に占める空間を減らすことができ、より容易な保管及び管理が可能である。
【0013】
また、本発明による検体保管用容器蓋は、検査者が検体容器からピンセットなどで検体採取スワブを取り出す別途の作業を行う必要なしに、検体保管用容器蓋を分離するとき、検体採取スワブも検体保存容器から一緒に抜き取られるように構成することにより、不必要な汚染発生を防止することはもちろんのこと、検体採取スワブを取り出す作業及びピンセットのような道具の消毒作業を行う必要がないので、作業上の煩わしさを解消することができ、作業性を向上させることができる。
【0014】
また、本発明による検体保管用容器蓋は、検体保存容器との締結力の確保はもちろんのこと、気密部によって気密性及び密閉力も向上させるので、検体培地の流出及び外部からの汚染を効果的に防止することができる。
【0015】
本発明による検体保管用容器蓋は、構造が簡単であるだけでなく、必要な部品数も減らすことができるので、製造コストを低減させることができ、経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例による検体保管用容器蓋と容器とが結合された状態の外観を示す図である。
図2】本発明の実施例による検体保管用容器蓋及び容器の分解斜視図である。
図3】本発明の実施例による検体保管用容器蓋と容器とが結合された状態の内部構造を示す断面図である。
図4】本発明の実施例による検体保管用容器蓋の詳細構成を示す断面図である。
図5図3のV-V線についての断面図である。
図6】本発明の実施例による検体保管用容器蓋と検体採取スワブとの結合構造を示す断面図である。
図7図6の「A」部の拡大図である。
図8図6の本発明の実施例による検体保管用容器蓋の回転による検体採取スワブの挿入過程及び離脱防止部の作動を示す断面図である。
図9図6の本発明の実施例による検体保管用容器蓋の回転による検体採取スワブの挿入過程及び離脱防止部の作動を示す断面図である。
図10図6の本発明の実施例による検体保管用容器蓋の回転による検体採取スワブの挿入過程及び離脱防止部の作動を示す断面図である。
図11】本発明の実施例による検体保管用容器蓋及び検体保存容器を示す断面図である。
図12図11の「B」部の拡大図である。
図13図11で本発明の実施例による検体保管用容器蓋を回転させて検体保存容器に密着して結合した状態を示す断面図である。
図14図13の「C」部の拡大図である。
図15】本発明の実施例による検体保管用容器蓋の他の実施例を示す断面図である。
図16】本発明の実施例による検体保管用容器蓋において突出結合部を備えたさらに他の実施例を示す断面図である。
図17】本発明の実施例による検体保管用容器蓋の使用過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、本発明がより具体的に理解できるように、添付図面に基づいて好適な実施例を説明する。
【0018】
本発明は多様な変換を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるが、特定の実施例を図面に例示しながら詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変換、均等物や代替物を含むものと理解しなければならない。
【0019】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用することができるが、前記構成要素はその用語によって限定されてはいけない。前記用語は一構成要素を他の構成要素と区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範疇内で第1構成要素は第2構成要素と名付けることができ、同様に第2構成要素も第1構成要素と名付けることができる。及び/又はという用語は複数の関連した記載項目の組合せ又は複数の関連した記載項目のうちのいずれか項目を含む。
【0020】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されている」又は「接続されている」と言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結されるかあるいは接続されることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されなければならないであろう。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されている」又は「直接接続されている」と言及されたときには、中間に他の構成要素が存在しないと理解されなければならないであろう。
【0021】
本出願で使用した用語は単に特定の実施例を説明するために使用したものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」又は「有する」などの用語は明細書上に開示した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指示しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
【0022】
他に定義しない限り、技術的な又は科学的な用語を含めてここで使う全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならなく、本出願で明白に定義しない限り、理想的に又は過度に形式的な意味と解釈されない。また、本発明の説明において、全体的な理解を容易にするために、図面上の同じ構成要素に対しては同じ参照符号を使用し、同じ構成要素についての重複説明は省略する。
【0023】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施例をより詳細に説明する。
【0024】
まず、本発明の実施例による検体保管用容器蓋300は、検体採取及び保管用キットに含まれ得る構成である。本発明の検体保管用容器蓋300を説明するに先立ち、検体採取及び保管用キットについて説明する。
【0025】
図1及び図2は検体採取及び保管用キットを示す図であり、検体採取及び保管用キットは、検体採取スワブ100と、検体保存容器200と、本発明の検体保管用容器蓋300と、を含む。
【0026】
まず、前記検体採取スワブ100は、被検者から検体を採取するものであり、図示のように、綿棒状に形成され得る。
【0027】
前記検体採取スワブ100は、検体を採取するヘッド部110と、前記ヘッド部110と結合されるスティック部120と、を含んでなり得る。
【0028】
前記ヘッド部110は、略球形の丸い形態を有しており、繊維などの材質で形成され、被検者から検体を容易に採取することができる形態及び材質で形成され得る。
【0029】
前記スティック部120は、スティック形状を有し、一端部が前記ヘッド部110に結合され、他端部は検査者が把持することができるように構成され得る。
【0030】
前記スティック部120は、鼻腔や口腔に挿入されて検体を容易に採取することができるように設定された長い長さを有するように形成され得る。
【0031】
前記スティック部120は、検査者が一部を切除することができるように切除部(図示せず)が形成され得る。したがって、前記スティック部120は、検体を採取する場合には長い状態を維持して検体の採取が容易になるようにし、採取してから検体保存容器200に挿入された後には、検体保存容器200の長さに対応するように切除されることにより、検体保管用容器蓋300によって容易に遮蔽されるようにすることができる。
【0032】
前記検体保存容器200は、一側が遮蔽されたコップ形状を有し、内部に収容空間210が形成され、前記収容空間210に培地1及び前記検体採取スワブ100を収容及び保管することができ、開放した他側には前記検体採取スワブ100が挿入される挿入口230が形成され得る。
【0033】
図3を参照すると、前記検体保存容器200は、図示のように、遮蔽された一側底面が凹形に形成され得る。
【0034】
前記検体保存容器200は、内部を検査者が肉眼で確認することができるように、透明又は不透明材質で形成され得る。
【0035】
前記検体保存容器200は、製造が容易で経済的な合成樹脂系の材質で形成され得るが、これに限定されない。
【0036】
以下では、本発明の実施例による検体保管用容器蓋300について説明する。
【0037】
本発明の実施例による前記検体保管用容器蓋300は、前記検体保存容器200の開放した挿入口230側に着脱可能に螺合され、前記検体採取スワブ100を保管及び運搬することができるように前記収容空間210を開閉することができる。
【0038】
前記検体保管用容器蓋300は、前記検体保存容器200に結合されるとき、一つ以上の前記検体採取スワブ100と結合され、前記検体保存容器200から分離されると、前記検体採取スワブ100も前記検体保存容器200から一緒に抜き取られるようにすることができる。
【0039】
図4を参照すると、前記検体保管用容器蓋300は、蓋本体350と、挿入結合部400と、離脱防止部700と、気密部800と、を含む。
【0040】
前記蓋本体350は、前記検体保存容器200の一側外周面と結合する管状の側部310と、前記側部310の一端部に結合して挿入口230を遮蔽させる底部320と、を含む。
【0041】
ここで、前記底部320には、前記検体保存容器200に向かう底面、すなわち、前記収容空間210に向かって前記挿入結合部400が結合され得る。
【0042】
前記検体保管用容器蓋300は、前記側部310の内周面と前記挿入結合部400の外周側面との間に介在空間330が形成され、前記介在空間330に前記検体保存容器200の一側端部が差し込まれて結合できる。
【0043】
前記介在空間330は、前記検体保存容器200が挿入される入口から前記底部320に行くほど幅が狭くなるように形成されることにより、前記検体保存容器200が容易に挿入され、前記検体保存容器200の挿入端部と前記検体保管用容器蓋300とがより密着するようにすることができる。
【0044】
前記検体保管用容器蓋300は、着脱手段600を介して前記検体保存容器200と着脱可能に結合され得る。前記着脱手段600は、図示のように、締結力及び気密性を確保することができる螺合方式を適用することができる。
【0045】
前記着脱手段600は、前記検体保存容器200の上端部の外周面に形成された第1螺糸山610と、前記検体保管用容器蓋300の側部310内側面に形成され、前記第1螺糸山610と噛み合って螺合する第2螺糸山620と、を含む。
【0046】
ここで、前記着脱手段600は、螺合方式を適用することが好適な実施例であるが、その他に、締結力及び気密性を確保することができれば、スナップ方式などの多様な着脱方式を適用することができる。
【0047】
前記挿入結合部400は、前記蓋本体350の底部320から前記収容空間210に向かって突設され、内側に内部空間410が形成され、前記内部空間410に一つ以上の前記検体採取スワブ100のスティック部120が挿入されて結合できる。
【0048】
前記挿入結合部400は、露出端部に形成され、外側面から内側面に向かって下方に傾いた傾斜面420を有するように形成され得る。前記傾斜面420は、前記スティック部120が端部にかからず、内部空間410により容易に挿入できるようにガイドする役割を果たす。
【0049】
図5を参照すると、前記挿入結合部400は内部空間410の形状が平断面上で閉ループ状に形成され、前記内部空間410に前記スティック部120の端部が挿入されて収容されるように構成され得る。
【0050】
詳細には、前記挿入結合部400は、前記検体保存容器200に複数の検体採取スワブ100が挿入された状態で前記検体保存容器200に前記検体保管用容器蓋300が結合されると、前記スティック部120の結合位置を別に設定する必要なしに前記内部空間410の任意の位置に前記スティック部120が挿入されて結合できる。
【0051】
前記挿入結合部400は、図示のように、円筒管状に形成され得るが、これに限定されない。さらに、前記内部空間410に挿入される前記スティック部120の直径及び最大個数を考慮して前記内部空間410の平面上の挿入面積を多様に設定することができる。
【0052】
前記離脱防止部700は、前記検体採取スワブ100が前記蓋本体350から離脱することを防止する役割を果たす。
【0053】
図6及び図7を参照すると、前記離脱防止部700は前記挿入結合部400に備えられ、前記スティック部120が前記挿入結合部400から離脱することを防止する役割を果たす。
【0054】
前記離脱防止部700は、前記蓋本体350が前記検体保存容器200に結合されるとき、前記スティック部120と係止接触することにより、前記検体保存容器200から前記検体保管用容器蓋300を分離するとき、前記挿入結合部400から前記スティック部120が抜けて離脱しないようにすることができる。
【0055】
前記離脱防止部700は、前記挿入結合部400の内側面に沿って突設された係止部710を含む。
【0056】
前記係止部710は、前記スティック部120が前記挿入結合部400に挿入されると、後述する前記スティック部120の突起部720と係止接触することにより、前記スティック部120が前記挿入結合部400から抜けて離脱することを防止することができる。
【0057】
一方、前記係止部710は前記挿入結合部400から突出した形態ではなく、前記突起部720が挿入されて係止接触する溝状に形成されることができるというのはもちろんのこと、また前記突起部720を溝状に形成し、前記係止部710を突出した突起状にするなど、前述した目的を達成することができる限り、多様な形態に形成することができる。
【0058】
前記離脱防止部700は、前記蓋本体350が前記検体保存容器200に螺合するとき、前記スティック部120が前記係止部710に沿って前記蓋本体350の底面に向かって案内されて挿入結合され得る。
【0059】
このために、前記係止部710は前記挿入結合部400の内周側面に沿って螺旋形に複数回巻回されるように形成され得る。
【0060】
これは、前記検体保管用容器蓋300と検体保存容器200とが螺合するとき、前記蓋本体350及び前記挿入結合部400が回転することを考慮したものである。前記係止部710は螺合による前記蓋本体350の回転に対応して螺旋形に形成することにより、前記挿入結合部400が回転すると、前記突起部720が前記係止部710に沿って前記底部320に向かって深く案内されて挿入結合される。
【0061】
一方、前記スティック部120は、他端部の外側面に突設され、前記係止部710と係止接触する突起部720を含んでなり得る。
【0062】
ここで、前記突起部720は、前記スティック部120の外周面に沿って環形に突設され、複数が前記スティック部120の長手方向に離隔するように配列され得る。
【0063】
前記突起部720は、図示のように、前記スティック部120の挿入方向に対して半球形に膨らむように形成され得る。しかし、これは一実施例に過ぎず、多様な形状に形成され得る。
【0064】
図8図10は前述した螺旋形の係止部710による検体採取スワブ100の挿入結合過程を示す図である。
【0065】
まず、図8を参照すると、前記検体保管用容器蓋300が前記検体保存容器200と結合するとき、前記検体保存容器200に挿入された複数の検体採取スワブ100の前記スティック部120が前記挿入結合部400に挿入される。
【0066】
図9図8の状態で検査者が前記検体保管用容器蓋300を回転させて前記検体保存容器200と螺合させる状態を示す。
【0067】
図9を参照すると、前記検体保管用容器蓋300は螺合によって前記検体保存容器200と締結されるのに伴って、回転しながら前記検体保存容器200に向かって下方に移動する。
【0068】
すると、前記スティック部120は、前記内部空間410内で底部320に向かってもっと深く挿入される。ここで、前記突起部720は前記挿入結合部400の回転によって螺旋形の前記係止部710に沿って底部320に向かって案内されて挿入される。
【0069】
図10図9で前記検体保管用容器蓋300をさらに回転させた状態を示す。図面を参照すると、前記検体保管用容器蓋300がさらに回転することにより、前記検体保存容器200の開放した端部が前記蓋本体350の底部320に隣接して位置して前記検体保存容器200とより気密に密着して結合される。
【0070】
そして、前記スティック部120は、前記挿入結合部400内で前記底部320に向かってより深く挿入され、前記スティック部120の突起部720が前記係止部710と係止接触することにより、前記挿入結合部400から抜けて離脱することができなくなる。
【0071】
前記係止部710は、前述したように、前記挿入結合部400の内周面に螺旋形に形成され、前記検体保管用容器蓋300が螺合によって回転するとき、前記突起部720を案内することにより、より容易に係止接触するようにすることができる。
【0072】
すると、検査者が検査ために前記検体保管用容器蓋300を前記検体保存容器200から分離しても、前記挿入結合部400に前記検体採取スワブ100が結合した状態で一緒に抜き取られるので、検査者が前記検体保存容器200から前記検体採取スワブ100を取り出す別途の作業を行う必要がなくなる。
【0073】
本発明の実施例による検体採取及び保管用キットは、検体及び培地の流出はもちろんのこと、外部からの汚染を防止して検査の実効性を得るために、被検者から採取した検体を保管及び運搬する過程で気密性を確保することが非常に重要である。
【0074】
よって、本発明によれば、互いに結合される前記検体保管用容器蓋300と前記検体保存容器200とにそれぞれ気密部800を形成することによって気密性をより向上させるように構成され得る。
【0075】
前記気密部800は、前記蓋本体350の内周面と前記挿入結合部400の外側面との間の介在空間330に前記検体保存容器200が挿入結合される場合、前記側部310の内周面及び前記挿入結合部400の外側面にそれぞれ形成されることにより、前記介在空間330に前記検体保存容器200が挿入結合されるとき、前記検体保存容器200と前記蓋本体350とが密着して気密を維持することができる。
【0076】
図11及び図12を参照すると、前記気密部800は、第1押圧突出部810と、第2押圧突出部820と、を含むことができる。
【0077】
まず、前記第1押圧突出部810は前記蓋本体350の側部310の内周面に突設されることにより、前記検体保存容器200と前記検体保管用容器蓋300とが互いに締結されると、前記検体保存容器200の一側端部の外周面を押圧するように構成され得る。ここで、前記第1押圧突出部810は前記底部320に隣接して位置して前記検体保存容器200の端部を押圧するように構成され得る。
【0078】
前記第2押圧突出部820は前記挿入結合部400の外周側面に突設され、前記検体保存容器200と前記検体保管用容器蓋300とが互いに締結されると、前記検体保存容器200の一側端部の内周面を押圧するように構成され得る。ここで、前記第2押圧突出部820は、前記検体保管用容器蓋300の底部320に隣接して前記検体保存容器200の端部を押圧するように構成され得る。
【0079】
前記第1押圧突出部810及び前記第2押圧突出部820は、図示のように、互いにずれるように位置し得るが、水平線上で同じ位置に位置するなど、その位置は変更可能である。
【0080】
前記第1押圧突出部810及び前記第2押圧突出部820は、前記検体保存容器200の挿入をガイドするように、図示のように、一側が挿入方向に斜めに形成され得る。
【0081】
前述したように、前記気密部800は、前記第1押圧突出部810及び前記第2押圧突出部820によって前記検体保存容器200の一側端部の内側及び外側をそれぞれ押圧して密着し、前記検体保存容器200と前記検体保管用容器蓋300との間に発生し得る空間を遮断して密閉力及び気密性を向上させることができる。
【0082】
一方、前記検体保存容器200及び前記検体保管用容器蓋300のエッジ部は、面接触ではなく線接触する区間であるので、密着する面積が小さく、また浮き上がりが発生し得るので、このようなエッジ部の気密性を確保することが必要である。
【0083】
よって、前記気密部800は、前述した第1押圧突出部810及び前記第2押圧突出部820によって、検体保存容器200の内側面及び外側面のそれぞれの気密性を維持することはもちろんのこと、エッジ部でも気密性を確保するために、第1傾斜接触面831及び第2傾斜接触面832を含んでなり得る。
【0084】
まず、前記第1傾斜接触面831は、前記検体保存容器200の端部のエッジ部が切除されることによって傾いた面を有するように形成され得る。
【0085】
そして、前記第2傾斜接触面832は、前記第1傾斜接触面831と対面する前記挿入結合部400の下端部に形成され、前記第1傾斜接触面831に対応する傾斜の傾斜面を有するように形成され得る。
【0086】
よって、前記介在空間330に前記検体保存容器200が挿入されて結合されると、前記第1傾斜接触面831と前記第2傾斜接触面832とは面接触状態で密着し、これによりエッジ部の気密性を確保することができる。
【0087】
前記第1傾斜接触面831及び前記第2傾斜接触面832は、前記検体保存容器200の内周側端部に形成された場合を示しているが、前記検体保存容器200の外周側端部のエッジ部に形成されるか、又は内周側端部及び外周側端部の両者のエッジ部に形成されることもできるというのは言うまでもない。
【0088】
また、前記気密部800は、前記検体保存容器200の一端部の外周面に前記蓋本体350の側部310と密着するように突出部220を含んでなり得る。前記突出部220は、前記検体保存容器200の上端部の外周面に環形に突設され、前記側部310を押圧して密着させることができる。
【0089】
前記突出部220は複数で構成され、前記検体保存容器200の上端部から長手方向に離隔するように配列され、その個数及び離隔距離は多様に調整可能である。
【0090】
図13及び図14は前記検体保存容器200と前記検体保管用容器蓋300とが締結された状態及び気密部800を示す図である。
【0091】
同図を参照すると、前記気密部800は、前記第1押圧突出部810及び前記第2押圧突出部820によって前記検体保存容器200の内周面及び外周面をそれぞれ押圧することにより、前記検体保存容器200と前記検体保管用容器蓋300の端部とが密着するようにする。
【0092】
また、前記気密部800は、前記第1傾斜接触面831及び前記第2傾斜接触面832によって、前記検体保存容器200及び前記検体保管用容器蓋300のエッジ部でも密着するようにして全般的な気密性を向上させることができる。
【0093】
前記検体保管用容器蓋300は、前記介在空間330に挿入結合される前記検体保存容器200を弾力的に押圧することができるように弾性変形可能な材質で形成され得る。このような材質としては、樹脂系の材質を含めて多様な材質で形成され得る。
【0094】
図15は前記検体保管用容器蓋300aの他の実施例を示す図である。同図を参照すると、前記検体保管用容器蓋300aは、前記挿入結合部400aに一つの前記スティック部120が挿入結合できるように形成され得る。
【0095】
もしくは、図示しなかったが、前記検体保管用容器蓋300aは、挿入結合部400aの内部空間410の形状が、結合されるスティック部120の個数及び形状に応じて形成され得る。
【0096】
図16は本発明の検体保管用容器蓋300bの他の実施例を示す図である。同図を参照すると、本発明の検体保管用容器蓋300bは、底部320の底面に、前記収容空間210に向かって突設され、前記挿入結合部400内の任意の位置に前記スティック部120らが挿入されて結合される突出結合部500を含んでなり得る。
【0097】
まず、前記検体保管用容器蓋300bは、前記スティック部120が挿入された後に抜けないようにするために、前記挿入結合部400の内部空間410の大きさによって決定される個数の前記スティック部120が挿入されなければならない。
【0098】
しかし、前記検体保管用容器蓋300bは、前述した突出結合部500を備えることにより、前記突出結合部500と前記挿入結合部400との間の任意の位置にスティック部120が挿入できるようにし、このような挿入結合部400に挿入できるスティック部120の個数に対する制限を無くすことができる。
【0099】
前記突出結合部500は、前記スティック部120の直径が同一であるとすると、図示のように、前記内部空間410の中心軸線上で、すなわち、平面上で前記内部空間410の中央部に位置し得る。前記突出結合部500は円筒状に形成され得るが、これに限定されない。
【0100】
このような突出結合部500は前記内部空間410に位置することにより、前記挿入結合部400内に前記スティック部120が挿入結合されるようにし、前記内部空間410に挿入結合できる前記スティック部120の個数を一つから複数まで多様に選択して結合することができる。
【0101】
また、前記突出結合部500は、図示しなかったが、外周面に沿って螺旋形に複数回巻回されて形成された離脱防止突起を含んでなり得る。前記離脱防止突起は、前記係止部710と類似した機能のものであり、前記検体保管用容器蓋300bが回転すると、前記突起部720と係止接触して案内することにより、前記スティック部120の離脱を防止することができる。
【0102】
図17は本発明の実施例による検体保管用容器蓋300の使用例を示す図である。同図を参照すると、まず、検査者は前記検体採取スワブ100によって被検者から検体を採取した後、これを前記検体保存容器200の収容空間210に挿入する。
【0103】
その後、検査者は、前記検体保管用容器蓋300を前記検体保存容器200の開放した一側に結合して前記検体保存容器200を遮蔽させる。ここで、前記検体採取スワブ100のスティック部120は前記挿入結合部400に挿入される。
【0104】
ここで、検査者は、前記検体保管用容器蓋300を回転させて前記検体保存容器200と螺合させる。この過程で、前記スティック部120は前記挿入結合部400の内側にさらに挿入される。この際、前記突起部720は、前述したように、前記係止部710に沿って挿入結合部400の内側に案内されて前記係止部710と係止接触する。
【0105】
その後、検査者が前記検体保管用容器蓋300を分離すると、図示のように、前記離脱防止部700によって、前記検体採取スワブ100が検体保管用容器蓋300に挿入結合された状態で一緒に抜き取られる。
【0106】
本発明は図面に示した実施例を参照して説明したが、これは例示的なものに過ぎなく、本発明の技術分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点が理解可能であろう。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は添付の特許請求の範囲の技術的思想によって決定されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0107】
本発明は検体採取器具に適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】