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特表2024-528343サイズもしくは形状の表面走査を読み取るか、または検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムを使用するハウジングに関連するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証システムもしくは検証方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】サイズもしくは形状の表面走査を読み取るか、または検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムを使用するハウジングに関連するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証システムもしくは検証方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/641 20060101AFI20240723BHJP
   H01R 13/627 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
H01R13/641
H01R13/627
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022513375
(86)(22)【出願日】2021-10-01
(85)【翻訳文提出日】2022-04-15
(86)【国際出願番号】 US2021053184
(87)【国際公開番号】W WO2023027744
(87)【国際公開日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】63/236,077
(32)【優先日】2021-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/483,385
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506351927
【氏名又は名称】ジェイエスティー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デマラトス、デビッド
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FC31
5E021FC38
5E021HC12
5E021HC31
5E021JA05
5E021KA02
5E021KA15
(57)【要約】
対応するハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証システムが提供される。検証システムは、第1の可視的表面または視覚的表面を有するコネクタ位置保証(CPA)装置と、第2の可視的表面または視覚的表面を有するハウジングと、CPA装置の第1の可視的表面または視覚的表面およびハウジングの第2の可視的表面または視覚的表面を走査する走査システムとを含む。走査システムは、走査システムが、第1の可視的表面または視覚的表面および第2の可視的表面または視覚的表面が互いに分離されているか、または互いに結合されているかを検出するか否かに応じて、CPA装置がハウジングに対してフルロック位置にあるか否かを検出する。また、ハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証方法が提供され、当該検証方法は、走査システムが、第1の可視的表面または視覚的表面および第2の可視的表面または視覚的表面が互いに分離されているか、または互いに結合されているかを検出するか否かに基づいて、CPA装置が、ハウジングに対してプリロック位置またはフルロック位置にあるか否かを検出するステップを含む。また、走査システムまたは走査するステップは、走査システムまたは走査するステップが、所定のサイズまたは形状の所定の割合が走査窓の範囲内においてCPA装置上の第1の媒体およびハウジング上の第2の媒体のうちの少なくとも1つによって形成されたことが検出されるか否かに基づいて、CPA装置が、ハウジングに対してプリロック位置またはフルロック位置にあるか否かを検出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
第1の可視的表面または視覚的表面を有するコネクタ位置保証(CPA)装置と、
第2の可視的表面または視覚的表面を有するハウジングと、
前記CPA装置の前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記ハウジングの前記第2の可視的表面または視覚的表面を走査する走査システムであって、前記走査システムが、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が互いに分離されているか、または互いに結合されているかを検出するか否かに応じて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対してフルロック位置にあるか否かを検出する、走査システムと
によって特徴付けられる、検証システム。
【請求項2】
請求項1記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が互いに分離されているとの検出に基づいて、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項3】
請求項2記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が互いに結合されているとの検出に基づいて、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項4】
請求項3記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、前記第1の可視的表面または視覚的表面を第1の媒体として検出し、前記走査システムは、前記第2の可視的表面または視覚的表面を第2の媒体として検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項5】
請求項1記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
走査システムは、機械的または電気的/電子的な走査システムであること
によって特徴付けられる、検証システム。
【請求項6】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、割合閾値を下回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項7】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、割合閾値であるか、または割合閾値を上回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項8】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの割合が、走査窓の範囲内において、ゼロであることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項9】
請求項6記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記CPA装置の前記第1の媒体が、UVコーティング、反射コーティング、パッド印刷、レーザーエッチング、エングレービングのうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項10】
請求項7記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記CPA装置の前記第1の媒体が、UVコーティング、反射コーティング、パッド印刷、レーザーエッチング、エングレービングのうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項11】
請求項9記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記ハウジングの前記第2の媒体が、UV、反射材、および特定色のうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項12】
請求項10記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記ハウジングの前記第2の媒体が、UV、反射材、および特定色のうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項13】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、サイズまたは形状の割合閾値を下回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項14】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、サイズまたは形状の割合閾値であるか、または割合閾値を上回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項15】
ハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
第1の可視的表面または視覚的表面を有するコネクタ位置保証(CPA)装置を提供するステップと、
第2の可視的表面または視覚的表面を有するハウジングを提供するステップと、
走査システムによって、前記CPA装置の前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記ハウジングの前記第2の可視的表面または視覚的表面を走査するステップと
によって特徴付けられ、
前記走査するステップは、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が、互いに分離されているか、または互いに結合されているかを前記走査システムが検出するか否かに基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対して、プリロック位置にあるか、またはフルロック位置にあるかを検出するステップを含む、検証方法。
【請求項16】
請求項15記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が、互いに分離されているとの検出に基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出するステップを含む
ことによって特徴付けられる、検証方法。
【請求項17】
請求項16記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が、互いに結合されているとの検出に基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出するステップを含む
ことによって特徴付けられる、検証方法。
【請求項18】
請求項15記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、走査窓を前記CPA装置の第1の媒体および前記ハウジングの第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付けるステップを含み、
前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において割合閾値を下回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項19】
請求項15記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、走査窓を前記CPA装置の第1の媒体および前記ハウジングの第2の媒体のうちの少なくとも1つ上に方向付けるステップを含み、
前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓内の割合閾値であるか、または割合閾値を上回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項20】
ハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
第1の可視的表面または視覚的表面をその上に有するコネクタ位置保証(CPA)装置であって、前記第1の可視的表面または視覚的表面が第1の媒体を有する、コネクタ位置保証(CPA)装置を提供するステップと、
第2の可視的表面または視覚的表面をその上に有するハウジングであって、前記第2の可視的表面または視覚的表面が第2の媒体を有する、ハウジングを提供するステップと、
前記CPA装置の前記第1の媒体および前記ハウジングの前記第2の媒体を走査するステップと
ことによって特徴付けられ、
前記走査するステップは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付けるステップを含む
ことによって特徴付けられ、
前記走査するステップは、所定のサイズまたは形状の所定の割合が、前記走査窓の範囲内において、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つによって形成されたことを、前記走査するステップが検出するか否かに基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対して、プリロック位置あるか、またはフルロック位置にあるかを検出するステップを含む
ことによって特徴付けられる、検証方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本特許出願は、2021年8月23日に出願された米国仮特許出願第63/236,077号の優先権を主張し、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[関連技術の説明]
コネクタ位置保証(CPA)装置は、コネクタ組立体の業界、およびそうした装置を使用する業界内の十分に理解された機能を備えた、既知であり、および十分に確立された構成要素である。
【背景技術】
【0003】
図1A、2A、3A、4A、および5Aは、従来のコネクタ組立体であって、それにより、CPAが、ハウジング内に挿入されるが、ハウジングに対してロック解除位置または状態に留まる、従来のコネクタ組立体を示す。図1B、2B、3B、4B、および5Bは、従来のコネクタ組立体であって、それにより、ハウジングから離れるか、またはハウジングに向かう方向に押されて、CPAをハウジング内のフルロック位置または状態に入れる、従来のコネクタ組立体を示す。
【0004】
より具体的には、図1Aおよび1Bに示される従来のコネクタ組立体では、CPAは、CPAおよび対応するハウジングが、雄であれ雌であれ、それらの対応する面に向かう横方向においてみられる場合に、ハウジングから離れる方向に押され、または移動させられて、ハウジングとのその係合中に、CPAをフルロック位置または状態に保つ。図2A、2B、3A、3B、4A、4B、5A、および5Bに示す従来のコネクタ組立体は、CPAおよび、対応するハウジングが、それらの対応する面に向かう横方向においてみられる場合に、ハウジングから離れる、またはハウジングに向かう方向に押され、もしくは移動させられて、ハウジングとの係合中に、CPAをフルロック位置または状態に固定されるべきCPAを示す。
【0005】
図1B、2B、3B、4B、および5Bに示される、上述の従来のコネクタ組立体では、CPA装置は、ハウジング(雄または雌のいずれか)により、フルロック位置において捕捉され、および、ハウジングの一部になる。これらの従来のコネクタ組立体では、コネクタ組立体が完全に嵌合されているか否かに関する判定は、CPA装置の機能、およびCPA装置が、コネクタ組立体のハウジングに対してフルロック位置にあるか否かにかかる。よって、CPA装置ならびに/または対応するハウジングの目標表面上の目標サイズおよび/もしくは形状に関する、機械的または電気的/電子的に読み取り可能な、もしくは検出可能な表面走査システムを使用して、フルロック位置においてCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムまたは検証方法を提供する必要性が存在している。
【0006】
以下の説明は、従来の電気コネクタの要素が完全に嵌合されているか否かを検出するための従来のシステムに関する。
【0007】
特許文献1では、電気コネクタ内のハウジングは、コネクタと嵌合する。ハウジングは、標示機構および遮蔽機構を含み、標示機構は視覚識別子を有する。遮蔽機構は、遮蔽位置において、視覚識別子の少なくとも一部分を遮蔽し、これは、ハウジングおよび対応するコネクタが完全に嵌合されている訳でないことを示す。一方、標示機構が露出位置にある場合、これは、ハウジングが、対応するコネクタに完全に嵌合されていることを示す。
【0008】
特許文献1は、しかし、コネクタの第1の要素上の第1の視覚識別子(たとえば、媒体番号1)およびコネクタの第2の要素上の第2の視覚識別子(たとえば、媒体番号2)が、第1の要素および第2の要素が完全に嵌合されている訳でないことを示すように隔離されていることを検出するための検証システムまたは方法を教示するものでない。同様に、特許文献1は、コネクタの第1の要素上の第1の視覚識別子(たとえば、媒体番号1)およびコネクタの第2の要素上の第2の視覚識別子(たとえば、媒体番号2)が、第1の要素および第2の要素が完全に嵌合されていることを示すように互いに結合されていることを検出するための検証システムまたは方法を教示するものでない。
【0009】
特許文献2には、コンピュータ読み取り可能であり、および電気コネクタの表示表面上に配置された図形識別子が開示されている。より具体的には、コネクタ位置保証(CPA)装置は、ハウジング上に取り付けられ、ハウジングに対して、ロック解除位置とロック位置との間で移動可能である。CPA装置がハウジングに対してロック解除位置にある状況では、CPA装置は、提示ブロックの図形識別子を部分的に遮蔽して、読取装置により、図形識別子が読み取られないようにする。CPA装置がハウジングに対してロック位置にある状況では、提示ブロックの図形識別子は露出している(すなわち、CPA装置は、図形識別子を遮るものでない)。
【0010】
すなわち、特許文献2では、CPA装置は、提示ブロックの図形識別子を部分的に遮蔽して、読取装置により、図形識別子が読み取られないようにし、次いで、CPA装置がハウジングに対してロック解除位置にあることが検出される。一方、やはり、特許文献2では、提示ブロックの図形識別子は、CPA装置が図形識別子を遮るものでないので、露出しており、次いで、CPA装置がハウジングに対してロック位置にあることが検出される。特許文献2はしかし、コネクタの第1の要素上の第1の視覚識別子(たとえば、媒体番号1)およびコネクタの第2の要素上の第2の視覚識別子(たとえば、媒体番号2)が、第1の要素および第2の要素が完全に嵌合されている訳でないことを示すように隔離されていることを検出するための検証システムまたは方法を教示するものでない。同様に、特許文献2は、コネクタの第1の要素上の第1の視覚識別子(たとえば、媒体番号1)およびコネクタの第2の要素上の第2の視覚識別子(たとえば、媒体番号2)が、第1の要素および第2の要素が完全に嵌合されていることを示すように互いに結合されていることを検出するための検証システムまたは方法を教示するものでない。
【0011】
特許文献3にあるのは、その上に第1の参照番号が備えられたそのハウジングを有する電気コネクタ、およびその上に第2の参照番号が備えられたそのラッチアームを有する嵌合電気コネクタである。特許文献3における装置は、第1の参照番号および第2の参照番号を、ハウジングおよび電気コネクタが完全に嵌合されているという視覚表示を備えるように位置合わせさせるものである。
【0012】
特許文献3はしかし、コネクタの第1の要素上の第1の視覚識別子(たとえば、媒体番号1)およびコネクタの第2の要素上の第2の視覚識別子(たとえば、媒体番号2)が、第1の要素および第2の要素が完全に嵌合されている訳でないことを示すように隔離されていることを検出するための検証システムまたは方法を教示するものでない。同様に、特許文献3は、コネクタの第1の要素上の第1の視覚識別子(たとえば、媒体番号1)およびコネクタの第2の要素上の第2の視覚識別子(たとえば、媒体番号2)が、第1の要素および第2の要素が完全に嵌合されていることを示すように互いに結合されていることを検出するための検証システムおよび方法を教示するものでない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第9,583,860号明細書
【特許文献2】米国特許第10,651,586号明細書
【特許文献3】米国特許第8,944,844号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
コネクタ位置保証(CPA)装置のロック(好ましくはフル)が確実であり、ハウジングからの雌コネクタ、雄コネクタ等の落下または撤去を回避するようにハウジング内の部品または要素(たとえば、雄コネクタと接続されるべき雌コネクタ)が完全にロックされることを確実にすることが保証されることがコネクタ組立体システム内で不可欠である。一般に、CPAは、雄ハウジングまたは雌ハウジングによって捕捉され、CPAはその後、雄コネクタ組立体または雌コネクタ組立体の一部になる。
【0015】
よって、本発明のCPA装置のフルロック位置の検証システムまたは検証方法は、高速に、または迅速に正確に実現されることが望まれる。
【0016】
CPAがロックされた状態にあるか、または既にロックされているかを判定するための視覚検出可能なシステムまたは方法(一般に、機械、電気または電子システムによる)を提供することが本発明においてさらに望まれ、コネクタが雄ハウジングまたは雌ハウジングに適切に嵌合されているか否かに関する判定は、CPAの機能による。
【0017】
本発明は、概して、表面走査のサイズもしくは形状を読み取るか、または検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムを使用して、CPA装置が雄ハウジングまたは雌ハウジングのいずれかにロックされているか、または閉鎖されているかを判定するための検証システムまたは検証方法に関する。既知の幾何学的形状およびサイズの所定の表面が、CPA装置上の可視的表面から部分的に形成され、コネクタハウジング上の可視的特徴部から部分的に形成される。この構造的配置は、CPA装置がハウジングに対してフルロック位置にある(すなわち、ロックされているか、または閉鎖されている)ときに、CPA装置が、所定の形状およびサイズの完全な幾何学的表面を形成し、人間または電子の眼(たとえば、機械的読取装置または走査装置)によって、CPA装置単独のハウジング上にある部分的な幾何学的表面と区別可能であるものであり、すなわち、CPA装置がハウジングに対して部分的ロック位置にある(つまり、開放されているか、またはロック解除されている)ときに、2つの部分的な形状と区別可能であるものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A】従来の電気コネクタ組立体であって、対応するハウジングに対してプリロック位置にCPA装置を有する、従来の電気コネクタ組立体の立面図である。
図1B】従来の電気コネクタであって、CPA装置がハウジングから離れるように押されることで、対応するハウジングに完全にロックされる、従来の電気コネクタの立面図である。
図2A】従来の電気コネクタ組立体であって、対応するハウジングに対してプリロック位置にCPA装置を有する、従来の電気コネクタ組立体の立面図である。
図2B】従来の電気コネクタであって、CPA装置がハウジングから離れるように押されることで、対応するハウジングに完全にロックされる、従来の電気コネクタの立面図である。
図3A】従来の電気コネクタ組立体であって、対応するハウジングに対してプリロック位置にCPA装置を有する、従来の電気コネクタ組立体の立面図である。
図3B】従来の電気コネクタであって、CPA装置がハウジングに向かって押されることで、対応するハウジングに完全にロックされる、従来の電気コネクタの立面図である。
図4A】従来の電気コネクタ組立体であって、対応するハウジングに対してプリロック位置にCPA装置を有する、従来の電気コネクタ組立体の立面図である。
図4B】従来の電気コネクタであって、CPA装置がハウジングに向かって押されることで、対応するハウジングに完全にロックされる、従来の電気コネクタの立面図である。
図5A】従来の電気コネクタ組立体であって、対応するハウジングに対してプリロック位置にCPA装置を有する、従来の電気コネクタ組立体の立面図である。
図5B】従来の電気コネクタであって、CPA装置がハウジングに向かって押されることで、対応するハウジングに完全にロックされる、従来の電気コネクタの立面図である。
図6A】本発明のハウジングおよびCPA装置の上面図を示し、本発明のハウジングおよびCPA装置を別々に示している。
図6B】本発明のハウジングおよびCPA装置が互いに動作可能に連結されていることを示している。
図7A】ハウジングの上面にCPA装置を収容するための保持部と、ハウジングの上面の上にハウジングに対するCPA装置の位置または状態を検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムとを有するハウジングの側面図を示し、ハウジングに対してプリロックの位置または状態にあるCPA装置を示している。
図7B】ハウジングの上面にCPA装置を収容するための保持部と、ハウジングの上面の上にハウジングに対するCPA装置の位置または状態を検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムとを有するハウジングの側面図を示し、ハウジングに対してフルロックの位置または状態にあるCPA装置を示している。
図8A】窓走査の範囲内において、CPA装置の媒体番号1のサイズ、形状、または割合を検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムによる使用のための窓走査を示し、CPA装置の媒体番号1が窓走査の範囲内に収容されていないことを示すことで、CPA装置がハウジングに対してプリロックの位置または状態にあることを表している。
図8B】窓走査の範囲内において、CPA装置の媒体番号1のサイズ、形状、または割合を検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムによる使用のための窓走査を示し、CPA装置の媒体番号1が窓走査の範囲内に収容されていることを示すことで、CPA装置がハウジングに対してフルロックの位置または状態にあることを表している。
図9A】窓走査の範囲内において、CPA装置の媒体番号1および/またはハウジングの媒体番号2のサイズ、形状、または割合を検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムによる使用のための窓走査を示し、CPA装置の媒体番号1および/またはハウジングの媒体番号2の不十分なサイズ、形状、または割合が、窓走査の範囲内の空間を占めていることを示すことで、CPA装置がハウジングに対してプリロックの位置または状態にあることを表している。
図9B】窓走査の範囲内において、CPA装置の媒体番号1および/またはハウジングの媒体番号2のサイズ、形状、または割合を検出するための機械的または電気的/電子的な走査システムによる使用のための窓走査を示し、CPA装置の媒体番号1および/またはハウジングの媒体番号2の不十分なサイズ、形状、または割合が窓走査の範囲内の空間を占めていることを示すことで、CPA装置がハウジングに対してフルロックの位置または状態にあることを表している。
図10】機械的または電気的/電子的な走査システムを使用して、ハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための本発明の検証方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図6Aに示すのは概して、コネクタ位置保証(CPA)装置10およびコネクタ組立体ハウジング20であり、CPA装置10およびハウジング20は別個に示されている。ハウジング20は、上面30を有しており、上面30は、CPA装置10をその中に収容するための保持部25を含んでいる。CPA装置10は、コネクタ組立体の業界、およびそうした装置を使用する業界内の十分に理解された機能を備える、既知であって、十分に確立された構成要素であり得る。概して、CPA装置10は、ハウジング20に対してフルロック位置にあるときに、ハウジング20内に収容される雄端子および雌端子(図示せず)が完全に係合することを保証する。CPA装置10の上面23上に示されるのは、機械的または電気的/電子的な走査システム40(図7Aを参照されたい)によって検出可能な第1の可視的表面または視覚的表面28である。図6Aにまた示されるのは、同様に、機械的または電気的/電子的な走査システム40(この場合もまた、図7Aを参照されたい)によって検出可能なハウジング20の上面30上の第2の可視的表面または視覚的表面32である。
【0020】
図6Bでは、CPA装置10は、ハウジング20の上面30に位置決めされる保持部25内に収容されている。図6Bに示されるように、CPA装置10は、プリロック位置にあり、ハウジング20に向かう方向において、フルロック位置に押されて移動しようとしている。ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32に向かう、CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28の移動は、以下により詳細に説明するように機械的または電気的/電子的な走査システム40によって監視または走査される。
【0021】
機械的または電気的/電子的な走査システム40は、ハウジング20の上面30上の第2の可視的表面または視覚的表面32に対する、CPA装置10の上面23上の第1の可視的表面または視覚的表面28の移動を走査または検出する。CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28は、「媒体番号1」と呼ぶ場合があり、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32は「媒体番号2」と呼ぶ場合がある。図7Aに示されるように、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、図6Bに関して示されて上述されるように、CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28が、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32から分離されていることを検出する。CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28と、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32との間での検出される分離は、CPA装置10がハウジング20内で完全に係合または吸収されていないこと、すなわち、CPA装置10が、ハウジング20に対して部分ロック位置または状態にあるという1つの指標である。機械的または電気的/電子的な走査システム40は、ハウジング20の上面30に対して代替的な位置を有する場合があるが、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、その走査送信信号45および走査受信信号50が、CPA装置10の上面23上の第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)およびハウジング20の上面30上の第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)に対して略垂直の方向に方向付けられるか、または、走査されている、CPA装置10の第1の可視的表面もしくは視覚的表面28および/またはハウジング20の第2の可視的表面もしくは視覚的表面32の位置を算出する際の、その「迎角」に基づく任意の角度に方向付けられるように、位置付けられる場合がある。走査システム40が、CPA装置10の上面23上の第1の可視的表面もしくは視覚的表面28(媒体番号1)および/またはハウジング20の上面30上の第2の可視的表面もしくは視覚的表面32(媒体番号2)に対して、容易なアクセスを有しない場合があるので、変動する角度は、走査システム40が特定の角度(たとえば、35°~40°)で走査する必要があり得る、狭い場所において作用する場合がある。
【0022】
図7Bでは、CPA装置10は、ハウジング20に向かって移動させられるか、または押されており、その結果、CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)は、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)に結合または当接している。CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28の、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32との結合または当接は、機械的または電気的/電子的な走査システム40によって検出され、これは、CPA装置10がハウジング20と完全に係合しているか、またはハウジング20に対してフルロック位置もしくは状態にあることを表している。
【0023】
あるいは、本発明では、既知の幾何学的形状またはサイズの所定の表面が、CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)上に、部分的または完全に形成され、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)上に、部分的または完全に形成され得る。この構造的配置または特徴は、CPA装置10が、ハウジング20に対して、完全に係合されているか、または、フルロック位置もしくは状態にある場合に、組み合わされた第1の可視的表面または視覚的表面28および第2の可視的表面または視覚的表面32(結合された媒体番号1および媒体番号2)が、マニュアルまたは電気的/電子的な走査システム40の人間の眼もしくは電子の眼に対して認識可能または区別可能である完全な所定の形状および/またはサイズを備える幾何学的表面を形成するものである。さらに、マニュアルまたは電気的/電子的な走査システム40の人間の眼もしくは電子の眼は、CPA装置10がハウジング20と完全に係合されていないか、またはハウジング20に対して部分ロック位置もしくは状態にあることを第1の可視的表面または視覚的表面28および第2の可視的表面または視覚的表面32の分離(分離された媒体番号1および媒体番号2)が表すことを認識または区別することができるはずである。
【0024】
本発明では、第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)および第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)のそれぞれは、形状またはサイズを部分的に形成し、それは、互いに隣接して配置され、互いに結合され、または互いに当接する場合に、合計して、完全に形成された所定の語または文字になり得る。たとえば、第1の可視的表面もしくは視覚的表面28(媒体番号1)または第2の可視的表面もしくは視覚的表面32(媒体番号2)は、全体の認識される形状および/またはサイズの約25%を構成する場合があり、他方の表面または媒体は、デフォルトで、全体の認識される形状および/またはサイズの残りの約75%を形成することが必要になる。
【0025】
本発明ではまた、CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)、および、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)は、CPA装置10がハウジング20に対して部分ロック位置または状態(「ロック解除位置」または「開放位置」とも呼ばれる)にあるときに、完全な全体の認識可能または検出可能な形状および/またはサイズを表すことができなくなる。CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)、および、ハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)は、CPA装置10がフルロック位置または状態(「ロック位置」または「閉鎖位置」とも呼ばれる)にあるときに、完全な全体の認識可能または検出可能な形状および/またはサイズを形成することが必要とされる。
【0026】
さらに、本発明では、CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)およびハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)は、対比色、UVコーティング、反射コーティング、パッド印刷、レーザーエッチング、エングレービングなどによって、CPA装置10およびハウジング20の残余の要素または部分に関して、人間の眼、または機械もしくは電気的/電子的な走査システム40に対して区別可能である。
【0027】
たとえば、図8Aおよび図8Bにおいて、CPA装置10の第1の可視的表面または視覚的表面28(媒体番号1)およびハウジング20の第2の可視的表面または視覚的表面32(媒体番号2)の少なくとも1つは、たとえば、UVコーティング、反射コーティング、パッド印刷、レーザーエッチング、エングレービングなどによって、背景の色(たとえば、ハウジング20の色)に対して相対的な対比色を有し得る。その結果、図8Aにおいて、走査窓60がハウジング20の上面30上に確立され、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、その走査機能をハウジング20上に方向付ける。図8Aにおいて、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、走査窓60の範囲内の空間65を走査し、ターゲット画像70(この場合、CPA装置10の上面23に位置する媒体番号1)の割合(percentage)を検出する。図8Aにおいて、走査窓60の範囲内のターゲット画像70の割合がゼロ(または所定の割合閾値未満)であることが検出され、その結果、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、CPA装置10がハウジング20に対して完全にロックしていない(またはプリロックの位置または状態にある)ことを検出する。すなわち、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、ターゲット画像(すなわち、媒体番号1)によって埋められる走査窓60の範囲内の空間のゼロまたは所定の低い割合を否認し、ターゲット画像(すなわち、媒体番号1)は、UVコーティング、反射材、特定色などの形態を取り得る。
【0028】
一方で、図8Bにおいて、CPA装置10は、CPA装置10の上面23上の媒体番号1が、ハウジング20の上面30上の媒体番号2に接近して結合または当接するように、ハウジング20に向かって押される。機械的または電気的/電子的な走査システム40が、走査窓60の範囲内のターゲット画像70(媒体番号1)の所定の割合閾値が満足されることを走査または判定すると、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、CPA装置10がハウジング20に完全にロックしている(または、ハウジング20に対してフルロックの位置または状態にある)と判定する。
【0029】
すなわち、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、ターゲット画像70(媒体番号1)の走査窓60の範囲内の空間の検出される割合が、所定の閾値割合よりも高いことを容認し、ターゲット画像70(媒体番号1)は、UVコーティング、反射材、特定色などの形態を取り得る。その結果、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、CPA10がハウジング20に完全にロックしている(またはハウジング20に対してフルロックの位置または状態にある)と判定する。
【0030】
本発明の別の実施形態では、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、ハウジング80に対するCPA装置70のロック状態を読み取るか、または検出するために、走査窓90の範囲内の所定の割合の空間が、CPA装置70の上面73上の媒体番号1および/またはハウジング80の上面85上の媒体番号2によって埋められるか否かを判定する。より具体的には、図9Aおよび図9Bに示されるように、ハウジング80の上面85上の保持部75は、その中にCPA装置70を移動可能に収容する。図9Aに示されるように、CPA装置70、結果として、その上の媒体番号1は、ハウジング80から離れた距離、結果として、その上の媒体番号2から離れた距離に留まる。この本発明の実施形態では、窓走査90は、図9Aに示されるように、CPA装置70の媒体番号1に焦点を合わせ、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、窓走査90の所定の割合の空間100がCPA装置70の媒体番号1および/またはハウジング80媒体番号2によって十分または満足に埋められていないことを検出する。その結果、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、CPA装置70がハウジング80と完全にロックしていないか、またはCPA装置70がハウジング80に対してプリロックの位置または状態にあることを検出および記録する。
【0031】
他方、図9Bにおいて、CPA装置70がハウジング80に向かって移動させられるか、または押され、結果として、CPA装置70の媒体番号1がハウジング80の媒体番号2に向かって移動させられるか、または押されると、この本発明の実施形態では、窓走査90は、図9Bに示されるように、CPA装置70の媒体番号1に焦点を合わせたままであり、機械的または電気的/電子的な走査システムは、結果として、窓走査90の範囲内の所定の割合の空間100が、CPA装置70の媒体番号1および/またはハウジング80の媒体番号2によって十分または満足に埋められていることを検出する。その結果、機械的または電気的/電子的な走査システム40は、CPA装置70がハウジング80と完全にロックされているか、またはCPA装置70がハウジング80に対してフルロックの位置または状態にあることを検出および記録する。
【0032】
図10は、機械的または電気的/電子的な走査システムを使用して、ハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための本発明の検証方法のフローチャートであり、これは、本発明に関して上述される、最初の実施形態の参照番号を使用するが、このフローチャートは、本発明に関して上述される、他の実施形態にも同様に適用可能である。
【0033】
本発明の方法において、図10のフローチャートに示されるように、ステップS1では、CPA装置10は、ハウジング20に対してプリロックの位置または状態にある(すなわち、CPA装置10はハウジング20と完全にロックされていない)。ステップS2において、電子視覚システム40(上記で「機械的または電気的/電子的な走査システム40」とも呼ばれる)は、CPA装置10上の媒体番号1およびハウジング20上の媒体番号2が未だ互いに結合または当接されていないことを検出する。ステップS3において、電子視覚システム40は、CPA装置10がハウジング20に対してプリロックの位置または状態にあるとの視覚信号を出力する。その後、ステップS4において、CPA装置10は、上述されるコネクタ組立体システムのいずれが適用可能であるかに応じて、ハウジング20に向かって、またはハウジング20から離れるように移動させられるか、または押される。
【0034】
ステップS5において、電子視覚システム40は、CPA装置20上の媒体番号1およびハウジング20上の媒体番号2を走査し、その結果、電子視覚システム40は、ステップS6において、CPA装置10上の媒体番号1およびハウジング20上の媒体番号2が互いに結合または当接しているか否かを判定する。ステップS6が肯定的であるとの決定がなされる場合、ステップS7において、CPA装置10が、完全にロックされているか、またはハウジング20に対してフルロックの位置または状態にあると判定され、ステップS8において、電子視覚システム40は、CPA装置10がハウジング20に対してフルロックの位置または状態にあるとの信号を出力する。
【0035】
他方、ステップS6が否定的であると決定がなされる場合、ステップS9において、CPA装置10およびハウジング20がばね式接続(spring-loaded connection)を有するか否かがさらに判定される。もしそうならば、ステップS10において、CPA装置10上の媒体番号1およびハウジング20上の媒体番号2が、互いに結合または当接されていることがさらに検出された場合、ステップS11において、CPA装置10がハウジング20と完全にロックしていること、またはCPA装置10がハウジング20に対してフルロックの位置または状態にあると判定される。その後、電子視覚システム30は、CPA装置10がハウジング20に対してフルロックの位置または状態にあるとの視覚信号を出力する。
【0036】
ステップS9において、CPA装置10およびハウジング20がばね式接続を有さないと判定される場合、当該方法は、ステップS4に戻り、それにより、CPA装置10は、ステップS4においてハウジング20に向かうか、またはハウジング20から離れるように移動させられるか、または押され、続くステップが進んだ後、(上記のように)ステップS7またはステップS11に至り、ここで、CPA装置10がハウジング20に対してフルロック位置にあることが検出され、(上記のように)ステップS8またはステップS12に進み、ここで、電子視覚システム40は、CPA装置10がハウジング20に対してフルロックの位置または状態にあるとの視覚信号を出力する。
【0037】
ステップS10において、CPA装置10の媒体番号1およびハウジング20の媒体番号2が、未だ完全に互いに押されていないか、またはま未だ互いに当接していないと判定される場合、当該方法はステップS4に戻り、それにより、CPA装置10は、ステップ4においてハウジング20に向かうか、またはハウジング20から離れて移動させられるか、または押され、続くステップが進んだ後、(上記のように)ステップS7またはステップS11に至り、ここで、CPA装置10がハウジング20に対してフルロック位置にあることが検出され、(上記のように)ステップS8またはステップS12に進み、ここで、電子視覚システム40は、CPA装置10がハウジング20に対してフルロックの位置または状態にあるとの視覚信号を出力する。
【0038】
前述の説明は、本発明の少なくとも縦型円盤状フェルール(vertical disk ferrule)を組み立てるための製造方法における好適な実施形態に関するが、他の変形および修正は、当業者に明らかになるものであり、本発明の趣旨または範囲を逸脱することなく行われ得ることに留意されたい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-02-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
第1の可視的表面または視覚的表面を有するコネクタ位置保証(CPA)装置と、
第2の可視的表面または視覚的表面を有するハウジングと、
前記CPA装置の前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記ハウジングの前記第2の可視的表面または視覚的表面を走査する走査システムであって、前記CPA装置の前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記ハウジングの前記第2の可視的表面または視覚的表面が、前記走査システムの走査窓の範囲内において所定の閾値にあるかに基づいて、前記走査システムが、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が互いに分離されているか、または互いに結合されているかを検出するか否かに応じて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対してフルロック位置にあるか否かを検出する、走査システムと
によって特徴付けられる、検証システム。
【請求項2】
請求項1記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が互いに分離されているとの検出に基づいて、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項3】
請求項2記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が互いに結合されているとの検出に基づいて、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項4】
請求項3記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、前記第1の可視的表面または視覚的表面を第1の媒体として検出し、前記走査システムは、前記第2の可視的表面または視覚的表面を第2の媒体として検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項5】
請求項1記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
走査システムは、機械的または電気的/電子的な走査システムであること
によって特徴付けられる、検証システム。
【請求項6】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、割合閾値を下回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項7】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、割合閾値であるか、または割合閾値を上回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項8】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの割合が、走査窓の範囲内において、ゼロであることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項9】
請求項6記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記CPA装置の前記第1の媒体が、UVコーティング、反射コーティング、パッド印刷、レーザーエッチング、エングレービングのうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項10】
請求項7記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記CPA装置の前記第1の媒体が、UVコーティング、反射コーティング、パッド印刷、レーザーエッチング、エングレービングのうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項11】
請求項9記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記ハウジングの前記第2の媒体が、UV、反射材、および特定色のうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項12】
請求項10記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記ハウジングの前記第2の媒体が、UV、反射材、および特定色のうちの1つである
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項13】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、サイズまたは形状の割合閾値を下回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項14】
請求項4記載のハウジングに対するCPA装置の閉鎖を検出するための検証システムであって、
前記走査システムは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付け、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において、サイズまたは形状の割合閾値であるか、または割合閾値を上回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項15】
ハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
第1の可視的表面または視覚的表面を有するコネクタ位置保証(CPA)装置を提供するステップと、
第2の可視的表面または視覚的表面を有するハウジングを提供するステップと、
走査システムによって、前記CPA装置の前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記ハウジングの前記第2の可視的表面または視覚的表面を走査するステップと
によって特徴付けられ、
前記走査するステップは、前記CPA装置の前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記ハウジングの前記第2の可視的表面または視覚的表面が、前記走査システムの走査窓の範囲内において所定の閾値にあるかに基づいて、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が、互いに分離されているか、または互いに結合されているかを前記走査システムが検出するか否かに基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対して、プリロック位置にあるか、またはフルロック位置にあるかを検出するステップを含む、検証方法。
【請求項16】
請求項15記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が、互いに分離されているとの検出に基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出するステップを含む
ことによって特徴付けられる、検証方法。
【請求項17】
請求項16記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、前記第1の可視的表面または視覚的表面および前記第2の可視的表面または視覚的表面が、互いに結合されているとの検出に基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出するステップを含む
ことによって特徴付けられる、検証方法。
【請求項18】
請求項15記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、走査窓を前記CPA装置の第1の媒体および前記ハウジングの第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付けるステップを含み、
前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓の範囲内において割合閾値を下回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してプリロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項19】
請求項15記載のハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
前記走査するステップは、走査窓を前記CPA装置の第1の媒体および前記ハウジングの第2の媒体のうちの少なくとも1つ上に方向付けるステップを含み、
前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つが、前記走査窓内の割合閾値であるか、または割合閾値を上回っていることを、前記走査システムが検出すると、前記走査システムは、前記CPA装置が前記ハウジングに対してフルロック位置にあることを検出する
ことによって特徴付けられる、検証システム。
【請求項20】
ハウジングに対するコネクタ位置保証(CPA)装置の閉鎖を検出するための検証方法であって、
第1の可視的表面または視覚的表面をその上に有するコネクタ位置保証(CPA)装置であって、前記第1の可視的表面または視覚的表面が第1の媒体を有する、コネクタ位置保証(CPA)装置を提供するステップと、
第2の可視的表面または視覚的表面をその上に有するハウジングであって、前記第2の可視的表面または視覚的表面が第2の媒体を有する、ハウジングを提供するステップと、
前記CPA装置の前記第1の媒体および前記ハウジングの前記第2の媒体を走査するステップと
ことによって特徴付けられ、
前記走査するステップは、走査窓を前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つの上に方向付けるステップを含む
ことによって特徴付けられ、
前記走査するステップは、所定のサイズまたは形状の所定の割合が、前記走査窓の範囲内において、前記第1の媒体および前記第2の媒体のうちの少なくとも1つによって形成されたことを、前記走査するステップが検出するか否かに基づいて、前記CPA装置が、前記ハウジングに対して、プリロック位置あるか、またはフルロック位置にあるかを検出するステップを含む
ことによって特徴付けられる、検証方法。
【国際調査報告】