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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】非平面HTSコイルおよび製造技法
(51)【国際特許分類】
   H01B 12/08 20060101AFI20240723BHJP
   H01F 6/06 20060101ALI20240723BHJP
   H01B 13/00 20060101ALI20240723BHJP
   G21B 1/11 20060101ALN20240723BHJP
【FI】
H01B12/08 ZAA
H01F6/06 140
H01F6/06 150
H01B13/00 565D
G21B1/11 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571301
(86)(22)【出願日】2022-05-19
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 US2022030047
(87)【国際公開番号】W WO2023234913
(87)【国際公開日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】63/191,066
(32)【優先日】2021-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/310,709
(32)【優先日】2022-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060697
【氏名又は名称】マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー
(71)【出願人】
【識別番号】521259219
【氏名又は名称】コモンウェルス・フュージョン・システムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100211236
【弁理士】
【氏名又は名称】道下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】グラネッツ,ロバート・エス
(72)【発明者】
【氏名】ビエイラ,ルイ
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,デニス・ジー
(72)【発明者】
【氏名】マムガード,ロバート
【テーマコード(参考)】
5G321
【Fターム(参考)】
5G321AA04
5G321BA03
5G321CA15
5G321CA16
(57)【要約】
ステラレータ構造体はHTSケーブルを含む。ケーブルは巻型を含み、巻型は少なくとも1つのチャネルおよび巻型の少なくとも1つのチャネル内のテープスタックを有する。少なくとも1つのチャネルおよびテープスタックは長手方向に沿って撚られる。
【選択図】5C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温超電導体(HTS)ケーブルであって、
少なくとも1つのチャネルを有する巻型と、
少なくとも1つのHTSテープスタックであって、前記少なくとも1つのHTSテープスタックの第1のHTSテープスタックが前記少なくとも1つのチャネルの第1のチャネルに配設された、少なくとも1つのHTSテープスタックと、を備え、
前記第1のHTSテープスタックおよび前記第1のチャネルが前記HTSケーブルの長手方向に沿って撚られ、前記第1のHTSテープスタックが前記HTSケーブルの第1の位置に前記第1の位置における前記HTSケーブルの曲げ半径よりも短い撚りピッチを有する、高温超電導体(HTS)ケーブル。
【請求項2】
前記撚りピッチが100mm未満であり、前記曲げ半径が100mm以下である、請求項1に記載のHTSケーブル。
【請求項3】
前記HTSケーブルが非平面形状を有する、請求項1または2に記載のHTSケーブル。
【請求項4】
前記HTSケーブルがステラレータ伝導体の形状を有する、請求項3に記載のHTSケーブル。
【請求項5】
ステラレータであって、
高温超電導体(HTS)ケーブルであって、
少なくとも1つのチャネルを有する巻型と、
少なくとも1つのHTSテープスタックであって、前記少なくとも1つのHTSテープスタックの第1のHTSテープスタックが前記少なくとも1つのチャネルの第1のチャネルに配設された、少なくとも1つのHTSテープスタックと、を含む、高温超電導体(HTS)ケーブルを備え、
前記第1のHTSテープスタックおよび前記第1のチャネルが前記HTSケーブルの長手方向に沿って撚られ、前記第1のHTSテープスタックが前記HTSケーブルの第1の位置に前記第1の位置における前記HTSケーブルの曲げ半径よりも短い撚りピッチを有する、ステラレータ。
【請求項6】
高温超電導体(HTS)ケーブルを形成する方法であって、
HTSテープスタックを巻型のチャネルに配置するステップと、
複数の圧縮構造体を、前記チャネルにおいて前記チャネルに沿った複数の個別の位置で、前記HTSテープスタック上に固定し、前記HTSテープスタックを溝に保持するステップと、を含む、方法。
【請求項7】
前記複数の圧縮構造体を前記チャネルから取り除くステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記巻型および前記HTSテープスタック上にケーブル外被を嵌合させるステップをさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の圧縮構造体が紐またはストラップにより固定される、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ケーブルを形成する方法であって、
少なくとも1つのチャネルを有する巻型を第1の撚りピッチが生ずるよう撚るステップと、
前記巻型を前記第1の撚りピッチが生ずるよう撚るステップの後、前記巻型を焼鈍するステップと、
前記巻型を焼鈍するステップの後、前記巻型を前記第1の撚りピッチより短い第2の撚りピッチが生ずるよう撚るステップと、を含む、方法。
【請求項11】
前記巻型を前記第2の撚りピッチが生ずるよう撚るステップの後、前記少なくとも1つのチャネルの第1のチャネルにHTSテープスタックを配置するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
高温超電導体(HTS)ケーブルを形成する方法であって、
延長部を、少なくとも1つのチャネルをも含む巻型の端部に結合させるステップと、
少なくとも1つのHTSテープスタックを前記延長部に固着させるステップと、
前記少なくとも1つのHTSテープスタックの第1のHTSテープスタックを、前記第1のHTSテープスタックが前記延長部に固着している間に、前記チャネル内に挿入するステップと、を含む、方法。
【請求項13】
前記固着させるステップが、前記少なくとも1つのHTSテープスタックを張力下で前記延長部に取り付けることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記延長部に固着している前記少なくとも1つのHTSテープスタックの端部を切断するステップと、
前記切断するステップの後、前記延長部を取り除くステップと、をさらに含む、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記延長部を前記結合させるステップが、前記巻型の中央冷却チャネルおよび前記延長部内に棒を挿入することを含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
高温超電導体(HTS)ケーブルを形成する方法であって、
巻型の表面に少なくとも1つのチャネルを有する前記巻型を製造するステップであって、前記チャネルがHTSテープスタックよりも幅広く、かつ/または90度より大きい角度の側壁を有する、ステップと、
前記巻型を第1の撚りピッチを有するように撚るステップと、
前記撚るステップの後、前記HTSテープスタックを前記少なくとも1つのチャネルの第1のチャネル内に挿入するステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2021年5月20日に出願された「NON-PLANAR HTS COILS AND MANUFACTURING TECHNIQUES」という名称の米国仮特許出願第63/191,066号、および2022年2月16日に出願された「NON-PLANAR HTS COILS AND MANUFACTURING TECHNIQUES」という名称の米国仮特許出願第63/310,709号の米国特許法第119条(e)項に基づく利益を主張するものであり、各出願の内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に記載される装置および技法は、ステラレータ内で磁場閉じ込めを行うことができるまたは他の用途で使用することができる非平面高温超伝導体(HTS:High Temperature Superconductor)ケーブルおよび非平面HTSケーブルを形成するための製造技法に関する。
【背景技術】
【0003】
発電のための核融合では、磁場閉じ込めを利用して、原子炉内にプラズマを閉じ込める場合がある。トカマク型を除けば、ステラレータが、現在までにおいて他に唯一の信頼性のある磁場閉じ込めの概念である。現在、ステラレータ内へのエネルギー封じ込めはトカマク型ほど優れているわけではないが、ステラレータは、ディスラプションが起きないことおよび定常状態で動作することなどいくつかの魅力的特徴を有する。最も進歩したステラレータは磁場の準対称性を利用し粒子封じ込めの向上を試みるものだが、これは必要な磁場構造を生成するために厳密な幾何学的形状を持つ極度の三次元非平面コイルが必要となる場合がある。標準的なニオブチタン合金超伝導体は、軸上の最大の磁束密度が3テスラであるW7-Xステラレータのためのこれら大規模三次元非平面コイルの構築において使用され成功を収めてきた。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの態様は高温超電導体(HTS)ケーブルに関する。上記高温超電導体(HTS)ケーブルは、少なくとも1つのチャネルを有する巻型と、少なくとも1つのHTSテープスタックであって、少なくとも1つのHTSテープスタックの第1のHTSテープスタックが少なくとも1つのチャネルの第1のチャネルに配設された、少なくとも1つのHTSテープスタックと、を備え、第1のHTSテープスタックおよび第1のチャネルがHTSケーブルの長手方向に沿って撚られ、第1のHTSテープスタックがHTSケーブルの第1の位置に第1の位置におけるHTSケーブルの曲げ半径よりも短い撚りピッチを有する。
【0005】
撚りピッチは100mm未満であってよく、曲げ半径は100mm以下であってよい。
【0006】
HTSケーブルは非平面形状を有してもよい。
【0007】
HTSケーブルはステラレータ伝導体の形状を有してもよい。
【0008】
いくつかの態様はステラレータに関する。上記ステラレータは、高温超電導体(HTS)ケーブルであって、少なくとも1つのチャネルを有する巻型と、少なくとも1つのHTSテープスタックであって、少なくとも1つのHTSテープスタックの第1のHTSテープスタックが少なくとも1つのチャネルの第1のチャネルに配設された、少なくとも1つのHTSテープスタックと、を含む、高温超電導体(HTS)ケーブルを備え、第1のHTSテープスタックおよび第1のチャネルがHTSケーブルの長手方向に沿って撚られ、第1のHTSテープスタックがHTSケーブルの第1の位置に第1の位置におけるHTSケーブルの曲げ半径よりも短い撚りピッチを有する。
【0009】
いくつかの態様は高温超電導体(HTS)ケーブルを形成する方法に関する。上記方法は、HTSテープスタックを巻型のチャネルに配置するステップと、複数の圧縮構造体を、チャネルにおいてチャネルに沿った複数の個別の位置で、HTSテープスタック上に固定し、HTSテープスタックをチャネルに保持するステップと、を含む。
【0010】
上記方法は複数の圧縮構造体をチャネルから取り除くステップを含んでいてもよい。
【0011】
上記方法は巻型およびHTSテープスタック上にケーブル外被を嵌合させるステップを含んでいてもよい。
【0012】
複数の圧縮構造体は紐またはストラップにより固定されてもよい。
【0013】
いくつかの態様はケーブルを形成する方法に関する。上記方法は、少なくとも1つのチャネルを有する巻型を第1の撚りピッチが生ずるよう撚るステップと、巻型を第1の撚りピッチが生ずるよう撚るステップの後、巻型を焼鈍するステップと、巻型を焼鈍するステップの後、巻型を第1の撚りピッチより短い第2の撚りピッチが生ずるよう撚るステップと、を含む。
【0014】
上記方法は巻型を第2の撚りピッチが生ずるよう撚るステップの後、少なくとも1つのチャネルの第1のチャネルにHTSテープスタックを配置するステップを含んでいてもよい。
【0015】
いくつかの態様は高温超電導体(HTS)ケーブルを形成する方法に関する。上記方法は、延長部を少なくとも1つのチャネルをも含む巻型の端部に結合させるステップと、少なくとも1つのHTSテープスタックを延長部に固着させるステップと、少なくとも1つのHTSテープスタックの第1のHTSテープスタックを、第1のHTSテープスタックが延長部に固着している間に、チャネル内に挿入するステップと、を含む。
【0016】
上記固着させるステップは、少なくとも1つのHTSテープスタックを張力下で延長部に取り付けることを含んでいてもよい。
【0017】
上記方法は、延長部に固着している少なくとも1つのHTSテープスタックの端部を切断するステップと、切断するステップの後、延長部を取り除くステップと、を含んでいてもよい。
【0018】
延長部を結合させる上記ステップが、巻型の中央冷却チャネルおよび延長部内に棒を挿入することを含んでいてもよい。
【0019】
いくつかの態様は高温超電導体(HTS)ケーブルを形成する方法に関する。上記方法は、巻型の表面に少なくとも1つのチャネルを有する巻型を製造するステップであって、チャネルがHTSテープスタックよりも幅広く、かつ/または90度より大きい角度の側壁を有する、ステップと、巻型を第1の撚りピッチを有するように撚るステップと、撚るステップの後、HTSテープスタックを少なくとも1つのチャネルの第1のチャネル内に挿入するステップと、を含む。
【0020】
「HTS材料(HTS material)」または「HTS超伝導体(HTS superconductor)」などの語句は、自己場において30°Kを超える臨界温度を有する超伝導材料を意味する。セラミックHTSの一例には希土類系超伝導体(REBCO:Rare-Earth Barium Copper Oxide)がある。HTS超伝導体は、様々な材料のいくつかの層を含むテープまたはテープスタックに形成されてもよい。HTS材料はREBCO、特にイットリウム系超伝導体(YBCO:Yttrium Barium Copper Oxide)であってもよい。
【0021】
図面において、様々な図で図示される同一または同一に近い各構成要素は類似の参照符号で表される。明示化の目的のため、全ての図面に全ての構成要素がラベル付けされずともよい。図面は必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、代わりに、本明細書に記載される技法および装置の様々な態様を図示することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】いくつかの実施形態に係る、ケーブルの例を示す図である。
図2】いくつかの実施形態に係る、少なくとも1つのプレート内の少なくとも1つのケーブルの例を示す図である。
図3】いくつかの実施形態に係る、少なくとも1つのケーブルのための支持ケースを示す図である。
図4A】いくつかの実施形態に係る、ケーブルの撚りピッチの例を示す図である。
図4B】いくつかの実施形態に係る、ケーブルの曲げ半径の例を示す図である。
図5A】いくつかの実施形態に係る、巻型の破れの例を示す図である。
図5B】いくつかの実施形態に係る、巻型のチャネルの不均一な撚りの例を示す図である。
図5C】巻型をより堅く撚る前に焼鈍操作を行うことを含む方法のフローチャートの例を示す図である。
図6A】いくつかの実施形態に係る、ケーブルの小さい曲げ半径の例を示す図である。
図6B】いくつかの実施形態に係る、臨界電流を図示するプロット図である。
図6C】いくつかの実施形態に係る、臨界電流を図示するプロット図である。
図7A】いくつかの実施形態に係る、巻型の断面図である。
図7B】いくつかの実施形態に係る、巻型の断面図である。
図7C】いくつかの実施形態に係る、図7Bの実施形態に係る巻型と並置された図7Aの実施形態に係る巻型の側面図である。
図7D】巻型を撚る前に90°より大きい角度を有するチャネル側壁を形成することを含むHTSケーブルを形成する方法のフローチャートを示す図である。
図8A】いくつかの実施形態に係る、ケーブル紐により締結された少なくとも1つの圧縮ブロックの例を示す図である。
図8B】圧縮構造体と共に溝内にHTSテープスタックを固定することを含む方法のフローチャートの例を示す図である。
図9A】いくつかの実施形態に係る、巻型に巻きつけられるテープスタックの例を示す図である。
図9B】いくつかの実施形態に係る、主ケーブルおよびコア延長部の例を示す図である。
図9C】いくつかの実施形態に係る、少なくとも1つのワイヤラップを伴うテープスタックおよび巻型の例を示す図である。
図9D】いくつかの実施形態に係る、巻型およびテープスタックの周囲の少なくとも1つの一時的ワイヤラップの斜視図である。
図9E】いくつかの実施形態に係る、コア延長部のないケーブルの例を示す図である。
図9F】いくつかの実施形態に係る、外被チューブに部分的に覆われたケーブルの例を示す図である。
図9G】巻型の端部に延長部を結合させることとHTSテープスタックを延長部に固着させることとを含む方法のフローチャートを示す図である。
図10A】いくつかの実施形態に係る、コア延長部のないケーブルの端部の例を示す図である。
図10B】いくつかの実施形態に係る、コア延長部のないケーブルの端部の例を示す図である。
図11】いくつかの実施形態に係る、差動電圧を図示するプロット図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書に記載される装置および技法は、小さい曲げ半径および/または複雑な三次元の幾何学的形状を有するHTSケーブルの形成に関する。そのような技法が、HTS材料を用いて三次元の高度に非平面なステラレータコイルを形成するために用いられてもよい。本明細書に記載される装置および技法は、高温超伝導体(HTS)を用いた三次元の非平面コイルの作製を可能にし、大きく向上された核融合性能を提供し得るよう到達可能な磁場を引き上げることで、ステラレータ原子炉概念の核融合性能を著しく向上させる可能性を有する。
【0024】
図1はステラレータコイルの斜視図である。図1に示されるように、開示されるHTSケーブルの一実施形態は、ウィスコンシン大学のHSXステラレータ装置の実際の銅コイルの1つと同じ形状およびサイズを有する。しかし、本明細書に記載される技法および装置はそのような形状または特定のサイズに限定されるものではなく、コイルは他の好適な形状およびサイズで作られてもよいことが理解されよう。開示されるコイルは、高度に非平面な幾何学的形状に加え、曲げ半径が100mm以下である極めて小さい曲がりを有してもよい。テープがそれが破損する約0.4%のひずみ限界を大きく超えてひずむため、この幾何学的形状ではHTSテープスタックを層状に巻いても機能しない。HTS伝導体のひずみが大きくなることを避けるため、HTSテープスタックは好適な撚りピッチと共に長さに沿って撚られてもよい。SPARC PFコイルのために開発された撚り積層テープケーブル(VIPER)という概念が、適切な修正と共に使用されてもよい。撚りピッチが曲げ半径よりも短い限り、ケーブルの巻型の螺旋および作製方法により、制約のある方向にテープが曲がることが避けられ、その結果曲げ後のテープのひずみがほぼゼロになり得る。これはテープがピッチに沿って再分配されるためである。提案されるコイルの最小曲げ半径は100mmであるため、ケーブルの巻型の撚りピッチは100mm以下に減じ得る。これはVIPERの設計による長さの約半分の長さである。
【0025】
一例として、例えば、2つのコイルを形成するために、自動化装置を用いてそれぞれ約10mの長さの2本のケーブルがステラレータの精密な三次元非平面形状に曲げられてもよい。上記2本のケーブルのそれぞれは円周約2mの巻きを4巻き有していてもよい。少なくとも20cmのHTSケーブルが接合部およびリードアタッチメントとしてケーブルの各端部に残されてもよい。幾何学的形状の正確性(例えば伝導体の幾何中心に対して約1mm)を確認した後、HTSテープが所定の位置に固定されてもよい。例えば、真空圧含浸(VPI:Vacuum Pressure Impregnation)工程などのはんだ充填工程が、テープスタック内の空隙を好適なはんだ合金で充填してもよい。好適なVPI工程の例は、参照により本明細書にその全体を組み込まれる米国特許出願公開第2022/0013256号に記載される。
【0026】
図2は複数のプレート4の間に配設されたHTSケーブル1の例を示す図である。HTSケーブル1は、1つまたは複数のHTSテープスタック8が内部に配設された少なくとも1つのチャネル6を有する巻型3を含んでいてもよい。それぞれ少なくとも1つのHTSテープスタックを含むチャネル6が4つ図示されているが、これは例であり、本明細書に記載される装置および技法は、HTSテープスタックを有する4つのチャネルに限定されず、それぞれ1つまたは複数のHTSテープスタックを含み得るチャネルをより多くまたはより少なく有していてもよい。HTSケーブル1は中央冷却チャネル5を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、HTSケーブル1は2巻きコイルであり、2つの4巻きコイル1が、精密に作製された2つの三次元非平面ステンレス鋼製「ラジアル」プレート4の少なくとも1つの半円溝27内に挟着され、図2に図示されるように、それぞれ4巻きのパンケーキ2つを含むコイルを形成してもよい。2つのパンケーキプレートはそれらの内周および外周に沿って共に連結(例えばボルト止め)されてもよい。2つのパンケーキコイルは、SPARCのために開発されたようなクランプ状低抵抗電気接合部(例えば約3nΩ)および流体寒剤接合部と内側で連結してもよい。
【0027】
超伝導ステラレータコイルはクエンチ時を除いて電圧がほぼゼロの定常状態で動作するため、HTSケーブルをラジアル支持プレートから電気的に絶縁するか否か選択肢がある。絶縁する場合、一選択肢は、ケーブルをエポキシ含浸層で包んだ後、ラジアルプレートの溝内に挟着することである。その後、比較的低温(はんだ付け温度より非常に低い温度)での加熱サイクルが、絶縁体をその場で(in situ)硬化するため、ラジアルプレートアセンブリ全体に適用されてもよい。他の選択肢は、ケーブルをシリコーンゴムなどの極低温に適合した圧縮性材料の薄層で包むことである。絶縁層は、形成されたHTSケーブルコイルを特定の幾何公差内においてラジアル支持プレート内に嵌合させるための適応性を提供するという追加機能をも有し得る。
【0028】
絶縁しない場合、銅フェルトメタルの薄板が(アルカトールC-Modトカマク(Alcator C-Mod tokamak)の摺動性トロイダル磁場磁性接合部で使用されるように)使用され、クエンチ時におけるHTSケーブルおよびプレート間の電流共有を補助するためにラジアルプレートの半円溝内にはんだ付けされてもよい。フェルトメタルの半円溝内へのはんだ付けはHTSケーブルが挟着される前に行われてもよく、それにより追加の真空圧含浸(VPI)はんだ付け工程を回避できる。銅フェルトメタルは、HTSケーブルコイルを特定の幾何公差内においてラジアル支持プレート内に嵌合するための適応性をも提供し得る。
【0029】
図3はステラレータ構成内の少なくとも1つのHTSケーブル1a~1dを支持するための支持ケース9を示す図である。完全なステラレータアセンブリにおいて、支持ケース9は、図3に図示されるように、複数の非平面コイル(例えば1a~1d)を求められている精密かつ相対的な幾何学的形状に精密に保持するために精密三次元造形法(例えば積層造形法)により作製されてもよい。
【0030】
完成されたステラレータコイルは、コイルアセンブリ全体を液体窒素(LN2)プールに完全に浸漬することで、77Kまで冷却されてもよい。ケーブルの完全性を確かめるため、超伝導特性(臨界電流および指数)が計測され理論計算と比較されてもよい。コイル作製における幾何学的形状の精密性を確認するため、ホールプローブを使用して、コイル周辺の磁束密度の三次元マッピングが、所望の磁場構造と比較されてもよい。
【0031】
また、コイルは、その機能性残存の確認をし、Icの低下が起きるか判定するために、複数回のクエンチに故意にかけられてもよい。クエンチはLN2による冷却を制限するかまたは動作電流を上げることで起こすことができる。また、局所的クエンチを起こすために、1つまたは複数の小さな電気ヒータがコイルに設置されてもよい。クエンチは、銅巻型の抵抗性および電流が減少する際のコイルの有限インダクタンスの両方により、コイルリードに電圧を誘起する。リードおよび他の臨界位置、例えばパンケーキ間接合部、の電圧タップは電圧をモニタしてもよい。
【0032】
また、ステラレータコイルは、マサチューセッツ工科大学(MIT)プラズマ科学・核融合センター(PSFC:Plasma Science and Fusion Center)の試験施設を使用して、約20Kにおいて試験されてもよい。このより低い温度において、HTSの通電容量は77Kの場合より非常に大きく、コイル(例えばHTSケーブル1)上の自己誘導電磁力が顕著になる。このような条件下でクエンチ試験を行うと、より大量の磁気エネルギーの放出およびその熱エネルギーへの変換が起きるため、温度測定がこれら試験に含められていてもよい。コイルの性能は詳細設計モデルと比較されてもよい。
【0033】
HTS VIPERケーブルの直線部を最大12mの長さで作製する工程は、すでにSPARCプロジェクトにおいて開発および証明が行われている。しかし、三次元非平面ステラレータコイルの必要要件を満たすためにVIPERケーブルの設計を適応させた結果、いくつかの問題が生じた。それら問題によりケーブルの設計およびいくつかの作製方法を変更することになった。
【0034】
HTSステラレータコイルの相違点の1つは、ケーブルの所望される小さい半径の曲げを満たすため、押出銅コア(巻型)の撚りピッチが短く(例えば100mm以下まで)なり得る点である。図4AはHTSケーブル1の撚りピッチPを巻型3およびテープスタック8と共に長手方向に図示する図である。撚りピッチPは、HTSテープスタック8の同じ撚り角度である部分間のHTSケーブル1の長さに沿った距離である。
【0035】
図4BはHTSケーブル1に沿った特定位置におけるHTSケーブル1の曲げ半径Rを図示する図である。曲げ半径Rは、特定位置におけるHTSケーブル1と同じ曲率を有する仮想の円の半径である。いくつかの実施形態において、撚りピッチPはHTSケーブル1の曲げ半径R未満である。
【0036】
特別に堅い撚りはいくつかの問題を引き起こしたため、それら問題を解決するためにいくつかの修正および変革が成された。問題の1つは、余剰トルクが銅押出成形物を容認し難い形で変形させる点である。図5Aは巻型の破れ11の例を示す図である。図5Bは巻型の不均一な撚り12a、12bの例を示す図である。他に生じた問題として、押出銅コア(例えば巻型)のチャネルの幅が、4mm幅のHTSテープの挿入が不可能なほどに狭まった。
【0037】
これらの問題は、図5Cに図示されるように、真空オーブン中で中間焼鈍工程を適用することで軽減または排除され得る。まず、例えば巻型が第1の撚りピッチ(例えば200mm)を生ずるように撚られる。次に、焼鈍工程が行われる。好適な焼鈍パラメータの一例は、真空中において温度600℃で4時間である。しかし、本明細書に記載される技法は特定の焼鈍温度、時間または環境に限定されるものではない。焼鈍工程に続き、巻型(例えば3)は第1の撚りピッチより短い第2の撚りピッチ(例えば100mm)を生ずるように撚られてもよい。長手方向収縮を制限するために、銅を大きく歪めないピンが使用されてもよい。撚りおよび焼鈍工程に続き、HTSテープスタックが巻型のチャネル内に挿入されその位置に固定されてもよい。
【0038】
HTSテープのスタック(例えば8)を含む堅く撚られたステラレータケーブルを強く(例えば97mmの曲げ半径まで)曲げる試験の最初の数回において、77Kにおけるスタック内部のテープの臨界電流は、未使用テープと比べて最大50%減少した。図6AはHTSケーブルの小さい曲げ半径(例えば図4Bに示される小さい曲げ半径R)の例を図示する図である。
【0039】
図6Bは巻きの内側の臨界電流の減少を図示するプロット図である。図6Cはチャネル壁または側壁の角度を90°を超えて90°超±15°まで開き押出コアのチャネルをさらに広げることで、実質的低下が全て取り除かれることを図示するプロット図である。
【0040】
図7Aは側壁26aを有する少なくとも1つのチャネル6aおよび中央冷却チャネル15aを有する巻型3aの断面を図示する図である。図7Aは少なくとも1つのチャネル6aの少なくとも1つの側壁26aを90°で示す。図7Bは側壁26bを有する少なくとも1つのチャネル6bおよび中央冷却チャネル15bを有する巻型3bの断面を示す図である。図7Bは少なくとも1つのチャネル14bの少なくとも1つの側壁26bを90°超±15°で示す。また、巻型3b、すなわち押出銅コアの少なくとも1つのチャネル6bの幅は5.0mmから6.0mmに広げられた。図7Cは並べて配置された図7A(左)および図7B(右)に図示される巻型3a、3b、すなわち銅コアを示す図である。図7Dは巻型を撚る前に90°より大きい角度を有するチャネル側壁を形成することを含むHTSケーブルの形成方法のフローチャートを示す図である。
【0041】
テープ、特にステンレス鋼製「ダミー」テープの複数のスタック全体を堅く撚られた押出コア(例えば巻型)に手動で巻きつけることは、仕事量が多く技術的に困難であると初期に判明していた。テープのスタック(例えば8)はチャネル(例えば6a、6b)の高さを超えて膨出しがちであり、その結果、被巻回コアが密着性の外被チューブに挿入される際に修復不可能な損傷が発生する。基本的問題は、HTSまたは鋼テープの堅く撚られたスタックは強いバネのように機能し、チャネル内に強制的に留まらせない限り膨出するという点である。初期はテープスタックに沿って強い張力を与えることでこの問題に対処していたが、この方法はより長いケーブルに対して問題があると判明した。巻き付け工程中に張力が少しでも非意図的に緩むと、それが瞬間的であっても、スタックが突出し、完全に除去および廃棄されなくてはいけなくなる。2つの技法が、上記巻き付け手順を実質的に容易にし、それにより工程にかかる時間を引き下げて高い成功率を保証する。
【0042】
第1の技法は、図8Aに図示されるように、テープスタックがチャネル内に巻きつけられる際に、ケーブルの長さに沿って約50cm毎の間隔を空けて、ケーブル紐で締結された形で、各テープスタックの頂部に特注の小さな圧縮ブロックを一時的に挿入することであった。図8Aは圧縮ブロック18、テープスタック8、および巻型3の周辺のケーブル紐17a、17bで巻型3のチャネルに締結された圧縮ブロック18の例を示す図である。しかし、任意の好適な間隔が使用されてもよく、かつ圧縮ブロック18または他の圧縮構造体はケーブル紐17a、17bまたはストラップに限定されない任意の好適な装置または構造体により保持または締結されてもよい。圧縮ブロック18は、巻型のチャネルに嵌合するのに十分な程度の狭さがあり、HTSテープスタック8上へ確実に押下するのに十分な程度の厚みがある。本明細書に記載される銅コア(例えば巻型)と使用するために選択された圧縮ブロック18の固有の寸法は、幅6.0mm×長さ12.5mm×厚さ3.2mmである。しかし、圧縮ブロック18のサイズはそのような寸法に限定されない。圧縮ブロック18のための材料の選択は重要なものではない。好ましくは、圧縮ブロック18は剛性材料を含む。いくつかの実施形態において、圧縮ブロック18の材料はG10(ガラスエポキシ含浸)であってもよい。しかし、本明細書に記載される圧縮ブロック18は特定の材料に限定されない。いくつかの実施形態において、圧縮ブロック18の縁部はHTSテープスタック8の損傷を避けるため面取りされてもよい。圧縮ブロック18は、スタック8の張力が緩んだ場合においても、テープスタック8の膨出を効果的に防止する。図8Bはそのような技法を図示するフローチャートの例を示す図である。
【0043】
ケーブル紐および圧縮ブロックは、被巻回コアが密着性の外被チューブに挿入される際に最終的に取り除かれてもよく、これは張力が加えられた状態でテープスタックの端部を確実に固着するために役立ち得る。コアに複数のスタックを巻きつける際のスタック間の機械的干渉により、所望のコアの端部で直接固着を行うことが実施可能でない場合がある。複数のスタックの確実な固着を可能にするために、図9A~9Dに図示されるように、短いコア延長部を中央冷却材チャネル(例えば15a、15b)内に挿入された仮銅棒上に摺動させることで所望のコアの端部上に嵌合させる。図9Aは巻型3に巻きつけられたテープスタック8の例を示す図である。図9Bは主ケーブル16およびコア延長部21を図示する図である。コア延長部21は、図9Bに図示されるように、銅コア(例えば巻型3)を形成するために使用される撚りのある銅押出成形物と同じものの長さを短くしたものであってよい。これらコア延長部21は、一時的なものであり、着脱可能であり、完全に再利用可能である。テープスタックは前述の圧縮ブロック18およびケーブル紐17a、17bを用いて延長部に固定される。コア延長部21は、複数のテープスタック8をスタック8間の機械的干渉を起こさずに収容するのに十分な長さ(例えば150mmなど約140mm以上)を有する。これにより強い張力を全てのテープスタック8に保つことが可能となる。コアの端部付近で加工された浅溝におけるワイヤラップ工程により所望のコアの端部で永久固着が行われてもよい。図9Cは巻型3およびテープスタック8を少なくとも1つのワイヤラップ22と共に図示した図である。図9Cに図示されるように、一時的なワイヤラップ工程が一時的延長部の対向端部上で行われる。図9Dは巻型3およびテープスタック8の周囲の一時的ワイヤラップ22の斜視図である。このワイヤラップ工程は以前VIPERケーブルのために開発されたが、一時的コア延長部(例えば21)を使用することでこの工程の質が引き上げられる。
【0044】
ワイヤラッピング後、コア(例えば巻型3)の端部および延長部(例えば21)の対向端部の間でテープスタック(例えば8)を切断するために切断砥石が使用されてもよく、これにより延長部(例えば21)を除去および再利用するために取り外す。図9Eは延長部(例えば21)のない主ケーブル16を図示する図である。図9Eは延長部(例えば21)が使用時にその上を摺動する突出棒25を示す。図9Fは延長部(例えば21)のない主ケーブル16をテープスタック8および巻型3を部分的に覆うケーブル外被23(例えば銅チューブ)と共に図示する図である。図9Gは延長部を巻型の端部と結合させることおよびHTSテープスタックを延長部に固着させることを含んだ方法のフローチャートを示す図である。
【0045】
図10Aおよび図10Bに示されるように、切断砥石を使用し延長部を除去すると元々のVIPER工程と比較してケーブルの端部が非常にきれいになる。図10Aは切断砥石(図示せず)を使用した後の主ケーブル16の端部およびそこから突出する棒25の例を示す図である。図10Bは切断砥石(図示せず)を使用した後の主ケーブル16および中央冷却チャネル15の斜視図である。圧縮ブロック18および一時的延長部21の組み合わせは複数のテープスタック8を手動で巻きつける工程に著しい改善をもたらす。この組み合わせにより、手順を人員2名のみで効果的に行うことが可能となり、かつ被巻回コア(例えば巻型19)を密着性銅外被チューブ23に首尾よく挿入することが可能となるため、排出されるテープスタック8による無駄な損失がなくなる。しかし、そのような技法が全ての場合において組み合わせて使用される必要はないため、いくつかの実施形態において、圧縮ブロック18または一時的延長部21は、組み合わせではなく単独で使用されてもよい。
【0046】
被巻回コア(例えば巻型3)がケーブル外被23に挿入された後、その後のロール成形工程およびVPIはんだ付け工程は、VIPERケーブルのために以前開発されたものから変更されずともよい。77Kにおける臨界電流特性(Icおよび「n」指数)を求めるための液体窒素内での試験の手順も変更されない。いくつかのステラレータケーブルサンプルにおいて、図11に図示されるように、理論計算と厳密に一致する計測値であるIc=5.8kAおよびn≒21という優れた結果が得られた。
【0047】
本明細書に記載される技法および構造はステラレータコイルに使用され得るものであるが、本開示はそのように限定されない。これは本明細書に記載される技法および構造が、任意の超電導ケーブル、特に曲げ半径Rに関わらずHTSテープスタックを有する超電導ケーブルに使用され得るためである。
【0048】
VIPERケーブルの例が、巻型上に複数の溝を有するバージョンを含む撚り積層テープケーブル(TSTC:Twisted Stacked Tape Cable)が導入された米国特許第8,437,819号に記載されている。米国特許第8,437,819号はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
三次元非平面コイルにHTSを使用すると著しく強い磁場での動作が可能となり、それによりステラレータ核融合炉による核融合発電が向上し、かつ/またはステラレータ核融合炉のサイズがより小型になる。
【0050】
本明細書に記載される装置および技法の様々な態様は、単一で、組み合わせて、または前述の説明で説明された実施形態において具体的に論じられていない様々な構成として使用されてもよく、したがってその用途は、前述の説明に記載されたまたは図面に図示された構成要素の詳細および構成に限定されない。例えば、一実施形態に記載された態様は、他の実施形態に記載された態様と任意の様式で組み合わされてもよい。
【0051】
請求項要素を修飾するために特許請求の範囲において「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」などの順序を示す用語を使用することは、1つの請求項要素の他の請求項要素に対する何らかの優先性、先行性、もしくは順番、または方法の行為が行われる時間的順番をそれ自体で内包するものではなく、単に特定の名前を有する1つの請求項要素を同じ名前(ただし順序を示す用語を使用する場合)を有する他の請求項要素と区別するためのラベルとして使用され、請求項要素を区別する。
【0052】
本明細書において「含む(including)」、「備える(comprising)」、もしくは「有する(having)」、「含有する(containing)」、「伴う(involving)」ならびにそれらの変形形態を使用することは、それ以下に列挙される項目およびその均等物ならびに追加項目を包含することを意味する。
【0053】
用語「約(approximately)」および「およそ(about)」は、いくつかの実施形態においては目標値の±20%以内であることを意味し、いくつかの実施形態においては目標値の±10%以内であることを意味し、いくつかの実施形態においては目標値の±5%以内であることを意味し、いくつかの実施形態においては目標値の±2%以内であることを意味するために使用されてもよい。用語「約(approximately)」、「実質的(substantially)」および「およそ(about)」は目標値を含んでいてもよい。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図10A
図10B
図11
【国際調査報告】