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特表2024-528377車載オーディオ再生方法、装置、マルチメディアホスト及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】車載オーディオ再生方法、装置、マルチメディアホスト及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20240723BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20240723BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
H04R3/00 320
H04R3/00 310
B60R11/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572529
(86)(22)【出願日】2022-06-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2022101977
(87)【国際公開番号】W WO2023000933
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】202110827109.2
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100216150
【弁理士】
【氏名又は名称】香山 良樹
(72)【発明者】
【氏名】李▲發▼喜
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼冬生
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼娟
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼▲麗▼▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】王永攀
【テーマコード(参考)】
3D020
5D208
5D220
【Fターム(参考)】
3D020BA02
3D020BA09
3D020BA10
3D020BA11
3D020BB01
3D020BC01
3D020BE03
5D208CA03
5D208CA05
5D220AA12
5D220BA02
(57)【要約】
車載オーディオ再生方法、装置、マルチメディアホスト及び記憶媒体を開示する。当該車載オーディオ再生方法は、マルチメディアホストがモバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得するステップと、車載オーディオ再生装置が車外カラオケモードにある場合、マルチメディアホストが第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させるステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載オーディオ再生装置に適用される車載オーディオ再生方法であって、
前記車載オーディオ再生装置は、モバイルマイクと、受信機と、マルチメディアホストと、パワーアンプと、車外スピーカーと、を含み、
前記方法は、
前記マルチメディアホストが前記モバイルマイクによって収集された第1音声信号を前記受信機によって取得するステップと、
前記車載オーディオ再生装置が車外カラオケモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させるステップと、
を含む、ことを特徴とする、
車載オーディオ再生方法。
【請求項2】
前記車載オーディオ再生装置は、車内スピーカーを更に含み、
前記融合処理された信号は、更に、前記パワーアンプによって増幅処理された後に車内スピーカーに出力されて、前記車内スピーカーを駆動して発音させる、ことを特徴とする、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記車載オーディオ再生装置が車外講演モードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させるか、又は、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカー及び前記車内スピーカーに出力して、前記車外スピーカー及び前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップ、
を更に含む、ことを特徴とする、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記車載オーディオ再生装置が車内カラオケモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車内スピーカーに出力して、前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップと、
前記車載オーディオ再生装置が車内講演モードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車内スピーカーに出力して、前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップと、
を更に含む、ことを特徴とする、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理するステップは、
前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とをミキシング処理するステップ、或いは、
前記マルチメディアホストが前記第1音声信号をチューニング処理し、前記伴奏信号をチューニング処理し、チューニング処理された第1音声信号とチューニング処理された伴奏信号とをミキシング処理するステップ、
を含む、ことを特徴とする、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記車載オーディオ再生装置は、ディスプレイを更に含み、
前記マルチメディアホストは、ユーザによって入力されたモード選択命令を前記ディスプレイによって受信する、ことを特徴とする、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記車載オーディオ再生装置は、音声マイクを更に含み、
前記方法は、前記車載オーディオ装置の動作モードに応じて、前記音声マイクと前記モバイルマイクのうちの1つを主焦点として設定するステップであって、主焦点として設定されたマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、主焦点として設定されていないマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止するステップ、を更に含む、ことを特徴とする、
請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記車載オーディオ装置の動作モードに応じて、前記音声マイクと前記モバイルマイクのうちの1つを主焦点として設定するステップは、
前記車載オーディオ再生装置がインテリジェント音声モード又はブルートゥースモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記音声マイクを主焦点として設定し、前記マルチメディアホストが前記音声マイクによって収集された第2音声信号を処理し、処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車内スピーカーに出力して、前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップと、
前記車載オーディオ再生装置が前記車外カラオケモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記モバイルマイクを主焦点として設定し、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させるステップを実行するステップと、
を含む、ことを特徴とする、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記インテリジェント音声モードの優先度は、前記車外カラオケモードの優先度よりも高く、
前記ブルートゥースモードの優先度は、前記車外カラオケモードの優先度よりも高く、
少なくとも2つのモードが競合する場合、優先度の高いモードに優先的に入る、ことを特徴とする、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
モバイルマイクと、受信機と、マルチメディアホストと、パワーアンプと、車外スピーカーと、を含み、
前記マルチメディアホストは、前記モバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得し、
前記マルチメディアホストは、更に、前記車載オーディオ再生装置が車外カラオケモードにある場合、前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させる、ことを特徴とする、
車載オーディオ再生装置。
【請求項11】
前記車載オーディオ再生装置は、車内スピーカーを更に含み、
前記融合処理された信号は、更に、前記パワーアンプによって増幅処理された後に車内スピーカーに出力されて、前記車内スピーカーを駆動して発音させる、ことを特徴とする、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記車載オーディオ再生装置は、ディスプレイを更に含み、
前記マルチメディアホストは、更に、ユーザによって入力されたモード選択命令を前記ディスプレイによって受信し、前記車外カラオケモードを選択する、ことを特徴とする、
請求項10に記載の車載オーディオ再生装置。
【請求項13】
前記車載オーディオ再生装置は、音声マイクを更に含み、
前記マルチメディアホストは、前記車載オーディオ再生装置がインテリジェント音声モード又はブルートゥースモードにある場合、前記音声マイクを主焦点として設定し、前記音声マイクが主焦点として設定される場合、前記音声マイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、前記モバイルマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止し、
前記マルチメディアホストは、前記車載オーディオ再生装置が前記車外カラオケモードにある場合、前記モバイルマイクを主焦点として設定し、前記モバイルマイクが主焦点として設定される場合、前記モバイルマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、前記音声マイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止する、ことを特徴とする、
請求項10に記載の装置。
【請求項14】
受信ユニットと、融合処理ユニットと、を含み、
前記受信ユニットは、モバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得し、
前記融合処理ユニットは、車外カラオケモードで、前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させる、ことを特徴とする、
マルチメディアホスト。
【請求項15】
プロセッサと、メモリと、を含み、
前記メモリは、プログラム命令を含むコンピュータプログラムを記憶し、
前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、ことを特徴とする、
マルチメディアホスト。
【請求項16】
プログラム命令を含むコンピュータプログラムが記憶され、
前記プログラム命令がプロセッサによって実行されると、前記プロセッサが請求項1~9のいずれか一項に記載の方法を実行する、ことを特徴とする、
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年7月21日に中国国家知識産権局に提出された、名称が「車載オーディオ再生方法、装置、マルチメディアホスト及び記憶媒体」である中国特許出願第202110827109.2号の優先権を主張するものであり、その全ての内容は、参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、車載オーディオ再生方法、装置、マルチメディアホスト及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
車載インテリジェント端末のレベルの向上に伴い、自動車の使用シーンがますます豊富になり、車載マルチメディアホストは、インテリジェント音声インタラクション、ブルートゥース(登録商標)通話などの機能を実現するだけでなく、車載カラオケも実現することができる。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施例は、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができる、車載オーディオ再生方法、装置、マルチメディアホスト及び記憶媒体を提供する。
【0005】
本願の実施例の第1態様に係る車載オーディオ再生方法は、車載オーディオ再生装置に適用され、前記車載オーディオ再生装置は、モバイルマイクと、受信機と、マルチメディアホストと、パワーアンプと、車外スピーカーとを含み、前記方法は、
前記マルチメディアホストが前記モバイルマイクによって収集された第1音声信号を前記受信機によって取得するステップと、
前記車載オーディオ再生装置が車外カラオケモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させるステップと、を含む。
【0006】
いくつかの実施例では、前記車載オーディオ再生装置は、車内スピーカーを更に含み、前記融合処理された信号は、更に、前記パワーアンプによって増幅処理された後に車内スピーカーに出力されて、前記車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0007】
いくつかの実施例では、前記方法は、前記車載オーディオ再生装置が車外講演モードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させるか、又は、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカー及び前記車内スピーカーに出力して、前記車外スピーカー及び前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップを更に含む。
【0008】
いくつかの実施例では、前記方法は、前記車載オーディオ再生装置が車内カラオケモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車内スピーカーに出力して、前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップと、前記車載オーディオ再生装置が車内講演モードにある場合、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車内スピーカーに出力して、前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップと、を更に含む。
【0009】
いくつかの実施例では、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理するステップは、前記マルチメディアホストが第1音声信号と伴奏信号とをミキシング処理するステップを含み、或いは、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号をチューニング処理し、前記伴奏信号をチューニング処理し、チューニング処理された第1音声信号とチューニング処理された伴奏信号とをミキシング処理するステップを含む。
【0010】
いくつかの実施例では、前記車載オーディオ再生装置は、ディスプレイを更に含み、前記マルチメディアホストは、ユーザによって入力されたモード選択命令を前記ディスプレイによって受信する。
【0011】
いくつかの実施例では、前記車載オーディオ再生装置は、音声マイクを更に含み、前記方法は、前記車載オーディオ装置の動作モードに応じて、前記音声マイクと前記モバイルマイクのうちの1つを主焦点として設定するステップであって、主焦点として設定されたマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、主焦点として設定されていないマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止するステップを更に含む。
【0012】
いくつかの実施例では、前記車載オーディオ装置の動作モードに応じて、前記音声マイクと前記モバイルマイクのうちの1つを主焦点として設定するステップは、前記車載オーディオ再生装置がインテリジェント音声モード又はブルートゥースモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記音声マイクを主焦点として設定し、前記マルチメディアホストが前記音声マイクによって収集された第2音声信号を処理し、処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車内スピーカーに出力して、前記車内スピーカーを駆動して発音させるステップと、前記車載オーディオ再生装置が前記車外カラオケモードにある場合、前記マルチメディアホストが前記モバイルマイクを主焦点として設定し、前記マルチメディアホストが前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させるステップを実行するステップと、を含む。
【0013】
いくつかの実施例では、前記インテリジェント音声モードの優先度は、前記車外カラオケモードの優先度よりも高く、前記ブルートゥースモードの優先度は、前記車外カラオケモードの優先度よりも高く、少なくとも2つのモードが競合する場合、優先度の高いモードに優先的に入る。
【0014】
本願の実施例の第2態様に係る車載オーディオ再生装置は、モバイルマイクと、受信機と、マルチメディアホストと、パワーアンプと、車外スピーカーと、を含み、
前記マルチメディアホストは、前記モバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得し、
前記マルチメディアホストは、更に、前記車載オーディオ再生装置が車外カラオケモードにある場合、前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を前記パワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、前記車外スピーカーを駆動して発音させる。
【0015】
いくつかの実施例では、前記車載オーディオ再生装置は、車内スピーカーを更に含み、前記融合処理された信号は、更に、前記パワーアンプによって増幅処理された後に車内スピーカーに出力されて、前記車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0016】
いくつかの実施例では、前記車載オーディオ再生装置は、ディスプレイを更に含み、前記マルチメディアホストは、更に、ユーザによって入力されたモード選択命令を前記ディスプレイによって受信し、前記車外カラオケモードを選択する。
【0017】
いくつかの実施例では、前記車載オーディオ再生装置は、音声マイクを更に含み、前記マルチメディアホストは、前記車載オーディオ再生装置がインテリジェント音声モード又はブルートゥースモードにある場合、前記音声マイクを主焦点として設定し、前記音声マイクが主焦点として設定される場合、前記音声マイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、前記モバイルマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止し、前記マルチメディアホストは、前記車載オーディオ再生装置が前記車外カラオケモードにある場合、前記モバイルマイクを主焦点として設定し、前記モバイルマイクが主焦点として設定される場合、前記モバイルマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、前記音声マイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止する。
【0018】
本願の実施例の第3態様に係るマルチメディアホストは、受信ユニットと、融合処理ユニットと、を含み、
前記受信ユニットは、モバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得し、
前記融合処理ユニットは、車外カラオケモードで、前記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に前記車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させる。
【0019】
本願の実施例の第4態様に係るマルチメディアホストは、プロセッサと、メモリと、を含み、前記メモリは、プログラム命令を含むコンピュータプログラムを記憶し、前記プロセッサは、前記プログラム命令を呼び出して、本願の実施例の第1態様におけるステップ命令を実行するように構成される。
【0020】
本願の実施例の第5態様に係るコンピュータ可読記憶媒体は、電子データ交換のためのコンピュータプログラムを記憶し、上記コンピュータプログラムは、本願の実施例の第1態様で説明されたステップの一部又は全部をコンピュータに実行させる。
【0021】
本願の実施例の第6態様に係るコンピュータプログラム製品は、本願の実施例の第1態様で説明されたステップの一部又は全部をコンピュータに実行させるように動作することができる、コンピュータプログラムを含む。当該コンピュータプログラム製品は、ソフトウェアインストールパッケージであってもよい。
【0022】
本願の1つ以上の実施例の詳細は、以下の図面及び説明において示される。本願の他の特徴及び利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本願の実施例又は従来技術における技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0024】
図1A】本願の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。
図1B】本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。
図2】本願の実施例に係る車載オーディオ再生方法のフローチャートである。
図3】本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生方法のフローチャートである。
図4】本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。
図5】本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。
図6】本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生方法のフローチャートである。
図7】本願の実施例に係るマルチメディアホストの概略構成図である。
図8】本願の他の実施例に係るマルチメディアホストの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
現在のカラオケシステムは、ユーザが車内でカラオケするシーンにのみ適用されるが、他のシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができない。
【0026】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術手段を明確かつ完全的に説明し、明らかに、説明される実施例は、本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本願の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない前提で得られる他の全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0027】
本願の明細書、特許請求の範囲及び上記図面における用語「第1」、「第2」などは、異なる対象を区別するためのものであり、特定の順序を説明するためのものではない。また、用語「含む」、「有する」及びそれらのいかなる変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図する。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、示されたステップ又はユニットに限定されず、好ましくは、示されていないステップ又はユニットを更に含むか、又は好ましくは、これらのプロセス、方法、製品又は機器に固有のステップ又はユニットを更に含む。
【0028】
本願において「実施例」に言及することは、実施例を参照しながら説明する特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれてもよいことを意味する。明細書における各箇所に当該フレーズが出現することは、必ずしも同じ実施例を意味するものではなく、他の実施例と排他的な独立した実施例又は代替の実施例を意味するものでもない。当業者であれば、本願に記載された実施例が他の実施例と組み合わせることができることを明示的かつ暗示的に理解することができる。
【0029】
図1Aに示すように、図1Aは、本願の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。図1Aに示すように、当該車載オーディオ再生装置100は、モバイルマイク10と、受信機20と、マルチメディアホスト30と、パワーアンプ40と、車外スピーカー60と、を含んでもよい。
【0030】
モバイルマイクは、音声信号を収集した後、収集された音声信号を無線通信の方式で受信機に伝送することができる。受信機は、当該音声信号を処理してマルチメディアホストに伝送することができる。
【0031】
一実施例では、モバイルマイク10と受信機20とは、無線通信によって接続されてもよい。無線通信接続は、ブルートゥース接続、WiFi接続、極高周波(ultra high frequency、UHF)接続、超高周波(very high frequency、VHF)接続のうちのいずれか1つを含んでもよい。
【0032】
一実施例では、モバイルマイク10と受信機20とは、有線通信によって接続されてもよい。有線通信接続は、ケーブル接続を含んでもよい。具体的には、ケーブル接続は、マイクケーブル接続を含んでもよい。マイクケーブルは、同軸ケーブルであってもよい。
【0033】
VHF接続、UHF接続を用いるモバイルマイク10について、当該モバイルマイク10の周波数を受信機20が受信可能な周波数範囲内に調整すれば、モバイルマイク10と受信機20とが通信接続を完了し、そのまま使用することができる。WiFi接続、ブルートゥース接続を用いるモバイルマイク10について、当該モバイルマイク10の電源をオンにすれば、当該モバイルマイク10は、受信機20とWiFiペアリング又はブルートゥースペアリングを行うことにより、通信接続を実現する。
【0034】
モバイルマイク10と受信機20とが無線通信によって接続される場合、受信機20は、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)受信機であってもよく、当該受信機20は、マルチメディアホスト30上のUSBインターフェースに挿入されてもよい。受信機20は、マルチメディアホスト30に固定され、マルチメディアホスト30の無線通信機能を有するモジュールとしてもよい。具体的には、USB受信機は、USB dongle受信機であってもよい。
【0035】
モバイルマイク10と受信機20とが有線通信によって接続される場合、受信機20は、マルチメディアホスト30に固定されたオーディオ入力孔であってもよく、ケーブルの一端をオーディオ入力孔に挿入し、他端をモバイルマイク10のオーディオ出力孔に挿入してもよい。
【0036】
モバイルマイク10は、ユーザからの音信号を、電気信号である音声信号に変換することができる。モバイルマイクは、位置決め機能を実現するように位置決めモジュールを集積することができる。例えば、モバイルマイクが車内にあるか車外にあるかを判定することができる。
【0037】
マルチメディアホスト30には、ソフトウェア開発キット(software development kit、SDK)が組み込まれ、対応するフルシーンポリシーを定義することができる。当該SDKは、コンピュータプログラムコードを含んでもよく、マルチメディアホスト30は、当該コンピュータプログラムコードを実行して、以下の車載オーディオ再生方法のステップの一部又は全部を実現することができる。
【0038】
マルチメディアホスト30は、マルチメディアシステムを実行することができ、サードパーティカラオケAPPは、マルチメディアシステムで実行することができる。マルチメディアシステムには、カラオケアプレットがインストールされてもよく、ユーザがサードパーティカラオケAPPを開くと、カラオケアプレットが自動的にポップアップし、車内でカラオケすることができる。カラオケアプレットは、ミキシングコンソールに相当し、ユーザが車内のディスプレイ(例えば、PAD)でマルチメディアシステムのシステム音量と音響効果を調整することができる。マルチメディアシステムにインストールされるカラオケアプレットは、マルチメディアシステムの開発者によって組み込むことができる。
【0039】
マルチメディアホスト30は、モバイルマイク10によって収集された音声信号を受信機20によって取得することができ、音声信号を処理して、処理された信号をパワーアンプ40によって増幅処理した後に車外スピーカー60に出力して、車外スピーカー60を駆動して発音させることができる。
【0040】
パワーアンプ40は、アンプと略称され、サウンドシステムにおける基本的なデバイスを指し、信号源(モバイルマイク10によって収集された音声信号)からの微弱な信号又は前段処理された微弱な信号を増幅して、スピーカーを駆動して発音させる役割を担う。
【0041】
マルチメディアホスト30は、A2Bバスによって、パワーアンプ40のA2Bモジュールと信号接続することができる。
【0042】
車外スピーカー60は、車両の外部に取り付けられたスピーカーであり、一般的に警報を出すことに用いられる。本願の実施例に係る車外スピーカー60は、警報を出すことに用いられるだけでなく、カラオケ、講演、司会などのマルチシーンにも用いられる。
【0043】
具体的には、車外スピーカー60は、車両接近通報装置(acoustic vehicle alerting system、AVAS)におけるスピーカーであってもよい。車外AVASは、一般的に警報を出すことに用いられ、例えば、誰かが車両をぶつけたり、車両に衝突したり、車両を移動させたりすると、センサは、コントローラに信号を送信し、振動強度を指示する。コントローラは、振動強度に応じて、警告を示す音声を発したり、全面的に警報を鳴らしたりすることにより、盗難者を怖がらせ、車両の所有者に通知する。
【0044】
本願の実施例は、車外AVASにおけるスピーカーをサウンドとして使用することができ、車外AVASによって車外カラオケを実現することができ、車外カラオケの音が小さく、ユーザ体験効果が低いという問題を解決する。
【0045】
一般的には、現在の車外AVASにおけるスピーカーの最大パワーは、約5Wであり、定格パワーは、4Wであり、カラオケ体験において専門のサウンドと一定の差がある。パワーの差を補うために、本願の実施例に係る車外スピーカー(車外AVASにおけるスピーカー)の最大パワーを10Wより大きく設定することができる。周波数応答(Frequency Response)は、電子工学的には、1台の機器の異なる周波数の信号に対する処理能力の違いを説明するために用いられる。周波数応答とは、ゲイン対周波数の変化曲線である。どんなサウンド機器又はキャリア(音信号を記録する物体)にも、その周波数応答曲線がある。理想的な周波数応答曲線は、フラットであるべきであり、音信号が通過した後に歪みが生じない。しかしながら、現在の車外AVASの周波数応答曲線は、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができない。したがって、本願では、高パワーの車外AVAS(例えば、パワーが10Wよりも大きい車外AVAS)を用いており、かつ車外AVASの周波数応答などのパラメータをデバッグして最適化し、その周波数応答曲線をカラオケのニーズに合致させることができる。例えば、車外AVASの周波数応答に対してデバッグ及び最適化を行った後、周波数応答が周波数の変化に伴ってより滑らかになり、変動が変動閾値よりも小さく、即ち、突然の上昇又は突然の下降が発生しない。このように、本願の車外AVASは、低速警報音(車両が低速で走行している状態で一定のデシベルの電子音を発して、往来する車両と歩行者に安全への注意を警告する機能)を提供するだけでなく、スピーカーを繰り返し使用して車外カラオケ、音楽再生などの機能を実現することができる。本願の実施例は、車外AVASのスピーカーの機能を十分に繰り返し使用して、ユーザの車外カラオケの効果及び体験を向上させ、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができる。
【0046】
図1Bに示すように、図1Bは、本願の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。図1Bに示すように、当該車載オーディオ再生装置100は、車内スピーカー50を更に含んでもよい。車内スピーカー50は、その名の通り、車両内部に取り付けられたスピーカーであり、一般的には、放送、音楽、音声ナビゲーションなどを再生する。車内スピーカー50は、車内カラオケ及び車内講演のシーンに用いられてもよい。
【0047】
図2に示すように、図2は、本願の実施例に係る車載オーディオ再生方法のフローチャートである。図2に示す方法は、図1A又は図1Bに示す車載オーディオ再生装置に適用することができる。図2に示すように、当該車載オーディオ再生方法は、以下のステップ201~202を含んでもよい。
【0048】
ステップ201では、マルチメディアホストがモバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得する。
【0049】
本願の実施例では、受信機とモバイルマイクとのペアリングが成功した後、受信機は、モバイルマイクから音声信号を受信することができ、マルチメディアホストは、受信機から当該音声信号を取得する。
【0050】
受信機が汎用USB受信機である場合、ステップ201を実行する前に、当該受信機をマルチメディアホスト上のUSBインターフェースに挿入し、モバイルマイクをオンにして、受信機をモバイルマイクとペアリングさせることができる。このとき、ユーザは、テスト音声を発して、モバイルマイクが収集された音声信号をマルチメディアホストに伝送できるか否かを検出することができる。
【0051】
ステップ202では、車載オーディオ再生装置が車外カラオケモードにある場合、マルチメディアホストが第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させる。
【0052】
一実施例では、図2に示す方法は、図1Bに示す車載オーディオ再生装置に適用することができる。上記融合処理された信号は、更に、上記パワーアンプによって増幅処理された後に車内スピーカーに出力されて、上記車内スピーカーを駆動して発音させることができる。融合処理された信号は、パワーアンプによって増幅処理された後、車外スピーカーと車内スピーカーに同時に出力することができ、車外スピーカー及び車内スピーカーを同時に駆動して同期的に発音させ、カラオケ効果を更に向上させることができる。
【0053】
本願の実施例では、伴奏(accompany)信号とは、例えば、サードパーティカラオケAPPによりロードして取得できる、歌唱に伴う楽器演奏に対応する信号又は背景音楽に対応する信号である。カラオケモードとは、ユーザがカラオケTVを用いて歌うモードである。車外カラオケモードで、ユーザが車外又は車内でカラオケして、車外スピーカーによって発音し、ユーザの車外カラオケの効果及び体験を向上させ、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができる。
【0054】
具体的には、ユーザがサードパーティカラオケAPPを開くと、サードパーティカラオケAPPがマルチメディアシステムのカラオケアプレットを呼び出すことができ、カラオケアプレットが自動的にポップアップし、ユーザがPADの表示画面においてカラオケモードを「車外カラオケモード」に設定し、サードパーティカラオケAPPにおいて好みの歌を選択して再生することにより、カラオケを実現することができる。
【0055】
ある特定の歌について、サードパーティカラオケAPPが当該歌のカラオケをサポートする場合、カラオケアプレットによって音響効果モードを設定し、残響の強さを調整することができ、モバイルマイクによって収集されたユーザの音声信号と当該歌の伴奏に対して音響効果調整とミキシング調整を行うことにより、良好なカラオケ効果を達成する。サードパーティカラオケAPPが当該歌のカラオケをサポートしていない場合、サードパーティカラオケAPPが当該歌を同様に再生するが、カラオケアプレットが音響効果を設定し、残響を調整することができず、ユーザが依然としてモバイルマイクによって歌うことができるが、カラオケ効果がやや低く、ミキシングされたカラオケ効果の方がより優れているが、車外スピーカーが人の声と伴奏音を同時に発することができる。
【0056】
マルチメディアシステムは、カラオケソフトウェアのホワイトリストを設定することができ、マルチメディアシステムは、ホワイトリストにおけるカラオケソフトウェアが起動されたことを識別した後、カラオケアプレットを呼び出し、正常にカラオケすることができる。
【0057】
車外カラオケモードで、ユーザは、モバイルマイクを手に持って車内でカラオケすることができ、モバイルマイクを手に持って車外でカラオケすることもできる。車外カラオケモードで、ユーザがモバイルマイクを手に持って車内でカラオケする場合、マルチメディアホストは、第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号はパワーアンプによって車外スピーカー及び車内スピーカーを駆動して発音させる。この場合、車外スピーカーと車内スピーカーとは同期して発音することができる。車外カラオケモードで、ユーザがモバイルマイクを手に持って車外でカラオケする場合、マルチメディアホストは、第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって処理した後に車外スピーカー及び車内スピーカーに出力して、車外スピーカー及び車内スピーカーを駆動して発音させるか、又は融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させる。
【0058】
車外カラオケモードで、車外スピーカーが必ず用いられるが、ユーザ自身の好みに応じて車内スピーカーを起動するか否かを決定してもよい。例えば、ユーザは、カラオケの音声をできるだけ大きくしたい場合、車内スピーカー及び車外スピーカーを同時に起動することを選択することができる(例えば、車外カラオケモードを選択する場合、車内スピーカー及び車外スピーカーを同時に起動するか否かを選択し続けることができ、そうである場合、同時に起動し、そうでない場合、車外スピーカーのみを起動する)。例えば、ユーザがカラオケの音声をあまり大きくしたくない場合、車外スピーカーのみを起動することを選択することができる。車外カラオケモードで、異なるユーザのカラオケニーズを満たし、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができる。
【0059】
好ましくは、ステップ202では、マルチメディアホストが第1音声信号と伴奏信号とを融合処理するステップは、具体的には、以下のステップ(11)又は(12)を含んでもよい。
【0060】
ステップ(11)では、上記マルチメディアホストが上記第1音声信号と伴奏信号とをミキシング処理する。
【0061】
ステップ(12)では、上記マルチメディアホストが上記第1音声信号をチューニング処理し、上記伴奏信号をチューニング処理し、チューニング処理された第1音声信号とチューニング処理された伴奏信号とをミキシング処理する。
【0062】
本願の実施例では、ミキシング処理は、2つ以上のオーディオ信号を一定の周波数、ダイナミック、音質、位置決め、残響及び音場に応じて個別に調整して、それぞれのオーディオ信号を最適化した後に重ね合わせることができ、ミキシング処理方式は、明らかな階層感を有する効果を得て、カラオケの効果を向上させることができる。チューニング処理は、イコライザー(equalizer、EQ)チューニングであってもよい。
【0063】
具体的には、EQチューニングは、車内のカラオケシステムの音響効果に対して、EQが異なる位置でチューニングすることができる。運転席、助手席、及び後部座席に座るユーザに対するEQチューニングが異なる。例えば、ユーザが運転席に座っている場合、運転席でカラオケすると、効果が非常に良いが、ユーザが助手席又は後部座席に座っている場合、効果がやや低くなる可能性があり、この場合、チューニングして、チューニングした後の音響効果は、運転席で良好な体験を有するだけでなく、助手席及び後部座席でもユーザがカラオケするときに良好な音響効果を有することができる。一般的には、より良い効果を得るために、チューニングを2回、3回又はそれ以上行う必要がある。EQチューニングにより最終的に調整されたEQパラメータに応じて、チューニングすることができる。
【0064】
音響効果に対する要求が高くない場合、チューニングする必要がなくてもよく、音響効果に対する要求が高い場合、チューニングする必要がある。マルチメディアホストは、予め調整された音声チューニングパラメータに応じて第1音声信号をチューニング処理し、予め調整された伴奏チューニングパラメータに応じて伴奏信号をチューニング処理する。例えば、マイク音量と伴奏音楽との比率を調整し、伴奏音楽の音調などを調整する。音声チューニングパラメータ及び伴奏チューニングパラメータは、いずれも予め設定されてもよく、このように、予め設定されたパラメータに基づいて直接チューニングすることができ、音響効果を直接に加えることによる大きな遅延を回避することができるため、カラオケするときのチューニングによる遅延を改善し、それにより、ユーザのカラオケ効果及び体験を向上させることができる。
【0065】
図3に示すように、図3は、本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生方法のフローチャートである。図3に示す方法は、図1A又は図1Bに示す車載オーディオ再生装置に適用することができる。図3に示すように、当該車載オーディオ再生方法は、以下のステップ301~305を含んでもよい。
【0066】
ステップ301では、マルチメディアホストがモバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得する。
【0067】
ステップ302では、車載オーディオ再生装置が車外カラオケモードにある場合、マルチメディアホストが第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させる。
【0068】
好ましくは、当該車載オーディオ再生装置は、ディスプレイ(図4を参照)及びプロジェクターを更に含んでもよく、車外カラオケモードで、プロジェクターによりディスプレイに表示されたコンテンツを車外にホログラフィック投影することができる。車外環境において、ホログラフィック投影は、ユーザにより良い没入感を与えることができることにより、ユーザの車外カラオケ効果及び体験を向上させる。
【0069】
ステップ301~302の具体的な実施は、図2に示すステップ201~202を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0070】
ステップ303では、車載オーディオ再生装置が車外講演モードにある場合、マルチメディアホストが第1音声信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させるか、又は、マルチメディアホストが第1音声信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカー及び車内スピーカーに出力して、車外スピーカー及び車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0071】
本願の実施例では、講演モードとは、スピーカーによって発音する必要があるが、伴奏を融合する必要がないモードである。ユーザは、表示画面においてマイクモードを「車外講演モード」に設定し、車外講演モードで、ユーザは、マルチメディアシステムでサードパーティカラオケAPPを開く必要がなく、カラオケアプレットがポップアップすることもない。マルチメディアホストは、第1音声信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させるか、又は第1音声信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカー及び車内スピーカーに出力して、車外スピーカー及び車内スピーカーを駆動して発音させる。本願の実施例は、サードパーティカラオケAPPを開かない場合でも、モバイルマイクを使用することができ、サードパーティカラオケAPPを開いた車室内でのカラオケのシーンに限らず、より多くのシーンでモバイルマイクを使用することができ、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たす。
【0072】
車外講演モードで、車外スピーカーが必ず用いられるが、ユーザ自身の好みに応じて車内スピーカーを起動するか否かを決定してもよい。例えば、ユーザは、車外講演の音声をできるだけ大きくしたい場合、車内スピーカー及び車外スピーカーを同時に起動することを選択することができる(例えば、車外講演モードを選択する場合、車内スピーカー及び車外スピーカーを同時に起動するか否かを選択し続けることができ、そうである場合、同時に起動し、そうでない場合、車外スピーカーのみを起動する)。例えば、ユーザが車外講演の音声が大きすぎたくない場合、車外スピーカーのみを起動することを選択することができる。
【0073】
車外講演モードで、ユーザは、モバイルマイクによって音声を収集した後、車外スピーカーによって発音することができ、車外講演、司会、音声販売などのシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことにより、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たす。
【0074】
ステップ304では、車載オーディオ再生装置が車内カラオケモードにある場合、マルチメディアホストが第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車内スピーカーに出力して、車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0075】
本願の実施例では、車内カラオケモードは、選択可能なカラオケモードのうちの1つである。車内カラオケモードで、ユーザが車内でカラオケして、車内スピーカーによって発音し、ユーザの車内カラオケの体験を向上させ、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができる。
【0076】
具体的には、ユーザがサードパーティカラオケAPPを開くと、サードパーティカラオケAPPがマルチメディアシステムのカラオケアプレットを呼び出すことができ、カラオケアプレットが自動的にポップアップし、ユーザが表示画面においてカラオケモードを「車内カラオケモード」に設定し、サードパーティカラオケAPPにおいて好みの歌を選択して再生することにより、車内カラオケを実現することができる。
【0077】
ある特定の歌について、サードパーティカラオケAPPが当該歌のカラオケをサポートする場合、ユーザが自分の音に対する好みに応じて、カラオケアプレットによって音響効果モードを設定し、残響の強さを調整することができ、モバイルマイクによって収集されたユーザの音声信号と当該歌の伴奏に対して音響効果調整とミキシング調整を行うことにより、良好なカラオケ効果を達成する。サードパーティカラオケAPPが当該歌のカラオケをサポートしていない場合、サードパーティカラオケAPPが当該歌を同様に再生するが、カラオケアプレットが音響効果を設定し、残響を調整することができず、ユーザが依然としてモバイルマイクによって歌うことができるが、カラオケ効果がやや低く、ミキシングされたカラオケ効果の方がより優れているが、車内スピーカーが人の声と伴奏音を同時に発することができる。
【0078】
マルチメディアシステムは、カラオケソフトウェアのホワイトリストを設定することができ、マルチメディアシステムは、ホワイトリストにおけるカラオケソフトウェアが起動されたことを識別した後、カラオケアプレットを呼び出し、正常にカラオケすることができる。
【0079】
車内カラオケモードで、ユーザがモバイルマイクを手に持って車内でカラオケすることができ、ユーザがモバイルマイクを手に持って車内でカラオケする場合、マルチメディアホストは、第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号はパワーアンプによって車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0080】
好ましくは、ステップ304では、マルチメディアホストが第1音声信号と伴奏信号とを融合処理するステップは、具体的には、以下のステップ(21)又は(22)を含んでもよい。
【0081】
ステップ(21)では、上記マルチメディアホストが上記第1音声信号と伴奏信号とをミキシング処理する。
【0082】
ステップ(22)では、上記マルチメディアホストが上記第1音声信号をチューニング処理し、上記伴奏信号をチューニング処理し、チューニング処理された第1音声信号とチューニング処理された伴奏信号とをミキシング処理する。
【0083】
ステップ(21)及びステップ(22)の具体的な実施は、上記ステップ(11)及びステップ(12)を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0084】
ステップ305では、車載オーディオ再生装置が車内講演モードにある場合、マルチメディアホストが第1音声信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車内スピーカーに出力して、車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0085】
本願の実施例では、ユーザは、表示画面においてマイクモードを「車内講演モード」に設定し、車内講演モードで、ユーザは、マルチメディアシステムにおいてサードパーティカラオケAPPを開く必要がなく、カラオケアプレットがポップアップすることもない。マルチメディアホストが第1音声信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車内スピーカーに出力して、車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0086】
車内講演モードで、ユーザは、車内スピーカーによって発音することができ、車内講演、司会、音声販売などのシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことにより、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たす。
【0087】
本願の実施例では、ユーザは、自身の使用ニーズに応じて、表示画面において「車外カラオケモード」、「車内カラオケモード」、「車外講演モード」、「車内講演モード」のいずれかを設定できることにより、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たす。
【0088】
図4に示すように、図4は、本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。図4は、図1Bに基づいて変更された他の構造である。図4に示すように、当該車載オーディオ再生装置は、ディスプレイ70を更に含んでもよい。
【0089】
上記マルチメディアホスト30は、ユーザによって入力されたモード選択命令を上記ディスプレイ70によって受信し、上記車外カラオケモードを選択する。
【0090】
ディスプレイ70の表示画面は、モード選択のメニューを表示することができ、モード選択のメニューをクリックして、モード選択画面に入り、モード選択画面は、「車外カラオケモード」、「車内カラオケモード」、「車外講演モード」及び「車外講演モード」を表示することができ、ユーザは、そのうちのいずれかのモードを選択することができる。ユーザがサードパーティカラオケAPPを開くと、モード選択画面は、「車外カラオケモード」及び「車内カラオケモード」を表示することができる。ユーザがサードパーティカラオケAPPを閉じると、モード選択画面は、「車外カラオケモード」、「車内カラオケモード」、「車外講演モード」及び「車外講演モード」を表示することができる。
【0091】
図5に示すように、図5は、本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生装置の概略構成図である。図5は、図4に基づいて更に最適化されたものである。図5に示すように、当該車載オーディオ再生装置100は、音声マイク80を更に含んでもよい。
【0092】
上記マルチメディアホスト30は、車載オーディオ再生装置がインテリジェント音声モード又はブルートゥースモードにある場合、音声マイク80を主焦点として設定し、上記音声マイク80が主焦点として設定される場合、上記音声マイク80によって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、上記モバイルマイク10によって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止し、
上記マルチメディアホスト30は、車外カラオケモードで、モバイルマイク10を主焦点として設定する。上記モバイルマイク10が主焦点として設定される場合、上記モバイルマイク10によって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、上記音声マイク80によって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止する。
【0093】
本願の実施例では、インテリジェント音声モードは、特定の音声を含む音声命令に応答してアクティブ化されるモードである。インテリジェント音声モードで、ユーザは、特定の音声を含む音声を発することにより、システムとインテリジェントに対話することができる。ブルートゥースモードとは、携帯電話などの端末がブルートゥースによって通話するモードである。主焦点は、主要な関心点として理解されてもよい。音声マイク80が主焦点である場合、マルチメディアシステムは、音声マイク80によって収集された音声をスピーカー(車内スピーカー、車外スピーカーのうちの少なくとも1つ)によって発音し、モバイルマイク10によって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止することができる。モバイルマイク10が主焦点である場合、マルチメディアシステムは、モバイルマイク10によって収集された音声をスピーカー(車内スピーカー、車外スピーカーのうちの少なくとも1つ)によって発音し、音声マイク80によって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止することができる。本願の実施例は、異なるモードに応じて音声マイク80又はモバイルマイク10を主焦点として設定することができ、音声マイク80とモバイルマイクが同時に発音することを回避することにより、音声マイク80とモバイルマイク10が互いに干渉することを回避する。
【0094】
当該車載オーディオ再生装置100は、少なくとも1つの音声マイク80を含んでもよい。車載オーディオ再生装置100が2つの音声マイクを含む場合、一方の音声マイクが第1信号(ユーザの音と周囲の環境音を含む)を収集し、他方の音声マイクが第2信号(即ち、周囲の環境音)を収集し、更に第1信号と第2信号を組み合わせてノイズ低減されたユーザの音信号を取得することで、デュアルマイクに基づくノイズ低減を実現し、音声ノイズ低減効果を向上させる。当該車載オーディオ再生装置100は、少なくとも1つのモバイルマイク10を含んでもよく、少なくとも2つのモバイルマイク10を含む場合、複数の人が同時にカラオケすることを満たすことができる。
【0095】
一般的には、音声マイク80とモバイルマイク10とは、同時にスピーカーを駆動して発音させることはできない。いくつかの場合、音声マイク80とモバイルマイク10とは、同時に音を収集することができ、マルチメディアシステムは、音声マイク80によって収集された音に基づいてインテリジェント音声モード又はブルートゥースモードに入るか否かを判断することができる。
【0096】
インテリジェント音声モード又はブルートゥースモードは、マルチメディアシステム内で設定されてもよく、自動的にトリガーされてもよい。例えば、音声マイク80によって収集された音声が特定の音声命令を含むと認識した場合、自動的にインテリジェント音声モードに入り、音声マイク80を主焦点として設定する。特定の音声命令は、例えば、「名前A」、「名前B」、「名前C」などを含むように予め設定されてもよい。ユーザが上記特定の音声命令を発すると、自動的にインテリジェント音声モードに入り、音声マイク80は、ユーザが発した音声を収集し、マルチメディアホスト30とインテリジェントに音声対話する(例えば、名前A、エアコンをつけ、また、例えば、姓名A、XXビルへナビゲーションするなど)。
【0097】
また、例えば、携帯電話とマルチメディアホスト30とがブルートゥース接続された場合、携帯電話が着信すると、マルチメディアホスト30は、自動的にブルートゥースモードに入り、マルチメディアホスト30が音声マイク80を主焦点として設定し、このとき、マルチメディアホスト30に対応するディスプレイに着信情報を表示することができ、ユーザがディスプレイをクリックして応答すると、マルチメディアホスト30によってブルートゥース通話することができ、ユーザが発した音声は、音声マイク80によって収集され、通話相手の音声は、車内スピーカーによって発せられる。
【0098】
音声マイク80は、マイクインターフェースによってマルチメディアホスト30に接続されてもよい。
【0099】
図6に示すように、図6は、本願の他の実施例に係る車載オーディオ再生方法のフローチャートである。図6に示す方法は、図1Aに示す車載オーディオ再生装置に適用することができる。図6に示すように、当該車載オーディオ再生方法は、以下のステップ601~603を含んでもよい。
【0100】
ステップ601では、マルチメディアホストがモバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得する。
【0101】
ステップ601の具体的な実施は、図2に示すステップ201を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0102】
ステップ602では、車外カラオケモードで、マルチメディアホストがモバイルマイクを主焦点として設定し、第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させるか、又は、パワーアンプによって処理した後に車外スピーカー及び車内スピーカーに出力して、車外スピーカー及び車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0103】
本願の実施例では、ステップ602では、車外カラオケモードで、マルチメディアホストがモバイルマイクを主焦点として設定することは、ステップ601の前に実行することができる。
【0104】
好ましくは、図6における方法は、
車内カラオケモードで、マルチメディアホストがモバイルマイクを主焦点として設定するステップと、
車外講演モードで、マルチメディアホストがモバイルマイクを主焦点として設定するステップと、
車内講演モードで、マルチメディアホストがモバイルマイクを主焦点として設定するステップと、を更に含んでもよい。
【0105】
「車外カラオケモード」、「車内カラオケモード」、「車外講演モード」、「車内講演モード」のいずれかのモードであれば、マルチメディアホストは、モバイルマイクを主焦点として設定する。
【0106】
ステップ603では、インテリジェント音声モード又はブルートゥースモードで、マルチメディアホストが音声マイクを主焦点として設定し、マルチメディアホストが音声マイクによって収集された第2音声信号を処理し、処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に車内スピーカーに出力して、車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0107】
本願の実施例は、異なるモードに応じて音声マイク又はモバイルマイクを主焦点として設定することができ、音声マイクとモバイルマイクが同時に発音することを回避することにより、音声マイクとモバイルマイクが互いに干渉することを回避する。
【0108】
好ましくは、上記インテリジェント音声モードの優先度は、上記車外カラオケモードの優先度よりも高く、上記ブルートゥースモードの優先度は、上記車外カラオケモードの優先度よりも高い。
【0109】
本願の実施例では、異なるモード間の優先度を設定することができ、2つのモードが競合する場合、優先度の高いモードに優先的に入ることを選択できることにより、ユーザ体験を向上させる。
【0110】
インテリジェント音声モードの優先度は、「車外カラオケモード」、「車内カラオケモード」、「車外講演モード」、「車内講演モード」のいずれかのモードの優先度よりも高い。
【0111】
好ましくは、上記ブルートゥースモードの優先度は、上記インテリジェント音声モードの優先度よりも高い。
【0112】
本願の実施例では、ブルートゥースモードの優先度をインテリジェント音声モードよりも高く設定することができ、ブルートゥースの通話体験を保証し、ブルートゥース通話が音声認識で中断されることを防止することができる。
【0113】
以上は、方法の実行過程の観点から、本願の実施例の解決手段を説明した。マルチメディアホストは、上記機能を実現するために、各機能を実行するための対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含むことが理解されるであろう。当業者であれば、本明細書において提供される実施例に説明された各例のユニット及びアルゴリズムステップを組み合わせて、本願がハードウェア又はハードウェアとコンピュータソフトウェアとの組み合わせの形態で実現できることを容易に認識することができる。ある機能がハードウェアの形態で実行されるか、又はコンピュータソフトウェアがハードウェアを駆動するという形態で実行されるかは、技術手段の特定の応用及び設計上の制約条件により決定される。当業者であれば、各特定の応用に対して異なる方法で説明された機能を実現することができるが、このような実現は、本願の範囲を超えるとみなすべきではない。
【0114】
本願の実施例では、上記の方法の例に従ってマルチメディアホストを機能ユニットに分割することができ、例えば、各機能ユニットを機能ごとに分割したり、2つ以上の機能を1つの処理ユニットに集積したりすることができる。上記集積されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。なお、本願の実施例におけるユニットに対する分割は、例示的なものであり、論理的な機能分割に過ぎず、実際に実現される場合に他の分割方式もあってもよい。
【0115】
上記と同様に、図7に示すように、図7は、本願の実施例に係るマルチメディアホストの概略構成図であり、当該マルチメディアホスト700は、受信ユニット701及び融合処理ユニット702を含んでもよい。
【0116】
上記受信ユニット701は、モバイルマイクによって収集された第1音声信号を受信機によって取得する。
【0117】
上記融合処理ユニット702は、更に、車外カラオケモードで、上記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号をパワーアンプによって増幅処理した後に上記車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させる。
【0118】
好ましくは、上記融合処理された信号は、更に、上記パワーアンプによって増幅処理された後に車内スピーカーに出力されて、上記車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0119】
好ましくは、当該マルチメディアホスト700は、増幅処理ユニット703を更に含んでもよい。
【0120】
上記増幅処理ユニット703は、車外講演モードで、上記第1音声信号を上記パワーアンプによって増幅処理した後に上記車外スピーカーに出力して、上記車外スピーカーを駆動して発音させるか、又は上記第1音声信号を上記パワーアンプによって増幅処理した後に上記車外スピーカー及び上記車内スピーカーに出力して、上記車外スピーカー及び上記車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0121】
好ましくは、上記融合処理ユニット702は、車内カラオケモードで、上記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を上記パワーアンプによって増幅処理した後に上記車内スピーカーに出力して、上記車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0122】
上記増幅処理ユニット703は、更に、車内講演モードで、上記第1音声信号を上記パワーアンプによって増幅処理した後に上記車内スピーカーに出力して、上記車内スピーカーを駆動して発音させる。
【0123】
好ましくは、上記融合処理ユニット702が上記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理するステップは、
上記第1音声信号と伴奏信号とをミキシング処理するステップを含み、或いは、
上記第1音声信号をチューニング処理し、上記伴奏信号をチューニング処理し、チューニング処理された第1音声信号とチューニング処理された伴奏信号とをミキシング処理するステップを含む。
【0124】
好ましくは、当該マルチメディアホスト700は、選択ユニット704を更に含んでもよい。
【0125】
上記選択ユニット704は、ユーザによって入力されたモード選択命令をディスプレイによって受信し、上記車外カラオケモードを選択する。
【0126】
好ましくは、当該マルチメディアホスト700は、設定ユニット705及び信号処理ユニット706を更に含んでもよい。
【0127】
上記設定ユニット705は、インテリジェント音声モード又はブルートゥースモードで、上記音声マイクを主焦点として設定し、上記音声マイクが主焦点として設定される場合、上記音声マイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、上記モバイルマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止し、
上記信号処理ユニット706は、上記音声マイクによって収集された第2音声信号を処理し、処理された信号を上記パワーアンプによって増幅処理した後に上記車内スピーカーに出力し、上記車内スピーカーを駆動して発音させ、
上記設定ユニット705は、更に、上記車外カラオケモードで、上記モバイルマイクを主焦点として設定し、上記モバイルマイクが主焦点として設定される場合、上記モバイルマイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを許可し、上記音声マイクによって収集された音声がスピーカーによって発音することを禁止する。
【0128】
上記融合処理ユニット702は、更に、上記第1音声信号と伴奏信号とを融合処理し、融合処理された信号を上記パワーアンプによって増幅処理した後に上記車外スピーカーに出力して、車外スピーカーを駆動して発音させる。
【0129】
好ましくは、上記インテリジェント音声モードの優先度は、上記車外カラオケモードの優先度よりも高く、上記ブルートゥースモードの優先度は、上記車外カラオケモードの優先度よりも高く、少なくとも2つのモードが競合する場合、優先度の高いモードに優先的に入る。
【0130】
好ましくは、上記ブルートゥースモードの優先度は、上記インテリジェント音声モードの優先度よりも高い。
【0131】
本願の実施例における受信ユニット701は、マルチメディアホストにおけるUSBインターフェースであってもよく、融合処理ユニット702、増幅処理ユニット703、選択ユニット704、設定ユニット705、及び信号処理ユニット706は、マルチメディアホストにおけるプロセッサであってもよい。
【0132】
本願の実施例では、車外カラオケモードで、車外スピーカーによって発音し、ユーザの車外カラオケの体験を向上させ、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができる。
【0133】
図8は、本願の他の実施例に係るマルチメディアホストの概略構成図であり、図8に示すように、当該マルチメディアホスト800は、プロセッサ801及びメモリ802を含み、プロセッサ801及びメモリ802は、通信バス803によって互いに接続されてもよい。通信バス803は、周辺機器相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCIと略称される)バス又は拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISAと略称される)バスなどであってもよい。通信バス803は、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分けられてもよい。図示の便宜上、図8では、1つの太線のみで示されるが、1つのバス又は1つのタイプのバスのみがあることを示すものではない。メモリ802は、プログラム命令を含むコンピュータプログラムを記憶し、プロセッサ801は、プログラム命令を呼び出して、図2図6に含まれる方法におけるステップの一部又は全部を実行するように構成される。
【0134】
プロセッサ801は、汎用中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、又は上記手段のプログラムの実行を制御する1つ以上の集積回路であってもよい。
【0135】
メモリ802は、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)又は静的情報及び命令を記憶できる他のタイプの静的記憶デバイス、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)又は情報及び命令を記憶できる他のタイプの動的記憶デバイスであってもよく、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)又は他のコンパクトディスク記憶、光ディスク記憶(圧縮光ディスク、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体又は他の磁気記憶デバイス、或いは、命令又はデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送又は記憶でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体であってもよいが、これらに限定されない。メモリは、独立して存在してもよく、バスによってプロセッサに接続される。メモリは、プロセッサと一体に集積されてもよい。
【0136】
また、当該マルチメディアホスト800は、通信インターフェース(例えば、USBインターフェース、マイクインターフェースなど)、アンテナなどの汎用部品を更に含んでもよく、ここでは詳細に説明しない。
【0137】
本願の実施例では、車外カラオケモードで、車外スピーカーによって発音し、ユーザの車外カラオケの体験を向上させ、マルチシーンでのユーザの使用ニーズを満たすことができる。
【0138】
本願の実施例は、電子データ交換のためのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体を更に提供し、当該コンピュータプログラムは、コンピュータに上記方法の実施例に記載のいずれかの車載オーディオ再生方法のステップの一部又は全部を実行させる。
【0139】
本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を更に提供し、当該コンピュータプログラムは、コンピュータに上記方法の実施例に記載のいずれかの車載オーディオ再生方法のステップの一部又は全部を実行させるように操作することができる。当該コンピュータプログラム製品は、ソフトウェアインストールパッケージであってもよく、上記コンピュータは、マルチメディアホストを含む。
【0140】
なお、前述の各方法の実施例については、説明を簡便にするために、一連の動作の組み合わせとして表現したが、当業者であれば、本願が説明された動作順序に限定されるものではなく、本願に基づいて、一部のステップが他の順序で又は同時に行われてもよいことを知るべきである。次に、当業者であれば、明細書に説明された実施例がいずれも好ましい実施例であり、関連する動作及びモジュールが必ずしも本願に必須のものではないことを知るべきである。
【0141】
上記実施例では、各実施例の説明についてはそれぞれ重点が置かれ、ある実施例で詳しく説明していない部分については、他の実施例の関連部分の記述を参照されたい。
【0142】
本願に係るいくつかの実施例では、開示される装置は、他の形態により実現することができることを理解されたい。例えば、上述した装置の実施例は、例示的なものに過ぎず、例えば、上記ユニットの分割は、論理的な機能分割に過ぎず、実際に実現される場合に他の分割方式もあってもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントが他のシステムに結合又は集積されたり、一部の機能が省略されたり、実行されなかったりする。また、示されるか又は議論される相互結合、直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェースを使用して実現でき、装置又はユニット間の間接結合又は通信接続は、電気的形態であってもよく、他の形態であってもよい。
【0143】
上記で分離部材として説明したユニットは、物理的に分離してもよく、分離しなくてもよく、ユニットとして示された部材は、物理ユニットであってもよく、物理ユニットでなくてもよく、即ち、1つの場所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに分散してもよい。実際の必要に応じてそのうちの一部又は全部のユニットを選択して本実施例の解決手段の目的を達成することができる。
【0144】
また、本願の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットは、個別に物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットは、1つのユニットに集積されてもよい。上記集積されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよい。
【0145】
上記集積されたユニットは、ソフトウェアプログラムモジュールの形態で実現され、かつ独立した製品として販売又は使用されると、1つのコンピュータ可読メモリに記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本願の技術手段は、本質的に、又は、従来技術に寄与する部分又は当該技術手段の全て又は一部は、ソフトウェア製品の形態で具現化されてもよく、当該コンピュータソフトウェア製品は、1つのメモリに記憶されており、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスなどであってもよい)に本願の各実施例に記載の方法のステップの全部又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。前述のメモリは、USBメモリ、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、ポータブルハードディスク、磁気ディスク、又は光ディスクなどの、プログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0146】
当業者であれば、上記実施例の様々な方法におけるステップの全部又は一部は、プログラムによって関連するハードウェアを命令することにより完了されてもよく、該プログラムは、コンピュータ可読み取りメモリに記憶されてもよく、メモリは、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク又は光ディスクなどを含んでもよいことを理解できる。
【0147】
以上、本願の実施例について詳細に説明し、本明細書において具体例を用いて本願の原理及び実施形態を解説したが、以上の実施例の説明は、本願の方法及びその主旨の理解を助けるためのものに過ぎず、また、当業者であれば、本願の思想に照らし、具体的な実施形態及び応用範囲を変更することが可能であり、要するに、本明細書の内容は、本願を制限するものと理解すべきではない。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】