(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】物理的デバイスの測定値を用いた超伝導体デバイスおよび半導体デバイスに対するプロセスのばらつきの影響のモデリング
(51)【国際特許分類】
G06F 30/367 20200101AFI20240723BHJP
【FI】
G06F30/367
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023576005
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(85)【翻訳文提出日】2023-12-08
(86)【国際出願番号】 US2022026548
(87)【国際公開番号】W WO2023278002
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523461472
【氏名又は名称】シノプシス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】バーカー アーロン ジェイ
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA22
5B146GG22
5B146GL00
(57)【要約】
物理的デバイス上で測定された評価指標のサンプルは、より大量のサンプルから選択される。サンプルは、測定された評価指標の分布に基づいて選択される。選択されたサンプルのセットに対応するモデルインスタンスのセットが構築される。モデルインスタンスは、パラメータを有し、パラメータは、パラメータを使用するモデルインスタンスのシミュレーションが、サンプルのセットから、測定された評価指標に適合する評価指標を予測するように設定される。パラメータの変動の主成分が計算される。非線形モデルは、主成分の関数としてのパラメータの変動にフィットされる。主成分の統計的なばらつきを非線形モデルに適用して、パラメータに統計的なばらつきをもたらし、これらをモデルインスタンスのシミュレーションに適用して、シミュレートされているデバイスのプロパティの統計的なばらつきをもたらす。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理的デバイス上で測定された評価指標を含む、より大量のサンプルから、サンプルのセットを選択するステップであって、前記サンプルのセットを選択するステップは、前記測定された評価指標の分布に基づいている、前記サンプルのセットを選択するステップと、
パラメータを使用したモデルインスタンスのセットのシミュレーションが、前記サンプルのセットから前記測定された評価指標に適合する評価指標を予測するように、前記サンプルのセットに対応する前記モデルインスタンスのセットについての前記パラメータを設定するステップと、
前記パラメータの変動の主成分を計算するステップと、
プロセッサによって、非線形モデルを前記主成分の関数として前記パラメータの変動にフィットさせるステップと、
前記パラメータに統計的なばらつきをもたらすように前記主成分の統計的なばらつきを前記非線形モデルに適用するステップと、
シミュレートされたデバイスのプロパティの統計的なばらつきをもたらすように前記パラメータの統計的なばらつきを適用するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記サンプルのセットを選択するステップは、個々の測定された評価指標の前記分布のプロセス限界に基づいてサンプルを選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サンプルのセットを選択するステップは、個々の測定された評価指標の前記分布の変位値に基づいてサンプルを選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記サンプルのセットを選択するステップは、個々の測定された評価指標のペアの2変量分布の変位値に基づいてサンプルを選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
非線形モデルを前記パラメータの変動にフィットさせるステップは、閾値を上回る固有値を有する主成分のみを含む基底の関数として前記非線形モデルを前記パラメータの変動にフィットさせることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記主成分の前記適用される統計的なばらつきは、ガウス分布である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記選択されたセットは、N個のサンプルを含み、N≧2×DoF×I、DoF=プロセスのばらつきによる前記パラメータの自由度、およびI=測定された評価指標の個数である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記選択されたセットは、N個のサンプルを含み、N≧2×(DoF+O)!/(DoF!
*O!)、DoF=プロセスのばらつきによる前記パラメータの自由度、およびO=前記非線形モデルの次数である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
システムであって、
命令を記憶するメモリと、
前記メモリに結合され、前記命令を実行するプロセッサとを備え、前記命令は、実行されるとき、前記プロセッサに、
物理的な半導体デバイスまたは超伝導体デバイス上で測定された評価指標を含む、より大量のサンプルから、サンプルのセットを選択することであって、前記サンプルのセットを選択することは、前記測定された評価指標の分布に基づく、サンプルのセットを選択することと、
パラメータを使用したモデルインスタンスのセットのシミュレーションが、前記サンプルのセットから前記測定された評価指標に適合する評価指標を予測するように、前記サンプルのセットに対応する前記モデルインスタンスのセットについての前記パラメータを設定することと、
前記パラメータの変動の主成分を計算することと、
非線形モデルを前記主成分の関数として前記パラメータの変動にフィットさせることと、
前記パラメータに統計的なばらつきをもたらすように前記主成分の統計的なばらつきを前記非線形モデルに適用することと、
シミュレートされたデバイスのプロパティの統計的なばらつきをもたらすように前記パラメータの統計的なばらつきを適用することと
を実行させる、システム。
【請求項10】
異なる物理的デバイス上で測定される同じ評価指標は、プロセスのばらつきの結果として変わり、前記モデルインスタンスは、SPICEモデルのインスタンスである、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記非線形モデルは、前記デバイスのジオメトリの関数でもある、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記より大量のサンプルは、複数の異なるダイから物理的デバイス上で測定され、前記ダイは、複数の異なるウェハからであるが、全てのウェハは、同じプロセスノードを使用して処理される、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記デバイスは、CMOSデバイスであり、前記評価指標は、ドレイン電流飽和領域、ドレイン電流線形領域、閾値電圧飽和領域、閾値電圧線形領域、ゲートリーク電流、相互コンダクタンス、出力コンダクタンス、固有ゲートキャパシタンス、およびドレイン/ソースキャパシタンスを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記デバイスは、超伝導体デバイスであり、前記評価指標は、臨界電流、通常抵抗、サブギャップ抵抗、ギャップ電圧、およびギャップ幅を含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
記憶された命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記記憶された命令は、プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサに、
より大量のサンプルからサンプルのセットを選択させ、前記サンプルは、物理的デバイス上で測定された評価指標を含み、サンプルは、前記測定された評価指標の分布に基づいて前記セットのために選択され、
前記選択されたセットにおける前記測定された評価指標に基づいて、シミュレートされたデバイスのプロパティの統計的なばらつきを推定させる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記選択されたセットは、少なくとも72個のサンプルを含む、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
サンプルは、個々の測定された評価指標の前記分布の変位値に基づいて前記セットのために選択される、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
サンプルは、個々の測定された評価指標のペアの2変量分布の変位値に基づいて前記セットのために選択される、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記2変量分布は、長軸および短軸によって特徴付けられ、サンプルは、前記長軸に沿ったおよび前記短軸に沿った変位値に基づいて前記セットのために選択される、請求項18に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記サンプルのセットは、複数のサンプルの平均値として計算されたコンポジットサンプルをさらに含む、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国政府の権利についての凡例
本発明は、米国陸軍研究局を介して、国家情報長官室、米国情報高等研究開発活動(IARPA:Intelligence Advanced Research Projects Activity)によって授与された契約W911NF-17-9-0001の下で米国政府支援を受けてなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0002】
本開示は、一般に、モデリングシステムに関する。詳細には、本開示は、製造中のプロセスのばらつきの観点から、超伝導体デバイスおよび半導体デバイスなどのデバイスのモデリングを提供し、それをシミュレートするシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
技術が進歩するにつれて、超伝導体製品および半導体製品は、ますます複雑になっている。トランジスタ、ジョセフソン接合、および他のデバイスは、より小さくなり、ダイサイズは、より大きくなり、ダイ上のデバイスの個数は、増加している。これらの製品を開発するタスクはより複雑になっているが、市場の圧力により、新しい製品を市場にもたらすのに利用可能な時間を短くしている。設計に欠陥がある場合、新しい製品の製造を開始することはコストがかかる。結果として、これらのデバイスのシミュレーションは、よりいっそう重要になっているが、よりいっそう難しくもなっている。
【0004】
超伝導体製品および半導体製品を製造するために使用される技術も、より複雑で困難になっている。いずれのプロセスも、最終製品のばらつきをもたらすばらつきを有する。製品に関する厳しい公差、短いターンアラウンド時間、および誤りの代償を前提とすると、超伝導体、半導体、および他のデバイスのシミュレーションおよびモデリングにおけるこれらのプロセスのばらつきを考慮することが重要である。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、物理的デバイス上で測定された評価指標のサンプルのセットは、より大量のサンプルから選択される。デバイスの例は、超伝導体デバイスおよび半導体デバイスを含む。測定された評価指標は、全て同じではなく、いくらかの分布を有する。サンプルは、測定された評価指標の分布に基づいて選択される。選択されたサンプルのセットに対応するモデルインスタンスのセットが構築される。パラメータを使用したモデルインスタンスのシミュレーションが、サンプルのセットから、測定された評価指標に適合する評価指標を予測するように、モデルインスタンスについてのパラメータが設定される。パラメータの変動(variances)の主成分が計算される。非線形モデルは、主成分の関数としてパラメータの変動にフィットされる。主成分の統計的なばらつき(variations)は、非線形モデルに適応されて、パラメータに統計的なばらつきをもたらし、これらは、モデルインスタンスのシミュレーションに適用されて、シミュレートされているデバイスの統計的なばらつきの推定をもたらす。
【0006】
他の態様は、コンポーネント、デバイス、システム、改善、方法、プロセス、アプリケーション、コンピュータ可読媒体、および上記のもののいずれかに関連した他の技術を含む。
【0007】
本開示は、以下に与えられる詳細な説明および本開示の実施形態の添付図面からより完全に理解されよう。図面は、本開示の実施形態の知識および理解を与えるために使用され、これらの特定の実施形態に本開示の範囲を限定するものではない。さらに、図面は、必ずしも原寸に比例しない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】デバイスのシミュレーションに関するプロセスのばらつきの影響を示す流れ図である。
【
図1B】デバイスのシミュレーションに関するプロセスのばらつきの影響を示す流れ図である。
【
図2A】物理的デバイスからの測定サンプルをそのような物理的デバイスのシミュレーションにおける統計的なばらつきに変換するプロセスの流れ図である。
【
図2B】物理的デバイスからの測定サンプルをそのような物理的デバイスのシミュレーションにおける統計的なばらつきに変換するプロセスの流れ図である。
【
図3】ジョセフソン接合超伝導体デバイスについてのI-V曲線を示す図である。
【
図4A】いくつかのダイにわたっての超伝導体デバイスの個々の評価指標のためのサンプルの分布を示す図である。
【
図4B】いくつかのダイにわたっての超伝導体デバイスの個々の評価指標のためのサンプルの分布を示す図である。
【
図4C】いくつかのダイにわたっての超伝導体デバイスの2つの評価指標の2変量分布を示す図である。
【
図5】超伝導体デバイスについてのモデルパラメータ{Y}の表からの抜粋を示す図である。
【
図6】超伝導体デバイスについての主成分分析の要約画面を示す図である。
【
図7】ジョセフソン接合超伝導体デバイスについての主成分の関数としてのモデルパラメータにフィットされた非線形モデルを示す図である。
【
図8A】それぞれ、ジョセフソン接合の測定された評価指標とシミュレートされた評価指標の比較を示す図である。
【
図8B】それぞれ、ジョセフソン接合の測定された評価指標とシミュレートされた評価指標の比較を示す図である。
【
図9A】半導体デバイスの評価指標についてのサンプルの分布を示す図である。
【
図9B】半導体デバイスの評価指標についてのサンプルの分布を示す図である。
【
図10】一方はネガ型金属酸化膜半導体(NMOS)トランジスタからであり、他方はポジ型金属酸化膜半導体(PMOS)トランジスタからである、2つの評価指標の2変量分布を示す図である。
【
図11】3つのサンプルについて抽出されたBSIM4モデルパラメータを示す図である。
【
図12A】半導体デバイスについてのモデルパラメータの抽出の補正を示す図である。
【
図12B】半導体デバイスについてのモデルパラメータの抽出の補正を示す図である。
【
図13】NMOSトランジスタ半導体デバイスについての主成分の関数としてのモデルパラメータにフィットされた非線形モデルを示す図である。
【
図14A】それぞれ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)プロセスについての測定された評価指標とシミュレートされた評価指標の比較を示す図である。
【
図14B】それぞれ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)プロセスについての測定された評価指標とシミュレートされた評価指標の比較を示す図である。
【
図15】CMOSプロセスについての物理的パラメータと主成分の比較を示す図である。
【
図16】本開示のいくつかの実施形態による集積回路の設計および製造中に使用される様々なプロセスのフローチャートである。
【
図17】本開示の実施形態が動作し得る例示的なコンピュータシステムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の態様は、物理的デバイスの測定値に基づいて超伝導体デバイスおよび半導体デバイスに対するプロセスのばらつきの影響をモデル化することに関する。デバイスのシミュレーションは、超伝導体製品および半導体製品の設計および開発の重要な部分である。同時に、任意の超伝導体または半導体製造プロセスは、プロセスのばらつきを有し、その結果として、異なるダイまたはウェハ上に製造された同じデバイス設計間の差になる。デバイスのシミュレーションにこれらのプロセスのばらつきの影響を含むことが望ましい。
【0010】
しかしながら、シミュレーションにおいて容易に使用できるやり方でプロセスのばらつきを理解するまたは定量化することは難しい可能性がある。製造プロセス、特に最先端の技術ノードにおける製造プロセスは、必ずしもよく理解されていない。加えて、ファブによって測定可能である評価指標は、しばしばシミュレーションモデリングで使用される量ではなく、したがって、測定された評価指標のばらつきがシミュレーションにおいてどのようにモデル化されるべきか明らかではない。さらに、ファブは、典型的には、多くの異なるダイおよびウェハにわたって大量の評価指標を測定する。総当たりの手法を使用して、これらの測定されたサンプルの全てを分析することは計算コストが高いものであり得る。また、いくつかの測定値は正常なプロセスのばらつきを実際には表さず、分析を不均衡に歪める異常な外れ値であり得るので、それは最良の結果につながらない可能性がある。
【0011】
一態様では、より小さいサンプルのセットが、測定された評価指標の分布に基づいてより大量の利用可能なサンプルから選択される。結果として、より少量のサンプルが使用され得、一方、プロセスのばらつきの影響を依然として適切に表す。
【0012】
デバイスのパラメータ化されたモデルが、シミュレーションに使用される。モデルインスタンスのセットが、選択されたサンプルのセットにおける測定された評価指標に基づいてモデルパラメータを設定することによって生成される。異なるモデルパラメータ間の相互作用は、モデルパラメータの変動の主成分を計算し、次いで、主成分の非線形関数としてパラメータを表現することによって含まれる。次いで、プロセスのばらつきの影響は、主成分の統計的なばらつきを考慮し、これらのばらつきを非線形モデルを介してモデルパラメータに、次いで、シミュレーションを介して関心のデバイスプロパティに伝搬することによってモデル化され得る。
【0013】
図1および
図2は、この手法の一例をより詳細に示す。
図1Aは、シミュレーションフローを示す。デバイスのパラメータ化されたモデル120が、シミュレーション190で使用される。モデルのためのパラメータは、Y=(y1,y2,...yJ)によって示され、ただし、yj,j=1...Jは、個々のパラメータである。特定のデバイスのためのモデルが、パラメータYのための値を選択することによって定義され、これは、モデルインスタンス122と呼ばれる。モデルインスタンス122は、シミュレーション190で使用され、これは、通常はシミュレートされているデバイスの予測される特性、挙動、または他のプロパティであるいくつかの結果192をもたらす。
【0014】
図1Bに示されるように、デバイスがモデルパラメータ120についての公称値を有し得るとしても、プロセスのばらつき100は、パラメータ値のばらつきを引き起こし、したがって、
図1Bにdist(Y)として示されるパラメータYの分布125が存在する。これは、モデルインスタンスの対応する分布125、および予測された結果dist(結果)の分布195という結果になる。
【0015】
しかしながら、dist(Y)は、アプリオリに知られておらず、容易に測定可能でない。ファブは、ある種の評価指標を測定することができるが、それらは、典型的には、モデルパラメータYではない。
図2Aおよび
図2Bは、測定された評価指標に基づいてモデルパラメータYの統計的なばらつきを推定するための例示的なプロセスの流れ図である。
【0016】
図2Aは、多数の利用可能なサンプル測定値から始まる。サンプルは、物理的デバイス上で測定される、例えば、異なるダイおよびウェハ上で測定されるような異なる評価指標を含む。場合によっては、物理的デバイスは、同じデバイス設計の複数の物理的インスタンスであってもよく、全て同じプロセス(例えば、同じプロセスノード)を使用して製造され得る。測定された評価指標は、M=(m1,m2,...mI)によって示され、ここで、mi,i=1...Iは、測定された異なる評価指標である。各サンプルは、物理的デバイス上で測定される評価指標Mを含む。非常に大量のサンプルが存在し得る。
【0017】
例えば、以下に説明されるように、より少ないが代表的なサンプルのセット{M}が、より大量の利用可能なサンプルから選択される(210)。プロセスのばらつきの結果として、利用可能なサンプルにおいて測定される評価指標Mは、全て同じではなく、いくらかの分布を有する。サンプルは、測定された評価指標Mの分布に基づいて、セット{M}に含めるために選択される。例えば、セット{M}は、ウェハ受け入れテスト(WAT)またはスクラップ基準の仕様下限(LSL)および仕様上限(USL)を表すサンプルを含み得る。セット{M}は、評価指標m1の+3σおよび-3σの変位値、評価指標m2の+3σおよび-3σの変位値を表すサンプルを含むこともでき、他の評価指標miの全てについても同様である。他の変位値も使用され得る。サンプルは、2変量および他の多変量分布に基づいて選択することもできる。例えば、評価指標m1およびm2の2変量分布は、長軸および短軸を有する楕円分布にフィットし得る。長軸および短軸に沿った変位値を表すサンプルも、セット{M}に含めるために選択され得る。
【0018】
サンプルセットにおける評価指標Mは、プロセスのばらつきの尺度であるが、それらは、典型的には、モデルパラメータYと同じではなく、デバイスのシミュレーションで容易に使用することができない。むしろ、選択されたサンプルのセット{M}に対応するモデルインスタンスのセット{Y}は、パラメータ{Y}を使用したモデルインスタンスのシミュレーションが、選択されたサンプルセットからの測定された評価指標{M}に適合する評価指標をもたらすまたは予測するように、パラメータを設定することによって生成される(220)。正確な適合が可能でない場合がある。ある手法では、予測された評価指標は、測定された評価指標のある閾値内にある。代替の手法では、測定された評価指標に最も近い評価指標をもたらすパラメータが使用される。このプロセスは、モデル抽出と呼ばれ得る。モデルパラメータ{Y}は、サンプルセット{M}から抽出される。測定された評価指標{M}にばらつきがあるので、対応するモデルパラメータ{Y}にもばらつきがある。
【0019】
複雑な物理的モデルが使用された場合、モデルパラメータ{Y}のばらつきは、対応する物理量のばらつきによって説明され得る。しかし、それは複雑で不完全であり得る。その代わりに、主成分手法が使用される。パラメータ{Y}は、それらの平均によって減少させられ(230)、パラメータの変動{ΔY}がもたらされ、ここで、ΔY=Y-average(Y)である。平均の異なる推定値が使用され得る。
【0020】
これらの変動{ΔY}の主成分が計算される(240)。主成分は、P=(p1,p2,...pK)によって示され、ただし、各pkは、1つの主成分(例えば、固有ベクトル)である。主成分Pのセットは、完全な基底集合を使用するのではなく、ある数Kでカットオフされてもよい。パラメータの変動{ΔY}は、主成分Pの線形結合として表現され得るが、これは、成分pk間のあらゆる相互作用を無視する。その代わりに、非線形モデルが、主成分Pの関数としてのパラメータの変動{ΔY}にフィットされる(250)。すなわち、ΔY=F(P)、ただし、F()は非線形である。これは、各モデルパラメータについての非線形関係のセットとして表現され得、すなわち、Δyj=fj(P)であり、jはモデルパラメータのインデックスである。モデルパラメータのばらつき{ΔY}があるので、主成分のばらつきもある。便宜上、このばらつきが平均=0および標準偏差=1を有するように、主成分は、正規化され得る。
【0021】
測定された評価指標{M}によって証明されるように、プロセスのばらつきの影響は、
図2Bに示されるように、現在、シミュレーション中に説明され得る。主成分Pは、主成分を適切にスケーリングすることによって、ある種の統計的分布dist(P)、好ましくは平均=0および標準偏差=1であるガウス分布を有すると仮定され得る。次いで、主成分の統計的なばらつきが、非線形モデルΔY=F(P)に適用されて(260)、平均を加えることによって、モデルパラメータdist(ΔY)およびdist(Y)の統計的なばらつきを得ることができる。これは、次に、モデルインスタンスのシミュレーションに適用されて(290)、シミュレートされているデバイスの所望のプロパティの統計的なばらつきdist(結果)295をもたらすことができる。
【0022】
例えば、デバイスのモンテカルロシミュレーションを実行して、デバイスがばらつきの観点でどのように挙動するのか決定することができる。モンテカルロシミュレーションでは、デバイスの多くのインスタンスが、分布dist(P)に従って主成分の値を選択することによってシミュレートされる。各インスタンスはResultを生成し、シミュレーションからのResultの集合コレクションは、分布dist(結果)295をもたらす。
【0023】
超伝導体デバイスについての例
図3~
図8は、ジョセフソン接合超伝導体デバイスについての一例を示す。これらのタイプのデバイスについては、測定された評価指標は、I-V曲線、プロセス制御モニタ、ウェハ受け入れテスト、および様々な回路の評価指標に基づき得る。
図3は、様々な評価指標を示すジョセフソン接合の100個のモンテカルロサンプルについての電流-電圧(I-V)曲線である。例示的な評価指標は、icrit(I
C)=臨界電流、rnorm(R
n)=通常抵抗、Rsg=サブギャップ抵抗、Vgap=ギャップ電圧、およびdelV=ギャップ幅を含む。追加の評価指標は、リング発振器遅延(ただし、この場合のリングはCMOSで使用されるインバータまたは他の静的な相補型論理ゲートのリングとは異なるジョセフソン接合のリングである)、様々な長さおよび他の幾何学的考慮事項のための受動伝送線路+ドライバ/受信器の組合せ、プローブされた経路遅延、測定されたインダクタンス、様々な超伝導量子干渉デバイス(SQUID)を含み得る。
図3~
図8の例では、8つの異なる評価指標、すなわち、icrit、rnorm、Rsg、Vgap、delV、Rshunt、Lshunt、およびJJ capが検討された。これらの評価指標は、ジョセフソン接合の電気特性を説明する。約80個のサンプルが、利用可能な合計200個のサンプルから選択された。
【0024】
図4A~
図4Cは、
図2Aの選択ステップ210を示す。
図4Aは、評価指標icritについての200個のサンプルの分布のヒストグラムを示す。評価指標名にあるm_prefixは、測定された評価指標(例えば、m_icrit)を示す。この分布から、プロセスの上限および下限を表すサンプルが選択され、すなわち、
図4AのLSLおよびUSLである。これは、各評価指標について繰り返される。各プロセス限界について、複数のサンプルが選択されてもよい。
図4Bでは、各評価指標についての平均および+/-1σおよび+/-2σの変位値を表すサンプルが選択される。例えば、複数のサンプルがその変位値に近い場合、複数のサンプルが各変位値について選択されてもよい。より多くのサンプルが利用可能である場合、+/-3σを表すサンプルも、それが生産中にデバイスを不合格にするための一般的なカットオフであるため、使用されてもよい。代替として、サンプルは、+/-3σ、+/-2σ、および+/-1σについて選択されてもよい。10番目および90番目のパーセンタイルまたは他の変位値が使用されることも可能である。極端な最大値および最小値は、異常である可能性があり、しばしば廃棄される可能性があるので、好ましくない。
【0025】
図4Cは、2つの評価指標icritおよびrnormの2変量分布を示す。追加のサンプルは、この分布に基づいて選択される。ある手法では、2変量分布は、
図4Cの青色の楕円として示される等確率性の密度の楕円にフィットされる。
図4Cは、0.41624に確率楕円を有し、したがって、サンプルの半分よりも少し少ないビットが楕円の内側にある。この技法は、2変量正規楕円を、単一変量分布(相関していると仮定する場合)の各々の-1σおよび+1σ変位値に整合させるために使用される。これは、同時確率を示す。非ガウス分布については、確率楕円をフィットする前に、ボックス-コックス変換が、サンプルに適用されてもよい。ボックス-コックスは、(歪度が存在する際に)非ガウス分布をとり、それらをガウス分布に変換するために統計学において知られている方法である。
【0026】
楕円は長軸および短軸を有し、楕円のすぐ外側の長軸および短軸に近づくサンプルも選択される。
図4Cでは、ダイ45、92、165、および175についてのサンプルが選択される。これらのサンプルは、
図4Aで選択されたサンプルとは異なる(これは、icritの場合、ダイ95および170である)とともに、
図4Bで選択されたサンプルとも異なる。2変量分布に基づいて
図4Cで選択されたサンプルは、異なる評価指標間に相関を含むプロセスのばらつきの異なる態様を表す。この選択は、評価指標の全てのペアの2変量分布について繰り返されることが可能である。代替として、ある量の相関を示すペアについてのみ繰り返されてもよい。
【0027】
選択プロセスは、全ての利用可能なサンプルの開始点よりも小さいが、依然としてプロセスのばらつきを表すサンプルのセット{M}をもたらす。モデルパラメータYは、各サンプルMにフィットされ、評価指標{M}に対応するモデルパラメータのセット{Y}をもたらす。例えば、モデルがHSPICEである場合、多変量最適化問題を解いて、測定された評価指標{M}に適合する評価指標を予測するHSPICEパラメータ{Y}を見つける。
【0028】
ある手法では、これは、SynopsysのMysticツールによって実行され、これは、HSPICEにおいて予測される評価指標が同じ測定された評価指標に整合するように、HSPICEパラメータ(.model card coefficient values)を整合させる一種のモデルフィッティング/モデル抽出を実行する。この多目的多変量最適化問題のための可能な技法は、実験計画法(DoE)、応答曲面モデリング(RSM)、およびサロゲートベース最適化(SBO)などの古典的な方法にあまり似ていない技法を含む。
【0029】
セット{M}における各サンプルは、ある基準(例えば、特定の評価指標miについての+1σ点)に従って選択されたが、そのサンプルについての評価指標の全てが、対応するモデルパラメータYをフィットさせるために使用されることに留意されたい。評価指標の個数は、適切なモデルフィットの性能を可能にするのに十分なほど大きいものであるべきである。測定された評価指標{M}にフィットする多くの異なるモデルパラメータ{Y}を見つけることができる場合、評価指標の個数は、解{Y}を適切に制約するには少なすぎる可能性がある。例えば、Mysticツールでは、ユーザは、DoEパターンニング(擬似RNGシード)を変更してよい。異なるシードが同じ解(等価な.モデルカード)を生成する場合、これは、評価指標が十分に多様であるというしるしである。
【0030】
この例では、モデルは、SPICEモデル、例えば、CMOSデバイス用のBSIMグループからのBSIM4またはBSIM-CMG、または超伝導体エレクトロニクス用のジョセフソン接合モデルである。ジョセフソン接合デバイスのモデルパラメータyjの例は、臨界電流(xj)、通常抵抗(icrn)、サブギャップ抵抗(vm)、ジョセフソン接合キャパシタンス(xc)、ギャップ電圧(vgap)、ギャップ幅(delv)、直列インダクタンス(lser)、およびシャント抵抗器(xr、lsh0、lsh1-lsh=抵抗器の運動インダクタンス、すなわち、電子の質量による電子のドルーデモデル/運動量/運動エネルギー)を含む。
【0031】
図5は、モデルパラメータ{Y}の表からの抜粋を示す。この例では、パラメータyjは、各列のラベルによって示されるように、icrn、vm、lsh0、lsh1などを含む。表の第1の行は、各パラメータについての平均値である。他の行の各々は、異なるサンプルを表し、セル内の値は、平均値からの変動である。
図5は、モデルパラメータの変動{ΔY}を表にしたものである。これは、
図2Aのステップ220および230の結果である。
【0032】
図2Aのステップ240である主成分分析は、変動のセット{ΔY}に適用される。
図6は、この分析の要約画面を示す。左上のグラフは、主成分(固有ベクトル)のそれぞれの強度(固有値)を降順に列挙している。最も強い主成分p1は、固有値1.30を有し、成分p2は、強度1.12を有し、成分p3は、強度1.08を有するなどである。曲線は、PCA項のそれぞれによって「カプセル化された」システムのパーセンテージを示す。曲線は、PCA項の関数として累積的である。
図6の他の2つのプロットは、成分p1と成分p2との間の相関を示す。
【0033】
主成分の全てが使用される必要はない。K個の最も強い成分が、非線形モデルをフィットさせるための基礎として使用され、残りの主成分は廃棄され得る。例えば、0.1(または何らかの他の閾値)よりも大きい固有値を有する主成分が保持されてもよい。PCAは、相互に関係している可能性が高いn個の変数の元のセットをとり、元の変数の線形結合として(「代替固有空間における」)m個の無相関変数を使用してそれらを置換し、その結果、ばらつきの大部分が、いくつかの主成分のみを使用して説明され得る方法である。通常、1.0の固有値がカットオフとして使用されるが、ここでは、主要な効果だけでなくN次の効果、ならびに非線形関係を捕捉するために、この場合には0.1のより低いカットオフが使用される。他の予め定められた最小数の主成分または主成分を選択するための基準が使用されてもよい。
【0034】
図2Aの最後のステップ250では、モデルパラメータYは、主成分Pの関数として非線形モデルにフィットされる。デバイスジオメトリなどの他の変数も、主成分Pに加えて使用され得る。例えば、icrnは、主成分の関数として表現されてよく、ジョセフソン接合の直径でもあり得る。
図7は、2つの例を示す。上の数式は、主成分pca1、pca2、pca7の関数としてのモデルパラメータicrnである。この数式は、7つの最も強い主成分を使用した2次の数式である。この式において、icrn_meanは平均値であり、残りの項は主成分の2次多項式関数として表される変動Δicrnである。下の数式は、モデルパラメータvmに対するものであり、これは同様の形態をとる。主成分は、平均=0および標準偏差=1であるガウス分布としてモデル化され得る。これらの統計的なばらつきは、次いで、
図2Bに示されるように、非線形モデルおよびシミュレーションを通して伝搬され得、それによってシミュレーションされた結果の分布を生成する。
【0035】
図8Aおよび
図8Bは、それぞれ、測定された評価指標とシミュレートされた評価指標の比較を示す。各図において、「散布図行列」と名付けられた5x5グリッド810Aおよび810Bは、5つの評価指標icrit、rnorm、vgap、rsg、およびrsg2の2変量分布を示す。第1の行の第2のボックス812Aおよび812Bは、icritおよびrnormの2変量分布であり、第1の行の第3のボックス813Aおよび813Bは、icritおよびvgapの2変量分布であるなどである。上部に「相関」と名付けられた表820Aおよび820Bは、評価指標のペア間の相関を示す。
図8Aは、元の測定された評価指標である。
図8Bは、
図2Bのフローを使用してシミュレートされた2変量分布である。シミュレートされた2変量分布は、実際の物理的測定値によく適合される。
【0036】
測定された物理的デバイスは、シミュレートされているネットリストにも現れ得る。ファブで評価指標を測定するために使用されるプローブおよび測定構成は、上述のシミュレートされた評価指標によって考慮されるプロセスのばらつきを用いてシミュレートされてもよい。
【0037】
CMOSデバイスの例
図9~
図14は、CMOSデバイスについての一例を示す。これらのタイプのデバイスについては、測定された評価指標は、I-V曲線、プロセス制御モニタ、ウェハ受け入れテスト、および様々な回路の評価指標に基づくことができる。NMOSデバイスおよびPMOSデバイスについては、評価指標は、IdSat-ドレイン電流飽和領域、IdLin-ドレイン電流線形領域、VtSat-閾値電圧飽和領域、VtLin-閾値電圧線形領域、Id_subVt-ドレインリーク電流サブスレッショルド電圧領域、Igate-ゲートリーク電流、gm(dIds/dVgs)-相互コンダクタンス、gds(dIds/dVds)-出力コンダクタンス、gmb(dIds/dVbs)-バルク相互コンダクタンス、gain(gm/gds)-固有ゲイン、gm_eff(gm/Ids)-トランスコンダクタ効率性、ft(gm/Cgs)-遷移頻度、Cgate-固有ゲートキャパシタンス、Cd/s-ドレイン/ソースキャパシタンス、Cj-拡散キャパシタンス、およびCov(ミラー良好/不良)-オーバーラップキャパシタンスを含み得る。リング発振器については、評価指標の例は、様々なサイズのリング発振器であるFO1、FO4、FO8、FO16、およびFO32を含む。FO16は、ファンアウトが16のリング発振器である。静的ノイズマージンについては、例示的な評価指標は、静的相補ゲートを含む。これらの評価指標は、異なるサイズおよびレイアウト構成のデバイスについて繰り返され得る。この例では、10個の異なる評価指標が考慮され、利用可能な合計10,000個のサンプルから約100個のサンプルが選択された。
【0038】
図9A、9B、および
図10は、
図2Aの選択ステップ210を示す。
図9Aおよび
図9Bは、評価指標n_sat0についてのサンプルの分布のヒストグラムを示す。これらの分布から、プロセス上限およびプロセス下限(USLおよびLSL)を表すサンプルが
図9Aで選択され、異なる変位値を表すサンプルが
図9Bで選択される。
図10は、2つの評価指標n_sat0およびp_sat0の2変量分布を示す。追加のサンプル、すなわちダイ295、411、2649、および9607は、この分布に基づいて選択される。
【0039】
図2Aのステップ220において、モデルパラメータ{Y}がサンプル{M}に対応して抽出される。この例では、モデルは、SPICEモデルである。
図11は、平均ダイについて、ならびに評価指標IdSatについての+3σ変位値および評価指標IdSatについての-3σ変位値に対応するサンプルについて抽出されたモデルパラメータを示す。平均ダイは、実際の単一のサンプルであってもよい。1つの手法では、各評価指標の平均値が計算され、それらの平均値に最も近いダイが平均ダイである。代替として、平均ダイは、実際のサンプルでなくてもよい。それは、いくつかの異なるサンプルから計算されたコンポジットサンプルであってもよい。
【0040】
この例では、モデルパラメータは、以下のn型パラメータ、ncf-フリンジング電界キャパシタンス、ncgdo-ドレイン-ゲートオーバーラップキャパシタンス、ncgso-ソース-ゲートオーバーラップキャパシタンス、ndlc-CVの長さオフセット、ndwc-CVの幅オフセット、ndwj-S/D接合幅のオフセット、nk1-第1のボディバイアス係数、nk2-第2のボディバイアス係数、nlint-チャネル長オフセット、nndep-チャネルドーパント濃度、ntoxe-電気的ゲート等価酸化膜厚、ntoxm-抽出されたパラメータのゲート等価酸化膜厚、nvth0-長チャネル閾値電圧@VBS=0、nwint-チャネル幅オフセット、および対応するp型パラメータを含む。
【0041】
図12Aおよび
図12Bは、抽出プロセスの補正を示す。モデルの曖昧さにより、抽出プロセスは、-3σから+3σに進行するサンプルについてのモデルパラメータの非単調傾向をもたらす。
図12Aは、n_sat0についての-3σから+3σの変位値について選択されたサンプルについての抽出されたパラメータnvth0をプロットしている。サンプル1210の抽出は他のサンプルと一致せず、したがって、抽出は、再実行されるが、nvth0を制約し、
図12Bに示されるより一致した点1211をもたらす。
【0042】
図2Aのステップ230~250は、前述のように実行される。
図13は、主成分pca1,pca2,...pca8の関数としてのモデルパラメータvth0についてフィットされた例示的な非線形曲線を示す。この数式は、8つの最も強い主成分を使用した2次の数式である。第1項は平均であり、次の8つの項は各成分についての線形項であり、残りの項は2つの成分の積についての2次項である。
図14Aおよび
図14Bは、
図14Aの元の測定された評価指標と
図14Bのシミュレートされた評価指標の比較を示す。
【0043】
追加の考慮事項
この手法からの結果の品質は、サンプルセット{M}中のサンプルの個数およびサンプルセットの多様性に依存する。自由度(DoF)を有するシステムを次数(O)の多項式にフィットさせるのに必要なサンプルの最小個数Nは、
N=(DoF+O)!/(DoF!*O!) (1)
によって与えられる。上記の例では、DoFは主成分の個数であり、Oは非線形多項式の次数である。式(1)は、サンプルの個数が根底にあるシステムの良好な表現であると仮定する。多くの物理系では、物理系の主成分は、約7の自由度(DoF=7)によって記述され得る。半導体デバイスについては、製造プロセスにおける自由度は、酸化物の厚さ、ドーパント濃度、限界寸法(CD)線幅制御、フラットバンド電圧、ドレイン-ソース抵抗などを含み得る。少なくとも2次多項式(O=2)が、より高次の効果をモデル化するため必要とされる。これはN=36をもたらし、多いほど、通常はより良好である。このサンプルの個数の少なくとも2倍(72)またはさらに多く(例えば、100より大きい)を有するサンプルセット{M}を選択することは、データにおけるエラーのいくらかのランダム性を軽減するのを助けることができる。加えて、サンプルは、少なくとも5つの候補サンプルから選択されることが可能である(すなわち、+3σのサンプルは、+3σの変位値の周りの少なくとも5つのサンプルから選択される)ことが好ましい。3σの状態を示す単一のサンプルの可能性は、約1/740である。2つのサンプルの各々について5つの候補を得るために、選ぶべき5×2×740=7400個の利用可能なサンプルを必要とする。元の7400個のサンプルから、72個のサンプルのセットが選択される。
【0044】
別の態様では、Iが測定された評価指標の個数であると仮定すると、主成分の良好な推定値を得るためのサンプルの個数Nは、
N=DoF*I (2)
によって与えられ、またはこの個数の2倍以上である。
【0045】
場合によっては、主成分は、物理的パラメータにも関連し得る。
図15は、2変量分布のグリッド1510を含む。
図15の各行は、物理的パラメータP1~P8であり、各列は、8つの最も強い主成分pca1~pca8のうちの1つである。8×8グリッドの各ボックスは、各主成分に対する各物理的パラメータの2変量分布を示す。分布が円形の雲である場合、2つの量はあまり相関していない。分布が直線である場合、2つの量は相関する。最初の8つの主成分は物理的パラメータに対してよく相関していることが分かり得る。
【0046】
上記の原理は、超伝導体デバイスおよび半導体デバイスを例として使用して説明されている。しかしながら、それらは、他の装置にも適用され得る。この技法は、エレクトロニクスに限定されず、機械的システム、構造的システム、化学的システム、原子力的システム、光学的システム、薬学的システム、生物学的、および他のシステムも同様に含むバリエーションを有する任意の製造プロセスに適用され得る。
【0047】
EDAフロー
図16は、集積回路を表す設計データおよび命令を変換および検証するために集積回路などの製品の設計、検証、および製造中に使用される例示的なプロセスセット1600を示す。これらのプロセスの各々は、複数のモジュールまたは動作として構造化され、使用可能にされ得る。『EDA』という用語は、『電子設計自動化』という用語を表す。これらのプロセスは、設計者によって与えられる情報を用いた製品アイデア1610の生成で開始し、この情報は、EDAプロセス1612のセットを使用する製品を生成するために変換される。設計が完成したとき、設計はテープアウトされ1634、それは、集積回路についてのアートワーク(例えば、幾何学的なパターン)がマスクセットを製造するために製造施設へ送られるときであり、次いで、それは、集積回路を製造するために使用される。テープアウト後、超伝導体ダイまたは半導体ダイが製造され1636、パケージングプロセスおよび組立プロセス1638が実行されて、完成した集積回路1640を生産する。
【0048】
回路または電子構造についての仕様は、低レベルトランジスタまたはジョセフソン接合材料レイアウトから高レベル記述言語まで及び得る。高レベルの表現が、VHDL、ヴェリログ(Verilog)、システムヴェリログ、システムC、MyHDL、またはOpenVeraなどのハードウェア記述言語(『HDL』)を用いて回路およびシステムを設計するのに使用され得る。HDL記述は、論理レベルのレジスタ転送レベル(『RTL』)記述、ゲートレベル記述、レイアウトレベル記述、またはマスクレベル記述へ変換され得る。より詳細な記述である各低表現レベルは、より役立つ詳細、例えば、記述を含むモジュールについてのさらなる詳細を、設計記述に加える。より詳細な記述である低表現レベルは、コンピュータによって生成され得、設計ライブラリから引き出され得、または別の設計自動化プロセスによって生成され得る。より詳細な説明を指定する低表現レベル言語における仕様言語の一例は、SPICEであり、SPICEは、多くのアナログコンポーネントを有する回路の詳細な説明のために使用される。各表現レベルにおける説明は、層の対応するツール(例えば、フォーマル検証ツール)によって使用されるために使用可能にされる。設計プロセスは、
図16に示されたシーケンスを使用することができる。記述されたプロセスは、EDAプロダクト(またはツール)によって使用可能にされ得る。
【0049】
システム設計1614中、製造される集積回路の機能性が規定される。設計は、消費電力、性能、エリア(物理的および/またはコードの線)、および費用削減等などの所望の特徴について最適化され得る。設計を異なるタイプのモジュールまたはコンポーネントの分割は、この段階で行われ得る。
【0050】
論理設計および機能検証1616中、回路中のモジュールまたはコンポーネントは、1つまたは複数の記述言語で指定され、仕様は、機能的な正確さについてチェックされる。例えば、回路のコンポーネントは、設計されている回路またはシステムの仕様の要件に適合する出力を生成するために検証され得る。機能的な検証は、テストベンチジェネレータ、スタティックHDLチェッカ、およびフォーマルベリファイアなどのシミュレータおよび他のプログラムを使用することができる。いくつかの実施形態では、『エミュレータ』または『プロトタイピングシステム』と呼ばれるコンポーネントの特別のシステムが使用されて、機能検証を速度アップする。
【0051】
テストのための合成および設計1618中、HDLコードは、ネットリストへ変換される。いくつかの実施形態では、ネットリストは、グラフ構造であってもよく、グラフ構造のエッジは、回路のコンポーネントを表し、グラフ構造のノードは、コンポーネントの相互接続の仕方を表す。HDLコードとネットリストとの両方は、製造時に集積回路が特定の設計に従って実行されることを検証するためにEDA製品によって使用され得る階層的な製品である。ネットリストは、ターゲットの半導体製造技術に最適化され得る。さらに、完成した集積回路は、集積回路が仕様の要件を満足することを検証するためにテストされ得る。
【0052】
ネットリスト検証1620中、ネットリストは、タイミング制約の順守、およびHDLコードとの対応についてチェックされる。設計計画1622中、集積回路についての全体的なフロアプランが構築され、タイミングおよびトップレベルルーティングについて解析される。
【0053】
レイアウトまたは物理的実装1624中、物理的配置(トランジスタまたはコンデンサなどの回路コンポーネントの位置決め)およびルーティング(複数の導線による回路コンポーネントの接続)が行われ、特定の論理機能を可能にするためにライブラリからセルを選択することが行われ得る。本明細書中で使用されるとき、『セル』という用語は、トランジスタのセット、他のコンポーネント、およびブール論理機能(例えば、AND、OR、NOT、XOR)、または記憶機能(例えば、フリップフロップまたはラッチ)を与える相互接続を指定することができる。本明細書中で使用されるとき、回路『ブロック』は、2つ以上のセルを指し得る。セルと回路ブロックの両方は、モジュールまたはコンポーネントと呼ばれる場合があり、物理的構造としておよびシミュレーション中でどちらも使用可能にされる。パラメータは、サイズなどの(『標準的なセル』に基づいて)選択されたセルについて指定され、EDA製品による使用のためにデータベースにアクセス可能にされる。
【0054】
解析および抽出1626中、回路機能は、レイアウトレベルで検証され、これによりレイアウト設計の洗練を可能にする。物理的検証1628中、レイアウト設計は、DRC制約、電気的制約、リソグラフィの制約などの製造上の制約が正しいとともに、回路機能がHDL設計仕様に適合することを確実にするためにチェックされる。解像度向上1630中、レイアウトのジオメトリは、回路設計の製造の仕方を改善するために変換される。
【0055】
テープアウト中、データは、(必要に応じて、リソグラフィ強化が適用された後に)リソグラフィマスクの生産のために使用されるように生成される。マスクデータ用意1632中、『テープアウト』データは、リソグラフィマスクを生産するために使用され、リソグラフィマスクは、完成した集積回路を生産するために使用される。
【0056】
(
図17のコンピュータシステム1700などの)コンピュータシステムの記憶サブシステムは、本明細書中に記載されたEDA製品の一部または全部によって使用されるプログラムおよびデータ構造、ならびにライブラリのためのおよびこのライブラリを使用する物理的および論理的な設計のためのセルの発展に使用される製品を記憶するために使用され得る。
【0057】
図17は、本明細書中で説明される方法論のいずれか1つまたは複数を機械に実行させる命令セットが実行され得るコンピュータシステム1700の例示的な機械を示す。代替の実施では、機械は、LAN、イントラネット、エキストラネット、および/またはインターネット内の他の機械に接続され(例えば、ネットワーク接続され)得る。機械は、クライアント-サーバネットワーク環境中のサーバまたはクライアント機械の容量内で、ピアツーピア(または分散された)ネットワーク環境中のピア機械として、またはクラウドコンピューティングインフラまたは環境中のサーバまたはクライアント機械として、動作することができる。
【0058】
機械は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットアップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、webアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチもしくはブリッジ、またはその機械によってとられるアクションを指定する(順次的なまたは他のやり方の)命令セットを実行することができる任意の機械であり得る。さらに、単一の機械が示されているが、「機械」という用語は、本明細書中で説明された方法論の任意の1つまたは複数を実行するために命令の一セット(または複数のセット)を個々にまたは共同で実行する任意の機械の集団を含むこともとられ得るものとする。
【0059】
例示的なコンピュータシステム1700は、処理デバイス1702、メインメモリ1704(例えば、リードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、シンクロナスDRAM(SDRAM)などのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックメモリ1706(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、およびデータ記憶デバイス1718を含み、これらは、バス1730を介して互いに通信する。
【0060】
処理デバイス1702は、マイクロプロセッサ、中央処理装置等などの1つまたは複数のプロセッサを表す。より詳細には、処理デバイスは、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、または他の命令セットを実施するプロセッサ、もしくは命令セットの組合せを実施するプロセッサであり得る。処理デバイス1702は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ等などの1つまたは複数の特定目的処理デバイスであることもできる。処理デバイス1702は、本明細書中に記載された動作およびステップを実行する命令1726を実行するように構成され得る。
【0061】
コンピュータシステム1700は、ネットワーク1720を介して通信するネットワークインタフェースデバイス1708をさらに含むことができる。コンピュータシステム1700は、ビデオディスプレイユニット1710(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、またはブラウン管(CRT))、文字数字入力デバイス1712(例えば、キーボード)、カーソル制御デバイス1714(例えば、マウス)、グラフィックスプロセッシングユニット1722、信号生成デバイス1716(例えば、スピーカ)、グラフィックスプロセッシングユニット1722、ビデオ処理ユニット1728、および音声処理ユニット1732を含むこともできる。
【0062】
データ記憶デバイス1718は、本明細書中に記載された方法論または機能のうちのいずれか1つまたは複数を具体化する1つまたは複数の命令セット1726またはソフトウェアが記憶される機械可読記憶媒体1724(非一時的なコンピュータ可読媒体とも呼ばれる)を含むことができる。命令1726は、メインメモリ1704内に、および/またはコンピュータシステム1700によるその実行中に処理デバイス1702内に、完全にまたは少なくとも部分的に存在してもよく、メインメモリ1704および処理デバイス1702は機械可読記憶媒体も構成する。
【0063】
いくつかの実施では、命令1726は、本開示に対応する機能を実施するように命令を含む。機械可読記憶媒体1724が、単一の媒体であるように例示的な実施に示されているが、「機械可読記憶媒体」という用語は、1つまたは複数の命令セットを記憶する単一の媒体または複数の媒体(例えば、集中型データベースもしくは分散型データベース、ならびに/または関連したキャッシュおよびサーバ)を含むとみなされるべきである。「機械可読記憶媒体」という用語は、機械による実行のために命令セットを記憶またはエンコードすることができ、機械および処理デバイス1702に本開示の方法論のうちのいずれか1つまたは複数を実行させる任意の媒体も含むとみなされるべきである。したがって、「機械可読記憶媒体」という用語は、限定するものではないが、ソリッドステートメモリ、光学媒体、および磁気媒体を含むとみなされるべきである。
【0064】
前述の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビット上の動作のアルゴリズムおよび記号表現の観点で示されている。これらのアルゴリズムの説明および表現は、その研究の内容を他の当業者に最も効率よく伝えるためにデータ処理の当業者によって使用されるやり方である。アルゴリズムは、所望の結果をもたらす動作のシーケンスであり得る。動作は、物理量の物理的操作を必要とするものである。そのような量は、記憶、合成、比較、および他の方法で操作することができる電気信号または磁気信号の形態をとることができる。そのような信号は、ビット、値、要素、シンボル、文字、用語、数字などとして参照され得る。
【0065】
しかしながら、これらおよび同様の用語の全ては、適切な物理量に関連しているべきであり、これらの量に適用される単に都合のよいラベルであることに留意されたい。本開示から明らかであるように、別段特に述べられない限り、説明全体にわたって、ある種の用語は、コンピュータシステムのレジスタおよびメモリ内の物理(電子的な)量として表されるデータを、コンピュータシステムのメモリまたはレジスタあるいは他のそのような情報記憶デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに操作および変換するコンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティングデバイスのアクションおよびプロセスを指すことが理解されよう。
【0066】
本開示は、本明細書中の動作を実行する装置にも関する。この装置は、意図した目的のために特別に構築されてもよく、またはこの装置は、コンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動または再構成されるコンピュータを含んでもよい。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、例えば、限定するものではないが、コンピュータシステムバスにそれぞれ接続された、フロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、および光磁気ディスクを含む任意のタイプのディスク、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気もしくは光カード、または電子命令を記憶するのに適した任意のタイプの媒体に記憶されてもよい。
【0067】
本明細書中に提示されるアルゴリズムおよび表示は、任意の特定のコンピュータまたは他の装置に実質的に関連していない。様々な他のシステムが、本明細書中の教示に従って、プログラムと共に使用されてもよく、またはそれは、この方法を実行するより特殊な装置を構築するのに好都合であることを証明することができる。さらに、本開示は、いずれかの特定のプログラミング言語に関して説明されていない。本明細書中に記載されたような本開示の教示を実施するために、種々のプログラミング言語が使用されてもよいことが理解されよう。
【0068】
本開示は、本開示によるプロセスを実行するためにコンピュータシステム(または他の電子デバイス)をプログラムするために使用され得る命令をそこに記憶させた機械可読媒体を含み得るコンピュータプログラム製品またはソフトウェアとして提供されてもよい。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって読むことができる形態で情報を記憶するための任意のメカニズムを含む。例えば、機械可読(例えば、コンピュータ可読)媒体は、リードオンリメモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス等などの機械(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体を含む。
【0069】
前述の開示では、本開示の実施は、本開示の特定の例示的な実施を参照して説明されてきた。様々な修正が、以下の特許請求の範囲に記載された本開示の実施のより幅広い趣旨および範囲から逸脱することなく、そこになされてもよいことは明らかであろう。本開示が、いくつかの要素を単数形で指す場合、2つ以上の要素が図において示され得、同様の要素は、同様の符号でラベル付けられる。したがって、本開示および図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で考えられるべきである。
【国際調査報告】