(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】CDRのためのブロックチェーンベースの完全性保証
(51)【国際特許分類】
G06F 21/64 20130101AFI20240723BHJP
【FI】
G06F21/64
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579483
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 EP2021067429
(87)【国際公開番号】W WO2022242884
(87)【国際公開日】2022-11-24
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】メイロス, カタリン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェーリン, アンニッキ
(72)【発明者】
【氏名】レイブマン, ヨーン
(57)【要約】
メモリと、1つ又は複数のプロセッサとを備える、課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金データ機能(CDF)デバイス(102)であって、前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、CDFデバイスに、課金トリガ機能(CTF)デバイス(101)からCDRを受信させる、CDRのハッシュ値を計算させる、CDRのハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳(103)に格納させる、ブロックチェーン台帳(103)に格納されたハッシュ値に対するインデックスを取得させる、インデックスを課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)へ送信させる命令を含む、CDFデバイス(102)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと1つ又は複数のプロセッサとを備える、課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金データ機能(CDF)デバイス(102)であって、前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CDFデバイス(102)に、
課金トリガ機能(CTF)デバイス(101)から前記CDRを受信させ、
前記CDRのハッシュ値を計算させ、
前記CDRの前記ハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳(103)に格納させ、
前記ブロックチェーン台帳(103)に格納された前記ハッシュ値に対するインデックスを取得させ、
前記インデックスを課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)に送信させる
命令を含む、CDFデバイス(102)。
【請求項2】
前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CDFデバイス(102)に、前記ハッシュ値及び前記CDR識別子を同じインデックスに格納させる命令を含む、請求項1に記載のCDFデバイス(102)。
【請求項3】
前記インデックスが、前記ブロックチェーン台帳(103)内の格納された前記ハッシュ値及び前記CDR識別子の位置の指示を含む、請求項1又は2に記載のCDFデバイス(102)。
【請求項4】
前記インデックスが、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれかである、請求項1から3のいずれか一項に記載のCDFデバイス(102)。
【請求項5】
前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CDFデバイス(102)に、前記CDRを前記CGFデバイス(104)に更に送信させる命令を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のCDFデバイス(102)。
【請求項6】
前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CDFデバイス(102)に、データレコード転送リクエストメッセージを介して前記CGFデバイス(104)に前記CDRを送信させる命令を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のCDFデバイス(102)。
【請求項7】
前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CDFデバイス(102)に、前記データレコードパケット内の1つ又は複数の情報エレメントを使用して、前記CDRと前記インデックスとを一緒に送信させる命令を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のCDFデバイス(102)。
【請求項8】
前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CDFデバイス(102)に、データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを使用して、インデックスのリストに含まれる前記CDR及び前記インデックスを一緒に送信させる命令を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のCDFデバイス(102)。
【請求項9】
メモリと、1つ又は複数のプロセッサとを備える、課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)であって、前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、
課金データ機能(CDF)デバイス(102)から第1のインデックスを受信させ、
ブロックチェーン台帳(103)から前記第1のインデックスを使用して第1のハッシュ値を取得させ、
前記CDRの第2のハッシュ値を計算し、前記ブロックチェーン台帳(103)から取得された前記第1のハッシュ値と比較させ、
前記第1のハッシュ値が前記第2のハッシュ値と一致する場合、前記CDRの処理を実行させ、
処理された前記CDRの第3のハッシュ値を計算させ、
前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを前記ブロックチェーン台帳(103)に格納させる
命令を含む、CGFデバイス(104)。
【請求項10】
前記第1のインデックスが、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれか1つである、請求項9に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項11】
前記第1のインデックスが、前記ブロックチェーン台帳(103)内の前記第1のハッシュ値及び前記CDR識別子の位置の指示を含む、請求項9又は10に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項12】
前記CGFデバイス(104)が、データレコード転送リクエストメッセージを介して前記CDRを受信するように設定される、請求項11のいずれか一項に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項13】
前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、データレコードパケット内の1つ又は複数の情報エレメントを用いて、前記CDR及び前記インデックスを一緒に受信させる命令を含む、請求項9から11のいずれか一項に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項14】
前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを介して、インデックスのリストに含まれる前記CDR及び前記インデックスを一緒に受信させる命令を含む、請求項9から11のいずれか一項に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項15】
前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスが格納されている前記ブロックチェーン台帳(103)から第2のインデックスを更に取得させる命令を含む、請求項9から14のいずれか一項に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項16】
メモリと、インターフェースと、1つ又は複数のプロセッサとを備え、前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、前記CDRをデータ保持システムに格納させる命令を含む、請求項9から15のいずれか一項に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項17】
メモリと、インターフェースと、1つ又は複数のプロセッサとを備え、前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、前記第2のインデックスを前記CDRと一緒に前記データ保持システムに格納させる命令を含む、請求項9、15、又は16のいずれか一項に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項18】
メモリと、インターフェースと、1つ又は複数のプロセッサとを備え、前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、法執行機関(LEA)デバイスが、処理された前記CDRの格納された前記第3のハッシュ値を取得することによって前記CDRの前記完全性を検証するために、処理された前記CDRの前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを前記ブロックチェーン台帳(103)に格納させる命令を含む、請求項9から17のいずれか一項に記載のCGFデバイス(104)。
【請求項19】
課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金データ機能(CDF)デバイス(102)によって実行される方法であって、
課金トリガ機能(CTF)デバイス(101)から前記CDRを受信することと、
前記CDRのハッシュ値を計算することと、
前記CDRの前記ハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳(103)に格納することと、
前記ブロックチェーン台帳(103)に格納された前記ハッシュ値に対するインデックスを取得することと、
前記インデックスを課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)に送信することと
を含む、方法。
【請求項20】
前記ハッシュ値及び前記CDR識別子を同じインデックスに格納することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記インデックスが、前記ブロックチェーン台帳(103)内の格納された前記ハッシュ値及び前記CDR識別子の位置の指示を含む、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記インデックスが、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれか1つである、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記CDRを前記CGFデバイス(104)に送信することを更に含む、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
データレコード転送リクエストメッセージを介して前記CDRを送信することを含む、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
データレコードパケットの1つ又は複数の情報エレメントを用いて前記CDR及び前記インデックスを一緒に送信することを含む、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを用いて、前記CDRと、インデックスのリストに含まれる前記インデックスとを一緒に送信することを含む、請求項19から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)によって実行される方法であって、
課金データ機能(CDF)デバイス(102)から、第1のインデックスを受信することと、
ブロックチェーン台帳(103)から、前記第1のインデックスを用いて第1のハッシュ値を取得することと、
前記CDRの第2のハッシュ値を計算し、前記ブロックチェーン台帳(103)から取得された前記第1のハッシュ値と比較することと、
前記第1のハッシュ値が前記第2のハッシュ値と一致する場合、前記CDRの処理を実行することと、
処理された前記CDRの第3のハッシュ値を計算することと、
前記ブロックチェーン台帳(103)に、前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを格納することと
を含む、方法。
【請求項28】
前記インデックスが、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれか1つである、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のインデックスが、前記ブロックチェーン台帳(103)内の前記第1のハッシュ値及び前記CDR識別子の位置の指示を含む、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項30】
データレコード転送リクエストメッセージを介して前記CDRを受信することを含む、請求項29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
データレコードパケットの情報エレメントを介して前記CDR及び前記インデックスを一緒に受信することを含む、請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを介して、インデックスのリストに含まれる前記CDR及び前記インデックスを受信することを含む、請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスが格納されている前記ブロックチェーン台帳(103)から第2のインデックスを取得することを含む、請求項27から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記CDRをデータ保持システムに格納することを更に含む、請求項27から33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記第2のインデックスを前記CDRと一緒に前記データ保持システムに格納することを含む、請求項27、33、又は34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
法執行機関(LEA)デバイス(106)が、処理された前記CDRの格納された前記第3のハッシュ値を取得することによって前記CDRの前記完全性を検証するために、処理された前記CDRの前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを前記ブロックチェーン台帳(103)に格納する、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
課金データ機能(CDF)デバイス(102)と、課金ゲートウェイ機能CGFデバイス(104)と、法執行機関(LEA)デバイス(106)とを含む課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するために適合されたシステム(1100)であって、
前記CDFデバイス(102)において課金トリガ機能(CTF)から前記CDRを受信し、
前記CDFデバイス(102)において前記CDRの第1のハッシュ値を計算し、
前記CDFデバイス(102)により、前記CDRの前記第1のハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳(103)に格納し、
前記CDFデバイス(102)において、前記ブロックチェーン台帳(103)に格納された前記第1のハッシュ値に対する第1のインデックスを取得し、
前記CDFデバイス(102)から前記CGFデバイス(104)に前記第1のインデックスを送信し、
前記CGFデバイス(104)において、前記CDFデバイス(102)から前記第1のインデックスを受信し、
前記CGFデバイス(104)において、ブロックチェーン台帳(103)から、前記第1のインデックスを用いて前記第1のハッシュ値を取得し、
前記CGFデバイス(104)において、前記CDRの第2のハッシュ値を計算し、前記ブロックチェーン台帳(103)から取得した前記第1のハッシュ値と比較し、
前記CGFデバイス(104)において、前記第1のハッシュ値が前記第2のハッシュ値と一致する場合、前記CDRの処理を実行し、
前記CGFデバイス(104)において、処理された前記CDRの第3のハッシュ値を計算し、
前記CGFデバイス(104)により、前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを前記ブロックチェーン台帳(103)に格納し、
前記LEAデバイス(106)において、前記ブロックチェーン台帳(103)から、処理された前記CDRの前記第3のハッシュ値を取得し、
前記LEAデバイス(106)において、前記CDR又は処理された前記CDRの完全性を検証する
ように動作可能である、システム(1100)。
【請求項38】
処理された前記CDRを前記CGFデバイス(104)により、データ保持システム(DRS)(105)に格納し、
前記LEAデバイス(106)において、前記DRS(105)から処理された前記CDRを取得し、
前記LEAデバイス(106)において、処理された前記CDR及び処理された前記CDRの前記第3のハッシュ値を用いて、前記CDR又は処理された前記CDRの完全性を検証する
ように更に動作可能である、請求項37に記載のシステム(1100)。
【請求項39】
CDFデバイス(102)上で実行されると、前記CDFデバイスに請求項19から26のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項40】
CGFデバイス(104)上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に請求項27から36のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項41】
請求項39及び/又は請求項40に記載のコンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読記憶手段を備える、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、課金データレコード(CDR:Charging Data Function)及びその完全性保証に関する。より具体的には、本発明は、方法、デバイス、システム、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
課金データレコード(CDR)は、モバイルネットワークの運用保守の補助として設計される。CDRは、従来、課金の目的でデータトラフィック量を評価するために使用されてきた。
【0003】
「犯罪科学的セルサイト解析-検証とエラー軽減方法」に見られるように、CDRは、法執行機関用の犯罪科学的解析などの目的のために、モバイルネットワークの合法的インターセプトのインターフェースを介して提供される情報を補完するために更に利用されてきた。CDRは、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ネットワーク内の課金データ機能(CDF)及び課金ゲートウェイ機能(CGF)機能によって生成され、例えば、国際公開第2009/103340号の「IPサービスのデータ保持と合法的インターセプト」に概説されているように、データ保持システム(DRS)に取り付けられたインターフェースを介して通信オペレータドメインの外部で利用可能になる。
【0004】
国際公開第2020/013742号の「合法的相互運用データの検証」に見られるように、合法的インターセプト(LI)セッション中に捕捉されたデータの完全性を検証し、LIセッションの確立に応答して法人組織に転送されたデータの有効性及び完全性に関する情報を提供するためのブロックチェーンベースの解決策が存在する。しかしながら、このような解決策は、ブロックチェーンに特徴付けして格納することができない無限に長いインターセプトセッションに転換され、CDRとの関連では実現不可能な解決策となる。
【0005】
更に、例えば、ETSI TS 102 232-1など、LIインターフェースで使用されるのと同様の完全性保証メカニズムを採用すると、CDFとCGFとの間の通信、及び潜在的にCGFとデータ保持機能との間の通信のみを保護できるようになるが、CDF及びCGF自体は依然として改ざんされる可能性がある。
【0006】
セキュリティログは、メッセージ認証コード(MAC)とデジタル署名(DA)との組合せを使用して、ログエントリを連鎖させることに基づく。各ロガーは、真正性と否認防止を保証する一対の署名鍵を有する。「セキュアログの分散不変性」では、セキュリティロガーがチェックポイントで定期的にハッシュを発行する。チェックポイントに含まれる情報は、現在のチェックポイントと以前のチェックポイントとの間のエントリのブロックの検証を可能にする。ハッシュは、発行されたチェックポイントごとにブロックチェーンに公開される。更に、ブロックチェーン内の各ログは、他のログと区別するためのログ識別子を有する。このような解決策は、CDFやCGFでは一般的な実際に元のログを変換する処理に対して、多くの誤ったアラームを引き起こしている。更に、ログ変更の追跡可能性は、この解決策によって提供されない。
【0007】
LIインターフェースには、通信オペレータドメイン外に転送されるデータの完全性保証が含まれており、一方、ライブシグナリングとユーザプレーンキャプチャにより、悪意のある干渉を達成することは極めて困難であることを保証する。しかしながら、CDRは、DRSに格納されるまでにいくつかの処理ステップを経ており、各処理段階の後に元のデータが破壊され得る。これは、不正ユーザがシステムにアクセスし、DRSに安全に格納される前にCDRを削除又は変更し得る攻撃の機会を生み出す。このような解決策の更なる問題は、法執行機関(LEA)による捜査中に、個人又は組織を偽って関与させるために使用され得て、偽のCDRを挿入する可能性である。
【0008】
ブロックチェーンはファイルの保護に使用されることが知られているが、上記で説明したように、このような解決策をCDRに直接適用すると、以下の理由により次善の解決策が提供される。第1に、ブロックチェーン内のレコードを検索することは、非常に時間と計算能力を要する。CDR検索を実行しながらコンセンサスプロトコルを満たすための消費電力は非常に大きい。第2に、トランザクションごとに新しいアドレスが生成される。第3に、ログファイルをリアルタイムで処理し、同時にログ内のエントリの真正性及び完全性を確認する必要がある。第4に、ブロックチェーンデータベース全体を3GPP CDF又はCGFノードに格納する必要があると、過剰な量のメモリストレージを使用することを意味する。
【0009】
したがって、CDRの完全性保証を提供するという問題に対処するための新しい解決策が必要である。
【発明の概要】
【0010】
上記の1つ又は複数の問題を克服するために、本発明の目的は、CDRの完全性保証を提供又は可能にすることである。更に、本発明は、以下に見られるように多くの利点を提供する。
-ブロックチェーン台帳内でのCDRに関連するより高速な検索に起因する消費電力の削減を可能にする
-CDRの容易な追跡可能性
-ブロックチェーン台帳上のメモリ空間の占有が少ない
-CDRの安全なハンドリング
-CDRの改ざんや悪意のある操作に対するセキュリティの強化
-CDRの処理の高速化によるコスト削減
-LEAなどの法人組織によるCDRの迅速かつ安全な検証を可能にする
【0011】
前記目的を達成するために、第1の態様によれば、メモリと1つ又は複数のプロセッサとを備える、課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金データ機能(CDF)デバイスが提供される。前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、CDFデバイスに、第1に、課金トリガ関数CTFデバイスからCDRを受信させる命令を含む。第2に、CDRのハッシュ値を計算する。第3に、CDRのハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳に格納する。更に、ブロックチェーン台帳に格納されたハッシュ値に対するインデックスを取得し、最後に、そのインデックスを課金ゲートウェイ機能CGFデバイスに送信する。
【0012】
第2の態様によれば、CDRの完全性保証を提供するためのCGFデバイスが提供される。CGFデバイスは、メモリ及び1つ又は複数のプロセッサを備える。前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、CGFデバイスに、CDFデバイスから第1のインデックスを受信させ、ブロックチェーン台帳から第1のインデックスを使用して第1のハッシュ値を取得させ、CDRの第2のハッシュ値を計算してブロックチェーン台帳から取得された第1のハッシュ値と比較させ、第1のハッシュ値が第2のハッシュ値と一致する場合にCDRの処理を実行させ、処理されたCDRの第3のハッシュ値を計算させ、第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスをブロックチェーン台帳に格納させる命令を含む。
【0013】
第3の態様によれば、CDRの完全性保証を提供するためにCDFデバイスによって実行される方法が提供される。本方法は、CTFデバイスからCDRを受信することを含む。本方法は、CDRのハッシュ値を計算することを更に含む。本方法は、CDRのハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳に格納することを更に含む。本方法は、ブロックチェーン台帳に格納されたハッシュ値に対するインデックスを取得することを更に含む。最後に、本方法は、更にインデックスをCGFデバイスに送信することを含む。
【0014】
第4の態様によれば、CDRの完全性保証を提供するためにCGFデバイスによって実行される方法が提供される。本方法は、CDFデバイスから第1のインデックスを受信することを含む。本方法は、ブロックチェーン台帳から、第1のインデックスを使用して第1のハッシュ値を取得することを更に含む本方法は、CDRの第2のハッシュ値を計算し、ブロックチェーン台帳から取得された第1のハッシュ値と比較することを更に含む。本方法は、第1のハッシュ値が第2のハッシュ値と一致する場合、CDRの処理を実行することを更に含む。本方法は、処理されたCDRの第3のハッシュ値を計算することを更に含む。本方法は、第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスをブロックチェーン台帳に格納することを更に含む。
【0015】
第1及び第3の態様による一実施形態では、ハッシュ値及びCDR識別子を同じインデックスに格納することを含む。
【0016】
第1及び第3の態様による一実施形態では、インデックスには、ブロックチェーン台帳内に格納されたハッシュ値及びCDR識別子の位置に関する指示を含む。
【0017】
第1及び第3の態様による一実施形態では、インデックスは、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれか1つである。
【0018】
第1及び第3の態様による一実施形態では、CDRをCGFデバイスに送信することを更に含む。
【0019】
第1及び第3の態様による一実施形態では、データレコード転送リクエストメッセージを介してCDRを送信することを含む。
【0020】
第1及び第3の態様による一実施形態では、データレコードパケットの1つ又は複数の情報エレメントを使用してCDR及びインデックスを一緒に送信することを含む。
【0021】
第1及び第3の態様による一実施形態では、データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを使用して、CDRとインデックスリストに含まれるインデックスとを一緒に送信することを含む。
【0022】
第2及び第4の態様による一実施形態では、インデックスは、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれか1つである。
【0023】
第2及び第4の態様による一実施形態では、第1のインデックスは、ブロックチェーン台帳内の第1のハッシュ値及びCDR識別子の位置に関する指示を含む。
【0024】
第2及び第4の態様による一実施形態では、データレコード転送リクエストメッセージを介してCDRを受信することを含む。
【0025】
第2及び第4の態様による一実施形態では、データレコードパケットの情報エレメントを介してCDR及びインデックスを一緒に受信することを含む。
【0026】
第2及び第4の態様による一実施形態では、データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを介して、CDRとインデックスリストに含まれるインデックスとを受信することを含む。
【0027】
第2及び第4の態様による実施形態では、第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスが格納されているブロックチェーン台帳から第2のインデックスを取得することを含む。
【0028】
第2及び第4の態様による一実施形態では、CDRをデータ保持システムに格納することを更に含む。
【0029】
第2及び第4の態様による一実施形態では、第2のインデックスをCDRと共にデータ保持システムに格納することを含む。
【0030】
第2及び第4の態様による一実施形態では、LEAデバイスは、処理されたCDRの格納された第3のハッシュ値を取得することによってCDRの完全性を検証するために、処理されたCDRの第3のハッシュ値と第1のハッシュ値の第1のインデックスとをブロックチェーン台帳に格納する。
【0031】
第5の態様によれば、CDFデバイス、CGFデバイス、及びLEAデバイスを備え、CDRの完全性保証を提供するように適合されたシステムが提供され、このシステムは、CDFデバイスにおいてCTFからCDRを受信する、CDFデバイスにおいてCDRの第1のハッシュ値を計算する、CDRの第1のハッシュ値及びCDR識別子をCDFデバイスによってブロックチェーン台帳に格納する、ブロックチェーン台帳に格納された第1のハッシュ値に対する第1のインデックスをCDFデバイスにおいて取得する、CDFデバイスから第1のインデックスをCGFデバイスに送信する、CDFデバイスから第1のインデックスをCGFデバイスにおいて受信する、第1のインデックスを使用してブロックチェーン台帳から第1のハッシュ値をCGFデバイスにおいて取得する、CGFデバイスにおいてCDRの第2のハッシュ値を計算してブロックチェーン台帳から取得された第1のハッシュ値と比較する、第1のハッシュ値が第2のハッシュ値と一致する場合にCGFデバイスにおいてCDRの処理を実行する、処理されたCDRの第3のハッシュ値をCGFデバイスにおいて計算する、CGFデバイスによって、第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスをブロックチェーン台帳に格納する、処理されたCDRの第3のハッシュ値をブロックチェーン台帳からLEAデバイスにおいて取得し、CDR又は処理されたCDRの完全性をLEAデバイスにおいて検証するように動作可能である。
【0032】
第5の態様による一実施形態では、システムは更に、処理されたCDRをCGFデバイスによってデータ保持システムDRSに格納する、処理されたCDRをDRSからLEAデバイスにおいて取得する、処理されたCDR及び処理されたCDRの第3のハッシュ値を使用してCDR又は処理されたCDRの完全性をLEAデバイスにおいて検証するように動作する。
【0033】
第6の態様によれば、CDFデバイス上で実行されると、CDFデバイスに、第3の態様による1つ又は複数の方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
【0034】
第7の態様によれば、CGFデバイス上で実行されると、第4の態様による1つ又は複数の方法をCGFデバイスに実行させる命令を含むコンピュータプログラムが提供される。
【0035】
第8の態様によれば、第6の態様及び/又は第7の態様によるコンピュータプログラムが格納されるコンピュータ可読記憶手段を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の一実施形態によるCDRの完全性保証を提供するための様々な構成要素を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるCDRの完全性保証を提供するためのフローチャートを示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるデータレコードパケット内の情報エレメントを示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるデータレコードデータレコード転送リクエスト内の情報エレメントを示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態による方法を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態による方法を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による、CDRの完全性保証を提供するように設定されたCDFデバイスを示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態による、CDRの完全性保証を提供するためのCDFデバイスを示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態によるCDRの完全性保証を提供するように設定されたCGFデバイスを示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるCDRの完全性保証を提供するためのCGFデバイスを示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態によるシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本明細書で開示される1つ又は複数の実施形態は、ブロックチェーン台帳103などの軽量ブロックチェーン、CDFデバイス102などの課金データ機能(CDF)、及びCGFデバイス104などの課金ゲートウェイ機能(CGF)を使用して、課金データレコード(CDR:Charging Data Function)に関連付けられたハッシュ値をブロックチェーン台帳103に格納できるようにする解決策を提案する。CDFデバイス102は、Gaインターフェースを介してブロックチェーン上のインデックスをCGFに送信する。CGFデバイス104は、受信されたインデックスに基づいてブロックチェーン台帳103にアクセスし、ハッシュを計算してブロックチェーン台帳103から取得したデータと比較することによって、CDR検証プロセスを拡張する。これらの値が一致する場合、CDRは、例えば、3GPP仕様に従って、CGFデバイス104によって更に処理される。CGFデバイス104は、CDRの処理を終了すると、新しいハッシュ値を計算し、受信した元のレコードのインデックスと共に新しいハッシュ値をブロックチェーンに格納する。
【0038】
本明細書で説明する発明を更に詳述するために、
図1は、CDRの完全性保証を提供するために使用される様々な構成要素を示す。より具体的には、この構成要素は、課金転送機能(CTF)デバイス101、CDFデバイス102、ブロックチェーン台帳103、CGFデバイス104、データ保持システム(DRS)105、及び法執行機関(LEA)106デバイスを含む。更に、CTFデバイス101及びCDFデバイス102は、基準点Rfとのインターフェースを介して通信し、CDFデバイス102及びCGFデバイス104は、基準点Gaとのインターフェースを介して通信し、インターフェースは、本明細書で開示する本発明に従って修正され、ブロックチェーン台帳103及びLEAデバイス106は、本明細書で開示された本発明に従って修正されたHi-Bインターフェースを介して通信する。LEAデバイス106とDRS105とは、ハンドオーバインターフェース-A(Hi-A)やハンドオーバインターフェース-B(Hi-B)などのインターフェースを介して通信する。Gaは、CDR転送のためのCDFとCGFとの間の基準点である。Rfは、ネットワーク要素内のCTFとオフライン課金用のCDFとの間の基準点である。Hi-Aインターフェース及びHi-Bインターフェースは、例えばETSI TS 102 657などの規格に従って規定され得る。Hi-Bインターフェースは、例えば、ETSI TS 102 657で規定されているように、「保持データ応答」メッセージの一部として提供されるデータにCDRのブロックチェーンインデックスを含めるように修正又は拡張することができる。
【0039】
CTF、例えば、CTFデバイス101は、当事者又は加入者によるネットワークリソース消費に基づいて課金イベントを生成するノード又はエンティティ又はデバイスである。
【0040】
CDRは、CTFデバイス101によって生成されたものなど、課金イベントに関する情報のフォーマットされた集合体であり、例えば、課金や会計に使用するための通話設定時間、通話時間、転送データ量などである。課金される各当事者について、課金対象イベントの一部又は全ての課金について、個別のCDRが生成されるものとする、すなわち、例えば、その継続期間が長いため、又は複数の課金対象が課金されるため、単一の課金対象イベントに対して複数のCDRが生成され得る。以後GTP’と呼ばれるCDR転送に使用されるGPRSプロトコルは、GPRSトンネリングプロトコル(GTP)から派生したプロトコルであり、CDR転送の信頼性を向上させるために強化されている。言い換えれば、GTP’は、Ga基準点に関連するトランスポートプロトコルであり、CDRをCDFデバイス102からCGFデバイス104に転送するための機能を提供する。
【0041】
CDFデバイス102及びCGFデバイス104は、コアネットワークドメイン、サブシステム又はサービス内のエンティティ又はノード又はデバイスであり、そのドメイン、サブシステム又はサービスの課金に関与する。CDF-CGF通信は、UDP/TCP及びIP上のGTP’を使用して実行される。各CDF、例えば、CDFデバイス102は、CDRを送信し得るCGF、例えば、CGFデバイス104の運用、管理、保守、及びプロビジョニング(OAM&P)の設定可能なアドレスリストを有する。リストは、CGFアドレスの優先順位に従って編成される。一次CGFデバイス104が利用できない場合、例えば、停止中である場合、CDFデバイス102は、CDRを二次CGFデバイス104などに送信し得る。
【0042】
DRS105は、管理情報、リクエスト情報、及び応答情報を、インターフェースHi-Aを介してLEAデバイス106と交換するように設定された管理機能105aを備える。更に、DRS105は、DRS105の格納手段105cから保持データを取得し、そのようなデータを本発明によるフォーマットでインターフェースHi-Bを介してLEAデバイス106に転送するように設定された仲介/配信機能105bを含む。
【0043】
ブロックチェーン技術は、異なるエンティティ間で交換されたメッセージを追跡する分散型台帳を保持することに基づいている。ブロックチェーン台帳103などのブロックチェーンは、ブロックと呼ばれる連続的に拡張可能なレコードのリストで構成され、暗号技術を使用してリンクされている。通常、各ブロックには、チェーン内の前のブロックの暗号化ハッシュ、タイムスタンプ、及びデータが含まれる。ブロックチェーン上のデータの読み出し及び書き込みは、ブロックチェーン固有のライブラリを介して実行され得る。例えば、Ethereumブロックチェーンでは、このようなライブラリはweb3又はMetamaskであり得る。更に、一例として、Ethereumブロックチェーンの場合、ブロックチェーンクライアントは、JavaScript Object Notation、JSON、over Hypertext Transfer Protocol、HTTP、POSTなどのアプリケーション層メッセージを交換し得る。特定のライブラリに関する更なる詳細は本発明の範囲外であり、したがって、例えば、台帳にトランザクションを送信するか、又は特定のインデックスで台帳の値を読み出すという効果を達成するための関連する呼び出しを特定するために、当業者であればこれらのライブラリの文書を容易に参照することができる。ブロックチェーンにデータを実際に格納する方法はいくつかあり得る。例えば、データは、トランザクションに関連付けられたデータフィールドに、又はスマートコントラクトの一部として格納され得る。当業者であれば、コストの最適化など、いくつかの追加の基準に基づいて実施態様を選択できることが理解されよう。
【0044】
一実施形態では、ブロックチェーン台帳103のブロック内のデータは、CDRのハッシュ値及びCDR識別子のうちの少なくとも一方を含む。更に別の実施形態では、データは、ブロックのインデックス及びCDRのハッシュ値を含む。ブロックのインデックスは、例えば、ハッシュ値又は何らかの他のハッシュ値が格納されるインデックスであり得る。いくつかの実施形態では、データは、1つ又は複数のCDR識別子、ブロックの1つ又は複数のインデックス、及びCDRの1つ又は複数のハッシュ値を含む。
【0045】
分散型台帳として使用する場合、ブロックチェーンは、ピアツーピアネットワーク、すなわちブロックチェーンネットワークによって管理され、このネットワークでは、全てのノード、例えば、CDFデバイス102、CGFデバイス104、及びLEAデバイス106は、集合的に、新しいブロックを検証するためのプロトコルに従う。設計上、ブロックチェーンは、データ、例えば、CDR、CDRのハッシュ値、又はCDRの格納されたハッシュのインデックスの変更に対して本質的に耐性があるが、これは、一度記録されると、任意の所与のブロック内のデータは、後続の全てのブロックを変更しない限り遡及的に変更することができないためであり、この変更にはネットワーク内の多数ノード間のコンセンサスが必要とされる。したがって、悪意のある行為者がデータを改ざんする可能性は非常に低い。
【0046】
図2は、本発明の一実施形態による流れ図である。矢印1によって示されるように、手順は、CTFデバイス101がCDRをCDFデバイス102に送信することから始まる。CDRは、Rfインターフェースを介して送信され得る。
【0047】
矢印2:CDRを受信すると、CDFデバイス102は、CDRの第1のハッシュ値を計算する。第1のハッシュ値は、任意のサイズのデータ、例えば、CDRを固定サイズ値にマッピングするために使用することができる任意のハッシュ関数を使用して計算し得る。CDRのこのハッシュ手順は、ブロックチェーンで実行される暗号化ハッシュ手順とは独立している/それに加えていることに留意されたい。また、CDFデバイス102は、CDR識別子をCDRと対応付ける。CDR識別子は、特定のCDRを識別する乱数、名前、又は両方の組合せであり得る。
【0048】
矢印3:予備ステップとして、ブロックチェーンクライアント、例えば、ブロックチェーンクライアント102aが設定される。ブロックチェーンクライアント102aの設定は、複数の特定のステップを含むことができる。しかしながら、このようなステップは当業者に知られており、したがって本明細書では更に詳細に説明しない。CDFデバイス102は、算出した第1のハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳103に格納する。言い換えれば、CDFデバイス102は、CDFデバイス102に含まれるブロックチェーンクライアント102aなどのブロックチェーンクライアントに対して、第1のハッシュ値及びCDR識別子のブロックチェーン台帳103への格納を実行するように命令する。この場合、ブロックチェーン台帳103は、別個のブロックチェーンネットワーク上で実行され得る。この実施形態は、CDFデバイス102が、以前及び将来の全てのCDRのハッシュ値又はCDR識別子を含む大量のブロックチェーントランザクションデータを不必要に格納する必要がないという利点を有する。
【0049】
代替的に、いくつかの実施形態では、ブロックチェーンクライアント102a自体がブロックチェーン台帳103として機能する。この場合、CDFデバイス102は、計算された第1のハッシュ値及びCDR識別子を、ブロックチェーン台帳103に、ブロックチェーン台帳103内に、すなわちCDFデバイス102に含まれるブロックチェーンクライアント102a内に格納する。この場合、CDFデバイス102は、ブロックチェーンネットワークの直接の一部である。
【0050】
上記の両方の実施形態を考慮すると、CDR自体をブロックチェーン台帳103に格納する必要はなく、CDRのハッシュ値のみが格納される。これは、CDR自体が格納されていないため、ブロックチェーンネットワーク上のメモリ空間の消費が少なく、処理が速く、電力消費が少なく、セキュリティが向上するという利点を有する。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1のハッシュ値及びCDR識別子は、ブロックチェーン台帳103内の同じインデックス、例えば、第1のインデックスに格納される。いくつかの他の実施形態では、第1のハッシュ値及びCDR識別子は、ブロックチェーン台帳103内の異なるインデックスに格納される。いくつかの実施形態では、第1のハッシュ値及びCDR識別子は、ブロックチェーンの同じトランザクション内に格納される。CDRの第1のハッシュ値とCDR識別子の両方を格納することにより、CDRの完全性の検証が、例えば、犯罪捜査などで重要な、CDRが時系列で変化されていなかったことの検証などが簡素化される。更なる利点は、CDFデバイス102がCDRに関連付けられたハッシュ値をブロックチェーン台帳103に格納することで、CDRを確保できることである。
【0052】
矢印4:CDFデバイス102は、ブロックチェーン台帳103から第1のインデックスを取得する。「取得する」という用語は、最初にリクエスト、例えば、第1のインデックスのリクエストを送信し、次いで応答、例えば、第1のインデックスを受信することを意味すると解釈され得る。いくつかの実施形態では、第1のインデックスは、少なくとも第1のハッシュ値が格納されるブロックチェーン台帳103内のインデックスである。いくつかの実施形態では、第1のインデックスはトランザクションIDである。いくつかの他の実施形態では、第1のインデックスはブロック高さ識別子である。
【0053】
CDFデバイス102は、ブロックチェーンクライアント102aを介して、ブロックチェーン台帳103から第1のインデックスを取得し得る。代替的に、CDFデバイス102は、ブロックチェーンクライアント103a自体が台帳である場合、ブロックチェーンクライアント103aから第1のインデックスを取得する。
【0054】
矢印5:CDFデバイス102は、第1のインデックスをCGFデバイス104に送信する。CGFデバイス102は、Gaインターフェースを介して第1のインデックスを送信し得る。Gaインターフェースは、メッセージの情報エレメント、例えば、データレコード転送リクエストに第1のインデックスを含めるように修正され得る。Gaインターフェースは、GTP’プロトコルを採用して、CDFデバイス102からCGFデバイス103に第1のインデックスを転送することができる。
【0055】
第1のインデックスを送信することができる異なる方法があり得る。例示として、このような2つの手順が本発明の一部として本明細書で説明されているが、第1のインデックス及びCDRは、CDFデバイス102からCGFデバイス104に一緒に送信される。
【0056】
データレコード転送リクエスト(DRTR)メッセージは、少なくともCDRをCDFデバイス102からCGFデバイス104に送信するために使用される。DRTRメッセージは、表1に従って以下に示すような情報エレメント(IE)を含む。
表1データレコード転送リクエストメッセージに含まれる異なるIE
【0057】
一例として、一般的なCDR転送手順を以下に要約する。
i.CDFデバイス102は、CDR(複数可)をパケットでCGFデバイス104、例えば、一次CGF「CGF1」に送信する。CDRは、DRTRメッセージを使用して送信され、パケット転送コマンドIEの値は「データレコードパケットを送信する」である。
ii.CGFデバイス104は、受信したメッセージを開き、パケットコンテンツを安全な方法で、例えば、冗長RAMメモリユニットやミラーリングされた不揮発性メモリに、又はDRS105のような別のノード/エンティティにさえ格納する。
iii.CDR受信エンティティ、すなわちCGFデバイス104は、パケット受信成功の確認をCDFに送信する。確認は、データレコード転送応答メッセージを使用して実行され、原因値は「リクエストを受理した」である。
iv.CDFデバイス102によって肯定的な応答「リクエストを受理した」が受信された後、CDFデバイス102は、その送信バッファから正常に送信されたCDRを削除し得る。
手順1:例えば、表1のように、データレコードパケットIEを使用する
【0058】
図3は、データレコードパケット(DRP)IEを例示する。DRP IEは、パケット転送コマンドが「データレコードパケットを送信する」であるか、又は「複製される可能性のあるデータレコードパケットを送信する」であるかに基づいて条件付きで存在する。それは、1つ又は複数のCDRを含有し得る。「空パケット」が送信されるべきである場合、DRP IEには、十進数で値252のタイプフィールドと、値0の長さフィールドのみが含まれる。
【0059】
図3によれば、CDRフォーマットを識別する2つのフィールド、すなわちデータレコードフォーマット及びデータレコードフォーマットバージョンが存在する。CDRのフォーマットは、データレコードフォーマットの値によって識別されるように、ASN.1又は他の何らかのフォーマットであってもよい。データレコードフォーマットバージョンは、CDR符号化に使用された技術仕様のリリース番号及びバージョン番号を識別する。フィールドデータレコード<サフィックス>は、送信されるCDRを指す。
【0060】
図3から更に分かるように、新しい分野、すなわちCDRのブロックチェーンインデックスが導入されてきた。各データレコード、例えば、CDRは、CDRのフィールドブロックチェーンインデックスに含まれるそれぞれの第1のインデックスと関連付けられる。第1のインデックスを含むCDRのフィールドブロックチェーンインデックスは、DRP IEにおいて少なくとも1オクテットの長さを占める。
【0061】
したがって、本発明によって、第1のハッシュ値及びCDR識別子がブロックチェーン台帳103に格納される位置を示す第1のインデックスを、CDFデバイス102からCGFデバイス10に送信することが可能になる。
手順2:例えば、表1のように、プライベート拡張IEを使用する
【0062】
プライベート拡張(PE)IEは随意であり、通常、ネットワークベンダー又はオペレータ固有の情報を含む。PE IEは、第1のインデックスを送信するために使用され得る。
図4から分かるように、PE IEは、ブロックチェーンインデックス1~nとして表される1つ又は複数のインデックスと、CDR1~nとして表されるそれらに対応するCDRとを含む。ブロックチェーンインデックスは、例えば、矢印5に関して上述したように第1のインデックスであり得る。一実施形態では、1つ又は複数のブロックチェーンインデックス及びそれらに対応するCDRは、リストに含まれる。いくつかのその他の実施形態では、1つ又は複数のブロックチェーンインデックス及びそれらに対応するCDRは、キーと値のペアからなる辞書に含まれる。いくつかの実施形態では、個々のブロックチェーンインデックス及び/又はCDRは、別個のフィールドに含まれる。
【0063】
したがって、本発明によって、第1のハッシュ値及びCDR識別子がブロックチェーン台帳103に格納される位置を示す第1のインデックスを、CDFデバイス102からCGFデバイス10に送信することが可能になる。
【0064】
矢印6:CGFデバイス104は、CDFデバイス102から第1のインデックス及びCDRを受信する。CDFデバイスは、第1のインデックスを用いて、ブロックチェーン台帳103からCDRの第1のハッシュ値及び/又はCDR識別子を取得する。「取得する」という用語は、最初にリクエスト、例えば、第1のハッシュ値を求めるリクエストを送信し、次いで応答、例えば、第1のハッシュを受信することを意味すると解釈され得る。ブロックチェーンクライアント、例えば、ブロックチェーンクライアント104aが既に設定されていると仮定する。ブロックチェーンクライアント104aの設定は、複数の特定のステップを含み得る。しかしながら、このようなステップは当業者に知られており、したがって本明細書では更に詳細に説明しない。CGFデバイス104は、ブロックチェーンクライアント104などのブロックチェーンクライアントに、ブロックチェーン台帳103から第1のハッシュ値及び/又はCDR識別子を取得するよう命令し得る。この場合、ブロックチェーン台帳103は、別個のブロックチェーンネットワーク上で実行され得る。いくつかの他の実施形態では、ブロックチェーンクライアント104a自体がブロックチェーン台帳103であり、その場合、第1のハッシュ値及びCDR識別子は、CGFデバイス104に格納された台帳内から取得される。
【0065】
ブロックチェーン台帳103に格納された多数のトランザクションは、特定のデータ値を含む可能性があるトランザクションを検索するのに計算コストがかかる。第1のインデックスなどのインデックスを用いると、CDRエントリに関連付けられたハッシュ値がブロックチェーン台帳103のどこに格納されたかを迅速に見つけることが可能になる。CGFデバイス104は、通常、自由に使える大量の計算能力を持たず、そのほとんどはほぼリアルタイムでCDRを処理するために使用されることから、このような計算リソースの削減は、CDRの完全性保証プロセスを確保するために有用である。インデックスを取得する第2の利点は、インデックスに格納されたCDR識別子を使用してCDRの追跡可能性を容易に実現することである。
【0066】
矢印7:CGFデバイス104は、CDFデバイス102から受信したCDRの第2のハッシュ値を計算する。CGFデバイス104は、第2のハッシュ値を計算するためにCDFデバイス102と同様の関数を使用し得る。次に、第2のハッシュ値を取得した第1のハッシュ値と比較して、一致するかどうかを判定する。2つのハッシュ値が一致する場合、CDRは正しい改ざんされていないCDRであると検証される。
【0067】
矢印8:次いで、CGFデバイスは、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致することを評価した後、CDRの処理に進む。CDRを処理することは、CDRが意味論的及び/又は構文論的な妥当性チェックを受けていることを指し得る。更に、処理は、CGFデバイス104が、CDRが良好にフォーマットされていないか、そうでなければ誤っているか破損していると判定することを含み得る。CDRが良好にフォーマットされていない、正しくない、又は破損していると判定された場合、CGFデバイス104は、1つ又は複数の欠陥のあるCDRパラメータを、パラメータに対して許容される構文の範囲内で、適切な「置換」インジケータで埋めることができる。エラーによりCDRが使用不能になった場合、すなわち上記の誤りのあるパラメータの置換が不可能な場合、CDRに関してCGFデバイス104の更なるアクションは実行され得ない。誤りのあるパラメータを置換できない場合の一例は、CGFデバイス104が受信したCDRの「CDRタイプ」属性が破損している場合である。
【0068】
矢印9:処理されたCDR、すなわちエラーのないCDR又はエラーが修正されたCDRが得られると、又はCDRの処理が完了すると、CGFデバイス104は、処理されたCDR)の第3のハッシュ値を計算する。第1のハッシュ値及び/又は第2のハッシュ値を計算する場合に用いられるのと同様のハッシュ関数を用いてもよい。
【0069】
矢印10:次いで、CGFデバイス104は、処理されたCDRの第3のハッシュ値及びCDRの第1のハッシュ値の第1のインデックスをブロックチェーン台帳103に格納する。言い換えれば、CGFデバイス104は、CGFデバイス104に含まれるブロックチェーンクライアント104aなどのブロックチェーンクライアントに対して、第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスのブロックチェーン台帳103への格納を実行するよう命令する。第3のハッシュ値と第1のインデックスの両方は、ブロックチェーン台帳103の第2のインデックスに格納され得る。この場合、ブロックチェーン台帳103は、別個のブロックチェーンネットワーク上で実行され得る。
【0070】
代替的に、いくつかの実施形態では、ブロックチェーンクライアント104a自体がブロックチェーン台帳103として機能する。この場合、CGFデバイス104は、計算された第3のハッシュ値及び第1のインデックスを、CGFデバイス104に含まれるブロックチェーン台帳103、すなわちブロックチェーンクライアント102aに格納する。CGFデバイス104は、この場合、ブロックチェーンネットワークの直接の一部である。
【0071】
処理されたCDRの第3のハッシュ値と共に第1のハッシュ値の第1のインデックスを格納することによって、CGFデバイス104は、この処理されたCDRが初期CDR、すなわち処理前にCDFデバイス102から送信されたCDRから得られたものであることを認証する。これにより、たとえ初期CDRが削除されていたとしても、処理されたCDRの起源の証明の準備が可能になる。
【0072】
この手順の更なる利点は、攻撃者がCGFデバイス103に悪意のあるCDR値を挿入することをより困難にすることである。例えば、CDRがCGFデバイス104で受信されたとき、攻撃者が悪意のあるCDRを挿入することに成功したと仮定する。本発明による1つ又は複数の実施形態は、全ての初期CDRが処理されたかどうか、及びどの処理されたCDRがどの初期CDRに関連付けられているかを容易に検証することを可能にする。処理されたCDRを、第1のインデックスを介して初期CDRまで辿ることができない場合、CDFは、検証エンティティ、例えば、LEAデバイス106によって単に破棄される可能性がある。
【0073】
次いで、CGFデバイス104は、ブロックチェーン台帳103から第2のインデックスを取得する。「取得する」という用語は、最初にリクエスト、例えば、第2のインデックスのリクエストを送信し、次いで応答、例えば、第2のインデックスを受信することを意味すると解釈され得る。
【0074】
第2のインデックスを取得する利点は、検証エンティティ、例えばLEAデバイス106が、ブロックチェーン台帳103内の処理されたCDRに関連付けられた第3のハッシュ値を検索することに関連する計算電力消費を削減できるようにすることである。更なる利点は、LEAデバイス106におけるCDRのオフライン処理の場合のコスト削減である。
【0075】
矢印11:CGFデバイス104は、処理されたCDR及び第2のインデックスをDRS105に格納する。言い換えれば、CGFデバイスは、処理されたCDR及び第2のインデックスをDRS105に送信して格納する。
【0076】
矢印12~13:LEAデバイス106は、LEA機能、すなわちLEA監視施設を含む法執行機関を含む。LEAデバイス106は、DRS105から新しいCDR、例えば、処理されたCDRを、以降「CDRv」と呼ばれる有効性をチェックする必要があるインデックス(例えば、第2のインデックス)と共に受信する。検証を行うために、LEAデバイス106は、最初にCDRvのハッシュ値を計算する。次いで、LEAデバイス105は、CDRvで受信したインデックスを用いて、このインデックスにおいてブロックチェーン台帳103に格納されたハッシュ値を取得する。LEAデバイス106は、ブロックチェーンクライアント、例えば、ブロックチェーンクライアント106aに、特定のハッシュ値を取得/検索するように命令し得る。次のステップとして、LEAデバイス106は、検索されたハッシュ値を、検証のために自身が計算したハッシュ値と比較する。2つのハッシュ値が一致する場合、LEAデバイス106は、CDRvが有効であると結論付ける。自身が計算したハッシュ値がブロックチェーンに格納された検索されたハッシュ値と異なる場合、LEAデバイス106は、CDRが無効であると結論付けて、必要なアクション、例えば、この出来事を破棄して記録する、アラームを発するなどのアクションをとる。
【0077】
したがって、CDRの強化された完全性保証が達成される。
【0078】
図5は、CDRの完全性保証を提供するためにCDFデバイス102によって実行される方法を示す。本方法は、
-CTFデバイス101からCDRを受信することと、
-CDRのハッシュ値を計算することと、
-CDRのハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳103に格納することと、
-ブロックチェーン台帳103に格納されたハッシュ値に対するインデックスを取得することと、
-CGFデバイス104にインデックスを送信することと
を含む。
【0079】
一実施形態では、ハッシュ値は第1のハッシュ値である。一実施形態では、インデックスは第1のインデックスである。
【0080】
図6は、CDRの完全性保証を提供するためにCGFデバイス104によって実行される方法を示す。本方法は、
-CDFデバイス102から第1のインデックスを受信することと、
-ブロックチェーン台帳103から第1のインデックスを使用して第1のハッシュ値を取得することと、
-CDRの第2のハッシュ値を計算してブロックチェーン台帳103から取得された第1のハッシュ値と比較することと、
-第1のハッシュ値が第2のハッシュ値と一致する場合にCDRの処理を実行することと、
-処理されたCDRの第3のハッシュ値を計算することと、
-第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスをブロックチェーン台帳103に格納することと
を含む。
【0081】
一実施形態では、本方法は、第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスが格納されている第2のインデックスを、ブロックチェーン台帳103から取得することを更に含む。
【0082】
図7は、CDRの完全性保証を提供するためのCDFデバイス102を示し、
-CDRを受信するように設定された受信ユニット701と、
-CDRのハッシュ値を計算するように設定された計算ユニット702と、
-CDRのハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳に格納するように設定された命令ユニット703と、
-ブロックチェーン台帳103に格納されたハッシュ値に対するインデックスを取得するように設定された取得ユニット704と、
-CGFデバイス104にインデックスを送信するように設定された送信ユニット705と
を備える。
【0083】
一般的には、各機能ユニット701~705、すなわち受信ユニット701、計算ユニット702、命令ユニット703、取得ユニット704及び送信ユニット705は、ハードウェア又はソフトウェアで実装され得る。好ましくは、1つもしくは複数の、又は全ての機能ユニット701~705は、場合によってはコンピュータ可読記憶媒体802又はメモリ801と協働して、1つ又は複数のプロセッサ803によって実装され得る。したがって、1つ又は複数のプロセッサ803は、機能ユニット701~705によって提供されるように、コンピュータ可読記憶媒体802又はメモリ801から命令をフェッチし、この命令を実行し、それによって本明細書に開示されるCDFデバイス102の任意のステップを実行するように構成されてもよい。
【0084】
図8によるCDFデバイス102は、格納能力及び/又は処理能力を有し得る。CDFデバイス102は、本明細書で説明される方法及び/もしくはプロセスのうちのいずれかを制御し、ならびに/又はそのような方法及び/もしくはプロセスを実行させるように設定され得る。プロセッサ803は、本明細書で説明されるCDFデバイス102の機能を実行するための1つ又は複数のプロセッサ803に対応する。CDFデバイス102は、メモリ801、又はデータ、プログラム可能なソフトウェアコード、及び/もしくは本明細書で説明するその他の情報を格納するように設定されたコンピュータ可読記憶媒体802を含む。特に、従来のプロセッサ及びメモリに加えて、CDFデバイス102は、処理及び/又は制御のための集積回路、例えば、命令を実行するように適合された1つ又は複数のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)を備えてもよい。プロセッサ803(複数可)は、メモリ801又はコンピュータ可読記憶媒体802にアクセスするように、例えば、書き込む及び/又は読み出すように設定されてもよく、メモリ801又はコンピュータ可読記憶媒体802は、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリ、例えば、キャッシュ及び/又はバッファメモリ及び/又はRAM(ランダムアクセスメモリ)及び/又はROM(読み出し専用メモリ)及び/又は光メモリ及び/又はEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を含んでもよい。
【0085】
メモリ801又はコンピュータ可読記憶媒体802は、1つ又は複数のプロセッサ803によって実行されると、CDFデバイス102に、CDFデバイス102に関して本明細書で説明したプロセス、例えば、
図5に関連して説明した方法(複数可)を実行させる命令を含み得る。命令は、CDFデバイス102に関連付けられたソフトウェア(SW)又はコンピュータプログラムであり得る。
【0086】
したがって、CDFデバイス102は、例えば、CDFデバイス102のメモリ801もしくはコンピュータ可読記憶媒体802に格納されるか、又はCDFデバイス102によってアクセス可能な外部メモリ、例えば、データベースに格納されるSWもしくはコンピュータプログラムを更に含んでもよい。SW又はコンピュータプログラムは、1つ又は複数のプロセッサ803によって実行可能であり得る。
【0087】
図9は、CDRの完全性保証を提供するためのCGFデバイス104を示し、
-第1のインデックスを受信するように設定された受信ユニット901と、
-第1のインデックスを使用して第1のハッシュ値を取得するように設定された取得ユニット902と、
-CDRの第2のハッシュ値を計算し、及び/又は処理されたCDRの第3のハッシュ値を計算するように設定された計算ユニット903と、
-第2のハッシュ値をブロックチェーン台帳から取得された第1のハッシュ値と比較するように設定された比較ユニット904と、
-第1のハッシュ値が第2のハッシュ値と一致する場合、CDRの処理を実行するように設定された実行ユニット905と、
-第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスをブロックチェーン台帳103に格納するように設定された命令ユニット906と
を備える。
【0088】
一実施形態では、計算ユニット903と比較ユニット904は、単一の計算比較ユニットに統合される。
【0089】
一般的には、各機能ユニット901~906、すなわち受信ユニット901、取得ユニット902、計算ユニット903、比較ユニット904、実行ユニット905、及び命令ユニット906は、ハードウェア又はソフトウェアで実装され得る。好ましくは、1つもしくは複数の、又は全ての機能ユニット901~906は、場合によってはコンピュータ可読記憶媒体1002又はメモリ1001と協働して、1つ又は複数のプロセッサ1003によって実装され得る。したがって、1つ又は複数のプロセッサ1003は、機能ユニット901~906によって提供されるように、コンピュータ可読記憶媒体1002又はメモリ1001から命令をフェッチし、これらの命令を実行し、それによって本明細書に開示されるCGFデバイス104の任意のステップを実行するように構成され得る。
【0090】
図10によるCGFデバイス104は、記憶及び/又は処理能力を有し得る。CGFデバイス104は、本明細書で説明される方法及び/もしくはプロセスのうちのいずれかを制御し、ならびに/又はこのような方法及び/もしくはプロセスを実行させるように設定され得る。プロセッサ803は、本明細書で説明されるCGFデバイス104の機能を実行するための1つ又は複数のプロセッサ1003に対応する。CGFデバイス104は、データ、プログラム可能なソフトウェアコード、及び/又は本明細書で説明するその他の情報を格納するように設定されたメモリ1001もしくはコンピュータ可読記憶媒体1002を含む。特に、従来のプロセッサ及びメモリに加えて、CGFデバイス104は、処理及び/又は制御するための集積回路、例えば、命令を実行するように適合された1つ又は複数のプロセッサ及び/又はプロセッサコア及び/又はFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)及び/又はASIC(特定用途向け集積回路)を備え得る。プロセッサ1003(複数可)は、メモリ801又はコンピュータ可読記憶媒体1002にアクセスするように、例えば、書き込む及び/又は読み出すように設定し得て、メモリ801又はコンピュータ可読記憶媒体1002は、任意の種類の揮発性及び/又は不揮発性メモリ、例えば、キャッシュ及び/又はバッファメモリ及び/又はRAM(ランダムアクセスメモリ)及び/又はROM(読み出し専用メモリ)及び/又は光メモリ及び/又はEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を含んでもよい。
【0091】
メモリ1001又はコンピュータ可読記憶媒体1002は、1つ又は複数のプロセッサ1003によって実行されると、CGFデバイス104に、CGFデバイス104に関して本明細書で説明したプロセス、例えば、
図6に関連して説明した方法(複数可)を実行させる命令を含んでもよい。命令は、CGFデバイス104に関連付けられたソフトウェア(SW)又はコンピュータプログラムであり得る。
【0092】
したがって、CGFデバイス104は、例えば、CGFデバイス104のメモリ1001又はコンピュータ可読記憶媒体1002に格納されるか、又はCGFデバイス104によってアクセス可能な外部メモリ、例えばデータベースに格納される、SW又はコンピュータプログラムを更に含んでもよい。SW又はコンピュータプログラムは、1つ又は複数のプロセッサ1003によって実行可能であり得る。
【0093】
コンピュータ可読記憶媒体802、1002の形態のコンピュータプログラム製品は、限定はしないが、永続記憶装置、ソリッドステートメモリ、遠隔装着メモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、取り外し可能記憶媒体、例えば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)もしくはデジタルビデオディスク(DVD)、ならびに/又は、1つもしくは複数のプロセッサ803、1003によって使用され得る情報、データ、及び/もしくは命令を格納する任意のその他の揮発性もしくは不揮発性、非一時的なデバイス可読及び/もしくはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含む、任意の形態の揮発性又は不揮発性コンピュータ可読メモリを備えてもよい。コンピュータ可読記憶媒体802、1002は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、規則、コード、表などのうちの1つ又は複数を含むアプリケーション、ならびに/又は1つもしくは複数のプロセッサ803、1003によって実行可能な他の命令を含む、任意の適切な命令、データ又は情報を格納することができる。コンピュータ可読記憶媒体802、1002は、1つ又は複数のプロセッサ803、1003によって行われる任意の計算を格納するために使用され得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ803、1003及びコンピュータ可読記憶媒体802、1002は、統合されていると考えられ得る。
【0094】
図11は、CDFデバイス102と、CGFデバイス104と、デバイス102、104、及び106に関連して説明した機能(複数可)/方法(複数可)のいずれかを実行するように動作するLEAデバイス106とを備えるシステム1100を示す。手順を簡単に説明すると、CDRは、CTFデバイス101からCDFデバイス102において受信される。CDFデバイス102は、CDRの第1のハッシュ値を計算する。次いで、CDFデバイス102は、CDRの第1のハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳103に格納する。次いで、CDFデバイス102は、ブロックチェーン台帳103に格納された第1のハッシュ値の第1のインデックスを取得し、第1のインデックスをCGFデバイス104に送信する。CGFデバイス104は、第1のインデックスを用いて第1のハッシュ値をブロックチェーン台帳103から取得する。次いで、CGFデバイス104は、CDRの第2のハッシュ値を計算し、ブロックチェーン台帳103から取得された第1のハッシュ値と比較する。CGFデバイス104は、更に、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致した場合、CDRの処理を行う。CGFデバイス104は、処理されたCDRの第3のハッシュ値を計算し、第3のハッシュ値及び第1のハッシュ値の第1のインデックスをブロックチェーン台帳103に格納する。LEAデバイス106などの検証エンティティは、処理されたCDRの第3のハッシュ値をブロックチェーン台帳103から取得し、CDR又は処理されたCDRの完全性を検証する。
【0095】
上記のステップに加えて、CGFデバイス104は、処理されたCDRをDRS105に格納し得る。更に、LEAデバイス106は、処理されたCDRをDRS105から取得し、その後、処理されたCDR及び処理されたCDRの第3のハッシュ値を使用して、LEAデバイス106においてCDR又は処理されたCDRの完全性を検証し得る。
【0096】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、及び/又は電子デバイスの分野での従来の意味を有し得、例えば、本明細書で説明されるものなどのように、それぞれのタスク、手順、計算、出力、及び/又は表示機能を実行するための、電気回路及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッドステート及び/又は個別のデバイス、コンピュータプログラム又は命令などを含み得る。
【0097】
明らかに、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者にはいくつかの修正が明らかであり、容易に行うことができる。したがって、特許請求の範囲は、例示の形態で本明細書に与えられた例示又は好ましい実施形態によって限定されるものではなく、むしろ、特許請求の範囲は、当業者によって均等物として扱われるであろう全ての特徴を含めて、本発明に存在する特許性のある新規性の全ての特徴を包含するものとする。
【0098】
特許請求の範囲に記載された技術的特徴の後に参照符号が付されている場合、それらの参照符号は、請求項の理解度を向上させることのみを目的として含まれており、したがって、そのような参照符号は、そのような参照符号によって例として特定される各要素の解釈に対して何ら限定的な効果有するものではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと1つ又は複数のプロセッサとを備える、課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金データ機能(CDF)デバイス(102)であって、前記メモリは、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CDFデバイス(102)に、
課金トリガ機能(CTF)デバイス(101)から前記CDRを受信させ、
前記CDRのハッシュ値を計算させ、
前記CDRの前記ハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳(103)に格納させ、
前記ブロックチェーン台帳(103)に格納された前記ハッシュ値に対するインデックスを取得させ、
前記インデックスを課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)に送信させる
命令を含む、CDFデバイス(102)。
【請求項2】
メモリと、1つ又は複数のプロセッサとを備える、課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)であって、前記メモリが、前記1つ又は複数のプロセッサ上で実行されると、前記CGFデバイス(104)に、
課金データ機能(CDF)デバイス(102)から第1のインデックスを受信させ、
ブロックチェーン台帳(103)から前記第1のインデックスを使用して第1のハッシュ値を取得させ、
前記CDRの第2のハッシュ値を計算し、前記ブロックチェーン台帳(103)から取得された前記第1のハッシュ値と比較させ、
前記第1のハッシュ値が前記第2のハッシュ値と一致する場合、前記CDRの処理を実行させ、
処理された前記CDRの第3のハッシュ値を計算させ、
前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを前記ブロックチェーン台帳(103)に格納させる
命令を含む、CGFデバイス(104)。
【請求項3】
課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金データ機能(CDF)デバイス(102)によって実行される方法であって、
課金トリガ機能(CTF)デバイス(101)から前記CDRを受信することと、
前記CDRのハッシュ値を計算することと、
前記CDRの前記ハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳(103)に格納することと、
前記ブロックチェーン台帳(103)に格納された前記ハッシュ値に対するインデックスを取得することと、
前記インデックスを課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)に送信することと
を含む、方法。
【請求項4】
前記ハッシュ値及び前記CDR識別子を同じインデックスに格納することを含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記インデックスが、前記ブロックチェーン台帳(103)内の格納された前記ハッシュ値及び前記CDR識別子の位置の指示を含む、請求項
3又
4に記載の方法。
【請求項6】
前記インデックスが、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれか1つである、請求項
3から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記CDRを前記CGFデバイス(104)に送信することを更に含む、請求項
3から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
データレコード転送リクエストメッセージを介して前記CDRを送信することを含む、請求項
3から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
データレコードパケットの1つ又は複数の情報エレメントを用いて前記CDR及び前記インデックスを一緒に送信することを含む、請求項
3から
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを用いて、前記CDRと、インデックスのリストに含まれる前記インデックスとを一緒に送信することを含む、請求項
3から
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するための課金ゲートウェイ機能(CGF)デバイス(104)によって実行される方法であって、
課金データ機能(CDF)デバイス(102)から、第1のインデックスを受信することと、
ブロックチェーン台帳(103)から、前記第1のインデックスを用いて第1のハッシュ値を取得することと、
前記CDRの第2のハッシュ値を計算し、前記ブロックチェーン台帳(103)から取得された前記第1のハッシュ値と比較することと、
前記第1のハッシュ値が前記第2のハッシュ値と一致する場合、前記CDRの処理を実行することと、
処理された前記CDRの第3のハッシュ値を計算することと、
前記ブロックチェーン台帳(103)に、前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを格納することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記インデックスが、トランザクションID又はブロック高さ識別子のいずれか1つである、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のインデックスが、前記ブロックチェーン台帳(103)内の前記第1のハッシュ値及
びCDR識別子の位置の指示を含む、請求項
11又は
12に記載の方法。
【請求項14】
データレコード転送リクエストメッセージを介して前記CDRを受信することを含む、請求項
11から
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
データレコードパケットの情報エレメントを介して前記CDR及び前記インデックスを一緒に受信することを含む、請求項
11から
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
データレコード転送リクエストの情報エレメントの1つ又は複数のフィールドを介して、インデックスのリストに含まれる前記CDR及び前記インデックスを受信することを含む、請求項
11から
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスが格納されている前記ブロックチェーン台帳(103)から第2のインデックスを取得することを含む、請求項
11から
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記CDRをデータ保持システムに格納することを更に含む、請求項
11から
17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第2のインデックスを前記CDRと一緒
にデータ保持システムに格納することを更に含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項20】
法執行機関(LEA)デバイス(106)が、処理された前記CDRの格納された前記第3のハッシュ値を取得することによって前記CDR
の完全性を検証するために、処理された前記CDRの前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを前記ブロックチェーン台帳(103)に格納する、請求項
11から
19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
課金データ機能(CDF)デバイス(102)と、課金ゲートウェイ機能CGFデバイス(104)と、法執行機関(LEA)デバイス(106)とを含む課金データレコード(CDR)の完全性保証を提供するために適合されたシステム(1100)であって、
前記CDFデバイス(102)において課金トリガ機能(CTF)から前記CDRを受信し、
前記CDFデバイス(102)において前記CDRの第1のハッシュ値を計算し、
前記CDFデバイス(102)により、前記CDRの前記第1のハッシュ値及びCDR識別子をブロックチェーン台帳(103)に格納し、
前記CDFデバイス(102)において、前記ブロックチェーン台帳(103)に格納された前記第1のハッシュ値に対する第1のインデックスを取得し、
前記CDFデバイス(102)から前記CGFデバイス(104)に前記第1のインデックスを送信し、
前記CGFデバイス(104)において、前記CDFデバイス(102)から前記第1のインデックスを受信し、
前記CGFデバイス(104)において、ブロックチェーン台帳(103)から、前記第1のインデックスを用いて前記第1のハッシュ値を取得し、
前記CGFデバイス(104)において、前記CDRの第2のハッシュ値を計算し、前記ブロックチェーン台帳(103)から取得した前記第1のハッシュ値と比較し、
前記CGFデバイス(104)において、前記第1のハッシュ値が前記第2のハッシュ値と一致する場合、前記CDRの処理を実行し、
前記CGFデバイス(104)において、処理された前記CDRの第3のハッシュ値を計算し、
前記CGFデバイス(104)により、前記第3のハッシュ値及び前記第1のハッシュ値の前記第1のインデックスを前記ブロックチェーン台帳(103)に格納し、
前記LEAデバイス(106)において、前記ブロックチェーン台帳(103)から、処理された前記CDRの前記第3のハッシュ値を取得し、
前記LEAデバイス(106)において、前記CDR又は処理された前記CDRの完全性を検証する
ように動作可能である、システム(1100)。
【請求項22】
処理された前記CDRを前記CGFデバイス(104)により、データ保持システム(DRS)(105)に格納し、
前記LEAデバイス(106)において、前記DRS(105)から処理された前記CDRを取得し、
前記LEAデバイス(106)において、処理された前記CDR及び処理された前記CDRの前記第3のハッシュ値を用いて、前記CDR又は処理された前記CDRの完全性を検証する
ように更に動作可能である、請求項
21に記載のシステム(1100)。
【国際調査報告】