(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】再構成可能アレイを有するモジュールベースのカスケード式エネルギーシステムのためのシステム、デバイス、および方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
H02J7/00 302C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023580743
(86)(22)【出願日】2022-07-01
(85)【翻訳文提出日】2024-02-21
(86)【国際出願番号】 US2022035913
(87)【国際公開番号】W WO2023278822
(87)【国際公開日】2023-01-05
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】515056990
【氏名又は名称】ティーエーイー テクノロジーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】スレプチェンコフ, ミハイル
(72)【発明者】
【氏名】ナデリ, ルーズベ
(72)【発明者】
【氏名】カドリ, ロミ
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA03
5G503BA04
5G503CA01
5G503CA11
5G503CC02
5G503DA02
5G503FA03
5G503FA06
5G503GB03
5G503GB06
5G503GD04
(57)【要約】
電力を貯蔵および放電するために、カスケード方式で配置される複数のモジュールを有するエネルギーシステムのためのシステム、デバイス、および方法の例示的実施形態が、本明細書に提供される。各モジュールは、エネルギー源と、エネルギー源をシステム内の他のモジュールに選択的に結合するコンバータ回路網とを含む。モジュールは、次に、システムにACエンティティまたはDCエンティティのいずれかとインターフェースで接続するために再構成可能に接続され得る直列アレイに配置されることができる。再構成可能アレイを有する移動充電ステーションも、開示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー貯蔵システムであって、前記エネルギー貯蔵システムは、
複数のアレイであって、各アレイは、一緒に電気的に接続された少なくとも2つのモジュールを備え、各アレイは、少なくとも2つのモジュールの各々からの出力電圧の重ね合わせを含む累積的電圧信号を備えている出力し、前記モジュールの各々は、コンバータに接続されたエネルギー源を備え、前記コンバータは、前記エネルギー源から前記出力電圧を選択的に発生させるように構成されている、複数のアレイと、
複数のスイッチと、
前記累積的電圧信号を発生させるように前記複数のアレイのモジュールを制御するように構成された制御システムと
を備え、
前記制御システムは、前記累積的電圧信号がDCエンティティまたはACエンティティのいずれかに出力されるように、前記複数のスイッチを制御するように構成されている、エネルギー貯蔵システム。
【請求項2】
前記複数のアレイは、前記制御システムが前記ACエンティティから電力を受け取るために、またはそれに電力を出力するために、前記第1のアレイと前記第2のアレイとを並列に設置するように前記複数のスイッチを制御するように構成されるように、接続された第1のアレイと第2のアレイとを含む、請求項1に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項3】
前記制御システムは、前記DCエンティティから電力を受け取るために、またはそれに電力を出力するために、前記第1のアレイと前記第2のアレイとを直列に設置するように前記複数のスイッチを制御するように構成されている、請求項2に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項4】
前記複数のアレイは、第1のアレイ、第2のアレイ、第3のアレイ、第4のアレイ、第5のアレイ、および第6のアレイを含み、前記制御システムは、前記第1のアレイおよび前記第2のアレイを多相ACインターフェースの第1のラインに接続するように前記複数のスイッチを制御するように構成され、前記制御システムは、前記第3のアレイおよび前記第4のアレイを多相ACインターフェースの第2のラインに接続するように前記複数のスイッチを制御するように構成され、前記制御システムは、前記第5のアレイおよび前記第6のアレイを多相ACインターフェースの第3のラインに接続するように前記複数のスイッチを制御するように構成されている、請求項1に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項5】
前記第1のアレイと前記第2のアレイとは、前記第1のラインに接続されているとき、並列であり、前記第3のアレイと前記第4のアレイとは、前記第2のラインに接続されているとき、並列であり、前記第5のアレイと前記第6のアレイとは、前記第3のラインに接続されているとき、並列である、請求項4に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項6】
前記制御システムは、前記第1のアレイ、前記第3のアレイ、および前記第5のアレイをDCインターフェースの正のラインに接続し、前記第2のアレイ、前記第4のアレイ、および前記第6のアレイをDCインターフェースの負のラインに接続するように前記複数のスイッチを制御するように構成されている、請求項4または5に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項7】
前記DCインターフェースに接続されているとき、前記第1のアレイと前記第2のアレイとは、第1のストリングを形成するように直列であり、前記第3のアレイと前記第4のアレイとは、第2のストリングを形成するように直列であり、前記第5のアレイと前記第6のアレイとは、第3のストリングを形成するように直列であり、前記第1ストリングと第2ストリングと第3のストリングは、並列である、請求項6に記載のエネルギー貯蔵システム。
【請求項8】
移動充電ステーションであって、前記移動充電ステーションは、
乗り物と、
請求項1-7のいずれかに従って構成されたエネルギー貯蔵システムと
を備えている、移動充電ステーション。
【請求項9】
電気自動車を充電するように構成されたDC充電タワーおよびケーブルを備えている、請求項8に記載の移動充電ステーション。
【請求項10】
前記移動充電ステーション内の前記DC充電タワーおよび前記エネルギー貯蔵システムを露出するように構成された複数のドアを備えている、請求項9に記載の移動充電ステーション。
【請求項11】
各モジュールの前記エネルギー源を充電するために前記ACエンティティとインターフェースで接続するための端子を備えている、請求項9に記載の移動充電ステーション。
【請求項12】
各モジュールの前記エネルギー源を充電するためにDCエンティティとインターフェースで接続するための端子を備えている、請求項9に記載の移動充電ステーション。
【請求項13】
前記エネルギー貯蔵システムが配置されたラックまたはキャビネットを備えている、請求項8に記載の移動充電ステーション。
【請求項14】
方法であって、前記方法は、
制御システムによって、モジュールの複数のアレイを備えているエネルギーシステムの構成を前記エネルギーシステムがDCエンティティまたはACエンティティのうちの一方である第1のエンティティから電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成された第1の構成から、前記エネルギーシステムが前記DCエンティティまたは前記ACエンティティのうちの他方である第2のエンティティから電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成された第2の構成に変更するための命令または入力を受信することと、
前記制御システムによって、複数のスイッチを制御することによって、前記エネルギーシステムの構成を前記第1の構成から前記第2の構成に変更することと
を含む、方法。
【請求項15】
各アレイは、一緒に電気的に接続された少なくとも2つのモジュールを備え、各アレイは、前記少なくとも2つのモジュールの各々からの出力電圧の重ね合わせを備えている累積的電圧信号を出力し、前記モジュールの各々は、コンバータに接続されたエネルギー源を備え、前記コンバータは、前記エネルギー源から前記出力電圧を選択的に発生させるように構成されている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記制御システムは、外部制御デバイスから前記入力を受信する、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記複数のアレイは、第1のアレイと第2のアレイとを含み、
前記複数のスイッチを制御することは、前記第2のエンティティが前記ACエンティティであるとき、前記第1のアレイと前記第2のアレイとを並列に設置することを含む、請求項14-16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のアレイは、第1のアレイと第2のアレイとを含み、
前記複数のスイッチを制御することは、前記第2のエンティティが前記DCエンティティであるとき、前記第1のアレイと前記第2のアレイとを直列に設置することを含む、請求項14-16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のアレイは、第1のアレイ、第2のアレイ、第3のアレイ、第4のアレイ、第5のアレイ、および第6のアレイを含み、
前記複数のスイッチを制御することは、
前記第1のアレイおよび前記第2のアレイを多相ACインターフェースの第1のラインに接続することと、
前記第3のアレイおよび前記第4のアレイを多相ACインターフェースの第2のラインに接続することと、
前記第5のアレイおよび前記第6のアレイを多相ACインターフェースの第3のラインに接続することと
を含む、請求項14-16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のアレイと前記第2のアレイとは、前記第1のラインに接続されているとき、並列であり、前記第3のアレイと前記第4のアレイとは、前記第2のラインに接続されているとき、並列であり、前記第5のアレイと前記第6のアレイとは、前記第3のラインに接続されているとき、並列である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記複数のスイッチを制御することは、前記第1のアレイ、前記第3のアレイ、および前記第5のアレイをDCインターフェースの正のラインに接続することと、前記第2のアレイ、前記第4のアレイ、および前記第6のアレイをDCインターフェースの負のラインに接続することとを含む、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記DCインターフェースに接続されているとき、前記第1のアレイと前記第2のアレイとは、第1のストリングを形成するように直列であり、前記第3のアレイと前記第4のアレイとは、第2のストリングを形成するように直列であり、前記第5のアレイと前記第6のアレイとは、第3のストリングを形成するように直列であり、前記第1ストリングと第2ストリングと第3のストリングは、並列である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記エネルギーシステムは、乗り物の上または中に配置されている、請求項14-22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記制御システムは、前記乗り物のローカルインターフェースから前記入力を受信する、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、あらゆる目的のために、参照することによってそれらの全体として組み込まれる2021年7月2日に出願された米国仮出願第63/217,871号および2021年10月13日に出願された米国仮出願第63/255,425号の利益および優先権を主張する。
【0002】
(分野)
本明細書に説明される主題は、概して、種々の形式において電力を受け取ることおよび発生させることを行うための再構成可能アレイを有するモジュールベースのカスケード式エネルギーシステムのためのシステム、デバイス、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電気エネルギーをバッファーリングするためのエネルギー貯蔵システムが、今日使用されている。しかしながら、そのシステムは、典型的に、直列に接続された多数のバッテリを利用する。直列配置は、非常に非柔軟性であり、エネルギー貯蔵システムが使用され得る用途の範囲を著しく限定する。複雑かつ高価な電力変換機器が、直列エネルギーバッファーを異なる電力源にインターフェースで接続するために要求された。
【0004】
したがって、柔軟かつ効率的様式において異なる電力源とインターフェースで接続することが可能である改良されたエネルギー貯蔵システムの必要性が、存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
電力を貯蔵および放電するために、カスケード方式で配置される複数のモジュールを有するエネルギーシステムのためのシステム、デバイス、および方法の例示的実施形態が、本明細書に提供される。これらの複数のモジュールは、複数の直列アレイ内に配置されることができ、各アレイ内のモジュールは、アレイが、ACまたはDCの形式において累積的電圧信号を出力することが可能であるように個々に制御されることができ、累積的電圧信号は、アレイの各モジュールによって発生させられた電圧の重ね合わせである。アレイは、アレイが、エネルギーシステムにDCまたはACエンティティのうちのいずれかとインターフェースで接続するために再構成されることを可能にする、導体およびスイッチの配置を使用して、一緒に接続されることができる。そのような再構成は、システムが、第1のタイプ、すなわち、ACまたはDCのいずれかの源から電力を受け取り、電力をバッファーリングし、電力をDCまたはACエンティティに出力することを可能にする。静止および移動充電ステーション等の再構成可能アレイのための用途が、説明される。
【0006】
本明細書に説明される主題の他のシステム、デバイス、方法、特徴、および利点が、以下の図および詳細な説明の検討に応じて、当業者に明白であろうまたは明白な状態となるであろう。全てのそのような追加のシステム、方法、特徴、および利点は、本説明内に含まれ、本明細書に説明される主題の範囲内であり、付随する請求項によって保護されることが意図される。例示的実施形態の特徴は、請求項にそれらの特徴の明瞭な列挙がない場合、いかようにも添付の請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
その構造および動作の両方に関して、本明細書に記載される主題の詳細は、同様の参照番号が同様の部品を指す、付随する図の考察によって明白であり得る。図内の構成要素は、必ずしも一定の縮尺ではなく、代わりに、本主題の原理を例証することに重点が置かれている。また、全ての説明図は、相対サイズ、形状、および他の詳細な属性が、文字通りに、または精密にではなく、図式的に図示され得る概念を伝えることを意図している。
【0008】
【
図1-1】
図1A-1Cは、モジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【
図1-2】
図1A-1Cは、モジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0009】
【
図1-3】
図1D-1Eは、エネルギーシステムのための制御デバイスの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0010】
【
図1-4】
図1F-1Gは、負荷および充電源と結合されたモジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0011】
【
図2A】
図2A-2Bは、エネルギーシステム内のモジュールおよび制御システムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【
図2B】
図2A-2Bは、エネルギーシステム内のモジュールおよび制御システムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0012】
【
図2C】
図2Cは、モジュールの物理的構成の例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0013】
【
図2D】
図2Dは、モジュール型エネルギーシステムの物理的構成の例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0014】
【
図3-1】
図3A-3Cは、種々の電気構成を有するモジュールの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【
図3-2】
図3A-3Cは、種々の電気構成を有するモジュールの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0015】
【
図4】
図4A-4Fは、エネルギー源の例示的実施形態を描写する概略図である。
【0016】
【
図5】
図5A-5Cは、エネルギーバッファーの例示的実施形態を描写する概略図である。
【0017】
【
図6-1】
図6A-6Cは、コンバータの例示的実施形態を描写する概略図である。
【
図6-2】
図6A-6Cは、コンバータの例示的実施形態を描写する概略図である。
【0018】
【
図7-1】
図7A-7Eは、種々のトポロジを有するモジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【
図7-2】
図7A-7Eは、種々のトポロジを有するモジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0019】
【
図8-1】
図8Aは、モジュールの例示的出力電圧を描写するプロットである。
図8Bは、モジュールのアレイの例示的マルチレベル出力電圧を描写するプロットである。
【0020】
【
図8-2】
図8Cは、パルス幅変調制御技法において使用可能な例示的基準信号および搬送波信号を描写するプロットである。
図8Dは、パルス幅変調制御技法において使用可能な例示的基準信号および搬送波信号を描写するプロットである。
図8Eは、パルス幅変調制御技法に従って発生させられる例示的スイッチ信号を描写するプロットである。
図8Fは、パルス幅変調制御技法下で、モジュールのアレイから出力電圧の重ね合わせによって発生させられる例示的マルチレベル出力電圧を描写するプロットである。
【0021】
【
図9】
図9A-9Bは、モジュール型エネルギーシステムのためのコントローラの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0022】
【
図10A】
図10Aは、相互接続モジュールを有する多相モジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0023】
【0024】
【
図10C】
図10Cは、相互接続モジュールによって一緒に接続される2つのサブシステムを有するモジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0025】
【
図10D】
図10Dは、補助負荷に供給する相互接続モジュールを有する3相モジュール型エネルギーシステムの例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0026】
【0027】
【
図10F】
図10Fは、補助負荷に供給する相互接続モジュールを有する3相モジュール型エネルギーシステムの別の例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0028】
【
図11A】
図11Aは、エネルギー貯蔵システムの例示的実施形態を描写する概略図である。
【0029】
【
図11B】
図11B-11Cは、エネルギー貯蔵システムの例示的実施形態を描写する電気的等価図である。
【
図11C】
図11B-11Cは、エネルギー貯蔵システムの例示的実施形態を描写する電気的等価図である。
【0030】
【
図12A】
図12Aは、エネルギー貯蔵システムの例示的実施形態を描写する概略図である。
【0031】
【
図12B】
図12B-12Cは、エネルギー貯蔵システムの例示的実施形態を描写する電気的等価図である。
【
図12C】
図12B-12Cは、エネルギー貯蔵システムの例示的実施形態を描写する電気的等価図である。
【0032】
【
図13A】
図13A-13Cは、移動充電ステーションの例示的実施形態を描写する斜視図である。
【
図13B】
図13A-13Cは、移動充電ステーションの例示的実施形態を描写する斜視図である。
【
図13C】
図13A-13Cは、移動充電ステーションの例示的実施形態を描写する斜視図である。
【0033】
【
図14】
図14は、エネルギーシステムの構成を変更する方法の例示的実施形態を描写するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本主題が詳細に説明される前に、本開示は、説明される特定の実施形態に限定されず、したがって、当然ながら変動し得ることを理解されたい。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、本開示の範囲が添付の請求項のみによって限定されるであろうから、限定的であることを意図していない。
【0035】
モジュール型エネルギーシステムに基づく充電ステーションに関する、例示的実施形態を説明する前に、最初に、これらの基礎となるシステムをより詳細に説明することが有用である。
図1A-10Fを参照して、以下の節は、モジュール型エネルギーシステムの実施形態が実装され得る種々の用途、モジュール型エネルギーシステムのための制御システムまたはデバイスの実施形態、充電源および負荷に対するモジュール型エネルギーシステム実施形態の構成、個々のモジュールの実施形態、システム内のモジュールの配置のためのトポロジの実施形態、制御方法論の実施形態、システム内のモジュールの平衡動作特性の実施形態、および相互接続モジュールの使用の実施形態を説明する。
(用途の例)
【0036】
静止用途は、モジュール型エネルギーシステムが、使用中、固定された場所に配置されるが、それは、使用されていないとき、代替場所に輸送されることが可能であり得る。モジュールベースのエネルギーシステムは、静的場所にありながら、1つ以上の他のエンティティによる消費のための電気エネルギーを提供すること、または後の消費のためにエネルギーを貯蔵またはバッファーリングすることを行う。本明細書に開示される実施形態が使用され得る静止用途の例は、限定ではないが、以下を含む:1つ以上の居住構造または場所によるまたはその中における使用のためのエネルギーシステム、1つ以上の産業構造または場所によるまたはその中における使用のためのエネルギーシステム、1つ以上の商業用構造または場所によるまたはその中における使用のためのエネルギーシステム、1つ以上の政府構造または場所によるまたはその中における使用のためのエネルギーシステム(軍用および非軍用の両方の使用を含む)、下で説明される移動用途を充電するためのエネルギーシステム(例えば、充電源または充電ステーション)、および貯蔵のために、太陽熱電力、風力、地熱エネルギー、化石燃料、または核反応を電気に変換するシステム。静止用途は、多くの場合、送電網およびマイクロ送電網、モータ、およびデータセンタ等の負荷に供給する。静止エネルギーシステムは、貯蔵または非貯蔵役割りのいずれかにおいて使用されることができる。
【0037】
時として、牽引用途とも称される移動用途は、概して、モジュールベースのエネルギーシステムが、エンティティ上または内に配置され、そのエンティティを移動させる、または移動させることを支援するために、モータによる原動力への変換のために電気エネルギーを貯蔵および提供するものである。本明細書に開示される実施形態が使用され得る移動エンティティの例は、限定ではないが、陸にわたって、または地下で、海にわたって、または海中で、陸または海の上方でそれと接触せずに(例えば、空中を飛行またはホバリングする)、または宇宙空間を通して移動する、電気および/またはハイブリッドエンティティを含む。本明細書に開示される実施形態が使用され得る移動エンティティの例は、限定ではないが、乗り物、列車、トラム、船、船舶、航空機、および宇宙船を含む。本明細書に開示される実施形態が使用され得る移動乗り物の例は、限定ではないが、1つのみの車輪または軌道を有するそれら、2つのみの車輪または軌道を有するそれら、3つのみの車輪または軌道を有するそれら、4つのみの車輪または軌道を有するそれら、および5つ以上の車輪または軌道を有するそれらを含む。本明細書に開示される実施形態が使用され得る移動エンティティの例は、限定ではないが、車、バス、トラック、バイク、スクータ、産業用乗り物、鉱業乗り物、飛行体(例えば、飛行機、ヘリコプタ、ドローン等)、海洋船舶(例えば、商業用運送船、船、ヨット、ボート、または他の水上乗物)、潜水艦、機関車またはレールベースの乗り物(例えば、列車、トラム等)、軍用乗り物、宇宙船、および衛星を含む。
【0038】
本明細書の実施形態を説明することにおいて、特定の静止用途(例えば、送電網、マイクロ送電網、データセンタ、クラウドコンピューティング環境)または移動用途(例えば、電気自動車)が、参照され得る。そのような参照は、解説を容易にするために行われ、特定の実施形態が、使用のためにその特定の移動または静止用途のみに限定されることを意味しない。電力をモータに提供するシステムの実施形態は、移動および静止用途の両方で使用されることができる。ある構成は、他のものと比べていくつかの用途により好適であり得るが、本明細書に開示される全ての例示的実施形態は、別様に記述されない限り、移動および静止用途の両方での使用が可能である。
(モジュールベースのエネルギーシステム例)
【0039】
図1Aは、モジュールベースのエネルギーシステム100の例示的実施形態を描写するブロック図である。ここでは、システム100は、通信経路またはリンク106-1~106-Nを介して、N個のコンバータ源モジュール108-1~108-Nとそれぞれ通信可能に結合された制御システム102を含む。モジュール108は、エネルギーを貯蔵し、必要に応じて、エネルギーを負荷101(または他のモジュール108)に出力するように構成される。これらの実施形態において、任意の数の2つ以上のモジュール108が、使用されることができる(例えば、Nは、2以上)。モジュール108は、
図7A-7Eに関してさらに詳細に説明されるであろうように、種々の様式において、互いに接続されることができる。例証を容易にするために、
図1A-1Cでは、モジュール108は、直列に接続されて示され、または1次元アレイとして示され、N番目のモジュールは、負荷101に結合されている。
【0040】
システム100は、電力を負荷101に供給するように構成される。負荷101は、モータまたは送電網等の任意のタイプの負荷であることができる。システム100は、充電源から受け取られる電力を貯蔵するようにも構成される。
図1Fは、電力を充電源150から受け取るための電力入力インターフェース151と、電力を負荷101に出力するための電力出力インターフェースとを伴うシステム100の例示的実施形態を描写するブロック図である。本実施形態において、システム100は、インターフェース152を介して、電力を出力すると同時に、インターフェース151を介して、電力を受け取り、貯蔵することができる。
図1Gは、切り替え可能インターフェース154を伴うシステム100の別の例示的実施形態を描写するブロック図である。本実施形態において、システム100は、充電源150から電力を受け取ることと、負荷101に電力を出力することとの間で選択すること、または選択するように命令されることができる。システム100は、一次および補助負荷の両方を含む複数の負荷101に供給し、および/または電力を複数の充電源150(例えば、公共事業電力送電網およびローカル再生可能エネルギー源(例えば、太陽熱))から受け取るように構成されることができる。
【0041】
図1Bは、システム100の別の例示的実施形態を描写する。ここでは、制御システム102は、通信経路またはリンク115-1~115-Nを介して、N個の異なるローカル制御デバイス(LCD)114-1~114-Nとそれぞれ通信可能に結合されたマスタ制御デバイス(MCD)112として実装される。各LCD114-1~114-Nは、LCD114とモジュール108との間に1:1関係が存在するように、通信経路またはリンク116-1~116-Nを介して、1つのモジュール108-1~108-Nとそれぞれ通信可能に結合される。
【0042】
図1Cは、システム100の別の例示的実施形態を描写する。ここでは、MCD112は、通信経路またはリンク115-1~115-Mを介して、M個の異なるLCD114-1~114-Mと通信可能にそれぞれ結合される。各LCD114は、2つ以上のモジュール108と結合され、それらを制御することができる。ここで示される例では、各LCD114は、2つのモジュール108と通信可能に結合され、それによって、M個のLCD114-1~114-Mは、それぞれ、通信経路またはリンク116-1~116-2Mを介して、2M個のモジュール108-1~108-2Mと結合される。
【0043】
制御システム102は、システム100全体のための単一デバイス(例えば、
図1A)として構成されることができるか、または、複数のデバイスにわたって分散させられることまたはそれらとして実装されることができる(例えば、
図1B-1C)。いくつかの実施形態において、制御システム102は、モジュール108に関連付けられたLCD114間に分散させられることができ、それによって、MCD112は、必要なく、システム100から省略され得る。
【0044】
制御システム102は、ソフトウェア(処理回路網によって実行可能なメモリ内に記憶された命令)、ハードウェア、またはそれらの組み合わせを使用して、制御を実行するように構成されることができる。制御システム102の1つ以上のデバイスの各々は、ここに示されるように、処理回路網120と、メモリ122とを含むことができる。処理回路網およびメモリの例示的実装は、下でさらに説明されている。
【0045】
制御システム102は、通信リンクまたは経路105を介してシステム100の外部のデバイス104と通信するための通信インターフェースを有することができる。例えば、制御システム102(例えば、MCD112)は、システム100についてのデータまたは情報を別の制御デバイス104(例えば、移動用途における乗り物の電子制御ユニット(ECU)またはモータ制御ユニット(MCU)、静止用途における送電網コントローラ等)に出力することができる。
【0046】
通信経路またはリンク105、106、115、116、および118(
図2B)の各々は、双方向に、並列または直列方式において、データまたは情報を通信する有線(例えば、電気、光学)または無線通信経路であることができる。データは、標準化(例えば、IEEE、ANSI)またはカスタム(例えば、専用)フォーマットで通信されることができる。自動車用途では、通信経路115は、FlexRayまたはCANプロトコルに従って、通信するように構成されることができる。通信経路106、115、116、および118は、1つ以上のモジュール108からシステム102のための動作電力を直接供給するための有線電力を提供することもできる。例えば、各LCD114のための動作電力は、そのLCD114が接続される1つ以上のモジュール108のみによって供給されることができ、MCD112のための動作電力は、モジュール108のうちの1つ以上から間接的に供給されることができる(例えば、車の電力ネットワーク等を通して)。
【0047】
制御システム102は、モジュール108のうちの同じまたは異なる1つ以上のものから受信されるステータス情報に基づいて、1つ以上のモジュール108を制御するように構成される。制御は、負荷101の要件等、1つ以上の他の要因にも基づくことができる。制御可能側面は、限定ではないが、各モジュール108の電圧、電流、位相、および/または出力電力のうちの1つ以上を含む。
【0048】
システム100内の全てのモジュール108のステータス情報は、システム102を制御するために通信されることができ、それらは、全てのモジュール108-1・・・108-Nを独立して制御することができる。他の変形例も、可能である。例えば、特定のモジュール108(またはモジュール108の一部)は、その特定のモジュール108(または一部)のステータス情報に基づいて、その特定のモジュール108(または一部)ではない異なるモジュール108のステータス情報に基づいて、その特定のモジュール108(または一部)以外の全てのモジュール108のステータス情報に基づいて、その特定のモジュール108(または一部)のステータス情報と、その特定のモジュール108(または一部)ではない少なくとも1つの他のモジュール108のステータス情報とに基づいて、または、システム100内の全てのモジュール108のステータス情報に基づいて、制御されることができる。
【0049】
ステータス情報は、各モジュール108の1つ以上の側面、特性、またはパラメータについての情報であることができる。ステータス情報のタイプは、限定ではないが、モジュール108またはその1つ以上の構成要素(例えば、エネルギー源、エネルギーバッファー、コンバータ、モニタ回路網)の以下の側面、すなわち、モジュールの1つ以上のエネルギー源の充電の状態(SOC)(例えば、分率またはパーセント等、その容量に対するエネルギー源の充電のレベル)、モジュールの1つ以上のエネルギー源の健全性の状態(SOH)(例えば、その理想的条件と比較したエネルギー源の条件の性能指数)、モジュールの1つ以上のエネルギー源または他の構成要素の温度、モジュールの1つ以上のエネルギー源の容量、モジュールの1つ以上のエネルギー源および/または他の構成要素の電圧、モジュールの1つ以上のエネルギー源および/または他の構成要素の電流、電力の状態(SOP)(例えば、放電および/または充電の間のエネルギー源の利用可能な電力限界)、エネルギーの状態(SOE)(例えば、源の最大利用可能エネルギーに対するエネルギー源の利用可能なエネルギーの現在のレベル)、および/またはモジュールの構成要素のうちの任意の1つ以上のものにおける障害の有無を含む。
【0050】
LCD114は、ステータス情報を各モジュール108から受信し、または各モジュール108からまたは各モジュール108内で受信された監視信号またはデータからステータス情報を決定し、その情報をMCD112に通信するように構成されることができる。いくつかの実施形態において、各LCD114は、未加工収集データをMCD112に通信することができ、MCD112は、次いで、その未加工データに基づいて、ステータス情報をアルゴリズム的に決定する。MCD112は、次いで、モジュール108のステータス情報を使用して、適宜、制御決定を行うことができる。決定は、命令、コマンド、または他の情報(本明細書に説明される変調指数等)の形態をとり得、それらは、LCD114によって、各モジュール108の動作の維持または調節のいずれかを行うために利用され得る。
【0051】
例えば、MCD112は、ステータス情報を受信し、その情報を査定し、少なくとも1つのモジュール108(例えば、その構成要素)と少なくとも1つ以上の他のモジュール108(例えば、その匹敵する構成要素)との間の差異を決定し得る。例えば、MCD112は、特定のモジュール108が、1つ以上の他のモジュール108と比較して、以下の条件のうちの1つを伴って動作していることを決定し得る:比較的に低いまたは高いSOC、比較的に低いまたは高いSOH、比較的に低いまたは高い容量、比較的に低いまたは高い電圧、比較的に低いまたは高い電流、比較的に低いまたは高い温度、または障害の有無。そのような例では、MCD112は、その特定のモジュール108の関連側面(例えば、出力電圧、電流、電力、温度)を減らすまたは増加させる(条件に応じて)制御情報を出力することができる。この方法において、外れ値モジュール108(例えば、比較的に低いSOCまたは高い温度を伴って動作している)の利用が、そのモジュール108の関連パラメータ(例えば、SOCまたは温度)を1つ以上の他のモジュール108のそれに向かって収束するように減らされることができる。
【0052】
特定のモジュール108の動作を調節するかどうかの決定は、必ずしも、他のモジュール108のステータスとの比較によってではなく、ステータス情報の所定の閾値、限界、または条件との比較によって行われることができる。所定の閾値、限界、または条件は、製造業者によって設定されるそれら等、使用中に変化しない静的閾値、限界、または条件であることができる。所定の閾値、限界、または条件は、動的閾値、限界、または条件であることができ、それらは、使用中、変化することが可能にされる(または、変化する)。例えば、MCD112は、そのモジュール108に関するステータス情報が、それが、所定の閾値または限界に違反して(例えば、それを上回って、または下回って)、または容認可能動作条件の所定の範囲外で動作していることを示す場合、モジュール108の動作を調節することができる。同様に、MCD112は、そのモジュール108に関するステータス情報が、実際または潜在的障害のあること(例えば、アラームまたは警告)を示す場合、または、実際または潜在的障害のないことまたは除去を示す場合、モジュール108の動作を調節することができる。障害の例は、限定ではないが、構成要素の実際の故障、構成要素の潜在的故障、短絡回路または他の過剰な電流条件、開回路、過剰な電圧条件、通信の受信不良、損なわれたデータの受信等を含む。障害のタイプおよび深刻度に応じて、障害モジュールの利用は、モジュールに損傷を与えることを回避するために、減少させられることができるか、または、モジュールの利用は、完全に中止されることができる。例えば、障害が、所与のモジュールにおいて生じる場合、MCD112またはLCD114は、本明細書に説明されるように、そのモジュールにバイパス状態に入らせることができる。
【0053】
MCD112は、所望の標的を達成するように、またはそれに向かって収束するようにシステム100内のモジュール108を制御することができる。標的は、例えば、全てのモジュール108の動作が、互いに対して同じまたは類似レベルにあること、または所定の閾値、限界、または条件内にあることであり得る。このプロセスはまた、モジュール108の動作または動作特性において平衡を保たせることまたは平衡を達成しようとすることとも称される。用語「平衡」は、本明細書で使用されるように、モジュール108またはその構成要素間の絶対同等性を要求せず、むしろ、システム100の動作が、そうでなければ、存在するであろうモジュール108間の動作(または動作状態)における不等性を能動的に減らすために使用され得ることを伝えるために広義に使用される。
【0054】
MCD112は、LCD114に関連付けられたモジュール108を制御する目的のために、制御情報をLCD114に通信することができる。制御情報は、例えば、本明細書に説明されるような変調指数および基準信号、変調された基準信号、またはその他であることができる。各LCD114は、制御情報を使用(例えば、受信および処理)し、関連付けられたモジュール108内の1つ以上の構成要素(例えば、コンバータ)の動作を制御するスイッチ信号を発生させることができる。いくつかの実施形態において、MCD112は、直接、スイッチ信号を発生させ、それらをLCD114に出力し、それは、スイッチ信号を意図されるモジュール構成要素に中継する。
【0055】
制御システム102の全部または一部は、移動または静止用途の1つ以上の他の側面を制御するシステム外部制御デバイス104と組み合わせられることができる。この共有または共通制御デバイス(またはサブシステム)内に統合されると、システム100の制御は、共有デバイスの処理回路網によって実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーション、共有デバイスのハードウェア、またはそれらの組み合わせ等、任意の所望の方式で実装されることができる。外部制御デバイス104の非包括的例は、1つ以上の他の乗り物の機能のための制御能力(例えば、モータ制御、ドライバインターフェース制御、牽引力制御等)を有する乗り物のECUまたはMCU、1つ以上の他の電力管理機能(例えば、負荷インターフェース、負荷電力要件予測、伝送および切り替え、充電源とのインターフェース(例えば、ディーゼル、太陽熱、風力)、充電源電力予測、バックアップ源監視、資産ディスパッチ等)に関与する送電網またはマイクロ送電網コントローラ、およびデータセンタ制御サブシステム(例えば、環境制御、ネットワーク制御、バックアップ制御等)を含む。
【0056】
図1Dおよび1Eは、制御システム102が実装され得る共有または共通制御デバイス(またはシステム)132の例示的実施形態を描写するブロック図である。
図1Dでは、共通制御デバイス132は、マスタ制御デバイス112と、外部制御デバイス104とを含む。マスタ制御デバイス112は、経路115を介したLCD114との通信のためのインターフェース141および内部通信バス136を介した外部制御デバイス104との通信のためのインターフェース142を含む。外部制御デバイス104は、バス136を介したマスタ制御デバイス112との通信のためのインターフェース143と、通信経路136を介した全体的用途の他のエンティティ(例えば、乗り物または送電網の構成要素)との通信のためのインターフェース144とを含む。いくつかの実施形態において、共通制御デバイス132は、共通筐体またはパッケージとして統合されることができ、デバイス112および104は、その中に含まれる別々の集積回路(IC)チップまたはパッケージとして実装される。
【0057】
図1Eでは、外部制御デバイス104は、共通制御デバイス132としての機能を果たし、マスタ制御機能性は、デバイス104内の構成要素として実装される。この構成要素112は、デバイス104のメモリ内に記憶および/またはハードコード化され、その処理回路網によって実行されるソフトウェアまたは他のプログラム命令であることまたはそれを含むことができる。構成要素は、専用ハードウェアも含むことができる。構成要素は、外部制御デバイス104のオペレーティングソフトウェアとの通信のための1つ以上の内部ハードウェアおよび/またはソフトウェアインターフェース(例えば、アプリケーションプログラムインターフェース(API))を伴う自給式モジュールまたはコアであることができる。外部制御デバイス104は、インターフェース141を介するLCD114との通信、およびインターフェース144を介する他のデバイスとの通信を管理することができる。種々の実施形態において、デバイス104/132は、単一ICチップとして統合されること、単一パッケージ内の複数のICチップの中に統合されること、または共通筐体内の複数の半導体パッケージとして統合されることができる。
【0058】
図1Dおよび1Eの実施形態において、システム102のマスタ制御機能性は、共通デバイス132内で共有されるが、しかしながら、共有制御の他の分割も、可能にされる。例えば、マスタ制御機能性の一部は、共通デバイス132と専用MCD112との間で分散させられることができる。別の例では、マスタ制御機能性およびローカル制御機能性の少なくとも一部の両方が、共通デバイス132内に実装されることができる(例えば、残りのローカル制御機能性は、LCD114内に実装される)。いくつかの実施形態において、制御システム102の全ては、共通デバイス(またはサブシステム)132内に実装される。いくつかの実施形態において、ローカル制御機能性は、バッテリ管理システム(BMS)等の各モジュール108の別の構成要素と共有されるデバイス内に実装される。
(カスケード式エネルギーシステム内のモジュールの例)
【0059】
モジュール108は、1つ以上のエネルギー源と、パワーエレクトロニクスコンバータと、所望に応じて、エネルギーバッファーとを含むことができる。
図2A-2Bは、電力コンバータ202と、エネルギーバッファー204と、エネルギー源206とを有するモジュール108を伴うシステム100の追加の例示的実施形態を描写するブロック図である。コンバータ202は、電圧コンバータまたは電流コンバータであることができる。実施形態は、電圧コンバータを参照して本明細書に説明されるが、実施形態は、それに限定されない。コンバータ202は、エネルギー源204からの直流(DC)信号を交流電流(AC)信号に変換し、電力接続110(例えば、インバータ)を介して、それを出力するように構成されることができる。コンバータ202は、接続110を介して、ACまたはDC信号を受信し、連続またはパルス状形態におけるいずれかの極性を伴って、それをエネルギー源204に印加することもできる。コンバータ202は、ハーフブリッジまたはフルブリッジ(H-ブリッジ)等のスイッチ(例えば、電力トランジスタ)の配置であること、またはそれを含むことができる。いくつかの実施形態において、コンバータ202は、スイッチのみを含み、コンバータ(および全体としてのモジュール)は、変圧器を含まない。
【0060】
コンバータ202は(または代替として)、AC源からDCエネルギー源を充電するため等のAC/DC変換(例えば、整流器)、DC/DC変換、および/またはAC/AC変換(例えば、AC/DCコンバータと組み合わせて)を実施するように構成されることもできる。いくつかの実施形態において、AC/AC変換を実施するため等、コンバータ202は、単独で、または1つ以上のパワー半導体(例えば、スイッチ、ダイオード、サイリスタ等)と組み合わせてのいずれかにおいて、変圧器を含むことができる。重量およびコストが重要な要因であるもの等の他の実施形態において、コンバータ202は、電力スイッチ、電力ダイオード、または他の半導体デバイスのみを用いて、変圧器を伴わずに、変換を実施するように構成されることができる。
【0061】
エネルギー源206は、好ましくは、直流を出力し、電気的に給電されるデバイスのためのエネルギー貯蔵用途のために好適なエネルギー密度を有することが可能であるロバストなエネルギー貯蔵デバイスである。エネルギー源206は、単一バッテリ電池、またはバッテリモジュールまたはアレイ内で一緒に接続される複数のバッテリ電池、またはそれらの任意の組み合わせ等の電気化学バッテリであることができる。
図4A-4Dは、単一バッテリ電池402(
図4A)、複数の(例えば、4つの)電池402の直列接続を伴うバッテリモジュール(
図4B)、単一電池402の並列接続を伴うバッテリモジュール(
図4C)、および、各々が2つの電池402を有する支脈を伴う並列接続を伴うバッテリモジュール(
図4D)として構成されたエネルギー源206の例示的実施形態を描写する概略図である。バッテリタイプの例の非包括的リストが、本明細書のいずれかの場所に記載される。
【0062】
エネルギー源206は、ウルトラコンデンサまたはスーパーコンデンサ等の高エネルギー密度(HED)コンデンサであることもできる。HEDコンデンサは、固体誘電タイプの典型的電解コンデンサとは対照的に、二重層コンデンサ(静電充電貯蔵)、擬似コンデンサ(電気化学充電貯蔵)、ハイブリッドコンデンサ(静電および電気化学)、またはその他として構成されることができる。HEDコンデンサは、より高い容量に加え、電解コンデンサのそれの10~100倍の(またはより高い)エネルギー密度を有することができる。例えば、HEDコンデンサは、1.0ワット時間/キログラム(Wh/kg)を上回る比エネルギーと、10~100ファラド(F)を上回る静電容量とを有することができる。
図4A-4Dに関して説明されるバッテリと同様、エネルギー源206は、単一HEDコンデンサ、またはアレイ内で一緒に接続される(例えば、直列、並列、またはそれらの組み合わせ)複数のHEDコンデンサとして構成されることができる。
【0063】
エネルギー源206は、燃料電池であることもできる。燃料電池は、単一燃料電池、直列または並列に接続される複数の燃料電池、または燃料電池モジュールであることができる。燃料電池タイプの例は、陽子交換膜燃料電池(PEMFC)、リン酸燃料電池(PAFC)、固体酸形燃料電池、アルカリ燃料電池、高温燃料電池、固体酸化物形燃料電池、溶融電解質燃料電池、およびその他を含む。
図4A-4Dに関して説明されるバッテリと同様、エネルギー源206は、単一燃料電池、またはアレイ内で一緒に接続される(例えば、直列、並列、またはそれらの組み合わせ)複数の燃料電池として構成されることができる。源クラス(例えば、バッテリ、コンデンサ、および燃料電池)およびタイプ(各クラス内の化学物質および/または構造構成)の前述の例は、包括的リストを形成することを意図するものではなく、当業者は、本主題の範囲内に該当する、他の変形も認識するであろう。
【0064】
エネルギーバッファー204は、DCラインまたはリンク(例えば、下で説明されるように、+VDCLおよび-VDCL)を横断する電流の変動を減衰またはフィルタリングし、DCリンク電圧における安定性を維持することを補助することができる。これらの変動は、コンバータ202の切り替えによって引き起こされる比較的に低(例えば、キロヘルツ)または高(例えば、メガヘルツ)周波数変動または高調波または他の過渡事象であり得る。これらの変動は、源206またはコンバータ202のポートIO3およびIO4に通される代わりに、バッファー204によって吸収されることができる。
【0065】
電力接続110は、モジュール108へ、そこから、およびそれを通して、エネルギーまたは電力を移送するための接続である。モジュール108は、エネルギーをエネルギー源206から電力接続110に出力することができ、それは、システムの他のモジュールまたは負荷に移送されることができる。モジュール108は、エネルギーを他のモジュール108または充電源(DC充電器、単相充電器、多相充電器)から受け取ることができる。信号も、モジュール108を通され、エネルギー源206をバイパスすることができる。エネルギーまたは電力のモジュール108の内外への経路決定は、LCD114(またはシステム102の別のエンティティ)の制御下で、コンバータ202によって実施される。
【0066】
図2Aの実施形態において、LCD114は、モジュール108と別個である(例えば、共有モジュール筐体内にない)構成要素として実装され、通信経路116を経由して、コンバータ202に接続され、それと通信することが可能である。
図2Bの実施形態において、LCD114は、モジュール108の構成要素として含まれ、内部通信経路118(例えば、共有バスまたは別々の接続)を経由して、コンバータ202に接続され、それと通信することが可能である。LCD114はまた、経路116または118を介して、信号をエネルギーバッファー204および/またはエネルギー源206から受信し、信号をそれらに伝送することが可能であり得る。
【0067】
モジュール108は、ステータス情報を構成する(または例えば、LCD114によって、ステータス情報を決定するために使用され得る)、電圧、電流、温度、または他の動作パラメータ等、モジュール108および/またはその構成要素の1つ以上の側面を監視(例えば、収集、感知、測定、および/または決定)するように構成されたモニタ回路網208も含むことができる。ステータス情報の主要機能は、モジュール108の1つ以上のエネルギー源206の状態を説明し、システム100内の他の源と比較して、エネルギー源を利用するべき量に関する決定を可能にすることであるが、他の構成要素の状態を説明するステータス情報(例えば、バッファー204内の電圧、温度、および/または障害の存在、コンバータ202内の温度および/または障害の存在、モジュール108内のいずれかの場所の障害の存在等)も同様、利用決定において使用されることもできる。モニタ回路網208は、そのような側面を監視するように構成される、1つ以上のセンサ、シャント、除算器、障害検出器、クーロンカウンタ、コントローラ、または他のハードウェアおよび/またはソフトウェアを含むことができる。モニタ回路網208は、種々の構成要素202、204、および206と別個であること、または各構成要素202、204、および206(
図2A-2Bに示されるように)と統合されること、またはそれらの任意の組み合わせであることができる。いくつかの実施形態において、モニタ回路網208は、バッテリエネルギー源204のためのバッテリ管理システム(BMS)の一部であること、またはそれと共有されることができる。別々の回路網は、2つ以上のタイプのステータス情報が追加の回路の必要なく単一回路またはデバイスを用いて監視されるか、または、そうでなければ、アルゴリズム的に決定され得るので、ステータス情報の各タイプを監視するために必要とされない。
【0068】
LCD114は、通信経路116、118を介して、モジュール構成要素についてのステータス情報(または未加工データ)を受信することができる。LCD114は、経路116、118を介して、情報をモジュール構成要素に伝送することもできる。経路116および118は、診断、測定、保護、および制御信号ラインを含むことができる。伝送される情報は、1つ以上のモジュール構成要素のための制御信号であることができる。制御信号は、コンバータ202のためのスイッチ信号、および/またはステータス情報をモジュール構成要素から要求する1つ以上の信号であることができる。例えば、LCD114は、直接、ステータス情報を要求することによって、または、ある場合、コンバータ202を特定の状態にするスイッチ信号と組み合わせて、刺激(例えば、電圧)を印加し、ステータス情報が発生させられるようにすることによって、経路116、118を介して、ステータス情報が伝送されるようにすることができる。
【0069】
モジュール108の物理的構成またはレイアウトは、種々の形態をとることができる。いくつかの実施形態において、モジュール108は、全てのモジュール構成要素、例えば、コンバータ202、バッファー204、および源206が、統合されたLCD114等の他の随意の構成要素とともに格納される、共通筐体を含むことができる。他の実施形態において、種々の構成要素は、一緒に固定された別々の筐体内で分離されることができる。
図2Cは、モジュールのエネルギー源206と、モニタ回路網等の付随のエレクトロニクスとを保持する第1の筐体220と、コンバータ202、エネルギーバッファー204、およびモニタ回路網等の他の付随のエレクトロニクス等のモジュールエレクトロニクスを保持する第2の筐体222と、モジュール108のためのLCD114(図示せず)を保持する第3の筐体224とを有するモジュール108の例示的実施形態を描写するブロック図である。代替実施形態において、モジュール電子機器およびLCD114は、同じ単一筐体内に格納されることができる。さらに他の実施形態において、モジュール電子機器、LCD114、およびエネルギー源は、モジュール108のために、同じ単一筐体内に格納されることができる。種々のモジュール構成要素間の電気接続は、筐体220、222、224を通して進むことができ、他のモジュール108またはMCD112等の他のデバイスとの接続のために、筐体外部のいずれか上に露出されることができる。
【0070】
システム100のモジュール108は、互いに対して、用途の必要性および負荷の数に依存する種々の構成において、物理的に配置されることができる。例えば、システム100がマイクロ送電網のための電力を提供する静止用途では、モジュール108は、1つ以上のラックまたは他の骨組構造内に設置されることができる。そのような構成は同様に、海洋船舶等のより大きい移動用途のためにも好適であり得る。代替として、モジュール108は、一緒に固定され、パックと称される共通筐体内に配置されることができる。ラックまたはパックは、全てのモジュールを横断して共有されるそれ自体の専用冷却システムを有し得る。パック構成は、電気自動車等のより小さい移動用途のために有用である。システム100は、1つ以上のラック(例えば、マイクロ送電網への並行供給のため)、または1つ以上のパック(例えば、乗り物の異なるモータに供給する)、またはそれらの組み合わせを用いて実装されることができる。
図2Dは、9つのモジュール108が共通筐体230内で電気的および物理的に一緒に結合されたパックとして構成されるシステム100の例示的実施形態を描写するブロック図である。
【0071】
これらおよびさらなる構成の例は、2020年3月27日に出願され、「Module-Based Energy Systems Capable of Cascaded and Interconnected Configurations,and Methods Related Thereto」と題された国際出願第PCT/US20/25366号(あらゆる目的のために、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されている。
【0072】
図3A-3Cは、種々の電気構成を有するモジュール108の例示的実施形態を描写するブロック図である。これらの実施形態は、1つのLCD114/モジュール108を有し、LCD114が、関連付けられたモジュール内に格納されるように説明されるが、本明細書に説明されるように、別様に構成されることもできる。
図3Aは、システム100内のモジュール108Aの第1の例示的構成を描写する。モジュール108Aは、エネルギー源206と、エネルギーバッファー204と、コンバータ202Aとを含む。各構成要素は、本明細書ではIOポートと称される電力が入力され得るおよび/またはそれらから電力が出力され得る電力接続ポート(例えば、端子、コネクタ)を有する。そのようなポートは、文脈に応じて、入力ポートまたは出力ポートとも称され得る。
【0073】
エネルギー源206は、本明細書に説明されるエネルギー源タイプ(例えば、
図4A-4Dに関して説明されるようなバッテリ、HEDコンデンサ、燃料電池、またはその他)のいずれかとして構成されることができる。エネルギー源206のポートIO1およびIO2は、それぞれ、エネルギーバッファー204のポートIO1およびIO2に接続されることができる。エネルギーバッファー204は、バッファー204に到着する高および低周波数エネルギーパルセーションをコンバータ202を通してバッファーリングまたはフィルタリングするように構成されることができ、それは、そうでなければ、モジュール108の性能を劣化させ得る。バッファー204のためのトポロジおよび構成要素は、これらの高周波数電圧パルセーションの最大許容可能振幅に適応するように選択される。エネルギーバッファー204のいくつかの(非包括的)例示的実施形態が、
図5A-5Cの概略図に描写される。
図5Aでは、バッファー204は、電解および/またはフィルムコンデンサC
EBであり、図5Bでは、バッファー204は、2つのインダクタL
EB1およびL
EB2と、2つの電解および/またはフィルムコンデンサC
EB1およびC
EB2とによって形成されるZ-源ネットワーク710であり、
図5Cでは、バッファー204は、2つのインダクタL
EB1およびL
EB2と、2つの電解および/またはフィルムコンデンサC
EB1およびC
EB2と、ダイオードD
EBとによって形成される準Z-源ネットワーク720である。
【0074】
エネルギーバッファー204のポートIO3およびIO4は、それぞれ、コンバータ202AのポートIO1およびIO2に接続されることができ、コンバータ202Aは、本明細書に説明される電力コンバータタイプのいずれかとして構成されることができる。
図6Aは、DC電圧をポートIO1およびIO2において受け取り、パルスをポートIO3およびIO4において発生させるように切り替え得るDC-ACコンバータとして構成されたコンバータ202Aの例示的実施形態を描写する概略図である。コンバータ202Aは、複数のスイッチを含むことができ、ここでは、コンバータ202Aは、フルブリッジ構成に配置された4つのスイッチS3、S4、S5、S6を含む。制御システム102またはLCD114は、各ゲートへの制御入力ライン118-3を経由して、独立して、各スイッチを制御することができる。
【0075】
スイッチは、ここに示される金属酸化半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、または窒化ガリウム(GaN)トランジスタのようなパワー半導体等の任意の好適なスイッチタイプであることができる。半導体スイッチは、比較的に高切り替え周波数で動作し、それによって、コンバータ202が、所望に応じて、パルス幅変調(PWM)モードで動作させられ、比較的に短時間間隔内で制御コマンドに応答することを可能にすることができる。これは、過渡モードにおいて、出力電圧調整の高許容誤差および高速動的挙動を提供することができる。
【0076】
本実施形態において、DCライン電圧VDCLが、ポートIO1とIO2との間のコンバータ202に印加されることができる。スイッチS3、S4、S5、S6の異なる組み合わせによって、VDCLをポートIO3およびIO4に接続することによって、コンバータ202は、3つの異なる電圧出力、すなわち、+VDCL、0、および-VDCLをポートIO3およびIO4に発生させることができる。各スイッチに提供されるスイッチ信号は、スイッチがオン(閉鎖)またはオフ(開放)にされるかどうかを制御する。+VDCLを取得するために、スイッチS3およびS6は、S4およびS5がオフにされている間、オンにされる一方、-VDCLは、スイッチS4およびS5をオンにし、S3およびS6をオフにすることによって取得されることができる。出力電圧は、S4およびS6をオフにした状態でS3およびS5をオンにすることによって、またはS3およびS5をオフにした状態でS4およびS6をオンにすることによって、ゼロ(ほぼゼロを含む)または基準電圧に設定されることができる。これらの電圧は、電力接続110を介して、モジュール108から出力されることができる。コンバータ202のポートIO3およびIO4は、他のモジュール108からの出力電圧との使用のための出力電圧を発生させるように、電力接続110のモジュールIOポート1および2に(またはそこから)接続されることができる。
【0077】
本明細書に説明されるコンバータ202の実施形態のための制御またはスイッチ信号は、システム100によってコンバータ202の出力電圧を発生させるために利用される制御技法に応じて、異なる方法で発生させられることができる。いくつかの実施形態において、制御技法は、空間ベクトルパルス幅変調(SVPWM)または正弦波パルス幅変調(SPWM)またはその変形例等のPWM技法である。
図8Aは、コンバータ202の出力電圧波形802の例を描写する電圧対時間のグラフである。説明を容易にするために、本明細書における実施形態は、PWM制御技法の文脈で説明されるであろうが、実施形態は、それに限定されない。他の技法のクラスが、使用されることができる。1つの代替クラスは、ヒステリシスに基づき、その例は、国際公開第WO2018/231810A1号、第WO2018/232403A1号、および第WO2019/183553A1号(あらゆる目的のために、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されている。
【0078】
各モジュール108は、複数のエネルギー源206(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれを上回る)で構成されることができる。モジュール108の各エネルギー源206は、モジュールの他の源206から独立して、電力を接続110に供給する(または電力を充電源から受け取る)ように制御可能(切り替え可能)であることができる。例えば、全ての源206は、同時に、電力を接続110に出力する(または充電される)ことができるか、または、源206の1つ(または一部)のみが、任意の時点において、電力を供給する(または充電される)ことができる。いくつかの実施形態において、モジュールの源206は、それらの間でエネルギーを交換することができ、例えば、1つの源206が、別の源206を充電することができる。源206の各々は、本明細書に説明される任意のエネルギー源(例えば、バッテリ、HEDコンデンサ、燃料電池)として構成されることができる。源206の各々は、同じクラス(例えば、各々は、バッテリであることができる、各々は、HEDコンデンサであることができる、または、各々は、燃料電池であることができる)または異なるクラスであることができる(例えば、第1の源は、バッテリであることができ、第2の源は、HEDコンデンサまたは燃料電池であることができる、または、第1の源は、HEDコンデンサであることができ、第2の源は、燃料電池であることができる)。
【0079】
図3Bは、一次エネルギー源206Aと、二次エネルギー源206Bとを伴う二重エネルギー源構成におけるモジュール108Bの例示的実施形態を描写するブロック図である。一次源202AのポートIO1およびIO2は、エネルギーバッファー204のポートIO1およびIO2に接続されることができる。モジュール108Bは、追加のIOポートを有するコンバータ202Bを含む。バッファー204のポートIO3およびIO4は、それぞれ、コンバータ202BのポートIO1およびIO2に接続されることができる。二次源206BのポートIO1およびIO2は、それぞれ、コンバータ202BのポートIO5およびIO2に接続される(バッファー204のポートIO4にも接続される)ことができる。
【0080】
モジュール108Bのこの例示的実施形態において、一次エネルギー源202Aは、システム100の他のモジュール108とともに、負荷によって必要とされる平均電力を供給する。二次源202Bは、追加の電力を負荷電力ピークにおいて提供するか、または、過剰電力を吸収することによって、または、そうでなければ、エネルギー源202を補助する機能を果たすことができる。
【0081】
述べられたように、一次源206Aおよび二次源206Bの両方は、コンバータ202Bのスイッチ状態に応じて、同時に、または別個の時間に、利用されることができる。同時である場合、電解および/またはフィルムコンデンサ(C
ES)は、
図4Eに描写されるように、源206Bと並列に設置され、源206Bのためのエネルギーバッファーとしての機能を果たすことができるか、または、エネルギー源206Bは、
図4Fに描写されるように、別のエネルギー源(例えば、バッテリまたは燃料電池)と並列のHEDコンデンサを利用するように構成されることができる。
【0082】
図6Bおよび6Cは、それぞれ、コンバータ202Bおよび202Cの例示的実施形態を描写する概略図である。コンバータ202Bは、スイッチ回路網部分601および602Aを含む。部分601は、コンバータ202Aと類似様式において、フルブリッジとして構成され、IO1およびIO2をIO3およびIO4のいずれかに選択的に結合するように構成され、それによって、モジュール108Bの出力電圧を変化させるスイッチS3-S6を含む。部分602Aは、ハーフブリッジとして構成され、ポートIO1とIO2との間に結合されたスイッチS1およびS2を含む。結合インダクタL
Cが、スイッチ部分602Aが、(ブーストまたはバック)電圧(または逆に、電流)を調整し得る双方向性コンバータであるように、ポートIO5と、スイッチS1とS2との間に存在するノード1との間に接続される。スイッチ部分602Aは、事実上ゼロ電位であり得るポートIO2に参照される+VDCL2および0である2つの異なる電圧をノード1において発生させることができる。エネルギー源202Bから引き出される、または、それに入力される電流は、例えば、スイッチS1およびS2を整流するためのパルス幅変調技法またはヒステリシス制御方法を使用して、結合インダクタL
C上の電圧を調整することによって制御されることができる。他の技法も、使用されることができる。
【0083】
コンバータ202Cは、スイッチ部分602Bが、ハーフブリッジとして構成され、ポートIO5とIO2との間に結合されたスイッチS1およびS2を含むので、202Bのそれと異なる。結合インダクタLCが、スイッチ部分602Bが、電圧を調整するように構成されるように、ポートIO1と、スイッチS1とS2との間に存在するノード1との間に接続される。
【0084】
制御システム102またはLCD114は、独立して、各ゲートへの制御入力ライン118-3を経由して、コンバータ202Bおよび202Cの各スイッチを制御することができる。これらの実施形態および
図6Aのものでは、LCD114(MCD112ではなく)が、コンバータスイッチのための切り替え信号を発生させる。代替として、MCD112も、切り替え信号を発生させることができ、信号は、直接、スイッチに通信されるか、または、LCD114によって中継されることができる。いくつかの実施形態において、切り替え信号を発生させるためのドライバ回路網は、MCD112および/またはLCD114内に存在するまたはそれに関連付けられていることができる。
【0085】
コンバータ202のための前述のゼロ電圧構成(S4およびS6をオフにした状態でS3およびS5をオンにする、またはS3およびS5をオフにした状態でS4およびS6をオンにする)は、所与のモジュールのためのバイパス状態とも称され得る。このバイパス状態は、障害が所与のモジュール内で検出される場合、またはアレイまたはシステム内の2つ以上の(または全ての)モジュールのシャットオフを正当とするシステム障害が検出される場合、生じ得る。モジュールにおける障害は、LCD114によって検出されることができ、コンバータ202のための制御切り替え信号は、MCD112による介入を伴わずに、バイパス状態になるように設定されることができる。代替として、所与のモジュールに関する障害情報は、LCD114によって、MCD112に通信されることができ、MCD112は、次いで、バイパス状態になるかどうかの決定を行うことができ、該当する場合、バイパス状態になるための命令を、障害を有するモジュールに関連付けられたLCD114に通信することができ、その時点で、LCD114は、切り替え信号を出力し、バイパス状態にならせることができる。
【0086】
モジュール108が3つ以上のエネルギー源206を含む実施形態において、コンバータ202Bおよび202Cは、各追加のエネルギー源206Bが、特定の源の必要性に応じて、追加のスイッチ回路網部分602Aまたは602Bにつながる追加のIOポートに結合されるように、適宜、スケーリングされることができる。例えば、二重源コンバータ202は、スイッチ部分202Aおよび202Bの両方を含むことができる。
【0087】
複数のエネルギー源206を伴うモジュール108は、源206間のエネルギー共有、用途内からのエネルギー捕捉(例えば、回生制動)、全体的システムが放電状態にある間でも二次源による一次源の充電、およびモジュール出力の能動フィルタリング等の追加の機能を実施することが可能である。能動フィルタリング機能は、二次エネルギー源の代わりに、典型的電解コンデンサを有するモジュールによって実施されることもできる。これらの機能の例は、2020年3月27日に出願され、「Module-Based Energy Systems Capable of Cascaded and Interconnected Configurations,and Methods Related Thereto」と題された国際出願第PCT/US20/25366号、および2019年3月22日に出願され、「Systems and Methods for Power Management and Control」と題された国際公開第WO2019/183553号(それらの両方は、あらゆる目的のために、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)にさらに詳細に説明されている。
【0088】
各モジュール108は、その1つ以上のエネルギー源206を用いて、1つ以上の補助負荷に供給するように構成されることができる。補助負荷は、一次負荷101より低い電圧を要求する負荷である。補助負荷の例は、例えば、電気自動車の車載電気ネットワークは、または電気自動車のHVACシステムであり得る。システム100の負荷は、例えば、電気自動車モータまたは電気送電網の位相のうちの1つであり得る。本実施形態は、エネルギー源の電気特性(端子電圧および電流)と負荷の電気特性との間の完全な分断を可能にすることができる。
【0089】
図3Cは、電力を第1の補助負荷301および第2の補助負荷302に供給するように構成されたモジュール108Cの例示的実施形態を描写するブロック図であり、モジュール108Cは、
図3Bのそれに類似する態様で一緒に結合されたエネルギー源206と、エネルギーバッファー204と、コンバータ202Bとを含む。第1の補助負荷301は、源206から供給されるそれと同等の電圧を要求する。負荷301は、モジュール108CのIOポート3および4に結合され、それらは、次に、源206のポートIO1およびIO2に結合される。源206は、電力を電力接続110および負荷301の両方に出力することができる。第2の補助負荷302は、源206のそれより低い一定電圧を要求する。負荷302は、モジュール108CのIOポート5および6に結合され、それらは、それぞれ、コンバータ202BのポートIO5およびIO2に結合される。コンバータ202Bは、ポートIO5(
図6B)に結合される結合インダクタL
Cを有するスイッチ部分602を含むことができる。源206によって供給されるエネルギーは、コンバータ202Bのスイッチ部分602を通して、負荷302に供給されることができる。負荷302は、入力コンデンサを有すると仮定され(コンデンサは、該当しない場合、モジュール108Cに追加されることができる)、したがって、スイッチS1およびS2は、結合インダクタL
C上の電圧およびそれを通した電流を調整するように整流され、したがって、負荷302のための安定一定電圧を生産し得る。この調整は、源206の電圧を負荷302によって要求されるより低い大きさの電圧に下げることができる。
【0090】
モジュール108Cは、したがって、1つ以上の第1の負荷がIOポート3および4に結合された状態で、負荷301に関して説明される様式において、1つ以上の第1の補助負荷に供給するように構成されることができる。モジュール108Cは、負荷302に関して説明される様式において、1つ以上の第2の補助負荷に供給するようにも構成されることができる。複数の第2の補助負荷302が存在する場合、各追加の負荷302のために、モジュール108Cは、追加の専用モジュール出力ポート(5および6のように)、追加の専用スイッチ部分602、および追加の部分602に結合された追加のコンバータIOポートを伴って、スケーリングされることができる。
【0091】
エネルギー源206は、したがって、任意の数の補助負荷(例えば、301および302)および一次負荷101によって必要とされるシステム出力電力の対応する部分のために電力を供給することができる。源206から種々の負荷への電力流は、所望に応じて調節されることができる。
【0092】
モジュール108は、必要に応じて、2つ以上のエネルギー源206(
図3B)を用いて、各追加の源206Bまたは第2の補助負荷302のためのスイッチ部分602およびコンバータポートIO5の追加を通して、第1および/または第2の補助負荷(
図3C)に供給するように構成されることができる。追加のモジュールIOポート(例えば、3、4、5、6)が、必要に応じて追加されることができる。モジュール108は、相互接続モジュールとして構成され、本明細書にさらに説明されるような2つ以上のアレイ、2つ以上のパック、または2つ以上のシステム100間でエネルギーを交換することもできる(例えば、平衡のために)。この相互接続機能性は、同様に、複数の源および/または複数の補助負荷供給能力と組み合わせられることができる。
【0093】
制御システム102は、モジュール108A、108B、および108Cの構成要素に対して種々の機能を実施することができる。これらの機能は、各エネルギー源206の利用(使用の量)の管理と、エネルギーバッファー204の過電流、過電圧、および高温条件からの保護と、コンバータ202の制御および保護とを含むことができる。
【0094】
例えば、各エネルギー源206の利用を管理する(例えば、増加、減少、または維持させることによって、調節する)ために、LCD114は、1つ以上の監視される電圧、温度、および電流を各エネルギー源206(またはモニタ回路網)から受け取ることができる。監視される電圧は、源206の他の構成要素(例えば、各個々のバッテリ電池、HEDコンデンサ、および/または燃料電池)から独立した各基本的構成要素の電圧、または基本的構成要素の群の全体としての電圧(例えば、バッテリアレイ、HEDコンデンサアレイ、および/または燃料電池アレイの電圧)のうちの少なくとも1つ、好ましくは、全てであり得る。同様に、監視される温度および電流は、源206の他の構成要素から独立した各基本的構成要素の温度および電流、または基本的構成要素の群の全体としての温度および電流、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、好ましくは、全てであり得る。監視される信号は、ステータス情報であり得、LCD114は、ステータス情報を用いて以下のうちの1つ以上を実施し得る:基本的構成要素または基本的構成要素の群の実際の容量、実際の充電の状態(SOC)、および/または健全性の状態(SOH)の計算または決定、監視および/または計算されたステータス情報に基づく、警告またはアラーム指示の設定または出力、および/またはMCD112へのステータス情報の伝送。LCD114は、制御情報(例えば、変調指数、同期信号)をMCD112から受信し、源206の利用を管理するコンバータ202のためのスイッチ信号を発生させるために、この制御情報を使用することができる。
【0095】
エネルギーバッファー204を保護するために、LCD114は、1つ以上の監視される電圧、温度、および電流をエネルギーバッファー204(またはモニタ回路網)から受け取ることができる。監視される電圧は、他の構成要素から独立したバッファー204の各基本的構成要素(例えば、CEB、CEB1、CEB2、LEB1、LEB2、DEB)の電圧、またはバッファー204の基本的構成要素の群の全体として(例えば、IO1とIO2との間またはIO3とIO4との間)の電圧のうちの少なくとも1つ、好ましくは、全てであり得る。同様に、監視される温度および電流は、他の構成要素から独立したバッファー204の各基本的構成要素の温度および電流、または基本的構成要素の群またはバッファー204の全体としての温度および電流、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、好ましくは、全てであり得る。監視される信号は、ステータス情報であり得、LCD114は、ステータス情報を用いて以下のうちの1つ以上を実施し得る:警告またはアラーム指示を設定または出力すること、MCD112にステータス情報を通信すること、またはコンバータ202を制御し、バッファー保護のために源206およびモジュール108の全体としての利用を調節(増加または減少)すること。
【0096】
コンバータ202を制御および保護するために、LCD114は、制御情報(例えば、変調された基準信号、または基準信号および変調指数)をMCD112から受信することができ、制御信号は、LCD114内でPWM技法とともに使用され、各スイッチ(例えば、S1-S6)のための制御信号を発生させることができる。LCD114は、電流フィードバック信号をコンバータ202の電流センサから受信することができ、それは、コンバータ202の全てのスイッチの障害ステータス(例えば、短絡回路または開回路故障モード)についての情報を搬送し得るコンバータスイッチのドライバ回路(図示せず)からの1つ以上の障害ステータス信号とともに、過電流保護のために使用され得る。このデータに基づいて、LCD114は、モジュール108の利用を管理し、潜在的に、コンバータ202(およびモジュール108全体)をバイパスするために、またはシステム100からそれを接続解除するために印加されるべき切り替え信号の組み合わせに関する決定を行うことができる。
【0097】
第2の補助負荷302に供給するモジュール108Cを制御する場合、LCD114は、モジュール108C内の1つ以上の監視される電圧(例えば、IOポート5と6との間の電圧)と、1つ以上の監視される電流(例えば、負荷302の電流である、結合インダクタLC内の電流)とを受け取ることができる。これらの信号に基づいて、LCD114は、S1およびS2の切り替えサイクルを調節し、負荷302のための電圧を制御する(および安定化させる)ことができる(例えば、変調指数または基準波形の調節によって)。
(カスケード式エネルギーシステムトポロジ例)
【0098】
2つ以上のモジュール108が、アレイ内の各モジュール108によって発生させられる別々の電圧の重ね合わせによって形成された電圧信号を出力するカスケード式アレイにおいて、一緒に結合されることができる。
図7Aは、システム100のためのトポロジの例示的実施形態を描写するブロック図であり、N個のモジュール108-1、108-2・・・108-Nが、直列に一緒に結合され、直列アレイ700を形成する。本明細書に説明されるこの実施形態および全ての実施形態において、Nは、2以上の任意の整数であることができる。アレイ700は、第1のシステムIOポートSIO1と、第2のシステムIOポートSIO2とを含み、それらを横断して、アレイ出力電圧が、発生させられる。アレイ700は、アレイ700のSIO1およびSIO2に接続され得るDCまたはAC単相負荷のためのDCまたは単相ACエネルギー源として使用されることができる。
図8Aは、48ボルトエネルギー源を有する単一モジュール108によって生産される例示的出力信号を描写する電圧対時間のプロットである。
図8Bは、直列に結合される6つの48Vモジュール108を有するアレイ700によって発生させられる例示的単相AC出力信号を描写する電圧対時間のプロットである。
【0099】
システム100は、多種多様な異なるトポロジに配置され、用途の変化する必要性を満たすことができる。システム100は、複数のアレイ700の使用によって、多相電力(例えば、2相、3相、4相、5相、6相等)を負荷に提供することができ、各アレイは、異なる位相角度を有するAC出力信号を発生させることができる。
【0100】
図7Bは、一緒に結合された2つのアレイ700-PAおよび700-PBを伴うシステム100を描写するブロック図である。各アレイ700は、1次元であり、N個のモジュール108の直列接続によって形成される。2つのアレイ700-PAおよび700-PBの各々は、単相AC信号を発生させることができ、2つのAC信号は、異なる位相角度PAおよびPBを有する(例えば、180度離れている)。各アレイ700-PAおよび700-PBのモジュール108-1のIOポート1は、それぞれ、システムIOポートSIO1およびSIO2を形成することまたはそれに接続されることができ、それらは、次に、2つの位相電力を負荷(図示せず)に提供し得る各アレイの第1の出力としての役割りを果たすことができる。または代替として、ポートSIO1およびSIO2は、単相電力を2つの並列アレイから提供するように接続されることができる。各アレイ700-PAおよび700-PBのモジュール108-NのIOポート2は、システムIOポートSIO1およびSIO2のアレイと反対端において、各アレイ700-PAおよび700-PBのための第2の出力としての役割りを果たすことができ、共通ノードにおいて、一緒に結合され、随意に、所望に応じて、追加のシステムIOポートSIO3のために使用されることができ、それは、中性としての役割りを果たすことができる。この共通ノードは、レールと称され得、各アレイ700のモジュール108-NのIOポート2は、アレイのレール側にあると称され得る。
【0101】
図7Cは、一緒に結合された3つのアレイ700-PA、700-PB、および700-PCを伴うシステム100を描写するブロック図である。各アレイ700は、1次元であり、N個のモジュール108の直列接続によって形成される。3つのアレイ700-1および700-2の各々は、単相AC信号を発生させることができ、3つのAC信号は、異なる位相角度PA、PB、PCを有する(例えば、120度離れている)。各アレイ700-PA、700-PB、および700-PCのモジュール108-1のIOポート1は、それぞれ、システムIOポートSIO1、SIO2、およびSIO3を形成することまたはそれに接続されることができ、それらは、次に、3相電力を負荷(図示せず)に提供することができる。各アレイ700-PA、700-PB、および700-PCのモジュール108-NのIOポート2は、共通ノードにおいて、一緒に結合されることができ、随意に、所望に応じて、追加のシステムIOポートSIO4のために使用されることができ、それは、中性としての役割りを果たすことができる。
【0102】
図7Bおよび7Cの2相および3相実施形態に関して説明される概念は、さらにより多くの位相の電力を発生させるシステム100に拡張されることができる。例えば、追加の例の非包括的リストは、各々が異なる位相角度を有する(例えば、90度離れている)単相AC信号を発生させるように構成される、4つのアレイ700を有するシステム100、各々が異なる位相角度を有する(例えば、72度離れている)単相AC信号を発生させるように構成された5つのアレイ700を有するシステム100、および、各アレイが異なる位相角度を有する(例えば、60度離れている)単相AC信号を発生させるように構成された6つのアレイ700を有するシステム100を含む。
【0103】
システム100は、アレイ700が、各アレイ内のモジュール108間の電気ノードにおいて相互接続されるように構成されることができる。
図7Dは、組み合わせられた直列およびデルタ配置において一緒に結合された3つのアレイ700-PA、700-PB、および700-PCを伴うシステム100を描写するブロック図である。各アレイ700は、N個(Nは、2以上)のモジュール108の第2の直列接続と結合された、M個(Mは、2以上)のモジュール108の第1の直列接続を含む。デルタ構成は、アレイ間の相互接続によって形成され、それは、任意の所望の場所に設置されることができる。本実施形態において、アレイ700-PCのモジュール108-(M+N)のIOポート2は、アレイ700-PAのモジュール108-MのIOポート2およびモジュール108-(M+1)のIOポート1と結合され、アレイ700-PBのモジュール108-(M+N)のIOポート2は、アレイ700-PCのモジュール108-MのIOポート2およびモジュール108-(M+1)のIOポート1と結合され、アレイ700-PAのモジュール108-(M+N)のIOポート2は、アレイ700-PBのモジュール108-MのIOポート2およびモジュール108-(M+1)のIOポート1と結合される。
【0104】
図7Eは、組み合わせられた直列およびデルタ配置において一緒に結合された3つのアレイ700-PA、700-PB、および700-PCを伴うシステム100を描写するブロック図である。本実施形態は、
図7Dのそれに類似するが、異なる交差接続を伴う。本実施形態において、アレイ700-PCのモジュール108-MのIOポート2は、アレイ700-PAのモジュール108-1のIOポート1と結合され、アレイ700-PBのモジュール108-MのIOポート2は、アレイ700-PCのモジュール108-1のIOポート1と結合され、アレイ700-PAのモジュール108-MのIOポート2は、アレイ700-PBのモジュール108-1のIOポート1と結合される。
図7Dおよび7Eの配置は、各アレイ700内に2つ程度の少ないモジュールを伴って実装されることができる。組み合わせられたデルタおよび直列の構成は、システムの全てのモジュール108と電力送電網または負荷の位相との間のエネルギーの効果的交換を可能にし(相間平衡)、アレイ700内のモジュール108の総数を減らし、所望の出力電圧を取得することも可能にする。
【0105】
本明細書に説明される実施形態において、モジュール108の数は、システム100内の各アレイ700で同じであることが有利であるが、それは、要求されず、異なるアレイ700は、異なる数のモジュール108を有することができる。さらに、各アレイ700は、全て同じ構成(例えば、全てのモジュールが、108Aである、全てのモジュールが、108Bである全てのモジュールが、108Cである、またはその他)または異なる構成(例えば、1つ以上のモジュールが、108Aであり、1つ以上のモジュールが、108Bであり、1つ以上のモジュールが、108Cである、またはその他)であるモジュール108を有することができる。したがって、本明細書で包含されるシステム100のトポロジの範囲は、広範である。
(制御方法論例)
【0106】
述べられたように、システム100の制御は、ヒステリシスまたはPWM等の種々の方法論に従って実施されることができる。PWMのいくつかの例は、空間ベクトル変調および正弦パルス幅変調を含み、コンバータ202のための切り替え信号は、各モジュール108の利用を連側的に回転させ、電力をそれらの間で等しく分散させる位相シフト搬送波技法を用いて発生させられる。
【0107】
図8C-8Fは、徐々にシフトさせられる2レベル波形を使用して、マルチレベル出力PWM波形を発生させ得る位相シフトPWM制御方法論の例示的実施形態を描写するプロットである。XレベルPWM波形が、(X-1)/2個の2レベルPWM波形の合計によって生成されることができる。これらの2レベル波形は、基準波形Vrefを360°/(X-1)ずつ徐々にシフトさせられる搬送波と比較することによって、発生させられることができる。搬送波は、三角形であるが、実施形態は、それに限定されない。9レベル例が、
図8Cに示される(4つのモジュール108を使用して)。搬送波は、360°/(9-1)=45°ずつ徐々にシフトさせられ、Vrefと比較される。結果として生じる2レベルPWM波形は、
図8Eに示される。これらの2レベル波形は、コンバータ202の半導体スイッチ(例えば、S1-S6)のための切り替え信号として使用され得る。例として、
図8Eを参照すると、各々がコンバータ202を伴う4つのモジュール108を含む1次元アレイ700に関して、0°信号は、第1のモジュール108-1のS3の制御のためのものであり、180°信号は、それのS6の制御のためのものであり、45°信号は、第2のモジュール108-2のS3の制御のためのものであり、225°信号は、それのS6の制御のためのものであり、90°信号は、第3のモジュール108-3のS3の制御のためのものであり、270°信号は、それのS6の制御のためのものであり、135°信号は、第4のモジュール108-4のS3の制御のためのものであり、315°信号は、それのS6の制御のためのものである。各ハーフブリッジのシュートスルーを回避するために十分な不感時間を伴って、S3のための信号は、S4に相補的であって、S5のための信号は、S6に相補的である。
図8Fは、4つのモジュール108からの出力電圧の重ね合わせ(合計)によって生産される例示的単相AC波形を描写する。
【0108】
代替は、第1の(N-1)/2個の搬送波とともに、正および負の基準信号の両方を利用することである。9レベル例が、
図8Dに示される。この例では、0°~135°切り替え信号(
図8E)が、+Vrefを
図8Dの0°~135°搬送波と比較することによって発生させられ、180°~315°切り替え信号が、-Vrefを
図8Dの0°~135°搬送波と比較することによって発生させられる。しかしながら、後者の場合の比較の論理は、逆転される。状態機械デコーダ等の他の技法も、コンバータ202のスイッチのためのゲート信号を発生させるために使用され得る。
【0109】
多相システム実施形態において、同じ搬送波が、各位相のために使用されることができるか、または、搬送波の組は、各位相のために全体としてシフトさせられることができる。例えば、単一基準電圧(Vref)を伴う3相システムでは、各アレイ700は、
図8Cおよび8Dに示されるものと同じ相対的オフセットを伴う同じ数の搬送波を使用することができるが、第2の位相の搬送波は、第1の位相の搬送波と比較して120度シフトさせられ、第3の位相の搬送波は、第1の位相の搬送波と比較して、240度シフトさせられる。異なる基準電圧が、各位相のために利用可能である場合、位相情報は、基準電圧内で搬送されることができ、同じ搬送波が、各位相のために使用されることができる。多くの場合、搬送波周波数は、固定されるであろうが、いくつかの例示的実施形態において、搬送波周波数は、調節されることができ、それは、高電流条件下でのEVモータにおける損失を減らすことに役立ち得る。
【0110】
適切な切り替え信号が、制御システム102によって、各モジュールに提供されることができる。例えば、MCD112は、LCD114が制御するモジュールまたは複数のモジュール108に応じて、Vrefおよび適切な搬送波信号を各LCD114に提供することができ、LCD114は、次いで、切り替え信号を発生させることができる。または、アレイ内の全てのLCD114は、全ての搬送波信号を提供することができ、LCDは、適切な搬送波信号を選択することができる。
【0111】
各モジュール108の相対的利用は、本明細書に説明されるように、ステータス情報に基づいて調節され、1つ以上のパラメータの平衡を実施することができる。パラメータの平衡は、個々のモジュール利用調節が実施されないシステムと比較して、パラメータ発散を経時的に最小化するために利用を調節することを伴い得る。利用は、システム100が放電状態にあるときにモジュール108が放電している相対的時間量、またはシステム100が充電状態にあるときにモジュール108が充電している相対的時間量であり得る。
【0112】
本明細書に説明されるように、モジュール108は、アレイ700内の他のモジュールに対して平衡を保たせられることができ、それは、アレイ内または相内平衡と称され得、異なるアレイ700も、互いに対して平衡を保たせられることができ、それは、アレイ間または相間平衡と称され得る。異なるサブシステムのアレイ700も、互いに対して平衡を保たせられることができる。制御システム102は、同時に、相内平衡、相間平衡、モジュール内の複数のエネルギー源の利用、能動フィルタリング、および補助負荷供給の任意の組み合わせを実施することができる。
【0113】
図9Aは、単相ACまたはDCアレイのための制御システム102のアレイコントローラ900の例示的実施形態を描写するブロック図である。アレイコントローラ900は、ピーク検出器902と、除算器904と、相内(またはアレイ内)平衡コントローラ906とを含むことができる。アレイコントローラ900は、アレイ内のN個のモジュール108の各々についての基準電圧波形(Vr)およびステータス情報(例えば、充電の状態(SOCi)、温度(Ti)、容量(Qi)、および電圧(Vi))を入力として受信し、正規化された基準電圧波形(Vrn)および変調指数(Mi)を出力として発生させることができる。ピーク検出器902は、Vrのピーク(Vpk)を検出し、Vpkは、コントローラ900が動作および/または平衡を保っている位相に特有であり得る。除算器904は、Vrをその検出されたVpkによって除算することによって、Vrnを発生させる。相内平衡コントローラ906は、Vpkをステータス情報(例えば、SOCi、Ti、Qi、Vi等)とともに使用して、制御されているアレイ700内の各モジュール108のための変調指数Miを発生させる。
【0114】
変調指数およびVrnは、各コンバータ202のための切り替え信号を発生させるために使用されることができる。変調指数は、ゼロ~1(ゼロおよび1を含む)の数であることができる。特定のモジュール108に関して、正規化された基準Vrnが、Miによって変調またはスケーリングされることができ、この変調された基準信号(Vrnm)は、
図8C-8Fに関して説明されるPWM技法に従って、または他の技法に従って、Vref(または-Vref)として使用されることができる。この方法において、変調指数は、コンバータ切り替え回路網(例えば、S3-S6またはS1-S6)に提供されるPWM切り替え信号を制御し、したがって、各モジュール108の動作を調整するために使用されることができる。例えば、通常または完全動作を維持するために制御されているモジュール108は、1のMiを受信し得る一方、通常または完全未満の動作に制御されているモジュール108は、1未満のMiを受信し得、電力出力を中止するように制御されるモジュール108は、ゼロのMiを受信し得る。この動作は、MCD112が、変調およびスイッチ信号発生のために、VrnおよびMiを適切なLCD114に出力することによって、MCD112が、スイッチ信号発生のために、変調を実施し、変調されたVrnmを適切なLCD114に出力することによって、または、MCD112が、変調およびスイッチ信号発生を実施し、直接、スイッチ信号を各モジュール108のLCDまたはコンバータ202に出力することによって等、制御システム102によって、種々の方法において実施されることができる。Vrnは、Vrnの周期毎に1回または1分あたり1回等、規則的間隔において送信される、Miとともに、連側的に送信されることができる。
【0115】
コントローラ906は、本明細書に説明される任意のタイプまたはタイプの組み合わせのステータス情報(例えば、SOC、温度(T)、Q、SOH、電圧、電流)を使用して、各モジュール108のためのMiを発生させることができる。例えば、SOCおよびTを使用するとき、モジュール108は、SOCが、アレイ700内の他のモジュール108と比較して、比較的に高く、温度が、比較的に低い場合、比較的に高Miを有することができる。SOCのいずれかが、比較的に低い、またはTが、比較的に高い場合、そのモジュール108は、比較的に低Miを有し、アレイ700内の他のモジュール108より少ない利用をもたらすことができる。コントローラ906は、モジュール電圧の合計がVpkを超えないように、Miを決定することができる。例えば、Vpkは、各モジュールの源206の電圧およびそのモジュールに関するMiの積の合計(例えば、Vpk=M1V1+M2V2+M3V3・・・+MNVN等)であることができる。変調指数の異なる組み合わせ、したがって、モジュールによるそれぞれの電圧寄与が使用され得るが、総発生電圧は、同じままであるべきである。
【0116】
コントローラ900は、各モジュール108内のエネルギー源のSOCが、平衡を保たせられたままである場合、または不平衡である場合、平衡条件に収束するように、および/または各モジュール内のエネルギー源または他の構成要素(例えば、エネルギーバッファー)の温度が平衡を保たせられたままである場合、または不平衡である場合、平衡条件に収束するように、任意の時点において(例えば、EVの最大加速の間等に)システムの電力出力要件を達成することを妨げない限りにおいて、動作を制御することができる。モジュール内および外の電力流は、源間の容量差がSOC偏差を引き起こさないように、調整されることができる。SOCおよび温度の平衡は、SOHのある程度の平衡を間接的に引き起こし得る。電圧および電流は、所望される場合、直接平衡を保たれることができるが、多くの実施形態において、システムの主要目標は、SOCおよび温度の平衡を保つことであり、SOCの平衡は、モジュールが類似容量およびインピーダンスである極めて対称のシステム内の電圧および電流の平衡につながり得る。
【0117】
全てのパラメータの平衡を保つことが同時に可能ではないこともある(例えば、1つのパラメータの平衡が、別のパラメータをさらに不平衡にし得る)ので、いずれか2つ以上のパラメータ(SOC、T、Q、SOH、V、I)の平衡を保つことの組み合わせが、用途の要件に応じて、いずれか一方に与えられる優先順位を伴って適用され得る。平衡における優先順位は、他のパラメータ(T、Q、SOH、V、I)と比べてSOCに与えられることができ、他のパラメータのうちの1つ(T、Q、SOH、V、I)が閾値外の重大な不平衡条件に到達する場合、例外が認められる。
【0118】
異なる位相のアレイ700(または、例えば、並列アレイが使用される場合、同じ位相のアレイ)間の平衡は、相内平衡と並行して実施されることができる。
図9Bは、少なくともΩ個のアレイ700を有するΩ相システム100内の動作のために構成されたΩ相(またはΩアレイ)コントローラ950の例示的実施形態を描写し、Ωは、2以上の任意の整数である。コントローラ950は、1つの相間(またはアレイ間)コントローラ910、および位相PA~PΩのためのΩ個の相内平衡コントローラ906-PA・・・906-PΩ、および正規化された基準VrnPA~VrnPΩを各位相特有の基準VrPA~VrPΩから発生させるためのピーク検出器902および除算器904(
図9A)を含むことができる。相内コントローラ906は、
図9Aに関して説明されるように、各アレイ700の各モジュール108のためのMiを発生させることができる。相間平衡コントローラ910は、多次元システム全体を横断して、例えば、異なる位相のアレイ間のモジュール108の側面の平衡を保つように構成またはプログラムされる。これは、共通モードを位相に導入すること(例えば、中性点シフト)を通して、または相互接続モジュール(本明細書に説明される)の使用を通して、または両方を通して、達成され得る。共通モード導入は、位相および振幅シフトを基準信号VrPA~VrPΩに導入し、正規化された波形VrnPA~VrnPΩを発生させ、1つ以上のアレイ内の不平衡を補償することを伴い、本明細書に組み込まれる国際出願第PCT/US20/25366号にさらに説明されている。
【0119】
コントローラ900および950(および平衡コントローラ906および910)は、制御システム102内において、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実装されることができる。コントローラ900および950は、MCD112内に実装されること、部分的または完全にLCD114間に分散させられることができるか、または、MCD112およびLCD114から独立して、別々のコントローラとして実装され得る。
(相互接続(IC)モジュール例)
【0120】
モジュール108は、アレイ間でエネルギーを交換すること、補助負荷のための源としての機能を果たすこと、または両方の目的のために、異なるアレイ700のモジュール間に接続されることができる。そのようなモジュールは、本明細書では、相互接続(IC)モジュール108ICと称される。ICモジュール108ICは、すでに説明されたモジュール構成(108A、108B、108C)および本明細書に説明されるべきその他のいずれかで実装されることができる。ICモジュール108ICは、任意の数の1つ以上のエネルギー源と、随意のエネルギーバッファーと、エネルギーを1つ以上のアレイに供給すること、および/または電力を1つ以上の補助負荷に供給することを行うためのスイッチ回路網と、制御回路網(例えば、ローカル制御デバイス)と、ICモジュール自体またはその種々の負荷についてのステータス情報(例えば、エネルギー源のSOC、エネルギー源またはエネルギーバッファーの温度、エネルギー源の容量、エネルギー源のSOH、ICモジュールに関する電圧および/または電流測定値、補助負荷に関する電圧および/または電流測定値等)を収集するためのモニタ回路網とを含むことができる。
【0121】
図10Aは、Ω個のアレイ700-PA~700-PΩを用いて、Ω相電力を生産することが可能であるシステム100の例示的実施形態を描写するブロック図であり、Ωは、2以上の任意の整数であることができる。この実施形態および他の実施形態において、ICモジュール108ICは、モジュール108ICが接続されるアレイ700(本実施形態において、アレイ700-PA~700-PΩ)がモジュール108ICと、負荷への出力(例えば、SIO1-SIOΩ)との間に電気的に接続されるように、アレイ700のレール側に配置されることができる。ここでは、モジュール108ICは、アレイ700-PA~700-PΩの各モジュール108-NのIOポート2への接続のためのΩ個のIOポートを有する。ここで描写される構成では、モジュール108ICは、モジュール108ICの1つ以上のエネルギー源をアレイ700-PA~700-PΩのうちの1つ以上に(または相間平衡が要求されない場合、無出力に、または等しく全ての出力に)選択的に接続することによって、相間平衡を実施することができる。システム100は、制御システム102によって制御されることができる(図示せず、
図1A参照)。
【0122】
図10Bは、モジュール108ICの例示的実施形態を描写する概略図である。本実施形態において、モジュール108ICは、エネルギーバッファー204と接続されたエネルギー源206を含み、エネルギーバッファー204は、次に、スイッチ回路網603と接続される。スイッチ回路網603は、それぞれ、独立して、エネルギー源206をアレイ700-PA~700-PΩの各々に接続するために、スイッチ回路網ユニット604-PA~604-PΩを含むことができる。種々のスイッチ構成が、各ユニット604のために使用されることができ、それは、本実施形態において、2つの半導体スイッチS7およびS8を伴うハーフブリッジとして構成される。各ハーフブリッジは、LCD114からの制御ライン118-3によって制御される。この構成は、
図3Aに関して説明されるモジュール108Aに類似する。コンバータ202に関して説明されるように、スイッチ回路網603は、用途の要件のために好適である、任意の配置で、任意のスイッチタイプ(例えば、MOSFET、IGBT、シリコン、GaN等)で構成されることができる。
【0123】
スイッチ回路網ユニット604は、エネルギー源206の正の端子と負の端子との間に結合され、スイッチ回路網ユニット604は、モジュール108ICのIOポートに接続された出力を有する。ユニット604-PA~604-PΩは、制御システム102によって、電圧+V
ICまたは-V
ICをそれぞれのモジュールI/Oポート1-Ωに選択的に結合するように制御されることができる。制御システム102は、本明細書に述べられたPWMおよびヒステリシス技法を含む任意の所望の制御技法に従って、スイッチ回路網603を制御することができる。ここでは、制御回路網102は、LCD114およびMCD112(図示せず)として実装される。LCD114は、監視データまたはステータス情報をモジュール108ICのモニタ回路網から受信することができる。この監視データおよび/またはこの監視データから導出される他のステータス情報は、本明細書に説明されるようなシステム制御における使用のために、MCD112に出力されることができる。LCD114は、システム100のモジュール108の同期の目的のためのタイミング情報(図示せず)と、PWMにおいて使用される鋸歯信号(
図8C-8D)等の1つ以上の搬送波信号(図示せず)とを受信することもできる。
【0124】
相間平衡のために、源206からの比例的により多くのエネルギーが、他のアレイ700と比較して比較的に低充電状態であるアレイ700-PA~700-PΩのうちの任意の1つ以上のものに供給されることができる。特定のアレイ700への本補完的エネルギーの供給は、そのアレイ700内のそれらのカスケード式モジュール108-1~108-Nのエネルギー出力が供給されない位相アレイに対して減らされることを可能にする。
【0125】
例えば、PWMを適用するいくつかの例示的実施形態において、LCD114は、そのモジュール108ICが結合された1つ以上のアレイ700の各々のための正規化された電圧基準信号(Vrn)(例えば、VrnPA~VrnPΩ)を受信する(MCD112から)ように構成されることができる。LCD114は、各アレイ700のために、MCD112から、スイッチユニット604-PA~604-PΩのために、変調指数MiPA~MiPΩをそれぞれ受信することもできる。LCD114は、直接そのアレイに結合されたスイッチ区分のために、変調指数を用いて、各それぞれのVrnを変調(例えば、乗算)し(例えば、VrnAがMiAによって乗算される)、次いで、搬送波信号を利用して、スイッチ各ユニット604のために、制御信号を発生させることができる。他の実施形態において、MCD112は、変調を実施し、変調された電圧基準波形を、各ユニット604のために、直接、モジュール108ICのLCD114に出力することができる。さらに他の実施形態において、全ての処理および変調は、制御信号を直接各ユニット604に出力し得る単一制御エンティティによって生じることができる。
【0126】
この切り替えは、エネルギー源206からの電力が、適切な間隔および持続時間において、アレイ700に供給されるように、変調されることができる。そのような方法論は、種々の方法において実装されることができる。
【0127】
現在の容量(Q)および各アレイ内の各エネルギー源のSOC等、システム100に関する収集されるステータス情報に基づいて、MCD112は、各アレイ700のために、総充電量を決定することができる(例えば、あるアレイに関する総充電量は、そのアレイの各モジュールのための容量×SOCの合計として決定されることができる)。MCD112は、平衡または不平衡条件が存在するかどうかを決定し(例えば、本明細書に説明される相対的差異閾値および他の測定基準の使用を通して)、適宜、各スイッチユニット604-PA~604-PΩのために、変調指数MiPA~MiPΩを発生させることができる。
【0128】
平衡を保たせられた動作中、各スイッチユニット604のためのMiは、正味エネルギーの同じまたは類似量がエネルギー源206および/またはエネルギーバッファー204によって各アレイ700に経時的に供給されるようにする値に設定されることができる。例えば、各スイッチユニット604のためのMiは、同じまたは類似であり得、モジュール108ICをシステム100内の他のモジュール108と同じ率でドレインするように、平衡を保たせられた動作中、モジュール108ICに、1つ以上のアレイ700-PA~700-PΩへのエネルギーの正味または時間平均放電を実施させるレベルまたは値に設定されることができる。いくつかの実施形態において、各ユニット604のためのMiは、平衡を保たせられた動作中、エネルギーの正味または時間平均放電を引き起こさない(ゼロの正味エネルギー放電を引き起こす)レベルまたは値に設定されることができる。これは、モジュール108ICがシステム内の他のモジュールより低い総充電量を有する場合、有用であり得る。
【0129】
不平衡条件が、アレイ700間で生じる場合、システム100の変調指数は、収束を平衡条件に向かって引き起こすように、またはさらなる発散を最小化するように調節されることができる。例えば、制御システム102は、モジュール108ICに、その他より低充電量を伴うアレイ700により多く放電させることができ、また、その低アレイ700のモジュール108-1~108-Nに、比較的に少なく放電させることができる(例えば、時間平均ベースで)。モジュール108ICによって寄与される相対的正味エネルギーは、支援されているアレイ700のモジュール108-1~108-Nと比較して、増加し、モジュール108ICが他のアレイに寄与する正味エネルギーの量と比較しても、増加する。これは、その低アレイ700に供給しているスイッチユニット604のためのMiを増加させることによって、およびその低アレイに関するVoutを適切なまたは要求されるレベルに維持し、他のより高いアレイに供給している他のスイッチユニット604のための変調指数を比較的に不変に維持する(またはそれらを減少させる)様式において、低アレイ700のモジュール108-1~108-Nの変調指数を減少させることによって、遂行されることができる。
【0130】
図10A-10Bにおけるモジュール108ICの構成は、単一システムのための相間またはアレイ間平衡を提供するために単独で使用されること、または、各々がエネルギー源と1つ以上のアレイに結合された1つ以上のスイッチ部分604とを有する1つ以上の他のモジュール108ICと組み合わせて使用されることができる。例えば、Ω個の異なるアレイ700と結合されたΩ個のスイッチ部分604を伴うモジュール108ICは、2つのモジュールが、Ω+1個のアレイ700を有するシステム100に給電するように組み合わせられるように、1つのアレイ700と結合された1つのスイッチ部分604を有する第2のモジュール108ICと組み合わせられることができる。任意の数のモジュール108ICが、この方式において組み合わせられることができ、各々、システム100の1つ以上のアレイ700と結合される。
【0131】
さらに、ICモジュールは、システム100の2つ以上のサブシステム間でエネルギーを交換するように構成されることができる。
図10Cは、ICモジュールによって相互接続された第1のサブシステム1000-1と、第2のサブシステム1000-2とを伴うシステム100の例示的実施形態を描写するブロック図である。具体的に、サブシステム1000-1は、システムI/OポートSIO1、SIO2、およびSIO3を用いて、3相電力PA、PB、およびPCを第1の負荷(図示せず)に供給するように構成される一方、サブシステム1000-2は、システムI/OポートSIO4、SIO5、およびSIO06を用いて、3相電力PD、PE、およびPFを第2の負荷(図示せず)に供給するように構成される。例えば、サブシステム1000-1および1000-2は、EVの異なるモータのための電力を供給する異なるパックとして、または異なるマイクロ送電網のための電力を供給する異なるラックとして、構成されることができる。
【0132】
本実施形態において、各モジュール108ICは、サブシステム1000-1の第1のアレイ(IOポート1を経由して)およびサブシステム1000-2の第1のアレイ(IOポート2を経由して)と結合され、各モジュール108ICは、
図3Cのモジュール108Cに関して説明されるように各モジュール108ICのエネルギー源206と結合されたI/Oポート3および4を用いて、他のモジュール108ICと互いに電気的に接続されることができる。この接続は、モジュール108IC-1、108IC-2、および108IC-3の源206を並列に設置し、したがって、モジュール108ICによって貯蔵および供給されるエネルギーは、この並列配置によって、一緒にプールされる。直列接続等の他の配置も、使用されることができる。モジュール108ICは、サブシステム1000-1の共通エンクロージャ内に格納されるが、しかしながら、相互接続モジュールは、共通エンクロージャの外部にあり、両方のサブシステム1000の共通エンクロージャ間に独立エンティティとして物理的に配置されることができる。
【0133】
各モジュール108ICは、
図10Bに関して説明されるように、IOポート1と結合されたスイッチユニット604-1と、I/Oポート2と結合されたスイッチユニット604-2とを有する。したがって、サブシステム1000間の平衡(例えば、パック間またはラック間平衡)のために、特定のモジュール108ICは、比較的に多くのエネルギーをそれが接続される2つのアレイの一方または両方に供給することができる(例えば、モジュール108IC-1は、アレイ700-PAおよび/またはアレイ700-PDに供給することができる)。制御回路網は、本明細書に説明される同じラックまたはパックの2つのアレイ間の非平衡の補償と同じ様式で、異なるサブシステムのアレイの相対的パラメータ(例えば、SOCおよび温度)を監視し、ICモジュールのエネルギー出力を調節し、異なるサブシステムのアレイまたは位相間の非平衡を補償することができる。全3つのモジュール108ICは、並列であるので、エネルギーは、システム100のあらゆるアレイ間で効率的に交換されることができる。本実施形態において、各モジュール108ICは、2つのアレイ700に供給するが、他の構成が、使用されることができる(システム100の全てのアレイのための単一ICモジュールおよびアレイ700毎に1つの専用ICモジュールを伴う構成(例えば、6つのアレイのための6つのICモジュール、各ICモジュールは、1つのスイッチユニット604を有する)を含む)。あらゆる場合において、複数のICモジュールを用いて、エネルギー源は、本明細書に説明されるように、エネルギーを共有するように、並列に一緒に結合されることができる。
【0134】
位相間にICモジュールを伴うシステムでは、相間平衡も、上記に説明されるように、中性点シフト(または共通モード導入)によって実施されることができる。そのような組み合わせは、より広い動作条件範囲下で、よりロバストかつ柔軟な平衡を可能にする。システム100は、その下で中性点シフトのみ、相間エネルギー導入のみ、または両方の組み合わせを同時に用いて相間平衡を実施すべき適切な状況を決定することができる。
【0135】
ICモジュールは、電力を1つ以上の補助負荷301(源206と同じ電圧で)および/または1つ以上の補助負荷302(源302から下げられた電圧で)に供給するように構成されることができる。
図10Dは、相間平衡を実施し、補助負荷301および302に供給するように接続される2つのモジュール108ICを伴う3相システム100Aの例示的実施形態を描写するブロック図である。
図10Eは、モジュール108IC-1および108IC-2に重点を置いたシステム100のこの例示的実施形態を描写する概略図である。ここでは、制御回路網102は、再び、LCD114およびMCD112(図示せず)として実装される。LCD114は、監視データ(例えば、ES1のSOC、ES1の温度、ES1のQ、補助負荷301および302の電圧等)をモジュール108ICから受信し、本明細書に説明されるようなシステム制御における使用のために、この監視データおよび/または他の監視データをMCD112に出力することができる。各モジュール108ICは、そのモジュールによって供給されている各負荷302のためのスイッチ部分602A(または
図6Cに関して説明される602B)を含むことができ、各スイッチ部分602は、独立して、またはMCD112からの制御入力に基づいて、LCD114によって、負荷302のための必要電圧レベルを維持するように制御されることができる。本実施形態において、各モジュール108ICは、一緒に接続され、1つの負荷302に供給するスイッチ部分602Aを含むが、それは、要求されるものではない。
【0136】
図10Fは、モジュール108IC-1、108IC-2、および108IC-3を用いて、電力を1つ以上の補助負荷301および302に供給するように構成される、3相システムの別の例示的実施形態を描写するブロック図である。本実施形態において、モジュール108IC-1および108IC-2は、
図10D-10Eに関して説明されるものと同じ様式で構成される。モジュール108IC-3は、単に補助役割りにおいて構成され、電圧または電流をシステム100の任意のアレイ700の中に能動的に導入しない。本実施形態において、モジュール108IC-3は、
図3Bのモジュール108Cのように構成され、1つ以上の補助スイッチ部分602Aを伴うが、スイッチ部分601を省略したコンバータ202B、C(
図6B-6C)を有することができる。したがって、モジュール108IC-3の1つ以上のエネルギー源206は、モジュール108IC-1および108IC-2のものと並列に相互接続され、したがって、システム100の本実施形態は、補助負荷301および302に供給するため、およびモジュール108IC-3の源206との並列接続を通したモジュール108IC-1および108IC-2の源206Aへの充電を維持するための追加のエネルギーで構成される。
【0137】
各ICモジュールのエネルギー源206は、システムの他のモジュール108-1~108-Nの源206と同じ電圧および容量にあることができるが、それは、要求されるものではない。例えば、比較的に高い容量が、1つのモジュール108ICがエネルギーを複数のアレイ700(
図10A)に印加し、ICモジュールが位相アレイ自体のモジュールと同じ率で放電することを可能にする、実施形態において、望ましくあり得る。モジュール108ICも、補助負荷に供給する場合、さらにより多くの容量は、ICモジュールが、他のモジュールと比較的に同じ率で補助負荷に供給することおよび放電することの両方を可能にするように、所望され得る。
(再構成可能アレイの例示的実施形態)
【0138】
システム100は、DC源から電力を受け入れ、AC充電シンク(負荷または送電網)に電力を出力するように構成されることができる。逆に、システム100は、AC源から電力を受け入れ、DC充電シンクに電力を出力するように構成されることもできる。そのような能力は、追加のスイッチを使用したアレイ700の再構成を通して取得されることができる。この能力に関して、ACまたはDC充電源から反対のタイプ(DCまたはAC)の充電シンクにエネルギーを移送するためのエネルギーバッファーとしてシステム100を使用するとき等の多数の用途が、存在する。種々の用途が、本明細書においてさらに議論されるであろう。
【0139】
図11Aは、ACエンティティ1101およびDCエンティティ1102の両方とインターフェースで接続するように構成されたシステム100の例示的実施形態を描写する概略図である。エンティティ1101および1102は、用途に応じて、送電網または負荷であることができる。システム100は、ACエンティティ1101またはDCエンティティ1102のいずれかから電力を受け入れ、ACエンティティ1101またはDCエンティティ1102のいずれかに電力を出力するように構成されることができる。ここでは、システム100は、6つのアレイである、700-PA1と、700-PA2と、700-PB1と、700-PB2と、700-PC1と、700-PC2とを含む。各アレイ700は、2つ以上のモジュール108のうちの任意の数のものを含むことができる。各アレイ700は、モジュール108-1に接続された第1のアレイ入/出力(AIO1)と、モジュール108-Nに接続された第2のアレイ入/出力(AIO2)とを有する。AIO1は、それぞれのアレイ700によって生産される電圧および/または電流を測定するための1つ以上の電圧および/または電流センサを含み得る結合回路網1104(それも、モジュール108に類似するモジュールとして構成され得る)に接続される。例えば、アレイ700-PA1のAIO1は、結合回路網1104-PA1に接続される。結合回路網1104は、それぞれのアレイによって生産される信号を調整するための1つ以上のインダクタおよび/またはコンデンサも含むことができ、および/または、回路ブレーカまたはヒューズ等の1つ以上の安全接続解除部も含むことができる。1つ以上のインダクタおよび/またはコンデンサは、各アレイから受信または出力されている信号のタイプ(ACまたはDC)に応じて、バイパスされることができる。
【0140】
各アレイ700の結合回路網1104は、次に、それぞれのアレイ700をACライン(例えば、PA、PB、またはPC)のうちの1つに選択的に接続し得る第1のスイッチ1105と結合される。結合回路網1104は、それぞれのアレイ700をDCラインのうちの一方(DC+またはDC-)に選択的に接続し得る第2のスイッチ1106とも結合される。例えば、結合回路網1104-PA1は、アレイ700-PA1をACラインPAに選択的に接続し得る第1のスイッチ1105-PA1と結合され、アレイ700-PAをDCラインDC-に選択的に接続し得る第2のスイッチ1106-PA1とも結合される。特定の位相に割り当てられたアレイの各対(例えば、アレイ700-PA1および700-PA2)は、一緒に接続されるそれらのAIO2ノードを有することができる。隣接するアレイ対のAIO2ノードは、スイッチ1107によって分離されることができる。ここでは、位相Aのためのアレイ対は、スイッチ1107-1によって、位相Bのためのアレイ対から分離され、位相Bのためのアレイ対は、スイッチ1107-2によって、位相Cのためのアレイ対から分離される。
【0141】
スイッチ1105、1106、および1107の各々は、制御システム102(制御接続は図示せず)によって制御されることができる。システム100をACエンティティ1101から電力を受け取るか、または、電力を発生させ、ACエンティティ1101に出力するような構成に置くために、制御システム102は、制御信号をスイッチ1105、1106、および1107に出力し、それらを適切な状態(開放または閉鎖)に置く。スイッチ1105-PA1、1105-PA2、1105-PB1、1105-PB2、1105-PC1、および1105-PC2は、アレイ700をACラインPA、PB、およびPCに接続する閉鎖状態に置かれる。制御システム102は、制御信号をスイッチ1106-PA1、1106-PA2、1106-PB1、1106-PB2、1106-PC1、および1106-PC2に出力し、それらをDCラインDC+およびDC-からアレイ700を接続解除する開放状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1107-1および1107-2に出力し、それらを6つのアレイ700のAIO2ノードを接続する閉鎖状態に置くことができる。
図11Bは、ACエンティティ1101とインターフェースで接続するための構成にある、システム100の本実施形態を描写する電気的等価図である。ここで見られ得るように、アレイ700-PA1および700-PA2は、並列であり、ラインPAに接続され、アレイ700-PB1および700-PB2は、並列であり、ラインPBに接続され、アレイ700-PC1および700-PC2は、並列であり、ラインPCに接続される。
【0142】
システム100をDCエンティティ1102から電力を受け取るか、または電力を発生させ、DCエンティティ1102に出力するような構成に置くために、制御システム102は、制御信号をスイッチ1105-PA1、1105-PA2、1105-PB1、1105-PB2、1105-PC1、および1105-PC2に出力し、それらをACラインPA、PB、およびPCからアレイ700を接続解除する開放状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1106-PA1、1106-PA2、1106-PB1、1106-PB2、1106-PC1、および1106-PC2に出力し、それらをアレイ700-PA1、700-PB1、および700-PC1をラインDC+に接続し、アレイ700-PA2、700-PB2、および700-PC2をラインDC-に接続する閉鎖状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1107-1および1107-2に出力し、それらを隣接するアレイ対のAIO2ノードを接続解除する開放状態に置くことができる。
【0143】
図11Cは、DCエンティティ1102とインターフェースで接続するための構成におけるシステム100の本実施形態を描写する電気的等価図である。ここで見られ得るように、アレイ700-PA1と700-PA2はと、直列にあり、アレイ700-PA1のAIO1は、ラインDC+に接続され、アレイ700-PA1のAIO2は、アレイ700-PA2のAIO2に接続され、アレイ700-PA2のAIO1は、ラインDC-に接続される。したがって、アレイ700-PA2は、反転され、
図11BのAC構成にあるときに正電圧を生産しているであろうアレイ700-PA2のモジュールのコンバータ202状態は、ここで、このDC構成において負の電圧を生産する。制御システム102は、アレイ700-PA2のコンバータのための切り替え信号発生を逆転させ、この反転された配置に適応するように構成される。他のアレイ対(700-PB1、PB2および700-PC1、PC2)も、アレイ700-PA1およびPA2と同様に構成される。アレイの直列の設置によって、
図11CのDC構成は、
図11BのAC構成のそれの2倍の正電圧を生産することができる。システム100は、制御システム102の制御下において、モジュール108の各々のコンバータ202を個々に制御し、モジュールのエネルギー源電圧の任意数倍のDC出力電圧を生産することができる。例えば、モジュール108の各々が、50Vエネルギー源を含み、アレイ700内に10個のモジュールが存在する場合、システム100は、50V間隔で50V~1,000Vの任意のDC電圧を生産すること(および受け取ること)ができる。この非常に動的な能力は、システム100が多種多様な異なるDCエンティティ1102から充電し、それに放電することを可能にする。
【0144】
システム100は、より多くのエネルギー貯蔵容量を伴うより複雑な構成に拡張されることができる。
図12Aは、より大きい容量と、より大きい電流発生能力とを有するシステム100の別の例示的実施形態を描写する概略図である。本実施形態において、システム100は、12個のアレイ700を含み、それらの各々が
図11Aの実施形態のそれと同様に構成されている。差異は、特定のAC位相のための各アレイ対が、その位相のための別のアレイ対と並列であることである。アレイ700-PA1および700-PA2は、アレイ700-PA3および700-PA4と並列であり、アレイ700-PB1および700-PB2は、アレイ700-PB3および700-PB4と並列であり、アレイ700-PC1および700-PC2は、アレイ700-PC3および700-PC4と並列である。スイッチ1108の追加の組が、所与の位相に割り当てられた隣接する対のAIO2ノード間に存在する。スイッチ1108-1は、アレイ700-PA1、PA2のAIO2ノードとアレイ700-PA3、PA4のAIO2ノードとの間に存在する。スイッチ1108-2は、アレイ700-PB1、PB2のAIO2ノードとアレイ700-PB3、PB4のAIO2ノードとの間に存在する。スイッチ1108-3は、アレイ700-PC1、PC2のAIO2ノードとアレイ700-PC3、PC4のAIO2ノードとの間に存在する。
【0145】
システム100をACエンティティ1101から電力を受け取るか、または、電力を発生させ、ACエンティティ1101に出力するような構成に置くために、制御システム102は、制御信号をスイッチ1105に出力し、それらをアレイ700をACラインPA、PB、およびPCに接続する閉鎖状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1106に出力し、それらをDCラインDC+およびDC-からアレイ700を接続解除する開放状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1107および1108に出力し、それらを12個のアレイ700のAIO2ノードを接続する閉鎖状態に置くことができる。
図12Bは、ACエンティティ1101とインターフェースで接続するための構成にある、システム100の本実施形態を描写する電気的等価図である。ここで見られ得るように、アレイ700-PA1、PA2、PA3、およびPA4は、並列であり、ラインPAに接続され、アレイ700-PB1、PB2、PB3、およびPB4は、並列であり、ラインPBに接続され、アレイ700-PC1、PC2、PC3、およびPC4は、並列であり、ラインPCに接続される。
【0146】
システム100をDCエンティティ1102から電力を受け取るか、または電力を発生させ、DCエンティティ1102に出力するような構成に置くために、制御システム102は、制御信号をスイッチ1105に出力し、それらをACラインPA、PB、およびPCからアレイ700を接続解除する開放状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1106に出力し、それらをアレイ700-PA1、700-PA3、700-PB1、700-PB3、700-PC1、および700-PC3をラインDC+に接続し、アレイ700-PA2、700-PA4、700-PB2、700-PB4、700-PC2、および700-PC4をラインDC-に接続する閉鎖状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1107-1および1107-2に出力し、それらを異なる位相群A、B、およびC間のAIO2ノードを接続解除する開放状態に置くことができ、制御信号をスイッチ1108-1、1108-2、および1108-3に出力し、それらを同じ位相群A、B、およびC内の異なるアレイ対間のAIO2ノードを接続解除する開放状態に置くこともできる。
【0147】
図12Cは、DCエンティティ1102とインターフェースで接続するための構成にある、システム100の本実施形態を描写する電気的等価図である。この構成は、
図11Cのものと同じであるが、アレイ700-PA3およびPA4は、アレイ700-PA1およびPA2のように直列に接続される。したがって、2つの直列ストリングが、存在し、一方は、アレイ700-PA1とPA2とから構成され、別は、アレイ700-PA3とPA4とから構成される。これらの2つの直列ストリングは、並列に接続される。他の位相群BおよびCのアレイ700も、ストリングの全てが並列であるように、同様に構成される。この方法でアレイの数を倍にすることは、ACおよびDC構成の両方において容量および電流発生能力を倍にする。
【0148】
図11A-12Cの実施形態において、スイッチ1105、1106、1107、および1108のうちのいずれかを接続解除状態に置くために制御信号を使用する代わりに、それらのスイッチは、安全のために、接続解除状態をデフォルトに自動的に設定するように構成されることができる。さらに、スイッチ1107および1108は、所望に応じて省略されることができる。スイッチ1106の数は、
図11Aおよび12Aの両方の実施形態において統合または減らされることができ、スイッチ1105の数は、
図12Aの実施形態において統合および減らされることができる。高電圧変圧器が、電圧適合性およびシステム100のためのACエンティティ1101からのガルバニック絶縁を提供するために、ACエンティティ1101とシステム100との間に設置されることができる。
(再構成可能アレイのための例示的用途)
【0149】
図11A-12Cの再構成可能アレイ実施形態は、電力がACまたはDCエンティティのうちの一方からACまたはDCエンティティのうちの別のものに移送される、様々な用途において使用されることができる。1つのそのような用途は、エネルギーバッファーであり、エネルギーバッファーは、光起電パネルのような再生可能エネルギー源等、DC形式において第1のエネルギー源からの出力を受け取り、システム100内にそのエネルギーを貯蔵し、次いで、そのエネルギーをACエンティティの形態における負荷または送電網に出力し得る。別のそのような用途は、逆のものであり、エネルギーが、送電網等のAC源から受け取られ、システム100内に貯蔵され、次いで、エネルギーは、従来のバッテリパックまたはDC送電網等のDCエンティティに出力される。
【0150】
これらの実施形態は、AC送電網から電力を受け入れ、その電力をシステム100のモジュール内に貯蔵し、次いで、その電力を1つ以上の電気自動車(EV)のためのDC充電信号として出力し得る充電ステーションのために好適である。DC電圧は、システム100からDC充電タワー(DCエンティティ1102)に出力されることができ、それは、次に、直接、EV自体(そのエネルギー貯蔵システム)とインターフェースで接続することができる。DC充電タワーは、必要である場合、DC/DCコンバータを含むことができるが、それは、システム100の動的電圧生産能力を所与として、要求されるものではない。
【0151】
充電ステーションは、静止式であり、レストラン、オフィス場所、ガソリンスタンド等のような特定の場所に恒久的に据え付けられることができる。代替として、充電ステーションは、可動性であり、AC(またはDC)電力がシステム100を充電するために利用可能である場所から、貯蔵されたエネルギーが同じまたは異なる形式において要求されるが、必要なAC(またはDC)電力源を有していない第2の場所まで輸送されることができる。
【0152】
図13A-13Cは、移動充電ステーション(または移動充電器)1300の例示的実施形態を描写する斜視図である。本実施形態において、移動充電ステーション1300は、大型バスとして構成され、システム100を有する平床式トラック、またはシステム100を格納するコンテナを牽引するトラックトレーラ等のさらに任意の移動可能な乗り物の配置が、使用されることができる。コンテナは、次いで、代替場所に置かれることができるか、または、エネルギーシステム100は、トラックの上または中にある間に利用されることができる。
【0153】
移動充電器1300は、
図11Aおよび12Aの実施形態のそれのように、またはそれと同様に構成されたシステム100のある実施形態を有する。本実施形態において、移動充電器1300は、システム100のモジュールを充電し、次に、それらのモジュールに充電を必要とする電気自動車(EV)等のDCエンティティ1102に放電させるための3相電力送電網の形態におけるACエンティティ1101とインターフェースで接続するように構成される。いくつかの実施形態において、移動充電器1300は、例えば、光起電パネルのような再生可能エネルギー源の形態にあるDCエンティティ1102とインターフェースで接続し、次に、それらのモジュールに充電を必要とするDCエンティティ1102に放電させるように構成されることができる。移動充電器1300は、モジュールをACエンティティ1101に放電させるように構成されることもできる。
【0154】
移動充電器1300は、その中に1つ以上のDC充電インターフェース(例えば、充電タワー)1304を露出するために開放され得る移動可能なドア1302を有する(
図13B)。充電インターフェース1304は、ここに示されるように、EV(図示せず)を充電するための充電ケーブルで構成されることができる。移動充電器1300は、複数のラックまたはキャビネット1306(
図13C)内に配置されたシステム100を含むことができ、複数のラックまたはキャビネット1306の各々は、1つ以上のアレイ700およびそれらのアレイのための結合回路網1104を格納する。キャビネット1108は、ACエンティティ1101とインターフェースで接続するための(または、モジュールがDCエンティティ1102によって充電される実装において、DCエンティティ1102とインターフェースで接続するための)端子を含むことができる。
【0155】
システム100は、(キャビネット1108内の端子を経由して)ACエンティティ1101に接続されることができ、システム100のエネルギー源206は、そのACエンティティ1101によって完全に充電されることができる。移動充電器1300は、次いで、充電インターフェース1304を用いて1つ以上のEVを充電するための場所に輸送されることができる。代替場所は、例えば、スポーツイベントまたは他の集会における駐車場、または利用可能なEV充電リソースが限定される場所であることができる。システム100は、モジュール108の制御によって、2つ以上のEVを同時に充電するように構成されることができる。システム100の容量は、アレイ700またはアレイ700内のモジュール108を追加または除去することによって、容易に拡張可能または縮小可能である。したがって、移動充電器1300は、EV充電場所において、予期されるエネルギー要件に応じて容易に再構成されることができる。例えば、アレイ700および/またはモジュール108は、予期されるエネルギー要件に応じて、ラックまたはキャビネット1306に追加されることまたはそれから除去されることができる。
(アレイを再構成するためのプロセスの例示的実施形態)
【0156】
図14は、エネルギーシステム100の構成を変更する方法1400の例示的実施形態を描写するフロー図である。方法1400は、制御システム102によって実施されることができる。
【0157】
ステップ1410において、制御システム102は、エネルギーシステム100の構成を変更するための命令または入力を受信する。本明細書に説明されるように、システム100は、ACエンティティ1101から電力を受け取るか、または、電力を発生させ、ACエンティティ1101に出力するような構成に設置されることができる。システム100は、DCエンティティ1102から電力を受け取るか、または電力を発生させ、DCエンティティ1102に出力するような構成に設置されることもできる。
【0158】
システム100は、エネルギーシステム100が第1のエンティティから電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成された第1の構成を有することができる。第1のエンティティは、DCエンティティ1102またはACエンティティ1101のいずれかであることができる。システム100は、システム100が第2のエンティティから電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成された第2の構成を有することができる。第2のエンティティは、DCエンティティ1102またはACエンティティ1101のうちの他方であることができる。例えば、第1のエンティティが、DCエンティティ1102である場合、第2のエンティティは、ACエンティティ1101である。同様に、第1のエンティティが、ACエンティティ1101である場合、第2のエンティティは、DCエンティティ1102である。
【0159】
システム構成を変更するための命令または入力は、例えば、予定されたイベントまたはシステム感知イベント(例えば、ACまたはDC充電源への接続またはそれからの接続解除の感知)等のイベントの発生に従って、制御システム102によって内部的に発生させられることができる。そのような実施形態において、命令または入力は、イベント検出または管理に関わる制御システム102の1つのセグメント、モジュール、またはルーチンによって発生させられ、命令または入力を実装するための責務を伴う別のものに通信(およびそれによって受信)されることができる。命令または入力は、外部制御デバイス104から受信されることもできる。
図13A-13Cを参照して説明されるもの等のいくつかの実施形態において、外部制御デバイス104は、乗り物の乗り物ECUまたはローカルインターフェースであることができる。命令または入力は、システムアクチュエータまたはシステムインターフェース(例えば、スイッチ、ボタン、またはタッチ画面上に実装されるグラフィカルユーザインターフェース)を通して間接的に人間オペレータから受信されることができる。外部的であるか、内部的であるかにかかわらず、ローカルインターフェースは、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)、例えば、制御システム102に結合されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)であることができる。オペレータは、インターフェースを使用して、構成エネルギーシステム100を変更することができる。例えば、AC源(例えば、送電網)を使用してアレイ700のモジュール108のエネルギー源206を充電した後、オペレータは、システム100の構成を変更し、EVに接続し、EVを充電することができる。この例では、制御システム102は、システム100がACエンティティ1101から電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成される構成から、システム100がDCエンティティ1102から電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成される構成にシステム100を変更するための入力を受信する。
【0160】
ステップ1420において、制御システム102は、システム100の構成を変更する。制御システム102は、命令または入力を受信するステップに応答して、および/または命令または入力に基づいて、構成を変更することができる。制御システム102は、制御信号をシステム100のスイッチに出力することによって、システム100の構成を変更することができる。この例では、制御システム102は、構成ステップ1422と、ステップ1424またはステップ1426のうちのいずれかとを実施し、システム100の構成を変更する。
【0161】
ステップ1422において、制御システム102は、構成を識別し、システム100は、その構成に変更されようとしている。制御システム102は、受信された命令または入力に基づいて構成を決定することができる。制御システム102は、構成が、DCエンティティ1102から電力を受け取ることまたはそれに電力を出力することを行うための構成であるか、または、ACエンティティ1101から電力を受け取ることまたはそれに電力を出力することを行うための構成であるかを決定することができる。構成が、ACエンティティ1101のためのものである場合、制御システム1102は、ステップ1424を実施する。構成が、DCエンティティ1102のためのものである場合、制御システム1102は、ステップ1426を実施する。
【0162】
ステップ1424において、制御システム102は、制御信号をスイッチに出力し、システム100のアレイ700を並列に設置する。
図11Aに示される例示的実施形態において、制御システムは、アレイ700をACラインPA、PB、およびPCに接続する閉鎖状態にスイッチ1105-PA1、1105-PA2、1105-PB1、1105-PB2、1105-PC1、および1105-PC2を置く制御信号を出力することができる。制御システム102は、制御信号をスイッチ1106-PA1、1106-PA2、1106-PB1、1106-PB2、1106-PC1、および1106-PC2に出力し、それらをDCラインDC+およびDC-からアレイ700を接続解除する開放状態に置くこともできる。制御システム102はまた、制御信号をスイッチ1107-1および1107-2に出力し、6つのアレイ700のAIO2ノードを接続する閉鎖状態にそれらを置くことができる。この切り替え構成は、
図11Bに示されるように、アレイ700-PA1を700-PA2と並列に、アレイ700-PB1をアレイ700-PB2と並列に、およびアレイ700-PC1をアレイ700-PC2と並列に設置する。
【0163】
図12Aの例示的実施形態において、制御システム102は、制御信号をスイッチ1105に出力し、アレイ700をACラインPA、PB、およびPCに接続する閉鎖状態にそれらを置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1106に出力し、DCラインDC+およびDC-からアレイ700を接続解除する開放状態にそれらを置くこともできる。制御システム102は、制御信号をスイッチ1107および1108に出力し、12個のアレイ700のAIO2ノードを接続する閉鎖状態にそれらを置くこともできる。この切り替え構成は、
図12Bに示されるように、アレイ700-PA1、PA2、PA3、およびPA4を並列に、アレイ700-PB1、PB2、PB3、およびPB4を並列に、およびアレイ700-PC1、PC2、PC3、およびPC4を並列に設置する。
【0164】
ステップ1426において、制御システム102は、信号をスイッチに出力し、システム100のアレイ700を直列に設置する。
図11Aに示される例示的実施形態において、制御システム102は、制御信号をスイッチ1105-PA1、1105-PA2、1105-PB1、1105-PB2、1105-PC1、および1105-PC2に出力し、それらをACラインPA、PB、およびPCからアレイ700を接続解除する開放状態に置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1106-PA1、1106-PA2、1106-PB1、1106-PB2、1106-PC1、および1106-PC2に出力し、それらをアレイ700-PA1、700-PB1、および700-PC1をラインDC+に接続し、アレイ700-PA2、700-PB2、および700-PC2をラインDC-に接続する閉鎖状態に置くこともできる。制御システム102は、制御信号をスイッチ1107-1および1107-2に出力し、それらを隣接するアレイ対のAIO2ノードを接続解除する開放状態に置くこともできる。この切り替え構成は、
図11Cに示されるように、アレイ700-PA1をアレイ700-PA2と直列に、アレイ700-PB1をアレイ700-PB2と直列に、およびアレイ700-PC1をアレイ700-PC2と直列に設置する。
【0165】
図12Aの例示的実施形態において、制御システム102は、制御信号をスイッチ1106に出力し、アレイ700-PA1、700-PA3、700-PB1、700-PB3、700-PC1、および700-PC3をラインDC+に接続し、アレイ700-PA2、700-PA4、700-PB2、700-PB4、700-PC2、および700-PC4をラインDC-に接続する閉鎖状態にそれらを置く。制御システム102は、制御信号をスイッチ1107-1および1107-2に出力し、異なる位相群A、B、およびC間のAIO2ノードを接続解除する開放状態にそれらを置くこともできる。制御システム102は、制御信号をスイッチ1108-1、1108-2、および1108-3に出力し、同じ位相群A、B、およびC内の異なるアレイ対間のAIO2ノードを接続解除する開放状態にそれらを置くこともできる。この切り替え構成は、アレイ700-PA1をアレイ700-PA2と直列に、アレイ700-PA3をアレイ700-PA4と直列に、アレイ700-PB1をアレイ700-PB2と直列に、アレイ700-PB3をアレイ700-PB4と直列に、アレイ700-PC1をアレイ700-PC2と直列に、およびアレイ700-PC3をアレイ700-PC4と直列に設置する。
【0166】
本主題の種々の側面が、以下の実施形態の相互関係および相互交換可能性にここで重点をおいて、これまでに説明された実施形態の精査において、および/またはその補完として、下で記載される。換言すると、強調が、実施形態の各特徴が、別様に明示的に述べられないまたは教示されない限り、あらゆる他の特徴と組み合わせられ得るという事実に置かれる。
【0167】
多くの実施形態において、エネルギーシステムは、アレイを含む。各アレイは、一緒に電気的に接続され、少なくとも2つのモジュールの各々からの出力電圧の重ね合わせを含む累積的電圧信号を出力する少なくとも2つのモジュールを含む。モジュールの各々は、エネルギー源から出力電圧を選択的に発生させるように構成されたコンバータに接続されたエネルギー源を含む。エネルギーシステムは、スイッチと、複数のスイッチを制御するように構成された制御システムとを含み、制御システムは、累積的電圧信号を発生させるようにアレイのモジュールを制御するように構成され、累積的電圧信号がDCエンティティまたはACエンティティのいずれかに出力されるように構成されている。
【0168】
いくつかの実施形態において、アレイは、制御システムがACエンティティから電力を受け取るために、またはそれに電力を出力するために、第1のアレイおよび第2のアレイを並列に設置するようにスイッチを制御するように構成されるように接続された第1のアレイと、第2のアレイとを含む。
【0169】
いくつかの実施形態において、制御システムは、DCエンティティから電力を受け取るために、またはそれに電力を出力するために、第1のアレイおよび第2のアレイを直列に設置するようにスイッチを制御するように構成される。
【0170】
いくつかの実施形態において、アレイは、第1のアレイと、第2のアレイと、第3のアレイと、第4のアレイと、第5のアレイと、第6のアレイとを含む。制御システムは、第1のアレイおよび第2のアレイを多相ACインターフェースの第1のラインに接続するようにスイッチを制御するように構成される。制御システムは、第3のアレイおよび第4のアレイを多相ACインターフェースの第2のラインに接続するようにスイッチを制御するように構成される。制御システムは、第5のアレイおよび第6のアレイを多相ACインターフェースの第3のラインに接続するようにスイッチを制御するように構成される。
【0171】
いくつかの実施形態において、第1のアレイおよび第2のアレイは、第1のラインに接続されているとき、並列である。第3のアレイおよび第4のアレイは、第2のラインに接続されているとき、並列である。第5のアレイおよび第6のアレイは、第3のラインに接続されているとき、並列である。
【0172】
いくつかの実施形態において、制御システムは、第1のアレイ、第3のアレイ、および第5のアレイをDCインターフェースの正のラインに接続し、第2のアレイ、第4のアレイ、および第6のアレイをDCインターフェースの負のラインに接続するようにスイッチを制御するように構成される。
【0173】
いくつかの実施形態において、DCインターフェースに接続されているとき、第1のアレイおよび第2のアレイは、第1のストリングを形成するように直列であり、第3のアレイおよび第4のアレイは、第2のストリングを形成するように直列であり、第5のアレイおよび第6のアレイは、第3のストリングを形成するように直列であり、第1ストリングと第2ストリングと第3のストリングは、並列である。
【0174】
多くの実施形態において、移動充電ステーションは、乗り物と、前述の実施形態のうちのいずれかに従って構成されたエネルギー貯蔵システムとを含む。
【0175】
いくつかの実施形態において、移動充電ステーションは、電気自動車を充電するように構成されたDC充電タワーおよびケーブルを含む。
【0176】
いくつかの実施形態において、移動充電ステーションは、移動充電ステーション内のDC充電タワーおよびエネルギー貯蔵システムを露出するように構成された複数のドアを含む。
【0177】
いくつかの実施形態において、移動充電ステーションは、各モジュールのエネルギー源を充電するためにACエンティティとインターフェースで接続するための端子を含む。
【0178】
いくつかの実施形態において、移動充電ステーションは、各モジュールのエネルギー源を充電するためにDCエンティティとインターフェースで接続するための端子を含む。
【0179】
いくつかの実施形態において、移動充電ステーションは、エネルギー貯蔵システムが配置されたラックまたはキャビネットを含む。
【0180】
多くの実施形態において、方法は、制御システムによって、モジュールの複数のアレイを備えているエネルギーシステムの構成をエネルギーシステムがDCエンティティまたはACエンティティのうちの一方である第1のエンティティから電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成された第1の構成から、エネルギーシステムがDCエンティティまたはACエンティティのうちの他方である第2のエンティティから電力を受け取るように、またはそれに電力を出力するように構成された第2の構成に変更するための命令または入力を受信することと、制御システムによって、複数のスイッチを制御することによって、エネルギーシステムの構成を第1の構成から第2の構成に変更することとを含む。
【0181】
いくつかの実施形態において、各アレイは、一緒に電気的に接続され、少なくとも2つのモジュールの各々からの出力電圧の重ね合わせを含む累積的電圧信号を出力する少なくとも2つのモジュールを含む。モジュールの各々は、エネルギー源から出力電圧を選択的に発生させるように構成されたコンバータに接続されたエネルギー源を含む。
【0182】
いくつかの実施形態において、制御システムは、外部制御デバイスから入力を受信する。
【0183】
いくつかの実施形態において、複数のアレイは、第1のアレイと、第2のアレイとを含む。複数のスイッチを制御するステップは、第2のエンティティがACエンティティであるとき、第1のアレイおよび第2のアレイを並列に設置するステップを含む。
【0184】
いくつかの実施形態において、複数のアレイは、第1のアレイと、第2のアレイとを含む。複数のスイッチを制御することは、第2のエンティティがDCエンティティであるとき、第1のアレイおよび第2のアレイを直列に設置することを含む。
【0185】
いくつかの実施形態において、複数のアレイは、第1のアレイと、第2のアレイと、第3のアレイと、第4のアレイと、第5のアレイと、第6のアレイとを含む。複数のスイッチを制御することは、第1のアレイおよび第2のアレイを多相ACインターフェースの第1のラインに接続することと、第3のアレイおよび第4のアレイを多相ACインターフェースの第2のラインに接続することと、第5のアレイおよび第6のアレイを多相ACインターフェースの第3のラインに接続することとを含む。
【0186】
いくつかの実施形態において、第1のアレイおよび第2のアレイは、第1のラインに接続されているとき、並列である。第3のアレイおよび第4のアレイは、第2のラインに接続されているとき、並列である。第5のアレイおよび第6のアレイは、第3のラインに接続されているとき、並列である。
【0187】
いくつかの実施形態において、複数のスイッチを制御することは、第1のアレイ、第3のアレイ、および第5のアレイをDCインターフェースの正のラインに接続することと、第2のアレイ、第4のアレイ、および第6のアレイをDCインターフェースの負のラインに接続することとを含む。
【0188】
いくつかの実施形態において、DCインターフェースに接続されているとき、第1のアレイおよび第2のアレイは、第1のストリングを形成するように直列であり、第3のアレイおよび第4のアレイは、第2のストリングを形成するように直列であり、第5のアレイおよび第6のアレイは、第3のストリングを形成するように直列であり、第1ストリングと第2ストリングと第3のストリングは、並列である。
【0189】
いくつかの実施形態において、エネルギーシステムは、乗り物の上または中に配置される。
【0190】
いくつかの実施形態において、制御システムは、乗り物のローカルインターフェースから入力を受信する。
【0191】
用語「モジュール」は、本明細書で使用されるように、より大きいシステム内の2つ以上のデバイスまたはサブシステムのうちの1つを指す。モジュールは、類似サイズ、機能、および物理的配置(例えば、電気端子、コネクタ等の場所)の他のモジュールと協働するように構成されることができる。同じ機能およびエネルギー源を有するモジュールは、同じシステム(例えば、ラックまたはパック)内の全ての他のモジュールと同じ(例えば、サイズおよび物理的配置)に構成されることができる一方、異なる機能またはエネルギー源を有するモジュールは、サイズおよび物理的配置が変動し得る。各モジュールは、システムの他のモジュールに対して物理的に除去可能かつ交換可能であり得るが(例えば、車上の車輪または情報技術(IT)ブレードサーバにおけるブレードのように)、それは、要求されるものではない。例えば、システムは、全体としてのシステムの分解を伴わずに、いずれか1つのモジュールの除去および置換を許容しない共通筐体内にパッケージ化され得る。しかしながら、本明細書のあらゆる実施形態は、各モジュールが、システムの分解等を伴わずに便利な方式で除去可能であり、他のモジュールに対して置換可能であるように、構成されることができる。
【0192】
用語「マスタ制御デバイス」は、本明細書において広い意味で使用され、ローカル制御デバイス等の任意の他のデバイスとのマスタおよびスレーブ関係等のどんな具体的プロトコルの実装も要求しない。
【0193】
用語「出力」は、本明細書において広い意味で使用され、出力および入力の両方として双方向様式で機能することを除外しない。同様に、用語「入力」は、本明細書において広い意味で使用され、入力および出力の両方として双方向様式で機能することを除外しない。
【0194】
用語「端子」および「ポート」は、本明細書において広い意味で使用され、一方向または双方向のいずれかであり得、入力または出力であり得、メス型またはオス型構成等の具体的な物理的または機械的構造を要求しない。
【0195】
本主題の種々の側面が、以下の実施形態の相互関係および相互交換可能性にここで重点をおいて、これまでに説明された実施形態の精査において、および/またはその補完として、下で記載される。換言すると、別様に明示的に記述されないまたは論理的に非現実的ではない限り、実施形態の各特徴は、あらゆる他の特徴と組み合わせられ得るという事実が重視される。
【0196】
処理回路網は、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、および/またはマイクロコントローラを含むことができ、それらの各々は、別々のまたは独立型チップであるか、またはいくつかの異なるチップ(およびその一部)の間に分散させられ得る。限定ではないが、パーソナルコンピューティングアーキテクチャ(例えば、デスクトップPC、ラップトップ、タブレット等で使用されるような)、プログラマブルゲートアレイアーキテクチャ、専用アーキテクチャ、カスタムアーキテクチャ、およびその他の等の任意のタイプの処理回路網が、実装されることができる。処理回路網は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアで実装され得るデジタル信号プロセッサを含むことができる。処理回路網は、処理回路網に、多数の異なるアクションを行わせ、他の構成要素を制御させる、メモリ上に記憶されたソフトウェア命令を実行することができる。
【0197】
処理回路網はまた、他のソフトウェアおよび/またはハードウェアルーチンを実施することもできる。例えば、処理回路網は、通信回路網とインターフェースで接続し、アナログ/デジタル変換、エンコーディングおよびデコーディング、他のデジタル信号処理、マルチメディア機能、通信回路網への提供のために好適な形式(例えば、同相および直角位相)へのデータの変換を実施すること、および/または、通信回路網に(有線または無線で)データを伝送させることができる。
【0198】
本明細書に説明されるあらゆる通信信号は、記述される、または論理的に非現実的である場合を除いて、無線で通信されることができる。通信回路網が、無線通信のために含まれることができる。通信回路網は、適切なプロトコル(例えば、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標) Low Energy、近距離無線通信(NFC)、無線周波数識別(RFID)、専用プロトコル、およびその他)下でリンクを介して無線通信を実施する1つ以上のチップおよび/または構成要素(例えば、伝送機、受信機、送受信機、および/または他の通信回路網)として実装されることができる。1つ以上の他のアンテナが、種々のプロトコルおよび回路と動作するために必要に応じて、通信回路網とともに含まれることができる。いくつかの実施形態において、通信回路網は、リンクを介した伝送のためのアンテナを共有することができる。RF通信回路網は、伝送機および受信機(例えば、送受信機として統合される)と、関連付けられるエンコーダ論理とを含むことができる。
【0199】
処理回路網は、オペレーティングシステムおよび任意のソフトウェアアプリケーションを実行し、伝送および受信される通信の処理に関連しないそれらの他の機能を実施するように適合されることもできる。
【0200】
説明される主題に従って動作を実行するためのコンピュータプログラム命令が、コンピュータおよびプログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述され得る。例の非包括的リストは、いくつかのものを挙げると、ハードウェア記述言語(HDL)、SystemC、C、C++、C#、Objective-C、Matlab(登録商標)、Simulink、SystemVerilog、SystemVHDL、Handel-C、Python、Java(登録商標)、Java(登録商標)Script、Ruby、HTML、Smalltalk、Transact-SQL、XML、PHP、Golang(Go)、「R」言語、およびSwiftを含む。
【0201】
メモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体が、存在する種々の機能ユニットのうちの1つ以上によって共有されること、または(例えば、異なるチップ内に存在する別個のメモリとして)それらのうちの2つ以上のものの間に分散させられることができる。メモリは、それ自体の別個のチップ内に常駐することもできる。
【0202】
本明細書に開示される実施形態が、メモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体を含むか、またはそれに関連して動作する限りにおいて、次いで、そのメモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体は、非一過性である。故に、そのメモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体が1つ以上の請求項によって包含される限りにおいて、次いで、そのメモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体は、非一過性のみである。本明細書で使用されるような用語「非一過性」および「有形」は、伝搬する電磁信号を除外するメモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体を説明することを意図しているが、記憶の持続性の観点から、または、そうでなければ、メモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体のタイプを限定することを意図していない。例えば、「非一過性」および/または「有形」のメモリ、ストレージ、および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体は、ランダムアクセス媒体(例えば、RAM、SRAM、DRAM、FRAM(登録商標)等)、読み取り専用媒体(例えば、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、フラッシュ等)、およびそれらの組み合わせ(例えば、ハイブリッドRAMおよびROM、NVRAM等)およびそれらの変異型等の揮発性および不揮発性媒体を包含する。
【0203】
本明細書で提供される任意の実施形態に関して説明される全ての特徴、要素、構成要素、機能、およびステップは、任意の他の実施形態からのものと自由に組み合わせ可能かつ代用可能であることを意図していることに留意されたい。ある特徴、要素、構成要素、機能、またはステップが、1つのみの実施形態に関して説明される場合、その特徴、要素、構成要素、機能、またはステップは、明示的に別様に記述されない限り、本明細書に説明される全ての他の実施形態とともに使用され得ることを理解されたい。本段落は、したがって、以下の説明が、特定の事例において、そのような組み合わせまたは代用が可能と明示的に記載しない場合でも、随時、異なる実施形態からの特徴、要素、構成要素、機能、およびステップを組み合わせる、または一実施形態からの特徴、要素、構成要素、機能およびステップを別のものと代用する、請求項の導入のための前項および記述上の支援としての役割りを果たす。全ての可能な組み合わせおよび代用の明瞭な列挙は、特に、あらゆるそのような組み合わせおよび代用の許容性が当業者によって容易に認識されるであろうことを所与として、過剰に重荷となることが明示的に確認される。
【0204】
本明細書および添付の請求項で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別様に決定付けない限り、複数の指示対象を含む。
【0205】
実施形態は、種々の修正および代替形態の影響を受け得るが、その具体的例が、図面に示されており、本明細書に詳細に説明されている。しかしながら、これらの実施形態は、開示される特定の形態に限定されるものではなく、対照的に、これらの実施形態は、本開示の精神内に該当する全ての修正、均等物、および代替物を包含するものであることを理解されたい。さらに、実施形態の任意の特徴、機能、ステップ、または要素は、その範囲内にない特徴、機能、ステップ、または要素によって請求項の発明の範囲を定義する、負の限界と同様、請求項内に列挙されるか、またはそれらに追加され得る。
【国際調査報告】