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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】測位方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/02 20100101AFI20240723BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20240723BHJP
   H04W 92/04 20090101ALI20240723BHJP
【FI】
G01S5/02 A
H04W64/00 171
H04W92/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500272
(86)(22)【出願日】2021-07-07
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 CN2021105071
(87)【国際公開番号】W WO2023279307
(87)【国際公開日】2023-01-12
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.Linux
3.UNIX
4.ANDROID
5.WINDOWS
6.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】リー,シャオロン
【テーマコード(参考)】
5J062
5K067
【Fターム(参考)】
5J062AA08
5J062BB05
5J062CC12
5J062CC14
5K067AA21
5K067DD20
5K067JJ52
(57)【要約】
本開示の実施例は、測位方法および装置を開示しており、当該方法は、端末デバイスによって実行され、当該方法は、事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップと、第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用するステップと、を含む。本開示の実施例を実施することにより、事前設定された第1の測位支援情報が利用不可能である場合に第1の測位支援情報を使用することによって端末デバイスの測位が不正確になる問題を回避し、正確な端末デバイスの位置を取得することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスによって実行される測位方法であって、
事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップと、
前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するステップと、を含む、
ことを特徴とする測位方法。
【請求項2】
前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、位置管理機能(LMF)デバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項3】
前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示メッセージをLMFデバイスに送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項4】
前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示情報を含む位置提供情報メッセージをLMFデバイスに送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項5】
前記第1の測位支援情報が利用不可能であることは、
前記端末デバイスによる前記第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージを受信した場合、前記端末デバイスが前記第1の測位支援情報に基づいて測位基準信号(PRS)を測定できないことを含む、
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の測位方法。
【請求項6】
前記第1の測位支援情報が利用不可能であることは、
前記第1の測位支援情報は適時性を有する場合、前記第1の測位支援情報が無効であると決定することを含む、
ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の測位方法。
【請求項7】
前記第1の測位支援情報が無効である場合、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の測位方法。
【請求項8】
前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するステップは、
前記端末デバイスによる前記第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージを受信した場合、ネットワーク側デバイスが現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を送信したか否かを決定するステップと、
ネットワーク側デバイスが前記第2の測位支援情報を送信した場合、前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが一致するか否かを決定するステップと、
前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが一致する場合、前記第1の測位支援情報または前記第2の測位支援情報を使用するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項9】
前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが不一致する場合、前記第2の測位支援情報を使用するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の測位方法。
【請求項10】
前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが不一致する場合、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の測位方法。
【請求項11】
事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップは、
ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから送信された第1の測位支援情報を受信するステップ、または、
ネットワーク側デバイスから送信されLMFデバイスによって提供された第1の測位支援情報を受信するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の測位方法。
【請求項12】
事前設定された第1の測位支援情報を受信するように構成される送受信モジュールと、
前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するように構成される処理モジュールと、を含む、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項13】
通信装置であって
プロセッサおよびメモリを含み、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサが前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、前記通信装置に請求項1~11のいずれか1項に記載の測位方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項14】
プロセッサおよびインターフェース回路を含み、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信するように構成され、
前記プロセッサは、前記コード命令を実行することにより、請求項1~11のいずれか1項に記載の測位方法を実行するように構成される、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項15】
命令を記憶するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記命令が実行される場合、請求項1~11のいずれか1項に記載の測位方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術の分野に関し、特に測位方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、5G(The 5th Generation、将来の第5世代)のNR(New Radio、ニューエアインターフェース)システムでは、端末デバイスの位置を測位するためにさまざまな測位技術が導入されている。そのうち、一部の測位技術では、端末デバイスに測位支援情報を提供する必要がある。
【0003】
関連技術では、端末デバイスに測位支援情報を事前設定しておき、端末デバイスの測位が必要な場合には、測位支援情報を端末デバイスに送信せず、端末デバイスが事前設定された測位支援情報を直接利用できることが提案されている。
【0004】
しかしながら、事前設定された測位支援情報が事前設定された時刻と、端末デバイスが測位時に事前設定された測位支援情報を実際に使用する時刻との間には時間差があるため、どのようにして、端末デバイスが測位時に事前設定された測位支援情報を実際に利用して端末装置の正確な測位を実現できるようにするかは、早急に解決すべき技術的課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、測位方法および装置を提供する。本開示の実施例によって提供される測位方法により、無効となった事前設定された第1の測位支援情報が端末デバイスの測位に使用されて測位が不正確になる問題を回避し、正確な端末デバイスの位置を取得することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、本開示の実施例は、端末デバイスによって実行される測位方法であって、事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップと、前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するステップと、を含む、測位方法を提供する。
【0007】
この技術案では、端末デバイスは、事前設定された第1の測位支援情報を受信し、第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用することにより、実際の測位に事前設定された第1の測位支援情報を使用する際に、第1の測位支援情報が利用可能か否かを判定し、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用して端末デバイスを測位することができる。このようにすることで、事前設定された第1の測位支援情報が利用不可能である場合に第1の測位支援情報を使用することによって端末デバイスの測位が不正確になる問題を回避し、正確な端末デバイスの位置を取得することができる。
【0008】
一部の実施例では、前記方法は、前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、位置管理機能(LMF)デバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む。
【0009】
一部の実施例では、前記方法は、前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示メッセージをLMFデバイスに送信するステップをさらに含む。
【0010】
一部の実施例では、前記方法は、前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示情報を含む位置提供情報メッセージをLMFデバイスに送信するステップをさらに含む。
【0011】
一部の実施例では、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることは、前記端末デバイスによる前記第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージを受信した場合、前記端末デバイスが前記第1の測位支援情報に基づいて測位基準信号(PRS)を測定できないことを含む。
【0012】
一部の実施例では、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることは、前記第1の測位支援情報は適時性を有する場合、前記第1の測位支援情報が無効であると決定することを含む。
【0013】
一部の実施例では、前記方法は、前記第1の測位支援情報が無効である場合、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む。
【0014】
一部の実施例では、前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するステップは、前記端末デバイスによる前記第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージを受信した場合、ネットワーク側デバイスが現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を送信したか否かを決定するステップと、ネットワーク側デバイスが前記第2の測位支援情報を送信した場合、前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが一致するか否かを決定するステップと、前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが一致する場合、前記第1の測位支援情報または前記第2の測位支援情報を使用するステップと、を含む。
【0015】
一部の実施例では、前記方法は、前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが不一致する場合、前記第2の測位支援情報を使用するステップをさらに含む。
【0016】
一部の実施例では、前記方法は、前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが不一致する場合、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む。
【0017】
一部の実施例では、事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップは、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから送信された第1の測位支援情報を受信するステップ、または、ネットワーク側デバイスから送信されLMFデバイスによって提供された第1の測位支援情報を受信するステップを含む。
【0018】
第2の態様では、本開示の実施例は、通信装置を提供し、当該通信装置は、上記第1の態様に記載の方法における端末デバイスの機能の一部または全部を実現し、たとえば、通信装置の機能は、本開示の一部または全部の実施例の機能を備えることができるし、本開示のいずれか1つの実施例を独立して実施する機能を備えることもできる。前記機能は、ハードウェアによって実現することができるし、ハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実現することもできる。前記ハードウェアまたはソフトウェアは、上記機能に対応する1つまたは複数のユニットまたはモジュールを含む。
【0019】
一部の実施例では、当該通信装置は、事前設定された第1の測位支援情報を受信するように構成される送受信モジュールと、前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するように構成される処理モジュールとを含むことができる。
【0020】
一実現形態では、通信装置は、送受信モジュールと処理モジュールとを含むことができ、前記処理モジュールは、通信装置が上記方法における対応する機能を実行することをサポートするように構成され、送受信モジュールは、通信装置と他のデバイスとの通信をサポートするように構成され、前記通信装置は、送受信モジュールおよび処理モジュールに結合され、通信装置に必要なコンピュータプログラムおよびデータを記憶するための記憶モジュールをさらに含むことができる。
【0021】
一例として、処理モジュールはプロセッサであってもよく、送受信モジュールはトランシーバまたは通信インターフェースであってもよく、記憶モジュールはメモリであってもよい。
【0022】
第3の態様では、本開示の実施例は、通信装置であって、プロセッサおよびメモリを含み、当該メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサが当該メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、当該通信装置に上記第1の態様に記載の方法を実行させる通信装置を提供する。
【0023】
第4の態様では、本開示の実施例は、通信装置であって、プロセッサおよびインターフェース回路を含み、当該インターフェース回路は、コード命令を受信してプロセッサに送信するように構成され、当該プロセッサは、前記コード命令を実行することにより、当該通信装置に上記第1の態様に記載の方法を実行させるように構成される通信装置を提供する。
【0024】
第5の態様では、本開示の実施例は、上記端末デバイスによって使用される命令を記憶するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令が実行される場合、前記端末デバイスに上記第1の態様に記載の方法を実行させるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0025】
第6の態様では、本開示は、コンピュータ上で実行される場合、コンピュータに上記第1の態様に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0026】
第7の態様では、本開示は、チップシステムを提供し、当該チップシステムは、少なくとも1つのプロセッサとインターフェースとを含み、端末デバイスが第1の態様で言及される機能を実現することをサポートするように構成され、たとえば、上記方法に係るデータおよび情報の少なくとも1つを決定または処理するように構成される。可能な一設計では、前記チップシステムは、端末デバイスに必要なコンピュータプログラムおよびデータを記憶するためのメモリをさらに含む。当該チップシステムは、チップによって構成されてもよいし、チップおよび他の個別のデバイスを含んでもよい。
【0027】
第8の態様では、本開示は、コンピュータ上で実行される場合、コンピュータに上記第1の態様に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本開示の実施例または背景技術における技術案をより明確に説明するために、本開示の実施例または背景技術で使用する必要のある図面について以下に説明する。
図1】本開示の一実施例によって提供される通信システムのアーキテクチャ図である。
図2】本開示の一実施例によって提供される測位方法のフローチャートである。
図3】本開示の一実施例によって提供される別の測位方法のフローチャートである。
図4】本開示の一実施例によって提供されるさらに別の測位方法のフローチャートである。
図5】本開示の一実施例により提供される通信装置の構成図である。
図6】本開示の一実施例によって提供される別の通信装置の構成図である。
図7】本開示の一実施例によって提供されるチップの構成図である。
【開示を実施するための形態】
【0029】
本開示の実施例で開示される測位方法をより良く理解するために、まず、本開示の実施例が適用可能な通信システムについて以下に説明する。
【0030】
本開示の実施例の技術案は、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(global system for mobile communications、GSM)システム、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)、ロング・ターム・エボリューション(long term evolution、LTE)システム、LTE周波数分割二重(frequency division duplex、FDD)システム、LTE時分割二重(time division duplex、TDD)、ユニバーサル移動体通信システム(universal mobile telecommunication system、UMTS)、マイクロ波アクセスのための世界相互運用性(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)通信システム、将来の第5世代(5th generation、5G)システムまたは新無線(new radio、NR)などの様々な通信システムに適用可能である。
【0031】
本開示の実施例の端末デバイスは、ユーザイクイップメント(user equipment、UE)、アクセス端末、ユーザユニット、ユーザステーション、移動ステーション、移動局、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザーエージェント、またはユーザー装置を指してもよい。また、端末は、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)電話、ワイヤレス・ローカル・ループ(wireless local loop、WLL)ステーション、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、無線通信機能を備えたハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイスまたは無線モデムに接続された他の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおける端末、または将来の進化した公衆陸上移動体通信ネットワーク(public land mobile network、PLMN)における端末などであってもよく、本開示の実施例ではこれが限定されない。
【0032】
本開示の実施例のネットワーク側デバイスは、端末デバイスと通信するためのものであってもよく、当該ネットワーク側デバイスは、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(global system for mobile communications、GSM)システムまたは符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)システムにおける基地局(base transceiver station、BTS)であってもよいし、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)システムにおける基地局(NodeB、NB)であってもよく、また、LTEシステムにおける進化型基地局(evoled NodeB、eNBまたはeNodeB)であってもよいし、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラであってもよい。または、当該ネットワーク側デバイスは、中継局、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、および将来の5Gネットワークにおけるネットワーク側デバイス(gNodeB、gNB)または将来の進化したPLMNネットワークにおけるネットワーク側デバイスであってもよく、本開示の実施例ではこれが限定されない。
【0033】
本開示の実施例において、端末デバイスまたはネットワーク側デバイスは、ハードウェア層と、ハードウェア層上で動作するオペレーティングシステム層と、オペレーティングシステム層上で動作するアプリケーション層とを含む。当該ハードウェア層は、中央処理装置(central processing unit、CPU)、メモリ管理ユニット(memory management unit、MMU)、およびメモリ(メインメモリともいう)などのハードウェアを含む。当該オペレーティングシステムは、Linuxオペレーティングシステム、Unixオペレーティングシステム、Androidオペレーティングシステム、iOSオペレーティングシステム、またはWindowsオペレーティングシステムなど、プロセス(process)によってビジネス処理を実現する任意の1つまたは複数のコンピュータオペレーティングシステムであってもよい。当該アプリケーション層は、ブラウザ、アドレス帳、ワードプロセッサソフトウェア、インスタントメッセージングソフトウェアなどのアプリケーションを含む。さらに、本開示の実施例は、本開示の実施例によって提供される方法の実行本体の具体的な構成を特に限定せず、本開示の実施例によって提供される方法のコードを記録したプログラムを実行することにより、本開示の実施例によって提供される方法従って通信できればよい。たとえば、本開示の実施例によって提供される方法の実行主体は、端末デバイスまたはネットワーク側デバイスであってもよいし、端末デバイスまたはネットワーク側デバイスにおけるプログラムを呼び出して実行できる機能モジュールであってもよい。
【0034】
本開示に適用可能な通信システム10の構成図である図1を参照されたい。
図1に示すように、通信システム10は、端末デバイス101と、ネットワーク側デバイス102と、位置管理機能デバイス103とを含む。以下、それぞれについて説明する。
【0035】
1.端末デバイス(terminal device、TD)101:単に端末と呼ばれ、無線送受信機能を備えたデバイスであり、無線通信機能を備えたさまざまなハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、コンピューティングデバイス、または無線モデムに接続された他の処理デバイス、各種端末、移動局(mobile station、MS)、端末(terminal)、ユーザイクイップメント(user equipment、UE)、ソフト端末などを含むことができる。端末は、屋内または屋外、ハンドヘルドまたは車両搭載を含む陸上に配置されてもよいし、水上(船舶など)に配置されてもよいし、空中(航空機、気球、および衛星など)に配置されてもよい。たとえば、携帯電話(mobile phone)、タブレット(pad)、無線送受信機能を備えたコンピュータ、仮想現実(virtual reality、VR)端末、拡張現実(augmented reality、AR)端末、産業用制御(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療(remote medical)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、交通安全(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末など。
【0036】
2.(無線)ネットワーク側デバイス(radio access network、(R)AN)102:端末に無線通信機能を提供するデバイスであり、5Gにおける次世代基地局(g nodeB、gNB)、進化型ノードB(evolved node B、eNB)、無線ネットワークコントローラー(radio network controller、RNC)、ノードB(node B、NB)、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、基地局(base transceiver station、BTS)、ホーム基地局(たとえば、home evolved nodeB、またはhome node B、HNB)、ベースバンドユニット(baseBand unit、BBU)、送受信ポイント(transmitting and receiving point、TRP)、送信ポイント(transmitting point、TP)などを含むが、これらに限定されない。
【0037】
3.位置管理機能デバイス103:位置管理ネットワーク要素とも呼ばれ、端末デバイス101の位置管理を行い、たとえば、UEの位置情報を決定する。具体的には、第5世代(the 5th generation、5G)無線通信システムにおける位置管理機能デバイスは、LMF(location management function、LMF)デバイスであってもよく、LMFデバイスは、コアネットワークエンティティ(たとえば、アクセスおよびモビリティ管理機能エンティティ(access and mobility management function、AMF))の要求に応じて、UEの位置情報を決定し、UEの位置情報をAMFに提供することにより、位置サービス(location services、LCS)を提供することができる。実施において、AMFは、UEに測位サービスを提供するために、少なくとも1つのLMFをUEに割り当てることができ、UEが測位情報を取得する必要がある場合、AMFを介してLMFに位置情報を要求することができる。将来の通信(たとえば、6Gまたは他のネットワーク)においても、位置管理ネットワーク要素は依然としてLMFネットワーク要素であってもよく、または他の名称を持つことができるが、本開示ではこれが限定されない。
【0038】
なお、本開示の実施例に係る機能デバイスは、ネットワーク要素、または機能、または機能エンティティと呼ばれてもよい。たとえば、位置管理機能デバイスは、位置管理機能、または位置管理機能エンティティ、または位置管理ネットワーク要素と呼ばれてもよい。各機能デバイスの名称が本開示では限定されず、当業者であれば、上記機能デバイスの名称を他の名称に置き換えて同じ機能を実行することができ、これらは全て本開示の保護範囲に含まれる。
【0039】
上記機能デバイスは、ハードウェアデバイスにおけるネットワーク要素であってもよいし、専用ハードウェア上で実行されるソフトウェア機能、またはプラットフォーム(たとえば、クラウドプラットフォーム)上でインスタンス化された仮想化機能であってもよいことを理解されたい。
【0040】
本開示の実施例で説明される通信システムは、本開示の実施例の技術案をより明確に説明するためのものであり、本開示の実施例によって提供される技術案を限定するものではなく、当業者であれば、システムアーキテクチャの進化および新たなビジネスシナリオの出現に伴い、本開示の実施例によって提供される技術案が同様の技術的課題にも適用できることを理解できる。
【0041】
本開示によって提供される測位方法および装置については、図面を参照して以下に詳細に説明する。
本開示の一実施例によって提供される測位方法のフローチャートである図2を参照されたい。
図2に示すように、この方法は端末デバイスによって実行され、次のステップS1~S3を含むが、これらに限定されない。
【0042】
S1において、事前設定された第1の測位支援情報を受信する。
5G(The 5th Generation、将来の第5世代)のNR(New Radio、ニューエアインターフェース)システムでは、端末デバイスの位置を特定するためにさまざまな測位技術が導入されている。
【0043】
このうち、一部の測位技術では、端末デバイスは、事前設定された第1の測位支援情報を受信し、端末デバイスを測位する必要がある場合には測位支援情報を受信する必要がなくなり、端末デバイスは、事前設定された第1の測位支援情報を直接利用することができる。
【0044】
端末デバイスは、事前設定された第1の測位支援情報を様々な方式で受信でき、たとえば、ロングタームエボリューション測位プロトコル(long term evolution positioning protocol、LPP)メッセージを介してLMFデバイスから送信された第1の測位支援情報を受信すること、またはネットワーク側デバイスによってブロードキャストして送信され、LMFデバイスによって提供される第1の測位支援情報を受信することを理解されたい。
【0045】
S2において、第1の測位支援情報が利用可能か否かを決定する。
ここで、事前設定された第1の測位支援情報は、適時性の指示を含み、適時性を有し、たとえば、特定のエリアまたは特定の期間内で有効である。
【0046】
端末デバイスの第1の測位支援情報は、事前設定されており、たとえば時刻T1において事前設定されており、端末デバイスの測位時に、端末デバイスは時刻T2において第1の測位支援情報を使用し、時刻T1と時刻T2との間には時間差があり、これにより、事前設定された第1の測位支援情報が端末デバイスの測位時にすでに無効となって端末デバイスの測位が不正確になるおそれがあることを理解されたい。
【0047】
本開示の実施例において、第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを識別し、具体的には、端末デバイスが第1の測位支援情報の適時性の特定領域を超えているか否かを検出すること、または第1の測位支援情報の使用時間が第1の測位支援情報の適時性の特定期間を超えているか否か判定すること、または端末デバイスが第1の測位支援情報に基づいて測位基準信号PRS(position reference single、PRS)を測定できないなどによって識別することができる。
【0048】
なお、上記方式は単に例示するものであり、本開示の実施例の技術案をより明確に説明することを目的としており、本開示の実施例によって提供される技術案を限定するものではない。ここでは、第1の測位支援情報を利用可能であるか否かを決定する方式は列挙されないが、当業者であれば、システムアーキテクチャの進化および新しいビジネスシナリオの出現に伴い、本開示の実施例によって提供される技術案は、同様の技術的課題にも適用可能であることを理解できる。
【0049】
S3において、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用する。
本開示の実施例では、第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを判定し、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用することにより、端末デバイスが事前設定された第1の測位支援情報を実際に使用する際に端末デバイスを正確に測位でき、正確な端末デバイスの位置を取得できることが確保される。
【0050】
本開示の実施例によれば、端末デバイスは、事前設定された第1の測位支援情報を受信し、第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを判定し、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用することにより、実際の測位時に、事前設定された第1の測位支援情報を使用する場合、第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを判断し、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用して端末デバイスの測位を行うことができる。このようにすることで、事前設定された第1の測位支援情報が利用不可能である場合には第1の測位支援情報を使用して端末デバイスの測位が不正確になる問題を回避し、正確な端末デバイスの位置を取得することができる。
【0051】
一部の実施例では、本開示の実施例で提供される測位方法は、第1の測位支援情報が利用不可能である場合、位置管理機能(LMF)デバイスに測位支援情報要求メッセージを送信する。
【0052】
本開示の実施例では、第1の測位支援情報が利用不可能である場合、位置管理機能(LMF)デバイスに測位支援情報要求メッセージが送信される。たとえば、ロングタームエボリューション測位プロトコル(Long Term Evolution Positioning Protocol、LPP)要求支援データ(request assistance data)を送信して、LMFデバイスが端末デバイスに測位支援情報を再設定するよう要求することにより、端末デバイスの測位時に、事前設定された第1の測位支援情報を使用せず、端末デバイスによって要求された再設定された測位支援情を使用して端末機器の測位が不正確になる問題を回避することができる。
【0053】
一部の実施例では、本開示の実施例では、LMFデバイスが端末デバイスに測位支援情報を再設定することは、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して端末デバイスに測位支援情報を再設定するか、または、ネットワーク側デバイスに測位支援情報を再提供し、ネットワーク側デバイスのブロードキャストを介して端末デバイスに測位支援情報を再設定するなどの方式によって実現することができる。
【0054】
一部の実施例では、本開示の実施例では、第1の測位支援情報が利用不可能である場合、第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示メッセージがLMFデバイスに送信される。
【0055】
例示的な実施例では、第1の測位支援情報が利用不可能である場合、端末デバイスは、LMFデバイスにLPPエラーメッセージ(LPP error)を送信し、エラー原因(error cause)が測位支援情報エラーであるため、端末デバイスの測位時に、事前設定された第1の測位支援情報を使用せず、端末デバイスの測位が不正確になる問題を回避することができる。
【0056】
一部の実施例では、本開示の実施例では、第1の測位支援情報が利用不可能である場合、LMFデバイスに位置提供情報メッセージが送信され、位置提供情報メッセージには、第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示情報が含まれる。
【0057】
例示的な実施例では、第1の測位支援情報が利用不可能である場合、端末デバイスは、LMFデバイスに位置提供情報(location provide information)メッセージを送信し、そのメッセージには、第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示情報が含まれるため、端末デバイスの測位時に、事前設定された第1の測位支援情報を使用せず、端末デバイスの測位が不正確になる問題を回避することができる。
【0058】
一部の実施例では、本開示の実施例では、第1の測位支援情報が利用不可能であることは、端末デバイスによる第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージを受信した場合、端末デバイスが第1の測位支援情報に基づいて測位基準信号PRS(positioning reference signal、PRS)を測定できないことを含む。
【0059】
例示的な実施例において、端末デバイスが位置情報要求(location information request)メッセージを受信し、端末デバイスが第1の測位支援情報に基づいて測位基準信号(PRS)を測定できないことは、事前設定された第1の測位支援情報が利用不可能であることを意味する。
【0060】
本開示の実施例では、端末デバイスが第1の測位支援情報に基づいて測位基準信号(PRS)を測定できない場合、第1の測位支援情報が無効であると決定され、第1の測位支援情報が利用不可能であると決定することができる。これに基づいて、端末デバイスは、測位支援情報要求メッセージをLMFデバイスに送信するか、または第1の測位支援メッセージが利用不可能であることを示すエラー指示メッセージをLMFデバイスに送信するか、または第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示情報を含む位置提供情報メッセージをLMFデバイスに送信する。
【0061】
一部の実施例では、本開示の実施例では、第1の測位支援情報が利用不可能であることは、第1の測位支援情報は適時性を有する場合、第1の測位支援情報が無効であると決定することを含む。
【0062】
具体的には、第1の測位支援情報は適時性を有することは、特定のエリアおよび/または特定の期間において有効であることであってもよい。
【0063】
事前設定された第1の測位支援情報は、特定のエリアで有効であり、異なる住宅団地の事前設定された第1の測位支援情報は異なる場合があり、端末デバイスがある住宅団地内に位置する場合、事前設定された第1の測位支援情報は有効であるが、端末デバイスがある住宅団地から別の住宅団地に移動すると、第1の測位支援情報がすでに無効になった可能性がある。第1の測位支援情報は、特定の期間内で有効であり、事前設定された第1の測位支援情報が特定の期間内で有効であることを事前設定されている可能性があり、特定の期間をを超えた後、事前設定された第1の測位支援情報がすでに無効になった可能性があることを理解されたい。
【0064】
端末デバイスを測位する際に、端末デバイスが特定のエリアを超えていない場合、および/または端末デバイスが特定の期間を超えていない場合第1の測位支援情報を使用する場合、事前設定された第1の測位支援情報が有効であることを意味する。この場合、端末デバイスの位置を正確に特定することができる。
【0065】
本開示の実施例では、第1の測位支援情報が適時性を有する場合、第1の測位支援情報が無効であると決定されるため、第1の測位支援情報が利用不可能であると決定することができる。これに基づいて、端末デバイスは、測位支援情報要求メッセージをLMFデバイスに送信するか、または第1の測位支援メッセージが利用不可能であることを示すエラー指示メッセージをLMFデバイスに送信するか、または第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示情報を含む位置提供情報メッセージをLMFデバイスに送信する。
【0066】
本開示の実施例によって提供される別の測位方法のフローチャートである図3を参照されたい。
図3に示すように、当該方法は、端末デバイスによって実行され、以下のステップS11~S14を含むが、これらに限定されない。
【0067】
S11において、事前設定された第1の測位支援情報を受信する。
ここで、S11は、上記実施例におけるS1と同じまたは同様の技術的効果を有し、S11方法の具体的な実施形態の説明については、上記実施例におけるS1の具体的な実施形態の説明を参照されたく、ここでは説明を省略する。
【0068】
S12において、第1の測位支援情報が適時性を有する場合、第1の測位支援情報が無効であるか否かを決定する。
具体的には、第1の測位支援情報は適時性を有することは、特定のエリアおよび/または特定の期間において有効であることであってもよい。
【0069】
事前設定された第1の測位支援情報は、特定のエリアで有効であり、異なる住宅団地の事前設定された第1の測位支援情報は異なる場合があり、端末デバイスがある住宅団地内に位置する場合、事前設定された第1の測位支援情報は有効であるが、端末デバイスがある住宅団地から別の住宅団地に移動すると、第1の測位支援情報がすでに無効になった可能性がある。第1の測位支援情報は、特定の期間内で有効であり、事前設定された第1の測位支援情報が特定の期間内で有効であることを事前設定されている可能性があり、特定の期間をを超えた後、事前設定された第1の測位支援情報がすでに無効になった可能性があることを理解されたい。
【0070】
第1の測位支援情報が適時性を有することは、第1の測位支援情報が特定のエリアおよび/または特定の期間において有効であることである場合、端末デバイスの所在する位置および/または端末デバイスを測位する時刻と、事前設定された第1の測位支援情報の時刻とを検出することにより、第1の測位支援情報が無効であるか否かを決定することができる。
【0071】
なお、第1の測位支援情報の適時性は、特定のエリアおよび/または特定の期間内で有効であるだけでなく、他の条件が満たされた場合にも有効であってもよく、必要に応じて設定可能であり、本開示では限定されない。
【0072】
S13において、第1の測位支援情報が無効でない場合、第1の測位支援情報を使用する。
【0073】
具体的には、第1の測位支援情報が無効でないことは、端末デバイスの測位時に当該第1の測位支援情報を使用するのが特定のエリアを超えていないこと、および/または、端末デバイスが当該第1の測位支援情報を使用する時刻と、当該第1の測位支援情報を事前設定する時刻との時間差が特定の期間を超えていないことであってもよい。
【0074】
これに基づき、第1の測位支援情報が無効でない場合、端末デバイスの測位時に、第1の測位支援情報を直接使用することができ、端末デバイスを正確に測位することができる。
S14において、第1の測位支援情報が無効である場合、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信する。
【0075】
具体的には、第1の測位支援情報が無効であることは、端末デバイスを測位する際に第1の測位支援情報を使用するのが特定のエリアを超えていること、および/または端末デバイスが当該第1の測位支援情報を使用する時刻と、当該第1の測位支援情報を事前設定する時刻との時間差が特定の期間を超えていることであってもよい
【0076】
本開示の実施例では、第1の測位支援情報が適時性を有する場合、第1の測位支援情報は無効であると決定されるため、第1の測位支援情報が利用不可能であると決定できる。これに基づいて、端末デバイスは、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信する。
【0077】
本開示の実施例では、第1の測位支援情報が適時性を有し、第1の測位支援情報が無効であり、第1の測位支援情報が利用不可能であると決定された場合、位置管理機能(LMF)に測位支援情報要求メッセージが送信される。たとえば、ロングタームエボリューション測位プロトコル(Long Term Evolution Positioning Protocol、LPP)要求支援データ(request assistance data)を送信して、LMFデバイスが端末デバイスに測位支援情報を再設定するよう要求することにより、端末デバイスの測位時に、事前設定された第1の測位支援情報を使用せず、端末デバイスによって要求された再設定された測位支援情を使用して端末機器の測位が不正確になる問題を回避することができる。
【0078】
ここでは、本開示の実施例では、LMFデバイスが端末デバイスに測位支援情報を再設定することは、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して端末デバイスに測位支援情報を再設定するか、または、ネットワーク側デバイスに測位支援情報を再提供し、ネットワーク側デバイスのブロードキャストを介して端末デバイスに測位支援情報を再設定するなどの方式によって実現することができる。
【0079】
例示的な実施例では、本開示の実施例では、第1の測位支援情報が適時性を有し、第1の測位支援情報が無効であり、第1の測位支援情報が利用不可能であると決定された場合、端末デバイスは、事前設定された第1の測位支援情報の使用をトリガする命令をネットワーク側デバイスが送信するのを待ち、ネットワーク側デバイスから送信された、事前設定された第1の測位支援情報の使用をトリガする命令を受信した場合、対応するステップを実行することができる。具体的には、本開示の上記の一部の実施例のステーションを参照されたく、ここでは説明を省略する。
【0080】
本開示の一実施例によって提供されるさらに別の測位方法のフローチャートである図4を参照されたい。
図4に示すように、当該方法は端末デバイスによって実行され、以下のステップS111~S114を含むが、これらに限定されない。
【0081】
S111において、事前設定された第1の測位支援情報を受信する。
ここで、S111は、上記実施例におけるS1およびS11と同じまたは同様の技術的効果を有し、S111方法の具体的な実施形態の説明については、上記実施例におけるS1およびS11の具体的な実施形態の説明を参照されたく、ここでは説明を省略する。
【0082】
S112において、端末デバイスによる第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージが受信した場合、ネットワーク側デバイスが現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を送信したか否かを決定する。
【0083】
例示的な実施例において、端末デバイスは、ネットワークによってLPPメッセージを介して設定された第1の測位支援情報の使用をトリガーするメッセージを受信した場合、たとえば、端末デバイスは、位置情報要求(location information request)メッセージを受信し、ネットワーク側デバイスが現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を送信したか否かを決定し、たとえば、基地局がNR DL-TDOA/DL-AoD Assistance Dataメッセージ、すなわち、posSibType6-1、posSibType6-2、またはposSibType6-3メッセージをブロードキャストしたか否かを決定する。
【0084】
S113において、ネットワーク側デバイスが第2の測位支援情報を送信した場合、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが一致するか否かを決定する。
【0085】
基地局が現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を送信した場合、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが一致するか否かが決定される。
【0086】
第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが一致する場合、事前設定された第1の測位支援情報が現在の測位技術に適用でき、端末デバイスを正確に測位でき、正確な端末デバイスの位置を取得することができることを意味する。ただし、第1の測位支援情報が第2の測位支援情報とが不一致する場合、事前設定された第1の測位支援情報が現在の測位技術に適せず、第1の測位支援情報を使用して正確な測位を取得できない可能性があることを意味する。
【0087】
S114において、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが一致する場合、第1の測位支援情報または第2の測位支援情報を使用する。
【0088】
本開示の実施例では、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが一致する場合、第1の測位支援情報または第2の測位支援情報を直接使用することができ、現在の測位技術に適用することができる。つまり、現在の測位技術のニーズを満たすことができ、端末デバイスを正確に測位し、正確な端末デバイスの位置を取得することができる。
【0089】
図4を再度参照すると、一部の実施例では、本開示の実施例で提供される測位方法は、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが不一致する場合、第2の測位支援情報を使用するステップS115をさらに含む。
【0090】
本開示の実施例では、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが不一致する場合、第2の測位支援情報が使用されて現在の測位技術に適用され、現在の測位技術のニーズを満たすことができ、端末デバイスを正確に測位し、正確な端末デバイスの位置を取得することができる。
【0091】
一部の実施例では、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが不一致する場合、測位支援情報要求メッセージがLMFデバイスに送信される。
【0092】
本開示の実施例では、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが不一致する場合、第1の測位支援情報が利用不可能であると決定され、位置管理機能(LMF)デバイスに測位支援情報要求メッセージが送信される。たとえば、ロングタームエボリューション測位プロトコル(Long Term Evolution Positioning Protocol、LPP)要求支援データ(request assistance data)を送信して、LMFデバイスが端末デバイスに測位支援情報を再設定するよう要求することにより、端末デバイスの測位時に、事前設定された第1の測位支援情報を使用せず、端末デバイスによって要求された再設定された測位支援情を使用して端末機器の測位が不正確になる問題を回避することができる。
【0093】
一部の実施例では、本開示の実施例では、LMFデバイスが端末デバイスに測位支援情報を再設定することは、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して端末デバイスに測位支援情報を再設定するか、またはネットワーク側デバイスに測位支援情報を再提供し、ネットワーク側デバイスのブロードキャストを介して端末デバイスに測位支援情報を再設定するなどによって実現することができる。
【0094】
一部の実施例では、事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップは、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから送信された第1の測位支援情報を受信するステップ、または測位システムメッセージを介してネットワーク側デバイスから送信され、LMFデバイスによって提供される第1の測位支援情報を受信するステップを含む。
【0095】
ここで、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから送信される第1の測位支援情報については、たとえば、ネットワーク側デバイスは、LMFデバイスから送信される第1の測位支援情報を端末デバイスに透過的に送信し、ネットワーク側デバイスは基地局であってもよい。
【0096】
ネットワーク側デバイスから送信され、LMFデバイスによって提供された第1測位支援情報を受信し、たとえば、LMFデバイスが測位支援情報をネットワーク側デバイスに提供し、ネットワーク側デバイスがそれをブロードキャストする方式で端末デバイスに送信し、ネットワーク側デバイスは基地局であってもよい。
【0097】
なお、本開示の実施例では、ネットワーク側デバイスが現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を送信し、端末デバイスが事前設定された第1の測位支援情報を受信すると、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報とが同時に存在することになる。この場合、第1の測位支援情報と第2の測位支援情報との送信方式が一致しないことになる。第1の測位支援情報が、LMFデバイスによってロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して送信される場合、第2の測位支援情報は、ネットワーク側デバイスから送信されLMFデバイスによって提供されるものであり、第1の測位支援情報がネットワーク側デバイスから送信されLMFデバイスによって提供されるものである場合、第2の測位支援情報は、LMFデバイスによってロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介して送信されることを理解されたい。
【0098】
本開示の実施例を実施することにより、端末デバイスを測位する際に、事前設定された第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを予め判定することができ、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用して端末デバイスを測位することができる。このようにすることで、第1の測位支援情報の無効に起因する端末デバイスの不正確な測位を回避することができ、正確な端末デバイスの位置を取得することができる。
【0099】
一部の実施例では、端末デバイスは、事前設定された第1の測位支援情報を受信し、また、ネットワーク側デバイスによって送信された、現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を受信することもできる。
【0100】
第1の測位支援情報は、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから端末デバイスに送信されるものであり、第2の測位支援情報は、LMFデバイスからネットワーク側デバイスに提供され、測位システムメッセージを介してネットワーク側デバイスから端末デバイスにブロードキャストして送信されるものであってもよい。または、第1の測位支援情報は、LMFデバイスからネットワーク側デバイスに提供され、ネットワーク側デバイスから端末デバイスにブロードキャストして送信されるものであり、第2の測位支援情報は、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから端末デバイスに送信されるものであってもよい。
【0101】
例示的な実施例では、本開示の実施例において、端末デバイスが受信した事前設定された第1の測位支援情報は、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから端末デバイスに送信されるものであり、以下、LPPメッセージといい、端末デバイスが受信した端末デバイスの測位時にネットワーク側デバイスによって送信された現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報は、LMFデバイスからネットワーク側デバイスに提供され、測位システムメッセージを介してネットワーク側デバイスから端末デバイスにブロードキャストして送信されるものであり、以下、システムメッセージという。この場合、端末デバイスは、LPPメッセージおよびシステムメッセージを受信したため、LPPメッセージおよびシステムメッセージを判断することにより、端末デバイスがLPPメッセージおよびシステムメッセージのどちらを使用するかを決定する必要がある。
【0102】
LPPメッセージとシステムメッセージとが一致するか否かを判断することにより、LPPメッセージが利用可能であるか否かを判定し、端末デバイスがLPPメッセージおよびシステムメッセージのどちらを使用するかを決定する。ここで、LPPメッセージとシステムメッセージとが一致する場合、端末デバイスは、LPPメッセージまたはシステムメッセージを使用する。LPPメッセージとシステムメッセージとが不一致する場合、端末デバイスは、システムメッセージを使用する。LPPメッセージとシステムメッセージとが不一致する場合、測位支援情報要求メッセージがLMFデバイスに送信される。
【0103】
例示的な実施例では、端末デバイスが受信した事前設定された第1の測位支援情報は、LMFデバイスによってネットワーク側デバイスに提供され、測位システムメッセージを介してネットワーク側デバイスから端末デバイスにブロードキャストして送信されるものであり、以下、システムメッセージといい、端末デバイスが受信した、端末デバイスの測位時にネットワーク側デバイスによって送信された現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報は、ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから端末デバイスに送信されるものであり、以下、LPPメッセージという。この場合、端末デバイスは、LPPメッセージおよびシステムメッセージを受信したため、LPPメッセージおよびシステムメッセージを判断することにより、端末デバイスがLPPメッセージおよびシステムメッセージのどちらを使用するかを決定する必要がある。
【0104】
システムメッセージとLPPメッセージとが一致するか否かを判断することにより、システムメッセージが利用可能であるか否かを判定し、端末デバイスがシステムメッセージおよびLPPメッセージのどちらを使用するかを決定する。ここで、システムメッセージとLPPメッセージとが一致する場合、端末デバイスはシステムメッセージまたはLPPメッセージを使用する。システムメッセージとLPPメッセージちが不一致する場合、端末デバイスはLPPメッセージを使用する。システムメッセージとLPPメッセージとが不一致する場合、測位支援情報要求メッセージがLMFデバイスに送信される。
【0105】
本開示によって提供される上記実施例では、端末デバイスの観点から本開示の実施例によって提供される方法を説明した。本開示の上記実施例によって提供される方法における各機能を実現するために、端末デバイスは、ハードウェア構成およびソフトウェアモジュールを含むことができ、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構成+ソフトウェアモジュールの形態で上記機能を実現する。上記各機能のうちのある機能は、ハードウェア構成、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構成+ソフトウェアモジュールの方式で実行することができる。
【0106】
本開示の一実施例によって提供される通信装置100の構成図である図5を参照されたい。
図5に示される通信装置100は、送受信モジュール101および処理モジュール102を含むことができる。送受信モジュール101は、送信モジュールおよび/または受信モジュールを含むことができ、送信モジュールは、送信機能を実現するように構成され、受信モジュールは、受信機能を実現するように構成され、送受信モジュール101は、送信機能および/または受信モ機能を実現することができる。
【0107】
通信装置100は、端末デバイス(たとえば、前述した方法の実施例における端末デバイス)であってもよく、端末デバイス内の装置、または端末デバイスと連携して使用できる装置であってもよい。
通信装置100は、端末デバイス(たとえば、前述した方法の実施例における端末デバイス)であり、
送受信モジュール101は、事前設定された第1の測位支援情報を受信するように構成され、
処理モジュール102は、第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、第1の測位支援情報が利用可能である場合、第1の測位支援情報を使用するように構成される。
【0108】
上記実施例における通信装置に関して、各モジュールが動作を実行する具体的な方方式は、方法の実施例で詳細に説明されているため、ここでは詳細に説明しない。本開示の上記実施例で提供される通信装置は、上記実施例の一部で提供されるページング方法と同じまたは同様の有利な効果を達成するため、ここでは再度説明しない。
【0109】
本開示の一実施例によって提供される別の通信装置1000の構成図である図6を参照されたい。通信装置1000は、端末デバイス(たとえば、前述した方法の実施例における端末デバイス)であってもよいし、端末デバイスをサポートして上記方法を実現するチップ、チップシステム、またはプロセッサなどであってもよい。当該装置は、上記方法の実施例で説明された方法を実現するために使用することができ、詳細については、上記方法の実施例の説明を参照されたい。
【0110】
通信装置1000は、1つまたは複数のプロセッサ1001を含んでもよい。プロセッサ1001は、汎用プロセッサであってもよいし、専用プロセッサなどであってもよい。たとえば、ベースバンドプロセッサや中央処理装置などであってもよい。ベースバンドプロセッサは、通信プロトコルおよび通信データの処理に使用でき、中央処理装置は、通信装置(たとえば、基地局、ベースバンドチップ、端末デバイス、端末デバイスチップ、DUまたはCUなど)の制御、コンピュータプログラムの実行、およびコンピュータプログラムのデータ処理に使用できる。
【0111】
選択可能に、通信装置1000は、コンピュータプログラム1004を記憶可能な1つまたは複数のメモリ1002を含んでもよく、メモリ1002がコンピュータプログラム1004を実行することにより、通信装置1000は、上記方法の実施例で説明された方法を実行する。選択可能に、メモリ1002にはデータが記憶されてもよい。通信装置1000とメモリ1002は、別個に設けられてもよいし、一体化されてもよい。
【0112】
選択可能に、通信装置1000は、トランシーバ1005およびアンテナ1006をさらに含んでもよい。トランシーバ1005は、トランシーバユニット、送受信機、トランシーバ回路などと呼ばれることもあり、トランシーバ機能を実現するように構成される。トランシーバ1005は、受信器および送信器を含み、受信器は、受信機または受信回路などと呼ばれることがあり、受信機能を実現するように構成され、送信器は、送信機または送信回路などと呼ばれることがあり、送信機能を実現ように構成される。
【0113】
選択可能に、通信装置1000は、1つまたは複数のインターフェース回路1007をさらに含んでもよい。インターフェース回路1007は、コード命令を受信してプロセッサ1001に送信するように構成される。プロセッサ1001は、コード命令を実行して、通信装置1000に上記方法の実施例で説明された方法を実行させる。
【0114】
通信装置1000は、端末デバイス(たとえば、前述した方法の実施例における端末デバイス)であり、プロセッサ1001は、図2のS2およびS3、図3のS12からS14、図3のS113からS115を実行するように構成されう。トランシーバ1005は、図2のS1、図3のS11、図4のS111およびS112を実行するように構成される。
【0115】
一実現形態では、プロセッサ1001は、受信機能および送信機能を実現するためのトランシーバを含んでもよい。たとえば、当該トランシーバは、トランシーバ回路、またはインターフェース、またはインターフェース回路であってもよい。受信機能および送信機能を実現するためのトランシーバー回路、インターフェース、またはインターフェース回路は、別々にされてもよいし、統合されてもよい。上記トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は、コード/データの読み取りおよび書き込みに使用することができ、または上記トランシーバ回路、インターフェース、またはインターフェース回路は、信号の伝送または転送に使用することができる。
【0116】
一実現形態では、プロセッサ1001はコンピュータプログラム1003を記憶することができ、コンピュータプログラム1003がプロセッサ1001上で実行されることにより、通信装置1000に上記方法の実施例で説明された方法を実行させることができる。コンピュータプログラム1003は、プロセッサ1001内に固定化されてもよく、その場合、プロセッサ1001はハードウェアによって実現することができる。
【0117】
一実現形態では、通信装置1000は回路を含んでもよく、前記回路は、前述した方法の実施例における送信、または受信、または通信の機能を実現することができる。本開示で説明されたプロセッサおよびトランシーバは、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、無線周波数集積回路(RFIC)、混合信号(IC)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなど上に実現することができる。当該プロセッサーおよびトランシーバーは、相補型金属酸化物半導体(complementary metal oxide semiconductor、CMOS)、N型金属酸化物半導体(nMetal-oxide-semiconductor、NMOS)、P型金属酸化物半導体(positive channel metal oxide semiconductor、PMOS)、バイポーラ接合トランジスタ(bipolar junction transistor、BJT)、バイポーラCMOS(BiCMOS)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ガリウムヒ素(GaAs)などのさまざまなICプロセス技術で製造することもできる。
【0118】
上記の実施例で説明された通信装置は、端末デバイス(たとえば、前述した方法の実施例における端末デバイス)であってもよいが、本開示で説明される通信装置の範囲はこれに限定されず、通信装置の構成は図6に限定されない。通信装置は独立したデバイスであってもよいし、大きなデバイスの一部であってもよい。たとえば、通信装置は、以下のものであってもよい。
(1)独立した集積回路IC、またはチップ、またはチップシステム、またはサブシステム。
(2)1つまたは複数のICを有する集合体、選択可能に、当該IC集合体は、データやコンピュータプログラムを保存するためのストレージコンポーネントを含んでもよい。
(3)モデムなどのASIC。
(4)他のデバイスに組み込むことができるモジュール。
(5)受信機、端末デバイス、インテリジェント端末デバイス、携帯電話、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、移動ユニット、車載デバイス、ネットワークデバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど。
(6)その他など。
【0119】
通信装置がチップまたはチップシステムである場合については、本開示の一実施例によって提供されるチップの構成図である図7を参照されたい。
図7に示すように、チップ1100は、プロセッサ1101およびインターフェース1103を含む。プロセッサ1101の数は1つまたは複数であってもよく、インターフェース1103の数は複数であってもよい。
【0120】
チップが本開示の実施例における端末デバイスの機能を実現するように構成される場合、
インターフェース1103は、コード命令を受信して前記プロセッサに送信するように構成され、
プロセッサ1101は、コード命令を実行して、上記一部の実施例で説明された測位方法を実行するように構成される。
【0121】
選択可能に、チップ1100は、必要なコンピュータプログラムおよびデータを記憶するように構成されるメモリ1102をさらに含む。
【0122】
当業者は、さらに、本開示の実施例に列挙されたさまざまな例示的な論理ブロック(illustrative logical block)およびステップ(step)が、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または二者の組み合わせによって実現できることを理解できる。このような機能がハードウェアで実現されるかソフトウェアで実現されるかは、特定のアプリケーションおよび全体的なシステム設計要件によって異なる。当業者は、特定の用途ごとに、様々な方法を使用して、前記機能を実現することができるが、そのような実現は、本開示の実施例の保護範囲を超えるものとして理解されるべきではない。
【0123】
本開示は、命令が記憶された読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、当該命令がコンピュータによって実行される場合、上記いずれかの方法の実施例の機能が実現される。
【0124】
本開示は、コンピュータによって実行される場合、上記いずれかの方法の実施例の機能を実現するコンピュータプログラム製品をさらに提供する。
【0125】
上記実施例では、全体または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実現することができる。ソフトウェアを使用して実現される場合、全体または一部がコンピュータプログラム製品の形式で実現することができる。前記コンピュータプログラム製品には、1つまたは複数のコンピュータプログラムが含まれる。コンピュータに前記コンピュータプログラムがロードされて実行される場合、本開示の実施例に従って説明される流れまたは機能の全部または一部が生成される。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されたり、1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送されたりすることができる。たとえば、コンピュータプログラムは、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、デジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))または無線(たとえば、赤外線、無線、マイクロ波)手段を介して、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターへと伝送することができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体、または1つまたは複数の利用可能なメディアが統合されたサーバ、データセンターなどのデータ記憶デバイスであってもよい。前記利用可能なメディアは、磁気メディア(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光メディア(たとえば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、または半導体メディア(たとえば、ソリッドステートディスク(solid state disk、SSD))などであってもよい。
【0126】
文脈上別の要求がない限り、明細書および特許請求の範囲において、用語「含む(comprise)」および三人称単数形「含む(comprise)」や現在分詞形「含む(comprise)」などの他の形式は、オープンかつ包括的な意味、すなわち「含むがこれに限定されない」意味として解釈される。本明細書の説明において、「一実施例(one embodiment)」、「一部の実施例(some embodiments)」、「例示的な実施例(exemplary embodiments)」、「例(example)」、「特定の例(specific example)」または「一部の例(some examples)」などの用語は、当該実施例または例で言及される特定の特徴、構成、材料又は特性が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれるを表す。上記用語の概略的な示しは、必ずしも同一の実施例または例を指すわけではない。また、記載された特定の特徴、構成、材料または特性は、任意の1つまたは複数の実施例または例に任意の適切な方式で含まれてもよい。
【0127】
当業者であれば、本開示で言及される第1、第2などの各数字番号は説明の便宜のためのものであり、本開示の実施例の範囲を限定するものではなく、前後順序をも示すことを理解できる。
【0128】
本開示における少なくとも1つは、1つまたは複数とも記載でき、複数は2つ、3つ、4つまたはさらに多くであってもよく、本開示では限定されない。本開示の実施例では、1種の技術的特徴について、「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」および「D」などによって当該種類の技術的特徴における技術的特徴が区別される、当該「第1」、「第2」、「第3」、「A」、「B」、「C」および「D」で説明された技術的特徴には、前後順序または大きさ順序がない。
【0129】
本開示における事前設定は、定義、事前定義、記憶、事前記憶、事前交渉、事前定義された構成、固化、または事前焼きとして理解されたい。
【0130】
当業者であれば、本明細書に開示される実施例に合わせて説明される各例のユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって実現できることを理解できる。これらの機能がハードウェアで実行されるかソフトウェアで実行されるかは、技術案の特定の用途および設計制約条件によって異なる。当業者は、特定の用途ごとに異なる方法を使用して記載された機能を実現することができるが、そのような実現は本開示の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
【0131】
当業者であれば、説明の便宜および簡潔化のために、上述したシステム、装置およびユニットの特定の動作プロセスは、前述した方法の実施例における対応するプロセスを参照できることを明確に理解できる。ここでは再度説明しない。
【0132】
上記は本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当技術分野に精通している当業者であれば、本開示に開示された技術的範囲内での変更や置換に容易に想到することができ、これらはすべて本開示の保護範囲に含まれる。したがって、本開示の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲によって定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスによって実行される測位方法であって、
事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップと、
前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するステップと、を含む、
ことを特徴とする測位方法。
【請求項2】
前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、位置管理機能(LMF)デバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項3】
前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示メッセージをLMFデバイスに送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項4】
前記第1の測位支援情報が利用不可能である場合、前記第1の測位支援情報が利用不可能であることを示すエラー指示情報を含む位置提供情報メッセージをLMFデバイスに送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項5】
前記第1の測位支援情報が利用不可能であることは、
前記端末デバイスによる前記第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージを受信した場合、前記端末デバイスが前記第1の測位支援情報に基づいて測位基準信号(PRS)を測定できないことを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の測位方法。
【請求項6】
前記第1の測位支援情報が利用不可能であることは、
前記第1の測位支援情報は適時性を有する場合、前記第1の測位支援情報が無効であると決定することを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の測位方法。
【請求項7】
前記第1の測位支援情報が無効である場合、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の測位方法。
【請求項8】
前記第1の測位支援情報が利用可能であるか否かを決定し、前記第1の測位支援情報が利用可能である場合、前記第1の測位支援情報を使用するステップは、
前記端末デバイスによる前記第1の測位支援情報の使用をトリガするメッセージを受信した場合、ネットワーク側デバイスが現在の測位技術の適用に必要な第2の測位支援情報を送信したか否かを決定するステップと、
ネットワーク側デバイスが前記第2の測位支援情報を送信した場合、前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが一致するか否かを決定するステップと、
前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが一致する場合、前記第1の測位支援情報または前記第2の測位支援情報を使用するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位方法。
【請求項9】
前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが不一致する場合、前記第2の測位支援情報を使用するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の測位方法。
【請求項10】
前記第1の測位支援情報と前記第2の測位支援情報とが不一致する場合、LMFデバイスに測位支援情報要求メッセージを送信するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の測位方法。
【請求項11】
事前設定された第1の測位支援情報を受信するステップは、
ロングタームエボリューション測位プロトコル(LPP)メッセージを介してLMFデバイスから送信された第1の測位支援情報を受信するステップ、または、
ネットワーク側デバイスから送信されLMFデバイスによって提供された第1の測位支援情報を受信するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の測位方法。
【請求項12】
通信装置であって
プロセッサおよびメモリを含み、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサが前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、前記通信装置に請求項1~11のいずれか1項に記載の測位方法を実行させる、
ことを特徴とする通信装置。
【請求項13】
命令を記憶するためのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記命令が実行される場合、請求項1~11のいずれか1項に記載の測位方法が実現される、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【国際調査報告】