(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】電池モジュール及び電気使用設備
(51)【国際特許分類】
H01M 50/59 20210101AFI20240723BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20240723BHJP
H01M 50/50 20210101ALI20240723BHJP
H01M 50/588 20210101ALI20240723BHJP
【FI】
H01M50/59
H01M50/211
H01M50/50
H01M50/588
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501644
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(85)【翻訳文提出日】2024-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2022105196
(87)【国際公開番号】W WO2023284737
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】202110796433.2
(32)【優先日】2021-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520124888
【氏名又は名称】東莞新能安科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dongguan Poweramp Technology Limited
【住所又は居所原語表記】No.1 Xinghui Road, Songshan Lake Park, Dongguan City, Guangdong Province, 523000, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 坤龍
(72)【発明者】
【氏名】張 程翔
(72)【発明者】
【氏名】王 鵬飛
(72)【発明者】
【氏名】王 慎波
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA18
5H040AS05
5H040AS07
5H040AS12
5H040AS14
5H040AS15
5H040AS22
5H040AT04
5H040AY03
5H040NN01
5H043AA04
5H043CA08
5H043CA12
5H043FA04
5H043LA02
(57)【要約】
電池セル及び当該電池セルを用いた電気使用設備であって、複数の電池セルと、ホルダとを備え、複数の電池セルは、第1方向に沿って積層されて配置され、各電池セルは、極性が反対である第1端子と第2端子とを含み、ホルダは、複数グループの貫通孔を含み、各グループの貫通孔は、第1端子用貫通孔と第2端子用貫通孔とを含み、同じ電池セルの第1端子と第2端子は、それぞれ同じグループの第1端子用貫通孔と第2端子用貫通孔とを挿通し、複数グループの貫通孔は、第1グループの貫通孔と、第2グループの貫通孔と、第1グループの貫通孔と第2グループの貫通孔との間に位置する複数グループの第3グループの貫通孔とを含む。第1方向に沿って、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔との間の距離D1は、隣接する第3グループの貫通孔の間の距離D3よりも大きい。本願は、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔と隣接する第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔との距離を大きくし、第1端子と第2端子とがピッチが小さすぎることによる短絡のリスクを低減する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルと、ホルダとを備える電池モジュールであって、
前記複数の電池セルは、第1方向に沿って積層されて配置され、各前記電池セルは、第1端子と第2端子とを含み、前記第1端子と前記第2端子との極性は、逆であり、
前記ホルダは、複数グループの貫通孔を含み、各グループの貫通孔は、第1端子用貫通孔と第2端子用貫通孔とを含み、同じ電池セルの前記第1端子と前記第2端子は、それぞれ同じグループの前記第1端子用貫通孔と前記第2端子用貫通孔とを挿通し、
前記複数グループの貫通孔は、第1グループの貫通孔と、第2グループの貫通孔と、前記第1グループの貫通孔と前記第2グループの貫通孔との間に位置する複数グループの第3グループの貫通孔とを含み、
ここで、前記第1方向に沿って、前記第1グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔との間の距離D1は、隣接する前記第3グループの貫通孔の間の距離D3よりも大きいことを特徴とする電池モジュール。
【請求項2】
隣接する2つの前記第3グループの貫通孔のうち、一方の前記第3グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔と他方の前記第3グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔との距離は前記距離D3であり、
一方の前記第3グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔と他方の前記第3グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔とは、前記第1方向に沿って対向するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記距離D1と前記距離D3の差は、6mmより大きいことを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記第2グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔との間の距離D2は、前記距離D3より小さいことを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記第1方向に沿って、前記第1グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔から前記第2グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔までの距離d1は、前記第1グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔から前記第2グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔までの距離d2に等しいことを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記ホルダは、基板と、間隔をあけて設けられた複数グループの凸部とを含み、
前記基板は、第2方向に沿って対向するように設けられた第1側と第2側とを含み、
前記複数グループの凸部は、前記基板の第1側に位置し、
前記第2方向に沿って見ると、前記複数グループの凸部は、前記第1グループの貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔との間に位置する第1グループの凸部と、前記第2グループの貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔との間に位置する第2グループの凸部と、前記第1グループの凸部と前記第2グループの凸部との間に位置する第3グループの凸部と、を含み、
前記第1グループの凸部は、前記第1グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔との間に位置する第1部分と、前記第1グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔との間に位置する第2部分とを含み、
前記第2方向に沿って、前記第1部分の前記基板への投影の前記第1方向に沿った幅はW1であり、前記第2部分の前記基板への投影の前記第1方向に沿った幅はW2であり、前記W1は前記W2より大きいことを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記第1方向に沿って、前記第1部分から前記第2グループの凸部までの距離は、前記第2部分から前記第2グループの凸部までの距離に等しいことを特徴とする請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項8】
各グループの前記凸部は、前記第2方向とは反対の方向に沿って徐々に小さくなることを特徴とする請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記第2方向に沿って見ると、前記第2グループの凸部は、前記第2グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔との間に位置する第3部分と、前記第2グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔とそれに隣接する前記第3グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔との間に位置する第4部分とを含み、
前記第2方向に沿って、前記第3部分の前記基板への投影の前記第1方向に沿った幅はW3であり、前記第4部分の前記基板への投影の前記第1方向に沿った幅はW4であり、前記W3は前記W4より小さいことを特徴とする請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項10】
前記第1方向に沿って、前記基板は第1側辺と第2側辺とを含み、前記第2グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔から前記第1側辺までの距離はd21であり、前記第2グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔から前記第1側辺までの距離はd22であり、前記d21は前記d22より大きいことを特徴とする請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項11】
前記第1方向に沿って、前記基板は第2側辺と第1側辺とを含み、前記第1グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔の前記第2グループの貫通孔から遠い側は前記第2側辺を貫通していることを特徴とする請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項12】
前記ホルダは、第3方向に沿って対向する配置された第3側と第4側とを含み、且つ前記第3側に配置された開口を含み、
前記複数グループの凸部の間には、複数グループの隙間が形成されており、前記第3方向に沿って、前記開口は前記複数グループの隙間と連通していることを特徴とする請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項13】
前記複数グループの凸部の前記第3側に位置する端部には、第1斜面と第2斜面が設けられており、前記第3方向に沿って、同じグループの前記凸部の前記第1斜面と前記第2斜面との前記第1方向に沿った距離は徐々に増加することを特徴とする請求項12に記載の電池モジュール。
【請求項14】
前記電池セルは、電池セルケースと電極アセンブリとをさらに含み、
前記電池セルケースは、収容部と、前記収容部から外向きに延びる縁取り部とを含み、
前記収容部は、前記第1方向に沿って対向するように配置された第1面と第2面とを含み、
前記第1端子と前記第2端子は、前記縁取り部から前記電池セルケースの外へ突き出し、
前記電極アセンブリは前記収容部に収容され、前記第1端子と前記第2端子は前記電極アセンブリに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項15】
前記縁取り部は、前記第1面が所在する平面と前記第2面が所在する平面との間に設けられ、且つ前記第1面により近いことを特徴とする請求項14に記載の電池モジュール。
【請求項16】
互いに接続された前記第1端子と前記第2端子とは、それぞれ互いに向き合うように折り曲げられて接続されており、前記第1端子は前記第1端子用貫通孔を通過した第1端子接続部を含み、前記第2端子は前記第2端子用貫通孔を通過した第2端子接続部を含み、
前記電池モジュールはさらに複数の導電性部材を含み、前記複数の導電性部材は前記基板の前記凸部とは反対側に設けられ、
前記第1端子接続部と前記第2端子接続部は、前記導電性部材に接続され、
前記ホルダは前記基板の第1側に位置する仕切部をさらに含み、前記仕切部は同一グループの前記貫通孔の前記第1端子用貫通孔と前記第2端子用貫通孔との間に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項17】
前記電池モジュールは、サンプリング部材をさらに含み、前記サンプリング部材は、前記基板の前記凸部とは反対側に配置され且つ前記導電性部材に接続されることを特徴とする請求項16に記載の電池モジュール。
【請求項18】
前記電池モジュールは、第1接続具と第2接続具とをさらに含み、
前記第1接続具の一端は前記第1グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔を貫通した前記第1端子に接続され、前記第1接続具の他端は第1接続部を有し、
前記第2接続具の一端は前記第2グループの貫通孔の前記第2端子用貫通孔を貫通した前記第2端子に接続され、前記第2接続具の他端は第2接続部を有し、
前記第1接続部と前記第2接続部は、前記基板の同側に位置することを特徴とする請求項12に記載の電池モジュール。
【請求項19】
前記ホルダは絶縁ブロックをさらに含み、
前記絶縁ブロックは、前記基板の第2側に設けられ且つ前記第1グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔と隣接する前記第3グループの貫通孔との間に位置し、
前記第3方向に沿って、前記絶縁ブロックの長さは前記第1グループの貫通孔の前記第1端子用貫通孔の長さよりも長いことを特徴とする請求項18に記載の電池モジュール。
【請求項20】
請求項1~19の何れか一項に記載の電池モジュールを備えることを特徴とする電気使用設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電池セルのスタック技術分野に関し、特に電池モジュール及び電気使用設備に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市場にある多くの電池セルがスタックの時に、隣接する2つの電池セルの電極タブの距離が近すぎると、ショートのリスクが発生しやすく、一定の安全リスクが存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の状況を考慮して、電池セルの短絡リスクを低減することができる電池モジュール及び当該電池モジュールを備える電気使用設備を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施形態による電池モジュールは、複数の電池セルと、ホルダとを備える。複数の電池セルは、第1方向に沿って積層されて配置されている。各電池セルは、第1端子と第2端子とを含み、第1端子と第2端子との極性は、逆である。ホルダは、複数グループの貫通孔を含む。各グループの貫通孔は、第1端子用貫通孔と第2端子用貫通孔とを含む。同じ電池セルの第1端子と第2端子は、それぞれ同じグループの第1端子用貫通孔と第2端子用貫通孔とを挿通している。複数グループの貫通孔は、第1グループの貫通孔と、第2グループの貫通孔と、第1グループの貫通孔と第2グループの貫通孔との間に位置する第3グループの貫通孔とを含む。ここで、第1方向に沿って、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔との間の距離D1は、隣接する第3グループの貫通孔の間の距離D3よりも大きい。
【0005】
これにより、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔内の第1端子と隣接する第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔内の第2端子との間の距離を増加させることにより、第1端子と第2端子とが短絡するリスクを低減することができ、且つ接続可能な面積を増大させ、第1接続具の設置を容易にし、さらに、第1接続具と隣接する第3グループの貫通孔内の第2端子とが短絡するリスクを低減することができる。
【0006】
隣接する2つの第3グループの貫通孔のうち、一方の第3グループの貫通孔の第1端子用貫通孔と他方の第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔との距離はD3であり、一方の第3グループの貫通孔の第1端子用貫通孔と他方の第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔とは第1方向に沿って対向するように設けられている。
【0007】
本願の幾つかの実施例では、D1とD3の差は6mmより大きい。
【0008】
上述した実施例によって、第1接続具と第1端子との接続面積を向上させ、第1接続具と第1端子との溶接領域を補強するのに有利である。
【0009】
本願の幾つかの実施例では、第2グループの貫通孔の第2端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第1端子用貫通孔との間の距離D2はD3より小さい。
【0010】
上述した実施例によって、第2グループの貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔との間の距離を小さくし、第1方向Xに沿って、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔から第2グループの貫通孔までの距離を調節することができる。
【0011】
本願の幾つかの実施例では、第1方向に沿って、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔から第2グループの貫通孔の第2端子用貫通孔までの距離d1は、第1グループの貫通孔の第2端子用貫通孔から第2グループの貫通孔の第1端子用貫通孔までの距離d2に等しい。
【0012】
上述した実施例によって、第1端子の電池セルケースから延出する長さと、第2端子の電池セルケースから延出する長さとを一致するように裁断でき、生産が容易である。
【0013】
本願の幾つかの実施例では、ホルダは、基板と間隔をあけて設けられた複数グループの凸部とを含み、基板は第2方向に沿って対向するように設けられた第1側と第2側とを含み、複数グループの凸部は基板の第1側に位置している。第2方向に沿って見ると、複数グループの凸部は、第1グループの貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔との間に位置する第1グループの凸部と、第2グループの貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔との間に位置する第2グループの凸部と、第1グループの凸部と第2グループの凸部との間に位置する第3グループの凸部と、を含む。第1グループの凸部は、第1端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔との間に位置する第1部分と、第2端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第1端子用貫通孔との間に位置する第2部分とを含む。第2方向に沿って、第1部分の基板への投影の第1方向に沿った幅はW1であり、第2部分の基板への投影の第1方向に沿った幅はW2であり、W1はW2より大きい。
【0014】
上述した実施例は、第1部分の第1端子がそれに隣接する第3グループの貫通孔内の第2端子から第1方向Xに沿って遠く離れ、第1端子と第2端子との間の距離を増加させ、第1端子と第2端子とが短絡するリスクを低減するのに有利である。
【0015】
本願の幾つかの実施例では、第1方向に沿って、第1部分から第2グループの凸部までの距離は、第2部分から第2グループの凸部までの距離に等しい。
【0016】
本願の幾つかの実施例では、各グループの凸部は、第2方向とは反対の方向に沿って徐々に小さくなる。
【0017】
上述した実施例は、第1端子及び第2端子の移動に対して案内の役割を果たして、第1端子と第2端子が基板に近づくように案内する。
【0018】
本願の幾つかの実施例では、第2方向に沿って見て、第2グループの凸部は、第2グループの貫通孔の第2端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第1端子用貫通孔との間に位置する第3部分と、第2グループの貫通孔の第1端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔との間に位置する第4部分とを含む。第2方向に沿って、第3部分の基板への投影の第1方向に沿った幅はW3であり、第4部分の基板への投影の第1方向に沿った幅はW4であり、W3はW4より小さい。
【0019】
上述した実施例は、組み立ての過程において、第2グループの貫通孔に位置する第2端子用貫通孔の第2端子を隣接する第3グループの貫通孔に近づけて設置するように案内するのに有利であるとともに、第2グループの貫通孔の第1端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔との間の距離をD3に等しくすることができる。
【0020】
本願の幾つかの実施例では、第1方向に沿って、基板は第1側辺と第2側辺とを含み、第2グループの貫通孔の第2端子用貫通孔から第1側辺までの距離はd21であり、第2グループの貫通孔の第1端子用貫通孔から第1側辺までの距離はd22であり、d21はd22より大きい。
【0021】
上述した実施例は、第2グループの貫通孔の第2端子用貫通孔と基板側辺との間の距離を増加させ、第2端子の接続部と第2接続具との溶接を容易にする。
【0022】
本願の幾つかの実施例では、第1方向に沿って、基板は第2側辺と第1側辺とを含み、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔の第2グループの貫通孔から遠い側は第2側辺を貫通している。
【0023】
上述した実施例によって、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔内に設けられた第1端子の接続部を外向きに折り曲げて、第1接続具と溶接するのが便利になる。
【0024】
本願の幾つかの実施例では、ホルダは、第3方向に沿って対向する配置された第3側と第4側とを含み、且つ第3側に配置された開口を含み、複数グループの凸部の間には、複数の隙間が形成されており、第3方向に沿って、開口は複数の隙間と連通している。
【0025】
本願の幾つかの実施例では、複数グループの凸部の第3側に位置する端部には、第1斜面と第2斜面が設けられており、第3方向に沿って、同じグループの凸部の第1斜面と第2斜面との第1方向に沿った距離は、第3側から第4側に向かって徐々に増加する。
【0026】
上述した実施例は、第1端子と第2端子とを隣接する2つグループの凸部間の隙間内に案内し、電池セルとホルダとがドッキングする際の成功率を高めるのに便利である。
【0027】
本願の幾つかの実施例では、電池セルは、電池セルケースと電極アセンブリとをさらに含む。電池セルケースは、収容部と、収容部から外向きに延びる縁取り部とを含む。収容部は、第1方向に沿って対向するように配置された第1面と第2面とを含む。第1端子と第2端子は、縁取り部から電池セルケースの外へ突き出す。電極アセンブリは収容部に収容され、第1端子と第2端子は電極アセンブリに電気的に接続されている。
【0028】
本願の幾つかの実施例では、縁取り部は、第1面が位置する平面と第2面が位置する平面との間に設けられ、且つ第1面により近い。
【0029】
本願の幾つかの実施例では、電池セルケースは、第1領域と第2領域とを含み、第1領域21aには第1空間が設けられ、電極アセンブリは第1空間に設けられ、第2領域は平板状構造であり、第1領域は第2領域と接続している。第1領域の側辺は、第2領域の側辺と接続して複数の縁取り部を形成する。第1端子及び第2端子は、一方の縁取り部から電池セルケースを延出している。
【0030】
本願の幾つかの実施例では、第1面は第2領域に設けられ、第2面は第1領域に設けられる。
【0031】
本願の幾つかの実施例では、任意の隣接する2つの電池セルの2つの第1面が対向して配置されているか又は2つの第2面が対向して配置されている。
【0032】
本願の幾つかの実施例では、少なくとも2つの隣接する電池セル間の第1端子と第2端子とが接続されるか、または隣接する電池セル間の第1端子と第1端子とが接続されている。
【0033】
本願の幾つかの実施例では、互いに接続された第1端子と第2端子とは、それぞれ互いに向き合うように折り曲げられて接続されており、第1端子は第1端子用貫通孔を通過した第1端子接続部を含み、第2端子は第2端子用貫通孔を通過した第2端子接続部を含む。電池モジュールはさらに複数の導電性部材を含み、複数の導電性部材は基板の凸部とは反対側に設けられ、第1端子接続部と第2端子接続部は導電性部材に接続され、ホルダは基板の第1側に位置する仕切部をさらに含み、仕切部は同一グループの貫通孔の第1端子用貫通孔と第2端子用貫通孔との間に設けられている。
【0034】
上述した実施形態の仕切部は、他の異物が同じグループの第1端子用貫通孔と第2端子用貫通孔との間に落下する確率を低減し、さらに、第1端子と第2端子がこの異物により短絡するリスクを低減することができる。オプションとして、仕切部はホルダの構造強度を強化することもできる。
【0035】
本願の幾つかの実施例では、電池モジュールは、基板の凸部とは反対側に配置され、且つ導電性部材に接続されたサンプリング部材をさらに含む。
【0036】
本願の幾つかの実施例では、電池モジュールは、第1接続具と第2接続具とをさらに含み、第1接続具の一端は第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔を貫通した第1端子に接続され、第1接続具の他端は第1接続部を有し、第2接続具の一端は第2グループの貫通孔の第2端子用貫通孔を貫通した第2端子に接続され、第2接続具の他端は第2接続部を有し、第1接続部と第2接続部は基板の同側に位置する。
【0037】
上述した実施例によって、外付き設備との接続が容易になり、空間利用率も向上された。
【0038】
本願の幾つかの実施例では、ホルダは、一端が基板に接続され、他端が第1接続具に当接される第1絶縁カラムをさらに含む。
【0039】
上述した実施例の第1絶縁カラムは、第1接続具を良好に支持することができ、第1接続具が折り曲げられた第1端子と第2端子と接触して短絡する確率を低減することができる。
【0040】
本願の幾つかの実施例では、ホルダは絶縁ブロックをさらに含み、絶縁ブロックは、基板の第2側に設けられ且つ第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔と隣接する第3グループの貫通孔との間に位置し、第3方向に沿って、絶縁ブロックの長さは第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔の長さよりも長い。
【0041】
上述した実施例に記載の絶縁ブロックは、第1接続具を遮断し、第1接続具に溶接された第1端子とそれに隣接する第2端子との接触を遮断し、第1接続具と第3グループの貫通孔の中の第2端子とが短絡するリスクを低減するために用いられる。。
【0042】
本願の実施形態はまた、上述した電池モジュールを含む電気使用設備を提供する。
【0043】
上述した電池モジュール及び電気使用設備は、第1グループの貫通孔の第1端子用貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔の第2端子用貫通孔との間の距離を増大することにより、第1端子と第2端子との距離を増加させ、第1端子と第2端子とが間隔が小さすぎることによって短絡するリスクを低減するとともに、接続可能な面積を増大させ、第1接続具の設置を容易にする。さらに、第1接続具と隣接する第3グループの貫通孔内の第2端子とが短絡するリスクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】本願の一実施形態による電池モジュールの分解状態の概略図である。
【
図2】本願の一実施例に係る電池セルがホルダに接続されている状態を示す第1図である。
【
図3】本願の一実施例に係る電池セルの第1図である。
【
図4】本願の一実施例に係る電池セルの第2図である。
【
図5】本願の一実施例に係る電池セルのパッケージ前の分解状態の概略図である。
【
図6】本願の一実施例におけるホルダの第1図である。
【
図7】本願の一実施例におけるホルダの第2図である。
【
図8】本願の一実施例における電池セルが貫通部に挿入された後に電極タブが折り曲げられていない時の構造概略図である。
【
図9】本願の一実施例に係る電池セルの積層構造の概略図である。
【
図10】本願の一実施例に係る電池セルが積層された後の電極タブの折り曲げ状態を示す構造概略図である。
【
図11】本願の一実施例に係るサンプリング部材及び導電性部材がホルダに取り付けられた状態での構造概略図である。
【
図12】本願の一実施例に係る電池セルがホルダに接続された状態での第2図である。
【
図13】本願の一実施例に係る第2接続具がホルダに接続されている状態を示す構造概略図である。
【
図14】本願の一実施例に係る第1接続具と第2接続具がホルダに接続された状態での構造概略図である。
【
図15】本願の一実施形態に係る電気使用設備の構成図である。
【
図16】本願の一実施例における第1グループの貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔との間の距離を示す構造概略図である。
【
図17】本願の一実施例における隣接する2つの第3グループの貫通孔の間の距離を示す構造概略図である。
【
図18】本願の一実施例における第1グループの貫通孔と第2グループの貫通孔との間の距離を示す構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下の具体的な実施形態について、上述の図面に基づいて本願をさらに説明する。
【0046】
以下、本願の実施形態における技術的態様について、本願の実施形態における図面に合わせて説明するが、明らかに、説明された実施形態は本願の一部の実施形態にすぎず、すべての実施形態ではない。
【0047】
ある部品が別の部品に「接続される」と考えられる場合、それは別の部品に直接接続されているか、中間媒体が同時に存在している可能性もある。ある部品が別の部品に「設置される」と考えられる場合、それは別の部品に直接設置されるか又は中間媒体が同時に存在している可能性もある。
【0048】
特に定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本願の技術分野に属する技術者が一般に理解するものと同じ意味である。本願の明細書において使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけであり、本願を制限することを目的とするものではない。本明細書で使用される用語「または/及び」は、1つまたは複数の関連する列挙された項目の任意の及びすべての組合せを含む。
【0049】
2つの部品を平行/垂直に配置した場合に、それらを同一方向に配置し、2つの部品間に一定の角度を持たせる。2つの部品の間には0-±5%の公差を許容する。2つの部品の間は、0-±5%の公差より大きいか、0-±5%の公差に等しいか又は0-±5%の公差より小さい。
【0050】
添付の図面を参照しながら、本願の実施形態をさらに説明する。
図1及び
図2に示すように、本願の実施形態による電池モジュール100は、ハウジング3、ホルダ1及び複数の電池セル2を備える。ハウジング3は、第1ハウジング31と第2ハウジング32とを含む。第1ハウジング31と第2ハウジング32は、1つの収容空間を形成している。複数の電池セル2は、第1方向Xに沿って順次に積層されて設けられている。複数の電池セル2とホルダ1とは接続された後に、収容空間内に収容されている。
【0051】
図3、
図4及び
図5に示すように、電池セル2は、電池セルケース21、電極アセンブリ22、第1端子23及び第2端子24を含む。電極アセンブリ22は、電池セルケース21の内部に収容される。第1端子23と第2端子24は、電極アセンブリ22に接続され、且つ電池セルケース21から延出している。電極アセンブリ22は、正極シート、負極シート及びセパレータフィルムが巻き取ることにより形成された巻取り構造を含む。さらに、電池セルケース21は、互いに接続されている収容部211と、収容部211の縁に位置し且つ収容部211から外向きに延びる縁取り部212とを含む。電極アセンブリ22は収容部211内に収容され、第1端子23と第2端子24は縁取り部212から延出している。電池セル2とホルダ1とが連接する側辺の延在方向を第3方向Zとすると、少なくとも1つの電池セル2の第1端子23と第2端子24は第3方向Zに沿って順次に間隔を空けて設けられている。
【0052】
幾つかの実施例では、電池セルケース21は、第1領域21aと第2領域21bとを含む。第1領域21aには、第1空間211aが設けられている。電極アセンブリ22は、第1空間211aに設けられる。第2領域21bは、略平板状の構造である。第1領域21aと第2領域21bとは、接続している。第1領域21aの側辺と第2領域21bの側辺とは、互いに連接して複数の縁取り部212を形成している。第1端子23と第2端子24は、その一方の縁取り部212から電池セルケース21を延出している。
【0053】
第1端子23と第2端子24は、逆極性である。第1端子23と第2端子24の一方は正極端子であり、他方は負極端子である。幾つかの実施例では、電池セルケース21はアルミニウム可塑化フィルムを含む。本実施例では、第2端子24を正極端子とし、第1端子23を負極端子として説明する。
【0054】
図3及び
図4に示すように、第1方向Xに沿って、収容部211は対向する第1面2111と第2面2112とを含む。そして、第1面2111と第2面2112は、収容部211の対向する2つの外面である。オプションとして、第1面2111は第2領域21bに設けられ、第2面2112は第1領域21aに設けられる。
【0055】
さらに、縁取り部212は、第1面2111が位置する平面と第2面2112が位置する平面との間に位置する。幾つかの実施例では、縁取り部212と第1面2111が位置する平面との間の距離は、縁取り部212と第2面2112が位置する平面との間の距離よりも小さく、即ち、縁取り部212は第1面2111に近い。
【0056】
幾つかの実施例では、第1方向Xに沿って、任意の隣接する2つの収容部211の2つの第1面2111は対向して配置されるかまたは2つの第2面2112は対向して配置される
【0057】
図9に示すように、1つの実施例では、第1方向Xに沿って積層された電池セル2は、2つの第2面2112が対向して配置される及び2つの第1面2111が対向して配置される順序に従ってスタックして配列されている。
【0058】
幾つかの実施例では、第1方向Xに沿って、いずれかの電池セル2の第1端子23は、当該電池セル2の第1面2111に対向する他方の電池セル2の第2端子24に電気的に接続されている。
【0059】
幾つかの実施例では、第1方向Xに沿って、いずれかの電池セル2の第2端子24は、当該電池セル2の第2面2112に対向する電池セル2の第1端子23に電気的に接続されている。
【0060】
幾つかの実施例では、電池セル2の第1端子23は、第1方向Xに沿って、それに隣接する他の電池セル2の第1端子23に接続されていてもよい。
【0061】
図2及び
図9に示すように、幾つかの実施例では、第1方向Xに沿って、最も外側に位置する1つの電池セル2の第1端子23はさらに第1接続具61に接続され、最も外側に位置する他の1つの電池セル2の第2端子24はさらに第2接続部品62に接続される。第1接続具61と第2接続部品62は、外付けデバイスと接続するために使用される。電池セル2は、2つの最も外側の電池セル2の間に位置する複数の電池セル2を含む。一方の電池セル2の第1端子23は当該電池セル2の第1面2111と対向する他方の電池セル2の第2端子24に電気的に接続され、一方の電池セル2の第2端子24は当該電池セル2の第2面2112と対向する電池セル2の第1端子23に電気的に接続される。
【0062】
図6、
図7及び
図8に示すように、ホルダ1は、基板11と、間隔をあけて設けられた複数グループの凸部12とを含む。基板11は、第1方向Xと第3方向Zが所在する平面に略平行に配置される板状構造である。ここで、第3方向Zは、第1方向Xに対して垂直である。基板11は、第2方向Yに沿って対向して設けられた第1側11aと第2側11bとを含む。複数グループの間隔をあけて設けられた凸部12は、基板11の第1側11aに設けられている。第2方向Yは、第1方向Xと第3方向Zが位置する平面に対して垂直である。
【0063】
図6及び
図11に示すように、基板11には、第1方向Xに沿って配列する複数グループの貫通孔111が設けられている。貫通孔111は、基板11を第2方向Yに沿って貫通している。少なくとも部分的な貫通孔111は、長孔状を呈して第3方向Zに沿って基板11において延設される。貫通孔111の第1方向Xに沿う長さは、貫通孔111の第3方向Zに沿う長さよりも小さい。一部の貫通孔111は、第3方向Zに沿って順に設けられた第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112とを含む。一部の貫通孔111は、第3方向Zとは反対の方向に沿って順に設けられた第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112とを含む。同一の電池セル2の第1端子23及び第2端子24は、それぞれ、同一グループに位置する第1端子用貫通孔1111及び第2端子用貫通孔1112を貫通している。
【0064】
図10に示すように、一実施例では、第1端子23は第1端子用貫通孔1111を通過した後の第1端子接続部231を含み、第2端子24は第2端子用貫通孔1112を通過した後の第2端子接続部241を含む。第1端子接続部231と第2端子接続部241は、基板11の第2側11bに位置する。
【0065】
図11及び
図14に示すように、幾つかの実施例では、複数グループの貫通孔111は、第1方向Xに沿って配置された第1グループの貫通孔111a、第2グループの貫通孔111b、及び第1グループの貫通孔111aと第2グループの貫通孔111bとの間に位置する第3グループの貫通孔111cを含む。ここで、第3グループの貫通孔111cは、少なくとも2つのグループに分けられてる。
【0066】
1つの実施例では、第1端子23は第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111を貫通し、第1端子23の第1端子接続部231は第1接続具61に接続され、第2端子24は第2グループの貫通孔111bの第2端子用貫通孔1112を貫通し、第2端子24の第2端子接続部241は第2接続部品62に接続される。
【0067】
第1方向Xに沿って、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111とそれに隣接する第3グループの貫通孔111cの第2端子用貫通孔1112との間の距離はD1である。隣接する2つの第3グループの貫通孔111cのうち、1つグループの第2端子用貫通孔1112と他のグループの第1端子用貫通孔1111とは第1方向Xに沿って対向して配置され、両者の間の距離はD3である。D1がD3より大きいため、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111内の第1端子23と隣接する第3グループの貫通孔111cの第2端子用貫通孔1112内の第2端子24との間の距離を増加させ、第1端子23と第2端子24とが短絡するリスクを低減するとともに、接続可能な面積を増大させ、第1接続具61の設置を容易にすることができる。さらに、第1接続具61と隣接する第3グループの貫通孔111c内の第2端子24とが短絡するリスクを低減することができる。
【0068】
図16及び
図17に示すように、一実施例では、第1方向Xに沿って、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111と隣接する第3グループの貫通孔111cの第1端子用貫通孔1111との間の距離はD1である。第1方向Xに沿って、隣接する2つの第3グループの貫通孔111cのうち、一方のグループの第1端子用貫通孔1111と他方のグループの第1端子用貫通孔1111は第1方向Xに沿って対向して配置され、両者の間の距離はD3である。
【0069】
1つの実施例では、D1とD3の差は6mmより大きく、これにより、第1接続具61と第1端子23との接続面積を高め、第1接続具61と第1端子23の溶接領域を強化するのに有利である。
【0070】
1つの実施例では、基板11は、第1側辺11Aと第1側辺11Bとを含む。第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111内に設けられた第1端子接続部231を外向きに折り曲げて第1接続部品61と溶接するのを容易にするために、第1方向Xに沿って、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111の第2グループの貫通孔111bから遠い側は基板11の第1側辺11Bを貫通している。
【0071】
第2グループの貫通孔111bの第2端子用貫通孔1112と隣接する第3グループの貫通孔111cの第1端子用貫通孔1111との距離はD2であり、D2はD3より小さい。これにより、第2グループの貫通孔111bと隣接する第3グループの貫通孔111cとの距離を小さくし、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111から第2グループの貫通孔111bまでの距離を調整することができる。
【0072】
1つの実施例において、基板11は、第1側辺11Aと第1側辺11Bとを含む。第1方向Xに沿って、第2グループの貫通孔111bの第2端子用貫通孔1112から基板11の第1側辺11Aまでの距離はd21であり、第2グループの貫通孔111bの第1端子用貫通孔1111から基板11の第1側辺11Aまでの距離はd22であり、ここで、d21はd22より大きい。これにより、第2グループの貫通孔111bの第2端子用貫通孔1112と基板11の第1側辺11Aとの間の距離を増加させ、第2端子接続部241と第2接続部品62との溶接を容易にすることができる。オプションとして、d21がd22を超える範囲は2mm-4mmである。
【0073】
図6及び
図7に示すように、複数グループの凸部12と基板11は、射出成形のプロセスにより一体成形されている。複数グループの凸部12は、第1方向Xに沿って順に間隔を置いて基板11の第1側11aに設けられ、且つそれぞれ基板11の表面において第3方向Zに沿って延設されている。複数グループの凸部12の間には、複数グループの隙間が形成されている。第2方向Yから見て、貫通孔111は隣接する2つの凸部12の間に位置し、貫通孔111は隙間と連通し、任意の隣接する2つの凸部12の間には1つの貫通孔111を有する。
【0074】
複数の電池セル2が積み重ねるようにホルダ1に設けられる場合、各グループの貫通孔111は、1つの電池セル2に対応する。具体的には、同一の電池セル2の第1端子23と第2端子24のそれぞれは各グループの貫通孔111の第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112の中に挿通される。第1端子23の一部、第2端子24の一部及び当該電池セル2の縁取り部212は隣接する2つの凸部12の間に位置する。幾つかの実施例では、第1端子23が第1端子用貫通孔1111を貫通した及び第2端子24が第2端子用貫通孔1112を貫通した後に、第1端子23の第1端子接続部231と第2端子24の第2端子接続部241とは、折り曲げられることにより、隣接する電池セル2を直列または並列に接続させるようにする。さらに、第2方向Yとは反対方向において、各グループの凸部12の第1方向Xにおける幅は徐々に減少する。即ち、凸部12の第3方向Zにおける横断面の形状は略V形であり、V形の先端部位は第2方向Yに沿って基板11から離れる。隣接する2つの凸部12の間の隙間の第1方向Xにおける幅は、第2方向Yに沿って徐々に小さくなるように設定されている。理解できるように、第1端子23と第2端子24が移動して2つの凸部12の間の隙間に入るときに、凸部12の表面は第1端子23と第2端子24との移動に対して案内の役割を果たして、第1端子23と第2端子24が移動して貫通孔111内に挿入されるまで基板11に近づくように案内する。
【0075】
幾つかの実施例では、隣接する2つの凸部12の間の最小距離は、貫通孔111の第1方向Xに沿った幅と等しい。
【0076】
1つの実施例では、第2方向Yに沿って見る時に、複数グループの凸部12は第1グループの凸部121、第2グループの凸部122及び第3グループの凸部123を含む。ここで、第1グループの凸部121は、第1グループの貫通孔111aと隣接する第3グループの貫通孔111cとの間に位置する。第2グループの凸部122は、第2グループの貫通孔111bと第2グループの貫通孔111bに隣接する第3グループの貫通孔111cとの間に位置する。第3グループの凸部123は、隣接する2つの第3グループの貫通孔111cの間に位置するとともに、第1グループの凸部121と第2グループの凸部122との間にも位置する。
【0077】
第2方向Yに沿って見ると、第1グループの凸部121は、第1部分121aと第2部分121bとを含む。第1部分121aは、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111と第3グループの貫通孔111cの第2端子用貫通孔1112との間に位置する。ここで、当該第2端子用貫通孔1112は、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111に隣接して設けられ、第2部分121bは第1グループの貫通孔111aの第2端子用貫通孔1112と第3グループの貫通孔111cの第1端子用貫通孔1111との間に位置している。ここで、第3グループの貫通孔111cの第1端子用貫通孔1111は、第1グループの貫通孔111aの第2端子用貫通孔1112に隣接して設けられている。第2方向Yに沿って、第1部分121aの基板11への投影の第1方向Xに沿った幅はW1であり、第2部分121bの基板11への投影の第1方向Xに沿った幅はW2であり、ここで、W1はW2より大きい。これにより、第1部分121aの第1端子23が第1方向Xに沿って隣接する第3グループの貫通孔111c内の第2端子24から遠く離れることに寄与し、第1端子23と第2端子24との間の距離を増加させ、第1端子23が第2端子24と短絡するリスクを低減することができる。
【0078】
同一の電池セル2の第1端子23と第2端子24がそれぞれ第1部分121a及び第2部分121bに当接するときに、当該電池セル2が第2方向Yに沿って基板11に近づくように移動し、第1部分121aと第2部分121bは、第1端子用貫通孔1111及び第2端子用貫通孔1112内にそれぞれ挿通するまで、第1端子23及び第2端子24を基板11に近づくように移動させて、案内の役割を果たすことができる。
【0079】
1つの実施例においては、第1方向Xに沿って、第1部分121aから第2グループの凸部122までの距離は、第2部分121bから第2グループの凸部122までの距離と等しい。
【0080】
第2方向Yに沿って見ると、第2グループの凸部122は、第2グループの貫通孔111bの第2端子用貫通孔1112とそれに隣接する第3グループの貫通孔111cの第1端子用貫通孔1111との間に位置する第3部分122aと、第2グループの貫通孔111bの第1端子用貫通孔1111とそれに隣接する第3グループの貫通孔111cの第2端子用貫通孔1112との間に位置する第4部分122bと、を含む。第2方向Yに沿って、第3部分122aの基板11への投影の第1方向Xに沿った幅はW3であり、第4部分122bの基板11への投影の第1方向Xに沿った幅はW4であり、ここで、W3はW4より小さい。これにより、組み立ての過程では、第2グループの貫通孔111bの第2端子用貫通孔1112に位置する第2端子24を隣接する第3グループの貫通孔111cに近づけて設置するように案内するのに有利であるとともに、第2グループの貫通孔111bの第1端子用貫通孔1111と隣接する第3グループの貫通孔111cとの間の距離をD3に等しくすることができる。
【0081】
1つの実施例では、D1とD3の差分値は、D3とD2の差分値に等しい。第2グループの貫通孔111bの第1端子用貫通孔1111と隣接する第3グループの貫通孔111cとの距離はD3に等しく、第1グループの貫通孔111aの第2端子用貫通孔1112と隣接する第3グループの貫通孔111cとの距離はD3に等しい。
図18に示すように、第1方向Xに沿って、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111から第2グループの貫通孔111bまでの距離はd1となり、第1グループの貫通孔111aの第2端子用貫通孔1112から第2グループの貫通孔111bまでの距離はd2となり、d1はd2に等しい。これにより、第1端子23の電池セルケース21から延出する長さと第2端子24の電池セルケース21から延出する長さとを一致するように裁断することは容易となり、生産は便利になる。
【0082】
1つの実施例において、第1グループの凸部121は、第1部分121aと第2部分121bとにそれぞれ連接される第5部分121cをさらに含む。第2方向Yにおいて、第5部分121cの基板11への投影の第1方向Xに沿った幅は、第2部分121bと連接する一端から第1部分121aと連接する一端に向かって漸次に大きくなっている。第5部分121cの第2グループの凸部122とは反対側の面は、第1部分121aの第2グループの凸部122とは反対側の面と滑らかに連続して、縁取り部212の一部の構造を第2部分121bから第1部分121aに案内する。
【0083】
また、凸部12は、第4グループの凸部124及び第5グループの凸部125をさらに含む。第4グループの凸部124は、第1方向Xに沿って第1グループの凸部121の第3グループの凸部123から遠い側に間隔を空けて設けられる。第1グループの貫通孔111aの第2端子用貫通孔1112は、第1グループの凸部121と第4グループの凸部124との間に位置する。第4グループの凸部124は、それに隣接する第1グループの凸部121と協働して隙間を形成して、第2端子24を案内する。第5グループの凸部125は、第1方向Xに沿って第2グループの凸部122の第3グループの凸部123から遠い側に間隔をあけて設けられる。第2グループの貫通孔111bの第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112は、第2グループの凸部122と第5グループの凸部125との間に位置する。第5グループの凸部125は、それに隣接する第1グループの凸部121と協働して隙間を形成し、第1端子23と第2端子24とを案内する。なお、第4グループの凸部124及び第5グループの凸部125の基板11に近い側辺は、基板11の側辺と第2方向Yにおいて同一平面内に位置している。
【0084】
基板11は、第3方向Zに沿って対向して設けられた第3側11cと第4側11dをさらに含む。基板11は、第3側11cに設けられた開口11eをさらに含む。第3方向に沿って、開口11eは複数グループの凸部12の間の複数グループの隙間と連通している。第1端子23と第2端子24は、基板11の第3側11cの開口11eから第3方向に沿って隣接する2つのグループの凸部12の間に進入する。
【0085】
1つの実施例では、複数グループの凸部12の第3側11cに位置する端部には、第1斜面12aと第2斜面12bとが設けられている。第1斜面12aと第2斜面12bは、隣接する凸部12の間の隙間に向かって設けられている。第1方向Xにおいて、同じグループの凸部12の第1斜面12aと第2斜面12bとの間の距離は第3側11cから第4側11dに向かって徐々に増加する。即ち、第1斜面12aとそれに隣接する凸部12の第2斜面12bとの第1方向Xに沿う距離は第3側11cから第4側11dに向かって徐々に減少するように設置される。これにより、開口11eは拡張状を呈し、第1端子23と第2端子24を隣接する2つのグループの凸部12の間の隙間内に容易に案内することができ、電池セル2とホルダ1との突き合わせの成功率は高められる。
【0086】
なお、第4側には、第1端子23と第2端子24とを2つグループの凸部12の間の隙間内に導くための開口11eと、対応する斜面とが設けられてもよい。
【0087】
また、第1端子23及び第2端子24にはホルダ1が挿着される際に、第1端子23と第2端子24は、まず第3方向Zに沿って第3側11cの開口11eから隣接する2つの凸部12の間に入り、その後、第1端子23と第2端子24は引き続き第2方向Yに沿って移動する。移動中に、隣接する2つの凸部12間の隙間の第1方向Xにおける幅が第2方向Yに沿って徐々に小さなるように設置するとともに、第1端子23と第2端子24を第1方向X及び第2方向Yに沿って所定の位置まで移動させるように案内し、その後、第2方向Yに沿って第1端子23を第1端子用貫通孔1111に挿着し、且つ第2端子24を第2端子用貫通孔1112に挿通する。第2方向Yに沿って移動する過程では、凸部12の外面は第1端子23と第2端子24とを貫通孔111の位置に案内して、挿着の成功率を高めることができる。
【0088】
ホルダ1は、さらに仕切部13を含む。仕切部13は、同一グループの貫通孔111において第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112との間に位置する。電池セル2の第1端子23と第2端子24がそれぞれ第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112の中に挿通されると、仕切部13は第1端子接続部231と第2端子接続部241との間に位置する。また、仕切部13は、他の異物が同じグループの第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112との間に落下する確率を低減し、さらに、第1端子23と第2端子24とがこの異物により短絡するリスクを低減することができる。また、仕切部13は、ホルダ1の構造強度を高めることもできる。
【0089】
図9及び
図10に示すように、第1端子23と第2端子24は貫通孔111を通過した後、向き合うようにそれぞれ折り曲げられて互いに接続する。折り曲げにより、複数の電池セル2を直列または並列に接続することができる。
【0090】
また、第1方向Xに沿って、最も外側に位置する2つの電池セル2のうちの一方の電池セル2の第1端子23と他方の電池セル2の第2端子24とが隣接する電池セル2と直列に接続されていない。この第1端子23と第2端子24は、この直列回路の出力端として外部機器と電気的に接続されていてもよい。
【0091】
本願において、外側とは、スタック中心から離反する側を指す。最も外側の2つの電池セル2は、積層された電池セル2のうち第1方向Xの両端に位置する2つの電池セル2を指す。
【0092】
図11及び
図12に示すように、前述の電池モジュール100は、導電性部材4とサンプリング部材5とをさらに備えている。導電性部材4とサンプリング部材5は、基板11の第2側11bに設けられている。
【0093】
第2方向Yとは反対の方向から見ると、導電性部材4は、第1方向Xに沿って隣接して設けられた第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112との間に設けられている。第1端子接続部231と第2端子接続部241は、導電性部材4に接続されている。第1方向Xに沿って、導電性部材4の長さは一致している。これにより、隣接する電池セル2の間の第1端子接続部231、第2端子接続部241と導電性部材4との溶接面積が同じになり、電池セル2の一致性を維持し、電池モジュール100の使用寿命を向上させるのに有利である隣接する第1端子23と第2端子24とが第1方向Xに沿って互いに向き合って折り曲げられると、折り曲げられた第2端子24は下方に位置し、前述の第2端子24は導電性部材4に当接して電気的に接続され、前述の第1端子23は第2端子24に当接して電気的に接続される。
【0094】
また、折り曲げられた第1端子23が第2端子24の下方に位置するときに、第1端子23は導電性部材4に当接して電気的に接続され、第2端子24は第1端子23に当接して電気的に接続される。
【0095】
サンプリング部材5の一端は基板11に接続され且つすべての導電性部材4に電気的に接続され、サンプリング部材5の他端は基板11から張り出している。サンプリング部材5は、すべての電池セル2における安全回路基板のデータ情報を収集して送信することができるように、複数の導電性部材4をすべての電池セル2に電気的に接続する。
【0096】
本願では、導電性部材4とサンプリング部材5はホルダ1に予め設けられており、そして、サンプリング部材5は導電性部材4に溶接されている。電池セル2の第1端子23と第2端子24が貫通孔111を挿通し且つホルダ1に接続されているときに、サンプリング部材5はすべての電池セル2を接続して、作業効率を向上させることができる。
【0097】
幾つかの実施例では、サンプリング部材5はサンプリングラインを含む。
【0098】
幾つかの実施例では、導電性部材4は金属材料を含む。
【0099】
図13及び
図14に示すように、最も外側の2つの電池セル2はそれぞれ第1電池セル81及び第2電池セル82である。第1電池セル81における第2端子24は、隣接する電池セル2の第1端子23に接続されておらず、第2電池セル82における第1端子23は隣接する電池セル2の第2端子24に接続されていない。
【0100】
第1接続具61の一端は第1電池セル81の第1端子23の第1端子接続部231に接続され、第1接続具61の他端は第1電池セル81の外側からホルダ1の外へ突き出す。第2接続具62の一端は第2電池セル82の第2端子24の第2端子接続部241に電気的に接続され、第2接続具62の他端は第2電池セル82の外側からホルダ1の外へ突き出す。
【0101】
第1接続具61の第1電池セル81から遠い側の端部には第1接続部611があり、第2接続部品62の第2電池セル82から遠い側の端部には第2接続部621がある。第1接続部611と第2接続部621は、積層してなる電池セル2の同じ側から延出し、且つサンプリング部材5と同じ側から延出している。理解し易いように、第1接続部611、第2接続部621及びサンプリング部材5が同じ側から引き出されるため、外付けデバイスとの接続は容易になり、空間利用率も高められる。他の実施例では、第1接続部611と第2接続部621は、ホルダ1の異なる側に設けられている。
【0102】
幾つかの実施例では、ホルダ1には第1絶縁カラム14と第2絶縁カラム15がさらに設けられている。第1絶縁カラム14と第2絶縁カラム15は、基板11の第2側11bに設けられている。
【0103】
第1絶縁カラム14の一端は基板11に固定接続され、第1絶縁カラム14の他端は第1接続具61に当接され、第1接続具61は折り曲げられた第1端子23に電気的に接続されることによって、短絡が発生する確率は低減される。幾つかの実施例では、第1絶縁カラム14の数は複数であり、複数の第1絶縁カラム14はすべて基板11の表面に配置されている。また、複数の第1絶縁カラム14は、第1接続具61を良好に支持して、第1接続具61が折り曲げられた第1端子23と第2端子24と接触して短絡する確率を低減することができる。
【0104】
第2絶縁カラム15の一端は基板11に固定接続され、第2絶縁カラム15の他端は第1接続具61の側面と底面に当接される。第2絶縁カラム15には支持面と当接面があり、支持面は第1接続具61の基板11に近い側に当接し、当接面は第1接続具61の側面に当接する。幾つかの実施例では、第2絶縁カラム15の数は複数であり、複数の第2絶縁カラム15はそれぞれ第1接続具61の第2方向Yに沿う両側に設けられている。また、複数の第2絶縁カラム15は、第1接続具61を支持して、第1接続具61が折り曲げられた第1端子23と第2端子24と接触して短絡するリスクを低減できるだけでなく、第1接続具61が第2方向Yにおいて変位するのを制限する位置規制の役割を果たすこともできる。
【0105】
ホルダ1には、絶縁ブロック16がさらに設けられている。絶縁ブロック16は、基板11の第2側11bに設けられ、且つ第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111と隣接する第3グループの貫通孔111cとの間に位置する。絶縁ブロック16の第3方向Zに沿う長さは、絶縁ブロック16の両側の貫通孔1111の第3方向Zに沿う長さよりも大きい。しかも、絶縁ブロック16は、第2方向Yに沿って基板11に凸設されて、第1接続具61を載置するとともに、第1接続具61を遮断する及び第1接続具61にハンダ付けされた第1端子23がそれに隣接する第2端子24と接触するのを遮断し、第1接続具61と第3グループの貫通孔111cにおける第2端子24とが短絡するリスクを低減する。
【0106】
幾つかの実施例では、第1接続具61と第2接続具62は金属材質である。
【0107】
幾つかの実施例では、第1絶縁カラム14と第2絶縁カラム15は絶縁材質である。
【0108】
図1及び
図2に示すように、前述の電池モジュール100は、第1充填材71と第2充填材72とをさらに含む。
【0109】
第1充填材71は、対向する2つの第1面2111の間に充填される。しかも、第1充填材71の両端は、それぞれ2つの第1面2111に当接される。また、第1充填材71は、対向する2つの第1面2111が互いに当接することを制限することによって、2つの第1面2111が所在する2つの電池セル2が短絡するリスクを低減している。
【0110】
第2充填材72は、ハウジング3と積層された電池セル2との間に設けられている。また、第2充填材72は、パッケージ化された後の電池モジュール100の内部で電池セル2が揺れるリスクを低減できる。
【0111】
幾つかの実施例では、第1充填材71と第2充填材72は、発泡綿である。。
【0112】
幾つかの実施例では、第2ハウジング32には、第3貫通孔321、第4貫通孔322及び第5貫通孔323が設けられている。第3貫通孔321は第1接続部611に対応し、第4貫通孔322は第2接続部621に対応し、第3貫通孔321と第4貫通孔322はそれぞれ第1接続部611と第2接続部621が通過するのを許容できる。第5貫通孔323はサンプリング部材5に対応し、且つ第5貫通孔323は第5貫通孔323の貫通を許容することができる。
【0113】
第1接続部611、第2接続部621及びサンプリング部材5は、それぞれ第3貫通孔321、第4貫通孔322及び第5貫通孔323を介して第2ハウジング32から張り出して、外部機器と接続可能であり、積層された電池セル2の電気エネルギー及びすべての電池セル2の安全回路基板からのデジタル情報を外部へ転送することができる。
【0114】
図11に示すように、本実施例では、複数の電池セル2は偶数個があり、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111と第2グループの貫通孔111bの第2端子用貫通孔1112は第1方向Xに沿って対向するように設けられる。第1方向Xに沿って、第1端子用貫通孔1111の投影は第2端子用貫通孔1112の投影と少なくとも部分的に重なる。
図18に示すように、他の実施例では、複数の電池セル2は奇数個があり、第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111と第2グループの貫通孔111bの第1端子用貫通孔1111は第1方向Xに沿って対向して配置されている。
【0115】
図11に示すように、本実施例では、複数の電池セル2が直列に接続され、隣接する複数グループの貫通孔111cの間には、第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112が第1方向Xに沿って対向して設けられる。第1方向Xに沿って、第1端子用貫通孔1111の投影と第2端子用貫通孔1112の投影とは少なくとも部分的に重なる。
【0116】
他の実施例では、隣接する複数グループの貫通孔111cの間には、第1端子用貫通孔1111と第2端子用貫通孔1112とが第1方向Xに沿って分離可能に設けられている。第1方向Xに沿って、第1端子用貫通孔1111の投影は第2端子用貫通孔1112の投影と分離可能に配置される。
【0117】
図15に示すように、本願はまた、上記のいずれかの実施例に係る電池モジュール100を用いた電気使用設備200を提供し、当該電気使用設備200は電池モジュール100を回線で接続すれば使用できる。1つの実施形態において、本願の電気使用設備200は、ペン入力型コンピュータ、モバイルコンピュータ、携帯式ファクシミリ、携帯式複写機、携帯プリンタ、ヘッドセットステレオヘッドホン、ビデオカメラ、液晶テレビ、ハンドクリーナ、送受信機、電子手帳、電卓、バックアップ電源、モータ、電気自動車、電動バイク、電動アシスト自転車、電動工具、家庭用大型蓄電池などであることが可能であるが、これらに限定されない。
【0118】
以上のように、本願の電池モジュール100と電気使用設備200は、第3方向Zに沿って、先ず第1端子23と第2端子24を側方から隣接する2つの凸部12の間に案内し、隣接する2つの凸部12の間の隙間の第1方向Xにおける幅が第2方向Yに沿って徐々に小さくするように設置することで、第1方向Xと第2方向Yに沿って第1端子23と第2端子24とが貫通孔111を挿通するように引き続き案内して、組立効率を向上させた。複数グループの凸部12の端部には、第1斜面12aと第2斜面12bが設けられている。第1方向Xにおいて、第1斜面12aと第2斜面12bとの間の距離は第3側11cから第4側11dに向かって徐々に増大するので、第1端子23と第2端子24を隣接する2つのグループの凸部12の間の隙間内に案内することは容易となり、電池セル2とホルダ1とが突き合わせる際の成功率は高められる。凸部12は、隣接する第1端子23と第2端子24との間に位置して、遮断の役割を果たすことができる。第1グループの貫通孔111aの第1端子用貫通孔1111と隣接する第3グループの貫通孔111cの第2端子用貫通孔1112との間の距離を大きくすることにより、第1接続具61に接続される第1端子接続部231と隣接する第2端子接続部241との間の距離を増加させることができ、第1端子接続部231と第2端子接続部241とはピッチが小さすぎることによって短絡するリスクを低減することができる。
【0119】
また、当業者は、本願精神内で他の変化を行うこともできるが、もちろん、これらの本願精神に基づいてなされた変更は、いずれも本願が開示する範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0120】
100 電池モジュール
1 ホルダ
11 基板
11a 第1側辺
11b 第2側辺
11a 第1側
11b 第2側
11c 第3側
11d 第4側
11e 開口
111 貫通孔
111a 第1グループの貫通孔
111b 第2グループの貫通孔
111c 第3グループの貫通孔
1111 第1端子用貫通孔
1112 第2端子用貫通孔
12 凸部
12a 第1斜面
12b 第2斜面
121 第1グループの凸部
121a 第1部分
121b 第2部分
122 第2グループの凸部
122a 第3部分
122b 第4部分
121c 第5部分
123 第3グループの凸部
124 第4グループの凸部
125 第5グループの凸部
13 仕切部
14 第1絶縁カラム
15 第2絶縁カラム
16 絶縁ブロック
2 電池セル
21 電池セルケース
21a 第1領域
21b 第2領域
211a 第1空間
211 収容部
2111 第1面
2112 第2面
212 縁取り部
22 電極アセンブリ
23 第1端子
24 第2端子
3 ハウジング
31 第1ケース
32 第2ケース
321 第3貫通孔
322 第4貫通孔
323 第5貫通孔
4 導電性部材
5 サンプリング部材
61 第1接続具
611 第1接続部
62 第2接続具
621 第2接続部
71 第1充填材
72 第2充填材
81 第1電池セル
82 第2電池セル
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
【手続補正書】
【提出日】2024-03-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
【
図1】本願の一実施形態による電池モジュールの分解状態の概略図である。
【
図2】本願の一実施例に係る電池セルがホルダに接続されている状態を示す第1図である。
【
図3】本願の一実施例に係る電池セルの第1図である。
【
図4】本願の一実施例に係る電池セルの第2図である。
【
図5】本願の一実施例に係る電池セルのパッケージ前の分解状態の概略図である。
【
図6】本願の一実施例におけるホルダの第1図である。
【
図7】本願の一実施例におけるホルダの第2図である。
【
図8】本願の一実施例における
電極タブを折り曲げる前の電池セルの構造概略図である。
【
図9】本願の一実施例に係る電池セルの積層構造の概略図である。
【
図10】本願の一実施例に係る電池セルが積層された後の電極タブの折り曲げ状態を示す構造概略図である。
【
図11】本願の一実施例に係るサンプリング部材及び導電性部材がホルダに取り付けられた状態での構造概略図である。
【
図12】本願の一実施例に係る電池セルがホルダに接続された状態での第2図である。
【
図13】本願の一実施例に係る第2接続具がホルダに接続されている状態を示す構造概略図である。
【
図14】本願の一実施例に係る第1接続具と第2接続具がホルダに接続された状態での構造概略図である。
【
図15】本願の一実施形態に係る電気使用設備の構成図である。
【
図16】本願の一実施例における第1グループの貫通孔とそれに隣接する第3グループの貫通孔との間の距離を示す構造概略図である。
【
図17】本願の一実施例における隣接する2つの第3グループの貫通孔の間の距離を示す構造概略図である。
【
図18】本願の一実施例における第1グループの貫通孔と第2グループの貫通孔との間の距離を示す構造概略図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
基板11は、第3方向Zに沿って対向して設けられた第3側11cと第4側11dをさらに含む。基板11は、第3側11cに設けられた開口11eをさらに含む。第3方向Zに沿って、開口11eは複数グループの凸部12の間の複数グループの隙間と連通している。第1端子23と第2端子24は、基板11の第3側11cの開口11eから第3方向に沿って隣接する2つのグループの凸部12の間に進入する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0086】
なお、第4側11dには、第1端子23と第2端子24とを2つグループの凸部12の間の隙間内に導くための開口11eと、対応する斜面とが設けられてもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0112
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0112】
幾つかの実施例では、第2ハウジング32には、第3貫通孔321、第4貫通孔322及び第5貫通孔323が設けられている。第3貫通孔321は第1接続部611に対応し、第4貫通孔322は第2接続部621に対応し、第3貫通孔321と第4貫通孔322はそれぞれ第1接続部611と第2接続部621が通過するのを許容できる。第5貫通孔323は、サンプリング部材5に対応し、且つサンプリング部材5の貫通を許容することができる。
【国際調査報告】