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特表2024-528624気密封止筐体を有する二次バッテリセル、電極アセンブリ及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】気密封止筐体を有する二次バッテリセル、電極アセンブリ及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/058 20100101AFI20240723BHJP
   H01M 50/105 20210101ALI20240723BHJP
   H01M 50/121 20210101ALI20240723BHJP
【FI】
H01M10/058
H01M50/105
H01M50/121
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501971
(86)(22)【出願日】2022-07-14
(85)【翻訳文提出日】2024-03-07
(86)【国際出願番号】 US2022037051
(87)【国際公開番号】W WO2023287937
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】63/221,998
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/222,010
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/222,015
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/222,295
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/222,296
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/222,299
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/350,641
(32)【優先日】2022-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/350,679
(32)【優先日】2022-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/350,687
(32)【優先日】2022-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.KEVLAR
(71)【出願人】
【識別番号】323006529
【氏名又は名称】エノビクス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Enovix Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】ブザッカ,ロバート エス
(72)【発明者】
【氏名】カイガー,ブレット
(72)【発明者】
【氏名】ラヒリ,アショク
(72)【発明者】
【氏名】スポットニッツ,ロバート エム
(72)【発明者】
【氏名】ラマサブラマニアン,ムラリ
(72)【発明者】
【氏名】ソーン,ジョン エス
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ,カン
(72)【発明者】
【氏名】ローゼン,ロバート キース
【テーマコード(参考)】
5H011
5H029
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011AA13
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H029AJ05
5H029AJ12
5H029AJ14
5H029AK01
5H029AK02
5H029AK03
5H029AK05
5H029AL01
5H029AL02
5H029AL03
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL11
5H029AL16
5H029AM03
5H029AM07
5H029BJ02
5H029HJ04
(57)【要約】
充電状態と放電状態との間で充電可能な密閉型二次バッテリセルを提供する。密閉型二次バッテリセルは、ポリマー筐体材料を含む気密封止筐体と、気密封止筐体によって取り囲まれた電極アセンブリと、電極制限部のセットと、少なくとも100mAmphrの定格容量と、を備える。気密封止筐体の外部縦方向面の縦方向対向領域間の熱伝導経路に沿った二次バッテリセルの縦方向の熱伝導率は、少なくとも2W/mKである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電状態と放電状態との間で充電可能な密閉型二次バッテリセルであって、前記密閉型二次バッテリセルは、ポリマー筐体材料を含む気密封止筐体と、前記気密封止筐体によって取り囲まれた電極アセンブリと、電極制限部のセットと、少なくとも100mAmphrの定格容量と、を備え、
前記電極アセンブリは、仮想三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する互いに垂直な横軸、長手方向軸、及び縦軸と、実質的に平坦であり、長手方向に互いに分離された対向する長手方向端面と、電極アセンブリの長手方向軸AEAを囲み、前記第1の長手方向端面及び前記第2の長手方向端面を接続する側面と、を有する実質的に多面体形状を有し、前記側面は、実質的に平坦であり、前記長手方向軸の対向する縦方向側の縦方向に互いに分離された対向する縦方向面、実質的に平坦であり、前記長手方向軸の対向する横方向側の横方向に互いに分離された対向する横方向面を有し、前記対向する長手方向面は、合計表面積LSAを有し、前記対向する横方向面は、合計表面積TSAを有し、前記対向する縦方向面は、合計表面積VSAを有し、VSAとLSA及びTSAの各々との比は、少なくとも5:1であり、
前記電極アセンブリは、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体を更に備え、前記電極構造集合体、前記電気絶縁性セパレータ集合体、及び前記対向電極構造集合体の部材は、交互の順序で配置され、
前記電極制限部のセットは、前記縦方向に互いに分離された第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部を含む縦方向制限システムを含み、前記第1の縦方向増大制限部及び前記第2の縦方向増大制限部は、電極構造の前記集合体の部材及び/又は対向電極構造の前記集合体の部材に接続され、前記縦方向制限システムは、前記縦方向への前記電極アセンブリの増大を抑制することができ、
前記充電状態は、前記二次バッテリセルの定格容量の少なくとも75%であり、前記放電状態は、前記二次バッテリセルの定格容量の25%未満であり、
前記気密封止筐体は、前記縦方向に互いから分離された対向する外部縦方向面を含む、密閉型二次バッテリセル。
【請求項2】
前記第1の縦方向増大制限部及び前記第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の前記集合体の部材及び/又は対向電極構造の前記集合体の部材は、5~50μmの範囲にある、前記長手方向に測定された厚さを有する、請求項1に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項3】
前記第1の縦方向増大制限部及び前記第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の前記集合体の部材及び/又は対向電極構造の前記集合体の部材は、70MPa超の降伏強度を有する、請求項1または2に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項4】
前記第1の縦方向増大制限部及び前記第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の前記集合体の部材及び/又は対向電極構造の前記集合体の部材は、100MPa超の降伏強度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項5】
前記気密封止筐体の前記外部縦方向面の縦方向対向領域間で前記縦方向に測定された前記密閉型二次バッテリセルの厚さは、少なくとも1mmである、請求項1~4のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項6】
前記気密封止筐体の前記外部縦方向面の前記縦方向対向領域間の熱伝導経路に沿った前記二次バッテリセルの前記縦方向の熱伝導率は、少なくとも2W/mKである、請求項1~5のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項7】
前記対向する長手方向面、前記対向する縦方向面、及び前記対向する横方向面は、前記電極アセンブリの66%超の合計表面積を作る、請求項1~6のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項8】
前記対向する長手方向面、前記対向する縦方向面、及び前記対向する横方向面は、前記電極アセンブリの75%超の合計表面積を作る、請求項1~7のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項9】
前記対向する長手方向面、前記対向する縦方向面、及び前記対向する横方向面は、前記電極アセンブリの80%超の合計表面積を作る、請求項1~8のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項10】
前記対向する長手方向面、前記対向する縦方向面、及び前記対向する横方向面は、前記電極アセンブリの95%超の合計表面積を作る、請求項1~9のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項11】
前記対向する長手方向面、前記対向する縦方向面、及び前記対向する横方向面は、前記電極アセンブリの99%超の合計表面積を作る、請求項1~10のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項12】
前記対向する長手方向面、前記対向する縦方向面、及び前記対向する横方向面は、前記電極アセンブリの実質的に全ての表面積に対応する合計表面積を作る、請求項1~11のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項13】
電極制限部の前記セットは、前記長手方向に互いに分離され、前記長手方向における前記電極アセンブリの増大を抑制するために接続部材によって接続された第1の長手方向制限部及び第2の長手方向制限部を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項14】
密閉型二次バッテリは、少なくとも150mAmphrの定格容量を有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項15】
前記密閉型二次バッテリは、少なくとも200mAmphrの定格容量を有する、請求項1~14のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項16】
前記密閉型二次バッテリは、少なくとも400mAmphrの定格容量を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項17】
前記密閉型二次バッテリセルは、少なくとも0.1Amphrの定格容量を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項18】
前記密閉型二次バッテリセルは、少なくとも0.5Amphrの定格容量を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項19】
前記密閉型二次バッテリセルは、少なくとも1Amphrの定格容量を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項20】
前記密閉型二次バッテリセルは、少なくとも3Amphrの定格容量を有する、請求項1~19のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項21】
前記密閉型二次バッテリセルは、少なくとも5Amphrの定格容量を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項22】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間で前記縦方向に測定される前記二次バッテリセルの前記厚さは、少なくとも2mmである、請求項1~21のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項23】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間で前記縦方向に測定される前記二次バッテリセルの前記厚さは、少なくとも3mmである、請求項1~22のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項24】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間で前記縦方向に測定される前記二次バッテリセルの前記厚さは、少なくとも5mmである、請求項1~23のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項25】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間で前記縦方向に測定される前記二次バッテリセルの前記厚さは、少なくとも8mmである、請求項1~24のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項26】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間で前記縦方向に測定される前記二次バッテリセルの前記厚さは、少なくとも10mmである、請求項1~25のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項27】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間の前記熱伝導経路に沿った前記二次バッテリの前記縦方向の前記熱伝導率は、少なくとも3W/mKである、請求項1~26のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項28】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間の前記熱伝導経路に沿った前記二次バッテリの前記縦方向の前記熱伝導率は、少なくとも4W/mKである、請求項1~27のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項29】
前記気密封止筐体の前記対向表面の対向領域間の前記熱伝導経路に沿った前記二次バッテリの前記縦方向の前記熱伝導率は、少なくとも5W/mKである、請求項1~28のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【請求項30】
前記熱伝導経路は、前記第1の縦方向増大制限部及び前記第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の前記集合体の部材及び/又は対向電極構造の前記集合体の部材の前記縦方向に沿っている、請求項1~29のいずれか一項に記載の密閉型二次バッテリセル。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2021年7月15日に出願された米国仮特許出願第63/221,998号、同第63/222,296号、同第63/222,015号、同第63/222,295号、同第63/222,010号、及び同第63/222,299号、並びに2022年6月9日に出願された米国仮特許出願第63/350,679号、同第63/350,641号、及び同第63/350,687号の利益を主張し、これらの出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、密閉型二次バッテリセル及び他のエネルギー貯蔵デバイスにおいて使用するための構造、並びにかかる構造を採用する密閉型二次バッテリセル及びエネルギー貯蔵デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ロッキングチェア型又は挿入型二次バッテリは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン又はマグネシウムイオンなどのキャリアイオンが電解質を介して正極と負極との間を移動するタイプのエネルギー貯蔵デバイスである。二次バッテリは、単一のバッテリセル、又はバッテリを形成するために電気的に結合された2つ以上のバッテリセルを含むことができ、各バッテリセルは、正極、負極、微孔質セパレータ、及び電解質を含んでいる。
【0004】
ロッキングチェア型バッテリセルでは、正極及び負極の両方が、キャリアイオンが挿入及び抽出される材料を含んでいる。セルが放電されるにつれて、キャリアイオンが負極から抽出され、正極に挿入される。セルが充電されると、逆のプロセスが起こり、キャリアイオンが正極から抽出され、負極に挿入される。
【0005】
キャリアイオンが電極間を移動する際、持続的な課題のうちの1つは、バッテリが繰り返し充電及び放電されるにつれて相当量の熱が発生するという事実にある。サイクリング中に発生した熱は、適切かつ迅速に放散されなければ蓄積され、温度が上昇すると電気的短絡及びバッテリ故障が発生するため、バッテリの安全性、信頼性及びサイクル寿命にとって問題となる。
【0006】
したがって、バッテリの安全性、信頼性、及びサイクル寿命を改善するために、バッテリサイクリング中の温度制御の必要性が残っている。
【発明の概要】
【0007】
したがって、簡潔に言えば、本開示の態様は、充電状態と放電状態との間で充電可能な密閉型二次バッテリセルを提供する。密閉型二次バッテリセルは、ポリマー筐体材料を含む気密封止筐体と、気密封止筐体によって取り囲まれた電極アセンブリと、電極制限部のセットと、少なくとも100mAmphrの定格容量と、を備える。電極アセンブリは、仮想三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する互いに垂直な横軸、長手方向軸、及び縦軸と、実質的に平坦であり、長手方向に互いに分離された対向する長手方向端面と、電極アセンブリの長手方向軸AEAを囲み、第1の長手方向端面及び第2の長手方向端面を接続する側面と、を有する実質的に多面体形状を有し、側面は、実質的に平坦であり、長手方向軸の対向する縦方向側の縦方向に互いに分離された対向する縦方向面、実質的に平坦であり、長手方向軸の対向する横方向側の横方向に互いに分離された対向する横方向面を有し、対向する長手方向面は、合計表面積LSAを有し、対向する横方向面は、合計表面積TSAを有し、対向する縦方向面は、合計表面積VSAを有し、VSAとLSA及びTSAの各々との比は、少なくとも5:1である。電極アセンブリは、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体を更に備え、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体の部材は、交互の順序で配置される。電極制限部のセットは、縦方向に互いに分離された第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部を含む縦方向制限システムを含み、第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部は、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材に接続され、縦方向制限システムは、縦方向への電極アセンブリの増大を抑制することができ、第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、(i)5~50μmの範囲にある、長手方向に測定された厚さを有し、(ii)100MPa超の降伏強度を有する。充電状態は、二次バッテリセルの定格容量の少なくとも75%であり、放電状態は、二次バッテリセルの定格容量の25%未満である。気密封止筐体は、縦方向に互いに分離された対向する外部縦方向面を含む。気密封止筐体の外部縦方向面の縦方向対向領域間で縦方向に測定された密閉型二次バッテリセルの厚さは、少なくとも1mmであり、気密封止筐体の外部縦方向面の縦方向対向領域間の熱伝導経路に沿った二次バッテリセルの縦方向の熱伝導率は、少なくとも2W/mKである。
【0008】
本開示の他の態様、特徴、及び実施形態は、以下の説明及び図面において部分的に論じられ、部分的に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】電極制限部のセットを有する電極アセンブリの一実施形態の斜視図である。
図1B】二次バッテリ用の三次元電極アセンブリの一実施形態の概略図である。
図1C図1Bの電極アセンブリの挿入断面図である。
図1D図1Bの線Dに沿って取られた図1Bの電極アセンブリの断面図である。
図2】電極アセンブリ及び電極制限部のセットを含むエネルギー貯蔵デバイス又は二次バッテリの一実施形態の分解図を示す。
図3A】補助電極を有する電極アセンブリの実施形態のZ-Y平面における断面を示す図である。
図3B】その中に開口を有する制限システムを伴う、電極アセンブリの実施形態のX-Y平面における上面図を示す。
図4】制限システムに結合された電極アセンブリの一実施形態の断面図である。
図5】電極電流コレクタに接着された制限システムを示す、電極アセンブリの一実施形態の上面図である。
図6A図1Aに示される線A-A’に沿って取られた電極アセンブリの一実施形態の断面を示し、一次及び二次増大制限システムの実施形態の要素を示す。
図6B図1Aに示されるB-B’に沿って取られた電極アセンブリの一実施形態の断面を示し、一次及び二次増大制限システムの実施形態の要素を示す。
図6C図1Aに示される線A-A’に沿って取られた電極アセンブリの一実施形態の断面を示し、一次及び二次増大制限システムの実施形態の更なる要素を示す。
図7】ジェリーロール二次バッテリセル内の例示的な熱伝導経路の概略図を示す。
図8】円筒形二次バッテリセル内の例示的な熱伝導経路の概略図を示す。
図9】本開示の態様による実質的に多面体形状を有する二次バッテリセルの一実施形態における例示的な熱伝導経路の概略図を示す。
図10】気密封止二次バッテリセルの一実施形態の斜視図である。
図11図9の密閉型二次バッテリセルの一実施形態の分解図を示す。
図12】密閉型二次バッテリセルの実施形態のZ-Y平面における断面を示す。
図13図12の断面の一端の拡大図である。
図14A】表1及び表2に記載されるように、C/25 CVカットオフで1C~10Cまでの充電率で試験されたレートを使用して示されたサイクルについて、2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)の電流(A)及び電圧(V)対時間(分)を示す。
図14B】表1及び表2に記載されるように、C/25 CVカットオフで1C~10Cまでの充電率で試験されたレートを使用して示されたサイクルについて、2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)の電流(A)及び電圧(V)対時間(分)を示す。
図14C】表1及び表2に記載されるように、C/25 CVカットオフで1C~10Cまでの充電率で試験されたレートを使用して示されたサイクルについて、2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)の電流(A)及び電圧(V)対時間(分)を示す。
図14D】表1及び表2に記載されるように、C/25 CVカットオフで1C~10Cまでの充電率で試験されたレートを使用して示されたサイクルについて、2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)の電流(A)及び電圧(V)対時間(分)を示す。
図15A】表3及び表4に記載されるように、C/25 CVステップを用いた全てのサイクルにおいて、標準C/3充電率でC/10~4Cまでの放電率で試験されたレートを用いた、示されたサイクルについての2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)についての電流(A)及びセル電圧(V)対時間(分)を示す。C/10基準サイクル52は、米国エネルギー省によって定義された標準試験プロトコルに従って、10%SOC毎に1C放電パルス及び0.75C充電パルスを有する。
図15B】表3及び表4に記載されるように、C/25 CVステップを用いた全てのサイクルにおいて、標準C/3充電率でC/10~4Cまでの放電率で試験されたレートを用いた、示されたサイクルについての2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)についての電流(A)及びセル電圧(V)対時間(分)を示す。C/10基準サイクル52は、米国エネルギー省によって定義された標準試験プロトコルに従って、10%SOC毎に1C放電パルス及び0.75C充電パルスを有する。
図15C】表3及び表4に記載されるように、C/25 CVステップを用いた全てのサイクルにおいて、標準C/3充電率でC/10~4Cまでの放電率で試験されたレートを用いた、示されたサイクルについての2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)についての電流(A)及びセル電圧(V)対時間(分)を示す。C/10基準サイクル52は、米国エネルギー省によって定義された標準試験プロトコルに従って、10%SOC毎に1C放電パルス及び0.75C充電パルスを有する。
図15D】表3及び表4に記載されるように、C/25 CVステップを用いた全てのサイクルにおいて、標準C/3充電率でC/10~4Cまでの放電率で試験されたレートを用いた、示されたサイクルについての2つの異なるセル(TM39713及びTM40142)についての電流(A)及びセル電圧(V)対時間(分)を示す。C/10基準サイクル52は、米国エネルギー省によって定義された標準試験プロトコルに従って、10%SOC毎に1C放電パルス及び0.75C充電パルスを有する。
図16】表3及び表4に記載されるように、C/25 CVステップを用いた全てのサイクルにおいて、標準C/3充電率でC/5~4Cまでの放電率で試験されたレートを用いた、示されたサイクルについてのセルTM39713(左)及びTM40142(右)についてのセル電圧(V)及びセル温度(℃)対容量(Ah)を示す。
図17】セル放電容量(Ah)、平均放電電圧(V)、及びDeltaAveCell_V(V)対サイクル32以上の6C充電及び1C放電を使用するTM39059及びTM40136のサイクル数を、50サイクル毎のマルチレート米国エネルギー省定義診断サイクルとともに示す。
図18A】EXP4049型セルTM39059について、示されたサイクル40~180の充電(18A)及び放電(18B)についてのセル電圧(V)、電流(アンペア)、及び温度(℃)対容量(Ah)を示す。
図18B】EXP4049型セルTM39059について、示されたサイクル40~180の充電(18A)及び放電(18B)についてのセル電圧(V)、電流(アンペア)、及び温度(℃)対容量(Ah)を示す。
図19】種々のCレートにおける充電状態対サイクルタイム及び充電時間を示す。
図20】充電率及び充電状態までの時間を示すチャートである。
図21】C/25 CVステップを用いた6C/1C充電/放電率でサイクルされたセル(CellInt=39059及びCellInt=40136)と比較した、C/25 CVステップを用いた0.33C/0.33C充電/放電率を使用してサイクルされたセル(CellInt=32266)を示し、サイクル数に対してプロットされた放電容量、平均放電電圧、平均充電電圧と平均放電電圧との差DeltaAveCell_V、及び正規化容量保持(サイクル32を基準として使用)を含む。50サイクル毎に、1C放電パルス及び0.75C充電パルスを有するC/10放電を使用するDOE定義診断サイクルと、標準0.33C/0.33C診断サイクル(図示せず)と、を有する。
図22】種々の充電率についての充電状態対時間を示す。
図23】種々の充電率についての充電状態対時間を示す。
図24】充電率及び充電状態までの時間を示すチャートである。
図25】業界目標レートとともに、種々の充電率に対する充電状態対時間を示す。
図26】6C CCCV-1C及びC/3 CCCV-C/3についてのサイクル数に対する%容量保持を示す。
図27】X-Z平面における断面に沿って示されるように、電極電流コレクタ本体領域及び電極電流コレクタ端部領域を有する電極電流コレクタを含む電極構造の一実施形態と、対向電極電流コレクタ本体領域及び対向電極電流コレクタ端部領域を有する対向電極電流コレクタを含む対向電極構造の一実施形態と、を示す。
図28図27の電極構造の実施形態及び対向電極構造の実施形態をY-X平面での断面で示す。
図29】電極アセンブリの横方向側及び長手方向側に位置するガス収容コンパートメントを含む、気密封止二次バッテリセルの一実施形態を示す。
図30】バスバー及び/又は対向電極バスバーに接続された電極電流コレクタ及び/又は対向電極電流コレクタを有する電極及び/又は対向電極構造の一実施形態を示す。
【0010】
本発明の主題の他の態様、実施形態、及び特徴は、添付の図面と併せて考慮すると、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。添付の図面は概略的であり、一定の縮尺で描かれることを意図していない。明確にするために、当業者が本発明の主題を理解することを可能にするために例証が必要ではない場合、全ての要素又は構成要素が全ての図において標識されるわけではなく、本発明の主題の各実施形態の全ての要素又は構成要素が示されるわけでもない。
【0011】
定義
本明細書で使用される「A」、「an」、及び「the」(すなわち、単数形)は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を指す。例えば、一例では、「電極(an electrode)」への言及は、単一の電極及び複数の同様の電極の両方を含む。
【0012】
本明細書で使用される「約」及び「およそ」は、記載された値のプラス又はマイナス10%、5%、又は1%を指す。例えば、一例では、約250μmは、225μm~275μmを含む。更なる例として、一例では、約1,000μmは、900μm~1,100μmを含む。別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される量(例えば、測定値など)などを表す全ての数は、全ての場合において「約」という用語によって修飾されるものとして理解されるべきである。したがって、別途逆の意味が示されない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、近似値である。各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効数字の数に照らして、通常の丸め技術を適用することによって解釈されるべきである。
【0013】
二次バッテリの状態の文脈において本明細書で使用される「充電状態」は、二次バッテリがその定格容量の少なくとも75%まで充電されている状態を指す。例えば、バッテリは、その定格容量の少なくとも80%、その定格容量の少なくとも90%、更にはその定格容量の少なくとも95%、例えばその定格容量の100%まで充電されてもよい。
【0014】
本明細書で使用される場合、「Cレート」は、二次バッテリが放電されるレートの尺度を指し、バッテリが1時間でその公称定格容量を送達する理論的電流引き込みで除算した放電電流として定義される。例えば、1CのCレートは、1時間でバッテリを放電する放電電流を示し、2Cのレートは、1/2時間でバッテリを放電する放電電流を示し、C/2のレートは、2時間でバッテリを放電する放電電流を示す、などである。
【0015】
二次バッテリの状態の文脈において本明細書で使用される「放電状態」は、二次バッテリがその定格容量の25%未満まで放電された状態を指す。例えば、バッテリは、その定格容量の20%未満、例えばその定格容量の10%未満、更にはその定格容量の5%未満、例えばその定格容量の0%まで放電されてもよい。
【0016】
充電状態と放電状態との間の二次バッテリのサイクリングの文脈において本明細書で使用される「サイクル」は、充電状態又は放電状態のいずれかである第1の状態から、第1の状態の反対である第2の状態(すなわち、第1の状態が放電された場合には充電状態、又は第1の状態が充電された場合には放電状態)へのサイクルでバッテリを移動させるためにバッテリを充電及び/又は放電し、次いで、サイクルを完了するためにバッテリを第1の状態に戻すことを指す。例えば、充電状態と放電状態との間の二次バッテリの単一サイクルは、充電サイクルのように、放電状態から充電状態にバッテリを充電し、次いで、放電状態に放電して、サイクルを完了することを含んでもよい。単一サイクルはまた、放電サイクルのように、バッテリを充電状態から放電状態に放電し、次いで充電状態に充電してサイクルを完了することを含み得る。
【0017】
電極アセンブリに関して本明細書で言及される「フェレ径」は、2つの平面に垂直な方向で測定される、電極アセンブリを制限する2つの平行な平面間の距離として定義される。例えば、電極アセンブリの長手方向のフェレ径は、電極アセンブリを制限する、長手方向に垂直な2つの平行な平面間の長手方向に測定された距離である。別の例として、電極アセンブリの横方向のフェレ径は、電極アセンブリを制限する、横方向に垂直な2つの平行な平面間で横方向に測定された距離である。更に別の例として、電極アセンブリの縦方向のフェレ径は、電極アセンブリを制限する、縦方向に垂直な2つの平行な平面間の縦方向に測定された距離である。
【0018】
本明細書で使用される「長手方向軸」、「横軸」、及び「縦軸」は、互いに垂直な軸を指す(すなわち、各々が互いに直交する)。例えば、本明細書で使用される「長手方向軸」、「横軸」、及び「縦軸」は、三次元の態様又は配向を定義するために使用されるデカルト座標系に類似している。したがって、本明細書における本発明の主題の要素の説明は、要素の三次元配向を説明するために使用される特定の1つ以上の軸に限定されない。別の言い方をすれば、本発明の主題の三次元の態様に言及する場合、軸は交換可能であってもよい。
【0019】
本明細書で使用するとき、「長手方向」、「横方向」、及び「縦方向」は、互いに垂直な方向を指す(すなわち、各々が互いに直交する)。例えば、本明細書で使用される「長手方向」、「横方向」、及び「縦方向」は、三次元の態様又は向きを定義するために使用されるデカルト座標系の長手方向軸、横軸、及び縦軸にそれぞれ概ね平行であってもよい。
【0020】
二次バッテリの充電状態と放電状態との間のサイクリングに関連して本明細書で使用される「繰り返しサイクリング」は、放電状態から充電状態への、又は充電状態から放電状態への1回を超えるサイクリングを指す。例えば、充電状態と放電状態との間の繰り返しサイクルは、放電状態から充電状態への充電、放電状態から放電状態への放電、再び充電状態への充電、及び最後に放電状態への放電など、放電状態から充電状態への少なくとも2回のサイクルを含み得る。更に別の例として、充電状態と放電状態との間の少なくとも2回の繰り返しサイクルは、充電状態から放電状態への放電、充電状態への再充電、再び放電状態への放電、及び最後に充電状態への再充電を含み得る。更なる例として、充電状態と放電状態との間の繰り返しサイクルは、放電状態から充電状態への少なくとも5回のサイクル、更には少なくとも10回のサイクルを含み得る。更なる例として、充電状態と放電状態との間の繰り返されるサイクルは、放電状態から充電状態への少なくとも25回、50回、100回、300回、500回、更には1000回のサイクルを含み得る。
【0021】
二次バッテリの文脈において本明細書で使用される「定格容量」は、標準温度条件(25℃)下で測定される、一定期間にわたって特定の電流を送達する二次バッテリの容量を指す。例えば、定格容量は、アンペア時の単位で、特定の時間の電流出力を決定することによって、又は特定の電流について、電流が出力され得る時間を決定し、電流と時間との積をとることによってのいずれかで測定され得る。例えば、定格20アンペア時のバッテリの場合、電流が定格に対して2アンペアに指定される場合、バッテリは、その電流出力を10時間提供するものであると理解することができ、逆に、時間が定格に対して10時間に指定される場合、バッテリは、10時間の間に2アンペアを出力するものであると理解することができる。特に、二次バッテリの定格容量は、Cレートなどの特定の放電電流での定格容量として与えられてもよく、Cレートは、バッテリがその容量に対して放電されるレートの尺度である。例えば、1CのCレートは、バッテリを1時間で放電させる放電電流を示し、2Cは、バッテリを1/2時間で放電させる放電電流を示し、C/2は、バッテリを2時間で放電させる放電電流を示し、以下同様である。したがって、例えば、1CのCレートで20アンペア時の定格のバッテリは、20Ampの放電電流を1時間与え、2CのCレートで20アンペア時の定格のバッテリは、40Ampの放電電流を1/2時間与え、C/2のCレートで20アンペア時の定格のバッテリは、10Ampの放電電流を2時間にわたって与える。
【0022】
電極アセンブリの寸法に関連して本明細書で使用される「最大幅」(WEA)は、電極アセンブリの長手方向端面の対向する点から長手方向に測定される電極アセンブリの最大幅に対応する。
【0023】
電極アセンブリの寸法に関連して本明細書で使用される「最大長さ」(LEA)は、電極アセンブリの側面の対向する点から横方向に測定される電極アセンブリの最大長さに対応する。
【0024】
電極アセンブリの寸法に関連して本明細書で使用される「最大高さ」(HEA)は、電極アセンブリの側面の対向する点から横方向に測定される電極アセンブリの最大高さに対応する。
【0025】
電極アセンブリの文脈において本明細書で使用される「実質的に多面体形状」は、6つ以上の平坦な表面を有する形状であり、特定の実施形態では、形状の角又は頂点などに湾曲した表面領域を含み得る。
【0026】
更に、本明細書で使用されるように、「電極構造」又は「電極活性材料」などの用語「電極」を使用して、材料又は構造を説明する各実施形態について、かかる構造及び/又は材料は、特定の実施形態では、「負極構造」又は「負極活性材料」などの「負極」のものに対応し得ることを理解されたい。同様に、本明細書で使用されるように、「対向電極構造」又は「対向電極活性材料」などの用語「対向電極」を使用して、材料又は構造を説明する各実施形態について、かかる構造及び/又は材料は、特定の実施形態では、「正極構造」又は「正極活性材料」などの「正極」のものに対応し得ることを理解されたい。すなわち、好適な場合には、電極及び/又は対向電極について記載される任意の実施形態は、電極及び/又は対向電極が具体的には負極及び/又は正極である同じ実施形態に対応してもよく、それらの対応する構造及び材料をそれぞれ含む。
【発明を実施するための形態】
【0027】
概して、本開示は、例えば図1A図1D図2及び図10図13に示すように、充電状態と放電状態との間でサイクルする二次バッテリ102及び/又は二次バッテリセル902などのエネルギー貯蔵デバイス100を対象とする。二次バッテリセル902は、二次バッテリ102の一部であってもよく、バッテリ筐体104と、電極アセンブリ106と、キャリアイオンとを含む。特定の実施形態では、非水性液体電解質が、バッテリ筐体内に保持される。特定の実施形態では、二次バッテリ102はまた、電極アセンブリ106の増大を抑制する制限システム108を含む。制限されている電極アセンブリ106の増大とは、電極アセンブリ106の1つ以上の寸法の巨視的増加であり得る。
【0028】
図1A図1Dを参照すると、一実施形態では、電極アセンブリ106は、積層方向(すなわち、図1Bの積層方向D)に直列に積層された単位セル504の集合体を含む。単位セル集合体の各部材は、電極構造110と、対向電極構造112と、電極構造110及び対向電極構造112を互いに電気的に絶縁するための、電極構造と対向電極構造との間の電気絶縁性セパレータ130と、を備える。一例では、図1Bに示されるように、電極アセンブリは、一連の積層された単位セル504を備え、該単位セル504は、交互配列で電極構造110及び対向電極構造を備える。図1Cは、図1Bの電極アセンブリ106を有する二次バッテリを示す挿入図であり、図1Dは、図1Bの電極アセンブリ106を有する二次バッテリの断面図である。積層された一連の単位セル504a、504bの他の配置も提供することができる。したがって、電極アセンブリは、電極構造の集合体と、対向電極構造の集合体と、電極集合体及び対向電極集合体の部材を電気的に分離する電気絶縁性セパレータ材料の集合体と、を含むことができ、単位セル集合体の各部材は、電極構造と、対向電極構造と、電極構造と対向電極構造との間の電気絶縁性セパレータと、を含む。
【0029】
一実施形態では、電極構造110は、例えば図1A図1Dに示すように、電極活性材料層132と、電極電流コレクタ136と、を備える。例えば、電極構造は、1つ以上の電極活性材料層132sの間に配設された電極電流コレクタ136を備えてもよい。一実施形態によれば、電極活性材料層132はアノード活性材料を含み、電極電流コレクタ136はアノード電流コレクタを含む。同様に、一実施形態では、対向電極構造112は、対向電極活性材料層138と、対向電極電流コレクタ140と、を備える。例えば、対向電極構造112は、1つ以上の対向電極活性材料層138の間に配設された対向電極電流コレクタ140を備えてもよい。一実施形態によれば、対向電極活性材料層138はカソード活性材料を含み、対向電極電流コレクタ140はカソード電流コレクタを含む。更に、電極構造110及び対向電極構造112はそれぞれ、本明細書に記載される特定の実施形態及び構造に限定されず、本明細書に具体的に記載されるもの以外の他の構成、構造、及び/又は材料もまた、電極構造110及び対向電極構造112を形成するために提供され得ることを理解されたい。特定の実施形態によれば、単位セル集合体内の各単位セル504a、504bは、積層シリーズにおいて、電極電流コレクタ136の単位セル部分と、電極活性材料層132を含む電極構造110と、電極活性材料層と対向電極活性材料層との間の電気絶縁性セパレータ130と、対向電極活性材料層138を含む対向電極構造113と、対向電極電流コレクタ140の単位セル部分と、を含む。特定の実施形態では、電極電流コレクタの単位セル部分、電極活性材料層、セパレータ、対向電極活性材料層、及び対向電極電流コレクタの単位セル部分の順序は、例えば、図1Cに示されるように、電極電流コレクタ及び/又は対向電極電流コレクタの部分が隣接する単位セル間で共有された状態で、積層シリーズにおいて相互に隣接する単位セルに対して逆転される。
【0030】
図1A図1Dに示す実施形態によれば、電極構造集合体110及び対向電極構造集合体112の部材は、それぞれ、交互の順序で配置され、交互の順序の方向は、積層方向Dに対応する。この実施形態による電極アセンブリ106は、互いに垂直な長手方向軸、横軸、及び縦軸を更に含み、長手方向軸AEAは、電極構造集合体及び対向電極構造集合体の部材の積層方向Dにほぼ対応するか又は平行である。図1Bの実施形態に示すように、長手方向軸AEAは、Y軸に対応するように示され、横軸は、X軸に対応するように示され、縦軸は、Z軸に対応するように示される。本明細書の開示の実施形態によれば、単位セル集合体の各単位セル504内の電極構造110、対向電極構造112、及び電気絶縁性セパレータ130は、単位セル集合体の積層方向に直交する縦方向に分離された対向する上側端面及び下側端面を有する。例えば、図1C及び図4を参照すると、単位セル集合体の各部材内の電極構造110は、縦方向に分離された対向する上側端面500a及び下側端面500bを備えることができ、単位セル集合体の各部材内の対向電極構造110は、縦方向に分離された対向する上側端面501a及び下側端面501bを備えてもよく、電気絶縁性セパレータ130は、縦方向に分離された対向する上側端面502a及び下側端面502bを備えてもよい。
【0031】
図1A図1Dを参照すると、一実施形態によれば、電極アセンブリ106は、仮想三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する互いに垂直な横軸、長手方向軸、及び縦軸と、長手方向に互いに分離された第1の長手方向端面116及び第2の長手方向端面118と、電極アセンブリの長手方向軸AEAを囲み、第1及び第2の長手方向端面116、118を接続する側面142と、を有する。一実施形態では、第1及び第2の長手方向端面116、118の表面積は、電極アセンブリ106の表面積の33%未満である。例えば、1つのかかる実施形態では、第1及び第2の長手方向端面116、118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリ106の全ての表面の表面積の25%未満である。更なる例として、一実施形態では、第1及び第2の長手方向端面116、118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリの全ての表面の表面積の20%未満である。更なる例として、一実施形態では、第1及び第2の長手方向端面116、118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリの全ての表面の表面積の15%未満である。更なる例として、一実施形態では、第1及び第2の長手方向端面116、118の表面積の合計は、それぞれ、電極アセンブリの全ての表面の表面積の10%未満である。
【0032】
一実施形態では、側面142は、長手方向軸の両側にあり、長手方向軸に直交する第1の方向に分離された第1及び第2の領域を含む。例えば、側面142は、X方向に対向表面領域144、146(すなわち、直角プリズムの側部)と、Z方向に対向表面領域148、150とを含んでもよい。更に別の実施形態では、側面は、円筒形状を含み得る。電極アセンブリ106は、長手方向に測定された最大幅WEAと、側面によって境界付けられ、横方向に測定された最大長さLEAと、側面によって境界付けられ、縦方向に測定された最大高さHEAと、を更に含み得る。一実施形態では、最大長さLEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも2:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも5:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも10:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも15:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大長さLEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも20:1であり得る。異なる寸法の比は、エネルギー貯蔵デバイス内の最適な構成が活性材料の量を最大化し、それによってエネルギー密度を増加させることを可能にし得る。
【0033】
一部の実施形態では、最大幅WEAは、最大高さHEAよりも大きい電極アセンブリ106の幅を提供するように選択されてもよい。例えば、一実施形態では、最大幅WEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも2:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも5:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも10:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも15:1であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAの最大高さHEAに対する比は、少なくとも20:1であり得る。
【0034】
一実施形態によれば、最大幅WEAの最大長さLEAに対する比は、最適な構成を提供する所定の範囲内になるように選択することができる。例えば、一実施形態では、最大幅WEAの最大長さLEAに対する比は、1:5~5:1の範囲であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAの最大長さLEAに対する比は、1:3~3:1の範囲であり得る。更なる例として、一実施形態では、最大幅WEAの最大長さLEAに対する比は、1:2~2:1の範囲内であり得る。
【0035】
本開示の実施形態によれば、単位セル集合体の部材の各電極構造110は、電極構造110の第1及び第2の対向する横方向端面601a、601bの間で横方向に測定された長さLと、電極構造の上部及び下部の対向する縦方向端面500a、500bの間で縦方向に測定された高さHと、電極構造の第1及び第2の対向表面603a、603bの間で長手方向に測定された幅Wと、を含み、単位セル集合体の部材の各対向電極構造は、対向電極構造の第1及び第2の対向する横方向端面602a、602bの間で横方向に測定された長さLCEと、対向電極構造の上部及び下部の第2の対向する縦方向端面501a、501bの間で縦方向に測定された高さHCEと、対向電極構造の第1及び第2の対向表面604a、604bの間で長手方向に測定された幅WCEと、を含む。
【0036】
一実施形態によれば、単位セル集合体の要素の電極構造について、LとW及びHの各々との比は、それぞれ少なくとも5:1であり、HとWとの比は、それぞれ約2:1~約100:1の範囲であり、単位セル集合体の要素の対向電極構造について、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、それぞれ少なくとも5:1であり、HCEとWCEとの比は、約2:1~約100:1の範囲である。更なる例として、一実施形態では、LとW及びHの各々との比は、少なくとも10:1であり、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、LとW及びHの各々との比は、少なくとも15:1であり、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、少なくとも15:1である。更なる例として、一実施形態では、LとW及びHの各々との比は、少なくとも20:1であり、LCEとWCE及びHCEの各々との比は、少なくとも20:1である。
【0037】
一実施形態では、高さ(H)の電極構造の幅(W)に対する比は、それぞれ少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、HのWに対する比は、単位セル集合体の部材の各電極構造について、それぞれ、少なくとも2:1である。更なる例として、一実施形態では、HのWに対する比は、それぞれ少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、HのWに対する比は、それぞれ少なくとも20:1である。しかし、典型的には、HのWに対する比は、概して、それぞれ1,000:1未満である。例えば、一実施形態では、HのWに対する比は、それぞれ500:1未満である。更なる例として、一実施形態では、HのWに対する比は、それぞれ100:1未満である。更なる例として、一実施形態では、HのWに対する比は、それぞれ10:1未満である。更なる例として、一実施形態では、HのWに対する比は、単位セル集合体の部材の各電極構造について、それぞれ、約2:1~約100:1の範囲である。
【0038】
一実施形態では、高さ(HCE)の対向電極構造の幅(WCE)に対する比は、それぞれ少なくとも0.4:1である。例えば、一実施形態では、HCEのWCEに対する比は、単位セル集合体の部材の各対向電極構造について、それぞれ、少なくとも2:1である。更なる例として、一実施形態では、HCEのWCEに対する比は、それぞれ少なくとも10:1である。更なる例として、一実施形態では、HCEのWCEに対する比は、それぞれ少なくとも20:1である。しかしながら、典型的には、HCEのWCEに対する比は、概して、それぞれ1,000:1未満である。例えば、一実施形態では、HCEのWCEに対する比は、それぞれ500:1未満である。更なる例として、一実施形態では、HCEのWCEに対する比は、それぞれ100:1未満である。更なる例として、一実施形態では、HCEのWCEに対する比は、それぞれ10:1未満である。更なる例として、一実施形態では、HCEのWCEに対する比は、単位セル集合体の部材の各対向電極構造について、それぞれ、約2:1~約100:1の範囲である。
【0039】
一実施形態では、単位セル集合体は、電極構造110及び対向電極構造112の交互の順序を含むことができ、エネルギー貯蔵デバイス100及びその意図される使用に応じて、任意の数の部材を含み得る。更なる例として、一実施形態では、より一般的に述べると、電極構造110の集合体及び対向電極構造112の集合体は各々N個の部材を有し、N-1個の電極構造部材110の各々は2つの対向電極構造部材112の間にあり、N-1個の対向電極構造部材112の各々は2つの電極構造部材110の間にあり、Nは少なくとも2である。更なる例として、一実施形態では、Nは少なくとも4である。更なる例として、一実施形態では、Nは少なくとも5である。更なる例として、一実施形態では、Nは少なくとも10である。更なる例として、一実施形態では、Nは少なくとも25である。更なる例として、一実施形態では、Nは少なくとも50である。更なる例として、一実施形態では、Nは少なくとも100以上である。
【0040】
一実施形態では、電極アセンブリ106は、例えば、図1A及び図1Bに示されるように、電極アセンブリ106の全体的な巨視的増大を抑制する制限システム108によって画定される体積V内に取り囲まれる。制限システム108は、電極アセンブリ106の膨張及び変形を低減し、それによって、制限システム108を有するエネルギー貯蔵デバイス100の信頼性及びサイクル寿命を向上させるためなどに、1つ以上の寸法に沿った電極アセンブリ106の増大を抑制することが可能であり得る。いかなる1つの特定の理論にも限定されることなく、二次バッテリ102及び/又は電極アセンブリ106の充電及び/又は放電中に電極構造110と対向電極構造112との間を移動するキャリアイオンは、電極活性材料に挿入され、電極活性材料及び/又は電極構造110を拡張させ得ると考えられる。電極構造110のこの拡張は、電極及び/又は電極アセンブリ106を変形及び膨張させ、それによって、電極アセンブリ106の構造的完全性を損ない、かつ/又は電気的短絡若しくは他の故障の可能性を増加させる可能性がある。一例では、エネルギー貯蔵デバイス100のサイクル中の電極活性材料層132の過剰な膨張及び/又は拡張並びに収縮は、電極活性材料の断片を電極活性材料層132から離脱及び/又は剥離させ、それによって、エネルギー貯蔵デバイス100の効率及びサイクル寿命を損なう可能性がある。更に別の例では、電極活性材料層132の過度の膨張及び/又は拡張及び収縮は、電極活性材料が電気絶縁性微孔質セパレータ130を破る原因となり、それによって電極アセンブリ106の電気的短絡及び他の故障を引き起こす可能性がある。したがって、制限システム108は、エネルギー貯蔵デバイス100の信頼性、効率、及び/又はサイクル寿命を改善するために、別様で充電状態と放電状態との間のサイクルとともに生じ得る膨張又は増大を阻止する。
【0041】
一実施形態では、一次増大制限システム151を備える制限システム108が、例えば、図1Aに示されるように、長手方向(すなわち、Y軸に平行な方向)における電極アセンブリ106の増大、拡張、及び/又は膨張のうちの少なくとも1つを軽減及び/又は低減させるために提供される。例えば、一次増大制限システム151は、電極アセンブリ106の長手方向端面116、118での拡張に対抗することによって増大を制限するように構成された構造を含んでもよい。一実施形態では、一次増大制限システム151は、第1及び第2の一次増大制限部154、156を備え、これらは、長手方向(積層方向)に互いに分離され、第1及び第2の一次増大制限部154、156を互いに接続して電極アセンブリ106の積層方向の増大を抑制する少なくとも1つの一次接続部材162とともに動作することができる。例えば、第1及び第2の一次増大制限部154、156は、電極アセンブリ106の第1及び第2の長手方向端面116、118を少なくとも部分的に覆うことができ、一次増大制限部154、156を互いに接続する接続部材162、164とともに動作して、充電及び/又は放電の繰り返しサイクル中に生じる電極アセンブリ106内のあらゆる増大に対抗し、それを抑制することができる。
【0042】
本明細書の実施形態によれば、一次制限システム151は、二次バッテリ102の連続した20サイクル(充電状態と放電状態との間のサイクル)にわたる長手方向における電極アセンブリ106のフェレ径の増加が20%未満であるか、又は二次バッテリの連続した10サイクルにわたる長手方向におけるフェレ径の増加が10%未満であるか、又は連続した5サイクルにわたる長手方向におけるフェレ径の増加が10%未満であるか、又はバッテリのサイクル当たり1%未満であるように、長手方向における電極アセンブリ106の増大を抑制する。一実施形態では、二次バッテリの連続した20サイクル及び/又は連続した50サイクルにわたる積層方向での電極アセンブリのフェレ径の増加は、3%未満及び/又は2%未満である。。
【0043】
一実施形態によれば、電極構造集合体110及び対向電極構造集合体112の部材の第1の長手方向面上への突出部は、第1の突出領域700aを囲み、電極構造集合体110及び対向電極構造集合体112の部材の第2の長手方向面上への突出部は、第2の突出領域700bを囲み、第1及び第2の一次増大制限部154、156は、第1及び第2の突出領域700a、700bの上に重なる第1及び第2の圧縮部材を含む。
【0044】
加えて、二次バッテリ102内の充電及び放電プロセスを通して繰り返されるサイクルは、電極アセンブリ106の長手方向(例えば、図1AのY軸線方向)に増大及び歪みを誘発するだけではなく、横方向及び縦方向(例えば、それぞれ、図1AのX及びZ軸線方向)など、上記で議論されるように、長手方向に直交する方向にも増大及び歪みを誘発することができる。更に、特定の実施形態では、一方向の増大を阻止するために一次増大制限システム151を組み込むことは、1つ以上の他の方向の増大及び/又は膨張を更に悪化させる可能性がある。例えば、一次増大制限システム151が、電極アセンブリ106の長手方向における増大を抑制するために提供される場合、充電及び放電のサイクル中のキャリアイオンのインターカレーション、並びに結果として生じる電極構造の膨張は、1つ以上の他の方向における歪みを誘発する可能性がある。特に、一実施形態では、電極の増大/膨張及び長手方向増大制限部の組み合わせによって生成される歪みは、縦方向(例えば、図1Aに示されるようなZ軸)、又は更に横方向(例えば、図1Aに示されるようなX軸)における電極アセンブリ106の座屈又は他の故障(複数可)をもたらす可能性がある。したがって、本開示の一実施形態では、電極アセンブリ106の複数の軸に沿った電極アセンブリ106の増大を抑制するために、一次増大制限システム151とともに動作し得る二次増大制限システム152が提供される。例えば、一実施形態では、二次増大制限システム152は、一次増大制限システム151と連動するか、又は別様で相乗的に動作するように構成されてもよく、それにより、電極アセンブリ106の全体的な増大が抑制されて、性能の改善、並びに電極アセンブリ106並びに一次及び二次増大制限システム151及び152をそれぞれ有する二次バッテリの故障の発生率の低減をもたらすことができる。
【0045】
一実施形態では、第1及び第2の接続部材158、160を備える二次制限システム152は、バッテリの1サイクル当たり、二次バッテリの連続した20サイクルにわたる縦方向の電極アセンブリのフェレ径の増加が20%未満であるか、又は二次バッテリの連続した10サイクルにわたる縦方向のフェレ径の増加が10%未満であるか、又は体積の連続した5サイクルにわたる縦方向のフェレ径の増加が10%未満であるか、又は体積の連続した5サイクルにわたる縦方向のフェレ径の増加が1%未満であるように、電極アセンブリ106の縦方向における増大を抑制する。一実施形態では、二次バッテリの連続した20サイクル及び/又は連続した50サイクルにわたる縦方向での電極アセンブリのフェレ径の増加は、3%未満及び/又は2%未満である。
【0046】
図6A図6Cを参照すると、電極アセンブリ106のための一次増大制限システム151及び二次増大制限システム152を有する、制限システム108の一実施形態が示されている。図6Aは、長手方向軸(Y軸)に沿って取られた図1Aの電極アセンブリ106の断面を示し、結果として生じる2D断面が、縦軸(Z軸)及び長手方向軸(Y軸)とともに示されている。図6Bは、横軸(X軸)に沿って取られた図1Aの電極アセンブリ106の断面を示し、結果として生じる2D断面が、縦軸(Z軸)及び横軸(X軸)とともに示されている。図6Aに示すように、一次増大制限システム151は、概して、長手方向(Y軸)に沿って互いに分離された第1及び第2の一次増大制限部154、156をそれぞれ備えることができる。例えば、一実施形態では、第1及び第2の一次増大制限部154、156は、それぞれ、電極アセンブリ106の第1の長手方向端面116を少なくとも部分的に又は完全に覆う第1の一次増大制限部154と、電極アセンブリ106の第2の長手方向端面118を少なくとも部分的に又は完全に覆う第2の一次増大制限部156と、を備える。更に別のバージョンでは、第1及び第2の一次増大制限部154、156のうちの1つ以上は、一次増大制限部のうちの1つ以上が電極アセンブリ106の内部構造を備えるときなどに、電極アセンブリ106の長手方向端面116、118の内部にあってもよい。一次増大制限システム151は、第1及び第2の一次増大制限部154、156を接続し、長手方向に平行な主軸を有し得る、少なくとも1つの一次接続部材162を更に備え得る。例えば、一次増大制限システム151は、第1及び第2の一次接続部材162、164をそれぞれ備えることができ、それらは、実施形態に示されるように、縦軸(Z軸)に沿ってなど、長手方向軸に直交する軸に沿って互いに分離される。第1及び第2の一次接続部材162、164はそれぞれ、第1及び第2の一次増大制限部154、156をそれぞれ互いに接続し、電極アセンブリ106の長手方向軸に沿った増大を抑制するように、第1及び第2の一次増大制限部154、156をそれぞれ互いに緊張状態に維持するように機能することができる。
【0047】
図6A図6Cに更に示されるように、制限システム108は、二次増大制限システム152を更に備えることができ、二次増大制限システム152は、概して、第1及び第2の二次増大制限部158、160をそれぞれ備えることができ、これらは、図示のような実施形態では、縦軸(Z軸)に沿うなど、長手方向に直交する第2の方向に沿って互いに分離される。例えば、一実施形態では、第1の二次増大制限部158は、電極アセンブリ106の側面142の第1の領域148にわたって少なくとも部分的に延在し、第2の二次増大制限部160は、第1の領域148に対向する電極アセンブリ106の側面142の第2の領域150にわたって少なくとも部分的に延在する。更に別のバージョンでは、第1及び第2の二次増大制限部154、156のうちの1つ以上は、二次増大制限部のうちの1つ以上が電極アセンブリ106の内部構造を備えるときなどに、電極アセンブリ106の側面142の内部にあってもよい。一実施形態では、第1及び第2の二次増大制限部158、160は、それぞれ、少なくとも1つの二次接続部材166によって接続され、この二次接続部材は、第2の方向に平行な主軸、例えば、縦軸を有し得る。二次接続部材166は、第1及び第2の二次増大制限部158、160をそれぞれ互いに張力をかけた状態で接続及び保持するように機能して、長手方向に直交する方向に沿った電極アセンブリ106の増大を抑制することができ、例えば、縦方向(例えば、Z軸に沿った)における増大を抑制することができる。図6Aに示す実施形態では、少なくとも1つの二次接続部材166は、第1及び第2の一次増大制限部154、156のうちの少なくとも1つに対応することができる。しかしながら、二次接続部材166は、これに限定されず、代替的に及び/又は追加的に他の構造及び/又は構成を含み得る。
【0048】
一実施形態によれば、一次及び二次増大制限システム151、152はそれぞれ、一次増大制限システム151の部分が二次増大制限システム152の一部として協働して作用するように、かつ/又は二次増大制限システム152の部分が一次増大制限システム151の一部として協働して作用するように、協働して動作するように構成される。例えば、図6A及び図6Bに示す実施形態では、一次増大制限システム151の第1及び第2の一次接続部材162、164はそれぞれ、長手方向に直交する第2の方向における増大を制限する第1及び第2の二次増大制限部158、160の少なくとも一部、又は更にはその構造全体として機能することができる。更に別の実施形態では、上述したように、第1及び第2の一次増大制限部154、156のうちの1つ以上は、それぞれ、第1及び第2の二次増大制限部158、160をそれぞれ接続するための1つ以上の二次接続部材166として機能することができる。逆に、第1及び第2の二次増大制限部158、160の少なくとも一部はそれぞれ、一次増大制限システム151の第1及び第2の一次接続部材162、164としてそれぞれ作用することができ、二次増大制限システム152の少なくとも1つの二次接続部材166は、一実施形態では、第1及び第2の一次増大制限部154、156のうちの1つ以上としてそれぞれ作用することができる。更に別の実施形態では、一次増大制限システム151の第1及び第2の一次接続部材162、164のそれぞれの少なくとも一部、及び/又は二次増大制限システム152の少なくとも1つの二次接続部材166は、長手方向に直交する横方向の増大を制限する第1及び第2の三次増大制限部157、159のそれぞれの少なくとも一部、又は更には構造全体として機能することができる。したがって、一次及び二次増大制限システム151、152はそれぞれ、電極アセンブリ106の増大に対して抑制を及ぼすための構成要素及び/又は構造を共有することができる。
【0049】
一実施形態では、制限システム108は、バッテリ筐体104の外部及び/又は内部の構造である、又はバッテリ筐体104自体の一部であり得る一次及び二次増大制限部、並びに一次及び二次接続部材などの構造を備えることができる。特定の実施形態では、バッテリ筐体104は、例えば、その中に液体電解質を封止するために、かつ/又は外部環境から電極アセンブリ106を封止するために、封止筐体であり得る。一実施形態では、制限システム108は、バッテリ筐体104並びに他の構造構成要素を含む、構造の組み合わせを含み得る。1つのかかる実施形態では、バッテリ筐体104は、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム152の構成要素であってもよく、換言すれば、一実施形態では、バッテリ筐体104は、単独で、又は1つ以上の他の構造(バッテリ筐体104の内側及び/又は外側、例えば、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム152)と組み合わせることにより、電極積層方向D及び/又は積層方向Dに直交する第2の方向における電極アセンブリ106の増大を制限する。一実施形態では、一次増大制限部154、156及び二次増大制限部158、160のうちの1つ以上は、電極アセンブリの内部にある構造を備えることができる。別の実施形態では、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム152は、バッテリ筐体104のいかなる部分も形成せず、代わりに、バッテリ筐体104以外の1つ以上の個別の構造(バッテリ筐体104の内側及び/又は外側)が、電極積層方向D及び/又は積層方向Dに直交する第2の方向における電極アセンブリ106の増大を抑制する。別の実施形態では、一次及び二次増大制限システムは、バッテリ筐体内にあり、バッテリ筐体は、気密封止バッテリ筐体などの封止バッテリ筐体であってもよい。電極アセンブリ106は、制限システム108によって、エネルギー貯蔵デバイス100又は電極アセンブリ106を有する二次バッテリの繰り返しサイクル中の電極アセンブリ106の増大及び/又は膨張によって加えられる圧力よりも大きい圧力で抑制されてもよい。
【0050】
1つの例示的な実施形態では、一次増大制限システム151は、バッテリ筐体104内に1つ以上の個別の構造を含み、この個別の構造は、電極アセンブリ106の一部として電極構造110を有する二次バッテリ102の繰り返しサイクル時に、電極構造110によって発生する積層方向Dの圧力を超える圧力を加えることによって、電極構造110の積層方向Dの増大を抑制する。別の例示的な実施形態では、一次増大制限システム151は、バッテリ筐体104内に1つ以上の個別の構造を含み、この構造は、電極アセンブリ106の一部として対向電極構造112を有する二次バッテリ102の繰り返しサイクル時に、対向電極構造112によって発生する積層方向Dの圧力を超える積層方向Dの圧力を加えることによって、対向電極構造112の積層方向Dの増大を抑制する。二次増大制限システム152は、同様に、バッテリ筐体104内に1つ以上の個別の構造を含むことができ、個別の構造は、電極構造110又は対向電極構造112をそれぞれ有する二次バッテリ102の繰り返しサイクル時に、電極構造110又は対向電極構造112によって発生する第2の方向の圧力を超える圧力を第2の方向に加えることによって、電極構造110及び対向電極構造112のうちの少なくとも一方の、積層方向Dに直交する第2の方向、例えば縦軸(Z軸線方向)に沿った増大を抑制する。
【0051】
更に別の実施形態では、一次増大制限システム151の第1及び第2の一次増大制限部154、156はそれぞれ、電極アセンブリ106の第1及び第2の長手方向端面116、118に圧力を加えることによって、すなわち、長手方向において、横軸及び/又は縦軸に沿った電極アセンブリ106の側面142の対向する第1の領域及び第2の領域などの長手方向に直交する方向にある電極アセンブリ106の他の表面に第1及び第2の一次増大制限部154、156によって加えられる圧力を超える圧力を加えることによって、電極アセンブリ106の増大を抑制する。すなわち、第1及び第2の一次増大制限部154、156は、横方向(X軸)及び縦方向(Z軸)などの、長手方向(Y軸)に直交する方向にそれによって生成される圧力を超える、長手方向(Y軸)の圧力を加えることができる。例えば、1つのかかる実施形態では、一次増大制限システム151は、積層方向Dに垂直な2つの方向のうちの少なくとも1つ、又は更に両方において、一次増大制限システム151によって電極アセンブリ106上に維持される圧力を少なくとも3倍上回る、第1及び第2の長手方向端面116、118上の(すなわち、積層方向Dにおける)圧力を用いて、電極アセンブリ106の増大を抑制する。更なる例として、1つのかかる実施形態では、一次増大制限システム151は、積層方向Dに垂直な2つの方向のうちの少なくとも1つ、又は更に両方において、一次増大制限システム151によって電極アセンブリ106上に維持される圧力を少なくとも4倍上回る、第1及び第2の長手方向端面116、118上の(すなわち、積層方向Dにおける)圧力を用いて、電極アセンブリ106の増大を抑制する。更なる例として、1つのかかる実施形態では、一次増大制限システム151は、積層方向Dに垂直な2つの方向のうちの少なくとも1つ、又は更に両方において、電極アセンブリ106上に維持される圧力を少なくとも5倍上回る、第1及び第2の長手方向端面116、118上の(すなわち、積層方向Dにおける)圧力を用いて、電極アセンブリ106の増大を抑制する。
【0052】
ここで図6Cを参照すると、制限システム108を有する電極アセンブリ106の一実施形態が、図1Aに示されるような線A-A’に沿って取られた断面とともに示されている。図6Cに示す実施形態では、一次増大制限システム151は、電極アセンブリ106の長手方向端面116、118にそれぞれ第1及び第2の一次増大制限部154、156を備えることができ、二次増大制限システム152は、電極アセンブリ106の側面142の対向する第1及び第2の表面領域148、150に第1及び第2の二次増大制限部158、160を備える。この実施形態によれば、第1及び第2の一次増大制限部154、156は、第1及び第2の二次増大制限部158、160を接続し、長手方向に直交する第2の方向(例えば、縦方向)に互いに張力がかかった増大制限部を維持するための少なくとも1つの二次接続部材166として機能することができる。しかしながら、追加的及び/又は代替的に、二次増大制限システム152は、電極アセンブリ106の長手方向端面116、118以外の領域に位置する、少なくとも1つの二次接続部材166を備えることができる。また、少なくとも1つの二次接続部材166は、電極アセンブリの長手方向端部116、118の内部にあり、別の内部一次増大抑制部及び/又は電極アセンブリ106の長手方向端部116、118における一次増大抑制部のいずれかと併せて増大を抑制するように作用することができる、第1及び第2の一次増大制限部154、156のうちの少なくとも1つとして作用するように理解され得る。図6Cに示す実施形態を参照すると、電極アセンブリ106の中心領域に向かってなど、電極アセンブリ106の第1及び第2の長手方向端面116、118からそれぞれ離れて、縦軸に沿って離間される、二次接続部材166を提供することができる。二次接続部材166は、電極アセンブリ端面116、118から内側の位置で、第1及び第2の二次増大制限部158、160をそれぞれ接続することができ、その位置で二次増大制限部158、160間で張力下にあり得る。一実施形態では、端面116、118から内側の位置で二次増大制限部158、160を接続する二次接続部材166は、長手方向端面116、118で一次増大制限部154、156としても機能する二次接続部材166などの、電極アセンブリ端面116、118に設けられた1つ以上の二次接続部材166に加えて設けられる。別の実施形態では、二次増大制限システム152は、長手方向端面116、118における二次接続部材166の有無にかかわらず、長手方向端面116、118から離間した内部位置において、それぞれ第1及び第2の二次増大制限部158、160と接続する1つ以上の二次接続部材166を備える。内部二次接続部材166はまた、一実施形態によれば、第1及び第2の一次増大制限部154、156として作用することが理解され得る。例えば、一実施形態では、内部位置(複数可)に位置する二次接続部材166のうちの少なくとも1つは、以下で更に詳細に説明されるように、電極構造110又は対向電極構造112の少なくとも一部を備えることができる。
【0053】
より具体的には、図6Cに示す実施形態に関して、二次増大制限システム152は、電極アセンブリ106の側面142の上部領域148の上に重なる第1の二次増大制限部158と、電極アセンブリ106の側面142の下部領域150の上に重なる対向する第2の二次増大制限部160と、を含んでもよく、第1及び第2の二次増大制限部158、160は、縦方向に(すなわち、Z軸に沿って)互いに分離される。加えて、二次増大制限システム152は、電極アセンブリ106の長手方向端面116、118から離間された少なくとも1つの内部二次接続部材166を更に含み得る。内部二次接続部材166は、Z軸に平行に位置合わせされてもよく、第1及び第2の二次増大制限部158、160をそれぞれ接続して、増大制限部を互いに張力がかかった状態に維持し、二次制限システム152の少なくとも一部を形成する。一実施形態では、少なくとも1つの内部二次接続部材166は、単独で、又は電極アセンブリ106の長手方向端面116、118に位置する二次接続部材166とともに、電極アセンブリ106を有するエネルギー貯蔵デバイス100及び/又は二次バッテリ102の充電及び/又は放電が繰り返される間、第1及び二次増大制限部158、160間で縦方向(すなわち、Z軸線方向)に引っ張られて、電極アセンブリ106の縦方向の増大を低減することができる。更に、図6Cに示す実施形態では、制限システム108は、電極アセンブリ106の長手方向端部117、119にそれぞれ第1及び第2の一次増大制限部154、156を有する一次増大制限システム151を更に備え、これらの一次増大制限部は、電極アセンブリ106の上側及び下側側面領域148、150にそれぞれ第1及び第2の一次接続部材162、164によって接続される。一実施形態では、二次内部接続部材166は、それ自体、第1及び第2の一次増大制限部154、156のうちの1つ以上と協調して作用して、二次内部接続部材166と、第1及び第2の一次増大制限部154、156がそれぞれ配置することができる電極アセンブリ106の長手方向端部117、119との間の長手方向に位置する電極アセンブリ106の各部分に制限圧力を加えるものとして理解され得る。
【0054】
一実施形態によれば、第1及び第2の一次接続部材162、164(第1及び第2の二次増大制限部158、160と同じであり得る)は、それぞれ、電極110若しくは対向電極112の構造、又は電極アセンブリ106の他の内部構造の少なくとも一部を含む二次接続部材166に接続される。一実施形態では、第1の一次接続部材162(第1の二次増大制限部158であり得る)は、単位セル集合体504の部材のサブセット515の電極構造110及び/又は対向電極構造112の上側端面(複数可)500a、501aに接続される。別の実施形態では、第2の一次接続部材164(第2の二次増大制限部160であり得る)は、単位セル集合体504の部材のサブセット515の電極構造110又は対向電極構造112の下側端面(複数可)500b、501bに接続される。上側端面(複数可)で接続される単位セル部材のサブセット515は、下側端面(複数可)で接続される単位セル部材のサブセットと同じであってもよいし、異なるサブセットであってもよい。一実施形態では、第1及び/又は第2の二次増大制限部158、160は、二次接続部材166を形成する電極アセンブリ内の他の内部構造に接続することができる。一実施形態では、第1及び/又は第2の二次増大制限部158、160は、単位セル集合体504の部材において、電極電流コレクタ136、電極活性材料層132、対向電極電流コレクタ140、及び対向電極活性材料層138のうちの1つ以上を含む電極構造110及び/又は対向電極構造112の上側端面及び/又は下側端面に接続され得る。別の例では、第1及び第2の二次増大制限部158、160は、電気絶縁性セパレータ130の上側端面及び/又は下側端面に接続され得る。したがって、二次接続部材166は、特定の実施形態では、電極電流コレクタ136、電極活性材料層132、対向電極電流コレクタ140、及び対向電極活性材料層138のうちの1つ以上を含む電極構造110及び/又は対向電極構造112のうちの1つ以上を、単位セル集合体504の部材内に備えることができる。図3A図3Bを参照すると、第1及び第2の二次増大制限部158、160が、単位セル集合体の部材のサブセットの電極電流コレクタ136を備える二次接続部材166に接続される実施形態が示されている。図4において、第1及び第2の二次増大制限部158、160は、電極電流コレクタ136を含む電極構造110を備える二次接続部材166に接続される。一実施形態では、電極構造110の集合体の部材は、縦方向に対向する上側及び下側端面510a、510bを有する電極電流コレクタ136を備え、対向電極構造の集合体の部材は、縦方向に対向する上側及び下側端面509a、509bを有する対向電極電流コレクタ140を備え、第1及び第2の接続部材162、164は、電極及び/又は対向電極集合体の部材のサブセットの電極電流コレクタ及び/又は対向電極電流コレクタの縦方向端面に接続される。
【0055】
図4を参照すると、一実施形態では、縦方向に分離された第1及び第2の一次接続部材162、164は、それぞれ、第1及び第2の一次増大制限部154、156を接続し、更に、電極集合体110又は対向電極集合体112の部材のサブセットに接続する。本明細書の実施形態によれば、第1及び第2の接続部材158、160は、対向する上側及び下側内側表面400a、400bを有し、サブセット500a、501a、500b、501bの上側及び下側端面は、それぞれ、電気絶縁性熱可塑性ホットメルト接着剤511によって接着される。一部の実施形態では、ホットメルト接着剤511は、EAA(エチレン-co-アクリル酸)、EMAA(エチレン-co-メタクリル酸)、官能化ポリエチレン及びポリプロピレン、並びにそれらの組み合わせから選択される材料を含むが、これらに限定されない。例えば、一実施形態では、ホットメルト接着剤は、EAA及びEMAAコポリマーの混合物を含む。一実施形態では、ホットメルト接着剤511は、約10~約100マイクロメートルの範囲の厚さ及び所定のパターン形状を有するフィルム形状を有する。
【0056】
図3A図3Bを参照すると、一実施形態では、第1及び/又は第2の一次接続部材162、164(第1及び/又は第2の二次増大制限部158、160と同じであっても異なっていてもよい)は、そのそれぞれの縦方向厚さTを貫通して形成された開口176を含む。本明細書の実施形態によれば、開口176は、補助電極686から第1及び/又は第2の一次接続部材162、164を通って単位セル集合体の部材へのキャリアイオンの流れのための通路を提供することができる。例えば、制限システム108によって取り囲まれた体積Vの外側に位置する、例えば、第1及び/又は第2の一次接続部材162、164の外部に位置決めされた補助電極686の場合、補助電極686から供給されるキャリアイオンは、開口を通る通路を介して、制限部内の電極アセンブリの単位セル部材にアクセスすることができる。補助電極686は、例えば、スイッチ及び/又は制御ユニット(図示せず)によって、単位セル部材の電極構造110及び/又は対向電極構造112のうちの1つ以上に選択的に電気的に接続又は結合されてもよい。特定の実施形態によれば、補助電極は、補助電極から電極及び/又は対向電極構造へのキャリアイオンの流動を提供するように、単位セル集合体の部材の対向電極構造及び/又は電極構造に電解的に、又は別様に結合される(例えば、セパレータを通して)。電解的に結合されるとは、キャリアイオンが、補助電極から電極構造110及び/又は対向電極構造112へ、並びに電極構造110と対向電極構造112との間など、電解質を通って移動され得ることを意味する。補助電極686はまた、一連のワイヤ又は他の電気接続などによって、電極及び/又は対向電極構造に直接又は間接的に電気的に結合される。
【0057】
第1の一次接続部材162を示す電極アセンブリ106の上面図を示す、図5に示す実施形態では、開口176は、長手方向及び/又は積層方向(Y方向)に配向された細長い寸法を伴うスロット形状を備え、複数の単位セル部材にわたって延在する。開口176の他の形状及び/又は構成も提供され得る。例えば、一実施形態では、複数の開口は、積層方向及び縦方向に直交する横方向に互いに離間された複数のスロット178を備え、各スロット178は、積層方向に配向された長手方向軸Lを有し、各スロットは、単位セル集合体の複数の部材にわたって延在する。一部の実施形態では、第1及び/又は第2の一次接続部材162、164は、開口176に隣接する内側表面400a、400bの接合領域901a、901bを含む。接合領域901a、901bは、例えば、電極集合体110及び/又は対向電極集合体112の部材のサブセットに接着するためにホットメルト接着剤511などの接着剤が提供される領域を含み得る。図5に示されるように、一部の実施形態では、開口176は、長手方向に延在する複数のスロットを備え、電極集合体110及び/又は対向電極集合体112の部材のサブセットに接着するための接合領域901a、901bは、第1及び/又は第2の接続部材158、160のスロット間の内側表面領域400a、400b上に位置する。
【0058】
ここで図2を参照すると、二次バッテリセル902(図10図13参照)を備え、本開示の制限システム108を有する二次バッテリ102の一実施形態の分解図が示されている。二次バッテリ102は、バッテリ筐体104と、バッテリ筐体104内の電極アセンブリ106と、を含み、電極アセンブリ106は、上述したように、第1の長手方向端面116と、反対側の第2の長手方向端面118(すなわち、図示の直交座標系のY軸に沿って第1の長手方向端面116から離れている)と、を有する。代替的に、二次バッテリ102は、制限部108を有する単一の電極アセンブリ106のみを備えてもよい。各電極アセンブリ106は、積層方向Dに電極アセンブリ106の各々内で互いに対して積層された電極構造110の集合体及び対向電極構造112の集合体を含み、別の言い方をすれば、電極110及び対向電極112の構造の集合体は、電極110及び対向電極112の交互直列状に配置され、このシリーズは、それぞれ第1及び第2の長手方向端面116、118間で積層方向Dに進行する。
【0059】
図2に示す実施形態によれば、タブ190、192は、バッテリ筐体104から突出し、電極アセンブリ106とエネルギー供給源又はエネルギー消費部(図示せず)との間の電気接続を提供する。より具体的には、この実施形態では、タブ190は、(例えば、導電性接着剤を使用して)タブ延在部191に電気的に接続され、タブ延在部191は、電極アセンブリ106の各々に含まれる電極110に電気的に接続される。同様に、タブ192は、(例えば、導電性接着剤を使用して)タブ延在部193に電気的に接続され、タブ延在部193は、電極アセンブリ106の各々によって含まれる対向電極112に電気的に接続される。タブ延在部191、193はまた、それらが電気的に接続されるそれぞれの電極及び対向電極構造の各々からの電流をプールするバスバーとしての役割を果たしてもよい。
【0060】
図2に示す実施形態の各電極アセンブリ106は、長手方向(すなわち、積層方向D)の増大を抑制するために、関連する一次増大制限システム151を有する。あるいは、一実施形態では、複数の電極アセンブリ106が、一次増大制限システム151の少なくとも一部を共有してもよい。図示の実施形態では、各一次増大制限システム151は、上述したように、それぞれ第1及び第2の長手方向端面116、118の上に重なることができる第1及び第2の一次増大制限部154、156と、上述したように、それぞれ側面142の上に重なることができる第1及び第2の対向する一次接続部材162、164とを含む。第1及び第2の対向する一次接続部材162、164はそれぞれ、第1及び第2の一次増大制限部154、156をそれぞれ互いに向かって引っ張ることができ、又は換言すれば、長手方向における電極アセンブリ106の増大を抑制するのを助けることができ、一次増大制限部154、156は、対向する第1及び第2の長手方向端面116、118にそれぞれ圧縮力又は抑制力を加えることができる。その結果、長手方向における電極アセンブリ106の拡張は、充電状態と放電状態との間のバッテリ102の形成及び/又はサイクリングの間、阻止される。更に、一次増大制限システム151は、電極アセンブリ106に対して長手方向(すなわち、積層方向D)に圧力を加え、この圧力は、電極アセンブリ106に対して、互いに垂直でありかつ長手方向に垂直である2つの方向のいずれかに維持される圧力を超える(例えば、図示のように、長手方向は、Y軸の方向に対応し、互いに垂直でありかつ長手方向に垂直である2つの方向は、それぞれ、図示のデカルト座標系のX軸及びZ軸の方向に対応する)。
【0061】
更に、図2に示す実施形態の各電極アセンブリ106は、縦方向の増大(すなわち、縦方向の(すなわち、デカルト座標系のZ軸に沿った)電極アセンブリ106、電極110、及び/又は対向電極112の拡張)を抑制するために、関連する二次増大制限システム152を有する。あるいは、一実施形態では、複数の電極アセンブリ106が、二次増大制限システム152の少なくとも一部を共有する。各二次増大制限システム152は、それぞれ対応する側面142の上に重なることができる第1及び第2の二次増大制限部158、160と、少なくとも1つの二次接続部材166と、を含み、各々は上でより詳細に説明されている。二次接続部材166は、第1及び第2の二次増大制限部158、160をそれぞれ互いに向かって引っ張ることができ、又は代替的に述べると、電極アセンブリ106の増大を縦方向に抑制するのを補助することができ、第1及び第2の二次増大制限部158、160は、各々より詳細に上述したように、それぞれ圧縮力又は抑制力を側面142に加えることができる。その結果、バッテリ102の形成中及び/又は充電状態と放電状態との間のサイクル中に、電極アセンブリ106の縦方向の拡張が阻止される。更に、二次増大制限システム152は、電極アセンブリ106に対して縦方向(すなわち、デカルト座標系のZ軸に平行)に圧力を加え、この圧力は、電極アセンブリ106に対して、互いに垂直でありかつ縦方向に垂直である2つの方向のいずれかに維持される圧力を超える(例えば、図示のように、縦方向は、Z軸の方向に対応し、互いに垂直でありかつ縦方向に垂直である2つの方向は、それぞれ、図示のデカルト座標系のX軸及びY軸の方向に対応する)。
【0062】
完全に組み立てられると、密閉型二次バッテリ102は、その外面によって囲まれた体積(すなわち、変位体積)を占め、二次バッテリ筐体104は、その内部体積(すなわち、内側表面104c、104d、104e、104f、104g及びリッド104aによって囲まれた角柱状体積)を差し引いたバッテリ(リッド104aを含む)の変位体積に対応する体積を占め、各増大制限部151、152は、そのそれぞれの変位体積に対応する体積を占める。したがって、組み合わせることにより、バッテリ筐体104及び増大制限部151、152は、バッテリ筐体104の外側表面によって境界付けられる体積(すなわち、バッテリの変位体積)の75%以下を占有する。例えば、1つのかかる実施形態では、増大制限部151、152及びバッテリ筐体104は、組み合わせることにより、バッテリ筐体104の外側表面によって囲まれた体積の60%以下を占める。更なる例として、1つのかかる実施形態では、制限部151、152及びバッテリ筐体104は、組み合わせることにより、バッテリ筐体104の外側表面によって境界付けられる体積の45%以下を占有する。更なる例として、1つのかかる実施形態では、制限部151、152及びバッテリ筐体104は、組み合わせることにより、バッテリ筐体104の外側表面によって境界付けられる体積の30%以下を占有する。更なる例として、1つのかかる実施形態では、制限部151、152及びバッテリ筐体104は、組み合わせることにより、バッテリ筐体の外側表面によって境界付けられる体積の20%以下を占有する。
【0063】
概して、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム152は、典型的には、少なくとも10,000psi(>70MPa)の極限引張強さを有し、バッテリ電解質と適合性があり、バッテリ102の浮動電位又はアノード電位で著しく腐食せず、45℃、更には最大70℃で著しく反応せず、又は機械的強度を失わない材料を含む。例えば、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム152は、広範囲の金属、合金、セラミック、ガラス、プラスチック、又はそれらの組み合わせ(すなわち、複合材料)のいずれかを含み得る。1つの例示的な実施形態では、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム155は、ステンレス鋼(例えば、SS316、440C又は440C硬質)、アルミニウム(例えば、アルミニウム7075-T6、硬質H18)、チタン(例えば、6Al-4V)、ベリリウム、ベリリウム銅(硬質)、銅(Oフリー、硬質)、ニッケルなどの金属を含むが、概して、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム155が金属を含む場合、腐食を制限し、電極110と対向電極112との間の電気的短絡の発生を制限するように組み込まれることが一般に好ましい。別の例示的な実施形態では、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム155は、アルミナ(例えば、焼結又はCoorstek AD96)、ジルコニア(例えば、Coorstek YZTP)、イットリア安定化ジルコニア(例えば、ENrG E-Strate(登録商標))などのセラミックを含む。別の例示的な実施形態では、一次増大制限システム151は、Schott D263強化ガラスなどのガラスを含む。別の例示的な実施形態では、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム155は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(例えば、Aptiv 1102)、炭素を含むPEEK(例えば、Victrex 90HMF40又はXycomp 1000-04)、炭素を含むポリフェニレンスルフィド(PPS)(例えば、Tepex Dynalite 207)、30%ガラスを含むポリエーテルエーテルケトン(PEEK)(例えば、Victrex 90HMF40又はXycomp 1000-04)、ポリイミド(例えば、Kapton(登録商標))などのプラスチックを含む。別の例示的な実施形態では、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システムは、E Glass Std Fabric/Epoxy,0 deg、E Glass UD/Epoxy,0 deg、Kevlar Std Fabric/Epoxy,0 deg、Kevlar UD/Epoxy,0 deg、Carbon Std Fabric/Epoxy,0 deg、Carbon UD/Epoxy,0 deg、Toyobo Zylon(登録商標)HM Fiber/Epoxyなどの複合材料を含む。別の例示的な実施形態では、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システム155は、Kevlar 49アラミド繊維、Sガラス繊維、炭素繊維、Vectran UM LCP繊維、Dyneema、Zylonなどの繊維を含む。更に別の実施形態では、一次増大制限システム151及び/又は二次増大制限システムは、例えば、第1及び第2の一次接続部材162、164の内側及び外側表面400a、400b、401a、401b上など、その内側及び/又は外側表面上に絶縁ポリマー材料などの絶縁材料のコーティングを含む。
【0064】
高速充電構造及びその方法
本開示の別の態様は、急速充電が可能な電極アセンブリを含む構造、及びかかる電極アセンブリを備える密閉型二次バッテリセル、並びにかかる構造を急速充電するための方法を対象とする。
【0065】
したがって、本開示の一実施形態は、二次バッテリ102のための電極アセンブリ106である。図1A図1Dを参照すると、一実施形態では、電極アセンブリ106は、仮想三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する互いに垂直な横軸、長手方向軸、及び縦軸と、長手方向に互いに分離された対向する長手方向端面116、118と、電極アセンブリの長手方向軸AEAを囲み、第1及び第2の長手方向端面116、118を接続する側面と、を有し、側面は、長手方向軸の対向する縦方向側の縦方向に互いに分離された対向する縦方向面、長手方向軸の対向する横方向側で横方向に互いに分離された対向する横方向面を有し、対向する長手方向面は、合計表面積LSAを有し、対向する横方向面は、合計表面積TSAを有し、対向する縦方向面は、合計表面積VSAを有する。電極アセンブリ106は、電極構造集合体110、電気絶縁性セパレータ集合体130、及び対向電極構造集合体112を更に含み、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体の部材は、長手方向に沿って交互の順序で配置される。
【0066】
図27図28を参照すると、一実施形態では、電極構造集合体110の部材は、電極活性材料層132に隣接する電極電流コレクタ136を備え、電極活性材料層132は、対向する横方向端部605a、605bを備え、対向電極構造集合体112の部材は、対向電極活性材料層138に隣接する対向電極電流コレクタ140を備え、対向電極活性材料層は、対向する横方向端部606a、606bを備える。
【0067】
図1Cを参照すると、一実施形態では、電極アセンブリ106は、単位セル504の集合体を備え、単位セル集合体の各部材は、長手方向に直列に積層された、電極電流コレクタ136の単位セル部分と、電極活性材料層132と、電気絶縁性セパレータ130と、対向電極活性材料層138と、対向電極電流コレクタ140の単位セル部分と、を備える。
【0068】
図27図28を参照すると、一実施形態では、電極電流コレクタ136は、長手方向に互いに分離された対向する電極電流コレクタ表面800a、800bを有し、対向電極電流コレクタ140は、長手方向に互いに分離された対向する対向電極電流コレクタ表面801a、801bを有し、対向する電極電流コレクタ表面のうちの1つは、電極活性材料層132で被覆された被覆領域802と、電極活性材料層を有しない非被覆領域803と、を備え、非被覆領域は、電極電流コレクタ136の横方向端部601a、601bのうちの1つの近傍にある。
【0069】
一実施形態では、電極電流コレクタ136は、長手方向に互いに分離される対向する電極電流コレクタ表面800a、800bを有し、対向電極電流コレクタ140は、長手方向に互いに分離される対向する対向電極電流コレクタ表面801a、801bを有し、対向する対向電極電流コレクタ表面のうちの1つは、対向電極活性材料層138で被覆される被覆領域804と、対向電極活性材料層を有しない非被覆領域805と、を備え、非被覆領域は、対向電極電流コレクタ140の横方向端部602a、602bのうちの1つの近傍にある。
【0070】
一実施形態では、電極電流コレクタ136は、長手方向に互いに分離された対向する電極電流コレクタ表面800a、800bを有し、対向電極電流コレクタ140は、長手方向に互いに分離された対向する対向電極電流コレクタ表面801a、801bを有し、対向電極電流コレクタ表面の各々は、電極活性材料層132で被覆された被覆領域802a、802bと、電極活性材料層を有しない非被覆領域803a、803bと、を備え、非被覆領域は、電極電流コレクタ136の横方向端部601a、601bのうちの1つの近傍にある。
【0071】
一実施形態では、電極電流コレクタ136は、長手方向に互いに分離される、対向する電極電流コレクタ表面800a、800bを有し、対向電極電流コレクタ140は、長手方向に互いに分離される、対向する対向電極電流コレクタ表面801a、801bを有し、対向する対向電極電流コレクタ表面の各々は、対向電極活性材料層132で被覆される、被覆領域804a、804bと、対向電極活性材料層を有しない、非被覆領域805a、805bと、を備え、非被覆領域は、対向電極電流コレクタ140の横方向端部602a、602bのうちの1つの近傍にある。
【0072】
別の実施形態では、電極構造集合体110の部材は、電極活性材料層132に隣接する電極電流コレクタ136を備え、電極活性材料層132は、対向する横方向端部605a、605bを備え、対向電極構造集合体112の部材は、対向電極活性材料層138に隣接する対向電極電流コレクタ140を備え、対向電極活性材料層138は、対向する横方向端部606a、606bを備える。一実施形態では、電極構造集合体110の各部材は、隣接する電極活性材料層132によって部分的に被覆された電極電流コレクタ136を備え、電極電流コレクタ136は、(i)隣接する電極活性材料層132によって被覆され、隣接する電極活性材料層132の対向する第1及び第2の横方向端部605a、605bの間に延在する電極電流コレクタ本体領域810と、(ii)電極電流コレクタ136の第1又は第2の横方向端部601a、601b上の電極電流コレクタ端部領域811と、を有し、電極電流コレクタ端部領域811は、電極電流コレクタ端部領域811と同じ横方向側にある隣接する電極活性材料層132の第1又は第2の横方向端部605a、605bによって境界付けられ、それを越えて延在する。一実施形態では、対向電極構造集合体112の各部材は、隣接する対向電極活性材料層138によって部分的に被覆された対向電極電流コレクタ140を備え、対向電極電流コレクタ140は、(i)隣接する対向電極活性材料層138によって被覆され、隣接する対向電極活性材料層138の対向する第1及び第2の横方向端部606a、606bの間に延在する対向電極電流コレクタ本体領域812と、(ii)対向電極電流コレクタ140の第1又は第2の横方向端部602a、602b上の対向電極電流コレクタ端部領域813と、を有し、対向電極電流コレクタ端部領域813は、対向電極電流コレクタ端部領域813と同じ横方向側にある隣接する対向電極活性材料層138の第1又は第2の横方向端部606a、606bによって境界付けられ、それを越えて延在する。図30を参照すると、一実施形態では、電極アセンブリ106は、電極構造集合体110の部材からの電流を電気的にプールするために、電極電流コレクタ136の電極電流コレクタ端部領域811に接続された電極バスバー191を更に備える。別の実施形態では、電極アセンブリは、対向電極構造集合体112の部材からの電流を電気的にプールするために、対向電極電流コレクタ140の対向電極電流コレクタ端部領域813に接続された対向電極バスバー193を更に備える。
【0073】
図27図28及び図30を参照すると、一実施形態では、電極電流コレクタ端部領域811の横方向の長さ(LER)は、電極電流コレクタ端部領域811と同じ横方向側にある隣接する電極活性材料層132の第1又は第2の横方向端部605a、605bから、電極電流コレクタ端部領域811が電極バスバー191と接続する領域820aまで測定される。別の実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域813の横方向の長さ(LCER)は、対向電極電流コレクタ端部領域813と同じ横方向側にある隣接する対向電極活性材料層138の第1又は第2の横方向端部606a、606bから、対向電極電流コレクタ端部領域813が電極バスバー193と接続する領域820bまで測定される。一実施形態では、縦方向の電極電流コレクタ本体領域810の高さ(HBR)は、電極電流コレクタ本体領域810の対向する縦方向面821a、821bの間で測定される。一実施形態では、対向電極電流コレクタ本体領域812の縦方向の高さ(HCBR)は、対向電極電流コレクタ本体領域812の対向する縦方向面822a、822bの間で測定される。一実施形態では、縦方向の電極電流コレクタ端部領域811の高さ(HER)は、電流コレクタ端部領域811の対向する縦方向面824a、824bの間で測定される。一実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域813の縦方向の高さ(HCER)は、電流コレクタ端部領域813の対向する縦方向面826a、826bの間で測定される。
【0074】
一実施形態では、電極電流コレクタ端部領域811の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす。
ER<0.5×HBR
【0075】
別の実施形態では、電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、LER<0.4×HBRの関係を満たす。別の実施形態では、電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、LER<0.3×HBRの関係を満たす。
【0076】
一実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域813の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、以下の関係を満たす。
CER<0.5×HCBR
【0077】
別の実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、LCER<0.4×HBRの関係を満たす。別の実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、LCER<0.3×HCBRの関係を満たす。
【0078】
一実施形態では、電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす。
ER>0.5×HBR
【0079】
別の実施形態では、縦方向における電極電流コレクタ端部領域の高さ(HER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係HER>0.7×HBRを満たす。別の実施形態では、電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、HER>0.9×HBRの関係を満たす。
【0080】
一実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、以下の関係を満たす。
CER>0.5×HCBR
【0081】
一実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、HCER>0.7×HCBRの関係を満たす。別の実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、HCER>0.9×HCBRの関係を満たす。
【0082】
一実施形態では、電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)は、以下の関係を満たす。
ER/HER<1
【0083】
一実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)は、以下の関係を満たす。
CER/HCER<1
【0084】
図30を参照すると、一実施形態では、電極構造集合体110の部材は、長手方向に互いに分離された対向表面800a、800bを有する電極電流コレクタ端部領域811を備え、電極電流コレクタ端部領域の対向表面のうちの少なくとも1つは、その上に配設された熱伝導性材料の層830を備える。一実施形態では、電極電流コレクタ端部領域811は、対向表面800a、800bのうちの少なくとも1つを介して電極バスバー191に電気的に接続し、熱伝導性材料の層は、対向表面800a、800bのうちの他方の上に配設される。一実施形態では、対向電極構造集合体112の部材は、長手方向に互いに分離された対向表面801a、801bを有する対向電極電流コレクタ端部領域813を備え、対向電極電流コレクタ端部領域の対向表面801a、801bのうちの少なくとも1つは、その上に配設された熱伝導性材料の層830を備える。一実施形態では、対向電極電流コレクタ端部領域813は、対向表面801a、801bのうちの少なくとも1つを介して、対向電極バスバー193に電気的に接続し、熱伝導性材料の層830は、対向表面801a、801bのうちの他方の上に配設される。一実施形態では、熱伝導性材料は、アルミナなどの熱伝導性セラミック材料を含む。
【0085】
本開示の別の態様は、本明細書に開示される電極アセンブリを備える密閉型二次バッテリセルを提供する。図29に示すように、密閉型二次バッテリ102は、充電状態と放電状態との間で充電可能であり、密閉型二次バッテリ102は、気密封止筐体610を備える。図1A図1D及び図29を参照すると、一実施形態では、二次バッテリセル102は、二次バッテリセルの充電又は放電中に発生したガスを収容するために、1つ以上のガス収容コンパートメント611を備え、ガス収容コンパートメント611は、電極アセンブリ106の外部に、かつ気密封止筐体610内に位置する。一実施形態では、1つ以上のガス収容コンパートメント611は、(i)電極アセンブリの横方向側で気密封止筐体と電極アセンブリとの間にガスを収容するために横方向に電極アセンブリの横方向端面144、146の外部に位置する横方向収容コンパートメント611a、及び(ii)電極アセンブリの長手方向側で気密封止筐体610と電極アセンブリ106との間にガスを収容するために長手方向に電極アセンブリの長手方向端面116、118の外部に位置する長手方向収容コンパートメント611bのうちの任意の1つ以上を備える。一実施形態では、横方向及び長手方向収容コンパートメント611a、611bは、二次バッテリセルの充電又は放電中に電極アセンブリから放出されるガスの体積VX、Yを収容するように構成され、これは、気密封止筐体610と電極アセンブリの縦方向側148、150上の電極アセンブリ106との間に収容される、二次バッテリセルの充電又は放電中に電極アセンブリから放出されるガスの任意の体積Vよりも大きい。別の実施形態では、横方向及び長手方向収容コンパートメント611a、611bは、単独で、又は互いに組み合わせることにより、電極アセンブリのいずれかの縦方向側148、150上の気密封止筐体と電極アセンブリとの間の任意の空間よりも大きい体積を有する。例えば、一実施形態では、ガスの体積Vxyは、ガスの体積Vzの少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、及び/又は少なくとも10倍である。別の実施形態では、実質的に、ガスの体積Vzは、電極アセンブリの任意の縦方向側上に含有されない。一実施形態では、横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上は、密閉型二次セルの体積の少なくとも4%であるガスの体積Vxyを含有するように構成される。一実施形態では、横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上は、密閉型二次セルの体積の少なくとも5%であるガスの体積Vxyを含有するように構成される。
【0086】
充電/放電サイクル中の二次バッテリセルの増大を抑制するために、図1図2及び図11に示すように、一実施形態では、密閉型二次バッテリセル102は、一組の電極制限部108を備え、一組の電極制限部108は、縦方向に互いに分離された第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002を備える縦方向制限システム2000を備え、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、電極構造110の集合体の部材及び/又は対向電極構造112の集合体の部材に接続され、縦方向制限システム2000は、電極アセンブリ106の縦方向の増大を抑制することができる。
【0087】
一実施形態によれば、図11図12に示すように、気密封止筐体610は、縦方向に互いに分離された対向する第1及び第2の縦方向側612a、612bを備え、第1及び第2の縦方向側612a、612bの各々は、電極アセンブリ106に面し、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002にそれぞれ取り付けられた内部縦方向面613a、613bを備える。一実施形態では、気密封止筐体610の第1及び第2の縦方向側612a、612bの内部縦方向面613a、613bは、接着、ろう付け、糊付け、溶接、ボンディング、接合、はんだ付け、焼結、圧接、ろう付け、溶射接合、クランピング、ワイヤボンディング、リボンボンディング、超音波ボンディング、超音波溶接、抵抗溶接、レーザビーム溶接、電子ビーム溶接、誘導溶接、冷間溶接、プラズマ溶射、フレーム溶射、及びアーク溶射のいずれかによって、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002に取り付けられる。
【0088】
本開示の別の実施形態は、密閉型二次バッテリセルを充電する方法である。この方法は、密閉型二次バッテリが所定の静電容量に達するまで、少なくとも1C、少なくとも2C、少なくとも3C、少なくとも4C、少なくとも6C、少なくとも10C、少なくとも12C、少なくとも15C、少なくとも18C、少なくとも20C、及び/又は少なくとも30Cのレートで充電することを含む。一実施形態では、方法は、二次バッテリがその定格容量の少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、及び/又は少なくとも99%に達するまで、充電率で充電することを含む。一部の実施形態では、密閉型二次バッテリは、充電率で充電され、少なくとも200回、(少なくとも300、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも600、少なくとも800、及び/又は少なくとも1000回放電される。一部の他の実施形態では、密閉型二次バッテリは、本明細書に開示される電極アセンブリのうちのいずれか、本明細書に開示される密閉型二次バッテリのうちのいずれか、又はそれらの任意の組み合わせを含む。
【0089】
一実施形態によれば、本明細書に開示される密閉型二次バッテリセルは、少なくとも500mAmphr、少なくとも1Amphr、少なくとも5Amphr、少なくとも10Amphr、少なくとも15Amphr、少なくとも20Amphr、少なくとも25Amphr、少なくとも30Amphr、少なくとも35Amphr、及び/又は少なくとも50Amphrの定格容量を有する。
【0090】
別の実施形態によれば、本明細書に開示される電極アセンブリ106は、実質的に平坦である対向する長手方向端面116、118と、実質的に平坦である対向する縦方向面148、150と、実質的に平坦である対向する横方向面144、146と、を伴う、実質的に多面体形状を有する。一部の実施形態では、本明細書に開示される電極アセンブリに関して、VSAとLSA及びTSAの各々との比は、少なくとも5:1である。
【0091】
一実施形態では、本明細書に開示される密閉型二次バッテリは、少なくとも少なくとも700Whr/リットル、少なくとも800Whr/リットル、少なくとも900Whr/リットル、少なくとも1000Whr/リットル、少なくとも1100Whr/リットル、又は少なくとも1200Whr/リットルのコアエネルギー密度を含み、コアエネルギー密度は、密閉型二バッテリの定格容量を、密閉型二次バッテリの電極アセンブリを構成する電極構造、対向電極構造、セパレータ、及び電解質の合計重量で除算したものとして定義される。総重量は、制限部、パック、筐体、又はポーチなどのセットの重量を含まない。
【0092】
本明細書に開示される電極アセンブリでは、電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、電極活性材料の層は、約45ミクロンなど、15ミクロン~75ミクロン、20ミクロン~60ミクロン、又は30ミクロン~50ミクロンの範囲の長手方向の厚さを含む。。別の実施形態では、電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、電極活性材料の層は、10~40%、12~30%、又は18~20%の範囲の多孔率を含む。
【0093】
特定の態様によれば、本明細書で言及される多孔率は、当業者に公知の任意の好適な技術によって測定することができる。例えば、一実施形態によれば、多孔率は、水銀に浸漬された材料の試料に種々のレベルの圧力を加えることによって材料の多孔率を特徴付ける技術である水銀ポロシメトリー技術によって決定することができる。水銀を試料の細孔に侵入させるのに必要な圧力は、細孔のサイズに反比例する。水銀ポロシメトリー技術は、National Institute of Standards and Technology(NIST) Practice Guide for Porosity and Specific Surface Area Measurements for Solid Materials,by Peter Klobes,Klaus Meyer and Ronald Munro,dated September 2006に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態では、多孔率は、使用される電極活性材料層の体積、並びに電極活性材料層に使用される電極活性材料の重量及びその密度を使用して多孔率を計算することによって決定することができ、多孔率は、当業者によって理解されるように、電極活性材料層の総体積と電極活性材料によって占められる体積との差(電極活性材料の重量をその密度で除算したもの)であり、電極活性材料層の総体積の百分率として表される。
【0094】
密閉型二次バッテリセル
図10図13を参照すると、本開示の実施形態によれば、充電状態と放電状態との間で充電可能な密閉型二次バッテリセル902が提供される。密閉型二次バッテリセル902は、ポリマー筐体材料を含む気密封止筐体である筐体104と、気密封止筐体104によって取り囲まれた電極アセンブリ106と、電極制限部のセット108と、を含む。特定の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセルの定格容量は、少なくとも100mAmphrである。特定の実施形態によれば、充電状態は、二次バッテリセルの定格容量の少なくとも75%であり、放電状態は、二次バッテリセルの定格容量の25%未満である。
【0095】
特定の実施形態によれば、電極アセンブリ106は、仮想三次元デカルト座標系のx軸、y軸及びz軸にそれぞれ対応する互いに垂直な横軸、長手方向軸及び縦軸を有する実質的に多面体形状を有する。例えば、特定の実施形態では、電極アセンブリ106は、6つの実質的に平坦及び/又は完全に平坦な表面を実質的に含むことができ、及び/又は8つ以上の平坦な表面などの更なる平坦な表面を含み得る。電極アセンブリはまた、特定の実施形態では、例えば、別様に平坦な表面間の角及び/又は頂点などに湾曲部分を含み得る。
【0096】
特定の実施形態によれば、再び図10図13を参照すると、電極アセンブリ106は、実質的に平坦であり、長手方向に互いに分離された対向する長手方向面116、118(すなわち、第1及び第2の長手方向端部表面)と、電極アセンブリの長手方向軸AEAを囲み、対向する長手方向端部表面を接続する側面142と、を備える。側面142は、実質的に平坦であり、長手方向軸の対向する縦方向側で縦方向に互いに分離された対向する縦方向面906、908を備え、実質的に平坦であり、長手方向軸の対向する横方向側で横方向に互いに分離された対向する横方向面910、912を備える。一実施形態によれば、対向する長手方向面116、118は、合計表面積LSAを有し、対向する横方向面910、912は、合計表面積TSAを有し、対向する縦方向面906、908は、合計表面積VSAを有し、VSAとLSA及びTSAの各々との比は、少なくとも5:1である。合計表面積は、その対向表面に加えられた各表面の表面積である(例えば、対向する長手方向面116、118の合計表面積は、長手方向面118の表面積に加えられた長手方向面116の表面積である)。
【0097】
一実施形態によれば、対向する長手方向面、縦方向面、及び横方向面(実質的に平坦である)は、66%を超える合計表面積を作る。一実施形態によれば、対向する長手方向面、縦方向面、及び横方向面(実質的に平坦である)は、75%を超える合計表面積を作る。一実施形態によれば、対向する長手方向面、縦方向面、及び横方向面(実質的に平坦である)は、80%を超える合計表面積を作る。一実施形態によれば、対向する長手方向面、縦方向面、及び横方向面(実質的に平坦である)は、95%を超える合計表面積を作る。一実施形態によれば、対向する長手方向面、縦方向面、及び横方向面(実質的に平坦である)は、99%を超える合計表面積を作る。一実施形態によれば、対向する長手方向面、縦方向面、及び横方向面(実質的に平坦である)は、電極アセンブリの合計表面積全体を実質的に作る。
【0098】
更に、特定の実施形態によれば、上記のエネルギー貯蔵デバイス及び/又は二次バッテリ102に関して同様に説明したように、二次バッテリセル902の電極アセンブリ106は、電極構造集合体110、電気絶縁性セパレータ集合体130、及び対向電極構造集合体112を含み、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体の部材は、電極アセンブリ内に交互の順序で配置される。一実施形態では、電極構造、電気絶縁性セパレータ、及び対向電極構造集合体の部材は、長手方向に交互の順序で配置される。一実施形態によれば、電極構造集合体110の部材は、電極活性材料層132及び電極電流コレクタ136を備え、対向電極構造集合体112の部材は、対向電極活性材料層138及び対向電極電流コレクタ140を備える。
【0099】
図11を参照すると、特定の実施形態によれば、電極制限部のセット108は、縦方向に互いに分離された第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002を含む縦方向制限システム2000を含み、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、電極構造110の集合体の部材及び/又は対向電極構造112の集合体の部材に接続される。特定の実施形態によれば、縦方向制限システム2000は、本明細書で説明される二次増大制限システム152に対応し、したがって、二次増大制限システム152の説明は、縦方向制限システム2000にも適用されると見なすことができる。例えば、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、本明細書に記載される第1及び第2の二次増大制限部158、160に対応することができ、電極構造110の集合体の部材及び/又は対向電極構造112の集合体の部材は、少なくとも1つの接続部材166に対応することができる。上述の二次増大制限システムと同様に、縦方向制限システム2000は、縦方向における電極アセンブリの増大を抑制することができる。第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002に接続された対向電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、縦方向増大制限部2001、2002による縦方向における増大の抑制を提供するために、5~50μmの範囲にある長手方向に測定された厚さと、100MPa超の降伏強度と、を有する。
【0100】
更に、特定の実施形態によれば、電極制限部のセット108は、長手方向に互いに分離され、長手方向における電極アセンブリの増大を抑制するために接続部材2016によって接続された第1及び第2の長手方向制限部2012、2014を備える長手方向増大制限システム2010を更に備える。特定の実施形態によれば、長手方向制限システム2010は、本明細書の他の箇所で説明される一次増大制限システム151に対応し、したがって、一次増大制限システム151の説明は、長手方向制限システム2010にも適用されると見なすことができる。例えば、第1及び第2の長手方向増大制限部2012、2014は、本明細書に記載される第1及び第2の一次増大制限部154、156に対応することができ、それらは、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002に対応する一次接続部材162、164によって接続することができる。
【0101】
特定の実施形態によれば、気密封止筐体104は、縦方向に互いに分離された対向する外部縦方向面2004、2005を備え、気密封止筐体104の外部縦方向面2004、2005の縦方向対向領域2006、2007の間で縦方向に測定された密閉型二次バッテリセル902の厚さtは、少なくとも1mmである。更なる実施形態によれば、縦方向における気密封止筐体104の外部縦方向面2004、2005の縦方向対向領域2006、2007の間の熱伝導経路2008に沿った二次バッテリセル902の熱伝導率は、少なくとも2W/mKである。
【0102】
特定の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも150mAmphrの定格容量を有する。別の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも200mAmphrの定格容量を有する。別の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも400mAmphrの定格容量を有する。別の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも0.1Amphrの定格容量を有する。別の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも0.5Amphrの定格容量を有する。別の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも1Amphrの定格容量を有する。別の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも3Amphrの定格容量を有する。別の実施形態によれば、密閉型二次バッテリセル902は、少なくとも5Amphrの定格容量を有する。
【0103】
特定の実施形態によれば、気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間で縦方向に測定される二次バッテリセル902の厚さは、少なくとも2mmである。別の実施形態によれば、気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間で縦方向に測定される二次バッテリセル902の厚さは、少なくとも3mmである。別の実施形態によれば、気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間で縦方向に測定される二次バッテリセル902の厚さは、少なくとも5mmである。別の実施形態によれば、気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間で縦方向に測定される二次バッテリセル902の厚さは、少なくとも8mmである。別の実施形態によれば、気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間で縦方向に測定される二次バッテリセル902の厚さは、少なくとも10mmである。
【0104】
特定の実施形態によれば、縦方向における気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間の熱伝導経路2008に沿った二次バッテリセル902の熱伝導率は、少なくとも3W/mKである。別の実施形態によれば、縦方向における気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間の熱伝導経路2008に沿った二次バッテリセル902の熱伝導率は、少なくとも4W/mKである。別の実施形態によれば、縦方向における気密封止筐体104の対向表面2004、2005の対向領域2006、2007の間の熱伝導経路2008に沿った二次バッテリセル902の熱伝導率は、少なくとも5W/mKである。特定の実施形態によれば、熱伝導経路2008は、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002に接続された電極構造110の集合体の部材及び/又は対向電極構造112の集合体の部材の縦方向に沿っている。
【0105】
一実施形態によれば、気密封止筐体104は、筐体内に電極アセンブリ及び/又は電解質を収容するのに適したポリマー材料を含む。特定の実施形態によれば、気密封止筐体104は、ポリマー材料と、金属材料の可撓性シートなどの他の材料との積層構造を更に含み得る。特定の実施形態では、筐体に使用されるポリマー及び/又は他の材料は、二次バッテリセル内で使用される任意の電解質による腐食に耐えることができ、かかる電解質をセル内に含有する役割を果たすことができる。一実施形態では、気密封止筐体104は、ポリマー材料のシートと、その間に配設された金属材料の可撓性シートとから作製された積層構造を含む。一実施形態では、気密封止筐体104は、ポリプロピレン、アルミニウム、及びナイロンのシートで作られた積層構造を備え、アルミニウムシートは、ポリプロピレンポリマーシートとナイロンポリマーシートとの間にある。気密封止筐体104は、可撓性パウチ材料から作製された気密封止されたパウチなどの、ポリマー材料を有する気密封止されたパウチの形態であり得る。特定の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、例えば、金属、合金、セラミック、ガラス、プラスチック、又はそれらの組み合わせのいずれかなど、本明細書の一次及び二次増大制限システム151、152のいずれかに対して指定された材料のいずれかを含み得る。一実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部は、ステンレス鋼及びアルミニウムのうちの任意の1つ以上を含む。
【0106】
一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向の増大制限部は、少なくとも70MPaの降伏強度を有する。一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向の増大制限部は、少なくとも100MPaの降伏強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向の増大制限部は、少なくとも150MPaの降伏強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向の増大制限部は、少なくとも200MPaの降伏強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向の増大制限部は、少なくとも300MPaの降伏強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向の増大制限部は、少なくとも500MPaの降伏強度を有する。
【0107】
一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも70MPaの引張強度を有する。一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも100MPaの引張強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも150MPaの引張強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも200MPaの引張強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも300MPaの引張強度を有する。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも500MPaの引張強度を有する。
【0108】
一実施形態によれば、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも70MPaの降伏強度を有する。一実施形態によれば、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも100MPaの降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも150MPaの降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも200MPaの降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも300MPaの降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも500MPaの降伏強度を有する。
【0109】
一実施形態によれば、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも70MPaの引張強度を有する。一実施形態によれば、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも100MPaの引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも150MPaの引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも200MPaの引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも300MPaの引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも500MPaの引張強度を有する。
【0110】
一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、70MPa超の降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、100MPa超の降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、150MPa超の降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、200MPa超の降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、300MPa超の降伏強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、500MPa超の降伏強度を有する。
【0111】
一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、70MPa超の引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、100MPa超の引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、150MPa超の引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、200MPa超の引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、300MPa超の引張強度を有する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、500MPa超の引張強度を有する。
【0112】
一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、電極構造集合体及び/又は対向電極構造集合体の部材の上面及び下面に接続される。例えば、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、電極構造集合体の部材の縦方向に分離された上側及び下側端面500a、500b、及び/又は縦方向に分離された対向電極構造の上側及び下側端面501a、501bに接続することができる。別の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、セパレータ130の縦方向に分離された上側端面502a及び下側端面502bに接続することができる。一実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部は、電極構造集合体の部材の電極電流コレクタの上面及び下面、並びに/又は対向電極集合体の部材の対向電極電流コレクタの上面及び下面に接続される。例えば、一実施形態では、電極及び/又は対向電極電流コレクタは、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002に接続され、長手方向の増大を抑制するために、5~50μmの範囲にある長手方向に測定された厚さ、及び100MPa超の降伏強度を有する。一実施形態では、電極電流コレクタは、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002に接続され、5~50μmの範囲にある長手方向に測定された厚さを有し、100MPa超の降伏強度を有する。電極及び/又は対向電極電流コレクタはまた、上部及び下部側壁に接続される電極及び/又は対向電極構造集合体の部材に好適であるように、別様に本明細書に説明される降伏強度及び/又は引張強度のいずれかを有してもよい。
【0113】
一実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002を備える縦方向制限システム2000は、連続した20サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002を備える縦方向制限システム2000は、連続した30サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002を備える縦方向制限システム2000は、連続した50サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する。%。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002を備える縦方向制限システム2000は、連続した80サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する。別の実施形態では、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002を備える縦方向制限システム2000は、連続した100サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する。
【0114】
特定の実施形態によれば、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002は、少なくとも10000psi(70Mpa超)の引張強度を備える。別の実施形態によれば、第1及び第2の長手方向制限部2012、2014は、少なくとも10000psi(70Mpa超)の引張強度を備える。一実施形態では、長手方向に測定された第1及び第2の長手方向制限部の厚さは、少なくとも150umである。別の実施形態では、長手方向に測定された第1及び第2の長手方向制限部2012、2014の厚さは、少なくとも250umである。別の実施形態では、長手方向に測定された第1及び第2の長手方向制限部2012、2014の厚さは、少なくとも400umである。
【0115】
一実施形態によれば、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、接着、糊付け、溶接、ボンディング、接合、はんだ付け、焼結、圧接、ろう付け、溶射接合、クランピング、ワイヤボンディング、リボンボンディング、超音波ボンディング、超音波溶接、抵抗溶接、レーザビーム溶接、電子ビーム溶接、誘導溶接、冷間溶接、プラズマ溶射、フレーム溶射、及びアーク溶射のうちの1つ以上のうちの任意の1つ以上によって、第1及び第2の縦方向増大制限部2001、2002に接続される。一実施形態では、電極構造の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材の対向する縦方向面は、接着剤によって第1及び第2の縦方向増大制限部200、2001に接続される。
【0116】
図9を参照すると、他の二次バッテリセル(図7及び図8)と比較して、本開示の態様は、バッテリサイクリングの間、放熱のための効率的熱伝導経路を提供する(中空矢印は、二次バッテリセルの内側の熱経路を示し、実線は、二次バッテリセルの外側を冷却するために使用される冷却経路を示す)。図9に見られるように、本明細書の態様によれば、直接的な熱伝導経路が、電極及び/又は対向電極構造に沿って二次バッテリの最大表面積表面(すなわち、縦方向面)に提供され、これらの表面の冷却によって相当量の熱が除去される。対照的に、図7及び図8では、排熱経路は、電極アセンブリの多数の異なる層と交差し、その結果、熱は、二次バッテリセルの表面に効率的に伝達されない。図11に示す実施形態では、例示的な筐体104は、2つの部分、すなわち、上部カバー1302及び底部ホルダ1303を備えてもよい。これらの2つの部分は、縦方向に重なり(図11及び図12)、互いにシールされてもよく、シールは、密閉型二次バッテリセルの側部に対して折り畳まれる。
【0117】
電極110及び対向電極112の集合体の部材は、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム又はアルミニウムイオンなどのキャリアイオンを吸収及び放出することができる電気活性材料を含む。一部の実施形態では、電極構造110集合体の部材は、アノード活性電気活性材料(負極と称されることもある)を含み、対向電極構造112集合体の部材は、カソード活性電気活性材料(正極と称されることもある)を含む。他の実施形態では、電極構造110集合体の部材は、カソード活性電気活性材料を含み、対向電極構造112集合体の部材は、アノード活性電気活性材料を含む。この段落に記載された実施形態及び例の各々において、負極活性材料は、例えば、微粒子凝集電極、微粒子材料のスラリーを形成し、層形状に鋳造することなどによって微粒子材料から形成された電極活性材料、又はモノリシック電極であってもよい。
【0118】
一実施形態によれば、電極アセンブリ106のアノードに対応する電極構造110に使用される電極活性材料は、二次バッテリ102及び/又は電極アセンブリ106の充電中にキャリアイオンが電極活性材料に挿入されると拡張する材料を含む。例えば、電極活性材料は、二次バッテリの充電中に、キャリアイオンとのインターカレーション又はキャリアイオンとの合金化などによってキャリアイオンを受け入れるアノード活性材料を、電極活性材料の体積の増加を引き起こすのに十分な量で含んでもよい。例えば、一実施形態では、二次バッテリ活性材料は、電極102が放電状態から充電状態に充電されるときに、電極活性材料1モル当たり1モルを超えるキャリアイオンを受け入れる容量を有する材料を含んでもよい。更なる例として、電極活性材料は、電極活性材料1モル当たり1.5モル以上のキャリアイオン、例えば電極活性材料1モル当たり2.0モル以上のキャリアイオン、更には電極活性材料1モル当たり2.5モル以上のキャリアイオン、例えば電極活性材料1モル当たり3.5モル以上のキャリアイオンを受け入れる容量を有する材料を含んでもよい。電極活性材料が受け入れるキャリアイオンは、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウムのうちの少なくとも1つであってもよい。かかる体積変化を提供するように拡張する電極活性材料の例としては、ケイ素(例えば、SiO)、アルミニウム、スズ、亜鉛、銀、アンチモン、ビスマス、金、白金、ゲルマニウム、パラジウム、並びにそれらの合金及び化合物のうちの1つ以上が挙げられる。例えば、一実施形態では、電極活性材料は、粒子状ケイ素、粒子状酸化ケイ素、及びそれらの混合物のうちの1つ以上などの粒子状形態のケイ素含有材料を含んでもよい。更に別の実施形態では、電極活性材料は、より小さい又は更に無視できる体積変化を示す材料を含み得る。例えば、一実施形態では、電極活性材料は、グラファイトなどの炭素含有材料を含んでもよい。更に別の実施形態では、電極構造はリチウム金属の層を含み、これは電極電流コレクタとして機能することができ、その上に、充電プロセス中にキャリアイオンがリチウム金属層に移動することによって電極活性材料が堆積する。
【0119】
例示的なアノード活性電気活性材料としては、グラファイト及びソフト又はハードカーボンなどの炭素材料、又はリチウムと合金を形成することができる種々の金属、半金属、合金、酸化物及び化合物のいずれかが挙げられる。アノード材料を構成することができる金属又は半金属の具体例としては、グラファイト、スズ、鉛、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、ケイ素、Si/C複合材料、Si/グラファイトブレンド、SiOx、多孔質Si、金属間Si合金、インジウム、ジルコニウム、ゲルマニウム、ビスマス、カドミウム、アンチモン、銀、亜鉛、ヒ素、ハフニウム、イットリウム、リチウム、ナトリウム、グラファイト、炭素、チタン酸リチウム、パラジウム、及びそれらの混合物が挙げられる。1つの例示的な実施形態では、アノード活性材料は、アルミニウム、スズ、若しくはケイ素、又はそれらの酸化物、それらの窒化物、それらのフッ化物、若しくはそれらの他の合金を含む。別の例示的な実施形態では、アノード活性材料は、ケイ素、酸化ケイ素、又はそれらの合金を含む。
【0120】
更なる実施形態では、アノード活性材料は、リチウム金属、リチウム合金、炭素、石油コークス、活性炭、黒鉛、ケイ素化合物、スズ化合物、及びそれらの合金を含み得る。一実施形態では、アノード活性材料として、難黒鉛化性炭素、黒鉛系炭素などの炭素、LiFe(0≦x≦1)、LiWO(0≦x≦1)、SnMe1-xMe′(Me:Mn、Fe、Pb、Ge、Me’:Al、B、P、Si、周期表の第1の族、第2の族及び第3の族に属する元素、ハロゲン、0<x≦1、1≦y≦3、1≦z≦8)などの金属複合酸化物、リチウム金属、リチウム合金、ケイ素系合金、スズ系合金、SnO、SnO、PbO、PbO、Pb3、Pb、Sb、Sb、Sb、GeO、GeO、Bi、Bi、Biなどの金属酸化物、ポリアセチレンなどの導電性高分子、Li-Co-Ni系物質などが挙げられる。一実施形態では、アノード活性材料は、天然黒鉛、人造黒鉛などの結晶質黒鉛、及びソフトカーボン、ハードカーボンなどの非晶質炭素を含む炭素系活性材料を含み得る。アノード活性材料に適した炭素材料の他の例は、黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解炭素、メソフェーズピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ、黒鉛化炭素繊維、及び石油又はコールタールピッチ由来コークスなどの高温焼結炭素を含み得る。一実施形態では、負極活性材料は、酸化スズ、硝酸チタン及びケイ素を含み得る。別の実施形態では、負極は、リチウム金属膜などのリチウム金属、又はリチウムとNa、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Al及びSnからなる群から選択される1つ以上のタイプの金属との合金などのリチウム合金を含み得る。更に別の実施形態では、アノード活性材料は、Si、Al、C、Pt、Sn、Pb、Ir、Ni、Cu、Ti、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Ca、Sr、Sb、Ba、Ra、Ge、Zn、Bi、In、Mg、Ga、Cd、Si合金、Sn合金、Al合金などのリチウムと合金化及び/又はインターカレートし得る金属化合物、SiO(0<v<2)、SnO、酸化バナジウム又はリチウムバナジウム酸化物などのリチウムイオンをドープ及び脱ドープすることができる金属酸化物、並びにSi-C複合体又はSn-C複合体などの金属化合物及び炭素材料を含む複合体を含み得る。例えば、一実施形態では、リチウムと合金化/インターカレートし得る材料は、リチウム、インジウム、スズ、アルミニウム、若しくはケイ素などの金属、又はそれらの合金、Li/3Ti/3O又はSnOなどの遷移金属酸化物、並びに人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コルク、メソカーボンマイクロビーズ(「MCMB」)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、又は天然黒鉛などの炭素質材料であってもよい。更に別の実施形態では、負極活性材料は、ナトリウム又はマグネシウムなどのキャリアイオンに適した組成物を含み得る。例えば、一実施形態では、負極活性材料は、層状炭素質材料と、層状炭素質材料の層間に配設された式NaSny-zの組成物とを含むことができ、Mは、Ti、K、Ge、P、又はそれらの組み合わせであり、0<x≦15、1≦y≦5、及び0≦z≦1である。
【0121】
一実施形態では、負極活性材料は、炭素系材料、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン、活性炭、炭素繊維、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維、カーボンナノチューブなどの導電性チューブ、フッ化炭素粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉末などの金属粉末、酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー、酸化チタンなどの導電性金属酸化物、又はポリフェニレン誘導体などの導電性材料などの導電性材料及び/又は導電性助剤を更に含み得る。また、金属メッシュなどの金属繊維、銅、銀、ニッケル、及びアルミニウムなどの金属粉、又はポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料を用いてもよい。更に別の実施形態では、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレン-ブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン-ペルフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、フッ化ビニリデン-クロロトリフルオロエチレンコポリマー、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン-ペンタフルオロプロピレンコポリマー、プロピレン-テトラフルオロエチレンコポリマー、エチレン-クロロトリフルオロエチレンコポリマー、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレンコポリマー、フッ化ビニリデン-ペルフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレンコポリマー、エチレン-アクリル酸コポリマーなどのうちの1つ以上のものなどの結合剤が提供されてもよく、単独又は混合物として使用されてもよい。
【0122】
例示的なカソード活性材料は、広範囲のカソード活性材料のいずれかを含む。例えば、リチウムイオンバッテリの場合、カソード活性材料は、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、リチウム-遷移金属酸化物、リチウム-遷移金属硫化物、及びリチウム-遷移金属窒化物から選択されるカソード材料を含むことができ、選択的に使用することができる。これらの遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、及び遷移金属窒化物の遷移金属元素は、d殻又はf殻を有する金属元素を含み得る。かかる金属元素の具体例として、Sc、Y、ランタノイド、アクチノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、及びAuなどを挙げることができる。追加のカソード活性材料としては、LiCoO、LiNi0.5Mn1.5、Li(NiCoAl)O、LiFePO、LiMnO、V、オキシ硫化モリブデン、リン酸塩、ケイ酸塩、バナジン酸塩、硫黄、硫黄化合物、酸素(空気)、Li(NiMnCo)O、及びそれらの組み合わせが挙げられる。更に、カソード活性材料層のための化合物は、リチウム、コバルト及び酸素を含む化合物(例えば、LiCoO)、リチウム、マンガン及び酸素を含む化合物(例えば、LiMn)及びリチウム鉄及びリン酸塩を含む化合物(例えば、LiFePO)などの金属酸化物又は金属リン酸塩を更に含むリチウム含有化合物を含み得る。一実施形態では、カソード活性材料は、リチウム酸化マンガン、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リン酸鉄リチウム、又は前述の酸化物の組み合わせから形成された複合酸化物のうちの少なくとも1つを含む。別の実施形態では、カソード活性材料は、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)など、又は1つ以上の遷移金属で置換された化合物、Li1+xMn2-x(xは0~0.33)、LiMnO、LiMn、LiMnOなどのリチウム酸化マンガン、リチウム銅酸化物(LiCuO)、LiV、LiFe、V、Cuなどの酸化バナジウム、LiNi1-x(M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、B又はGaであり、x=0.01~0.3)の化学式で表されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物、LiMn2-x(M=Co、Ni、Fe、Cr、Zn又はTa、x=0.01~0.1)又はLiMnMO(M=Fe、Co、Ni、Cu又はZn)の化学式で表されるリチウムマンガン複合酸化物、Liの一部がアルカリ土類金属イオンで置換されたLiMn、ジスルフィド化合物、Fe(MoOなどのうちの1つ以上を含み得る。一実施形態では、カソード活性材料は、式Li1+aFe1-xM’(PO4-b)Xのオリビン結晶構造を有するリチウム金属リン酸塩を含むことができ、M’は、Al、Mg、Ni、Co、Mn、Ti、Ga、Cu、V、Nb、Zr、Ce、In、Zn、及びYから選択される少なくとも1つであり、Xは、F、S、及びNから選択される少なくとも1つであり、-0.5≦a≦+0.5、0≦x≦0.5、及び0≦b≦0.1であり、LiFePO、Li(Fe,Mn)PO、Li(Fe,Co)PO、Li(Fe,Ni)POなどのうちの少なくとも1つである。一実施形態において、カソード活性材料は、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiNi1-yCo、LiCo1-yMn、LiNi1-yMn(0≦y≦1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2、0<b<2、0<c<2、及びa+b+c=2)、LiMn2-zNi、LiMn2-zCo(0<z<2)、LiCoPO及びLiFePOのうちの少なくとも1つ、又はそれらの2つ以上の混合物を含む。
【0123】
更に別の実施形態では、カソード活性材料は、元素硫黄(S8)、硫黄系化合物又はそれらの混合物を含み得る。硫黄系化合物としては、具体的には、Li(n≧1)、有機硫黄化合物、炭素-硫黄ポリマー((C:x=2.5~50、n≧2)などが挙げられる。更に別の実施形態では、カソード活性材料は、リチウム及びジルコニウムの酸化物を含み得る。
【0124】
更に別の実施形態では、カソード活性材料は、リチウムと、コバルト、マンガン、ニッケル、又はそれらの組み合わせなどの金属とのうちの少なくとも1つの複合酸化物を含むことができ、使用することができ、その例は、Li1-b(0.90≦a≦1、及び0≦b≦0.5)、Li1-b2-c(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiE2-b4-c(0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiNi1-b-cCo(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a≦2)、LiNi1-b-cCo2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cCo2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a≦2)、LiNi1-b-cMn2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi(0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、及び0.001≦d≦0.1)、LiNiCoMnGeO(0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、0≦d≦0.5、及び0.001≦e≦0.1)、LiNiG(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、LiCoG(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、LiMnG(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、LiMn(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、QO、QS、LiQS、V、LiV、LiX’O、LiNiVO、Li(3-f)(PO(0≦f≦2)、Li(3-f)Fe(PO(0≦f≦2)、及びLiFePOである。上記式において、Aは、Ni、Co、Mn、又はそれらの組み合わせであり、Mは、Al、Ni、Co、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、希土類元素、又はそれらの組み合わせであり、Dは、O、F、S、P、又はそれらの組み合わせであり、Eは、Co、Mn、又はそれらの組み合わせであり、Xは、F、S、P、又はそれらの組み合わせであり、Gは、Al、Cr、Mn、Fe、Mg、La、Ce、Sr、V、又はそれらの組み合わせであり、Qは、Ti、Mo、Mn、又はそれらの組み合わせであり、X’は、Cr、V、Fe、Sc、Y、又はそれらの組み合わせであり、Jは、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、又はそれらの組み合わせである。例えば、LiCoO、LiMn2x(x=1又は2)、LiNi1-xMn2x(0<x<1)、LiNi1-x-yCoMn(0≦x≦0.5、0≦y≦0.5)、又はFePOなどを用いることができる。一実施形態では、カソード活性材料は、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムニッケルコバルト酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物、リチウムニッケルコバルト酸化マンガン、リチウム酸化マンガン、又はリン酸鉄リチウムなどのリチウム化合物、ニッケル硫化物、銅硫化物、硫黄、鉄酸化物、又はバナジウム酸化物のうちの少なくとも1つを含む。
【0125】
一実施形態では、カソード活性材料は、NaFeO、NaMnO、NaNiO、又はNaCoOなどの式NaM の酸化物、又は式NaMn1-a によって表される酸化物(Mは少なくとも1つの遷移金属元素であり、0≦a<1)のうちの少なくとも1つなどのナトリウム含有物質を含み得る。代表的な正極活性材料としては、Na[Ni1/2Mn1/2]O、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]Oなど、Na0.44Mn1-a で表される酸化物、Na0.7Mn1-a 2.05an(Mは少なくとも1つの遷移金属元素であり、0≦a<1)で表される酸化物、NaFeSi1230又はNaFeSi12OとしてのNa Si1230(Mは少なくとも1つの遷移金属元素であり、2≦b≦6、及び2≦c≦5)で表される酸化物、NaFeSi18又はNaMnFeSi18などのNa Si18(Mは少なくとも1つの遷移金属元素、3≦d≦6、及び1≦e≦2)で表される酸化物、NaFeSiOなどのNa Si(Mは遷移金属元素、マグネシウム(Mg)及びアルミニウム(Al)から選択される少なくとも1つの元素、1≦f≦2、及び1≦g≦2)で表される酸化物、NaFePO、NaFe(PO、Na(PO、NaCo(POなどのリン酸塩、NaFeBO又はNaFe(BOなどのホウ酸塩、NaFeF又はNaMnFなどのNa(Mは少なくとも1つの遷移金属元素、2≦h≦)で表されるフッ化物、Na(PO、Na(POFOなどのフルオロリン酸塩などが挙げられる。正極活性材料は、前述したものに限定されず、好適な正極活性材料は、当該技術分野で使用されるものであるならば、いずれも使用可能である。一実施形態では、正極活性材料は、好ましくは、NaMnO、Na[Ni1/2Mn1/2]O及びNa2/3[Fe1/2Mns1/2]Oなどの層状型酸化物カソード材料、Na(PO及びNaCo(POなどのリン酸塩カソード、又はNa(PO及びNa(POFOのようなフルオロリン酸塩カソードを含む。
【0126】
一実施形態では、電極電流コレクタは、負極電流コレクタを含むことができ、金属材料などの好適な伝導性材料を含み得る。例えば、一実施形態では、負極電流コレクタは、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、パラジウム、焼成炭素、か焼炭素、インジウム、鉄、マグネシウム、コバルト、ゲルマニウム、リチウム、炭素、ニッケル、チタン、銀で表面処理された銅又はステンレス鋼の材料、アルミニウム-カドミウム合金、及び/又はそれらの他の合金のうちの少なくとも1つを含み得る。別の例として、一実施形態では、負極電流コレクタは、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、銅又はステンレス鋼の炭素による表面処理材料、ニッケル、チタン、銀、アルミニウム-カドミウム合金、及び/又はそれらの他の合金のうちの少なくとも1つを含む。一実施形態では、負極電流コレクタは、銅及びステンレス鋼のうちの少なくとも1つを含む。
【0127】
一実施形態では、対向電極電流コレクタは、正極電流コレクタを備えることができ、金属材料などの好適な伝導性材料を備えることができる。一実施形態では、電極電流コレクタは、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成炭素、焼結炭素、炭素、ニッケル、チタン、銀、及び/又はそれらの合金によるアルミニウム又はステンレス鋼の表面処理材料のうちの少なくとも1つを含む。一実施形態では、電極電流コレクタはアルミニウムを含む。
【0128】
更に別の実施形態では、カソード活性材料は、導電助剤及び/又は結合剤のうちの1つ以上を更に含むことができ、これは、例えば、本明細書のアノード活性材料について説明される導電助剤及び/又は結合剤のうちのいずれかであってもよい。
【0129】
特定の実施形態によれば、電気絶縁性セパレータ層130は、電極構造110の集合体の各部材を対向電極構造112の集合体の各部材から電気的に絶縁することができる。電気絶縁性セパレータ層は、電気的短絡を防止すると同時に、電気化学セル内の電流の通過中に回路を閉じるのに必要なイオン電荷キャリアの輸送も可能にするように設計される。一実施形態では、電気絶縁性セパレータ層は微孔質であり、電解質、例えば非水性液体又はゲル電解質が浸透している。あるいは、電気絶縁性セパレータ層は、固体電解質、すなわち、固体イオン伝導体を含んでもよく、これは、バッテリ内のセパレータ及び電解質の両方として機能することができる。
【0130】
特定の実施形態では、電気絶縁性セパレータ層130は、典型的には、非水性電解質を浸透させることができる微孔質セパレータ材料を含み、例えば、一実施形態では、微孔質セパレータ材料は、少なくとも50Å、より典型的には約2,500Åの範囲の直径、及び約25%~約75%の範囲、より典型的には約35~55%の範囲の多孔率を有する細孔を含む。更に、微孔質セパレータ材料に非水性電解質を浸透させて、電極及び対向電極の集合体の隣接する部材間のキャリアイオンの伝導を可能にし得る。特定の実施形態では、例えば、微孔質セパレータ材料の多孔率を無視すると、充電又は放電サイクル中のイオン交換のための電極構造110集合体の部材と対向電極構造112集合体の最も近い部材(複数可)(すなわち、「隣接対」)との間の電気絶縁性セパレータ材料の少なくとも70体積%は、微孔質セパレータ材料であり、別の言い方をすれば、微孔質セパレータ材料は、電極構造110の集合体の部材と対向電極112の構造集合体の最も近い部材との間の電気絶縁性材料の少なくとも70体積%を構成する。
【0131】
一実施形態では、微孔質セパレータ材料は、粒子状材料及び結合剤を含み、少なくとも約20体積%の多孔率(空隙率)を有する。微孔質セパレータ材料の細孔は、少なくとも50Åの直径を有し、典型的には約250~2,500Åの範囲内に入る。微孔質セパレータ材料は、典型的には、約75%未満の多孔率を有する。一実施形態では、微孔質セパレータ材料は、少なくとも約25体積%の多孔率(空隙率)を有する。一実施形態では、微孔質セパレータ材料は、約35~55%の多孔率を有する。
【0132】
微孔質セパレータ材料用の結合剤は、広範囲の無機又はポリマー材料から選択することができる。例えば、一実施形態では、結合剤は、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロプロペンなどを含有するモノマーから誘導されるフルオロポリマーなどの有機ポリマー材料であってもよい。別の実施形態では、結合剤は、種々の分子量及び密度の範囲のいずれかを有するポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリブテンなどのポリオレフィンである。別の実施形態では、結合剤は、エチレン-ジエン-プロペンターポリマー、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアセタール、及びポリエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリアクリルアミド、ポリビニルエーテル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル及びポリエチレンオキシドからなる群から選択される。別の実施形態では、結合剤は、アクリレート、スチレン、エポキシ、及びシリコーンからなる群から選択される。他の好適な結合剤は、ポリフッ化ビニリデン-コ-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-コ-トリクロロエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン-コ-酢酸ビニル、ポリエチレンオキシド、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシメチルセルロース、アクリロニトリル-スチレン-ブタジエンコポリマー、ポリイミド又はそれらの混合物から選択されてもよい。更に別の実施形態では、結合剤は、ポリフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン、ポリフッ化ビニリデン-トリクロロエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリエチレンオキシド、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルセルロース、シアノエチルスクロース、プルラン、カルボキシルメチルセルロース、アクリロニトリルスチレンブタジエンコポリマー、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンナフタレン、及び/又はそれらの組み合わせのいずれかから選択されてもよい。別の実施形態では、結合剤は、前述のポリマーのうちの2つ以上のコポリマー又はブレンドである。
【0133】
微孔質セパレータ材料に含まれる粒子状材料はまた、広範囲の材料から選択されてもよい。概して、かかる材料は、動作温度で比較的低い電子及びイオン伝導性を有し、微孔質セパレータ材料に接触するバッテリ電極又は電流コレクタの動作電圧下で腐食しない。例えば、一実施形態では、粒子材料は、1×10-4S/cm未満のキャリアイオン(例えば、リチウム)の伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-5S/cm未満のキャリアイオン伝導率を有する。更なる例として、一実施形態では、粒子状材料は、1×10-6S/cm未満のキャリアイオン伝導率を有する。例えば、一実施形態では、粒子状材料は、ケイ酸塩、リン酸塩、アルミン酸塩、アルミノケイ酸塩、及び水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物からなる群から選択される無機材料である。例示的な粒子状材料としては、粒子状ポリエチレン、ポリプロピレン、TiO-ポリマー複合体、シリカエアロゲル、ヒュームドシリカ、シリカゲル、シリカヒドロゲル、シリカキセロゲル、シリカゾル、コロイド状シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、カオリン、タルク、珪藻土、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、又はそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、一実施形態では、粒子状材料は、TiO、SiO、Al、GeO、B、Bi、BaO、ZnO、ZrO、BN、Si、Geなどの粒子状酸化物又は窒化物を含む。例えば、P.Arora and J.Zhang,“Battery Separators“Chemical Reviews 2004,104,4419-4462を参照されたい。他の好適な粒子は、BaTiO、Pb(Zr,Ti)O(PZT)、Pb1-xLaZr1-yTi(PLZT)、PB(MgNb2/3)O-PbTiO(PMN-PT)、ハフニア(HfO)、SrTiO、SnO、CeO、MgO、NiO、CaO、ZnO、ZrO、Y、Al、TiO、SiC又はそれらの混合物を含み得る。一実施形態では、粒子状材料は、約20nm~2マイクロメートル、より典型的には200nm~1.5マイクロメートルの平均粒径を有する。一実施形態では、粒子状材料は、約500nm~1マイクロメートルの平均粒径を有する。
【0134】
更に別の実施形態では、電気絶縁性セパレータ130は、例えば固体バッテリにおけるように、固体電解質を含む。概して言えば、固体電解質は、液体又はゲル電解質の添加を必要とすることなく、キャリアイオンの輸送を促進することができる。特定の実施形態によれば、固体電解質が提供される場合、固体電解質は、それ自体、電極間に絶縁を提供し、それを通したキャリアイオンの通過を可能にすることが可能であってもよく、構造に浸透する液体電解質の添加を要求しなくてもよい。
【0135】
一実施形態では、二次バッテリ102は、有機液体電解質、無機液体電解質、水性電解質、非水性液体電解質、固体ポリマー電解質、固体セラミック電解質、固体ガラス電解質、ガーネット電解質、ゲルポリマー電解質、無機固体電解質、溶融型無機電解質などのいずれかであり得る電解質を含み得る。液体電解質の有無にかかわらず、電気絶縁性セパレータ130の他の配置及び/又は構成も提供され得る。一実施形態では、固体電解質は、電気絶縁を提供することができると同時に、それを通してキャリアイオンを伝導することもできるセラミック又はガラス材料を含み得る。イオン伝導性材料の例としては、ガーネット材料、硫化物ガラス、リチウムイオン伝導性ガラスセラミック、又はリン酸塩セラミック材料を挙げることができる。一実施形態では、固体ポリマー電解質は、ポリエチレンオキシド(PEO)系、ポリ酢酸ビニル(PVA)系、ポリエチレンイミン(PEI)系、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、LiPON(リチウムリン酸窒化物)、及びポリメタクリル酸メチル(PMMA)系ポリマー又はそれらのコポリマーから形成されるポリマーのいずれかを含み得る。別の実施形態では、LiS及びPのうちの少なくとも1つなどのリチウム及び/又はリンのうちの少なくとも1つ、及び/又はSiS、GeS、LiPS、Li、LiSiS、LiS-P、及び50LiSiO、50LiBO、及び/又はBなどの他の硫化物を含む硫化物系固体電解質などの硫化物系固体電解質を提供することができる。固体電解質の更に他の実施形態は、LiN、LiI、LiNI、LiN-LiI-LiOH、LiSiO、LiSiO-LiI-LiOH、LiSiS、LiSiO、LiSiO-LiI-LiOH、及びLiPO-LiS-SiS、LiS-P、LiS-P-LSiO、LiS-Ga-GeS、LiS-Sb-GeS、Li3.25-Ge0.25-P0.75、(La、Li)TiO(LLTO)、LiLaCaTa12、LiLaANb12(A=Ca、Sr)、LiNdTeSbO12、LiBO2.50.5、LiSiAlO、Li1+xAlGe2-x(PO(LAGP)、Li1+xAlTi2-x(PO(LATP)、Li1+xTi2-xAlSi(PO3-y、LiAlZr2-x(PO、LiTiZr2-x(POなどのリチウム(Li)の窒化物、ハロゲン化物、及び硫酸塩を含み得る。固体電解質の更に他の実施形態は、例えば、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許第10,361,455号に記載されているようなガーネット材料を含み得る。一実施形態では、ガーネット固体電解質は、一般式X(SiOを有するネソケイ酸塩であり、Xは、Ca、Mg、Fe、又はMnなどの二価カチオンであってもよく、又はYは、Al、Fe、又はCrなどの三価カチオンであってもよい。
【0136】
組み立てられたエネルギー貯蔵デバイスの一実施形態によれば、電気絶縁性セパレータは、二次バッテリ電解質としての使用に適した非水電解質が浸透した微孔質セパレータ材料を含む。典型的には、非水性電解質は、有機溶媒及び/又は溶媒混合物中に溶解されたリチウム塩及び/又は塩の混合物を含む。例示的なリチウム塩としては、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCl、及びLiBrなどの無機リチウム、並びにLiB(C、LiN(SOCF、LiN(SOCF、LiNSOCF、LiNSOCF、LiNSO、LiNSO11、LiNSO13、及びLiNSO15などの有機リチウム塩などが挙げられる。更に別の例として、電解質は、例えば、NaClO、NaPF、NaBF、NaCFSO、NaN(CFSO、NaN(CSO、NaC(CFSOのうちの任意の1つ以上など、その中に溶解されたナトリウムイオンを含み得る。マグネシウム及び/又はカリウムの塩も同様に提供することができる。例えば、塩化マグネシウム(MgCl)、臭化マグネシウム(MgBr)、又はヨウ化マグネシウム(MgI)などのマグネシウム塩、及び/又は、過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO)、硝酸マグネシウム(Mg(NO)、硫酸マグネシウム(MgSO)、テトラフルオロホウ酸マグネシウム(Mg(BF)、テトラフェニルホウ酸マグネシウム(Mg(B(C、ヘキサフルオロリン酸マグネシウム(Mg(PF)、ヘキサフルオロヒ酸マグネシウム(Mg(AsF)、パーフルオロアルキルスルホン酸マグネシウム((Mg(Rf1SO)、Rf1はパーフルオロアルキル基)、マグネシウムパーフルオロアルキルスルホニルイミド(Mg((Rf2SON)、Rf2はパーフルオロアルキル基)、マグネシウムヘキサアルキルジシラジド((Mg(HRDS))、Rはアルキル基)からなる群から選択される少なくとも1つであり得るマグネシウム塩が提供されてもよい。リチウム塩を溶解する有機溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、及び鎖状エーテル類が挙げられる。環状エステルの具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2-メチル-γ-ブチロラクトン、アセチル-γ-ブチロラクトン、及びγ-バレロラクトンが挙げられる。鎖状エステルの具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、プロピオン酸アルキル、マロン酸ジアルキル、及び酢酸アルキルが挙げられる。環状エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、アルキル-1,3-ジオキソラン、及び1,4-ジオキソランが挙げられる。鎖状エーテルの具体例としては、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、及びテトラエチレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
【実施例
【0137】
以下の非限定的な例は、図14A図26を参照して、本発明の態様を更に例示するために提供される。以下の例に開示される技術は、本発明者らが本発明の実施において良好に機能することを見出したアプローチを表し、したがって、その実施のための様式の例を構成すると考えられ得ることが、当業者によって理解されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示される特定の実施形態において多くの変更を行うことができ、依然として同様又は類似の結果を得ることができることを理解すべきである。
【0138】
充電受け入れ及び放電率能力試験プロトコル
セルのCレートは、0.1Cで測定されたサイクル1の容量を使用して決定された。充電受け入れ試験に使用されたプロトコルは、以下の通りであった。標準的な0.33Cサイクリングプロトコルを25サイクル使用した後、指定された充電Cレートを所与のサイクルに入力した。充電受け入れ試験のために、2サイクル毎に、0.04Cの電流カットオフを使用する、4.2Vの充電電圧のトップでの定電圧ステップを有する標準0.33C定電流充電、続いて充電のトップでの5分間の休止、続いて2.5Vの電圧カットオフを有する0.33C定電流放電、続いて充電のボトムでの5分間の休止を使用した。次いで、各交互サイクルは、以下を含む充電率を使用した。1C、2C、3C、4C、5C、6C、7C、8C、9C、又は10Cであり、他の点では同じプロトコル、すなわち、指定されたCレートでの定電流充電、続いて0.04Cの電流カットオフで充電のトップ4.2Vでの定電圧保持、続いて充電のトップでの5分間の休止、続いて2.5Vの電圧カットオフでの0.33Cの定電流放電である。次いで、放電率試験のために、0.33Cの定電流放電を特定のレート、すなわち4Cまでの放電に置き換えたことを除いて、同じセルを使用して、上記の標準プロトコルを使用してセルを放電させた。連続サイクルを使用して、電流を傾斜させ、0.2C、0.5C、1C、2C、3C、4Cの放電率を含んだ。
【0139】
以下の例は、EXP4049(約530Wh/L)から充電及び放電率能力試験並びに高レートサイクル試験のために転用されたバッテリを提供した。これらのセルは、3.6mAh/cmNMC622電極を使用し、これは、96.4重量%の活性材料、3.2g/ccの密度、及びPOR型SiOアノードを有し、これは、2.5~4.2Vのセルカットオフ電圧を使用して形成した後、80%の緩衝液及び標的26%のアノード形成多孔率で平衡化した。
【0140】
実施例1-充電率能力
表1及び表2は、充電率、放電率、アンペア時の単位での定電流充電ステップ(CC)容量、充電のセルトップでの定電圧充電ステップ(CV)容量、及び充電容量の>80%で最初に記録された時間を示している。良好な再現性が、2つのセル(表1に示されるようなTM40142及び表2に示されるようなTM39713)を用いて示され、10C(2.53アンペア)の最大試験レートは、80%SOCまで5.2分に近づいた。
【表1】

【表2】
【0141】
表1及び表2を支持する際に、TM39713及びTM40142についての電流(A)及び電圧(V)対時間(分)プロットを、図14A図14Cに更に示した。これらのプロットは、充電率1C~10Cに対する相対的なCC及びCVステップ時間、並びにCC及びCVステップに使用される電流を示している。図19は、NMC-622セルを使用した種々のCレートでのSOC対サイクルタイム及び充電時間のプロットを示し、図20は、結果を要約している。更に、図26に示されるように、6Cの充電率で、600サイクル超が、最小の容量損失(約5%)で達成された。
【0142】
実施例2-放電率能力
表3及び表4は、比較のために0.1C基準サイクル52及び0.2C基準サイクル53に対して正規化された放電率を示す(*サイクル52は、DOE標準基準プロトコルに従って、10%SOC毎に1C放電パルス及び0.75C充電パルスを含んだ)。また、充電率、放電率(C/25 CVステップ)及び放電容量もアンペア時の単位で示されている。試験した最大4C放電率は、C/10容量に正規化した場合、およそ88%であることが分かった。
【表3】

【表4】
【0143】
図15A図15Dは、示されたサイクルについてのTM39713及びTM40142についての電流(A)及び電圧(V)対時間(分)プロットを有する表3及び表4についての支持データを提供する。図16は、容量の関数としての温度プロファイルとともに、C/5~4Cの範囲の放電率を有する同じ2つのセルについてのサイクル53~58からの放電電圧曲線を示している。これらのセルで観察された放電率能力は、BASFから入手したNMC 622材料の基本レート能力によって予想されるものを超えていた。セルの表面上に直接配置された熱電対を使用して、SOCの関数として表面温度を監視し、充電底近くで4Cレートで表面が50℃を超えることを示した。30℃の試験チャンバ設定点と比較して上昇したセル温度は、1C以上のレートでのレート能力の増加の原因である可能性が高く、製造業者の仕様書から室温で1Cで約90%であると予想された。
【0144】
図16は、表3及び表4に記載されるように、C/25 CVステップでの全てのサイクルにおいて、標準C/3充電率でC/5~4C放電率で試験されたレートを用いた、示されたサイクルについてのセルTM39713(左)及びTM40142(右)についてのセル電圧(V)及びセル温度(℃)対容量(Ah)を示している。
【0145】
放電容量及び平均放電電圧を表5において比較したところ、3つのセル(TM39713、TM40142及び参照セルTM36721)全てについて同様の値を示し、TM39713及びTM40142は、表1に示すサイクルの間、10Cまでの充電受け入れ試験後に損傷を受けなかったことが示唆された。
【表5】
【0146】
実施例3-高レートサイクル寿命安定性
図17は、EXP4049型セルTM39059及びTM40136のサイクル数に対するセル容量(Ah)、平均放電電圧(V)、及び平均充電電圧と平均放電電圧との間の差DeltaAveCell_V(V)を示している。サイクル5~29では、C/3充電及び放電率を使用し、充電のトップでC/25 CVステップを用いた。サイクル32以上では、6C充電ステップ(C/25 CVステップを伴う)及び1C放電ステップが、前述の電流パルスルーチンを伴う標準米国エネルギー省定義試験プロトコルとともに、標準C/3基準サイクルが使用された50サイクル間隔を除いて、サイクル毎に使用された。
【0147】
図21は、C/25 CVステップを用いた6C/1C充電/放電率でサイクルされたセル(CellInt=39059及びCellInt=40136)と比較した、C/25 CVステップを用いた0.33C/0.33C充電/放電率を使用してサイクルされたセル(CellInt=32266)を示し、サイクル数に対してプロットされた放電容量、平均放電電圧、平均充電電圧と平均放電電圧との差DeltaAveCell_V、及び正規化容量保持(サイクル32を基準として使用)を含む。50サイクル毎に、1C放電パルス及び0.75C充電パルスを有するC/10放電を使用するDOE定義診断サイクルと、標準0.33C/0.33C診断サイクル(図示せず)と、を有する。
【0148】
セルTM39059及びTM40136は両方とも、6C充電及び1C放電試験プロトコルを使用して、>350サイクルで安定かつ再現可能な性能を示した。図18A図18Bは、サイクル40とサイクル180との間の10サイクル毎のアンペア単位の電流及び温度対容量とともに、同一セルの充電及び放電電圧プロファイルを示している。両方のセルは、充電プロファイル中に有意に上昇した温度を示し、温度は、サイクル40での充電のトップ近くで58℃を超えた。この最高温度は、サイクル180の充電のトップ近くで57℃近くまで低下した。30℃の試験チャンバ内のストレスの多い試験条件から生じる高温は、標準C/3サイクリング試験と比較して、サイクル寿命及び安定性に悪影響を及ぼした。
【0149】
図22図26は、本開示の実施形態による構造で達成可能な充電率の更なる例を提供する。
【0150】
以下の実施形態は、本開示の態様を例示するために提供されるが、実施形態は、限定することを意図するものではなく、他の態様及び/又は実施形態も提供され得る。
【0151】
実施形態1.二次バッテリ用電極アセンブリであって、
電極アセンブリは、仮想三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する互いに垂直な横軸、長手方向軸、及び縦軸と、長手方向に互いに分離された対向する長手方向端面と、電極アセンブリの長手方向軸AEAを囲み、第1の長手方向端面及び第2の長手方向端面を接続する側面と、を有し、側面は、長手方向軸の対向する縦方向側の縦方向に互いに分離された対向する縦方向面、長手方向軸の対向する横方向側の横方向に互いに分離された対向する横方向面を有し、対向する長手方向面は、合計表面積LSAを有し、対向する横方向面は、合計表面積TSAを有し、対向する縦方向面は、合計表面積VSAを有し、
電極アセンブリは、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体を更に含み、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体の部材は、長手方向に沿って交互の順序で配置される、電極アセンブリ。
実施形態2.電極構造集合体の部材は、電極活性材料層に隣接する電極電流コレクタを備え、電極活性材料層は、対向する横方向端部を備え、対向電極構造集合体の部材は、対向電極活性材料層に隣接する対向電極電流コレクタを備え、対向電極活性材料層は、対向する横方向端部を備える、実施形態1に記載の電極アセンブリ。
実施形態3.電極アセンブリは、単位セルの集合体を備え、単位セル集合体の各部材は、長手方向に直列に積層された、電極電流コレクタの単位セル部分と、電極活性材料層と、電気絶縁性セパレータと、対向電極活性材料層と、対向電極電流コレクタの単位セル部分と、を備える、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態4.電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離された対向する電極電流コレクタ表面を有し、対向電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離された対向する対向電極電流コレクタ表面を有し、対向する電極電流コレクタ表面のうちの1つは、電極活性材料層で被覆された被覆領域と、電極活性材料層を有しない非被覆領域と、を備え、非被覆領域は、電極電流コレクタの横方向端部のうちの1つの近傍にある、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態5.電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離される対向する電極電流コレクタ表面を有し、対向電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離される対向する対向電極電流コレクタ表面を有し、対向する対向電極電流コレクタ表面のうちの1つは、対向電極活性材料層で被覆される被覆領域と、対向電極活性材料層を有しない非被覆領域と、を備え、非被覆領域は、対向電極電流コレクタの横方向端部のうちの1つの近傍にある、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態6.電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離された対向する電極電流コレクタ表面を有し、対向電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離された対向する対向電極電流コレクタ表面を有し、対向電極電流コレクタ表面の各々は、電極活性材料層で被覆された被覆領域と、電極活性材料層を有しない非被覆領域と、を備え、非被覆領域は、電極電流コレクタの横方向端部のうちの1つの近傍にある、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態7.電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離される対向する電極電流コレクタ表面を有し、対向電極電流コレクタは、長手方向に互いに分離される対向する対向電極電流コレクタ表面を有し、対向する対向電極電流コレクタ表面の各々は、対向電極活性材料層で被覆される被覆領域と、対向電極活性材料層を有しない非被覆領域と、を備え、非被覆領域は、対向電極電流コレクタの横方向端部のうちの1つの近傍にある、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態8.電極構造集合体の部材は、電極活性材料層に隣接する電極電流コレクタを備え、電極活性材料層は、対向する横方向端部を備え、対向電極構造集合体の部材は、対向電極活性材料層に隣接する対向電極電流コレクタを備え、対向電極活性材料層は、対向する横方向端部を備え、
電極構造集合体の各部材は、隣接する電極活性材料層によって部分的に被覆された電極電流コレクタを備え、電極電流コレクタは、(i)隣接する電極活性材料層によって被覆され、隣接する電極活性材料層の対向する第1及び第2の横方向端部の間に延在する電極電流コレクタ本体領域と、(ii)電極電流コレクタの第1又は第2の横方向端部上の電極電流コレクタ端部領域と、を有し、電極電流コレクタ端部領域は、電極電流コレクタ端部領域と同じ横方向側にある隣接する電極活性材料層の第1又は第2の横方向端部によって境界付けられ、第1又は第2の横方向端部を越えて延在する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態9.電極構造集合体の部材は、電極活性材料層に隣接する電極電流コレクタを備え、電極活性材料層は、対向する横方向端部を備え、対向電極構造集合体の部材は、対向電極活性材料層に隣接する対向電極電流コレクタを備え、対向電極活性材料層は、対向する横方向端部を備え、
対向電極構造集合体の各部材は、隣接する対向電極活性材料層によって部分的に被覆された対向電極電流コレクタを備え、対向電極電流コレクタは、(i)隣接する対向電極活性材料層によって被覆され、隣接する対向電極活性材料層の対向する第1及び第2の横方向端部の間に延在する対向電極電流コレクタ本体領域と、(ii)対向電極電流コレクタの第1又は第2の横方向端部上の対向電極電流コレクタ端部領域と、を有し、対向電極電流コレクタ端部領域は、対向電極電流コレクタ端部領域と同じ横方向側にある隣接する対向電極活性材料層の第1又は第2の横方向端部によって境界付けられ、第1又は第2の横方向端部を越えて延在する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、
実施形態10.電極アセンブリは、電極構造集合体の部材からの電流を電気的にプールするために、電極電流コレクタの電極電流コレクタ端部領域に接続された電極バスバーを更に備える、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態11.電極アセンブリは、対向電極構造集合体の部材からの電流を電気的にプールするために、対向電極電流コレクタの対向電極電流コレクタ端部領域に接続された対向電極バスバーを更に備える、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態12.電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)は、電極電流コレクタ端部領域と同じ横方向側にある隣接する電極活性材料層の第1又は第2の横方向端部から、電極電流コレクタ端部領域が電極バスバーと接続する領域まで測定される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態13.対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)は、対向電極電流コレクタ端部領域と同じ横方向側にある隣接する対向電極活性材料層の第1又は第2の横方向端部から、対向電極電流コレクタ端部領域が対向電極バスバーと接続する領域まで測定される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態14.電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、電極電流コレクタ本体領域の対向する縦方向面の間で測定される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態15.縦方向における対向電極電流コレクタ本体領域の高さ(HCBR)は、対向電極電流コレクタ本体領域の対向する縦方向面の間で測定される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態16.電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)は、電極電流コレクタ端部領域の対向する縦方向面の間で測定される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態17.対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)は、対向電極電流コレクタ端部領域の対向する縦方向面の間で測定される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態18.電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
ER<0.5×HBR
実施形態19.電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
ER<0.4×HBR
実施形態20.電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
ER<0.3×HBR
実施形態21.対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
CER<0.5×HCBR
実施形態22.対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
CER<0.4×HCBR
実施形態23.対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
CER<0.3×HCBR
実施形態24.電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
ER>0.5×HBR
実施形態25.電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
ER>0.7×HBR
実施形態26.電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)及び電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
ER>0.9×HBR
実施形態27.対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
CER>0.5×HCBR
実施形態28.対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれか
CER>0.7×HCBR
実施形態29.対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)及び対向電極電流コレクタ本体領域の縦方向の高さ(HCBR)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
CER>0.9×HCBR
実施形態30.電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LER)及び電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HER)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
ER/HER<1。
実施形態31.対向電極電流コレクタ端部領域の横方向の長さ(LCER)及び対向電極電流コレクタ端部領域の縦方向の高さ(HCER)は、以下の関係を満たす、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
CER/HCER<1。
実施形態32.電極構造集合体の部材は、長手方向に互いに分離された対向表面を有する電極電流コレクタ端部領域を備え、電極電流コレクタ端部領域の対向表面のうちの少なくとも1つは、その上に配設された熱伝導性材料の層を備える、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態33.電極電流コレクタ端部領域は、対向表面のうちの少なくとも1つを介して電極バスバーに電気的に接続し、熱伝導性材料の層は、対向表面の他方の上に配設される、実施形態32に記載の電極アセンブリ。
実施形態34.対向電極構造集合体の部材は、長手方向に互いに分離された対向表面を有する対向電極電流コレクタ端部領域を備え、対向電極電流コレクタ端部領域の対向表面のうちの少なくとも1つは、その上に配設された熱伝導性材料の層を備える、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態35.対向電極電流コレクタ端部領域は、対向表面のうちの少なくとも一方を介して対向電極バスバーに電気的に接続し、熱伝導性材料の層は、対向表面の他方の上に配設される、実施形態34に記載の電極アセンブリ。
実施形態36.熱伝導性材料は、熱伝導性セラミック材料を含む、実施形態32~35のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態37.電極電流コレクタ端部領域の長さLERは、(i)電極電流コレクタ端部領域と同じ横方向側にある隣接する電極活性材料層の第1又は第2の横方向端部から、(ii)電極電流コレクタ端部領域と電極バスバーとの電気接続の領域までである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態38.対向電極電流コレクタ端部領域の長さLCERは、(i)対向電極電流コレクタ端部領域と同じ横方向側にある隣接する対向電極活性材料層の第1又は第2の横方向端部から、(ii)対向電極電流コレクタ端部領域と対向電極バスバーとの電気的接続の領域までである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ。
実施形態39.実施形態1~38のいずれかに記載の電極アセンブリを備える密閉型二次バッテリセルであって、密閉型二次バッテリは、充電状態と放電状態との間で充電可能であり、密閉型二次バッテリは、気密封止筐体を備える、密閉型二次バッテリセル。
実施形態40.二次バッテリセルは、二次バッテリセルの充電又は放電中に発生するガスを収容するために、気密封止筐体内の外部に位置する1つ以上のガス収容コンパートメントを備え、1つ以上のガス収容コンパートメントは、(i)電極アセンブリの横方向側で気密封止筐体と電極アセンブリとの間にガスを収容するために横方向に電極アセンブリの横方向端面の外部に位置する横方向収容コンパートメント、及び(ii)電極アセンブリの長手方向側で気密封止筐体と電極アセンブリとの間にガスを収容するために長手方向に電極アセンブリの長手方向端面、の外部に位置する長手方向収容コンパートメントのうちの任意の1つ以上を備える、実施形態39に記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態41.横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上は、二次バッテリセルの充電又は放電の間に電極アセンブリから発生したガスの体積VX、Yを含むように構成されている、実施形態40に記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態42.横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上は、二次バッテリセルの充電又は放電中に電極アセンブリから放出されるガスの体積VX、Yを収容するように構成され、これは、気密封止筐体と電極アセンブリの縦方向側のいずれかの上の電極アセンブリとの間に収容される、二次バッテリセルの充電又は放電中に電極アセンブリから放出されるガスの任意の体積Vよりも大きい、実施形態40又は41に記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態43.横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上は、単独で又は互いに組み合わされて、気密封止筐体と電極アセンブリのいずれかの縦方向側の電極アセンブリとの間の任意の空間よりも大きな体積を有する、実施形態39~42のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態44.横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上に含まれるガスの体積Vxyは、電極アセンブリの縦方向側のいずれかに含まれるガスの体積Vzの少なくとも1.5倍、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、及び/又は少なくとも10倍である、実施形態39~43のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態45.実質的に、ガスの体積Vzは、電極アセンブリのいずれの縦方向側にも含まれない、実施形態39~44のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態46.横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上は、密閉型二次セルの体積の少なくとも4%であるガスの体積Vxyを含有するように構成される、実施形態39~45のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態47.横方向及び長手方向収容コンパートメントのうちの1つ以上は、密閉型二次セルの体積の少なくとも5%であるガスの体積Vxyを含有するように構成される、実施形態39~46のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態48.気密封止筐体は、可撓性ポリマー筐体材料を含み、1つ以上の横方向及び長手方向収容コンパートメントは、密閉型二次バッテリセルの充電又は放電時に、横方向及び長手方向のうちの少なくとも1つにおける気密封止筐体の拡張によって形成される、実施形態39~47のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態49.密閉型二次バッテリセルは、一組の電極制限部を備え、一組の電極制限部は、縦方向に互いに分離された第1及び第2の縦方向増大制限部を備える縦方向制限システムを備え、第1及び第2の縦方向増大制限部は、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材に接続され、縦方向制限システムは、電極アセンブリの縦方向の増大を抑制することができる、実施形態39~48のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態50.気密封止筐体は、縦方向に互いに分離された対向する第1及び第2の縦方向側、を備え、第1及び第2の縦方向側の各々は、電極アセンブリに面し、第1及び第2の縦方向増大制限部にそれぞれ取り付けられた内部縦方向面を備える、実施形態39~49のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態51.気密封止筐体の第1及び第2の縦方向側の内部縦方向面は、接着、ろう付け、糊付け、溶接、ボンディング、接合、はんだ付け、焼結、圧接、ろう付け、溶射接合、クランピング、ワイヤボンディング、リボンボンディング、超音波ボンディング、超音波溶接、抵抗溶接、レーザビーム溶接、電子ビーム溶接、誘導溶接、冷間溶接、プラズマ溶射、フレーム溶射、及びアーク溶射のいずれかによって、第1及び第2の縦方向増大制限部に取り付けられる、実施形態50に記載の密閉型二次バッテリセル。
実施形態52.密閉型二次バッテリセルを充電する方法であって、少なくとも1Cのレートで充電することを含む、方法。
実施形態53.少なくとも2Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態54.少なくとも3Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態55.少なくとも4Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態56.少なくとも6Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態57.少なくとも10Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態58.少なくとも12Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態59.少なくとも15Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態60.少なくとも18Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態61.少なくとも20Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態62.少なくとも30Cのレートで充電することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態63.密閉型二次バッテリセルがその定格容量の少なくとも80%に達するまで、そのレートで充電することを含む、実施形態52~62のいずれかに記載の方法。
実施形態64.密閉型二次バッテリセルがその定格容量の少なくとも85%に達するまで、そのレートで充電することを含む、実施形態63に記載の方法。
実施形態65.密閉型二次バッテリセルがその定格容量の少なくとも90%に達するまで、そのレートで充電することを含む、実施形態63に記載の方法。
実施形態66.密閉型二次バッテリセルがその定格容量の少なくとも95%に達するまで、そのレートで充電することを含む、実施形態63に記載の方法。
実施形態67.密閉型二次バッテリセルがその定格容量の少なくとも99%に達するまで、そのレートで充電することを含む、実施形態63に記載の方法。
実施形態68.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも200回、充電率で充電され、放電される、実施形態52~67のいずれかに記載の方法。
実施形態69.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも300回、充電率で充電され、放電される、実施形態68に記載の方法。
実施形態70.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも400回、充電率で充電され、放電される、実施形態68に記載の方法。
実施形態71.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも500回、充電率で充電され、放電される、実施形態68に記載の方法。
実施形態72.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも600回、充電率で充電され、放電される、実施形態68に記載の方法。
実施形態73.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも800回、充電率で充電され、放電される、実施形態68に記載の方法。
実施形態74.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも1000回、充電率で充電され、放電される、実施形態68に記載の方法。
実施形態75.密閉型二次バッテリセルは、実施形態1~38のいずれかに記載の電極アセンブリ、実施形態39~51のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態52~74のいずれかに記載の方法。
実施形態76.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも500mAmphrの定格容量を有する、実施形態39~51のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル、又は実施形態52~75のいずれかに記載の方法。
実施形態77.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも1Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態78.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも5Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態79.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも10Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態80.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも15Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態81.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも20Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態82.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも25Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態83.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも30Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態84.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも35Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態85.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも50Amphrの定格容量を有する、実施形態76の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態86.電極アセンブリは、実質的に平坦である対向する長手方向端面と、実質的に平坦である対向する縦方向面と、実質的に平坦である対向する横方向面と、を有する実質的に多面体形状を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態87.VSAとLSA及びTSAの各々との比は、少なくとも5:1である、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態88.気密封止筐体は、ポリマー筐体材料を含む、実施形態39~51及び76~87のいずれかに記載の密閉型二次バッテリセル、又は実施形態52~87のいずれかに記載の方法。
実施形態89.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも700Whr/リットルのコアエネルギー密度を有し、コアエネルギー密度は、密閉型二次バッテリセルの定格容量を、密閉型二次バッテリセルの電極アセンブリを構成する電極構造、対向電極構造、セパレータ、及び電解質の総重量で除算したものとして定義される、前述の実施形態のいずれかの密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態90.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも800Whr/リットルのコアエネルギー密度を有し、コアエネルギー密度は、密閉型二次バッテリセルの定格容量を、密閉型二次バッテリセルの電極アセンブリを構成する電極構造、対向電極構造、セパレータ、及び電解質の総重量で除算したものとして定義される、前述の実施形態のいずれかの密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態91.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも900Whr/リットルのコアエネルギー密度を有し、コアエネルギー密度は、密閉型二次バッテリセルの定格容量を、密閉型二次バッテリセルの電極アセンブリを構成する電極構造、対向電極構造、セパレータ、及び電解質の総重量で除算したものとして定義される、前述の実施形態のいずれかの密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態92.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも1000Whr/リットルのコアエネルギー密度を有し、コアエネルギー密度は、密閉型二次バッテリセルの定格容量を、密閉型二次バッテリセルの電極アセンブリを構成する電極構造、対向電極構造、セパレータ、及び電解質の総重量で除算したものとして定義される、前述の実施形態のいずれかの密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態93.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも1100Whr/リットルのコアエネルギー密度を有し、コアエネルギー密度は、密閉型二次バッテリセルの定格容量を、密閉型二次バッテリセルの電極アセンブリを構成する電極構造、対向電極構造、セパレータ、及び電解質の総重量で除算したものとして定義される、前述の実施形態のいずれかの密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態94.密閉型二次バッテリセルは、少なくとも1200Whr/リットルのコアエネルギー密度を有し、コアエネルギー密度は、密閉型二次バッテリセルの定格容量を、密閉型二次バッテリセルの電極アセンブリを構成する電極構造、対向電極構造、セパレータ、及び電解質の総重量で除算したものとして定義される、前述の実施形態のいずれかの密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態95.電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、電極活性材料の層は、15マイクロメートル~75マイクロメートルの範囲の長手方向の厚さを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態96.電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、電極活性材料の層は、20マイクロメートル~60マイクロメートルの範囲の長手方向の厚さを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態97.電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、電極活性材料の層は、30マイクロメートル~50マイクロメートルの範囲の長手方向の厚さを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態98.電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、電極活性材料の層は、約45ミクロンの長手方向の厚さを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態99.電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、上記電極活性材料の層は、10~40%の範囲の多孔率を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態100.電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、上記電極活性材料の層は、12~30%の範囲の多孔率を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態101.電極構造集合体の部材は、電極活性材料の層を含み、上記電極活性材料の層は、18~20%の範囲の多孔率を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態102.密閉型二次バッテリセルは、電極構造集合体の部材からの電流をプールするために電流コレクタに電気的に接続する電極バスバーを備え、対向電極構造集合体の部材からの電流をプールするために対向電極電流コレクタに電気的に接続する対向電極バスバーを備え、密閉型二次バッテリセルは、
密閉型二次バッテリセルの外部の電気構造に電極バスバーを電気的に接続する電極バスバータブと、密閉型二次バッテリセルの外部の電気構造に対向電極バスバーを電気的に接続する対向電極バスバータブと、
対流又は伝導冷却のうちの1つ以上のものを介して、電極又は対向電極バスバータブを冷却するように構成される、冷却システムと、を更に備える、前述のいずれかの実施形態の密閉型二次バッテリセル又は方法。
実施形態103.冷却は、タブに隣接して設けられた冷却管によるか、又はタブに熱的に接続されたヒートシンクによる、実施形態102に記載の密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態104.充電状態と放電状態との間で充電可能な密閉型二次バッテリセルであって、密閉型二次バッテリセルは、ポリマー筐体材料を含む気密封止筐体と、気密封止筐体によって取り囲まれた電極アセンブリと、電極制限部のセットと、少なくとも100mAmphrの定格容量と、を備え、
電極アセンブリは、仮想三次元デカルト座標系のx軸、y軸、及びz軸にそれぞれ対応する互いに垂直な横軸、長手方向軸、及び縦軸と、実質的に平坦であり、長手方向に互いに分離された対向する長手方向端面と、電極アセンブリの長手方向軸AEAを囲み、第1の長手方向端面及び第2の長手方向端面を接続する側面と、を有する実質的に多面体形状を有し、側面は、実質的に平坦であり、長手方向軸の対向する縦方向側の縦方向に互いに分離された対向する縦方向面、実質的に平坦であり、長手方向軸の対向する横方向側の横方向に互いに分離された対向する横方向面を有し、対向する長手方向面は、合計表面積LSAを有し、対向する横方向面は、合計表面積TSAを有し、対向する縦方向面は、合計表面積VSAを有し、VSAとLSA及びTSAの各々との比は、少なくとも5:1であり、
電極アセンブリは、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体を更に備え、電極構造集合体、電気絶縁性セパレータ集合体、及び対向電極構造集合体の部材は、交互の順序で配置され、
電極制限部のセットは、縦方向に互いに分離された第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部を含む縦方向制限システムを含み、第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部は、電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材に接続され、縦方向制限システムは、縦方向への電極アセンブリの増大を抑制することができ、
充電状態は、二次バッテリセルの定格容量の少なくとも75%であり、放電状態は、二次バッテリセルの定格容量の25%未満であり、
気密封止筐体は、縦方向に互いに分離された対向する外部縦方向面を含む、密閉型二次バッテリセル。
実施形態105:第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、5~50μmの範囲にある、長手方向に測定された厚さを有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態106:第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、70MPa超の降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態107:第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、100MPa超の降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態108:気密封止筐体の外部縦方向面の縦方向対向領域間で縦方向に測定された密閉型二次バッテリセルの厚さは、少なくとも1mmである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態109:気密封止筐体の外部縦方向面の縦方向対向領域間の熱伝導経路に沿った二次バッテリセルの縦方向の熱伝導率は、少なくとも2W/mKである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態110:対向する長手方向面、対向する縦方向面、及び対向する横方向面は、電極アセンブリの66%超の合計表面積を作る、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態111:対向する長手方向面、対向する縦方向面、及び対向する横方向面は、電極アセンブリの75%超の合計表面積を作る、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態112:対向する長手方向面、対向する縦方向面、及び対向する横方向面は、電極アセンブリの80%超の合計表面積を作る、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態113:対向する長手方向面、対向する縦方向面、及び対向する横方向面は、電極アセンブリの95%超の合計表面積を作る、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態114:対向する長手方向面、対向する縦方向面、及び対向する横方向面は、電極アセンブリの99%超の合計表面積を作る、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態115:対向する長手方向面、対向する縦方向面、及び対向する横方向面は、電極アセンブリの実質的に全ての表面積に対応する合計表面積を作る、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態116:電極制限部のセットは、長手方向に互いに分離され、長手方向における電極アセンブリの増大を抑制するために接続部材によって接続された第1の長手方向制限部及び第2の長手方向制限部を更に含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態117:密閉型二次バッテリは、少なくとも150mAmphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態118:密閉型二次バッテリは、少なくとも200mAmphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態119:密閉型二次バッテリは、少なくとも400mAmphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態120:密閉型二次バッテリセルは、少なくとも0.1Amphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態121:密閉型二次バッテリセルは、少なくとも0.5Amphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態122:密閉型二次バッテリセルは、少なくとも1Amphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態123:密閉型二次バッテリセルは、少なくとも3Amphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態124:密閉型二次バッテリセルは、少なくとも5Amphrの定格容量を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態125:気密封止筐体の対向表面の対向領域間で縦方向に測定される二次バッテリセルの厚さは、少なくとも2mmである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態126:気密封止筐体の対向表面の対向領域間で縦方向に測定される二次バッテリセルの厚さは、少なくとも3mmである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態127:気密封止筐体の対向表面の対向領域間で縦方向に測定される二次バッテリセルの厚さは、少なくとも5mmである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態128:気密封止筐体の対向表面の対向領域間で縦方向に測定される二次バッテリセルの厚さは、少なくとも8mmである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態129:気密封止筐体の対向表面の対向領域間で縦方向に測定される二次バッテリセルの厚さは、少なくとも10mmである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態130:気密封止筐体の対向表面の対向領域間の熱伝導経路に沿った二次バッテリの縦方向の熱伝導率は、少なくとも3W/mKである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態131:気密封止筐体の対向表面の対向領域間の熱伝導経路に沿った二次バッテリの縦方向の熱伝導率は、少なくとも4W/mKである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態132:気密封止筐体の対向表面の対向領域間の熱伝導経路に沿った二次バッテリの縦方向の熱伝導率は、少なくとも5W/mKである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態133:熱伝導経路は、第1の縦方向増大制限部及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材の縦方向に沿っている、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態134:気密封止筐体は、ポリマー材料のシートと、その間に配設された金属製材料の可撓性シートとで作製された積層構造を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態135:気密封止筐体は、ポリプロピレン、アルミニウム、及びナイロンのシートで作られた積層構造を備え、アルミニウムシートは、ポリプロピレンポリマーシートとナイロンポリマーシートとの間にある、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態136:第1及び第2の縦方向増大制限部及び/又は第1及び第2の長手方向制限部は、金属、合金、セラミック、ガラス、プラスチック、又はそれらの組み合わせのいずれかを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態137:第1及び第2の縦方向増大制限部並びに/又は第1及び第2の長手方向制限部は、ステンレススチール及びアルミニウムのいずれかを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態138:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも70MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態139:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも100MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態140:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも150MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態141:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも200MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態142:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも300MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態143:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも500MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態144:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも70MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態145:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも100MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態146:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも150MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態147:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも200MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態148:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも300MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態149:第1及び第2の縦方向増大制限部は、少なくとも500MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態150:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも70MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態151:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも100MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態152:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも150MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態153:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも200MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態154:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも300MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態155:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも500MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態156:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも70MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態157:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも100MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態158:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも150MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態159:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも200MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態160:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも300MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態161:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも500MPaの引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態162:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、150MPa超の降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態163:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、200MPa超の降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態164:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、300MPa超の降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態165:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、500MPa超の降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態166:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、100MPa超の引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態167:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、150MPa超の引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態168:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、200MPa超の引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態169:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、300MPa超の引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態170:上部側壁及び下部側壁に接続された電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、500MPa超の引張強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態171:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造及び/又は対向電極構造集合体の部材は、少なくとも70MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態172:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造及び/又は対向電極構造集合体の部材は、少なくとも100MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態173:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造及び/又は対向電極構造集合体の部材は、少なくとも150MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態174:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造及び/又は対向電極構造集合体の部材は、少なくとも200MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態175:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造及び/又は対向電極構造集合体の部材は、少なくとも300MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態176:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極構造及び/又は対向電極構造集合体の部材は、少なくとも500MPaの降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態177:電極構造、電気絶縁性セパレータ、及び対向電極構造集合体の部材は、長手方向に交互の順序で配置される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態178:電極構造集合体の部材は、電極活性材料層及び電極電流コレクタを含み、対向電極構造集合体の部材は、対向電極活性材料層及び対向電極電流コレクタを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態179:第1及び第2の縦方向増大制限部は、電極構造集合体及び/又は対向電極構造集合体の部材の上面及び下面に接続される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態180:第1及び第2の縦方向増大制限部は、電極構造集合体の部材の電極電流コレクタ層の上面及び下面、並びに/又は対向電極集合体の部材の対向電極電流コレクタの上面及び下面に接続される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態181:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極電流コレクタ及び/又は対向電極電流コレクタは、5~50μmの範囲にある、長手方向に測定された厚さを有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態182:第1及び第2の縦方向増大制限部に接続された電極電流コレクタ及び/又は対向電極電流コレクタは、100MPa超の降伏強度を有する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態183:第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した20サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態184:第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した30サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態185:第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した50サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態186:第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した80サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態187:第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した100サイクルにわたる電極アセンブリのフェレ径の増加が2%未満となるように、縦方向における増大を制限する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態188:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも150umの長手方向の厚さを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態189:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも250umの長手方向の厚さを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態190:第1及び第2の長手方向増大制限部は、少なくとも400umの長手方向の厚さを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態191:電極構造の集合体の部材及び/又は対向電極構造の集合体の部材は、接着、糊付け、溶接、接合、結合、はんだ付け、焼結、圧接、ろう付け、溶射接合、クランピング、ワイヤボンディング、リボンボンディング、超音波ボンディング、超音波溶接、抵抗溶接、レーザビーム溶接、電子ビーム溶接、誘導溶接、冷間溶接、プラズマ溶射、フレーム溶射、及びアーク溶射のうちの1つ以上のうちの任意の1つ以上によって第1及び第2の縦方向増大制限部に接続される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態192.第1及び第2の縦方向増大制限部は、それらの縦方向厚さを貫通する開口を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態193.対向する長手方向端面の表面積は、電極アセンブリの表面積の33%未満である、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態194.電極構造集合体の各部材の長さL及び対向電極構造集合体の各部材の長さLCEは、それらの中心長手方向軸A及びACEの横方向に測定され、電極構造集合体の各部材の幅W及び対向電極構造集合体の各部材の幅WCEは、長手方向に測定され、電極構造集合体の各部材の高さH及び対向電極構造集合体の各部材の高さHCEは、かかる各部材の中心長手方向軸A又はACE及び長手方向に垂直な縦方向に測定され、電極構造集合体の各要素のW及びHの各々に対するLの比は、それぞれ少なくとも5:1であり、電極構造集合体の各要素のWに対するHの比は、それぞれ0.4:1~1000:1であり、対向電極構造集合体の各部材のWCE及びHCEの各々に対するLCEの比は、それぞれ少なくとも5:1であり、対向電極構造集合体の各要素のWCEに対するHCEの比は、0.4:1~1000:1である、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態195.電極アセンブリは、長手方向に測定された最大幅WEAと、側面によって境界付けられ、横方向に測定された最大長さLEAと、側面によって境界付けられ、縦方向に測定された最大高さHEAと、を有し、LEA及びWEAの各々に対するHEAの比は、少なくとも2:1である、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態196.第1の長手方向面上への電極構造集合体及び対向電極構造集合体の部材の突出部は、第1の突出領域を囲み、第2の長手方向面上への電極構造集合体及び対向電極構造集合体の部材の突出部は、第2の突出領域を囲み、第1及び第2の長手方向増大制限部は、第1及び第2の突出領域の上に重なる第1及び第2の圧縮部材を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態197.第1及び第2の長手方向増大制限部は、互いに垂直でありかつ長手方向に垂直な2つの方向の各々において電極アセンブリに対して維持される圧力を超える、長手方向における電極アセンブリに対する圧力を維持する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態198.第1及び第2の長手方向増大制限部は、互いに垂直でありかつ長手方向に垂直な2つの方向の各々において電極アセンブリに対して維持される圧力を少なくとも3倍上回る、長手方向における電極アセンブリに対する圧力を維持する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態199.第1及び第2の長手方向増大制限部は、互いに垂直でありかつ長手方向に垂直な2つの方向の各々において電極アセンブリに対して維持される圧力を少なくとも4倍上回る、長手方向における電極アセンブリに対する圧力を維持する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態200.第1及び第2の長手方向増大制限部は、互いに垂直でありかつ長手方向に垂直な2つの方向の各々において電極アセンブリに対して維持される圧力を少なくとも5倍上回る、長手方向における電極アセンブリに対する圧力を維持する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態201.第1及び第2の長手方向増大制限部は、連続した20サイクルにわたる長手方向における電極アセンブリのフェレ径の増加が20%未満となるように、長手方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態202.第1及び第2の長手方向増大制限部は、連続した10サイクルにわたる長手方向における電極アセンブリのフェレ径の増加が10%未満となるように、長手方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態203.第1及び第2の長手方向増大制限部は、連続した5サイクルにわたる長手方向における電極アセンブリのフェレ径の増加が10%未満となるように、長手方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態204.第1及び第2の長手方向増大制限部は、長手方向における電極アセンブリのフェレ径の増加がサイクル当たり1%未満となるように、長手方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態205.第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した20サイクルにわたる縦方向における電極アセンブリのフェレ径の増加が20%未満となるように、縦方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態206.第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した10サイクルにわたる縦方向における電極アセンブリのフェレ径の増加が10%未満となるように、縦方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態207.第1及び第2の縦方向増大制限部は、連続した5サイクルにわたる縦方向における電極アセンブリのフェレ径の増加が10%未満となるように、縦方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態208.第1及び第2の縦方向増大制限部は、縦方向における電極アセンブリのフェレ径の増加がサイクル当たり1%未満となるように、縦方向における電極アセンブリの増大を抑制する、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態209.(i)電極構造の集合体の部材がアノード構造であり、対向電極構造の集合体の部材がカソード構造であるか、又は(ii)電極構造の集合体の部材がカソード構造であり、対向電極構造の集合体の部材がアノード構造である、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態210.電極構造の集合体の部材は、アノード活性材料層を含むアノード構造であり、対向電極構造の集合体の部材は、カソード活性材料層を含むカソード構造である、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態211.キャリアイオンは、気密封止バッテリ筐体内に収容される、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態212.電極構造の集合体の部材は、炭素材料、グラファイト、ソフトカーボン又はハードカーボン、金属、半金属、合金、酸化物、リチウムと合金を形成することができる化合物、スズ、鉛、マグネシウム、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、ケイ素、Si/C複合材料、Si/グラファイトブレンド、SiOx、多孔質Si、金属間Si合金、インジウム、ジルコニウム、ゲルマニウム、ビスマス、カドミウム、アンチモン、銀、亜鉛、ヒ素、ハフニウム、イットリウム、リチウム、ナトリウム、チタン酸リチウム、パラジウム、リチウム金属、カーボン、石油コークス、活性炭素、グラファイト、ケイ素化合物、ケイ素合金、スズ化合物、難黒鉛化性カーボン、グラファイト系カーボン、LiFe(0≦x≦1)、LiWO(0≦x≦1)、SnMe1-xMe′(Me:Mn、Fe、Pb、Ge、Me’:Al、B、P、Si、周期表の第1の族、第2の族及び第3の族に見出される元素、ハロゲン、0<x≦1、1≦y≦3、1≦z≦8)、リチウム合金、ケイ素系合金、スズ系合金、金属酸化物、SnO、SnO、PbO、PbO、Pb3、Pb、Sb、Sb、Sb、GeO、GeO、Bi、Bi、Bi、導電性高分子、ポリアセチレン、Li-Co-Ni系物質、結晶質黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質炭素、キッシュ黒鉛、熱分解炭素、メソフェーズピッチ系炭素繊維、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ、黒鉛化炭素繊維、高温焼成炭素、石油、コールタールピッチ由来コークス、酸化スズ、硝酸チタン、リチウム金属膜、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Al及びSnからなる群より選択される1つ以上のタイプの金属とリチウムとの合金、Si、Al、C、Pt、Sn、Pb、Ir、Ni、Cu、Ti、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Ca、Sr、Sb、Ba、Ra、Ge、Zn、Bi、In、Mg、Ga、Cd、Sn合金、Al合金、リチウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な金属酸化物、SiO(0<v<2)、SnO、バナジウム酸化物、リチウムバナジウム酸化物、金属化合物と炭素材料との複合体、Si-C複合体、Sn-C複合体、遷移金属酸化物、Li/3Ti/3O、SnO、炭素質材料、黒鉛質炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長カーボン、コルク、メソカーボンマイクロビーズ(「MCMB」)、フルフリルアルコール樹脂焼成カーボン、ポリアセン、ピッチ系カーボン繊維、気相成長カーボン繊維、又は天然黒鉛、及び層状炭素質材料の層間に配設された式NaSny-zの組成物(Mは、Ti、K、Ge、P、又はそれらの組み合わせであり、0<x≦15、1≦y≦5、及び0≦z≦1)、並びにのいずれかの酸化物、合金、窒化物、フッ化物、及びのいずれかの任意の組み合わせのうちのいずれか1つ以上を含むアノード活性材料を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態213.アノード活性材料は、リチウムメタル、リチウムメタル合金、ケイ素、ケイ素合金、酸化ケイ素、スズ、スズ合金、酸化スズ、及びカーボン含有材料のうちの少なくとも1つを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態214.アノード活性材料は、ケイ素及び酸化ケイ素のうちの少なくとも1つを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態215.アノード活性材料は、リチウム及びリチウム合金のうちの少なくとも1つを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態216.アノード活性材料は、カーボン含有材料を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態217.電気絶縁性セパレータの集合体の部材は、非水性液体電解質が浸透した微孔質セパレータ材料を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態218.電気絶縁性セパレータの集合体の部材は、固体電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態219.電気絶縁性セパレータの集合体の部材は、セラミック材料、ガラス、又はガーネット材料を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態220.電極アセンブリは、非水性液体電解質、ゲル電解質、固体電解質、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態221.電極アセンブリは、液体電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態222.電極アセンブリは、水性液体電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態223.電極アセンブリは、非水性液体電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態224.電極アセンブリは、ゲル電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態225.電気絶縁性セパレータは、固体電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態226.電気絶縁性セパレータは、固体ポリマー電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態227.電気絶縁性セパレータは、固体無機電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態228.電気絶縁性セパレータは、固体有機電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態229.電気絶縁性セパレータは、セラミック電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態230.電気絶縁性セパレータは、無機電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態231.電気絶縁性セパレータは、セラミックを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態232.電気絶縁性セパレータは、ガーネット材料を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態233.水性電解質、非水性液体電解質、固体ポリマー電解質、固体セラミック電解質、固体ガラス電解質、固体ガーネット電解質、ゲルポリマー電解質、無機固体電解質、及び溶融型無機電解質からなる群から選択される電解質を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態234.対向電極構造の集合体の部材は、d-シェル又はf-シェルを有する金属元素を有する遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、及び遷移金属窒化物を含む、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、遷移金属窒化物、リチウム-遷移金属酸化物、リチウム-遷移金属硫化物、リチウム-遷移金属窒化物のうちの少なくとも1つを含むカソード活性材料を含み、かつ/又は、金属元素は、Sc、Y、ランタノイド、アクチノイド、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pb、Pt、Cu、Ag、及びAu、LiCoO、LiNi0.5Mn1.5、Li(NiCoAl)O、LiFePO、LiMnO、V、オキシ硫化モリブデン、リン酸塩、ケイ酸塩、バナジン酸塩、硫黄、硫黄化合物、酸素(空気)、Li(NiMnCo)O、金属酸化物又は金属リン酸塩を含むリチウム含有化合物、リチウム、コバルト及び酸素を含む化合物(例えば、LiCoO)、リチウム、マンガン及び酸素を含む化合物(例えば、LiMn)、リチウム鉄及びリン酸を含む化合物(例えば、LiFePO)、リチウム酸化マンガン、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、リン酸鉄リチウム、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、1つ以上の遷移金属で置換された化合物、リチウム酸化マンガン、Li1+xMn2-x(xは0~0.33)、LiMnO、LiMn、LiMnO、リチウム銅酸化物(LiCuO)、酸化バナジウム、LiV、LiFe、V、Cu、LiNi1-x(M=Co、Mn、Al、Cu、Fe、Mg、B又はGa、及びx=0.01~0.3)の化学式で表されるNiサイト型リチウムニッケル酸化物、LiMn2-x(M=Co、Ni、Fe、Cr、Zn又はTa、及びx=0.01~0.1)の化学式で表されるリチウムマンガン複合酸化物、LiMnMO(M=Fe、Co、Ni、Cu又はZn)、Liの一部がアルカリ土類金属イオンで置換されたLiMn、ジスルフィド化合物、Fe(MoO、下記化学式2のオリビン結晶構造を有するリチウム金属リン酸化物、Li1+aFe1-xM’(PO4-b)X(M’はAl、Mg、Ni、Co、Mn、Ti、Ga、Cu、V、Nb、Zr、Ce、In、Zn、及びYから選択される少なくとも1つであり、XはF、S、及びNから選択される少なくとも1つであり、-0.5≦a≦+0.5、0≦x≦0.5、及び0≦b≦0.1、LiFePO、Li(Fe,Mn)PO、Li(Fe,Co)PO、Li(Fe,Ni)PO、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiNi1-yCo、LiCo1-yMn、LiNi1-yMn(0≦y≦1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2、0<b<2、0<c<2、及びa+b+c=2)、LiMn2-zNi、LiMn2-zCo(0<z<2)、LiCoPO及びLiFePO、単体硫黄(S8)、硫黄系化合物、Li(n≧1)、有機硫黄化合物、炭素-硫黄ポリマー((C:x=2.5~50、n≧2)、リチウム及びジルコニウムの酸化物、リチウム及び金属(コバルト、マンガン、ニッケル、又はそれらの組み合わせ)の複合酸化物、Li1-b(0.90≦a≦1、及び0≦b≦0.5)、Li1-b2-c(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiE2-b4-c(0≦b≦0.5、及び0≦c≦0.05)、LiNi1-b-cCo(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a≦2)、LiNi1-b-cCo2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cCo2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a≦2)、LiNi1-b-cMn2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi1-b-cMn2-a(0.90≦a≦1、0≦b≦0.5、0≦c≦0.05、及び0<a<2)、LiNi(0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、及び0.001≦d≦0.1)、LiNiCoMnGeO(0.90≦a≦1、0≦b≦0.9、0≦c≦0.5、0≦d≦0.5、及び0.001≦e≦0.1)、LiNiG(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、LiCoG(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、LiMnG(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、LiMn(0.90≦a≦1、及び0.001≦b≦0.1)、QO、QS、LiQS、V、LiV、LiX’O、LiNiVO、Li(3-f)(PO(0≦f≦2)、Li(3-f)Fe(PO(0≦f≦2)、LiFePO、(AはNi、Co、Mn、又はそれらの組み合わせであり、MはAl、Ni、Co、Mn、Cr、Fe、Mg、Sr、V、希土類元素、又はそれらの組み合わせであり、DはO、F、S、P、又はそれらの組み合わせであり、EはCo、Mn、又はそれらの組み合わせであり、XはF、S、P、又はそれらの組み合わせであり、GはAl、Cr、Mn、Fe、Mg、La、Ce、Sr、V、又はそれらの組み合わせであり、QはTi、Mo、Mn、又はそれらの組み合わせであり、X’はCr、V、Fe、Sc、Y、又はそれらの組み合わせであり、JはV、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、又はそれらの組み合わせ)、LiCoO、LiMn2x(x=1又は2)、LiNi1-xMn2x(0<x<1)、LiNi1-x-yCoMn(0≦x≦0.5、0≦y≦0.5)、FePO、リチウム化合物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムニッケルコバルト酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物、リチウムニッケルコバルト酸化マンガン、リチウム酸化マンガン、リチウムリン酸鉄、ニッケル硫化物、銅硫化物、硫黄、鉄酸化物、バナジウム酸化物、ナトリウム含有材料、一般式NaM (Mは少なくとも1つの遷移金属元素、0≦a<1)で表される酸化物、NaFeO、NaMnO、NaNiO、NaCoO、一般式NaMn1-a (Mは少なくとも1つの遷移金属元素、0≦a<1)で表される酸化物、Na[Ni1/2Mn1/2]O、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]O、Na0.44Mn1-a (Mは少なくとも1つの遷移金属元素、0≦a<1)で表される酸化物、Na0.7Mn1-a 2.05an(Mは少なくとも1つの遷移金属元素、0≦a<1)で表される酸化物、Na Si1230(Mは少なくとも1つの遷移金属元素、2≦b≦6、及び2≦c≦5)、NaFeSi1230、NaFeSi12O(Mは少なくとも1つの遷移金属元素、2≦b≦6、及び2≦c≦5)で表される酸化物、Na Si18(Mは少なくとも1つの遷移金属元素、3≦d≦6、及び1≦e≦2)、NaFeSi18、NaMnFeSi18(M
少なくとも1つの遷移金属元素、3≦d≦6、及び1≦e≦2)で表される酸化物、Na Si(Mは遷移金属元素、マグネシウム(Mg)及びアルミニウム(Al)から選択される少なくとも1つの元素、1≦f≦2、及び1≦g≦2)で表される酸化物、リン酸塩、NaFeSiO、NaFePO、NaFe(PO、Na(PO、NaCo(PO7、ホウ酸塩、NaFeBO又はNaFe(BO、フッ化物、Na(Mは少なくとも1つの遷移金属元素、2≦h≦)、NaFeF、NaMnF、フルオロリン酸塩、Na(PO、Na(POFO2、NaMnO、Na[Ni1/2Mn1/2]O2、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]O、Na(PO3、NaCo(PO、Na(PO及び/又はNa(POFO、並びに上記の任意の複合酸化物及び/又は他の組み合わせから選択されるいずれかである、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態235.カソード活性材料は、転移金属酸化物、転移金属硫化物、転移金属窒化物、転移金属リン酸塩、及び転移金属窒化物のうちの少なくとも1つを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態236.カソード活性材料は、リチウムと、コバルト及びニッケルのうちの少なくとも1つとを含有する遷移金属酸化物を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態237.電極構造の集合体の部材は、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、パラジウム、焼成炭素、か焼炭素、インジウム、鉄、マグネシウム、コバルト、ゲルマニウム、リチウム、炭素、ニッケル、チタン、銀、アルミニウム-カドミウム合金、及び/又はそれらの合金による銅又はステンレス鋼の表面処理材料のうちの少なくとも1つを含むアノード電流コレクタを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態238.電極構造の集合体の部材は、銅、ニッケル、ステンレス鋼、及びそれらの合金のうちの少なくとも1つを含むアノード電流コレクタを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態239.対向電極構造は、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成カーボン、焼結カーボン、カーボン、ニッケル、チタン、銀、又はそれらの合金でアルミニウム又はステンレススチールを表面処理した材料のうちの少なくとも1つを含むカソード電流コレクタを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態240.カソード電流コレクタは、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、焼成カーボン、焼結カーボン、カーボン、銀、又はこれらの合金でアルミニウム又はステンレススチールを表面処理した材料のうちの少なくとも1つを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態241.カソード電流コレクタは、アルミニウムを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態242.第1及び第2の縦方向増大制限部は、ステンレススチール、チタン、又はガラス繊維複合材のいずれかを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態243.第1及び第2の縦方向増大制限部は、ステンレススチールを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態244.第1及び第2の縦方向増大制限部は、その内側表面及び外側表面上に絶縁材料のコーティングを含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態245.電極アセンブリは、少なくとも5つの電極構造及び少なくとも5つの対向電極構造を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態246.電極アセンブリは、少なくとも10個の電極構造及び少なくとも10個の対向電極構造を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態247.電極アセンブリは、少なくとも50個の電極構造及び少なくとも50個の対向電極構造を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態248.電極アセンブリは、少なくとも100個の電極構造及び少なくとも100個の対向電極構造を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
実施形態249.電極アセンブリは、少なくとも500個の電極構造及び少なくとも500個の対向電極構造を含む、前述の実施形態のいずれかに記載の電極アセンブリ、密閉型二次バッテリセル、又は方法。
【0152】
参照による援用
本明細書中で言及される全ての刊行物及び特許(以下に列挙される項目を含む)は、各個々の刊行物又は特許が具体的かつ個々に参考として援用されるかのように、全ての目的のためにその全体が本明細書中で参考として援用される。矛盾する場合、本明細書におけるあらゆる定義を含む本出願が優先する。
【0153】
均等物
特定の実施形態について論じてきたが、上記の明細書は例示的なものであり、限定的なものではない。本明細書を検討すれば、当業者には多くの変形形態が明らかになるであろう。実施形態の全範囲は、特許請求の範囲をそれらの均等物の全範囲とともに、かつ明細書をかかる変形とともに参照することによって決定されるべきである。
【0154】
他に示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲において使用される成分の量、反応条件などを表す全ての数は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解されるべきである。したがって、反対に示されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、得られることが求められる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
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図10
図11
図12
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図14A
図14B
図14C
図14D
図15A
図15B
図15C
図15D
図16
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図18A
図18B
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図29
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【国際調査報告】