(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】端末装置、ネットワーク装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20240723BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240723BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240723BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240723BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20240723BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20240723BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20240723BHJP
H04B 17/24 20150101ALI20240723BHJP
H04B 17/318 20150101ALI20240723BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20240723BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04W28/04 110
H04W72/232
H04B7/08 810
H04B7/06 960
H04L27/26 114
H04B17/24
H04B17/318
H04W72/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502031
(86)(22)【出願日】2021-07-16
(85)【翻訳文提出日】2024-03-15
(86)【国際出願番号】 CN2021106930
(87)【国際公開番号】W WO2023283959
(87)【国際公開日】2023-01-19
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067AA23
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
(57)【要約】
本開示の実施形態は、通信のための方法、装置、及びコンピュータ可読媒体に関する。端末装置は、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示をネットワーク装置から受信する。また、端末装置は、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づき、ネットワーク装置からダウンリンク送信を受信する。さらに、端末装置は、第1の条件に基づいて、少なくとも1つのTCI状態を、ビーム障害検出のために適用される第1の参照信号(RS)セットにおける少なくとも1つのRSに適用する。さらに、端末装置は、第1のRSセットに基づいて、端末装置とネットワーク装置との間の無線リンク品質の推定を決定する。こうすることで、適切なビーム障害検出が可能になる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置において、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示をネットワーク装置から受信することと、
第1の条件に基づく前記少なくとも1つのTCI状態に基づき、前記ネットワーク装置からダウンリンク送信を受信することと、
前記第1の条件に基づいて、前記少なくとも1つのTCI状態を、ビーム障害検出のために適用される第1の参照信号(RS)セットにおける少なくとも1つのRSに適用するか、又は、前記少なくとも1つのTCI状態によって示される第3のRSを、前記第1の条件に基づいて前記第1のRSセットに含めることと、
前記第1のRSセットに基づいて、前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の無線リンク品質の推定を決定することと、
を含む、
通信のための方法。
【請求項2】
前記第1の条件は、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の確認応答を伴うアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロット又は第1のサブスロット又はビーム適用タイミングである第1のタイミングの後であること、
前記第1のタイミングから開始すること、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び
前記第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了しないことであって、前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCI又は前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応する前記HARQ-ACKと、前記第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースで前記ネットワーク装置に報告されること、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
確認応答を伴うアップリンクリソースを前記ネットワーク装置に送信することをさらに含み、
前記アップリンクリソースは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のリソース又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースである、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第2の条件に基づいて第1のプロシージャを停止することと、
前記第1の条件に基づいて第2のプロシージャを再開することと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の条件は、
第2のタイミングの後であること、
前記第2のタイミングから開始すること、
前記少なくとも1つのTCI状態が、前記検出されたDCIのPDCCHに適用され及び/又は前記第1のRSセット内の前記少なくとも1つのRSに適用される第1のTCI状態と異なること、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び
前記第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了しないことであって、前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCI又は前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応する前記HARQ-ACKと、任意の他のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースで前記ネットワーク装置に報告されること、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のタイミングは、前記第1のタイミングより遅く又は早くない、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のタイミングは、
前記第1のPDCCHにおいて前記DCIが検出されたタイミング、
前記検出されたDCIによってスケジューリングされた前記PDSCHが正常に復号されたタイミング、及び
前記DCIに対応する前記HARQ-ACK又は前記検出されたDCIによってスケジューリングされた前記PDSCHに対応する前記HARQ-ACKが前記端末装置で生成されたタイミング、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のRSセットは、1つ又は2つのRSを含むか、又は、前記第1のRSセットは、前記1つ又は2つのRSのRSリソース設定の1つ又は2つのインデックスを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の条件に基づいて、前記少なくとも1つのTCI状態を前記第1のRSセット内の第1のRSに適用することと、
第2のTCI状態を前記第1のRSセット内の第2のRSに適用することと、
をさらに含み、
前記第1のRSセットは、前記第1のRSと前記第2のRSを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の条件に基づいて、前記第1のRSセットにおいて、前記第1のRSを前記第3のRSに置き換えることと、
第2のTCI状態を前記第1のRSセット内の第2のRSに適用することと、
をさらに含み、
前記第1のRSセットは、前記第1のRSと前記第2のRSを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のRSは、前記第1のRSセットにおいてインデックスの値がより低いか又は高いRSである、
請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2のTCI状態は、デフォルト又はフォールバックのTCI状態、又は媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態である、
請求項9又は10に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のTCI状態は、前記第1のTCI状態である、
請求項9又は10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のRSセットは、前記ネットワーク装置から設定されるか、又は、前記第1のRSセットは、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)の1つ又は2つのTCI状態に基づいて前記端末装置で決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ビーム障害指示カウンタの値が、第2の条件に基づいて0にセットされ、
前記第2の条件は、
第2のタイミングの後であること、
前記第2のタイミングから開始すること、
前記少なくとも1つのTCI状態が、前記検出されたDCIのPDCCHに適用され及び/又は前記第1のRSセット内の前記少なくとも1つのRSに適用される第1のTCI状態と異なること、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び
前記第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了しないことであって、前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCI又は前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応する前記HARQ-ACKと、任意の他のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースで前記ネットワーク装置に報告されること、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記端末装置において、第3のタイミングの後、及び/又は第4のタイミングまで、別のPDCCH内の別の検出されたDCI内のTCIフィールドを無視することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第3のタイミングは、ビーム障害回復が正常に完了したときであり、
前記第4のタイミングは、1つ又は複数のTCI状態がアクティブ化されたとき、又はTCI状態とコードポイントとの間の示されたマッピングが適用されたときである、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
端末装置において、第1の参照信号(RS)及び第2のRSに従って無線リンク品質の推定を決定することと、
第1の状況に基づいて、第1のアップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求をネットワーク装置に送信することと、
1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)における1つ又は複数の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニタリングすることと、
を含む、
通信のための方法。
【請求項19】
前記第1の状況は、
前記第1のRSに基づく障害、及び
前記第2のRSに基づいて障害が検出されないこと、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記端末装置において、第1のPDCCH内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)におけるTCI状態の指示を前記ネットワーク装置から受信することと、
第1の条件に基づいて、前記TCI状態を前記第1のRSに適用することと、
をさらに含み、
前記第1の条件は、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の確認応答を伴う第2のアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロット又は第1のサブスロット又はビーム適用タイミングである第1のタイミングの後であること、
前記第1のタイミングから開始すること、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び
前記第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了しないことであって、前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCI又は前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応する前記HARQ-ACKと、前記第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースで前記ネットワーク装置に報告されること、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項21】
第2のTCI状態を前記第2のRSに適用することをさらに含み、
前記第2のTCI状態は、
デフォルトのTCI状態、
フォールバックのTCI状態、
媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態、又は
前記第1のPDCCHに適用されるTCI状態、
のうちの1つである、
請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記第2のTCI状態で、前記1つ又は複数のCORESET内の前記1つ又は複数のPDCCHをモニタリングすることをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記第2のTCI状態又はアップリンクTCI状態は、前記第1のアップリンクリソースの送信のために適用され、前記アップリンクTCI状態は、前記第1のアップリンクリソースの送信時にアップリンク送信に適用されるTCI状態である、
請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記要求は、RSのインデックスを含まない、
請求項18に記載の方法。
【請求項25】
ネットワーク装置において、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内のダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示を端末装置に送信することと、
第1の条件に基づく前記少なくとも1つのTCI状態に基づき、前記ネットワーク装置からのダウンリンク送信を前記端末装置に送信することと、
前記第1の条件に基づいて、ビーム障害検出のために適用される第1の参照信号(RS)セットにおける少なくとも1つのRSを送信することと、
を含む、
通信のための方法。
【請求項26】
前記第1の条件は、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の確認応答を伴うアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロット又はビーム適用タイミングである第1のタイミングの後であること、
前記第1のタイミングから開始すること、
前記検出されたDCI又は前記DCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び
前記第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了しないことであって、前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCI又は前記第1のPDCCH内の前記検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応する前記HARQ-ACKと、前記第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースで前記ネットワーク装置に報告されること、
のうちの少なくとも1つを含む、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ネットワーク装置への確認応答を伴うアップリンクリソースを前記端末装置から受信することをさらに含み、
前記アップリンクリソースは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のリソース又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースである、
請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のRSセットは、1つ又は2つのRSを含むか、又は、前記第1のRSセットは、前記1つ又は2つのRSのRSリソース設定の1つ又は2つのインデックスを含む、
請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記第1のRSセットは、前記端末装置に設定される、
請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記第1のRSセットは、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)の1つ又は2つのTCI状態に基づいて、前記端末装置で決定される、
請求項25に記載の方法。
【請求項31】
ネットワーク装置において、第1の参照信号(RS)と第2のRSを端末装置に送信することと、
第3のTCI状態で1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)内の第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)セットを前記端末装置に送信することと、
アップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求を前記端末装置から受信することと、
前記要求の受信に基づいて、第4のTCI状態で前記1つ又は複数のCORESET内の第2のPDCCHセットを前記端末装置に送信することと、
を含む、
通信のための方法。
【請求項32】
前記第4のTCI状態は、
デフォルトのTCI状態、
フォールバックのTCI状態、
媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態、
前記第3のTCI状態が適用される前に前記1つ又は複数のCORESETに適用される先行のTCI状態、又は
前記第3のTCI状態とは異なるTCI状態、
のうちの1つである、
請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第2のPDCCHセット内の第5のTCI状態の指示を前記端末装置に送信することをさらに含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記要求の受信に基づいて、前記第4のTCI状態で前記第2のPDCCHセットを送信することは、
前記アップリンクリソースの最初のシンボル又は最後のシンボルから始まる時間期間の後に、前記第4のTCI状態で前記第2のPDCCHセットを送信することを含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記第3のTCI状態と前記第5のTCI状態は、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されるコードポイントセットにおける異なるコードポイントに対応する、
請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記第3のTCI状態又は前記第4のTCI状態は、前記アップリンクリソースの送信のために適用される、
請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記要求は、RSのインデックスを含まない、
請求項31に記載の方法。
【請求項38】
請求項1乃至17のいずれか一項又は請求項18乃至24のいずれか一項に記載の方法を実行するように設定された回路を備える、
端末装置。
【請求項39】
請求項25乃至30のいずれか一項又は請求項31乃至37のいずれか一項に記載の方法を実行するように設定された回路を備える、
ネットワーク装置。
【請求項40】
命令が格納されたコンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、少なくとも1つのプロセッサにおいて実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1乃至17のいずれか一項、請求項18~24のいずれか一項、請求項25~30のいずれか一項、又は請求項31~37のいずれか一項に記載の方法を実行させる、
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に電気通信の分野に関し、特に、通信のための方法、装置、及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))の会議RAN#86では、主に周波数帯2(FR2)をターゲットとしながら、周波数帯1(FR1)にも適用可能なマルチビーム運用の強化をサポートすることが合意された。ダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)のより効率的なビーム管理(低遅延、低オーバーヘッド)を容易にするための機能を特定し、規定することが合意されている。例えば、DLとULの両方に関して、データ及び制御情報の送受信のために共通のビームをサポートすることが提案されている。また、DLとULのビーム指示について、統一的な送信設定指示(TCI:Transmission Configuration Indication)のフレームワークをサポートすることも提案されている。さらに、MIMO(Multi-input multi-output)が提案されており、MIMOには、サブ6GHzと6GHz超の両方の周波数帯について、基地局における多数のアンテナ素子の活用を容易にする機能が含まれる。したがって、マルチビーム運用を強化することは価値がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般に、本開示の実施形態は、通信のための方法、装置、及びコンピュータ記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様では、通信のための方法が提供される。方法は、端末装置において、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示をネットワーク装置から受信することと、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づき、ネットワーク装置からダウンリンク送信を受信することと、第1の条件に基づいて、少なくとも1つのTCI状態を、ビーム障害検出のために適用される第1の参照信号(RS)セットにおける少なくとも1つのRSに適用するか、又は、少なくとも1つのTCI状態によって示される第3のRSを、第1の条件に基づいて第1のRSセットに含めることと、第1のRSセットに基づいて、端末装置とネットワーク装置との間の無線リンク品質の推定を決定することと、を含む。
【0005】
第2の態様では、通信のための方法が提供される。方法は、端末装置において、第1の参照信号(RS)及び第2のRSに従って無線リンク品質の推定を決定することと、第1の状況に基づいて、アップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求をネットワーク装置に送信することと、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)における1つ又は複数の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニタリングすることと、を含む。
【0006】
第3の態様では、通信のための方法が提供される。方法は、ネットワーク装置において、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内のダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示を端末装置に送信することと、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づき、ネットワーク装置からのダウンリンク送信を端末装置に送信することと、第1の条件に基づいて、ビーム障害検出のために適用される第1の参照信号(RS)セットにおける少なくとも1つのRSを送信することと、を含む。
【0007】
第4の態様では、通信のための方法が提供される。方法は、ネットワーク装置において、第1の参照信号(RS)と第2のRSを端末装置に送信することと、第3の状態で1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)内の第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)セットを端末装置に送信することと、アップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求を端末装置から受信することと、要求の受信に基づいて、第4のTCI状態で1つ又は複数のCORESET内の第2のPDCCHセットを端末装置に送信することと、を含む。
【0008】
第5の態様では、端末装置が提供される。端末装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含む。メモリには命令が格納され、命令は、プロセッサによって実行された場合、端末装置に本開示の第1の態様にかかる方法を実行させる。
【0009】
第6の態様では、端末装置が提供される。端末装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含む。メモリには命令が格納され、命令は、プロセッサによって実行された場合、端末装置に本開示の第2の態様にかかる方法を実行させる。
【0010】
第7の態様では、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含む。メモリには命令が格納され、命令は、プロセッサによって実行された場合、ネットワーク装置に本開示の第3の態様にかかる方法を実行させる。
【0011】
第8の態様では、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含む。メモリには命令が格納され、命令は、プロセッサによって実行された場合、ネットワーク装置に本開示の第4の態様にかかる方法を実行させる。
【0012】
第9の態様では、命令が格納されたコンピュータ可読媒体が提供される。命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合に、少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第1、第2、第3、又は第4の態様にかかる方法を実行させる。
【0013】
本開示の他の特徴は、以下の説明を通して容易に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
添付図面における本開示のいくつかの実施形態のより詳細な説明を通じて、本開示の上記及び他の目的、特徴及び利点がより明らかになるはずである。
【
図1】本開示の実施形態を実施可能な例示的な通信システムを示す。
【
図2】本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかる通信のシグナリングフローを示す。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置でのビーム適用の設定の一例を示す。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置でのビーム適用の設定の一例を示す。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置でのビーム適用の設定の一例を示す。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置でのビーム適用の設定の一例を示す。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置でのビーム適用の設定の一例を示す。
【
図8】本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかる通信のシグナリングフローを示す。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置でのビーム適用の設定の一例を示す。
【
図10】本開示のいくつかの実施形態にかかるビーム障害検出の一例を示す。
【
図11】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置で実施される例示的な通信方法のフローチャートを示す。
【
図12】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置で実施される例示的な通信方法のフローチャートを示す。
【
図13】本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置で実施される例示的な通信方法のフローチャートを示す。
【
図14】本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置で実施される例示的な通信方法のフローチャートを示す。
【
図15】本開示の実施形態を実施するのに好適な装置の概略ブロック図である。 すべての図面にわたって、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の原理について、いくつかの実施形態を参照しながら説明する。これらの実施形態は、単に説明を目的として説明されるもので、当業者が本開示を理解し実施する際に役立つものであり、本開示の範囲に対するいかなる限定も示唆しないことを理解されたい。本明細書で説明する本開示は、以下で説明するもの以外にも様々な方法で実施することができる。
【0016】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されない限り、使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0017】
本明細書において、「端末装置」という用語は、無線又は有線の通信機能を有する任意の装置を指す。端末装置の例としては、ユーザ端末(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、移動電話、携帯電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、IoT(internet of things)デバイス、IoE(internet of everything)デバイス、マシンタイプ通信(MTC)機器、V2X通信用の車両搭載機器(ここでXは歩行者、車両又はインフラ/ネットワークを意味する)、デジタルカメラ等の撮像装置、ゲーム機器、音楽保存・再生装置、無線/有線でのインターネットアクセス及び閲覧を可能にするインターネット装置等が挙げられるが、それらに限定されない。「端末装置」という用語は、UE、移動局、加入者装置、移動端末、ユーザ端末又は無線装置と互換的に使用することができる。また、「ネットワーク装置」という用語は、端末装置が通信できるセル又はカバレッジを提供又はホストすることが可能な装置を指す。ネットワーク装置の例としては、Node B(NodeB又はNB)、Evolved NodeB(eNodeB又はeNB)、次世代NodeB(gNB)、送受信ポイント(TRP)、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッド(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノード等の低電力ノード等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0018】
一実施形態において、端末装置は、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置と接続されてもよい。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置の一方はマスターノードで、他方はセカンダリーノードであってもよい。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置は、異なる無線アクセス技術(RAT)を使用してもよい。一実施形態では、第1ネットワーク装置は第1RAT装置であってもよく、第2ネットワーク装置は第2RAT装置であってもよい。一実施形態では、第1RAT装置はeNBであり、第2RAT装置はgNBである。異なるRATに関連する情報は、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置に送信されてもよい。一実施形態において、第1情報が第1ネットワーク装置から端末装置に送信されてもよく、第2情報が第2ネットワーク装置から端末装置に直接送信されるか、又は第1ネットワーク装置を介して送信されてもよい。一実施形態において、第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の設定に関連する情報が、第2ネットワーク装置から第1ネットワーク装置を介して送信されてもよい。第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の再設定に関連する情報が、第2ネットワーク装置から端末装置に、直接送信されるか、又は第1ネットワーク装置を介して送信されてもよい。
【0019】
本明細書で使用される場合、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」、及び「上記(the)」は、文脈で別途明確に示されていない限り、複数形も含むことを意図している。「含む」という用語及びその変形は、「含むがこれに限定されない」ことを意味する開放式の用語として解釈される。「に基づいて」という用語は、「少なくとも部分的に基づいて」と解釈される。「一実施形態」及び「1つの実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と解釈される。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも1つの他の実施形態」と解釈される。「第1」、「第2」等の用語は、異なる対象又は同じ対象を指してもよい。以下の内容には、明示的及び暗黙的な他の定義が含まれることがある。
【0020】
いくつかの例において、値、プロセス又は装置は、「最適」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」等と称される。理解される点として、こうした説明は、使用される複数の機能的代替の中から、選択可能であると示すことを意図しており、こうした選択は、他の選択と比べて、より優れていたり、より小さかったり、より高かったり、又はより好ましかったりする必要はない。
【0021】
本明細書で使用される場合、用語「回路」は、ハードウェア回路、及び/又はハードウェア回路とソフトウェアとの組合せを意味してもよい。例えば、回路は、アナログハードウェア回路及び/又はデジタルハードウェア回路と、ソフトウェア/ファームウェアとの組合せであってもよい。さらなる例として、回路は、協働して端末装置やネットワーク装置等の装置に種々の機能を発揮させる、デジタル信号プロセッサ等のソフトウェア付きハードウェアプロセッサ、ソフトウェア、及びメモリの任意の部分であってもよい。さらに別の例では、回路は、操作のためにソフトウェア/ファームウェアを必要とするが、操作に必要ないときはソフトウェアが存在しない場合があるマイクロプロセッサ又はマイクロプロセッサの一部のようなハードウェア回路及び/又はプロセッサであってもよい。本明細書で使用される場合、回路という用語は、単なるハードウェア回路又はプロセッサ、又はハードウェア回路又はプロセッサの一部、並びにその(又はそれらの)付随するソフトウェア及び/又はファームウェアの実装も網羅する。
【0022】
本明細書において、「TRP」という用語は、特定の地理的位置にあるネットワーク装置が利用できるアンテナアレイ(1つ又は複数のアンテナ素子を有する)を指す。本開示のいくつかの実施形態は、例えば複数のTRPを参照して説明されているが、これらの実施形態は、単に説明を目的としたもので、当業者が本開示を理解し実施する際に役立つものであり、本開示の範囲に対する何らかの限定を示唆するものではない。なお、本明細書で説明する本開示は、以下に説明するもの以外にも様々な方法で実施できることを理解されたい。
【0023】
一般的に、アップリンク(UL)送信では、1つのTRPは通常1つのSRSリソースセットに対応する。本明細書で使用される場合、「UL用シングルTRP」という用語は、関連する送信(PUSCH送信等)を実行するために単一のSRSリソースセットが使用されることを指し、「UL用マルチTRP」という用語は、関連する送信(PUSCH送信等)を実行するために複数のSRSリソースセットが使用されることを指す。
【0024】
上述のように、主にFR2をターゲットとしながらFR1にも適用可能なマルチビーム運用の強化として、より高いセル内及びL1/L2中心のセル間モビリティ、並びに/又はより多くの設定されたTCI状態をサポートするために、DL/ULのより効率的なビーム管理(低遅延、低オーバーヘッド)を容易にする以下のような機能が特定され、規定される。i.DL及びULのデータ及び制御送受信用、特にバンド内CA用の共通ビーム、ii.DL及びULビーム指示用の統一的なTCIフレームワーク、iii.上記の機能のためのシグナリングメカニズムを強化し、(RRCとは対照的に)動的制御シグナリングの利用を増やすことによる、遅延性と効率の改善。
【0025】
アクティブなTCI状態からの結合又は分離のDL/ULビーム指示を示すために、少なくともUE固有の(ユニキャスト)DCIを使用して、L1ベースのビーム指示をサポートすることが提案されている。ビーム指示には既存のDCIフォーマット1_1及び1_2が再利用され、UEがビーム指示の復号成功を確認するメカニズムがサポートされる。ビーム指示を伝送するDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)のACK/NAKは、DCIに対するACKとしても使用できる。
【0026】
また、Release.15/16に類似する媒体アクセス制御(MAC)の制御エレメント(CE)を介して1つ又は複数のTCI状態のアクティブ化をサポートすることも提案されている。少なくとも、単一のアクティブ化されたTCI状態の場合、アクティブ化されたTCI状態が適用される。
【0027】
Rel-17の統一的なTCIによるビーム指示では、DL割当なしのDCIフォーマット1_1/1_2がサポートされ、確認応答/否定応答(ACK/NACK)メカニズムが、type-1及びtype-2 HARQ-ACKコードブックによる半永続的なスケジューリング(SPS)のPDSCHリリースの場合と同様に使用される。ビーム指示のDCIの受信に成功すると、UEはACKを報告する。
【0028】
Type-1 HARQ-ACKコードブックの場合、HARQ-ACKコードブック内のACK情報の位置は、PDSCH用に設定された時間領域割当リストに基づいて、ビーム指示のDCI内のTDRAフィールドで示される仮想PDSCHに基づいて決定される。Type-2 HARQ-ACKコードブックの場合、HARQ-ACKコードブック内のACK情報の位置は、SPS解放と同じルールに従って決定される。ACKはPDCCH受信終了後のPUCCHのk個のスロットで報告される。ここで、kは、DCIフォーマットのPDSCH-to-HARQ_feedbackタイミングインジケータフィールドによって示されるか、又は、PDSCH-to-HARQ_feedbackタイミングインジケータフィールドがDCIに存在しない場合は、dl-DataToUL-ACK又はdl-DataToUL-ACK-ForDCI-Format1-2-r16によって提供される。
【0029】
ビーム指示に使用される場合、設定されたスケジューリング無線ネットワーク一時識別子(CS-RNTI)が、DCIのCRCをスクランブルするために使用される。以下のDCIフィールドの値は、RV=all‘1’s、MCS=all‘1’s、NDI=0としてセットされ、FDRAタイプ0ではall‘0’sにセットされるか、又はFDRAタイプ1ではall‘1’sにセットされるか、又はdynamicSwitchではall‘0’sにセットされる(TS38.213の表10.2-4と同じ)。
【0030】
TCIフィールドは、1)結合DL/ULのTCI状態、2)DLのみのTCI状態(分離DL/UL TCIの場合)、3)ULのみのTCI状態(分離DL/UL TCIの場合)の信号に使用可能である。
【0031】
さらに、Rel-16では、DCIフォーマットの識別子、キャリアインジケータ、帯域幅部分インジケータ、時間領域リソース割当(TDRA)、ダウンリンク割当インデックス(設定されている場合)、スケジューリングされたPUCCHの送信電力制御(TPC)命令、PUCCHリソースインジケータ、PDSCH-to-HARQ_feedbackタイミングインジケータ(存在する場合)のDCIフィールドが使用されている。残りの未使用のDCIフィールド及びコードポイントは、リリース17で予約されている。
【0032】
また、DCIフォーマット1_1/1_2によるTCI更新をサポートするかどうかを報告するようにUEをサポートすることも提案されている。DCIフォーマット1_1/1_2によるTCI更新をサポートするUEの場合、DL割当を伴うDCI 1_1/1_2を使用することによりTCI更新をサポートしなければならず、DL割当を伴わないDCIフォーマット1_1/1_2によるTCI更新のための上記機能のサポートは、UEのオプションである。
【0033】
Rel-17のDCIベースのビーム指示において、ビーム指示の適用時間は、結合又は分離のDL/ULビーム指示の確認応答の最後のシンボルから少なくともXms又はYシンボルである最初のスロット又は最初のサブスロットである。
【0034】
いくつかの実施形態において、1スロットは、14個又は12個の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルを含む。いくつかの実施形態において、サブスロットは、{2、4、7}のOFDMシンボルうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
TS38.212の7.3.1.2.2節のフォーマット1_1によれば、送信設定指示は、上位レイヤのパラメータtci-PresentInDCIが有効でない場合は0ビット、そうでない場合は[6,TS38.214]の5.1.5節に定義されているように3ビットである。TS38.212の7.3.1.2.3節のフォーマット1_2によれば、送信設定指示は、上位レイヤのパラメータtci-PresentDCI-1-2が設定されていない場合は0ビット、そうでない場合は[6,TS38.214]の5.1.5節に定義されているように上位レイヤのパラメータtci-PresentDCI-1-2によって決定される1又は2又は3ビットである。
【0036】
UEは、[10,TS38.321]の6.1.3.14節に記載されているように、1つのCC/DL BWP又は1セットのCC/DL BWPのDCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントにそれぞれ最大8つのTCI状態をマッピングするために使用されるアクティブ化命令を受信する。TCI状態のIDのセットがCC/DL BWPのセットに対してアクティブ化され、アクティブ化命令内の示されたCCによってCCの適用可能なリストが決定されると、TCI状態のIDの同じセットが、示されたCCにおけるすべてのDL BWPに対して適用される。
【0037】
UEがDCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントにおける2つのTCI状態をサポートする場合、UEは[10,TS38.321]の6.1.3.24節に記載されているように、アクティブ化命令を受信してもよく、アクティブ化命令は、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントに1つ又は2つのTCI状態の最大8つの組合せをマッピングするために使用される。UEは、アクティブ化命令において8個を超えるTCI状態を受信することは期待されていない。
【0038】
DCIフォーマット1_2にDCIフィールド「送信設定指示」が存在し、DCIフォーマット1_2のDCIフィールド「送信設定指示」のコードポイント数Sが、[10,TS38.321]の6.1.3.14節及び6.1.3.24節に記載されているように、アクティブ化命令によってアクティブ化されるTCIコードポイント数よりも小さい場合、最初のS個のアクティブ化されたコードポイントのみがDCIフォーマット1_2のために適用される。例えば、DCIフォーマット1_2のDCIフィールド「送信設定指示」のビット数、又は上位レイヤのパラメータtci-PresentDCI-1-2のビット数が1ビットの場合、S=2である。別の例として、DCIフォーマット1_2のDCIフィールド「送信設定指示」のビット数、又は上位レイヤのパラメータtci-PresentDCI-1-2のビット数が2ビットの場合、S=4である。別の例として、DCIフォーマット1_2のDCIフィールド「送信設定指示」のビット数、又は上位レイヤのパラメータtci-PresentDCI-1-2のビット数が3ビットの場合、S=8となる。
【0039】
さらに、DL割当の有無にかかわらず、DCIフォーマット1_1/1_2を動的ビーム指示に使用することができる。ビーム指示がDLスケジューリングを伴うDCIフォーマットで示される場合、ビーム指示のACKを示すためにPDSCHのACK/NACKを使用することができ、あるタイミング後に、示されたビームを適用することができる。
【0040】
しかし、ビーム障害検出(BFD)の参照信号(RS)のビーム/TCI状態と、示された共通ビーム/TCI状態との間に不一致がある場合、BFD RSでのビーム障害検出はリンク品質のモニタリングには適さない。さらに、BFD RSのビーム/TCI状態と、示された共通ビーム/TCI状態との間に不一致がある場合、BFD RSでのビーム障害検出はリンク品質のモニタリングには適さない。また、示されたビーム/TCI状態が失敗した/ブロックされた場合、ビーム障害回復(BFR)を行わない限り、UEは他のビーム/TCI状態の指示を得ることができない。BFR後、新たに識別されたビームがPDCCH(CORESET)に使用されることになり、これは新たな共通ビームと見なすことができる。しかし、PDCCH(CORESET)においてTCIフィールドをどのように扱うかを定義する必要がある。PDCCHには、TCI状態を示すTCIフィールドがあるが、示すことができるアクティブ化されたTCI状態はすでに適切ではなくなっている(例えば、すでに失敗している)可能性があり、これは不必要/不適切なビーム更新につながる可能性がある。
【0041】
上述した問題の少なくとも一部を解決するために、ビーム指示に関する解決手段を提案する。端末装置は、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示を受信する。また、端末装置は、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づき、ネットワーク装置からダウンリンク送信を受信する。端末装置はさらに、第1の条件に基づいて、少なくとも1つのTCI状態を、ビーム障害検出のために適用される第1のRSセットにおける少なくとも1つの参照信号(RS)に適用する。さらに、端末装置は、第1のRSセットに基づいて、端末装置とネットワーク装置との間の無線リンク品質の推定を決定する。こうすることで、適切なビーム障害検出が可能になる。
【0042】
図1は、本開示の実施形態を実施可能な通信システムの模式図を示す。通信ネットワークの一部である通信システム100は、端末装置110-1、端末装置110-2、…、端末装置110-Nを含んでおり、これらは「端末装置110」と総称することができる。数字のNは、任意の適切な整数とすることができる。あくまで説明を目的として、本開示の実施形態を、端末装置110-1を参照しながら説明する。
【0043】
通信システム100はさらに、ネットワーク装置120を含む。通信システム100において、ネットワーク装置120と端末装置110は、データと制御情報を互いに通信することができる。
図1に示す装置の数は、説明のために示したものであり、いかなる限定も示唆するものではない。
【0044】
通信システム100における通信は、任意の適切な通信プロトコルに従って実施されてもよい。通信プロトコルには、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)及び第5世代(5G)等のセルラー通信プロトコル、電気電子学会(IEEE)802.11等の無線ローカルネットワーク通信プロトコル、及び/又は現在知られているか将来開発される他の任意のプロトコルが含まれるが、これらに限定されない。さらに、通信は、任意の適切な無線通信技術を利用してもよい。無線通信技術には、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割複信(FDD)、時分割複信(TDD)、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、及び/又は現在知られているか将来開発される他の任意の技術が含まれるが、これらに限定されない。
【0045】
本開示の実施形態は、任意の好適なシナリオに適用することができる。例えば、本開示の実施形態は、能力が低いNRデバイスで実施することができる。或いは、本開示の実施形態は、以下のいずれかで実施することができる。新無線(NR)MIMO(multiple-input and multiple-output)、NRサイドリンク強化(NR Sidelink Enhancements)、52.6GHz超の周波数でのNRシステム、71GHzまでのNR運用拡張、非地上系ネットワーク(NTN)における狭帯域IoT(NB-IoT:narrow band-Internet of Thing)/強化されたマシンタイプ通信(eMTC:enhanced Machine Type Communication)、NTN、UE省電力機能強化、NRカバレッジ拡張、NB-IoTとLTE-MTC、統合アクセスバックホール(IAB:Integrated Access and Backhaul)、NRマルチキャスト・ブロードキャストサービス、又は、マルチ無線デュアルコネクティビティの強化。
【0046】
ネットワーク装置、端末装置、及び/又はTRPの数は、単に例示のためであり、本開示に対するいかなる限定も示唆するものではないことを理解されたい。通信システム100は、本開示の実装を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク装置、端末装置、及び/又はTRPを含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、TRPは、異なる上位レイヤの設定アイデンティティと明示的に関連付けられてもよい。例えば、上位レイヤの設定済みアイデンティティは、制御リソースセット(CORESET)、CORESETのグループ、参照信号(RS)、RSのセット、送信設定指示(TCI)状態、又はTCI状態のグループと関連付けることができ、これらは、異なるTRPと端末装置110-1との間の送信を区別するために使用される。端末装置110-1が、異なる上位レイヤの設定アイデンティティに関連付けられた2つのCORESETから2つのDCIを受信した場合、2つのDCIは異なるTRPから示される。さらに、TRPは、物理チャネル又は信号に対する専用設定によって暗黙的に識別されてもよい。例えば、TRPに関連付けられた専用のCORESET、RS、及びTCI状態は、異なるTRPから端末装置110への送信を識別するために使用される。例えば、端末装置110-1が専用のCORESETからDCIを受信する場合、当該DCIは、そのCORESET専用の関連TRPから示される。いくつかの実施形態において、RSは、CSI-RS、SRS、測位RS、アップリンクDMRS、ダウンリンクDMRS、アップリンクPTRS、及びダウンリンクPTRSのうちの少なくとも1つであり得る。
【0048】
2つのTRPを介した繰り返しの送信又は受信において、ネットワーク装置120は、利用可能な複数の繰り返し方式の中から繰り返し方式を選択してもよい。繰り返し方式によって、ネットワーク装置120が2つのTRPを協調的に使用するための送信方式、例えば、2つのTRP間の多重化方式、2つのTRPに対するそれぞれのリソース割当等が規定されてもよい。
【0049】
図2は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置と端末装置との間の通信のシグナリングフローを示す。議論を目的として、
図1を参照して、プロセス200について説明する。プロセス200は、
図1のネットワーク装置120及び端末装置110-1に関わってもよい。
【0050】
ネットワーク装置120は、第1のPDCCH内のDCIにおける少なくとも1つのTCI状態の指示を端末装置110-1に送信する(2010)。さらに、端末装置110にデータを送信する前に、ネットワーク装置120はデータ送信に関連付けられた制御情報を送信してもよい。例えば、制御情報は、データ送信のためのリソースセットをスケジューリングし、1つ又は複数のTCI状態、周波数領域リソース割当(FDRA)、スロットオフセット及び開始/長さのインジケータ値を含み得る時間領域リソース割当(TDRA)、復調参照信号(DMRS)グループ、冗長バージョン(RV)等、データ送信に関連する様々な送信パラメータを示すことができる。制御情報に示される送信パラメータは、上記で挙げたものに限定されないことを理解されたい。本開示の実施形態は、任意の送信パラメータを含む制御情報にも同様に適用可能である。
【0051】
以下において、「送信機会」、「受信機会」、「繰り返し」、「送信」、「受信」、「PDSCH送信機会」、「PDSCH繰り返し」、「PUSCH送信機会」、「PUSCH繰り返し」、「PUCCH機会」、「PUCCH繰り返し」、「繰り返し送信」、「繰り返し受信」、「PDSCH送信」、「PDSCH受信」、「PUSCH送信」、「PUSCH受信」、「PUCCH送信」、「PUCCH受信」、「RS送信」、「RS受信」、「通信」、「送信」及び「受信」という用語は、互換的に使用することができる。「TCI状態」、「QCLパラメータセット」、「QCLパラメータ」、「QCL想定」、及び「QCL設定」という用語は、互換的に使用することができる。「TCIフィールド」、「TCI状態フィールド」、及び「送信設定指示」という用語は、互換的に使用することができる。「送信機会」、「送信」、「繰り返し」、「受信」、「受信機会」、「モニタリング機会」、「PDCCHモニタリング機会」、「PDCCH送信機会」、「PDCCH送信」、「PDCCH候補」、「PDCCH受信機会」、「PDCCH受信」、「サーチスペース」、「CORESET」、「マルチチャンス(multi-chance)」、及び「PDCCH繰り返し」という用語は、互換的に使用することができる。以下では、「PDCCH繰り返し」、「繰り返しPDCCH」、「繰り返しPDCCH信号」、「同じスケジューリング用に設定されたPDCCH候補」、「PDCCH」、「PDCCH候補」、及び「リンクされたPDCCH候補」という用語は、互換的に使用することができる。「DCI」と「DCIフォーマット」という用語は、互換的に使用することができる。いくつかの実施形態において、本開示の実施形態は、PDSCH及びPUSCHのスケジューリングに適用することができ、以下では、PDSCHスケジューリングを例として説明する。例えば、「送信」を「受信」に、及び/又は「受信」を「送信」に置き換えることにより、本開示の実施形態をPUSCHに適用することができる。「PDSCH」と「PUSCH」という用語は互換的に使用することができる。「送信」と「受信」という用語は互換的に使用することができる。
【0052】
3GPP仕様(TS38.214)に規定されているように、UEには、UE及び所定のサービングセルのために意図したDCIを伴う検出されたPDCCHに従ってPDSCHを復号するために、上位レイヤのパラメータPDSCH-Config内に最大M個のTCI-State設定のリストを設定することができる。ここでMは、UEの能力であるmaxNumberConfiguredTCIstatesPerCCに依存する。各TCI-Stateには、1つ又は2つのダウンリンク参照信号と、PDSCHのDMRSポート、PDCCHのDMRSポート、又はチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースのCSI-RSポートとの間の疑似コロケーション関係を設定するパラメータが含まれる。疑似コロケーション関係は、第1のダウンリンク(DL)RSの上位レイヤのパラメータqcl-Type1、及び第2のDL RSのqcl-Type2(設定されている場合)によって設定される。DL RSが2つあるケースでは、同じDL RS又は異なるDL RSのどちらを参照しているかに関わらず、 QCLタイプが同じであってはならない。各DL RSに対応する疑似コロケーションタイプは、QCL-Infoの上位レイヤのパラメータqcl-Typeで与えられ、以下の値のいずれかを取り得る。
- 「QCL-TypeA」:{ドップラーシフト,ドップラー拡散,平均遅延,遅延拡散}
- 「QCL-TypeB」:{ドップラーシフト,ドップラー拡散}
- 「QCL-TypeC」:{ドップラーシフト,平均遅延}
- 「QCL-TypeD」:{空間Rxパラメータ}
【0053】
UEは、[TS38.321]の「UE固有PDSCH MAC CEのTCI状態のアクティブ化/非アクティブ化」の節(例えば、6.1.3.14節)、又は[TS38.321]の「UE固有PDSCH MAC CEのTCI状態のアクティブ化/非アクティブ化の拡張」の節(例えば、6.1.3節)に記載されているように、アクティブ化命令を受信する。アクティブ化命令は、1つのCC/DL BWP又は1セットのCC/DL BWPのDCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントに、それぞれ最大8つのTCI状態をマッピングするために使用される。TCI状態のIDのセットがCC/DL BWPのセットに対してアクティブ化され、アクティブ化命令内の示されたCCによってCCの適用可能なリストが決定されると、TCI状態のIDの同じセットが、示されたCCにおけるすべてのDL BWPに対して適用される。
【0054】
UEがDCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントにおける2つのTCI状態をサポートする場合、UEは[TS38.321]の「UE固有のPDSCH MAC CEのTCI状態のアクティブ化/非アクティブ化」の節、又は「UE固有のPDSCH MAC CEの拡張TCI状態のアクティブ化/非アクティブ化」の節(例えば、6.1.3.14節又は6.1.3節の項目)に記載されているように、アクティブ化命令を受信してもよく、アクティブ化命令は、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントに1つ又は2つのTCI状態の最大8つの組合せをマッピングするために使用される。UEは、アクティブ化命令において8個を超えるTCI状態を受信することは期待されていない。
【0055】
DCIフォーマット1_2にDCIフィールド「送信設定指示」が存在し、DCIフォーマット1_2のDCIフィールド「送信設定指示」のコードポイント数Sが、[10,TS38.321]の6.1.3.14節及び6.1.3.24節に記載されているように、アクティブ化命令によってアクティブ化されるTCIコードポイント数よりも小さい場合、最初のS個のアクティブ化されたコードポイントのみがDCIフォーマット1_2のために適用される。
【0056】
UEが、アクティブ化命令を伝送するPDSCHに対応するスロットnで、HARQ-ACK情報を伴うPUCCHを送信する場合、TCI状態と、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントとの間の示されたマッピングは、スロット
【数1】
の後の最初のスロット又は最初のサブスロットから適用されるべきである。ここで、μはPUCCHのSCS設定である。PDSCHをスケジューリングするCORESETに対してtci-PresentInDCIが「有効」にセットされているか又はtci-PresentDCI-1-2が設定され、DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間の時間オフセットが、適用される場合にtimeDurationForQCL以上であるならば、UEがTCI状態の初期上位レイヤ設定を受信した後、アクティブ化命令を受信する前に、UEは、サービングセルのPDSCHのDM-RSポートが、「typeA」にセットされたqcl-Typeに関して、また、適用される場合は「typeD」にセットされたqcl-Typeに関しても、初期アクセスプロシージャで決定されたSS/PBCHブロックと疑似コロケーションされると仮定してもよい。
【0057】
いくつかの実施形態において、UEに、PDSCHをスケジューリングするCORESETに対して、「有効」としてセットされた上位レイヤのパラメータtci-PresentInDCI、又はtci-PresentInDCI-ForFormat1_2が設定されている場合、UEはCORESETで送信されるPDCCHのDCI(例えば、DCIフォーマット1_1又はDCIフォーマット1_2)にTCIフィールドが存在すると仮定する。PDSCHをスケジューリングするCORESETにtci-PresentInDCI又はtci-PresentInDCI-ForFormat1_2が設定されていない場合、又はPDSCHがDCI(例えば、DCIフォーマット1_0)によってスケジューリングされている場合、UEは、CORESETで送信されるPDCCHのDCI(例えば、DCIフォーマット1_1又はDCIフォーマット1_2又はDCIフォーマット1_0)にTCIフィールドが存在しないと仮定する。TCIフィールドを持たないDCIフォーマットによってPDSCHがスケジューリングされ、DL DCIの受信と、サービングセルの対応するPDSCHとの間の時間オフセットが、適用される場合に閾値timeDurationForQCL以上であり、閾値が、報告されたUEの能力に基づくのであれば([13,TS38.306])、PDSCHアンテナポートの疑似コロケーションを決定するために、UEはPDSCHのTCI状態又はQCL想定が、サービングセルのアクティブBWP内でPDCCH送信に使用されるCORESETのために適用されるTCI状態又はQCL想定と同じであると仮定する。
【0058】
PDSCHをスケジューリングするCORESETに対して、tci-PresentInDCIが「有効」にセットされているか、又はtci-PresentInDCI-ForFormat1_2が設定され、DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間の時間オフセットが、適用される場合にtimeDurationForQCL以上であるならば、UEがTCI状態の初期上位レイヤ設定を受信した後、アクティブ化命令を受信する前に、UEは、サービングセルのPDSCHのDMRSポートが、「QCLーtypeA」に関して、また、適用される場合は「QCLーtypeD」に関しても、初期アクセスプロシージャで決定されたSS/PBCHブロックと疑似コロケーションされると仮定してもよい。timeDurationForQCLの値は、報告されたUEの能力に基づく。
【0059】
UEに、PDSCHをスケジューリングするCORESETに対して「有効」としてセットされた上位レイヤのパラメータtci-PresentInDCIが設定されている場合、UEは、CORESETで送信されるPDCCHのDCI(例えば、DCIフォーマット1_1)にTCIフィールドが存在すると仮定する。UEに、PDSCHをスケジューリングするCORESETに対する上位レイヤのパラメータtci-PresentInDCI-ForFormat1_2が設定されている場合、UEは、CORESETで送信されるPDCCHのDCI(例えば、DCIフォーマット1_2)に、tci-PresentInDCI-ForFormat1_2によって示されるDCIフィールドサイズのTCIフィールドが存在すると仮定する。TCIフィールドを持たないDCIフォーマットによってPDSCHがスケジューリングされ、DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間の時間オフセットが、適用される場合に閾値timeDurationForQCL以上であり、閾値が、報告されたUEの能力([TS38.306])に基づくのであれば、PDSCHアンテナポートの疑似コロケーションを決定するために、UEは、PDSCHのTCI状態又はQCL想定が、サービングセルのアクティブBWP内でPDCCH送信に使用されるCORESETのために適用されるTCI状態又はQCL想定と同じであると仮定する。
【0060】
TCIフィールドを持つDCIフォーマットによってPDSCHがスケジューリングされ、スケジューリングコンポーネントキャリアのDCIにおけるTCIフィールドが、スケジューリングされるコンポーネントキャリア又はDL BWPのアクティブ化されたTCI状態を指す場合、UEは、PDSCHアンテナポートの疑似コロケーションを決定するために、DCIを有する検出されたPDCCHにおける「送信設定指示」フィールドの値に従ってTCI-Stateを使用しなければならない。DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間の時間オフセットが閾値 timeDurationForQCL以上であり、閾値が、報告されたUEの能力([TS38.306])に基づく場合、UEは、示されたTCI状態によって与えられるQCLタイプパラメータに関して、サービングセルのPDSCHのDM-RSポートが、TCI状態のRSと擬似コロケーションされると仮定する。UEに単一スロットのPDSCHが設定される場合、示されるTCI状態は、スケジューリングされたPDSCHを有するスロットにおけるアクティブ化されたTCI状態に基づくべきである。UEにマルチスロットのPDSCHが設定される場合、示されるTCI状態は、スケジューリングされたPDSCHを有する最初のスロット又はサブスロットにおけるアクティブ化されたTCI状態に基づくべきであり、UEは、アクティブ化されたTCI状態が、スケジューリングされたPDSCHを有するスロット全体にわたって同じであると期待すべきである。UEに、クロスキャリアスケジューリング用のサーチスペースセットに関連付けられたCORESETが設定され、スケジューリングDCIを伝送するPDCCH及びそのDCIによってスケジューリングされたPDSCHが同じキャリアで送信される場合、UEは、CORESETに対して、tci-PresentInDCIが「有効」としてセットされるか、又はtci-PresentInDCI-ForFormat1_2が設定されることを期待し、また、サーチスペースセットによってスケジューリングされたサービングセルに対し設定されたTCI状態の1つ又は複数が「QCL-TypeD」を含む場合、UEは、サーチスペースセットで検出されたPDCCHの受信と、対応するPDSCHとの間の時間オフセットが閾値timeDurationForQCL以上であると期待する。
【0061】
RRC接続モードにおけるtci-PresentInDCI及びtci-PresentInDCI-ForFormat1_2の設定から独立して、DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間のオフセットが閾値timeDurationForQCL未満であり、スケジューリングされたPDSCHのサービングセルに対して設定された少なくとも1つのTCI状態が、「typeD」にセットされたqcl-Typeを含む場合、以下のようになる。
【0062】
- UEは、UEによってサービングセルのアクティブBWP内の1つ又は複数のCORESETがモニタリングされている最新のスロットにおいて、モニタリングされたサーチスペースと関連付けられた最も低いcontrolResourceSetIdを有するCORESETのPDCCH疑似コロケーション指示に用いられるQCLパラメータに関して、サービングセルのPDSCHのDM-RSポートがRSと疑似コロケーションされていると仮定してもよい。このケースでは、qcl-TypeがPDSCH DM-RSの「typeD」にセットされ、少なくとも1つのシンボルで重複するPDCCH DM-RSのそれと異なる場合、UEは、そのCORESETに関連付けられたPDCCHの受信を優先することが期待される。これは、バンド内CAのケース(PDSCHとCORESETが、異なるコンポーネントキャリアにある場合)にも適用される。
【0063】
- UEにenableDefaultTCIStatePerCoresetPoolIndexが設定され、異なるControlResourceSets内のcoresetPoolIndexの2つの異なる値を含む上位レイヤのパラメータPDCCH-ConfigによってUEが設定されている場合は、以下のようになる。
【0064】
- UEは、サービングセルのアクティブBWP内のPDSCHをスケジューリングするPDCCHと同じ値のcoresetPoolIndexに関連付けられた1つ又は複数のCORESETがUEによってモニタリングされている最新のスロットにおいて、そのPDSCHをスケジューリングしているPDCCHと同じcoresetPoolIndexの値が設定されたCORESETの中で、モニタリングされたサーチスペースと関連付けられた最も低いcontrolResourceSetIdを有するCORESETのPDCCH疑似コロケーション指示に用いられるQCLパラメータに関して、サービングセルのcoresetPoolIndexの値に関連付けられたそのPDSCHのDM/RSポートがRSと疑似コロケーションされていると仮定してもよい。このケースでは、PDSCH DM-RSの「QCL-TypeD」が、少なくとも1つのシンボルで重複するPDCCH DM-RSのそれと異なり、それらが同じcoresetPoolIndexに関連付けられている場合、UEは、そのCORESETに関連付けられたPDCCHの受信を優先することが期待される。これは、バンド内CAのケース(PDSCHとCORESETが、異なるコンポーネントキャリアにある場合)にも適用される。
【0065】
- UEにenableTwoDefaultTCI-Statesが設定され、少なくとも1つのTCIコードポイントが2つのTCI状態を示す場合、UEは、サービングセルのPDSCH又はPDSCHの送信機会のDM-RSポートが、2つの異なるTCI状態を含むTCIコードポイントのうち最も低いコードポイントに対応するTCI状態に関連付けられたQCLパラメータに関して、RSと疑似コロケーションされると仮定してもよい。UEが、「tdmSchemeA」にセットされた上位レイヤのパラメータrepetitionSchemeによって設定されるか、又はUEに上位レイヤのパラメータrepetitionNumberが設定されている場合、TCI状態のPDSCH送信機会へのマッピングは、5.1.2.1節に従って、第1のPDSCH送信機会を有するスロットにおけるアクティブ化されたTCI状態に基づき、示されたTCI状態を、2つの異なるTCI状態を含むTCIコードポイントのうち最も低いコードポイントに対応するTCI状態に置き換えることにより決定される。このケースでは、2つの異なるTCI状態を含むTCIコードポイントのうち、最も低いコードポイントに対応する両方のTCI状態の「QCL-TypeD」が、少なくとも1シンボルで重複するPDCCH DM-RSのそれと異なる場合、UEは、そのCORESETに関連付けられたPDCCHの受信を優先することが期待される。これは、バンド内CAのケース(PDSCHとCORESETが、異なるコンポーネントキャリアにある場合)にも適用される。
【0066】
- 上記のすべてのケースにおいて、スケジューリングされたPDSCHのサービングセルに対して設定されたTCI状態のいずれにも、「typeD」にセットされたqcl-Typeが設定されていない場合、UEは、DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間の時間オフセットに関係なく、そのスケジューリングされたPDSCHに対して示されたTCI状態から他のQCL想定を取得しなければならない。
【0067】
スケジューリングDCIを伝送するPDCCHが1つのコンポーネントキャリアで受信され、そのDCIによってスケジューリングされたPDSCHが別のコンポーネントキャリアにあり、UEにenableDefaultBeam-ForCCSが設定されている場合は、以下のようになる。
【0068】
- timeDurationForQCLは、スケジューリングされたPDSCHのサブキャリア間隔に基づいて決定される。μ
PDCCH<μ
PDSCHの場合、timeDurationForQCLに追加のタイミング遅延
【数2】
が追加され、dは5.2.1.5.1a-1節で定義され、そうでない場合、dはゼロである。
【0069】
- いずれのケースでも、DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間のオフセットが閾値timeDurationForQCL未満であり、DL DCIにTCIフィールドが存在しない場合、UEは、スケジューリングされたセルのアクティブBWPにおいてPDSCHに適用可能な、IDが最も低いアクティブ化されたTCI状態から、スケジューリングされたPDSCHに対するQCL想定を取得する。
【0070】
上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおける周期的なCSI-RSリソースについては、UEは、TCI-Stateが以下の疑似コロケーションタイプの1つを示すことを期待すべきである。
【0071】
- SS/PBCHブロックを有する「typeC」、及び、適用される場合、同じSS/PBCHブロックを有する「typeD」、又は
【0072】
- SS/PBCHブロックを有する「typeC」、及び、適用される場合、上位レイヤのパラメータrepetitionが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0073】
上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおける非周期的なCSI-RSリソースについて、UEは、TCI-Stateが、上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおける周期的なCSI-RSリソースを有する「typeA」にセットされたqcl-Typeと、適用される場合、同じ周期的なCSI-RSリソースを有する「typeD」にセットされたqcl-Typeとを示すと期待すべきである。
【0074】
上位レイヤのパラメータtrs-Info及び上位レイヤのパラメータrepetitionなしで設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSet内のCSI-RSリソースについて、UEは、TCI-Stateが以下の疑似コロケーションタイプの1つを示すことを期待すべきである。
【0075】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、同じCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0076】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、SS/PBCHブロックを有する「typeD」、又は
【0077】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、上位レイヤのパラメータrepetitionが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0078】
- 「typeD」が適用できない場合、上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeB」。
【0079】
上位レイヤのパラメータrepetitionが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースについては、UEは、TCI-Stateが以下の疑似コロケーションタイプの1つを示すことを期待すべきである。
【0080】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、同じCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0081】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、上位レイヤのパラメータrepetitionが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0082】
- SS/PBCHブロックを有する「typeC」、及び、適用される場合、同じSS/PBCHブロックを有する「typeD」。
【0083】
PDCCHのDM-RSについて、UEは、TCI-Stateが以下の疑似コロケーションタイプの1つを示すことを期待すべきである。
【0084】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、同じCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0085】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、上位レイヤのパラメータrepetitionが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0086】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Info及び上位レイヤのパラメータrepetitionなしで設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSet内のCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、同じCSI-RSリソースを有する「typeD」。
【0087】
PDSCHのDM-RSについて、UEは、TCI-Stateが以下の疑似コロケーションタイプの1つを示すことを期待すべきである。
【0088】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、同じCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0089】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Infoが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、上位レイヤのパラメータrepetitionが設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSetにおけるCSI-RSリソースを有する「typeD」、又は
【0090】
- 上位レイヤのパラメータtrs-Info及び上位レイヤのパラメータrepetitionなしで設定されたNZP-CSI-RS-ResourceSet内のCSI-RSリソースを有する「typeA」、及び、適用される場合、同じCSI-RSリソースを有する「typeD」。
【0091】
スケジューリングDCIを伝送するPDCCHが1つのコンポーネントキャリアで受信され、そのDCIによってスケジューリングされたPDSCHが別のコンポーネントキャリアにある場合、timeDurationForQCLは、スケジューリングされたPDSCHのサブキャリア間隔に基づいて決定される。μPDCCH<μPDSCHの場合、timeDurationForQCLに追加のタイミング遅延dが追加される。ここで、dは、PDCCHのサブキャリア間隔が15kHzの場合は8シンボル、PDCCHのサブキャリア間隔が30kHzの場合は8シンボル、PDCCHのサブキャリア間隔が60kHzの場合は14シンボルと定義される。例えば、シンボルがPDCCHシンボルであるか、又はシンボルがPDCCHのサブキャリア間隔に基づく場合(例えば、TS38.214の表5.2.1.5.1a-1に定義されている)、tci-PresentInDCIが「有効」にセットされ、DL DCIの受信と、対応するPDSCHとの間のオフセットが閾値timeDurationForQCLよりも小さい場合、及びtci-PresentInDCIが設定されていない場合のいずれにおいても、UEは、スケジューリングされたセルのアクティブBWP内のPDSCHに適用可能な、IDが最も低いアクティブ化されたTCI状態から、スケジューリングされたPDSCHのQCL想定を取得する。
【0092】
3GPP仕様(TS38.214)に規定されているように、「FDMSchemeA」、「FDMSchemeB」、「TDMSchemeA」の1つにセットされた上位レイヤのパラメータRepSchemeEnablerによってUEが設定されている場合、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイント内の2つのTCI状態と、DCIフィールド「アンテナポート」の1つのCDM(Code Domain Multiplexing)グループ内のDMRSポートとがUEに示される場合。DCIにおいて2つのTCI状態が示され、UEが「FDMSchemeA」にセットされる場合、UEは、TS38.214の「物理リソースブロック(PRB)バンドリング)」の節(例えば、5.1.2.3節)に記載されているように、重複しない周波数領域リソース割当に関連付けられたそれぞれのTCI状態で、TBの単一のPDSCH送信機会を受信しなければならない。DCIにおいて2つのTCI状態が示され、UEが「FDMSchemeB」にセットされている場合、UEは、TS38.214の「物理リソースブロック(PRB)バンドリング」の節(例えば、5.1.2.3節)に記載されているように、他のPDSCH送信機会に関して、重複しない周波数領域リソース割当を有するPDSCH送信機会に関連付けられたそれぞれのTCI状態で、同じTBの2つのPDSCH送信機会を受信しなければならない。DCIにおいて2つのTCI状態が示され、UEが「TDMSchemeA」にセットされている場合、UEは、TS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)に記載されているように、他のPDSCH送信機会に関して、重複しない時間領域リソース割当を有するPDSCH送信機会に関連付けられたそれぞれのTCI状態で、同じTBの2つのPDSCH送信機会を受信しなければならず、また、両方のPDSCH送信機会が、与えられたスロット内で受信されなければならない。
【0093】
UEが、PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16を含むpdsch-TimeDomainAllocationListの少なくとも1つのエントリを示す上位レイヤのパラメータPDSCH-configによって設定されている場合、UEは、DCIフィールド「時間領域リソース割当」と、DCIフィールド「アンテナポート」の1つのCDMグループ内のDM-RSポートと共に、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントの1つ又は2つのTCI状態が示されることを期待してもよい。「時間領域リソース割当」は、PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNum16を含むpdsch-TimeDomainAllocationListのエントリを示す。「送信設定指示」フィールドを有するDCIにおいて2つのTCI状態が示される場合、UEは、TS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)で定義されるように、複数のPDSCH送信機会にわたって使用される2つのTCI状態で、同じTBの複数のスロットレベルのPDSCH送信機会を受信すると期待してもよい。「送信設定指示」フィールドを有するDCIにおいて1つのTCI状態が示される場合、UEは、TS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)で定義されるように、複数のPDSCH送信機会にわたって使用される1つのTCI状態で、同じTBの複数のスロットレベルのPDSCH送信機会を受信すると期待してもよい。
【0094】
PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16を含むpdsch-TimeDomainAllocationListの1つのエントリを示すDCIフィールド「時間領域リソース割当」がUEに示されない場合、そして、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントの2つのTCI状態と、DCIフィールド「アンテナポート」の2つのCDMグループ内のDM-RSポートとがUEに示される場合、UEは、単一のPDSCHの受信を期待してもよい。ここで、DM-RSポートとTCI状態との関連付けは、TS38.214の「DMRS受信プロシージャ」の節(例えば5.1.6.2節)で定義されているとおりである。
【0095】
PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16を含むpdsch-TimeDomainAllocationListの1つのエントリを示すDCIフィールド「時間領域リソース割当」がUEに示される場合、そして、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントの1つのTCI状態がUEに示される場合、PDCCHの検出時にPDSCHを受信するためのUEのプロシージャは、TS38.214の「物理ダウンリンク共有チャネルを受信するためのUEプロシージャ」の節(例えば、5.1節)に従う。
【0096】
以下では、「FDMSchemeA」と「スキーム2a」という用語を互換的に使用することができる。「FDMSchemeB」と「スキーム2b」という用語を互換的に使用することができる。「TDMSchemeA」と「スキーム3」という用語を互換的に使用することができる。「RepNumR16」と「スキーム4」という用語を互換的に使用することができる。
【0097】
3GPP仕様(TS38.214)に規定されているように、「TDMSchemeA」にセットされた上位レイヤのパラメータRepSchemeEnablerによってUEが設定され、DCIフィールド「アンテナポート」の1つのCDMグループ内のDM-RSポートがUEに示される場合、PDSCH送信機会の数は、スケジューリングDCIのDCIフィールド「送信設定指示」によって示されるTCI状態の数によって導き出される。DCIフィールド「送信設定指示」によって2つのTCI状態が示される場合、UEは、2つのPDSCH送信機会を受信することが期待される。ここで、第1のTCI状態が第1のPDSCH送信機会に適用され、第1のPDSCH送信機会の時間領域におけるリソース割当は、TS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)に従う。第2のTCI状態は第2のPDSCH送信機会に適用され、第2のPDSCH送信機会は第1のPDSCH送信機会と同じシンボル数を有しなければならない。上位レイヤによってUEにStartingSymbolOffsetKの値
【数3】
が設定されている場合、UEは、第1のPDSCH送信機会の最後のシンボルから
【数4】
シンボルの後に、第2のPDSCH送信機会の最初のシンボルが開始されることを決定しなければならない。上位レイヤのパラメータStartingSymbolOffsetKを介して値
【数5】
が設定されていない場合、UEは
【数6】
=0と仮定しなければならない。UEは、各PDSCH送信機会について2つを上回るPDSCH送信レイヤを受信することは期待されていない。2つのPDSCH送信機会について、適用される冗長バージョンはTS38.214の表5.1.2.1-2に従って導き出され、n=0,1が第1及び第2のTCI状態にそれぞれ適用される。そうでない場合、UEは単一のPDSCH送信機会を受信することが期待され、時間領域におけるリソース割当は、TS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)に従う。
【0098】
3GPP仕様(TS38.214)に規定されているように、UEは、PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16を含むpdsch-TimeDomainAllocationListの少なくとも1つのエントリを示す上位レイヤのパラメータPDSCH-configによって設定されている場合。2つのTCI状態が、PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16を含むpdsch-TimeDomainAllocationListの1つのエントリを示すDCIフィールド「時間領域リソース割当」と、DCIフィールド「アンテナポート」の1つのCDMグループ内のDM-RSポートと共に、DCIフィールド「送信設定指示」によって示される場合、すべてのPDSCH送信機会に対して同じSLIV(開始及び長さインジケータ値)が適用され、第1のTCI状態が第1のPDSCH送信機会に適用され、第1のPDSCH送信機会の時間領域におけるリソース割当は、TS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)に従う。PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16で示される値が2に等しい場合、第2のTCI状態が第2のPDSCH送信機会に適用される。PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16で示される値が2より大きい場合、UEはさらに、RepTCIMappingのCycMapping又はSeqMappingを有効にするように設定されてもよい。CycMappingが有効な場合、第1及び第2のTCI状態がそれぞれ第1及び第2のPDSCH送信機会に適用され、同じTCIマッピングパターンが残りのPDSCH送信機会に継続される。SeqMappingが有効な場合、第1のTCI状態が第1及び第2のPDSCH送信に適用され、第2のTCI状態が第3及び第4のPDSCH送信に適用され、同じTCIマッピングパターンが残りのPDSCH送信機会に継続される。UEは、各PDSCH送信機会が2つの送信レイヤに制限されると期待してもよい。第1のTCI状態に関連付けられたすべてのPDSCH送信機会について、適用される冗長バージョンは、[TS38.214]の表5.1.2.1-2に従って導き出される。ここでnは、第1のTCI状態に関連付けられたPDSCH送信機会のみを考慮してカウントされる。第2のTCI状態に関連付けられたPDSCH送信機会のための冗長バージョンは、[TS38.214]の表5.1.2.1-3に従って導き出される。ここで、各冗長バージョンrvsのための追加のシフト操作は、上位レイヤのパラメータRVSeqOffsetによって設定され、nは、第2のTCI状態に関連付けられたPDSCH送信機会のみを考慮してカウントされる。1つのTCI状態が、PDSCH-TimeDomainResourceAllocationのRepNumR16を含むpdsch-TimeDomainAllocationListの1つのエントリを示すDCIフィールド「時間領域リソース割当」と、DCIフィールド「アンテナポート」の1つのCDMグループ内のDM-RSポートと共に、DCIフィールド「送信設定指示」によって示される場合、すべてのPDSCH送信機会に対して同じSLIVが適用され、第1のPDSCH送信機会がTS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)に従い、すべてのPDSCH送信機会に対して同じTCI状態が適用される。UEは、各PDSCH送信機会が2つの送信レイヤに制限されると期待してもよい。すべてのPDSCH送信機会について、適用される冗長バージョンは、[TS38.214]の表5.1.2.1-2に従って導き出される。ここでnは、PDSCH送信機会を考慮してカウントされる。そうでない場合、UEは単一のPDSCH送信機会を受信することが期待され、時間領域におけるリソース割当は、TS38.214の「時間領域におけるリソース割当」の節(例えば、5.1.2.1節)に従う。
【0099】
表5.1.2.1-2
pdsch-AggregationFactorが存在する場合に適用される冗長バージョン
【表1】
【0100】
表5.1.2.1-3
RVSeqOffsetが存在する場合に第2のTCI状態に適用される冗長バージョン
【表2】
【0101】
3GPP仕様(TS38.214)に規定されているように、「FDMSchemeA」、又は「FDMSchemeB」にセットされた上位レイヤのパラメータRepSchemeEnablerによって設定されたUEの場合、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントの2つのTCI状態と、DCIフィールド「アンテナポート」の1つのCDMグループ内のDMRSポートとがUEに示される場合。
【数7】
が「広帯域」として決定された場合、最初の
【数8】
個のPRBが第1のTCI状態に割り当てられ、残りの
【数9】
個のPRBが第2のTCI状態に割り当てられる。ここで、n
PRBは、UEに割り当てられたPRBの総数である。
【数10】
が{2,4}のうちの1つの値として決定された場合、割り当てられた周波数領域リソース内の偶数のPRGが第1のTCI状態に割り当てられ、割り当てられた周波数領域リソース内の奇数のPRGが第2のTCI状態に割り当てられる。UEは、各PDSCH送信機会について2つを上回るPDSCH送信レイヤを受信することは期待されていない。
【0102】
「FDMSchemeB」にセットされた上位レイヤのパラメータRepSchemeEnablerによって設定されたUEの場合、DCIフィールド「送信設定指示」のコードポイントにおける2つのTCI状態と、DCIフィールド「アンテナポート」における1つのCDMグループ内のDM-RSポートとがUEに示されるとき、各PDSCH送信機会は、PDSCH送信機会の対応するTCI状態に割り当てられたPRBによって決定されるリソースエレメントへのマッピングについて、[TS38.211]の「物理ダウンリンク共有チャネル」の節(たとえば、7.3.1節)に従わなければならない。また、UEは、単一の送信レイヤがスケジューリングされている場合、PDSCH送信機会ごとに最大2つのコードブロックのみを期待し、2つの送信レイヤがスケジューリングされている場合、PDSCH送信機会ごとに単一のコードブロックのみを期待すべきである。2つのPDSCH送信機会について、適用される冗長バージョンは、[TS38.214]の表5.1.2.1-2に従って導き出される。ここで、n=0,1は、それぞれ第1及び第2のTCI状態に適用される。
【0103】
いくつかの実施形態において、ビーム指示又はTCI状態指示のための適用タイミングが存在する。いくつかの実施形態において、適用タイミングは、結合又は分離のDL/ULビーム指示の確認の最後のシンボルから少なくともXms又はYシンボル後の最初のスロット又は最初のサブスロットであってもよい。例えば、Yは整数であってもよく、1<=Y<=336である。いくつかの実施形態において、スロットは12個又は14個のシンボルを含んでもよい。いくつかの実施形態において、サブスロットはS個のシンボルを含んでもよい。Sは整数で、1<=S<=14である。例えば、Sは、{2,4,7}の少なくとも1つであってもよい。いくつかの実施形態において、ビーム指示はPDCCHのDCIで示される。例えば、PDCCHのDCIはPDSCHをスケジューリングしてもよいし、又はPDSCHをスケジューリングしないこともある。いくつかの実施形態において、DCIの最後のシンボルと、最初のスロット又は最初のサブスロットとの間のギャップは、端末装置の能力に見合うものでなければならない。いくつかの実施形態において、結合又は分離のDL/ULビーム指示の確認は、DCIによってスケジューリングされたPDSCHの確認であってもよい。例えば、DCIがPDSCHをスケジューリングする場合である。いくつかの実施形態において、結合又は分離のDL/ULビーム指示の確認は、DCIの確認であってもよい。例えば、DCIがPDSCHをスケジューリングしない場合である。
【0104】
いくつかの実施形態において、端末装置は、PDCCHにおいてDCI(例えば、「DCI_t」と表される)を受信又は検出してもよい。DCIは、結合DL/UL TCI状態、又は分離DL/UL TCI状態、又はDL TCI状態、又はUL TCI状態、又は一対のDL/UL TCI状態を示す。いくつかの実施形態において、第2の時間閾値H2は、PDCCHの最初のシンボル又は最後のシンボル、又は指示の確認の最初のシンボル又は最後のシンボルの後の所定の/設定された期間を示してもよい。いくつかの実施形態において、示された結合DL/UL TCI状態又は分離DL/UL TCI状態又はDL TCI状態又はUL TCI状態又は一対のDL/UL TCI状態は、適用タイミング又は第2の時間閾値H2の後に、PDSCH及び/又はCORESET及び/又はPUSCH及び/又はPUCCH及び/又はアップリンクRS及び/又はダウンリンクRSに適用されてもよい。例えば、DCIにおいて結合DL/UL TCI状態が示される場合、結合DL/UL TCI状態は、適用タイミング又は第2の時間閾値H2の後に、PDSCH及び/又はCORESET及び/又はPUSCH及び/又はPUCCH及び/又はアップリンクRS及び/又はダウンリンクRSに適用されてもよい。別の例として、DCIにおいてDL TCI状態が示される場合、DL TCI状態は、適用タイミング又は第2の時間閾値H2の後に、PDSCH及び/又はCORESET及び/又はダウンリンクRSに適用されてもよい。別の例として、DCIにおいてUL TCI状態が示される場合、UL TCI状態は、適用タイミング又は第2の時間閾値H2の後に、PUSCH及び/又はPUCCH及び/又はアップリンクRSに適用されてもよい。別の例として、DCIにおいて一対のDL/UL TCI状態が示される場合、DL TCI状態は、適用タイミング又は第2の時間閾値H2の後に、PDSCH及び/又はCORESET及び/又はダウンリンクRSに適用されてもよく、UL TCI状態は、適用タイミング又は第2の時間閾値H2の後に、PUSCH及び/又はPUCCH及び/又はアップリンクRSに適用されてもよい。
【0105】
いくつかの実施形態において、端末装置110は、ダウンリンクTCI状態(又はビーム又はQCLパラメータセット)を示す指示を受信してもよく、TCI状態のソース参照信号は、少なくとも、PDSCH及びコンポーネントキャリア(CC)のすべてのCORESETでの受信のためにQCL情報を提供する。例えば、PDSCHは専用又はUE固有である。
【0106】
いくつかの実施形態において、端末装置110は、アップリンクTCI状態(又はビーム又は空間関係)を示す指示を受信してもよく、TCI状態のソース参照信号は、少なくとも、動的グラント又は設定グラントに基づくPUSCH、及びCC内のPUCCHリソースのすべてについて、アップリンク送信空間フィルタ(uplink transmission spatial filte)を決定するための基準を提供する。例えば、PUCCHは専用又はUE固有である。
【0107】
いくつかの実施形態において、端末装置110は、結合TCI状態(又はビーム又はQCLパラメータセット)を示す指示を受信してもよく、TCI状態は、ダウンリンクQCL情報及びアップリンク送信空間フィルタの両方を決定するために使用される共通のソース参照信号を少なくとも指す。
【0108】
いくつかの実施形態において、端末装置110は、ダウンリンクTCI状態(又はビーム又はQCLパラメータセット)及びアップリンクTCI状態(又はビーム又は空間関係)を示す指示を受信してもよく、DL TCI状態におけるソース参照信号は、少なくとも、PDSCH及びコンポーネントキャリア(CC)のすべてのCORESETでの受信のためにQCL情報を提供する。そしてTCI状態におけるソース参照信号は、少なくとも、動的グラント又は設定グラントに基づくPUSCH、及びCC内のPUCCHリソースのすべてについて、アップリンク送信空間フィルタを決定するための基準を提供する。例えば、PUCCHは専用又はUE固有である。別の例として、PDSCHは専用又はUE固有である。
【0109】
いくつかの実施形態において、端末装置110には、複数(例えば、Mと表され、Mは正の整数であり、例えば、Mは2又は3又は4であってもよい)のダウンリンクTCI状態が設定されてもよく、及び/又は、端末装置110は、M個のTCI状態のうちの1つを示す指示を受信してもよく、M個のTCI状態のうちの1つ又は示された1つのTCI状態におけるソース参照信号は、少なくとも、PDSCH及び/又はCCのCORESETのサブセットでの受信のためにQCL情報を提供する。例えば、PDSCHは専用又はUE固有である。
【0110】
いくつかの実施形態において、端末装置110には、複数(例えば、Nと表され、Nは正の整数であり、例えば、Nは2又は3又は4であってもよい)のアップリンクTCI状態が設定されてもよく、及び/又は、端末装置110は、N個のTCI状態のうちの1つを示す指示を受信してもよく、N個のTCI状態のうちの1つ又は示された1つのTCI状態におけるソース参照信号は、少なくとも、動的グラント又は設定グラントに基づくPUSCH、及び/又はCC内のPUCCHのサブセットについて、アップリンク送信空間フィルタを決定するための基準を提供する。例えば、PUCCHは専用又はUE固有である。
【0111】
いくつかの実施形態において、端末装置110には、複数(例えば、Mと表され、Mは正の整数であり、例えば、Mは2又は3又は4であってもよい)の結合DL/UL TCI状態が設定されてもよく、及び/又は、端末装置110は、M個の結合TCI状態からの1つを示す指示を受信してもよく、M個のTCI状態のうちのそれぞれ又は示された1つのTCI状態は、ダウンリンクQCL情報及びアップリンク送信空間フィルタの両方を決定するために使用される共通のソース参照信号を少なくとも指す。
【0112】
いくつかの実施形態において、端末装置110には、複数(例えば、Mと表され、Mは正の整数であり、例えば、Mは2又は3又は4であってもよい)のダウンリンクTCI状態が設定されてもよく、また、端末装置110には、複数(例えば、Nと表され、Nは正の整数であり、例えば、Nは2又は3又は4であってもよい)のアップリンクTCI状態が設定されてよく、及び/又は、端末装置110は、M個のダウンリンクTCI状態からの1つと、N個のアップリンクTCI状態からの1つとを示す指示を受信してもよく、M個のDL TCI状態のそれぞれ又は示された1つのDL TCI状態におけるソース参照信号は、少なくとも、PDSCH及び/又はコンポーネントキャリア(CC)のCORESETのサブセットでの受信のためにQCL情報を提供し、N個のTCI状態のそれぞれ又は示された1つのUL TCI状態におけるソース参照信号は、少なくとも、動的グラント又は設定グラントに基づくPUSCH、及び/又はCC内のPUCCHのサブセットについて、アップリンク送信空間フィルタを決定するための基準を提供する。例えば、PUCCHは専用又はUE固有である。別の例として、PDSCHは専用又はUE固有である。
【0113】
以下では、結合DL/UL TCI状態指示又は分離DL/UL TCI状態指示のためのDCIを記述するために、DCI_tを使用してもよい。以下では、「DCI」、「PDCCH」、「DCI_t」、「結合DL/UL TCI状態指示のためのDCI」、「分離DL/UL TCI状態指示のためのDCI」、「DL TCI状態指示のためのDCI」、「UL TCI状態指示のためのDCI」、「結合DL/UL TCI状態指示のためのPDCCH」、「分離DL/UL TCI状態指示のためのPDCCH」、「DL TCI状態指示のためのPDCCH」、「UL TCI状態指示のためのPDCCH」、「TCI状態指示のためのDCI」、及び「TCI状態指示のためのPDCCH」という用語を互換的に使用することができる。
【0114】
いくつかの実施形態において、DCIは、結合DL/UL TCI状態指示又は分離DL/UL TCI状態指示のTCI状態を示すために使用されてもよい。そしてDCIは、PDSCHをスケジューリングしてもよい(例えば、DCIフォーマット1_1とフォーマット1_2)。いくつかの実施形態において、DCIによってスケジューリングされたPDSCHのHARQを、DCIに対するACKとして使用することができる。例えば、DCIはDCI_tであってもよい。
【0115】
いくつかの実施形態において、DCIは、結合DL/UL TCI状態指示又は分離DL/UL TCI状態指示のTCI状態を示すために使用されてもよい。そしてDCIは、PDSCHをスケジューリングしない場合がある(例えば、DCIフォーマット1_1とフォーマット1_2)。いくつかの実施形態において、DCI又はTCI状態指示が成功したかどうかを示すために、DCIのHARQが導入されてもよい。例えば、DCIはDCI_tであってもよい。
【0116】
いくつかの実施形態において、DCI_tの復号又はDCI_tによってスケジューリングされたPDSCHの復号がACKである場合、示されたTCI状態は、適用タイミング後に、PDSCH及び/又はCORESETのすべて又はサブセットのために適用されてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態において、DCI(例えば、DCI_t)は、1つ又は複数のTCI状態を示すために使用されてもよい。例えば、1つ又は複数のTCI状態は、結合DL/UL TCI状態指示、又は分離DL/UL TCI状態指示のためのものである。そしてDCIは、PDSCHをスケジューリングしない場合がある(例えば、DCIフォーマット1_1とフォーマット1_2)。いくつかの実施形態において、DCIの受信/復号が成功すると、端末装置110-1はACKを報告してもよい。いくつかの実施形態において、DCIの受信/復号が失敗すると、端末装置110-1はNACKを報告してもよい。例えば、ACK及び/又はNACKは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)で報告されてもよい。いくつかの実施形態において、端末装置110-1にHARQコードブックのタイプが設定されてもよい。例えば、タイプは、タイプ1(例えば、半静的)、タイプ2(例えば、動的)、及びタイプ3(ワンショットフィードバック)のうちの少なくとも1つであってもよい。例えば、タイプはRRC、MAC CE、及びDCIのうちの少なくとも1つを介して設定されてもよい。いくつかの実施形態において、DCIはPDCCHで受信/検出される。
【0118】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1には、PDSCH及び/又はCORESETのすべて又はサブセットの受信のための第1のTCI状態が設定/示されてもよい。そして、端末装置110-1は、第1のTCI状態で第1のPDCCHを受信又は検出してもよく、PDCCHは第1のCORESETにある。端末装置110-1には、第1のPDCCHで受信又は検出されたDCIの第2のTCI状態が示されてもよい。いくつかの実施形態において、第1のPDCCHのDCIは、第1のPDSCH又は第1のPUSCHをスケジューリングしてもよいし、スケジューリングしないこともある。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、DCI又は第1のPDCCH又は第1のPDSCHの少なくとも1つに対する復号結果又はHARQ-ACK情報を、ネットワーク装置120に報告してもよい。例えば、復号結果又はHARQ-ACK情報は、PUCCH又は第2のPUSCHで送信/報告されてもよい。いくつかの実施形態において、適用タイミング後又は第2の時間閾値H2の後、端末装置110-1は、第2のTCI状態でPDSCH及び/又はCORESETのすべて又はサブセットを受信してもよい。例えば、端末装置110-1は、第2のTCI状態で第2のPDCCHを受信してもよく、第2のPDCCHは第2のCORESETにある。別の例として、端末装置110-1は第2のTCI状態で第2のPDCCHを受信してもよく、第2のPDCCHは第1のCORESETにある。
【0119】
ネットワーク装置120は、第1の条件に従って、最後の1つのTCIに基づいてダウンリンク送信を端末装置110-1に送信する(2020)。例えばネットワーク装置120は、ダウンリンクデータを端末装置110-1に送信してもよい。ネットワーク装置120は、少なくとも1つのTCIに対応するビームでダウンリンク送信を送信してもよい。第1の条件は、第1のタイミングの後であること、又は第1のタイミングから開始すること、とすることができる。第1のタイミングは、ビーム適用タイミングとすることができる。代替として、又は追加で、第1の条件は、検出されたDCI、又は、DCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであることを含むことができる。いくつかの実施形態において、第1のPDCCHは、PDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了しなくてもよい。言い換えれば、第1のPDCCHは、PDCCHセット内の他のどのPDCCHよりも遅く開始又は終了してもよい。いくつかの実施形態において、第1のPDCCH内の検出されたDCI、又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとは、同じリソースでネットワーク装置120に報告される。
【0120】
端末装置110-1は、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の少なくとも1つの参照信号(RS)に少なくとも1つのTCI状態を適用する(2030)。第1のRSセットは、ビーム障害検出のために適用される。例えば、端末装置110-1は、少なくとも1つのTCIに対応するビームで第1のRSセットを受信することができる。第1のRSセットは、任意の適切な数の参照信号を含むことができる。
【0121】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのTCI状態を、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の第1のRSに適用することができる。代替として、又は追加で、第2のTCI状態を第1のRSセット内の第2のRSに適用することができる。ここで第1のRSセットは、第1のRSと第2のRSを含む。このケースでは、第1のRSは、第1のRSセットにおいてインデックスの値が低いRS又は高いRSとすることができる。第2のTCI状態は、デフォルト又はフォールバックのTCI状態、又はMAC CEを介してアクティブ化されたコードポイントセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態であってもよい。いくつかの実施形態において、第2のTCI状態を第1のTCI状態とすることができる。
【0122】
例示的な実施形態において、第1のRSセットは、ネットワーク装置120から上位レイヤのパラメータによって設定することができる。あるいは、端末装置110-1が1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)のTCI状態に基づいて、第1のRSセットを決定することができる。
【0123】
端末装置110-1は、第1のRSセットに基づいて、端末装置110-1とネットワーク装置120との間の無線リンク品質の推定を決定する(2040)。例えば、端末装置110-1は、第1のRSセットを測定することができる。このケースでは、端末装置110-1は、第1のRSセットの測定結果に基づいて無線リンク品質を推定することができる。
【0124】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第2の条件に基づいて第1のプロシージャを停止し、第1の条件に基づいて第2のプロシージャを再開してもよい。いくつかの実施形態において、第2の条件は、第2のタイミングの後であること、又は第2のタイミングから開始すること、とすることができる。例えば、第2のタイミングは第1のタイミングより遅く又は早くない。いくつかの実施形態において、第2のタイミングは、第1のPDCCHにおいてDCIが検出されたタイミングとすることができる。代替として、又は追加で、第2のタイミングは、検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHが正常に復号されたタイミングとすることができる。代替として、又は追加で、第2のタイミングは、DCIに対応するHARQ-ACK、又は検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKが端末装置で生成されたタイミングとすることができる。
【0125】
他の実施形態において、第2の条件は、少なくとも1つのTCI状態が第1のTCI状態と異なることを含むことができる。第1のTCI状態は、検出されたDCIのPDCCHに適用され、及び/又は第1のRSセット内の少なくとも1つのRSに適用される。代替として、又は追加で、第2の条件は、検出されたDCI、又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであることを含むことができる。いくつかの実施形態において、第1のPDCCHは、PDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了することはできない。第1のPDCCH内の検出されたDCI、又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、任意の他のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとは、同じリソースでネットワーク装置に報告されてもよい。いくつかの実施形態において、ビーム障害指示カウンタの値を、第2の条件に基づいて0にセットすることができる。他の実施形態において、端末装置110-1は、第3のタイミングの後、及び/又は第4のタイミングまで、PDCCH内の検出されたDCI内のTCIフィールドを無視することができる。このケースでは、第3のタイミングは、ビーム障害回復が正常に完了したときとすることができる。第4のタイミングは、1つ又は複数のTCI状態がアクティブ化されたとき(又はUEがTCI状態のアクティブ化、又はパラメータtci-StatesPDCCH-ToAddList及び/又はtci-StatesPDCCH-ToReleaseListのいずれかを上位レイヤによって受信するまで)とすることができる。
【0126】
図3~
図7は、端末装置110におけるビーム適用の設定例を示す。
図1を参照しながら、
図3~7について説明する。
【0127】
いくつかの実施形態において、端末装置は、ビーム障害検出のための第1のRSセットの少なくとも1つの設定を受信してもよい。いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、第1のRS及び第2のRSのうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、第1のRSのインデックス及び第2のRSのインデックスのうちの少なくとも1つを含んでもよい。例えば、端末装置は、RRC及びMAC CEの少なくとも1つを介して少なくとも1つの設定を受信してもよい。
【0128】
いくつかの実施形態において、端末装置は、CORESETのTCI状態によって示されるRSセットにおけるRSインデックスと同じ値を有する第1のRSのインデックス及び第2のRSのインデックスのうちの少なくとも1つを含むように、第1のRSセットを決定してもよく、ここでCORESETは、PDCCHをモニタリングするために使用される。例えば、第1のRSセットが端末装置に設定されていない場合である。いくつかの実施形態において、第1のRS及び/又は第2のRSには、TCI状態の「typeD」にセットされたqcl-Typeが設定される。
【0129】
いくつかの実施形態において、第1のRS及び/又は第2のRSには単一のポートが設定される。いくつかの実施形態において、第1のRS及び/又は第2のRSは、CSI-RSである。
【0130】
いくつかの実施形態において、端末装置は、TCI(例えば、TCI_1として表される)で第1のPDCCHを受信又は検出又はモニタリングしてもよい。ここでTCI_1は、第1の結合TCI状態、第1のダウンリンクTCI状態、又はダウンリンクTCI状態とアップリンクTCI状態の第1のペアにおける第1のダウンリンクTCI状態のうちのいずれか1つであってもよい。いくつかの実施形態において、第1のPDCCHは第1のCORESET内にあってもよく、CORESETにはTCI_1が設定されているか、又は示されている。
【0131】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第1のPDCCH内の検出されたDCIにおけるTCI(例えば、TCI_2として表される)の指示を受信してもよく、ここでTCI_2は、第2の結合TCI状態、第2のダウンリンクTCI状態、又はダウンリンクTCI状態とアップリンクTCI状態の第2のペアのうちのいずれか1つであってもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、TCI_2(例えば、第2の結合TCI状態、又は第2のダウンリンクTCI状態、又はダウンリンクTCI状態とアップリンクTCI状態の第2のペアにおける第2のダウンリンクTCI状態)でダウンリンク送信を受信してもよい。ここで、ダウンリンク送信は、PDSCH及びCORESETのすべて、又はサブセットのうちの少なくとも1つであってもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の少なくとも1つのRSにTCI_2(例えば、第2の結合TCI状態、又は第2のダウンリンクTCI状態、又はダウンリンクTCI状態とアップリンクTCI状態の第2のペアにおける第2のダウンリンクTCI状態)を適用してもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセットに第3のRS又は第3のRSのインデックスを含めてもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の第1のRS又は第1のRSのインデックスを、第3のRS又は第3のRSのインデックスに置き換えてもよい。いくつかの実施形態において、第3のRSのインデックスには、TCI_2によって示されるRSセットのRSインデックスと同じ値が設定される。いくつかの実施形態において、第3のRSには、TCI_2の「typeD」に設定されたqcl-Typeが設定されている。いくつかの実施形態において、第3のRSには単一ポートが設定されている。いくつかの実施形態において、第3のRSはCSI-RSである。いくつかの実施形態において、TCI_2によって示されるRSセットは、1つ又は2つのRSを含んでもよい。いくつかの実施形態において、TCI_2によって示されるRSセットにおける1つ又は2つのRSのいずれにも、「typeD」にセットされたqcl-Typeが設定されていない場合、又はTCI_2によって示されるRSセットにおける1つ又は2つのRSのいずれもがCSI-RSでない場合、又は「typeD」にセットされたqcl-Typeが設定されているRSセットにおけるRSがCSI-RSでない場合、又は「typeD」にセットされたqcl-Typeが設定されているRSセットにおけるRSに単一ポートが設定されていない場合、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセットに第4のRS又は第4のRSのインデックスを含めてもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の第1のRS又は第1のRSのインデックスを、第4のRS又は第4のRSのインデックスに置き換えてもよい。いくつかの実施形態において、第4のRSは、「typeD」のTCI_2によって示されるRSセットにおける1つ又は2つのRSと疑似コロケーションされるRSである。いくつかの実施形態において、第4のRSは、「typeD」にセットされたqcl-Typeが設定されたRSセットにおけるRSと、「typeD」で疑似コロケーションされるRSである。いくつかの実施形態において、第4のRSはCSI-RSである。いくつかの実施形態において、第4のRSには単一のポートが設定されている。
【0132】
いくつかの実施形態において、第1のRSセットはビーム障害検出のために使用されてもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第1のRSセットに基づいて、無線リンク品質(例えば、基準信号受信電力(RSRP))を評価してもよい。
【0133】
いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、第1のRSと第2のRSを含む。いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、第1のRSのインデックスと第2のRSのインデックスを含む。いくつかの実施形態において、第1のRSのインデックスは第2のRSのインデックスよりも低い。いくつかの実施形態において、第1のRSのインデックスは第2のRSのインデックスよりも大きい。
【0134】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の第1のRSにTCI_2(例えば、第2の結合TCI状態、又は第2のダウンリンクTCI状態、又はダウンリンクTCI状態とアップリンクTCI状態の第2のペアにおける第2のダウンリンクTCI状態)を適用してもよい。いくつかの実施形態において、第2のTCI状態が第2のRSに適用されてもよい。いくつかの実施形態において、第2のTCI状態をデフォルトのTCI状態とすることができる。いくつかの実施形態において、第2のTCI状態はフォールバックのTCI状態であってもよい。他の実施形態において、第2のTCI状態は、MAC CEを介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応する、ダウンリンクTCI状態、又は結合TCI状態、又はダウンリンクTCI状態とアップリンクTCI状態のペアのダウンリンクTCI状態であってもよい。いくつかの実施形態において、第2のTCI状態は、第1のTCI状態が適用される前にCORESETのすべて又はサブセットに適用される先行のTCI状態(例えば、ダウンリンクTCI状態、又は結合TCI状態、又はダウンリンクTCI状態とアップリンクTCI状態のペアのダウンリンクTCI状態)であってもよく、第1のTCI状態とは異なるTCI状態であってもよい。
【0135】
いくつかの実施形態において、第2のRSのインデックスには、MAC CEを介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するダウンリンクTCI状態、結合TCI状態、又はダウンリンクTCI状態及びアップリンクTCI状態のペアのダウンリンクTCI状態によって示されるRSセットにおけるRSインデックスと同じ値が設定されている。
【0136】
いくつかの実施形態において、第2のRSのインデックスは、MAC CEを介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応する、ダウンリンクTCI状態、又は結合TCI状態、又はダウンリンクTCI状態及びアップリンクTCI状態のペアのダウンリンクTCI状態によって示されるRSセットにおけるRSインデックスと同じ値を有する設定インデックスを有するRSである。
【0137】
いくつかの実施形態において、第1の条件は、第1のタイミング後であること(第1のタイミングは、ビーム適用タイミング、又は検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHの確認応答を伴うアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロット又は第1のサブスロットであってもよい)、第1のタイミングから開始すること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHが、PDCCHセットにおける第2のPDCCHよりも早く又は遅くなく開始又は終了するか、又は第1のPDCCHが第2のPDCCH群のうちの最新のものであり、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKがACKであり、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つであってよい。
【0138】
いくつかの実施形態において、アップリンクリソースは、PUSCH用リソース又はPUCCH用リソースであってもよい。いくつかの実施形態において、端末装置はアップリンクリソースをネットワーク装置に送信する。
【0139】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第2の条件に基づいて第1のプロシージャを停止又は放棄してもよい。いくつかの実施形態において、第1のプロシージャはビーム障害回復プロシージャであってもよい。いくつかの実施形態において、第1のプロシージャは、ビーム障害検出プロシージャ及び/又は新しいビーム候補の識別プロシージャを含んでもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第2の条件に基づいて、beam failure indication_counter(例えば、BFI_counter)の値を0にセットしてもよい。いくつかの実施形態において、端末装置は、第2の条件に基づいて、ビーム障害回復タイマ(例えば、RRCによって設定されるbeamFailureRecoveryTimer)を停止してもよい。いくつかの実施形態において、ビーム障害指示カウンタは非負の整数である。
【0140】
いくつかの実施形態において、第2の条件は、第2のタイミングの後であること、第2のタイミングから開始すること、TCI_1がTCI_2と異なること、第2の結合TCI状態が第1の結合TCI状態と異なること、第2のダウンリンクTCI状態が第1のダウンリンクTCI状態と異なること、ダウンリンクTCI状態及びアップリンクTCI状態の第2のペアが、ダウンリンクTCI状態及びアップリンクTCI状態の第1のペアと異なること、検出されたDCI、又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、第1のPDCCHがPDCCHセットにおける第2のPDCCHより早く又は遅くなく開始又は終了するか、又は第1のPDCCHが第2のPDCCH群の中で最新のものであり、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKがACKであり、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されることのうち、少なくとも1つであってもよい。
【0141】
いくつかの実施形態において、第2のタイミングは、第1のタイミングより遅く又は早くない。いくつかの実施形態において、第2のタイミングは、第1のPDCCHにおいてDCIが検出されたタイミング、検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHが正常に復号されたタイミング、DCIに対応するHARQ-ACK又は検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKが符号化されたタイミング、及びDCIに対応するHARQ-ACK又は検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKが端末装置で生成されたタイミングのうち、少なくとも1つであってもよい。
【0142】
いくつかの実施形態において、ある時間期間の間、ビーム障害インスタンス指示が端末装置の下位レイヤから受信されても、ビーム障害指示カウンタ(例えば、BFI_counter)が1つ増加することはない。
【0143】
いくつかの実施形態において、動的ビーム指示のケースでは、BFD RSセットq0内の少なくとも1つのRSのビーム/TCI状態を、ビーム適用タイミング後に更新することができる。あるいは、DCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKがACKである場合、動的に示されるビーム/TCI状態(DL TCI又は結合TCI)を、ビーム適用タイミング後に、BFD RSセットのRSに対して更新することができ、及び/又は、ビーム障害検出のためにモニタリングすることができる。例えば、
図3に示すように、PDCCH310はTCI状態1を示すことができ、BFD RSのTCI状態はTCI状態2とすることができる。ビーム適用タイミング311の後、TCI状態1をCORESETに適用することができる。さらに、ビーム適用タイミング311の後、BFD RSのTCI状態をTCI状態2からTCI状態1に更新することができる(305)。
【0144】
他の実施形態において、現在のBFRプロシージャ(例えば、ビーム障害検出及び/又は新たなビームの識別)は、第2のタイミング後に停止することができる。第2のタイミングは、少なくともDL TCIについて、示されたTCI状態が現在のTCI状態と異なる場合に、PDCCHにおいてDCIが検出されたとき、又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHが正常に復号されたときとすることができる。そして、第1のタイミング(すなわち、ビーム適用タイミング)の後、新しいTCI状態が適用されるかどうかにかかわらず、BFRプロシージャが再開される。例えば、
図4に示すように、PDCCH410はTCI状態1を示すことができ、BFD RSのTCI状態はTCI状態2とすることができる。現在のBFRプロシージャは、第2のタイミング412の後に停止することができる。第1のタイミング411の後、CORESETにTCI状態1を適用し、BFRプロシージャを再開することができる。いくつかの実施形態において、BFD RSのTCI状態を、TCI状態2からTCI状態1に更新することができる(405)。
【0145】
例示的な実施形態において、周期的なCSI-RSリソース設定インデックスのセットq0が提供される場合、PDCCHのTCI状態(例えば、DL TCI又は結合TCI)は、ビーム適用タイミング後に、少なくとも1つのCSI-RSリソースのTCI状態に適用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、動的に示されるビーム/TCI状態(例えば、DL TCI又は結合TCI)は、BFD RSセット全体に適用することができる。例えば、q0が端末装置110-1に提供される場合、1つのRSインデックスだけで十分である。そして、RSのビーム/TCI状態は、動的に示されるビーム/TCI状態(DL TCI又は結合TCI)に従う。
【0146】
あるいは、動的に示されるビーム/TCI状態(例えば、DL TCI又は結合TCI)を、BFD RSセット内の1つのRSに適用することができる。例えば、q0が提供され、q0に2つのRSインデックスが含まれる場合、動的に示されるビーム/TCI状態を、低いインデックス又は高いインデックスのRSに適用することができる。他の実施形態において、q0が提供され、2つのRCインデックスがq0に含まれる場合、動的に示されるビーム/TCI状態を、RSの1つ(例えばRS A)に適用することができ、RS Bのビーム/TCI状態は、フォールバック/デフォルトのビーム(例えば、最も低いコードポイントのTCI状態)である。例えば、
図5に示すように、PDCCH510はTCI状態1を示すことができ、BFD RSのTCI状態はTCI状態2とTCI状態3とすることができる。第1のタイミング511の後、TCI状態1をCORESETに適用することができる。BFD RSのTCI状態2を維持し、BFD RSの他のTCI状態をTCI状態3からTCI状態1に更新することができる(505)。言い換えれば、動的に示されるTCI状態(すなわち、TCI状態1)を、RSの1つ(例えば、RS A)に適用することができ、RS Bのビーム/TCI状態は、このケースではTCI状態2であるフォールバック/デフォルトのビームである。
【0147】
他の実施形態において、動的に示されるビーム/TCI状態(例えば、DL TCI又は結合TCI)を、BFD RSセット内のRSの1つに選択的に適用することができる。例えば、q0が与えられ、q0に2つのRSインデックス(例えばRS AとRS B)が含まれる場合、適用タイミング後に、n番目の動的に示されるビーム/TCI状態をRS Aに適用し、(n+1)番目の動的に示されるビーム/TCI状態をRS Bに適用することができる。例えば、
図6に示すように、PDCCH610はTCI状態1を示すことができ、BFD RSのTCI状態はTCI状態2とTCI状態3とすることができる。ビーム適用タイミング611の後、TCI状態1をCORESETに適用することができる。BFD RSのTCI状態2を維持し、BFD RSの他のTCI状態をTCI状態3からTCI状態1に更新することができる(615)。PDCCH 620は、TCI状態4を示すことができる。ビーム適用タイミング621の後、TCI状態4をCORESETに適用することができる。BFD RSのTCI状態1を維持し、BFD RSの他のTCI状態をTCI状態2からTCI状態4に更新することができる(625)。言い換えれば、適用タイミング後に、n番目の動的に示されるビーム/TCI状態(すなわちTCI 1)をRS Aに適用し(n+1)番目の動的に示されるビーム/TCI状態(すなわちTCI 4)をRS Bに適用することができる。
【0148】
あるいは、周期的なCSI-RSリソース設定インデックスのセットq0が提供されない場合、BFD RSのビーム/TCI状態は、動的に示されるビーム/TCI状態に少なくとも従う。例えば、端末装置110-1は、示されたTCI状態(DL TCI又は結合TCI)に対応するQCL TypeDが設定されたCSI-RSを含むように、BFD RSセットを決定してもよい。いくつかの実施形態において、端末装置110-1に、サービングセルの帯域幅部分(BWP)に対してfailureDetectionResourceToAddModListによって
【数11】
が与えられていない場合で、且つ動的ビーム指示が設定されている場合、端末装置110-1は、周期的なチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソース設定インデックスを含むようにセット
【数12】
を決定してもよい。当該設定インデックスは、ビーム適用タイミング後、別の検出されたDCIにおける「送信設定指示」フィールドの値に従った異なるTCI-Stateの別のビーム適用タイミングまでに、検出されたDCIの「送信設定指示」フィールドの値に従ってTCI-Stateによって「TypeD」にセットされたqcl-Typeが設定されたRSインデックスと同じ値を有する。あるいは、端末装置110-1は、検出されたDCIにおける「送信設定指示」フィールドの値に従って、異なるTCI-Stateの適用タイミングまでPDCCHをモニタリングするために端末装置110-1が使用することができるそれぞれのCORESETのTCI-Stateによって示されるRSセットにおけるRSインデックスと同じ値を有する周期的なCSI-RSリソース設定インデックスを含むように、セット
【数13】
を決定してもよい。TCI状態に2つのRSインデックスがある場合、セット
【数14】
は、対応するTCI状態の「TypeD」にセットされたqcl-Typeが設定されたRSインデックスを含むことができる。端末装置110-1は、セット
【数15】
に最大2つのRSインデックスが含まれることを期待し、セット
【数16】
において単一ポートのRSを期待してもよい。
【0149】
いくつかの実施形態において、周期的なCSI-RSリソース設定インデックスのセットq0が提供されない場合、BFD RSのビーム/TCI状態は、動的に示されるビーム/TCI状態に少なくとも従う。例えば、端末装置110-1は、QCL TypeDが設定された最大2つのCSI-RSと、示されたTCI状態(例えば、DL TCI又は結合TCI)に対応する1つのRSと、デフォルト/フォールバックのTCI状態(例えば、DL TCI又は結合TCI)に対応する他のRSとを含むように、BFD RSセットを決定してもよい。例えば、
図7に示すように、PDCCH710はTCI状態1を示すことができ、BFD RSのTCI状態はTCI状態2及びTCI状態3とすることができる。第1のタイミング711の後、TCI状態1をCORESETに適用することができる. BFD RSのTCI状態2を維持し、BFD RSの他のTCI状態をTCI状態3からTCI状態1に更新することができる(715)。言い換えれば、動的に示されるTCI状態(すなわち、TCI状態1)を、RSの1つ(例えば、RS A)に適用することができ、RS Bのビーム/TCI状態は、このケースではTCI状態2であるフォールバック/デフォルトのビームである。
【0150】
他の実施形態において、MAC CEがTCI状態をアクティブ化した後、DCIに示されたTCI状態のビーム適用タイミングの前に、動的に示されたビーム/TCI状態を最も低いコードポイントのTCI状態によって置き換えることができる。こうすることで、適切なビーム障害検出が可能になる。
【0151】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのBFD RSのビーム/TCI状態が、PDCCH(例えば、PDCCH 310、PDCCH 410、PDCCH 510、又はPDCCH 710)のTCIフィールドにおける動的に示されたビーム/TCI状態に基づいて更新される場合、BFI_counterを0にセットすることができる。例えば、ビーム障害検出に使用される参照信号のいずれかのTCI状態が、このサービングセルに関連付けられた条件のDCI/物理層によって示され/更新された場合、BFI_counterを0にセットすることができる。いくつかの実施形態において、条件は、DCI、又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKがACKであることであってもよい。あるいは、HARQ-ACK多重化の場合、DCIを伴うPDCCHが最新のものであることを条件とすることもできる。他の実施形態において、条件は、例えば、ビーム適用タイミング、又はDCIが検出されたか、DCIによってスケジューリングされたPDSCHが正常に復号されたか、又はHARQ-ACKコードブックが生成されたタイミングのような、あるタイミングの後であってもよい。
【0152】
いくつかの実施形態において、端末装置にビーム障害検出のために2つのRSセット(例えば、RS_s1とRS_s2)が設定されるか、又は端末装置がそれらを決定してもよい。いくつかの実施形態において、RS_s1は、1つ又は2つのRSを含むか、又は1つ又は2つのRSのインデックスを含んでもよい。いくつかの実施形態において、RS_s2は、1つ又は2つのRS、又は1つ又は2つのRSのインデックスを含んでもよい。いくつかの実施形態において、端末装置には、マルチTRP送信(例えば、第1のTRPと第2のTRP)が設定されてもよい。いくつかの実施形態において、RS_s1は、第1のTRPのビーム障害検出のために適用されてもよい。いくつかの実施形態において、RS_s2は、第2のTRPのビーム障害検出のために適用されてもよい。いくつかの実施形態において、第1のTRPのための第1のビーム障害回復プロシージャが存在してもよい。いくつかの実施形態において、第2のTRPのための第2のビーム障害回復プロシージャが存在してもよい。いくつかの実施形態において、第1のTRP及び第2のTRPのセルのための第3のビーム障害回復プロシージャが存在してもよい。いくつかの実施形態において、第1のビーム障害回復プロシージャ又は第2のビーム障害回復プロシージャにおいてビーム障害指示カウンタの値のいずれかが0にセットされた場合、第3のビーム障害回復プロシージャにおけるビーム障害指示カウンタの値が0にセットされる。いくつかの実施形態において、第1のビーム障害回復プロシージャ又は第2のビーム障害回復プロシージャにおけるビーム障害回復タイマ(例えば、RRCによって設定されるbeamFailureRecoveryTimer)のいずれかが停止されると、第3のビーム障害回復プロシージャにおけるビーム障害回復タイマ(例えば、RRCによって設定されるbeamFailureRecoveryTimer)が停止される。
【0153】
図8は、本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置と端末装置との間の通信のシグナリングフローを示す。議論を目的として、
図1を参照して、プロセス800について説明する。プロセス800は、
図1のネットワーク装置120及び端末装置110-1に関わってもよい。
【0154】
端末装置110-1は、第1のRS及び第2のRSに従って、端末装置110-1とネットワーク装置120との間の無線リンク品質の推定を決定する(8010)。例えば、端末装置110-1は、第1のRSセットを測定することができる。このケースでは、端末装置110-1は、第1のRSセットの測定結果に基づいて無線リンク品質を推定することができる。
【0155】
端末装置110-1は、アップリンクリソースにおいて少なくとも1つのTCI状態の指示に対する要求をネットワーク装置120に送信する(8020)。リクエストは、RSのインデックスを含まない可能性がある。このケースでは、端末装置110は、ネットワーク装置120から第1のPDCCH内のDCIを受信してもよい。DCIは、少なくとも1つのTCI状態の指示を含むことができる。端末装置110-1はさらに、第1の条件に基づいて、少なくとも1つのTCI状態を第1のRSに適用してもよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのTCI状態又は第2のTCI状態を、アップリンクリソースの送信のために適用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、最大2つのRSインデックス(例えばRS AとRS B)がq0に含まれており、動的に示されるビーム/TCI状態をRS Aに適用し、デフォルト/フォールバックのビーム/TCI状態をRS Bに適用することができる。 RS Aに基づいて障害(例えば、第1の障害又は単一の障害として表される)が検出され、RS A+RS Bに基づいてビーム障害が検出されない(例えば、ビーム障害回復要求がトリガされない)場合、端末装置110-1は、ネットワーク装置120にビーム指示要求を報告することができる(例えば、PUCCH/PRACH/PUSCHを介する。ビーム又は空間関係情報は、デフォルト/フォールバックのUL TCIに従うことができる)。
【0156】
ネットワーク装置120は、1つ又は複数のCORESETにおける1つ又は複数のPDCCHを端末装置110-1に送信する(8030)。端末装置110-1は、条件に基づいて、1つ又は複数のCORESETにおける1つ又は複数のPDCCHをモニタリングする(8040)。いくつかの実施形態において、条件は、第1のRSに基づいて障害が検出されたことを含んでもよい。代替として、又は追加で、条件は、第2のRSに基づいて障害が検出されないことを含んでもよい。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、要求後(例えば、ビーム/TCI状態がPDCCHにおいて示されるまで、且つ適用タイミングの後)、デフォルト/フォールバックのビーム/TCI状態でCORESETにおけるPDCCHをモニタリングしてもよい。
【0157】
いくつかの実施形態において、第2のTCI状態が第2のRSに適用されてもよい。例えば、第2のTCIは、デフォルトのTCI状態とすることができる。あるいは、第2のTCIは、フォールバックのTCI状態であってもよい。他の実施形態において、第2のTCIは、MAC CEを介してアクティブ化されるコードポイントセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態であってもよい。あるいは、第2のTCIは、第1のPDCCHに適用されるTCI状態であってもよい。このケースでは、端末装置110-1は、第2のTCI状態で、1つ又は複数のCORESETにおける1つ又は複数のPDCCHを受信/モニタリングしてもよい。端末装置110-1は、要求後、RS Bに対応するものと同じ空間領域フィルタを使用してPUSCH/PUCCHを送信してもよい。例えば、
図9に示すように、PDCCH910はTCI状態1を示すことができる。TCI状態1は、ビーム適用タイミング911の後にRS Aに適用することができる。デフォルト/フォールバックのTCI状態であるTCI状態2は、RS Bに適用することができる。RS Aに基づいて障害が検出され(言い換えれば、TCI状態1が有効でない)、且つRS A+RS Bに基づいてビーム障害が検出されない(例えば、ビーム障害回復要求がトリガされない)場合、端末装置110-1は、タイミング921において、ネットワーク装置120にビーム指示要求を報告してもよい。このケースでは、端末装置110-1は、TCI状態2で、1つ又は複数のCORESETにおける1つ又は複数のPDCCHを受信/モニタリングしてもよい。
【0158】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、あるビーム/TCI状態で要求を送信することができる。いくつかの実施形態において、ビーム/TCI状態は、デフォルト/フォールバックのビーム/TCI状態(例えば、結合又はUL TCI)又は示された(現在適用されている)UL TCIとすることができる。あるいは、端末装置110-1に別個のTCIが設定されている場合、端末装置110-1は、示された(すなわち、現在適用されている)UL TCIで要求を送信することができる。いくつかの実施形態において、結合TCIが端末装置110-1に設定されている場合、端末装置110-1は、デフォルト/フォールバックのビーム/(結合)TCI状態で要求を送信してもよい。
【0159】
いくつかの実施形態において、要求は、ビーム更新/指示要求の指示を含んでもよい。例えば、要求は、ビーム更新/指示要求を示す1ビットを含んでもよい。このケースでは、ネットワーク装置120が要求を受信すると、ネットワーク装置120は、端末装置110-1に(新しい/異なる)ビームを示す/(新しい/異なる)ビームで更新を行う必要があることを知ることができる。リクエスト内で新しいビーム候補を報告する必要はない。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、RS Aでビーム障害が検出された後に新たなビーム候補をサーチする必要はない。
【0160】
他の実施形態では、RS Aでのビーム障害検出と、その検出に基づくビーム変更/更新要求のための別個のプロシージャ及び/又は別個のパラメータセット(例えば、beamFailureDetectionTimer_1、BFI_COUNTER_1、beamFailureInstanceMaxCount_1、beamFailureRecoveryTimer_1(又はbeamUpdateRequestTimer)のうちの少なくとも1つ)が提案可能である。例えば、
図10に示すように、RS Aにおいて第1のビーム障害が検出される。表1は、端末装置110-1のMACエンティティにおける障害検出の第1のプロシージャの一例を示す。
【0161】
【0162】
さらに、
図10に示すように、端末装置110-1は、RS A及びRS Bにおいてビーム障害検出を実行してもよい。表2は、端末装置110-1のMACエンティティにおける障害検出及び回復プロシージャの一例を示す。
【0163】
【0164】
いくつかの実施形態において、BFRの後、新しく識別されたビームを、CORESETにおけるPDCCHのモニタリング及び/又はPUCCHの送信に適用することができ、PDCCHのTCIフィールドは無視することができる。PCell又はPSCellについては、端末装置110-1にPRACH送信のための設定を提供することができる。スロットnのPRACH送信について、周期的なCSI-RSリソース設定、又は上位レイヤが提供するインデックスqnewに関連付けられた同期信号/物理放送チャネル(SS/PBCH)ブロックに関連付けられたアンテナポート疑似コロケーションパラメータに従って、端末装置110-1は、BeamFailureRecoveryConfigによって設定されたウィンドウ内で、スロットn+4から始まる、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)又は変調符号化方式セル-RNTI(MCS-C-RNTI)によってCRCがスクランブルされたDCIフォーマットを検出するための、recoverySearchSpaceIdによって提供されたサーチスペースセットにおいて、PDCCHをモニタリングしてもよい。recoverySearchSpaceIdによって提供されるサーチスペースセットにおけるPDCCHモニタリング、及び対応するPDSCH受信のために、端末装置110-1は、インデックスqnewに関連付けられたものと同じアンテナポート疑似コロケーションパラメータを仮定してもよい。そして、検出されたDCIにTCIフィールドが存在する場合に、動的ビーム指示が設定されていれば、UEが上位レイヤによってTCI状態のアクティブ化又はパラメータtci-StatesPDCCH-ToAddList及び/又はtci-StatesPDCCH-ToReleaseListのいずれかを受信するまで、TCIフィールドは無視される。端末装置110-1が、recoverySearchSpaceIdによって提供されるサーチスペースセットにおいて、C-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIフォーマットを検出した後、端末装置110-1は、端末装置110-1がTCI状態のMAC CEアクティブ化命令又はtci-StatesPDCCH-ToAddList及び/又はtci-StatesPDCCH-ToReleaseListを受信するまで、recoverySearchSpaceIdによって提供されるサーチスペースセットにおいてPDCCH候補をモニタリングし続けてもよい。
【0165】
PCell又はPSCellについて、C-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIフォーマットを端末装置110-1が検出するためのrecoverySearchSpaceIdによって提供されるサーチスペースセットでの第1のPDCCH受信の最後のシンボルから28シンボル後に、検出されたDCIにTCIフィールドが存在する場合に、動的ビーム指示が設定されていれば、TCIフィールドは無視され、端末装置110-1がPUCCH-SpatialRelationInfo([11,TS38.321])のアクティブ化命令を受信するか、又はPUCCHリソースのPUCCH-SpatialRelationInfoを提供されるか、又は動的ビーム指示が設定されている場合にTCI状態のアクティブ化命令を受信するまで、端末装置110-1は、以下のものを使用して、PRACH送信と同じセルでPUCCHを送信する。
- 前回のPRACH送信と同じ空間フィルタ
- 7.2.1節に記載されているように、qu=0、qd=qnew、l=0で決定される電力
【0166】
PCell又はPSCellについて、C-RNTI又はMCS-C-RNTIによってCRCがスクランブルされたDCIフォーマットを端末装置110-1が検出するrecoverySearchSpaceIdによって提供されるサーチスペースセットでの第1のPDCCH受信の最後のシンボルから28シンボル後に、端末装置110-1は、インデックス0のCORESETにおけるPDCCHモニタリングのために、インデックスqnewに関連付けられたものと同じアンテナポート疑似コロケーションパラメータを仮定し、検出されたDCIフォーマットにTCIフィールドが存在する場合、動的ビーム指示が設定されていれば、TCIフィールドは無視される。
【0167】
PCセル又はPSCセルについて、競合ベースのランダムアクセスプロシージャのMsg3又はMsgAでBFR MAC CE([11,TS38.321])が送信され、PUCCH-SpatialRelationInfoでPUCCHリソースが提供される場合、[11,TS38.321]の5.1.5節に記載の競合ベースのランダムアクセスプロシージャの完了を決定するPDCCH受信の最後のシンボルから28シンボル後に、端末装置110-1は以下のものを使用してPRACH送信と同じセルでPUCCHを送信する。
- 前回のPRACH送信と同じ空間フィルタ
- 7.2.1節に記載されているように、qu=0、qd=qnew、l=0で決定される電力。ここで、qnewは、最後のPRACH送信のために選択されたSS/PBCHブロックインデックスである。
【0168】
端末装置110-1には、9.2.4節に記載されているように、schedulingRequestID-BFR-SCellによって、リンク回復要求(LRR)を伴うPUCCH送信のための設定を提供することができる。端末装置110-1は、無線リンク品質がQoutより悪い少なくとも対応するSCellのインデックスを提供する第1のPUSCH MAC CEにおいて、LR、対応するSCellのためのqnewの存在の指示、及び周期的なCSI-RS設定又は上位レイヤによって提供されるSS/PBCHブロックのインデックスqnewを、もしあれば、[11,TS38.321]に記載されているように、対応するSCellのために送信することができる。第1のPUSCHの送信と同じHARQプロセス番号の、トグルされるNDIフィールド値を有するPUSCH送信をスケジューリングするDCIフォーマットを伴うPDCCH受信の最後のシンボルから28シンボル後に、端末装置110-1は、次のことを行ってもよい。
- MAC CEが示すSCellにおけるすべてのCORESETにおいて、もしあれば、対応するインデックスqnewに関連付けられたものと同じアンテナポート疑似コロケーションパラメータを使用してPDCCHをモニタリングする。
- 以下に挙げる場合に、9.2.2節に記載されているように、周期的なCSI-RS又はSS/PBCHブロックの受信のために、もしあればqnewに対応するものと同じ空間領域フィルタを使用して、7.2.1節に記載されているように、qu=0、qd=qnew、l=0で決定された電力を使用して、PUCCH-SCellにおいてPUCCH送信を送信する。
- PUCCHのPUCCH-SpatialRelationInfoが、端末装置110-1に提供されている。
- LRRを伴うPUCCHが送信されていないか、若しくはPCell又はPSCellにおいても送信される。
- PUCCH-SCellが、MAC-CEが示すSCellに含まれる。
- 動的ビーム指示が設定されている場合、UEが上位レイヤでTCI状態のアクティブ化命令を受信するまで、検出されたDCIにTCIフィールドが存在する場合に、動的ビーム指示が設定されていれば、TCIフィールドは無視される。28シンボルのSCS設定は、PDCCH受信用のアクティブDL BWP及び少なくとも1つのSCellのアクティブDL BWPのSCS設定のうち最小のものである。
【0169】
いくつかの実施形態において、クロスコンポーネントキャリア(CC)指示のケースでは(例えば、端末装置110-1がCC1でPDCCHを受信し、検出されたDCIがCC2におけるTCI状態及びクロスキャリアスケジューリング/指示を示す)、示されたTCI状態が結合TCI又はDL TCI+UL TCIのペアであり、CC2がアップリンク送信を伴わないダウンリンクCCである場合、結合TCIがダウンリンク送信(CORESET、PDSCH、及びRS)のみに適用されるか、又はDL TCIのみがダウンリンク送信(CORESET、PDSCH、及びRS)に適用される。CCを跨ぐTCI状態のプールは、CCのセットに適用することができ、セット内のCCがダウンリンクのみのCC(アップリンクなし)である場合、TCI状態が結合TCIであれば、そのCCのダウンリンク送信にのみ適用され、TCI状態がDL TCI+UL TCIのペアであれば、DL TCIのみがCCに適用される。例えば、端末装置110-1は、CCに対しUL TCIのみが示されることを期待していない。あるいは、CCに対するUL TCIが端末装置110-1に示されている場合、現在又はデフォルトのDL TCIがCCに適用される。
【0170】
図11は、本開示の実施形態にかかる例示的な方法1100のフローチャートを示す。あくまで説明を目的として、方法1100は、
図1に示す端末装置110-1で実施することができる。
【0171】
ブロック1110において、端末装置110-1は、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示をネットワーク装置120から受信する。
【0172】
ブロック1120において、端末装置110-1は、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づいて、ネットワーク装置120からダウンリンク送信を受信する。いくつかの実施形態において、第1の条件は、第1のタイミングの後であること、第1のタイミングから開始すること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうち1つ又は複数を含む。いくつかの実施形態において、第1のタイミングはビーム適用タイミングである。
【0173】
ブロック1130において、端末装置110-1は、少なくとも1つのTCI状態を、第1の条件に基づいて第1のRSセット内の少なくとも1つの参照信号(RS)に適用するか、又は、少なくとも1つのTCI状態によって示される第3のRSを、第1の条件に基づいて第1のRSセットに含める。第1のRSセットは、ビーム障害検出のために適用される。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第2の条件に基づいて第1のプロシージャを停止してもよい。端末装置110-1は、第1の条件に基づいて第2のプロシージャを再開してもよい。このケースでは、第2の条件は、第2のタイミングの後であること、第2のタイミングから開始すること、少なくとも1つのTCI状態が、検出されたDCIのPDCCHに適用され及び/又は第1のRSセット内の少なくとも1つのRSに適用される第1のTCI状態と異なること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、任意の他のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0174】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、確認応答を伴うアップリンクリソースをネットワーク装置に送信してもよく、アップリンクリソースは物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のリソース又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースである。
【0175】
例示的な実施形態において、第2のタイミングは、第1のタイミングより遅く又は早くない。第2のタイミングは、第1のPDCCHにおいてDCIが検出されたタイミング、検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHが正常に復号されたタイミング、及び、DCIに対応するHARQ-ACK又は検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKが端末装置で生成されたタイミングのうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの実施形態において、第1のRSセットは1つ又は2つのRSを含む。
【0176】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の第1のRSに少なくとも1つのTCI状態を適用し、第1のRSセット内の第2のRSに第2のTCI状態を適用してもよい。第1のRSセットは、第1のRSと第2のRSを含む。
【0177】
例示的な実施形態において、第1のRSは、第1のRSセットにおいてインデックスの値が低いか又は高いRSである。他の例示的な実施形態において、第2のTCI状態は、デフォルト又はフォールバックのTCI状態、又は媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態である。
【0178】
いくつかの実施形態において、第2のTCI状態は、第1のTCI状態である。いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、ネットワーク装置から設定されてもよい。いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)のTCI状態に基づいて、端末装置で決定される。
【0179】
例示的な実施形態において、ビーム障害指示カウンタの値は、第2の条件に基づいて0にセットされる。第2の条件は、第2のタイミングの後であること、第2のタイミングから開始すること、少なくとも1つのTCI状態が、検出されたDCIのPDCCHに適用され及び/又は第1のRSセット内の少なくとも1つのRSに適用される第1のTCI状態と異なること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、任意の他のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0180】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第3のタイミングの後、及び/又は第4のタイミングまで、別のPDCCH内の別の検出されたDCIのTCIフィールドを無視してもよい。このケースでは、第3のタイミングは、ビーム障害回復が正常に完了したときであり、第4のタイミングは、1つ又は複数のTCI状態がアクティブ化されたとき、又はTCI状態とコードポイントとの間の示されたマッピングが適用されたときである。
【0181】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第1の条件に基づいて、第1のRSセットにおいて第1のRSを第3のRSに置き換え、第2のTCI状態を第1のRSセット内の第2のRSに適用してもよい。このケースでは、第1のRSセットは、第1のRSと第2のRSを含む。
【0182】
ブロック1140において、端末装置110-1は、第1のRSセットに基づいて、端末装置とネットワーク装置との間の無線リンク品質の推定を決定する。
【0183】
図12は、本開示の実施形態にかかる例示的な方法1200のフローチャートを示す。あくまで説明を目的として、方法1200は、
図1に示す端末装置110-1で実施することができる。
【0184】
ブロック1210において、端末装置110-1は、第1の参照信号(RS)及び第2のRSに従って無線リンク品質の推定を決定する。
【0185】
ブロック1220において、端末装置110-1は、第1の状況に基づいて、第1のアップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求をネットワーク装置120に送信する。いくつかの実施形態において、第1の状況は、第1のRSに基づいて検出された障害、及び第2のRSに基づいて障害が検出されないことのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態において、要求はRSのインデックスを含まない。
【0186】
例示的な実施形態において、端末装置110-1は、第1のPDCCH内のダウンリンク制御情報(DCI)におけるTCI状態の指示をネットワーク装置120から受信する。また、端末装置110-1は、第1の条件に基づいて、TCI状態を第1のRSに適用してもよい。第1の条件は、第1のタイミング後であること、第1のタイミングから開始すること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含む。ここで第1のタイミングは、ビーム適用タイミング、又は検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHの確認応答を伴う第2のアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロット又は第1のサブスロットである。端末装置110-1は、第2のTCI状態を第2のRSに適用することができる。第2のTCI状態は、デフォルトのTCI状態、フォールバックのTCI状態、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態、又は第1のPDCCHに適用されるTCI状態のうちの1つを含むことができる。
【0187】
ブロック1230において、端末装置110-1は、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)における1つ又は複数の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニタリングする。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、第2のTCI状態で、1つ又は複数のCORESET内の1つ又は複数のPDCCHをモニタリングしてもよい。TCI状態は、アップリンクリソースの送信のために適用することができる。いくつかの実施形態において、第2のTCI状態又はアップリンクTCI状態が、第1のアップリンクリソースの送信のために適用され、アップリンクTCI状態は、第1のアップリンクリソースの送信時にアップリンク送信のために適用されるTCI状態である。
【0188】
図13は、本開示の実施形態にかかる例示的な方法1300のフローチャートを示す。あくまで説明を目的として、方法1300は、
図1に示すネットワーク装置120で実施することができる。
【0189】
ブロック1310において、ネットワーク装置120は、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内のダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示を端末装置110ー1に送信する。
【0190】
ブロック1320において、ネットワーク装置120は、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づいて、ネットワーク装置からのダウンリンク送信を端末装置110-1に送信する。いくつかの実施形態において、第1の条件は、第1のタイミング後であること、第1のタイミングから開始すること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含むことができる。ここで第1のタイミングは、ビーム適用タイミング、又は検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHの確認応答を伴うアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロットである。
【0191】
ブロック1330において、ネットワーク装置120は、第1の条件に基づいて、第1の参照信号(RS)セット内の少なくとも1つのRSを送信する。第1のRSセットは、ビーム障害検出のために適用することができる。
【0192】
いくつかの実施形態において、第1のタイミングは、ビーム適用タイミングとすることができる。第1のRSセットは1つ又は2つのRSを含む。いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、端末装置に設定される。いくつかの例示的な実施形態において、第1のRSセットは、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)のTCI状態に基づいて、端末装置で決定される。
【0193】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、ネットワーク装置への確認応答を伴うアップリンクリソースを受信してもよい。このケースでは、アップリンクリソースは物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のリソース又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースであってもよい。
【0194】
図14は、本開示の実施形態にかかる例示的な方法1400のフローチャートを示す。あくまで説明を目的として、方法1400は、
図1に示すネットワーク装置120で実施することができる。
【0195】
ブロック1410において、ネットワーク装置120は、第1の参照信号(RS)と第2のRSを端末装置110-1に送信する。
【0196】
ブロック1420において、ネットワーク装置120は、第3のTCI状態で1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)内の第1のPDCCHセットを端末装置110-1に送信する。
【0197】
ブロック1430において、ネットワーク装置120は、アップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求を端末装置110-1から受信する。
【0198】
ブロック1440において、ネットワーク装置120は、要求の受信に基づいて、第4のTCI状態で1つ又は複数のCORESET内の第2のPDCCHセットを端末装置110-1に送信する。いくつかの実施形態において、第4のTCI状態は、デフォルトのTCI状態、フォールバックのTCI状態、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態、第3のTCI状態が適用される前に1つ又は複数のCORESETに適用される先行のTCI状態、又は第3のTCI状態とは異なるTCI状態のうちの1つである。
【0199】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置120は、第2のPDCCHセット内の第5のTCI状態の指示を端末装置110-1に送信してもよい。他の実施形態において、ネットワーク装置120は、アップリンクリソースの最初のシンボル又は最後のシンボルから始まる時間期間の後に、第4のTCI状態で第2のPDCCHセットを端末装置110ー1に送信してもよい。このケースでは、第2のTCI状態は、デフォルトのTCI状態、フォールバックのTCI状態、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態、又は第1のPDCCHに適用されるTCI状態のうちの1つとすることができる。いくつかの実施形態において、第3のTCI状態と第5のTCI状態は、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されるコードポイントセットにおける異なるコードポイントに対応する。いくつかの実施形態において、第3のTCI状態又は第4のTCI状態を、アップリンクリソースの送信のために適用することができる。例示的な実施形態において、要求はRSのインデックスを含まない。
【0200】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示をネットワーク装置から受信し、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づき、ネットワーク装置からダウンリンク送信を受信し、第1の条件に基づいて、ビーム障害検出のために適用される第1のRSセットにおける少なくとも1つの参照信号(RS)に少なくとも1つのTCI状態を適用するか、又は第1の条件に基づいて、少なくとも1つのTCI状態によって示される第3のRSを第1のRSセットに含め、第1のRSセットに基づいて端末装置とネットワーク装置との間の無線リンク品質の推定を決定するように設定された回路を含む。
【0201】
いくつかの実施形態において、第1の条件は、第1のタイミング後であること、第1のタイミングから開始すること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含む。ここで第1のタイミングは、ビーム適用タイミング、又は検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHの確認応答を伴うアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロット又は第1のサブスロットである。
【0202】
いくつかの実施形態において、端末装置は、確認応答を伴うアップリンクリソースをネットワーク装置に送信するように設定された回路を含む。アップリンクリソースは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のリソース又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースである。
【0203】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第2の条件に基づいて第1のプロシージャを停止し、第1の条件に基づいて第2のプロシージャを再開するように設定された回路を含む。
【0204】
いくつかの実施形態において、第2の条件は、第2のタイミングの後であること、第2のタイミングから開始すること、少なくとも1つのTCI状態が、検出されたDCIのPDCCHに適用され及び/又は第1のRSセット内の少なくとも1つのRSに適用される第1のTCI状態と異なること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、任意の他のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0205】
いくつかの実施形態において、第2のタイミングは、第1のタイミングより遅く又は早くない。
【0206】
いくつかの実施形態において、第2のタイミングは、第1のPDCCHにおいてDCIが検出されたタイミング、検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHが正常に復号されたタイミング、及び、DCIに対応するHARQ-ACK又は検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKが端末装置で生成されたタイミングのうちの少なくとも1つを含む。
【0207】
いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、1つ又は2つのRSを含むか、又は、第1のRSセットは1つ又は2つのRSのRSリソース設定の1つ又は2つのインデックスを含む。
【0208】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセット内の第1のRSに少なくとも1つのTCI状態を適用し、第1のRSセット内の第2のRSに第2のTCI状態を適用するように設定された回路を含む。第1のRSセットは、第1のRSと第2のRSを含む。
【0209】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の条件に基づいて、第1のRSセットにおいて第1のRSを第3のRSに置き換え、第2のTCI状態を第1のRSセット内の第2のRSに適用するように設定された回路を含む。第1のRSセットは、第1のRSと第2のRSを含む。
【0210】
いくつかの実施形態において、第1のRSは、第1のRSセットにおいてインデックスの値が低いか又は高いRSである。
【0211】
いくつかの実施形態において、第2のTCI状態は、デフォルト又はフォールバックのTCI状態、又は媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態である。
【0212】
いくつかの実施形態において、第2のTCI状態は、第1のTCI状態である。
【0213】
いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、ネットワーク装置から設定されるか、又は、第1のRSセットは、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)のTCI状態に基づいて端末装置で決定される。
【0214】
いくつかの実施形態において、ビーム障害指示カウンタの値は、第2の条件に基づいて0にセットされ、第2の条件は、第2のタイミングの後であること、第2のタイミングから開始すること、少なくとも1つのTCI状態が、検出されたDCIのPDCCHに適用され及び/又は第1のRSセット内の少なくとも1つのRSに適用される第1のTCI状態と異なること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、任意の他のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含む。
【0215】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第3のタイミングの後、及び/又は第4のタイミングまで、別のPDCCH内の別の検出されたDCIのTCIフィールドを無視するように設定された回路を含む。
【0216】
いくつかの実施形態において、第3のタイミングは、ビーム障害回復が正常に完了したときであり、第4のタイミングは、1つ又は複数のTCI状態がアクティブ化されたとき、又はTCI状態とコードポイントとの間の示されたマッピングが適用されたときである。
【0217】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第1の参照信号(RS)及び第2のRSに従って無線リンク品質の推定を決定し、第1の状況に基づいて、第1のアップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求をネットワーク装置に送信し、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)における1つ又は複数の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)をモニタリングするように設定された回路を含む。
【0218】
いくつかの実施形態において、第1の状況は、第1のRSに基づいて検出された障害、及び第2のRSに基づいて障害が検出されないことのうちの少なくとも1つを含む。
【0219】
いくつかの実施形態において、端末装置は、端末装置において、第1のPDCCH内の検出されたダウンリンク制御情報(DCI)におけるTCI状態の指示をネットワーク装置から受信し、第1の条件に基づいてTCI状態を第1のRSに適用するように設定された回路を含む。第1の条件は、第1のタイミング後であること、第1のタイミングから開始すること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含む。ここで第1のタイミングは、ビーム適用タイミング、又は検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHの確認応答を伴う第2のアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロット又は第1のサブスロットである。
【0220】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第2のTCI状態を第2のRSに適用するように設定された回路を含む。第2のTCI状態は、デフォルトのTCI状態、フォールバックのTCI状態、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態、又は第1のPDCCHに適用されるTCI状態のうちの1つである。
【0221】
いくつかの実施形態において、端末装置は、第2のTCI状態で、1つ又は複数のCORESET内の1つ又は複数のPDCCHをモニタリングするように設定された回路を含む。
【0222】
いくつかの実施形態において、第2のTCI状態又はアップリンクTCI状態が、第1のアップリンクリソースの送信のために適用され、アップリンクTCI状態は、第1のアップリンクリソースの送信時にアップリンク送信のために適用されるTCI状態である。
【0223】
いくつかの実施形態において、要求は、RSのインデックスを含まない。
【0224】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内のダウンリンク制御情報(DCI)における少なくとも1つの送信設定インジケータ(TCI)状態の指示を送信し、第1の条件に基づく少なくとも1つのTCI状態に基づきネットワーク装置からのダウンリンク送信を端末装置に送信し、第1の条件に基づいて、ビーム障害検出のために適用される第1の参照信号(RS)セットにおける少なくとも1つのRSを送信するように設定された回路を含む。
【0225】
いくつかの実施形態において、第1の条件は、第1のタイミング後であること、第1のタイミングから開始すること、検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされた物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に対応するハイブリッド自動再送要求の確認応答(HARQ-ACK)がACKであること、及び、第1のPDCCHがPDCCHセット内の第2のPDCCHよりも早く開始又は終了せず、第1のPDCCH内の検出されたDCI又は第1のPDCCH内の検出されたDCIによってスケジューリングされたPDSCHに対応するHARQ-ACKと、第2のPDCCH内の検出されたDCIに対応するHARQ-ACKとが、同じリソースでネットワーク装置に報告されること、のうちの少なくとも1つを含む。ここで第1のタイミングは、ビーム適用タイミング、又は検出されたDCI又はDCIによってスケジューリングされたPDSCHの確認応答を伴うアップリンクリソースの最後のシンボルから少なくとも第1の値のミリ秒又は第2の値のシンボルである第1のスロットである。
【0226】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、ネットワーク装置への確認応答を伴うアップリンクリソースを端末装置から受信するように設定された回路を含む。アップリンクリソースは物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のリソース又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースであってもよい。
【0227】
いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、1つ又は2つのRSを含むか、又は、第1のRSセットは1つ又は2つのRSのRSリソース設定の1つ又は2つのインデックスを含む。
【0228】
いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、端末装置に設定される。
【0229】
いくつかの実施形態において、第1のRSセットは、1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)のTCI状態に基づいて、端末装置で決定される。
【0230】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、第1の参照信号(RS)と第2のRSを端末装置に送信し、第3のTCI状態で1つ又は複数の制御リソースセット(CORESET)内の第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)セットを端末装置に送信し、アップリンクリソースにおいて送信設定インジケータ(TCI)状態の指示に対する要求を端末装置から受信し、要求の受信に基づいて、第4のTCI状態で1つ又は複数のCORESET内の第2のPDCCHセットを端末装置に送信するように設定された回路を含む。
【0231】
いくつかの実施形態において、第4のTCI状態は、デフォルトのTCI状態、フォールバックのTCI状態、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されたコードポイントのセットからの最も低いコードポイントに対応するTCI状態、第3のTCI状態が適用される前に1つ又は複数のCORESETに適用される先行のTCI状態、又は第3のTCI状態とは異なるTCI状態のうちの1つである。
【0232】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、第2のPDCCHセット内の第5のTCI状態の指示を端末装置に送信するように設定された回路を含む。
【0233】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、アップリンクリソースの最初のシンボル又は最後のシンボルから始まる時間期間の後に、第4のTCI状態で第2のPDCCHセットを送信することによって、要求の受信に基づいて第4のTCI状態で第2のPDCCHセットを送信するように設定された回路を含む。
【0234】
いくつかの実施形態において、第3のTCI状態と第5のTCI状態は、媒体アクセス制御の制御要素(MAC CE)を介してアクティブ化されるコードポイントセットにおける異なるコードポイントに対応する。
【0235】
いくつかの実施形態において、第3のTCI状態又は第4のTCI状態は、アップリンクリソースの送信のために適用される。
【0236】
いくつかの実施形態において、要求はRSのインデックスを含まない。
【0237】
図15は、本開示の実施形態を実施するのに適した装置1500の概略ブロック図である。装置1500は、
図1に示すネットワーク装置120又は端末装置110のさらなる例示的な実装であるとみなすことができる。したがって、装置1500は、端末装置110又はネットワーク装置120において、又は少なくともその一部として実装することができる。
【0238】
図示のように、装置1500は、プロセッサ1510、プロセッサ1510に結合されるメモリ1520、プロセッサ1510に結合される適切な送信機(TX)及び受信機(RX)1540、並びにTX/RX1540に接続される通信インタフェースを含む。メモリ1520は、プログラム1530の少なくとも一部を格納する。TX/RX 1540は、双方向通信用である。TX/RX 1540は、通信を促進する少なくとも1つのアンテナを有するが、実際には、本願で述べたアクセスノードは、複数のアンテナを有してもよい。通信インタフェースは、他のネットワーク要素と通信を行う際に必要な任意のインタフェース、例えば、eNB間の双方向通信用のX2インタフェース、Mobility Management Entity(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信用のS1インタフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信用のUnインタフェース、又はeNBと端末装置との間の通信用のUuインタフェースを表してもよい。
【0239】
プログラム1530は、プログラム命令を含むとみなされ、プログラムは、関連付けられたプロセッサ1510によって実行されると、本明細書で
図2~
図14を参照して論じたように、本開示の実施形態に従って装置1500が操作することを可能にする。本明細書の実施形態は、装置1500のプロセッサ1510が実行可能なコンピュータソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェア及びハードウェアの組合せにより実施してもよい。プロセッサ1510は、本開示の様々な実施形態を実施するように構成され得る。また、プロセッサ1510及びメモリ1520の組合せは、本開示の各実施形態を実施するのに適した処理手段を構成してもよい。
【0240】
メモリ1520は、ローカルの技術ネットワークに適した任意のタイプとしてもよく、任意の適切なデータ記憶技術(例として、コンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体、半導体ベースの記憶装置、磁気記憶装置及びシステム、光学記憶装置及びシステム、固定メモリ及び移動可能メモリ等が挙げられるが、これらに限定されない)により実施してもよい。装置1500には1つのメモリ1520しか示されていないが、装置1500には複数の物理上異なるメモリモジュールを設置してもよい。プロセッサ1510は、ローカルの技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号処理器(DSP)、及びマルチコアプロセッサ構成に基づくプロセッサのうち、1つ又は複数を含んでもよいが、これらに限定されない。装置1500は複数のプロセッサ、例えば、マスタープロセッサと同期するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有してもよい。
【0241】
通常、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理又はそれらの任意の組合せにより実施してもよい。いくつかの態様はハードウェアによって実施し、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ又は他のコンピューティングデバイスが実行し得るファームウェア又はソフトウェアによって実施してもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして図示されて説明され、又は他の何らかの絵画的表現によって示されており、本明細書に記載のブロック、装置、システム、技術又は方法は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティングデバイス、又はそれらの組合せによって実施されてもよいが、これらに限定されないことが理解されるであろう。
【0242】
本開示はさらに、コンピュータが読み取り可能な非一時的記憶媒体に有形記憶される少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。当該コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュールに含まれる命令のような、コンピュータが実行可能な命令を含む。当該命令は、対象の実プロセッサ又は仮想プロセッサ上のデバイスにおいて実行され、例えば、
図2~
図14を参照して上述したプロセス又は方法を実行する。通常、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造等を含む。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じてプログラムモジュール間で組み合わせるか、又は分割してもよい。プログラムモジュールの機械可読命令は、ローカル又は分散型のデバイス内で実行してもよい。分散型デバイスにおいて、プログラムモジュールはローカル及びリモートの記憶媒体のどちらに置いてもよい。
【0243】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組合せにより記述されてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供されてもよく、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行されると、フローチャート及び/又はブロック図に規定された機能/操作が実施される。プログラムコードはすべてマシン上で実行するか、部分的にマシン上で実行するか、独立したソフトウェアパッケージとして実行するか、マシン上で部分的に実行するとともにリモートのマシン上で部分的に実行するか、又はすべてリモートのマシン又はサーバ上で実行してもよい。
【0244】
上述のプログラムコードは、機械可読媒体上で具現化されてもよく、当該機械可読媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスにより使用されるプログラム、又は、それらと結合して使用されるプログラムを含むか又は格納する任意の有形媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は前述の任意の適切な組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のさらにより具体的な例には、1つ又は複数のワイヤ、ポータブル・コンピュータ・ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去・書き込み可能なリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は前述の任意の適切な組合せが含まれる。
【0245】
なお、操作について、特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした操作を示された特定の順序で実行するか又は順に実行する、又は、示されたすべての操作を実行することが求められる、と理解されるべきではない。いくつかの状況では、マルチタスク及び並行処理が有利である可能性がある。同様に、上述の議論には、いくつかの具体的な実施の詳細が含まれるが、これらは本開示の範囲に対する限定ではなく、特定の実施形態に特定され得る特徴についての説明であると解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈において説明されるいくつかの特徴は、ある1つの実施形態において組み合わせて実施されてもよい。逆に、1つの実施形態の文脈において説明される各種特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切な副次的な組合せにおいて実施されてもよい。
【0246】
本開示について、構造的特徴及び/又は方法論的な動作に特有の言葉で説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示は、必ずしも上述の特定の特徴又は動作に限定されないことを理解されたい。上述の特定の特徴や動作はむしろ、特許請求の範囲を実施する例示的形態として開示されている。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内のダウンリンク制御情報(DCI)において、第1の送信設定インジケータ(TCI)状態の指示をネットワーク装置から受信する手段と、
ビーム障害検出用の参照信号(RS)が第1のRSから第2のRSに変更されたとの決定に基づいて、Beam Failure Indication(BFI)_COUNTERを0にセットする手段と、
を備える、
端末装置。
【請求項2】
前記第1のTCI状態が、以前に示されたTCI状態とは異なると決定する手段と、
ビーム適用タイミングの後に開始し、前記第1のTCI状態が適用されるダウンリンク送信を前記ネットワーク装置から受信する手段と、
をさらに備える、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
それぞれの制御リソースセット(CORESET)の前記TCI状態に対応するRSセットにおけるそれぞれのRSインデックスと同じ値を有する、前記第2のRSの1つ又は複数のインデックスを含めるように、第1のセットを決定する手段をさらに備える、
請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
ビーム障害を検出するために、前記第1のセットに基づいて、ダウンリンク無線リンク品質を評価する手段をさらに備える、
請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内のダウンリンク制御情報(DCI)における第1の送信設定インジケータ(TCI)状態の指示を端末装置に送信する手段と、
前記第1のTCI状態が適用されるダウンリンク送信を実行する手段と、
を備え、
ビーム障害検出用の参照信号(RS)が第1のRSから第2のRSに変更されたとの決定に基づいて、Beam Failure Indication(BFI)_COUNTERが0にセットされる、
ネットワーク装置。
【請求項6】
前記第1のTCI状態は、以前に示されたTCI状態とは異なり、
前記第1のTCI状態が適用されるダウンリンク送信は、ビーム適用タイミングの後に開始する、
請求項5に記載のネットワーク装置。
【請求項7】
それぞれの制御リソースセット(CORESET)の前記TCI状態に対応するRSセットにおけるそれぞれのRSインデックスと同じ値を有する、前記第2のRSの1つ又は複数のインデックスを含めるように、第1のセットが決定される、
請求項5に記載のネットワーク装置。
【請求項8】
ビーム障害を検出するために、前記第1のセットに基づいて、ダウンリンク無線リンク品質が評価される、
請求項7に記載のネットワーク装置。
【請求項9】
端末装置によって実行される方法であって、
第1の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)内のダウンリンク制御情報(DCI)における第1の送信設定インジケータ(TCI)状態の指示をネットワーク装置から受信することと、
ビーム障害検出用の参照信号(RS)が第1のRSから第2のRSに変更されたとの決定に基づいて、Beam Failure Indication(BFI)_COUNTERを0にセットすることと、
を含む、
方法。
【請求項10】
前記第1のTCI状態が、以前に示されたTCI状態とは異なると決定することと、
前記第1のTCI状態がビーム適用タイミングの後に適用され始めるダウンリンク送信を前記ネットワーク装置から受信することと、
をさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
それぞれの制御リソースセット(CORESET)の前記TCI状態に対応するRSセットにおけるそれぞれのRSインデックスと同じ値を有する、前記第2のRSの1つ又は複数のインデックスを含めるように、第1のセットを決定することをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
ビーム障害を検出するために、前記第1のセットに基づいて、ダウンリンク無線リンク品質を評価することをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【国際調査報告】