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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】小型コネクタテスト用連結ジグ
(51)【国際特許分類】
   H01R 43/01 20060101AFI20240723BHJP
   H01R 12/71 20110101ALI20240723BHJP
【FI】
H01R43/01 Z
H01R12/71
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502497
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(85)【翻訳文提出日】2024-01-16
(86)【国際出願番号】 KR2022008742
(87)【国際公開番号】W WO2023287046
(87)【国際公開日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2021-0093648
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
(71)【出願人】
【識別番号】519373545
【氏名又は名称】センサービュー・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SENSORVIEW CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】705‐1HO, 705HO, A DONG, 240, PANGYOYEOK‐RO, BUNDANG‐GU, SEONGNAM‐SI, GYEONGGI‐DO 13493, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】キム・ビョンナム
(72)【発明者】
【氏名】カン・ギョンイル
(72)【発明者】
【氏名】チョ・ソンチョル
(72)【発明者】
【氏名】リム・ジョン・ヒュプ
(72)【発明者】
【氏名】イ・ドンウク
【テーマコード(参考)】
5E051
5E223
【Fターム(参考)】
5E051GB07
5E051GB10
5E223AA13
5E223AB59
5E223AB65
5E223AC28
5E223BA01
5E223BA05
5E223BA07
5E223BA17
5E223BB01
5E223CA19
5E223CC09
5E223CD01
5E223CD05
5E223CD15
5E223DB11
(57)【要約】
本発明による超高周波信号を伝送する小型コネクタの電気的特性を計測器を用いてテストするための小型コネクタテスト用連結ジグは、計測器の信号線と連結するための第1出力端子及び第2出力端子;板状ブロックの形状を有し、小型コネクタが挿入され、板状ブロックの上面から下面まで貫通されている挿入ホールが形成されたジグ本体;板状ブロックの下面に挿入され、挿入ホールに収容された小型コネクタと電気的に連結される信号パターンが形成されたジグ用印刷回路基板;ジグ本体の下面と着脱し、ジグ用印刷回路基板をジグ本体に固定させる下部蓋;及びジグ本体の上面と着脱し、小型コネクタをジグ本体に固定させる上部蓋;を含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超高周波信号を伝送する小型コネクタの電気的特性を計測器を用いてテストするための小型コネクタテスト用連結ジグにおいて、
前記計測器の信号線と連結するための第1出力端子及び第2出力端子と、
板状ブロックの形状を有し、前記小型コネクタが挿入され、前記板状ブロックの上面から下面まで貫通されている挿入ホールが形成されたジグ本体と、
前記板状ブロックの下面に挿入され、前記挿入ホールに収容された前記小型コネクタと電気的に連結される信号パターンが形成されたジグ用印刷回路基板と、
前記ジグ本体の下面と着脱し、前記ジグ用印刷回路基板を前記ジグ本体に固定させる下部蓋と、
前記ジグ本体の上面と着脱し、前記小型コネクタを前記ジグ本体に固定させる上部蓋と、
を含むことを特徴とする小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項2】
前記ジグ本体は、
前記ジグ用印刷回路基板が挿入されるように基板載置溝が前記下面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項3】
前記ジグ用印刷回路基板は、
長方形パネル構造、円形パネル及び多角形パネルのうち何れか1つであり、前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの上面の中心部に前記小型コネクタの信号端子と接触して超高周波信号を伝送するための第1端子パターン及び第2端子パターンが形成されており、
前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの下面に前記第1端子パターンと前記第1出力端子との間の伝送線路を形成する第1伝送線路パターンと前記第2端子パターンと前記第2出力端子との間の伝送線路を形成する第2伝送線路パターンとがそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項1に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項4】
前記小型コネクタが雄コネクタと雌コネクタとで構成された場合に、前記第1端子パターン及び前記第2端子パターンは、それぞれ前記雌コネクタとソルダリング方式で接合されたことを特徴とする請求項3に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項5】
前記第1伝送線路パターン及び前記第2伝送線路パターンは、それぞれ前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの中心部から長手方向に沿って対称的に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項6】
前記第1伝送線路パターンと前記ジグ用印刷回路基板のグラウンドとの間、及び前記第2伝送線路パターンと前記ジグ用印刷回路基板のグラウンドとの間を絶縁させる第1誘電体パターン及び第2誘電体パターンをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項7】
前記第1伝送線路パターンと前記第2伝送線路パターンとが互いに隣接した地点に信号分離のための複数の第1ビアホールが形成されたことを特徴とする請求項5に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項8】
前記ジグ用印刷回路基板は、
前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの両側のフレーム部分にノイズ遮蔽のための複数個の第2ビアホールが形成されたことを特徴とする請求項3に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項9】
前記第1ビアホール及び前記第2ビアホールは、それぞれホール表面が金属物質でコーティングされて、前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの一面と他面とが電気的に連結されていることを特徴とする請求項7から請求項8のうち何れか一項に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項10】
前記下部蓋は、
前記第1伝送線路パターン及び前記第2伝送線路パターンとそれぞれ対向する位置に一定空間が形成された第1空間部及び第2空間部を含むことを特徴とする請求項3に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【請求項11】
前記上部蓋は、
前記ジグ本体と着脱するために複数個の磁石部材をフレーム部分にそれぞれ備えるが、
前記フレーム部分のうち、一定地点は、前記ジグ本体のフレーム部分に比べてさらに突出した突出部を含むことを特徴とする請求項1に記載の小型コネクタテスト用連結ジグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超高周波信号線が含まれる小型コネクタテストジグに係り、特に、小型コネクタでの信号線が印刷回路基板の信号線と連結されて超高周波信号伝送になるようにする小型コネクタテスト用連結ジグに関する。
【背景技術】
【0002】
次世代5G移動通信システムは、低周波帯域と数十ギガヘルツの高周波帯域とを通じて通信を行い、スマートフォンのような電子機器の内部にも低周波帯域放射体とモジュールとの連結と数十ギガの高周波帯域放射体とモジュールとを連結するための低損失RFケーブルを必要とする。これにより、周辺環境の影響を受けず、伝送される信号に対する損失を最小化する必要があり、他の用途の放射体に影響を与えない遮蔽に優れた電気的特性を有するRFケーブルに対して電気的測定を可能にする別途の装置が必要である。
【0003】
従来のPCBコネクタは、ケーブル(cable)、ワイヤ(wire)のような電気信号を伝達する電気信号線の端子が雄(male)コネクタハウジングによって覆われる雄コネクタがPCB上に設けられた(mounted)雌(female)コネクタ(または、ソケット)に挿入されて連結される。この際、雌コネクタの雌コネクタハウジングには、雄コネクタの端子やピン(pin)が収容される収容部材が設けられており、収容部材を通じて漏れ電流が発生し、これにより、信号損失があり、コネクタの小型化にも限界がある。
【0004】
このような問題を解決するために、遮蔽性能を補完して漏れ電流を減らして信号損失を最小化し、コネクタの高さを大幅に低くして小型化を果たすことができる超高周波信号伝送用小型コネクタを開発した。
【0005】
前記初高周波信号伝送用小型コネクタの電気的特性をテストする必要がある。しかし、超高周波信号伝送用小型コネクタは、小型なので、電気的特性を計測する計測器と物理的に直接連結しにくい。したがって、超高周波信号伝送用小型コネクタと計測器とを直接連結するためには、超高周波信号を電磁遮蔽させ、各信号ラインを個別に隔離させることができる別途のテストジグが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、前述した超高周波信号伝送用小型コネクタの電気的特性をテストするためのジグであって、低損失伝送線路を提供し、印刷回路基板の信号パターンの電気的放射を遮蔽することができる超高周波信号伝送用小型コネクタテスト用連結ジグを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を果たすための本発明による超高周波信号を伝送する小型コネクタの電気的特性を計測器を用いてテストするための小型コネクタテスト用連結ジグにおいて、前記計測器の信号線と連結するための第1出力端子及び第2出力端子;板状ブロックの形状を有し、前記小型コネクタが挿入され、前記板状ブロックの上面から下面まで貫通されている挿入ホールが形成されたジグ本体;前記板状ブロックの下面に挿入され、前記挿入ホールに収容された前記小型コネクタと電気的に連結される信号パターンが形成されたジグ用印刷回路基板;前記ジグ本体の下面と着脱し、前記ジグ用印刷回路基板を前記ジグ本体に固定させる下部蓋;及び前記ジグ本体の上面と着脱し、前記小型コネクタを前記ジグ本体に固定させる上部蓋;を含むことを特徴とする。
【0008】
前記ジグ本体は、前記ジグ用印刷回路基板が挿入されるように基板載置溝が前記下面に形成されたことを特徴とする。
【0009】
前記ジグ用印刷回路基板は、長方形パネル構造、円形パネル及び多角形パネルのうち何れか1つであり、前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの上面の中心部に前記小型コネクタの信号端子と接触して超高周波信号を伝送するための第1端子パターン及び第2端子パターンが形成されており、前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの下面に前記第1端子パターンと前記第1出力端子との間の伝送線路を形成する第1伝送線路パターンと前記第2端子パターンと前記第2出力端子との間の伝送線路を形成する第2伝送線路パターンとがそれぞれ形成されたことを特徴とする。
【0010】
前記小型コネクタが雄コネクタと雌コネクタとで構成された場合に、前記第1端子パターン及び前記第2端子パターンは、それぞれ前記雌コネクタとソルダリング(soldering)方式で接合されたことを特徴とする。
【0011】
前記第1伝送線路パターン及び前記第2伝送線路パターンは、それぞれ前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの中心部から長手方向に沿って対称的に形成されたことを特徴とする。
【0012】
前記第1伝送線路パターンと前記ジグ用印刷回路基板のグラウンドとの間、及び前記第2伝送線路パターンと前記ジグ用印刷回路基板のグラウンドとの間を絶縁させる第1誘電体パターン及び第2誘電体パターンをさらに含むことを特徴とする。
【0013】
前記第1伝送線路パターンと前記第2伝送線路パターンとが互いに隣接した地点に信号分離(isolation)のための複数の第1ビアホールが形成されたことを特徴とする。
【0014】
前記ジグ用印刷回路基板は、前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの両側のフレーム部分にノイズ遮蔽のための複数個の第2ビアホールが形成されたことを特徴とする。
【0015】
前記第1ビアホール及び前記第2ビアホールは、それぞれホール表面が金属物質でコーティングされて、前記長方形パネル、前記円形パネルまたは前記多角形パネルの一面と他面とが電気的に連結されていることを特徴とする。
【0016】
前記下部蓋は、前記第1伝送線路パターン及び前記第2伝送線路パターンとそれぞれ対向する位置に一定空間が形成された第1空間部及び第2空間部を含むことを特徴とする。
【0017】
前記上部蓋は、前記ジグ本体と着脱するために複数個の磁石部材をフレーム部分にそれぞれ備えるが、前記フレーム部分のうち、一定地点は、前記ジグ本体のフレーム部分に比べてさらに突出した突出部を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明による超高周波信号伝送用小型コネクタテスト用連結ジグによれば、超高周波信号伝送用小型コネクタの電気的特性(Return loss、Insertion loss、Isolation、Crosstalk、EM Radiation Patternなど)を容易にテストすることができる。また、本発明によれば、低損失伝送線路を提供しながらテストジグに装着された印刷回路基板の伝送線路で形成された信号線の電気的放射を遮蔽させることができ、各信号ラインを個別に隔離させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明による一実施形態の小型コネクタテスト用連結ジグが小型コネクタと連結された状態を示す斜視図である。
図2図1に示された連結ジグの分解斜視図である。
図3A図2に示されたジグ本体を上部から見た斜視図である。
図3B図2に示されたジグ本体を下部から見た斜視図である。
図4A図2に示されたジグ用印刷回路基板を上部から見た斜視図である。
図4B】ジグ用印刷回路基板の上部に小型コネクタの雌コネクタが結合されている状態を示す斜視図である。
図4C図2に示されたジグ用印刷回路基板を下部から見た斜視図である。
図5A図2に示された上部蓋を上部から見た斜視図である。
図5B図2に示された上部蓋を下部から見た斜視図である。
図6A図2に示された下部蓋を上部から見た斜視図である。
図6B図2に示された下部蓋を下部から見た斜視図である。
図7図2に示された第1出力端子または第2出力端子を拡大した参照図である。
図8】ジグ本体に結合される第1出力端子の結合関係を例示する参照図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。本明細書に記載の実施形態と図面とに示された構成は、本発明の望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をいずれも代弁するものではないので、本出願時点において、これらを代替しうる多様な均等物と変形例とがあるということを理解しなければならない。
【0021】
図1は、本発明による一実施形態の小型コネクタテスト用連結ジグ100(以下、連結ジグと称する)が小型コネクタ10と連結された状態を示す斜視図である。
【0022】
小型コネクタ10は、超高周波信号を伝達する単数または複数の超高周波信号線と印刷回路基板(PCB)とを連結するPCBコネクタである。
【0023】
小型コネクタ10は、伝送用ケーブルを通じて送受信される超高周波信号を小型コネクタテスト用連結ジグ100に伝達するために、小型コネクタテスト用連結ジグ100に着脱可能である。
【0024】
小型コネクタ10は、雄コネクタ及びコネクタソケットを含んでなる。雄コネクタは、前記単数または複数の超高周波信号線と連結され、前記単数または複数の超高周波信号線端子を収容し、前記初高周波信号線端子を固定させ、保護する雄コネクタハウジングを備える。コネクタソケットは、雄コネクタハウジングを収容して、前記雄コネクタと締結される。このようなコネクタソケットは、連結ジグ100を構成するジグ用印刷回路基板(PCB)と接触することができる。この際、前記雄コネクタの超高周波信号線端子は、ジグ用印刷回路基板に形成されている信号線端子と直接接触して連結される。
【0025】
連結ジグ100は、超高周波信号を伝送する小型コネクタ10の電気的特性(Return loss、Insertion loss、Isolation、Crosstalk、EM Radiation Patternなど)をテストするための計測器(図示せず)と小型コネクタ10とを連結する。
【0026】
図2は、図1に示された連結ジグ100の分解斜視図である。
【0027】
図2を参照すれば、連結ジグ100は、ジグ本体110、ジグ用印刷回路基板120、上部蓋130、下部蓋140、第1出力端子150及び第2出力端子160を含む。
【0028】
ジグ本体110は、板状ブロックの形状を有し、小型コネクタ10が載置される構造を有する。このような、ジグ本体110は、金属材質である。
【0029】
図3Aは、図2に示されたジグ本体110を上部から見た斜視図であり、図3Bは、図2に示されたジグ本体110を下部から見た斜視図である。
【0030】
ジグ本体110は、挿入ホール110-1を含んでいる。挿入ホール110-1は、小型コネクタ10が挿入され、前記板状ブロックの上面から下面まで貫通されている。挿入ホール110-1は、小型コネクタが容易に挿入されるように上部の境界面に勾配が形成されたものである。
【0031】
図3Bに示したように、ジグ本体110の下面には、前記ジグ用印刷回路基板120が挿入されるように基板載置溝110-2が形成されている。ジグ用印刷回路基板120が挿入されて載置されるように、基板載置溝110-2は、ジグ本体110の下面で一定深さまでジグ用印刷回路基板120の外形に対応する溝を形成している。
【0032】
ジグ本体110は、板状ブロックのフレーム部分の溝に複数個の本体磁石部材110-3を含んでいる。本体磁石部材110-3の極性は、N極またはS極の何れか1つの極性を有することができ、これは、後述する上部蓋に備えられる磁石部材の極性と反対の極性を有する。
【0033】
図3Bには、円柱状の本体磁石部材110-3が板状ブロックのフレーム部分のうち、4個の地点に配されていることを図示しているが、これは、例示的なものに過ぎず、磁石部材の個数と位置は、調整される。
【0034】
ジグ本体110は、第1出力端子150が挿入される第1出力ホール110-4と第2出力端子160が挿入される第2出力ホール110-5とを板状ブロックの側面部に備えることができる。
【0035】
第1出力ホール110-4及び第2出力ホール110-5のそれぞれは、基板載置溝110-2の側面と貫通されている。これにより、ジグ用印刷回路基板120が基板載置溝110-2に載置されている時、第1出力端子150は、第1出力ホール110-4に挿入されてジグ用印刷回路基板120の下面のうち、一側と接触することができ、第2出力端子160は、第2出力ホール110-5に挿入されてジグ用印刷回路基板120の下面のうち、他側と接触することができる。
【0036】
ジグ用印刷回路基板120は、ジグ本体110の下面に形成された基板載置溝110-2に挿入され、ジグ本体110の挿入ホール110-1に挿入された小型コネクタ10と電気的に連結される信号パターンが形成されている。
【0037】
図4Aは、図2に示されたジグ用印刷回路基板120を上部から見た斜視図であり、図4Bは、ジグ用印刷回路基板120の上部に小型コネクタ10の雌コネクタが結合されている状態を示す斜視図であり、図4Cは、図2に示されたジグ用印刷回路基板120を下部から見た斜視図である。
【0038】
ジグ用印刷回路基板120は、小型コネクタ10を第1出力端子150及び第2出力端子160と連結させる。
【0039】
図4Aないし図4Cにおいて、ジグ用印刷回路基板120は、長方形パネル構造を例示しているが、ジグ用印刷回路基板120のパネル構造は、これに限定されず、円形パネル及び多角形パネルなどを含むこともある。
【0040】
ジグ用印刷回路基板120は、長方形パネル、円形パネルまたは多角形パネルの上面120-1の中心部に前記小型コネクタ10の信号端子と直接接触して超高周波信号を伝送するための第1端子パターン120-11及び第2端子パターン120-12が形成されている。
【0041】
第1端子パターン120-11及び第2端子パターン120-12は、ジグ本体110の挿入ホール110-1に挿入された小型コネクタ10の2個の信号端子と接触できるように、当該2個の信号端子と対応する位置であるジグ用印刷回路基板120の中心部に第1ビアホール120-23を中心に対称的に配されている。第1端子パターン120-11は、後述する第1伝送線路パターン120-21と電気的に連結されるようにジグ用印刷回路基板120を貫通して信号パターンが延びており、第2端子パターン120-12も、後述する第2伝送線路パターン120-22と電気的に連結されるようにジグ用印刷回路基板120を貫通して信号パターンが延びている。
【0042】
図4Bに示したように、小型コネクタ10が雄コネクタ10-1と雌コネクタ10-2とで構成された場合に、第1端子パターン120-11及び第2端子パターン120-12は、それぞれ雌コネクタ10-2とソルダリング方式で接合されたものである。すなわち、第1端子パターン120-11と雌コネクタ10-2の一側の端子が半田付け結合によって連結されており、第2端子パターン120-12と雌コネクタ10-2の他側の端子も、半田付け結合によって連結されたものである。この際、小型コネクタ10の雄コネクタ10-1と雌コネクタ10-2は、互いに着脱自在な構造で形成されたものである。
【0043】
ジグ用印刷回路基板120は、長方形パネル、円形パネルまたは多角形パネルの下面120-2に第1端子パターン120-11と第1出力端子150との間の伝送線路を形成する第1伝送線路パターン120-21とを含み、第2端子パターン120-12と第2出力端子160との間の伝送線路を形成する第2伝送線路パターン120-22とがそれぞれ形成されている。第1伝送線路パターン120-21及び第2伝送線路パターン120-22は、それぞれ長方形パネル、円形パネルまたは多角形パネルの中心部から長手方向に沿ってストライプの形態に互いに対称的に形成されたものである。
【0044】
第1伝送線路パターン120-21のストライプの一側は、第1端子パターン120-11と連結されており、ストライプの他側は、第1出力端子150と接触することができる。また、第2伝送線路パターン120-22のストライプの一側は、第1端子パターン120-11と連結されており、ストライプの他側は、第2出力端子160と接触することができる。
【0045】
超高周波信号伝送用小型コネクタ10の電気的特性(Return loss、Insertion loss、Isolation、Crosstalk、EM Radiation Patternなど)をテストする時、小型コネクタ10は、サイズが小さいので、電気的特性を計測する計測器と物理的に直接連結しにくい。したがって、小型コネクタ10と計測器とを直接連結するために、計測器信号端子が連結される物理的空間を確保するために、ジグ用印刷回路基板120を置いてジグ用印刷回路基板120に計測器信号端子が連結されるように第1出力端子150及び第2出力端子160を含む。
【0046】
また、ジグ用印刷回路基板120は、第1伝送線路パターン120-21の一側と第2伝送線路パターン120-22の一側とが互いに隣接しているので、隣接している第1伝送線路パターン120-21と第2伝送線路パターン120-22との間に信号分離のための複数の第1ビアホール120-23が形成されている。ジグ用印刷回路基板120は、電気的にクロストーク(cross talk)を防止し、信号線間の干渉を防止するために、第1ビアホール120-23が形成されうる。多数の第1ビアホール120-23は、伝送線路(信号パターン)のインピーダンス整合と漏れ電流(漏れ放射)を遮断し、ノイズ遮蔽のために、SIW(substrate integrated waveguide)機能を有し、上端メッキ層と下端メッキ層との電気的連結の役割も果たす。第1ビアホール120-23のそれぞれは、ホール表面が金属材質でコーティングされている。これにより、第1ビアホール120-23によって長方形パネル、円形パネルまたは多角形パネルの上面120-1と下面120-2は、電気的に連結及び接地される。第1ビアホール120-23のそれぞれの直径は、第1伝送線路パターン120-21と第2伝送線路パターン120-22との間の距離に比べて小さなサイズである。
【0047】
また、ジグ用印刷回路基板120の下面120-2には、伝送線路と第1出力端子150または第2出力端子160との間のインピーダンス整合のために、チャンパ(図示せず)が形成されうる。
【0048】
ジグ用印刷回路基板120の下面120-2には、信号を伝達する第1伝送線路パターン120-21及び第2伝送線路パターン120-22とグラウンドとの間を絶縁させる第1誘電体パターン120-3及び第2誘電体パターン120-4が形成されている。
【0049】
図4Bに示したように、第1誘電体パターン120-3は、第1伝送線路パターン120-21を取り囲む形態に形成されており、第2誘電体パターン120-4は、第2伝送線路パターン120-22を取り囲む形態に形成されている。
【0050】
また、ジグ用印刷回路基板120は、長方形パネル、円形パネルまたは多角形パネルの両側のフレーム部分にノイズ遮蔽のための複数個の第2ビアホール120-5が対称的に形成されている。第2ビアホール120-5のそれぞれは、ホール表面が金属材質でコーティングされている。これにより、第2ビアホール120-5によって長方形パネル、円形パネルまたは多角形パネルの上面120-1と下面120-2は、電気的に連結及び接地される。第2ビアホール120-5のそれぞれの直径は、前述した第1ビアホール120-23に比べて非常に大きな直径を有するものである。
【0051】
ジグ用印刷回路基板120の材質は、フェノール紙(paper phenolic)、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(poluimide)、熱硬化性ポリイミド樹脂、テフロン、セラミック、混合絶縁体(composite)のうち何れか1つになりうる。また、ジグ用印刷回路基板120の伝送線路の役割を行う信号パターンは、マイクロストリップ(Microstrip)、ストリップライン(Stripline)、CPW(coplanar waveguide)、CPWG(coplanar waveguide with ground)などの形態に形成されうる。
【0052】
上部蓋130は、ジグ本体110の上面と着脱し、小型コネクタ10をジグ本体110に固定させる。上部蓋130は、ジグ本体110と結合によってジグ用印刷回路基板120に形成された伝送線路である信号パターンを電磁遮蔽する。
【0053】
このような、上部蓋130は、金属材質でもあり、透明材質のポリカーボネート材質で形成されたものでもある。
【0054】
図5Aは、図2に示された上部蓋130を上部から見た斜視図であり、図5Bは、図2に示された上部蓋130を下部から見た斜視図である。
【0055】
図5A及び図5Bを参照すれば、上部蓋130は、ジグ本体110と着脱するために複数個の蓋磁石部材130-1をフレーム部分の溝にそれぞれ備えている。蓋磁石部材130-1の極性は、N極またはS極の何れか1つの極性を有することができ、このような極性は、前述したジグ本体110の本体磁石部材110-3の極性と反対の極性を有する。また、蓋磁石部材130-1の配置位置は、本体磁石部材110-3が配された位置と対応する地点に配置される。
【0056】
蓋磁石部材130-1と本体磁石部材110-3との引力作用によって、上部蓋130は、容易にジグ本体110の上面に結合することができ、脱着も容易である。図5Aには、円柱状の蓋磁石部材130-1が板状の蓋のフレーム部分のうち、4個の地点に配されていることを図示しているが、これは、例示的なものに過ぎず、蓋磁石部材の個数と位置は、調整される。
【0057】
上部蓋130で蓋磁石部材130-1が配された地点のうち、一部のフレーム部分は、ジグ本体110のフレームに比べてさらに突出した突出部130-2を含みうる。突出部130-2は、円筒形構造であり、このように突出した突出部130-2によって上部蓋130をジグ本体110から容易に着脱することができる。
【0058】
下部蓋140は、ジグ本体110の下面と着脱し、ジグ用印刷回路基板120をジグ本体110の基板載置溝110-2に固定させる。下部蓋140は、ジグ本体110と結合によってジグ用印刷回路基板120に形成された伝送線路である信号パターンを電磁遮蔽する。このような、下部蓋140は、金属材質である。
【0059】
図6Aは、図2に示された下部蓋140を上部から見た斜視図であり、図6Bは、図2に示された下部蓋140を下部から見た斜視図である。
【0060】
下部蓋140は、第1伝送線路パターン120-21及び第2伝送線路パターン120-22とそれぞれ対向する位置に一定空間が形成された第1空間部140-1及び第2空間部140-2を含む。第1空間部140-1は、第1伝送線路パターン120-21と対向する位置で第1伝送線路パターン120-21のストライプと類似した形態のエア空間を形成する。また、第2空間部140-2は、第2伝送線路パターン120-22と対向する位置で第2伝送線路パターン120-22のストライプと類似した形態のエア空間を形成する。
【0061】
第1空間部140-1は、第1伝送線路パターン120-21を通じて流れる信号と第2伝送線路パターン120-22を通じて流れる信号との間の干渉を遮断するためのエア隔壁として機能するものであり、また、第2空間部140-2も、第2伝送線路パターン120-22を通じて流れる信号と第1伝送線路パターン120-21を通じて流れる信号との間の干渉を遮断するためのエア隔壁として機能する。
【0062】
下部蓋140は、ジグ本体110の下面と結合するために、複数個の結合部材140-3を含みうる。結合部材140-3は、ボルト構造を有するものであり、ジグ本体110に形成されたナット構造にネジ挿入方式によって締結される。
【0063】
第1出力端子150及び第2出力端子160は、前記計測器の信号線と連結するための信号端子である。第1出力端子150及び第2出力端子160は、計測器の送受信信号端子(図示せず)と連結される。
【0064】
図7は、図2に示された第1出力端子150または第2出力端子160を拡大した参照図である。
【0065】
図7を参照すれば、第1出力端子150または第2出力端子160は、それぞれジグ用印刷回路基板120と接触するための端子部150-1(160-1)及び結合部材150-2(160-2)を含む。
【0066】
端子部150-1(160-1)の一端は、ジグ用印刷回路基板120と連結され、他端は、計測器の送受信信号端子(図示せず)と連結される。また、結合部材150-2(160-2)は、端子部150-1(160-1)をジグ本体110に結合させる。結合部材150-2(160-2)は、ボルト構造を有するものであり、ジグ本体110に形成されたナット構造にネジ挿入方式によって締結される。
【0067】
図8は、ジグ本体110に結合される第1出力端子150の結合関係を例示する参照図である。図8を参照すれば、ジグ本体110の第1出力ホール110-4は、第1出力端子150と結合するために、第1出力端子150と接触される接触面には、信号線のインピーダンス整合のための形状が形成されている。
【0068】
以上、本発明について、その望ましい実施形態を中心に説明した。当業者ならば、本発明が、本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれるものと解釈しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、超高周波通信に用いられるコネクタの製造分野に用いられる。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
【国際調査報告】