(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】ベースアセンブリ及び車両用チャイルドシート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/28 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024502705
(86)(22)【出願日】2022-07-26
(85)【翻訳文提出日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 EP2022070862
(87)【国際公開番号】W WO2023006701
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202110844522.X
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210873961.8
(32)【優先日】2022-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】モォ,シャオロン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,クン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,マンチュン
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087CE04
3B087CE06
(57)【要約】
本願は、ベースアセンブリ(1)と車両用チャイルドシートを開示する。ベースアセンブリ(1)は、ベース(10)と、支持脚(20)と、スライド要素(30)と、牽引要素(40)とを含み、前記スライド要素(30)は、前記ベース(10)に伸縮可能に設けられ、前記支持脚(20)は、前記ベース(10)に対して前記スライド要素(30)と共に伸縮するように前記スライド要素(30)に回動可能に接続され、前記牽引要素(40)は、前記支持脚(20)が展開位置から折り畳み位置に回転することに従って、前記支持脚(20)を引っ張って前記ベース(10)に向かって移動させるように構成される。本開示により提供されるベースアセンブリ(1)及びチャイルドシートは、使用者の操作を簡素化するため、操作が簡単かつ便利であり、使用者の使用感が良好である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(10)と、支持脚(20)と、スライド要素(30)と、牽引要素(40)とを含むベースアセンブリ(1)であって、
前記スライド要素(30)は、前記ベース(10)に伸縮可能に設けられ、前記支持脚(20)は、前記ベース(10)に対して前記スライド要素(30)と共に伸縮するように前記スライド要素(30)に回転可能に接続され、
前 記牽引要素(40)は、前記支持脚(20)が展開位置から折り畳み位置に旋回することに従って、前記支持脚(20)を引っ張って前記ベース(10)に向かって移動させるように構成される
ことを特徴とするベースアセンブリ。
【請求項2】
前記牽引要素(40)は、可撓性要素である
ことを特徴とする請求項1に記載のベースアセンブリ。
【請求項3】
前記可撓性要素は、鋼線、紐、又はウェビングである
ことを特徴とする請求項2に記載のベースアセンブリ。
【請求項4】
前記ベースアセンブリ(1)は、前記支持脚(20)とともに回動する駆動要素(50)をさらに含み、前記駆動要素(50)は、前記支持脚(20)が前記ベース(10)へ移動するように引っ張られるように、前記牽引要素(40)を巻き上げるように構成されている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項5】
前記駆動要素(50)は、前記支持脚(20)に配置され、前記駆動要素(50)は、前記支持脚(20)と一体形成され、前記支持脚(20)の一部として形成され、又は、前記駆動要素(50)と前記支持脚(20)とは、別個に形成され、固定構造によって互いに固定接続されている
ことを特徴とする請求項4に記載のベースアセンブリ。
【請求項6】
前記駆動要素(50)は、前記支持脚(20)の上端に位置している
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のベースアセンブリ。
【請求項7】
前記駆動要素(50)は、ボス形状であり、前記駆動要素(50)は、前記牽引要素(40)に合わせる円弧部材を有し、又は、前記駆動要素(50)は、プーリ形状であり、又は、前記駆動要素(50)は、柱形状である
ことを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項8】
前記牽引要素(40)の第1の端は、前記ベース(10)に接続され、前記牽引要素(40)の第2の端は、前記駆動要素(50)と前記支持脚(20)の上端のうちの1つに接続されている
ことを特徴とする請求項4~7のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項9】
前記ベース(10)の内上壁に固定柱が設けられており、前記牽引要素(40)の前記第1の端は、第1のファスナーを介して前記固定柱に固定されている
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項10】
前記ベースアセンブリ(1)は、さらに、ストローク拡大機構(60)を含み、前記ストローク拡大機構(60)は、前記ベース(10)に接続された第1の端と、前記牽引要素(40)を介して前記支持脚(20)に接続された第2の端とを有する
ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項11】
前記ストローク拡大機構(60)は、菱形の伸縮フレームである
ことを特徴とする請求項10に記載のベースアセンブリ。
【請求項12】
固定フレーム(120)は、前記ベース(10)に配置され、前記ストローク拡大機構(60)の前記第1の端は、第2のファスナーを介して前記固定フレーム(120)に接続されている
ことを特徴とする請求項10又は11に記載のベースアセンブリ。
【請求項13】
前記ストローク拡大機構(60)は、プーリ機構である
ことを特徴とする請求項10~12のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項14】
前記プーリ機構は、可動プーリ(610)と、固定プーリ(620)と、リンク(630)とを含み、
前記可動プーリ(610)は、前記スライド要素(30)に配置され、
前記固定プーリ(620)は、前記ベース(10)に配置され、
前記リンク(630)は、前記可動プーリ(610)と前記固定プーリ(620)を接続し、
前記牽引要素(40)の前記第1の端は、前記可動プーリ(610)に接続されている
ことを特徴とする請求項13に記載のベースアセンブリ。
【請求項15】
前記リンク(630)の第1の端は、前記スライド要素(30)に固定され、前記リンク(630)の第2の端は、前記可動プーリ(610)と前記固定プーリ(620)を迂回して前記スライド要素(30)に固定されている
ことを特徴とする請求項14に記載のベースアセンブリ。
【請求項16】
前記固定プーリ(620)は、対称に配置された第1の固定プーリ(621)と第2の固定プーリ(622)を含み、前記リンク(630)は、対称に配置された第1のリンク(631)と第2のリンク(632)を含み、前記第1のリンク(631)の第1の端は、前記スライド要素(30)に固定され、前記第1のリンク(631)の第2の端は、前記可動プーリ(610)と前記第1の固定プーリ(621)とを迂回して前記スライド要素(30)に固定され、前記第2のリンク(632)の第1の端は、前記スライド要素(30)に固定され、前記第2のリンク(632)の第2の端は、前記可動プーリ(610)と前記第2の固定プーリ(622)とを迂回して前記スライド要素(30)に固定されている
ことを特徴とする請求項14又は15に記載のベースアセンブリ。
【請求項17】
前記プーリ機構は、可動プーリ(610)と、第1の固定プーリ(621)と、第2の固定プーリ(622)と、リンク(630)とを含み、
前記可動プーリ(610)は、前記スライド要素(30)に配置され、
前記第1の固定プーリ(621)は、前記スライド要素(30)に配置され、
前記第2の固定プーリ(622)は、前記ベース(10)に配置され、
前記リンク(630)は、前記第1の固定プーリ(621)と前記可動プーリ(610)と前記第2の固定プーリ(622)を接続し、
前記牽引要素(40)の前記第1の端は、前記可動プーリ(610)に接続されている
ことを特徴とする請求項13に記載のベースアセンブリ。
【請求項18】
前記ベース(10)は、位置決め柱(150)を備え、前記スライド要素(30)は、前記位置決め柱(150)を回避するための回避溝を備え、前記リンク(630)の第1の端は、前記位置決め柱(150)に固定され、前記リンク(630)の第2の端は、前記第1の固定プーリ(621)と前記可動プーリ(610)と前記第2の固定プーリ(622)とを迂回して前記スライド要素(30)に固定されている
ことを特徴とする請求項17に記載のベースアセンブリ。
【請求項19】
前記スライド要素(30)には、前記可動プーリ(610)のスライドするためのスライド溝(341)が設けられている
ことを特徴とする請求項14又は17に記載のベースアセンブリ。
【請求項20】
前記ベースアセンブリ(1)は、前記ストローク拡大機構(60)の前記第2の端と連動する支持脚インジケータ(70)を含み、前記スライド要素(30)には、前記支持脚インジケータ(70)の少なくとも一部を露出させる指示ウィンドウ(330)が設けられている
ことを特徴とする請求項10に記載のベースアセンブリ。
【請求項21】
緩衝弾性要素(410)は、前記牽引要素(40)の第2の端と前記支持脚(20)との接続箇所に配置されている
ことを特徴とする請求項1~20のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項22】
前記ベースアセンブリ(1)は、前記ベース(10)に配置されたベースブラケット(160)をさらに含み、前記スライド要素(30)は、前記ベースブラケット(160)にスライド可能に接続されたスライドブラケット(340)を含み、スライド溝(341)は、前記ベースブラケット(160)及び前記スライドブラケット(340)のうちの一方に設けられ、前記スライド溝(341)に合わせるスライドレバー(161)は、前記ベースブラケット(160)及び前記スライドブラケット(340)のうちの他方に設けられている
ことを特徴とする請求項1~21のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項23】
車両用チャイルドシートであって、
請求項1~22のいずれか1項に記載のベースアセンブリ(1)と、
前記ベースアセンブリ(1)に配置されたシート(2)と、を含む
ことを特徴とする車両用チャイルドシート。
【請求項24】
前記シート(2)は、前記ベース(10)に旋回可能に配置され、少なくとも前方位置と後方位置を有し、前記チャイルドシートは、第1の使用モードと第2の使用モードとを有し、前記第1の使用モードにおいて、前記スライド要素(30)は、外側に延在し、前記支持脚(20)は、展開されて接地支持部を形成し、前記第2の使用モードにおいて、前記スライド要素(30)は、引っ込み、前記支持脚(20)は、前記ベース(10)の底部で折り畳まれる
ことを特徴とする請求項23に記載の車両用チャイルドシート。
【請求項25】
前記ベース(10)の前記底部には、前記支持脚(20)を収容するための収容溝(170)が設けられ、前記支持脚(20)が前記ベース(10)の底部で折り畳まれた後、前記支持脚(20)の下面は、前記ベース(10)の底面から突出しない
ことを特徴とする請求項23又は24に記載の車両用チャイルドシート。
【請求項26】
ベース(10)と、支持脚(20)と、スライド要素(30)とを含むベースアセンブリ(1)であって、
前記支持脚(20)は、ギア(550)を備え、
前記スライド要素(30)は、前記ベース(10)に伸縮可能に設けられ、ラック(540)を備え、
前記ギア(550)は、前記スライド要素(30)の延在位置への移動が前記支持脚(20)の展開位置への回動と連動し、前記スライド要素(30)の収縮位置への移動が前記支持脚(20)の折り畳み位置への回動と連動するように、前記ラック(540)と噛合する
ことを特徴とするベースアセンブリ。
【請求項27】
前記ベースアセンブリ(1)は、さらに、前記スライド要素(30)に接続された第1の端(910)と前記ベース(10)に接続された第2の端(920)とを有する変換構造(90)を含み、前記ラックは、前記第1の端(910)と前記第2の端(920)との間の位置に固定され、
前記変換構造(90)は、前記スライド要素(30)と前記ベース(10)との間の距離の増加又は減少に対応して伸長又は短縮される
ことを特徴とする請求項26に記載のベースアセンブリ。
【請求項28】
前記変換構造(90)は、少なくとも1つのX字形ユニットから構成されている
ことを特徴とする請求項27に記載のベースアセンブリ。
【請求項29】
前記少なくとも1つのX字形ユニットのそれぞれは、互いに回動可能に接続された2つのシートによって形成されている
ことを特徴とする請求項28に記載のベースアセンブリ。
【請求項30】
前記ベースアセンブリ(1)は、さらに、前記支持脚(20)を前記展開位置に常にバイアスするように構成される第1の回復要素(520)を含む
ことを特徴とする請求項26~29のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項31】
前記ベースアセンブリ(1)は、さらに、前記スライド要素(30)を前記延在位置に常にバイアスするように構成される第2の回復要素(530)を含む
ことを特徴とする請求項26~30のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項32】
前記第2の回復要素(530)は、引張ばねであり、前記ベース(10)に固定された一端と、前記スライド要素(30)に固定された他端とを有する
ことを特徴とする請求項31に記載のベースアセンブリ。
【請求項33】
前記ベース(10)は、前記支持脚(20)を前記折り畳み位置に操作可能にロックするロック要素(180)を含む
ことを特徴とする請求項26~32のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項34】
前記ベース(10)は、段差部(190)を含み、前記支持脚(20)が前記折り畳み位置にある時に、前記段差部(190)は、前記支持脚(20)に当接して、前記スライド要素(30)が前記延在位置に移動することを阻止する
ことを特徴とする請求項26~33のいずれか1項に記載のベースアセンブリ。
【請求項35】
車両用チャイルドシートであって、
請求項26~34のいずれか1項に記載のベースアセンブリ(1)と、
前記ベースアセンブリ(1)に配置されたシートとを含む
ことを特徴とする車両用チャイルドシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用チャイルドシートの技術分野に関し、特に操作が便利なベースアセンブリ及び車両用チャイルドシートに関する。
【背景技術】
【0002】
チャイルドシートは、子供の外出に欠かせない。従来のチャイルドシートでは、チャイルドシートの安定性と使用安全性を高めるために、ベースに支持脚構造を設けている。使用時、支持脚構造は展開して地面に接触し、チャイルドシートをよく支持し、チャイルドシートの転倒を防止することができる、また、使用しない場合には支持脚構造をベースの底部に折り畳むことができる。
【0003】
しかしながら、支持脚構造を備えたチャイルドシートのベースの先端には、支持脚構造を取り付けて回動接続するための突起が通常設けられている。支持脚を使用する必要がない場合、突起は、例えば、子供の乗車体験に悪影響を与えるだけでなく、チャイルドシートの体積を増加させ、その輸送コストを増加させる。
【0004】
従来の伸縮可能な支持脚構造を有するチャイルドシートは、上記の問題を解決することができるが、完全に折り畳むという目的を達成するために、折り畳みと引っ込みに2つのステップがあり、すなわち、支持脚構造を折り畳み、次に支持脚構造を押して支持脚構造を収縮する必要がある。このような支持脚構造の折り畳み操作は複雑であり、使用感も悪い。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、操作に便利なベースアセンブリ及び車両用チャイルドシートを提供することである。
【0006】
上記目的を達成するために、一態様において、本開示は、ベースと、支持脚と、スライド要素と、牽引要素とを含むベースアセンブリであって、前記スライド要素は、前記ベースに伸縮可能に設けられ、前記支持脚は、前記ベースに対して前記スライド要素と共に伸縮するように前記スライド要素に回動可能に接続され、前記牽引要素は、前記支持脚が展開位置から折り畳み位置に旋回することに従って、前記支持脚を引っ張って前記ベースに向かって移動させるように構成される。
【0007】
一実施例では、前記牽引要素は、可撓性要素である。
【0008】
一実施例では、前記可撓性要素は、鋼線、紐、又はウェビングである。
【0009】
一実施例では、前記ベースアセンブリは、前記支持脚とともに回動する駆動要素をさらに含み、前記駆動要素は、前記支持脚が前記ベースへ移動するように引っ張られるように、前記牽引要素を巻き上げるように構成されている。
【0010】
一実施例では、前記駆動要素は、前記支持脚に配置され、前記駆動要素は、前記支持脚と一体形成され、前記支持脚の一部として形成され、又は、前記駆動要素と前記支持脚とは、別個に形成され、固定構造によって互いに固定的に接続されている。
【0011】
一実施例では、前記駆動要素は、前記支持脚の上端に位置している。
【0012】
一実施例では、前記駆動要素は、ボス形状であり、前記駆動要素は、前記牽引要素と位置する円弧部材を有し、又は、前記駆動要素は、プーリ形状であり、又は、前記駆動要素は、円柱形状である。
【0013】
一実施例では、前記牽引要素の第1の端は、前記ベースに接続され、前記牽引要素の第2の端は、前記駆動要素と前記支持脚の上端のうちの1つに接続されている。
【0014】
一実施例では、前記ベースの内上壁に固定柱が設けられており、前記牽引要素の前記第1の端は、第1のファスナーを介して前記固定柱に固定されている。
【0015】
一実施例では、前記ベースアセンブリは、さらに、ストローク拡大機構を含み、前記ストローク拡大機構は、前記ベースに接続された第1の端と、前記牽引要素を介して前記支持脚に接続された第2の端とを有する。
【0016】
一実施例では、前記ストローク拡大機構は、菱形の伸縮フレームである。
【0017】
一実施例では、固定フレームは、前記ベースに配置され、前記ストローク拡大機構の前記第1の端は、第2のファスナーを介して前記固定フレームに接続されている。
【0018】
一実施例では、前記ストローク拡大機構は、プーリ機構である。
【0019】
一実施例では、前記プーリ機構は、可動プーリと、固定プーリと、リンクとを含み、前記可動プーリは、前記スライド要素に配置され、前記固定プーリは、前記ベースに配置され、前記リンクは、前記可動プーリと前記固定プーリを接続し、前記牽引要素の前記第1の端は、前記可動プーリに接続されている。
【0020】
一実施例では、前記リンクの第1の端は、前記スライド要素に固定され、前記リンクの第2の端は、前記可動プーリと前記固定プーリを迂回して前記スライド要素に固定されている。
【0021】
一実施例では、前記固定プーリは、対称に配置された第1の固定プーリと第2の固定プーリを含み、前記リンクは、対称に配置された第1のリンクと第2のリンクを含み、前記第1のリンクの第1の端は、前記スライド要素に固定され、前記第1のリンクの第2の端は、前記可動プーリと前記第1の固定プーリとを迂回して前記スライド要素に固定され、前記第2のリンクの第1の端は、前記スライド要素に固定され、前記第2のリンクの第2の端は、前記可動プーリと前記第2の固定プーリとを迂回して前記スライド要素に固定されている。
【0022】
一実施例では、前記プーリ機構は、可動プーリと、第1の固定プーリと、第2の固定プーリと、リンクとを含み、前記可動プーリは、前記スライド要素に配置され、
前記第1の固定プーリは、前記スライド要素に配置され、前記第2の固定プーリは、前記ベースに配置され、前記リンクは、前記第1の固定プーリと前記可動プーリと前記第2の固定プーリを接続し、前記牽引要素の前記第1の端は、前記可動プーリに接続されている。
【0023】
一実施例では、前記ベースは、位置決め柱を備え、前記スライド要素は、前記位置決め柱を回避するための回避溝を備え、前記リンクの第1の端は、前記位置決め柱に固定され、前記リンクの第2の端は、前記第1の固定プーリと前記可動プーリと前記第2の固定プーリとを迂回して前記スライド要素に固定されている。
【0024】
一実施例では、前記スライド要素には、可動プーリのスライドするためのスライド溝が設けられている。
【0025】
一実施例では、前記ベースアセンブリは、前記ストローク拡大機構の前記第2の端と連動する支持脚インジケータを含み、前記スライド要素には、前記支持脚インジケータの少なくとも一部を露出させる指示ウィンドウが設けられている。
【0026】
一実施例では、緩衝弾性要素は、前記牽引要素の第2の端と前記支持脚との接続箇所に配置されている。
【0027】
一実施例では、前記ベースアセンブリは、前記ベースに配置されたベースブラケットをさらに含み、前記スライド要素は、前記ベースブラケットにスライド可能に接続されたスライドブラケットを含み、スライド溝は、前記ベースブラケット及び前記スライドブラケットのうちの一方に設けられ、前記スライド溝に合わせるスライドレバーは、前記ベースブラケット及び前記スライドブラケットのうちの他方に設けられている。
【0028】
他の態様において、本開示は、車両用チャイルドシートを提供する。前記チャイルドシートは、前記のベースアセンブリと、前記ベースアセンブリに配置されたシートとを含む。
【0029】
一実施例では、前記シートは、前記ベースに旋回可能に配置され、少なくとも前方位置と後方位置を有し、前記チャイルドシートは、第1の使用モードと第2の使用モードとを有し、前記第1の使用モードにおいて、前記スライド要素は、外側に延在し、前記支持脚は、展開されて接地支持部を形成し、前記第2の使用モードにおいて、前記スライド要素は、引っ込み、前記支持脚は、前記ベースの底部で折り畳まれる。
【0030】
一実施例では、前記ベースの前記底部には、前記支持脚を収容するための収容溝が設けられ、前記支持脚が前記ベースの底部で折り畳まれた後、前記支持脚の下面は、前記ベースの底面から突出しない。
【0031】
上記目的を達成するために、一態様において、本開示は、ベースと、支持脚と、スライド要素とを含むベースアセンブリであって、前記支持脚は、ギアを備え、前記スライド要素は、前記ベースに伸縮可能に設けられ、ラックを備え、前記ギアは、前記スライド要素の延在位置への移動が前記支持脚の展開位置への回動と連動し、前記スライド要素の収縮位置への移動が前記支持脚の折り畳み位置への回動と連動するように前記ラックと噛合する。
【0032】
一実施例では、前記ベースアセンブリは、さらに、前記スライド要素に接続された第1の端と前記ベースに接続された第2の端とを有する変換構造を含み、前記ラックは、前記第1の端と前記第2の端との間の位置に固定され、前記変換構造は、前記スライド要素と前記ベースとの間の距離の増加又は減少に対応して伸長又は短縮される。
【0033】
一実施例では、前記変換構造は、少なくとも1つのX字形ユニットから構成されている。
【0034】
一実施例では、前記少なくとも1つのX字形ユニットのそれぞれは、互いに回動可能に接続された2つのシートによって形成されている。
【0035】
一実施例では、前記ベースアセンブリは、さらに、前記支持脚を前記展開位置に常にバイアスするように構成される第1の回復要素を含む。
【0036】
一実施例では、前記ベースアセンブリは、さらに、前記スライド要素を前記延在位置に常にバイアスするように構成される第2の回復要素を含む。
【0037】
一実施例では、前記第2の回復要素は、引張ばねであり、前記ベースに固定された一端と、前記スライド要素に固定された他端とを有する。
【0038】
一実施例では、前記ベースは、前記支持脚を前記折り畳み位置に操作可能にロックするロック要素を含む。
【0039】
一実施例では、前記ベースは、段差部を含み、前記支持脚が前記折り畳み位置にある時に、前記段差部は、前記支持脚に当接して、前記スライド要素が前記延在位置に移動することを阻止する。
【0040】
他の態様において、本願は、車両用チャイルドシートを提供する。前記チャイルドシートは、前記のベースアセンブリと、前記ベースアセンブリに配置されたシートとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本開示の様々な目的、特徴、及び利点は、添付図面と関連して本開示の好適な実施例の以下の詳細な説明を考慮することによってより明らかになるであろう。図面は本開示の例示的な図面にすぎず、スケールで描く必要はありません。図面において、同一の参照数字は同一又は類似の部品を表す。
【
図1】本開示のベースアセンブリの支持脚が展開位置にある車両用チャイルドシートの側面図である。
【
図2】本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるチャイルドシートの側面図である。
【
図3】本開示のベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの斜視図である。
【
図4】本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの斜視図である。
【
図5】本開示の第1の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの断面図である。
【
図6】本開示第1の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの断面図である。
【
図7】本開示のベースアセンブリの第1の実施例の底面透視図であり、ベースアセンブリの支持脚が展開位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにいくつかの部品が取り外されている。
【
図8】本開示の第1の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの底面透視図である。
【
図9】本開示の第1の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの側断面図である。
【
図10】本開示の第2の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの部分側断面図である。
【
図11】本開示の第2の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの部分側断面図である。
【
図12】本開示の第2の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの構造の一部の平面図である。
【
図13】本開示の第2の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの構造の一部の透視図である。
【
図14】本開示の第2の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの構造の一部の平面図である。
【
図15】本開示の第2の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの透視図である。
【
図16】本開示の第2の実施例におけるベースアセンブリの透視図であり、ベースアセンブリの支持脚が展開位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにいくつかの部品が取り外されている。
【
図17】本開示の第3の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの部分透視図である。
【
図17A】本開示の第3の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの変更例の部分透視図である。
【
図18】本開示の第3の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの部分透視図である。
【
図19】本開示の第3の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの部分断面図である。
【
図20】本開示の第4の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの部分透視図である。
【
図21】本開示の第4の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの部分斜視図である。
【
図22】本開示の第5の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの部分透視図である。
【
図23】本開示の第5の実施例におけるベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの部分透視図である。
【
図24】本開示のベースアセンブリの部分透視分解図である。
【
図25】本開示のベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの透視図である。
【
図26】本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの透視図である。
【
図27】本開示のベースアセンブリの透視図であり、ベースアセンブリの支持脚が展開位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外されている。
【
図28】本開示のベースアセンブリの構成要素の一部の透視図である。
【
図29】本開示の
図28と比較して上部ハウジングが取り外されたベースアセンブリの構成要素の一部の透視図である。
【
図30】本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの側断面図である。
【
図33】本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの底面透視図である。
【
図34】本開示のベースアセンブリの支持脚は展開位置付近にあるベースアセンブリの側断面図である。
【
図36】本開示のベースアセンブリの部分上面図であり、ベースアセンブリのスライド要素が延在位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外されている。
【
図37】本開示のベースアセンブリの部分上面図であり、この図では、ベースアセンブリのスライド要素が拡張位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外されている。
【
図38】本開示のベースアセンブリの部分上面図であり、ベースアセンブリのスライド要素が後退位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外されている。
【符号の説明】
【0042】
1 ベースアセンブリ
10 ベース
110 固定柱
120 固定フレーム
130 ターンテーブル
150 位置決め柱
160 ベースブラケット
161 スライドレバー
170 収容溝
180 ロック要素
190 段差部
20 支持脚
210 第1のセクション
220 第2のセクション
240 接続要素
250 保護カバー
280 ロック孔
30 スライド要素
310 回避溝
320 スライド溝
330 指示ウィンドウ
340 スライドブラケット
341 スライド溝
342 支持脚ブラケット
3421 スライドスロット
350 ハウジング
351 上部ハウジング
352 下部ハウジング
360 ブッシュ
40 牽引要素
410 緩衝弾性要素
420 牽引要素位置限定溝
50 駆動要素
510 円弧部材
520 第1の回復要素
530 第2の回復要素
540 ラック
550 ギア
60 ストローク拡大機構
610 可動プーリ
620 固定プーリ
621 第1の固定プーリ
622 第2の固定プーリ
630 リンク
631 第1のリンク
632 第2のリンク
70 支持脚インジケータ
80 ピボット
90 変換構造
910 第1の端
920 第2の端
930 接続部
2 シート
【発明を実施するための形態】
【0043】
本開示の概念全体をより明確に説明するために、以下の詳細な説明は、明細書の図面を参照して例示的に行われる。
【0044】
以下の説明では、本開示を十分に理解するために、多くの具体的な詳細が提案されていることに留意すべきである。しかしながら、本開示は、本明細書に記載された方法とは異なる他の方法で実施することができる。したがって、本開示の保護範囲は、以下に開示される具体的な実施例によって制限されるものではない。
【0045】
加えて、本開示の説明において、用語「中央」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「内側」、「外側」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」等は、本開示を説明し、説明を簡略化するための便宜的なものに過ぎず、本開示を説明し、説明を簡略化するための便宜的なものに過ぎない。は、図面に示された向き又は位置関係に基づいて向き又は位置関係を示すものであり、本開示を説明し、説明を簡略化するための便宜的なものに過ぎず、示された装置又は構成要素が特定の向きを有していなければならない、又は特定の向きで構成され、動作しなければならないことを示す又は暗示するものではなく、したがって、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0046】
本開示において、特に指定及び限定がない限り、「設置」、「接続」、「結合」及び「固定」という用語は、例えば、固定、着脱又は一体化されていてもよく、直接接続されていても中間媒体を介して間接的に接続されていてもよく、2つの構成要素の内部連絡又は2つの構成要素間の相互作用であってもよく、広義に理解されるべきである。ただし、直接接続とは、接続された2つの対象が過剰な構造によって接続関係を構築するのではなく、接続構造によって一体化された部分を形成するだけであることを意味する。当業者にとって、本開示における上記用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0047】
本開示では、特に指定及び限定しない限り、第2の特徴の「上」又は「下」にある第1の特徴は、第1の及び第2の特徴の間で直接接触していてもよく、中間媒体を介して第1の及び第2の特徴の間で間接的に接触していてもよい。本明細書の説明において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「実施例」、「具体例」、又は「いくつかの実施例」という用語に言及する説明は、実施例又は実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例又は実施例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の模式的表現は、必ずしも同一の実施例又は実施例を指すものではない。さらに、記載された特定の特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ又は複数の実施例又は実施例において、適切な方法で組み合わせることができる。
【0048】
本開示は、赤ちゃん又は子供が座るための車両用シートに取り付けられ、乗員の安全を確保することができる車両用チャイルドシートを提供する。
【0049】
以下、本開示の第1の実施例について説明する。
【0050】
図1~4に示すように、チャイルドシートは、ベースアセンブリ1と、シート2とを備えていてもよく、ベースアセンブリ1は、ベース10と、支持脚20とを備えていてもよい。シート2は、ベース10上に旋回可能に配置され、少なくとも前方位置と後方位置とを有する。前方位置は、シート2が車両の前方を向く位置であり、後方位置は、シート2が車両の後方を向く位置である。前方位置は、例えば年長の子供に適用されてもよく、後方位置は、例えば年少の子供に適用されてもよい。しかしながら、本開示はこれに限定されない。
【0051】
支持脚20は、ベース10に旋回可能かつ伸縮可能に接続されている。支持脚20が使用されるとき、支持脚20は、ベース10から延び、回動して地面に接し(
図1及び
図3に示すように)、これにより、チャイルドシートが衝撃時に転倒するのを防止することができる。支持脚20が不要な場合は、支持脚20を旋回させてベース10の底部に同期して格納することができる(
図2及び
図4に示すように)ので、チャイルドシートの全体的なサイズを小さくすることができ、保管及び使用に便利である。
【0052】
図5~
図9を参照すると、ベースアセンブリ1は、スライド要素30及び牽引要素40をさらに含むことができる。スライド要素30は、ベース10上に伸縮可能に配置され、支持脚20は、スライド要素30に回動可能に接続され、スライド要素30と共に伸縮する。牽引要素40は、支持脚20を展開位置から折り畳み位置まで旋回させ、これにより、支持脚20を引っ張ってベース10に向かって移動させるように構成されている。このとき、スライド要素30は、支持脚20とともにベース10に向かって移動する。
【0053】
ベースアセンブリ1は、支持脚20と共に回動する駆動要素50をさらに含むことができる。支持脚20が折り畳まれると、駆動要素50は、牽引要素40を巻き上げ、支持脚20及びスライド要素30を引っ張ってベース10に向かって移動させる。
【0054】
牽引要素40は、鋼線、紐、ウェビングなどの可撓性要素であり、本開示はこれに限定されない。牽引要素40の一端は、ベース10に接続され、牽引要素40の他端は、支持脚20に接続される。任意選択で、牽引要素40の他端は、支持脚20の上端に固定される。
【0055】
駆動要素50は、支持脚20に配置され、例えば、駆動要素50は、支持脚20の上端に配置される。駆動要素50は、支持脚20と一体構造として形成され、支持脚20の一部として形成されてもよい。任意選択で、駆動要素50と支持脚20とは別個に形成され、固定構造によって互いに接続固定されてもよい。
【0056】
駆動要素50は、ボス形状であってもよい。この実施例では、駆動要素50は、牽引要素40に合わせる円弧部材510(
図5を参照)を備える。任意選択で、駆動要素50は、プーリとして形成されてもよい。任意選択で、駆動要素50は柱形状であってもよい。
【0057】
駆動要素50が支持脚20と共に回動すると、牽引要素40が駆動要素50の外周を取り囲むので、牽引要素40の他端が支持脚20の上端を引っ張り、それによって支持脚20とスライド要素30が一緒にベース10に向かって移動する。任意選択で、駆動要素50は、円弧形状以外の形状を有していてもよい。
【0058】
図5に示すように、支持脚20は、第1のセクション210と第2のセクション220とを含む。第1のセクション210及び第2のセクション220は、スリーブ状の構造に形成されてもよく、第2のセクション220は、第1のセクション210の内側に配置されてもよく、支持脚20を伸長又は短縮するように、第1のセクション210に対して相対的に移動してもよい。
【0059】
図5~
図6を参照すると、支持脚20が回動して折り畳まれるとき、支持脚20の第2のセクション220は、押されて第1のセクション210の中に引っ込み、次いで、支持脚20が左に押されて、支持脚20が時計回りに回動する。支持脚20が回動すると、牽引要素40が支持脚20とスライド要素30を駆動してベース10の内側に向かって移動させるので、支持脚20は回動すると同時に内側に引っ込む。最後に、スライド要素30を少なくとも部分的にベース10内に位置する位置に移動させ、スライド要素30がベース10の前から突出しないかわずかに突出するようにしてもよい。これにより、チャイルドシートの前後方向の全体サイズがさらに短くなる。
【0060】
図7を参照すると、ベース10は、固定フレーム120とベースブラケット160とを備えていてもよい。固定フレーム120及びベースブラケット160は、キャリアとして使用することができる。ベース10の内上壁には固定柱110が設けられ、牽引要素40は、第1のファスナーによって固定柱110に固定される。
【0061】
スライド要素30は、ベースブラケット160にスライド可能に接続されたスライドブラケット340と、スライドブラケット340に接続されたハウジング350とを含む。ハウジング350は、例えば、リベットによってスライドブラケット340に接続固定されている。
図24を参照して、ベースブラケット160及びスライドブラケット340の一方には、スライド溝341が設けられ、ベースブラケット160及びスライドブラケット340の他方には、スライド溝341に合わせるスライドレバー161が設けられている。この実施例では、スライドブラケット340にスライド溝341を設け、ベースブラケット160にスライドレバー161を設けたが、スライド溝341とスライドレバー161の位置は入れ替えてもよい。2つのスライドレバー161と2つのスライド溝341とが対称に配置されていてもよい。この実施例では、具体的には、スライド溝341は、スライドブラケット340に設けられ、スライドレバー161は、ベースブラケット160に設けられ、スライド溝341を通過する。ベースブラケット160、スライドブラケット340、スライド溝341及びスライドレバー161の上記構造は、他の実施例にも適用され得ることが理解され得る。
【0062】
ハウジング350内には保護カバー250が設けられている。ピボット80(
図10及び
図13を参照)は、スライドブラケット340、保護カバー250と支持脚20とを固定的に接続するための接続要素240、及び駆動要素50を通過し、回動を実現する。保護カバー250は、支持脚20と共に回動して、支持脚20が折り畳まれた後に生じる隙間を塞ぎ、怪我を防止することができる。
【0063】
第1の回復要素520(例えば、ねじりばね)は、駆動要素50又はその近傍に配置され、支持脚20を展開状態に常にバイアスすることができる。このようにして、第1の回復要素520は、支持脚20が展開されるのを補助することができる。第2の回復要素530(例えば、引張ばね)をベース10に設けてもよい。第2の回復要素530の一端は、スライドブラケット340に接続され、第2の回復要素530の他端は、ベース10に接続される。第2の回復要素530は、支持脚20及びスライド要素30をベースアセンブリ1の前方まで自動的に延在させる。第1の回復要素520及び第2の回復要素530は、任意であるが、必須ではない。第2の回復要素530の数は、1つ、2つ、又はそれ以上であってもよく、本開示において限定されない。第1の回復要素520は、ねじりばね以外の弾性回復要素であってもよい。第2の回復要素530は、引張ばね以外の弾性回復要素であってもよい。
【0064】
図7~
図9を参照すると、ベース10は、収容溝170をさらに含む。支持脚20が折り畳まれると、収容溝170に収容されて、折り畳まれた状態にある支持脚20がベース10の底面から突出しないか、ベース10の底面からわずかに突出するようにしてもよい。ベース10は、ロック要素180をさらに含んでもよい。ロック要素180は、ベース10の下面に移動可能に配置され、収容溝170に折り畳まれた支持脚20の一端をロックするために係合される押しボタンの形態であってもよい。ロック要素632は、支持脚20が誤って展開位置まで回転するのを阻止することができる。
【0065】
チャイルドシートは、スライド要素30が延び出し、支持脚20が展開されて接地支持部を形成する第1の使用モードと、スライド要素30が収納され、支持脚20がベース10の底部に折り畳まれる第2の使用モードとを有する。
【0066】
以下、本開示の第2の実施例について説明するが、第1の実施例と同様の部分については説明を省略する。
【0067】
図10~14を参照すると、ベースアセンブリ1は、ストローク拡大機構60をさらに含む。ストローク拡大機構60の第1の端は、ベース10に接続され、ストローク拡大機構60の第2の端は、牽引要素40を介して支持脚20に接続される。ストローク拡大機構60の第1の端は、第2のファスナーによって固定フレーム120と接続固定されている。ストローク拡大機構60は、菱形の伸縮フレームであってもよい。牽引要素40と支持脚20との接続部には、緩衝弾性要素410を設けることができ、これにより、支持脚20が折り畳まれる際に支持脚の構造が力によって損傷するのを防ぐことができる。
【0068】
図12~14を参照すると、支持脚20が回動して折り畳まれるとき、ストローク拡大機構60は、支持脚20及び駆動要素50の回動に伴って駆動されて短縮し、牽引要素40が駆動要素50に巻き付き、これにより、牽引要素40が支持脚20及びスライド要素30を引っ張ってベース10内に移動させる。これにより、支持脚20が折り畳まれ、同時に内側に引き込まれることが実現され、操作が便利である。
【0069】
この実施例では、ストローク拡大機構60を有するので、牽引要素40の一端が支持脚20によって駆動されて短い距離を移動する場合、ストローク拡大機構60によりこの距離を拡大し、さらに、支持脚20及びスライド要素30をより長い距離だけ一緒に伸縮させ、支持脚20が収容溝170に枢着されている間、支持脚20及びスライド要素30はベース10の前方に突出することなく所定の位置に引っ込み、その逆も同様である。
【0070】
図15及び
図16を参照すると、ベースアセンブリ1は、ストローク拡大機構60の第2の端と連動する支持脚インジケータ70をさらに含む。スライド要素30には、支持脚インジケータ70を少なくとも部分的に露出させるための指示ウィンドウ330が設けられている。支持脚20が展開され、スライド要素30がベース10の前面から延出するとき、支持脚インジケータ70は、支持脚が展開状態にあるか否かを指示ウィンドウ330を通して表示することができ、これは、例えば、対応する色を表示することによって達成することができる。支持脚インジケータ70により、支持脚20の状態を簡便に判断することができ、使用しやすくなる。また、支持脚インジケータ70はストローク拡大機構60により駆動され、駆動要素を追加で設ける必要がないため、構造が簡単である。さらに、ストローク拡大機構60は、支持脚20の展開又は折り畳みと完全に同期しているので、使用者は、支持脚20の展開又は折り畳み状態をより正確に知ることができる。
【0071】
具体的には、支持脚20が展開されると、ストローク拡大機構60は、支持脚20及びスライド要素30を駆動してベース10の前方に向かって突出し、支持脚インジケータ70の色部分(例えば、緑色部分)は、指示ウィンドウ330に合わせて支持脚20が展開されていることを示す。支持脚20が折り畳まれると、支持脚インジケータ70の別の色部分(例えば、赤色部分)が指示ウィンドウ330に合わせる。
【0072】
第2の実施例が第1の実施例と主に異なる点は、牽引要素40の一端が支持脚20に接続され、牽引要素40の他端がストローク拡大機構60を介してベース10に接続され、これにより、支持脚20の回転が支持脚20をより長い距離伸縮させるように駆動することができ、より良好な使用要件を満たすことができる点である。
【0073】
以下、本開示の第3の実施例について説明するが、第1の実施例と同様の部分については説明を省略する。
【0074】
図17~
図19を参照して、この実施例では、ベースアセンブリは、ストローク拡大機構60を有する。ストローク拡大機構60は、プーリ機構である。プーリ機構は、スライド要素30に配置された可動プーリ610と、ベース10に配置された固定プーリ620と、可動プーリ610と固定プーリ620とを接続するリンク630とを含む。牽引要素40の第1の端は、可動プーリ610に接続され、牽引要素40の第2の端は、支持脚20に接続されている。リンク630の第1の端は、スライド要素30に固定されている。リンク630の第2の端は、可動プーリ610と固定プーリ620を順次迂回し、スライド要素30に固定される。
【0075】
スライド要素30にはスライド溝320が設けられている。可動プーリ610は、スライド溝320に移動可能に配置されている。
図17を参照すると、固定プーリ620は、可動プーリ610の左側に配置されている。もちろん、
図17Aを参照すると、固定プーリ620は、可動プーリ610の右側に配置されてもよく、それに応じて、リンク630の第1の端の固定位置及び第2の端の固定位置が調整されてもよい。
【0076】
支持脚20が折り畳まれると、牽引要素40が駆動要素50に巻き付き、支持脚20と駆動要素50の回転に伴って、支持脚20とスライド要素30を引っ張ってベース10内に移動させる。これにより、支持脚20が内側に引き込まれ、同期して折り畳まれる。この過程で、牽引要素40が可動プーリ610を引っ張ると、リンク630が支持脚20とスライド要素30をベース10に引っ張り、スライド要素30がベース10内に引き込まれる。
【0077】
以下、本開示の第4の実施例について説明するが、第1の実施例と同様の部分については説明を省略する。
【0078】
図20及び
図21を参照して、ベースアセンブリは、ストローク拡大機構60を有する。ストローク拡大機構60は、プーリ機構である。このプーリ機構は、スライド要素30に配置された可動プーリ610と、ベース10に配置された固定プーリ620と、可動プーリ610と固定プーリ620とを接続するリンク630とを含む。固定プーリ620は、対称に配置される第1の固定プーリ621及び第2の固定プーリ622を含み、リンク630は、対称に配置される第1のリンク631及び第2のリンク632を含み得る。第1のリンク631の第1の端は、スライド要素30に固定され、第1のリンク631の第2の端は、可動プーリ610及び第1の固定プーリ621を通過してスライド要素30に固定され、第2のリンク632の第1の端は、スライド要素30に固定され、第2のリンク632の第2の端は、可動プーリ610及び第2の固定プーリ622を通過してスライド要素30に固定される。
【0079】
スライド要素30は、スライド溝320を備えていてもよい。可動プーリ610はスライド溝320に可動に配置される。
【0080】
支持脚20が折り畳まれると、牽引要素40が駆動要素50に巻き付き、支持脚20と駆動要素50の回転に伴って、支持脚20とスライド要素30を引っ張ってベース10内に移動する。これにより、支持脚20が内側に引き込まれ、同期して折り畳まれる。この過程で、牽引要素40が可動プーリ610を引っ張ると、リンク630が支持脚20とスライド要素30をベース10に向かって引っ張り、これにより、スライド要素30がベース10内に引き込まれる。牽引要素40の第1の端は、可動プーリに接続され、牽引要素40の第2の端は、支持脚20に接続されている。駆動要素50には、牽引要素40を制限するための牽引要素位置限定溝420が形成されている。
【0081】
以下、本開示の第5の実施例について説明するが、第1の実施例と同様の部分については説明を省略する。
【0082】
図22~
図24を参照して、ベースアセンブリは、ストローク拡大機構60を有する。ストローク拡大機構60は、プーリ機構である。プーリ機構は、スライド要素30に配置された可動プーリ610及び第1の固定プーリ621と、ベース10に配置された第2の固定プーリ622と、第1の固定プーリ621、可動プーリ610及び第2の固定プーリ622を接続するリンク630とを含む。牽引要素40の第1の端は、可動プーリ610に接続され、牽引要素40の第2の端は、支持脚20に接続されている。
【0083】
ベース10には位置決め柱150が設けられている。スライド要素30には、位置決め柱150を避けるための回避溝310が設けられている。リンク630の第1の端は、位置決め柱150に固定され、リンク630の第2の端は、第1の固定プーリ621、可動プーリ610及び第2の固定プーリ622を順次通過してスライド要素30上に固定される。
【0084】
スライド要素30は、ベースブラケット160にスライド可能に接続されたスライドブラケット340と、スライドブラケット340に接続されたハウジング350とを含む。例えば、ハウジング350は、リベットによってスライドブラケット340と接続固定される。ベースブラケット160及びスライドブラケット340の一方には、スライド溝341が設けられ、ベースブラケット160及びスライドブラケット340の他方には、スライド溝341に合わせるスライドレバー161が設けられている。なお、この実施例では、スライドブラケット340にスライド溝341を設け、ベースブラケット160にスライドレバー161を設けているが、スライド溝341とスライドレバー161の位置は入れ替えてもよい。この実施例では、具体的には、スライド溝341は、スライドブラケット340上に配置され、スライドレバー161は、ベースブラケット160上に配置され、スライド溝341を通過する。ベースブラケット160、スライドブラケット340、スライド溝341及びスライドレバー161の上記構造は、上述の他の実施例のいずれにも適用され得ることが理解され得る。
【0085】
図25は、本開示のベースアセンブリの支持脚が展開位置にあるベースアセンブリの透視図であり、
図26は、本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの透視図である。
【0086】
図25~
図26を参照すると、チャイルドシートは、ベースアセンブリ1とシート(図示せず)とを備えていてもよい。ベースアセンブリ1は、ベース10と、支持脚20と、スライド要素30とを有することができる。ベース10は、ターンテーブル130を有していてもよい。ターンテーブル130は、ベース10の上面に着脱可能に配置され、ベース10の他の部分に対して回転可能である。シートは、ベース10のターンテーブル130上に設けられていてもよく、したがって、ターンテーブル130とともに回転してもよい。シートは、少なくとも前方位置と後方位置とを有する。前方位置とは、シートが車両の前方を向く位置であり、後方位置とは、シートが車両の後方を向く位置である。前方位置は、例えば年長の子供に適用されてよく、後方位置は、例えば年少の子供に適用されてよい。しかしながら、本開示はこれに限定されない。
【0087】
スライド要素30は、ベース10上に伸縮可能に配置され、支持脚20はスライド要素30に回動可能に接続され、スライド要素30と共に伸縮することができる。支持脚20はスライド要素30を介して回転可能であり、ベース10に伸縮可能に接続されている。支持脚20が使用されるとき、支持脚20が地面(すなわち、車室内の床)に接触するために回動可能に展開される一方で、スライド要素30はベース10から伸長し、衝撃時にチャイルドシートが転倒するのを防止することができる。支持脚20が不要な場合には、支持脚20が回動可能に折り畳まれた状態でスライド要素30がベース10内に収納されるので、チャイルドシート全体のサイズが小さくなり、保管や使用に便利である。
【0088】
図27は、本開示のベースアセンブリの透視図であり、ベースアセンブリの支持脚が展開位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外されている。
図28は、本開示のベースアセンブリの構成要素の一部の透視図であり、
図29は、本開示のベースアセンブリの構成要素の一部の透視図であり、
図28と比較して上部ハウジングが取り外されている。
【0089】
ベース10は、固定フレーム120(
図36参照)と、そこに設けられたベースブラケット160とを有していてもよい。固定フレーム120及びベースブラケット160は、キャリアとして使用されてもよい。ベースブラケット160は、例えばチューブである。固定フレーム120は、ベース10の横方向に沿って延び、ベースブラケット160を上方から跨ぐことができる。ベースブラケット160は対称構造を有するが、本開示はこれに限定されない。
【0090】
スライド要素30は、ベースブラケット160にスライド可能にスリーブ接続されたスライドブラケット340と、スライドブラケット340に接続されたハウジング350とを含む。スライド要素30は、スライドブラケット340がベースブラケット160を直接スライドするのを防止するために、ベースブラケット160とスライドブラケット340との間に配置されたブッシュ360も含む。ブッシュ360は、ベースブラケット160とスライドブラケット340との間の摩擦力を低減するように構成されており、これにより、スライドブラケット340は、ベースブラケット160に対して円滑にスライドできるようになっている。
【0091】
ハウジング350は、上部ハウジング351と下部ハウジング352とから構成されてもよいが、本開示はこれに限定されない。スライドブラケット340は、ハウジング350内に延びる支持脚ブラケット342を含む。ハウジング350は、スライドブラケット340の支持脚ブラケット342に(例えば、リベットによって)固定される。スライドブラケット340にはスライド溝341が設けられており、ベースブラケット160にはスライディングロッド(図示せず)が設けられている。又は、スライドブラケット340はスライディングロッドを備え、ベースブラケット160はスライド溝341を備える。2つのスライドレバー161及び2つのスライドスロット341が対称的に配置されてもよい。
【0092】
図30は、本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの側断面図であり、
図31は、
図30の部分Aの部分拡大図であり、
図32は、
図30の部分Bの部分拡大図であり、
図33は、本開示のベースアセンブリの支持脚が折り畳み位置にあるベースアセンブリの底面透視図である。
【0093】
支持脚20にはギア550が設けられ、スライド要素30にはラック540が設けられ、ギア550がラック540に噛合されることにより、スライド要素30の延在位置への移動が支持脚20の展開位置への回動に連動し、スライド要素30の収縮位置への移動が支持脚20の折り畳み位置への回動に連動する。
【0094】
延在位置は、スライド要素30がベース10から前方(
図6における左方向)に突出する位置を指す場合があり、収縮位置は、スライド要素30がベース10から後方(
図6における右方向)に突出しないか又は実質的に突出しない位置を指す場合がある。
【0095】
展開位置は、支持脚20がベース10の底面に対して垂直又は実質的に垂直になるように回動される位置を指す場合があり、折り畳み位置は、支持脚20がベース10の底面から突出しない又は実質的に突出しないように回動される位置を指す場合がある。
【0096】
ハウジング350には保護カバー250が設けられている。ピボット80は、スライドブラケット340、保護カバー250及びギア550を貫通し、回動を実現する。保護カバー250は、支持脚20と一緒に回動して、支持脚20が折り畳まれた後に生じる隙間を塞ぎ、怪我を防止することができる。
【0097】
ベースアセンブリ1は、第1の回復要素520(
図36参照)を含むことができる。第1の回復要素520(例えば、ねじりばね)は、ピボット80に設けられる。第1の回復要素520は、支持脚20を展開位置に向けて常にcするように構成されている。このようにして、第1の回復要素520は、支持脚20が展開されるのを補助することができる。ベースアセンブリ1は、第2の回復要素530を含むことができる。第2の回復要素530(例えば、引張ばね)は、ベース10に設けられてもよい。第2の回復要素530の一端は、ベース10に固定され、第2の回復要素530の他端は、スライド要素30に固定される。第2の回復要素530は、スライド要素30を常に延在位置に向けてバイアスするように構成されている。すなわち、第2の回復要素530は、支持脚20及びスライド要素30をベースアセンブリ1の前部まで自動的に伸長させる。第1の回復要素520及び第2の回復要素530は任意であるが、必須ではない。第2の回復要素530の数は、1つ、2つ、又はそれ以上であってもよく、本開示において限定されない。第1の回復要素520は、ねじりばね以外の弾性回復要素であってもよい。第2の回復要素530は、引張ばね以外の弾性回復要素であってもよい。
【0098】
図32~
図33を参照すると、ベース10は、収容溝170をさらに含む。支持脚20が折り畳まれると、収容溝170に収容されて、折り畳まれた状態の支持脚20がベース10の底面から突出しないか、ベース10の底面からわずかに突出するようにしてもよい。ベース10は、ロック要素180をさらに含んでもよい。ロック要素180は、押しボタンの形態であってもよく、ベース10の底面に移動可能に配置され、例えば、ベースアセンブリ1の長手方向に沿って(
図32に示すように左右方向に沿って)移動し、収容溝170に折り畳まれた支持脚20のロック孔280をロックするように係合される。ロック要素180は、支持脚20が誤って展開位置まで回転するのを防止することができる。
【0099】
ベース10は、段差部190をさらに含む。段差部190は、収容溝170の側壁として形成されている。段差部190は、支持脚20が折り畳み位置にあるときに、スライド要素30が支持脚20に当接して延在位置に移動するのを防止する。
【0100】
図34は、本開示のベースアセンブリの支持脚が展開位置付近にあるベースアセンブリの側断面図であり、
図35は、
図34の部分Cの部分拡大図であり、
図36は、本開示のベースアセンブリのスライド要素が延在位置にあるベースアセンブリの部分上面図であり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外され、
図37は、本開示のベースアセンブリの部分上面図であり、ベースアセンブリのスライド要素が延在位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外されている。
図37は、本開示のベースアセンブリの部分上面図であり、ベースアセンブリのスライド要素が延在位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外され、
図38は、本開示のベースアセンブリの部分上面図であり、ベースアセンブリのスライド要素が後退位置にあり、ベースアセンブリの内部構造を示すためにベースアセンブリの構成要素の一部が取り外されている。
【0101】
ベースアセンブリ1は、また、スライド要素30に接続された第1の端910(
図35に示すように左側の端部)と、ベース10に接続された第2の端920(
図35に示すように右側の端部)とを有する変換構造90を含む。具体的には、変換構造90の第1の端910は、支持脚ブラケット342に接続され、変換構造90の第2の端920は、固定クレーム120に接続される。変換構造90の第2の端920(
図35に示す右端部)は、ベース10に接続されている。ラック540は、変換構造90に固定されている。具体的には、ラック540は、第1の端910と第2の端920との間の位置(すなわち、接続部930)に固定されている。変換構造90は、スライド要素30とベース10との間の距離の増加又は減少に対応して、伸長又は短縮される。
【0102】
変換構造90は、少なくとも1つのX字形ユニット(
図36に示されているように)によって形成されていてもよい。変換構造90が複数のX字形ユニットによって形成される場合、複数のX字形ユニットはそれぞれ順次接続される。X字形ユニットの各々は、互いに回動可能に接続された2つのシートによって形成されてもよい。各X字形ユニットの2つのシートは、枢軸によって互いに回転されている。上記のようなシートは、鉄板であってもよく、本開示はこれに限定されない。一例として、変換構造90は、3つのX字形ユニットによって形成され、ラック540は、左側のX字形ユニットのうちの1つのX字形ユニットの枢軸に固定される(
図36に示すように)。
【0103】
支持脚ブラケット342及び固定フレーム120には、それぞれ2つの細長い孔が形成されていてもよい。変換構造90の第1の端910(1つのX字形ユニットの2つのシートの端部を含む)は、支持脚ブラケット342の2つの細長い孔にそれぞれ合わせる。変換構造90の第2の端920(1つのX字形ユニットの2枚のシートの端部を含む)は、固定フレーム120の2つの細長い孔にそれぞれ合わせる。
【0104】
支持脚ブラケット342の各細長い孔は、変換構造90の第1の端910がベースアセンブリ1の長手方向(
図36に示す左右方向)に沿って支持脚ブラケット342に対して相対的に移動するのを阻止し、変換構造90の第1の端910がベースアセンブリ1の横方向(
図36に示す上下方向)に沿ってベースアセンブリ1の支持脚ブラケット342に対して一定の距離だけ相対的に移動するのを許容するように構成されている。
【0105】
固定フレーム120上の細長い孔の各々は、変換構造90の第2の端920がベースアセンブリ1の長手方向(
図36に示す左右方向)に沿って固定フレーム120に対して相対的に移動するのを阻止し、変換構造90の第2の端920がベースアセンブリ1の横方向(
図36に示す上下方向)に沿って固定フレーム120に対して一定の距離だけ相対的に移動するのを許容するように構成されている。
【0106】
図29を参照すると、支持脚ブラケット342にスライドスロット3421を形成してもよい。接続部930の一部は、スライドスロット3421内に位置する。スライドスロット3421は、接続部930が横方向(
図36に示す上下方向)に移動するのを阻止し、接続部930が縦方向(
図36に示す左右方向)に沿って一定距離移動するのを許容する。
【0107】
以下、ベースアセンブリ1の具体的な動作プロセスについて説明する。
【0108】
ロック要素180は、まず、支持脚20を使用する必要があるときにロック解除される。例えば、ロック要素180は、ロック要素180を後方方向(
図32に示すように右方向)に押すか又は押すことによってロック解除することができる。このように、支持脚20はロック要素180によってロックされていないので、支持脚20は、第1の回復要素520の作用を受けて展開位置に向かって回動し、収容溝170から移動する。さらに、支持脚20が収容溝170から移動するので、段差部190はもはや支持脚20に当接することはない。このとき、スライド要素30は、第2の回復要素530の作用を受けて延在位置に向かって移動する。一例として、ラック540とギア550とは、段差部190が支持脚20に当接しなくなり、支持脚20とスライド要素30とが同期して移動し始めると、互いに噛み合い始めるように構成されていてもよいが、本開示はこれに限定されない。そして、ラック540は、支持脚20の展開位置への回動及びスライド要素30の延在位置への移動の間、ギア550に対して相対的に移動する。ギア550に対するラック540の移動距離とベース10に対するスライド要素30の移動距離は、その間の特定の比例関係(これについては以下に詳述する)に適合する。最後に、支持脚20が展開位置に回動され、スライド要素30が延在位置に移動されると、支持脚20はそれ以上の回動を停止し、スライド要素30はそれ以上の移動を停止する。上述のような「停止」は、例えば、スライドスロット3421によって接続部930のそれ以上の移動を阻止し、又は、支持脚ブラケット342及び/又は固定フレーム120上の細長い孔によって変換構造90の第1の端910及び/又は第2の端920がそれ以上移動するのを阻止し、又は、上述のようなプロセスの組み合わせによって達成することができる。
【0109】
支持脚20が不要な場合、操作者は支持脚20を押して折り畳み位置に向かう方向に回動させることができ、支持脚20の回動によりギア550を回転させ、そして、ギア550の回転によりラック540を駆動して移動させる。変換構造90はラック540に固定的に接続されているので、ラック540の移動によって変換構造90を短縮することができ、変換構造90の第1の端910は支持脚ブラケット342に接続されているので、変換構造90の短縮によってスライド要素30が収縮位置に向かって移動する。変換構造90は、スライド要素30と支持脚20との移動距離を拡大することができる。支持脚20が収容溝170に回動されると、支持脚20はロック要素180をトリガーして支持脚20をロックし、操作者が支持脚20から手を放したときに支持脚20が展開しないようにする。同時に、段差部190も支持脚20に当接して、操作者が支持脚20から手を放したときにスライド要素30が突出するのを防ぐ。
【0110】
変換構造90は、スライド要素30がベース10に対して相対的に移動すると、伸長又は短縮される。
図36に示す状況を例にとると、変換構造90は、3つのX字形ユニットを有し、ラック550は、左端のX字形ユニットのピボットに固定されている。このように、スライド要素30がベース10に対してベース10から遠ざかる方向に距離Lだけ移動すると、変換構造90は、それに応じて距離Lを伸長する。このとき、ラック550の固定された位置は、ベース10から2.5個のX字形ユニットに対応する距離しかないため、ラック550は、ベース10から5/6L離れている。ギア540は、ピボット80を介してスライド要素30に接続されているので、ギア540は、ベース10から離れる方向にベース10に対して距離Lだけ移動する。すなわち、ギア540は、ラック550に対してベース10から離れる方向に1/6Lの距離だけ移動する。支持脚20の回動過程では、ギア540がラック550に対して相対的に移動するため、支持脚20の回動によってスライド要素30が移動する可能性があり、その逆も同様である。
【0111】
なお、上述のような比例関係は例示的なものに過ぎず、ギア550に対するラック540の移動距離とベース10に対するスライド要素30の移動距離との間の比例関係は、必要に応じて調整できる。これは、例えば、ラック550が変換構造90上に固定される位置を変更することによっても達成することができる。さらに、上述した比例関係は、他の方法で変更することもできる。
【0112】
チャイルドシートは、スライド要素30が延び出し、支持脚20が展開されて接地支持部を形成する第1の使用モードと、スライド要素30が引っ込められ、支持脚20がベース10の底部に折り畳まれる第2の使用モードとを有する。
【0113】
上述の技術的解決策により、本開示の実施例は以下の利点を有する:
1.実施例において、支持脚は、少なくとも展開位置と折り畳み位置とを有するように設けられているので、チャイルドシートの使用時には、支持脚によってチャイルドシートを良好に支持してチャイルドシートの転倒を防止することができ、使用されない時には、支持脚をベースの下部に折り畳んで便利に収容することができ、チャイルドシートの体積を小さくして輸送コストを低減することができる。また、本開示の実施例では、スライド要素は、ベース上に伸縮可能に配置され、支持脚は、スライド要素に回動可能に接続され、スライド要素と共に伸縮するので、支持脚は、便利に設置され、良好に回動し、スライド要素の伸縮と共に伸縮することもできる。このようにして、支持脚が使用されていないとき、スライド要素はベースの底部に引っ込むことができ、スライド要素のベースの前端部からの突出が最小化され、又は消さなく、それにより、子供の足との干渉が防止され、子供の乗り心地が改善され、チャイルドシートの体積がさらに縮小され、輸送コストがさらに低減される。さらに、牽引要素により、支持脚が回動して折り畳まれるとき、牽引要素を締め付けて内側への反力を形成することができるため、支持脚が同期して内側、すなわちベースに近い方向に引っ込むことができ、支持脚が折り畳まれた後、支持脚を押して引っ込ませる必要がなく、使用者の操作を簡素化することができる。このように、本開示の実施例は、操作が簡単で、使用感が良く、満足度が高いという利点を有し、既存製品との差別化を提供し、製品の市場競争力を大幅に高める。
【0114】
2.牽引要素は可撓性要素として提供され、一定の可撓性と撓みを有し、牽引要素の転がり変形に便利であり、折り畳み時に支持脚が良好に内側に引っ込むことができ、支持脚の引込み効果、ひいてはスライド要素の引込み効果を確保することができ、さらに、支持脚が折り畳まれるとき、操作は簡単である。
【0115】
3.可撓性要素は鋼線として提供され、このようにすることで、牽引要素の強度を十分に確保することができ、引張られたときに破損することを回避することができ、耐久性を向上させることができ、良好な可撓性及び曲げたわみを確保することができ、支持脚が回動及び折り畳まれたときに、良好な内側反力を形成することができ、支持脚が内側に引っ込むことができ、又は、可撓性要素を紐又はウェビングとして提供し、支持脚が回動して折り畳まれたときに、支持脚が同期して内側に引っ込むようにし、使用者の操作を簡素化し、紐又はウェビングの材料費が低いため、チャイルドシートの全体的なコストを低減することもできる。
【0116】
4.駆動要素は、支持脚と一緒に回動するように設けられ、牽引要素は、支持脚が回動して折り畳まれるときに、より良い反力を形成することができ、すなわち、駆動要素は、牽引要素をある程度巻き上げることができ、支持脚が内側に引っ込むようにより良く引っ張られ、支持脚が完全に折り畳まれることができる。このようにすると、スライド要素がベースの前端から突出しすぎて子供の乗り心地に影響を与えることがなくなり、チャイルドシートの使用感を向上させることができる。また、輸送時にチャイルドシートの体積を小さくすることができ、輸送コストを低減することができる。
【0117】
5.駆動要素が支持脚に設けられ、駆動要素が支持脚と共に回動するのに便利であり、駆動要素が支持脚と一体的に形成され、支持脚の一部として形成され、駆動要素の強度と耐久性が確保され、耐用年数が長くなる。又は、駆動要素と支持脚が分離構造であり、固定構造によって固定的に接続され、駆動要素の構造と位置を設定するのに便利であり、駆動要素の構造と位置に制限されることなく、構造設計の自由度が高くなる。
【0118】
6.駆動要素は、支持脚の上端に配置されているので、支持脚が回動して折り畳まれるときに、小さな角度で回動されることにより、支持脚を後退させることができ、これにより、支持脚が回動して折り畳まれるときの力が節約されるだけでなく、牽引要素の長さが短縮されて材料費が削減されるので、全体的な製造コストが削減される。
【0119】
7.駆動要素はボス形状であり、駆動要素には牽引要素と一致する円弧状部分が設けられている。このようにすると、支持脚が回動して折り畳まれるとき、駆動要素が牽引要素に対してより良好な転がり効果を形成することができ、牽引要素が支持脚を内側に引き込むためにより大きな内向きの反力を形成することができ、支持脚の引き込み効果、ひいてはスライド要素の引き込み効果を確保することができ、又は、駆動要素がスリープ又は柱の形状であってもよく、これにより、牽引要素が良好に巻き取られる、すなわち牽引要素に力を加えることで、牽引要素が十分な反力を発生し、支持脚を良好な引き込み効果で引き込むことができる。
【0120】
8.牽引要素の第1の端は、ベースと固定的に接続され、リンクの第2の端は駆動要素と固定的に接続されているので、牽引要素の一方の端部は固定的に配置され、他方の端部は移動可能に配置される。このようにして、牽引要素の他端は、支持脚が回動されるときに駆動要素によって巻き上げられ締め付けられるので、牽引要素に応力がかかり、駆動要素が外側に回動される力が牽引要素に加えられたときに、支持脚を内側に引っ込めるように引っ張る反力が形成され得るようにすることができ、従って、支持脚が回動及び折り畳まれるときに同期して引っ込むことができ、牽引要素は、力が加えられたときに安定かつ信頼性があり、破損しにくい。さらに、支持脚を小さな角度で回動させることにより、支持脚を後退させることができる。又は、牽引要素の第2の端を支持脚の上端部に直接固定し、支持脚が回動して折り畳まれるときに支持脚が牽引要素を直接駆動し、駆動部材の作用下で牽引要素を締め付けて反力を形成し、支持脚が回動して折り畳まれるときに支持脚の同期的な内方への引き込みを実現するようにしてもよい。
【0121】
9.ベースは固定柱を備え、固定柱は、牽引要素の第1の端をベースに固定するためのファスナーに合わせる。この固定方法は簡単で、信頼性が高く、緩みにくいので、牽引要素の効果を確実にすることができる。
【0122】
10.ストローク拡大機構が設けられ、ベースに接続された第1の端と、牽引要素を介して支持脚に接続された第2端を有し、これにより、支持脚が回動して折り畳まれるときに牽引要素が駆動され、次に、牽引要素がストローク拡大機構を駆動し、その結果、支持脚が内側に引っ込むように駆動され、支持脚が折り畳まれるときに同期して内側に引っ込むようにする。これは操作に便利であり、また支持脚の内方への引き込み長さを長くして、より良い使用条件を満たすことができる。
【0123】
11.菱形の伸縮フレームを使用し、この伸縮フレームは良好な伸縮効果で支持脚の引き込み効果を確保するだけでなく、大きな伸縮変化、即ち、大きな長さまで伸ばしたり、小さな長さまで引き込んだりすることができ、それによって、より良いストローク拡大効果を達成し、特に、支持脚の引き込み効果を大幅に高めることができる。また、強度が十分で、支持脚を引っ張るときに変形したり緩んだりしにくく、構造が簡単で、生産加工や機械全体の組み立てに便利で、生産効率や組み立て効率が向上する。具体的には、菱形の伸縮フレームは複数の菱形構造体を接続して形成され、菱形の構造体は中間位置でヒンジ結合された2本の接続ロードアセンブリの複数のグループを含み、菱形の伸縮フレームの効果を確保し、菱形の伸縮フレームの生産と組立を容易にする。
【0124】
12.ストローク拡大機構とベースとの固定を容易にする固定フレームを設け、その固定を確実にすることにより、ストローク拡大機構の伸縮時の安定性と信頼性を確保する。
【0125】
13.プーリ機構を設け、ストロークの拡大、操作のスムーズさ、抵抗の小ささ、構造の信頼性、コストの低さを実現した。
【0126】
14.可動プーリ、固定プーリ、リンク機構を設け、ストロークを大きくし、構造が簡単で信頼性が高い。
【0127】
15.リンクの第1の端は、スライド要素に固定され、リンクの第2の端は、可動プーリと固定プーリを順に迂回してスライド要素に固定され、牽引要素がストローク拡大機構を駆動し、そのストローク拡大機構が支持脚を内側に引っ込めるように駆動し、支持脚が折り畳まれたときに同期して内側に引っ込むようにすることで、操作が容易になり、支持脚の内側に引っ込む長さが長くなって、より良い使用条件を満たすことができる。
【0128】
16.2つの固定プーリと2つのリンクを設け、プーリ機構をより安定的に走行させ、支持脚を展開・折り畳み時に均等に応力を与え、同時にストローク拡大効果を大きくする。
【0129】
17.第1の固定プーリをスライド要素に設けることにより、プーリ機構をより安定的に走行させることができ、同時に、ストローク拡大効果が大きく、使用するリンクの数を減らすことができる。
【0130】
18.位置決めコラムと回避溝を設け、位置決めコラムがスライド要素に対して相対移動できるようにし、ストローク拡大機構の伸縮時の安定性と信頼性を確保する。
【0131】
19.スライド溝は、可動プーリがスライドするために設けられ、可動プーリが移動過程において予期せぬ変位を起こさないようにし、これにより、支持脚が折り畳まれる際に均一な速度で後退することを保証する。
【0132】
20.支持脚インジケータと指示ウィンドウを設けたので、支持脚の状態を簡便に判断することができ、使用者にとってより便利である。また、支持脚表示器はストローク拡大機構によって駆動されるので、駆動要素を追加的に設ける必要がなく、このように構造が簡単であり、ストローク拡大機構は支持脚の展開又は折り畳みと完全に同期しているので、使用者は支持脚の展開又は折り畳み状態をより正確に促すことができる。
【0133】
21.緩衝弾性要素は、支持脚が折り畳まれている間に支持脚がブロックされたときに、力によって支持脚が損傷するのを防止するために設けられる。
【0134】
22.スライド溝とスライドレバーが設けられ、支持脚が折り畳まれたときにスライド要素がベース内に収納され、それによってベースアセンブリの体積がさらに縮小される。
【0135】
23.本開示の実施例のチャイルドシートにおいて、支持脚は、支持脚が回動して折り畳まれるときに、牽引要素を締め付けて内方反力を形成することによって同期して内方に引っ込められ、操作が簡単で便利であり、体積を節約することができる。
【0136】
24.スライド要素を設け、支持脚をスライド要素に回動可能に接続し、スライド要素の伸縮に伴って支持脚を展開及び折り畳むことができるようにし、両方の使用モードにおける安全シートは、展開時の安全性が良好で、折り畳み時のサイズが小さい。第1の使用モードでは、シートが後方を向き、支持脚が展開され、又はシートが前方を向き、支持脚が展開され、第2の使用モード(BOOSTERモード)では、シートが前方を向き、支持脚が折り畳まれる。第1の使用モードでは、シートは、支持脚を展開した状態で後方に向けて使用することも、支持脚を展開した状態で前方に向けて使用することもできる。より具体的には、シートが後ろ向きで支持脚が展開されているモードは、15ヶ月未満及び/又は身長が0~105cmの子供に適しており、シートが前向きで支持脚が展開されているモードは、15ヶ月以上及び/又は身長が76cm~105cmの子供に適している、つまり、これは「小さな子供」モードである。2番目の使用モード(BOOSTERモード)では、使用前にシートを前方に向け、サポーティングレッグを折りたたむ必要がある。このモードは、身長が100cmから150cmのお子様に適している。
【0137】
第1使用モードにおいて、スライド要素の伸縮により、展開後の支持脚の接地位置を調整することができ、支持脚の上端が適切な位置でベースを支持し、安全シートを良好に支持し、安全シートの転倒を防止することができ、安全シートの使用時の安全性を確保することができる。一方、車両の後列シートには十分なスペースがあり、車両が衝撃を受けたとき、前後方向の十分なスペースが良好な緩衝効果を形成し、小さな子供を十分に保護することができる。また、スペースが広いので、安全シートの設置に便利であり、小さな子供の乗降にも便利である。さらに、第2の使用モードでは、支持脚が不要な場合、支持脚を折りたたんでベースの下に隠し、セーフティシートを車のシートに取り付けて、大きな子供が使用することもできる。大きな子供は通常小さな子供より背が高いので、より広いスペースが必要になる。安全シートの第2の使用モードは、車両の後列シートの利用可能なスペースを拡大し、大きな子供の乗車スペースを満足させるだけでなく、車両の前後方向のスペースが十分に大きいため、車両が衝撃を受けたときにより良いクッションを形成し、大きな子供の安全保護が向上し、大きな子供が足を置くスペースが広くなり、安全シートの乗り心地が向上し、大きな子供が使用するときの安全性と安定性が確保される一方、使用しないときは、支持脚を収納して隠すことができるため、安全シートの全体的なサイズを小さくし、安全シートの梱包容積を小さくし、輸送コストを低減することができる。さらに、支持脚は伸縮可能であり、スライド要素と共に折り畳まれるため、安全シートの全体サイズは変更可能であり、異なるタイプの車両により後列のスペースが異なるが、異なるタイプの車両に適合することができ、それにより、本開示の実施例の安全シートの適用範囲が大幅に改善される。さらに、本開示の実施例に係る安全シートは、小さな子供用と大きな子供用との2つのモードで使用することができ、すなわち、本開示の実施例に係る安全シートは多目的であるため、本開示の実施例の適用範囲が大幅に向上し、したがって、ユーザは1つの安全シートを購入するだけでよく、ユーザのコストを大幅に削減することができる。したがって、ユーザにとってより魅力的であり、製品の差別化を形成し、製品の市場競争力を大幅に向上させる。
【0138】
25.収容溝を設けたので、支持脚をベースの下部に折り畳んだ後、チャイルドシートの下面は平坦になり、ベースのスペースを十分に利用でき、さらにスペースを節約できる。
【0139】
26.実施例において、支持脚は、少なくとも展開位置と折り畳み位置とを有するように設けられているので、チャイルドシートを使用するときには、チャイルドシートを支持脚によって良好に支持してチャイルドシートの転倒を防止することができ、使用しないときには、支持脚をベースの下部に折り畳んで便利に収容することができ、チャイルドシートの体積を小さくして輸送コストを低減することができる。また、本開示の実施例では、スライド要素は、ベース上に伸縮可能に配置され、支持脚は、スライド要素に回動可能に接続され、スライド要素と共に伸縮するので、支持脚は、便利に設置され、良好に回動し、スライド要素の伸縮と共に伸縮することもできる。このようにして、支持脚が使用されていないとき、スライド要素はベースの底部に収納され、スライド要素のベースの前端部からの突出が最小化され、又は排除され、それにより、子供の足との干渉が防止され、子供の乗り心地が改善され、チャイルドシートの体積がさらに縮小され、輸送コストがさらに低減される。さらに、ギアとラックとの噛合により、スライド要素の延在位置への移動は、支持脚の展開位置への回動と連動し、スライド要素の収縮位置への移動は、支持脚の折り畳み位置への回動と連動するため、支持脚が折り畳まれた後、支持脚を押して収縮させる必要がなく、使用者の操作が簡素化される。このように、本開示の実施例は、操作が簡単で、使用感が良く、満足度が高いという利点を有し、既存製品との差別化を提供し、製品の市場競争力を大幅に高める。
【0140】
27.本開示のベースアセンブリは、ギア及びラックを備えるので、支持脚とスライド要素との間の接続は、優れた接続品質及び操作経験を提供する。
【0141】
28.本開示のベースアセンブリは、変換構造を備えるので、ベースに対するラックの移動距離は、ベースに対する支持脚及びスライド要素の移動距離とは異なる。このようにして、ラックはギアに対して相対的に移動することができ、それによって、支持脚とスライド要素との動きの間の連動が実現される。
【0142】
29.本開示のベースアセンブリの変換構造は、X字形ユニットによって形成され、信頼性の高い構造と大きな伸縮距離とを有する。変換構造を形成するX字形ユニットの数を変えることにより、所望の伸縮距離を達成することができる。さらに、X字形ユニットによって形成される変換構造は、組み立てが容易である。
【0143】
30.本開示のベースはロック要素を有するので、チャイルドシートを使用しないときに支持脚が不用意に開くことがなく、それによりチャイルドシートの信頼性が確保される。
【0144】
31.本開示のベースは段差部を有し、チャイルドシートが使用されていないときにスライド要素が誤ってベースから突出しないようにし、それによりチャイルドシートの信頼性を確保する。
【0145】
32.収容溝が設けられているため、支持脚がベースの底部で折り畳まれた後、チャイルドシートの下面は平坦になり、ベースの空間を十分に利用することができ、空間をさらに節約することができる。
【0146】
当業者であれば、本明細書を検討し、上述のように本開示を実施した後に、本開示の他の実施例を容易に思いつくであろう。本開示は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない技術分野における一般的な知識又は一般的な技術手段を含む、本開示の変形、使用又は適応をカバーすることを意図している。また、本明細書及びその実施例は、例示としてのみみなされ、本開示の範囲及び精神は、本開示の特許請求の範囲によって示される。
【0147】
本開示は、典型的な実施例の例を参照して説明されてきたが、使用される用語は、制限的ではなく、例示的及び例示的である。本開示は、本開示の精神及び本質から逸脱することなく、様々な形態で具体化され得るので、上述の実施例は、前述の詳細に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって定義される範囲内で最も広い意味で解釈されるべきであり、したがって、特許請求の範囲又はその均等物の範囲内に入る全ての変更は、特許請求の範囲によってカバーされるべきであることが理解されるべきである。
【国際調査報告】