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特表2024-528664誘導クックトップシステムのためのディスプレイインタフェース
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】誘導クックトップシステムのためのディスプレイインタフェース
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/12 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
H05B6/12 312
H05B6/12 316
H05B6/12 313
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503419
(86)(22)【出願日】2022-07-21
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 US2022074013
(87)【国際公開番号】W WO2023004389
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】63/224,174
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516173429
【氏名又は名称】ジーエイチエスピー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】GHSP, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】グロツバック、マーク
(72)【発明者】
【氏名】コーウィン、コート
(72)【発明者】
【氏名】スメイヤーズ、マーク
(72)【発明者】
【氏名】モーズ、ベンジャミン
【テーマコード(参考)】
3K151
【Fターム(参考)】
3K151AA03
3K151BA51
3K151BA93
3K151CA24
3K151CA71
(57)【要約】
誘導クックトップシステムは、調理器具物体を支持するための上部プレートと、上部プレートの垂直下方に置かれたディスプレイとを含む。センサアレイは、上部プレートとディスプレイとの間に置かれる。誘導コイルは、ディスプレイの垂直下方に置かれ、誘導コイルは、上部プレートの上方に延びる磁場を発生させるように動作可能である。制御システムは、上部プレート上における調理器具物体の場所を示す入力を受信し、且つ調理器具の場所に対応するディスプレイの第1のピクセルのセットを決定する。バーナーグラフィックスは、調理器具物体のための示された場所における第1のピクセルのセットの周縁に表示される。バーナーグラフィックスの外側に制御グラフィックスを表示するようなサイズにされる第2のピクセルのセットが識別される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具物体を支持するための上面を含む上部プレートと、
前記上部プレートの垂直下方に置かれたディスプレイと、
前記上部プレートと前記ディスプレイとの間に置かれたセンサアレイと、
前記ディスプレイの垂直下方に置かれた誘導コイルであって、前記上部プレートの前記上面の上方に延びる磁場を発生させるように動作可能である誘導コイルと、
制御システムであって、
前記上部プレートの前記上面における前記調理器具物体の場所を示す調理器具場所入力を受信することと、
前記調理器具場所入力からの前記示された場所に対応する前記ディスプレイの第1のピクセルのセットを決定することと、
前記第1のピクセルのセットとは別個である、制御グラフィックスを表示するようなサイズにされた前記ディスプレイの第2のピクセルのセットを決定することと、
前記調理器具物体のための前記示された場所における前記第1のピクセルのセットの周縁にバーナーグラフィックスを生成することと、
前記第2のピクセルのセットにおいて制御グラフィックスを生成することと
を行うように構成される制御システムと
を含む誘導クックトップシステム。
【請求項2】
前記センサアレイ又は前記誘導コイルの少なくとも1つは、前記調理器具場所入力を提供するために使用される、請求項1に記載の誘導クックトップシステム。
【請求項3】
前記センサアレイは、前記調理器具場所入力を提供するために使用され、
前記調理器具場所入力は、調理器具識別を含む、請求項1に記載の誘導クックトップシステム。
【請求項4】
前記調理器具識別は、前記調理器具物体の検知された周縁に基づく調理器具サイズ又は検知された底面特徴部に基づく識別子の少なくとも1つを含む、請求項3に記載の誘導クックトップシステム。
【請求項5】
前記センサアレイは、前記表示された制御グラフィックスにおいてタッチ入力を受信するように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の誘導クックトップシステム。
【請求項6】
前記表示されたバーナーグラフィックスは、前記調理器具物体の検知された縁部から外向きに閾値距離を延びる、請求項1~5のいずれか一項に記載の誘導クックトップシステム。
【請求項7】
前記表示された制御グラフィックスは、前記表示されたバーナーグラフィックスの外側にある、請求項6に記載の誘導クックトップシステム。
【請求項8】
前記制御システムは、複数の物体が前記上面に配置されるとき、グラフィックス場所処理を行って、検知された調理器具物体において前記バーナーグラフィックスを表示すると共に、
見やすく且つ触れやすく且つ前記上面に配置された物体がない、前記ディスプレイ上の他の場所に、前記制御グラフィックスを表示するように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の誘導クックトップシステム。
【請求項9】
電磁場を発生させるための誘導クックトップと、
前記誘導クックトップ上に置かれるとき、前記電磁場と誘導結合するように適合された調理器具アイテムと
を含む誘導調理システムであって、
前記誘導クックトップは、
クックトップ表面を画定する上部プレートと、
前記クックトップ表面の反対側で前記上部プレートの下方に置かれたディスプレイ要素と、
前記上部プレートと前記ディスプレイ要素との間に置かれた第1の放熱層と、
前記ディスプレイ要素の下方に置かれた誘導層であって、前記ディスプレイ要素を通して且つ前記クックトップ表面の上方に延びる前記電磁場をもたらすように動作可能である誘導層と、
前記ディスプレイ要素と前記誘導層との間に置かれた第2の放熱層と、
前記上部プレートと関連付けられたセンサシステムと、
前記ディスプレイ要素、前記誘導層及び前記センサシステムと電子通信する制御システムであって、前記ディスプレイ要素上に表示されるユーザ制御機能を生成し、且つ前記表示されたユーザ制御機能において、前記センサシステムによって検知されたユーザ入力に基づいて前記誘導層を制御するように動作可能である制御システムと
を含む、誘導調理システム。
【請求項10】
前記調理器具アイテムは、底面を有する鉄金属ベースを含み、
複数のパッドが前記底面に置かれ、
前記複数のパッドは、前記調理器具アイテムが前記クックトップ表面に置かれるとき、前記底面と前記クックトップ表面との間に空隙をもたらし、
前記パッドは、前記センサシステムによって検知されるように適合される、請求項9に記載の誘導調理システム。
【請求項11】
前記複数のパッドは、調理器具アイテムのタイプ、調理器具アイテムのサイズ又は調理器具アイテムのサイズ及びタイプの組合せの1つを識別するパターンで置かれ、
前記制御システムは、前記センサシステムが前記パターンを検知することに基づいて、前記調理器具アイテムのタイプ、前記調理器具アイテムのサイズ又は前記調理器具アイテムのサイズ及びタイプの組合せを決定するように動作可能である、請求項10に記載の誘導調理システム。
【請求項12】
前記制御システムは、前記決定された調理器具アイテムのタイプ、調理器具アイテムのサイズ又は調理器具アイテムのサイズ及びタイプの組合せに基づいて、誘導電力パラメータを決定するように動作可能である、請求項11に記載の誘導調理システム。
【請求項13】
前記パターンは、一次元(線形)パターン、二次元(X-Y)パターン、前記底面の周縁に近接する放射パターンの1つで配設される、請求項11又は12に記載の誘導調理システム。
【請求項14】
前記制御システムは、前記センサシステムを介して、前記クックトップ表面に対する前記調理器具アイテムの移動を検知し、且つ前記検知された移動に基づいて制御機能を実施するように動作可能である、請求項11~13のいずれか一項に記載の誘導調理システム。
【請求項15】
前記検知された移動は、前記調理器具アイテムの回転であり、及び
前記制御機能は、回転方向及び回転度に基づく印加誘導電力の調整である、請求項14に記載の誘導調理システム。
【請求項16】
調理器具アイテムと共に誘導調理システムで使用するための誘導クックトップであって、
クックトップ表面を画定する取り外し可能な上部プレートと、
前記クックトップ表面の反対側で前記取り外し可能な上部プレートの下方に置かれたセンサアレイと、
前記センサアレイの下方に置かれた支持プレートと、
前記クックトップ表面の反対側で前記上部プレートの下方に置かれたディスプレイ要素と、
前記支持プレートと前記ディスプレイ要素との間に置かれた第1の放熱層と、
前記ディスプレイ要素の下方に置かれた誘導層であって、前記ディスプレイ要素を通して且つ前記クックトップ表面の上方に延びる電磁場をもたらすように動作可能である誘導層と、
前記ディスプレイ要素と前記誘導層との間に置かれた第2の放熱層と、
前記ディスプレイ要素、前記誘導層及び前記センサアレイと電子通信する制御システムであって、前記ディスプレイ要素上に表示されるユーザ制御機能を生成し、且つ前記表示されたユーザ制御機能において、前記センサアレイによって検知されたユーザ入力に基づいて前記誘導層を制御するように動作可能である制御システムと
を含む誘導クックトップ。
【請求項17】
前記クックトップ表面に置かれた物体の重量を測定するように配設された重量センサをさらに含み、
前記重量センサは、前記制御システムと電子通信し、
前記制御システムは、前記物体の前記重量を決定し、且つ前記重量の経時的な変化をモニタするように動作可能である、請求項16に記載の誘導クックトップ。
【請求項18】
調理器具アイテムと共に誘導調理システムで使用するための誘導クックトップであって、
クックトップ表面を画定する取り外し可能な上部プレートと、
前記取り外し可能な上部プレートを支持するように適合された密閉型ディスプレイユニットであって、センサアレイと、前記センサアレイの下方に置かれた透明支持プレートと、前記透明支持プレートの下方に置かれたディスプレイ要素と、前記透明支持プレートと前記ディスプレイ要素との間に延びる密閉型放熱層とを含む密閉型ディスプレイユニットと、
前記密閉型ディスプレイユニットの下方に置かれた電子機器ユニットであって、前記密閉型ディスプレイユニットを通して且つ前記取り外し可能な上部プレートの上方に延びる電磁場を発生させるように配設された誘導層と、前記センサアレイ、前記ディスプレイ要素及び前記誘導層と電子通信する制御システムとを含む電子機器ユニットと
を含み、
前記電子機器ユニットは、前記ディスプレイ要素上に表示されるユーザ制御機能を生成し、且つ前記表示されたユーザ制御機能において、前記センサアレイによって検知されたユーザ入力に基づいて前記誘導層を制御するように動作可能である、誘導クックトップ。
【請求項19】
前記密閉型ディスプレイユニットは、前記密閉型放熱層から熱を除去するように配設された熱交換器をさらに含む、請求項18に記載の誘導クックトップ。
【請求項20】
前記密閉型放熱層は、前記支持プレート及び前記上部プレートと同様の光学屈折率を有する循環流体を含む、請求項19に記載の誘導クックトップ。
【請求項21】
前記熱交換器は、前記循環流体から熱を除去するために前記循環流体と熱的に連通する二次流体を含む、請求項20に記載の誘導クックトップ。
【請求項22】
前記熱交換器は、対流及び伝導を通して熱を前記循環流体から周囲環境に除去するためのヒートシンクを含む、請求項19又は20に記載の誘導クックトップ。
【請求項23】
前記熱交換器は、前記密閉型放熱層内で前記循環流体を循環させるための内部ポンプ又は内部ファンの1つを含む、請求項20~22のいずれか一項に記載の誘導クックトップ。
【請求項24】
誘導クックトップであって、
クックトップ表面を画定する上部プレートと、
前記クックトップ表面の反対側で前記上部プレートの下方に置かれたセンサアレイと、
前記センサアレイの下方に置かれた支持プレートと、
前記クックトップ表面の反対側で前記上部プレートの下方に置かれたディスプレイ要素と、
前記支持プレートと前記ディスプレイ要素との間に置かれた第1の放熱層と、
前記ディスプレイ要素の下方に置かれた誘導層であって、前記ディスプレイ要素を通して且つ前記クックトップ表面の上方に延びる電磁場をもたらすように動作可能である誘導層と、
前記ディスプレイ要素、前記誘導層及び前記センサアレイと電子通信する制御システムであって、前記ディスプレイ要素上に表示されるユーザ制御機能を生成し、且つ前記表示されたユーザ制御機能において、前記センサアレイによって検知されたユーザ入力に基づいて前記誘導層を制御するように動作可能である制御システムと
を含む誘導クックトップと、
前記クックトップ表面に取り外し可能に位置決め可能な制御ノブであって、底面及び前記底面に置かれた下側特徴部を有し、前記センサアレイは、前記制御ノブが前記クックトップ表面に置かれるとき、前記下側特徴部を検知するように動作可能である、制御ノブと
を含む誘導調理システム。
【請求項25】
前記下側特徴部は、前記制御ノブの前記底面にパターンにおいて配設された複数のパッドを含む、請求項24に記載の誘導調理システム。
【請求項26】
前記制御ノブは、上部及び底部を含み、
前記上部は、前記底部に対して可動である、請求項24又は25に記載の誘導調理システム。
【請求項27】
前記底面は、前記底部と関連付けられた第1の外部領域と、前記上部と関連付けられた第2の内部領域とを含み、
前記複数のパッドは、前記第1の外部領域に置かれた第1のパッドのセットと、前記第2の内部領域に置かれた第2のパッドのセットとを含む、請求項26に記載の誘導調理システム。
【請求項28】
前記制御ノブの前記上部は、前記制御ノブの前記底部に対して回転可能であり、
前記センサアレイは、前記制御ノブが前記クックトップ表面上において、表示されたユーザ制御機能の場所に置かれ、及び前記制御ノブの前記上部が前記底部に対して回転されるとき、ユーザによる回転制御を検出するように動作可能である、請求項27に記載の誘導調理システム。
【請求項29】
前記制御ノブの前記上部は、前記底部に向かって変位可能であり、前記第2のパッドのセットは、前記制御ノブの前記上部が前記底部に向かって変位されるとき、前記第1のパッドのセットと同一平面にされ、前記センサアレイは、前記制御ノブが、前記クックトップ表面上において、表示されたユーザ制御機能の場所に置かれ、及び前記上部が前記底部に向かって変位されるとき、オン/オフのバイナリユーザ制御を検出するように動作可能である、請求項27に記載の誘導調理システム。
【請求項30】
調理器具アイテムと共に誘導調理システムで使用するための誘導クックトップであって、
クックトップ表面を画定する上部プレートと、
前記上部プレートと関連付けられたセンサシステムと、
前記クックトップ表面の反対側で前記上部プレートの下方に置かれたディスプレイ要素と、
前記上部プレートと前記ディスプレイ要素との間に置かれた第1の放熱層と、
前記ディスプレイ要素の下方に置かれた誘導層であって、前記ディスプレイ要素を通して且つ前記クックトップ表面の上方に延びる電磁場をもたらすように動作可能である誘導層と、
前記ディスプレイ要素、前記誘導層及び前記センサシステムと電子通信する制御システムであって、前記ディスプレイ要素上に表示されるユーザ制御機能を生成し、且つ前記表示されたユーザ制御機能において、前記センサシステムによって検知されたユーザ入力に基づいて前記誘導層を制御するように動作可能である制御システムと
を含み、
前記制御システムは、前記センサシステムで前記調理器具アイテムの場所を検出し、且つ前記調理器具アイテムの前記場所に基づいて禁止ゾーンを決定するように動作可能である、誘導クックトップ。
【請求項31】
前記禁止ゾーンは、ユーザ入力の検知が無効化される前記センサシステムの領域を含み、
前記制御システムは、前記禁止ゾーンの場所に基づいて前記ディスプレイ要素上に表示されるグラフィックスを生成する、請求項30に記載の誘導クックトップ。
【請求項32】
前記禁止ゾーンは、第1の配置禁止ゾーン及び第2のタッチ禁止ゾーンを含み、
前記制御システムは、前記第1の配置禁止ゾーンの場所に基づいて前記ディスプレイ要素上に表示される第1のグラフィックスと、前記第2のタッチ禁止ゾーンの場所に基づいて前記ディスプレイ要素上に表示される第2のグラフィックスとを生成する、請求項30に記載の誘導クックトップ。
【請求項33】
調理器具アイテムと共に誘導調理システムで使用するための誘導クックトップであって、
クックトップ表面を画定する上部プレートと、
前記上部プレートと関連付けられたセンサシステムと、
前記クックトップ表面の反対側で前記上部プレートの下方に置かれたディスプレイ要素と、
前記上部プレートと前記ディスプレイ要素との間に置かれた第1の放熱層と、
前記ディスプレイ要素の下方に置かれた誘導層であって、前記ディスプレイ要素を通して且つ前記クックトップ表面の上方に延びる電磁場をもたらすように動作可能である誘導層と、
前記ディスプレイ要素、前記誘導層及び前記センサシステムと電子通信する制御システムであって、前記ディスプレイ要素上に表示されるユーザ制御機能を生成し、且つ前記表示されたユーザ制御機能において、前記センサシステムによって検知されたユーザ入力に基づいて前記誘導層を制御するように動作可能である制御システムと
を含み、
前記制御システムは、前記調理器具アイテムと関連付けられたメニュー情報及びユーザ入力コントロールを生成し、且つ前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを前記ディスプレイ要素上に表示するように動作可能である、誘導クックトップ。
【請求項34】
前記制御システムは、前記調理器具アイテムの前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するための前記ディスプレイ要素の場所を、
前記クックトップ表面に置かれる最前方の調理器具アイテムを決定するステップと、
前記最前方の調理器具アイテムの前方に前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するための十分なスペースがあるかどうかを決定するステップと、
十分なスペースがあると決定されるとき、前記最前方の調理器具アイテムの前方に前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するステップと、
前記最前方の調理器具アイテムの側方に前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するための十分なスペースがあるかどうかを決定するステップと、
一方の側方にのみ十分なスペースがあると決定されるとき、前記一方の側方に前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するステップと、
前記最前方の調理器具アイテムの両方の側方に十分なスペースがあると決定されるとき、別の調理器具アイテムが、メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するためのスペースを必要とするかどうかを決定するステップと、
前記最前方の調理器具アイテムの右側に前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するステップと、
前記右側が別の調理器具アイテムによって影響を受けると決定されるとき、前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを左側に表示するステップと、
前記最前方の調理器具アイテムの前記前方及び両側方に十分なスペースがないと決定されるとき、前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するための遠隔場所を決定するステップと
を実行することによって決定する、請求項33に記載の誘導クックトップ。
【請求項35】
前記制御システムは、
前記ディスプレイ要素上において、前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するための十分なスペースが前記最前方の調理器具アイテムの前記前方、両側方又は遠隔場所にないと決定されるとき、調理器具アイテムを再配置させるためのユーザに対するプロンプトを表示するステップ
をさらに実行する、請求項34に記載の誘導クックトップ。
【請求項36】
前記制御システムは、前記クックトップ表面に置かれた第2の調理器具アイテムの第2のメニュー情報及び入力コントロールを表示するための前記ディスプレイ要素の第2の場所をさらに決定する、請求項34に記載の誘導クックトップ。
【請求項37】
前記制御システムは、前記最前方の調理器具アイテムの前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールを表示するための前記遠隔場所を、前記第2の場所の同じ遠隔場所となるように決定し、前記メニュー情報及びユーザ入力コントロールと、前記第2のメニュー情報及びユーザ入力コントロールとは、層状のスタックとして表示される、請求項36に記載の誘導クックトップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連事例の記述
本出願は、2021年7月21日に出願されたDisplay Interface For Inductive Cooktop Systemという名称の米国仮特許出願第63/224174号明細書に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、機器ディスプレイインタフェースに関し、より具体的には、誘導クックトップシステムのためのディスプレイインタフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
食料を準備及び調理するために使用されるキッチン又は他のエリアは、レンジユニットの一部であるクックトップ又はカウンタートップ若しくは他の作業面に直接配置若しくは設置される別個のクックトップユニットなどの誘導クックトップを有し得る。誘導クックトップは、使用中に調理器具を支持する上部セラミックパネルと、調理器具を誘導加熱する、セラミックパネルの下方の誘導コイルとを有するのが一般的である。誘導コイルは、典型的には、クックトップ機器の前縁部でセラミックパネルの前方にある制御インタフェースで操作される。この制御インタフェースは、実際の調理面から離れて位置する比較的小さいディスプレイスクリーン上においてユーザに情報を表示することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様によれば、誘導クックトップシステムは、調理器具物体を支持するための上面を含む上部プレートと、上部プレートの垂直下方に置かれたディスプレイとを含む。センサアレイは、上部プレートとディスプレイとの間に置かれる。誘導コイルは、ディスプレイの垂直下方に置かれ、誘導コイルは、上部プレートの上面の上方に延びる磁場を発生させるように動作可能である。制御システムは、上部プレートの上面における調理器具物体の場所を示す調理器具場所入力を受信し、且つ調理器具場所入力からの示された場所に対応するディスプレイの第1のピクセルのセットを決定するように構成される。ディスプレイの第2のピクセルのセットは、第1のピクセルのセットとは別個に識別され、制御グラフィックスを表示するようなサイズにされる。バーナーグラフィックスは、調理器具物体のための示された場所における第1のピクセルのセットの周縁に表示される。制御グラフィックスは、第2のピクセルのセットにおいて表示される。
【0005】
本開示の実装形態は、以下の任意選択的な特徴の1つ又は複数を含み得る。いくつかの実装形態では、センサアレイ及び/又は誘導コイルは、調理器具場所入力を提供するために使用される。いくつかの例では、センサアレイは、調理器具場所入力を提供するために使用され、調理器具場所入力は、調理器具識別を含み得る。例えば、調理器具識別は、調理器具物体の検知された周縁に基づく調理器具サイズ又は検知された底面特徴部に基づく識別子を含み得る。
【0006】
いくつかの例では、センサアレイは、表示された制御グラフィックスにおいてタッチ入力を受信するように構成される。表示されたバーナーグラフィックスは、いくつかの実装形態では、調理器具物体の検知された縁部から外向きに閾値距離を延びる。いくつかの例では、表示された制御グラフィックスは、表示されたバーナーグラフィックスの外側にある。さらに、いくつかの例では、制御システムは、複数の物体が上面に配置されるとき、グラフィックス場所処理を行って、検知された調理器具物体においてバーナーグラフィックスを表示すると共に、見やすく且つ触れやすく、及び上面に配置された物体がないディスプレイ上の他の場所に制御グラフィックスを表示するように構成される。
【0007】
本開示の1つ又は複数の実装形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載される。他の態様、利点、目的及び特徴は、図面と併せて以下の本明細書を検討することで明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】誘導クックトップを備えるカウンタートップの斜視図である。
図2】誘導クックトップの概略断面図である。
図3】誘導クックトップの概略側面図である。
図4A】誘導クックトップの概略側面図であり、セラミックカバーがセンサアレイから持ち上げられている状態を示す。
図4B図3Aに示される誘導クックトップの概略側面図であり、セラミックカバー及び電子機器ユニットが取り外されている状態を示す。
図5】誘導クックトップの概略上面図であり、クックトップの外周の周りの場所におけるセンサを示す。
図6A】誘導クックトップ上で使用されるフライパンの底面図である。
図6B図6Aに示されるセクションBにおけるフライパンの底のセクションの斜視図であり、底面に貼られたパッドを示す。
図7】フライパンの底面にパッドが貼られたフライパンの底面図である。
図8】フライパンの底面に異なるパッドが貼られたフライパンの底面図である。
図9】フライパンの底面に異なるパッドが貼られたフライパンの底面図である。
図10】制御ノブの上方斜視図である。
図11】制御ノブの底面図である。
図12】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具の一部の周りに表示された画像を示す。
図13】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具の周りの仮想境界を示す。
図14】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具の配置場所及び対応するグラフィカル制御画像の結果的な表示場所を示す。
図15】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具の異なる配置場所及び対応するグラフィカル制御画像の結果的な表示場所を示す。
図16】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具の異なる配置場所及び対応するグラフィカル制御画像の結果的な表示場所を示す。
図17A】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具の場所に対応する場所に表示されたグラフィカル制御画像を示す。
図17B】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具の場所に対応する場所に表示されたグラフィカル制御画像を示す。
図17C】誘導クックトップ上の検知されたフライパンの場所に対してグラフィカル制御画像を表示するプロセスのフローチャートである。
図18】誘導クックトップの概略上面図であり、層状構成で表示されたグラフィカル制御画像を示す。
図19】誘導クックトップの概略上面図であり、制御ノブと、制御ノブの隣に表示されたグラフィカル表現とを示す。
図20】誘導クックトップの概略上面図であり、層状構成で表示されたグラフィカル制御画像と、クックトップのディスプレイ表面から外れて位置する制御ノブとを示す。
図21】誘導クックトップの概略上面図であり、クックトップのディスプレイ表面の前方に位置する複数の制御ノブを示す。
図22】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具アイテムとは無関係のグラフィカルコンテンツを表示するために使用されるクックトップの大きい部分を示す。
図23】誘導クックトップの概略上面図であり、調理器具アイテムに関連するグラフィカルコンテンツを表示するために使用されるクックトップの大きい部分を示す。
図24】誘導クックトップの概略上面図であり、クックトップの上面に配置された複数の非調理器具物体を示す。
図25】誘導クックトップの概略上面図であり、非調理器具物体がクックトップの上面に配置されることに応答して非重複場所に表示されたグラフィカル制御画像を示す。
図26】本明細書で説明されるシステム及び方法を実装するために使用され得るコンピューティングデバイスの例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
様々な図面における同様の参照符号は、同様の要素を示す。別段の指定がない限り、100ずつ増える参照番号も同様の要素を示す。
【0010】
図1を参照すると、いくつかの実装形態では、誘導クックトップシステム10は、食料を準備及び調理するために使用されるキッチン環境12又は他のエリアに提供される。例えば、図1は、キッチン環境(例えば、キッチンアイランド)内のキャビネット16のカウンタートップ14に設置された誘導クックトップシステム10を示す。誘導クックトップシステム10は、光を放出し、且つクックトップ表面28にわたって延びる表示エリアを照明するように動作するディスプレイ要素(例えば、図2でディスプレイパネル24として示される)を含み得る。このディスプレイ要素は、ユーザインタフェースグラフィックス、メディアコンテンツ又は同様のものなどの様々なグラフィックスを環境内のユーザ又は他者に表示することができる。同様に図2に示されるように、誘導クックトップシステム10は、ディスプレイ要素の上に置かれた上部プレート18(例えば、透明ガラス及び/又はセラミックパネル)と、上部プレート18及びディスプレイ要素の下方に置かれた誘導コイル20(例えば、ソレノイドコイル)とを含む。上部プレート18は、調理のために調理器具アイテムが配置されるクックトップ表面を画定する。本明細書では、ディスプレイパネル24は、1つ又は複数の有機発光ダイオード(OLED)を使用して光を放出するOLEDディスプレイパネルである。さらなる例では、ディスプレイパネルは、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT LCD)パネル、発光ダイオードディスプレイ(LED)パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイパネル、量子ドットディスプレイ(QLED)パネル、エレクトロルミネセントディスプレイ(ELD)パネル又は同様のものであり得る。
【0011】
電源(図示せず)は、上部プレート18の上面で支持される調理器具物体22(例えば、フライパン、鍋又は同様のもの)と誘導結合して加熱することができる電磁場をもたらすために、高周波又は中周波電流などの交流電流を誘導コイル20に供給することができる。電磁場は、誘導コイル20の真上のエリアにおいて上部プレート18の上面を通して浸透し得る。電磁場は、上部プレート18上で支持される調理器具物体22の底部又はその近くに渦電流をもたらすように振動する。それにより、渦電流に対する調理器具物体22の抵抗によって調理器具物体22の抵抗加熱が生じる。従って、誘導加熱された調理器具物体22は、調理器具物体22内の中身を加熱して調理することができる。調理温度を調整するため、誘導コイル20に供給される電力(例えば、電流を通して)を調整することができる。
【0012】
調理器具物体22は、誘導コイル20と誘導結合して、調理器具物体22の範囲内の調理面に熱を導電拡散できるようにするために、少なくとも調理器具物体22のベースなどに鉄金属を含み得る。調理器具物体22は、鍋、フライパン、インダクションプレート、中華鍋及び同様のものなど、様々なタイプの調理容器も含み得る。調理器具物体22は、基本的な調理器具なしで使用されるように構成される、金属製の食品包装などの製品包装であり得ることも企図される。さらに、調理器具物体22は、誘導コイル20と誘導結合し、誘導結合を介してデータ又は電力を伝達するように構成された電気デバイスであり得ることが企図される。そのような電気デバイスは、トースター若しくはブレンダーなどの小型のキッチン機器、電線を介して給電される他のデバイスにプラグインするためのレセプタクルユニット又は携帯電話などの他のパーソナル電子デバイスを含み得る。
【0013】
誘導コイル20は、「C」の各端部が上部プレート18に隣接するC型コイルから、より伝統的なパンケーキコイルに及ぶ様々な形状又は構成のソレノイドコイルを指し得る。誘導コイル20は、上部プレート18の下方の単一のコイル又は複数のコイル(例えば、コイルのアレイ)を指し得る。いくつかの構成では、コイル20の構成及び/又は構造により、コイル20によって発生する交流磁場の、ディスプレイ要素に対する結合効果の緩和が補助され得る。ディスプレイ要素(例えば、ディスプレイパネル24)に対してC型ソレノイドコイルを適切に方向付けることにより、電気的干渉を最も受けやすいものであり得るディスプレイ(例えば、ディスプレイのバックプレーン)の金属線又は導電線は、磁力線又は磁束に平行に又は概ね平行に位置合わせされる。加えて又は代替として、電気的干渉を受けにくいか又は最も受けにくいものとして特定されるディスプレイ(例えば、ディスプレイのバックプレーン)の金属線又は導電線は、磁力線に直交するように位置合わせすることができる。
【0014】
いくつかの例では、上部プレート18又はその層は、光学的透明度に一般に影響を及ぼすことなく光透過率を低減するために、着色ガラス又はガラスに貼られたフィルムなどの半透明又は減光効果を含み得る。これは、上部プレートセラミックにデッドフロントの外見を与えることを指し得る。それにより、ディスプレイの電源が入っていないとき、クックトップ表面は、黒く見え、ディスプレイは、暗い上部プレートを通して見えるほど十分な強度の光を透過するように構成される。そのような暗い外観は、いくつかの事例では、誘導コイルの操作によってもたらされ得る、ディスプレイにおける潜在的なアーチファクトの出現を減らすこともできる。同様に又は代替として、使用中、クックトップのデッドフロントとしての役割を果たす場合、より望ましい外観を提供するために、防幻又は反射防止フィルム又はコーティングを上部プレートに施すことができる。
【0015】
図2にさらに示されるように、いくつかの例では、誘導クックトップシステム10は、カバー又は上部プレート18とディスプレイパネル24との間に1つ又は複数の放熱層26(例えば、断熱材又は空隙)を含み得る。放散層26は、熱絶縁体としての役割を果たし得る。それにより、クックトップ表面28で生成された熱(例えば、調理器具物体22を介して)は、クックトップシステム10の動作中に放散し、ディスプレイパネル24の誤動作及び/又は故障を防ぐうえで役立つ。放散層26は、放散層26がクックトップ表面28の真下にあるとき、ディスプレイ24の画質のぼやけ又は歪みを防ぐための透明特性(例えば、光学的透明度)も有し得る。ディスプレイパネル24とコイル20との間又は調理器具物体22とクックトップ表面28との間に放熱層30(例えば、断熱材又は空隙)を提供することもできる(例えば、図6A、6Bに示されるように、調理器具の底にパッド32が置かれ、調理器具の底面とクックトップ表面との間に空隙が形成される)。ギャップが空気又は流体で満たされる例では、空気又は流体を循環させて放熱を支援することができる。放散層の所望の厚さは、そのスペースで使用される絶縁のタイプ及び/又は密度に依存し得る。所望の厚さは、クックトップシステムの動作中、誘導結合を妨げることなく、電気コンポーネント(例えば、ディスプレイパネル24)の寿命を維持するために十分な冷却の利点を提供するように構成され得る。
【0016】
図2に示されるように、いくつかの例では、誘導クックトップ10は、制御システム回路構成などの制御システム34を含む。制御システム34は、センサシステム36からの入力を検出又は受信し、それらの入力に関連する処理タスクを実行するように構成される。いくつかの構成では、制御システム34は、コイル層20、ディスプレイ24及び/又はセンサシステム36と結合されるか又は通信する。例えば、制御システム34は、これらの要素のインタフェースに物理的に配線され得るか、又はこれらの要素と無線通信し得る。いくつかの構成では、制御システム34は、互いに直接又は間接的に電子通信する2つ以上のコントローラを含む。ここで、各コントローラは、システム10の何らかの部分を制御するために個別に動作するか又は互いに通信し得る。例えば、ディスプレイ24、コイル層20及び/又はセンサシステム36の各々は、制御システム34を集合的に形成するそれ自体のコンポーネントコントローラを含み得る。例えば、実装される通信プロトコル又は通信される情報/データのタイプに応じて、システム10全体を通して異なるタイプのコントローラを使用することができる。さらなる代替形態では、各コンポーネントコントローラは、中央コントローラと通信することができる。コンポーネントコントローラ及び中央コントローラの集合体は、制御システム34を集合的に構成する。
【0017】
ディスプレイパネル24の動作に関して、制御システム34は、情報を生成して、誘導コイル20と誘導結合される調理器具物体22との界面を形成する上面の1つ又は複数の調理エリアを含むクックトップ表面28に表示するなど、ディスプレイパネル24を制御するように構成される。制御システム34は、調理器具物体22と誘導結合する誘導コイル20の動作前、動作中又は動作後、ディスプレイパネル24によって表示される情報を生成して制御することができる。本明細書でさらに説明されるように、ディスプレイパネル24によって表示される情報のいくつかの例は、クックトップの動作情報、調理ゾーン若しくは制御インタフェースの概要、制御インタフェース画像、メディアウインドウ若しくは情報又はブランディング若しくは広告ウインドウ若しくは情報並びに他の考えられる画像及びグラフィックスを含む。
【0018】
ディスプレイ24の制御に加えて、制御システム34は、コイル層20(例えば、単一のコイル又はコイルのアレイ)を制御するように構成される。ここで、制御システム34は、コイル20の作動、停止又は動作上の特性の調整を行う(例えば、1つ又は複数のコイル20の誘導加熱電力を調節する)ために、コイル層20の1つ又は複数のコイル(例えば、コイル20a、20b)に電力(例えば、電圧又は電流の形態)を供給することができる。制御システム34は、クックトップ表面上の物体の存在及びそのタイプを示し得るコイルにおける抵抗を示す、コイル層20からの信号を受信することもできる。
【0019】
一般的に言えば、センサシステム36は、ディスプレイ24及び/又はコイル層20などの要素を制御するために、クックトップシステム10と関連付けられた多様な入力を受信又は検出し、これらの入力を制御システム34に伝えるように構成することができる。入力は、センサシステム36によって検出されるように説明されるが、これらの入力を直接又はセンサシステム36とは無関係に受信/検出するように制御システム34、ディスプレイ24及び/又はコイル層20を構成することもできる。代わりに、制御システム34、ディスプレイ24及び/又はコイル層20は、センサシステム36の構成要素を構成することもできる。これらの入力の一部は、タッチ入力若しくは他の接触ベースの入力などのユーザからの直接入力、又はユーザと関連付けられた物体によってチャネリングされ、且つ/若しくは伝えられる入力などのユーザからの間接入力を含む。例えば、センサシステム36は、キーボード、マウス、スタイラス、遠隔コントロール(例えば、図10のノブ)、マイク、カメラ、画像スキャナなど、ディスプレイ24及び/又はシステム10と関連付けられた周辺機器から入力を受信するように構成される。これらの周辺機器は、直接又はルータ、ハブなどの1つ若しくは複数のゲートウェイデバイスを通して間接的に、有線又は無線プロトコル(例えば、Bluetooth、近距離無線通信、RFIDなどの無線周波数(RF)、WiFiなど)を使用することができる。いくつかの例では、センサシステム36は、クックトップ表面28上の若しくはクックトップ表面28に隣接する(例えば、クックトップ表面28の周囲の空間領域内のセンサシステム36の範囲の)物体(例えば、調理器具物体22)の存在又はそのような物体と関連付けられた特性(例えば、温度、位置、向きなど)を識別するセンサからの間接入力を受信する。
【0020】
いくつかの例では、ディスプレイ24(例えば、制御システム34を介する)は、クックトップシステム10とのインタラクションから入力を受信するように構成される。例えば、ディスプレイ24は、クックトップシステム10のクックトップ表面28における、システム10のユーザによる又はユーザと関連付けられた物体からのインタラクションに対応する入力を受信することができる。これらの入力に基づいて、ディスプレイ24(例えば、制御システム34を介する)は、コンテンツ又はコンテンツ情報を生成し、ユーザがクックトップ表面28において見るために、生成されたコンテンツ又は情報をディスプレイ24に表示するように構成される。換言すれば、ディスプレイ24は、画像、マルチメディア、インジケータ又は同様のものの形態のコンテンツの生成、コンテンツの修正、コンテンツの除去を行うユーザインタフェースとして機能し得る。
【0021】
図3に示されるように、センサアレイ140を含むセンサシステム36を有するクックトップシステム110のアセンブリ構造体の例が提供される。センサアレイ140は、調理器具を支持するように設計された透明又は半透明材料で作られた2つの層(例えば、セラミックプレート118a、118b)間に位置する。上部プレート118a及び底部プレート118bは、同じ又は異なる材料又は厚さであり得る。上部プレート118aは、耐スクラッチ性を改善するか又は洗浄を補助するための表面処置又はコーティングを含み得る。底部プレート118bは、構造上のさらなる支持をクックトップ110に提供する支持プレートであり得る。センサアレイ140は、インジウムスズ酸化物(ITO)又はポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)材料で作られ得る。いくつかの例では、センサアレイ140は、周波数応答タッチセンサなどのタッチセンサアレイであり得る。いくつかの例では、センサアレイ140は、温度センサ又は温度センサのアレイであり得るか又はそれを含み得る。従って、センサアレイ140は、周波数応答タッチセンサと呼ばれることがあり、静電容量センサ、抵抗センサ、表面弾性波(SAW)圧力センサ、赤外線(IR)センサ及び同様のものを含む。空隙126は、ディスプレイ124と下部透明材料118bとの間に位置する。空隙126では、ディスプレイ124を、その最大動作温度を下回る温度に維持するために空気が循環される。センサアレイ140は、循環空気がセンサアレイ140を冷却しないように、透明又は半透明材料で作られた層間に位置し得る。それにより、センサアレイ140は、透明又は半透明材料のより正確な温度を測定することができ、それによりクックトップ表面128の表面温度のより正確な推定を提供する。電子機器ユニット120は、ディスプレイ、誘導コイルのアレイを含む誘導層及び制御システムを収容する密閉型アセンブリであり得る。密閉型電子機器ユニットは、ディスプレイ及び制御システム電子機器への熱暴露を低減するためのヒートシンク又は熱交換器を含み得るか又はそれと接触し得る。加えて、ロードセル129又は他の重量若しくは力測定センサは、ロードセル129がロードセルのアレイ又は重量若しくは力測定センサを含む場合を含めて、クックトップ及びクックトップ上に配置された物体の重量を測定するために、アセンブリの下方に位置し得る。重量測定値からクックトップアセンブリの既知の重量を減じることにより、システムは、クックトップ上に配置された物体の総重量を決定することができる。経時的な変化を測定することにより、システムは、複数の物体が存在するときに個々の物体の重量を決定することができる。
【0022】
図4Aに示されるように、クックトップシステム210のアセンブリ構造体の例は、カバー層の交換及び修理又は交換のためのセンサアレイ240へのアクセスが可能になるようになど、分離可能な透明又は半透明材料で作られた2つの層(例えば、セラミックプレート218a、218b)を有する。ディスプレイ224、下部透明材料218b及びセンサアレイ240は、密閉型ディスプレイユニット241として単一のユニットにまとめて構築される。例えば、図4Bに示されるように、密閉型ディスプレイユニット241は、電子機器ユニットから取り外される。カバー(例えば、セラミックプレート218a)は、センサアレイ240から取り外される。この密閉型エアチャンバ242は、粉塵及び異質物質がディスプレイ224の上部に堆積せず、従ってシステム210の視覚性能に悪影響が及ばないようにするものである。加えて、これは、トップカバー218a及び誘導アセンブリ248を含むものとして示される電子機器ユニット246などの他の電子機器とは別個に、ディスプレイ224及び密閉型エアチャンバ242を収容する密閉型ディスプレイユニット241を交換することを可能にする。
【0023】
密閉型ディスプレイユニット241は、密閉型エアチャンバ242から熱を除去できるようにするための熱交換器244を備えた密閉型エアチャンバ242などの密閉型放熱層を有する。密閉型エアチャンバ242は、透明な上部材料218b、ディスプレイ224及び追加の固体材料で形成され得るか、又は透明材料218b及びディスプレイ224を含むコンポーネントをすべて囲む透明材料から構築され得る。密閉型エアチャンバ242は、空気又はシステム210に存在するガラス/透明材料と同様の光学屈折率を有する循環空気、ガス又は液体を使用することができる。本明細書では、空気又はガラス/透明材料と同様の光学屈折率という記載は、密閉型ディスプレイユニットの外部からの歪みが生じることなく、ディスプレイ224で生成されるグラフィックスが読み取れる状態のままであることを意味する。熱交換器244は、熱を除去するために二次空気又は液体クーラントを使用し得るか、又は伝達された熱を、対流及び伝導を通して密閉型チャンバから周囲環境に除去することができるヒートシンクであり得る。密閉型ディスプレイユニット241内で内部空気又は液体クーラントを循環させるために、内部ファン又はポンプを配設することができる。ヒートシンクにわたって外気を循環させるために、外部ファン(図示せず)を配設することができる。重量測定センサは、図3に示されるように、アセンブリの下方に組み込まれ得るか、又はカバーガラス/セラミック218aの層とその下方の構造との間の例えばセンサアレイ240などのセンサアレイに組み込まれ得る。
【0024】
図5に示されるように、クックトップシステム310は、クックトップ表面328の外周の周りに位置する一連のセンサ348を使用することができる。センサ348は、センサの見通し線において物体(例えば、調理器具物体322a、322b)までの距離を測定することができる。例えば、センサ348は、距離と同様に又はその代替として物体温度を測定することができる水平赤外線センサであり得る。センサは、いくつかの例では、LIDARセンサ、ミリ波レーダセンサ、他の適用可能なセンサ技術又はそれらの組合せであり得る。加えて、これらのセンサは、センサのソリッドステートアレイであり得るか、回転センサを使用し得るか、又はセンサのグリッドを使用し得る。各センサは、距離及び温度を測定し得る。代わりに、別個のアレイによる距離及び温度検知が使用され得る。このアレイは、クックトップ上に配置された物体の存在及び距離を検出するために使用することができる。アレイ状の複数のセンサからの距離情報を組み合わせると、ディスプレイに触れる物体の場所及びサイズを決定することができる。この物体は、多くの赤外線センサの見通し線と交差する大きい直径を有する調理器具であり得るか、又は制御面に触れるために使用される1本の指であり得、この場合、2つのセンサのみが指の存在を検出する。加えて、赤外線センサのアレイが温度を測定できる場合、このシステムは、調理器具の温度制御及びフィードバックを含むクックトップの加熱サイクル、空の調理器具が加熱されるなどの安全性制限並びに取り除いたときに表面が高温のままであるガラス又はアルミニウム製の調理器具などの非誘導加熱性の物体の存在及び特性を制御するために使用することができる。
【0025】
いくつかの例では、誘導クックトップシステムは、誘導加熱コイルとクックトップの上面との間で使用されるディスプレイを有する。クックトップの制御及び使いやすさを向上させるため、ディスプレイと共にタッチコントロールパネルを使用することができる。いくつかの事例では、ディスプレイは、誘導コイルセットの全体を覆い、表示部分全体にわたってタッチコントロールを組み込む。クックトップ全体にタッチコントロールを組み込むことにより、クックトップ上のあらゆる箇所でグラフィックス及びコントロールを使用できるようにすることにより、調理面全体の柔軟性が増す。周波数応答タッチセンサは、静電容量センサ、抵抗センサ、表面弾性波(SAW)圧力センサ、赤外線(IR)センサ及び同様のものを含み得る。例えば、タッチコントロールは、空気と異なる比誘電率を有する材料の存在を検出するために、透明又は透明に近い導体がアレイ状で使用される周波数応答タッチシステムを使用することができる。この導体のアレイは、一般に、ディスプレイと上面との間に位置する。別の例では、クックトップは、薄層として主要な調理面の上部に位置するタッチセンサアレイを使用することができる。さらなる別の例では、このタッチコントロールシステムは、超音波トランスデューサ及びセンサを上面の構造体に組み込んだ表面弾性波(SAW)を使用することができる。さらなる例では、ディスプレイ及び/又はタッチコントロールは、誘導加熱コイルを含むエリアの一部分のみを覆うか又はそれに重なり得る。
【0026】
誘導クックトップの一部分のみを覆うタッチコントロールを使用することにより、システムは、ユーザが、クックトップ表面のエリアの、調理器具が配置される場所又は調理器具が配置されたままになっている場所の近くに触れる必要がなくなるようにし得る。しかし、ディスプレイを調理面に統合し、タッチコントロールを提供する場合、温度リスクをもたらし得るエリアでユーザがディスプレイのタッチコントロール要素の使用を試みる可能性が高まる。本開示は、ユーザの安全性を高めるために、クックトップ上に配置された物体を認識し、グラフィカルコンテンツを整理するための追加の解決策を提供する。
【0027】
いくつかの例では、熱を適切に放散させるため、ディスプレイパネルは、クックトップ表面から分離して、十分な絶縁のためのスペースを提供し、クックトップ表面上に載せた高温物体(例えば、調理器具物体22)がクックトップ表面及び下層のディスプレイを加熱しないようにし得る。いくつかの例では、ディスプレイとクックトップ表面との間の放散層に加えて又はその代替として、放散層は、クックトップ表面と調理器具物体22との間に置かれる。図6A及び6Bに示されるように、この放散層は、フライパンなどの調理器具物体22の底面に置かれる絶縁パッド32によって提供される。例えば、パッド32は、クックトップ表面との界面を形成するための耐スクラッチ性材料又は耐衝撃性材料を含み得る。例えば、これらのパッドは、シリコーン、セラミック、高温ポリマー又は他の非導電材料であり得る。調理器具物体22とクックトップ表面28との間に放熱層を有することにより、放散層は、クックトップ表面の導電加熱を低減することができる。
【0028】
図7~9に示されるように、調理器具22の周縁に近接するものなど、調理器具22の底に設置された多くの熱絶縁パッド32a、32b、32cを有する調理器具のさらなる例が示されている。パッド32a、32b、32cは、幾何学的形状又はパターンとして形成することができ、調理器具の外周の近くに位置し得る。クックトップシステムのタッチセンサは、パッド32a、32b、32cの場所及び形状を識別することができ、それにより調理器具22の一意識別が可能になる。これは、関連調理器具22を区別するためなど、センサシステムが区別できる幾何学的形状(例えば、正方形、三角形、円又は複数の辺、頂点若しくはローブを有する不規則な形状)を使用して行うことができる。加えて、調理器具の外周の近くのパッド32a、32b、32cの場所は、調理器具22のサイズに関する情報を提供することができる。この情報は、誘導送電コントロールに調理器具22の場所を知らせるために使用することができる。調理器具22の電力及び加熱パラメータは、パッド32a、32b、32cのジオメトリ及びパターンによって提供される一意識別子を使用してメモリに格納され得る。加えて、調理器具サイズ及び場所情報は、ディスプレイ上で使用されるグラフィックスのサイズ及び場所を制御するために使用され得る。外周グラフィックスのセットは、調理器具22の場所及び送電を示すために使用され得る。代わりに、パッド32a、32b、32cは、調理器具22についての情報を符号化するために、一次元(線形)、二次元(X-Y)又は放射パターンなど、調理器具22の底面全体にわたってパターンで使用され得る。パッド32a、32b、32cをパターンで使用するとき、パッド32a、32b、32cは、表面に載せたときに調理器具22が傾かないか又は不安定にならないことを保証するために、十分に放射相称になるように配置しなければならない。例えば、パッド32a、32b、32cは、円形の調理器具22において60度を超える間隔で配置すべきではなく、調理器具22の外半径の25%以内に配置すべきである。これらのパッドは、クックトップから取り除かれた時点において、伝導によって調理器具からその下方の調理面又はそれを載せた表面への熱伝達を低減する熱分離層として使用することもできる。これらの実施形態では、周波数応答タッチセンサは、調理面上又は調理面の下方に位置しなければならず、静電容量、抵抗、SAW、IR又は他の公知のセンサなどの多くのセンサ技術を利用することができる。
【0029】
加熱可能な要素と共に調理面内において静電容量ベースのタッチセンサを使用するとき、ユーザは、鉄金属製の調理器具などの金属物体を調理面に配置する場合が多い。この鉄金属により、センサの上方に発生した電場に影響が及ぶことにより、静電容量検知システムは、その検知能力がかなり変わり得る。これにより、タッチセンサが悪影響を受けるか若しくは物体の検出を妨げられるか、又は物体の輪郭を決定するためのセンサの分解能が制限され得る。静電容量タッチシステムに加えて、誘導コイルを定期的にスキャンすることにより、誘導システムは、鉄金属アイテムの存在を検出し、その場所を静電容量タッチシステムに伝えることができる。静電容量タッチシステム(又は他の任意の周波数応答タッチセンサシステム)は、この情報を使用して、鉄金属物体の存在を考慮するためにその検知特性を再調整するか又は変えることができる。
【0030】
図10を参照すると、クックトップシステムでは、取り外し可能に位置決め可能な制御ノブ50を使用することができる。さらなる情報を調理面に伝えるために、図11に示されるようなものなど、ノブ50の底面の下側特徴部が利用される。ノブ50は、下側部分54に対して中心軸の周りを回転する上側可動部分52を含み、上側可動部分52が動作又は回転すると、下側部分54は、表面(例えば、クックトップ表面)上の固定位置で静止するように構成される。代替形態の1つでは、上側部分又は上部は、下側部分又は底部に対して回転可能且つ変位可能である。すなわち、ボタンのように上部52を押すのと同様に、上部52は、底部54に向かって変位し得る。可動制御ノブ50がクックトップ上に配置されるとき、いくつかの例では、図11に示されるものなど、底面は、ノブの底面を検知するクックトップタッチセンサアレイに伝えるために、パッドのアレイの全体的なサイズと共に使用されるパッド56a、56bのパターンを含み得る。加えて、クックトップは、ノブの移動又は回転を検出し、且つパッドの場所の変化を検出することができる。この例では、底面特徴部は、プラスチック、金属、セラミック、ガラス又はタッチコントロール面によって容易に検出可能な任意の他の材料であり得る。例えば、非鉄金属は、静電容量センサによって発生する電場に最も大きい影響を及ぼすため、静電容量タッチスクリーンによって最も容易に検出することができる。代わりに、ガラス又はセラミックなどの硬質材料は、抵抗タッチセンサアレイに対するフィードバックを増加させ得る。
【0031】
クックトップ上で検知されたノブ又は他の物体をスライドすると、そのスライドが検出され、システムを制御するために使用され得る。例えば、クックトップ上に目に見える電力スケールが表示され得る。スケールの軸に沿った物体のスライド運動によって電力が増減し得る。メニューコントロール、タイマー又は他の形態のユーザ入力などの追加の機能は、この検出されたスライド運動を通して決定することができる。回転情報は、タッチコントロールによって検出し、メニュー選択の変更、調理電力の制御又は制御システムへの他の形態の入力及びフィードバックなど、クックトップを制御するために使用することができる。加えて、ノブは、複数の下側接点を有し得る。図11から分かるように、パッドの外アレイAは、ノブ識別パターンとして使用することができる。パッドアレイBは、クックトップに回転情報を伝えるために使用することができる。ユーザがノブを回転させると、パッドアレイAは、固定場所にとどまるが、パッドアレイBは、回転する。加えて、制御ノブ上にボタンが位置し得、ユーザがボタンを押した時点でパッドCなどの追加のパッドが調理面と接触する。代わりに、上部が底部に対して変位可能である場合、パッドアレイAは、クックトップ表面と接触し、センサアレイによって検知されるが、パッドアレイBは、クックトップ表面と接触せず、センサアレイによって検知されない。上部を底部に向かって表示することにより、パッドアレイAは、パッドアレイBと同一平面になる。それにより、パッドアレイA、Bの両方は、クックトップ表面と接触し、センサアレイによって検知される。このボタンは、二次的なユーザ操作なしで「オン」及び「オフ」のバイナリ検出をもたらすように、バネ仕掛けであり得るか又は他の機構を使用し得る。
【0032】
さらに、クックトップ上で検知されたノブ又は他の物体は、クックトップ表面から意図的に取り除かれたとき、システムに入力を提供することができる。例えば、システムは、ノブが取り除かれたことに応答して、システムへの電力を変えるか、異なるユーザインタフェースを表示するか、又は異なる制御セットを認識することができる。例えば、ノブが取り除かれると、システムは、安全対策として動作させるために、閾値温度を下回るようになど、誘導コイルへの電力供給を止めるか又は実質的に低減するように構成することができる。そのような安全機構は、加熱した調理器具の中身がクックトップ上に溢れ出るか又はふきこぼれた状況で用いられ得る。ノブを取り除くと、それは、関連する調理器具の加熱を停止するための入力として認識される。別の例として、ノブを取り除くことにより、クックトップの所望の場所にノブを戻すようにユーザに促す新しい表示など、異なるユーザインタフェース画像も表示され得る。さらなる例として、ノブを取り除くことにより、ディスプレイは、タッチ対応グラフィックスを有するユーザインタフェースを生成し、センサアレイは、タッチ対応グラフィックスに対応するクックトップ上のエリアをモニタし得る。
【0033】
代わりに、調理器具アイテムが、アイテムの下側に位置する識別パッドを有さないなどの場合、システムは、クックトップ上に先に配置された可能性があるフライパンを識別するために、表面の近くのセンサアレイから利用可能であるとき、温度情報と組み合わせて、物体の縁部を見つけるためのそのタッチスクリーン又は誘導アレイ能力を使用して、調理器具アイテムのサイズに関する情報を使用することができる。例えば、調理サイクル中、識別パッドのない調理器具をクックトップから手に取り、クックトップ上の新しい場所に戻した場合、システムは、タッチスクリーンセンサを使用して調理器具のサイズ及び形状を決定し、その温度センサアレイからの温度情報を使用してアイテムの温度を決定することができる。アイテムのサイズ及び温度が、その前にシステムから取り除かれたアイテムの特性と一致する場合、システムは、アイテムが同じアイテムであると想定することができる。システムは、取り除かれているアイテムの温度を経時的に計算することにより、この能力をさらに強化することができる。クックトップから取り除かれている時間が長いほど、アイテムの温度が下がる。この計算では、所定の印加電力量に対する温度の経時的な変化など、調理器具の加熱中に記録された熱特性が使用され得る。システムは、時間の経過に伴うアイテムの冷却速度を計算するために、物体サイズ及び/又は重量を使用することもできる。システムは、別個のタッチスクリーンセンサ及び温度センサを使用し得るか、又はシステムは、両方のセンサを1つのセンサアレイに組み込み得る。
【0034】
クックトップ10は、そのような特徴部を有する専用の可動制御ノブを使用し得るか、又は説明されるように底面パッドを使用する他の物体に回転制御能力を加えることによって仮想制御ノブを作成し得る。この例では、クックトップは、調理器具22の回転を検出し、この回転運動を使用して調理器具22に印加される電力量を増減させることができる。この実施形態では、ユーザは、クックトップ10と調理器具22との間の接触を維持しながら、調理面28上の調理器具22を回転させ、クックトップ10がその回転を検出できるようにする。ユーザが印加電力を変えることなく調理器具22を回転させることを望む場合、ユーザは、調理器具22を手に取り、それを回転させ、次いでそれを元の場所に戻すことができる。この事例では、クックトップ10は、同一の調理器具22が元の場所に戻されており、回転されている場合があるが、調理器具22が取り除かれたことを検出するために回転制御調整を適用しない。
【0035】
多目的な調理面及び表示面を可能にするために、誘導コイルアレイの上にタッチスクリーンディスプレイを組み込むことについてさらに言及すると、物体がグラフィックスの描写を覆うか又は遮ることのないようにグラフィカルコンテンツを表示できるように、グラフィックス及びタッチコントロールにスペースを設けることが望ましい。加えて、ユーザが高温表面に触れるようにシステムが指示しないようにするため、タッチコントロールを安全に配置することが望ましい。
【0036】
図12に示されるように、調理面28上に2つの調理器具40、42が示されている。調理器具40、42の下及び周りには、送られる電力のグラフィカル表現が示されている。例えば、炎のグラフィックス44をガスバーナーに似せて表示することができる。代わりに、送電に関する点灯リング、放射状レベルインジケータ46又は他のグラフィカル表現を使用することができる。電力のグラフィカル表現を適切なサイズにするため、調理器具アイテムの輪郭ができる限り正確に決定される。これは、調理器具アイテムに関するユーザ入力情報、識別パッドを含み得る調理器具との接触からのタッチスクリーン入力及び誘導システムからのフィードバックの任意の組合せを使用して行うことができる。各コイルと調理器具アイテムとの結合を決定するために、電気フィードバックと併せてコイルのアレイが使用される。調理器具アイテム40、42の周りのグラフィックス44、46のサイズを最適化することにより、クックトップ10は、グラフィックス44、46が調理器具アイテム40、42によって覆われないようにすると同時に、他の調理器具アイテムを近くに配置できなくなるほどグラフィックスが大きくならないことを保証し得る。アイテムが誘導コイルの上に最適に配置されない場合、調理器具アイテムがわずかにオフセットされるようにグラフィックスを修正し、より最適な場所に調理器具アイテムを移動させるようにユーザに勧めることもできる。
【0037】
グラフィカルコンテンツは、調理器具アイテムの場所、電力レベル、温度及び移動に対する動的応答を有し得る。例えば、調理器具アイテムを横方向にスライドすると、ガス炎又は焚き火のグラフィカル表現は、フライパンの移動と同じ方向における炎にわたる空気の移動をシミュレーションし得る。このシミュレーションされた空気の移動は、調理器具アイテムを移動させた速度に比例し得る。別の例では、炎又は熱のグラフィカル表現を有するエリアに調理器具アイテムを設定すると、これらのエリアは、調理器具アイテムの配置による圧縮、拡散又は影響が表れるようにすることによって応答し得る。
【0038】
図13を参照すると、調理器具42の周りに禁止ゾーン48が作成される。この例では、クックトップ10は、グラフィカルタッチコントロールを作成するための最小限の安全な距離を維持するために、調理器具の周りに固定サイズの禁止ゾーン48を作成することができる。代わりに、クックトップ10は、調理器具のサイズ及びタイプ、熱絶縁パッドの存在、送られるか若しくは以前に送られた電力量、他の調理器具の存在又はそれらの任意の組合せに基づいて、禁止ゾーン48のサイズを動的に調整することができる。クックトップ10は、送られる電力及びその時間に基づいて、調理器具42の温度を推定し、調理器具からの距離に基づくセラミック-ガラスなどの表面の材料の熱伝導率に基づいて推定表面温度を計算することができる。この計算は、周囲環境温度を測定し、他の近くの調理器具からの追加の熱を組み込むことによってさらに強化することができる。代わりに、ガラス表面又は表面下の温度をセンサアレイによって直接測定することができる。
【0039】
禁止ゾーン48に加えて、制御システム34は、追加の禁止ゾーン50を決定することができる。この第2の禁止ゾーン50は、別の物体がこの禁止ゾーン50内に配置されるとシステム性能が劣化し得るエリアである。例えば、2つの調理器具アイテム40、42が互いに近すぎる位置にある場合、調理器具は、両方のアイテムに近い誘導コイルに結合され、それによりシステムによる電力制御が予測しにくくなり得る。ユーザが配置禁止ゾーン50内に調理器具又は他のアイテムを配置することを阻止するため、この禁止ゾーン50に合わせてグラフィカルコンテンツ44を拡大することができる。例えば、1つの調理器具40の下に仮想ガス炎又は焚き火を表示することができる。そのグラフィカル画像は、調理器具アイテム40の周縁から2インチはみ出した状態である。それにより、このゾーン50が主要な調理器具40に対して使用され、このゾーン50内に他のアイテムを配置すべきではないことをユーザに示すことができる。
【0040】
引き続き図13を参照すると、システムは、タッチ禁止ゾーン52を決定することができる。タッチ禁止ゾーン52は、ユーザがタッチコントロール機能の使用を試みる場合、クックトップ10への放熱の可能性がユーザに不快感又は傷害を与えるリスクを提示するエリアである。タッチ禁止ゾーン52は、配置禁止ゾーン50より大きく示されている。しかし、これは、限定を意図するものではなく、タッチ禁止ゾーン52が配置禁止ゾーン50と同じサイズであるか又はそれより小さい他の代替形態も企図される。タッチ禁止ゾーン52は、調理器具アイテム40の周縁の外側のタッチコントロール機能性を無効化することができる。クックトップ10は、タッチ禁止ゾーン52の境界として又はタッチ禁止ゾーン52のエリア全体の照明として、グラフィカル図をディスプレイ24上に生成するように構成することができる。
【0041】
図14に示されるように、関連調理器具に対するメニュー情報及びユーザ入力コントロールは、ディスプレイ24によって生成され、クックトップ表面28上で見ることができる。この例では、調理器具40、42についての情報は、グラフィックス54、56の上部に向かって提示される。ユーザタッチコントロール58、60は、熱源である調理器具から最も離れた底部に提示される。2つのユーザタッチコントロール58、60が示されている。しかし、これは、限定を意図するものではない。例えば、ユーザタッチコントロール58、60は、温度増加コントロール及び温度減少コントロールのそれぞれを含み得る。温度値を段階的にトグルするための単一のユーザコントロール又は加熱動作をオン/オフにトグルするため、温度を調整するため、タイマー持続時間を調整するためなどの3つ以上のユーザコントロールを含めて、他の代替のコントロール配置も本開示の範囲内であることが企図される。図で方向付けられるように、底部とは、ユーザアクセスのために近縁部であることが企図される。それにより、ユーザは、上縁部に手が届くようにするために、クックトップ10の表面28にわたって手を伸ばす必要がある。
【0042】
図15は、調理器具40、42がユニットの前方の近くに位置するとき、高温となり得るエリアを避け、且つユーザが高温の調理器具40、42の上に手を伸ばす必要がなくなるように、情報グラフィックス54、56及びタッチコントロール58、60が側方に移動されること以外、図14と同じメニュー情報グラフィックス54、56を示す。図16は、2つの調理器具40、42がクックトップ10上に位置し、グラフィックス54、56及びタッチコントロール58、60を配置するために調理器具40と調理器具42との間に十分なスペースが設けられた複数のフライパンの実施形態の例を示す。この例では、クックトップ10は、ユーザが奥の調理器具40のためのタッチコントロール58を使用するために前方の調理器具の上に手を伸ばす必要がなくなるように、奥の調理器具40のためのコントロール58、60を調理器具40の側方に配置する。加えて、クックトップ10は、ユーザがコントロール58、60にアクセスしている間に高熱にさらされる可能性を最小限に抑えるために、グラフィックス54、56の、調理器具アイテム40、42から最も遠い方の側にコントロール58、60を配置することができる。
【0043】
図17Aを参照すると、3つの調理器具40、42、62がクックトップ10上に位置することを示す、複数のフライパンの実施形態の例が提供されている。この例では、奥の調理器具アイテム40の前方及び隣には、グラフィックス54を位置付けるための十分なスペースがある。しかし、クックトップ10の前方の調理器具アイテム42、62と共に、調理器具40の前方のグラフィックス54の存在により、クックトップ10は、奥の調理器具アイテム40に対する調理器具情報グラフィックス54を、その調理器具アイテムから水平方向に且つその前方に調理器具42、62を有さない列に位置付ける。これらの列は、調理器具の背後に、調理器具アイテムの特性によって画定される幅で作成される。例えば、列は、調理器具アイテムの想定直径より25%広い幅で作成され得る。代わりに、列は、調理器具アイテムの既知の高さ及び/又は調理器具アイテムに送られる電力に基づいて動的に増減され得る。例えば、低い電力が送られる平らなフライパンの場合、ユーザにとって平らなアイテムの上を見て、その周りに手を伸ばすことは容易であるため、調理器具アイテムと同じ幅の列が作成され得る。調理器具アイテムが、高さのある大きいストックポットであり、ユーザにとってストックポットの上を見ること及び/又はその周りに手を伸ばすことが難しい場合、列は、調理器具アイテムの直径の50%までの増分を加えることができる。これらの列は、グラフィックスを位置付けるために使用される。グラフィックス及び/又はタッチコントロールは、調理器具アイテムがユーザとグラフィックスとの間に位置付けられる列に配置されない。
【0044】
図17Bは、グラフィックス54、56、64及びコントロール58、60、66を位置付けるために使用される禁止ゾーン50、52を示す。ユーザが高温の調理器具アイテム40、42、62の上に手を伸ばさなくてもよいように、グラフィックス54、56、64及びタッチコントロール58、60、66を位置合わせするために、図17Aからの列が使用される。アイテムを互いに近づけすぎないようにし、且つタッチコントロールが表面温度の高いエリアに近づきすぎないようにするために、グラフィカル及びタッチ禁止ゾーン50、52が使用され、1つの調理器具40から放射状に延びる。
【0045】
例として、図17Cには、クックトップ10の制御システム34によって実行可能である、調理器具に関連するグラフィカルコンテンツを配置するための方法70が示されている。最初に、方法70は、ステップ72におけるクックトップ上の最前方の調理器具アイテムを検知することから始まる。最前方は、クックトップにアクセスするための予想されるユーザ位置に最も近いものとして決定される。次のステップ74では、制御システムは、調理器具アイテムの前方にグラフィックス及びタッチコントロールのための十分なスペースがあるかどうかを決定する。調理器具アイテムの前方に十分なスペースがある場合、クックトップ10は、ステップ76において、調理器具アイテムの前方、すなわち調理器具アイテムとユーザ位置との間にグラフィックス及びコントロールを表示する。調理器具アイテムの前方に十分なスペースがない場合、クックトップ10は、ステップ78において、調理器具アイテムの一方の側方、他方の側方又は両方の側方の隣にグラフィックス及びタッチコントロールのための十分なスペースがあるかどうかを決定する。一方の側方又は他方の側方にのみ十分なスペースがあるとクックトップが決定した場合、クックトップ10は、ステップ80において、空いている側方にグラフィックスを表示する。代わりに、調理器具アイテムの両方の側方の隣にグラフィックス及びタッチコントロールのための十分なスペースがあると決定された場合、制御システムは、ステップ82において、グラフィックス及びコントロールを位置付ける必要があり得る他の調理器具アイテムがあるかどうかを決定する。他の調理器具アイテムがない場合、クックトップは、ステップ84において、グラフィックス及びコントロールを右側の最も近くに表示する。右利きのユーザが統計的に多いことを考えると、右側がデフォルト位置であり得る。右側に対するデフォルト優先は、ユーザが調整可能な設定であり得る。グラフィックス及びコントロールを配置する必要がある他の調理器具アイテムがあると決定された場合、クックトップ10は、ステップ86において、他の調理器具アイテムから遠い方の側方にグラフィックス及びコントロールを表示する。ステップ88において、両側方に十分なスペースがないと決定された場合、システムは、ステップ90において、調理器具アイテムの、クックトップの縁部に最も近い側方にグラフィックスを表示する。ディスプレイ上の同じ行内又はさらに前方の他の場所にグラフィックス及びコントロールのための十分なスペースがある場合、その場所にグラフィックスが表示される。十分なスペースがない場合、システムは、ステップ92において、1つのアイテムを移動させるか若しくは再配置するか、グラフィカルコンテンツのサイズを縮小するか、又はグラフィカルコンテンツを排除するようにユーザに促すか又は指示することができる。方法70のステップは、クックトップ上に存在する他のすべての調理器具アイテムに対して繰り返される。
【0046】
図18に示されるものなど、グラフィックス及びコントロール54、56、64、98、100の表示を分散させるためのスペースが不十分である場合、システムは、他の調理器具アイテム40、42、62、94、96に対するコンテンツを有するグラフィックスを組み合わせ、且つ層状にすることもできる。図18では、グラフィックス及びコントロール54、56、64、98、100を調理器具アイテム40、42、62、94、96の近くに位置付けるためのスペースが不十分である場合の複数のフライパンの実施形態の例が提供されている。この実施形態では、クックトップ10の制御システム34は、情報を層状にしてグループ化し、ディスプレイ24の同一のエリアにスタックとして情報を位置付ける。ユーザは、表示する情報を制御又は選択するために、スクロールホイール、選択矢印、対象のタブの直接的なタッチ若しくはクリック又は他の任意のタイプの多層メニュー選択を使用して、異なる調理器具アイテムを選択することができる。
【0047】
図19は、複数の調理器具アイテム40、42が存在するときにクックトップ10を制御するための可動ノブ50の使用を示す。この例では、クックトップ10上にノブ50を配置することにより、選択メニュー102が起動する。ユーザは、ユーザがいずれの調理器具アイテム40、42を制御することを望むかを選択する。システムは、ノブ50が配置される場所に最も近いアイテムに対してデフォルト調理器具選択を設定することができる。ユーザは、タッチスクリーン、ノブ上のボタンを使用してこのアイテムを選択し得るか、又はシステムは、時間遅延機能を使用することもでき、時間遅延機能では、一定の時間(例えば、3秒)が経過した後、制御システムが調理器具アイテムを選択し、二次メニュー104が開く。調理器具アイテム40、42は、調理器具のタイプ、コンテンツを表すグラフィカル表現をディスプレイ上のノブの近くに示し得るか、又は一般的な画像を使用し得る。加えて、システムは、調理器具とノブ選択エリアとをつなぐリーダーライン106、108を示すことにより、いずれの調理器具が選択されているかをさらに示し得る。リーダーライン106、108の代替として又はそれに加えて、制御される調理器具にテキスト又は通し番号スキームでラベル付けするか、グラフィックスにおいて調理器具アイテムの真下の色を変更して、ノブの近くのグラフィックスの色と一致させるか、選択されていない調理器具のグラフィックスをグレースケール、半透明に変更するか若しくはサイズを縮小するか、又はいずれの調理器具が選択されているかを示すように、選択された/選択されていないフライパンのグラフィックスをアニメーション化することができる。
【0048】
図20に示されるように、複数の調理器具アイテムが存在し、可動ノブ50がクックトップの側面から外れて位置するクックトップの例が提供される。この例では、1つの調理器具40の下のグラフィックス44の色は、その特定の調理器具40のアイテムについての情報を提示するディスプレイ28上の関連メニュー又はグラフィックス54の色と一致するように変更される。加えて、いずれの調理器具のアイテムが制御されるかをさらに示すために、可動ノブ上のLED150が変更される。代わりに、可動ノブ50は、統合表示152(図10に示される)を使用して、追加の情報又はクックトップ10にもはや適合しなくなった情報を提示することができる。
【0049】
図21に示されるように、多目的な調理面28を有するクックトップ10と併せて、複数の常設された制御ノブ152a、152b、152c、152dが使用される実装形態である。この例では、ノブ152a、152b、152c、152dの数より多い調理器具アイテム40、42、62、94、96が存在する。この例では、調理器具アイテム40、42、62、94、96がクックトップ10上に配置されるのに伴って、制御ノブ152a、152b、152c、152dは、調理器具アイテム40、42、62、94、96と関連付けられる。調理器具アイテム40、42、62、94、96の列軸に最も近い制御ノブ152a、152b、152c、152dは、その特定の調理器具40、42、62、94、96のアイテムのための制御ノブ152a、152b、152c、152dとして選択される。すべての制御ノブ152a、152b、152c、152dが調理器具アイテム40、52、62、96と関連付けられると、さらなる調理器具アイテム94が追加される場合、制御システム34は、単一のノブが複数の調理器具アイテム62、94を制御できるように、ノブ152dと関連付けられたアイテム選択ステップを提供する。ノブ152dと調理器具アイテム62、94との間の関連性を表示するため、リーダーライン154、156、グラフィカル/LED色及び他の結合インジケーションが提供される。この例では、常設されたコントロール152a、152b、152c、152dは、ノブ、ボタン、ダイヤル、レバー、スイッチ又は他の任意のタイプの物理的なユーザインタフェースであり得る。
【0050】
図22を参照すると、存在し得る調理器具アイテム40、42とは無関係のグラフィカルコンテンツを表示するためにクックトップ10の大きい部分156が使用される例が示されている。この例では、調理器具40、42のアイテムが存在しないクックトップ10の部分156に大きいビデオ又はグラフィックスが表示される。クックトップ10は、このタイプのグラフィカルコンテンツに対してクックトップ10の前方部分を優先し得る。クックトップは、コンテンツがアクティブ状態であるとき、調理器具アイテム40、42をディスプレイ156の側方及び奥の方に配置するようにユーザを導く。これは、グラフィカルコンテンツを表示するために使用されるエリア156内で誘導加熱能力を無効化できることをテキスト情報でユーザに促すことによって行うことができる。ディスプレイ上では、任意選択的な加熱場所を示し得る。それは、調理器具アイテム40、42をこれらのエリアに移動するというユーザに対する指示によって行うことができる。ユーザがこの誘導加熱能力を無効化した場合又は誘導調理に利用できるエリアが埋まった場合、システムは、グラフィカルコンテンツ156のサイズを縮小し、且つグラフィカルコンテンツ156を移動させて、さらなる加熱エリアを得ることができる。代わりに、システムは、グラフィカルディスプレイのために使用されるクックトップのエリア156を再び誘導調理のために使用できることを示し得る。いくつかの例では、クックトップは、異なる色で表示される仮想バーナー及び/又はレシピのステップと関連付けられたラベルでなど、フライパンをいずれの場所に配置するかをユーザに指示するためのユーザインタフェースを操作するための、事前にロードされるか又はアクセス可能なレシピコンテンツを含み得る。例えば、レシピは、水を沸騰させるためのステップを指示することができる。前のステップが完了することによってレシピの沸騰ステップが選択されると、クックトップは、鍋の場所を照明し、且つ/又はステップと関連付けられたラベル(例えば、「沸騰」又は「強火」)をバーナーの場所に表示することができる。その後、レシピは、ソースを準備するためのステップを指示することができる。前のステップが完了することによってレシピのソースステップに達すると、クックトップは、ソースパンの場所を照明し、且つ/又はステップと関連付けられたラベル(例えば、「ソース」又は「中火」)を表示することができる。レシピコンテンツは、レシピに基づいて温度及び調理時間などの熱設定を自律制御することもできる。
【0051】
図23に示されるように、クックトップ10の大きい部分156がグラフィカルコンテンツを表示するために使用される例は、複数の調理器具アイテムに関連するコンテンツ158を含む。このグラフィカルコンテンツ158は、複数の調理器具アイテム、食材又は調理ステップに関連する指示ビデオ、レシピ又は他の情報であり得る。この実施形態では、既定のコンテンツ158のセットは、調理器具40、42及びグラフィカルコンテンツの動的配置と結合することができる。例えば、調理指示ビデオは、現在のクックトップ設定と一致するように、ディスプレイ上に提示された情報の場所を適合させるための事前に記録されたコンテンツを使用することができる。提供される情報を特定の1つの調理器具とつなげるために、矢印、テキスト又は他のグラフィカル情報をビデオと重ね合わせることができる。加えて、ビデオを定期的に一時停止させるか、又は提供されるステップにユーザが従う速度及びタイミングの変動に合わせてその再生速度を変えることができる。
【0052】
図24を参照すると、複数の非調理器具物体160、162、164が位置するクックトップ10が示されている。この実装形態では、クックトップ10のタッチスクリーン機能36により、クックトップ10は、誘導電力が物体160、162、164に印加される前に物体特性の予備セットを測定することができる。例えば、湾曲したプロファイルを有するフォーク160又は他の同様の調理用具は、互いに離隔した2つの小さいエリアに接触し得る。この例では、クックトップ10は、およそ同じ時刻に検出された近距離にある2つの小さい接触場所が、誘導電力を印加することが危険である可能性が高い金属製のフォーク又は他の調理用具に属する可能性が高いと決定することができる。制御システム34は、警報を発するか若しくはユーザに知らせるか、フォーク160の近くのエリアから誘導電力を除去するか、物体の存在を視覚的に示すか、又はさらなる措置を取らないことが可能である。携帯電話162などの他の物体は、誘導電力があると破損する可能性がある。その場合、大部分の調理器具アイテムより小さい長方形のデバイスの物理的なサイズ及び大まかな輪郭は、携帯電話162であると決定又は想定され得る。この例では、クックトップ10は、携帯電話の近くのすべての誘導電力を除去することができる。加えて、破損するか又はユーザに危険を及ぼす可能性がないアイテムは、クックトップ10のグラフィックスを覆ったままであり得る。この例では、未知の物体の存在を検知するタッチスクリーン能力36を有するディスプレイ24上にオーブンミット164が配置される。この例では、電力及び誘導制御の観点から何らの措置も取られないが、重要なグラフィカル情報に対してユーザの視界を遮る可能性のある物体の存在を考慮するために、グラフィックス156を移動させるか又はサイズ変更することができる。
【0053】
図25は、いくつかの調理器具アイテム40、42及び異物160が存在するクックトップ10の実施形態を示す。この例では、異物の検出により、システムは、異物160によって調理器具アイテム40に対するグラフィカル情報及びタッチコントロール54が覆われないようにするために、それらのグラフィカル情報及びタッチコントロール54の場所を横方向に移動させることができる。
【0054】
誘導クックトップ10の使いやすさを向上させるため、制御システム34は、スピーカ178(図26に示される)を介してオーディオフィードバックを組み込むことができる。一実施形態では、スピーカ178又は他のオーディオシステムは、伝統的なガスバーナーの電気スタータの「カチッ」という音を模倣するために使用される。別の実施形態では、ガスバーナーの音は、その強度がユーザ入力電力レベルと一致するオーディオシステムを通して投影される。例えば、ユーザが、シミュレーションされたガスレンジ設定を使用している間に「強火」設定を選択すると、オーディオシステムは、ガスバーナーの最大音量を再生する。この音は、電力が送られる間にわたって鳴り続け、複数のバーナーからのオーディオレベルと組み合わせることができる。例えば、3つのバーナーが「強火」、「中火」及び「弱火」に設定されるとき、オーディオシステムは、関連付けられた3つのバーナーの音量レベルを組み合わせて、実際の3バーナーガスレンジと同等の音量を有する1つのオーディオ信号にする。別の例では、シミュレーションされたガスバーナーオーディオは、始動後又は電力調整ごとに短時間再生することができ、ユーザが新しい電力レベルに関する聞き取れるフィードバックを受信するのに十分な時間のみ、オーディオフィードバックをユーザに提供することができる。この時間は、数秒と短い場合がある。その後、オーディオ信号は、止まるか、突然フェードするか、又はゆっくりとフェードし得る。このオーディオフィードバックは、ユーザが新しい調理器具に制御を切り替えるたびにも再生され得る。聞き取れるフィードバックの他の例は、焚き火の音、水を沸騰させる音又は炙る若しくは炒めるなどのシミュレーションされた調理音を含み得る。これらのオーディオフィードバック機構は、焚き火又はガスバーナーの炎が大きくなる様子などのグラフィカルコンテンツ、水を沸騰させるグラフィカル表現又は他の視覚コンテンツと連動するようにされ得る。
【0055】
誘導クックトップ10の使いやすさを向上させるため、触力覚又は機械フィードバックを使用することができる。一実施形態では、クックトップ上のタッチコントロールは、触力覚タッチフィードバックを提供することができる。ユーザが既定のエリアの表面又はコントロールに触れたときにガラス又はタッチ面を振動させるために、振動モータ180(図26に示される)又は他の加振器が使用される。この機械フィードバックは、ユーザフィードバックの異なる要素に対してその強度及び持続時間を変えることができる。例えば、ボタンを押すとき、短い、低い強度の振動フィードバックが使用され得る。しかし、高温の可能性が高く、且つ危害を及ぼし得る調理面のエリアにユーザが触れたことが検出されると、触力覚フィードバックの強度は、より強い警告をユーザに与える手段として大幅に引き上げられる。加えて、この触力覚フィードバックは、安全ではないエリアにユーザが触れたことをユーザに迅速に知らせるホーン、サイレン又はトーンなど、聞き取れる警告と組み合わせることができる。加えて、タッチスクリーン面の触力覚フィードバックは、クックトップ表面に機械的に固定された、5hz~800hzなどの低周波数範囲を使用するオーディオ加振器を使用して有効化することができる。
【0056】
加えて、触力覚フィードバックは、動的トルク制御を組み込む可動又は固定ノブ50、152a~dで使用することができる。この実施形態では、多機能ノブ50、152a~dは、電気式フレームスタータを作動させるために使用されるガスレンジのデテントをシミュレーションするために、高い動的トルクを使用することによってガスレンジ制御をシミュレーションすることができる。加えて、1つの調理器具に印加される電力の増加をシミュレーションするために、回転抵抗の増加をノブに適用することができる。この機械又は触力覚フィードバックは、使い慣れたガスレンジの始動音をユーザに提供する「カチッ」という聞き取れる音を提供するために、オーディオフィードバックと組み合わせることができる。シミュレーションされたガスバーナーをオンにしたときの火花又は可動ノブ50の下のディスプレイ上に位置する視覚的なデテントなど、ノブ制御と関連付けられた要素を示すために視覚フィードバックを組み込むこともできる。
【0057】
クックトップ10上に表示されるグラフィカルコンテンツは、ユーザにとって明確であり、且つ/又は読み取れるように表示されなければならない。クックトップ10がカウンタートップ14に設置され、クックトップ10の背後に壁又は他の障害物がある場合、ユーザは、常にユニットの正面の近く又は正面に向かっているため、テキストを見る角度に合わせることを保証するための調整又はユーザ入力は、不要であり得る。しかし、クックトップ10がキッチンアイランド又は他の作業エリアに設置され、ユーザが複数の角度からクックトップ10に近づき、且つ/又はクックトップ10を使用する場合、読みやすさ及び使いやすさを保証するようにグラフィックスを適合させるというさらなる課題がある。
【0058】
一実施形態では、タッチ又はメニュー制御オプションは、テキスト又はクックトップ10の向きを設定するための手段をユーザに提供する。この実施形態では、クックトップ10は、示された場所に立っているユーザが通常の方法でテキストを読むことができるように、すべてのテキストグラフィックスを回転させる。加えて、クックトップ10は、図17A及び17Bで説明されるように且つ図17Cに示される関連するフローチャートで説明されるように、ユニットの新しい「正面」に伴って、グラフィカルコンテンツの場所を変え、別の角度から使用する場合でも、ユーザが高温の鍋の上に手を伸ばす必要がないか又は視界を妨げられないことを保証し得る。
【0059】
別の実施形態では、クックトップ10の近くのユーザの存在を決定するためにセンサが使用される。ユーザの場所並びにグラフィックス及びテキストの関連方向/向きを自動的に決定するための手段がクックトップ10に提供される。これらのセンサは、赤外線センサ、運動検出センサ、ライトカーテン、超音波飛行時間センサ又は当技術分野で知られている他のあらゆるセンサであり得る。加えて、クックトップ10は、ユーザがグラフィックスの向きを「ロックする」ためのオプションを提供することができる。これは、多くの人々がクックトップ10の近くにいるが、クックトップ10を使用するのが1人のみである環境で必要とされ得る。別の例では、クックトップ10は、グラフィカルコンテンツを分割して、クックトップ10の最も近い外周に向かって複数の方向に情報を表示することができる。この例では、調理器具は、クックトップの中央の近くに位置し得る。情報及びグラフィカルコンテンツは、調理器具とクックトップの縁部との間で方向付けられる。このユーザの存在を検知するセンサは、アイドル、ロック又はスタンバイモードからユニットを「目覚めさせる」ために使用することもできる。
【0060】
別の実施形態では、クックトップ10は、ユニットがアイドル状態である間に第1のタッチ又は調理器具アイテムが存在する場所を検出することにより、ユーザの場所を自動的に想定することができる。例えば、アイドル状態では、クックトップ10は、クックトップ10の使用を開始するために、クックトップ10上のいくつかの既定の場所又は任意の箇所の1つに触れるようにユーザに指示するためのロック解除機能を有し得る。ユーザがクックトップ10の1つの側面に向かう場所に触れた場合、制御システム34は、ユーザがその側面に沿って立っていると想定し得る。
【0061】
一実施形態では、クックトップ10は、ディスプレイがデフォルト画像に設定されるアイドルモードを使用することができる。この画像は、ユーザが選択するか、ユーザがアップロードするか、又はグラフィックスのプリセットリストから使用することができる。一例では、ユーザは、WiFi又は他の有線若しくは無線インタフェースを介してクックトップ10の近くのカウンタートップ14の写真をアップロードする。アップロードされた時点において、クックトップ10は、アイドルモードであるとき、クックトップ10がカウンタートップ14の近くにあるように見せるためにこの画像を表示する。このプロセスは、ユーザ、設置業者又は工場によって完了され得る。使用される画像は、写真であり得るか、又はカウンタートップ表面を製造する第三者によって供給され得る。アップロードされた時点において、クックトップ10は、ディスプレイ24及び表面28に存在する材料の不透明度又は着色度を考慮するために色又は輝度を調整することができる。クックトップ10は、サイズ変更、タイリング、ストレッチ、ミラーリングを行うか又は他の画像調整方法を適用し、ディスプレイ24全体を所望の画像又はパターンで埋めることも可能である。
【0062】
クックトップ10は、アイドル、ロック又はスタンバイなど、さらなる状態を有し得る。アイドルモードでは、ディスプレイ24は、電源が入っており、ユーザが不在で調理が行われていない間、示されるデフォルト画像又はグラフィックスのセットを表示し得る。これは、他の動作モードでの輝度と比較してディスプレイ24の輝度を低く設定し、エネルギーを節約するものである。別の例では、ディスプレイ24は、ディスプレイの一部分にのみグラフィックスを示し得る。この例では、バックライトは、使用していないエリアではオフにされ得る。加えて、制御システム34は、ディスプレイ24の使用量をより均等にするために、使用頻度の低いグラフィックスを提示するためのディスプレイ24のエリアを選択することができる。
【0063】
スタンバイモードでは、制御システム34は、ディスプレイ24の電源を切っており、タッチスクリーンセンサ、ユーザセンサ又は他の何らかの手動ユーザ入力を使用してクックトップ10を目覚めさせることができる。このモードは、非使用時及び画像を表示する必要がないとき、クックトップ10の消費電力を下げるために使用することができる。例えば、夜間又は建物に居住者がいないときなどである。制御システム34は、時間ベースのスケジュール、最後の使用からの時間ベースの遅延に基づいて、接続されたBluetooth若しくはWiFiデバイス又は他のスケジューリング若しくはアクティビティベースのモニタなどのユーザと関連付けられた無線センサ又は無線機を介して検出することにより、アイドルからスタンバイに切り替えることができる。
【0064】
ロックモードでは、クックトップ10は、アイドルモードと同様のグラフィックスを提示するか、又はスタンバイモードのようにディスプレイの電源を切ることができるが、特定のシーケンスを使用してクックトップ10のロックが解除されるまで、ユーザがクックトップ20を制御できないようにすることができる。
【0065】
図26は、本明細書で説明されるシステム(例えば、システム10、34、36)及び方法を実装するために使用することができるコンピューティングデバイス170の例の概略図である。コンピューティングデバイス170は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム及び他の適切なコンピュータなど、デジタルコンピュータ/プロセッサの様々な形態を表すことが意図される。ここで示されるコンポーネント、それらの接続及び関係並びにそれらの機能は、単なる例示であり、本明細書で説明及び/又は特許請求される本発明の実装形態を限定するものではない。
【0066】
コンピューティングデバイス170は、プロセッサ171(例えば、データ処理ハードウェア)と、メモリ172(例えば、メモリハードウェア)と、記憶装置173と、メモリ172及び高速拡張ポート175に接続された高速インタフェース/コントローラ174と、低速バス177及び記憶装置173に接続された低速インタフェース/コントローラ176とを含む。コンポーネント171、172、173、174、175、176、177の各々は、様々なバスを使用して相互接続され、共通のマザーボード上に又は必要に応じて他の方法で取り付けることができる。プロセッサ171は、高速インタフェース174に結合されたディスプレイ24などの外部の入力/出力デバイス上にグラフィカルユーザインタフェース(GUI)のためのグラフィカル情報を表示するために、メモリ172において又は記憶装置173上に格納された命令を含む、コンピューティングデバイス170内で実行するための命令を処理することができる。スピーカ178及び触力覚デバイス180などの他の入力/出力デバイスもコンピューティングデバイス170と通信し得る。他の実装形態では、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを複数のメモリ及び多種のメモリと共に必要に応じて使用することができる。複数のコンピューティングデバイス170を、必要な動作の一部分を提供する各デバイスと接続することもできる(例えば、サーババンク、ブレードサーバグループ又はマルチプロセッサシステムとして)。
【0067】
メモリ172は、コンピューティングデバイス170内に情報を非一時的に格納する。メモリ172は、コンピュータ可読媒体、揮発性メモリユニット又は不揮発性メモリユニットであり得る。非一時的メモリ172は、コンピューティングデバイス170による使用のために、プログラム(例えば、命令のシーケンス)又はデータ(例えば、プログラム状態情報)を一時的又は永久に格納するために使用される物理デバイスであり得る。不揮発性メモリの例は、限定されないが、フラッシュメモリ及び読み取り専用メモリ(ROM)/プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)/消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)/電子消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)(例えば、典型的にはブートプログラムなどのファームウェアに対して使用される)を含む。揮発性メモリの例は、限定されないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、相変化メモリ(PCM)及びディスク又はテープを含む。
【0068】
記憶装置173は、コンピューティングデバイス170に大容量ストレージを提供することが可能である。いくつかの実装形態では、記憶装置173は、コンピュータ可読媒体である。様々な異なる実装形態では、記憶装置173は、フロッピーディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、テープデバイス、フラッシュメモリ若しくは他の同様のソリッドステートメモリデバイス又はデバイスのアレイであり得、ストレージエリアネットワーク又は他の構成のデバイスを含む。さらなる実装形態では、コンピュータプログラム製品は、情報キャリアに有形に具体化される。コンピュータプログラム製品は、命令を含む。命令は、実行されると、上記で説明されるものなどの1つ又は複数の方法を実行する。情報キャリアは、メモリ172、記憶装置173又はプロセッサ171上のメモリなどのコンピュータ可読媒体又は機械可読媒体である。
【0069】
高速コントローラ174は、コンピューティングデバイス170に対する帯域幅集約型の動作を管理する。低速コントローラ176は、それほど帯域幅集約型ではない動作を管理する。そのような役割の割り当ては、単なる例示である。いくつかの実装形態では、高速コントローラ174は、メモリ172と、ディスプレイ要素24、124、224として理解され得るディスプレイ179(例えば、グラフィックスプロセッサ又はアクセラレータを通して)と、様々な拡張カード(図示せず)を受け入れることができる高速拡張ポート175とに結合される。いくつかの実装形態では、低速コントローラ176は、記憶装置173及び低速拡張ポートに結合される。様々な通信ポート(例えば、USB、Bluetooth、イーサネット、無線イーサネット)を含み得る低速拡張ポートは、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナなどの1つ若しくは複数の入力/出力デバイスに又は例えばネットワークアダプタを通してスイッチ若しくはルータなどのネットワーキングデバイスに結合され得る。
【0070】
本明細書で説明されるシステム及び技法の様々な実装形態は、デジタル電子及び/若しくは光学回路構成、集積回路構成、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア並びに/又はそれらの組合せで実現することができる。これらの様々な実装形態は、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス及び少なくとも1つの出力デバイスからデータ及び命令を受信し、且つそれらにデータ及び命令を送信するために結合された、特殊用途又は一般用途向けである、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能及び/又は解釈可能な1つ又は複数のコンピュータプログラムの実装形態を含み得る。
【0071】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション又はコードとしても知られる)は、プログラマブルプロセッサに対する機械命令を含み、高水準の手続き型及び/若しくはオブジェクト指向プログラミング言語並びに/又はアセンブリ/機械言語で実装することができる。本明細書で使用される場合、「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含むプログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するために使用されるあらゆるコンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、装置及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブル論理デバイス(PLD))を指す。「機械可読信号」という用語は、プログラマブルプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するために使用されるあらゆる信号を指す。
【0072】
本明細書で説明されるプロセス及び論理フローは、入力データを操作して出力を生成することによって機能を実行するために1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラマブルプロセッサによって実行することができる。プロセス及び論理フローは、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)など、特殊用途向けの論理回路構成によって実行することもできる。コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、一般用途及び特殊用途向けのマイクロプロセッサ並びにあらゆる種類のデジタルコンピュータの1つ又は複数のプロセッサを含む。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ又はその両方から命令及びデータを受信する。コンピュータにとって不可欠な要素は、命令を実行するためのプロセッサ並びに命令及びデータを格納するための1つ又は複数のメモリデバイスである。一般に、コンピュータは、データを受信するか、データを伝達するか又はその両方を行うために、例えば磁気ディスク、光磁気ディスク又は光ディスクなど、データ格納のための1つ又は複数の大容量ストレージデバイスも含むか又はそれらに動作可能に結合される。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有さなくてもよい。コンピュータプログラム命令及びデータの格納に適したコンピュータ可読媒体は、不揮発性メモリ、媒体及びメモリデバイスのすべての形態を含み、例として、例えばEPROM、EEPROM及びフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス並びに例えば内部ハードディスク又はリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク並びにCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む。プロセッサ及びメモリは、特殊用途向けの論理回路構成によって補完されるか又はそれに組み込まれ得る。
【0073】
ユーザとのインタラクションを提供するため、本開示の1つ又は複数の態様は、コンピュータ上で実装することができる。コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示デバイス(例えば、ディスプレイ140)又はタッチスクリーンを有し、任意選択的に、ユーザがコンピュータに入力を提供できるようにするためのキーボード及び例えばマウス又はトラックボールなどのポインティングデバイスを有する。ユーザとのインタラクションを提供するため、他の種類のデバイスも使用することができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック又は触覚フィードバックなどのあらゆる形態の感覚フィードバックであり得る。ユーザからの入力は、音響、音声又は触覚入力を含むあらゆる形態で受信することができる。加えて、コンピュータは、例えば、ユーザのクライアントデバイス上のウェブブラウザから受信された要求に応答して、そのウェブブラウザにウェブページを送るなど、ユーザによって使用されるデバイスに文書を送るか又はそのデバイスから文書を受信することにより、ユーザとインタラクションを行うことができる。
【0074】
本開示の目的のため、「上」、「下」、「右」、「左」、「奥」、「前方」、「垂直」、「水平」という用語及びその派生語は、図1に示される向きに関連するものとする。しかし、別段の明示的な指定がない限り、様々な代替の向きを提供できることも理解されたい。
【0075】
さらに、詳細な説明又は特許請求の範囲において、「包含する」、「有する」若しくは「有している」という用語又はその変形語が使用される限り、そのような用語は、「含む」が特許請求の範囲で用いられるときに移行語として解釈されるように、「含む」という用語と同様に包括的であることが意図される。
【0076】
添付の図面に示され、且つ本明細書で説明される特定のデバイス及びプロセスは、添付の特許請求の範囲で定義される発明の概念の態様の例であることも理解されたい。従って、本明細書で開示される例に関連する特定の寸法及び他の物理的な特性は、特許請求の範囲で別段の明示的な記載がない限り、限定と見なされない。
【0077】
具体的に説明される実施形態の変更形態及び修正形態は、本発明の原理から逸脱しない範囲でなされ得る。それは、特許法の原理に従って解釈されるように、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。本開示は、例証的に説明される。使用される専門用語は、限定ではなく、説明の言語としての性質を有することを意図するために使用されることを理解されたい。上記の教示を踏まえて、本開示の多くの修正形態及び変形形態が可能であり、本開示は、具体的に説明される以外に実践され得る。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図18
図19
図20
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図22
図23
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図25
図26
【国際調査報告】