IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 中山康方生物医▲藥▼有限公司の特許一覧 ▶ アケソ・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-30
(54)【発明の名称】薬物組成物及び用途
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/395 20060101AFI20240723BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240723BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240723BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240723BHJP
   C07K 16/28 20060101ALN20240723BHJP
   C07K 19/00 20060101ALN20240723BHJP
   C12N 15/13 20060101ALN20240723BHJP
【FI】
A61K39/395 N
A61P35/00
A61P43/00 121
A61P35/02
A61K39/395 D
A61K39/395 E
A61K39/395 T
A61K45/00
C07K16/28 ZNA
C07K19/00
C12N15/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503607
(86)(22)【出願日】2022-07-22
(85)【翻訳文提出日】2024-03-18
(86)【国際出願番号】 CN2022107522
(87)【国際公開番号】W WO2023001303
(87)【国際公開日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】202110842497.1
(32)【優先日】2021-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】519063026
【氏名又は名称】中山康方生物医▲藥▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】AKESO BIOPHARMA,INC.
【住所又は居所原語表記】6 Shennong Road,Torch Development Zone Zhongshan,Guangdong 528437 (CN)
(71)【出願人】
【識別番号】523150026
【氏名又は名称】アケソ・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AKESO PHARMACEUTICALS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジョンミン
(72)【発明者】
【氏名】リ,バイヨン
(72)【発明者】
【氏名】シア,ユ
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084MA02
4C084MA66
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB271
4C084ZB272
4C084ZC751
4C085AA13
4C085AA14
4C085AA16
4C085BB11
4C085BB36
4C085BB41
4C085BB43
4C085CC02
4C085CC22
4C085CC23
4C085EE01
4C085EE03
4C085GG01
4C085GG02
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
(57)【要約】
薬物組成物は、抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片、及び抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体又はその抗原結合断片を含む。ここで、抗体の重鎖可変領域は、アミノ酸配列がそれぞれ配列番号3~5に示されるHCDR1~HCDR3を含み、抗体の軽鎖可変領域は、アミノ酸配列がそれぞれ配列番号8~10に示されるLCDR1~LCDR3を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片及び抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体又はその抗原結合断片を含む薬物組成物又はキットであって、選択的に、前記薬物組成物は、薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤をさらに含み、
ここで、前記抗TIGIT抗体は、配列番号1に示される重鎖可変領域に含まれるHCDR1~HCDR3と配列番号6に示される軽鎖可変領域に含まれるLCDR1~LCDR3を含み(好ましくは、IMGT付番システムに従って、前記抗体の重鎖可変領域は、アミノ酸配列がそれぞれ配列番号3~5に示されるHCDR1~HCDR3を含み、且つ前記抗体の軽鎖可変領域は、アミノ酸配列がそれぞれ配列番号8~10に示されるLCDR1~LCDR3を含む)、
前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体は、
標的PD-1の第一タンパク質機能領域、及び
標的CTLA4の第二タンパク質機能領域を含み、
ここで、前記第一タンパク質機能領域は、免疫グロブリンであり、前記第二タンパク質機能領域は、単鎖抗体であり、又は、前記第一タンパク質機能領域は、単鎖抗体であり、前記第二タンパク質機能領域は、免疫グロブリンであり、
ここで、
前記免疫グロブリンであって、それは、配列番号27に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号29~31に示されるHCDR1~HCDR3)、及び配列番号28に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号32~34に示されるLCDR1~LCDR3)を含み、及び前記単鎖抗体であって、それは、配列番号35に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号37~39に示されるHCDR1~HCDR3)と配列番号36に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号40~42に示されるLCDR1~LCDR3)を含み、
又は、
前記免疫グロブリンであって、それは、配列番号35に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号37~39に示されるHCDR1~HCDR3)と配列番号36に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号40~42に示されるLCDR1~LCDR3)を含み、及び前記単鎖抗体であって、それは、配列番号27に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号29~31に示されるHCDR1~HCDR3)、及び配列番号28に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号32~34に示されるLCDR1~LCDR3)を含む、薬物組成物又はキット。
【請求項2】
前記抗TIGIT抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号1、配列番号11、配列番号13、配列番号15及び配列番号17から選択され、且つ前記抗TIGIT抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号6、配列番号19、配列番号21、配列番号23及び配列番号25から選択され、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号1に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号6に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号11に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号19に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号17に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号19に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号13に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号21に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号13に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号23に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号15に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号21に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号15に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号23に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号11に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号25に示され、又は
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号17に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号25に示され、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体は、非-CDR領域を含み、且つ前記非-CDR領域は、マウス類ではない種、例えばヒト抗体に由来し、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体の重鎖定常領域は、Ig gamma-1 chain C region(例えばNCBI ACCESSION: P01857)であり、軽鎖定常領域は、Ig kappa chain C region(例えばNCBI ACCESSION: P01834)であり、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fd、Fv、dAb、相補性決定領域断片、単鎖抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体又は二重抗体から選択され、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体は、4E-10未満又は4E-11未満のKでTIGIT-mFcに結合し、好ましくは、前記Kは、Fortebio分子相互作用計で測定され、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体は、1.5nM未満、1.2nM未満又は1nM未満のEC50でTIGIT-mFcに結合し、好ましくは、前記EC50は、フローサイトメトリーで測定され、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体は、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)であり、
好ましくは、前記抗原結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、dAb、Fab/c、相補性決定領域断片、単鎖抗体(例えば、scFv)、ヒト化抗体、キメラ抗体又は二重特異性抗体から選択され、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで前記抗体は、中国典型培養物寄託センター(CCTCC)に寄託され、寄託番号がCCTCC NO: C2020208であるハイブリドーマ細胞株LT019から産生された抗体である、請求項1に記載の薬物組成物又はキット。
【請求項3】
前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、
前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、
又は、
前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記二重特異性抗体は、以下の(1)~(20)のうちのいずれか一項から選択される:
(1)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(2)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(3)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(4)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(5)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(6)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(7)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(8)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(9)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(10)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(11)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(12)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(13)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(14)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(15)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(16)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(17)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(18)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(19)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも98%、99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
及び、
(20)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、
前記免疫グロブリンの重鎖のアミノ酸配列は、配列番号53又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つその軽鎖のアミノ酸配列は、配列番号54又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記第一タンパク質機能領域と前記第二タンパク質機能領域とは、直接連結されるか又は連結断片によって連結され、及び/又は前記単鎖抗体の重鎖可変領域と前記単鎖抗体の軽鎖可変領域とは、直接連結されるか又は連結断片によって連結され、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記連結断片は、(GGGGS)nであり、nは、正の整数であり、好ましくは、nは、1、2、3、4、5又は6であり、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記第一タンパク質機能領域と第二タンパク質機能領域は、独立して1つ、2つ又は2つ以上であり、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記単鎖抗体(好ましくは、重鎖可変領域)は、免疫グロブリンの重鎖のC末端に連結され、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、
前記免疫グロブリンは、ヒトIgG1サブタイプであり、
ここで、EU付番システムに従って、前記免疫グロブリンの重鎖定常領域は、以下の突然変異組み合わせの1つを有する:
L234AとL235A、又は
L234AとG237A、又は
L235AとG237A、又は
L234A、L235A、G237A、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記二重特異性抗体は、
標的PD-1の第一タンパク質機能領域、及び
標的CTLA4の第二タンパク質機能領域を含み、
前記第一タンパク質機能領域は、1つであり、前記第二タンパク質機能領域は、2つであり、
ここで、前記第一タンパク質機能領域は、免疫グロブリンであり、前記第二タンパク質機能領域は、単鎖抗体であり、
前記免疫グロブリンの重鎖のアミノ酸配列は、配列番号53又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つその軽鎖のアミノ酸配列は、配列番号54又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
前記単鎖抗体は、免疫グロブリンの重鎖のC末端に連結され、
前記第一タンパク質機能領域と前記第二タンパク質機能領域とは、第一連結断片によって連結され、且つ前記単鎖抗体の重鎖可変領域と前記単鎖抗体の軽鎖可変領域とは、第二連結断片によって連結され、前記第一連結断片と前記第二連結断片は、同じ又は異なり、
好ましくは、前記第一連結断片と前記第二連結断片のアミノ酸配列は、独立して配列番号55及び配列番号56から選択され、
好ましくは、前記第一連結断片と前記第二連結断片のアミノ酸配列は、いずれも配列番号56に示され、
好ましくは、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体の重鎖アミノ酸配列は、配列番号57に示され、軽鎖アミノ酸配列は、配列番号59に示され、二重特異性抗体構造は、IgG-scFvであり、ここでIgG部分は、抗PD1抗体であり、scFv部分は、抗CTLA4抗体であり、
ここで、抗PD1抗体のHCDR1配列は、配列番号61に示され、HCDR2配列は、配列番号62に示され、HCDR3配列は、配列番号63に示され、VH配列の配列番号73に示され、抗PD1抗体のLCDR1配列は、配列番号70に示され、LCDR2配列は、配列番号71に示され、LCDR3配列は、配列番号72に示され、VL配列の配列番号76に示され、
抗CTLA4抗体のHCDR1配列は、配列番号64に示され、HCDR2配列は、配列番号65に示され、HCDR3配列は、配列番号66に示され、VH配列の配列番号74に示され、抗CTLA4抗体のLCDR1配列は、配列番号67に示され、LCDR2配列は、配列番号68に示され、LCDR3配列は、配列番号69に示され、VL配列の配列番号75に示される、請求項1に記載の薬物組成物又はキット。
【請求項4】
抗体の質量で計算し、抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片と抗CTLA4-抗PD-1抗体又はその抗原結合断片の質量比は、(1:5)-(5:1)であり、例えば:1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1又は5:1である、請求項1~3のいずれか一項に記載の薬物組成物。
【請求項5】
個別に包装される第一製品と第二製品を含むキットであって、
前記第一製品は、請求項1~4のいずれか一項に定義された前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片を含み、
前記第二製品は、請求項1~4のいずれか一項に定義された前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体又はその抗原結合断片を含み、
好ましくは、前記キットは、1つ又は複数の化学療法薬物を含む個別に包装される第三製品をさらに含み、
好ましくは、前記第一製品と前記第二製品は、1つ又は複数の薬学的に許容される補助材料をさらに独立して含み、
好ましくは、前記組み合わせ製品は、製品明細書をさらに含み、
好ましくは、前記キットであって、抗体の質量で計算し、抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片と抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体又はその抗原結合断片の質量比は、(1:5)-(5:1)であり、例えば:1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1又は5:1である、キット。
【請求項6】
必要とする被験者に有効量の請求項1~4のいずれか一項に定義された前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片、及び/又は請求項1~4のいずれか一項に定義された前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体又はその抗原結合断片を投与することを含む腫瘍を治療及び/又は予防する方法であって、
好ましくは、1つ又は複数の薬物(例えば化学療法剤又は成長阻害剤、標的治療剤、抗体-薬物コンジュゲート、代謝拮抗薬物、抗生物質、抗ホルモン剤、植物系抗癌薬物及び/又はホルモン系薬物)をさらに併用し、好ましくは、前記薬物は、アドリアマイシン系、タモキシフェン、メゲストロール、アスパラギナーゼ、白金系薬物(例えばシスプラチン、カルボプラチン又はオキサリプラチン)、フルオロウラシル系抗腫瘍薬、シクロホスファミド、ペメトレキセド、パクリタキセル、ビンブラスチン系、アドリアマイシン系、ゴセレリン、アルキル化剤、アントラセン環系、抗アンドロゲン剤、アロマターゼ阻害剤、プロテインキナーゼ阻害剤(例えばチロシンキナーゼ阻害剤)、脂質キナーゼ阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞毒性剤、抗腫瘍抗生物質、プロテアソーム阻害剤、抗微小管剤、EGFR拮抗剤、レチノイド、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤、B-raf阻害剤、MEK阻害剤、K-ras阻害剤、c-Met阻害剤、Alk阻害剤、ホスファジイルイノシトール3-キナーゼ阻害剤、Akt阻害剤、mTOR阻害剤、ビスホスファジイルイノシトール3-キナーゼ/mTOR阻害剤、マイタンシン、モノメチルauristatin E、カリケアマイシン、esperamicinと放射性同位体キレート剤の薬物の1つ又は複数から選択され、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体、抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体と腫瘍化学療法薬物を同時又は順次投与し、より好ましくは、前記抗TIGIT抗体、抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体は、手術治療の前又は後、及び/又は放射治療の前又は後であり、
好ましくは、前記抗TIGIT抗体、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体及び/又は前記化学療法薬物は、静脉注射又は静脉点滴の形態に適し、好ましくは、液体の形態であり、
好ましくは、前記腫瘍は、以下の1つ又は複数から選択される:
乳癌、卵巣癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、Bリンパ細胞腫、形質細胞癌、頭頸部癌、脳癌、咽頭癌、鼻咽頭癌、食道癌、食道扁平上皮癌、甲状腺癌、中皮腫、腺癌(例えば膵臓癌)、肺癌(例えば小細胞肺癌、小細胞肺癌)、乳癌、肝臓癌(例えば肝細胞癌、肝胆癌)、胃癌、胃腸癌、腸癌(例えば結腸癌、結腸直腸癌)、胆道癌(例えば胆管癌)、腎癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膀胱癌、尿路上皮癌、前立腺癌、精巣癌、皮膚癌、黒色腫、骨髄腫(例えば多発性骨髄腫)、非ホジキンリンパ腫、Bリンパ細胞腫、形質細胞癌、白血病、リンパ腫、骨癌、骨肉腫、軟骨肉腫、高度マイクロサテライト不安定型(MSI-H)又はミスマッチ修復欠陥型(dMMR)固形腫瘍、
好ましくは、請求項1~4のいずれか一項に定義された前記抗TIGIT抗体及び/又は前記抗CTLA4抗PD-1二重特異性抗体の1回投与量は、体重1キログラム当たり0.1~100mgであり、好ましくは、1~10mgであり、又は、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体及び/又は本発明のいずれか一項に記載の抗CTLA4抗PD-1二重特異性抗体の1回投与量は、被験者1人当たり10~1000mgであり、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg又は200mgであり、
好ましくは、1日2回から約1日おきに1回投与するか、又は3日間、4日間、5日間、6日間、10日間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間ごとに1回投与し、
好ましくは、投与方式は、静脉点滴又は静脉注射である、腫瘍を治療及び/又は予防する方法。
【請求項7】
好ましくは、腫瘍を治療するための単位製剤であって、ここで、前記単位製剤は、1~10000mg(好ましくは、10~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg又は200mg)の請求項1~4のいずれか一項に定義された前記抗TIGIT抗体、1~10000mg(好ましくは、1~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg、200mg又は100mg)の請求項1~4のいずれか一項に定義された抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体、及び任意に1つ又は複数の請求項6に定義された前記化学療法薬物(例えば白金系薬物及び/又はフルオロウラシル系抗腫瘍薬)を含み、ここで、前記抗TIGIT抗体、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体及び化学療法薬物は、それぞれ単独に包装される、単位製剤。
【請求項8】
好ましくは、腫瘍を治療するための1回薬物用量ユニットであって、それは、0.1~10000mg(好ましくは、1~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg、200mg又は100mg)の請求項1~4のいずれか一項に定義された前記抗TIGIT抗体と0.1~10000mg(好ましくは、1~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg、200mg又は100mg)の請求項1~4のいずれか一項に定義された抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体を含む1回薬物用量ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬分野に属し、抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片、及び抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体又はその抗原結合断片を含む薬物組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
TIGIT(T cell Ig and ITIM domain、WUCAM、Vstm3、VSIG9とも呼ばれる)は、ポリオウイルス受容体(PVR)/Nectinファミリーのメンバーである。TIGITは、細胞外の免疫グロブリン可変領域(IgV)構造ドメイン、I型膜貫通構造ドメイン、古典的な免疫受容体チロシン阻害モチーフ(ITIM)と免疫グロブリンチロシン尾部(ITT)モチーフを持つ細胞内構造ドメインからなる。TIGITは、リンパ球、特にエフェクター及び調節性CD4+T細胞、濾胞性ヘルパーCD4+T細胞、エフェクターCD8+T細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞に高発現している(Yu X、 Harden K、 Gonzalez L Cら The surface protein TIGIT suppresses T cell activation by promoting the generation of mature immunoregulatory dendritic cells[J]. Nature immunology、 2009、 10(1): 48)。
【0003】
CD155(PVR、Necl5又はTage4とも呼ばれる)、CD112(PVRL2/nectin2とも呼ばれる)及びCD113(PVRL3とも呼ばれる)は、TIGIT結合リガンドであり(Martinet L、 Smyth M J. Balancing natural killer cell activation through paired receptors[J]. Nature Reviews Immunology、 2015、 15(4): 243-254)、ここで、CD155は、TIGITの高親和性リガンドである。NK細胞では、TIGIT結合リガンドCD155及びCD112は、TIGIT高発現細胞に対するNK細胞の殺傷効果を阻害することができる(Stanietsky N、 Simic H、 Arapovic Jら The interaction of TIGIT with PVR and PVRL2 inhibits human NK cell cytotoxicity[J]. Proceedings of the National Academy of Sciences、 2009、 106(42): 17858-17863)。一方、PD-1とTIGITの両方を同時に阻害すると、CD8+T細胞の殺傷効果が高まることが報告されている(Johnston R J、 Comps-Agrar L、 Hackney Jら The immunoreceptor TIGIT regulates antitumor and antiviral CD8+ T cell effector function[J]. Cancer cell、 2014、 26(6): 923-937)。最近の研究では、TIGITがNK細胞の免疫チェックポイントとして働き、阻害性受容体TIGITが腫瘍の進行中にNK細胞の枯渇をもたらすことが見出され、抗TIGITモノクローナル抗体がNK細胞の枯渇を逆転させ、多くの腫瘍の免疫治療に使用できることが証明された(Zhang Q、 Bi J、 Zheng Xら Blockade of the checkpoint receptor TIGIT prevents NK cell exhaustion and elicits potent anti-tumor immunity[J]. Nature immunology、 2018、 19(7): 723-732)。
【0004】
また、TIGIT遮断薬単独又はPD-1遮断薬との併用にCD96遮断薬を加えることは、野生型及びCd155-/-マウスモデルにおけるB16黒色腫の増殖を顕著に抑制したことも報告されている(Li X-Y、 Das I、 Lepletier Aら . Cd155 loss enhances tumor suppression via combined host and tumor-intrinsic mechanisms. J Clin Invest 2018;128:2613-25)。CD112R遮断薬単独又はTIGIT遮断薬及び/又はPD-1遮断薬との併用は、卵巣腫、子宮内膜腫及び肺腫瘍においてTILがサイトカインを産生する能力を増加させる( Whelan S、 Ophir E、 Kotturi MFら . PVRIG and PVRL2 Are Induced in Cancer and Inhibit CD8 T-cell Function. Cancer Immunol Res 2019;7:257-68)。
【0005】
抗TIGIT抗体薬は、新規免疫チェックポイント抗体薬として幅広い応用の見通しがあり、腫瘍の免疫治療に用いることができる。ロシュ製薬(Roche)が開発したTiragolumabは、臨床第3相段階にあり、TIGITモノクローナル抗体TiragolumabとPD-L1薬物Tecentrip(アテゾリズマブAtezolizumab)との併用は、第一線療法として、PD-L1陽性転移性非小細胞肺癌(NSCLC)患者を治療する第2相臨床研究において、TiragolumabとTecentriqの組み合わせの耐性が良好で、病勢進行リスクが43%低下し、併用効果が顕著であると報告されている(Exit C. Roche to present first clinical data on novel anti-TIGIT cancer immunotherapy tiragolumab at ASCO[J])。すでにある臨床情報記録によると、TIGITが非小細胞肺癌、小細胞肺癌、乳癌、卵巣癌、結腸直腸癌、黒色腫、膵臓癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、Bリンパ細胞腫、形質細胞癌の治療に用いられる重要な標的である。
【0006】
膜貫通受容体PD-1(プログラム細胞死-1)は、CD28遺伝子ファミリーの一員であり、活性化T細胞、B細胞、骨髄系細胞で発現している。PD-1のリガンドであるPDL1(Programmed cell death 1 ligand 1、PDL-1とも略される)とPDL2(Programmed cell death 1 ligand 2、PDL-2とも略される)は、いずれもB7スーパーファミリーに属し、ここでPDL1は、T細胞、B細胞、内皮細胞と上皮細胞を含む多くの細胞で発現しているが、PDL2は、樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞のみで発現している。
【0007】
PD-1/PDL1シグナル経路は、免疫耐性、微生物感染、及び腫瘍免疫逃避の調節に重要な役割を果たしている。PD-1は、主にT細胞などの免疫細胞で発現し、PD-1のリガンドであるPDL1は、主に多くのヒト腫瘍組織で高発現している。PD-1/PDL1シグナル経路を遮断すると、抑制されていたT細胞が活性化され、さらに癌細胞が攻撃される。PD-1/PDL1シグナルを遮断すると、腫瘍抗原特異的T細胞の増殖が促進され、腫瘍細胞を死滅させる役割を果たし、さらに局所腫瘍の増殖が抑制される(Julie Rら、2012、N Engl J Med .366:2455-2465)。さらに、PDL1を高発現している腫瘍は、検出が困難な癌を伴っている(Hamanishiら、2007、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 104:3360-5)。効果的な実施方法は、抗PD-1抗体のインビボ注射によるPD-1発現の調節である。PD-1抗体の広範な抗腫瘍の見通しと驚くべき薬効により、PD-1経路を標的とする抗体は、さまざまな腫瘍治療に画期的な進展をもたらすと業界で広く認識されている:例えば、非小細胞肺癌、腎細胞癌、卵巣癌、黒色腫(Homet M. B.、 Parisi Gら、 2015、 Semin Oncol. 42(3):466-473)、白血病、貧血(Held SA、 Heine Aら、 2013、 Curr Cancer Drug Targets. 13(7):768-74)の治療に用いられる。
【0008】
細胞毒性Tリンパ球関連抗原4(cytotoxic T lymphocyte sociated antigen 4、CTLA4とも略される)は、遺伝子構造、染色体定位、配列の相同性及び遺伝子発現の点でCD28分子と非常に近い関係があり、いずれも共刺激分子B7の受容体であり、主に活性化T細胞の表面で発現する。CTLA4とB7との結合は、マウス及びヒトT細胞の活性化を阻害でき、T細胞の活性化において負の調節役割を果たす。
【0009】
CTLA4抗体(又は抗CTLA4モノクローナル抗体)又はCTLA4リガンドは、CTLA4のその天然のリガンドへの結合を阻害することができ、それにより、CTLA4からT細胞への負の調節シグナルの伝達を遮断し、様々な抗原に対するT細胞の応答性を高めることができる。この点では、インビボ及びインビトロの研究結果は基本的に一致している。CTLA4モノクローナル抗体は現在、臨床試験段階にあるか、前立腺癌、膀胱癌、結腸直腸癌、胃腸癌、肝臓癌、悪性黒色腫などの治療に用いられることが承認されている(Grosso JF.、 Jure-Kunkel MN.、 2013、 Cancer Immun.13:5.)。
【0010】
インターロイキン2(IL-2)は、T細胞によって産生され、T細胞サブセットを調節する成長因子であり、免疫応答を調節する重要な因子であり、活性化B細胞の増殖を促進し、抗体反応、造血と腫瘍の監視に参与することができる。組換えヒトIL-2は、悪性腫瘍(黒色腫、腎腫瘍など)の治療に用いられることが米国FDAから承認されており、また、慢性ウイルス感染の治療の臨床研究が進行中である(Chavez、 A.R.、ら、 2009、 Ann N Y Acad Sci、 1182: p. 14-27)。CTLA4及びCTLA4抗体は、T細胞の機能状態の重要な影響要素として、身体の免疫微小環境に介入する。インビトロ及びインビボの試験において、CTLA4抗体は、CTLA4による生体の免疫抑制を特異的に解除し、T細胞を活性化し、IL-2の産生を誘導することができ、抗腫瘍及び寄生虫などの疾患の遺伝子治療において幅広い応用の見通しがある。
【0011】
まとめると、より低毒性でより効果的な治療法や併用投与治療案の開発は、臨床的に大きな意義がある。
【発明の概要】
【0012】
本発明者らは、鋭意研究と創造的な労働の結果、哺乳動物細胞発現系を利用して組換え型ヒトTIGITを抗原として発現させてマウスを免疫し、マウス脾臓細胞と骨髄腫細胞とを融合してハイブリドーマ細胞を得た。発明者らは、大量サンプルをスクリーニングして、ハイブリドーマ細胞株LT019(寄託番号は、CCTCC NO: C2020208)を取得した。
【0013】
本発明者らは、驚くべきことに、ハイブリドーマ細胞株LT019がヒトTIGITに特異的に結合する特異的モノクローナル抗体(26B12と命名される)をそれぞれ分泌産生し、且つ該モノクローナル抗体は、TIGITに非常に効果的に結合し、TIGITの免疫細胞抑制作用を低下させ、T細胞活性を促進し、NK細胞の枯渇を逆転させ、免疫細胞の腫瘍に対する殺傷作用を増強することができることを発見した。さらに、本発明者らは、抗ヒトTIGITのヒト化抗体(26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4、26B12H4L4と命名される)を創造的に製造した。
【0014】
本発明者らは、また、驚くべきことに、本発明の抗体26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4と26B12H4L4がTIGITに結合する活性を有し、且つ非常に強い親和性を有し、26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4と26B12H4L4がTIGITの活性を効果的に低減させることができることを発見した。
【0015】
これによって、下記発明が提供される:
本発明の一態様は、抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片に関し、ここで、
前記抗TIGIT抗体は、配列番号1に示される重鎖可変領域に含まれるHCDR1~HCDR3と配列番号6に示される軽鎖可変領域に含まれるLCDR1~LCDR3を含み、
好ましくは、IMGT付番システムに従って、前記抗体の重鎖可変領域は、アミノ酸配列がそれぞれ配列番号3~5に示されるHCDR1~HCDR3を含み、且つ前記抗体の軽鎖可変領域は、アミノ酸配列がそれぞれ配列番号8~10に示されるLCDR1~LCDR3を含む。
【0016】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号1、配列番号11、配列番号13、配列番号15及び配列番号17から選択され、且つ
前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号6、配列番号19、配列番号21、配列番号23及び配列番号25から選択される。
【0017】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号1に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号6に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号11に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号19に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号17に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号19に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号13に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号21に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号13に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号23に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号15に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号21に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号15に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号23に示され、
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号11に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号25に示され、又は
前記抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号17に示され、且つ前記抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号25に示される。
【0018】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体は、非-CDR領域を含み、且つ前記非-CDR領域は、マウス類ではない種、例えばヒト抗体に由来する。
【0019】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体の重鎖定常領域は、Ig gamma-1 chain C region(例えばNCBI ACCESSION: P01857)であり、軽鎖定常領域は、Ig kappa chain C region(例えばNCBI ACCESSION: P01834)である。
【0020】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fd、Fv、dAb、相補性決定領域断片、単鎖抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体又は二重抗体から選択される。
【0021】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体は、4E-10未満又は4E-11未満のKでTIGIT-mFcに結合し、好ましくは、前記Kは、Fortebio分子相互作用計で測定される。
【0022】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体は、1.5nM未満、1.2nM未満又は1nM未満のEC50でTIGIT-mFcに結合し、好ましくは、前記EC50は、フローサイトメトリーで測定される。
【0023】
本発明のいくつかの実施案において、前記抗TIGIT抗体は、モノクローナル抗体である。
【0024】
本発明のいくつかの実施案において、前記抗TIGIT抗体は、ヒト化抗体、キメラ抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)である。
【0025】
本発明のいくつかの実施形態において、前記抗原結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、dAb、Fab/c、相補性決定領域断片、単鎖抗体(例えば、scFv)、ヒト化抗体、キメラ抗体又は二重特異性抗体から選択される。
【0026】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であって、ここで、前記抗体は、中国典型培養物寄託センター(CCTCC)に寄託され、寄託番号がCCTCC NO: C2020208であるハイブリドーマ細胞株LT019から産生された抗体である。
【0027】
本発明の別の態様は、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片をコードする単離された核酸分子に関する。
【0028】
本発明の別の態様は、本発明の単離された核酸分子を含む担体に関する。
【0029】
本発明の別の態様は、本発明の単離された核酸分子、又は本発明の担体を含む宿主細胞に関する。
【0030】
本発明の別の態様は、中国典型培養物寄託センター(CCTCC)に寄託され、寄託番号がCCTCC NO: C2020208であるハイブリドーマ細胞株LT019に関する。
【0031】
本発明の別の態様は、抗体及び結合部分を含むコンジュゲートに関し、ここで、前記抗体は、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片であり、前記結合部分は、検出可能な標識であり、好ましくは、前記結合部分は、放射性同位体、蛍光物質、発光物質、有色物質又は酵素である。
【0032】
本発明の別の態様は、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片を含むか、又は本発明のコンジュゲートを含むキットに関し、
好ましくは、前記キットは、前記抗体を特異的に認識する第二抗体をさらに含み、任意に、前記第二抗体は、検出可能な標識、例えば放射性同位体、蛍光物質、発光物質、有色物質又は酵素をさらに含む。
【0033】
本発明の別の態様は、試料におけるTIGITの存在又はそのレベルを検出するためのキットの製造における本発明のいずれか一項に記載の抗体又は本発明のコンジュゲートの用途に関する。
【0034】
本発明の別の態様は、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片又は本発明のコンジュゲートを含む薬物組成物に関し、選択的に、前記薬物組成物は、薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤をさらに含む。
【0035】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記薬物組成物であって、それは、1つ又は複数の抗PD-1抗体、又は1つ又は複数の抗PD-L1抗体、例えば抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体をさらに含む。
【0036】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記薬物組成物であって、ここで、抗体の質量で計算し、抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片と抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体の質量比は、(1:5)-(5:1)であり、例えば:1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1又は5:1である。
【0037】
本発明の別の態様は、個別に包装される第一製品と第二製品を含む組み合わせ製品(例えばキット)に関し、ここで、
前記第一製品は、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片、本発明のコンジュゲート又は本発明のいずれか一項に記載の薬物組成物を含み、
前記第二製品は、少なくとも1つの抗PD-1抗体又は少なくとも1つの抗PD-L1抗体、例えば抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体を含み、
好ましくは、前記組み合わせ製品は、1つ又は複数の化学療法薬物を含む個別に包装される第三製品をさらに含み、
好ましくは、前記第一製品と前記第二製品は、1つ又は複数の薬学的に許容される補助材料をさらに独立して含み、
好ましくは、前記組み合わせ製品は、製品明細書をさらに含む。
【0038】
本発明の1つ又は複数の実施形態において、前記組み合わせ製品であって、ここで、抗体の質量で計算し、抗TIGIT抗体又はその抗原結合断片と抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体の質量比は、(1:5)-(5:1)であり、例えば:1:5、1:4、1:3、1:2、1:1、2:1、3:1、4:1又は5:1である。
【0039】
本発明の別の態様は、腫瘍を治療及び/又は予防する薬物の製造における、本発明のいずれか一項に記載の抗体、本発明のコンジュゲート、本発明のいずれか一項に記載の薬物組成物又は本発明のいずれか一項に記載の組み合わせ製品の用途に関する。
【0040】
本発明のいずれか一項に記載の抗体、本発明のコンジュゲート、本発明のいずれか一項に記載の薬物組成物又は本発明のいずれか一項に記載の組み合わせ製品であって、それは、腫瘍を治療及び/又は予防するために用いられる。
【0041】
本発明の別の態様は、必要とする被験者に有効量の本発明のいずれか一項に記載の抗体、本発明のコンジュゲート、本発明のいずれか一項に記載の薬物組成物又は本発明のいずれか一項に記載の組み合わせ製品を投与するステップを含む腫瘍を治療及び/又は予防する方法に関する。
【0042】
本発明は、腫瘍(特に悪性腫瘍)又は感染又は伝染病を予防及び/又は治療する方法に関し、該方法は、被験者に治療有効量の抗TIGIT抗体を投与し、抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体を併用することを含み、より好ましくは、1つ又は複数の薬物(例えば化学療法剤又は成長阻害剤、標的治療剤、抗体-薬物コンジュゲート、代謝拮抗薬物、抗生物質、植物系抗癌薬物及び/又はホルモン系薬物、アドリアマイシン系、タモキシフェン、メゲストロール、及び/又はアスパラギナーゼ)をさらに併用し、好ましくは、前記抗TIGIT抗体、抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体と腫瘍化学療法薬物を同時又は順次投与する。
【0043】
いくつかの実施案において、前記化学療法剤又は成長阻害剤は、白金系薬物(例えばシスプラチン、カルボプラチン又はオキサリプラチン)、フルオロウラシル系抗腫瘍薬、シクロホスファミド、ペメトレキセド、パクリタキセル、ビンブラスチン系、アドリアマイシン系、ゴセレリン、アルキル化剤、アントラセン環系、抗ホルモン剤、アロマターゼ阻害剤、抗アンドロゲン剤、プロテインキナーゼ阻害剤、脂質キナーゼ阻害剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、代謝拮抗物質、トポイソメラーゼ阻害剤、細胞毒性剤又は抗腫瘍抗生物質、プロテアソーム阻害剤、抗微小管剤、EGFR拮抗剤、レチノイド、チロシンキナーゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル酵素阻害剤及びそれらの組み合わせから選択される。
【0044】
いくつかの実施案において、前記標的治療剤は、B-raf阻害剤、MEK阻害剤、K-ras阻害剤、c-Met阻害剤、Alk阻害剤、ホスファジイルイノシトール3-キナーゼ阻害剤、Akt阻害剤、mTOR阻害剤、ビスホスファジイルイノシトール3-キナーゼ/mTOR阻害剤及びそれらの組み合わせから選択される。
【0045】
いくつかの実施案において、前記抗体-薬物コンジュゲートは、マイタンシン、モノメチルauristatin E、カリケアマイシン、esperamicinと放射性同位体キレート剤からなる群から選択される薬物を含む。
【0046】
本発明は、腫瘍(特に悪性腫瘍)を予防及び/又は治療する方法に関し、該方法は、被験者に治療有効量の抗TIGIT抗体を投与し、抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体を併用することを含み、より好ましくは、1つ又は複数の化学療法薬物をさらに併用し、好ましくは、前記抗TIGIT抗体、抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体と化学療法薬物を同時又は順次投与する。
【0047】
本発明の1つ又は複数の実施案において、前記腫瘍は、以下の1つ又は複数から選択される:膵臓癌、乳癌、卵巣癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫、Bリンパ細胞腫、形質細胞癌、頭頸部癌、脳癌、咽頭癌、鼻咽頭癌、食道癌、食道扁平上皮癌、甲状腺癌、中皮腫、腺癌(例えば膵臓癌、乳癌)、肺癌(例えば小細胞肺癌、小細胞肺癌)、乳癌、肝臓癌(例えば肝細胞癌、肝胆癌)、胃癌、胃腸癌、腸癌(例えば結腸癌、結腸直腸癌)、胆道癌(例えば胆管癌)、腎癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膀胱癌、尿路上皮癌、前立腺癌、精巣癌、皮膚癌、黒色腫、骨髄腫(例えば多発性骨髄腫)、非ホジキンリンパ腫、Bリンパ細胞腫、形質細胞癌、白血病、リンパ腫、骨癌、骨肉腫、軟骨肉腫、高度マイクロサテライト不安定型(MSI-H)又はミスマッチ修復欠陥型(dMMR)固形腫瘍。
【0048】
本発明の1つ又は複数の実施案において、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体は、
標的PD-1の第一タンパク質機能領域、及び
標的CTLA4の第二タンパク質機能領域を含み、
ここで、前記第一タンパク質機能領域は、免疫グロブリンであり、前記第二タンパク質機能領域は、単鎖抗体であり、又は、前記第一タンパク質機能領域は、単鎖抗体であり、前記第二タンパク質機能領域は、免疫グロブリンであり、
ここで、
前記免疫グロブリンであって、それは、配列番号27に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号29~31に示されるHCDR1~HCDR3)、及び配列番号28に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号32~34に示されるLCDR1~LCDR3)を含み、及び前記単鎖抗体であって、それは、配列番号35に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号37~39に示されるHCDR1~HCDR3)と配列番号36に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号40~42に示されるLCDR1~LCDR3)を含み、
又は、
前記免疫グロブリンであって、それは、配列番号35に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号37~39に示されるHCDR1~HCDR3)と配列番号36に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号40~42に示されるLCDR1~LCDR3)を含み、及び前記単鎖抗体であって、それは、配列番号27に示される重鎖可変領域におけるHCDR1~HCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号29~31に示されるHCDR1~HCDR3)、及び配列番号28に示される軽鎖可変領域におけるLCDR1~LCDR3(好ましくは、それぞれ配列番号32~34に示されるLCDR1~LCDR3)を含む。
【0049】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、
前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、
又は、
前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列から選択される。
【0050】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記二重特異性抗体は、以下の(1)~(20)のうちのいずれか一項から選択される:
(1)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(2)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(3)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(4)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(5)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(6)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、70%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の相同性を有する配列に示され、
(7)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(8)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号35又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号36又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(9)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(10)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号45又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号49又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(11)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(12)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号46又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号50又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(13)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(14)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(15)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(16)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(17)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
(18)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号27又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号28又はそれと少なくとも60%、70%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の相同性を有する配列に示され、
(19)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号47又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号51又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
及び、
(20)前記免疫グロブリンの重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記免疫グロブリンの軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、また、前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号43又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号44又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示される。
【0051】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、
前記免疫グロブリンの重鎖のアミノ酸配列は、配列番号53又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つその軽鎖のアミノ酸配列は、配列番号54又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示される。
【0052】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記第一タンパク質機能領域と前記第二タンパク質機能領域とは、直接連結されるか又は連結断片によって連結され、及び/又は前記単鎖抗体の重鎖可変領域と前記単鎖抗体の軽鎖可変領域とは、直接連結されるか又は連結断片によって連結される。
【0053】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記連結断片は、(GGGGS)nであり、nは、正の整数であり、好ましくは、nは、1、2、3、4、5又は6である。
【0054】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記第一タンパク質機能領域と第二タンパク質機能領域は、独立して1つ、2つ又は2つ以上である。
【0055】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記単鎖抗体(好ましくは、重鎖可変領域)は、免疫グロブリンの重鎖のC末端に連結される。
【0056】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、
前記免疫グロブリンは、ヒトIgG1サブタイプであり、
ここで、EU付番システムに従って、前記免疫グロブリンの重鎖定常領域は、以下の突然変異組み合わせの1つを有する:
L234AとL235A、又は
L234AとG237A、又は
L235AとG237A、又は
L234A、L235A、G237A。
【0057】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体であって、ここで、前記二重特異性抗体は、
標的PD-1の第一タンパク質機能領域、及び
標的CTLA4の第二タンパク質機能領域を含み、
前記第一タンパク質機能領域は、1つであり、前記第二タンパク質機能領域は、2つであり、
ここで、前記第一タンパク質機能領域は、免疫グロブリンであり、前記第二タンパク質機能領域は、単鎖抗体であり、
前記免疫グロブリンの重鎖のアミノ酸配列は、配列番号53又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つその軽鎖のアミノ酸配列は、配列番号54又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
前記単鎖抗体の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号48又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、且つ前記単鎖抗体の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、配列番号52又はそれと少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、92%、93%、94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の相同性を有する配列に示され、
前記単鎖抗体は、免疫グロブリンの重鎖のC末端に連結され、
前記第一タンパク質機能領域と前記第二タンパク質機能領域とは、第一連結断片によって連結され、且つ前記単鎖抗体の重鎖可変領域と前記単鎖抗体の軽鎖可変領域とは、第二連結断片によって連結され、前記第一連結断片と前記第二連結断片は、同じ又は異なり、
好ましくは、前記第一連結断片と前記第二連結断片のアミノ酸配列は、独立して配列番号55及び配列番号56から選択され、
好ましくは、前記第一連結断片と前記第二連結断片のアミノ酸配列は、いずれも配列番号56に示される。
【0058】
具体的な実施案において、本発明に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体の重鎖アミノ酸配列は、配列番号57に示され、軽鎖アミノ酸配列は、配列番号59に示され、二重特異性抗体構造は、IgG-scFvであり、ここでIgG部分は、抗PD1抗体であり、scFv部分は、抗CTLA4抗体であり、
ここで、抗PD1抗体のHCDR1配列は、配列番号61に示され、HCDR2配列は、配列番号62に示され、HCDR3配列は、配列番号63に示され、VH配列の配列番号73に示され、抗PD1抗体のLCDR1配列は、配列番号70に示され、LCDR2配列は、配列番号71に示され、LCDR3配列は、配列番号72に示され、VL配列の配列番号76に示され、
抗CTLA4抗体のHCDR1配列は、配列番号64に示され、HCDR2配列は、配列番号65に示され、HCDR3配列は、配列番号66に示され、VH配列の配列番号74に示され、抗CTLA4抗体のLCDR1配列は、配列番号67に示され、LCDR2配列は、配列番号68に示され、LCDR3配列は、配列番号69に示され、VL配列の配列番号75に示される。
【0059】
本発明の別の態様において、好ましくは、腫瘍を治療するための単位製剤に関し、ここで、前記単位製剤は、1~10000mg(好ましくは、10~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg又は200mg)の本発明のいずれか1つの態様に記載の抗TIGIT抗体、1~10000mg(好ましくは、1~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg、200mg又は100mg)の本発明のいずれか1つの態様に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体、及び任意に1つ又は複数の本発明に記載の化学療法薬物(例えば白金系薬物及び/又はフルオロウラシル系抗腫瘍薬)を含み、ここで、前記抗TIGIT抗体、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体と化学療法薬物は、それぞれ単独に包装される。
【0060】
本発明は、癌又は腫瘍を予防又は治療するための方法に関し、ここで、必要とする被験者に1つ又は複数の本発明に記載の単位製剤を投与し、好ましくは、前記単位製剤における抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体、抗TIGIT抗体と化学療法薬物をそれぞれ別々に投与する。
【0061】
本発明の別の態様において、好ましくは、腫瘍を治療するための1回薬物用量ユニットに関し、それは、0.1~10000mg(好ましくは、1~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg、200mg又は100mg)の本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体と0.1~10000mg(好ましくは、1~1000mg、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg、200mg又は100mg)の本発明のいずれか一項に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体を含む。
【0062】
本発明の1つ又は複数の実施案において、ここで前記抗TIGIT抗体、前記抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体及び/又は前記化学療法薬物は、静脉注射又は静脉点滴の形態に適し、好ましくは、液体の形態である。
【0063】
本発明の1つ又は複数の実施案において、ここで被験者に有効量の本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体及び/又は本発明のいずれか一項に記載の抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体を投与するステップは、手術治療の前又は後、及び/又は放射治療の前又は後である。
【0064】
本発明の1つ又は複数の実施案において、ここで、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体及び/又は本発明のいずれか一項に記載の抗CTLA4抗PD-1二重特異性抗体の1回投与量は、体重1キログラム当たり0.1~100mgであり、好ましくは、1~10mgであり、又は、本発明のいずれか一項に記載の抗TIGIT抗体及び/又は本発明のいずれか一項に記載の抗CTLA4抗PD-1二重特異性抗体の1回投与量は、被験者1人当たり10~1000mgであり、好ましくは、50~500mg、100~400mg、150~300mg、150~250mg又は200mgであり、
好ましくは、1日2回から約1日おきに1回投与するか、又は3日間、4日間、5日間、6日間、10日間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間ごとに1回投与し、
好ましくは、投与方式は、静脉点滴又は静脉注射である。
【0065】
軽鎖と重鎖の可変領域は、抗原の結合を決定し、各鎖の可変領域は、いずれも、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる3つの高可変領域を含み、重鎖(H)のCDRは、HCDR1、HCDR2、HCDR3を含み、軽鎖(L)のCDRは、LCDR1、LCDR2、LCDR3を含み、それは、Kabatらによって命名され、Bethesda M.d.、 Sequences of Proteins of Immunological Interest、 Fifth Edition、 NIH Publication 1991; 1-3:91-3242を参照する。抗体重鎖と軽鎖可変領域配列が既知である場合、現在では、Kabat、IMGT、ChothiaとAbM付番システムを含む、抗体CDR領域を決定する方法が、いくつかある。しかしながら、様々な抗体又はその変異体のCDRの定義に関する各適用は、本明細書で定義されて使用される用語の範囲内にある。該抗体の可変領域アミノ酸配列が与えられている場合、当業者は、通常、該配列自体以外の任意の実験データに依存することなく、特定のCDRを決定することができる。
【0066】
好ましくは、CDRは、IMGT付番システムで定義されてもよく、Ehrenmann、 Francois、 Quentin Kaas、 and Marie-Paule Lefranc. IMGT/3Dstructure-DB and IMGT/DomainGapAlign: a database and a tool for immunoglobulins or antibodies、 T cell receptors、 MHC、 IgSF and MhcSF. Nucleic acids research 2009; 38(suppl_1): D301-D307を参照する。
【0067】
モノクローナル抗体配列のCDR領域のアミノ酸配列は、例えばVBASE2データベースを介してIMGT定義に基づいて解析するなど、当業者に周知の技術的手段により解析される。
【0068】
本発明に係る抗体26B12、26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4と26B12H4L4は、同じCDRを有する:
その重鎖可変領域の3つのCDR領域のアミノ酸配列は、以下の通りである:
HCDR1:GHSFTSDYA(配列番号3)
HCDR2:ISYSDST(配列番号4)
HCDR3:ARLDYGNYGGAMDY(配列番号5)、
その軽鎖可変領域の3つのCDR領域のアミノ酸配列は、以下の通りである:
LCDR1:QHVSTA(配列番号8)
LCDR2:SAS(配列番号9)
LCDR3:QQHYITPWT(配列番号10)。
【0069】
本発明において、特に説明されていない限り、本明細書で使用される科学用語及び技術用語は、当業者が一般的に理解する意味を有する。さらに、本明細書で使用される細胞培養、分子遺伝学、核酸化学、及び免疫学の実験室操作手順は、すべて対応分野で広く使用されている通常手順である。一方、本発明をよりよく理解するために、関連用語の定義及び説明を以下に示す。
【0070】
本明細書で使用されるように、TIGIT(NCBI GenBank ID: NP_776160.2)のアミノ酸配列を言及する場合、それは、TIGITタンパク質の全長、又は細胞外免疫グロブリン可変領域(IgV)構造ドメイン、又は細胞外免疫グロブリン可変領域(IgV)構造ドメインを含有する断片を含む。また、TIGITの融合タンパク質、例えばマウス又はヒトIgGのFcタンパク質断片(mFc又はhFc)に融合した断片をさらに含む。しかしながら、当業者は、TIGITタンパク質のアミノ酸配列には、その生物学的機能に影響を与えることなく、突然変異又は変異(置換、欠失及び/又は付加を含むが、これらに限定されない)が天然に産生するか、又は人為的に導入され得ることが理解される。従って、本発明において、用語「TIGITタンパク質」又は「TIGIT」は、示された配列及びその天然又は人工の変異体を含む、全てのそのような配列を含むものとする。さらに、TIGITタンパク質の配列断片を記述する場合、それは、配列断片だけでなく、その天然又は人工変異体における対応する配列断片も含む。
【0071】
本明細書において、用語EC50とは、最大効果の50%を引き起こすことができる濃度である半最大効果濃度(concentration for 50% of maximal effect)を指す。
【0072】
本明細書で使用されるように、用語「抗体」とは、通常、2対のペプチド(各対は、「軽」(L)鎖と「重」(H)鎖を持つ)からなる免疫グロブリン分子を指す。抗体軽鎖は、κとλ軽鎖に分類できる。重鎖は、μ、δ、γ、α、εに分類でき、抗体のアイソタイプはそれぞれIgM、IgD、IgG、IgA、IgEと定義される。軽鎖と重鎖の中で、可変領域と定常領域は、約12個以上のアミノ酸の「J」領域によって連結され、重鎖は、約3個以上のアミノ酸の「D」領域も含む。各重鎖は、重鎖可変領域(V)と重鎖定常領域(C)からなる。重鎖定常領域は、3つの構造ドメイン(CH1、CH2、CH3)からなる。各軽鎖は、軽鎖可変領域(V)と軽鎖定常領域(C)からなる。軽鎖定常領域は、1つの構造ドメインCからなる。抗体の定常領域は、免疫系の様々な細胞(例えば、エフェクター細胞)と古典的補体系の第一成分(C1q)との結合を含む、免疫グロブリンと宿主組織又は因子との結合を媒介することができる。V及びV領域はまた、高い可変性を持つ領域(相補性決定領域(CDR)と呼ばれる)、その間に散在するフレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保守的な領域に細分することができる。各VとVは、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順にアミノ末端からカルボキシ末端に配列されている3つのCDRと4つのFRからなる。各重鎖/軽鎖対の可変領域(V及びV)は、それぞれ抗原結合部位を形成する。各領域又は構造ドメインへのアミノ酸の割り当ては、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest (National Institutes of Health、 Bethesda M.d.(1987 and 1991))、又はChothia & Lesk J. Mol. Biol. 1987; 196:901-917; Chothiaら Nature 1989; 342:878-883又はIMGT付番システムの定義に従い、Ehrenmann、 Francois、 Quentin Kaas、 and Marie-Paule Lefranc. “IMGT/3Dstructure-DB and IMGT/DomainGapAlign: a database and a tool for immunoglobulins or antibodies、 T cell receptors、 MHC、 IgSF and MhcSF.” Nucleic acids research 2009; 38(suppl_1): D301-D307.の定義を参照する。用語「抗体」は、抗体を産生する任意の特定の方法によって限定されるものではない。例えば、それは、特に組換え抗体、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体を含む。抗体は、IgG(例えば、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4サブタイプ)、IgA1、IgA2、IgD、IgE又はIgM抗体のような、異なるアイソタイプの抗体であってもよい。
【0073】
本明細書で使用されるように、抗体の「抗原結合断片」という用語とは、全長抗体が結合する同じ抗原に特異的に結合する能力を維持し、及び/又は抗原への特異的結合について全長抗体と競合する、全長抗体の断片を含むポリペプチドを指し、それは「抗原結合部分」とも呼ばれる。一般的には、Fundamental Immunology、 Ch. 7 (Paul、 W.、 ed.、 第2版、Raven Press、 N.Y. (1989)を参照し、あらゆる目的のために、参照としてその全体が本明細書に組み込まれる。抗体の抗原結合断片は、組換えDNA技術によって、又は完全抗体の酵素的もしくは化学的破壊によって産生され得る。いくつかの場合、抗原結合断片は、Fab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、dAb、及び相補性決定領域(CDR)断片、単鎖抗体(例えば、scFv)、キメラ抗体、ダイアボディ(diabody)抗体、及びポリペプチドに特異的抗原結合能を付与するのに十分な抗体の少なくとも一部を含むこのようなポリペプチドを含む。
【0074】
本明細書で使用されるように、用語「Fd断片」とは、V及びC1ドメインからなる抗体断片を指し、用語「Fv断片」とは、抗体のシングルアームのV及びVドメインからなる抗体断片を指し、用語「dAb断片」とは、Vドメインからなる抗体断片を指し(Wardら、Nature 341:544-546(1989))、用語「Fab断片」とは、V、V、C及びC1ドメインからなる抗体断片を指し、用語「F(ab’)断片」とは、ヒンジ領域上のジスルフィドで連結される2つのFab断片を含む抗体断片を指す。
【0075】
いくつかの場合、抗体の抗原結合断片は、単鎖抗体(例えば、scFv)であり、ここで、V及びV構造ドメインは、それを単一のポリペプチド鎖として生成できる連結体によって、対合して一価分子を形成する(例えば、Birdら、Science 242:423-426(1988)及びHustonら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883 (1988)参照)。このようなscFv分子は、一般的な構造NH-V-接合部(linker)-V-COOH又はNH-V-接合部-V-COOHを有し得る。適切な先行技術の接合部は、反復GGGGSアミノ酸配列又はその変異体からなる。例えば、アミノ酸配列(GGGGS)を有する接合部が使用され得るが、その変異体も使用され得る(Holligerら(1993)、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6444-6448)。本発明において使用され得る他の接合部は、Alfthanら(1995)、Protein Eng. 8: 725-731、 Choiら(2001)、Eur. J. Immunol. 31:Huら(1996)、Cancer Res.56:3055-3061、Kipriyanovら(1999)、J. Mol. Biol.293:41-56及びRooversら(2001)、Cancer Immunol.94-106に記載されている。
【0076】
いくつかの場合、抗体の抗原結合断片は、ダイアボディ、即ち二価抗体であり、ここで、V及びV構造ドメインは単一のポリペプチド鎖上で発現されるが、同じ鎖の2つの構造ドメイン間の対合を許容しないように短い連結体を使用することにより、構造ドメインが他方の鎖の相補的構造ドメインと対合し、2つの抗原結合部位を生成する(例えば、Holliger P.ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:6444-6448 (1993)、及びPoljak R. J.ら、Structure 2:1121-1123 (1994)参照)。
【0077】
他の場合、抗体の抗原結合断片は「二重特異性抗体」であり、第一抗体(断片)と第二抗体(断片)又は抗体類似体が結合アームを介して形成するコンジュゲートを指し、結合の方式は、化学反応、遺伝子融合、酵素反応を含むが、これらに限定されない。抗体の抗原結合断片は、例えば、3つの異なる抗原結合特異性を有する抗体である三重特異性抗体や、4つの異なる抗原結合特異性を有する抗体である四重特異性抗体を含む「多重特異性抗体」であってもよい。例えば、DARPinは、IgG抗体、scFv-Fc抗体断片又はそれらの組み合わせに連結し、CN104341529Aのようである。抗IL-17aのfynomerは、抗IL-6R抗体に結合し、WO2015141862A1のようである。
【0078】
当業者に公知の従来技術(例えば、組換えDNA技術又は酵素的もしくは化学的破壊法)を用いて、所定の抗体(例えば、本発明で提供されるモノクローナル抗体26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4、及び26B12H4L4)から抗体の抗原結合断片(例えば、上記の抗体断片)を得ることができ、完全抗体と同じ方法で特異的に抗体の抗原結合断片をスクリーニングすることができる。
【0079】
本明細書で使用されるように、用語「mAb」と「モノクローナル抗体」とは、高度的な相同性のある抗体分子の集団、すなわち自然に発生する可能性のある突然変異を除いて、完全に同一の抗体分子の集団に由来する抗体又は抗体の断片を意味する。モノクローナル抗体は、抗原上の単一のエピトープに対して特異性が高い。ポリクローナル抗体は、モノクローナル抗体とは対照的に、通常、抗原上の異なるエピトープを認識する少なくとも2つ以上の異なる抗体を含む。モノクローナル抗体は通常、Kohlerらによって最初に報告されたハイブリドーマ技術を用いて得ることができるが(Kohler G、 Milstein C. Continuous cultures of fused cells secreting antibody of predefined specificity[J]. Nature、 1975; 256(5517): 495)、組換えDNA技術を採用して得ることもできる(例えば、U.S.Patent 4、816、567参照)。
【0080】
本明細書で使用されるように、用語「ヒト化抗体」とは、ヒト免疫グロブリン(受容体抗体)のCDR領域の全部又は一部が非ヒト抗体(ドナー抗体)のCDR領域によって置換されて得られる抗体又は抗体断片を指し、ここで、ドナー抗体は、期待される特異性、親和性又は反応性を有する非ヒト由来(例えば、マウス、ラット又はウサギ)抗体であってもよい。さらに、受容体抗体のフレームワーク領域(FR)のアミノ酸残基の一部は、抗体の特性をさらに改善又は最適化するために、対応する非ヒト由来抗体のアミノ酸残基、又は他の抗体のアミノ酸残基によって置換することもできる。ヒト化抗体の詳細については、例えばJonesら、 Nature 1986; 321:522-525; Reichmannら、 Nature 1988; 332:323-329; Presta、 Curr. Op. Struct. Biol.、 1992; 2:593-596;及びClark M. Antibody humanization: a case of the ‘Emperor’s new clothes’?[J]. Immunol. Today、 2000; 21(8): 397-402を参照することができる。
【0081】
本明細書で使用されるように、用語「単離した」又は「単離された」とは、天然状態から人工的に得られたものを指す。自然界にある「単離した」物質や成分が現れる場合、それが存在する天然環境が変化したり、又は天然環境から当該物質が単離されたり、又はその両方が共に発生した。例えば、ある生きている動物の体内に、ある単離されていないポリヌクレオチド又はポリペプチドが天然に存在し、この天然状態から単離された高純度の同じポリヌクレオチド又はポリペプチドは、「単離された」ものと呼ばれる。用語「単離した」又は「単離された」は、人工的または合成的な物質の混在、又は物質の活性に影響を与えないその他の不純物質の存在を排除するものではない。
【0082】
本明細書で使用されるように、用語「ベクター」(vector)とは、ポリリボヌクレオチドを挿入できる核酸担体を指す。ベクターが、挿入されたポリヌクレオチドによってコードされるタンパク質の発現を可能にする場合、ベクターは発現ベクターと呼ばれる。ベクターは、形質転換、形質導入、又はトランスフェクションによって宿主細胞に導入し、それが担持する遺伝物質要素が宿主細胞で発現するようにすることができる。ベクターは、当業者によく知られており、プラスミド、ファージミド、コスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、P1由来人工染色体(PAC)などの人工染色体、λファージやM13ファージなどのファージ及び動物ウイルスなどを含むが、これらに限定されない。ベクターとして使用され得る動物ウイルスは、逆転写酵素ウイルス(レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、及びパポバウイルス(例えば、SV40)を含むが、これらに限定されない。1つのベクターは、プロモーター配列、転写開始配列、エンハンサー配列、選択エレメント、及びレポーター遺伝子を含むがこれらに限定されない、発現を制御する複数の要素を含むことができる。また、ベクターは複製開始部位を含むことができる。
【0083】
本明細書で使用されるように、用語「宿主細胞」とは、ベクターを導入するために使用できる細胞を指し、それは、大腸菌や枯草菌などの原核細胞、酵母細胞やアスペルギルスなどの真菌細胞、S2ショウジョウバエ細胞やSf9などの昆虫細胞、又は線維芽細胞、CHO細胞、COS細胞、NSO細胞、HeLa細胞、GS細胞、BHK細胞、HEK293細胞、又はヒト細胞などの動物細胞を含むが、これらに限定されない。
【0084】
本明細書で使用されるように、用語「特異的結合」とは、抗体とそれが指向する抗原との間の反応のような、2分子間の非ランダム結合反応を意味する。いくつかの実施形態において、抗原に特異的に結合する抗体(又は抗原に特異的な抗体)とは、抗体が約10-5M未満、例えば約10-6M、10-7M、10-8M、10-9M、10-10M未満の親和性(K)で当該抗原に結合することを意味する。
【0085】
本明細書で使用されるように、用語「K」は、特定の抗体-抗原相互作用の解離平衡定数を指し、抗体と抗原との間の結合親和性を表すために使用される。平衡解離定数が小さいほど、抗体-抗原結合が緊密になり、抗体と抗原との間の親和性が高くなる。通常、抗体は、約10-5M未満、例えば約10-6M、10-7M、10-8M、10-9M又は10-10M未満の解離平衡定数(K)で抗原(例えばTIGITタンパク質)に結合する。Kは、Fortebio分子間相互作用計を用いて測定するなど、当業者に公知の方法を用いて測定することができる。
【0086】
本明細書で使用されるように、用語「モノクローナル抗体」と「mAb」は同じ意味を有し、互換的に使用でき、用語「ポリクローナル抗体」及び「ポリクローナル抗体」は互換的に使用できる。用語「ポリクローナル抗体」と「pAb」は同じ意味を有し、互換的に使用できる。用語「ポリペプチド」と「タンパク質」は同じ意味を有し、互換的に使用できる。さらに、本発明において、アミノ酸は通常、本技術分野で公知の1文字及び3文字の略語で示される。例えば、アラニンは、A又はAlaで示され得る。
【0087】
本明細書で使用されるように、用語「薬学的に許容されるベクター及び/又は賦形剤」は、当該技術分野で周知のように、被験者及び活性成分と薬学的及び/又は生理学的に適合するベクター及び/又は賦形剤を指す(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences. Edited by Gennaro AR、 19th ed. Pennsylvania: Mack Publishing Company、 1995参照)、pH調整剤、界面活性剤、アジュバント、イオン強度増強剤などを含むが、これらに限定されない。例えば、pH調整剤は、リン酸塩緩衝液などを含むが、これらに限定されない。界面活性剤は、Tween-80のようなカチオン性、アニオン性、又は非イオン性界面活性剤を含むが、これらに限定されない。イオン強度増強剤は、塩化ナトリウムを含むが、これらに限定されない。
【0088】
本明細書で使用されるように、用語「有効量」とは、所望の効果を得る、又は少なくとも部分的に得るのに十分な量を意味する。例えば、疾患(例えば、腫瘍)を予防する有効量とは、疾患(例えば、腫瘍)の発症を予防、停止、又は遅延させるのに十分な量を意味する。疾患を治療する有効量とは、疾患に既に罹患している患者の疾患及びその合併症を治癒、又は少なくとも部分的に阻止させるのに十分な量を意味する。
【0089】
本明細書で使用されるように、用語「ハイブリドーマ」及び「ハイブリドーマ細胞株」は、互換的に使用でき、用語「ハイブリドーマ」及び「ハイブリドーマ細胞株」が言及される場合、ハイブリドーマのサブクローン及び子孫細胞も含まれる。
【0090】
用語「単回薬物投与量単位」は、投与案の時点で、(好ましくは被験者の体重1kg当たりに)、被験者に投与される、本発明に記載の抗CTLA4抗PD-1二重特異性抗体、抗TIGIT抗体を含む単回薬物剤形を表し、例えば注射剤であり、アンプルに入れている。本発明の具体的な実施案において、投与案は、例えば、1日2回から約1日おきに1回投与するか、又は3日間、4日間、5日間、6日間、10日間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間又は6週間ごとに1回投与する投与サイクルに従って単回薬物投与量単位を投与することを含む。
【0091】
本発明において、特別な説明がない場合、前記「第一」(例えば、第一タンパク質機能領域、第一連結断片)及び「第二」(例えば、第二タンパク質機能領域、第二連結断片)は、表記の区別又は表現の明瞭化の目的で使用され、典型的な順序上の意味を有するものではない。
【0092】
薬物又は治療剤の「治療有効量」又は「治療上有効な用量」とは、単独で、又は他の治療薬と併用した場合に、対象を疾患の発症から保護するか、又は疾患の消滅を促進する薬物の任意の量であり、前記疾患の消滅は、疾患の症状の重症度の軽減、疾患の症状のない段階の頻度及び持続時間の増加、又は疾患の苦しみによる損傷又は機能不全の予防によって証明される。熟練した実務者に知られている複数の方法を用いて、疾患の退縮を促進する治療剤の能力を評価することができ、たとえば、臨床実験中にヒト対象で、ヒトに対する効果を予測する動物モデル系で、又はインビトロアッセイで前記薬剤の活性を測定する。
【0093】
薬物の「予防有効量」とは、癌を発症するリスクのある対象(例えば、悪化前病症を有する対象)又は癌再発のリスクのある対象に単独又は抗腫瘍剤と併用して投与した場合に、癌の発生又は再発を阻害する薬物の任意の量である。いくつかの実施案において、予防有効量は、癌の発生又は再発を完全に阻止する。癌の発生又は再発を「阻害する」とは、癌の発生又は再発の可能性を減少させること、又は癌の発生又は再発を完全に阻止することを意味する。
【0094】
本発明の有益な効果
本発明のモノクローナル抗体は、TIGITに特異的に結合でき、極めて強い親和性を有し、TIGITの免疫細胞に対する阻害作用を低下させ、T細胞の活性を促進し、NK細胞の枯渇を逆転させ、免疫細胞の腫瘍に対する殺傷効果を増強することができる。抗TIGIT抗体単独又は抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体(及び/又は化学療法薬)との併用は、腫瘍を効果的に治療又は予防することができ、抗TIGIT抗体と抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体との併用は、腫瘍の増殖を効果的に抑制する薬理学的効果があり、抗TIGIT抗体単独又は抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体単独よりも優れ、良好な応用の見通しと市場価値を有する。
【図面の簡単な説明】
【0095】
図1】26B12H1L1、26B12H2L2、26B12H2L3、26B12H3L2とRG6058抗体のTIGIT-mFcへの結合活性の検出結果である。
図2】26B12H3L3、26B12H1L4、26B12H4L1、26B12H4L4とRG6058抗体のTIGIT-mFcへの結合活性の検出結果である。
図3】26B12H1L1、26B12H2L2、26B12H2L3、26B12H3L2とRG6058抗体がTIGIT-mFcへの結合についてヒトCD155-hFc-Biotinと競合する活性の検出結果である。
図4】26B12H3L3、26B12H1L4、26B12H4L1、26B12H4L4とRG6058抗体がTIGIT-mFcへの結合についてヒトCD155-hFc-Biotinと競合する活性の検出結果である。
図5】26B12H3L3とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図6】26B12H1L1とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図7】26B12H2L2とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図8】26B12H2L3とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図9】26B12H3L2とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図10】26B12H4L4とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図11】26B12H1L4とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図12】26B12H4L1とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図13】RG6058とTIGIT-mFcの親和性定数検出結果図である。図中の上から下の各曲線に加えられた抗体の濃度は、それぞれ5nM、1.67nM、0.557nM、0.185nM、0.06nMである。
図14】FACSは、ヒト化抗体26B12H2L2とRG6058の293T-TIGIT細胞膜表面抗原TIGITへの結合活性を検出する。
図15】FACSは、ヒト化抗体26B12H2L2とRG6058が293T-TIGIT細胞膜表面TIGITへの結合についてCD155と競合する活性を検出する。
図16】FACSは、ヒト化抗体26B12H2L2とRG6058が293T-TIGIT細胞膜表面TIGITへの結合についてCD112と競合する活性を検出する。
図17】Jurkat-TIGITとHT1080-aCD3scFv細胞系にTIGIT抗体を加えた後のIL-2の分泌量を検出する。
図18】hTIGIT-BALB/cトランスジェニックマウスCT26腫瘍モデルの効果である。
図19】hTIGIT-BALB/cトランスジェニックマウスCT26腫瘍モデルの体重変化である。
図20】26B12H2L2と抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体CP004(hG1TM)の併用によるBALB/c-hPD1/hTIGITトランスジェニックマウスCT26腫瘍モデルの効果である。
図21】26B12H2L2と抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体CP004(hG1TM)の併用によるBALB/c-hPD1/hTIGITトランスジェニックマウスCT26腫瘍モデルの体重変化である。 寄託に係る生物材料: ハイブリドーマ細胞株LT019(TIGIT-26B12)は、2020年10月22日に中国典型培養物寄託センター(CCTCC)に寄託され、寄託番号はCCTCC NO:C2020208、寄託先は中国・武漢・武漢大学、郵便番号は430072である。
【発明を実施するための形態】
【0096】
以下、実施例に関連して本発明の実施案を詳細に説明する。当業者であれば、以下の実施例は本発明を説明するためにのみ使用され、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではないことを理解する。実施例に特定の技術又は条件が明記されていない場合は、当技術分野内の文献に記載された技術又は条件(例えば、Jサムブルック等著、黄培堂等訳の『分子クローニング実験ガイドライン』、第三版、科学出版社参照)又は製品の説明書によって行う。使用されている試薬や器具は、製造者を明記していない場合、市場で購入可能な従来品である。例えば、293TはATCCから購入することができる。
【0097】
本発明の以下の実施例において、使用したBALB/cマウスは、広東省医学実験動物センターから購入された。
【0098】
本発明の以下の実施例において、使用した陽性対照抗体RG6058は、その配列が中国特許開示CN108290946中の配列番号34及び配列番号36を参照することができる。
【0099】
本発明の以下の実施例において、使用した併用抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体CP004(hG1TM)は、中山康方生物医薬有限公司で製造され、その配列が公開特許CN112300286Aに記載されている抗体に由来し、CP004(hG1TM)重鎖全長配列(アミノ酸配列は、配列番号57に示され、ヌクレオチド配列は、配列番号58に示される)、軽鎖全長配列(アミノ酸配列は、配列番号59に示され、ヌクレオチド配列は、配列番号60に示される)を参照し、CP004(hG1TM)の構造はIgG-scFvであり、そのIgG部分は抗PD1抗体、scFv部分は抗CTLA4抗体であり、
【0100】
ここで、抗PD1抗体のHCDR1配列は、配列番号61に示され、HCDR2配列は、配列番号62に示され、HCDR3配列は、配列番号63に示され、VH配列は、配列番号73に示され、抗PD1抗体のLCDR1配列は、配列番号70に示され、LCDR2配列は、配列番号71に示され、LCDR3配列は、配列番号72に示され、VL配列は、配列番号76に示され、
【0101】
抗CTLA4抗体のHCDR1配列は、配列番号64に示され、HCDR2配列は、配列番号65に示され、HCDR3配列は、配列番号66に示され、VH配列は、配列番号74に示され、抗CTLA4抗体のLCDR1配列は、配列番号67に示され、LCDR2配列は、配列番号68に示され、LCDR3配列は、配列番号69に示され、VL配列は、配列番号75に示される。
【0102】
実施例1:抗TIGIT抗体26B12の調製
1.ハイブリドーマ細胞株LT019の調製
抗TIGIT抗体の調製に使用した抗原は、ヒトTIGIT-mFc(TIGITはGenbankID:NP_776160.2、mFcの配列は配列番号77に示される)である。免疫したマウスから脾臓細胞を採取し、マウス骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマ細胞を作製した。ヒトTIGIT-mFcを抗原として、ハイブリドーマ細胞を間接ELISA法によりスクリーニングし、TIGITに特異的に結合する抗体を分泌できるハイブリドーマ細胞を得た。スクリーニングして得られたハイブリドーマ細胞に対し、有限希釈法により安定なハイブリドーマ細胞株を得た。上記のハイブリドーマ細胞株をハイブリドーマ細胞株LT019と命名し、そこから分泌されるモノクローナル抗体を26B12と命名した。
【0103】
ハイブリドーマ細胞株LT019(TIGIT-26B12とも呼ばれる)は、2020年10月22日に中国典型培養物寄託センター(CCTCC)に寄託され、寄託番号はCCTCC NO:C2020208、寄託先は中国・武漢・武漢大学、郵便番号は430072である。
【0104】
2.抗TIGIT抗体26B12の調製
上記で調製されたLT019細胞株をCD培地(Chemical Defined Medium、1%のペニシリン-ストレプトマイシンを含む)で、5%のCO、37℃の条件下培養した。7日後に細胞培養上清を回収し、高速遠心分離し、微孔濾過膜で真空濾過し、HiTrap protein A HPカラムを用いて精製し、抗体26B12を作製した。
【0105】
実施例2:抗TIGIT抗体26B12の配列解析
実施例1で培養されたLT019細胞株から、培養細胞細菌総RNA抽出キット(Tiangen、品番DP430)の方法に従ってmRNAを抽出した。
【0106】
cDNAは、Invitrogen SuperScript(R) III First-Strand Synthesis System for RT-PCRキットの説明書に従って合成し、PCR増幅を行った。
【0107】
PCR増幅産物は、直接TAクローニングを行い、具体的な操作はpEASY-T1 Cloning Kit(Transgen CT101)キットの説明書を参照して行った。
【0108】
TAクローニング産物を直接配列決定し、配列決定結果は以下の通りである:
重鎖可変領域の核酸配列は配列番号2に示され、断片長は363bpである。
【0109】
それによってコードされるアミノ酸配列は、配列番号1に示され、長さは121個アミノ酸である。
【0110】
ここで、重鎖HCDR1の配列は、配列番号3に示され、HCDR2の配列は、配列番号4に示され、HCDR3の配列は、配列番号5に示される。
【0111】
軽鎖可変領域の核酸配列は、配列番号7に示され、長さは321bpである。
【0112】
それによってコードされるアミノ酸配列は、配列番号6に示され、長さは107個アミノ酸である。
【0113】
ここで、軽鎖LCDR1の配列は、配列番号8に示され、LCDR2の配列は、配列番号9に示され、LCDR3の配列は、配列番号10に示される。
【0114】
実施例3:抗ヒトTIGITのヒト化抗体の軽鎖及び重鎖の設計及び調製
1.抗ヒトTIGITのヒト化抗体26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4及び26B12H4L4の軽鎖及び重鎖の設計
ヒトTIGITタンパク質の三次元結晶構造及び実施例2で得られた抗体26B12の配列に基づいて、抗体モデルをコンピュータでシミュレーションし、次いでモデルに基づいて突然変異を設計し、抗体26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4、及び26B12H4L4の可変領域配列を得た(抗体定常領域配列は、NCBIのデータベースに由来し、重鎖定常領域はいずれもIg gamma-1 chain C region、ACCESSION:P01857を採用し、軽鎖定常領域はIg kappa chain C region、ACCESSION:P01834である)。
【0115】
設計した可変領域の配列は、以下の表Aに示される。
【表1】
【0116】
ヒト化モノクローナル抗体26B12H1L4の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域の配列
上記8種類の抗体26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4、26B12H4L4の重鎖可変領域の核酸配列の長さは363bpであり、コードされるアミノ酸配列の長さは121aaであり、軽鎖可変領域の核酸配列の長さは321bpであり、コードされるアミノ酸配列の長さは107aaである。
【0117】
そして、上記8種類の抗体は、以下のように同じHCDR1~HCDR3及びLCDR1~LCDR3を有する:
HCDR1の配列は、配列番号3に示され、HCDR2の配列は、配列番号4に示され、HCDR3の配列は、配列番号5に示される。
【0118】
LCDR1の配列は、配列番号8に示され、LCDR2の配列は、配列番号9に示され、LCDR3の配列は、配列番号10に示される。
【0119】
2.ヒト化抗体26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4及び26B12H4L4の調製
重鎖定常領域は、いずれもIg gamma-1 chain C region、ACCESSION:P01857を採用し、軽鎖定常領域は、いずれもIg kappa chain C region、ACCESSION:P01834を採用する。
【0120】
26B12H1L1重鎖cDNAと軽鎖のcDNA、26B12H4L1重鎖cDNAと軽鎖のcDNA、26B12H2L2重鎖cDNAと軽鎖のcDNA、26B12H3L2重鎖と軽鎖のcDNA、26B12H2L3重鎖cDNAと軽鎖のcDNA、26B12H3L3重鎖cDNAと軽鎖のcDNA、26B12H1L4重鎖cDNAと軽鎖のcDNA、26B12H2L4重鎖cDNAと軽鎖のcDNA、及び26B12H4L4重鎖cDNAと軽鎖のcDNAをそれぞれpUC57simple(ジェンスクリプト社提供)ベクターにクローニングし、pUC57simple-26B12H1、pUC57simple-26B12L1;pUC57simple-26B12H4、pUC57simple-26B12L1;pUC57simple-26B12H2、pUC57simple-26B12L2;pUC57simple-26B12H3、pUC57simple-26B12L2;pUC57simple-26B12H2、pUC57simple-26B12L3;pUC57simple-26B12H3、pUC57simple-26B12L3;pUC57simple-26B12H1、pUC57simple-26B12L4;pUC57simple-26B12H2、pUC57simple-26B12L4;及びpUC57simple-26B12H4、pUC57simple-26B12L4をそれぞれ得た。『分子クローニング実験ガイドライン(第二版)』に紹介された標準技術を参照して、EcoRI&HindIII酵素で切断した重、軽鎖全長遺伝子は、制限酵素(EcoRI&HindIII)の酵素切断で発現ベクターpcDNA3.1にサブクローニングして発現プラスミドpcDNA3.1-26B12H1、pcDNA3.1-26B12L1、pcDNA3.1-26B12H4、pcDNA3.1-126B12H2、pcDNA3.1-26B12L2、pcDNA3.1-26B12H3、pcDNA3.1-26B12L3とpcDNA3.1-26B12L4を獲得し、さらに、組換え発現プラスミドの重鎖/軽鎖遺伝子の配列決定解析を行った。次に、対応する軽鎖、重鎖組換えプラスミド設計遺伝子を含む組み合わせ(pcDNA3.1-26B12H1/pcDNA3.1-26B12L1、pcDNA3.1-26B12H4/pcDNA3.1-26B12L1、pcDNA3.1-26B12H2/pcDNA3.1-26B12L2、pcDNA3.1-26B12H3/pcDNA3.1-26B12L2、pcDNA3.1-26B12H2/pcDNA3.1-26B12L3、pcDNA3.1-26B12H3/pcDNA3.1-26B12L3、pcDNA3.1-26B12H1/pcDNA3.1-26B12L4及びpcDNA3.1-26B12H4/pcDNA3.1-26B12L4)はそれぞれ293F細胞にコトランスフェクションした後、培養液を採取して精製した。配列決定が正しいことが検証された後、エンドトキシン除去レベルの発現プラスミドを調製し、プラスミドをHEK293細胞に瞬時にトランスフェクションして抗体発現し、7日間培養後に細胞培養液を回収し、Protein Aカラムを用いてアフィニティー精製を行い、ヒト化抗体を得た。
【0121】
実施例4:ELISA法で抗体の抗原TIGIT-mFcへの結合活性を測定する
実験手順:2μg/mLのヒツジ抗マウスIgG Fc(Jackson社より購入、ロット番号:132560)をマイクロプレートにコーディングし、4℃で16時間インキュベートした。インキュベート終了後、ヒツジ抗マウスIgG FcをコーディングしたマイクロプレートをPBSTで1回洗浄した後、マイクロプレートブロッキング液として1%BSAのPBST溶液を用いて2時間ブロッキングした。マイクロプレートのブロッキング終了後、プレートをPBSTで3回洗浄した。その後、抗原ヒトTIGIT-mFc 1μg/mLを添加し、37℃で30minインキュベートした後、プレートをPBSTで3回洗浄した。PBST溶液で勾配希釈した抗体をマイクロプレートのウェルに加え、抗体希釈勾配を表1及び表2に詳述する。測定対象の抗体を加えたマイクロプレートを37℃で30minインキュベートし、インキュベート完了後、PBSTでプレートを3回洗浄した。プレートを洗浄した後、1:5000の比で希釈したHRP標識のヒツジ抗ヒトIgG Fc(Jackson社より購入、ロット番号:128332)第二抗体作業液を加え、37℃で30minインキュベートした。インキュベート完了後、PBSTでプレートを4回洗浄した後、TMB(Neogen、308177)を加えて光を避けて4min発色させ、終止液を加えて発色反応を終止させた。直ちにマイクロプレートをマイクロプレートリーダーに入れ、450nmの光波長を選択し、マイクロプレートの各ウェルのOD値を読み取った。SoftMax Pro 6.2.1ソフトウェアでデータを解析して処理した。
【0122】
抗体の抗原TIGIT-mFcへの結合結果は、図1及び2に示される。各用量のOD値は、表1及び表2に示される。抗体濃度を横座標、吸光度値を縦座標としてカーブフィッティングを行い、抗体の抗原への結合EC50を算出し、結果は、表1、表2及び図1図2に示される。
【表2】


【表3】
【0123】
その結果、抗体26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4和26B12H4L4は、いずれもヒトTIGIT-mFcに有効に結合でき、結合効率は用量依存的であり、結合活性は同標的陽性薬であるRG6058に相当し、26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4、及び26B12H4L4はTIGITに有効に結合する機能を有することが示された。
【0124】
実施例5:競合ELISA法で抗体がTIGIT-mFcへの結合についてCD155-hFc-Biotinと競合する活性をそれぞれ測定する
実験手順:2μg/mLのTIGIT-mFcをマイクロプレートにコーディングした後、4℃で一晩インキュベートした。インキュベート終了後、抗原をコーディングしたマイクロプレートをPBSTで1回洗浄した後、マイクロプレートブロッキング液として1%BSAのPBST溶液を用いて2時間ブロッキングした。マイクロプレートのブロッキング終了後、プレートをPBSTで3回洗浄した。PBST溶液で勾配希釈した抗体をマイクロプレートに加え、抗体濃度は表3及び4に詳述する。室温で10minインキュベートした後、等体積の2μg/mL(最終濃度1μg/mL)のCD155-hFc-Biotin(中山康方生物医薬有限公司製、ロット番号:20170210、ここで、CD155のGenBank番号は、NP_006496.4であり、hFcの配列は、配列番号78に示される)を加え、抗体とよく混合した後にマイクロプレートを37℃で30minインキュベートし、インキュベート完了後、プレートをPBSTで3回洗浄した。プレートを洗浄した後、1:4000の比で希釈したSA-HRP作業液を加え、37℃で30minインキュベートした。インキュベート完了後、PBSTで4回洗浄した後、TMB(Neogen、308177)を加えて光を避けて5min発色させ、終止液を加えて発色反応を終止させた。直ちにマイクロプレートをマイクロプレートリーダーに入れ、450nmの光波長を選択し、マイクロプレートの各ウェルのOD値を読み取った。SoftMax Pro 6.2.1ソフトウェアでデータを解析して処理した。
【0125】
抗体がTIGIT-mFcへの結合についてCD155-hFc-Biotinと競合する活性結果は、表3と表4に示される。抗体濃度を横座標、吸光度値を縦座標としてカーブフィッティングを行い、抗体がTIGIT-mFcへの結合についてCD155-hFc-Biotinと競合するEC50を算出し、結果は、表3と表4、図3図4に示される。
【表4】


【表5】

【0126】
その結果、同じ実験条件下で、26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4と26B12H4L4が抗原TIGIT-mFcへの結合についてそれぞれCD155-hFc-Biotinと競合することができ、活性は同じ標的陽性薬であるRG6058に相当し、26B12H1L1、26B12H4L1、26B12H2L2、26B12H3L2、26B12H2L3、26B12H3L3、26B12H1L4、26B12H4L4がTIGIT-mFcへの結合についてCD155-hFc-Biotinと有効に競合する能力を有することが示唆された。
【0127】
実施例6:Fortebio分子相互作用計でヒト化抗体26B12H3L3、26B12H1L1、26B12H2L2、26B12H2L3、26B12H3L2、26B12H4L4、26B12H1L4、26B12H4L1及びRG6058の抗原TIGIT-mFcへの結合の動力学的パラメーターを測定する
サンプル希釈緩衝液はPBS、0.02%Tween-20、0.1%BSA、pH7.4であった。TIGIT-mFcを3μg/mLの濃度でAMCセンサーに50s固定し、センサーを緩衝液の中で60s平衡させ、センサーに固定したTIGIT-mFcを、0.06-5nM(3倍希釈)の濃度で120s抗体と結合させ、タンパク質を緩衝液の中で300s解離させた。10mMグリシン、pH=1.7溶液を用いてセンサーを再生した。検出温度は37℃、検出周波数は0.3Hz、サンプルプレートの振動速度は1000rpmであった。データを1:1モデルでフィッティングして解析し、親和性定数を得た。
【0128】
ヒト化抗体(対照抗体として)とTIGITとの親和性定数の測定結果は表5に、検出結果は図5図13に示される。
【表6】
【0129】
は親和性定数である;K=kdis/kon。
【0130】
その結果、ヒト化抗体26B12H3L3、26B12H1L1、26B12H2L2、26B12H2L3、26B12H3L2、26B12H4L4、26B12H1L4、26B12H4L1、RG6058とTIGIT-mFcとの親和性定数は、順に、9.64E-11M、1.64E-11M、8.40E-12M、4.85E-11M、5.40E-11M、3.69E-11M、4.63E-11M、8.57E-12M、3.16E-11Mであった。
【0131】
結果より、TIGIT各抗体のTIGIT-mFcへの結合の親和性は、強いから弱い順に、26B12H2L2、26B12H4L1、26B12H1L1、RG6058、26B12H4L4、26B12H1L4、26B12H2L3、26B12H3L2、26B12H3L3であった。ここで、ヒト化抗体26B12H2L2、26B12H4L1、26B12H1L1の親和性は、陽性薬物RG6058より強いが、26B12H4L4の親和性は、陽性薬物RG6058の親和性に相当した。
【0132】
実施例7:FACSは、ヒト化抗体26B12H2L2及びRG6058の293T-TIGIT細胞膜表面抗原TIGITへの結合活性を検出する
実験方法:TIGITベクターplenti6.3-TIGITFL-BSD(TIGITはGenbankID:NP_776160.2であり、ジェンスクリプト社に委託して遺伝子を最適化してヒトTIGIT全長cDNA配列を合成し、TIGITFLと命名され、pUC57simple(ジェンスクリプト社提供)ベクターにクローニングし、pUC57simple-TIGITFLプラスミドを得た。BamHI&XhoI二重酵素で合成したpUC57simple-TIGITFLプラスミドで、TIGITFL目的遺伝子断片を回収し、制限部位BamHI&XhoIを介してplenti6.3発現ベクターにサブクローニングした。ベクターpLenti6.3はInvitrogen社より購入した)を293T細胞にトランスフェクションし、スクリーニングして、安定にTIGITを発見する細胞株293T-TIGIT細胞を得た。
【0133】
293T-TIGIT細胞(DMEM+10%FBS)を収集し、5min遠心して上清を除去し、再懸濁し、計数及び生存率(P7、95.79%)測定を行い、細胞を希釈し、透明な先端底96ウェルプレートの各ウェルに30wの細胞を加え、各チューブに200μLの1%PBSAを加え、5min遠心し、上清を除去した。100μLの抗体(最終濃度300nM、100nM、33.3nM、11.1nM、3.7nM、1.23nM、0.41nM、0.041nM、0.0041nM)を実験の設計に従って各ウェルに対応して加え、ブランク対照とアイソタイプ対照を設計し、氷上で60minインキュベートした。各チューブに200μLの1%PBSAを加え、5min遠心して上清を除去し、2回洗浄した。各サンプルにFITCヒツジ抗ヒトIgG抗体(Jackson社より購入、ロット番号:109-095-098)(PBSAで500倍希釈)を加え、氷上で遮光条件下40minインキュベートした。各チューブに200μLのPBSAを加え、5min遠心し、上清を除去した。200μLのPBSAを加えて細胞を再懸濁し、フローチューブに移し、各濃度での細胞の平均蛍光強度をフローサイトメトリーで検出した。
【表7】
【0134】
実験結果は、表6及び図14に示され、陽性対照抗体RG6058の細胞膜表面抗原TIGITへの結合EC50は1.257nMであるが、ヒト化抗体26B12H2L2の細胞膜表面抗原TIGITへの結合EC50は0.917nMであった。
【0135】
実験結果は、ヒト化抗体26B12H2L2の細胞膜表面抗原TIGITへの結合能力が陽性対照抗体RG6058よりも強いことを示している。
【0136】
実施例8:FACSは、ヒト化抗体26B12H2L2とRG6058が293T-TIGIT細胞膜表面抗原TIGITへの結合についてCD155又はCD112と競合する活性を検出する
実験方法:293T-TIGIT細胞を収集し、5min遠心して上清を除去し、再懸濁し、計数及び生存率(94.95%)測定を行い、細胞を希釈し、透明な先端底96ウェルプレートの各ウェルに30wの細胞を加え、各チューブに200μLの1%PBSAを加え、5min遠心し、上清を除去した。100μLの抗体(最終濃度300nM、100nM、33.3nM、11.1nM、3.7nM、1.23nM、0.123nM、0.0123nM)を実験の設計に従って各ウェルに対応して加え、ブランク対照とアイソタイプ対照を設計し、氷上で30minインキュベートした。各サンプルにCD155((最終濃度:10nM)中山康方生物医薬有限公司製、ロット番号:20190726、ここでCD155のGenBank番号:NP_006496.4)又はCD112((最終濃度:30nM)中山康方生物医薬有限公司製、ロット番号:20190726、ここでCD112のGenBank番号:NP_001036189.1)を加え、氷上で遮光条件下40minインキュベートした。更に各チューブに200μLの1%PBSAを加え、5min遠心し、上清を除去し、2回洗浄した。各サンプルにAPCヒツジ抗マウスIgG(Biolegend社より購入、ロット番号:405308)(最小交差反応活性minimal x-reactivity)抗体(PBSAで300倍希釈)を加え、氷上で遮光条件下40minインキュベートした。各チューブに200μLのPBSAを加え、5min遠心分離し、上清を除去した。200μLのPBSAを加えて細胞を再懸濁し、フローチューブに移し、各濃度の細胞の平均蛍光強度をフローサイトメトリーで検出した。
【0137】
実験結果は、それぞれ表7と図15、表8と図16に示される。
【表8】

【表9】
【0138】
その結果、陽性対照抗体RG6058がCD155と競合してTIGITに結合したEC50は1.212nMであり、ヒト化抗体26B12H2L2がCD155と競合してTIGITに結合したEC50は1.049nMであった。陽性対照抗体RG6058がCD112と競合してTIGITに結合したEC50は1.224nMであり、ヒト化抗体26B12H2L2がCD112と競合してTIGITに結合したEC50は1.140nMであった。
【0139】
結果は、ヒト化抗体26B12H2L2のCD155又はCD112と競合して細胞膜表面抗原TIGITに結合する能力が陽性対照抗体よりも強いことを示している。
【0140】
実施例9:Jurkat-TIGIT及びHT1080-aCD3scFv細胞系にTIGIT抗体を加えた混合リンパ反応
実験方法:
TIGITベクターplenti6.3/V5-TIGITFL-BSD(ベクターpLenti6.3はInvitrogen社より購入)をJurkat細胞にトランスフェクションし、スクリーニングしてTIGITを安定に発現する細胞株Jurkat-TIGIT細胞を得た。anti-CD3抗体ベクターpCDH-aCD3scFv-puroをジェンスクリプト社に委託して遺伝子を最適化してanti-CD3scFvのcDNA配列を合成し、pUC57simple(ジェンスクリプト社提供)ベクターにクローニングし、pUC57simple-anti-CD3scFvプラスミドを得た。XboI&BamHI二重酵素で合成したpUC57simple-anti-CD3scFvプラスミドで、anti-CD3scFv目的遺伝子断片を回収し、制限部位XboI&BamHIを介してpCDH-CMV-MCS-EF1-Puro(優宝生物社より購入)発現ベクターにサブクローニングした(anti-CD3scFv配列は、参照文献に由来する:Eukaryotic expression of anti-CD3 single chain Fv antibody gene and the characterization of its bioactivities JOURNAL Xi Bao Yu Fen Zi Mian Yi Xue Za Zhi 20 (5)、 552-555 (2004)、PUBMED15367345)。HT-1080細胞にトランスフェクションし、スクリーニングして、anti-CD3scFvを安定に発見する細胞株HT1080-aCD3scFv細胞を得た。
【0141】
対数増殖期のJurkat-TIGIT及びHT1080-aCD3scFv細胞を96ウェルプレートに収集し、Jurkat-TIGITは1ウェルあたり5W細胞、HT1080-aCD3scFvは1ウェルあたり1W細胞を加えた。希釈した抗体(最終濃度10nM、50nM、250nM)を加え、抗ヒトCD28抗体(R&D社より購入、ロット番号:MAB342-500)(3μg/mL)を加え、インキュベーターに入れて48h培養した。培養液の上清を回収し、IL-2 ELISA検出キットでIL-2含有量を検出した。
【0142】
実験結果は、図17に示される。
【0143】
その結果、ヒト化抗体26B12H2L2と陽性対照抗体RG6058は、いずれも体系においてIL-2の分泌を促進することができ、ヒト化抗体26B12H2L2とRG6058のIL-2の分泌レベルは、各濃度(10nM、50nM、250nM)において同等であった。
【0144】
結果は、ヒト化抗体26B12H2L2と陽性対照抗体RG6058は、細胞にIL-2の分泌を誘発する能力が同等であることを示している。
【0145】
実施例10:hTigit-BALB/cトランスジェニックマウスにおけるCT26マウス移植腫瘍の接種に対する26B12H2L2の治療効果
hTigit-BALB/cトランスジェニックマウス(マウスは江蘇集萃薬康生物科技有限公司より購入、購入されたトランスジェニックマウスの正常なTIGIT遺伝子がヒトTIGIT遺伝子に置換された)の背中にCT26細胞(マウス結腸癌細胞株、ATCCより購入)を50万/匹接種した。実験の具体的な手順として、2500万/mlのCT26細胞を1匹当たり200μlでマウスに接種する方法で、マウス腫瘍モデルを確立することであった。実験マウスは1群8匹であり、アイソタイプ対照群(投与量は20mg/kg、投与方法は腹腔内注射(i.p.)、週2回)及び実験群(投与量20はmg/kg、投与方法は腹腔内注射(i.p.)、週2回)とした。具体的な案は、表9に示される。
【表10】
【0146】
実験結果は、図18に示される。
【0147】
その結果、26B12H2L2がhTIGIT-BALB/cトランスジェニックマウスCT26腫瘍モデルにおいて腫瘍体積を顕著に減少したことを示している。
【0148】
結果より、26B12H2L2はhTIGIT-BALB/cトランスジェニックマウスCT26腫瘍モデルにおいて強力な薬効を有し、腫瘍、特に結腸癌の治療及び/又は予防に使用できる潜在力を有することが明らかになった。
【0149】
また、図19に示すように、26B12H2L2は、CT26腫瘍モデルとして用いたhTIGIT-BALB/cトランスジェニックマウスの体重に影響を与えず、26B12H2L2抗体がマウスに対して毒副作用を生じないことが明らかになった。
【0150】
実施例11:抗TIGIT抗体と抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体との併用による効果的な治療
抗TIGIT抗体と抗CTLA4-抗PD-1二重特異性抗体CP004(hG1TM)との併用によるインビボでの腫瘍抑制活性を検出するため、まず、CT26細胞(ヒト結腸癌細胞、江蘇集萃薬康生物科技有限公司より購入)を、5~7週齢の雌性BALB/c-hPD1/hTIGITマウス(江蘇集萃薬康生物科技有限公司より購入)の皮下に接種し、平均腫瘍体積が80~120mmに達した時に、腫瘍体積に応じてマウスを6匹ずつ4群にランダムに分けた。群分けした当日をD0とし、群分けした当日D0から薬物投与を開始した。共投与群の投与方法として、薬物を単独に調合し、順次別々に投与した(投与の順序や間隔に特に要求がなく、1つの薬物を投与した後に別の薬物を投与した)。モデル化と具体的な投与方法は、表10に示される。投与後に各群の腫瘍の長さと幅を測定し、腫瘍体積を算出した。
【表11】
【0151】
結果は、図20に示される。その結果、アイソタイプ対照抗体hIgGと比較して、CP004(hG1TM)、26B12H2L2は、いずれもマウス腫瘍の増殖を効果的に抑制することができ、そしてCP004(hG1TM)+26B12H2L2群はこのモデルにおいて併用の抗腫瘍効果を示し、その併用の腫瘍抑制効果は被験薬単独群よりも優れていた。
【0152】
また、図21に示すように、担癌マウスは、被験薬CP004(hG1TM)及び26B12H2L2の単独投与及び併用の両方に対する耐性が良好であり、各群は、担癌マウスの体重に影響を与えなかった。
【0153】
本発明の具体的な実施形態は詳細に説明されたが、当業者であれば理解できるように、開示されたすべての教示に基づいて、それらの詳細に様々な修正及び置換を加えることができ、これらの変更はいずれも本発明の保護範囲内である。本発明の全ての範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって与えられる。
【化1】
















図1
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【配列表】
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【国際調査報告】