(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-07-31
(54)【発明の名称】視力訓練装置及びその方法
(51)【国際特許分類】
A61H 5/00 20060101AFI20240724BHJP
【FI】
A61H5/00 L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023572050
(86)(22)【出願日】2022-02-08
(85)【翻訳文提出日】2023-08-08
(86)【国際出願番号】 CN2022075542
(87)【国際公開番号】W WO2022166989
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】202110180371.2
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523302647
【氏名又は名称】劉振▲ホー▼
(71)【出願人】
【識別番号】522068658
【氏名又は名称】劉 振勃
(74)【代理人】
【識別番号】100114258
【氏名又は名称】福地 武雄
(72)【発明者】
【氏名】劉振▲ホー▼
(72)【発明者】
【氏名】劉振勃
【テーマコード(参考)】
4C046
【Fターム(参考)】
4C046AA31
4C046AA45
4C046AA47
4C046BB12
4C046CC04
4C046DD01
4C046DD36
4C046EE23
4C046EE32
(57)【要約】
【課題】全く新しい体系的な訓練を介して、近視による視力不良を早期介入して、最高視力を回復し、維持する。同時に、仮性近視や真性近視の発生と進行を回避し、遅らせ、又は阻止する。
【解決手段】視力訓練装置及び方法であって、装置は、両仕切板1と調節ユニット5を含み、二つ仕切板1は、可動接続され、一つの夾角を形成する二つの仕切板を含み、調節ユニット5は、二つの仕切板間の夾角を調節するために使用される両眼視野分割装置100と、両仕切板1により左、右の視野に分割された表示画面200を含む。方法は、表示画面に近い側3の二つの仕切板を設置し、分割された表示画面200の左右側にはそれぞれ移動可能な少なくとも2つの訓練用視標300を提供し、被訓練者の大脳の視覚中枢によって得られた逆融合画像に多重影が現れると、2つの訓練用視標はそれぞれ元の経路に沿って第一眼位に戻り、上記ステップを少なくとも2回繰り返す。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視力訓練装置であって、
両仕切板と調節ユニットを含み、前記両仕切板は、可動接続され、一つの夾角を形成する二つの仕切板を含み、前記調節ユニットは前記二つの仕切板間の夾角を調節するために使用される両眼視野分割装置と、
前記両仕切板により左、右の視野に分割された表示画面を含むことを特徴とする視力訓練装置。
【請求項2】
前記両仕切板には訓練側と表示画面に近い側が含まれ、前記訓練側は前記可動接続側に配置され、前記表示画面に近い側は前記訓練側の反対側にあり、前記表示画面に近い側が前記表示画面の近くに設置されることにより、前記左、右の視野が分割されること
を特徴とする請求項1に記載の視力訓練装置。
【請求項3】
前記調節ユニットは前記表示画面に近い側に近い二つの仕切板の間に配置され、調節ノブと調節伸縮ブラケットとを含み、調節伸縮ブラケットは前記二つの仕切板に伸縮自在に接続され、前記調節ノブを介して前記二つの仕切板間の夾角を伸縮調節すること、
を特徴とする請求項2に記載の視力訓練装置。
【請求項4】
前記訓練側には、更に額当て及び顎当てのいずれかを含み、前記訓練側と前記表示画面間の距離は45cm以上であること、
を特徴とする請求項3に記載の視力訓練装置。
【請求項5】
前記両仕切板の色はマットチャコールブラックであること、
を特徴とする請求項4に記載の視力訓練装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか記載の視力訓練装置を用いて被訓練者の視力矯正を行う訓練方法であって、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの訓練用視標が提供され、前記訓練用視標は各前記被訓練者の第一眼位から、被訓練者の両眼の側頭方向にそれぞれ移動し、前記被訓練者の左右両眼はそれぞれ前記訓練用視標を追跡し、
ステップ3、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した逆融合画像に多重影が現れると、前記2つの訓練用視標はそれぞれ元の経路に沿って前記第一眼位に戻り、
ステップ4、前記のステップを少なくとも2回繰り返し、
訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加することを特徴とする訓練方法。
【請求項7】
前記訓練用視標の長さ範囲は5mm~60mmであり、長さ対幅の比又は幅対長さの比は1~5であること、
を特徴とする請求項6に記載の訓練方法。
【請求項8】
前記中央訓練用視標の移動速度が0.1°~3°/秒であること、
を特徴とする請求項7に記載の訓練方法。
【請求項9】
前記中央訓練用視標には、3D視標、パターン視標、テキスト視標、パターンとテキストの組み合わせ視標、パターンと色の組み合わせ視標のいずれか1つが含まれること、
を特徴とする請求項8に記載の訓練方法。
【請求項10】
請求項1から5の何れか記載の視力訓練装置を用いて被訓練者の視力矯正を行う訓練方法であって、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの中央訓練用視標が提供され、前記中央訓練用視標は前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて、瞳孔間距離が2~30mm増加し、
ステップ3、前記表示画面のうちの片側には、前記被訓練者視野の側頭側25°~60°の位置に少なくとも第一周辺訓練用視標と第二周辺訓練用視標が提供され、
ステップ4、前記第一周辺訓練用視標は側頭側に近い前記第二周辺訓練用視標に向かって移動し、
ステップ5、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した前記第一周辺訓練用視標と第二周辺訓練用視標が重なる場合、前記第一周辺訓練用視標は元の経路に沿って開始位置に戻り、
ステップ6、前記のステップを少なくとも2回繰り返し、
訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加することを特徴とする訓練方法。
【請求項11】
前記被訓練者視野の側頭側25°~60°位置は、前記第一眼位の視軸角度に等しいこと、
を特徴とする請求項10に記載の訓練方法。
【請求項12】
前記周辺訓練用視標の背景色は、グレーを含み、前記周辺訓練用視標の色はマットブラックを含むこと、
を特徴とする請求項11に記載の訓練方法。
【請求項13】
前記周辺訓練用視標の面積は、前記中央訓練用視標の面積の少なくとも16倍であること、
を特徴とする請求項12に記載の訓練方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に視力不良を改善し、近視の深化を抑制する視力訓練分野に関し、特に、視力訓練装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内部にあるピントの調節を担う目の毛様体筋の筋緊張が生理的に最も弛緩したレベルにあり、遠くの風景が中央視網膜より前にピントを結ぶ状態は近視と定義され、かすみや視力低下など視力不良も引き起こすことはよく知られている。
【0003】
人が近距離の視標を見ると、中脳の近見反射経路の中央が活性化されて、3つの部分に変化をもたらす:
(1)瞳孔の反射性収縮。
【0004】
(2)両眼の内直筋が収縮することにより、両眼の視軸が同じ視標に重なるように維持して、複視を避ける(ヘリングの法則、両眼単一視の維持)。
【0005】
(3)毛様体筋の収縮により、水晶体表面の曲率がより顕著になり、前後径を大きくなって、調節が増加され、全ての風景が中央の視網膜にピントを結ぶように維持されて、鮮明な視像が得られる。目が遠距離の視標(6メートル或は以上の距離)を見るように変わると、中脳の近見反射経路の中央が抑制され、このとき、両眼の瞳孔、内直筋、毛様体筋、水晶体表面の曲率及び、前後径が弛緩し、正常に戻り、通常の遠くを見ているときの調節された生理的に弛緩状態のレベルに戻る。
【0006】
後天性近視は、一般に、過度の読書或は近い距離での作業や、距離が近すぎることが原因で発生する。読書や近距離での作業を長時間続ける場合、視標と視像は比較的近い距離で表示されるが、近見反射経路の中央は、両眼調節を増加及び維持するために長期的な活性化を必要とし、この場合、眼内の毛様体筋と外部の内旋筋は収縮した状態を長時間維持する必要がある。時間が経つにつれて、遠くを見るために近見反射経路の中央が抑制される必要がある場合、両眼が収束しなくなり、瞳孔が収縮しなくなってはいるため、毛様体筋が収縮状態から弛緩状態に完全に戻らない可能性があって、これにより近くの物体を見るときに増加された調節の部分が維持され(調節痙攣)、このとき、目は遠くの視標を見ているが、すでに増加された調節の部分が維持されるため、視標や視像は視網膜上にピントが合わず、かすみや視力低下などの視力不良を引き起こす。
【0007】
毛様体筋の持続的な収縮による調節痙攣により、臨床的には仮性近視と呼ばれる症状が生じ、この状態が続くと、眼軸が正常な成長速度を超えて過度に伸展し、真性近視となる。この調節痙攣が緩和されないと、仮性近視が持続し、同時に真性近視も悪化し続け、即ち、臨床でもよく見られる学生たちの高近視率と、近視の度数が毎年100度や200度ずつ増加する現象である。
【0008】
近くの物体を長時間見るということは、両眼の視軸が長時間内寄せを意味し、この位置では、内直筋を長期間活性化する必要があり、シェリントン法則によると、外直筋も同時に抑制されて、時間が経つにつれて、内直筋は過剰に強化され(ますます発達し、筋緊張が強くなる)、容易に活性化され、一方、外直筋は過度に弱くなり(ますます弱くなり、筋緊張が低下する)パフォーマンスの低下を引き起こす。このようにして、抵抗する2つのグループの外眼筋の筋緊張はアンバランスになり、より内寄せ傾向があり、悪循環により仮性近視及び真性近視の発生と進行が促進される。
【0009】
現在臨床及び市場で使用されている近視の治療及び矯正方法には、次のカテゴリがある:
一、物理性又は侵入性近視の屈折異常を相殺する手段には、次のようなものがある。
【0010】
1.近視レンズ(非侵入性)又はコンタクトレンズ(侵入性)を着用する。
【0011】
近視の場合に着用される屈折異常を矯正するためのレンズは凹レンズであり、角膜と水晶体により屈折された後の中心視像と周辺視像の中心と周辺のピントを後ろに移動させるが、目的は、遠くの中心視像にピントを合わせるが、同時に、遠くの周辺視像を後方に更に移動させて、視網膜周辺の遠視性のピントボケ現象を悪化させることである。
【0012】
更に不利なことは、近視の人が近視屈折異常を矯正する凹レンズを装用して、近距離での読書や作業をし続ける場合、中央と周辺の視像がより目に近くなるため、中央と周辺の視像のピントは更に後ろに移動して、遠視性の屈折異常を引き起こすことである。このとき、ピントが合わない中央視像と周辺視像は大脳の視覚中枢を刺激し、比較的鮮明な画像を取得するために、後者は中脳の近見反射経路の中央を活性化して毛様体筋を収縮させ(長期間の収縮はけいれんを引き起こす可能性がある)、水晶体表面の曲率及び、前後径を拡大し(毛様体筋がけいれんすると継続的に拡大)、調節の増加(毛様体筋のけいれん時に持続的に増加)を引き起こして、視像のピントを合わせ、周辺視像のピント合わせを達成するには、より強力な調節が必要とするため、一般に、中央視像のピント合わせのみが達成されるが、この場合、中央視像のピントは中心視網膜の前方に移動して、新たな近視屈折異常を引き起こすことになる。したがって、近視屈折異常の凹レンズを装用して近視を矯正すると、仮性近視や真性近視の発生や進行を引き起こし、悪化させやすくなり、これにより、近視の度数が急速に増加し、一年間で簡単に100度や200ずつ上がることもある。
【0013】
2.OKレンズ(侵入性)、角膜は損傷しやすく、感染し、瘢痕化して永久的な視力喪失を引き起こし、円錐角膜も時々起こることがある。
【0014】
3.アトロピン散瞳と毛様体筋麻痺薬(侵入性)の使用。
【0015】
この種類の散瞳による欠点は次のとおりである。
【0016】
(1)瞳孔の拡大により、本来虹彩で遮られていた周辺視野が大量に眼球内に入り、視網膜への光害や視像の干渉を引き起こす。
【0017】
(2)視標視像から来る大量の光は、水晶体の中央から外れた領域を通過して入って屈折し、水晶体の中央領域のジオプトリーと中央から外れた領域のジオプトリーに差があるため、乱視の原因となり、視標と視像のぼやけが形成される。
【0018】
(3)アトロピンは半減期が非常に長いため、投薬後2~3週間ほど瞳孔が開いた状態が続くことが多く、羞明などの多くの問題を引き起こす。
【0019】
さらに、アトロピン薬は毒性があり、心拍数の上昇、発熱、目や口の乾燥などの副作用が発生し、長期使用すると有害な紫外線が眼球に入りやすくなり、視網膜変性や黄斑変性を引き起こす可能性がある。したがって、過去数年間に使用される濃度はずっと大幅に減少しているが、毒性は依然として存在し、有意な治療効果はない。最新の超低濃度アトロピン0.01%の毒性はまだ明らかではないが、治療効果は理想的ではない。
【0020】
4.レーザー矯正手術(侵入性、角膜組織の除去を含む)は、18歳未満の十分に発達していない目には適していない。
【0021】
手術はよくグレアや角膜乾燥を引き起こし、感染症を引き起こすこともある。術後時間の経過とともに近視が再発し、視網膜破裂や視網膜剥離などのリスクが高まる。
【0022】
5.マッサージ、目のエクササイズなど
6.鍼灸(侵入性)
7.蒸気温湿布(侵入性)
8.漢方薬による視力改善(侵入性)
上記の方法の項目5~8は、臨床的に効果がないことが証明されており、科学的な理論的根拠や説明が不足している。
【0023】
二、上記物理性又は侵入性近視の屈折異常を相殺する手段に加えて、近視の屈折異常を相殺する視力訓練の既存の方法には、次のようなものがある。
【0024】
1.一般的な方法は、前方の視標と手前にある親指或は指先を交互に見ることである。もう1つの一般的な方法は、前後に動く親指やペン、定規などの似たような視標を見ることである。一部の訓練センターでは、この動作に遠近ポイント訓練装置を使用し、視標は素早く前方に移動して離れ、その後、素早く後ろに移動して接近する(このマシンはトレーナーに影響を与える明らかなノイズを発生する)。
【0025】
共通しているのは、視標が一定距離を往復することであり、視標を遠くに動かすことは、視標が目から離れる距離を利用して目の調節を完全に弛緩させることを期待している。しかし、実際には、遠くの視標は依然として中心線上にあるため、目は単一視を維持するために内直筋を使用する必要があり、調節を完全に弛緩させることができず、視標が素早く目の手前に戻る場合、これは、本を読んでいる場合の調節効果を増加するように誘導することと同じ状況であり、したがって、これらの遠点及び近点の訓練方法では、調節を効果的に弛緩させることができないだけでなく、両眼が近くの視標を見る場合、調節を増加させる訓練であり、調節痙攣を引き起こす可能性がある。
【0026】
2.病院や眼科、視力訓練センターなどで行われている眼球運動訓練は、両眼を同時に一方向に動かすもので、例えば両眼が同時に右側を見る場合、右眼は外転し、左眼は内に寄せる。両眼が左下の方を見る場合、右眼は下に内に寄せ、左眼は下に外転する。内に寄せた目、特に下に内に寄せた目は、近見反射経路の中央の活性化により調節の増加を引き起こし、同時に近視を増加させる内直筋と上腹斜筋が強化される可能性がある。したがって、この種類の訓練は、少なくとも一つの下に内に寄せた単眼によって、調節の増加を引き起こし、近視を悪化させる内直筋や上斜筋の弱化に不利である。
【0027】
3.他の視標訓練では、視標を視野の前方で異なる方向に移動させて、円を描くようにし(0、∞、8など)、いずれも眼球右が内側に移動し、この種類の眼球運動は目的のない方法であり、両眼が内に寄せて視標を見る場合、両眼それぞれの毛様体筋が収縮する必要がある。片方の目が外転し、もう片方の目が内に寄せると、内に寄せた目の毛様体筋の収縮を引き起こすことがある。この二つの場合において、両眼或は単眼である場合、いずれも視標により調節の増加が引き起こされる。
【0028】
上記の3項目は、いずれも悪い間違った訓練法で、近視を軽減するどころか、毛様体筋の収縮を維持或は増加させ、調節の維持、更に痙攣を引き起こして、仮性近視又は真性近視の維持又は増加を引き起こすため、近視を遅らせたり、軽減したり、視力を向上させるという目的を達成するためには望ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】中国実用新案第204698962号公報
【特許文献2】中国実用新案第205459719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
近視の形成に基づいて、本発明はその発展に対して一連の真新しいユニークな装置及び体系的な訓練方法を開発し、近視による視力不良を早期に介入して、最高視力を回復し維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
上記技術的課題を解決するために、本発明は視力訓練装置を提供し、
両仕切板と調節ユニットを含み、前記二つ仕切板には、可動接続され、一つの夾角を形成する二つの仕切板を含み、前記調節ユニットは前記二つの仕切板間の夾角を調節するために使用される両眼視野分割装置と、
前記両仕切板により左、右の視野に分割された表示画面を含む。
【0032】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記両仕切板には訓練側と表示画面に近い側が含まれ、前記訓練側は前記可動接続側に配置され、前記表示画面に近い側は前記訓練側の反対側にあり、前記左、右の視野を分割するために、前記表示画面に近い側は前記表示画面の近くに設置される。
【0033】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記調節ユニットは前記表示画面に近い側に近い二つの仕切板の間に配置され、調節ノブと調節伸縮ブラケットとを含み、ここで、調節伸縮ブラケットは前記二つの仕切板に伸縮自在に接続され、前記調節ノブを介して前記二つの仕切板間の夾角を伸縮調節する。
【0034】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記訓練側には更に額当て及び顎当てのいずれかをさらに含み、前記訓練側と前記表示画面間の距離は45cm以上である。
【0035】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記両仕切板の色はマットチャコールブラックである。
【0036】
本発明は更に、被訓練者の視力を矯正するために使用される上記視力訓練装置のいずれかを適用する訓練方法を提供し、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの訓練用視標が提供され、前記訓練用視標は各前記被訓練者の第一眼位から、被訓練者の両眼の側頭方向にそれぞれ移動し、前記被訓練者の左右両眼はそれぞれ前記訓練用視標を追跡し、
ステップ3、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した逆融合画像に多重影が現れると、前記2つの訓練用視標はそれぞれ元の経路に沿って前記第一眼位に戻り、
ステップ4、上記のステップを少なくとも2回繰り返し、
ここで、訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加する。
【0037】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記訓練用視標の長さ範囲は5mm~60mmであり、長さ対幅の比又は幅対長さの比は1~5の間である。
【0038】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記中央訓練用視標の移動速度が0.1°~3°/秒である。
【0039】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記中央訓練用視標には、3D視標、パターン視標、テキスト視標パターンとテキストの組み合わせ視標、パターンと色の組み合わせ視標のいずれか1つが含まれる。
【0040】
本発明は更に、被訓練者の視力を矯正するために使用される上記視力訓練装置のいずれかを適用する訓練方法を提供し、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの中央訓練用視標が提供され、前記中央訓練用視標は前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に2~30mm増加した位置にある、
ステップ3、前記表示画面のうちの片側には、前記被訓練者視野の側頭側25°~60°の位置には少なくとも第一周辺訓練用視標と第二周辺訓練用視標が提供され、
ステップ4、前記第一周辺訓練用視標は側頭側に近い前記第二周辺訓練用視標に向かって移動し、
ステップ5、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した前記第一周辺訓練用視標、第二周辺訓練用視標が重なる場合、前記第一周辺訓練用視標は元の経路に沿って開始位置に戻り、
ステップ6、上記のステップを少なくとも2回繰り返し、
ここで、訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加する。
【0041】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記被訓練者視野の側頭側25°~60°位置は、前記第一眼位の視軸角度に等しい。
【0042】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記周辺訓練用視標の背景色には、グレーを含み、前記周辺訓練用視標の色にはマットブラックを含む。
【0043】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記周辺訓練用視標の面積は、前記中央訓練用視標の面積の少なくとも16倍である。
【発明の効果】
【0044】
従来技術と比較して、本発明は全く新しい体系的な訓練を介して、近視による視力不良を早期介入して、最高視力を回復し、維持する。同時に、仮性近視や真性近視の発生と進行を回避し、遅らせ、又は阻止する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図面は、本出願のさらなる理解を提供するために含まれ、これらは、本出願に含まれ、本出願の一部を構成し、図面は本出願の実施例を示し、本明細書とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
【
図1】本発明の視力訓練装置の使用状態を示す概略図である。
【
図2】本発明の視力訓練装置(両仕切板と表示画面を含む)を示す概略図である。
【
図3a】訓練用視標が表示画面上で異なる方向に移動して訓練する3つの状態を示す概略図である。
【
図3b】訓練用視標が表示画面上で異なる方向に移動して訓練する3つの状態を示す概略図である。
【
図3c】訓練用視標が表示画面上で異なる方向に移動して訓練する3つの状態を示す概略図である。
【
図4a】周辺訓練用視標AとBが固定されて移動しない状態を示す概略図である。
【
図4b】周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBに移動し、AとBが重なるとAの移動が停止する状態を示す概略図である。
【
図4c】周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBに移動し、AとBが重なるとAの移動が停止する状態を示す概略図である。
【
図4d】周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBに移動し、AとBが重なるとAの移動が停止する状態を示す概略図である。
【
図4e】周辺訓練用視標Aが訓練用視標Bから反対方向に向かって離れ、AとBに多重影が現れるまで移動すると、Aは移動を停止することを示す概略図である。
【
図4f】周辺訓練用視標Aが訓練用視標Bから反対方向に向かって離れ、AとBに多重影が現れるまで移動すると、Aは移動を停止することを示す概略図である。
【
図4g】周辺訓練用視標Aが訓練用視標Bから反対方向に向かって離れ、AとBに多重影が現れるまで移動すると、Aは移動を停止することを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本出願の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、実施例の説明に必要な図面について以下に簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は本出願の一部の実例又は実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な努力を支払わずに、また、これらの図面に基づいて本発明を外の同様の場面に適用できる。文脈で明確に示されない限り、又は別の説明がない限り、図面における同じ記号は同じ構造又は動作を表す。
【0047】
本出願及び特許請求の範囲に示されているように、文脈で明確に示されない限り、「一」、「一つ」、「一種」及び/或は「当該」などの単語は単数形を指すものではなく、複数形を含むことができる。一般的に言えば、「含む」及び「含有」という用語は既に明確に特定された記号のステップと構成を含むことを示唆するだけであり、これらのステップと構成は排他的なリストを構成するものではなく、方法又は設備はほかのステップ又は構成を含むこともできる。
【0048】
特に説明しない限り、これらの実施例に記載される部品とステップの相対配置、数式や数値などは、本発明の範囲を限定するものではない。同時に、説明の便宜上、図面に示す各部分の寸法は実際の比例関係に従って描いたものではないことを理解されたい。関連分野の当業者に知られている技術、方法、及び装置については詳細に説明しない場合があるが、必要に応じて、前記技術、方法と装置は認可される明細書の一部とみなされるべきである。ここで示され、議論される全ての例において、全ての特定の値は単に例示的な物であり、限定とするものではないと解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有し得る。なお、以下の図面において、同様の符号は同様の物品を示すものとし、したがって、特定項目が1つの図面で定義されたら、後続の図面では、その項目に対してそれ以上議論をする必要はない。
【0049】
本出願の記載において、理解すべきことは、方位詞、例えば「前、後、上、下、左、右」、「横方向、縦方向、垂直、水平」と「頂部、底部」などで示される方位や位置関係は、本出願の説明の便宜上及び説明を簡略化するためだけであり、反する説明がない限り、これらの方位詞は、示される装置又は要素が、必ず特定の方位又は特定の方位による構造と動作を有することを示したり、暗示したりするものではないので、本発明の保護範囲を限定するものとして理解されるべきではない、方位詞「内、外」は、各部品自体の輪郭に対する内側と外側を指す。
【0050】
説明の便宜上、ここでは空間相対的な用語、例えば「…の上に」、「…の上方に」、「…の上部表面に」、「…上の」などを、図面に示される一つの部品又は特徴と他の部品又は特徴との空間位置関係を説明するために使用される。理解すべきことは、空間相対的な用語とは、図面で説明されている部品の方位以外の、使用又は動作における異なる方位が含まれることを意味する。例えば、図面における部品が反転されると、「他の部品又は構造の上方に」或は「他の部品又は構造の上に」と記載されている部品は、その後「他の部品又は構造の下方に」或は「他の部品又は構造の下に」と定義されるようになる。したがって、例示的な用語「…の上方に」は、「…の上方に」と「…の下方に」の二つの方位を含むことができる。当該部品は、また、他の異なる方法(90度回転又は他の向きにする)で位置決めでき、そして、ここで使用される空間相対的な説明に対して、それに応じた解釈ができる。
【0051】
また、説明する必要があるのは、「第一」及び「第二」などの用語を使用して構成要素を限定するのは、対応する構成要素を区別する便宜のためのみであり、特に明記されていない限り、上記の用語には特別な意味がなく、したがって、本出願の保護範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。さらに、本出願において使用される用語は周知慣用の用語から選択したものであるが、本出願明細書において言及される用語の一部は出願人の判断により選択される場合があり、その詳細な意味は本明細書の説明の該当部分に記載されている。さらに、本出願は、使用される実際の用語だけでなく、各用語が暗示する意味によっても理解される必要がある。
【0052】
本出願ではフローチャートを使用して、本出願の実施例のシステムによって実行される動作を説明した。前或後の動作は必ずしも正確な順序で実行されるわけではない。逆に、各ステップを逆順或は同時に処理できる。同時に、他の動作をこれらのプロセスに追加したり、又は、これらのプロセスから特定1つのステップ又は複数のステップの動作を削除したりすることができる。
【0053】
本発明は、両眼分離してそれぞれ訓練する方法を使用し、且つ訓練時に田の字型と同様の訓練表示画面を使用し、このような訓練を使用するための技術的解決策は、以下のとおりである。
【0054】
1.特別に設計された仕切りを使用して、両眼の共通の視野と視力範囲をそれぞれの単眼個別の視野と視力範囲に分割し、それぞれの単眼は、他の単眼の視標と視野を見ることができない。
【0055】
2.単眼視野を「田の字型」の形態に分割し、訓練に有益な視野範囲は側頭側の上部と側頭側の下部の象限で選択される。
【0056】
簡単に説明すると、本発明は単眼前方の視野及び眼球の回転視軸の範囲を全て「田」字の形状で定義すると、「田」の字視野における視標の相対位置は、視軸が眼球回転後の、「田」の字範囲における視軸の相対位置を決定し、通常の状況では、目が第一眼位にある場合、視軸は「田の字型」の中心点の位置にある。ヘリングの法則によると、脳は視標上に重なるように両眼それぞれの視軸方向を移動し、視標が6メートル以上の遠距離にある場合、空間における視標は眼球視軸の真正面に位置するため、両眼は内寄せ又は外転する必要がない。視標が6メートル未満の近距離にある場合、両眼それぞれの視軸方向が視標上に重なるように、両眼は内に寄せる必要がある。この場合、脳は中脳の近見反射経路の中央を活性化して、両眼を内に寄せて、視軸を視標に正対させる。同時に、毛様体筋は収縮し、調節を増加するために、水晶体の曲率と前後径を変えて、この眼球に比較的に近い近距離視標にピントを合わせ、瞳孔は収縮して周辺視野の影響を軽減する。
【0057】
以下の場合、「田の字型」範囲内の特定位置で、中央訓練用視標は視力不良や近視を引き起こす可能性がある:
ここで、よく見られる頭を下げて読書する子供を例に挙げると、彼の両目は下向き、内向きに移動して、両眼それぞれの視軸が全て読み取る視標上に重なるようにする。視標位置は「田の字型」範囲の鼻側と下側にあり、右目にとっては「田の字型」の左下グリッドに移動され、左目にとっては「田の字型」の右下グリッドに移動されている。両眼それぞれの視軸は鼻側と下側に向く必要があるため、両眼それぞれの視軸は、視標観察と読み取りニーズを満たすために、内旋及び下向きに回転する必要がある。このとき、内直筋、下直筋、上腹斜筋は収縮し、外直筋、上直筋、下腹斜筋は弛緩する。近見反射経路の効果は、頭を下げて本を読んでいる子供の両眼の毛様体筋を収縮させ、調節を増加させ、再び遠くを見ると、近見反射経路の効果は必要なくなり、毛様体筋と調節は緊張状態から元の弛緩状態に完全に戻るはずである。しかし、長期間にわたって頻繁に近距離観察と読書を繰り返すと、毛様体筋と調節は元の弛緩状態に完全に戻らないことが多く、よく見られる仮性近視や真性近視の発生現象を引き起こす。
【0058】
以上のことから、視標が「田の字型」範囲の鼻側にある場合、両眼単一視(ヘルリングの法則)を達成するために、両眼それぞれの視軸は鼻側を向く必要があり、この内旋動作では、両眼が眼軸を同時に内旋する効果を達成するために、両眼内直筋の収縮と外直筋の弛緩を同期に行う必要がある。内旋の効果を達成するには、脳は近見反射経路の中央を活性化すると同時に、毛様体筋を収縮させて調節を増加する必要がある。したがって、視標を一つの「田の字型」の鼻側の位置に置くのは良くなく、仮性近視或は真性近視を有する人にとっては更に良くない。これは近見反射経路の活性化を引き起こして内旋運動、毛様体筋の収縮と調節の増加を引き起こすが、これらはまさに避けたいものである。
【0059】
したがって、眼軸は回避する必要のある鼻側、特に鼻下方の空間に入ること回避する必要があり、側頭側の空間が一番好ましく、これは、眼軸がこの領域に移動される場合内直筋、上斜筋、下斜筋を使用する必要がないためである。したがって、訓練に有益な視野範囲は、「田の字型」の側頭側の上部の象限と下部の象限に選択される。
【0060】
したがって、田の字型の範囲の説明は、適切な訓練表示画面である。
【0061】
上記訓練に有益な説明によれば、田の字型訓練用視標は、「田の字型」の側頭側の上部と下部の象限に対応する視野の特別な位置に現れると、有益な訓練効果を達成できる。
【0062】
3.これに基づいて、本発明は、特定の移動方向の視標で訓練をする(特別に訓練された外眼筋の主な運動方向と角度に合わせ、ヘリングの法則とシェリントン法則を適用)。
【0063】
訓練は視標の移動方向を通じて両眼が同時に側頭側を見る外転眼球運動をするように誘導し、同時に内に寄せる運動の必要性を抑制するため、脳は中脳の近見反射経路の中央の活性化を抑制して、仮性近視と真性近視の眼内の毛様体筋を収縮痙攣させ、水晶体の調節を増加させて、正常に戻る機会を与える。
【0064】
4.的を絞った誘導と研修の逆融合(ヘリングの法則とシェリントン法則の応用)
単純に特定一つの単眼視標が当該単眼の「田の字型」視野の側頭側の象限にある訓練だけに頼ると、当該片方の単眼の外直筋、上直筋及び下直筋などの特定の外眼筋を適切に訓練でき、ヘリングの法則によると、もう一つの単眼の内直筋、上斜角筋及び下斜角筋などは同時に強化される。したがって、特定一つの単眼視標に頼った訓練では、近見反射経路の中央の抑制を最大限に維持できず、また、外直筋の強化と内直筋の弱めを最も効率的に同時に行うこともできない。
【0065】
そのため、訓練時に二つの単眼に類似した視標を同時に提供し、二つの視標間の距離は第一眼位の瞳孔間距離以上であり、脳の視覚処理中枢を使用して、2つの単眼で収集されたそれぞれの視標を認識した後、それらを一緒に融合させて、両眼単一視効果を得ることで、同時に近見反射経路の中央の活性化の抑制を増加でき、毛様体筋を収縮や痙攣した状態から弛緩させ、水晶体の前後径を拡大状態から正常に戻し、同時に外直筋を強化し、内直筋を弱める。
【0066】
5.特定3D立体視標の形成と維持(ヘリングの法則とシェリントン法則の適用)
二つの単眼それぞれに提供される同じ種類の視標は、また相補的な違いを持たせるように特別に設計することもできる。この場合、脳の視覚処理中枢は2つの単眼によって収集されたそれぞれの視標を認識した後、それらを融合して両眼単一視の3D立体視標効果を得るのが便利である。3D立体の視標と視覚はフィードバック的に近見反射経路の中央の抑制を大幅に強化し、外直筋を強化し、内直筋を弱め、毛様体筋の痙攣を解消し、調節を弛緩する効果が得られる。
【0067】
両眼単一視には合計3つの進級する段階があり、両眼の黄斑で同じ視標を同時に見ることを脳が認識する第一段階から、両眼でそれぞれ見られた同じ視標を、脳が融合し、その融合を維持する第二段階まで、更に両眼でそれぞれ見られた同じ視標を立体視標に脳が融合し、立体融合を維持する第3段階までである。上記3~5に関わる3つの訓練方法は、異なるレベルの被訓練者に達するまで双眼単一視を包括的に訓練できる。
【0068】
当該3つの訓練方法は全てが両眼単一視の目的を達成するために大脳の視覚中枢は逆融合メカニズムを使用している。これらの訓練方法は、逆融合の能力(逆融合がより容易になる)と範囲(例:逆融合範囲が0~40mmから0~50mmに進む)を同時に訓練し増加させることであるため、訓練する目的を達成及び強化できる。
【0069】
また、訓練用視標に関して、本発明は更に具体的に以下のことも提供する:
1.訓練用視標の各種タイプの交換(画像、テキスト、数字など…)
2.訓練用視標の特別な表現の変化方式と形式(大きさ、比率、色の変化、輪郭点線と輪郭実線など)
3.訓練用視標の表示時間(持続時間の長さ)
4.視標の静的及び動的状態(動的、静的、動的と静的を結合及び、モザイクの統合)
両眼単一視の自然な必要性と傾向により、脳は二つの単眼それぞれの類似した視標を静的に融合(視標が動かない場合)、又は動的融合(視標を移動する場合、脳の低速追跡メカニズムを適用する必要がある)を行うため、視標は静的動的と混合する方法を使用して表現して、刺激効果を達成できる。
【0070】
上記訓練用視標1~4の規定に対しては、目的の一部は視覚疲労を避けるために「トロクスラー効果を」回避すること、訓練の集中力を維持すること、及び刺激時間を延長することであり、このようにすると、近見反射経路の中央の抑制を高め、外眼筋を強化し、外眼筋を弱めることができて、毛様体筋のけいれんを解消し、毛様体筋の痙攣を解消し、調節を弛緩する効果が達成する。
【0071】
これに基づいて、更に意味にお互い関連する一連の連続した訓練用視標を設計したり、或は音声と連携して、視標と視標の間にストーリー要素を出現させて、関連性を構成できる要素と論理的なプロットやシーンを形成したりすることもできる。
【0072】
上記訓練用視標の内容と表現方法は、持続的な魅力、集中力、インタラクティブ性、面白さ、教育を達成できる。最も経済的な時間コストで、近見反射経路の中央の最も効率的な抑制、外直筋の強化、内直筋の弱め、毛様体筋の痙攣の解消、調節の弛緩が得られる。
【0073】
以下に、図面1、2を参照して、本発明の訓練装置の構成を紹介する。
【0074】
訓練装置は、両眼視野分割装置100と表示画面200を含み、前者は両眼視野を単眼のそれぞれの独立した視野領域に分割するために使用され、後者は独立した視野領域が単眼に可動訓練用視標を提供するために使用される。
【0075】
ここで、当該視野分割装置には、両仕切板1が含まれ、当該両仕切板は片側が開口しており、反対側が接続されて一定の角度をなしている二つの仕切り板で構成され、各仕切板のサイズは:底部辺長が42cm(40cm~45cmの間、この長さの範囲に限定されない)、高さの範囲が15cm~45cm(この高さの範囲に限定されず、表示画面200の高さに応じて決定される)。両仕切板1の色はマットチャコールブラックである。接続された側の反対側には訓練側6が構成され、その開口の片側は表示画面に近い側3を構成し、表示画面200に近づくために使用される。且つ両眼視野分割装置100は折り畳んで、二つの仕切板の夾角を調節できる。
【0076】
図2に示される好ましい実施例は、調節ユニット5の構造を示し、当該調節ユニット5は表示画面に近い側3の二つの仕切板の間に配置され、調節ノブ51と調節伸縮ブラケット52を含み、ここで、調節伸縮ブラケット52は二つの仕切板に伸縮自在に接続し、その上に配置された調節ノブ51を介して伸縮調節をし、それによって2つの仕切板間の夾角を調節する。
【0077】
より快適な訓練効果を得るために、上記両眼視野分割装置100の両仕切板1の接合部分は訓練側6であり、即ち、被訓練者の頭部や顔に近い人の顔の輪郭に合うように設計された曲面である。
【0078】
両仕切板1の開口端は、表示画面に近い側3を形成しており、即ち、表示画面200に近く、開口の大きさを調節する調節ノブ51と協働して、使用時は、訓練時の両眼瞳孔間距離が第一眼位にある時の瞳孔間距離以上になるように、被訓練者の両眼が第一眼位にある時の瞳孔間距離に応じて、対応する調節を行う。また、両仕切板1を平らなデスクトップ上に安定して置くための滑り止めボトムエッジ2もある。及び被訓練者の快適性を考慮した取り外し可能な額当て7又は顎当て8がある。
【0079】
この両眼視野分割装置100は表示画面200と被訓練者の両眼の間の位置に配置され、訓練が上記の2つの不利な要因を回避することができる。両仕切板の使用により、単眼それぞれが視標を見る時、反対側の視野の視標に引き寄せられたり、邪魔されたりすることはない。上記の2つの仕切板の設計により、被訓練者各自の異なる瞳孔間距離に応じて、2つの仕切板開口のサイズは瞳孔間距離に合わせて調節され、これにより、それぞれの単眼の鼻側の視野範囲に視標が現れるのを回避して、視標が被訓練者に有利な側頭側の視野範囲のみに現れる訓練目的を達成する。
【0080】
以下、更に詳細に説明する。
図2は更に本発明の両眼視野分割装置100と表示画面200の組み合わせを示した概略図である。表示画面200は2つの田の字型の組合せを表示し、両眼視野分割装置100の表示画面に近い側3は表示画面200の表面まで近づき、両眼視野分割装置100は表示画面全体を両側の表示画面200と中央の遮断領域4に分割し、表示画面200の中央訓練用視標300は一定の規則に従って移動し、訓練側6の被訓練者は当該中央訓練用視標300の移動軌跡を観察することで、訓練効果が得られる。
【0081】
中央訓練用視標300が表示画面200上で移動する場合、被訓練者による観察状況の説明は以下の通りである:
1.中央訓練用視標300が表示する特別な位置
(1)X軸とY軸によって構成される象限視野範囲:象限における中央訓練用視標の位置の役割
選択的中央訓練用視標300の座標位置と適用、第一眼位で両眼が真っ直ぐ真正面を見る時、両眼距離はちょうど両眼が内に寄せていない、或いは外転していない場合の瞳孔間距離と一致し、この場合中央訓練用視標の座標は、ちょうど一つの「田」の字型の視野象限の中心点にある。中心点を通るY軸は鼻側象限と側頭側象限の視野範囲を定義し、鼻側の象限の視野範囲は近見反射経路の活性化を引き起こしやすい。中心点を通過する x 軸は上方象限及び下方象限の視野範囲を定義し、鼻側の下方の象限の視野範囲は、最も容易に近見反射経路の活性化を引き起こす。上記の「田の字型」の有利な位置ですでに述べた「訓練に最も適した象限視野範囲は、側頭側の上部と下部の象限である」(
図2の表示画面200の4つの斜め矢印の方向)を踏まえて、被訓練者にとって、彼の右目の第一象限と第4象限、及び左目の第二象限と第3象限は、視力訓練に最も有利な象限視野範囲であるため、私達が使用する中央訓練用視標はこれらの範囲にのみ表示される。外直筋、上直筋と下直筋の3つの外眼筋を最大に強化すると同時に、近見反射経路の活性化を回避する必要があるため、他の象限は使用しない。
【0082】
(2)中央訓練用視標の開始点の位置を調整して被訓練者の眼球位置に合わせる。
【0083】
人によっては隠れ斜視があるため、左右の目には水平(左右)又は垂直(上下)の偏差がある場合がある。最も深刻な偏差は垂直の偏差であり、わずかな偏差でも視覚的な干渉を引き起こす可能性がある。そこで、訓練を開始する前には、両眼の眼軸を偏差が中和された状態と位置に置き、左右の眼が最初から本来の相対的にニュートラル状態と位置になるように、視標位置を調整し、補正する操作機能がある。被訓練者の両眼の瞳孔がX軸とY軸に対して最も正確な訓練開始点にある時、被訓練者の頭部の不正や隠れ斜視などによる偏差はすでに解消され、水平線と垂直線における両眼の偏差による望ましくない干渉が回避される。
【0084】
(3)中央訓練用視標と被訓練者との間の距離
中央訓練用視標と被訓練者との間の距離はモニターの種類に応じて調整されるが、一般的なパソコンやタブレット型パソコンのモニターの場合は45cm以上であり、テレビや大型スクリーンの投影を使用する場合は、通常の視聴距離に準じる。
【0085】
2、中央訓練用視標の特定移動方向と軌跡
(1)目に対して第一眼位にある場合、中央訓練用視標の移動方向の角度と軌跡(特定の訓練された外眼筋の主な運動方向と角度に合わせて、ヘリングの法則とシェリントン法則を使用)。
【0086】
外眼筋と眼球の接触点は相対的に固定された位置関係があり、内直筋、外直筋、上直筋と下直筋と眼球の接触点は眼球赤道の前にある。上斜筋及び下斜筋と眼球の接触点は全てが眼球赤道後にある。外眼筋と視軸の間にも相対的に固定された角度がある。第一眼位にある場合、上斜筋と下斜筋の視軸に対する角度は51°であり、上直筋と下直筋の視軸に対する角度は23°であり、内直筋と眼窩内側は平行に近いため視軸との角度は0°に近く、外直筋と眼窩外側は平行に近いので視軸との角度は45°に近い。
【0087】
外眼筋の接触点が眼球の赤道の前或は後にあること、及び第一眼位にある場合、眼軸に対する様々な角度に基づくため、各外眼筋が収縮するたびに、いずれも、外眼筋が眼軸の回転に対する第一次作用、第二次作用、第3次作用がある。眼軸が第一眼位にないように回転された場合、この時、特定の外眼筋の第二次作用、又は第3次作用はそれ自体の第一次作用を超えたり、異なったりすることができる。
【0088】
シェリントン法則によれば、主動筋が活性化されると、神経システムは同時に反対側の拮抗筋を抑制する。この特徴を利用して、私たちが設計した訓練は、眼軸を有利な「田の字型」象限の視野に意図的に移動させて、仮性近視や真性近視で弱っている特定の外眼筋に的を絞って訓練及び強化し、同時に仮性近視や真性近視で強化された特定の外眼筋を弱める。
【0089】
鼻側象限視野範囲の視標を長時間見ると、両眼単一視を得て維持するためには、ヘリングの法則によると、両眼は内直筋を長時間使用して内に寄せて(内直筋の主な機能は内に寄せることである)、近視の発生と進行の原因となりやすい鼻下側象限の視野範囲に眼軸が偏っているように維持し、更に、読書するとき、両眼が鼻側の下側象限視野範囲の視標を見る場合、内直筋と上斜筋を使用して、近視の発生と進行の原因となりやすい鼻下側象限の視野範囲に視軸を移動させる必要がある(内直筋が眼軸を内に寄せる場合、上斜筋の第二次作用は第一次作用を超えて眼軸を鼻下側に下転させる)。両眼で鼻上側象限視野範囲の視標を見る場合、内直筋と下斜筋を使用して視軸を近視の発生と進行の原因となりやすい鼻上側に移動させる必要がある(内直筋が眼球を内に寄せる場合、下斜筋の第二次作用は第一次作用を超えて、眼軸を鼻上側に上転させる)。シェリントン法則によれば、外直筋、上直筋、下直筋は長期的に抑制され、弱化される。
【0090】
近視の発生と進行の原因となりやすい鼻象限の視野範囲、特に鼻下側象限の視野に対抗するために、訓練中の視標の移動方向は、被訓練者の眼軸を有利な側頭側、側頭上側、側頭下側(即ち、右目の第一象限と第4象限、左目の第二象限と第3象限)に移動させる必要がある。訓練中に両眼が側頭象限の視野範囲に位置する視標を同時に見る場合、両眼単一視を達成し維持するために、ヘリングの法則によると、大脳の視覚中枢は脳幹の対応する外眼筋神経核に、外直筋を使用して両眼が同時に外転するように指示して(外直筋の主な機能は外転である)、眼軸の側頭側に偏っていることを維持する。視標を側頭上側の象限視野範囲に移動すると、外直筋と上直筋を使う必要がある(外直筋が眼軸を外転させると、上直筋の第一作用は強化されて、眼軸を側頭上側に上転させる)。視標を側頭下側の象限視野範囲に移動すると、外直筋と下直筋を使う必要がある(外直筋が眼軸を外転させると、下直筋の第一作用は強化されて、眼軸を側頭下側に下転させる)。シェリントン法則によると、これにより外直筋、上直筋、下直筋の強化が達成されると同時に、内直筋、上斜筋、下斜筋の筋緊張が抑制され弱化される。
【0091】
具体的には、本発明の中央訓練用視標300の動作規則は以下の通りである:
被訓練者の両眼が第一眼位、即ち田の字型の中央位置にある場合、それぞれ
図2のA1とA2の位置に対応して、訓練を開始し、中央訓練用視標300の移動する方向と軌跡は:
第一、水平線に沿って外側に向かってC1、C2の位置に移動し、外直筋に対して的を絞って訓練し、眼軸を0°から外転させる(側頭側90°方向)。
【0092】
第二、斜線方向に沿って側頭側の上方に移動し(側頭上側23°方向に)、即ちB1とB2の位置まで移動し、同時に上直筋を訓練して、眼軸を上側に上転させることに対応する。
【0093】
第三、斜線方向に沿って側頭側の下方に向かってD1とD2の位置に移動し、眼軸を外転させるように外直筋に対して的を絞った訓練する(側頭側23°方向)。
【0094】
上記移動軌跡に限らず、更に中央訓練用視標300の移動方向の順序を任意に組み合わせることも可能であり、例えば:まず外側に、それから上に(或は下)、次に外側に…など。
【0095】
第一眼位とは、真の水平面上で両眼が遠距離(6m以上)のターゲットを注視しているときに、両眼の注視線が同じ向きで前方に平行になっており、この時の眼位は第一眼位である。上記二つの中央訓練用視標300の間の間隔距離については、両者間距離は被訓練者の第一眼位での両眼瞳孔間距離よりわずかに大きく、通常、少なくとも瞳孔間距離に+2mmであり、二つの中央訓練用視標の開始位置はそれぞれ
図2のA1とA2に対応する。訓練される特定の外眼筋については、中央訓練用視標300は訓練に必要な眼軸が移動する角度や方向に沿って進む。終点はリバースフュージョンの最高値に達した時であり、即ち、両眼で表示画面200に中央訓練用視標300が脳で逆融合できず、多重影が現れたことが観察された時が、終了位置である。
【0096】
上記の訓練は、ヘリングの法則とシェリントン法則の適用に基づくもので、目的は、両眼の側頭側の上方及び下方の視野領域の静的又は動的訓練用視標の提示を使用することであり、両眼単一視のためのヘリングの法則の要件を通して、逆融合メカニズムの活性化に対する的を絞った誘導により、訓練の目的を達成し維持する。
【0097】
同時に、上記訓練課程で近見反射経路の中央の活性化も抑制され、特定の両眼外転運動を制御して、外転した筋肉の外眼筋を訓練し強化する。特定の両眼外転運動訓練を制御し、シェリントン法則を適用して、内直肉の外眼筋を弱める。
【0098】
仮性近視と真性近視の人の近見反射経路の中央は活性化されやすいため、訓練が多いほど近見反射経路の中央を抑制しやすく、活性化されやすい傾向が減少する。中央訓練用視標300は、特定の外眼筋の主な移動方向と範囲に沿って、静的又は動的に表示され、これにより、外直筋を最も効果的に活性化し、強化でき、同時に内に寄せた筋肉の外眼筋を弱めることができる。
【0099】
図3aは、
図2の中央訓練用視標300が水平方向のA1-C1、A2-C2に移動する場合、被訓練者の左と右の視野及び、それが大脳の視覚中枢に逆融合した後の模式図を示す。
【0100】
左、中央の列は、中央訓練用視標300がそれぞれA1、A2からC1、C2へ移動し、及び再びA1、A2の位置に戻る過程で、左と右の視野の画像をそれぞれ示し、右の列は当該二つの画像が大脳の視覚中枢によって逆融合された後、形成された両眼単一視状態の画像である。
【0101】
両眼単一視状態が消えて両眼多重影が現れるようになると、中央訓練用視標300は側頭側への移動を停止し、そして、反対方向に移動し始めて開始位置に戻る。
【0102】
図3bは、
図2の中央訓練用視標300が斜め上方向のA1-B1、A2-B2に移動する場合、被訓練者の左右視野及び、それが大脳の視覚中枢に逆融合した後の模式図を示す。
【0103】
左、中央の列は、中央訓練用視標300がそれぞれA1、A2からB1、B2へ移動し、及び再びA1、A2の位置に戻る過程における、左と右の視野の画像をそれぞれ示し、右の列は当該二つの画像が大脳の視覚中枢によって逆融合された後、形成された両眼単一視状態の画像である。
【0104】
両眼単一視状態が消えて、両眼多重影が現れるようになると、中央訓練用視標300は側頭側上方への移動を停止し、そして、反対方向に移動し始めて開始位置に戻る。
【0105】
図3cは、
図2の中央訓練用視標300が斜め下方向のA1-D1、A2-D2に移動する場合、被訓練者の左右視野及び、それが大脳の視覚中枢に逆融合した後の模式図を示す。
【0106】
左、中央の列は、中央訓練用視標300がそれぞれA1、A2からD1、D2へ移動し、及び再びA1、A2の位置に戻る過程における、左と右の視野の画像をそれぞれ示し、右の列は当該二つの画像が大脳の視覚中枢によって逆融合された後、形成された両眼単一視状態の画像である。
【0107】
両眼単一視状態が消えて、両眼多重影が現れるようになると、中央訓練用視標300は側頭側下方への移動を停止し、そして、反対方向に移動し始めて開始位置に戻る。
【0108】
上記の
図3a~
図3cの右列から見られるように、被訓練者の左右単眼のそれぞれが見える中央訓練用視標は、視標が移動すると、両眼は融合して二つの図形の視標を一つの完全且つ明確な視標に合成し、視標が移動し続けると、当該完全且つ明確な視標には多重影が現れ、この時点で視標の移動を止める。
【0109】
説明する必要があるのは、単眼観察時に脳の視覚処理領域でしか得られない2D平面化視標に対して、両眼観察時に得られる3D化された立体視標の形成は脳の視覚処理機能の向上である。したがって、本発明の中央訓練用視標300は、上記2D訓練用視標の代わりに、更に3D立体視標を採用することもできる。
【0110】
実際、脳の視覚処理領域は立体視標に対してより関心を持ち、注意を払い、その存続を維持するために機能し続けるため、脳の視覚処理領域は、脳幹内の特定の外眼筋の神経核に、目の視軸を維持又は移動するようにフィードバック的に誘導して、興味のある立体視標の継続を維持する。この時、両眼は同時に静止、内寄せ(訓練時、この眼球の内寄せ運動は回避されるものであり、二つの眼球が同時に内側に反対方向に運動することである)、外転(訓練時、この眼球の外転運動は奨励されるものであり、二つの眼球が同時に外側に反対方向に運動することである)、上に、下に、左に、右に或は斜めに同時に同じ方向に運動できる(訓練時左に、右に或は斜めに同時に同じ方向に運動することは回避されるものである)。眼球移動時の継続的な立体視標の視覚維持は、脳の視覚処理領域の融合メカニズムの限界を超えるまで、両眼を元の運動軌跡に沿って前進させるためにフィードバック的に誘導し、このとき融合された立体の視標は二つの2D平面化された視標に分解されて複視が生じる。2D平面視標よりも3D立体視標の方が視覚的に優れていることを利用して、脳の視覚処理領域を強化し、近見反射通路の中央を反復的に抑制し、毛様筋を弛緩させて水晶体の調節を増加前の状態に戻し、同時に両眼の外展運動を奨励して、相対的に近視によって弱化された外直筋を強化し、相対的に近視によって強化された内直筋を強化する。
【0111】
例:左目と右目の視覚的にそれぞれ完全又は不完全な視標パターン
左目と右目の視覚上それぞれ完全な視標パターンであってもよく、目的は左目と右目が二つの完全な視標パターンを一緒に組み合わせて、一つの完全な(3D)視標と背景を形成する。左目と右目の視覚上それぞれ不完全な視標パターンであってもよく、例えば、ライオンのパターンは断続的で壊れて不完全である。目的は左目と右目が二つの壊れた不完全な視標パターンを一緒に組み合わせて、一つの特定の完全な(3D)視標と背景を形成する。
【0112】
上記の訓練効果を確実に得るために、本発明で使用される中央訓練用視標300の移動速度の範囲は0.1°~3°/秒である。
【0113】
上記の相補的なコントラストを備えた円形の視標を使用するほか、以下のカテゴリも使用できる:
以下を含むパターン視標:動物、植物、ランドマーク、山水、川、車、船、飛行機、日用品、レストラン、ホテルのロビーとコンサートホールなどの景色、これらの視標は、実際に撮影された画像であってもよく、ペイントされた画像或はアニメの画像であってもよい。
【0114】
以下を含む文字視標:漢字、唐詩・宋詞、三字古典などの方法。英語、フランス語、ドイツ語、ラテン語などの外国語。
【0115】
パターン+文字の組み合わせ、例えば:ライオンパターンと漢字或は外国語の「ライオン」が同時に又は前後に現れる。
【0116】
場面で様々な組み合わせの切り替え、例えば:パターンとパターン(ライオンの次に虎)、パターンと文字(ライオンパターンと中国或は外国語文字のライオンが同時に現れ、或は前後に現れる)、文字と文字(最初に中国語、次に外国語など)。
【0117】
タブレット型パソコンを使用して45cmの距離から観察する場合、視標のサイズは約15mm×15mmである(相対的な訓練距離に基づいて、サイズは被訓練者の視力レベルと訓練ニーズに合わせて適切に変更できる)。
【0118】
説明する必要があるのは、本発明で使用される訓練用視標300は、2D平面上にあり、視標の長さ:幅≦5:1、又は幅:長さ≦5:1を満たす。
【0119】
このような設定は、めまいや頭痛など、脳が左右の目で見える視標を融合しようとする時の困難によって引き起こされる不快な症状を取り除くことを目的としている。したがって、被訓練者が同じサイズの左右の画像を融合して1つの画像を得る場合、片側の視標を拡大又は縮小できるが、サイズの偏差は10%未満である必要があり、左右の目の相対距離と角度が変わらない条件で、脳を刺激して融合と訓練の目的を達成する。
【0120】
訓練の視標の色、背景色の変化と適用については、例えば:
a.訓練用視標は、色のない輪郭だけの虎が、徐々により多くの色で輪郭を自動的に塗りつぶして、完全な虎を得る。
【0121】
b.両側の色を同じにすることも、異なる色にすることもでき、赤、緑、青、黄色などの交互に現れる色のような重ね合わせや混合効果を達成する。また、視覚中枢は二つの単眼の異なる色の類似した視標を重ね合わせて、一つの混合後と混合前の色が異なる視標を得ることで、(青の視標にもう一方の単眼の緑の視標を重ねると、一つの水色の視標が得られる)一つの完全な(3D)特定色の視標と背景が形成される。
【0122】
c.色の濃淡を変えることができ、例えば、浅緑が緑に深まり、その後黒緑に深くなる、或は暗い色から明るくなることができる。
【0123】
d.背景色は灰色がかった色であることで、不要な過度に明るい光の刺激を減らして、被訓練者の中央と周辺訓練用視標への集中度を妨げないようにする。
【0124】
訓練用視標の輝度の変化に関しては、視標の輝度はリズミカルに変化させることができ、相対的に暗い状態から明るい状態へ、相対的に明るい状態から暗い状態へ、又は前記変化を繰り返すことができる。これにより、過度の明るさによる瞳孔反応と、不必要な調節の増加を避ける。
【0125】
また、訓練用視標の静的及び動的モードは(静的、動的、静的と動的の組み合わせ、モザイク統合、短編映画形式)、
【0126】
訓練用視標の静的及び動的モードの固定プログラム又はランダムプログラムを選択することによって訓練を行う。
【0127】
静的訓練の場合、視標は動かず、2つの単眼で見える視標も動かない。
【0128】
動的訓練の場合、視標は徐々に又はジャンプ移動モード、例えば単眼の訓練用視標を鳥にし、もう一方の単眼の視標を鳥籠(大きさはちょうど鳥を入れることができ、訓練時に鳥が鳥かごの中にいることを視覚上維持する必標がある)にすることができる。
【0129】
a.それぞれの単眼の視標が移動している。
【0130】
b.片方の単眼の視標は固定され、他方の単眼の視標が動いている。
【0131】
c.それぞれの単眼の視標が交互に移動する。
【0132】
静的と動的の混合訓練:
例1:モザイク画像の作成では、最初は訓練用視標が非常に不完全であり、一つ一つの異なる曲線で描かれた画像部分を少しずつつなぎ合わせて、最終的に完全なモザイク画像を取得する必要がある。
【0133】
例2:訓練用視標の輪郭の周囲に影を追加し、又は追加の画像を追加する(牛の背中に鳥を追加、牛の隣に木を追加するなど)。
【0134】
例3:短編アニメの物語の形式を利用して視標と訓練を表示する。
【0135】
また、訓練用視標の表示時間、移動速度(継続時間の長さ)については、より効率的に視覚的なインパクトを生み出すために、訓練用視標の表示時間と移動速度は速くしたり遅くしたりするように操作できる。
【0136】
瞬きの平均時間が0.3~0.4秒であることから、視標の表示時間は0.5秒以上であることが望ましい。また、「トロクスラー効果」を考慮すると、特定の視標に20秒以上ピントを結ぶと、視覚刺激は薄れて消えるため、訓練時視標の表示時間は10秒程度以内に制御する必要がある。
【0137】
まず遅い移動速度からスタートし、脳の視標をゆっくり追跡する運動メカニズムを利用して、近見反射経路に抵抗する外眼筋を主な運動方向に沿って移動させ、両眼の瞳孔間距離から単眼視標の中央線に対する最小距離を決定し、これを逆融合の最低値、即ち開始点とし、訓練される外眼筋が眼球に連なる角度方向に沿って行い、逆融合の最高値、即ち終点に達する。訓練を繰り返す時は、徐々に追跡速度を最大値まで上げる。
【0138】
比較的早い追跡運動に慣れてきたら、視標はジャンプの表現方法に変化し、この時、脳の視標を速くスキャンする運動を利用して、両眼の瞳孔間距離から単眼視標の中央線に対する最小距離を決定し、これを逆融合の最低値、即ち開始点とし、訓練される外眼筋が眼球に連なる角度方向に沿って行い、逆融合の最高値、即ち終点に達する。訓練を繰り返す時は、徐々にスキャンする速度を最大値まで上げる。
【0139】
一連の順次に現れる訓練用視標の意味に関して、例えば、唐詩視標のテキストは、左目と右目から見えた画像を合成したものであり、各視標の移動を繰り返し組み合わせることにより、完全で一貫した意味のあるテキストを形成する。さまざまな楽器アイテムの画像視標は、さまざまな形の組み合わせパズルを使用して完全な画像を形成する。また、数学的演算様式の訓練、天文や歴史の知識の紹介などにすることもできる。
【0140】
また、本発明の訓練用視標は音声と組み合わせることができ、言語解説、音楽あるいは両方を含む音声内容と訓練用視標を有機的に組み合わせることができ、物語を語ることもできるし、様々なBGMで背景を引き立てることもできる。
【0141】
例えば、楽譜と楽音の組み合わせ、音声は音楽そのものであってもよく、作曲者、作曲の背景、曲の関連ストーリーなどを含む音楽背景の紹介であってもよい。目的:視標との共鳴作用を生み出し、背景解説や音楽などを加えて教育効果を達成し、訓練に対する集中力を維持す。
【0142】
上記いくつかの訓練の組合せは、高効率の視標表現方法によって、脳の視覚処理中枢を効果的に刺激し続けて、単一の移動しない視標によって引き起こされる「トロクスラー効果」を回避することを目的とし、それにより、視覚疲労を避け、刺激時間を延長し、訓練の集中力を維持し、魅力を向上させ、単位時間あたりの刺激作用を大幅に増加させ、このようにして、近見反射通路の中央の抑制を増加し、毛様筋を弛緩させて水晶体の調節を増加前の状態に戻し、外直筋を強化し及び内直筋を強化して、短時間かつ高効率の訓練の目的を達成した。
【0143】
本発明は訓練用視標の間につながりや物語性のある要素を加え、関連性を構成できる要素は、論理的なプロットやシーンを形成できる。生き生きし、興味深く、知性的な視標(関連する音声又はBGM付き)のインタラクティブな訓練メディアを通じて、知識レベルの向上と、教育的効果(関連する音声又はBGM付き)を同時に達成でき、同時に、退屈な訓練過程によって引き起こされる不注意や非効率な訓練結果を回避した。
【0144】
魅力的な視標を使用すると、視標は次の方法で現れる:3D立体視標の形成、視標の出現-消失、色の変化、拡大-縮小、輪郭線の太い線と細い線、点線と実線の交互、モザイクパターンの追加、移動、ジャンプ、静的と関連特徴の追加、コントラスト(同義語、反意語など)など、このようにして、「トロクスラー効果」の出現を回避し、訓練の面白さを維持し、継続的に脳を刺激し、逆融合を良好に維持することができて、より長期間にわたって効率的に訓練の目標を達成できる。
【0145】
重要なことは、周辺視野の重要な機能は、共通の構造や形を認識し、類似した形や動きを区別し、視覚背景の感覚を形成することである。中心視野の知覚に周辺視野の寄与が加わって、日常の目が見えるパノラマでな詳細な視野が構成される。
【0146】
目の球状形態及び、日常生活における瞳孔の大きさと水晶体と周辺視網膜の相対位置との関係により、臨床的には、視網膜周辺部は全体の視覚に重要な役割を果たしており、赤道(約43°)の前後の範囲(約25°~60°)を指す。周辺遠視のピントボケ現象も近視の形成と進行を引き起こし、悪化させる可能性があるため、周辺の遠視性のピントボケ現象を弱め又は相殺することは、仮性近視及び真性近視の形成を抑制するのに役立つことができる。
【0147】
したがって、
図4は、中央訓練用視標に基づいて、片側視野領域に対して周辺視野訓練を実行する実施例を示した。
【0148】
当該実施例では、中央訓練用視標300間の距離は、第一眼位に2~30mmを加えた位置にあり、両眼単一視の状態で、周辺訓練用視標AとBが中央訓練用視標を基準として視野の側頭側25°~60°の位置で移動した場合である。
【0149】
ここで、
図4aは、周辺訓練用視標A及びBが固定されて動かない状況を示し、
図4b~
図4dは、周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBへ移動し、AとBが重なるとAが移動を停止する場合を示し、
図4e~
図4gは、周辺訓練用視標Aが反対方向に移動して訓練用視標Bから離れ、AとBに多重影が現れるまで移動すると、Aが移動を停止する状況を示している。
【0150】
上記特別に設計された周辺訓練用視標AとBは以下を満たすことが要求される:
(1)周辺訓練用視標の背景色:灰色がかった色。
(2)周辺訓練用視標の色:馬のアニメの画像などのマットブラックの図形である。
(3)周辺訓練用視標の位置:視野の側頭側25°~60°の位置にある。
(4)周辺訓練用視標の大きさ:中央訓練用視標の大きさの16倍である。
(5)周辺訓練用視標の静的及び動的移動方法:中央訓練用視標を第一眼位の瞳孔間距離に2~30mm(2~30mmに限定らない)を増加した位置に固定し、且つ両眼単一視の状態を取得した場合。
【0151】
本発明は、アプリケーションプログラムソフトウェアの完全なセットによって実現することができる。このソフトウェアは、コンピュータ、携帯電話、タブレット型パソコン上にインストールすることができ、被訓練者はこれらの対話型端末を直接操作することで、必要な訓練内容を自由に選択でき、コンピュータの表示画面、テレビの表示画面、又は投影スクリーン上の訓練用視標を見ることによって訓練を実行し、訓練過程中は実際のニーズに応じて視標とBGMを変更できる。
【0152】
当該アプリは、オンラインAPPバージョンとオフラインAPPバージョンの両方で利用できる。
【0153】
この一連の特別な訓練方法を通じて、次の目標を高効率的に達成できる。
【0154】
各単眼は側頭側にのみ現れる視標しか見ることができないため、同時に、大脳の視覚中枢が両眼単一視及び立体視覚の要件を満たすようにするために、大脳の視覚中枢は視覚逆融合、ヘリングの法則、及びシェリントン法則を適用して、脳幹に次の効果を達成するように指示する。
【0155】
1.近見反射経路の中央を制御及び抑制し、活性化しにくくする。
2.毛様体筋を弛緩させ、けいれんを防ぎ、できるだけリラックス状態を保つことができる。
3.水晶体表面の曲率と前後径を追加調節のない状態に戻し、不要な調節の解消を達成する。
4.脳幹の関連する外眼筋神経核に、ヘリングの法則により、両眼と側頭側に関連する外直筋及び鼻側に関連する内直筋を刺激するように指示し、両眼が外転運動中に両眼単一視目的を維持できるようにし、このようにして過剰に発達した内直筋、緊張した外眼筋を継続的に抑制でき、同時に、弱くなった外直筋弱った外直筋を強化し、且つ低下した筋肉の緊張を改善する。
5.視力不良を改善し、仮性近視を相殺し、真性近視の進行と眼軸過剰な伸長を遅らせ又は停止させる。
6.調節の増加による近視の悪化によって引き起こされる眼球構造の有害な変化を大幅に軽減し、今後生活における目、特に視網膜の合併症を軽減し、例えば:視網膜孔、視網膜剥離、視網膜出血、硝子体出血、視網膜亀裂によって引き起こされる血管増殖、緑内障などの悪影響とリスク率。
【0156】
以上、基本概念について説明したが、明らかに、当業者にとって、本発明の上記開示は単なる例にすぎず、本出願に対する限定を構成するものではない。ここでは明示的に述べていないが、当業者であれば、本出願に対する様々な修正、改良及び訂正を行うことができる。このような修正、改良及び訂正は本出願において提案されており、そのような修正、改善及び修正は依然として本出願の例示的な実施例の精神及び範囲に属する。
【0157】
同時に、本出願では、本出願の実施例を説明するために特定の用語を使用した。例えば、「一つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本出願の少なくとも1つの実施例に関連する特定の特徴、構造、又は特性を指す。したがって、本明細書の異なる場所での「一実施例」又は「一つの実施例」又は「一つの代替実施例」の2回、或複数回の言及は、必ずしも同じ実施例を指すわけではないことを強調し、留意すべきである。さらに、本出願の1つ以上の実施例の特定の特徴、構造、又は特性を適切に組み合わせることができる。
【0158】
本出願のいくつかの態様は、完全にハードウェアによって実行されてもよく、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)によって実行されてもよく、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実行されてもよい。上記のハードウェア又はソフトウェアは、「データブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「コンポーネント」、又は「システム」と呼ばれる場合がある。プロセッサには、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DAPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、又はそれらの組み合わせあってもよい。また、本発明の各態様は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体に配置されたコンピュータ製品として顕在化され得、当該製品は、コンピュータ可読プログラムコードを含む。例えば、コンピュータ可読な媒体には、磁気記憶装置(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープ…)、光ディスク(例えば、ZIPディスクCD、デジタル多用途ディスクDVD…)、スマートカード、フラッシュメモリーデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ…)が含まれるが、これらに限定されない。
【0159】
コンピュータ可読媒体は、例えばベースバンド又は搬送波の一部である、コンピュータプログラムのコードを含む伝播データ信号を含むことができる。当該伝播される信号は、電磁的、光学的など、又は適切な組み合わせを含む多くの形式をとる可能性がある。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、当該媒体は、使用に提供されるプログラムを通信、伝播、又は転送するために、一つの命令実行システム、装置、又は設備に接続されてもよい。コンピュータ可読媒体上に位置するプログラムコードは、無線、ケーブル、光ファイバケーブル、無線周波数信号など、又はそれらの組み合わせを含む任意の適切な媒体を介して送信されることができる。
【0160】
以上、基本概念について説明したが、明らかに、当業者にとって、本発明の上記開示は単なる例にすぎず、本出願に対する限定を構成するものではない。ここでは明示的に述べていないが、当業者であれば、本出願に対する様々な修正、改良及び訂正を行うことができる。このような修正、改良及び訂正は本出願において提案されており、そのような修正、改善及び修正は依然として本出願の例示的な実施例の精神及び範囲に属する。
【0161】
同時に、本出願では、本出願の実施例を説明するために特定の用語を使用した。例えば、「一つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本出願の少なくとも1つの実施例に関連する特定の特徴、構造、又は特性を指す。したがって、本明細書の異なる場所での「一実施例」又は「一つの実施例」又は「一つの代替実施例」の2回、或複数回の言及は、必ずしも同じ実施例を指すわけではないことを強調し、留意すべきである。さらに、本出願の1つ以上の実施例の特定の特徴、構造、又は特性を適切に組み合わせることができる。
【0162】
同様に、注意すべきことは、本願で開示する表現を簡略化して、1つ以上の本発明の実施例の理解を助けるために、本出願実施例に対する前述の説明では、複数の特徴を一つの実施例、図面或はそれに対する説明に組み合わされる場合がある。しかしながら、このような開示方法は、本出願の主体が必要とする特徴が、特許請求の範囲に記載された特徴よりも多いことを意味するものではない。実際には、実施例の特徴は、上記で開示された個々の実施形態の全ての特徴より少ない。
【0163】
いくつかの実施形態では、構成要素及び属性の数を記述する数字が使用されるが、実施例の説明で使用されるそのような数字は、いくつかの例では「約」、「およそ」、又は「大体」という修飾語を使用することを理解されたい。特に明記しない限り、「約」、「およそ」、又は「大体」は、記載された数値が±20%の変動を許容することを示す。したがって、いくつかの実施例では、本明細書及び特許請求の範囲で使用される数値パラメータは全てが近似値であり、当該近似値は個々の実施例の所望の特性に応じて変化が起こる可能性がある。いくつかの実施形態では、数値パラメータは、指定された有効桁を考慮し、一般的な桁保留方法を採用する必要がある。本出願のいくつかの実施例において範囲の広さを確認するために使用される数値範囲及びパラメータは近似値であるが、特定の実施例においては、そのような数値は可能な限り正確に設定される。
【0164】
本出願は、現在の具体的な実施例を参照して説明されているが、当業者であれば、上記実施例は本出願を説明するために用いられているに過ぎず、本出願の精神から逸脱することなく、様々な等価な変更又は置換を行うことができ、したがって、上記実施例の変更及び変形は、本出願の実質的な精神の範囲内である限り、本出願の特許請求の範囲に含まれることを認識すべきである。
【符号の説明】
【0165】
1-両仕切板
2-滑り止めボトムエッジ
3-表示画面に近い側
4-遮断領域
5-調節ユニット
51-調節ノブ
52-調節伸縮ブラケット
6-訓練側
7-取り外し可能な額当て
8-取り外し可能なあご当て
100-両眼視野分割装置
200-表示画面
300-中央訓練用視標
A、B-周辺訓練用視標
【手続補正書】
【提出日】2023-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視力訓練装置であって、
両仕切板と調節ユニットを含み、前記両仕切板は、可動接続され、一つの夾角を形成する二つの仕切板を含み、前記調節ユニットは前記二つの仕切板間の夾角を調節するために使用される両眼視野分割装置と、
前記両仕切板により左、右の視野に分割された表示画面を含むことを特徴とする視力訓練装置。
【請求項2】
前記両仕切板には訓練側と表示画面に近い側が含まれ、前記訓練側は前記可動接続側に配置され、前記表示画面に近い側は前記訓練側の反対側にあり、前記表示画面に近い側が前記表示画面の近くに設置されることにより、左、右の視野が分割されることを特徴とする請求項1に記載の視力訓練装置。
【請求項3】
前記調節ユニットは前記表示画面に近い側に近い二つの仕切板の間に配置され、調節ノブと調節伸縮ブラケットとを含み、調節伸縮ブラケットは前記二つの仕切板に伸縮自在に接続され、前記調節ノブを介して前記二つの仕切板間の夾角を伸縮調節することを特徴とする請求項2に記載の視力訓練装置。
【請求項4】
前記訓練側には、更に額当て及び顎当てのいずれかを含み、前記訓練側と前記表示画面間の距離は45cm以上であることを特徴とする請求項3に記載の視力訓練装置。
【請求項5】
前記両仕切板の色はマットチャコールブラックであることを特徴とする請求項4に記載の視力訓練装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか記載の視力訓練装置を用いて被訓練者の視力矯正を行う訓練方法であって、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの訓練用視標が提供され、前記訓練用視標は各前記被訓練者の第一眼位から、被訓練者の両眼の側頭方向にそれぞれ移動し、前記被訓練者の左右両眼はそれぞれ前記訓練用視標を追跡し、
ステップ3、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した逆融合画像に多重影が現れると、前記2つの訓練用視標はそれぞれ元の経路に沿って前記第一眼位に戻り、
ステップ4、前記のステップを少なくとも2回繰り返し、
訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加することを特徴とする訓練方法。
【請求項7】
前記訓練用視標の長さ範囲は5mm~60mmであり、長さ対幅の比又は幅対長さの比は1~5であることを特徴とする請求項6に記載の訓練方法。
【請求項8】
前記訓練用視標の移動速度が0.1°~3°/秒であることを特徴とする請求項7に記載の訓練方法。
【請求項9】
前記訓練用視標には、3D視標、パターン視標、テキスト視標、パターンとテキストの組み合わせ視標、パターンと色の組み合わせ視標のいずれか1つが含まれることを特徴とする請求項8に記載の訓練方法。
【請求項10】
請求項1から5の何れか記載の視力訓練装置を用いて被訓練者の視力矯正を行う訓練方法であって、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの中央訓練用視標が提供され、前記中央訓練用視標は前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて、瞳孔間距離が2~30mm増加し、
ステップ3、前記表示画面のうちの片側には、前記被訓練者視野の側頭側25°~60°の位置に少なくとも第一周辺訓練用視標と第二周辺訓練用視標が提供され、
ステップ4、前記第一周辺訓練用視標は側頭側に近い前記第二周辺訓練用視標に向かって移動し、
ステップ5、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した前記第一周辺訓練用視標と第二周辺訓練用視標が重なる場合、前記第一周辺訓練用視標は元の経路に沿って開始位置に戻り、
ステップ6、前記のステップを少なくとも2回繰り返し、
訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加することを特徴とする訓練方法。
【請求項11】
前記被訓練者視野の側頭側25°~60°位置は、前記第一眼位
に対して、周辺訓練領域であることを特徴とする請求項10に記載の訓練方法。
【請求項12】
前記周辺訓練用視標の背景色は、グレーを含み、前記周辺訓練用視標の色はマットブラックを含むことを特徴とする請求項11に記載の訓練方法。
【請求項13】
前記周辺訓練用視標の面積は、前記中央訓練用視標の面積の少なくとも16倍であることを特徴とする請求項12に記載の訓練方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に視力不良を改善し、近視の深化を抑制する視力訓練分野に関し、特に、視力訓練装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内部にあるピントの調節を担う目の毛様体筋の筋緊張が生理的に最も弛緩したレベルにあり、遠くの風景が中央視網膜より前にピントを結ぶ状態は近視と定義され、かすみや視力低下など視力不良も引き起こすことはよく知られている。
【0003】
人が近距離の視標を見ると、中脳の近見反射経路の中央が活性化されて、3つの部分に変化をもたらす:
(1)瞳孔の反射性収縮。
【0004】
(2)両眼の内直筋が収縮することにより、両眼の視軸が同じ視標に重なるように維持して、複視を避ける(ヘリングの法則、両眼単一視の維持)。
【0005】
(3)毛様体筋の収縮により、水晶体表面の曲率がより顕著になり、前後径を大きくなって、調節が増加され、全ての風景が中央の視網膜にピントを結ぶように維持されて、鮮明な視像が得られる。目が遠距離の視標(6メートル或は以上の距離)を見るように変わると、中脳の近見反射経路の中央が抑制され、このとき、両眼の瞳孔、内直筋、毛様体筋、水晶体表面の曲率及び、前後径が弛緩し、正常に戻り、通常の遠くを見ているときの調節された生理的に弛緩状態のレベルに戻る。
【0006】
後天性近視は、一般に、過度の読書或は近い距離での作業や、距離が近すぎることが原因で発生する。読書や近距離での作業を長時間続ける場合、視標と視像は比較的近い距離で表示されるが、近見反射経路の中央は、両眼調節を増加及び維持するために長期的な活性化を必要とし、この場合、眼内の毛様体筋と外部の内旋筋は収縮した状態を長時間維持する必要がある。時間が経つにつれて、遠くを見るために近見反射経路の中央が抑制される必要がある場合、両眼が収束しなくなり、瞳孔が収縮しなくなってはいるため、毛様体筋が収縮状態から弛緩状態に完全に戻らない可能性があって、これにより近くの物体を見るときに増加された調節の部分が維持され(調節痙攣)、このとき、目は遠くの視標を見ているが、すでに増加された調節の部分が維持されるため、視標や視像は視網膜上にピントが合わず、かすみや視力低下などの視力不良を引き起こす。
【0007】
毛様体筋の持続的な収縮による調節痙攣により、臨床的には仮性近視と呼ばれる症状が生じ、この状態が続くと、眼軸が正常な成長速度を超えて過度に伸展し、真性近視となる。この調節痙攣が緩和されないと、仮性近視が持続し、同時に真性近視も悪化し続け、即ち、臨床でもよく見られる学生たちの高近視率と、近視の度数が毎年100度や200度ずつ増加する現象である。
【0008】
近くの物体を長時間見るということは、両眼の視軸が長時間内寄せを意味し、この位置では、内直筋を長期間活性化する必要があり、シェリントン法則によると、外直筋も同時に抑制されて、時間が経つにつれて、内直筋は過剰に強化され(ますます発達し、筋緊張が強くなる)、容易に活性化され、一方、外直筋は過度に弱くなり(ますます弱くなり、筋緊張が低下する)パフォーマンスの低下を引き起こす。このようにして、抵抗する2つのグループの外眼筋の筋緊張はアンバランスになり、より内寄せ傾向があり、悪循環により仮性近視及び真性近視の発生と進行が促進される。
【0009】
現在臨床及び市場で使用されている近視の治療及び矯正方法には、次のカテゴリがある:
一、物理性又は侵入性近視の屈折異常を相殺する手段には、次のようなものがある。
【0010】
1.近視レンズ(非侵入性)又はコンタクトレンズ(侵入性)を着用する。
【0011】
近視の場合に着用される屈折異常を矯正するためのレンズは凹レンズであり、角膜と水晶体により屈折された後の中心視像と周辺視像の中心と周辺のピントを後ろに移動させるが、目的は、遠くの中心視像にピントを合わせるが、同時に、遠くの周辺視像を後方に更に移動させて、視網膜周辺の遠視性のピントボケ現象を悪化させることである。
【0012】
更に不利なことは、近視の人が近視屈折異常を矯正する凹レンズを装用して、近距離での読書や作業をし続ける場合、中央と周辺の視像がより目に近くなるため、中央と周辺の視像のピントは更に後ろに移動して、遠視性の屈折異常を引き起こすことである。このとき、ピントが合わない中央視像と周辺視像は大脳の視覚中枢を刺激し、比較的鮮明な画像を取得するために、後者は中脳の近見反射経路の中央を活性化して毛様体筋を収縮させ(長期間の収縮はけいれんを引き起こす可能性がある)、水晶体表面の曲率及び、前後径を拡大し(毛様体筋がけいれんすると継続的に拡大)、調節の増加(毛様体筋のけいれん時に持続的に増加)を引き起こして、視像のピントを合わせ、周辺視像のピント合わせを達成するには、より強力な調節が必要とするため、一般に、中央視像のピント合わせのみが達成されるが、この場合、中央視像のピントは中心視網膜の前方に移動して、新たな近視屈折異常を引き起こすことになる。したがって、近視屈折異常の凹レンズを装用して近視を矯正すると、仮性近視や真性近視の発生や進行を引き起こし、悪化させやすくなり、これにより、近視の度数が急速に増加し、一年間で簡単に100度や200ずつ上がることもある。
【0013】
2.OKレンズ(侵入性)、角膜は損傷しやすく、感染し、瘢痕化して永久的な視力喪失を引き起こし、円錐角膜も時々起こることがある。
【0014】
3.アトロピン散瞳と毛様体筋麻痺薬(侵入性)の使用。
【0015】
この種類の散瞳による欠点は次のとおりである。
【0016】
(1)瞳孔の拡大により、本来虹彩で遮られていた周辺視野が大量に眼球内に入り、視網膜への光害や視像の干渉を引き起こす。
【0017】
(2)視標視像から来る大量の光は、水晶体の中央から外れた領域を通過して入って屈折し、水晶体の中央領域のジオプトリーと中央から外れた領域のジオプトリーに差があるため、乱視の原因となり、視標と視像のぼやけが形成される。
【0018】
(3)アトロピンは半減期が非常に長いため、投薬後2~3週間ほど瞳孔が開いた状態が続くことが多く、羞明などの多くの問題を引き起こす。
【0019】
さらに、アトロピン薬は毒性があり、心拍数の上昇、発熱、目や口の乾燥などの副作用が発生し、長期使用すると有害な紫外線が眼球に入りやすくなり、視網膜変性や黄斑変性を引き起こす可能性がある。したがって、過去数年間に使用される濃度はずっと大幅に減少しているが、毒性は依然として存在し、有意な治療効果はない。最新の超低濃度アトロピン0.01%の毒性はまだ明らかではないが、治療効果は理想的ではない。
【0020】
4.レーザー矯正手術(侵入性、角膜組織の除去を含む)は、18歳未満の十分に発達していない目には適していない。
【0021】
手術はよくグレアや角膜乾燥を引き起こし、感染症を引き起こすこともある。術後時間の経過とともに近視が再発し、視網膜破裂や視網膜剥離などのリスクが高まる。
【0022】
5.マッサージ、目のエクササイズなど
6.鍼灸(侵入性)
7.蒸気温湿布(侵入性)
8.漢方薬による視力改善(侵入性)
上記の方法の項目5~8は、臨床的に効果がないことが証明されており、科学的な理論的根拠や説明が不足している。
【0023】
二、上記物理性又は侵入性近視の屈折異常を相殺する手段に加えて、近視の屈折異常を相殺する視力訓練の既存の方法には、次のようなものがある。
【0024】
1.一般的な方法は、前方の視標と手前にある親指或は指先を交互に見ることである。もう1つの一般的な方法は、前後に動く親指やペン、定規などの似たような視標を見ることである。一部の訓練センターでは、この動作に遠近ポイント訓練装置を使用し、視標は素早く前方に移動して離れ、その後、素早く後ろに移動して接近する(このマシンはトレーナーに影響を与える明らかなノイズを発生する)。
【0025】
共通しているのは、視標が一定距離を往復することであり、視標を遠くに動かすことは、視標が目から離れる距離を利用して目の調節を完全に弛緩させることを期待している。しかし、実際には、遠くの視標は依然として中心線上にあるため、目は単一視を維持するために内直筋を使用する必要があり、調節を完全に弛緩させることができず、視標が素早く目の手前に戻る場合、これは、本を読んでいる場合の調節効果を増加するように誘導することと同じ状況であり、したがって、これらの遠点及び近点の訓練方法では、調節を効果的に弛緩させることができないだけでなく、両眼が近くの視標を見る場合、調節を増加させる訓練であり、調節痙攣を引き起こす可能性がある。
【0026】
2.病院や眼科、視力訓練センターなどで行われている眼球運動訓練は、両眼を同時に一方向に動かすもので、例えば両眼が同時に右側を見る場合、右眼は外転し、左眼は内に寄せる。両眼が左下の方を見る場合、右眼は下に内に寄せ、左眼は下に外転する。内に寄せた目、特に下に内に寄せた目は、近見反射経路の中央の活性化により調節の増加を引き起こし、同時に近視を増加させる内直筋と上腹斜筋が強化される可能性がある。したがって、この種類の訓練は、少なくとも一つの下に内に寄せた単眼によって、調節の増加を引き起こし、近視を悪化させる内直筋や上斜筋の弱化に不利である。
【0027】
3.他の視標訓練では、視標を視野の前方で異なる方向に移動させて、円を描くようにし(0、∞、8など)、いずれも眼球右が内側に移動し、この種類の眼球運動は目的のない方法であり、両眼が内に寄せて視標を見る場合、両眼それぞれの毛様体筋が収縮する必要がある。片方の目が外転し、もう片方の目が内に寄せると、内に寄せた目の毛様体筋の収縮を引き起こすことがある。この二つの場合において、両眼或は単眼である場合、いずれも視標により調節の増加が引き起こされる。
【0028】
上記の3項目は、いずれも悪い間違った訓練法で、近視を軽減するどころか、毛様体筋の収縮を維持或は増加させ、調節の維持、更に痙攣を引き起こして、仮性近視又は真性近視の維持又は増加を引き起こすため、近視を遅らせたり、軽減したり、視力を向上させるという目的を達成するためには望ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】中国実用新案第204698962号公報
【特許文献2】中国実用新案第205459719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0030】
近視の形成に基づいて、本発明はその発展に対して一連の真新しいユニークな装置及び体系的な訓練方法を開発し、近視による視力不良を早期に介入して、最高視力を回復し維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0031】
上記技術的課題を解決するために、本発明は視力訓練装置を提供し、
両仕切板と調節ユニットを含み、前記二つ仕切板には、可動接続され、一つの夾角を形成する二つの仕切板を含み、前記調節ユニットは前記二つの仕切板間の夾角を調節するために使用される両眼視野分割装置と、
前記両仕切板により左、右の視野に分割された表示画面を含む。
【0032】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記両仕切板には訓練側と表示画面に近い側が含まれ、前記訓練側は前記可動接続側に配置され、前記表示画面に近い側は前記訓練側の反対側にあり、前記左、右の視野を分割するために、前記表示画面に近い側は前記表示画面の近くに設置される。
【0033】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記調節ユニットは前記表示画面に近い側に近い二つの仕切板の間に配置され、調節ノブと調節伸縮ブラケットとを含み、ここで、調節伸縮ブラケットは前記二つの仕切板に伸縮自在に接続され、前記調節ノブを介して前記二つの仕切板間の夾角を伸縮調節する。
【0034】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記訓練側には更に額当て及び顎当てのいずれかをさらに含み、前記訓練側と前記表示画面間の距離は45cm以上である。
【0035】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練装置を提供し、
前記両仕切板の色はマットチャコールブラックである。
【0036】
本発明は更に、被訓練者の視力を矯正するために使用される上記視力訓練装置のいずれかを適用する訓練方法を提供し、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの訓練用視標が提供され、前記訓練用視標は各前記被訓練者の第一眼位から、被訓練者の両眼の側頭方向にそれぞれ移動し、前記被訓練者の左右両眼はそれぞれ前記訓練用視標を追跡し、
ステップ3、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した逆融合画像に多重影が現れると、前記2つの訓練用視標はそれぞれ元の経路に沿って前記第一眼位に戻り、
ステップ4、上記のステップを少なくとも2回繰り返し、
ここで、訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加する。
【0037】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記訓練用視標の長さ範囲は5mm~60mmであり、長さ対幅の比又は幅対長さの比は1~5の間である。
【0038】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記訓練用視標の移動速度が0.1°~3°/秒である。
【0039】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記訓練用視標には、3D視標、パターン視標、テキスト視標パターンとテキストの組み合わせ視標、パターンと色の組み合わせ視標のいずれか1つが含まれる。
【0040】
本発明は更に、被訓練者の視力を矯正するために使用される上記視力訓練装置のいずれかを適用する訓練方法を提供し、
ステップ1、前記被訓練者の第一眼位に応じて前記表示画面に近い側の2つの仕切板の間隔を設置し、
ステップ2、分割された前記表示画面の左側と右側にそれぞれ移動可能な少なくとも2つの中央訓練用視標が提供され、前記中央訓練用視標は前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に2~30mm増加した位置にある、
ステップ3、前記表示画面のうちの片側には、前記被訓練者視野の側頭側25°~60°の位置には少なくとも第一周辺訓練用視標と第二周辺訓練用視標が提供され、
ステップ4、前記第一周辺訓練用視標は側頭側に近い前記第二周辺訓練用視標に向かって移動し、
ステップ5、前記被訓練者の大脳の視覚中枢が取得した前記第一周辺訓練用視標、第二周辺訓練用視標が重なる場合、前記第一周辺訓練用視標は元の経路に沿って開始位置に戻り、
ステップ6、上記のステップを少なくとも2回繰り返し、
ここで、訓練開始時の瞳孔間距離は、前記第一眼位の場合の瞳孔間距離に比べて2~30mm増加する。
【0041】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記被訓練者視野の側頭側25°~60°位置は、前記第一眼位の視軸角度に対して、周辺訓練領域である。
【0042】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記周辺訓練用視標の背景色には、グレーを含み、前記周辺訓練用視標の色にはマットブラックを含む。
【0043】
好ましくは、本発明はまた更に視力訓練方法を提供し、
前記周辺訓練用視標の面積は、前記中央訓練用視標の面積の少なくとも16倍である。
【発明の効果】
【0044】
従来技術と比較して、本発明は全く新しい体系的な訓練を介して、近視による視力不良を早期介入して、最高視力を回復し、維持する。同時に、仮性近視や真性近視の発生と進行を回避し、遅らせ、又は阻止する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図面は、本出願のさらなる理解を提供するために含まれ、これらは、本出願に含まれ、本出願の一部を構成し、図面は本出願の実施例を示し、本明細書とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
【
図1】本発明の視力訓練装置の使用状態を示す概略図である。
【
図2】本発明の視力訓練装置(両仕切板と表示画面を含む)を示す概略図である。
【
図3a】訓練用視標が表示画面上で異なる方向に移動して訓練する3つの状態を示す概略図である。
【
図3b】訓練用視標が表示画面上で異なる方向に移動して訓練する3つの状態を示す概略図である。
【
図3c】訓練用視標が表示画面上で異なる方向に移動して訓練する3つの状態を示す概略図である。
【
図4a】周辺訓練用視標AとBが固定されて移動しない状態を示す概略図である。
【
図4b】周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBに移動し、AとBが重なるとAの移動が停止する状態を示す概略図である。
【
図4c】周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBに移動し、AとBが重なるとAの移動が停止する状態を示す概略図である。
【
図4d】周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBに移動し、AとBが重なるとAの移動が停止する状態を示す概略図である。
【
図4e】周辺訓練用視標Aが訓練用視標Bから反対方向に向かって離れ、A
が開始点に戻るまで移動すると、Aは移動を停止することを示す概略図である。
【
図4f】周辺訓練用視標Aが訓練用視標Bから反対方向に向かって離れ、A
が開始点に戻るまで移動すると、Aは移動を停止することを示す概略図である。
【
図4g】周辺訓練用視標Aが訓練用視標Bから反対方向に向かって離れ、A
が開始点に戻るまで移動すると、Aは移動を停止することを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本出願の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、実施例の説明に必要な図面について以下に簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は本出願の一部の実例又は実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な努力を支払わずに、また、これらの図面に基づいて本発明を外の同様の場面に適用できる。文脈で明確に示されない限り、又は別の説明がない限り、図面における同じ記号は同じ構造又は動作を表す。
【0047】
本出願及び特許請求の範囲に示されているように、文脈で明確に示されない限り、「一」、「一つ」、「一種」及び/或は「当該」などの単語は単数形を指すものではなく、複数形を含むことができる。一般的に言えば、「含む」及び「含有」という用語は既に明確に特定された記号のステップと構成を含むことを示唆するだけであり、これらのステップと構成は排他的なリストを構成するものではなく、方法又は設備はほかのステップ又は構成を含むこともできる。
【0048】
特に説明しない限り、これらの実施例に記載される部品とステップの相対配置、数式や数値などは、本発明の範囲を限定するものではない。同時に、説明の便宜上、図面に示す各部分の寸法は実際の比例関係に従って描いたものではないことを理解されたい。関連分野の当業者に知られている技術、方法、及び装置については詳細に説明しない場合があるが、必要に応じて、前記技術、方法と装置は認可される明細書の一部とみなされるべきである。ここで示され、議論される全ての例において、全ての特定の値は単に例示的な物であり、限定とするものではないと解釈されるべきである。したがって、例示的な実施例の他の例は、異なる値を有し得る。なお、以下の図面において、同様の符号は同様の物品を示すものとし、したがって、特定項目が1つの図面で定義されたら、後続の図面では、その項目に対してそれ以上議論をする必要はない。
【0049】
本出願の記載において、理解すべきことは、方位詞、例えば「前、後、上、下、左、右」、「横方向、縦方向、垂直、水平」と「頂部、底部」などで示される方位や位置関係は、本出願の説明の便宜上及び説明を簡略化するためだけであり、反する説明がない限り、これらの方位詞は、示される装置又は要素が、必ず特定の方位又は特定の方位による構造と動作を有することを示したり、暗示したりするものではないので、本発明の保護範囲を限定するものとして理解されるべきではない、方位詞「内、外」は、各部品自体の輪郭に対する内側と外側を指す。
【0050】
説明の便宜上、ここでは空間相対的な用語、例えば「…の上に」、「…の上方に」、「…の上部表面に」、「…上の」などを、図面に示される一つの部品又は特徴と他の部品又は特徴との空間位置関係を説明するために使用される。理解すべきことは、空間相対的な用語とは、図面で説明されている部品の方位以外の、使用又は動作における異なる方位が含まれることを意味する。例えば、図面における部品が反転されると、「他の部品又は構造の上方に」或は「他の部品又は構造の上に」と記載されている部品は、その後「他の部品又は構造の下方に」或は「他の部品又は構造の下に」と定義されるようになる。したがって、例示的な用語「…の上方に」は、「…の上方に」と「…の下方に」の二つの方位を含むことができる。当該部品は、また、他の異なる方法(90度回転又は他の向きにする)で位置決めでき、そして、ここで使用される空間相対的な説明に対して、それに応じた解釈ができる。
【0051】
また、説明する必要があるのは、「第一」及び「第二」などの用語を使用して構成要素を限定するのは、対応する構成要素を区別する便宜のためのみであり、特に明記されていない限り、上記の用語には特別な意味がなく、したがって、本出願の保護範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことに留意されたい。さらに、本出願において使用される用語は周知慣用の用語から選択したものであるが、本出願明細書において言及される用語の一部は出願人の判断により選択される場合があり、その詳細な意味は本明細書の説明の該当部分に記載されている。さらに、本出願は、使用される実際の用語だけでなく、各用語が暗示する意味によっても理解される必要がある。
【0052】
本出願ではフローチャートを使用して、本出願の実施例のシステムによって実行される動作を説明した。前或後の動作は必ずしも正確な順序で実行されるわけではない。逆に、各ステップを逆順或は同時に処理できる。同時に、他の動作をこれらのプロセスに追加したり、又は、これらのプロセスから特定1つのステップ又は複数のステップの動作を削除したりすることができる。
【0053】
本発明は、両眼分離してそれぞれ訓練する方法を使用し、且つ訓練時に田の字型と同様の訓練表示画面を使用し、このような訓練を使用するための技術的解決策は、以下のとおりである。
【0054】
1.特別に設計された仕切りを使用して、両眼の共通の視野と視力範囲をそれぞれの単眼個別の視野と視力範囲に分割し、それぞれの単眼は、他の単眼の視標と視野を見ることができない。
【0055】
2.単眼視野を「田の字型」の形態に分割し、訓練に有益な視野範囲は側頭側の上部と側頭側の下部の象限で選択される。
【0056】
簡単に説明すると、本発明は単眼前方の視野及び眼球の回転視軸の範囲を全て「田」字の形状で定義すると、「田」の字視野における視標の相対位置は、視軸が眼球回転後の、「田」の字範囲における視軸の相対位置を決定し、通常の状況では、目が第一眼位にある場合、視軸は「田の字型」の中心点の位置にある。ヘリングの法則によると、脳は視標上に重なるように両眼それぞれの視軸方向を移動し、視標が6メートル以上の遠距離にある場合、空間における視標は眼球視軸の真正面に位置するため、両眼は内寄せ又は外転する必要がない。視標が6メートル未満の近距離にある場合、両眼それぞれの視軸方向が視標上に重なるように、両眼は内に寄せる必要がある。この場合、脳は中脳の近見反射経路の中央を活性化して、両眼を内に寄せて、視軸を視標に正対させる。同時に、毛様体筋は収縮し、調節を増加するために、水晶体の曲率と前後径を変えて、この眼球に比較的に近い近距離視標にピントを合わせ、瞳孔は収縮して周辺視野の影響を軽減する。
【0057】
以下の場合、「田の字型」範囲内の特定位置で、中央訓練用視標は視力不良や近視を引き起こす可能性がある:
ここで、よく見られる頭を下げて読書する子供を例に挙げると、彼の両目は下向き、内向きに移動して、両眼それぞれの視軸が全て読み取る視標上に重なるようにする。視標位置は「田の字型」範囲の鼻側と下側にあり、右目にとっては「田の字型」の左下グリッドに移動され、左目にとっては「田の字型」の右下グリッドに移動されている。両眼それぞれの視軸は鼻側と下側に向く必要があるため、両眼それぞれの視軸は、視標観察と読み取りニーズを満たすために、内旋及び下向きに回転する必要がある。このとき、内直筋、下直筋、上腹斜筋は収縮し、外直筋、上直筋、下腹斜筋は弛緩する。近見反射経路の効果は、頭を下げて本を読んでいる子供の両眼の毛様体筋を収縮させ、調節を増加させ、再び遠くを見ると、近見反射経路の効果は必要なくなり、毛様体筋と調節は緊張状態から元の弛緩状態に完全に戻るはずである。しかし、長期間にわたって頻繁に近距離観察と読書を繰り返すと、毛様体筋と調節は元の弛緩状態に完全に戻らないことが多く、よく見られる仮性近視や真性近視の発生現象を引き起こす。
【0058】
以上のことから、視標が「田の字型」範囲の鼻側にある場合、両眼単一視(ヘルリングの法則)を達成するために、両眼それぞれの視軸は鼻側を向く必要があり、この内旋動作では、両眼が眼軸を同時に内旋する効果を達成するために、両眼内直筋の収縮と外直筋の弛緩を同期に行う必要がある。内旋の効果を達成するには、脳は近見反射経路の中央を活性化すると同時に、毛様体筋を収縮させて調節を増加する必要がある。したがって、視標を一つの「田の字型」の鼻側の位置に置くのは良くなく、仮性近視或は真性近視を有する人にとっては更に良くない。これは近見反射経路の活性化を引き起こして内旋運動、毛様体筋の収縮と調節の増加を引き起こすが、これらはまさに避けたいものである。
【0059】
したがって、眼軸は回避する必要のある鼻側、特に鼻下方の空間に入ること回避する必要があり、側頭側の空間が一番好ましく、これは、眼軸がこの領域に移動される場合内直筋、上斜筋、下斜筋を使用する必要がないためである。したがって、訓練に有益な視野範囲は、「田の字型」の側頭側の上部の象限と下部の象限に選択される。
【0060】
したがって、田の字型の範囲の説明は、適切な訓練表示画面である。
【0061】
上記訓練に有益な説明によれば、田の字型訓練用視標は、「田の字型」の側頭側の上部と下部の象限に対応する視野の特別な位置に現れると、有益な訓練効果を達成できる。
【0062】
3.これに基づいて、本発明は、特定の移動方向の視標で訓練をする(特別に訓練された外眼筋の主な運動方向と角度に合わせ、ヘリングの法則とシェリントン法則を適用)。
【0063】
訓練は視標の移動方向を通じて両眼が同時に側頭側を見る外転眼球運動をするように誘導し、同時に内に寄せる運動の必要性を抑制するため、脳は中脳の近見反射経路の中央の活性化を抑制して、仮性近視と真性近視の眼内の毛様体筋を収縮痙攣させ、水晶体の調節を増加させて、正常に戻る機会を与える。
【0064】
4.的を絞った誘導と研修の逆融合(ヘリングの法則とシェリントン法則の応用)
単純に特定一つの単眼視標が当該単眼の「田の字型」視野の側頭側の象限にある訓練だけに頼ると、当該片方の単眼の外直筋、上直筋及び下直筋などの特定の外眼筋を適切に訓練でき、ヘリングの法則によると、もう一つの単眼の内直筋、上斜角筋及び下斜角筋などは同時に強化される。したがって、特定一つの単眼視標に頼った訓練では、近見反射経路の中央の抑制を最大限に維持できず、また、外直筋の強化と内直筋の弱めを最も効率的に同時に行うこともできない。
【0065】
そのため、訓練時に二つの単眼に類似した視標を同時に提供し、二つの視標間の距離は第一眼位の瞳孔間距離以上であり、脳の視覚処理中枢を使用して、2つの単眼で収集されたそれぞれの視標を認識した後、それらを一緒に融合させて、両眼単一視効果を得ることで、同時に近見反射経路の中央の活性化の抑制を増加でき、毛様体筋を収縮や痙攣した状態から弛緩させ、水晶体の前後径を拡大状態から正常に戻し、同時に外直筋を強化し、内直筋を弱める。
【0066】
5.特定3D立体視標の形成と維持(ヘリングの法則とシェリントン法則の適用)
二つの単眼それぞれに提供される同じ種類の視標は、また相補的な違いを持たせるように特別に設計することもできる。この場合、脳の視覚処理中枢は2つの単眼によって収集されたそれぞれの視標を認識した後、それらを融合して両眼単一視の3D立体視標効果を得るのが便利である。3D立体の視標と視覚はフィードバック的に近見反射経路の中央の抑制を大幅に強化し、外直筋を強化し、内直筋を弱め、毛様体筋の痙攣を解消し、調節を弛緩する効果が得られる。
【0067】
両眼単一視には合計3つの進級する段階があり、両眼の黄斑で同じ視標を同時に見ることを脳が認識する第一段階から、両眼でそれぞれ見られた同じ視標を、脳が融合し、その融合を維持する第二段階まで、更に両眼でそれぞれ見られた同じ視標を立体視標に脳が融合し、立体融合を維持する第3段階までである。上記3~5に関わる3つの訓練方法は、異なるレベルの被訓練者に達するまで双眼単一視を包括的に訓練できる。
【0068】
当該3つの訓練方法は全てが両眼単一視の目的を達成するために大脳の視覚中枢は逆融合メカニズムを使用している。これらの訓練方法は、逆融合の能力(逆融合がより容易になる)と範囲(例:逆融合範囲が0~40mmから0~50mmに進み、45cmのところで見る)を同時に訓練し増加させることであるため、訓練する目的を達成及び強化できる。
【0069】
また、訓練用視標に関して、本発明は更に具体的に以下のことも提供する:
1.訓練用視標の各種タイプの交換(画像、テキスト、数字など…)
2.訓練用視標の特別な表現の変化方式と形式(大きさ、比率、色の変化、輪郭点線と輪郭実線など)
3.訓練用視標の表示時間(持続時間の長さ)
4.視標の静的及び動的状態(動的、静的、動的と静的を結合及び、モザイクの統合)
両眼単一視の自然な必要性と傾向により、脳は二つの単眼それぞれの類似した視標を静的に融合(視標が動かない場合)、又は動的融合(視標を移動する場合、脳の低速追跡メカニズムを適用する必要がある)を行うため、視標は静的動的と混合する方法を使用して表現して、刺激効果を達成できる。
【0070】
上記訓練用視標1~4の設定に対しては、目的の一部は視覚疲労を避けるために「トロクスラー効果を」回避すること、訓練の集中力を維持すること、及び刺激時間を延長することであり、このようにすると、近見反射経路の中央の抑制を高め、外眼筋を強化し、外眼筋を弱めることができて、毛様体筋のけいれんを解消し、毛様体筋の痙攣を解消し、調節を弛緩する効果が達成する。
【0071】
これに基づいて、更に意味にお互い関連する一連の連続した訓練用視標を設計したり、或は音声と連携して、視標と視標の間にストーリー要素を出現させて、関連性を構成できる要素と論理的なプロットやシーンを形成したりすることもできる。
【0072】
上記訓練用視標の内容と表現方法は、持続的な魅力、集中力、インタラクティブ性、面白さ、教育を達成できる。最も経済的な時間コストで、近見反射経路の中央の最も効率的な抑制、外直筋の強化、内直筋の弱め、毛様体筋の痙攣の解消、調節の弛緩が得られる。
【0073】
以下に、図面1、2を参照して、本発明の訓練装置の構成を紹介する。
【0074】
訓練装置は、両眼視野分割装置100と表示画面200を含み、前者は両眼視野を単眼のそれぞれの独立した視野領域に分割するために使用され、後者は独立した視野領域が単眼に可動訓練用視標を提供するために使用される。
【0075】
ここで、当該視野分割装置には、両仕切板1が含まれ、当該両仕切板は片側が開口しており、反対側が接続されて一定の角度をなしている二つの仕切り板で構成され、各仕切板のサイズは:底部辺長が42cm(40cm~45cmの間、この長さの範囲に限定されない)、高さの範囲が15cm~45cm(この高さの範囲に限定されず、表示画面200の高さに応じて決定される)。両仕切板1の色はマットチャコールブラックである。接続された側の反対側には訓練側6が構成され、その開口の片側は表示画面に近い側3を構成し、表示画面200に近づくために使用される。且つ両眼視野分割装置100は折り畳んで、二つの仕切板の夾角を調節できる。
【0076】
図2に示される好ましい実施例は、調節ユニット5の構造を示し、当該調節ユニット5は表示画面に近い側3の二つの仕切板の間に配置され、調節ノブ51と調節伸縮ブラケット52を含み、ここで、調節伸縮ブラケット52は二つの仕切板に伸縮自在に接続し、その上に配置された調節ノブ51を介して伸縮調節をし、それによって2つの仕切板間の夾角を調節する。
【0077】
より快適な訓練効果を得るために、上記両眼視野分割装置100の両仕切板1の接合部分は訓練側6であり、即ち、被訓練者の頭部や顔に近い人の顔の輪郭に合うように設計された曲面である。
【0078】
両仕切板1の開口端は、表示画面に近い側3を形成しており、即ち、表示画面200に近く、開口の大きさを調節する調節ノブ51と協働して、使用時は、訓練時の両眼瞳孔間距離が第一眼位にある時の瞳孔間距離以上になるように、被訓練者の両眼が第一眼位にある時の瞳孔間距離に応じて、対応する調節を行う。また、両仕切板1を平らなデスクトップ上に安定して置くための滑り止めボトムエッジ2もある。及び被訓練者の快適性を考慮した取り外し可能な額当て7又は顎当て8がある。
【0079】
この両眼視野分割装置100は表示画面200と被訓練者の両眼の間の位置に配置され、訓練が以下の2つの不利な要因を回避することができる。両仕切板の使用により、単眼それぞれが視標を見る時、反対側の視野の視標に引き寄せられたり、邪魔されたりすることはない。上記の2つの仕切板の設計により、被訓練者各自の異なる瞳孔間距離に応じて、2つの仕切板開口のサイズは瞳孔間距離に合わせて調節され、これにより、それぞれの単眼の鼻側の視野範囲に視標が現れるのを回避して、視標が被訓練者に有利な側頭側の視野範囲のみに現れる訓練目的を達成する。
【0080】
以下、更に詳細に説明する。
図2は更に本発明の両眼視野分割装置100と表示画面200の組み合わせを示した概略図である。表示画面200は2つの田の字型の組合せを表示し、両眼視野分割装置100の表示画面に近い側3は表示画面200の表面まで近づき、両眼視野分割装置100は表示画面全体を両側の表示画面200と中央の遮断領域4に分割し、表示画面200の中央訓練用視標300は一定の規則に従って移動し、訓練側6の被訓練者は当該中央訓練用視標300の移動軌跡を観察することで、訓練効果が得られる。
【0081】
中央訓練用視標300が表示画面200上で移動する場合、被訓練者による観察状況の説明は以下の通りである:
1.中央訓練用視標300が表示する特別な位置
(1)X軸とY軸によって構成される象限視野範囲:象限における中央訓練用視標の位置の役割
選択的中央訓練用視標300の座標位置と適用、第一眼位で両眼が真っ直ぐ真正面を見る時、両眼距離はちょうど両眼が内に寄せていない、或いは外転していない場合の瞳孔間距離と一致し、この場合中央訓練用視標の座標は、ちょうど一つの「田」の字型の視野象限の中心点にある。中心点を通るY軸は鼻側象限と側頭側象限の視野範囲を定義し、鼻側の象限の視野範囲は近見反射経路の活性化を引き起こしやすい。中心点を通過する x 軸は上方象限及び下方象限の視野範囲を定義し、鼻側の下方の象限の視野範囲は、最も容易に近見反射経路の活性化を引き起こす。上記の「田の字型」の有利な位置ですでに述べた「訓練に最も適した象限視野範囲は、側頭側の上部と下部の象限である」(
図2の表示画面200の4つの斜め矢印の方向)を踏まえて、被訓練者にとって、彼の右目の第一象限と第4象限、及び左目の第二象限と第3象限は、視力訓練に最も有利な象限視野範囲であるため、私達が使用する中央訓練用視標はこれらの範囲にのみ表示される。外直筋、上直筋と下直筋の3つの外眼筋を最大に強化すると同時に、近見反射経路の活性化を回避する必要があるため、他の象限は使用しない。
【0082】
(2)中央訓練用視標の開始点の位置を調整して被訓練者の眼球位置に合わせる。
【0083】
人によっては隠れ斜視があるため、左右の目には水平(左右)又は垂直(上下)の偏差がある場合がある。最も深刻な偏差は垂直の偏差であり、わずかな偏差でも視覚的な干渉を引き起こす可能性がある。そこで、訓練を開始する前には、両眼の眼軸を偏差が中和された状態と位置に置き、左右の眼が最初から本来の相対的にニュートラル状態と位置になるように、視標位置を調整し、補正する操作機能がある。被訓練者の両眼の瞳孔がX軸とY軸に対して最も正確な訓練開始点にある時、被訓練者の頭部の不正や隠れ斜視などによる偏差はすでに解消され、水平線と垂直線における両眼の偏差による望ましくない干渉が回避される。
【0084】
(3)中央訓練用視標と被訓練者との間の距離
中央訓練用視標と被訓練者との間の距離はモニターの種類に応じて調整されるが、一般的なパソコンやタブレット型パソコンのモニターの場合は45cm以上であり、テレビや大型スクリーンの投影を使用する場合は、通常の視聴距離に準じる。
【0085】
2、中央訓練用視標の特定移動方向と軌跡
(1)目に対して第一眼位にある場合、中央訓練用視標の移動方向の角度と軌跡(特定の訓練された外眼筋の主な運動方向と角度に合わせて、ヘリングの法則とシェリントン法則を使用)。
【0086】
外眼筋と眼球の接触点は相対的に固定された位置関係があり、内直筋、外直筋、上直筋と下直筋と眼球の接触点は眼球赤道の前にある。上斜筋及び下斜筋と眼球の接触点は全てが眼球赤道後にある。外眼筋と視軸の間にも相対的に固定された角度がある。第一眼位にある場合、上斜筋と下斜筋の視軸に対する角度は51°であり、上直筋と下直筋の視軸に対する角度は23°であり、内直筋と眼窩内側は平行に近いため視軸との角度は0°に近く、外直筋と眼窩外側は平行に近いので視軸との角度は45°に近い。
【0087】
外眼筋の接触点が眼球の赤道の前或は後にあること、及び第一眼位にある場合、眼軸に対する様々な角度に基づくため、各外眼筋が収縮するたびに、いずれも、外眼筋が眼軸の回転に対する第一次作用、第二次作用、第3次作用がある。眼軸が第一眼位にないように回転された場合、この時、特定の外眼筋の第二次作用、又は第3次作用はそれ自体の第一次作用を超えたり、異なったりすることができる。
【0088】
シェリントン法則によれば、主動筋が活性化されると、神経システムは同時に反対側の拮抗筋を抑制する。この特徴を利用して、私たちが設計した訓練は、眼軸を有利な「田の字型」象限の視野に意図的に移動させて、仮性近視や真性近視で弱っている特定の外眼筋に的を絞って訓練及び強化し、同時に仮性近視や真性近視で強化された特定の外眼筋を弱める。
【0089】
鼻側象限視野範囲の視標を長時間見ると、両眼単一視を得て維持するためには、ヘリングの法則によると、両眼は内直筋を長時間使用して内に寄せて(内直筋の主な機能は内に寄せることである)、近視の発生と進行の原因となりやすい鼻下側象限の視野範囲に眼軸が偏っているように維持し、更に、読書するとき、両眼が鼻側の下側象限視野範囲の視標を見る場合、内直筋と上斜筋を使用して、近視の発生と進行の原因となりやすい鼻下側象限の視野範囲に視軸を移動させる必要がある(内直筋が眼軸を内に寄せる場合、上斜筋の第二次作用は第一次作用を超えて眼軸を鼻下側に下転させる)。両眼で鼻上側象限視野範囲の視標を見る場合、内直筋と下斜筋を使用して視軸を近視の発生と進行の原因となりやすい鼻上側に移動させる必要がある(内直筋が眼球を内に寄せる場合、下斜筋の第二次作用は第一次作用を超えて、眼軸を鼻上側に上転させる)。シェリントン法則によれば、外直筋、上直筋、下直筋は長期的に抑制され、弱化される。
【0090】
近視の発生と進行の原因となりやすい鼻象限の視野範囲、特に鼻下側象限の視野に対抗するために、訓練中の視標の移動方向は、被訓練者の眼軸を有利な側頭側、側頭上側、側頭下側(即ち、右目の第一象限と第4象限、左目の第二象限と第3象限)に移動させる必要がある。訓練中に両眼が側頭象限の視野範囲に位置する視標を同時に見る場合、両眼単一視を達成し維持するために、ヘリングの法則によると、大脳の視覚中枢は脳幹の対応する外眼筋神経核に、外直筋を使用して両眼が同時に外転するように指示して(外直筋の主な機能は外転である)、眼軸の側頭側に偏っていることを維持する。視標を側頭上側の象限視野範囲に移動すると、外直筋と上直筋を使う必要がある(外直筋が眼軸を外転させると、上直筋の第一作用は強化されて、眼軸を側頭上側に上転させる)。視標を側頭下側の象限視野範囲に移動すると、外直筋と下直筋を使う必要がある(外直筋が眼軸を外転させると、下直筋の第一作用は強化されて、眼軸を側頭下側に下転させる)。シェリントン法則によると、これにより外直筋、上直筋、下直筋の強化が達成されると同時に、内直筋、上斜筋、下斜筋の筋緊張が抑制され弱化される。
【0091】
具体的には、本発明の中央訓練用視標300の動作規則は以下の通りである:
被訓練者の両眼が第一眼位、即ち田の字型の中央位置にある場合、それぞれ
図2のA1とA2の位置に対応して、訓練を開始し、中央訓練用視標300の移動する方向と軌跡は:
第一、水平線に沿って外側に向かってC1、C2の位置に移動し、外直筋に対して的を絞って訓練し、眼軸を0°から外転させる(側頭側90°方向)。
【0092】
第二、斜線方向に沿って側頭側の上方に移動し(側頭上側23°方向に)、即ちB1とB2の位置まで移動し、同時に上直筋を訓練して、眼軸を上側に上転させることに対応する。
【0093】
第三、斜線方向に沿って側頭側の下方に向かってD1とD2の位置に移動し、眼軸を外転させるように下直筋に対して的を絞った訓練する(側頭側23°方向)。
【0094】
上記移動軌跡に限らず、更に中央訓練用視標300の移動方向の順序を任意に組み合わせることも可能であり、例えば:まず外側に、それから上に(或は下)、次に外側に…など。
【0095】
第一眼位とは、真の水平面上で両眼が遠距離(6m以上)のターゲットを注視しているときに、両眼の注視線が同じ向きで前方に平行になっており、この時の眼位は第一眼位である。上記二つの中央訓練用視標300の間の間隔距離については、両者間距離は被訓練者の第一眼位での両眼瞳孔間距離よりわずかに大きく、通常、少なくとも瞳孔間距離に+2mmであり、二つの中央訓練用視標の開始位置はそれぞれ
図2のA1とA2に対応する。訓練される特定の外眼筋については、中央訓練用視標300は訓練に必要な眼軸が移動する角度や方向に沿って進む。終点はリバースフュージョンの最高値に達した時であり、即ち、両眼で表示画面200に中央訓練用視標300が脳で逆融合できず、多重影が現れたことが観察された時が、終了位置である。
【0096】
上記の訓練は、ヘリングの法則とシェリントン法則の適用に基づくもので、目的は、両眼の側頭側の上方及び下方の視野領域の静的又は動的訓練用視標の提示を使用することであり、両眼単一視のためのヘリングの法則の要件を通して、逆融合メカニズムの活性化に対する的を絞った誘導により、訓練の目的を達成し維持する。
【0097】
同時に、上記訓練課程で近見反射経路の中央の活性化も抑制され、特定の両眼外転運動を制御して、外転した筋肉の外眼筋を訓練し強化する。特定の両眼外転運動訓練を制御し、シェリントン法則を適用して、内直肉の外眼筋を弱める。
【0098】
仮性近視と真性近視の人の近見反射経路の中央は活性化されやすいため、訓練が多いほど近見反射経路の中央を抑制しやすく、活性化されやすい傾向が減少する。中央訓練用視標300は、特定の外眼筋の主な移動方向と範囲に沿って、静的又は動的に表示され、これにより、外直筋を最も効果的に活性化し、強化でき、同時に内に寄せた筋肉の外眼筋を弱めることができる。
【0099】
図3aは、
図2の中央訓練用視標300が水平方向のA1-C1、A2-C2に移動する場合、被訓練者の左と右の
側頭側視野及び、それが大脳の視覚中枢に逆融合した後の模式図を示す。
【0100】
左、中央の列は、中央訓練用視標300がそれぞれA1、A2からC1、C2へ移動し、及び再びA1、A2の位置に戻る過程で、左と右の側頭側視野の画像をそれぞれ示し、右の列は当該二つの画像が大脳の視覚中枢によって逆融合された後、形成された両眼単一視状態の画像である。
【0101】
両眼単一視状態が消えて両眼多重影が現れるようになると、中央訓練用視標300は側頭側への移動を停止し、そして、反対方向に移動し始めて開始位置に戻る。
【0102】
図3bは、
図2の中央訓練用視標300が斜め上方向のA1-B1、A2-B2に移動する場合、被訓練者の左右視野及び、それが大脳の視覚中枢に逆融合した後の模式図を示す。
【0103】
左、中央の列は、中央訓練用視標300がそれぞれA1、A2からB1、B2へ移動し、及び再びA1、A2の位置に戻る過程における、左と右の視野の画像をそれぞれ示し、右の列は当該二つの画像が大脳の視覚中枢によって逆融合された後、形成された両眼単一視状態の画像である。
【0104】
両眼単一視状態が消えて、両眼多重影が現れるようになると、中央訓練用視標300は側頭側上方への移動を停止し、そして、反対方向に移動し始めて開始位置に戻る。
【0105】
図3cは、
図2の中央訓練用視標300が斜め下方向のA1-D1、A2-D2に移動する場合、被訓練者の左右視野及び、それが大脳の視覚中枢に逆融合した後の模式図を示す。
【0106】
左、中央の列は、中央訓練用視標300がそれぞれA1、A2からD1、D2へ移動し、及び再びA1、A2の位置に戻る過程における、左と右の視野の画像をそれぞれ示し、右の列は当該二つの画像が大脳の視覚中枢によって逆融合された後、形成された両眼単一視状態の画像である。
【0107】
両眼単一視状態が消えて、両眼多重影が現れるようになると、中央訓練用視標300は側頭側下方への移動を停止し、そして、反対方向に移動し始めて開始位置に戻る。
【0108】
上記の
図3a~
図3cの右列から見られるように、被訓練者の左右単眼のそれぞれが見える中央訓練用視標は、視標が移動すると、両眼は融合して二つの図形の視標を一つの完全且つ明確な視標に合成し、視標が移動し続けると、当該完全且つ明確な視標には多重影が現れ、この時点で視標の移動を止める。
【0109】
説明する必要があるのは、単眼観察時に脳の視覚処理領域でしか得られない2D平面化視標に対して、両眼観察時に得られる3D化された立体視標の形成は脳の視覚処理機能の向上である。したがって、本発明の中央訓練用視標300は、より良好な3Dの立体視標を形成でき、上記の2Dの訓練視標より、訓練効果を強化できる。
【0110】
実際、脳の視覚処理領域は立体視標に対してより関心を持ち、注意を払い、その存続を維持するために機能し続けるため、脳の視覚処理領域は、脳幹内の特定の外眼筋の神経核に、目の視軸を維持又は移動するようにフィードバック的に誘導して、興味のある立体視標の継続を維持する。この時、両眼は同時に静止、内寄せ(訓練時、この眼球の内寄せ運動は回避されるものであり、二つの眼球が同時に内側に反対方向に運動することである)、外転(訓練時、この眼球の外転運動は奨励されるものであり、二つの眼球が同時に外側に反対方向に運動することである)、上に、下に、左に、右に或は斜めに同時に同じ方向に運動できる(訓練時左に、右に或は斜めに同時に同じ方向に運動することは回避されるものである)。眼軸移動時の継続的な立体視標の視覚維持は、脳の視覚処理領域の融合メカニズムの限界を超えるまで、両眼を元の運動軌跡に沿って前進させるためにフィードバック的に誘導し、このとき融合された立体の視標は二つの2D平面化された視標に分解されて複視が生じる。2D平面視標よりも3D立体視標の方が視覚的に優れていることを利用して、脳の視覚処理領域を強化し、近見反射通路の中央を反復的に抑制し、毛様筋を弛緩させて水晶体の調節を増加前の状態に戻し、同時に両眼の外展運動を奨励して、相対的に近視によって弱化された外直筋を強化し、相対的に近視によって強化された内直筋を強化する。
【0111】
例:左目と右目の視覚的にそれぞれ完全又は不完全な視標パターン
左目と右目の視覚上それぞれ完全な視標パターンであってもよく、目的は左目と右目が二つの完全な視標パターンを一緒に組み合わせて、一つの完全な(3D)視標と背景を形成する。左目と右目の視覚上それぞれ不完全な視標パターンであってもよく、例えば、ライオンのパターンは断続的で壊れて不完全である。目的は左目と右目が二つの壊れた不完全な視標パターンを一緒に組み合わせて、一つの特定の完全な(3D)視標と背景を形成する。
【0112】
上記の訓練効果を確実に得るために、本発明で使用される中央訓練用視標300の移動速度の範囲は0.1°~3°/秒である。
【0113】
上記の相補的なコントラストを備えた円形の視標を使用するほか、以下のカテゴリも使用できる:
以下を含むパターン視標:動物、植物、ランドマーク、山水、川、車、船、飛行機、日用品、レストラン、ホテルのロビーとコンサートホールなどの景色、これらの視標は、実際に撮影された画像であってもよく、ペイントされた画像或はアニメの画像であってもよい。
【0114】
以下を含む文字視標:漢字、唐詩・宋詞、三字古典などの方法。英語、フランス語、ドイツ語、ラテン語などの外国語。
【0115】
パターン+文字の組み合わせ、例えば:ライオンパターンと漢字或は外国語の「ライオン」が同時に又は前後に現れる。
【0116】
場面で様々な組み合わせの切り替え、例えば:パターンとパターン(ライオンの次に虎)、パターンと文字(ライオンパターンと中国或は外国語文字のライオンが同時に現れ、或は前後に現れる)、文字と文字(最初に中国語、次に外国語など)。
【0117】
タブレット型パソコンを使用して45cmの距離から観察する場合、視標のサイズは約15mm×15mmである(相対的な訓練距離に基づいて、サイズは被訓練者の視力レベルと訓練ニーズに合わせて適切に変更できる)。
【0118】
説明する必要があるのは、本発明で使用される訓練用視標300は、2D平面上にあり、視標の長さ:幅≦5:1、又は幅:長さ≦5:1を満たす。
【0119】
めまいや頭痛など、脳が左右の目で見える視標を融合しようとする時の困難によって引き起こされる不快な症状を回避することを目的としている。したがって、被訓練者が同じサイズの左右の画像を融合して1つの画像を得る場合、片側の視標を拡大又は縮小できるが、サイズの偏差は10%未満である必要があり、左右の目の相対距離と角度が変わらない条件で、脳を刺激して融合と訓練の目的を達成する。
【0120】
訓練の視標の色、背景色の変化と適用については、例えば:
a.訓練用視標は、色のない輪郭だけの虎が、徐々により多くの色で輪郭を自動的に塗りつぶして、完全な虎を得る。
【0121】
b.両側の色を同じにすることも、異なる色にすることもでき、赤、緑、青、黄色などの交互に現れる色のような重ね合わせや混合効果を達成する。また、視覚中枢は二つの単眼の異なる色の類似した視標を重ね合わせて、一つの混合後と混合前の色が異なる視標を得ることで、(青の視標にもう一方の単眼の緑の視標を重ねると、一つの水色の視標が得られる)一つの完全な(3D)特定色の視標と背景が形成される。
【0122】
c.色の濃淡を変えることができ、例えば、浅緑が緑に深まり、その後黒緑に深くなる、或は暗い色から明るくなることができる。
【0123】
d.背景色は灰色がかった色であることで、不要な過度に明るい光の刺激を減らして、被訓練者の中央と周辺訓練用視標への集中度を妨げないようにする。
【0124】
訓練用視標の輝度の変化に関しては、視標の輝度はリズミカルに変化させることができ、相対的に暗い状態から明るい状態へ、相対的に明るい状態から暗い状態へ、又は前記変化を繰り返すことができる。これにより、過度の明るさによる瞳孔反応と、不必要な調節の増加を避ける。
【0125】
また、訓練用視標の静的及び動的モードは(静的、動的、静的と動的の組み合わせ、モザイク統合、短編映画形式)、
【0126】
訓練用視標の静的及び動的モードの固定プログラム又はランダムプログラムを選択することによって訓練を行う。
【0127】
静的訓練の場合、視標は動かず、2つの単眼で見える視標も動かない。
【0128】
動的訓練の場合、視標は徐々に又はジャンプ移動モード、例えば単眼の訓練用視標を鳥にし、もう一方の単眼の視標を鳥籠(大きさはちょうど鳥を入れることができ、訓練時に鳥が鳥かごの中にいることを視覚上維持する必標がある)にすることができる。
【0129】
a.それぞれの単眼の視標が移動している。
【0130】
b.片方の単眼の視標は固定され、他方の単眼の視標が動いている。
【0131】
c.それぞれの単眼の視標が交互に移動する。
【0132】
静的と動的の混合訓練:
例1:モザイク画像の作成では、最初は訓練用視標が非常に不完全であり、一つ一つの異なる曲線で描かれた画像部分を少しずつつなぎ合わせて、最終的に完全なモザイク画像を取得する必要がある。
【0133】
例2:訓練用視標の輪郭の周囲に影を追加し、又は追加の画像を追加する(牛の背中に鳥を追加、牛の隣に木を追加するなど)。
【0134】
例3:短編アニメの物語の形式を利用して視標と訓練を表示する。
【0135】
また、訓練用視標の表示時間、移動速度(継続時間の長さ)については、より効率的に視覚的なインパクトを生み出すために、訓練用視標の表示時間と移動速度は速くしたり遅くしたりするように操作できる。
【0136】
瞬きの平均時間が0.3~0.4秒であることから、視標の表示時間は0.5秒以上であることが望ましい。また、「トロクスラー効果」を考慮すると、特定の視標に20秒以上ピントを結ぶと、視覚刺激は薄れて消えるため、訓練時視標が移動しない表示時間は10秒程度以内に制御する必要がある。
【0137】
まず遅い移動速度からスタートし、脳の視標をゆっくり追跡する運動メカニズムを利用して、近見反射経路に抵抗する外眼筋を主な運動方向に沿って移動させ、両眼の瞳孔間距離から単眼視標の中央線に対する最小距離を決定し、これを逆融合能力の最低値、即ち開始点とし、訓練される外眼筋が眼球に連なる角度方向に沿って行い、逆融合能力の最高値、即ち終点に達する。訓練を繰り返す時は、徐々に追跡速度を最大値まで上げる。
【0138】
比較的早い追跡運動に慣れてきたら、視標はジャンプの表現方法に変化し、この時、脳の視標を速くスキャンする運動を利用して、特定の訓練された外眼筋を刺激する(これらの外眼筋は近見反射経路に抑制される)。両眼の瞳孔間距離から単眼視標の中央線に対する最小距離を決定し、これを逆融合能力の最低値、即ち開始点とし、訓練される外眼筋が眼球に連なる角度方向に沿って行い、逆融合能力の最高値、即ち終点に達する。訓練を繰り返す時は、徐々にスキャンする速度を最大値まで上げる。
【0139】
一連の順次に現れる訓練用視標の意味に関して、例えば、唐詩視標のテキストは、左目と右目から見えた画像を合成したものであり、各視標の移動を繰り返し組み合わせることにより、完全で一貫した意味のあるテキストを形成する。さまざまな楽器アイテムの画像視標は、さまざまな形の組み合わせパズルを使用して完全な画像を形成する。また、数学的演算様式の訓練、天文や歴史の知識の紹介などにすることもできる。
【0140】
また、本発明の訓練用視標は音声と組み合わせることができ、言語解説、音楽あるいは両方を含む音声内容と訓練用視標を有機的に組み合わせることができ、物語を語ることもできるし、様々なBGMで背景を引き立てることもできる。
【0141】
例えば、楽譜と楽音の組み合わせ、音声は音楽そのものであってもよく、作曲者、作曲の背景、曲の関連ストーリーなどを含む音楽背景の紹介であってもよい。目的:視標との共鳴作用を生み出し、背景解説や音楽などを加えて教育効果を達成し、訓練に対する集中力を維持す。
【0142】
上記いくつかの訓練の組合せは、高効率の視標表現方法によって、脳の視覚処理中枢を効果的に刺激し続けて、単一の移動しない視標によって引き起こされる「トロクスラー効果」を回避することを目的とし、それにより、視覚疲労を避け、刺激時間を延長し、訓練の集中力を維持し、魅力を向上させ、単位時間あたりの刺激作用を大幅に増加させ、このようにして、近見反射通路の中央の抑制を増加し、毛様筋を弛緩させて水晶体の調節を増加前の状態に戻し、外直筋を強化し及び内直筋を強化して、短時間かつ高効率の訓練の目的を達成した。
【0143】
本発明は訓練用視標の間につながりや物語性のある要素を加え、関連性を構成できる要素は、論理的なプロットやシーンを形成できる。生き生きし、興味深く、知性的な視標(関連する音声又はBGM付き)のインタラクティブな訓練メディアを通じて、知識レベルの向上と、教育的効果(関連する音声又はBGM付き)を同時に達成でき、同時に、退屈な訓練過程によって引き起こされる不注意や非効率な訓練結果を回避した。
【0144】
魅力的な視標を使用すると、視標は次の方法で現れる:例えば、3D立体視標の形成、視標の出現-消失、色の変化、拡大-縮小、輪郭線の太い線と細い線、点線と実線の交互、モザイクパターンの追加、移動、ジャンプ、静的と関連特徴の追加、コントラスト(同義語、反意語など)など、このようにして、「トロクスラー効果」の出現を回避し、訓練の面白さを維持し、継続的に脳を刺激し、逆融合を良好に維持することができて、より長期間にわたって効率的に訓練の目標を達成できる。
【0145】
重要なことは、周辺視野の重要な機能は、共通の構造や形を認識し、類似した形や動きを区別し、視覚背景の感覚を形成することである。中心視野の知覚に周辺視野の寄与が加わって、日常の目が見えるパノラマでな詳細な視野が構成される。
【0146】
目の球状形態及び、日常生活における瞳孔の大きさと水晶体と周辺視網膜の相対位置との関係により、臨床的には、視網膜周辺部は全体の視覚に重要な役割を果たしており、眼球赤道(約43°)の前後の範囲(約25°~60°)を指す。周辺遠視のピントボケ現象も近視の形成と進行を引き起こし、悪化させる可能性があるため、周辺の遠視性のピントボケ現象を弱め又は相殺することは、仮性近視及び真性近視の形成を抑制するのに役立つことができる。
【0147】
したがって、
図4は、中央訓練用視標に基づいて、片側視野領域に対して
周辺訓練視標を提供して、周辺視野訓練を実行する実施例を示した。
【0148】
当該実施例では、中央訓練用視標300間の距離は、第一眼位に2~30mmを加えた位置にあり、両眼単一視の状態で、周辺訓練用視標AとBが中央訓練用視標を基準として視野の側頭側25°~60°の位置で移動した場合である。
【0149】
ここで、
図4aは、周辺訓練用視標A及びBが固定されて動かない状況を示し、
図4b~
図4dは、周辺訓練用視標Bが固定され、周辺訓練用視標AがBへ移動し、AとBが重なるとAが移動を停止する場合を示し、
図4e~
図4gは、周辺訓練用視標Aが反対方向に移動して訓練用視標Bから離れ、A
が開始点に戻るまで移動すると、Aが移動を停止する状況を示している。
【0150】
上記特別に設計された周辺訓練用視標AとBは以下を満たすことが要求される:
(1)周辺訓練用視標の背景色:灰色がかった色。
(2)周辺訓練用視標の色:馬のアニメの画像などのマットブラックの図形である。
(3)周辺訓練用視標の位置:左右の目それぞれの視野の側頭側25°~60°の位置にある。
(4)周辺訓練用視標の大きさ:中央訓練用視標の大きさの16倍である。
(5)周辺訓練用視標の静的及び動的移動方法:中央訓練用視標を第一眼位の瞳孔間距離に2~30mm(2~30mmに限定らない)を増加した位置に固定し、且つ両眼単一視の状態を取得した場合。
【0151】
本発明は、アプリケーションプログラムソフトウェアの完全なセットによって実現することができる。このソフトウェアは、コンピュータ、携帯電話、タブレット型パソコン等の上にインストールすることができ、被訓練者はこれらの対話型端末を直接操作することで、必要な訓練内容を自由に選択でき、コンピュータの表示画面、テレビの表示画面、又は投影スクリーン等の上の訓練用視標を見ることによって訓練を実行し、訓練過程中は実際のニーズに応じて視標とBGMを変更できる。
【0152】
当該アプリは、オンラインAPPバージョンとオフラインAPPバージョンの両方で利用できる。
【0153】
この一連の特別な訓練方法を通じて、次の目標を高効率的に達成できる。
【0154】
各単眼は側頭側にのみ現れる視標しか見ることができないため、同時に、大脳の視覚中枢が両眼単一視及び立体視覚の要件を満たすようにするために、大脳の視覚中枢は視覚逆融合能力、ヘリングの法則、及びシェリントン法則を適用して、脳幹に次の効果を達成するように指示する。
【0155】
1.近見反射経路の中央を制御及び抑制し、活性化しにくくする。
2.毛様体筋を収縮や痙攣させないことで、リラックス状態を保つことができる。
3.水晶体表面の曲率と前後径を追加調節のない状態に戻し、不要な調節の解消を達成する。
4.脳幹の関連する外眼筋神経核に、ヘリングの法則とシェリントン法則により、両眼と側頭側視野に関連する外直筋、上直筋、下直筋及び鼻側視野に関連する内直筋、上斜筋、下斜筋を刺激するように指示し、左右の眼が視標を観察及び追跡する時に両眼単一視目的を維持できるようにし、このようにして過剰に発達した内直筋、上斜筋、下斜筋、緊張した外眼筋を継続的に抑制でき、同時に、弱くなった外直筋、上直筋と下直筋を強化し、且つ低下した筋肉の緊張を改善する。
5.視力不良を改善し、仮性近視を相殺し、真性近視の進行とそれらによる眼軸の過剰な伸長を遅らせ又は停止させる。
6.調節の増加による近視の悪化によって引き起こされる眼球構造の有害な変化を大幅に軽減し、今後生活における目、特に視網膜の合併症を軽減し、例えば:視網膜孔、視網膜剥離、視網膜出血、硝子体出血、視網膜亀裂によって引き起こされる血管増殖、緑内障などの悪影響とリスク率。
【0156】
以上、基本概念について説明したが、明らかに、当業者にとって、本発明の上記開示は単なる例にすぎず、本出願に対する限定を構成するものではない。ここでは明示的に述べていないが、当業者であれば、本出願に対する様々な修正、改良及び訂正を行うことができる。このような修正、改良及び訂正は本出願において提案されており、そのような修正、改善及び修正は依然として本出願の例示的な実施例の精神及び範囲に属する。
【0157】
同時に、本出願では、本出願の実施例を説明するために特定の用語を使用した。例えば、「一つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本出願の少なくとも1つの実施例に関連する特定の特徴、構造、又は特性を指す。したがって、本明細書の異なる場所での「一実施例」又は「一つの実施例」又は「一つの代替実施例」の2回、或複数回の言及は、必ずしも同じ実施例を指すわけではないことを強調し、留意すべきである。さらに、本出願の1つ以上の実施例の特定の特徴、構造、又は特性を適切に組み合わせることができる。
【0158】
本出願のいくつかの態様は、完全にハードウェアによって実行されてもよく、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)によって実行されてもよく、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実行されてもよい。上記のハードウェア又はソフトウェアは、「データブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「コンポーネント」、又は「システム」と呼ばれる場合がある。プロセッサには、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DAPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、又はそれらの組み合わせあってもよい。また、本発明の各態様は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体に配置されたコンピュータ製品として顕在化され得、当該製品は、コンピュータ可読プログラムコードを含む。例えば、コンピュータ可読な媒体には、磁気記憶装置(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープ…)、光ディスク(例えば、ZIPディスクCD、デジタル多用途ディスクDVD…)、スマートカード、フラッシュメモリーデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ…)が含まれるが、これらに限定されない。
【0159】
コンピュータ可読媒体は、例えばベースバンド又は搬送波の一部である、コンピュータプログラムのコードを含む伝播データ信号を含むことができる。当該伝播される信号は、電磁的、光学的など、又は適切な組み合わせを含む多くの形式をとる可能性がある。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、当該媒体は、使用に提供されるプログラムを通信、伝播、又は転送するために、一つの命令実行システム、装置、又は設備に接続されてもよい。コンピュータ可読媒体上に位置するプログラムコードは、無線、ケーブル、光ファイバケーブル、無線周波数信号など、又はそれらの組み合わせを含む任意の適切な媒体を介して送信されることができる。
【0160】
以上、基本概念について説明したが、明らかに、当業者にとって、本発明の上記開示は単なる例にすぎず、本出願に対する限定を構成するものではない。ここでは明示的に述べていないが、当業者であれば、本出願に対する様々な修正、改良及び訂正を行うことができる。このような修正、改良及び訂正は本出願において提案されており、そのような修正、改善及び修正は依然として本出願の例示的な実施例の精神及び範囲に属する。
【0161】
同時に、本出願では、本出願の実施例を説明するために特定の用語を使用した。例えば、「一つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本出願の少なくとも1つの実施例に関連する特定の特徴、構造、又は特性を指す。したがって、本明細書の異なる場所での「一実施例」又は「一つの実施例」又は「一つの代替実施例」の2回、或複数回の言及は、必ずしも同じ実施例を指すわけではないことを強調し、留意すべきである。さらに、本出願の1つ以上の実施例の特定の特徴、構造、又は特性を適切に組み合わせることができる。
【0162】
同様に、注意すべきことは、本願で開示する表現を簡略化して、1つ以上の本発明の実施例の理解を助けるために、本出願実施例に対する前述の説明では、複数の特徴を一つの実施例、図面或はそれに対する説明に組み合わされる場合がある。しかしながら、このような開示方法は、本出願の主体が必要とする特徴が、特許請求の範囲に記載された特徴よりも多いことを意味するものではない。実際には、実施例の特徴は、上記で開示された個々の実施形態の全ての特徴より少ない。
【0163】
いくつかの実施形態では、構成要素及び属性の数を記述する数字が使用されるが、実施例の説明で使用されるそのような数字は、いくつかの例では「約」、「およそ」、又は「大体」という修飾語を使用することを理解されたい。特に明記しない限り、「約」、「およそ」、又は「大体」は、記載された数値が±20%の変動を許容することを示す。したがって、いくつかの実施例では、本明細書及び特許請求の範囲で使用される数値パラメータは全てが近似値であり、当該近似値は個々の実施例の所望の特性に応じて変化が起こる可能性がある。いくつかの実施形態では、数値パラメータは、指定された有効桁を考慮し、一般的な桁保留方法を採用する必要がある。本出願のいくつかの実施例において範囲の広さを確認するために使用される数値範囲及びパラメータは近似値であるが、特定の実施例においては、そのような数値は可能な限り正確に設定される。
【0164】
本出願は、現在の具体的な実施例を参照して説明されているが、当業者であれば、上記実施例は本出願を説明するために用いられているに過ぎず、本出願の精神から逸脱することなく、様々な等価な変更又は置換を行うことができ、したがって、上記実施例の変更及び変形は、本出願の実質的な精神の範囲内である限り、本出願の特許請求の範囲に含まれることを認識すべきである。
【符号の説明】
【0165】
1-両仕切板
2-滑り止めボトムエッジ
3-表示画面に近い側
4-遮断領域
5-調節ユニット
51-調節ノブ
52-調節伸縮ブラケット
6-訓練側
7-取り外し可能な額当て
8-取り外し可能なあご当て
100-両眼視野分割装置
200-表示画面
300-中央訓練用視標
A、B-周辺訓練用視
【国際調査報告】