(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】画素回路、駆動方法及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20240725BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240725BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240725BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20240725BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 611J
G09G3/20 611G
G09G3/20 611E
G09G3/20 641R
G09G3/20 621K
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H10K59/123
H01L29/78 614
H01L29/78 618B
H01L29/78 617N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560093
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 CN2021109889
(87)【国際公開番号】W WO2023004812
(87)【国際公開日】2023-02-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】劉 利賓
(72)【発明者】
【氏名】史 世明
(72)【発明者】
【氏名】趙 西玉
(72)【発明者】
【氏名】馮 宇
(72)【発明者】
【氏名】王 麗
【テーマコード(参考)】
3K107
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5F110
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
本開示は、画素回路、駆動方法及び表示装置を提供する。画素回路は、駆動回路、第一制御回路、補償制御回路及び第一初期化回路を含み、第一制御回路は、第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御するものであり、補償制御回路は、第二走査信号の制御下で、接続ノードと駆動回路の第一端間を導通させるように制御するものであり、第一初期化回路は、初期化制御信号の制御下で、第一初期化電圧を接続ノードに書き込むものであり、駆動回路は、その制御端の電位の制御下で、駆動回路の第一端と駆動回路の第二端間を導通させるように制御するためのものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動回路、第一制御回路、補償制御回路及び第一初期化回路を含む画素回路であって、
前記第一制御回路は、第一走査線、前記駆動回路の制御端及び接続ノードそれぞれに電気的に接続され、前記第一走査線から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路の制御端と前記接続ノード間を導通させるように制御するためのものであり、
前記補償制御回路は、第二走査線、前記接続ノード及び前記駆動回路の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線から供給された第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御するためのものであり、
前記第一初期化回路は、初期化制御線、第一初期化電圧線及び前記接続ノードそれぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期化電圧線から供給された第一初期化電圧を前記接続ノードに書き込むためのものであり、
前記駆動回路は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路の第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御するためのものである、画素回路。
【請求項2】
前記第一制御回路は、第一トランジスタを含み、
前記第一トランジスタの制御極が前記第一走査線に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第一極が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続され、
前記第一制御トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである、請求項1に記載の画素回路。
【請求項3】
前記補償制御回路は、第二トランジスタを含み、
前記第二トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第二トランジスタの第一極が前記接続ノードに電気的に接続され、前記第二トランジスタの第二極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続されている、請求項1に記載の画素回路。
【請求項4】
前記第二トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタである、請求項3に記載の画素回路。
【請求項5】
前記第一初期化回路は、第三トランジスタを含み、
前記第三トランジスタの制御極が前記初期化制御線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第一極が第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続されている、請求項1に記載の画素回路。
【請求項6】
前記第三トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタである、請求項5に記載の画素回路。
【請求項7】
リセット回路を更に含み、
前記リセット回路は、第三走査線、リセット電圧線及び前記駆動回路の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線から供給された第三走査信号の制御下で、前記リセット電圧線から供給されたリセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むためのものである、請求項1に記載の画素回路。
【請求項8】
前記リセット電圧線と第一電圧線とは、同一電圧線であり、前記リセット電圧の電圧値は、第一初期化電圧の電圧値よりも大きい、請求項7に記載の画素回路。
【請求項9】
前記リセット回路は、第四トランジスタを含み、
前記第四トランジスタの制御極が前記第三走査線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第一極が前記リセット電圧線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されている、請求項7に記載の画素回路。
【請求項10】
前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、
前記駆動トランジスタは、シングルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタのゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されているか、又は、
前記駆動トランジスタは、ダブルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタの第一ゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二ゲートが第一電圧線に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、前記第一ゲートは、トップゲートであり、前記第二ゲートは、ボトムゲートであり、請求項1~9の何れか一項に記載の画素回路。
【請求項11】
発光素子、発光制御回路及び第二初期化回路を更に含み、
前記発光制御回路は、発光制御線、第一電圧線、前記駆動回路の第二端、前記駆動回路の第一端及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と前記発光素子の第一極とを導通させるように制御するためのものであり、
前記第二初期化回路は、第四走査線、第二初期化電圧線及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線から供給された第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧線から供給された第二初期化電圧を前記発光素子の第一極に書き込むためのものであり、
前記発光素子の第二極が第二電圧線に電気的に接続されている、請求項1~9の何れか一項に記載の画素回路。
【請求項12】
前記発光制御回路は、第五トランジスタ及び第六トランジスタを含み、
前記第五トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第一極が前記第一電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記第六トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続され、
前記第二初期化回路は、第七トランジスタを含み、
前記第七トランジスタの制御極が前記第四走査線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第一極が前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続されている、請求項11に記載の画素回路。
【請求項13】
前記第七トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである、請求項12に記載の画素回路。
【請求項14】
データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、
前記データ書込回路は、第二走査線、データ線及び前記駆動回路の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線から供給された第二走査信号の制御下で、前記データ線上のデータ電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路は、前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものである、請求項11に記載の画素回路。
【請求項15】
前記データ書込回路は、第八トランジスタを含み、前記エネルギー貯蔵回路は、蓄積容量を含み、前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、
前記第八トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第一極が前記データ線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記蓄積容量の第一端が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記蓄積容量の第二端が前記第一電圧線に電気的に接続されている、請求項14に記載の画素回路。
【請求項16】
請求項1~15の何れか一項に記載の画素回路に適用される駆動方法であって、表示周期には、初期化段階及びデータ書込段階が含まれ、前記駆動方法は、
初期化段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期化電圧を接続ノードに書き込むことで、第一初期化電圧が前記駆動回路の制御端に書き込まれるようにして、前記データ書込段階の開始時に駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御可能にすることと、
データ書込段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、補償制御回路が第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御して、前記駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるようにすることとを含む、駆動方法。
【請求項17】
前記画素回路は、リセット回路を更に含み、前記駆動方法は、
前記初期化段階において、前記リセット回路が第三走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むことを更に含む、請求項16に記載の駆動方法。
【請求項18】
前記画素回路は、発光素子及び第二初期化回路を更に含み、前記駆動方法は、
前記第二初期化回路が第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧を前記発光素子の第一極に書き込んで、前記発光素子が発光しないように制御することを更に含む、請求項16に記載の駆動方法。
【請求項19】
前記画素回路は、発光制御回路、データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、前記表示周期には、データ書込段階の後に設定された発光段階が更に含まれ、前記駆動方法は、
データ書込段階において、データ書込回路が第二走査信号の制御下で、データ線上のデータ電圧Vdataを駆動回路の第二端に書き込むことと、
データ書込段階の開始時に、駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御して、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路が充電されて、前記駆動回路の制御端の電位がVdata+Vth(Vthは、前記駆動回路に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧)になるまで前記駆動回路の制御端の電位が変えられるようにすることと、
発光段階において、発光制御回路が発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と発光素子の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路が発光素子を発光させるように駆動することとを更に含む、請求項16~18の何れか一項に記載の駆動方法。
【請求項20】
請求項1~15の何れか一項に記載の画素回路を含む、表示装置。
【請求項21】
前記画素回路は、リセット回路及び第二初期化回路を含み、前記リセット回路が第三走査線に電気的に接続され、前記第二初期化回路が前記第四走査線に電気的に接続され、前記表示装置は、第三走査信号生成モジュール及び第四走査信号生成モジュールを更に含み、
前記第三走査信号生成モジュールは、前記第三走査線に電気的に接続され、前記第三走査線に第三走査信号を供給するためのものであり、
前記第四走査信号生成モジュールは、前記第四走査線に電気的に接続され、前記第四走査線に第四走査信号を供給するためのものである、請求項20に記載の表示装置。
【請求項22】
前記第三走査信号と前記第四走査信号とは、同一走査信号であり、前記第三走査信号生成モジュールと前記第四走査信号生成モジュールとは、同一モジュールである、請求項21に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示の技術分野に関し、特に、画素回路、駆動方法及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のLTPS(低温ポリシリコン)表示パネルは、LTPSの高移動度特性を活かして、高いスイッチング速度が求められる表示分野に適用されているが、LTPS TFT(薄膜トランジスタ)のトランジスタ特性により、漏電の問題が発生し得るため、低周波表示分野では、表示効果が理想的ではない。
【発明の概要】
【0003】
第一局面において、本開示の実施例には、駆動回路、第一制御回路、補償制御回路及び第一初期化回路を含む画素回路であって、
前記第一制御回路は、第一走査線、前記駆動回路の制御端及び接続ノードそれぞれに電気的に接続され、前記第一走査線から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路の制御端と前記接続ノード間を導通させるように制御するためのものであり、
前記補償制御回路は、第二走査線、前記接続ノード及び前記駆動回路の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線から供給された第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御するためのものであり、
前記第一初期化回路は、初期化制御線、第一初期化電圧線及び前記接続ノードそれぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期化電圧線から供給された第一初期化電圧を前記接続ノードに書き込むためのものであり、
前記駆動回路は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路の第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御するためのものである、画素回路が提供されている。
【0004】
選択的に、前記第一制御回路は、第一トランジスタを含み、
前記第一トランジスタの制御極が前記第一走査線に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第一極が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続され、
前記第一制御トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである。
【0005】
選択的に、前記補償制御回路は、第二トランジスタを含み、
前記第二トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第二トランジスタの第一極が前記接続ノードに電気的に接続され、前記第二トランジスタの第二極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続されている。
【0006】
選択的に、前記第二トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタである。
【0007】
選択的に、前記第一初期化回路は、第三トランジスタを含み、
前記第三トランジスタの制御極が前記初期化制御線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第一極が第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続されている。
【0008】
選択的に、前記第三トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタである。
【0009】
選択的に、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、リセット回路を更に含み、
前記リセット回路は、第三走査線、リセット電圧線及び前記駆動回路の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線から供給された第三走査信号の制御下で、前記リセット電圧線から供給されたリセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むためのものである。
【0010】
選択的に、前記リセット電圧線と第一電圧線とは、同一電圧線であり、前記リセット電圧の電圧値は、第一初期化電圧の電圧値よりも大きい。
【0011】
選択的に、前記リセット回路は、第四トランジスタを含み、
前記第四トランジスタの制御極が前記第三走査線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第一極が前記リセット電圧線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されている。
【0012】
選択的に、前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、
前記駆動トランジスタは、シングルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタのゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されているか、又は、
前記駆動トランジスタは、ダブルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタの第一ゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二ゲートが第一電圧線に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、前記第一ゲートは、トップゲートであり、前記第二ゲートは、ボトムゲートである。
【0013】
選択的に、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、発光素子、発光制御回路及び第二初期化回路を更に含み、
前記発光制御回路は、発光制御線、第一電圧線、前記駆動回路の第二端、前記駆動回路の第一端及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と前記発光素子の第一極とを導通させるように制御するためのものであり、
前記第二初期化回路は、第四走査線、第二初期化電圧線及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線から供給された第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧線から供給された第二初期化電圧を前記発光素子の第一極に書き込むためのものであり、
前記発光素子の第二極が第二電圧線に電気的に接続されている。
【0014】
選択的に、前記発光制御回路は、第五トランジスタ及び第六トランジスタを含み、
前記第五トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第一極が前記第一電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記第六トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続され、
前記第二初期化回路は、第七トランジスタを含み、
前記第七トランジスタの制御極が前記第四走査線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第一極が前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続されている。
【0015】
選択的に、前記第七トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである。
【0016】
選択的に、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、
前記データ書込回路は、第二走査線、データ線及び前記駆動回路の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線から供給された第二走査信号の制御下で、前記データ線上のデータ電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路は、前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものである。
【0017】
選択的に、前記データ書込回路は、第八トランジスタを含み、前記エネルギー貯蔵回路は、蓄積容量を含み、前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、
前記第八トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第一極が前記データ線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記蓄積容量の第一端が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記蓄積容量の第二端が前記第一電圧線に電気的に接続されている。
【0018】
第二局面において、本開示の実施例には、上記の画素回路に適用される駆動方法であって、表示周期には、初期化段階及びデータ書込段階が含まれ、前記駆動方法は、
初期化段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期化電圧を接続ノードに書き込むことで、第一初期化電圧が前記駆動回路の制御端に書き込まれるようにして、前記データ書込段階の開始時に駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御可能にすることと、
データ書込段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、補償制御回路が第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御して、前記駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるようにすることとを含む、駆動方法が更に提供されている。
【0019】
選択的に、前記画素回路は、リセット回路を更に含み、前記駆動方法は、
前記初期化段階において、前記リセット回路が第三走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むことを更に含む。
【0020】
選択的に、前記画素回路は、発光素子及び第二初期化回路を更に含み、前記駆動方法は、
前記第二初期化回路が第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧を前記発光素子の第一極に書き込んで、前記発光素子が発光しないように制御することを更に含む。
【0021】
選択的に、前記画素回路は、発光制御回路、データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、前記表示周期には、データ書込段階の後に設定された発光段階が更に含まれ、前記駆動方法は、
データ書込段階において、データ書込回路が第二走査信号の制御下で、データ線上のデータ電圧Vdataを駆動回路の第二端に書き込むことと、
データ書込段階の開始時に、駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御して、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路が充電されて、前記駆動回路の制御端の電位がVdata+Vth(Vthは、前記駆動回路に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧)になるまで前記駆動回路の制御端の電位が変えられるようにすることと、
発光段階において、発光制御回路が発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と発光素子の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路が発光素子を発光させるように駆動することとを更に含む。
【0022】
第三局面において、本開示の実施例には、上記の画素回路を含む、表示装置が更に提供されている。
【0023】
選択的に、前記画素回路は、リセット回路及び第二初期化回路を含み、前記リセット回路が第三走査線に電気的に接続され、前記第二初期化回路が前記第四走査線に電気的に接続され、前記表示装置は、第三走査信号生成モジュール及び第四走査信号生成モジュールを更に含み、
前記第三走査信号生成モジュールは、前記第三走査線に電気的に接続され、前記第三走査線に第三走査信号を供給するためのものであり、
前記第四走査信号生成モジュールは、前記第四走査線に電気的に接続され、前記第四走査線に第四走査信号を供給するためのものである。
【0024】
選択的に、前記第三走査信号と前記第四走査信号とは、同一走査信号であり、前記第三走査信号生成モジュールと前記第四走査信号生成モジュールとは、同一モジュールである。
【0025】
ここの図面は、明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に準じる実施例を示しており、明細書とともに本開示の原理を解釈するためのものである。明らかなことに、以下で説明される図面は、あくまでも本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとっては、創造的な労働を払わずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】関連技術における画素駆動回路の回路構造模式図である。
【
図2】
図1の画素駆動回路の駆動方法における各ノードのタイミングチャートである。
【
図3】
図1の画素駆動回路の
図2に示す駆動方法における第一ノード、第二ノード、第三ノードのシミュレーションタイミングチャートである。
【
図4】本開示に係る画素駆動回路の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図5】本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図6】本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図7】本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図8】
図7の画素駆動回路の駆動方法における各ノードのタイミングチャートである。
【
図9】
図7の画素駆動回路の
図8に示す駆動方法における第一ノード、第二ノード、第三ノードのシミュレーションタイミングチャートである。
【
図10】本開示に係る画素駆動回路の例示的な実施例の構造図である。
【
図11】本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図12】本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図13】
図12の画素駆動回路の駆動方法における各ノードのタイミングチャートである。
【
図14】本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図15】本開示の表示パネルの例示的な実施例における画素駆動回路の分布図である。
【
図16】本開示の表示パネルの別の例示的な実施例における画素駆動回路の分布図である。
【
図17】本開示の表示パネルの別の例示的な実施例における画素駆動回路の分布図である。
【
図18】本開示の表示パネルの例示的な実施例の構造の一部レイアウト図である。
【
図19】
図18における第一導電層の構造レイアウト図である。
【
図20】
図18における第二導電層の構造レイアウト図である。
【
図21】
図18における第二アクティブ層の構造レイアウト図である。
【
図22】
図18における第三導電層の構造レイアウト図である。
【
図23】
図18における第四導電層の構造レイアウト図である。
【
図24】
図18における第一導電層、第二導電層、第二アクティブ層の構造レイアウト図である。
【
図25】
図18における第一導電層、第二導電層、第二アクティブ層、第三導電層の構造レイアウト図である。
【
図27】本開示の実施例による画素回路の構造模式図その一である。
【
図28】本開示の実施例による画素回路の構造模式図その二である。
【
図29】本開示の実施例による第一リセットサブ回路の構造模式図である。
【
図30】本開示の実施例による補償サブ回路の構造模式図である。
【
図31】本開示の実施例による駆動サブ回路の構造模式図である。
【
図32】本開示の実施例による書込サブ回路の構造模式図である。
【
図33】本開示の実施例による第一発光制御サブ回路の構造模式図である。
【
図34】本開示の実施例による第二発光制御サブ回路の構造模式図である。
【
図35】本開示の実施例による第二リセットサブ回路の構造模式図その一である。
【
図36】本開示の実施例による第二リセットサブ回路の構造模式図その二である。
【
図37a】本開示の実施例による画素回路の等価回路図その一である。
【
図37b】本開示の実施例による画素回路の等価回路図その二である。
【
図38a】本開示の実施例による画素回路の等価回路図その三である。
【
図38b】本開示の実施例による画素回路の等価回路図その三である。
【
図39】
図37a又は
図37bに示す画素回路の1走査周期内での作動タイミングチャートである。
【
図40】
図38a又は38bに示す画素回路の1走査周期内での作動タイミングチャートである。
【
図41】
図37aに示す画素回路のリセット段階でのトランジスタ作動状態模式図である。
【
図42】
図37aに示す画素回路の復帰段階でのトランジスタ作動状態模式図である。
【
図43】
図37aに示す画素回路のデータ書込段階でのトランジスタ作動状態模式図である。
【
図44】
図37aに示す画素回路の発光段階でのトランジスタ作動状態模式図である。
【
図45】本開示の実施例による画素回路の駆動方法のフロー模式図である。
【
図46】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図47】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図48】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図49】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図50】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の回路図である。
【
図51】本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の作動タイミングチャートである。
【
図52】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の回路図である。
【
図53】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の回路図である。
【
図54】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の回路図である。
【
図55】隣接する2行の画素回路が同一行のリセット電圧線に電気的に接続されている模式図である。
【
図56】隣接する2列の画素回路が同一列のリセット電圧線に電気的に接続されている模式図である。
【
図57】隣接する行及び隣接する列の画素回路によってリセット電圧線が共有されている模式図である。
【
図58】格子状に設けられたリセット電圧線と複数の画素回路との接続関係及び位置関係の模式図である。
【
図59】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置の構造図である。
【
図60】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置の構造図である。
【
図61】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図62】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図63】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図64】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図65】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図66】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図67】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図68】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の回路図である。
【
図69】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の作動タイミングチャートである。
【
図70】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の作動タイミングチャートである。
【
図71】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の作動タイミングチャートである。
【
図72】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図73】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の作動タイミングチャートである。
【
図74】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の作動タイミングチャートである。
【
図75】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路の構造図である。
【
図76】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の作動タイミングチャートである。
【
図77】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置の構造図である。
【
図78】本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、例示的な実施例をより全面的に説明する。しかしながら、例示的な実施例は、様々な形態で実施可能であり、本明細書で説明される例に限定されるものとして理解されるべきではなく、逆に、これらの実施例を提供することにより、本開示がより全面的かつ完全とされ、例示的な実施例の構想が当業者に全面的に伝えられることになる。図面における同じ符号は、同じ又は類似の構造を示しており、その詳細な説明は省略する。
【0028】
「1つ」、「一」、「前記」といった用語は、1つ又は複数の要素/コンポーネントなどの存在を示すためのものであり、「含む」及び「有する」といった用語は、オープンな包含という意味を示すためのものであり、挙げられた要素/コンポーネントなどに加えて、他の要素/コンポーネントなどが存在し得ることを意味する。
【0029】
図1は、関連技術における画素駆動回路の回路構造模式図を示すものである。当該画素駆動回路は、駆動トランジスタT3、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7、容量Cを含んでもよい。そのうち、駆動トランジスタT3は、ゲートが第一ノードN1に接続され、第一極が第二ノードN2に接続され、第二極が第三ノードN3に接続され、第四トランジスタT4は、第一極がデータ信号端Daに接続され、第二極が第二ノードN2に接続され、ゲートがゲート駆動信号端G2に接続され、第五トランジスタT5は、第一極が第一電源端VDDに接続され、第二極が第二ノードN2に接続され、ゲートがイネーブル信号端EMに接続され、第二トランジスタT2は、第一極が第一ノードN1に接続され、第二極が第三ノードN3に接続され、ゲートがゲート駆動信号端G1に接続され、第六トランジスタT6は、第一極が第三ノードN3に接続され、第二極が第七トランジスタT7の第一極に接続され、ゲートがイネーブル信号端EMに接続され、第七トランジスタT7は、第二極が第二初期信号端Vinit2に接続され、ゲートが第二リセット信号端Re2に接続され、第一トランジスタT1は、第一極が第一ノードN1に接続され、第二極が第一初期信号端Vinit1に接続され、ゲートが第一リセット信号端Re1に接続され、容量Cは、第一電源端VDDと第一ノードN1との間に接続されている。当該画素駆動回路は、発光ユニットOLEDに接続されて、当該発光ユニットOLEDを発光させるように駆動するために使用されてもよく、発光ユニットOLEDは、第六トランジスタT6の第二極と電源端VSSとの間に接続されてもよい。そのうち、第一トランジスタT1及び第二トランジスタT2は、N型のトランジスタであってもよく、例えば、第一トランジスタT1及び第二トランジスタT2は、N型の金属酸化物トランジスタであってもよく、N型の金属酸化物トランジスタは、小さい漏れ電流を有するため、発光段階において、第一トランジスタT1及び第二トランジスタT2を介したノードNの漏電を回避することができる。一方、駆動トランジスタT3、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7は、P型のトランジスタであってもよく、例えば、駆動トランジスタT3、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7は、P型の低温ポリシリコントランジスタであってもよく、低温ポリシリコントランジスタは、高いキャリア移動度を有するため、高解像度、高応答速度、高画素密度、高開口率の表示パネルの実現に有利である。第一初期信号端と第二初期信号端とは、実際の状況に応じて、同じ又は異なる電圧信号を出力してもよい。
【0030】
図2は、
図1の画素駆動回路の駆動方法における各ノードのタイミングチャートを示すものである。そのうち、G1は、ゲート駆動信号端G1のタイミングを表し、G2は、ゲート駆動信号端G2のタイミングを表し、Re1は、第一リセット信号端Re1のタイミングを表し、Re2は、第二リセット信号端Re2のタイミングを表し、EMは、イネーブル信号端EMのタイミングを表し、Daは、データ信号端Daのタイミングを表し、N1は、第一ノードN1のタイミングを表す。当該画素駆動回路の駆動方法は、第一リセット段階t1、閾値補償段階t2、第二リセット段階t3、発光段階t4を含んでもよい。第一リセット段階t1において、第一リセット信号端Re1は、ハイレベル信号を出力し、第一トランジスタT1がオンにされ、第一初期信号端Vinit1は、第一ノードN1に初期信号を入力する。閾値補償段階t2において、ゲート駆動信号端G1は、ハイレベル信号を出力し、ゲート駆動信号端G2は、ローレベル信号を出力し、第四トランジスタT4、第二トランジスタT2がオンにされるとともに、データ信号端Daは、電圧Vdata+VthがノードNに書き込まれるように駆動信号を出力し、ここで、Vdataは、駆動信号の電圧であり、Vthは、駆動トランジスタT3の閾値電圧である。第二リセット段階t3において、第二リセット信号端Re2は、ローレベル信号を出力し、第七トランジスタT7がオンにされ、第二初期信号端Vinit2は、第六トランジスタT6の第二極に初期信号を入力する。発光段階t4において、イネーブル信号端EMは、ローレベル信号を出力し、第六トランジスタT6、第五トランジスタT5がオンにされ、駆動トランジスタT3は、容量Cに蓄積された電圧Vdata+Vthの作用の下で発光する。駆動トランジスタの出力電流の式は、I=(μWCox/2L)(Vgs-Vth)
2であり、ここで、μは、キャリア移動度であり、Coxは、単位面積のゲート容量であり、Wは、駆動トランジスタのチャネルの幅であり、Lは、駆動トランジスタのチャネルの長さであり、Vgsは、駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧差であり、Vthは、駆動トランジスタの閾値電圧である。当該式によれば、本開示に係る画素駆動回路内の駆動トランジスタの出力電流は、I=(μWCox/2L)(Vdata+Vth-Vdd-Vth)
2となる。当該画素駆動回路は、その出力電流への駆動トランジスタの閾値の影響を回避することができる。
【0031】
関連技術では、画素駆動回路内の駆動トランジスタのゲートとソースとの間には、寄生容量が存在し、画素駆動回路は、リセット段階において、駆動トランジスタのゲート電圧が初期電圧に初期化され、上記寄生容量のカップリング作用の下で、駆動トランジスタのソース電圧もそれに応じて変化する。リセット段階では、異なるグレースケールをリセットする際、駆動トランジスタのゲート電圧の変化量が異なることで、駆動トランジスタのソース電圧の変化量も異なり、その結果、リセット段階が完了した後、駆動トランジスタのVgs(ゲート・ソース間電圧差)が異なる。
図3は、
図1画素駆動回路の
図2に示す駆動方法における第一ノード、第二ノード、第三ノードのシミュレーションタイミングチャートを示すものであり、N1は、第一ノードN1のタイミングチャートを表し、N2は、第二ノードN2のタイミングチャートを表し、N3は、第三ノードN3のタイミングチャートを表す。
図3には、
図1に示す画素駆動回路について、4つのデータ信号の下での各ノードのタイミングチャートが具体的に示されており、
図3におけるリセット段階t1では、当該4つのデータ信号の下での第一ノードN1をリセットする必要があり、本例示的な実施例は、2つのデータ信号の下での各ノードのタイミングについて説明する。
図3に示すように、第一データ信号の下では、各ノードのタイミングは、曲線Vda1に示すようになり、第二データ信号の下では、各ノードのタイミングは、曲線Vda2に示すようになる。第一データ信号と第二データ信号とは、電圧が異なるため、リセット段階t1の前では、第一ノードN1の電圧が異なり、第三ノードN3の電圧も異なり、第二ノードの電圧が何れも第一電源端VDDの電圧であり、リセット段階t1では、2つのデータ信号の下での第一ノードN1の電圧は、何れも初期電圧までプルダウンされ、第一データ信号の下での第一ノードN1のプルダウン変化量が第二データ信号の下での第一ノードN1のプルダウン変化量よりも小さく、第一データ信号の下での第二ノードのプルダウン変化量が第二データ信号の下での第二ノードN2のプルダウン変化量よりも小さく、即ち、リセット段階では、第一データ信号の下での第二ノードN2の電圧が第二データ信号の下での第二ノードN2の電圧よりも小さく、その結果、異なるデータ信号の下では、駆動トランジスタのVgs(ゲート・ソース間電圧差)が異なる。一方、駆動トランジスタのVgsがその閾値電圧に影響を与えるため、表示パネルには、残像及びちらつきの問題が発生してしまう。例えば、表示パネルが白黒画面から同一グレースケール画面に切り替わると、白黒画面の対応する画素内の駆動トランジスタの閾値電圧が異なるため、同一グレースケール画面に切り替わった後、前フレームの白黒画面の所在する領域には、それぞれ異なるグレースケールが表示され、即ち、残像の問題が発生してしまう。
【0032】
これに鑑みて、本例示的な実施例は、画素駆動回路を提供しており、
図4は、本開示に係る画素駆動回路の例示的な実施例の構造模式図を示すものである。前記画素駆動回路は、駆動回路1、第一リセット回路2、第二リセット回路3を含んでもよく、駆動回路1は、第一ノードN1、第二ノードN2に接続され、前記第一ノードN1及び前記第二ノードN2の電圧差に応じて駆動電流を出力するためのものであり、第一リセット回路2は、前記第一ノードN1、第一初期信号端Vinit1、第一リセット信号端Re1に接続され、前記第一リセット信号端Re1の信号に応答して前記第一初期信号端Vinit1の信号を前記第一ノードN1に伝送するためのものであり、第二リセット回路3は、前記第二ノードN2、第一電源端VGHに接続され、制御信号に応答して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送するためのものである。
【0033】
本例示的な実施例では、画素駆動回路は、リセット段階において、第一リセット回路2を利用して前記第一初期信号端Vinit1の信号を前記第一ノードN1に伝送するとともに、第二リセット回路3を利用して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送することができるため、異なるデータ信号の下では、当該画素駆動回路は、駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧差を同一値にリセットすることができ、その結果、表示パネルの残像及びちらつきの問題が改善される。
【0034】
本例示的な実施例では、
図4に示すように、前記駆動回路1は、第三ノードN3に接続されてもよく、前記駆動回路1は、駆動トランジスタT3を含んでもよく、駆動トランジスタT3は、ゲートが前記第一ノードN1に接続され、第一極が前記第二ノードN2に接続され、第二極が前記第三ノードN3に接続されている。駆動トランジスタT3は、P型のトランジスタであってもよく、例えば、駆動トランジスタT3は、P型の低温ポリシリコントランジスタであってもよく、駆動トランジスタT3は、第一ノードN1と第二ノードN2との電圧差に応じて第三ノードに駆動電流を入力してもよい。理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、駆動トランジスタT3は、N型のトランジスタであってもよく、駆動トランジスタT3がN型のトランジスタである場合、駆動トランジスタは、第一ノードN1と第二ノードN2との電圧差に応じて第二ノードに駆動電流を入力してもよい。また、駆動回路1は、複数の駆動トランジスタを含んでもよく、複数の駆動トランジスタは、第二ノードと第三ノードとの間に並列に接続されてもよい。
【0035】
本例示的な実施例では、
図4に示すように、前記第一リセット回路2は、第一トランジスタT1を含んでもよく、第一トランジスタT1は、ゲートが前記第一リセット信号端Re1に接続され、第一極が前記第一初期信号端Vinit1に接続され、第二極が前記第一ノードN1に接続されている。前記第二リセット回路3のオンレベルは、前記第一リセット回路2のオンレベルと同じ極性であってもよく、前記第二リセット回路3は、前記第一リセット信号端Re1に接続されてもよく、前記第二リセット回路3は、前記第一リセット信号端Re1の信号に応答して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送するために使用されてもよい。
図4に示すように、前記第二リセット回路3は、第八トランジスタT8を含んでもよく、第八トランジスタT8は、ゲートが前記第一リセット信号端Re1に接続され、第一極が前記第一電源端VGHに接続され、第二極が前記第二ノードN2に接続されている。
【0036】
説明すべきなのは、当該画素駆動回路は、閾値補償段階で駆動トランジスタT3をオンにする必要があるため、第一初期信号端Vinit1と第一電源端VGHとの電圧差Vinit1-Vghは、駆動トランジスタT3の閾値電圧よりも小さい必要があり、ここで、Vinit1は、第一初期信号端の電圧であり、Vghは、第一電源端VGHの電圧である。また、他の例示的な実施例では、前記第二リセット回路3は、第二ノードがリセットされるように、制御信号に応答して他の信号端の信号を第二ノードに伝送してもよい。
【0037】
本例示的な実施例では、第一トランジスタT1、第八トランジスタT8は、何れも酸化物トランジスタであってもよく、例えば、第一トランジスタT1、第八トランジスタT8の半導体材料は、酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよく、それに応じて、第一トランジスタT1、第八トランジスタT8は、N型のトランジスタであってもよい。酸化物トランジスタは、小さなオフ漏れ電流を有するため、第一トランジスタT1を介した第一ノードN1の漏れ電流、及び第八トランジスタT8を介した第二ノードN2の漏れ電流を低減することができる。
【0038】
理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、前記第二リセット回路3のオンレベルと前記第一リセット回路2のオンレベルとは、逆極性であってもよい。例えば、
図5は、本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図を示すものである。前記第二リセット回路3は、前記第二リセット信号端Re2に接続されてもよく、前記第二リセット回路3は、前記第二リセット信号端Re2の信号に応答して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送するために使用されてもよく、ここで、前記第二リセット信号端Re2の信号と前記第一リセット信号端Re1の信号とは、逆極性であってもよい。前記第一リセット回路2は、N型の第一トランジスタT1を含んでもよく、第一トランジスタT1は、ゲートが前記第一リセット信号端Re1に接続され、第一極が前記第一初期信号端Vinit1に接続され、第二極が前記第一ノードN1に接続されている。前記第二リセット回路3は、P型の第八トランジスタT8を含んでもよく、第八トランジスタT8は、ゲートが前記第二リセット信号端Re2に接続され、第一極が前記第一電源端VGHに接続され、第二極が前記第二ノードN2に接続されている。
【0039】
本例示的な実施例では、本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である
図6に示すように、前記画素駆動回路は、制御回路5、カップリング回路6を更に含んでもよく、制御回路5は、第二電源端VDD、第二ノードN2、第三ノードN3、第四ノードN4、イネーブル信号端EMに接続され、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第二電源端VDDの信号を前記第二ノードN2に伝送するために使用されるとともに、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第三ノードN3と前記第四ノードN4とを導通させるために使用され、カップリング回路6は、前記第二電源端VDDと前記第一ノードN1との間に接続されている。
【0040】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記画素駆動回路は、データ書込回路7、閾値補償回路8を更に含んでもよく、データ書込回路7は、前記第二ノードN2、データ信号端Vdata、第一ゲート駆動信号端G1に接続され、前記第一ゲート駆動信号端G1の信号に応答して前記データ信号端Vdataの信号を前記第二ノードN2に伝送するためのものであり、閾値補償回路8は、前記第一ノードN1、第三ノードN3に接続され、制御信号に応答して前記第一ノードN1と前記第三ノードN3とを接続するためのものであってもよい。データ書込回路7、閾値補償回路8は、閾値補償段階でオンにされて、第一ノードN1に補償電圧Vdata+Vthを書き込むためのものであり、ここで、Vdataは、データ信号端の電圧であり、Vthは、駆動トランジスタの閾値電圧である。理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、第一ノードN1への補償電圧の書き込みには、他の手法もあり、例えば、データ書込回路を前記第三ノードN3、データ信号端Vdata、第一ゲート駆動信号端G1に接続して、データ書込回路を、前記第一ゲート駆動信号端G1の信号に応答して前記データ信号端Vdataの信号を前記第三ノードN3に伝送するために使用するとともに、閾値補償回路8を前記第一ノードN1、第二ノードN2に接続して、閾値補償回路8を、制御信号に応答して前記第一ノードN1と前記第二ノードN2とを接続するために使用してもよい。データ書込回路7、閾値補償回路8がオンにされると、当該画素駆動回路は、同様に、第一ノードN1に補償電圧Vdata+Vthを書き込むことができる。
【0041】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記第四ノードN4は、発光ユニットOLEDと接続するために使用されてもよく、発光ユニットOLEDは、発光ダイオードであってもよく、当該発光ユニットOLEDの他方の電極が第四電源端VSSに接続されてもよく、第四電源端VSSの電圧は、第二電源端VDDの電圧よりも小さい。前記画素駆動回路は、第三リセット回路4を更に含んでもよく、第三リセット回路4は、前記第四ノードN4、第二初期信号端Vinit2に接続され、制御信号に応答して前記第二初期信号端Vinit2の信号を前記第四ノードN4に伝送するためのものである。ここで、第四ノードN4に初期信号を書き込むことにより、発光ダイオードの内部の発光界面上の再結合しなかったキャリアを除去し、発光ダイオードの経時劣化を軽減することができる。
【0042】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記制御回路5は、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6を含んでもよく、第五トランジスタT5は、ゲートが前記イネーブル信号端EMに接続され、第一極が前記第二電源端VDDに接続され、第二極が前記第二ノードN2に接続され、第六トランジスタT6は、ゲートが前記イネーブル信号端EMに接続され、第一極が前記第三ノードN3に接続され、第二極が前記第四ノードN4に接続されている。前記カップリング回路6は、第三容量C3を含んでもよく、第三容量C3は、前記第二電源端VDDと前記第一ノードN1との間に接続されている。
【0043】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記閾値補償回路8のオンレベルと前記データ書込回路7のオンレベルとは、逆極性であってもよく、前記閾値補償回路8は、第二ゲート駆動信号端G2に接続されてもよく、前記閾値補償回路8は、前記第二ゲート駆動信号端G2の信号に応答して前記第一ノードN1と前記第三ノードN3とを接続するために使用され、ここで、前記第一ゲート駆動信号端G1の信号と前記第二ゲート駆動信号端G2の信号とは、逆極性であってもよい。前記データ書込回路7は、第四トランジスタT4を含んでもよく、第四トランジスタT4は、ゲートが前記第一ゲート駆動信号端G1に接続され、第一極が前記データ信号端Vdataに接続され、第二極が前記第二ノードN2に接続され、前記閾値補償回路8は、第二トランジスタT2を含んでもよく、第二トランジスタT2は、ゲートが前記第二ゲート駆動信号端G2に接続され、第一極が前記第一ノードN1に接続され、第二極が前記第三ノードN3に接続され、前記第四トランジスタT4は、P型のトランジスタであってもよく、例えば、第四トランジスタT4は、P型の低温ポリシリコントランジスタであってもよく、低温ポリシリコントランジスタは、高いキャリア移動度を有するため、第四トランジスタT4の応答速度を向上させることができ、前記第二トランジスタT2は、N型のトランジスタであってもよく、例えば、第二トランジスタT2は、酸化物トランジスタであってもよく、第二トランジスタT2の半導体材料は、酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。当該画素駆動回路は、第二トランジスタT2を酸化物トランジスタとすることにより、発光段階における第二トランジスタを介した第一ノードN1の漏れ電流を低減することができる。
【0044】
理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、第四トランジスタT4と第二トランジスタT2とは、ともにN型のトランジスタ又はP型のトランジスタであってもよく、それに応じて、第四トランジスタT4と第二トランジスタT2とによって、同一ゲート駆動信号端が共有されてもよい。
【0045】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記第三リセット回路4は、第三リセット信号端Re3に接続されてもよく、前記第三リセット回路4は、前記第三リセット信号端Re3の信号に応答して前記第二初期信号端Vinit2の信号を前記第四ノードN4に伝送するために使用されてもよい。前記第三リセット回路4は、第七トランジスタT7を含んでもよく、第七トランジスタT7は、ゲートが前記第三リセット信号端Re3に接続され、第一極が前記第二初期信号端Vinit2に接続され、第二極が前記第四ノードN4に接続されている。第七トランジスタT7は、P型のトランジスタであってもよく、例えば、第七トランジスタT7は、P型の低温ポリシリコントランジスタであってもよく、低温ポリシリコントランジスタは、高いキャリア移動度を有するため、第七トランジスタT7は、速い応答速度を有することになる。
【0046】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、第八トランジスタT8の第一極と第五トランジスタT5の第一極とは、それぞれ異なる電源端に接続されているが、理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である
図7に示すように、第八トランジスタT8の第一極と第五トランジスタT5の第一極とは、同一電源端に接続されていてもよく、即ち、前記第二電源端VDDは、前記第一電源端VGHを共有していてもよい。
【0047】
図8は、
図7の画素駆動回路の駆動方法における各ノードのタイミングチャートを示すものであり、そのうち、G1は、第一ゲート駆動信号端のタイミングを表し、G2は、第二ゲート駆動信号端のタイミング、Re1は、第一リセット信号端のタイミングを表し、Re3は、第三リセット信号端のタイミングを表し、EMは、イネーブル信号端のタイミングを表す。当該画素駆動回路の駆動方法は、リセット段階t1と、閾値補償段階t2と、バッファ段階t3と、発光段階t4との4つの段階を含んでもよい。そのうち、リセット段階t1において、イネーブル信号端EM、第一リセット信号端Re1、第一ゲート駆動信号端は、ハイレベル信号を出力し、第二ゲート駆動信号端G2、第三リセット信号端Re3は、ローレベル信号を出力し、第一トランジスタT1、第七トランジスタT7、第八トランジスタT8がオンにされ、第一初期信号端Vinit1は、第一ノードN1に第一初期信号を入力し、第一電源端VDDは、第二ノードN2に電源信号を入力し、第二初期信号端Vinit2は、第四ノードに第二初期信号を入力し、ここで、第一初期信号と第二初期信号とは、電圧が同じであってもよいし、異なってもよい。閾値補償段階t2において、イネーブル信号端EM、第二ゲート駆動信号端G2、第三リセット信号端は、ハイレベル信号を出力し、第一リセット信号端Re1、第一ゲート駆動信号端G1は、ローレベル信号を出力し、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4がオンにされ、データ信号端Vdataにより、第一ノードN1に補償電圧Vdata+Vthが書き込まれ、ここで、Vdataは、データ信号端の電圧であり、Vthは、駆動トランジスタの閾値電圧である。バッファ段階t3において、イネーブル信号端EM、第三リセット信号端Re3、第一ゲート駆動信号端G1は、ハイレベル信号を出力し、第二ゲート駆動信号端G2、第一リセット信号端Re1は、ローレベル信号を出力し、全てのトランジスタがオフにされる。発光段階t4において、第三リセット信号端Re3、第一ゲート駆動信号端G1は、ハイレベル信号を出力し、イネーブル信号端EM、第二ゲート駆動信号端G2、第一リセット信号端Re1は、ローレベル信号を出力し、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6がオンにされ、駆動トランジスタT3は、第三容量C3に蓄積された電圧Vdata+Vthの作用の下で発光する。理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、当該駆動方法は、バッファ段階を含まなくてもよく、第一トランジスタT1と第七トランジスタT7とは、異なる段階でオンにされてもよい。閾値補償段階t2では、第一ゲート駆動信号端G1の実効レベル(ローレベル)の時間長さは、第二ゲート駆動信号端G2の実効レベル(ハイレベル)の時間長さよりも小さくてもよく、当該閾値補償段階t2では、第一ゲート駆動信号端G1は、画素駆動回路の1行を走査してもよく、第二ゲート駆動信号端G2は、画素駆動回路の複数行、例えば画素駆動回路の2行を1行ずつ走査してもよい。
【0048】
図9は、
図7の画素駆動回路の
図8に示す駆動方法における第一ノード、第二ノード、第三ノードのシミュレーションタイミングチャートを示すものであり、N1は、第一ノードN1のタイミングチャートを表し、N2は、第二ノードN2のタイミングチャートを表し、N3は、第三ノードN3のタイミングチャートを表す。
図9には、
図7に示す画素駆動回路について、4つのデータ信号の下での各ノードのタイミングチャートが具体的に示されており、
図9におけるリセット段階t1では、当該4つのデータ信号の下での第一ノードN1をリセットする必要があり、本例示的な実施例は、2つのデータ信号の下での各ノードのタイミングについて説明する。
図9に示すように、第一データ信号の下では、各ノードのタイミングは、曲線Vda1に示すようになり、第二データ信号の下では、各ノードのタイミングは、曲線Vda2に示すようになる。
図9に示すように、第一データ信号と第二データ信号とは、電圧が異なるため、リセット段階t1の前では、第一ノードN1の電圧が異なり、第三ノードN3の電圧も異なり、第二ノードの電圧が何れも第一電源端VDDの電圧であり、リセット段階t1では、2つのデータ信号の下での第一ノードN1の電圧は、何れも第一初期信号の電圧までプルダウンされるとともに、第二ノードN2の電圧も、第一電源端VDDの電圧に初期化されるため、リセット段階が終了したとき、第一データ信号の下での駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧差が第二データ信号の下での駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧差に等しくなり、その結果、当該画素駆動回路は、異なるデータ信号の下での駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧差が異なることによる残像の問題を改善することができる。
【0049】
本例示的な実施例は、上記の画素駆動回路を駆動するための画素駆動回路の駆動方法を更に提供しており、前記方法は、
リセット段階において、前記第一リセット回路2を利用して第一初期信号端Vinit1の信号を第一ノードN1に伝送するとともに、前記第二リセット回路3を利用して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送することを含む。当該画素駆動方法について、上記内容では、既に詳しく説明されており、ここで繰り返して述べない。
【0050】
本例示的な実施例は、表示パネルを更に提供しており、当該表示パネルは、上記の画素駆動回路を含んでもよい。当該表示パネルは、携帯電話、タブレットPC、テレビ等の表示装置に適用可能である。
【0051】
図1に示すように、関連技術では、第一ノードN1とゲート駆動信号端G1との間には、寄生容量があり、
図2に示すように、閾値補償段階t2が終了したとき、ゲート駆動信号端G1の信号は、ハイレベルからローレベルに変化し、当該寄生容量のカップリング作用の下で、第一ノードN1の電圧は、ゲート駆動信号端G1によって引き下げられるため、データ信号端の最大電圧では0グレースケール(黒画面)の表示を実現できなくなるか、又は0グレースケールの正常な表示が必要となる場合は、より大きな電圧信号をデータ信号端から供給する必要がある。
【0052】
これに鑑みて、本例示的な実施例は、画素駆動回路を提供しており、
図10は、本開示に係る画素駆動回路の例示的な実施例の構造図を示すものであり、前記画素駆動回路は、駆動トランジスタT3、データ書込回路7、閾値補償回路8、第一容量C1、第二容量C2を含んでもよく、駆動トランジスタT3は、ゲートが第一ノードN1に接続され、第一極が第二ノードN2に接続され、第二極が第三ノードN3に接続され、データ書込回路7は、前記第二ノードN2、データ信号端Vdataに接続され、第一ゲート駆動信号端G1の信号に応答して前記データ信号端Vdataの信号を前記第二ノードN2に伝送するためのものであり、閾値補償回路8は、前記第一ノードN1、第三ノードN3、第二ゲート駆動信号端G2に接続され、前記第二ゲート駆動信号端G2の信号に応答して前記第一ノードN1と前記第三ノードN3とを導通させるためのものであり、第一容量C1は、前記第一ノードN1と前記第一ゲート駆動信号端G1との間に接続され、第二容量C2は、前記第一ノードN1と前記第二ゲート駆動信号端G2との間に接続され、ここで、前記データ書込回路7のオンレベルは、ローレベルであり、前記閾値補償回路8のオンレベルは、ハイレベルであり、且つ前記第一容量C1の容量値は、前記第二容量C2の容量値よりも大きい。
【0053】
本例示的な実施例では、閾値補償段階において、第一ゲート駆動信号端G1は、ローレベル信号を出力可能であり、第二ゲート駆動信号端G2は、ハイレベル信号を出力可能であるため、第一ノードN1への補償電圧Vdata+Vthの書き込みが実現され、Vdataは、データ信号端の電圧であり、Vthは、駆動トランジスタT3の閾値電圧である。閾値補償段階が終了した後、第一ゲート駆動信号端G1の信号は、ローレベルからハイレベルに変化し、第一容量C1のカップリング作用の下で、第一ノードN1は、第一ゲート駆動信号端G1によって引き上げられ、第二ゲート駆動信号端G2の信号は、ハイレベルからローレベルに変化し、第二容量C2のカップリング作用の下で、第一ノードN1は、第二ゲート駆動信号端G2によって引き下げられ、第一容量C1の容量値が第二容量C2の容量値よりも大きいため、第一ノードN1は、全体として引き上げられる。これにより、当該画素駆動回路に対応して設けられたソース駆動回路は、データ信号端に小さな電圧信号を供給するだけで、当該画素駆動回路の限界グレースケール(最小グレースケール又は最大グレースケール)の表示を実現でき、即ち、当該画素駆動回路が適用された表示パネルには、少ない消費電力を具備させることができる。
【0054】
本例示的な実施例では、駆動トランジスタT3は、P型のトランジスタであってもよく、例えば、駆動トランジスタは、P型の低温ポリシリコントランジスタであってもよく、駆動トランジスタT3がP型のトランジスタである場合、第一ノードN1の電圧が大きいほど、駆動トランジスタT3の出力電流が小さくなり、即ち、当該画素駆動回路は、0グレースケールにおいてソース駆動回路から出力されるデータ信号の電圧を下げることができる。理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、駆動トランジスタT3は、N型のトランジスタであってもよく、駆動トランジスタT3がN型のトランジスタである場合、第一ノードN1電圧が大きいほど、駆動トランジスタT3の出力電流が大きくなり、即ち、当該画素駆動回路は、最大グレースケールにおいてソース駆動回路から出力されるデータ信号の電圧を下げることができる。
【0055】
本例示的な実施例では、前記第一容量C1の容量値をC1とし、前記第二容量C2の容量値をC2とし、C1/C2は、1.5以上4以下であってもよく、例えば、C1/C2は、1.5、2、2.3、2.5、3、3.5、4であってもよい。そのうち、C1/C2の値が大きいほど、第一ノードN1をプルアップされる効果が顕著になる。
【表1】
上記表に示すように、Vdata-L0は、0グレースケールにおいて各色のサブ画素に必要なデータ信号の電圧を表し、ΔVは、ソース駆動回路の最大出力電圧と、0グレースケールにおいて必要となる最大データ信号の電圧との差を表し、ここで、ソース駆動回路の最大出力電圧は、6.89Vである。そのうち、C1/C2が1.35、1.73、2.05、2.3となるものに対応する複数組のデータは、同一設計構造で(C1/C2が異なる点を除き、他の構造が同じ)の複数組のデータであり、C1/C2が2.2となるものに対応するデータは、別の設計構造でのデータであり、この表から分かるように、同一設計構造では、C1/C2が大きいほど、第一ノードN1をプルアップされる効果が顕著になるため、0グレースケールにおいて必要となるデータ信号の電圧が小さくなる。
【0056】
本例示的な実施例では、
図10に示すように、前記データ書込回路7は、P型の第四トランジスタT4を含んでもよく、例えば、第四トランジスタT4は、P型の低温ポリシリコントランジスタであってもよく、第四トランジスタT4は、ゲートが前記第一ゲート駆動信号端G1に接続され、第一極が前記第二ノードN2に接続され、第二極が前記データ信号端Vdataに接続され、前記閾値補償回路8は、N型の第二トランジスタT2を含んでもよく、例えば、第二トランジスタT2は、N型の酸化物トランジスタであってもよく、当該酸化物トランジスタの半導体材料は、酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよく、第二トランジスタT2は、ゲートが前記第二ゲート駆動信号端G2に接続され、第一極が前記第一ノードN1に接続され、第二極が前記第三ノードN3に接続されている。
【0057】
本例示的な実施例では、本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である
図11に示すように、前記画素駆動回路は、制御回路5、カップリング回路6を更に含んでもよく、制御回路5は、第二電源端VDD、第二ノードN2、第三ノードN3、第四ノードN4、イネーブル信号端EMに接続されてもよく、制御回路5は、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第二電源端VDDの信号を前記第二ノードN2に伝送するために使用されるとともに、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第三ノードN3と前記第四ノードN4とを導通させるために使用されてもよく、カップリング回路6は、前記第一ノードN1と前記第二電源端VDDとの間に接続されてもよい。理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、制御回路5は、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第二電源端VDDの信号を前記第三ノードN3に伝送するために使用されるとともに、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第二ノードN2と前記第四ノードN4とを導通させるために使用されてもよい。
【0058】
本例示的な実施例では、
図11に示すように、前記画素駆動回路は、第一リセット回路2を更に含んでもよく、第一リセット回路2は、前記第一ノードN1、第一初期信号端Vinit1、第一リセット信号端Re1に接続されてもよく、第一リセット回路2は、前記第一リセット信号端Re1の信号に応答して前記第一初期信号端Vinit1の信号を前記第一ノードN1に伝送するために使用されてもよい。
【0059】
本例示的な実施例では、
図11に示すように、前記第四ノードN4は、発光ユニットOLEDと接続するために使用されてもよく、前記画素駆動回路は、第三リセット回路4を更に含んでもよく、第三リセット回路4は、前記第四ノードN4、第二初期信号端Vinit2、第三リセット信号端Re3に接続され、第三リセット回路4は、前記第三リセット信号端Re3の信号に応答して前記第二初期信号端Vinit2の信号を前記第四ノードN4に伝送するために使用されてもよい。発光ユニットOLEDの他端は、第三電源端VSSに接続されてもよく、発光ユニットOLEDは、発光ダイオードであってもよい。第四ノードN4に初期信号を書き込むことにより、発光ダイオードの内部の発光界面上の再結合しなかったキャリアを除去し、発光ダイオードの経時劣化を軽減することができる。
【0060】
本例示的な実施例では、
図11に示すように、前記カップリング回路6は、第三容量C3を含んでもよく、第三容量C3は、前記第一ノードN1と前記第二電源端VDDとの間に接続され、前記第三容量C3の容量値は、前記第一容量C1の容量値よりも大きくてもよく、且つ前記第三容量C3の容量値は、前記第二容量C2の容量値よりも大きくてもよい。第三容量C3を大きな容量値に設定することにより、第三容量C3の電荷蓄積能力を増加させることができるため、発光段階の最大継続時間長さを増加させることができる。前記制御回路5は、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6を含んでもよく、第五トランジスタT5は、ゲートが前記イネーブル信号端EMに接続され、第一極が前記第二電源端VDDに接続され、第二極が前記第二ノードN2に接続され、第六トランジスタT6は、ゲートが前記イネーブル信号端EMに接続され、第一極が前記第三ノードN3に接続され、第二極が前記第四ノードN4に接続されている。前記第一リセット回路2は、第一トランジスタT1を含んでもよく、第一トランジスタT1は、ゲートが前記第一リセット信号端Re1に接続され、第一極が前記第一初期信号端Vinit1に接続され、第二極が前記第一ノードN1に接続され、前記第三リセット回路4は、第七トランジスタT7を含んでもよく、第七トランジスタT7は、ゲートが前記第三リセット信号端Re3に接続され、第一極が前記第二初期信号端Vinit2に接続され、第二極が前記第四ノードN4に接続されている。そのうち、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2は、N型のトランジスタであってもよく、当該N型のトランジスタの半導体材料は、酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよく、酸化物トランジスタは、小さなオフ漏れ電流を有するため、発光段階における第一トランジスタT1、第二トランジスタT2を介した第一ノードN1の漏れ電流を低減することができる。第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7は、P型のトランジスタであってもよく、例えば、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6、第七トランジスタT7は、P型の低温ポリシリコントランジスタであってもよく、低温ポリシリコントランジスタは、高いキャリア移動度を有するため、高解像度、高応答速度、高画素密度、高開口率の表示パネルの実現に有利である。
【0061】
図12は、本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図を示すものである。前記画素駆動回路は、第二リセット回路3を更に含んでもよく、第二リセット回路3は、前記第二ノードN2、第一電源端VGHに接続されてもよく、第二リセット回路3は、制御信号に応答して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送するために使用されてもよい。本例示的な実施例では、第一リセット回路のオンレベルと第三リセット回路のオンレベルとは、逆極性であってもよく、第一リセット信号端Re1の信号と第三リセット信号端Re3の信号とは、逆極性であってもよく、前記第二リセット回路3のオンレベルと前記第一リセット回路2のオンレベルとは、逆極性であってもよく、前記第二リセット回路3は、前記第三リセット信号端Re3に接続されてもよく、前記第二リセット回路3は、前記第三リセット信号端Re3の信号に応答して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送するために使用されてもよい。
【0062】
本例示的な実施例では、画素駆動回路内の駆動トランジスタのゲートとソースとの間には、寄生容量が存在し、画素駆動回路は、リセット段階において、駆動トランジスタのゲート電圧が初期電圧に初期化され、上記寄生容量のカップリング作用の下で、駆動トランジスタのソース電圧もそれに応じて変化する。リセット段階では、異なるグレースケールをリセットする際、駆動トランジスタのゲート電圧の変化量が異なることで、駆動トランジスタのソース電圧の変化量も異なり、その結果、リセット段階が完了した後、駆動トランジスタのVgs(ゲート・ソース間電圧差)が異なる。一方、駆動トランジスタのVgsがその閾値電圧に影響を与えるため、表示パネルには、残像の問題が発生してしまう。例えば、表示パネルが白黒画面から同一グレースケール画面に切り替わると、白黒画面の対応する画素ポイント内の駆動トランジスタの閾値電圧が異なるため、同一グレースケール画面に切り替わった後、前フレームの白黒画面の所在する領域には、それぞれ異なるグレースケールが表示され、即ち、残像の問題が発生してしまう。本例示的な実施例では、画素駆動回路は、リセット段階において、第一リセット回路2を利用して前記第一初期信号端Vinit1の信号を前記第一ノードN1に伝送するとともに、第二リセット回路3を利用して前記第一電源端VGHの信号を前記第二ノードN2に伝送することができるため、異なるデータ信号の下では、当該画素駆動回路は、駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧差を同一値にリセットすることができ、その結果、表示パネルの残像の問題が改善される。
【0063】
本例示的な実施例では、前記第二リセット回路3は、第八トランジスタT8を含んでもよく、第八トランジスタT8は、ゲートが前記第三リセット信号端Re3に接続され、第一極が前記第一電源端VGHに接続され、第二極が前記第二ノードN2に接続され、第八トランジスタT8は、P型のトランジスタであってもよい。理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、第二リセット回路のオンレベルは、第一リセット回路のオンレベルと同じ極性であってもよく、第二リセット回路は、第一リセット信号端に接続されてもよく、第二リセット回路は、第一リセット信号端の信号に応答して第一電源端VGHの信号を第二ノードに伝送するために使用されてもよい。それに応じて、第八トランジスタは、N型のトランジスタであってもよく、当該N型のトランジスタの半導体材料は、酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。前記第一電源端VGHは、前記第二電源端VDDを共有していてもよく、例えば、第二リセット回路は、第二電源端VDDに接続されていてもよい。
【0064】
図13は、
図12の画素駆動回路の駆動方法における各ノードのタイミングチャートを示すものである。そのうち、G1は、第一ゲート駆動信号端のタイミングを表し、G2表示第二ゲート駆動信号端のタイミング、Re1は、第一リセット信号端のタイミングを表し、Re3は、第三リセット信号端のタイミングを表し、EMは、イネーブル信号端のタイミングを表す。当該画素駆動回路の駆動方法は、リセット段階t1と、閾値補償段階t2と、バッファ段階t3と、発光段階t4との4つの段階を含んでもよい。そのうち、リセット段階t1において、イネーブル信号端EM、第一リセット信号端Re1、第一ゲート駆動信号端は、ハイレベル信号を出力し、第二ゲート駆動信号端G2、第三リセット信号端Re3は、ローレベル信号を出力し、第一トランジスタT1、第七トランジスタT7、第八トランジスタT8がオンにされ、第一初期信号端Vinit1は、第一ノードN1に第一初期信号を入力し、第一電源端VDDは、第二ノードN2に電源信号を入力し、第二初期信号端Vinit2は、第四ノードに第二初期信号を入力し、ここで、第一初期信号と第二初期信号とは、電圧が同じであってもよいし、異なってもよい。閾値補償段階t2において、イネーブル信号端EM、第二ゲート駆動信号端G2、第三リセット信号端は、ハイレベル信号を出力し、第一リセット信号端Re1は、ローレベル信号を出力し、閾値補償段階t2の少なくとも一部の期間において、第一ゲート駆動信号端G1は、ローレベル信号を出力し、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4がオンにされ、データ信号端Vdataにより、第一ノードN1に補償電圧Vdata+Vthが書き込まれ、ここで、Vdataは、データ信号端の電圧であり、Vthは、駆動トランジスタの閾値電圧である。バッファ段階t3において、イネーブル信号端EM、第三リセット信号端Re3、第一ゲート駆動信号端G1は、ハイレベル信号を出力し、第二ゲート駆動信号端G2、第一リセット信号端Re1は、ローレベル信号を出力し、全てのトランジスタがオフにされる。発光段階t4において、第三リセット信号端Re3、第一ゲート駆動信号端G1は、ハイレベル信号を出力し、イネーブル信号端EM、第二ゲート駆動信号端G2、第一リセット信号端Re1は、ローレベル信号を出力し、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6がオンにされ、駆動トランジスタT3は、容量Cに蓄積された電圧Vdata+Vthの作用の下で発光する。本例示的な実施例では、閾値補償段階t2では、第一ゲート駆動信号端G1の実効レベル(ローレベル)の時間長さは、第二ゲート駆動信号端G2の実効レベル(ハイレベル)の時間長さよりも小さくてもよく、当該閾値補償段階t2において、第一ゲート駆動信号端G1は、画素駆動回路の1行を走査してもよく、第二ゲート駆動信号端G2は、画素駆動回路の複数行を1行ずつ走査してもよく、例えば、第二ゲート駆動信号端G2は、画素駆動回路の2行を1行ずつ走査してもよい。理解すべきなのは、他の例示的な実施例では、当該駆動方法は、バッファ段階を含まなくてもよく、第一トランジスタT1と第七トランジスタT7とは、異なる段階でオンにされてもよい。第一ゲート駆動信号端G1の実効レベル(ローレベル)の時間長さは、第二ゲート駆動信号端G2の実効レベル(ハイレベル)の時間長さに等しくてもよい。
【0065】
本開示に係る画素駆動回路の別の例示的な実施例の構造模式図である
図14に示すように、当該画素駆動回路は、第四容量C4を更に含んでもよく、第四容量C4の第一電極は、第二ノードN2に接続されてもよく、当該画素駆動回路は、発光段階において、第二電源端VDDが第四容量C4を充電可能であり、リセット段階のスタート時点において、第四容量C4が第二ノードN2のハイレベルを維持可能であるため、このように構成することにより、リセット段階において第一電源端VGHが第二ノードN2にハイレベル信号を書き込む速度を加速させることができる。第四容量C4の第二電極は、第五ノードN5に接続されてもよく、第五ノードN5の等電位導電部には、閾値補償段階の前又はスタート段階にプルダウン動作があった場合、第五ノードN5は、第二ノードN2に対してプルダウン作用を有するため、表示パネルの異なる位置における第二ノードN2の電圧には、差異が存在する。例えば、第五ノードN5の等電位導電部は、第一ゲート駆動信号端G1を提供するための第一ゲート線であってもよく、第一ゲート線は、第二ノードN2の等電位導電部と部分的に重なり合ってもよい。そうすれば、第一ゲート線の構造の一部は、第四容量C4の第二電極を形成するために使用可能となり、第一ゲート線は、閾値補償段階のスタート段階でハイレベルからローレベルに変化し、その結果、第一ゲート線によって第二ノードN2の電圧が引き下げられることになる。本例示的な実施例は、第二ノードN2に対する第一ゲート線のプルダウン作用が低減されるように、第二ノードN2の等電位導電部と第一ゲート線とのオーバーラップ面積をできるだけ小さくしてもよい。ここで、第四容量C4の容量値C4は、第二容量C2の容量値よりも小さくてもよく、第四容量C4は、0.5fF~4fFであってもよく、例えば、0.5fF、2fF、4fFである。第四容量C4の容量値C4は、第一容量C1の容量値の半分よりも小さくてもよく、例えば、第四容量C4の容量値C4は、第一容量C1の容量値の1/3、1/4、1/5等であってもよい。
【0066】
本例示的な実施例では、
図12、
図14に示すように、当該画素駆動回路は、閾値補償段階で駆動トランジスタT3をオンにする必要があるため、第一初期信号端Vinit1と第一電源端VGHとの電圧差Vinit1-Vghは、駆動トランジスタT3の閾値電圧Vthよりも小さい必要があり、ここで、Vinit1は、第一初期信号端の電圧であり、Vghは、第一電源端VGHの電圧である。そのうち、Vinit1は、-2から-6Vであってもよく、例えば、-2V、-3V、-4V、-5V、-6V等である。Vinit1-Vghは、a*Vthよりも小さくてもよく、aは、2から7であってもよく、例えば、aは、2、4、6、7であってもよく、Vthは、-2から-5Vであってもよく、例えば-2V、-3V、-5V等である。Vghは、Vthの1.5倍よりも大きくてもよく、例えば、Vghは、Vthの1.6倍、1.8倍、2倍等であってもよい。
【0067】
図15は、本開示の表示パネルの例示的な実施例における画素駆動回路の分布図を示すものである。隣接する2列の画素回路は、列方向に延在する同一第一電源線VGHに接続されてもよく、当該第一電源線VGHは、画素駆動回路に第一電源端を提供するためのものであり、且つ当該第一電源線VGHは、上記隣接する2列の画素駆動回路の間に位置してもよい。
図15に示すように、同一画素行において、隣接する列における2つの画素回路は、配線が容易になるように、鏡像配置されていてもよい。
【0068】
図16は、本開示の表示パネルの別の例示的な実施例における画素駆動回路の分布図を示すものである。隣接する2行の画素回路は、行方向に延在する同一第一電源線VGHに接続されてもよく、当該第一電源線VGHは、画素駆動回路に第一電源端を提供するためのものであり、且つ当該第一電源線VGHは、上記隣接する2行の画素駆動回路の間に位置してもよい。
図16に示すように、同一画素行において、隣接する列における2つの画素回路は、配線が容易になるように、鏡像配置されていてもよい。
【0069】
図17は、本開示の表示パネルの別の例示的な実施例における画素駆動回路の分布図を示すものである。当該表示パネルは、アレイ状に分布された複数の画素駆動回路Pを含んでもよく、複数本の第一電源線VGH11、VGH12、VGH21、VGH22、第一電源線VGH11、VGH12、VGH21、VGH22は、何れも第一電源端を提供するために使用可能である。
図17に示すように、第一電源線VGH11、VGH12は、列方向に沿って延在し、第一電源線VGH21、VGH22は、行方向に沿って延在し、隣接する2行の画素回路は、行方向に延在する同一第一電源線に接続されてもよく、当該第一電源線VGHは、上記隣接する2行の画素駆動回路の間に位置してもよく、列方向に延在する第一電源線は、それと交差するとともに行方向に延在する複数本の第一電源線に接続されてもよく、そうすれば、複数本の電源線は、格子構造を形成可能となる。そのうち、列方向に延在する第一電源線は、赤画素駆動回路の所在する領域内に位置してもよい。また、同一画素行において、隣接する列における2つの画素回路は、配線が容易になるように、鏡像配置されていてもよい。
【0070】
本例示的な実施例は、上記の画素駆動回路を駆動するための画素駆動回路の駆動方法を更に提供しており、当該方法は、
リセット段階において、前記イネーブル信号端EM、第一リセット信号端Re1、第一ゲート駆動信号端G1にハイレベル信号を入力し、前記第二ゲート駆動信号端G2、第三リセット信号端Re3にローレベル信号を入力することと、
閾値補償段階において、前記イネーブル信号端EM、第二ゲート駆動信号端G2、第三リセット信号端Re3にハイレベル信号を入力し、前記第一リセット信号端Re1、第一ゲート駆動信号端G1にローレベル信号を入力することと、
発光段階において、前記第三リセット信号端Re3、第一ゲート駆動信号端G1にハイレベル信号を入力し、前記イネーブル信号端EM、第二ゲート駆動信号端G2、第一リセット信号端Re1にローレベル信号を入力することとを含む。
【0071】
当該駆動方法について、上記内容では、既に詳しく説明されており、ここで繰り返して述べない。
【0072】
本例示的な実施例は、表示パネルを更に提供しており、前記表示パネルは、上記の画素駆動回路を含んでもよい。当該表示パネルは、携帯電話、タブレットPC、テレビ等の表示装置に適用可能である。当該表示パネル内の画素駆動回路は、
図10に示すようにされてもよく、当該表示パネルは、順次に積層して設けられたベース基板、第一導電層、第二導電層、第二アクティブ層、第三導電層、第四導電層を含んでもよく、そのうち、上記の階層構造の間には、絶縁層が設けられていてもよい。
図18~
図25に示すように、
図18は、本開示の表示パネルの例示的な実施例の構造の一部レイアウト図であり、
図19は、
図18における第一導電層の構造レイアウト図であり、
図20は、
図18における第二導電層の構造レイアウト図であり、
図21は、
図18における第二アクティブ層の構造レイアウト図であり、
図22は、
図18における第三導電層の構造レイアウト図であり、
図23は、
図18における第四導電層の構造レイアウト図であり、
図24は、
図18における第一導電層、第二導電層、第二アクティブ層の構造レイアウト図であり、
図25は、
図18における第一導電層、第二導電層、第二アクティブ層、第三導電層の構造レイアウト図である。
【0073】
図18、
図19、
図24に示すように、第一導電層は、第一導電部11及び前記第一ゲート線G1を含んでもよく、前記第一導電部11は、前記駆動トランジスタT3のゲートを形成するために使用されてもよく、前記第一ゲート線G1の前記ベース基板上での正投影は、第一方向Xに沿って延在してもよく、第一ゲート線G1は、第四トランジスタT4のゲートに接続されてもよく、例えば、第一ゲート線G1の構造の一部は、第四トランジスタのゲートを形成するために使用されてもよい。
【0074】
図18、
図20、
図24に示すように、前記第二導電層は、前記第二ゲート線2G2を含んでもよく、前記第二ゲート線2G2の前記ベース基板上での正投影は、前記第一方向Xに沿って延在してもよく、第二ゲート線2G2は、第二トランジスタのゲートに接続されてもよく、例えば、第二ゲート線2G2の構造の一部は、第二トランジスタのボトムゲートを形成するために使用されてもよい。
【0075】
図18、
図21、
図24に示すように、前記第二アクティブ層は、第一アクティブ部71、第二アクティブ部72、第三アクティブ部73を含んでもよく、前記第二アクティブ部72は、前記第一アクティブ部71と前記第三アクティブ部73との間に接続され、前記第一アクティブ部71は、前記第二トランジスタT2のチャネル領域を形成するために使用されてもよく、前記第二ゲート線2G2の前記ベース基板上での正投影は、前記第一アクティブ部71の前記ベース基板上での正投影を覆ってもよい。第二アクティブ層の材料は、酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。
【0076】
図18、
図22、
図25に示すように、前記第三導電層は、前記第三ゲート線3G2を含んでもよく、前記第三ゲート線3G2の前記ベース基板上での正投影は、前記第一方向Xに沿って延在してもよく、前記第三ゲート線3G2の前記ベース基板上での正投影は、前記第一アクティブ部71の前記ベース基板上での正投影を覆ってもよく、第三ゲート線3G2の構造の一部は、第二トランジスタのトップゲートを形成するために使用されてもよい。当該表示パネルは、第三導電部をレチクルとして第二アクティブ層に導体化処理を行うことが可能であり、即ち、第二アクティブ層における第三導電層で覆われた領域によってトランジスタのチャネル領域が形成され、第二アクティブ層における第三導電層で覆われていない領域によって導体構造が形成される。
【0077】
図18、
図23に示すように、前記第四導電層は、接続部41を含んでもよく、前記接続部41は、ビアホールH1を介して前記第一導電部11に接続され、ビアホールH2を介して前記第三アクティブ部73に接続されてもよい。
【0078】
図18における破線Aに沿った部分断面図である
図26に示すように、当該表示パネルは、第一絶縁層92、第二絶縁層93、第三絶縁層94、誘電層95を更に含んでもよく、そのうち、ベース基板91、第一導電層、第一絶縁層92、第二導電層、第二絶縁層93、第二アクティブ層、第三絶縁層94、第三導電層、誘電層95、第四導電層は、順次に積層して設けられている。第一絶縁層92、第二絶縁層93、第三絶縁層94は、酸化シリコン層を含んでもよい。誘電層95は、窒化シリコン層を含んでもよい。第四導電層の材料は、金属材料を含んでもよく、例えばモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、ニオブのうち、何れか1つ又は合金、若しくは、モリブデン/チタンの合金又は積層等であってもよく、又は、チタン/アルミニウム/チタンの積層であってもよい。第一導電層、第二導電層、第三導電層の材料は、モリブデン、アルミニウム、銅、チタン、ニオブのうち、何れか1つ又は合金、若しくは、モリブデン/チタンの合金又は積層等であってもよい。
【0079】
図18~
図26に示すように、前記第一ゲート線G1は、第一延在部G11を含んでもよく、前記第一延在部G11の前記ベース基板上での正投影は、前記第三アクティブ部73の前記ベース基板上での正投影と重なり合ってもよく、前記第一延在部G11は、前記第一容量C1の第一電極を形成するために使用されてもよく、前記第三アクティブ部73は、前記第一容量C1の第二電極を形成するために使用されてもよい。前記第二ゲート線2G2は、第二延在部2G22を含んでもよく、前記第二延在部2G22の前記ベース基板上での正投影は、前記第二アクティブ部72の前記ベース基板上での正投影と重なり合ってもよく、且つ前記第三ゲート線3G2の前記ベース基板上での正投影は、前記第二アクティブ部72の前記ベース基板上での正投影の一方側に位置し、即ち、第三ゲート線3G2の前記ベース基板上での正投影は、第二アクティブ部72の前記ベース基板上での正投影とオーバーラップせず、例えば、
図18に示すように、前記第三ゲート線3G2の前記ベース基板上での正投影は、前記第二アクティブ部72の前記ベース基板上での正投影の第二方向Yにおける一方側に位置してもよく、第二方向Yは、第一方向Xと交差してもよく、例えば、第二方向Yは、第一方向Xに垂直であってもよい。前記第二延在部2G22は、第二容量C2の第一電極の一部を形成するために使用されてもよく、前記第二アクティブ部72は、前記第二容量C2の第二電極の一部を形成するために使用されてもよく、前記第三ゲート線3G2は、第三延在部3G23を含んでもよく、前記接続部41は、第四延在部414を含んでもよく、前記第三延在部3G23の前記ベース基板上での正投影は、前記第四延在部414の前記ベース基板上での正投影と重なり合ってもよく、前記第三延在部3G23は、前記第二容量C2の第一電極の一部を形成するために使用されてもよく、前記第四延在部414は、前記第二容量C2の第二電極の一部を形成するために使用されてもよい。前記第三アクティブ部73の前記ベース基板上での正投影の前記第一方向Xにおける寸法は、前記第二アクティブ部72の前記ベース基板上での正投影の前記第一方向Xにおける寸法よりも大きくてもよく、このように構成することにより、第一容量C1の容量値を増加させることができる。本例示的な実施例は、第三アクティブ部73のベース基板上での正投影の前記第一方向Xにおける寸法を調整することで、第一容量の容量値を調整してもよく、第三アクティブ部73のベース基板上での正投影の前記第一方向Xにおける寸法は、5um~20umであってもよく、例えば、5um、9.7um、12um、15.55um、50umである。また、本例示的な実施例は、第三アクティブ部73における第一絶縁層92、第二絶縁層93の厚さを調整することで、第一容量C1の容量値を調整してもよく、例えば、本例示的な実施例は、第三アクティブ部73における第一絶縁層92及び/又は第二絶縁層93の厚さを薄くして第一容量C1の容量値を増加させてもよい。本例示的な実施例は、第四延在部414のベース基板上での正投影の第一方向Xにおける寸法を調整することで、第二容量の容量値を調整してもよく、第四延在部414のベース基板上での正投影の第一方向Xにおける寸法が小さいほど、第二容量の容量値が小さくなり、第四延在部414のベース基板上での正投影の第一方向における寸法は、2um~4umであってもよく、例えば、4um、3.7um、3.5um、2.95um、2.2um、2umである。また、本例示的な実施例は、第二延在部2G22のベース基板上での正投影の第二方向Yにおける寸法を調整することで、第二容量の容量値を調整してもよく、第二延在部2G22のベース基板上での正投影の第二方向Yにおける寸法が小さいほど、第二容量の容量値が小さくなる。
【0080】
説明すべきなのは、
図18、
図26に示すように、第四延在部414の所在する領域では、第三ゲート線3G2のベース基板上での正投影は、第二ゲート線2G2のベース基板上での正投影を覆っており、当該領域内の第二ゲート線2G2のベース基板上での正投影が第四延在部414のベース基板上での正投影とオーバーラップするが、第三ゲート線3G2の遮蔽作用により、当該領域では、第二ゲート線2G2のベース基板上での正投影の面積の変化は、第二容量の容量値に影響を与えることがない。同様に、第一延在部G11の所在する領域では、第三アクティブ部73のベース基板上での正投影は、接続部41のベース基板上での正投影を覆っており、当該領域内の接続部41のベース基板上での正投影が第一延在部G11のベース基板上での正投影とオーバーラップするが、第三アクティブ部73の遮蔽作用により、当該領域では、接続部41のベース基板上での正投影の面積の変化は、第一容量の容量値に影響を与えることがない。
【0081】
図27~
図45は、本開示に係る画素駆動回路の別の1組の例示的な実施例の説明図を示すものである。
【0082】
本開示の実施例では、トランジスタとは、ゲート電極と、ドレイン電極と、ソース電極との3つの端子を少なくとも含む素子をいう。トランジスタは、ドレイン電極(ドレイン電極端子、ドレイン領域又はドレイン電極)とソース電極(ソース電極端子、ソース領域又はソース電極)との間にチャネル領域を有するとともに、電流がドレイン電極、チャネル領域及びソース電極を流れることができる。なお、本明細書において、チャネル領域とは、電流が主に流れる領域を指す。
【0083】
当業者であれば理解できるように、本開示の全ての実施例で用いられるトランジスタは、薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタm、又は、同じ特性となる他のデバイスであってもよい。本明細書において、第一極がドレイン電極であり、第二極がソース電極であってもよく、又は、第一極がソース電極であり、第二極がドレイン電極であってもよい。逆極性のトランジスタを使用した場合や回路の作動中に電流の方向が変化した場合等では、「ソース電極」と「ドレイン電極」との機能は、互いに入れ替えることがある。従って、本明細書において、「ソース電極」と「ドレイン電極」とは、互いに入れ替えることが可能である。
【0084】
本明細書において、「接続」には、何らかの電気的作用を有する素子を介して構成要素が接続された場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有する素子」は、接続された構成要素間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない。例えば、「何らかの電気的作用を有する素子」には、電極や配線をはじめ、トランジスタなどのスイッチング素子、抵抗素子、インダクタ、キャパシタ、その他の各種機能を有する素子などが含まれる。
【0085】
図27及び
図28は、本開示の例示的な実施例に係る2つの画素回路の構造模式図であり、
図27及び
図28に示すように、本開示の実施例による画素回路は、駆動サブ回路、第一リセットサブ回路、第二リセットサブ回路及び発光素子を含む。
【0086】
そのうち、駆動サブ回路は、第一ノードN1、第二ノードN2及び第三ノードN3にそれぞれ接続され、第一ノードN1の制御信号に応答して、第二ノードN2と第三ノードN3との間に駆動電流を発生させるように構成され、
第一リセットサブ回路は、第一リセット信号線INIT1及び発光素子のアノード端にそれぞれ接続され、第一発光制御信号線EM1又は第二リセット制御信号線Reset2にも接続され、第一発光制御信号線EM1又は第二リセット制御信号線Reset2の信号に応答して、発光素子のアノード端に、第一リセット信号線INIT1から供給された第一リセット信号を書き込むように構成され、
第二リセットサブ回路は、第一リセット制御信号線Reset1及び第二リセット信号線INIT2にそれぞれ接続され、第二ノードN2又は第三ノードN3にも接続され、第一リセット制御信号線Reset1の信号に応答して、駆動サブ回路の第一極又は第二極に、第二リセット信号線INIT2から供給された第二リセット信号を書き込むように構成され、第二リセット信号は、第一リセット信号よりも大きい。
【0087】
いくつかの例示的な実施方式において、第二リセット信号の絶対値は、駆動サブ回路の閾値電圧の1.5倍よりも大きい。
【0088】
いくつかの例示的な実施方式において、第二リセット信号の振幅は、0よりも大きい。
【0089】
例示的に、第二リセット信号は、一般に4~10Vのリセット電圧であり、第一リセット信号は、一般に-2V~-6Vのリセット電圧であり、駆動サブ回路の閾値電圧は、一般に-5V~-2Vであり、選択的に、駆動サブ回路の閾値電圧は、-3Vであってもよい。
【0090】
いくつかの例示的な実施方式において、
図27及び
図28に示すように、前記画素回路は、書込サブ回路、補償サブ回路、第一発光制御サブ回路及び第二発光制御サブ回路を更に含む。
【0091】
そのうち、書込サブ回路は、第二走査信号線G2、データ信号線Data及び第二ノードN2にそれぞれ接続され、第二走査信号線G2の信号に応答して、第二ノードN2にデータ信号線Dataのデータ信号を書き込むように構成されている。
補償サブ回路は、第一電源線VDD、第一走査信号線G1、第一ノードN1及び第三ノードN3にそれぞれ接続され、第一走査信号線G1の信号に応答して、第三ノードN3の第一リセット信号又は第二リセット信号を第一ノードN1に書き込むように構成されるとともに、第一走査信号線G1の信号に応答して、第一ノードN1を補償するように構成されている。
第一発光制御サブ回路は、第一発光制御信号線EM1、第一電源線VDD及び第二ノードN2にそれぞれ接続され、第一発光制御信号線EM1の信号に応答して、第二ノードN2に第一電源線VDDの信号を供給するように構成されている。
第二発光制御サブ回路は、第二発光制御信号線EM2、第三ノードN3及び第四ノードN4にそれぞれ接続され、第二発光制御信号線EM2の信号に応答して、第四ノードN4の第一リセット信号を第三ノードN3に書き込むように構成されるとともに、第二発光制御信号線EM2の信号に応答して、第三ノードN3と第四ノードN4との間での駆動電流の通過を許容するように構成されている。
【0092】
いくつかの例示的な実施方式において、第二リセットサブ回路が第二ノードN2に第二リセット信号を書き込む場合、駆動サブ回路は、第一ノードN1の制御信号に応答して、第二ノードN2の第二リセット信号を第三ノードN3に書き込むように更に構成されている。
【0093】
いくつかの例示的な実施方式において、
図27及び
図28に示すように、発光素子の一端が第四ノードN4に接続され、発光素子の他端が第二電源線VSSに接続されている。
【0094】
いくつかの例示的な実施方式において、
図29に示すように、第一リセットサブ回路は、第一トランジスタT1を含む。
【0095】
そのうち、第一トランジスタT1の制御極が第一発光制御信号線EM1又は第二リセット制御信号線Reset2(不図示)に接続され、第一トランジスタT1の第一極が第一リセット信号線INIT1に接続され、第一トランジスタT1の第二極が第四ノードN4に接続されている。
【0096】
図29は、第一リセットサブ回路の例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、第一リセットサブ回路の実現方式については、その機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0097】
いくつかの例示的な実施方式において、
図30に示すように、補償サブ回路は、第二トランジスタT2及び第一容量C1を含む。
【0098】
そのうち、第二トランジスタT2の制御極が前記第一走査信号線G1に接続され、第二トランジスタT2の第一極が第三ノードN3に接続され、第二トランジスタT2の第二極が第一ノードN1に接続されている。
第一容量C1の一端が第一ノードN1に接続され、第一容量C1の他端が第一電源線VDDに接続されている。
【0099】
図30は、補償サブ回路の例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、補償サブ回路の実現方式については、その機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0100】
いくつかの例示的な実施方式において、
図31に示すように、駆動サブ回路は、第三トランジスタT3を含む。
【0101】
そのうち、第三トランジスタT3の制御極が第一ノードN1に接続され、第三トランジスタT3の第一極が第二ノードN2に接続され、第三トランジスタT3の第二極が第三ノードN3に接続されている。
【0102】
図31は、駆動サブ回路の例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、駆動サブ回路の実現方式については、その機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0103】
いくつかの例示的な実施方式において、
図32に示すように、書込サブ回路は、第四トランジスタT4を含む。
【0104】
そのうち、第四トランジスタT4の制御極が第二走査信号線G2に接続され、第四トランジスタT4の第一極がデータ信号線Dataに接続され、第四トランジスタT4の第二極が第二ノードN2に接続されている。
【0105】
図32は、書込サブ回路の例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、書込サブ回路の実現方式については、その機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0106】
いくつかの例示的な実施方式において、
図33に示すように、第一発光制御サブ回路は、第五トランジスタT5を含む。
【0107】
そのうち、第五トランジスタT5の制御極が第一発光制御信号線EM1に接続され、第五トランジスタT5の第一極が第一電源線VDDに接続され、第五トランジスタT5の第二極が第二ノードN2に接続されている。
【0108】
図33は、第一発光制御サブ回路の例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、第一発光制御サブ回路の実現方式については、その機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0109】
いくつかの例示的な実施方式において、
図34に示すように、第二発光制御サブ回路は、第六トランジスタT6を含む。
【0110】
そのうち、第六トランジスタT6の制御極が第二発光制御信号線EM2に接続され、第六トランジスタT6の第一極が第三ノードN3に接続され、第六トランジスタT6の第二極が第四ノードN4に接続されている。
【0111】
図34は、第二発光制御サブ回路の例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、第二発光制御サブ回路の実現方式については、その機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0112】
いくつかの例示的な実施方式において、
図35に示すように、第二リセットサブ回路は、第七トランジスタT7を含む。
【0113】
そのうち、第七トランジスタT7の制御極がリセット制御信号線Resetに接続され、第七トランジスタT7の第一極が第二リセット信号線INIT2に接続され、第七トランジスタT7の第二極が第二ノードN2に接続されている。
【0114】
いくつかの例示的な実施方式において、
図36に示すように、第二リセットサブ回路は、第七トランジスタT7を含む。
【0115】
そのうち、第七トランジスタT7の制御極がリセット制御信号線Resetに接続され、第七トランジスタT7の第一極が第二リセット信号線INIT2に接続され、第七トランジスタT7の第二極が第三ノードN3に接続されている。
【0116】
図35及び
図36は、第二リセットサブ回路について、2つの例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、第二リセットサブ回路の実現方式については、その機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0117】
いくつかの例示的な実施方式において、
図37a又は
図37bに示すように、第一リセットサブ回路は、第一トランジスタT1を含み、補償サブ回路は、第二トランジスタT2及び第一容量C1を含み、駆動サブ回路は、第三トランジスタT3を含み、書込サブ回路は、第四トランジスタT4を含み、第一発光制御サブ回路は、第五トランジスタT5を含み、第二発光制御サブ回路は、第六トランジスタT6を含み、第二リセットサブ回路は、第七トランジスタT7を含む。
【0118】
そのうち、第一トランジスタT1の制御極が第一発光制御信号線EM1に接続され、第一トランジスタT1の第一極が第一リセット信号線INIT1に接続され、第一トランジスタT1の第二極が第四ノードN4に接続されている。
第二トランジスタT2の制御極が第一走査信号線G1に接続され、第二トランジスタT2の第一極が第三ノードN3に接続され、第二トランジスタT2の第二極が第一ノードN1に接続されている。
第一容量C1の一端が第一ノードN1に接続され、第一容量C1の他端が第一電源線VDDに接続されている。
第三トランジスタT3の制御極が第一ノードN1に接続され、第三トランジスタT3の第一極が第二ノードN2に接続され、第三トランジスタT3の第二極が第三ノードN3に接続されている。
第四トランジスタT4の制御極が第二走査信号線G2に接続され、第四トランジスタT4の第一極がデータ信号線Dataに接続され、第四トランジスタT4の第二極が第二ノードN2に接続されている。
第五トランジスタT5の制御極が第一発光制御信号線EM1に接続され、第五トランジスタT5の第一極が第一電源線VDDに接続され、第五トランジスタT5の第二極が第二ノードN2に接続されている。
第六トランジスタT6の制御極が第二発光制御信号線EM2に接続され、第六トランジスタT6の第一極が第三ノードN3に接続され、第六トランジスタT6の第二極が第四ノードN4に接続されている。
第七トランジスタT7の制御極が第一リセット制御信号線Reset1に接続され、第七トランジスタT7の第一極が第二リセット信号線INIT2に接続され、第七トランジスタT7の第二極が第二ノードN2又は第三ノードN3に接続されている。
【0119】
図37a及び
図37bは、第一リセットサブ回路、補償サブ回路、駆動サブ回路、書込サブ回路、第一発光制御サブ回路、第二発光制御サブ回路、第二リセットサブ回路について、2つの例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、以上の各サブ回路の実現方式については、それぞれの機能を実現できればよく、これに限定されない。本開示に係る画素回路では、トランジスタの数が少ないため、画素回路の占有空間が少なく、これにより、表示装置の画素解像度が向上される。
【0120】
いくつかの例示的な実施方式において、第二リセット信号線INIT2は、第一電源線VDD、第一発光制御信号線EM1、第二発光制御信号線EM2又は第三電源線のうち、少なくとも1つとは、同一電圧線であってもよく、第三電源線は、第三電源電圧を供給するものであり、第三電源電圧は、第一リセット信号線INIT1から供給された第一リセット電圧よりも大きい。
【0121】
いくつかの例示的な実施方式において、リセット制御信号線Resetの信号のパルス幅は、第二走査信号線G2の信号のパルス幅と略同じである。
【0122】
いくつかの例示的な実施方式において、第一発光制御信号線EM1の信号パルスと第二発光制御信号線EM2の信号パルスとは、1つ又は2つの時間単位hだけずらしており、1つの時間単位hは、1行のサブ画素の走査時間である。
【0123】
いくつかの例示的な実施方式において、
図38a又は
図38bに示すように、第一リセットサブ回路は、第一トランジスタT1を含み、補償サブ回路は、第二トランジスタT2及び第一容量C1を含み、駆動サブ回路は、第三トランジスタT3を含み、書込サブ回路は、第四トランジスタT4を含み、第一発光制御サブ回路は、第五トランジスタT5を含み、第二発光制御サブ回路は、第六トランジスタT6を含み、第二リセットサブ回路は、第七トランジスタT7を含む。
【0124】
そのうち、第一トランジスタT1の制御極が第二リセット制御信号線Reset2に接続され、第一トランジスタT1の第一極が第一リセット信号線INIT1に接続され、第一トランジスタT1の第二極が第四ノードN4に接続されている。
第二トランジスタT2の制御極が第一走査信号線G1に接続され、第二トランジスタT2の第一極が第三ノードN3に接続され、第二トランジスタT2の第二極が第一ノードN1に接続されている。
第一容量C1の一端が第一ノードN1に接続され、第一容量C1の他端が第一電源線VDDに接続されている。
第三トランジスタT3の制御極が第一ノードN1に接続され、第三トランジスタT3の第一極が第二ノードN2に接続され、第三トランジスタT3の第二極が第三ノードN3に接続されている。
第四トランジスタT4の制御極が第二走査信号線G2に接続され、第四トランジスタT4の第一極がデータ信号線Dataに接続され、第四トランジスタT4の第二極が第二ノードN2に接続されている。
第五トランジスタT5の制御極が第一発光制御信号線EM1に接続され、第五トランジスタT5の第一極が第一電源線VDDに接続され、第五トランジスタT5の第二極が第二ノードN2に接続されている。
第六トランジスタT6の制御極が第二発光制御信号線EM2に接続され、第六トランジスタT6の第一極が第三ノードN3に接続され、第六トランジスタT6の第二極が第四ノードN4に接続されている。
第七トランジスタT7の制御極が第一リセット制御信号線Reset1に接続され、第七トランジスタT7の第一極が第二リセット信号線INIT2に接続され、第七トランジスタT7の第二極が第二ノードN2又は第三ノードN3に接続されている。
【0125】
図38a及び
図38bは、第一リセットサブ回路、補償サブ回路、駆動サブ回路、書込サブ回路、第一発光制御サブ回路、第二発光制御サブ回路、第二リセットサブ回路について、別の2つの例示的な構造を示したものである。当業者であれば容易に理解されるように、以上の各サブ回路の実現方式については、それぞれの機能を実現できればよく、これに限定されない。
【0126】
いくつかの例示的な実施方式において、発光素子ELは、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)であってもよいし、ミニ発光ダイオード(Mini Light Emitting Diodes)、マイクロ発光ダイオード(Micro Light Emitting Diodes)、量子ドット発光ダイオード(Quantum-dot Light Emitting Diodes、QLED)等の他のタイプの発光ダイオードであってもよい。実際の応用では、発光素子ELの構造は、実際の適用環境に応じて設計及び決定される必要があり、ここで限定しない。以下の説明の全てにおいては、発光素子ELが有機発光ダイオードである場合を例とする。
【0127】
いくつかの例示的な実施方式において、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2及び第七トランジスタT7のうち、少なくとも1つは、第一タイプのトランジスタであり、第一タイプのトランジスタは、N型のトランジスタ又はP型のトランジスタを含み、第三トランジスタT3~第六トランジスタT6は、何れも第二タイプのトランジスタであり、第二タイプのトランジスタは、P型のトランジスタ又はN型のトランジスタを含み、且つ第二タイプのトランジスタと第一タイプのトランジスタのトランジスタとは、異なるタイプであり、即ち、第一タイプのトランジスタがN型のトランジスタである場合、第二タイプのトランジスタは、P型のトランジスタとなり、第一タイプのトランジスタがP型のトランジスタである場合、第二タイプのトランジスタは、N型のトランジスタとなる。
【0128】
いくつかの例示的な実施方式において、
図37a及び
図37bに示すように、第一トランジスタT1及び第二トランジスタT2は、何れもN型の薄膜トランジスタであり、第三トランジスタT3~第七トランジスタT7は、何れもP型の薄膜トランジスタである。
【0129】
いくつかの例示的な実施方式において、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2及び第七トランジスタT7は、何れもN型の薄膜トランジスタであり、第三トランジスタT3~第六トランジスタT6は、何れもP型の薄膜トランジスタである。
【0130】
いくつかの例示的な実施方式において、
図38a及び
図38bに示すように、第二トランジスタT2は、N型の薄膜トランジスタであり、第一トランジスタT1及び第三トランジスタT3~第七トランジスタT7は、何れもP型の薄膜トランジスタである。
【0131】
いくつかの例示的な実施方式において、N型の薄膜トランジスタは、低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon、LTPS)薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)であり、P型の薄膜トランジスタは、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide、IGZO)薄膜トランジスタであってもよく、又は、N型の薄膜トランジスタは、IGZO薄膜トランジスタであり、P型の薄膜トランジスタは、LTPS薄膜トランジスタであってもよい。
【0132】
いくつかの例示的な実施方式において、第一トランジスタT1及び第二トランジスタT2は、何れもIGZO薄膜トランジスタであり、第三トランジスタT3~第七トランジスタT7は、何れもLTPS薄膜トランジスタである。
【0133】
本実施例では、インジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタに比べて、生じる漏れ電流が少ないため、第一トランジスタT1及び第二トランジスタT2をインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜トランジスタとすることで、発光段階における駆動トランジスタの制御極の漏電を大幅に低減することができ、その結果、表示パネルの低周波、低輝度時のちらつきの問題が改善される。
【0134】
いくつかの例示的な実施方式において、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2及び第七トランジスタT7は、何れもIGZO薄膜トランジスタであり、第三トランジスタT3~第六トランジスタT6は、何れもLTPS薄膜トランジスタである。
【0135】
いくつかの例示的な実施方式において、第二トランジスタT2は、IGZO薄膜トランジスタであり、第一トランジスタT1及び第三トランジスタT3~第七トランジスタT7は、何れもLTPS薄膜トランジスタである。いくつかの例示的な実施方式において、第一容量C1は、画素電極及び共通電極によって構成された液晶容量であってもよいし、画素電極及び共通電極によって構成された液晶容量と、蓄積容量とからなる等価容量であってもよく、本開示は、これについて限定しない。
【0136】
図39は、
図37a又は
図37bに示す画素回路の1走査周期内での作動タイミングチャートである。以下、本開示の実施例による画素回路内の第一トランジスタT1及び第二トランジスタT2がN型のトランジスタであり、第三トランジスタT3~第七トランジスタT7が何れもP型のトランジスタである場合を例とし、
図11aに示す画素回路及び
図39に示す作動タイミングチャートを参照して、1フレーム周期内における1つの画素回路の作動手順を説明する。
図37aに示すように、本開示の実施例による画素回路は、7つのトランジスタユニット(T1~T7)、1つの容量ユニット(C1)及び3つの電圧線(VDD、VSS、INIT1、第二リセット信号線INIT2は、第一電源線VDD、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2のうち、何れか1つとは、同一電圧線であってもよいため、第二リセット信号線INIT2は、上記3つの電圧線に含まれない)を含み、そのうち、第一電源線VDDは、ハイレベル信号を継続的に供給するものであり、第二電源線VSSは、ローレベル信号を継続的に供給するものであり、第一リセット信号線INIT1は、第一リセット電圧(初期電圧信号)を供給するものである。
図39に示すように、その作動手順は、第一段階t1~第四段階t4を含む。
【0137】
第一段階t1は、リセット段階であり、第一走査信号線G1、第二走査信号線G2、第一リセット制御信号線Reset1及び第一発光制御信号線EM1は、ハイレベルであり、第二発光制御信号線EM2は、ローレベルである。第一発光制御信号線EM1がハイレベルであることで、第一トランジスタT1がオンにされて、第四ノードN4(即ち、発光素子ELのアノード端)が第一リセット信号線INIT1の第一リセット電圧にリセットされる。第二発光制御信号線EM2がローレベルであることで、第六トランジスタT6がオンにされ、第一走査信号線G1がハイレベルであることで、第二トランジスタT2がオンにされて、第一ノードN1(即ち、第三トランジスタT3のゲート及び第一容量C1の一端)及び第三ノードN3が第一リセット信号線INIT1の第一リセット電圧にリセットされる。本段階では、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5及び第七トランジスタT7は、
図41に示すように、オフのままとされる。
【0138】
第二段階t2は、復帰段階であり、第一走査信号線G1、第二走査信号線G2、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2は、ハイレベルであり、第一リセット制御信号線Resetは、ローレベルである。第二発光制御信号線EM2がハイレベルであることで、第六トランジスタT6がオフにされる。第一リセット制御信号線Reset1がローレベルであることで、第七トランジスタT7がオンにされて(本タイミングは、第七トランジスタT7がP型の薄膜トランジスタである場合を例として説明するものであり、第七トランジスタT7がN型の薄膜トランジスタである場合、第一リセット制御信号線Reset1は、第二段階t2においてハイレベル信号を供給し、他の段階においてローレベル信号を供給する)、第二ノードN2が第二リセット電圧にリセットされ、ここで、第二リセット電圧は、第一電源線VDD、第一発光制御信号線EM1、第二発光制御信号線EM2又は第三電源線から供給される電圧信号であってもよく、第二リセット電圧は、第一リセット電圧よりも大きく、第一ノードN1が第一リセット信号線INIT1の第一リセット電圧であるため、第三トランジスタT3がオンにされ、第一走査信号線G1がハイレベルとなり、第二トランジスタT2がオンにされ、第二ノードN2の電圧は、第三トランジスタT3及び第二トランジスタT2を介して、第一ノードN1に伝達される。本段階では、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6は、
図42に示すように、オフのままとされる。
【0139】
第三段階t3は、データ書込段階であり、第一走査信号線G1、第一リセット制御信号線Reset1、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2は、ハイレベルであり、第二走査信号線G2は、ローレベルである。このとき、第二走査信号線G2がローレベルであることで、第四トランジスタT4がオンにされ、データ信号線Dataから出力されたデータ電圧信号Vdataは、オンにされた第四トランジスタT4、第三トランジスタT3及び第二トランジスタT2を介して第一ノードN1に供給されるとともに、データ信号線Dataから出力されたデータ電圧信号Vdataと第三トランジスタT3の閾値電圧Vthとの和が第一容量C1に貯蔵される。本段階では、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6及び第七トランジスタT7は、
図43に示すように、オフのままとされる。
【0140】
第四段階t4は、発光段階であり、第二走査信号線G2及び第一リセット制御信号線Reset1は、ハイレベルであり、第一走査信号線G1、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2は、ローレベルである。第一発光制御信号線EM1がローレベルであることで、第五トランジスタT5がオンにされ、第一トランジスタT1がオフにされ、第二発光制御信号線EM2がローレベルであることで、第六トランジスタT6がオンにされ、第一電源線VDDから出力された電源電圧により、オンにされた第五トランジスタT5、第三トランジスタT3及び第六トランジスタT6を介して、第四ノードN4(即ち、発光素子ELのアノード端)に駆動電圧が供給されて、発光素子ELが発光するように駆動される。本段階では、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4及び第七トランジスタT7は、
図44に示すように、オフのままとされる。
【0141】
図40は、
図38a又は
図38bに示す画素回路の1走査周期内での作動タイミングチャートである。以下、本開示の実施例による画素回路内の第二トランジスタT2がN型のトランジスタであり、第一トランジスタT1及び第三トランジスタT3~第七トランジスタT7が何れもP型のトランジスタである場合を例とし、
図38aに示す画素回路及び
図40に示す作動タイミングチャートを参照して、1フレーム周期内における1つの画素回路の作動手順を説明する。
図38aに示すように、本開示の実施例による画素回路は、7つのトランジスタユニット(T1~T7)、1つの容量ユニット(C1)及び3つの電圧線(VDD、VSS、INIT1、第二リセット信号線INIT2は、第一電源線VDD、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2のうち、何れか1つとは、同一電圧線であってもよいため、第二リセット信号線INIT2は、上記3つの電圧線に含まれない)を含み、そのうち、第一電源線VDDは、ハイレベル信号を継続的に供給するものであり、第二電源線VSSは、ローレベル信号を継続的に供給するものであり、第一リセット信号線INIT1は、第一リセット電圧(初期電圧信号)を供給するものである。
図40に示すように、その作動手順は、第一段階A1~第一段階A1を含む。
【0142】
第一段階A1は、リセット段階であり、第一走査信号線G1、第二走査信号線G2、第一リセット制御信号線Reset1及び第一発光制御信号線EM1は、ハイレベルであり、第二リセット制御信号線Reset2及び第二発光制御信号線EM2は、ローレベルである。第一トランジスタT1、第六トランジスタT6及び第二トランジスタT2がオンにされて、第四ノードN4(即ち、発光素子ELのアノード端)、第三ノードN3及び第一ノードN1(即ち、第三トランジスタT3のゲート及び第一容量C1の一端)が第一リセット信号線INIT1の第一リセット電圧にリセットされる。本段階では、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5及び第七トランジスタT7は、オフのままとされる。
【0143】
第二段階A2は、復帰段階であり、第一走査信号線G1、第二走査信号線G2、第二リセット制御信号線Reset2、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2は、ハイレベルであり、第一リセット制御信号線Reset1は、ローレベルである。第二発光制御信号線EM2がハイレベルであることで、第六トランジスタT6がオフにされる。第一リセット制御信号線Reset1がローレベルであることで、第七トランジスタT7がオンにされて(本タイミングは、第七トランジスタT7がP型の薄膜トランジスタである場合を例として説明するものであり、第七トランジスタT7がN型の薄膜トランジスタである場合、第一リセット制御信号線Reset1は、第二段階A2においてハイレベル信号を供給し、他の段階においてローレベル信号を供給する)、第二ノードN2が第二リセット電圧にリセットされ、ここで、第二リセット電圧は、第一電源線VDD、第一発光制御信号線EM1、第二発光制御信号線EM2又は第三電源線から供給される電圧信号であってもよく、第二リセット電圧は、第一リセット電圧よりも大きく、第一ノードN1が第一リセット信号線INIT1の第一リセット電圧であるため、第三トランジスタT3がオンにされ、第一走査信号線G1がハイレベルとなり、第二トランジスタT2がオンにされ、第二ノードN2の電圧は、第三トランジスタT3及び第二トランジスタT2を介して、第一ノードN1に伝達される。本段階では、第四トランジスタT4、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6は、オフのままとされる。
【0144】
第三段階A3は、データ書込段階であり、第一走査信号線G1、第二リセット制御信号線Reset2、第一リセット制御信号線Reset1、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2は、ハイレベルであり、第二走査信号線G2は、ローレベルである。このとき、第二走査信号線G2がローレベルであることで、第四トランジスタT4がオンにされ、データ信号線Dataから出力されたデータ電圧信号Vdataは、オンにされた第四トランジスタT4、第三トランジスタT3及び第二トランジスタT2を介して第一ノードN1に供給されるとともに、データ信号線Dataから出力されたデータ電圧信号Vdataと第三トランジスタT3の閾値電圧Vthとの和が第一容量C1に貯蔵される。本段階では、第五トランジスタT5、第六トランジスタT6及び第七トランジスタT7は、オフのままとされる。
【0145】
第四段階A4は、発光段階であり、第二走査信号線G2、第二リセット制御信号線Reset2及び第一リセット制御信号線Reset1は、ハイレベルであり、第一走査信号線G1、第一発光制御信号線EM1及び第二発光制御信号線EM2は、ローレベルである。第一発光制御信号線EM1がローレベルであることで、第五トランジスタT5がオンにされ、第二リセット制御信号線Reset2がハイレベルであることで、第一トランジスタT1がオフにされ、第二発光制御信号線EM2がローレベルであることで、第六トランジスタT6がオンにされ、第一電源線VDDから出力された電源電圧により、オンにされた第五トランジスタT5、第三トランジスタT3及び第六トランジスタT6を介して、第四ノードN4(即ち、発光素子ELのアノード端)に駆動電圧が供給されて、発光素子ELが発光するように駆動される。本段階では、第一トランジスタT1、第二トランジスタT2、第四トランジスタT4及び第七トランジスタT7は、オフのままとされる。
【0146】
画素回路の駆動中には、第三トランジスタT3(即ち、駆動トランジスタ)を流れる駆動電流は、そのゲート電極と第一極との間の電圧差によって決定される。第一ノードN1の電圧がVdata+Vthであるため、第三トランジスタT3の駆動電流は、
I=K*(Vgs-Vth)2=K*[(Vdata+Vth-Vdd)-Vth]2=K*[(Vdata-Vdd)]2となり、
ここで、Iは、第三トランジスタT3を流れる駆動電流であり、つまり、駆動発光素子ELの駆動電流であり、Kは、定数であり、Vgsは、第三トランジスタT3のゲート電極と第一極との間の電圧差であり、Vthは、第三トランジスタT3の閾値電圧であり、Vdataは、データ信号線Dataから出力されるデータ電圧であり、Vddは、第一電源線VDDから出力される電源電圧である。
【0147】
上記の式から分かるように、発光素子ELを流れる電流Iは、第三トランジスタT3の閾値電圧Vthとは無関係であり、第三トランジスタT3の閾値電圧Vthによる電流Iへの影響が無くされ、輝度の均一性が保証される。
【0148】
LTPO((LTPS低温ポリシリコントランジスタ+酸化物(Oxide)トランジスタ)画素回路の応答時間が長いため、低周波の切り替え時に、画面には、輝度のちらつきが発生してしまう。本開示の実施例に係る画素回路は、駆動トランジスタの復帰段階において、第三トランジスタT3(駆動トランジスタ)に大きなバイアス電圧を加えてヒステリシスを改善することで、高周波と低周波の切り替え時に画面の輝度を保つことができ、フリッカ(Flicker)のリスクが低減される。
【0149】
1列のサブ画素において、少なくとも隣接する2つのサブ画素については、上の行のサブ画素内の第二発光制御信号線EM2が下の行のサブ画素内の第一発光制御信号線EM1に電気的に接続され、上の行のサブ画素内の第二走査信号線G2が下の行のサブ画素内の第一リセット制御信号線Reset1に電気的に接続される。
【0150】
本開示の実施例は、上記に記載の画素回路を駆動するための画素回路の駆動方法を更に提供しており、前記画素回路は、複数の走査周期を含み、1走査周期内では、
図45に示すように、前記駆動方法は、ステップ100~ステップ400を含む。
【0151】
そのうち、ステップ100は、リセット段階において、第一リセットサブ回路が第一発光制御信号線又は第二リセット制御信号線の信号に応答して、発光素子のアノード端(即ち、第四ノード)に第一リセット信号を書き込むことを含む。
【0152】
いくつかの例示的な実施方式において、ステップ100は、第二発光制御サブ回路が第二発光制御信号線の信号に応答して、前記第四ノードの第一リセット信号を第三ノードに書き込み、補償サブ回路が第一走査信号線の信号に応答して、前記第三ノードの第一リセット信号を第一ノードに書き込むことを更に含む。
【0153】
ステップ200は、復帰段階において、第二リセットサブ回路が第一リセット制御信号線の信号に応答して、駆動サブ回路の第一極(即ち、第二ノード)又は第二極(即ち、第三ノード)に前記第一リセット信号よりも大きい第二リセット信号を書き込むことを含む。
【0154】
いくつかの例示的な実施方式において、ステップ100は、補償サブ回路が第一走査信号線の信号に応答して、第三ノードの第二リセット信号を第一ノードに書き込むことを更に含む。
【0155】
いくつかの例示的な実施方式において、第二リセット信号は、第一電源線、第一発光制御信号線、第二発光制御信号線又は第三電源線のうち、少なくとも1つの電圧線からの信号であってもよい。
【0156】
ステップ300は、発光段階において、駆動サブ回路が第一ノードの制御信号に応答して、第二ノードと第三ノードとの間に駆動電流を発生させることを含む。
【0157】
いくつかの例示的な実施方式において、ステップ300の前に、当該方法は、データ書込段階において、書込サブ回路が前記第二走査信号線の信号に応答して、第二ノードにデータ信号を書き込み、補償サブ回路が第一走査信号線の信号に応答して、第一ノードを補償することを更に含む。
【0158】
いくつかの例示的な実施方式において、ステップ300は、発光段階において、第一発光制御サブ回路が前記第一発光制御信号線の信号に応答して、前記第二ノードに前記第一電源線の信号を供給し、第二発光制御サブ回路が前記第二発光制御信号線の信号に応答して、前記第三ノードと第四ノードとの間での駆動電流の通過を許容することを更に含む。
【0159】
本開示の実施例に係る画素回路及びその駆動方法、表示装置は、第二リセットサブ回路が第一リセット制御信号線の信号に応答して、駆動サブ回路の第一極又は第二極に第二リセット信号を書き込んで、駆動サブ回路に大きなバイアス電圧を加えてヒステリシスを改善することで、高周波と低周波の切り替え時に画面の輝度を保つことができ、フリッカのリスクが低減され、高グレースケール及び低グレースケールでの表示装置の表示効果が向上される。また、本開示に係る画素回路では、トランジスタの数が少ないため、画素回路の占有空間が少なく、これにより、表示装置の画素解像度が向上される。
【0160】
以下、いくつかの留意点について説明する。
本開示の実施例の図面は、本開示の実施例に係る構造に関するものに過ぎず、他の構造については、通常の設計を参照すればよい。
矛盾のない場合、本開示の実施例及び実施例における特徴を互いに組み合わせて新しい実施例を得ることが可能である。
【0161】
図46~
図60は、本開示に係る画素駆動回路の別の1組の例示的な実施例の説明図を示すものである。
【0162】
本開示の全ての実施例で用いられるトランジスタは、三極管、薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ、同じ特性となる他のデバイスであってもよい。本開示の実施例では、トランジスタの制御極以外の2つの極を区別するために、一方の極を第一極と称し、他方の極を第二極と称する。
【0163】
実装の際、前記トランジスタが薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタである場合、前記第一極がドレインであり、前記第二極がソースであってもよく、又は、前記第一極がソースであり、前記第二極がドレインであってもよい。
【0164】
図46に示すように、本開示の実施例に記載の画素回路は、駆動回路11、第一制御回路12、補償制御回路13及び第一初期化回路14を含み、
前記第一制御回路12は、第一走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び接続ノードN0それぞれに電気的に接続され、前記第一走査線S1から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記接続ノードN0間を導通させるように制御するためのものであり、
前記補償制御回路13は、第二走査線S2、前記接続ノードN0及び前記駆動回路11の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線S2から供給された第二走査信号の制御下で、前記接続ノードN0と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御するためのものであり、
前記第一初期化回路14は、初期化制御線R1、第一初期化電圧線及び前記接続ノードN0それぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線R1から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期化電圧線から供給された第一初期化電圧Vi1を前記接続ノードN0に書き込むためのものであり、
前記駆動回路11は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第一端と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御するためのものである。
【0165】
図46に示す少なくとも1つの実施例において、第一ノードN1は、駆動回路11の制御端に接続されたノードである。
【0166】
本開示の実施例に記載の画素回路では、第一制御回路12が第一ノードN1に直接電気的に接続されているが、第一初期化回路14及び前記補償制御回路13が何れも第一ノードN1に直接電気的に接続されておらず、第一ノードN1の漏電経路が減少され、低周波で作動する時に第一ノードの電圧の安定性を保証でき、表示品質の向上、表示の均一性の向上、Flicker(ちらつき)の軽減に有利である。
【0167】
本開示の
図46に示す画素回路の実施例では、作動の際、表示周期には、初期化段階及びデータ書込段階が含まれ、前記駆動方法は、
初期化段階において、第一制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と接続ノードN0間を導通させるように制御し、第一初期化回路14が初期化制御信号の制御下で、第一初期化電圧Vi1を接続ノードN0に書き込むことで、第一初期化電圧Vi1が前記駆動回路11の制御端に書き込まれるようにして、前記データ書込段階の開始時に駆動回路11がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御可能にすることと、
データ書込段階において、第一制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と接続ノードN0間を導通させるように制御し、補償制御回路13が第二走査信号の制御下で、前記接続ノードN0と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御して、前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるようにすることとを含む。
【0168】
選択的に、前記第一制御回路は、第一トランジスタを含み、
前記第一トランジスタの制御極が前記第一走査線に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第一極が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続され、
前記第一制御トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである。
【0169】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記制御回路に含まれる第一トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである。
【0170】
酸化物トランジスタは、優れたヒステリシス特性、低い漏れ電流を有するとともに、移動度(Mobility)が低い。従って、本開示の少なくとも1つの実施例は、第一トランジスタを酸化物薄膜トランジスタとすることにより、低漏電化が実現され、駆動回路の制御端の電位の安定性が保証される。
【0171】
選択的に、前記補償制御回路は、第二トランジスタを含み、
前記第二トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第二トランジスタの第一極が前記接続ノードに電気的に接続され、前記第二トランジスタの第二極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続されている。
【0172】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第二トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよいが、これに限定されない。具体的な実施の際、前記第二トランジスタは、他のタイプのトランジスタであってもよい。
【0173】
選択的に、前記第一初期化回路は、第三トランジスタを含み、
前記第三トランジスタの制御極が前記初期化制御線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第一極が第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続されている。
【0174】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第三トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタである。具体的な実施の際、前記第三トランジスタは、他のタイプのトランジスタであってもよい。
【0175】
図47に示すように、
図46に示す画素回路に加え、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、リセット回路20を更に含んでもよく、
前記リセット回路20は、第三走査線S3、リセット電圧線DR及び前記駆動回路11の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線S3から供給された第三走査信号の制御下で、前記リセット電圧線DRから供給されたリセット電圧を前記駆動回路11の第二端に書き込むためのものである。
【0176】
本開示の
図47に示す画素回路の少なくとも1つの実施例には、リセット回路20が増設されており、リセット回路20は、第三走査信号の制御下で、データ電圧を駆動回路11の第二端に書き込む前に、非発光期間において、リセット電圧を駆動回路11の第二端に書き込んで、駆動回路11内の駆動トランジスタにバイアス電圧が供給される(このとき、駆動トランジスタのゲート電位もVi1に初期化される)ようにすることで、駆動トランジスタがリセット状態に保たれて、駆動トランジスタのヒステリシスが改善され、表示スクリーンのFFR(最初のフレームの応答時間)に有利である。
【0177】
具体的な実施の際、駆動トランジスタのヒステリシスにより、駆動トランジスタの特性応答が遅くなるが、本開示の少なくとも1つの実施例は、データ電圧が書き込まれる前に、駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧を迅速にリセットすることにより、駆動トランジスタの回復速度の加速に有利となるため、駆動トランジスタのヒステリシス現象が改善され、ヒステリシス回復速度が高められる。
【0178】
本開示の
図47に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、非発光期間(前記非発光期間とは、前記表示周期に含まれる発光段階以外の期間を指してもよい)において、データ電圧が駆動回路11の第二端に書き込まれる前に、駆動回路11の第二端の電位に対するリセット効果がより良好となるように、第三走査信号のデューティ比を増加させることで、駆動回路11の第二端のリセット時間を長くしてもよい。
【0179】
本開示の
図47に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、前記初期化段階において、前記リセット回路が第三走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込む。
【0180】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記リセット電圧は、駆動トランジスタに固定バイアス電圧が供給されて、ヒステリシス現象が改善されるように、直流電圧信号であってもよい。
【0181】
選択的に、前記リセット電圧は、高電圧であってもよいが、これに限定されない。
【0182】
本開示の少なくとも1つの実施例において、駆動回路の第二端の電位に対するリセットに有利となるように、1つの独立した第三走査信号生成モジュールによって第三走査信号を第三走査線に供給してもよい。
【0183】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記リセット電圧線と第一電圧線とは、同一電圧線であってもよく、こうすれば、用いられる信号線の数を減らすことができる。前記リセット電圧の電圧値は、前記第一初期化電圧の電圧値よりも大きく、前記第一電圧線は、第一電圧信号を供給するためのものである(前記第一電圧線は、高電圧線であってもよい)。前記第一電圧信号の電圧値は、0V超且つ5V以下であってもよく、例えば、前記第一電圧信号の電圧値は、4.6Vであってもよいが、これに限定されない。前記第一初期化電圧は、直流電圧であってもよく、前記第一初期化電圧の電圧値は、-7V以上0V以下であってもよく、例えば、前記第一初期化電圧の電圧値は、-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよいが、これに限定されない。
【0184】
本開示の少なくとも1つの実施例において、駆動回路内の駆動トランジスタの閾値電圧Vthは、-5V以上-2V以下であってもよく、好ましくは、Vthは、-4V以上-2.5V以下であってもよく、例えば、Vthは、-4V、-3.5V、-3V又は-2.5Vであってもよいが、これに限定されない。
【0185】
前記リセット電圧の電圧値の絶対値は、短時間でバイアス効果を迅速に達成できることが保証されるように、閾値電圧の絶対値の1.5倍よりも大きくてもよい。例えば、前記リセット電圧の電圧値の絶対値は、閾値電圧の絶対値の2倍、2.5倍又は3倍よりも大きくてもよいが、これに限定されない。
【0186】
選択的に、前記リセット回路は、第四トランジスタを含み、
前記第四トランジスタの制御極が前記第三走査線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第一極が前記リセット電圧線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されている。
【0187】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第四トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよいが、これに限定されない。
【0188】
図48に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、発光素子30、発光制御回路31及び第二初期化回路32を更に含んでもよく、
前記発光制御回路31は、発光制御線E1、第一電圧線V1、前記駆動回路11の第二端、前記駆動回路11の第一端及び前記発光素子30の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線E1から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と前記発光素子30の第一極とを導通させるように制御するためのものであり、
前記第二初期化回路32は、第四走査線S4、第二初期化電圧線及び前記発光素子30の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線S4から供給された第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧線から供給された第二初期化電圧Vi2を前記発光素子30の第一極に書き込むためのものであり、
前記発光素子30の第二極が第二電圧線V2に電気的に接続されている。
【0189】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第一電圧線V1が高電圧線であり、前記第二電圧線V2が低電圧線であってもよいが、これに限定されず、
前記発光素子30は、OLED(有機発光ダイオード)であってもよく、前記発光素子30の第一極がOLEDのアノードであり、前記発光素子30の第二極がOLEDのカソードであってもよいが、これに限定されない。
【0190】
本開示の
図48に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、低周波のちらつきの下でのスイッチング周波数(前記スイッチング周波数は、前記第二初期化回路32に含まれるトランジスタのスイッチング周波数である)の切り替えの自由度に有利となるように、1つの独立した第四走査信号生成モジュールによって第四走査信号を第四走査線に供給してもよい。前記画素回路が適用された表示パネルが低周波で作動する際、発光制御回路31が前記第一電圧線V1と前記駆動回路11の第二端間を切断するように制御し、前記駆動回路11の第一端と前記発光素子30の第一極を切断するように制御すれば、前記第四走査信号の周波数を高めてFlicker(ちらつき)を軽減することができる。
【0191】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第三走査信号と前記第四走査信号とは、同一走査信号であってもよく、前記第三走査信号生成モジュールと前記第四走査信号生成モジュールとは、同一モジュールであってもよいが、これに限定されない。
【0192】
本開示の
図48に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、前記第一走査信号と前記発光制御信号とは、同じ信号であってもよいが、PWM(パルス幅変調)で発光機能を制御する場合、発光中にEMが高電圧信号を供給する可能性があることを考慮すると、別個の第一走査信号生成モジュールによって第一走査線に第一走査信号を供給し、発光制御信号生成モジュールによって発光制御線に発光制御信号を供給する。
【0193】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記リセット電圧線が第一電圧線である場合、前記リセット電圧の電圧値は、前記第二初期化電圧の電圧値よりも大きくてもよい。
【0194】
前記第二初期化電圧の電圧値は、-7V以上0V以下であってもよい。例えば、前記第二初期化電圧の電圧値は、-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよい。
【0195】
選択的に、前記発光制御回路は、第五トランジスタ及び第六トランジスタを含み、
前記第五トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第一極が前記第一電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記第六トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続され、
前記第二初期化回路は、第七トランジスタを含み、
前記第七トランジスタの制御極が前記第四走査線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第一極が前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続されている。
【0196】
選択的に、前記第七トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタであってもよい。
【0197】
本開示の少なくとも1つの実施例において、第七トランジスタが酸化物薄膜トランジスタとされてもよく、こうすれば、漏電を低減して、発光素子の第一極の電位の安定性を保証することができる。
【0198】
図49に示すように、
図48に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、データ書込回路41及びエネルギー貯蔵回路42を更に含んでもよく、
前記データ書込回路41は、第二走査線S2、データ線D1及び前記駆動回路11の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線S2から供給された第二走査信号の制御下で、前記データ線D1上のデータ電圧を前記駆動回路11の第二端に書き込むためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路42は、前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものである。
【0199】
本開示の
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、データ書込段階の後に設定された発光段階が更に含まれ、
初期化段階において、前記第二初期化回路32が前記第四走査線S4から供給された第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧線から供給された第二初期化電圧Vi2を前記発光素子30の第一極に書き込み
データ書込段階において、データ書込回路41が第二走査信号の制御下で、データ線D1上のデータ電圧Vdataを駆動回路11の第二端に書き込み、
データ書込段階の開始時に、駆動回路11がその第一端と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御して、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路42が充電されて、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで前記駆動回路11の制御端の電位が変えられるようにし、Vthは、前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光段階において、発光制御回路31が発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と発光素子30の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路11が発光素子30を発光させるように駆動する。
【0200】
選択的に、前記データ書込回路は、第八トランジスタを含み、前記エネルギー貯蔵回路は、蓄積容量を含み、
前記第八トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第一極が前記データ線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記蓄積容量の第一端が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記蓄積容量の第二端が前記第一電圧線に電気的に接続されている。
【0201】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記駆動回路は、駆動トランジスタを含んでもよく、
前記駆動トランジスタは、シングルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタのゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されているか、又は、
前記駆動トランジスタは、ダブルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタの第一ゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二ゲートが第一電圧線に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、前記第一ゲートは、トップゲートであり、前記第二ゲートは、ボトムゲートである。
【0202】
選択的に、前記駆動トランジスタは、シングルゲートトランジスタ又はダブルゲートトランジスタであってもよい。前記駆動トランジスタがダブルゲートトランジスタである場合、前記駆動トランジスタの第一ゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二ゲートが第一電圧線に電気的に接続され、第一ゲートは、トップゲートであり、第二ゲートは、ボトムゲートである。こうして、駆動トランジスタのベースにバイアス電圧が加えられ、駆動トランジスタのヒステリシス現象が改善される。
【0203】
図50に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、前記第一制御回路12は、第一トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は、駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は、有機発光ダイオードO1であり、
前記第一トランジスタT1のゲートが前記第一走査線S1に電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のドレインが前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、
前記補償制御回路13は、第二トランジスタT2を含み、
前記第二トランジスタT2のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のドレインが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のソースが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、
前記第一初期化回路14は、第三トランジスタT3を含み、
前記第三トランジスタT3のゲートが前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のドレインが第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第一初期化電圧線は、第一初期化電圧Vi1を供給するためのものであり、
前記リセット回路20は、第四トランジスタT4を含み、
前記第四トランジスタT4のゲートが前記第三走査線S3に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のドレインが前記リセット電圧線DRに電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記発光制御回路は、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6を含み、
前記第五トランジスタT5のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のドレインが高電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、前記高電圧線は、高電圧信号VDDを供給するためのものであり、
前記第六トランジスタT6のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のドレインが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のソースが有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、
前記第二初期化回路32は、第七トランジスタT7を含み、
前記第七トランジスタT7のゲートが前記第四走査線S4に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のドレインが前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のソースが前記有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、前記第二初期電圧線は、第二初期電圧Vi2を供給するためのものであり、
前記データ書込回路41は、第八トランジスタT8を含み、前記エネルギー貯蔵回路42は、蓄積容量Cを含み、
前記第八トランジスタT8のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のドレインが前記データ線D1に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記蓄積容量Cの第一端が前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記蓄積容量Cの第二端が前記高電圧線に電気的に接続され、
O1のカソードが低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は、低電圧VSSを供給するためのものである。
【0204】
図50では、符号がN1のものは、第一ノードであり、第一ノードN1がT0のゲートに電気的に接続され、
符号がN2のものは、第二ノードであり、符号がN3のものは、第三ノードであり、N2がT0のソースに電気的に接続され、N3がT0のドレインに電気的に接続されている。
【0205】
図50に示す少なくとも1つの実施例において、第一電圧線は、高電圧線であり、第二電圧線は、低電圧線である。
【0206】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8は、何れも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1は、n型のトランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8は、p型のトランジスタであり、T0は、シングルゲートトランジスタであるが、これに限定されない。
【0207】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N1がT1にのみ直接電気的に接続され、N1がT2及びT3に直接電気的に接続されていない。こうして、N1の漏電が低減され、T0のゲートの電位の安定性を安定させることができる。
【0208】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタである。こうして、漏電を低減し、N1の電位の安定性を保証することができる。
【0209】
選択的に、T2及びT3は、シングルゲートトランジスタであってもよい。そうすれば、空間が節約される。
【0210】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、前記初期化制御線R1から供給される初期化制御信号、及び、前記第二走査線から供給される第二走査信号は、何れも第二走査信号生成モジュールによって供給されてもよい。
【0211】
選択的に、画素回路の少なくとも1つの実施例において、前記画素回路に含まれる各トランジスタが下地上に設けられてもよく、寄生容量が低減されるように、導電パターンの前記下地上での正投影と第四走査線S4の前記下地上での正投影との間のオーバーラップ面積ができるだけ少なく、前記導電パターンの前記下地上での正投影と初期化制御線R1の前記下地上での正投影との間のオーバーラップ面積ができるだけ少なくされる。好ましくは、前記導電パターンと第四走査線S4との間の容量が0.3Cz未満であり、T0のソースとT5のソースとを電気的に接続するための導電パターンと初期化制御線R1との間の容量は、0.3Cz未満であり、ここで、Czは、前記蓄積容量Cの容量値である。
【0212】
前記導電パターンは、T0のソース、T5のソース、及び、T0のソースとT5のソースとを電気的に接続するための接続用導電パターンを含む。
【0213】
図51に示すように、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、順に設定された初期化段階t1、データ書込段階t2及び発光段階t3が含まれ、
初期化段階t1において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、T1がオンにされ、R1が低電圧信号を供給し、S2が高電圧信号を供給し、T2がオンにされ、T3がオフにされ、Vi1がN1に書き込まれることで、データ書込段階t2の開始時に、T0がオンにされ、S3及びS4が低電圧信号を供給し、T7がオンにされ、T4がオンにされて、DRから供給されたリセット電圧がN2に書き込まれ、Vi2がO1のアノードに書き込まれることで、O1が発光せず、O1のアノードに残留された電荷が除去され、
データ書込段階t2において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、T1がオンにされ、R1が高電圧信号を供給し、S2が高電圧信号を供給し、T2がオンにされ、T3がオフにされ、T8がオンにされ、S3及びS4が高電圧信号を供給し、T7及びT4がオフにされ、データ線D1上のデータ電圧VdataがN2に書き込まれ、
データ書込段階t2の開始時に、T0がオンにされて、Vdataにより、オンにされたT8、T0、T2及びT1を介してCが充電され、T0がオフにされるまでN1の電位が高められ、このとき、N1の電位は、Vdata+Vthとなり、Vthは、T0の閾値電圧であり、
発光段階t3において、E1が低電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、S2、S3及びS4が高電圧信号を供給し、T1、T2、T3、T4、T7及びT8がオフにされ、T5及びT6がオンにされ、T0がオンにされて、O1が発光するように駆動される。
【0214】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N2に高電圧を供給するためにT4が増設されており、N2の電位が非発光期間で初期化され、T0の安定性の向上に有利であり、そして、O1のアノードの電位を初期化するためにT7が提供されており、低周波のちらつきの下でのスイッチング周波数の切り替えの自由度に有利となる。
【0215】
図52に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、前記第一制御回路12は、第一トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は、駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は、有機発光ダイオードO1であり、
前記第一トランジスタT1のゲートが前記第一走査線S1に電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のドレインが前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、
前記補償制御回路13は、第二トランジスタT2を含み、
前記第二トランジスタT2のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のドレインが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のソースが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、
前記第一初期化回路14は、第三トランジスタT3を含み、
前記第三トランジスタT3のゲートが前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のドレインが第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第一初期化電圧線は、第一初期化電圧Vi1を供給するためのものであり、
前記リセット回路20は、第四トランジスタT4を含み、
前記第四トランジスタT4のゲートが前記第三走査線S3に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のドレインが前記リセット電圧線DRに電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記発光制御回路は、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6を含み、
前記第五トランジスタT5のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のドレインが高電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、前記高電圧線は、高電圧信号VDDを供給するためのものであり、
前記第六トランジスタT6のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のドレインが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のソースが有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、
前記第二初期化回路32は、第七トランジスタT7を含み、
前記第七トランジスタT7のゲートが前記第四走査線S4に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のドレインが前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のソースが前記有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、前記第二初期電圧線は、第二初期電圧Vi2を供給するためのものであり、
前記データ書込回路41は、第八トランジスタT8を含み、前記エネルギー貯蔵回路42は、蓄積容量Cを含み、
前記第八トランジスタT8のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のドレインが前記データ線D1に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記蓄積容量Cの第一端が前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記蓄積容量Cの第二端が前記高電圧線に電気的に接続され、
O1のカソードが低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は、低電圧VSSを供給するためのものである。
【0216】
図52では、符号がN1のものは、第一ノードであり、第一ノードN1がT0のゲートに電気的に接続され、
符号がN2のものは、第二ノードであり、符号がN3のものは、第三ノードであり、N2がT0のソースに電気的に接続され、N3がT0のドレインに電気的に接続されている。
【0217】
図52に示す少なくとも1つの実施例において、第一電圧線は、高電圧線であり、第二電圧線は、低電圧線である。
【0218】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1及びT7は、酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6及びT8は、何れも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1及びT7は、n型のトランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6及びT8は、p型のトランジスタであり、T0は、シングルゲートトランジスタであるが、これに限定されない。
【0219】
本開示の
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例は、T7が酸化物薄膜トランジスタである点において、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例と相違する。
【0220】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N1がT1にのみ直接電気的に接続され、N1がT2及びT3に直接電気的に接続されていない。こうして、N1の漏電が低減され、T0のゲートの電位の安定性を安定させることができる。
【0221】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1及びT7が酸化物薄膜トランジスタである。これにより、漏電が低減され、N1の電位の安定性が保証され、O1のアノードの電位の安定性が保証される。
【0222】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、低周波のちらつきの下でのスイッチング周波数(前記スイッチング周波数は、前記第二初期化回路32に含まれるトランジスタのスイッチング周波数である)の切り替えの自由度に有利となるように、1つの独立した第四走査信号生成モジュールによって第四走査信号を第四走査線に供給してもよい。前記画素回路が適用された表示パネルが低周波で作動する際、発光制御回路31が前記第一電圧線V1と前記駆動回路11の第二端間を切断するように制御し、前記駆動回路11の第一端と前記発光素子30の第一極を切断するように制御すれば、前記第四走査信号の周波数を高めてFlicker(ちらつき)を軽減することができ、又は、
前記第四走査線は、前記発光制御線であってもよい。そうすれば、低周波リフレッシュ段階では、発光制御線から供給された発光制御信号を周期的に制御するだけで、発光素子のリセット又は輝度調整を周期的に行うことができるため、輝度のバランスを実現できる。
【0223】
図53に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、前記第一制御回路12は、第一トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は、駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は、有機発光ダイオードO1であり、
前記第一トランジスタT1のゲートが前記第一走査線S1に電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のドレインが前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、
前記補償制御回路13は、第二トランジスタT2を含み、
前記第二トランジスタT2のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のドレインが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のソースが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、
前記第一初期化回路14は、第三トランジスタT3を含み、
前記第三トランジスタT3のゲートが前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のドレインが第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第一初期化電圧線は、第一初期化電圧Vi1を供給するためのものであり、
前記リセット回路20は、第四トランジスタT4を含み、
前記第四トランジスタT4のゲートが前記第三走査線S3に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のドレインが高電圧線に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、前記高電圧線は、高電圧信号VDDを供給するためのものであり、
前記発光制御回路は、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6を含み、
前記第五トランジスタT5のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のドレインが高電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記第六トランジスタT6のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のドレインが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のソースが有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、
前記第二初期化回路32は、第七トランジスタT7を含み、
前記第七トランジスタT7のゲートが前記第四走査線S4に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のドレインが前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のソースが前記有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、前記第二初期電圧線は、第二初期電圧Vi2を供給するためのものであり、
前記データ書込回路41は、第八トランジスタT8を含み、前記エネルギー貯蔵回路42は、蓄積容量Cを含み、
前記第八トランジスタT8のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のドレインが前記データ線D1に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記蓄積容量Cの第一端が前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記蓄積容量Cの第二端が前記高電圧線に電気的に接続され、
O1のカソードが低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は、低電圧VSSを供給するためのものである。
【0224】
図53では、符号がN1のものは、第一ノードであり、第一ノードN1がT0のゲートに電気的に接続され、
符号がN2のものは、第二ノードであり、符号がN3のものは、第三ノードであり、N2がT0のソースに電気的に接続され、N3がT0のドレインに電気的に接続されている。
【0225】
図53に示す少なくとも1つの実施例において、第一電圧線は、高電圧線であり、第二電圧線は、低電圧線である。
【0226】
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8は、何れも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1は、n型のトランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8は、p型のトランジスタであり、T0は、シングルゲートトランジスタであるが、これに限定されない。
【0227】
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N1がT1にのみ直接電気的に接続され、N1がT2及びT3に直接電気的に接続されていない。こうして、N1の漏電が低減され、T0のゲートの電位の安定性を安定させることができ、
T1は、酸化物薄膜トランジスタである。こうして、N1の漏電が低減され、T0のゲートの電位の安定性が安定される。
【0228】
本開示の
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例は、前記リセット電圧線DRが前記高電圧線である点において、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例と相違する。こうして、採用される信号線の数を減らすことができる。
【0229】
本開示の
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、VDDの電圧値は、4.6Vであってもよく、VDDの電圧値は、Vi1の電圧値よりも大きく、VDDの電圧値は、Vi2の電圧値よりも大きい。
【0230】
本開示の
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T7は、酸化物薄膜トランジスタに置き換えられてもよく、T0は、ダブルゲートトランジスタに置き換えられてもよいが、これに限定されない。
【0231】
図54に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、前記第一制御回路12は、第一トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は、駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は、有機発光ダイオードO1であり、
前記第一トランジスタT1のゲートが前記第一走査線S1に電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のドレインが前記駆動トランジスタT0の第一ゲートに電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、
前記補償制御回路13は、第二トランジスタT2を含み、
前記第二トランジスタT2のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のドレインが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のソースが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、
前記第一初期化回路14は、第三トランジスタT3を含み、
前記第三トランジスタT3のゲートが前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のドレインが第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のソースが前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第一初期化電圧線は、第一初期化電圧Vi1を供給するためのものであり、
前記リセット回路20は、第四トランジスタT4を含み、
前記第四トランジスタT4のゲートが前記第三走査線S3に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のドレインが前記リセット電圧線DRに電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記発光制御回路は、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6を含み、
前記第五トランジスタT5のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のドレインが高電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、前記高電圧線は、高電圧信号VDDを供給するためのものであり、
前記第六トランジスタT6のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のドレインが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のソースが有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、
前記第二初期化回路32は、第七トランジスタT7を含み、
前記第七トランジスタT7のゲートが前記第四走査線S4に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のドレインが前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のソースが前記有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、前記第二初期電圧線は、第二初期電圧Vi2を供給するためのものであり、
前記データ書込回路41は、第八トランジスタT8を含み、前記エネルギー貯蔵回路42は、蓄積容量Cを含み、
前記第八トランジスタT8のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のドレインが前記データ線D1に電気的に接続され、前記第八トランジスタT8のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記蓄積容量Cの第一端が前記駆動トランジスタT0の第一ゲートに電気的に接続され、前記蓄積容量Cの第二端が前記高電圧線に電気的に接続され、
前記駆動トランジスタT0の第二ゲートが前記高電圧線に電気的に接続され、
O1のカソードが低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は、低電圧VSSを供給するためのものである。
【0232】
図54では、符号がN1のものは、第一ノードであり、第一ノードN1がT0のゲートに電気的に接続され、
符号がN2のものは、第二ノードであり、符号がN3のものは、第三ノードであり、N2がT0のソースに電気的に接続され、N3がT0のドレインに電気的に接続されている。
【0233】
図54に示す少なくとも1つの実施例において、第一電圧線は、高電圧線であり、第二電圧線は、低電圧線である。
【0234】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8は、何れも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1は、n型のトランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8は、p型のトランジスタであり、T0は、ダブルゲートトランジスタであるが、これに限定されない。
【0235】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N1がT1にのみ直接電気的に接続され、N1がT2及びT3に直接電気的に接続されていない。こうして、N1の漏電が低減され、T0のゲートの電位の安定性を安定させることができる。
【0236】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタである。こうして、漏電を低減し、N1の電位の安定性を保証することができる。
【0237】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T0は、ダブルゲートトランジスタであり、T0の第一ゲートは、トップゲートであり、T0の第二ゲートは、ボトムゲートであり、T0の第二ゲートが前記高電圧線に電気的に接続されている。こうして、T0のベースにバイアス電圧が加えられ、T0のヒステリシス現象の改善に有利である。
【0238】
本開示の
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例は、T0がダブルゲートトランジスタである点において、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例と相違する。
【0239】
本開示の
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T7は、酸化物薄膜トランジスタに置き換えられてもよく、DRは、第一電圧線であってもよいが、これに限定されない。
【0240】
本開示の
図50、
図52、
図53、
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、非発光期間(前記非発光期間とは、前記表示周期に含まれる発光段階以外の期間を指してもよい)において、データ電圧VdataがN2に書き込まれる前に、N2の電位に対するリセット効果がより良好となるように、第三走査信号のデューティ比を増加させることで、T4のオン時間を長くしてもよい。
【0241】
図55に示すように、隣接する2行の画素回路は、同一行のリセット電圧線に電気的に接続されていてもよい。
図55では、符号がDRnのものは、第n行のリセット電圧線(nは、正整数)であり、隣接する列に位置する2つの画素回路は、配線が容易になるように、鏡像配置されている。
【0242】
図56に示すように、隣接する2列の画素回路は、同一列のリセット電圧線に電気的に接続されていてもよい。
図56では、符号がDRmのものは、第m列のリセット電圧線(mは、正整数)であり、隣接する列に位置する2つの画素回路は、配線が容易になるように、鏡像配置されている。
【0243】
図57に示すように、隣接する2行の画素回路は、同一行のリセット電圧線に電気的に接続されていてもよく、隣接する2列の画素回路は、同一列のリセット電圧線に電気的に接続されていてもよく、配線が容易になるように、隣接する列に位置する2つの画素回路が鏡像配置されており、複数本のリセット電圧線が格子状に設けられている。
【0244】
図57では、符号がDR11のものは、第一行のリセット電圧線であり、符号がDR12のものは、第二行のリセット電圧線であり、符号がDR21のものは、第一列のリセット電圧線であり、符号がDR22のものは、第二列のリセット電圧線であり、符号がDR23のものは、第三列のリセット電圧線である。
【0245】
図58では、符号がDR11のものは、第一行のリセット電圧線であり、符号がDR12のものは、第二行のリセット電圧線であり、符号がDR13のものは、第三行のリセット電圧線であり、符号がDR14のものは、第四行のリセット電圧線であり、符号がDR21のものは、第一列のリセット電圧線であり、符号がDR22のものは、第二列のリセット電圧線である。
【0246】
図58に示すように、第一行に位置する画素回路が何れも第一行のリセット電圧線DR11に電気的に接続され、第二行に位置する画素回路が第二行のリセット電圧線DR12に電気的に接続され、第三行に位置する画素回路が何れも第三行のリセット電圧線DR13に電気的に接続され、第四行に位置する画素回路が第四行のリセット電圧線DR14に電気的に接続され、
縦方向に延在するリセット電圧線が設けられていることで、複数本のリセット電圧線が格子状に設けられる。そして、配線空間が節約されるように、画素回路の数列ごとに1列のリセット電圧線が設けられてもよい。
【0247】
具体的な実施の際、赤画素回路の列の一方側に、縦方向に延在するリセット電圧線を設けてもよい。
【0248】
本開示の実施例に記載の駆動方法は、上記の画素回路に適用されるものであり、表示周期には、初期化段階及びデータ書込段階が含まれ、前記駆動方法は、
初期化段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期化電圧を接続ノードに書き込むことで、第一初期化電圧が前記駆動回路の制御端に書き込まれるようにして、前記データ書込段階の開始時に駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御可能にすることと、
データ書込段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、補償制御回路が第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御して、前記駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるようにすることとを含む。
【0249】
本開示の実施例に記載の駆動方法では、第一制御回路が駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期化電圧を接続ノードに書き込み、補償制御回路が第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御し、第一制御回路が駆動回路の制御端に直接電気的に接続されているが、第一初期化回路及び補償制御回路が駆動回路の制御端に直接電気的に接続されていない。こうして、第一ノード(駆動回路の制御端に電気的に接続されたノード)の漏電経路が減少され、低周波で作動する時に第一ノードの電圧の安定性を保証でき、表示品質の向上、表示の均一性の向上、Flicker(ちらつき)の軽減に有利である。
【0250】
具体的な実施の際、前記画素回路は、リセット回路を更に含んでもよく、前記駆動方法は、
前記初期化段階において、前記リセット回路が第三走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むことを更に含む。
【0251】
選択的に、前記画素回路は、発光素子及び第二初期化回路を更に含んでもよく、前記駆動方法は、
前記第二初期化回路が第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧を前記発光素子の第一極に書き込んで、前記発光素子が発光しないように制御することを更に含む。
【0252】
具体的な実施の際、前記画素回路は、発光制御回路、データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、表示周期には、データ書込段階の後に設定された発光段階が含まれ、前記駆動方法は、
データ書込段階において、データ書込回路が第二走査信号の制御下で、データ線上のデータ電圧Vdataを駆動回路の第二端に書き込むことと、
データ書込段階の開始時に、駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御して、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路が充電されて、前記駆動回路の制御端の電位がVdata+Vth(Vthは、前記駆動回路に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧)になるまで前記駆動回路の制御端の電位が変えられるようにすることと、
発光段階において、発光制御回路が発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と発光素子の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路が発光素子を発光させるように駆動することとを更に含む。
【0253】
本開示の実施例に記載の表示装置は、上記の画素回路を含む。
【0254】
選択的に、前記画素回路は、リセット回路及び第二初期化回路を含み、前記リセット回路が第三走査線に電気的に接続され、前記第二初期化回路が前記第四走査線に電気的に接続され、前記表示装置は、第三走査信号生成モジュール及び第四走査信号生成モジュールを更に含み、
前記第三走査信号生成モジュールは、前記第三走査線に電気的に接続され、前記第三走査線に第三走査信号を供給するためのものであり、
前記第四走査信号生成モジュールは、前記第四走査線に電気的に接続され、前記第四走査線に第四走査信号を供給するためのものである。
【0255】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第三走査信号と前記第四走査信号とは、同一走査信号であってもよく、前記第三走査信号生成モジュールと前記第四走査信号生成モジュールとは、同一モジュールであってもよい。
【0256】
図59に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置は、表示パネルを含み、前記表示パネルは、画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は、複数行及び複数列の上記の画素回路を含み、前記画素モジュールP0が表示パネルの実効表示領域内に設けられ、
前記表示パネルは、発光制御信号生成モジュール70、第一走査信号生成モジュール71、1つ目の第二走査信号生成モジュール721、2つ目の第二走査信号生成モジュール722、第三走査信号生成モジュール73及び第四走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は、発光制御信号を供給するためのものであり、第一走査信号生成モジュール71は、第一走査信号を供給するためのものであり、1つ目の第二走査信号生成モジュール721及び2つ目の第二走査信号生成モジュール722は、第二走査信号を供給するためのものであり、前記第三走査信号生成モジュール73は、第三走査信号を供給するためのものであり、前記第四走査信号生成モジュール74は、第四走査信号を供給するためのものであり、
発光制御信号生成モジュール70、第一走査信号生成モジュール71及び1つ目の第二走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設けられ、
2つ目の第二走査信号生成モジュール722、第三走査信号生成モジュール73及び第四走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設けられている。
【0257】
図60に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置は、表示パネルを含み、前記表示パネルは、画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は、複数行及び複数列の上記の画素回路を含み、前記画素モジュールP0が表示パネルの実効表示領域内に設けられ、
前記表示パネルは、発光制御信号生成モジュール70、1つ目の第一走査信号生成モジュール711、2つ目の第一走査信号生成モジュール712、1つ目の第二走査信号生成モジュール721、2つ目の第二走査信号生成モジュール722及び第四走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は、発光制御信号を供給するためのものであり、1つ目の走査信号生成モジュール711及び2つ目の第一走査信号生成モジュール712は、第一走査信号を供給するためのものであり、1つ目の第二走査信号生成モジュール721及び2つ目の第二走査信号生成モジュール722は、第二走査信号を供給するためのものであり、
第三走査信号と第四走査信号とは、同一走査信号であり、
前記第四走査信号生成モジュール74は、第三走査信号及び第四走査信号を供給するためのものであり、
発光制御信号生成モジュール70、1つ目の第一走査信号生成モジュール711及び1つ目の第二走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設けられ、
2つ目の第一走査信号生成モジュール712、2つ目の第二走査信号生成モジュール722及び第四走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設けられている。
【0258】
図55及び
図56では、符号がVi1のものは、第一初期化電圧であり、符号がVi2のものは、第二初期化電圧であり、符号がVDDのもは、高電圧信号であり、符号がD1のものは、データ線であり、符号がDRのものは、リセット電圧線である。
【0259】
本開示の実施例による表示装置は、携帯電話、タブレットPC、テレビ、ディスプレイ、ノートPC、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ等の表示機能を有する任意の製品又は部品であってもよい。
【0260】
図61~
図78は、本開示に係る画素駆動回路の別の1組の例示的な実施例の説明図を示すものである。
【0261】
本開示の全ての実施例で用いられるトランジスタは、三極管、薄膜トランジスタ、電界効果トランジスタ、同じ特性となる他のデバイスであってもよい。本開示の実施例では、トランジスタの制御極以外の2つの極を区別するために、一方の極を第一極と称し、他方の極を第二極と称する。
【0262】
実装の際、前記トランジスタが薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタである場合、前記第一極がドレインであり、前記第二極がソースであってもよく、又は、前記第一極がソースであり、前記第二極がドレインであってもよい。
【0263】
本開示の実施例に記載の画素回路は、駆動回路、第一初期化回路及びリセット回路を含み、
前記第一初期化回路は、初期化制御線、前記駆動回路の第一端及び第一初期電圧端それぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期電圧端から供給された第一初期電圧を前記駆動回路の第一端に書き込むためのものであり、
前記リセット回路は、第二走査線及びリセット電圧端それぞれに電気的に接続され、前記リセット回路は、前記駆動回路の第二端又は前記駆動回路の第一端にも電気的に接続され、前記第二走査線から供給された第二走査信号の制御下で、前記リセット電圧端から供給されたリセット電圧を前記駆動回路の第二端又は前記駆動回路の第一端に書き込むように制御するためのものであり、
前記駆動回路は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路の第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御するためのものである。
【0264】
本開示に記載の画素回路の少なくとも1つの実施例は、第一初期化回路及びリセット回路を含み、第一初期化回路は、画素回路に含まれる補償制御回路と協働して第一初期電圧を駆動回路の制御端に書き込むするために、データ電圧が駆動回路の第二端に書き込まれる前に第一初期電圧を駆動回路の第一端に書き込み、リセット回路は、第二走査信号の制御下で、データ電圧が駆動回路の第二端に書き込まれる前に、非発光期間において、リセット電圧を駆動回路の第二端又は駆動回路の第一端に書き込んで、駆動回路内の駆動トランジスタにバイアス電圧が供給される(このとき、駆動トランジスタのゲート電位もVi1に初期化される)ようにすることで、駆動トランジスタがリセット状態に保たれて、駆動トランジスタのヒステリシスが改善され、表示スクリーンのFFR(最初のフレームの応答時間)に有利である。
【0265】
具体的な実施の際、駆動トランジスタのヒステリシスにより、駆動トランジスタの特性応答が遅くなるが、本開示の少なくとも1つの実施例は、データ電圧が書き込まれる前に、駆動トランジスタのゲート・ソース間電圧を迅速にリセットすることにより、駆動トランジスタの回復速度の加速に有利となるため、駆動トランジスタのヒステリシス現象が改善され、ヒステリシス回復速度が高められる。
【0266】
本開示の少なくとも1つの実施例において、駆動回路の第二端の電位に対するリセットに有利となるように、1つの独立した第二走査信号生成モジュールによって第二走査信号を第二走査線に供給してもよい。
【0267】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記リセット電圧は、定電圧である。こうして、駆動トランジスタに固定バイアス電圧が供給され、ヒステリシス現象が改善される。
【0268】
選択的に、前記第一初期電圧は、低電位の定電圧であり、前記第一初期電圧の電圧値は、-6V以上-2V以下であり、例えば、前記第一初期化電圧の電圧値は、-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよいが、これに限定されない。
【0269】
具体的な実施の際、前記リセット電圧は、データ書込段階の開始時に駆動回路内の駆動トランジスタが迅速にオンにされ得ることを保証するために、高電位の定電圧であってもよく、前記リセット電圧の電圧値は、4V以上10V以下であるか、又は、
前記リセット電圧は、低電位の定電圧であってもよく、前記リセット電圧の電圧値は、-6V以上-2V以下である。
【0270】
選択的に、前記リセット電圧が高電位の定電圧である場合、前記リセット電圧の電圧値は、例えば4V、5V、6V、7V、8V、9V又は10Vであってもよいが、これに限定されず、
前記リセット電圧が低電位の定電圧である場合、前記リセット電圧の電圧値は、例えば-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよいが、これに限定されない。
【0271】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記リセット電圧が低電位の定電圧である場合、前記リセット電圧の電圧値は、前記第一初期電圧の電圧値と略同じである。こうして、リセット回路によってリセット電圧を駆動回路の第二端に書き込むと同時に、第一初期化回路によって第一初期電圧を駆動回路の第一端に書き込む場合、駆動回路内の駆動トランジスタは、故障することがない。
【0272】
前記リセット電圧の電圧値は、前記第一初期電圧の電圧値と略同じであるとは、前記リセット電圧の電圧値と前記第一初期電圧の電圧値との間の差の絶対値が所定の電圧差よりも小さいことを指してもよい。例えば、前記所定の電圧差は、0.1V又は0.05Vであってもよいが、これに限定されない。
【0273】
本開示の少なくとも1つの実施例において、駆動回路内の駆動トランジスタの閾値電圧Vthは、-5V以上-2V以下であってもよく、好ましくは、Vthは、-4V以上-2.5V以下であってもよく、例えば、Vthは、-4V、-3.5V、-3V又は-2.5Vであってもよいが、これに限定されない。
【0274】
選択的に、前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、前記リセット電圧の電圧値の絶対値は、短時間でバイアス効果を迅速に達成できることが保証されるように、閾値電圧の絶対値の1.5倍よりも大きくてもよい。前記閾値電圧は、前記駆動トランジスタの閾値電圧である。例えば、前記リセット電圧の電圧値の絶対値は、閾値電圧の絶対値の2倍、2.5倍又は3倍よりも大きくてもよいが、これに限定されない。
【0275】
図61に示すように、本開示の実施例に記載の画素回路は、駆動回路11、第一初期化回路13及びリセット回路20を含み、
前記第一初期化回路13は、初期化制御線R1、前記駆動回路11の第一端及び第一初期電圧端それぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線R1から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期電圧端から供給された第一初期電圧Vi1を前記駆動回路11の第一端に書き込むためのものであり、
前記リセット回路20は、第二走査線S2及びリセット電圧端DRそれぞれに電気的に接続され、前記リセット回路20は、前記駆動回路11の第二端にも電気的に接続され、前記第二走査線S2から供給された第二走査信号の制御下で、前記リセット電圧端DRから供給されたリセット電圧を前記駆動回路11の第二端に書き込むように制御するためのものであり、
前記駆動回路11は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第一端と前記駆動回路12の第二端間を導通させるように制御するためのものである。
【0276】
図61では、符号がN1のものは、第一ノードであり、前記第一ノードN1が前記駆動回路11の制御端に電気的に接続されている。
【0277】
本開示の
図61に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、前記表示周期には、初期化段階及びリセット段階が含まれてもよく、
前記初期化段階において、第一初期化回路13が初期化制御信号の制御下で、第一初期電圧Vi1を駆動回路11の第一端に書き込み、
前記リセット段階において、リセット回路20が第二走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路11の第二端に書き込む。
【0278】
図62に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、駆動回路11、第一初期化回路13及びリセット回路20を含んでもよく、
前記第一初期化回路13は、初期化制御線R1、前記駆動回路11の第一端及び第一初期電圧端それぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線R1から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期電圧端から供給された第一初期電圧Vi1を前記駆動回路11の第一端に書き込むためのものであり、
前記リセット回路20は、第二走査線S2及びリセット電圧端DRそれぞれに電気的に接続され、前記リセット回路20は、前記駆動回路11の第一端にも電気的に接続され、前記第二走査線S2から供給された第二走査信号の制御下で、前記リセット電圧端DRから供給されたリセット電圧を前記駆動回路11の第一端に書き込むように制御するためのものである。
【0279】
本開示の
図62に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、前記表示周期には、初期化段階及びリセット段階が含まれてもよく、
前記初期化段階において、第一初期化回路13が初期化制御信号の制御下で、第一初期電圧Vi1を駆動回路11の第一端に書き込み、
前記リセット段階において、リセット回路20が第二走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路11の第一端に書き込む。
【0280】
選択的に、前記第一初期化回路は、第二トランジスタを含み、
前記第二トランジスタの制御極が前記初期化制御線に電気的に接続され、前記第二トランジスタの第一極が前記第一初期電圧端に電気的に接続され、前記第二トランジスタの第二極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続されている。
【0281】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第二トランジスタは、低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよいが、これに限定されない。
【0282】
選択的に、前記リセット回路は、第三トランジスタを含み、
前記第三トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第一極が前記リセット電圧端に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端又は前記駆動回路の第一端に電気的に接続されている。
【0283】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記画素回路は、補償制御回路を含んでもよく、
前記補償制御回路は、第一走査線、前記駆動回路の制御端及び前記駆動回路の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第一走査線から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御するためのものである。
【0284】
本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、作動の際、表示周期には、初期化段階が含まれてもよく、初期化段階において、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期電圧を駆動回路の第一端に書き込み、補償制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御して、第一初期電圧が前記駆動回路の制御端に書き込まれるようにすることで、データ書込段階の開始時に前記駆動回路がその制御端の電位の制御下で、前記駆動回路の第一端と前記駆動トランジスタの第二端間を導通させるように制御可能にする。
【0285】
本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路において、前記駆動回路の制御端が補償制御回路にのみ直接電気的に接続され、第一初期化回路が前記駆動回路の第一端に直接電気的に接続されている。こうして、補償制御回路及び第一初期化回路によって駆動回路の制御端の電位が初期化され、前記駆動回路の制御端に対する漏電経路が減少され、画素回路の設計の複雑さを明らかに増加させることなく、第一ノードの電圧の安定性を保証でき、表示品質の向上、表示の均一性の向上、Flicker(ちらつき)の軽減に有利である。
【0286】
選択的に、前記補償制御回路は、第一トランジスタを含み、
前記第一トランジスタの制御極が前記第一走査線に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第一極が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第二極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、
前記第一トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである。
【0287】
本開示の実施例では、前記補償制御回路は、第一トランジスタを含んでもよく、第一トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである。酸化物トランジスタは、優れたヒステリシス特性、低い漏れ電流を有するとともに、移動度(Mobility)が低い。従って、本開示の少なくとも1つの実施例は、第一トランジスタを酸化物薄膜トランジスタとすることにより、低漏電化が実現され、駆動回路の制御端の電位の安定性が保証される。
【0288】
図63に示すように、
図61に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、補償制御回路12を更に含んでもよく、
前記補償制御回路12は、第一走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び前記駆動回路11の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第一走査線S1から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御するためのものである。
【0289】
本開示の
図63に記載の画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、初期化段階が含まれてもよく、初期化段階において、補償制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と駆動回路11の第一端間を導通させるように制御する。
【0290】
図64に示すように、
図62に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、補償制御回路12を更に含んでもよく、
前記補償制御回路12は、第一走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び前記駆動回路11の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第一走査線S1から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御するためのものである。
【0291】
本開示の
図64に記載の画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、初期化段階が含まれてもよく、初期化段階において、補償制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と駆動回路11の第一端間を導通させるように制御する。
【0292】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記の画素回路は、発光素子、エネルギー貯蔵回路、第二初期化回路、データ書込回路及び発光制御回路を更に含んでもよく、
前記エネルギー貯蔵回路は、前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものであり、
前記第二初期化回路は、第三走査線、第二初期電圧端及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線から供給された第三走査信号の制御下で、前記第二初期電圧端から供給された第二初期電圧を前記発光素子の第一極に書き込むためのものであり、
前記データ書込回路は、第四走査線、データ線及び前記駆動回路の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線から供給された第四走査信号の制御下で、前記データ線から供給されたデータ電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むためのものであり、
前記発光制御回路は、発光制御線、第一電圧端、前記駆動回路の第二端、前記駆動回路の第一端及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と前記発光素子の第一極間を導通させるように制御するためのものであり、
前記発光素子の第二極が第二電圧端に電気的に接続されている。
【0293】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記画素回路は、発光素子、エネルギー貯蔵回路、第二初期化回路、データ書込回路及び発光制御回路を更に含んでもよく、第二初期化回路は、発光素子の第一極を初期化するものであり、データ書込回路は、データ電圧を駆動回路の第二端に書き込むものであり、発光制御回路は、発光制御信号の制御下で、前記第一電圧端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と前記発光素子の第一極間を導通させるように制御するものである。
【0294】
選択的に、前記発光素子は、有機発光ダイオードであってもよく、前記発光素子の第一極が有機発光ダイオードのアノードであり、前記発光素子の第二極が有機発光ダイオードのカソードであってもよく、
前記第一電圧端が高電圧端であり、前記第二電圧端が低電圧端であってもよいが、これに限定されない。
【0295】
図65に示すように、
図63に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、発光素子40、エネルギー貯蔵回路41、第二初期化回路42、データ書込回路43及び発光制御回路44を更に含んでもよく、
前記エネルギー貯蔵回路41は、前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものであり、
前記第二初期化回路42は、第三走査線S3、第二初期電圧端及び前記発光素子40の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線S3から供給された第三走査信号の制御下で、前記第二初期電圧端から供給された第二初期電圧Vi2を前記発光素子40の第一極に書き込むためのものであり、
前記データ書込回路43は、第四走査線S4、データ線D1及び前記駆動回路11の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線S4から供給された第四走査信号の制御下で、前記データ線D1から供給されたデータ電圧を前記駆動回路11の第二端に書き込むためのものであり、
前記発光制御回路44は、発光制御線E1、第一電圧端V1、前記駆動回路11の第二端、前記駆動回路11の第一端及び前記発光素子40の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線E1から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧端V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と前記発光素子40の第一極間を導通させるように制御するためのものであり、
前記発光素子40の第二極が第二電圧端V2に電気的に接続されている。
【0296】
本開示の
図65に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、前記初期化段階の後に設定されたデータ書込段階及び発光段階が更に含まれ、
前記データ書込段階において、データ書込回路43が第四走査信号の制御下で、データ線D1から供給されたデータ電圧Vdataを前記駆動回路11の第二端に書き込み、補償制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御し、
前記データ書込段階の開始時に、前記駆動回路11がその制御端の制御下で、前記駆動回路11の第一端と前記駆動回路11の第二端との間の接続を導通させて、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路41が充電されるようにすることで、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで前記駆動回路11の制御端の電位が変えられるようにし、Vthは、前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光段階において、発光制御回路44が発光制御信号の制御下で、第一電圧端V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と発光素子40の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路11が発光素子40を発光させるように駆動する。
【0297】
具体的な実施の際、前記リセット段階は、前記初期化段階と前記データ書込段階との間に設定されてもよいが、これに限定されない。
【0298】
図66に示すように、
図64に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、発光素子40、エネルギー貯蔵回路41、第二初期化回路42、データ書込回路43及び発光制御回路44を更に含んでもよく、
前記エネルギー貯蔵回路41は、前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものであり、
前記第二初期化回路42は、第三走査線S3、第二初期電圧端及び前記発光素子40の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線S3から供給された第三走査信号の制御下で、前記第二初期電圧端から供給された第二初期電圧Vi2を前記発光素子40の第一極に書き込むためのものであり、
前記データ書込回路43は、第四走査線S4、データ線D1及び前記駆動回路11の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線S4から供給された第四走査信号の制御下で、前記データ線D1から供給されたデータ電圧を前記駆動回路11の第二端に書き込むためのものであり、
前記発光制御回路44は、発光制御線E1、第一電圧端V1、前記駆動回路11の第二端、前記駆動回路11の第一端及び前記発光素子40の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線E1から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧端V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と前記発光素子40の第一極間を導通させるように制御するためのものであり、
前記発光素子40の第二極が第二電圧端V2に電気的に接続されている。
【0299】
本開示の
図66に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、前記初期化段階の後に設定されたデータ書込段階及び発光段階が更に含まれ、
前記データ書込段階において、データ書込回路43が第四走査信号の制御下で、データ線D1から供給されたデータ電圧Vdataを前記駆動回路11の第二端に書き込み、補償制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御し、
前記データ書込段階の開始時に、前記駆動回路11がその制御端の制御下で、前記駆動回路11の第一端と前記駆動回路11の第二端との間の接続を導通させて、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路41が充電されるようにすることで、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで前記駆動回路11の制御端の電位が変えられるようにし、Vthは、前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光段階において、発光制御回路44が発光制御信号の制御下で、第一電圧端V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と発光素子40の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路11が発光素子40を発光させるように駆動する。
【0300】
図67に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の画素回路は、駆動回路11、補償制御回路12、第一初期化回路13、発光素子40、エネルギー貯蔵回路41、第二初期化回路42、データ書込回路43及び発光制御回路44を含んでもよく、
前記補償制御回路12は、第一走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び前記駆動回路11の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第一走査線S1から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御するためのものであり、
前記第一初期化回路13は、初期化制御線R1、前記駆動回路11の第一端及び第一初期電圧端それぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線R1から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期電圧端から供給された第一初期電圧Vi1を前記駆動回路11の第一端に書き込むためのものであり、
前記駆動回路11は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第一端と前記駆動回路12の第二端間を導通させるように制御するためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路41は、前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものであり、
前記第二初期化回路42は、第三走査線S3、第二初期電圧端及び前記発光素子40の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線S3から供給された第三走査信号の制御下で、前記第二初期電圧端から供給された第二初期電圧Vi2を前記発光素子40の第一極に書き込むためのものであり、
前記データ書込回路43は、第四走査線S4、データ線D1及び前記駆動回路11の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線S4から供給された第四走査信号の制御下で、前記データ線D1から供給されたデータ電圧を前記駆動回路11の第二端に書き込むためのものであり、
前記発光制御回路44は、発光制御線E1、第一電圧端V1、前記駆動回路11の第二端、前記駆動回路11の第一端及び前記発光素子40の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線E1から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧端V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と前記発光素子40の第一極間を導通させるように制御するためのものであり、
前記発光素子40の第二極が第二電圧端V2に電気的に接続されている。
【0301】
本開示の
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、順に設定された初期化段階、データ書込段階及び発光段階が含まれ、
初期化段階において、第一初期化回路13が初期化制御信号の制御下で、第一初期電圧Vi1を駆動回路11の第一端に書き込み、補償制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御して、第一初期電圧Vi1が前記駆動回路11の制御端に書き込まれるようにすることで、データ書込段階の開始時に前記駆動回路11がその制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第一端と前記駆動トランジスタ11の第二端間を導通させるように制御可能にし、
前記データ書込段階において、データ書込回路43が第四走査信号の制御下で、データ線D1から供給されたデータ電圧Vdataを前記駆動回路11の第二端に書き込み、補償制御回路12が第一走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第一端間を導通させるように制御し、
前記データ書込段階の開始時に、前記駆動回路11がその制御端の制御下で、前記駆動回路11の第一端と前記駆動回路11の第二端との間の接続を導通させて、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路41が充電されるようにすることで、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで前記駆動回路11の制御端の電位が変えられるようにし、Vthは、前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光段階において、発光制御回路44が発光制御信号の制御下で、第一電圧端V1と前記駆動回路11の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路11の第一端と発光素子40の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路11が発光素子40を発光させるように駆動する。
【0302】
図65、
図66、
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、低周波のちらつきの下でのスイッチング周波数(前記スイッチング周波数は、前記第二初期化回路に含まれるトランジスタのスイッチング周波数である)の切り替えの自由度に有利となるように、1つの独立した第三走査信号生成モジュールによって第三走査信号を第三走査線S3に供給してもよいが、これに限定されない。具体的な実施の際、前記第三走査信号と前記第四走査信号とは、同一走査信号であってもよい。
【0303】
前記画素回路が適用された表示パネルが低周波で作動する際、発光制御回路44が前記第一電圧端V1と前記駆動回路11の第二端間を切断するように制御し、前記駆動回路11の第一端と前記発光素子40の第一極とを切断するように制御すれば、前記第三走査信号の周波数が高められることで、Flicker(ちらつき)を軽減することができる。
【0304】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記第二走査信号と前記第三走査信号とは、同一走査信号であってもよく、前記第二走査信号生成モジュールと前記第三走査信号生成モジュールとは、同一モジュールであってもよいが、これに限定されない。具体的な実施の際、前記第二走査信号と第三走査信号とは、異なる走査信号であってもよい。
【0305】
本開示の
図65、
図66、
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、非発光期間において、データ電圧が駆動回路11の第二端に書き込まれる前に、前記第二初期化回路42が前記第三走査線S3から供給された第三走査信号の制御下で、前記第二初期電圧端から供給された第二初期電圧Vi2を前記発光素子40の第一極に書き込む。こうして、前記発光素子40が発光しないように制御され、前記発光素子40の第一極に残留された電荷が除去される。
【0306】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記初期化段階と前記データ書込段階との間の時間間隔は、所定の時間間隔よりも大きい。こうして、駆動トランジスタのゲート電位を早期に初期化することで、駆動トランジスタのヒステリシス現象が改善され、画素回路の高周波と低周波でのFlicker(ちらつき)が低減される。
【0307】
具体的な実施の際、前記所定の時間間隔は、実際の状況に応じて定められてもよい。
【0308】
本開示の
図65、
図66、
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、初期化制御線R1から供給される初期化制御信号及び第四走査信号は、同一第四走査信号生成モジュールによって生成されてもよく、前記第四走査信号は、前記第四走査信号生成モジュールによって生成されたN段目の第四走査信号であってもよく、前記初期化制御信号は、前記第四走査信号生成モジュールによって生成されたN-M段目の第四走査信号であってもよく、こうすれば、駆動トランジスタのゲートの電位が早期に初期化され、Nは、正整数であり、Mは、6よりも大きい正整数であってもよく、例えば、Mは、14であってもよいが、これに限定されない。
【0309】
選択的に、前記データ書込回路は、第四トランジスタを含み、
前記第四トランジスタの制御極が前記第四走査線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第一極が前記データ線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第二極が駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記発光制御回路は、第五トランジスタ及び第六トランジスタを含み、
前記第五トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第一極が前記第一電圧端に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記第六トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続され、
前記第二初期化回路は、第七トランジスタを含み、
前記第七トランジスタの制御極が前記第三走査線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第一極が前記第二初期電圧端に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続され、
前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、前記駆動トランジスタの制御極が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動回路の第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記エネルギー貯蔵回路は、蓄積容量を含み、前記蓄積容量の第一端が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記蓄積容量の第二端が前記第一電圧端に接続されている。
【0310】
図68に示すように、
図65に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、前記発光素子は、有機発光ダイオードO1であり、前記補償制御回路12は、第一トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は、駆動トランジスタT0を含み、
前記第一トランジスタT1のゲートが前記第一走査線S1に電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のドレインが前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のソースが前記駆動トランジスタT1のドレインに電気的に接続され、
前記第一初期化回路13は、第二トランジスタT2を含み、
前記第二トランジスタT2のゲートが前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のドレインが前記第一初期電圧端に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のソースが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第一初期電圧端は、第一初期電圧Vi1を供給するためのものであり、
前記リセット回路20は、第三トランジスタT3を含み、
前記第三トランジスタT3のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のドレインが前記リセット電圧端DRに電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記データ書込回路43は、第四トランジスタT4を含み、
前記第四トランジスタT4のゲートが前記第四走査線S4に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のドレインが前記データ線D1に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のソースが駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記発光制御回路は、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6を含み、
前記第五トランジスタT5のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のドレインが高電圧端に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、前記高電圧端は、高電圧信号VDDを供給するためのものであり、
前記第六トランジスタT6のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のドレインが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のソースが有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、O1のカソードが低電圧端に電気的に接続され、前記低電圧端は、低電圧信号VSSを供給するためのものであり、
前記第二初期化回路42は、第七トランジスタT7を含み、
前記第七トランジスタT7のゲートが前記第三走査線S3に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のドレインが前記第二初期電圧端に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のソースが前記有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、前記第二初期電圧端は、第二初期電圧Vi2を供給するためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路41は、蓄積容量Cを含み、前記蓄積容量Cの第一端が前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記蓄積容量Cの第二端が前記高電圧端に接続されている。
【0311】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタであり、T1は、n型のトランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7は、p型のトランジスタである。
【0312】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N1は、T0のゲートに電気的に接続された第一ノードであり、N2は、T0のソースに電気的に接続された第二ノードであり、N3は、T0のドレインに電気的に接続された第三ノードである。
【0313】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、前記初期化制御信号と前記第四走査信号とは、同一第四走査信号生成モジュールによって供給されてもよい。
【0314】
具体的な実施の際、DRから供給されるリセット電圧が高電圧である場合、リセット段階と初期化段階とは、T0のゲート・ソース短絡が回避されるように、異なる段階であり、DRから供給されるリセット電圧が低電圧である場合、リセット段階と初期化段階とは、同一段階であってもよい。
【0315】
図69に示すように、本開示の
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、DRから供給されるリセット電圧が高電圧である場合、表示周期には、順に設定された初期化段階t1、リセット段階t2、データ書込段階t3及び発光段階t4が含まれてもよく、
初期化段階t1において、E1が高電圧信号を供給し、R1が低電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、T1及びT2がオンにされて、Vi1がN1に書き込まれ、T0のゲートの電位が初期化されることで、データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされることができ、
リセット段階t2において、E1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも低電圧信号を供給し、T3及びT7がオンにされ、DRから供給された高電圧によってN2の電位が初期化されて、T0のゲート・ソース間電圧がリセットされることで、T0の回復速度の加速に有利であるため、T0のヒステリシス現象が改善され、ヒステリシス回復速度が高められることになり、Vi2がO1のアノードに書き込まれることで、O1が発光せず、O1のアノードに残留された電荷が除去され、
データ書込段階t3において、E1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S4が低電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、T1がオンにされ、T4がオンにされ、
データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされ、D1から供給されたデータ電圧VdataによりCが充電されて、T0がオフにされるまでN1の電位が高められ、N1の電位は、Vdata+Vthであり、ここで、Vthは、T0の閾値電圧であり、
発光段階において、E1が低電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、T5、T0及びT6がオンにされ、T0O1が発光するように駆動される。
【0316】
図70に示すように、本開示の
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、DRから供給されるリセット電圧が低電圧である場合、表示周期には、順に設定された初期化段階t1、データ書込段階t3及び発光段階t4が含まれてもよく、
初期化段階t1において、E1が高電圧信号を供給し、R1が低電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも低電圧信号を供給し、T1及びT2がオンにされ、Vi1がN1に書き込まれることで、データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされることができ、T3及びT7がオンにされ、DRから供給されたリセット電圧がN2に書き込まれ、Vi2がO1のアノードに書き込まれて、T0のゲート・ソース間電圧がリセットされることで、T0の回復速度の加速に有利であるため、T0のヒステリシス現象が改善され、ヒステリシス回復速度が高められることになり、Vi2がO1のアノードに書き込まれることで、O1が発光せず、O1のアノードに残留された電荷が除去され、
データ書込段階t3において、E1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S4が低電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、T1がオンにされ、T4がオンにされ、
データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされ、D1から供給されたデータ電圧VdataによりCが充電されて、T0がオフにされるまでN1の電位が高められ、N1の電位は、Vdata+Vthであり、ここで、Vthは、T0の閾値電圧であり、
発光段階において、E1が低電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、T5、T0及びT6がオンにされ、T0O1が発光するように駆動される。
【0317】
図71に示すように、本開示の
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、R1から供給される初期化制御信号がN-14段目の第四走査信号であり、S4から供給される第四走査信号がN段目の第四走査信号である場合、表示周期には、順に設定された初期化段階t1、リセット段階t2、データ書込段階t3及び発光段階t4が含まれてもよく、初期化段階t1において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、R1が低電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、T1及びT2がオンにされ、Vi1がN1に書き込まれることで、データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされることができ、
リセット段階t2において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも低電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、T3及びT7がオンにされ、DRから供給された高電圧によってN2の電位が初期化されて、T0のゲート・ソース間電圧がリセットされることで、T0の回復速度の加速に有利であるため、T0のヒステリシス現象が改善され、ヒステリシス回復速度が高められることになり、Vi2がO1のアノードに書き込まれることで、O1が発光せず、O1のアノードに残留された電荷が除去され、T1がオンにされ、T2がオフにされ、T5及びT6がオフにされ、
データ書込段階t3において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、S4が低電圧信号を供給し、T1及びT4がオンにされて、VdataがN2に書き込まれ、N1とN3間を導通させることで、D1上のデータ電圧VdataによりCが充電されて、T0がオフにされるまでN1の電位が高められ、このとき、T0のゲートの電位は、Vdata+Vthとなり、
発光段階t4において、E1が低電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、T5、T6及びT0がオンにされ、T0O1が発光するように駆動される。
【0318】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、DRから供給されたリセット電圧は、VDDであってもよく、又は、DRとE1とは、同一信号端であってもよく、又は、D4から供給されたリセット電圧は、第三初期化電圧であってもよいが、これに限定されない。
【0319】
図72に示すように、
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、前記発光素子は、有機発光ダイオードO1であり、前記補償制御回路12は、第一トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は、駆動トランジスタT0を含み、
前記第一トランジスタT1のゲートが前記第一走査線S1に電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のドレインが前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のソースが前記駆動トランジスタT1のドレインに電気的に接続され、
前記第一初期化回路13は、第二トランジスタT2を含み、
前記第二トランジスタT2のゲートが前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のドレインが前記第一初期電圧端に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のソースが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第一初期電圧端は、第一初期電圧Vi1を供給するためのものであり、
前記データ書込回路43は、第四トランジスタT4を含み、
前記第四トランジスタT4のゲートが前記第四走査線S4に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のドレインが前記データ線D1に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のソースが駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、
前記発光制御回路は、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6を含み、
前記第五トランジスタT5のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のドレインが高電圧端に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のソースが前記駆動トランジスタT0のソースに電気的に接続され、前記高電圧端は、高電圧信号VDDを供給するためのものであり、
前記第六トランジスタT6のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のドレインが前記駆動トランジスタT0のドレインに電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のソースが有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、O1のカソードが低電圧端に電気的に接続され、前記低電圧端は、低電圧信号VSSを供給するためのものであり、
前記第二初期化回路42は、第七トランジスタT7を含み、
前記第七トランジスタT7のゲートが前記第三走査線S3に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のドレインが前記第二初期電圧端に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のソースが前記有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、前記第二初期電圧端は、第二初期電圧Vi2を供給するためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路41は、蓄積容量Cを含み、前記蓄積容量Cの第一端が前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記蓄積容量Cの第二端が前記高電圧端に接続されている。
【0320】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタであり、T2、T4、T5、T6及びT7は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタであり、T1は、n型のトランジスタであり、T2、T4、T5、T6及びT7は、p型のトランジスタである。
【0321】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N1は、T0のゲートに電気的に接続された第一ノードであり、N2は、T0のソースに電気的に接続された第二ノードであり、N3は、T0のドレインに電気的に接続された第三ノードである。
【0322】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、第三走査信号と第四走査信号とは、同一走査信号であるが、これに限定されない。
【0323】
図73に示すように、本開示の
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、順に設定された初期化段階t1、データ書込段階t3及び発光段階t4が含まれてもよく、
初期化段階t1において、E1が高電圧信号を供給し、R1が低電圧信号を供給し、S3及びS4が何れも高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、T1及びT2がオンにされ、Vi1がN1に書き込まれることで、データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされることができ、
データ書込段階t3において、E1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S3及びS4が何れも低電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、T7がオンにされて、Vi2がO1のアノードに書き込まれ、T1及びT4がオンにされて、D1上のデータ電圧VdataがN2に書き込まれ、N1とN3との間が導通され、
データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされ、VdataによりCが充電されて、T0のゲートの電位がVdata+VthになるまでT0のゲートの電位が高められ、Vthは、T0の閾値電圧であり、T0がオフにされ、
発光段階t4において、E1が低電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S3及びS4が何れも高電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、T5、T6及びT0がオンにされ、T0O1が発光するように駆動される。
【0324】
図74に示すように、本開示の
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、R1から供給される初期化制御信号がN-14段目の第四走査信号であり、S4から供給される第四走査信号がN段目の第四走査信号である場合、表示周期には、順に設定された初期化段階t1、データ書込段階t3及び発光段階t4が含まれてもよく、
初期化段階t1において、E1が高電圧信号を供給し、R1が低電圧信号を供給し、S3及びS4が何れも高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、T1及びT2がオンにされ、Vi1がN1に書き込まれることで、データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされることができ、
データ書込段階t3において、E1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S3及びS4が何れも低電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、T7がオンにされて、Vi2がO1のアノードに書き込まれ、T1及びT4がオンにされて、D1上のデータ電圧VdataがN2に書き込まれ、N1とN3との間が導通され、
データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされ、VdataによりCが充電されて、T0のゲートの電位がVdata+VthになるまでT0のゲートの電位が高められ、Vthは、T0の閾値電圧であり、T0がオフにされ、
発光段階t4において、E1が低電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S3及びS4が何れも高電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、T5、T6及びT0がオンにされ、T0O1が発光するように駆動される。
【0325】
図74に示すように、前記初期化段階t1と前記データ書込段階t3との間の時間間隔が大きいことで、N1の電位を早期にリセットでき、T0のヒステリシス現象の改善に有利である。
【0326】
図75に示すように、
図66に示す画素回路の少なくとも1つの実施例に加え、前記発光素子は、有機発光ダイオードO1であり、前記補償制御回路12は、第一トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は、駆動トランジスタT0を含み、
前記第一トランジスタT1のゲートが前記第一走査線S1に電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のドレインが前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記第一トランジスタT1のソースが前記駆動トランジスタT1のドレインに電気的に接続され、
前記第一初期化回路13は、第二トランジスタT2を含み、
前記第二トランジスタT2のゲートが前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のドレインが前記第一初期電圧端に電気的に接続され、前記第二トランジスタT2のソースが前記駆動トランジスタT0の第一極に電気的に接続され、前記第一初期電圧端は、第一初期電圧Vi1を供給するためのものであり、
前記リセット回路20は、第三トランジスタT3を含み、
前記第三トランジスタT3のゲートが前記第二走査線S2に電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のドレインが前記リセット電圧端DRに電気的に接続され、前記第三トランジスタT3のソースが前記駆動トランジスタT0の第二極に電気的に接続され、
前記データ書込回路43は、第四トランジスタT4を含み、
前記第四トランジスタT4のゲートが前記第四走査線S4に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のドレインが前記データ線D1に電気的に接続され、前記第四トランジスタT4のソースが駆動トランジスタT0の第二極に電気的に接続され、
前記発光制御回路44は、第五トランジスタT5及び第六トランジスタT6を含み、
前記第五トランジスタT5のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のドレインが高電圧端に電気的に接続され、前記第五トランジスタT5のソースが前記駆動トランジスタT0の第二極に電気的に接続され、前記高電圧端は、高電圧信号VDDを供給するためのものであり、
前記第六トランジスタT6のゲートが前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のドレインが前記駆動トランジスタT0の第一極に電気的に接続され、前記第六トランジスタT6のソースが有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、O1のカソードが低電圧端に電気的に接続され、前記低電圧端は、低電圧信号VSSを供給するためのものであり、
前記第二初期化回路42は、第七トランジスタT7を含み、
前記第七トランジスタT7のゲートが前記第三走査線S3に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のドレインが前記第二初期電圧端に電気的に接続され、前記第七トランジスタT7のソースが前記有機発光ダイオードO1のアノードに電気的に接続され、前記第二初期電圧端は、第二初期電圧Vi2を供給するためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路41は、蓄積容量Cを含み、前記蓄積容量Cの第一端が前記駆動トランジスタT0のゲートに電気的に接続され、前記蓄積容量Cの第二端が前記高電圧端に接続されている。
【0327】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T1は、酸化物薄膜トランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタであり、T1は、n型のトランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7は、p型のトランジスタである。
【0328】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、N1は、T0のゲートに電気的に接続された第一ノードであり、N2は、T0の第二極に電気的に接続された第二ノードであり、N3は、T0の第一極に電気的に接続された第三ノードである。
【0329】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、T0の第一極がドレインであり、T0の第一極がソースであってもく、又は、T0の第一極がソースであり、T0の第二極がドレインであってもよい。
【0330】
本開示の
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例において、R1から供給される初期化制御信号は、N-14段目の第四走査信号であってもよく、S4から供給される第四走査信号は、N段目の第四走査信号であってもよいが、これに限定されない。
【0331】
図76に示すように、本開示の
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、作動の際、表示周期には、順に設定された初期化段階t1、リセット段階t2、データ書込段階t3及び発光段階t4が含まれてもよく、
初期化段階t1において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、R1が低電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、T1及びT2がオンにされ、Vi1がN1に書き込まれることで、データ書込段階t3の開始時に、T0がオンにされることができ、
リセット段階t2において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも低電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、T3及びT7がオンにされ、DRから供給された高電圧によってN2の電位が初期化されて、T0のゲート・ソース間電圧がリセットされることで、T0の回復速度の加速に有利であるため、T0のヒステリシス現象が改善され、ヒステリシス回復速度が高められることになり、Vi2がO1のアノードに書き込まれることで、O1が発光せず、O1のアノードに残留された電荷が除去され、T1がオンにされ、T2がオフにされ、T5及びT6がオフにされ、
データ書込段階t3において、E1が高電圧信号を供給し、S1が高電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、S4が低電圧信号を供給し、T1及びT4がオンにされて、VdataがN2に書き込まれ、N1とN3間を導通させることで、D1上のデータ電圧VdataによりCが充電されて、T0がオフにされるまでN1の電位が高められ、このとき、T0のゲートの電位は、Vdata+Vthとなり、
発光段階t4において、E1が低電圧信号を供給し、S1が低電圧信号を供給し、R1が高電圧信号を供給し、S2及びS3が何れも高電圧信号を供給し、S4が高電圧信号を供給し、T5、T6及びT0がオンにされ、T0O1が発光するように駆動される。
【0332】
本開示の少なくとも1つの実施例に記載の駆動方法は、上記の画素回路に適用されるものであり、表示周期には、初期化段階及びリセット段階が含まれ、前記駆動方法は、
前記初期化段階において、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期電圧を駆動回路の第一端に書き込むことと、
前記リセット段階において、リセット回路が第二走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第二端又は前記駆動回路の第一端に書き込むこととを含む。
【0333】
本開示に記載の駆動方法の少なくとも1つの実施例では、リセット回路が第二走査信号の制御下で、データ電圧が駆動回路の第二端に書き込まれる前に、非発光期間において、リセット電圧を駆動回路の第二端又は駆動回路の第一端に書き込んで、駆動回路内の駆動トランジスタにバイアス電圧が供給される(このとき、駆動トランジスタのゲート電位もVi1に初期化される)ようにすることで、駆動トランジスタがリセット状態に保たれ、駆動トランジスタのヒステリシスが改善され、表示スクリーンのFFR(最初のフレームの応答時間)に有利である。
【0334】
本開示の少なくとも1つの実施例では、リセット段階において、前記リセット回路が第二走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路の第二端に書き込む場合、
前記リセット電圧は、高電位の定電圧であり、前記第一初期電圧は、低電位の定電圧であり、前記初期化段階と前記リセット段階とは、異なる期間であるか、又は、
前記リセット電圧及び前記第一初期電圧は、低電位の定電圧であり、前記初期化段階と前記リセット段階とは、同じ期間又は異なる期間である。
【0335】
選択的に、リセット段階において、前記リセット回路が第二走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路の第一端に書き込む場合、前記リセット段階と前記初期化段階とは、異なる期間である。そうすると、初期化段階において、第一初期化電圧が駆動回路の第一端に書き込まれ、リセット段階において、リセット電圧が駆動回路の第一端に書き込まれる。
【0336】
具体的な実施の際、前記画素回路は、補償制御回路を更に含んでもよく、前記駆動方法は、
前記初期化段階において、前記補償制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御して、第一初期電圧を前記駆動回路の制御端に書き込むことを更に含んでもよい。
【0337】
本開示の実施例に記載の駆動方法では、補償制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の制御端が補償制御回路にのみ直接電気的に接続され、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期電圧を駆動回路の第一端に書き込み、第一初期化回路が前記駆動回路の第一端に直接電気的に接続されている。こうして、補償制御回路及び第一初期化回路によって駆動回路の制御端の電位が初期化され、前記駆動回路の制御端に対する漏電経路が減少され、画素回路の設計の複雑さを明らかに増加させることなく、第一ノードの電圧の安定性を保証でき、表示品質の向上、表示の均一性の向上、Flicker(ちらつき)の軽減に有利である。
【0338】
具体的な実施の際、前記画素回路は、データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、表示周期には、前記初期化段階の後に設定されたデータ書込段階が更に含まれ、前記駆動方法は、
前記データ書込段階において、データ書込回路が第四走査信号の制御下で、データ線から供給されたデータ電圧Vdataを前記駆動回路の第二端に書き込み、補償制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御することと、
前記データ書込段階の開始時に、前記駆動回路がその制御端の制御下で、前記駆動回路の第一端と前記駆動回路の第二端との間の接続を導通させて、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路が充電されるようにすることで、前記駆動回路の制御端の電位がVdata+Vth(Vthは、前記駆動回路に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧)になるまで前記駆動回路の制御端の電位が変えられるようにすることとを更に含む。
【0339】
具体的な実施の際、前記データ書込段階は、前記リセット段階の後に設定されてもよい。
【0340】
選択的に、前記初期化段階と前記データ書込段階との間の時間間隔は、所定の時間間隔よりも大きい。こうして、駆動トランジスタのゲート電位を早期に初期化することで、駆動トランジスタのヒステリシス現象が改善され、画素回路の高周波と低周波でのFlicker(ちらつき)が低減される。
【0341】
本開示の少なくとも1つの実施例において、前記画素回路は、発光制御回路を更に含み、前記表示周期には、前記データ書込段階の後に設定された発光段階が更に含まれ、前記駆動方法は、
発光段階において、発光制御回路が発光制御信号の制御下で、第一電圧端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と発光素子の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路が発光素子を発光させるように駆動することを含む。
【0342】
本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置は、上記の画素回路を含む。
【0343】
選択的に、前記画素回路は、リセット回路及び第二初期化回路を含み、前記表示装置は、第二走査信号生成モジュール及び第三走査信号生成モジュールを更に含み、
前記リセット回路が第二走査線に電気的に接続され、前記第二初期化回路が第三走査線に電気的に接続され、
前記第二走査信号生成モジュールは、前記第二走査線に電気的に接続され、第二走査信号を前記第二走査線に供給するためのものであり、
前記第三走査信号生成モジュールは、前記第三走査線に電気的に接続され、第三走査信号を前記第三走査線に供給するためのものである。
【0344】
選択的に、前記第二走査信号と前記第三走査信号とは、同一制御信号であり、
前記第二走査信号生成モジュールと前記第三走査信号生成モジュールとは、同一モジュールである。
【0345】
図77に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置は、表示パネルを含み、前記表示パネルは、画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は、複数行及び複数列の上記の画素回路を含み、前記画素モジュールP0が表示パネルの実効表示領域内に設けられ、
前記表示パネルは、発光制御信号生成モジュール70、第一走査信号生成モジュール71、1つ目の第四走査信号生成モジュール721、2つ目の第四走査信号生成モジュール722、第二走査信号生成モジュール73及び第三走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は、発光制御信号を供給するためのものであり、第一走査信号生成モジュール71は、第一走査信号を供給するためのものであり、1つ目の第四走査信号生成モジュール721及び2つ目の第四走査信号生成モジュール722は、第四走査信号を供給するためのものであり、前記第二走査信号生成モジュール73は、第二走査信号を供給するためのものであり、前記第三走査信号生成モジュール74は、第三走査信号を供給するためのものであり、
発光制御信号生成モジュール70、第一走査信号生成モジュール71及び1つ目の第四走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設けられ、
2つ目の第四走査信号生成モジュール722、第二走査信号生成モジュール73及び第三走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設けられている。
【0346】
図78に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例に記載の表示装置は、表示パネルを含み、前記表示パネルは、画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は、複数行及び複数列の上記の画素回路を含み、前記画素モジュールP0が表示パネルの実効表示領域内に設けられ、
前記表示パネルは、発光制御信号生成モジュール70、1つ目の第一走査信号生成モジュール711、2つ目の第一走査信号生成モジュール712、1つ目の第四走査信号生成モジュール721、2つ目の第四走査信号生成モジュール722及び第三走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は、発光制御信号を供給するためのものであり、第一走査信号生成モジュール71は、第一走査信号を供給するためのものであり、1つ目の第四走査信号生成モジュール721及び2つ目の第四走査信号生成モジュール722は、第四走査信号を供給するためのものであり、前記第三走査信号生成モジュール74は、第二走査信号及び第三走査信号を供給するためのものであり、
発光制御信号生成モジュール70、1つ目の第一走査信号生成モジュール711及び1つ目の第四走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設けられ、
2つ目の第四走査信号生成モジュール722、2つ目の第一走査信号生成モジュール712及び第三走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設けられている。
【0347】
図77及び
図78では、符号がVi1のものは、第一初期化電圧であり、符号がVi2のものは、第二初期化電圧であり、符号がVDDのもは、高電圧信号であり、符号がD1のものは、データ線であり、符号がDRのものは、リセット電圧端である。
【0348】
本開示の実施例において、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照して、第八トランジスタT8の幅対長さの比W/Lは、第七トランジスタT7の幅対長さの比W/Lに略等しくてもよく、更に例えば、第七トランジスタT7の幅対長さの比W/Lよりも、第八トランジスタT8の幅対長さの比W/Lが大きくてもよく、つまり、T8の幅対長さの比W/Lがやや大きくされてもよく、こうすれば、N2ノードを迅速にリセットできる。
【0349】
本開示の実施例において、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照して、第八トランジスタT8は、チャネル幅Wが1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネル長Lが2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよく、第七トランジスタT7は、チャネル幅Wが1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネル長Lが2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよい。
【0350】
説明すべきなのは、
図38a、
図50等を参照して、上記トランジスタの設計は、
図38a等の実施例における第七トランジスタT7及び第一トランジスタT1、並びに
図50等の実施例における第四トランジスタT4及び第七トランジスタT7にも適用可能である。
【0351】
本開示の実施例において、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照して、第八トランジスタT8の幅対長さの比W/Lは、第一トランジスタT1の幅対長さの比W/Lに略等しくてもよく、更に例えば、第八トランジスタT8の幅対長さの比W/Lは、第一トランジスタT1の幅対長さの比W/Lよりも小さくてもよく、こうすれば、N1ノードとN2ノードとのリセット能力のバランスをとることができる。
【0352】
本開示の実施例において、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照して、第八トランジスタT8の幅対長さの比W/Lは、第一トランジスタT1の幅対長さの比W/Lよりも大きくてもよく、こうすれば、N2ノードのリセット能力を向上させることができる。
【0353】
本開示の実施例において、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照して、第八トランジスタT8は、チャネル幅Wが1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネル長Lが2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよく、第一トランジスタT1は、チャネル幅Wが1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネル長Lが2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよい。
【0354】
説明すべきなのは、
図50等を参照して、上記トランジスタの設計は、
図50等の実施例における第四トランジスタT4及び第三トランジスタT3にも適用可能である。
【0355】
本開示の実施例による表示装置は、携帯電話、タブレットPC、テレビ、ディスプレイ、ノートPC、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ等の表示機能を有する任意の製品又は部品であってもよい。
【0356】
説明すべきなのは、
図1~
図78に示す全ての実施例では、機能モジュール/電気デバイスの名称及び符号は、当該機能モジュール/電気デバイスの具体的な機能を限定するものではない。例えば、
図3~
図26における駆動回路1、
図27~
図45における駆動サブ回路、
図46~
図60における駆動回路11、
図61~
図48における駆動回路11は、何れも同じ機能を持ち、更に例えば、
図3~
図26における第二リセット回路3、
図27~
図45における第二リセットサブ回路、
図46~
図60におけるリセット回路20、
図61~
図48におけるリセット回路20は、何れも同じ機能を持ち、更に例えば、
図3~
図26における第三リセット回路4、
図27~
図45における第一リセットサブ回路、
図46~
図60における第二初期化回路32、
図60~
図78における第二初期化回路42は、何れも同じ機能を持ち、更に例えば、
図3~
図26における閾値補償回路8、
図27~
図45における第二トランジスタT2、
図46~
図60における補償制御回路13、補償制御回路12は、何れも同じ機能を持ち、更に例えば、
図3~
図26におけるデータ書込回路7、
図27~
図45における書込サブ回路、
図46~
図60におけるデータ書込回路41、
図60~
図78におけるデータ書込回路43は、何れも同じ機能を持ち、更に例えば、
図3~
図26における制御回路5、
図27~
図45における第一発光制御サブ回路及び第二発光制御サブ回路、
図46~
図60における発光制御回路31、
図61~
図78における発光制御回路44は、何れも同じ機能を持ち、更に例えば、
図3~
図26におけるカップリング回路6、
図27~
図45における第一容量C1、
図46~
図60におけるエネルギー貯蔵回路42、
図61~
図78におけるエネルギー貯蔵回路41は、何れも同じ機能を持ち、更に例えば、
図3~
図26における駆動トランジスタT3、
図27~
図45における駆動トランジスタT3、
図46~
図60における駆動トランジスタT0、
図61~
図78における駆動トランジスタT0は、何れも同じ機能を持つ。上記の同じ機能を持つ機能モジュール/電気デバイスは、互いに入れ替えて新しい実施例を形成することが可能であり、機能モジュール/電気デバイスの入れ替えには、機能モジュール/電気デバイス自体の構造の入れ替え、機能モジュール/電気デバイスが接続された信号端の電圧状態の入れ替えが含まれ得る。
【0357】
当業者は、本明細書を考察し、本明細書に開示された内容を実施することにより、本開示の他の実施例を容易に想到するであろう。本願は、本開示の一般原理に従い、本開示によって開示されていない当技術分野における周知の常識又は慣用の技術的手段を含む、本開示の任意の変形、使用、又は適応的な変形を包含することを意図している。本明細書及び実施例は、例示的なものとしてのみ考慮され、本開示の真の範囲及び精神は、特許請求の範囲によって示される。
【0358】
本開示は、上記で説明され、図面に示された厳密な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更がなされ得ることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動回路、第一制御回路、補償制御回路及び第一初期化回路を含む画素回路であって、
前記第一制御回路は、第一走査線、前記駆動回路の制御端及び接続ノードそれぞれに電気的に接続され、前記第一走査線から供給された第一走査信号の制御下で、前記駆動回路の制御端と前記接続ノード間を導通させるように制御するためのものであり、
前記補償制御回路は、第二走査線、前記接続ノード及び前記駆動回路の第一端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線から供給された第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御するためのものであり、
前記第一初期化回路は、初期化制御線、第一初期化電圧線及び前記接続ノードそれぞれに電気的に接続され、前記初期化制御線から供給された初期化制御信号の制御下で、前記第一初期化電圧線から供給された第一初期化電圧を前記接続ノードに書き込むためのものであり、
前記駆動回路は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路の第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御するためのものである、画素回路。
【請求項2】
前記第一制御回路は、第一トランジスタを含み、
前記第一トランジスタの制御極が前記第一走査線に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第一極が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記第一トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続され、
前記第
一トランジスタは、酸化物薄膜トランジスタである、請求項1に記載の画素回路。
【請求項3】
前記補償制御回路は、第二トランジスタを含み、
前記第二トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第二トランジスタの第一極が前記接続ノードに電気的に接続され、前記第二トランジスタの第二極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続されている、請求項1に記載の画素回路。
【請求項4】
前記第一初期化回路は、第三トランジスタを含み、
前記第三トランジスタの制御極が前記初期化制御線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第一極が第一初期化電圧線に電気的に接続され、前記第三トランジスタの第二極が前記接続ノードに電気的に接続されている、請求項1に記載の画素回路。
【請求項5】
リセット回路を更に含み、
前記リセット回路は、第三走査線、リセット電圧線及び前記駆動回路の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第三走査線から供給された第三走査信号の制御下で、前記リセット電圧線から供給されたリセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むためのものである、請求項1に記載の画素回路。
【請求項6】
前記リセット電圧線と第一電圧線とは、同一電圧線であり、前記リセット電圧の電圧値は、第一初期化電圧の電圧値よりも大き
く、
又は、
前記リセット回路は、第四トランジスタを含み、
前記第四トランジスタの制御極が前記第三走査線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第一極が前記リセット電圧線に電気的に接続され、前記第四トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されている、請求項
5に記載の画素回路。
【請求項7】
前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、
前記駆動トランジスタは、シングルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタのゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続されているか、又は、
前記駆動トランジスタは、ダブルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタの第一ゲートが前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二ゲートが第一電圧線に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、前記第一ゲートは、トップゲートであり、前記第二ゲートは、ボトムゲートであり、請求項1~
6の何れか一項に記載の画素回路。
【請求項8】
発光素子、発光制御回路及び第二初期化回路を更に含み、
前記発光制御回路は、発光制御線、第一電圧線、前記駆動回路の第二端、前記駆動回路の第一端及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記発光制御線から供給された発光制御信号の制御下で、前記第一電圧線と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と前記発光素子の第一極とを導通させるように制御するためのものであり、
前記第二初期化回路は、第四走査線、第二初期化電圧線及び前記発光素子の第一極それぞれに電気的に接続され、前記第四走査線から供給された第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧線から供給された第二初期化電圧を前記発光素子の第一極に書き込むためのものであり、
前記発光素子の第二極が第二電圧線に電気的に接続されている、請求項1~
6の何れか一項に記載の画素回路。
【請求項9】
前記発光制御回路は、第五トランジスタ及び第六トランジスタを含み、
前記第五トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第一極が前記第一電圧線に電気的に接続され、前記第五トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記第六トランジスタの制御極が前記発光制御線に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第一極が前記駆動回路の第一端に電気的に接続され、前記第六トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続され、
前記第二初期化回路は、第七トランジスタを含み、
前記第七トランジスタの制御極が前記第四走査線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第一極が前記第二初期化電圧線に電気的に接続され、前記第七トランジスタの第二極が前記発光素子の第一極に電気的に接続されている、請求項
8に記載の画素回路。
【請求項10】
データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、
前記データ書込回路は、第二走査線、データ線及び前記駆動回路の第二端それぞれに電気的に接続され、前記第二走査線から供給された第二走査信号の制御下で、前記データ線上のデータ電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むためのものであり、
前記エネルギー貯蔵回路は、前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、電気エネルギーを貯蔵するためのものである、請求項
8に記載の画素回路。
【請求項11】
前記データ書込回路は、第八トランジスタを含み、前記エネルギー貯蔵回路は、蓄積容量を含み、前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、
前記第八トランジスタの制御極が前記第二走査線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第一極が前記データ線に電気的に接続され、前記第八トランジスタの第二極が前記駆動回路の第二端に電気的に接続され、
前記蓄積容量の第一端が前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記蓄積容量の第二端が前記第一電圧線に電気的に接続されている、請求項
10に記載の画素回路。
【請求項12】
請求項1~
11の何れか一項に記載の画素回路に適用される駆動方法であって、表示周期には、初期化段階及びデータ書込段階が含まれ、前記駆動方法は、
初期化段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、第一初期化回路が初期化制御信号の制御下で、第一初期化電圧を接続ノードに書き込むことで、第一初期化電圧が前記駆動回路の制御端に書き込まれるようにして、前記データ書込段階の開始時に駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御可能にすることと、
データ書込段階において、第一制御回路が第一走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノード間を導通させるように制御し、補償制御回路が第二走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第一端間を導通させるように制御して、前記駆動回路の制御端と前記駆動回路の第一端間を導通させるようにすることとを含む、駆動方法。
【請求項13】
前記画素回路は、リセット回路を更に含み、前記駆動方法は、
前記初期化段階において、前記リセット回路が第三走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第二端に書き込むことを更に含む、請求項
12に記載の駆動方法。
【請求項14】
前記画素回路は、発光素子及び第二初期化回路を更に含み、前記駆動方法は、
前記第二初期化回路が第四走査信号の制御下で、第二初期化電圧を前記発光素子の第一極に書き込んで、前記発光素子が発光しないように制御することを更に含む、請求項
12に記載の駆動方法。
【請求項15】
前記画素回路は、発光制御回路、データ書込回路及びエネルギー貯蔵回路を更に含み、前記表示周期には、データ書込段階の後に設定された発光段階が更に含まれ、前記駆動方法は、
データ書込段階において、データ書込回路が第二走査信号の制御下で、データ線上のデータ電圧Vdataを駆動回路の第二端に書き込むことと、
データ書込段階の開始時に、駆動回路がその第一端と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御して、データ電圧Vdataでエネルギー貯蔵回路が充電されて、前記駆動回路の制御端の電位がVdata+Vth(Vthは、前記駆動回路に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧)になるまで前記駆動回路の制御端の電位が変えられるようにすることと、
発光段階において、発光制御回路が発光制御信号の制御下で
、第一電圧線と前記駆動回路の第二端間を導通させるように制御し、前記駆動回路の第一端と発光素子の第一極間を導通させるように制御し、駆動回路が発光素子を発光させるように駆動することとを更に含
み、
前記第一電圧線は、ハイレベル信号線である、請求項
12~
14の何れか一項に記載の駆動方法。
【請求項16】
請求項1~
11の何れか一項に記載の画素回路を含
む表示装置
であって、
前記画素回路は、リセット回路及び第二初期化回路を含み、前記リセット回路が第三走査線に電気的に接続され、前記第二初期化回路
が第四走査線に電気的に接続され、前記表示装置は、第三走査信号生成モジュール及び第四走査信号生成モジュールを更に含み、
前記第三走査信号生成モジュールは、前記第三走査線に電気的に接続され、前記第三走査線に第三走査信号を供給するためのものであり、
前記第四走査信号生成モジュールは、前記第四走査線に電気的に接続され、前記第四走査線に第四走査信号を供給するためのものであ
り、
前記第三走査信号と前記第四走査信号とは、同一走査信号であり、前記第三走査信号生成モジュールと前記第四走査信号生成モジュールとは、同一モジュールである
、表示装置。
【国際調査報告】