(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】画素回路及びその駆動方法、表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20240725BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240725BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240725BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20240725BHJP
H10K 59/123 20230101ALI20240725BHJP
H10K 59/121 20230101ALI20240725BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 611E
G09G3/20 641R
G09F9/30 338
G09F9/30 365
H10K59/131
H10K59/123
H10K59/121 213
H01L29/78 614
H01L29/78 618B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560151
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 CN2021109884
(87)【国際公開番号】W WO2023004810
(87)【国際公開日】2023-02-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】王 彬▲艷▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 耀
(72)【発明者】
【氏名】李 孟
(72)【発明者】
【氏名】承 天一
【テーマコード(参考)】
3K107
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5F110
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
画素回路及びその駆動方法、表示装置は提供される。画素回路は駆動サブ回路、第1リセットサブ回路、第2リセットサブ回路及び発光素子を含む。駆動サブ回路は、第1ノード(N1)の制御信号に応答して、駆動サブ回路の第1極と第2極との間に駆動電流を産生するように設定される。第1リセットサブ回路は、第1発光制御信号線(EM1)又は第2リセット制御信号線(Reset2)の信号に応答して、発光素子の陽極端に第1リセット信号を書き込むように設定される。第2リセットサブ回路は、第1リセット制御信号線(Reset1)の信号に応答して、駆動サブ回路の第1極又は第2極に第2リセット信号を書き込むように設定される。第2リセット信号は第1リセット信号より大きい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素回路であって、駆動サブ回路、第1リセットサブ回路、第2リセットサブ回路及び発光素子を含み、
前記駆動サブ回路は、第1ノードの制御信号に応答して、前記駆動サブ回路の第1極と第2極との間に駆動電流を産生するように設定され、
前記第1リセットサブ回路は、第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線の信号に応答して、前記発光素子の陽極端に第1リセット信号を書き込むように設定され、
前記第2リセットサブ回路は、第1リセット制御信号線の信号に応答して、前記駆動サブ回路の第1極又は第2極に第2リセット信号を書き込むように設定され、
前記第2リセット信号は前記第1リセット信号より大きいことを特徴とする、画素回路。
【請求項2】
前記第2リセット信号の絶対値は前記駆動サブ回路の閾値電圧の1.5倍より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の画素回路。
【請求項3】
前記第2リセット信号の振幅は0より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の画素回路。
【請求項4】
書き込みサブ回路、補償サブ回路、第1発光制御サブ回路及び第2発光制御サブ回路を更に含み、
前記書き込みサブ回路は、第2走査信号線の信号に応答して、第2ノードにデータ信号を書き込むように設定され、
前記補償サブ回路は、第1走査信号線の信号に応答して、第3ノードの第1リセット信号又は第2リセット信号を第1ノードに書き込むように設定され、更に、前記第1走査信号線の信号に応答して、前記第1ノードに対して補償を行うように設定され、
前記第1発光制御サブ回路は、前記第1発光制御信号線の信号に応答して、前記第2ノードに第1電源線の信号を提供するように設定され、
前記第2発光制御サブ回路は、第2発光制御信号線の信号に応答して、第4ノードの第1リセット信号を第3ノードに書き込むように設定され、更に、前記第2発光制御信号線の信号に応答して、前記第3ノードと第4ノードとの間に駆動電流の通過を許容するように設定されることを特徴とする、請求項1に記載の画素回路。
【請求項5】
前記第2リセット信号は、前記第1電源線、前記第1発光制御信号線、前記第2発光制御信号線又は第3電源線のうちの少なくとも1つの信号線から由来することを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項6】
前記第1リセット制御信号線の信号のパルス幅は前記第2走査信号線の信号のパルス幅とほぼ同じであることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項7】
前記第1発光制御信号線の信号のパルスと前記第2発光制御信号線の信号のパルスとの差は1つ又は2つの時間ユニットであり、1つの前記時間ユニットは1行のサブ画素の走査時間であることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項8】
前記第1リセットサブ回路は第1トランジスタを含み、前記第1トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線に接続され、前記第1トランジスタの第1極は第1リセット信号線に接続され、前記第1トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項9】
前記補償サブ回路は第2トランジスタと第1コンデンサを含み、
前記第2トランジスタの制御極は前記第1走査信号線に接続され、前記第2トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第2トランジスタの第2極は前記第1ノードに接続され、
前記第1コンデンサの一端は前記第1ノードに接続され、前記第1コンデンサの他端は前記第1電源線に接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項10】
前記駆動サブ回路は第3トランジスタを含み、前記第3トランジスタの制御極は前記第1ノードに接続され、前記第3トランジスタの第1極は第2ノードに接続され、前記第3トランジスタの第2極は前記第3ノードに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項11】
前記書き込みサブ回路は第4トランジスタを含み、前記第4トランジスタの制御極は前記第2走査信号線に接続され、前記第4トランジスタの第1極はデータ信号線に接続され、前記第4トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項12】
前記第1発光制御サブ回路は第5トランジスタを含み、前記第5トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線に接続され、前記第5トランジスタの第1極は第1電源線に接続され、前記第5トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項13】
前記第2発光制御サブ回路は第6トランジスタを含み、前記第6トランジスタの制御極は前記第2発光制御信号線に接続され、前記第6トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第6トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項14】
前記第2リセットサブ回路は第7トランジスタを含み、前記第7トランジスタの制御極は前記第1リセット制御信号線に接続され、前記第7トランジスタの第1極は第2リセット信号線に接続され、前記第7トランジスタの第2極は前記第2ノード又は前記第3ノードに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項15】
前記第1リセットサブ回路は第1トランジスタを含み、前記補償サブ回路は第2トランジスタと第1コンデンサを含み、前記駆動サブ回路は第3トランジスタを含み、前記書き込みサブ回路は第4トランジスタを含み、前記第1発光制御サブ回路は第5トランジスタを含み、前記第2発光制御サブ回路は第6トランジスタを含み、前記第2リセットサブ回路は第7トランジスタを含み、
前記第1トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線に接続され、前記第1トランジスタの第1極は第1リセット信号線に接続され、前記第1トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続され、
前記第2トランジスタの制御極は前記第1走査信号線に接続され、前記第2トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第2トランジスタの第2極は前記第1ノードに接続され、
前記第1コンデンサの一端は前記第1ノードに接続され、前記第1コンデンサの他端は前記第1電源線に接続され、
前記第3トランジスタの制御極は前記第1ノードに接続され、前記第3トランジスタの第1極は第2ノードに接続され、前記第3トランジスタの第2極は前記第3ノードに接続され、
前記第4トランジスタの制御極は前記第2走査信号線に接続され、前記第4トランジスタの第1極はデータ信号線に接続され、前記第4トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続され、
前記第5トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線に接続され、前記第5トランジスタの第1極は第1電源線に接続され、前記第5トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続され、
前記第6トランジスタの制御極は前記第2発光制御信号線に接続され、前記第6トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第6トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続され、
前記第7トランジスタの制御極は前記第1リセット制御信号線に接続され、前記第7トランジスタの第1極は第2リセット信号線に接続され、前記第7トランジスタの第2極は前記第2ノード又は前記第3ノードに接続されることを特徴とする、請求項4に記載の画素回路。
【請求項16】
前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ及び前記第7トランジスタのうちの少なくとも1つは第1タイプトランジスタであり、前記第3トランジスタ~前記第6トランジスタはいずれも第2タイプトランジスタであり、前記第1タイプトランジスタと前記第2タイプトランジスタのトランジスタタイプは異なることを特徴とする、請求項15に記載の画素回路。
【請求項17】
前記第1タイプトランジスタはN型薄膜トランジスタであり、前記第2タイプトランジスタはP型薄膜トランジスタであることを特徴とする、請求項16に記載の画素回路。
【請求項18】
前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ及び前記第7トランジスタのうちの少なくとも1つはインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜トランジスタであり、前記第3トランジスタ~前記第6トランジスタはいずれも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであることを特徴とする、請求項15に記載の画素回路。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか1項に記載の画素回路を備える表示装置。
【請求項20】
請求項1~18のいずれか1項に記載の画素回路の駆動に用いられる画素回路の駆動方法であって、前記画素回路は複数の走査周期を有し、1つの走査周期において、前記駆動方法は、
第1リセットサブ回路が第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線の信号に応答して、発光素子の陽極端に第1リセット信号を書き込むリセットステップと、
第2リセットサブ回路が第1リセット制御信号線の信号に応答して、駆動サブ回路の第1極又は第2極に第2リセット信号を書き込み、前記第2リセット信号が前記第1リセット信号より大きい再設定ステップと、
駆動サブ回路が第1ノードの制御信号に応答して、前記駆動サブ回路の第1極と第2極との間に駆動電流を産生する発光ステップと、を含むことを特徴とする、画素回路の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は表示技術分野に関するがそれに限らず、特に画素回路及びその駆動方法、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)と量子ドット発光ダイオード(Quantum-dot Light Emitting Diodes、QLED)は能動発光表示デバイスであり、自律発光、広い視角、高いコントラスト比、低い電力消費、極めて高い応答速度、軽量化、湾曲可能、及び低コスト等の利点を有する。表示技術の継続的な発展に伴って、OLED又はQLEDを発光デバイスとし、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)により信号制御を行うフレキシブルディスプレイ(Flexible Display)は現在の表示分野の主な製品となっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下は、本明細書に記載されるテーマに対する概要である。本概要は特許請求の範囲の保護範囲を限定するものではない。
【0004】
本開示の実施例では画素回路を提供し、駆動サブ回路、第1リセットサブ回路、第2リセットサブ回路及び発光素子を含む。前記駆動サブ回路は、第1ノードの制御信号に応答して、第2ノードと第3ノードとの間に駆動電流を産生するように設定される。前記第1リセットサブ回路は、第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線の信号に応答して、前記発光素子の陽極端に第1リセット信号を書き込むように設定される。前記第2リセットサブ回路は、第1リセット制御信号線の信号に応答して、前記駆動サブ回路の第1極又は第2極に第2リセット信号を書き込むように設定される。前記第2リセット信号は前記第1リセット信号より大きい。
【0005】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第2リセット信号の絶対値は前記駆動サブ回路の閾値電圧の1.5倍より大きい。
【0006】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第2リセット信号の振幅は0より大きい。
【0007】
幾つかの例示的な実施形態では、該画素回路は書き込みサブ回路、補償サブ回路、第1発光制御サブ回路及び第2発光制御サブ回路を更に含む。前記書き込みサブ回路は、第2走査信号線の信号に応答して、前記第2ノードにデータ信号を書き込むように設定される。前記補償サブ回路は、第1走査信号線の信号に応答して、前記第3ノードの第1リセット信号又は第2リセット信号を第1ノードに書き込むように設定され、更に、前記第1走査信号線の信号に応答して、前記第1ノードに対して補償を行うように設定される。前記第1発光制御サブ回路は、前記第1発光制御信号線の信号に応答して、前記第2ノードに第1電源線の信号を提供するように設定される。前記第2発光制御サブ回路は、第2発光制御信号線の信号に応答して、第4ノードの第1リセット信号を第3ノードに書き込むように設定され、更に、前記第2発光制御信号線の信号に応答して、前記第3ノードと第4ノードとの間に駆動電流の通過を許容するように設定される。
【0008】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第2リセット信号は、前記第1電源線、前記第1発光制御信号線、前記第2発光制御信号線又は第3電源線のうちの少なくとも1つの信号線から由来する。
【0009】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1リセット制御信号線の信号のパルス幅は前記第2走査信号線の信号のパルス幅とほぼ同じである。
【0010】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1発光制御信号線の信号のパルスと前記第2発光制御信号線の信号のパルスとの差は1つ又は2つの時間ユニットであり、1つの前記時間ユニットは1行のサブ画素の走査時間である。
【0011】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1リセットサブ回路は第1トランジスタを含み、前記第1トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線に接続され、前記第1トランジスタの第1極は第1リセット信号線に接続され、前記第1トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続される。
【0012】
幾つかの例示的な実施形態では、前記補償サブ回路は第2トランジスタと第1コンデンサを含む。前記第2トランジスタの制御極は前記第1走査信号線に接続され、前記第2トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第2トランジスタの第2極は前記第1ノードに接続される。前記第1コンデンサの一端は前記第1ノードに接続され、前記第1コンデンサの他端は前記第1電源線に接続される。
【0013】
幾つかの例示的な実施形態では、前記駆動サブ回路は第3トランジスタを含み、前記第3トランジスタの制御極は前記第1ノードに接続され、前記第3トランジスタの第1極は第2ノードに接続され、前記第3トランジスタの第2極は前記第3ノードに接続される。
【0014】
幾つかの例示的な実施形態では、前記書き込みサブ回路は第4トランジスタを含み、前記第4トランジスタの制御極は前記第2走査信号線に接続され、前記第4トランジスタの第1極はデータ信号線に接続され、前記第4トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続される。
【0015】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1発光制御サブ回路は第5トランジスタを含み、前記第5トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線に接続され、前記第5トランジスタの第1極は第1電源線に接続され、前記第5トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続される。
【0016】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第2発光制御サブ回路は第6トランジスタを含み、前記第6トランジスタの制御極は前記第2発光制御信号線に接続され、前記第6トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第6トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続される。
【0017】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第2リセットサブ回路は第7トランジスタを含み、前記第7トランジスタの制御極は前記リセット制御信号線に接続され、前記第7トランジスタの第1極は第2リセット信号線に接続され、前記第7トランジスタの第2極は前記第2ノード又は前記第3ノードに接続される。
【0018】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1リセットサブ回路は第1トランジスタを含み、前記補償サブ回路は第2トランジスタと第1コンデンサを含み、前記駆動サブ回路は第3トランジスタを含み、前記書き込みサブ回路は第4トランジスタを含み、前記第1発光制御サブ回路は第5トランジスタを含み、前記第2発光制御サブ回路は第6トランジスタを含み、前記第2リセットサブ回路は第7トランジスタを含む。前記第1トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線に接続され、前記第1トランジスタの第1極は第1リセット信号線に接続され、前記第1トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続される。前記第2トランジスタの制御極は前記第1走査信号線に接続され、前記第2トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第2トランジスタの第2極は前記第1ノードに接続される。前記第1コンデンサの一端は前記第1ノードに接続され、前記第1コンデンサの他端は前記第1電源線に接続される。前記第3トランジスタの制御極は前記第1ノードに接続され、前記第3トランジスタの第1極は第2ノードに接続され、前記第3トランジスタの第2極は前記第3ノードに接続される。前記第4トランジスタの制御極は前記第2走査信号線に接続され、前記第4トランジスタの第1極はデータ信号線に接続され、前記第4トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続される。前記第5トランジスタの制御極は前記第1発光制御信号線に接続され、前記第5トランジスタの第1極は第1電源線に接続され、前記第5トランジスタの第2極は前記第2ノードに接続される。前記第6トランジスタの制御極は前記第2発光制御信号線に接続され、前記第6トランジスタの第1極は第3ノードに接続され、前記第6トランジスタの第2極は前記第4ノードに接続される。前記第7トランジスタの制御極は前記リセット制御信号線に接続され、前記第7トランジスタの第1極は第2リセット信号線に接続され、前記第7トランジスタの第2極は前記第2ノード又は前記第3ノードに接続される。
【0019】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ及び前記第7トランジスタのうちの少なくとも1つは第1タイプトランジスタであり、前記第3トランジスタ~前記第6トランジスタはいずれも第2タイプトランジスタであり、前記第1タイプトランジスタと前記第2タイプトランジスタのトランジスタタイプは異なる。
【0020】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1タイプトランジスタはN型薄膜トランジスタであり、前記第2タイプトランジスタはP型薄膜トランジスタである。
【0021】
幾つかの例示的な実施形態では、前記第1トランジスタ、前記第2トランジスタ及び前記第7トランジスタのうちの少なくとも1つはインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜トランジスタであり、前記第3トランジスタ~前記第6トランジスタはいずれも低温ポリシリコン薄膜トランジスタである。
【0022】
本開示の実施例では表示装置を更に提供し、上記のいずれか1項に記載の画素回路を備える。
【0023】
本開示の実施例では画素回路の駆動方法を更に提供し、上記の画素回路を駆動することに用いられる。前記画素回路は複数の走査周期を有する。1つの走査周期において、前記駆動方法は、第1リセットサブ回路が第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線の信号に応答して、発光素子の陽極端に第1リセット信号を書き込むリセットステップと、第2リセットサブ回路が第1リセット制御信号線の信号に応答して、駆動サブ回路の第1極又は第2極に第2リセット信号を書き込み、前記第2リセット信号が前記第1リセット信号より大きい再設定ステップと、駆動サブ回路が第1ノードの制御信号に応答して、第2ノードと第3ノードとの間に駆動電流を産生する発光ステップと、を含む。
【0024】
図面及び詳細の説明を読んで理解した後、他の方面を理解できる。
【0025】
図面は本開示の技術案に対する更なる理解を提供するためのものであって、明細書の一部となり、本開示の実施例とともに本開示の技術案を解釈するためのものであり、本開示の技術案を制限するためのものではない。図面における各部品の形状とサイズは、実際の比例を反映せず、本開示の内容を模式的に説明するためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】関連技術における画素駆動回路の回路構造模式図である。
【
図2】
図1の画素駆動回路の1種の駆動方法における各ノードのタイミング図である。
【
図3】
図1の画素駆動回路の
図2に示す駆動方法における第1ノード、第2ノード及び第3ノードのシミュレーションタイミング図である。
【
図4】本開示による画素駆動回路の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図5】本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図6】本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図7】本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図8】
図7の画素駆動回路の1種の駆動方法における各ノードのタイミング図である。
【
図9】
図7の画素駆動回路の
図8に示す駆動方法における第1ノード、第2ノード及び第3ノードのシミュレーションタイミング図である。
【
図10】本開示による画素駆動回路の例示的な実施例の構造図である。
【
図11】本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図12】本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図13】
図12の画素駆動回路の1種の駆動方法における各ノードのタイミング図である。
【
図14】本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。
【
図15】本開示による表示パネルの例示的な実施例における画素駆動回路のレイアウト図である。
【
図16】本開示による表示パネルの他の例示的な実施例における画素駆動回路のレイアウト図である。
【
図17】本開示による表示パネルの他の例示的な実施例における画素駆動回路のレイアウト図である。
【
図18】本開示による表示パネルの例示的な実施例の一部の構造図である。
【
図24】
図18における第1導電層、第2導電層及び第2活性層の構造図である。
【
図25】
図18における第1導電層、第2導電層、第2活性層及び第3導電層の構造図である。
【
図27】本開示の実施例による画素回路の構造模式
図1である。
【
図28】本開示の実施例による画素回路の構造模式
図2である。
【
図29】本開示の実施例による第1リセットサブ回路の構造模式図である。
【
図30】本開示の実施例による補償サブ回路の構造模式図である。
【
図31】本開示の実施例による駆動サブ回路の構造模式図である。
【
図32】本開示の実施例による書き込みサブ回路の構造模式図である。
【
図33】本開示の実施例による第1発光制御サブ回路の構造模式図である。
【
図34】本開示の実施例による第2発光制御サブ回路の構造模式図である。
【
図35】本開示の実施例による第2リセットサブ回路の構造模式
図1である。
【
図36】本開示の実施例による第2リセットサブ回路の構造模式
図2である。
【
図37a】本開示の実施例による画素回路の等価回路
図1である。
【
図37b】本開示の実施例による画素回路の等価回路
図2である。
【
図38a】本開示の実施例による画素回路の等価回路
図3である。
【
図38b】本開示の実施例による画素回路の等価回路
図4である。
【
図39】
図37a又は
図37bに示す画素回路の1つの走査周期における動作タイミング図である。
【
図40】
図38a又は
図38bに示す画素回路の1つの走査周期における動作タイミング図である。
【
図41】
図37aに示す画素回路のリセットステップでのトランジスタ動作状態模式図である。
【
図42】
図37aに示す画素回路の再設定ステップでのトランジスタ動作状態模式図である。
【
図43】
図37aに示す画素回路のデータ書き込みステップでのトランジスタ動作状態模式図である。
【
図44】
図37aに示す画素回路の発光ステップでのトランジスタ動作状態模式図である。
【
図45】本開示の実施例による画素回路の駆動方法のフローチャットである。
【
図46】本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路の構造図である。
【
図47】本開示の少なくとも他の実施例による画素回路の構造図である。
【
図48】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図49】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図50】本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路の回路図である。
【
図51】本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の動作タイミング図である。
【
図52】本開示の少なくとも他の実施例による画素回路の回路図である。
【
図53】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の回路図である。
【
図54】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の回路図である。
【
図55】隣接する2行の画素回路と同一行のリセット電圧線との電気的接続の模式図である。
【
図56】隣接する2列の画素回路と同一列のリセット電圧線との電気的接続の模式図である。
【
図57】隣接行と隣接列の画素回路がリセット電圧線を共用する模式図である。
【
図58】格子状に設置されるリセット電圧線と複数の画素回路との接続関係及び位置関係の模式図である。
【
図59】本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置の構造図である。
【
図60】本開示の少なくとも他の実施例による表示装置の構造図である。
【
図61】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図62】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図63】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図64】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図65】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図66】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図67】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図68】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の回路図である。
【
図69】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の動作タイミング図である。
【
図70】
図68に示す画素回路の少なくとも他の実施例の動作タイミング図である。
【
図71】
図68に示す画素回路の少なくとも更なる実施例の動作タイミング図である。
【
図72】本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路の構造図である。
【
図73】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の動作タイミング図である。
【
図74】
図72に示す画素回路の少なくとも他の実施例の動作タイミング図である。
【
図75】本開示の少なくとも更なる実施例による画素回路の構造図である。
【
図76】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の動作タイミング図である。
【
図77】本開示の少なくとも更なる実施例による表示装置の構造図である。
【
図78】本開示の少なくとも更なる実施例による表示装置の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では図面を参照しながら、例示的な実施例をより全面的に説明する。ただし、例示的な実施例は複数の形態で実施され得ており、ここでの説明に限られるとは理解すべきではない。逆に、これらの実施例の提供は本開示をより全面的で完全にし、例示的な実施例の発想を全面的に当業者に伝達する。図面における同一の符号は同一又は類似の構成を示すため、それらについての詳しい説明は省略される。
【0028】
用語の「1つ」、「一」、「前記」は1つ又は複数の要素/組成部分/等の存在を示す。用語の「含む」、「有する」は開放的な含有を意味し、列挙される要素/組成部分等の以外、他の要素/組成部分/等も存在することを指す。
【0029】
図1は関連技術における画素駆動回路の回路構造模式図である。該画素駆動回路は駆動トランジスタT3、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6、第7トランジスタT7及びコンデンサCを含み得る。駆動トランジスタT3は、ゲート電極が第1ノードN1に接続され、第1極が第2ノードN2に接続され、第2極が第3ノードN3に接続される。第4トランジスタT4は、第1極がデータ信号端Daに接続され、第2極が第2ノードN2に接続され、ゲート電極がゲート電極駆動信号端G2に接続される。第5トランジスタT5は、第1極が第1電源端VDDに接続され、第2極が第2ノードN2に接続され、ゲート電極がイネーブル信号端EMに接続される。第2トランジスタT2は、第1極が第1ノードN1に接続され、第2極が第3ノードN3に接続され、ゲート電極がゲート電極駆動信号端G1に接続される。第6トランジスタT6は、第1極が第3ノードN3に接続され、第2極が第7トランジスタT7の第1極に接続され、ゲート電極がイネーブル信号端EMに接続される。第7トランジスタT7は、第2極が第2初期信号端Vinit2に接続され、ゲート電極が第2リセット信号端Re2に接続される。第1トランジスタT1は、第1極が第1ノードN1に接続され、第2極が第1初期信号端Vinit1に接続され、ゲート電極が第1リセット信号端Re1に接続される。コンデンサCは第1電源端VDDと第1ノードN1との間に接続される。該画素駆動回路は1つの発光ユニットOLEDに接続され得ており、該発光ユニットOLEDの発光を駆動することに用いられ、発光ユニットOLEDは第6トランジスタT6の第2極と電源端VSSとの間に接続され得る。第1トランジスタT1と第2トランジスタT2はN型トランジスタであってもよい。例えば、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2はN型金属酸化物トランジスタであってもよい。N型金属酸化物トランジスタは小さいリーク電流を有し、発光ステップにおいてノードNが第1トランジスタT1と第2トランジスタT2により漏電することを回避することができる。同時に、駆動トランジスタT3、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6及び第7トランジスタT7はP型トランジスタであってもよい。例えば、駆動トランジスタT3、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6及び第7トランジスタT7はP型低温ポリシリコントランジスタであってもよい。低温ポリシリコントランジスタは高いキャリア移動度を有し、高解析度、高反応速度、高画素密度、高開口率の表示パネルの実現に寄与する。第1初期信号端と第2初期信号端は実際の状況に応じて同一又は異なる電圧信号を出力することができる。
【0030】
図2は
図1の画素駆動回路の1種の駆動方法における各ノードのタイミング図である。G1はゲート電極駆動信号端G1のタイミングを示し、G2はゲート電極駆動信号端G2のタイミングを示し、Re1は第1リセット信号端Re1のタイミングを示し、Re2は第2リセット信号端Re2のタイミングを示し、EMはイネーブル信号端EMのタイミングを示し、Daはデータ信号端Daのタイミングを示し、N1は第1ノードN1のタイミングを示す。該画素駆動回路の駆動方法は第1リセットステップt1、閾値補償ステップt2、第2リセットステップt3、発光ステップt4を含み得る。第1リセットステップt1では、第1リセット信号端Re1は高レベル信号を出力し、第1トランジスタT1はターンオンし、第1初期信号端Vinit1は第1ノードN1に初期信号を入力する。閾値補償ステップt2では、ゲート電極駆動信号端G1は高レベル信号を出力し、ゲート電極駆動信号端G2は低レベル信号を出力し、第4トランジスタT4、第2トランジスタT2はターンオンし、同時に、データ信号端Daは駆動信号を出力してノードNに電圧Vdata+Vthを書き込み、Vdataは駆動信号の電圧であり、Vthは駆動トランジスタT3の閾値電圧である。第2リセットステップt3では、第2リセット信号端Re2は低レベル信号を出力し、第7トランジスタT7はターンオンし、第2初期信号端Vinit2は第6トランジスタT6の第2極に初期信号を入力する。発光ステップt4では、イネーブル信号端EMは低レベル信号を出力し、第6トランジスタT6、第5トランジスタT5はターンオンし、駆動トランジスタT3はコンデンサCに蓄積される電圧Vdata+Vthの作用により発光する。駆動トランジスタにより電流を出力する式はI=(μWCox/2L)(Vgs-Vth)2であり、式中、μはキャリア移動度であり、Coxは単位面積でのゲート電極の静電容量であり、Wは駆動トランジスタのチャネルの幅であり、Lは駆動トランジスタのチャネルの長さであり、Vgsは駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧差であり、Vthは駆動トランジスタの閾値電圧である。本開示の画素駆動回路では、駆動トランジスタの出力電流はI=(μWCox/2L)(Vdata+Vth-Vdd-Vth)
2である。該画素駆動回路は駆動トランジスタの閾値によるその出力電流への影響を回避することができる。
【0031】
関連技術では、画素駆動回路における駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との間に寄生コンデンサが存在し、画素駆動回路はリセットステップにおいて、駆動トランジスタのゲート電極電圧は初期電圧に初期化され、上記寄生コンデンサのカップリング作用により、駆動トランジスタのソース電極電圧も対応的に変化する。リセットステップにおいて異なるグレースケールをリセットする時、駆動トランジスタのゲート電極電圧の変化量は異なり、駆動トランジスタのソース電極電圧の変化量も異なり、それにより、リセットステップが完成した後に駆動トランジスタのVgs(ゲート電極とソース電極との電圧差)は異なる。
図3は
図1の画素駆動回路の
図2に示す駆動方法における第1ノード、第2ノード及び第3ノードのシミュレーションタイミング図である。N1は第1ノードN1のタイミング図を示し、N2は第2ノードN2のタイミング図を示し、N3は第3ノードN3のタイミング図を示す。
図3には具体的に
図1に示す画素駆動回路の4種のデータ信号での各ノードのタイミング図を示し、
図3におけるリセットステップt1では該4種のデータ信号での第1ノードN1をリセットする必要がある。本例示的な実施例では2種のデータ信号での各ノードのタイミングを説明する。
図3に示すように、第1データ信号において、各ノードのタイミングは曲線Vda1に示され、第2データ信号において、各ノードのタイミングは曲線Vda2に示される。第1データ信号と第2データ信号の電圧は異なるため、リセットステップt1の前に、第1ノードN1の電圧は異なり、第3ノードN3の電圧も異なり、第2ノードの電圧はいずれも第1電源端VDDの電圧である。リセットステップt1では、第1ノードN1の2種のデータ信号での電圧はいずれも初期電圧にプルダウンされる。第1データ信号での第1ノードN1のプルダウン変化量は第2データ信号での第1ノードN1のプルダウン変化量より小さいため、第1データ信号での第2ノードのプルダウン変化量は第2データ信号での第2ノードN2のプルダウン変化量より小さい。即ち、リセットステップでは、第1データ信号での第2ノードN2の電圧は第2データ信号での第2ノードN2の電圧より小さく、それにより、異なるデータ信号において、駆動トランジスタのVgs(ゲート電極とソース電極との電圧差)は異なる。同時に、駆動トランジスタのVgsはその閾値電圧に影響を与えるため、表示パネルには残像及びフリッカの問題が発生する。例えば、表示パネルは白黒画面から同一グレースケールの画面に変換する場合、白黒画面に対応する画素点における駆動トランジスタの閾値電圧は異なるため、同一グレースケールの画面に変換した後、前のフレームの白黒画面の所在する領域にはそれぞれ異なるグレースケールが表示し、即ち残像問題が発生する。
【0032】
これに基づいて、本例示的な実施例では画素駆動回路を提供し、
図4は本開示による画素駆動回路の例示的な実施例の構造模式図である。前記画素駆動回路は、駆動回路1、第1リセット回路2、第2リセット回路3を含み得る。駆動回路1は第1ノードN1と第2ノードN2に接続され、前記第1ノードN1と前記第2ノードN2との電圧差に基づいて駆動電流を出力することに用いられる。第1リセット回路2は前記第1ノードN1、第1初期信号端Vinit1、第1リセット信号端Re1に接続され、前記第1リセット信号端Re1の信号に応答して前記第1初期信号端Vinit1の信号を前記第1ノードN1に伝送することに用いられる。第2リセット回路3は前記第2ノードN2、第1電源端VGHに接続され、制御信号に応答して前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送することに用いられる。
【0033】
本例示的な実施例では、画素駆動回路はリセットステップにおいて、第1リセット回路2を用いて前記第1初期信号端Vinit1の信号を前記第1ノードN1に伝送するとともに、第2リセット回路3を用いて前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送する。それにより、異なるデータ信号においても、該画素駆動回路は駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧差を同一値にリセットすることができ、表示パネルの残像及びフリッカの問題を改善する。
【0034】
本例示的な実施例では、
図4に示すように、前記駆動回路1は更に第3ノードN3に接続され得る。前記駆動回路1は駆動トランジスタT3を含み得る。駆動トランジスタT3は、ゲート電極が前記第1ノードN1に接続され、第1極が前記第2ノードN2に接続され、第2極が前記第3ノードN3に接続される。駆動トランジスタT3はP型トランジスタであってもよい。例えば、駆動トランジスタT3はP型低温ポリシリコントランジスタであってもよい。駆動トランジスタT3は第1ノードN1と第2ノードN2との電圧差に基づいて第3ノードN3に駆動電流を入力してもよい。理解されるように、他の例示的な実施例では、駆動トランジスタT3はN型トランジスタであってもよい。駆動トランジスタT3はN型トランジスタである場合、駆動トランジスタは第1ノードN1と第2ノードN2との電圧差に基づいて第2ノードに駆動電流を入力してもよい。また、駆動回路1は複数の駆動トランジスタを更に含み得る。複数の駆動トランジスタは第2ノードと第3ノードとの間に並列接続され得る。
【0035】
本例示的な実施例では、
図4に示すように、前記第1リセット回路2は第1トランジスタT1を含み得る。第1トランジスタT1は、ゲート電極が前記第1リセット信号端Re1に接続され、第1極が前記第1初期信号端Vinit1に接続され、第2極が前記第1ノードN1に接続される。前記第2リセット回路3のターンオンレベルと前記第1リセット回路2のターンオンレベルとの極性は同じであってもよい。前記第2リセット回路3は前記第1リセット信号端Re1に更に接続され得る。前記第2リセット回路3は、前記第1リセット信号端Re1の信号に応答して前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送することに用いられ得る。
図4に示すように、前記第2リセット回路3は第8トランジスタT8を含み得る。第8トランジスタT8は、ゲート電極が前記第1リセット信号端Re1に接続され、第1極が前記第1電源端VGHに接続され、第2極が前記第2ノードN2に接続される。
【0036】
なお、該画素駆動回路は閾値補償ステップにおいて駆動トランジスタT3をターンオンする必要があるため、第1初期信号端Vinit1と第1電源端VGHとの電圧差Vinit1-Vghは駆動トランジスタT3の閾値電圧より小さくなければならず、Vinit1は第1初期信号端の電圧であり、Vghは第1電源端VGHの電圧である。また、他の例示的な実施例では、前記第2リセット回路3は制御信号に応答して他の信号端の信号を第2ノードに伝送して、第2ノードをリセットしてもよい。
【0037】
本例示的な実施例では、第1トランジスタT1、第8トランジスタT8はいずれも酸化物トランジスタであってもよい。例えば、第1トランジスタT1、第8トランジスタT8の半導体材料は酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよく、対応的に、第1トランジスタT1、第8トランジスタT8はN型トランジスタであってもよい。酸化物トランジスタは小さいターンオフリーク電流を有するため、第1ノードN1の第1トランジスタT1によるリーク電流を低減して、第2ノードN2の第8トランジスタT8によるリーク電流を低減することができる。
【0038】
理解されるように、他の例示的な実施例では、前記第2リセット回路3のターンオンレベルと前記第1リセット回路2のターンオンレベルとの極性は逆であってもよい。例えば、
図5は本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。前記第2リセット回路3は前記第2リセット信号端Re2に更に接続され得る。前記第2リセット回路3は、前記2リセット信号端Re2の信号に応答して前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送することに用いられ得る。前記第2リセット信号端Re2の信号と前記第1リセット信号端Re1の信号との極性は逆であってもよい。前記第1リセット回路2はN型の第1トランジスタT1を含み得る。第1トランジスタT1は、ゲート電極が前記第1リセット信号端Re1に接続され、第1極が前記第1初期信号端Vinit1に接続され、第2極が前記第1ノードN1に接続される。前記第2リセット回路3はP型の第8トランジスタT8を含み得る。第8トランジスタT8は、ゲート電極が前記第2リセット信号端Re2に接続され、第1極が前記第1電源端VGHに接続され、第2極が前記第2ノードN2に接続される。
【0039】
本例示的な実施例では、
図6は本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。前記画素駆動回路は制御回路5、カップリング回路6を更に含み得る。制御回路5は第2電源端VDD、第2ノードN2、第3ノードN3、第4ノードN4、イネーブル信号端EMに接続され、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第2電源端VDDの信号を前記第2ノードN2に伝送すること、及び、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第3ノードN3と前記第4ノードN4を連通することに用いられる。カップリング回路6は前記第2電源端VDDと前記第1ノードN1との間に接続される。
【0040】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記画素駆動回路はデータ書き込み回路7、閾値補償回路8を更に含み得る。データ書き込み回路7は前記第2ノードN2、データ信号端Vdata、第1ゲート電極駆動信号端G1に接続され、前記第1ゲート電極駆動信号端G1の信号に応答して前記データ信号端Vdataの信号を前記第2ノードN2に伝送することに用いられる。閾値補償回路8は前記第1ノードN1、第3ノードN3に接続され、制御信号に応答して前記第1ノードN1と前記第3ノードN3に接続されることに用いられる。データ書き込み回路7、閾値補償回路8は、閾値補償ステップにおいてターンオンして、第1ノードN1に補償電圧Vdata+Vthを書き込むことに用いられ、Vdataはデータ信号端の電圧であり、Vthは駆動トランジスタの閾値電圧である。理解されるように、他の例示的な実施例では、第1ノードN1への補償電圧の書き込みには他の方式もある。例えば、データ書き込み回路を前記第3ノードN3、データ信号端Vdata、第1ゲート電極駆動信号端G1に接続してもよい。データ書き込み回路は、前記第1ゲート電極駆動信号端G1の信号に応答して前記データ信号端Vdataの信号を前記第3ノードN3に伝送することに用いられる。同時に、閾値補償回路8を前記第1ノードN1、第2ノードN2に接続してもよい。閾値補償回路8は、制御信号に応答して前記第1ノードN1と前記第2ノードN2に接続されることに用いられる。データ書き込み回路7、閾値補償回路8はターンオンする場合、該画素駆動回路は同様に第1ノードN1に補償電圧Vdata+Vthを書き込むことができる。
【0041】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記第4ノードN4は発光ユニットOLEDに接続されることに用いられ得る。発光ユニットOLEDは発光ダイオードであってもよい。該発光ユニットOLEDの他の電極は第4電源端VSSに接続され得る。第4電源端VSSの電圧は第2電源端VDDの電圧より小さい。前記画素駆動回路は第3リセット回路4を更に含み得る。第3リセット回路4は前記第4ノードN4、第2初期信号端Vinit2に接続され、制御信号に応じて前記第2初期信号端Vinit2の信号を前記第4ノードN4に伝送することに用いられる。第4ノードN4への初期信号の書き込みは、発光ダイオード内部の発光界面における再結合していないキャリアを解消して、発光ダイオードの劣化を緩めることができる。
【0042】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記制御回路5は第5トランジスタT5、第6トランジスタT6を含み得る。第5トランジスタT5は、ゲート電極が前記イネーブル信号端EMに接続され、第1極が前記第2電源端VDDに接続され、第2極が前記第2ノードN2に接続される。第6トランジスタT6は、ゲート電極が前記イネーブル信号端EMに接続され、第1極が前記第3ノードN3に接続され、第2極が前記第4ノードN4に接続される。前記カップリング回路6は第3コンデンサC3を含み得る。第3コンデンサC3は前記第2電源端VDDと前記第1ノードN1との間に接続される。
【0043】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記閾値補償回路8のターンオンレベルと前記データ書き込み回路7のターンオンレベルとの極性は逆であってもよい。前記閾値補償回路8は第2ゲート電極駆動信号端G2に更に接続され得る。前記閾値補償回路8は、前記第2ゲート電極駆動信号端G2の信号に応答して前記第1ノードN1と前記第3ノードN3に接続されることに用いられる。前記第1ゲート電極駆動信号端G1の信号と前記第2ゲート電極駆動信号端G2の信号との極性は逆であってもよい。前記データ書き込み回路7は第4トランジスタT4を含み得る。第4トランジスタT4は、ゲート電極が前記第1ゲート電極駆動信号端G1に接続され、第1極が前記データ信号端Vdataに接続され、第2極が前記第2ノードN2に接続される。前記閾値補償回路8は第2トランジスタT2を含み得る。第2トランジスタT2は、ゲート電極が前記第2ゲート電極駆動信号端G2に接続され、第1極が前記第1ノードN1に接続され、第2極が前記第3ノードN3に接続される。第4トランジスタT4はP型トランジスタであってもよい。例えば、第4トランジスタT4はP型低温ポリシリコントランジスタであってもよい。低温ポリシリコントランジスタは高いキャリア移動度を有し、第4トランジスタT4の応答速度を高めることができる。前記第2トランジスタT2は酸化物トランジスタであってもよい。第2トランジスタT2の半導体材料は酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。第2トランジスタT2を酸化物トランジスタとして設置することにより、該画素駆動回路の発光ノードの第1ノードN1での第2トランジスタによるリーク電流を低減することができる。
【0044】
理解されるように、他の例示的な実施例では、第4トランジスタT4と第2トランジスタT2の両方はN型トランジスタ又はP型トランジスタであってもよく、対応的に、第4トランジスタT4と第2トランジスタT2は同一のゲート電極駆動信号端を共用してもよい。
【0045】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、前記第3リセット回路4は第3リセット信号端Re3に更に接続され得る。前記第3リセット回路4は、前記第3リセット信号端Re3の信号に応答して前記第2初期信号端Vinit2の信号を前記第4ノードN4に伝送することに用いられ得る。前記第3リセット回路4は第7トランジスタT7を含み得る。第7トランジスタT7は、ゲート電極が前記第3リセット信号端Re3に接続され、第1極が前記第2初期信号端Vinit2に接続され、第2極が前記第4ノードN4に接続される。第7トランジスタT7はP型トランジスタであってもよい。例えば、第7トランジスタT7はP型低温ポリシリコントランジスタであってもよい。低温ポリシリコントランジスタは高いキャリア移動度を有するため、第7トランジスタT7は速い応答速度を有する。
【0046】
本例示的な実施例では、
図6に示すように、第8トランジスタT8の第1極と第5トランジスタT5の第1極はそれぞれ異なる電源端に接続される。理解されるように、他の例示的な実施例では、
図7は本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。第8トランジスタT8の第1極と第5トランジスタT5の第1極は同一の電源端に接続され得ており、即ち、前記第2電源端VDDは前記第1電源端VGHを共用してもよい。
【0047】
図8は
図7の画素駆動回路の1種の駆動方法における各ノードのタイミング図である。G1は第1ゲート電極駆動信号端のタイミングを示し、G2は第2ゲート電極駆動信号端のタイミングを示し、Re1は第1リセット信号端のタイミングを示し、Re3は第3リセット信号端のタイミングを示し、EMはイネーブル信号端のタイミングを示す。該画素駆動回路の駆動方法はリセットステップt1、閾値補償ステップt2、緩衝ステップt3、発光ステップt4の4つのステップを含み得る。リセットステップt1では、イネーブル信号端EM、第1リセット信号端Re1及び第1ゲート電極駆動信号端は高レベル信号を出力し、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第3リセット信号端Re3は低レベル信号を出力し、第1トランジスタT1、第7トランジスタT7及び第8トランジスタT8はターンオンし、第1初期信号端Vinit1は第1ノードN1に第1初期信号を入力し、第1電源端VDDは第2ノードN2に電源信号を入力し、第2初期信号端Vinit2は第4ノードN4に第2初期信号を入力し、第1初期信号と第2初期信号の電圧は同じ又は異なってもよい。閾値補償ステップt2では、イネーブル信号端EM、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第3リセット信号端は高レベル信号を出力し、第1リセット信号端Re1及び第1ゲート電極駆動信号端G1は低レベル信号を出力し、第2トランジスタT2及び第4トランジスタT4はターンオンし、データ信号端Vdataは第1ノードN1に補償電圧Vdata+Vthを書き込み、Vdataはデータ信号端の電圧であり、Vthは駆動トランジスタの閾値電圧である。緩衝ステップt3では、イネーブル信号端EM、第3リセット信号端Re3及び第1ゲート電極駆動信号端G1は高レベル信号を出力し、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第1リセット信号端Re1は低レベル信号を出力し、すべてのトランジスタはターンオフする。発光ステップt4では、第3リセット信号端Re3及び第1ゲート電極駆動信号端G1は高レベル信号を出力し、イネーブル信号端EM、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第1リセット信号端Re1は低レベル信号を出力し、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6はターンオンし、駆動トランジスタT3は第3コンデンサC3に蓄積される電圧Vdata+Vthの作用により発光する。理解されるように、他の例示的な実施例では、該駆動方法は緩衝ステップを含まなくてもよく、第1トランジスタT1と第7トランジスタT7は異なるステップにおいてターンオンしてもよい。閾値補償ステップt2では、第1ゲート電極駆動信号端G1の有効レベル(低レベル)時間長は第2ゲート電極駆動信号端G2の有効レベル(高レベル)時間長より小さくてもよい。該閾値補償ステップt2では、第1ゲート電極駆動信号端G1は1行の画素駆動回路を走査でき、第2ゲート電極駆動信号端G2は複数行の画素駆動回路、例えば2行の画素駆動回路を順次走査できる。
【0048】
図9は
図7の画素駆動回路の
図8に示す駆動方法における第7ノード、第2ノード及び第9ノードのシミュレーションタイミング図である。N1は第1ノードN1のタイミング図を示し、N2は第2ノードN2のタイミング図を示し、N3は第9ノードN3のタイミング図を示す。
図3には具体的に
図1に示す画素駆動回路の4種のデータ信号での各ノードのタイミング図を示し、
図3におけるリセットステップt1では該4種のデータ信号での第1ノードN1をリセットする必要がある。本例示的な実施例では2種のデータ信号での各ノードのタイミングを説明する。
図9に示すように、第1データ信号において、各ノードのタイミングは曲線Vda1に示され、第2データ信号において、各ノードのタイミングは曲線Vda2に示される。
図9に示すように、第1データ信号と第2データ信号の電圧は異なるため、リセットステップt1の前に、第1ノードN1の電圧は異なり、第3ノードN3の電圧も異なり、第2ノードの電圧はいずれも第1電源端VDDの電圧である。リセットステップt1では、第1ノードN1の2種のデータ信号での電圧はいずれも第1初期信号の電圧にプルダウンされ、同時に、第2ノードN2の電圧も第1電源端VDDの電圧に初期化される。それにより、リセットステップが終了する時、第1データ信号での駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧差は第2データ信号での駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧差に等しく、それにより該画素駆動回路は異なるデータ信号での駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧差の異なりによる残像問題を改善できる。
【0049】
本例示的な実施例では画素駆動回路の駆動方法を更に提供し、上記画素駆動回路を駆動することに用いられ、前記方法は下記内容を含む。
リセットステップでは、前記第1リセット回路2を用いて第1初期信号端Vinit1の信号を第1ノードN1に伝送するとともに、前記第2リセット回路3を用いて前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送する。該画素駆動方法については上記内容において詳しく説明したため、ここでは繰り返して説明しない。
【0050】
本例示的な実施例では表示パネルを更に提供し、該表示パネルは上記の画素駆動回路を備え得る。該表示パネルは携帯電話、タブレット、テレビ等の表示装置に適用され得る。
【0051】
図1に示すように、関連技術では、第1ノードN1とゲート電極駆動信号端G1との間に寄生コンデンサを有する。
図2に示すように、閾値補償ステップt2が終了する時、ゲート電極駆動信号端G1の信号は高レベルから低レベルに変更し、該寄生コンデンサのカップリング作用により、第1ノードN1の電圧はゲート電極駆動信号端G1によりプルダウンされ、それによりデータ信号端の最大電圧は0グレースケール(黒画面)を実現できず、換言すれば、0グレースケールの正常表示にはデータ信号端から提供されるより大きい電圧信号が必要である。
【0052】
これに基づいて、本例示的な実施例では画素駆動回路を提供する。
図10は本開示による画素駆動回路の例示的な実施例の構造図である。前記画素駆動回路は駆動トランジスタT3、データ書き込み回路7、閾値補償回路8、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2を含み得る。駆動トランジスタT3は、ゲート電極が第1ノードN1に接続され、第1極が第2ノードN2に接続され、第2極が第3ノードN3に接続される。データ書き込み回路7は前記第2ノードN2、データ信号端Vdataに接続され、第1ゲート電極駆動信号端G1の信号に応答して前記データ信号端Vdataの信号を前記第2ノードN2に伝送することに用いられる。閾値補償回路8は前記第1ノードN1、第3ノードN3、第2ゲート電極駆動信号端G2に接続され、前記第2ゲート電極駆動信号端G2の信号に応答して前記第1ノードN1と前記第3ノードN3を連通することに用いられる。第1コンデンサC1は前記第1ノードN1と前記第1ゲート電極駆動信号端G1との間に接続される。第2コンデンサC2は前記第1ノードN1と前記第2ゲート電極駆動信号端G2との間に接続される。前記データ書き込み回路7のターンオンレベルは低レベルであり、前記閾値補償回路8のターンオンレベルは高レベルであり、且つ前記第1コンデンサC1の静電容量値は前記第2コンデンサC2の静電容量値より大きい。
【0053】
本例示的な実施例では、閾値補償ステップでは、第1ゲート電極駆動信号端G1は低レベル信号を出力し、第2ゲート電極駆動信号端G2は高レベル信号を出力してもよい。それにより、第1ノードN1への補償電圧Vdata+Vthの書き込みを実現する。Vdataはデータ信号端の電圧であり、Vthは駆動トランジスタT3の閾値電圧である。閾値補償ステップが終了した後、第1ゲート電極駆動信号端G1の信号は低レベルから高レベルに変更し、第1コンデンサC1のカップリング作用により、第1ノードN1は第1ゲート電極駆動信号端G1によりプルアップされる。第2ゲート電極駆動信号端G2の信号は高レベルから低レベルに変更し、第2コンデンサC2のカップリング作用により、第1ノードN1は第2ゲート電極駆動信号端G2によりプルダウンされる。第1コンデンサC1の静電容量値は第2コンデンサC2の静電容量値より大きいため、第1ノードN1は全体的にプルアップされる。それにより、該画素駆動回路に対応して設置されるソース電極駆動回路はデータ信号端に小さい電圧信号を提供するだけで、該画素駆動回路の極限グレースケール(最小グレースケール又は最大グレースケール)の表示を実現できる。即ち、該画素駆動回路が適用される表示パネルは小さい消費電力を有する。
【0054】
本例示的な実施例では、駆動トランジスタT3はP型トランジスタであってもよい。例えば、駆動トランジスタはP型低温ポリシリコントランジスタであってもよい。駆動トランジスタT3はP型トランジスタである場合、第1ノードN1の電圧が大きければ大きいほど、駆動トランジスタT3の出力電流は小さくなる。即ち、該画素駆動回路は0グレースケールにおいてソース電極駆動回路が出力するデータ信号電圧を低減することができる。理解されるように、他の例示的な実施例では、駆動トランジスタT3はN型トランジスタであってもよい。駆動トランジスタT3はN型トランジスタである場合、第1ノードN1の電圧が大きければ大きいほど、駆動トランジスタT3の出力電流は大きくなる。即ち、該画素駆動回路は最大グレースケールにおいてソース電極駆動回路が出力するデータ信号電圧を低減することができる。
【0055】
本例示的な実施例では、前記第1コンデンサC1の静電容量値はC1であり、前記第2コンデンサC2の静電容量値はC2であり、C1/C2は1.5以上且つ4以下であってもよく、例えば、C1/C2は1.5、2、2.3、2.5、3、3.5、4であってもよい。C1/C2の値が大きければ大きいほど、第1ノードN1がプルアップされる効果は明確になる。
【0056】
【0057】
上記の表のように、Vdata-L0は0グレースケールでの各色のサブ画素に必要なデータ信号の電圧を示し、ΔVはソース電極駆動回路の最大出力電圧と0グレースケールでの必要な最大データ信号の電圧との差を示し、ソース電極駆動回路の最大出力電圧は6.89Vである。C1/C2が1.35、1.73、2.05、2.3であることに対応する複数セットのデータは同一の設計構造(C1/C2が異なる以外、他の構造が同じである)での複数セットのデータである。C1/C2が2.2であることに対応するデータは他の設計構造でのデータである。該表から分かるように、同一の設計構造において、C1/C2が大きければ大きいほど、第1ノードN1がプルアップされる効果は明確になり、0グレースケールでの必要なデータ信号の電圧は小さくなる。
【0058】
本例示的な実施例では、
図10に示すように、前記データ書き込み回路7はP型の第4トランジスタT4を含み得る。例えば、第4トランジスタT4はP型の低温ポリシリコントランジスタであってもよい。第4トランジスタT4は、ゲート電極が前記第1ゲート電極駆動信号端G1に接続され、第1極が前記第2ノーN2に接続され、第2極が前記データ信号端Vdataに接続される。前記閾値補償回路8はN型の第2トランジスタT2を含み得る。例えば、第2トランジスタT2はN型の酸化物トランジスタであってもよい。該酸化物トランジスタの半導体材料は酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。第2トランジスタT2は、ゲート電極が前記第2ゲート電極駆動信号端G2に接続され、第1極が前記第1ノードN1に接続され、第2極が前記第3ノードN3に接続される。
【0059】
本例示的な実施例では、
図11は本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。前記画素駆動回路は制御回路5、カップリング回路6を更に含み得る。制御回路5は第2電源端VDD、第2ノードN2、第3ノードN3、第4ノードN4、イネーブル信号端EMに接続され得る。制御回路5は、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第2電源端VDDの信号を前記第2ノードN2に伝送すること、及び、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第3ノードN3と前記第4ノードN4を連通することに用いられ得る。カップリング回路6は前記第1ノードN1と前記第2電源端VDDとの間に接続され得る。理解されるように、他の例示的な実施例では、制御回路5は、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第2電源端VDDの信号を前記第3ノードN3に伝送すること、及び、前記イネーブル信号端EMの信号に応答して前記第2ノードN2と前記第4ノードN4を連通することに更に用いられ得る。
【0060】
本例示的な実施例では、
図11に示すように、前記画素駆動回路は第1リセット回路2を更に含み得る。第1リセット回路2は前記第1ノードN1、第1初期信号端Vinit1及び第1リセット信号端Re1に接続され得る。第1リセット回路2は、前記第1リセット信号端Re1の信号に応答して前記第1初期信号端Vinit1の信号を前記第1ノードN1に伝送することに用いられ得る。
【0061】
本例示的な実施例では、
図11に示すように、前記第4ノードN4は発光ユニットOLEDに接続されることに用いられ得る。前記画素駆動回路は第3リセット回路4を更に含み得る。第3リセット回路4は前記第4ノードN4、第2初期信号端Vinit2及び第3リセット信号端Re3に接続される。第3リセット回路4は、前記第3リセット信号端Re3の信号に応答して前記第2初期信号端Vinit2の信号を前記第4ノードN4に伝送することに用いられ得る。発光ユニットOLEDの他端は第3電源端VSSに接続され得る。発光ユニットOLEDは発光ダイオードであってもよい。第4ノードN4への初期信号の書き込みは、発光ダイオード内部の発光界面における再結合していないキャリアを解消して、発光ダイオードの劣化を緩めることができる。
【0062】
本例示的な実施例では、
図11に示すように、前記カップリング回路6は第3コンデンサC3を含み得る。第3コンデンサC3は前記第1ノードN1と前記第2電源端VDDとの間に接続される。前記第3コンデンサC3の静電容量値は前記第1コンデンサC1の静電容量値より大きくてもよく、且つ前記第3コンデンサC3の静電容量値は前記第2コンデンサC2の静電容量値より大きくてもよい。第3コンデンサC3を大きい静電容量値に設定することにより、第3コンデンサC3の電荷蓄積能力を高めて、発光ステップの最大継続時間長を増加することができる。前記制御回路5は第5トランジスタT5、第6トランジスタT6を含み得る。第5トランジスタT5は、ゲート電極が前記イネーブル信号端EMに接続され、第1極が前記第2電源端VDDに接続され、第2極が前記第2ノードN2に接続される。第6トランジスタT6は、ゲート電極が前記イネーブル信号端EMに接続され、第1極が前記第3ノードN3に接続され、第2極が前記第4ノードN4に接続される。前記第1リセット回路2は第1トランジスタT1を含み得る。第1トランジスタT1は、ゲート電極が前記第1リセット信号端Re1に接続され、第1極が前記第1初期信号端Vinit1、第2極が前記第1ノードN1に接続される。前記第3リセット回路4は第7トランジスタT7を含み得る。第7トランジスタT7は、ゲート電極が前記第3リセット信号端Re3に接続され、第1極が前記第2初期信号端Vinit2に接続され、第2極が前記第4ノードN4に接続される。第1トランジスタT1と第2トランジスタT2はN型トランジスタであってもよい。該N型トランジスタの半導体材料は酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。酸化物トランジスタは小さいターンオフリーク電流を有し、発光ステップにおける第1ノードN1の第1トランジスタT1と第2トランジスタT2によるリーク電流を低減することができる。第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6及び第7トランジスタT7はP型トランジスタであってもよい。例えば、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6及び第7トランジスタT7はP型低温ポリシリコントランジスタであってもよい。低温ポリシリコントランジスタは高いキャリア移動度を有し、高解析度、高反応速度、高画素密度、高開口率の表示パネルの実現に寄与する。
【0063】
図12は本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。前記画素駆動回路は第2リセット回路3を更に含み得る。第2リセット回路3は前記第2ノードN2、第1電源端VGHに接続され得る。第2リセット回路3は、制御信号に応じて前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送することに用いられ得る。本例示的な実施例では、第1リセット回路のターンオンレベルと第3リセット回路のターンオンレベルとの極性は逆であってもよい。第1リセット信号端Re1の信号と第3リセット信号端Re3との極性は逆であってもよい。前記第2リセット回路3のターンオンレベルと前記第1リセット回路2のターンオンレベルとの極性は逆であってもよい。前記第2リセット回路3は前記第3リセット信号端Re3に更に接続され得る。前記第2リセット回路3は、前記第3リセット信号端Re3の信号に応答して前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送することに用いられ得る。
【0064】
本例示的な実施例では、画素駆動回路における駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との間に寄生コンデンサが存在し、画素駆動回路はリセットステップにおいて、駆動トランジスタのゲート電極電圧は初期電圧に初期化され、上記寄生コンデンサのカップリング作用により、駆動トランジスタのソース電極電圧も対応的に変化する。リセットステップにおいて異なるグレースケールをリセットするとき、駆動トランジスタのゲート電極電圧の変化量は異なり、駆動トランジスタのソース電極電圧の変化量も異なり、それにより、リセットステップが完成した後に駆動トランジスタのVgs(ゲート電極とソース電極との電圧差)は異なる。同時に、駆動トランジスタのVgsはその閾値電圧に影響を与えるため、表示パネルには残像問題が発生する。例えば、表示パネルは白黒画面から同一グレースケールの画面に変換する場合、白黒画面に対応する画素点における駆動トランジスタの閾値電圧は異なるため、同一グレースケールの画面に変換した後、前のフレームの白黒画面の所在する領域にはそれぞれ異なるグレースケールが表示し、即ち残像問題が発生する。本例示的な実施例では、画素駆動回路はリセットステップにおいて、第1リセット回路2を用いて前記第1初期信号端Vinit1の信号を前記第1ノードN1に伝送するとともに、第2リセット回路3を用いて前記第1電源端VGHの信号を前記第2ノードN2に伝送する。それにより、異なるデータ信号においても、該画素駆動回路は駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧差を同一値にリセットすることができ、表示パネルの残像問題を改善する。
【0065】
本例示的な実施例では、前記第2リセット回路3は第8トランジスタT8を含み得る。第8トランジスタT8は、ゲート電極が前記第3リセット信号端Re3に接続され、第1極が前記第1電源端VGHに接続され、第2極が前記第2ノードN2に接続される。第8トランジスタT8はP型トランジスタであってもよい。理解されるように、他の例示的な実施例では、第2リセット回路のターンオンレベルと第1リセット回路のターンオンレベルとの極性は同じであってもよい。第2リセット回路は第1リセット信号端に接続され得る。第2リセット回路は、第1リセット信号端の信号に応答して第1電源端VGHの信号を第2ノードに伝送することに用いられ得る。対応的に、第8トランジスタはN型トランジスタであってもよく、該N型トランジスタの半導体材料は酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。前記第1電源端VGHは前記第2電源端VDDを共用してもよく、例えば、第2リセット回路は第2電源端VDDに接続され得る。
【0066】
図13は
図12の画素駆動回路の1種の駆動方法における各ノードのタイミング図である。G1は第1ゲート電極駆動信号端のタイミングを示し、G2は第2ゲート電極駆動信号端のタイミングを示し、Re1は第1リセット信号端のタイミングを示し、Re3は第3リセット信号端のタイミングを示し、EMはイネーブル信号端のタイミングを示す。該画素駆動回路の駆動方法はリセットステップt1、閾値補償ステップt2、緩衝ステップt3、発光ステップt4の4つのステップを含み得る。リセットステップt1では、イネーブル信号端EM、第1リセット信号端Re1及び第1ゲート電極駆動信号端は高レベル信号を出力し、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第3リセット信号端Re3は低レベル信号を出力し、第1トランジスタT1、第7トランジスタT7及び第8トランジスタT8はターンオンし、第1初期信号端Vinit1は第1ノードN1に第1初期信号を入力し、第1電源端VDDは第2ノードN2に電源信号を入力し、第2初期信号端Vinit2は第4ノードN4に第2初期信号を入力し、第1初期信号と第2初期信号の電圧は同じ又は異なってもよい。閾値補償ステップt2では、イネーブル信号端EM、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第3リセット信号端は高レベル信号を出力し、第1リセット信号端Re1は低レベル信号を出力し、閾値補償ステップt2の少なくとも一部の時間帯では第1ゲート電極駆動信号端G1は低レベル信号を出力し、第2トランジスタT2及び第4トランジスタT4はターンオンし、データ信号端Vdataは第1ノードN1に補償電圧Vdata+Vthを書き込み、Vdataはデータ信号端の電圧であり、Vthは駆動トランジスタの閾値電圧である。緩衝ステップt3では、イネーブル信号端EM、第3リセット信号端Re3及び第1ゲート電極駆動信号端G1は高レベル信号を出力し、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第1リセット信号端Re1は低レベル信号を出力し、すべてのトランジスタはターンオフする。発光ステップt4では、第3リセット信号端Re3及び第1ゲート電極駆動信号端G1は高レベル信号を出力し、イネーブル信号端EM、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第1リセット信号端Re1は低レベル信号を出力し、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6はターンオンし、駆動トランジスタT3はコンデンサCに蓄積される電圧Vdata+Vthの作用により発光する。本例示的な実施例では、閾値補償ステップt2では、第1ゲート電極駆動信号端G1の有効レベル(低レベル)時間長は第2ゲート電極駆動信号端G2の有効レベル(高レベル)時間長より小さくてもよい。該閾値補償ステップt2では、第1ゲート電極駆動信号端G1は1行の画素駆動回路を走査でき、第2ゲート電極駆動信号端G2は複数行の画素駆動回路を順次走査でき、例えば、第2ゲート電極駆動信号端G2は2行の画素駆動回路を順次走査できる。理解されるように、他の例示的な実施例では、該駆動方法は緩衝ステップを含まなくてもよく、第1トランジスタT1と第7トランジスタT7は異なるステップにおいてターンオンしてもよい。第1ゲート電極駆動信号端G1の有効レベル(低レベル)時間長は第2ゲート電極駆動信号端G2の有効レベル(高レベル)時間長に等しくてもよい。
【0067】
図14は本開示による画素駆動回路の他の例示的な実施例の構造模式図である。該画素駆動回路は第4コンデンサC4を更に含み得る。第4コンデンサC4の第1電極は第2ノードN2に接続され得る。該画素駆動回路は発光ステップにおいて、第2電源端VDDが第4コンデンサC4に充電でき、リセットステップの開始時点において、第4コンデンサC4が第2ノードN2の高レベルを維持できる。それにより、該構成はリセットステップでの第1電源端VGHから第2ノードN2への高レベル信号の書き込み速度を速めることができる。第4コンデンサC4の第2電極は第5ノードN5に接続され得る。第5ノードN5の等電位導電部が閾値補償ステップの前又は開始段階においてプルダウン動作を有する場合、第5ノードN5は第2ノードN2に対してプルダウン作用を有し、それにより表示パネルの異なる位置での第2ノードN2の電圧には差異が存在する。例えば、第5ノードN5の等電位導電部は第1ゲート電極駆動信号端G1を提供するための第1ゲート線であってもよい。第1ゲート線は第2ノードN2の等電位導電部と部分的に重なってもよい。それにより、第1ゲート線の一部の構造は第4コンデンサC4の第2電極の形成に用いられ得る。第1ゲート線は閾値補償ステップの開始段階において高レベルから低レベルに変更し、第1ゲート線は第2ノードN2の電圧をプルダウンする。本例示的な実施例では、第2ノードN2の等電位導電部と第1ゲート線との重なる面積をできるだけ減少することにより、第1ゲート線による第2ノードN2に対するプルダウン作用を低減することができる。第4コンデンサC4の静電容量値C4は第2コンデンサC2の静電容量値より小さくてもよく、第4コンデンサC4は0.5fF~4fF、例えば0.5fF、2fF、4fFであってもよい。第4コンデンサC4の静電容量値C4は更に第1コンデンサC1の静電容量値の半分より小さくてもよく、例えば、第4コンデンサC4の静電容量値C4は第1コンデンサC1の静電容量値の1/3、1/4、1/5等であってもよい。
【0068】
本例示的な実施例では、
図12と
図14に示すように、該画素駆動回路は閾値補償ステップにおいて駆動トランジスタT3をターンオンする必要があるため、第1初期信号端Vinit1と第1電源端VGHとの電圧差Vinit1-Vghは駆動トランジスタT3の閾値電圧Vthより小さくなければならず、Vinit1は第1初期信号端の電圧であり、Vghは第1電源端VGHの電圧である。Vinit1は-2~-6V、例えば-2V、-3V、-4V、-5V、-6V等であってもよい。Vinit1-Vghはa*Vthより小さくてもよく、aは2~7、例えば2、4、6、7であってもよく、Vthは-2~-5V、例えば-2V、-3V、-5V等であってもよい。Vghは1.5倍のVthより大きくてもよく、例えば、VghはVthの1.6倍、1.8倍、2倍等であってもよい。
【0069】
図15は本開示による表示パネルの例示的な実施例における画素駆動回路のレイアウト図である。隣接する2列の画素回路は同一列に延伸する第1電源線VGHに接続され得る。該第1電源線VGHは画素駆動回路に第1電源端を提供することに用いられ、且つ該第1電源線VGHは上記隣接する2列の画素駆動回路の間に位置してもよい。
図15に示すように、配線のために、同一の画素行において、隣接する列の2つの画素回路はミラー対称に設置してもよい。
【0070】
図16は本開示による表示パネルの他の例示的な実施例における画素駆動回路のレイアウト図である。隣接する2行の画素回路は同一行に延伸する第1電源線VGHに接続され得る。該第1電源線VGHは画素駆動回路に第1電源端を提供することに用いられ、且つ該第1電源線VGHは上記隣接する2行の画素駆動回路の間に位置してもよい。
図16に示すように、配線のために、同一の画素行において、隣接する列の2つの画素回路はミラー対称に設置してもよい。
【0071】
図17は本開示による表示パネルの他の例示的な実施例における画素駆動回路のレイアウト図である。該表示パネルはアレイに配列される複数の画素駆動回路P、複数本の第1電源線VGH11、VGH12、VGH21、VGH22を備え得る。第1電源線VGH11、VGH12、VGH21、VGH22はいずれも第1電源端の提供に用いられ得る。
図17に示すように、第1電源線VGH11、VGH12は列方向に沿って延伸し、第1電源線VGH21、VGH22は行方向に沿って延伸する。隣接する2行の画素回路は同一行に延伸する第1電源線に接続され得る。該第1電源線VGHは上記隣接する2行の画素駆動回路の間に位置してもよい。列方向に沿って延伸する第1電源線はそれと交差する、行方向に沿って延伸する複数本の第1電源線に接続されて交差し、それにより複数本の電源線は格子構造を形成できる。列方向に沿って延伸する第1電源線は赤色画素駆動回路の所在する領域内に位置してもよい。また、配線のために、同一の画素行において、隣接する列の2つの画素回路はミラー対称に設置してもよい。
【0072】
本例示的な実施例では画素駆動回路の駆動方法を更に提供し、上記画素駆動回路を駆動することに用いられ、前記方法は、
前記イネーブル信号端EM、第1リセット信号端Re1及び第1ゲート電極駆動信号端G1に高レベル信号を入力し、前記第2ゲート電極駆動信号端G2及び第3リセット信号端Re3に低レベル信号を入力するリセットステップと、
前記イネーブル信号端EM、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第3リセット信号端Re3に高レベル信号を入力し、前記第1リセット信号端Re1及び第1ゲート電極駆動信号端G1に低レベル信号を入力する閾値補償ステップと、
前記第3リセット信号端Re3及び第1ゲート電極駆動信号端G1に高レベル信号を入力し、前記イネーブル信号端EM、第2ゲート電極駆動信号端G2及び第1リセット信号端Re1に低レベル信号を入力する発光ステップと、を含む。
【0073】
該駆動方法については上記内容において詳しく説明したため、ここでは繰り返して説明しない。
【0074】
本例示的な実施例では表示パネルを更に提供し、前記表示パネルは上記の画素駆動回路を備え得る。該表示パネルは携帯電話、タブレット、テレビ等の表示装置に適用され得る。該表示パネルにおける画素駆動回路は
図10に示される。該表示パネルは順次に積層設置されるベース基板、第1導電層、第2導電層、第2活性層、第3導電層、第4導電層を含み得る。上記積層構造の間には絶縁層が更に設置され得る。
図18~
図25に示すように、
図18は本開示による表示パネルの例示的な実施例の一部の構造図であり、
図19は
図18における第1導電層の構造図であり、
図20は
図18における第2導電層の構造図であり、
図21は
図18における第2活性層の構造図であり、
図22は
図18における第3導電層の構造図であり、
図23は
図18における第4導電層の構造図であり、
図24は
図18における第1導電層、第2導電層及び第2活性層の構造図であり、
図25は
図18における第1導電層、第2導電層、第2活性層及び第3導電層の構造図である。
【0075】
図18、
図19、
図24に示すように、第1導電層は第1導電部11及び前記第1ゲート線G1を含み得る。前記第1導電部11は前記駆動トランジスタT3のゲート電極の形成に用いられ得る。前記第1ゲート線G1の前記ベース基板での正投影は第1方向Xに沿って延伸してもよい。第1ゲート線G1は第4トランジスタT4のゲート電極に接続され得ており、例えば、第1ゲート線G1の一部の構造は第4トランジスタT4のゲート電極の形成に用いられ得る。
【0076】
図18、
図20、
図24に示すように、前記第2導電層は前記第2ゲート線2G2を含み得る。前記第2ゲート線2G2の前記ベース基板での正投影は前記第1方向Xに沿って延伸してもよい。第2ゲート線2G2は第2トランジスタのゲート電極に接続され得ており、例えば、第2ゲート線2G2の一部の構造は第2トランジスタのボトムゲートの形成に用いられ得る。
【0077】
図18、
図21、
図24に示すように、前記第2活性層は第1活性部71、第2活性部72及び第3活性部73を含み得る。前記第2活性部72は前記第1活性部71と前記第3活性部73との間に接続される。前記第1活性部71は前記第2トランジスタT2のチャネル領域の形成に用いられ得る。前記第2ゲート線2G2の前記ベース基板での正投影は前記第1活性部71の前記ベース基板での正投影を覆うことができる。第2活性層の材料は酸化インジウムガリウム亜鉛であってもよい。
【0078】
図18、
図22、
図25に示すように、前記第3導電層は前記第3ゲート線3G2を含み得る。前記第3ゲート線3G2の前記ベース基板での正投影は前記第1方向Xに沿って延伸してもよい。前記第3ゲート線3G2の前記ベース基板での正投影は前記第1活性部71の前記ベース基板での正投影を覆うことができる。第3ゲート線3G2の一部の構造は第2トランジスタのトップゲートの形成に用いられ得る。該表示パネルは第3導電部をマスクとして第2活性層に対して導体化処理を行ってもよい。即ち、第2活性層の第3導電層により覆われる領域はトランジスタのチャネル領域を形成し、第2活性層の第3導電層により覆われていない領域は導体構造を形成する。
【0079】
図18、
図23に示すように、前記第4導電層は接続部41を含み得る。前記接続部41はビアH1により前記第1導電部11に接続され、ビアH2により前記第3活性部73に接続され得る。
【0080】
図26は
図18における破線Aに沿う部分の断面図である。該表示パネルは第1絶縁層92、第2絶縁層93、第3絶縁層94及び誘電層95を更に含み得る。ベース基板91、第1導電層、第1絶縁層92、第2導電層、第2絶縁層93、第2活性層、第3絶縁層94、第3導電層、誘電層95及び第4導電層は順次に積層設置される。第1絶縁層92、第2絶縁層93及び第3絶縁層94は酸化シリコン層を含み得る。誘電層95は窒化シリコン層を含み得る。第4導電層の材料は金属材料を含み得ており、例えば、モリブデン、アルミニウム、銅、チタン、ニオブのうちの1つ又は合金、或いはモリブデン/チタン合金又は積層等であってもよく、又はチタン/アルミニウム/チタン積層であってもよい。第1導電層、第2導電層及び第3導電層の材料はモリブデン、アルミニウム、銅、チタン、ニオブのうちの1つ又は合金、或いはモリブデン/チタン合金又は積層等であってもよい。
【0081】
図18~
図26に示すように、前記第1ゲート線G1は第1延伸部G11を含み得る。前記第1延伸部G11の前記ベース基板での正投影は前記第3活性部73の前記ベース基板での正投影と重なってもよい。前記第1延伸部G11は前記第1コンデンサC1の第1電極の形成に用いられ得る。前記第3活性部73は前記第1コンデンサC1の第2電極の形成に用いられ得る。前記第2ゲート線2G2は第2延伸部2G22を含み得る。前記第2延伸部2G22の前記ベース基板での正投影は前記第2活性部72の前記ベース基板での正投影と重なってもよく、且つ前記第3ゲート線3G2の前記ベース基板での正投影は前記第2活性部72の前記ベース基板での正投影の側に位置し、即ち第3ゲート線3G2の前記ベース基板での正投影と第2活性部72の前記ベース基板での正投影は重ならない。例えば、
図18に示すように、前記第3ゲート線3G2の前記ベース基板での正投影は、前記第2活性部72の前記ベース基板での正投影の第2方向Yにおける側に位置してもよい。第2方向Yは第1方向Xと交差してもよく、例えば、第2方向Yは第1方向Xに垂直してもよい。前記第2延伸部2G22は第2コンデンサC2の一部の第1電極の形成に用いられ得る。前記第2活性部72は前記第2コンデンサC2の一部の第2電極の形成に用いられ得る。前記第3ゲート線3G2は第3延伸部3G23を含み得る。前記接続部41は第4延伸部414を含み得る。前記第3延伸部3G23の前記ベース基板での正投影は前記第4延伸部414の前記ベース基板での正投影と重なってもよい。前記第3延伸部3G23は前記第2コンデンサC2の一部の第1電極の形成に用いられ得る。前記第4延伸部414は前記第2コンデンサC2の一部の第2電極の形成に用いられ得る。前記第3活性部73の前記ベース基板での正投影の前記第1方向Xにおけるサイズは、前記第2活性部72の前記ベース基板での正投影の前記第1方向Xにおけるサイズより大きくてもよい。該構成は第1コンデンサC1の静電容量値を増加できる。本例示的な実施例では第3活性部73のベース基板での正投影の前記第1方向Xにおけるサイズを調節することにより、第1コンデンサの静電容量値を調節できる。第3活性部73のベース基板での正投影の前記第1方向Xにおけるサイズは5um~20um、例えば、5um、9.7um、12um、15.55um、50umであってもよい。また、本例示的な実施例では第1絶縁層92、第2絶縁層93の第3活性部73での厚さを調節することにより、第1コンデンサC1の静電容量値を調節できる。例えば、本例示的な実施例では第3活性部73での第1絶縁層92及び/又は第2絶縁層93の厚さを低減することにより、第1コンデンサC1の静電容量値を増加することができる。本例示的な実施例では第4延伸部414のベース基板での正投影の第1方向Xにおけるサイズを調節することにより、第2コンデンサの静電容量値を調節できる。第4延伸部414のベース基板での正投影の第1方向Xにおけるサイズが小さくければ小さいほど、第2コンデンサの静電容量値は小さくなる。第4延伸部414のベース基板での正投影の第1方向におけるサイズは2um~4um、例えば、4um、3.7um、3.5um、2.95um、2.2um、2umであってもよい。また、本例示的な実施例では第2延伸部2G22のベース基板での正投影の第2方向Yにおけるサイズを調節することにより、第2コンデンサの静電容量値を調節できる。第2延伸部2G22のベース基板での正投影の第2方向Yにおけるサイズが小さくければ小さいほど、第2コンデンサの静電容量値は小さくなる。
【0082】
なお、
図18、
図26に示すように、第4延伸部414の所在する領域において、第3ゲート線3G2のベース基板での正投影は第2ゲート線2G2のベース基板での正投影を覆う。該領域における第2ゲート線2G2のベース基板での正投影は第4延伸部414のベース基板での正投影と重なるが、第3ゲート線3G2の遮断作用のため、該領域における第2ゲート線2G2のベース基板での正投影の面積の変更は第2コンデンサの静電容量値に影響を与えない。同様に、第1延伸部G11の所在する領域において、第3活性部73のベース基板での正投影は接続部41のベース基板での正投影を覆う。該領域における接続部41のベース基板での正投影は第1延伸部G11のベース基板での正投影と重なるが、第3活性部73の遮断作用のため、該領域における接続部41のベース基板での正投影の面積の変更は第1コンデンサの静電容量値に影響を与えない。
【0083】
図27~
図45は本開示による画素駆動回路の他のセットの例示的な実施例の説明図である。
【0084】
本開示の実施例では、トランジスタとは、少なくともゲート電極、ドレイン電極及びソース電極の3つの端子を含む素子を指す。トランジスタはドレイン電極(ドレイン電極端子、ドレイン領域又はドレイン電極)とソース電極(ソース電極端子、ソース領域又はソース電極)との間にチャネル領域を有し、電流はドレイン電極、チャネル領域及びソース電極を流れることができる。なお、本明細書において、チャネル領域とは電流が主に流れる領域を指す。
【0085】
当業者が理解できるように、本開示のすべての実施例に採用されるトランジスタは、いずれも薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ或いは他の性質が同じのデバイスであってもよい。本明細書において、第1極はドレイン電極、第2極はソース電極であってもよく、又は、第1極はソース電極、第2極はドレイン電極であってもよい。極性が反対であるトランジスタを使用する場合、又は回路における作業中の電流方向が変更する場合等に、「ソース電極」と「ドレイン電極」の機能は互いに変換する場合がある。従って、本明細書において、「ソース電極」と「ドレイン電極」は互いに変換してもよい。
【0086】
本明細書において、「接続」は構成要素が或る電気的作用を有する素子を介して接続される場合を含む。「或る電気的作用を有する素子」は特に制限されず、接続される構成要素間での電気信号の送受信を行えればよい。「或る電気的作用を有する素子」の例は、電極と配線だけでなく、トランジスタ等のスイッチ素子、抵抗器、インダクタ、コンデンサ、及び他の様々な機能を備える素子等も含む。
【0087】
図27と
図28は本開示の例示的な実施例による2種の画素回路の構造模式図である。
図27と
図28に示すように、本開示の実施例による画素回路は駆動サブ回路、第1リセットサブ回路、第2リセットサブ回路及び発光素子を含む。
駆動サブ回路はそれぞれ第1ノードN1、第2ノードN2及び第3ノードN3に接続され、第1ノードN1の制御信号に応答して、第2ノードN2と第3ノードN3との間に駆動電流を産生するように設定され、
第1リセットサブ回路はそれぞれ第1リセット信号線INIT1及び発光素子の陽極端に接続され、更に第1発光制御信号線EM1又は第2リセット制御信号線Reset2に接続され、第1発光制御信号線EM1又は第2リセット制御信号線Reset2の信号に応答して、発光素子の陽極端に第1リセット信号線INIT1による第1リセット信号を書き込むように設定され、
第2リセットサブ回路はそれぞれ第1リセット制御信号線Reset1及び第2リセット信号線INIT2に接続され、更に第2ノードN2又は第3ノードN3に接続され、第1リセット制御信号線Reset1の信号に応答して、駆動サブ回路の第1極又は第2極に第2リセット信号線INIT2による第2リセット信号を書き込むように設定され、第2リセット信号は第1リセット信号より大きい。
【0088】
幾つかの例示的な実施形態では、第2リセット信号の絶対値は駆動サブ回路の閾値電圧の1.5倍より大きい。
【0089】
幾つかの例示的な実施形態では、第2リセット信号の振幅は0より大きい。
【0090】
例示的に、第2リセット信号は一般的に4~10Vのリセット電圧であり、第1リセット信号は一般的に-2V~-6Vのリセット電圧であり、駆動サブ回路の閾値電圧は一般的に-5V~-2Vであり、選択肢として、駆動サブ回路の閾値電圧は-3Vであってもよい。
【0091】
幾つかの例示的な実施形態では、
図27と
図28に示すように、前記画素回路は書き込みサブ回路、補償サブ回路、第1発光制御サブ回路及び第2発光制御サブ回路を更に含む。
書き込みサブ回路はそれぞれ第2走査信号線G2、データ信号線Data及び第2ノードN2に接続され、第2走査信号線G2の信号に応答して、第2ノードN2にデータ信号線Dataのデータ信号を書き込むように設定される。
補償サブ回路はそれぞれ第1電源線VDD、第1走査信号線G1、第1ノードN1及び第3ノードN3に接続され、第1走査信号線G1の信号に応答して、第3ノードN3の第1リセット信号又は第2リセット信号を第1ノードN1に書き込むように設定され、更に、第1走査信号線G1の信号に応答して、第1ノードN1に対して補償を行うように設定される。
第1発光制御サブ回路はそれぞれ第1発光制御信号線EM1、第1電源線VDD及び第2ノードN2に接続され、第1発光制御信号線EM1の信号に応答して、第2ノードN2に第1電源線VDDの信号を提供するように設定される。
第2発光制御サブ回路はそれぞれ第2発光制御信号線EM2、第3ノードN3及び第4ノードN4に接続され、第2発光制御信号線EM2の信号に応答して、第4ノードN4の第1リセット信号を第3ノードN3に書き込むように設定され、更に、第2発光制御信号線EM2の信号に応答して、第3ノードN3と第4ノードN4との間に駆動電流の通過を許容するように設定される。
【0092】
幾つかの例示的な実施形態では、第2リセットサブ回路が第2ノードN2に第2リセット信号を書き込む場合、駆動サブ回路は更に、第1ノードN1の制御信号に応答して、第2ノードN2の第2リセット信号を第3ノードN3に書き込むように設定される。
【0093】
幾つかの例示的な実施形態では、
図27と
図28に示すように、発光素子の一端は第4ノードN4に接続され、発光素子の他端は第2電源線VSSに接続される。
【0094】
幾つかの例示的な実施形態では、
図29に示すように、第1リセットサブ回路は第1トランジスタT1を含む。
第1トランジスタT1の制御極は第1発光制御信号線EM1又は第2リセット制御信号線Reset2(図示せず)に接続され、第1トランジスタT1の第1極は第1リセット信号線INIT1に接続され、第1トランジスタT1の第2極は第4ノードN4に接続される。
【0095】
図29には第1リセットサブ回路の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、第1リセットサブ回路の実現形態はこれに限らず、その機能を実現できればよい。
【0096】
幾つかの例示的な実施形態では、
図30に示すように、補償サブ回路は第2トランジスタT2及び第1コンデンサC1を含む。
第2トランジスタT2の制御極は前記第1走査信号線G1に接続され、第2トランジスタT2の第1極は第3ノードN3に接続され、第2トランジスタT2の第2極は第1ノードN1に接続される。
第1コンデンサC1の一端は第1ノードN1に接続され、第1コンデンサC1の他端は第1電源線VDDに接続される。
【0097】
図30には補償サブ回路の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、補償サブ回路の実現形態はこれに限らず、その機能を実現できればよい。
【0098】
幾つかの例示的な実施形態では、
図31に示すように、駆動サブ回路は第3トランジスタT3を含む。
第3トランジスタT3の制御極は第1ノードN1に接続され、第3トランジスタT3の第1極は第2ノードN2に接続され、第3トランジスタT3の第2極は第3ノードN3に接続される。
【0099】
図31には駆動サブ回路の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、駆動サブ回路の実現形態はこれに限らず、その機能を実現できればよい。
【0100】
幾つかの例示的な実施形態では、
図32に示すように、書き込みサブ回路は第4トランジスタT4を含む。
第4トランジスタT4の制御極は第2走査信号線G2に接続され、第4トランジスタT4の第1極はデータ信号線Dataに接続され、第4トランジスタT4の第2極は第2ノードN2に接続される。
【0101】
図32には書き込みサブ回路の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、書き込みサブ回路の実現形態はこれに限らず、その機能を実現できればよい。
【0102】
幾つかの例示的な実施形態では、
図33に示すように、第1発光制御サブ回路は第5トランジスタT5を含む。
第5トランジスタT5の制御極は第1発光制御信号線EM1に接続され、第5トランジスタT5の第1極は第1電源線VDDに接続され、第5トランジスタT5の第2極は第2ノードN2に接続される。
【0103】
図33には第1発光制御サブ回路の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、第1発光制御サブ回路の実現形態はこれに限らず、その機能を実現できればよい。
【0104】
幾つかの例示的な実施形態では、
図34に示すように、第2発光制御サブ回路は第6トランジスタT6を含む。
第6トランジスタT6の制御極は第2発光制御信号線EM2に接続され、第6トランジスタT6の第1極は第3ノードN3に接続され、第6トランジスタT6の第2極は第4ノードN4に接続される。
【0105】
図34には第2発光制御サブ回路の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、第2発光制御サブ回路の実現形態はこれに限らず、その機能を実現できればよい。
【0106】
幾つかの例示的な実施形態では、
図35に示すように、第2リセットサブ回路は第7トランジスタT7を含む。
第7トランジスタT7の制御極はリセット制御信号線Resetに接続され、第7トランジスタT7の第1極は第2リセット信号線INIT2に接続され、第7トランジスタT7の第2極は第2ノードN2に接続される。
【0107】
幾つかの例示的な実施形態では、
図36に示すように、第2リセットサブ回路は第7トランジスタT7を含む。
第7トランジスタT7の制御極はリセット制御信号線Resetに接続され、第7トランジスタT7の第1極は第2リセット信号線INIT2に接続され、第7トランジスタT7の第2極は第3ノードN3に接続される。
【0108】
図35と
図36には第2リセットサブ回路の2種の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、第2リセットサブ回路の実現形態はこれに限らず、その機能を実現できればよい。
【0109】
幾つかの例示的な実施形態では、
図37a又は
図37bに示すように、第1リセットサブ回路は第1トランジスタT1を含み、補償サブ回路は第2トランジスタT2と第1コンデンサC1を含み、駆動サブ回路は第3トランジスタT3を含み、書き込みサブ回路は第4トランジスタT4を含み、第1発光制御サブ回路は第5トランジスタT5を含み、第2発光制御サブ回路は第6トランジスタT6を含み、第2リセットサブ回路は第7トランジスタT7を含む。
第1トランジスタT1の制御極は第1発光制御信号線EM1に接続され、第1トランジスタT1の第1極は第1リセット信号線INIT1に接続され、第1トランジスタT1の第2極は第4ノードN4に接続される。
第2トランジスタT2の制御極は第1走査信号線G1に接続され、第2トランジスタT2の第1極は第3ノードN3に接続され、第2トランジスタT2の第2極は第1ノードN1に接続される。
第1コンデンサC1の一端は第1ノードN1に接続され、第1コンデンサC1の他端は第1電源線VDDに接続される。
第3トランジスタT3の制御極は第1ノードN1に接続され、第3トランジスタT3の第1極は第2ノードN2に接続され、第3トランジスタT3の第2極は第3ノードN3に接続される。
第4トランジスタT4の制御極は第2走査信号線G2に接続され、第4トランジスタT4の第1極はデータ信号線Dataに接続され、第4トランジスタT4の第2極は第2ノードN2に接続される。
第5トランジスタT5の制御極は第1発光制御信号線EM1に接続され、第5トランジスタT5の第1極は第1電源線VDDに接続され、第5トランジスタT5の第2極は第2ノードN2に接続される。
第6トランジスタT6の制御極は第2発光制御信号線EM2に接続され、第6トランジスタT6の第1極は第3ノードN3に接続され、第6トランジスタT6の第2極は第4ノードN4に接続される。
第7トランジスタT7の制御極は第1リセット制御信号線Reset1に接続され、第7トランジスタT7の第1極は第2リセット信号線INIT2に接続され、第7トランジスタT7の第2極は第2ノードN2又は第3ノードN3に接続される。
【0110】
図37aと
図37bには第1リセットサブ回路、補償サブ回路、駆動サブ回路、書き込みサブ回路、第1発光制御サブ回路、第2発光制御サブ回路、第2リセットサブ回路の2種の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、上記の各サブ回路の実現形態はこれに限らず、それぞれの機能を実現できればよい。本開示の画素回路におけるトランジスタの数が少ないため、画素回路の占める空間は少なく、表示装置の画素解析度を高める。
【0111】
幾つかの例示的な実施形態では、第2リセット信号線INIT2と、第1電源線VDD、第1発光制御信号線EM1、第2発光制御信号線EM2又は第3電源線のうちの少なくとも1つのものとは同一の電圧線であってもよい。第3電源線は第3電源電圧を提供し、第3電源電圧は第1リセット信号線INIT1による第1リセット電圧より大きい。
【0112】
幾つかの例示的な実施形態では、リセット制御信号線Resetの信号のパルス幅は第2走査信号線G2の信号のパルス幅とほぼ同じである。
【0113】
幾つかの例示的な実施形態では、第1発光制御信号線EM1の信号のパルスと第2発光制御信号線EM2の信号のパルスとの差は1つ又は2つの時間ユニットhであり、1つの時間ユニットhは1行のサブ画素の走査時間である。
【0114】
幾つかの例示的な実施形態では、
図38a又は
図38bに示すように、第1リセットサブ回路は第1トランジスタT1を含み、補償サブ回路は第2トランジスタT2と第1コンデンサC1を含み、駆動サブ回路は第3トランジスタT3を含み、書き込みサブ回路は第4トランジスタT4を含み、第1発光制御サブ回路は第5トランジスタT5を含み、第2発光制御サブ回路は第6トランジスタT6を含み、第2リセットサブ回路は第7トランジスタT7を含む。
第1トランジスタT1の制御極は第2リセット制御信号線Reset2に接続され、第1トランジスタT1の第1極は第1リセット信号線INIT1に接続され、第1トランジスタT1の第2極は第4ノードN4に接続される。
第2トランジスタT2の制御極は第1走査信号線G1に接続され、第2トランジスタT2の第1極は第3ノードN3に接続され、第2トランジスタT2の第2極は第1ノードN1に接続される。
第1コンデンサC1の一端は第1ノードN1に接続され、第1コンデンサC1の他端は第1電源線VDDに接続される。
第3トランジスタT3の制御極は第1ノードN1に接続され、第3トランジスタT3の第1極は第2ノードN2に接続され、第3トランジスタT3の第2極は第3ノードN3に接続される。
第4トランジスタT4の制御極は第2走査信号線G2に接続され、第4トランジスタT4の第1極はデータ信号線Dataに接続され、第4トランジスタT4の第2極は第2ノードN2に接続される。
第5トランジスタT5の制御極は第1発光制御信号線EM1に接続され、第5トランジスタT5の第1極は第1電源線VDDに接続され、第5トランジスタT5の第2極は第2ノードN2に接続される。
第6トランジスタT6の制御極は第2発光制御信号線EM2に接続され、第6トランジスタT6の第1極は第3ノードN3に接続され、第6トランジスタT6の第2極は第4ノードN4に接続される。
第7トランジスタT7の制御極は第1リセット制御信号線Reset1に接続され、第7トランジスタT7の第1極は第2リセット信号線INIT2に接続され、第7トランジスタT7の第2極は第2ノードN2又は第3ノードN3に接続される。
【0115】
図38aと
図38bには第1リセットサブ回路、補償サブ回路、駆動サブ回路、書き込みサブ回路、第1発光制御サブ回路、第2発光制御サブ回路、第2リセットサブ回路の他の2種の例示的な構造を示す。当業者が容易に理解するように、上記の各サブ回路の実現形態はこれに限らず、それぞれの機能を実現できればよい。
【0116】
幾つかの例示的な実施形態では、発光素子ELは有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode、OLED)であってもよく、ミニ発光ダイオード(Mini Light Emitting Diodes)、マイクロ発光ダイオード(Micro Light Emitting Diodes)、量子ドット発光ダイオード(Quantum-dot Light Emitting Diodes、QLED)等の他のタイプの発光ダイオードであってもよい。実際の応用では、発光素子ELの構造は実際の応用環境に応じて設計して決定する必要があり、ここでは限定しない。以下では、発光素子ELが有機発光ダイオードであることを例として説明する。
【0117】
幾つかの例示的な実施形態では、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第7トランジスタT7のうちの少なくとも1つは第1タイプトランジスタであり、第1タイプトランジスタはN型トランジスタ又はP型トランジスタを含む。第3トランジスタT3~第6トランジスタT6はいずれも第2タイプトランジスタであり、第2タイプトランジスタはP型トランジスタ又はN型トランジスタを含み、且つ第2タイプトランジスタと第1タイプトランジスタとのトランジスタタイプは異なる。即ち、第1タイプトランジスタがN型トランジスタである場合、第2タイプトランジスタはP型トランジスタであり、第1タイプトランジスタがP型トランジスタである場合、第2タイプトランジスタはN型トランジスタである。
【0118】
幾つかの例示的な実施形態では、
図37aと
図37bに示すように、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2はいずれもN型薄膜トランジスタであり、第3トランジスタT3~第7トランジスタT7はいずれもP型薄膜トランジスタである。
【0119】
幾つかの例示的な実施形態では、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第7トランジスタT7はいずれもN型薄膜トランジスタであり、第3トランジスタT3~第6トランジスタT6はいずれもP型薄膜トランジスタである。
【0120】
幾つかの例示的な実施形態では、
図38aと
図38bに示すように、第2トランジスタT2はN型薄膜トランジスタであり、第1トランジスタT1及び第3トランジスタT3~第7トランジスタT7はいずれもP型薄膜トランジスタである。
【0121】
幾つかの例示的な実施形態では、N型薄膜トランジスタは低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon、LTPS)薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)であってもよく、P型薄膜トランジスタはインジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide、IGZO)薄膜トランジスタであってもよい。又は、N型薄膜トランジスタはIGZO薄膜トランジスタであってもよく、P型薄膜トランジスタはLTPS薄膜トランジスタであってもよい。
【0122】
幾つかの例示的な実施形態では、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2はいずれもIGZO薄膜トランジスタであり、第3トランジスタT3~第7トランジスタT7はいずれもLTPS薄膜トランジスタである。
【0123】
本実施例では、インジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜トランジスタは低温ポリシリコン薄膜トランジスタと比べて、産生するリーク電流がより少ないため、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2をインジウムガリウム亜鉛酸化物薄膜トランジスタとして設置することにより、発光ステップでの駆動トランジスタの制御極の漏電を有意に減少して、表示パネルの低周波、低輝度フリッカの問題を改善することができる。
【0124】
幾つかの例示的な実施形態では、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2及び第7トランジスタT7はいずれもIGZO薄膜トランジスタであり、第3トランジスタT3~第6トランジスタT6はいずれもLTPS薄膜トランジスタである。
【0125】
幾つかの例示的な実施形態では、第2トランジスタT2はIGZO薄膜トランジスタであり、第1トランジスタT1及び第3トランジスタT3~第7トランジスタT7はいずれもLTPS薄膜トランジスタである。幾つかの例示的な実施形態では、第1コンデンサC1は画素電極と共通電極からなる液晶コンデンサであってもよく、画素電極と共通電極からなる液晶コンデンサ、及び蓄積コンデンサからなる等価コンデンサであってもよく、本開示ではこれについて限定しない。
【0126】
図39は
図37a又は
図37bに示す画素回路の1つの走査周期における動作タイミング図である。以下では、本開示の実施例による画素回路における第1トランジスタT1と第2トランジスタT2がN型トランジスタであり、第3トランジスタT3~第7トランジスタT7がいずれもP型トランジスタであることを例として、
図11aに示す画素回路及び
図39に示す動作タイミング図を参照しながら、1つの画素回路の1フレーム周期における動作過程を説明する。
図37aに示すように、本開示の実施例による画素回路は7つのトランジスタユニット(T1~T7)、1つのコンデンサユニット(C1)及び3つの電圧線(VDD、VSS、INIT1であり、第2リセット信号線INIT2と第1電源線VDD、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2のうちのいずれか1つのものとは同一の電圧線であり得るため、第2リセット信号線INIT2は上記3つの電圧線に含まれない)を含む。第1電源線VDDは高レベル信号を提供し続け、第2電源線VSSは低レベル信号を提供し続け、第1リセット信号線INIT1は第1リセット電圧(初期電圧信号)を提供する。
【0127】
図39に示すように、動作過程は下記第1ステップt1~第4ステップt4を含む。
【0128】
第1ステップt1、即ちリセットステップでは、第1走査信号線G1、第2走査信号線G2、第1リセット制御信号線Reset1及び第1発光制御信号線EM1は高レベルであり、第2発光制御信号線EM2は低レベルである。第1発光制御信号線EM1が高レベルであることにより、第1トランジスタT1はターンオンし、第4ノードN4(即ち発光素子ELの陽極端)を第1リセット信号線INIT1の第1リセット電圧にリセットする。第2発光制御信号線EM2が低レベルであることにより、第6トランジスタT6はターンオンし、第1走査信号線G1が高レベルであることにより、第2トランジスタT2はターンオンし、第1ノードN1(即ち第3トランジスタT3のゲート電極及び第1コンデンサC1の一端)及び第3ノードN3を第1リセット信号線INIT1の第1リセット電圧にリセットする。該ステップでは、
図41に示すように、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第7トランジスタT7はオフに維持する。
【0129】
第2ステップt2、即ちリ再設定ステップでは、第1走査信号線G1、第2走査信号線G2、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2は高レベルであり、第1リセット制御信号線Resetは低レベルである。第2発光制御信号線EM2が高レベルであることにより、第6トランジスタT6はオフする。第1リセット制御信号線Reset1が低レベルであることにより、第7トランジスタT7はターンオンし(本タイミングでは第7トランジスタT7がP型薄膜トランジスタであることを例として説明し、第7トランジスタT7がN型薄膜トランジスタである場合、第1リセット制御信号線Reset1は第2ステップt2において高レベル信号を提供し、他のステップにおいて低レベル信号を提供する)、第2ノードN2を第2リセット電圧にリセットする。第2リセット電圧は第1電源線VDD、第1発光制御信号線EM1、第2発光制御信号線EM2又は第3電源線が提供する電圧信号であってもよく、第2リセット電圧は第1リセット電圧より大きい。第1ノードN1は第1リセット信号線INIT1の第1リセット電圧であるため、第3トランジスタT3はターンオンし、第1走査信号線G1は高レベルであり、第2トランジスタT2はターンオンし、第2ノードN2の電圧は第3トランジスタT3と第2トランジスタT2により、第1ノードN1に伝達する。該ステップでは、
図42に示すように、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6はオフに維持する。
【0130】
第3ステップt3、即ちデータ書き込みステップでは、第1走査信号線G1、第1リセット制御信号線Reset1、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2は高レベルであり、第2走査信号線G2は低レベルである。このとき、第2走査信号線G2が低レベルであることにより、第4トランジスタT4はターンオンし、データ信号線Dataが出力するデータ電圧信号Vdataはターンオンする第4トランジスタT4、第3トランジスタT3及び第2トランジスタT2により第1ノードN1に提供され、データ信号線Dataが出力するデータ電圧信号Vdataと第3トランジスタT3の閾値電圧Vthとの和を第1コンデンサC1に蓄積する。該ステップでは、
図43に示すように、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6及び第7トランジスタT7はオフに維持する。
【0131】
第4ステップt4、即ち発光ステップでは、第2走査信号線G2及び第1リセット制御信号線Reset1は高レベルであり、第1走査信号線G1、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2は低レベルである。第1発光制御信号線EM1が低レベルであることにより、第5トランジスタT5はターンオンし、第1トランジスタT1はオフし、第2発光制御信号線EM2が低レベルであることにより、第6ランジスタT6はターンオンし、第1電源線VDDが出力する電源電圧はターンオンする第5トランジスタT5、第3トランジスタT3及び第6トランジスタT6により第4ノードN4(即ち発光素子ELの陽極端)に駆動電圧を提供し、ELの発光を駆動する。該ステップでは、
図44に示すように、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第4トランジスタT4及び第7トランジスタT7はオフに維持する。
【0132】
図40は
図38a又は
図38bに示す画素回路の1つの走査周期における動作タイミング図である。以下では、本開示の実施例による画素回路における第2トランジスタT2がN型トランジスタであり、第1トランジスタT1及び第3トランジスタT3~第7トランジスタT7がいずれもP型トランジスタであることを例として、
図38aに示す画素回路及び
図40に示す動作タイミング図を参照しながら、1つの画素回路の1フレーム周期における動作過程を説明する。
図38aに示すように、本開示の実施例による画素回路は7つのトランジスタユニット(T1~T7)、1つのコンデンサユニット(C1)及び3つの電圧線(VDD、VSS、INIT1であり、第2リセット信号線INIT2と第1電源線VDD、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2のうちのいずれか1つのものとは同一の電圧線であり得るため、第2リセット信号線INIT2は上記3つの電圧線に含まれない)を含む。第1電源線VDDは高レベル信号を提供し続け、第2電源線VSSは低レベル信号を提供し続け、第1リセット信号線INIT1は第1リセット電圧(初期電圧信号)を提供する。
図40に示すように、動作過程は下記第1ステップA1~第4ステップA4を含む。
【0133】
第1ステップA1、即ちリセットステップでは、第1走査信号線G1、第2走査信号線G2、第1リセット制御信号線Reset1及び第1発光制御信号線EM1は高レベルであり、第2リセット制御信号線Reset2及び第2発光制御信号線EM2は低レベルである。第1トランジスタT1、第6トランジスタT6及び第2トランジスタT2はターンオンし、第4ノードN4(即ち発光素子ELの陽極端)、第3ノードN3及び第1ノードN1(即ち第3トランジスタT3のゲート電極及び第1コンデンサC1の一端)を第1リセット信号線INIT1の第1リセット電圧にリセットする。該ステップでは、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第7トランジスタT7はオフに維持する。
【0134】
第2ステップA2、即ちリ再設定ステップでは、第1走査信号線G1、第2走査信号線G2、第2リセット制御信号線Reset2、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2は高レベルであり、第1リセット制御信号線Reset1は低レベルである。第2発光制御信号線EM2が高レベルであることにより、第6トランジスタT6はオフする。第1リセット制御信号線Reset1が低レベルであることにより、第7トランジスタT7はターンオンし(本タイミングでは第7トランジスタT7がP型薄膜トランジスタであることを例として説明し、第7トランジスタT7がN型薄膜トランジスタである場合、第1リセット制御信号線Reset1は第2ステップA2において高レベル信号を提供し、他のステップにおいて低レベル信号を提供する)、第2ノードN2を第2リセット電圧にリセットする。第2リセット電圧は第1電源線VDD、第1発光制御信号線EM1、第2発光制御信号線EM2又は第3電源線が提供する電圧信号であってもよく、第2リセット電圧は第1リセット電圧より大きい。第1ノードN1は第1リセット信号線INIT1の第1リセット電圧であるため、第3トランジスタT3はターンオンし、第1走査信号線G1は高レベルであり、第2トランジスタT2はターンオンし、第2ノードN2の電圧は第3トランジスタT3と第2トランジスタT2により、第1ノードN1に伝達する。該ステップでは、第4トランジスタT4、第5トランジスタT5及び第6トランジスタT6はオフに維持する。
【0135】
第3ステップA3、即ちデータ書き込みステップでは、第1走査信号線G1、第2リセット制御信号線Reset2、第1リセット制御信号線Reset1、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2は高レベルであり、第2走査信号線G2は低レベルである。このとき、第2走査信号線G2が低レベルであることにより、第4トランジスタT4はターンオンし、データ信号線Dataが出力するデータ電圧信号Vdataはターンオンする第4トランジスタT4、第3トランジスタT3及び第2トランジスタT2により第1ノードN1に提供され、データ信号線Dataが出力するデータ電圧信号Vdataと第3トランジスタT3の閾値電圧Vthとの和を第1コンデンサC1に蓄積する。該ステップでは、第5トランジスタT5、第6トランジスタT6及び第7トランジスタT7はオフに維持する。
【0136】
第4ステップA4、即ち発光ステップでは、第2走査信号線G2、第2リセット制御信号線Reset2及び第1リセット制御信号線Reset1は高レベルであり、第1走査信号線G1、第1発光制御信号線EM1及び第2発光制御信号線EM2は低レベルである。第1発光制御信号線EM1が低レベルであることにより、第5トランジスタT5はターンオンし、第2リセット制御信号線Reset2は高レベルである。第1トランジスタT1はオフし、第2発光制御信号線EM2が低レベルであることにより、第6ランジスタT6はターンオンし、第1電源線VDDが出力する電源電圧はターンオンする第5トランジスタT5、第3トランジスタT3及び第6トランジスタT6により第4ノードN4(即ち発光素子ELの陽極端)に駆動電圧を提供し、ELの発光を駆動する。該ステップでは、第1トランジスタT1、第2トランジスタT2、第4トランジスタT4及び第7トランジスタT7はオフに維持する。
【0137】
画素回路の駆動過程において、第3トランジスタT3(即ち駆動トランジスタ)を流れる駆動電流は、そのゲート電極と第1極との電圧差により決定される。第1ノードN1の電圧はVdata+Vthであるため、第3トランジスタT3の駆動電流は下記の式である。
【0138】
I=K*(Vgs-Vth)2=K*[(Vdata+Vth-Vdd)-Vth]2=K*[(Vdata-Vdd)]2
【0139】
式中、Iは第3トランジスタT3を流れる駆動電流、即ち発光素子ELを駆動する駆動電流であり、Kは定数であり、Vgsは第3トランジスタT3のゲート電極と第1極との電圧差であり、Vthは第3トランジスタT3の閾値電圧であり、Vdataはデータ信号線Dataが出力するデータ電圧であり、Vddは第1電源線VDDが出力する電源電圧である。
【0140】
上記式から分かるように、発光素子ELを流れる電流Iは第3トランジスタT3の閾値電圧Vthに関係がなく、第3トランジスタT3の閾値電圧Vthによる電流Iへの影響を解消し、輝度の均一性を確保する。
【0141】
LTPO(LTPS低温ポリシリコントランジスタ+Oxide酸化物トランジスタ)画素回路の応答時間は長いため、低周波切り替えの際に、画面には輝度フリッカが発生する。本開示の実施例による画素回路では、駆動トランジスタの再設定ステップにおいて、第3トランジスタT3(駆動トランジスタ)に大きいバイアス電圧を印加してヒステリシスを改善することにより、高・低周波切り替えの際に画面輝度を維持し、フリッカ(Flicker)のリスクを低減することができる。
【0142】
1列のサブ画素では、少なくとも隣接する2つのサブ画素について、前の1行のサブ画素における第2発光制御信号線EM2と次の1行のサブ画素における第1発光制御信号線EM1は電気的に接続され、前の1行のサブ画素における第2走査信号線G2と次の1行のサブ画素における第1リセット制御信号線Reset1は電気的に接続される。
【0143】
本開示の実施例では画素回路の駆動方法を更に提供し、上記の画素回路の駆動に用いられ、前記画素回路は複数の走査周期を有し、1つの走査周期において、
図45に示すように、前記駆動方法はステップ100~ステップ400を含む。
【0144】
ステップ100は、リセットステップにおいて、第1リセットサブ回路が第1発光制御信号線又は第2リセット制御信号線の信号に応答して、発光素子の陽極端(即ち第4ノード)に第1リセット信号を書き込むことを含む。
【0145】
幾つかの例示的な実施形態では、ステップ100は更に、第2発光制御サブ回路が第2発光制御信号線の信号に応答して、前記第4ノードの第1リセット信号を第3ノードに書き込み、補償サブ回路が第1走査信号線の信号に応答して、前記第3ノードの第1リセット信号を第1ノードに書き込むことを含む。
【0146】
ステップ200は、再設定ステップにおいて、第2リセットサブ回路が第1リセット制御信号線の信号に応答して、駆動サブ回路の第1極(即ち第2ノード)又は第2極(即ち第3ノード)に第2リセット信号を書き込み、前記第2リセット信号が前記第1リセット信号より大きいことを含む。
【0147】
幾つかの例示的な実施形態では、ステップ100は更に、補償サブ回路が第1走査信号線の信号に応答して、第3ノードの第2リセット信号を第1ノードに書き込むことを含む。
【0148】
幾つかの例示的な実施形態では、第2リセット信号は、第1電源線、前第1発光制御信号線、第2発光制御信号線又は第3電源線のうちの少なくとも1つの電圧線から由来する信号であってもよい。
【0149】
ステップ300は、発光ステップにおいて、駆動サブ回路が第1ノードの制御信号に応答して、第2ノードと第3ノードとの間に駆動電流を産生することを含む。
【0150】
幾つかの例示的な実施形態では、ステップ300の前に、該方法は更に、データ書き込みステップにおいて、書き込みサブ回路が前記第2走査信号線の信号に応答して、第2ノードにデータ信号を書き込み、補償サブ回路が第1走査信号線の信号に応答して、第1ノードに対して補償を行うことを含む。
【0151】
幾つかの例示的な実施形態では、ステップ300は更に、発光ステップにおいて、第1発光制御サブ回路が前記第1発光制御信号線の信号に応答して、前記第2ノードに前記第1電源線の信号を提供し、第2発光制御サブ回路が前記第2発光制御信号線の信号に応答して、前記第3ノートと第4ノードとの間に駆動電流の通過を許容することを含む。
【0152】
本開示の実施例による画素回路及びその駆動方法、表示装置では、第2リセットサブ回路が第1リセット制御信号線の信号に応答して、駆動サブ回路の第1極又は第2極に第2リセット信号を書き込み、駆動サブ回路に大きいバイアス電圧を印加してヒステリシスを改善することにより、高・低周波切り替えの際に画面輝度を維持し、フリッカのリスクを低減することができ、表示装置の高・低グレースケールでの表示効果を高める。また、本開示の画素回路におけるトランジスタの数が少ないため、画素回路の占める空間は少なく、表示装置の画素解析度を高める。
【0153】
以下の点について説明する必要がある。
本開示の実施例の図面は本開示の実施例に係る構造のみに関し、他の構造については通常設計を参考してもよい。
衝突がない場合、本開示の実施例及び実施例の特徴を互いに組合わせて新しい実施例を取得することができる。
【0154】
図46~
図60は本開示による画素駆動回路の他のセットの例示的な実施例の説明図である。
【0155】
本開示のすべての実施例に採用されるトランジスタは、いずれも三極管、薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ或いは他の性質が同じのデバイスであってもよい。本開示の実施例では、トランジスタの制御極以外の2つの極を区別するために、そのうちの1つの電極を第1極と呼び、他の電極を第2極と呼ぶ。
【0156】
実際の操作では、前記トランジスタが薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタである場合、前記第1極はドレイン電極で、前記第2極はソース電極であってもよく、又は、前記第1極はソース電極で、前記第2極はドレイン電極であってもよい。
【0157】
図46に示すように、本開示の実施例による画素回路は駆動回路11、第1制御回路12、補償制御回路13及び第1初期化回路14を含み、
前記第1制御回路12はそれぞれ第1走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び接続ノードN0に電気的に接続され、前記第1走査線S1による第1走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記接続ノードN0との連通を制御することに用いられ、
前記補償制御回路13はそれぞれ第2走査線S2、前記接続ノードN0及び前記駆動回路11の第1端に電気的に接続され、前記第2走査線S2による第2走査信号の制御下で、前記接続ノードN0と前記駆動回路11の第1端との連通を制御することに用いられ、
前記第1初期化回路14はそれぞれ初期化制御線R1、第1初期化電圧線及び前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記初期化制御線R1による初期化制御信号の制御下で、前記第1初期化電圧線による第1初期化電圧Vi1を前記接続ノードN0に書き込むことに用いられ、
前記駆動回路11は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第1端と前記駆動回路11の第2端との連通を制御することに用いられる。
【0158】
図46に示す少なくとも1つの実施例では、第1ノードN1は駆動回路11の制御端に接続されるノードである。
【0159】
本開示の実施例による画素回路では、第1制御回路12は直接に第1ノードN1に電気的に接続され、第1初期化回路14と前記補償回路13はいずれも直接に第1ノードN1に電気的に接続されず、それにより第1ノードN1の漏電経路を減少し、低周波動作の際に第1ノードの電圧の安定性を確保し、表示品質の向上に寄与し、表示均一性を高め、Flicker(フリッカ)を軽減することができる。
【0160】
本開示の
図46に示す画素回路の実施例では、動作の際に、表示周期は初期化ステップとデータ書き込みステップを含み、前記駆動方法は下記内容を含む。
初期化ステップでは、第1制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と接続ノードN0との連通を制御し、第1初期化回路14は初期化制御信号の制御下で、第1初期化電圧Vi1を接続ノードN0に書き込み、第1初期化電圧Vi1を前記駆動回路11の制御端に書き込み、それにより前記データ書き込みステップが開始する際に駆動回路11はその第1端と前記駆動回路の第2端との連通を制御できる。
データ書き込みステップでは、第1制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と接続ノードN0との連通を制御し、補償制御回路13は第2走査信号の制御下で、前記接続ノードN0と前記駆動回路11の第1端との連通を制御し、それにより前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端は連通する。
【0161】
選択肢として、前記第1制御回路は第1トランジスタを含み、
前記第1トランジスタの制御極は前記第1走査線に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第1極は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第2極は前記接続ノードに電気的に接続され、
前記第1制御トランジスタは酸化物薄膜トランジスタである。
【0162】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記制御回路に含まれる第1トランジスタは酸化物薄膜トランジスタである。
【0163】
酸化物トランジスタはヒステリシス特性が優れ、リーク電流が低く、Mobility(移動度)が低い。従って、本開示の少なくとも1つの実施例では、第1トランジスタを酸化物薄膜トランジスタとして設置し、低漏電を実現し、駆動回路の制御端の電位の安定性を確保する。
【0164】
選択肢として、前記補償制御回路は第2トランジスタを含み、
前記第2トランジスタの制御極は前記第2走査線に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第1極は前記接続ノードに電気的に接続され、前記第2トランジスタの第2極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続される。
【0165】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第2トランジスタは低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよいが、それに限らない。具体的な実施の場合、前記第2トランジスタは他のタイプのトランジスタであってもよい。
【0166】
選択肢として、前記第1初期化回路は第3トランジスタを含み、
前記第3トランジスタの制御極は前記初期化制御線に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第1極は第1初期化電圧線に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第2極は前記接続ノードに電気的に接続される。
【0167】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第3トランジスタは低温ポリシリコン薄膜トランジスタである。具体的な実施の場合、前記第3トランジスタは他のタイプのトランジスタであってもよい。
【0168】
図47に示すように、
図46に示す画素回路の上で、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路はリセット回路20を更に含み得ており、
前記リセット回路20はそれぞれ第3走査線S3、リセット電圧線DR及び前記駆動回路11の第2端に電気的に接続され、前記第3走査線S3による第3走査信号の制御下で、前記リセット電圧線DRによるリセット電圧を前記駆動回路11の第2端に書き込むことに用いられる。
【0169】
本開示の
図47に示す画素回路の少なくとも1つの実施例ではリセット回路20を追加設置し、リセット回路20は第3走査信号の制御下で、データ電圧が駆動回路11の第2端に書き込まれる前に、非発光時間帯において、リセット電圧を駆動回路11の第2端に書き込み、駆動回路11における駆動トランジスタにバイアス電圧を提供し(このとき、駆動トランジスタのゲート電極電位もVi1に初期化される)、それにより駆動トランジスタはリセット状態に維持し、駆動トランジスタのヒステリシスを改善し、ディスプレイのFFR(第1フレーム応答時間)に寄与する。
【0170】
具体的な実施の場合、駆動トランジスタのヒステリシスにより駆動トランジスタの特性反応は鈍くなるが、本開示の少なくとも1つの実施例では、データ電圧の書き込みの前に、駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧を迅速にリセットし、駆動トランジスタの回復速度の増加に寄与するため、駆動トランジスタのヒステリシス現象を改善し、ヒステリシス回復速度を高めることができる。
【0171】
本開示の
図47に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では動作の際に、非発光時間帯(前記非発光時間帯とは、前記表示周期に含まれる、発光ステップ以外の時間帯を指す)において、データ電圧が駆動回路11の第2端に書き込まれる前に、第3走査信号のデューティ比を増加することにより、駆動回路11の第2端に対するリセットの時間を高め、駆動回路11の第2端の電位のリセット効果はより良好になる。
【0172】
本開示の
図47に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では動作の際に、前記初期化ステップにおいて、前記リセット回路は第3走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第2端に書き込む。
【0173】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記リセット電圧は直流電圧信号であり、それにより駆動トランジスタに一定のバイアス電圧を提供し、ヒステリシス現象を改善する。
【0174】
選択肢として、前記リセット電圧は高電圧であってもよいが、それに限らない。
【0175】
本開示の少なくとも1つの実施例では、1つの単独の第3走査信号生成モジュールにより、第3走査信号を第3走査線に提供してもよく、駆動回路の第2端の電位に対するリセットに寄与する。
【0176】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記リセット電圧線と第1電圧線は同一の電圧線であってもよく、それにより信号線の採用数を減少できる。前記リセット電圧の電圧値は前記第1初期化電圧の電圧値より大きく、前記第1電圧線は第1電圧信号の提供に用いられる(前記第1電圧線は高電圧線であってもよい)。前記第1電圧信号の電圧値は0Vより大きくて5V以下であってもよく、例えば、前記第1電圧信号の電圧値は4.6Vであってもよいが、それに限らない。前記第1初期化電圧は直流電圧であってもよく、前記第1初期化電圧の電圧値は-7V以上且つ0V以下であってもよく、例えば、前記第1初期化電圧の電圧値は-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよいが、それに限らない。
【0177】
本開示の少なくとも1つの実施例では、駆動回路における駆動トランジスタの閾値電圧Vthは-5V以上且つ-2V以下であってもよく、好ましい場合に、Vthは-4V以上且つ-2.5V以下であってもよく、例えば、Vthは-4V、-3.5V、-3V又は-2.5Vであってもよいが、それに限らない。
【0178】
前記リセット電圧の電圧値の絶対値は閾値電圧の絶対値の1.5倍より大きくてもよく、それにより短い時間内にバイアス効果に迅速に到達できるように確保する。例えば、前記リセット電圧の電圧値の絶対値は閾値電圧の絶対値の2倍、2.5倍又は3倍より大きくてもよいが、それに限らない。
【0179】
選択肢として、前記リセット回路は第4トランジスタを含み、
前記第4トランジスタの制御極は前記第3走査線に電気的に接続され、前記第4トランジスタの第1極は前記リセット電圧線に電気的に接続され、前記第4トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端に電気的に接続される。
【0180】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第4トランジスタは低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよいが、それに限らない。
【0181】
図48に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路は発光素子30、発光制御回路31及び第2初期化回路32を更に含み得ており、
前記発光制御回路31はそれぞれ発光制御線E1、第1電圧線V1、前記駆動回路11の第2端、前記駆動回路11の第1端及び前記発光素子30の第1極に電気的に接続され、前記発光制御線E1による発光制御信号の制御下で、前記第1電圧線V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、且つ前記駆動回路11の第1端と前記発光素子30の第1極との連通を制御することに用いられ、
前記第2初期化回路32はそれぞれ第4走査線S4、第2初期化電圧線及び前記発光素子30の第1極に電気的に接続され、前記第4走査線S4による第4走査信号の制御下で、第2初期化電圧線による第2初期化電圧Vi2を前記発光素子30の第1極に書き込むことに用いられ、
前記発光素子30の第2極は第2電圧線V2に電気的に接続される。
【0182】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第1電圧線V1は高電圧線で、前記第2電圧線V2は低電圧線であってもよいが、それに限らない。
【0183】
前記発光素子30はOLED(有機発光ダイオード)であってもよく、前記発光素子30の第1極はOLEDの陽極で、前記発光素子30の第2極はOLEDの陰極であってもよいが、それに限らない。
【0184】
本開示の
図48に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、1つの単独の第4走査信号生成モジュールにより、第4走査信号を第4走査線に提供してもよく、低周波フリッカでのスイッチング周波数切り替えの自由度(前記スイッチング周波数は前記第2初期化回路32に含まれるトランジスタのスイッチング周波数である)に寄与する。前記画素回路が適用される表示パネルは低周波で動作する場合、発光制御回路31は前記第1電圧線V1と前記駆動回路11の第2端が切断するように制御し、且つ前記駆動回路11の第1端と前記発光素子30の第1極が切断するように制御すると、前記第4走査信号の周波数の向上によりFlicker(フリッカ)を軽減することができる。
【0185】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第3走査信号と前記第4走査信号は同一の走査信号であってもよく、前記第3走査信号生成モジュールと前記第4走査信号生成モジュールは同一のモジュールであってもよいが、それに限らない。
【0186】
本開示の
図48に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では動作の際に、前記第1走査信号と前記発光制御信号は同じ信号であってもよいが、PWM(パルス幅変調)が発光機能を制御するとき、発光過程においてEMが高電圧信号を提供する可能性があることを考慮すると、単独の第1走査信号生成モジュールにより第1走査線に第1走査信号を提供し、且つ発光制御信号生成モジュールにより発光制御線に発光制御信号を提供する。
【0187】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記リセット電圧線が第1電圧線である場合、前記リセット電圧の電圧値は前記第2初期化電圧の電圧値より大きくてもよい。
【0188】
前記第2初期化電圧の電圧値は-7V以上且つ0V以下であってもよい。前記第2初期化電圧の電圧値は-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよい。
【0189】
選択肢として、前記発光制御回路は第5トランジスタと第6トランジスタを含み、
前記第5トランジスタの制御極は前記発光制御線に電気的に接続され、前記第5トランジスタの第1極は前記第1電圧線に電気的に接続され、前記第5トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端に電気的に接続され、
前記第6トランジスタの制御極は前記発光制御線に電気的に接続され、前記第6トランジスタの第1極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、前記第6トランジスタの第2極は前記発光素子の第1極に電気的に接続される。
【0190】
前記第2初期化回路は第7トランジスタを含み、
前記第7トランジスタの制御極は前記第4走査線に電気的に接続され、前記第7トランジスタの第1極は前記第2初期化電圧線に電気的に接続され、前記第7トランジスタの第2極は前記発光素子の第1極に電気的に接続される。
【0191】
選択肢として、前記第7トランジスタは酸化物薄膜トランジスタであってもよい。
【0192】
本開示の少なくとも1つの実施例では、第7トランジスタを酸化物薄膜トランジスタとして設置してもよく、それにより、漏電を減少し、発光素子の第1極の電位の安定性を確保することができる。
【0193】
図49に示すように、
図48に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路はデータ書き込み回路41と蓄積回路42を更に含み得ており、
前記データ書き込み回路41はそれぞれ第2走査線S2、データ線D1及び前記駆動回路11の第2端に電気的に接続され、前記第2走査線S2による第2走査信号の制御下で、前記データ線D1におけるデータ電圧を前記駆動回路11の第2端に書き込むことに用いられ、
前記蓄積回路42は前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電力の蓄積に用いられる。
【0194】
本開示の
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、表示周期はデータ書き込みステップの後の発光ステップを更に含み、
初期化ステップでは、前記第2初期化回路32は前記第4走査線S4による第4走査信号の制御下で、第2初期化電圧線による第2初期化電圧Vi2を前記発光素子30の第1極に書き込み、
データ書き込みステップでは、データ書き込み回路41は第2走査信号の制御下で、データ線D1におけるデータ電圧Vdataを駆動回路11の第2端に書き込み、
データ書き込みステップが開始するとき、駆動回路11はその第1端と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、データ電圧Vdataにより蓄積回路42に充電し、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで、前記駆動回路11の制御端の電位を変更し、Vthは前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光ステップでは、発光制御回路31は発光制御信号の制御下で、前記第1電圧線V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、且つ前記駆動回路11の第1端と発光素子30の第1極との連通を制御し、駆動回路11は発光素子30の発光を駆動する。
【0195】
選択肢として、前記データ書き込み回路は第8トランジスタを含み、前記蓄積回路は蓄積コンデンサを含み、
前記第8トランジスタの制御極は前記第2走査線に電気的に接続され、前記第8トランジスタの第1極は前記データ線に電気的に接続され、前記第8トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端に電気的に接続され、
前記蓄積コンデンサの第1端は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサの第2端は前記第1電圧線に電気的に接続される。
【0196】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記駆動回路は駆動トランジスタを含み得ており、
前記駆動トランジスタはシングルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタのゲート電極は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第1極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端に電気的に接続され、又は、
前記駆動トランジスタはダブルゲートトランジスタであり、前記駆動トランジスタの第1ゲート電極は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第2ゲート電極は第1電圧線に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第1極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端に電気的に接続され、前記第1ゲート電極はトップゲートであり、前記第2ゲート電極はボトムゲートである。
【0197】
選択肢として、前記駆動トランジスタはシングルゲートトランジスタ又はダブルゲートトランジスタであってもよい。前記駆動トランジスタがダブルゲートトランジスタである場合、前記駆動トランジスタの第1ゲート電極は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第2ゲート電極は第1電圧線に電気的に接続され、第1ゲート電極はトップゲートであり、第2ゲート電極はボトムゲートであり、それにより駆動トランジスタのベースにバイアス電圧を印加し、駆動トランジスタのヒステリシス現象を改善する。
【0198】
図50に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、前記第1制御回路12は第1トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は有機発光ダイオードO1である。
【0199】
前記第1トランジスタT1のゲート電極は前記第1走査線S1に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続される。
【0200】
前記補償制御回路13は第2トランジスタT2を含み、
前記第2トランジスタT2のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のドレイン電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のソース電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0201】
前記第1初期化回路14は第3トランジスタT3を含み、
前記第3トランジスタT3のゲート電極は前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のドレイン電極は第1初期化電圧線に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第1初期化電圧線は第1初期化電圧Vi1の提供に用いられる。
【0202】
前記リセット回路20は第4トランジスタT4を含み、
前記第4トランジスタT4のゲート電極は前記第3走査線S3に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のドレイン電極は前記リセット電圧線DRに電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続される。
【0203】
前記発光制御回路は第5トランジスタT5と第6トランジスタT6を含み、
前記第5トランジスタT5のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のドレイン電極は高電圧線に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、前記高電圧線は高電圧信号VDDの提供に用いられ、
前記第6トランジスタT6のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のソース電極は有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続される。
【0204】
前記第2初期化回路32は第7トランジスタT7を含み、
前記第7トランジスタT7のゲート電極は前記第4走査線S4に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のドレイン電極は前記第2初期化電圧線に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のソース電極は前記有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、前記第2初期電圧線は第2初期電圧Vi2の提供に用いられる。
【0205】
前記データ書き込み回路41は第8トランジスタT8を含み、前記蓄積回路42は蓄積コンデンサCを含み、
前記第8トランジスタT8のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のドレイン電極は前記データ線D1に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、
前記蓄積コンデンサCの第1端は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサCの第2端は前記高電圧線に電気的に接続される。
【0206】
O1の陰極は低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は低電圧VSSの提供に用いられる。
【0207】
図50では、符号N1は第1ノードであり、第1ノードN1はT0のゲート電極に電気的に接続され、
符号N2は第2ノードであり、符号N3は第3ノードであり、N2はT0のソース電極に電気的に接続され、N3はT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0208】
図50に示す少なくとも1つの実施例では、第1電圧線は高電圧線であり、第2電圧線は低電圧線である。
【0209】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8はいずれも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1はn型トランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8はp型トランジスタであり、T0はシングルゲートトランジスタであるが、それに限らない。
【0210】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、N1は直接にT1のみに電気的に接続され、N1は直接にT2及びT3に電気的に接続されず、それによりN1の漏電を減少し、T0のゲート電極の電位の安定性を維持することができる。
【0211】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであり、漏電を減少し、N1の電位の安定性を確保することができる。
【0212】
選択肢として、空間を節約するために、T2とT3はシングルゲートトランジスタであってもよい。
【0213】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、前記初期化制御線R1による初期化制御信号、及び前記第2走査線による第2走査信号はいずれも第2走査信号生成モジュールにより提供されてもよい。
【0214】
選択肢として、画素回路の少なくとも1つの実施例では、前記画素回路に含まれる各トランジスタはベースに設置されてもよく、導電パターンの前記ベースでの正投影と第4走査線S4の前記ベースでの正投影との重なる面積はできるだけ少なく、前記導電パターンの前記ベースでの正投影と初期化制御線R1の前記ベースでの正投影との重なる面積はできるだけ少なく、それにより寄生コンデンサを小さくする。好ましい場合に、前記導電パターンと第4走査線S4との間のコンデンサは0.3Czより小さく、T0のソース電極とT5のソース電極との電気的接続のための導電パターンと初期化制御線R1との間のコンデンサは0.3Czより小さく、Czは前記蓄積コンデンサCの静電容量値である。
【0215】
前記導電パターンはT0のソース電極、T5のソース電極、及び、T0のソース電極とT5のソース電極との電気的接続のための接続導電パターンを含む。
【0216】
図51に示すように、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、表示周期は順に設定される初期化ステップt1、データ書き込みステップt2及び発光ステップt3を含み、
初期化ステップt1では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、T1はオンし、R1は低電圧信号を提供し、S2は高電圧信号を提供し、T2はオンし、T3はオフし、Vi1はN1に書き込まれ、それによりデータ書き込みステップt2が開始するときにT0はオンし、S3とS4は低電圧信号を提供し、T7はオンし、T4はオンし、それによりDRによるリセット電圧をN2に書き込み、Vi2をO1の陽極に書き込み、O1を発光させず、O1の陽極に残留する電荷を除去し、
データ書き込みステップt2では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、T1はオンし、R1は高電圧信号を提供し、S2は高電圧信号を提供し、T2はオンし、T3はターンオフし、T8はオンし、S3とS4は高電圧信号を提供し、T7とT4はターンオフし、データ線D1におけるデータ電圧VdataはN2に書き込まれ、
データ書き込みステップt2が開始するとき、T0はオンし、Vdataにより、T0がターンオフするまで、オンするT8、T0、T2及びT1を介してCに充電し、N1の電位を向上させ、このとき、N1の電位はVdata+Vthであり、VthはT0の閾値電圧であり、
発光ステップt3では、E1は低電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、S2、S3及びS4は高電圧信号を提供し、T1、T2、T3、T4、T7及びT8はターンオフし、T5とT6はオンし、T0はオンし、O1の発光を駆動する。
【0217】
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T4が追加設置され、N2に高電圧を提供し、非発光時間帯においてN2の電位を初期化し、T0の安定性の向上に寄与し、T7が提供され、O1の陽極の電位を初期化し、低周波フリッカでのスイッチング周波数切り替えの自由度に寄与する。
【0218】
図52に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、前記第1制御回路12は第1トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は有機発光ダイオードO1である。
【0219】
前記第1トランジスタT1のゲート電極は前記第1走査線S1に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続される。
【0220】
前記補償制御回路13は第2トランジスタT2を含み、
前記第2トランジスタT2のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のドレイン電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のソース電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0221】
前記第1初期化回路14は第3トランジスタT3を含み、
前記第3トランジスタT3のゲート電極は前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のドレイン電極は第1初期化電圧線に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第1初期化電圧線は第1初期化電圧Vi1の提供に用いられる。
【0222】
前記リセット回路20は第4トランジスタT4を含み、
前記第4トランジスタT4のゲート電極は前記第3走査線S3に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のドレイン電極は前記リセット電圧線DRに電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続される。
【0223】
前記発光制御回路は第5トランジスタT5と第6トランジスタT6を含み、
前記第5トランジスタT5のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のドレイン電極は高電圧線に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、前記高電圧線は高電圧信号VDDの提供に用いられ、
前記第6トランジスタT6のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のソース電極は有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続される。
【0224】
前記第2初期化回路32は第7トランジスタT7を含み、
前記第7トランジスタT7のゲート電極は前記第4走査線S4に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のドレイン電極は前記第2初期化電圧線に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のソース電極は前記有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、前記第2初期電圧線は第2初期電圧Vi2の提供に用いられる。
【0225】
前記データ書き込み回路41は第8トランジスタT8を含み、前記蓄積回路42は蓄積コンデンサCを含み、
前記第8トランジスタT8のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のドレイン電極は前記データ線D1に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、
前記蓄積コンデンサCの第1端は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサCの第2端は前記高電圧線に電気的に接続される。
【0226】
O1の陰極は低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は低電圧VSSの提供に用いられる。
【0227】
図52では、符号N1は第1ノードであり、第1ノードN1はT0のゲート電極に電気的に接続され、
符号N2は第2ノードであり、符号N3は第3ノードであり、N2はT0のソース電極に電気的に接続され、N3はT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0228】
図52に示す少なくとも1つの実施例では、第1電圧線は高電圧線であり、第2電圧線は低電圧線である。
【0229】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1とT7は酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6及びT8はいずれも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1とT7はn型トランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6及びT8はp型トランジスタであり、T0はシングルゲートトランジスタであるが、それに限らない。
【0230】
本開示の
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例と、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例との相違点は、T7が酸化物薄膜トランジスタであることである。
【0231】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、N1は直接にT1のみに電気的に接続され、N1は直接にT2及びT3に電気的に接続されず、それによりN1の漏電を減少し、T0のゲート電極の電位の安定性を維持することができる。
【0232】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1とT7は酸化物薄膜トランジスタであり、それにより漏電を減少し、N1の電位の安定性を確保して、O1の陽極の電位の安定性を確保する。
【0233】
図52に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、1つの単独の第4走査信号生成モジュールにより、第4走査信号を第4走査線に提供してもよく、低周波フリッカでのスイッチング周波数切り替えの自由度(前記スイッチング周波数は前記第2初期化回路32に含まれるトランジスタのスイッチング周波数である)に寄与する。前記画素回路が適用される表示パネルは低周波で動作する場合、発光制御回路31は前記第1電圧線V1と前記駆動回路11の第2端が切断するように制御し、且つ前記駆動回路11の第1端と前記発光素子30の第1極が切断するように制御すると、前記第4走査信号の周波数の向上によりFlicker(フリッカ)を軽減することができ、又は、
前記第4走査線は前記発光制御線であってもよく、それにより低周波更新段階において、発光制御線による発光制御信号に対して周期的な制御を行えば、発光素子に対する周期的なリセット/輝度調節を行うことができ、輝度均一化を実現する。
【0234】
図53に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、前記第1制御回路12は第1トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は有機発光ダイオードO1である。
【0235】
前記第1トランジスタT1のゲート電極は前記第1走査線S1に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続される。
【0236】
前記補償制御回路13は第2トランジスタT2を含み、
前記第2トランジスタT2のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のドレイン電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のソース電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0237】
前記第1初期化回路14は第3トランジスタT3を含み、
前記第3トランジスタT3のゲート電極は前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のドレイン電極は第1初期化電圧線に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第1初期化電圧線は第1初期化電圧Vi1の提供に用いられる。
【0238】
前記リセット回路20は第4トランジスタT4を含み、
前記第4トランジスタT4のゲート電極は前記第3走査線S3に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のドレイン電極は高電圧線に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、前記高電圧線は高電圧信号VDDの提供に用いられる。
【0239】
前記発光制御回路は第5トランジスタT5と第6トランジスタT6を含み、
前記第5トランジスタT5のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のドレイン電極は高電圧線に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、
前記第6トランジスタT6のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のソース電極は有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続される。
【0240】
前記第2初期化回路32は第7トランジスタT7を含み、
前記第7トランジスタT7のゲート電極は前記第4走査線S4に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のドレイン電極は前記第2初期化電圧線に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のソース電極は前記有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、前記第2初期電圧線は第2初期電圧Vi2の提供に用いられる。
【0241】
前記データ書き込み回路41は第8トランジスタT8を含み、前記蓄積回路42は蓄積コンデンサCを含み、
前記第8トランジスタT8のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のドレイン電極は前記データ線D1に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、
前記蓄積コンデンサCの第1端は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサCの第2端は前記高電圧線に電気的に接続される。
【0242】
O1の陰極は低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は低電圧VSSの提供に用いられる。
【0243】
図53では、符号N1は第1ノードであり、第1ノードN1はT0のゲート電極に電気的に接続され、
符号N2は第2ノードであり、符号N3は第3ノードであり、N2はT0のソース電極に電気的に接続され、N3はT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0244】
図53に示す少なくとも1つの実施例では、第1電圧線は高電圧線であり、第2電圧線は低電圧線である。
【0245】
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8はいずれも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1はn型トランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8はp型トランジスタであり、T0はシングルゲートトランジスタであるが、それに限らない。
【0246】
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、N1は直接にT1のみに電気的に接続され、N1は直接にT2及びT3に電気的に接続されず、それによりN1の漏電を減少し、T0のゲート電極の電位の安定性を維持することができ、
T1は酸化物薄膜トランジスタであり、それによりN1の漏電を減少し、T0のゲート電極の電位の安定性を確保する。
【0247】
本開示の
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例と、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例との相違点は、前記リセット電圧線DRが前記高電圧線であり、採用される信号線の数を減少できることである。
【0248】
本開示の
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、VDDの電圧値は4.6Vであってもよく、VDDの電圧値はVi1の電圧値より大きく、VDDの電圧値はVi2の電圧値より大きい。
【0249】
本開示の
図53に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T7は酸化物薄膜トランジスタに替えられてもよく、T0はダブルゲートトランジスタに替えられてもよいが、それに限らない。
【0250】
図54に示すように、
図49に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、前記第1制御回路12は第1トランジスタT1を含み、前記駆動回路11は駆動トランジスタT0を含み、前記発光素子は有機発光ダイオードO1である。
【0251】
前記第1トランジスタT1のゲート電極は前記第1走査線S1に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0の第1ゲート電極に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続される。
【0252】
前記補償制御回路13は第2トランジスタT2を含み、
前記第2トランジスタT2のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のドレイン電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のソース電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0253】
前記第1初期化回路14は第3トランジスタT3を含み、
前記第3トランジスタT3のゲート電極は前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のドレイン電極は第1初期化電圧線に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のソース電極は前記接続ノードN0に電気的に接続され、前記第1初期化電圧線は第1初期化電圧Vi1の提供に用いられる。
【0254】
前記リセット回路20は第4トランジスタT4を含み、
前記第4トランジスタT4のゲート電極は前記第3走査線S3に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のドレイン電極は前記リセット電圧線DRに電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続される。
【0255】
前記発光制御回路は第5トランジスタT5と第6トランジスタT6を含み、
前記第5トランジスタT5のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のドレイン電極は高電圧線に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、前記高電圧線は高電圧信号VDDの提供に用いられ、
前記第6トランジスタT6のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のソース電極は有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続される。
【0256】
前記第2初期化回路32は第7トランジスタT7を含み、
前記第7トランジスタT7のゲート電極は前記第4走査線S4に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のドレイン電極は前記第2初期化電圧線に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のソース電極は前記有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、前記第2初期電圧線は第2初期電圧Vi2の提供に用いられる。
【0257】
前記データ書き込み回路41は第8トランジスタT8を含み、前記蓄積回路42は蓄積コンデンサCを含み、
前記第8トランジスタT8のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のドレイン電極は前記データ線D1に電気的に接続され、前記第8トランジスタT8のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、
前記蓄積コンデンサCの第1端は前記駆動トランジスタT0の第1ゲート電極に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサCの第2端は前記高電圧線に電気的に接続され、
前記駆動トランジスタT0の第2ゲート電極は前記高電圧線に電気的に接続される。
【0258】
O1の陰極は低電圧線に電気的に接続され、前記低電圧線は低電圧VSSの提供に用いられる。
【0259】
図54では、符号N1は第1ノードであり、第1ノードN1はT0のゲート電極に電気的に接続され、
符号N2は第2ノードであり、符号N3は第3ノードであり、N2はT0のソース電極に電気的に接続され、N3はT0のドレイン電極に電気的に接続される。
【0260】
図54に示す少なくとも1つの実施例では、第1電圧線は高電圧線であり、第2電圧線は低電圧線である。
【0261】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであってもよく、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8はいずれも低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよく、T1はn型トランジスタであり、T0、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びT8はp型トランジスタであり、T0はダブルゲートトランジスタであるが、それに限らない。
【0262】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、N1は直接にT1のみに電気的に接続され、N1は直接にT2及びT3に電気的に接続されず、それによりN1の漏電を減少し、T0のゲート電極の電位の安定性を維持することができる。
【0263】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであり、漏電を減少し、N1の電位の安定性を確保することができる。
【0264】
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T0はダブルゲートトランジスタであり、T0の第1ゲート電極はトップゲートであり、T0の第2ゲート電極はボトムゲートであり、T0の第2ゲート電極は前記高電圧線に電気的に接続され、T0のベースにバイアス電圧を印加し、T0のヒステリシス現象の改善に寄与する。
【0265】
本開示の
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例と、本開示の
図50に示す画素回路の少なくとも1つの実施例との相違点は、T0がダブルゲートトランジスタであることである。
【0266】
本開示の
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T7は酸化物薄膜トランジスタに替えられてもよく、DRは第1電圧線であってもよいが、それに限らない。
【0267】
本開示の
図50、
図52、
図53及び
図54に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、非発光時間帯(前記非発光時間帯とは、前記表示周期に含まれる、発光ステップ以外の時間帯を指す)において、データ電圧VdataがN2に書き込まれる前に、第3走査信号のデューティ比を増加することにより、T4のターンオン時間を高め、N2の電位のリセット効果はより良好になる。
【0268】
図55に示すように、隣接する2行の画素回路は同一行のリセット電圧線に電気的に接続され得る。
図55では、符号DRnはn行目のリセット電圧線(nが正整数である)であり、そして、配線のために、隣接する列に位置する2つの画素回路はミラー対称に設置される。
【0269】
図56に示すように、隣接する2列の画素回路は同一列のリセット電圧線に電気的に接続され得る。
図56では、符号DRmはm列目のリセット電圧線(mが正整数である)であり、そして、配線のために、隣接する列に位置する2つの画素回路はミラー対称に設置される
【0270】
図57に示すように、隣接する2行の画素回路は同一行のリセット電圧線に電気的に接続され得ており、隣接する2列の画素回路は同一列のリセット電圧線に電気的に接続され得る。そして、配線のために、隣接する列に位置する2つの画素回路はミラー対称に設置され、複数本のリセット電圧線は格子状に設置される。
【0271】
図57では、符号DR11は1行目のリセット電圧線であり、符号DR12は2行目のリセット電圧線であり、符号DR21は1列目のリセット電圧線であり、符号DR22は2列目のリセット電圧線であり、符号DR23は3列目のリセット電圧線である。
【0272】
図58では、符号DR11は1行目のリセット電圧線であり、符号DR12は2行目のリセット電圧線であり、符号DR13は3行目のリセット電圧線であり、符号DR14は4行目のリセット電圧線であり、符号DR21は1列目のリセット電圧線であり、符号DR22は2列目のリセット電圧線である。
【0273】
図58では、1行目に位置する画素回路はいずれも1行目のリセット電圧線DR11に電気的に接続され、2行目に位置する画素回路は2行目のリセット電圧線DR12に電気的に接続され、3行目に位置する画素回路はいずれも3行目のリセット電圧線DR13に電気的に接続され、4行目に位置する画素回路は4行目のリセット電圧線DR14に電気的に接続され、
そして、縦方向に延伸するリセット電圧線が設置され、それにより複数本のリセット電圧線は格子状に設置され、配線空間を節約するために、幾つかの列の画素回路を置いて1列のリセット電圧線を設置してもよい。
【0274】
具体的な実施の場合、赤色画素回路列の側に、縦方向に延伸するリセット電圧線を設置してもよい。
【0275】
本開示の実施例による駆動方法は、上記の画素回路に適用され、表示周期は初期化ステップとデータ書き込みステップを含み、前記駆動方法は下記内容を含む。
初期化ステップでは、第1制御回路は第1走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノードとの連通を制御し、第1初期化回路は初期化制御信号の制御下で、第1初期化電圧を接続ノードに書き込み、第1初期化電圧を前記駆動回路の制御端に書き込み、それにより前記データ書き込みステップが開始する際に駆動回路はその第1端と前記駆動回路の第2端との連通を制御できる。
データ書き込みステップでは、第1制御回路は第1走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と接続ノードとの連通を制御し、補償制御回路は第2走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第1端との連通を制御し、それにより前記駆動回路の制御端と前記駆動回路の第1端は連通する。
【0276】
本開示の実施例による駆動方法では、第1制御回路は駆動回路の制御端と接続ノードとの連通を制御し、第1初期化回路は初期化制御信号の制御下で、第1初期化電圧を接続ノードに書き込み、補償制御回路は第2走査信号の制御下で、前記接続ノードと前記駆動回路の第1端との連通を制御し、第1制御回路は直接に駆動回路の制御端に電気的に接続され、第1初期化回路と補償制御回路は直接に駆動回路の制御端に電気的に接続されず、それにより第1ノード(駆動回路の制御端に電気的に接続されるノード)の漏電経路を減少し、低周波動作の際に第1ノードの電圧の安定性を確保し、表示品質の向上に寄与し、表示均一性を高め、Flicker(フリッカ)を軽減することができる。
【0277】
具体的な実施の場合、前記画素回路はリセット回路を更に含み得ており、前記駆動方法は下記内容を更に含む。
前記初期化ステップにおいて、前記リセット回路は第3走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第2端に書き込む。
【0278】
選択肢として、前記画素回路は発光素子と第2初期化回路を更に含み得ており、前記駆動方法は下記内容を更に含む。
前記第2初期化回路は第4走査信号の制御下で、第2初期化電圧を前記発光素子の第1極に書き込み、前記発光素子を発光しないように制御する。
【0279】
具体的な実施の場合、前記画素回路は発光制御回路、データ書き込み回路及び蓄積回路を更に含み、表示周期はデータ書き込みステップの後に設定される発光ステップを含み、前記方法は下記内容を更に含む。
データ書き込みステップでは、データ書き込み回路は第2走査信号の制御下で、データ線におけるデータ電圧Vdataを駆動回路の第2端に書き込み、
データ書き込みステップが開始するとき、駆動回路はその第1端と前記駆動回路の第2端との連通を制御し、データ電圧Vdataにより蓄積回路に充電し、前記駆動回路の制御端の電位がVdata+Vthになるまで、前記駆動回路の制御端の電位を変更し、Vthは前記駆動回路に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光ステップでは、発光制御回路は発光制御信号の制御下で、前記第1電圧線と前記駆動回路の第2端との連通を制御し、且つ前記駆動回路の第1端と発光素子の第1極との連通を制御し、駆動回路は発光素子の発光を駆動する。
【0280】
本開示の実施例による表示装置は上記の画素回路を備える。
【0281】
選択肢として、前記画素回路はリセット回路と第2初期化回路を含み、前記リセット回路は第3走査線に電気的に接続され、前記第2初期化回路は前記第4走査線に電気的に接続され、前記表示装置は第3走査信号生成モジュールと第4走査信号生成モジュールを更に備え、
前記第3走査信号生成モジュールは前記第3走査線に電気的に接続され、前記第3走査線に第3走査信号を提供することに用いられ、
前記第4走査信号生成モジュールは前記第4走査線に電気的に接続され、前記第4走査線に第4走査信号を提供することに用いられる。
【0282】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第3走査信号と前記第4走査信号は同一の走査信号であってもよく、前記第3走査信号生成モジュールと前記第4走査信号生成モジュールは同一のモジュールであってもよい。
【0283】
図59に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置は表示パネルを備え、前記表示パネルは画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は複数行と複数列の上記画素回路を含み、前記画素モジュールP0は表示パネルの有効表示領域内に設置され、
前記表示パネルは発光制御信号生成モジュール70、第1走査信号生成モジュール71、1番目の第2走査信号生成モジュール721、2番目の第2走査信号生成モジュール722、第3走査信号生成モジュール73及び第4走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は発光制御信号の提供に用いられ、第1走査信号生成モジュール71は第1走査信号の提供に用いられ、1番目の第2走査信号生成モジュール721と2番目の第2走査信号生成モジュール722は第2走査信号の提供に用いられ、前記第3走査信号生成モジュール73は第3走査信号の提供に用いられ、前記第4走査信号生成モジュール74は第4走査信号の提供に用いられ、
発光制御信号生成モジュール70、第1走査信号生成モジュール71及び1番目の第2走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設置され、
2番目の第2走査信号生成モジュール722、第3走査信号生成モジュール73及び第4走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設置される。
【0284】
図60に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置は表示パネルを備え、前記表示パネルは画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は複数行と複数列の上記画素回路を含み、前記画素モジュールP0は表示パネルの有効表示領域内に設置され、
前記表示パネルは発光制御信号生成モジュール70、1番目の第1走査信号生成モジュール711、2番目の第1走査信号生成モジュール712、1番目の第2走査信号生成モジュール721、2番目の第2走査信号生成モジュール722及び第4走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は発光制御信号の提供に用いられ、1番目の第1走査信号生成モジュール711と2番目の第1走査信号生成モジュール712は第1走査信号の提供に用いられ、1番目の第2走査信号生成モジュール721と2番目の第2走査信号生成モジュール722は第2走査信号の提供に用いられ、
第3走査信号と第4走査信号は同一の走査信号であり、
前記第4走査信号生成モジュール74は第3走査信号と第4走査信号の提供に用いられ、
発光制御信号生成モジュール70、1番目の第1走査信号生成モジュール711及び1番目の第2走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設置され、
2番目の第1走査信号生成モジュール712、2番目の第2走査信号生成モジュール722及び第4走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設置される。
【0285】
図55と
図56では、符号Vi1は第1初期化電圧であり、符号Vi2は第2初期化電圧であり、符号VDDは高電圧信号であり、符号D1はデータ線であり、符号DRはリセット電圧線である。
【0286】
本開示の実施例による表示装置は携帯電話、タブレット、テレビ、モニター、ラップトップ、デジタルフレーム、ナビゲーター等の表示機能を備える製品又は部品であってもよい。
【0287】
図61~
図78は本開示による画素駆動回路の他のセットの例示的な実施例の説明図である。
【0288】
本開示のすべての実施例に採用されるトランジスタは、いずれも三極管、薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ或いは他の性質が同じのデバイスであってもよい。本開示の実施例では、トランジスタの制御極以外の2つの極を区別するために、そのうちの1つの電極を第1極と呼び、他の電極を第2極と呼ぶ。
【0289】
実際の操作では、前記トランジスタが薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタである場合、前記第1極はドレイン電極で、前記第2極はソース電極であってもよく、又は、前記第1極はソース電極で、前記第2極はドレイン電極であってもよい。
【0290】
本開示の実施例による画素回路は駆動回路、第1初期化回路及びリセット回路を含み、
前記第1初期化回路はそれぞれ初期化制御線、前記駆動回路の第1端及び第1初期電圧端に電気的に接続され、前記初期化制御線による初期化制御信号の制御下で、前記第1初期電圧端による第1初期電圧を前記駆動回路の第1端に書き込むことに用いられ、
前記リセット回路はそれぞれ第2走査線及びリセット電圧端に電気的に接続され、前記リセット回路は更に前記駆動回路の第2端又は前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、前記第2走査線による第2走査信号の制御下で、前記リセット電圧端によるリセット電圧を前記駆動回路の第2端又は前記駆動回路の第1端に書き込むように制御することに用いられ、
前記駆動回路は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路の第1端と前記駆動回路の第2端との連通を制御することに用いられる。
【0291】
本開示に記載の画素回路の少なくとも1つの実施例では第1初期化回路とリセット回路を含む。第1初期化回路はデータ電圧が駆動回路の第2端に書き込まれる前に、第1初期電圧を駆動回路の第1端に書き込み、それにより画素回路に含まれる補償制御回路に合わせて第1初期電圧を駆動回路の制御端に書き込む。リセット回路は第2走査信号の制御下で、データ電圧が駆動回路の第2端に書き込まれる前に、非発光時間帯において、リセット電圧を駆動回路の第2端又は駆動回路の第1端に書き込み、それにより駆動回路における駆動トランジスタにバイアス電圧を提供し(このとき、駆動トランジスタのゲート電極電位もVi1に初期化される)、それにより駆動トランジスタはリセット状態に維持し、駆動トランジスタのヒステリシスを改善し、ディスプレイのFFR(第1フレーム応答時間)に寄与する。
【0292】
具体的な実施の場合、駆動トランジスタのヒステリシスにより駆動トランジスタの特性反応は鈍くなるが、本開示の少なくとも1つの実施例では、データ電圧の書き込みの前に、駆動トランジスタのゲート電極とソース電極との電圧を迅速にリセットし、駆動トランジスタの回復速度の増加に寄与するため、駆動トランジスタのヒステリシス現象を改善し、ヒステリシス回復速度を高めることができる。
【0293】
本開示の少なくとも1つの実施例では、1つの単独の第2走査信号生成モジュールにより、第2走査信号を第2走査線に提供してもよく、駆動回路の第2端の電位に対するリセットに寄与する。
【0294】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記リセット電圧は定電圧であり、それにより駆動トランジスタに一定のバイアス電圧を提供し、ヒステリシス現象を改善する。
【0295】
選択肢として、前記第1初期電圧は低電位定電圧であり、前記第1初期電圧の電圧値は-6V以上且つ-2V以下であり、例えば、前記第1初期化電圧の電圧値は-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよいが、それに限らない。
【0296】
具体的な実施の場合、前記リセット電圧は高電位定電圧であってもよく、それにより、データ書き込みステップが開始するとき、駆動回路における駆動トランジスタは迅速にターンオンすることができ、前記リセット電圧の電圧値は4V以上且つ10V以下であり、又は、
前記リセット電圧は低電位定電圧であってもよく、前記リセット電圧の電圧値は-6V以上且つ-2V以下である。
【0297】
選択肢として、前記リセット電圧が高電位定電圧である場合、前記リセット電圧の電圧値は例えば4V、5V、6V、7V、8V、9V又は10Vであってもよいが、それに限らない。
【0298】
前記リセット電圧が低電位定電圧である場合、前記リセット電圧の電圧値は例えば-6V、-5V、-4V、-3V又は-2Vであってもよいが、それに限らない。
【0299】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記リセット電圧が低電位定電圧である場合、前記リセット電圧の電圧値と前記第1初期電圧の電圧値はほぼ同じであり、それにより、リセット回路によってリセット電圧を駆動回路の第2端に書き込むとともに、第1初期化回路によって第1初期電圧を駆動回路の第1端に書き込むとき、駆動回路における駆動トランジスタには故障が発生しない。
【0300】
前記リセット電圧の電圧値と前記第1初期電圧の電圧値がほぼ同じであることは、前記リセット電圧の電圧値と前記第1初期電圧の電圧値との差の絶対値が、所定の電圧差の値より小さいことを指してもよい。例えば、前記所定の電圧差の値は0.1V又は0.05Vであってもよいが、それに限らない。
【0301】
本開示の少なくとも1つの実施例では、駆動回路における駆動トランジスタの閾値電圧Vthは-5V以上且つ-2V以下であってもよく、好ましい場合に、Vthは-4V以上且つ-2.5V以下であってもよく、例えば、Vthは-4V、-3.5V、-3V又は-2.5Vであってもよいが、それに限らない。
【0302】
選択肢として、前記駆動回路は駆動トランジスタを含み、前記リセット電圧の電圧値の絶対値は閾値電圧の絶対値の1.5倍より大きく、それにより短い時間内にバイアス効果に迅速に到達できるように確保する。前記閾値電圧は前記駆動トランジスタの閾値電圧である。例えば、前記リセット電圧の電圧値の絶対値は閾値電圧の絶対値の2倍、2.5倍又は3倍より大きくてもよいが、それに限らない。
【0303】
図61に示すように、本開示の実施例による画素回路は駆動回路11、第1初期化回路13及びリセット回路20を含み、
前記第1初期化回路13はそれぞれ初期化制御線R1、前記駆動回路11の第1端及び第1初期電圧端に電気的に接続され、前記初期化制御線R1による初期化制御信号の制御下で、前記第1初期電圧端による第1初期電圧Vi1を前記駆動回路11の第1端に書き込むことに用いられ、
前記リセット回路20はそれぞれ第2走査線S2及びリセット電圧端DRに電気的に接続され、前記リセット回路20は更に前記駆動回路11の第2端に電気的に接続され、前記第2走査線S2による第2走査信号の制御下で、前記リセット電圧端DRによるリセット電圧を前記駆動回路11の第2端に書き込むように制御することに用いられ、
前記駆動回路11は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第1端と前記駆動回路12の第2端との連通を制御することに用いられる。
【0304】
図61では、符号N1は第1ノードであり、前記第1ノードN1は前記駆動回路11の制御端に電気的に接続される。
【0305】
本開示の
図61に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、前記表示周期は初期化ステップとリセットステップを含み得ており、
前記初期化ステップにおいて、第1初期化回路13は初期化制御信号の制御下で、第1初期電圧Vi1を駆動回路11の第1端に書き込み、
前記リセットステップにおいて、リセット回路20は第2走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路11の第2端に書き込む。
【0306】
図62に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路は駆動回路11、第1初期化回路13及びリセット回路20を含み得ており、
前記第1初期化回路13はそれぞれ初期化制御線R1、前記駆動回路11の第1端及び第1初期電圧端に電気的に接続され、前記初期化制御線R1による初期化制御信号の制御下で、前記第1初期電圧端による第1初期電圧Vi1を前記駆動回路11の第1端に書き込むことに用いられ、
前記リセット回路20はそれぞれ第2走査線S2及びリセット電圧端DRに電気的に接続され、前記リセット回路20は更に前記駆動回路11の第1端に電気的に接続され、前記第2走査線S2による第2走査信号の制御下で、前記リセット電圧端DRによるリセット電圧を前記駆動回路11の第1端に書き込むように制御することに用いられる。
【0307】
本開示の
図62に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、前記表示周期は初期化ステップとリセットステップを含み得ており、
前記初期化ステップにおいて、第1初期化回路13は初期化制御信号の制御下で、第1初期電圧Vi1を駆動回路11の第1端に書き込み、
前記リセットステップにおいて、リセット回路20は第2走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路11の第1端に書き込む。
【0308】
選択肢として、前記第1初期化回路は第2トランジスタを含み、
前記第2トランジスタの制御極は前記初期化制御線に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第1極は前記第1初期電圧端に電気的に接続され、前記第2トランジスタの第2極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続される。
【0309】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第2トランジスタは低温ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよいが、それに限らない。
【0310】
選択肢として、前記リセット回路は第3トランジスタを含み、
前記第3トランジスタの制御極は前記第2走査線に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第1極は前記リセット電圧端に電気的に接続され、前記第3トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端又は前記駆動回路の第1端に電気的に接続される。
【0311】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記画素回路は補償制御回路を含み得ており、
前記補償制御回路はそれぞれ第1走査線、前記駆動回路の制御端及び前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、前記第1走査線による第1走査信号の制御下で、前記駆動回路の制御端と前記駆動回路の第1端との連通を制御することに用いられる。
【0312】
本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路が動作する際に、表示周期は初期化ステップを含み得る。初期化ステップでは、第1初期化回路は初期化制御信号の制御下で、第1初期電圧を駆動回路の第1端に書き込み、補償制御回路は第1走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第1端との連通を制御し、第1初期電圧を前記駆動回路の制御端に書き込み、それにより、データ書き込みステップが開始するとき、前記駆動回路はその制御端の電位の制御下で、前記駆動回路の第1端と前記駆動トランジスタの第2端との連通を制御する。
【0313】
本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路では、前記駆動回路の制御端は直接に補償制御回路のみに電気的に接続され、第1初期化回路は直接に前記駆動回路の第1端に電気的な接続され、補償制御回路と第1初期化回路により駆動回路の制御端の電位を初期化し、前記駆動回路の制御端への漏電経路を減少し、画素回路の設計複雑さが有意に増加しない条件下で、第1ノードの電圧の安定性を確保し、表示品質の向上に寄与し、表示均一性を高め、Flicker(フリッカ)を軽減することができる。
【0314】
選択肢として、前記補償制御回路は第1トランジスタを含み、
前記第1トランジスタの制御極は前記第1走査線に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第1極は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記第1トランジスタの第2極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、
前記第1トランジスタは酸化物薄膜トランジスタである。
【0315】
本開示の実施例では、前記補償制御回路は第1トランジスタを含み得ており、第1トランジスタは酸化物薄膜トランジスタである。酸化物トランジスタはヒステリシス特性が優れ、リーク電流が低く、Mobility(移動度)が低い。従って、本開示の少なくとも1つの実施例では、第1トランジスタを酸化物薄膜トランジスタとして設置し、低漏電を実現し、駆動回路の制御端の電位の安定性を確保する。
【0316】
図63に示すように、
図61に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路は補償制御回路12を更に含み得ており、
前記補償制御回路12はそれぞれ第1走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び前記駆動回路11の第1端に電気的に接続され、前記第1走査線S1による第1走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端との連通を制御することに用いられる。
【0317】
本開示の
図63に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では動作の際に、表示周期は初期化ステップを含み得る。初期化ステップにおいて、補償制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と駆動回路11の第1端との連通を制御する。
【0318】
図64に示すように、
図62に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路は補償制御回路12を更に含み得ており、
前記補償制御回路12はそれぞれ第1走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び前記駆動回路11の第1端に電気的に接続され、前記第1走査線S1による第1走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端との連通を制御することに用いられる。
【0319】
本開示の
図64に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では動作の際に、表示周期は初期化ステップを含み得る。初期化ステップにおいて、補償制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と駆動回路11の第1端との連通を制御する。
【0320】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記画素回路は発光素子、蓄積回路、第2初期化回路、データ書き込み回路及び発光制御回路を更に含み得ており、
前記蓄積回路は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、電力の蓄積に用いられ、
前記第2初期化回路はそれぞれ第3走査線、第2初期電圧端及び前記発光素子の第1極に電気的に接続され、前記第3走査線による第3走査信号の制御下で、前記第2初期電圧端による第2初期電圧を前記発光素子の第1極に書き込むことに用いられ、
前記データ書き込み回路はそれぞれ第4走査線、データ線及び前記駆動回路の第2端に電気的に接続され、前記第4走査線による第4走査信号の制御下で、前記データ線によるデータ電圧を前記駆動回路の第2端に書き込むことに用いられ、
前記発光制御回路はそれぞれ発光制御線、第1電圧端、前記駆動回路の第2端、前記駆動回路の第1端及び前記発光素子の第1極に電気的に接続され、前記発光制御線による発光制御信号の制御下で、前記第1電圧端と前記駆動回路の第2端との連通を制御し、前記駆動回路の第1端と前記発光素子の第1極との連通を制御することに用いられ、
前記発光素子の第2極は第2電圧端に電気的に接続される。
【0321】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記画素回路は発光素子、蓄積回路、第2初期化回路、データ書き込み回路及び発光制御回路を更に含み得る。第2初期化回路は発光素子の第1極を初期化し、データ書き込み回路はデータ電圧を駆動回路の第2端に書き込み、発光制御回路は発光制御信号の制御下で、前記第1電圧端と前記駆動回路の第2端との連通を制御し、前記駆動回路の第1端と前記発光素子の第1極との連通を制御する。
【0322】
選択肢として、前記発光素子は有機発光ダイオードであってもよく、前記発光素子の第1極は有機発光ダイオードの陽極で、前記発光素子の第2極は有機発光ダイオードの陰極であってもよく、
前記第1電圧端は高電圧端で、前記第2電圧端は低電圧端であってもよいが、それに限らない。
【0323】
図65に示すように、
図63に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路は発光素子40、蓄積回路41、第2初期化回路42、データ書き込み回路43及び発光制御回路44を更に含み得ており、
前記蓄積回路41は前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電力の蓄積に用いられ、
前記第2初期化回路42はそれぞれ第3走査線S3、第2初期電圧端及び前記発光素子40の第1極に電気的に接続され、前記第3走査線S3による第3走査信号の制御下で、前記第2初期電圧端による第2初期電圧Vi2を前記発光素子40の第1極に書き込むことに用いられ、
前記データ書き込み回路43はそれぞれ第4走査線S4、データ線D1及び前記駆動回路11の第2端に電気的に接続され、前記第4走査線S4による第4走査信号の制御下で、前記データ線D1によるデータ電圧を前記駆動回路11の第2端に書き込むことに用いられ、
前記発光制御回路44はそれぞれ発光制御線E1、第1電圧端V1、前記駆動回路11の第2端、前記駆動回路11の第1端及び前記発光素子40の第1極に電気的に接続され、前記発光制御線E1による発光制御信号の制御下で、前記第1電圧端V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、前記駆動回路11の第1端と前記発光素子40の第1極との連通を制御することに用いられ、
前記発光素子40の第2極は第2電圧端V2に電気的に接続される。
【0324】
本開示の
図65に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、表示周期は前記初期化ステップの後に設定されるデータ書き込みステップと発光ステップを更に含み、
前記データ書き込みステップでは、データ書き込み回路43は第4走査信号の制御下で、データ線D1によるデータ電圧Vdataを前記駆動回路11の第2端に書き込み、補償制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端との連通を制御し、
前記データ書き込みステップが開始するとき、前記駆動回路11はその制御端の制御下で、前記駆動回路11の第1端と前記駆動回路11の第2端との連通をターンオンし、データ電圧Vdataにより蓄積回路41に充電し、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで、前記駆動回路11の制御端の電位を変更し、Vthは前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光ステップでは、発光制御回路44は発光制御信号の制御下で、第1電圧端V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、前記駆動回路11の第1端と発光素子40の第1極との連通を制御し、駆動回路11は発光素子40の発光を駆動する。
【0325】
具体的な実施の場合、前記リセットステップは前記初期化ステップと前記データ書き込みステップとの間に設定されてもよいが、それに限らない。
【0326】
図66に示すように、
図64に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路は発光素子40、蓄積回路41、第2初期化回路42、データ書き込み回路43及び発光制御回路44を更に含み得ており、
前記蓄積回路41は前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電力の蓄積に用いられ、
前記第2初期化回路42はそれぞれ第3走査線S3、第2初期電圧端及び前記発光素子40の第1極に電気的に接続され、前記第3走査線S3による第3走査信号の制御下で、前記第2初期電圧端による第2初期電圧Vi2を前記発光素子40の第1極に書き込むことに用いられ、
前記データ書き込み回路43はそれぞれ第4走査線S4、データ線D1及び前記駆動回路11の第2端に電気的に接続され、前記第4走査線S4による第4走査信号の制御下で、前記データ線D1によるデータ電圧を前記駆動回路11の第2端に書き込むことに用いられ、
前記発光制御回路44はそれぞれ発光制御線E1、第1電圧端V1、前記駆動回路11の第2端、前記駆動回路11の第1端及び前記発光素子40の第1極に電気的に接続され、前記発光制御線E1による発光制御信号の制御下で、前記第1電圧端V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、前記駆動回路11の第1端と前記発光素子40の第1極との連通を制御することに用いられ、
前記発光素子40の第2極は第2電圧端V2に電気的に接続される。
【0327】
本開示の
図66に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、表示周期は前記初期化ステップの後に設定されるデータ書き込みステップと発光ステップを更に含み、
前記データ書き込みステップでは、データ書き込み回路43は第4走査信号の制御下で、データ線D1によるデータ電圧Vdataを前記駆動回路11の第2端に書き込み、補償制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端との連通を制御し、
前記データ書き込みステップが開始するとき、前記駆動回路11はその制御端の制御下で、前記駆動回路11の第1端と前記駆動回路11の第2端との連通をターンオンし、データ電圧Vdataにより蓄積回路41に充電し、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで、前記駆動回路11の制御端の電位を変更し、Vthは前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光ステップでは、発光制御回路44は発光制御信号の制御下で、第1電圧端V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、前記駆動回路11の第1端と発光素子40の第1極との連通を制御し、駆動回路11は発光素子40の発光を駆動する。
【0328】
図67に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例による画素回路は駆動回路11、補償制御回路12、第1初期化回路13、発光素子40、蓄積回路41、第2初期化回路42、データ書き込み回路43及び発光制御回路44を含み得ており、
前記補償制御回路12はそれぞれ第1走査線S1、前記駆動回路11の制御端及び前記駆動回路11の第1端に電気的に接続され、前記第1走査線S1による第1走査信号の制御下で、前記駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端との連通を制御することに用いられ、
前記第1初期化回路13はそれぞれ初期化制御線R1、前記駆動回路11の第1端及び第1初期電圧端に電気的に接続され、前記初期化制御線R1による初期化制御信号の制御下で、前記第1初期電圧端による第1初期電圧Vi1を前記駆動回路11の第1端に書き込むことに用いられ、
前記駆動回路11は、その制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第1端と前記駆動回路12の第2端との連通を制御することに用いられ、
前記蓄積回路41は前記駆動回路11の制御端に電気的に接続され、電力の蓄積に用いられ、
前記第2初期化回路42はそれぞれ第3走査線S3、第2初期電圧端及び前記発光素子40の第1極に電気的に接続され、前記第3走査線S3による第3走査信号の制御下で、前記第2初期電圧端による第2初期電圧Vi2を前記発光素子40の第1極に書き込むことに用いられ、
前記データ書き込み回路43はそれぞれ第4走査線S4、データ線D1及び前記駆動回路11の第2端に電気的に接続され、前記第4走査線S4による第4走査信号の制御下で、前記データ線D1によるデータ電圧を前記駆動回路11の第2端に書き込むことに用いられ、
前記発光制御回路44はそれぞれ発光制御線E1、第1電圧端V1、前記駆動回路11の第2端、前記駆動回路11の第1端及び前記発光素子40の第1極に電気的に接続され、前記発光制御線E1による発光制御信号の制御下で、前記第1電圧端V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、前記駆動回路11の第1端と前記発光素子40の第1極との連通を制御することに用いられ、
前記発光素子40の第2極は第2電圧端V2に電気的に接続される。
【0329】
本開示の
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、表示周期は順に設定される初期化ステップ、データ書き込みステップ及び発光ステップを含み、
初期化ステップでは、第1初期化回路13は初期化制御信号の制御下で、第1初期電圧Vi1を駆動回路11の第1端に書き込み、補償制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端との連通を制御し、第1初期電圧Vi1を前記駆動回路11の制御端に書き込み、それにより、データ書き込みステップが開始するとき、前記駆動回路11はその制御端の電位の制御下で、前記駆動回路11の第1端と前記駆動トランジスタ11の第2端との連通を制御し、
前記データ書き込みステップでは、データ書き込み回路43は第4走査信号の制御下で、データ線D1によるデータ電圧Vdataを前記駆動回路11の第2端に書き込み、補償制御回路12は第1走査信号の制御下で、駆動回路11の制御端と前記駆動回路11の第1端との連通を制御し、
前記データ書き込みステップが開始するとき、前記駆動回路11はその制御端の制御下で、前記駆動回路11の第1端と前記駆動回路11の第2端との連通をターンオンし、データ電圧Vdataにより蓄積回路41に充電し、前記駆動回路11の制御端の電位がVdata+Vthになるまで、前記駆動回路11の制御端の電位を変更し、Vthは前記駆動回路11に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧であり、
発光ステップでは、発光制御回路44は発光制御信号の制御下で、第1電圧端V1と前記駆動回路11の第2端との連通を制御し、前記駆動回路11の第1端と発光素子40の第1極との連通を制御し、駆動回路11は発光素子40の発光を駆動する。
【0330】
図65、
図66及び
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、1つの単独の第3走査信号生成モジュールにより、第3走査信号を第3走査線S3に提供してもよく、低周波フリッカでのスイッチング周波数切り替えの自由度(前記スイッチング周波数は前記第2初期化回路に含まれるトランジスタのスイッチング周波数である)に寄与するが、それに限らない。具体的な実施の場合、前記第3走査信号と前記第4走査信号は同一の走査信号であってもよい。
【0331】
前記画素回路が適用される表示パネルは低周波で動作する場合、発光制御回路44は前記第1電圧端V1と前記駆動回路11の第2端が切断するように制御し、且つ前記駆動回路11の第1端と前記発光素子40の第1極が切断するように制御すると、前記第3走査信号の周波数の向上によりFlicker(フリッカ)を軽減することができる。
【0332】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記第2走査信号と前記第3走査信号は同一の走査信号であってもよく、前記第2走査信号生成モジュールと前記第3走査信号生成モジュールは同一のモジュールであってもよいが、それに限らない。具体的な実施の場合、前記第2走査信号と第3走査信号は異なる走査信号であってもよい。
【0333】
本開示の
図65、
図66及び
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、非発光時間帯において、データ電圧が駆動回路11の第2端に書き込まれる前に、前記第2初期化回路42は前記第3走査線S3による第3走査信号の制御下で、前記第2初期電圧端による第2初期電圧Vi2を前記発光素子40の第1極に書き込み、前記発光素子40を発光しないように制御し、前記発光素子40の第1極に残留する電荷を除去する。
【0334】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記初期化ステップと前記データ書き込みステップとの間の時間間隔は所定の時間間隔より大きく、駆動トランジスタのゲート電極電位を早期に初期化することにより、駆動トランジスタのヒステリシス現象を改善し、画素回路の高・低周波Flicker(フリッカ)を低減する。
【0335】
具体的な実施の場合、前記所定の時間間隔は実際の状況に応じて決定されてもよい。
【0336】
本開示の
図65、
図66及び
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、初期化制御線R1による初期化制御信号と第4走査信号は同一の第4走査信号生成モジュールにより生成されてもよく、前記第4走査信号は前記第4走査信号生成モジュールが生成する第N段階の第4走査信号であってもよく、前記初期化制御信号は前記第4走査信号生成モジュールが生成する第N-M段階の第4走査信号であってもよく、それにより駆動トランジスタのゲート電極の電位を早期に初期化する。Nは正整数であり、Mは6より大きい正整数であってもよく、例えば、Mは14であってもよいが、それに限らない。
【0337】
選択肢として、前記データ書き込み回路は第4トランジスタを含み、
前記第4トランジスタの制御極は前記第4走査線に電気的に接続され、前記第4トランジスタの第1極は前記データ線に電気的に接続され、前記第4トランジスタの第2極は駆動回路の第2端に電気的に接続される。
【0338】
前記発光制御回路は第5トランジスタと第6トランジスタを含み、
前記第5トランジスタの制御極は前記発光制御線に電気的に接続され、前記第5トランジスタの第1極は前記第1電圧端に電気的に接続され、前記第5トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端に電気的に接続され、
前記第6トランジスタの制御極は前記発光制御線に電気的に接続され、前記第6トランジスタの第1極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、前記第6トランジスタの第2極は前記発光素子の第1極に電気的に接続される。
【0339】
前記第2初期化回路は第7トランジスタを含み、
前記第7トランジスタの制御極は前記第3走査線に電気的に接続され、前記第7トランジスタの第1極は前記第2初期電圧端に電気的に接続され、前記第7トランジスタの第2極は前記発光素子の第1極に電気的に接続される。
【0340】
前記駆動回路は駆動トランジスタを含み、前記駆動トランジスタの制御極は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第1極は前記駆動回路の第1端に電気的に接続され、前記駆動トランジスタの第2極は前記駆動回路の第2端に電気的に接続される。
【0341】
前記蓄積回路は蓄積コンデンサを含み、前記蓄積コンデンサの第1端は前記駆動回路の制御端に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサの第2端は前記第1電圧端に接続される。
【0342】
図68に示すように、
図65に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、前記発光素子は有機発光ダイオードO1であり、前記補償制御回路12は第1トランジスタT1を含み、前記駆動回路は駆動トランジスタT0を含む。
【0343】
前記第1トランジスタT1のゲート電極は前記第1走査線S1に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のソース電極は前記駆動トランジスタT1のドレイン電極に電気的に接続される。
【0344】
前記第1初期化回路13は第2トランジスタT2を含み、
前記第2トランジスタT2のゲート電極は前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のドレイン電極は前記第1初期電圧端に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のソース電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第1初期電圧端は第1初期電圧Vi1の提供に用いられる。
【0345】
前記リセット回路20は第3トランジスタT3を含み、
前記第3トランジスタT3のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のドレイン電極は前記リセット電圧端DRに電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続される。
【0346】
前記データ書き込み回路43は第4トランジスタT4を含み、
前記第4トランジスタT4のゲート電極は前記第4走査線S4に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のドレイン電極は前記データ線D1に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のソース電極は駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続される。
【0347】
前記発光制御回路は第5トランジスタT5と第6トランジスタT6を含み、
前記第5トランジスタT5のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のドレイン電極は高電圧端に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、前記高電圧端は高電圧信号VDDの提供に用いられ、
前記第6トランジスタT6のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のソース電極は有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、O1の陰極は低電圧端に電気的に接続され、前記低電圧端は低電圧信号VSSの提供に用いられる。
【0348】
前記第2初期化回路42は第7トランジスタT7を含み、
前記第7トランジスタT7のゲート電極は前記第3走査線S3に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のドレイン電極は前記第2初期電圧端に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のソース電極は前記有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、前記第2初期電圧端は第2初期電圧Vi2の提供に用いられる。
【0349】
前記蓄積回路41は蓄積コンデンサCを含み、前記蓄積コンデンサCの第1端は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサCの第2端は前記高電圧端に接続される。
【0350】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7は低温ポリシリコン薄膜トランジスタであり、T1はn型トランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7はp型トランジスタである。
【0351】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、N1はT0のゲート電極に電気的に接続される第1ノードであり、N2はT0のソース電極に電気的に接続される第2ノードであり、N3はT0のドレイン電極に電気的に接続される第3ノードである。
【0352】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、前記初期化制御信号と前記第4走査信号は同一の第4走査信号生成モジュールにより提供されてもよい。
【0353】
具体的な実施の場合、DRによるリセット電圧が高電圧である場合、T0のゲート電極とソース電極の短絡を避けるために、リセットステップと初期化ステップは異なるステップである。DRによるリセット電圧が低電圧である場合、リセットステップと初期化ステップは同一のステップであってもよい。
【0354】
図69に示すように、本開示の
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、DRによるリセット電圧が高電圧である場合、表示周期は順に設定される初期化ステップt1、リセットステップt2、データ書き込みステップt3及び発光ステップt4を含み得ており、
初期化ステップt1では、E1は高電圧信号を提供し、R1は低電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、T1とT2はオンし、Vi1をN1に書き込み、T0のゲート電極の電位を初期化し、それにより、データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンでき、
リセットステップt2では、E1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも低電圧信号を提供し、T3とT7はオンし、DRによる高電圧によってN2の電位を初期化し、T0のゲート電極とソース電極の電圧をリセットし、T0の回復速度の増加に寄与するため、T0のヒステリシス現象を改善し、ヒステリシス回復速度を高め、Vi2をO1の陽極に書き込み、O1を発光させず、O1の陽極に残留する電荷を除去し、
データ書き込みステップt3では、E1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S4は低電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、T1はオンし、T4はオンし、
データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンし、T0がターンオフするまで、D1によるデータ電圧VdataによってCに充電し、N1の電位を向上させ、N1の電位はVdata+Vthであり、VthはT0の閾値電圧であり、
発光ステップでは、E1は低電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、T5、T0及びT6はオンし、T0はO1の発光を駆動する。
【0355】
図70に示すように、本開示の
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、DRによるリセット電圧が低電圧である場合、表示周期は順に設定される初期化ステップt1、データ書き込みステップt3及び発光ステップt4を含み得ており、
初期化ステップt1では、E1は高電圧信号を提供し、R1は低電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも低電圧信号を提供し、T1とT2はオンし、Vi1をN1に書き込み、それにより、データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンでき、T3とT7はオンし、DRによるリセット電圧をN2に書き込み、Vi2をO1の陽極に書き込み、T0のゲート電極とソース電極の電圧をリセットし、T0の回復速度の増加に寄与するため、T0のヒステリシス現象を改善し、ヒステリシス回復速度を高め、Vi2をO1の陽極に書き込み、O1を発光させず、O1の陽極に残留する電荷を除去し、
データ書き込みステップt3では、E1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S4は低電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、T1はオンし、T4はオンし、
データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンし、T0がターンオフするまで、D1によるデータ電圧VdataによってCに充電し、N1の電位を向上させ、N1の電位はVdata+Vthであり、VthはT0の閾値電圧であり、
発光ステップでは、E1は低電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、T5、T0及びT6はオンし、T0はO1の発光を駆動する。
【0356】
図71に示すように、本開示の
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、R1による初期化制御信号が第N-14段階の第4走査信号であり、S4による第4走査信号が第N段階の第4走査信号である場合、表示周期は順に設定される初期化ステップt1、リセットステップt2、データ書き込みステップt3及び発光ステップt4を含み得ており、
初期化ステップt1では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、R1は低電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、T1とT2はオンし、Vi1をN1に書き込み、それにより、データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンでき、
リセットステップt2では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも低電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、T3とT7はオンし、DRによる高電圧によってN2の電位を初期化し、T0のゲート電極とソース電極の電圧をリセットし、T0の回復速度の増加に寄与するため、T0のヒステリシス現象を改善し、ヒステリシス回復速度を高め、Vi2をO1の陽極に書き込み、O1を発光させず、O1の陽極に残留する電荷を除去し、T1はオンし、T2はターンオフし、T5とT6はターンオフし、
データ書き込みステップt3では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、S4は低電圧信号を提供し、T1とT4はオンし、VdataをN2に書き込み、N1とN3を連通させ、T0がターンオフするまで、D1におけるデータ電圧VdataによりCに充電し、N1の電位を向上させ、このとき、T0のゲート電極の電位はVdata+Vthであり、
発光ステップt4では、E1は低電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、T5、T6及びT0はオンし、T0はO1の発光を駆動する。
【0357】
図68に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、DRによるリセット電圧はVDDであってもよく、又は、DRとE1は同一の信号端であってもよく、又は、D4によるリセット電圧は第3初期化電圧であってもよいが、それに限らない。
【0358】
図72に示すように、
図67に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、前記発光素子は有機発光ダイオードO1であり、前記補償制御回路12は第1トランジスタT1を含み、前記駆動回路は駆動トランジスタT0を含む。
【0359】
前記第1トランジスタT1のゲート電極は前記第1走査線S1に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のソース電極は前記駆動トランジスタT1のドレイン電極に電気的に接続される。
【0360】
前記第1初期化回路13は第2トランジスタT2を含み、
前記第2トランジスタT2のゲート電極は前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のドレイン電極は前記第1初期電圧端に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のソース電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第1初期電圧端は第1初期電圧Vi1の提供に用いられる。
【0361】
前記データ書き込み回路43は第4トランジスタT4を含み、
前記第4トランジスタT4のゲート電極は前記第4走査線S4に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のドレイン電極は前記データ線D1に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のソース電極は駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続される。
【0362】
前記発光制御回路は第5トランジスタT5と第6トランジスタT6を含み、
前記第5トランジスタT5のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のドレイン電極は高電圧端に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のソース電極は前記駆動トランジスタT0のソース電極に電気的に接続され、前記高電圧端は高電圧信号VDDの提供に用いられ、
前記第6トランジスタT6のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のドレイン電極に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のソース電極は有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、O1の陰極は低電圧端に電気的に接続され、前記低電圧端は低電圧信号VSSの提供に用いられる。
【0363】
前記第2初期化回路42は第7トランジスタT7を含み、
前記第7トランジスタT7のゲート電極は前記第3走査線S3に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のドレイン電極は前記第2初期電圧端に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のソース電極は前記有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、前記第2初期電圧端は第2初期電圧Vi2の提供に用いられる。
【0364】
前記蓄積回路41は蓄積コンデンサCを含み、前記蓄積コンデンサCの第1端は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサCの第2端は前記高電圧端に接続される。
【0365】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであり、T2、T4、T5、T6及びT7は低温ポリシリコン薄膜トランジスタであり、T1はn型トランジスタであり、T2、T4、T5、T6及びT7はp型トランジスタである。
【0366】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、N1はT0のゲート電極に電気的に接続される第1ノードであり、N2はT0のソース電極に電気的に接続される第2ノードであり、N3はT0のドレイン電極に電気的に接続される第3ノードである。
【0367】
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、第3走査信号と第4走査信号は同一の走査信号であるが、それに限らない。
【0368】
図73に示すように、本開示の
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、表示周期は順に設定される初期化ステップt1、データ書き込みステップt3及び発光ステップt4を含み得ており、
初期化ステップt1では、E1は高電圧信号を提供し、R1は低電圧信号を提供し、S3とS4はいずれも高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、T1とT2はオンし、Vi1をN1に書き込み、それにより、データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンでき、
データ書き込みステップt3では、E1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S3とS4はいずれも低電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、T7はオンし、Vi2をO1の陽極に書き込み、T1とT4はオンし、D1におけるデータ電圧VdataをN2に書き込み、N1とN3を連通させ、
データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンし、T0のゲート電極の電位がVdata+Vthになるまで、VdataによってCに充電し、T0のゲート電極の電位を向上させ、VthはT0の閾値電圧であり、T0はターンオフし、
発光ステップt4では、E1は低電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S3とS4はいずれも高電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、T5、T6及びT0はオンし、T0はO1の発光を駆動する。
【0369】
図74に示すように、本開示の
図72に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、R1による初期化制御信号が第N-14段階の第4走査信号であり、S4による第4走査信号が第N段階の第4走査信号である場合、表示周期は順に設定される初期化ステップt1、データ書き込みステップt3及び発光ステップt4を含み得ており、
初期化ステップt1では、E1は高電圧信号を提供し、R1は低電圧信号を提供し、S3とS4はいずれも高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、T1とT2はオンし、Vi1をN1に書き込み、それにより、データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンでき、
データ書き込みステップt3では、E1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S3とS4はいずれも低電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、T7はオンし、Vi2をO1の陽極に書き込み、T1とT4はオンし、D1におけるデータ電圧VdataをN2に書き込み、N1とN3を連通させ、
データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンし、T0のゲート電極の電位がVdata+Vthになるまで、VdataによってCに充電し、T0のゲート電極の電位を向上させ、VthはT0の閾値電圧であり、T0はターンオフし、
発光ステップt4では、E1は低電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S3とS4はいずれも高電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、T5、T6及びT0はオンし、T0はO1の発光を駆動する。
【0370】
図74に示すように、前記初期化ステップt1と前記データ書き込みステップt3との間の時間間隔は大きいため、N1の電位を早期にリセットでき、T0のヒステリシス現象の改善に寄与する。
【0371】
図75に示すように、
図66に示す画素回路の少なくとも1つの実施例の上で、前記発光素子は有機発光ダイオードO1であり、前記補償制御回路12は第1トランジスタT1を含み、前記駆動回路は駆動トランジスタT0を含む。
【0372】
前記第1トランジスタT1のゲート電極は前記第1走査線S1に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記第1トランジスタT1のソース電極は前記駆動トランジスタT1のドレイン電極に電気的に接続される。
【0373】
前記第1初期化回路13は第2トランジスタT2を含み、
前記第2トランジスタT2のゲート電極は前記初期化制御線R1に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のドレイン電極は前記第1初期電圧端に電気的に接続され、前記第2トランジスタT2のソース電極は前記駆動トランジスタT0の第1極に電気的に接続され、前記第1初期電圧端は第1初期電圧Vi1の提供に用いられる。
【0374】
前記リセット回路20は第3トランジスタT3を含み、
前記第3トランジスタT3のゲート電極は前記第2走査線S2に電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のドレイン電極は前記リセット電圧端DRに電気的に接続され、前記第3トランジスタT3のソース電極は前記駆動トランジスタT0の第2極に電気的に接続される。
【0375】
前記データ書き込み回路43は第4トランジスタT4を含み、
前記第4トランジスタT4のゲート電極は前記第4走査線S4に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のドレイン電極は前記データ線D1に電気的に接続され、前記第4トランジスタT4のソース電極は駆動トランジスタT0の第2極に電気的に接続される。
【0376】
前記発光制御回路44は第5トランジスタT5と第6トランジスタT6を含み、
前記第5トランジスタT5のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のドレイン電極は高電圧端に電気的に接続され、前記第5トランジスタT5のソース電極は前記駆動トランジスタT0の第2極に電気的に接続され、前記高電圧端は高電圧信号VDDの提供に用いられ、
前記第6トランジスタT6のゲート電極は前記発光制御線E1に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のドレイン電極は前記駆動トランジスタT0の第1極に電気的に接続され、前記第6トランジスタT6のソース電極は有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、O1の陰極は低電圧端に電気的に接続され、前記低電圧端は低電圧信号VSSの提供に用いられる。
【0377】
前記第2初期化回路42は第7トランジスタT7を含み、
前記第7トランジスタT7のゲート電極は前記第3走査線S3に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のドレイン電極は前記第2初期電圧端に電気的に接続され、前記第7トランジスタT7のソース電極は前記有機発光ダイオードO1の陽極に電気的に接続され、前記第2初期電圧端は第2初期電圧Vi2の提供に用いられる。
【0378】
前記蓄積回路41は蓄積コンデンサCを含み、前記蓄積コンデンサCの第1端は前記駆動トランジスタT0のゲート電極に電気的に接続され、前記蓄積コンデンサCの第2端は前記高電圧端に接続される。
【0379】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T1は酸化物薄膜トランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7は低温ポリシリコン薄膜トランジスタであり、T1はn型トランジスタであり、T2、T3、T4、T5、T6及びT7はp型トランジスタである。
【0380】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、N1はT0のゲート電極に電気的に接続される第1ノードであり、N2はT0の第2極に電気的に接続される第2ノードであり、N3はT0の第1極に電気的に接続される第3ノードである。
【0381】
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、T0の第1極はドレイン電極で、T0の第2極はソース電極であってもよく、又は、T0の第1極はソース電極で、T0の第2極はドレイン電極であってもよい。
【0382】
本開示の
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、R1による初期化制御信号は第N-14段階の第4走査信号であってもよく、S4による第4走査信号は第N段階の第4走査信号であってもよいが、それに限らない。
【0383】
図76に示すように、本開示の
図75に示す画素回路の少なくとも1つの実施例では、動作の際に、表示周期は順に設定される初期化ステップt1、リセットステップt2、データ書き込みステップt3及び発光ステップt4を含み得ており、
初期化ステップt1では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、R1は低電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、T1とT2はオンし、Vi1をN1に書き込み、それにより、データ書き込みステップt3が開始するとき、T0はオンでき、
リセットステップt2では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも低電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、T3とT7はオンし、DRによる高電圧によってN2の電位を初期化し、T0のゲート電極とソース電極の電圧をリセットし、T0の回復速度の増加に寄与するため、T0のヒステリシス現象を改善し、ヒステリシス回復速度を高め、Vi2をO1の陽極に書き込み、O1を発光させず、O1の陽極に残留する電荷を除去し、T1はオンし、T2はターンオフし、T5とT6はターンオフし、
データ書き込みステップt3では、E1は高電圧信号を提供し、S1は高電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、S4は低電圧信号を提供し、T1とT4はオンし、VdataをN2に書き込み、N1とN3を連通させ、T0がターンオフするまで、D1におけるデータ電圧VdataによりCに充電し、N1の電位を向上させ、このとき、T0のゲート電極の電位はVdata+Vthであり、
発光ステップt4では、E1は低電圧信号を提供し、S1は低電圧信号を提供し、R1は高電圧信号を提供し、S2とS3はいずれも高電圧信号を提供し、S4は高電圧信号を提供し、T5、T6及びT0はオンし、T0はO1の発光を駆動する。
【0384】
本開示の少なくとも1つの実施例による駆動方法は、上記の画素回路に適用され、表示周期は初期化ステップとリセットステップを含み、前記駆動方法は下記内容を含む。
前記初期化ステップにおいて、第1初期化回路は初期化制御信号の制御下で、第1初期電圧を駆動回路の第1端に書き込み、
前記リセットステップにおいて、リセット回路は第2走査信号の制御下で、リセット電圧を前記駆動回路の第2端又は前記駆動回路の第1端に書き込む。
【0385】
本開示による駆動方法の少なくとも1つの実施例では、リセット回路は第2走査信号の制御下で、データ電圧が駆動回路の第2端に書き込まれる前に、非発光時間帯において、リセット電圧を駆動回路の第2端又は駆動回路の第1端に書き込み、駆動回路における駆動トランジスタにバイアス電圧を提供し(このとき、駆動トランジスタのゲート電極電位もVi1に初期化される)、それにより駆動トランジスタはリセット状態に維持し、駆動トランジスタのヒステリシスを改善し、ディスプレイのFFR(第1フレーム応答時間)に寄与する。
【0386】
本開示の少なくとも1つの実施例では、リセットステップにおいて、前記リセット回路が第2走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路の第2端に書き込む場合、
前記リセット電圧は高電位定電圧であり、前記第1初期電圧は低電位定電圧であり、前記初期化ステップと前記リセットステップは異なる時間帯であり、又は、
前記リセット電圧と前記第1初期電圧は低電位定電圧であり、前記初期化ステップと前記リセットステップは同じ時間帯又は異なる時間帯である。
【0387】
選択肢として、リセットステップにおいて、前記リセット回路が第2走査信号の制御下で、リセット電圧を駆動回路の第1端に書き込む場合、前記リセットステップと前記初期化ステップは異なる時間帯であり、それにより、初期化ステップでは第1初期化電圧を駆動回路の第1端に書き込み、リセットステップではリセット電圧を駆動回路の第1端に書き込む。
【0388】
具体的な実施の場合、前記画素回路は補償制御回路を更に含み得ており、前記駆動方法は下記内容を更に含み得る。
前記初期化ステップにおいて、前記補償制御回路は第1走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第1端との連通を制御し、第1初期電圧を前記駆動回路の制御端に書き込む。
【0389】
本開示の実施例による駆動方法では、補償制御回路は第1走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第1端との連通を制御し、前記駆動回路の制御端は直接に補償制御回路のみに電気的に接続され、第1初期化回路は初期化制御信号の制御下で、第1初期電圧を駆動回路の第1端に書き込み、第1初期化回路は直接に前記駆動回路の第1端に電気的な接続され、補償制御回路と第1初期化回路により駆動回路の制御端の電位を初期化し、前記駆動回路の制御端への漏電経路を減少し、画素回路の設計複雑さが有意に増加しない条件下で、第1ノードの電圧の安定性を確保し、表示品質の向上に寄与し、表示均一性を高め、Flicker(フリッカ)を軽減することができる。
【0390】
具体的な実施の場合、前記画素回路はデータ書き込み回路及び蓄積回路を更に含み、表示周期は前記初期化ステップの後に設定されるデータ書き込みステップを更に含み、前記方法は下記内容を更に含む。
前記データ書き込みステップでは、データ書き込み回路は第4走査信号の制御下で、データ線によるデータ電圧Vdataを前記駆動回路の第2端に書き込み、補償制御回路は第1走査信号の制御下で、駆動回路の制御端と前記駆動回路の第1端との連通を制御し、
前記データ書き込みステップが開始するとき、前記駆動回路はその制御端の制御下で、前記駆動回路の第1端と前記駆動回路の第2端との連通をターンオンし、データ電圧Vdataにより蓄積回路に充電し、前記駆動回路の制御端の電位がVdata+Vthになるまで、前記駆動回路の制御端の電位を変更し、Vthは前記駆動回路に含まれる駆動トランジスタの閾値電圧である。
【0391】
具体的な実施の場合、前記データ書き込みステップは前記リセットステップの後に設定されてもよい。
【0392】
選択肢として、前記初期化ステップと前記データ書き込みステップとの間の時間間隔は所定の時間間隔より大きく、駆動トランジスタのゲート電極電位を早期に初期化することにより、駆動トランジスタのヒステリシス現象を改善し、画素回路の高・低周波Flicker(フリッカ)を低減する。
【0393】
本開示の少なくとも1つの実施例では、前記画素回路は発光制御回路を更に含み、前記表示周期は前記データ書き込みステップの後に設定される発光ステップを更に含み、前記方法は下記内容を更に含む。
発光ステップでは、発光制御回路は発光制御信号の制御下で、第1電圧端と前記駆動回路の第2端との連通を制御し、前記駆動回路の第1端と発光素子の第1極との連通を制御し、駆動回路は発光素子の発光を駆動する。
【0394】
本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置は上記の画素回路を備える。
【0395】
選択肢として、前記画素回路はリセット回路と第2初期化回路を含み、前記表示装置は第2走査信号生成モジュールと第3走査信号生成モジュールを更に備え、
前記リセット回路は第2走査線に電気的に接続され、前記第2初期化回路は第3走査線に電気的に接続され、
前記第2走査信号生成モジュールは前記第2走査線に電気的に接続され、第2走査信号を前記第2走査線に提供することに用いられ、
前記第3走査信号生成モジュールは前記第3走査線に電気的に接続され、第3走査信号を前記第3走査線に提供することに用いられる。
【0396】
選択肢として、前記第2走査信号と前記第3走査信号は同一の走査信号であり、
前記第2走査信号生成モジュールと前記第3走査信号生成モジュールは同一のモジュールである。
【0397】
図77に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置は表示パネルを備え、前記表示パネルは画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は複数行と複数列の上記画素回路を含み、前記画素モジュールP0は表示パネルの有効表示領域内に設置され、
前記表示パネルは発光制御信号生成モジュール70、第1走査信号生成モジュール71、1番目の第4走査信号生成モジュール721、2番目の第4走査信号生成モジュール722、第2走査信号生成モジュール73及び第3走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は発光制御信号の提供に用いられ、第1走査信号生成モジュール71は第1走査信号の提供に用いられ、1番目の第4走査信号生成モジュール721と2番目の第4走査信号生成モジュール722は第4走査信号の提供に用いられ、前記第2走査信号生成モジュール73は第2走査信号の提供に用いられ、前記第3走査信号生成モジュール74は第3走査信号の提供に用いられ、
発光制御信号生成モジュール70、第1走査信号生成モジュール71及び1番目の第4走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設置され、
2番目の第4走査信号生成モジュール722、第2走査信号生成モジュール73及び第3走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設置される。
【0398】
図78に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置は表示パネルを備え、前記表示パネルは画素モジュールP0を含み、前記画素モジュールP0は複数行と複数列の上記画素回路を含み、前記画素モジュールP0は表示パネルの有効表示領域内に設置され、
前記表示パネルは発光制御信号生成モジュール70、1番目の第1走査信号生成モジュール711、2番目の第1走査信号生成モジュール712、1番目の第4走査信号生成モジュール721、2番目の第4走査信号生成モジュール722及び第3走査信号生成モジュール74を更に含み、
前記発光制御信号生成モジュール70は発光制御信号の提供に用いられ、第1走査信号生成モジュール71は第1走査信号の提供に用いられ、1番目の第4走査信号生成モジュール721と2番目の第4走査信号生成モジュール722は第4走査信号の提供に用いられ、前記第3走査信号生成モジュール74は第2走査信号と第3走査信号の提供に用いられ、
発光制御信号生成モジュール70、1番目の第1走査信号生成モジュール711及び1番目の第4走査信号生成モジュール721は、前記表示パネルの左側辺に設置され、
2番目の第4走査信号生成モジュール722、2番目の第1走査信号生成モジュール712及び第3走査信号生成モジュール74は、前記表示パネルの右側辺に設置される。
【0399】
図77と
図78では、符号Vi1は第1初期化電圧であり、符号Vi2は第2初期化電圧であり、符号VDDは高電圧信号であり、符号D1はデータ線であり、符号DRはリセット電圧端である。
【0400】
本開示の実施例では、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照すると、第8トランジスタT8の幅と長さの比W/Lは第7トランジスタT7の幅と長さの比W/Lにほぼ等しくてもよく、また例えば、第8トランジスタT8の幅と長さの比W/Lは第7トランジスタT7の幅と長さの比W/Lより大きくてもよく、即ち、T8の幅と長さの比W/Lはやや大きくてもよく、それによりN2ノードを迅速にリセットすることができる。
【0401】
本開示の実施例では、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照すると、第8トランジスタT8のチャネルの幅Wは1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネルの長さLは2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよい。第7トランジスタT7のチャネルの幅Wは1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネルの長さLは2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよい。
【0402】
なお、
図38a、
図50等を参照すると、上記トランジスタの設計は同様に
図38a等の実施例における第7トランジスタT7、第1薄膜トランジスタT1、及び
図50等の実施例における第4トランジスタT4、第7トランジスタT7に適用される。
【0403】
本開示の実施例では、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照すると、第8トランジスタT8の幅と長さの比W/Lは第1トランジスタT1の幅と長さの比W/Lにほぼ等しくてもよく、また例えば、第8トランジスタT8の幅と長さの比W/Lは第1トランジスタT1の幅と長さの比W/Lより小さくてもよく、それによりN1ノードとN2ノードのリセット能力をバランスすることができる。
【0404】
本開示の実施例では、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照すると、第8トランジスタT8の幅と長さの比W/Lは第1トランジスタT1の幅と長さの比W/Lより大きくてもよく、それによりN2ノードのリセット能力を高めることができる。
【0405】
本開示の実施例では、
図6、
図7、
図12、
図14等を参照すると、第8トランジスタT8のチャネルの幅Wは1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネルの長さLは2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよい。第1トランジスタT1のチャネルの幅Wは1.5~3.5であり、例えば1.6、1.8、1.9、2.0、2.2、2.5、3.0等であってもよく、チャネルの長さLは2.0~4.5であり、例えば2.5、2.7、3.0、3.2、3.5、4.0等であってもよい。
【0406】
なお、
図50等を参照すると、上記トランジスタの設計は同様に
図50等の実施例における第4トランジスタT4及び第3トランジスタT3に適用される。
【0407】
本開示の実施例による表示装置は携帯電話、タブレット、テレビ、モニター、ラップトップ、デジタルフレーム、ナビゲーター等の表示機能を備える製品又は部品であってもよい。
【0408】
なお、
図1~
図78に示すすべての実施例では、機能モジュール/電気デバイスの名称と符号は該機能モジュール/電気デバイスの具体的な機能に限らない。例えば、
図3~
図26における駆動回路1、
図27~
図45における駆動サブ回路、
図46~
図60における駆動回路11、
図61~
図48における駆動回路11はいずれも同じ機能を有する。また、例えば、
図3~
図26における第2リセット回路3、
図27~
図45における第2リセットサブ回路、
図46~
図60におけるリセット回路20、
図61~
図48におけるリセット回路20はいずれも同じ機能を有する。また、例えば、
図3~
図26における第3リセット回路4、
図27~
図45における第1リセットサブ回路、
図46~
図60における第2初期化回路32、
図60~
図78における第2初期化回路42はいずれも同じ機能を有する。また、例えば、
図3~
図26における閾値補償回路8、
図27~
図45における第2トランジスタT2、
図46~
図60における補償制御回路13、補償制御回路12はいずれも同じ機能を有する。また、例えば、
図3~
図26におけるデータ書き込み回路7、
図27~
図45における書き込みサブ回路、
図46~
図60におけるデータ書き込み回路41、
図60~
図78におけるデータ書き込み回路43はいずれも同じ機能を有する。また、例えば、
図3~
図26における制御回路5、
図27~
図45における第1発光制御サブ回路及び第2発光制御サブ回路、
図46~
図60における発光制御回路31、
図61~
図78における発光制御回路44はいずれも同じ機能を有する。また、例えば、
図3~
図26におけるカップリング回路6、
図27~
図45における第1コンデンサC、
図46~
図60における蓄積回路42、
図61~
図78における蓄積回路41はいずれも同じ機能を有する。また、例えば、
図3~
図26における駆動トランジスタT3、
図27~
図45における駆動トランジスタT3、
図46~
図60における駆動トランジスタT0、
図61~
図78における駆動トランジスタT0はいずれも同じ機能を有する。上記の同じ機能を有する機能モジュール/電気デバイスは互いに切り替えて新規の実施例を組合せてもよい。機能モジュール/電気デバイスの切替は機能モジュール/電気デバイス自体の構造の切替、機能モジュール/電気デバイスに接続される信号端の電圧状態の切替を含み得る。
【0409】
当業者は明細書を考慮して本開示を実践した後、本開示の他の実施例を容易に想到し得る。本願は本開示のいかなる変形、用途又は適応的な変化を纏め、これらの変形、用途又は適応的な変化は本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない本技術分野での公知常識又は慣用技術手段を含む。明細書と実施例は例示的なものに過ぎず、本開示の本当の範囲と精神は請求項により示される。
【0410】
理解されるように、本開示は上記に説明され且つ図面に示された精確構成に限らず、その範囲を逸脱せずに各種の修正と変更を行うことができる。本開示の範囲は添付の請求の範囲のみに限定される。
【符号の説明】
【0411】
1 構造模式図
2 構造模式図
3 等価回路図
4 等価回路図
5 制御回路
7 回路
8 閾値補償回路
11 駆動回路
12 第1制御回路
13 補償制御回路
14 第1初期化回路
20 リセット回路
30 発光素子
31 発光制御回路
32 第2初期化回路
40 発光素子
41 接続部
42 蓄積回路
43 回路
44 発光制御回路
70 発光制御信号生成モジュール
71 第1活性部
72 第2活性部
73 第3活性部
91 ベース基板
92 第1絶縁層
93 第2絶縁層
94 第3絶縁層
95 誘電層
414 第4延伸部
711 第1走査信号生成モジュール
712 第1走査信号生成モジュール
721 第2走査信号生成モジュール
722 第2走査信号生成モジュール
【国際調査報告】