(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】換気装置および換気装置を製造するための方法
(51)【国際特許分類】
B65D 33/01 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
B65D33/01
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023579394
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-20
(86)【国際出願番号】 EP2022067518
(87)【国際公開番号】W WO2023274929
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】102021117166.0
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523480808
【氏名又は名称】ハーバー ウント ベッカー オーハーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュッテ、フォルカー
(72)【発明者】
【氏名】エフェルヴァント、トルステン
【テーマコード(参考)】
3E064
【Fターム(参考)】
3E064AA13
3E064BA22
3E064BA30
3E064BA37
3E064BB03
3E064BC06
3E064BC16
3E064FA03
3E064GA01
3E064HA02
3E064HD01
3E064HD08
(57)【要約】
バッグ(100)のバッグ壁(101)に導入するための換気装置(1)と、防塵層(2)と液密外層(3)とを備える換気装置(1)を有するバッグ(100)とであって、換気孔(4)が外層(3)に導入される。液密スペーサ装置(5)が、防塵層(2)と外層(3)との間に配置され、自由な流れ横断面(9)が、防塵層(2)とスペーサ装置(5)との間で利用可能にされ、自由な流れ横断面(10)が、外層(3)とスペーサ装置(5)との間で利用可能にされ、スペーサ装置(5)は、少なくとも1つの貫通孔(6)を備える。製造方法では、個々の層が利用可能にされ、スペーサ要素が刻印によって利用可能にされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの防塵層(2)と、少なくとも1つの液密外層(3)とを備える、バッグ(100)の少なくとも1つのバッグ壁(101)に挿入するための換気装置(1)であって、少なくとも1つの換気孔(4)が前記外層(3)に導入され、
少なくとも1つの液密スペーサ装置(5)が、前記防塵層(2)と前記外層(3)との間に配置され、少なくとも1つの自由な流れ横断面(9)が、前記防塵層(2)と前記スペーサ装置(5)との間で利用可能にされ、少なくとも1つの自由な流れ横断面(10)が、前記外層(3)と前記スペーサ装置(5)との間で利用可能にされ、前記スペーサ装置(5)が、少なくとも1つの貫通孔(6)を備えること
を特徴とする、換気装置(1)。
【請求項2】
前記スペーサ装置が少なくとも1つのスペーサ要素(7、8)を備え、前記防塵層(2)と前記スペーサ装置(5)との間の前記自由な流れ横断面(9)および/または前記外層(3)と前記スペーサ装置(5)との間の前記自由な流れ横断面(10)が、前記少なくとも1つのスペーサ要素(7、8)によって利用可能にされる、請求項1に記載の換気装置(1)。
【請求項3】
反対の向きを本質的に有する少なくとも2つのスペーサ要素(7、8)が前記スペーサ装置(5)に設けられる、請求項2に記載の換気装置(1)。
【請求項4】
前記スペーサ装置(5)が、少なくとも部分で、少なくとも1つのプラスチック(11)、特にポリエチレン(12)および/またはポリプロピレンからなる、請求項1から3のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項5】
前記スペーサ装置(5)が、少なくとも1つのポリエチレンシート(13)および/または少なくとも1つのポリプロピレンシートによって利用可能にされる、請求項1から4のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項6】
前記スペーサ要素(7、8)が、少なくとも1つの刻印(14)によって前記スペーサ装置(5)に導入される、請求項1から5のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項7】
前記スペーサ要素(7、8)が、異なる側からの刻印(14)によって反対の向きで前記スペーサ装置(5)に導入される、請求項6に記載の換気装置(1)。
【請求項8】
前記防塵層(2)が、少なくとも1つの不織布(15)によって利用可能にされる、請求項1から7のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項9】
前記換気孔(4)が、スリット状に形成され、および/または少なくとも1つのスリット(17)を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項10】
前記防塵層(2)と前記スペーサ装置(5)、および/または前記外層(3)と前記スペーサ装置(5)とが、点で、および/または円周方向に互いに結合される、請求項1から9のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項11】
前記防塵層(2)と前記スペーサ装置(5)および/または前記外層(3)と前記スペーサ装置(5)との間の前記結合が、前記スペーサ要素(7、8)の領域内に延在する、請求項10に記載の換気装置(1)。
【請求項12】
前記外層(3)が、少なくとも部分で、プラスチックフィルム(18)、特に少なくとも1つのポリエチレンフィルム(19)によって利用可能にされる、請求項1から11のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項13】
前記外層(3)が、バッグ(100)の少なくとも1つのバッグ壁(101)によって利用可能にされる、請求項1から12のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項14】
前記貫通孔(6)と前記換気孔(4)とが、バッグ壁(101)内に設置された状態で異なる高さにおいて設けられ、前記換気孔(4)が、前記貫通孔(6)よりも下方に配置される、請求項1から13のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項15】
前記貫通孔(6)が、前記スペーサ装置(5)内の少なくとも1つの穴(20)によって利用可能にされる、請求項1から14のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項16】
前記貫通孔(6)が少なくとも1つのスペーサ要素(7、8)において一体化される、請求項1から15のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項17】
前記貫通孔(6)が、前記外層(3)の方向に少なくとも1つのスペーサ要素(7)に設けられる、請求項1から16のいずれか一項に記載の換気装置(1)。
【請求項18】
少なくとも1つのバッグ壁(101)を有するバッグ(100)であって、少なくとも1つのバッグ壁(101)内に請求項1から17のいずれか一項に記載の少なくとも1つの換気装置(1)を備える、バッグ(100)。
【請求項19】
前記換気装置(1)が、少なくとも1つの換気孔(4)がスペーサ装置(5)において貫通孔(6)よりも下方に位置するような向きで前記バッグ壁(101)に導入される、請求項18に記載のバッグ(100)。
【請求項20】
外層(3)が前記バッグ壁(101)によって利用可能にされる、請求項18または19に記載のバッグ(100)。
【請求項21】
前記換気装置(1)が前記バッグ壁(101)に溶接および/または接着される、請求項19または20に記載のバッグ(100)。
【請求項22】
溶接シーム(23)および/または接着シーム(24)が、少なくとも1つのスペーサ要素(7、8)の領域に配置される、請求項21に記載のバッグ。
【請求項23】
前記換気孔(4)が、前記バッグの端部または前記換気装置(1)の縁部領域において配置され、この領域において前記スペーサ装置(5)と前記外層(3)との間の結合を切断することによって作製される、請求項18から22のいずれか一項に記載のバッグ。
【請求項24】
請求項1から18のいずれか一項に記載の換気装置(1)を製造するための方法であって、適切な数および順序における、
ポリエチレンフィルムをスペーサ装置(5)のためのベースとして利用可能にするステップと、
防塵層(2)を利用可能にするステップと、
特に少なくとも1つのエンボスローラによって、片側からの前記ポリエチレンフィルムへの所定のパターンの刻印(14)を導入するステップと、
特に少なくとも1つのエンボスローラによって、異なる側からの前記ポリエチレンフィルムへの所定のパターンの刻印(14)を導入するステップと、
少なくとも1つの貫通孔(6)を前記スペーサ装置(5)に導入するステップと、
任意選択的に外層(3)を利用可能にするステップと、
前記スペーサ装置および/または前記防塵層および/または前記外層を結合するステップと
を特徴とする、方法。
【請求項25】
前記貫通孔(6)が、少なくとも1つのエンボス装置によって前記スペーサ装置(5)に導入される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
バッグ(100)の少なくとも1つのバッグ壁(101)に換気装置(1)を導入するための方法であって、少なくとも1つの換気装置(1)が、少なくとも部分的に製造または利用可能にされ、バッグ壁(101)上に配置され、バッグ壁(101)にしっかりと結合される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの防塵層と、少なくとも1つの液密外層とを備える、バッグの少なくとも1つのバッグ壁に導入するための換気装置であって、少なくとも1つの換気孔が外層に設けられる、換気装置に関する。本発明はまた、そのような換気装置を有するバッグ、そのような換気装置を製造するための方法、およびそのような換気装置をバッグのバッグ壁に導入するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バッグは、多種多様な製品を保管および輸送するために使用される。バルク商品が充填され得る多種多様なバッグも、知られるようになっている。
【0003】
特にバルク商品を充填することに関する1つの問題は、充填プロセス中にバルク商品と共に空気がバッグに入ること、さらには、バルク商品が空気によって流動性のあるまたは流れやすいものにされ、これが製品中の空気の量をさらに増加させることである。
【0004】
製品および充填機または包装機に応じて、様々な方法および装置を使用して、充填プロセス後に空気が通常バッグから除去され得る場合でも、空気は、依然としてバッグ内にとどまるか、または封止中に閉じ込められる可能性があり、これは、特に、充填されたバッグの形状または積み重ね性を損なう。
【0005】
この問題を最小限に抑えるために、バッグ壁内の通気または換気システムが、従来技術において知られるようになっている。しかしながら、そのような換気システムに関する問題は、バッグ内に閉じ込められた空気がバッグから逃げることが可能であるべきであるが、水分の浸透は防止されなければならないことである。
【0006】
換気のためにバッグ皮に孔が必要とされるため、空気がバッグから流れ出ることができるが水分の浸入は防止される、様々なシステムが知られるようになっている。
【0007】
例えば、独国特許出願公開第102005035352号明細書は、ラビリンスシールの様式で構成されたバッグシームの特別な構成を介して換気を実施する。しかしながら、ここでの欠点は、製造が複雑であり、換気がバッグ上では柔軟に提供されず、シーム領域においてのみ提供され得ることである。バッグを積み重ねるとき、これは、例えば、別のバッグが、その重量のために、下に配置されたバッグのラビリンスシールを閉じた場合、換気がもはや可能でなくなることにつながり得る。この換気は、バッグの全長にわたってフィルムの二重層を必要とし、これは、材料要件の増加を意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第102005035352号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、柔軟に使用され得、省資源である、バッグのための換気を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、請求項1の特徴を有する換気装置、請求項18の特徴を有するバッグ、請求項24の特徴を有する換気装置を製造するための方法、および請求項26の特徴を有するバッグに換気装置を導入するための方法によって達成される。本発明の好ましい改良は、従属請求項の主題である。本発明のさらなる利点および特徴は、概略的な説明および例示的な実施形態の説明から明らかである。
【0011】
本発明による換気装置は、バッグの少なくとも1つのバッグ壁に導入するのに好適であり、少なくとも1つの防塵層と、少なくとも1つの液密外層とを備え、少なくとも1つの換気孔が外層に設けられる。少なくとも1つの液密外層は、防塵層と外層との間に配置され、スペーサ装置が、少なくとも1つの貫通孔を備え、少なくとも1つの自由な流れ横断面が、防塵層とスペーサ装置との間で利用可能にされ、少なくとも1つの自由な流れ横断面が、外層とスペーサ装置との間で利用可能にされ、それにより、空気が、換気孔を介して自由な流れ横断面を通ってバッグの内部から逃げることができる。この目的のために、2つの流れ横断面が貫通孔を介して互いに結合される。
【0012】
スペーサ装置が防塵層と外層との間に配置されるということは、特に、スペーサ装置が、好ましくは、少なくとも部分で、防塵層または外層に直接隣接して配置され、それにより、一方の自由な流れ横断面が、少なくとも部分で、スペーサ装置および防塵層によってまたはそれらの間で利用可能にされ、他方の自由な流れ横断面が、少なくとも部分で、スペーサ装置および外層によってまたはそれらの間で利用可能にされることを意味する。
【0013】
構成に応じて、本発明による換気装置は、特に、好ましくは外側からバッグ壁に付けられる、別個のいわゆるパッチの形態で設計され、換気装置は、充填されたバッグを通気するために、特にバッグ壁の少なくとも一部を置き換える。しかしながら、他の構成では、換気装置はまた、既存のバッグ壁と組み合わせて形成され得る。この場合、バッグフィルムが外層を提供し、スペーサ装置および防塵層は、バッグ壁と内側から接触し、それに結合され、それにより換気装置を形成する。次いで、換気孔は、例えばバッグ壁または外層内のスリットとして実装され得る。
【0014】
必要な換気の構成および程度に応じて、例えば、換気装置またはパッチがバッグのバッグ壁に設けられ得る。実施形態に応じて、複数の換気装置またはパッチが、バッグの複数の側面上または複数のバッグ壁内に配置されることもあり、あるいは、複数のパッチが1つのバッグ壁に設けられることもある。
【0015】
本発明による換気装置は、多くの利点を提供する。一方では、本発明による換気装置を用いてバッグの十分または適切な換気が達成され得る。自由な流れ横断面が防塵層とスペーサ装置との間に形成されるということにより、バッグからの空気が、防塵層を通ってこの自由な流れ横断面に入ることができる。さらに、空気は、貫通孔を通って外層のスペーサ装置間の自由な流れ横断面に入ることができ、空気は、次いで、換気孔を通って外部に排出され得る。
【0016】
そうすることで、本発明による換気装置は、空気はバッグを出入りすることができるが水または水分はバッグに入ることができないことを達成する。周囲条件に応じて、例えば流れ呼吸において防塵層が活性であるため、水蒸気または高い湿気がバッグに浸透する可能性があるが、例えば、内圧と外圧との間の圧力比が強い温度変動のために変化し、外気がバッグ内に引き込まれる場合、水はバッグ内に流れ込まない。空気はスペーサ装置を通って逃げることができるが、スペーサ装置の構成に応じて、毛細管効果が防止されるか、または少なくとも低減され、それにより、バッグの内容物は、わずかに湿気がある場合でも乾燥したままである。
【0017】
構成に応じて、換気装置はまた、換気後に換気孔が閉じられるように設けられ得る。好ましくは、スペーサ装置および/または外層の内側に予め配置される、再活性化可能な接着剤および/またはワックスドットなどが提供され得る。換気孔を閉じることは、熱放射、熱接触、誘導および/または水分による再活性化によって達成され得る。構成に応じて、スペーサ装置内の換気孔は、換気孔を閉じることに加えて、または換気孔を閉じるオプションとして、閉じられ得る。換気孔を閉じるためのさらなる可能性として、例えば、再活性化中に防塵層と接合するかまたはその透過性を遮断する、ワックスドット、熱接着剤などの熱にさらされると一時的に液化する他の材料が、防塵層上に提供されることもある。防塵層は、例えば不織布として構成される場合、ワックス、接着剤などで飽和状態になり、したがって封止される。
【0018】
十分な換気の後に、換気孔は、必要な場合、例えばラベル、ステッカー、ステッカーなどによって、遡及的に閉じられることもある。
【0019】
好ましくは、スペーサ装置は少なくとも1つのスペーサ要素を備え、スペーサ要素は、スペーサ装置の防塵層間の少なくとも1つの自由な流れ横断面および/または外層とスペーサ装置との間の少なくとも1つの自由な流れ横断面を提供する。少なくとも1つのスペーサ要素を設けることによって、特に、外層とスペーサ装置および防塵層とスペーサ装置が互いに近すぎることを防止することが可能であり、それにより、過剰な空気がそれを通ってバッグから外部に排出され得る十分な自由な流れ横断面が、常に利用可能になる。
【0020】
好ましくは、反対の向きを本質的に有する少なくとも2つのスペーサ要素が設けられる。特に、少なくとも1つのスペーサ要素が外層に面し、少なくとも1つのスペーサ要素が防塵層に面する。このようにして、バッグの内部から換気孔への十分な空気流が常にあるように、外層および防塵層とスペーサ装置との間に十分な間隔が確保され得る。
【0021】
好ましくは、スペーサ装置の少なくとも部分が、少なくとも1つのプラスチック材料、特にポリエチレンおよび/またはポリプロピレンから作られる。しかしながら、構成に応じて、スペーサ装置はまた、部分でまたは完全に、他の材料から形成され得る。
【0022】
好都合な改良において、スペーサ装置は、少なくとも部分で、特に完全に、少なくとも1つのポリエチレンシートによって設けられる。スペーサ装置またはスペーサ装置のベースまたはポリエチレンシートは、好ましくは、換気装置を含むバッグ全体が一緒にリサイクルされ得るように、バッグ壁またはバッグと同じ材料で作られる。これは、好適な材料で作られたスペーサ装置を提供することを容易にする。
【0023】
好ましくは、バッグ壁またはバッグ材料、外層、スペーサ装置および/または防塵層は、バッグがバッチ可能であるように、すなわち、特にタイプ別にリサイクル可能であるように、同じ材料で作られ得る。特に、スペーサ装置および防塵層が外層および/またはバッグ壁と同じ材料で作られると規定される。
【0024】
一般に、ポリエチレン(PE)および/またはポリプロピレン(PP)は、好ましくは、バッグ壁またはバッグ材料、外層、スペーサ装置および/または防塵層のための基材として使用され得る。
【0025】
好ましくは、少なくとも1つの刻印がスペーサ装置に導入される。そのような刻印は、好ましくは、任意の形状、例えば、円形、正方形、尖った形状を有することができ、および/または、異なる輪郭もしくは形状を有する刻印も提供され得る。代替的に、刻印の代わりに、またはそれに加えて、適用、例えば、粒状物の適用あるいは別の要素の適用および/または導入も提供され得る。そうすることで、スペーサ要素がスペーサ装置のベースまたは中間層に強固に結合される必要はない。
【0026】
スペーサ要素が異なる側からの刻印によって反対の向きでスペーサ装置に導入されることが特に好ましい。これは、単純な様式で、構成要素を介して、したがって、この場合、異なる刻印を有するスペーサ装置によって、個々の層の間に十分な距離を提供することを可能にする。
【0027】
好ましくは、防塵層は、少なくとも1つの不織布によって設けられる。特に、少なくとも1つのPEスパンボンド布および/またはPPスパンボンド布が設けられる。
【0028】
好都合な改良において、換気孔は、スリット状に形成され、および/または少なくとも1つのスリットを備える。構成に応じて、換気孔はまた、円形、特に打ち抜いた円形になるように構成され得、そのような構成では、特に内側から外側への打ち抜きが提供され、それにより、材料は、例えば流れ出る空気流または流体流のために、孔の内側に曲がることができず、したがって、孔を閉じることができない。この場合、孔全体を打ち抜かないことが特に有用である。
【0029】
矩形の換気装置、または矩形の形状を有する換気装置の場合、特に角および/または下縁まで延在する1つまたは複数の換気孔として、スリットが好ましい。ここで、スリットまたは孔は、水分が溜まり得るポケットが形成され得ないように、層を結合する溶接シームの領域まで延在することが好ましい。これは、例えば、バッグが持ち上げられるときに水分がポケットから逃げてバッグの内部に入ることを防止する。構成に応じて、溶接シームにおいて直接配置される水平な切り込みまたはスリットも使用され得る。これも、水分の蓄積を確実に防止する。
【0030】
好ましくは、防塵層とスペーサ装置および/または外層とスペーサ装置は、点で、および/または円周方向に結合される。特に、この結合は、溶接、接着または別の好適な方法によって行われ得る。特に、換気装置は、換気孔とは別に、バッグの全体的な締まった外皮が利用可能にされるように、バッグにしっかりと結合されることが好ましい。
【0031】
外層は、少なくとも部分で、少なくとも1つのプラスチックフィルム、特に少なくとも1つのポリエチレンフィルムによって設けられることが特に好ましい。構成に応じて、任意の他のタイプのフィルムまたは任意の他の好適な材料も使用され得る。
【0032】
好ましくは、防塵層とスペーサ装置および/または外層とスペーサ装置との間の結合は、1つまたは複数のスペーサ要素の領域または換気装置の外側領域内のスペーサ要素内に延在する。例えば、複数列の刻印がスペーサ要素として提供される場合、結合部または溶接部または接着シームが、最外列の刻印に沿って延び、特に、さらにはそれを封止して、毛細管効果を回避する。
【0033】
好ましくは、外層は、バッグの少なくとも1つのバッグ壁によって設けられる。そのような構成では、防塵層は、スペーサ装置と共に配置されるか、または、これらの2つの層は、バッグ壁の内側にパッチとして配置され、それに結合される。その結果、換気装置の領域内でバッグ壁自体が換気装置の外層となる。防塵層とスペーサ装置との一体化の前に、その間に、および/またはその後に、少なくとも1つの換気孔が外層またはバッグ壁に導入される。
【0034】
有利な構成では、貫通孔と換気孔とは、バッグ壁内に設置された状態で異なる高さにおいて設けられ、換気孔は、貫通孔よりも下方に配置される。その結果、一方では空気が好適な様式でバッグから排出され得るが、換気孔が貫通孔よりも下方に位置するため、水分がバッグの内部に流れ込むことができないことも、達成され得る。
【0035】
好都合な改良において、貫通孔は、スペーサ装置内の少なくとも1つの穴または開口によって設けられる。
【0036】
好ましくは、貫通孔は、少なくとも1つのスペーサ要素に一体化される。例えば、刻印として形成されたスペーサ要素の場合、刻印は、尖ったパンチなどによって、または鋭利な円筒ピンを用いて行われ得、それにより、貫通孔は、スペーサ装置またはスペーサ要素に一体化される。
【0037】
好ましくは、貫通孔は、外層の方向に少なくとも1つのスペーサ要素に設けられる。このようにして、一種の弁が設けられ得、それによって、貫通孔は、例えばバッグ内に負圧が生じたとき、貫通孔上の外層の直接係合によって閉じられる。このようにして、バッグの内部および外部の異なる圧力条件によって、バッグへの水分の浸透が防止され得る。
【0038】
好ましくは、少なくとも1つの吸収装置が設けられる。そのような吸収装置は、追加の安全性として、例えば防塵層とスペーサ装置との間の自由な流れ横断面において、および/または、外層とスペーサ装置との間の自由な流れ横断面においても導入され得る。すべての予防措置にもかかわらず浸透する水分がこの吸収剤によって吸収されるように、例えば粉末、顆粒などの形態の吸湿剤を使用することが考えられる。したがって、構成に応じて、吸収剤を通して水分を吸収することによって、さらに高い製品保護が達成され得る。
【0039】
好都合な改良において、少なくとも1つのデータ装置、特に非接触データ装置が設けられる。そのようなデータ装置は、例えば、RFIDチップおよび/または別のデータチップによって設けられ得る。そのようなデータ装置、特にRFIDチップは、特にコピー防止、水分センサ、品質管理のための製造データ、一般的な情報または他のデータのストレージとして機能することができる。
【0040】
好ましくは、少なくとも1つのコピー防止が設けられる。そのようなコピー防止は、例えば、UVインクによる印刷によって設けられ得る。
【0041】
本発明によるバッグが、少なくとも1つのバッグ壁と、少なくとも1つのバッグ壁内の上記で説明された少なくとも1つの換気装置とを備える。
【0042】
本発明によるバッグは、特に好適であり、バルク材料で充填されるように設計される。
【0043】
本発明によるバッグはまた、本発明による換気装置について上記で既に説明された利点を提供する。
【0044】
好ましくは、換気孔は、バッグの端部および/または換気装置の縁部領域において配置され、この領域においてスペーサ装置と外層との間の結合または溶接または接着剤接合などを切断することによって作製される。
【0045】
好ましくは、換気装置は、バッグの所定の向きにおいて、少なくとも1つの換気孔がスペーサ装置において貫通孔よりも下方に位置するような向きでバッグ壁に挿入される。このようにして、たとえ少量の水がパッチに入り込んでも、バッグの内部に水が流れ込むことはできない。ここでは、換気装置もバッグの意図した用途において後で適切に機能するように、向きが適合されることを確実にするには、注意が払われなければならない。バッグの製造中、バッグが後でどのように積み重ねられるか、または、バッグが例えば横になっておらず立っている、充填プロセス後の休止位置において、バッグの換気が提供されるかどうかに、特に注意が払われることがある。
【0046】
特に好ましくは、換気装置は、バッグ壁に溶接および/または接着される。そうすることで、換気装置またはパッチは、特に外側から、バッグ、またはバッグ壁内の対応する孔に配置され、バッグ壁に結合される。代替的に、および好ましくは、バッグ壁は外層としても使用され得る。この場合、スペーサ装置および防塵層は、外層の内側に結合されるか、または外層の内側に配置される。
【0047】
有利な構成では、少なくとも1つの溶接シームおよび/または接着シームが、少なくとも1つのスペーサ要素の領域に配置される。このようにして、貫通孔の方向に水分を引き込む可能性がある、縁部においてフィルム層が互いに直接載置することが防止されるため、毛細管効果が効果的に防止され得る。
【0048】
本発明による方法は、上記で説明された換気装置を製造するのに好適である。本方法は、適切な数および順序における以下のステップを含み、少なくとも1つのポリエチレンフィルム、またはスペーサ装置のための他の好適なベースが利用可能にされる。少なくとも1つの防塵層が利用可能にされる。特に、エンボスローラまたはエンボスダイなど、少なくとも1つのエンボス装置によって、所定のパターンの刻印が一方の側からスペーサ装置に導入される。エンボスローラまたはエンボスダイなど、少なくとも1つのエンボス装置によって、少なくとも1つのパターンの刻印が他方の側からスペーサ装置に導入される。特に、パターンは、互いに異なることがあり、および/または、好ましくは互いにオフセットされる。同時に、および/またはその後、および/または事前にも、少なくとも1つの貫通孔がスペーサ装置に導入される。任意選択的に、少なくとも1つの外層が利用可能にされ、スペーサ装置および/または防塵層および/または外層は互いに結合される。
【0049】
上記で既に説明されたように、別個の外層が設けられ得るか、または、バッグ壁が外層として使用され得る。
【0050】
好ましくは、したがって、外層を有する完全なパッチ、または防塵層およびスペーサ装置を備える予め作製されたパッチが設けられ得る。
【0051】
スペーサ要素または刻印の挿入は、例えば2つのエンボス装置をコーミングまたは噛み合わせることによって、少なくとも部分的に並列に行われることが、特に好ましい。
【0052】
任意選択的に、少なくとも1つの換気孔が、バッグへの一体化の直前または直後に外層に導入される。換気孔が袋の端部またはパッチの端部に配置される場合、換気装置の領域内の溶接シームを切断することが、スペーサ装置と外層との間の領域において提供され得る。
【0053】
本発明による方法はまた、上記で既に説明された利点を提供する。
【0054】
好ましくは、貫通孔は、エンボスローラによってスペーサ装置に導入される。例えば、貫通孔のみ、または同時にスペーサ要素も、スペーサ装置に導入することが可能である。特に、スペーサ要素および貫通孔に同じエンボスローラが使用される。
【0055】
本発明による別の方法は、少なくとも1つの予め作製された換気装置をバッグの少なくとも1つのバッグ壁に導入するのに好適であり、少なくとも1つの換気装置は、上記で説明されたように、少なくとも部分的に製造および/または提供され、バッグ壁上に配置され、バッグ壁にしっかりと結合される。
【0056】
本発明による方法は、上記で既に説明された利点を提供する。
【0057】
換気装置またはパッチは、好ましくは、例えばロールから巻き出され、一度に1つのパッチが切り取られ、好適な搬送手段などによって外層の内側に供給され、それに結合される。
【0058】
構成に応じて、予め作製されたパッチは、好ましくは、外層の外側に付けられるかまたはそれに結合されることもある。
【0059】
有利な改良では、換気装置は、インラインで、好ましくはバッグ製造と並列に、製造される。
【0060】
構成に応じて、元のバッグ壁は、一体化の前に、一体化の間に、さらには予め作製されたパッチまたは予め作製された換気装置の一体化の後に、除去され得る。
【0061】
換気装置が、外層としての元のバッグ壁と組み合わせて使用される場合、構成に応じて、一体化の前に、一体化の間に、さらには一体化の後に、少なくとも1つの換気孔が元のバッグ壁に導入され得る。
【0062】
本発明のさらなる利点および特徴は、添付の図面を参照して以下で説明される例示的な実施形態から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】本発明による換気装置を有する本発明によるバッグの例示的な一実施形態の純粋に概略的な斜視図である。
【
図2】本発明による換気装置を有する本発明によるバッグの一実施形態の純粋に概略的な斜視図である。
【
図3】本発明による換気装置を有する本発明によるバッグの例示的な一実施形態の一部分の純粋に概略的な斜視図である。
【
図4】本発明による換気装置の例示的な一実施形態の純粋に概略的な分解図である。
【
図5】本発明による換気装置の領域を有する本発明によるバッグの例示的な一実施形態の純粋に概略的な側面からの断面図である。
【
図6】本発明による換気装置の例示的な一実施形態の純粋に概略的な斜視図である。
【
図7】本発明による換気装置の例示的な一実施形態の純粋に概略的な上面図である。
【
図8】本発明による換気装置の例示的な一実施形態の純粋に概略的な側面からの断面図である。
【
図9】異なる刻印を有するスペーサ装置の3つの純粋に概略的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
図1は、ここでは複数のバッグ壁101を備えるフィルムバッグである、本発明によるバッグ100の純粋に概略的な図を示す。様々な製品がこのバッグ100に充填され得る。図示の例示的な実施形態では、バルク材料がバッグに充填される。
【0065】
バッグ100が後で容易に保管されるかまたは積み重ねられ得、あるいは規定の形状を与えられるように、バッグ100から空気を除去するために、本発明による複数の換気装置1が、図示の例示的な実施形態では、バッグ100の異なる側壁101に一体化される。構成に応じて、ただ1つの換気装置1でも十分であり得る。
【0066】
ここで示されている換気装置1は、いわゆるパッチとして予め作製され、バッグ壁101の外側に配置され、それに結合される。この目的のために、ここに示されている例示的な実施形態では、対応する孔がバッグ壁に事前に導入されている。
【0067】
図2は、本発明による換気装置1を有する本発明によるバッグ100の別の例示的な実施形態を示す。パッチとも呼ばれるこれらの換気装置1は、水分がバッグに浸透するかまたは流れ込むことを可能することなく、過剰な空気がバッグから逃げることを可能にする、空気チャネルシステムを備える。
【0068】
図3は、本発明による換気装置1を有する本発明によるバッグ100の一部分の純粋に概略的に斜視図である。
【0069】
ここで、換気装置の外層3が、換気孔4がスリット状で導入されるバッグ壁101によって設けられる。
【0070】
そのような構成では、例えば、スペーサ装置5と防塵層とは、個別に供給されるか、一緒に供給されるか、あるいは、外層3またはバッグ壁101の内側にパッチとして予め作製され、それに結合され得る。
【0071】
図4は、本発明による、パッチまたは換気装置1の構造の純粋に概略的な分解図を示す。本発明による換気装置1は、バッグに導入された製品と直接接触し、製品が換気装置1に入ること、またはバッグ100から出ることを防止する、防塵層2を備える。防塵層2は、ここでは不織布15またはPEスパンボンド布16によって設けられる。
【0072】
図示の例示的な実施形態では、スペーサ装置5が中間層として防塵層2上に配置され、中間層は、ここに示されている例示的な実施形態では、プラスチック11またはポリエチレン12からなり、ここではポリエチレンシート13によって設けられる。このポリエチレンシート13またはスペーサ装置5は、基本的に防水性の中間層を提供するため、パッチに浸透し得る水は、防塵層2またはバッグ100に入り込むことができない。
【0073】
バッグ壁1の材料に対応するプラスチックフィルム18またはポリエチレンフィルム19が、ここでは、スペーサ装置5の上方の最終層または外層3として使用される。構成に応じて、各層について、すなわち、バッグ100のための外皮またはバッグ壁101としても使用される、換気装置1またはパッチのスペーサ装置5および防塵層2についても、同じ材料を使用することが有用である。このようにして、換気装置1を有するバッグ全体が一緒にリサイクルされ得る。
【0074】
ここに示されている例示的な実施形態では、スペーサ装置5は、スペーサ装置5から異なる方向に突出する複数のスペーサ要素7、8を備える。
【0075】
ここに示されている例示的な実施形態では、スペーサ要素7、8は、スペーサ装置5と一体的に、または、ここに示されている例示的な実施形態では、ポリエチレンシート13と共に製造される。
【0076】
この目的のために、刻印15が、ポリエチレンシート13の両側から、それぞれ防塵層2および外層3の方向に導入され、それにより、スペーサ要素7、8は、防塵層2および外層3をスペーサ装置5から少し離れたままにする。その結果、防塵層2とスペーサ装置5との間に自由な流れ横断面9が形成され、スペーサ装置5と外層3との間に自由な流れ横断面10が形成される。
【0077】
パッチまたは換気装置1をバッグ100に一体化することが可能であり、さらに、バッグ100との緊密な結合、およびバッグ100の液密シールをも達成するために、個々の層は互いに結合され、個々の層の接着、溶接および/または任意の他の緊密な結合が、ここでは特に有利である。
【0078】
スリット17が、例えば、換気孔4として外層3に設けられ、スリットは、ポケットの形成が生じ得ないように、ここでは角または縁部まで延在する。
【0079】
図4は、換気装置1を通る空気ルーティングまたは換気の、側面からの純粋に概略的な断面図を示す。バッグ100の内部または防塵層2の下の矢印は、防塵層2、またはこの場合にはPEスパンボンド布16に浸透して防塵層2とスペーサ装置5との間の自由な流れ横断面9に入る空気を示す。
【0080】
貫通孔9がスペーサ装置5に設けられ、そこを通って、逃げる空気は、第1の自由な流れ横断面9から外層3とスペーサ装置5との間の第2の自由な流れ横断面10に通過することができる。ここで、スペーサ要素7、8は、バッグ100の通気を低減するか、または最悪の場合には妨げる可能性がある、外層3または防塵層2がスペーサ装置5に対してあまりに近く載置するのを防止する。
【0081】
既に述べたように、図は純粋に概略的である。その結果、外層3および防塵層2は、スペーサ要素7、8に当接しない。
【0082】
ここに示されている例示的な実施形態では、換気孔4が外層3内のパッチまたは換気装置1の下側領域に設けられ、そこを通って、空気がバッグ100または換気装置1から出ることができる。
【0083】
設置された状態、またはバッグ100の保管の意図した形態では、図示の例示的な実施形態における換気孔4は、スペーサ装置5において貫通孔6よりも下方に位置し、それにより、換気孔4を通って外層3とスペーサ装置5との間の領域に入る可能性がある水または水分は、貫通孔6を通って防塵層2に向かい、したがってバッグの内部に入ることができない。
【0084】
さらに、パッチまたは換気装置1にさらなる異なる構成要素が設けられ得ることが、
図5に純粋に概略的に示されている。例えば、浸透する水分を吸収し、したがってバッグ100内の製品が浸漬状態になるのを防止する吸収装置20も、設けられ得る。図示の例示的な実施形態では、この吸収装置20は、中間層に、または外層3とスペーサ装置5との間の自由な流れ横断面10に設けられる。しかしながら、吸収装置20はまた、異なるロケーションに配置され得る。複数の吸収装置20も設けられ得る。
【0085】
さらに、データ装置21も換気装置1に設けられ得ることが示されている。非接触データ装置が特に有利である。そのようなデータ装置は、例えば、RFIDチップおよび/または別のデータチップによって設けられ得る。そのようなデータ装置21、特にRFIDチップは、特にコピー防止、水分センサ、品質管理のための製造データ、一般的な情報または他のデータのストレージとして機能することができる。ここに示されている例示的な実施形態では、このチップは、防塵層2と外層3との間の自由な流れ横断面9内に配置される。そのようなデータ装置21は、様々な機能を実現することができる。
【0086】
例えば、換気装置1上の外層3上にコピー防止が設けられ得ることが、さらに示されている。そのようなコピー防止は、例えば、UVインクなどによって設けられ得る。
【0087】
図6は、パッチまたは換気装置1の純粋に概略的な例示的な実施形態を上面斜視図で示す。個々の層または防塵層2および外層3は、ここでは、それらの間に位置するスペーサ装置5に、円周溶接シーム23を介して、または構成に応じて接着シーム24を介して、結合されることが分かる。
【0088】
ここでは刻印14として設けられているスペーサ要素7、8を有するスペーサ装置5のビューを可能にするために、ここでは外層3の領域が消されている。
【0089】
ここで、スペーサ要素7、8、またはこの場合には刻印14の列が換気装置1の縁部の近くに延在し、溶接シーム23、または構成に応じて接着シーム24も刻印14を越えて延在し、それを封止することが分かる。その結果、毛細管効果も縁部領域において防止され、それにより、例えば換気孔4を通って外層3とスペーサ装置5との間に浸透する水分が、貫通孔6の方向に上向きに引き出され得ないことが達成される。これは、水分がバッグ100に浸透するのを効果的に防止する。
【0090】
図7では、
図6による例示的な実施形態が上面図で示されており、ここでも外層3は部分的に消されている。ここでも、そのようにして個々の層またはフィルム層も縁部領域において少し離れたままにされるため、縁部領域における毛細管効果をも防止するために溶接シーム23または接着シーム24がスペーサ要素7、8または刻印14の外側列にわたって延びることが分かる。
【0091】
図8は、本発明による換気装置1の純粋に概略的な例示的な実施形態を側面からの断面図で示す。
【0092】
ここでも、スペーサ装置5またはスペーサ要素7、8が、防塵層2とスペーサ装置5との間またはスペーサ装置5と外層3との間に、そこを通って空気がバッグ100から逃げることができるかあるいは換気または通気が達成され得る自由な流れ横断面9、10を形成することが分かる。
【0093】
さらに、ここでは、貫通孔が外層3の方向でスペーサ要素7において一体化されることが示されている。
【0094】
構成に応じて、これは、特に一種の弁の形成につながる可能性がある。空気が貫通孔5を通って外部に逃げる場合、外層3は、貫通孔からわずかに押され、それにより、貫通孔の遮断を取り除く。
【0095】
バッグ内に負圧が生じる場合、外層は貫通孔5に向かって吸引され、これにより、貫通孔が外層3によって閉じられる。
【0096】
図9は、本発明による換気装置1のスペーサ装置5の3つの純粋に概略的な図を示す。
【0097】
ここで、スペーサ装置5は、ポリエチレンシート13によって設けられる。ここでは、第1のスペーサ要素7が刻印14によって一方の側からスペーサ装置5に導入されていることが示されている(左側の画像)。
【0098】
中央の図は、異なるエンボスパターンが他方の側からスペーサ装置に導入されていることを示す。明確にするために、ここでは個々のパターンが示されている。
【0099】
右側の画像は、刻印14が両側からスペーサ装置5に導入されたときの2つのエンボスパターンの重ね合わせを示す。
【0100】
左側の画像では、図示の例示的な実施形態における貫通孔6が刻印14またはスペーサ要素7によって設けられることが示されている。これらの特別な刻印14は、例えば、鋭利な円筒ピンを使用して作製される。
【0101】
したがって、スペーサ装置5の両側に特定のパターンを刻印することによって、スペーサ要素7、8がスペーサ装置5と一体的に形成され、スペーサ要素7、8が異なる方向に延在することが達成され得る。
【0102】
スペーサ要素は、2つの並列エンボス装置によって、例えば、それに応じて互いに整合するエンボスローラを噛み合わせることによって、形成されることが特に好ましい。
【符号の説明】
【0103】
1 換気装置
2 防塵層
3 外層
4 換気孔
5 スペーサ装置
6 貫通孔
7 スペーサ要素
8 スペーサ要素
9 自由な流れ横断面
10 自由な流れ横断面
11 プラスチック
12 ポリエチレン
13 ポリエチレンシート
14 刻印
15 不織布
16 PEスパンボンド布
17 スリット
18 プラスチックフィルム
19 ポリエチレンフィルム
20 吸収装置
21 データ装置
22 コピー防止
23 溶接シーム
24 接着シーム
100 バッグ
101 バッグ壁
【国際調査報告】