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特表2024-528804センサの検出面を洗浄するためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】センサの検出面を洗浄するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/62 20060101AFI20240725BHJP
   B08B 1/40 20240101ALI20240725BHJP
   B08B 3/00 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B60S1/62 120B
B60S1/62 120C
B08B1/40
B08B3/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024500299
(86)(22)【出願日】2022-07-05
(85)【翻訳文提出日】2024-02-27
(86)【国際出願番号】 EP2022068649
(87)【国際公開番号】W WO2023280886
(87)【国際公開日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】2107367
(32)【優先日】2021-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 和也
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、ブルタグノル
(72)【発明者】
【氏名】ラドゥ-ジョルジュ、ブチェ
【テーマコード(参考)】
3B116
3B201
3D225
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB53
3B116AB54
3B116BB22
3B116BB62
3B116BB83
3B116BB88
3B201AA46
3B201AB53
3B201AB54
3B201BB22
3B201BB62
3B201BB83
3B201BB88
3D225AA11
3D225AC02
3D225AC04
3D225AD22
(57)【要約】
本発明は、センサの検出面を洗浄するための洗浄システム(1)であって、洗浄システム(1)は、検出面の上流に位置する加速面上に液体(Lq)の液滴(g1)を堆積させるように構成された複数のノズル(100)を備える洗浄装置(10)と、洗浄装置(10)に接続され、液体(Lq)を貯蔵するように構成されたリザーバ(11)と、加速面から検出面上に液体(Lq)の液滴(g1)の移動を加速する加速装置(12)と、を備えることを特徴とする、洗浄システム(1)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ(2)の検出面(20)を洗浄するためのシステム(1)であって、
前記検出面(20)の上流に位置する加速面(21)上に液体(Lq)の液滴(g1)を堆積させるように構成された複数のノズル(100)を備える洗浄装置(10)と、
前記洗浄装置(10)に接続され、前記液体(Lq)を貯蔵するように構成されたタンク(11)と、
前記加速面(21)から前記検出面(20)への液体(Lq)の前記液滴(g1)の移動を加速するための装置(12)と、
を備えることを特徴とする、洗浄システム(1)。
【請求項2】
前記液滴(g1)が、2μL~50μLの体積(v0)を有する、請求項1に記載の洗浄システム(1)。
【請求項3】
前記液体(Lq)が、前記検出面(20)の表面張力(γ1)よりも大きい表面張力(γ3)を有する、請求項1または2に記載の洗浄システム(1)。
【請求項4】
前記ノズル(100)が、前記液滴(g1)がウォーターフロント(w1)を形成するように互いに離間する、請求項1から3のいずれか一項に記載の洗浄システム(1)。
【請求項5】
前記洗浄装置(10)が、一方の側で前記ノズル(100)に接続され、別の側で前記タンク(11)に接続された有孔バー(101)をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の洗浄システム(1)。
【請求項6】
前記洗浄装置(10)が、前記有孔バー(101)のための支持要素(102)をさらに備える、請求項5に記載の洗浄システム(1)。
【請求項7】
前記加速装置(12)が、
空気流噴射装置、または
電流が通過するように構成された電極のグリッドからなる装置、または
ライデンフロスト効果を生じるように構成された装置、または
前記加速面(21)内を伝播する超音波を合成するように構成された装置、または
異なる極性の粒子からなる装置
である、請求項1から6のいずれか一項に記載の洗浄システム(1)。
【請求項8】
センサ(2)の検出面(20)と、請求項1から7のいずれか一項に記載の洗浄システム(1)とを備えるアセンブリ。
【請求項9】
前記センサ(2)が光学センサである、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記検出面(20)および前記加速面(21)が、前記センサ(2)の一部を形成する、または
前記検出面(20)および前記加速面(21)が、前記センサ(2)の一部を形成しない、
請求項8または9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記検出面(20)および前記加速面(21)が同一平面上にある、請求項8から10のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記検出面(20)の一部分が、前記加速面(21)の一部分と部分的に一致する、請求項8から11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
車両(3)用のセンサ(2)の検出面(20)を洗浄するための方法(5)であって、
前記検出面(20)の上流に位置する前記センサ(2)の加速面(21)上に、洗浄装置(10)の複数のノズル(100)によって液体(Lq)の液滴(g1)を堆積させるステップと、
加速装置(12)によって前記加速面(21)から前記検出面(20)への液体(Lq)の前記液滴(g1)の移動を加速するステップと、
を含むことを特徴とする、洗浄方法(5)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用センサの検出面を洗浄するためのシステムに関する。特に、車両の分野または建築の分野に適用可能であるが、これらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
車両用のセンサの検出面を洗浄するためのシステムを有することが当業者に知られており、該システムは、前述のセンサの視野を遮り、妨害する前述の検出面上に位置する障害要素を除去し、したがって該障害要素の前述の検出面を洗浄するために、前述のセンサの検出面上に空気流を噴射する空気流噴射装置を備える。これらの障害要素は、水滴または汚れである。検出面は、センサの視野内に位置する面である。
【0003】
この従来技術の欠点は、汚れまたは水滴が小さい場合、洗浄システムが効果的でないことである。汚れまたは水滴は、非常に強力な空気流噴射装置がない場合、空気流で除去するのが非常に困難であるが、これは、非常にかさばり、高価になる。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、車両用センサの検出面を洗浄するためのシステムを提案することを目的とし、該システムは、効果的な方法で車両用センサの検出面を洗浄することを可能にする。
【0005】
この目的のために、本発明は、センサの検出面を洗浄するためのシステムであって、該洗浄システムは、
前述の検出面の上流に位置する加速面上に液滴を堆積させるように構成された複数のノズルを備える洗浄装置と、
該洗浄装置に接続され、前述の液体を貯蔵するように構成されたタンクと、
前述の加速面から前述の検出面への前述の液滴の移動を加速するための装置と、
を備えることを特徴とする、システムを提案する。
【0006】
センサの検出面を洗浄するための液滴の使用およびこれらの液滴の加速は、センサの検出面上にある障害要素を巻き込むのに十分な量の運動エネルギーを有し、したがって、検出面が清潔になるように障害要素を該検出面から排除し、該障害要素のサイズに関係なくそうすることを可能にする。
【0007】
非限定的な実施形態によれば、前述の洗浄方法は、単独で、または任意の技術的に可能な組み合わせで、以下の追加の特徴の1つまたは複数をさらに含んでもよい。
【0008】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の検出面および前述の加速面は、前述のセンサの一部を形成する、または
前述の検出面および前述の加速面は、前述のセンサの一部を形成しない、
【0009】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の液滴は、2μL~50μLの体積を有する。
【0010】
1つの非限定的な実施形態によれば、液体は、前述の検出面の表面張力よりも大きい表面張力を有する。
【0011】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のノズルは、前述の液滴がウォーターフロントを形成するように互いに離間する。
【0012】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の検出面および前述の加速面は、同じ平面上にある。
【0013】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の洗浄装置は、一方の側で前述のノズルに接続され、別の側で前述のタンクに接続された有孔バーをさらに備える。
【0014】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の洗浄装置は、前述の有孔バーのための支持要素をさらに備える。
【0015】
1つの非限定的な実施形態によれば、検出面の一部分は、加速面の一部分と部分的に一致する。
【0016】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の加速装置は、
空気流噴射装置、または
電流が通過するように構成された電極のグリッドからなる装置、または
ライデンフロスト効果を生じるように構成された装置、または
加速面内を伝播する超音波を合成するように構成された装置、または
異なる極性の粒子からなる装置である。
【0017】
1つの非限定的な実施形態によれば、加速面内を伝播する超音波を合成するように構成された装置は、加速面に音響的に結合された少なくとも1つの波トランスデューサを備える。
【0018】
1つの非限定的な実施形態によれば、液体の表面張力は78mJ/mであり、検出面の表面張力は20mJ/mである。
【0019】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のノズルは、1~6mmの直径を有する。
【0020】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のノズルは、液滴の直径±10%に等しい距離だけ離間する。
【0021】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のノズルは、液滴の直径の0~100%の加速面からの距離に配置される。
【0022】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の検出面および前述の加速面は、20°を超える傾斜角で傾斜する。
【0023】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のノズルは、0.5バール以下の圧力で液滴を堆積させるように構成される。
【0024】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の洗浄装置は、前述の加速面を保護するように構成された前述のバー用の突出要素をさらに備える。
【0025】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の支持要素はまた、前述の加速装置を受け入れるように構成される。
【0026】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の洗浄装置は、前述のノズルに水を分配するための分配器をさらに備える。
【0027】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の水分配器は、前述の水分配器の両側に対称的に分配された2組のノズルの間に配置される。
【0028】
上述したように、センサの検出面と洗浄システムとを備えるアセンブリが提案される。
【0029】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述の検出面および前述の加速面は、前述のセンサの一部を形成する、または
前述の検出面および前述の加速面は、前述のセンサの一部を形成しない。
【0030】
1つの非限定的な実施形態によれば、検出面の一部分は、加速面の一部分と部分的に一致する。
【0031】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のセンサは光学センサである。
【0032】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のセンサは車両センサである。
【0033】
1つの非限定的な実施形態によれば、前記センサは、レーダ、ライダまたはカメラである。
【0034】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のセンサは建物センサである。
【0035】
1つの非限定的な実施形態によれば、前述のセンサはソーラーパネルまたは光起電力パネルである。
【0036】
車両用センサの検出面を洗浄するための方法であって、
前述の検出面の上流に位置する前述のセンサの加速面上に、洗浄装置の複数のノズルによって液滴を堆積させるステップと、
加速装置によって前述の加速面から前述の検出面への前述の液滴の移動を加速するステップと、を含むことを特徴とする、方法も提案される。
【0037】
本発明およびその様々な用途は、以下の説明を読み、添付の図面を検討することにより、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の1つの非限定的な実施形態による、洗浄装置と、タンクと、加速装置とを備える、センサの検出面を洗浄するためのシステムの図である。
図2】1つの非限定的な実施形態による、図1の洗浄システムのセンサの検出面および洗浄装置を備えるアセンブリの斜視図である。
図3】1つの非限定的な実施形態による、図2の洗浄システムの洗浄装置の側面図である。
図4】1つの非限定的な実施形態による、図2の洗浄システムの洗浄装置の底面図である。
図5】1つの非限定的な実施形態による、図2の洗浄装置の一部の第1の拡大図である。
図6】1つの非限定的な実施形態による、図3の第1の拡大図の一部の拡大図である。
図7】1つの非限定的な実施形態による、支持要素を伴わない、図2の洗浄システムの洗浄装置の斜視図である。
図8】1つの非限定的な実施形態による、図7の洗浄システムの洗浄装置の断面図である。
図9】1つの非限定的な実施形態による、図2の洗浄システムの洗浄装置の支持要素の斜視図である。
図10】1つの非限定的な実施形態による、図1の洗浄システムによって実装される、センサの検出面を洗浄するための方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
構造または機能に関して同一であり、様々な図に現れる要素は、別段の指示がない限り、同じ参照符号を保持する。
【0040】
本発明によるセンサ2の検出面20を洗浄するためのシステム1は、非限定的な実施形態による図1図9を参照して説明される。
【0041】
センサ2は、検出機能を実行するように構成される。センサ2は視野を含み、別様には検出視野と呼ばれる。
【0042】
1つの非限定的な実施形態では、センサ2は光学センサである。
【0043】
非限定的な実施形態の変形では、センサ2は、ライダ、レーダ、またはカメラである。この場合、センサ2は、静的または動的な物体を検出するように構成される。レーダの場合、レーダは、レーダ波を放射し、戻りレーダ波を受信するように構成されるセンサである。ライダの場合、ライダは、放射されたレーザ光を放射し、戻り波を受信するように構成されたセンサである。カメラの場合、カメラは電磁放射線(IR、可視、UV)を捕捉するように構成される。
【0044】
1つの非限定的な実施形態では、センサ2はソーラーパネルまたは光起電力パネルである。この場合、センサ2は、太陽エネルギーを検出および捕捉するように構成される。
【0045】
1つの非限定的な実施形態では、センサ2は車両センサである。1つの非限定的な実施形態では、車両は自動車である。自動車は、任意の種類の電動車両を意味する。1つの非限定的な実施形態では、センサ2が車両センサである場合、およびそれがカメラである場合、カメラは、車両の後面ガラスの背後に該後面ガラスの上部に向かって配置される。別の非限定的な実施形態では、センサ2は建物センサである。
【0046】
図1および図2に示すように、センサ2の検出面20がある。検出面20は、センサ2がその検出機能を果たす面である。したがって、検出面20は、センサ2の視野内に位置する面である。したがって、検出面は前述の視野を覆う。例えば、レーダの場合、放射されたレーダ波と戻りレーダ波が検出面20を通過することを意味する。例えば、ライダの場合、検出面20をレーザ光および戻り波が通過することを意味する。以下に見られるように、検出面20は、センサ2に関連付けられるか、またはセンサ2の一部を形成する。
【0047】
検出面20は、センサ2の視野を遮る要素g2によって覆われ、したがってセンサがその検出機能を正しく実行することができないときに洗浄されなければならない表面である。そのような要素g2は、別様には障害要素g2と称される。非限定的な例示的な実施形態では、障害要素g2は水滴または汚れである。水滴は、雨または霧に起因する水滴である。これらの水滴または汚れは、検出面20上で静止していることが多い。
【0048】
検出面20は、別様には洗浄される面20と称される。1つの非限定的な例では、洗浄される面20は、50mm~300mmである。これは、例えば、カメラなどの車両センサ2の場合である。1つの非限定的な例では、洗浄される面20は、500mm~1500mmの長さおよび幅である。これは、例えば、太陽熱収集器または光起電力センサなどの建物センサ2の場合である。
【0049】
図1に示すように、洗浄システム1は、
洗浄装置10と、
タンク11と、
加速装置12と、
を備える。
【0050】
洗浄システム1の要素を以下に詳細に説明する。
【0051】
洗浄システム1のタンク11について詳細に説明する。
【0052】
図1に示すように、タンク11は、前述の洗浄装置10に接続され、別様には液体Lqと呼ばれる、洗浄液Lqを貯蔵するように構成される。1つの非限定的な例では、液体Lqは水である。1つの非限定的な実施形態では、液体は超疎水性液体である。1つの非限定的な実施形態では、液体Lqは、前述の検出面20の表面張力γ1よりも大きく、前述の表面張力γ1から遠い表面張力γ3を有する。これにより、検出面20上での液体Lqの液滴g1の転動が容易になる。1つの非限定的な例では、表面張力γ3は、78mJ/m(ミリジュール/平方メートル)に等しい。1つの非限定的な例では、表面張力γ1は、疎水性表面に対して20mJ/m(ミリジュール/平方メートル)に等しい。なお、ウィンドウウォッシャ液の表面張力(30mJ/m)は、検出面20の表面張力γ1に比較的近い。そのため、液体Lqの液滴g1の転動がより困難となる。残りの説明では、液体Lqの液滴g1を別様に液滴g1と称する。
【0053】
ここで、洗浄システム1の洗浄装置10について以下に詳細に説明する。
【0054】
図2に示すように、洗浄装置10は、洗浄される面20から離れて配置される。さらに、図2および図5に示すように、洗浄装置10、特に後述するそのノズル100は、加速面21上に液体Lqの液滴g1を堆積させることができるように、前述の加速面21の上方に位置する。
【0055】
加速面21は、洗浄装置10のノズル100によって液体Lqの液滴g1が堆積され、後述する加速装置12によって加速される面である。加速面21は、センサ2の視野に対して検出面20の上流に位置する。「上流」は、加速面21が液体Lqの伝播方向に検出面20の前に位置することを意味すると理解される。1つの非限定的な実施形態では、加速面21は、前述の検出面20の表面張力γ1とは異なる表面張力γ2を有する。これにより、液体Lqの液滴g1に対して、80°より大きい、または90°または160°より大きい転動角を得ることが可能になる。
【0056】
図2に示す1つの非限定的な実施形態では、検出面20および加速面21は同じ平面上にある。これにより、液体Lqの液滴g1がより摺動しやすくなり、障害要素g2をより排除しやすくなる。
【0057】
1つの非限定的な実施形態では、検出面20および加速面21は、基準軸に対して20°より大きい傾斜角で傾斜する。1つの非限定的な実施形態の変形では、検出面20および加速面21は、基準軸に対して20°~30°の傾斜角で傾斜する。1つの非限定的な例では、これは、後面ガラスの領域に位置するカメラなどの車両センサ2に適用される。この場合、基準軸は車両軸である。
【0058】
1つの非限定的な実施形態では、検出面20および加速面21は水平である。1つの非限定的な例では、これは、太陽熱収集器または光起電力センサなどの建物センサ2に適用される。
【0059】
これらの20°~30°の傾斜または傾斜がない場合、障害要素g2が、特に静止しているときに、重力によって検出面20の外側に自然に押し出されるように、検出面20および加速面21は十分には傾斜していないことに留意されたい。
【0060】
傾斜角が30°より大きい場合、障害要素g2は重力によって自然に排除され得る。しかしながら、重力による排除には長い時間がかかり、この排除の時間の間、別様には不感時間と呼ばれる間、重力による排除は、センサ2の検出機能を妨げるか、または検出機能を無効にさえする。さらに、重力による自然な排除はあまり効果的ではなく、障害要素g2の残留物が依然として残る。
【0061】
第1の非限定的な実施形態では、検出面20および加速面21はセンサ2の一部を形成しない。したがって、洗浄システム1(特に洗浄装置10および加速装置12)は、センサ2から、特に洗浄される面20から離れて位置する。ノズル100は、センサ2の外部の表面に液滴g1を堆積させる。1つの非限定的な例では、これは、センサ2が車両の後面ガラスの背後に位置するカメラなどの車両センサである場合に当てはまる。運転者の視認性を妨げることを回避するために、洗浄システム1は、カメラ2の近傍に直接位置付けられるのではなく、むしろ不感帯と呼ばれる距離でカメラ2の上流に遠く離れて位置付けられる。次いで、洗浄システム1は、フロントガラスの外側またはカメラ2に対して高い位置にある本体に配置される。したがって、加速面21は、この場合、フロントガラスまたは本体の一部を形成し、検出面20は、フロントガラスの一部を形成する。
【0062】
第2の非限定的な実施形態では、前述の検出面20および加速面21は、センサ2の一部を形成する。したがって、センサ2は、検出面20、すなわち洗浄される面と、加速面21とを備える。したがって、洗浄システム1(特に洗浄装置10および加速装置12)は、洗浄される面20の近傍に位置する。ノズル100は、センサ2の表面部分上に液滴g1を堆積させる。1つの非限定的な例では、これは、センサ2が太陽熱収集器または光起電力センサなどの建物センサである場合に当てはまる。1つの非限定的な実施形態では、センサ2の検出面20および加速面21によって形成される全表面は、略長方形である。1つの非限定的な実施形態では、全表面は100mm~1500mmである。この場合、1つの非限定的な実施形態では、加速面21の一部分はまた、検出面20の一部分と部分的に一致してもよい。これは、液体Lqの液滴g1を検出面20の一部分上で加速できることを意味する。
【0063】
第3の非限定的な実施形態では、前述の検出面20はセンサ2の一部を形成し、加速面21はセンサ2の一部を形成しない。したがって、センサ2は、検出面20、すなわち洗浄される面を備えるが、加速面21を備えない。したがって、洗浄システム1(特に洗浄装置10および加速装置12)は、洗浄される面20の近傍に位置する。ノズル100は、センサ2の外部の表面に液滴g1を堆積させる。
【0064】
図1図8に示すように、洗浄装置10は、複数のノズル100を備える。
【0065】
非限定的な実施形態では、洗浄装置10は、
有孔バー101と、
前述の有孔バー101のための支持要素102と、
水分配器103と、
有孔バー101のための突出要素104と、
をさらに備える。
【0066】
1つの非限定的な実施形態では、洗浄装置10は、取付要素105をさらに備える。
【0067】
洗浄装置10の要素は、以下で詳細に説明される。
【0068】
ノズル100は、センサ2の加速面21上に液体Lqの液滴g1を生成および堆積するように構成され、前述の加速面は前述の検出面20の上流に位置する。
【0069】
1つの非限定的な実施形態では、液滴g1は、2μL~50μL(マイクロリットル)の体積v0を有する。これにより、液体Lqの消費を制限するように十分に小さく、かつ加速面21および検出面20上を転動できるように十分に大きい液滴g1を有することができる。液滴g1は十分な転動角を有する。
【0070】
1つの非限定的な実施形態では、ノズル100は、0.5バール以下の圧力で液滴g1を堆積するように構成される。したがって、ノズル100は低圧で動作し、液滴g1の生成および加速面21上への液滴g1の堆積を制御することができる。圧力が大きすぎると、液体Lqの液滴g1の形成ではなく、液体Lqのジェットになる。
【0071】
1つの非限定的な実施形態では、ノズル100は、0.5mm~6mm(ミリメートル)の直径d1を有する。なお、直径d1が0.5mmであれば、6mmの液滴g1を生成することができる。
【0072】
1つの非限定的な実施形態では、ノズル100は、堆積された液滴g1がウォーターフロントw1(別様には波面とも呼ばれ、図6に示される)を形成するように互いに離間する。1つの非限定的な実施形態の変形では、ノズル100は、液滴g1の直径d0±10%に等しい距離d2(図6に示す)だけ離間している。このウォーターフロントw1は、前述の液滴g1が加速面21上に堆積された後に生成される液滴g1の結合物であり、洗浄される面全体、すなわち検出面20をより効果的に覆うことを可能にする。2μlおよび50μlの直径d0の範囲と組み合わせると、液滴g1がウォーターフロントw1を形成するため大きな液滴になるように、液滴g1を合体させることが可能になる。
【0073】
さらに、ノズル100は、液滴g1の直径d0の0~100%の加速面21からの距離d3(図6に示す)に配置される。したがって、ノズル100は、液滴g1の直径d0の関数として較正される。ノズルは加速面21に近い。この距離d3は、ノズル100の底部と加速面21との間の距離である。これにより、液滴g1がノズル100から離れる。0%で、液滴g1はノズル100と接触し、同時に加速面21と接触する。100%で、液滴g1は、加速面21と接触しているとき、もはやノズル100と接触していない。距離d3が直径d0の100%よりも大きい場合、距離d3が大きすぎると、液滴g1は、ノズル100を出て速度を得た後に破裂し、加速面21上でいくつかの小さな液滴に分割する。小液滴は検出面20上を摺動し、障害要素g2を巻き込むが、検出面20が洗浄されない小液滴間の領域が依然として存在する。したがって、検出面20上に跡が依然として存在し、したがってセンサ2がその検出機能を実行することを妨げる。
【0074】
有孔バー101は、ノズル100が挿入されるオリフィス(図示せず)を備える。
【0075】
図7および図8に示すように、1つの非限定的な実施形態では、有孔バー101およびノズル100は、封止のために単一の構成要素のみを形成する。有孔バー101は、図7および図8に示す接続管106を介して、一方の側でノズル100に接続され、他方の側でタンク11に接続される。
【0076】
図9に示すように、前述のバー101のための支持要素102は、前述のバー101を挿入することができる空洞1020を備える。空洞1020は、長手方向である。
【0077】
1つの非限定的な実施形態では、前述のバー101の支持要素102はまた、加速装置12を受け入れるように構成される。この目的のために、1つの非限定的な実施形態では、支持要素102は、加速装置12を挿入することができる追加の空洞1021を備える。これは、加速装置12が以下に説明する空気流噴射装置を備える場合である。図9に示すように、1つの非限定的な実施形態の変形では、追加の空洞1021は、空洞1020の下に配置され、ノズル100に面している。
【0078】
1つの非限定的な実施形態では、支持要素102は、上述の接続管106を保護するように構成された保護カバー1022をさらに備える。
【0079】
1つの非限定的な実施形態では、支持要素102は、図7に示すように、水分配器103を接続管106に接続するために挿入することができるオリフィス1023をさらに備える。このオリフィス1023は、空洞1020上に開口する。
【0080】
1つの非限定的な実施形態では、支持要素102は、前述の洗浄装置10が配置される支持体3(図2に示す)を保持するように構成された保持要素1024をさらに備える。図9に示す非限定的な例では、前記保持要素1024は、2つの保持タブからなる。
【0081】
図7および図8に示すように、水分配器103は、液体Lqをノズル100に分配するように構成される。したがって、バー101は、水分配器103を介してタンク11に接続される。1つの非限定的な実施形態では、水分配器103は、接続管106を介してタンク11に接続される。
【0082】
上述のウォーターフロントw1を取得するために、1つの非限定的な実施形態では、ノズル100内の液体Lqの分配は、限られた期間の間均質かつ連続的に行われる。均質とは、液体Lqの分布が、すべてのノズル100に対して同時に同じサイズの液滴g1を生成することを可能にすることを意味すると理解される。連続的とは、液体Lqの分布により、ノズル100によって液滴g1を次々に生成できることを意味すると理解される。制限された期間は、液体Lqの消費を低減するようにできる。1つの非限定的な実施形態では、期間は0.5秒である。これにより、ウォーターフロントw1または液滴g1の線を生成することができる。1つの非限定的な実施形態では、均質かつ連続的な分配を有するために、水分配器103は、水分配器103の両側に対称的に分布されたノズル100の2つの組100aおよび100bの間に配置される(例えば、図7および図8に示す)。1つの非限定的な実施形態では、水分配器103はT字形状である。水分配器103がバー101の中央ではなく端部に配置される場合、水の分配が不連続かつ不均質になるリスクがあることに留意されたい。最も近いノズル100は、最も遠いノズル100よりも多くの液体Lqを受けるため、不均質とは、均一に分配されていない分配を意味すると理解され、これにより、生成された液滴g1間のサイズに差を生じさせる可能性がある。
【0083】
1つの非限定的な実施形態では、液滴g1の連続注入を生成するために、洗浄システム1は、水分配器103の開口時間を制御するための電磁弁(図示せず)をさらに備えてもよい。したがって、水を分配する期間は限られている。
【0084】
図5および図6に示すように、前述のバー101の突出要素104は、非限定的な例では、汚れ、風などの外部の攻撃から加速面21を保護するように構成される。1つの非限定的な実施形態では、突出要素104および支持要素102は単一の構成要素のみを形成する。突出要素104は、ノズル100の上方に延在する。
【0085】
図3に示すように、取付要素105は、センサ2の一部を形成するか、またはセンサ2から独立している支持体3(図2に示す)に洗浄装置10を取り付けるように構成される。したがって、車両用のセンサ2の場合、1つの非限定的な例では、支持体3は、車両の本体または車両のフロントガラスである。したがって、1つの非限定的な例では、太陽熱収集器または光起電力センサなどの建物用のセンサ2の場合、支持体3は前述のセンサ2の構造である。1つの非限定的な例では、取付要素105はねじである。
【0086】
ここで、洗浄システム1の加速装置12について以下に詳細に説明する。
【0087】
加速装置12は、前述の加速面21から前述の検出面20への液体Lqの液滴g1の移動を加速するように構成される。これにより、1つの非限定的な例では、検出面20上に位置する静的な汚れまたは静的な水滴などの障害要素g2を巻き込み、したがってそれらを前述の検出面20から排除することが可能になる。したがって、これらの液滴g1によって、重力によって自然に発生し得る障害要素g2の流れが、障害要素g2のセンサ20の検出面である検出面20を迅速にクリアにするように加速される。
【0088】
このような液滴g1の加速の利点について以下に説明する。
【0089】
液滴g1を加速することにより、検出面20の洗浄時間が短縮される。したがって、センサ2がその検出機能を実行するときに存在し得る不感時間、前述の検出機能を妨げる障害要素g2による不感時間が低減される。
【0090】
また、液滴g1の粘度は温度によって変化することに留意されたい。粘度は、寒冷時には増加する。液滴g1を加速面21上で、次いで検出面20上で自然に転がすのではなく、加速させることにより、温度または風などの外的要因を克服する。具体的には、加速がなければ、低温すぎると、液滴g1は、加速面21上を、次いで検出面20上を十分に速く流れず、したがって、検出面20から障害要素g2を排除するように十分に障害要素g2を巻き込まないリスクがある。
【0091】
さらに、液滴g1を加速することにより、検出面20の表面状態が克服される。具体的には、検出面20が十分に疎水性でない場合、液滴g1は、重力によって検出面20上で自然に転動することが困難になり、障害要素g2を効果的に巻き込むことが困難になる。
【0092】
最後に、液滴g1を加速することにより、検出面20の傾斜角が克服される。具体的には、傾斜角が20%未満である場合、液滴g1は、重力によって検出面20上で自然に転動することが困難になり、障害要素g2を効果的に巻き込むことが困難になる。
【0093】
したがって、液滴g1の加速は、加速面21および検出面20上を適切に転動するのに十分な運動エネルギーを液滴g1に提供することを可能にし、したがって、検出面20から障害要素g2を排除するように障害要素g2を効果的に巻き込むことを可能にする。
【0094】
加速装置12は、以下の様々な非限定的な実施形態に従って説明される。
【0095】
図1および図6に示す第1の非限定的な実施形態では、加速装置12は、空気流噴射装置である。したがって、空気流噴射装置はファンである。空気流は、液滴g1を加速するように液滴g1に向けられる。1つの非限定的な例では、空気流噴射装置は、上述のバー101のための支持要素102の追加の空洞1021内に配置される。
【0096】
図示されていない第2の非限定的な実施形態では、加速装置12は、電流が通過するように構成された電極グリッドからなる装置である。電流は交流である。これにより、液滴g1の移動を加速するように液滴g1のためのインチワームの動きが生じる。したがって、液滴g1は親水性になる。この電極グリッドは、加速面21に一体化される。
【0097】
第3の非限定的な実施形態では、加速装置12は、加速面21を加熱することによってライデンフロスト効果を生じるように構成された装置である。ライデンフロスト効果は、ホットプレート上の液滴の加熱を誘発する現象である。したがって、激しく沸騰して気化する代わりに、液滴g1は非常に丸みを帯びた形状をとり、超可動性になる。1つの非限定的な例では、加速面21は160°を超えて加熱される。加速装置12は、加速面21の領域に配置される。1つの非限定的な例では、加速装置12は、圧電素子を含む可撓性基板である。別の非限定的な例では、加速装置12は熱抵抗器からなる。
【0098】
第4の非限定的な実施形態では、加速装置12は、加速面21内を伝播する超音波を合成するように構成された装置である。装置は、加速面21に音響的に結合された少なくとも1つの波トランスデューサを備える。この装置は、超音波の作用下で液体を作動させ、加速面21上で加速させることを可能にする。液体は、非常に丸みを帯びた、したがって超可動液滴g1の形態をとる。したがって、これにより、これらの液滴g1が検出面を横切って移動するときに、検出面20を簡単かつ効果的に洗浄することができる。
1つの非限定的な例では、加速装置12は、加速面21および検出面20内を伝播する超音波を合成するように構成された装置である。装置は、加速面21および検出面20に音響的に結合された少なくとも1つの波トランスデューサを備える。液体は、加速面21上で非常に丸みを帯びた、したがって超可動液滴g1の形態をとる。特に、液体を作動させ、超音波の作用下で加速面21上を加速させることにより、液体によって形成された層の液体を検出面20上に広げることが容易になる。また、検出面から汚れた水を効果的に排除することができる。毛管力の作用下で検出面に付着する汚れた液体の液滴を容易に排除することができる。
【0099】
第5の非限定的な実施形態では、加速装置12は、異なる極性の粒子からなる装置である。加速装置12は、加速面21に一体化され、すなわち、異なる極性の粒子からなる加速面21である。加速面21と接触すると、液滴g1は分裂する。分裂により、液滴g1の小さな跳ね返りが起こり、前述の液滴g1の加速をもたらす。
【0100】
したがって、洗浄システム1は、センサ2の検出面20を洗浄するための方法5を実装するように構成される。洗浄方法5は、図10に示されており、したがって、
前述の検出面20の上流に位置する加速面21上に、図示洗浄装置10の複数のノズル100によって液体Lqの液滴g1を堆積させる、F1(g1、21、1(100))で示すE1と、
加速装置12によって前述の加速面21から前述の検出面20への液体Lqの前述の液滴g1の移動を加速する、F2(g1、21、12)で示すE2と、のステップを含む。
【0101】
当然のことながら、本発明の説明は、上記の実施形態および上記の分野に限定されない。したがって、1つの非限定的な実施形態では、検出面20と加速面21とによって形成される全表面22は湾曲する。したがって、1つの非限定的な実施形態では、全表面22は楕円形または円形である。したがって、別の非限定的な実施形態では、センサ2は、1つの非限定的な例では、ヘッドランプなどの発光体である。したがって、本明細書では、車両の後面ガラスの背後に位置するセンサ2の非限定的な例が示されてきた。しかしながら、別の非限定的な実施形態では、当然ながら、洗浄システム1を車両のフロントガラスの背後に位置するセンサ2に適用することも可能である。
【0102】
したがって、特に記載される本発明は、
液体Lqの液滴g1の使用と前述の液滴g1の加速との組み合わせによって、センサ2の検出面20を効果的に洗浄することを可能にし、
障害要素g2が小さすぎる場合、空気流のみでは効果的でない空気流噴射装置のみを使用する解決策を効果的に置き換えることを可能にし、
障害要素g2のサイズに関係なく有効であり、
障害要素g2を排除するために遠心力を使用する回転解決策に反して大きな表面を扱うことを可能にし、
ポリマー成分に適用可能な解決策である、障害要素g2を排除するために超音波を使用する解決策に反して振動構成要素を有することを回避することを可能にし、
使用される他の解決策と同じサイズのセンサ2に対処することを可能にし、
洗浄システム1が、車両内の洗浄システム1の良好な統合を可能にするように、センサ2から、特にその検出面20から離れて配置することができ、
例えば、カメラなどの、前述のセンサ2の近傍では洗浄システムを受けることができないが、センサ2から少し距離が離れているだけの後面ガラスまたはフロントガラスの背後に位置する車両センサ2に適合する解決策であり、この場合、センサ2を洗浄するためにセンサ2からセンサ2を隔てる距離を移動するのに十分強力な空気流を生成することができるように使用される必要がある1つまたは複数の空気流噴射装置よりもかさばらない解決策であるという利点を有する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ(2)の検出面(20)を洗浄するためのシステム(1)であって、
前記検出面(20)の上流に位置する加速面(21)上に液体(Lq)の液滴(g1)を堆積させるように構成された複数のノズル(100)を備える洗浄装置(10)と、
前記洗浄装置(10)に接続され、前記液体(Lq)を貯蔵するように構成されたタンク(11)と、
前記加速面(21)から前記検出面(20)への液体(Lq)の前記液滴(g1)の移動を加速するための装置(12)と、
を備えることを特徴とする、洗浄システム(1)。
【請求項2】
前記液滴(g1)が、2μL~50μLの体積(v0)を有する、請求項1に記載の洗浄システム(1)。
【請求項3】
前記液体(Lq)が、前記検出面(20)の表面張力(γ1)よりも大きい表面張力(γ3)を有する、請求項1または2に記載の洗浄システム(1)。
【請求項4】
前記ノズル(100)が、前記液滴(g1)がウォーターフロント(w1)を形成するように互いに離間する、請求項1または2に記載の洗浄システム(1)。
【請求項5】
前記洗浄装置(10)が、一方の側で前記ノズル(100)に接続され、別の側で前記タンク(11)に接続された有孔バー(101)をさらに備える、請求項1または2に記載の洗浄システム(1)。
【請求項6】
前記洗浄装置(10)が、前記有孔バー(101)のための支持要素(102)をさらに備える、請求項5に記載の洗浄システム(1)。
【請求項7】
前記加速装置(12)が、
空気流噴射装置、または
電流が通過するように構成された電極のグリッドからなる装置、または
ライデンフロスト効果を生じるように構成された装置、または
前記加速面(21)内を伝播する超音波を合成するように構成された装置、または
異なる極性の粒子からなる装置
である、請求項1または2に記載の洗浄システム(1)。
【請求項8】
センサ(2)の検出面(20)と、請求項1または2に記載の洗浄システム(1)とを備えるアセンブリ。
【請求項9】
前記センサ(2)が光学センサである、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記検出面(20)および前記加速面(21)が、前記センサ(2)の一部を形成する、または
前記検出面(20)および前記加速面(21)が、前記センサ(2)の一部を形成しない、
請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記検出面(20)および前記加速面(21)が同一平面上にある、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記検出面(20)の一部分が、前記加速面(21)の一部分と部分的に一致する、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項13】
車両(3)用のセンサ(2)の検出面(20)を洗浄するための方法(5)であって、
前記検出面(20)の上流に位置する前記センサ(2)の加速面(21)上に、洗浄装置(10)の複数のノズル(100)によって液体(Lq)の液滴(g1)を堆積させるステップと、
加速装置(12)によって前記加速面(21)から前記検出面(20)への液体(Lq)の前記液滴(g1)の移動を加速するステップと、
を含むことを特徴とする、洗浄方法(5)。
【国際調査報告】