(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20240725BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20240725BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/51
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501680
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 CN2021109220
(87)【国際公開番号】W WO2023004675
(87)【国際公開日】2023-02-02
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】杜靖
(72)【発明者】
【氏名】劉小力
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
4B162AC01
4B162AC02
4B162AC21
4B162AC50
4B162AD03
4B162AD40
(57)【要約】
エアロゾル発生装置(100)は、ハウジング(110)、共振空洞(120)、マイクロ波モジュール(130)、取付部(140)、圧力センサ(150)を含む。マイクロ波モジュール(130)は、共振空洞(120)内にマイクロ波を供給するために用いられる。取付部(140)はハウジング(110)に設けられる。また、取付部(140)の少なくとも一部は共振空洞(120)内に位置する。取付部(140)は霧化室(143)を含む。霧化室(143)はエアロゾル発生基質を収容するために用いられる。圧力センサ(150)はハウジングに設けられ、且つ共振空洞(120)の外側に位置する。圧力センサ(150)の収集端は霧化室(143)と連通しており、霧化室(143)内の気圧値を収集するために用いられる。当該装置は、エアロゾル発生装置(100)が吸入状態か否かを検出し、吸入状態に基づいてマイクロ波モジュール(130)の動作を制御する。これにより、ユーザが吸入を停止したあとは、マイクロ波モジュール(130)に動作を停止させるよう直ちに制御可能となるため、電気エネルギー及びエアロゾル発生基質の無駄が回避される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共振空洞を含むハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記共振空洞内にマイクロ波を供給するマイクロ波モジュールと、
前記ハウジングに設けられ、少なくとも一部が前記共振空洞内に位置する取付部であって、霧化室を含み、前記霧化室がエアロゾル発生基質を収容するために用いられる取付部と、
前記ハウジングに設けられ、且つ前記共振空洞の外側に位置し、収集端が前記霧化室と連通しており、前記霧化室内の気圧値を収集するために用いられる圧力センサ、を含むエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記取付部は、
前記霧化室が設けられるベース体と、
一端が前記ベース体に接続され、他端が前記圧力センサの収集端に接続される案内部材、を含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記案内部材は、
前記ベース体に一体的に成形される第1管材と、
前記ハウジングに設けられる第2管材であって、第1端が前記ハウジングを貫通して前記第1管材に接続され、第2端が前記圧力センサに接続され、前記圧力センサの収集端が前記第2管材内に位置する第2管材、を含む請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記取付部は、更に、
前記ベース体の一端に設けられる開口を含み、前記開口は前記霧化室と連通しており、前記開口は前記エアロゾル発生基質を前記霧化室内に進入させるために用いられる請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
更に、
前記ハウジングに設けられる第1貫通孔を含み、前記共振空洞は前記第1貫通孔を通じて室外と連通しており、
前記取付部は、更に、
前記ベース体に設けられる第2貫通孔を含み、前記霧化室は前記第2貫通孔を通じて前記共振空洞と連通している請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記取付部は、更に、
前記霧化室の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部を含み、前記少なくとも2つの突出部は前記霧化室の内側壁から突出しており、前記少なくとも2つの突出部のうち隣り合う2つの突出部の間には隙間が設けられており、前記少なくとも2つの突出部は前記エアロゾル発生基質を固定するために用いられる請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つの突出部は前記開口に近接する前記霧化室の内側壁に位置し、前記少なくとも2つの突出部は前記霧化室の周方向に沿って均一に分布している請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記取付部は、更に、
凹溝を含み、前記凹溝は前記霧化室の内側壁に設けられ、前記凹溝は前記霧化室の中心線方向に沿って延伸している請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記凹溝の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記凹溝は前記霧化室の周方向に沿って均一に分布している請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記取付部は、更に、
前記霧化室に設けられるスペーサを含み、前記スペーサは前記霧化室を第1チャンバと第2チャンバに分割し、前記第1チャンバは前記第2チャンバと連通しており、前記第1チャンバは前記エアロゾル発生基質を収容するために用いられる請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記第1チャンバと前記第2チャンバは同軸に環状をなすよう分布しており、前記第2チャンバは前記第1チャンバの外側に位置する請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記取付部は、更に、
前記スペーサに設けられる第3貫通孔を含み、前記第3貫通孔は、前記スペーサのうち前記霧化室の底壁に接続される一端に位置する請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記取付部は、更に、
前記霧化室の底壁に設けられる支持部を含み、前記支持部は前記霧化室の底壁から突出している請求項2~12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記ハウジングは、
本体と、
前記本体に対し取り外し可能に接続されるエンドカバーであって、前記取付部が前記エンドカバーに挿設され、前記エンドカバーと前記本体が前記共振空洞を取り囲んでいるエンドカバー、を含む請求項1~12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
更に、
前記共振空洞内に設けられる共振棒を含み、前記共振棒の第1端は前記共振空洞の空洞壁の底壁に接続され、前記共振棒の第2端は前記取付部に対向するよう設けられる請求項1~12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記共振棒は前記取付部と間隔を開けて設けられる請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
更に、
前記取付部に設けられるとともに前記共振空洞内に位置する固定部を含み、前記固定部は位置規制室を含み、前記共振棒の少なくとも一部が前記位置規制室内に位置する請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項18】
前記霧化室の軸線と前記共振棒の軸線は同軸である請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項19】
前記マイクロ波モジュールは、
前記ハウジングの側壁に設けられて、前記共振空洞と連通するマイクロ波導入部と、
前記マイクロ波導入部に接続されるマイクロ波発射源であって、前記マイクロ波発射源から出力されたマイクロ波は前記マイクロ波導入部を経由して前記共振空洞に供給され、前記マイクロ波は、前記共振棒の第1端から前記共振棒の第2端に至る方向に伝達されるマイクロ波発射源、を含む請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項20】
前記マイクロ波導入部は、
前記ハウジングの側壁に設けられて前記マイクロ波発射源に接続される第1導入部材と、
第1端が前記第1導入部材に接続される第2導入部材であって、前記共振空洞内に位置し、第2端が前記共振空洞の底壁に面している第2導入部材、を含む請求項19に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項21】
更に、
前記共振空洞の底壁に設けられる陥凹部を含み、前記第2導入部材の第2端が前記陥凹部内に位置する請求項20に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項22】
前記マイクロ波導入部は、
前記ハウジングの側壁に設けられる第3導入部材を含み、前記第3導入部材の第1端は前記マイクロ波発射源に接続されており、前記第3導入部材の第2端は前記共振棒に面している請求項19に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電子霧化の技術分野に属し、具体的には、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼・加熱(Heat Not Burning,HNB)装置は、エアロゾル発生基質(処理済みの植物の葉系製品)を燃焼させることなく加熱する電子機器である。非燃焼・加熱装置は、エアロゾル発生基質がエアロゾルを発生し得るが、燃焼には至らない温度まで高温で加熱することで、非燃焼を前提に、ユーザが所望するエアロゾルをエアロゾル発生基質により発生可能とする。
【0003】
現在、市販されているHNB装置は、主に抵抗加熱方式を採用している。即ち、中心発熱チップ又は発熱針等をエアロゾル発生基質の中心からエアロゾル発生基質の内部に挿入することで加熱する。このような装置は、使用前に予熱等が必要なため待機時間が長く、吸入と停止を自在に行うことができない。且つ、エアロゾル発生基質が不均一に炭化し、エアロゾル発生基質のベーキングが不十分となるため、利用率が低い。また、HNB装置の発熱チップは、エアロゾル発生基質の取り出し装置や発熱チップベースに汚れを生じさせやすく、クリーニングが難しい。且つ、発熱体と接触する部分のエアロゾル発生基質の温度が高くなりすぎ、部分的に分解が発生することで、人体に有害な物質が放出される。そのため、抵抗加熱方式に代わって、マイクロ波加熱技術が徐々に新たな加熱方式となっている。マイクロ波加熱技術は、効率的、迅速、選択的及び加熱に遅延がないとの特性を有し、特定の誘電特性を持つ物質についてのみ加熱効果を有する。マイクロ波加熱による霧化を採用する際の応用上の利点としては、以下が挙げられる。
【0004】
a.マイクロ波加熱は放射加熱であり、熱伝達ではないため、即時吸入、即時停止を実現可能である。
【0005】
b.加熱チップを有さないため、チップ折れや、発熱チップのクリーニングの問題が存在しない。
【0006】
c.エアロゾル発生基質の利用率が高く、吸い応えの一致性が高くなり、吸い応えが一段とタバコに近似する。
【0007】
しかし、従来のマイクロ波加熱式のHNB装置は、ユーザが吸入を停止したあとに、マイクロ波モジュールに動作を停止させるよう直ちに制御することができないため、電気エネルギー及びエアロゾル基質の無駄が招来される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願は、従来技術又は関連技術に存在する技術的課題の一つを解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本願は、エアロゾル発生装置を提供する。
【0010】
上記に鑑みて、本願に基づきエアロゾル発生装置を提供する。当該エアロゾル発生装置は、共振空洞を含むハウジングと、ハウジングに設けられ、共振空洞内にマイクロ波を供給するマイクロ波モジュールと、ハウジングに設けられ、少なくとも一部が共振空洞内に位置する取付部であって、霧化室を含み、霧化室がエアロゾル発生基質を収容するために用いられる取付部と、ハウジングに設けられ、且つ共振空洞の外側に位置し、収集端が霧化室と連通しており、霧化室内の気圧値を収集するために用いられる圧力センサ、を含む。
【0011】
本願が提供するエアロゾル発生装置は、ハウジング、マイクロ波モジュール、取付部及び圧力センサを含む。ハウジング内には共振空洞が設けられている。マイクロ波モジュールのマイクロ波出力端は共振空洞に接続されており、マイクロ波モジュールが発生させたマイクロ波は共振空洞内に供給される。取付部はハウジング内に設けられる。取付部の内部には霧化室が設けられている。霧化室は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられる。マイクロ波モジュールは、マイクロ波を共振空洞内に供給し、共振空洞を経由して取付部に伝達することで、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0012】
取付部は、共振空洞と霧化室の間を隔離することで、霧化室内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞内に進入するのを回避可能とする。これにより、共振空洞へのごみの進入に起因してエアロゾル発生装置が故障するとの事態の発生が回避される。
【0013】
エアロゾル発生装置は、圧力センサを更に含む。圧力センサの収集端は霧化室と連通している。圧力センサは、霧化室内の気圧値を収集可能である。圧力センサをハウジングに設け、且つ、圧力センサを共振空洞の外側に位置させることで、圧力センサが共振空洞内で伝達されるマイクロ波の影響を受けることがなくなる。圧力センサにより霧化室内の気圧値の変化を収集することで、霧化室内の気圧値の変化に基づき、エアロゾル発生装置が吸入状態か否かを検出可能となる。そして、エアロゾル発生装置の吸入状態に基づいて、マイクロ波モジュールの動作を制御する。
【0014】
いくつかの実施例において、エアロゾル発生装置が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュールを動作させることで、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させるよう制御する。また、エアロゾル発生装置が吸入状態でない場合には、マイクロ波モジュールの動作を停止させて、霧化室内のエアロゾル発生基質を加熱により霧化させ続けないよう制御する。
【0015】
別のいくつかの実施例において、エアロゾル発生装置は、起動状態で予熱制御命令を受信すると、霧化室の室内温度値が設定温度値の範囲内となるまでマイクロ波モジュールを第1パワーで動作させるよう制御する。これにより、室内温度値を設定温度値の範囲内に維持することで、霧化室内のエアロゾル発生基質に対する予熱作用を発揮可能とする。また、エアロゾル装置が吸入状態か否かを検出し、エアロゾル装置の吸入状態に基づいて第1パワーを調整する。具体的には、エアロゾル発生装置が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュールを第2パワーで動作させることで、霧化室内の温度を急速に上昇させるよう制御する。これにより、エアロゾル発生基質は急速に熱を受けて霧化し、エアロゾルを発生させる。なお、第2パワーは第1パワーよりも大きい。一方、エアロゾル発生装置が吸入状態でないことが検出された場合には、マイクロ波モジュールに第1パワーでの動作を維持させて、エアロゾル発生基質を予熱し続けるよう制御する。
【0016】
本願では、圧力センサにより霧化室内の気圧値を収集することでエアロゾル発生装置が吸入状態か否かを検出し、吸入状態に基づいてマイクロ波モジュールの動作を制御する。これにより、ユーザが吸入を停止したあとは、マイクロ波モジュールに動作を停止させるよう直ちに制御可能となるため、電気エネルギー及びエアロゾル発生基質の無駄が回避される。また、エアロゾル装置が非吸入状態の場合のエアロゾル発生基質に対する予熱効果が実現されるため、吸入状態において、エアロゾル発生基質を急速に霧化温度まで加熱することが可能となる。これにより、エネルギー消費が減少するとともに、エアロゾル発生基質の霧化効率が向上し、更には、エアロゾル発生基質の霧化度合いも向上するため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0017】
また、本願に基づき提供する上記技術方案におけるエアロゾル発生装置は、更に、以下の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0018】
可能な設計において、取付部は、霧化室が設けられるベース体と、一端がベース体に接続され、他端が圧力センサの収集端に接続される案内部材、を含む。
【0019】
当該設計において、取付部はベース体及び案内部材を含む。ベース体はハウジング内に設けられる。また、ベース体と霧化室が共振空洞を取り囲み、形成している。案内部材はハウジングに挿設される。案内部材の一端はベース体に接続される。且つ、案内部材は霧化室と連通している。また、案内部材の他端は、ハウジングの外部まで延伸して圧力センサに接続される。案内部材によって霧化室とハウジング外部の圧力センサとを連通させることで、圧力センサが霧化室の室内圧力値を直接収集できるようにしている。
【0020】
可能な設計において、案内部材は、ベース体に一体的に成形される第1管材と、ハウジングに設けられる第2管材であって、第1端がハウジングを貫通して第1管材に接続され、第2端が圧力センサに接続され、圧力センサの収集端が第2管材内に位置する第2管材、を含む。
【0021】
当該設計において、案内部材は第1管材及び第2管材を含む。第1管材はベース体と連通している。第2管材はハウジングの側壁に設けられる。且つ、第2管材は、ハウジングを貫通して第1管材に接続される。第2管材のうちハウジングの外側に位置する一端は圧力センサに接続される。案内部材を第1管材と第2管材が接続されるように設けることで、エアロゾル発生装置の組み立て工程を簡略化することができる。また、取付部を単独で分解洗浄するのにも都合がよい。
【0022】
第1管材はベース体に一体的に成形されるよう設けられているため、組み立てのステップが更に減少する。また、第2管材は、固定部材によりハウジングに設けられる。固定部材には、ネジ、リベット等の緊締部材を選択可能である。
【0023】
案内部材及び取付部の組み立てステップは、以下を含む。即ち、第1管材が一体的に成形されているベース体をハウジングの内部に挿入する。次に、第2管材をハウジングの側壁に挿設し、第2管材と第1管材を挿接して接続する。これにより、第1管材及び第2管材をベース体内の霧化室と連通させるとともに、第1管材と第2管材との接続の密封性能を保証する。そして、緊締部材により第2管材をハウジングの側壁に固定することで、案内部材及び取付部の組み立てプロセスを完了する。ハウジングの内外に第1管材と第2管材をそれぞれ設け、第1管材と第2管材を互いに接続することで、案内部材の密封性能を保証しつつ、案内部材の組み立てステップを簡略化することが可能となる。
【0024】
可能な設計において、取付部は、更に、ベース体の一端に設けられる開口を含む。開口は霧化室と連通している。開口はエアロゾル発生基質を霧化室内に進入させるために用いられる。
【0025】
当該設計において、取付部は、更に、ベース体の一端に設けられる開口を含む。開口はハウジングの外部に面している。開口は霧化室と連通しており、エアロゾル発生基質を開口から霧化室内に装入するために用いられる。
【0026】
理解し得るように、エアロゾル発生基質には吸入部が設けられている。吸入部は開口を通じて霧化室から突出し、ユーザは吸入部を通じてエアロゾル発生基質を吸入可能である。
【0027】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、ハウジングに設けられる第1貫通孔を含み、共振空洞は第1貫通孔を通じて室外と連通している。取付部は、更に、ベース体に設けられる第2貫通孔を含み、霧化室は第2貫通孔を通じて共振空洞と連通している。
【0028】
当該設計において、エアロゾル発生装置は、第1貫通孔及び第2貫通孔を含む。第1貫通孔は、ハウジングに設けられており、共振空洞をハウジングの外部と連通させる。第2貫通孔は、ベース体に設けられており、共振空洞を霧化室と連通させる。ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部のガスが、第1貫通孔、共振空洞、第2貫通孔、霧化室、エアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、ガス流路が形成されることで、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0029】
可能な設計において、取付部は、更に、霧化室の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部を含む。少なくとも2つの突出部は霧化室の内側壁から突出している。少なくとも2つの突出部のうち隣り合う2つの突出部の間には隙間が設けられている。少なくとも2つの突出部はエアロゾル発生基質を固定するために用いられる。
【0030】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部を含む。少なくとも2つの突出部は、エアロゾル発生基質に対し固定作用を発揮可能である。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室内に挿入されると、少なくとも2つの突出部がエアロゾル発生基質の外側壁に当接することで、エアロゾル発生基質を固定する。これにより、霧化室からのエアロゾル発生基質の滑り落ちが回避される。
【0031】
少なくとも2つの突出部のうち隣り合う2つの突出部は間隔を開けて設けられる。隣り合う2つの突出部の間の隙間と、エアロゾル発生基質と霧化室の側壁との間の空隙によって気流の経路が形成される。
【0032】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部のガスが、隣り合う2つの突出部の間の隙間、エアロゾル発生基質と霧化室の側壁との間の空隙及びエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0033】
可能な設計において、少なくとも2つの突出部は開口に近接する霧化室の内側壁に位置する。また、少なくとも2つの突出部は霧化室の周方向に沿って均一に分布している。
【0034】
当該設計において、少なくとも2つの突出部は、霧化室の軸方向に沿って均一に設けられる。均一に分布する突出部はエアロゾル発生基質に対し良好な固定作用を発揮し得るため、吸入過程でエアロゾル発生基質が霧化室から抜け落ちるとの事態が回避される。また、吸入過程では、エアロゾル発生基質が一部のごみを発生させるが、少なくとも2つの突出部は開口に近接する一端に設けられているため、ユーザは突出部に付着したごみを容易にクリーニング可能である。これにより、ごみが突出部の間の隙間を詰まらせるとの事態が回避されるため、エアロゾル発生装置の動作の安定性が向上する。
【0035】
可能な設計において、取付部は、更に、凹溝を含む。凹溝は霧化室の内側壁に設けられる。また、凹溝は霧化室の中心線方向に沿って延伸している。
【0036】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室の内側壁に設けられる凹溝を含む。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室に挿入されたあと、エアロゾル発生基質は霧化室の内側壁と接触するため、霧化室の内側壁とエアロゾル発生基質の間の摩擦力により霧化室からのエアロゾル発生基質の抜け落ちを回避可能である。
【0037】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部のガスが凹溝とエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0038】
可能な設計において、凹溝の数は少なくとも2つである。また、少なくとも2つの凹溝は霧化室の周方向に沿って均一に分布している。
【0039】
当該設計において、複数の凹溝は、霧化室の内周の側壁に均一に分布しており、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触可能とする。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0040】
理解し得るように、凹溝の数及び内径を合理的に設定することで、エアロゾル発生装置の吸引抵抗を調節可能である。
【0041】
可能な設計において、取付部は、更に、霧化室に設けられるスペーサを含む。スペーサは、霧化室を第1チャンバと第2チャンバに分割する。第1チャンバは第2チャンバと連通している。第1チャンバはエアロゾル発生基質を収容するために用いられる。
【0042】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室内に設けられるスペーサを含む。スペーサは、霧化室を互いに連通する第1チャンバと第2チャンバに分割する。第1チャンバはエアロゾル発生基質を収容するために用いられ、第2チャンバは霧化室の外部の空気と連通している。
【0043】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部の空気が、第2チャンバ、第1チャンバ及びエアロゾル発生基質を順に通過する。即ち、空気は、第2チャンバを経由して第1チャンバ内に進入し、エアロゾル発生基質と接触する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0044】
可能な設計において、第1チャンバと第2チャンバは同軸に環状をなすよう分布しており、第2チャンバは第1チャンバの外側に位置する。
【0045】
当該設計では、第2チャンバを第1チャンバの外部に環状に設けているため、空気は、第2チャンバを通過したあと、外部から均一に第1チャンバ内に進入する。これにより、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触させられるため、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成する。よって、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0046】
可能な設計において、取付部は、更に、スペーサに設けられる第3貫通孔を含む。第3貫通孔は、スペーサのうち霧化室の底壁に接続される一端に位置する。
【0047】
当該設計において、取付部は第3貫通孔を更に含む。第3貫通孔はスペーサに設けられ、第3貫通孔により第1チャンバと第2チャンバを連通させる。
【0048】
可能な設計において、取付部は、更に、霧化室の底壁に設けられる支持部を含む。支持部は霧化室の底壁から突出している。
【0049】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室の底壁に設けられる支持部を含む。支持部は、エアロゾル発生基質を支持することで、エアロゾル発生基質と霧化室の底壁との間に空隙を存在させる。こうすることで、外部から霧化室内に進入した空気はエアロゾル発生基質の底端に接触可能となるため、空気と、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物との混合効果が更に向上する。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0050】
可能な設計において、ハウジングは、本体と、本体に対し取り外し可能に接続されるエンドカバーであって、取付部がエンドカバーに挿設され、エンドカバーと本体が共振空洞を取り囲んでいるエンドカバー、を含む。
【0051】
当該設計において、ハウジングは本体及びエンドカバーを含む。取付部はエンドカバーに設けられ、エンドカバーは本体に対し取り外し可能に接続される。このことは、ユーザがエンドカバーを取り外して取付部を単独で分解洗浄するのに都合がよいため、エアロゾル発生装置全体を洗浄する際に生じる水の進入による故障が回避される。
【0052】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、共振空洞内に設けられる共振棒を含む。共振棒の第1端は共振空洞の空洞壁の底壁に接続され、共振棒の第2端は取付部に対向するよう設けられる。
【0053】
当該設計において、共振棒はマイクロ波を共振伝達するために用いられる。共振棒の第1端は共振空洞の底壁に接続され、共振棒の第2端は取付部に対向するよう設けられる。マイクロ波モジュールが共振空洞内に供給したマイクロ波は、共振棒の第1端から第2端まで伝達されることで、取付部の霧化室内におけるエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0054】
霧化室と共振空洞は取付部により隔離されているため、霧化室内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞内に進入するのを回避可能である。これにより、共振空洞へのごみの進入に起因してマイクロ波モジュールが故障するとの事態の発生が回避される。
【0055】
いくつかの実施例において、共振空洞の内壁と共振棒は導電性材料からなり、例えば、金、銅、銀といった金属材料を選択可能である。
【0056】
いくつかの実施例において、共振空洞の内壁と共振棒の外壁には導電性コーティング層が設けられている。導電性コーティング層には、例えば、金メッキ層、銅メッキ層、銀メッキ層といった金属コーティング層を選択する。
【0057】
これらの実施例では、安定性が高く、且つ導電性能に優れた金属を選択して共振空洞及び共振棒を設ける。これにより、マイクロ波の外部漏洩を防止する効果が奏されるだけでなく、共振空洞の内壁及び共振棒の錆び付きも回避可能となる。
【0058】
いくつかの実施例において、取付部のうち共振空洞の内部に位置する部分は、例えば、PTFE材料(ポリテトラフルオロエチレン材料)、ガラス材料、セラミック材料といった低誘電損失の材料からなる。これにより、マイクロ波を取付部内の霧化室に伝達可能とすることで、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱し、エアロゾルを発生させる。
【0059】
いくつかの実施例において、取付部はハウジングに対し取り外し可能に接続される。
【0060】
これらの実施例において、エアロゾル発生基質を収容するための霧化室は取付部内に設けられる。よって、取付部を取り外すことで霧化室を単独で分解洗浄できるため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0061】
可能な設計において、共振棒は取付部と間隔を開けて設けられる。
【0062】
当該設計では、共振棒と取付部の間に隙間を設けることで、取付部をハウジングに組み付ける過程で共振棒を押圧するとの事態を回避可能としている。これにより、共振棒と取付部の生産・組み立て精度に対する要求が低下する。
【0063】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、取付部に設けられるとともに共振空洞内に位置する固定部を含む。固定部は位置規制室を含み、共振棒の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。
【0064】
当該設計において、エアロゾル発生装置は、更に、取付部に設けられる固定部を含む。固定部内には位置規制室が設けられており、共振棒の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。固定部は、位置規制室により共振棒を固定することで、共振棒に対し一定の防振作用を奏する。これにより、共振棒が振動を受けて抜け落ちるとの事態が回避される。
【0065】
いくつかの実施例において、固定部と取付部は一体的に成形される。
【0066】
これらの実施例において、一体成形により一括して設けられる固定部と取付部は高い結合強度を有するため、固定部による共振棒の安定化作用が向上する。
【0067】
可能な設計において、霧化室の軸線と共振棒の軸線は同軸である。
【0068】
当該設計では、霧化室と共振棒を同軸に設けているため、共振棒を経由して霧化室に伝達されるマイクロ波が霧化室の中央位置に伝達されるよう保証可能である。これにより、マイクロ波が霧化室内のエアロゾル発生基質を加熱する際の均一性が向上し、霧化室内でマイクロ波が集中することで生じるエアロゾル発生基質の熱ムラが回避されるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が更に向上する。
【0069】
可能な設計において、マイクロ波モジュールは、ハウジングの側壁に設けられて、共振空洞と連通するマイクロ波導入部と、マイクロ波導入部に接続されるマイクロ波発射源であって、マイクロ波発射源から出力されたマイクロ波はマイクロ波導入部を経由して共振空洞に供給され、マイクロ波は、共振棒の第1端から共振棒の第2端に至る方向に伝達されるマイクロ波発射源、を含む。
【0070】
当該設計において、マイクロ波モジュールは、マイクロ波発射源及びマイクロ波導入部を含む。マイクロ波発射源はマイクロ波を発生させるために用いられる。ハウジングの側壁に設けられるマイクロ波導入部は、マイクロ波発射源が発生させたマイクロ波を共振空洞内に搬送するために用いられる。マイクロ波は、マイクロ波導入部を経由して共振空洞に供給される。その後、マイクロ波は、共振棒の第1端から共振棒の第2端に至る方向に伝達可能となる。これにより、マイクロ波を霧化室内のエアロゾル発生基質に直接作用させられるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0071】
可能な設計において、マイクロ波導入部は、ハウジングの側壁に設けられてマイクロ波発射源に接続される第1導入部材と、第1端が第1導入部材に接続される第2導入部材であって、共振空洞内に位置し、第2端が共振空洞の底壁に面している第2導入部材、を含む。
【0072】
当該設計において、マイクロ波導入部は、第1導入部材及び第2導入部材を含む。第1導入部材はハウジングの側壁に挿設される。また、第1導入部材の第1端はマイクロ波発射源に接続される。これにより、マイクロ波発射源で発生したマイクロ波は、第1導入部材の第1端からマイクロ波導入部に進入する。第1導入部材の第2端は第2導入部材の第1端に接続される。第2導入部材の第2端は共振空洞の底壁に面している。マイクロ波は、第1導入部材及び第2導入部材を経由して伝達されたあと、共振空洞の底壁から霧化室に伝達されて、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させる。
【0073】
第1導入部は、マイクロ波発射源のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第2導入部材は、水平導入部及び垂直導入部を有している。水平導入部の軸線は共振空洞の底壁と平行であり、垂直導入部の軸線は共振空洞の底壁と垂直である。水平導入部は屈曲部を介して垂直導入部に接続されている。また、水平導入部は第1導入部と同軸に設けられる。上記のようにマイクロ波導入部を設けることで、マイクロ波発射源が発生させたマイクロ波を全て共振空洞に進入させて、共振棒により共振空洞内を伝達させられる。
【0074】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、共振空洞の底壁に設けられる陥凹部を含み、第2導入部材の第2端が陥凹部内に位置する。
【0075】
当該設計において、エアロゾル装置は陥凹部を更に含む。陥凹部は共振空洞の底壁に設けられる。且つ、陥凹部は第2導入部材の第2端と対向して設けられ、第2導入部材の第2端が陥凹部内まで延伸している。これにより、共振空洞内に進入したマイクロ波を共振棒の第2端から第1端に至る方向に伝達可能となるため、マイクロ波の伝達過程におけるエネルギー損失が減少する。
【0076】
可能な設計において、マイクロ波導入部は、ハウジングの側壁に設けられる第3導入部材を含む。第3導入部材の第1端はマイクロ波発射源に接続されており、第3導入部材の第2端は共振棒に面している。
【0077】
当該設計において、マイクロ波導入部は第3導入部材を更に含む。第3導入部材は、マイクロ波発射源のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第3導入部材の第1端はマイクロ波発射源に接続されており、第3導入部材の第2端は共振棒に面している。第3導入部材をマイクロ波発射源のマイクロ波出力端と同軸に設け、第3導入部材と共振棒を接続することで、マイクロ波を共振棒に直接伝達する。これにより、マイクロ波発射源から出力されたマイクロ波を全て共振空洞内に進入させる。
【0078】
本願の上記及び/又は付加的な局面及び利点については、下記の図面を組み合わせた実施例の記載から明らかとなり、且つ容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【
図1】
図1は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の概略構造
図1を示す。
【
図2】
図2は、
図1に示すエアロゾル発生装置のA部分における部分拡大図である。
【
図3】
図3は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の概略構造
図2を示す。
【
図4】
図4は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図1を示す。
【
図5】
図5は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図2を示す。
【
図6】
図6は、本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図1を示す。
【
図7】
図7は、本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図2を示す。
【
図8】
図8は、本願のもう一つの実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図1を示す。
【
図9】
図9は、本願のもう一つの実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図2を示す。
【
図10】
図10は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の概略構造
図3を示す。
【発明を実施するための形態】
【0080】
本願における上記の目的、特徴及び利点がより明瞭に理解され得るよう、以下に、図面と具体的実施形態を組み合わせて本願につき更に詳細に述べる。説明すべき点として、矛盾しない場合には、本願の実施例及び実施例の特徴を互いに組み合わせてもよい。
【0081】
以下の記載では、本願が十分に理解されるよう、多くの具体的詳細事項について詳述するが、本願は、ここで記載するものとは異なるその他の方式で実施してもよい。従って、本願の保護の範囲は以下で開示する具体的実施例に制約されない。
【0082】
以下に、
図1~
図10を参照して、本願のいくつかの実施例に基づくエアロゾル装置について述べる。
【0083】
図1及び
図3に示すように、本願の一実施例では、ハウジング110、マイクロ波モジュール130、取付部140及び圧力センサ150を含むエアロゾル発生装置100を提供する。
【0084】
ハウジング110は共振空洞120を含む。
【0085】
マイクロ波モジュール130はハウジング110に設けられる。マイクロ波モジュール130は、共振空洞120内にマイクロ波を供給するために用いられる。
【0086】
取付部140はハウジング110に設けられる。また、取付部140の少なくとも一部は共振空洞120内に位置する。取付部140は霧化室143を含む。霧化室143はエアロゾル発生基質を収容するために用いられる。
【0087】
圧力センサ150はハウジング110に設けられ、且つ共振空洞120の外側に位置する。圧力センサ150の収集端は霧化室143と連通しており、霧化室143内の気圧値を収集するために用いられる。
【0088】
本実施例で提供するエアロゾル発生装置100は、ハウジング110、マイクロ波モジュール130、取付部140及び圧力センサ150を含む。ハウジング110内には共振空洞120が設けられている。マイクロ波モジュール130のマイクロ波出力端は共振空洞120に接続されており、マイクロ波モジュール130が発生させたマイクロ波は共振空洞120内に供給される。取付部140はハウジング110内に設けられる。取付部140の内部には霧化室143が設けられている。霧化室143は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられる。マイクロ波モジュール130は、マイクロ波を共振空洞120内に供給し、共振空洞120を経由して取付部140に伝達することで、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0089】
取付部140は、共振空洞120と霧化室143の間を隔離することで、霧化室143内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞120内に進入するのを回避可能とする。これにより、共振空洞120へのごみの進入に起因してエアロゾル発生装置100が故障するとの事態の発生が回避される。
【0090】
エアロゾル発生装置100は、圧力センサ150を更に含む。圧力センサ150の収集端は霧化室143と連通している。圧力センサ150は、霧化室143内の気圧値を収集可能である。圧力センサ150をハウジング110に設け、且つ、圧力センサ150を共振空洞120の外側に位置させることで、圧力センサ150が共振空洞120内で伝達されるマイクロ波の影響を受けることがなくなる。圧力センサ150により霧化室143内の気圧値の変化を収集することで、霧化室143内の気圧値の変化に基づき、エアロゾル発生装置100が吸入状態か否かを検出可能となる。そして、エアロゾル発生装置100の吸入状態に基づいて、マイクロ波モジュール130の動作を制御する。
【0091】
いくつかの実施例において、エアロゾル発生装置100が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュール130を動作させることで、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させるよう制御する。また、エアロゾル発生装置100が吸入状態でない場合には、マイクロ波モジュール130の動作を停止させて、霧化室143内のエアロゾル発生基質を加熱により霧化させ続けないよう制御する。
【0092】
別のいくつかの実施例において、エアロゾル発生装置100は、起動状態で予熱制御命令を受信すると、霧化室143の室内温度値が設定温度値の範囲内となるまでマイクロ波モジュール130を第1パワーで動作させるよう制御する。これにより、室内温度値を設定温度値の範囲内に維持することで、霧化室143内のエアロゾル発生基質に対する予熱作用を発揮可能とする。また、エアロゾル装置100が吸入状態か否かを検出し、エアロゾル装置100の吸入状態に基づいて第1パワーを調整する。具体的には、エアロゾル発生装置100が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュール130を第2パワーで動作させることで、霧化室143内の温度を急速に上昇させるよう制御する。これにより、エアロゾル発生基質は急速に熱を受けて霧化し、エアロゾルを発生させる。なお、第2パワーは第1パワーよりも大きい。一方、エアロゾル発生装置100が吸入状態でないことが検出された場合には、マイクロ波モジュール130に第1パワーでの動作を維持させて、エアロゾル発生基質を予熱し続けるよう制御する。
【0093】
本願では、圧力センサ150により霧化室143内の気圧値を収集することでエアロゾル発生装置100が吸入状態か否かを検出し、吸入状態に基づいてマイクロ波モジュール130の動作を制御する。これにより、ユーザが吸入を停止したあとは、マイクロ波モジュール130に動作を停止させるよう直ちに制御可能となるため、電気エネルギー及びエアロゾル発生基質の無駄が回避される。また、エアロゾル装置100が非吸入状態の場合のエアロゾル発生基質に対する予熱効果が実現されるため、吸入状態において、エアロゾル発生基質を急速に霧化温度まで加熱することが可能となる。これにより、エネルギー消費が減少するとともに、エアロゾル発生基質の霧化効率が向上し、更には、エアロゾル発生基質の霧化度合いも向上するため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0094】
また、本願に基づき提供する上記技術方案におけるエアロゾル発生装置100は、更に、以下の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0095】
図1及び
図3に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140は、ベース体141、案内部材142及び霧化室143を含む。
【0096】
霧化室143はベース体141内に設けられる。
【0097】
案内部材142の一端は、ベース体141に接続されるとともに、霧化室143と連通している。また、案内部材142の他端は圧力センサ150の収集端に接続される。
【0098】
本実施例において、取付部140はベース体141及び案内部材142を含む。ベース体141はハウジング110内に設けられる。また、ベース体141と霧化室143が共振空洞120を取り囲み、形成している。案内部材142はハウジング110に挿設される。案内部材142の一端はベース体141に接続される。且つ、案内部材142は霧化室143と連通している。また、案内部材142の他端は、ハウジング110の外部まで延伸して圧力センサ150に接続される。案内部材142によって霧化室143とハウジング110外部の圧力センサ150とを連通させることで、圧力センサ150が霧化室143の室内圧力値を直接収集できるようにしている。
【0099】
図1に示すように、上記いずれかの実施例において、案内部材142は、第1管材1422及び第2管材1424を含む。
【0100】
第1管材1422は、ベース体141に一体的に成形される。
【0101】
第2管材1424は、ハウジング110に設けられる。第2管材1424の第1端は、ハウジング110を貫通して第1管材1422に接続される。また、第2管材1424の第2端は圧力センサ150に接続される。圧力センサ150の収集端は第2管材1424内に位置する。
【0102】
本実施例において、案内部材142は第1管材1422及び第2管材1424を含む。第1管材1422はベース体141と連通している。第2管材1424はハウジング110の側壁に設けられる。且つ、第2管材1424は、ハウジング110を貫通して第1管材1422に接続される。第2管材1424のうちハウジング110の外側に位置する一端は圧力センサ150に接続される。案内部材142を第1管材1422と第2管材1424が接続されるように設けることで、エアロゾル発生装置100の組み立て工程を簡略化することができる。また、取付部140を単独で分解洗浄するのにも都合がよい。
【0103】
第1管材1422はベース体141に一体的に成形されるよう設けられているため、組み立てのステップが更に減少する。また、第2管材1424は、固定部材によりハウジング110に設けられる。固定部材には、ネジ、リベット等の緊締部材を選択可能である。
【0104】
案内部材142及び取付部140の組み立てステップは、以下を含む。即ち、第1管材1422が一体的に成形されているベース体141をハウジング110の内部に挿入する。次に、第2管材1424をハウジング110の側壁に挿設し、第2管材1424と第1管材1422を挿接して接続する。これにより、第1管材1422及び第2管材1424をベース体141内の霧化室143と連通させるとともに、第1管材1422と第2管材1424との接続の密封性能を保証する。そして、緊締部材により第2管材1424をハウジング110の側壁に固定することで、案内部材142及び取付部140の組み立てプロセスを完了する。ハウジング110の内外に第1管材1422と第2管材1424をそれぞれ設け、第1管材1422と第2管材1424を互いに接続することで、案内部材142の密封性能を保証しつつ、案内部材142の組み立てステップを簡略化することが可能となる。
【0105】
上記いずれかの実施例において、取付部140は開口を更に含む。開口はベース体141の一端に設けられる。開口は霧化室143と連通している。開口は、エアロゾル発生基質を霧化室143内に進入させるために用いられる。
【0106】
本実施例において、取付部140は、更に、ベース体141の一端に設けられる開口を含む。開口はハウジング110の外部に面している。開口は霧化室143と連通しており、エアロゾル発生基質を開口から霧化室143内に装入するために用いられる。
【0107】
理解し得るように、エアロゾル発生基質には吸入部が設けられている。吸入部は開口を通じて霧化室143から突出し、ユーザは吸入部を通じてエアロゾル発生基質を吸入可能である。
【0108】
図3に示すように、上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は第1貫通孔160を更に含む。
【0109】
第1貫通孔160はハウジング110に設けられ、共振空洞120は第1貫通孔160を通じて室外と連通している。
【0110】
取付部140は、更に、ベース体141に設けられる第2貫通孔144を含む。霧化室143は、第2貫通孔144を通じて共振空洞120と連通している。
【0111】
本実施例において、エアロゾル発生装置100は、第1貫通孔160及び第2貫通孔144を含む。第1貫通孔160は、ハウジング110に設けられており、共振空洞120をハウジング110の外部と連通させる。第2貫通孔144は、ベース体141に設けられており、共振空洞120を霧化室143と連通させる。ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部のガスが、第1貫通孔160、共振空洞120、第2貫通孔144、霧化室143、エアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、ガス流路が形成されることで、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0112】
図4及び
図5に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140は少なくとも2つの突出部145を更に含む。
【0113】
少なくとも2つの突出部145は霧化室143の内側壁に設けられる。また、少なくとも2つの突出部145は霧化室143の内側壁から突出している。少なくとも2つの突出部145のうち隣り合う2つの突出部145の間には隙間が設けられている。少なくとも2つの突出部145は、エアロゾル発生基質を固定するために用いられる。
【0114】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部145を含む。少なくとも2つの突出部145は、エアロゾル発生基質に対し固定作用を発揮可能である。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室143内に挿入されると、少なくとも2つの突出部145がエアロゾル発生基質の外側壁に当接することで、エアロゾル発生基質を固定する。これにより、霧化室143からのエアロゾル発生基質の滑り落ちが回避される。
【0115】
少なくとも2つの突出部145のうち隣り合う2つの突出部145は間隔を開けて設けられる。隣り合う2つの突出部145の間の隙間と、エアロゾル発生基質と霧化室143の側壁との間の空隙によって気流の経路が形成される。
【0116】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部のガスが、隣り合う2つの突出部145の間の隙間、エアロゾル発生基質と霧化室143の側壁との間の空隙及びエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0117】
上記いずれかの実施例において、少なくとも2つの突出部145は、開口に近接する霧化室143の内側壁に位置する。また、少なくとも2つの突出部145は、霧化室143の周方向に沿って均一に分布している。
【0118】
本実施例において、少なくとも2つの突出部145は、霧化室143の軸方向に沿って均一に設けられる。均一に分布する突出部145はエアロゾル発生基質に対し良好な固定作用を発揮し得るため、吸入過程でエアロゾル発生基質が霧化室143から抜け落ちるとの事態が回避される。また、吸入過程では、エアロゾル発生基質が一部のごみを発生させるが、少なくとも2つの突出部145は開口に近接する一端に設けられているため、ユーザは突出部145に付着したごみを容易にクリーニング可能である。これにより、ごみが突出部145の間の隙間を詰まらせるとの事態が回避されるため、エアロゾル発生装置100の動作の安定性が向上する。
【0119】
図6及び
図7に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140は凹溝146を更に含む。
【0120】
凹溝146は霧化室143の内側壁に設けられる。また、凹溝146は霧化室143の中心線方向に沿って延伸している。
【0121】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143の内側壁に設けられる凹溝146を含む。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室143に挿入されたあと、エアロゾル発生基質は霧化室143の内側壁と接触するため、霧化室143の内側壁とエアロゾル発生基質の間の摩擦力により霧化室143からのエアロゾル発生基質の抜け落ちを回避可能である。
【0122】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部のガスが凹溝146とエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0123】
上記いずれかの実施例において、凹溝146の数は少なくとも2つである。また、少なくとも2つの凹溝146は霧化室143の周方向に沿って均一に分布している。
【0124】
本実施例において、複数の凹溝146は、霧化室143の内周の側壁に均一に分布しており、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触可能とする。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0125】
理解し得るように、凹溝146の数及び内径を合理的に設定することで、エアロゾル発生装置100の吸引抵抗を調節可能である。
【0126】
図8及び
図9に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140はスペーサ147を更に含む。
【0127】
スペーサ147は霧化室143に設けられる。スペーサ147は、霧化室143を第1チャンバ1432と第2チャンバ1434に分割する。第1チャンバ1432は第2チャンバ1434と連通している。第1チャンバ1432は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられる。
【0128】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143内に設けられるスペーサ147を含む。スペーサ147は、霧化室143を互いに連通する第1チャンバ1432と第2チャンバ1434に分割する。第1チャンバ1432はエアロゾル発生基質を収容するために用いられ、第2チャンバ1434は霧化室143の外部の空気と連通している。
【0129】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部の空気が、第2チャンバ1434、第1チャンバ1432及びエアロゾル発生基質を順に通過する。即ち、空気は、第2チャンバ1434を経由して第1チャンバ1432内に進入し、エアロゾル発生基質と接触する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0130】
上記いずれかの実施例において、第1チャンバ1432と第2チャンバ1434は同軸に環状をなすよう分布している。また、第2チャンバ1434は第1チャンバ1432の外側に位置する。
【0131】
本実施例では、第2チャンバ1434を第1チャンバ1432の外部に環状に設けているため、空気は、第2チャンバ1434を通過したあと、外部から均一に第1チャンバ1432内に進入する。これにより、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触させられるため、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成する。よって、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0132】
上記いずれかの実施例において、取付部140は第3貫通孔を更に含む。
【0133】
第3貫通孔はスペーサ147に設けられる。第3貫通孔は、スペーサ147のうち霧化室143の底壁に接続される一端に位置する。
【0134】
本実施例において、取付部140は第3貫通孔を更に含む。第3貫通孔はスペーサ147に設けられ、第3貫通孔により第1チャンバ1432と第2チャンバ1434を連通させる。
【0135】
上記いずれかの実施例において、取付部140は支持部を更に含む。
【0136】
支持部は霧化室143の底壁に設けられる。支持部は、霧化室143の底壁から突出している。
【0137】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143の底壁に設けられる支持部を含む。支持部は、エアロゾル発生基質を支持することで、エアロゾル発生基質と霧化室143の底壁との間に空隙を存在させる。こうすることで、外部から霧化室143内に進入した空気はエアロゾル発生基質の底端に接触可能となるため、空気と、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物との混合効果が更に向上する。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0138】
上記いずれかの実施例において、ハウジング110は本体112及びエンドカバー114を含む。
【0139】
エンドカバー114は、本体112に対し取り外し可能に接続される。取付部140はエンドカバー114に挿設される。また、エンドカバー114と本体112が共振空洞120を取り囲んでいる。
【0140】
本実施例において、ハウジング110は本体112及びエンドカバー114を含む。取付部140はエンドカバー114に設けられ、エンドカバー114は本体112に対し取り外し可能に接続される。このことは、ユーザがエンドカバー114を取り外して取付部140を単独で分解洗浄するのに都合がよいため、エアロゾル発生装置100全体を洗浄する際に生じる水の進入による故障が回避される。
【0141】
上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は共振棒170を更に含む。
【0142】
共振棒170は共振空洞120内に設けられる。共振棒170の第1端は共振空洞120の空洞壁の底壁に接続され、共振棒170の第2端は取付部140に対向するよう設けられる。
【0143】
本実施例において、共振棒170はマイクロ波を共振伝達するために用いられる。共振棒170の第1端は共振空洞120の底壁に接続され、共振棒170の第2端は取付部140に対向するよう設けられる。マイクロ波モジュール130が共振空洞120内に供給したマイクロ波は、共振棒170の第1端から第2端まで伝達されることで、取付部140の霧化室143内におけるエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0144】
霧化室143と共振空洞120は取付部140により隔離されているため、霧化室143内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞120内に進入するのを回避可能である。これにより、共振空洞120へのごみの進入に起因してマイクロ波モジュール130が故障するとの事態の発生が回避される。
【0145】
いくつかの実施例において、共振空洞120の内壁と共振棒170は導電性材料からなり、例えば、金、銅、銀といった金属材料を選択可能である。
【0146】
いくつかの実施例において、共振空洞120の内壁と共振棒170の外壁には導電性コーティング層が設けられている。導電性コーティング層には、例えば、金メッキ層、銅メッキ層、銀メッキ層といった金属コーティング層を選択する。
【0147】
これらの実施例では、安定性が高く、且つ導電性能に優れた金属を選択して共振空洞120及び共振棒170を設ける。これにより、マイクロ波の外部漏洩を防止する効果が奏されるだけでなく、共振空洞120の内壁及び共振棒170の錆び付きも回避可能となる。
【0148】
いくつかの実施例において、取付部140のうち共振空洞120の内部に位置する部分は、例えば、PTFE材料(ポリテトラフルオロエチレン材料)、ガラス材料、セラミック材料といった低誘電損失の材料からなる。これにより、マイクロ波を取付部140内の霧化室143に伝達可能とすることで、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱し、エアロゾルを発生させる。
【0149】
いくつかの実施例において、取付部140はハウジング110に対し取り外し可能に接続される。
【0150】
これらの実施例において、エアロゾル発生基質を収容するための霧化室143は取付部140内に設けられる。よって、取付部140を取り外すことで霧化室143を単独で分解洗浄できるため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0151】
図1及び
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、共振棒170は取付部140と間隔を開けて設けられる。
【0152】
本実施例では、共振棒170と取付部140の間に隙間を設けることで、取付部140をハウジング110に組み付ける過程で共振棒170を押圧するとの事態を回避可能としている。これにより、共振棒170と取付部140の生産・組み立て精度に対する要求が低下する。
【0153】
図1に示すように、上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は、更に、取付部140に設けられるとともに共振空洞120内に位置する固定部180を含む。固定部180は位置規制室を含み、共振棒170の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。
【0154】
本実施例において、エアロゾル発生装置100は、更に、取付部140に設けられる固定部180を含む。固定部180内には位置規制室が設けられており、共振棒170の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。固定部180は、位置規制室により共振棒170を固定することで、共振棒170に対し一定の防振作用を奏する。これにより、共振棒170が振動を受けて抜け落ちるとの事態が回避される。
【0155】
いくつかの実施例において、固定部180と取付部140は一体的に成形される。
【0156】
これらの実施例において、一体成形により一括して設けられる固定部180と取付部140は高い結合強度を有するため、固定部180による共振棒170の安定化作用が向上する。
【0157】
図1及び
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、霧化室143の軸線と共振棒170の軸線は同軸である。
【0158】
本実施例では、霧化室143と共振棒170を同軸に設けているため、共振棒170を経由して霧化室143に伝達されるマイクロ波が霧化室143の中央位置に伝達されるよう保証可能である。これにより、マイクロ波が霧化室143内のエアロゾル発生基質を加熱する際の均一性が向上し、霧化室143内でマイクロ波が集中することで生じるエアロゾル発生基質の熱ムラが回避されるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が更に向上する。
【0159】
図1及び
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、マイクロ波モジュール130はマイクロ波導入部132を含む。
【0160】
マイクロ波導入部132はハウジング110の側壁に設けられる。マイクロ波導入部132は共振空洞120と連通している。また、マイクロ波発射源134がマイクロ波導入部132に接続されている。マイクロ波発射源134から出力されたマイクロ波は、マイクロ波導入部132を経由して共振空洞120に供給される。これにより、マイクロ波は、共振棒170の第1端から共振棒170の第2端に至る方向に伝達される。
【0161】
本実施例において、マイクロ波モジュール130は、マイクロ波発射源134及びマイクロ波導入部132を含む。マイクロ波発射源134はマイクロ波を発生させるために用いられる。ハウジング110の側壁に設けられるマイクロ波導入部132は、マイクロ波発射源134が発生させたマイクロ波を共振空洞120内に搬送するために用いられる。マイクロ波は、マイクロ波導入部132を経由して共振空洞120に供給される。その後、マイクロ波は、共振棒170の第1端から共振棒170の第2端に至る方向に伝達可能となる。これにより、マイクロ波を霧化室143内のエアロゾル発生基質に直接作用させられるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0162】
図1に示すように、上記いずれかの実施例において、マイクロ波導入部132は、第1導入部材1322及び第2導入部材1324を含む。
【0163】
第1導入部材1322はハウジング110の側壁に設けられる。また、第1導入部材1322はマイクロ波発射源134に接続される。
【0164】
第2導入部材1324の第1端は第1導入部材1322に接続される。第2導入部材1324は共振空洞120内に位置する。また、第2導入部材1324の第2端は共振空洞120の底壁に面している。
【0165】
本実施例において、マイクロ波導入部132は、第1導入部材1322及び第2導入部材1324を含む。第1導入部材1322はハウジング110の側壁に挿設される。また、第1導入部材1322の第1端はマイクロ波発射源134に接続される。これにより、マイクロ波発射源134で発生したマイクロ波は、第1導入部材1322の第1端からマイクロ波導入部132に進入する。第1導入部材1322の第2端は第2導入部材1324の第1端に接続される。第2導入部材1324の第2端は共振空洞120の底壁に面している。マイクロ波は、第1導入部材1322及び第2導入部材1324を経由して伝達されたあと、共振空洞120の底壁から霧化室143に伝達されて、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させる。
【0166】
第1導入部は、マイクロ波発射源134のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第2導入部材は、水平導入部及び垂直導入部を有している。水平導入部の軸線は共振空洞120の底壁と平行であり、垂直導入部の軸線は共振空洞120の底壁と垂直である。水平導入部は屈曲部を介して垂直導入部に接続されている。また、水平導入部は第1導入部と同軸に設けられる。上記のようにマイクロ波導入部132を設けることで、マイクロ波発射源134が発生させたマイクロ波を全て共振空洞120に進入させて、共振棒170により共振空洞120内を伝達させられる。
【0167】
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は陥凹部190を更に含む。
【0168】
陥凹部190は共振空洞120の底壁に設けられ、第2導入部材の第2端が陥凹部190内に位置する。
【0169】
本実施例において、エアロゾル装置100は陥凹部190を更に含む。陥凹部190は共振空洞120の底壁に設けられる。且つ、陥凹部190は第2導入部材の第2端と対向して設けられ、第2導入部材の第2端が陥凹部190内まで延伸している。これにより、共振空洞120内に進入したマイクロ波を共振棒170の第2端から第1端に至る方向に伝達可能となるため、マイクロ波の伝達過程におけるエネルギー損失が減少する。
【0170】
図10に示すように、上記いずれかの実施例において、マイクロ波導入部132は第3導入部材1326を含む。
【0171】
第3導入部材1326はハウジング110の側壁に設けられる。第3導入部材1326の第1端はマイクロ波発射源134に接続されており、第3導入部材1326の第2端は共振棒170に面している。
【0172】
本実施例において、マイクロ波導入部132は第3導入部材1326を更に含む。第3導入部材1326は、マイクロ波発射源134のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第3導入部材1326の第1端はマイクロ波発射源134に接続されており、第3導入部材1326の第2端は共振棒170に面している。第3導入部材1326をマイクロ波発射源134のマイクロ波出力端と同軸に設け、第3導入部材1326と共振棒170を接続することで、マイクロ波を共振棒170に直接伝達する。これにより、マイクロ波発射源134から出力されたマイクロ波を全て共振空洞120内に進入させる。
【0173】
明確にすべき点として、本願の特許請求の範囲、明細書及び図面において、「複数の」との用語は、2つ又は2つ以上を意味する。また、別途明確に限定している場合を除き、「上」、「下」等の用語が示す方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本願をより記載しやすくし、且つ記載過程を更に簡便にするためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が、記載した特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するためのものではない。よって、これらの記載は、本願を制約するものと解釈すべきではない。また、「接続する」、「取り付ける」、「固定する」等の用語はいずれも広義に解釈すべきである。例えば、「接続する」とは、複数の対象間の固定的な接続であってもよいし、複数の対象間の取り外し可能な接続又は一体的な接続であってもよい。且つ、複数の対象間の直接的な連なりであってもよいし、複数の対象間の中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者は、上記データの具体的状況に基づき、本願における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0174】
本願の特許請求の範囲、明細書及び図面において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「具体的実施例」等の用語による記載は、その実施例又は例示を組み合わせて記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本願の特許請求の範囲、明細書及び図面において、上記用語についての概略的記載は、必ずしも同一の実施例又は事例を示すとは限らない。且つ、記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施例或いは例示において適切な方式で組み合わせ可能である。
【0175】
以上は本願の好ましい実施例にすぎず、本願を制限するものではない。当業者にとって、本願には各種の変更及び変形が存在し得る。本願の精神及び原則の範囲内で実施される何らかの修正、同等の置換、改良等は、いずれも本願の保護の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0176】
100 エアロゾル発生装置
110 ハウジング
112 本体
114 エンドカバー
120 共振空洞
130 マイクロ波モジュール
132 マイクロ波導入部
1322 第1導入部材
1324 第2導入部材
1326 第3導入部材
134 マイクロ波発射源
140 取付部
141 ベース体
142 案内部材
1422 第1管材
1424 第2管材
143 霧化室
1432 第1チャンバ
1434 第2チャンバ
144 第2貫通孔
145 突出部
146 凹溝
147 スペーサ
150 圧力センサ
160 第1貫通孔
170 共振棒
180 固定部
190 陥凹部
【手続補正書】
【提出日】2024-01-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電子霧化の技術分野に属し、具体的には、エアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
非燃焼・加熱(Heat Not Burning,HNB)装置は、エアロゾル発生基質(処理済みの植物の葉系製品)を燃焼させることなく加熱する電子機器である。非燃焼・加熱装置は、エアロゾル発生基質がエアロゾルを発生し得るが、燃焼には至らない温度まで高温で加熱することで、非燃焼を前提に、ユーザが所望するエアロゾルをエアロゾル発生基質により発生可能とする。
【0003】
現在、市販されているHNB装置は、主に抵抗加熱方式を採用している。即ち、中心発熱チップ又は中心発熱針等をエアロゾル発生基質の中心からエアロゾル発生基質の内部に挿入することで加熱する。このような装置は、使用前に予熱等が必要なため待機時間が長く、吸入と停止を自在に行うことができない。且つ、エアロゾル発生基質が不均一に炭化し、エアロゾル発生基質のベーキングが不十分となるため、利用率が低い。また、HNB装置の発熱チップは、エアロゾル発生基質の取り出し装置や発熱チップベースに汚れを生じさせやすく、クリーニングが難しい。且つ、発熱体と接触する部分のエアロゾル発生基質の温度が高くなりすぎ、部分的に分解が発生することで、人体に有害な物質が放出される。そのため、抵抗加熱方式に代わって、マイクロ波加熱技術が徐々に新たな加熱方式となっている。マイクロ波加熱技術は、効率的、迅速、選択的及び加熱に遅延がないとの特性を有し、特定の誘電特性を持つ物質についてのみ加熱効果を有する。マイクロ波加熱による霧化を採用する際の応用上の利点としては、以下が挙げられる。
【0004】
a.マイクロ波加熱は放射加熱であり、熱伝達ではないため、即時吸入、即時停止を実現可能である。
【0005】
b.加熱チップを有さないため、チップ折れや、発熱チップのクリーニングの問題が存在しない。
【0006】
c.エアロゾル発生基質の利用率が高く、吸い応えの一致性が高くなり、吸い応えが一段とタバコに近似する。
【0007】
しかし、従来のマイクロ波加熱式のHNB装置は、ユーザが吸入を停止したあとに、マイクロ波モジュールに動作を停止させるよう直ちに制御することができないため、電気エネルギー及びエアロゾル発生基質の無駄が招来される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願は、従来技術又は関連技術に存在する技術的課題の一つを解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本願は、エアロゾル発生装置を提供する。
【0010】
上記に鑑みて、本願に基づきエアロゾル発生装置を提供する。当該エアロゾル発生装置は、共振空洞を含むハウジングと、ハウジングに設けられ、共振空洞内にマイクロ波を供給するマイクロ波モジュールと、ハウジングに設けられ、少なくとも一部が共振空洞内に位置する取付部であって、霧化室を含み、霧化室がエアロゾル発生基質を収容するために用いられる取付部と、ハウジングに設けられ、且つ共振空洞の外側に位置し、収集端が霧化室と連通しており、霧化室内の気圧値を収集するために用いられる圧力センサ、を含む。
【0011】
本願が提供するエアロゾル発生装置は、ハウジング、マイクロ波モジュール、取付部及び圧力センサを含む。ハウジング内には共振空洞が設けられている。マイクロ波モジュールのマイクロ波出力端は共振空洞に接続されており、マイクロ波モジュールが発生させたマイクロ波は共振空洞内に供給される。取付部はハウジング内に設けられる。取付部の内部には霧化室が設けられている。霧化室は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられる。マイクロ波モジュールは、マイクロ波を共振空洞内に供給し、共振空洞を経由して取付部に伝達することで、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0012】
取付部は、共振空洞と霧化室の間を隔離することで、霧化室内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞内に進入するのを回避可能とする。これにより、共振空洞へのごみの進入に起因してエアロゾル発生装置が故障するとの事態の発生が回避される。
【0013】
エアロゾル発生装置は、圧力センサを更に含む。圧力センサの収集端は霧化室と連通している。圧力センサは、霧化室内の気圧値を収集可能である。圧力センサをハウジングに設け、且つ、圧力センサを共振空洞の外側に位置させることで、圧力センサが共振空洞内で伝達されるマイクロ波の影響を受けることがなくなる。圧力センサにより霧化室内の気圧値の変化を収集することで、霧化室内の気圧値の変化に基づき、エアロゾル発生装置が吸入状態か否かを検出可能となる。そして、エアロゾル発生装置の吸入状態に基づいて、マイクロ波モジュールの動作を制御する。
【0014】
いくつかの実施例において、エアロゾル発生装置が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュールを動作させることで、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させるよう制御する。また、エアロゾル発生装置が吸入状態でない場合には、マイクロ波モジュールの動作を停止させて、霧化室内のエアロゾル発生基質を加熱により霧化させ続けないよう制御する。
【0015】
別のいくつかの実施例において、エアロゾル発生装置は、起動状態で予熱制御命令を受信すると、霧化室の室内温度値が設定温度値の範囲内となるまでマイクロ波モジュールを第1パワーで動作させるよう制御する。これにより、室内温度値を設定温度値の範囲内に維持することで、霧化室内のエアロゾル発生基質に対する予熱作用を発揮可能とする。また、エアロゾル発生装置が吸入状態か否かを検出し、エアロゾル発生装置の吸入状態に基づいて第1パワーを調整する。具体的には、エアロゾル発生装置が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュールを第2パワーで動作させることで、霧化室内の温度を急速に上昇させるよう制御する。これにより、エアロゾル発生基質は急速に熱を受けて霧化し、エアロゾルを発生させる。なお、第2パワーは第1パワーよりも大きい。一方、エアロゾル発生装置が吸入状態でないことが検出された場合には、マイクロ波モジュールに第1パワーでの動作を維持させて、エアロゾル発生基質を予熱し続けるよう制御する。
【0016】
本願では、圧力センサにより霧化室内の気圧値を収集することでエアロゾル発生装置が吸入状態か否かを検出し、吸入状態に基づいてマイクロ波モジュールの動作を制御する。これにより、ユーザが吸入を停止したあとは、マイクロ波モジュールに動作を停止させるよう直ちに制御可能となるため、電気エネルギー及びエアロゾル発生基質の無駄が回避される。また、エアロゾル発生装置が非吸入状態の場合のエアロゾル発生基質に対する予熱効果が実現されるため、吸入状態において、エアロゾル発生基質を急速に霧化温度まで加熱することが可能となる。これにより、エネルギー消費が減少するとともに、エアロゾル発生基質の霧化効率が向上し、更には、エアロゾル発生基質の霧化度合いも向上するため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0017】
また、本願に基づき提供する上記技術方案におけるエアロゾル発生装置は、更に、以下の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0018】
可能な設計において、取付部は、霧化室が設けられるベース体と、一端がベース体に接続され、他端が圧力センサの収集端に接続される案内部材、を含む。
【0019】
当該設計において、取付部はベース体及び案内部材を含む。ベース体はハウジング内に設けられる。また、ベース体と霧化室が共振空洞を取り囲み、形成している。案内部材はハウジングに挿設される。案内部材の一端はベース体に接続される。且つ、案内部材は霧化室と連通している。また、案内部材の他端は、ハウジングの外部まで延伸して圧力センサに接続される。案内部材によって霧化室とハウジング外部の圧力センサとを連通させることで、圧力センサが霧化室の室内圧力値を直接収集できるようにしている。
【0020】
可能な設計において、案内部材は、ベース体に一体的に成形される第1管材と、ハウジングに設けられる第2管材であって、第1端がハウジングを貫通して第1管材に接続され、第2端が圧力センサに接続され、圧力センサの収集端が第2管材内に位置する第2管材、を含む。
【0021】
当該設計において、案内部材は第1管材及び第2管材を含む。第1管材はベース体と連通している。第2管材はハウジングの側壁に設けられる。且つ、第2管材は、ハウジングを貫通して第1管材に接続される。第2管材のうちハウジングの外側に位置する一端は圧力センサに接続される。案内部材を第1管材と第2管材が接続されるように設けることで、エアロゾル発生装置の組み立て工程を簡略化することができる。また、取付部を単独で分解洗浄するのにも都合がよい。
【0022】
第1管材はベース体に一体的に成形されるよう設けられているため、組み立てのステップが更に減少する。また、第2管材は、固定部材によりハウジングに設けられる。固定部材には、ネジ、リベット等の緊締部材を選択可能である。
【0023】
案内部材及び取付部の組み立てステップは、以下を含む。即ち、第1管材が一体的に成形されているベース体をハウジングの内部に挿入する。次に、第2管材をハウジングの側壁に挿設し、第2管材と第1管材を挿接して接続する。これにより、第1管材及び第2管材をベース体内の霧化室と連通させるとともに、第1管材と第2管材との接続の密封性能を保証する。そして、緊締部材により第2管材をハウジングの側壁に固定することで、案内部材及び取付部の組み立てプロセスを完了する。ハウジングの内外に第1管材と第2管材をそれぞれ設け、第1管材と第2管材を互いに接続することで、案内部材の密封性能を保証しつつ、案内部材の組み立てステップを簡略化することが可能となる。
【0024】
可能な設計において、取付部は、更に、ベース体の一端に設けられる開口を含む。開口は霧化室と連通している。開口はエアロゾル発生基質を霧化室内に進入させるために用いられる。
【0025】
当該設計において、取付部は、更に、ベース体の一端に設けられる開口を含む。開口はハウジングの外部に面している。開口は霧化室と連通しており、エアロゾル発生基質を開口から霧化室内に装入するために用いられる。
【0026】
理解し得るように、エアロゾル発生基質には吸入部が設けられている。吸入部は開口を通じて霧化室から突出し、ユーザは吸入部を通じてエアロゾル発生基質を吸入可能である。
【0027】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、ハウジングに設けられる第1貫通孔を含み、共振空洞は第1貫通孔を通じて室外と連通している。取付部は、更に、ベース体に設けられる第2貫通孔を含み、霧化室は第2貫通孔を通じて共振空洞と連通している。
【0028】
当該設計において、エアロゾル発生装置は、第1貫通孔及び第2貫通孔を含む。第1貫通孔は、ハウジングに設けられており、共振空洞をハウジングの外部と連通させる。第2貫通孔は、ベース体に設けられており、共振空洞を霧化室と連通させる。ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部のガスが、第1貫通孔、共振空洞、第2貫通孔、霧化室、エアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、ガス流路が形成されることで、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0029】
可能な設計において、取付部は、更に、霧化室の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部を含む。少なくとも2つの突出部は霧化室の内側壁から突出している。少なくとも2つの突出部のうち隣り合う2つの突出部の間には隙間が設けられている。少なくとも2つの突出部はエアロゾル発生基質を固定するために用いられる。
【0030】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部を含む。少なくとも2つの突出部は、エアロゾル発生基質に対し固定作用を発揮可能である。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室内に挿入されると、少なくとも2つの突出部がエアロゾル発生基質の外側壁に当接することで、エアロゾル発生基質を固定する。これにより、霧化室からのエアロゾル発生基質の滑り落ちが回避される。
【0031】
少なくとも2つの突出部のうち隣り合う2つの突出部は間隔を開けて設けられる。隣り合う2つの突出部の間の隙間と、エアロゾル発生基質と霧化室の側壁との間の空隙によって気流の経路が形成される。
【0032】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部のガスが、隣り合う2つの突出部の間の隙間、エアロゾル発生基質と霧化室の側壁との間の空隙及びエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0033】
可能な設計において、少なくとも2つの突出部は開口に近接する霧化室の内側壁に位置する。また、少なくとも2つの突出部は霧化室の周方向に沿って均一に分布している。
【0034】
当該設計において、少なくとも2つの突出部は、霧化室の軸方向に沿って均一に設けられる。均一に分布する突出部はエアロゾル発生基質に対し良好な固定作用を発揮し得るため、吸入過程でエアロゾル発生基質が霧化室から抜け落ちるとの事態が回避される。また、吸入過程では、エアロゾル発生基質が一部のごみを発生させるが、少なくとも2つの突出部は開口に近接する一端に設けられているため、ユーザは突出部に付着したごみを容易にクリーニング可能である。これにより、ごみが突出部の間の隙間を詰まらせるとの事態が回避されるため、エアロゾル発生装置の動作の安定性が向上する。
【0035】
可能な設計において、取付部は、更に、凹溝を含む。凹溝は霧化室の内側壁に設けられる。また、凹溝は霧化室の中心線方向に沿って延伸している。
【0036】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室の内側壁に設けられる凹溝を含む。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室に挿入されたあと、エアロゾル発生基質は霧化室の内側壁と接触するため、霧化室の内側壁とエアロゾル発生基質の間の摩擦力により霧化室からのエアロゾル発生基質の抜け落ちを回避可能である。
【0037】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部のガスが凹溝とエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0038】
可能な設計において、凹溝の数は少なくとも2つである。また、少なくとも2つの凹溝は霧化室の周方向に沿って均一に分布している。
【0039】
当該設計において、複数の凹溝は、霧化室の内周の側壁に均一に分布しており、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触可能とする。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0040】
理解し得るように、凹溝の数及び内径を合理的に設定することで、エアロゾル発生装置の吸引抵抗を調節可能である。
【0041】
可能な設計において、取付部は、更に、霧化室に設けられるスペーサを含む。スペーサは、霧化室を第1チャンバと第2チャンバに分割する。第1チャンバは第2チャンバと連通している。第1チャンバはエアロゾル発生基質を収容するために用いられる。
【0042】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室内に設けられるスペーサを含む。スペーサは、霧化室を互いに連通する第1チャンバと第2チャンバに分割する。第1チャンバはエアロゾル発生基質を収容するために用いられ、第2チャンバは霧化室の外部の空気と連通している。
【0043】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジングの外部の空気が、第2チャンバ、第1チャンバ及びエアロゾル発生基質を順に通過する。即ち、空気は、第2チャンバを経由して第1チャンバ内に進入し、エアロゾル発生基質と接触する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジングの外部の空気を絶えず霧化室内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0044】
可能な設計において、第1チャンバと第2チャンバは同軸に環状をなすよう分布しており、第2チャンバは第1チャンバの外側に位置する。
【0045】
当該設計では、第2チャンバを第1チャンバの外部に環状に設けているため、空気は、第2チャンバを通過したあと、外部から均一に第1チャンバ内に進入する。これにより、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触させられるため、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成する。よって、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0046】
可能な設計において、取付部は、更に、スペーサに設けられる第3貫通孔を含む。第3貫通孔は、スペーサのうち霧化室の底壁に接続される一端に位置する。
【0047】
当該設計において、取付部は第3貫通孔を更に含む。第3貫通孔はスペーサに設けられ、第3貫通孔により第1チャンバと第2チャンバを連通させる。
【0048】
可能な設計において、取付部は、更に、霧化室の底壁に設けられる支持部を含む。支持部は霧化室の底壁から突出している。
【0049】
当該設計において、取付部は、更に、霧化室の底壁に設けられる支持部を含む。支持部は、エアロゾル発生基質を支持することで、エアロゾル発生基質と霧化室の底壁との間に空隙を存在させる。こうすることで、外部から霧化室内に進入した空気はエアロゾル発生基質の底端に接触可能となるため、空気と、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物との混合効果が更に向上する。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0050】
可能な設計において、ハウジングは、本体と、本体に対し取り外し可能に接続されるエンドカバーであって、取付部がエンドカバーに挿設され、エンドカバーと本体が共振空洞を取り囲んでいるエンドカバー、を含む。
【0051】
当該設計において、ハウジングは本体及びエンドカバーを含む。取付部はエンドカバーに設けられ、エンドカバーは本体に対し取り外し可能に接続される。このことは、ユーザがエンドカバーを取り外して取付部を単独で分解洗浄するのに都合がよいため、エアロゾル発生装置全体を洗浄する際に生じる水の進入による故障が回避される。
【0052】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、共振空洞内に設けられる共振棒を含む。共振棒の第1端は共振空洞の空洞壁の底壁に接続され、共振棒の第2端は取付部に対応するよう設けられる。
【0053】
当該設計において、共振棒はマイクロ波を共振伝達するために用いられる。共振棒の第1端は共振空洞の底壁に接続され、共振棒の第2端は取付部に対応するよう設けられる。マイクロ波モジュールが共振空洞内に供給したマイクロ波は、共振棒の第1端から第2端まで伝達されることで、取付部の霧化室内におけるエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0054】
霧化室と共振空洞は取付部により隔離されているため、霧化室内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞内に進入するのを回避可能である。これにより、共振空洞へのごみの進入に起因してマイクロ波モジュールが故障するとの事態の発生が回避される。
【0055】
いくつかの実施例において、共振空洞の内壁と共振棒は導電性材料からなり、例えば、金、銅、銀といった金属材料を選択可能である。
【0056】
いくつかの実施例において、共振空洞の内壁と共振棒の外壁には導電性コーティング層が設けられている。導電性コーティング層には、例えば、金メッキ層、銅メッキ層、銀メッキ層といった金属コーティング層を選択する。
【0057】
これらの実施例では、安定性が高く、且つ導電性能に優れた金属を選択して共振空洞及び共振棒を設ける。これにより、マイクロ波の外部漏洩を防止する効果が奏されるだけでなく、共振空洞の内壁及び共振棒の錆び付きも回避可能となる。
【0058】
いくつかの実施例において、取付部のうち共振空洞の内部に位置する部分は、例えば、PTFE材料(ポリテトラフルオロエチレン材料)、ガラス材料、セラミック材料といった低誘電損失の材料からなる。これにより、マイクロ波を取付部内の霧化室に伝達可能とすることで、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱し、エアロゾルを発生させる。
【0059】
いくつかの実施例において、取付部はハウジングに対し取り外し可能に接続される。
【0060】
これらの実施例において、エアロゾル発生基質を収容するための霧化室は取付部内に設けられる。よって、取付部を取り外すことで霧化室を単独で分解洗浄できるため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0061】
可能な設計において、共振棒は取付部と間隔を開けて設けられる。
【0062】
当該設計では、共振棒と取付部の間に隙間を設けることで、取付部をハウジングに組み付ける過程で共振棒を押圧するとの事態を回避可能としている。これにより、共振棒と取付部の生産・組み立て精度に対する要求が低下する。
【0063】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、取付部に設けられるとともに共振空洞内に位置する固定部を含む。固定部は位置規制室を含み、共振棒の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。
【0064】
当該設計において、エアロゾル発生装置は、更に、取付部に設けられる固定部を含む。固定部内には位置規制室が設けられており、共振棒の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。固定部は、位置規制室により共振棒を固定することで、共振棒に対し一定の防振作用を奏する。これにより、共振棒が振動を受けて抜け落ちるとの事態が回避される。
【0065】
いくつかの実施例において、固定部と取付部は一体的に成形される。
【0066】
これらの実施例において、一体成形により一括して設けられる固定部と取付部は高い結合強度を有するため、固定部による共振棒の安定化作用が向上する。
【0067】
可能な設計において、霧化室の軸線と共振棒の軸線は同軸である。
【0068】
当該設計では、霧化室と共振棒を同軸に設けているため、共振棒を経由して霧化室に伝達されるマイクロ波が霧化室の中央位置に伝達されるよう保証可能である。これにより、マイクロ波が霧化室内のエアロゾル発生基質を加熱する際の均一性が向上し、霧化室内でマイクロ波が集中することで生じるエアロゾル発生基質の熱ムラが回避されるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が更に向上する。
【0069】
可能な設計において、マイクロ波モジュールは、ハウジングの側壁に設けられて、共振空洞と連通するマイクロ波導入部と、マイクロ波導入部に接続されるマイクロ波発射源であって、マイクロ波発射源から出力されたマイクロ波はマイクロ波導入部を経由して共振空洞に供給され、マイクロ波は、共振棒の第1端から共振棒の第2端に至る方向に伝達されるマイクロ波発射源、を含む。
【0070】
当該設計において、マイクロ波モジュールは、マイクロ波発射源及びマイクロ波導入部を含む。マイクロ波発射源はマイクロ波を発生させるために用いられる。ハウジングの側壁に設けられるマイクロ波導入部は、マイクロ波発射源が発生させたマイクロ波を共振空洞内に搬送するために用いられる。マイクロ波は、マイクロ波導入部を経由して共振空洞に供給される。その後、マイクロ波は、共振棒の第1端から共振棒の第2端に至る方向に伝達可能となる。これにより、マイクロ波を霧化室内のエアロゾル発生基質に直接作用させられるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0071】
可能な設計において、マイクロ波導入部は、ハウジングの側壁に設けられてマイクロ波発射源に接続される第1導入部材と、第1端が第1導入部材に接続される第2導入部材であって、共振空洞内に位置し、第2端が共振空洞の底壁に面している第2導入部材、を含む。
【0072】
当該設計において、マイクロ波導入部は、第1導入部材及び第2導入部材を含む。第1導入部材はハウジングの側壁に挿設される。また、第1導入部材の第1端はマイクロ波発射源に接続される。これにより、マイクロ波発射源で発生したマイクロ波は、第1導入部材の第1端からマイクロ波導入部に進入する。第1導入部材の第2端は第2導入部材の第1端に接続される。第2導入部材の第2端は共振空洞の底壁に面している。マイクロ波は、第1導入部材及び第2導入部材を経由して伝達されたあと、共振空洞の底壁から霧化室に伝達されて、霧化室内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させる。
【0073】
第1導入部は、マイクロ波発射源のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第2導入部材は、水平導入部及び垂直導入部を有している。水平導入部の軸線は共振空洞の底壁と平行であり、垂直導入部の軸線は共振空洞の底壁と垂直である。水平導入部は屈曲部を介して垂直導入部に接続されている。また、水平導入部は第1導入部と同軸に設けられる。上記のようにマイクロ波導入部を設けることで、マイクロ波発射源が発生させたマイクロ波を全て共振空洞に進入させて、共振棒により共振空洞内を伝達させられる。
【0074】
可能な設計において、エアロゾル発生装置は、更に、共振空洞の底壁に設けられる陥凹部を含み、第2導入部材の第2端が陥凹部内に位置する。
【0075】
当該設計において、エアロゾル発生装置は陥凹部を更に含む。陥凹部は共振空洞の底壁に設けられる。且つ、陥凹部は第2導入部材の第2端と対応して設けられ、第2導入部材の第2端が陥凹部内まで延伸している。これにより、共振空洞内に進入したマイクロ波を共振棒の第2端から第1端に至る方向に伝達可能となるため、マイクロ波の伝達過程におけるエネルギー損失が減少する。
【0076】
可能な設計において、マイクロ波導入部は、ハウジングの側壁に設けられる第3導入部材を含む。第3導入部材の第1端はマイクロ波発射源に接続されており、第3導入部材の第2端は共振棒に面している。
【0077】
当該設計において、マイクロ波導入部は第3導入部材を更に含む。第3導入部材は、マイクロ波発射源のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第3導入部材の第1端はマイクロ波発射源に接続されており、第3導入部材の第2端は共振棒に面している。第3導入部材をマイクロ波発射源のマイクロ波出力端と同軸に設け、第3導入部材と共振棒を接続することで、マイクロ波を共振棒に直接伝達する。これにより、マイクロ波発射源から出力されたマイクロ波を全て共振空洞内に進入させる。
【0078】
本願の上記及び/又は付加的な局面及び利点については、下記の図面を組み合わせた実施例の記載から明らかとなり、且つ容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【
図1】
図1は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の概略構造
図1を示す。
【
図2】
図2は、
図1に示すエアロゾル発生装置のA部分における部分拡大図である。
【
図3】
図3は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の概略構造
図2を示す。
【
図4】
図4は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図1を示す。
【
図5】
図5は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図2を示す。
【
図6】
図6は、本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図1を示す。
【
図7】
図7は、本願の別の実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図2を示す。
【
図8】
図8は、本願のもう一つの実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図1を示す。
【
図9】
図9は、本願のもう一つの実施例におけるエアロゾル発生装置の取付部の概略構造
図2を示す。
【
図10】
図10は、本願の一実施例におけるエアロゾル発生装置の概略構造
図3を示す。
【発明を実施するための形態】
【0080】
本願における上記の目的、特徴及び利点がより明瞭に理解され得るよう、以下に、図面と具体的実施形態を組み合わせて本願につき更に詳細に述べる。説明すべき点として、矛盾しない場合には、本願の実施例及び実施例の特徴を互いに組み合わせてもよい。
【0081】
以下の記載では、本願が十分に理解されるよう、多くの具体的詳細事項について詳述するが、本願は、ここで記載するものとは異なるその他の方式で実施してもよい。従って、本願の保護の範囲は以下で開示する具体的実施例に制約されない。
【0082】
以下に、
図1~
図10を参照して、本願のいくつかの実施例に基づく
エアロゾル発生装置について述べる。
【0083】
図1及び
図3に示すように、本願の一実施例では、ハウジング110、マイクロ波モジュール130、取付部140及び圧力センサ150を含むエアロゾル発生装置100を提供する。
【0084】
ハウジング110は共振空洞120を含む。
【0085】
マイクロ波モジュール130はハウジング110に設けられる。マイクロ波モジュール130は、共振空洞120内にマイクロ波を供給するために用いられる。
【0086】
取付部140はハウジング110に設けられる。また、取付部140の少なくとも一部は共振空洞120内に位置する。取付部140は霧化室143を含む。霧化室143はエアロゾル発生基質を収容するために用いられる。
【0087】
圧力センサ150はハウジング110に設けられ、且つ共振空洞120の外側に位置する。圧力センサ150の収集端は霧化室143と連通しており、霧化室143内の気圧値を収集するために用いられる。
【0088】
本実施例で提供するエアロゾル発生装置100は、ハウジング110、マイクロ波モジュール130、取付部140及び圧力センサ150を含む。ハウジング110内には共振空洞120が設けられている。マイクロ波モジュール130のマイクロ波出力端は共振空洞120に接続されており、マイクロ波モジュール130が発生させたマイクロ波は共振空洞120内に供給される。取付部140はハウジング110内に設けられる。取付部140の内部には霧化室143が設けられている。霧化室143は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられる。マイクロ波モジュール130は、マイクロ波を共振空洞120内に供給し、共振空洞120を経由して取付部140に伝達することで、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0089】
取付部140は、共振空洞120と霧化室143の間を隔離することで、霧化室143内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞120内に進入するのを回避可能とする。これにより、共振空洞120へのごみの進入に起因してエアロゾル発生装置100が故障するとの事態の発生が回避される。
【0090】
エアロゾル発生装置100は、圧力センサ150を更に含む。圧力センサ150の収集端は霧化室143と連通している。圧力センサ150は、霧化室143内の気圧値を収集可能である。圧力センサ150をハウジング110に設け、且つ、圧力センサ150を共振空洞120の外側に位置させることで、圧力センサ150が共振空洞120内で伝達されるマイクロ波の影響を受けることがなくなる。圧力センサ150により霧化室143内の気圧値の変化を収集することで、霧化室143内の気圧値の変化に基づき、エアロゾル発生装置100が吸入状態か否かを検出可能となる。そして、エアロゾル発生装置100の吸入状態に基づいて、マイクロ波モジュール130の動作を制御する。
【0091】
いくつかの実施例において、エアロゾル発生装置100が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュール130を動作させることで、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させるよう制御する。また、エアロゾル発生装置100が吸入状態でない場合には、マイクロ波モジュール130の動作を停止させて、霧化室143内のエアロゾル発生基質を加熱により霧化させ続けないよう制御する。
【0092】
別のいくつかの実施例において、エアロゾル発生装置100は、起動状態で予熱制御命令を受信すると、霧化室143の室内温度値が設定温度値の範囲内となるまでマイクロ波モジュール130を第1パワーで動作させるよう制御する。これにより、室内温度値を設定温度値の範囲内に維持することで、霧化室143内のエアロゾル発生基質に対する予熱作用を発揮可能とする。また、エアロゾル発生装置100が吸入状態か否かを検出し、エアロゾル発生装置100の吸入状態に基づいて第1パワーを調整する。具体的には、エアロゾル発生装置100が吸入状態であることが検出された場合には、マイクロ波モジュール130を第2パワーで動作させることで、霧化室143内の温度を急速に上昇させるよう制御する。これにより、エアロゾル発生基質は急速に熱を受けて霧化し、エアロゾルを発生させる。なお、第2パワーは第1パワーよりも大きい。一方、エアロゾル発生装置100が吸入状態でないことが検出された場合には、マイクロ波モジュール130に第1パワーでの動作を維持させて、エアロゾル発生基質を予熱し続けるよう制御する。
【0093】
本願では、圧力センサ150により霧化室143内の気圧値を収集することでエアロゾル発生装置100が吸入状態か否かを検出し、吸入状態に基づいてマイクロ波モジュール130の動作を制御する。これにより、ユーザが吸入を停止したあとは、マイクロ波モジュール130に動作を停止させるよう直ちに制御可能となるため、電気エネルギー及びエアロゾル発生基質の無駄が回避される。また、エアロゾル発生装置100が非吸入状態の場合のエアロゾル発生基質に対する予熱効果が実現されるため、吸入状態において、エアロゾル発生基質を急速に霧化温度まで加熱することが可能となる。これにより、エネルギー消費が減少するとともに、エアロゾル発生基質の霧化効率が向上し、更には、エアロゾル発生基質の霧化度合いも向上するため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0094】
また、本願に基づき提供する上記技術方案におけるエアロゾル発生装置100は、更に、以下の付加的な技術的特徴を有してもよい。
【0095】
図1及び
図3に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140は、ベース体141、案内部材142及び霧化室143を含む。
【0096】
霧化室143はベース体141内に設けられる。
【0097】
案内部材142の一端は、ベース体141に接続されるとともに、霧化室143と連通している。また、案内部材142の他端は圧力センサ150の収集端に接続される。
【0098】
本実施例において、取付部140はベース体141及び案内部材142を含む。ベース体141はハウジング110内に設けられる。また、ベース体141と霧化室143が共振空洞120を取り囲み、形成している。案内部材142はハウジング110に挿設される。案内部材142の一端はベース体141に接続される。且つ、案内部材142は霧化室143と連通している。また、案内部材142の他端は、ハウジング110の外部まで延伸して圧力センサ150に接続される。案内部材142によって霧化室143とハウジング110外部の圧力センサ150とを連通させることで、圧力センサ150が霧化室143の室内圧力値を直接収集できるようにしている。
【0099】
図1に示すように、上記いずれかの実施例において、案内部材142は、第1管材1422及び第2管材1424を含む。
【0100】
第1管材1422は、ベース体141に一体的に成形される。
【0101】
第2管材1424は、ハウジング110に設けられる。第2管材1424の第1端は、ハウジング110を貫通して第1管材1422に接続される。また、第2管材1424の第2端は圧力センサ150に接続される。圧力センサ150の収集端は第2管材1424内に位置する。
【0102】
本実施例において、案内部材142は第1管材1422及び第2管材1424を含む。第1管材1422はベース体141と連通している。第2管材1424はハウジング110の側壁に設けられる。且つ、第2管材1424は、ハウジング110を貫通して第1管材1422に接続される。第2管材1424のうちハウジング110の外側に位置する一端は圧力センサ150に接続される。案内部材142を第1管材1422と第2管材1424が接続されるように設けることで、エアロゾル発生装置100の組み立て工程を簡略化することができる。また、取付部140を単独で分解洗浄するのにも都合がよい。
【0103】
第1管材1422はベース体141に一体的に成形されるよう設けられているため、組み立てのステップが更に減少する。また、第2管材1424は、固定部材によりハウジング110に設けられる。固定部材には、ネジ、リベット等の緊締部材を選択可能である。
【0104】
案内部材142及び取付部140の組み立てステップは、以下を含む。即ち、第1管材1422が一体的に成形されているベース体141をハウジング110の内部に挿入する。次に、第2管材1424をハウジング110の側壁に挿設し、第2管材1424と第1管材1422を挿接して接続する。これにより、第1管材1422及び第2管材1424をベース体141内の霧化室143と連通させるとともに、第1管材1422と第2管材1424との接続の密封性能を保証する。そして、緊締部材により第2管材1424をハウジング110の側壁に固定することで、案内部材142及び取付部140の組み立てプロセスを完了する。ハウジング110の内外に第1管材1422と第2管材1424をそれぞれ設け、第1管材1422と第2管材1424を互いに接続することで、案内部材142の密封性能を保証しつつ、案内部材142の組み立てステップを簡略化することが可能となる。
【0105】
上記いずれかの実施例において、取付部140は開口を更に含む。開口はベース体141の一端に設けられる。開口は霧化室143と連通している。開口は、エアロゾル発生基質を霧化室143内に進入させるために用いられる。
【0106】
本実施例において、取付部140は、更に、ベース体141の一端に設けられる開口を含む。開口はハウジング110の外部に面している。開口は霧化室143と連通しており、エアロゾル発生基質を開口から霧化室143内に装入するために用いられる。
【0107】
理解し得るように、エアロゾル発生基質には吸入部が設けられている。吸入部は開口を通じて霧化室143から突出し、ユーザは吸入部を通じてエアロゾル発生基質を吸入可能である。
【0108】
図3に示すように、上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は第1貫通孔160を更に含む。
【0109】
第1貫通孔160はハウジング110に設けられ、共振空洞120は第1貫通孔160を通じて室外と連通している。
【0110】
取付部140は、更に、ベース体141に設けられる第2貫通孔144を含む。霧化室143は、第2貫通孔144を通じて共振空洞120と連通している。
【0111】
本実施例において、エアロゾル発生装置100は、第1貫通孔160及び第2貫通孔144を含む。第1貫通孔160は、ハウジング110に設けられており、共振空洞120をハウジング110の外部と連通させる。第2貫通孔144は、ベース体141に設けられており、共振空洞120を霧化室143と連通させる。ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部のガスが、第1貫通孔160、共振空洞120、第2貫通孔144、霧化室143、エアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、ガス流路が形成されることで、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0112】
図4及び
図5に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140は少なくとも2つの突出部145を更に含む。
【0113】
少なくとも2つの突出部145は霧化室143の内側壁に設けられる。また、少なくとも2つの突出部145は霧化室143の内側壁から突出している。少なくとも2つの突出部145のうち隣り合う2つの突出部145の間には隙間が設けられている。少なくとも2つの突出部145は、エアロゾル発生基質を固定するために用いられる。
【0114】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部145を含む。少なくとも2つの突出部145は、エアロゾル発生基質に対し固定作用を発揮可能である。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室143内に挿入されると、少なくとも2つの突出部145がエアロゾル発生基質の外側壁に当接することで、エアロゾル発生基質を固定する。これにより、霧化室143からのエアロゾル発生基質の滑り落ちが回避される。
【0115】
少なくとも2つの突出部145のうち隣り合う2つの突出部145は間隔を開けて設けられる。隣り合う2つの突出部145の間の隙間と、エアロゾル発生基質と霧化室143の側壁との間の空隙によって気流の経路が形成される。
【0116】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部のガスが、隣り合う2つの突出部145の間の隙間、エアロゾル発生基質と霧化室143の側壁との間の空隙及びエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0117】
上記いずれかの実施例において、少なくとも2つの突出部145は、開口に近接する霧化室143の内側壁に位置する。また、少なくとも2つの突出部145は、霧化室143の周方向に沿って均一に分布している。
【0118】
本実施例において、少なくとも2つの突出部145は、霧化室143の周方向に沿って均一に設けられる。均一に分布する突出部145はエアロゾル発生基質に対し良好な固定作用を発揮し得るため、吸入過程でエアロゾル発生基質が霧化室143から抜け落ちるとの事態が回避される。また、吸入過程では、エアロゾル発生基質が一部のごみを発生させるが、少なくとも2つの突出部145は開口に近接する一端に設けられているため、ユーザは突出部145に付着したごみを容易にクリーニング可能である。これにより、ごみが突出部145の間の隙間を詰まらせるとの事態が回避されるため、エアロゾル発生装置100の動作の安定性が向上する。
【0119】
図6及び
図7に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140は凹溝146を更に含む。
【0120】
凹溝146は霧化室143の内側壁に設けられる。また、凹溝146は霧化室143の中心線方向に沿って延伸している。
【0121】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143の内側壁に設けられる凹溝146を含む。エアロゾル発生基質が開口を通じて霧化室143に挿入されたあと、エアロゾル発生基質は霧化室143の内側壁と接触するため、霧化室143の内側壁とエアロゾル発生基質の間の摩擦力により霧化室143からのエアロゾル発生基質の抜け落ちを回避可能である。
【0122】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部のガスが凹溝146とエアロゾル発生基質を順に通過する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0123】
上記いずれかの実施例において、凹溝146の数は少なくとも2つである。また、少なくとも2つの凹溝146は霧化室143の周方向に沿って均一に分布している。
【0124】
本実施例において、複数の凹溝146は、霧化室143の内周の側壁に均一に分布しており、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触可能とする。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0125】
理解し得るように、凹溝146の数及び内径を合理的に設定することで、エアロゾル発生装置100の吸引抵抗を調節可能である。
【0126】
図8及び
図9に示すように、上記いずれかの実施例において、取付部140はスペーサ147を更に含む。
【0127】
スペーサ147は霧化室143に設けられる。スペーサ147は、霧化室143を第1チャンバ1432と第2チャンバ1434に分割する。第1チャンバ1432は第2チャンバ1434と連通している。第1チャンバ1432は、エアロゾル発生基質を収容するために用いられる。
【0128】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143内に設けられるスペーサ147を含む。スペーサ147は、霧化室143を互いに連通する第1チャンバ1432と第2チャンバ1434に分割する。第1チャンバ1432はエアロゾル発生基質を収容するために用いられ、第2チャンバ1434は霧化室143の外部の空気と連通している。
【0129】
ユーザがエアロゾル発生基質の吸入部を通じて吸入する際には、ハウジング110の外部の空気が、第2チャンバ1434、第1チャンバ1432及びエアロゾル発生基質を順に通過する。即ち、空気は、第2チャンバ1434を経由して第1チャンバ1432内に進入し、エアロゾル発生基質と接触する。そして、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物がガスと混合されてエアロゾルを形成し、形成されたエアロゾルが吸入部から排出される。これにより、エアロゾル発生基質の吸入過程では、ハウジング110の外部の空気を絶えず霧化室143内へ補充可能となり、エアロゾル発生基質を十分に霧化させられる。また、気流が小さ過ぎるためにエアロゾル発生基質の吸引抵抗が過度に大きくなるとの事態も回避し得るため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0130】
上記いずれかの実施例において、第1チャンバ1432と第2チャンバ1434は同軸に環状をなすよう分布している。また、第2チャンバ1434は第1チャンバ1432の外側に位置する。
【0131】
本実施例では、第2チャンバ1434を第1チャンバ1432の外部に環状に設けているため、空気は、第2チャンバ1434を通過したあと、外部から均一に第1チャンバ1432内に進入する。これにより、外部の空気を均一にエアロゾル発生基質に接触させられるため、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成する。よって、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0132】
上記いずれかの実施例において、取付部140は第3貫通孔を更に含む。
【0133】
第3貫通孔はスペーサ147に設けられる。第3貫通孔は、スペーサ147のうち霧化室143の底壁に接続される一端に位置する。
【0134】
本実施例において、取付部140は第3貫通孔を更に含む。第3貫通孔はスペーサ147に設けられ、第3貫通孔により第1チャンバ1432と第2チャンバ1434を連通させる。
【0135】
上記いずれかの実施例において、取付部140は支持部を更に含む。
【0136】
支持部は霧化室143の底壁に設けられる。支持部は、霧化室143の底壁から突出している。
【0137】
本実施例において、取付部140は、更に、霧化室143の底壁に設けられる支持部を含む。支持部は、エアロゾル発生基質を支持することで、エアロゾル発生基質と霧化室143の底壁との間に空隙を存在させる。こうすることで、外部から霧化室143内に進入した空気はエアロゾル発生基質の底端に接触可能となるため、空気と、エアロゾル発生基質が熱を受けたことによる析出物との混合効果が更に向上する。これにより、エアロゾル発生基質の析出物は空気と十分に混合可能となってエアロゾルを形成するため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0138】
上記いずれかの実施例において、ハウジング110は本体112及びエンドカバー114を含む。
【0139】
エンドカバー114は、本体112に対し取り外し可能に接続される。取付部140はエンドカバー114に挿設される。また、エンドカバー114と本体112が共振空洞120を取り囲んでいる。
【0140】
本実施例において、ハウジング110は本体112及びエンドカバー114を含む。取付部140はエンドカバー114に設けられ、エンドカバー114は本体112に対し取り外し可能に接続される。このことは、ユーザがエンドカバー114を取り外して取付部140を単独で分解洗浄するのに都合がよいため、エアロゾル発生装置100全体を洗浄する際に生じる水の進入による故障が回避される。
【0141】
上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は共振棒170を更に含む。
【0142】
共振棒170は共振空洞120内に設けられる。共振棒170の第1端は共振空洞120の空洞壁の底壁に接続され、共振棒170の第2端は取付部140に対応するよう設けられる。
【0143】
本実施例において、共振棒170はマイクロ波を共振伝達するために用いられる。共振棒170の第1端は共振空洞120の底壁に接続され、共振棒170の第2端は取付部140に対応するよう設けられる。マイクロ波モジュール130が共振空洞120内に供給したマイクロ波は、共振棒170の第1端から第2端まで伝達されることで、取付部140の霧化室143内におけるエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱する。
【0144】
霧化室143と共振空洞120は取付部140により隔離されているため、霧化室143内のエアロゾル発生基質の霧化後に発生する液体ごみ又は固体ごみが共振空洞120内に進入するのを回避可能である。これにより、共振空洞120へのごみの進入に起因してマイクロ波モジュール130が故障するとの事態の発生が回避される。
【0145】
いくつかの実施例において、共振空洞120の内壁と共振棒170は導電性材料からなる。導電性材料は例えば、金、銅、銀といった金属材料が選択可能である。
【0146】
いくつかの実施例において、共振空洞120の内壁と共振棒170の外壁には導電性コーティング層が設けられている。導電性コーティング層には、例えば、金メッキ層、銅メッキ層、銀メッキ層といった金属コーティング層が選択可能である。
【0147】
これらの実施例では、安定性が高く、且つ導電性能に優れた金属を選択して共振空洞120及び共振棒170を設ける。これにより、マイクロ波の外部漏洩を防止する効果が奏されるだけでなく、共振空洞120の内壁及び共振棒170の錆び付きも回避可能となる。
【0148】
いくつかの実施例において、取付部140のうち共振空洞120の内部に位置する部分は、例えば、PTFE材料(ポリテトラフルオロエチレン材料)、ガラス材料、セラミック材料といった低誘電損失の材料からなる。これにより、マイクロ波を取付部140内の霧化室143に伝達可能とすることで、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱し、エアロゾルを発生させる。
【0149】
いくつかの実施例において、取付部140はハウジング110に対し取り外し可能に接続される。
【0150】
これらの実施例において、エアロゾル発生基質を収容するための霧化室143は取付部140内に設けられる。よって、取付部140を取り外すことで霧化室143を単独で分解洗浄できるため、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0151】
図1及び
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、共振棒170は取付部140と間隔を開けて設けられる。
【0152】
本実施例では、共振棒170と取付部140の間に隙間を設けることで、取付部140をハウジング110に組み付ける過程で共振棒170を押圧するとの事態を回避可能としている。これにより、共振棒170と取付部140の生産・組み立て精度に対する要求が低下する。
【0153】
図1に示すように、上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は、更に、取付部140に設けられるとともに共振空洞120内に位置する固定部180を含む。固定部180は位置規制室を含み、共振棒170の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。
【0154】
本実施例において、エアロゾル発生装置100は、更に、取付部140に設けられる固定部180を含む。固定部180内には位置規制室が設けられており、共振棒170の少なくとも一部が位置規制室内に位置する。固定部180は、位置規制室により共振棒170を固定することで、共振棒170に対し一定の防振作用を奏する。これにより、共振棒170が振動を受けて抜け落ちるとの事態が回避される。
【0155】
いくつかの実施例において、固定部180と取付部140は一体的に成形される。
【0156】
これらの実施例において、一体成形により一括して設けられる固定部180と取付部140は高い結合強度を有するため、固定部180による共振棒170の安定化作用が向上する。
【0157】
図1及び
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、霧化室143の軸線と共振棒170の軸線は同軸である。
【0158】
本実施例では、霧化室143と共振棒170を同軸に設けているため、共振棒170を経由して霧化室143に伝達されるマイクロ波が霧化室143の中央位置に伝達されるよう保証可能である。これにより、マイクロ波が霧化室143内のエアロゾル発生基質を加熱する際の均一性が向上し、霧化室143内でマイクロ波が集中することで生じるエアロゾル発生基質の熱ムラが回避されるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が更に向上する。
【0159】
図1及び
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、マイクロ波モジュール130はマイクロ波導入部132を含む。
【0160】
マイクロ波導入部132はハウジング110の側壁に設けられる。マイクロ波導入部132は共振空洞120と連通している。また、マイクロ波発射源134がマイクロ波導入部132に接続されている。マイクロ波発射源134から出力されたマイクロ波は、マイクロ波導入部132を経由して共振空洞120に供給される。これにより、マイクロ波は、共振棒170の第1端から共振棒170の第2端に至る方向に伝達される。
【0161】
本実施例において、マイクロ波モジュール130は、マイクロ波発射源134及びマイクロ波導入部132を含む。マイクロ波発射源134はマイクロ波を発生させるために用いられる。ハウジング110の側壁に設けられるマイクロ波導入部132は、マイクロ波発射源134が発生させたマイクロ波を共振空洞120内に搬送するために用いられる。マイクロ波は、マイクロ波導入部132を経由して共振空洞120に供給される。その後、マイクロ波は、共振棒170の第1端から共振棒170の第2端に至る方向に伝達可能となる。これにより、マイクロ波を霧化室143内のエアロゾル発生基質に直接作用させられるため、エアロゾル発生基質の霧化効果が向上する。
【0162】
図1に示すように、上記いずれかの実施例において、マイクロ波導入部132は、第1導入部材1322及び第2導入部材1324を含む。
【0163】
第1導入部材1322はハウジング110の側壁に設けられる。また、第1導入部材1322はマイクロ波発射源134に接続される。
【0164】
第2導入部材1324の第1端は第1導入部材1322に接続される。第2導入部材1324は共振空洞120内に位置する。また、第2導入部材1324の第2端は共振空洞120の底壁に面している。
【0165】
本実施例において、マイクロ波導入部132は、第1導入部材1322及び第2導入部材1324を含む。第1導入部材1322はハウジング110の側壁に挿設される。また、第1導入部材1322の第1端はマイクロ波発射源134に接続される。これにより、マイクロ波発射源134で発生したマイクロ波は、第1導入部材1322の第1端からマイクロ波導入部132に進入する。第1導入部材1322の第2端は第2導入部材1324の第1端に接続される。第2導入部材1324の第2端は共振空洞120の底壁に面している。マイクロ波は、第1導入部材1322及び第2導入部材1324を経由して伝達されたあと、共振空洞120の底壁から霧化室143に伝達されて、霧化室143内のエアロゾル発生基質をマイクロ波加熱により霧化させる。
【0166】
第1導入部は、マイクロ波発射源134のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第2導入部材は、水平導入部及び垂直導入部を有している。水平導入部の軸線は共振空洞120の底壁と平行であり、垂直導入部の軸線は共振空洞120の底壁と垂直である。水平導入部は屈曲部を介して垂直導入部に接続されている。また、水平導入部は第1導入部と同軸に設けられる。上記のようにマイクロ波導入部132を設けることで、マイクロ波発射源134が発生させたマイクロ波を全て共振空洞120に進入させて、共振棒170により共振空洞120内を伝達させられる。
【0167】
図2に示すように、上記いずれかの実施例において、エアロゾル発生装置100は陥凹部190を更に含む。
【0168】
陥凹部190は共振空洞120の底壁に設けられ、第2導入部材の第2端が陥凹部190内に位置する。
【0169】
本実施例において、エアロゾル発生装置100は陥凹部190を更に含む。陥凹部190は共振空洞120の底壁に設けられる。且つ、陥凹部190は第2導入部材の第2端と対応して設けられ、第2導入部材の第2端が陥凹部190内まで延伸している。これにより、共振空洞120内に進入したマイクロ波を共振棒170の第2端から第1端に至る方向に伝達可能となるため、マイクロ波の伝達過程におけるエネルギー損失が減少する。
【0170】
図10に示すように、上記いずれかの実施例において、マイクロ波導入部132は第3導入部材1326を含む。
【0171】
第3導入部材1326はハウジング110の側壁に設けられる。第3導入部材1326の第1端はマイクロ波発射源134に接続されており、第3導入部材1326の第2端は共振棒170に面している。
【0172】
本実施例において、マイクロ波導入部132は第3導入部材1326を更に含む。第3導入部材1326は、マイクロ波発射源134のマイクロ波出力端と同軸に設けられる。第3導入部材1326の第1端はマイクロ波発射源134に接続されており、第3導入部材1326の第2端は共振棒170に面している。第3導入部材1326をマイクロ波発射源134のマイクロ波出力端と同軸に設け、第3導入部材1326と共振棒170を接続することで、マイクロ波を共振棒170に直接伝達する。これにより、マイクロ波発射源134から出力されたマイクロ波を全て共振空洞120内に進入させる。
【0173】
明確にすべき点として、本願の特許請求の範囲、明細書及び図面において、「複数の」との用語は、2つ又は2つ以上を意味する。また、別途明確に限定している場合を除き、「上」、「下」等の用語が示す方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本願をより記載しやすくし、且つ記載過程を更に簡便にするためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が、記載した特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するためのものではない。よって、これらの記載は、本願を制約するものと解釈すべきではない。また、「接続する」、「取り付ける」、「固定する」等の用語はいずれも広義に解釈すべきである。例えば、「接続する」とは、複数の対象間の固定的な接続であってもよいし、複数の対象間の取り外し可能な接続又は一体的な接続であってもよい。且つ、複数の対象間の直接的な連なりであってもよいし、複数の対象間の中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者は、上記データの具体的状況に基づき、本願における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【0174】
本願の特許請求の範囲、明細書及び図面において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「具体的実施例」等の用語による記載は、その実施例又は例示を組み合わせて記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例示に含まれることを意味する。本願の特許請求の範囲、明細書及び図面において、上記用語についての概略的記載は、必ずしも同一の実施例又は事例を示すとは限らない。且つ、記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施例或いは例示において適切な方式で組み合わせ可能である。
【0175】
以上は本願の好ましい実施例にすぎず、本願を制限するものではない。当業者にとって、本願には各種の変更及び変形が存在し得る。本願の精神及び原則の範囲内で実施される何らかの修正、同等の置換、改良等は、いずれも本願の保護の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0176】
100 エアロゾル発生装置
110 ハウジング
112 本体
114 エンドカバー
120 共振空洞
130 マイクロ波モジュール
132 マイクロ波導入部
1322 第1導入部材
1324 第2導入部材
1326 第3導入部材
134 マイクロ波発射源
140 取付部
141 ベース体
142 案内部材
1422 第1管材
1424 第2管材
143 霧化室
1432 第1チャンバ
1434 第2チャンバ
144 第2貫通孔
145 突出部
146 凹溝
147 スペーサ
150 圧力センサ
160 第1貫通孔
170 共振棒
180 固定部
190 陥凹部
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共振空洞を含むハウジングと、
前記ハウジングに設けられ、前記共振空洞内にマイクロ波を供給するマイクロ波モジュールと、
前記ハウジングに設けられ、少なくとも一部が前記共振空洞内に位置する取付部であって、霧化室を含み、前記霧化室がエアロゾル発生基質を収容するために用いられる取付部と、
前記ハウジングに設けられ、且つ前記共振空洞の外側に位置し、収集端が前記霧化室と連通しており、前記霧化室内の気圧値を収集するために用いられる圧力センサ、を含むエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記取付部は、
前記霧化室が設けられるベース体と、
一端が前記ベース体に接続され、他端が前記圧力センサの収集端に接続される案内部材、を含む請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記案内部材は、
前記ベース体に一体的に成形される第1管材と、
前記ハウジングに設けられる第2管材であって、第1端が前記ハウジングを貫通して前記第1管材に接続され、第2端が前記圧力センサに接続され、前記圧力センサの収集端が前記第2管材内に位置する第2管材、を含む請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記取付部は、更に、
前記ベース体の一端に設けられる開口を含み、前記開口は前記霧化室と連通しており、前記開口は前記エアロゾル発生基質を前記霧化室内に進入させるために用いられる請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
更に、
前記ハウジングに設けられる第1貫通孔を含み、前記共振空洞は前記第1貫通孔を通じて室外と連通しており、
前記取付部は、更に、
前記ベース体に設けられる第2貫通孔を含み、前記霧化室は前記第2貫通孔を通じて前記共振空洞と連通している請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記取付部は、更に、
前記霧化室の内側壁に設けられる少なくとも2つの突出部を含み、前記少なくとも2つの突出部は前記霧化室の内側壁から突出しており、前記少なくとも2つの突出部のうち隣り合う2つの突出部の間には隙間が設けられており、前記少なくとも2つの突出部は前記エアロゾル発生基質を固定するために用いられる請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つの突出部は前記開口に近接する前記霧化室の内側壁に位置し、前記少なくとも2つの突出部は前記霧化室の周方向に沿って均一に分布している請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記取付部は、更に、
凹溝を含み、前記凹溝は前記霧化室の内側壁に設けられ、前記凹溝は前記霧化室の中心線方向に沿って延伸している請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記凹溝の数は少なくとも2つであり、少なくとも2つの前記凹溝は前記霧化室の周方向に沿って均一に分布している請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記取付部は、更に、
前記霧化室に設けられるスペーサを含み、前記スペーサは前記霧化室を第1チャンバと第2チャンバに分割し、前記第1チャンバは前記第2チャンバと連通しており、前記第1チャンバは前記エアロゾル発生基質を収容するために用いられる請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記第1チャンバと前記第2チャンバは同軸に環状をなすよう分布しており、前記第2チャンバは前記第1チャンバの外側に位置する請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記取付部は、更に、
前記スペーサに設けられる第3貫通孔を含み、前記第3貫通孔は、前記スペーサのうち前記霧化室の底壁に接続される一端に位置する請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記取付部は、更に、
前記霧化室の底壁に設けられる支持部を含み、前記支持部は前記霧化室の底壁から突出している請求項2~12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記ハウジングは、
本体と、
前記本体に対し取り外し可能に接続されるエンドカバーであって、前記取付部が前記エンドカバーに挿設され、前記エンドカバーと前記本体が前記共振空洞を取り囲んでいるエンドカバー、を含む請求項1~12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
更に、
前記共振空洞内に設けられる共振棒を含み、前記共振棒の第1端は前記共振空洞の空洞壁の底壁に接続され、前記共振棒の第2端は前記取付部に
対応するよう設けられる請求項1~12のいずれか1項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記共振棒は前記取付部と間隔を開けて設けられる請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
更に、
前記取付部に設けられるとともに前記共振空洞内に位置する固定部を含み、前記固定部は位置規制室を含み、前記共振棒の少なくとも一部が前記位置規制室内に位置する請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項18】
前記霧化室の軸線と前記共振棒の軸線は同軸である請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項19】
前記マイクロ波モジュールは、
前記ハウジングの側壁に設けられて、前記共振空洞と連通するマイクロ波導入部と、
前記マイクロ波導入部に接続されるマイクロ波発射源であって、前記マイクロ波発射源から出力されたマイクロ波は前記マイクロ波導入部を経由して前記共振空洞に供給され、前記マイクロ波は、前記共振棒の第1端から前記共振棒の第2端に至る方向に伝達されるマイクロ波発射源、を含む請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項20】
前記マイクロ波導入部は、
前記ハウジングの側壁に設けられて前記マイクロ波発射源に接続される第1導入部材と、
第1端が前記第1導入部材に接続される第2導入部材であって、前記共振空洞内に位置し、第2端が前記共振空洞の底壁に面している第2導入部材、を含む請求項19に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項21】
更に、
前記共振空洞の底壁に設けられる陥凹部を含み、前記第2導入部材の第2端が前記陥凹部内に位置する請求項20に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項22】
前記マイクロ波導入部は、
前記ハウジングの側壁に設けられる第3導入部材を含み、前記第3導入部材の第1端は前記マイクロ波発射源に接続されており、前記第3導入部材の第2端は前記共振棒に面している請求項19に記載のエアロゾル発生装置。
【国際調査報告】