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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】サブモジュール
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20240725BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20240725BHJP
【FI】
H05K7/20 B
H05K7/20 N
H02M7/48 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024501688
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 KR2022018186
(87)【国際公開番号】W WO2023113264
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0182004
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518327084
【氏名又は名称】ヒョスン・ヘビー・インダストリーズ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パーク、ヨン・ヒー
(72)【発明者】
【氏名】ク、ナム・ジューン
(72)【発明者】
【氏名】コン、キ・リャン
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ジュン・ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ホン・ジュ
【テーマコード(参考)】
5E322
5H770
【Fターム(参考)】
5E322AA03
5E322AA05
5E322AA11
5E322EA01
5E322FA01
5H770AA21
5H770BA12
5H770DA21
5H770PA11
5H770PA42
5H770QA08
5H770QA28
(57)【要約】
本発明は、サブモジュールである。本発明のサブモジュール(10)の外観を筐体(20)が形成することができる。前記筐体(20)の一側面(24)には、第1開放部(25)が形成されることができる。前記第1開放部(25)には、放熱板(30)が設置されることができる。前記放熱板(30)の内面は、前記筐体(20)の内部に面し、前記放熱板(30)の外面は、筐体(20)の一側の外面を形成することができる。前記放熱板(30)には、電力半導体(32)や制御ボードなどの発熱体が設置されることができる。前記放熱板(30)の一側縁には、内部に形成された流路と連通して冷却流体を入出させる引入口(34)及び引出口(36)があり得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に部品が設置され、一側の外面に開放部が形成される筐体と、
前記筐体の前記開放部に設置され、内面が前記筐体の内部にあって前記部品のうちの少なくとも一つが設置され、他面が前記筐体の外部にある放熱板と、を含む、サブモジュール。
【請求項2】
前記開放部は、前記筐体の側板のうちのいずれか一つに形成され、前記放熱板が設置される、請求項1に記載のサブモジュール。
【請求項3】
前記開放部は、前記筐体の上板に形成され、前記放熱板が設置される、請求項1に記載のサブモジュール。
【請求項4】
前記開放部は、前記筐体の底板に形成され、前記放熱板が設置される、請求項1に記載のサブモジュール。
【請求項5】
前記放熱板の内部には、冷却流体の流動する流路が形成され、前記流路は、前記放熱板の一側に設けられた引入口と引出口を介して外部と連通する、請求項1に記載のサブモジュール。
【請求項6】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第1ターミナルと第2ターミナルが設置される、請求項1~5のいずれか一項に記載のサブモジュール。
【請求項7】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第1ターミナルが設置され、前記放熱板には、第2ターミナルが備えられる、請求項1~5のいずれか一項に記載のサブモジュール。
【請求項8】
内部に部品が設置され、一側の外面に開放部が形成され、六面体形状を有する筐体と、
前記筐体の前記開放部に設置され、内面が前記筐体の内部にあって前記部品のうちの少なくとも一つが設置され、前記筐体の一側の外面を形成する放熱板と、を含み、
前記放熱板の内部には、冷却流体の流動する流路が形成され、前記流路は、前記放熱板の一側に設けられた引入口と引出口を介して外部と連通する、サブモジュール。
【請求項9】
前記筐体の上板、側板及び底板のいずれか一つに前記開放部が形成され、前記放熱板が前記開放部を塞ぐように設置され、前記筐体の一側の外面を形成する、請求項8に記載のサブモジュール。
【請求項10】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュール間の電気的接続のための第1ターミナルと第2ターミナルが設置される、請求項9に記載のサブモジュール。
【請求項11】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第1ターミナルが設置され、前記放熱板にも、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第2ターミナルが設置される、請求項9に記載のサブモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
超高圧直流送電システム(High Voltage Direct Current system:HVDC system)は、発電所で生産される交流電力を直流に変換して送電した後、受電点で交流に再変換して電力を供給する方式である。このような超高圧直流送電システムは、交流送電方式に比べて損失が少なくて送電効率が良く、系統分離による安定度を向上させることができ、誘導障害が少なくて長距離電力送電に有利な送電方式である。
【0003】
このような超高圧直流送電システムには、図1に示すように、多数のサブモジュール1が数メートルの高さを有し、多数の層からなるフレーム3に設置される。前記フレーム3は、垂直に設置された多数のカラム5に多数の層を形成するように多数の区画板7が設置されている。前記区画板7に多数の前記サブモジュール1が列をなして設置される。
【0004】
ここで使用されるサブモジュール1は、電源部9とキャパシタ部9’で構成され、前記電源部9には、多様な電力用半導体と各種制御ボードが設置される。前記電源部9に設置された電力用半導体と制御ボードでは、動作中に多くの熱が発生する。この熱を外部へ排出するために冷却水を使用する放熱装置が前記電源部9の外部から内部に連結されている。すなわち、冷却水を前記電源部9の内部へ供給するためのパイプがあり、このパイプは、電源部9の内部に設置された放熱板を冷却水が通過しうるように伝達する。
【0005】
このような構成では、冷却水がサブモジュールの内部で漏水すると、漏電または腐食を発生させ、激しい場合には電力用半導体や制御ボードの損傷を引き起こすという問題があった。
【0006】
そして、前記電源部9の内部に放熱装置を含んで多くの部品が設置されるので、前記サブモジュール1の大きさが大きくなり、これによりサブモジュール1を設置するためのフレーム3の大きさが大きくなって多くの空間を占めるという問題があった。
【0007】
このようなサブモジュール1は、超高圧直流送電システム(High Voltage Direct Current system:HVDC system)だけでなく、電力半導体が使用されるフレキシブル交流送電システム(Flexible Alternative Current Transmission system:FACT system)においても類似した形態が使用されている。
【0008】
上述したサブモジュールに関連する先行技術文献としては、韓国特許第10-1623347号、韓国特許第10-1295070号、韓国特許第10-1288679号などがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、サブモジュールを小型化することである。
【0010】
本発明の目的は、サブモジュールの内部に冷却水が入らないようにすることである。
【0011】
本発明の目的は、サブモジュール間の連結構造を単純化することである。
【0012】
本発明の目的は、サブモジュールを小型化しながらも、外部への放熱を円滑にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するための本発明のサブモジュールは、内部に部品が設置され、一側の外面に開放部が形成される筐体と、前記筐体の前記開放部に設置され、内面が前記筐体の内部にあって前記部品のうちの少なくとも一つが設置され、他面が前記筐体の外部にある放熱板と、を含むことができる。
【0014】
前記開放部は、前記筐体の側板のうちのいずれか一つに形成され、前記放熱板が設置されることができる。
【0015】
前記開放部は、前記筐体の上板に形成され、前記放熱板が設置されることができる。
【0016】
前記開放部は、前記筐体の底板に形成され、前記放熱板が設置されることができる。
【0017】
前記放熱板の内部には、冷却流体の流動する流路が形成され、前記流路は、前記放熱板の一側に設けられた引入口と引出口を介して外部と連通することができる。
【0018】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第1ターミナルと第2ターミナルが設置されることができる。
【0019】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第1ターミナルが設置され、前記放熱板には、第2ターミナルが備えられることができる。
【0020】
本発明の他の特徴によれば、本発明は、内部に部品が設置され、一側の外面に開放部が形成され、六面体形状を有する筐体と、前記筐体の前記開放部に設置され、内面が前記筐体の内部にあって前記部品のうちの少なくとも一つが設置され、前記筐体の一側の外面を形成する放熱板と、を含むことができ、前記放熱板の内部には、冷却流体の流動する流路が形成されることができ、前記流路は、前記放熱板の一側に設けられた引入口と引出口を介して外部と連通することができる。
【0021】
前記筐体の上板、側板及び底板のいずれか一つに前記開放部が形成され、前記放熱板が前記開放部を塞ぐように設置されることにより、前記筐体の一側の外面を形成することができる。
【0022】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュール間の電気的接続のための第1ターミナルと第2ターミナルが設置されることができる。
【0023】
前記筐体の前面板には、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第1ターミナルが設置されることができ、前記放熱板にも、隣接するサブモジュールとの電気的接続のための第2ターミナルが設置されることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によるサブモジュールでは、次の効果の少なくとも一つを有することができる。
【0025】
本発明では、サブモジュールの外観を構成する筐体の一面を構成するように放熱板が設置されることができる。したがって、放熱板が筐体の一部を構成して、筐体の内部で空間を占めなくなり、サブモジュールの筐体の内部に放熱板の設置のための空間が不要となるため、筐体の大きさを小型化することができる。
【0026】
本発明では、筐体の一側の外面を放熱板が構成し、放熱板の一側の表面は筐体の内部に面し、他側の表面は筐体の外部に露出している。そして、前記放熱板の内部に対して冷却流体が出入りする引入口と引出口が、筐体の外部にある放熱板の一側に設置されることができる。このような構造によれば、筐体の内部に冷却流体が入らなくなり、筐体の内部に設置される部品に冷却流体の影響が及ばなくなるという効果もある。
【0027】
本発明では、放熱板が筐体の一側の外面を形成しながら、放熱板の外面が外部に露出することができる。したがって、外部空気との熱交換がより円滑になることができ、放熱板での放熱作用がより効率よく起こることができる。
【0028】
一方、本発明の他の実施形態では、隣接するサブモジュール間を連結するバスバーを結合するためのターミナルを放熱板に置くことができる。このような構成によれば、放熱板の一側に一体にターミナルを置くことができるため、全体的に部品数が減るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】一般なサブモジュールの設置状態を示す斜視図である。
【0030】
図2】本発明によるサブモジュールの好適な実施形態の構成を示す斜視図である。
【0031】
図3図2に示した実施形態の構成を示す分解斜視図である。
【0032】
図4】本発明によるサブモジュールの他の実施形態の構成を示す斜視図である。
【0033】
図5図4に示した実施形態が使用されることを示す斜視図である。
【0034】
図6】本発明によるサブモジュールの別の実施形態の構成を示す一方向斜視図である。
【0035】
図7図6に示した実施形態を他の方向から示す斜視図である。
【0036】
図8図6に示した実施形態の構成を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の一部の実施形態を例示的な図面によって詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたり、同一の構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できる限り同一の符号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明の実施形態を説明するにあたり、関連した公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の実施形態に対する理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0038】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、その用語によって当該構成要素の本質や順番、または順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、その構成要素はその他の構成要素に直接的に連結または接続されることができるが、各構成要素の間に別の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」されることもできると理解されるべきである。
【0039】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態の構成を詳細に説明する。
【0040】
図2及び図3には、本発明の好適な実施形態のサブモジュールの構成が示されている。本実施形態のサブモジュール10の外観を筐体20が形成することができる。前記筐体20は、サブモジュール10の外観を構成するものであり、内部には、様々な部品が設置できる空間が形成されることができる。前記筐体20は、六面体形状を有することができる。
【0041】
前記筐体20の前面を前面板21が形成することができる。前記前面板21には、第1ターミナル21’と第2ターミナル21’’が備えられることができる。前記第1ターミナル21’と第2ターミナル21’’は、前記筐体20の内部にある構成と電気的に接続されることができる。前記第1ターミナル21’と第2ターミナル21’’は、また、隣接したサブモジュール10と連結バスバー40(図5参照)を介して電気的に接続されることができる。前記前面板21には、サブモジュール10の外部との連結のための構成とサブモジュール10の操作のための構成がありうる。
【0042】
前記筐体20の上面を上板22が形成することができる。前記上板22は、前記前面板21の上端に連結されることができる。前記上板22は、本実施形態では長方形状である。しかし、前記上板22は、全体筐体20の構成によってその形状が異なり得る。前記上板22の反対側には底板23があり得る。前記底板23は、前記筐体20の底を形成することができる。前記底板23は、前記上板22と同じ形状と面積を有することができる。
【0043】
前記上板22と底板23の幅方向の両端には側板24があり得る。前記側板24は、筐体20の両側面を形成することができる。前記側板24のうちのいずれか一つには第1開放部25があり得る。前記第1開放部25は、前記筐体20の内部と外部とを連通させることができる。本実施形態では、前記第1開放部25を塞ぐように、後述される放熱板30が設置されることができる 前記第1開放部25は、前記側板24の全体領域に形成されてもよく、一部領域に形成されてもよい。図示の実施形態では、前記側板24のほぼ大部分の領域に形成されている。
【0044】
前記側板24のうちの他の一つには第2開放部26があり得る。前記第2開放部26は、前記筐体20の内部に作業者がメンテナンスのために接近することが可能な部分である。前記第2開放部26は、カバー26’によって遮蔽されることができる。本実施形態では、前記第2開放部26が前記側板24のほぼ大部分の領域にわたって形成されている。しかし、前記第2開放部26は、筐体20の内部への接近に必要な面積と形状を有することができる。図示してはいないが、前記カバー26’には、筐体20の内外部の間で空気が流動しうるように多数のルーバーが形成されることができる。
【0045】
前記筐体20において前記前面板21の反対側となる筐体20の背面には、第3開放部28が形成されることができる。前記第3開放部28は、前記筐体20の背面全体にわたって形成されることができる。しかし、前記第3開放部28が必ずしも前記筐体20の背面全体にわたって形成される必要はない。前記第3開放部28が前記筐体20の背面の一部領域にのみ形成されることもできる。前記第3開放部28を介してキャパシタ部(図示せず)と筐体20の内部にある部品とが連結されることができる。
【0046】
前記第1開放部25を塞ぐように放熱板30が前記筐体20に設置されることができる。前記放熱板30は、前記筐体20の内部にある部品から発生する熱を外部へ排出する役割を果たすことができる。前記放熱板30は、金属材質で作られることができる。前記放熱板30の内面には、前記筐体20の内部にある電力半導体32が設置されることができる。前記電力半導体32の例としてIGBTが挙げられる。前記放熱板30には、前記筐体20の内部に位置する制御ボード(図示せず)も設置されることができる。前記放熱板30の内面には、前記電力半導体32を含む発熱体が設置されることができる。もちろん、発熱体が前記放熱板30ではなく筐体20の内部に位置してもよい。
【0047】
前記放熱板30の一面は前記筐体20の内部に面し、前記放熱板の他面は筐体20の外部に位置して外部空気と接することができる。したがって、前記筐体20の内部から発生した熱を前記放熱板30が筐体20の外部へ伝達することができる。
【0048】
一方、前記放熱板30には、図2に示すように、引入口34と引出口36があり得る。前記引入口34と引出口36は、冷却水などの冷却流体を伝達するものである。前記引入口34には冷却流体を供給する配管(図示せず)が接続されて冷却流体を前記放熱板30の内部へ伝達することができる。前記引出口36には、冷却流体を排出して放熱のための構成に伝達するための配管(図示せず)が接続されることができる。
【0049】
前記放熱板30の内部には、前記引入口34及び引出口36と連通する流路(図示せず)が形成されることができる。前記流路を介しては、冷却流体が流動するが、筐体20の内部から発生した熱を吸収しながら流動することができる。前記流路は、前記放熱板30の内部にジグザグ状に形成され、放熱板30の全体領域で熱を均一に吸収することができる。
【0050】
前記放熱板30は、前記筐体20を構成する前面板21、上板22、底板23、側板24などに比べて相対的に厚さが厚くてもよい。これは、前記放熱板30の内部に冷却流体のための流路が形成できるようにするためである。
【0051】
ちなみに、図2及び図3に示した実施形態とは異なり、前記放熱板30が前記筐体20の反対側の側面に設置されることができる。この場合には、前記第1開放部25に前記カバー26’が設置されることができる。
【0052】
一方、図4及び図5には、本発明の他の実施形態が示されている。ここに図示された実施形態は、全体的な構成は図2に示されたものと類似している。したがって、説明の便宜のために、図2に示した実施形態の構成と同じ構成に対しては同一の図面符号を付する。
【0053】
本実施形態においては、前記筐体20の前面を構成する前面板21に第1ターミナル21’が設置さることができる。本実施形態において、第2ターミナル37は、前記筐体20の外面に設置された前記放熱板30に備えられ得る。前記第2ターミナル37は、前記放熱板30の一側に一体に形成されることができる。
【0054】
本実施形態では、前記第1ターミナル21’と同じ高さに該当する前記放熱板30の先端縁の所定高さに第2ターミナル37が位置することができる。前記第1ターミナル21’と第2ターミナル37は、前記底板23から同じ高さに並んで位置することができる。
【0055】
前記第1ターミナル21’と第2ターミナル37を用いて、隣接するサブモジュール10間を電気的に接続した状態が図5に示されている。これによれば、連結バスバー40によって前記第1ターミナル21’と第2ターミナル37とが電気的に接続されることができる。前記連結バスバー40は、金属板で作られることができる。前記連結バスバー40の骨格をバスバーボディ41が形成することができる。前記バスバーボディ41は、所定の板形状であってもよい。前記バスバーボディ41は、本実施形態では四角形板である。前記バスバーボディ41の両端には、第1ターミナル21’と第2ターミナル37への結合のための第2結合部43と第1結合部42があり得る。前記第1結合部42と第2結合部43は、ネジによって前記第1ターミナル21’と第2ターミナル37に結合することができる。前記第1結合部42は、前記バスバーボディ41と直交することができる。
【0056】
図6乃至図8には、本発明の別の実施形態が示されている。本実施形態のサブモジュール110の外観を筐体120が形成することができる。前記筐体120は、サブモジュール110の外観を構成するものであって、内部には、様々な部品が設置できる空間が形成されることができる。前記筐体120は、六面体形状を有することができる。
【0057】
前記筐体120の前面を前面板121が形成することができる。前記前面板121には第1ターミナル121’と第2ターミナル121’’が備えられることができる。前記第1ターミナル121’と第2ターミナル121’’は、前記筐体120の内部にある構成と電気的に接続されることができる。前記第1ターミナル121’と第2ターミナル121’’は、また、隣接したサブモジュール110と連結バスバー40(図5参照)を介して電気的に接続されることができる。前記前面板121には、サブモジュール110の外部との連結のための構成とサブモジュール110の操作のための構成があり得る。
【0058】
前記筐体120の上面を上板122が形成することができる。前記上板122は、前記前面板121の上端に連結されることができる。前記上板122は、本実施形態では長方形状である。しかし、前記上板122は、全体筐体120の構成によってその形状が異なり得る。前記上板122の反対側には底板123があり得る。前記底板123は、前記筐体120の底を形成することができる。前記底板123は、前記上板22と同じ形状と面積を有することができる。
【0059】
前記底板123には底開放部123’が形成されることができる。前記底開放部123’は、前記底板123の大部分の面積を占めるように形成されることができる。前記底板123の底開放部123’には、後述される放熱板130が設置されることができる。
【0060】
前記上板122と底板123の幅方向の両端には側板124があり得る。前記側板124は、筐体120の両側面を形成することができる。前記側板124のうちのいずれか一つには第1開放部125があり得る。前記第1開放部125は、前記筐体120の内部と外部とを連通させることができる。本実施形態では、前記第1開放部125を塞ぐように、後述される放熱板130が設置されることができる。前記第1開放部125は、前記側板124の全体領域に形成されてもよく、一部領域に形成されてもよい。図示した実施形態では、前記側板124のほぼ大部分の領域に形成されている。前記第1開放部125を介して作業者がメンテナンスのために内部に接近することができる。前記第1開放部125は、作業者が筐体120の内部への接近に必要な面積と形状を有することができる。
【0061】
前記第1開放部125には、第1カバー125’が設置されることができる。前記第1カバー125’は、前記第1開放部125を塞いで、外部から前記筐体120の内部空間が見えないようにすることができる。前記第1カバー125’にも、多数のルーバーが形成されることができる。
【0062】
前記側板124のうちの他の一つには第2開放部126があり得る。前記第2開放部126は、前記筐体120の内部に作業者がメンテナンスのために接近することが可能な部分である。前記第2開放部126は、第2カバー126’によって遮蔽できる。本実施形態では、前記第2開放部126が前記側板124のほぼ大部分の領域にわたって形成されている。しかし、前記第2開放部126は、筐体120の内部への接近に必要な面積と形状を有することができる。図示してはいないが、前記カバー126’には、筐体120の内外部の間で空気が流動することができるように多数のルーバーが形成できる。
【0063】
ちなみに、前記第1開放部125と第2開放部126は、必ずしも両方ともなければならないものではない。前記第1開放部125と第2開放部126のいずれか一つはなくてもよい。
【0064】
前記筐体120において前記前面板121の反対側となる筐体120の背面には、第3開放部128が形成されることができる。前記第3開放部128は、前記筐体120の背面全体にわたって形成されることができる。しかし、前記第3開放部128が必ずしも前記筐体120の背面全体にわたって形成される必要はない。前記第3開放部128が前記筐体120の背面の一部領域にのみ形成されることもできる。前記第3開放部128を介してキャパシタ部(図示せず)と、筐体120の内部にある部品とが連結されることができる。
【0065】
前記底開放部123’を塞ぐように放熱板130が前記筐体120に設置されることができる。前記放熱板130は、前記筐体120の内部にある部品から発生する熱を外部へ排出する役割を果たすことができる。前記放熱板130は、金属材質で作られることができる。前記放熱板130の内面には、前記筐体120の内部にある電力半導体132が設置されることができる。前記電力半導体132の例としてIGBTが挙げられる。前記放熱板130には、前記筐体120の内部に位置する制御ボード(図示せず)も設置されることができる。前記放熱板130の内面には、前記電力半導体132を含む発熱体が設置されることができる。もちろん、発熱体が前記放熱板130ではなく筐体120の内部に位置してもよい。
【0066】
前記放熱板130の一面は、前記筐体120の内部に面し、前記放熱板の他面は、筐体120の外部に位置して外部空気と接することができる。したがって、前記筐体120の内部から発生した熱を前記放熱板130が筐体120の外部へ伝達することができる。
【0067】
一方、前記放熱板130には、図6に示すように、引入口134と引出口136があり得る。引入口134と引出口136は、冷却水などの冷却流体を伝達するためのものである。前記引入口134には、冷却流体を供給する配管(図示せず)が接続されて冷却流体を前記放熱板130の内部へ伝達することができる。前記引出口136には、冷却流体を排出して放熱のための構成へ伝達するための配管(図示せず)が接続されることができる。
【0068】
前記放熱板130の内部には、前記引入口134及び引出口136と連通する流路(図示せず)が形成されることができる。前記流路を介しては、冷却流体が流動するが、筐体120の内部から発生した熱を吸収しながら流動することができる。前記流路は、前記放熱板130の内部にジグザグ状に形成され、放熱板130の全体領域で熱を均一に吸収することができる。
【0069】
前記放熱板130は、前記筐体120を構成する前面板121、上板122、底板123、側板124などに比べて相対的に厚さが厚くてもよい。これは、前記放熱板130の内部に冷却流体のための流路が形成できるようにするためである。
【0070】
前記放熱板130の引入口134と引出口136が前記前面板121と干渉しないようにするために、前記前面板121の一側には開放部121eが形成されることができる。前記開放部121eは、前記前面板121の下端縁を一部除去して形成できる。
【0071】
以下、上述した構成を有する本発明によるサブモジュールが使用されることを説明する。
【0072】
本発明によるサブモジュール10、110では、放熱板30、130が筐体20、120の一側の外面に露出して設置されることができる。すなわち、前記筐体20の側板24のいずれかまたは筐体120の底板123に設置されることができる。そして、図面に提示してはいないが、前記筐体20、120の上板22、122に開放部を形成し、該開放部に放熱板30、130を設置することもできる。或いは、前記前面板21、121に開放部を形成し、該開放部に放熱板30、130を設置することができる。
【0073】
このように構成されたサブモジュール10、110は、フレームに多数の層を形成する区画板上に多数個が並んで設置され、互いに隣接するサブモジュール10、110間は連結バスバー40によって連結されて使用されることができる。
【0074】
前記サブモジュール10、110の使用中には、前記電力半導体32、132などから熱が発生し、この熱をサブモジュール10、110の外部へ放出することが必要である。本発明では、前記サブモジュール10、110の外部に一面が露出している放熱板30、130に、前記電力半導体32、132などから発生した熱が伝導されることができ、この熱は、前記放熱板30、130の内部を流動する冷却流体へ伝達されることができる。もちろん、前記放熱板30、130の外面を介して外部空気へも放熱されることができる。
【0075】
前記放熱板30、130の内外部に冷却流体が流動するのは、前記引入口34、134と引出口36、136を介して行われる。本発明では、前記引入口34、134と引出口36、136が前記筐体20、120の内部に入らず、筐体20、120の外部で前記放熱板30、130に連結されている。
【0076】
したがって、前記筐体20、120の内部には冷却流体が入らないため、冷却流体の漏水による筐体20、120内の部品に冷却流体が伝達されなくなる。
【0077】
一方、図5に示すように、前記放熱板30に第2ターミナル37を設けると、前記前面板21には、第1ターミナル21’のみを設置してもよい。すなわち、前記前面板21に別途の第2ターミナル21’’を設置しなくてもよく、前記放熱板30に一体に備えられる第2ターミナル37を用いて、隣接したサブモジュール10との電気的接続を行うことができる。このように第2ターミナル37を放熱板30に一体に形成すると、部品数を相対的に減らすことができる。
【0078】
以上、本発明による実施形態を構成するすべての構成要素が一つに結合するか或いは結合して動作すると説明されたとして、本発明が必ずしもこのような実施形態に限定されるのではない。すなわち、本発明の目的範囲内であれば、その全ての構成要素が一つ以上に選択的に結合して動作することもできる。また、以上で記載された「含む」、「構成する」または「有する」等の用語は、特に反対となる記載がない限り、当該構成要素が内在し得ることを意味するものであるので、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができると解釈されるべきである。技術的又は科学的用語を含むあらゆる用語は、別に定義されない限り、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味がある。辞典に定義された用語のように一般的に使用される用語は、関連技術の文脈上の意味と一致すると解釈されなければならず、本発明で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。
【0079】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱することなく、多様な修正及び変形が可能であろう。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0080】
例えば、図示された実施形態では、前記放熱板30、130が前記筐体20、120の一側板24、底板123に設置されたことが開示されているが、前記放熱板30、130は、前記筐体20、120の上板21、121に位置することもできる。
図1
図2
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図8
【国際調査報告】