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特表2024-528851高速アプリケーションパッケージ用のセンス線
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】高速アプリケーションパッケージ用のセンス線
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20240725BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
H01L23/12 Q
H01L23/12 N
H01L23/12 E
H01L25/08 Z
H01L23/12 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024503710
(86)(22)【出願日】2022-06-16
(85)【翻訳文提出日】2024-01-19
(86)【国際出願番号】 US2022072978
(87)【国際公開番号】W WO2023009918
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】17/386,278
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、ユエン
(72)【発明者】
【氏名】パティル、アニケット
(72)【発明者】
【氏名】ウェー、ホン・ボク
(72)【発明者】
【氏名】ランガリ、アブドルレザ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、リーシャー
(57)【要約】
一態様では、半導体デバイスは、基板を含む。基板は、複数の金属層を貫通する、導電性ペースト(122、222)を備えるカラムと、カラムを取り囲む樹脂シース(124、224)と、樹脂シース(124、224)を取り囲むグランドシールド(126、226)と、複数のセンス線(120、220)と、を含む。複数のセンス線(120、220)は、導電性ペースト(122、222)を備えるカラムに接続された第1のセンス線(120(1)、220(1))と、グランドシールド(126、226)に接続された第2のセンス線(120(2)、220(2))と、を含む。樹脂は、誘電体材料を備える。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を有する半導体デバイスであって、
複数の金属層を貫通する、導電性ペーストを備えるカラムと、
前記カラムを取り囲む樹脂シースと、前記樹脂シースは誘電体材料を備える、
前記樹脂シースを取り囲むグランドシールドと、
第1のセンス線および第2のセンス線を含む複数のセンス線と、前記第1のセンス線が前記カラムに接続されており、前記第2のセンス線が前記グランドシールドに接続されている、
を備える、半導体デバイス、
を備える装置。
【請求項2】
前記基板が、コア付き基板を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記基板が、コアレス基板を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記センス線の少なくとも一部分が、電源管理集積回路(PMIC)に結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記導電性ペーストを備える前記カラムが、約100マイクロメートルの直径を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記カラムと、前記樹脂シースと、前記グランドシールドとの組合せが、約250マイクロメートル×約250マイクロメートルの面積を占有する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記半導体デバイスに結合されたダイをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記装置が、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、アクセスポイント、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、および自動車内のデバイスからなる群から選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
半導体デバイスの製作方法であって、
基板を積み重ねることを含み、前記基板を積み重ねることが、
複数の金属層を貫通する、導電性ペーストを備えるカラムを形成することと、
前記カラムを取り囲む樹脂シースを形成することと、前記樹脂シースは誘電体材料を備える、
前記樹脂シースを取り囲むグランドシールドを形成することと、
第1のセンス線および第2のセンス線を含む複数のセンス線を形成することと、前記第1のセンス線が前記カラムに接続され、前記第2のセンス線が前記グランドシールドに接続される、を備える、
方法。
【請求項10】
前記基板が、コア付き基板を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記基板が、コアレス基板を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記センス線の少なくとも一部分が、電源管理集積回路(PMIC)に結合されている、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記導電性ペーストを備える前記カラムが、約100マイクロメートルの直径を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記カラムと、前記樹脂シースと、前記グランドシールドとの組合せが、約250マイクロメートル×約250マイクロメートルの面積を占有する、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記半導体デバイスにダイを結合することをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記半導体デバイスを、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、アクセスポイント、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、および自動車内のデバイスからなる群から選択される装置内に含めることをさらに備える、請求項9に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
1.開示の分野
[0001] 本開示の態様は概して、集積回路(Integrated Circuit、IC)に関し、特に、半導体内のセンス線(sense line)に関する。
【0002】
2.関連技術の説明
[0002] 半導体(チップまたは集積回路(IC)とも呼ばれる)では、センス線として知られている内部接続が、センシング(たとえば、テスト)に使用され得る。たとえば、センス線は、配電網(Power Distribution Network、PDN)、電源管理IC(Power Management IC、PMIC)などに接続し得る。典型的には、各々が約100マイクロメートル(μm)のサイズを有する3~4個のビアが使用され、約200μm×200μmのサイズを有する10~15個のジャンパが使用され得る。したがって、センス線(ジャンパを含む)によって占有される面積(area)は、約400μm×400μmであり得る。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 以下に、本明細書に開示される1つ以上の態様に関する簡略化された概要を示す。したがって、以下の概要は、すべての企図される態様に関する広範な概観と見なされるべきではなく、以下の概要もまた、すべての企図される態様に関する主要もしくは重要な要素を特定するか、または任意の特定の態様に関連する範囲を規定するものと見なされるべきではない。よって、以下の概要の唯一の目的は、以下に示す詳細な説明に先立って、本明細書に開示される機構に関する1つ以上の態様に関する特定の概念を、簡略化された形態で示すことである。
【0004】
[0004] 第1の態様では、半導体は基板(substrate)を含む。基板は、複数の金属層(metal layer)を貫通する、導電性ペースト(conductive paste)を含むカラム(column)と、カラムを取り囲む樹脂シース(resin sheath)と、樹脂シースを取り囲むグランドシールド(ground shield)と、複数のセンス線と、を含む。複数のセンス線は、導電性ペーストを含むカラムに接続された第1のセンス線(first sense line)と、グランドシールドに接続された第2のセンス線(second sense line)と、を含む。樹脂シースは、誘電体材料(dielectric material)を含む。
【0005】
[0005] 第2の態様では、半導体デバイス(semiconductor device)の製作方法は、基板を積み重ねることを含む。基板を積み重ねることは、複数の金属層を貫通する、導電性ペーストを含むカラムを形成することと、カラムを取り囲む樹脂シースを形成することと、樹脂シースを取り囲むグランドシールドを形成することと、第1のセンス線および第2のセンス線を含む複数のセンス線を形成することと、を含む。第1のセンス線は、カラムに接続され、第2のセンス線は、グランドシールドに接続される。樹脂シースは、誘電体材料を含む。
【0006】
[0006] 本明細書に開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および詳細な説明に基づいて、当業者に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
[0007] 添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を容易にするために示され、単に態様を例示するために提供されるものであり、それらを限定するためのものではない。添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することにより、本開示のより完全な理解が得られ得る。図では、参照番号の最も左の桁(1つまたは複数)は、その参照番号が最初に現われる図を識別する。異なる図における同じ参照番号は、類似または同一の項目を示す。
図1】[0008] 本開示の様々な態様によるコア付き基板(cored substrate)を有する例示的なパッケージのブロック図を示す。
図2】[0009] 本開示の様々な態様によるコアレス基板(coreless substrate)を有する例示的なパッケージのブロック図を示す。
図3A】[0010] 本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図3B】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図3C】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図3D】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図3E】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図3F】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図3G】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図3H】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4A】[0011] 本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4B】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4C】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4D】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4E】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4F】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4G】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図4H】本開示の様々な態様によるコア付き基板を有する例示的なパッケージの製作プロセスにおける異なる段階を示す。
図5】[0012] 本開示の態様による導電性ペーストを含むカラムを形成することを含む例示的なプロセスを示す。
図6】[0013] 本開示の態様による、基板の一部分の穴の中に導電性ペーストを堆積させることを含む例示的なプロセスを示す。
図7】[0014] 本開示の1つ以上の態様による例示的なモバイルデバイスを示す。
図8】[0015] 本開示の1つ以上の態様による集積デバイスまたは半導体デバイスと一体化され得る様々な電子デバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0016] 半導体パッケージ(「パッケージ」)内のセンス線によって使用される空間の量を低減するためのシステムおよび技法が開示される。導電性ペーストを使用して、グランドとして機能するセンス線の周りの外側シールドを有する(たとえば、電源レール用の)円筒形のセンス線を作成し得る。400μm×400μmを占有する従来のセンス線構造と比較して、本明細書に説明されるセンス線構造は、約250μm×250μmの空間を占有し、結果的にパッケージ内の空間を約50%節約することになる。
【0009】
[0017] 本開示の態様は、例示の目的で提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲を逸脱することなく、代替の態様を考案し得る。加えて、本開示のよく知られている要素は、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、詳細には説明されないかまたは省略される。
【0010】
[0018] 「例」および/または「例」という語は、本明細書では、「例、事例、または例示として用いられる」という意味で使用される。本明細書に「例」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいかまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明される特徴、利点、または動作モードを含むことを規定するものではない。
【0011】
[0019] 当業者であれば、以下に説明する情報および信号が、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを理解するであろう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、具体的な用途、所望の設計、対応する技術などに一部応じて、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0012】
[0020] さらに、多くの態様について、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行されるアクションのシーケンスに関して説明される。本明細書に説明される様々なアクションが、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC))によって、1つ以上のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、またはその両方の組合せによって実行できることが認識されるであろう。加えて、本明細書に説明されるアクションのシーケンス(1つまたは複数)は、コンピュータ命令の対応するセットを記憶した、任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で完全に具現化されると見なすことができ、コンピュータ命令の対応するセットは、実行されると、デバイスの関連するプロセッサに本明細書に説明される機能を実行させるかまたは実行するように命令する。したがって、本開示の様々な態様は、いくつかの異なる形態で具現化することができ、特許請求される主題の範囲内にそのすべてが入ることが企図されている。加えて、本明細書に説明される態様の各々に対して、任意のそのような態様の対応する形態は、たとえば、説明されるアクションを実行する「ように構成された論理」として本明細書に説明されることがある。
【0013】
[0021] 図1は、本開示の様々な態様によるコア付き基板102を有する例示的なパッケージ100のブロック図を示す。コア付き基板102は、コア104を含む。電源管理集積回路(Power Management Integrated Circuit、PMIC)などの能動デバイス106は、ピン、ボール、バンプなどの相互接続部108を使用して、コア付き基板102の上部部分に電気的に結合される。アプリケーションプロセッサ(Application Processor、AP)ダイ(die)などのダイ110は、ピン、ボール、バンプなどの相互接続部112を使用して、コア付き基板102の底部部分に電気的に結合される。コア付き基板102の底面は、パッケージ100をプリント回路基板(Printed Circuit Board、PCB)などに取り付けることを可能にするボール、ピンなどの相互接続部114を含み得る。1つ以上の追加のダイ116が、ピン、ボール、バンプなどの相互接続部118を使用して基板102に取り付けられ得ることが理解されよう。さらに、ダイ116の位置は、コア付き基板102のどちらの側にあってもよいことが理解されよう。よって、本明細書に開示される様々な態様は、図示の例示的な構成によって限定されると解釈されるべきではない。
【0014】
[0022] 基板102は、1つ以上のセンス線120を含む。たとえば、センス線120(1)は、導電性ペースト122のカラムに接続され得る。銅、銀などの他の材料を使用できる一方で、導電性ペースト122は、電気接続を達成するためのより低コストの選択肢を提供する。導電性ペースト122は、樹脂シース124によって取り囲まれることによって絶縁され得る。グランドシールド126は、樹脂シース124を取り囲み、いくつかの態様では、センス線120(2)に取り付けられたグランドに結合され得る。例示の目的で、センス線120は、グランドに結合されているものとして示されている。しかしながら、本明細書に説明されるセンス線120は、電力を搬送するため、信号を搬送するためなど、他の方法で使用され得ることを理解されたい。したがって、センス線120(1)、120(2)は、協働し、センス線120(1)が信号(または電力)を導電性ペースト122に搬送し、センス線120(2)がグランドシールド126に接続する。たとえば、センス線120(1)、120(2)は、基板102の一部分内の電源レール上の電圧を監視するための低電流センス線として使用され得る。
【0015】
[0023] 導電性ペースト122と、樹脂シース124と、グランドシールド126とを含む構造全体は、約250マイクロメートル(μm)の幅を有し得る。様々な例示的な寸法が、開示される様々な態様の説明を容易にするために本明細書において提供される。開示されているこれらの様々な態様は、これらの例示的な寸法に限定されないことが理解されよう。
【0016】
[0024] グランドシールド126は、基板102内の複数の層のうちの1つ以上の層上のグランドセンスリターン線(たとえば、120(2))の一部として使用され得る。グランドシールド126は、銅、銀、はんだ、または任意の他の適切な高導電性材料から形成され得る。いくつかの態様では、グランドシールド126は、導電性ペースト122を貫通するセンス線を取り囲むグランドシールドとして機能し得ることが理解されよう。導電性ペースト122は、インクジェット印刷(または導電性ペーストを押し出す別の手段)を使用して基板に加え、硬化させることができる。導電性ペースト122は、銅、銀、はんだ、または任意の他の適切な高導電性材料を含み得る。
【0017】
[0025] 本明細書に説明されるセンス線の技術的利点としては、約400×400μmを占有する従来のセンス線と比較して、より少ない空間、たとえば、約250μm×250μmを占有することが挙げられる。パッケージ100内でより少ない空間を占めることによって、パッケージ100を縮小することができ、または追加の機能をパッケージ100に追加することができる。たとえば、空間の節約は、パッケージ100上のルーティングに利用可能な面積を増加させること、基板のサイズを低減すること、パッケージ100のレイアウトを改善すること、配電網(PDN)接続性を改善することなどに使用され得る。
【0018】
[0026] 図2は、本開示の様々な態様による、コアレス基板202を有する例示的なパッケージ200のブロック図を示す。能動デバイス206(たとえば、PMIC)は、ピン、ボール、バンプなどの相互接続部208を使用して、コアレス基板202の上部部分に電気的に結合される。ダイ210(たとえば、APダイ)は、ピン、ボール、バンプなどの相互接続部212を使用して、基板102の底部部分に電気的に結合される。コアレス基板202の底面は、パッケージ200をプリント回路基板(PCB)などに取り付けることを可能にするボール、ピンなどの相互接続部214を含み得る。上記の例示と同様に、ダイ216(または複数のダイ)は、ピン、ボール、バンプなどの相互接続部218を使用してコアレス基板202に取り付けられ得る。
【0019】
[0027] コアレス基板202は、1つ以上のセンス線220を含む。たとえば、センス線220(1)は、導電性ペースト222のカラムに接続され得る。導電性ペースト222は、樹脂シース224によって取り囲まれることによって絶縁され得る。樹脂シース224を取り囲む導電性グランドシールド226は、センス線220(2)に取り付けられるグランドとして使用され得る。したがって、センス線220(1)、220(2)は、協働し、センス線220(1)が信号(または電力)を導電性ペースト222に搬送し、センス線220(2)がグランドシールド226に接続する。たとえば、センス線220(1)、220(2)は、電源レール用の低電流センス線として使用され得る。本明細書に説明されるセンス線220は、グランドに接続するため、電力を搬送するため、信号を搬送するためなど、多くの異なる方法で使用され得ることを理解されたい。
【0020】
[0028] グランドシールド226は、コアレス基板202内の複数の層のうちの1つ以上の層上のグランドセンスリターン線として使用され得る。導電性ペースト222と、樹脂シース224と、グランドシールド226とを含む構造全体は、約250マイクロメートル(μm)の幅を有し得る。導電性ペースト222は、インクジェット印刷(または導電性ペーストを押し出す別の手段)を使用して基板に加え、硬化させることができる。
【0021】
[0029] 本明細書に説明されるセンス線の技術的利点としては、約400μm×400μmを占有する従来のセンス線と比較して、より少ない空間、たとえば、約250μm×250μmを占有することが挙げられる。パッケージ200内でより少ない空間を占めすることによって、パッケージ200を縮小することができ、または追加の機能をパッケージ200に追加することができる。たとえば、空間の節約は、パッケージ200上のルーティングに利用可能な面積を増加させること、基板のサイズを低減すること、パッケージ200のレイアウトを改善すること、配電網(PDN)接続性を改善することなどに使用され得る。
【0022】
[0030] 図3A、3B、3C、3D、3E、3F、3G、および3Hは、図1のパッケージ100と同様の、コア付き基板102を含むパッケージ300の例示的な製作における異なる段階を示す。本開示の様々な態様を説明するために、例示的な製作方法が示される。他の製作方法も可能であり、説明される製作プロセスは、単に本明細書に開示される概念の理解を容易にするために示されるものであり、本開示または添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、当業者に知られている製作プロセスにおける多くの詳細は、各詳細および/またはすべての可能なプロセス変形例の詳細な説明なしに、開示されている様々な態様の理解を容易にするために、省略されているか、または要約プロセス部分において組み合わされている場合がある。
【0023】
[0031] 図3Aは、本開示の様々な態様による、図1のパッケージ100と同様の、コア付き基板を有するパッケージ300の製作プロセスの一部分を示す。パッケージ300は、いくつかの態様では、コア104の上に基板102を積み重ねるプロセスを使用して形成される。代表的なパッド302(1)、302(2)、302(3)、302(4)などの複数のパッドは、複数の層(たとえば、金属1、金属2、金属3、金属4など)上のビアパッドに使用され得る。パッド302の直径(diameter)は、約250μmとし得る。理解を容易にするために、他のルーティング構造は図3Aには示されていない。センス線の始点と終点に基づいて、複数の層が積み重ねられる。センス線は、コア104の周りにほぼ対称に追加され得る。センス線を形成した後に追加の層が追加され得る。
【0024】
[0032] 図3Bは、本開示の様々な態様によるパッケージ300の製作プロセスのさらなる部分を示す。図3Bに示すように、ドリル(たとえば、機械式ドリル、レーザ、または別のタイプの穴あけ装置)を使用して、穴304を作り、センス線(たとえば、図3Aのパッド302)の外側リングを形成し得る。穴304の直径は、約150~200μmとし得る。穴のメッキ(PTH)を実行して、グランドシールド126を形成し得る。いくつかの態様では、シースは、約10μmの厚さの銅(Cu)メッキから形成され得る。たとえば、グランドシールド126への接続には、10μmのCuメッキを施した150~350μmのビアが使用され得る。シースは、124および126との短絡を回避するために、メッキされたCu上に配置され得る。
【0025】
[0033] 図3Cは、本開示の様々な態様によるパッケージ300の製作プロセスのさらなる部分を示す。穴304は、樹脂シース124(たとえば、誘電体材料)で充填される。図1および図2のセンス線120を通って伝達するセンス信号が高速信号ではないので、樹脂シース124を選択する際に、樹脂シース124の誘電率(Dk)を考慮する必要はない。したがって、(たとえば、コスト削減を図るために)比較的安価な樹脂シース124を使用することができる。
【0026】
[0034] 図3Dは、本開示の様々な態様によるパッケージ300の製作プロセスのさらなる部分を示す。ドリル(たとえば、機械式ドリル、レーザ、または別のタイプの穴あけ装置)を使用して、約100μmの直径を有する穴306を作ることができる。
【0027】
[0035] 図3Eは、本開示の様々な態様によるパッケージ300の製作プロセスのさらなる部分を示す。図3Dの穴306は、導電性ペースト122で充填されて硬化される。たとえば、インクジェットプリンタまたは別のタイプの手段を使用して、導電性ペースト122を穴306に加え得る。フラッシュランプまたは別のタイプの硬化手段を使用して、導電性ペースト122を硬化させる(たとえば、固める)ことができる。
【0028】
[0036] 図3Fは、本開示の様々な態様によるパッケージ300の製作プロセスのさらなる部分を示す。基板102は、誘電体層308を追加することによってさらに積み重ねられる。代表的なビア310などのビアは、レーザ、エッチングなどを使用して作られる。
【0029】
[0037] 図3Gは、本開示の様々な態様によるパッケージ300の製作プロセスのさらなる部分を示す。層312(1)、312(2)などの金属層が積み重ねられ、基板102の製造プロセスにおける追加のステップが実行され得る。
【0030】
[0038] 図3Hは、本開示の様々な態様によるパッケージ300の製作プロセスのさらなる部分を示す。図3Hは、パッケージ100と同様の、グランドシールド126と、樹脂シース124と、導電性ペースト122と、を含む完成したパッケージ300の図を示す。
【0031】
[0039] 図4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、および4Hは、図4のパッケージ400と同様の、コアレス基板202を含むパッケージ400の例示的な製作における異なる段階を示す。本開示の様々な態様を説明するために、例示的な製作方法が示される。他の製造方法も可能であり、説明される製作プロセスは、単に本明細書に開示される概念の理解を容易にするために示されるものであり、本開示または添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、当業者に知られている製作プロセスにおける多くの詳細は、各詳細および/またはすべての可能なプロセス変形例の詳細な説明なしに開示された様々な態様の理解を容易にするために、省略されているか、または要約プロセス部分において組み合わされている場合がある。
【0032】
[0040] 図4Aは、本開示の様々な態様による、図2のパッケージ200と同様の、コア付き基板を有するパッケージ400の製作プロセスの一部分を示す。パッケージ400は、いくつかの態様では、キャリア基板402およびコアレス基板202を使用して形成される。コアレス基板202は、いくつかの態様では、パターン埋め込み型基板(Embedded Trace Substrate、ETS)であり得る。代表的なパッド302(1)、302(2)、302(3)、302(4)などの複数のパッドは、複数の層(たとえば、金属1、金属2、金属3、金属4など)上のビアパッドに使用され得る。パッド302の直径は、約250μmとし得る。理解を容易にするために、他のルーティング構造は、図4Aに示されていない。センス線の始点と終点に基づいて、複数の層が積み重ねられる。センス線は、コアレス基板202の周りにほぼ対称に追加され得る。センス線を形成した後に追加の層が追加され得る。
【0033】
[0041] 図4Bは、本開示の様々な態様によるパッケージ400の製作プロセスのさらなる部分を示す。図4Bに示すように、ドリル(たとえば、機械式ドリル、レーザ、または別のタイプの穴あけ装置)を使用して、穴304を作り、センス線(たとえば、図4Aのパッド302)の外側リングを形成し得る。穴304の直径は、約150~200μmとし得る。穴のメッキ(PTH)を実行して、グランドシールド226を形成し得る。いくつかの態様では、グランドシールド226は、約10μmの厚さの銅(Cu)メッキから形成され得る。たとえば、グランドシールド126への接続には、10μmのCuメッキを施した150~350μmのビアが使用され得る。シースは、124および126との短絡を回避するために、メッキされたCu上に配置され得る。
【0034】
[0042] 図4Cは、本開示の様々な態様によるパッケージ400の製作プロセスのさらなる部分を示す。図4Bの穴304は、樹脂シース224(たとえば、誘電体材料)で充填される。センス線220を通って伝達するセンス信号が高速信号ではないので、樹脂シース224を選択する際に、樹脂シース224の誘電率(Dk)を考慮する必要はない。したがって、コスト削減を図るために比較的安価な樹脂シース224を使用することができる。
【0035】
[0043] 図4Dは、本開示の様々な態様によるパッケージ400の製作プロセスのさらなる部分を示す。ドリル(たとえば、機械式ドリル、レーザ、または別のタイプの穴あけ装置)を使用して、穴306を作ることができる。いくつかの態様では、穴306は、約100μmの直径を有し得る。
【0036】
[0044] 図4Eは、本開示の様々な態様によるパッケージ400の製作プロセスのさらなる部分を示す。図4Dの穴306は、導電性ペースト222で充填されて硬化される。たとえば、インクジェットプリンタまたは別のタイプの手段を使用して、導電性ペースト222を穴306に加え得る。フラッシュランプまたは別のタイプの硬化手段を使用して、導電性ペースト222を硬化させる(たとえば、固める)ことができる。
【0037】
[0045] 図4Fは、本開示の様々な態様によるパッケージ400の製作プロセスのさらなる部分を示す。コアレス基板202は、誘電体層308を追加することによってさらに積み重ねられる。代表的なビア310などのビアは、レーザ、エッチングなどを使用して作られる。
【0038】
[0046] 図4Gは、本開示の様々な態様によるパッケージ400の製作プロセスのさらなる部分を示す。代表的な金属層312などの金属層が積み重ねられ、コアレス基板202(たとえば、ETS)の製造プロセスにおける追加のステップが実行され得る。
【0039】
[0047] 図4Hは、本開示の様々な態様によるパッケージ400の製作プロセスのさらなる部分を示す。図4Hに示すように、キャリア基板402を除去して、完成したパッケージ400を形成し得る。
【0040】
[0048] 図5および図6のフロー図では、各ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せで実装できる1つ以上の動作を表す。ソフトウェアのコンテキストでは、ブロックは、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、記載の動作を実行させるコンピュータ実行可能命令を表す。概して、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実行するかまたは特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、モジュール、構成要素、データ構造などを含む。ブロックが説明される順序は、限定として解釈されることを意図せず、任意の数の説明されている動作を、プロセスを実施するために、任意の順序で、および/または並列に組み合わせることができる。説明のために、プロセス500および600は、上述のように図1図2図3A図3H、および図4A図4Hを参照して説明されるが、他のモデル、フレームワーク、システム、および環境が、これらのプロセスを実装するために使用され得る。
【0041】
[0049] 図5は、本開示の態様による、導電性ペーストを含むカラムを形成することを含む例示的なプロセスを示す。プロセス500は、半導体製造プロセスの一部として実行され得る。
【0042】
[0050] 502では、プロセス500は、基板を積み重ねる。たとえば、図3A図3Hは、コア付き基板の積み重ねを示し、図4A図4Hは、コアレス基板の積み重ねを示す。
【0043】
[0051] 504では、プロセス500は、複数の金属層を貫通する、導電性ペーストを含むカラムを形成する。たとえば、図3Eおよび図4Eでは、穴306の中に導電性ペースト122を堆積させ、硬化させる。
【0044】
[0052] 506では、プロセス500は、カラムを取り囲む樹脂シースを形成する。樹脂シートは、誘電体材料を含む。たとえば、図3Cおよび図4Cでは、穴304の中に樹脂シース124を堆積させ、図3Dおよび図4Dでは、樹脂の中に穴306が作られて、樹脂シース124を形成する。
【0045】
[0053] 508では、プロセス500は、樹脂シースを取り囲むグランドシールドを形成する。たとえば、図3Aおよび図3Bでは、各パッド302が対応する金属層にある状態で、パッド302を追加し得る。グランドシールド126を作成するために、穴304が作られ得る。
【0046】
[0054] 510では、プロセス500は、第1のセンス線および第2のセンス線を含む複数のセンス線を形成する。第1のラインセンス線はカラムに接続され、第2のセンス線はグランドシールドに接続される。たとえば、図1および図2では、センス線120は、センス線120(1)が導電性ペースト122に接続され、センス線120(2)がグランドシールド126に接続されて、形成され得る。
【0047】
[0055] 本明細書に説明されるセンス線を作成するためにプロセス500を使用することの技術的利点としては、約400μm×400μmを占有する従来のセンス線と比較して、より少ない空間、たとえば、約250μm×250μmを占有するセンス線を作成することが挙げられる。プロセス500は、(たとえば、図1に示されるような)コア付き基板と、(たとえば、図2に示されるような)コアレス基板の両方に適用することができる。パッケージ(たとえば、パッケージ100、200)内でより少ない空間を占めることによって、パッケージを縮小することができ、または追加の機能を追加することができる。
【0048】
[0056] 図6は、本開示の態様による、基板の一部分の穴の中に導電性ペーストを堆積させることを含む例示的なプロセス600を示す。プロセス600は、半導体製造プロセスの一部として実行され得る。
【0049】
[0057] 602では、プロセス600は、複数のパッドを(たとえば、ビアパッド用に)形成する。複数のパッドの各パッドは、複数の金属層のうちの対応する金属層上に配置される。たとえば、図3Aおよび図4Aでは、代表的なパッド302(1)、302(2)、302(3)、302(4)などの複数のパッドが形成され得る。複数のパッドは、複数の層(たとえば、金属1、金属2、金属3、金属4など)上のビアパッドに使用され得る。
【0050】
[0058] 604では、プロセス600は、ドリルで穴を開けてセンス線の外側リングを形成する。たとえば、図3Bおよび図4Bでは、図4A図4Bに示すように、ドリル(たとえば、機械式ドリル、レーザ、または別のタイプの穴あけ装置)を使用して、穴304を作り、センス線(たとえば、図3A図4Aのパッド302)の外側リングを形成し得る。
【0051】
[0059] 606では、プロセス600は、穴のメッキ(PTH)を実行する。たとえば、図3Bおよび図4Bでは、PTHは、銅(Cu)または別のタイプの金属(または金属合金)を使用して実行され得る。たとえば、Cuメッキは、約10μmの厚さを有し得る。
【0052】
[0060] 608では、プロセス600は、穴を樹脂(たとえば、誘電体材料)で充填される。たとえば、図3Cおよび図4Cでは、(図3B図4Bの)穴304は、樹脂シース124(たとえば、誘電体材料)で充填される。
【0053】
[0061] 610では、プロセス600は、ドリルで樹脂を貫通して穴を開ける。たとえば、図3Dおよび図4Dでは、ドリル(たとえば、機械式ドリル、レーザ、または別のタイプの穴あけ装置)を使用して、穴306を作ることができる。穴306は、いくつかの態様では、約100μmの直径を有し得る。
【0054】
[0062] 612では、プロセス600は、ホールの中に導電性ペーストを堆積させ、導電性ペーストを硬化させる。たとえば、図3Eおよび図4Eでは、図3D図4Dの穴306は、導電性ペースト122で充填されて、硬化される。インクジェットプリンタまたは別のタイプの堆積手段を使用して、穴306の中に導電性ペースト122を堆積させることができる。フラッシュランプまたは別のタイプの硬化手段を使用して、導電性ペースト122を硬化させる(たとえば、固める)ことができる。
【0055】
[0063] 614では、プロセス600は、誘電体層を追加する。たとえば、図3Fおよび図4Fでは、基板102およびコアレス基板202は、誘電体層308を追加することによってさらに積み重ねられる。
【0056】
[0064] 616では、プロセス600は、ビア用の1つ以上の開口を、(たとえば、レーザ、エッチング、または別のタイプの手段を使用して)作成する。たとえば、図3Fおよび図4Fでは、代表的なビア310などのビアが、誘電体層308内に(たとえば、レーザ、エッチングなどを使用して)作られる。
【0057】
[0065] 618では、プロセス600は、複数の金属層を積み重ねる。たとえば、図3Gおよび図4Gでは、代表的な金属層312などの金属層が積み重ねられ、製造プロセスにおける追加のステップが基板102、202に対して実行される。
【0058】
[0066] 本明細書に説明されるセンス線を作成するためにプロセス600を使用することの技術的利点としては、約400μm×400μmを占有する従来のセンス線と比較して、より少ない空間、たとえば、約250μm×250μmを占有するセンス線を作成することが挙げられる。プロセス600は、最小限の修正で、(たとえば、図1に示されるような)コア付き基板と、(たとえば、図2に示されるような)コアレス基板の両方に適用することができる。パッケージ(たとえば、パッケージ100、200)内でより少ない空間を占有することによって、パッケージを縮小することができ、または追加の機能を追加することができる。
【0059】
[0067] 前述の製作プロセスは、単に本開示の態様のうちのいくつかの一般的な例示として提供されたにすぎず、本開示または添付の特許請求の範囲を限定するものではないことが理解されよう。さらに、当業者に知られている製作プロセスにおける多くの詳細は、各詳細および/またはすべての可能なプロセス変形例の詳細な説明なしに開示されている様々な態様の理解を容易にするために、省略されているか、または要約プロセス部分において組み合わされている場合がある。
【0060】
[0068] 図7は、本開示のいくつかの例による例示的なモバイルデバイス700を示す。ここで、図7を参照すると、例示的な態様に従って構成されたモバイルデバイスのブロック図が描かれており、全体にモバイルデバイス700として示されている。いくつかの態様では、モバイルデバイス700は、ワイヤレス通信デバイスとして構成され得る。図示のように、モバイルデバイス700は、プロセッサ701を含む。プロセッサ701は、ダイ間リンクまたはチップ間リンクであり得るリンクを介してメモリ732に通信可能に結合される。プロセッサ701は、論理命令を実行可能なハードウェアデバイスである。モバイルデバイス700はまた、ディスプレイ728およびディスプレイコントローラ726を含み、ディスプレイコントローラ726は、プロセッサ701およびディスプレイ728に結合される。
【0061】
[0069] いくつかの態様では、図7は、プロセッサ701に結合されたコーダ/デコーダ(Coder/Decoder、CODEC)734(たとえば、オーディオおよび/または音声コーデック)と、コーデック734に結合されたスピーカ736およびマイクロフォン738と、ワイヤレスアンテナ742およびプロセッサ701に結合されたワイヤレス回路740(本明細書に説明されるようなパッケージ100またはパッケージ200を使用していずれも実装され得るモデム、RF回路構成、フィルタなどを含み得る)と、を含み得る。
【0062】
[0070] 上述のブロックのうちの1つ以上が存在する特定の態様では、プロセッサ701、ディスプレイコントローラ726、メモリ732、コーデック734、およびワイヤレス回路740は、パッケージ100またはパッケージ200を含んでもよく、本明細書に開示される技法を使用して全体的または部分的に実装され得る。入力デバイス730(たとえば、物理または仮想キーボード)、電源744(たとえば、電池)、ディスプレイ728、入力デバイス730、スピーカ736、マイクロフォン738、ワイヤレスアンテナ742、および電源744は、モバイルデバイス700の外部にあり、インターフェースまたはコントローラなどのモバイルデバイス700の構成要素に結合されてもよい。
【0063】
[0071] 図7がモバイルデバイス700を示すが、プロセッサ701およびメモリ732はまた、セットトップボックス、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、定置データユニット、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、通信デバイス、携帯電話、または他の同様のデバイスに一体化され得ることに留意されたい。
【0064】
[0072] 図8は、本開示の様々な例による前述の集積デバイス、半導体デバイス、またはパッケージと一体化され得る様々な電子デバイスを示す。たとえば、携帯電話デバイス802、ラップトップコンピュータデバイス804、および定置端末デバイス806は各々、一般にユーザ機器(User Equipment、UE)と見なされてもよく、(たとえば、パッケージ100またはパッケージ200のいずれかを含む)半導体800を含み得る。半導体800は、たとえば、本明細書に説明される集積回路、ダイ、集積デバイス、集積デバイスパッケージ、集積回路デバイス、デバイスパッケージ、集積回路(IC)パッケージ、パッケージオンパッケージデバイスのいずれかに含まれ得る。図8に示されるデバイス802、804、806は、単なる例にすぎない。モバイルデバイス、ハンドヘルドパーソナル通信システム(Personal Communication System、PCS)ユニット、携帯情報端末などのポータブルデータユニット、全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)対応デバイス、ナビゲーションデバイス、セットトップボックス、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、メータ読み取り装置などの定置データユニット、通信デバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、サーバ、基地局、アクセスポイント、ルータ、自動車(たとえば、自律走行車両)に搭載される電子デバイス、モノのインターネット(Internet of things、IoT)デバイス、またはデータもしくはコンピュータ命令を記憶し、もしくは取り出す任意の他のデバイス、あるいはそれらの任意の組合せを含むデバイス(たとえば、電子デバイス)のグループを含むが、これらに限定されない、他の電子デバイスもまた、半導体800を搭載し得る。
【0065】
[0073] 特定の周波数、集積回路(IC)、ハードウェア、および他の特徴が本明細書の態様で説明されているが、代替態様は変形し得ることに留意されたい。すなわち、代替態様は、追加または代替の周波数(たとえば、他の60GHzおよび/または28GHz周波数帯域)、アンテナ素子(たとえば、異なるサイズ/形状のアンテナ素子アレイを有する)、走査期間(静的走査期間と動的走査期間の両方を含む)、電子デバイス(たとえば、WLAN AP、セルラ基地局、スマートスピーカ、IoTデバイス、携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)など)、および/または他の特徴を利用し得る。当業者であれば、そのような変形形態を理解するであろう。
【0066】
[0074] 「第1の」、「第2の」などの呼称を使用する本明細書の要素へのいかなる言及も、一般に、それらの要素の数量または順序を限定するものではないことを理解されたい。むしろ、これらの呼称は、本明細書では、2つ以上の要素または要素のインスタンスを区別する好都合な方法として使用され得る。したがって、第1の要素および第2の要素への言及は、そこで2つの要素のみが採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。また、別段に記載されていない限り、要素のセットは1つ以上の要素を含み得る。加えて、本説明または特許請求の範囲で使用する「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの1以上」または「A、B、およびCからなる群のうちの少なくとも1つ」という形の用語は、「AまたはBまたはCまたはこれらの要素の任意の組合せ」を意味する。たとえば、この用語は、A、またはB、またはC、またはAおよびB、またはAおよびC、またはAおよびBおよびC、または2A、または2B、または2Cなどを含み得る。
【0067】
[0075] 本明細書で使用するとき、「ユーザ機器」(または「UE」)、「ユーザデバイス」、「ユーザ端末」、「クライアントデバイス」、「通信デバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「ワイヤレス通信デバイス」、「ハンドヘルドデバイス」、「モバイルデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、「ハンドセット」、「アクセス端末」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「端末」などの用語およびそれらの変形は、ワイヤレス通信および/またはナビゲーション信号を受信することができる任意の適切なモバイルデバイスまたは固定デバイスを互換的に指し得る。これらの用語は、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、スマートフォン、携帯情報端末、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、自動車内の自動車用デバイス、および/または通常、人によって携帯され、かつ/もしくは通信機能(たとえば、ワイヤレス、セルラ、赤外線、短距離無線など)を有する他のタイプのポータブル電子デバイスを含むが、これらに限定されない。これらの用語はまた、衛星信号受信、支援データ受信、および/または位置関連処理がそのデバイスにおいて行われるか、または他のデバイスにおいて行われるかにかかわらず、短距離ワイヤレス接続、赤外線接続、有線接続、または他の接続などによってワイヤレス通信および/またはナビゲーション信号を受信することができる別のデバイスと通信するデバイスを含むことを意図する。UEは、プリント回路(Printed Circuit、PC)カード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外部または内部モデム、ワイヤレスまたは有線電話、スマートフォン、タブレット、消費者向け追跡用デバイス、アセットタグなどを含むが、これらに限定されない、いくつかのタイプのデバイスのいずれかによって具現化することができる。
【0068】
[0076] 「接続される」、「結合される」という用語、またはそれらのいかなる変形も、接続が直接接続されるものとして明示的に開示されない限り、要素間の直接的または間接的な任意の接続または結合を意味し、仲介要素を介して一体に「接続される」または「結合される」2つの要素間の中間要素の存在を包含してもよいことに留意されたい。
【0069】
[0077] 図1図8に示される構成要素、プロセス、特徴、および/または機能のうちの1つ以上は、単一の構成要素、プロセス、特徴、または機能に再配置および/または組み合わされるか、あるいはいくつかの構成要素、プロセス、または機能に組み込まれ得る。本開示から逸脱することなく、追加の要素、構成要素、プロセス、および/または機能をさらに追加し得る。本開示内の図1図8およびそれらに対応する説明は、ダイおよび/またはICに限定されないことにも留意されたい。いくつかの実装形態では、図1図8およびそれらに対応する説明は、集積デバイスを製造、作製、提供、および/または生産するために使用され得る。いくつかの実装形態では、デバイスは、ダイ、集積デバイス、ダイパッケージ、集積回路(IC)、デバイスパッケージ、集積回路(IC)パッケージ、ウエハ、半導体デバイス、システムインパッケージ(System in Package、SiP)、システムオンチップ(System on Chip、SoC)、パッケージオンパッケージ(Package on Package、PoP)デバイスなどを含み得る。
【0070】
[0078] 上記で開示したデバイスおよび機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるコンピュータファイル(たとえば、レジスタ転送レベル(Register-Transfer Level、RTL)、ジオメトリックデータストリーム(Geometric Data Stream、GDS)ガーバなど)に設計および構成され得る。そのようなファイルの一部またはすべてが、そのようなファイルに基づいてデバイスを製作する製作業者に提供され得る。結果として得られる製品は、半導体ウエハを含むことができ、半導体ウエハは、その後、半導体ダイに切断され、半導体パッケージ、集積デバイス、システムオンチップデバイスなどにパッケージングされ、それらは、その後、本明細書に説明される様々なデバイスにおいて使用され得る。
【0071】
[0079] 本明細書に開示される様々な態様は、当業者によって説明されおよび/または認識される構造、材料、および/またはデバイスの機能的等価物として説明できることが理解されよう。たとえば、一態様では、装置は、上記で説明した様々な機能を実行するための手段を含み得る。前述の態様が単に例として提供されるにすぎず、特許請求される様々な態様は、例として引用される特定の内容および/または図に限定されないことが理解されよう。
【0072】
[0080] 上記の発明を実施するための形態では、様々な特徴が例においてグループ化されていることがわかる。開示のこの方式は、例示的な条項が、各条項の中で明示的に述べられるよりも多くの特徴を有するという意図として、理解されるべきでない。むしろ、本開示の様々な態様は、開示される個々の例示的な条項のすべての特徴よりも少数の特徴を含むことがある。したがって、以下の条項は、説明に組み込まれているものと見なされるべきであり、各条項は、それ自体を別個の例とすることができる。各従属条項は、当該条項の中で、他の条項のうちの1つとの特定の組合せに言及することがあるが、その従属条項の態様(1つまたは複数)は、その特定の組合せに限定されない。他の例示的な条項もまた、任意の他の従属条項もしくは独立条項の主題との従属条項の態様(1つまたは複数)の組合せ、または他の従属条項および独立条項との任意の特徴の組合せを含んでもよいことが理解されよう。特定の組合せが意図されないこと(たとえば、絶縁体と導体の両方として要素を定義することなどの、矛盾する態様)が明示的に表明されていないか、または容易に推測できない限り、本明細書に開示される様々な態様は、これらの組合せを明示的に含む。さらに、条項が独立条項に直接従属しない場合でも、条項の態様が任意の他の独立条項に含まれてもよいことも意図される。以下の番号付きの条項において、実装例について説明する。
[0081] 条項1。基板を有する半導体デバイスであって、複数の金属層を貫通する、導電性ペーストを含むカラムと、カラムを取り囲む樹脂シースであって、誘電体材料を含む、樹脂シースと、樹脂シースを取り囲むグランドシールドと、第1のセンス線および第2のセンス線を含む複数のセンス線であって、第1のセンス線がカラムに接続されており、第2のセンス線がグランドシールドに接続されている、複数のセンス線と、を備える、半導体デバイス、を備える装置。
【0073】
条項2。基板が、コア付き基板を含む、条項1に記載の装置。
【0074】
条項3。基板が、コアレス基板を含む、条項1または2に記載の装置。
【0075】
条項4。センス線の少なくとも一部分が、電源管理集積回路(PMIC)に結合されている、条項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【0076】
条項5。導電性ペーストを含むカラムが、約100マイクロメートルの直径を有する、条項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【0077】
条項6。カラムと、樹脂シースと、グランドシールドとの組合せが、約250マイクロメートル×約250マイクロメートルの面積を占有する、条項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【0078】
条項7。半導体デバイスに結合されたダイをさらに備える、条項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【0079】
条項8。装置が、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、アクセスポイント、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、および自動車内のデバイスからなる群から選択される、条項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【0080】
条項9。半導体デバイスの製作方法であって、基板を積み重ねることを含み、基板を積み重ねることが、複数の金属層を貫通する、導電性ペーストを含むカラムを形成することと、カラムを取り囲む樹脂シースであって、誘電体材料を含む、樹脂シースを形成することと、樹脂シースを取り囲むグランドシールドを形成することと、第1のセンス線および第2のセンス線を含む複数のセンス線であって、第1のセンス線がカラムに接続され、第2のセンス線がグランドシールドに接続される、複数のセンス線を形成することと、を含む、方法。
【0081】
条項10。基板が、コア付き基板を含む、条項9に記載の方法。
【0082】
条項11。基板が、コアレス基板を含む、条項9または10に記載の方法。
【0083】
条項12。センス線の少なくとも一部分が、電源管理集積回路(PMIC)に結合されている、条項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【0084】
条項13。導電性ペーストを含むカラムが、約100マイクロメートルの直径を有する、条項9~12のいずれか一項に記載の方法。
【0085】
条項14。カラムと、樹脂シースと、グランドシールドとの組合せが、約250マイクロメートル×約250マイクロメートルの面積を占有する、条項9~13のいずれか一項に記載の方法。
【0086】
条項15。半導体デバイスにダイを結合することをさらに含む、条項9~14のいずれか一項に記載の方法。
【0087】
条項16。半導体デバイスを、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、モバイルデバイス、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、アクセスポイント、定置端末、タブレットコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、ラップトップコンピュータ、サーバ、基地局、および自動車内のデバイスからなる群から選択される装置内に含めることをさらに含む、条項9~15のいずれか一項に記載の方法。
【0088】
[0082] よって、たとえば、装置または装置の任意の構成要素が、本明細書で教示するような機能を提供するように構成され得る(または動作可能にされ得る、もしくは適合され得る)ことが理解されよう。これは、たとえば、機能を提供するように装置または構成要素を製造する(たとえば、製作する)ことによって、機能を提供するように装置または構成要素をプログラムすることによって、または、いくつかの他の適切な実装技法の使用を通じて、達成され得る。一例として、集積回路が、必須の機能を提供するように製作され得る。別の例として、集積回路が、必須の機能をサポートするように製作され得、次いで、必須の機能を提供するように(たとえば、プログラミングによって)構成され得る。また別の例として、プロセッサ回路がコードを実行して必須の機能を提供し得る。
【0089】
[0083] 上記の開示は様々な例示的な態様を示すが、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく、図示の例に様々な変更および修正が加えられ得ることに留意されたい。本開示は、具体的に図示した例のみに限定されるものではない。たとえば、別段に明記されていない限り、本明細書に説明される本開示の態様による方法の請求項の機能、ステップ、および/またはアクションは、特定の順序で実行される必要はない。さらに、特定の態様が単数形で記載または特許請求されることがあるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。

図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】