(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】冷蔵庫およびその超音波補助処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
F25D 23/12 20060101AFI20240725BHJP
F25D 31/00 20060101ALI20240725BHJP
A61L 2/24 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
F25D23/12 Z
F25D31/00
A61L2/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505195
(86)(22)【出願日】2022-06-27
(85)【翻訳文提出日】2024-02-02
(86)【国際出願番号】 CN2022101561
(87)【国際公開番号】W WO2023005548
(87)【国際公開日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202110875175.7
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】チンダオ ハイアール レフリジレーター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industry Park, Haier Road No. 1 Laoshan District Qingdao,Shandong 266101, China
(71)【出願人】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】ヂャオ ビンタン
(72)【発明者】
【氏名】ワン リーイェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジン
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ビン
【テーマコード(参考)】
3L045
4C058
【Fターム(参考)】
3L045AA02
3L045BA01
3L045BA03
3L045CA02
3L045CA03
3L045LA01
3L045MA00
3L045NA00
3L045PA02
3L045PA03
3L045PA04
4C058AA01
4C058DD11
(57)【要約】
冷蔵庫およびその超音波補助処理装置の制御方法である。該制御方法は、超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップと、検出結果に基づいて超音波容器の機能タイプを決定するステップと、超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップと、超音波補助処理装置が前記超音波パラメータに従って周期的に動作するように制御するステップと、を含む。本発明は、超音波補助処理装置の多機能化および多用途化の目的を実現することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップと、
検出結果に基づいて前記超音波容器の機能タイプを決定するステップと、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップと、
超音波補助処理装置が前記超音波パラメータに従って動作するように制御するステップと、を含む、超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項2】
前記超音波容器の機能タイプは、
超音波漬け込み補助、超音波洗浄補助、超音波霧化補助を含む、請求項1に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項3】
前記超音波パラメータは超音波発生器の周波数を含み、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波振動子の周波数を取得し、前記超音波振動子の周波数に基づいて前記超音波発生器の周波数を決定するステップを含む、請求項1または2に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項4】
前記超音波パラメータは超音波発生器の出力をさらに含み、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波発生器の出力を取得するステップをさらに含む、請求項3に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項5】
前記超音波パラメータは目標起動比率をさらに含み、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、
前記超音波容器の機能タイプに対応する目標起動比率を取得するステップをさらに含む、請求項4に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項6】
超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップの前に、
前記超音波ベース上に超音波容器が載置されているかどうかを判定し、そうである場合、超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップを実行するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項7】
前記超音波補助処理装置が前記超音波パラメータに従って動作するように制御するステップの後に、
前記超音波補助処理装置の総処理時間が予め設定された処理時間に達したかを判定し、そうである場合、前記超音波補助処理装置の処理を終了させるステップをさらに含む、請求項1または2に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項8】
超音波ベース、前記超音波ベースに適合して使用される少なくとも1つの超音波容器、および前記超音波容器の機能タイプを検出するための信号検出装置を含む超音波補助処理装置と、
メモリおよびプロセッサを含み、前記メモリ内に制御プログラムが記憶され、前記制御プログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載の超音波補助処理装置の制御方法を実施するコントローラと、を備える、冷蔵庫。
【請求項9】
前記信号検出装置は、前記超音波ベース上に配置された2つのホールセンサを含み、前記超音波容器の底部に特徴部を有し、前記特徴部は2つの前記ホールセンサによって検出および識別され、前記超音波容器の機能タイプが決定されるように構成される、請求項8に記載の冷蔵庫。
【請求項10】
前記超音波容器の筐体にその機能タイプを示すためのラベルが備えられている、請求項8に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫の技術分野に関し、特に、冷蔵庫およびその超音波補助処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、冷蔵庫の貯蔵性能に対する評価は、もはや単純な貯蔵時間の延長にとどまらず、いくつかの補助機能(例えば漬け込み補助、洗浄補助など)の実現に対する要求も一部のユーザから出されている。
【0003】
先行技術では、多くの改良方法が提案され、その中で最も一般的なのは、冷蔵庫の貯蔵室内に超音波装置を追加し、超音波装置を用いて処理動作を補助し、食材の処理効果および処理効率を向上させることである。
【0004】
しかし、超音波振動子の固有周波数は決まっているため、ソフトウェアで変更することができない。したがって、超音波装置のセットはほとんど単一の目的しかなく、例えば、超音波洗浄機の用途は洗浄にのみ適用され、周波数の異なる他の用途に適用できず、超音波漬け込み補助を実現するために、新たな装置のセットが必要であり、超音波装置の多機能化および多用途化の目的を妨げ、まだ改良の余地がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1態様の1つの目的は、超音波補助処理装置を多機能化および多用途化することである。
【0006】
本発明の第1態様のもう1つの目的は、食材の処理効果を確保することである。
【0007】
本発明の第2態様の目的は冷蔵庫を提供することである。
【0008】
特に、本発明の第1態様によれば、本発明は超音波補助処理装置の制御方法を提供し、
超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップと、
検出結果に基づいて超音波容器の機能タイプを決定するステップと、
超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップと、
超音波補助処理装置が超音波パラメータに従って動作するように制御するステップと、を含む。
【0009】
選択的に、超音波容器の機能タイプは、超音波漬け込み補助、超音波洗浄補助、超音波霧化補助を含む。
【0010】
選択的に、超音波パラメータは超音波発生器の周波数を含み、超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、超音波容器の機能タイプに対応する超音波振動子の周波数を取得し、超音波振動子の周波数に基づいて超音波発生器の周波数を決定するステップを含む。
【0011】
選択的に、超音波パラメータは超音波発生器の出力をさらに含み、超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、超音波容器の機能タイプに対応する超音波発生器の出力を取得するステップをさらに含む。
【0012】
選択的に、超音波パラメータは目標起動比率をさらに含み、超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、超音波容器の機能タイプに対応する目標起動比率を取得するステップをさらに含む。
【0013】
選択的に、超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップの前に、超音波ベース上に超音波容器が載置されているかどうかを判定し、そうである場合、超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出する。
【0014】
選択的に、超音波補助処理装置が超音波パラメータに従って動作するように制御するステップの後に、超音波補助処理装置の総処理時間が予め設定された処理時間に達したかを判定し、そうである場合、超音波補助処理装置の処理を終了させるステップをさらに含む。
【0015】
本発明の第2態様によれば、本発明は冷蔵庫を提供する。この冷蔵庫は、
超音波ベース、ベースに適合して使用される少なくとも1つの超音波容器、および超音波容器の機能タイプを検出するための信号検出装置を含む超音波補助処理装置と、
メモリおよびプロセッサを含み、メモリ内に制御プログラムが記憶され、制御プログラムがプロセッサによって実行されると、上記のいずれか1つの超音波補助処理装置の制御方法を実施するコントローラと、を備える。
【0016】
選択的に、信号検出装置は、超音波ベース上に設けられた2つのホールセンサを含み、超音波容器の底部は特徴部を有し、特徴部は、2つのホールセンサによって検出および識別され、超音波容器の機能タイプが決定されるように構成される。
【0017】
選択的に、超音波容器の筐体上にその機能タイプを示すラベルが備えられている。
【0018】
本発明の超音波補助処理装置の制御方法では、ベース上に信号検出装置が設けられ、信号検出装置は異なる機能タイプの超音波容器を自動的に識別し、異なる機能タイプの超音波容器に対応して異なる超音波パラメータを取得し、超音波補助処理装置が該超音波パラメータに従って動作するように制御する。超音波容器の機能タイプを自動的に識別し、機能タイプに応じて超音波パラメータを自動的に調整し、超音波補助処理装置の機能および用途がより広くなる。
【0019】
さらに、本発明の冷蔵庫およびその超音波補助処理装置の制御方法は、超音波補助処理装置の総処理時間を積算し、超音波補助処理装置の総処理時間が予め設定された処理時間に達した後に、超音波補助処理装置の処理を終了させることにより、食材の過度処理を回避し、食材の処理品質を確保することができる。
【0020】
以下の添付図面を参照して本発明の具体的な実施例を詳細に説明することにより、本発明の上記およびその他の目的、利点および特徴は、当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読めば、様々な他の利点および利益は当業者にとって明らかになるであろう。添付図面は好ましい実施形態の目的を例示する目的でのみ使用され、本発明を限定するものではない。添付図面全体を通じて、同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0022】
【
図1】本発明の一実施例による冷蔵庫の概略構造図である。
【
図2】本発明の一実施例による超音波ベースの概略構造図である。
【
図3】本発明の一実施例による超音波容器の概略構造図である。
【
図4】本発明の一実施例による冷蔵庫の概略ブロック図である。
【
図5】本発明の一実施例による超音波補助処理装置の制御方法の概略図である。
【
図6】本発明の一実施例による超音波補助処理装置の制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本開示の例示的な実施例をより詳細に説明する。添付図面に本開示の例示的な実施例が示されているが、本開示は、ここでの実施例によって限定されることなく、様々な形態で実施され得ることを理解されたい。むしろ、これらの実施例は、本開示をより徹底的に理解し、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるために提供される。
【0024】
図1は、本発明の一実施例による冷蔵庫10の概略構造図であり、該冷蔵庫10は一般に庫体100を備え、庫体100内に1つまたは複数の貯蔵室が形成され、貯蔵室は冷凍温度に応じて冷蔵貯蔵室110、冷凍貯蔵室110、温度可変貯蔵室110などを形成し得る。具体的に、貯蔵室の数、機能、レイアウト方式は必要に応じて設定すればよい。
【0025】
本発明の冷蔵庫10はさらに超音波補助処理装置200(
図1には図示せず)を含んでもよく、超音波補助処理装置は冷蔵庫10の冷蔵貯蔵室110内に配置される。もちろん、ある場合に、超音波補助処理装置は冷凍貯蔵室110内または温度可変貯蔵室110内に配置されてもよい。超音波補助処理装置の機能は漬け込み補助、洗浄補助、霧化補助などを含むが、これらに限定されない。超音波補助処理装置は引き出しのように冷蔵貯蔵室110内に配置されてもよく、冷蔵貯蔵室110内に直接配置されてもよい。
【0026】
図2は、本発明の一実施例による超音波ベースの概略構造図である。
図3は本発明の一実施例による超音波容器の概略構造図である。本実施例の超音波補助処理装置は、超音波ベース210、超音波ベース210に適合して使用される少なくとも1つの超音波容器220、および超音波容器の機能タイプを検出するための信号検出装置230を含む。本実施例では、超音波ベースは貯蔵室内に配置され、超音波ベースに適合して使用される超音波容器は3つであり得、それぞれ超音波漬け込み容器、超音波洗浄容器および超音波霧化容器と定義され得る。
【0027】
ユーザが異なる機能タイプの超音波容器を容易に識別するために、超音波容器の筐体上にラベルが備えられていてもよい。例えば超音波漬け込み容器の筐体上に漬け込みを示す文字付きのラベルを貼り付け、超音波洗浄容器の筐体上に洗浄を示す文字付きのラベルを貼り付け、超音波霧化容器の筐体上に霧化を示す文字付きのラベルを貼り付けてもよい。ユーザが食材を漬け込みたい場合、ラベルから超音波漬け込み容器を容易に見つけて、超音波漬け込み容器を単独で超音波ベースに配置することができる。同様に、ユーザが食材を洗浄または霧化したい場合、ラベルから対応する超音波洗浄容器または超音波霧化容器を見つけて、超音波洗浄容器または超音波霧化容器を超音波ベースに配置することができる。なお、超音波ベースには、一度に1つの機能タイプの超音波容器しか配置できないことを留意されたい。
【0028】
上記のように、超音波振動子の周波数が固定(固有周波数)であるため、ソフトウェアで変更できない。したがって、1セットの超音波装置は1つのタイプの処理動作しか実行できない。例えば超音波洗浄装置は食材の洗浄にのみ使用され、他の用途に使用できない。食材を超音波を用いて漬け込みたい場合、新たな装置のセットが必要となる。この問題に対処するために、本発明は、複数の超音波振動子の解決策に適合する超音波発生器を提供することにより、冷蔵庫10における超音波装置の多機能化および多用途化の切替を実現することができる。
【0029】
具体的に、超音波容器220は、容器本体221および超音波振動子222を含み、超音波振動子は容器本体の底部に固定されている。超音波ベース210はベース本体211および超音波発生器212を含み、超音波発生器はベース本体の頂部に固定されている。超音波容器と超音波ベースの構造を適切に設計することにより、超音波容器が超音波ベース上に載置されたとき、超音波発生器と超音波振動子間の導通路が直接に導通され、超音波発生器によって発生した駆動信号が導通路を介して超音波振動子に伝達され、超音波振動子を振動させる。
【0030】
好ましい実施例では、信号検出装置230は2つのホールセンサ231を含み得、2つのホールセンサはベース本体の頂部に埋め込まれ、プローブがベース本体の上面から上方に突出する。超音波容器の底部には特徴部が設けられ、特徴部は2つのホールセンサによって検出および識別され、超音波容器の機能タイプが決定されるように構成される。
【0031】
1つの具体的な実施態様では、2つのホールセンサはベース本体の長手方向の両側に対向して配置されている。容器本体の特徴部は、磁石241が配置されているかどうかで識別することができる。例えば、容器本体の長手方向の一側を第1側とし、容器本体の長手方向の他側を第2側として定義する。超音波漬け込み容器の場合、その容器本体の特徴部は、両側に磁石が配置されていないことであってもよく、この場合、超音波漬け込み容器を超音波ベース上に載置したとき、2つのホールセンサは低電圧を出力し、(0,0)が示される。超音波洗浄容器の場合、その容器本体の特徴部は、容器本体に隣接する第1側に磁石が配置されず、容器本体に隣接する第2側に磁石が配置されていることであってもよく、この場合、超音波洗浄容器を超音波ベース上に載置したとき、容器本体の第1側に隣接するホールセンサが低電圧を出力し、容器本体の第2側に隣接するホールセンサが高電圧を出力し、(0,1)が示される。超音波霧化容器の場合、その容器本体の特徴部は、容器本体に隣接する第1側に磁石が配置され、容器本体に隣接する第2側に磁石が配置されていないことであってもよく、この場合、超音波霧化容器を超音波ベース上に載置したとき、容器本体の第1側に隣接するホールセンサが高電圧を出力し、容器本体の第2側に隣接するホールセンサが低電圧を出力し、(1,0)が示される。これにより、超音波容器の機能タイプを比較的簡単に区別することができる。
【0032】
図4は、本発明の一実施例による冷蔵庫10の概略ブロック図である。さらに、該冷蔵庫10はコントローラ300および計時装置330などをさらに備えてもよい。
【0033】
コントローラ300は、メモリ320およびプロセッサ310を含み、メモリ320内に制御プログラム321が記憶され、制御プログラムがプロセッサによって実行されると本実施例の超音波補助処理装置の制御方法を実施する。コントローラは超音波発生器、信号検出装置に信号接続され、信号検出装置の検出結果に応じて超音波発生器に制御信号を供給し、超音波発生器の出力、超音波発生器の周波数、および超音波発生器のオンオフなどを調整する。コントローラは冷蔵庫10の主制御基板上に集積されてもよく、超音波発生器に隣接して別個に設けられてもよい。コントローラはさらに冷蔵庫10の主制御装置に信号接続されてもよく、主制御装置に超音波発生器の動作状態を提供し、主制御装置からの制御指令を受信するために使用される。
【0034】
コントローラは一定のデータ処理能力を有する様々なデバイスによって実装され得、1つの典型的な配置では、コントローラはメモリ、プロセッサ、入力/出力インタフェースなどを含み得る。
【0035】
計時装置はタイマーであってもよく、超音波補助処理装置の総処理時間を積算し、超音波補助処理装置の総処理時間が予め設定された処理時間に達したとき、超音波補助処理装置の処理を終了させ、過度処理による食材処理の失敗を回避するために使用される。
【0036】
図5は本発明の一実施例による超音波補助処理装置の制御方法の概略図である。該制御方法は少なくとも以下のステップS102~ステップS108を含む。
【0037】
ステップS102:超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出する。
【0038】
ステップS104:検出結果に基づいて超音波容器の機能タイプを決定する。このステップでは、超音波ベースに適合して使用される超音波容器は複数であり得、異なる食材処理機能を実現するために各超音波容器の機能タイプが異なってもよい。
【0039】
ステップS106:超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得する。
【0040】
ステップS108:超音波補助処理装置が超音波パラメータに従って動作するように制御する。
【0041】
本発明の超音波補助処理装置の制御方法では、ベース上に信号検出装置が配置され、信号検出装置は異なる機能タイプの超音波容器を自動的に識別し、異なる機能タイプの超音波容器に対応して異なる超音波パラメータを取得し、超音波補助処理装置が該超音波パラメータに従って動作するように制御する。超音波容器の機能タイプを自動的に識別し、機能タイプに応じて超音波パラメータを自動的に調整することができるので、超音波補助処理装置の機能および用途がより広くなる。
【0042】
本実施形態では、超音波容器の機能タイプは超音波漬け込み補助、超音波洗浄補助、超音波霧化補助などを含んでもよい。また、これらに限定されず、例えば、超音波凍結補助をさらに含んでもよい。
【0043】
超音波パラメータは超音波発生器の周波数を含む。超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、超音波容器の機能タイプに対応する超音波振動子の周波数を取得し、超音波振動子の周波数に基づいて超音波発生器の周波数を決定することであってもよい。異なる機能タイプの超音波容器の底部の超音波振動子の周波数が異なるため、超音波発生器が超音波振動子に適合する駆動信号を送信するために、超音波発生器の出力と超音波振動子の周波数を一致させる必要がある。
【0044】
さらに、超音波パラメータは超音波発生器の出力をさらに含む。超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、超音波容器の機能タイプに対応する超音波発生器の出力を取得するステップをさらに含む。例えば、超音波容器を用いて食材を洗浄するとき、洗浄速度を高めるために超音波発生器の出力を比較的大きくにする。超音波容器を用いて食材を漬け込むとき、漬け込み効果を確保するために、超音波発生器の出力を比較的小さくにする。
【0045】
またさらに、超音波パラメータは目標起動比率をさらに含み、超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、超音波容器の機能タイプに対応する目標起動比率を取得するステップをさらに含む。超音波振動子が連続振動すると大量の熱を発生させ、熱が容器本体に伝達されると食材処理温度が高すぎ、超音波補助処理装置が目標起動比率で動作するように制御することにより、超音波補助処理装置を適時に冷却し、容器本体の温度が高すぎることを回避することができる。
【0046】
超音波ベース上に超音波漬け込み容器が載置された場合、超音波ベース上に超音波容器が載置されていない場合を考慮すると、2つのホールセンサはいずれも低レベル信号、すなわち(0,0)を出力する。したがって、ベース上に超音波容器が載置されていないことを、ベース上に超音波漬け込み容器が載置されたと誤認することを回避するために、本実施形態では、超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップの前に、超音波ベース上に超音波容器が載置されているかどうかを判定し、超音波容器が所定位置に載置された後、超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出してもよい。
【0047】
異なる食材の予め設定された処理時間が異なり、例えば鶏肉は30分、豚肉は40分、牛肉は60分処理する必要がある。したがって、本実施形態では、超音波補助処理装置が超音波パラメータに従って周期的に動作するように制御するステップの後に、超音波補助処理装置の総処理時間が予め設定された処理時間に達したかを判定し、そうである場合、超音波補助処理装置の処理を終了させる。そうでない場合、超音波補助処理装置の動作を継続してもよい。
【0048】
図6は本発明の一実施例による超音波補助処理装置の制御方法のフローチャートであり、該制御方法は少なくとも以下のステップS202~ステップS220を含む。
【0049】
ステップS202:超音波ベース上に超音波容器が載置されているかどうかを判定し、そうである場合、ステップS204を実行する。
【0050】
ステップS204:超音波ベース上の2つのホールセンサを用いて載置された超音波容器を検出する。
【0051】
ステップS206:2つのホールセンサの検出結果が(0,0)であるかどうかを判定し、そうである場合、ステップS208を実行し、そうでない場合、ステップS210を実行する。
【0052】
ステップS208:超音波漬け込み機能に対応する超音波パラメータを取得した後に、ステップS216を実行する。
【0053】
ステップS210:2つのホールセンサの検出結果が(0,1)であるかどうかを判定し、そうである場合、ステップS212を実行し、そうでない場合、ステップS214を実行する。
【0054】
ステップS212:超音波洗浄機能に対応する超音波パラメータを取得した後に、ステップS216を実行する。
【0055】
ステップS214:超音波霧化機能に対応する超音波パラメータを取得した後に、ステップS216を実行する。
【0056】
ステップS216:超音波補助処理装置が取得した超音波パラメータに従って動作するように制御する。
【0057】
ステップS218:超音波補助処理装置の総処理時間が予め設定された処理時間に達したかを判定し、そうである場合、ステップS220を実行し、そうでない場合、ステップS216に戻る。
【0058】
ステップS220:超音波補助処理装置の処理を終了させる。
【0059】
ここまで、本明細書で本発明の複数の例示的な実施例を網羅的かつ詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の開示内容に基づいて、本発明の原理に適合する他の多くの変形または修正を直接に決定または推論することができることが、当業者にとって明らかであろう。したがって、本発明の範囲はそれらのすべての変形または修正をカバーすることを意図していることが理解されるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップと、
検出結果に基づいて前記超音波容器の機能タイプを決定するステップと、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップと、
超音波補助処理装置が前記超音波パラメータに従って動作するように制御するステップと、を含む、超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項2】
前記超音波容器の機能タイプは、
超音波漬け込み補助、超音波洗浄補助、超音波霧化補助を含む、請求項1に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項3】
前記超音波パラメータは超音波発生器の周波数を含み、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波振動子の周波数を取得し、前記超音波振動子の周波数に基づいて前記超音波発生器の周波数を決定するステップを含む、請求項
1に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項4】
前記超音波パラメータは超音波発生器の出力をさらに含み、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波発生器の出力を取得するステップをさらに含む、請求項3に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項5】
前記超音波パラメータは目標起動比率をさらに含み、
前記超音波容器の機能タイプに対応する超音波パラメータを取得するステップは、
前記超音波容器の機能タイプに対応する目標起動比率を取得するステップをさらに含む、請求項4に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項6】
超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップの前に、
前記超音波ベース上に超音波容器が載置されているかどうかを判定し、そうである場合、超音波ベース上の信号検出装置を用いて超音波容器を検出するステップを実行するステップをさらに含む、請求項
1に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項7】
前記超音波補助処理装置が前記超音波パラメータに従って動作するように制御するステップの後に、
前記超音波補助処理装置の総処理時間が予め設定された処理時間に達したかを判定し、そうである場合、前記超音波補助処理装置の処理を終了させるステップをさらに含む、請求項
1に記載の超音波補助処理装置の制御方法。
【請求項8】
超音波ベース、前記超音波ベースに適合して使用される少なくとも1つの超音波容器、および前記超音波容器の機能タイプを検出するための信号検出装置を含む超音波補助処理装置と、
メモリおよびプロセッサを含み、前記メモリ内に制御プログラムが記憶され、前記制御プログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1~7のいずれか1項に記載の超音波補助処理装置の制御方法を実施するコントローラと、を備える、冷蔵庫。
【請求項9】
前記信号検出装置は、前記超音波ベース上に配置された2つのホールセンサを含み、前記超音波容器の底部に特徴部を有し、前記特徴部は2つの前記ホールセンサによって検出および識別され、前記超音波容器の機能タイプが決定されるように構成される、請求項8に記載の冷蔵庫。
【請求項10】
前記超音波容器の筐体にその機能タイプを示すためのラベルが備えられている、請求項8に記載の冷蔵庫。
【国際調査報告】