(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-01
(54)【発明の名称】発光ダイオードパッケージおよびこれを含むバックライトユニット
(51)【国際特許分類】
H01L 33/48 20100101AFI20240725BHJP
H01L 33/54 20100101ALI20240725BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20240725BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20240725BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240725BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20240725BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240725BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240725BHJP
【FI】
H01L33/48
H01L33/54
H01L33/60
H01L33/62
H01L33/50
H01L33/00 L
F21S2/00 459
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024505471
(86)(22)【出願日】2022-07-28
(85)【翻訳文提出日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 KR2022011145
(87)【国際公開番号】W WO2023008935
(87)【国際公開日】2023-02-02
(32)【優先日】2021-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507194969
【氏名又は名称】ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL SEMICONDUCTOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】97-11, Sandan-ro 163 beon-gil, Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ドン・スン・シン
(72)【発明者】
【氏名】スン・シン・ジャン
【テーマコード(参考)】
3K244
5F142
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA08
3K244BA20
3K244CA03
3K244DA01
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3K244EA02
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3K244GA10
5F142AA13
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5F142HA03
(57)【要約】
発光ダイオードパッケージは、内部にキャビティ領域を含むハウジング;前記ハウジングの前記キャビティの一面に実装される発光ダイオードチップ;及び前記発光ダイオードチップの発光面を覆いながら前記キャビティ領域内に形成される樹脂部を含む。前記ハウジングは、前記ハウジングの幅方向に垂直で互いに離隔した第1面及び第2面と、前記ハウジングの長手方向に垂直で互いに離隔した第3面及び第4面とを含み、前記第1面及び前記第2面が前記樹脂部を囲んでおり、前記第3面及び前記第4面が前記樹脂部の側面を露出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にキャビティ領域を含むハウジング;
前記ハウジングの前記キャビティの一面に実装される発光ダイオードチップ;及び
前記発光ダイオードチップの発光面を覆いながら前記キャビティ領域内に形成される樹脂部;
を含み、
前記ハウジングは、前記ハウジングの幅方向に垂直で互いに離隔した第1面及び第2面と、前記ハウジングの長手方向に垂直で互いに離隔した第3面及び第4面とを含み、
前記第1面及び前記第2面が前記樹脂部を囲んでおり、前記第3面及び前記第4面が前記樹脂部の側面を露出する、発光ダイオードパッケージ。
【請求項2】
前記ハウジングは、白色を有するシリコンまたはエポキシ材料で実現されることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項3】
前記ハウジングは、
前記発光ダイオードチップが実装される実装部;
前記実装部から前記ハウジングの前記幅方向の一端及び他端にそれぞれ延びる第1側壁部および第2側壁部;
前記第1側壁部から前記第1面に延びる第1段差部及び前記第2側壁部から第2面に延びる第2段差部;
前記実装部から前記ハウジングの前記長手方向の一端及び他端にそれぞれ延びる第3側壁部および第4側壁部;及び
前記第3側壁部から前記第3面に延びる第3段差部及び前記第4側壁部から第4面に延びる第4段差部;
を含むことを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項4】
前記実装部は平坦面を含み、
前記第3及び第4側壁部は第1傾斜角を有する傾斜面と、前記第1及び第2側壁部は第2傾斜角を有する傾斜面とを含み、
前記第1傾斜角は、第2傾斜角より小さい値を有することを特徴とする請求項3に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項5】
前記発光ダイオードチップ実装領域の中心から前記第3側壁部までの第1距離は、前記第3側壁部から前記第3段差部までの第2距離より大きく、前記第2距離は前記第3段差部から前記ハウジングの第3面までの第3距離よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項6】
前記第1側壁部から前記第1段差部までの第4距離は、前記第3側壁部から前記第3段差部までの第2距離よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項7】
前記発光ダイオードチップは、前記ハウジングの前記幅方向を基準に前記キャビティ領域の中央に配置され、前記ハウジングの前記長手方向を基準に前記キャビティ領域の中央から前記第3側壁部又は第4側壁部の近くに配置されることを特徴とする請求項5に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項8】
前記発光ダイオードチップと電気的に接続される電極をさらに含み、
前記電極は、前記ハウジングの第3面及び第4面に露出され、前記ハウジングの底面から所定高さ離れた位置に配置され、前記ハウジングによって囲まれた形態で形成されることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項9】
前記樹脂部が前記ハウジングの第3面および第4面によって露出される露出領域の高さは、発光ダイオードパッケージの全高の約50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項10】
前記樹脂部は、露出して光が放出されるように内面が下端に陥没した構造を有することを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項11】
前記樹脂部は、透明シリコンまたは波長変換用蛍光体を含むことを特徴とする請求項10に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項12】
内部に複数のキャビティ領域と前記複数のキャビティ領域を分離するためにキャビティ領域間に形成された隔壁とを含むハウジング;
前記複数のキャビティ領域内の一面にそれぞれ実装される複数の発光ダイオードチップ;
前記各発光ダイオードチップの発光面を覆いながら前記キャビティ領域内に形成される樹脂部;
を含み、
前記ハウジングは、前記ハウジングの幅方向に垂直な第1面及び前記第1面と平行な第2面と、前記ハウジングの長手方向に垂直な第3面及び前記第3面と平行な第4面とを含み、
前記第1面及び前記第2面は前記樹脂部を囲んでおり、前記第3面及び前記第4面は前記樹脂部の側面を露出する発光ダイオードパッケージ。
【請求項13】
前記キャビティ領域のそれぞれは、
前記発光ダイオードチップが実装される実装部;
前記実装部から前記ハウジングの前記幅方向の一端および他端にそれぞれ延びる第1側壁部および第2側壁部;
前記第1側壁部から前記第1面に延びる第1段差部及び前記第2側壁部から第2面に延びる第2段差部;
前記実装部から前記ハウジングの前記長手方向の一端および他端にそれぞれ延びる第3側壁部または第4側壁部;及び
前記第3側壁部から前記第3面に延びる第3段差部または前記第4側壁部から第4面に延びる第4段差部;
を含むことを特徴とする請求項12に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項14】
前記発光ダイオードチップは、前記第1方向及び第2方向を基準に前記キャビティ領域の中央に配置され、前記第3方向又は第4方向を基準に前記キャビティ領域の中央から前記第3側壁部または第4側壁部により近接して配置されることを特徴とする請求項13に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項15】
前記隔壁の傾斜角は、前記ハウジングの第3方向に延びる第3側壁部または第4方向に延びる第4側壁部の傾斜角よりも大きいことを特徴とする請求項13に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項16】
前記隔壁は、前記第3段差部および前記第4段差部よりも高い高さを有することを特徴とする請求項13に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項17】
前記複数の発光ダイオードチップは2つの発光ダイオードチップを含み、前記2つの発光ダイオードチップは前記隔壁を挟んで実装され、前記2つの発光ダイオードチップは一断面が開放された構造により囲まれており、前記開放された一断面から電極が露出することを特徴とする請求項13に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項18】
少なくとも3方向に光を発散する複数の発光ダイオードパッケージ;
前記発光ダイオードパッケージが実装された回路基板;
前記発光ダイオードパッケージから入射する光の経路を変更する導光板;
前記導光板の下面に配置される反射シート;及び
前記導光板の上面に配置される少なくとも1つの光学シート;
を含み、前記発光ダイオードチップの各々は、
内部にキャビティ領域を含むハウジング;
前記ハウジングの前記キャビティの一面に実装される発光ダイオードチップ;
前記発光ダイオードチップの発光面を覆いながら前記キャビティ領域内に形成される樹脂部;
を含み、
前記ハウジングは、前記ハウジングの幅方向に垂直な第1面及び前記第1面と平行な第2面と、前記ハウジングの長手方向に垂直な第3面及び前記第3面と平行な第4面と、を含み、
前記第1面及び第2面は前記樹脂部を囲み、前記第3面及び前記第4面は前記樹脂部の側面を露出し、
隣接する前記発光ダイオードパッケージは前記露出した側面樹脂部が互いに対向する形態で配置される、バックライトユニット。
【請求項19】
前記ハウジングは、
前記発光ダイオードチップが実装される実装部;
前記実装部から前記ハウジングの前記幅方向の一端及び他端にそれぞれ延びる第1側壁部および第2側壁部;
前記第1側壁部から前記第1面に延びる第1段差部及び前記第2側壁部から第2面に延びる第2段差部;
前記実装部から前記ハウジングの前記長手方向の一端及び他端にそれぞれ延びる第3側壁部および第4側壁部;及び
前記第3側壁部から前記第3面に延びる第3段差部及び前記第4側壁部から第4面に延びる第4段差部;
を含むことを特徴とする請求項18に記載のバックライトユニット。
【請求項20】
前記ハウジングの前記キャビティ領域が複数形成され、前記ハウジングは、複数の前記キャビティ領域を分離するために前記キャビティ領域間に形成された隔壁をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のバックライトユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、発光ダイオードパッケージに関し、特に、発光ダイオードパッケージおよびこれを含むバックライトユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)チップを光源として使用する様々な装置が開発されている。発光ダイオードは、電子と正孔の再結合により発生する光を放出する半導体素子であり、寿命が長く、消費電力が低く、応答速度が速いため、ディスプレイ、自動車ランプ、一般照明などの様々な分野で使用されている。
【0003】
既存の発光ダイオードパッケージは、発光面が上部方向のみを有する単一の発光面構造で実現され、この場合、発光ダイオードパッケージの各発光ダイオードチップから発散される光が前記発光面の上部中央のみに集中し、前記各発光面と対応する中央部が明るくなるホットスポット(hot spot)現象と、前記中央部周辺が暗くなるムラ(mura)現象が発生することがある。さらに、このようなホットスポットおよびムラ現象は、前記既存の発光ダイオードパッケージを備えたバックライトユニットの光カバレッジ不足現象を引き起こす原因となり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例は、発光ダイオードパッケージに実装される少なくとも1つの発光ダイオードチップの発光面の少なくとも一側部を包むハウジング部分を除去し、前記発光面が上部方向だけでなく、前記ハウジングが除去された側部方向にも露出されて光の指向角が拡大されることにより、前記発光ダイオードチップの発光面中心の光集中度を低減してホットスポット問題及びムラ現象を改善することができる発光ダイオードパッケージを提供することを目的とする。
【0005】
本発明の他の実施例は、前記ホットスポット問題及びムラ現象を改善することができる発光ダイオードパッケージを採用し、バックライトユニットの光カバレッジ不足現象を克服することができるバックライトユニットを提供することを目的とする。
【0006】
本発明のまた他の実施例は、熱放出効率を改善し、高効率の発光ダイオードパッケージを採用することができるバックライトユニットを提供することを目的とする。
【0007】
本発明の第1実施例による発光ダイオードパッケージは、内部にキャビティ領域を含むハウジング;前記ハウジングの前記キャビティの一面に実装される発光ダイオードチップ;及び前記発光ダイオードチップの発光面を覆いながら前記キャビティ領域内に形成される樹脂部を含み、前記ハウジングは、前記ハウジングの幅方向に垂直で互いに離隔した第1面及び第2面と、前記ハウジングの長手方向に垂直で互いに離隔した第3面及び第4面とを含み、前記第1面及び前記第2面が前記樹脂部を囲んでおり、前記第3面及び前記第4面が前記樹脂部の側面を露出する。
【0008】
前記ハウジングは、白色を有するシリコンまたはエポキシ材料で実現されることができる。
【0009】
前記ハウジングは、前記発光ダイオードチップが実装される実装部;前記実装部から前記ハウジングの前記幅方向の一端及び他端にそれぞれ延びる第1側壁部および第2側壁部; 前記第1側壁部から前記第1面に延びる第1段差部及び前記第2側壁部から第2面に延びる第2段差部;前記実装部から前記ハウジングの前記長手方向の一端及び他端にそれぞれ延びる第3側壁部および第4側壁部;及び前記第3側壁部から前記第3面に延びる第3段差部及び前記第4側壁部から第4面に延びる第4段差部を含むことができる。
【0010】
前記実装部は平坦面を含み、前記第3及び第4側壁部は第1傾斜角を有する傾斜面と、前記第1及び第2側壁部は第2傾斜角を有する傾斜面とを含み、前記第1傾斜角は、第2傾斜角より小さい値を有することができる。
【0011】
前記発光ダイオードチップ実装領域の中心から前記第3側壁部までの第1距離は、前記第3側壁部から前記第3段差部までの第2距離より大きく、前記第2距離は前記第3段差部から前記ハウジングの第3面までの第3距離よりも大きいことができる。
【0012】
前記第1側壁部から前記第1段差部までの第4距離は、前記第3側壁部から前記第3段差部までの第2距離よりも小さいことができる。
【0013】
前記発光ダイオードチップは、前記ハウジングの前記幅方向を基準に前記キャビティ領域の中央に配置され、前記ハウジングの前記長手方向を基準に前記キャビティ領域の中央から前記第3側壁部又は第4側壁部の近くに配置されることができる。
【0014】
前記発光ダイオードチップと電気的に接続される電極をさらに含み、前記電極は、前記ハウジングの第3面及び第4面に露出され、前記ハウジングの底面から所定高さ離れた位置に配置され、前記ハウジングによって囲まれた形態で形成されることができる。
【0015】
前記樹脂部が前記ハウジングの第3面および第4面によって露出される露出領域の高さは、発光ダイオードパッケージの全高の約50%以下であり得る。
【0016】
前記樹脂部は、露出して光が放出されるように内面が下端に陥没した構造を有することができる。
【0017】
前記樹脂部は、透明シリコンまたは波長変換用蛍光体を含むことができる。
【0018】
本発明の第2実施例による発光ダイオードパッケージは、内部に複数のキャビティ領域と前記複数のキャビティ領域を分離するためにキャビティ領域間に形成された隔壁とを含むハウジング;前記複数のキャビティ領域内の一面にそれぞれ実装される複数の発光ダイオードチップ;前記各発光ダイオードチップの発光面を覆いながら前記キャビティ領域内に形成される樹脂部を含み、前記ハウジングは、前記ハウジングの幅方向に垂直な第1面及び前記第1面と平行な第2面と、前記ハウジングの長手方向に垂直な第3面及び前記第3面と平行な第4面とを含み、前記ハウジングは、前記第1面及び前記第2面は前記樹脂部を囲んでおり、前記第3面及び前記第4面は前記樹脂部の側面を露出する。
【0019】
前記キャビティ領域のそれぞれは、前記発光ダイオードチップが実装される実装部;前記実装部から前記ハウジングの前記幅方向の一端および他端にそれぞれ延びる第1側壁部および第2側壁部;前記第1側壁部から前記第1面に延びる第1段差部及び前記第2側壁部から第2面に延びる第2段差部;前記実装部から前記ハウジングの前記長手方向の一端および他端にそれぞれ延びる第3側壁部または第4側壁部;及び前記第3側壁部から前記第3面に延びる第3段差部または前記第4側壁部から第4面に延びる第4段差部を含むことができる。
【0020】
前記発光ダイオードチップは、前記第1方向及び第2方向を基準に前記キャビティ領域の中央に配置され、前記第3方向又は第4方向を基準に前記キャビティ領域の中央から前記第3側壁部または第4側壁部により近接して配置されることができる。
【0021】
前記隔壁の傾斜角は、前記ハウジングの第3方向に延びる第3側壁部または第4方向に延びる第4側壁部の傾斜角よりも大きいことができる。
【0022】
前記隔壁は、前記第3段差部および前記第4段差部よりも高い高さを有することができる。
【0023】
前記複数の発光ダイオードチップは2つの発光ダイオードチップを含み、前記2つの発光ダイオードチップは前記隔壁を挟んで実装され、前記2つの発光ダイオードチップは一断面が開放された構造により囲まれており、前記開放された一断面から電極が露出することができる。
【0024】
本発明の第3実施例によるバックライトユニットは、少なくとも3方向に光を発散する複数の発光ダイオードパッケージ;前記発光ダイオードパッケージが実装された回路基板;前記発光ダイオードパッケージから入射する光の経路を変更する導光板;前記導光板の下面に配置される反射シート;及び前記導光板の上面に配置される少なくとも1つの光学シートを含み、前記発光ダイオードチップの各々は、内部にキャビティ領域を含むハウジング;前記ハウジングの前記キャビティの一面に実装される発光ダイオードチップ;前記発光ダイオードチップの発光面を覆いながら前記キャビティ領域内に形成される樹脂部を含み、前記ハウジングは、前記ハウジングの幅方向に垂直な第1面及び前記第1面と平行な第2面と、 前記ハウジングの長手方向に垂直な第3面及び前記第3面と平行な第4面とを含み、前記ハウジングは、前記第1面及び第2面は前記樹脂部を囲み、前記第3面及び前記第4面は前記樹脂部の側面を露出し、前記隣接する発光ダイオードパッケージは前記露出した側面樹脂部が互いに対向する形態で配置される。
【0025】
前記ハウジングは、前記発光ダイオードチップが実装される実装部;前記実装部から前記ハウジングの前記幅方向の一端および他端にそれぞれ延びる第1側壁部及び第2側壁部;前記第1側壁部から前記第1面に延びる第1段差部及び前記第2側壁部から第2面に延びる第2段差部;前記実装部から前記ハウジングの前記長手方向の一端および他端にそれぞれ延びる第3側壁部および第4側壁部;及び前記第3側壁部から前記第3面に延びる第3段差部及び前記第4側壁部から第4面に延びる第4段差部を含むことができる。
【0026】
前記ハウジングの前記キャビティ領域が複数形成され、前記ハウジングは、前記複数のキャビティ領域を分離するために前記キャビティ領域間に形成された隔壁をさらに含むことができる。
【0027】
本発明の一実施例によれば、発光ダイオードパッケージに実装される少なくとも1つの発光ダイオードチップの発光面側部を包むハウジング部分を除去し、前記発光面が上部方向だけでなく、前記ハウジングが除去された側部方向にも露出されて光の指向角が拡大することにより、前記発光ダイオードチップの発光面中心の光集中度を低減してホットスポット問題およびムラ現象を改善することができる。
【0028】
また、前記ホットスポット問題及びムラ現象を改善できる発光ダイオードパッケージを採用してバックライトユニットの光カバレッジ不足現象を克服することができる。
【0029】
また、本発明の一実施例によれば、発光ダイオードパッケージを備えたバックライトユニットの厚さを減少させながら熱放出効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施例による発光ダイオードパッケージの上面図である。
【
図2】
図1のII-II線に沿って発光ダイオードパッケージを切断した断面図である。
【
図3】
図1のIII-III線に沿って切断した発光ダイオードパッケージの第2特定領域の断面図である。
【
図4】
図1に示す発光ダイオードパッケージの側面図である。
【
図5】
図1に示す発光ダイオードパッケージの下面図である。
【
図6】
図1に示す発光ダイオードパッケージの発光特性を示すグラフである。
【
図7】本発明の他の実施例による発光ダイオードパッケージの上面図である。
【
図8】
図7のXIII- XIII線に沿って切断した発光ダイオードパッケージの第3特定領域の断面図である。
【
図9A】本発明の実施例による発光ダイオードパッケージの製造方法を示す断面図である。
【
図9B】本発明の実施例による発光ダイオードパッケージの製造方法を示す断面図である。
【
図9C】本発明の実施例による発光ダイオードパッケージの製造方法を示す断面図である。
【
図10】本発明の実施例によるバックライトユニットを示す分解斜視図である。
【
図11】本発明の実施例による表示装置を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
上記発明の背景となる技術欄に記載された内容は、ただ本発明の技術的思想に関する背景技術の理解のためのものであり、したがって、それは本発明の技術分野における当業者に知られた先行技術に該当する内容として理解されることができない。
【0032】
以下において、説明の目的で、様々な実施例の理解のために多くの具体的な詳細が提示される。しかしながら、様々な実施例がこれらの具体的な詳細なしに、または1つ以上の同等の方式で実施され得ることは明らかである。他の例において、周知の構造および装置は、様々な実施例の理解を不必要に困難にするのを避けるためにブロック図で示される。
【0033】
図面において、レイア、フィルム、パネル、領域などのサイズまたは相対的なサイズは、明確な説明のために誇張され得る。また、同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
【0034】
明細書全体において、ある素子またはレイヤが他の素子またはレイヤと「接続されている」と記述されていれば、これは直接接続されている場合だけでなく、その間に他の素子やレイヤを間に置いて間接的に接続されている場合も含む。しかしながら、もしある部分が他の部分と「直接接続されている」と記述されている場合、これはその部分と他の部分との間に他の素子がないことを意味するだろう。「X、Y、及びZのうち少なくともいずれか」、及び「X、Y、及びZからなる群から選択される少なくともいずれか」は、X1つ、Y1つ、Z1つ、又はX、Y、及びZのうち2つ又はそれ以上の任意の組み合わせ(例えば、XYZ、XYY、YZ、ZZ)として理解されるだろう。ここで、「および/または」は、対応する構成のうち1つまたは複数のすべての組み合わせを含む。
【0035】
ここで、第1、第2などの用語は、様々な素子、要素、領域、レイア、および/またはセクションを説明するために使用され得るが、これらの素子、要素、領域、レイア 、および/またはセクションはこれらの用語に限定されない。これらの用語は、ある素子、要素、領域、レイア、および/またはセクションを他の素子、要素、領域、レイア、およびまたはセクションと区別するために使用される。したがって、一実施例における第1素子、要素、領域、レイア、および/またはセクションは、他の実施例において、第2素子、要素、領域、レイア、および/またはセクションと呼ばれることができる。
【0036】
「下」、「上」などの空間的に相対的な用語を説明の目的で使用することができ、そのようにすることによって、図に示されるように、ある素子または特徴と他の素子または特徴との関係を説明する。これは、図面上のある構成要素の他の構成要素に対する関係を示すために使用されるだけで、絶対的な位置を意味するものではない。例えば、図に示されている装置が反転すると、他の素子または特徴の「下」に位置するものに描かれた素子は、他の素子または特徴の「上」の方向に配置される。したがって、一実施例において「下」という用語は、上下の両方向を含み得る。さらに、装置はその他の方向であり得る(例えば、90度回転された、或いは他の方向に)、そして本明細書で使用されるこのような空間的に相対的な用語はそれに応じて解釈される。
【0037】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明する目的であって、限定する目的ではない。本明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。別途の定義がない限り、本明細書で使用される用語は、本発明が属する分野における通常の知識を有する者に一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0038】
図1は、本発明の実施例による発光ダイオードパッケージの上面図である。また、
図2は、
図1のII-II線に沿って発光ダイオードパッケージを切断した第1特定領域の断面図であり、
図3は、
図1のIII-III線に沿って発光ダイオードパッケージを切断した第2特定領域の断面図であり、
図4は、
図1に示す発光ダイオードパッケージの側面図である。
図5は、
図1に示す発光ダイオードパッケージの下面図である。
図6は、
図1に示す発光ダイオードパッケージの発光特性を示すグラフである。
【0039】
図1~
図4を参照すると、本発明の実施例による発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオードチップ110、前記発光ダイオードチップ110の上部に形成される樹脂部120および前記発光ダイオードチップ110を収納するハウジング130を含むことができる。このとき、前記ハウジング130は、前記樹脂部120を介して発散する光を反射するリフレクタの役割を行うことができ、そのために前記ハウジング130は一例として白色を有するシリコンまたはエポキシなどで実現されることができる。また、
図5を参照すると、本発明の実施例による発光ダイオードパッケージ100は、その下面に導電性パターンを含む基板、例えばPCB(Printed Circuit Board)と接続する電極140が露出することができる。
【0040】
図1に示す実施例では、前記発光ダイオードチップ110が単一チップとして実現される実施例が開示されているが、これは一実施例であって前記発光ダイオードパッケージ100がこれに限定されるものではない。すなわち、前記複数の発光ダイオードチップ110が少なくとも1つの行に配置される構造で実現されてもよい。発光ダイオードチップ110は、30nm以下の半値幅(full width at half maximum,FWHM)を有することができる。発光ダイオードチップ110は、440nm~460nmの間に中心波長を有することができる。複数の発光ダイオードチップ110で実現される場合、複数の発光ダイオードチップ110の中心波長は互いに異なることができ、その差は15nm以下であり得る。
【0041】
前記発光ダイオードチップ110は半導体PN接合ダイオードで実現されることができ、前記発光ダイオードチップ120の発光動作原理を簡単に説明すると次の通りである。P型、N型半導体が接合されたダイオードに所定の電圧を加えると、P型半導体の正孔はN型半導体の方に行って中央層に集まり、これとは逆にN型半導体の電子はP型半導体の方に行って伝導帯(conduction band)の最下部である中央層に集まる。これらの電子は、価電帯(valence band)の正孔に自然に落ち、このとき伝導帯と価電帯との高さの差、すなわちエネルギーギャップに相当するだけのエネルギーを発散するが、このエネルギーが光の形で放出される。他にも様々な発光方式の発光ダイオードチップを用いることができる。
【0042】
前記樹脂部120は、前記発光ダイオードチップ110の発光面を覆うように形成されることができる。樹脂部120は光透過物質を含む。樹脂部120は、シリコン、エポキシなどの透明樹脂、ガラス、セラミックなどを含むことができる。また、樹脂部120は、1つ以上の波長変換材料を含むことができる。波長変換材料は、有機または無機波長変換材料のうち、発光ダイオードチップ110から出射された光の波長を変換するものであり、その種類に限定されない。樹脂部120は光拡散材料を含むことができる。光拡散材料は、発光ダイオード、チップ110から出射された光、または波長変換材料によって波長変換された光を拡散させるものであり、その種類に限定されない。樹脂部120は光反射材料を含むことができる。光反射材料は、発光ダイオードチップ110から出射された光または波長変換材料によって波長変換された光を反射するものであり、その種類に限定されない。
【0043】
樹脂部120が少なくとも1つ以上の波長変換材料を含む場合、樹脂部120を通過して外部に放出される光は、波長変換器によって波長変換された光であり得る。例えば、樹脂部120の波長変換器に緑色および赤色蛍光体が含まれる場合、樹脂部120を通過して外部に放出される光は白色光であり得る。このように、波長変換器の蛍光体の種類に応じて樹脂部120を通過して外部に放出される光は、様々な色域帯の光を実現することができる。
【0044】
前記波長変換材料は蛍光体を含むことができる。例えば、グリーン波長帯域を発光する蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb3(Al,Ga)5O12:Ce)、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)2SiO4:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8Mg(SiO4)4Cl2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えばSi6-zAlzOzN8-z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体(例えばSrGa2S4:Eu)などを挙げることができる。イエロー光の蛍光体としては、αサイアロン系蛍光体(例えば、Mz(Si,Al)12(O,N)16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y及びLaとCeを除いたランタン族元素)などを挙げることができる。
【0045】
その他に、前記グリーン波長領域を発光する蛍光体の中には、イエロー波長領域を発光する蛍光体もある。また、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdに置換することで発光ピーク波長を長波長側に移すことができ、イエロー波長領域の発光が可能である。また、これらの中には、主イエロー波長領域を発光可能な蛍光体もある。
【0046】
レッド波長領域を発光する蛍光体としては、窒素含有アルミノシリコンカルシウム(CASNまたはSCASN)系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等が挙げられる。その他に、マンガン活性フッ化物系蛍光体(一般式(I)A2[M1-aMnaF6]で示される蛍光体)がある。ただし、前記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH4からなる群から選択される少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす)が挙げられる。このマンガン活性フッ化物系蛍光体の代表例としては、マンガン活性フッ化シリコンカリウムの蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)がある。また、オキシドハライド(oxiodohalide)ホスト格子に基づくマンガン活性蛍光体(一般式(II)(A4-aBa)m/2+n/2X2m[MX4O2]nで示される蛍光体)がある。ただし、前記一般式(II)中、Aは水素(H)および/または重水素(D)であり、BはLi、Na、K、Rb、Cs、NH4、ND4、および/またはNR4であり、ここで、Rは アルキルまたはアリール基であり、XはFおよび/またはClであり、MはCr、Mo、Wおよび/またはReであり、0≦a≦4、0≦m≦10、および1≦n≦10である。
【0047】
また、前記ハウジング130は、前記樹脂部120の少なくとも一側面を囲むように形成され、前記発光ダイオードチップ110から放出された光を反射する動作を行うことができ、一例として、前述のように前記ハウジング130は、白色を有するシリコンまたはエポキシなどで実現されることができる。ただし、本発明の実施例によるハウジング130の構成が必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、他の実施例として、前記ハウジング130は光を反射し、一部を吸収しても透過しない材料として銀(Ag)およびアルミニウム(Al)のうち少なくとも一つからなることもできる。銀からなるハウジング130は光の反射率が高い。また、アルミニウムからなるハウジング130は樹脂部120と接着力が高い。このように、反射率または接着力に基づいてハウジング130を銀またはアルミニウムからなる1つの層で形成することができる。あるいは、ハウジング130をアルミニウム - 銀 - アルミニウムで積層された多層構造で形成し、接着力と反射率の両方を向上させることができる。図面には示されていないが、ハウジング130上には、ニッケル(Ni)およびチタン(Ti)からなる層のうち少なくとも一層がさらに配置されることができる。なお、ハウジング130の材料はアルミニウムと銀に限定されるものではなく、発光ダイオードチップ110から放出された光を反射できるいかなるものも可能である。
【0048】
図1~
図3を参照すると、ハウジング130の幅方向の一側及び他側にそれぞれ平行な方向を第1方向D1及び第2方向D2と定義することができ、ハウジング130の長手方向の一側および他側にそれぞれ平行な方向を第3方向D3および第4方向D4と定義することができる。前記ハウジング130は、第1方向D1に垂直な第1面130aと、第2方向D2に垂直な第2面130bと、第3方向D3に垂直な第3面130cと、第4方向D4に垂直な第4面140dとを有する。
図1に示す実施例によれば、前記第1面130a及び第2面130bは、前記第3面130c及び第4面130dよりも長く形成されることができるが、本発明の実施例がこれに限定されるものではない。すなわち、前記第1~第4面の長さを同じように実現されることもできる。例えば、ハウジング130の長さdsに対するハウジング130の幅wsは、1対11~1対1の比を有することができ、具体的には、ハウジング130の長さds及びハウジング130の幅wsはそれぞれ7mmおよび2mmであり得る。また、前記発光ダイオードチップ110及び樹脂部120は、前記ハウジング130の平面を基準に上側方向D5に実装されることができ、前記発光ダイオードチップ110の長さ及び幅はハウジングの発光面積および光効率を考慮して形成されることができる。例えば、発光ダイオードチップ110の長さa1および幅a2は、それぞれ0.5mm~0.8mmおよび0.4mm~0.8mmに形成されることができる。
【0049】
本発明の実施例によるハウジング130は、
図1~
図4に示すように、前記第1面130a及び第2面130bは、ハウジング130の内側に形成された樹脂部120を包んでいるが、前記第3面130cおよび第4面130dは切断されて前記樹脂部120の少なくとも一部が露出する構造で実現されることを特徴とする。このような構造により、前記発光ダイオードパッケージ100の発光面が上部方向D5だけでなく、前記ハウジングが除去された側部方向D3、D4にも露出して光の指向角が拡大することにより、前記発光ダイオードチップ110の発光面中心の光集中度を減らし、ホットスポット問題やムラ現象を改善することができる。
【0050】
図2は、
図1のII-II線に沿って発光ダイオードパッケージ100を切断した断面図であって、
図1に示す発光ダイオードパッケージ100の第3方向D3及び第4方向D4の第1特定領域の断面を示す。
図2に示すように、ハウジング130の第3面130cおよび第4面130dが切断されて前記樹脂部120が露出する構造が開示されている。
【0051】
一方、
図3は、
図1のIII-III線に沿って発光ダイオードパッケージ100を切断した断面図であって、
図1に示す発光ダイオードパッケージ100の第1方向D1及び第2方向D2の第2の特定領域の断面を示す。
図3に示すように、ハウジング130の第1面130a及び第2面130bは、前記ハウジング130の内側に形成された樹脂部120を包む構造が開示されている。すなわち、前記第1方向D1および第2方向D2には前記樹脂部120が露出されない。
【0052】
図2及び
図3を参照すると、本発明の実施例によるハウジング130構造によれば、前記樹脂部120が露出する面(すなわち、前記第3面130c及び第4面130d)とそれに隣接する面(すなわち、第1面130aおよび第2面130b)に対するハウジング130の高さが異なるように形成され、発光指向角を調整することができる。より具体的に前記ハウジング130の構造を説明すると次の通りである。
【0053】
図2を参照すると、前記ハウジング130は、前記発光ダイオードチップ110が実装される実装部132、前記実装部132から前記第3方向D3及び第4方向D4に延びる第3側壁部134a及び第4側壁部134b、前記第3側壁部134aから前記第3面130cに延びる第3段差部136a、及び前記第4側壁部134bから第4面130dに延びる第4段差部136bを含むことができる。
【0054】
また、
図3を参照すると、前記ハウジング130は、前記発光ダイオードチップ110が実装される実装部132、前記実装部132から前記第1方向D1及び第2方向D2に延びる第1側壁部138a及び第2側壁部138b、前記第1側壁部138aから前記第1面130aに延びる第1段差部139a、及び前記第2側壁部138bから第2面130bに延びる第2段差部139bを含むことができる。
【0055】
前記実装部132及び前記第1~第4側壁部138a、138b、134a、134bによって形成される凹状領域をキャビティと定義することができ、前記キャビティ内部に前記発光ダイオードチップ110が実装され、前記発光ダイオードチップ110の上部に形成された樹脂部120が前記キャビティ内部を充填する形態で形成されることができる。
【0056】
図4は、
図1に示した発光ダイオードパッケージ100の第3方向D3の側面、すなわち、前記ハウジング130の第3面130cに対する側面を示す。
【0057】
本発明の実施例によるハウジング130は、
図2及び
図4に示すように、前記ハウジング130の第3面130c及び第4面130dから見ると、樹脂部120の側面が一部露出し、前記露出した樹脂部120領域に前記発光ダイオードチップ110から発散する光が放出され得る。
【0058】
また、
図4に示すように、本発明の実施例の場合、ハウジング130の第3面130c及び第4面130dから見ると、前記発光ダイオードチップ110と電気的に接続される電極140が前記ハウジング130の第3面130cおよび第4面130dに露出され、前記電極140は前記ハウジング130によって囲まれた形態で形成され得る。すなわち、
図4を参照すると、前記第3面130c及び第4面130dに露出した電極140は、前記ハウジング130の底面から所定高さH3離隔した位置に形成され、前記ハウジング130によって囲まれた形態で実現されることができる。これによって、前記第3面130cおよび第4面130dに露出した電極140は、前記ハウジング130の底面に取り付けられる回路基板(図示せず)と直接接触せず、静電気によるショート発生の問題を防ぐことができる。
【0059】
また、もし前記電極140が前記ハウジング130の第3面130c及び第4面130dで前記回路基板と接触する構造である場合には、隣接する発光ダイオードチップ110から放出された光が、前記ハウジング130のコーナ領域である前記第3面130cおよび第4面130dで反射されて光効率が低下する可能性があるが、本発明の実施例は、前記電極140が前記ハウジング130の底面から所定高さH3離隔した位置に配置されることにより、そのような光効率低下の問題を克服することができる。
【0060】
また、
図4に示すように前記第3面130c方向から見ると、前記電極140、ハウジング130、樹脂部120が露出することができるが、前記発光ダイオードチップ110は、前記ハウジング130の第3面130cによって露出しないことができる。すなわち、前記ハウジング130の第3面130cおよび第4面130dから見ると、前記樹脂部120の下面が前記発光ダイオードチップ110よりも高く形成され、前記発光ダイオードチップ110から放出される光に対する直接的な側面放出を防止し、これによって隣接する発光ダイオードチップ間に明るすぎるスポットが発生するのを抑制することができる。
図2を再度参照すると、前記樹脂部120が前記ハウジング130の第3面130c及び第4面130dによって露出する露出領域の高さH2は、発光ダイオードパッケージ100の全高H1の約50%以下で実現されることができる。また、発光ダイオードパッケージ100の全高H1と露出領域の高さH2との差は、発光ダイオードチップ110の厚さより大きく形成されることができる。例えば、H1およびH2はそれぞれ0.6mm~0.8mmおよび0.15mm~0.3mmであり得る。前記露出領域の高さH2が大きくなるほど、すなわち、前記ハウジング130の第3面130c及び第4面130dを構成する第3段差部136a及び第4段差部136bの高さが小さくなるほど、露出した側面から放出される光の高さが低くなり、この場合、配列された隣接する発光ダイオードパッケージに形成された側面露出電極140に光が到達して吸収される問題を防止するためである。
【0061】
また、
図5を参照すると、本発明の実施例による発光ダイオードパッケージ100は、その下面にPCBと接続される電極140が露出することができる。下面に露出する電極140は、略「L」字状の一対の電極がその間に隙間gを置いて配置され、略矩形状を有することができる。例えば、一対の電極が形成する長方形は、全長esおよび全幅ewがそれぞれ6mm~6.65mmおよび1mm~1.4mmを有することができる。また、矩形状の内部を横切る隙間gは、0.18mm~0.25mmであり得る。「L」字状の電極140は、短辺e1及び長辺e2の長さe2がそれぞれ5mm~5.8mm及び1mm~1.5mmであり得、隙間gの一部は電極140の長辺から幅方向に0.2mm~0.8mm離れた部分を長辺の延長方向に沿って延長することができる。
【0062】
前記ハウジング130の実装部132は、前記発光ダイオードチップ110を実装することができるように、
図2及び
図3に示すように、キャビティの中央に平坦面で実現される。
【0063】
前記ハウジング130の第3側壁部134a及び第4側壁部134bは、
図2に示すように、前記実装部132から前記第3方向D3及び第4方向D4に延長しながら第1傾斜角θ1を有する傾斜面で実現される。また、前記ハウジング130の第1側壁部138a及び第2側壁部138bは、
図3に示すように、前記実装部132から前記第1方向D1及び第2方向D2に延長しながら第2傾斜角θ2を有する傾斜面で実現される。
【0064】
このように、前記ハウジング130の実装部132及び第1~第4側壁部134a、134b、138a、138bによって前記キャビティが形成されることができ、これにより前記キャビティの内部に形成された樹脂部120は、前記傾斜面で実現される側壁部によって内面が下端に陥没した形態で実現されることができる。図示のように、前記樹脂部120が下側に凸の形態で実現されることにより、前記発光ダイオードチップ110から放出された光の一部が樹脂部120の内部に屈折し、これに前記第3、4方向D3、D4に露出した側面、すなわち前記樹脂部120の露出領域に光がより効率的に放出されることができる。
【0065】
また、本発明の実施例の場合、前記第3側壁部134a及び第4側壁部134bの第1傾斜角θ1は、前記第1側壁部138a及び第2側壁部138bの第2傾斜角θ2より小さい値を有することを特徴とする。すなわち、前記第3、4方向D3、D4に露出した側面に延びる前記第3側壁部134aおよび第4側壁部134bが前記露出した側面を有さない第1側壁部138a及び第2側壁部138bよりも緩やかな傾斜を有する傾斜面で実現されることを特徴とし、これにより前記樹脂部120の露出領域に光がより効率的に放出されることができる。
【0066】
ただし、前記第1~第4側壁部134a、134b、138a、138bが所定の傾斜面を有することは一実施例であって、本発明のハウジング130の構造が必ずしもこれに限定されるものではない。一例として、前記第1~第4側壁部134a、134b、138a、138bは曲面で実現されてもよい。
【0067】
図2を参照すると、発光ダイオードチップ110が実装される領域を基準に前記発光ダイオードチップ110実装部132の中心から前記実装部132と前記第3側壁部134aとの第1境界までの距離を第1距離d1、前記第1境界から前記第3側壁部134aと前記第3段差部136aとの第2境界までの距離を第2距離 d2、前記第2境界から前記第3段差部136aと前記ハウジングの第3面130cとの境界までの距離を第3距離d3とすると、前記第1~第3距離d1、d2、d3は、d1> d2> d3の距離関係を有することができる。ここで、d1は、d2とd3との合計よりも約2~5倍大きく形成されることができる。例えば、d1、d2、およびd3は、それぞれ2mm~2.54mm、0.7mm~0.86mm、および0.05mm~0.2mmで形成されることができる。すなわち、前記第1距離d1を他の第2距離d2および第3距離d3に比べて十分に大きくして、前記発光ダイオードチップ110から発散する光が前記ハウジングの側面(例えば、第3面130c)まで最大限に導かれることができる。
【0068】
また、
図3を参照すると、前記第1側壁部138aから前記第1段差部139aまでの距離を第4距離d4とすると、前記第4距離d4は、
図2に示す前記第3側壁部134aから前記第3段差部136aまでの第2距離d2よりも小さいことができる。これは、前述したように、前記第3側壁部134a及び第4側壁部134bの第1傾斜角θ1が、前記第1側壁部138a及び第2側壁部138bの第2傾斜角θ2より小さい値を有するからである。
【0069】
また、
図3を参照すると、前記第1側壁部138aから前記第1面130aに延びる第1段差部139aの上面、及び前記第2側壁部138bから第2面130bに延びる第2段差部139bの上面は、図示のように樹脂部120の上面と同じ高さに形成されることができる。したがって、前記発光ダイオードチップ110から放出された光が再入射してハウジング130の外郭に到達する場合、キャビティ内に再入射することを低減して光放出効率を向上させることができる。
【0070】
すなわち、
図1~
図4に示す発光ダイオードパッケージは、前記発光ダイオードチップ110の発光面の側部を包むハウジング130の部分を除去し、前記発光面が単に上部方向のみの1面発光ではなく、前記ハウジング130が除去された側部方向、すなわち、前記ハウジング130の第3面130c及び第4面130dでも発光する3面発光で実現されることにより、前記発光ダイオードチップ110から発光する光の指向角が拡大されることを特徴とする。
【0071】
図6は、
図1に示した発光ダイオードパッケージの発光特性を示すグラフであり、これは従来の1面発光方式の発光ダイオードパッケージと本発明の実施例による3面発光方式の発光ダイオードパッケージの発光特性を比較して見せる。
【0072】
図6を参照すると、従来の1面発光方式の発光ダイオードパッケージの場合、x軸方向の指向角が117.8度であり、y軸方向の指向角が117.0度であり、x軸及びy軸方向の指向角の差はわずか0.8度に過ぎない。
【0073】
一方、本発明の実施例による3面発光方式発光ダイオードパッケージの場合、x軸方向の指向角が118.0度であり、y軸方向の指向角が116.5度であり、x軸及びy軸方向の指向角の差が1.5度に拡大されることが確認でき、このように発光指向角が拡大することで、発光ダイオードチップの発光面中心の光集中度を低減してホットスポット問題およびムラ現象を改善することができる。
図1~
図4に示す発光ダイオードパッケージ100は、キャビティ内に1つの発光ダイオードチップ110が実装される実施例を示しているが、本発明の実施例による発光ダイオードパッケージがこれに限定されるものではない。
【0074】
すなわち、前記発光ダイオードパッケージが複数の発光ダイオードチップを実装することができ、以下、
図7及び
図8は、2つの発光ダイオードチップ210a、210bが実装される実施例を説明している。
【0075】
図7は、本発明の他の実施例による発光ダイオードパッケージ200の上面図であり、
図8は、
図7のXIII-XIII線に沿って切断した発光ダイオードパッケージ200の第3特定領域の断面図である。
【0076】
前述したように、
図7及び
図8に示す発光ダイオードパッケージ200は、
図1~
図5に示す発光ダイオードパッケージ100と比較して、単一の発光ダイオードチップ110ではない複数の発光ダイオードチップ210a、210bが実装される点でその違いがある。したがって、前記発光ダイオードパッケージ200のハウジング230は、前記発光ダイオードチップの数に対応するキャビティが形成されているもののように示されているが、複数の発光ダイオードチップが1つのキャビティに形成されることもできる。ただし、前記発光ダイオードパッケージ200を構成する発光ダイオードチップ210a、210b、樹脂部220a、220b、ハウジング230の基本的な構成及び材質等は、
図1~
図5に示す実施例と実質的に同じであり得る。
【0077】
図7及び
図8を参照すると、前記発光ダイオードパッケージ200が2つの発光ダイオードチップ210a、210bを実装する実施例を説明しており、前記ハウジング230は2つのキャビティを含む。このとき、
図7に示すように、前記ハウジング230は、前記2つのキャビティを区別するために前記キャビティ間に形成された隔壁231を含むことができる。
【0078】
すなわち、前記2つのキャビティ内部にはそれぞれ第1、2発光ダイオードチップ210a、210bが実装され、前記発光ダイオードチップ210a、210bの上部にはそれぞれ第1、2樹脂部220a、220bが形成される。
【0079】
また、前記ハウジング230は、
図1~
図4に示す実施例と同様に、第1方向D1の第1面230aと、前記第1面と対向する第2方向D2の第2面230bと、前記第1方向と垂直な第3方向D3の第3面230cと、前記第3面と対向する第4方向D4の第4面240dを有する。
【0080】
すなわち、本発明の実施例によるハウジング230は、
図7及び
図8に示すように、前記第1面230a及び第2面230bは、ハウジング230の内側に形成されている第1、2樹脂部220a、220bを包んでいるが、前記第3面230c及び第4面230dは切断され、前記第1、2樹脂部220a、220bの側面が露出する構造で実現されることを特徴とする。このような構造により、前記第1、2発光ダイオードチップ210a、210bの発光面が上部方向D5だけでなく、前記ハウジングが除去された側部方向D3、D4にも露出して光の指向角が拡大されることにより、前記発光ダイオードチップ210a、210bの発光面中心の光集中度を低減して、ホットスポット問題およびムラ現象を改善することができる。
【0081】
より具体的には、
図7及び
図8に示すように、前記第1発光ダイオードチップ210a及び第1樹脂部220aは、ハウジングが除去された第3方向D3に露出し、前記第2発光ダイオードチップ210b及び第2樹脂部220bは、ハウジングが除去された第4方向D4に露出することができる。すなわち、第1発光ダイオードチップ210aと第2発光ダイオードチップ210bとの側面露出方向は反対方向に形成されることができ、第1発光ダイオードチップ210aと第2発光ダイオードチップ210bとの間の隔壁231を基準として対称形状であってもよく、この場合、両側への均一な光放出に有効である。このとき、前記キャビティを分離する隔壁231の側面は、
図8に示すように、第3傾斜角θ3を有する所定の傾斜面を有することができ、このような第3傾斜角θ3によって、側壁231の上端の長さb1は、ハウジング全長dsの約5%~6%以下に形成されることができる。例えば、全長ds7mmを有するハウジング230において、側壁231の上端の長さb1は0.38mmに形成されることができる。また、前記隔壁231の傾斜面の傾斜である第3傾斜角θ3は、前記ハウジング230の第3および第4側壁部234a、234bの傾斜面の傾斜である第4傾斜角θ4よりも大きいことができる。
【0082】
また、
図8を参照すると、前記ハウジング230の底面を基準として前記隔壁231の高さH1は、前記第3及び第4側壁部234a、234bの高さH2より大きいことができる。例えば、H2はH1の50~70%のサイズを有することができ、H1およびH2はそれぞれ0.75mmおよび0.47mmであってもよい。
【0083】
前記隔壁231によって分離された2つのキャビティ領域のそれぞれには、少なくとも1つの発光ダイオードチップ210a、210bが配置されることができる。各キャビティ領域に実装された第1発光ダイオードチップ210aと第2発光ダイオードチップ210bとは、互いに異なる中心波長を有することができる。さらに、第1および第2発光ダイオードチップは、互いに異なる色域帯で中心波長を有することができる。
【0084】
前記隔壁231によって分離された2つのキャビティ領域は相異なる色温度または相異なる波長の光を放出することができ、これは前記各キャビティ領域に実装された第1、2発光ダイオードチップ210a、210bが互いに異なる波長の光を発散するか、または前記第1、2樹脂部220a、220bが互いに異なる物質で形成されることによって実現されることができる。一例として、前記第1樹脂部220aは透明樹脂で形成され、第2樹脂部220bは少なくとも1つ以上の波長変換材料を含んで形成されることができる。
【0085】
前記第1樹脂部が透明樹脂で形成される場合、第1樹脂部を通過して外部に放出される光は、第1発光ダイオードチップ210aから出射された1次光であり得る。前記第2樹脂部が少なくとも1つ以上の波長変換材料を含む場合、第2樹脂部は、第2発光ダイオードチップ220bから出射された1次光を波長変換する波長変換器を含み、第2樹脂部を通過して外部に放出される光は、波長変換器によって波長変換された光であり得る。例えば、第2樹脂部の波長変換器に緑色および赤色蛍光体が含まれる場合、第2樹脂部を通過して外部に放出される光は白色光であり得る。このように、波長変換器の蛍光体の種類に応じて第2樹脂部を通過して外部に放出される光は、様々な色域帯の光を実現することができる。
【0086】
前記各キャビティに実装された第1、2発光ダイオードチップ210a、210bには、相異なる電流値を有する信号が印加されることができ、前記電流値の変化により適用分野に応じた多様な色温度調節が可能である。
【0087】
また、
図7及び
図8を参照すると、前記第1、2発光ダイオードチップ210a、210bは、前記分離された2つのキャビティ領域の内部下面にそれぞれ実装されることができ、前記第1方向D1および第2方向D2が上下方向、前記第3方向D3および第4方向D4が左右方向であると仮定すると、前記第1、2発光ダイオードチップ210a、210bは前記上下方向、すなわち、前記第1、2方向D1、D2の中央に配置されることができる。また、前記左右方向、すなわち第3、4方向D3、D4を基準として見ると、前記第1、2発光ダイオードチップ210a、210bは、前記各キャビティの中央から前記第3、4側壁部134a、134bの近くに配置されることができる。
【0088】
より具体的には、前記第1発光ダイオードチップ210aの実装領域の中心から前記第1発光ダイオードチップ210aに隣接した前記第3側壁部234aの一端までの距離を第1距離S1、前記第1発光ダイオードチップ210aの実装領域の中心から前記隔壁231の中心までの距離を第2距離S2とすると、図示のように第1距離S1は第2 距離S2より小さい。
【0089】
同様に、前記第2発光ダイオードチップ210bの実装領域の中心から前記第2発光ダイオードチップ210bに隣接した前記第4側壁部234bの一端までの距離を第1距離S1、前記第2発光ダイオードチップ210bの実装領域の中心から前記隔壁231の中心までの距離を第2距離S2とすると、図示のように第1距離S1は第2距離S2より小さい。例えば、S1はS2の約40%以下であってもよく、S1およびS2はそれぞれ0.4mm~0.5mm及び1mm~2mmであってもよい。さらに、S2はハウジング230の長さdsの1/4であってよい。
【0090】
したがって、前記第1、2発光ダイオードチップ210a、210bは、各キャビティの内部下面に対して上下方向には対称するが、左右方向には非対称に配置されることができ、このように傾斜が緩やかな前記第3側壁部134a及び第4側壁部134bに近接して前記発光ダイオードチップ210a、210bを配置することにより、前記側面方向(例えば、前記第3、4方向D3、D4)に光が均等に分布されるように導くことができる。
図9A~
図9Cは、本発明の実施例による発光ダイオードパッケージの製造方法を示す断面図である。
【0091】
図9A~
図9Cに示す実施例は、
図2に示す発光ダイオードパッケージの第3方向D3及び第4方向D4の第1特定領域の断面図に基づいて説明するものであり、
図9Cに示す実施例は、
図2に示す発光ダイオードパッケージの断面図と実質的に同じである。
まず
図9Aを参照すると、発光ダイオードチップ110を実装するためのキャビティを有するハウジングモールド130’を形成する。
【0092】
前記ハウジングモールド130’は、前記発光ダイオードチップ110が実装される実装部132、前記実装部132から前記第3方向D3及び第4方向D4に延びる第3側壁部134a及び第4側壁部134b、前記第3側壁部134aから前記第3面130cに延びる第3段差部136a、前記第4側壁部134bから第4面130dに延びる第4段差部136b、前記第3及び第4段差部136a、136bの外側に形成された外壁部137を含むことができる。
【0093】
また、前記ハウジングモールド130’の第1方向D1および第2方向D2の第2特定領域の断面図は、先に
図3に示した断面図と実質的に同じである。したがって、
図3を参照すると、前記ハウジングモールド130’は、前記実装部132から前記第1方向D1および第2方向D2に延びる第1側壁部138aおよび第2側壁部138b、前記第1側壁部138aから前記第1面130aに延びる第1段差部139a、及び前記第2側壁部138bから第2面130bに延びる第2段差部139bを含むことができる。
【0094】
その後、
図9Bに示すように、前記実装部132及び前記第1~第4側壁部138a、138b、134a、134bによって形成されるキャビティ内部に前記発光ダイオードチップ110が実装され、前記発光ダイオードチップ110の上部に形成された樹脂部120が前記キャビティ内部を充填する形態で形成されることができる。
【0095】
このとき、前記ハウジングモールド130’の外壁部137は、
図3に示す第1、2段差部139a、139bと同様に前記樹脂部120を包む構造であるため、前記第1、2方向D1、D2だけでなく、第3、4方向D3、D4に前記樹脂部120が露出しない。
【0096】
その後、
図9Cに示すように、前記ハウジングモールド130’の外壁部137が切断されて除去されるにつれて、
図2に示す実施例と同じハウジング130が形成されることができる。すなわち、前記ハウジング130の第3面130cおよび第4面130dが切断されて前記樹脂部120が露出する構造が形成される。
【0097】
本発明の実施例によるハウジング130は、第1方向D1及び第2方向D2にはハウジング130内側に形成された樹脂部120を包んでいるが、前記第3面130c及び第4面130dは切断されて前記樹脂部120が露出する構造で実現され、これにより前記発光ダイオードチップ110の発光面が上部方向D5だけでなく、前記ハウジングが除去された側部方向D3、D4にも露出して光の指向角が拡大されることにより、前記発光ダイオードチップ110の発光面中心の光集中度を低減してホットスポット問題及びムラ現象を改善することができる。
【0098】
図10は、本発明の実施例によるバックライトユニットを示す分解斜視図である。
図10を参照すると、本発明の実施例によるバックライトユニット1000は、先に
図1~
図5に示す実施例による発光ダイオードパッケージ100又は
図7及び
図8に示す実施例による発光ダイオードパッケージ200および導光板3000を含むことができる。
より具体的には、前記発光ダイオードパッケージ100または200は、発光ダイオードチップの発光面の両側部を包むハウジング部分を除去し、前記発光面が単に上部方向のみの1面発光ではなく、前記ハウジングが除去された側部方向、すなわち前記ハウジングの両側面にも発光する3面発光で実現されることを特徴とする。
【0099】
図10に示すように、前記発光ダイオードパッケージ100または200の側面の拡大断面図を参照すると、樹脂部120が露出したハウジング130の側面部130cが示されており、これによって、隣接する発光ダイオードパッケージ100または200の側面は、前記露出した側面樹脂部120が対向する形態で配置されることができる。前記発光ダイオードパッケージ100または200は、導光板3000の一側面に配置され、導光板3000に光を供給する。発光ダイオードパッケージ100または200は、回路基板2000の一面に実装されることができる。前記回路基板2000は、前記発光ダイオードパッケージ100または200を固定し、前記発光ダイオードパッケージ100または200に電源を印加するためのものであり、導光板3000の一側面上に配置される。回路基板2000は、例えば、印刷回路基板(Printed Circuit Board:PCB)またはフレキシブル印刷回路基板(Flexible Printed Circuit Board:FPCB)で形成されることができる。回路基板2000は、導光板3000の厚さ方向を基準に導光板3000の中央部に配置されることができる。
【0100】
導光板3000は、側面に配置された前記発光ダイオードパッケージ100or200から入射される光の経路を変更して上部に配置される表示パネル方向に案内する。導光板3000は、光の損失を最小限に抑えるために透明な材料で形成されることが好ましい。導光板3000は、例えば、透明なポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate:PMMA)またはポリカーボネート(polycarbonate:PC)材料で形成されることができる。
【0101】
一方、バックライトユニット1000は、導光板3000の下面上に配置される反射シート1100をさらに含むことができる。反射シート1100は、導光板3000の下部面を通って外部に漏れる光を導光板3000の内部に反射して光の利用効率を向上させる。反射シート1100は、例えば、白色のポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate:PET)またはポリカーボネート(Poly Carbonate:PC)材料で形成される。また、バックライトユニット1000は、導光板3000の上部に配置される少なくとも1つの光学シート1200をさらに含むことができる。光学シート1200は、光を拡散させて輝度均一性を向上させるための拡散シート、光を集光させて正面輝度を向上させるための集光シート、光のリサイクルにより輝度を増加させるための反射偏光シートなどから少なくとも1つ以上を含むことができる。
【0102】
図11は、本発明の実施例による表示装置を示す分解斜視図である。
【0103】
図11を参照すると、本発明の実施例による表示装置4000は、映像を表示するための表示ユニット500及び表示ユニット500に光を供給するためのバックライトユニット1000を含む。バックライトユニット1000は
図9で既に説明したため、これに関連する重複する詳細な説明は省略する。表示ユニット500は、実質的に映像を表示する表示パネル510と、表示パネル510を駆動するための駆動回路部520とを含む。表示パネル510は、第1基板512、第1基板512と対向して結合される第2基板514、及び第1基板512と第2基板514との間に介在された液晶層(図示せず)を含むことができる。
【0104】
第1基板512は、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)がマトリクス状に形成されたTFT基板である。前記TFTのソース端子及びゲート端子にはそれぞれデータライン及びゲートラインが接続され、ドレイン端子には透明な導電性材料からなる画素電極が接続される。第2基板514は、色を実現するためのRGBカラーフィルタが薄膜状に形成されたカラーフィルタ基板である。第2基板514には、透明な導電性材料からなる共通電極が形成される。
【0105】
一方、前記RGBカラーフィルタは、第1基板512上に形成されることができる。表示パネル510は、前記TFTのゲート端子にゲート駆動信号が印加されてTFTがターンオン(Turn on)されると、データ信号が画素電極に印加され、画素電極と共通電極との間には電界が形成される。このような電界により、第1基板512と第2基板514との間に配置された液晶層の液晶分子の配列が変化し、液晶分子の配列変化に応じてバックライトユニット100から供給される光の透過度が変更して所望の階調の映像を表示するようになる。
【0106】
駆動回路部520は、表示パネル510の駆動のための各種制御信号を出力するソース印刷回路基板521、ソース印刷回路基板521と表示パネル510とを接続するデータ駆動回路フィルム523、および表示パネル510に接続されたゲート駆動回路フィルム525を含むことができる。データ駆動回路フィルム523は第1基板512のデータ線に接続され、ゲート駆動回路フィルム525は第1基板512のゲート線に接続される。データ駆動回路フィルム523及びゲート駆動回路フィルム525は、ソース印刷回路基板521から供給される制御信号に応答して表示パネル510を駆動するための駆動信号を出力するデータ駆動チップ及びゲート駆動チップを含むことができる。データ駆動回路フィルム523及びゲート駆動回路フィルム525は、例えば、テープキャリアパッケージ(Tape Carier Package:TCP)又はチップオンフィルム(Chip On Film:COF)からなる。図示されてはいないが、駆動回路部520は、ゲート駆動回路フィルム525に接続されるゲート印刷回路基板をさらに含むことができる。また、ゲート駆動チップを第1基板512に直接実装するか、またはゲート駆動回路を第1基板512に薄膜工程を通じて直接形成することにより、ゲート駆動回路フィルム525を除去することができる。
【0107】
以上、本発明の実施形態を具体的な実施例として説明したが、これは例示に過ぎず、本発明はこれに限定されず、本明細書に開示された技術的思想に従う最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施例を組合せ/置換して摘示されていない形状のパターンを実施することができるが、これも本発明の範囲から逸脱しないであろう。さらに、当業者は、本明細書に基づいて開示された実施例を容易に変更または変形することができ、そのような変更または変形も本発明の権利範囲に属することは明らかである。
【符号の説明】
【0108】
100 発光ダイオードパッケージ
110 発光ダイオードチップ
120 樹脂部
130 ハウジング
132 実装部
134 側壁部
137 外壁部
138 第1側壁部
139 段差部
140 側面露出電極
200 発光ダイオードパッケージ
210 発光ダイオードチップ
220 樹脂部
230 ハウジング
231 隔壁
500 表示ユニット
510 表示パネル
512 第1基板
514 第2基板
520 駆動回路部
521 ソース印刷回路基板
523 データ駆動回路フィルム
525 ゲート駆動回路フィルム
1000 バックライトユニット
1100 反射シート
1200 光学シート
2000 回路基板
3000 導光板
4000 表示装置
【国際調査報告】